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特表2024-505146バンドパスサンプリングを伴う、高分解能の、サブバンド符号化時間-周波数波形のレーダーシステム用の送信機および受信機
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-05
(54)【発明の名称】バンドパスサンプリングを伴う、高分解能の、サブバンド符号化時間-周波数波形のレーダーシステム用の送信機および受信機
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20240129BHJP
   G01S 13/32 20060101ALI20240129BHJP
   H04B 1/713 20110101ALI20240129BHJP
【FI】
H04L27/26 113
G01S13/32
H04B1/713
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541952
(86)(22)【出願日】2022-01-11
(85)【翻訳文提出日】2023-08-28
(86)【国際出願番号】 US2022012036
(87)【国際公開番号】W WO2022150783
(87)【国際公開日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】63/135,916
(32)【優先日】2021-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520489868
【氏名又は名称】オーラ・インテリジェント・システムズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AURA INTELLIGENT SYSTEMS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー,インソプ
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジョンア
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AB17
5J070AD05
5J070AD09
5J070AF03
5J070AH35
(57)【要約】
装置(116)は、プロセッサ(340)と、受信機(1100)と、プロセッサ(340)および受信機(1100)に動作可能に接続された少なくとも1つの送信機(900)とを含む。少なくとも1つの送信機(900)は、時間領域において順次生成されるマルチバンドチャネル信号を生成し、マルチバンドチャネル信号に基づいてキャリア周波数のセットを変調し、サブチャネル符号化直交周波数分割多重(OFDM)信号を時間領域において順次送信する、ように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
受信機と、
前記プロセッサおよび前記受信機に動作可能に接続された少なくとも1つの送信機とを備え、前記少なくとも1つの送信機は、
時間領域において順次生成されるマルチバンドチャネル信号を生成し、
前記マルチバンドチャネル信号に基づいてキャリア周波数のセットを変調し、
サブチャネル符号化直交周波数分割多重(OFDM:orthogonal frequency division multiplexing)信号を前記時間領域において順次送信する、
ように構成されている、装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの送信機は、前記サブチャネル符号化OFDM信号をランダム周波数ホッピング動作に基づいて前記時間領域において順次送信するようにさらに構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの送信機は、
前記マルチバンドチャネル信号におけるサブバンドチャネル信号の各々に適用されるデジタルビーム形成動作を行うように構成されたデジタルビーム形成部と、
アナログビーム形成動作を行うように構成されたアナログビーム形成部とを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの送信機は、時間-周波数領域において前記マルチバンドチャネル信号をフォーマットするように構成された時間-周波数マッパを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記受信機は、前記プロセッサに動作可能に接続されており、前記受信機は、マルチバンドチャネル符号化OFDM信号を前記キャリア周波数のセットの複数のキャリアとともに受信するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記受信機は、
バンドパスサンプリング動作を行うように構成されたサブバンドフィルタのセットと、
マルチバンドチャネル符号化OFDM信号の間の遅延効果を補償するとともに、サブバンドサンプリングからのエイリアシング効果を低減するエイリアシング相殺動作を行う、ように構成された遅延補償器とを備える、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記受信機は、
前記マルチバンドチャネル信号におけるサブバンドチャネル信号の各々に基づいて送信遅延を補償し、
マルチバンドチャネル符号化OFDM信号の間のエイリアシング成分を相殺する、
ように構成されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記受信機は、送信遅延効果を補償するために基準信号を事前計算するとともに、前記サブバンドサンプリングからの前記エイリアシング効果を相殺するようにさらに構成されており、
前記基準信号は、レーダーベースバンド処理に対して用いられる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
装置の方法であって、前記方法は、
時間領域において順次生成されるマルチバンドチャネル信号を生成することと、
前記マルチバンドチャネル信号に基づいてキャリア周波数のセットを変調することと、
サブチャネル符号化直交周波数分割多重(OFDM)信号を前記時間領域において順次送信することとを含む、方法。
【請求項10】
前記サブチャネル符号化OFDM信号をランダム周波数ホッピング動作に基づいて前記時間領域において順次送信することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記マルチバンドチャネル信号におけるサブバンドチャネル信号の各々に適用されるデジタルビーム形成動作を行うことと、
アナログビーム形成動作を行うこととをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
時間-周波数領域において前記マルチバンドチャネル信号をフォーマットすることをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
マルチバンドチャネル符号化OFDM信号を前記キャリア周波数のセットの複数のキャリアとともに受信することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
バンドパスサンプリング動作を行うことと、
マルチバンドチャネル符号化OFDM信号の間の遅延効果を補償するとともに、サブバンドサンプリングからのエイリアシング効果を低減するエイリアシング相殺動作を行うこととをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記マルチバンドチャネル信号におけるサブバンドチャネル信号の各々に基づいて送信遅延を補償することと、
マルチバンドチャネル符号化OFDM信号の間のエイリアシング成分を相殺することとをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
送信遅延効果を補償するために基準信号を事前計算するとともに前記サブバンドサンプリングからの前記エイリアシング効果を相殺することをさらに含み、前記基準信号は、レーダーベースバンド処理に対して用いられる、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、レーダーシステム技術に一般的に関する。より特定的には、本開示は、次世代レーダーシステムにおける、バンドパスサンプリングされたソフトウェア定義型無線に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
無線通信システムにおけるアンテナアレイの設計は、例えば、3次元(3D:3-dimensional)イメージング、位置確認、および測位において、より高い性能を提供する最も重要なファクターの一つである。多重入力多重出力(MIMO:multiple-input multiple-output)に基づく合成開口アンテナアレイは、複数のアンテナを利用し、直交波形を送信および受信する。そのような合成開口アンテナアレイおよびビーム形成は、レーダーおよびライダー画像処理と、産業オートメーション用のイメージング/測位/位置確認と、ロボットビジョンと、通信システム用の位置確認および測位と、モバイルデバイスおよび通信システム用のアンテナアレイ設計とに対して適用され得る。
【0003】
本開示は、直交周波数分割多重(OFDM:orthogonal frequency division multiplexing)および符号分割多元接続(CDMA:code division multiple access)などの新たな波形と、アナログ/デジタルビーム形成、ビームおよびキャリア割り当て、3D/4Dイメージングならびに同時通信を伴うMIMOアンテナと、次世代レーダーシステム用のレーダーとを提供する。また、本開示は、次世代レーダーシステム実現の新たなアーキテクチャを提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
本開示は、高分解能レーダー用の、サブバンド符号化OFDMの方法および装置を提供する。
【0005】
一実施形態では、装置が提供される。装置は、プロセッサと、受信機と、プロセッサおよび受信機に動作可能に接続された少なくとも1つの送信機とを備える。少なくとも1つの送信機は、時間領域において順次生成されるマルチバンドチャネル信号を生成し、マルチバンドチャネル信号に基づいてキャリア周波数のセットを変調し、サブチャネル符号化直交周波数分割多重(OFDM)信号を時間領域において順次送信する、ように構成されている。
【0006】
