(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-02
(54)【発明の名称】再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)援助UE受動RF検知
(51)【国際特許分類】
G01S 13/48 20060101AFI20240126BHJP
【FI】
G01S13/48
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544105
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(85)【翻訳文提出日】2023-07-20
(86)【国際出願番号】 US2021073062
(87)【国際公開番号】W WO2022164596
(87)【国際公開日】2022-08-04
(32)【優先日】2021-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドゥアン、ウェイミン
(72)【発明者】
【氏名】マノラコス、アレクサンドロス
(72)【発明者】
【氏名】パク、セヨン
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AA01
5J070AB10
5J070AC01
5J070AE01
5J070AF02
5J070BD02
(57)【要約】
RF検知を援助するために再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)を使用することによって物体のロケーションを決定するための技法が開示される。バイスタティックまたはマルチスタティックレーダー構成において、1つまたは複数の基地局が送信機として働き、受信デバイスが受信機として働く、レーダー技法が使用され得、ここで、RISが、1つまたは複数の基地局によって送信された信号を受信デバイスにダイレクトする。(RISによって受信デバイスにリダイレクトされる)見通し線(LOS)信号が受信デバイスによって受信される時間を、物体からのRF信号の反射からの(RISによって受信デバイスにリダイレクトされる)エコー信号のその時間と比較することによって、物体の位置が決定され得る。所望の機能に応じて、この位置は、受信デバイスによって、あるいはロケーションサーバまたは他のネットワークエンティティによって決定され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信システムにおいて受信デバイスと再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)とを用いた無線周波数(RF)検知を実施する方法であって、前記方法は、
前記受信デバイスのほうへ見通し線(LOS)ワイヤレス信号を反射するように前記RISを構成することと、ここにおいて、前記LOSワイヤレス信号が、前記ワイヤレス通信システムの送信受信ポイント(TRP)によって送信される第1のワイヤレス基準信号を備える、
前記受信デバイスのほうへエコー信号を反射するように前記RISを構成することと、ここにおいて、前記エコー信号が、前記ワイヤレス通信システムの前記TRPによって送信される第2のワイヤレス基準信号の、物体からの反射を備える、
前記物体の位置を、
前記TRPに対する前記RISの位置と、
前記受信デバイスにおける前記LOSワイヤレス信号の第1の到着時間(ToA)と前記受信デバイスにおける前記エコー信号の第2のToAとの間の時間差と
に基づいて、決定することと、
前記物体の前記位置を提供することと
を備える、方法。
【請求項2】
前記受信デバイスのほうへ前記LOSワイヤレス信号と前記エコー信号とを反射するように前記RISを構成することが、前記TRPまたはサーバを用いて前記RISを制御することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サーバが前記RISを制御し、前記サーバが、さらに、
前記受信デバイスの位置を決定し、
前記受信デバイスの前記位置に基づいて、前記受信デバイスのほうへ前記LOSワイヤレス信号と前記エコー信号とを反射するように前記RISを構成する、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のワイヤレス基準信号および前記第2のワイヤレス基準信号中に、前記RISの識別子を含めることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記受信デバイスが、モバイルデバイスまたは別のTRPを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記受信デバイスが、前記物体の前記位置を決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記受信デバイスを用いて、前記エコー信号が前記RISにおいて受信された角度を備える受信角度を決定することをさらに備え、ここにおいて、前記受信デバイスが、追加として、前記受信角度に基づいて前記物体の前記位置を決定する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記受信デバイスを用いて、前記TRPが前記第1のワイヤレス基準信号を送信する時間と、前記TRPが前記第2のワイヤレス基準信号を送信する時間との間の差を備える時間ギャップを決定することをさらに備え、ここにおいて、前記物体の前記位置を決定することが、さらに、前記時間ギャップに基づく、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記時間ギャップを決定することが、サーバから前記時間ギャップの指示を受信することを備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記物体の前記位置を提供することが、前記受信デバイスによって実行されるアプリケーションに前記物体の前記位置を提供することを備える、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
サーバから前記受信デバイスに、前記TRPに対する前記RISの前記位置を示す情報を送ることをさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
サーバが、前記物体の前記位置を決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記サーバにおいて、前記受信デバイスから前記第1のToAと前記第2のToAとを示す情報を受信することと、
前記サーバを用いて、前記第1のToAと前記第2のToAとを示す前記情報から前記第1のToAと前記第2のToAとの間の前記時間差を決定することと
をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
複数の受信デバイスから受信された情報からのマルチラテレーションに基づいて、前記サーバを用いて、前記エコー信号が前記RISにおいて受信された角度を備える受信角度を決定することをさらに備え、
ここにおいて、前記サーバが、追加として、前記受信角度に基づいて前記物体の前記位置を決定する、
請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記サーバを用いて、前記TRPが前記第1のワイヤレス基準信号を送信する時間と、前記TRPが前記第2のワイヤレス基準信号を送信する時間との間の差を備える時間ギャップを決定することをさらに備え、ここにおいて、前記物体の前記位置を決定することが、さらに、前記時間ギャップに基づく、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記LOSワイヤレス信号または前記エコー信号のいずれかまたは両方の、位相、大きさ、またはその両方を調整するように前記RISを構成することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
トランシーバと、
メモリと、
前記トランシーバおよび前記メモリと通信可能に結合された1つまたは複数の処理ユニットと
を備えるデバイスであって、前記1つまたは複数の処理ユニットは、
受信デバイスのほうへ見通し線(LOS)ワイヤレス信号を反射するように再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)を構成することと、ここにおいて、前記LOSワイヤレス信号が、ワイヤレス通信システムの送信受信ポイント(TRP)によって送信される第1のワイヤレス基準信号を備える、
前記受信デバイスのほうへエコー信号を反射するように前記RISを構成することと、ここにおいて、前記エコー信号が、前記ワイヤレス通信システムの前記TRPによって送信される第2のワイヤレス基準信号の、物体からの反射を備える、
前記物体の位置を、
前記TRPに対する前記RISの位置と、
前記受信デバイスにおける前記LOSワイヤレス信号の第1の到着時間(ToA)と前記受信デバイスにおける前記エコー信号の第2のToAとの間の時間差と
に基づいて、決定することと、
前記物体の前記位置を提供することと
を行うように構成された、デバイス。
【請求項18】
前記デバイスが前記TRPまたはサーバを備え、
前記受信デバイスのほうへ前記LOSワイヤレス信号と前記エコー信号とを反射するように前記RISを構成するために、前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記トランシーバを介して前記RISを制御するように構成された、
請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記デバイスが前記サーバを備え、前記1つまたは複数の処理ユニットが、
前記受信デバイスの位置を決定することと、
前記受信デバイスの前記位置に基づいて、前記受信デバイスのほうへ前記LOSワイヤレス信号と前記エコー信号とを反射するように前記RISを構成することと
を行うようにさらに構成された、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記第1のワイヤレス基準信号および前記第2のワイヤレス基準信号中に、前記RISの識別子を含めるようにさらに構成された、請求項17に記載のデバイス。
【請求項21】
前記受信デバイスが、モバイルデバイスまたは別のTRPを備える、請求項17に記載のデバイス。
【請求項22】
前記デバイスが前記受信デバイスを備える、請求項17に記載のデバイス。
【請求項23】
前記1つまたは複数の処理ユニットは、前記エコー信号が前記RISにおいて受信された角度を備える受信角度を決定するようにさらに構成され、ここにおいて、前記1つまたは複数の処理ユニットが、追加として、前記受信角度に基づいて前記物体の前記位置を決定するように構成された、請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
前記1つまたは複数の処理ユニットは、前記TRPが前記第1のワイヤレス基準信号を送信する時間と、前記TRPが前記第2のワイヤレス基準信号を送信する時間との間の差を備える時間ギャップを決定するようにさらに構成され、ここにおいて、前記1つまたは複数の処理ユニットは、前記物体の前記位置が、さらに、前記時間ギャップに基づくと決定するように構成された、請求項22に記載のデバイス。
【請求項25】
前記時間ギャップを決定するために、前記1つまたは複数の処理ユニットが、サーバから前記時間ギャップの指示を受信するように構成された、請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
前記物体の前記位置を提供するために、前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記受信デバイスによって実行されるアプリケーションに前記物体の前記位置を提供するように構成された、請求項22に記載のデバイス。
【請求項27】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記トランシーバを介して、サーバから、前記TRPに対する前記RISの前記位置を示す情報を受信するように構成された、請求項22に記載のデバイス。
【請求項28】
前記デバイスがサーバを備える、請求項17に記載のデバイス。
【請求項29】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、
前記トランシーバを介して、前記受信デバイスから前記第1のToAと前記第2のToAとを示す情報を受信することと、
前記第1のToAと前記第2のToAとを示す前記情報から前記第1のToAと前記第2のToAとの間の前記時間差を決定することと
を行うように構成された、請求項28に記載のデバイス。
【請求項30】
前記1つまたは複数の処理ユニットは、
複数の受信デバイスから受信された情報からのマルチラテレーションに基づいて、前記エコー信号が前記RISにおいて受信された角度を備える受信角度を決定することと、
追加として、前記受信角度に基づいて前記物体の前記位置を決定することと
を行うように構成された、請求項28に記載のデバイス。
【請求項31】
前記1つまたは複数の処理ユニットは、
前記TRPが前記第1のワイヤレス基準信号を送信する時間と、前記TRPが前記第2のワイヤレス基準信号を送信する時間との間の差を備える時間ギャップを決定することと、
追加として、前記時間ギャップに基づいて前記物体の前記位置を決定することと
を行うように構成された、請求項28に記載のデバイス。
【請求項32】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記LOSワイヤレス信号または前記エコー信号のいずれかまたは両方の、位相、大きさ、またはその両方を調整するように前記RISを構成するように構成された、請求項17に記載のデバイス。
【請求項33】
受信デバイスのほうへ見通し線(LOS)ワイヤレス信号を反射するように再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)を構成するための手段と、ここにおいて、前記LOSワイヤレス信号が、ワイヤレス通信システムの送信受信ポイント(TRP)によって送信される第1のワイヤレス基準信号を備える、
前記受信デバイスのほうへエコー信号を反射するように前記RISを構成するための手段と、ここにおいて、前記エコー信号が、前記ワイヤレス通信システムの前記TRPによって送信される第2のワイヤレス基準信号の、物体からの反射を備える、
前記物体の位置を、
前記TRPに対する前記RISの位置と、
前記受信デバイスにおける前記LOSワイヤレス信号の第1の到着時間(ToA)と前記受信デバイスにおける前記エコー信号の第2のToAとの間の時間差と
に基づいて、決定するための手段と、
前記物体の前記位置を提供するための手段と
を備える、デバイス。
【請求項34】
前記受信デバイスのほうへ前記LOSワイヤレス信号と前記エコー信号とを反射するように前記RISを構成するための前記手段が、前記TRPまたはサーバを用いて前記RISを制御するための手段を備える、請求項33に記載のデバイス。
【請求項35】
前記デバイスが前記受信デバイスを備える、請求項33に記載のデバイス。
【請求項36】
前記デバイスがサーバを備える、請求項33に記載のデバイス。
【請求項37】
ワイヤレス通信システムにおいて受信デバイスと再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)とを用いた無線周波数(RF)検知を実施するための命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、
受信デバイスのほうへ見通し線(LOS)ワイヤレス信号を反射するように前記RISを構成することと、ここにおいて、前記LOSワイヤレス信号が、前記ワイヤレス通信システムの送信受信ポイント(TRP)によって送信される第1のワイヤレス基準信号を備える、
前記受信デバイスのほうへエコー信号を反射するように前記RISを構成することと、ここにおいて、前記エコー信号が、前記ワイヤレス通信システムの前記TRPによって送信される第2のワイヤレス基準信号の、物体からの反射を備える、
前記物体の位置を、
前記TRPに対する前記RISの位置と、
前記受信デバイスにおける前記LOSワイヤレス信号の第1の到着時間(ToA)と前記受信デバイスにおける前記エコー信号の第2のToAとの間の時間差と
に基づいて、決定することと、
前記物体の前記位置を提供することと
を行うためのコードを備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、一般に、ワイヤレス通信の分野に関し、より詳細には、バイスタティックまたはマルチスタティックレーダー技法を使用して無線周波数(RF:radio frequency)信号を用いて物体のロケーションまたは位置を決定することに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] ワイヤレス通信ネットワークでは、RF検知技法が、物体(object)の位置(position)を決定するために使用され得る。これらの測位技法のうちのいくつかは、ワイヤレス通信ネットワークの1つまたは複数の基地局によって送信され、1つまたは複数の受信デバイス(receiving device)によって受信されるRF信号の距離および/または角度情報を決定することを伴い得る。しかしながら、いくつかの事例では、妨害が、1つまたは複数の受信デバイスによるそのようなRF信号の受信を妨げ得る。
【発明の概要】
【0003】
[0003] 本明細書で説明される実施形態は、RF検知を援助するために再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS:Reconfigurable Intelligent Surface)を使用した物体のロケーションの決定を提供する。より詳細には、バイスタティックまたはマルチスタティックレーダー構成において、1つまたは複数の基地局が送信機として働き、受信デバイスが受信機として働く、レーダー技法を使用して、ワイヤレスデータ通信ネットワークにおいて、物体が検出され得、ここで、RISが、1つまたは複数の基地局によって送信された信号を受信デバイスにダイレクト(direct)する。(RISによって受信デバイスにリダイレクト(redirect)される)見通し線(LOS:Line-Of-Sight)信号が受信デバイスによって受信される時間を、物体からのRF信号の反射からの(RISによって受信デバイスにリダイレクトされる)エコー信号(echo signal)のその時間と比較することによって、物体の位置が決定され得る。所望の機能に応じて、この位置は、受信デバイスによって、あるいはロケーションサーバまたは他のネットワークエンティティによって決定され得る。
【0004】
[0004] 本開示による、ワイヤレス通信システム(wireless communications system)において受信デバイスと再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)とを用いた無線周波数(RF:radio frequency)検知(sensing)を実施する例示的な方法が、受信デバイスのほうへ見通し線(LOS:Line-Of-Sight)ワイヤレス信号(wireless signal)を反射(reflect)するようにRISを構成することを備え、ここで、LOSワイヤレス信号は、ワイヤレス通信システムの送信受信ポイント(TRP:Transmission Reception Point)によって送信される第1のワイヤレス基準信号(first wireless reference signal)を備え得る。本方法は、受信デバイスのほうへエコー信号を反射するようにRISを構成することをも備え、ここで、エコー信号は、ワイヤレス通信システムのTRPによって送信される第2のワイヤレス基準信号(second wireless reference signal)の、物体からの反射(reflection)を備え得る。本方法は、物体の位置を、TRPに対するRISの位置と、受信デバイスにおけるLOSワイヤレス信号の第1の到着時間(ToA:Time of Arrival)と受信デバイスにおけるエコー信号の第2のToAとの間の時間差(time difference)とに基づいて、決定することをも備える。本方法は、物体の位置を提供することをも備える。
【0005】
