(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-05
(54)【発明の名称】皮下医療機器の位置を突き止め且つそれにアクセスするためのアクセス針表示システム
(51)【国際特許分類】
A61M 37/00 20060101AFI20240129BHJP
【FI】
A61M37/00 560
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023531040
(86)(22)【出願日】2020-11-24
(85)【翻訳文提出日】2023-07-24
(86)【国際出願番号】 US2020062076
(87)【国際公開番号】W WO2022115099
(87)【国際公開日】2022-06-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521442637
【氏名又は名称】バード・ペリフェラル・バスキュラー・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100116322
【氏名又は名称】桑垣 衛
(72)【発明者】
【氏名】プレヒテル、エリッカ ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】シェフィールド、アンドリュー シー.
(72)【発明者】
【氏名】ヒョードル、ブレンダ エル.エフ.
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA75
4C267BB62
4C267EE01
4C267HH08
(57)【要約】
本明細書で開示されている実施形態は、皮下医療機器にアクセスするように構成されたアクセス機器に関する。アクセス機器は、針ハブによって支持される針、及びいくつかの実施形態では、それと摺動自在に係合され且つ針軸と予め決められた角度で位置合わせするように構成されたハウジングを含み得る。アクセス機器は、針がポートの目標窓と正しく位置合わせされているときを検出するように構成されたインジケータシステムを含み得る。これにより、刺し間違いを減らす一方で、より小さい目標窓が設けられた、より小さい、より薄型のポートを可能にし得る。インジケータシステムは、アクセス機器の外形寸法をほとんど又は全く大きくせずに、アクセス機器内に含まれ得る。インジケータシステムは、静電容量、誘導、磁気、熱、音響、又は無線周波(RF)を含む様々なモダリティを用い得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮下医療機器を検出し且つそれにアクセスするように構成されたアクセスアセンブリであって、
針ハブによって支持された針と、
インジケータシステムであって、
前記皮下医療機器と周囲組織との間の誘電率の変化を検出するように構成された静電容量センサーと、
前記針が前記皮下医療機器と位置合わせされているときを示すように構成されたLED灯と、を備えるインジケータシステムと、
を備える、アクセスアセンブリ。
【請求項2】
前記針ハブを支持し且つそれと摺動自在に係合されるハウジングをさらに含み、
前記針ハブは、引込み位置と伸長位置との間で移行するように構成され、
前記ハウジングは、皮膚表面と係合するように構成された底面を規定し、
前記センサーは前記底面に配置される、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項3】
前記LED灯は、前記ハウジング又は前記針ハブの一方に配置される、請求項2に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項4】
前記皮下医療機器は、リザーバを画成するために協働するポート本体と隔膜とを含むポートであり、
前記針は、前記針が前記皮下医療機器と位置合わせされているとき、前記隔膜を貫通して、その下方にある前記リザーバにアクセスするように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項5】
前記皮下医療機器は、前記周囲組織との誘電率の差が大きくなる材料のディスクを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項6】
前記材料のディスクは、白金、銀、タングステン、金、コバルト、チタン、シリカ、又はジルコニアのうちの1つを含む、請求項5に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項7】
前記ディスクは、前記リザーバの下側に配置され、且つ前記リザーバと同じ直径に延在する直径を規定する、請求項5又は6に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項8】
前記センサーは、前記皮膚表面の下方3.81mm~76.2mmの深さまで誘電率の変化を検出できる、請求項1から7のいずれか一項に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項9】
血管アクセスシステムであって、
針ハブによって支持される針を含み、並びに電圧計センサー及びインジケータを含む、アクセス機器と、
リザーバを画成するポート本体、及びその上側に配置された針隔膜を含む、皮下ポート機器であって、
前記ポート本体は、アラートを提供するために前記インジケータを作動させるために、前記電圧計センサーに電流を誘導するように構成された誘導コイルを含む、皮下ポート機器と、
を備える、血管アクセスシステム。
【請求項10】
前記誘導コイルは、3.81mm~76.2mmの範囲内で、皮膚表面に対して垂直に延在する軸に沿って、電流を誘導し得る、請求項9に記載の血管アクセスシステム。
【請求項11】
前記アラートは、可視アラート、可聴アラート、又は触知アラートのうちの1つである、請求項9又は10に記載の血管アクセスシステム。
【請求項12】
前記インジケータは、前記誘導コイルによって誘導された前記電圧計からの電流によって点灯されるLED電球である、請求項9から11のいずれか一項に記載の血管アクセスシステム。
【請求項13】
前記電圧計から第1の電圧を受信して前記インジケータを作動させるために第1の出力を提供し、及び前記電圧計から第2の電圧を受信して前記インジケータを作動させるために第2の出力を提供するように構成された、集積回路又は「555」タイマーをさらに含む、請求項9から12のいずれか一項に記載の血管アクセスシステム。
【請求項14】
皮下医療機器との位置合わせを検出するように構成されたアクセスシステムであって、
針ハブによって支持される針と、
インジケータシステムであって、
音響信号を発し且つ第1の反射信号を検出するように構成された音響トランスデューサセンサーと、
前記皮下医療機器と前記針の軸が位置合わせされているときを示すように構成された前記針ハブに配置されたLED灯と、を備えるインジケータシステムと、
を備える、アクセスシステム。
【請求項15】
前記針ハブを支持し且つそれと摺動自在に係合されるハウジングをさらに含み、
前記針ハブは、引込み位置と伸長位置との間で移行するように構成され、
前記ハウジングは、皮膚表面と係合するように構成された底面を規定し、
前記音響トランスデューサセンサーは、前記底面に配置される、請求項14に記載のアクセスシステム。
【請求項16】
前記皮下医療機器は、リザーバを画成するように協働するポート本体と隔膜とを含むポートであり、
前記針は、前記針が前記皮下医療機器と位置合わせされているとき、前記隔膜を貫通して、その下方の前記リザーバにアクセスするように構成される、請求項14又は15に記載のアクセスシステム。
