(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-02
(54)【発明の名称】家禽用の低タンパク質飼料における飼料添加物の使用
(51)【国際特許分類】
A23K 20/142 20160101AFI20240126BHJP
A23K 50/75 20160101ALI20240126BHJP
【FI】
A23K20/142
A23K50/75
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023541683
(86)(22)【出願日】2022-01-03
(85)【翻訳文提出日】2023-07-07
(86)【国際出願番号】 EP2022050013
(87)【国際公開番号】W WO2022152583
(87)【国際公開日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】102021100383.0
(32)【優先日】2021-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512117801
【氏名又は名称】アルツヒエム トローストベアク ゲー・エム・べー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Alzchem Trostberg GmbH
【住所又は居所原語表記】Dr.-Albert-Frank-Str. 32, D-83308 Trostberg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(74)【代理人】
【識別番号】100152308
【氏名又は名称】中 正道
(74)【代理人】
【識別番号】100201558
【氏名又は名称】亀井 恵二郎
(72)【発明者】
【氏名】サンス、ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】アルバー、ロベルト
【テーマコード(参考)】
2B005
2B150
【Fターム(参考)】
2B005DA03
2B150AA05
2B150AB02
2B150AB05
2B150DA44
(57)【要約】
本発明は、グアニジノ酢酸およびグリシンを含む組成物の、低タンパク質飼料を用いた家禽の肥育における使用に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家禽の寿命の11日目から39日目までの肥育の間の、i)グアニジノ酢酸およびグリシンを含有する組成物およびii)(飼料の全重量に基づいて)14.0~18.5 wt. %の範囲の粗タンパク質含有量を有する家禽用低タンパク質飼料の、家禽の肥育成績を向上させるため、および/または家禽の屠殺体重を増加させるため、および/または家禽の屠殺体重の均一性を改善するための使用。
【請求項2】
組成物が家禽用の低タンパク質飼料と混合した固形製剤として提供されること、または組成物が低タンパク質飼料とは別に家禽用の飲用溶液として提供されることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
組成物がグアニジノ酢酸を遊離酸としてまたはこの酸の塩の形態で含有すること、および/または組成物がグリシンを遊離酸としてまたはこの酸の塩の形態で含有することを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項4】
グアニジノ酢酸がグアニジノ酢酸の塩の形態で使用され、該塩がグアニジノ酢酸のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、特にグアニジノ酢酸ナトリウム、グアニジノ酢酸カリウム、グアニジノ酢酸マグネシウムまたはグアニジノ酢酸カルシウムの群から選ばれることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項5】
グリシンがグリシンの塩の形態で使用され、該塩がグリシンのアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、特にグリシン酸ナトリウム、グリシン酸カリウム、グリシン酸マグネシウムまたはグリシン酸カルシウムの群から選ばれることを特徴とする、前記請求項の少なくとも1項に記載の使用。
【請求項6】
グアニジノ酢酸が0.01から0.20 wt. %までの量、好ましくは0.02から0.15 wt. %までの量、および特に好ましくは0.04から0.10 wt. %までの量(いずれの場合にも低タンパク質飼料に基づく)で使用されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項7】
グリシンが0.01から0.20 wt. %までの量、好ましくは0.02から0.15 wt. %までの量、および特に好ましくは0.04から0.10 wt. %までの量(いずれの場合にも低タンパク質飼料に基づく)で使用されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項8】
