(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-02
(54)【発明の名称】飲料システム
(51)【国際特許分類】
A47J 31/06 20060101AFI20240126BHJP
【FI】
A47J31/06 320
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541588
(86)(22)【出願日】2022-01-26
(85)【翻訳文提出日】2023-07-07
(86)【国際出願番号】 EP2022051697
(87)【国際公開番号】W WO2022161983
(87)【国際公開日】2022-08-04
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【氏名又は名称】戸津 洋介
(72)【発明者】
【氏名】マーフィー, オードリー, ヴィルジニー
(72)【発明者】
【氏名】ドーガン, ニハン
(72)【発明者】
【氏名】ボニン, マリリン イザベル
【テーマコード(参考)】
4B104
【Fターム(参考)】
4B104AA16
4B104AA20
4B104BA77
4B104EA13
(57)【要約】
本発明は、食品又は飲料調製マシン(1)において異なるタイプの原材料カプセル(2A、2B)を適合させるためのデバイス(19)に関する。デバイス(19)は、マシン(1)の既存のカプセルホルダ(7)に取り外し可能に取り付けられるように構成される。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品又は飲料製品を調製するためのシステムであって、前記システムが、
マシン(1)であって、
第1又は第2のタイプのカプセルに流体を流通させるための流体流通手段(3、4、5、6)と、
前記カプセルを保持するためのハウジング(8)を有するカプセルホルダ(7)と、
カプセル区画内に前記流体を注入するための注入プレート(9)と、を備え、
前記ホルダ(7)と前記プレート(9)は、前記カプセルを封入するために互いに対して移動可能である、マシン(1)と、
第1のタイプのカプセル(2A)であって、前記カプセルは、原材料区画を形成する側壁(12)を有するカプセル本体と、前記本体の上部を閉じ、前記側壁(12)から外向きに延びるリム(11)の上面に取り付けられた上部膜(10)と、前記カプセル本体の下部を閉じる底部膜(14)と、を備え、前記底部膜(14)は、前記カプセル区画内の圧力上昇の影響下で開口手段によって開口可能である、第1のタイプのカプセル(2A)と、
第2のタイプのカプセル(2B)であって、前記カプセルは、原材料区画を形成する側壁(12)を有するカプセル本体と、下部剛性壁(15)であって、前記第2のタイプのカプセル(2B)の底部膜(14)が前記剛性壁(15)の上面の上方で前記カプセル区画内に位置するように前記側壁(12)に取り付けられた下部剛性壁(15)と、を備え、前記第2のタイプのカプセル(2B)は、前記下部剛性壁(15)の上側と下側とを接続する製品注出チャネル(16)と、前記製品注出チャネル(16)から下向きに延びる製品注出導管(17)と、を更に備え、前記下部剛性壁(15)の前記上面は、前記底部膜(14)を開口させるように適合された開口手段(18)を備える、第2のタイプのカプセル(2B)と、
前記食品又は飲料調製マシン(1)の前記カプセルホルダ(7)内に前記第1及び第2のタイプのカプセル(2A、2B)を適合させるためのデバイス(19)であって、前記デバイス(19)が、
前記カプセルホルダ(7)への取り付け手段(21)を有するデバイスプレート(20)と、
前記デバイスプレート(20)の上面に位置する開口手段(18)であって、前記開口手段(18)が、前記デバイスプレート(20)の前記上面から上向きに突出し、前記開口手段(18)が、第1のタイプの食品又は飲料製品が注出されることを可能にするために、前記第1のタイプのカプセル(2A)の前記底部膜(14)を開口させるように適合されている、開口手段(18)と、
前記第2のタイプのカプセル(2B)の前記製品注出導管(17)を受け入れるために、前記プレート(20)の厚さ全体に延びる中央貫通孔(22)と、
を備えるデバイス(19)と、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記適合デバイスの前記開口手段(18)が、前記第1のタイプのカプセル(2A)の前記底部膜(14)を貫通するように適合された少なくとも1つの穿孔要素から形成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のタイプのカプセルの前記底部膜(14)が、前記底部膜(14)の厚さが貫通されるように適合された薄膜である、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記適合デバイスの前記開口手段(18)の前記穿孔要素(18)が、ピラミッド形状の突起である、請求項2又は3に記載のシステム。
【請求項5】