【請求項17】
前記音響信号は、前記皮下医療機器に当たって、前記第1の反射信号とは異なる第2の反射信号を提供し、
前記第2の反射信号は、前記LED灯を点灯するようにトリガする、請求項14から16のいずれか一項に記載のアクセスシステム。
【請求項18】
前記第1の反射信号は、前記第2の反射信号に対して比較的弱い又は欠落している、請求項17に記載のアクセスシステム。
【請求項19】
前記第1の反射信号は第1の距離を示し、前記第2の反射信号は、第1の距離とは異なる第2の距離を示し、
前記第2の距離は、前記皮下医療機器の存在を示すために、予め決められた距離範囲内にある、請求項17に記載のアクセスシステム。
【請求項20】
前記皮下医療機器は、前記第1の反射信号と前記第2の反射信号との間の差を大きくする材料のディスクを含む、請求項17から19のいずれか一項に記載のアクセスシステム。
【請求項21】
前記材料のディスクは、白金、銀、タングステン、金、コバルト、チタン、シリカ、又はジルコニアのうちの1つを含む、請求項20に記載のアクセスシステム。
【請求項22】
前記ディスクは、前記リザーバの下側に配置され、前記リザーバと同じ直径に延在する直径を規定する、請求項20又は21に記載のアクセスシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
「ポート」などの皮下医療機器は、繰り返し血管アクセスする便利な方法を提供する。ポートは、体内に植え込み可能であり、薬、注射溶液(parenteral solutions)、血液製剤、又は他の流体の注入(infusion)を可能にする。さらに、ポートは採血にも使用される。一般的な方法では、ポートが体内の皮下に植え込まれ、カテーテルが、ポートに流体連通して接続される。カテーテルは、流体が送達されたり又は除去されたりすることが望まれる脈管構造へ一定のルートで送られる(routed)。流体を送達するために、介護者が、患者の皮膚を触診することによって、ポートの隔膜の位置を突き止める。
【背景技術】
【0002】
ポートアクセスは、ポートの隔膜を通してポートのリザーバ室中へ、針、一般に非コアリング針(non-coring needle)を経皮的に挿入することによって、成し遂げられる。その後、薬物又は何らかの他の有益物質を含んでいる流体が、ポートの室中へボーラス注射又は持続注入(continuous infusion)によって投与され得る。その後、流体は、室を通ってカテーテル中へ流れ、最終的に、流体が望まれる遠隔部位へ流れる。
【0003】
ポート、特にポート隔膜は、首尾よく触診されるようにするために、一定のサイズのものである必要がある。しかしながら、これらの比較的大きいポートは、創傷治癒に影響を与え、且つ皮膚の伸張による瘢痕化の原因となり得る。さらに、ポートの触診及び針の位置合わせは、ポートの触診と針の位置合わせとの間の何らかのわずかな動きによって、刺し間違い(mis-sticks)や患者の不快感につながり得るため、経験及び訓練を要する。より小さい又はより薄型のポートは、創傷治癒の向上、瘢痕化の減少及び美的な外見の向上をもたらし、患者の全体的な生活の質を向上させる。しかしながら、これらのより小さい、より薄型のポート、特にポート隔膜は、触診によって位置を突き止めるのがより困難であり、刺し間違いのリスクが増える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書には、針がポートと正しく位置合わせされているときを示すように構成されたアクセス機器、及びその関連の方法が開示されており、針の位置合わせ精度を向上させることを可能にし、及びより小さい、より薄型のポートを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書には、皮下医療機器を検出し且つそれにアクセスするように構成されたアクセスアセンブリが開示されており、アクセス機器は、針ハブによって支持された針、並びに皮下医療機器と周囲組織との間の誘電率の変化を検出するように構成された静電容量センサー、及び針が皮下医療機器と位置合わせされているときを示すように構成されたLED灯を含むインジケータシステムを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、アクセスアセンブリは、さらに、針ハブを支持し且つそれと摺動自在に係合されるハウジングを含み、針ハブは、引込み位置と伸長位置との間で移行するように構成され、ハウジングは、皮膚表面と係合するように構成された底面を規定し、センサーは底面に配置される。LED灯は、ハウジング又は針ハブの一方に配置される。皮下医療機器は、リザーバを画成するために協働するポート本体と隔膜とを含むポートであり、針は、針が皮下医療機器と位置合わせされているとき、隔膜を貫通して、その下方にあるリザーバにアクセスするように構成される。皮下医療機器は、周囲組織との誘電率の差が大きくなる材料のディスクを含む。材料のディスクは、白金、銀、タングステン、金、コバルト、チタン、シリカ、又はジルコニアのうちの1つを含む。ディスクは、リザーバの下側に配置され、且つリザーバと同じ直径に延在する直径を規定する。センサーは、皮膚表面の下方3.81mm(0.15インチ)~76.2mm(3インチ)の深さまで誘電率の変化を検出できる。
【0007】
針ハブによって支持される針を含み、並びに電圧計センサー及びインジケータを含むアクセス機器と、リザーバを画成するポート本体、及びその上側に配置された針隔膜を含む皮下ポート機器と、を含む、血管アクセスシステムも開示されており、ポート本体は、アラートを提供するためにインジケータを作動させるために電圧計センサーに電流を誘導するように構成された誘導コイルを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、誘導コイルは、3.81mm(0.15インチ)~76.2mm(3インチ)の範囲内で、皮膚表面に対して垂直に延在する軸に沿って、電流を誘導し得る。アラートは、可視アラート、可聴アラート、又は触知アラートのうちの1つである。インジケータは、誘導コイルによって誘導された電圧計からの電流によって点灯されるLED電球である。いくつかの実施形態では、血管アクセスシステムは、さらに、電圧計から第1の電圧を受信してインジケータを作動させるために第1の出力を提供し、及び電圧計から第2の電圧を受信してインジケータを作動させるために第2の出力を提供するように構成された、集積回路又は「555」タイマーを含む。
【0009】
皮下ポートにアクセスする方法であって、ハウジングの底面を皮膚表面と係合させることであって、ハウジングは、針を支持する針ハブと摺動自在に係合され、ハウジングは、皮膚表面に対して予め決められた角度で針の軸と位置合わせすること、ハウジングの底面の下方に配置された組織の第1の誘電率を検出すること、ハウジングを皮膚表面に対して平行に摺動させること、第1の誘電率とは異なる第2の誘電率を検出すること、アラートを提供するためにインジケータを作動させること、並びにハウジングに対して針ハブを摺動させて、針によって皮膚表面を貫通し、及び皮下ポートにアクセスすることを含む、方法も開示されている。
【0010】