組成物が家禽用の飲用溶液として提供され、そして該飲用溶液が水、水1 lあたり0.05~1.2 gの量のグアニジノ酢酸および水1 lあたり0.05 g~1.2 gの量のグリシンを含有することを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項9】
グアニジノ酢酸およびグリシンが2:1から1:2までの範囲のグリシンに対するグアニジノ酢酸の重量比で使用されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項10】
家禽が鶏、ブロイラー、若い雄鶏、若い雌鶏からなる群から選ばれることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明
本発明は、グアニジノ酢酸およびグリシンを含む組成物の、低タンパク質飼料を用いた家禽の肥育における使用に関する。
【背景技術】
【0002】
大気窒素の固定化は、植物によってのみ起こり得、動物によっては起こり得ない。家畜は、肉生産のため、すなわち動物タンパク質の生産のために飼われている。家畜は、与えられたタンパク質またはアミノ酸から彼らの内因性タンパク質を構築することしかできない。家畜において、これらのアミノ酸は通常植物飼料に由来し、動物飼料由来はより少ない(例えば魚粉)。
【0003】
肉生産の目的は、全ての必要な栄養の最適な提供である。飼料の最適な組成物は、異なる側面下で生じ得る。これらは、動物の要求、動物の幸福、費用の考慮または環境的側面の考慮であり得る。例えば、異なる動物用の飼料組成物の推奨は、全米研究評議会(NRC)によって刊行されている。飼料組成物の歴史的発展の総説[Applegate, T.J., Angel, C.R. (2014) J. Appl. Poult. Res. 23: 567-575]は、試料の推奨が経時的に変化してきた種々の理由を示す。
【0004】
さらに、以前は飼料組成物において考慮されなかった新たな因子が追加されている。例えば、高タンパク質飼料の給餌は、環境的観点から有害である。動物の排泄物は、例えば、水に有害な硝酸塩に分解されるより多くの窒素を含む。さらに、より多くのアンモニアは、家畜小屋中の空気を介して放出される。この文脈において、植物タンパク質の生産および尿素などの窒素肥料を用いた追加の肥沃化もまた言及されなければならない。環境上の利益を有するブロイラー用の低タンパク質食の利益が分析され、そして記載されている[Aletor V.A., Hamid I.I., Niess E., Pfeffer E. (2000) Journal of Science of Food and Agriculture 80: 547-554]。
【0005】
より低い費用は低タンパク質食の他の利益として列挙された。[Aftab U., Ashraf M., Jiang Z., (2006) World's Poultry Science Journal, 62: 688-701]。植物性タンパク質を多く含む食事は、同じエネルギー含有量について植物性タンパク質が少ない食事よりも一般的に高価である。低タンパク質食を用いた健康への影響もまた分かり得る。望ましくない菌または病原菌の増殖は、低タンパク質食を用いて低減される[Namroud N.F., Shivazad M., Zaghari M., (2008) Poultry Science, 87: 2250-2258]。
【0006】
しかし、低タンパク質食は、不利益もまた有し得る。タンパク質の供給不足は、重要な身体機能ができなくなる、またはそれらを十分にできなくなるという結果になり得る。ブロイラーの低タンパク質食における悪影響の種々の考えられる理由および選択したタンパク質の不足の場合の影響は、調査されている[Khajali F., Widemann R.F., (2010) World's Poultry Science, 66: 751-766]。より深い調査は、全ての動物における影響の中でも、タンパク質栄養失調、浮腫形成および成長率の低下を示した。臨床的-化学的に、タンパク質不足は、血清アルブミン値の減少、低いヘモグロビン値、および細胞外カリウムの減少を伴う。物理的発現は、頻繁な感染、下痢、低体温、および悪液質を含む。ブロイラーにおいて、肺高血圧症の発生は、タンパク質不足栄養の影響として記載されている[Behrooj N., Khajali F., Hassanpour H., (2012) British Poultry Science, 53: 658-664]。
【0007】
家畜の栄養において、それ故一方で低タンパク質食の利点から利益を得るためにタンパク質ができるだけ少なく、そして他方で不足の症状を避けるのに十分にタンパク質が豊富であるバランスのとれたタンパク質投入を提供することが賢明である。農場作業において、与えられる飼料の自然変動のせいで、および各動物の異なる要求のせいで、最適な組成物を正確に見つけることは困難または不可能であり、その結果、不利益が観察されることなく、低タンパク質食の利点が効力を生じるのみである。実際には、低タンパク質食において、動物の平均体重が通常食におけるよりも低いことが観察される[Sharifi M.R., Khajali F., Jonaghani B.A., Pour H.H., Safarpour A., (2016) Research on Animal Production, 14: 51]。
