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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-02
(54)【発明の名称】複数アーム協調作業穿孔ロボット
(51)【国際特許分類】
   E21D 9/10 20060101AFI20240126BHJP
【FI】
E21D9/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539072
(86)(22)【出願日】2022-08-15
(85)【翻訳文提出日】2023-06-23
(86)【国際出願番号】 CN2022112366
(87)【国際公開番号】W WO2023061026
(87)【国際公開日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】202210531853.2
(32)【優先日】2022-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521052838
【氏名又は名称】中▲鉄▼九局集▲団▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA RAILWAY NO.9 GROUP CO., LTD
【住所又は居所原語表記】No.3-1 Jingbin Street, Shenhe District, Shenyang city, Liaoning 11013 P.R.China
(71)【出願人】
【識別番号】521550208
【氏名又は名称】中▲鉄▼九局集▲団▼▲電▼▲務▼工程有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA RAILWAY NO.9 GROUP ELECTRICAL ENGINEERING CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】王大▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】冀▲暁▼▲瑩▼
(72)【発明者】
【氏名】▲斉▼孟星
(72)【発明者】
【氏名】▲トウ▼立国
(72)【発明者】
【氏名】徐士彬
(72)【発明者】
【氏名】邱▲暁▼▲傑▼
(72)【発明者】
【氏名】程爽
(72)【発明者】
【氏名】李再▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】孟祥久
(72)【発明者】
【氏名】叶俊峰
【テーマコード(参考)】
2D054
【Fターム(参考)】
2D054AA10
2D054BA03
2D054GA24
2D054GA33
2D054GA42
(57)【要約】
【課題】 複数アーム協調作業穿孔ロボットを提供する。
【解決手段】 複数アーム協調作業穿孔ロボットはトンネルの延在方向に移動可能な台車(3)を含み、台車(3)にはデッキが設けられ、デッキにはスライド(7)が複数設けられ、デッキには複数の複数の前記スライドが平行間隔で分布され、各スライド(7)には少なくとも1つの穿孔アーム(5,6)が取り付けられている。穿孔アーム(5,6)は穿孔アーム基部(6-27)によってスライド(7)に摺動可能に装着されている。穿孔アーム(5,6)は伸縮アームを含み、伸縮アームの頂部にはドリル組立体が設けられ、伸縮アームの尾部には伝動機構が設けられている。伝動機構は、穿孔アーム基部(6-27)に取り付けられ、伸縮アームをトンネルの断面に沿って回転させるように駆動する。台車(3)は動力装置によって駆動され、動力装置および穿孔アーム(5,6)はコントロールセンタに電気的に接続され、コントロールセンタは協調穿孔作業指令を複数の穿孔アーム(5,6)へ送信することができ、複数のスライド(7)における穿孔アーム(5,6)はトンネルの同一断面内で同時に穿孔作業を行うことができる。トンネルの異なる位置の穿孔需要を満たし、トンネル穿孔作業の効率を向上させることができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台車と、穿孔アームと、を含む複数アーム協調作業穿孔ロボットであって、
前記台車はトンネルの延在方向に移動可能なものであり、前記台車には水平分布のデッキが設けられ、前記デッキには台車の長手方向に延在するスライドが複数設けられ、前記デッキには複数の前記スライドが平行間隔で分布され、各前記スライドには少なくとも1つの前記穿孔アームが取り付けられて、前記穿孔アームは穿孔アーム基部によって前記スライドに摺動可能に装着されて、前記穿孔アームは伸縮アームを含み、前記伸縮アームの頂部にはドリル組立体が設けられ、前記伸縮アームの尾部には伝動機構が設けられて、前記伝動機構は、前記穿孔アーム基部に取り付けられ、前記伸縮アームをトンネルの断面に沿って回転させるように駆動し、
前記台車は動力装置によって駆動され、前記動力装置および前記穿孔アームはコントロールセンタに電気的に接続され、前記コントロールセンタは協調穿孔作業指令を複数の前記穿孔アームへ送信することができ、複数の前記スライドにおける前記穿孔アームはトンネルの同一断面内で同時に穿孔作業を行うことができ、
前記スライドの中にはレールが設けられ、前記穿孔アーム基部の底部には前記レールに適合するスライダが設けられ、前記スライダは前記レールと電気的に接触し、かつ前記レールに沿って摺動可能に装着されて、前記レールは電源に対応的に接続し、前記スライダは前記穿孔アームに電気的に接続することによって、前記穿孔アームへ電力を供給し、
