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特表2024-504961微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造方法
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  • 特表-微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-02
(54)【発明の名称】微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 25/37 20060101AFI20240126BHJP
   B01D 29/33 20060101ALI20240126BHJP
   H01M 4/58 20100101ALN20240126BHJP
【FI】
C01B25/37 Z
B01D29/32 A
H01M4/58
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023543092
(86)(22)【出願日】2022-11-23
(85)【翻訳文提出日】2023-07-18
(86)【国際出願番号】 CN2022133736
(87)【国際公開番号】W WO2023066410
(87)【国際公開日】2023-04-27
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521512734
【氏名又は名称】浙江東甌過濾機制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG DONG’OU FILTERING MACHINERY MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】85-2 Shiniu Rd. Shuige Industrial Park Lishui, Zhejiang 325000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】劉 一霊
(72)【発明者】
【氏名】陳 金富
(72)【発明者】
【氏名】趙 石凱
(72)【発明者】
【氏名】兪 超
【テーマコード(参考)】
4D116
5H050
【Fターム(参考)】
4D116AA12
4D116AA26
4D116BB01
4D116BC27
4D116BC44
4D116BC47
4D116BC71
4D116DD05
4D116DD07
4D116EE02
4D116EE11
4D116FF20B
4D116GG12
4D116GG21
4D116QA06C
4D116QA06D
4D116QA06F
4D116QA18C
4D116QA18E
4D116QA18G
4D116QA31C
4D116QA31D
4D116QA31F
4D116QA32C
4D116QA32D
4D116QA32F
4D116QC02B
4D116QC04A
4D116QC08A
4D116QC23B
4D116RR01
4D116RR05
4D116VV11
4D116VV30
5H050AA19
5H050BA16
5H050BA17
5H050CA01
5H050GA10
5H050GA12
(57)【要約】
【要約】
微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造方法であって、原料をリアクター(1)に入れて反応させ核を生成し、原料反応後に生成した母液がフィルターコンセントレーター(2)内に入り、撹拌軸(8)を起動させるように制御し、上撹拌羽根(9)と下撹拌羽根(10)が回動するように駆動させて粉砕、スケール化し、上微多孔性フィルターチューブセット(11)及び下微多孔性フィルターチューブセット(12)のろ液チューブ(14)の濾液バルブ(16)がいずれも起動した後に、順に同一継続期間で上微多孔性フィルターチューブセット(11)及び下微多孔性フィルターチューブセット(12)の濾液バルブ(16)を開閉し、各期間において、いずれも1セットの上微多孔性フィルターチューブセット(11)又は下微多孔性フィルターチューブセット(12)が再び開いてろ過液が排出され、濾過されたスラリーはスラリー循環管(4)を介してリアクター(1)に戻し、結晶を成長させ続け、固体生成物によってリン酸鉄粉末が抽出される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造方法であって、
微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造装置に適用され、
微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造装置は、リアクター(1)とフィルターコンセントレーター(2)とを含み、
リアクター(1)とフィルターコンセントレーター(2)との間には、スラリー循環バルブ(3)付きのスラリー循環チューブ(4)と、フィードバルブ(5)付きのフィードチューブ(6)とが設けられ、
前記フィルターコンセントレーター(2)はろ過濃縮タンク(7)を含み、
ろ過濃縮タンク(7)の内腔には、電機に接続される撹拌軸(8)が設けられ、
撹拌軸(8)には、上下設置された上撹拌羽根(9)及び下撹拌羽根(10)が設けられ、
上撹拌羽根(9)及び下撹拌羽根(10)の一側には、上下設置された複数の上微多孔性フィルターチューブセット(11)及び複数の下微多孔性フィルターチューブセット(12)が設けられ、
前記上微多孔性フィルターチューブセット(11)の上部液体入口端は、上撹拌羽根(9)の上方にあり、下微多孔性フィルターチューブセット(12)は、上撹拌羽根(9)と下撹拌羽根(10)との間にあり、