前記カプセルホルダ(7)に対する前記デバイスプレート(20)の前記取り付け手段(21)が、非永久的かつ可逆的な取り付けを可能にする手段である、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記デバイスプレートの前記中央貫通孔(22)が、前記デバイスプレート(20)の前記上面において、前記開口手段(18)の高さに少なくとも等しい、又はそれよりも高い高さで前記上面から上向きに突出する円形壁(23)によって囲まれている、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記デバイスプレート(20)が、前記プレートから水平かつ外向きに延びる周辺プレートリム(24)を備え、前記プレートリム(24)が、0.3mm~3mm、好ましくは0.4mm~1.0mmの厚さを有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記適合デバイス(19)が、前記デバイスプレート(20)の周縁部から上向きに延びる支柱(25)を更に備え、前記支柱(25)は、前記支柱(25)の上部先端で環状リング(26)に接合する、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記環状リング(26)が平坦であり、0.3mm~3mm、好ましくは0.1mm~2mm、好ましくは0.5mm~1mmの厚さを有する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記デバイスプレート(20)が、前記デバイスプレート(20)の上側と下側との間に延び、前記穿孔要素の間に位置する複数の貫通孔を備え、前記孔が、0.1~1mmの直径を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2のタイプのカプセル(2B)の前記注出導管(17)が、2mm~7mmの外径を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記デバイスプレート(20)の前記中央貫通孔(22)が、第2のタイプのカプセル(2B)の前記製品注出導管(17)が前記中央貫通孔(22)内に挿入されたときに開き、導管が存在しないときには漏れないようにしっかりと再び閉じるように適合された弁(27)を備える、請求項1~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記カプセルの少なくとも前記カプセル本体が、堆肥化可能な又は生分解性のポリマーで作られており、好ましくは、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシアルカノレート(PHA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、又はポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、及びこれらの混合物で作られる、請求項1~12のいずれか一項に記載のカプセル。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載のシステムにおいて使用するための適合デバイス(19)であって、前記デバイス(19)が、
前記カプセルホルダ(7)への取り付け手段(21)を有するデバイスプレート(20)と、
前記デバイスプレート(20)の上面に位置する開口手段(18)であって、前記開口手段(18)が、前記デバイスプレート(20)の前記上面から上向きに突出し、前記開口手段(18)が、第1のタイプの食品又は飲料製品が注出されることを可能にするために、前記第1のタイプのカプセル(2A)の前記底部膜(14)を開口させるように適合されている、開口手段(18)と、を備え、
前記デバイスプレートの前記中央貫通孔(22)が、前記デバイスプレート(20)の前記上面において、前記開口手段(18)の高さに少なくとも等しい、又はそれよりも高い高さで前記上面から上向きに突出する円形壁(23)によって囲まれている、
適合デバイス(19)。
【請求項15】
前記デバイスプレート(20)が、前記プレートから水平かつ外向きに延びる周辺プレートリム(24)を備え、前記プレートリム(24)が、0.3mm~3mm、好ましくは0.4mm~1.0mmの厚さを有する、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記適合デバイス(19)が、前記デバイスプレート(20)の周縁部から上向きに延びる少なくとも3つの支柱(25)を更に備え、前記支柱(25)が、前記支柱の上部先端で環状リング(26)に接合する、請求項14又は15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記環状リング(26)が平坦であり、0.3mm~3mm、好ましくは0.1mm~2mm、好ましくは0.5mm~1mmの厚さを有する、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