【0008】
また、動物または動物の一部の異なる標準偏差および分散または共食いの程度の偏差は、給餌が変化した時に生じ得る。家畜のいわゆる均一性は多くの因子に依存する。畜産家はこのことについて推奨を公表する[Ross, Broiler Management Handbook 2018, p.109 ff]。これらの不利益を回避する試みは、必須アミノ酸を加えることによってなされている[Jiang Q., Waldroup P., Fritts C., (2005), Int. J. Poult. Sci. 4:115-122]。しかし、1つの必須アミノ酸の添加は、標準食に対して低タンパク質食の不利益を相殺せず、必須アミノ酸の組み合わせの補給もしなかった[Si J., Fritts C., Burnham D. (2004) Int. J. Poult. Sci. 94:1157-1568]。
【0009】
これらの不利益を回避するさらなる試みは、非必須アミノ酸を加えることによってなされた。プロリン、グルタミン酸およびアスパラギン酸の補給は、所望の効果を示さなかった[Corzo A., Fritts C, Kidd M., (2005) Anim. Feed Sci. Tech. 118:319-327]。グリシンを16%粗タンパク質を含む低タンパク質食に加えた場合、プラス効果が生じた[Dean D, Bidner T., Southern L. (2006) Poult. Sci. 85:288-296; Awad E., Zulkifli I., (2015) Poult. Sci. 94:2772-2777]。これらの効果は、グリシンが羽のケラチン中に本質的に見い出され、そしてグリシンの補給が羽の損失を主として防止するという事実によって説明され得る。
【0010】
要約すれば、家禽用の低タンパク質食の不利益を完全に相殺する経済的な方法はいまだにない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
従って、本発明の目的は、低タンパク質飼料を給餌した時に、低タンパク質飼料を単独で給餌するのと比較して肥育の終わりに鳥類の体重を顕著に増加させ、そして好ましくはバランスのとれた高タンパク質飼料を給餌する場合に得られる体重を達成する、家禽を肥育するための飼料添加物を提供することである。本発明はさらに、低タンパク質飼料を給餌する場合に、低タンパク質飼料を単独で給餌するのと比較して肥育の終わりに鳥類の体重の均一性を顕著に改善し、そして好ましくはバランスのとれた高タンパク質飼料を給餌する場合に得られる均一性を達成する、家禽を肥育するための飼料添加物を提供することに関する。従って、飼料添加物の目的は、肥育の終わりに中間屠殺体重からの標準偏差を低減することである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この目的は、請求項1による使用によって解決される。本発明の好適な実施態様は、従属請求項に与えられ、これらは必要に応じて互いに組み合わされ得る。
【0013】
従って、第1の実施態様によれば、家禽の寿命の11日目から39日目までの肥育の間の、i)グアニジノ酢酸およびグリシンを含有する組成物およびii)(飼料の全重量に基づいて)14.0~18.5 wt. %の範囲の粗タンパク質含有量を有する家禽用低タンパク質飼料の、家禽の肥育成績を向上させるため、および/または家禽の屠殺体重を増加させるため、および/または家禽の屠殺体重の均一性を改善するための使用が、本発明の主題である。
【0014】
本発明に必須なのは、家禽の肥育において、グアニジノ酢酸およびグリシンを含む組成物、および低タンパク質飼料が使用されることである。この点に関し、本発明によれば、低タンパク質飼料は、(飼料に基づいて)14.0~18.5 wt. %の範囲の粗タンパク質含有量を有する飼料を意味する。本発明による粗タンパク質含有量は、Buchi, AutoKjeldahl Unit K-370機器を用いたケルダール窒素含有量によって決定した。N含有量に6.25をかけると粗タンパク質含有量が得られる。これは、平均的なタンパク質が16 wt. %の窒素を含むという仮定に基づく。
【0015】
好適な使用によれば、それによって、家禽用の低タンパク質飼料は14.0~18.0 wt. %の範囲、さらに好ましくは15.0~18.0 wt. %の範囲、なおさらに好ましくは16.0~18.0 wt. %の範囲、および特に好ましくは16.5~18.0 wt. %の範囲、および最も好ましくは17.5 wt. %(飼料の全重量に基づいて)の粗タンパク質含有量を有することが提供される。
【0016】
