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特表2024-505152温度療法の送達を向上させるためのパッド設計
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-05
(54)【発明の名称】温度療法の送達を向上させるためのパッド設計
(51)【国際特許分類】
   A61F 7/00 20060101AFI20240129BHJP
   A61F 7/08 20060101ALI20240129BHJP
【FI】
A61F7/00 300
A61F7/00 310F
A61F7/08 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541972
(86)(22)【出願日】2022-01-11
(85)【翻訳文提出日】2023-07-20
(86)【国際出願番号】 US2022011980
(87)【国際公開番号】W WO2022155132
(87)【国際公開日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】63/136,335
(32)【優先日】2021-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】1 Becton Drive Franklin Lakes NEW JERSEY 07417 UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】100116322
【弁理士】
【氏名又は名称】桑垣 衛
(72)【発明者】
【氏名】ファローズ、エリック エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ジャーディン、ニコラス ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】シュー、デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】マーティン、アダム ティ.
(72)【発明者】
【氏名】ウォーカー、ショーン イー.
【テーマコード(参考)】
4C099
【Fターム(参考)】
4C099AA05
4C099CA02
4C099GA02
4C099LA07
4C099LA08
4C099LA13
4C099PA03
4C099PA04
4C099PA08
(57)【要約】
本明細書に開示されるのは、患者に目標体温管理(TTM)療法を提供するためのシステム及び方法である。TTMシステムは、第1の患者接触領域から第2の患者接触領域に変換可能な実施形態を含む、温熱パッドの複数の実施形態を含むことができる。温熱パッドの実施形態は、拡張可能な、伸長可能な、及び/又は取り付け可能部分若しくは取り外し可能部分を含むパッドを含むことができる。TTMシステムは、第2の温熱パッドが第1の温熱パッドに結合された実施形態を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標体温管理(TTM)流体と患者との間で熱エネルギーを交換するための医療パッドであって、
前記TTM流体を収容するための流体収容層であって、前記収容層内で前記TTM流体を循環させるように構成されている流体収容層と、
前記患者との熱エネルギー交換を促進するための患者接触領域を画定する患者接触面と
を含み、
前記患者接触領域は、第1の患者接触領域から第2の患者接触領域に変換可能であり、
前記第2の患者接触領域は、前記第1の患者接触領域とは異なる、医療パッド。
【請求項2】
前記第2の患者接触領域は、前記第1の患者接触領域よりも少なくとも10パーセント大きい、請求項1に記載の医療パッド。
【請求項3】
前記患者接触領域は、前記第1の患者接触領域から前記第2の患者接触領域に拡張可能である、請求項2に記載の医療パッド。
【請求項4】
前記患者接触領域は、単一の寸法に沿って拡張可能である、請求項3に記載の医療パッド。
【請求項5】
前記第1の患者接触領域から前記第2の患者接触領域患者への拡張を容易にするための1つ以上の折り目を含む請求項3又は4に記載の医療パッド。
【請求項6】
前記第1の患者接触領域から前記第2の患者接触領域への拡張を容易にするための伸縮可能な材料を含む請求項3~5のいずれか一項に記載の医療パッド。
【請求項7】
前記第1の患者接触領域を画定する第1のパッドと、
前記第1のパッドの部分に接続可能な第2のパッドであって、別個の第2の患者接触領域を含む第2のパッドと
を含み、
前記第1の患者接触領域が前記第2の患者接触領域に変換される場合、前記第2のパッドは前記第1のパッドに接続されることによって前記第1の患者接触領域が前記別個の第2の患者接触領域と組み合わされ、前記第2の患者接触領域が画定される、請求項1に記載の医療パッド。
【請求項8】
前記第1のパッドは第1の流体収容層を含み、
前記第2のパッドは第2の流体収容層を含み、
前記第2のパッドが前記第1のパッドに接続される場合、前記第2の流体収容層は、前記TTM流体が前記第2の流体収容層内で循環可能であるように、前記第1の流体収容層に流体接続される、請求項7に記載の医療パッド。
【請求項9】
前記第1のパッドは、弁を含む少なくとも1つの第1のコネクタを含み、
前記第2のパッドは、少なくとも1つの第2のコネクタを含み、
前記第2のパッドが前記第1のパッドに接続される場合、前記少なくとも1つの第1のコネクタは前記少なくとも1つの第2のコネクタに接続され、前記少なくとも1つの第1のコネクタの前記弁は開かれる、請求項8に記載の医療パッド。
【請求項10】
前記第1の患者接触領域が前記第2の患者接触領域に変換される場合、前記医療パッドの取り外し可能部分は、前記医療パッドの残りの部分から分離される、請求項1に記載の医療パッド。
【請求項11】
前記取り外し可能部分は、前記残りの部分の全周に沿って配置されている、請求項10に記載の医療パッド。
【請求項12】
前記取り外し可能部分は、取り外し可能な流体収容層を含み、
前記残りの部分は、残りの流体収容層を含み、
前記医療パッドは、前記残りの流体収容層と前記取り外し可能な流体収容層との間に延びる1つ以上の流体導管を含む、請求項10又は11に記載の医療パッド。
【請求項13】
前記1つ以上の流体導管の各々は弁を含み、前記第1の患者接触領域が前記第2の患者接触領域に変換されると、前記1つ以上の導管の取り外し可能部分が前記1つ以上の導管の残りの部分から分離され、前記残りの部分は前記弁を含み、前記弁は閉じられている、請求項12に記載の医療パッド。
【請求項14】
前記医療パッドは、ベッド表面上に配置されるように構成されており、前記第1の接触領域は、前記患者と前記ベッド表面との間に配置される前記医療パッドの部分によって画定される、請求項1~13のいずれか一項に記載の医療パッド。
【請求項15】
前記医療パッドは、前記ベッド表面に沿って前記患者から離れる方に延びる1つ以上の側方延長部を含み、前記第1の接触領域が前記第2の接触領域に変換されると、前記1つ以上の側方延長部の少なくとも一部分は、前記患者の一部分に巻き付けられて、前記第2の接触領域を画定する、請求項14に記載の医療パッド。
【請求項16】
前記患者の前記一部分は、前記患者の胴部の少なくとも一部分を含む、請求項15に記載の医療パッド。
【請求項17】
前記1つ以上の側方延長部を前記患者の前記一部分の周りに固定するための1つ以上のストラップを含む、請求項15又は16に記載の医療パッド。
【請求項18】
前記患者接触領域の第1の部分を含む前記医療パッドの第1の部分は、前記患者接触領域の第2の部分を含む前記パッドの第2の部分から分離可能であり、前記パッドの前記第1の部分は、伸長可能部材を介して前記パッドの前記第2の部分に結合されている、請求項1~17のいずれか一項に記載の医療パッド。
【請求項19】