同一の前記スライドの中には2つの前記レールが設けられ、2つの前記レールは前記スライドの両側に分布して設けられ、
前記穿孔アーム基部が前記スライドに突き込まれている部分の少なくとも一方には位置決めシリンダが設けられ、前記位置決めシリンダは、前記穿孔アーム基部を位置決めするように、前記スライドの内壁を締め付けて、前記台車の表面には絶縁層が設けられることによって、前記レールと前記台車との間や、任意の前記レールの間を電気的に隔離し、
前記伸縮アームと前記ドリル組立体との間には直角度調節機構によって接続され、直角度調節機構は複数の第1の伸縮ロッドを含み、複数の前記第1の伸縮ロッドは、前記ドリル組立体の周方向に均等に分布され、かつ前記ドリル組立体に可動に接続され、
各前記第1の伸縮ロッドの伸縮状態は、前記ドリル組立体のドリルをトンネル内壁に垂直になるように、個別に制御することができ、
前記直角度調節機構は、前記伸縮アームに接続されている直角度調節シリンダブロックをさらに含み、
前記伝動機構は主制御モータ及び回転機構を含んでおり、前記主制御モータのスピンドルは減速機によって前記回転機構に伝動的に接続され、前記回転機構は前記伸縮アームに固定接続され、
前記伸縮アームは2つの反対の位置に設けられている伸縮シリンダを含み、2つの前記伸縮シリンダのブロックが固定接続され、そのうちの1つの前記伸縮シリンダの伸縮ロッドは前記伝動機構に固定接続され、もう1つの前記伸縮シリンダの伸縮ロッドは前記直角度調節シリンダブロックに固定接続され、
前記穿孔アームの外周には複数組の調節アームが設けられており、各組の調節アームは2つの調節アームセグメントを含み、2つの調節アームセグメントの互いに近い両端部が可動に接続され、2つの調節アームセグメントが互いに離れている両端部は、それぞれ、前記直角度調節シリンダブロックと、前記伝動機構と、に可動に接続されている、
ことを特徴とする複数アーム協調作業穿孔ロボット。
【請求項2】
複数の前記穿孔アームはコントロールセンタに通信に接続され、前記穿孔アームには前記コントロールセンタに対応的に接続している制御端末が設けられ、
前記台車には、コントロールセンタに通信に接続している距離収集モジュールが設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の複数アーム協調作業穿孔ロボット。
【請求項3】
前記穿孔アームは、前記ドリル組立体と前記直角度調節機構との間に設けられている垂直突上げシリンダをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の複数アーム協調作業穿孔ロボット。
【請求項4】
前記デッキには3つの前記スライドが設けられ、そのうちの1つのスライドは地下鉄トンネルセンタ軸線に対応するセンタスライドであり、他の2つのスライドは前記センタスライドの両側に位置するサイドスライドであり、
それぞれ、前記センタスライドにおける前記穿孔アームは全面穿孔アームであり、前記サイドスライドにおける前記穿孔アームは側面穿孔アームである、
ことを特徴とする請求項1に記載の複数アーム協調作業穿孔ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地下鉄施工技術分野に属し、具体的には複数アーム協調作業穿孔ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、地下鉄施工パンチ(穴あけ)は常に人工パンチ方式を用いて行い、すなわち電動工具を利用してパンクチャリングする。地下鉄トンネルの特殊な構造に対して、全体は円形断面であり、人工測定であってもパンチであっても一定の困難が存在し、特に天井と側壁の高い所でパンクチャリングする時に高さが高く且つ体力が消耗するため、人工パンチ効率が低かった。
【0003】
しかし、地下鉄区間全体施工過程において、パンチ作業の作業量が大きいだけでなく、工程の間隔時間も少なく、このような場合には、人力投入を増加し又はパンチ効率を向上させる必要がある。
【0004】
以上の施工現状に対し、従来技術において成熟した地下鉄トンネルの高効率パンチ専用装置がなく、穿孔施工効率が低いというボトルネック問題を解決することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、地下鉄区間パンチ作業の施工効率を向上させることができる複数アーム協調作業穿孔ロボットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は以下の技術的解決手段を提供する。
【0007】
台車と、穿孔アームと、を含む複数アーム協調作業穿孔ロボットであって、
台車はトンネルの延在方向に移動可能なものであり、台車には水平分布のデッキが設けられ、デッキには台車の長手方向に延在するスライドが複数設けられ、デッキには複数のスライドが平行間隔で分布され、各スライドには少なくとも1つの穿孔アームが取り付けられて、穿孔アームは穿孔アーム基部によってスライドに摺動可能に装着されて、穿孔アームは伸縮アームを含み、伸縮アームの頂部にはドリル組立体が設けられ、伸縮アームの尾部には伝動機構が設けられて、伝動機構は、穿孔アーム基部に取り付けられ、伸縮アームをトンネルの断面に沿って回転させるように駆動し、
台車は動力装置によって駆動され、動力装置および穿孔アームはコントロールセンタに電気的に接続され、コントロールセンタは協調穿孔作業指令を複数の穿孔アームへ送信することができ、複数のスライドにおける穿孔アームはトンネルの同一断面内で同時に穿孔作業を行うことができ、
