(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-02
(54)【発明の名称】格納可能な脚を有する乳幼児用カーシートアンカーアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B60N 2/28 20060101AFI20240126BHJP
A47D 13/02 20060101ALI20240126BHJP
【FI】
B60N2/28
A47D13/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544568
(86)(22)【出願日】2022-01-24
(85)【翻訳文提出日】2023-09-22
(86)【国際出願番号】 US2022013472
(87)【国際公開番号】W WO2022159797
(87)【国際公開日】2022-07-28
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ブルース・エル・ウィリアムズ
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087CE06
3B087CE07
(57)【要約】
一例では、乳幼児用カーシートは、カーシート本体、第1のアンカー、第2のアンカー、及び脚を有する。カーシート本体は、座面を画定する。第1のアンカー及び第2のアンカーの各々は、車両シートのアンカーに解放可能にロックされており、カーシート本体に結合されており、かつ格納位置と延出位置との間でカーシート本体に対して移動するように構成されている。脚は、格納位置と延出位置との間の第1のアンカー及び第2のアンカーのうちの一方又は両方の移動が、脚を1)カーシート本体、並びに2)収納位置と展開位置との間の第1のアンカー及び第2のアンカーのうちの一方又は両方に対して移動させるように、カーシート本体に結合されており、脚は、展開位置で車両シートのシートパンに係合するように位置決めされている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳幼児用カーシートであって、
子供のための座面を画定するカーシート本体と、
第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーであって、各々が車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されており、各々が前記カーシート本体に結合されており、かつ各々が格納位置と少なくとも1つの延出位置との間で前記カーシート本体に対して移動するように構成されている、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーと、
少なくとも1つの脚であって、前記少なくとも1つの脚は、前記格納位置と前記少なくとも1つの延出位置との間の前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動が、前記少なくとも1つの脚を1)前記カーシート本体、並びに2)収納位置と少なくとも1つの展開位置との間の前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方に対して移動させるように、前記カーシート本体に結合されている、少なくとも1つの脚と、を備え、前記少なくとも1つの脚が、前記少なくとも1つの展開位置で前記車両シートのシートパンに係合するように位置決めされている、乳幼児用カーシート。
【請求項2】
前記乳幼児用カーシートは、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動が、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動とは異なる前記少なくとも1つの脚の移動を引き起こすように構成されている、請求項1に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項3】
前記カーシート本体が、前記カーシート本体の下側端部及び前側端部のうちの一方又は両方内に延在する凹部を前記カーシート本体に画定し、
前記少なくとも1つの脚は、前記少なくとも1つの脚が前記収納位置にあるときに前記凹部内に受容されるように構成されており、
前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーの各々は、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーが前記格納位置にあるときに前記凹部から外側に配設されている、請求項1に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項4】
前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーが、前記第1のカーシートアンカーと前記第2のカーシートアンカーとの間に空間を画定するように互いに離間しており、前記少なくとも1つの脚が、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーに対して前記空間内で並進するように構成されている、請求項1に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項5】
前記乳幼児用カーシートは、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方が、前記少なくとも1つの延出位置のうちの第1のものに移動するとき、前記少なくとも1つの脚が第1の距離を移動し、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの前記一方又は両方が、前記少なくとも1つの延出位置のうちの前記第1のものから前記少なくとも1つの延出位置のうちの第2のものに移動するとき、前記少なくとも1つの脚が前記第1の距離未満の第2の距離を移動するか又は全く移動しないように構成されている、請求項1に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項6】
前記乳幼児用カーシートは、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方が、第1の位置から第2の位置までの第1の距離を移動し、それによって、前記少なくとも1つの脚を前記第1の距離未満の第2の距離移動させるように構成されている、請求項1に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項7】
前記少なくとも1つの格納可能な脚が、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの少なくとも一方が回転する方向とは反対の方向に回転するように構成されている、請求項1に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項8】
乳幼児用カーシートであって、
子供のための座面を画定するカーシート本体と、
第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーであって、各々が車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されており、各々が前記カーシート本体に結合されており、かつ各々が格納位置と少なくとも1つの延出位置との間で前記カーシート本体に対して移動するように構成されている、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーと、
前記カーシート本体に結合された少なくとも1つの可動脚と、
前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方を前記カーシート本体に結合する少なくとも1つのシャフトと、
前記少なくとも1つのシャフトに回転可能に固定された駆動ギヤ、及び前記駆動ギヤに係合しかつ前記少なくとも1つの脚に回転可能に固定されている従動ギヤを有する、1対のギヤと、を備え、前記格納位置と前記延出位置との間の前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動が、前記駆動ギヤに、前記少なくとも1つの脚を収納位置と少なくとも1つの展開位置との間で移動させるように前記従動ギヤを駆動させる、乳幼児用カーシート。
【請求項9】
前記従動ギヤが、前記駆動ギヤよりも大きい直径を有する、請求項8に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項10】
前記乳幼児用カーシートは、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動が、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動とは異なる前記少なくとも1つの脚の移動を引き起こすように構成されている、請求項8に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項11】
前記カーシート本体が、下側端部及び前側端部のうちの一方又は両方内に延在する凹部を前記カーシート本体に画定し、
前記少なくとも1つの脚は、前記少なくとも1つの脚が前記収納位置にあるときに、前記凹部内に受容されるように構成されており、
前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーの各々は、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーが前記格納位置にあるときに、第3の方向に対して前記凹部から外側に配設されている、請求項8に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項12】
前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーが、前記第1のカーシートアンカーと前記第2のカーシートアンカーとの間に空間を画定するように前記第3の方向に沿って互いに離間しており、前記少なくとも1つの脚が、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーに対して前記空間内で並進するように構成されている、請求項8に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項13】
前記乳幼児用カーシートは、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方が、第1の位置から第2の位置までの第1の距離を移動し、それによって、前記少なくとも1つの脚を前記第1の距離未満の第2の距離移動させるように構成されている、請求項8に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項14】
前記少なくとも1つの格納可能な脚は、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの少なくとも一方が回転する方向とは反対の方向に回転するように構成されている、請求項8に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項15】
乳幼児用カーシートであって、
子供のための座面を画定するカーシート本体と、
第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーであって、各々が車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されているラッチを有し、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーの各々が、前記カーシート本体に結合されている、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーと、
スタンド又はチャイルドキャリッジのフレームに係合して、前記乳幼児用カーシートを前記フレームに結合するように構成されている、少なくとも1つの第2のラッチと、
前記第1のカーシートアンカーの前記ラッチ、前記第2のカーシートアンカーの前記ラッチ、及び前記少なくとも1つの第2のラッチを作動させるように構成されているアクチュエータと、を備える、乳幼児用カーシート。
【請求項16】
前記少なくとも1つの第2のラッチが、前記乳幼児用カーシートのシートバックから下方に突出するフックを備える、請求項15に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項17】
前記アクチュエータが、前記乳幼児用カーシートのシートバックの下側に、前記カーシート本体の後側端部に隣接して配設されているハンドルを備える、請求項15に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項18】
第1のリンクであって、前記第1のリンクの移動が前記ラッチをロック位置とロック解除位置との間で移動させるように、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方の前記ラッチに動作可能に取り付けられている、第1のリンクと、
第2のリンクであって、アクチュエータの作動面の移動が前記第2のリンクの移動を引き起こすように、前記作動面に動作可能に取り付けられている、第2のリンクと、
前記第1のリンク及び前記第2のリンクを互いに結合するカプラであって、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの前記一方のラッチを作動させるために必要な力の量、ストローク長、又は前記力の量及び前記ストローク長の両方を減少させるように構成されているカプラと、を備える、請求項15に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項19】
前記カプラが、選択方向に沿って互いに離間している第1の端部及び第2の端部を備え、前記第1の端部は、前記カプラの前記第2の端部がカプラ枢動軸を中心に枢動可能であるように、前記カーシート本体に枢動可能に結合されている、請求項18に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項20】
前記第1のリンクの端部及び前記第2のリンクの端部は、前記第1のリンクの前記端部が前記カプラ枢動軸と前記第2のリンクの前記端部との間で離間されているように前記カプラに取り付けられている、請求項19に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項21】
乳幼児用カーシートであって、
子供のための座面を画定するカーシート本体と、
第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーであって、各々が車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されているラッチを有し、かつ各々が前記カーシート本体に結合されている、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーと、
前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの少なくとも一方の前記ラッチを作動させるようにユーザによって係合させられるように構成されている作動面を有するアクチュエータと、
第1のリンクであって、前記第1のリンクの移動が前記ラッチをロック位置とロック解除位置との間で移動させるように、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方の前記ラッチに動作可能に取り付けられている、第1のリンクと、
第2のリンクであって、前記作動面の移動が前記第2のリンクの移動を引き起こすように前記作動面に動作可能に取り付けられている、第2のリンクと、
前記第1のリンク及び前記第2のリンクを互いに結合するカプラであって、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの前記一方の前記ラッチを作動させるために必要な力の量、ストローク長、又は前記力の量及び前記ストローク長の両方を減少させるように構成されている、カプラと、を備える、乳幼児用カーシート。
【請求項22】
前記第1のリンク及び前記第2のリンクの各々が、ケーブルである、請求項21に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項23】
前記アクチュエータが、前記乳幼児用カーシートのシートバックの下側に、前記カーシート本体の後側端部に隣接して配設されているハンドルを備える、請求項21に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項24】
前記カプラが、選択方向に沿って互いに離間している第1の端部及び第2の端部を備え、前記第1の端部は、前記カプラの前記第2の端部が、カプラ枢動軸を中心に枢動可能であるように、前記カーシート本体に枢動可能に結合されている、請求項21に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項25】
前記第1のリンクの端部及び前記第2のリンクの端部は、前記第1のリンクの前記端部が、前記カプラ枢動軸と前記第2のリンクの前記端部との間で離間されているように前記カプラに取り付けられている、請求項24に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項26】
乳幼児用カーシートであって、
子供のための座面を画定するカーシート本体と、
前記カーシート本体に結合された少なくとも1つのカーシートアンカーであって、前記少なくとも1つのカーシートアンカーが、格納位置と少なくとも1つの延出位置との間で前記カーシート本体に対して移動可能である、少なくとも1つのカーシートアンカーと、を備え、
前記少なくとも1つのカーシートアンカーが、少なくとも1つの保持部材を介して前記格納位置に保持可能である、乳幼児用カーシート。
【請求項27】
前記少なくとも1つの保持部材が、前記カーシート本体上に配設されている、請求項26に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項28】
前記少なくとも1つの保持部材が、少なくとも1つのアンカー上に配設されている、請求項26に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項29】
前記カーシート本体が、少なくとも1つのポケットを画定し、前記少なくとも1つのアンカーが、前記格納位置にあるときに前記少なくとも1つのポケット内に位置決め可能である、請求項26に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項30】
前記少なくとも1つのカーシートアンカーが、前記カーシート本体に枢動可能に結合されており、かつ前記格納位置と前記少なくとも1つの延出位置との間で回転可能である、請求項26に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項31】
前記少なくとも1つの保持部材が、前記少なくとも1つのポケット内に配設された剛性突起である、請求項29に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項32】