前記伸長可能部材は、前記パッドの前記第1の部分と前記パッドの前記第2の部分との間に延びる1つ以上の流体導管を含む、請求項18に記載の医療パッド。
【請求項20】
前記流体収容層は、TTM流体流路を含み、前記医療パッドは、前記TTM流体流路に沿って配置されたフィルタを更に含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の医療パッド。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
人体に対する温度の影響は十分に文書化されており、身体組織を選択的に冷却及び/又は加熱するために目標体温管理(TTM:targeted temperature management)システムを使用することは知られている。高温、すなわち高体温は、通常の状況下において、更により重要には、疾患又は手術などの身体的ストレスの期間中には脳に有害な場合がある。その反面、より低い体温、すなわち軽度低体温は、ある程度の神経保護を提供し得る。中程度から重度の低体温は、身体、特に心血管系により有害な傾向がある。
【0002】
目標体温管理は、2つの異なる側面において見ることができる。体温管理の第1の側面は、異常体温を治療すること、すなわち、高体温の状態の身体を冷却すること、又は低体温の状態の身体を加温することを含む。体温調節の第2の側面は、ある程度の神経保護を得るために卒中の患者を冷却することなど、生理学的利益を提供するために患者の体温を物理的に制御する技術を用いる発展的な治療である。例として、TTMシステムは、卒中及び頭部外傷患者が受ける神経損傷を低減するために、卒中の早期治療で利用されることがある。更なる用途としては、心肺バイパス手術などの外科的処置中の選択的な患者の加熱/冷却が挙げられる。
【0003】
TTMシステムは、患者に結合された1つ以上の温熱接触パッドを通して流体(例えば、水)を循環させ、患者との表面間熱エネルギー交換に影響を及ぼす。一般に、TTMシステムは、流体送達ラインを介して少なくとも1つの接触パッドに結合されたTTM流体制御モジュールを含む。そのようなTTMシステムの1つは、2001年10月11日に出願された「流体圧力維持を伴う患者体温制御システム(Patient Temperature Control System with Fluid Pressure Maintenance)」という発明の名称の特許文献1に開示されており、そのような温熱接触パッド及び関連システムの1つは、1999年1月4日に出願された「冷却/加熱パッド及びシステム(Cooling/heating Pad and System)」という発明の名称の特許文献2に開示されている。これらの両方は、内容全体が参照によって本明細書に組み込まれる。特許文献2に示されるように、パッドと患者との密接な接触を確立し、維持する能力は、TTMシステムによる医療の有効性を完全に実現するために重要なものである。
【0004】
これら及び他の医療用途が進化するにつれて、異なる患者サイズへの適応がより重要となってきている。本明細書に開示されるのは、異なるサイズの患者により良く適応するように温熱パッドの患者接触領域を調整するためのデバイス及び方法の実施形態である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6645232号明細書
【特許文献2】米国特許第6197045号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
簡潔に概要を示すと、本明細書に開示されるのは、目標体温管理(TTM)流体と患者との間で熱エネルギーを交換するための医療パッドである。パッドは、TTM流体を収容するための流体収容層であって、流体収容層は、流体入口と流体出口とを含み、TTM流体は、流体入口から流体出口へと流体収容層内で循環可能である、流体収容層を含んでもよい。パッドは、患者との熱エネルギー交換を促進するための患者接触領域を画定する患者接触面を更に含んでもよく、患者接触領域は、第1の患者接触領域から第2の患者接触領域に変換可能であってもよく、第2の患者接触領域は、第1の患者接触領域とは異なる。
【0007】
いくつかの実施形態では、第2の患者接触領域は、第1の患者接触領域よりも少なくとも10パーセント大きい。患者接触領域は、第1の患者接触領域から第2の患者接触領域に拡張可能であってもよく、いくつかの実施形態では、患者接触領域は、単一の寸法に沿って拡張可能である。パッドは、第1の患者接触領域から第2の患者接触領域患者への拡張を容易にするための1つ以上の折り目を含んでもよく、いくつかの実施形態では、パッドは、第1の患者接触領域から第2の患者接触領域への拡張を容易にするための伸縮可能な材料を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、パッドは、第1の患者接触領域を画定する第1のパッドと、第1のパッドに接続可能な第2のパッドとを更に含んでもよく、第2のパッドは、別個の第2の患者接触領域を含み、第1の患者接触領域を第2の患者接触領域に変換することは、第2のパッドを第1のパッドに接続し、それによって第1の患者接触領域が別個の第2の患者接触領域と組み合わされ、第2の患者接触領域が画定されることを含んでもよい。第1のパッドは第1の流体収容層を含み、第2のパッドは第2の流体収容層を含み、第2のパッドを第1のパッドに接続することは、TTM流体が第2の流体収容層内で循環可能であるように、第2の流体収容層を第1の流体収容層に流体接続することを含んでもよい。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1の患者接触領域を第2の患者接触領域に変換することは、パッドの取り外し可能部分をパッドの残りの部分から分離することを含む。取り外し可能部分は、残りの部分の全周又は残りの部分の周囲の一部に沿って配置されてもよい。取り外し可能部分は、取り外し可能な流体収容層を含み、残りの部分は、残りの流体収容層を含み、パッドは、残りの流体収容層と取り外し可能な流体収容層との間に延びる1つ以上の流体導管を含む。いくつかの実施形態では、第1の患者接触領域を第2の患者接触領域に変換することは、1つ以上の導管の取り外し可能部分を1つ以上の導管の残りの部分から分離することと、1つ以上の流体導管の残りの部分を閉塞させることとを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、パッドは、ベッド表面上に配置されるように構成されており、第1の接触領域は、患者とベッド表面との間に配置されるパッドの部分によって画定される。パッドは、ベッド表面に沿って患者から離れる方に延びる1つ以上の側方延長部を含んでもよく、第1の接触領域を第2の接触領域に変換することは、1つ以上の側方延長部の少なくとも一部分を患者の一部分に巻き付け、第2の接触領域を画定することを含む。患者の一部分は、患者の胴部の少なくとも一部分を含み得る。パッドは、1つ以上の側方延長部を患者の一部分の周りに固定するための1つ以上のストラップを含んでもよい。
【0011】
いくつかの実施形態では、温熱パッドは、患者接触領域の第1の部分を含むパッドの第1の部分は、患者接触領域の第2の部分を含むパッドの第2の部分から分離可能であり、パッドの第1の部分は、伸長可能部材を介してパッドの第2の部分に結合されている、を含む。伸長可能部材は、パッドの第1の部分とパッドの第2の部分との間に延びる1つ以上の流体導管を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、流体収容層は、TTM流体流路を含み、パッドは、TTM流体流路に沿って配置されたフィルタを更に含む。