[0005] 本開示による例示的なデバイスが、トランシーバと、メモリと、トランシーバおよびメモリと通信可能に結合された1つまたは複数の処理ユニットとを備える。1つまたは複数の処理ユニットは、受信デバイスのほうへ見通し線(LOS)ワイヤレス信号を反射するように再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)を構成するように構成され、ここで、LOSワイヤレス信号は、ワイヤレス通信システムの送信受信ポイント(TRP)によって送信される第1のワイヤレス基準信号を備え得る。1つまたは複数の処理ユニットは、受信デバイスのほうへエコー信号にRISを構成するようにも構成され、ここで、エコー信号は、ワイヤレス通信システムのTRPによって送信される第2のワイヤレス基準信号の、物体からの反射を備え得る。1つまたは複数の処理ユニットは、物体の位置を、TRPに対するRISの位置と、受信デバイスにおけるLOSワイヤレス信号の第1の到着時間(ToA)と受信デバイスにおけるエコー信号の第2のToAとの間の時間差とに基づいて、決定するようにも構成される。1つまたは複数の処理ユニットは、物体の位置を提供するようにも構成される。
【0006】
[0006] 本開示による別の例示的なデバイスが、受信デバイスのほうへ見通し線(LOS)ワイヤレス信号を反射するように再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)を構成するための手段を備え、ここで、LOSワイヤレス信号は、ワイヤレス通信システムの送信受信ポイント(TRP)によって送信される第1のワイヤレス基準信号を備え得る。本デバイスは、受信デバイスのほうへエコー信号を反射するようにRISを構成するための手段をも備え、ここで、エコー信号は、ワイヤレス通信システムのTRPによって送信される第2のワイヤレス基準信号の、物体からの反射を備え得る。本デバイスは、物体の位置を、TRPに対するRISの位置と、受信デバイスにおけるLOSワイヤレス信号の第1の到着時間(ToA)と受信デバイスにおけるエコー信号の第2のToAとの間の時間差とに基づいて、決定するための手段をも備える。本デバイスは、物体の位置を提供するための手段をも備える。
【0007】
[0007] 本開示による例示的な非一時的コンピュータ可読媒体が、ワイヤレス通信システムにおいて受信デバイスと再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)とを用いた無線周波数(RF)検知を実施するための命令を記憶する。命令は、受信デバイスのほうへ見通し線(LOS)ワイヤレス信号を反射するようにRISを構成するためのコードを備え、ここで、LOSワイヤレス信号は、ワイヤレス通信システムの送信受信ポイント(TRP)によって送信される第1のワイヤレス基準信号を備え得る。命令は、受信デバイスのほうへエコー信号を反射するようにRISを構成するためのコードをも備え、ここで、エコー信号は、ワイヤレス通信システムのTRPによって送信される第2のワイヤレス基準信号の、物体からの反射を備え得る。命令は、物体の位置を、TRPに対するRISの位置と、受信デバイスにおけるLOSワイヤレス信号の第1の到着時間(ToA)と受信デバイスにおけるエコー信号の第2のToAとの間の時間差とに基づいて、決定するためのコードをも備える。命令は、物体の位置を提供するためのコードをも備える。
【0008】
[0008] 本発明の概要は、請求される主題の主要なまたは本質的な特徴を識別することを意図されておらず、請求される主題の範囲を決定するために独立して使用されることも意図されていない。主題は、本開示の明細書全体、いずれかまたはすべての図面、および各請求項の適切な部分を参照することによって理解されたい。上記のことは、他の特徴および例とともに、以下の明細書、特許請求の範囲、および添付の図面において、以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】[0009] 一実施形態による、測位システムの図。
【
図2】[0010] 第5世代(5G)新無線(NR)通信システム内に実装された測位システムの一実施形態(たとえば、
図1の測位システム)を示す、5G NR測位システムの図。
【
図3】[0011] 5G NR測位システムにおけるビームフォーミングを示す図。
【
図4A】[0012] 一実施形態による、再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)を使用してターゲットの無線周波数(RF)検知がどのように実施され得るかを示す簡略図。
【
図4B】一実施形態による、再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)を使用してターゲットの無線周波数(RF)検知がどのように実施され得るかを示す簡略図。
【
図5A】[0013] 所望の機能に応じて、異なる実施形態および/または状況において、ビームがどのように別様に使用され得るかを示すために提供された、基地局、ターゲット、およびユーザ機器(UE)の図。
【
図5B】所望の機能に応じて、異なる実施形態および/または状況において、ビームがどのように別様に使用され得るかを示すために提供された、基地局、ターゲット、およびユーザ機器(UE)の図。
【
図6】[0014] 一実施形態による、
図4Aに示されている構成に関係するいくつかの数学的値を決定するためにタイミングがどのように使用され得るかを示す時間-距離図。
【
図7】一実施形態による、
図4Aに示されている構成に関係するいくつかの数学的値を決定するためにタイミングがどのように使用され得るかを示す時間-距離図。
【
図8】[0015] いくつかの実施形態による、RISを使用してターゲットの位置決定を実施するプロセスのコールフロー図。
【
図9】いくつかの実施形態による、RISを使用してターゲットの位置決定を実施するプロセスのコールフロー図。
【
図10】[0016] 別の実施形態による、RISを使用してターゲットのRF検知がどのように実施され得るかを示す、
図4Aおよび4Bと同様の簡略図。
【
図11】[0017] いくつかの実施形態による、RF検知を実施する方法のフロー図。
【
図12】[0018] 本明細書で説明される実施形態において利用され得る、受信デバイスの一実施形態のブロック図。
【
図13】[0019] 本明細書で説明される実施形態において利用され得る、コンピュータシステムの一実施形態のブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0020] 様々な図面における同様の参照符号は、いくつかの例示的な実装形態による、同様の要素を示す。さらに、要素の複数のインスタンスは、要素のための第1の番号の後に、文字、またはハイフンおよび第2の番号を続けることによって、示され得る。たとえば、要素110の複数のインスタンスは、110-1、110-2、110-3などとして、または、110a、110b、110cなどとして示され得る。第1の番号のみを使用してそのような要素を指すとき、要素の任意のインスタンスが理解されるべきである(たとえば、前の例における要素110は、要素110-1、110-2、および110-3を指すか、または、要素110a、110b、および110cを指す)。
【0011】
[0021] 次に、本出願の一部を形成する、添付の図面に関していくつかの例示的な実施形態が説明される。本開示の1つまたは複数の態様が実装され得るいくつかの実施形態が以下で説明されるが、他の実施形態が使用され得、本開示の範囲から逸脱することなく様々な修正が行われ得る。
【0012】
[0022] 以下の説明は、様々な実施形態の発明的態様を説明する目的で、いくつかの実装形態を対象とする。ただし、本明細書の教示が多数の異なる方法で適用され得ることを、当業者は容易に認識されよう。説明される実装形態は、3G、4G、5G、6G、またはさらなるそれの実装形態技術を利用するシステムなど、ワイヤレス、セルラー、またはモノのインターネット(IoT)ネットワーク内で通信するために使用される、(Wi-Fi(登録商標)技術として識別されるものを含む)米国電気電子技術者協会(IEEE)IEEE802.11規格のいずれか、Bluetooth(登録商標)規格、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、GSM/汎用パケット無線サービス(GPRS)、拡張データGSM環境(EDGE)、地上基盤無線(TETRA)、広帯域CDMA(W-CDMA(登録商標))、エボリューションデータオプティマイズド(EV-DO)、1xEV-DO、EV-DO RevA、EV-DO RevB、高速パケットデータ(HRPD)、高速パケットアクセス(HSPA)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)、発展型高速パケットアクセス(HSPA+)、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))、アドバンストモバイルフォンシステム(AMPS)、あるいは他の知られている信号など、任意の通信規格に従って無線周波数(RF)信号を送信および受信することが可能である任意のデバイス、システム、またはネットワークにおいて実装され得る。
【0013】
[0023] 本明細書で使用される、「RF信号」または「基準信号」は、送信機(または送信デバイス)と受信機(または受信デバイス)との間の空間を通して情報をトランスポートする電磁波を備える。本明細書で使用される送信機は、単一の「基準信号」または複数の「基準信号」を受信機に送信し得る。しかしながら、その受信機(または異なる受信機)は、マルチパスチャネルを通るRF信号の伝搬特性により、各送信されるRF信号に対応する複数の「基準信号」を受信し得る。送信機と受信機との間の異なる経路上の同じ送信されるRF信号は、「マルチパス」RF信号と呼ばれることがある。
【0014】
[0024]
図1は、一実施形態による、測位システム100のユーザ機器(UE)105、ロケーションサーバ160、および/または他の構成要素が、UE105の推定されたロケーションを決定し、さらに、再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)援助UE受動RF検知を実施するために本明細書で提供される技法を使用することができる、測位システム100の簡略図である。しかしながら、本明細書で説明される技法が、必ずしも測位システム100に限定されるとは限らないことに留意されたい。本明細書で説明される技法は、測位システム100の1つまたは複数の構成要素によって実装され得る。測位システム100は、UE105と、全地球測位システム(GPS)、GLONASS、GalileoまたはBeidouなどの全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)のための1つまたは複数の衛星110(スペースビークル(SV)とも呼ばれる)と、基地局120と、アクセスポイント(AP)130と、ロケーションサーバ160と、ネットワーク170と、外部クライアント180とを含むことができる。概して言うと、測位システム100は、UE105によって受信されたおよび/またはそれから送られたRF信号と、RF信号を送信および/または受信する他の構成要素(たとえば、GNSS衛星110、基地局120、AP130)の既知のロケーションとに基づいて、UE105のロケーションを推定することができる。特定のロケーション推定技法に関するさらなる詳細は、
図2に関してより詳細に説明される。
【0015】
[0025]
図1は、様々な構成要素の一般化された図を提供するにすぎず、それらのいずれかまたはすべてが適宜に利用され得、それらの各々が必要に応じて複製され得ることに留意されたい。詳細には、1つのUE105のみが示されているが、多くのUE(たとえば、数百、数千、数百万など)が測位システム100を利用し得ることを理解されよう。同様に、測位システム100は、
図1に示されているよりも多いまたは少ない数の基地局120および/またはAP130を含み得る。測位システム100中の様々な構成要素を接続する図示された接続は、追加の(中間)構成要素、直接的もしくは間接的な物理的および/またはワイヤレス接続、ならびに/あるいは追加のネットワークを含み得る、データおよびシグナリング接続を備える。さらに、構成要素は、所望の機能に応じて、並べ替えられ、組み合わせられ、分離され、置換され、および/または省略され得る。いくつかの実施形態では、たとえば、外部クライアント180は、ロケーションサーバ160に直接接続され得る。当業者は、図示された構成要素に対する多くの修正を認識されよう。
【0016】
[0026] 所望の機能に応じて、ネットワーク170は、様々なワイヤレスおよび/またはワイヤラインネットワークのいずれかを備え得る。ネットワーク170は、たとえば、パブリックおよび/またはプライベートネットワーク、ローカルおよび/またはワイドエリアネットワークなどの任意の組合せを備えることができる。さらに、ネットワーク170は、1つまたは複数のワイヤードおよび/またはワイヤレス通信技術を利用し得る。いくつかの実施形態では、ネットワーク170は、たとえば、セルラーまたは他のモバイルネットワーク、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、および/あるいはインターネットを備え得る。ネットワーク170の例は、ロングタームエボリューション(LTE)ワイヤレスネットワークと、(新無線(NR)ワイヤレスネットワークまたは第5世代(5G)NRワイヤレスネットワークとも呼ばれる)5Gワイヤレスネットワークと、Wi-Fi WLANと、インターネットとを含む。LTE、5GおよびNRは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))によって定義されるまたは定義されているワイヤレス技術である。ネットワーク170はまた、2つ以上のネットワークおよび/または2つ以上のタイプのネットワークを含み得る。
【0017】
[0027] 基地局120とアクセスポイント(AP)130とは、ネットワーク170に通信可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、基地局120は、セルラーネットワークプロバイダによって所有、維持、および/または動作され得、本明細書で以下で説明されるように、様々なワイヤレス技術のいずれかを採用し得る。ネットワーク170の技術に応じて、基地局120は、ノードB、発展型ノードB(eノードBまたはeNB)、基地トランシーバ局(BTS)、無線基地局(RBS)、NRノードB(gNB)、次世代eNB(ng-eNB)などを備え得る。gNBまたはng-eNBである基地局120は、ネットワーク170が5Gネットワークである場合に5Gコアネットワーク(5GC)に接続し得る次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)の部分であり得る。AP130は、たとえば、Wi-Fi APまたはBluetooth APまたはセルラー能力(たとえば、4G LTEおよび/または5G NR)を有するAPを備え得る。したがって、UE105は、第1の通信リンク133を使用して基地局120を介してネットワーク170にアクセスすることによって、ロケーションサーバ160などのネットワーク接続されたデバイスと情報を送り、受信することができる。追加または代替として、AP130がネットワーク170とも通信可能に結合され得るので、UE105は、第2の通信リンク135を使用して、あるいは1つまたは複数の他のUE145を介して、ロケーションサーバ160を含む、ネットワーク接続およびインターネット接続されたデバイスと通信し得る。
【0018】
[0028] 本明細書で使用される「基地局」という用語は、概して、基地局120に配置され得る、単一の物理的送信ポイント、または複数のコロケートされた物理的送信ポイントを指し得る。(送信/受信ポイントとしても知られる)送信受信ポイント(TRP)はこのタイプの送信ポイントに対応し、「TRP」という用語は、本明細書では「gNB」、「ng-eNB」、および「基地局」という用語と互換的に使用され得る。いくつかの場合には、基地局120は複数のTRPを備え得、たとえば各TRPは、基地局120のための異なるアンテナまたは異なるアンテナアレイに関連付けられる。物理的送信ポイントは、(たとえば、多入力多出力(MIMO)システムにおけるように、および/または基地局がビームフォーミングを採用する場合に)基地局120のアンテナのアレイを備え得る。「基地局」という用語は、複数のコロケートされていない物理的送信ポイントをさらに指し得、物理的送信ポイントは、分散アンテナシステム(DAS)(トランスポート媒体を介して共通ソースに接続された、空間的に分離されたアンテナのネットワーク)、またはリモートラジオヘッド(RRH)(サービング基地局に接続されたリモート基地局)であり得る。
【0019】
[0029] 本明細書で使用される「セル」という用語は、概して、基地局120との通信のために使用される論理通信エンティティを指し得、同じまたは異なるキャリアを介して動作する近隣セルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCID)、仮想セル識別子(VCID))に関連付けられ得る。いくつかの例では、キャリアは複数のセルをサポートし得、異なるセルは、異なるタイプのデバイスにアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)など)に従って構成され得る。いくつかの場合には、「セル」という用語は、論理エンティティが動作する地理的カバレージエリアの一部分(たとえば、セクタ)を指し得る。
【0020】
[0030] ロケーションサーバ160は、UE105の推定されたロケーションを決定するように、ならびに/あるいはUE105によるロケーション測定および/またはロケーション決定を容易にするためのデータ(たとえば、「支援データ」)をUE105に提供するように構成されたサーバおよび/または他のコンピューティングデバイスを備え得る。いくつかの実施形態によれば、ロケーションサーバ160は、オープンモバイルアライアンス(OMA)によって定義されたセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ユーザプレーン(UP)ロケーションソリューションをサポートし得、ロケーションサーバ160に記憶されたUE105のためのサブスクリプション情報に基づいてUE105のためのロケーションサービスをサポートし得る、ホームSUPLロケーションプラットフォーム(H-SLP)を備え得る。いくつかの実施形態では、ロケーションサーバ160は、発見SLP(D-SLP)または緊急SLP(E-SLP)を備え得る。ロケーションサーバ160は、UE105によるLTE無線アクセスのための制御プレーン(CP)ロケーションソリューションを使用してUE105のロケーションをサポートする拡張サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)をも備え得る。ロケーションサーバ160は、UE105によるNRまたはLTE無線アクセスのための制御プレーン(CP)ロケーションソリューションを使用してUE105のロケーションをサポートするロケーション管理機能(LMF)をさらに備え得る。
【0021】
[0031] CPロケーションソリューションでは、UE105のロケーションを制御および管理するためのシグナリングは、既存のネットワークインターフェースおよびプロトコルを使用して、ならびにネットワーク170の観点からのシグナリングとして、ネットワーク170の要素間でおよびUE105と交換され得る。UPロケーションソリューションでは、UE105のロケーションを制御および管理するためのシグナリングは、ネットワーク170の観点からのデータ(たとえば、インターネットプロトコル(IP)および/または伝送制御プロトコル(TCP)を使用してトランスポートされるデータ)としてロケーションサーバ160とUE105との間で交換され得る。
【0022】
[0032] 前記の(および以下でより詳細に説明される)ように、UE105の推定されたロケーションは、UE105から送られたおよび/またはそれによって受信されたRF信号の測定値に基づき得る。特に、これらの測定値は、測位システム100中の1つまたは複数の構成要素(たとえば、GNSS衛星110、AP130、基地局120)からのUE105の相対距離および/または角度に関する情報を提供することができる。UE105の推定されたロケーションは、1つまたは複数の構成要素の既知の位置とともに、距離および/または角度測定値に基づいて、幾何学的に(たとえば、マルチアンギュレーション(multiangulation)および/またはマルチラテレーション(multilateration)を使用して)推定され得る。
【0023】
