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特表2024-504918表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルおよびその製造方法
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  • 特表-表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルおよびその製造方法 図1a
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-02
(54)【発明の名称】表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 37/00 20060101AFI20240126BHJP
   A61K 9/00 20060101ALI20240126BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240126BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20240126BHJP
   A61K 47/34 20170101ALI20240126BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20240126BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20240126BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20240126BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20240126BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20240126BHJP
   A61K 47/40 20060101ALI20240126BHJP
   A61K 31/436 20060101ALI20240126BHJP
   A61P 17/04 20060101ALI20240126BHJP
   A61P 17/10 20060101ALI20240126BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20240126BHJP
【FI】
A61M37/00 530
A61K9/00
A61K45/00
A61K47/10
A61K47/34
A61K47/32
A61K47/26
A61K47/36
A61K47/42
A61K47/38
A61K47/40
A61K31/436
A61P17/04
A61P17/10
A61P37/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541116
(86)(22)【出願日】2022-11-18
(85)【翻訳文提出日】2023-07-03
(86)【国際出願番号】 KR2022018353
(87)【国際公開番号】W WO2023128280
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194179
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0143143
(32)【優先日】2022-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】523254841
【氏名又は名称】スモール’ラボ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ジュ,ソ キョン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ビョン ス
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジョン ギュ
(72)【発明者】
【氏名】パク,チョン ウン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,チャン ス
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジェ チョル
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
4C267
【Fターム(参考)】
4C076AA99
4C076BB31
4C076CC07
4C076CC18
4C076DD38
4C076DD46
4C076DD67
4C076EE06
4C076EE09
4C076EE13
4C076EE16
4C076EE23
4C076EE24
4C076EE30
4C076EE31
4C076EE32
4C076EE36
4C076EE37
4C076EE38