本明細書に開示されるのはまた、患者に目標体温管理(TTM)療法を提供する方法である。本方法は、TTM流体を提供するように構成されたTTMモジュールと、TTMモジュールからTTM流体を受け取るように構成された、TTM流体と患者との間の熱エネルギー移動を促進するための温熱パッドと、TTMモジュールの間に延びる流体送達ライン(FDL:fluid delivery line)であって、FDLは、TTMモジュールと温熱パッドとの間でTTM流体流を提供するように構成されている、流体送達ライン(FDL)とを含むTTMシステムを用意する工程を含む。温熱パッドは、患者との熱エネルギー交換を促進するための患者接触領域を画定する患者接触面を含み、患者接触領域は、第1の患者接触領域から第2の患者接触領域に変換可能であり、第2の患者接触領域は、第1の患者接触領域とは異なる。本方法は、患者にパッドを適用することと、TTMモジュールから温熱パッドにTTM流体を送達することとを更に含む。
【0013】
本方法は、第1の患者接触領域を第2の患者接触領域に変換するために、パッドを単一の寸法に沿って拡張させることを含み得る。本方法は、第1の患者接触領域を第2の患者接触領域に変換するために、パッドの材料を伸縮させることを含み得る。本方法は、第2の温熱パッドを第1の温熱パッドに結合することを含み得、第1の温熱パッドは、第1の患者接触領域を画定し、第1の患者接触領域は、第2の温熱パッドの別個の第2の患者接触領域と組み合わされ、第2の患者接触領域を画定する。本方法は、第1の患者接触領域を第2の患者接触領域に変換するために、温熱パッドの取り外し可能部分を温熱パッドの残りの部分から分離することを含み得る。
【0014】
本明細書で提供される概念のこれら及び他の特徴は、そのような概念の特定の実施形態をより詳細に説明する添付の図面及び以下の説明を考慮すれば、当業者にはより明らかになるであろう。
【0015】
本開示のより具体的な説明は、添付の図面に示されるその特定の実施形態を参照することにより行われる。これらの図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示し、したがって、その範囲を限定するものとみなされないことを理解されたい。本発明の例示的な実施形態は、添付の図面の使用を通じて更に具体的且つ詳細に記載及び説明される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】いくつかの実施形態による、患者を冷却又は加温するための目標体温管理(TTM)システムを示す。
図2】いくつかの実施形態による、図1のTTMシステムの油圧回路図を示す。
図3】いくつかの実施形態による、図1のTTMモジュールのコンソールの様々な要素を示すブロック図を示す。
図4A】いくつかの実施形態による、図1の部分温熱接触パッドの頂面図である。
図4B】いくつかの実施形態による、図4Aの部分温熱接触パッドの側断面図である。
図5A】いくつかの実施形態による、拡張可能な温熱パッドの図である。
図5B】いくつかの実施形態による、図5Aの拡張可能な温熱パッドの一部分の断面図である。
図6A】いくつかの実施形態による、患者とベッドの表面との間に配置され得る温熱パッドの図である。
図6B】いくつかの実施形態による、患者の胴部の周りに巻き付けられた図6Aの温熱パッドの図である。
図7A】いくつかの実施形態による、取り外し可能部分を含む温熱パッドの図である。
図7B】いくつかの実施形態による、図7Aの一部の温熱パッドの詳細図である。
図7C】いくつかの実施形態による、図7Aの温熱パッドの残りの部分の詳細図である。
図8A】いくつかの実施形態による、非伸長状態の伸長可能部分を含む温熱パッドの図である。
図8B】いくつかの実施形態による、伸長状態の伸長可能部分を有する、図8Aの温熱パッドの図である。
図9A】いくつかの実施形態による、第2のパッドに流体的に接続可能な第1のパッドを含む温熱パッドシステムの図である。
図9B】いくつかの実施形態による、コネクタセットが切断状態で配置されている、図9Aの温熱パッドシステムのコネクタセットの図である。
図9C】いくつかの実施形態による、接続状態で配置されている、図9Bのコネクタセットの図である。
図10A】いくつかの実施形態による、TTM流体フィルタの分解斜視図を提供する。
図10B】いくつかの実施形態による、図10Aのフィルタの側断面図を提供する。
図10C】いくつかの実施形態による、図10Aのフィルタを組み込んだ図1の温熱接触パッドの側断面図を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
いくつかの特定の実施形態をより詳細に開示する前に、本明細書に開示される特定の実施形態は、本明細書に提供される概念の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本明細書に開示される特定の実施形態は、特定の実施形態から容易に分離することができ、任意選択的に、本明細書に開示される他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴と組み合わせる又は置換することができる特徴を有し得ることも理解されたい。
【0018】
本明細書で使用される用語に関して、用語は、いくつかの特定の実施形態を説明するためのものであり、用語は、本明細書に提供される概念の範囲を限定するものではないことも理解されたい。序数(例えば、第1、第2、第3など)は、全般的に、特徴又は工程の群内の異なる特徴若しくは工程を区別又は識別するために使用され、連続的又は数値的な限定を提供するものではない。例えば、「第1の」、「第2の」、及び「第3の」特徴又は工程は、その順序で必ずしも現れる必要はなく、そのような特徴又は工程を含む特定の実施形態は、3つの特徴又は工程に必ずしも限定される必要はない。例えば「左」、「右」、「上」、「下」、「前」、「後」などのラベルは、便宜的に使用されるものであり、例えば、任意の特定の固定された位置、向き、又は方向を示唆することを意図するものではない。その代わりに、そのようなラベルは、例えば、相対的な位置、向き、又は方向を反映するように使用される。単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈で別段の明確な指示のない限り、複数形の参照を含む。「含む(including)」、「有する(has)」、及び「有する(having)」という語は、特許請求の範囲を含む本明細書で使用する場合、「含む(comprising)」という語と同じ意味を有する。更に、「又は」及び「及び/又は」という用語は、本明細書で使用する場合、包括的又は任意の1つの若しくは任意の組み合わせを意味するものと解釈されるものとする。一例として、「A、B又はC」又は「A、B及び/又はC」は、「以下、すなわち、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びB、A及びC、B及びC、並びにA、B及びC、のいずれか」を意味する。この定義の例外は、要素、構成要素、機能、工程、又は行為の組み合わせが何らかの方法で本質的に相互に排他的である場合にのみ生じる。
【0019】
「に接続される」及び「に結合され」という語句は、機械的、電気的、磁気的、電磁的、流体的、信号的、通信的(無線を含む)、及び熱的相互作用を含む、2つ以上の実体間の任意の形態の相互作用を指す。2つの構成要素は、互いに直接接触していなくても、互いに接続又は結合され得る。例えば、2つの構成要素は、中間構成要素を介して互いに結合され得る。
【0020】
別段に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
