(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-02
(54)【発明の名称】表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1343 20060101AFI20240126BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240126BHJP
G02F 1/1368 20060101ALI20240126BHJP
G02F 1/1339 20060101ALI20240126BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20240126BHJP
【FI】
G02F1/1343
G09F9/30 338
G09F9/30 349Z
G02F1/1368
G02F1/1339 500
G02F1/133 550
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021562385
(86)(22)【出願日】2021-10-11
(85)【翻訳文提出日】2021-11-19
(86)【国際出願番号】 CN2021122959
(87)【国際公開番号】W WO2023044973
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】202111138360.4
(32)【優先日】2021-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】ティーシーエル チャイナスター オプトエレクトロニクス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TCL China Star Optoelectronics Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.9-2,Tangming Rd,Guangming New District,Shenzhen,Guangdong,China 518132
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】金 志河
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 斌
【テーマコード(参考)】
2H092
2H189
2H192
2H193
5C094
【Fターム(参考)】
2H092GA14
2H092GA25
2H092GA26
2H092GA29
2H092HA04
2H092JA25
2H092JA26
2H092JB14
2H092JB16
2H092JB69
2H092NA25
2H092PA03
2H092PA13
2H092QA06
2H189DA04
2H189DA07
2H189DA31
2H189DA32
2H189DA39
2H189HA16
2H189JA14
2H189LA03
2H189LA10
2H189LA20
2H192AA24
2H192BB12
2H192BB13
2H192BC31
2H192CB02
2H192CB05
2H192CB08
2H192DA15
2H192DA23
2H192DA24
2H192DA32
2H192EA22
2H192EA43
2H192GD23
2H192GD47
2H192GD61
2H192JA33
2H193ZA07
2H193ZA09
2H193ZC08
2H193ZG02
2H193ZP03
2H193ZQ16
5C094AA02
5C094BA03
5C094BA43
5C094DA13
5C094DB01
5C094EA04
5C094EA07
(57)【要約】
本願の実施例は表示パネル及び表示装置を開示し、表示パネルは、薄膜トランジスタと、共通電極層と、補助導電パターンと、画素電極層と、スペーサと、を含み、前記薄膜トランジスタは、第1基板上に設置され、前記共通電極層は、薄膜トランジスタ上に設置され、前記補助導電パターンは、共通電極層上に設置され、補助導電パターンは共通電極層に接続され、前記画素電極層は、共通電極層及び補助導電パターンと絶縁して設置され、前記スペーサは、第1基板と第2基板との間に設置され、スペーサは補助導電パターンとずらして設置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルであって、対向して設置される第1基板と第2基板とを含み、更に薄膜トランジスタと、共通電極層と、補助導電パターンと、画素電極層と、スペーサと、を含み、
前記薄膜トランジスタは、前記第1基板上に設置され、
前記共通電極層は、前記薄膜トランジスタ上に設置され、
前記補助導電パターンは、前記共通電極層上に設置され、前記補助導電パターンは前記共通電極層に接続され、
前記画素電極層は、前記共通電極層及び前記補助導電パターンと絶縁して設置され、前記画素電極層は前記薄膜トランジスタに接続され、
前記スペーサは、前記第1基板と前記第2基板との間に設置され、前記スペーサは前記補助導電パターンとずらして設置される、表示パネル。
【請求項2】
更にパッシベーション層を含み、
前記パッシベーション層は、前記共通電極層及び前記補助導電パターン上に設置され、前記パッシベーション層は前記共通電極層及び前記補助導電パターンを被覆し、前記画素電極層は前記パッシベーション層上に設置され、
前記スペーサの前記パッシベーション層上での正投影は前記補助導電パターンの前記パッシベーション層上での正投影の外部に位置する、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記第1基板上に複数本の走査線及び複数本のデータ線が設置されており、前記走査線と前記データ線とは交差して複数のサブ画素領域を限定し、前記画素電極層は前記サブ画素領域内に設置される画素電極を含み、前記薄膜トランジスタのゲートは前記走査線に接続され、前記薄膜トランジスタのソースは前記データ線に接続され、前記薄膜トランジスタのドレインは前記画素電極に接続され、
