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特表2024-505229銅代謝関連疾患又は障害を治療するための新規製剤
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-05
(54)【発明の名称】銅代謝関連疾患又は障害を治療するための新規製剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 33/24 20190101AFI20240129BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20240129BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20240129BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20240129BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20240129BHJP
   A61K 47/14 20170101ALI20240129BHJP
   A61K 9/28 20060101ALI20240129BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20240129BHJP
【FI】
A61K33/24
A61P3/00
A61K9/20
A61K47/02
A61K47/38
A61K47/14
A61K9/28
A61K9/48
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546058
(86)(22)【出願日】2022-01-31
(85)【翻訳文提出日】2023-07-28
(86)【国際出願番号】 US2022014571
(87)【国際公開番号】W WO2022165339
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】63/143,897
(32)【優先日】2021-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/229,358
(32)【優先日】2021-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503102674
【氏名又は名称】アレクシオン ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】バート, ジャスティン ロックハート
(72)【発明者】
【氏名】チェン, デイビッド ジェンソン
(72)【発明者】
【氏名】スタッツマン, トッド アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ケルナー, アリッサ ロビン
(72)【発明者】
【氏名】シュニッツ, ジョセフ マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ジャイン, ラジ ラムニク
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA36
4C076AA44
4C076AA45
4C076AA53
4C076BB01
4C076CC21
4C076DD25Z
4C076DD47C
4C076EE31
4C076FF09
4C076FF21
4C076FF25
4C076FF61
4C086AA01
4C086AA02
4C086GA13
4C086HA08
4C086HA25
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA03
4C086MA04
4C086MA05
4C086MA34
4C086MA52
4C086NA10
4C086ZC21
(57)【要約】
本開示は、ウィルソン病(WD)などの銅代謝関連疾患又は障害を治療するために有用なビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩の新規製剤に関する。例えば、本開示は、ビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩の低用量製剤に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミニタブレット製剤であって、ビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩を、約1.00mg~約1.50mgの範囲の量で(例えば、約1.10mg~約1.40mg、又は約1.15mg~約1.35mg、又は約1.20mg~約1.30mg、又は約1.22mg~約1.28mg、又は約1.23mg~約1.27mg、又は約1.24mg~約1.26mgの範囲で)含む、ミニタブレット製剤。