前記少なくとも1つの保持部材が、付勢部材を介して前記少なくとも1つのポケット内の延出位置に付勢され、前記少なくとも1つの保持部材は、前記少なくとも1つのカーシートアンカーが前記少なくとも1つの延出位置から前記格納位置に移動するときに、前記少なくとも1つのカーシートアンカーによって押し下げ可能である、請求項29に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項33】
前記少なくとも1つの保持部材が、少なくとも1つの付勢部材である、請求項26に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項34】
前記少なくとも1つのカーシートアンカーが、前記少なくとも1つのカーシートアンカーを前記カーシート本体に結合するシャフトを中心に回転可能であり、前記少なくとも1つの付勢部材が、前記シャフトと前記少なくとも1つのカーシートアンカーとのカップリングに近接して位置決めされて、前記少なくとも1つのアンカーを前記格納位置に向けて付勢する、少なくとも1つのねじりばねである、請求項33に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項35】
前記少なくとも1つのカーシートアンカーが、前記シャフトの対向する端部に配設された第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーであり、前記少なくとも1つのねじりばねが、前記シャフトと前記第1のカーシートアンカーとの間のカップリングに近接して位置決めされた第1のねじりばね、及び前記シャフトと前記第2のカーシートアンカーとの間のカップリングに近接して位置決めされた第2のねじりばねである、請求項34に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項36】
前記少なくとも1つの付勢部材が、前記カーシート本体及び前記少なくとも1つのカーシートアンカーの両方に付着された引張ばねであり、前記引張ばねが、前記少なくとも1つのアンカーを前記格納位置の方向に付勢するように位置決めされている、請求項33に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項37】
前記少なくとも1つの付勢部材が、前記少なくとも1つの延出位置に向かう移動に対して少なくともカーシートアンカー上に付勢する圧縮ばねである、請求項33に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項38】
前記少なくとも1つの保持部材が、前記カーシート本体及び前記少なくとも1つのカーシートアンカーのうちの少なくとも一方上に配設された磁石である、請求項26に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項39】
前記少なくとも1つの保持部材が、前記格納位置から前記少なくとも1つの延出位置への前記アンカーの移動に対する抵抗を提供し、前記抵抗は、ユーザが手動力で前記アンカーを前記延出位置に向けて移動させることによって克服可能である、請求項26に記載の乳幼児用カーシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年1月25日に出願された米国仮特許出願第63/141,061号及び2021年5月27日に出願された米国仮特許出願第63/193,969号の優先権を主張するものであり、これらの両方の開示は、それらの全体が本明細書に記載されているかのように参照により本明細書に組み込まれる。本出願はまた、2020年8月10日に出願された国際特許出願第PCT/US2020/045576号にも関し、この開示は、その全体が本明細書に記載されているかのように参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、乳幼児用カーシートに関し、具体的には、車両内に乳幼児用カーシートを設置するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
乳幼児用カーシート(子供拘束具、子供拘束システム、チャイルドセーフティシート、及び乳幼児用キャリアとも知られている)は、自動車内の乳幼児用のセーフティシートとして使用され、手で持ち運ばれ、かつ/又はベビーカー上に配置することができるように持ち運び可能である。従来の乳幼児用カーシートは、座面を画定するシート本体と、シート本体に回転可能に装着されているキャリーハンドルと、枢動弓を介してシート本体に回転可能に装着されているキャノピーと、を含む。キャリーハンドルは、介護者が乳幼児用カーシートを運ぶために使用され得る。キャノピーは、シート本体内に位置決めされた乳幼児に日陰を提供するように、任意の数の位置に配置され得る。
【0004】
従来の乳幼児用カーシートは、一般に、カーシートベースを使用して車両のシート上に設置されており、乳幼児用カーシートは、シートベースに取り外し可能に結合可能である。シートベースは、シートベルト及び/又はベースに取り付けられている1対のアンカーを使用して、車両シート上に設置され得る。各アンカーは、車両シートのシート屈曲部に配設された対応する車両アンカーに取り外し可能にロックされる。車両アンカーは、ISOFIX規格、子供用下部アンカー及びテザー(Lower Anchors and Tethers for Children、「LATCH」)規格、及び下部ユニバーサルアンカレッジシステム(Lower Universal Anchorage System、「LUAS」)規格のうちの1つ以上などの適切な規格に従って構成され得る。シートベースが車両シート上に設置されると、乳幼児用カーシートはシートベースに取り外し可能に結合される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一例では、乳幼児用カーシートは、カーシート本体、第1のカーシートアンカー、第2のカーシートアンカー、及び少なくとも1つの脚を備える。カーシート本体は、子供のための座面を画定する。第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーは、車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されており、各々はカーシート本体に結合されており、かつ各々は格納位置と少なくとも1つの延出位置との間でカーシート本体に対して移動するように構成されている。少なくとも1つの脚は、格納位置と少なくとも1つの延出位置との間の第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動が、少なくとも1つの脚を1)カーシート本体、並びに2)収納位置と少なくとも1つの展開位置との間の第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方に対して移動させるように、カーシート本体に結合されている。少なくとも1つの脚は、少なくとも1つの展開位置で車両シートのシートパンに係合するように位置決めされている。
【0006】
別の例では、乳幼児用カーシートは、カーシート本体、第1のカーシートアンカー、第2のカーシートアンカー、及び少なくとも1つの脚を備える。カーシート本体は、子供のための座面を画定する。第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーの各々は、車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されており、各々はカーシート本体に結合されており、かつ各々は格納位置と少なくとも1つの延出位置との間でカーシート本体に対して移動するように構成されている。少なくとも1つの脚は、格納位置と少なくとも1つの延出位置との間の第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動が、少なくとも1つの脚を収納位置と少なくとも1つの展開位置との間で移動させるように、カーシート本体に結合されている。カーシート本体は、下側端部及び前側端部のうちの一方又は両方内に延在する凹部をカーシート本体に画定し、少なくとも1つの脚は、少なくとも1つの脚が収納位置にあるときに凹部内に受容されるように構成されている。第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーの各々は、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーが格納位置にあるときに凹部から外側に配設されている。
【0007】
更に別の例では、乳幼児用カーシートは、カーシート本体、第1のカーシートアンカー、第2のカーシートアンカー、及び少なくとも1つの脚を備える。カーシート本体は、子供のための座面を画定する。第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーの各々は、車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されており、各々はカーシート本体に結合されており、かつ各々は格納位置と少なくとも1つの延出位置との間でカーシート本体に対して移動するように構成されている。少なくとも1つの脚は、格納位置と少なくとも1つの延出位置との間の第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動が、少なくとも1つの脚を収納位置と少なくとも1つの展開位置との間で移動させるように、カーシート本体に結合されている。第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーは、第1のカーシートアンカーと第2のカーシートアンカーとの間に空間を画定するように互いに離間しており、少なくとも1つの脚は、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーに対して空間内で並進するように構成されている。
【0008】
より更なる別の例では、乳幼児用カーシートは、カーシート本体、第1のカーシートアンカー、第2のカーシートアンカー、及び少なくとも1つの脚を備える。カーシート本体は、子供のための座面を画定する。第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーの各々は、車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されており、各々はカーシート本体に結合されており、かつ各々は格納位置と少なくとも1つの延出位置との間でカーシート本体に対して移動するように構成されている。少なくとも1つの脚は、格納位置と少なくとも1つの延出位置との間の第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動が、少なくとも1つの脚を収納位置と少なくとも1つの展開位置との間で移動させるように、カーシート本体に結合されている。乳幼児用カーシートは、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方が、少なくとも1つの延出位置のうちの第1のものに移動するとき、少なくとも1つの脚が第1の距離を移動し、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方が、少なくとも1つの延出位置のうちの第1のものから少なくとも1つの延出位置のうちの第2のものに移動するとき、少なくとも1つの脚が第1の距離未満の第2の距離を移動するように構成されている。
【0009】
よりいっそうの更なる別の例では、乳幼児用カーシートは、カーシート本体、第1のカーシートアンカー、第2のカーシートアンカー、及び少なくとも1つの脚を備える。カーシート本体は、子供のための座面を画定する。第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーの各々は、車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されており、各々はカーシート本体に結合されており、かつ各々は格納位置と少なくとも1つの延出位置との間でカーシート本体に対して移動するように構成されている。少なくとも1つの脚は、格納位置と少なくとも1つの延出位置との間の第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動が、少なくとも1つの脚を収納位置と少なくとも1つの展開位置との間で移動させるように、カーシート本体に結合されている。乳幼児用カーシートは、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方が、第1の位置から第2の位置までの第1の距離を移動し、それによって、少なくとも1つの脚を第1の距離未満の第2の距離移動させるように構成されている。
【0010】
更なる例では、乳幼児用カーシートは、カーシート本体、第1のカーシートアンカー、第2のカーシートアンカー、及び少なくとも1つの可動脚を備える。カーシート本体は、子供のための座面を画定する。第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーの各々は、車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されており、各々はカーシート本体に結合されており、かつ各々は格納位置と少なくとも1つの延出位置との間でカーシート本体に対して移動するように構成されている。カーシートは、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方をカーシート本体に結合する少なくとも1つのシャフトを備える。カーシートは、少なくとも1つのシャフトに回転可能に固定された駆動ギヤ、及び駆動ギヤに係合しかつ少なくとも1つの脚に回転可能に固定されている従動ギヤを有する、1対のギヤを備える。格納位置と延出位置との間の第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動は、駆動ギヤに、少なくとも1つの脚を収納位置と少なくとも1つの展開位置との間で移動させるように従動ギヤを駆動させる。
【0011】
より更に別の例では、乳幼児用カーシートは、カーシート本体、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカー、少なくとも1つの第2のラッチ、並びにアクチュエータを備える。カーシート本体は、子供のための座面を画定する。第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーの各々は、車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されているラッチを有し、第1のカーシートアンカー及び2のカーシートアンカーの各々は、カーシート本体に結合されている。少なくとも1つの第2のラッチは、乳幼児用カーシートをフレームに結合するように、スタンド又はチャイルドキャリッジのフレームに係合するように構成されている。アクチュエータは、第1のカーシートアンカーのラッチ、第2のカーシートアンカーのラッチ、及び少なくとも1つの第2のラッチを作動させるように構成されている。
【0012】
より更なる例では、乳幼児用カーシートは、カーシート本体、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカー、アクチュエータ、第1のリンク及び第2のリンク、並びにカプラを備える。カーシート本体は、子供のための座面を画定する。第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーの各々は、車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されているラッチを有する。第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーの各々は、カーシート本体に結合されている。アクチュエータは、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの少なくとも一方のラッチを作動させるようにユーザによって係合させられるように構成されている作動面を有する。第1のリンクは、第1のリンクの移動がラッチをロック位置とロック解除位置との間で移動させるように、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの一方のラッチに動作可能に取り付けられている。第2のリンクは、作動面の移動が第2のリンクの移動を引き起こすように、作動面に動作可能に取り付けられている。カプラは、第1のリンク及び第2のリンクを互いに結合し、かつ第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーのうちの一方のラッチを作動させるために必要な力の量、ストローク長、又は力の量及びストローク長の両方を減少させるように構成されている。
【0013】
更に別の例では、乳幼児用カーシートは、子供のための座面を画定するカーシート本体と、カーシート本体に結合された少なくとも1つのカーシートアンカーと、を含み、少なくとも1つのカーシートアンカーは、格納位置と少なくとも1つの延出位置との間でカーシート本体に対して移動可能であり、少なくとも1つのカーシートアンカーは、少なくとも1つの保持部材を介して格納位置に保持可能である。少なくとも1つの保持部材は、カーシート本体上に配設されている。少なくとも1つの保持部材は、少なくとも1つのアンカー上に配設されている。カーシート本体は、少なくとも1つのポケットを画定し、少なくとも1つのアンカーは、格納位置にあるときに少なくとも1つのポケット内に位置決め可能である。少なくとも1つのカーシートアンカーは、カーシート本体に枢動可能に結合されており、かつ格納位置と少なくとも1つの延出位置との間で回転可能である。少なくとも1つの保持部材は、少なくとも1つのポケット内に配設された剛性突起である。少なくとも1つの保持部材は、付勢部材を介して少なくとも1つのポケット内の延出位置に付勢され、少なくとも1つの保持部材は、少なくとも1つのカーシートアンカーが少なくとも1つの延出位置から格納位置に移動するときに、少なくとも1つのカーシートアンカーによって押し下げ可能である。少なくとも1つの保持部材は、少なくとも1つの付勢部材である。少なくとも1つのカーシートアンカーは、少なくとも1つのカーシートアンカーをカーシート本体に結合するシャフトを中心に回転可能であり、少なくとも1つの付勢部材は、シャフトと少なくとも1つのカーシートアンカーとのカップリングに近接して位置決めされて、少なくとも1つのアンカーを格納位置に向けて付勢する、少なくとも1つのねじりばねである。少なくとも1つのカーシートアンカーは、シャフトの対向する端部に配設された第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーであり、少なくとも1つのねじりばねは、シャフトと第1のカーシートアンカーとの間のカップリングに近接して位置決めされた第1のねじりばね、及びシャフトと第2のカーシートアンカーとの間のカップリングに近接して位置決めされた第2のねじりばねである。少なくとも1つの付勢部材は、カーシート本体及び少なくとも1つのカーシートアンカーの両方に付着された引張ばねであり、引張ばねは、少なくとも1つのアンカーを格納位置の方向に付勢するように位置決めされている。少なくとも1つの付勢部材は、少なくとも1つの延出位置に向かう移動に対して少なくともカーシートアンカー上に付勢する圧縮ばねである。少なくとも1つの保持部材は、カーシート本体及び少なくとも1つのカーシートアンカーのうちの少なくとも一方に配設された磁石である。少なくとも1つの保持部材は、格納位置から少なくとも1つの延出位置へのアンカーの移動に対する抵抗を提供し、抵抗は、ユーザが手動力でアンカーを延出位置に向けて移動させることによって克服可能である。