4C076EE39
4C076EE41
4C076EE42
4C076EE43
4C076FF68
4C076GG50
4C084AA17
4C084MA11
4C084MA63
4C084NA10
4C084ZA89
4C084ZB07
4C086AA01
4C086AA02
4C086CB22
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA11
4C086MA63
4C086NA10
4C086ZA89
4C086ZB07
4C267AA71
4C267AA74
4C267BB02
4C267BB03
4C267BB04
4C267BB05
4C267BB11
4C267BB12
4C267BB19
4C267BB20
4C267BB24
4C267BB31
4C267BB39
4C267BB40
4C267CC01
4C267CC05
4C267GG02
4C267GG16
4C267GG43
4C267HH08
(57)【要約】
本発明では、体内滞留持続性が向上し、徐放性効果に優れていて、持続的な薬物投与が必要な疾患の治療に用いるのに適した表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルおよびその製造方法が提供される。
本発明による薬物を含有する表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルは、体内滞留持続性が向上し、徐放性効果に優れていて、持続的な薬物投与が必要な疾患の治療に用いるのに有用である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物を含有する表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルであり、
前記表面改質ミクロスフェアは、ディンプル(dimple)構造またはシワの溝が生成されている表面を有する生分解性ミクロスフェアであり、
前記マイクロニードルは、皮膚内で溶解性であり、向上した体内滞留持続性を有する、マイクロニードル。
【請求項2】
薬物は、有機化合物または無機化合物の薬剤、ペプチド、タンパク質、抗体、核酸、細胞、遺伝子、ワクチンおよびこれらの混合物から選ばれる1つ以上である、請求項1に記載のマイクロニードル。
【請求項3】
前記薬物は、水に難溶性である、請求項2に記載のマイクロニードル。
【請求項4】
前記ミクロスフェアの平均サイズは、50μm以下である、請求項1に記載のマイクロニードル。
【請求項5】
前記ミクロスフェアは、溶媒蒸発法、噴霧乾燥法および超音波破砕法のうちいずれか1つの方法によって製造される、請求項1に記載のマイクロニードル。
【請求項6】
溶媒蒸発法は、
i)薬物および界面活性生分解性高分子を有機溶媒に溶解し、油相を準備する段階と;
ii)水溶性高分子が溶解した水相に前記油相を混合し、水中油エマルジョンを形成する段階と;
iii)前記水中油エマルジョンから溶媒を蒸発させて、表面が改質されたミクロスフェアを得る段階と;を含む、請求項5に記載のマイクロニードル。
【請求項7】
界面活性生分解性高分子は、ツイン系、ポロキサマー類、ポリ乳酸-グリコール酸共重合体(PLGA)、ポリ(D、L-乳酸)(PDLA)、およびポリD、L-乳酸-ポリカプロラクトンの共重合体のうちいずれか1つであり、水溶性高分子は、ポリビニルアセテート(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリソルベート(Tween)およびポロキサマー(Poloxamer)のうちいずれか1つである、請求項6に記載のマイクロニードル。
【請求項8】
段階ii)で、混合は、5,000~12,000rpmで行われ、段階iii)で、蒸発は、800~1,000rpmの撹拌下に行われる、請求項6に記載のマイクロニードル。
【請求項9】
マイクロニードルを形成する溶解性材料は、アルギン酸、キトサン、コラーゲン、ゼラチン、ヒアルロン酸、コンドロイチン(サルフェート)、デキストラン(サルフェート)、フィブリン、アガロース、プルラン、セルロース、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルピロリドン-ビニルアセテート共重合体、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリアルコール、シクロデキストリン、デキストリン、トレハロース、ブドウ糖、果糖、澱粉、スクロース、グルコース、マルトース、ラクトース、ラクツロース、フラクトース、ツラノース、メリトース、メレジトース、デキストラン、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、これらの誘導体およびこれらの混合物から成る群から選ばれるいずれか1つである、請求項1に記載のマイクロニードル。
【請求項10】
マイクロニードルを形成する溶解性材料は、アルギン酸およびトレハロースの混合物である、請求項9に記載のマイクロニードル。
【請求項11】