[0033] AP130および基地局120などの地上構成要素は固定であり得るが、実施形態はそのように限定されない。モバイル構成要素が使用され得る。たとえば、いくつかの実施形態では、UE105のロケーションは、UE105と、モバイルまたは固定であり得る1つまたは複数の他のUE145との間で通信されたRF信号140の測定値に少なくとも部分的に基づいて推定され得る。1つまたは複数の他のUE145が特定のUE105の位置決定において使用されるとき、位置が決定されるべきであるUE105は「ターゲットUE」と呼ばれることがあり、使用される1つまたは複数の他のUE145の各々は「アンカーUE」と呼ばれることがある。ターゲットUEの位置決定のために、1つまたは複数のアンカーUEのそれぞれの位置は、既知であり得、および/またはターゲットUEと一緒に決定され得る。1つまたは複数の他のUE145とUE105との間の直接通信は、サイドリンクおよび/または同様のデバイス間(D2D)通信技術を備え得る。3GPPによって定義されるサイドリンクは、セルラーベースのLTEおよびNR規格の下でのD2D通信の形態である。
【0024】
[0034] UE105の推定されたロケーションは、様々な適用例において使用され得、たとえば、UE105のユーザのための方向探知またはナビゲーションを支援するために、あるいは(たとえば、外部クライアント180に関連付けられた)別のユーザがUE105の位置を特定するのを支援するために使用され得る。本明細書では「ロケーション」は、「ロケーション推定値」、「推定されたロケーション」、「ロケーション」、「位置」、「位置推定値」、「位置フィックス」、「推定された位置」、「ロケーションフィックス」または「フィックス」とも呼ばれる。ロケーションを決定するプロセスは、「測位」、「位置決定」、「ロケーション決定」などと呼ばれることがある。UE105のロケーションは、UE105の絶対ロケーション(たとえば、緯度および経度および場合によっては高度)、またはUE105の相対ロケーション(たとえば、(たとえば、基地局120またはAP130のロケーションを含む)何らかの他の既知の固定されたロケーション、あるいは何らかの既知の前の時間におけるUE105のためのロケーションまたは何らかの既知の前の時間における別のUE145のロケーションなどの何らかの他のロケーションの北または南、東または西および場合によっては上方または下方の距離として表されたロケーション)を備え得る。ロケーションは、絶対的(たとえば緯度、経度および場合によっては高度)であるか、相対的(たとえば何らかの既知の絶対ロケーションに対する)であるか、または局所的(たとえば工場、倉庫、大学キャンパス、ショッピングモール、スポーツスタジアムまたはコンベンションセンターなどの局所的領域に対して定義された座標系によるX、Yおよび場合によってはZ座標)であり得る座標を備える測地ロケーションとして指定され得る。ロケーションは、代わりに都市ロケーションであり得、その場合、(たとえば、国、州、郡、市、道路および/またはストリートのための名前またはラベル、ならびに/あるいは道路またはストリート番号を含む)ストリートアドレス、ならびに/あるいは場所、建築物、建築物の部分、建築物のフロア、および/または建築物内の部屋などのためのラベルまたは名前のうちの1つまたは複数を備え得る。ロケーションは、ロケーションが誤っていることが予想される水平距離および場合によっては垂直距離などの不確実性または誤りの指示、あるいは何らかのレベルの信頼性(たとえば、95%の信頼性)でUE105が位置することが予想されるエリアまたはボリューム(たとえば、円または楕円)の指示をさらに含み得る。
【0025】
[0035] 外部クライアント180は、UE105との何らかの関連付けを有し得る(たとえば、UE105のユーザによってアクセスされ得る)ウェブサーバまたはリモートアプリケーションであり得るか、あるいは(たとえば友人または親類ファインダー、アセットトラッキングあるいは子供またはペットロケーションなどのサービスを可能にするために)UE105のロケーションを取得し提供することを含み得るロケーションサービスを何らかの他の1人または複数のユーザに提供するサーバ、アプリケーション、またはコンピュータシステムであり得る。追加または代替として、外部クライアント180は、UE105のロケーションを取得し、緊急サービスプロバイダ、政府機関などにそれを提供し得る。
【0026】
[0036] 前記のように、例示的な測位システム100は、LTEベースまたは5G NRベースのネットワークなどのワイヤレス通信ネットワークを使用して実装され得る。5G NRは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)による規格化を受けるワイヤレスRFインターフェースである。5G NRは、著しく高速でより応答性のよいモバイルブロードバンド、モノのインターネット(IoT)デバイスを通した拡張導電率など、前世代(LTE)技術に勝る拡張機能を与える用意ができている。さらに、5G NRは、到着角度(AoA)/離脱角度(AoD)測位と、UEベースの測位と、マルチセルラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)測位とを含む、UEのための新しい測位技法を可能にする。RTT測位に関して、これは、UEと複数の基地局との間のRTT測定を行うことを伴う。
【0027】
[0037]
図2は、5G NRを実装する測位システムの一実施形態(たとえば、測位システム100)を示す、5G NR測位システム200の図を示す。5G NR測位システム200は、1つまたは複数の測位方法を実装するための(本明細書ではまとめておよび総称的にgNB210と呼ばれる)NRノードB(gNB)210-1および210-2、ng-eNB214、ならびに/またはWLAN216を含み得る、アクセスノードを使用することによってUE105のロケーションを決定するように構成され得る。gNB210および/またはng-eNB214は
図1の基地局120と対応し得、WLAN216は
図1の1つまたは複数のアクセスポイント130と対応し得る。随意に、5G NR測位システム200は、追加として、1つまたは複数の測位方法を実装するために、(ロケーションサーバ160と対応し得る)LMF220を使用することによってUE105のロケーションを決定するように構成され得る。ここで、5G NR測位システム200は、UE105と、次世代(NG)無線アクセスネットワーク(RAN)(NG-RAN)235および5Gコアネットワーク(5G CN)240を備える5G NRネットワークの構成要素とを備える。5GネットワークはNRネットワークと呼ばれることもあり、NG-RAN235は5G RANまたはNR RANと呼ばれることがあり、5G CN240はNGコアネットワークと呼ばれることがある。5G NR測位システム200は、全地球測位システム(GPS)または同様のシステム(たとえばGLONASS、Galileo、Beidou、インド地域ナビゲーション衛星システム(IRNSS))のようなGNSSシステムからのGNSS衛星110からの情報をさらに利用し得る。5G NR測位システム200の追加の構成要素が以下で説明される。5G NR測位システム200は、追加または代替の構成要素を含み得る。
【0028】
[0038]
図2は、様々な構成要素の一般化された図を提供するにすぎず、それらのいずれかまたはすべてが適宜に利用され得、それらの各々が必要に応じて複製または省略され得ることに留意されたい。詳細には、1つのUE105のみが示されているが、多くのUE(たとえば、数百、数千、数百万など)が5G NR測位システム200を利用し得ることを理解されよう。同様に、5G NR測位システム200は、より大きい数(またはより小さい数)のGNSS衛星110、gNB210、ng-eNB214、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)216、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)215、外部クライアント230、および/または他の構成要素を含み得る。5G NR測位システム200中の様々な構成要素を接続する図示された接続は、追加の(中間)構成要素、直接的もしくは間接的な物理的および/またはワイヤレス接続、ならびに/あるいは追加のネットワークを含み得る、データおよびシグナリング接続を含む。さらに、構成要素は、所望の機能に応じて、並べ替えられ、組み合わせられ、分離され、置換され、および/または省略され得る。
【0029】
[0039] UE105は、デバイス、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、モバイル端末、端末、移動局(MS)、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)対応端末(SET)を備えおよび/またはそのように呼ばれるか、あるいは何らかの他の名前によって呼ばれることがある。その上、UE105は、セルフォン、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、個人情報端末(PDA)、トラッキングデバイス、ナビゲーションデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、あるいは何らかの他のポータブルデバイスまたは可動デバイスに対応し得る。一般に、必ずしもそうとは限らないが、UE105は、GSM、CDMA、W-CDMA、LTE、高速パケットデータ(HRPD)、IEEE802.11Wi-Fi、Bluetooth、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX(登録商標))、(たとえば、NG-RAN235および5G CN240を使用する)5G NRなどを使用するなど、1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を使用してワイヤレス通信をサポートし得る。UE105はまた、(1つまたは複数のRATのように、および
図1に関して前記のように)インターネットなどの他のネットワークに接続し得るWLAN216を使用してワイヤレス通信をサポートし得る。これらのRATのうちの1つまたは複数の使用は、UE105が(たとえば、
図2に示されていない5G CN240の要素を介して、または場合によってはゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)225を介して)外部クライアント230と通信することを可能にし、ならびに/あるいは外部クライアント230が(たとえば、GMLC225を介して)UE105に関するロケーション情報を受信することを可能にし得る。
図2の外部クライアント230は、5G NRネットワーク中に実装されたかまたはそれと通信可能に結合された
図1の外部クライアント180に対応し得る。
【0030】
[0040] UE105は、単一のエンティティを含み得、あるいは、ユーザがオーディオ、ビデオおよび/もしくはデータI/Oデバイス、ならびに/またはボディセンサーならびに別個のワイヤラインもしくはワイヤレスモデムを採用し得るパーソナルエリアネットワーク中などで複数のエンティティを含み得る。UE105のロケーションの推定値は、ロケーション、ロケーション推定値、ロケーションフィックス、フィックス、位置、位置推定値、または位置フィックスと呼ばれることがあり、測地的であり、したがって、高度成分(たとえば、海面を上回る高さ、地表面を上回る高さまたはそれを下回る深さ、フロアレベルまたは地階レベル)を含むことも含まないこともあるUE105のためのロケーション座標(たとえば、緯度および経度)を提供し得る。代替的に、UE105のロケーションは、都市ロケーションとして(たとえば、郵便住所として、あるいは、特定の部屋またはフロアなど、建築物中の何らかの地点または小さいエリアの指定として)表され得る。UE105のロケーションはまた、ある確率または信頼性レベル(たとえば、67%、95%など)でUE105がそれの内部に位置することが予想される(測地的にまたは都市形態でのいずれかで定義される)エリアまたはボリュームとして表され得る。UE105のロケーションはさらに、たとえば、測地的に、都市に関して、あるいはマップ、フロアプランまたは建築物プラン上に示された地点、エリア、またはボリュームを参照することによって定義され得る既知のロケーションにおける何らかの原点に対して定義された距離および方向または相対X、Y(およびZ)座標を備える相対ロケーションであり得る。本明細書に含まれている説明では、ロケーションという用語の使用は、別段に規定されていない限り、これらの変形態のいずれかを備え得る。UEのロケーションを算出するとき、局所的なX、Y、および場合によってはZ座標の値を求め、次いで、必要な場合、局所的な座標を(たとえば、緯度、経度、および平均海面の上または下の高度に対する)絶対的な座標に変換することが一般的である。
【0031】
[0041]
図2に示されているNG-RAN235中の基地局は、
図1中の基地局120に対応し得、gNB210を含み得る。NG-RAN235中のgNB210のペアは、(たとえば、
図2に示されているように直接的に、または他のgNB210を介して間接的に)互いに接続され得る。基地局(gNB210および/またはng-eNB214)間の通信インターフェースは、Xnインターフェース237と呼ばれることがある。5Gネットワークへのアクセスは、UE105と、5G NRを使用してUE105のために5G CN240へのワイヤレス通信アクセスを提供し得るgNB210のうちの1つまたは複数との間のワイヤレス通信を介して、UE105に提供される。基地局(gNB210および/またはng-eNB214)とUE105との間のワイヤレスインターフェースは、Uuインターフェース239と呼ばれることがある。5G NR無線アクセスは、NR無線アクセスまたは5G無線アクセスと呼ばれることもある。
図2では、UE105のためのサービングgNBがgNB210-1であると仮定されるが、他のgNB(たとえばgNB210-2)は、UE105が別のロケーションに移動した場合にサービングgNBとして働き得るか、または追加のスループットおよび帯域幅をUE105に提供するための2次gNBとして働き得る。
【0032】
[0042]
図2に示されているNG-RAN235中の基地局は、同じくまたは代わりに、ng-eNBとも呼ばれる次世代発展型ノードB214を含み得る。ng-eNB214は、たとえば直接的にあるいは他のgNB210および/または他のng-eNBを介して間接的に、NG-RAN235中の1つまたは複数のgNB210に接続され得る。ng-eNB214は、LTEワイヤレスアクセスおよび/または発展型LTE(eLTE)ワイヤレスアクセスをUE105に提供し得る。
図2中のいくつかのgNB210(たとえばgNB210-2)および/またはng-eNB214は、信号(たとえば、測位基準信号(PRS))を送信し得、および/またはUE105の測位を支援するための支援データをブロードキャストし得るが、UE105からのまたは他のUEからの信号を受信しないことがある、測位専用ビーコンとして機能するように構成され得る。いくつかのgNB210(たとえば、gNB210-2および/または図示されない別のgNB)および/またはng-eNB214は、たとえば、PRSデータ、支援データ、または他のロケーションデータを含んでいる信号を走査し得る、検出専用ノードとして機能するように構成され得る。そのような検出専用ノードは、信号またはデータをUEに送信しないことがあるが、(たとえば、PRS、支援データ、または他のロケーションデータに関係する)信号またはデータを他のネットワークエンティティ(たとえば、5G CN240の1つまたは複数の構成要素、外部クライアント230、またはコントローラ)に送信し得、それらの他のネットワークエンティティは、少なくともUE105の測位のためのデータを受信し記憶または使用し得る。ただ1つのng-eNB214が
図2に示されているが、いくつかの実施形態は複数のng-eNB214を含み得ることに留意されたい。基地局(たとえば、gNB210および/またはng-eNB214)は、Xn通信インターフェースを介して互いに直接通信し得る。追加または代替として、基地局は、LMF220およびAMF215など、5G NR測位システム200の他の構成要素と直接または間接的に通信し得る。
【0033】
[0043] 5G NR測位システム200はまた、(たとえば、信用できないWLAN216の場合に)5G CN240中の非3GPPインターワーキング機能(N3IWF)250に接続し得る1つまたは複数のWLAN216を含み得る。たとえば、WLAN216は、UE105のためにIEEE802.11Wi-Fiアクセスをサポートし得、1つまたは複数のWi-Fi AP(たとえば、
図1のAP130)を備え得る。ここで、N3IWF250は、AMF215など、5G CN240中の他の要素に接続し得る。いくつかの実施形態では、WLAN216は、Bluetoothなどの別のRATをサポートし得る。N3IWF250は、5G CN240中の他の要素へのUE105によるセキュアなアクセスのサポートを提供し得、および/またはAMF215などの5G CN240の他の要素によって使用される1つまたは複数のプロトコルに対するWLAN216とUE105とによって使用される1つまたは複数のプロトコルのインターワーキングをサポートし得る。たとえば、N3IWF250は、UE105とのIPSecトンネル確立、UE105とのIKEv2/IPSecプロトコルの終了、それぞれ制御プレーンおよびユーザプレーンのための5G CN240へのN2およびN3インターフェースの終了、N1インターフェースにわたるUE105とAMF215との間のアップリンク(UL)およびダウンリンク(DL)制御プレーン非アクセス層(NAS)シグナリングの中継をサポートし得る。いくつかの他の実施形態では、WLAN216は、N3IWF250を介さずに、5G CN240中の要素(たとえば
図2の破線によって示されるようにAMF215)に直接接続し得る。たとえば、5G CN240へのWLAN216の直接接続は、WLAN216が5G CN240のために信用できるWLANである場合に行われ得、WLAN216内の要素であり得る(
図2に示されていない)信用できるWLANインターワーキング機能(TWIF:Trusted WLAN Interworking Function)を使用して可能にされ得る。ただ1つのWLAN216が
図2に示されているが、いくつかの実施形態は複数のWLAN216を含み得ることに留意されたい。
【0034】
[0044] アクセスノードは、UE105とAMF215との間の通信を可能にする様々なネットワークエンティティのいずれかを備え得る。これは、gNB210、ng-eNB214、WLAN216、および/または他のタイプのセルラー基地局を含むことができる。しかしながら、本明細書で説明される機能を提供するアクセスノードは、追加または代替として、非セルラー技術を含み得る、
図2に示されていない様々なRATのいずれかへの通信を可能にするエンティティを含み得る。したがって、本明細書において以下で説明される実施形態において使用される「アクセスノード」という用語は、必ずしも限定はされないが、gNB210、ng-eNB214またはWLAN216を含み得る。
【0035】
[0045] いくつかの実施形態では、gNB210、ng-eNB214、および/またはWLAN216などのアクセスノードは(単独でまたは5G NR測位システム200の他の構成要素と組み合わせて)、LMF220からロケーション情報についての要求を受信したことに応答して、UE105から受信された)アップリンク(UL)信号のロケーション測定値を取得し、および/または1つまたは複数のアクセスノードからUE105によって受信されたDL信号についてUE105によって取得されたダウンリンク(DL)ロケーション測定値をUE105から取得するように構成され得る。述べられたように、
図2は、それぞれ5G NR、LTE、およびWi-Fi通信プロトコルに従って通信するように構成されたアクセスノード(gNB210、ng-eNB214、およびWLAN216)を示しているが、たとえば、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズサービス(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)のために広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))プロトコルを使用するノードB、発展型UTRAN(E-UTRAN)のためにLTEプロトコルを使用するeNB、またはWLANのためにBluetoothプロトコルを使用するBluetoothビーコンなど、他の通信プロトコルに従って通信するように構成されたアクセスノードが使用され得る。たとえば、UE105へのLTEワイヤレスアクセスを提供する4G発展型パケットシステム(EPS)では、RANは、LTEワイヤレスアクセスをサポートするeNBを備える基地局を備え得る、E-UTRANを備え得る。EPSのためのコアネットワークは発展型パケットコア(EPC)を備え得る。EPSは、その場合、E-UTRAN+EPCを備え得、ここで、E-UTRANはNG-RAN235に対応し、EPCは
