(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-02
(54)【発明の名称】双方向性保管システム、装置、および関連する方法
(51)【国際特許分類】
A45D 44/00 20060101AFI20240126BHJP
【FI】
A45D44/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023545922
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(85)【翻訳文提出日】2023-08-24
(86)【国際出願番号】 US2022013627
(87)【国際公開番号】W WO2022164774
(87)【国際公開日】2022-08-04
(32)【優先日】2021-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523283922
【氏名又は名称】ラクス, ギル ジョセフ
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ラクス, ギル ジョセフ
(57)【要約】
本明細書に説明されるシステム、デバイス、および方法は、化粧品アイテム等のアイテムの保管および効率的かつ正確な識別のための双方向性保管および識別システムに関する。双方向性保管および識別システムは、いくつかの区画、および無線/遠隔または直接物理的接続を介して保管システムに結合されたディスプレイを含むことができる。双方向性保管および識別システムは、ユーザから区画および/またはアイテムの選択を受信し、選択の受信時、アイテムの色合いおよび質感の画像、および選択されたアイテムがその顔に適用されたユーザを表示するように構成されることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品を保管、識別、および選択するためのシステムであって、前記システムは、
複数の化粧品アイテムを収容するように構成された筐体であって、前記筐体は、複数の区画を備え、前記複数の区画の各々は、それぞれの化粧品アイテムを収容するように構成されている、筐体と、
前記筐体に結合された1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のプロセッサに結合されたメモリと、
前記メモリ内に記憶された1つ以上のプログラムと
を備え、
前記1つ以上のプログラムは、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成され、
前記1つ以上のプログラムは、命令を含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによる実行時、
ユーザから少なくとも1つの化粧品アイテムの選択を受信することと、
前記少なくとも1つの化粧品アイテムに関する識別情報をディスプレイ画面に転送することと
を行い、
前記ディスプレイ画面は、前記ユーザの顔の少なくとも1つの部分に塗布された前記少なくとも1つの化粧品アイテムを示す更新された画像を表示するように構成されている、システム。
【請求項2】
前記筐体は、前記ディスプレイ画面を収容するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ディスプレイ画面は、機械的接続および無線接続のうちの少なくとも1つを介して、前記筐体に結合されている、請求項1および2のいずれかに記載のシステム。
【請求項4】
前記複数の化粧品アイテムは、口紅、リップカラー、リップグロス、リップライナ、ファンデーション、パウダ、アイライナ、アイシャドウ、チークカラー、頬紅、およびマスカラのうちの少なくとも1つを含む、請求項1-3のいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
前記複数の区画の各々は、前記区画内に収容される前記化粧品アイテムを識別するように構成された少なくとも1つのセンサを備えている、請求項1-4のいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのセンサは、前記区画内に収容された前記化粧品アイテムのバーコードおよびRFIDチップのうちの少なくとも1つを識別するように構成されたバーコード読み取り機およびRFIDチップリーダのうちの少なくとも1つを備えている、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのセンサは、前記区画内の化粧品アイテムの作動に応答して起動されるように構成されている、請求項5または6に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのセンサは、前記化粧品アイテムを識別することから取得された前記識別情報を前記プロセッサに転送するように構成され、前記識別情報は、前記ユーザによる前記化粧品アイテムの選択を示す、請求項5-7のいずれかに記載のシステム。
【請求項9】
前記識別情報は、前記少なくとも1つの化粧品アイテムのタイプを示す情報、前記少なくとも1つの化粧品アイテムの少なくとも1つの特徴を示す情報、および前記ユーザの顔の少なくとも1つの適切な部分を識別する情報のうちの少なくとも1つを備えている、請求項1-8のいずれかに記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの特徴は、前記少なくとも1つの化粧品アイテムの色、色合い、質感、および色調のうちの少なくとも1つを備えている、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ユーザの前記顔の前記少なくとも1つの適切な部分は、前記ユーザの頬、瞼、唇、前額部、および首のうちの少なくとも1つを備えている、請求項9または10に記載のシステム。
【請求項12】
前記複数の区画は、前記複数の化粧品アイテムを取り外し可能に収容するように構成されている、請求項1-11のいずれかに記載のシステム。
【請求項13】
前記複数の区画は、前記複数の化粧品アイテムを交換可能に収容するように構成されている、請求項1-12のいずれかに記載のシステム。
【請求項14】
前記化粧品アイテムは、少なくとも1つの宝石アイテムを備えている、請求項1-13のいずれかに記載のシステム。
【請求項15】
前記ディスプレイ画面は、デジタルミラーを備えている、請求項1-14のいずれかに記載のシステム。
【請求項16】
前記筐体を取り外し可能に閉鎖および密閉するように構成された蓋をさらに備えている、請求項1-5のいずれかに記載のシステム。
【請求項17】