スライドの中にはレールが設けられ、穿孔アーム基部の底部にはレールに適合するスライダが設けられ、スライダはレールと電気的に接触し、かつレールに沿って摺動可能に装着されて、レールは電源に対応的に接続し、スライダは穿孔アームに電気的に接続することによって、穿孔アームへ電力を供給し、
同一のスライドの中には2つのレールが設けられ、2つのレールはスライドの両側に分布して設けられ、
穿孔アーム基部がスライドに突き込まれている部分の少なくとも一方には位置決めシリンダが設けられ、位置決めシリンダは、穿孔アーム基部を位置決めするように、スライドの内壁を締め付けて、台車の表面には絶縁層が設けられることによって、レールと台車との間や、任意のレールの間を電気的に隔離し、
伸縮アームとドリル組立体との間には直角度調節機構によって接続され、直角度調節機構は複数の第1の伸縮ロッドを含み、複数の第1の伸縮ロッドは、ドリル組立体の周方向に均等に分布され、かつドリル組立体に可動に接続され、
各第1の伸縮ロッドの伸縮状態は、ドリル組立体のドリルをトンネル内壁に垂直になるように、個別に制御することができ、
直角度調節機構は、伸縮アームに接続されている直角度調節シリンダブロックをさらに含み、
伝動機構は主制御モータ及び回転機構を含んでおり、主制御モータのスピンドルは減速機によって回転機構に伝動的に接続され、回転機構は伸縮アームに固定接続され、
伸縮アームは2つの反対の位置に設けられている伸縮シリンダを含み、2つの伸縮シリンダのブロックが固定接続され、そのうちの1つの伸縮シリンダの伸縮ロッドは伝動機構に固定接続され、もう1つの伸縮シリンダの伸縮ロッドは直角度調節シリンダブロックに固定接続され、
穿孔アームの外周には複数組の調節アームが設けられており、各組の調節アームは2つの調節アームセグメントを含み、2つの調節アームセグメントの互いに近い両端部が可動に接続され、2つの調節アームセグメントが互いに離れている両端部は、それぞれ、直角度調節シリンダブロックと、伝動機構と、に可動に接続されている、
複数アーム協調作業穿孔ロボット。
【有益な効果】
【0008】
一方、台車はトンネルの延在方向に移動可能なものであり、穿孔アームは台車の移動方向に摺動可能なものである。ここからわかるように、トンネルの延長方向における穿孔アームの位置は調整可能である。一方、台車は複数の間隔で設けられている穿孔アームを有し、かつ各穿孔アームはトンネルの断面に沿って回転可能である。従って、本発明は、台車を移動させ、穿孔アームを摺動させ、穿孔アームを回転させることにより、トンネルの異なる位置の穿孔需要を満たし、トンネル穿孔作業の効率を向上させることができる。従って、本発明は地下鉄トンネルの高効率穿孔専用設備とすることができ、かつ人的コストを大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明における複数アーム協調作業穿孔ロボットの側面模式図である。
図2】本発明における複数アーム協調作業穿孔ロボットの使用状態図である。
図3】本発明における複数アーム協調作業穿孔ロボットの構成模式図である。
図4】本発明における全面穿孔アームの構成模式図である。
図5】本発明における側面穿孔アームの構成模式図である。
図6】本発明における穿孔アームと台車との接続構成模式図である。
図7図6のAにおける部分拡大図である。
図8】本発明における穿孔アームの運動位置の計算サイズの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照し、実施例を組み合わせて本発明を詳細に説明する。なお、衝突しない場合には、本発明における実施例及び実施例における特徴を互いに組み合わせてもよい。
【0011】
図1図8に示すように、台車3と、穿孔アームと、を含む複数アーム協調作業穿孔ロボットである。
【0012】
台車3はトンネルの延在方向に移動可能なものであり、台車3には複数の穿孔アームが設けられ、
複数の穿孔アームは台車3に間隔で分布し、各穿孔アームは、トンネルの断面に沿ってそれぞれ回転するように、台車3に回転接続され、
各穿孔アームは、台車の移動方向に沿ってそれぞれ摺動するように、台車3に摺動可能に装着されている。
【0013】
本発明では、トンネルの延長方向における台車の移動及び/又は台車における穿孔アームの摺動により、トンネルの延長方向における穿孔アームの位置変化を実現することができ、トンネル軸方向における異なる位置の穿孔需要を満たすことができる。穿孔アームの回転により、トンネルの断面における穿孔アームの位置変更を実現することができ、トンネルの断面内の異なる高さの穿孔需要を満たすことができる。
【0014】
具体的には、台車3には水平分布のデッキが設けられ、デッキには台車の長手方向に延在するスライド7が複数設けられ、穿孔アームは穿孔アーム基部6-27によってスライド7に摺動可能に装着されて、デッキには複数のスライド7が平行間隔で分布されている。各スライドには少なくとも1つの穿孔アームが取り付けられている。
【0015】
穿孔アームは伸縮アームを含み、伸縮アームの頂部にはドリル組立体が設けられ、伸縮アームの尾部には伝動機構が設けられて、前記伝動機構は、穿孔アーム基部6-27に取り付けられ、伸縮アームをトンネルの断面に沿って回転させるように駆動し(穿孔アームを伝動機構の回転軸線に回転させるように駆動し、伝動機構の回転軸線がスライド7の延在方向に平行である)、穿孔アームのパンチ範囲は-30°~210°である。
【0016】