図2中の5G CN240に対応する。UE105のための都市ロケーションを取得するための本明細書で説明される方法および技法は、そのような他のネットワークに適用可能であり得る。
【0036】
[0046] gNB210およびng-eNB214は、測位機能のために、LMF220と通信するAMF215と通信することができる。AMF215は、第1のRATのアクセスノード(たとえば、gNB210、ng-eNB214、またはWLAN216)から第2のRATのアクセスノードへのUE105のセル変更およびハンドオーバを含む、UE105のモビリティをサポートし得る。AMF215はまた、UE105へのシグナリング接続と、場合によってはUE105のためのデータおよび音声ベアラとをサポートすることに参加し得る。LMF220は、UE105がNG-RAN235またはWLAN216にアクセスするとき、CPロケーションソリューションを使用してUE105の測位をサポートし得、支援GNSS(A-GNSS)、(NRでは到着時間差(TDOA)と呼ばれることがある)観測到着時間差(OTDOA)、リアルタイムキネマティック(RTK)、精密単独測位(PPP)、差動GNSS(DGNSS)、拡張セルID(ECID)、到着角度(AoA)、離脱角度(AoD)、WLAN測位、ラウンドトリップ信号伝搬遅延(RTT)、マルチセルRTT、ならびに/または他の測位手順および方法など、UE支援/UEベースおよび/またはネットワークベースの手順/方法を含む、位置手順および方法をサポートし得る。LMF220はまた、たとえば、AMF215またはGMLC225から受信された、UE105のためのロケーションサービス要求を処理し得る。LMF220は、AMF215および/またはGMLC225に接続され得る。いくつかの実施形態では、5G CN240などのネットワークは、追加または代替として、発展型サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)またはSUPLロケーションプラットフォーム(SLP)など、他のタイプのロケーションサポートモジュールを実装し得る。いくつかの実施形態では、(UE105のロケーションの決定を含む)測位機能の少なくとも一部は、(たとえば、gNB210、ng-eNB214および/またはWLAN216などのワイヤレスノードによって送信されるダウンリンクPRS(DL-PRS)信号を測定することによって、ならびに/あるいは、たとえばLMF220によってUE105に提供される支援データを使用して)UE105において実施され得ることに留意されたい。
【0037】
[0047] ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)225は、外部クライアント230から受信されたUE105のためのロケーション要求をサポートし得、AMF215によってLMF220にフォワーディングするためにそのようなロケーション要求をAMF215にフォワーディングし得る。(たとえば、UE105のためのロケーション推定値を含んでいる)LMF220からのロケーション応答は、直接またはAMF215を介してのいずれかでGMLC225に同様に返され得、GMLC225は、次いで、(たとえば、ロケーション推定値を含んでいる)ロケーション応答を外部クライアント230に返し得る。
【0038】
[0048] ネットワーク露出機能(NEF)245は、5G CN240に含まれ得る。NEF245は、外部クライアント230への5G CN240およびUE105に関する能力およびイベントのセキュアな露出をサポートし得、これは、その場合にはアクセス機能(AF)と呼ばれることがあり、外部クライアント230から5G CN240への情報のセキュアなプロビジョンを可能にし得る。NEF245は、UE105のロケーション(たとえば都市ロケーション)を取得し、ロケーションを外部クライアント230に提供する目的で、AMF215および/またはGMLC225に接続され得る。
【0039】
[0049]
図2にさらに示されているように、LMF220は、3GPP技術仕様書(TS)38.455において定義されているNR測位プロトコルアネックス(NRPPa)を使用してgNB210および/またはng-eNB214と通信し得る。NRPPaメッセージは、AMF215を介して、gNB210とLMF220との間で、および/またはng-eNB214とLMF220との間で転送され得る。
図2にさらに示されているように、LMF220とUE105とは、3GPP TS37.355において定義されているLTE測位プロトコル(LPP)を使用して通信し得る。ここで、LPPメッセージは、AMF215とUE105のためのサービングgNB210-1またはサービングng-eNB214とを介して、UE105とLMF220との間で転送され得る。たとえば、LPPメッセージは、(たとえば、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)に基づく)サービスベースの動作のためのメッセージを使用してLMF220とAMF215との間で転送され得、5G NASプロトコルを使用してAMF215とUE105との間で転送され得る。LPPプロトコルは、A-GNSS、RTK、TDOA、マルチセルRTT、AoD、および/またはECIDなどのUE支援および/またはUEベースの位置方法を使用してUE105の測位をサポートするために使用され得る。NRPPaプロトコルは、ECID、AoA、アップリンクTDOA(UL-TDOA)などのネットワークベースの位置方法を使用してUE105の測位をサポートするために使用され得、ならびに/あるいはgNB210および/またはng-eNB214からのDL-PRS送信を定義するパラメータなど、gNB210および/またはng-eNB214からロケーション関係情報を取得するためにLMF220によって使用され得る。
【0040】
[0050] WLAN216へのUE105アクセスの場合、LMF220は、gNB210またはng-eNB214へのUE105アクセスについてたった今説明されたのと同様の方式でUE105のロケーションを取得するためにNRPPaおよび/またはLPPを使用し得る。したがって、NRPPaメッセージは、UE105のネットワークベースの測位および/またはWLAN216からLMF220への他のロケーション情報の転送をサポートするためにAMF215およびN3IWF250を介して、WLAN216とLMF220との間で転送され得る。代替的に、NRPPaメッセージは、N3IWF250に知られるかまたはそれにとってアクセス可能であり、NRPPaを使用してN3IWF250からLMF220に転送されるロケーション関係情報および/またはロケーション測定値に基づいて、UE105のネットワークベースの測位をサポートするために、AMF215を介して、N3IWF250とLMF220との間で転送され得る。同様に、LPPおよび/またはLPPメッセージは、LMF220によるUE105のUE支援またはUEベースの測位をサポートするために、AMF215、N3IWF250、およびUE105のためのサービングWLAN216を介してUE105とLMF220との間で転送され得る。
【0041】
[0051] 5G NR測位システム200では、測位方法は、「UE支援」または「UEベース」であるものとしてカテゴリー分類され得る。これは、UE105の位置を決定するための要求がどこで発生したかに依存し得る。たとえば、要求がUEにおいて(たとえば、UEによって実行されるアプリケーション、または「アプリ」から)発生した場合、測位方法は、UEベースであるものとしてカテゴリー分類され得る。一方、要求が、外部クライアントまたはAF230、LMF220、あるいは5Gネットワーク内の他のデバイスまたはサービスから発生した場合、測位方法は、UE支援(または「ネットワークベース」)であるものとしてカテゴリー分類され得る。
【0042】
[0052] UE支援位置方法では、UE105は、ロケーション測定値を取得し、UE105のためのロケーション推定値の算出のためにロケーションサーバ(たとえば、LMF220)に測定値を送り得る。RAT依存の位置方法では、ロケーション測定値は、gNB210、ng-eNB214、および/またはWLAN216のための1つまたは複数のアクセスポイントのための受信信号強度インジケータ(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ)、基準信号時間差(RSTD)、到着時間(TOA)、AoA、受信時間-送信時間差(Rx-Tx)、差動AoA(DAoA)、AoD、またはタイミングアドバンス(TA)のうちの1つまたは複数を含み得る。追加または代替として、UE105の測位のためのアンカーポイントとして働き得る他のUEによって送信されたサイドリンク信号の同様の測定が、他のUEの位置が知られている場合、行われ得る。ロケーション測定値は、同じくまたは代わりに、GNSS(たとえば、GNSS衛星110についてのGNSS擬似レンジ、GNSSコード位相、および/またはGNSSキャリア位相)、WLANなど、RAT非依存測位方法のための測定値を含み得る。
【0043】
[0053] UEベースの位置方法では、UE105は、(たとえば、UE支援位置方法のためのロケーション測定値と同じまたは同様であり得る)ロケーション測定値を取得し得、(たとえば、LMF220、SLPなどのロケーションサーバから受信された、あるいはgNB210、ng-eNB214、またはWLAN216によってブロードキャストされた支援データの助けをかりて)UE105のロケーションをさらに算出し得る。
【0044】
[0054] ネットワークベースの位置方法では、1つまたは複数の基地局(たとえば、gNB210および/またはng-eNB214)、(たとえば、WLAN216中の)1つまたは複数のAP、またはN3IWF250は、UE105によって送信された信号のためのロケーション測定値(たとえば、RSSI、RTT、RSRP、RSRQ、AoA、またはTOAの測定値)を取得し得、および/あるいはUE105によって、またはN3IWF250の場合はWLAN216中のAPによって取得された測定値を受信し得、UE105のためのロケーション推定値の算出のために、それらの測定値をロケーションサーバ(たとえば、LMF220)に送り得る。
【0045】
[0055] UE105の測位はまた、測位のために使用される信号のタイプに応じて、UL、DL、またはDL-ULベースとしてカテゴリー分類され得る。たとえば、測位が、UE105において(たとえば、基地局または他のUEから)受信された信号のみに基づく場合、測位は、DLベースとしてカテゴリー分類され得る。一方、測位が、UE105によって送信された(たとえば、基地局または他のUEによって受信され得る)信号のみに基づく場合、測位は、ULベースとしてカテゴリー分類され得る。DL-ULベースである測位は、UE105によって送信と受信の両方が行われた信号に基づく、RTTベースの測位などの測位を含む。サイドリンク(SL)支援測位は、UE105と1つまたは複数の他のUEとの間で通信された信号を備える。いくつかの実施形態によれば、本明細書で説明されるUL、DL、またはDL-UL測位は、SL、DL、またはDL-ULシグナリングの補足または置換としてSLシグナリングを使用することが可能であり得る。
【0046】
[0056] 測位のタイプ(たとえば、UL、DL、またはDL-ULベース)に応じて、使用される基準信号のタイプは変化することがある。たとえば、DLベースの測位では、これらの信号は、TDOA、AoD、およびRTT測定のために使用され得るPRS(たとえば、基地局によって送信されたDL-PRSまたは他のUEによって送信されたSL-PRS)を備え得る。測位(UL、DL、またはDL-UL)のために使用され得る他の基準信号は、サウンディング基準信号(SRS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、同期信号(たとえば、同期信号ブロック(SSB)同期信号(SS))、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、復調基準信号(DMRS)などを含み得る。その上、基準信号は、(たとえば、ビームフォーミング技法を使用して)Txビーム中で送信され、および/またはRxビーム中で受信され得、これは、AoDおよび/またはAoAなどの角度測定値に影響を及ぼし得る。
【0047】
[0057]
図3は、RF基準信号を送信するための方向性ビームを作り出す(
図1の基地局120ならびに/あるいは
図2のgNB210および/またはng-eNB214に対応し得る)2つの基地局120-1および120-2と、UE105とを含む簡略化された環境300を示す図である。方向性ビームの各々は、各ビーム掃引について、たとえば、120度または360度回転され、それは周期的にリピート(repeat)され得る。各方向ビームはRF基準信号(たとえば、PRSリソース)を含むことができ、ここで、基地局120-1は、Txビーム305-a、305-b、305-c、305-d、305-e、305-f、305-g、および305-hを含むRF基準信号のセットを作り出し、基地局120-2は、Txビーム309-a、309-b、309-c、309-d、309-e、309-f、309-g、および309-hを含むRF基準信号のセットを作り出す。UE105がアンテナアレイをも含み得るので、UE105は、それぞれの受信ビーム(Rxビーム)311-aおよび311-bを形成するためにビームフォーミングを使用して、基地局120-1および120-2によって送信されたRF基準信号を受信することができる。(基地局120による、および随意にUE105による)ビームフォーミングは、このようにして、通信をより効率的にするために使用され得る。ビームフォーミングは、物体のRF検知のために基準信号を送信することなど、他の目的のためにも使用され得る。(本明細書で説明されるレーダー技法を使用して検出される物体は、本明細書では「ターゲット」とも呼ばれる。)
[0058] Txビーム305および309は、基地局120とUE105との間の効率的な通信を容易にするために特に有用であり得る。また、述べられたように、Txビームは、UE105の測位のために角度測定(たとえば、AoD測定)を行うために使用され得る。Txビーム305および309は、さらに、UE105によるターゲットのRF検知を実施するために使用され得、ここで、RF信号が、1つまたは複数のビームを介してターゲットのほうへダイレクトされ得、ターゲットから反射するRF信号から生じる1つまたは複数のエコー信号が、UE105によって検出される。UEによって検出された1つまたは複数のエコー信号に基づいて、ターゲットに関する情報(たとえば、位置、物体のタイプなど)が決定され得る。より一般的には、このプロセスは、UE105の近くの1つまたは複数のターゲットを検出するためにRF検知を実施するために使用され得る。さらに、そのようなRF検知は、Txビーム305および309を使用してまたはそれらを使用せずに行われ得る。
【0048】
[0059] このタイプのRF検知は、基地局120とUE105との間のRFチャネルにおける妨害を引き起こすことがある1つまたは複数の物体の存在下で制限され得る。すなわち、RF検知は、RF信号が基地局120とUE105との間および/またはターゲットとUE105との間を進むのを1つまたは複数の妨害が制限する状況において実施することが困難であり得る。本明細書で説明される実施形態は、RF信号をリダイレクトするためにRISを活用し、RF検知が1つまたは複数の妨害の存在下でも行われることを可能にすることによって、これらおよび他の問題に対処する。
図4Aおよび
図4Bならびに以下の説明、以下で、これがどのように行われ得るかに関するさらなる詳細。
【0049】
[0060]
図4Aは、一実施形態による、ターゲット410の位置を決定するためにRF検知がどのように使用され得るかを示す簡略図である。ここで、RF検知は、(UE105のためのサービング基地局を備え得る)基地局120がレーダー送信機の機能を実施し、UE105がレーダー受信機の機能を実施する、バイスタティックレーダー構成を使用して実施され得る。しかしながら、基地局120からUE105への信号経路420-1を妨げる妨害415-1および/またはターゲット410からUE105への信号経路420-2を妨げる妨害415-2がある事例では、RF検知は、場合によっては、RIS425を使用せずには、困難または不可能であり得る。
【0050】
[0061] (ソフトウェア制御のメタサーフェス、インテリジェント反射サーフェス、または再構成可能な反射アレイ/メタサーフェスとも呼ばれ得る)RISが、妨害の周りのRF信号のための伝搬経路を可能にするための手段として、ワイヤレス通信アプリケーションにおいて最近の注目を集めている。RIS425は受動デバイスであり得るが、RIS425は、アレイを備え得、したがって、ビームフォーミングを使用してRF信号をリダイレクトし得る。したがって、RIS425は、基地局120のワイヤレスカバレージ(または、より広く、基地局120のワイヤレスネットワーク)が場合によっては到達不可能なエリアに拡大することを可能にすることができる。RIS425は、リアルタイムでUE105のほうへワイヤレス信号をリダイレクトするために、ソフトウェア制御の反射/散乱プロファイルを使用してこれを行うことができる。追加または代替として、RIS425は、基地局120によって送信された信号を受信し、UE105のほうへそれらをダイレクトすることによって、リピータとして働き得る。(本明細書で使用される、RIS425の機能を指すときに使用される「ダイレクトすること」、「リダイレクトすること」、「反射すること」、および同様の用語は、RISの反射するおよび/またはリピートする機能を指し得る。)RIS425の機能は、制御チャネルを使用して基地局120によって制御され得る。これは、基地局120とUE105との間のチャネルに制御可能な経路を追加し、これは、厳しい妨害415を伴う環境において有用である。RF検知に関して、RIS425は、UE105よりもはるかに高いアレイ利得を有し得、したがって、UE105のほうへ信号をリダイレクトすることによって、UE105のRF信号感度を向上させ得る。この機能は、RF検知において特に役立ち得る。
【0051】
[0062] 本明細書の実施形態によれば、RF検知は、(たとえば、基地局120からUE105への信号経路420-1を妨げる妨害415-1および/またはターゲット410からUE105への信号経路420-2を妨げる妨害415-2がある事例では)RF検知のために使用されるRF信号をUE105にリダイレクトするためにRIS425を使用して実施され得る。より詳細には、ターゲット410の検出/測位は、基地局120から1つまたは複数の基準信号450、460を送信することと、見通し線(LOS)基準信号460とエコー信号470とをUE105にリダイレクトするためにRIS425を使用することと、RIS425および基地局120の既知の位置とともに、反射されたエコー信号485とリダイレクトされたLOS基準信号490とがUE105において受信される時間差に基づいて、ターゲット410の位置を計算することとによって達成され得る。このプロセスは、ロケーションサーバ160を使用して容易にされ得る。以下でより詳細に説明されるように、UE105またはロケーションサーバ160は、所望の機能に応じて、ターゲット410の位置を決定し得る。
【0052】
[0063] バイスタティック構成が
図4Aに示されるが、実施形態はそのように限定されないことに留意されたい。いくつかの実施形態によれば、複数の基地局120(送信機)、複数のRIS425、および/または複数のUE105(受信機)があるマルチスタティック構成が使用され得る。そのような構成では、ターゲット410の位置は、各送信機/受信機(基地局120/UE105)ペアについて、本明細書で説明されるように決定され得、次いで、すべての送信機/受信機ペアについての決定が組み合わせられ得る。そのような構成では、これは、ターゲット410の位置決定の精度および/または信頼性を増加させることができる。
【0053】
[0064] さらに、RF検知のためのバイスタティックまたはマルチスタティック構成における受信デバイスがUE105に限定されないことあることに留意されたい。受信デバイスは、たとえば、別の基地局120(たとえば、通常のgNBまたはスモールセルgNB)を備え得る。さらに、複数の受信デバイスが使用される事例では、単一のRISが、複数の受信デバイスに信号を反射し得、複数のRISが、複数の受信デバイスに信号を反射するために使用され得、および/またはいくつかの受信デバイスが、RF検知のために信号を反射するためにRISを必要としないことがある。