マシン(1)と共に使用するためのキットであって、
前記マシン(1)は、
第1又は第2のタイプのカプセルに流体を流通させるための流体流通手段(3、4、5、6)と、
前記カプセルを保持するためのハウジング(8)を有するカプセルホルダ(7)と、
カプセル区画内に前記流体を注入するための注入プレート(9)と、を備え、
前記ホルダ(7)と前記プレート(9)は、前記カプセルを封入するために互いに対して移動可能であり、
前記キットは、
請求項14~17のいずれか一項に記載の適合デバイス(19)と、
複数の第1のタイプのカプセル(2A)であって、前記カプセルは、原材料区画を形成する側壁(12)を有するカプセル本体と、前記本体の上部を閉じ、前記側壁(12)から外向きに延びるリム(11)の上面に取り付けられた上部膜(10)と、前記カプセル本体の下部を閉じる底部膜(14)と、を備え、前記底部膜(14)は、前記カプセル区画内の圧力上昇の影響下で開口手段によって開口可能である、第1のタイプのカプセル(2A)と、
複数の第2のタイプのカプセル(2B)であって、前記カプセルは、原材料区画を形成する側壁(12)を有するカプセル本体と、下部剛性壁(15)であって、前記第2のタイプのカプセル(2B)の底部膜(14)が前記剛性壁(15)の上面の上方で前記カプセル区画内に位置するように前記側壁(12)に取り付けられた下部剛性壁(15)と、を備え、前記第2のタイプのカプセル(2B)は、前記下部剛性壁(15)の上側と下側とを接続する製品注出チャネル(16)と、前記製品注出チャネル(16)から下向きに延びる製品注出導管(17)と、を更に備え、前記下部剛性壁(15)の前記上面は、前記底部膜(14)を開口させるように適合された開口手段(18)を備える、第2のタイプのカプセル(2B)と、
を備えるキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カプセルなどの原材料パッケージを受け入れるように適合された飲料調製マシンに関する。より正確には、本発明は、既存のマシンから飲料を調製するために、マシンと原材料パッケージとの間の境界面に適合されるが、新たな異なる構造及び機能原理を有する原材料カプセルを使用するデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の文脈において有用な飲料調製マシンは、典型的には、本出願人の欧州特許第2131704(B1)号に開示されているタイプのものである。そのようなマシンは、流体源(本特許明細書の残りの部分では、流体は水と呼ばれる)、例えば、水リザーバ、水ポンプ、温水器、導水パイプのセットを備える機能要素を有する飲料マシンケーシングを備える。マシンは、コーヒーカプセルなどの原材料容器を適合させるための淹出チャンバを更に備え、チャンバは、カプセル内に収容された原材料と混合するために水をチャンバ内にもたらすことができるように、機能要素の残りの部分に流体接続される。
【0003】
本発明の過程で対象となる既存のマシンは、異なるタイプの原材料及びカプセルを含むマルチレシピ飲料調製システムである。
【0004】
第1のタイプの原材料は、焙煎して挽いた形態のコーヒーであり、これは、カプセル内に温水を6~20バール(相対圧力)、好ましくは8~15バールの流体圧力でコーヒーの塊に通過させることによって、大気圧より高い圧力でカプセル内で抽出される。
【0005】
第2のタイプの原材料は、可溶性粉末、特にミルクベースの粉末(あるいは、茶ベース、植物ベース、ハーブベース、スープ、チョコレートベースの調製物などであり得る)で作られる。そのような可溶性原材料は、大気圧(0~2バール)に近い又は同一の流体圧力で、カプセル内に水(好ましくは加熱された)を通過させることによって溶解される。
【0006】
原材料の性質、及び飲料の調製のために必要な流体圧力の違いにより、焙煎して挽いたコーヒーのためのカプセルと、可溶物のためのカプセルは、異なって構造化される。一般原理は、例えば欧州特許第1472156(B1)号に記載されているように、同じままである。カプセルは、原材料区画を画定するカップを備え、カプセル内に圧力下で水を注入するように適合されたマシン注入プレートによる穿孔可能な膜によってその上部が閉じられ、カプセル内で圧力が上昇したときに開口手段によって開かれる穿孔可能な注出壁をその底部に備える。しかしながら、底部開口手段は、それらの形状において異なり、穿孔可能な注出壁は、可溶性カプセルを開くために必要とされる圧力が、焙煎して挽いたコーヒーカプセルを開くために必要とされる圧力よりも低くなるように、焙煎して挽いたカプセル、又は可溶性タイプのカプセルにおいて異なる厚さを有する。
【0007】
更に、可溶性原材料、特にミルクベースの原材料は、細菌増殖に敏感であり、したがって、特に飲料調製マシンが長期間にわたって使用されない場合、そこから調製された製品が調製後に飲料調製マシンと接触したままにならないことが不可欠である。このため、既存のカプセルでは、開口手段を保持し、カプセル1の外部、例えばカップの中に飲料を注出する飲料出口25に飲料を収集するために、カプセル本体の底部が開口手段の下方に延びることが好ましい。飲料を収集及び注出するカプセルのこの底部又は注出チャネルは、カプセルから出る製品が、カップに直接流れるマシン表面に接触することを防止する。