別の実施形態では、装置の方法が提供される。方法は:時間領域において順次生成されるマルチバンドチャネル信号を生成することと;マルチバンドチャネル信号に基づいてキャリア周波数のセットを変調することと;サブチャネル符号化直交周波数分割多重(OFDM)信号を時間領域において順次送信することとを含む。
【0007】
高分解能レーダーシステムのために広帯域信号を要するため、バンドパスサンプリングおよびサブバンド信号処理を用いた、費用対効果が高い実施の方法が提供される。
【0008】
他の技術的特徴は、以下の、図面、説明および特許請求の範囲から当業者に容易に分かるであろう。
【0009】
下記の詳細な説明を始める前に、この特許文献全体にわたって用いられるある種の語句の定義を述べることは有益であろう。「結合する」という用語およびその派生語は、2つ以上の要素間の、それらの要素が物理的に互いに接触していようとなかろうと、任意の直接的または間接的な通信を指す。「送信する」、「受信する」、および「通信する」という用語、ならびにそれらの派生語は、直接的な通信および間接的な通信の双方を包含する。「含む」および「備える」という用語、ならびにそれらの派生語は、限定無しの包含を意味する。「または」という用語は、包括的であり、および/またはを意味する。「関連付けられた」という句、およびその派生語は、含む、含まれる、相互に連結する、含有する、含有される、接続する、結合する、通信可能、協働する、インターリーブする、並置する、近接した、結び付けられている、有する、特性を有する、関係を有する、または同種類のものを意味する。「コントローラ」という用語は、少なくとも1つの動作を制御する、任意のデバイス、システムまたはその部分を意味する。そのようなコントローラは、ハードウェア、または、ハードウェアとソフトウェアおよび/もしくはファームウェアとの組み合わせにおいて実現され得る。任意の特定のコントローラに関連付けられた機能は、1箇所に集中され得るか、または、ローカルもしくはリモートのいずれであっても分散され得る。「の少なくとも1つ」という句は、項目のリストとともに用いられると、1つ以上の列挙された項目の異なる組み合わせが用いられてもよいし、リストにおける一つの項目のみが必要とされてもよいことを意味する。例えば、「A、B、およびC:の少なくとも1つ」は、以下の組み合わせ:A、B、C、AおよびB、AおよびC、BおよびC、ならびに、AおよびBおよびC、のいずれをも含む。
【0010】
そのうえ、下記に説明される種々の機能は、1つ以上のコンピュータプログラムにより実現またはサポートされ得て、1つ以上のコンピュータプログラムの各々は、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードから形成されてコンピュータ読み取り可能な媒体において具現化される。「アプリケーション」および「プログラム」という用語は、好適なコンピュータ読み取り可能なプログラムコードにおける実現のために適合された、1つ以上の、コンピュータプログラム、ソフトウェア構成要素、指令のセット、プロシージャ、機能、オブジェクト、クラス、インスタンス、関係データ、またはその部分を指す。「コンピュータ読み取り可能なプログラムコード」という句は、ソースコード、オブジェクトコードおよび実行可能なコードを含む、任意のタイプのコンピュータコードを含む。「コンピュータ読み取り可能な媒体」という句は、読み取り専用メモリ(ROM:read only memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD:a compact disc)、デジタルビデオディスク(DVD:digital video disc)、または任意の他のタイプのメモリなどの、コンピュータによりアクセス可能な、任意のタイプの媒体を含む。「非一時的な」コンピュータ読み取り可能な媒体は、一時的な電気的なまたは他の信号を運ぶ、有線の、無線の、光学の、または他の通信リンクを除外する。非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体は、データが永久に記憶され得る媒体と、書き換え可能な光学ディスクまたは消去可能なメモリデバイスなどの、データが記憶されて後で上書きされ得る媒体とを含む。
【0011】
他のある種の語句に対する定義は、この特許文献全体にわたって提供される。当業者は、ほとんどではないとしても多くの例において、そのような定義が、そのように定義された語句の、先の使用およびこれからの使用に当てはまることを理解するべきである。
【0012】
図面の簡単な説明
本開示の、より完全な理解のために、添付の図面と結びつけられた以下の説明に参照がなされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の種々の実施形態に従う、例示的な無線ネットワークを示す図である。
図2】本開示の種々の実施形態に従う、例示的なgNB102を示す図である。
図3】本開示の種々の実施形態に従う、例示的なUEを示す図である。
図4A】本開示の種々の実施形態に従う、送信および受信経路あたりの、ミリメートル波送受信機の例示的な電力散逸を示す図である。
図4B】本開示の種々の実施形態に従う、送信および受信経路あたりの、ミリメートル波送受信機の例示的な電力散逸を示す図である。
図5】本開示の種々の実施形態に従う、例示的なCAZACシーケンスフォーマットを示す図である。
図6A】本開示の種々の実施形態に従う、例示的な4チャネル符号化OFDMを示す図である。
図6B】本開示の種々の実施形態に従う、例示的な2チャネル符号化OFDMを示す図である。
図7A】本開示の種々の実施形態に従う、一様に段階的なキャリア周波数を伴う、例示的なサブチャネル符号化OFDMを示す図である。
図7B】本開示の種々の実施形態に従う、キャリア周波数ホッピングを伴う、例示的なサブチャネル符号化OFDMを示す図である。
図8】本開示の種々の実施形態に従う、マルチチャネル符号化OFDM(4チャネルの場合)の例示的なスペクトルを示す図である。
図9】本開示の種々の実施形態に従う、マルチチャネル符号化OFDMシステム用の例示的な送信機アーキテクチャを示す図である。
図10】本開示の種々の実施形態に従う、サブチャネル符号化OFDMシステム用の例示的な送信機アーキテクチャを示す図である。
図11】本開示の種々の実施形態に従う、マルチチャネル符号化OFDMレーダーシステム用の例示的な受信機アーキテクチャを示す図である。
図12】本開示の種々の実施形態に従う、送信機での、例示的なハイブリッドビーム形成アーキテクチャを示す図である。
図13】本開示の種々の実施形態に従う、高分解能レーダー用の、サブバンド符号化OFDMのための方法のフローチャートである。
図14】本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダー用の例示的な送信機アーキテクチャを示す図である。
図15】本開示の種々の実施形態に従う、従来のレーダーシステムの、周波数スペクトルおよび時間-周波数スペクトルの例を示す図である。
図16】本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダーシステムの時間-周波数スペクトルの例を示す図である。
図17】本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダー用の例示的な受信機アーキテクチャを示す図である。
図18】本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダーシステムの、周波数スペクトル、時間-周波数スペクトル、および送信機アーキテクチャの例を示す図である。
図19】本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダーシステムの、例示的な受信機アーキテクチャを示す図である。
図20】本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダーシステムの、周波数スペクトル、時間-周波数スペクトル、および受信機アーキテクチャの例を示す図である。
図21】本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダーシステムの、周波数スペクトル、時間-周波数スペクトル、および受信機アーキテクチャの例を示す図である。
図22】本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダーシステムの、周波数スペクトル、時間-周波数スペクトル、および受信機アーキテクチャの例を示す図である。
図23】本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダーシステム用の代替的な受信機アーキテクチャの例を示す図である。
図24】本開示の種々の実施形態に従う、装置のための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
詳細な説明
下記に説明される、図1から図24まで、および、この特許文献における本開示の本質を説明するために用いられる種々の実施形態は、例示のみのためであり、決して本開示の範囲を限定するように解釈されるべきではない。当業者は、任意のタイプの、好適に配置されたデバイスまたはシステムにおいて、本開示の本質が実現され得ることを理解するであろう。
【0015】
下記の図1から図3は、無線通信システムにおいて、および、OFDMまたは直交周波数分割多重接続(OFDMA:orthogonal frequency division multiplexing access)通信技術の使用とともに実現される種々の実施形態を説明する。図1から図3の説明は、異なる実施形態が実現され得るやり方への、物理的なまたはアーキテクチャの限定を暗示することを意図していない。本開示の、異なる実施形態は、任意の好適に配置された通信システムにおいて実現され得る。
【0016】
図1は、本開示の種々の実施形態に従う、例示的な無線ネットワークを示す。図1に示される無線ネットワークの実施形態は、例示のみのためである。無線ネットワーク100の他の実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく用いられ得るであろう。
【0017】
図1に示されるように、無線ネットワークは、gNB101と、gNB102と、gNB103とを含む。gNB101は、gNB102およびgNB103と通信する。gNB101は、インターネット、プロプライエタリなインターネットプロトコル(IP:Internet Protocol)ネットワーク、または他のデータネットワークなどの、少なくとも1つのネットワーク130とも通信する。