【0054】
[0065] ターゲット410の位置は、UE105からのターゲット410の距離RR、ならびに角度θRの値を求めるために、1つまたは複数の基準信号450、460を使用することによって数学的に決定され得る。角度θR(および、角度θT)が測定される基準方向が、真北から測定されるか、または測位のためにネットワークによって使用される任意の座標系(たとえば、地理的座標、東-北-上(ENU)など)に基づき得ることに留意されたい。以下で述べられるように、RRおよびθRの値を求めることは、(距離Lを決定するための)基地局120に対するRIS425の既知の位置に基づいて達成され得る。
【0055】
[0066] 距離RRは、LOS基準信号460とエコー信号470とを受信する、UE105における時間差に基づいて決定され得る。Rsumは以下のように定義され得、
【0056】
【0057】
ここで、R
Tは基地局120とターゲット410との間の距離であり、R
Rはターゲット410とRIS425との間の距離である。式(1)と
図4Aに示されているジオメトリとを使用して、R
Rは、次いで、以下のように決定され得る。
【0058】
【0059】
[0067] Rsumは、(i)LOS基準信号460とエコー信号470との間の時間差、および(ii)基地局120とUE105との間の既知の距離を使用して決定され得る。これは、
【0060】
【0061】
として数学的に表され得、ここで、Lは基地局120とUE105との間の距離であり、TRx_echoは、エコー信号470がUE105において受信される時間(たとえば、ToA)であり、TRx_LOSは、LOS基準信号460がUE105において受信される時間(たとえば、ToA)であり、cはRF信号450、460、および470の速さ(たとえば、光速)である。反射されたエコー信号485と反射されたLOS基準信号490とがRIS425からUE105への同じ伝搬経路に沿って進むので、これらの信号は、同じ遅延を経験し、式(3)の時間差
【0062】
【0063】
において事実上相殺されることに留意されたい。この場合も、RIS425のロケーションが既知であるので、距離Lは、RIS425の既知のロケーションと基地局120の既知のロケーションとの差に基づいて決定され得る。いくつかの実施形態によれば、基地局および/またはRISロケーションのアルマナックは、ロケーションサーバ160および/またはUE105によって記憶され得る)。
【0064】
[0068] 項Δは、(もしあれば)LOS基準信号460の送信とレーダー基準信号450の送信との間の時間ギャップ(time gap)を表現する。以下でより詳細に説明されるように、いくつかの事例では、LOS基準信号460とレーダー基準信号450とは同じRF信号であり得、その場合、時間ギャップΔのための値は0である。UE105が差
【0065】
【0066】
を決定する実施形態では、LOS基準信号460とレーダー基準信号450とのタイミングは、(たとえば、ロケーションサーバ160との通信セッションにおいて、またはサービング基地局120によってUE105に提供される構成において)あらかじめUE105に提供され得る。この差が、信号がいつ送信されるかではなく、信号がいつ到着するかのみに依存するので、送信機(基地局120)と受信機(UE105)との間の同期は必要とされない。これは、多くの状況において有利であり得る。
【0067】
[0069] 式(2)に戻ると、θ
Rの値を求めるために、実施形態は、所望の機能および他のファクタに応じて、異なる技法を使用することができる。θ
RはRIS425におけるAoAである。しかしながら、RIS425が、エコー信号470のAoA測定値をとることを決定するための処理能力を有しないことがあるので、その測定値は、反射されたエコー信号485に基づいてUE105によって決定され得る。より詳細には、UE105は、RIS425におけるどの受信ビームが最高RSRP値を有するかを決定することによって、AoA測定値を決定することができる。UE105は、随意に、より正確なAoAを決定するために超解像/補間技法をさらに実施し得る。このようにして、RIS425は、UE105のアンテナのように事実上扱われ得、UE105がAoA測定を実施することを可能にする。その上、RIS425がUE105のアンテナよりもはるかに大きいことがあるので、LOS基準信号460および/またはレーダー基準信号450を送信するときに、より少ない送信電力が基地局120によって必要とされ得る。追加または代替として、マルチラテレーションを使用してθ
Rを決定するために、複数の受信機(たとえば、複数のUE105)が使用され得る(または(ターゲット410がスタティックである場合)複数のロケーションにおける単一のUE105)。(マルチラテレーションは、以下で
図10に関して説明されるように、ターゲット410のロケーションを決定するための他の方法において使用され得る。)
[0070] L、R
sum、およびθ
Rの値を決定すると、R
Rのための値は、式(2)を使用して決定され得、(RIS425に対する)ターゲット410のロケーションは、R
Rおよびθ
Rを使用して決定され得る。さらに、RIS425の絶対位置が既知である場合、ターゲット410の絶対位置が決定され得る。
【0068】
[0071] いくつかの実施形態によれば、ターゲット410のためのドップラー周波数が、送信機(基地局120)と受信機(UE105)とが両方スタティックである場合に決定され得る。(UE105がモバイルデバイスを備える場合、これは、UE105が、少なくともレーダー測定の持続時間の間、一時的に不動であるか、または、UE105の移動が場合によっては考慮されることを意味し得る。UE105における移動は、センサー情報、GNSSまたは他の測位測定値などを使用して決定され得る。)ターゲットバイスタティックドップラー周波数fDは、
【0069】
【0070】
として決定され得、ここで、速度vと角度βおよびδとは、
図4Aに示されているように、ターゲット410と、レーダー基準信号450と、エコー信号470とに関する。したがって、本明細書で提供される技法は、ターゲット410のロケーションおよび速度を決定するために使用され得る、ターゲット410のRF検知を可能にし得る。
【0071】
[0072] さらに、いくつかの実施形態では、UE105の位置はまた、GNSSベースの決定および/またはネットワークベースの測位を含む、
図1~
図3に関して前に説明された測位技法のいずれかを使用して決定され得ることに留意されたい。これは、たとえば、リンク品質を改善するために、CSI-RSおよび/またはサウンディング基準信号(SRS)選択を使用する旧来の形式よりも(たとえば、より狭く形成されたビームを使用して)正確であり得る様式で、基地局120がRIS425に、反射されたエコー信号485と反射されたLOS基準信号490とを反射させることを可能にすることができる。利点の中でも、これは、電力効率を増加させ、マルチパスの可能性を低減するのを助けることができる。
【0072】
[0073]
図4Bは、
図4Aに示されている構成に対する変形形態を示す簡略図であり、ここで、物体492がUE105に信号を反射し、その信号は、実施形態が、RIS425によって反射される信号と区別し得る。
図4Aと同様に、RIS425は、反射されたエコー信号485と反射されたLOS基準信号490とによってそれぞれ示されるように、エコー信号470とLOS基準信号の第1の部分460-1とをUE105のほうへ反射する。さらに、物体492は、物体反射(object-reflected)エコー信号494と物体反射LOS基準信号496とによってそれぞれ示されるように、レーダー基準信号450からのエコー信号とLOS基準信号の第2の部分460-2とをUE105のほうへ反射する。これは、どの信号が、RIS425によって反射される(したがって、本明細書で説明されるようにターゲット410のロケーションを決定するために使用され得る)かに関して、UE105におけるあいまいさをもたらすことがある。
【0073】
[0074] 実施形態は、これらの反射された信号の位相および/または大きさを調整することによって、反射されたエコー信号485および/または反射されたLOS基準信号490上に「ウォーターマーク」を含めるようにRIS425を構成することによって、そのようなあいまいさを回避し得る。ウォーターマークの識別のために一緒の大きさの調整が困難であり得るので、いくつかの実施形態では、RISは、位相を調整し、随意に大きさを調整し得る。ウォーターマークは、(たとえば永続的に、あるいは、少なくともLOS基準信号の第1の部分460-1および/またはレーダー基準信号450を反射することに関して)RIS425に固有であり得る。より広く言うと、RIS425によるLOS基準信号の第1の部分460-1とエコー信号470との反射の位相および/または振幅は、(たとえば、チャネル推定を使用して)RISチャネルが識別されることを可能にするようにRISによって調整され得る。4Gおよび5Gセルラー通信など、直交周波数分割多重(OFDM)方式を使用して送信される基準信号では、反射されたエコー信号485および/または反射されたLOS基準信号490の位相および/または振幅は、所望の機能に応じて、スロットごとにまたはシンボルごとに調整され得る。いくつかの実施形態によれば、RIS反射(RIS-reflected)信号(反射されたエコー信号485および反射されたLOS基準信号490)の識別は、所望の機能に応じて、基地局120、UE105、またはロケーションサーバ160によって実施され得る。
【0074】
[0075] さらに、ウォーターマーキングの概念が、UEが複数のRISからの反射された信号を受信する状況に拡大され得、各RISが区別される(およびターゲット410の測位のために潜在的に使用される)ことを可能にすることに留意されたい。たとえば、物体492が第2のRISであった場合、第2のRISは、RIS425によって使用されたウォーターマークとは別個の第2のウォーターマークを伴って基地局120によって送信された基準信号を反射するように構成され得る。これは、2つ(またはより多く)のRISを使用したターゲット410の位置の決定を可能にすることができ、これは、異なる状況において有益であり得る。
【0075】
[0076] 前記のように、実施形態は、レーダー基準信号450とLOS基準信号460とのために単一の基準信号または異なる基準信号を使用し得る。
図5Aおよび
図5Bならびに以下の説明が、さらなる詳細を提供する。
【0076】
[0077]
図5Aおよび
図5Bは、所望の機能に応じて、異なる実施形態および/または状況において、ビームがどのように別様に使用され得るかを示すために提供された、
図4Aおよび
図4Bに示されている構成と同様の基地局120、ターゲット410、およびRIS425の構成の図である。
図5Aでは、たとえば、単一の基準信号ビーム510が、ターゲット410から反射され、RIS425によって受信される(およびUEにリダイレクトされる)のに十分広く、基準信号ビーム510が、ターゲット410のRF検知のための前に説明されたプロセスにおいて使用されることを可能にする。わかるように、基準信号ビーム510が十分に広いかどうかは、基準信号ビームの幅だけでなく、ターゲット410とRIS425とが互いにどのくらい近くにあるかにも依存し得る。(いくつかの事例では、たとえば、ターゲット410とRIS425とは、たとえば、
図5Bに示されているような、比較的狭いビームが、ターゲット410から反射されることと、RIS425によって受信されることの両方が行われ得るように、十分に近いことがある。)しかしながら、
図5Bでは、ターゲット410は、第1の基準信号ビーム520と整合され、RIS425は、第2の基準信号ビーム530と、より整合される。そのような事例では、RIS425が第1の基準信号ビーム520と第2の基準信号ビーム530の両方を受信することが可能である場合でも、UE105が、(たとえば、ToA測定値をとるためのより好都合な信号対雑音(SNR)値により)第1の基準信号ビーム520ではなく、第2の基準信号ビーム530のToA測定値をとることが好ましいことがある。
【0077】
[0078] 述べられたように、基準信号ビーム520、530を使用する基準信号が、異なる時間において送信され得るが、第1の基準信号ビーム520と第2の基準信号ビーム530との送信の時間差が既知であるので、この時間差は、式(3)における時間ギャップΔによって考慮され得、異なる時間において送信された異なる基準信号ビームが使用される場合におけるR
sumの決定を可能にする。
図6および
図7は、時間ギャップΔが存在するときまたは存在しないとき、実施形態がR
sumをどのように決定し得るかを示すのを助けるために提供される。
【0078】
[0079]
図6は、一実施形態による、
図4Aに示されている構成においてR
sumを決定するためにタイミングがどのように使用され得るかを示す時間-距離図である。ここで、基地局120が、LOS基準信号460とレーダー基準信号450とを同時に送信する。したがって、この場合、LOS基準信号460とレーダー基準信号450とは、同じ信号(たとえば、DL-PRS)を備え得、それらの信号は、
図5Aに示されているように、単一の基準信号ビームを使用して送信され得る。
図5に示されている基準信号450および460の異なる角度は、
図4A中の基準信号450および460の異なる経路を反映する。この場合も、RIS425からUE105への反射されたエコー信号485および反射されたLOS基準信号490は、同じ(または実質的に同じ)伝搬経路に沿って進み、したがって、同じ遅延を経験する。したがって、これらの反射された信号は、
【0079】
【0080】
時間差に影響を及ぼさない。(その上、
図6および
図7における混乱を回避するために、これらの反射された信号は示されない。)
[0080] 述べられたように、ロケーションサーバ160は、基準信号450および460をどのように送信すべきかに関する情報を基地局120に、ならびに基準信号450および460をいつ測定すべきかに関する情報をUE105に提供することによって、基準信号450および460の送信および測定を協調させ得る。さらに、所望の機能に応じて、単一の基準ビームが、
図4Aおよび
図5Aに関して説明されたような距離R
sumの決定のために使用され得る。
【0081】
[0081]
図7は、一実施形態による、
図4Aに示されている構成においてR
sumを決定するためにタイミングがどのように使用され得るかの別の図を提供する、
図6と同様の時間-距離図である。この場合、基地局120は、LOS基準信号460とレーダー基準信号450とを異なる時間において送信し、レーダー基準信号450は、LOS基準信号460の後に送信される。
図5Bに示されているように、これらの基準信号は、2つのビームを使用して送信され得る。時間ギャップΔが、レーダー基準信号450の送信とLOS基準信号460の送信との間の時間の量を表現する。この場合も、ロケーションサーバ160は、基準信号450および460をどのように送信すべきかに関する情報を基地局120に、ならびに基準信号450および460をいつ測定すべきかに関する情報をUE105に提供することによって、基準信号450および460の送信および測定を協調させ得る。したがって、時間ギャップΔは、ロケーションサーバから受信された構成に基づいてUE105によって導出され得、これは、基地局120によってUE105に中継され得る。
【0082】
[0082] ターゲット410の位置ならびに/または値距離R
Tおよび角度θ
Rの計算は、所望の機能に応じて、異なるエンティティによって実施され得る。これは、たとえば、ターゲット410の位置についての要求がUE105から来るかどうか、あるいはターゲット410の位置についての要求が(
図1の外部クライアント180または
図2の外部クライアント230などの)ネットワークまたは他のエンティティから来るかどうかに依存し得る。したがって、異なるプロセスが、ターゲット410の位置を決定するために使用され得る。
図8および
図9は、2つの例示的なプロセスを示す。しかしながら、実施形態が、物体それ自体の「測位」に限定されないことに留意されたい。本明細書で説明される様式でのRF検知は、1つまたは複数の物体/ターゲットに関する追加または代替のタイプの情報を取得するために行われ得る(たとえば、物体検出、識別、移動/物体トラッキングなど)。
【0083】
[0083]
図8は、RISを使用してターゲット410のUEベース(またはUE開始型)のRF検知を実施するプロセスの実施形態を示すコールフロー図である。本明細書で提供される他の図の場合と同様に、
図8は非限定的な例として提供される。以下でより詳細に説明されるように、代替実施形態は、異なる順序で、同時になど、いくつかの機能を実施し得る。
図8に示されている様々な構成要素間の矢印が、ある構成要素から別の構成要素に送られるメッセージまたは情報を示すことに留意されたい。さらに(
図8に明示的に示されていないが)、基地局120とUE105との間の通信が、
図4Aに示されているプロセスと同様の様式で、RIS425による通信信号の反射/リダイレクションを使用して行われ得る(たとえば、同様に、UE105から基地局120へのUL信号に適用される)。
【0084】
[0084]
図8に示されている構成要素間の通信に関して、
図8中の他の構成要素を含む、そのようなメッセージを中継し得る任意の数の介在デバイス、サーバなどがあり得ることを理解されよう。(たとえば、UE105からロケーションサーバ160へのメッセージが、UE105のためのサービング基地局であり得る、基地局120を通過し得る。)さらに、ワイヤレス基準信号は、PRSリソース(たとえば、基地局120によって送信されるDL-PRS)と呼ばれるが、代替実施形態は、他のワイヤレス基準信号タイプを利用し得る。述べられたように、いくつかの実施形態では、レーダー基準信号(たとえば、レーダー基準信号450)は、レーダー検出を容易にするために特殊化された基準信号であり得、これは、場合によっては5G(または他の3GPP)規格の下で明示的に定義されていない信号であり得る。
【0085】
[0085] ブロック805において、ターゲット410は、位置要求を受信する。この位置要求は、たとえば、ターゲット410によって実行されるアプリケーション(またはアプリ)から来ることがある。これは、決定されたスケジュールに基づいて、または(ユーザ入力を含む)他のトリガに基づいて、ターゲット410とのユーザ対話から生じ得る。追加または代替として、位置要求は、別個のデバイスから来ることがある。いくつかの事例では、たとえば、ターゲット410自体が、UE105と通信し、それの位置を要求することが可能であり得る。しかしながら、他の事例では、ターゲットは、通信することができない、および/または、場合によっては受動的であり得る。
【0086】
[0086] それに応じて、ターゲット410は、位置要求通知を生成し得る。矢印810において示されるように、要求は、ロケーションサーバ160に送られ得、ロケーションサーバ160は、ターゲット410の位置を決定するために基地局120によるPRSリソース(または他の基準信号)の送信を協調させることができる。いくつかの実施形態によれば、ターゲット410とロケーションサーバ160との間のさらなる通信が、(たとえば、ターゲット410のロケーションを検出するためのUE105の能力を含む)ターゲット410の能力を決定するために行われ得る。いくつかの実施形態では、ロケーションサーバ160とターゲット410との間の通信は、LPP測位セッションを介して行われ得る。
【0087】
[0087] ブロック815において、UE105は、随意に、それの位置を決定し得る。述べられたように、UE105のロケーションの決定は、RISが、1つまたは複数のワイヤレス基準信号および/またはUE105のための他の信号を効率的に反射するように、基地局120がRIS425を制御することを可能にすることができる。UE105の測位は、GNSSおよび/または他の非ネットワーク手段を含む、様々な方法のいずれかで実施される。追加または代替として、UE105のための位置決定は、ネットワークベースであり得、ロケーションサーバ160を伴い得る。そのような事例では、UEは、矢印820によって示されているように、それのロケーションを基地局120および/またはロケーションサーバ160に提供し得る。
【0088】
[0088] 矢印835によって示されるように、ロケーションサーバは、次いで、基地局120およびUE105によるPRSリソースの送信および受信をスケジュールすることができる。より詳細には、PRSリソースのスケジューリングは、ロケーションサーバ160が、1つまたは複数のPRSリソースを送信するように基地局120を構成すること、および/あるいはロケーションサーバ160または基地局120が、1つまたは複数のPRSリソースを測定するようにUE105を構成することを伴い得る。
【0089】
