(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-02
(54)【発明の名称】フィルターホルダー、フィルター組立体、およびこれらを含む空気清浄機
(51)【国際特許分類】
B01D 46/10 20060101AFI20240126BHJP
F24F 8/108 20210101ALI20240126BHJP
F24F 8/80 20210101ALI20240126BHJP
【FI】
B01D46/10 B
F24F8/108 200
F24F8/80 110
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023545381
(86)(22)【出願日】2022-01-28
(85)【翻訳文提出日】2023-07-26
(86)【国際出願番号】 KR2022001670
(87)【国際公開番号】W WO2022169257
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】10-2021-0017077
(32)【優先日】2021-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514170813
【氏名又は名称】コーウェイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】COWAY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ユンヒョク
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヒョンキュ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョンチョル
(72)【発明者】
【氏名】キム,スンキ
(72)【発明者】
【氏名】カン,ソンシル
(72)【発明者】
【氏名】ベク,ジュヒョン
(72)【発明者】
【氏名】パク,チャンジョン
【テーマコード(参考)】
4D058
【Fターム(参考)】
4D058JA12
4D058KA01
4D058KA11
4D058KB05
4D058KB15
4D058QA03
4D058QA21
4D058TA03
4D058TA07
(57)【要約】
フィルターホルダーは、少なくとも一部が互いに隣接して配置された複数のフィルターフレーム、及び前記複数のフィルターフレームのうち、互いに隣接するフィルターフレームを互いに対して回転可能に支持する折り畳み部材を含み、前記折り畳み部材は、所定の厚さを有し、前記互いに隣接するフィルターフレームを互いに対する回転によって折られることができるように可撓性を有する折り部、及び前記折り部を挟んで前記折り部の両側に接続され、前記互いに隣接するフィルターフレームと一緒に回転する複数の縁部を含み、前記折り畳み部材の横断面から見た時、前記縁部は、前記折り部より厚い厚さを有することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一部が互いに隣接して配置された複数のフィルターフレーム、及び
前記複数のフィルターフレームのうち、互いに隣接するフィルターフレームを互いに対して回転可能に支持する折り畳み部材を含み、
前記折り畳み部材は、
所定の厚さを有し、前記互いに隣接するフィルターフレームを互いに対する回転によって折られることができるように可撓性を有する折り部、及び
前記折り部を挟んで前記折り部の両側に接続され、前記互いに隣接するフィルターフレームと一緒に回転する複数の縁部を含み、
前記折り畳み部材の横断面から見た時、前記縁部は、前記折り部より厚い厚さを有する、
フィルターホルダー。
【請求項2】
前記縁部は、前記折り部から離れるほどその厚さが厚くなる形状を有することを特徴とする請求項1に記載のフィルターホルダー。
【請求項3】
前記折り畳み部材は、前記互いに隣接するフィルターフレーム間の隙間がシールされるように前記フィルターフレームの長手方向に沿って延び、前記フィルターフレームに係合するように前記フィルターフレームの幅方向に延びることを特徴とする請求項1に記載のフィルターホルダー。
【請求項4】
前記複数のフィルターフレームは、前記複数のフィルターフレームの各々が隣接するフィルターフレームに対して平角より小さい角度をなすように互いに対して回転されたとき、ループ状の経路に沿って配列され、
前記折り畳み部材は、
前記互いに隣接するフィルターフレームのそれぞれに係合し、前記複数の縁部のそれぞれに接続する複数の掛合部をさらに含み、
前記複数のフィルターフレームのそれぞれには、
前記掛合部と係合するように、前記ループ状の経路内側から外側に向かって引き込まれた係合部が設けられることを特徴とする請求項1に記載のフィルターホルダー。