前記蓋は、前記ディスプレイ画面を収容するように構成された内部表面を備えている、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記蓋は、その内部の周辺上に配置された少なくとも1つのLEDランプを備えている、請求項16または17に記載のシステム。
【請求項19】
前記蓋は、前記ディスプレイ画面上での表示のための前記ユーザの画像を取得するように構成されたカメラをさらに備えている、請求項16-18のいずれかに記載のシステム。
【請求項20】
前記カメラは、前記ユーザの映像をリアルタイムに表示するように構成された映像カメラを備えている、請求項18または19に記載のシステム。
【請求項21】
前記カメラは、前記ユーザの映像をリアルタイムに表示するように構成された映像カメラを備えている、請求項18に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2021年1月28日に出願された米国仮出願第63/142,768号の利益および優先権を主張する。この先の出願の全教示は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0002】
(分野)
本開示は、概して、双方向性保管および識別システムおよび装置に関し、より具体的に、化粧品等の種々のアイテムの保管のための双方向性保管および識別システムに関する。
【背景技術】
【0003】
化粧品業界は、多くの場合、顧客に広範な選択肢を提供する。例えば、多数の企業が、口紅およびアイシャドウ等の一般的に使用される化粧品アイテムを作製および製造している。多くの場合、これらのアイテムは、種々の色合いにおいて市場に出され、質感が、店内で容易に識別されるが、しかしながら、仕入れられると、これらのアイテムが、多くの場合、同じ包み、同じ形状、同じ色、および類似するマーキングを有するので、それらは、多くの場合、明確な識別マークなしに同じ方法で梱包される。そのようなアイテムの色合いおよび質感を示す色ガイドが、多くの場合、仕入れ時に利用可能であるが、多くの顧客は、類似するパッケージ間で容易に区別すること、および/または実際に、製品を探し出し、それをその顔/肌に塗布するまで、色合いまたは質感が、その顔/肌上でどのように見えるかについて確信することができないと感じ得る。
【0004】
多くの場合、化粧品および美容製品を試用するとき、個人は、種々の色合いを試用し、肌の色調、被服、気分、機会等の種々の因子に応じて、1つを選択することを望み得る。例えば、ある人物は、種々の色合いの赤色において、多くの口紅を所有し得、パーティーまたは就職面接等に対処するために、赤色の口紅をつけたいと思っている。その個人は、ある色合いの赤色が、パーティーに出席するためには適切であるが、必ずしも就職面接には適切ではないと感じ得る。所望の口紅を選択するために、その個人は、選択が最終決定される前、異なる製品を探し出し、蓋を開け、場合によっては、塗布する時間を費やす必要があるであろう。正しくない色合いが、塗布される場合、口紅を拭き取り、再選択し、再塗布するために、さらに多くの時間がかかり得る。このプロセスは、多くの場合、急いで行われ、非体系的かつストレスの多いものであり得る。さらに、再塗布は、多くの場合、メイクアップの外観の最終的な結果を損ない得る。
【0005】
さらに、いくつかの化粧品製造業者および小売店は、それらの得意先および顧客にサンプルおよび変身例を提供することによって、メイクアップの選択プロセスを促進することを試みている。サンプルは、店内で提供され、潜在的な購入者は、その肌に対して化粧品を塗布し、それを見ることができる。しかしながら、このプロセスは、既存のメイクアップを覆って新しいメイクアップを施す、および/または新しいメイクアップが施され得るように、既存のメイクアップを拭き取ることを要求し得るので、常に理想的であるとは限らない。さらに、このプロセスは、多くの場合、単一の塗布器が、全ての関心のある顧客によって共有されるので、常に、衛生的であるとは限らない。例えば、単一の容器の口紅が、利用可能にされ、顧客が、その個々の快適性レベルに応じて、自身が、口紅をその唇に直接塗布したいか、その手の上で試験したいか、1回のみ使用されて廃棄される塗布器を使用し、その唇に塗布したいか、容器の蓋を開け、色を見たいかどうか等を決定することを可能にし得る。このプロセスは、顧客間の細菌およびウイルスの伝染を促進する多くの不必要な接触点を結果としてもたらし得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に説明されるシステム、デバイス、および方法は、顧客によって、自宅で、旅行中、または他の所望の場所内で使用され得る化粧品アイテム等のアイテムの保管および識別のための双方向性保管および識別システムに関する。双方向性保管および識別システムは、いくつかの区画と、無線/遠隔または直接物理的接続を介して保管および識別システムに結合されたディスプレイ画面とを含むことができる。双方向性保管および識別システムは、ユーザから区画および/またはアイテムの選択を受信し、選択を受信すると、アイテムの画像、および/またはアイテムの色合いおよび/または質感等のアイテムの特性についての情報を表示するように構成され、加えて、選択されたアイテムその身体(例えば、顔)に塗布されたユーザの画像を表示することができる。例えば、口紅の深紅色の色合いの識別および選択に応じて、ディスプレイ画面は、その唇に塗布される深紅色の口紅の特定の色合いを伴うユーザの画像を識別および表示し、識別、選択における効率を促進しながら、特に、商業用環境内で使用されるとき、細菌の伝染を潜在的に低減させた状態で、よりストレスが少なく、かつより正確なプロセスを提供することができる。
【0007】
一側面では、種々のアイテムを識別および保管するための保管システムが、開示される。この保管システムは、異なる分類(例えば、色、ブランド等)に従って、アイテムを保管し、それによって、アイテムの使用および編成を促進するための体系的な保管を提供する。保管システムは、ユーザによる選択時、保管されたアイテムを表示するように構成されたディスプレイを備えていることができる。ディスプレイは、別の画像に(例えば、ユーザの画像上に)選択されたアイテムを置き替えて、追加して、および/または縫い合わせて表示するように構成されることができる。
【0008】
一側面では、複数の化粧品アイテムを収容するように構成された筐体を備えているシステムが、開示される。筐体は、各々が化粧品アイテムを収容するように構成された複数の区画を備えていることができる。システムは、区画内の1つ以上のアイテムを選択し、それをユーザに表示するための命令を実行するようにプログラミングされた1つ以上のプロセッサを含み、したがって、ユーザは、ユーザ上につけたときの化粧品の見え方を識別することができる。1つ以上のプロセッサは、筐体に結合され、1つ以上のプロセッサに結合されるメモリを含み、1つ以上のプログラムは、メモリ内に記憶され、1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成され得る。ある適合例では、1つ以上のプログラムは、1つ以上のプロセッサによる実行時、ユーザから少なくとも1つの化粧品アイテムの選択を受信し、少なくとも1つの化粧品アイテムに関する識別情報をユーザの顔の少なくとも1つの適切な部分に塗布される少なくとも1つの化粧品アイテムを示す更新された画像を表示するように構成されるディスプレイ画面に転送する命令を含む。