マイクロニードルのニードル部の形状は、円錐形、ピラミッド型、スフィア形、単頭状, くさび形、刃状のうちいずれか1つである、請求項1に記載のマイクロニードル。
【請求項12】
マイクロニードルのニードル部の長さは、500~1000μmである、請求項1に記載のマイクロニードル。
【請求項13】
請求項1に記載のマイクロニードルの製造方法であって、前記方法は、
a)溶解性材料を水に溶解し、第1溶液を形成する段階と、
b)薬物を含有する表面改質ミクロスフェアを製造する段階と、
c)第1溶液と前記表面改質ミクロスフェアを混合し、均質化させて、混合溶液を作る段階と、
d)陰刻のマイクロニードルモールドに前記混合溶液を充填する段階と、
e)充填された混合溶液を乾燥させて、モールドから分離する段階と、を含む、方法。
【請求項14】
段階c)で、第1溶液100重量部に対して表面改質ミクロスフェアを0.1~20重量部で混合する、請求項13に記載のマイクロニードルの製造方法。
【請求項15】
前記表面改質ミクロスフェアは、ディンプル構造の溝が生成されている表面を有する生分解性ミクロスフェアであり、前記薬物は、タクロリムスである、請求項13に記載のマイクロニードルの製造方法.
【請求項16】
請求項1に記載の薬物を含有する表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルを含むマイクロニードル経皮パッチ。
【請求項17】
前記薬物は、タクロリムスである、請求項16に記載のマイクロニードル経皮パッチ。
【請求項18】
アトピー性皮膚炎またはにきびの治療および改善用である、請求項17に記載のマイクロニードル経皮パッチ。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルおよびその製造方法に関し、より詳細には、体内滞留持続性が向上し、徐放性効果に優れていて、持続的な薬物投与が必要な疾患の治療に用いるのに適した、表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルおよびその製造方法に関する。
【0002】
〔背景技術〕
皮膚を介して薬物を伝達することは、その使用便利性によって、多様な分野および形態で用いられている。このような皮膚を通過する薬物は、主に皮膚を介して体循環系(systemic circulation)に伝達させるためのものであるが、その他にも、アトピー治療剤、にきび治療剤、皮膚病治療剤などの薬物は、皮膚自体の器官に伝達させようとする目的にも用いられる。このような便利性および機能性にもかかわらず、皮膚の構造上、薬物を皮膚を通過して伝達することには多くの困難が存在し、皮膚を通過する薬物を開発することが容易ではない。皮膚の角質層は、ケラチンが豊富な角質細胞からなるブリック(brick)構造と、このような角質細胞の間をセラミド、脂肪酸、または、ワックスなどのような脂質で充填したモルタル(mortar)構造からなる。このような構造は、障壁として役割をし、物質透過性が非常に低い特性を有することとなる。500Da以下の低分子構造成分のみが拡散方式によって皮膚内に伝達され得、脂質親和性に優れた物質のみが皮膚を通過することができる。
【0003】
これを克服するために、マイクロニードル(microneedle)などの新しいシステムが開発されており、マイクロニードルは、付属装備なしでパッチ形態で適用することができ、日常生活で手軽に適用することができるという利点がある。そのうち、マイクロニードルパッチは、複数のマイクロニードルがパッチ内に付着しており、マイクロニードルが皮膚の表面に小さい孔を突設して薬物を伝達する方式である。
【0004】
最近、生分解性高分子を基礎とする溶解性マイクロニードルが開発され、マイクロニードルが皮膚内に浸透した後、体内で生分解されることにより、効能物質が皮膚内に溶出される方式が開発されている(韓国特許登録第10-2234446号)。このように、溶解性マイクロニードルにより皮膚内に挿入された効能物質は、皮膚弾性によって皮下から離脱し、体内滞留持続性が低下する問題点がある。効能物質が長期間にわたって薬効が発効される必要がある徐放性薬物の場合は、特に体内滞留持続性が高い必要性がある。
【0005】
したがって、体内滞留持続性が向上し、徐放性効果に優れていて、持続的な薬物投与が必要な疾患の治療に用いるのに適したマイクロニードルの開発が要求されている。
【0006】
〔発明の概要〕
〔発明が解決しようとする課題〕
これより、本発明者らは、従来技術における要求に応えるために継続的に研究した結果、薬物を含む表面が改質されたミクロスフェアを用いて製造されたマイクロニードルの場合、驚くべきことに、体内滞留持続性が向上し、徐放性効果に優れていて、持続的な薬物投与が必要な疾患の治療に用いるのに適していることを確認し、本発明を完成するに至った。
【0007】
したがって、本発明の目的は、表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルを提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルの製造方法を提供することにある。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、前記マイクロニードルを含むマイクロニードル経皮パッチを提供することにある。