【0014】
例示的な実施形態の以下の記載は、添付の図面と併せて読むと、より良く理解され得る。開示されたシステム及び方法の潜在的な実施形態は、描写されたものに限定されないことが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】一例による乳幼児用カーシートの頂部正面斜視図を示す。
【
図2】
図1の乳幼児用カーシートの底部正面斜視図を示す。
【
図3】
図2の底部正面斜視図の一部分の拡大図を示す。
【
図4】車両のシート上に設置された
図1のカーシートの側面図を示す。
【
図5】乳幼児用カーシートのアンカーアセンブリが部分的に分解された、
図1の乳幼児用カーシートの一部分の斜視図を示す。
【
図6】
図1の乳幼児用カーセットのアンカーアセンブリの斜視図を示す。
【
図7A】第1のカーシートアンカーが格納位置にあり、かつ脚が収納位置にある、
図1の乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図7B】第1のカーシートアンカーが第1の延出位置にある、
図1の乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図7C】第1のカーシートアンカーが第2の延出位置にある、
図1の乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図7D】第1のカーシートアンカーが第3の延出位置にある、
図1の乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図7E】第1のカーシートアンカーが第4の延出位置にある、
図1の乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図7F】第1のカーシートアンカーが第5の延出位置にある、
図1の乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図8】別の例による乳幼児用カーシートの頂部正面斜視図を示す。
【
図9】
図8の乳幼児用カーシートの底部正面斜視図を示す。
【
図10】
図8の乳幼児用カーシートの底部後方斜視図を示す。
【
図11】車両のシートに設置された
図8のカーシートの側面図を示す。
【
図12】乳幼児用カーシートのアンカーアセンブリが部分的に分解された、
図8の乳幼児用カーシートの一部分の斜視図を示す。
【
図13】
図8の乳幼児用カーセットのアンカーアセンブリの斜視図を示す。
【
図14A】カーシートアンカーが格納位置にあり、かつ脚が収納位置にある、
図8の乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図14B】カーシートアンカーが第1の延出位置にある、
図8の乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図14C】カーシートアンカーが第2の延出位置にある、
図8の乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図14D】カーシートアンカーが第3の延出位置にある、
図8の乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図15】カバーが取り外された、
図8の乳幼児用カーシートのカーシートアンカーのうちの1つの斜視図を示す。
【
図16】カバーが取り外された、
図15のカーシートアンカーの側面図を示す。
【
図17】カーシートアンカーのうちの1つに取り付けられた
図8の乳幼児用カーシートのアクチュエータの側面図を示す。
【
図19】作動ハンドル及び解放可能なフックを含む、
図17のアクチュエータの一部分の斜視図を示す。
【
図20】作動ハンドルの不注意な作動を防止するように構成されている、一例によるアクチュエータロックを有する、作動ハンドルの斜視図を示す。
【
図21】アクチュエータロックがロック位置にある、
図20の作動ハンドルの断面側面図を示す。
【
図22】アクチュエータロックがロック解除位置にあり、かつ作動ハンドルが作動した、
図20の作動ハンドルの断面側面図を示す。
【
図23】一例による、ベビーカーの乳幼児用カーシートリングによって支持された乳幼児用カーシートの側面図を示す。
【
図24】
図23の乳幼児用カーシート及び乳幼児用カーシートリングの斜視図を示す。
【
図25】カーシートアンカーが格納位置に示されている、別の実施形態における乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図26】カーシートアンカーが格納位置に示されている、別の実施形態における乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図27】カーシートアンカーが格納位置に示されている、別の実施形態における乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図28】カーシートアンカーが格納位置に示されている、別の実施形態における乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図29a】カーシートアンカーが延出位置に示されている、別の実施形態における乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図29b】カーシートアンカーが格納位置に示されている、別の実施形態における乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図30】カーシートアンカーが格納位置に示されている、別の実施形態における乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【
図31】カーシートアンカーが格納位置に示されている、別の実施形態における乳幼児用カーシートの一部分の断面側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
乳幼児用カーシートを設置するために別個のカーシートベースを使用することは、乳幼児用カーシートをその時々において異なる車両に設置するときに、いくつかの欠点を有し得る。例えば、乳幼児用カーシートをある車両から別の車両に移動させるとき、乳幼児用カーシートの車両シートへの安全かつ信頼性の高い取り付けを提供するために、カーシートベースを他の車両に移動させる必要があり得る。代替的に、乳幼児用カーシートと互換性のある別のカーシートベースが、他の車両内に既に設置されている必要がある。しかしながら、他の車両が相乗り車両である場合など、いくつかの状況では、別の互換性のあるカーシートベースを他の車両内に予め設置することは現実的ではない場合がある。更に、乳幼児用カーシートとともにカーシートベースを運ぶことは煩雑であり得る。したがって、乳幼児用カーシートをカーシートベースなしで車両シート上に迅速かつ確実に設置する能力が非常に望ましいであろう。本明細書では、カーシートベースを使用することなく、迅速かつ確実に車両シート上に設置することができる乳幼児用カーシートの例を考察する。
【0017】
図1及び
図8に目を向けると、本開示の乳幼児用カーシート(例えば、10、10’)は、概して、カーシート本体(例えば、100)と、乳幼児用カーシート本体(例えば、100)を車両の車両シート(例えば、
図4及び
図11の300)に固定するように構成されているアンカーアセンブリ(例えば、200、200’)と、を備える。アンカーアセンブリ(例えば、200、200’)は、第1のカーシートアンカー(例えば、202、202’)、第2のカーシートアンカー(例えば、204、204’)を備え、任意選択で、少なくとも1つの可動脚(例えば、206、206’)を備え得る。第1のカーシートアンカー(例えば、202、202’)は、第1のカーシートアンカー(例えば、202、202’)がカーシート本体(例えば、100)に対して格納位置(
図2及び
図9)と少なくとも1つの延出位置(
図1及び
図8)との間で移動するように構成されるように、乳幼児用カーシート本体(例えば、100)に移動可能に結合されている。第1のカーシートアンカー(例えば、202、202’)は、車両シート(例えば、
図4及び
図11の300)の屈曲部(例えば、
図4及び
図11の304)に配設された第1の車両アンカー(例えば、
図4及び
図11の302)に取り外し可能に結び付くように構成されている。同様に、第2のカーシートアンカー(例えば、204、204’)は、第2のカーシートアンカー(例えば、204、204’)がカーシート本体(例えば、100)に対して格納位置(例えば、
図2及び
図9)と少なくとも1つの延出位置(例えば、
図1及び
図8)との間で移動するように構成されるように、乳幼児用カーシート本体(例えば、100)に移動可能に結合されている。第2のカーシートアンカー(例えば、204、204’)は、車両シート(例えば、300)の屈曲部(例えば、
図4及び
図11の304)に配設された第2の車両アンカー(例えば、
図4及び
図11の302)に取り外し可能に結び付くように構成されている。車両アンカー(例えば、302)は、任意の好適なアンカーであり得る。例えば、各車両アンカー(例えば、302)は、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカー(例えば、202、202’、204、204’)のうちの1つによって係合されるように構成されているバーとして成形され得る。車両アンカー(例えば、302)は、ISOFIX規格、子供用下部アンカー及びテザー(Lower Anchors and Tethers for Children:「LATCH」)規格、及び下部ユニバーサルアンカレッジシステム(Lower Universal Anchorage System:「LUAS」)規格のうちの1つ以上などの適切な規格に従って構成され得る。
【0018】
少なくとも1つの脚(例えば、206、206’)は、格納位置と少なくとも1つの延出位置との間の第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカー(例えば、202、202’、204、204’)のうちの一方又は両方の移動が、少なくとも1つの脚(例えば、206、206’)を収納位置(例えば、
図2及び
図9)と少なくとも1つの展開位置(例えば、
図1及び
図8)との間で、1)カーシート本体(例えば、100)、並びに2)第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカー(例えば、202、202’、204、204’)のうちの一方又は両方に対して移動させるように、カーシート本体(例えば、100)に結合されている。少なくとも1つの脚(例えば、206、206’)は、少なくとも1つの脚(例えば、206、206’)が少なくとも1つの展開位置にあるときに、車両シート(例えば、300)のシートパン(例えば、
図4及び
図11の104)に係合するように位置決めされている。
【0019】
図1~
図4に目を向けると、一例による乳幼児用カーシート10が示されている。乳幼児用カーシート10は、第1の方向D
1に沿って互いに対向する上側端部102及び下側端部104を有するカーシート本体100を備える。上側端部102は凹部106を画定し、凹部106は下側端部104に向かって上側端部102内に延在し、かつその上に乳幼児を支持するように構成されている座面108で終端する。座面108は、シートバック108a及びシートパン108bを備え得る。シートパン108bの下側が
図1に示されていることに留意されたい。図示されていないが、乳幼児用カーシート10は、乳幼児にクッション性を提供するように構成されている、凹部106内に配設された柔らかい物品を備え得る。
【0020】
下側端部104は、乳幼児用カーシート10が車両内に設置されたときに、乳幼児用カーシート10がその上に設置された車両シート300の車両シートパン306(
図4を参照)上に静止するように構成された底面110を有する。乳幼児用カーシート本体100は、第1の方向D
1に対して垂直な第2の方向D
2に沿って互いに対向する前側端部112及び後側端部114を備える。前側端部112は、乳幼児用カーシート10が車両内に設置されたときに、乳幼児用カーシート10がその上に設置されている車両シート300の車両シートバック308(
図4を参照)に面するように構成されている。逆に、後側端部114は、乳幼児用カーシート10が車両内に設置されたときに、乳幼児用カーシート10がその上に設置されている車両シート300の車両シートバック308から見て外方を向くように構成されている。乳幼児用カーシート本体100は、第3の方向D
3に沿って互いに対向し、第1の方向D
1及び第2の方向D
2に対して垂直である、第1の側壁116及び第2の側壁118を備える。凹部106は、第1の側壁116と第2の側壁118との間に画定され得る。
【0021】
いくつかの例では、底面110は、乳幼児用カーシート10が床上に支持されたときに、乳幼児用カーシート10がその上で第2の方向D2に沿って前後に揺動することができる揺動面を画定するように、第2の方向D2に沿って延在するにつれて湾曲し得る。例えば、底面110は、乳幼児用カーシート10が平面上に配設されたときに、前側端部112と後側端部114との間の底面110の一部分が平面に接触し、かつ底面110が前側端部112と後側端部114のうちの一方又は両方で平面から離間するように、湾曲し得る。しかしながら、代替例では、底面110は湾曲する必要はなく、揺動面を画定する必要はないことが理解されよう。
【0022】
図2及び
図3で最もよく見ることができるように、いくつかの例では、下側端部104は、第3の方向D
3に沿って互いに離間している第1のレール120及び第2のレール122を備え得る。第1のレール120は、第1の側面116に画定され得、第2のレール122は、第2の側面118として画定され得る。第1のレール120及び第2のレール122の各々は、第3の方向D
3に沿って互いに対向する内面120a、122a及び外面120b、122bを有し得る。第1のレール120及び第2のレール122の各々は、第3の方向D
3に沿ったレール120又は122の幅よりも大きい第2の方向D
2に沿った長さを有し得る。したがって、各レール120及び122は、第2の方向D
2に沿って細長くあり得る。下側端部104は、第1のレール120と第2のレール122との間に空間123を画定し得る。例えば、第1のレール120の内面120aは、第2のレール122の内面122aに、それらの間の空間123を画定するように対向し得る。各レール120及び122は、底面110の一部分を含み得る。以下で更に詳細に説明されるように、いくつかの例では、少なくとも1つの脚206が収納位置にあるときに、少なくとも1つの脚206はレール120とレール122との間の空間123内に位置決めされ得る。代替例では、下側端部104は、第1のレール及び第2のレールを有する必要はないことが理解されよう。いくつかのそのような代替例では、少なくとも1つの脚206は、カーシート本体100の下側端部104内に形成されたポケット(図示せず)内に収納されるか、又はカーシート本体100の底面110に対して収納され得る。
【0023】
図1及び
図2を参照すると、乳幼児用カーシート10は、ハンドル126、第1のハンドルカプラ128、及び第2のハンドルカプラ130を備え得る。第1のハンドルカプラ128は、ハンドルをカーシート本体100の第1の側面116に結合するように構成され得、第2のハンドルカプラ130は、ハンドルをカーシート本体100の第2の側面118に結合するように構成され得る。いくつかの例では、第1のカプラ128及び第2のカプラ130は、ハンドル126がカーシート本体100に対して回転可能であるように、それぞれ、ハンドルを第1の側面116及び第2の側面118に回転可能に結合するように構成され得る。ハンドル126は、ハンドル126が介護者によって把持されて乳幼児用カーシート10内に支持された乳幼児を運ぶことができるように、カーシート本体100の上側端部102の上方に延在し得る。ハンドル126は、第3の方向D
3に沿って延在し、かつ介護者によって把持されるように構成されている、把持部分を有し得る。
【0024】
いくつかの例では、カーシート本体100は、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204の各々のためのポケットを備え得る。例えば、カーシート本体100は、第1のカーシートアンカー202が収納位置にあるときに、第1のカーシートアンカー202を受容するように構成された第1のポケット132を備え得る。同様に、カーシート本体100は、第2のカーシートアンカー204が収納位置にあるときに、第2のカーシートアンカー204を受容するように構成された第2のポケット132を備え得る。各ポケット132及び134は、第1のシートアンカー202及び第2のシートアンカー204のそれぞれ1つのシートアンカーに適合する形状を有し得る。第1のポケット132及び第2のポケット134の各々は、カーシート本体100の前側端部112内に延在し得る。いくつかの例では、第1のポケット132は、図示のように、第1のポケット132が第1の側壁116の外面で開放されるように、第3の方向D3に沿って第2の側壁118に向かって第1の側壁116内に延在し得る。同様に、第2のポケット134は、第2のポケット134が第2の側壁118の外面で開放されるように、第3の方向D3に沿って第1の側壁116に向かって第2の側壁118内に延在し得る。しかしながら、乳幼児用カーシート10は、第1のポケット132及び第2のポケット134を欠くことが可能であり、又は第1のポケット132及び第2のポケット134は、任意の他の好適な様式で構成され得ることが理解されよう。例えば、第1のポケット132及び第2のポケット134は、それぞれ、第1のシートアンカー202及び第2のシートアンカー204が格納位置にあるときに、それぞれ、第1のシートアンカー202及び第2のシートアンカー204が第1のポケット132及び第2のポケット134内で囲まれるように、第1の側壁116及び第2の側壁118の外面で閉鎖され得る。
【0025】
図5及び
図6に目を向けると、アンカーアセンブリ200及びカーシート本体100は、アンカーアセンブリ200がカーシート本体100に対して移動可能であるように互いに結合されている。より具体的には、アンカーアセンブリ200及びカーシート本体100は、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204の各々が格納位置(
図2及び
図7Aに示す)と少なくとも1つの延出位置(
図1及び
図7B~
図7Fに示す)との間で移動可能であるように、互いに結合されている。第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204は、(1)ハンドルカプラ128及び130と(2)前側端部112との間など、前側端部112に隣接してカーシート本体100に結合されている。いくつかの例では、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204は各々、格納位置と複数の延出位置との間で移動可能である(例えば、
図7B~
