(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-02
(54)【発明の名称】ナルトレキソン組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 31/485 20060101AFI20240126BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20240126BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240126BHJP
A61K 31/593 20060101ALI20240126BHJP
A61K 9/24 20060101ALI20240126BHJP
【FI】
A61K31/485
A61P35/00
A61P43/00 121
A61K31/593
A61K9/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544779
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(85)【翻訳文提出日】2023-09-22
(86)【国際出願番号】 EP2022051619
(87)【国際公開番号】W WO2022157385
(87)【国際公開日】2022-07-28
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519353064
【氏名又は名称】エルディーエヌ ファーマ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フード,フランソワ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA29
4C076AA42
4C076AA53
4C076BB01
4C076BB02
4C076CC27
4C076DD29C
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4C076EE16B
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4C086AA01
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4C086DA16
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4C086MA37
4C086MA41
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4C086MA44
4C086MA52
4C086MA56
4C086MA57
4C086NA05
4C086NA06
4C086NA11
4C086ZB26
4C086ZC75
(57)【要約】
本発明は、第一の有効成分と、第二の有効成分と、を含むシングルユニット型経口用量医薬組成物であり、第一の有効成分は、食道からその先の消化管での吸収のためであり;第二の有効成分は、口腔での吸収のためであり;第一の有効成分は、0.01~10mgの量のナルトレキソンであり、第二の有効成分は、80~200μgの量のカルシトリオールである。該医薬組成物は、癌の処置において特に効果的である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の有効成分と、第二の有効成分と、を含むシングルユニット型経口用量医薬組成物であって、
前記第一の有効成分が、食道からその先の消化管での吸収のためであり;
前記第二の有効成分が、口腔での吸収のためであり;
前記第一の有効成分が、0.01~10mgの量のナルトレキソンであり、前記第二の有効成分が、80~200μgの量のカルシトリオールである、
シングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項2】
0.01mg~6mg、より好ましくは3~4.5mgの間のナルトレキソンを含む、請求項1に記載のシングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項3】
第一の配合物中のナルトレキソンと、第二の配合物中のカルシトリオールと、を含む、請求項1又は2に記載のシングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項4】
ナルトレキソンを含む前記第一の配合物が、錠剤、カプセル、粉末、ディスク、カプレット、顆粒又はペレットとして配合される、請求項3に記載のシングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項5】
カルシトリオールを含む前記第二の配合物が、舌下吸収のために配合される、請求項3又は4に記載のシングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項6】
カルシトリオールを含む前記第二の配合物が、凍結及び凍結乾燥されている、溶液、懸濁液、又はエマルジョンとして配合される、請求項5に記載のシングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項7】
ナルトレキソンを含む前記第一の配合物が、錠剤の形態であり、カルシトリオールを含む前記第二の配合物が、前記錠剤に付着されている、凍結乾燥及び凍結された溶液、懸濁液又はエマルジョンである、請求項3に記載のシングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項8】
錠剤の形態のナルトレキソンを含む前記第一の配合物が、遅延放出のために配合される、請求項7に記載のシングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項9】
カルシトリオールを含む前記第二の配合物が、放出及び/又は吸収された後に、ナルトレキソンを含む前記第一の配合物が、放出及び/吸収されるように配合される、請求項7に記載のシングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項10】
ナルトレキソンに対するカルシトリオールの重量比が、1:1~10:1の範囲内である、先行請求項のいずれか一項に記載のシングルユニット型用量医薬組成物。
【請求項11】
好ましくはカンナビジオール、カンナビジオール酸、カンナビノール、テトラヒドロカンナビバリン、アラキドノイルエタノールアミン、カンナビジバリン、2-アラキドノイルグリセロール、カンナビゲロール、カンナビバリン、カンナビクロメン、2-アラキドノイルグリセリルエーテル、N-アラキドノイルドーパミン、ビローダミン、ドロナビノール、ナビロン、リモナバン、カンナフラビン-A、カンナフラビン-B、カンナフラビン-C、ケルセチン、イソビテキシン、アピゲニン、ベータシトステロール、ルテオリン、オリエンチン、カテキン、ビテキシン、シリマリン、ケンフェロール、リモネン、リナロール、ミルセン、ピネン、フィトール、テルピノレン、トランス-ネロリドール、バレンセン、フムレン、ゲラニオール、オイカリプトール、デルタ-3-カレン、カリオフィレン、カンフェン、ボルネオール、ビサボロール、又はそれらの組合わせからなるリストから選択される、カンナビノイド、フラボノイド又はテルペンをさらに含む、先行請求項のいずれか一項に記載のシングルユニット型用量医薬組成物。
【請求項12】