【0010】
〔課題を解決するための手段〕
上記本発明の目的を達成するために、薬物を含有する表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルを提供する。
【0011】
本発明において「表面改質」は、ミクロスフェアの表面にゴルフボールで見ることができるディンプル(dimple)構造、シワなどの溝が生成されている表面を有するミクロスフェアを意味する。
【0012】
本発明において「ミクロスフェア(microsphere)」は、生分解性ミクロスフェア(Biodegradable microsphere)であり、体内に薬物などを伝達する伝達体(carrier)である。生分解性ミクロスフェアは、主構成成分である生分解性高分子の分解機序および分解速度によって生体内消失期間が定められるが、これら高分子の生体内消失速度によって内部封入した薬物の放出は、一定期間にわたって行われる。前記ミクロスフェアの平均サイズは、特に制限されないが、マイクロニードルに内入して用いるのに適切なサイズであり、略50μm以下、好ましくは、10μm以下であってもよい。
【0013】
本発明において表面改質ミクロスフェアは、単一エマルジョンの形態で水中油(O/W;oil in water)、油中水(W/O;water in oil)、油中油(O/O;oil in oil)、S/O(solid in oil)、S/W(soild in water)型であってもよく、好ましくは、水中油(O/W;oil in water)型エマルジョンである。
【0014】
本発明においてミクロスフェアの製造方法は、溶媒蒸発法(solvent evaporation method)が用いられてもよく、これは、ミクロスフェアの製造時に用いられた有機溶媒を蒸発させて硬化する段階を含んで構成される。その他に、噴霧乾燥法(spary drying method)と超音波破砕法(sonication)など用いられてもよい。
【0015】
溶媒蒸発法で生分解性ミクロスフェアを製造するとき、単一エマルジョンである水中油(O/W)型ミクロスフェアの場合は、内部油相(oil phase)として水と混ざらない非極性有機溶媒を用い、生分解性高分子と薬物を前記非極性有機溶媒に同時に溶解し、これを界面活性剤が溶解した水相に迅速に分散して製造することができる。具体的には、本発明におけるミクロスフェアは、i)薬物および界面活性生分解性高分子を有機溶媒に溶解し、油相を準備する段階と;ii)水溶性高分子が溶解した水相に前記油相を混合し、水中油エマルジョンを形成する段階と;iii)前記水中油エマルジョンで溶媒を蒸発させて、表面が改質されたミクロスフェアを得る段階と;を含む方法によって製造することができる。
【0016】
本発明において「薬物」は、持続的な薬物投与が必要な疾患に用いられる(徐放性効果が要求される)薬物であれば、前記薬物の範囲に限定されないが、好ましくは、有機化合物または、無機化合物のような薬剤;ペプチド、タンパク質、抗体、核酸、細胞および遺伝子のような生物学的製剤;ワクチン、ホルモンまたはこれらの混合物であってもよく、好ましくは、水に難溶性薬物である。本発明の実施例では、薬物の一例としてタクロリムスを用いた。
【0017】
タクロリムスは、化学式1の構造を有し、カルシニューリン(Calcineurin)を抑制し、IL-2のような炎症媒介物質の生成を抑制し、中等症-重症のアトピー性皮膚炎の治療に用いられる:
【0018】
【化1】
【0019】
本発明において界面活性生分解性高分子は、体内で自然に生分解されることによって、体外に排出され得るものであってもよい。また、水に難溶性の薬物を乳化させることができる界面活性剤の機能を有していてもよい。前記界面活性生分解性高分子としては、天然に由来するものであるか、合成的に製造されるものを用いることができる。ツイン系、ポロキサマー類、ポリ乳酸-グリコール酸共重合体(PLGA)、ポリ(D、L-乳酸)(PDLA)、またはポリD、L-乳酸-ポリカプロラクトンの共重合体を使用することができる。本発明では、一例としてPLGAを用いた。界面活性生分解性高分子は、重量平均分子量が5,000~1,000,000であってもよい。
【0020】
用いられる薬物と界面活性生分解性高分子の含有量は、特に制限されないが、重量比で0.1~10:10、0.5~7:10、3~7:10、または好ましくは、4~6:10を用いることができる。前記範囲でミクロスフェアに所望の溝(groove;ディンプル構造)が生成されている表面が効果的に形成され得る。
【0021】
有機溶媒は、特に制限されず、ジクロロメタン、メタノール、エタノール、クロロホルム、ヘキサン、エチルアセテート、およびこれらの混合を用いることができ、好ましくは、ジクロロメタンを用いる。前記薬物と界面活性生分解性高分子の混合物に対して、有機溶媒は、1:10~1:30(w/v)の混合比で混合される。前記範囲でミクロスフェアに所望の溝(ディンプル構造)が生成されている表面が効果的に形成され得るにする。