本発明にとって、組成物および低タンパク質飼料が、家禽の寿命の11日目から39日目までの肥育の間(以下肥育期とも呼ばれる)、およびそれ故家禽の寿命の1日目から10日目までを含む動物の第1成長期外(以下開始期とも呼ばれる)で使用されることがさらに必須である。肥育期において、絶対的におよび開始期と比較して1日あたり顕著により多い量の飼料が消費され、および1日あたりより大きい体重増加が達成される。従って、この肥育期において低タンパク質飼料を用いること、および1日目から10日目までの繊細な開始期において推奨された食事に介入しないことが特に経済的に興味深い。40日目から開始する期もまた、食事におけるタンパク質所要量は年齢および体重が増加するにつれて減少し、そしてさらに、現代の動物肥育においてより体重の重い、それ故より高齢の動物への興味はごく限られた場合のみであるので、本発明によってカバーされない。
【0017】
この点に関し、本発明によれば、グアニジノ酢酸およびグリシン、および家禽用の低タンパク質飼料を含む組成物は、家禽の寿命の少なくとも1日目、より好ましくは少なくとも5日目、さらにより好ましくは少なくとも10日目、特に少なくとも20日目および最も好ましくは11日目から39日目までの毎日に使用される。
【0018】
特に好適な実施態様によれば、それによって組成物はグアニジノ酢酸およびグリシンからなることが提供される。
【0019】
グアニジノ酢酸(syn.グリコシアミン、N-グアニルグリシン、N-アミジノグリシン;C3H7N3O2;CAS No. 352-97-6)は、しばらくの間飼料添加物として市販されており、そして家禽肥育における使用が認可されている。とりわけ、複数の研究は、グアニジノ酢酸が飼料摂取を改善しそして肥育成績を向上させることを示している。
【0020】
グリシン(syn.グリコール、アミノ酢酸、アミノエタン酸;C2H5NO2;CAS No. 56-40-6)は、EUにおいて量の制限なく食品添加物E640として認可されており、そしてまたしばらくの間飼料添加物として市販されている。鶏についての研究[Corzo A., Kidd, M.T. (2004) Poult. Sci. 83(8), 1382-4)]は、グリシンが制限的な栄養素であるが動物自身においても生産されることを示している。
【0021】
クレアチンと対照的に、グアニジノ酢酸およびその塩は、酸性水溶液中で顕著により高い安定性を示し、そして生理学的条件下でのみクレアチンに変換される。グアニジノ酢酸は、特に肝臓における吸収後にのみクレアチンに変換される。従って、クレアチンと対照的に、投与または給餌されたグアニジノ酢酸の大部分は、例えば胃における不安定反応によって分解されず、そして吸収前に排泄されないが、対応する代謝反応に実際に利用可能である。
【0022】
驚いたことに、給餌実験において、グアニジノ酢酸およびグリシンを含む組成物の投与が、すなわち肥育の終わりに動物の肥育成績および肥育体重を向上させ、そして動物の体重の均一性を改善するために低タンパク質飼料を給餌した場合、所望の利益をもたらすことを現在示している。
【0023】
グアニジノ酢酸およびグリシンが豊富な低タンパク質飼料を受けたこれらの鶏は、同じであるがグアニジノ酢酸およびグリシンを添加していない低タンパク質飼料を受けたコントロール群と比較してより良好な成長およびより高い屠殺体重を達成した。この効果は、グリシン単独が豊富な飼料と比較して、ならびにグアニジノ酢酸単独が豊富な飼料と比較して観察され、ここで、全く驚いたことに、2つの個々の物質の相乗効果が観察される。
【0024】
動物体において、非必須アミノ酸グリシンは、中間工程としてセリンを介して、解糖の中間体である3-ホスホグリセレートから形成され得る。さらなる工程において、グアニジノ酢酸はグリシンおよびL-アルギニンから形成される。グアニジノ酢酸はクレアチンへとさらにメチル化される。クレアチンは、エネルギーを細胞に提供することにおいて重要な役割を果たす。グアニジノ酢酸はグリシンから形成されるので、両方の成分が投与された場合にプラスの相乗効果が生じることは予想されなかった。従って、理論に縛られることなく、グアニジノ酢酸およびグリシンの同時投与が、エネルギー代謝に関連しないプラス効果を示すと推測される。
【0025】
グアニジノ酢酸およびグリシンを含む本発明による組成物の投与は、異なる方法で実現され得る。従って、組成物は低タンパク質飼料と混合した固形製剤として使用され得るか、または飲用溶液として水に溶解され得る。従って、本発明の主題はまた、組成物が、a)低タンパク質飼料と混合した固形製剤として家禽に提供されるか、またはb)低タンパク質飼料とは別に飲用溶液として家禽に提供される好適な使用である。いずれの場合も、飲用溶液、低タンパク質飼料、または組成物が混合される固形製剤としての低タンパク質飼料は、自由に提供されるべきである。従って、本発明の主題はまた、組成物が、a)低タンパク質飼料と混合した固形製剤として家禽に自由に提供されるか、またはb)低タンパク質飼料とは別に飲用溶液として家禽に提供され、ここで飲用溶液および低タンパク質飼料は自由に提供される、好適な使用である。
【0026】
本発明の文脈において、用語「自由」は、肥育における個体の総数に基づいて、食事用の飼料および飲用溶液の1日必要量を超える低タンパク質飼料の量、飲用溶液の量、または組成物が混合される低タンパク質飼料の量を意味することが意図される。従って、本発明によれば、飼料または飲用溶液は、好ましくは「自由」に、すなわち家禽の自由処分で過剰に提供されるべきである。
【0027】