【0018】
gNB102は、gNB102のカバレッジエリア120内の第1の複数のユーザ機器(UEs:user equipments)に、ネットワーク130への無線ブロードバンドアクセスを提供する。第1の複数のUEは、スモールビジネス(SB)に位置され得るUE111と;企業(E)に位置され得るUE112と;WiFiホットスポット(HS)に位置され得るUE113と;第1の住居(R)に位置され得るUE114と;第2の住居(R)に位置され得るUE115と;携帯電話、無線ラップトップ、無線PDA、または同種のものなどのモバイルデバイス(M)であり得るUE116とを含む。gNB103は、gNB103のカバレッジエリア125内の第2の複数のUEに、ネットワーク130への無線ブロードバンドアクセスを提供する。第2の複数のUEは、UE115と、UE116とを含む。いくつかの実施形態では、gNB101~103の1つ以上は、5G,LTE,LTE-A,WiMAX,WiFiまたは他の無線通信技術を用いて、互いに、および、UE111~116と通信し得る。
【0019】
ネットワークタイプによっては、「基地局」または「BS」という用語は、送信ポイント(TP)、送受信ポイント(TRP)、高性能化された基地局(eNodeBまたはeNB)、5G基地局(gNB)、マクロセル、フェムトセル、WiFiアクセスポイント(AP)、または他の無線通信可能なデバイスなどの、ネットワークへの無線アクセスを提供するように構成された、任意の構成要素(または構成要素の集合)を指すことができる。基地局は、1つ以上の無線通信プロトコル、例えば、5G、3GPP(登録商標)、新たな無線インターフェース/アクセス(NR:new radio interface/access)、ロングタームエボリューション(LTE:long term evolution)、LTEアドバンスト(LTE-A)、高速パケットアクセス(HSPA:high speed packet access)、Wi-Fi802.11a/b/g/n/acなどに従って、無線アクセスを提供し得る。便宜上、「BS」および「TRP」という用語は、この特許文献において互いに交換可能に用いられて、リモート端末への無線アクセスを提供するネットワークインフラ構成要素を指す。また、ネットワークタイプによっては、「ユーザ機器」または「UE」という用語は、「モバイルステーション」、「加入者ステーション」、「リモート端末」、「無線端末」、「受信ポイント」、または「ユーザデバイス」などの任意の構成要素を指すことができる。便宜上、「ユーザ機器」および「UE」という用語は、この特許文献において用いられて、UEがモバイルデバイス(モバイル電話またはスマートフォンなど)または通常考えられる据え付けデバイス(デスクトップコンピュータまたは自動販売機など)のいずれであっても、無線でBSにアクセスするリモート無線機器を指す。
【0020】
点線は、例示および説明のみの目的のためにほぼ円形として示された、カバレッジエリア120および125のおおよその広がりを示す。カバレッジエリア120および125などの、gNBに関連付けられたカバレッジエリアが、gNBの構成、ならびに、自然の障害物および人口の障害物に関連付けられた無線環境の変動によっては、不規則な形状を含む他の形状を有し得ることははっきりと理解されるべきである。
【0021】
下記に詳細に説明されるように、UE111~116の1つ以上は、高度な無線通信システムにおける、データおよび制御情報に対する受信確実性のための、回路要素、プログラミング、またはそれらの組み合わせを含む。ある種の実施形態では、gNB101~103の1つ以上は、次世代レーダーシステムにおける、バンドパスサンプリングされたソフトウェア定義型無線のための、回路要素、プログラミング、またはそれらの組み合わせを含む。
【0022】
図1は無線ネットワークの一例を示すが、図1への種々の変更がなされ得る。例えば、無線ネットワークは、任意の好適な配置における、任意の数のgNBと、任意の数のUEとを含み得るであろう。また、gNB101は、任意の数のUEと直接的に通信してネットワーク130への無線ブロードバンドアクセスをそれらのUEに提供することができるであろう。同様に、gNB102~103の各々は、ネットワーク130と直接的に通信してネットワーク130への直接的な無線ブロードバンドアクセスをUEに提供することができるであろう。さらに、gNB101,102、および/または103は、外部電話ネットワークまたは他のタイプのデータネットワークなどの、他のまたは追加的な外部ネットワークへのアクセスを提供することができるであろう。
【0023】
図2は、本開示の実施形態に従う、例示的なgNB102を示す。図2に示されるgNB102の実施形態は、例示のみのためであり、図1のgNB101および103は、同一または同様の構成を有することができるであろう。しかしながら、gNBは、幅広い種類の構成において生じており、図2は、gNBの任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。
【0024】
図2に示されるように、gNB102は、複数のアンテナ205a~205nと、複数のRF送受信機210a~210nと、送信(TX)処理回路要素215と、受信(RX)処理回路要素220とを含む。gNB102は、コントローラ/プロセッサ225と、メモリ230と、バックホールまたはネットワークインターフェース235とをも含む。
【0025】
TX処理回路要素215は、コントローラ/プロセッサ225からアナログまたはデジタルデータ(音声データ、ウェブデータ、eメールまたは双方向のビデオゲームデータなど)を受信する。TX処理回路要素215は、処理済みのベースバンド信号またはIF信号を生成するために、発信中のベースバンドデータを符号化し、多重化し、および/またはデジタル化する。RF送受信機210a~210nは、TX処理回路要素215から、発信中の処理済みのベースバンド信号またはIF信号を受信し、ベースバンド信号またはIF信号を、アンテナ205a~205nを介して送信されるRF信号にアップコンバートする。
【0026】
RF送受信機210a~210nは、ネットワーク100においてUEによりまたは任意の他の対象物により反射された信号などの来入RF信号を、アンテナ205a~205nから受信する。RF送受信機210a~210nは、IF信号またはベースバンド信号を生成するために、来入RF信号をダウンコンバートする。IF信号またはベースバンド信号は、RX処理回路要素220へ送られ、RX処理回路要素220は、ベースバンド信号またはIF信号をフィルタリングすること、復号すること、デジタル化すること、および/または、伸長することもしくは相関させることにより、処理済みのベースバンド信号を生成する。RX処理回路要素220は、処理済みのベースバンド信号を、さらなる処理のためにコントローラ/プロセッサ225へ送る。
【0027】
コントローラ/プロセッサ225は、gNB102の全般的な動作を制御する、1つ以上の、プロセッサまたは他の処理デバイスを含み得る。例えば、コントローラ/プロセッサ225は、周知の原理に従って、RF送受信機210a~210nと、RX処理回路要素220と、TX処理回路215とによって、順方向チャネル信号の受信および逆方向チャネル信号の送信を制御することができるであろう。コントローラ/プロセッサ225は、より高度な無線通信機能などの追加的な機能を同様にサポートすることができるであろう。例えば、コントローラ/プロセッサ225は、複数のアンテナ205a~205nから発信中の信号が異なって重み付けされて発信中の信号を所望の方向に効果的に向ける、ビーム形成動作または指向性ルーティング動作をサポートすることができるであろう。幅広い種類の他の機能のいずれもが、gNB102においてコントローラ/プロセッサ225によりサポートされるであろう。
【0028】
コントローラ/プロセッサ225は、OSなどの、メモリ230に常駐の、プログラムおよび他のプロセスを実行可能でもある。コントローラ/プロセッサ225は、実行プロセスにより要請される通りに、メモリ230の中にまたはメモリ230の中から外にデータを動かすことができる。
【0029】
コントローラ/プロセッサ225は、バックホールまたはネットワークインターフェース235にも結合されている。バックホールまたはネットワークインターフェース235は、gNB102が、バックホール接続を介してまたはネットワークを介しえて他のデバイスまたはシステムと通信することを可能にする。インターフェース235は、任意の好適な有線または無線接続を介する通信をサポートすることができるであろう。例えば、gNB102がセルラー通信システム(5G、LTEまたはLTE-Aをサポートするものなど)の一部として実現されるとき、インターフェース235は、gNB102が有線または無線バックホール接続を介して他のgNBと通信することを可能にするであろう。gNB102がアクセスポイントとして実現されるとき、インターフェース235は、gNB102が、有線もしくは無線ローカルエリアネットワークを介して、または、より大きなネットワーク(インターネットなど)へ有線もしくは無線接続を介して通信することを可能にするであろう。インターフェース235は、イーサネット(登録商標)またはRF送受信機などの有線または無線接続を介して通信をサポートする任意の好適な構造を含む。
【0030】
メモリ230は、コントローラ/プロセッサ225に結合されている。メモリ230の一部は、RAMを含むことができるであろうし、メモリ230の別の部分は、フラッシュメモリまたは他のROMを含むことができるであろう。
【0031】
図2はgNB102の一例を示すが、図2に種々の変更がなされてもよい。例えば、gNB102は、任意の数の、図2に示される各構成要素を含むことができるであろう。特定の例として、地上局は、多くのインターフェース235を含むことができるであろうし、コントローラ/プロセッサ225は、異なるネットワークアドレスの間のデータをルーティングするためのルーティング機能をサポートできるであろう。別の特定の例として、TX処理回路要素215の単一の例と、RX処理回路要素220の単一の例とを含むものとして示される一方で、gNB102は、各々の多数の例を含むことができるであろう(RF送受信機あたり一つなど)。また、図2における種々の構成要素が、組み合わせられ、さらに細分化され、または省かれ得るであろうし、追加的な構成要素が、特定のニーズに従って加えられ得るであろう。
【0032】
図3は、本開示の実施形態に従う、例示的なUE116を示す。図3に示されるUE116の実施形態は、説明のみのためであり、図1のUE111-115は、同一または同様の構成を有することができるであろう。しかしながら、UEは、幅広い種類の構成において生じており、図3は、UEの任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。