いくつかの実施形態では、アラートは、可視アラート、可聴アラート、又は触知アラートのうちの1つを含む。いくつかの実施形態では、アラートを提供するためにインジケータを作動させることは、LED電球を点灯して、針の軸が皮下ポートのリザーバと位置合わせされていることを示すことを含む。ハウジングの底面は、底面の下方に配置された組織の誘電率を検出するように構成された静電容量センサーを含む。皮下ポートは、第2の誘電率を提供するように構成された材料のディスクを含む。ディスクは、白金、銀、タングステン、金、コバルト、チタン、シリカ、又はジルコニアのうちの1つを含む。いくつかの実施形態では、方法は、さらに、皮膚表面の下方3.81mm(0.15インチ)~76.2mm(3インチ)の深さまで、第1の誘電率又は第2の誘電率の一方を検出することを含む。予め決められた角度は、皮膚表面に対して90°以下である。
【0011】
皮下医療機器を検出し及びそれにアクセスする方法であって、軸に沿って延在し且つ針ハブによって支持される針と、電圧計センサー及びインジケータを含むインジケータシステムと、を有するアクセス機器を提供すること、針の軸を皮膚表面と予め決められた角度で位置合わせすること、アクセス機器を皮膚表面に対して平行に摺動させること、電圧計センサー中に電流を誘導して、インジケータを作動させること、及び針によって皮膚表面を貫通して、皮下医療機器にアクセスすることを含む、方法も開示されている。
【0012】
いくつかの実施形態では、方法は、さらに、針ハブと摺動自在に係合され且つ皮膚表面と係合して針の軸を予め決められた角度に位置合わせするように構成された底面を含む、ハウジングを含む。電圧計センサーは、針ハブ、又はハウジングの底面の一方に配置される。予め決められた角度は、皮膚表面に対して90°以下である。皮下医療機器は、電圧計センサー中に電流を誘導するように構成された誘導コイルが配置されているポートである。いくつかの実施形態では、方法は、さらに、電圧計センサーから第1の電圧を受信し、第1の出力を提供して、インジケータを作動させること、並びに電圧計センサーから第2の電圧を受信し、第2の出力を提供して、インジケータを作動させることを含む。第1の出力は、インジケータを第1の速度で作動させ、第2の出力は、インジケータを、第1の速度とは異なる第2の速度で作動させる。
【0013】
皮下医療機器との位置合わせを検出するように構成されたアクセスシステムも開示されており、アクセスシステムは、針ハブによって支持される針と、音響信号を発し且つ第1の反射信号を検出するように構成された音響トランスデューサセンサー、及び皮下医療機器と針の軸が位置合わせされているときを示すように構成された針ハブに配置されたLED灯を有するインジケータシステムと、を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、アクセスシステムは、さらに、針ハブを支持し且つそれと摺動自在に係合されるハウジングを含み、針ハブは、引込み位置と伸長位置との間で移行するように構成され、ハウジングは、皮膚表面と係合するように構成された底面を規定し、音響トランスデューサセンサーは、底面に配置される。皮下医療機器は、リザーバを画成するように協働するポート本体と隔膜とを含むポートであり、針は、針が皮下医療機器と位置合わせされているとき、隔膜を貫通して、その下方のリザーバにアクセスするように構成される。いくつかの実施形態では、音響信号は、皮下医療機器に当たって、第1の反射信号とは異なる第2の反射信号を提供し、第2の反射信号は、LED灯を点灯するようにトリガする。
【0015】
いくつかの実施形態では、第1の反射信号は、第2の反射信号に対して比較的弱い又は欠落しているとし得る。いくつかの実施形態では、第1の反射信号は第1の距離を示し、第2の反射信号は、第1の距離とは異なる第2の距離を示し、第2の距離は、皮下医療機器の存在を示すために、予め決められた距離範囲内にある。皮下医療機器は、第1の反射信号と第2の反射信号との間の差を大きくする材料のディスクを含む。材料のディスクは、白金、銀、タングステン、金、コバルト、チタン、シリカ、又はジルコニアのうちの1つを含む。ディスクは、リザーバの下側に配置され、リザーバと同じ直径に延在する直径を規定する。
【0016】
ここで提供されるコンセプトのこれら及びその他の特徴は、そのようなコンセプトの特定の実施形態をより詳細に開示する添付された図面及び以下の説明を考慮すると、当業者にとってより明白になるだろう。
【0017】
添付の図面に示されている特定の実施形態を参照して、本開示のより詳細な説明が記載される。これらの図面は本発明の典型的な実施形態のみを表しており、したがって、その範囲を制限するものであるとみなされないことが理解される。本発明の例示的な実施形態は、以下の添付の図面を用いて、追加の特徴および詳細が記載され説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明のある実施形態による、アクセスシステムの例示的な使用環境を示す。
【
図2A】本発明のある実施形態による、例示的な植え込み可能な医療機器の側面図を示す。
【
図2B】本発明のある実施形態による、アクセスアセンブリの側面図を示す。
【
図3A-3C】本発明のある実施形態による、アクセスシステムの側面図を示す。
【
図4A-4C】本発明のある実施形態による、アクセスシステムの側面図を示す。
【
図5A-5C】本発明のある実施形態による、アクセスシステムの平面図を示す。
【
図6A-6C】本発明のある実施形態による、アクセスシステムの側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで、同様の構造に同様の符号が付される図を参照する。図面は本発明の例示的な実施形態の図示的および模式的な表現であり、限定的なものではなく、必ずしも寸法通りに描かれたものでもないことが理解される。いくつかの特定の実施形態についてより詳細に開示される前に、本明細書において開示されている特定の実施形態は、本明細書において提供されているコンセプトの範囲を限定しないことが理解されるべきである。本明細書において開示されている特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離でき、本明細書において開示されている他のいくつかの実施形態のいずれかと任意に組み合わせるまたは置き換えることができる特徴を有し得ることも理解されるべきである。
【0020】
本明細書において用いられている用語に関して、用語はいくつかの特定の実施形態を説明することを目的とするものであり、用語は本明細書において提供されているコンセプトの範囲を限定しないことも理解されるべきである。序数(例えば第1、第2、第3など)は一般的に、特徴や段階のグループ内の異なる特徴や段階を区別もしくは識別するために用いられ、連続性や数値による制限を提供しない。例えば、第1、第2、第3の特徴や段階はその順序で現れる必要はなく、そのような特徴や段階を含む特定の実施形態がその3つの特徴や段階に制限される必要もない。「左」、「右」、「前」、「後」、「頂」、「底」、「表」、「裏」、「時計回り」、「反時計回り」、「上」、「下」等のラベルや、「上側」、「下側」、「後の」、「前の」、「垂直の」、「平行の」、「基部の」、「末端の」等のような他の類似の語句やそれらに似た語句は便宜上用いられ、例えば、特定の決められた位置、方角、方向等を意味することは意図していない。その代わりに、そのようなラベルは、例えば、相対的な位置、方角、方向等を反映させるために用いられる。「a」、「an」、および「the」の単数形は、文脈が単数であることを明確に示していなければ、複数への参照を含む。また、「含む」、「有する」、および「有している」という語句は、特許請求の範囲を含めた本明細書で使用される場合、「備える」という語句と同様の意味を有する。
【0021】