従って、穿孔アームの運動は、1.スライド7に沿う摺動と、2.穿孔アームの軸方向に沿う伸縮と、3.伝動機構の回転軸線に回る揺動とを含む。
【0017】
台車3は動力装置によって駆動され、動力装置および穿孔アームはコントロールセンタに電気的に接続されていることによって、協調穿孔作業指令を複数の穿孔アームへ送信することができる。複数のスライドにおける穿孔アームはトンネルの同一断面内で同時に穿孔作業を行うことができる。複数のスライドにおける穿孔アームはトンネルの同一断面内で同時に穿孔作業を行う際、穿孔間隔が制限されず、トンネルの断面における-30°~210°の範囲内で任意に調整することができる。
【0018】
同一のスライドには複数の穿孔アームがある場合、同一のスライドにおける複数の穿孔アームをトンネル軸方向の異なる位置に穿孔することができ、かつ同一のスライドにおける隣接する穿孔アームの間の間隔を調整することができる。
【0019】
動力装置は、台車3におけるレール7-2によって穿孔アームへ電源を供給する。
【0020】
本発明の1つの選択可能な実施例では、3つのスライド7が存在しており、そのうちの1つのスライド7は地下鉄トンネルセンタ軸線に対応するセンタスライドであり、他の2つのスライド7はセンタスライドの両側に位置するサイドスライドである。それぞれ、センタスライドにおける穿孔アームは全面穿孔アーム6であり、サイドスライドにおける穿孔アームは側面穿孔アーム5である。全面穿孔アーム6のパンチ範囲は-20°~210°である。側面穿孔アーム5のパンチ範囲は-30°~90°である。各スライド7における穿孔アームの数は、穿孔の実際の必要およびスライド7の長さに応じて選択可能なものであり、1つであってもよく、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つであってもよい。
【0021】
即ち、台車には複数組の穿孔アームが設けられてもよく、各組の穿孔アームは異なるスライドに設けられている3つの穿孔アームを含む。同一の組の穿孔アームはトンネルの同一断面内で同時に作業することができる。複数組の穿孔アームは、トンネル軸方向における異なる位置に対応的に分布され、トンネル軸方向における複数の位置で同時に穿孔作業を行うことができる。従って、穿孔作業の際、異なる高さ、異なる間隔の独立な穿孔データを複数組設定して穿孔することができ、この複数組の穿孔アームは同時に作業して互いに干渉せず、一度に多種類の孔位置仕様の穿孔作業を完成することができ、穿孔効率が高い。本発明の1つの選択可能な実施例では、スライド7の中にはレール7-2が設けられている。穿孔アーム基部6-27の底部にはレール7-2に適合するスライダ6-27-4が設けられ、スライダ6-27-4はレール7-2と電気的に接触し、かつレール7-2に沿って摺動可能に装着されている。レール7-2は電源に対応的に接続し、スライダは穿孔アームに電気的に接続することによって、穿孔アームへ電力を供給する。好ましくは、同一の前記スライドの中には2つの前記レールが設けられ、2つのレール7-2はスライド7のセンタ軸線の両側に対称に分布されている。具体的には、スライダ6-27-4はレール7-2に摩擦接触することによって、レール7-2における電源をバスバーによって穿孔アーム基部6-27の内部の電源ボックスに接続させる。スライダ6-27-4にはレール7-2に適合するシュートが開設され、レール7-2はシュートの中に嵌着され、シュートの溝壁はレール7-2の外面に摩擦接触されている。
【0022】
スライド7には、スライドにおける穿孔アーム基部6-27の位置を位置決めするための赤外線測距センサが取り付けられている。
【0023】
本発明の1つの選択可能な実施例では、穿孔アーム基部6-27がスライドに突き込まれている部分の少なくとも一方には位置決めシリンダが設けられ、位置決めシリンダは、穿孔アーム基部を位置決めするように、スライドの内壁を締め付けている。好ましくは、穿孔アーム基部6-27がスライドに突き込まれている部分の両側には位置決めシリンダが設けられている。具体的には、スライド7は位置制限溝7-1を含み、レール7-2は位置制限溝7-1の底部に設けられている。位置制限溝7-1によって、穿孔アームの走行経路を制限するとともに、穿孔アームの転倒を防止することができ、穿孔アーム全体の安定性を向上させる。
【0024】
位置決めシリンダは、位置決めシリンダブロック6-27-1と、位置決めシリンダブロック6-27-1の中に挿入されている位置決めシリンダ伸縮ロッド6-27-2と、を含む。好ましくは、位置決めシリンダ伸縮ロッド6-27-2の端部には摩擦プレート6-27-3が設けられている。具体的には、穿孔アームがコマンドを受けて位置決めが完了した後、2つの位置決めシリンダが同期に突き出し、位置決めシリンダ伸縮ロッド6-27-2を推進して先端の摩擦プレートと位置制限溝7-1を押圧し、固定の役割を果たし、穿孔アーム基部6-27の安定性を強化することができ、穿孔過程中の穿孔アーム基部6-27の揺れによるスライダ6-27-4とレール7-2との接触不良が発生することを防止し、穿孔アームの全体的な安定に有利で、穿孔の品質を保証する。
【0025】
台車3の表面には絶縁層7-3が設けられていることによって、レール7-2と台車3との間や、任意のレール7-2の間や、レール7-2と位置制限溝7-1との間を電気的に隔離する。
【0026】
本発明の1つの選択可能な実施例では、複数の穿孔アームはコントロールセンタに通信に接続され、穿孔アームにはコントロールセンタに対応的に接続している制御端末が設けられている。
【0027】