前記上微多孔性フィルターチューブセット(11)及び下微多孔性フィルターチューブセット(12)の下部液体出口端には、いずれもそれに連通し且つろ過濃縮タンク(7)の外部まで延びるバックフラッシングパイプ(13)及びろ液チューブ(14)が設けられ、
バックフラッシングパイプ(13)及びろ液チューブ(14)には、それぞれバックフラッシュリコイルバルブ(15)及び濾液バルブ(16)が設けられ、
製造方法では、原料をリアクターに入れて反応させ核を生成し、原料反応後に生成した母液がフィルターコンセントレーター内に入り、撹拌軸を起動させるように制御し、
上撹拌羽根と下撹拌羽根が回転するように駆動させて粉砕、スケール化し、母液の液面が下微多孔性フィルターチューブセットの上部液体入口端を超えた時に、下微多孔性フィルターチューブセットのろ液チューブの濾液バルブを起動させるように制御し、
母液の液面が上微多孔性フィルターチューブセットの上部液体入口端を超えた時に、上微多孔性フィルターチューブセットのろ液チューブの濾液バルブを起動させるように制御し、
上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットのろ液チューブの濾液バルブがいずれも起動した後に、順に同一継続期間で上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットの濾液バルブを開閉し、
各期間において、いずれも1セットの上微多孔性フィルターチューブセット又は下微多孔性フィルターチューブセットが再び開いてろ過液が排出され、
濾過されたスラリーはスラリー循環管を介してリアクターに戻し、結晶を成長させ続け、固体生成物によってリン酸鉄粉末が抽出される
ことを特徴とする微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造方法。
【請求項2】
前記上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットの開閉周期は3~30分間である
ことを特徴とする請求項1に記載の微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リン酸鉄粉末の技術分野に関し、特に微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造方法及びその製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
リン酸鉄粉末は、リチウムイオン電池の正極の重要な材料として広く利用されており、現在の生産において、一般的にリアクターが順にタンディッシュ及びフィルタリングシステムの装置に接続されることによってリン酸鉄粉末を製造し、リアクターが中間混合タンクにオーバーフローした後、ポンプにより母液をフィルターコンセントレーターに押し込み、微多孔性フィルターチューブで濾過し、一定量のろ過液を連続的に排出し、スラリーがリアクターに即時返却して結晶を成長させ続けるが、この装置は、タンディッシュを有するため、反応プロセスが長く体積が大きいという問題が存在し、且つ単一の微多孔性フィルターチューブでは、流れが滑らかで安定したという要求を満たすことが難しく、よって瞬間流れの変動が大きく、さらに反応システムの精度が不良になる。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造方法及びその製造装置を提供する。本発明は、瞬間流量の変動が小さく、反応システムの精度に優れる特徴を有し、且つフィルタリングシステムとタンディッシュを統合し、効果的に体積を小さく反応プロセスを短縮する。
【0004】
本発明の技術的手段としては、微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造方法であって、原料をリアクターに入れて反応させ核を生成し、原料反応後に生成した母液がフィルターコンセントレーター内に入り、撹拌軸を起動させるように制御し、上撹拌羽根と下撹拌羽根が回転するように駆動させて粉砕、スケール化し、母液の液面が下微多孔性フィルターチューブセットの上部液体入口端を超えた時に、下微多孔性フィルターチューブセットのろ液チューブの濾液バルブを起動させるように制御し、母液の液面が上微多孔性フィルターチューブセットの上部液体入口端を超えた時に、上微多孔性フィルターチューブセットのろ液チューブの濾液バルブを起動させるように制御し、上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットのろ液チューブの濾液バルブがいずれも起動した後に、順に同一継続期間で上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットの濾液バルブを開閉し、各期間において、いずれも1セットの上微多孔性フィルターチューブセット又は下微多孔性フィルターチューブセットが、再び開いてろ過液が排出され、濾過されたスラリーはスラリー循環管を介してリアクターに戻し、結晶を成長させ続け、固体生成物によってリン酸鉄粉末が抽出される。
【0005】
上記した微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造方法であって、前記上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットの開閉周期は3~30分間である。
【0006】