【0022】
前記段階ii)で、油相と水相の混合を含む。水相は、溶解した水溶性高分子を含み、水溶性高分子は、エマルジョン-溶媒蒸発の製造工程(段階iii))中にエマルジョンの安定化のために添加することができる。
【0023】
水溶性高分子物質の不在時に、工程中にエマルジョン同士の結合あるいは繊維質の形態のような不均一な形態の結果を得ることができ、前記添加は、これを防止するのに寄与することができる。前記エマルジョン-溶媒蒸発の製造工程後に、水溶性高分子は、洗浄過程を通じて除去することができる。水溶性高分子としては、ポリビニルアセテート(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリソルベート(Tween)およびポロキサマー(Poloxamer)などが用いられ得る。水溶性高分子は、重量平均分子量が1,000~50,000,000であってもよい。本発明では、一例として、PVAを用いた。水溶性高分子は、水相で0.01~1重量%、好ましくは、0.1~0.5重量%で含まれ得る。前記条件の濃度で用いるとき、エマルジョンが効果的に形成される。
【0024】
前記混合は、ホモジナイザーなどの機械的撹拌手段または超音波などで5,000~12,000rpmの範囲(1st shear)で、最も好ましくは、12,000rpmで行う。前記範囲での混合がミクロスフェアに所望の溝(ディンプル構造)が生成されている表面が効果的に形成され得るようにする。
【0025】
前記段階iii)で、蒸発は、連続相である水相に形成された油相の有機溶媒を蒸発させる過程である。蒸発は、撹拌を伴って行われ、撹拌は、機械的撹拌を含んでもよいし、この際、撹拌速度は、800~1,000rpmの範囲(2nd shear)で、最も好ましくは、1,000rpmで行う。前記範囲における撹拌は、蒸発の速度を適切に調節し、ミクロスフェアの表面に溝(ディンプル構造)を良好に形成できるようにする。
【0026】
蒸発を通じてミクロスフェアが形成され、これは、連続相である水に分散して存在する。簡単にフィルタリングを通じてミクロスフェアを収得することができる。必要に応じて、さらに洗浄のような不純物除去過程、遠心分離過程、乾燥過程をさらに行ってもよい。
【0027】
本発明において薬物を含有する表面改質ミクロスフェアを皮膚内に伝達するためには、マイクロニードルの材料が皮膚内の水分により崩壊し得る溶解性でなければならず、体内に副作用なしに吸収または分解される生体適合性でなければならず、マイクロニードルで製造された後に、皮膚を突き抜けることができる強度の材料で製造されることが好ましい。
【0028】
本発明のマイクロニードルは、溶解性、すなわち皮膚内で体液に溶解する水溶解性である。
【0029】
本発明のマイクロニードルを形成する溶解性材料としては、アルギン酸、キトサン、コラーゲン、ゼラチン、ヒアルロン酸、コンドロイチン(サルフェート)、デキストラン(サルフェート)、フィブリン、アガロース、プルラン、セルロース、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルピロリドン-ビニルアセテート共重合体、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリアルコール、シクロデキストリン、デキストリン、トレハロース、ブドウ糖、果糖、澱粉、スクロース、グルコース、マルトース、ラクトース、ラクツロース、フラクトース、ツラノース、メリトース、メレジトース、デキストラン、ソルビトール、マンニトールおよびキシリトールから成る群から選ばれる1つ以上の生体適合性材料;前記物質の誘導体;またはこれらの混合物を含んでもよい。本発明の実施例では、一例としてアルギン酸およびトレハロースを混合して用いた。
【0030】
本発明のマイクロニードルは、可塑剤、界面活性剤、保存剤などをさらに含んでもよい。
【0031】
可塑剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリンなどのポリオールを単独でまたは混合して用いることができるが、これらに限定されない。界面活性剤としては、例えば、PEG-8グリセリルイソステアレート、PEG-10グリセリルイソステアレート、PEG-15グリセリルイソステアレート、PEG-20水添ヒマシ油、PEG-30水添ヒマシ油、PEG-40水添ヒマシ油、PEG-60水添ヒマシ油、PEG-80水添ヒマシ油、セテアレス-12などを単独でまたは混合して用いることができるが、これらに限定されない。保存剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸、(イソ)プロピルパラオキシ安息香酸、(イソ)ブチルクロロブタノール(クロロブトール)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、フェノール(p体)、クレゾール、クロロクレゾール、ジヒドロ酢酸、ジヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウムなどを単独でまたは混合して用いることができるが、これらに限定されない。