【請求項2】
ビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩の前記量が、約1.25mgである、請求項1に記載のミニタブレット製剤。
【請求項3】
ミニタブレットコアの重量に基づく重量で、約20%~約30%(例えば、約22%~約28%、又は約23%~約27%、又は約24%~約26%、又は約20%~約25%、又は約25%~約30%の範囲)のバッファーを更に含む、請求項1又は2に記載のミニタブレット製剤。
【請求項4】
ミニタブレットコアの重量に基づいて、約25重量%のバッファーを更に含む、請求項1又は2に記載のミニタブレット製剤。
【請求項5】
前記バッファーが、重炭酸ナトリウムである、請求項3又は4に記載のミニタブレット製剤。
【請求項6】
ミニタブレットコアの重量に基づく重量で、約60%~約70%(例えば、約62%~約70%、又は約63%~約69%、又は約64%~約68%、又は約65%~約67%の範囲)の充填剤成分を更に含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のミニタブレット製剤。
【請求項7】
ミニタブレットコアの重量に基づいて、約66重量%の充填剤成分を更に含む、請求項6に記載のミニタブレット製剤。
【請求項8】
前記充填剤成分が、微結晶セルロースである、請求項6又は7に記載のミニタブレット製剤。
【請求項9】
ミニタブレットコアの重量に基づく重量で、約0.5%~約1%(例えば、約0.6%~約0.9%、又は約0.65%~約0.85%、又は約0.7%~約0.8%、又は約0.72%~約0.78%、又は約0.73%~約0.77%の範囲)の滑沢剤成分を更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のミニタブレット製剤。
【請求項10】
約0.75%の前記滑沢剤成分を更に含む、請求項9に記載のミニタブレット製剤。
【請求項11】
前記滑沢剤成分が、フマル酸ステアリルナトリウムである、請求項9又は10に記載のミニタブレット製剤。
【請求項12】
前記製剤の外表面(例えば、ビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩及び任意選択で前記バッファー、前記充填剤成分、及び/又は前記滑沢剤成分を含む前記ミニタブレットのコアの外表面)上のコーティングを更に含む、請求項1~11のいずれか一項に記載のミニタブレット製剤。
【請求項13】
前記コーティングが、シールコーティング、サブコーティング、腸溶コーティング、又はそれらの組み合わせを含む、請求項12に記載のミニタブレット製剤。
【請求項14】
ミニタブレット製剤であって、
約1.25mgの量のビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩、
約25%(ミニタブレットコアの重量に基づく重量で)のバッファー、
約66%(ミニタブレットコアの重量に基づく重量で)の充填剤成分、
約0.75%(ミニタブレットコアの重量に基づく重量で)の滑沢剤成分を含む、ミニタブレット製剤。
【請求項15】
ビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩、前記バッファー、前記充填剤成分、及び前記滑沢剤成分を含む前記ミニタブレットのコアの外表面上のコーティングを更に含む、請求項14に記載のミニタブレット製剤。
【請求項16】
前記コーティングがシールコーティング、サブコーティング、腸溶コーティング、又はそれらの組み合わせを含む、請求項15に記載のミニタブレット製剤。
【請求項17】
バッファーが、重炭酸ナトリウムである、請求項14~16のいずれか一項に記載のミニタブレット製剤。
【請求項18】
前記充填剤成分が、微結晶セルロースである、請求項14~17のいずれか一項に記載のミニタブレット製剤。
【請求項19】
前記滑沢剤成分が、フマル酸ステアリルナトリウムである、請求項14~18のいずれか一項に記載のミニタブレット製剤。
【請求項20】
前記ミニタブレット製剤が、約25℃で約60%の相対湿度にて4週間の貯蔵において、約3%以下の総不純物を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載のミニタブレット製剤。
【請求項21】
前記ミニタブレット製剤が、約2%未満の総モリブデン不純物を含み、前記モリブデン不純物が、約25℃で約60%の相対湿度にて4週間の貯蔵での、TM0、TM1、TM2、及びTM3のうちの1つ以上から選択される、請求項1~19のいずれか一項に記載のミニタブレット製剤。
【請求項22】
前記ミニタブレット製剤が、約0.7%以下のポリマーモリブデン不純物を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載のミニタブレット製剤。
【請求項23】
前記ミニタブレット製剤が、約25℃で約60%の相対湿度にて、4週間の貯蔵で約1.3%未満のTM3不純物を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載のミニタブレット製剤。