【請求項5】
前記複数のフィルターフレームのそれぞれには、
前記係合部が延びる方向とずれる方向に延び、一側が前記係合部と連通する固定部がさらに設けられ、
前記掛合部は、
前記係合部に係合するメイン係止具、及び
前記メイン係止具から突出して形成され、前記固定部に係合する補助係止具を含むことを特徴とする請求項4に記載のフィルターホルダー。
【請求項6】
前記メイン係止具は前記フィルターフレームの幅方向に挿入されて前記係合部と係合し、
前記補助係止具は、
前記メイン係止具が延びる方向と垂直な方向に延びる段差面、及び
前記メイン係止具が前記係合部に挿入される方向に向かって傾斜した傾斜面を含むことを特徴とする請求項5に記載のフィルターホルダー。
【請求項7】
前記折り畳み部材は、前記フィルターフレームの長手方向に沿って延びて形成され、
前記固定部及び前記補助係止具は、それぞれ複数個設けられ、
前記複数の固定部は、前記フィルターフレームにおいて前記長手方向に沿って離隔配置され、
前記複数の補助係止具は、前記掛合部において前記複数の固定部それぞれに対応して前記長手方向に沿って離隔配置されていることを特徴とする請求項5に記載のフィルターホルダー。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のフィルターホルダー、及び
前記フィルターホルダーに支持され、空気をろ過するための空気フィルターを含む、
フィルター組立体。
【請求項9】
請求項8に記載のフィルター組立体、及び
外部空気が前記空気フィルターを通過するように送風力を提供する送風機を含む、
空気清浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルターホルダー、フィルター組立体、およびこれらを含む空気清浄機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、空気清浄機は、汚染された室内空気を吸引して空気に含まれている塵、臭い粒子などをフィルターでろ過して清浄な空気に浄化する装置である。このような空気清浄機は、周囲の汚染された空気を吸引して浄化した後、浄化された清浄な空気を空気清浄機の外部に排出することにより室内空気を浄化することができる。
【0003】
一方、空気清浄機は、内部に流入した空気に含まれている塵、匂い粒子などをろ過する空気フィルターとフィルターを支持するフィルターホルダーを含むことができる。このようなフィルターホルダーは、空気清浄機の種類に応じて様々な形状を有することができる。例えば、フィルターホルダーは、円柱形状、直方体形状などで提供されることができる。
【0004】
しかしながら、上述した形状のフィルターホルダーは、運搬する過程で相対的にかさばり、そのためフィルターホルダーを運搬するのに多くの費用がかかる。そこで、フィルター運搬時の体積を低減するための折り畳み式フィルターホルダーが開発されている。
【0005】
本出願人の米国特許出願公開第2018/0221805号明細書「Air Purifier」(特許文献1)は、形状可変型フィルターフレームを開示する。このような特許文献1のフィルターフレームは、必要に応じて折り畳んだり広げることができる。
【0006】
しかしながら、特許文献1のフィルターフレームは、フィルターフレームの折り畳みのために複雑なヒンジ構造が設けられるため、製造コストが増加し、空気清浄機に装着するのに不便である。また、フィルターフレームが折り畳まれた状態で任意に広げられると、フィルターフレームの輸送に困難があり、空気清浄機の使用中にフィルターフレームが任意に折り畳まれると空気清浄機の効率が低下することがある。
【0007】
また、出願人Blueir ABの米国特許出願公開第2018/0304184号明細書「Foldable Air Filter Unit」(特許文献2)も、必要に応じて折り畳んだり、広げることができる折り畳み式フィルターフレームを開示する。
【0008】
しかしながら、特許文献2のフィルターフレームは、特別な装置がなければ、フィルターフレームが広がったり、折り畳まれた状態が維持されにくい。特に、特許文献2のフィルターフレームも、フィルターフレームが折り畳まれた状態で任意に広がると、フィルターフレームの輸送に困難があり、空気清浄機が使用されている間にフィルターフレームが任意に折り畳まれると、空気清浄機の効率が低下することがある。さらに、フィルターフレームが任意に折り畳まれたり、広げられるのを防止するための手段を別途設けても、フィルターフレームの自由回転を防止するための手段が複雑な構成を有する場合、製造コストが増加し、空気清浄機に装着されにくいという問題が発生することがある。
【0009】