医薬としての使用のための、請求項1~11のいずれか一項に記載のシングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項13】
対象の癌の処置における使用のための、請求項1~11のいずれか一項に記載のシングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項14】
前記対象が、抗癌剤での処置を受けている、又は受けることを選択されている、請求項13に記載の使用に供するためのシングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項15】
前記対象が、肝臓癌及び/若しくは腎臓癌を有し、並びに/又は前記対象が、ビタミンDを代謝する能力が低減されている、請求項13又は14に記載の使用に供するためのシングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項16】
前記シングルユニット型経口用量医薬組成物が、第一の処置相において前記対象に投与されることになり、前記第一の処置相の後、前記対象が、第二の処置において治療有効量の抗癌剤を投与されることになる、請求項13~15のいずれか一項に記載の使用に供するためのシングルユニット型経口用量医薬組成物。
【請求項17】
前記投与レジメンが、シングルユニット型用量の連日投与である、請求項13~16のいずれか一項に記載の使用に供するためのシングルユニット型用量医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、癌などの様々な障害の処置における使用のための、ナルトレキソンを含むシングルユニット型経口用量医薬組成物を対象とする。
【背景技術】
【0002】
アジュバント型分子との共投与により、多くの癌治療の成功が予測される。何も独立した治療有用性がなくとも、アジュバントは、対象の免疫系のプライミングを担い、癌を標的とする活性化合物が、最大の治療効果を実現することができる。
【0003】
アジュバントは、典型的には患者の免疫反応をモジュレートするため、それらは、最も一般的には癌治療又はヒト化治療抗体などの生物製剤と組み合わせて使用される。それらは、患者の免疫系を増強して癌治療でのチャレンジに応答した抗体の生成を増加させるために作用するか、又は外来治療抗体に対する患者の免疫原性を抑制若しくは低下させるように作用する。したがってアジュバントは、好成績の治療転帰に向けて癌免疫療法を駆動することにおいて重要な役割を担う。
【0004】
多くの場合、免疫療法は、放射線療法又は化学療法などのより伝統的な癌治療と併用される。有効な免疫療法が存在しない特定の型の癌では、伝統的な治療のみが施され得る。伝統的な癌処置もまた、併用で施され得て、その治療効果は、共投与の方が独立した投与での効果の合計より大きくなり得る。
【0005】
より大きな有効性にもかかわらず、伝統的な癌治療の併用は、患者により経験される副作用を悪化させて、多くの場合、処置レジメンの早期終了になり得る。したがって、複数の抗癌剤を共投与する有益な相乗効果は、この治療の過酷な性質により達成しない可能性がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】The Handbook of Pharmaceutical Excipients, 4th edition, Rowe et al., Eds., American Pharmaceuticals Association (2003)
【非特許文献2】Remington: the Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, Gennaro, Ed., Lippincott Williams & Wilkins (2000)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
より大きな有効性及び低減された副作用を有する新しい処置の開発により、特定の癌治療薬を共投与する必要性を退けて、早期処置終了につながることの多い過酷な副作用を回避することになる。或いは、化学療法薬の治療有効性を増幅するアジュバント様分子の開発が、同様の転帰を実現する。
【0008】
したがって、他方では積極的な癌処置レジメンになる化学療法薬の有害な副作用を最小にするために、化学療法薬の治療有用性を増幅する薬剤を開発する必要がある。
【0009】
さらに、治療効果を最大にして、任意の有害作用又は問題を最小にする手法で、そのような薬剤を患者に投与する必要がある。患者により嚥下される、錠剤又はカプセルなどの経口投与剤形が一般に用いられる。しかし、1つの重大な制約は、この投与手段を通した(即ち、嚥下による)有効成分の生物学的利用性の欠如である。
【0010】
したがって、有効成分の生物学的利用性を最大にする配合物における、化学療法薬の治療有用性を増幅する薬剤を開発する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第一の態様によれば、第一の有効成分と、第二の有効成分と、を含むシングルユニット型経口用量医薬組成物が提供され、
第一の有効成分は、食道からその先の消化管での吸収のためであり;
第二の有効成分は、口腔での吸収のためであり;
第一の有効成分は、0.01~10mgの量のナルトレキソンであり、第二の有効成分は、80~200μgの量のカルシトリオールである。
【0012】
本発明の第二の態様によれば、医薬としての使用のための、第一の有効成分と、第二の有効成分と、を含むシングルユニット型経口用量医薬組成物が提供され、
第一の有効成分は、食道からその先の消化管での吸収のためであり;
第二の有効成分は、口腔での吸収のためであり;
第一の有効成分は、0.01~10mgの量のナルトレキソンであり、第二の有効成分は、80~200μgの量のカルシトリオールである。
【0013】
本発明の第三の態様によれば、対象の癌の処置における使用のための、第一の有効成分と、第二の有効成分と、を含むシングルユニット型経口用量医薬組成物が提供され、
第一の有効成分は、食道からその先の消化管での吸収のためであり;
第二の有効成分は、口腔での吸収のためであり;
第一の有効成分は、0.01~10mgの量のナルトレキソンであり、第二の有効成分は、80~200μgの量のカルシトリオールである。
【0014】
本発明のさらなる態様によれば、以下のステップ:
- 0.01~10mgのナルトレキソンを含む第一の配合物を提供するステップと;
- 第一の配合物と接触した第二の配合物を提供し、第二の配合物が80~200μgのカルシトリオールを含む溶液、懸濁液又はエマルジョンであるステップと;
- 場合により、第一の配合物と、第二の配合物と、の組合わせを凍結するステップと;
- 第一の配合物と、第二の配合物と、の組合わせを凍結乾燥するステップと、
を含む、本発明によるシングルユニット型経口用量医薬組成物を形成させる方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1A】
図1Aは、HCT116(大腸癌)細胞数に及ぼす、化学療法薬オキサリプラチンと併用された、ナルトレキソン(LDN)及びカルシトリオール(CCT)の効果を示す。
【
図1B】
図1Bは、HCT116(大腸癌)細胞生存率に及ぼす、化学療法薬オキサリプラチンと併用された、ナルトレキソン(LDN)及びカルシトリオール(CCT)の効果を示す。
【
図2A】
図2Aは、A549(肺癌)細胞数に及ぼす、化学療法薬オキサリプラチンと併用された、ナルトレキソン(LDN)及びカルシトリオール(CCT)の効果を示す。
【
図2B】