例えば、本明細書において開示されている針の「近位の」、「近位部」、または「基端部」に関しては、針が患者に対して使用される際に、臨床医の近くに位置することを意図された針の部分を含む。同様に、例えば、針の「近位の長さ」は、針が患者に対して使用される際に、臨床医の近くに位置することを意図された針の長さを含む。例えば、針の「近位端」は、針が患者に対して使用される際に、臨床医の近くに位置することを意図された針の端部を含む。針の、近位部、基端部、または近位の長さは、針の近位端を含み得る。しかしながら、針の、近位部、基端部、または近位の長さは、針の近位端を含む必要はない。すなわち、文脈が別のことを示唆しない限り、針の、近位部、基端部、または近位の長さは、針の、末端部、または末端の長さではない。
【0022】
例えば、本明細書において開示されている針の「遠位の」、「遠位部」、または「先端部」に関しては、針が患者に対して使用される際に、患者の近くまたは患者の体内に位置することを意図された針の部分を含む。同様に、例えば、針の「遠位の長さ」は、針が患者に対して使用される際に、患者の近くまたは患者の体内に位置することを意図された針の長さを含む。例えば、針の「遠位端」は、針が患者に対して使用される際に、患者の近くまたは患者の体内に位置することを意図された針の端部を含む。針の、遠位部、先端部、または遠位の長さは、針の遠位端を含み得る。しかしながら、針の、遠位部、先端部、または遠位の長さは、針の遠位端を含む必要はない。すなわち、文脈が別のことを示唆しない限り、針の、遠位部、先端部、または遠位の長さは、針の、末端部、または末端の長さではない。
【0023】
本明細書で使用されるような、「集積回路」(「IC」)は、アナログデジタル又はハイブリッド回路構成要素、モノリシック集積回路、シリコンチップ、半導体チップ、「チップ」、「マイクロチップ」、「555」タイマー、プロセッサー、非一時的メモリ(non-transitory memory)などのうちの1つ以上を含み得る。
【0024】
別の定義がなければ、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般に理解されているものと同じ意味を有する。
本発明の実施形態は、概して、刺し間違いを減らすために、患者の体内に配置された、植え込まれた医療機器との正しい位置合わせを示すように構成されたアクセスシステムに関する。そのような医療機器の一例は、植え込み可能な血管アクセスポートを含み、それによって、様々な他の植え込み可能な機器は、本システムの使用から恩恵を受け得る。ポート、特に薄型のポート隔膜は、ひとたびポートが皮膚の下に埋め込まれると、見つけることが困難であることがあり、アクセス針を正しく位置合わせすることは、さらに難しい。従って、正しい位置合わせを確認し刺し間違いを減らすためのアクセス機器が必要とされる。
【0025】
図1は、一実施形態によるアクセスシステム100の例示的な使用環境を示す。アクセスシステム100は、アクセス機器150、及び皮下医療機器、例えば血管アクセスポート(「ポート」)200を含む。本明細書で使用されるような、ポート200は、例示的な医療機器として使用されるが、システム100の実施形態はまた、他の植え込み可能な医療機器、例えばカテーテル、ステント、ポンプ、これらの組み合わせなどを含み得ることが認識されるであろう。さらに、ポート200は、図面全体にわたって、いくつかの特徴、例えば隔膜隆起部、縫合穴などを備えて示され、これらは任意選択である。さらに、ポート200は、ある形状を有して示されており、これも任意選択である。本明細書で説明されるアクセスシステムは、任意のタイプの血管アクセスポート又は他の植え込まれた医療機器に対して可能であることが認識されるべきである。ポート200は、カテーテル300がポート200を患者10の脈管構造20と流体接続させている状態で、患者10の皮下に植え込まれる。
【0026】
アクセス機器150がポート200に経皮的にアクセスして、薬剤又は他の流体を、ポート200に及びカテーテル300を経由して患者の脈管構造20に送達できる。本明細書で使用されるようなアクセス機器150は、薬剤や他の流体の送達のための、任意の注入セット、拡張セット、又は植え込まれたポート200に流体的にアクセスするために使用され得る針機器を含み得る。
【0027】
図2A~2Bは、一実施形態による、植え込まれた医療機器200(例えばポート)とアクセス機器150を位置合わせするためアクセスシステム100のさらなる詳細を示す。
図2Aに示すように、ポート200は、本体212、及び流体リザーバ216を画成するために本体212と協働する針貫通可能な隔膜214を含む。任意選択的に、ポート本体212は、縫合穴208を含み得る。内在カテーテル300がポート200のリザーバ216の出口218に流体接続されて、アクセス機器150の針152を経由して(隔膜214を刺し通す針を経由して)ポートリザーバ216に経皮的に送達される薬剤や他の流体を、患者10の脈管構造20に送達できるようにする。
【0028】
図2Bに示すように、アクセス機器150は、針ハブ154によって支持される針152を含み得る。針152は、皮下ポート200のリザーバ216にアクセスするために皮膚表面90及びポート隔膜214を刺し通すように構成された、非コアリング針、ヒューバー針(Huber needle)、「曲げられる」針、又は同様の針とし得る。針152は、針152の遠位先端に隣接して配置された先端開口158と、針ハブ154から延在する延長脚部160との間に流体連通をもたらすルーメン156を規定し得る。
【0029】
ある実施形態では、
図6A~6Cに示すように、針152Aは、「曲げられる」針152A又はカニューレを含み得る。曲げられる針152Aは、本明細書で説明したようにポート200にアクセスするために挿入され得る。ひとたび先端開口158がリザーバ216内に配置されたら、皮膚表面に隣接する針の部分は、体外に配置された針の基端部分が皮膚表面に横たわり得るように、曲がるように構成され得る。ある実施形態では、針152Aの一部分は熱処理されて可鍛性にされ、針を曲げることが可能にされ得る。これは、熱処理されず及び実質的に硬質又は柔軟性のない針152Aの部分とは対照的とし得る。ある実施形態では、針152Aの一部分は、針152Aのその部分を曲げることを可能にするために、異なる材料を含み得るか、又は異なる物理的構造(例えば編組、コイル、ミシン目など)を含み得る。ある実施形態では、アクセス機器150は、さらに、挿入中に針を支持し及び針の曲げられる部分が時期尚早に座屈するのを防止するために、トロカール162、又は針ルーメン内に配置された同様の機器を含み得る。ひとたび針152Aが挿入されたら、トロカール162は除去され得、針は、本明細書で説明したように、皮膚表面に横たわるように曲げられ得る。好都合なことに、「曲げられる」針152Aは、皮膚表面の下方の異なる深さに配置されたポート200にアクセスし得る一方で、針152Aの残りの部分は、皮膚表面に横たわるように曲がり得る。
【0030】
ある実施形態では、アクセス機器150は、さらに、針152又は針ハブ154の一方を支持し且つそれと摺動自在に係合されるように構成されたハウジング170を含み得る。ハウジング170は、患者の皮膚表面90に係合するように構成された底面172を規定し得る。底面172は、針152の軸(a)を皮膚表面90に対して位置合わせし得る。ある実施形態では、底面172は、皮膚表面90に対して針152の軸を予め決められた角度(θ)に位置合わせし得る。予め決められた角度(θ)は、皮膚表面90に対して90°以下とし得る。好都合なことに、予め決められた角度(θ)は、針先端開口158を位置合わせして、リザーバにアクセスし得る。
【0031】