したがって、単純な構造を有することでフィルターフレームの製造コストを下げながらも、フィルターフレームが任意に折り畳まれたり、広がるのを防止することができるフィルターフレームの必要性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許出願公開第2018/0221805号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2018/0304184号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の一実施形態は、上記のような背景に着目して発明されたものであり、折り畳み部材が互いに隣接するフィルターフレームを回転可能に接続しつつもフィルターフレームに容易に取り付けられることができるフィルターホルダーを提供しようとする。
【0012】
さらに、本発明の一実施形態は、折り畳み部材がフィルターフレームに取り付けられたときにフィルターフレームが複数回回転しても折り畳み部材がフィルターフレームから外れないフィルターホルダーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも一部が互いに隣接して配置された複数のフィルターフレーム、及び前記複数のフィルターフレームのうち、互いに隣接するフィルターフレームを互いに対して回転可能に支持する折り畳み部材を含み、前記折り畳み部材は、所定の厚さを有し、前記互いに隣接するフィルターフレームを互いに対する回転によって折られることができるように可撓性を有する折り部、及び前記折り部を挟んで前記折り部の両側に接続され、前記互いに隣接するフィルターフレームと一緒に回転する複数の縁部を含み、前記折り畳み部材の横断面から見た時、前記縁部は、前記折り部より厚い厚さを有する、フィルターホルダーを提供することができる。
【0014】
また、前記縁部は、前記折り部から離れるほどその厚さが厚くなる形状を有することができる。
【0015】
また、前記折り畳み部材は、前記互いに隣接するフィルターフレーム間の隙間がシールされるように前記フィルターフレームの長手方向に沿って延び、前記フィルターフレームに係合するように前記フィルターフレームの幅方向に延びることができる。
【0016】
また、前記複数のフィルターフレームは、前記複数のフィルターフレームの各々が隣接するフィルターフレームに対して平角より小さい角度をなすように互いに対して回転されたとき、ループ状の経路に沿って配列され、前記折り畳み部材は、前記互いに隣接するフィルターフレームのそれぞれに係合し、前記複数の縁部のそれぞれに接続する複数の掛合部をさらに含み、前記複数のフィルターフレームのそれぞれには、前記掛合部と係合するように、前記ループ状の経路内側から外側に向かって引き込まれた係合部が設けられることができる。
【0017】
また、前記複数のフィルターフレームのそれぞれには、前記係合部が延びる方向とずれる方向に延び、一側が前記係合部と連通する固定部がさらに設けられ、前記掛合部は、前記係合部に係合するメイン係止具、及び前記メイン係止具から突出して形成され、前記固定部に係合する補助係止具を含むことができる。
【0018】
また、前記メイン係止具は前記フィルターフレームの幅方向に挿入されて前記係合部と係合し、前記補助係止具は、前記メイン係止具が延びる方向と垂直な方向に延びる段差面、及び前記メイン係止具が前記係合部に挿入される方向に向かって傾斜した傾斜面を含むことができる。
【0019】
また、前記折り畳み部材は、前記フィルターフレームの長手方向に沿って延びて形成され、前記固定部及び前記補助係止具は、それぞれ複数個設けられ、前記複数の固定部は、前記フィルターフレームにおいて前記長手方向に沿って離隔配置され、前記複数の補助係止具は、前記掛合部において前記複数の固定部それぞれに対応して前記長手方向に沿って離隔配置されることができる。
【0020】
本発明の他の態様によれば、前記フィルターホルダー、及び前記フィルターホルダーに支持され、空気をろ過するための空気フィルターを含む、フィルター組立体を提供することができる。
【0021】
本発明のまた他の態様によれば、前記フィルター組立体、及び外部空気が前記空気フィルターを通過するように送風力を提供する送風機を含む、空気清浄機を提供することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一実施形態によれば、折り畳み部材が互いに隣接するフィルターフレームを回転可能に接続しながらもフィルターフレームに容易に取り付けられることができる効果がある。
【0023】
また、本発明の一実施形態によれば、折り畳み部材がフィルターフレームに取り付けられると、フィルターフレームが複数回回転しても折り畳み部材がフィルターフレームから離脱しない効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】