図7Fに示すように)。各延出位置では、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204の各々の自由端部は、カーシート本体100の前側端部112を越えて延在する。延出位置のうちの少なくともいくつかでは、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204の各々の自由端部は、カーシート本体100の底面110を越えて延在する。各カーシートアンカー202及び204は、車両シート300の第1及び第2の車両アンカー302のうちの1つの位置に対応する延出位置の選択された1つに移動させられ得る。
【0026】
格納位置では、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204の各々は、第1のカーシートアンカー202又は第2のカーシートアンカー204が延出位置のうちの1つにあるときよりも少なく前側端部112及び底面110のうちの一方又は両方を越えて延在し、いくつかの例では、前側端部112及び底面110のうちの一方又は両方を越えて延在しない。換言すると、カーシートアンカー202及び204の各々の自由端部は、延出位置におけるよりも格納位置においてカーシート本体100に近い。第1のポケット132及び第2のポケット134を実装する実施形態では、それぞれ、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204は、格納位置にあるときに、第1のポケット132及び第2のポケット134内に受容され得る。
【0027】
第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204は、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204が少なくとも1つの延出位置と格納位置との間で移動可能であるように、任意の好適な様式でカーシート本体100に結合され得る。様々な例では、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204は、回転及び/又は並進及び/又は伸縮及び/又は任意の他の好適な様式で移動するように構成され得る。
図1~
図4は、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204をカーシート本体100に結合する1つの例示的な様式を示している。この例では、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204は各々、第1の回転軸A
R1を中心に回転するように構成されている。第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204は、それぞれ、自由端部202b及び204bを有し、自由端部202b及び204bは各々、それらが格納位置から少なくとも1つの延出位置に向かって遷移するにつれて、前側端部112から離れるようにかつ下方に(すなわち、左側が子供の左腕に隣接しているシート10の左側から右側の方向に従って見たときに反時計回りに)回転するように構成されている。自由端部202b及び204bは各々、それらが少なくとも1つの延出位置から格納位置に向かって遷移するにつれて、前側端部112に向かってかつ上方に(すなわち、左側が子供の左腕に隣接しているシート10の左側から右側の方向に従って見たときに時計回りに)回転するように構成されている。
【0028】
アンカーアセンブリ200は、アンカーアセンブリ200をシート本体100に結合する少なくとも1つのシャフト208を備え得る。1つのシャフト208が示されているが、アンカーアセンブリ200は、代替的に、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204の各々のために別個のシャフトを備え得ることが理解されよう。少なくとも1つのシャフト208は、第1のカーシートアンカー202と第2のカーシートアンカー204との間に延在し得る。更に、カーシート本体100は、少なくとも1つのシャフト208が少なくとも1つの開口部136、138内で回転可能であるように、アンカーアセンブリ200の少なくとも1つのシャフト208を受容するように構成されている少なくとも1つの開口部136、138を画定し得る。少なくとも1つの開口部は、第3の方向D3に沿って互いに離間している第1の開口部136及び第2の開口部138を含み得る。シャフト208並びに/又は第1の開口部136及び第2の開口部138は、第1の回転軸AR1を画定し得る。第1の開口部136は、カーシート本体100の第1の側壁116に配設され得、第2の開口部138は、カーシート本体100の第2の側壁118に配設され得る。レール120及び122を含む例示的な乳幼児用カーシートでは、第1の開口部136及び第2の開口部138は、それぞれ、第1のレール120及び第2のレール122を完全に貫通して延在し得る。
【0029】
シャフト208は、第1のカーシートアンカー202が第1の開口部136から第3の方向D3に沿って外側に配設され、かつ第2のカーシートアンカー204が第2の開口部138から第3の方向D3に沿って外側に配設されるように、第1の開口部136及び第2の開口部138を通して受容され得る。したがって、カーシート本体100は、第1のカーシートアンカー202と第2のカーシートアンカー204との間に配設され得る。しかしながら、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204は、代替的に、それぞれ、第1の開口部136及び第2の開口部138から内側に配設され得ることが理解されよう。
【0030】
シャフト208は、第1のシートアンカー202及び第2のシートアンカー204に回転可能に固定されている。換言すると、シャフト208は、シャフト208の回転が第1のシートアンカー202及び第2のシートアンカー204の対応する回転を引き起こすように、第1のシートアンカー202及び第2のシートアンカー204に結合されており、その逆もまた同様である。第1のシートアンカー202は、第1の端部202a及び第2の端部202bを備え得る。第1のシートアンカー202は、第3の方向D
3に沿って互いからオフセットされる内面202c及び外面202dを備え得る。第1のシートアンカー202は、第1の端部202aから第2の端部202bまで細長くあり得る。第1のシートアンカー202は、第1の端部202aから第2の端部202bまでアンカー軸A
Aに沿って延在し得る。アンカー軸A
A(
図7A~7Fにラベル付けされている)は、図示のように曲げられ得るか、又は湾曲し得るか若しくは直線であり得る。アンカー軸A
Aは、0度~90度の角度、例えば10度~80度の角度、例えば20度~70度の角度、例えば30度~60度の角度で曲げられ得る。
【0031】
第1の端部202aは、シャフト208に結合され得る。第2の端部202bは、カーシート本体100に取り付けられていない自由端部であり得る。いくつかの例では、第1の端部202aは、第2の端部202bに対して内側に凹み得る。例えば、第1のシートアンカー202は、外面202dに沿って第1の端部202aと第2の端部202bとの間に肩部202eを画定し得る。肩部202eは、
図23及び
図24に関して以下に説明するように、ベビーカーの乳幼児用カーシートリング上に乳幼児用カーシート10を支持するための支持面を画定し得る。第2の端部202bは、第1の車両アンカー302に解放可能にロックされるように構成されているラッチを備え得る。一例では、ラッチは、その中に第1の車両アンカー302を受容するように構成されている凹部と、凹部内に第1の車両アンカー302を繋止するように構成されているばね式キャッチと、を画定し得る。しかしながら、ラッチは、任意の他の好適な構成を有し得ることが理解されよう。ラッチは、ロック状態とロック解除状態との間で遷移するように構成され得る。第1のシートアンカー202は、ロック状態とロック解除状態との間でラッチを遷移させるように構成されているアクチュエータ205を備え得る。アクチュエータ205は、アクチュエータ205を作動させるために介護者によって係合させられるように構成されている作動面を有し得る。例えば、アクチュエータ205は、第1のシートアンカー202内に格納可能であり、かつ介護者によって押し下げられるように構成されている、押しボタンを有し得る。
【0032】
同様に、第2のシートアンカー204は、第1の端部204a及び第2の端部204bを備え得る。第2のシートアンカー204は、第3の方向D3に沿って互いからオフセットされる内面204c及び外面204dを備え得る。第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204の内面202c及び204cは、それらの間の空間210を画定するように互いに対向し得る。第1のシートアンカー204は、第1の端部204aから第2の端部204bまで細長くあり得る。第2のシートアンカー204は、第1の端部204aから第2の端部204bまでアンカー軸AAに沿って延在し得る。アンカー軸AAは、図示のように曲げられ得るか、又は湾曲し得るか若しくは直線であり得る。アンカー軸AAは、0度~90度の角度、例えば10度~80度の角度、例えば20度~70度の角度、例えば30度~60度の角度で曲げられ得る。
【0033】
第1の端部204aは、シャフト208に結合され得る。第2の端部204bは、カーシート本体100に取り付けられていない自由端部であり得る。いくつかの例では、第1の端部204aは、第2の端部204bに対して内側に凹み得る。例えば、第2のシートアンカー204は、外面204dに沿って第1の端部204aと第2の端部204bとの間に肩部204eを画定し得る。肩部204eは、
図23及び
図24に関して以下に説明するように、ベビーカーの乳幼児用カーシートとともに乳幼児用カーシート10を支持するための支持面を画定し得る。第2の端部204bは、第2の車両アンカー302に解放可能にロックされるように構成されているラッチを備え得る。ラッチは、ロック状態とロック解除状態との間で遷移するように構成され得る。第2のシートアンカー204は、ロック状態とロック解除状態との間でラッチを遷移させるように構成されているアクチュエータ205を備え得る。アクチュエータ205は、アクチュエータ205を作動させるために介護者によって係合させられるように構成されている作動面を有し得る。例えば、アクチュエータ205は、第2のシートアンカー204内に格納可能であり、かつ介護者によって押し下げられるように構成されている、押しボタンを有し得る。
【0034】
図5及び
図6を引き続き参照すると、少なくとも1つの脚206は、少なくとも1つの脚206が少なくとも1つの展開位置(
図1に示す)と収納位置(
図2に示す)との間で移動可能であるように、カーシート本体100に結合されている。少なくとも1つの展開位置では、少なくとも1つの脚206は、乳幼児用カーシート10の前側端部112のシートパン306に向かう回転を制限又は完全に防止するように、車両シートのシートパン306(
図4に示す)に係合するように位置決めされている。更に、少なくとも1つの展開位置では、少なくとも1つの脚206は、底面110及び前側端部112のうちの一方又は両方を越えて延在する。収納位置では、少なくとも1つの脚206は、少なくとも1つの脚206が少なくとも1つの展開位置にあるときよりも少なく前側端部112及び底面110のうちの一方又は両方を越えて延在し、いくつかの例では、前側端部112及び底面110のうちの一方又は両方を越えて延在しない。上で考察されたように、第1のレール120及び第2のレール122を有する例示的な乳幼児用カーシートでは、少なくとも1つの脚206は、少なくとも1つの脚206が収納位置にあるときに、第1のレール120と第2のレール122との間に位置決めされ得る。
【0035】
少なくとも1つの脚206は、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方の移動が、少なくとも1つの脚206を1)カーシート本体100並びに2)第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方の、両方に対して移動させるように、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの少なくとも1つに結合されている。以下で更に説明されるように、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方の移動は、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方の移動とは異なる、少なくとも1つの脚206の移動を引き起こす。少なくとも1つの脚206は、少なくとも1つの脚206が第1のアンカー202及び第2のアンカー204と接触しないように、第1のアンカー202及び第2のアンカー204の内面202c及び204cから内側に離間し得る。いくつかの例では、少なくとも1つの脚206は、第1のカーシートアンカー202と第2のカーシートアンカー204との間の空間210に出入りするように移動するように構成され得る。
【0036】
様々な例では、少なくとも1つの脚206は、回転及び/又は並進及び/又は伸縮及び/又は任意の他の好適な様式で移動するように構成され得る。図は、少なくとも1つの脚206をカーシート本体100に結合する1つの例示的な様式を示している。この例では、少なくとも1つの脚206は、第2の回転軸AR2を中心に回転するように構成されている。少なくとも1つの脚206は自由端部206bを有し、自由端部206bは、少なくとも1つの脚206が収納位置から少なくとも1つの展開位置に向かって遷移するにつれて、前側端部112から離れるようにかつ下方に(すなわち、左側が子供の左腕に隣接しているシート10の左側から右側の方向に従って見たときに反時計回りに)回転するように構成されている。自由端部206bは、自由端部206bが少なくとも1つの展開位置から収納位置に向かって遷移するにつれて、前側端部112に向かってかつ上方に(すなわち、左側が子供の左腕に隣接しているシート10の左側から右側の方向に従って見たときに時計回りに)回転するように構成されている。
【0037】
少なくとも1つの脚206は、カーシート本体100に結合されている第1の端部206aと、第1の端部206aの反対側の第2の端部206bと、を有し得る。第2の端部206bは、カーシート本体100に取り付けられていない自由端部である。第1の端部206aは、カーシート本体100の下側端部104に回転可能に結合され得る。例えば、
図3に見ることができるように、第1の端部206aは、第3の方向D
3に沿って互いからオフセットされる1対のヒンジ212などの少なくとも1つのヒンジ(又はジョイント)212を画定するように、カーシート本体100に結合され得る。少なくとも1つの脚206は、少なくとも1つの展開位置と収納位置との間で少なくとも1つのヒンジ212の周りを枢動するように構成され得る。したがって、少なくとも1つのヒンジ212は、第2の回転軸A
R2を画定し得る。少なくとも1つの脚206は、少なくとも1つの脚206が少なくとも1つの展開位置にあるときに、車両シート300のシートパン306に係合するように構成されている底面206cを有し得る。
【0038】
アンカーアセンブリ200は、少なくとも1つの脚206を第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方に移動可能に結合するように構成されている、少なくとも1つのリンク機構214を備え得る。例えば、少なくとも1つのリンク機構214は、第3の方向D3に沿って互いに離間している第1及び第2のリンク機構214を備え得る。各リンク機構214は、第1のリンク216及び第2のリンク218などの少なくとも1つのリンクを備え得る。第1のリンク216は、シャフト218の回転が第1のリンク216の対応する回転を引き起こすようにシャフト218に結合されている第1の端部216aを有し得る。第1のリンク216は、枢動軸Apを画定するように、第2のリンク218に枢動可能に結合されている第2の端部216bを有し得る。第2のリンク218は、脚206に枢動可能に結合されている第1の端部218aと、第1のリンク216の第2の端部216bに枢動可能に結合されている第2の端部218bと、を有し得る。第1のリンク216及び第2のリンク218のうちの少なくとも一方は、曲げられ得る。例えば、第1のリンク216及び第2のリンク218のうちの一方は、第1の方向D1及び第3の方向D3に沿って延在する平面で曲げられ得る。第1のリンク216及び第2のリンク218のうちの一方は、0度~90度の角度、例えば10度~80度の角度、例えば20度~70度の角度、例えば30度~60度の角度で曲げられ得る。代替例では、少なくとも1つのリンク機構は、別の好適な様式で構成され得ることが理解されよう。1つのそのような代替例では、少なくとも1つのリンク機構は、3つ以上のリンクを有し得る。
【0039】
図は、単一の脚206を有する乳幼児用カーシートの一例を示しているが、代替例では、乳幼児用カーシートは2つ以上の脚を有し得ることが理解されよう。例えば、乳幼児用カーシートは、第3の方向D3に沿って互いからオフセットされる第1及び第2の脚を有し得る。脚の第1のものは、第1のカーシートアンカー202の移動が第1のカーシートアンカー202に対して第1の脚を移動させるように第1のカーシートアンカー202に結合され得、脚の第2のものは、第2のカーシートアンカー204の移動が第2のカーシートアンカー204に対して第2の脚を移動させるように第2のカーシートアンカー204に結合され得る。
【0040】
次に
図7A~
図7Fに目を向けると、第1のカーシートアンカー202及び脚206の各々の動きの範囲が示されている。第2のカーシートアンカー204の動きの範囲は、第1のカーシートアンカー202の動きの範囲と実質的に同一であり得ることが理解されよう。
図7Aでは、第1のカーシートアンカー202は格納位置に示されており、脚206は収納位置に示されている。
図7Aでは、第1のカーシートアンカー202の大部分は第1のレール120の後ろに配設されているため、第1のカーシートアンカー202の第2の端部202bのみが見えていることに留意されたい。
図7B~
図7Fでは、第1のカーシートアンカー202は、複数の異なる延出位置に示されている。第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204は、ある車両から別の車両への車両アンカー302の位置における変動を考慮するために、異なる延出位置間で移動可能であり得る。
【0041】
各カーシートアンカー202及び204は、
図7Aの格納位置から各延出位置に移動するように構成されており、各延出位置におけるアンカー軸A
Aは、格納位置におけるアンカー軸A
Aから角度αだけオフセットされている。
図7B~
図7Fは、5つの異なる延出位置を示しており、各連続する図において角度αが増加している。少なくとも1つの脚206は、
図7Aの収納位置から少なくとも1つの展開位置に移動するように構成されており、少なくとも1つの脚206は、車両シート300のシートパン306と係合する。第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方の移動により、少なくとも1つの脚206は第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方に対して移動する。しかしながら、乳幼児用カーシート10は、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方の移動が脚206の等しい移動を引き起こさないように構成されている。