従って、好適な自由な使用は、例えば、個々の投与においておよび他の食物または飼料とは無関係に1日あたり500 mgの規定量の形態で毎日投与される活性成分の特定の投与とは明らかに異なる。自由な、すなわち家禽の自由処分での低タンパク質飼料、およびグアニジノ酢酸およびグリシンを含む組成物、特にグアニジノ酢酸およびグリシンからなる組成物の単独の提供が、所望の成功、すなわち家禽の肥育成績の向上および/または家禽の屠殺体重の増加および/または家禽の屠殺体重の均一性の改善をもたらすことは一層驚くことである。
【0028】
本発明によるグリシンと組み合わせたグアニジノ酢酸の使用が、物質それ自体に限定されないことが示される。むしろ、使用において、両方のグアニジノ酢酸それ自体、すなわち遊離酸として、またはグアニジノ酢酸の塩として採用され得ることが示される。
【0029】
特に好ましくは、グアニジノ酢酸のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩の群から選ばれる塩が塩として使用され得る。グアニジノ酢酸ナトリウム、グアニジノ酢酸カリウム、グアニジノ酢酸マグネシウムまたはグアニジノ酢酸カルシウムが特に好ましい。
【0030】
さらに、グリシンがそれ自体、すなわち遊離酸として、またはグリシンの塩の形態で使用され得ることが示される。特に好ましくは、グリシンのアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩の群から選ばれる塩、特にグリシン酸ナトリウム、グリシン酸カリウム、グリシン酸マグネシウムまたはグリシン酸カルシウムが使用され得る。
【0031】
従って、組成物が、
i)グアニジノ酢酸を遊離酸としてまたはこの酸の塩の形態で、および/または
ii)グリシンを遊離酸としてまたはこの酸の塩の形態で
含むおよび特にこれらからなる本発明の好適な使用もまた包含される。
【0032】
しかし、グアニジノ酢酸を遊離酸としておよびグリシンを遊離酸として含有する組成物の使用が特に好ましい。遊離酸としてグアニジノ酢酸および遊離酸としてグリシンからなる組成物の使用が極めて特に好ましい。
【0033】
基礎となる調査に関連して、使用されるグアニジノ酢酸およびグリシンの量が、一定のレベルおよび比に限定されることが示される。特に良好な結果は、グアニジノ酢酸が少なくとも0.01 wt.%、好ましくは少なくとも0.02 wt.%、より好ましくは少なくとも0.03 wt.%、より好ましくは少なくとも0.04 wt.%およびより好ましくは同時に多くても0.20 wt. %、より好ましくは多くても0.15 wt. %、より好ましくは多くても0.12 wt. %、特に好ましくは多くても0.10 wt. %および極めて特に好ましくは多くても0.08 wt. %(いずれの場合も低タンパク質飼料に基づく)の量で使用される場合に得られ得る。
【0034】
グアニジノ酢酸および/またはグリシンが遊離酸として使用されず、塩の形態で使用される限り、本明細書中の重量データは、常に、グアニジノ酢酸塩中のグアニジノ酢酸の割合またはグリシン塩中のグリシンの割合に言及する。
【0035】
さらなる良好な結果は、グリシンが少なくとも0.01 wt.%、好ましくは少なくとも0.02 wt.%、より好ましくは少なくとも0.03 wt.%、より好ましくは少なくとも0.04 wt.%およびより好ましくは同時に多くても0.20 wt. %、より好ましくは多くても0.15 wt. %、より好ましくは多くても0.12 wt. %、特に好ましくは多くても0.10 wt. %および極めて特に好ましくは多くても0.08 wt. %(いずれの場合も低タンパク質飼料に基づく)の量で存在する場合に得られ得る。
【0036】
本発明による使用の好適な実施態様によれば、従って、グアニジノ酢酸が0.01~0.20 wt. %、好ましくは0.02~0.15 wt. %および特に好ましくは0.04~0.10%(いずれの場合も低タンパク質飼料に基づく)の量で使用されること、および/またはグリシンが0.01~0.20 wt. %、好ましくは0.02~0.15 wt. %および特に好ましくは0.04~0.10 wt. %(いずれの場合も低タンパク質飼料に基づく)の量で使用されることが提供される。
【0037】
本発明の好適な実施態様によれば、使用は組成物が家禽用の低タンパク質飼料と混合された固形製剤として提供されるようなものであることが提供され得る。さらに好ましくは、組成物は家禽用の低タンパク質飼料と混合された固形製剤として提供され、ここで組成物はグアニジノ酢酸を0.01~0.20 wt. %、好ましくは0.02~0.15 wt. %、および特に好ましくは0.04~0.10 wt. wt. %(いずれの場合も低タンパク質飼料に基づく)の量で含有し、および/または組成物はグリシンを0.01~0.20 wt. %、好ましくは0.02~0.15 wt. %および特に好ましくは0.04~0.10 wt. %(いずれの場合も低タンパク質飼料に基づく)の量で含み、特に述べた量からなる。
【0038】
本発明のさらに好適な実施態様によれば、使用は、組成物が家禽用の低タンパク質飼料と混合された固形製剤として提供され、組成物が0.03~0.08 wt. %の量のグアニジノ酢酸および0.03~0.08 wt. %の量のグリシンからなる(いずれも低タンパク質飼料に基づく)ようなものである。