図2Aに示すように、予め決められた角度(θ)が皮膚表面90に対して実質的に90°である実施形態では、隔膜214は、リザーバ216にアクセスするための可能な限り最大の目標窓(x)を提供し、刺し間違いを減らす。さらに、針152は、最小垂直距離で隔膜214を横断し得、隔膜214の寿命を延ばす。しかしながら、針152が皮膚表面90に対して角度<90°である場合、目標窓(y)は実質的に小さくなる。認識されるように、本明細書で開示する実施形態の恩恵を受けない、使用者による90°の角度からのいずれの不注意な逸脱も、刺し間違いの確率を劇的に上げ得る。
【0032】
予め決められた角度(θ)が皮膚表面90に対して角度<90°である実施形態では、針先端開口158は、全体的にリザーバ216内に配置され得る一方で、リザーバ216に必要な鉛直高さは全体的により低くなり、ポート200を全体的により薄型にする。そのようなポートのさらなる詳細は、2019年8月2日出願の国際公開第2020/028847号パンフレットに見出され得、その全体を本出願に参照することにより援用する。本明細書で説明する実施形態は、90°の角度を維持し得るか、又は予め決められた角度(θ)が意図的に90°未満である場合、実施形態は、使用者に高い精密さをもたらして、薄型のポートの刺し間違いを減らし得るかのいずれかである。
【0033】
ある実施形態では、針ハブ154は、針152の軸(a)に対して平行に延在する軸に沿って、ハウジング170と摺動自在に係合され得る。そのようなものとして、針ハブ154は、引込み位置(
図2B、
図3B)と伸長位置(
図3C)との間を移行し得る。引込み位置では、針152の遠位先端は、ハウジング170の底面172の上方に配置され得、針152がハウジング170内に配置され得るようにする。好都合なことに、引込み位置にある針152は、思いがけない針刺し損傷を減らし得る。伸長位置では、針152の遠位先端は、ハウジング170の底面172の下方に延在し得、針152が、底面172と係合した皮膚表面90を貫通できるようにする。
【0034】
図3A~3Cに示すように、使用中、臨床医が、ハウジング170の底面172を皮膚表面90と係合させ、及び針152が、その下方の皮下に配置された隔膜216の目標窓と位置合わせされるまでアクセス機器150を操作し得る。その後、臨床医は、針ハブ154を引込み位置(
図3B)から伸長位置(
図3C)へ摺動させるため、針152は、ポート隔膜216を貫通し、先端開口158はリザーバ216にアクセスする。
【0035】
本明細書で述べたように、ポート200の位置を突き止めることは、ポート隔膜216との針152の位置合わせを容易にするために、患者の皮膚表面の触診によって行われ得る。しかしながら、これは、首尾よく触診されるようにするために、ポート200及び又はポート隔膜216を十分に大きくする必要がある。そのような大きなポートを配置している間中、皮膚は伸張され得、創傷治癒を長引かせ、瘢痕化を増し、及び不快感を増すことにつながり得、これは、患者に悪影響をもたらし得る。
【0036】
ある実施形態では、アクセス機器150は、針150がポート200の目標窓と位置合わせされているときを臨床医に示すように構成されたインジケータシステム180を含み得る。好都合なことに、インジケータシステム180は、ポート200の触診を全く必要とせずに、針150がポート200と位置合わせされているときを臨床医に示し得る。さらに、インジケータシステム180は、ポート200と針152のかなり正確な位置合わせをもたらし得、より小さい、より薄型のポート200、又はポートへの角度を付けた挿入を可能にする。これらのより小さいポートは、患者に創傷治癒の向上、瘢痕化の減少、及び不快感の減少をもたらし得る。
【0037】
好都合なことに、インジケータシステム180は、アクセス機器150、すなわち針ハブ154及び/又はハウジング170内に含まれ得、挿入部位でのポートリザーバ216との正しい位置合わせを好都合に示し得る。そのようなものとして、臨床医は、位置合わせを確認するために、挿入部位から注意をそらす必要がない。さらに、アクセス機器150は、位置合わせを確認するために、それに結合されたいずれの追加的な撮像機材、コンソール、モニター、又は計算機器も必要としない。これは、さらに、追加的な機材に必要なコストを削減し、及びそのような追加的な機材の操作の専門的知識を少なくし得る。
【0038】
ある実施形態では、インジケータシステム180は、針152がポート200と位置合わせされているときに、可視アラート、可聴アラート、又は触知アラートのうちの1つによって、使用者に注意喚起するように構成されたインジケータ182を含み得る。例えば、アクセス機器は、針152が正しく位置合わせされているときに、点灯する又は色を変えるように構成されたLEDインジケータ182を含み得る。ある実施形態では、LEDは、皮膚表面90上にイメージ又はシンボルを映し出し得る。ある実施形態では、アクセス機器150は、針152が正しく位置合わせされているとき、振動又は可聴アラートを提供し得る。ある実施形態では、針ハブ154又はハウジング170の一方は、透明又は半透明材料で形成され、LED182の光を、そこを通して屈折させ得る。
【0039】
ある実施形態では、インジケータシステム180は、アクセス機器150内に配置され、その下方に配置されたポート200の存在を検出するように構成された1つ以上のセンサー184を含み得る。ポート200の存在が検出されると、インジケータシステム180は、インジケータを作動させ、臨床医に、針152の軸がポートリザーバ216と正しく位置合わせされていることを注意喚起する。任意選択的に、インジケータシステム180は、センサー184、インジケータ182、及び任意の関連の回路構成要素に給電するように構成された電源を含み得る。
【0040】
図3A~3Cに示すように、ある実施形態では、センサーは、ハウジングの底面172内に配置され、皮膚表面90と接触するように構成され得る。
図4A~4Cに示すように、ある実施形態では、センサー184は、針ハブ154内に配置され得る。ある実施形態では、
図5A~5Cに示すように、センサー184は、針152の軸(a)の周りに配置された2つ以上のセンサーのアレイとし得る。ある実施形態では、センサー184は、トロイダル形状を規定し得、針152の軸(a)の周りに環状になって配置される。
【0041】
図4A~4Cは、針ハブ154内に配置されたインジケータシステム180を含む、アクセス機器150のある実施形態を示す。図示の通り、アクセス機器150は、ハウジング170なしで提供され得る。臨床医は、針152の軸がポートリザーバ216と正しく位置合わせされていることをセンサー184が検出する(
図4B)まで、皮膚表面90の上方でアクセス機器150を案内し得る(
図4A)。インジケータシステム180は、インジケータ182を作動させることによって、そのように示し得る。その後、臨床医は、針を経皮的に挿入し、ポート200にアクセスし得る(
図4C)。好都合なことに、インジケータシステム180を含む、
図4A~4Cのアクセス機器150は、針及び針ハブアセンブリ単独に対してアクセス機器150の外形寸法をほとんど又は全く大きくしない。そのようなものとして、臨床医は、いずれの追加的なモニター、計算機器なども用いることなく、刺し間違えてしまうようなことを減らしながら、より小さい、より薄型のポートにアクセスし得、挿入部位に注意力を維持し得る。
【0042】
図5A~5Cは、アクセスシステム100のある実施形態の平面図を示す。
図5Aに示すように、アクセス機器150は、隔膜216の目標窓と位置合わせされていない。センサー184は、その下方に配置されたポートを検出できず、インジケータ182は作動されていない。