【0033】
高度な通信装置は、全ての機能ブロックに基づいてハイブリッドビーム形成動作を提供する送信機または受信機アレイを指し得て、図2において基地局(BS,gNB)の一部として、または図3においてUEとして実現され得る。
【0034】
図3に示されるように、UE116は、アンテナ305と、無線周波数(RF:radio frequency)送受信機310と、TX処理回路要素315と、マイクロフォン320と、受信(RX)処理回路要素325とを含む。UE116は、スピーカ330と、プロセッサ340と、入力/出力(I/O)インターフェース(IF)345と、タッチスクリーン350と、ディスプレイ355と、メモリ360とをも含む。メモリ360は、オペレーティングシステム(OS)361と、1つ以上のアプリケーション362とを含む。
【0035】
RF送受信機310は、ネットワーク100のgNBにより送信された来入RF信号を、アンテナ305から受信する。RF送受信機310は、中間周波数(IF)信号またはベースバンド信号を生成するために、来入RF信号をダウンコンバートする。IF信号またはベースバンド信号は、RX処理回路要素325へ送られ、RX処理回路要素325は、ベースバンド信号もしくはIF信号をフィルタリングすること、復号すること、および/もしくは、デジタル化すること、ならびに/または、伸長することもしくは相関させることにより、処理済みのベースバンド信号を生成する。RX処理回路要素325は、処理済みのベースバンド信号を、スピーカ330へ(音声データなどのため)、または、さらなる処理のためにプロセッサ340へ(ウェブブラウジングデータなどのため)送信する。
【0036】
TX処理回路要素315は、マイクロフォン320からアナログまたはデジタル音声データを、または、プロセッサ340から他の発信中のベースバンドデータ(ウェブデータ、eメールまたは双方向のビデオゲームデータなど)を受信する。TX処理回路要素315は、処理済みのベースバンド信号またはIF信号を生成するために、発信中のベースバンドデータを符号化し、多重化し、および/またはデジタル化する。RF送受信機310は、TX処理回路要素315から、発信中の、処理済みのベースバンド信号またはIF信号を受信し、ベースバンド信号またはIF信号を、アンテナ305を介して送信されるRF信号にアップコンバートする。
【0037】
プロセッサ340は、1つ以上の、プロセッサまたは他の処理デバイスを含み得て、メモリ360に記憶されたOS361を、UE116の全般的な動作を制御するために実行する。例えば、プロセッサ340は、周知の原理に従って、RF送受信機310と、RX処理回路要素325と、TX処理回路315とによって、順方向チャネル信号の受信および逆方向チャネル信号の送信を制御することができるであろう。いくつかの実施形態では、プロセッサ340は、少なくとも1つの、マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含む。
【0038】
プロセッサ340は、次世代レーダーシステムにおける、バンドパスサンプリングされたソフトウェア定義型無線のためのプロセスなどの、メモリ360に常駐の、他の処理およびプログラムを実行可能でもある。プロセッサ340は、実行プロセスにより要請される通りに、メモリ360の中にまたはメモリ360の中から外にデータを動かすことができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ340は、OS361に基づいて、または、gNBもしくは操作者から受信された信号に応答してアプリケーション362を実行するように構成されている。プロセッサ340は、I/Oインターフェース345にも結合されており、I/Oインターフェース345は、ラップトップコンピュータおよび手で持てるサイズのコンピュータなどの他のデバイスに接続するための能力をUE116に提供する。I/Oインターフェース345は、これらの周辺機器とプロセッサ340との間の通信経路である。
【0039】
プロセッサ340は、タッチスクリーン350およびディスプレイ355にも結合されている。UE116の操作者は、UE116にデータを入れるためにタッチスクリーン350を用いることができる。ディスプレイ355は、ウェブサイトなどからの、テキストおよび/もしくは少なくとも制限されたグラフィックをレンダリング可能な、液晶ディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ、または、他のディスプレイであり得る。
【0040】
メモリ360は、プロセッサ340に結合されている。メモリ360の一部は、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができるであろうし、メモリ360の別の部分は、フラッシュメモリまたは他の読み取り専用メモリ(ROM)を含むことができるであろう。
【0041】
図3はUE116の一例を示すが、図3に種々の変更がなされてもよい。例えば、図3における種々の構成要素は、組み合わせられ、さらに細分化され、または省かれることができるであろうし、追加的な構成要素が、特定のニーズに従って加えられることができるであろう。特定の例として、プロセッサ340は、1つ以上の中央処理装置(CPUs:central processing units)および1つ以上のグラフィック処理装置(GPUs:graphics processing units)などの複数のプロセッサに分割されることができるであろう。また、図3が、モバイル電話またはスマートフォンとして構成されたUE116を示す一方で、UEは、他のタイプのモバイルまたは据え付けデバイスとして動作するように構成されることができるであろう。
【0042】
CDMAシステムがその単純さにも拘わらず干渉および多経路散乱を被ることが周知である。
【0043】
周波数変調連続波(FMCW:frequency modulated continuous-wave)レーダーより優れたOFDMの利点は、よく理解されている:波形が生成しやすく、FMCWおよびチャープシーケンス変調と比較して送受信機の複雑性を低減することができ;波形がハードウェアにおける線形周波数生成を要せず;自己干渉および多経路干渉の影響を受けやすい、位相変調された信号とは異なり;OFDM波形が、厳格な位相雑音要件を有することもなく、多経路干渉に苦しむこともなく;OFDMは、MIMO処理に対して理想的に適している。
【0044】
上記の利点にも拘らず、高分解能レーダー用の、OFDM信号の生成および処理は、高分解能レーダーに対して要請される広帯域幅処理に起因して大変である。76GHz~81GHzにおける自動車レーダーは、1GHzから5GHzまでの信号帯域幅を有し、数多くのビットを伴う10Gspsを超過するアナログ―デジタル変換(ADC:analog-to-digital converting)レートを要する。10単位から100単位までのチャネルを要請する3Dレーダーイメージングに対して、広帯域OFDMレーダーシステムは、コストがひどく高い。そういうものとして、商業的に利用可能なレーダー送受信機は、FMCW信号に依存する。
【0045】
一例では、電力消費が考慮される。最新鋭のミリメートル波OFDMシステムの電力消費解析は、図4Aおよび図4Bにおいて示される。
【0046】
図4Aおよび図4Bは、本開示の種々の実施形態に従う、送信および受信経路あたりの、ミリメートル波送受信機の例示的な電力散逸を示す。図4Aおよび図4Bに示される、送信および受信経路あたりの、ミリメートル波送受信機の電力散逸の実施形態は、例示のみのためである。図4Aおよび図4Bは、任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。
【0047】
図4Aおよび図4Bに示されるように、電力増幅器(PA)および無線周波数ADC(RF-ADC)は、それぞれ、送信および受信経路における電力散逸の67%および55%を占める。低電力PA、および、より単純なADC設計は、送受信機設計において決定的である。
【0048】
一実施形態では、広帯域幅OFDMシステムの性能利点を保つ集約を伴う、サブチャネル符号化OFDMが提供され、その一方で、当該OFDMは、低電力PAを伴う、広帯域幅信号に関連付けられた複雑性を低減する。
【0049】
FMCWまたはチャープシーケンスレーダーと比較すると、集約を伴う、サブチャネル位相符号化OFDMシステムは、以下の性能優位性を含む:(1)FWCMシステムのレンジ-ドップラ曖昧性とは異なり、集約を伴う、サブチャネル位相符号化OFDMシステムは、レンジおよびドップラを独立して推定することができ;(2)シーケンス符号化による干渉抑制;(3)アナログ回路要素により、FMCWにおける高度に線形な周波数掃引を生成する必要がない;(4)FMCWと比較すると高速な周波数ランプ;(5)多数のサブチャネルが時間または周波数において実現され得て、ハードウェア複雑性と取得時間との間の柔軟な設計トレードオフを可能にし;(6)柔軟なMIMO/ビーム形成設計;および(7)大きなMIMO/BF利得は、低電力PAを有するシステムを可能にし、相補型金属酸化物半導体(CMOS:complementary metal-oxide-semiconductor)設計を伴う、低コストでスケーラブルな実現という結果を生じる。
【0050】
図5は、本開示の種々の実施形態に従う、例示的なCAZACシーケンスフォーマット500を示す。図5に示されるCAZACシーケンスフォーマット500の実施形態は、例示のみのためである。図5は、任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。
【0051】
一実施形態では、CAZACシーケンスフォーマット500は、電子デバイスである送受信機により用いられ得る。一実施形態では、電子デバイスは、基地局(例えば、図1に示される101~103)、またはUE(例えば、図1に示される111~116)であり得る。
【0052】
図5に示されるように、信号構造は、基準信号であり得る。基準信号は、巡回プレフィックス(CP:cyclic prefix)と、CAZACシーケンスと、ガードタイム(GT:guard time)とからなる。GTは、要請されたシーケンス長さと、目標場面に対する対象レンジとに依存して加えられる。図5に示されるように、フォーマット1において、1つのシーケンス期間のみが示されている。より長いレンジを目標にするとき、または、激しい信号劣化が予期される荒れ模様の天候状態を伴う動作においては、図5に示されるフォーマット2および3のような、繰り返されるシーケンスが用いられ得る。フォーマット1については受信機でのSINRが2倍になってもよい一方で、フォーマット3においてSINRが4倍になる。基準信号により占有される時間単位は、「スロット」と呼ばれる。