【0008】
更に、この注出チャネルは、ある量のカプセル材料を表す。また、カプセルが焙煎して挽いたコーヒーを含む場合、本出願人は、そのような細菌の増殖が、極端に低減される、あるいは焙煎して挽いたコーヒーでは存在しないことを見出したので、この注出チャネルは不要である。更に、カプセルを製造するために使用されるパッケージングの量を減少させ、環境にとって持続可能な新しいパッケージング材料を選択するために、カプセルの構造、形状、サイズ、及び構成材料を可能な限り改善する必要がある。本出願人は、焙煎して挽いたカプセルが、カプセルに通常一体化されている(欧州特許第1472156(B1)号に記載されているような)注出チャネル、並びに開口手段を取り除くことによって、単純化され再設計され得ることを見出した。しかしながら、これを行うことによって、生じる主な問題は、既存のマシンを交換する必要なく、消費者が両方のタイプのカプセル(可溶物用、及び焙煎して挽いたもの用)、特にコーヒー用の新たに修正されたカプセルを機能的に使用することができる手段を提供することである。
【0009】
更なる持続可能なパッケージング解決策を達成するためにカプセルを修正するとき、すなわち、カプセルを製造するために使用される構成材料を変更するとき、特に堆肥化可能な又は一般的に生分解性のポリマーを使用するとき、本出願人は更なる問題に直面した。より正確には、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシアルカノレート(PHA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、若しくはポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)などの生分解性のポリマー、又は同様の堆肥化可能な材料を使用すると、環境フットプリントが特に改善され、これは本出願人が求めていた優れた結果であるが、このような材料はカプセルの機械的強度に悪影響を及ぼすことが見出された。本出願人は、そのような材料が、例えばポリプロピレンなどの従来の油性ポリマーよりも剛性が低いことを見出した。その結果、生分解性の材料で作られたカプセルは、飲料の調製中に変形し、これは、水が熱い状態でカプセル内に注入されるとき、及びカプセル内の圧力が増加するときに、更に当てはまる。通常の条件では、カプセルカップがポリプロピレン又は同様の油性材料から製造される場合、欧州特許第2113704(B1)号に説明されているように、カプセルカップと水が注入される上部膜との間のシールは、マシンのカプセルホルダの上面とマシンの水注入プレートの下面との間に、挟まれて保持される。例えばPHAなどの生分解性の材料で作られたカプセルの場合、カプセルは、カプセルホルダ内での抽出中に変形し、その結果、上部膜が封止されるカプセルカップのリム上部部分がもはや適切に保持されず、それにより、リム部分と膜との間に剥離が生じ、望ましくない漏れにつながる。
【発明の概要】
【0010】
第1の態様では、添付の特許請求の範囲に記載の本発明は、食品又は飲料製品を調製するためのシステムで上記の技術的問題を解決するものであり、システムは、
カプセルに流体を流通させるための流体流通手段と、カプセルを保持するためのハウジングを有するカプセルホルダと、カプセル区画内に流体を注入するための注入プレートと、を備えるマシンであって、ホルダ及びプレートは、食品又は飲料調製中にリム及び上部膜がカプセルホルダとプレートとの間に配置されたときにカプセルを封入するために互いに対して移動可能である、マシンと、
原材料区画を形成する側壁を有するカプセル本体と、本体の上部を閉じ、側壁から外向きに延びるリムの上面に取り付けられた上部膜と、本体の下部を閉じる底部膜と、を備え、底部膜は、カプセル区画内の圧力上昇の影響下で開口手段によって開口可能である、第1のタイプのカプセルと、
底部膜が剛性壁の上面の上方でカプセル区画内に位置するように側壁に取り付けられた下部剛性壁を備える第2のタイプのカプセルであって、第2のタイプのカプセルは、下部剛性壁の上側と下側とを接続する製品注出チャネルと、製品注出チャネルから下向きに延びる製品注出導管とを更に備え、下部剛性壁の上面は、底部膜を開口させるように適合された開口手段を備える、第2のタイプのカプセルと、
食品又は飲料調製マシンのカプセルホルダ内に第1及び第2のタイプのカプセルを適合させるためのデバイスであって、デバイスが、
カプセルホルダへの取り付け手段を有するデバイスプレートと、
デバイスプレートの上面に位置する開口手段であって、開口手段が、デバイスプレートの上面から上向きに突出し、開口手段が、第1のタイプの食品又は飲料製品が注出されることを可能にするために、第1のタイプのカプセルの底部膜を開口させるように適合されている、開口手段と、
第2のタイプのカプセルの製品注出導管を受け入れるための、プレートの厚さ全体に延びる中央貫通孔と、