【請求項24】
前記ミニタブレット製剤が、約25℃で約60%の相対湿度にて、4週間の貯蔵で約0.3%未満の二量体S6不純物を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載のミニタブレット製剤。
【請求項25】
請求項1~24のいずれか一項に記載のミニタブレットの1つ以上を含む、単位用量容器。
【請求項26】
2~24錠のミニタブレットを含む、請求項25に記載の単位用量容器。
【請求項27】
2、4、8、12、又は24錠のミニタブレットを含む、請求項26に記載の単位用量容器。
【請求項28】
患者が開けることができるカプセル、サシェ、又はスティックパックを含む、請求項25~27のいずれか一項に記載の単位用量容器。
【請求項29】
ミニタブレットの単位用量を分配するように構成された単位用量取り出し容器を含む、請求項25~27のいずれか一項に記載の容器。
【請求項30】
前記単位用量取り出し容器が、ミニタブレット取り出し容器である、請求項29に記載の単位用量容器。
【請求項31】
前記取り出し容器が、約2~24錠のミニタブレットを分配するように構成されている、請求項30に記載の単位用量容器。
【請求項32】
前記取り出し容器が、2、4、8、12、又は24錠のミニタブレットの単位用量を分配するように構成されている、請求項31に記載の単位用量容器。
【請求項33】
対象において、銅代謝関連疾患又は障害を治療する方法であって、前記方法が前記対象に、請求項1~24のいずれか一項に記載の1つ以上のミニタブレット又は請求項25~32のいずれか一項に記載の単位用量を投与することを含む、方法。
【請求項34】
前記銅代謝関連疾患又は障害が、ウィルソン病である、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記1つ以上のミニタブレット又は前記単位用量が、毎日、任意選択で1日1回投与される、請求項33又は34に記載の方法。
【請求項36】
前記1つ以上のミニタブレット又は前記単位用量が、1日置きに投与される、請求項33又は34に記載の方法。
【請求項37】
前記1つ以上のミニタブレット又は前記単位用量が、絶食状態で投与される、請求項33~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記投与されるビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩の量が、15mgである、請求項33~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
医薬品の製造のための、請求項1~24のいずれか一項に記載の1つ以上のミニタブレット又は請求項25~32のいずれか一項に記載の単位用量の、使用。
【請求項40】
対象において、銅代謝関連疾患又は障害を治療するための医薬品の製造のための、請求項1~24のいずれか一項に記載の1つ以上のミニタブレット又は請求項25~32のいずれか一項に記載の単位用量の、使用。
【請求項41】
前記銅代謝関連疾患又は障害が、ウィルソン病である、請求項40に記載の使用。
【請求項42】
前記1つ以上のミニタブレット又は前記単位用量が、毎日、任意選択で1日1回投与される、請求項39~41のいずれか一項に記載の使用。
【請求項43】
前記1つ以上のミニタブレット又は前記単位用量が、1日置きに投与される、請求項39~41のいずれか一項に記載の使用。
【請求項44】
前記1つ以上のミニタブレット又は前記単位用量が、絶食状態で投与される、請求項39~43のいずれか一項に記載の使用。
【請求項45】
前記投与されるビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩の量が15mgである、請求項39~44のいずれか一項に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ウィルソン病(WD)などの銅代謝関連疾患又は障害を治療するために有用なビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩の新規製剤に関する。例えば、本開示は、ビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩のミニタブレットなどの低用量製剤、並びにこれらの製剤を含むカプセル、サシェ、及びキットに関する。
【背景技術】
【0002】