【0053】
多相シーケンスは、1つまたはいくつかのルートZadoff-Chuシーケンスから生成されるZadoff-Chuシーケンスから、零相関ゾーンとともに生成される。各レーダーユニットは、用いることが許可されたシーケンスのセットとともに構成されている。例えば、ルートシーケンスにおいて利用可能な64シーケンスがその2セットまである。各レーダーユニットは、送信の時に上記セットからシーケンスをランダムに選ぶ。シーケンスホッピングは、干渉をランダム化するために用いられ得る。Zadoff-Chuシーケンスが、またはm-シーケンスなどの二進数のシーケンスが用いられ得る。Zadoff-Chuシーケンスは、周波数領域および時間領域の双方における、信号の定包絡線特性に起因して、OFDM設計に対して理想的に適している。
【0054】
符号化OFDM信号は、多相シーケンスを用いて各サブキャリアを符号化することによって構築され、当該シーケンスは、本開示では、Zadoff-Chu CAZACシーケンスである。符号化OFDM信号の各々は、スロットと呼ばれる時間-周波数リソースと、サブチャネルとを占有する。時間-周波数リソースの各々は、サブバンドとして解釈されることができる。各サブバンドにおいて、同一のまたは相互に直交したCAZACシーケンスが用いられ得る。一般化チャープ類似(GCL:generalized chirp-like)シーケンスなどの他のシーケンスが、CAZACシーケンスのセットを生成するために用いられてもよい。
【0055】
符号化OFDM信号は、離散フーリエ変換(DFT:discrete Fourier transform)拡散シーケンスを用いて各サブキャリアを符号化することによって構築され、当該シーケンスは、本開示では、Zadoff-Chu CAZACシーケンスのDFTである。符号化OFDM信号の各々は、スロットと呼ばれる時間-周波数リソースと、サブチャネルとを占有する。時間-周波数リソースの各々は、サブバンドとして解釈されることができる。各サブバンドにおいて、同一のまたは相互に直交したCAZACシーケンスが用いられ得る。一般化チャープ類似(GCL)シーケンスのDFTなどの他のシーケンスが、CAZACシーケンスのDFTのセットを生成するために用いられてもよい。
【0056】
マルチチャネル符号化OFDM信号は、複数のキャリアにおける基準信号を送ることによって生成される。4GHz帯域幅を有する79GHz自動車レーダーに対して、チャネルは、10個のサブチャネル(例えば、キャリア)を備えてもよく、当該サブチャネルは、中心周波数としての77.2GHzから開始して400MHz間隔により隔てられる。キャリア帯域幅は、100MHz/200MHz/400MHz/500MHzであり得、これは、40/20/10/8つのサブチャネルという結果を生じ、当該サブチャネルは、4GHz広帯域信号を備える。送信は、全てのチャネルに対して同時に働く。
【0057】
図6Aは、本開示の種々の実施形態に従う、例示的な4チャネル符号化OFDM600を示す。図6Aに示される、4チャネル符号化OFDM600の実施形態は、例示のみのためである。図6Aは、任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。
【0058】
一実施形態では、4チャネル符号化OFDM600は、電子デバイスである送信機により用いられ得る。一実施形態では、電子デバイスは、基地局(例えば、図1に示される101~103)、またはUE(例えば、図1に示される111~116)であり得る。
【0059】
図6Bは、本開示の種々の実施形態に従う、例示的な2チャネル符号化OFDM650を示す。図6Bに示される、2チャネル符号化OFDM650の実施形態は、例示のみのためである。図6Bは、任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。
【0060】
一実施形態では、2チャネル符号化OFDM650は、電子デバイスである送信機により用いられ得る。一実施形態では、電子デバイスは、基地局(例えば、図1に示される101~103)、またはUE(例えば、図1に示される111~116)であり得る。
【0061】
一実施形態では、複数のチャネルのサブセットは、一度に送信され得る。マルチチャネル符号化OFDM信号の例示は、図6Aおよび図6Bに示される。サブチャネル符号化OFDM信号は、異なるサブチャネルで、基準信号を時間的に順次送ることによって生成される。サブチャネルは、周波数ホッピングにより順次またはランダムに生成され得る。サブチャネル符号化OFDM信号の例示は、図7Aおよび図7Bにおいて示されている。
【0062】
図7Aは、本開示の種々の実施形態に従う、一様にシフトされた周波数700を伴う、例示的なサブチャネル符号化OFDMを示す。図7Aに示される、一様にシフトされた周波数700を伴う、サブチャネル符号化OFDMの実施形態は、例示のみのためである。図7Aは、任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。
【0063】
一実施形態では、一様にシフトされた周波数700を伴う、サブチャネル符号化OFDMは、電子デバイスである送信機により用いられ得る。一実施形態では、電子デバイスは、基地局(例えば、図1に示される101~103)、またはUE(例えば、図1に示される111~116)であり得る。
【0064】
図7Bは、本開示の種々の実施形態に従う、ランダム周波数シフト750を伴う、例示的なサブチャネル符号化OFDMを示す。図7Bに示される、ランダム周波数シフト750を伴う、サブチャネル符号化OFDMの実施形態は、例示のみのためである。図7Bは、任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。
【0065】
一実施形態では、ランダム周波数シフト750を伴う、サブチャネル符号化OFDMは、電子デバイスである送信機により用いられ得る。一実施形態では、電子デバイスは、基地局(例えば、図1に示される101~103)、またはUE(例えば、図1に示される111~116)であり得る。
【0066】
図8は、本開示の種々の実施形態に従う、マルチチャネル符号化OFDM(4チャネルの場合)の例示的なスペクトルを示す。図8に示される、マルチチャネル符号化OFDM(4チャネルの場合)800のスペクトルの実施形態は、例示のみのためである。図8は、任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。
【0067】
構築された広帯域幅信号のスペクトルは、図8に示されている。マルチチャネルまたはサブチャネルOFDM信号に対して、信号は、受信機で狭帯域信号に変換され、各経路について狭帯域(サブバンド)信号処理を受ける。結果として生じる統計の、相関および整合的な蓄積は、広帯域信号に匹敵する統計を生成する。
【0068】
RADAR媒体アクセス制御(MAC:medium access control)コントローラは、時間-周波数リソースと、基準信号の符号とを割り当てるエンティティである。時間-周波数リソースは、目標レンジ、送信電力、ビーム形成方法、および/または、受信機で測定される干渉レベルに基づいて構成されている。周波数および符号リソースは、複数のシーケンスおよび周波数サブバンドの間でランダムにシフトする。リソースは、動作中、準静的または動的な実時間を再び割り当てられることができる。
【0069】
図9は、本開示に従う、マルチチャネル符号化OFDMシステム900用の、例示的な送信機アーキテクチャを示す。図9に示される、マルチチャネル符号化OFDMシステム900用の送信機アーキテクチャの実施形態は、例示のみのためである。図9は、任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。
【0070】
図9において示されるように、マルチチャネル符号化OFDMレーダーシステム900用の送信機は、少なくとも1つの送信機(例えば、930,940,および950)を含み得る。送信機930は、シーケンスブロック902、逆高速フーリエ変換(IFFT:inverse fast Fourier transform)ブロック906、マッパブロック980、デジタル―アナログ変換器(DACs:digital to analog converters)910および912、位相シフタブロック914、クロック生成器ブロック916、乗算器ブロック918および920、RF処理ブロック922、ならびにMACコントローラブロック924とともに実現され得る。送信機940および950は、それぞれ、送信機930の同一の要素を含み得る。送信機940および950は、RADARシステムを実現するために二重化されてもよい。
【0071】
一実施形態では、マルチチャネル符号化OFDMシステム900用の送信機アーキテクチャは、基地局(例えば、図1に示される101~103)、またはUE(例えば、図1に示される111~116)で実現され得る。
【0072】
図9に示されるように、送信機900は、キャリアf,…fN-1を変調する、複数のサブバンドチャネルからなる送信信号を生成する。シーケンスブロック902は、Zadoff-ChuシーケンスのDFT事前符号化によりサブバンドCAZACシーケンスを生成する。IFFTブロック906は、並列の、事前符号化CAZACシーケンスを取り、事前符号化CAZACシーケンスの並列のストリームを時間領域信号に変換する。マッパブロック908は、直列のストリームに時間領域信号を変換し、巡回プレフィックスを加える。任意のガードタイムが加えられる。DACブロック910および912は、マッパブロック908の出力の、同相および直交位相の成分を取り、それらを同相のアナログデータおよび直交位相の信号に変換する。位相シフタブロック914は、直交位相のキャリア周波数を生成する。DACブロック910および912の出力の、同相アナログ信号および直交位相アナログ信号は、乗算器ブロック918および920における、キャリア周波数および直交位相のキャリア周波数により変調される。RF処理ブロック922において、変調された信号は、整形フィルタによりさらに処理され、増幅され、アンテナへ送られる。MACコントローラブロック924は、送信機の、時間-周波数および符号化リソースを構成して割り当てる。
【0073】