【0032】
本発明によるマイクロニードルのニードル部の形状は、円錐形、ピラミッド型、スフィア形、単頭状、くさび形、刃状などであってもよく、これらは、共通して皮膚を透過できる形状でなければならない。本発明の一実施例では、構造的に安定したピラミッド型のニードル部を有するマイクロニードルを採択した。
【0033】
本発明によるマイクロニードル10およびマイクロニードルパッチ100の構造を図4aおよび図4bに例示した。本発明のマイクロニードル10は、ニードル部11とマトリックス層12を含んでもよい。前記ニードル部11は、上記で定義されたような皮膚への浸透が容易な形状を有する。前記ニードル部11の長さは、500~1000μmであり、好ましくは、750μmである。マトリックス層12は、厚さが0.1~1mmであり、好ましくは、0.1~0.3mmである。ニードル部とマトリックス層には、薬物を含む表面改質ミクロスフェアが内入(含有)されている。本発明のマイクロニードルパッチ100は、マトリックス層12の一側面上に粘着剤層20を積層し、マイクロニードルパッチを皮膚に貼付して用いることができるように製造される。マイクロニードルパッチ100においてマイクロニードル10が粘着剤層20に接する部分以外の粘着剤層の部分は、粘着剤層の全面積の50%以下である。マイクロニードルパッチ100は、また、粘着剤層上に保護フィルム30を含んでもよい。
【0034】
本発明にさらに他の目的によって前記マイクロニードルの製造方法を提供する。
【0035】
前記製造方法は、
a)溶解性材料を水に溶解し、第1溶液を形成する段階と、
b)薬物を含有する表面改質ミクロスフェアを製造する段階と、
c)第1溶液と前記表面改質ミクロスフェアを混合し、均質化(homogenizing)させて、混合溶液を作る段階と、
d)陰刻のマイクロニードルモールドに前記混合溶液を充填する段階と、
e)充填された混合溶液を乾燥させて、モールドから分離する段階と、を含む。
【0036】
本発明の製造方法において溶解性材料、薬物、表面改質、ミクロスフェアは、上記で定義された通りである。
【0037】
段階a)で、第1溶液は、可塑剤、界面活性剤、保存剤などをさらに含んでもよい。可塑剤、界面活性剤、保存剤などは、上記で定義された通りである。
【0038】
段階b)の表面改質ミクロスフェアを製造する方法は、上記で定義された通りである。
【0039】
段階c)で、第1溶液100重量部に対して表面改質ミクロスフェアを0.1~20重量部で混合する。
【0040】
混合溶液を作る段階は、マイクロニードル内に薬物を含む表面改質ミクロスフェアが均一に分布しなければならないので、第1溶液と表面改質ミクロスフェアを混合した後、ボルテックスなどで強く均質化させて、混合溶液中のミクロスフェアが安定した状態で均一に分散するようにする。
【0041】
前記マイクロニードルの製造に用いられる温度などの条件は、溶解性材料や表面改質ミクロスフェアを分解または変形せずに、十分に溶解したり混合することができる限り、特に制限されない。
【0042】
段階d)で、混合溶液をマイクロニードルモールドに充填する段階は、混合溶液を塗布した後、放置する方法、遠心分離機を用いて混合溶液を注入する方法、真空を用いて内部の空気を抜いて混合溶液を注入する方法、圧力を加えて混合溶液を注入する方法などを用いることができる
段階e)で、乾燥は、常温で乾燥させることができ、熱風乾燥機などを用いて室温~80℃で乾燥させることができるが、これに限らない。
【0043】
本発明のさらに他の目的によって、前記薬物を含有する表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルまたは上記のような製造方法によって製造された薬物を含有する表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルを含むマイクロニードル経皮パッチを提供する。
【0044】
前記薬物がタクロリムスである場合、前記マイクロニードル経皮パッチは、アトピー性皮膚炎の治療および改善用、にきびの治療および改善用に用いられ得る。
【0045】
〔発明の効果〕
本発明による薬物を含有する表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルは、体内滞留持続性が向上し、徐放性効果に優れていて、持続的な薬物投与が必要な疾患の治療に用いるのに有用である。
【0046】
〔図面の簡単な説明〕
図1aおよび図1bは、製造例1で製造されたミクロスフェアの電子顕微鏡写真である。
【0047】
図2は、再現性を確認するために製造された剤形7のディンプル構造で表面改質されたタクロリムスを含有するミクロスフェアの電子顕微鏡写真である。
【0048】
図3aは、本発明によるディンプル構造で表面改質されたタクロリムスを含有するミクロスフェアの分散安定性をLUMiSizerを用いて測定した結果である。