図1は、本発明の1実施例による空気清浄機の斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1のII-II’に沿って切断した断面図である。
【
図3】
図3は、
図2のフィルターホルダーが広げられた状態の斜視図である。
【
図4】
図4は、
図3のフィルターホルダーが折り畳まれた状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の技術的思想を実現するための具体的な実施例について添付の図面に基づいて詳細に説明する。
【0026】
なお、本発明の説明において、関連する公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の要旨をぼかす可能性があると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0027】
また、ある構成要素が他の構成要素に「接続」、「支持」、「流入」されると言及されている場合は、その他の構成要素に直接接続、支持、流入されることもできるが、間にまた他の構成要素が存在してもよいことを理解すべきである。
【0028】
本明細書で使用される用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定することを意図するものではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を持たない限り、複数の表現を含む。
【0029】
本明細書で使用される「含む」の意味は、特定の特性、領域、定数、ステップ、動作、要素および/または成分を具体化し、他の特定の特性、領域、定数、ステップ、動作、要素、成分および/またはグループの存在や付加を除外するのではない。
【0030】
また、本明細書において、上方等の方向の表現は、図面における図示を基にして説明したものであり、当該対象の方向が変われば異なって表現できることを予め明らかにしておく。
【0031】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による空気清浄機1の具体的な構成を説明する。
【0032】
以下、
図1及び
図2を参照すると、本発明の一実施形態による空気清浄機1は、空気清浄機1の内部に流入した空気の塵、臭い粒子等を濾過することにより汚染された空気を清浄な空気に浄化することができる。また、空気清浄機1は、外部の空気を内部に吸入することができ、内部で浄化された清浄な空気を外部に吐出することができる。このような空気清浄機1は、本体部10、送風機20、フィルター組立体30を含むことができる。
【0033】
本体部10は、送風機20およびフィルター組立体30を支持することができ、送風機20およびフィルター組立体30が収容される空間を提供することができる。このような本体部10は、送風機20およびフィルター組立体30を囲むケースを含むことができる。
【0034】
送風機20は、空気清浄機1の外部の汚染された空気が空気清浄機1の内部に流入するように駆動されることができる。このような送風機20は、流入した空気が後述する空気フィルター31を通過するように送風力を提供することができる。また、送風機20は、空気清浄機1内の空気フィルター31によって浄化された空気を外部に送出するように駆動されることができる。例えば、送風機20は、本体部10の下側に配置されることができ、空気フィルター31の内側に配置されることができる。
【0035】
フィルター組立体30は、空気清浄機1の外部から流入した空気を清浄な空気に濾過することができる。また、フィルター組立体30は、必要に応じて折り畳まれたり、広げられるように構成されることができる。例えば、フィルター組立体30は輸送中には折り畳まれた状態で輸送されることができ、空気濾過のために使用されるときには広げられた状態で使用されることができる。このようなフィルター組立体30は、空気フィルター31及びフィルターホルダー32を含むことができる。
【0036】
空気フィルター31は空気清浄機1の外部から流入した空気を清浄な空気に濾過することができる。例えば、空気フィルター31は、空気内の塵、臭い粒子などを濾過することができ、メッシュ構造のプレフィルター(pre-filter)、HEPAフィルター(Hepa Filter)及び活性炭脱臭フィルター(Carbon filter)などの周知のフィルターを含むことができる。このような空気フィルター31は複数提供されることができ、複数の空気フィルター31はフィルターホルダー32に支持されることができる。
【0037】
図3~
図5を参照すると、フィルターホルダー32は折り畳まれたり、広げられるように構成されることができる。このようなフィルターホルダー32はフィルターフレーム100及び折り畳み部材200を含むことができる。また、フィルターフレーム100と折り畳み部材200とは互いに摺動することによって分離および接続することができる。すなわち、フィルターフレーム100と折り畳み部材200とは互いに分離可能に接続されることができる。