【0042】
第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204は、それらが格納位置から少なくとも1つの延出位置に向かって遷移するときに、第1の軌道又は経路に従い得る。少なくとも1つの脚206は、少なくとも1つの脚206が収納位置から少なくとも1つの展開位置に遷移するときに、第2の軌道又は経路に従い得る。第1及び第2の軌道又は経路は、
図7A~
図7Fに示すように、互いに異なり得る。第1及び第2の軌道又は経路は、異なる弧に従い得る。第1及び第2の軌道又は経路は、異なる長さを有し得る。第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204の自由端部202b及び204bは、格納位置から少なくとも1つの延出位置の最も遠い位置までの第1の距離を移動し得、少なくとも1つの脚206の自由端部は、収納位置から少なくとも1つの展開位置の最も遠い位置までの第2の距離を移動し得、第2の距離は第1の距離未満である。いくつかの例では、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のあらゆる移動は、その移動が比較的小さい場合であっても、少なくとも1つの脚206の少なくともある移動を引き起こす。換言すると、そのような例では、少なくとも1つの脚206は、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204の全範囲の移動中に移動する。他の例では、少なくとも1つの脚206は、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204の移動の全範囲にわたって移動しない。他の例では、少なくとも1つの脚206’は、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の移動の全範囲にわたって移動しない。
【0043】
図7A~
図7Fに見ることができるように、
図7Aの位置から
図7Dの位置への第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方の移動により、少なくとも1つの脚206は第1の距離を移動する。
図7Dの位置から
図7Fの位置への第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方の更なる移動により、少なくとも1つの脚206は静止状態のままであるか、又は第1の距離未満の第2の距離を移動する。したがって、乳幼児用カーシート10は、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方の
図7Dの位置から
図7Fの位置への移動が、少なくとも1つの脚206の移動をほとんど引き起こさないように構成されている。
図7D~
図7Fは、乳幼児用カーシート10が車両シート300上に正確に設置されたときの、少なくとも1つの脚206の好ましい位置(又は複数の位置)を示している。少なくとも1つの脚206と第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方との間の相対的な移動は、少なくとも1つの脚206が、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方の異なる角度の範囲で、車両シート300のシートパン306に対して正確に位置決めされることを可能にする。いくつかの例では、各カーシートアンカー202及び204のアンカー軸A
Aの、
図7Dに示す位置から
図7Fに示す位置までの最大45度の移動は、少なくとも1つの脚206を約1cm未満、かついくつかの例では約5mm未満、又は約3mm未満、移動させ得る結果となる。
【0044】
乳幼児用カーシート10は、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方が、延出位置のうちの第1のものに移動するとき、少なくとも1つの脚206が第1の距離を移動し得、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方が、延出位置のうちの第1のものから延出位置のうちの第2のものに移動するとき、少なくとも1つの脚206が、第1の距離未満の第2の距離を移動し得るか又は全く移動しないように構成され得る。第2の距離は、約1cm未満であり得、いくつかの例では、約5mm未満又は約3mm未満であり得る。第1の距離は、1cmよりも著しく大きくあり得る。追加的に、又は代替的に、乳幼児用カーシート10は、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204のうちの一方又は両方が第1の位置(例えば、格納位置)から第2の位置(例えば、更に最も延出された位置)までの第1の距離を移動し、少なくとも1つの脚206が第1の距離未満の第2の距離(例えば、収納位置から少なくとも1つの展開位置まで)を移動するように構成され得る。
【0045】
少なくとも1つの脚206が少なくとも1つの展開位置にあるとき、第1の回転軸A
R1、第2の回転軸A
R2、及び枢動軸A
Pは、
図7Eに示すように、実質的に整列し得る。これらの3つの軸が実質的に整列したとき、各リンク機構214は、少なくとも1つの脚206が車両シート300のシートパン306に対して圧縮されるときに、少なくとも1つの脚206のカーシート本体100に向かう移動を制限又は完全に防止することができる実質的に剛性の構造を形成し得る。換言すると、これらの3つの軸が実質的に整列したとき、各リンク機構214は、少なくとも1つの脚206に対して車両シートパン306によって加えられた力と実質的に等しくかつ逆方向の力を少なくとも1つの脚206に加える実質的に剛性の構造を形成する。
【0046】
図8~
図11に目を向けると、別の例による乳幼児用カーシート10’が示されている。乳幼児用カーシート10’は、カーシート本体100を備え、ハンドル126を備え得、カーシート本体100及びハンドル126の両方は、
図1~
図7fに関して上で考察されたように構成され得る。
図1~
図7fの特徴と同様の参照番号を有する
図8~
図19の特徴は、
図1~
図7fに関する上記のそれらの特徴の説明を参照して理解され得ることが理解されよう。図示されていないが、乳幼児用カーシート10’は、乳幼児にクッション性を提供するように構成されている、凹部106内に配設された柔らかい物品を備え得る。乳幼児用カーシート10’は、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’と、少なくとも1つの格納可能な脚206’と、を有するアンカーアセンブリ200’を備える。第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’は、
図1~
図7Fの第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204に関して上述したものと同様の様式で構成され得る。しかしながら、以下で考察されるように、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’は、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’から分離しかつ離間しているアクチュエータ124(
図10にラベル付けされている)によって、ロック状態とロック解除状態との間で遷移させられ得る。これは、各々がアクチュエータ205(
図5にラベル付けされている)を備える第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204とは対照的である。少なくとも1つの格納可能な脚206’は、
図1~
図7Fの少なくとも1つの格納可能な脚206とは異なる様式で構成され得、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’が回転する方向とは反対の方向に回転するように構成され得る。
【0047】
図12及び
図13を参照すると、アンカーアセンブリ200’及びカーシート本体100は、アンカーアセンブリ200’がカーシート本体100に対して移動可能であるように互いに結合されている。より具体的には、アンカーアセンブリ200’及びカーシート本体100は、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の各々が格納位置(
図9及び
図14Aに示す)と少なくとも1つの延出位置(
図1及び
図14B~
図14Dに示す)との間で移動可能であるように、互いに結合されている。第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’は、(1)ハンドルカプラ128及び130と(2)前側端部112との間など、前側端部112に隣接してカーシート本体100に結合されている。いくつかの例では、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’は各々、格納位置と複数の延出位置との間で移動可能である(例えば、
図14B~
図14Dに示すように)。各延出位置では、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の各々の202b、204b自由端部は、カーシート本体100の前側端部112を越えて延在する。延出位置のうちの少なくともいくつかでは、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の各々の自由端部202b、204bは、カーシート本体100の底面110を越えて延在する。各カーシートアンカー202’及び204’は、車両シート300の第1及び第2の車両アンカー302のうちの1つの位置に対応する延出位置の選択された1つに移動させられ得る。
【0048】
格納位置では、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の各々の自由端部202b、204bは、第1のカーシートアンカー202’又は第2のカーシートアンカー204’が延出位置のうちの1つにあるときよりも少なく前側端部112及び底面110のうちの一方又は両方を越えて延在し、いくつかの例では、前側端部112及び底面110のうちの一方又は両方を越えて延在しない。換言すると、カーシートアンカー202’及び204’の各々の自由端部202b、204bは、延出位置若しくは複数の延出位置におけるよりも格納位置においてカーシート本体100に近い。第1のポケット132及び第2のポケット134を実装する実施形態では、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’は、それぞれ、格納位置にあるときに、第1のポケット132及び第2のポケット134内に受容され得る。
【0049】
第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’は、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’が少なくとも1つの延出位置と格納位置との間で移動可能であるように、任意の好適な様式でカーシート本体100に結合され得る。様々な例では、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’は、回転及び/又は並進及び/又は伸縮及び/又は任意の他の好適な様式で移動するように構成され得る。
図8~
図14は、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’をカーシート本体100に結合する1つの例示的な様式を示している。この例では、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’は各々、第1の回転軸A
R1を中心に回転するように構成されている。第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’は、それぞれ、自由端部202b及び204bを有し、自由端部202b及び204bは各々、それらが格納位置から少なくとも1つの延出位置に向かって遷移するにつれて、前側端部112から離れるようにかつ下方に(すなわち、左側が子供の左腕に隣接しているシート10’の左側から右側の方向に従って見たときに反時計回りに)回転するように構成されている。自由端部202b及び204bは各々、それらが少なくとも1つの延出位置から格納位置に向かって遷移するにつれて、前側端部112に向かってかつ上方に(すなわち、左側が子供の左腕に隣接しているシート10’の左側から右側の方向に従って見たときに時計回りに)回転するように構成されている。
【0050】
図1~
図7Fのアンカーアセンブリ200と同様に、アンカーアセンブリ200’は、アンカーアセンブリ200’をシート本体100に結合する少なくとも1つのシャフト208を備え得る。1つのシャフト208が示されているが、アンカーアセンブリ200は、代替的に、第1のカーシートアンカー202及び第2のカーシートアンカー204の各々のために別個のシャフトを備え得ることが理解されよう。少なくとも1つのシャフト208は、第1のカーシートアンカー202’と第2のカーシートアンカー204’との間に延在し得る。更に、カーシート本体100は、少なくとも1つのシャフト208が少なくとも1つの開口部136、138内で回転可能であるように、アンカーアセンブリ200’の少なくとも1つのシャフト208を受容するように構成されている少なくとも1つの開口部136、138を画定し得る。少なくとも1つの開口部は、第3の方向D
3に沿って互いに離間している第1の開口部136及び第2の開口部138を含み得る。シャフト208並びに/又は第1の開口部136及び第2の開口部138は、第1の回転軸A
R1を画定し得る。第1の開口部136は、カーシート本体100の第1の側壁116に配設され得、第2の開口部138は、カーシート本体100の第2の側壁118に配設され得る。レール120及び122を含む例示的な乳幼児用カーシートでは、それぞれ、第1の開口部136及び第2の開口部138は、第1のレール120及び第2のレール122を完全に貫通して延在し得る。
【0051】
シャフト208は、第1のカーシートアンカー202’が第1の開口部136から第3の方向D3に沿って外側に配設され、かつ第2のカーシートアンカー204’が第2の開口部138から第3の方向D3に沿って外側に配設されるように、第1の開口部136及び第2の開口部138を通して受容され得る。したがって、カーシート本体100は、第1のカーシートアンカー202’と第2のカーシートアンカー204’との間に配設され得る。しかしながら、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’は、代替的に、それぞれ第1の開口部136及び第2の開口部138から内側に配設され得ることが理解されよう。
【0052】
シャフト208は、第1のシートアンカー202’及び第2のシートアンカー204’に回転可能に固定されている。換言すると、シャフト208は、シャフト208の回転が第1のシートアンカー202’及び第2のシートアンカー204’の対応する回転を引き起こすように、第1のシートアンカー202’及び第2のシートアンカー204’に結合されており、その逆もまた同様である。第1のシートアンカー202’は、第1の端部202a及び第2の端部202bを備え得る。第1のシートアンカー202’は、第3の方向D
3に沿って互いからオフセットされる内面202c及び外面202dを備え得る。第1のシートアンカー202’は、第1の端部202aから第2の端部202bまで細長くあり得る。第1のシートアンカー202’は、第1の端部202aから第2の端部202bまでアンカー軸A
Aに沿って延在し得る。アンカー軸A
A(
図14A~
図14Dにラベル付けされている)は、図示のように曲げられ得るか、又は湾曲し得るか若しくは直線であり得る。アンカー軸A
Aは、0度~90度の角度、例えば10度~80度の角度、例えば20度~70度の角度、例えば30度~60度の角度で曲げられ得る。
【0053】
第1の端部202aは、シャフト208に結合され得る。第2の端部202bは、カーシート本体100に取り付けられていない自由端部であり得る。いくつかの例では、第1の端部202aは、第2の端部202bに対して内側に凹み得る。例えば、第1のシートアンカー202は、外面202dに沿って第1の端部202aと第2の端部202bとの間に肩部202eを画定し得る。肩部202eは、
図23及び
図24に関して以下に説明するように、ベビーカーの乳幼児用カーシートリング上に乳幼児用カーシート10を支持するための支持面を画定し得る。第2の端部202bは、第1の車両アンカー302に解放可能にロックされるように構成されているラッチ(以下で考察される)を備え得る。ラッチは、第1のカーシートアンカー202’から離間しかつ分離されているアクチュエータ124(
図10にラベル付けされている)によって作動させられ得る。
【0054】
同様に、第2のシートアンカー204’は、第1の端部204a及び第2の端部204bを備え得る。第2のシートアンカー204’は、第3の方向D3に沿って互いからオフセットされる内面204c及び外面204dを備え得る。第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の内面202c及び204cは、それらの間の空間210を画定するように互いに対向し得る。第1のシートアンカー204’は、第1の端部204aから第2の端部204bまで細長くあり得る。第2のシートアンカー204’は、第1の端部204aから第2の端部204bまでアンカー軸AAに沿って延在し得る。アンカー軸AAは、図示のように曲げられ得るか、又は湾曲し得るか若しくは直線であり得る。アンカー軸AAは、0度~90度の角度、例えば10度~80度の角度、例えば20度~70度の角度、例えば30度~60度の角度で曲げられ得る。
【0055】
第1の端部204aは、シャフト208に結合され得る。第2の端部204bは、カーシート本体100に取り付けられていない自由端部であり得る。第2の端部204bは、第2の車両アンカー302に解放可能にロックされるように構成されているラッチを備え得る。いくつかの例では、第1の端部204aは、第2の端部204bに対して内側に凹み得る。例えば、第2のシートアンカー204は、外面204dに沿って第1の端部204aと第2の端部204bとの間に肩部204eを画定し得る。肩部204eは、
図23及び
図24に関して以下に説明するように、ベビーカーの乳幼児用カーシートリングとともに乳幼児用カーシート10を支持するための支持面を画定し得る。ラッチは、第1のカーシートアンカー202’から離間しかつ分離されているアクチュエータ124(
図10にラベル付けされている)によって作動させられ得る。
【0056】
図12及び
図13を引き続き参照すると、少なくとも1つの脚206’は、少なくとも1つの脚206’が少なくとも1つの展開位置(
図8に示す)と収納位置(
図9に示す)との間で移動可能であるように、カーシート本体100に結合されている。少なくとも1つの展開位置では、少なくとも1つの脚206’は、乳幼児用カーシート10の前側端部112のシートパン306に向かう回転を制限又は完全に防止するように、車両シートのシートパン306(