前記補助導電パターンの前記第1基板上での正投影は前記画素電極の前記第1基板上での正投影の外部に位置する、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記補助導電パターンは前記データ線の延伸方向に沿って延伸する幹部を含み、前記幹部は隣接するデータ線の少なくとも一部を被覆する、請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記補助導電パターンは更に前記走査線の延伸方向に沿って延伸する延伸部を含み、前記延伸部は前記幹部に接続され、前記延伸部は隣接する前記走査線の少なくとも一部を被覆し、前記補助導電パターンと前記スペーサとは前記走査線の延伸方向に沿って交互に設置される、請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記スペーサと前記薄膜トランジスタとは対向し、前記延伸部と前記スペーサとは前記データ線の延伸方向に沿って交互に設置される、請求項5に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記走査線の延伸方向に沿って、隣接する2つの前記幹部の間に2n個のサブ画素が設置されており、前記延伸部の幅はn-1個のサブ画素領域の幅の和よりも大きく、且つ前記延伸部の幅はn+1個のサブ画素領域の幅の和よりも小さい、請求項5に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記補助導電パターンは前記データ線の延伸方向に沿って延伸する第1幹部と第2幹部とを含み、前記第1幹部と前記第2幹部とは隣接して設置され、前記補助導電パターンは更に前記走査線の延伸方向に沿って延伸する第1延伸部と第2延伸部とを含み、前記第1延伸部の一端は前記第1幹部に接続され、前記第1延伸部の自由端は前記第2幹部に向かって延伸し、前記第2延伸部の一端は前記第2幹部に接続され、前記第2延伸部の自由端は前記第1幹部に向かって延伸し、
前記走査線の延伸方向に沿って、前記第1幹部と前記第2幹部との間に4つのサブ画素が設置されており、前記第1幹部と前記第2幹部との間に順に第1サブ画素、第2サブ画素、第3サブ画素及び第4サブ画素が設置されており、前記第1サブ画素及び前記第2サブ画素上に印加される駆動電圧の極性と前記第3サブ画素及び前記第4サブ画素上に印加される駆動電圧の極性とは逆であり、前記第1延伸部の自由端及び/又は前記第2延伸部の自由端は、前記走査線の延伸方向に沿って、前記第2サブ画素と前記第3サブ画素との間に位置するデータ線を超えない、請求項3に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記補助導電パターンは前記データ線の延伸方向に沿って延伸する第1幹部と第2幹部とを含み、前記第1幹部と前記第2幹部とは隣接して設置され、前記補助導電パターンは更に前記走査線の延伸方向に沿って延伸する第1延伸部と第2延伸部とを含み、前記第1延伸部の一端は前記第1幹部に接続され、前記第1延伸部の自由端は前記第2幹部に向かって延伸し、前記第2延伸部の一端は前記第2幹部に接続され、前記第2延伸部の自由端は前記第1幹部に向かって延伸し、前記走査線の延伸方向に沿って、前記第1幹部と前記第2幹部との間に6つのサブ画素が設置されており、前記第1幹部と前記第2幹部との間に順に第1サブ画素、第2サブ画素、第3サブ画素、第4サブ画素、第5サブ画素及び第6サブ画素が設置されており、前記第1サブ画素、前記第2サブ画素及び前記第3サブ画素上に印加される駆動電圧の極性と、前記第4サブ画素、前記第5サブ画素及び前記第6サブ画素上に印加される駆動電圧の極性とは逆であり、前記第1延伸部の自由端及び/又は前記第2延伸部の自由端は、前記走査線の延伸方向に沿って、前記第3サブ画素と前記第4サブ画素との間に位置するデータ線を超えない、請求項3に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記補助導電パターンは第1方向に沿って延伸する第1延伸部と第2延伸部とを含み、前記補助導電パターンは更に第2方向に沿って延伸する第1幹部と第2幹部とを含み、前記第1幹部と前記第2幹部とは隣接して設置され、前記第1方向と前記第2方向とは交差し、
前記第1延伸部の一端は前記第1幹部に接続され、前記第1延伸部の他端は前記第2幹部に接近し且つ前記第2幹部から切断され、前記第2延伸部の一端は前記第2幹部に接続され、前記第2延伸部の他端は前記第1幹部に接近し且つ前記第1幹部から切断され、前記第1延伸部と前記第2延伸部とは前記第2方向に沿って交互に設置される、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記スペーサの、前記補助導電パターンが所在する平面上での正投影は前記第1延伸部の自由端と前記第2幹部との間に位置し、及び/又は
前記スペーサの、前記補助導電パターンが所在する平面上での正投影は前記第2延伸部の自由端と前記第1幹部との間に位置する、請求項10に記載の表示パネル。
【請求項12】
表示領域と、非表示領域と、を含み、前記補助導電パターンは、複数本の補助導電線と、接続バスと、を含み、
前記複数本の補助導電線は、前記表示領域に位置し、前記複数本の補助導電線は第1方向及び/又は第2方向に沿って延伸し、前記第1方向と前記第2方向とは交差し、
前記接続バスは、前記非表示領域に位置し、前記接続バスは前記複数本の補助導電線に接続される、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項13】
表示装置であって、バックライトモジュールと、請求項1に記載の表示パネルと、を含み、前記表示パネルは前記バックライトモジュールに接続される、表示装置。
【請求項14】
前記第1基板上に複数本の走査線及び複数本のデータ線が設置されており、前記走査線と前記データ線とは交差して複数のサブ画素領域を限定し、前記画素電極層は前記サブ画素領域内に設置される画素電極を含み、前記薄膜トランジスタのゲートは前記走査線に接続され、前記薄膜トランジスタのソースは前記データ線に接続され、前記薄膜トランジスタのドレインは前記画素電極に接続され、