図2Bは、A549(肺癌)細胞生存率に及ぼす、化学療法薬オキサリプラチンと併用された、ナルトレキソン(LDN)及びカルシトリオール(CCT)の効果を示す。
【
図3A】
図3Aは、HCT116(大腸癌)細胞数に及ぼす、化学療法薬ゲムシタビンと併用された、ナルトレキソン(LDN)及びカルシトリオール(CCT)の効果を示す。
【
図3B】
図3Bは、HCT116(大腸癌)細胞生存率に及ぼす、化学療法薬ゲムシタビンと併用された、ナルトレキソン(LDN)及びカルシトリオール(CCT)の効果を示す。
【
図4A】
図4Aは、A549(肺癌)細胞数に及ぼす、化学療法薬ゲムシタビンと併用された、ナルトレキソン(LDN)及びカルシトリオール(CCT)の効果を示す。
【
図4B】
図4Bは、A549(肺癌)細胞生存率に及ぼす、化学療法薬ゲムシタビンと併用された、ナルトレキソン(LDN)及びカルシトリオール(CCT)の効果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
第一の有効成分と、第二の有効成分と、を含むシングルユニット型経口用量医薬組成物であって、
第一の有効成分が、食道からその先の消化管での吸収のためであり;
第二の有効成分が、口腔での吸収のためであり;
第一の有効成分が、0.01~10mgの量のナルトレキソンであり、第二の有効成分が、80~200μgの量のカルシトリオールである、
シングルユニット型経口用量医薬組成物が、特に抗癌剤の治療有用性を増幅する薬剤として用いられた場合に、治療有用性のための有効成分の送達に最適化されることを、本発明者らは発見した。
【0017】
シングルユニット型経口用量におけるナルトレキソンとカルシトリオールとの併用が、腎臓又は肝臓機能にかかわらず、癌の処置の一部として患者に投与され得ることが見出されている。これには、患者が腎臓又は肝臓機能/機能不全のプレスクリーニングを必要とせずにシングルユニット型用量を処方され得るというメリットがある。それゆえ医師は、充分な用量の医薬が最小限の潜在的副作用で処方されている、という確信を持てる。
【0018】
本発明者らは、成分が相乗効果のある手法で作用して所望の治療効果を支援するように、異なる吸収速度を提供する形態で、低用量のナルトレキソンとカルシトリオールとを併用することのメリットを実現した。
【0019】
本発明のシングルユニット型経口用量は、2種の有効成分の異なる最適化された送達経路を可能にし、つまりCCTは、口腔で吸収され、ナルトレキソンは、口腔を越えて、即ち患者により嚥下された後に食道からその先の消化管で吸収される。本発明者らは、これが有効成分の改善された生物学的利用性をもたらすことを見出した。
【0020】
本発明者らは、患者が摂取するのに簡単かつ便利であり、それゆえ改善された患者服薬順守につながるシングルユニット型用量で、この改善された生物学的利用性を実現した。
【0021】
カルシトリオールは、ビタミンDの代謝産物である。ビタミンDの通常の代謝工程は、それが最初、肝臓内でカルシフェジオール(CCD)に変換され、その後、腎臓でカルシトリオール(CCT)に変換され得る、というものである。CCDは長い半減期を有し、血中に存続する。しかし、CCTが必要とされる場合に、CCDが腎臓でCCTに変換される。これは本質的に、身体による緊密に制御された調節により、CCTの濃度が相対的に一定に維持されていることを意味する。典型的には、血漿濃度は60pg/ml前後で維持されている。この調節工程により、ビタミンDの補充を増加させることが、CCT濃度を有意に上昇させる傾向はない。
【0022】
特定の癌患者は、腎臓及び肝臓機能が低下している場合がある。特定の癌細胞は、CY
P酵素の増加を有し、これはビタミンD代謝が損なわれていることを意味する。具体的には、CCTはビタミンDから変換されることができないため、CCTは前駆体CCDから変換され得ない。加えて、肝臓又は腎臓癌の患者はまた、通常の方法でビタミンDを代謝することができない場合があり、そのためCCTは変換され得ない。
【0023】
それゆえ本発明者らは、具体的には癌患者に、ビタミンDを投与するのではなくCCTを投与することが望ましいことを同定した。
【0024】
しかし本発明者らは、例えば錠剤で、患者に嚥下された場合に、CCTが様々な生物学的利用性を有し、つまり血漿濃度が変動し得ることに留意した。この変動性は、所望の投与量が実現されない場合があることを意味する。この問題を軽減する一方法が、用量の最大限界を与えるように錠剤あたりの用量を増加させることである。しかし、これを実行することにより、毒性から腎損傷を引き起こす危険性がある。
【0025】
本発明のシングルユニット型経口用量は、CCTを口腔で吸収させ、それがCCTのより一貫した送達を有することが見出されている。さらに本発明のシングルユニット型経口用量は、口腔を越えて、即ち食道からその先の消化管でナルトレキソンを吸収させ、それが最適なナルトレキソン送達をもたらす。
【0026】
したがって本発明者らは、特に抗癌剤の使用と併せて、癌の処置において有効成分を送達するのに最適化された組成物を同定した。該組成物は、有効成分の生物学的利用性を最大にしながら、シングルユニット型経口用量として患者に容易に投与され得る。
【0027】
本発明の第一の態様において、第一の有効成分と、第二の有効成分と、を含むシングルユニット型経口用量医薬組成物が提供され、
第一の有効成分は、食道からその先の消化管での吸収のためであり;
第二の有効成分は、口腔での吸収のためであり;
第一の有効成分は、0.01~10mgの量のナルトレキソンであり、第二の有効成分は、80~200μgの量のカルシトリオールである。
【0028】
本明細書で用いられる用語「医薬組成物」は、例えば、疾患を処置するために哺乳動物、例えばヒトに投与される、医薬的に許容できる担体中に治療化合物又は複数の治療化合物の指定された量、例えば治療有効量を含有する混合物を意味する。
【0029】
本明細書で用いられる用語「医薬的に許容できる」は、サウンドメディカルジャッジメントの範囲内であり、哺乳動物、特にヒトの組織との接触に適し、過度の毒性、刺激、アレルギー反応及び他の問題となる合併症を有さず、合理的な利益/リスク比に相応しいそれらの化合物、材料、組成物及び/又は投与剤形をいう。
【0030】
本明細書で用いられる用語「シングルユニット型経口用量」は、当該技術分野の通常の意味を有する。それはまた、経口投与剤形と呼ばれる場合がある。それは例えば、錠剤、コート錠、二層錠、多層錠、カプレット、カプセル、ディスク、ペレット又は顆粒でもよい。
【0031】
シングルユニット型経口用量医薬組成物は、ナルトレキソンを第一の有効成分として含む。
【0032】
本明細書で用いられる「ナルトレキソン」は、モルフィナン-6-オン,17-(シクロプロピルメチル)-4,5-エポキシ-3,14-ジヒドロキシ-(5α)をいう。その経験式は、C20H23NO4であり、その分子量は、非晶質形態で341.41であ
る(最大水分量が1%未満)。ナルトレキソンの化学構造は:
【0033】
【0034】
である。
【0035】
該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、ナルトレキソンを0.01~10mgの量で含む。好ましくは該シングルユニット型経口用量は、0.1mg~6mg、より好ましくは1mg~5mg、最も好ましくは3~4.5mgのナルトレキソンを含む。ナルトレキソンの投与量は、抗癌剤と連動して作用することにおいて特に効果的であることが見出されている。
【0036】