【0009】
他の例では、本明細書に説明される上記の側面、または任意のシステム、方法、装置は、以下の特徴のうちの1つ以上のものを含むことができる。
【0010】
筐体は、ディスプレイ画面を収容するように構成され得、ディスプレイ画面は、機械的接続および無線接続のうちの少なくとも1つを介して、筐体に結合されることができる。
【0011】
いくつかの実装では、複数の区画は、区画内に収容される化粧品アイテムを識別するように構成された少なくとも1つのセンサを備えていることができる。少なくとも1つのセンサは、区画内に収容される化粧品アイテムのバーコードを識別するように構成されたバーコード読み取り機を含むことができる。さらに、少なくとも1つのセンサは、作動または区画内の化粧品アイテムの他の選択に応答して、起動されるように構成されることができる。起動されると、少なくとも1つのセンサは、化粧品アイテムの識別から取得された識別情報をプロセッサに転送するように構成されることができる。識別情報は、ユーザによる化粧品アイテムの選択を示し、少なくとも1つの化粧品アイテムのタイプを示す情報、少なくとも1つの化粧品アイテムの少なくとも1つの特徴を示す情報、およびユーザの顔の少なくとも1つの適切な部分を識別する情報のうちの少なくとも1つを含み得る。顔の少なくとも1つの部分を識別する情報は、化粧品アイテムが、典型的に塗布される具体的な部分(例えば、瞼または唇)を識別するために使用されることができる。種々の実装では、少なくとも1つの特徴は、少なくとも1つの化粧品アイテムの色、色合い、質感、および色調のうちの少なくとも1つを含み、ユーザの顔の少なくとも1つの適切な部分は、ユーザの頬、瞼、および唇のうちの少なくとも1つを備えている。
【0012】
複数の化粧品アイテムは、口紅、リップカラー、リップグロス、リップライナ、ファンデーション、パウダ、アイライナ、アイシャドウ、チークカラー、頬紅、およびマスカラのうちの少なくとも1つを含むことができる。加えて、または、代替として、化粧品アイテムは、宝石のアイテムを備えていることもできる。
【0013】
さらに、複数の区画は、複数の化粧品アイテムを取り外し可能および/または交換可能に収容するように構成されることができる。
【0014】
いくつかの実装では、ディスプレイ画面は、ユーザの写真および/または映像をリアルタイムに表示するように構成されたデジタルミラーまたはデジタルカメラを備えていることができる。さらに、いくつかの実施形態では、システムは、筐体を取り外し可能に閉鎖および密閉するように構成された蓋を備えていることができる。蓋は、ディスプレイ画面を収容するように構成された内部表面を備えていることができ、いくつかの実装では、その内部の周辺上に配置された少なくとも1つのLEDランプを備えていることができる。概して、ディスプレイ画面は、システム内の任意の好適な位置内に含まれることができる。例えば、ディスプレイ画面は、保管システムから分離されること、および/または別のデバイスのディスプレイ画面(例えば、携帯電話のディスプレイ画面)であることができる。さらに、蓋は、ユーザの画像を取得し、その画像をディスプレイ画面上に表示するように構成されたカメラを備えていることができる。
【0015】
本発明の他の側面および利点が、以下の図面および説明から明白な状態になり得、それらの全てが、例としてのみ、本発明の種々の側面を例証する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
前述および他の目的および利点は、付随の図面と併せて解釈される以下の詳細な説明の検討に応じて明白であり、同様の参照文字は、全体を通して、同様の部分を指す。
【0017】
【
図1】
図1は、本明細書に開示されるいくつかの実施形態によるアイテムを保管するためのシステムの高レベル図を概略的に図示する。
【0018】
【
図2】
図2は、本明細書に開示されるいくつかの実施形態によるアイテムを保管するためのシステムの一部の高レベル図を概略的に図示する。
【0019】
【
図3】
図3は、本明細書に開示されるいくつかの実施形態によるアイテムを保管するためのシステムの高レベルブロック図である。
【0020】
【
図4】
図4は、本明細書に開示されるいくつかの実施形態によるアイテムを保管するためのシステムの別の高レベルブロック図である。
【0021】
【
図5】
図5は、本明細書に開示されるいくつかの実施形態によるアイテムを保管するためのシステムのさらなる別の高レベルブロック図である。
【0022】
【
図6】
図6は、本明細書に開示されるいくつかの実施形態による保管システム内で使用され得る区画の高レベルブロック図である。
【0023】
【
図7】
図7は、本明細書に開示されるいくつかの実施形態による双方向性保管システムによって遂行され得る手順のうちのいくつかのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示は、概して、双方向性保管システムおよび装置に関し、より具体的に、化粧品等の様々なアイテムの双方向性保管のためのシステム、装置、および対応する方法に関する。
【0025】
図1は、本明細書に開示されるいくつかの実施形態による双方向性保管システム100(以降では、「保管システム」)の例を概略的に図示する。保管システム100は、1つ以上の区画115a、115b、155cを収容するように構成された少なくとも1つの中空部分105を有する筐体110を備えていることができる。1つ以上の区画115a、115b、155cの各々は、筐体の長さ(L)、幅(W)、および/または高さ(H)の少なくとも一部に沿って延びているように構成されることができ、それによって、それらが少なくとも1つのアイテム125a、125b、125cを受け取るように構成された開口部216oを有する空洞216(
図2に示される)を画定する。
【0026】
少なくとも1つのアイテム125a、125b、125cは、概して、任意の好適なアイテムであり得る。例えば、いくつかの実装では、少なくとも1つのアイテム125a、125b、125cは、化粧品のアイテム(例えば、口紅、リップカラー、リップグロス、リップライナ、ファンデーション、パウダ、アイライナ、アイシャドウ、チークカラー、頬紅、マスカラ等)であることができる。少なくとも1つのアイテムは、関連技術分野において利用可能な任意の好適な包みまたは筐体内に封入されることができる。