ウィルソン病(WD)は、病的な銅の蓄積をもたらす銅(Cu)輸送不全の稀な常染色体劣性障害である。WDでは、ATP7B遺伝子における突然変異が、アデノシントリホスファターゼ2(ATPase2)の産生不全をもたらし、これが、次にCuの胆汁排出障害、及びCuの血清フェロキシダーゼであるセルロプラスミン(CP)への取り込み障害をもたらし、血清フェロキシダーゼは、健康なヒトでは血漿中に見られる95%超のCuを含有する。その結果、肝臓、脳、及びその他の組織でCuが増加し、結果として臓器損傷及び機能不全を生じる。WDの初期の徴候及び症状は、主に肝臓疾患、神経疾患、又は精神疾患であるが、患者は、多くの場合、肝臓疾患と神経精神疾患とを併発する。未処置の患者又は不適切に処置された患者は進行性の疾病状態にあり、通常、肝硬変により死亡する。WDに関連するその他の死因としては、肝臓悪性腫瘍及び重度の衰弱を伴う神経症状の増悪が挙げられる。
【0003】
WDのための現在の治療は、全般的なキレート剤療法であり、D-ペニシラミン及びトリエンチンはCuをキレート化して、尿中Cuの排出を促進し、亜鉛(Zn)は、腸のメタロチオネインのアップレギュレーションによりCuの食事摂取をブロックする。現在利用可能な薬物は、忍容性及び有効性の問題、並びに治療レジメンの不遵守のために治療を中止する割合が高い。例えば、現在利用可能な薬物は頻繁な投薬を必要とし(例えば、1日当たり2~4回)、各投与について絶食状態で摂取されねばならない。それらの有害事象(AE)プロファイル及び複雑な投与レジメンは、治療遵守の低下及び高い治療不成功率につながり、生涯にわたる治療を必要とするWDの主な懸念となっている。
【0004】
ビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩(BC-TTM、チオモリブデートコリン、チオモリブデン酸、及びWTX101としても知られる)は、WDの治療のために開発されている試験研究中の経口のファーストインクラスの銅タンパク質結合分子であり、国際公開第WO2019/110619号パンフレット(その全体が、参照により本明細書に組み込まれる)に詳細に記載されている。BC-TTMは、以下の構造を有する。
【化1】
様々な投与量のニーズを有する患者集団で使用するためのBC-TTMの送達のための改善された薬物送達システムに対する、当該技術分野におけるニーズが存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2019/110619号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、ビス-コリンチオモリブデン酸塩を約1.00mg~約1.50mgの範囲の量で含むミニタブレット製剤を提供する。
【0007】
本開示の別の態様は、
約1.25mgの量のビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩と、
約25%(ミニタブレットコアの重量に基づく重量で)のバッファーと、
約66%(ミニタブレットコアの重量に基づく重量で)の充填剤成分と、
約0.75%(ミニタブレットコアの重量に基づく重量で)の滑沢剤成分と、を含むミニタブレット製剤を提供する。
【0008】
本開示の別の態様は、本開示のミニタブレットのうちの1つ以上を含む単位用量を提供する。ある特定の実施形態では、本開示の単位用量は、本開示のミニタブレットのうちの2つ以上を含む。
【0009】
本開示の別の態様は、本明細書に記載されるような本開示の単位用量を含むカプセル、サシェ、又はスティックパックを提供する。本開示は、本明細書に記載されるような本開示の単位用量を分配するように構成された単位用量取り出し容器を提供する。
【0010】
本開示の別の態様は、対象における銅代謝関連疾患又は障害を治療するための方法を提供する。そのような方法は、対象に本明細書に記載されるような本開示の1つ以上のミニタブレット又は本明細書に記載されるような本開示の単位用量を投与することを含む。ある特定の実施形態では、本開示の単位用量は、カプセル、サシェ、スティックパックなどの単位用量容器中に提供され得るか、又は本明細書に記載されるような単位用量取り出し容器から分配され得る。
【0011】
本開示の別の態様は、本明細書に記載されるようなミニタブレット、又は本明細書に記載されるような本開示の単位用量のうちの1つ以上の医薬品の製造のための使用を提供する。ある特定の実施形態では、単位用量は、カプセル、サシェ、スティックパックなどの単位用量容器に提供され得るか、又は本明細書に記載されるような単位用量取り出し容器から分配され得る。ある特定の実施形態では、使用は、対象における銅代謝関連疾患又は障害を治療するための医薬品の製造のためのものである。
【0012】
請求項に係る発明のこれら及びその他の特徴並びに利点は、添付の特許請求の範囲と併せて以下の詳細な説明からより完全に理解できるであろう。請求項の範囲はその中の列挙によって定義され、本発明の説明に記載されている特徴及び利点の具体的な論議によっては定義されないことが留意される。
【0013】
添付の図面は、本開示の製剤及び方法の更なる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれ、本明細書を構成する。図面は、本開示の1つ以上の実施形態と共に説明を例示しており、本開示の原理及び操作を説明するよう機能している。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】4週間の貯蔵後の本開示のミニタブレット製剤(F2G2;円、実線)及び比較製剤(5mg;三角、破線)の安定性を示す。上部チャートは、経時的な製剤中の総不純物の濃度(%)を示し;下部チャートは、経時的な製剤中のBC-TTMの濃度(%)を示す。