前記補助導電パターンの前記第1基板上での正投影は前記画素電極の前記第1基板上での正投影の外部に位置する、請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記補助導電パターンは前記データ線の延伸方向に沿って延伸する幹部を含み、前記幹部は隣接するデータ線の少なくとも一部を被覆する、請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記補助導電パターンは更に前記走査線の延伸方向に沿って延伸する延伸部を含み、前記延伸部は前記幹部に接続され、前記延伸部は隣接する前記走査線の少なくとも一部を被覆し、前記補助導電パターンと前記スペーサとは前記走査線の延伸方向に沿って交互に設置される、請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記スペーサと前記薄膜トランジスタとは対向し、前記延伸部と前記スペーサとは前記データ線の延伸方向に沿って交互に設置される、請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
前記補助導電パターンは第1方向に沿って延伸する第1延伸部と第2延伸部とを含み、前記補助導電パターンは更に第2方向に沿って延伸する第1幹部と第2幹部とを含み、前記第1幹部と前記第2幹部とは隣接して設置され、前記第1方向と前記第2方向とは交差し、
前記第1延伸部の一端は前記第1幹部に接続され、前記第1延伸部の他端は前記第2幹部に接近し且つ前記第2幹部から切断され、前記第2延伸部の一端は前記第2幹部に接続され、前記第2延伸部の他端は前記第1幹部に接近し且つ前記第1幹部から切断され、前記第1延伸部と前記第2延伸部とは前記第2方向に沿って交互に設置される、請求項13に記載の表示装置。
【請求項19】
前記スペーサの、前記補助導電パターンが所在する平面上での正投影は前記第1延伸部の自由端と前記第2幹部との間に位置する、請求項18に記載の表示装置。
【請求項20】
前記スペーサの、前記補助導電パターンが所在する平面上での正投影は前記第2延伸部の自由端と前記第1幹部との間に位置する、請求項18に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は表示技術分野に関し、具体的に表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のFFS表示パネル中では、面状の共通電極の抵抗を低減させて、共通電極の抵抗が高過ぎることに起因するパネルの異なる領域の輝度ムラを緩和する必要がある。そのため、従来の面状の共通電極の上方にはそれに接続される金属パターンが増設されていて面状の共通電極の抵抗を低減させる。しかし、金属パターンが増設されている領域と金属パターンが設置されていない領域とは著しい段差が存在し、上下基板の間に位置するスペーサは外力の作用下で段差箇所に深刻なスリップ転位が出現することになり、それにより表示パネルの正常な表示に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願の実施例は表示パネル及び表示装置を提供し、従来技術では外力の作用下による段差箇所でのスペーサのスリップ転位の問題を効果的に解決することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施例は表示パネルを提供し、対向して設置される第1基板と第2基板とを含み、更に薄膜トランジスタと、共通電極層と、補助導電パターンと、画素電極層と、スペーサと、を含み、前記薄膜トランジスタは、前記第1基板上に設置され、前記共通電極層は、前記薄膜トランジスタ上に設置され、前記補助導電パターンは、前記共通電極層上に設置され、前記補助導電パターンは前記共通電極層に接続され、前記画素電極層は、前記共通電極層及び前記補助導電パターンと絶縁して設置され、前記画素電極層は前記薄膜トランジスタに接続され、前記スペーサは、前記第1基板と前記第2基板との間に設置され、前記スペーサは前記補助導電パターンとずらして設置される。
【0005】
選択可能に、本願のいくつかの具体的な実施例では、表示パネルは更にパッシベーション層を含み、前記パッシベーション層は、前記共通電極層及び前記補助導電パターン上に設置され、前記パッシベーション層は前記共通電極層及び前記補助導電パターンを被覆し、前記画素電極層は前記パッシベーション層上に設置され、前記スペーサの前記パッシベーション層上での正投影は前記補助導電パターンの前記パッシベーション層上での正投影の外部に位置する。
【0006】
選択可能に、本願のいくつかの具体的な実施例では、前記第1基板上に複数本の走査線及び複数本のデータ線が設置されており、前記走査線と前記データ線とは交差して複数のサブ画素領域を限定し、前記画素電極層は前記サブ画素領域内に設置される画素電極を含み、前記薄膜トランジスタのゲートは前記走査線に接続され、前記薄膜トランジスタのソースは前記データ線に接続され、前記薄膜トランジスタのドレインは前記画素電極に接続され、前記補助導電パターンの前記第1基板上での正投影は前記画素電極の前記第1基板上での正投影の外部に位置する。
【0007】
選択可能に、本願のいくつかの具体的な実施例では、前記補助導電パターンは前記データ線の延伸方向に沿って延伸する幹部を含み、前記幹部は隣接するデータ線の少なくとも一部を被覆する。
【0008】
選択可能に、本願のいくつかの具体的な実施例では、前記補助導電パターンは更に前記走査線の延伸方向に沿って延伸する延伸部を含み、前記延伸部は前記幹部に接続され、前記延伸部は隣接する前記走査線の少なくとも一部を被覆し、前記補助導電パターンと前記スペーサとは前記走査線の延伸方向に沿って交互に設置される。
【0009】
選択可能に、本願のいくつかの具体的な実施例では、前記スペーサと前記薄膜トランジスタとは対向し、前記延伸部と前記スペーサとは前記データ線の延伸方向に沿って交互に設置される。
【0010】
選択可能に、本願のいくつかの具体的な実施例では、前記走査線の延伸方向に沿って、隣接する2つの前記幹部の間に2n個のサブ画素が設置されており、前記延伸部の幅はn-1個のサブ画素領域の幅の和よりも大きく、且つ前記延伸部の幅はn+1個のサブ画素領域の幅の和よりも小さい。
【0011】
選択可能に、本願のいくつかの具体的な実施例では、前記補助導電パターンは前記データ線の延伸方向に沿って延伸する第1幹部と第2幹部とを含み、前記第1幹部と前記第2幹部とは隣接して設置され、前記補助導電パターンは更に前記走査線の延伸方向に沿って延伸する第1延伸部と第2延伸部とを含み、前記第1延伸部の一端は前記第1幹部に接続され、前記第1延伸部の自由端は前記第2幹部に向かって延伸し、前記第2延伸部の一端は前記第2幹部に接続され、前記第2延伸部の自由端は前記第1幹部に向かって延伸し、前記走査線の延伸方向に沿って、前記第1幹部と前記第2幹部との間に4つのサブ画素が設置されており、前記第1幹部と前記第2幹部との間に順に第1サブ画素、第2サブ画素、第3サブ画素及び第4サブ画素が設置されており、前記第1サブ画素及び前記第2サブ画素上に印加される駆動電圧の極性と前記第3サブ画素及び前記第4サブ画素上に印加される駆動電圧の極性とは逆であり、前記第1延伸部の自由端及び/又は前記第2延伸部の自由端は、前記走査線の延伸方向上に、前記第2サブ画素と前記第3サブ画素との間に位置するデータ線を超えない。