【0027】
筐体110は、関連技術分野において公知かつ利用可能な任意の好適なサイズ、形状、および材料を備えていることができる。例えば、筐体110は、ポリマー材料(例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ塩化ビニル、ポリ(メチルメタクリレート)、またはアクリルプラスチック等)、任意の好適な金属(例えば、アルミニウム)、天然木、任意の好適な繊維等のうちの少なくとも1つを備えていることができる。
【0028】
筐体110は、任意の形状またはサイズをさらに備えていることができる。例えば、筐体は、箱形および/または円筒形(例えば、帽子箱形)であることができる。さらに、単層の区画を有するものとして示されるが、筐体110は、1つ以上の層の区画を備えていることができる。例えば、本明細書に開示されるいくつかの実装による保管システムの部分図を概略的に図示する
図2に示されるように、保管システム200は、1つ以上のトレイ230a、230b、230cを備え、各々が少なくとも1つのアイテムを保持するように構成された1つ以上の区画215a、215b、255cを有することができる。加えて、または、代替として、筐体は、(
図4に示されるように)化粧品小売業者において一般に使用されるディスプレイ棚等の1つ以上の棚を備えていることができる。
【0029】
区画215a、215b、215cは、種々の形状および大きさを有するアイテムの挿入を可能にするように調節可能であり得る。例えば、各トレイ230bは、対応する区画215b、215cの少なくとも1つの壁216を形成するように構成された1つ以上の仕切板240a、240bを備えていることができる。仕切板は、取り外し可能、置換可能、および位置変更可能であり、ユーザが、区画215b、215cのサイズを変更するために、仕切板のうちのいずれかを移動させること、位置変更すること、または取り外すことを可能にし得る。
【0030】
下記に詳述されるように、
図6を参照すると、各区画155cは、区画によって受け取られるアイテム125cを識別するように構成されたセンサ等の少なくとも1つの識別機構118cを含むことができる。識別機構118cは、当技術分野において利用可能な任意の好適な機構またはセンサであることができ、機構118cは、当技術分野において公知の任意の好適な技法を使用し、アイテム125cを識別することができる。例えば、識別機構118cは、アイテム125c上のバーコードまたはRFIDタグ119c(例えば、受動的RFIDタグ)を読み取るように構成されたRFIDまたはバーコード読み取り機、および/またはアイテム125cに結合されたラベルまたはタグ119c上に含まれる情報を読み取り、分析することが可能であるセンサであることができる。バーコード119cは、アイテム625のタイプ、色、および質感に関する情報等、アイテム115cに関する任意の好適な情報を含むことができる。例えば、アイテム125a、125b、125cは、種々の製造業者およびブランドによって生産される種々の色合い(例えば、赤色、サクランボ色、バラ色、メルロー色、暗紅色、深紅色、緋色、ワイン色、スグリ色、飴色等)の口紅であることができる。この情報は、アイテム125cの識別タグ119c上に(例えば、色合い466等の特定の色合、またはChanel(登録商標)等のあるブランドの「CARMEN」等の名称を示す小さなラベル上に)反映されることができる。識別機構118cは、分析のために、この情報を読み取り、その情報をプロセッサ194(
図5を参照して、下記に詳述される)に転送することができる。プロセッサ194は、この情報を受信すると、処理し、保管システム100のユーザにアイテム125cに関する識別する情報を提示することができる。例えば、プロセッサ194は、アイテム125cに関するある情報(例えば、アイテム125cの名称および色合いに関連する情報)をディスプレイ140に表示すること、および/または、ユーザの画像の適切な部分上に置き換えられたアイテムを示すユーザの更新された画像をユーザに提示すること(例えば、ユーザの唇に塗布される口紅の具体的な色合いを示すこと)を行うように指示することができる。代替として、または、加えて、プロセッサは、アイテムの名称および/またはブランドを示す音声信号を提供するように(例えば、ユーザがChanel(登録商標)によって製造されるCarmenと名付けられた色合い466を選択したことを示す音を再生するように)音声スピーカに指示することができる。概して、当技術分野において利用可能な任意の好適な技法が、識別する情報をユーザに中継するために使用されることができる。
【0031】
図1に戻って参照すると、保管システム100は、カバー130をさらに備えていることができる。カバー130は、筐体110に移動可能に結合され、筐体110の中空部分105の少なくとも1つの部分を覆うように構成されることができる。代替として、または、加えて、カバー130は、区画215s、125b、125cの開口部216oの少なくとも1つの部分を覆うように構成されることができる。カバー130は、筐体および区画の内容物を覆い、守るように構成されることができる。例えば、カバー130は、少なくとも1つのアイテム125a、125b、125cを漏出から守るように、および/または、アイテム125a、125b、125cを光、熱、埃、塵等の環境的要素から保護するように構成されることができる。
【0032】
いくつかの実装では、カバー130は、筐体110の少なくとも1つの部分に移動可能に取り付けられることができる。例えば、
図1に示されるように、カバー130は、(例えば、少なくとも1つのヒンジ145を介して)筐体の一部にヒンジで結合され、筐体の中空部分を露出させるために、および/または、それを覆うために、上昇および/または下降させられるように構成されたフリップ式カバーであることができる。加えて、または、代替として、カバーは、筐体にスライド可能に結合されることもできる。例えば、
図3に示されるように、筐体310は、カバー330をスライド可能に受け取るように構成されたレール345を備えていることができる。概して、任意の好適なカバーが、本明細書に開示される実施形態と共に使用され得、カバーは、当技術分野において利用可能かつ公知の任意の好適な接続を介して、筐体に結合され得る。さらに、保管システムが、
図1および
図3において、カバーを含むものとして示されるが、いくつかの実装では、保管システム100/300は、カバーのないものでもあり得る。例えば、
図4に示されるように、保管システム400は、被覆されることなく、上部において開放され、露出させられたままである1つ以上のディスプレイ棚を備え得る。
【0033】
さらに、いくつかの実装では、保管システムは、保管システムの移動/運搬を促進する機構を備えていることができる。概して、当技術分野において利用可能な任意の好適な機構が、本明細書に開示される実施形態と共に使用されることができる。例えば、