[0089] ブロック840において、基地局120は、その後送信されるPRSリソースがUE105のほうへダイレクトされることを保証するのを助けるようにRIS425を構成/制御することができる。これは、いくつかの実施形態によれば、ブロック815において行われ、矢印820においてUE105によって提供されたUE位置の決定時に、知らされ得る。いくつかの実施形態では、UE105のロケーションは、UE105によって基地局120に直接提供され得るか、またはロケーションサーバ160によって提供され得る。いくつかの実施形態および/または事例によれば、基地局120は、通信および/または他の目的のために、基地局120からUE105に(その逆も同様に)信号を反射するようにリアルタイムでRIS425を制御することにすでに関与していることがある。そのような事例では、基地局120は、(たとえば、ブロック815において決定されたような)UE105の決定された位置に必ずしも依拠しないことがあるが、代わりに、通信において使用される技法(たとえば、前記のようなCSI-RS/SRSビーム選択)に依拠し得る。代替的に、いくつかの実施形態によれば、ロケーションサーバ160および/またはUE105は、RIS425を制御し得る。
【0090】
[0090] 矢印845は、基地局120が1つまたは複数のPRSリソースを送信することを示す。前の実施形態で説明されたように、1つまたは複数のPRSリソースは、(たとえば、
図5Aに示されているような)広いビームを使用して送信される単一のRF信号、または(たとえば、
図5Bに示されているような)別個の名前を使用して送信される別個のRF信号を備え得る。いずれの場合も、RIS425は、ブロック847において示されるように、(1つまたは複数の)PRSリソースをUE105に反射することができ、UE105は、(1つまたは複数の)PRSリソース(たとえば、LOS基準信号460とエコー信号470)の両方のToAを測定することができる。これらのToAの測定は、ブロック850において示されている。前に説明されたように、UE105はまた、ターゲットの角度θ
Rを決定するために、反射された基準信号(たとえば、反射されたエコー信号485)を使用して、ターゲットから反射された信号(たとえば、エコー信号470)のRIS425におけるAoA測定値をとり得る。
【0091】
[0091] UE105が、基地局120からの(1つまたは複数の)PRSリソースがそこから反射されたRISを決定するのを助けるために、基地局120は、(1つまたは複数の)PRSリソースに関連付けられたRIS識別子(identifier)(たとえば、RIS ID)を含めることができる。これは、以下でより詳細に説明されるように、UE105が、複数のRIS425からの反射されたPRSリソースを受信し得る場合、特に有用であり得る。これらの事例では、基地局120は、異なるビームと、異なるPRS識別子とを使用して、異なるRIS425にPRSリソースを反射することができる。
【0092】
[0092] ブロック855において、UE105は、ターゲットの距離および角度を決定する。これは、距離(R
R)および角度(θ
R)を決定するための上記で説明されたプロセスを使用して行われ得る。この場合も、ターゲット410の角度は、AoA測定値を使用して、またはマルチラテレーションを使用して決定され得る。マルチラテレーションの場合、追加の測定値(たとえば、矢印845において送信されたPRSリソースからの、または別のPRSリソースからのエコー信号のToA測定値)が、他のUEから取得され得るか、または(ターゲット410がスタティックである場合)UE105自体によって、異なる時間において、および異なるロケーションにおいて取得され得る。RIS425と基地局120との間の距離(またはベースライン)Lは、UE105において記憶され得る(これは、UE105が、基地局120およびRIS425が配置された領域に入ったときに、ロケーションサーバ160から、前に受信されていることがある)。追加または代替として、ロケーションサーバ160は、
図8に示されているプロセスの一部として、この距離ならびに/あるいは基地局120および/またはRIS425の既知のロケーションを提供し得る。たとえば、この位置は、ロケーションサーバ160が矢印835においてスケジューリング情報を提供するときにロケーションサーバ160によってUE105に提供され得る。代替的に、ロケーションサーバ160は、これと、別個のメッセージとを提供し得る。
【0093】
[0093] ブロック860において、UE105は、ターゲット410の位置を決定する。これは、前に説明された様式で、式(1)~(3)を使用することによって行われ得る。より詳細には、ブロック855において決定されたターゲット410の角度および距離と、RIS425のための既知のロケーションとを使用して、UE105は、ターゲット410の位置を決定することができる。この決定された位置は、次いで、ブロック865において示されるように、UE105によって提供され得る。
【0094】
[0094] ブロック865における、ターゲット410の位置が提供される方法は、ブロック805における、その位置が要求された方法に依存し得る。たとえば、ターゲット410の位置が、UE105において実行されたアプリケーションによって要求された場合、その位置を提供することは、したがって、(たとえば、ターゲットの位置を決定した下位レイヤから)アプリケーションレイヤにその位置を提供することを備え得る。UE105のユーザによって要求された場合、UE105は、(たとえば、UE105のディスプレイおよび/またはスピーカーを使用して)可視的におよび/または可聴的に位置を提供することができる。ターゲット410の位置がターゲット410自体によって要求された場合、UE105は、ターゲット410にその位置を通信することができる。
【0095】
[0095]
図9は、RIS420を使用してターゲット410のUE支援(またはネットワーク開始型)RF検知を実施するプロセスの実施形態を示すコールフロー図である。ここで、計算および位置決定は、UE105およびターゲット410から受信された情報に基づいて、ロケーションサーバ160において実施される。
図9のプロセスにおいて実施される動作の多くは、前に説明された、
図8のプロセスにおいて実施される動作と同様であり得る。
【0096】
[0096] このプロセスは、ブロック905において示されるように、ロケーションサーバ160において取得される位置要求から始まり得る。前に示されたように、UE支援(またはネットワークベースの)測位は、外部クライアント(たとえば、
図1の外部クライアント180および/または
図2の外部クライアント230)からの要求に基づき得る。追加または代替として、要求は、特定の機能を提供するためにターゲット410の位置を必要とし得るワイヤレスネットワーク内のサービスから来ることがある。
【0097】
[0097] 位置要求に応答して、ロケーションサーバ160は、矢印910において示されるように、位置要求通知を介してUE105に位置要求を通知し得る。いくつかの実施形態では、これは、ロケーションサーバ160とUE105との間の通信セッションを開始することを備え得る。特に、矢印910におけるこの位置要求通知は、UE105に通告し、その後、基地局120によって送信される1つまたは複数のPRSリソースのToA測定値をとるようにUE105に準備をさせ得る。
【0098】
[0098]
図8に示されているプロセスと同様に、UE位置の決定は、ブロック915において行われ得る。しかしながら、ここで、決定は、ロケーションサーバによって行われ得る。そうするために、ロケーションサーバ160は、ネットワークベースの測位を使用してUE105のロケーションを決定するためにUE105との測位セッションに関与し得る。代替的に、UE105が、それの位置を知っているか、または(たとえば、GNSS測位を使用して)ネットワークとは別個にそれの位置を取得することができる場合、UE105は、それの位置をロケーションサーバ160に提供し得る。この位置は、矢印920を用いて示されるように基地局120に関係し得る。
【0099】
[0099] 要素935~950は、前に説明された、
図8中の対応する特徴と同様であり得る。
【0100】
[0100] UE105がブロック950においてToAを測定すると、UE105は、アクション953において示されるように、測位情報をロケーションサーバ160に送ることができる。この測位情報は、測定値自体および/またはToA間の時間差を示す情報を備え得る。
【0101】
[0101] 要素955~965は、
図9中の対応する要素と同様であり得る。しかしながら、
図9における差は、これらの動作がロケーションサーバ160において実施されることである。すなわち、アクション953においてUE105によって送られた測位情報を使用して、ロケーションサーバは、ターゲット410の距離および角度を決定し、最終的に、上記で説明された技法またはそれと同様のものを使用して、ターゲット410の位置を決定することができる。ブロック965における、ターゲット410の位置を提供することは、要求元エンティティ(たとえば、ブロック905において位置要求を提供するエンティティ)にその位置を通信することを備え得る。
【0102】
[0102]
図10は、実施形態に従って実施され得る、
図4Aに示されている構成に対する変形形態を示す簡略図である。ここで、単一のUE105ではなく、(本明細書ではまとめておよび総称的に単にUE105と呼ばれる)複数のUE105-1、105-2、および105-3が使用される。この場合も、実施形態はそのように限定されず、受信デバイスは、UE105の追加または代替としてのデバイスおよび/またはデバイスタイプを含む、任意の数のデバイスを備え得る。混乱を低減するために、ロケーションサーバ160は
図10から削除されたが、以下で示されるように、ロケーションサーバ160は、
図4Aに関して説明された様式と同様の様式で使用され得る。さらに、前記のように、RIS425が、ターゲット410および基地局120から第1のUE105-1に信号をダイレクトすることに加えて、RIS425および/または他のRIS(図示せず)は、他のUE(たとえば、UE105-2および/またはUE105-3)に同様の信号をダイレクトし得る。追加または代替として、いくつかの実施形態によれば、複数のRIS425が、単一のUE105に信号をフォワーディングし得る。
【0103】
[0103] ターゲット410のロケーションを決定するプロセスは、概して、
図4Aに示され、
図4A~
図9に関して説明されたプロセスと同様であり得る。しかしながら、複数のUE105が使用されるので、角度情報が必要とされないことがある。すなわち、距離R
Rおよび角度θ
Rを使用してターゲット410の位置を決定するのではなく(またはそれに加えて)、位置は、代わりにマルチラテレーションを使用して決定され得る。そうするために、各UE105は、式(3)を使用してそれぞれのR
sumを決定するために、ターゲット410からのそれぞれのエコー信号470、ならびに(
図4A中のLOS基準信号460と同様の)基地局120からの直接基準信号を受信し得る。(混乱を低減するために、直接基準信号は
図10に示されていない。)R
sumが、R
Tと、RIS425に対するそれぞれのR
Rとの和であるので、R
sumの値は、RIS425に対するそれぞれの楕円480-1を形成するために使用され得る。R
sumの同様の計算が各他のUE(105-2および105-3)について行われ得、対応する楕円480-2および480-3を生じる。各楕円について、基地局120とRIS425またはUE105とは、それぞれの楕円の焦点である。(この場合も、混乱を低減するために、楕円480の適用可能な部分のみが
図10に示されている)ターゲット410のロケーションを決定するデバイス(たとえば、UE105のいずれか/すべて、および/または(
図10に示されていない)ロケーションサーバ160)は、楕円480が収束するポイントを決定することによって、それを行い得る。したがって、AoAも他の角度決定も、ターゲット410のロケーションを決定するために必要とされないことがある。
【0104】
[0104] ターゲット410の位置を決定するために使用されるUE105(または他の受信デバイス)の数は、このようにして、状況に応じて変化し得る。たとえば、
図10に示されているよりも多いまたは少ない数のUE105が使用され得る。2つのUE105が使用されるときなど、いくつかの状況では、ターゲット410の位置のあいまいさ(たとえば、複数の収束ポイント)があり得る。そのような事例では、他のデータが、あいまいさを解決するために活用され得る。この、他のデータは、たとえば、ターゲット410のためのトラッキング情報、ターゲット410のための他の(前のおよび/または同時の)位置決定などを含むことができる。前記のように、複数のRIS425は、信号を単一のUE105のほうへダイレクトし得る。そのような事例では、複数のRISは、複数のUE105の追加としてまたは代替として使用され得、楕円が各RIS425について計算され得、マルチラテレーションが複数のRIS425からの楕円に基づいて実施される。(前述のように、RIS IDが、基地局120によって送信されたワイヤレス基準信号中に含まれ、および/またはそれに関連付けられ得、複数のRIS425からのリダイレクトされた信号を受信するUE105が、各々について、対応する楕円を別個に決定することを可能にする。)
[0105]
図10に示されている様式でターゲット410のロケーションを決定するための実施形態が、
図8~
図9に示されているものと同様のプロセスに従い得ることに留意されたい。複数のUE105が使用されるので、
図8~
図9に示されているUE105の機能は、すべてのUE105について複製され得る。とは言うものの、
図8のブロック860におけるターゲットの位置の決定は、所望される場合、単一のUE105によって実施され得る。そうするために、UE105は、他のUEから受信された測位情報(たとえば、ToA測定値および/または時間差決定)に基づいてマルチラテレーション計算を実施し得る。この情報は、(たとえば、サイドリンク通信を使用して)他のUEから直接、あるいはロケーションサーバ160および/または基地局120を介して間接的に受信され得る。
【0105】
[0106]
図11は、一実施形態による、ワイヤレス通信ネットワークにおいて受信デバイスとRISとを用いたRF検知を実施する方法1100のフロー図である。ここで、
図4A~
図10において説明されたように、受信デバイスはUE105と対応し得、RISはRIS425と対応し得る。所望の機能に応じて、
図11に示されている様々な動作は、前に説明された実施形態において教示されているような、RIS、UE、基地局、またはロケーションサーバの機能と対応し得る。したがって、方法1100の態様が、
図8~
図9に関して説明された異なる構成要素の機能に対応し得る。
図11に示されているブロックのうちの1つまたは複数に示されている機能を実施するための手段は、受信デバイスまたはコンピュータシステムのハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素によって実施され得る。受信デバイスまたはコンピュータシステムの例示的な構成要素が
図12および
図13にそれぞれ示されており、これらは、以下でより詳細に説明される。
【0106】
[0107] ブロック1110において、機能は、受信デバイスのほうへLOSワイヤレス信号を反射するようにRISを構成することを備え、ここにおいて、LOSワイヤレス信号は、ワイヤレス通信システムのTRPによって送信される第1のワイヤレス基準信号を備える。上記の実施形態で説明されたように、TRPは、(たとえば、gNBまたはeNBを含む)基地局を備え得る。ネットワークエンティティが基地局またはTRPを備える場合、ワイヤレス基準信号は、PRS、SSB、トラッキング基準信号(TRS)、チャネル状態情報基準信号(CSIRS)、復調基準信号(DMRS)などのダウンリンク(DL)基準信号を備え得る。
【0107】
[0108] いくつかの実施形態によれば、
図11に示されている動作は、物体またはターゲットの位置についての受信デバイスにおける要求に応答して実施され得る。
図8の矢印810を用いて示されたように、受信デバイスは、その場合、位置要求をロケーションサーバ160に送ることによって応答することができる。したがって、方法1100のいくつかの実施形態は、構成をサーバから受信することより前に、RF検知を実施するためにサーバに要求を送ることを備え得る。
【0108】
[0109] 上記で説明された実施形態に示されたように、RISは、別のデバイスによる構成または制御に基づいて、受信デバイスのほうへLOSワイヤレス信号を反射し得る。たとえば、構成/制御は、RISと通信可能に結合された、TRP(たとえば、基地局)、受信デバイス(たとえば、UE)、またはサーバ(たとえば、ロケーションサーバ)によって提供され得る。これは、TRPまたは受信デバイスからRISに直接、あるいはTRPを介してサーバまたは受信デバイスから間接的に提供され得る。述べられたように、RISがLOSワイヤレス信号(たとえば、反射されたLOSワイヤレス信号のビーム)を反射する方向は、受信デバイスの位置によって知らされ得る。これは、効率を増加させ、マルチパスの可能性を低減するのを助けることができる。
【0109】
[0110] ブロック1110における機能を実施するための手段は、
図12に示されているような、バス1205、ワイヤレス通信インターフェース1230、デジタル信号プロセッサ(DSP)1220、(1つまたは複数の)処理ユニット1210、メモリ1260、および/または受信デバイス1200の他の構成要素を備え得る。追加または代替として、ブロック1110における機能を実施するための手段は、
図13に示されているような、バス1305、通信サブシステム1330、(1つまたは複数の)処理ユニット1310、ワーキングメモリ1335、および/またはコンピュータシステム1300の他の構成要素を備え得る。
【0110】
[0111] ブロック1120において、機能は、受信デバイスのほうへエコー信号を反射するようにRISを構成することを備え、ここにおいて、エコー信号は、ワイヤレス通信システムのTRPによって送信される第2のワイヤレス基準信号の、物体からの反射を備える。ここで、エコー信号を反射することは、ブロック1110における、LOSワイヤレス信号を反射することと実質的に同様であり得るが、信号のソース(TRPおよび物体)のロケーションが異なり得る。いくつかの実施形態によれば、RISはまた、LOSワイヤレス信号またはエコー信号のいずれかまたは両方の、位相、大きさ、またはその両方を調整するように構成され得る。すなわち、RISは、LOSワイヤレス信号またはエコー信号のいずれかまたは両方を反射するとき、
図4Bに関して説明されたように、ウォーターマークを提供するために位相(および/または振幅)を調整し得る。
【0111】
[0112] ブロック1120における機能を実施するための手段は、
図12に示されているような、バス1205、ワイヤレス通信インターフェース1230、デジタル信号プロセッサ(DSP)1220、(1つまたは複数の)処理ユニット1210、メモリ1260、および/または受信デバイス1200の他の構成要素を備え得る。追加または代替として、ブロック1120における機能を実施するための手段は、
図13に示されているような、バス1305、通信サブシステム1330、(1つまたは複数の)処理ユニット1310、ワーキングメモリ1335、および/またはコンピュータシステム1300の他の構成要素を備え得る。
【0112】
[0113] ブロック1130において、機能は、物体の位置を、(i)TRPに対するRISの位置と、(ii)受信デバイスにおけるLOSワイヤレス信号の第1のToAと受信デバイスにおけるエコー信号の第2のToAとの間の時間差とに基づいて、決定することを備える。上記の実施形態に示されているように、TRPに対するRISの位置は、Rsumと、最終的にRRとを決定するために使用される距離Lを備え得る。いくつかの実施形態によれば、この距離は、ロケーションサーバまたは受信デバイスによって決定され得、TRPおよびRISの既知の位置から導出され得る。これらのロケーションは、そのようなネットワークエンティティのアルマナックまたはインデックスに記憶され得、ロケーションサーバによってアクセスおよび/または維持され得、さらに、受信デバイスに提供され得る。
【0113】
[0114] ブロック1130における機能を実施するための手段は、
図12に示されているような、バス1205、ワイヤレス通信インターフェース1230、デジタル信号プロセッサ(DSP)1220、(1つまたは複数の)処理ユニット1210、メモリ1260、および/または受信デバイス1200の他の構成要素を備え得る。追加または代替として、ブロック1130における機能を実施するための手段は、