【0012】
選択可能に、本願のいくつかの具体的な実施例では、前記補助導電パターンは前記データ線の延伸方向に沿って延伸する第1幹部と第2幹部とを含み、前記第1幹部と前記第2幹部とは隣接して設置され、前記補助導電パターンは更に前記走査線の延伸方向に沿って延伸する第1延伸部と第2延伸部とを含み、前記第1延伸部の一端は前記第1幹部に接続され、前記第1延伸部の自由端は前記第2幹部に向かって延伸し、前記第2延伸部の一端は前記第2幹部に接続され、前記第2延伸部の自由端は前記第1幹部に向かって延伸し、前記走査線の延伸方向に沿って、前記第1幹部と前記第2幹部との間に6つのサブ画素が設置されており、前記第1幹部と前記第2幹部との間に順に第1サブ画素、第2サブ画素、第3サブ画素、第4サブ画素、第5サブ画素及び第6サブ画素が設置されており、前記第1サブ画素、前記第2サブ画素及び前記第3サブ画素上に印加される駆動電圧の極性と、前記第4サブ画素、前記第5サブ画素及び前記第6サブ画素上に印加される駆動電圧の極性とは逆であり、前記第1延伸部の自由端及び/又は前記第2延伸部の自由端は、前記第1方向上に、前記第3サブ画素と前記第4サブ画素との間に位置するデータ線を超えない。
【0013】
選択可能に、本願のいくつかの具体的な実施例では、前記補助導電パターンは第1方向に沿って延伸する第1延伸部と第2延伸部とを含み、前記補助導電パターンは更に前記第2方向に沿って延伸する第1幹部と第2幹部とを含み、前記第1幹部と前記第2幹部とは隣接して設置され、前記第1方向と前記第2方向とは交差し、前記第1延伸部の一端は前記第1幹部に接続され、前記第1延伸部の他端は前記第2幹部に接近し且つ前記第2幹部から切断され、前記第2延伸部の一端は前記第2幹部に接続され、前記第2延伸部の他端は前記第1幹部に接近し且つ前記第1幹部から切断され、前記第1延伸部と前記第2延伸部とは前記第2方向に沿って交互に設置される。
【0014】
選択可能に、本願のいくつかの具体的な実施例では、前記スペーサの、前記補助導電パターンが所在する平面上での正投影は前記第1延伸部の自由端と前記第2幹部との間に位置し、及び/又は前記スペーサの、前記補助導電パターンが所在する平面上での正投影は前記第2延伸部の自由端と前記第1幹部との間に位置する。
【0015】
選択可能に、本願のいくつかの具体的な実施例では、表示領域と、非表示領域と、を含み、前記補助導電パターンは、複数本の補助導電線と、接続バスと、を含み、前記複数本の補助導電線は、前記表示領域に位置し、前記複数本の補助導電線は第1方向及び/又は第2方向に沿って延伸し、前記第1方向と前記第2方向とは交差し、前記接続バスは、前記非表示領域に位置し、前記接続バスは前記複数本の補助導電線に接続される。
【0016】
本願の実施例は更に表示装置を提供し、バックライトモジュールと、前述の表示パネルと、を含み、前記表示パネルは前記バックライトモジュールに接続される。
【発明の効果】
【0017】
[有益な効果]
本願の有益な効果について、スペーサと補助導電パターンとをずらして設置することで、スペーサの、補助導電パターンが所在する平面上での正投影が上記補助導電パターンと重ならないことを確保し、それにより補助導電パターンのエッジの段差箇所にスペーサのスリップ転位が出現することを回避し、表示パネルの表示信頼性を向上させることができる。
【0018】
本願の実施例中の技術的手段をより明確に説明するために、以下、実施例の記述中に使用される必要がある図面を簡単に紹介する。明らかなように、以下の記述中の図面は単に本願のいくつかの実施例であり、当業者であれば、創造的な労働をしない前提下で、更にこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本願が提供する第1実施例における表示パネルの表示領域の断面模式図である。
【
図2】
図1中の表示パネルの表示領域の上面模式図を示す。
【
図3】
図1中の補助導電パターンの接続模式図を示す。
【
図5】
図2における補助導電パターンとスペーサとの位置関係の模式図である。
【
図6】
図5における非表示領域に位置する第1基板の部分の断面模式図を示す。
【
図7】本願が提供する第2実施例における表示パネルの表示領域の上面模式図である。
【
図9】
図7における補助導電パターンとスペーサとの位置関係の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本願の実施例中の図面と併せて、本願の実施例中の技術的手段に対して明確で、完全な記述を行う。明らかなように、記述される実施例は単に本願の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本願中の実施例に基づき、当業者が創造的な労働をしない前提下で取得するすべての他の実施例は、ともに本願の保護範囲に属する。
【0021】
本願は表示パネルを提供しており、対向して設置される第1基板と第2基板とを含む。表示パネルは更に、第1基板上に設置される薄膜トランジスタと、薄膜トランジスタ上に設置される共通電極層と、共通電極層上に設置される補助導電パターンと、共通電極層及び補助導電パターンと絶縁して設置される画素電極層と、第1基板と第2基板との間に設置されるスペーサと、を含む。補助導電パターンは共通電極層に接続される。画素電極層は薄膜トランジスタに接続される。スペーサは補助導電パターンとずらして設置される。言い換えれば、スペーサの、補助導電パターンが所在する平面上での正投影は補助導電パターンと重ならず、すなわちスペーサの、補助導電パターンが所在する平面上での正投影は補助導電パターンの外部に位置する。
【0022】
本願が提供する第1実施例は
図1~
図6に示され、表示パネルを提供しており、対向して設置される第1基板1と、第2基板2と、を含む。表示パネルは表示領域S1と、表示領域S1の外側に位置する非表示領域S2と、を有する。
【0023】
図1に示すように、表示パネルは、順に第1基板1上に設置される第1金属層3と、第1絶縁層4と、活性層5と、第2金属層6と、第2絶縁層7と、平坦層8と、共通電極層9と、補助導電パターン10と、パッシベーション層11と、画素電極層12と、第1配向層(図中では示されない)と、を含む。