具体的には、穿孔アーム基部6-27の箱体には、穿孔アーム全体の動作を制御するための、制御端末と、電源ボックスと、通信モジュールと、空気ポンプとが設けられている。制御端末と穿孔アームとの間には、通信モジュールによって、データの転送およびコマンドの転送が行われる。通信モジュールはデータを制御端末に転送し、かつ制御端末のコマンドを穿孔アームに転送する。
【0028】
本発明の1つの選択可能な実施例では、台車には、コントロールセンタに通信に接続されている距離収集モジュールが設けられている。具体的には、距離収集モジュールは、台車3の底部に設けられている輪軸4を含み、輪軸4にはエンコーダ及び通信装置が設けられている。輪軸4の回転数及び角度によって正確に台車3の走行距離を決定することができる。エンコーダの役割は、輪軸4の角変位を電気信号に変換し、エンコーダデータを得ることである。台車3の起動停止のたびに、エンコーダデータを通信装置によってコントロールセンタに送信する。台車3は毎回走行停止中の距離誤差が穿孔アームの間隔位置決めに影響せず、コントロールセンタはエンコーダデータ(距離データ)を加減算し、さらに穿孔アームの正確な位置決めを正確に制御する。具体的には、以下の通りである。
【0029】
台車3の実際の走行距離をS、デフォルトの走行距離をS、台車3の走行誤差をSと定義し、S=S-Sである。S>0である場合、パンチコマンドを起動する時、穿孔アーム位置がSに遠ざかる。S<0である場合、穿孔コマンドを起動する時、穿孔アーム位置が-Sに近づく。S=0である場合、穿孔アーム位置を調整しない。
【0030】
スライド7の両端には穿孔間隔補正用の一定の予約距離が残されており、台車3の走行誤差Sの絶対値は予約距離よりも小さい。予約距離は必要に応じて調整することができ、この予約距離は、1~2m(例:1m、1.2m、1.4m、1.5m、1.6m、1.7m、1.8m、1.9m、または2m)である。
【0031】
本発明の1つの選択可能な実施例では、動力装置は機関車1である。具体的には、機関車1と台車3を一体的に移動し、機関車1の走行停止により台車3の走行距離を制御する。機関車1はロボット全体へ電源を提供し、穿孔アームへ220Vまたは380V電源を提供し、モータとエアポンプへ動力を提供し、また、整流後にコントロールセンタへ24V直流電源を供給する。
【0032】
好ましくは、機関車1は燃料型機関車である。他の選択可能な実施例では、機関車1は、蒸気機関車、ガスタービン機関車、または電力機関車であってもよい。
【0033】
好ましくは、機関車1及び台車3の下部にはスチール製レール2が設けられている。使用時には、トンネル内にその軸方向に沿ってスチール製レール2を敷設し、機関車1と台車3はスチール製レール2に沿って直線運動をすることができる。
【0034】
スチール製レール2の下部にはトンネル地面8が敷設されており、トンネル地面8の上面は平面であり、トンネル地面8の上面には間隔を空けて設けられているスチール製レール2が2本設けられている。2本のスチール製レール2はトンネル地面8のセンタ軸線に沿って対称に分布しており、機関車1と台車3のセンタをトンネルのセンタ軸線に対応させることができる。
【0035】
本発明の1つの選択可能な実施例では、伝動機構は主制御モータ6-26を含み、伝動機構の回転軸線は主制御モータ6-26のスピンドルのセンタ軸線である。
【0036】
好ましくは、伝動機構は回転機構6-25をさらに含み、回転機構6-25は伸縮アームに固定接続され、主制御モータ6-26は回転機構6-25によって伸縮アームに伝動的に接続される。さらに好ましくは、主制御モータ6-26は、減速機によって回転機構6-25に伝動的に接続される。
【0037】
本発明の1つの選択可能な実施例では、減速機は遊星ギアボックスである。
【0038】
回転機構6-25と主制御モータと遊星ギアボックスとの具体的な接続関係は、以下の通りである。
【0039】
回転機構6-25は、シェルおよび固定リング歯車を含み、固定リング歯車はシェルに設けられ、両者が固定接続されている。主制御モータ6-26のスピンドルはスピンドルギアによって遊星ギアボックスの入力軸に伝動的に接続され、遊星ギアボックスの出力軸は出力ギアによって固定リング歯車に噛合接続されている。主制御モータ6-26のスピンドルは遊星ギアボックスで減速した後、固定リング歯車を回転させ、ひいては回転機構6-25全体を回転させることができる。遊星ギアボックスを設けることによって、出力トルクを増大させることができ、同時に回転角度を正確に制御することができ、主制御モータ6-26の電力を相対的に減少させ、穿孔アーム重量を軽減し、電気エネルギーを節約することもできる。
【0040】
他の選択可能な実施例では、減速機はギア減速機またはウォーム減速機であってもよい。
【0041】
本発明の1つの選択可能な実施例では、伸縮アームとドリル組立体との間には直角度調節機構が設けられ、直角度調節機構は直角度調節シリンダブロック6-7及び複数の第1の伸縮ロッド6-6(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つまたは8である)を含み、直角度調節シリンダブロック6-7は伸縮アームに接続され、複数の第1の伸縮ロッドはドリル組立体の周方向に均等に設けられ、各第1の伸縮ロッド6-6の伸縮状態は単独で制御することができ、各第1の伸縮ロッド6-6とドリル組立体が可動に接続され、ドリル組立体のドリル6-1をトンネル内壁に垂直にする。好ましくは、直角度調節シリンダブロック6-7の中には4つの第1の伸縮ロッド6-6が均等に分布されている。
【0042】