図13に示されているような、バス1305、通信サブシステム1330、(1つまたは複数の)処理ユニット1310、ワーキングメモリ1335、および/またはコンピュータシステム1300の他の構成要素を備え得る。
【0114】
[0115] ブロック1140において、機能は、受信デバイスを用いて物体の位置を提供することを備える。前記のように、位置が提供される方法は、状況に応じて変化することがある。いくつかの実施形態によれば、物体の位置の決定は、特殊化されたアプリケーションまたは下位レベル機能を使用して行われ得、その場合、物体の位置を提供することは、受信デバイスによって実行されるアプリケーションに物体の位置を提供することを備え得る。
【0115】
[0116] ブロック1140における機能を実施するための手段は、
図12に示されているような、バス1205、ワイヤレス通信インターフェース1230、デジタル信号プロセッサ(DSP)1220、(1つまたは複数の)処理ユニット1210、メモリ1260、および/または受信デバイス1200の他の構成要素を備え得る。追加または代替として、ブロック1140における機能を実施するための手段は、
図13に示されているような、バス1305、通信サブシステム1330、(1つまたは複数の)処理ユニット1310、ワーキングメモリ1335、および/またはコンピュータシステム1300の他の構成要素を備え得る。
【0116】
[0117] 上記で説明された実施形態において説明されたように、さらなる動作が、所望の機能に応じて実施され得る。たとえば、方法1100のいくつかの実施形態によれば、受信デバイスのほうへLOSワイヤレス信号とエコー信号とを反射するようにRISを構成することは、部分的に、TRPまたはサーバ(server)を用いてRISを制御することを備え得る。サーバがRISを制御する実施形態では、サーバは、さらに、受信デバイスの位置を決定し、受信デバイスの位置に基づいて、受信デバイスのほうへLOSワイヤレス信号とエコー信号とを反射するようにRISを構成し得る。述べられたように、受信デバイスの位置を決定することは、(たとえば、ネットワークベースの測位技法を使用して)サーバによって実施され得るか、または受信デバイスによって実施され得、受信デバイスは、決定された位置情報をサーバに提供し得る。
【0117】
[0118] 述べられたように、RIS識別子が、LOS信号および/またはエコー信号を反射するRISを識別するために使用され得る。これは、複数のRISが物体の検出/測位において使用される場合、特に有用であり得る。したがって、方法1100のいくつかの実施形態は、第1のワイヤレス基準信号および第2のワイヤレス基準信号中に、RISの識別子を含めることを備え得る。
【0118】
[0119] 他の実施形態は、追加または代替の変形形態を含み得る。いくつかの実施形態によれば、たとえば、受信デバイスは、モバイルデバイスまたは別のTRPを備え得る。いくつかの実施形態によれば、受信デバイスは、物体の位置を決定し得る。この決定は、所望の機能に応じて、異なる方法で実施され得る。たとえば、いくつかの実施形態によれば、方法1100は、受信デバイスを用いて、エコー信号がRISにおいて受信された角度を備える受信角度(receive angle)を決定することをさらに備え、ここにおいて、受信デバイスは、追加として、受信角度に基づいて物体の位置を決定する。いくつかの実施形態によれば、方法1100は、受信デバイスを用いて、TRPが第1のワイヤレス基準信号を送信する時間と、TRPが第2のワイヤレス基準信号を送信する時間との間の差を備える時間ギャップを決定することをさらに備え得、ここにおいて、物体の位置を決定することは、さらに、時間ギャップに基づく。いくつかの実施形態によれば、時間ギャップを決定することは、サーバから時間ギャップの指示を受信することを備え得る。受信デバイスが物体の位置を決定する実施形態では、物体の位置を提供することは、受信デバイスによって実行されるアプリケーションに物体の位置を提供することを備え得る。追加または代替として、方法1100は、サーバから受信デバイスに、TRPに対するRISの位置を示す情報を送ることを備え得る。
【0119】
[0120] いくつかの実施形態によれば、サーバは、物体の位置を決定し得る。そのような実施形態は、サーバにおいて、受信デバイスから第1のToAと第2のToAとを示す情報を受信することと、サーバを用いて、第1のToAと第2のToAとを示す情報から第1のToAと第2のToAとの間の時間差を決定することとをさらに備え得る。第1のToAと第2のToAとを示す情報は、ToA間の時間差を備える。いくつかの実施形態によれば、方法1100は、複数の受信デバイスから受信された情報からのマルチラテレーションに基づいて、サーバを用いて、エコー信号がRISにおいて受信された角度を備える受信角度を決定することをさらに備え得る。そのような実施形態では、サーバは、追加として、受信角度に基づいて物体の位置を決定し得る。追加または代替として、実施形態は、サーバを用いて、TRPが第1のワイヤレス基準信号を送信する時間と、TRPが第2のワイヤレス基準信号を送信する時間との間の差を備える時間ギャップを決定することを備え得、ここにおいて、物体の位置を決定することは、さらに、時間ギャップに基づく。
【0120】
[0121]
図12は、(たとえば、
図1~
図11に関連して)本明細書で上記で説明されたように、ターゲット、UE、または他のUEとして利用され得る、受信デバイス1200の一実施形態のブロック図である。たとえば、受信デバイス1200は、
図11に示されている方法の機能のうちの1つまたは複数を実施することができる。
図12は、様々な構成要素の一般化された図を提供するものにすぎず、それらの構成要素のいずれかまたはすべてが適宜に利用され得ることに留意されたい。いくつかの事例では、
図12によって示されている構成要素が、単一の物理デバイスに局所化され、および/または、異なる物理的ロケーションに配設され得る様々なネットワーク化されたデバイス間に分散され得ることに留意されたい。さらに、前記のように、前に説明された実施形態で説明されたUEの機能は、
図12に示されているハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素のうちの1つまたは複数によって実行され得る。
【0121】
[0122] バス1205を介して電気的に結合され得る(または、適宜に、他の方法で通信していることがある)ハードウェア要素を備える受信デバイス1200が示されている。ハードウェア要素は、限定はしないが、1つまたは複数の汎用プロセッサ(たとえば、アプリケーションプロセッサ)、(デジタル信号プロセッサ(DSP)チップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)などの)1つまたは複数の専用プロセッサ、および/あるいは他の処理構造または手段を含むことができる、(1つまたは複数の)処理ユニット1210を含み得る。
図12に示されているように、いくつかの実施形態は、所望の機能に応じて別個のDSP1220を有し得る。ワイヤレス通信に基づくロケーション決定および/または他の決定は、(1つまたは複数の)処理ユニット1210および/または(以下で説明される)ワイヤレス通信インターフェース1230において提供され得る。受信デバイス1200はまた、限定はしないが、1つまたは複数のキーボード、タッチスクリーン、タッチパッド、マイクロフォン、ボタン、ダイヤル、スイッチなどを含むことができる、1つまたは複数の入力デバイス1270と、限定はしないが、1つまたは複数のディスプレイ(たとえば、タッチスクリーン)、発光ダイオード(LED)、スピーカーなどを含むことができる、1つまたは複数の出力デバイス1215とを含むことができる。
【0122】
[0123] 受信デバイス1200はまた、限定はしないが、(Bluetoothデバイス、IEEE802.11デバイス、IEEE802.15.4デバイス、Wi-Fiデバイス、WiMAXデバイス、WANデバイスおよび/または様々なセルラーデバイスなどの)モデム、ネットワークカード、赤外線通信デバイス、ワイヤレス通信デバイス、および/またはチップセットなどを備え得る、ワイヤレス通信インターフェース1230を含み得、これは、受信デバイス1200が、上記の実施形態において説明されたように他のデバイスと通信することを可能にし得る。ワイヤレス通信インターフェース1230は、データおよびシグナリングが、(たとえば、eNB、gNB、ng-eNBを含む)ネットワークのTRP、アクセスポイント、様々な基地局および/または他のアクセスノードタイプ、ならびに/あるいは他のネットワーク構成要素、コンピュータシステム、ならびに/あるいは本明細書で説明されるような、TRPと通信可能に結合された任意の他の電子デバイス(UE/モバイルデバイスなど)と通信される(たとえば、送信および受信される)ことを可能にし得る。通信は、ワイヤレス信号1234を送るおよび/または受信する1つまたは複数のワイヤレス通信アンテナ1232を介して行われ得る。いくつかの実施形態によれば、(1つまたは複数の)ワイヤレス通信アンテナ1232は、複数の個別アンテナ、アンテナアレイ、またはそれらの任意の組合せを備え得る。(1つまたは複数の)アンテナ1232は、ビーム(たとえば、TxビームおよびRxビーム)を使用してワイヤレス信号を送信および受信することが可能であり得る。ビームフォーメーションは、それぞれ、デジタルおよび/またはアナログ回路を用いて、デジタルおよび/またはアナログビームフォーメーション技法を使用して実施され得る。ワイヤレス通信インターフェース1230はそのような回路を含み得る。
【0123】
[0124] 所望の機能に応じて、ワイヤレス通信インターフェース1230は、TRP(たとえば、ng-eNBおよびgNB)、ならびにワイヤレスデバイスおよびアクセスポイントなど、他の地上波トランシーバと通信するために、別個の受信機および送信機、あるいはトランシーバ、送信機、および/または受信機の任意の組合せを備え得る。受信デバイス1200は、様々なネットワークタイプを備え得る異なるデータネットワークと通信し得る。たとえば、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)は、CDMAネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)ネットワーク、WiMAX(IEEE802.16)ネットワークなどであり得る。CDMAネットワークは、CDMA2000、WCDMAなど、1つまたは複数のRATを実装し得る。CDMA2000は、IS-95、IS-2000および/またはIS-856規格を含む。TDMAネットワークは、GSM、デジタルアドバンストモバイルフォンシステム(D-AMPS)、または何らかの他のRATを実装し得る。OFDMAネットワークは、LTE、LTEアドバンスト、5G NRなどを採用し得る。5G NR、LTE、LTEアドバンスト、GSM、およびWCDMAは、3GPPからの文書に記載されている。CDMA2000(登録商標)は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する団体からの文書に記載されている。3GPPおよび3GPP2の文書は公的に入手可能である。ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)はまた、IEEE802.11xネットワークであり得、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)は、Bluetoothネットワーク、IEEE802.15x、または何らかの他のタイプのネットワークであり得る。また、本明細書で説明される技法は、WWAN、WLANおよび/またはWPANの任意の組合せのために使用され得る。
【0124】
[0125] 受信デバイス1200はさらに、(1つまたは複数の)センサー1240を含むことができる。センサー1240は、限定はしないが、1つまたは複数の慣性センサーおよび/または他のセンサー(たとえば、(1つまたは複数の)加速度計、(1つまたは複数の)ジャイロスコープ、(1つまたは複数の)カメラ、(1つまたは複数の)磁力計、(1つまたは複数の)高度計、(1つまたは複数の)マイクロフォン、(1つまたは複数の)近接度センサー、(1つまたは複数の)光センサー、(1つまたは複数の)気圧計など)を備え得、それらのうちのいくつかは、位置関係測定値および/または他の情報を取得するために使用され得る。
【0125】
[0126] 受信デバイス1200の実施形態はまた、(アンテナ1232と同じであり得る)アンテナ1282を使用して1つまたは複数の全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)衛星から信号1284を受信することが可能なGNSS受信機1280を含み得る。GNSS信号測定に基づく測位は、本明細書で説明される技法を補完し、および/または組み込むために、利用され得る。GNSS受信機1280は、従来の技法を使用して、全地球測位システム(GPS)、Galileo、GLONASS、日本上空の準天頂衛星システム(QZSS)、インド上空のインド地域ナビゲーション衛星システム(IRNSS)、中国上空のBeiDouナビゲーション衛星システム(BDS)など、GNSSシステムのGNSS衛星110から受信デバイス1200の位置を抽出することができる。その上、GNSS受信機1280は、たとえば、ワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS)、多機能衛星オーグメンテーションシステム(MSAS:Multi-functional Satellite Augmentation System)、およびジオオーグメンテッドナビゲーションシステム(GAGAN:Geo Augmented Navigation system)など、1つまたは複数の全地球および/または地域ナビゲーション衛星システムに関連付けられるかまたはさもなければそれらとともに使用するために可能にされ得る、様々なオーグメンテーションシステム(たとえば、衛星ベースオーグメンテーションシステム(SBAS:Satellite Based Augmentation System))とともに使用され得る。
【0126】
[0127] GNSS受信機1280は別個の構成要素として
図12に示されているが、実施形態はそのように限定されないことに留意されたい。本明細書で使用される「GNSS受信機」という用語は、GNSS測定値(GNSS衛星からの測定値)を取得するように構成されたハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素を備え得る。いくつかの実施形態では、したがって、GNSS受信機は、(1つまたは複数の)処理ユニット1210、DSP1220、および/またはワイヤレス通信インターフェース1230内の(たとえば、モデム中の)処理ユニットなど、1つまたは複数の処理ユニットによって(ソフトウェアとして)実行される測定エンジンを備え得る。GNSS受信機はまた、随意に、拡張カルマンフィルタ(EKF)、加重最小2乗(WLS)、ハッチフィルタ、粒子フィルタなどを使用してGNSS受信機の位置を決定するために測定エンジンからのGNSS測定値を使用することができる、測位エンジンを含み得る。測位エンジンはまた、(1つまたは複数の)処理ユニット1210またはDSP1220など、1つまたは複数の処理ユニットによって実行され得る。
【0127】
[0128] 受信デバイス1200はさらに、メモリ1260を含み、および/またはそれと通信していることがある。メモリ1260は、限定はしないが、ローカルストレージおよび/またはネットワークアクセス可能ストレージと、ディスクドライブと、ドライブアレイと、光ストレージデバイスと、プログラム可能、フラッシュ更新可能などであり得るランダムアクセスメモリ(RAM)、および/または読取り専用メモリ(ROM)などのソリッドステートストレージデバイスとを含むことができる。そのようなストレージデバイスは、限定はしないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む、任意の適切なデータストアを実装するように構成され得る。
【0128】
[0129] 受信デバイス1200のメモリ1260はまた、様々な実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを備え得、ならびに/あるいは、本明細書で説明されるような、他の実施形態によって提供される、方法を実装するように、および/またはシステムを構成するように設計され得る、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、および/または1つまたは複数のアプリケーションプログラムなどの他のコードを含む、(
図12に示されていない)ソフトウェア要素を備えることができる。単に例として、上記で説明された(1つまたは複数の)方法に関して説明された1つまたは複数の手順は、受信デバイス1200(および/あるいは受信デバイス1200内の(1つまたは複数の)処理ユニット1210またはDSP1220)によって実行可能であるメモリ1260中のコードおよび/または命令として実装され得る。一態様では、次いで、そのようなコードおよび/または命令は、説明された方法に従って1つまたは複数の動作を実施するように汎用コンピュータ(または他のデバイス)を構成し、および/または適応させるために使用され得る。
【0129】
[0130]
図13は、本明細書の実施形態で説明される1つまたは複数のネットワーク構成要素(たとえば、
図1、
図4、
図8、および
図9のロケーションサーバ160)の機能を提供するために全体的または部分的に使用され得る、コンピュータシステム1300の一実施形態のブロック図である。
図13は、様々な構成要素の一般化された図を提供するものにすぎず、それらの構成要素のいずれかまたはすべてが適宜に利用され得ることに留意されたい。したがって、
図13は、個々のシステム要素が、比較的分離された、または比較的より統合された様式でどのように実装され得るかを広く示す。さらに、
図13によって示されている構成要素は、単一のデバイスに局所化され、および/または、異なる地理的ロケーションに配設され得る様々なネットワーク化されたデバイスの間で分散され得ることに留意されたい。
【0130】
[0131] バス1305を介して電気的に結合され得る(または適宜に、他の方法で通信していることがある)ハードウェア要素を備えるコンピュータシステム1300が示されている。ハードウェア要素は、限定はしないが、1つまたは複数の汎用プロセッサ、(デジタル信号処理チップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサなどの)1つまたは複数の専用プロセッサ、および/または本明細書で説明される方法のうちの1つまたは複数を実施するように構成され得る他の処理構造を備え得る、(1つまたは複数の)処理ユニット1310を含み得る。コンピュータシステム1300はまた、限定はしないが、マウス、キーボード、カメラ、マイクロフォンなどを備え得る1つまたは複数の入力デバイス1315と、限定はしないが、ディスプレイデバイス、プリンタなどを備え得る1つまたは複数の出力デバイス1320とを備え得る。
【0131】
[0132] コンピュータシステム1300は、限定はしないが、ローカルおよび/またはネットワークアクセス可能ストレージを備えることができ、ならびに/あるいは限定はしないが、プログラム可能、フラッシュ更新可能などであり得る、ディスクドライブ、ドライブアレイ、光ストレージデバイス、RAMおよび/またはROMなど、ソリッドステートストレージデバイスを備え得る、1つまたは複数の非一時的ストレージデバイス1325をさらに含み得る(および/またはそれらと通信していることがある)。そのようなストレージデバイスは、限定はしないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む、任意の適切なデータストアを実装するように構成され得る。そのようなデータストアは、本明細書で説明されるように、ハブを介して1つまたは複数のデバイスに送られるべきメッセージおよび/または他の情報を記憶および管理するために使用される(1つまたは複数の)データベースおよび/または他のデータ構造を含み得る。
【0132】