図2】4週間の貯蔵後の本開示のミニタブレット製剤、F2G2(円、実線)及びF1G2(四角、点線)の安定性を示す。上部チャートは、経時的な製剤中の総不純物の濃度(%)を示し;下部チャートは、経時的な製剤中のBC-TTMの濃度(%)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
開示されたプロセス及び材料を説明する前に、本明細書に記載される態様は特定の実施形態に限定されず、したがって当然ながら変化することができることを理解するべきである。また、本明細書に使用される用語は、特定の態様のみを説明することを目的としており、本明細書に特に定義されない限り、限定されることを意図していないことも理解するべきである。
【0016】
本開示を考慮して、本明細書に記載される方法及び製剤は、所望のニーズに合致するように当業者によって構成され得る。本開示は、銅代謝関連疾患又は障害を治療する上での改善を提供する。
【0017】
ウィルソン病(肝レンズ機能不全とも呼ばれる)は、銅輸送の遺伝性疾患である。ウィルソン病は、Cuローディング酵素ATP7B(ヒトの)における様々な遺伝子突然変異によって引き起こされる。ATP7BはCuのCPへの移動及び毛細胆管を介したCu排出を容易にする。結果として生じる肝排出経路の欠陥は、肝臓、腎臓、中枢神経系/脳、及び核膜などの組織中の銅の蓄積をもたらし、銅レベルは処置なしでは上昇したままである。具体的には、銅蓄積はCPの容量を超え、血中を循環し、組織及び臓器に蓄積する、遊離した非セルロプラスミン結合銅(「NCC」)が発生する。このNCCは、血漿タンパク質(例えば、アルブミン、トランスキュプリン、及び低分子量ペプチド又はアミノ酸など)と緩く結合し、複合体(「不安定結合銅」又は「LBC」)を形成することができる。
【0018】
本明細書に記載されるような本開示の方法及び使用のある特定の実施形態では、銅代謝関連疾患又は障害は、ウィルソン病である。
【0019】
ある特定の実施形態では、銅代関連疾患又は障害は、銅中毒(例えば、硫酸銅殺虫剤への高い曝露、銅を多く含む飲料水の摂取、銅サプリメントの過剰使用などからの)である。ある特定の実施形態では、銅代謝関連疾患又は障害は、銅欠乏症、メンケス病、又はセルロプラスミン欠損症である。ある特定の実施形態では、銅代謝関連疾患又は障害は、学力低下、ざ瘡、注意欠如/多動性障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、アテローム性動脈硬化症、自閉症、アルツハイマー病、カンジダ菌の異常増殖、慢性疲労、肝硬変、うつ病、アドレナリン活性の上昇、銅タンパク質の上昇、ノルエピネフリン活性の上昇、情緒不安定、線維筋痛症、頻繁な怒り、加齢関連銅排出障害、強い不安、脱毛、肝疾患、多動症、甲状腺機能低下症、エストロゲンに対する不耐症、経口避妊薬に対する不耐性、カイザー・フライシャー輪、学習障害、低ドーパミン活性、多発性硬化症、神経学的問題、酸化ストレス、パーキンソン病、集中力不足(poor concentration)、集中力低下(poor focus)、免疫機能低下、耳鳴り、アレルギー、食品着色料に対する過敏症、甲殻類に対する過敏症、皮膚金属不耐症、皮膚過敏症、睡眠問題、及び爪の白い斑点から選択される少なくとも1つである。
【0020】
患者の生涯を通じて、モニタリング及び用量調整の継続的な必要性がある患者集団に対して様々な用量で投与することができる、ビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩(BC-TTM)を含むミニタブレットなどの低用量製剤を有利に提供する。特に、患者の投与量は一定のままであり得るか、又はBC-TTMの治療レベル及び満足のいく銅レベルを維持するように調整され得る。いくつかの実施形態では、本開示は、患者のニーズに基づくBC-TTMの特定の用量の投与を可能にするミニタブレットのうちの1つ以上を含むカプセル、サシェ、又はスティックパックを更に提供する。いくつかの他の実施形態では、本開示は、ミニタブレットの単位用量を分配するように構成された単位用量取り出し容器を更に提供する。
【0021】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるミニタブレット製剤は、BC-TTMを約1.00mg~約1.50mgの量で含む。例えば、BC-TTMは、約1.10mg~約1.40mg、又は約1.15mg~約1.35mg、又は約1.20mg~約1.30mg、又は約1.22mg~約1.28mg、又は約1.23mg~約1.27mg、又は約1.24mg~約1.26mgの範囲の量で存在してもよい。いくつかの実施形態では、この量は、