図5B~5Cに示すように、アクセス機器150を皮膚表面90上でポート200のロケーションの方へ向かって摺動させることによって、センサー184は、針152の軸が、その下方にあるリザーバにアクセスするために隔膜216と十分に位置合わせされているときを、検出できる。センサー184は、皮下に配置されたポート200の存在を検出し、且つインジケータ182を作動させることによって、針がポートリザーバ216と十分に位置合わせされているときを臨床医に注意喚起することができる(
図5C)。
【0043】
ある実施形態では、インジケータシステム180は、1つ以上のモダリティによってポート200の存在を検出できる。本明細書でより詳細に説明するように、例示的なモダリティは、静電容量、誘導、磁気、熱、音響、無線周波(RF)、これらの組み合わせなどを含み得る。
【0044】
静電容量モダリティ
ある実施形態では、インジケータシステム180は、静電容量モダリティを用いることができ、アクセス機器150の底面172の下方に配置された組織の誘電率(dielectric constant)の変化を検出するように構成された、静電容量センサープレート184及び関連の回路構成要素を含み得る。
【0045】
例えば、
図3Aに示すように、皮膚表面組織の静電容量は、第1の誘電率測定値を提供し得る。
図3Bに示すように、皮下に配置されたポート200の静電容量は、第1の誘電率測定値とは異なる第2の誘電率測定値を提供し得る。インジケータシステム180は、その下方に配置された組織の静電容量の変化を検出し、例えばLED182を点灯することによって、針152がポート隔膜214及びリザーバ216と位置合わせされていることを示すことができる。
図3Cに示すように、臨床医は、針ハブ154を引込み位置から伸長位置へ摺動させて、ポート200にアクセスする。静電容量モダリティセンサー184の範囲は、皮膚表面の下方、3.81mm(0.15インチ)~76.2mm(3インチ)とし得る。より大きい又は小さい範囲も考えられる。好都合なことに、インジケータシステム180の静電容量モダリティは、何らかのアクティブ信号又は戻り信号をポート200が提供することを必要とせずに、ポート200の存在を検出できる。そのようなものとして、アクセス機器150は、全く特定の適応を必要としない様々な皮下医療機器と一緒に使用され得る。
【0046】
ある実施形態では、ポート200、又はその一部分は、周囲組織に対して異なる静電容量を、又は周囲の材料に対して異なる誘電率を提供する材料を含み得る。例えば、ポート本体212、又はその部分(例えばディスク220)は、白金、銀、タングステン、金、コバルト、チタン、シリカ、ジルコニア材料などの材料、又は周囲の材料に対して静電容量若しくは誘電率の差が大きくされた同様の材料を含み得る。ある実施形態では、材料のディスク220は、ポート200を形成する1つ又は複数の材料又は周囲組織に対して密度が高くなり得る。ある実施形態では、材料の部分、例えばディスク220は、リザーバ216の下方に位置決めされ得るか又はリザーバベースを形成し得、及びリザーバ216の目標窓(例えば目標窓(x))を示し得る(
図5A~5C参照)。換言すると、ディスク220の直径は、リザーバ216の直径と実質的にそろい得る。周囲組織と、ディスク220を含むポート本体212との間の静電容量の変化は、ポート200の存在を明示し、且つポート200との針152の位置合わせを向上させ得る。
【0047】
誘導モダリティ
ある実施形態では、インジケータシステム180は、ポート本体212内に配置された誘導コイル222を含み得る。誘導コイル222は、アクセス機器150内に配置された電圧計センサー184内に電流を誘導し得、これにより、次に、LEDインジケータ182を点灯させ得る。誘導コイル222の強度は、ポートの予め決められた範囲内に又はポートからの予め決められた方向内に電流を誘導するように構成され得る。例示的な範囲は、3.81mm(0.15インチ)~76.2mm(3インチ)とし得る。とはいえ、より大きい又は小さい範囲も考えられる。さらに、誘導コイル222は、皮膚表面90に対して垂直に延在する軸に沿って、電流を誘導するように位置合わせされ得る。そのようなものとして、誘導コイル222は、アクセス機器がポートリザーバ216の上側を直接覆うように配置されているときに(例えば
図3B)、電圧計センサー184内に電流を誘導し得る。アクセス機器150がポートリザーバと位置合わせされていないとき、電圧計センサー184は誘導コイル222の範囲外であり、電流は誘導されず、LEDインジケータ182は点灯しない。
【0048】
好都合なことに、LED182、電圧計センサー184、及び関連の回路構成要素は、アクセス機器150が電源を必要としないため、コンパクトなインジケータシステム180を提供する。その代わりに、電力は、ポート200内に配置された誘導コイル222によって提供される。そのようなものとして、インジケータシステム180を含まない同等なアクセス機器150の外形寸法をほとんど又は全く大きくせずに、誘導インジケータシステム180はアクセス機器150内に含まれ得る。
【0049】
ある実施形態では、電圧計センサー184は、コイルを含み得る。ポート200内に配置された誘導コイル222は、針152がポート200と位置合わせされているときに、電圧計センサー184内に配置されたコイルから電圧を取り出し得る。その後、電圧計が、電圧計184内に配置されたコイルの電圧降下を検出して、誘導コイル222が範囲内にある、すなわち電圧計センサー184の下方に配置されており、それにより、針152の軸(a)がポートリザーバ216と位置合わせされていることを確認し得る。その後、本明細書で説明したように、インジケータシステム180が、LEDを点灯することによって、使用者に注意喚起し得る。
【0050】
ある実施形態では、インジケータシステム180は、センサー184から受信した予め決められた電圧設定点を検出し且つ予め決められた出力を1つ以上の可視インジケータ、可聴インジケータ、又は触知インジケータ、例えばLED182などへ提供するように構成された、1つ以上の集積回路(「IC」)などを含み得る。例えば、
図5A~5Cに示すように、システム100は、ポート200への第1の近接性を示す第1の電圧入力を検出し、且つLED灯182の第1の点滅速度の第1の出力を提供するように構成された回路構成要素、例えば「555」タイマーを含み得る。アクセス機器150がポート200の近くに動かされ、それにより、リザーバ216とより一直線にならぶとき、後続の電圧測定値、例えば第2の電圧測定値又は第3の電圧測定値は、ポートリザーバ216との針152の位置合わせの漸進的な向上を示し得る。そのようなものとして、IC又は「555」タイマーは、針152がポートリザーバ216と位置合わせされるまで、第1の速度よりも速いLED182の第2の点滅速度、及び第2の速度よりも速い第3の点滅速度を提供し得る。
【0051】
ある実施形態では、センサー184からの異なる電圧測定値は、センサー184によって検出された信号の強度の上昇によって提供され得る。ある実施形態では、異なる電圧測定値は、下方に配置されたポート200の存在又は欠如を検出する、センサーアレイ184内の異なる数のセンサーによって提供され得る。例えば、
図5A~5Cに示すように、センサーアレイ184のうちの2つ以上のセンサーは、針152の軸の周りに環状になって配置され得る。
図5Bに示すように、ポート200の縁がセンサーアレイ184の第1のセンサーの下方に配置されるとき、第1の電圧測定値が提供され得、ポートは近くにあるが、アクセス機器150と正しく位置合わせされていないことを示す。