上記した微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造装置は、リアクターとフィルターコンセントレーターを含み、リアクターとフィルターコンセントレーターとの間には、スラリー循環バルブ付きのスラリー循環チューブと、フィードバルブ付きのフィードチューブとが設けられ、前記フィルターコンセントレーターは、ろ過濃縮タンクを含み、ろ過濃縮タンクの内腔には、電機に接続される撹拌軸が設けられ、撹拌軸には、上下設置された上撹拌羽根及び下撹拌羽根が設けられ、上撹拌羽根及び下撹拌羽根の一側には、上下設置された複数の上微多孔性フィルターチューブセット及び複数の下微多孔性フィルターチューブセットが設けられ、前記上微多孔性フィルターチューブセットの上部液体入口端は上撹拌羽根の上方にあり、下微多孔性フィルターチューブセットは、上撹拌羽根と下撹拌羽根との間にあり、前記上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットの下部液体出口端には、いずれもそれに連通し且つろ過濃縮タンクの外部まで延びるバックフラッシングパイプ及びろ液チューブが設けられ、バックフラッシングパイプ及びろ液チューブには、それぞれバックフラッシュリコイルバルブ及び濾液バルブが設けられる。
【0007】
上記した微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造装置であって、前記ろ過濃縮タンクには、内腔に連通するエア供給チューブ、ポジティブ吹管及び空物質蓄積パイプが設けられ、エア供給チューブ、ポジティブ吹管及び空物質蓄積パイプにはそれぞれ対応するエア供給バルブ、ポジティブブローバルブ及びベントバルブが設けられる。
【0008】
上記した微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造装置であって、前記上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットはいずれもポリエチレン焼結成形品である。
【0009】
上記した微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造装置であって、前記上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットの口径は1~15μmである。
【0010】
上記した微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造装置であって、前記フィードチューブには、ダイヤフラムポンプが設けられる。
【0011】
上記した微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造装置であって、前記ろ過濃縮タンクには、圧力計及び液面計が設けられ、液面計は静電容量式液面計であり、且つ下端部が下微多孔性フィルターチューブセットの上部液体入口端の下方にある。
【0012】
上記した微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造装置であって、前記ろ液チューブには、流量計とサイトグラスが設けられる。
【0013】
上記した微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造装置であって、前記リアクターは、反応タンクを含み、反応タンクの頂面には供給口が設けられ、反応タンク内には反応攪拌装置が設けられる。
【0014】
従来技術に比べると、本発明では、フィルタリングシステムとタンディッシュを統合し、効果的に体積を小さく、反応プロセスを短縮し、上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットはそれぞれ設けられ、単独に制御され、且つ上撹拌羽根及び下撹拌羽根の位置とともに合理的にレイアウトされ、起動時に、液面計に合わせて上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットを徐々に開け、ろ過液の排出時の阻力を低減させ、瞬間流量を向上させ、フィルターコンセントレーターの受け圧力を低減させ、フィルタ抵抗を減少し、完全に開けた後、単独に上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットが制御されて周期的に閉じられ、各期間において、いずれも1セットの上微多孔性フィルターチューブセット又は下微多孔性フィルターチューブセットが再び開いてろ過液が排出され、ろ過液がスムーズで安定した流出を確保し、瞬時流量の変動範囲が小さく、リアクター液面の変動を大幅に低下し、反応システムの精度を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面及び実施例を参照しながら、本発明をさらに説明するが、本発明を制限する根拠ではない。
【0017】
実施例:微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末の製造方法及びその製造装置は、図1に示すように、リアクター1とフィルターコンセントレーター2を含み、リアクター1とフィルターコンセントレーター2との間には、スラリー循環バルブ3付きのスラリー循環チューブ4と、フィードバルブ5付きのフィードチューブ6とが設けられ、前記フィルターコンセントレーター2はろ過濃縮タンク7を含み、ろ過濃縮タンク7の内腔には、電機に接続される撹拌軸8が設けられ、撹拌軸8には、上下設置された上撹拌羽根9及び下撹拌羽根10が設けられ、いずれも4ピッチ羽根であり、上撹拌羽根9及び下撹拌羽根10の一側には、上下設置された2つの上微多孔性フィルターチューブセット11及び2つの微多孔性フィルターチューブセット12が設けられ、前記上微多孔性フィルターチューブセット11の上部液体入口端は上撹拌羽根9の上方にあり、下微多孔性フィルターチューブセット12は、上撹拌羽根9と下撹拌羽根10との間にあり、前記上微多孔性フィルターチューブセット11及び下微多孔性フィルターチューブセット12の下部液体出口端には、いずれもそれに連通し且つろ過濃縮タンク7の外部まで延びるバックフラッシングパイプ13及びろ液チューブ14が設けられ、バックフラッシングパイプ13及びろ液チューブ14には、それぞれバックフラッシュリコイルバルブ15及び濾液バルブ16が設けられ、前記ろ過濃縮タンク7には、内腔に連通するエア供給チューブ17、ポジティブ吹管18及び空物質蓄積パイプ19が設けられ、エア供給チューブ17、ポジティブ吹管18及び空物質蓄積パイプ19には、それぞれ対応するエア供給バルブ20、ポジティブブローバルブ21及びベントバルブ22が設けられ、前記ろ過濃縮タンク7には圧力計23及び液面計24が設けられ、前記上微多孔性フィルターチューブセット11及び下微多孔性フィルターチューブセット12は、いずれもポリエチレン焼結成形品であり、前記上微多孔性フィルターチューブセット11及び下微多孔性フィルターチューブセット12の口径は1~15μmであり、前記フィードチューブ6にはダイヤフラムポンプ25が設けられ、且つダイヤフラムポンプ25のフィードは、フィルターコンセントレーター2のろ過液の流量の3~20倍であり、前記液面計24は静電容量式液面計であり、且つ下端部は下微多孔性フィルターチューブセット12の上部液体入口端の下方にあり、前記ろ液チューブ14には、流量計26とサイトグラス27が設けられ、前記リアクター1は反応タンク28を含み、反応タンク28の頂面には供給口29が設けられ、反応タンク28内には反応攪拌装置30が設けられ、本実施例において、各バルブ、ポンプ、センサはいずれも全自動PLC/DCS制御システムに接続され、制御システムによって制御され、なお、本発明の保護範囲は、その装置の接続構造及び生産プロセスであり、制御システムを改良するものではなく、この制御システムは、当業者にとって把握している技術能力により実現し完成することができるものである。
【0018】
上記した微孔性濾過・濃縮によるリン酸鉄粉末製造装置を利用する製造方法であって、原料をリアクター1に入れて反応させ核を生成し、原料反応後に生成した母液がフィルターコンセントレーター2内に入り、撹拌軸8を起動させるように制御し、上撹拌羽根9と下撹拌羽根10が回転するように駆動させて粉砕、スケール化し、母液の液面が下微多孔性フィルターチューブセット12の上部液体入口端を超えた時に、下微多孔性フィルターチューブセット12のろ液チューブ14の濾液バルブ16を起動させるように制御し、母液の液面が上微多孔性フィルターチューブセット11の上部液体入口端を超えた時に、上微多孔性フィルターチューブセット11のろ液チューブ14の濾液バルブ16を起動させるように制御し、上微多孔性フィルターチューブセット11及び下微多孔性フィルターチューブセット12のろ液チューブ14の濾液バルブ16がいずれも起動した後に、上微多孔性フィルターチューブセット11及び微多孔性フィルターチューブセット12について、合計4セットであり、3~30分間ごとに1セットを閉じ、次の3~30分間において、1セット目を開けて2セット目を閉じ、次の3-30分間において、2セット目を開けて3セットを閉じ、このように類推して循環し、一定期間ごとにいずれも1セットの上微多孔性フィルターチューブセット11又は下微多孔性フィルターチューブセット12が再び開いてろ過液が排出され、濾過されたスラリーはスラリー循環管4を介してリアクター1に戻し、結晶を成長させ続け、固体生成物によってリン酸鉄粉末が抽出され、なお、本発明の方法の保護点としては、その構造及びフィルター調整であり、即ち、上微多孔性フィルターチューブセットと下微多孔性フィルターチューブセットを上撹拌羽根と下撹拌羽根の対応位置に設け、上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットに対して順に徐々に開けて、その後、周期的に開閉し、ろ過液の流出がスムーズ且つ安定で、瞬時流量の変動範囲が小さいようにし、リアクター液面の変動を大幅に低下し、反応システムの精度を向上させるので、具体的な化学的プロセス、パラメータ、カウンターウェイト、原料を改良するものではなく、上記リン酸鉄粉末の製造プロセス、パラメータ、カウンターウェイト、原料は、いずれも当業者によく知られて把握されている技術的手段に属する。
【0019】
本発明では、フィルタリングシステムとタンディッシュを統合し、効果的に体積を小さく、反応プロセスを短縮し、上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットはそれぞれ設けられ、単独に制御され、且つ上撹拌羽根及び下撹拌羽根の位置とともに合理的にレイアウトされ、起動時に、液面計に合わせて上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットを徐々に開け、ろ過液の排出時の阻力を低減させ、瞬間流量を向上させ、フィルターコンセントレーターの受け圧力を低減させ、フィルタ抵抗を減少し、完全に開けた後、単独に上微多孔性フィルターチューブセット及び下微多孔性フィルターチューブセットが制御されて周期的に閉じられ、各期間において、いずれも1セットの上微多孔性フィルターチューブセット又は下微多孔性フィルターチューブセットが再び開いてろ過液が排出され、ろ過液がスムーズで安定した流出を確保し、瞬時流量変動範囲が小さく、リアクター液面の変動を大幅に低下し、反応システムの精度を向上させる。
【符号の説明】
【0020】
1 リアクター
2 フィルターコンセントレーター
3 スラリー循環バルブ
4 スラリー循環チューブ
5 フィードバルブ
6 フィードチューブ
7 ろ過濃縮タンク
8 撹拌軸
9 上撹拌羽根
10 下撹拌羽根
11 上微多孔性フィルターチューブセット
12 下微多孔性フィルターチューブセット
13 バックフラッシングパイプ
14 ろ液チューブ
15 バックフラッシュリコイルバルブ
16 濾液バルブ
17 エア供給チューブ
18 ポジティブ吹管
19 空物質蓄積パイプ
20 エア供給バルブ
21 ポジティブブローバルブ
22 ベントバルブ
23 圧力計
24 液面計
25 ダイヤフラムポンプ
26 流量計
27 サイトグラス
28 反応タンク
29 供給口
30 反応攪拌装置
図1
【国際調査報告】