図3に示されるように、保管システム300は、保管システム350を運搬するために使用され得る少なくとも1つのストラップまたはハンドル350を備えていることができる。代替として、または、加えて、
図4に示されるように、保管システム400は、保管システム400の移動を促進するように構成された1つ以上の車輪450を備えていることができる。言及されるように、概して、システムの移動および/または運搬を促進するための当技術分野において利用可能な任意の好適な機構が、使用され得る。
【0034】
図1に戻って参照すると、保管システム100は、ディスプレイ140をさらに備えていることができる。ディスプレイは、筐体110に直接および/または間接的に結合されることができる。例えば、
図1に示されるように、ディスプレイは、カバー130の中に統合されること、および/または、物理的接続部145を介して、筐体に機械的に結合されることができる。代替として、または、加えて、ディスプレイ140は、有線または無線接続を使用して、筐体110に遠隔結合されることができる。例えば、
図4に示されるように、ディスプレイ440は、筐体410から遠隔に位置付けられ、ネットワーク460を介して筐体に接続するように構成されることができる。
【0035】
ディスプレイ140/440は、概して、当技術分野において利用可能な任意の好適なディスプレイ、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)または発光ダイオード(LED)ディスプレイであり得る。さらに、ディスプレイ140/440は、その周辺にLEDランプ等の1つ以上の光源145を含むことができる。光源145は、可視性を改良するために、ディスプレイ140の包囲している周辺を照明するように構成される。光140は、任意の好適な機能を果たすことができる。例えば、光140は、保管システム100の見た目および雰囲気、および/または美しさを改良するための役割を果たすことができる。さらに、ディスプレイおよび/またはミラーを含む実施形態では、光140は、可視性を改良することができる。さらに、蓋内に含まれるものとして説明されるが、光140は、保管システム100の任意の好適な部分内に含まれることができる。
【0036】
さらに、ディスプレイ140/440は、ユーザからの命令を受信することおよび/またはユーザに情報を提供することを行い得るスマートディスプレイおよび/または高感度ディスプレイであることができる。下記に詳述されるように、
図5を参照すると、ディスプレイ140/440は、プロセッサに結合され、プロセッサに情報および命令を送信し、プロセッサからそれらを受信するように構成されることができる。
【0037】
図5は、本明細書に開示されるいくつかの実施形態によるアイテムを保管するためのシステムの高レベルブロック図であり、それは、本明細書に開示されるような保管システムと共に使用され、その中に組み込まれ、またはその中に完全または部分的に含まれ得るデジタル電子回路網およびハードウェア590の例を図示する。示されるように、電子回路網590は、保管システム500の動作を監視すること、保管システムの動作に関する信号を送信および/または受信すること、および/または保管システムの動作を制御することを行うように構成されたプロセッサ594を含むことができる。デジタル回路網は、保管システム内の任意の好適な位置内に含まれ得る。例えば、デジタル回路網は、保管システムおよび/または保管システムに接続される別個のシステム(例えば、システムに接続されるスマートフォンまたはタブレット)に少なくとも部分的に含まれ得る。
【0038】
プロセッサ594は、保管システム510、および/または保管システムの区画115a、115b、115cに含まれる1つ以上のアイテム125a、125b、125cに関する情報およびデータを収集または受信すること、および/または情報およびデータを記憶すること、またはそれらをディスプレイ540等の保管システムの別の部分に転送することを行うように構成されることができる。プロセッサ594はさらに、筐体510から受信される情報およびデータの分析、解釈、表示のために必要とされる種々の機能を制御、監視、および/または遂行するように構成されることができる。概して、これらの機能は、任意の好適なコンピュータシステムによって、および/またはデジタル回路網またはコンピュータハードウェア内で遂行および実装されることができ、プロセッサ594は、本明細書に説明される種々の機能および方法を実装および/または制御することができる。
【0039】
プロセッサ594は、概して、保管システム510の動作を監視すること、保管システム510の動作に関する信号を送信および/または受信すること、および/または保管システム510の動作を制御することを行うようにさらに構成されることができる。プロセッサ510は、保管システム510の動作に関するデータを収集または受信すること、および/または、データを記憶すること、またはデータを別のエンティティ(例えば、区画内に含まれるアイテムの製造業者等)または別のシステム(例えば、スマートフォン、タブレット、コンピュータ等のスマートデバイス等)に転送することもできる。
【0040】
プロセッサ594は、メインメモリ591に接続され、メインメモリ591から受信される命令を操作し、種々の命令を実行するように構成された処理回路網を含む中央処理ユニット(CPU)595を備えていることができる。CPU595は、当技術分野において公知の任意の好適な処理ユニットであることができる。例えば、CPU595は、特定用途向け命令セットプロセッサ、グラフィックス処理ユニット、物理処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、画像プロセッサ、コプロセッサ、浮動小数点プロセッサ、ネットワークプロセッサ、および/またはデジタルコンピューティング回路網内で使用され得る任意の他の好適なプロセッサ等の汎用および/または特殊目的マイクロプロセッサであることができる。代替として、または、加えて、プロセッサは、マルチコアプロセッサおよびフロントエンドプロセッサのうちの少なくとも1つを備えていることができる。
【0041】
概して、プロセッサ594およびCPU591は、メインメモリ595(例えば、読み取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ、またはその両方)から命令およびデータを受信し、命令を実行するように構成されることができる。命令および他のデータは、メインメモリ591内に記憶されることができる。プロセッサ594およびメインメモリ591は、特殊目的論理回路網内に含まれること、またはそれによって補完されることができる。メインメモリ591は、データおよびコンピュータプログラム命令を具現化するために好適な機械読み取り可能な記憶デバイス内に含まれる任意の好適な形態の揮発性メモリ、不揮発性メモリ、半揮発性メモリ、または仮想メモリであることができる。例えば、メインメモリ591は、磁気ディスク(例えば、内部またはリムーバブルディスク)、光磁気ディスク、半導体メモリデバイス(例えば、EPROMまたはEEPROM)およびフラッシュメモリのうちの1つ以上のもの、CD-ROM、および/またはDVD-ROMディスクを備えていることができる。