約1.00mg~約1.25mgの範囲である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるミニタブレット製剤は、BC-TTMを約1.25mgの量で含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるミニタブレット製剤は、約5%~約10%(ミニタブレットコアの重量、すなわち、コーティングを除外する錠剤の重量に基づく重量で)のBC-TTMを含む。いくつかの実施形態では、ミニタブレット製剤は、約5%、約5.5%、約6.0%、約6.5%、約7.0%、約7.5%、約8.0%、約8.5%、約9.0%、約9.5%、又は約10%(ミニタブレットコアの重量に基づく重量で)のBC-TTMを含む。特定の実施形態では、ミニタブレット製剤は、約8.33%(ミニタブレットコアの重量に基づく重量で)のBC-TTMを含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるミニタブレット製剤は、1つ以上のバッファーを含む。本明細書で使用される場合、「バッファー」は、製剤のpHを維持するための賦形剤を指す。特定の実施形態では、バッファーは、重炭酸ナトリウム(NaHCO)である。重炭酸ナトリウムは、BC-TMMの優れた安定化を提供し、安定化のために、崩壊剤を必要としないBC-TMMの製剤を有利に可能にする。
【0024】
いくつかの実施形態では、ミニタブレット製剤は、約20%~約30%(ミニタブレットコアの重量に基づく重量で)のバッファーを含む。例えば、バッファーは、ミニタブレットコアの重量に基づいて、約22重量%~約28重量%、又は約23重量%~約27重量%、又は約24重量%~約26重量%、又は約20重量%~約25重量%、又は約25重量%~約30重量%の範囲で存在してもよい。いくつかの実施形態では、ミニタブレット製剤は、ミニタブレットコアの重量に基づいて、約20重量%、約21重量%、約22重量%、約23重量%、約24重量%、約25重量%、約26重量%、約27重量%、約28重量%、約29重量%、又は約30重量%のバッファーを含む。特定の実施形態では、ミニタブレット製剤は、ミニタブレットコアの重量に基づいて、約25重量%のバッファーを含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、ミニタブレット製剤は、約10:90~40:60の範囲の(例えば、約20:80~30:70の範囲の)重量比で存在するBC-TTMと重炭酸ナトリウムとを含む。いくつかの実施形態では、ミニタブレット製剤は、BC-TTMと重炭酸ナトリウムとを、約10:90の比、約20:80の比、約25:75の比、約30:70又は約40:60の比で含む。いくつかの実施形態では、ミニタブレット製剤は、BC-TTMと重炭酸ナトリウムとを、約25:75の重量比で含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるミニタブレット製剤は、充填剤成分を含む。特定の実施形態では、充填剤成分は、第三リン酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、乳糖一水和物、無水乳糖、噴霧乾燥乳糖、微結晶セルロース、粉末セルロース、ケイ化微結晶セルロース、デンプン、アルファー化デンプン、又はそれらの組み合わせである。特定の実施形態では、充填剤成分は、微結晶セルロースである。いくつかの実施形態では、ミニタブレット製剤は、約60%~約70%(ミニタブレットコアの重量に基づく重量で)の充填剤成分を含む。例えば、充填剤成分は、ミニタブレットコアの重量に基づいて、約62重量%~約70重量%、又は約63重量%~約69重量%、又は約64重量%~約68重量%、又は約65重量%~約67重量%の範囲で存在してもよい。いくつかの実施形態では、ミニタブレット製剤は、ミニタブレットコアの重量に基づいて、約60重量%、約61重量%、約62重量%、約63重量%、約64重量%、約65重量%、約66重量%、約67重量%、約68重量%、約69重量%、又は約70重量%の充填剤成分を含む。特定の実施形態では、ミニタブレット製剤は、ミニタブレットコアの重量に基づいて、約65重量%の充填剤成分を含む。特定の実施形態では、ミニタブレット製剤は、ミニタブレットコアの重量に基づいて、約66重量%の充填剤成分を含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるミニタブレット製剤は、滑沢剤成分を含む。特定の実施形態では、滑沢剤成分は、フマル酸ステアリルナトリウム、ベヘン酸グリセリル(すなわち、Compritol 888 ATO)、モノステアリン酸グリセリル、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、硬化植物油、ポリエチレングリコール(PEG)4000~6000、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、又はそれらの組み合わせである。