【0038】
フィルターフレーム100は、空気フィルター31の少なくとも一部を囲むように設けられ、空気フィルター31を支持することができる。さらに、フィルターフレーム100は、少なくとも一部が長手方向および横方向に延びることができる。このようなフィルターフレーム100は複数個設けられてもよく、複数個のフィルターフレーム100は、少なくとも一部が互いに対して隣接して配置されることができる。さらに、複数のフィルターフレーム100は2つ以上で提供されることができ、より詳細な例として、フィルターフレーム100は偶数で提供されることができる。以下では、フィルターフレーム100は4つで提供されるものとして説明するが、これは例示に過ぎず、フィルターフレーム100は任意の数で提供されてもよい。
【0039】
複数のフィルターフレーム100それぞれは、両側に隣接して配置される他のフィルターフレーム100と折り畳み部材200を介して接続されることができる。また、複数のフィルターフレーム100は、互いに対して回転可能に構成されることができる。すなわち、複数のフィルターフレーム100のうち1つは、隣接する他の1つのフィルターフレーム100に対して回転することができる。さらに、複数のフィルターフレーム100それぞれは、長手方向に延びる仮想の軸を中心に回転することによって隣接するフィルターフレーム100に対して折り畳まれたり、広げられることができる。
【0040】
複数のフィルターフレーム100それぞれが隣接するフィルターフレーム100に対して平角よりも小さい角度をなすように互いに対して回転されたとき、複数のフィルターフレーム100はループ状の経路に沿って配列されることができる。ここで、ループ状の経路は、一地点から始まり、他の地点を経てから再び一地点に戻る所定の経路として定義されることができる。
【0041】
より詳細な例として、
図3を参照すると、複数のフィルターフレーム100はそれぞれが互いに隣接するフィルターフレーム100に対して所定の角度(例えば、90°の角度)をなすように互いに対して回転することができる。ここで、所定の角度は、上側から見たとき、フィルターフレーム100で囲まれた内側空間の面積が最大となる角度であってもよい。この場合、上側から見た複数のフィルターフレーム100は、矩形のループを形成することができる。本明細書では、複数のフィルターフレーム100のそれぞれが隣接するフィルターフレーム100に対して0°より大きく180°より小さい角度をなすとき、複数のフィルターフレーム100の状態を広げられた状態と定義する。
【0042】
図4を参照すると、複数のフィルターフレーム100は、互いに隣接する少なくとも2つのフィルターフレーム100が平行に配列されるように互いに対して回転することができる。より詳細な例として、複数のフィルターフレーム100のいずれかのフィルターフレーム100は、一側に接続された他のフィルターフレーム100に対して回転することによって他のフィルターフレーム100に対して折り畳まれることができる。この場合、いずれかのフィルターフレーム100と一側に接続された他のフィルターフレーム100との間の角度は0°である。さらに、いずれかのフィルターフレーム100は、他側に接続されたまた他のフィルターフレーム100に対して回転することによってまた他のフィルターフレーム100に対して広げられることができる。この場合、いずれかのフィルターフレーム100と他側に接続されたまた他のフィルターフレーム100との間の角度は180°である。本明細書では、複数のフィルターフレーム100それぞれが隣接するフィルターフレーム100となす角度が0°または180°の場合、複数のフィルターフレーム100の状態を折り畳まれた状態と定義する。
【0043】
このように、複数のフィルターフレーム100が折り畳まれた状態のとき、互いに隣接する2つのフィルターフレーム100が平行に配列されることにより、隣接するフィルターフレーム100が互いに密着することができる。また、複数のフィルターフレーム100で囲まれた空間が最小化されることにより、複数のフィルターフレーム100の体積が最小化される効果がある。
【0044】
一方、
図3~
図6を参照すると、複数のフィルターフレーム100のそれぞれには係合部110および固定部120が設けられることができる。
【0045】