を備えるデバイスと、
を備える。
【0011】
このシステムは、第1のタイプのカプセル(通常、焙煎して挽いたコーヒーを含む)には開口手段がなく、このカプセルの本体には飲料を収集及び注出するための底部又は注出チャネルがないため、材料の量が低減されたカプセルの製造を可能にする。
【0012】
好ましくは、開口手段は、第1のタイプのカプセルの底部膜を貫通するように適合された少なくとも1つの穿孔要素から形成される。より好ましくは、底部膜は、底部膜の厚さが貫通されるように適合された薄膜である。また有利には、穿孔要素は、ピラミッド形状の突起である。
【0013】
本発明の一実施形態では、カプセルホルダへのデバイスプレートの取り付け手段は、非永久的かつ可逆的な取り付けを可能にする手段である。最も単純な方法では、取り付け手段は、デバイスプレートの下面とカプセルホルダの内面の底部との間に対応する形状であり得る。
【0014】
したがって、カプセルホルダ内に第1及び第2のタイプのカプセルを適合させるためのデバイスは、洗浄のために取り外され、次いで、カプセルホルダ内に再び配置され得る。
【0015】
本発明の別の好ましい実施形態では、デバイスの中央貫通孔は、デバイスプレートの上面において、開口手段の高さに少なくとも等しい、又はそれよりも高い高さで上面から上向きに突出する円形壁によって囲まれている。
【0016】
本発明によるデバイスプレートは、有利には、プレートから水平かつ外向きに延びる周辺プレートリムを備え、プレートリムは、0.3mm~3mm、好ましくは0.4mm~1.0mmの厚さを有する。
【0017】
本発明の代替実施形態では、本発明によるデバイスは、デバイスプレートの周縁部から上向きに延びる支柱を更に備え、支柱は、支柱の上部先端で、平坦又はOリング断面を有する環状リング(好ましくは、環状リングは平坦である)に接合する。この環状リングのおかげで、漏れ率は、マシンのタイプに応じて最大100%から0~2%に低減され、これは、マシンが機能的に閉じられているときに、注入プレートとカプセルホルダとの間に挟まれるカプセルリムの厚さを、このリングが増加させるという事実によって説明することができる。したがって、そのような増加した厚さはまた、注入プレート及びカプセルホルダによって加えられる閉鎖力を増加させ、それにより、カプセルリムからのカプセルの上部膜の剥離を防止する。環状リングは、好ましくは0.1mm~2mm、好ましくは0.5mm~1.0mmの厚さを有する。
【0018】
加えて、適合デバイスをこれらの支柱に取り付けることにより、ユーザがカプセルをゴミ箱に捨てるときに、ユーザが使用済みカプセルと共にこの適合デバイスも捨ててしまうことを防止する。支柱によって、適合デバイスがより目立つ。
【0019】
有利には、デバイスプレートは、デバイスプレートの上側と下側との間に延び、穿孔要素の間に位置する複数の貫通孔を備え、孔は、0.1~1mm、好ましくは約0.4mmの直径を有する。
【0020】
第2のタイプのカプセルの注出導管は、好ましくは2mm~8mm、好ましくは4mm~5mmの外径を有する。中央導管が大きければ大きいほど、膜のために必要な支持壁は厚くなる。
【0021】
本発明の1つの可能な実施形態では、デバイスプレートの中央貫通孔は、第2のタイプのカプセルの製品注出導管が中央貫通孔内に挿入されたときに開き、導管が存在しないときには漏れないようにしっかりと再び閉じるように適合された弁(スリットを有するプラスチックインサート)を備える。
【0022】
好ましくは、カプセルの少なくともカプセル本体は、堆肥化可能な又は生分解性のポリマーで作られており、好ましくはポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシアルカノレート(PHA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)、又はポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)、及びこれらの混合物で作られる。
【0023】
1つの第2の態様では、上述したようなシステムにおいて使用するためのデバイスが提供され、デバイスが、
カプセルホルダへの取り付け手段を有するデバイスプレートと、
デバイスプレートの上面に位置する開口手段であって、開口手段が、デバイスプレートの上面から上向きに突出し、開口手段が、第1のタイプの食品又は飲料製品が注出されることを可能にするために、第1のタイプのカプセルの底部膜を開口させるように適合されている、開口手段と、を備え、
デバイスプレートの中央貫通孔が、デバイスプレートの上面において、開口手段の高さに少なくとも等しい、又はそれよりも高い高さで上面から上向きに突出する円形壁によって囲まれている。
【0024】
好ましくは、このデバイスプレートは、プレートから水平かつ外向きに延びる周辺プレートリムを備え、プレートリムは、0.3mm~3mm、好ましくは0.4mm~1.0mmの厚さを有する。
【0025】
一実施形態では、適合デバイスは、デバイスプレートの周縁部から上向きに延びる少なくとも3つの支柱を更に備え、支柱は、支柱の上部先端で環状リングに接合する。