【0024】
第1基板1はアレイ基板である。第1基板1は剛性基板である。剛性の第1基板1はガラスを採用して製造して得ることができる。理解できるように、第1基板1はフレキシブル基板であってもよい。フレキシブルな第1基板1は水蒸気及び酸素ガスを遮断できるポリイミド(Polyimide、PI)及び/又はポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate、PET)等の有機絶縁材料を採用して製造して得ることができ、ここでは具体的に限定しない。
【0025】
第1金属層3は第1基板1上に設置される。第1金属層3はパターン化プロセスによって走査線31、薄膜トランジスタのゲート32及び記憶電極(図中では示されない)を形成する。第1金属層3はMo、Al、Ti及びCu等の普通の導電金属又は合金のうちの1種又は複数種を採用して製造して得ることができる。第1金属層3は単一金属で構成される単層導電層構造あってもよく、複数種の金属で構成される多層導電層構造であってもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0026】
第1絶縁層4は第1金属層3上に設置される。第1絶縁層4はゲート32を被覆する。第1絶縁層4は一般に水蒸気及び酸素ガスを遮断できるSiNx、SiOx、及びAl2O3等の普通の無機材料のうちの1種又は複数種を採用して堆積又はスパッタリングして形成される。通常の場合下で、単層の絶縁層だけで表示パネルの歩留まり要件を満たすことができるが、多結晶シリコン又は金属酸化物を活性層として採用する表示パネル中では、歩留まりを向上させるために、多層の絶縁層を重ねて設置する構造を採用して水蒸気及び酸素ガスに対する効果的な遮断を確保することもあり、本実施例における第1絶縁層4は単層SiOx又は単層SiNx構造である。
【0027】
活性層5は第1絶縁層4上に設置される。活性層5は金属酸化物、アモルファスシリコン及び多結晶シリコン等の普通の半導体材料を採用できる。活性層5はゲート32の中間領域に対応して設置される。
【0028】
第2金属層6は活性層5上に設置される。第2金属層6はパターン化プロセスによって薄膜トランジスタのソース61、ドレイン62及びデータ線63等を形成する。ソース61及びドレイン62は活性層5の両端に直接当接し又はオーミック接触層を採用して間接的に当接する。第2金属層6はMo、Al、Ti及びCu等の普通の導電金属又は合金のうちの1種又は複数種を採用して製造して得ることができる。第2金属層6は単一金属で構成される単層導電層構造であってもよく、複数種の金属で構成される多層導電層構造であってもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0029】
第2絶縁層7は第2金属層6上に設置される。第2絶縁層7はソース61、ドレイン62及びデータ線63を被覆する。第2絶縁層7は一般に水蒸気及び酸素ガスを遮断できるSiNx、SiOx、及びAl2O3等の普通の無機材料のうちの1種又は複数種を採用して堆積又はスパッタリングして形成される。通常の場合下で、単層の絶縁層だけで表示パネルの歩留まり要件を満たすことができるが、多結晶シリコン又は金属酸化物を活性層として採用する表示パネル中では、歩留まりを向上させるために、多層の絶縁層を重ねて設置する構造を採用して水蒸気及び酸素ガスに対する効果的な遮断を確保することもあり、本実施例における第2絶縁層7は単層SiOx又は単層SiNx構造である。
【0030】
平坦層8は第2絶縁層7上に設置される。平坦層8は有機絶縁材料を採用して製造して得ることができて、1つの平坦な表面を取得し、後続の共通電極層9の製造に有利である。
【0031】
共通電極層9は平坦層8上に設置される。共通電極層9は一般にITOを採用して作られる。共通電極層9はパターン化プロセスによって複数の面状の共通電極91を形成できる。理解できるように、共通電極層9は第1基板1全体の全面に敷設されてもよい。
【0032】
補助導電パターン10は共通電極層9上に直接設置される。補助導電パターン10はほとんど導電性が共通電極層9よりも顕著に大きい材料を採用して製造される。補助導電パターン10は銅、アルミニウム、及び銀等の金属材料を採用して作ることができる。補助導電パターン10が共通電極層9に接続されることで、共通電極層9の抵抗を著しく低減させることができる。補助導電パターン10を共通電極91の表面に均一に分布させることで、共通電極層9上の電圧の均一性を効果的に向上させ、パネル上のIR-Drop現象を緩和することができる。
【0033】
パッシベーション層11は共通電極層9及び補助導電パターン10上に設置される。パッシベーション層11は共通電極層9及び補助導電パターン10を被覆する。パッシベーション層11はほとんどSiNx及び/又はSiOx等の普通の無機絶縁材料を採用する。パッシベーション層11上にはパッシベーション層11、平坦層8及び第2絶縁層7を貫通する第1ビアホール111が開口されている。第1ビアホール111はドレイン62の表面を露出させる。
【0034】
画素電極層12はパッシベーション層11上に設置される。画素電極層12はパッシベーション層11によって共通電極層9及び補助導電パターン10と絶縁される。画素電極層12は複数の画素電極121を含む。画素電極121は第1ビアホール111によってドレイン62に接続される。本実施例中の表示パネルはFFS表示パネルであり、面状に敷設された共通電極91及びパターン化された画素電極121を上下に積層することによって、水平フリンジ電界を発生させて液晶を偏向させるように駆動する。表示品質を確保するために、共通電極91の下方に平坦層8を設置する必要があって共通電極91をできるだけ同一水平面に形成することを確実にする。
【0035】
第1配向層は画素電極層12上に設置されて液晶の偏向角度を調整する。
【0036】
表示パネルは更に第2基板2と、第2基板2上に設置されるカラーフィルム層21、遮光層22、第3絶縁層23及び第2配向層(図中では示されない)と、を含む。
【0037】
第2基板2は第1基板1と対向して設置される。第2基板2の材料は第1基板1と同じであり、ここでは贅言しない。
【0038】
カラーフィルム層21は複数の光学フィルター211を含む。各々のサブ画素領域内に1つの光学フィルター211が設置されている。光学フィルター211は画素電極121と対向して設置される。