【0042】
メインメモリ591は、種々のオペレーティングシステム機能を実装するように構成されたオペレーティングシステム592を備えていることができる。例えば、オペレーティングシステム295は、種々のデバイスへのアクセスを制御すること、メモリ管理、および/または保管システム150の種々の機能を実装することに関与することができる。概して、オペレーティングシステム592は、コンピュータのハードウェアおよびソフトウェアリソースを管理し、コンピュータプログラムのための共通のサービスを提供し得る任意の好適なシステムソフトウェアであり得る。
【0043】
メインメモリ591は、アプリケーションソフトウェア593を保持することもできる。メインメモリ591およびアプリケーションソフトウェア593は、本明細書に説明される実施形態の種々の側面を実装するコンピュータ実行可能命令およびデータ構造等、種々のコンピュータ実行可能命令と、アプリケーションソフトウェアと、データ構造とを含むことができる。例えば、メインメモリ591およびアプリケーションソフトウェア593は、双方向性システム(例えば、下記に詳述されるように、化粧品の仮想的塗布を可能にする自動化された双方向性システム)を実装するコンピュータ実行可能命令およびデータ構造等、コンピュータ実行可能命令と、アプリケーションソフトウェアと、データ構造とを含むことができ、それらは、例えば、ユーザの顔上の化粧品の選択されたアイテムを表示するために、ユーザと通信するために採用されることができる。
【0044】
概して、保管試験システム510によって実施される機能は、デジタル電子回路網内、またはソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせを実行するコンピュータハードウェア内に実装されることができる。実装は、データ処理装置(例えば、コンピュータ、プログラマブルプロセッサ、または複数のコンピュータ)による実行のための(または、その動作を制御するための)コンピュータプログラム製品(例えば、非一過性機械読み取り可能な記憶デバイス内に有形に具現化されるコンピュータプログラム)としてであることができる。
【0045】
メインメモリ591は、最も頻繁に使用されるメインメモリ591からのデータの複製を記憶するように構成されたキャッシュユニット(図示せず)に接続されることもできる。本明細書に開示される実施形態と共に使用され得るプログラムコードは、コンパイル型またはインタプリタ型言語を含む任意の形式のプログラミング言語で実装され、書き込まれることができ、スタンドアロンプログラムとして、またはコンピューティング環境内での使用のために好適なコンポーネント、モジュール、サブルーチン、または他のユニットとしてを含む任意の形態で展開されることができる。コンピュータプログラムは、あるコンピュータ上で、または1つの施設において、または複数の施設にわたって分散させられた複数のコンピュータ上で実行され、インターネット等の通信ネットワークによって相互接続されるように構成されることができる。
【0046】
プロセッサ594は、データベースまたはデータ記憶装置597にさらに結合されることができる。データ記憶装置597は、保管システム510の種々の機能および動作に関連する情報およびデータを記憶するように構成されることができる。例えば、データ記憶装置597は、区画115a、115b、115c内に保管された1つ以上のアイテム125a、125b、125cに関連するデータを記憶することができる。さらに、いくつかの実施形態では、データベース597は、認可された当事者にとって関心があり得る事象に関する情報を記憶するように構成されることができる。例えば、下記に詳述されるように、データベース597は、最も頻繁に選択され、試験されたアイテム、ユーザによって好みのものとしてマーキングされたアイテム等に関する情報を記憶するように構成されることができる。
【0047】
プロセッサ594は、ディスプレイ540(例えば、
図1に示されるディスプレイ140)に結合されることができる。ディスプレイ540は、プロセッサから情報および命令を受信するようにさらに構成されることができる。ディスプレイ540は、概して、当技術分野において利用可能な任意の好適なディスプレイ、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)または発光ダイオード(LED)ディスプレイであり得る。例えば、ディスプレイ540は、ユーザの画像を受信し、区画115a、115b、115c内に含まれる製品およびアイテム125a、125b、125cに関する情報をユーザに提供し、ユーザの更新された画像を受信し得るスマートディスプレイおよび/または高感度ディスプレイであることができる。
【0048】
プロセッサ594は、種々のインターフェースにさらに接続されることができる。種々のインターフェースへの接続は、システムまたは入/出力(I/O)インターフェース596(例えば、Bluetooth(登録商標)、USBコネクタ、音声インターフェース(例えば、スピーカ)、FireWire(登録商標)、周辺デバイスを接続するためのインターフェース等)を介して確立されることができる。I/Oインターフェース596は、保管システム510に直接または間接的に接続されることができる。
【0049】
プロセッサ594は、ネットワークインターフェース等の通信インターフェース598にさらに結合されることができる。通信インターフェース598は、インターネット等の好適な通信ネットワーク560への接続を保管システム510に提供するように構成された通信インターフェースであることができる。データ、情報、および命令の伝送および受信は、通信ネットワーク560を経由して生じ得る。さらに、いくつかの実施形態では、通信インターフェース598は、(例えば、WIFIと、Bluetooth(登録商標)通信スキームとを含む有線または無線通信プロトコル等の任意の好適な通信手段を介して)デジタル回路網590(例えば、遠隔コンピュータ)と保管システム510との間の通信を可能にするように構成されたインターフェースであることができる。
【0050】