【0026】
第3の態様では、マシンと共に使用するためのキットが提供され、マシンは、第1又は第2のタイプのカプセルに流体を流通させるための流体流通手段と、カプセルを保持するためのハウジングを有するカプセルホルダと、カプセル区画内に流体を注入するための注入プレートとを備え、ホルダ及びプレートは、カプセルを封入するために互いに対して移動可能であり、
キットは、
上記のような適合マシンと、
第1のタイプの複数のカプセル及び/又は第2のタイプの複数のカプセルと、を備える。
【0027】
複数とは、少なくとも2つを意味する。1つの単一の適合デバイスに関連付けられるカプセルの数は、この適合デバイスの機械的強度に依存し得る、又は飲料残留物の堆積によるその増大した汚れのために、適合デバイスを更に変更する必要性を考慮に入れることができる。
【0028】
例えば、キットは、12個のカプセルのための1つの開口デバイスを含むことができる。
【0029】
キットは、第1のタイプのカプセルのみ、又は第2のタイプのカプセルのみ、又は両方のタイプのカプセルの混合を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明の追加の特徴及び利点は、図面を参照して以下に記載の現在好ましい実施形態の説明において記載されており、この説明から明らかになる。
【
図1】本発明が使用される飲料調製マシンの部分切断斜視図である。
【
図2】
図1に示す飲料マシンの、開位置にあるカプセルホルダ(カプセルが装填されている)及び水注入ユニットの斜視図である。
【
図3】
図2と同様の、開位置にある、水注入ユニットに挿入されたカプセルホルダの側面図である。
【
図4】
図3と同様の、閉位置にある、水注入ユニットに挿入されたカプセルホルダの側面図である。
【
図5】剥離された上部膜を有する原材料カプセルの斜視図である。
【
図8】本発明によるデバイスの第1の実施形態の斜視上面図である。
【
図9】
図8と同様のデバイスの第1の実施形態の斜視切断図である。
【
図10】第1のタイプのカプセルに機能的に組み立てられ、飲料調製マシンの淹出チャンバに挿入された、
図8及び
図9に示すデバイスの側面切断図である。
【
図11】第2のタイプのカプセルに機能的に組み立てられ、飲料調製マシンの淹出チャンバに挿入された、
図8及び
図9に示されたデバイスの側面切断図である。
【
図12】本発明によるデバイスの第2の実施形態の斜視上面図である。
【
図13】
図12と同様のデバイスの第2の実施形態の斜視切断図である。
【
図14】第1のタイプのカプセルに機能的に組み立てられ、飲料調製マシンの淹出チャンバに挿入された、
図12及び
図13に示すデバイスの側面切断図である。
【
図15】第2のタイプのカプセルに機能的に組み立てられ、飲料調製マシンの淹出チャンバに挿入された、
図12及び
図13に示すデバイスの側面切断図である。
【
図16】本発明によるデバイスの第3の実施形態の斜視上面図である。
【
図17】
図16と同様のデバイスの第3の実施形態の斜視切断図である。
【
図18】第1のタイプのカプセルに機能的に組み立てられ、飲料調製マシンの淹出チャンバに挿入された、
図16及び
図17に示すデバイスの側面切断図である。
【
図19】第2のタイプのカプセルに機能的に組み立てられ、飲料調製マシンの淹出チャンバに挿入された、
図16及び
図17に示すデバイスの側面切断図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、閉じられた原材料カプセル2と共に使用するための食品又は飲料調製マシン1を示す。マシン1は、カプセル2に流体(本明細書の残りの部分では水である)を流通させて、その流体を食品又は飲料を形成するための原材料と混合するための、流体流通手段を備える(本明細書の残りの部分では、マシンは、コーヒー、茶、スープ、栄養組成物などの飲料を調製するためのものであると考えられる)。流体流通手段は、水タンク3と、1組のパイプ4と、温水器5と、流体流通アクチュエータ6とを備える。
【0032】
図1のマシンは、カプセル2を保持するためのハウジング8を有するカプセルホルダ7を更に備える。それは、カプセル2の上部膜10を通してカプセル区画内に流体を注入するための注入プレート9を更に備える。カプセル2の上部膜10は、カプセル側壁12の上部から外側に延びるカプセルリム11の上面に取り付けられる。
【0033】
本出願に記載される飲料調製マシンの実施形態では、「淹出チャンバ」という用語は、概して、カプセルホルダ7と水注入プレート9とのアセンブリを指す。
図2~
図4に示されるように、食品又は飲料調製中に、カプセル2のカプセルリム11及び上側膜10がカプセルホルダ7と水注入プレート9との間に位置決めされるとき、カプセルホルダ7及び注入プレート9は、カプセル2を封入するために互いに対して移動可能である。
図2では、カプセルホルダ7のハウジング8内の所定位置にあるカプセル2と、マシン内の水注入プレート9とが示されており、水注入プレート9は、マシン1内へのカプセルホルダの挿入を可能にするために上方位置に持ち上げられている。