ドリル組立体の具体的な構造は以下の通りである。ドリル組立体は、ドリル6-1と穿孔モータ6-2とを含み、穿孔モータ6-2はドリル6-1の回転を駆動して穿孔動作を完了するために使用されるものである。穿孔モータ6-2の底部には穿孔モータ基部6-4が設けられており、第1の伸縮ロッド6-6は穿孔モータ基部6-4と可動に接続されており、具体的にはボールヘッドの可動構造を採用している。直角度調節機構の推進長さは穿孔深さ設定値により決定されるものである。
【0043】
直角度調節機構は、穿孔モータ6-2を穿孔アームのセンタ軸線方向に沿って0°~45°の範囲で調整することができ、側面穿孔アーム5の穿孔垂直度範囲の要求を満たすことができる。
【0044】
好ましくは、穿孔モータ基部6-4には距離センサ6-3が取り付けられている。好ましくは、穿孔モータ基部6-4には複数の距離センサ6-3(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ又は8つである)が取り付けられており、距離センサ6-3の数及び取り付け位置は、直角度調節機構の第1の伸縮ロッド6-6の数及び取り付け位置に対応している。
【0045】
距離センサ6-3の役割は以下の通りである。1.穿孔アームのドリル6-1からトンネル内壁までの距離を探知し、距離が1cmである場合、穿孔モータ6-2を起動する。2.ドリル6-1とトンネル内壁が垂直にするかどうかを確認し、各距離センサ6-3の探知の距離が一致している場合、穿孔モータ6-2を起動することができる。各距離センサ6-3の探知の距離が一致しなく誤差が10mm未満である場合、各独立した第1の伸縮ロッド6-6の突き込まれている長さによって自動的に調整し、距離の一致を達成することができる。誤差が10mmより大きい場合は、故障原因をチェックする必要がある。
【0046】
本発明の1つの好ましい実施形態では、穿孔モータ基部6-4の四隅には4つの距離センサ6-3が取り付けられている。本発明の1つの選択可能な実施例では、伸縮アームは1つの伸縮シリンダを含む。
【0047】
本発明の1つの好ましい実施形態では、伸縮アームは2つの反対の位置に設けられている伸縮シリンダを含み、2つの伸縮シリンダのブロックが固定接続され、そのうちの1つの伸縮シリンダの伸縮ロッドは伝動機構に固定接続され、もう1つの伸縮シリンダの伸縮ロッドは直角度調節シリンダブロックに固定接続されている。
【0048】
具体的には、2つの伸縮シリンダは、それぞれ、上伸縮シリンダ及び下伸縮シリンダである。上伸縮シリンダ/下伸縮シリンダによって穿孔アーム全体の高さを調節し、穿孔アームの輸送及び高さ調節を便利にする。
【0049】
上伸縮シリンダは上伸縮シリンダブロック6-13を含み、下伸縮シリンダは下伸縮シリンダブロック6-20を含み、上伸縮シリンダブロック6-13と下伸縮シリンダブロック6-20が互いに近い端部にはそれぞれ上伸縮シリンダ基部6-14と下伸縮シリンダ基部6-19が固設され、上伸縮シリンダ基部6-14と下伸縮シリンダ基部6-19との間には第1のボルト6-18によって接続されている。
【0050】
各伸縮シリンダの自由端にはトッププレートが設けられており、トッププレートを設けることによって、伸縮シリンダ内の複数の伸縮ロッドの全体的な強度を向上させ、同一の伸縮シリンダ内の複数の伸縮ロッドの同期運動を保証することに便利にする。ただし、下伸縮シリンダトッププレート6-24と回転機構6-25のシェルの上面は第2のボルト6-21によって接続され、下伸縮シリンダ伸縮ロッド6-23と下伸縮シリンダトッププレート6-24は第3ボルトによって接続され、第2のボルト6-21と第3ボルトの位置は一致せず、かつ下伸縮シリンダトッププレート6-24に均等に分布され、このボルト接続構造は、接続が堅固で取り外しが容易であるという利点がある。直角度調節シリンダブロック6-7の下部には直角度調節シリンダ基部6-9が固設されている。上伸縮シリンダ伸縮ロッド6-12と上伸縮シリンダトッププレート6-10は第4のボルト6-11によって接続され、上伸縮シリンダトッププレート6-10と直角度調節シリンダ基部6-9は第5のボルト6-8によって接続されている。
【0051】
上伸縮シリンダのブロックの長さ及び下伸縮シリンダのブロックの長さは、いずれも、400mmであり、上伸縮シリンダと下伸縮シリンダは同期して動作し、即ち、上伸縮シリンダ伸縮ロッド6-12と下伸縮シリンダ伸縮ロッド6-23の突き込まれている長さは常に一致することを保証し、さらに穿孔アーム全体の長さを制御する。
【0052】
他の選択可能な実施例では、下伸縮シリンダ伸縮ロッド6-23は回転機構6-25のシェルに直接溶接することもでき、2つの伸縮シリンダは互いに溶接することができ、上伸縮シリンダ伸縮ロッド6-12は直角度調節シリンダ基部6-9に溶接することができる。
【0053】
好ましくは、穿孔アームの外周には複数組の調節アーム(例えば、2組、3組、4組、5組、6組、7組または8組)が設けられ、さらに好ましくは、穿孔アームの外周には4組の調節アームが設けられている。調節アームを設けることによって、穿孔アームの全体的な機械強度を強化し、上伸縮シリンダ伸縮ロッド6-12と下伸縮シリンダ伸縮ロッド6-23が力を受けすぎて変形して測定精度に影響を与えることを防止する。
【0054】
各組の調節アームは2つの調節アームセグメントを含み、2つの調節アームセグメントの互いに近い両端部が可動に接続され、2つの調節アームセグメントが互いに離れている両端部は、それぞれ、直角度調節シリンダブロック6-7と、伝動機構と、に可動に接続されている。
【0055】