該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、第一の有効成分ナルトレキソンが食道からその先の消化管での吸収のためになるように、配合される。このことは、ナルトレキソンが食道、胃、小腸、又は大腸(即ち、食道から開始して自然な経路に従う消化管)での血流への送達のために吸収されることを意味する。ナルトレキソンは、患者の口腔では実質的に吸収されない。
【0037】
食道からその先の消化管へのナルトレキソンの吸収は、シングルユニット型用量を嚥下した患者により実現される。
【0038】
該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、カルシトリオールを第二の有効成分として含む。
【0039】
本明細書で用いられる「カルシトリオール」は、ビタミンD、具体的にはビタミンD3の活性代謝産物をいう。カルシトリオールはまた、1,25-ジヒドロキシビタミンD3又は1,25-ジヒドロキシコレカルシフェロールと呼ばれる。その経験式は、C27H44O3である。その化学構造は:
【0040】
【0041】
である。
【0042】
該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、カルシトリオールを80~200μgの量で含む。好ましくは該シングルユニット型経口用量は、90~190μg、より好ましくは100~180μg、最も好ましくは110~170μg含む。ナルトレキソンの投与量は、抗癌剤と連動して作用することにおいて特に効果的であることが見出されている。
【0043】
80~200μgのカルシトリオールを含む該シングルユニット型経口用量は、0.1~10ng/ml、より好ましくは2~8ng/ml、最も好ましくは4~6ng/mlのカルシトリオールの全身(血清)濃度を実現する。
【0044】
該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、第二の有効成分であるカルシトリオールが口腔での吸収のためになるように、配合される。口腔という用語は、当該技術分野の通常の意味を有し、口、唇、硬口蓋、軟口蓋、臼後三角、舌、歯肉(歯茎)、口腔粘膜(唇及び頬の内側の粘膜)、及び舌の下の口の底部に及ぶものとする。
【0045】
口腔でのカルシトリオールの吸収は、舌下、唇下、歯茎又は頬側の経路により実現されてもよい。
【0046】
好ましい実施形態において、本発明によるシングルユニット型経口用量医薬組成物は、第一の配合物中のナルトレキソンと、第二の配合物中のカルシトリオールと、を含む。第一及び第二の配合物は、互いに分離しており、即ち混和されていない。第一の配合物は、典型的には錠剤配合物であり、第二の配合物は、口腔におけるカルシトールの放出と続く吸収を可能にするものである。
【0047】
配合物という用語は、活性成分(複数)と、任意の医薬的に許容できる賦形剤と、の混合物を包含するものとする。
【0048】
好ましい実施形態において、ナルトレキソンを含む第一の配合物は、錠剤、カプセル、粉末、ディスク、カプレット、顆粒又はペレットとして配合される。
【0049】
好ましくは、錠剤、カプセル、粉末、ディスク、カプレット、顆粒又はペレットは、経
口投与されて、対象により嚥下される。これは、対象が、錠剤、カプセル、粉末、ディスク、カプレット、顆粒又はペレットを嚥下し、その後、伝統的経路を通して、即ち食道からその先の消化管で代謝されることを意味する。
【0050】
錠剤、カプセル、粉末、ディスク、カプレット、顆粒又はペレットは、ナルトレキソン製品と、医薬的に許容できる賦形剤の組合わせと、のブレンドとして提供されてもよい。本明細書で用いられる用語「賦形剤」は、固形経口投与配合物の調製のための医薬的技術で一般に用いられる、医薬的に許容できる原材料をいう。賦形剤の分類の例としては、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、滑剤、安定化剤、充填剤、及び希釈剤が挙げられるが、これらに限定されない。用いられる各賦形剤の量は、当該技術分野で従来どおりの範囲内で変動してもよい。以下の参考資料は、経口投与剤形を配合するために用いられる技術及び賦形剤を開示しており、全ての参考資料が参照により本明細書に組み入れられる。非特許文献1;及び非特許文献2を参照されたい。
【0051】
適切な賦形剤としては、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ラクトース、ラクトース一水和物、糖、ペクチン、デキストリン、デンプン、トラガカント、微結晶セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、トウモロコシデンプン、無水コロイダルシリカ、二酸化チタン、低融点ワックス、ココアバター、及び同様のものが挙げられる。
【0052】
第一の配合物は、食道からその先の消化管内での第一の有効成分ナルトレキソンの速放又は徐放を可能にする成分を含んでもよい。これは、医薬的に許容できる速度制御ポリマーを含むことにより実現され得る。速度制御ポリマーは、親水性又は疎水性でもよい。好ましくは速度制御ポリマーは、ポリ酢酸ビニル、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、エチルセルロース、脂肪酸、脂肪酸エステル、アルキルアルコール、微結晶セルロース、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレンオキシド)、ポリウロン酸塩、セルロースエーテル、キサンタンガム、トラガカントガム、ガムカラヤ、グアーガム、アラビアガム、ゲランガム、ローカストビーンガム、アルギン酸若しくはペクチン酸のアルカリ金属塩、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、重合ゼラチン及び/又はそれらの混合物から選択される。
【0053】
第二の有効成分であるカルシトリオールは、口腔での吸収のために配合される。好ましい実施形態において、カルシトリオールを含む第二の配合物は、舌下経路による吸収のために配合される。口腔での吸収は、任意の公知方法により実現され得る。例えばそれは、嚥下前に水を用いずに口内で崩壊及び溶解する口内崩壊形態で配合され得る。それは、この方法では60秒以内で、好ましくは10秒未満で溶解されてもよい。
【0054】
好ましくはカルシトリオールを含む第二の配合物は、口内崩壊錠若しくはコーティング、口内分散錠若しくはコーティング、口内溶解錠若しくはコーティング、即溶錠若しくはコーティング、ファストメルト型錠剤若しくはコーティング、即時崩壊錠若しくはコーティング、又はフリーズドライウエハである。
【0055】
口内崩壊錠/コーティングは、医薬物質を含有し、舌の上に置くと水を用いずに急速に(数秒以内で)崩壊する固体投与剤形である。この薬物は、唾液中に放出、溶解、又は分散される。
【0056】
即溶錠/コーティング(急速溶解錠、急速溶解マルチパーティキュレート錠、即時溶解錠、口内溶解錠、ファストメルト錠、又は口内分散錠としても知られる)は、嚥下のため
の水を必要としない固体投与剤形である。この錠剤は、口内に入れると、60秒以内で溶解する。有効成分が、口内の粘膜を通って吸収される。
【0057】
フリーズドライウエハは、嚥下のための水を必要とせずに医薬剤(この場合、カルシトリオール)を含有する速溶性の薄いマトリックスである。ウエハは、口腔で即時崩壊してカルシトリオールを放出し、カルシトリオールが唾液に溶解又は分散される。
【0058】
第二の配合物は、唾液と接触すると口内で急速に溶解することにより対象の舌下に、唇下に又は頬側に投与されてもよい。好ましくはそれは、舌下で吸収される。