図6は、本明細書に開示されるいくつかの実施形態による区画615の高レベルブロック図を図示する。示されるように、各区画615は、区画615内で受け取られるアイテム625に関する、ある識別する情報を取得するように構成された少なくとも1つセンサ618を含むことができる。例えば、センサ618は、アイテム625上のバーコードまたはRFIDタグ619(例えば、受動的RFIDタグ)を読み取るように構成されたRFIDまたはバーコード読み取り機であることができる。バーコードは、アイテム625のタイプ、色、および質感に関する情報等、アイテム625に関する任意の好適な情報を含むことができる。概して、当技術分野において利用可能な任意の好適な感知機構が、使用され得る。例えば、センサ618は、アイテム625を識別するように構成された読み取りセンサおよび/または読み取りカメラを備えていることができる。
【0051】
さらに、アイテム625を交換可能に受け取ることが可能である区画615を有するものとして説明されるが、いくつかの実装では、少なくとも1つの区画615は、特定のアイテム625を受け取るように構成されることができる。具体的に、少なくとも1つの区画615は、特定のアイテム625(例えば、具体的なブランドからの特定の色合いの口紅)を受け取るように予めプログラミングされることができる。そのような実装では、区画は、センサを伴わずに構成され、予めプログラミングされた情報に基づいて機能するように構成され得る。
【0052】
図7は、本明細書に開示されるいくつかの実施形態による双方向性保管システム100によって遂行され得る手順のうちのいくつかのフロー図である。言及されるように、保管システム100は、その種々の区画内に、1つ以上のアイテム125a、125b、125cを含むことができる。保管システム100によって遂行される手順は、保管システム100内に含まれるアイテムの中からアイテム125aを選択するユーザ101によって開始されることができる(枠710)。ユーザ101は、種々の様式において、アイテム125aを選択することができる。例えば、いくつかの実装では、ユーザ101は、アイテム125aがそのそれぞれの区画115a内で作動させられるように、アイテム125aに接触することができる。アイテム125aの作動は、区画115a内に含まれるセンサ618(
図6)を起動し、センサ618がアイテム125a上に含まれる情報を読み取ることをトリガすることができる。例えば、
図6に示されるように、センサ618は、区画615内のアイテム625の作動時、アイテム625のバーコード619上に含まれる情報を読み取るように構成されることができる。
【0053】
概して、アイテム125aの選択は、当技術分野において公知の任意の好適なスキームを使用して行われることができる。例えば、ユーザは、そのスマートフォン上のアプリケーションソフトウェアインターフェース、および/または保管システムが位置する場所(例えば、小売店)におけるディスプレイ画面(例えば、タブレット)上のアプリケーションソフトウェアインターフェースを使用し、(例えば、アイテム125aに割り当てられる名称、番号、またはコードを使用して)アイテム125aを識別することができる。アプリケーションソフトウェアおよびアプリケーションソフトウェアインターフェースは、当技術分野において公知の任意の好適な特徴を含むことができる。例えば、アプリケーションソフトウェアインターフェースは、それが保管システムを構成するための情報(例えば、初期構成)をユーザから受信するように構成されることができる。さらに、アプリケーションソフトウェアは、選択の統計値を測定し、それを他の場所および/または利害関係者(例えば、製造業者)に転送するように構成されることができる。概して、保管システムは、アプリケーションソフトウェアから独立して、および/またはアプリケーションソフトウェアと連携して機能するように構成され得る。アプリケーションソフトウェアインターフェースは、保管システムのためのディスプレイとしての役割を果たすこともできる。さらに、アプリケーションソフトウェアは、ユーザから受信される入力(例えば、青色の衣服、肌色の靴、昼間のカジュアル機能)等の種々の因子に基づいて、選択すべきアイテムに関する提案をユーザに提供するように構成されることができる。例えば、アプリケーションソフトウェアインターフェースは、(例えば、箱内の利用可能な全てのリップグロスの中で)保管システムの区画内で利用可能であるアイテムから、ユーザの特定の入力(例えば、青色の衣服を身に着けている)に対して、特定のリップグロスを提案することができる。いくつかの実装では、アプリケーションソフトウェアは、アプリケーションソフトウェアが、ユーザの選好を学習し、ユーザに将来的提案を提供するために学習された情報を使用することを可能にする、人工知能(AI)学習能力を備えていることができる。
【0054】
選択を受信すると(枠720)、プロセッサ594(
図5)は、選択を分析し、アイテム125aに関するさらなる情報を取得する(枠730)。例えば、プロセッサ594は、アイテム125aについての情報を記憶するデータベース597にアクセスし、追加の情報を取得することができる。ローカルデータベースとして示されるが、データベース597は、アイテム125aについての追加の情報を取得するための遠隔データベース、例えば、アイテム125aの製造者のデータベースであり得ることに留意されたい。
【0055】
追加の情報は、選択されたアイテム125aのブランド、色、質感、色合い等、およびアイテムが塗布されるべき場所等の任意の好適な情報を含むことができる。例えば、アイテム125aが、口紅である場合、プロセッサ594は、ユーザの唇に塗布されるべきアイテムとしてそのアイテムを識別する。
【0056】
プロセッサは、ユーザの顔の適切な部分への仮想的塗布における使用のために、追加の情報をディスプレイ140に転送することができる(枠740)。言及されるように、ディスプレイは、ユーザの画像を表示する双方向性ディスプレイ140であることができる。ディスプレイ140は、ユーザからの選択を受信する前、ユーザ101の初期画像141を表示することができる。選択を受信し、処理すると、ディスプレイは、ユーザの顔の適切な部分(例えば、ユーザの唇)を識別し、選択されたアイテムについて取得された追加の情報を使用して、その部分の更新された画像を提示することができる(枠750)。
【0057】
例えば、
図1に示される、図解イラストでは、元の画像141は、第1のアイテム125aの選択時、更新され、更新された画像141’を提供し、画像141’において、ユーザの唇は、区画115a内に含まれる口紅容器125aに対応する色で見える。同様に、元の画像141は、第1のアイテム125bの選択時、更新され、更新された画像141’’を提供し、画像141’’において、ユーザの唇は、区画115b内に含まれる口紅容器125bに対応する色で見える。元の画像141は、第1のアイテム125cの選択時にも、更新され、更新された画像141’’’を提供し、画像141’’’において、ユーザの唇は、区画115c内に含まれる口紅容器125cに対応する色で見える。概して、当技術分野において公知かつ利用可能な任意の画像処理スキームが、ユーザの画像を表示、処理、および更新するために使用され得る。