【0049】
図3bは、従来のなめらかな表面構造のタクロリムスを含有するミクロスフェアの分散安定性をLUMiSizerを用いて測定した結果である。
【0050】
図4aおよび図4bは、本発明によるマイクロニードルおよびマイクロニードルパッチの一例の模式図である。
【0051】
図5は、本発明によるマイクロニードルの電子顕微鏡写真である。
【0052】
図6は、本発明によるマイクロニードルパッチをラットの皮膚の上に貼付した後、時間経過による皮下残存タクロリムスの含有量を分析した結果である。
【0053】
〔発明を実施するための最良の形態〕
以下、本発明の理解を助けるために具体的な実施例に基づいて本発明の構成および効果をより詳細に説明する。しかしながら、下記実施例は、本発明をより明確に理解させるために例示したものに過ぎず、本発明の権利範囲が下記実施例によって限定されるものではない。
【0054】
製造例1:タクロリムスを含有する表面改質ミクロスフェアの製造
タクロリムスを含有するミクロスフェアを水中油(O/W)エマルジョン溶媒蒸発法を通じて製造した。剤形の組成、油相、水相、溶媒の組成、ホモゲナイザー、メカニカルスターラーに対する条件は、下記表1のようにして行った。
【0055】
具体的には、タクロリムス120mgとPLGA503H(Evonik Ltd.,Germany)300mgにジクロロメタン(DCM)を表1および表2のような容量で添加し、溶解し、油相を製造した後、0.5~1%ポリビニルアルコール(PVA500,OCI Company,Ltd.,Korea)溶液の水相とホモジナイザーで表1のような条件で2分間混合し、水中油エマルジョンを形成した。水中油エマルジョンをメカニカルスターラーを用いて表1の条件で3時間以上撹拌しつつ、有機溶媒を蒸発させて、ミクロスフェアを形成した。残っているPVAと高分子に捕獲されない薬物粒子を除去するために、遠心分離機X820gを5分間行い、蒸留水で3回ウォッシングし、凍結乾燥を2日間行い、パウダー形態の粒子を得た。
【0056】
【表1】
【0057】
製造されたそれぞれのタクロリムスを含有するミクロスフェアの粒子サイズ分布を測定し、表2に示し、それぞれのミクロスフェアの電子顕微鏡写真を図1aおよび図1bに示した。
【0058】
【表2】
【0059】
図1aおよび図1bによれば、剤形4および7においてディンプル(dimple)構造で表面改質されたタクロリムスを含有するミクロスフェアを確認でき、剤形1、2、3、5、6、8、9では、多くのミクロスフェアが従来のなめらかな(smooth)表面を有することを確認できた。
【0060】
剤形7について再現性を確認し、図2に示されたように、全4回いずれにおいても均一なディンプル構造で表面改質されたタクロリムスを含有するミクロスフェアを得、全4回の剤形7を取り合わせて、含有量およびサイズを分析した結果を表3に示した。
【0061】
【表3】
【0062】
<表面改質ミクロスフェアの製造のための最適条件の導き出し>
ディンプル構造で表面改質されたタクロリムスを含有するミクロスフェアが製造される最適の条件を確立するために、表1の剤形の製造条件を変更し、さらに製造した。剤形1のミクロスフェアの製造時に、水相においてPVA含有量を1.5%に増加させて製造したが、影響がなく、剤形2のミクロスフェアの製造時に、蒸発時の撹拌速度(一次剪断;2nd Shear)を1,000rpmに増加して製造してみるところ、ディンプル構造で表面改質されたミクロスフェアが製造され、剤形3のミクロスフェアの製造時に、油相の溶媒(DCM)の量を10mlに減少させて製造したところ、ディンプル構造で表面改質されたミクロスフェアが製造され、剤形5のミクロスフェアの製造時に、蒸発段階で撹拌速度(二次剪断;2nd Shear)を1,000rpmに増加させて製造したところ、ディンプル構造で表面改質されたミクロスフェアが製造され、剤形6のミクロスフェアの製造時にホモジナイザー混合速度(一次剪断;1st Shear)を12,000rpmに減少させて製造したところ、ディンプル構造で表面改質されたミクロスフェアが製造され、剤形8、9のミクロスフェアの製造時に、蒸発段階で撹拌速度(二次剪断;2nd Shear)を800~1,000rpmに増加させて製造したところ、ディンプル構造で表面改質されたミクロスフェアが製造された。
【0063】
上記のような製造実験の結果を総合してみると、ディンプル構造で表面改質されたミクロスフェアの製造のための好ましい条件は、油相と水相の混合は、5,000~15,000rpmの範囲(1st shear)で、最も好ましくは、12,000rpmで行い、溶媒蒸発時の撹拌は、800~1,000rpmの範囲(2nd shear)で、最も好ましくは、1,000rpmで行い、油相において薬物と界面活性生分解性高分子の混合物に対して有機溶媒を1:10~1:30(w/v)で添加する。
【0064】
試験例1:表面改質ミクロスフェアの分散安定性の分析
製造例1で製造されたタクロリムスを含有する表面改質(ディンプル構造)ミクロスフェア(剤形7)となめらかな表面のミクロスフェア(剤形9)それぞれの分散安定性をLUMiSizerを用いて測定し、その結果をそれぞれ図3aおよび図3bと表4に示した:
【0065】
【表4】
【0066】
本発明による表面改質ミクロスフェア(ディンプル構造)は、不安定性指数(Instability Index)の結果値が低いため、分散安定性が高いことを確認できる。
【0067】
製造例2:表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルの製造
製造例1で製造されたタクロリムスを含有する表面改質(ディンプル構造)ミクロスフェア(剤形7)となめらかな表面のミクロスフェア(剤形9)を含むそれぞれ実施例1および比較例1のマイクロニードルを製造した。
【0068】
具体的には、アルギン酸ナトリウム(Sodium alginate、SUNFINE GLOBAL)1.0g、トレハロース(Trehalose、SUNFINE GLOBAL)1.0g、HO33gで第1溶液を製造した後、第1溶液9.9gと製造例1で製造された剤形7の表面改質ミクロスフェア0.1gまたは剤形9のなめらかな表面のミクロスフェアを混合し、ボルテックスを5分以上行って、粒子を分散させて均質化した後、深さ750μmのピラミッド型の陰刻シリコンモールドに充填した後、モールドをデシケーターに入れ、-0.04Mpaに減圧し、30分間維持した後、熱風乾燥機で50℃で1時間30分間乾燥した。乾燥完了したマイクロニードルは、接着テープを用いて回収した後、パッチ形状に合うように、端部をはさみを用いて丸くカットし(図4b)、完成されたマイクロニードルの電子顕微鏡写真を撮影し、図5に示した。
【0069】
図5に示されたように、マイクロニードルが良好に形成されていることを確認できる。
【0070】
また、完成された実施例1のマイクロニードルの強度をテクスチャアナライザー(Texture analyser)で表5の条件で評価し、その結果を表6に示した:
【0071】
【表5】
【0072】
【表6】
【0073】
表6に示されたように、実施例1のマイクロニードルの強度は、平均2.02であり、皮膚への浸透に十分な強度を有することを確認できる。
【0074】
試験例2:薬物の皮下体内滞留持続性の分析
6週齢の雄SD-ラットの除毛した背中の皮膚を取って、in-vitroフランツセル透過試験機に装着し、製造例2で製造された実施例1および比較例1それぞれのマイクロニードルパッチを貼付してから0.5分が経過した後に、マイクロニードルパッチを除去した後、それぞれ0、1、12、24時間のサンプリング時間に背中の皮膚を取って、表面をアルコール綿で拭き、HPLC移動相で振とう混合抽出し、抽出液の上澄み液を取って、HPLC定量分析し、その結果を表7および図6に示した。
【0075】
【表7】
【0076】
図6および表7に示されたように、24時間まで経過後、実施例1のディンプル構造のミクロスフェアを含むマイクロニードルパッチを用いた場合、皮下残存タクロリムスの含有量が3.3μg/cmと高く残留されたが、比較例1のなめらかな表面のミクロスフェアを含むマイクロニードルパッチを用いた場合は、皮下残存タクロリムスの含有量が0.3μg/cmと残留量が低かった。
【0077】
挿入されたミクロスフェアは、皮膚弾性に起因して皮下から除去され得るが、実施例1のディンプル構造のミクロスフェアは、表面粗さに起因して比較例1のなめらかな表面のミクロスフェアに比べて、皮下から離脱しないので、体内滞留持続性が高いことが確認される。したがって、本発明による表面改質ミクロスフェアを含むマイクロニードルは、体内滞留持続性が向上し、結果的に、ミクロスフェア内の薬物の持続効果(徐放性効果)が達成されることが分かる。
【0078】
〔符号の説明〕
10 マイクロニードル
11 ニードル部
12 マトリックス層
20 粘着剤層
30 保護フィルム
100 マイクロニードルパッチ
【図面の簡単な説明】
【0079】
図1a図1aは、製造例1で製造されたミクロスフェアの電子顕微鏡写真である。
図1b図1bは、製造例1で製造されたミクロスフェアの電子顕微鏡写真である。
図2図2は、再現性を確認するために製造された剤形7のディンプル構造で表面改質されたタクロリムスを含有するミクロスフェアの電子顕微鏡写真である。
図3a図3aは、本発明によるディンプル構造で表面改質されたタクロリムスを含有するミクロスフェアの分散安定性をLUMiSizerを用いて測定した結果である。
図3b図3bは、従来のなめらかな表面構造のタクロリムスを含有するミクロスフェアの分散安定性をLUMiSizerを用いて測定した結果である。
図4a図4aは、本発明によるマイクロニードルおよびマイクロニードルパッチの一例の模式図である。
図4b図4bは、本発明によるマイクロニードルおよびマイクロニードルパッチの一例の模式図である。
図5図5は、本発明によるマイクロニードルの電子顕微鏡写真である。
図6図6は、本発明によるマイクロニードルパッチをラットの皮膚の上に貼付した後、時間経過による皮下残存タクロリムスの含有量を分析した結果である。
図1a
図1b
図2
図3a
図3b
図4a
図4b
図5
図6
【国際調査報告】