図4に示す)に係合するように位置決めされている。更に、少なくとも1つの展開位置では、少なくとも1つの脚206’は、底面110及び前側端部112のうちの一方又は両方を越えて延在する。収納位置では、少なくとも1つの脚206’は、少なくとも1つの脚206’が少なくとも1つの展開位置にあるときよりも少なく前側端部112及び底面110のうちの一方又は両方を越えて延在し、いくつかの例では、前側端部112及び底面110のうちの一方又は両方を越えて延在しない。上で考察されたように、第1のレール120及び第2のレール122を有する例示的な乳幼児用カーシートでは、少なくとも1つの脚206’は、少なくとも1つの脚206’が収納位置にあるときに、第1のレール120と第2のレール122との間に位置決めされ得る。
【0057】
少なくとも1つの脚206’は、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’のうちの一方又は両方の移動が、少なくとも1つの脚206’を1)カーシート本体100並びに2)第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’のうちの一方又は両方の、両方に対して移動させるように、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’のうちの少なくとも1つに結合されている。以下で更に説明されるように、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’のうちの一方又は両方の移動は、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’のうちの一方又は両方の移動とは異なる、少なくとも1つの脚206’の移動を引き起こす。少なくとも1つの脚206’は、少なくとも1つの脚206’が第1のアンカー202’及び第2のアンカー204’と接触しないように、第1のアンカー202’及び第2のアンカー204’の内面202c及び204cから内側に離間し得る。いくつかの例では、少なくとも1つの脚206’は、第1のカーシートアンカー202’と第2のカーシートアンカー204’との間の空間210に出入りするように移動するように構成され得る。
【0058】
様々な例では、少なくとも1つの脚206’は、回転及び/又は並進及び/又は伸縮及び/又は任意の他の好適な様式で移動するように構成され得る。図は、少なくとも1つの脚206’をカーシート本体100に結合する1つの例示的な様式を示している。この例では、少なくとも1つの脚206’は、第1の回転軸A
R1を中心に回転するように構成されている。少なくとも1つの脚206’は自由端部206bを有し、自由端部206bは、少なくとも1つの脚206’が収納位置から少なくとも1つの展開位置に向かって遷移するにつれて、収納位置から下方にかつ前側端部112から向かうように(すなわち、左側が子供の左腕に隣接しているシート10’の左側から右側の方向に従って見たときに時計回りに)回転するように構成されている。したがって、少なくとも1つの脚206’は、
図10~
図7Fの少なくとも1つの脚206の方向とは反対の方向に、収納位置から少なくとも1つの展開位置に向かって回転するように構成されている。自由端部206bは、自由端部206bが少なくとも1つの展開位置から収納位置に向かって遷移するにつれて、前側端部112から離れるようにかつ上方に(すなわち、左側が子供の左腕に隣接しているシート10’の左側から右側の方向に従って見たときに反時計回りに)回転するように構成されている。
【0059】
少なくとも1つの脚206’は、カーシート本体100に結合されている第1の端部206aと、第1の端部206aの反対側の第2の端部206bと、を有し得る。第2の端部206bは、カーシート本体100に取り付けられていない自由端部である。いくつかの例では、少なくとも1つの脚206’は、自由端部206bを画定する「u」字形状の底部を有する「u」字形状を有するように形成されたチューブを備え得るが、少なくとも1つの脚206’は任意の他の好適な形状を有し得ることが理解されよう。第1の端部206aは、カーシート本体100の下側端部104に回転可能に結合され得る。例えば、第1の端部206aは、少なくとも1つのシャフト208によってカーシート本体100に結合され得る。少なくとも1つの脚206’は、少なくとも1つの展開位置と収納位置との間で第1の回転軸AR1を中心に枢動するように構成され得る。第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’、並びに結果的に少なくとも1つのシャフト208の回転は、少なくとも1つの脚206’の回転を引き起こし得る。しかしながら、少なくとも1つの脚206’は、少なくとも1つのシャフト208並びに第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’とは異なる速度でかつ/又は異なる方向に沿って回転するように構成され得る。したがって、少なくとも1つの脚206’の回転運動は、少なくとも1つのシャフト208並びに第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の回転運動とは異なり得る。いくつかの例では、アンカーアセンブリ200’は、脚206’の回転を少なくとも1つのシャフト208並びに第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の回転とは異なるものにするギヤを備え得る。
【0060】
例えば、アンカーアセンブリ200’は、第3の方向D3に沿って互いからオフセットされる2対のギヤなど、少なくとも1対のギヤを備え得る。ギヤの各対は駆動ギヤ220を備え、駆動ギヤ220は、その回転が駆動ギヤ220の対応する回転を引き起こすように、少なくとも1つのシャフト208又は第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’のうちの一方に回転可能に固定されている。ギヤの各対は、駆動ギヤ220の歯と係合する歯を有する従動ギヤ222を備え得る。従動ギヤ222は、従動ギヤ222の回転が少なくとも1つの脚206’の対応する回転を引き起こすように、少なくとも1つの脚206’に回転可能に固定され得る。いくつかの例では、従動ギヤ222は、駆動ギヤ220よりも大きい直径、及び駆動ギヤ220よりも多くの歯を有し得る。結果として、駆動ギヤ220は、駆動ギヤ220よりも遅い速度で回転するように従動ギヤ222を駆動し得る。第1のギヤ220及び第2のギヤ222の各対は、ギヤハウジング224内に収容され得る。他の例では、従動ギヤ222は、駆動ギヤ220と同じ又はそれよりも小さい直径、及び駆動ギヤ220と同じ又はそれよりも少ない歯を有し得る。
【0061】
図は、単一の脚206’を有する乳幼児用カーシートの一例を示しているが、代替例では、乳幼児用カーシートは2つ以上の脚を有し得ることが理解されよう。例えば、乳幼児用カーシートは、第3の方向D3に沿って互いからオフセットされる第1及び第2の脚を有し得る。脚の第1のものは、第1のカーシートアンカー202’の移動が第1のカーシートアンカー202’に対して第1の脚を移動させるように第1のカーシートアンカー202’に結合され得、脚の第2のものは、第2のカーシートアンカー204’の移動が第2のカーシートアンカー204’に対して第2の脚を移動させるように第2のカーシートアンカー204’に結合され得る。
【0062】
次に
図14A~
図14Dに目を向けると、第2のカーシートアンカー204’及び脚206’の各々の動きの範囲が示されている。第1のカーシートアンカー202’の動きの範囲は、第2のカーシートアンカー204’の動きの範囲と実質的に同一であり得ることが理解されよう。
図14Aでは、第2のカーシートアンカー204’は格納位置に示されており、脚206’は収納位置に示されている。
図14B~
図14Dでは、第2のカーシートアンカー204’は、複数の異なる延出位置に示されている。第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’は、ある車両から別の車両への車両アンカー302の位置における変動を考慮するために、異なる延出位置間で移動可能であり得る。
【0063】
各カーシートアンカー202’及び204’は、
図14Aの格納位置から各延出位置に移動するように構成されており、各延出位置におけるアンカー軸A
Aは、格納位置におけるアンカー軸A
Aから角度αだけオフセットされている。
図14B~
図14Dは、3つの異なる延出位置を示しており、各連続する図において角度αが増加している。少なくとも1つの脚206’は、
図14Aの収納位置から延出位置に移動するように構成されており、少なくとも1つの脚206’は、車両シート300のシートパン306と係合する。第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’のうちの一方又は両方の移動により、少なくとも1つの脚206’は第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’のうちの一方又は両方に対して移動する。しかしながら、乳幼児用カーシート10’は、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’のうちの一方又は両方の移動が脚206’の等しい移動を引き起こさないように構成されている。いくつかの例では、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の任意の移動は、その移動が比較的小さい場合であっても、少なくとも1つの脚206’の少なくともある移動を引き起こす。換言すると、そのような例では、少なくとも1つの脚206’は、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の全範囲の移動中に移動する。
【0064】
第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’は、それらが格納位置から少なくとも1つの延出位置に向かって遷移するときに、第1の軌道又は経路に従い得る。少なくとも1つの脚206’は、少なくとも1つの脚206’が収納位置から少なくとも1つの展開位置に遷移するときに、第2の軌道又は経路に従い得る。第1及び第2の軌道又は経路は、
図14A~
図14Dに示すように、互いに異なり得る。第1及び第2の軌道又は経路は、異なる弧に従い得る。第1及び第2の軌道又は経路は、異なる長さを有し得る。いくつかの例では、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’は、少なくとも1つの脚206’が移動する方向とは反対の方向に移動し得る。第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の自由端部202b及び204bは、格納位置から少なくとも1つの延出位置の最も遠い位置までの第1の距離を移動し得、少なくとも1つの脚206’の自由端部は、収納位置から少なくとも1つの展開位置の最も遠い位置までの第2の距離を移動し得、第2の距離は第1の距離未満である。
【0065】
図14A~
図14Dに見ることができるように、少なくとも1つの脚206’は、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’並びにシート本体100の両方に対して移動する。少なくとも1つの脚206’と第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’のうちの一方又は両方との間の相対的な移動は、少なくとも1つの脚206’が、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’が少なくとも1つの延出位置に移動させられたときに車両シート300のシートパン306に対して正確に位置決めされることを可能にする。
【0066】
次に
図15及び
図16に目を向けると、カーシートアンカー202’及び204’のうちの一方又は両方を実装するために使用され得るカーシートアンカー400の一例が示されている。カーシートアンカー400は、ハウジング401及びハウジング401内に配設されたラッチ402を備える。ラッチ402は、車両シート300(
図11を参照)の屈曲部304(
図11を参照)に配設された車両アンカー302(
図11を参照)をその中に受容するように構成されている凹部404を画定する。ラッチ402は、凹部404を画定するプレートであり得る。ラッチ402は、金属又は他の好適な剛性材料から形成され得る。ラッチ402は、枢動軸A
Pを中心としてハウジング401に対して枢動可能であり得る。枢動軸A
Pは、第3の方向D
3に沿って延在し得る。ラッチ402は、車両アンカー302を受容するようにロック状態に向かう第1の方向に、かつ車両アンカー302との係合から後退するようにロック解除状態への第2の方向に枢動するように構成され得る。カーシートアンカー400は、ラッチ402をロック解除状態に向かって付勢するように構成されている少なくとも1つの付勢部材406を備え得る。付勢部材406は、ばね、弾性材料、可撓性フィンガ、又は他の好適な付勢部材であり得る。ばね406は、枢動軸A
Pを中心に配設され得るが、ばねは他の方法で配設することができる。
【0067】
カーシートアンカー400は、ラッチ402に係合し、かつラッチ402に対して並進してラッチ402をロック状態とロック解除状態との間で遷移させるように構成されている、シャトル408を備え得る。シャトル408は、ハウジング401及びラッチ402に対して、かつカーシートアンカー400の軸AAに沿って並進するように構成され得る。一例では、シャトル408は、ラッチ402に係合するように構成されている斜面410を有し得、その結果、ラッチ402は斜面410に沿ってスライドし、それによって、ラッチ402をロック状態からロック解除状態に遷移させる。カーシートアンカー400は、シャトル408をロック状態に向けて付勢するように構成されている少なくとも1つの付勢部材409を備え得る。付勢部材406は、ばね、弾性材料、可撓性フィンガ、又は他の好適な付勢部材であり得る。
【0068】
シャトル408は、アクチュエータ124の少なくとも1つのリンク144によって作動させられ得る(例えば、移動させられ得る)。少なくとも1つのリンク144の各々は、図示のようなケーブル、若しくはバンド、ロッド、バー、又は任意の他の好適なリンクを備え得る。ケーブルは、スリーブ144a及びスリーブ144a内で並進可能なワイヤ144bを備え得る。ワイヤ144bは、ワイヤ144bの移動がラッチ402の移動を引き起こすように、アンカー400に取り付けられ得る。スリーブ144aの一部分は、ワイヤ144bがスリーブ144a内で移動することを可能にするように、アンカー400のハウジング401に対して位置的に固定され得る。ケーブルは、カーシート本体100を通してカーシートアンカー400までルーティングされ得る。ラッチ402は、別の好適な様式で構成され得ることが理解されよう。
【0069】
いくつかの例では、カーシートアンカー400は、カーシートアンカー400がロック状態にあるか又はロック解除状態にあるかを示すように構成されているインジケータを備え得る。インジケータは、カーシートアンカー400がロック状態又はロック解除状態にあるという視覚的、可聴的、又は触覚的な表示を与え得る。インジケータは、アンカー400がロック解除状態にあるときの第1の指標、及びアンカー400がロック状態にあるときの第1の指標とは異なる第2の指標を表示し得る。例えば、カーシートアンカー400は、アンカー400がロック解除状態にあることを示すための第1の指標と、アンカー400がロック状態にあることを示すための第2の指標と、を有する視覚インジケータ412を備え得る。いくつかの例では、第1の指標は、第1の色(例えば、赤)であり得、第2の指標は、第1の色とは異なる第2の色(例えば、緑)であり得る。インジケータ412は、シャトル408上(
図15及び
図16に示すように)又はラッチ402上に配設され得、アンカー400のハウジング401は、
図17に示すように、インジケータ412をそれを通して見ることができる窓414を画定し得る。
【0070】
図17~
図19を参照すると、乳幼児用カーシート10’は、ロック状態とロック解除状態との間でラッチ402を遷移させるように構成されているアクチュエータ124を備え得る。アクチュエータ124は、アクチュエータ124を作動させるために介護者によって係合させられるように構成されている作動面140aを備え得る。一例では、作動面140aは、ハンドル140上に形成され得る。ハンドル140は、
図10に示すように、シートバック108aの下側にカーシート本体100の後側端部114に隣接して配設され得る。代替例では、作動面140aは、ハンドル126上などの別の場所に画定され得る。更に、代替例では、作動面140aは、押しボタン(図示せず)によって画定され得る。
【0071】
乳幼児用カーシート10’は、乳幼児用カーシート10’をフレームに結合するために、スタンドのフレーム、又はベビーカーなどのチャイルドキャリッジに係合するように構成されている少なくとも1つの第2のラッチ150を備え得る。アクチュエータ124は、(1)第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の各々のラッチ402、並びに(2)少なくとも1つの第2のラッチ150の両方を作動させるように構成され得る。アクチュエータ124は、作動面140aと少なくとも1つの第2のラッチ150との間に延在するリンク142を備え得る。リンク142は、作動面140aが介護者によって移動させられたときに、少なくとも1つの第2のラッチ150をラッチ位置とラッチ解除位置との間で移動させるように構成され得る。リンク142は、図示のようなバンド、若しくはケーブル、ロッド、バー、又は任意の他の好適な構成要素であり得る。少なくとも1つの第2のラッチ150は、ラッチ位置に向けて付勢され得る。
【0072】
図17~
図19は、少なくとも1つの第2のラッチ150がフックを備える一例を示している。フックは、
図10に示すように、シートバック108aの下側から下方に延在し得る。フックは、第3の方向D
3に沿って延在する枢動軸A
Pを中心に枢動するように構成され得る。アクチュエータ124は、フックをラッチ位置に向けて付勢するばね又は弾性材料などの付勢部材146を備え得る。この例では、アクチュエータは、アクチュエータが作動させられたときに、リンク142がフックの一部分を移動させ、それによって、フックを枢動軸A
Pを中心にラッチ位置から非ラッチ位置に枢動させるように構成されている。アクチュエータ124は、図示のようにリンク142を引くように構成され得るか、又は代替例ではリンク142を押すように構成され得る。
【0073】
他の例では、少なくとも1つの第2のラッチ150は、少なくとも1つのプランジャ(図示せず)を備え得、各プランジャは、乳幼児用カーシート10’の第1の側面116及び第2の側面118のそれぞれ1つから格納可能に延在するように構成されている。更に他の例では、少なくとも1つの第2のラッチ150は、少なくとも1つのプランジャ又はフック(図示せず)を備え得、各プランジャ又はフックは、第1のハンドルカプラ128及び第2のハンドルカプラ130のそれぞれ1つ内に配設されており、かつバヨネットが第1のハンドルカプラ128及び第2のハンドルカプラ130のそれぞれ1つ内に受容されたときにフレームのバヨネットに係合するように構成されている。
【0074】