図3では、カプセルホルダ7は、マシン1内に挿入され、水注入プレート9は、依然として持ち上げられている。
図4では、水注入プレート9は、飲料調製の準備ができているマシン1の機能位置において、カプセルホルダに向かって移動される。水注入プレート9を前述の位置間で移動させることは、マシン制御パネル上のコマンドを押すことによって自動的に行うことができ、あるいは、
図3及び
図4に例として示されている作動レバー13を旋回させることによってユーザが手動で行うことができる。
【0034】
淹出ユニットの機能位置において、水注入プレートがカプセルホルダに向かって移動されるとき(
図4)、カプセル2のカプセルリム11及び上部膜10は、カプセルホルダ7と水注入プレート9との間に位置付けられ、その中に保持される。
【0035】
一般に、カプセルの開口の原理は、水がカプセル内に注入されると、製品が使用されるカップに向かって流出することを可能にするために、圧力がカプセルの注出側の壁を破裂させるのに十分になるまで、カプセル内で水圧が上昇することである。カプセル注出壁の破裂は、カプセル内部の圧力上昇の影響下で、注出壁とカプセル構造に一体化された開口手段との相互作用によって達成される。
【0036】
より環境に優しいカプセルを提供するために、本出願人は、より少ない材料から構成されたカプセル、特に、それら自体の一体化された開口手段を備えない、いくつかのカプセルを開発した。しかしながら、飲料マシンが、それ自体の開口手段を依然として備える別のタイプのカプセルに適合することができる必要性が依然として存在する。
【0037】
したがって、上述した飲料マシンは、異なるタイプのカプセルを適合させる必要があり、そのカプセルのうちの1つは、それ自体の開口手段がない。
【0038】
より正確には、
図6は、原材料区画を形成する側壁12を有するカプセル本体と、本体の上部を閉じ、側壁10から外向きに延びるリム11の上面に取り付けられた上部膜10と、本体の下部を閉じる底部膜14と、を備え、底部膜14は、カプセル区画内の圧力上昇の影響下で開口手段によって開口可能である、第1のタイプのカプセル2Aを説明している。
【0039】
図7は、上述の第1のタイプのカプセルの特徴に加えて、底部膜14が剛性壁の上面の上方でカプセル区画内に位置するように、側壁12の底縁部に取り付けられた下部剛性壁15を備える、第2のタイプのカプセル2Bを説明している。第2のタイプのカプセル2Bは、下部剛性壁15の上側及び下側を接続する製品注出チャネル16と、その製品注出チャネル16から下方に延びる製品注出導管17と、を更に備える。下部剛性壁15の上面は、底部膜を開口させるように適合された、一体化された開口手段180を備える。
【0040】
第1のタイプのカプセル2Aでは、底部膜を開くための開口手段がカプセルに一体化されていないのに対し、第2のタイプのカプセル2Bは、開口手段が一体化されている。後者において、開口手段は、下部剛性壁15の上面に存在する。
【0041】
いずれの場合も、開口手段は、カプセルに一体化されているか否かにかかわらず、カプセルの底部膜14を貫通するように適合された少なくとも1つの、好ましくは(図示のように)複数の穿孔要素18、180から形成される。底部膜14は、底部膜14の厚さが貫通されるように適合された薄膜であることが好ましい。有利には、この穿孔要素は、ピラミッド形状の突起である。
【0042】
本発明によれば、同じ飲料調製マシン1内に少なくとも2つのタイプの原材料カプセル、すなわち上述の第1及び第2のタイプのカプセル2A、2Bを適合させるためのデバイス19が提供される。
【0043】
図8及び
図9に示すように、このデバイス19は、
カプセルホルダ7への取り付け手段21を有するデバイスプレート20と、
デバイスプレート20の上面に位置する開口手段18であって、開口手段18は、デバイスプレートの上面から上向きに突出し、開口手段は、第1のタイプの食品又は飲料製品(好ましくはコーヒー)が注出されることを可能にするために、第1のタイプのカプセル2Aの底部膜を開口させるように適合されている、開口手段18と、
第2のタイプのカプセル2Bの製品注出導管17を受け入れるための、プレート20の厚さ全体に延びる中央貫通孔22と、
を備える。
【0044】
デバイスプレート20は、デバイスプレート20の上側と下側との間に延び、穿孔要素18の間に位置する複数の貫通孔(図示せず)を備え、孔は、0.1~1mmの直径を有する。そのような孔は、第1のタイプのカプセルから注出された飲料の流れをカップに向かって案内する働きをする。この構成では、
図10、
図14及び
図18に示すように、飲料は、カプセルの下面全体にわたって注出され、複数の貫通孔の結果、デバイスプレートを通って案内及び注出することが必要となる。第2のタイプのカプセルの場合、飲料は製品注出導管17を通って注出されるので、プレートの貫通孔は、飲料注出に対して何の役割も果たさない。
【0045】
この第1のタイプのカプセル2Aとカプセルホルダ8及び適合デバイス19との協働は、
図10、