図1は、いくつかの実施形態による、患者50の冷却及び/又は加温を含み得る目標体温管理療法を患者50に投与するために患者50に接続された目標体温管理(TTM)システム100を示す。TTMシステム100は、モジュールハウジング111内に収められたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)115を含むTTMモジュール110を含む。TTMシステム100は、TTMモジュール110とパッドアセンブリ120との間でTTM流体112の流れを提供するためにTTMモジュール110から温熱接触パッドアセンブリ120まで延びる流体送達ライン(FDL)130を含む。FDLは、TTMモジュール110からパッドアセンブリ120にTTM流体112の流れを送達すること、及びパッドアセンブリ120からTTMモジュール110に流れTTM流体112を戻すことを容易にするための2つの導管を含む。いくつかの実施形態では、2つの導管は、FDLの長さの一部分に沿って互いに取り付けられていてもよい。
【0021】
TTMシステム100は、1つ、2つ、3つ、4つ、又はこれより多いパッド120を含んでもよく、TTMシステム100は、1つ、2つ、3つ、4つ、又はこれより多い流体送達ライン130を含んでもよい。使用中、TTMモジュール110は、TTM流体112を所定のTTM療法に応じた温度まで加熱又は冷却することによって、TTM流体112をパッドアセンブリ120への送達のために準備する。TTMモジュール110は、患者50との熱エネルギー交換を促進するために、パッドアセンブリ120内を含むTTM流体流路に沿ってTTM流体112を循環させる。TTM療法中、TTMモジュール110は、TTM流体112の温度を目標TTM温度に継続的に制御し得る。
【0022】
TTMシステム100は、FDL130をパッドアセンブリ120に結合するためのコネクタシステム150を含み得る。いくつかの実施形態では、コネクタシステム150は、FDLの単一の流体導管をパッドアセンブリ120に結合し得る。したがって、FDL130とパッドアセンブリ120との間の接続部は、2つ以上の流体導管をパッドアセンブリ120に結合するための、2つ以上のコネクタシステム150を含み得る。コネクタシステム150については、図4A及び図4Bに詳細に記載する。
【0023】
図2は、TTMシステム100の油圧回路図を示す。FDL130及びパッドアセンブリ120は、TTMモジュール110のハウジング111の外部に配置されている。TTMモジュールは、TTM流体112を準備し循環させるために様々な流体センサ及び流体制御デバイスを含む。TTMモジュールの流体サブシステムは、温度制御サブシステム210及び循環サブシステム230を含んでもよい。
【0024】
温度制御サブシステム210は、チラー213とチラータンク214とを含むチラー回路212を通してTTM流体112を圧送する(再循環させる)ためのチラーポンプ211を含み得る。チラータンク214内の温度センサ215は、チラータンク214内のTTM流体112の温度を測定するように構成されている。チラー213は、チラータンク214内のTTM流体112の所望の温度を確立するために、以下に詳細に記載する温度制御ロジック(図3を参照)によって制御され得る。場合によっては、チラータンク214内のTTM流体112の温度は、TTM療法の目標温度よりも低い場合がある。
【0025】
温度制御サブシステム210は、チラータンク214と、循環タンク224と、チラータンク214と循環タンク224との間に配置された堰228とを含む混合回路222を通してTTM流体112を圧送するための混合ポンプ221を更に含み得る。TTM流体112は、混合ポンプ221によって圧送されると、チラータンク214に入り、チラータンク214内のTTM流体112と混合される。チラータンク214内の混合されたTTM流体112は、堰228を越えて、循環タンク224に流入する。換言すれば、混合回路222は、チラータンク214内のTTM流体112を循環タンク224内のTTM流体112と混合して、循環タンク224内のTTM流体112を冷却する。循環タンク224内の温度センサ225は、循環タンク224内のTTM流体112の温度を測定する。温度制御ロジックは、循環タンク224内の温度センサ225からの温度データに従って混合ポンプ221を制御し得る。
【0026】
循環タンク224は、循環タンク224内のTTM流体112の温度まで上昇させるためのヒータ227を含み、ヒータ227は、温度制御ロジックによって制御され得る。要約すると、温度制御ロジックは、プロセッサによって実行されると(図3を参照)、1)チラータンク内の温度センサ215及び循環タンク224内の温度センサ225から温度データを受け取ることができ、2)循環タンク224内のTTM流体112の温度をTTM療法の目標温度に確立し、維持するように、チラー213、チラーポンプ211、ヒータ227、及び混合ポンプ222の動作を制御することができる。
【0027】
循環サブシステム230は、循環タンク224から、循環ポンプ213の上流に位置する流体送達ライン130とパッドアセンブリ120とを含む循環回路232を通してTTM流体112を引き出すための循環ポンプ213を含む。循環回路232はまた、パッドアセンブリ120内のTTM流体112の圧力を示すための圧力センサ237を含む。循環回路232は、パッドアセンブリ120に入るTTM流体112の温度を示すための、循環タンク224内の温度センサ235と、パッドアセンブリ120を出るTTM流体の温度を示すための温度センサ236とを含む。流量計238が循環ポンプ213の下流に配置されており、TTM流体112がその循環タンク224に再び入る前に、循環回路232内のTTM流体112の流量を測定する。
【0028】
循環回路232を通るTTM流体の流れが停止するとパッドアセンブリ120内の圧力が大気圧未満(すなわち、負圧)になるように、使用中、大気に排出され得る循環タンク224は、パッドアセンブリ120よりも下に(すなわち、パッドアセンブリ120よりも低い高さに)配置される。パッドアセンブリ120はまた、循環ポンプ213が動作しているときにパッドアセンブリ120内の負圧を更に確立するために、循環ポンプ231の上流に配置される。流体フロー制御ロジック(図3を参照)は、パッドアセンブリ120内の所望の負圧を確立し、維持するように、循環ポンプ213の動作を制御し得る。供給タンク240は、ポート241を介してTTM流体112を循環タンク224に提供し、循環タンク224内のTTM流体112の規定量を維持する。
【0029】
図3は、いくつかの実施形態による、図1のTTMモジュール110の様々な要素を示すブロック図を示す。TTMモジュール110は、プロセッサ310と非一時的なコンピュータ可読媒体を含むメモリ340とを含むコンソール300を含む。メモリ340に格納されたロジックモジュールは、患者治療ロジック341と、流体温度制御ロジック342と、流体フロー制御ロジック343とを含む。ロジックモジュールは、プロセッサ310によって実行されると、TTMモジュール110の動作及び機能を定義する。
【0030】
図3のブロック図に示されているのは、図2に関連して上述した流体センサ320である。TTMモジュールの動作の実施に流体センサ320からのデータを利用できるように、流体センサ320の各々は、コンソール300に結合されている。図3には、コンソール300に結合された流体制御デバイス330も示されている。したがって、ロジックモジュールは、以下に更に説明するように、流体制御デバイス330の動作を制御し得る。
【0031】
患者治療ロジック341は、臨床医からGUI115を介して入力を受け取り、所定のTTM療法に従って動作パラメータを確立し得る。動作パラメータは、TTM流体112の目標温度及び/又は時間ベースの目標温度プロファイルを含み得る熱エネルギー交換率を含み得る。いくつかの実施形態では、流体温度制御ロジック342は、TTMモジュール110内のTTM流体112の他の流体温度を定義し得る。例えば、そのようなチラータンク214内のTTM流体112の目標温度。
【0032】