具体的には、2つの調節アームセグメントは、それぞれ、上調節アームセグメント6-15と下調節アームセグメント6-17である。直角度調節シリンダブロック6-7の外には、第1の固定部材6-5が固設され、上調節アームセグメント6-15の上端部は第1の固定部材6-5とヒンジ接続されている。下調節アームセグメント6-17は、上調節アームセグメント6-15と下調節アームセグメント6-17との干渉を回避するために、それぞれ上調節アームセグメント6-15の両側にヒンジ接続されている2つの間隔で設けられているヒンジプレートを含む。回転機構6-25のシェルの外周には第2の固定部材6-22が固設され、下調節アームセグメント6-17の下端部は第2の固定部材6-22とヒンジ接続されている。上調節アームセグメント6-15と下調節アームセグメント6-17は関節ボルト6-16によって接続されている。
【0056】
本発明の1つの選択可能な実施例では、穿孔アームは、推進形成を増加させるために、ドリル組立体と直角度調節機構との間に設けられている垂直突上げシリンダ6-28をさらに含む。垂直突上げシリンダのブロックの底部には垂直突上げ基部が設けられ、垂直突上げ基部は直角度調節機構の第1の伸縮ロッド6-6と可動的に接続され、垂直突上げシリンダ伸縮ロッドは穿孔モータ6-2の底部と固定接続されている。好ましくは、側面穿孔アーム5は垂直突上げシリンダ6-28を含む。
【0057】
本発明における動作原理及び設計原理は、以下の通りである。
【0058】
主制御モータ6-26により穿孔アームの全体傾斜角を制御し、傾斜角度の調節により異なる高さの位置決めを実現する。
【0059】
センタスライドにおける全面穿孔アーム6に対応する主制御モータ6-26のスピンドルセンタ軸線の位置はトンネル断面の円心位置にあるため、全面穿孔アーム6全体が主制御モータ6-26の角度調整時にトンネル内壁穿孔位置と常に垂直にすることができ、穿孔の品質を保証する。
【0060】
図8に示すように、穿孔アームがトンネル断面の上半分でパンクチャリングする場合、穿孔アームの位置計算方法は、以下の通りである。
【0061】
パンチ高さをH、ドリル6-1と主制御モータ6-26のスピンドルセンタ位置との高さ差をHとする。全面穿孔アーム6の主制御モータのスピンドルセンタ位置の地面からの高さをH、トンネル半径をR、全面穿孔アーム6と側面穿孔アーム5に対応する主制御モータ6-26との間のセンタ距離をL、垂直突上げ基部からドリル6-1までの長さをr(固定値であり、その長さは収縮状態値、推進距離は垂直突上げシリンダのストロークによって決まる)、穿孔アームの延長後の垂直突上げ基部から主制御モータまでの長さをR’、垂直突上げ基部の回転角度をθ,側面穿孔アームの回転機構6-25の回転角度をθ’、r水平面投影長さをa、R'垂直投影長さをH'、R'水平面投影長さをd、全面穿孔アームの軸線と水平面との角度をθとする。図8では、穿孔アームはトンネル断面の上半分に位置するため、H>Hであり、H=H+Hである。
【0062】
全面穿孔アーム6の位置計算原理は、以下の通りである。
【0063】
パンチ高さ値はHであり、H=H-Hであり、全面穿孔アームの回転角度θは、θ=90°-arcsinH/Rであり、図8を例として、右面を選択する時、時計方向に角度θを回転し、左面を選択する時、反時計方向に角度θを回転する。
【0064】
側面穿孔アーム5の位置計算原理は、以下の通りである。
【0065】
パンチ高さ値はHであり、H=H-Hであり、θとθ’の計算方法は以下の通りである。
【0066】
(1)θ計算方法
正弦定理によって、R'/sinθ=L/sinθであることを得、
θ=arcsin(L*sinθ/R’)であることを推定し、
【数1】

ただし、H’は上記式で得ることができる。
【0067】
【数2】

Lは既知であり、a=r*cosθであり、θ=arcsinH/R(既知)である。
【0068】
したがって、垂直突上げ基部の回転角度はθであり、求められるものである。
【0069】
(2)θ’計算方法
側面穿孔アームの回転機構6-25の回転角度θ’は、
θ’=90°-arcsinH’/R’であり、
H’=H-rsinθであり、θ=arcsinH/R(既知)であり、
【数3】

ただし、H’は上記式で得ることができ、
【数4】

Lは既知のものであり、a=rcosθである。
【0070】
従って、側面穿孔アームの回転機構6-25の回転角度はθ’であり、求められるものである。
【0071】
以下は、さらに説明する。
【0072】
図8に示すように、右側に位置する側面穿孔アーム5は、時計方向に回転しており、左側に位置する側面穿孔アーム5は、反時計方向に回転する。
【0073】
なお、本発明は、使用時に、コントロールセンタに穿孔アームのパンチ高さ値Hを入力する時、コントロールセンタはHとHを比較する。H-H>0である場合(図8に示すように)、上記方法を用いてトンネル断面の上半分に位置決めする。H-H<0である場合、回転角度は水平面を基準として角度回転しており、方法は上述の方法と同様であるため省略する。
【0074】
本発明の具体的な使用方法は以下の通りである。
【0075】
1.施行開始位置には複数アーム協調作業穿孔ロボットを取り付ける。そして、各穿孔アームを台車3の相対原点位置に復帰させ、各穿孔アームは垂直収縮状態を維持する。
【0076】
2.機関車1内部の制御プラットフォームにはパンチ位置の相関数値を入力しており、パンチ高さと、深さと、間隔とを含む。通常、同一のタイプのハンガーのパンチの数及び孔のサイズは同一である。
【0077】