【0059】
カルシトリオールを含む第二の配合物は、凍結乾燥(フリーズドライ)、コットンキャンディ工程、成形、昇華、及び直接圧縮などの公知方法により配合されてもよい。好ましい実施形態において、カルシトリオールを含む第二の配合物は、凍結乾燥された投与剤形として配合される。好ましくはそれは、凍結乾燥された溶液、懸濁液、又はエマルジョンである。第二の配合物は、以下の技術を利用するなど、口腔で溶解する投与剤形を生成するための任意の公知方法により実現される:Zydis(登録商標)、QuickSolv(登録商標)、Lyoc(登録商標)、Flashdose、OraSolve、Ziplet technology、Frosta、DuraSolve、Wowtab、Durasolv、Flashtab(登録商標)、Oraquick、RapiTab及びNanomelt(Elanによる)。
【0060】
本発明者らは、口腔でカルシトリオールを吸収した患者が、カルシトリオールが錠剤で嚥下された場合に起こる様々な生物学的利用性の問題を克服することを発見している。カルシトリオールは、嚥下された場合に、様々な生物学的利用性を有し、これは所望の投与量が実現され得ないことを意味する。この問題を軽減する一方法が、用量の最大限界を与えるように錠剤あたりの用量を増加させることである。しかし、これを実行することにより、毒性から腎損傷を引き起こす危険性がある。本発明者らは、カルシトリオールを口腔に投与することが、疲労感、食欲減退又は下肢腫脹などの腎損傷に関連する任意の有害症状を引き起こさずに所望の投与量を実現させることを発見している。口腔での吸収はまた、胃及び腸を介した薬物代謝を回避し、これは、より効率的なカルシトリオール送達を意味する。
【0061】
カルシトリオールを含む第二の配合物はまた、口腔での吸収を提供するのに適した任意の従来どおりの、又は医薬的に適した添加剤を含有してもよい。例えばそれには、唾液に即座に溶解して口内での急速な崩壊に寄与する成分を挙げることができる。
【0062】
好ましい成分としては、マトリックス形成剤及び糖又は糖アルコールを挙げることができる。これらの成分は、単位用量に充分な強度を与えて、取り外し及び包装の間の破壊を予防するために用いられるが、一旦口内に入れられると、それらは配合物の即時溶解を可能にする。
【0063】
好ましいマトリックス形成剤としては、ゼラチン、デンプン、加工デンプン、マルトデキストリン、セルロースガム、カラギーナンガム、ヒアルロン酸、ペクチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、寒天、ゼラチンガム、グアーガム、トラガカントガム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボマー、ポロキサマー、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、アルギネート、及びポリグリコール酸(polyglyconic acid)、又はそれらの組合わせが挙げられる。
【0064】
好ましい糖アルコールとしては、マンニトール、ソルビトール、グリセロール、エリト
リトール、マルチトール及びラクチトール、又はそれらの組合わせが挙げられる。
【0065】
好ましい糖としては、トレハロース、デキストロース及びラクトース、又はそれらの組合わせが挙げられる。
【0066】
好ましい実施形態において、第二の配合物は、ゼラチン及び/又はマンニトールを含む。
【0067】
好ましくはカルシトリオールを含む第二の配合物は、カルシトリオールと、任意選択による添加剤と、を含有する液体、エマルジョン又は懸濁液を極低温で凍結することにより形成される。凍結された単位はその後、フリーズドライヤで凍結乾燥工程を受ける。凍結乾燥の間、唾液の吸収を助けて層の崩壊を支援する多数のエアポケットが作製され、それは層が口腔で急速に吸収され得ることを意味する。
【0068】
好ましい実施形態において、ナルトレキソンを含む第一の配合物は、錠剤の形態であり、カルシトリオールを含む第二の配合物は、錠剤に付着されている、凍結乾燥された溶液、懸濁液又はエマルジョンであり、こうしてシングルユニット型経口用量を形成させる。第一の配合物及び第二の配合物は、好ましくはシングルユニット型経口用量医薬組成物の2つの分離した、はっきりと異なる部分である。第二の配合物は、任意の公知手段により錠剤に付着されてもよい。例えば、第二の配合物が、錠剤をコーティングしてもよく、又はそれが、錠剤と連結した、若しくは錠剤表面の層、薄膜若しくはウエハとして形成されてもよい。
【0069】
当業者は、第一の配合物と、第二の配合物と、を含むシングルユニット型経口用量を生成するための任意の公知方法を利用してもよい。
【0070】
好ましい実施形態において、該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、錠剤の形態のナルトレキソンを含む第一の配合物と、錠剤に付着されている、凍結乾燥された溶液、懸濁液又はエマルジョンとしてのカルシトリオールを含む第二の配合物と、を含み、こうしてシングルユニット型経口用量を形成している。この実施形態において、錠剤の形態のナルトレキソンを含む第一の配合物は、遅延放出のために配合される。遅延放出とは、ナルトレキソンが患者に嚥下された後に放出されることを意味する。これにより、ナルトレキソンが食道からその先の消化管内、即ち胃で主に吸収されることが確実になる。さらにカルシトリオールを含む第二の配合物が、錠剤に付着されている、凍結乾燥された溶液、懸濁液又はエマルジョンであることが、カルシトリオールが口腔で吸収されることを確実にする。
【0071】
さらに、好ましい実施形態において、カルシトリオールを含む第二の配合物が、放出及び/又は吸収された後に、ナルトレキソンを含む第一の配合物が、放出及び/吸収されるように配合される。このことは、ナルトレキソンが患者により放出及び/又は吸収される前にカルシトリオールが放出及び/又は吸収されるように、カルシトリオールが配合されることを意味する。
【0072】
本発明のさらなる態様によれば、以下のステップ:
- 0.01~10mgのナルトレキソンを含む第一の配合物を提供するステップと;
- 第一の配合物と接触した第二の配合物を提供し、第二の配合物が80~200μgのカルシトリオールを含む溶液、懸濁液又はエマルジョンであるステップと;
- 場合により、第一の配合物と、第二の配合物と、の組合わせを凍結するステップと;
- 第一の配合物と、第二の配合物と、の組合わせを凍結乾燥するステップと、
を含む、シングルユニット型経口用量医薬組成物を形成させる方法が提供される。
【0073】
好ましい実施形態において、
(i)0.01~10mgのナルトレキソンを含む第一の配合物を提供するステップと;
(ii)第一の配合物を錠剤、カプセル、粉末、ディスク、カプレット、顆粒又はペレットに圧縮するステップと;
(iii)80~200μgのカルシトリオールを含む第二の配合物を提供し、第二の配合物が溶液、懸濁液又はエマルジョンであるステップと;
(iv)第二の配合物を予め形成された鋳型に投入し、場合により第二の配合物を凍結するステップと;
(v)第一の配合物が、第二の配合物と接触するように、第一の配合物を該予め形成された鋳型に添加するステップと;
(vi)第一の配合物と、第二の配合物と、の組合わせを凍結乾燥するステップと、
を含む、本発明によるシングルユニット型経口用量医薬組成物を形成させる方法が提供される。
【0074】