【0058】
更新された画像141’、141’’、141’’’は、ユーザの身体の関連部分に対応するピクセルが更新された画像であり得る。例えば、更新された画像141’は、ユーザの唇に対応するピクセルがユーザによって選択されたアイテム(口紅)125aの色を反映するために更新された画像であることができる。加えて、または、代替として、更新された画像は、合成画像であり得、それは、元の画像141と少なくとも1つのアイテムの画像との組み合わせを含む。例えば、少なくとも1つのアイテムは、鼻ピアス等の宝石のアイテムであることができ、更新された画像141’は、ユーザの身体の関連部分(例えば、ユーザの小鼻の曲線)において置き替えられた鼻ピアスの画像と組み合わせられたユーザの元の画像141を含む合成画像であることができる。
【0059】
前述は、本開示の原理の例証にすぎず、装置は、説明される実施形態以外によって実践されることもでき、これは、限定ではなく、例証の目的のために提示される。
【0060】
変形例および修正が、本開示を精査した後、当業者に想起されるであろう。開示される特徴は、(複数の従属的な組み合わせおよび副次的な組み合わせを含む)任意の組み合わせおよび副次的な組み合わせにおいて、本明細書に説明される1つ以上の他の特徴を伴って実装され得る。それらの任意の構成要素を含む上で説明または例証される種々の特徴は、他のシステム内で組み合わせられるか、または、その中に統合され得る。さらに、ある特徴が、省略されることも、実装されないこともある。
【0061】
一般に、本明細書に説明される主題および機能的動作の実施形態は、本明細書に開示される構造およびそれらの構造的均等物を含むデジタル電子回路網内で、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェア内で、またはそれらのうちの1つ以上のものの組み合わせにおいて実装されることができる。本明細書に説明される主題の実施形態は、1つ以上のコンピュータプログラム製品、すなわち、データ処理装置による実行のための(または、その動作を制御するための)コンピュータ読み取り可能な媒体上にエンコードされたコンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールとして実装されることができる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な記憶デバイス、機械読み取り可能な記憶基板、メモリデバイス、機械読み取り可能な伝搬信号に影響を及ぼす組成物、またはそれらのうちの1つ以上のものの組み合わせであることができる。用語「データ処理装置」は、例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、または複数のプロセッサまたはコンピュータを含むデータを処理するための全ての装置、デバイス、および機械を包含する。装置は、ハードウェアに加えて、当該コンピュータプログラムのための実行環境を作成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、またはそれらのうちの1つ以上のものの組み合わせを構成する、コードを含むことができる。伝搬信号は、人工的に発生される信号、例えば、好適な受信機装置への伝送のための情報をエンコードするために発生される、機械生成される電気、光、または電磁信号である。
【0062】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとして公知である)は、コンパイル型またはインタプリタ型言語を含む、任意の形態のプログラミング言語で書き込まれることができ、それは、スタンドアロンプログラムとして、またはコンピューティング環境内での使用にとって好適なモジュール、コンポーネント、サブルーチン、または他のユニットとしてを含む任意の形態で展開されることができる。コンピュータプログラムは、ファイルシステム内のファイルに対応し得る。プログラムは、他のプログラムまたはデータを保持するファイルの一部(例えば、マークアップ言語文書内に記憶される1つ以上のスクリプト)内、当該プログラム専用の単一のファイル内、または複数の協調されたファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を記憶するファイル)内に記憶されることができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で実行されるか、または、1つの施設に位置する(または、複数の施設にわたって分散させられる)複数のコンピュータ上で実行され、通信ネットワークによって相互接続されるように展開されることができる。
【0063】
本明細書に説明されるプロセスおよび論理フローは、入力データ上で動作し、出力を生成することによって機能を実施するための1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラマブルプロセッサによって実施されることができる。プロセスおよび論理フローは、特殊目的論理回路網、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によって実施されることもでき、装置も、それとして実装されることができる。
【0064】
コンピュータプログラムの実行のために好適なプロセッサは、例として、汎用および特殊目的マイクロプロセッサの両方と、任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサとを含む。概して、プロセッサは、読み取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ、またはその両方から命令およびデータを受信するであろう。コンピュータの不可欠な要素は、命令を実施するためのプロセッサ、および命令およびデータを記憶するための1つ以上のメモリデバイスである。概して、コンピュータは、データを記憶するための1つ以上の大容量記憶デバイス(例えば、磁気、光磁気ディスク、または光ディスク)も含むか、または、それらからデータを受信することまたはそれにデータを転送することまたはその両方を行うために、それらに動作可能に結合されるであろう。しかしながら、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。
【0065】
変更、代用、および改変の例が、当業者によって確認可能であり、本明細書に開示される情報の範囲から逸脱することなく、行われ得る。本明細書内で引用される全ての参照文献は、参照することによってそれらの全体として組み込まれ、本願の一部を成す。
【国際調査報告】