流体温度制御ロジック342は、パッドアセンブリ120に送達されるTTM流体112の温度を予め定義された目標温度に従って確立し、維持するための操作を実行し得る。1つの温度制御操作は、チラータンク214内のTTM流体112を冷やすことを含み得る。流体温度制御ロジック342は、チラータンク温度センサ215からの温度データを用いて、チラータンク214内のTTM流体112の温度を確立し、維持するように、チラー213の動作を制御し得る。
【0033】
別の温度制御操作は、循環タンク224内のTTM流体112を冷却することを含み得る。流体温度制御ロジック342は、循環タンク温度センサ225からの温度データを用いて、チラータンク214からのTTM流体112と循環タンク224内のTTM流体112とを混合することによって循環タンク224内のTTM流体112の温度を低下させるように、混合ポンプ221の動作を制御し得る。
【0034】
更に別の温度制御操作は、循環タンク224内のTTM流体112を加温することを含み得る。流体温度制御ロジック342は、循環タンク温度センサ225からの温度データを用いて、循環タンク224内のTTM流体112の温度を上昇させるように、ヒータ227の動作を制御し得る。
【0035】
流体フロー制御ロジック343は、循環ポンプ231の動作を制御し得る。熱エネルギー交換率は、パッドアセンブリ120を通るTTM流体112の流量によって少なくとも部分的に定義されるため、流体フロー制御ロジック343は、いくつかの実施形態では、TTM療法の定義された熱エネルギー交換率に従って循環ポンプ231の動作を制御し得る。
【0036】
コンソール300は、外部デバイスとの無線通信を容易にするために、無線通信モジュール350を含み得る又は無線通信モジュール350に結合され得る。電源360は、コンソール300に電力を供給する。
【0037】
図4Aは、いくつかの実施形態による、コネクタシステム150とコネクタシステム150から離れる方に延びるFDL130とを含む温熱接触パッドアセンブリ120の一部分の頂面図を示す。図示のように、コネクタシステム150は、FDL130とパッドアセンブリ120との間に回転可能な接続部を提供し得る。回転可能な接続部により、FDL130は、約90度、180度、又は360度までの範囲の角度455にわたって回転することができる。
【0038】
図4Bは、いくつかの実施形態による、患者50と接触している温熱接触パッドアセンブリ120の一部分の側断面図を示す。パッドアセンブリ120は、パッドアセンブリ120の複数の機能を提供するために複数の層を含み得る。流体収容層420は、流体収容層420内のTTM流体112の循環を容易にするために、コネクタシステム150を介してFDL130に流体接続されている。循環するTTM流体112をその内部に有する流体収容層420は、TTM流体112の温度に応じて、ヒートシンク又は患者50のための熱源を定義する。
【0039】
パッドアセンブリ120は、流体収容層420と患者50との間に配置された熱伝導層430を含み得る。熱伝導層430は、流体収容層420と患者50との間の熱エネルギー移動を促進するように構成されている。熱伝導層430は、流体収容層420の底面421に沿って熱伝導層430に取り付けられ得る。熱伝導層430は、患者50との密接な接触を提供するように適合性があり得る。換言すれば、熱伝導層430は、熱伝導層430と患者50との間の熱エネルギー交換を促進するために、患者50の輪郭に適合し得る。
【0040】
パッドアセンブリ120は、流体収容層420の上側に配置された絶縁層410を含む。絶縁層410は、流体収容層420と環境との間の熱エネルギー移動を阻止するように構成されている。絶縁層410は、流体収容層420の頂面422に沿って流体収容層420に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、絶縁層410は、流体収容層420とのFDL130の結合を提供するために絶縁層410内に延びる1つ以上の開口部411を含み得る。
【0041】
コネクタシステム150は、コネクタシステム150から離れる方に延びるFDL130の方向を変えるためのエルボ460を含み得る。図示のように、FDL130の方向は、パッドアセンブリ120に垂直な方向からパッドアセンブリ120に実質的に平行な方向にシフトしている。エルボ460はまた、パッドアセンブリ120及び/又は流体収容層420に実質的に平行なFDL130の先端部分461の向きを確立する。流体収容層420は、FDL130に流体接続された1つ以上の内部流体導管426を含み得、TTM流体112は、内部流体導管426を通って流れ得る。
【0042】
図5A及び図5Bは、いくつかの実施形態による、パッドアセンブリ120によって含まれ得る拡張可能なパッド500を示す。図5Aは、拡張可能なパッド500の頂面図であり、図5Bは、切断線5B-5Bに沿って切られた拡張可能なパッド500の一部分の側断面図である。図示の実施形態においては、拡張可能なパッド500は、第1の患者接触領域510を有する非拡張状態から、第2の患者接触領域520を有する拡張状態に変換され得る。第2の患者接触領域520は、第1の患者接触領域510よりも大きくてもよい。第1の患者接触領域510に対する面積増加の比率は、最大約10パーセント、25パーセント、50パーセント、100パーセント、又はこれ以上であってもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、拡張可能なパッド500は、略矩形の二次元形状を含み得る。いくつかの実施形態では、拡張可能なパッド500は、長さ寸法521又は幅寸法522などの単一の寸法に沿って拡張可能であり得る。そのような実施形態では、拡張可能なパッド500は、概ね非伸縮性の材料で形成されてもよい。図5Bに示されるように、拡張可能なパッド500は、拡張可能なパッド500の重なり部分を画定する1つ以上の折り目513を含んでもよい。図示のように、折り目513は、長さ寸法521に沿った拡張可能なパッド500を容易にし得る。非拡張状態のとき、第1の患者接触領域510は、拡張可能なパッド500の1つ以上の重なり領域部分を含み得る。拡張可能なパッド500の拡張には、重なり領域部分の少なくとも一部が患者と接触して配置され得るように、拡張可能なパッド500の一部分を展開することが含まれ得る。いくつかの実施形態では、拡張可能なパッド500は、幅寸法522に沿った拡張可能なパッド500を容易にする折り目513を含み得る。いくつかの実施形態では、パッド500は、パッド500に対して実質的に垂直方向に向けられ、重なり領域部分の蛇腹配置を画定する複数の折り目513を含んでもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、拡張可能なパッド500は、概ね伸縮可能な材料で形成され得る。伸縮可能な材料としては、エラストマー材料、そのようなシリコーン、エチレンプロピレンジエンモノマーゴム(EPDM)、ゴム、又は任意の他の適切に伸縮可能な材料が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、拡張可能なパッド500は、例えば粘弾性材料で形成され得る。いくつかの実施形態では、拡張可能なパッド500は、スチレンブロック共重合体をベースとした熱可塑性エラストマー、熱可塑性ウレタン、熱可塑性エステル、ポリエーテルブロックアミド、及び/又はオレフィンブロック共重合体のいずれかで形成され得る。伸縮可能な材料で形成される場合、拡張可能なパッド500は、単一の寸法に沿って(すなわち、長さ521又は幅522に沿って)又は長さ521及び幅522などの2つの寸法に沿って拡張するように構成され得る。
【0045】