送信機の図9に示されるように、アナログ回路は、DACの出力を受信し、キャリアを変調し、信号を増幅およびフィルタリングし、アンテナに信号を供給する。受信機の図11に示されるように、アナログ回路は、アンテナから信号を受信し、信号をフィルタリングおよび増幅し、キャリアをベースバンドに復調し、それをADCに送る。DACは、デジタルベースバンド信号をアナログ信号に変換する。アナログ回路は、電力増幅器(PA)と、フィルタと、位相シフタとを組み合わせることによって、複数のアンテナに対するアナログビーム形成を実施し得る。ADCは、アナログ信号をデジタル信号に変換する。送信機におけるデジタル回路は、シーケンスからのベースバンド処理アルゴリズムと、符号化変調と、多重化とによりデジタル波形を生成する。受信機におけるデジタル回路は、ベースバンド信号を処理し、決定統計などの出力信号を生成する。
【0074】
図10は、本開示の種々の実施形態に従う、サブチャネル符号化OFDMシステム1000用の例示的な送信機アーキテクチャを示す。
【0075】
図10に示されるように、送信機1000は、シーケンスブロック1002、IFFT1006、マッパブロック1008、DACブロック1010および1012、位相シフタブロック1014、クロック生成器ブロック1016、乗算器ブロック1018および1020、RF処理ブロック1022、ならびにMACコントローラブロック1024とともに実現され得る。
【0076】
図10に示されるように、送信機1000は、キャリアf,…fN-1を変調する、サブバンドチャネル信号を生成する。サブバンド信号は、時間的に順次生成される。シーケンスブロック1002は、Zadoff-ChuシーケンスのDFT事前符号化によりサブバンドCAZACシーケンスを生成する。IFFTブロック1006は、並列の、事前符号化CAZACシーケンスを取り、事前符号化CAZACシーケンスの並列のストリームを時間領域信号に変換する。マッパブロック1008は、直列のストリームに時間領域信号を変換し、巡回プレフィックスを加える。任意のガードタイムが加えられる。DACブロック1010および1012は、マッパブロック1008の、同相および直交位相の成分を取り、それらを同相のアナログデータおよび直交位相の信号に変換する。位相シフタブロック1014は、クロック生成器ブロック1016のキャリア周波数の、直交位相のアナログ信号を生成する。1018および1020の乗算器ブロックは、キャリア周波数により変調された信号である。RF処理ブロック1022において、変調されたキャリアは、整形フィルタによりさらに処理され、増幅され、アンテナへ送られる。MACコントローラブロック1024は、送信機の、時間-周波数および符号化リソースを構成して割り当てる。
【0077】
図10において示される、サブチャネル符号化OFDMシステム1000用の送信機アーキテクチャの実施形態は、例示のみのためである。図10は、任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。
【0078】
一実施形態では、サブチャネル符号化OFDMシステム1000用の送信機アーキテクチャは、基地局(例えば、図1に示される101~103)、またはUE(例えば、図1に示される111~116)で実現され得る。
【0079】
マルチチャネル符号化OFDMシステムにおいて、送信チェーンの多数の例は、並列に実施および処理される。サブチャネル符号化OFDMシステムにおいて、符号化サブバンドOFDM信号は、サブチャネルに対応するキャリア周波数を用いて各スロットに対して変調される。
【0080】
図11は、本開示の種々の実施形態に従う、マルチチャネル符号化OFDMレーダーシステム1100用の例示的な受信機アーキテクチャを示す。図11において示される、マルチチャネル符号化OFDMレーダーシステム1100用の受信機アーキテクチャの実施形態は、例示のみのためである。図11は、任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。
【0081】
図11において示されるように、マルチチャネル符号化OFDMレーダーシステム1100用の受信機は、少なくとも1つの受信機(例えば、1130,1140,および1150)を含み得る。受信機1130は、RF処理ブロック1102、位相シフタブロック1104、乗算器ブロック1106および1108、ADCブロック1110および1112、デマッパブロック1114、IFFTブロック1116、ベースバンド処理ブロック1118、コンバイナブロック1120、クロック生成器ブロック1124、ならびにレンジ-ドップラ処理ブロック1122とともに実現され得る。受信機1140および1150は、それぞれ、受信機1130の同一の要素を含み得る。受信機1140および1150は、RADARシステムを実現するために二重化されてもよい。
【0082】
一実施形態では、マルチチャネル符号化OFDMレーダーシステム1100用の受信機アーキテクチャは、基地局(例えば、図1に示される101~103)、またはUE(例えば、図1に示される111~116)で実現され得る。
【0083】
サブバンド符号化OFDMシステム用の受信機アーキテクチャは、図11に示される。各サブバンドに対して、信号が変調されてサブバンドADCが後に続く。CP除去後、ベースバンド信号の高速フーリエ変換(FFT:fast Fourier transform)を取り基準信号の複素共役と乗算することによって周波数領域において相関が計算され、逆高速フーリエ変換(IFFT)が後に続く。
【0084】
相関値は、アップサンプリングにより補間されて、低域通過フィルタ(LPF)が後に続く。処理済みのサブバンド信号の各々が加えられる。検出統計は、振幅または振幅の二乗を取ることによって形成されて、定誤警報率(CFAR:constant false alarm rate)検出器が後に続く。後処理は、アーチファクトを除去するために達成される。また、相関出力は、ドップラ推定用のメモリに記憶されている。
【0085】
マルチチャネル符号化OFDMシステムにおいて、受信機チェーンの多数の例は、並列に実施および処理される。サブチャネル符号化OFDMシステムにおいて、サブチャネル出力の各々は、検出および後処理に対して時間とともに蓄積される。
【0086】
ブロック1102から1118までにおいて、サブバンド信号処理を説明する。RF処理ブロック1102において、直交位相のキャリア周波数が生成される。乗算器ブロック1106および1108において、アンテナから受信された信号は、アナログ信号の、同相および直交位相の成分を生成するために復調される。ADCブロック1110および1112において、アナログ信号は、ADCによりデジタル信号に変換される。デマッパブロック1114において、受信されたI/Q信号は、直並列(S/P:serial-to-parallel)変換器により並列のストリームに変換され、巡回プレフィックスが除去される。FFTブロック1116において、デマッパブロック1114の出力は、FFTにより周波数領域信号にさらに変換される。ベースバンド処理ブロック1118において、FFTブロック1116の出力信号は、記憶された基準信号の複素共役により乗算される。ベースバンド処理ブロック1118において、複素乗算器の出力は、IFFTにより時間領域信号に変換される。信号は、ベースバンド処理ブロック1118において、アップサンプリングおよびフィルタリングされる。
【0087】
コンバイナブロック1120において、コンバイナは、受信機1130,1140,および1150からの信号を集約し、広帯域相関出力を生成する。
【0088】
レンジ-ドップラ処理ブロック1122は、振幅または振幅の二乗を取る。レンジ-ドップラ処理ブロック1122は、上記結果の検出に対するCFAR基準に従ってしきい値を適用する。
【0089】
レンジ-ドップラ処理ブロック1122は、多数の符号についてコンバイナ出力をメモリ内で記憶している。レンジ-ドップラ処理ブロック1122は、記憶された符号を処理し、ドップラを推定する。
【0090】
レンジ-ドップラ処理ブロック1122において、検出された結果と、ドップラ処理された信号は、後処理においてさらに処理される。
【0091】
各サブチャネルに対する波形は、システムの全体アーキテクチャを変えること無く、フィルタバンク多キャリア(FBMC:filter-bank multi-carrier )または単一キャリア(SC:single-carrier)であり得る。サブバンドOFDM信号は、巡回プレフィックスが無い信号であり得る。
【0092】
レーダーシステムは、レンジ、到来角、およびドップラ推定用の3Dレーダーとして、または、方位角、仰角、レンジ、およびドップラ画像用の4Dイメージングレーダーとして組み立てられ得る。
【0093】
図12は、本開示に従う、送信機1200での、例示的なハイブリッドビーム形成アーキテクチャを示す。図12において示される、送信機1200での、ハイブリッドビーム形成アーキテクチャの実施形態は、例示のみのためである。図12は、任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。
【0094】
図12に示されるように、ハイブリッドビーム形成送信機1200は、少なくとも1つの送信機(例えば、1230,1240,および1250)を含み得る。送信機1230は、シーケンスブロック1202、IFFTブロック1206、デジタルビーム形成(BF:beamforming)1208、デジタル―アナログ変換器(DACs)ブロック1210および1212、位相シフタブロック1260、クロック生成器ブロック1270、乗算器ブロック1214および1216、RF処理ブロック1218、アナログBFブロック1220、ならびにMACコントローラブロック1280とともに実現され得る。送信機1240および1250は、それぞれ、送信機1230の同一の要素を含み得る。送信機1240および1250は、RADARシステムを実現するために二重化されてもよい。一実施形態では、送信機1200での、ハイブリッドビーム形成アーキテクチャは、基地局(例えば、図1に示される101~103)、またはUE(例えば、図1に示される111~116)で実現され得る。
【0095】
図12に示されるように、デジタルビーム形成は、IFFTの後に適用され、アナログビーム形成が後に続く。マルチチャネルアーキテクチャにおいて、デジタルビーム形成ブロック1208が各サブバンドに適用される一方で、アナログビーム形成は、複数のサブバンドを組み合わせた後に帯域幅全体に対して適用される。サブチャネルアーキテクチャにおいて、デジタルビーム形成およびアナログビーム形成の双方がサブバンドに対して適用され得る。受信機処理は、帯域ごとおよびアンテナ経路ごとに適用される。
【0096】