アクチュエータ124は、第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の各々のラッチ402をロック状態とロック解除状態との間で遷移させるために、第1の量の力及び/又は第1のストローク長が必要となるように構成され得る。同様に、アクチュエータ124は、少なくとも1つの第2のラッチ150をラッチ位置と非ラッチ位置との間で遷移させるために、第2の量の力及び/又は第2のストローク長が必要となるように構成され得る。第1の力は、第2の力とは異なり得、かつ/又は第1のストローク長は、第2のストローク長とは異なり得る。したがって、アクチュエータ124は、(1)第1のカーシートアンカー202’及び第2のカーシートアンカー204’の各々のラッチ402、並びに(2)少なくとも1つの第2のラッチ150のうちの1つを作動させるために必要な力の量及び/又はストローク長を減少させるように構成されているカプラ148を備え得る。
【0075】
一例では、アクチュエータ124は、カーシートアンカー400のラッチ402に動作可能に連結された第1の端部を有する第1のリンク144(1)と、作動面140aに動作可能に結合された第1の端部を有する第2のリンク144(2)と、を備え得る。カプラ148は、第1のリンク144(1)と第2のリンク144(2)とを互いに結合し得る。カプラ148は、選択方向DSに沿って互いに離間している第1の端部148a及び第2の端部148bを備え得る。第1の端部148aは、カプラ148の第2の端部148bが選択方向DSに垂直であるカプラ枢動軸ACを中心に枢動可能であるように、カーシート本体100に枢動可能に結合され得る。このようにして、カプラ148は、レバーと同様に機能し得る。第1のリンク144(1)の第2の端部及び第2のリンク144(2)の第2の端部は、カプラ148に取り付けられている。第1のリンク144(1)の第2の端部及び第2のリンク144(2)の第2の端部は、第1のリンク144(1)の第2の端部の端部が選択方向DSに沿ってカプラ枢動軸ACと第2のリンク144(2)の第2の端部との間で離間されているように取り付けられ得る。第1のリンク144(1)及び第2のリンク144(2)の第2の端部間の距離は、所望の量の力及び/又はストローク長の減少を達成するように選択され得る。
【0076】
図20~
図22に目を向けると、いくつかの例では、アクチュエータ124(
図17にラベル付けされている)は、アクチュエータ124の不注意な作動を防止するように構成されているアクチュエータロック152を備え得る。例えば、アクチュエータロック152は、作動面140aを解放可能にロックして、カーシート本体100に対する作動面140aの移動を防止し得る。アクチュエータロック152は、作動面140aが移動させられるのを防ぐロック位置(
図21)と、作動面140aが移動させられるのを可能にするロック解除位置(
図22)との間で移動可能であり得る。一例では、アクチュエータロック152は、可動突起を画定し得、カーシート本体100は、アクチュエータロック152を受容するように構成されている開口部154を画定し得る。アクチュエータロック152は、アクチュエータロック152が開口部154に受容されたときにロック位置にあり、アクチュエータロック152が開口部154から取り外されたときにロック解除位置にあり得る。
図22において、作動面152は開口部154から取り外されており、作動面140aは
図21に示すその位置に対して上方に並進させられていることに留意されたい。アクチュエータロック152は、アクチュエータロック152がロック位置に遷移させられたときに、作動面140aが移動する方向から角度的にオフセット(例えば、垂直に)された方向に沿って、開口部154内に受容され得る。
【0077】
次に
図23及び24を参照すると、乳幼児用カーシート10、10’は、ベビーカー(図示せず)の乳幼児用カーシートリング500によって支持されるように構成され得る。
図23及び
図24は、リング500がフレーム502と、フレーム502をベビーカーのフレームに取り外し可能に結合するように構成されている少なくともカプラ504と、を有するアダプタである一例を示している。代替例では、リング500は、ベビーカーのフレームに固定的に結合され得る。フレーム502は、開口部506を取り囲む少なくとも1つのチューブ又はバーから形成されて、開口部506の周りに閉鎖した形状又は部分的に閉鎖した形状を画定し得る。開口部506は、乳幼児用カーシート10、10’の上側端部102がフレーム502の上方に置かれるように、乳幼児用カーシート10、10’の下側端部104を受容しかつ支持するようなサイズ及び形状にされ得る。開口部506は、下側端部104の形状に適合し得る。別の言い方をすれば、下側端部104は、開口部506内に受容されるようなサイズ及び形状にされ得、開口部506の形状に適合し得る。
【0078】
第1のカーシートアンカー202、202’の第1の端部202a及び第2のカーシートアンカー204、204’の第1の端部204aは、乳幼児用カーシート10、10’がリング500によって支持されたときに、第1の端部202a及び204aが開口部506内に受容されるように内側に凹み得る。第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーの肩部202e及び204eは、リング500の開口部506内への乳幼児用カーシート10、10’の挿入距離を制限するように、乳幼児用カーシートリング500のフレーム502に寄りかかるように構成され得る。したがって、リング500は、乳幼児用カーシート10、10’を肩部202e及び204eに支持し得る。
【0079】
いくつかの例では、リング500は、フレーム502から開口部506内に延在する突起508を備え得る。突起508は、乳幼児用カーシート10、10’をリング500に解放可能にロックするように、乳幼児用カーシアー10、10’の少なくとも1つのシャフト208に係合するように構成され得る。突起508は、乳幼児用カーシート10、10’の前側端部112で、シャフト208とカーシート本体100との間の少なくとも1つのシャフト208に係合し得る。乳幼児用カーシート10、10’の後側端部114にある少なくとも1つの第2のラッチ150は、乳幼児用カーシート10、10’の後側端部114をフレーム502に解放可能にロックするように、リング500のフレーム502に係合し得る。
【0080】
次に
図25~
図31を参照すると、カーシートアンカー202、202’及び204、204’を格納位置に保持するための様々な例示的な実施形態が示されている。本明細書で使用される場合、保持部材を介して「保持する」又は「保持可能」であることは、アンカー202、202’及び204、204’を静的格納位置に維持し、それらのそれぞれの静的位置の方向にアンカー202、202’及び204、204’を付勢し、かつ/又はそれらのそれぞれの格納位置から離れた方向のアンカー202、202’及び204、204’の移動に対抗する、アンカー202、202’及び204、204’に対する任意のタイプの物理的影響を加えること若しくは適用することとして定義され得る。以下の例示的な保持実施形態を参照して考察されるように、アンカー202、202’及び204、204’は、保持部材を介して支えられた、解放可能にロックされた、かつ/又はそれらのそれぞれの格納位置内若しくは格納位置に向かって付勢されたいずれかであり得る。
【0081】
図25~
図31では、第1のカーシートアンカー202、202’のみが示されている。第2のカーシートアンカー204、204’は示されていないが、アンカー204、204’は、以下の段落を通してアンカー202、202’に関して説明されるのと同じ様式で格納位置に保持され得ることを理解されたい。
図25~
図31の各々では、カーシートアンカーは、格納位置にあるときにポケット132内に受容されているように示されている。しかしながら、ポケット132がない構成が本明細書において想定される。そのような構成では、カーシートアンカー202、202’は、単にカーシート本体100の表面と接触するように引き込まれたときに格納位置に位置決めされることとなる。
【0082】
次に
図25を具体的に参照すると、カーシートアンカー202、202’を格納位置に保持するための第1の例示的な機構が示されている。ここでは、カーシートアンカー202、202’は、格納位置まで回転させられており、この場合は突起である保持部材602を介して比較的静的な位置に支えられていることが示されている。
図25に示す実施形態では、突出602は、アンカー202、202’の自由端部202bに近接する主面603でポケット132内に位置決めされているが、突出602は、表面603の長さに沿った任意の場所、及び表面603に相対的に直交して延びる表面605に位置決めされ得る。ここでの突起602は剛性であり、ポケット132の保持領域604内のアンカー202、202’に摩擦的に嵌合するように作用する。図示のように、突起602は、第1の傾斜面606及び第2の傾斜面608を有し得、第1の傾斜面606の傾斜は、より急な傾き(おそらく90°と同じくらいであり得る)を含む第2の傾斜面608と比較して緩やかであるか又はそれほど傾いていない。これらのそれぞれの傾斜を介して、アンカー202、202’は、ポケット132の保持領域604内の完全な格納位置に向けて、第1の傾斜面606の上で制限された摩擦抵抗で回転させられ得、一方、様々な延出位置に向けて第2の傾斜面608の上で逆に回転させられたときに、より大きい抵抗に遭遇し得る。実際、アンカー202、202’が格納位置に向けて回転させられ、緩やかな傾斜面606の上を通過するとき、ユーザは、(アンカーの剛性及びカーシートシェル100への取り付けによって引き起こされるような)表面603に向かうアンカーの自然な付勢を比較的容易に克服することができるはずである。しかしながら、延出位置に向けて反対方向に回転させられたとき、アンカー202、202’を上方に、かつより急な傾斜面608の上に移動させるために、ユーザからのより多くの力が必要とされることとなる。このようにして、カーシートアンカー200、202’は、格納位置に保持又はロックされる。もちろん、
図25に示すものとは異なる形状の構成も本明細書において企図される。突起602の両側に同様に傾斜面を有する構成、又は単なる半球バンプさえも、それらがアンカー202、202’の格納位置からの移動を阻害するのであれば、保持部材602としても十分であり得る。傾斜の差及び/又は格納位置に向かって回転しかつ格納位置から離れるように回転するのに必要な相対的な力は、本明細書で使用される場合、保持部材とみなされる必要はない。加えて、本明細書で同様に考察される突起は、カーシートアンカー202、202’自体上にも位置決めされ得、アンカーは、ポケット132の保持領域604内の凹部エリア内に移動し、突起は、凹部の壁と作用して、アンカー202、202’を保持位置に摩擦的に保持する。
【0083】
次に
図26及び
図27に目を向けると、カーシートアンカー202、202’を格納位置に保持するための更なる例示的な機構が示されている。ここで再び、カーシートアンカー202、202’は、格納位置まで回転させられており、この場合は押し下げ可能な突起である保持部材602を介して比較的静的な位置に支えられていることが示されている。
図26及び
図27に示すような実施形態では、押し下げ可能な突起602は、表面605でアンカー202、202’の自由端部202bに近接するポケット132内に位置決めされているが、押し下げ可能な突起602は、表面603の長さに沿った(かつその中に押し下げ可能である)任意の場所にも位置決めされ得る。カーシートアンカー202、202’がポケット132に入り、完全に格納位置に向けて回転させられると、カーシートアンカー202、202’は上を通過し、押し下げ可能な突起602を押し下げる。この窪みは、もちろん、第2の傾斜面608と比較して更に緩やかな第1の傾斜面606によって支援されている。カーシートアンカー202、202’が第1の傾斜面606を通り越して移動させられたとき、ばね又は弾性材料などの付勢部材610は、押し下げ可能な突起602をポケット132の空洞内の延出位置に付勢して戻し、押し下げ可能な突起を位置決めして、アンカーが延出されたアンカー位置に向かって戻る経路をブロックする。ユーザは、アンカー202、202’を延出位置に向けて突起602を通り越して回転させるために、アンカー202、202’を移動させるときに押し下げ可能な突起602を手動で押し下げるか、又は少なくともより多くの力を加えなければならない場合がある。しかしながら、
図25を参照して上述したように、傾斜の差又は必要な力が存在するかどうかにかかわらず、アンカー202、202’の格納位置からの移動を阻害する押し下げ可能な突起602の任意の形状又は構成が本明細書で企図されている。このようにして、カーシートアンカー200、202’は格納位置に保持又はロックされる。
【0084】
様々な付勢構成が使用されて、押し下げ可能な突起602は付勢され得る。1つのそのような構成では、乳幼児用カーシートは、
図26に示すような「枢動キャッチ」612を含み、これは、押し下げ可能な突起602及び付勢部材610を含む。ここでは、押し下げ可能な突起602は点614でカーシート本体100に枢動可能に固定されており、付勢部材610は、カーシート本体100の開口部を通り出てポケット132内に押し下げ可能な突起の少なくとも一部分を回転的に付勢するように位置決めされている。別のそのような構成では、乳幼児用カーシートは、
図27に示すような「プランジャキャッチ」616を含み、これは、押し下げ可能な突起602及び付勢部材610を含む。ここでは、押し下げ可能な突起602は、再び、カーシート本体100の開口部を通じてポケット132内に少なくとも部分的に付勢され、付勢は、付勢部材610によって提供される軸方向又は直線力を介して発生する。
【0085】
次に
図28~
図30を参照すると、カーシートアンカー202、202’は、保持部材602によって提供される一貫した付勢力を介して格納位置に保持可能であり得る。これらの例示的な実施形態では、保持部材は、ばね又は他の弾性材料などの付勢部材である。
図28に示すように、保持部材は、シャフト208に結合されているアンカー202、202’の端部202aに近接して位置決めされたねじりばね602であり得る。このような実施形態では、ねじりばね602は、カーシート本体100及びアンカー202、202’の両方に付着されて、アンカー202、202’の自由端部202bを格納位置に向けて回転的に付勢する。カーシートアンカー202、202’を延出位置に向けて回転させるために、ユーザは、この付勢を克服しなければならないこととなる。ねじりばね602によって生成される回転力を介して、アンカー202、202’の格納位置はアンカー202、202’の静止位置でもあり、このようにして、アンカー202、202’は格納位置に保持される。
【0086】
同様に、
図29a、
図29b、及び
図30に示すように、引張ばね又は圧縮ばねが保持部材602として使用されて、アンカー202、202’の自由端部202bを格納位置に向けて回転的に付勢し得る。
図29a及び
図29bの実施形態では、引張ばね602は、取り付け点618でカーシート本体100に付着されており、取り付け点620でアンカー203、202’に付着されている。この構成は、「オーバセンタ」機構を形成し、それによって、アンカー202、202’は、アンカー202、202’の回転角度に応じて、格納位置又は延出位置に向けて回転的に付勢される。例えば、
図29aに示すような完全に延出された位置から開始すると、引張ばね602は、アンカー202、202’の枢動軸208の第1の側(すなわち、下方)に位置決めされていることが示されている。このように位置決めされたとき、引張ばね602は、アンカー202、202’に引き付勢を及ぼし、アンカー202、202’は、アンカー202、202’を完全に延出された位置から移動させるためにユーザによって克服されなければならない。ユーザがアンカー202、202’を完全に延出された位置から回転させると、ばね602は延出し、アンカー202、202’とともに回転する。ばね602がアンカー202、202’の枢動軸208に到達して通過する点まで回転したとき、ばね602の付勢力は、本質的に、アンカー202、202’を完全に延出された位置に向けて引くことから、アンカー202、202’を格納位置に向けて引くことに切り替わる。
図29bに示すように、完全に格納された位置にあるとき、ユーザは、引張ばね602の付勢力を克服して、アンカー202、202’を格納位置から移動させなければならない。このようにして、アンカー202、202’は格納位置に保持される。枢動軸を横切ってある位置から別の位置に移動させるためには、アンカー202、202’の端部202a内に開口部が存在して、ばねがそこを通って回転的に移動することができる隙間を可能にする必要があり得ることに留意されたい。加えて、この例示的な構成は、アンカー端部202aに近接する取り付け点620の位置決めを含むが、引張ばね602をアンカー202、202’の長さに沿った任意の場所(アンカー202、202’の内部又は外部)に付着することも本明細書で企図されている。
【0087】
図30に示すように、圧縮ばね602は、アンカー延在部622と内部カーシート部材624(フランジ、シェルフ、又はカーシート本体100の内部の任意の他の静的構成要素など)との間に配設され得る。アンカー延在部622は、端部202aに近接するアンカーエリアから延在するように位置決めされ得る。このような構成は、アンカー202、202’の自由端部202bを格納位置に向けて回転させる付勢を生成し、ユーザは、カーシートアンカー202、202’を延出位置に向けて移動させるために、この付勢を克服することを強いられる。ここで再び、
図29a及び
図29bの引張ばねの実施形態と
図30の圧縮ばねの実施形態との両方において、アンカー202、202’の格納位置はアンカー202、202’の静止位置でもあり、このようにして、アンカー202、202’は格納位置に保持される。
【0088】
次に
図31を参照すると、カーシートアンカー202、202’を格納位置に保持するための追加の例示的な実施形態が示されている。更に再び、カーシートアンカー202、202’は、格納位置まで回転させられており、この場合は磁石である保持部材602によって比較的静的な位置に支えられていることが示されている。
図30に示すような実施形態では、磁石602はポケット132の内壁面626でアンカー202、202’の自由端部202bに近接して位置決めされているが、磁石602は、表面605、表面603の長さに沿った任意の場所、又はアンカー202、202’自体の表面にも位置決めされ得る。磁石602がポケット132の任意の表面に位置する場合、対応する金属本体628は、所望の格納位置にあるときに磁石602と整列するように、アンカー220、221の表面に位置決めされ得る。同様に、磁石602がアンカー202、202’の表面に位置する場合、金属本体は、ポケット132の対応する表面に位置決めされ得る。カーシートアンカー202、202’を格納位置から延出位置に向けて回転させるために、ユーザは、磁石602の力を克服しなければならないこととなる。このようにして、カーシートアンカー200、202’は格納位置に保持又はロックされる。
【0089】
図に示す例及び実施形態の図示及び説明は、例示的な目的のためだけのものであり、本開示を限定するものと解釈されるべきではないことに留意されたい。当業者は、本開示が様々な実施形態を企図することを理解するであろう。加えて、上記の例及び実施形態とともに上記の概念は、単独で、又は上記の他の例及び実施形態のうちのいずれかと組み合わせて採用され得ることを理解されたい。1つの図示の実施形態に関して上述された様々な代替例及び実施形態は、別段の指示がない限り、本明細書に記載される全ての例及び実施形態に適用することができることを更に理解されたい。
【0090】