図6A及び図6Bは、いくつかの実施形態による、パッドアセンブリ120によって含まれ得る温熱パッド600を示す。温熱パッド600は、患者50とベッド表面との間に配置されるように構成され得る。図6Aは、パッド600の頂面図を示し、図6Bは、患者50に適用され得る温熱パッド600を示す。図示の実施形態においては、温熱パッド600は、患者50が温熱パッド600上に寝かされたときに、患者50との患者接触領域601を確立するように構成され得る。このような例では、第1の患者接触領域601は、患者50とベッド表面との間に直接配置される温熱パッド600の部分によって画定され得る。
【0046】
温熱パッド600は、側方延長部610を含み得る。側方延長部610は、ベッド表面に沿って患者から離れる方に延びるように構成され得る。したがって、場合によっては、側方延長部の側方患者接触領域611は、患者50から離れる方に(すなわち、患者50と接触せずに)配置され得る。側方延長部610はまた、側方患者接触領域611が患者50と接触するように、患者50の胴部51の一部分に巻き付けるように構成され得る。このような例では、第2の患者接触領域は、側方患者接触領域611の一方又は両方と組み合わされた第1の患者接触領域610と定義され得る。いくつかの実施形態では、温熱パッド600は、側方延長部610を患者50に固定するように構成された1つ以上の締結部材630(例えば、ストラップ)を含み得る。
【0047】
図7A図7Cは、いくつかの実施形態による、パッドアセンブリ120によって含まれ得る温熱パッド700を示す。使用中、患者に対するTTM療法は、減少した患者接触領域を有する温熱パッドによってより良好に促進され得る。温熱パッド700は、残りの部分710に結合された取り外し可能部分720を含む。図7Aは、温熱パッド700の頂面図である。取り外し可能部分720は患者接触領域721を含み、残りの部分710は残りの患者接触領域711を含む。温熱パッド700は、第1の患者接触領域から第2の患者接触領域に変換可能であり、第1の患者接触領域は、残りの患者接触領域711と組み合わされた取り外し可能な患者接触領域721を含み、第2の患者接触領域は残りの患者接触領域711のみを含む。
【0048】
分離部分715は、取り外し可能部分720と残りの部分710との間に配置されている。分離部分715は、臨床医による残りの部分710からの取り外し可能部分720の分離を容易にするための材料及び/又は構造を含み得る。いくつかの実施形態では、分離部分715は、ミシン目(図示せず)を含み得る。他の実施形態では、取り外し可能部分720は、残りの部分710と取り外し可能部分720との間に延びる1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の目立たない接続要素(図示せず)を介して残りの部分710に結合され得る。いくつかの実施形態では、分離部分715は、臨床医がナイフ又は鋏などの道具を使用することによって残りの部分710から取り外し可能部分720を分離することを容易にし得る。いくつかの実施形態では、FDL130は、残りの部分710に接続され得る。
【0049】
図7Bは、分離部分715を横切って延びる1つ以上の流体導管730を示す温熱パッド700の一部分の詳細図である。流体導管730は、残りの部分710から取り外し可能部分720の間にTTM流体112の流れを提供し得る。流体導管730の各々は、取り外し可能部分720の取り外し時に流体導管730を閉塞させるように構成された1つ以上の閉塞機構735(例えば、弁)を含み得る。閉塞機構735は、取り外し可能部分720が残りの部分710に結合されているときには開状態(すなわち、流体導管730に流れを通す)で配置され得、閉塞機構735は、取り外し可能部分720が残りの部分710から切り離されているときには閉状態(すなわち、流体導管730を閉塞させる)で配置され得る。図7Cは、取り外し可能部分720の分離後の、残りの部分710から離れる方に延びる1つ以上の流体導管730を示すパッド700の一部分の詳細図である。残りの部分710は、流体導管730の開放端を密封するための閉塞機構735を含み得る。いくつかにおいては、閉塞機構735は、流体導管730を封鎖するように構成されたクランプを含み得る。他の実施形態では、閉塞機構735は、流体導管730内に挿入することにより開放端を密封するように構成されたプラグを含んでもよい。当業者によって考えられるような、各流体導管730の開放端を閉塞するのに好適な他の機構、デバイス、及び方法も本開示に含まれる。
【0050】
図7Aに示されるように、取り外し可能部分720は、残りの部分710の全周に沿って残りの部分710に結合され得る。他の実施形態では、取り外し可能部分720は、残りの部分710の周囲の一部に沿って残りの部分710に結合され得る。いくつかの実施形態では、温熱パッド700は、2つ以上の取り外し可能部分720を含み得、そのような実施形態では、1つの取り外し可能部分は、別の取り外し可能部分に結合され得る。
【0051】
図8A及び図8Bは、いくつかの実施形態による、パッドアセンブリ120によって含まれ得る温熱パッド800を示す。場合によっては、TTM療法は、胴部の前側及び胴部の後側など患者の別々の位置で熱エネルギー交換を実施することによってより良好に促進され得る。温熱パッド800は、第1のパッド部810と、第2のパッド部と、第1のパッド部810と第2のパッド部820との間に配置された伸長可能部材815とを含む。図8Aは、収縮状態のパッド800を示し、図8Bは、伸長状態のパッド800を示す。
【0052】
伸長可能部材815は、第1の部分810と第2の部分820との間に延びる1つ以上の流体導管817を含み得る。流体導管817は、第1の部分810と第2の部分820との間にTTM流体112の流れを提供し得る。伸長可能部材815は、伸縮可能な布帛などの伸縮可能な材料で形成され得る。他の実施形態では、第1の部分810と第2の部分820と伸長可能部材815とは、同じ材料で形成され得る。いくつかの実施形態では、流体導管817は、伸長可能部材815を横切る蛇行路を含んでもよい。
【0053】
図9Aは、いくつかの実施形態による、パッドアセンブリ120によって含まれ得る温熱パッドシステム900の図である。場合によっては、TTM療法は、第1のパッドに第2の温熱パッドを追加して患者接触領域を増加させることによってより良好に促進され得る。温熱パッドシステム900は、第1のパッド910と、第1のパッド910にデイジーチェーン配置で結合可能な第2のパッド920とを含む。第1のパッド910は、第1の流体収容層912と第1の患者接触領域911とを含み、第2のパッド920は、第2の流体収容層922と第2の患者接触領域921とを含む。使用中、臨床医は、患者収縮領域を増加させるために第1のパッド910に接続し得る。したがって、温熱パッド900の第1の患者接触領域911は、第2の患者接触領域921と組み合わされて、組み合わされた患者接触領域を画定し得る。
【0054】
温熱パッド900は、第1のパッド910と第2のパッド920との間に延びる1つ以上の流体導管925を含み得る。流体導管925は、第1のパッド910の第1の流体収容層912と第2のパッド920の第2の流体収容層922との間にTTM流体112の流れを提供し得る。使用中、臨床医は、第2のパッド920を第1のパッド910に取り付け、流体接続し得る。流体導管925は、流体導管925の第2の端部927にて第2のパッド920に取り付けられ、流体接続され得る。同様に、流体導管925は、流体導管925の第1の端部926にて第1のパッド910に取り付け可能であり、流体接続可能であり得る。
【0055】
図9B及び図9Cは、第2のパッド920を第1のパッド910に接続するために温熱パッドシステム900に含まれ得るコネクタセット930を示す。図9Bは、パッドコネクタ940と相補的な流体ラインコネクタ950とを含むコネクタセット930の分解組立側断面図を示す。図9Cは、コネクタセット930の組み立て済みの側断面図を示す。流体ラインコネクタ950は流体導管925に取り付けられ、パッドコネクタ640は、第1のパッド910の流体収容層912に取り付けられている。流体ラインコネクタ950とパッドコネクタ940は、流体導管925と流体収容層912との間に流体連通を確立する。コネクタ940、950は、密封可能に結合し、流体ラインコネクタ950のルーメン956とパッドコネクタ940のルーメン946との間に流体連通を確立するように構成されている。流体ラインコネクタ950はポスト部951を含み、パッドコネクタ940はポスト受入部941を含む。