シーケンスブロック1202において、CAZACシーケンスから、1つまたは複数のMIMOシーケンスが生成される。マッパブロック1206において、シーケンスがMIMO層にマッピングされる。マッパブロック1206において、MIMO符号化の各層は、Walsh-Hadamard符号またはDFT符号を用いてMIMO層サブバンド信号に適用される。IFFTブロック1204からマッパブロック1206までにおいて、シーケンスは、MIMO層の各々に対して、リソース要素(RE:resource element)マッピングにより周波数領域にマッピングされる。IFFTブロック1204からマッパブロック1206までにおいて、各MIMO層に対してREマッピングされた信号がIFFTにより時間領域に変換され、巡回プレフィックスは、領域信号に加えられる。デジタルBFブロック1208は、時間領域ビーム形成の重みを時間領域信号に適用することによってデジタルビーム形成を行う。DACブロック1210および1212において、デジタルBFブロック1208の出力は、DACによりアナログ信号に変換される。アナログBFブロック1220において、送信機ブロック1230,1240,および1250からのRF処理ブロック1218の出力信号が組み合わせられて、アナログビーム形成器を用いてさらに処理される。
【0097】
図12に示されるように、ビーム(空間的)、サブバンド(周波数)、およびスロット(時間)は、独立して選択されることができ、これは、干渉を回避しつつ取得時間の改善という結果に至る。
【0098】
図13は、本開示に従う、高分解能レーダー用の、サブバンド符号化OFDMのための方法1300のフローチャートを示し、この方法は、高度な無線装置(例えば、図1に示される101~103)またはUE(例えば、図1に示される111~116)により行われ得る。図13に示される方法1300の実施形態は、例示のみのためである。図13は、任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。図13に示される構成要素の1つ以上は、言及された機能を行うように構成された専用の回路要素において実現され得るか、または、構成要素の1つ以上は、言及された機能を行うために指令を実行する1つ以上のプロセッサにより実現され得る。
【0099】
一実施形態では、方法1300は、車両、持ち運び可能な電子デバイス、固定された電子デバイス、および任意のタイプの電子デバイスで実現されるスタンドアロンレーダーシステムにより行われ得る。
【0100】
図13に示されるように、方法1300は、ステップ1302で始まる。
ステップ1302において、高度なレーダー装置は、サブバンド信号のシーケンスに基づいて時間-周波数波形に広帯域波形信号を分解する。
【0101】
一実施形態では、時間-周波数レーダー波形は、OFDM、FBMC、またはDFT事前符号化単一キャリア波形である。
【0102】
その後、ステップ1304において、高度なレーダー装置は、分解された広帯域波形信号に基づいて時間-周波数レーダー波形を生成する。
【0103】
その後、ステップ1306において、高度なレーダー装置は、時間-周波数レーダー波形に基づいて、定振幅零自己相関(CAZAC:constant amplitude zero auto-correlation)シーケンスを直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリアにマッピングし、第1レーダー信号を生成する。
【0104】
次に、ステップ1308において、高度なレーダー装置は、アンテナのセットの送信アンテナを介して目標物体へ第1レーダー信号を送信する。
【0105】
最後に、ステップ1310において、高度なレーダー装置は、目標物体から反射または後方散乱された第2信号を、アンテナのセットの受信アンテナを介して受信する。
【0106】
下記の図14図15図18図19および図23は、無線通信システムにおいて、および、OFDMまたはOFDMA通信技術の使用とともに実現される種々の実施形態を説明する。図14図15図18図19および図23の説明は、任意の好適に配置された通信システムにおいて、異なる実施形態が実現され得るやり方への、物理的なまたはアーキテクチャの制限を暗示するつもりではない。
【0107】
図14は、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダー用の例示的な送信機アーキテクチャ1400を示す。送信機1400は、時間-周波数領域において信号をフォーマットする時間-周波数マッパブロック1402を有するOFDM送信機である。図14における他のブロックは、図9から図12までにおいて示されるブロックと同一または同様の機能を行う。
【0108】
図15は、本開示の種々の実施形態に従う、従来のレーダーシステムのレーダーシステムの、周波数スペクトルおよび時間-周波数スペクトルの例を示す。図15に示される周波数および時間-周波数スペクトル1502は、fcキャリア周波数により変調された4つの帯域(f1,f2,f3,f4)信号の周波数スペクトルの例を示す。
【0109】
図15に示される周波数および時間-周波数スペクトル1504は、fcキャリア周波数により変調された4つの帯域(f1,f2,f3,f4)信号の時間-周波数スペクトルの例を示す。周波数および時間-周波数スペクトル1504において、全ての4つの帯域信号は、時刻t1で同時に送信される。
【0110】
図16は、本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリング1600を伴う、サブバンド符号化OFDMレーダーシステムの時間-周波数スペクトルの例を示す。図16は、図14における時間-周波数マッパブロック1402の出力の例である。時間-周波数マッパブロック1402は、サブバンド符号化OFDM信号を、異なる時間スロットにマッピングする。
【0111】
図15に示されるように、もしも、全ての4つのサブバンド符号化OFDM信号が時間スロットt1にマッピングされると、そのとき、受信機での広帯域(f1+f2+f3+f4)信号処理を要する。しかしながら、もしも、4つのサブバンド符号化OFDM信号が、異なる時間スロットt1,t2,t3,およびt4にマッピングされると、そのとき、受信機での狭帯域(f1,f2,f3,f4)信号処理を要する。
【0112】
図17は、本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダー用の例示的な受信機アーキテクチャ1700を示す。ADCブロック1706および1708の入力帯域幅が低減されるため、ADCブロック1706および1708の要件が緩和されることができる。高速かつ広帯域ADCの、コストおよび電力消費が非常に高いため、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダー用の送受信機アーキテクチャを用いることは、高分解能レーダー装置に対して非常に魅力的な解決策である。受信機アーキテクチャ1700は、RF処理ブロック1702と、サブバンドフィルタバンクブロック1704と、基準信号ブロック1710とをさらに備える。図17に示されていない他のブロックは、図9から図12において説明されるブロックと同一または同様の機能を行う。
【0113】
図18は、本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダーシステムの、周波数スペクトル、時間-周波数スペクトル、および送信機アーキテクチャ1800の例を示す。図18に示されるように、送信機1800は、ベースバンド処理ブロック1802と、時間-周波数マッパブロック1806と、DACブロック1810と、RF処理ブロック1812とを備える。
【0114】
ベースバンド処理ブロック1802は、1804に示される、サブバンド符号化OFDM信号を生成する。時間-周波数マッパブロック1806は、ベースバンド処理ブロック1804の出力を、1808に示される異なる時間スロットにマッピングする。ガードインターバルは、さらに離れた物体からの反射遅延に合わせるためにサブバンド信号の間で必要とされる。
【0115】
図19は、本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダーシステムの、例示的な受信機1900アーキテクチャを示す。図19に示されるように、受信機1900は、RF処理ブロック1902と、サブバンドフィルタバンクブロック1904と、狭帯域低速ADCブロック1906と、遅延補償ブロック1908と、ベースバンド処理ブロック1910と、基準信号ブロック1912と、レンジ-ドップラ処理ブロック1914とを備える。
【0116】
サブバンドフィルタバンクブロック1904と、狭帯域低速ADCブロック1906とを用いることによって、高速/広帯域ADCは、低速/狭帯域ADCと交換されることができる。これは、OFDMレーダーシステムの、実施コストおよび電力消費を低減する。
【0117】
図20から図22は、本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダーシステムの、周波数スペクトル、時間-周波数スペクトル、および受信機アーキテクチャの例を示す。
【0118】
図20は、受信機2000を示す。図20に示されるように、信号がRF処理ブロック2002を通過し、そして、変調された信号は、サブバンドフィルタバンクブロック2004を通過する。サブバンドフィルタバンクの目的は、バンドパスサンプリングのために帯域外雑音を低減することである。サブバンドフィルタバンクブロック2004は、バンドパスフィルタと、低域通過フィルタと備える。
【0119】
サブバンドフィルタバンクブロック2004の出力は、図20に例示される2008および2010に示されている。サブバンドフィルタバンクブロック2004での追加のフィルタリングに起因して、帯域外雑音は、バンドパスサンプリングのために低減される。
【0120】
図21は、本開示の種々の実施形態に従う、狭帯域低速ADCと、バンドパスサンプリング2100の動作とを示す。もしも、狭帯域低速ADCブロック2102がナイキスト理論を満たすならば、狭帯域低速ADCブロック2102の出力は、2104および2106に示される異なる時間スロットでの、復調されたベースバンド信号である。復調された信号には、サブバンドフィルタバンクのためにエイリアシングがないであろう。
【0121】
図22は、乗算器ブロック2202と、遅延補償/エイリアシング相殺ブロック2206と、レンジ-ドップラ処理ブロック2210とを示す。
【0122】
図22に示されるように、全ての帯域がベースバンドに復調されるため、図22に示される、送信された信号を再構築する復調プロセスが必要とされる。乗算器ブロック2202は、デジタル複素乗算器を用いることによって、ベースバンド信号を元々の、サブバンド符号化信号に変調する。乗算器ブロック2202の出力スペクトルは、2204に示される。