図14、
図18に示されている。
【0046】
この第1のタイプのカプセル2Aとカプセルホルダ8及び適合デバイス19との協働は、
図11、
図15、
図19に示されている。
【0047】
図8及び
図9に示す本発明の実施形態では、カプセルホルダ7に対するデバイスプレート20の取り付け手段は、非永久的かつ可逆的な取り付けを可能にする手段、特に、プレート7の下部から横方向に延び、プレートをカプセルホルダ7のハウジング8内に挿入することができるような寸法、及び機械的な可逆的保持効果を可能にするような寸法を有する1組の突起21である。
【0048】
図8及び
図9にも示される本発明の別の好ましい実施形態では、デバイスプレート20の中央貫通孔22は、デバイスプレートの上面において、穿孔要素18の高さに少なくとも等しい、又はそれよりも高い高さで上面から上向きに突出する円形壁23によって囲まれている。この円形壁23は、第1のタイプのカプセル2Aの底部膜14の中心のための支持体を提供し、任意の水がカプセルの内側に導入されて飲料が調製される前にカプセルが単にカプセルホルダ内に位置付けられるときに、膜が穿孔要素18によって穿孔されることを回避する。
【0049】
図5に示されるように、特定の状況において、特に、上部膜10の材料が、例えばポリプロピレン(PP)又はポリエチレン(PE)などの従来のポリマーから、堆肥化可能な環境に優しい材料に変更される場合、上部膜10の剥離の問題が生じ得ることも分かった。
図5に示されるように、そのような剥離効果は、カプセル側壁12及びカプセルリム11の残りの部分からの上部膜10の望ましくない開口(部分的であっても)、又は全体的な持ち上げをもたらす。剥離のプロセスは、最終的に膜10の弱化及び過度の貫通をもたらし、これが漏れをもたらす。堆肥化可能な材料は、特に熱水条件下では、従来のポリマーと同じ材料特性に達しない。堆肥化可能な材料の大部分は、ポリプロピレン(PP)よりも約10倍低いシール強度(N/mmで表される)を有し、
図5に示されるように上部膜10の剥離をもたらす。
【0050】
剥離の問題を解決するために、カプセルホルダ内のカプセルを持ち上げることによって、カプセルがホルダ内の定位置にあるとき、カプセルリム11及び上部膜10は、淹出ユニットが飲料調製の準備ができているその閉構成にあるとき、より良好に水注入プレートとカプセルホルダとの間の定位置に保持され、剥離の問題を高めることも分かっている淹出ユニット内のカプセルリム11の任意の潜在的な変形が制限されるという、驚くべきことが判明した。淹出ユニットは、飲料調製プロセス中に圧力下で変形し、カプセル本体に対するこの影響、及びその結果として生じる最上層の剥離は、持ち上げられたカプセルによって補償されることが示された。
【0051】
カプセルのこの持ち上げ効果を得るために、本発明によるデバイスプレート20は、有利には、
図8及び
図9に示される周辺プレートリム24を備え、周辺プレートリム24は、プレートから水平かつ外向きに延びる。プレートリム24は、0.3mm~3mm、好ましくは0.4mm~1mmの厚さを有する。
【0052】
カプセル及びカプセルホルダがマシンの淹出ユニット内に挿入されるとき、プレートリム24は、カプセルホルダの下部とカプセルの底部との間に配置され、リム24の厚さは、上述の持ち上げ効果を得るのに十分である。
【0053】
図12~
図15に示される本発明の代替的な又は組み合わされた実施形態では、本発明によるデバイスは、デバイスプレート20の周縁部から上向きに延びる少なくとも3つの支柱25を更に備える。支柱25は、支柱の上部先端で環状平坦リング26に接合する。ケージを用いると、上部の支持体に加えて高くなったカプセル本体のおかげで、上部膜の剥離を最小限に抑えることができる。環状平坦リングは、0.1mm~2mm、好ましくは0.4mm~1mmの厚さを有することが好ましい。
【0054】
図16~
図19に示す本発明の別の実施形態では、デバイスプレート20の中央貫通孔22は、第2のタイプのカプセルの製品注出導管17が中央貫通孔内に挿入されたときに開き(
図19に示すように)、導管が存在しないときに、例えば、第1のタイプのカプセル2Aがカプセルホルダ7及びデバイス19に挿入されたときに(
図18に示すように)、漏れないようにしっかりと再び閉じるように適合された弁27を備えることができる。このような弁27は、上述のように、第1のタイプのカプセル2Aが淹出ユニットに挿入されたときに中央貫通孔を閉じて、注出される飲料がプレート20の複数の注出貫通孔を通って流れることを確実にする。
【0055】
本明細書で述べる現在の好ましい実施形態に対する様々な変更及び修正が、当業者には明らかとなる点を理解されたい。このような変更及び修正は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、並びに本発明の付随する利点を減らすことなく、なされてもよい。したがって、このような変更及び修正は、添付の特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。
【国際調査報告】