別段に明記しない限り、各数値及び範囲は、単語「約」、「およそ」、又は「実質的に」が値又は範囲の前にあるかのように近似的であると解釈されるべきである。「約」、「およそ」、及び「実質的に」という用語は、別段に記載しない限り、指定された値の15パーセント以内の範囲を説明するものとして理解され得る。
【0091】
とりわけ、「し得る(can)」、「し得る(could)」、「し得る(might)」、「し得る(may)」、及び「など(e.g.)」などの本明細書で使用される条件付きの言い回しは、別段に明記されない限り、又は使用される文脈内で別様に理解されない限り、一般に、特定の実施形態が特定の特徴、要素、及び/又はステップを含む一方で、他の実施形態は、それらを含まないことを伝えることを意図している。したがって、そのような条件付きの言い回しは、一般に、特徴、要素、及び/又はステップがいかなる形でも1つ以上の実施形態に対して必要であること、又は1つ以上の実施形態が、著者の入力若しくは誘導の有無にかかわらず、これらの特徴、要素、及び/若しくはステップが任意の特定の実施形態に含まれるか若しくは任意の特定の実施形態で実行されるべきであるかを決定するための論理を必然的に含むことを示唆することを意図するものではない。「備える(comprising)」、「含む(including)」、及び「有する(having)」などの用語は同義語であり、オープンエンド方式で包括的に使用されており、追加の要素、特徴、行為、及び動作などを除外しない。
【0092】
特定の例示的な実施形態が記載されているが、これらの実施形態は単なる例として提示されており、本明細書に開示される本発明の範囲を限定することを意図するものではない。したがって、前述の説明のいずれも、任意の特定の特徴、特性、ステップ、モジュール、又はブロックが必要又は不可欠であることを示唆することを意図しない。実際、本明細書に記載された新規の方法及びシステムは、様々な他の形態で具現化され得、更に、本明細書に記載された方法及びシステムの形態における様々な省略、置換、及び変更は、本明細書に開示される本発明の趣旨から逸脱することなく行われ得る。添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物は、本明細書に開示される本発明の特定の範囲及び趣旨内に収まるような形態又は修正を網羅することが意図されている。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳幼児用カーシートであって、
子供のための座面を画定するカーシート本体と、
第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーであって、各々が車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されており、各々が前記カーシート本体に結合されており、かつ各々が格納位置と少なくとも1つの延出位置との間で前記カーシート本体に対して移動するように構成されている、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーと、
少なくとも1つの脚であって、前記少なくとも1つの脚は、前記格納位置と前記少なくとも1つの延出位置との間の前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動が、前記少なくとも1つの脚
を前記カーシート本体、並び
に収納位置と少なくとも1つの展開位置との間の前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方に対して移動させるように、前記カーシート本体に結合されている、少なくとも1つの脚と、を備え、前記少なくとも1つの脚が、前記少なくとも1つの展開位置で前記車両シートのシートパンに係合するように位置決めされている、乳幼児用カーシート。
【請求項2】
前記乳幼児用カーシートは、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動が、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動とは異なる前記少なくとも1つの脚の移動を引き起こすように構成されている、請求項1に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項3】
前記カーシート本体が、前記カーシート本体の下側端部及び前側端部のうちの一方又は両方内に延在する凹部を前記カーシート本体に画定し、
前記少なくとも1つの脚は、前記少なくとも1つの脚が前記収納位置にあるときに前記凹部内に受容されるように構成されており、
前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーの各々は、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーが前記格納位置にあるときに前記凹部から外側に配設されている、請求項1に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項4】
前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーが、前記第1のカーシートアンカーと前記第2のカーシートアンカーとの間に空間を画定するように互いに離間しており、前記少なくとも1つの脚が、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーに対して前記空間内で並進するように構成されている、請求項1に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項5】
前記乳幼児用カーシートは、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方が、前記少なくとも1つの延出位置のうちの第1のものに移動するとき、前記少なくとも1つの脚が第1の距離を移動し、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの前記一方又は両方が、前記少なくとも1つの延出位置のうちの前記第1のものから前記少なくとも1つの延出位置のうちの第2のものに移動するとき、前記少なくとも1つの脚が前記第1の距離未満の第2の距離を移動するか又は全く移動しないように構成されている、請求項1に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項6】
前記乳幼児用カーシートは、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方が、第1の位置から第2の位置までの第1の距離を移動し、それによって、前記少なくとも1つの脚を前記第1の距離未満の第2の距離移動させるように構成されている、請求項1に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項7】
前記少なくとも1つの格納可能な脚が、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの少なくとも一方が回転する方向とは反対の方向に回転するように構成されている、請求項1に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項8】
前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方を前記カーシート本体に結合する少なくとも1つのシャフトと、
前記少なくとも1つのシャフトに回転可能に固定された駆動ギヤ、及び前記駆動ギヤに係合しかつ前記少なくとも1つの脚に回転可能に固定されている従動ギヤを有する、1対のギヤと、を備え、前記格納位置と前記延出位置との間の前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方又は両方の移動が、前記駆動ギヤに、前記少なくとも1つの脚を収納位置と少なくとも1つの展開位置との間で移動させるように前記従動ギヤを駆動させる、
請求項1に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項9】
前記従動ギヤが、前記駆動ギヤよりも大きい直径を有する、請求項8に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項10】
乳幼児用カーシートであって、
子供のための座面を画定するカーシート本体と、
第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーであって、各々が車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されているラッチを有し、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーの各々が、前記カーシート本体に結合されている、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーと、
スタンド又はチャイルドキャリッジのフレームに係合して、前記乳幼児用カーシートを前記フレームに結合するように構成されている、少なくとも1つの第2のラッチと、
前記第1のカーシートアンカーの前記ラッチ、前記第2のカーシートアンカーの前記ラッチ、及び前記少なくとも1つの第2のラッチを作動させるように構成されているアクチュエータと、を備える、乳幼児用カーシート。
【請求項11】
前記少なくとも1つの第2のラッチが、前記乳幼児用カーシートのシートバックから下方に突出するフックを備える、請求項
10に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項12】
前記アクチュエータが、前記乳幼児用カーシートのシートバックの下側に、前記カーシート本体の後側端部に隣接して配設されているハンドルを備える、請求項
10に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項13】
第1のリンクであって、前記第1のリンクの移動が前記ラッチをロック位置とロック解除位置との間で移動させるように、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方の前記ラッチに動作可能に取り付けられている、第1のリンクと、
第2のリンクであって、アクチュエータの作動面の移動が前記第2のリンクの移動を引き起こすように、前記作動面に動作可能に取り付けられている、第2のリンクと、
前記第1のリンク及び前記第2のリンクを互いに結合するカプラであって、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの前記一方のラッチを作動させるために必要な力の量、ストローク長、又は前記力の量及び前記ストローク長の両方を減少させるように構成されているカプラと、を備える、請求項
10に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項14】
前記カプラが、選択方向に沿って互いに離間している第1の端部及び第2の端部を備え、前記第1の端部は、前記カプラの前記第2の端部がカプラ枢動軸を中心に枢動可能であるように、前記カーシート本体に枢動可能に結合されている、請求項
13に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項15】
前記第1のリンクの端部及び前記第2のリンクの端部は、前記第1のリンクの前記端部が前記カプラ枢動軸と前記第2のリンクの前記端部との間で離間されているように前記カプラに取り付けられている、請求項
14に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項16】
乳幼児用カーシートであって、
子供のための座面を画定するカーシート本体と、
第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーであって、各々が車両シートのアンカーに解放可能にロックされるように構成されているラッチを有し、かつ各々が前記カーシート本体に結合されている、第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーと、
前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの少なくとも一方の前記ラッチを作動させるようにユーザによって係合させられるように構成されている作動面を有するアクチュエータと、
第1のリンクであって、前記第1のリンクの移動が前記ラッチをロック位置とロック解除位置との間で移動させるように、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの一方の前記ラッチに動作可能に取り付けられている、第1のリンクと、
第2のリンクであって、前記作動面の移動が前記第2のリンクの移動を引き起こすように前記作動面に動作可能に取り付けられている、第2のリンクと、
前記第1のリンク及び前記第2のリンクを互いに結合するカプラであって、前記第1のカーシートアンカー及び前記第2のカーシートアンカーのうちの前記一方の前記ラッチを作動させるために必要な力の量、ストローク長、又は前記力の量及び前記ストローク長の両方を減少させるように構成されている、カプラと、を備える、乳幼児用カーシート。
【請求項17】
前記第1のリンク及び前記第2のリンクの各々が、ケーブルである、請求項
16に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項18】
前記アクチュエータが、前記乳幼児用カーシートのシートバックの下側に、前記カーシート本体の後側端部に隣接して配設されているハンドルを備える、請求項
16に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項19】
前記カプラが、選択方向に沿って互いに離間している第1の端部及び第2の端部を備え、前記第1の端部は、前記カプラの前記第2の端部が、カプラ枢動軸を中心に枢動可能であるように、前記カーシート本体に枢動可能に結合されている、請求項
16に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項20】
前記第1のリンクの端部及び前記第2のリンクの端部は、前記第1のリンクの前記端部が、前記カプラ枢動軸と前記第2のリンクの前記端部との間で離間されているように前記カプラに取り付けられている、請求項
19に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項21】
乳幼児用カーシートであって、
子供のための座面を画定するカーシート本体と、
前記カーシート本体に結合された少なくとも1つのカーシートアンカーであって、前記少なくとも1つのカーシートアンカーが、格納位置と少なくとも1つの延出位置との間で前記カーシート本体に対して移動可能である、少なくとも1つのカーシートアンカーと、を備え、
前記少なくとも1つのカーシートアンカーが、少なくとも1つの保持部材を介して前記格納位置に保持可能である、乳幼児用カーシート。
【請求項22】
前記少なくとも1つの保持部材が、前記カーシート本体上に配設されている、請求項
21に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項23】
前記少なくとも1つの保持部材が、少なくとも1つのアンカー上に配設されている、請求項
21に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項24】
前記カーシート本体が、少なくとも1つのポケットを画定し、前記少なくとも1つのアンカーが、前記格納位置にあるときに前記少なくとも1つのポケット内に位置決め可能である、請求項
21に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項25】
前記少なくとも1つのカーシートアンカーが、前記カーシート本体に枢動可能に結合されており、かつ前記格納位置と前記少なくとも1つの延出位置との間で回転可能である、請求項
21に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項26】
前記少なくとも1つの保持部材が、前記少なくとも1つのポケット内に配設された剛性突起である、請求項
24に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項27】
前記少なくとも1つの保持部材が、付勢部材を介して前記少なくとも1つのポケット内の延出位置に付勢され、前記少なくとも1つの保持部材は、前記少なくとも1つのカーシートアンカーが前記少なくとも1つの延出位置から前記格納位置に移動するときに、前記少なくとも1つのカーシートアンカーによって押し下げ可能である、請求項
24に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項28】
前記少なくとも1つの保持部材が、少なくとも1つの付勢部材である、請求項
21に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項29】
前記少なくとも1つのカーシートアンカーが、前記少なくとも1つのカーシートアンカーを前記カーシート本体に結合するシャフトを中心に回転可能であり、前記少なくとも1つの付勢部材が、前記シャフトと前記少なくとも1つのカーシートアンカーとのカップリングに近接して位置決めされて、前記少なくとも1つのアンカーを前記格納位置に向けて付勢する、少なくとも1つのねじりばねである、請求項
28に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項30】
前記少なくとも1つのカーシートアンカーが、前記シャフトの対向する端部に配設された第1のカーシートアンカー及び第2のカーシートアンカーであり、前記少なくとも1つのねじりばねが、前記シャフトと前記第1のカーシートアンカーとの間のカップリングに近接して位置決めされた第1のねじりばね、及び前記シャフトと前記第2のカーシートアンカーとの間のカップリングに近接して位置決めされた第2のねじりばねである、請求項
29に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項31】
前記少なくとも1つの付勢部材が、前記カーシート本体及び前記少なくとも1つのカーシートアンカーの両方に付着された引張ばねであり、前記引張ばねが、前記少なくとも1つのアンカーを前記格納位置の方向に付勢するように位置決めされている、請求項
28に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項32】
前記少なくとも1つの付勢部材が、前記少なくとも1つの延出位置に向かう移動に対して少なくともカーシートアンカー上に付勢する圧縮ばねである、請求項
28に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項33】
前記少なくとも1つの保持部材が、前記カーシート本体及び前記少なくとも1つのカーシートアンカーのうちの少なくとも一方上に配設された磁石である、請求項
21に記載の乳幼児用カーシート。
【請求項34】
前記少なくとも1つの保持部材が、前記格納位置から前記少なくとも1つの延出位置への前記アンカーの移動に対する抵抗を提供し、前記抵抗は、ユーザが手動力で前記アンカーを前記延出位置に向けて移動させることによって克服可能である、請求項
21に記載の乳幼児用カーシート。
【国際調査報告】