【0123】
レーダーの目的は、送信された信号と受信された信号との間の遅延時間を測定することである。高分解能レーダーの性能のために、広帯域信号は、送信および受信され得る。これらの要件を満たすために、広帯域信号は、図15に示されるように同時に送信され得る。
【0124】
本開示において、しかしながら、サブバンド信号は、狭帯域/低速ADCを用いるために、図16に示される異なる時間スロットで送信される。広帯域信号システムと同一のレベルの性能を達成するために、サブバンド信号間の時間スロットの相違が補償され得る。サブバンド符号化OFDM信号の遅延効果が解析されることができるため、これは、図22に示される遅延補償/エイリアシング相殺ブロック2206において補償されることができる。
【0125】
また、サブバンド信号の送信間のガードインターバル(図6に示される)は、連続するサブバンド間のエイリアシングを回避するために必要とされる。送信された信号の移動時間がレーダーシステムのレンジ性能を定めるため、レーダーシステムのレンジが長いほどガードインターバルが長いことを要する。しかしながら、もしもガードインターバルが増加であるならば、そのとき、フレームレートは低減されるであろう。
【0126】
ガードインターバルを低減させるために、(遅延補償/エイリアシング相殺ブロック2206における)エイリアシングの相殺が用いられることができる。シーケンスの相関特性と、エイリアシング成分の事前知識とを用いることによって、サブバンド間のエイリアシングが相殺され得る。
【0127】
遅延補償されエイリアシングが相殺された、サブバンド送信信号は、遅延補償/エイリアシング相殺ブロック2206の出力で十分に元通りになり、その周波数スペクトルは、図22に例示される2208に示される。元通りになった信号は、レンジおよびドップラ情報を有する送信された信号(図15に示される)と同一である。
【0128】
図23は、本開示の種々の実施形態に従う、バンドパスサンプリングを伴う、サブバンド符号化OFDMレーダーシステム用の代替的な受信機アーキテクチャ2300の例を示す。
【0129】
図23に示されるように、受信機2300は、RF処理ブロック2302と、サブバンドフィルタバンクブロック2304と、狭帯域低速ADCブロック2306と、ベースバンド処理ブロック2308と、遅延補償された/エイリアシングが相殺された基準信号ブロック2310と、レンジ-ドップラ処理ブロック2312とを備える。レーダーシステムが既知のシーケンスを送信するため、送信遅延効果と、サブバンド間のエイリアシング成分とは、事前に推定および算出されることができる。この推定および算出は、基準信号に反映され得て、遅延補償された/エイリアシングが相殺された基準信号ブロック2310のように再構築のために用いられ得る。
【0130】
一実施形態では、高度なレーダー装置は、複数のサブバンド信号に基づいて広帯域波形信号を時間-周波数波形に分解する。
【0131】
一実施形態では、高度なレーダー装置は、時間領域CAZACシーケンスに基づくDFT事前符号化を用いてCAZACシーケンスを生成する。
【0132】
一実施形態では、高度なレーダー装置は、CAZACシーケンスのシーケンスホッピングか、または時間における周波数ホッピングかの少なくとも1つを行う。
【0133】
一実施形態では、高度なレーダー装置は、シーケンスのセットと、時間と、周波数パターンと、電力と、ホッピングパターンと、ビーム形成と、基準信号の干渉設定とに基づく第1レーダー信号に対する時間-周波数リソースを割り当て;準静的モードまたは動的モードにおける時間-周波数リソースを再び割り当てる。
【0134】
一実施形態では、高度なレーダー装置は、サブバンド信号の各サブバンドを判定し、サブバンド信号の各サブバンドに対する多重デジタルビーム形成と、サブバンド信号の全サブバンドに対する単一のアナログビーム形成とを適用する。
【0135】
一実施形態では、高度なレーダー装置は:第1レーダー信号および第2信号に基づいてサブバンド信号の各々を判定し;周波数領域においてサブバンド信号の各々を処理することによって第3信号を取得し;第3信号に基づいてサブバンド信号の各々を集約し;集約された、サブバンド信号の各々に基づいて時間領域において相関出力を生成する。
【0136】
そのような実施形態では、サブバンド信号の各々は、振幅または振幅の二乗と、アーチファクトを除去する後処理とを用いた検出に対して時間とともに蓄積され、相関出力がメモリに記憶される。
【0137】
一実施形態では、高度なレーダー装置は、光学システム、無線通信プロトコル、または有線通信プロトコルの少なくとも1つを用いて、アンテナシステムと、送信機と、受信機と、送信機、受信機、およびアンテナシステムに動的可能に接続された通信プロセッサとを介して信号を送信および受信する。
【0138】
時間-周波数領域におけるサブバンドの順序は、ランダムであり得る。時間-周波数領域におけるサブバンドの順番の例が図6図7図16および図18および図20図22に示されているが、これらの順序は、シーケンシャルに代えてランダムであり得る。
【0139】
この特許文献全体にわたって用いられる、ある種の語句の定義を述べることは有益であろう。「アプリケーション」および「プログラム」という用語は、好適なコンピュータコード(ソースコード、オブジェクトコード、または実行可能なコードを含む)における実現のために適合された、1つ以上の、コンピュータプログラム、ソフトウェア構成要素、指令のセット、プロシージャ、機能、オブジェクト、クラス、インスタンス、関係データ、またはその部分を指す。「通信」という用語およびその派生語は、直接的な通信および間接的な通信の双方を包含する。「含む」および「備える」という用語、ならびにそれらの派生語は、限定無しの包含を意味する。「または」という用語は、包括的であり、および/またはを意味する。「関連付けられた」という句、およびその派生語は、含む、含まれる、相互に連結する、含有する、含有される、接続する、結合する、通信可能、協働する、インターリーブする、並置する、近接した、結び付けられている、有する、特性を有する、関係を有する、または同種類のものを意味し得る。「の少なくとも1つ」という句は、項目のリストとともに用いられると、1つ以上の列挙された項目の異なる組み合わせが用いられてもよいしリストにおける一つの項目のみが必要とされてもよいことを意味する。例えば、「A、B、およびC:の少なくとも1つ」は、以下の組み合わせ:A、B、C、AおよびB、AおよびC、BおよびC、ならびに、AおよびBおよびC、のいずれをも含む。
【0140】
図24は、本開示の種々の実施形態に従う、装置のための方法2400のフローチャートを示し、この方法は、高度な無線装置(例えば、図1に示される101~103)またはUE(例えば、図1に示される111~116)により行われ得る。図24に示される方法2400の実施形態は、例示のみのためである。図24は、任意の特定の具体化に本開示の範囲を限定しない。図24に示される構成要素の1つ以上は、言及された機能を行うように構成された専用の回路要素において実現され得るか、または、構成要素の1つ以上は、言及された機能を行うために指令を実行する1つ以上のプロセッサにより実現され得る。
【0141】
図24に示されるように、方法2400は、ステップ2402で始まる。ステップ2402において、装置は、時間領域において順次生成されるマルチバンドチャネル信号を生成する。その後、ステップ2404において、装置は、マルチバンドチャネル信号に基づいてキャリア周波数のセットを変調する。最後に、ステップ2406において、装置は、時間領域において、サブチャネル符号化OFDM信号を順次送信する。
【0142】
一実施形態では、装置は、サブチャネル符号化OFDM信号を、ランダム周波数ホッピング動作に基づいて、時間領域において順次送信する。
【0143】
一実施形態では、装置は、マルチバンドチャネル信号におけるサブバンドチャネル信号の各々に適用されるデジタルビーム形成動作を行い、アナログビーム形成動作を行う。
【0144】
一実施形態では、装置は、時間-周波数領域においてマルチバンドチャネル信号をフォーマットする。
【0145】
一実施形態では、装置は、マルチバンドチャネル符号化OFDM信号をキャリア周波数のセットの複数のキャリアとともに受信する。
【0146】
一実施形態では、装置は、バンドパスサンプリング動作を行い;マルチバンドチャネル符号化OFDM信号の間の遅延効果を補償するとともに、サブバンドサンプリングからのエイリアシング効果を低減するエイリアシング相殺動作を行う。
【0147】
一実施形態では、装置は、マルチバンドチャネル信号におけるサブバンドチャネル信号の各々に基づいて送信遅延を補償し、マルチバンドチャネル符号化OFDM信号の間のエイリアシング成分を相殺する。
【0148】
一実施形態では、装置は、送信遅延効果を補償してサブバンドサンプリングからのエイリアシング効果を相殺するために、基準信号を事前計算し、基準信号は、レーダーベースバンド処理に対して用いられる。
【0149】
本願における説明は、任意の特定の要素、ステップ、または機能が、請求項の範囲に含まれなければならない必須のまたは不可欠な要素であることを暗示するものとして読み解かれるべきではない。特許権が与えられる主題の範囲は、許可された請求項によってのみ定められる。そのうえ、機能を特定する分詞句が後に続く、「のための手段」または「のためのステップ」というまさにその言葉が、特定の請求項において明示的に用いられない限り、どの請求項も、添付された請求項または請求項要素のいずれかに関して米国特許法112条(f)を発動することを意図されていない。請求項の中の、「機構」、「モジュール」、「デバイス」、「ユニット」、「構成要素」、「要素」、「部材」、「装置」、「機械」、「システム」、「プロセッサ」、または「コントローラ」などの(しかし、これらに限定されない)用語の使用は、関連分野の当業者に知られた構造を指すように理解および意図され、請求項のそれら自体の特徴によりさらに変形または向上され、米国特許法112条(f)を発動することを意図されていない。
【0150】
本開示が、ある種の実施形態と、一般的に関連した方法とを説明してきたが、これらの実施形態および方法の、代替および置換は、当業者にとって明らかであろう。したがって、例示的な実施形態の上記の説明は、本開示を定めず、または本開示に制約を加えない。以下の請求項により定められるように、他の変更、代用、および置換も、本開示の範囲から逸脱することなく可能である。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
【国際調査報告】