好ましい実施形態において、第一のステップは、0.01~10mgのナルトレキソンを含む混合物の配合物である。この混合物は、乾式造粒又は湿式造粒などの任意の公知方法により作製されてもよい。この混合物は、場合により充填剤、滑剤、崩壊剤及び/又は滑沢剤を含んでもよい。この混合物は、好ましくは錠剤カプセル、粉末、ディスク、カプレット、顆粒又はペレットに圧縮される。
【0075】
次のステップにおいて、80~200μgのカルシトリオールを含む第二の配合物は、溶液、懸濁液又はエマルジョンとして配合される。第二の配合物は、場合によりマトリックス形成剤及び/又は糖若しくは糖アルコール、好ましくはマンニトール及びゼラチンを含む。
【0076】
好ましくは、第二の配合物はその後、予め形成された鋳型に投入される。次のステップにおいて、第一の配合物は、第二の配合物に付着され、配合物の組合わせが、凍結される。これは、予め形成された錠剤を、第二の配合物と接触させて鋳型に入れることにより実現されてもよい。凍結ステップは、好ましくは非常に低い、例えば-70℃未満での温度を利用して、迅速に、例えば1~10分の期間、実行される。配合物の組合わせは、当該技術分野で公知の任意の適切な方法により凍結され得るが、好ましくはそれは、極低温で凍結される。
【0077】
最終ステップは、凍結された配合物の組合わせの凍結乾燥である。凍結乾燥は、フリーズドライとも呼ばれる。好ましくは凍結乾燥工程は、典型的には0.1~1.0hPa(0.1~1.0mbar)の真空下で180~500分の期間、動作するフリーズドライチャンバで実行される。
【0078】
好ましい実施形態において、該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、1:1~10:1の範囲内のナルトレキソンに対するカルシトリオールの重量比を有する。この比の範囲は、癌の処置において優れた活性レベルを提供することが見出されている。
【0079】
好ましい実施形態において、該シングルユニット型経口用量組成物は、第三の有効成分を含む。好ましくは第三の有効成分は、第三の配合物中に存在する。第三の配合物は、第一及び第二の配合物のために先に記載された方法により作製され得る。
【0080】
好ましい実施形態において、第三の有効成分は、カンナビノイドである。好ましくはカ
ンナビノイドは、カンナビジオール、カンナビジオール酸、カンナビノール、テトラヒドロカンナビバリン、アラキドノイルエタノールアミン、カンナビジバリン、2-アラキドノイルグリセロール、カンナビゲロール、カンナビバリン、カンナビクロメン、2-アラキドノイルグリセリルエーテル、N-アラキドノイルドーパミン、ビローダミン、ドロナビノール、ナビロン、リモナバン、又はそれらの組合わせからなるリストから選択される。
【0081】
好ましい実施形態において、第三の有効成分は、フラボノイドである。好ましくはフラボノイドは、カンナフラビン-A、カンナフラビン-B、カンナフラビン-C、ケルセチン、イソビテキシン、アピゲニン、ベータシトステロール、ルテオリン、オリエンチン、カテキン、ビテキシン、シリマリン、ケンフェロール、又はそれらの組合わせなどの大麻中に見出されるフラボノイドである。
【0082】
好ましい実施形態において、第三の有効成分は、テルペンである。好ましくはテルペンは、リモネン、リナロール、ミルセン、ピネン、フィトール、テルピノレン、トランス-ネロリドール、バレンセン、フムレン、ゲラニオール、オイカリプトール、デルタ-3-カレン、カリオフィレン、カンフェン、ボルネオール、ビサボロール、又はそれらの組合わせなどの大麻中で見出されるテルペンである。
【0083】
本発明の第二の態様において、第一の有効成分と、第二の有効成分と、を含む、医薬としての使用のためのシングルユニット型経口用量医薬組成物が提供され、
第一の有効成分は、食道からその先の消化管での吸収のためであり;
第二の有効成分は、口腔での吸収のためであり;
第一の有効成分は、0.01~10mgの量のナルトレキソンであり、第二の有効成分は、80~200μgの量のカルシトリオールである。
【0084】
医薬としての使用のための該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、先に記載された好ましい特色のいずれかを有してもよい。
【0085】
医薬としての使用のための該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、ビタミンDを代謝する能力が低減した対象に特に適する。これは、そのような対象が正常な方法でビタミンDを代謝してカルシトリオールを形成することができないためである。本発明によるシングルユニット型経口用量でのカルシトリオールの投与は、この問題を克服する。
【0086】
本発明の第三の態様において、第一の有効成分と、第二の有効成分と、を含む、対象の癌の処置における使用のためのシングルユニット型経口用量医薬組成物が提供され、
第一の有効成分は、食道からその先の消化管での吸収のためであり;
第二の有効成分は、口腔での吸収のためであり;
第一の有効成分は、0.01~10mgの量のナルトレキソンであり、第二の有効成分は、80~200μgの量のカルシトリオールである。
【0087】
対象の癌の処置における使用のための該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、先に記載された好ましい特色のいずれかを有してもよい。該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、癌の処置として使用されてもよいが、主としてそれは、抗癌剤の効果を増幅させるために用いられる。
【0088】
本明細書で用いられる用語「対象」は、シングルユニット型用量を含む医薬組成物が本発明により用いられる処置のレシピエントである、非限定的にヒト、非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、げっ歯類、及び同様のものなどの任意の動物(例えば、哺乳動物)をいう。典型的には用語「対象」及び「患者」は、ヒト対象に関して本明細書で互換的に用いられる。
【0089】
本明細書で用いられる用語「処置」は、診断された病的状態又は障害を治癒する、その進行を緩徐化する、及び/又は停止させる治療手段をいう。幾つかの例において、対象が、以下のものの1つ又は複数を示す場合、本発明により腫瘍/癌の「処置」に成功している:癌細胞の数の低減若しくは完全な不在;腫瘍サイズの低減;例えば軟組織及び骨への癌細胞の伝播などの、周辺臓器への癌細胞浸潤の阻害若しくは不在;腫瘍転移の阻害若しくは不在;腫瘍成長の阻害若しくは不在;疾病率及び死亡率の低減;腫瘍の腫瘍発生性、腫瘍発生頻度若しくは腫瘍発生能力の低減;腫瘍における癌幹細胞の数若しくは頻度の低減;腫瘍発生細胞から非腫瘍発生状態への分化;又は効果の幾つかの組合わせ。
【0090】
本明細書で用いられる用語「癌」は、前癌病変を含む、良性(非癌性)又は悪性(癌性)のどちらかの過度の細胞成長、増殖及び/又は生存から生じる任意の組織塊をいう。用語「癌」、「腫瘍」及び「新生物」は、互換的に用いられてもよい。腫瘍及び癌には、良性、悪性、転移性及び非転移性の型があり、進行、増悪、安定化している、若しくは寛解中の腫瘍又は癌又は転移の任意のステージ(I、II、III、IV又はV)若しくはグレード(G1、G2、G3ほか)がある。
【0091】