【0056】
ポスト部951及びポスト受入部941は、パッドコネクタ940と流体ラインコネクタ950との間にシールを形成するような大きさ及び形状である。流体ラインコネクタ950は、シールを確立するための密封部材955(例えば、Oリング)を含んでもよい。パッドコネクタ940は、密封部材955に密封可能に係合するための環状密封面943を含む。いくつかの実施形態では、パッドコネクタ940は密封部材955を含み得、流体ラインコネクタ950は環状密封面943を含み得る。いくつかの実施形態では、ポスト部951は、環状密封面9433とのシールを直接提供するように形成され得る。そのような実施形態では、密封部材955は省略されてもよい。
【0057】
ポスト部951及びポスト受入部941は、パッドコネクタ940と流体ラインコネクタ950との間に滑り嵌めを提供するような大きさである。滑り嵌めにより、ポスト受入部941内におけるポスト部951の挿入がもたらされ、また、軸線954の周りにおける、パッドコネクタ940に対する流体ラインコネクタ950の回転ももたらされ得る。換言すれば、滑り嵌めにより、パッドコネクタ940と流体ラインコネクタ950との間に回転可能な接続が提供される。流体ラインコネクタ950は、流体ライン結合部957が軸線654から離れる方に実質的に垂直方向に延びるように、約90度のエルボ958を含み得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、パッドコネクタ940は、ルーメン946を横切って延び、ルーメン946を横切るシールを形成する隔壁942を含み得る。いくつかの実施形態では、ポスト部951は、図9Cに示されるように流体ラインコネクタ950がパッドコネクタ940に結合されたときに隔壁942を破壊するように構成されたスパイク952を含み得る。使用中、隔壁942は、弁として機能し得る。隔壁942が無傷の状態では弁は閉じており、隔壁942が破壊されると弁は開く。いくつかの実施形態では、隔壁942及びスパイク952は省略されてもよい。いくつかの実施形態では、パッドコネクタ940は、臨床医選択的に開及び/又は閉され得る弁(図示せず)を含み得る。
【0059】
パッドコネクタ940は、第1のパッド910の流体収容層912とのパッドコネクタ940の結合を容易にするためのフランジ944を含み得る。フランジ944は、高周波溶接、超音波溶接、接着結合、又は任意の適切な結合プロセスによって流体連続層912に結合され得る。流体ライン結合部957は、流体ラインコネクタ950を流体導管925に結合するためのかえし953を含み得る。或いは、流体ライン結合部957は、流体ラインコネクタ950を流体導管925に結合するためのボンディングソケット又は任意の他の適切な特徴を含んでもよい。
【0060】
コネクタ950、940は、スナップフィットによって互いに結合するように構成され得る。例示的な実施形態では、スナップフィットは、パッドコネクタ940の環状隆起947と係合するように構成された、流体ラインコネクタ950の1つ又は複数のフック962を含み得る。フック962は、環状隆起947との係合時にフック962のたわみを可能にするために可撓性部分961を含み得る。スナップフィットは、パッドコネクタ940に対する長手方向の変位流体ラインコネクタ950によって、コネクタ950、940の結合を容易にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、スナップフィットは、レバーアーム963などの解除機構を含み得る。レバーアーム963の操作によって環状隆起962からフック962を係合解除し、パッドコネクタ940からの流体ラインコネクタ950の分離を可能にし得る。
【0061】
流体導管922の各々は、第1の端部926に流体ラインコネクタ950を含んでもよい。同様に、第1のパッド910は、1つ以上の対応するパッドコネクタ940を含んでもよい。使用中、臨床医は、各流体ラインコネクタ950を対応するパッドコネクタ940に接続し、第2のパッド920を第1のパッド910に取り付け、流体接続することができる。接続中、臨床医は、各パッドコネクタ940の隔壁942を破壊してもよい(すなわち、弁を開いてもよい)。
【0062】
いくつかの実施形態では、温熱パッドシステム900は、上述のデイジーチェーン配置で互いに結合された追加の温熱パッドを含み得る。温熱パッドシステム900は、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、又はそれ以上の温熱パッドを含んでもよい。
【0063】
図10A及び図10Bは、TTMシステム100に含まれ得るフィルタ1000を示す。フィルタ1000は、循環するTTM流体112がフィルタ1000を通って流れるように、TTMシステム100のTTM流体流路に沿って配置され得る。フィルタ1000は、TTM流体112の流量制限を生じさせることなく、0.2マイクロメートル以上のサイズを有する材料/粒子をTTM流体112から除去する(すなわち、ろ過する)ように構成され得る。
【0064】
フィルタ1000は、第1の端部1002から第2の端部1003まで延びる流路1001を有する長手方向の形状を含む。フィルタ1000は、第1の端部1002に隣接するディフューザ1010と、第2の端部1003に隣接する1020ノズルと、ディフューザ1010とノズル1020との間に延びる本体1030とを含む。ディフューザ1010に沿って、フィルタ1000の断面流領域は、入口流領域1011から本体流領域1031まで拡大し、ノズル1020に沿って、フィルタ1000の断面流領域は、本体流領域1031から出口流領域1021まで縮小する。いくつかの実施形態では、入口流領域1011と出口流領域1021は、実質的に等しくてもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、本体流領域1031は、本体1030に沿って一定であり得る。他の実施形態では、本体流領域1031は、本体流領域1031が、本体1030の端部よりも本体1030の中間部分に沿って大きくなる又は小さくなるように、本体1030の長さに沿って変化し得る。いくつかの実施形態では、本体流領域1031は、円形であり得る。
【0066】
フィルタ1000は、本体1030内に配置された、本体1030の長さに沿って延びる内部管1040を含む。内部管1040は、第1の端部1002にてフィルタ1000に入るTTM流体112が第1の内部管端部1041にて内部管1040にも入るように、第1の内部管端部1041にてディフューザ1010に結合され得る。内部管1040は、第2の端部1003にてフィルタ1000を出るTTM流体112が第2の内部管端部1042にて内部管1040も出るように、第2の内部管端部1042にてノズル1020に結合され得る。
【0067】
内部管1040は、内部管1040の長さに延びる内部管流領域1045を含む。内部管流領域1045は、入口流領域1011及び/又は出口流領域1021よりも大きくてもよい。内部管流領域1045は、内部管1040の長さに沿って一定であり得る。いくつかの実施形態では、内部管流領域1045は、内部管1040の長さに沿って変化し得る。いくつかの実施形態では、内部管1040は、円形断面を含み得る。内部管1040及び本体1030は、本体流領域1031が内部管流領域1045と環状流領域1036との組み合わせを含むように構成され得る。
【0068】