【0039】
遮光層22は隣接する2つの光学フィルター211の間に設置されることで、混色を回避する。遮光層22は一般に黒色樹脂材料を採用して作られる。
【0040】
第3絶縁層23はカラーフィルム層21及び遮光層22を被覆する。第3絶縁層23はほとんどSiNx及び/又はSiOx等の普通の無機絶縁材料を採用する。理解できるように、いくつかの具体的な実施例では、第2基板2上の第3絶縁層23は省略されてもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0041】
第2配向層は第3絶縁層23を被覆することで、液晶の偏向角度を調整する。
【0042】
表示パネルは更に、第1基板1と第2基板2との間に設置される液晶層(図中では示されない)と、スペーサ13と、を含む。
【0043】
スペーサ13は柱状、球状又は円盤状である。スペーサ13は第1基板1と第2基板2との間の間隔を維持することに用いられる。本実施例では、スペーサ13は補助導電パターン10とずらして設置される。言い換えれば、スペーサ13の、補助導電パターン10が所在する平面上での正投影は補助導電パターン10と重ならない。すなわちスペーサ13の、補助導電パターン10が所在する平面上での正投影は補助導電パターン10の外部に位置する。スペーサ13と補助導電パターン10とをずらして設置することで、補助導電パターン10のエッジの段差箇所にスペーサ13のスリップ転位が出現することを回避でき、それにより表示パネルの表示信頼性を向上させる。
【0044】
図2及び
図3と併せて、表示パネルの表示領域S1に第1方向に沿って延伸する複数本の走査線31と、ほぼ第2方向に沿って延伸する複数本のデータ線63とが設置されている。走査線31とデータ線63とは交差してアレイ状に配列される複数のサブ画素領域S3を限定する。画素電極層12中にパターン化して取得された複数の画素電極121はそれぞれ各サブ画素領域S3内に設置される。
【0045】
薄膜トランジスタTは第1金属層3に位置するゲート32と、第1金属層3上に位置する第1絶縁層4と、第1絶縁層4上に位置する活性層5と、第2金属層6に位置するソース61及びドレイン62と、を含む。薄膜トランジスタTのゲート32は走査線31に接続される。本実施例では、薄膜トランジスタTは走査線31の一部をゲート32として利用する。薄膜トランジスタTのソース61はデータ線63に接続されて、データ線63上に印加される駆動電圧信号を受信する。薄膜トランジスタTのドレイン62は画素電極121に接続されて、受信した駆動電圧信号を画素電極121まで伝達する。薄膜トランジスタTの上方に設置される平坦層8及び共通電極91は全面に敷設されるものであり、
図2中に示されていない。
【0046】
補助導電パターン10は本実施例では金属を採用して製造して得る。補助導電パターン10は共通電極91上に直接設置され且つ共通電極91に接続されて共通電極91上の電圧均一性を向上させる。補助導電パターン10は画素電極121とずらして設置される。言い換えれば、補助導電パターン10は画素電極121と重ならない。すなわち、補助導電パターン10の第1基板1上での正投影は画素電極121の第1基板1上での正投影の外部に位置することで、補助導電パターン10による表示パネルの開口率及び正常な表示品質に対する影響をできるだけ低減させる。
【0047】
具体的に、
図3に示すように、表示領域S1に位置する補助導電パターン10の部分は複数本の補助導電線101を含む。複数本の補助導電線101は第1方向及び/又は第2方向に沿って延伸する。すなわち補助導電線101は走査線31及び/又はデータ線63に沿って延伸する部分を有することで、開口率をできるだけ増大させる。非表示領域S2に位置する補助導電パターン10の部分は接続バス102を含む。接続バス102は複数本の補助導電線101に接続され、複数本の補助導電線101は第1方向及び第2方向に沿って均一な間隔をあけて分布していることで、共通電極91の表示領域S1での電圧を安定的に維持してより均一にすることを確保する。
【0048】
図4及び
図5と併せて、補助導電パターン10における表示領域S1内に位置する補助導電線101は第2方向に沿って延伸する幹部1011と、第1方向に沿って延伸する延伸部1012と、を含む。延伸部1012は幹部1011に接続される。
【0049】
幹部1011は隣接するデータ線63の少なくとも一部を被覆する。幹部1011の延伸方向はデータ線63の延伸方向と同じであり、且つ幹部1011はデータ線63と積層して設置されることで、さらにデータ線63上の電圧干渉を遮蔽できる。
【0050】
この他、幹部1011の一側のエッジ線はデータ線63のエッジ線と平行する。幹部1011の一側のエッジ線とデータ線63におけるそれに隣接するエッジ線とは第1方向上に一定の距離を隔てる。幹部1011の側エッジは第1方向に沿ってデータ線63の側エッジを超えることで、幹部1011にデータ線63のエッジ部分を完全に被覆させる。すなわち、幹部1011のエッジ線のデータ線63が所在する平面上での正投影はデータ線63の外側に位置し、補助導電パターン10の遮光能力を利用してデータ線63のエッジ箇所での光漏れを遮って混色を低減させる。本実施例では、幹部1011の両側のエッジ線はいずれもデータ線63の両側のエッジ線を超えてもよい。幹部1011はデータ線63を完全に被覆する。幹部1011の両側のエッジ線のデータ線63が所在する平面上での正投影はいずれもデータ線63の外側に位置し、それにより表示パネルの表示品質をよりよく高める。
【0051】
延伸部1012は隣接する走査線31の少なくとも一部を被覆する。延伸部1012の延伸方向は走査線31の延伸方向と同じである。延伸部1012は走査線31と積層して設置されることで、表示パネルの開口率に対する影響を低減させる。本実施例では、延伸部1012と幹部1011との接続部の第1基板1上での正投影は、走査線31とデータ線63との交差部の第1基板1上での正投影と重なる。
【0052】
図5に示すように、スペーサ13は補助導電パターン10とずらす。すなわち、スペーサ13の、補助導電パターン10が所在する平面上での正投影は補助導電パターン10の外部に位置する。
図1と併せて、上記設計は補助導電パターン10のエッジの段差箇所にスペーサ13のスリップ転位が出現することを効果的に回避でき、それにより表示パネルの表示信頼性を向上させる。
【0053】