特定の実施形態では、滑沢剤成分は、フマル酸ステアリルナトリウム(ナトリウム(E)-4-オクタデコキシ-4-オキソブタ-2-エノエート)である。特定の実施形態では、滑沢剤成分は、親水性滑沢剤である。いくつかの実施形態では、ミニタブレット製剤は、約0.5%~約1%(ミニタブレットコアの重量に基づく重量で)の滑沢剤成分を含む。例えば、滑沢剤成分は、ミニタブレットコアの重量に基づいて、約0.6重量%~約0.9重量%、又は約0.65重量%~約0.85重量%、又は約0.7重量%~約0.8重量%、又は約0.72重量%~約0.78重量%、又は約0.73重量%~約0.77重量%の範囲で存在してもよい。いくつかの実施形態では、ミニタブレット製剤は、ミニタブレットコアの重量に基づいて、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、又は約1.0重量%の滑沢剤成分を含む。特定の実施形態では、ミニタブレット製剤は、ミニタブレットコアの重量に基づいて、約0.75重量%の滑沢剤成分を含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、ミニタブレットは、製剤の外表面上にコーティングを更に含む。例えば、コーティングは、ビス-コリンテトラチオモリブデン酸塩、及び存在する場合、バッファー、充填剤成分、及び/又は滑沢剤成分を含むミニタブレットのコアの外表面上にあってもよい。いくつかの実施形態では、コーティングは、シールコーティング、サブコーティング、腸溶コーティング、又はそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、シールコーティングは、例えば、カルナウバロウなどの疎水性材料を含む。いくつかの実施形態では、サブコーティングは、親水性材料を含む。いくつかの実施形態では、腸溶コーティングは、メタクリル酸コポリマーを含む。いくつかの実施形態では、コーティングは、少なくとも2層(例えば、3層)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、コーティングは、シールコーティングとしての粉末状カルナウバロウ、サブコーティングとしてのOpadry 200 Clear 203A190001、又は腸溶コーティングとしてのアクリル-EZE ホワイト、又はそれらの組み合わせを含む。
【0029】
驚くべきことに、本明細書に記載されるような本開示のミニタブレット製剤は、長期貯蔵後に高レベルの純度を維持する。例えば、ある特定の実施形態では、本明細書に記載されるような本開示のミニタブレット製剤は、HPLCで決定されるような約25℃で約60%の相対湿度にて4週間の貯蔵で、約0.7%以下、又は約0.6%以下、又は約3.5%以下、又は約3.25%以下、又は約3%以下、又は約2.75%以下、又は約2.5%以下、又は約2%~約3%の範囲の総不純物を含む。
【0030】
BC-TTM製剤で観察される一般的な不純物は、例えば、TM0、TM1、TM2、及びTM3を含むモリブデン不純物である。
【化2】
他の一般的な不純物としては、以下に示される二量体S6及び二量体S7などのポリマーモリブデン不純物が含まれる。
【化3】
【0031】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されるような本開示のミニタブレット製剤は、約2%未満、又は約1.8%未満、又は約1.7%未満、又は約1.6%未満、又は約1%~約2%の範囲の総モリブデン不純物を含み、モリブデン不純物はHPLCによって決定されるような約25℃で約60%の相対湿度にて4週間の貯蔵で、TM0、TM1、TM2、及びTM3のうちの1つ以上から選択される。
【0032】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されるような本開示のミニタブレット製剤は、HPLCによって決定されるような約25℃で約60%の相対湿度にて4週間の貯蔵で、約0.7%以下、又は約0.6%以下、又は約0.5%以下、又は約0.4%以下、又は約0.3%以下、又は約0.1%~約0.5%の範囲のポリマーモリブデン不純物を含む。
【0033】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されるような本開示のミニタブレット製剤は、長期貯蔵後に低レベルのTM3不純物を有する。ある特定の実施形態では、本開示のミニタブレット製剤は、HPLCによって決定されるような約25℃で約60%の相対湿度にて4週間の貯蔵で、約1.3%未満、又は約1.2%未満、又は約1.1%未満、又は約1%未満、又は約0.8~約1%の範囲のTM3不純物を含む。
【0034】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されるような本開示のミニタブレット製剤は、長期貯蔵後に低レベルの二量体S6不純物を有する。ある特定の実施形態では、本開示のミニタブレット製剤は、HPLCによって決定されるような約25℃で約60%の相対湿度にて4週間の貯蔵で、約0.3%未満、又は約0.2%未満、又は約0.1%未満、又は約0.08~約0.12%の範囲の二量体S6不純物を含む。