内部管1040は、多孔質の周壁1047を含む。多孔質壁1047は、TTM流体112が多孔質壁1047を通って、すなわち、多孔質壁1047の細孔1048を通って流れ得るように構成され得る。その結果、TTM流体112は、多孔質壁1047を通って、内部管流領域1045から環状流領域1036に、及び環状流領域1036から内部管流領域1045に流れ得る。
【0069】
使用中、TTM流体112の長手方向速度は、フィルタ1000の長さに沿って変化し得る。フィルタを通るTTM流体112の体積流量は一定であるため、TTM流体112の長手方向速度は、以下に記載されるように、フィルタ1000の流れ領域によって少なくとも部分的に定義され得る。TTM流体112は、第1の長手方向速度1051でフィルタ1000に入り、ディフューザに沿って減少し得るため、TTM流体112は、第1の長手方向速度1051よりも低い第2の速度1052で内部管に入る。この時点で、TTM流体112の一部は、多孔質壁1047を通って、内部管流領域1045から環状流領域1036に流れ、流体流を内部管流領域1045内の第3の速度1053と環状流領域1036内の第4の速度1054とに分割し得る。第4の速度1054は、第3の速度1053よりも低くてもよい。その後、TTM流体112の一部は、環状流領域1036から内部管流領域1045に逆流し、内部管流領域1045に沿って、第2の速度1052にほぼ等しくてもよい第5の速度1055を定義し得る。その後、TTM流体112は、ノズル1020に沿って進み、フィルタ1000を出る第6の速度1056を定義し得る。いくつかの実施形態では、第1の速度1051と第6の速度1056はほぼ等しくてもよい。
【0070】
フィルタ1000は、沈降原理を使用して、有害な細菌及びウイルスをTTM流体112から除去するように構成され得る。使用中、フィルタ1000は、フィルタ1000を通る流体流の方向が重力1065に対して垂直になるように、水平に向けられ得る。場合によっては、細菌、ウイルス、及びTTM流体112内の他の粒子は、TTM流体112よりも高い密度を有することがあるため、流体の流れの方向に対して垂直な方向に重力1065によって引き寄せられ得る(すなわち、沈む)。場合によっては、内部管流領域1045内の粒子は、多孔質壁1047に向けて、多孔質壁1047を通って、環状流領域1036内に沈み得る。その後、環状流領域1036内の粒子は、本体1030の内面1031に向けて沈み、内面1031の近傍に捕捉され得る。フィルタ1000の幾何学的形状は、0.2マイクロメートルの細菌/ウイルス粒子がTTM流体112の流れから落下し、内面831に沿って捕捉されることを可能にするように構成され得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、フィルタ1000は、内部管流領域1045から年間流領域1036へのTTM流体112の流れが、多孔質壁1047を通して粒子を引き出し得るように構成され得る。いくつかの実施形態では、入口流領域1011、内部管流領域1045、及び年間流領域1036は、第3の速度1053が、第1の速度1051の約50パーセント、25パーセント、又は10パーセント以下よりも低くなるような大きさであり得る。いくつかの実施形態では、本体1030及び内部管1040は、第4の速度1054が第3の速度1053よりも低くなるように構成され得る。いくつかの実施形態では、第4の速度1054は、第3の速度1053の約50パーセント、25パーセント、又は10パーセント以下よりも低くなり得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、フィルタ1000は、内部管流領域1045内の流れが層流であるように、すなわち、多孔質壁1047の内面1041に隣接又は近接する流体流の速度が内面1041から離隔した場所の速度よりも低くなるように構成され得る。そのような実施形態では、粒子は、多孔質壁1047に向けて、及び多孔質壁1047を通ってより容易に沈み得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、フィルタ1000は、年間流れ領域1036内の流体流が層流であるように、すなわち、本体1030の内面1031に隣接又は近接する流体流の速度が内面1031から離隔した場所の速度よりも低くなるように構成され得る。そのような実施形態では、粒子は、内面1031に向けてより容易に沈み、内面1031に沿って捕捉され得る。
【0074】
フィルタ1000は、内部管1040と、内側本体シェル1038と、外側本体シェル1039とを含む3つの構成要素を含み得る。3つの構成要素の各々は、プラスチック射出成形プロセスによって形成され得る。フィルタ1000の組み立てには、内側本体シェル1038及び外側本体シェル1039内に内部管1040を捕捉することと、内側本体シェル1038を外側本体シェル1039内に摺動させることとが含まれ得る。内側本体シェル1038と外側本体シェル1039との間の嵌合は締まり嵌めである。
【0075】
いくつかの実施形態では、フィルタ1000は、パッドアセンブリ120内に配置され得る。図10Cは、流体収容層420内に配置されたフィルタ1000を含むパッドアセンブリ120の詳細断面図を示す。フィルタ1000は、パッドアセンブリ120内を循環するTTM流体12がフィルタ1000を通過するように、流体収容層420内の内部流路1060に沿って結合されている。フィルタ1000は、入口流領域1011及び出口流領域1021が流体収容層420内の内部流路1060の断面流領域に類似するような大きさにされ得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、流体収容層420の厚さは、フィルタ1000の本体直径1064に適応するために、フィルタ1000の近傍で増大し得る。本体直径1064に更に適応するために、絶縁層410及び/又は熱伝導層430は、それぞれ内部凹部1062、1063を含み得る。
【0077】
いくつかの実施形態では、1つ以上のフィルタ1000が、TTMシステム100の他の場所に、TTM流体112の流れに沿って配置され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のフィルタ1000は、TTMモジュール110内に配置され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のフィルタ1000は、FDL130に沿って配置され得る。いくつかの実施形態では、フィルタ1000は、パッドコネクタ652とパッドアセンブリ120との間に延びる導管などの、流体収容層420の外部にあるパッドの流体導管に沿って配置され得る。
【0078】
当業者であれば、これ以上の詳述がなくても、前述の説明を使用して、本発明をその最大限まで利用することができると考えられる。本明細書に開示される特許請求の範囲及び実施形態は、単なる説明及び例示であり、本開示の範囲を一切限定するものではないと解釈されるべきである。当業者であれば、本開示の助けを借りて、本明細書の開示の基本原則から逸脱することなく、上記の実施形態の細部に変更を施すことができることは明らかであろう。換言すれば、上記説明に具体的に開示された実施形態の様々な修正及び改良は、添付の特許請求の範囲の範囲内である。更に、本明細書に開示される方法の工程又は動作の順序は、本開示の範囲から逸脱することなく当業者によって変更され得る。換言すれば、工程又は動作の特定の順序が実施形態の適切な動作のために必要でない限り、特定の工程又は動作の順序又は使用は変更され得る。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物によって定義される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
【国際調査報告】