図5Cに示すように、センサーアレイ184のセンサーの全てがポート200の存在を検出する場合、第1の電圧測定値とは異なる第2の電圧測定値が提供されて、ポート200が針152と正しく位置合わせされていることを示す。
【0052】
認識されるように、これは例示であり、IC又は「555」タイマーは、インジケータシステム180の他のモダリティ、又は他のインジケータ、例えばLEDの色、可聴信号、例えば信号の速度、ピッチ、周波数、振幅、又は振動信号の速度、周波数若しくは振幅の変化を提供し得る。本発明の範囲内に入るような、モダリティ又はインジケータ信号のこれらの及び他の形態が考えられる。
【0053】
磁気モダリティ
ある実施形態では、インジケータシステム180は、磁気モダリティを用い得る。ポート200は、パッシブ磁場強度を提供する鉄剛材又は磁性材料を含む部分、例えばディスク200を含み得る。センサー184は、周囲組織と、ディスク220を含むポート200との間の磁場強度の差を検出するように構成された磁気、又は「ホール効果」センサーを含み得る。アクセス機器150がポート200と位置合わせされるとき、磁場強度は、本明細書で説明したように、ポートリザーバ216が針152の真下に位置合わせされているときを示し得る。そのため、使用者は、針ハブ154を操作して、ポートリザーバ216にアクセスし得る。
【0054】
熱モダリティ
ある実施形態では、インジケータシステム180は、熱モダリティを用い、アクセス機器150の下方に配置された組織の温度変化を検出するように構成された熱センサー184及び関連の回路構成要素を含み得る。
図3Aに示すように、皮膚表面組織の温度は、第1の温度を提供し得る。
図3Bに示すように、皮下に配置されているポート200は、例えば
図3Bにおいて、周囲組織とは異なる温度を提供し得る。インジケータシステム180は、温度変化を検出し、例えばLED182を点灯することによって、針152が、その下方に配置されたポート隔膜214及びリザーバ216と位置合わせされていることを示し得る。
図3Cに示すように、臨床医は、針ハブ154を引込み位置から伸長位置へ摺動させて、ポート200にアクセスし得る。温度モダリティセンサー184の範囲は、3.81mm(0.15インチ)~76.2mm(3インチ)とし得る。とはいえ、より大きい又は小さい範囲も考えられる。好都合なことに、表面接触温度センサー184は、ポートリザーバ216と針の正確な位置合わせを提供するためにアクセス機器150の下方に配置された正確な温度検出窓を提供できる。
【0055】
音響モダリティ
ある実施形態では、インジケータシステム180は、音響モダリティを用いることができ、アクセス機器150の下方に配置された組織に、音響、例えば超音波、信号を発するように構成された音響トランスデューサ及びセンサー184、及び関連の回路構成要素を含み得る。さらに、音響センサー184は、アクセス機器150の下方に配置された組織からの反射音響信号を検出できる。
【0056】
図3Aに示すように、トランスデューサセンサー184は、アクセス機器150の直ぐ下に配置された組織に向けられた音響信号を提供できる。皮膚表面組織は、第1の反射音響信号を提供できる。
図3Bに示すように、アクセス機器150がポートリザーバ216と位置合わせされているとき、発せられた音響信号は、皮下に配置されたポート200で反射し、第1の反射音響信号とは異なる第2の反射音響信号を提供する。
【0057】
ある実施形態では、第1の反射信号は、第2の反射信号と比べて、比較的弱い又は欠落信号とし得る。そのようなものとして、トランスデューサセンサー184は、第2の反射信号の存在、又は第1の反射信号と比べて第2の反射信号の強度の上昇ゆえに、ポート200を検出できる。
【0058】
ある実施形態では、第1の反射信号は、発せられた信号と反射信号との間で経過した時間から計算された第1の距離で第1の皮下対象物、例えば骨などを検出できる。第2の反射信号は、第1の距離未満であるか又は予め決められた範囲内である第2の距離で、第2の皮下対象物、例えばポート200を検出できる。そのようなものとして、第2の反射信号が、予め決められた範囲内である場合、ポート200の存在が確認される。ある実施形態では、音響信号の予め決められた範囲は、3.81mm(0.15インチ)~76.2mm(3インチ)とし得るが、より大きい又は小さい範囲も考えられる。
【0059】
インジケータシステム180は、反射音響信号を検出し、その下方に配置されたポート200の存在を決定できる。そのため、インジケータシステム180は、例えばLED182を点灯することによって、針152がその下方に配置されたポート隔膜214及びリザーバ216と位置合わせされていることを、使用者に注意喚起し得る。
図3Cに示すように、その後、臨床医は、針ハブ154を引込み位置から伸長位置へ摺動させて、ポート200にアクセスし得る。ある実施形態では、インジケータシステム180の音響モダリティは、ポート200がいずれかのアクティブ信号を提供することを必要とせずに、ポート200の存在を検出できる。そのようなものとして、音響モダリティアクセス機器150は、いずれの特定の適合も必要としない様々な皮下医療機器と一緒に使用され得る。
【0060】
ある実施形態では、ポート200、又はその一部分は、周囲組織に対して異なる音響反射特性を提供する材料を含み得る。例えば、ポート200は、本明細書で説明したように、ポート本体212内の、リザーバ216の下方に配置された材料のディスク220を含み得る。周囲組織と、ディスク220を含むポート本体212との間の音響反射特性の変化は、ポート200の存在の明示、及び針152との位置合わせを提供し得る。ある実施形態では、材料のディスク220は、ポート200を形成する1つ又は複数の材料又は周囲組織に対して密度を高め得る。ある実施形態では、ディスク220は、白金、銀、タングステン、金、コバルト、チタン、シリカ、又はジルコニアのうちの1つを含み得る。しかしながら、異なる音響特性を備える他の材料も考えられる。
【0061】
RFIDモダリティ
ある実施形態では、インジケータシステム180は、無線周波(RF)モダリティを用いることができ、アクセス機器150の下方に配置された組織中へRF信号を発し、且つアクセス機器150の下方に配置された組織からの反射RFID信号を検出するように構成されたRFIDエミッター及びセンサー184、及び関連の回路構成要素を含み得る。
【0062】
図3Aに示すように、RFIDエミッター及びセンサー184は、アクセス機器150の直ぐ下に配置された組織へ向けられるRF信号を提供し得る。その下方に配置されたいずれのポート200及び関連のRFIDタグ220Aも欠如している状態では、反射信号は提供されず、針152が、ポートリザーバ216と位置合わせされていないことを示す。
図3Bに示すように、アクセス機器150がポートリザーバ216と位置合わせされているとき、センサー184から発せられたRFID信号が、皮下に配置されたポート200内に配置されたRFIDタグ220Aで反射し、反射応答信号の差を提供する。インジケータシステム180のトランスデューサセンサー184は、反射応答信号を検出し、例えばLED182を点灯することによって、針152が、その下方に配置されたポート隔膜214及びリザーバ216と位置合わせされていることを示すことができる。
図3Cに示すように、その後、臨床医は、針ハブ154を引込み位置から伸長位置へ摺動させて、ポート200にアクセスできる。RFIDエミッター及びセンサー184から発せられたRFID信号の距離範囲は、3.81mm(0.15インチ)~76.2mm(3インチ)の深さまで皮膚表面組織を貫通し得る。とはいえ、より大きい又は小さい範囲も考えられる。