【0039】
さらに好ましくは、グアニジノ酢酸およびグリシンを含む、特にグアニジノ酢酸およびグリシンからなる組成物が使用され得、ここでグリシンに対するグアニジノ酢酸の重量比は2:1~1:2、好ましくは1.8:1~1:1.8、より好ましくは1.5:1~1:1.5、特に好ましくは1.3:1~1:1.3の範囲および最も好ましくは1:1である。
【0040】
等量のグアニジノ酢酸およびグリシンからなる組成物を使用することが特に好ましい。
【0041】
本発明の極めて特に好適な実施態様によれば、使用は、組成物が家禽用の低タンパク質飼料と混合された固形製剤として提供され、組成物が0.03~0.08 wt. %の量のグアニジノ酢酸および0.03~0.08 wt. %の量のグリシンからなり(いずれの場合も低タンパク質飼料に基づく)、そしてグリシンに対するグアニジノ酢酸の重量比が1.5:1~1:1.5の範囲、特に1:1であるようなものである。
【0042】
本発明の好適な実施態様によれば、使用は組成物が飼料とは別に飲用溶液として家禽に提供されるようなものであることが提供され得る。このような飲用溶液は水および組成物を含有する。さらに、使用は、特に好ましくは飲料水、湧き水、井戸水または水道水が水として使用される場合に実施され得る。
【0043】
特に好ましくは、このような飲用溶液は水、水1リットルあたり0.05~1.2 gの量のグアニジノ酢酸および水1リットルあたり0.05~1.2 gの量のグリシンを含む。
【0044】
従って、さらなる発想によれば、使用はまた、組成物が飲用溶液として家禽に提供され、そして飲用溶液が水、水1リットルあたり0.05~1.2 g、特に水1リットルあたり0.1~0.9 g、特に水1リットルあたり0.15~0.6 g、特に好ましくは水1リットルあたり0.2~0.5 gの量のグアニジノ酢酸、および水1リットルあたり0.05 g~1.2 g、特に水1リットルあたり0.1~0.9 g、特に水1リットルあたり0.15~0.6 g、特に好ましくは水1リットルあたり0.2~0.5 gの量のグリシンを含有するようなものであり得る。
【0045】
さらに好ましくは、使用はまた、組成物が飲用溶液として家禽に提供され、そして飲用溶液が水、水1リットルあたり0.05~1.2 gの量のグアニジノ酢酸および水1リットルあたり0.05 g~1.2 gの量のグリシンを含有し、ここでグリシンに対するグアニジノ酢酸の重量比が1.5:1~1:1.5の範囲、特に1:1であるようなものであり得る。
【0046】
本明細書に記載の本発明は、種々の異なる家禽に適用され得る。特に好ましくは、グアニジノ酢酸およびグリシンを含有する、特にグアニジノ酢酸およびグリシンからなる組成物、および低タンパク質飼料は、鶏、ブロイラー、若い雄鶏、若い雌鶏からなる群から選ばれる家禽で使用され得る。
【0047】
さらに、本発明が基づく調査は、使用される低タンパク質飼料が規定の発熱量を有するべきであることを示している。一方で、低タンパク質飼料は、正常な栄養および健康な成長について規定された発熱量を下回らないべきであり、そして他方で、肥満を避けるために該発熱量を超えないべきである。従って、良好な結果は、家禽用飼料が飼料1 kgあたり8 MJ~20 MJ、特に飼料1 kgあたり10 MJ~15 MJの発熱量を有する場合、および/または飼料がAnimal Nutrition Handbook, 3rdRevision, 2014 Section 12, Poultry Nutrition and Feedingによるバランスのとれた飼料である場合に示されている。
【0048】
この文脈において、プロセスおよび使用の両方とも、低タンパク質飼料が少なくとも1つの穀物、穀物粉、穀物粕またはそれらの抽出物を含有する場合、特に好ましい方法で実施される。少なくとも1つの穀物、穀物粉、穀物粕またはそれらの抽出物が以下の群から選ばれる使用がさらに好ましい:
a. トウモロコシ、トウモロコシ粉、トウモロコシ粕またはそれらの抽出物、
b. 雑穀、雑穀粉、雑穀粕またはそれらの抽出物、
c. 大豆、大豆粉、大豆粕またはそれらの抽出物、
d. 小麦、小麦粉、小麦粕またはそれらの抽出物、
e. 大麦、大麦粉、大麦粕またはそれらの抽出物、
f. ヒマワリ、ヒマワリ粉、ヒマワリ粕またはそれらの抽出物、
および/または
g. 菜種、菜種粉または菜種しぼりかす。
【0049】
さらに、低タンパク質飼料が少なくとも1つのさらなる飼料添加物、特にミネラル、アミノ酸およびビタミンの群からのさらなる飼料添加物を含有する場合、使用は特に好ましく実施され得る。極めて特に好ましくは、この飼料添加物は、炭酸カルシウム、リン酸一または二カルシウム、リジン、メチオニン、スレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニンおよびビタミン、ならびにそれらの混合物からなる群から選ばれ得る。
【0050】
従って、好ましい基本飼料は、本質的にトウモロコシまたはトウモロコシ成分、雑穀または雑穀成分、小麦または小麦成分、大麦または大麦成分、ヒマワリまたはヒマワリ成分を含有する。
【0051】