[0133] コンピュータシステム1300はまた、ワイヤレス通信インターフェース1333によって管理および制御されるワイヤレス通信技術、ならびにワイヤード技術(イーサネット(登録商標)、同軸通信、ユニバーサルシリアルバス(USB)など)を備え得る、通信サブシステム1330を含み得る。ワイヤレス通信インターフェース1333は、(1つまたは複数の)ワイヤレスアンテナ1350を介してワイヤレス信号1355(たとえば、5G NRまたはLTEによる信号)を送り、受信し得る1つまたは複数のワイヤレストランシーバを備え得る。したがって、通信サブシステム1330は、コンピュータシステム1300が、本明細書で説明される通信ネットワークのいずれかまたはすべての上で、UE/モバイルデバイス、基地局および/または他のTRP、ならびに/あるいは本明細書で説明される任意の他の電子デバイスを含むそれぞれのネットワーク上の任意のデバイスに通信することを可能にし得る、モデム、ネットワークカード(ワイヤレスまたはワイヤード)、赤外線通信デバイス、ワイヤレス通信デバイス、および/またはチップセットなどを備え得る。したがって、通信サブシステム1330は、本明細書の実施形態で説明されるようにデータを受信し、送るために使用され得る。
【0133】
[0134] 多くの実施形態では、コンピュータシステム1300は、上記で説明されたように、RAMまたはROMデバイスを備え得る、ワーキングメモリ1335をさらに備える。ワーキングメモリ1335内に配置されるものとして示されているソフトウェア要素は、本明細書で説明されるように、様々な実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを備え得、ならびに/あるいは他の実施形態によって提供される方法を実装し、および/またはシステムを構成するように設計され得る、オペレーティングシステム1340、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、および/または1つまたは複数のアプリケーション1345などの他のコードを備え得る。単なる例として、上記で説明された(1つまたは複数の)方法に関して説明された1つまたは複数の手順は、コンピュータ(および/またはコンピュータ内の処理ユニット)によって実行可能なコードおよび/または命令として実装され得、一態様では、次いで、そのようなコードおよび/または命令は、説明された方法に従って1つまたは複数の動作を実施するように汎用コンピュータ(または他のデバイス)を構成し、および/または適応させるために使用され得る。
【0134】
[0135] これらの命令および/またはコードのセットは、上記で説明された(1つまたは複数の)ストレージデバイス1325などの非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記憶され得る。いくつかの場合には、記憶媒体は、コンピュータシステム1300などのコンピュータシステム内に組み込まれ得る。他の実施形態では、記憶媒体は、コンピュータシステムとは別個(たとえば、光ディスクなどのリムーバブル媒体)であり得、ならびに/あるいは、記憶媒体が、その上に記憶された命令/コードで汎用コンピュータをプログラムし、構成し、および/または適応させるために使用され得るようなインストールパッケージで提供され得る。これらの命令は、コンピュータシステム1300によって実行可能である実行可能コードの形態をとり得、ならびに/あるいは、(たとえば、一般に利用可能な様々なコンパイラ、インストールプログラム、圧縮/解凍ユーティリティなどのいずれかを使用して)コンピュータシステム1300上でコンパイルおよび/またはインストールしたときに、次いで実行可能コードの形態をとる、ソースコードおよび/またはインストール可能コードの形態をとり得る。
【0135】
[0136] 実質的な変形形態が、特定の要件に従って行われ得ることが当業者には明らかであろう。たとえば、カスタマイズされたハードウェアも使用され得、および/あるいはハードウェア、(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)ソフトウェア、またはその両方で特定の要素が実装され得る。さらに、ネットワーク入出力デバイスなど、他のコンピューティングデバイスへの接続が採用され得る。
【0136】
[0137] 添付の図を参照すると、メモリを含むことができる構成要素は、非一時的機械可読媒体を含むことができる。本明細書で使用される「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械を特定の様式で動作させるデータを提供することに関与する任意の記憶媒体を指す。上記で提供された実施形態では、様々な機械可読媒体が、実行のために処理ユニットおよび/または(1つまたは複数の)他のデバイスに命令/コードを提供することに関与し得る。追加または代替として、機械可読媒体は、そのような命令/コードを記憶および/または搬送するために使用され得る。多くの実装形態では、コンピュータ可読媒体は、物理および/または有形記憶媒体である。そのような媒体は、限定はしないが、不揮発性媒体および揮発性媒体を含む、多くの形態をとり得る。コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、たとえば、磁気および/または光媒体、穴のパターンをもつ任意の他の物理媒体、RAM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、フラッシュEPROM、任意の他のメモリチップまたはカートリッジ、あるいはコンピュータが命令および/またはコードをそれから読み取ることができる任意の他の媒体を含む。
【0137】
[0138] 本明細書で説明される方法、システム、およびデバイスは、例である。様々な実施形態は、適宜に様々な手順または構成要素を省略、置換、または追加し得る。たとえば、いくつかの実施形態に関して説明される特徴は、様々な他の実施形態において組み合わせられ得る。実施形態の異なる態様および要素が、同様にして組み合わせられ得る。本明細書で提供される図の様々な構成要素は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで実施され得る。また、技術は発展し、したがって、要素の多くは例であり、それらの例は本開示の範囲をそれらの特定の例に限定しない。
【0138】
[0139] 主に一般的な用法という理由で、そのような信号をビット、情報、値、要素、記号、文字、変数、項、数、数字などと呼ぶことが時々便利であることがわかっている。ただし、これらまたは同様の用語のすべては、適切な物理量に関連付けられるべきであり、便宜的なラベルにすぎないことを理解されたい。別段に明記されていない限り、上記の説明から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理すること」、「算出すること」、「計算すること」、「決定すること」、「確認すること」、「識別すること」、「関連付けること」、「測定すること」、「実施すること」などの用語を利用する説明は、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスなど、特定の装置のアクションまたはプロセスを指すことを諒解されたい。したがって、本明細書のコンテキストでは、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスは、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、または他の情報ストレージデバイス、送信デバイス、あるいはディスプレイデバイス内の電子的、電気的、または磁気的な物理量として一般に表される信号を操作または変換することが可能である。
【0139】
[0140] 本明細書で使用される「および」および「または」という用語は、そのような用語が使用されるコンテキストに少なくとも部分的に依存することも予想される様々な意味を含み得る。一般に、「または」がA、B、またはCなどのリストを関連付けるために使用される場合、ここで包含的な意味で使用されるA、B、およびCを意味し、ならびにここで排他的な意味で使用されるA、B、またはCを意味するものとする。さらに、本明細書で使用される「1つまたは複数」という用語は、単数形の任意の特徴、構造、または特性について説明するために使用され得るか、あるいは特徴、構造、または特性の何らかの組合せについて説明するために使用され得る。ただし、これは例示的な例にすぎないこと、および請求される主題がこの例に限定されないことに留意されたい。さらに、「のうちの少なくとも1つ」という用語は、A、B、またはCなどのリストを関連付けるために使用される場合、A、AB、AA、AAB、AABBCCCなど、A、B、および/またはCの任意の組合せを意味すると解釈され得る。
【0140】
[0141] いくつかの実施形態について説明したが、本開示の趣旨から逸脱することなく、様々な変更形態、代替構成、および等価物が使用され得る。たとえば、上記の要素は、より大きいシステムの構成要素にすぎないことがあり、他のルールが、様々な実施形態の適用例よりも優先するかまたはさもなければ様々な実施形態の適用例を変更し得る。また、上記の要素が考慮される前に、考慮されている間に、または考慮された後に、いくつかのステップが行われ得る。したがって、上記の説明は本開示の範囲を限定しない。
【0141】
[0142] この説明に鑑みて、実施形態は、特徴の異なる組合せを含み得る。実装例が、以下の番号付けされた条項に記載される。
条項1. ワイヤレス通信システムにおいて受信デバイスと再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)とを用いた無線周波数(RF)検知を実施する方法であって、方法は、受信デバイスのほうへ見通し線(LOS)ワイヤレス信号を反射するようにRISを構成することと、ここにおいて、LOSワイヤレス信号が、ワイヤレス通信システムの送信受信ポイント(TRP)によって送信される第1のワイヤレス基準信号を備える、受信デバイスのほうへエコー信号を反射するようにRISを構成することと、ここにおいて、エコー信号が、ワイヤレス通信システムのTRPによって送信される第2のワイヤレス基準信号の、物体からの反射を備える、物体の位置を、TRPに対するRISの位置と、受信デバイスにおけるLOSワイヤレス信号の第1の到着時間(ToA)と受信デバイスにおけるエコー信号の第2のToAとの間の時間差とに基づいて、決定することと、物体の位置を提供することとを備える、方法。
条項2. 受信デバイスのほうへLOSワイヤレス信号とエコー信号とを反射するようにRISを構成することが、TRPまたはサーバを用いてRISを制御することを備える、条項1に記載の方法。
条項3. サーバがRISを制御し、サーバが、さらに、受信デバイスの位置を決定し、受信デバイスの位置に基づいて、受信デバイスのほうへLOSワイヤレス信号とエコー信号とを反射するようにRISを構成する、条項1または2に記載の方法。
条項4. 第1のワイヤレス基準信号および第2のワイヤレス基準信号中に、RISの識別子を含めることをさらに備える、条項1から3のいずれかに記載の方法。
条項5. 受信デバイスが、モバイルデバイスまたは別のTRPを備える、条項1から4のいずれかに記載の方法。
条項6. 受信デバイスが、物体の位置を決定する、条項1から5のいずれかに記載の方法。
条項7. 受信デバイスを用いて、エコー信号がRISにおいて受信された角度を備える受信角度を決定することをさらに備え、ここにおいて、受信デバイスが、追加として、受信角度に基づいて物体の位置を決定する、条項1から6のいずれかに記載の方法。
条項8. 受信デバイスを用いて、TRPが第1のワイヤレス基準信号を送信する時間と、TRPが第2のワイヤレス基準信号を送信する時間との間の差を備える時間ギャップを決定することをさらに備え、ここにおいて、物体の位置を決定することが、さらに、時間ギャップに基づく、条項1から7のいずれかに記載の方法。
条項9. 時間ギャップを決定することが、サーバから時間ギャップの指示を受信することを備える、条項1から8のいずれかに記載の方法。
条項10. 物体の位置を提供することが、受信デバイスによって実行されるアプリケーションに物体の位置を提供することを備える、条項1から9のいずれかに記載の方法。
条項11. サーバから受信デバイスに、TRPに対するRISの位置を示す情報を送ることをさらに備える、条項1から10のいずれかに記載の方法。
条項12. サーバが、物体の位置を決定する、条項1から5のいずれかに記載の方法。
条項13. サーバにおいて、受信デバイスから第1のToAと第2のToAとを示す情報を受信することと、サーバを用いて、第1のToAと第2のToAとを示す情報から第1のToAと第2のToAとの間の時間差を決定することとをさらに備える、条項1から5または12のいずれかに記載の方法。
条項14. 複数の受信デバイスから受信された情報からのマルチラテレーションに基づいて、サーバを用いて、エコー信号がRISにおいて受信された角度を備える受信角度を決定することをさらに備え、ここにおいて、サーバが、追加として、受信角度に基づいて物体の位置を決定する、条項1から5、12または13のいずれかに記載の方法。
条項15. サーバを用いて、TRPが第1のワイヤレス基準信号を送信する時間と、TRPが第2のワイヤレス基準信号を送信する時間との間の差を備える時間ギャップを決定することをさらに備え、ここにおいて、物体の位置を決定することが、さらに、時間ギャップに基づく、条項1から5、または12から14のいずれかに記載の方法。
条項16. LOSワイヤレス信号またはエコー信号のいずれかまたは両方の、位相、大きさ、またはその両方を調整するようにRISを構成することをさらに備える、条項1から15のいずれかに記載の方法。
条項17. トランシーバと、メモリと、トランシーバおよびメモリと通信可能に結合された1つまたは複数の処理ユニットとを備えるデバイスであって、1つまたは複数の処理ユニットは、受信デバイスのほうへ見通し線(LOS)ワイヤレス信号に再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)を構成することと、ここにおいて、LOSワイヤレス信号が、ワイヤレス通信システムの送信受信ポイント(TRP)によって送信される第1のワイヤレス基準信号を備える、受信デバイスのほうへエコー信号を反射するようにRISを構成することと、ここにおいて、エコー信号が、ワイヤレス通信システムのTRPによって送信される第2のワイヤレス基準信号の、物体からの反射を備える、物体の位置を、TRPに対するRISの位置と、受信デバイスにおけるLOSワイヤレス信号の第1の到着時間(ToA)と受信デバイスにおけるエコー信号の第2のToAとの間の時間差とに基づいて、決定することと、物体の位置を提供することとを行うように構成された、デバイス。
条項17. デバイスがTRPまたはサーバを備え、受信デバイスのほうへLOSワイヤレス信号とエコー信号とを反射するようにRISを構成するために、1つまたは複数の処理ユニットが、トランシーバを介してRISを制御するように構成された、条項17に記載のデバイス。
条項19. デバイスがサーバを備え、1つまたは複数の処理ユニットが、受信デバイスの位置を決定することと、受信デバイスの位置に基づいて、受信デバイスのほうへLOSワイヤレス信号とエコー信号とを反射するようにRISを構成することとを行うようにさらに構成された、条項17または18に記載のデバイス。
条項20. 1つまたは複数の処理ユニットが、第1のワイヤレス基準信号および第2のワイヤレス基準信号中に、RISの識別子を含めるようにさらに構成された、条項17から19のいずれかに記載のデバイス。
条項21. 受信デバイスが、モバイルデバイスまたは別のTRPを備える、条項17から20のいずれかに記載のデバイス。
条項22. デバイスが受信デバイスを備える、条項17から21のいずれかに記載のデバイス。
条項23. 1つまたは複数の処理ユニットは、エコー信号がRISにおいて受信された角度を備える受信角度を決定するようにさらに構成され、ここにおいて、1つまたは複数の処理ユニットが、追加として、受信角度に基づいて物体の位置を決定するように構成された、条項17から22のいずれかに記載のデバイス。
条項24. 1つまたは複数の処理ユニットは、TRPが第1のワイヤレス基準信号を送信する時間と、TRPが第2のワイヤレス基準信号を送信する時間との間の差を備える時間ギャップを決定するようにさらに構成され、ここにおいて、1つまたは複数の処理ユニットは、物体の位置が、さらに、時間ギャップに基づくと決定するように構成された、条項17から23のいずれかに記載のデバイス。
条項25. 時間ギャップを決定するために、1つまたは複数の処理ユニットが、サーバから時間ギャップの指示を受信するように構成された、条項17から24のいずれかに記載のデバイス。
条項26. 物体の位置を提供するために、1つまたは複数の処理ユニットが、受信デバイスによって実行されるアプリケーションに物体の位置を提供するように構成された、条項17から25のいずれかに記載のデバイス。
条項27. 1つまたは複数の処理ユニットが、トランシーバを介して、サーバから、TRPに対するRISの位置を示す情報を受信するように構成された、条項17から26のいずれかに記載のデバイス。
条項28. デバイスがサーバを備える、条項17から21のいずれかに記載のデバイス。
条項29. 1つまたは複数の処理ユニットが、トランシーバを介して、受信デバイスから第1のToAと第2のToAとを示す情報を受信することと、第1のToAと第2のToAとを示す情報から第1のToAと第2のToAとの間の時間差を決定することとを行うように構成された、条項17から21または28のいずれかに記載のデバイス。
条項30. 1つまたは複数の処理ユニットは、複数の受信デバイスから受信された情報からのマルチラテレーションに基づいて、エコー信号がRISにおいて受信された角度を備える受信角度を決定することと、追加として、受信角度に基づいて物体の位置を決定することとを行うように構成された、条項17から21、28、または29のいずれかに記載のデバイス。
条項31. 1つまたは複数の処理ユニットは、TRPが第1のワイヤレス基準信号を送信する時間と、TRPが第2のワイヤレス基準信号を送信する時間との間の差を備える時間ギャップを決定することと、追加として、時間ギャップに基づいて物体の位置を決定することとを行うように構成された、条項17から21または28から30のいずれかに記載のデバイス。
条項32. 1つまたは複数の処理ユニットが、LOSワイヤレス信号またはエコー信号のいずれかまたは両方の、位相、大きさ、またはその両方を調整するようにRISを構成するように構成された、条項17から31のいずれかに記載のデバイス。
条項33. 受信デバイスのほうへ見通し線(LOS)ワイヤレス信号を反射するように再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)を構成するための手段と、ここにおいて、LOSワイヤレス信号が、ワイヤレス通信システムの送信受信ポイント(TRP)によって送信される第1のワイヤレス基準信号を備える、受信デバイスのほうへエコー信号を反射するようにRISを構成するための手段と、ここにおいて、エコー信号が、ワイヤレス通信システムのTRPによって送信される第2のワイヤレス基準信号の、物体からの反射を備える、物体の位置を、TRPに対するRISの位置と、受信デバイスにおけるLOSワイヤレス信号の第1の到着時間(ToA)と受信デバイスにおけるエコー信号の第2のToAとの間の時間差とに基づいて、決定するための手段と、物体の位置を提供するための手段とを備える、デバイス。
条項34. 受信デバイスのほうへLOSワイヤレス信号とエコー信号とを反射するようにRISを構成するための手段が、TRPまたはサーバを用いてRISを制御するための手段を備える、条項33に記載のデバイス。
条項34. デバイスが受信デバイスを備える、条項33または34に記載のデバイス。
条項35. デバイスがサーバを備える、条項33または34のいずれかに記載のデバイス。
条項36. ワイヤレス通信システムにおいて受信デバイスと再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)とを用いた無線周波数(RF)検知を実施するための命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令は、受信デバイスのほうへ見通し線(LOS)ワイヤレス信号を反射するようにRISを構成することと、ここにおいて、LOSワイヤレス信号が、ワイヤレス通信システムの送信受信ポイント(TRP)によって送信される第1のワイヤレス基準信号を備える、RISを伴う受信デバイスのほうへエコー信号を反射するようにRISを構成することと、ここにおいて、エコー信号が、ワイヤレス通信システムのTRPによって送信される第2のワイヤレス基準信号の、物体からの反射を備える、物体の位置を、TRPに対するRISの位置と、受信デバイスにおけるLOSワイヤレス信号の第1の到着時間(ToA)と受信デバイスにおけるエコー信号の第2のToAとの間の時間差とに基づいて、決定することと、物体の位置を提供することとを行うためのコードを備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
【国際調査報告】