【0063】
好都合なことに、RFID反射信号は、ポート200から特定の応答信号を提供し、及び誤検出の存在を減らし得る。これは、アクセス機器150の検出及びポートリザーバ216との位置合わせの精度を向上させ、刺し間違いを減らし得る。さらに、ポート220内に配置されたRFIDタグ220Aは、応答信号を提供するために、いずれの追加的な電源も必要としない。その代わりに、応答信号を提供するための電力は、アクセス機器150のRFIDエミッターセンサー184から提供される、発せられたRFID信号のエネルギーから得られる。
【0064】
本発明の実施形態は、本開示の精神から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化され得る。説明された実施形態は、すべての点において、単に例示的なものであり、限定的なものではないとみなされるべきである。実施形態の範囲は、したがって、上記の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の意味および同等性の範囲内のすべての変更は、その範囲内に含まれる。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮下医療機器を検出し且つそれにアクセスするように構成されたアクセスアセンブリであって、
針ハブによって支持された針と、
インジケータシステムであって、
前記皮下医療機器と周囲組織との間の誘電率の変化を検出するように構成された静電容量センサーと、
前記針が前記皮下医療機器と位置合わせされているときを示すように構成されたLED灯と、を備えるインジケータシステムと、
を備える、アクセスアセンブリ。
【請求項2】
前記針ハブを支持し且つそれと摺動自在に係合されるハウジングをさらに含み、
前記針ハブは、引込み位置と伸長位置との間で移行するように構成され、
前記ハウジングは、皮膚表面と係合するように構成された底面を規定し、
前記センサーは前記底面に配置される、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項3】
前記LED灯は、前記ハウジング又は前記針ハブの一方に配置される、請求項2に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項4】
前記皮下医療機器は、リザーバを画成するために協働するポート本体と隔膜とを含むポートであり、
前記針は、前記針が前記皮下医療機器と位置合わせされているとき、前記隔膜を貫通して、その下方にある前記リザーバにアクセスするように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項5】
前記皮下医療機器は、前記周囲組織との誘電率の差が大きくなる材料のディスクを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項6】
前記材料のディスクは、白金、銀、タングステン、金、コバルト、チタン、シリカ、又はジルコニアのうちの1つを含む、請求項5に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項7】
前記ディスクは、前記リザーバの下側に配置され、且つ前記リザーバと同じ直径に延在する直径を規定する、請求項5又は6に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項8】
前記センサーは、前記皮膚表面の下方3.81mm~76.2mmの深さまで誘電率の変化を検出できる、請求項1から7のいずれか一項に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項9】
血管アクセスシステムであって、
針ハブによって支持される針を含み、並びに電圧計センサー及びインジケータを含む、アクセス機器と、
リザーバを画成するポート本体、及びその上側に配置された針隔膜を含む、皮下ポート機器であって、
前記ポート本体は、
前記針が前記皮下医療機器と位置合わせされているときにアラートを提供するために前記インジケータを作動させるために、前記電圧計センサーに電流を誘導するように構成された誘導コイルを含む、皮下ポート機器と、
を備える、血管アクセスシステム。
【請求項10】
前記誘導コイルは、3.81mm~76.2mmの範囲内で、皮膚表面に対して垂直に延在する軸に沿って、電流を誘導し得る、請求項9に記載の血管アクセスシステム。
【請求項11】
前記アラートは、可視アラート、可聴アラート、又は触知アラートのうちの1つである、請求項9又は10に記載の血管アクセスシステム。
【請求項12】
前記インジケータは、前記誘導コイルによって誘導された前記電圧計からの電流によって点灯されるLED電球である、請求項9から11のいずれか一項に記載の血管アクセスシステム。
【請求項13】
前記電圧計から第1の電圧を受信して前記インジケータを作動させるために第1の出力を提供し、及び前記電圧計から第2の電圧を受信して前記インジケータを作動させるために第2の出力を提供するように構成された、集積回路又は「555」タイマーをさらに含む、請求項9から12のいずれか一項に記載の血管アクセスシステム。
【請求項14】
皮下医療機器との位置合わせを検出するように構成されたアクセスシステムであって、
針ハブによって支持される針と、
インジケータシステムであって、
音響信号を発し且つ第1の反射信号を検出するように構成された音響トランスデューサセンサーと、
前記皮下医療機器と前記針の軸が位置合わせされているときを示すように構成された前記針ハブに配置されたLED灯と、を備えるインジケータシステムと、
を備える、アクセスシステム。
【請求項15】
前記針ハブを支持し且つそれと摺動自在に係合されるハウジングをさらに含み、
前記針ハブは、引込み位置と伸長位置との間で移行するように構成され、
前記ハウジングは、皮膚表面と係合するように構成された底面を規定し、
前記音響トランスデューサセンサーは、前記底面に配置される、請求項14に記載のアクセスシステム。
【請求項16】
前記皮下医療機器は、リザーバを画成するように協働するポート本体と隔膜とを含むポートであり、
前記針は、前記針が前記皮下医療機器と位置合わせされているとき、前記隔膜を貫通して、その下方の前記リザーバにアクセスするように構成される、請求項14又は15に記載のアクセスシステム。
【請求項17】
前記音響信号は、前記皮下医療機器に当たって、前記第1の反射信号とは異なる第2の反射信号を提供し、
前記第2の反射信号は、前記LED灯を点灯するようにトリガする、請求項14から16のいずれか一項に記載のアクセスシステム。
【請求項18】
前記第1の反射信号は、前記第2の反射信号に対して比較的弱い又は欠落している、請求項17に記載のアクセスシステム。
【請求項19】
前記第1の反射信号は第1の距離を示し、前記第2の反射信号は、第1の距離とは異なる第2の距離を示し、
前記第2の距離は、前記皮下医療機器の存在を示すために、予め決められた距離範囲内にある、請求項17に記載のアクセスシステム。
【請求項20】
前記皮下医療機器は、前記第1の反射信号と前記第2の反射信号との間の差を大きくする材料のディスクを含む、請求項17から19のいずれか一項に記載のアクセスシステム。
【請求項21】
前記材料のディスクは、白金、銀、タングステン、金、コバルト、チタン、シリカ、又はジルコニアのうちの1つを含む、請求項20に記載のアクセスシステム。
【請求項22】
前記ディスクは、前記リザーバの下側に配置され、前記リザーバと同じ直径に延在する直径を規定する、請求項20又は21に記載のアクセスシステム。
【国際調査報告】