コントロールセンタは入力されているデータを判断した後、施工速度の優先度に従って割り当てを決定し、具体的には以下の通りである。間隔/(単孔理論穿孔時間×数)=速度(V)。穿孔データパラメータを設定する際に、トンネル全体を左右側に分け、それぞれパンチ高さ及び間隔を設定する。計算速度の大きさに応じて穿孔アームを割り当て、最も速いパンチ速度のパンチ位置を計算し、最も前の穿孔アームに割り当てて完了し、以下同様にされてゆく。
【0078】
3.パンチ開始コマンドを起動し、論理優先度に従って順次にスライド7に沿ってパンチ位置に位置決めする。同一のスライド7内の穿孔アームについては、第2の穿孔アームなどは、第1の穿孔アームが1つの間隔ミッションを完了した後、再起動する。
【0079】
全面穿孔アーム6:
ステップ1、全面穿孔アーム6が位置決め位置に着いた後、全アームが展開し、センタ位置から設定方向に一定の角度回転し、設定高さ位置を指した後、穿孔モータ6-2を起動し、直角度調節機構の推進ストロークによって穿孔深さを制御し、推進ストローク値は設定穿孔深さ値とドリル6-1からトンネル壁安全距離の和である。穿孔が完了した後、穿孔モータ6-2が反転し、直角度調節機構を収縮させる。
【0080】
ステップ2、別の穿孔高さ位置に回転し、ステップ1を繰り返す。
【0081】
ステップ3、同一の断面内の最後のミッションが完了したまで、穿孔アームは初期位置に収縮し、かつ垂直状態を維持した後、全面穿孔アーム6はスライド7に沿って1つの間隔を前進させ、上記のステップを繰り返す。
【0082】
側面穿孔アーム5:
側面穿孔アーム5及び全面穿孔アーム6の実行プログラムの主な区別は、側面穿孔アーム5が位置決め位置に着いたら、まず設定穿孔高さに基づいて、直角度調節機構が先に傾斜角度を調節してから、穿孔アーム長さを調節して、それから側面穿孔アーム5が設定角度に回転して、設定高さ位置を指した後、穿孔モータ6-2と垂直突上げシリンダ6-28を起動して、垂直突上げシリンダの推進ストローク値は設定穿孔深さ値とドリル6-1からトンネル壁安全距離の和である。穿孔が完了した後、穿孔モータ6-2が反転し、直角度調節機構を収縮させる。
【0083】
5.台車3の長さ範囲内の穿孔がすべて完了した後、機関車1を起動して、1つの駐車スペースを前進させる。駐車誤差は1.5メートル未満であり、駐車後、コントロールセンタはエンコーダデータに基づいて走行距離を判断し、さらに走行の基準値と比較し、差を穿孔アームの次回作業の位置補正データとする。さらに、穿孔間隔の正確性を保証する。
【0084】
6.コントロールセンタは位置修正を有効にするかどうかを提示する。確認をクリックすると、パンチコマンドを起動し、上述のパンチコマンドを繰り返し、その時パンチの間隔は前回停車したパンチ位置に続き、同基準の完成を実現する。「否」をクリックすると、前回のパンチコマンドを有効にするかどうかを提示し、「是」をクリックすると、前回のコマンドをそのまま使用し、「否」をクリックすると、パラメータ値の再入力を提示する。
【0085】
要するに、本出願は使用時に施工環境の具体的な状況に応じて、複数組の穿孔高さと穿孔間隔を設置することができる。コントロールセンタによって論理関係を自動的に編集することができ、パンチ数と間隔を組み合わせて、同一のスライド7のうち、最初に完成したミッションの穿孔アームを一番先頭に、ミッション量が大きくパンチ速度が最も遅い穿孔アームを一番後ろに手配する。トンネルの同一の断面内の孔位は、同一の穿孔アームの完成を手配し、全面穿孔アーム6は主に45°~135°の範囲内と補充漏れの孔位を担当し、左右両側の側面穿孔アーム5は、それぞれの打孔範囲内-30°~90°の孔位を担当する。本発明は一度に台車3の長さ範囲内の使用される孔位を完成することができ、人工及び単アームのパンチより効率が著しく向上する。
【0086】
コントロールセンタの優先度制御プログラムによって、複数組の穿孔アームの同時作業を実現し、間欠待ち時間がなく、効率がより高い。
【0087】
穿孔アームは複数シリンダ構造を採用し、エネルギーを節約し、効率が高く、軽量で、精度が高い。
【0088】
上記の説明は単なる例示であり、本願の実施形態はこれに限定されないことが理解される。
【符号の説明】
【0089】
1 機関車
2 スチール製レール
3 台車
4 輪軸
5 側面穿孔アーム
6 全面穿孔アーム
6-1 ドリル
6-2 穿孔モータ
6-3 距離センサ
6-4 穿孔モータ基部
6-5 第1の固定部材
6-6 第1の伸縮ロッド
6-7 直角度調節シリンダブロック
6-8 第5のボルト
6-9 直角度調節シリンダ基部
6-10 上伸縮シリンダトッププレート
6-11 第4のボルト
6-12 上伸縮シリンダ伸縮ロッド
6-13 上伸縮シリンダブロック
6-14 上伸縮シリンダ基部
6-15 上調節アームセグメント
6-16 関節ボルト
6-17 下調節アームセグメント
6-18 第1のボルト
6-19 下伸縮シリンダ基部
6-20 下伸縮シリンダブロック
6-21 第2のボルト
6-22 第2の固定部材
6-23 下伸縮シリンダ伸縮ロッド
6-24 下伸縮シリンダトッププレート
6-25 回転機構
6-26 主制御モータ
6-27 穿孔アーム基部
6-27-1 位置決めシリンダブロック
6-27-2 位置決めシリンダ伸縮ロッド
6-27-3 摩擦プレート
6-27-4 スライダ
6-28 垂直突上げシリンダ
7 スライド
7-1 位置制限溝
7-2 レール
7-3 絶縁層
8 トンネル地面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】