本発明によるシングルユニット型経口用量医薬組成物は、任意の癌、例えば癌腫、リンパ腫、芽腫、肉腫、及び白血病を処置するために用いられてもよく;そのような腫瘍/癌のより特別な例としては、扁平上皮癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺の腺癌、肺の扁平上皮癌、腹膜の癌、肝細胞癌、消化器、癌膵臓癌、膠芽腫、子宮頸癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、ヘパトーマ、乳癌、結腸癌、大腸癌、子宮内膜又は子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌、肝臓癌、前立腺癌、メラノーマ、外陰癌、甲状腺癌、肝癌、ならびに様々な型の頭頸部癌が挙げられる。
【0092】
好ましい実施形態において、本発明による使用のための該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、肝臓癌及び/又は腎臓癌を有する対象を処置するために用いられる。そのような対象は、腎臓及び肝臓の機能が低下している可能性があり、そのためビタミンDを通常の方法で代謝してCCTを形成させることができないため、本発明は、腎臓及び/又は肝臓癌の対象にとって特に有益である。
【0093】
好ましい実施形態において、癌の処置における使用のための該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、ビタミンDを代謝する能力が低減した対象に用いられる。これは、そのような対象が通常の方法でビタミンDを代謝してカルシトリオールを形成させることができないためである。特定の癌細胞は、CYP酵素の増加を有し、それはビタミンD代謝が損なわれていること、具体的にはCCDがビタミンDから変換されることができないため、CCTが前駆体CCDから変換され得ないことを意味する。本発明によるシングルユニット型経口用量でのカルシトリオールの投与は、この問題を克服する。
【0094】
好ましい実施形態において、該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、抗癌剤での処置を受けている対象、又は受けることを選択された対象を処置するために用いられる。本発明者らは、本発明によるナルトレキソンとカルシトリオールとのシングルユニット型用量が抗癌剤の適切なブースター又はプライマーになり、こうして抗癌剤の用量を低減させることを発見している。
【0095】
本明細書で用いられる「抗癌剤」は、当該技術分野で用いられる従来の意味を有する。本発明の目的では、化学療法薬という用語は、語句「抗癌剤」に包含される。
【0096】
好ましい実施形態において、抗癌剤は、PI3キナーゼ阻害剤、AKT阻害剤、タキサン類、代謝拮抗薬、アルキル化剤、細胞周期阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤及び細胞障
害性抗体からなる群から選択されてもよい。抗癌剤は、任意の従来の方法で投与され得て、該投与方法は、用いられる低分子シグナル伝達阻害剤に大きく依存する。したがって、とりわけ、非経口、経口、舌下、鼻腔及び/又は肺経路による投与が、想定される。
【0097】
抗癌剤が、PI3キナーゼ阻害剤である場合、適切な例としては、ウォルトマンニン、LY294002、デメトキシビリジン、IC87114、NVP-BEZ235、BAY80-6946、BKM120、GDC-0941、GDC-9080;それらの組合わせ;ならびに上記のもののいずれかの医薬的に許容できる塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、包接化合物及びプロドラッグが挙げられるが、これらに限定されない。
【0098】
抗癌剤が、AKT阻害剤である場合、適切な例としては、MK-2206,GSK690693、ペリフォシン、PHT-427、AT7867、ホノキオール、PF-04691502; それらの組合わせ;ならびに上記のもののいずれかの医薬的に許容できる塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、包接化合物及びプロドラッグが挙げられるが、これらに限定されない。
【0099】
抗癌剤が、タキサンである場合、適切な例としては、パクリタキセル及びドセタキセル; それらの組合わせ;ならびに上記のもののいずれかの医薬的に許容できる塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、包接化合物及びプロドラッグが挙げられるが、これらに限定されない。
【0100】
抗癌剤が、代謝拮抗薬である場合、適切な例としては、メトトレキサート、5-フルオロウラシル、カペシタビン、シトシンアラビノシド(シタラビン)、ゲムシタビン、6-チオグアニン、ペントスタチン、アザチオプリン、6-メルカプトプリン、フダラビン及びクラドリビン; それらの組合わせ;ならびに上記のもののいずれかの医薬的に許容できる塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、包接化合物及びプロドラッグが挙げられるが、これらに限定されない。ゲムシタビンは、特に好ましい代謝拮抗薬である。例としてゲムシタビンは、800~1200mg/m2、好ましくは900~1100mg/m2、例えば約1000mg/m2又は1000mg/m2の用量で(投与あたり)投与されてもよい。
【0101】
抗癌剤が、アルキル化剤である場合、適切な例としては、メクロレタミン、シクロホスファミド、イフォスファミド、トロホスファミド、メルファラン(L-サルコリシン)、クロラムブシル、ヘキサメチルメラミン、チオテパ、ブスルファン、カルムスチン(BCNU)、ストレプトゾシン(ストレプトゾトシン)、ダカルバジン(DTIC;ジメチルトリアゼノイミダゾールカルボキサミド)、テモゾロミド及びオキサリプラチン; それらの組合わせ;ならびに上記のもののいずれかの医薬的に許容できる塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、包接化合物及びプロドラッグが挙げられるが、これらに限定されない。シクロホスファミド及びオキサリプラチンが、特に好ましいアルキル化剤である。例としてオキサリプラチンは、65~105mg/m2、好ましくは75~95mg/m2、例えば約85mg/m2、又は85mg/m2の用量で(投与あたり)投与されてもよい。例として、シクロホスファミドは、1800mg/m2まで、例えば400~1800mg/m2の用量で(投与あたり)投与されてもよい。
【0102】
抗癌剤が、細胞周期阻害剤である場合、適切な例としては、エポチロン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、UCN-01、17AAG、XL844、CHIR-124、PF-00477736、CEP-3891、フラボピリドール、ベルベリン、P276-00、テラメプロコール、イソフラボンダイゼイン、BI2536、BI6727、GSK461364、シクラポリン、ON-01910、NMS-P937、TAK-960、イスピネシブ、モナストロール、AZD4877、LY2523355、ARRY-52
0、MK-0731、SB743921、GSK923295、ロナファルニブ、proTAME、ボルテゾミブ、MLN9708、ONX0912、CEP-18770; それらの組合わせ;ならびに上記のもののいずれかの医薬的に許容できる塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、包接化合物及びプロドラッグが挙げられるが、これらに限定されず;細胞周期阻害剤の特に適切な例としては、ヘスペラジン、ZM447439、VX-680、MLN-8054、PHA-739358、AT-9283、AZD1152、MLN8237、ENMD2076、SU6668; それらの組合わせ; ならびに上記のもののいずれかの医薬的に許容できる塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、包接化合物及びプロドラッグが挙げられるが、これらに限定されない。