係合部110は、後述する折り畳み部材200のメイン係止具231が係合できるようにフィルターフレーム100の表面から引き込んで形成されることができる。このような係合部110は、複数のフィルターフレーム100が広げられた状態にあるとき、ループ状の経路内側から外側に向かって引き込んで形成されることができる。言い換えれば、係合部110は一例として、折り畳み部材200の幅方向に沿って延びるようにフィルターフレーム100から引き込んで形成されることができる。また、係合部110は、長手方向に延びる折り畳み部材200に対応して長手方向に沿って延びることができる。ここで、折り畳み部材200の幅方向とは、1つのフィルターフレーム100の内側エッジから該当フィルターフレーム100の外側エッジに向かって延びる方向を意味する。詳細に述べると、フィルターフレーム100の内側エッジの形状と外側エッジの形状とは、空気フィルター31に対応する形状で長手方向がより長い矩形形状であってもよく、
図5に示す折り畳み部材200の幅Wにおいて、折り部220に近い方向において離れる方向が折り畳み部材200の幅方向であってもよい。このような係合部110は、複数個設けられることができ、フィルターフレーム100の横方向両側に形成されることができる。言い換えれば、フィルターフレーム100の係合部110は、複数のフィルターフレーム100が広げられた状態にあるときに形成されるループの縦断面に含まれるように形成されることができる。
【0046】
固定部120は、補助係止具232が挿入されるようにフィルターフレーム100の表面から引き込んで形成されることができる。このような固定部120は、係合部110が延びる方向とずれる方向に延びることができる。例えば、固定部120は、一側が係合部110と連通し、他側がフィルターフレーム100の外側に向かって開口するように横方向に沿って延びることができる。また、固定部120は複数個設けられることができ、複数個の固定部120は長手方向に沿って離隔配置されることができる。
【0047】
図6~
図8を参照すると、折り畳み部材200は複数のフィルターフレーム100のうち隣接する一部を互いに対して回転可能に支持することができる。例えば、折り畳み部材200は、一側が複数のフィルターフレーム100のいずれかに係合し、他側が隣接する他のフィルターフレーム100に係合することにより隣接する2つのフィルターフレーム100を接続することができる。このような折り畳み部材200は、フィルターフレーム100と係合するようにフィルターフレーム100の幅方向に延びることができる。さらに、折り畳み部材200は、隣接するフィルターフレーム100間の隙間がシールされるように、フィルターフレーム100の長手方向に沿って延びることができる。すなわち、折り畳み部材200がフィルターフレーム100に係合した状態で複数のフィルターフレーム100が広がった状態にあると、複数のフィルターフレーム100間の隙間は折り畳み部材200によってシールされることができる。
【0048】
このような折り畳み部材200は、フィルターフレーム100に容易に係合することができるように外力によって容易に曲がることができる可撓性を有することができる。また、折り畳み部材200は、複数のフィルターフレーム100がループ状の経路に沿って配列されたとき、ループ状の経路内側から外側に向かう方向にフィルターフレーム100に挿入されることができる。このような折り畳み部材200は、縁部210、折り部220、および掛合部230を含むことができる。
【0049】
縁部210は、一側が折り部220に接続し、他側が掛合部230と接続することができる。このような縁部210は複数個設けられることができ、複数の縁部210は折り部220を挟んで折り部220の両側に接続することができる。また、複数の縁部210は、互いに隣接するフィルターフレーム100に備えられた複数の掛合部230と接続することができ、複数の掛合部230を介して互いに隣接するフィルターフレーム100と一緒に回転することができる。一方、縁部210は所定の厚さを有することができる。例えば、縁部210は上側から見た時(横断面を上側から見ることを含む)に折り部220より厚い厚さを有することができる。また、縁部210は、上側から見た時に折り部220から離れるほどその厚みがさらに厚くなる形状を有してもよい。言い換えれば、縁部210の厚さは、折り部220に接続した一側が掛合部230と接続した他側よりも薄くてもよい。
【0050】
折り部220は、隣接するフィルターフレーム100の互いに対する回転によって選択的に折り畳まれることができる。すなわち、折り部220は、折り畳み部材200のうちフィルターフレーム100の回転によって折り畳まれる部分であることができる。例えば、折り部220は長手方向に延びることができ、隣接するフィルターフレーム100が互いに対して回転するための仮想の回転軸に対応することができる。さらに、折り部220は、互いに隣接するフィルターフレーム100の回転によって折り畳まれることができるように可撓性を有することができる。このような折り部220は、両側が複数の縁部210とそれぞれ接続することができる。
【0051】