本実施例では、スペーサ13は薄膜トランジスタTと対向して設置される。具体的に、スペーサ13の第1基板1上での正投影は薄膜トランジスタTの第1基板1上での正投影と重なることで、スペーサ13による表示パネルの開口率に対する影響をできるだけ減少させる。
【0054】
選択可能に、補助導電線101とスペーサ13とは走査線31の延伸方向に沿って交互に設置される。
【0055】
図4及び
図5と併せて、補助導電パターン10における表示領域S1内に位置する補助導電線101は第1方向に沿って延伸する第1延伸部1012aと、第2延伸部1012bとを含む。第1延伸部1012aと第2延伸部1012bとは第2方向に沿って隣接して設置される。補助導電線101は更に第2方向に沿って延伸する第1幹部1011aと第2幹部1011bとを含む。第1幹部1011aと第2幹部1011bとは第1方向に沿って隣接して設置される。
【0056】
第1延伸部1012aの一端は第1幹部1011aに接続される。第1延伸部1012aの他端は第2幹部1011bに接近する方向に向かって延伸する。第1延伸部1012aの他端は第2幹部1011bから切断され、自由端である。
【0057】
第2延伸部1012bの一端は第2幹部1011bに接続される。第2延伸部1012bの他端は第1幹部1011aに接近する方向に向かって延伸する。第2延伸部1012bの他端は第1幹部1011aから切断され、自由端である。
【0058】
隣接する第1幹部1011aと第2幹部1011bとの間に、第1延伸部1012aと第2延伸部1012bとは第2方向に沿って交互に設置される。従って、延伸部1012は第1幹部1011aと第2幹部1011bとの間に均一に分布でき、更に補助導電パターン10が表示領域S1内に均一に分布することを確保する。
【0059】
隣接する第1幹部1011aと第2幹部1011bとの間に、スペーサ13の、補助導電パターン10が所在する平面上での正投影は第2延伸部1012bと第2方向に沿って交互に設置され、スペーサ13が補助導電パターン10とずれることを確実にすると同時にスペーサ13をできるだけ均一に配列する。
【0060】
第1方向に沿って、隣接する2つの幹部1011の間に2n個のサブ画素領域S3が設置されており、nは1以上の自然数である。ここで、そのうちの一方の幹部1011に接近するn個の連続するサブ画素領域S3上に印加される駆動電圧の極性は同じであり、他方の幹部1011に接近するn個の連続するサブ画素領域S3上に印加される駆動電圧の極性は同じであり且つ別のn個の連続するサブ画素領域S3上に印加される駆動電圧の極性と逆である。従って、延伸部1012の幅はn-1個のサブ画素領域S3の幅の和とn+1個のサブ画素領域S3の幅の和との間にある。すなわち、延伸部1012は走査線31の延伸方向に沿って隣接する2つの幹部1011の間の中間位置まで延伸することで、同じ極性の駆動電圧が印加されている画素電極121と対応する部分共通電極91の抵抗による損失を延伸部1012が正確に補償できることを確保する。
【0061】
具体的に
図4に示される本実施例では、走査線31の延伸方向に沿って、第1幹部1011aと第2幹部1011bとの間に4つのサブ画素領域S3が設置されている。第1幹部1011aと第2幹部1011bとの間に順に第1サブ画素S31、第2サブ画素S32、第3サブ画素S33及び第4サブ画素S34が設置されている。第1サブ画素S31及び第2サブ画素S32上に印加される駆動電圧の極性と、第3サブ画素S33及び第4サブ画素S34上に印加される駆動電圧の極性とは逆である。すなわち表示パネルは2線又は4線反転の駆動方式を採用する。
【0062】
延伸部1012の第1方向に沿う長さは隣接する2つの幹部1011の間の距離の半分以下である。
【0063】
選択可能に、第1延伸部1012aの自由端及び/又は第2延伸部1012bの自由端は第1方向上に、第2サブ画素S32と第3サブ画素S33との間に位置するデータ線63を超えない。第1延伸部1012aの幅は第1サブ画素S31の幅と第2サブ画素S32の幅との和よりもわずかに小さい又はそれに等しい。第1延伸部1012aは同じ極性の駆動電圧が印加されている第1サブ画素S31及び第2サブ画素S32内に位置する共通電極91自体の抵抗により引き起こされる損失を低減させることができる。第2延伸部1012bは同じ極性の駆動電圧が印加されている第3サブ画素S33及び第4サブ画素S34内に位置する共通電極91自体の抵抗により引き起こされる損失を低減させることができる。
【0064】
スペーサ13の、補助導電パターン10が所在する平面上での正投影は第1延伸部1012aの自由端と第2幹部1011bとの間に位置する。スペーサ13の、補助導電パターン10が所在する平面上での正投影は第1延伸部1012aの自由端と第2幹部1011bとの中間領域に位置し、スペーサ13と補助導電パターン10とが十分な距離を隔てることを確保する。理解できるように、スペーサ13の、補助導電パターン10が所在する平面上での正投影は補助導電パターン10と重ならない他の領域に位置してもよい。例えば、スペーサ13の、補助導電パターン10が所在する平面上での正投影は第2延伸部1012bの自由端と第1幹部1011aとの間に位置してもよく、ここでは具体的に限定しない。本実施例では好適にそれを走査線31及び/又は薄膜トランジスタTと対向して設置することは、開口率に対する影響をできる限り低減させるためである。
【0065】
理解できるように、補助導電パターン10は更に他のパターンであってもよく、スペーサ13と重ならないことを確保すればよく、ここでは具体的に限定しない。表示パネルの開口率に影響を与えないと同時に、補助導電パターン10の表示領域S1中での面積が大きいほど、共通電極91の抵抗を低減させる効果が良い。補助導電パターン10の表示領域S1中での分布が均一であるほど、共通電極91上の電圧は均一である。
【0066】
本実施例中のパッシベーション層11は共通電極層9及び補助導電パターン10上に設置され、画素電極層12はパッシベーション層11上に設置される。スペーサ13のパッシベーション層11上での正投影は補助導電パターン10のパッシベーション層11上での正投影と重ならない。理解できるように、本願の他の具体的な実施例では、画素電極121は共通電極91の下方に設置されてもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0067】
本願が提供する表示パネルの第2実施例は
図7~