特に、好ましい飼料は、菜種および大豆植物からのタンパク質豊富飼料を限られた量しか含まない。
【0052】
特に、本発明は、肥育の終わりでの動物の肥育成績および肥育体重を向上させるためおよび動物の体重の均一性を改善するための低タンパク質飼料の給餌における、家禽用、特に家禽の肥育用の飼料添加物としての使用のためのグアニジノ酢酸およびグリシンを含有する組成物に関する。
【0053】
本発明による組成物のための好適な実施態様は、本発明による使用において記載されている。
【0054】
以下の実施例は、本発明を説明するために提供される。
【0055】
実施例
11日齢、すなわち肥育期(飼育)の最初の66,000羽のブロイラーRoss 308を、肥育の開始時に6つの同一の家畜小屋に均等に分配した。実験の終わりまでにペレット(直径<3 mm、長さ<7 mm)を給餌した。飼料の組成物は群内で一定であり、そして実験の終わりまでにその組成は調節しなかった。
【0056】
気温は20℃と23℃との間であり、湿度は60%と75%との間であった。ニップルドリンカーを介して、1ニップルあたり12羽の動物で、水を与え、そしてニップルドリンカーの高さは動物の年齢に調節した。給餌皿システムにて、45羽の動物が1つの給餌皿を共有した。トイレの深さは5 cmであり、そしてトイレは均等に分配した。
【0057】
例えば、11日目と24日目との間に21.5 wt. %および25日目から販売までに19.5 wt. %の粗タンパク質含有量がRossブロイラーについて推奨として与えられる。低タンパク質飼料として、推奨より少なくとも10%低い粗タンパク質含有量、従って17.5 wt. %の粗タンパク質含有量を設定した。粗タンパク質含有量は、タンパク質が16 wt. %の窒素含有量を有すると仮定して、ケルダール法を用いて、完成した飼料混合物のN含有量を決定することによって同定した。
【0058】
飼料混合物は、トウモロコシ、大豆粉、大豆油、リン酸カルシウム、粗挽き穀物、塩、炭酸水素ナトリウム、ビタミン補給剤:1kgあたりの添加物、ビタミンA 13,000 l.E.、ビタミンD3 5,000 I.E.、ビタミンE 100 mg、銅10 mg、セレン0.42 mgで作った。低タンパク質飼料を生産するため、トウモロコシの量を増加させ、そして大豆粉の量を減少させた。メチオニンの一定濃度を、低タンパク質飼料へのさらなる添加によって維持し、両方の代替物について飼料中0.57%のメチオニンを得た。代謝エネルギーは3200 kcal/kgに調節した。
【0059】
そうでなければ、混合物をNutrition Specification for Ross Broiler、表2[http://tmea.aviagen.com/assets/Tech_Center/Ross_Broiler/RossBroilerNutritionSpecs2019-EN.pdf]の推奨に従って調製した。
【0060】
従って、2つの飼料混合物間の差異は、粗タンパク質含有量であった:標準飼料は19.8 wt. %の粗タンパク質含有量を有し、一方、低タンパク質飼料は17.5 wt. %の粗タンパク質含有量を有した。低タンパク質飼料から、低タンパク質飼料の4つの他の代替物を、グアニジノ酢酸(GAA)またはグリシン(Gly)またはグアニジノ酢酸およびグリシンを添加することによって調製した。上記のサイズのペレットを、全ての飼料混合物を用いて押し出した。
【0061】
従って、以下の飼料が利用可能であった:
実験1 (V-1):19.8 wt.%粗タンパク質を有する標準食
実験2 (V-2):17.5 wt%粗タンパク質を有する低タンパク質食
実験3 (V-3):17.5 wt%粗タンパク質および0.05 wt% GAAを有する低タンパク質食
実験4 (V-4):17.5 wt%粗タンパク質および0.1 wt% GAAを有する低タンパク質食
実験5 (V-5):17.5 wt%粗タンパク質および0.05 wt% Glyを有する低タンパク質食
実験6 (V-6):17.5 wt%粗タンパク質およびそれぞれ0.05 wt%のGAAおよびGlyを有する低タンパク質食
【0062】
6群において、動物に上記飼料を自由におよび水もまた自由に提供した。38日目後の実験の終わりに、動物を取り出し、そして平均生体重を決定した。家畜小屋の損失は全ての実験群について同等であり、2.18%~2.30%の範囲であった。
【0063】
標準偏差(SD)の収集について、収集プロセスの間に各実験群からの100羽の個々の動物の体重を個々に量り、そしてこれから標準偏差を決定した。異なる実験の標準偏差を比較可能にするため、実験1の標準偏差を値1に正規化し、そして「正規化標準偏差」(SDnorm)と呼んだ。実験2~6のSDnormを、それぞれの標準偏差を実験1の標準偏差で割ることによって決定した。結果を以下の表1に示す。
【0064】
【0065】
予想されるように、2120 gの最高の最終体重および中間最終生体重からの最低標準偏差は、実験1において得られ、ここで飼料組成物は推奨に従った。2005 gの顕著に減少した最終生体重は、さらなる添加のない、すなわち飼料中のタンパク質の量が公式の推奨に対して10%減少した低タンパク質食において見い出された(実験2)。1.31のSDnormは、基準値1よりも顕著に高く、家畜の大きな不均一性を証明する。