【0103】
特定の実施形態において、抗癌剤は、代謝拮抗薬、好ましくはゲムシタビンである。
【0104】
特定の実施形態において、抗癌剤は、アルキル化剤、好ましくはオキサリプラチンである。
【0105】
好ましい実施形態において、抗癌剤は、チェックポイント阻害剤であってもよい。「チェックポイント阻害剤」は、CTLA-4、PD-1、TIM-3、BTLA、VISTA、LAG-3、及び/又はPD-L1などのそれらの各リガンドから選択される負の共刺激分子に結合する薬剤をはじめとするTNF受容体又はB7スーパーファミリーのどちらかのメンバーである表面タンパク質で作用する薬剤である(Mellmanほか、上掲書)。
【0106】
好ましい実施形態において、抗癌剤は、カンナビノイドである。好ましくはカンナビノイドは、カンナビジオール、カンナビジオール酸、カンナビノール、テトラヒドロカンナビバリン、アラキドノイルエタノールアミン、カンナビジバリン、2-アラキドノイルグリセロール、カンナビゲロール、カンナビバリン、カンナビクロメン、2-アラキドノイルグリセリルエーテル、N-アラキドノイルドーパミン、ビローダミン、ドロナビノール、ナビロン、リモナバン、又はそれらの組合わせからなるリストから選択される。
【0107】
好ましい実施形態において、抗癌剤は、フラボノイドである。好ましくはフラボノイドは、カンナフラビン-A、カンナフラビン-B、カンナフラビン-C、ケルセチン、イソビテキシン、アピゲニン、ベータシトステロール、ルテオリン、オリエンチン、カテキン、ビテキシン、シリマリン、ケンフェロール、又はそれらの組合わせなどの大麻中に見出されるフラボノイドである。
【0108】
好ましい実施形態において、抗癌剤は、テルペンである。好ましくはテルペンは、リモネン、リナロール、ミルセン、ピネン、フィトール、テルピノレン、トランス-ネロリドール、バレンセン、フムレン、ゲラニオール、オイカリプトール、デルタ-3-カレン、カリオフィレン、カンフェン、ボルネオール、ビサボロール、又はそれらの組合わせなどの大麻中で見出されるテルペンである。
【0109】
好ましい実施形態において、該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、第一の処置相で対象に投与されることになり、第一の処置相の後、対象は、第二の処置において治療有効量の抗癌剤を投与されることになる。
【0110】
好ましい実施形態において、本発明による使用のための該シングルユニット型用量医薬組成物の投与レジメンは、シングルユニット型用量の連日投与である。
【0111】
本発明の第四の態様において、第一の有効成分と、第二の有効成分と、を含む、対象における自己免疫疾患の処置における使用のためのシングルユニット型経口用量医薬組成物
が提供され、
第一の有効成分は、食道からその先の消化管での吸収のためであり;
第二の有効成分は、口腔での吸収のためであり;
第一の有効成分は、0.01~10mgの量のナルトレキソンであり、第二の有効成分は、80~200μgの量のカルシトリオールである。
【0112】
好ましい実施形態において、自己免疫疾患は、乾癬、全身エリテマトーデス(SLE)又は甲状腺炎である。
【0113】
本発明はまた、第一の有効成分と、第二の有効成分と、を含む、医薬の製造のためのシングルユニット型経口用量医薬組成物の使用に関し、
第一の有効成分は、食道からその先の消化管での吸収のためであり;
第二の有効成分は、口腔での吸収のためであり;
第一の有効成分は、0.01~10mgの量のナルトレキソンであり、第二の有効成分は、80~200μgの量のカルシトリオールである。
【0114】
該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、上記の好ましい特色のいずれかを有してもよい。
【0115】
本発明はまた、第一の有効成分と、第二の有効成分と、を含む、癌の処置における使用のための医薬の製造のためのシングルユニット型経口用量医薬組成物の使用に関し、
第一の有効成分は、食道からその先の消化管での吸収のためであり;
第二の有効成分は、口腔での吸収のためであり;
第一の有効成分は、0.01~10mgの量のナルトレキソンであり、第二の有効成分は、80~200μgの量のカルシトリオールである。
【0116】
該シングルユニット型経口用量医薬組成物は、先に記載された好ましい特色のいずれかを有してもよい。
【0117】
本発明はまた、第一の有効成分と、第二の有効成分と、を含むシングルユニット型経口用量医薬組成物を対象に投与することを含む、対象の癌を処置する方法に関し、
第一の有効成分は、食道からその先の消化管での吸収のためであり;
第二の有効成分は、口腔での吸収のためであり;
第一の有効成分は、0.01~10mgの量のナルトレキソンであり、第二の有効成分は、80~200μgの量のカルシトリオールである。
【0118】
この本発明の実施形態は、先に記載された好ましい特色のいずれかを有してもよい。
【実施例】
【0119】
実施例1:本発明によるシングルユニット型用量の合成
本発明の好ましい実施形態によるシングルユニット型用量医薬組成物は、以下のとおり作製された:
ナルトレキソン(LDN)を含有する錠剤には、以下の成分が配合された:
【0120】
【0121】
該配合物は最初、100mg錠剤に加圧されたドライミックスであった。錠剤は、CCT配合物が付着された結晶性コーティングを有する。
【0122】
CCT配合物は、140μg CCTと、ゼラチンと、マンニトールと、を含有する溶液又は懸濁液から配合された。
【0123】
液体/懸濁液は、予め形成されたブリスタに添加され、その後、上記のLDN錠剤が付着されて、シングルユニット型用量を形成する。それはその後、極低温凍結工程に通された。その後、凍結されたユニットが、フリーズドライヤで凍結乾燥工程を受ける。その後、乾燥したユニットを含有するブリスタが、熱融着工程を介して密封されて、生成物を種々の環境条件から防護して、長期安定性を確保する。
【0124】
実施例2:化学療法薬と併用でのナルトレキソン(LDN)及びカルシトリオール(CCT)の投与
癌細胞株A549(肺)又はHCT116(結腸)が、1.5×104/mlの密度でリセット(reset)され、6ウェルプレートに4時間接着された。その後、細胞が、それぞれ48時間持続する2種の処置相からなるレジメンに供された。第一相では、細胞が10nM ナルトレキソン(LDN)、又は10nM ナルトレキソンと10nM CCT(LDN+CCT又はLDNC)、のどちらかと共に培養された。この第一相の終了時に、消耗された培地が、新鮮な培地に交換された。その後、1μM ゲムシタビン(GEM)又は500nM オキサリプラチン(OXP)のどちらかで構成された第二の処置相が適用された。処置の終了時に、細胞がトリプシンで剥離され、細胞数及び生存率%が、非生存細胞の識別を支援するトリパンブルー色素排除法を用いた細胞カウントにより評定された。
【0125】
これらの実験は、ナルトレキソンとカルシトリオールとの組合わせが、ナルトレキソン単独よりも、化学療法薬ゲムシタビン及びオキサリプラチンの効果を増幅するのに効果的
であることを示している(
図1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、4B参照)。
【国際調査報告】