図9に示される。第2実施例と第1実施例との相違点は、表示パネルが3線又は6線反転の駆動方式を採用することである。相応的に、補助導電パターン10における表示領域S1内に位置する補助導電線101の間の距離も適応的に調整される。
【0068】
具体的に
図7及び
図8に示すように、走査線31の延伸方向に沿って、第1幹部1011aと第2幹部1011bとの間に6つのサブ画素領域S3が設置されている。第1幹部1011aと第2幹部1011bとの間に順に第1サブ画素S31、第2サブ画素S32、第3サブ画素S33、第4サブ画素S34、第5サブ画素S35及び第6サブ画素S36が設置されている。第1サブ画素S31、第2サブ画素S32及び第3サブ画素S33上に印加される駆動電圧の極性と、第4サブ画素S34、第5サブ画素S35及び第6サブ画素S36上に印加される駆動電圧の極性とは逆である。
【0069】
対応的に、延伸部1012の第1方向に沿う長さは隣接する2つの幹部1011の間の距離の半分以下である。
【0070】
選択可能に、第1延伸部1012aの自由端及び/又は第2延伸部1012bの自由端は第1方向上に、第3サブ画素S33と第4サブ画素S34との間に位置するデータ線63を超えない。第1方向に沿って、第1延伸部1012aの長さは第1サブ画素S31の幅、第2サブ画素S32及び第3サブ画素S33の幅の和よりもわずかに小さい又はそれに等しい。第1延伸部1012aは同じ極性の駆動電圧が印加されている第1サブ画素S31~第3サブ画素S33の範囲内に位置する共通電極91自体の抵抗により引き起こされる損失を低減させることができる。第2延伸部1012bは同じ極性の駆動電圧が印加されている第4サブ画素S34~第6サブ画素S36の範囲内に位置する共通電極91自体の抵抗により引き起こされる損失を低減させることができる。
【0071】
スペーサ13の、補助導電パターン10が所在する平面上での正投影は第1延伸部1012aの自由端と第2幹部1011bとの間に位置する。スペーサ13の、補助導電パターン10が所在する平面上での正投影は第1延伸部1012aの自由端と第2幹部1011bとの中間領域に位置し、スペーサ13と補助導電パターン10とが十分な距離を隔てることを確保する。
【0072】
隣接する第1幹部1011aと第2幹部1011bとの間に、スペーサ13の、補助導電パターン10が所在する平面上での正投影は第1延伸部1012aと第2方向に沿って交互に設置される。選択可能に、スペーサ13の、補助導電パターン10が所在する平面上での正投影は、同時に第2延伸部1012bと第2方向に沿って交互に設置される。上記設計によって、スペーサ13が補助導電パターン10とずらすことを確実にすると同時にスペーサ13をできるだけ均一に配列する。
【0073】
本実施例の他の構造はいずれも第1実施例と同じであり、ここでは贅言しない。
【0074】
理解できるように、本願に挙げられる従来の具体的な実施例では、第1方向は走査線の延伸方向と同じであり、横方向である。第2方向はデータ線の延伸方向と同じであり、縦方向である。しかし、本願の他の具体的な実施例では、第1方向は走査線の延伸方向と異なってもよく、第2方向はデータ線の延伸方向と異なってもよく、第1方向と第2方向とは交差すればよい。すなわち、選択可能に、補助導電パターンの幹部の延伸方向はデータ線の延伸方向と異なってもよく、補助導電パターンの延伸部は走査線の延伸方向と異なってもよく、補助導電パターンの幹部の延伸方向と延伸部の延伸方向とは交差すればよい。上記実施手段では、補助導電パターンと走査線及びデータ線との延伸方向が異なることで、補助導電パターンと走査線及びデータ線との重なる面積を小さくすることになる可能性がある。それにより表示パネルの光透過率を低減させること及び信号遮蔽能力がある程度低減する可能性があることをもたらす反面、補助導電パターンの設計柔軟性はより高く、局所的な差異設計によって共通電極に出現するIR-Drop等の問題をよりよく緩和でき、同時に、補助導電パターンを調整することによって、画素駆動信号に対する補償能力をさらに高めることができる。
【0075】
理解できるように、本願の他の具体的な実施例では、薄膜トランジスタTは更にボトムゲート型薄膜トランジスタ、ダブルゲート薄膜トランジスタ及びトップゲート型薄膜トランジスタ等の従来のトランジスタ構造であってもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0076】
理解できるように、本願の他の具体的な実施例では、画素電極121は「米」字形、櫛形、又は平板状等の他のパターンであってもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0077】
本願は更に表示装置を提供し、バックライトモジュールと、前述の表示パネルと、を含み、上記表示パネルは上記バックライトモジュールに接続される。
【0078】
本願はスペーサと補助導電パターンとをずらして設置することで、スペーサの、補助導電パターンが所在する平面上での正投影が上記補助導電パターンと重ならないことを確保し、それにより補助導電パターンのエッジの段差箇所にスペーサのスリップ転位が出現することを回避し、表示パネルの表示信頼性を向上させることができる。
【0079】
以上、本願の実施例により提供される表示パネル及び表示装置に対して詳細な紹介を行っており、本明細書中では具体的な例を応用して本願の原理及び実施形態を述べた。以上の実施例の説明は本願の方法及びその中心思想の理解を助けることに用いられるものに過ぎず、同時に、当業者であれば、本願の思想に従って、具体的な実施形態及び応用範囲上にいずれも変更を行うことができ、以上のように、本明細書の内容は本願に対する制限ではないと理解されるべきである。
【符号の説明】
【0080】
1 第1基板
2 第2基板
3 第1金属層
4 第1絶縁層
5 活性層
6 第2金属層
7 第2絶縁層
8 平坦層
9 共通電極層
10 補助導電パターン
11 パッシベーション層
12 画素電極層
13 スペーサ
21 カラーフィルム層
22 遮光層
23 第3絶縁層
31 走査線
32 ゲート
61 ソース
62 ドレイン
63 データ線
91 共通電極
101 補助導電線
102 接続バス
111 第1ビアホール
121 画素電極
211 光学フィルター
1011 幹部
1011a 第1幹部
1011b 第2幹部
1012 延伸部
1012a 第1延伸部
1012b 第2延伸部
【国際調査報告】