図6を再度参照すると、掛合部230は、互いに隣接するフィルターフレーム100を接続するためにフィルターフレーム100に係合することができる。このような掛合部230は複数個設けられ、複数の掛合部230はそれぞれ互いに隣接するフィルターフレーム100に挿入されることができる。例えば、掛合部230は、フィルターフレーム100の幅方向に沿ってフィルターフレーム100に挿入されてもよい。言い換えれば、掛合部230は、折り畳み部220から離れる方向にフィルターフレーム100の側面に沿って挿入されることができる。また、複数の掛合部230は、それぞれ縁部210と接続することができる。このような掛合部230は、メイン係止具231及び補助係止具232を含むことができる。
【0052】
メイン係止具231は、フィルターフレーム100の幅方向に延び、係合部110に挿入されることができる。このようなメイン係止具231は、係合部110に挿入されたままフィルターフレーム100と一緒に回転することができる。
【0053】
補助係止具232は、係合部110に挿入されたメイン係止具231が係合部110から離脱するのを防止することができる。例えば、補助係止具232は、メイン係止具231から突出して形成された突起であってもよく、補助係止具232は、メイン係止具231が延びる方向と垂直な方向に形成されてもよい。また、補助係止具232は固定部120に係合することができる。このような補助係止具232は複数個設けられることができ、複数の補助係止具232は長手方向に沿って離隔して配置されることができる。また、複数の補助係止具232のそれぞれは、複数の固定部120に対応して係合することができる。このような補助係止具232は、段差面232aと傾斜面232bとを含むことができる。
【0054】
段差面232aは、補助係止具232が固定部120に挿入されたとき、フィルターフレーム100と干渉することにより折り畳み部材200がフィルターフレーム100から離脱することを防止することができる。このような段差面232aは、補助係止具232のうちメイン係止具231が延びる方向と垂直な方向に延びることができる。すなわち、フィルターフレーム100の幅方向に延びることができる。例えば、補助係止具232が固定部120に挿入された状態で、メイン係止具231が係合部110から離脱する方向に移動すると、段差面232aはフィルターフレーム100にかかることができる。これにより、折り畳み部材200はフィルターフレーム100からの逸脱が防止されることができる。
【0055】
傾斜面232bは、メイン係止具231が係合部110に挿入されるとき、補助係止具232がフィルターフレーム100によって干渉されることなく係合部110に挿入されるように所定の傾斜を有することができる。このような傾斜面232bは、メイン係止具231が係合部110に挿入される方向に向かって傾斜することができる。
【0056】
このように、折り畳み部材200は、傾斜面232bによって係合部110に 容易に 挿入されることができる。また、折り畳み部材200は、可撓性を有することにより、折り畳み部材200の掛合部230の形状が変形されることができ、これにより、折り畳み部材200がフィルターフレーム100に挿入されるとき、フィルターフレーム100に干渉することなく、挿入されることができる。これにより、折り畳み部材200はフィルターフレーム100に容易に取り付けられることができる効果がある。
【0057】
また、折り畳み部材200は、段差面232aによって係合部110および固定部120に挿入されたとき、フィルターフレーム100から容易に離脱することなく係合を維持することができる。すなわち、折り畳み部材200がフィルターフレーム100に取り付けられると、フィルターフレーム100が複数回回転しても折り畳み部材200がフィルターフレーム100から離脱しない効果がある。
【0058】
また、折り畳み部材200の構成を簡略化して重量を下げ、製造コストを低減することができる効果がある。
【0059】
さらに、折り畳み部材200は、複数のフィルターフレーム100が広げられた状態にあるとき、空気フィルター31を介さずに複数のフィルターフレーム100間の隙間を通じて空気が流入されることを防止することができる。これにより、空気の濾過効率を向上させることができる効果がある。
【0060】
以上、本発明の実施形態を具体的な実施例として説明したが、これは例示に過ぎず、本発明はこれに限定されず、本明細書に開示された技術的思想に従う最も広い範囲を有するものと解釈されるべきである。当業者は、開示された実施例を組合せ/置換して摘示されていない形状のパターンを実施することができるが、これも本発明の範囲から逸脱しないであろう。さらに、当業者は、本明細書に基づいて開示された実施例を容易に変更または変形することができ、そのような変更または変形も本発明の権利範囲に属することは明らかである。
【国際調査報告】