【0066】
実験3および4における種々の濃度でのGAAの添加および実験5におけるグリシの添加の両方とも、実験2の低タンパク質食に対して、最終体重の2005 gからそれぞれ2034 g、2027 g、および2016 gへのわずかな改善のみをもたらした。しかし、特に実験3および4においてGAAを給餌した場合、家畜の改善された均一性が達成され、そしてSDnormは1.17および1.14であった。このことは、実験2の低タンパク質食に関する1.31に対して顕著な改善を示すが、実験1における標準食に関する均一性とは依然として顕著に異なる。
【0067】
飼料にGAAおよびグリシンを補給した実験6において、2115 gの最終体重は、比較群1の体重に近かった。1.07のSDnormは、実験1の比較値をわずかに超えるのみであった。
【0068】
従って、全く驚いたことに、低タンパク質基本飼料へのグリシンおよびグアニジノ酢酸の補給は、成長および均一性に関する低タンパク質食の不利益をほぼ完全に相殺することを示した。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家禽の寿命の11日目から39日目までの肥育の間の、i)グアニジノ酢酸およびグリシンを含有する組成物およびii)(飼料の全重量に基づいて)14.0~18.5 wt. %の範囲の粗タンパク質含有量を有する家禽用低タンパク質飼料の、家禽の肥育成績を向上させるため、および/または家禽の屠殺体重を増加させるため、および/または家禽の屠殺体重の均一性を改善するための使用
であって、ここでグアニジノ酢酸が低タンパク質飼料に基づいて0.01から0.20 wt. %までの量で使用され、かつここでグリシンが低タンパク質飼料に基づいて0.01から0.20 wt. %までの量で使用される、使用。
【請求項2】
組成物が家禽用の低タンパク質飼料と混合した固形製剤として提供されること、または組成物が低タンパク質飼料とは別に家禽用の飲用溶液として提供されることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
組成物がグアニジノ酢酸を遊離酸としてまたはこの酸の塩の形態で含有すること、および/または組成物がグリシンを遊離酸としてまたはこの酸の塩の形態で含有することを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項4】
グアニジノ酢酸がグアニジノ酢酸の塩の形態で使用され、該塩がグアニジノ酢酸のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、特にグアニジノ酢酸ナトリウム、グアニジノ酢酸カリウム、グアニジノ酢酸マグネシウムまたはグアニジノ酢酸カルシウムの群から選ばれることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項5】
グリシンがグリシンの塩の形態で使用され、該塩がグリシンのアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、特にグリシン酸ナトリウム、グリシン酸カリウム、グリシン酸マグネシウムまたはグリシン酸カルシウムの群から選ばれることを特徴とする、前記請求項の少なくとも1項に記載の使用。
【請求項6】
グアニジノ酢酸
が0.02から0.15 wt. %までの量、および特に好ましくは0.04から0.10 wt. %までの量(いずれの場合にも低タンパク質飼料に基づく)で使用されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項7】
グリシン
が0.02から0.15 wt. %までの量、および特に好ましくは0.04から0.10 wt. %までの量(いずれの場合にも低タンパク質飼料に基づく)で使用されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項8】
組成物が家禽用の飲用溶液として提供され、そして該飲用溶液が水、水1 lあたり0.05~1.2 gの量のグアニジノ酢酸および水1 lあたり0.05 g~1.2 gの量のグリシンを含有することを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項9】
グアニジノ酢酸およびグリシンが2:1から1:2までの範囲のグリシンに対するグアニジノ酢酸の重量比で使用されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項10】
家禽が鶏、ブロイラー、若い雄鶏、若い雌鶏からなる群から選ばれることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項11】
家禽の屠殺体重の均一性を改善するための、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【請求項12】
低タンパク質飼料が8 MJ/kg~20 MJ/kgの発熱量を有する、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
【国際調査報告】