【0035】
いくつかの実施形態では、本開示は、本開示のミニタブレットのうちの1つ以上を含む単位用量を更に提供する。ある特定の実施形態では、本開示の単位用量は、本開示のミニタブレットのうちの2つ以上を含む。
【0036】
ある特定の実施形態では、本開示の単位用量のうちの1つ以上は、単位用量容器で提供され得る。好適な単位用量容器の例としては、カプセル、サシェ、スティックパック、又は単位用量取り出し容器が挙げられるが、これらに限定されない。したがって、本開示の単位用量容器は、本開示の1つの単位用量を含んでもよい。そのような容器としては、カプセル、サシェ、又はスティックパックが含まれるであろう。本開示の単位用量容器はまた、本開示の単位用量のうちの2つ以上を含んでもよい。そのような容器の例には、取り出し容器が含まれる。
【0037】
いくつかの実施形態では、本開示の単位用量容器は、ミニタブレットの単位用量(1単位用量など)を分配するように構成される。そのような単位用量容器は、小児及び高齢者集団などの錠剤及びカプセルを飲み込むことができない患者集団が錠剤又はカプセルを丸ごと飲み込む必要がなく、ミニタブレットの用量にアクセスし、それを投与することを可能にする。いくつかの実施形態では、単位用量容器は、患者によって開けることができるカプセル(スプリンクルカプセルなど)、サシェ、又はスティックパックである。いくつかの実施形態では、単位用量容器は、Phillips Medisizeによって市販されているものなどのミニタブレット取り出し容器である。
【0038】
いくつかの実施形態では、単位用量は、約2.5mg、約3.75mg、約5mg、約6.25mg、約7.5mg、約8.75mg、約10mg、約11.25mg、約12.5mg、約13.75mg、約15mg、約20mg又は約30mgのBC-TTMを含む。いくつかの実施形態では、単位用量は、約2.5mg、約3.75mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg又は約12mgのBC-TTMを含む。いくつかの実施形態では、単位用量は、約15mg、約20mg、約25mg、又は30mgのBC-TTMを含む。いくつかの実施形態では、単位用量は、約15mgのBC-TTMを含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、開閉可能なカプセル、サシェ、スティックパックなどの単位用量容器は、約5mg~約30mgの用量のBC-TTMを提供する。いくつかの実施形態では、単位用量容器は、約2.5mg~約12.5mg、例えば、約2.5mg、又は約5mg、又は約10mgの用量のBC-TTMを提供する。いくつかの実施形態では、単位用量容器は、約15mg~約30mg、例えば、約15mg、又は約20mg、又は約30mgの用量のBC-TTMを提供する。
【0040】
いくつかの実施形態では、単位用量容器は、1.25mgミニタブレットの少なくとも約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24錠を含む。いくつかの実施形態では、単位用量容器は、1.25mgミニタブレットの6錠を含む。いくつかの実施形態では、単位用量容器は、1.25mgミニタブレットの24錠を超えて含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、単位用量容器は、約2.5mg、3.75mg、約5mg、約6.25mg、約7.5mg、約8.75mg、約10mg、約11.25mg、約12.5mg、約13.75mg、約15mg、約20mg、又は約30mgのBC-TTMを含むミニタブレットの単位用量を分配するように構成されたミニタブレット取り出し容器である。いくつかの実施形態では、取り出し容器は、約2.5mg、約3.75mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg又は約12mgのBC-TTMを含むミニタブレットの単位用量を分配するように構成されている。いくつかの実施形態では、取り出し容器は、約15mg、約20mg、約25mg、又は約30mgのBC-TTMを含むミニタブレットの単位用量を分配するように構成されている。いくつかの実施形態では、取り出し容器は、約15mgのBC-TTMのミニタブレットの単位用量を分配するように構成されている。
【0042】
いくつかの実施形態では、取り出し容器は、約5mg~約30mgのBC-TTMの単位用量を提供するミニタブレットを分配する。いくつかの実施形態では、取り出し容器は、約2.5mg~約12.5mg、例えば、約2.5mg、又は約5mg、又は約10mgのBC-TTMの単位用量を提供するミニタブレットを分配する。いくつかの実施形態では、取り出し容器は、約15mg~約30mg、例えば、約15mg、又は約20mg、又は約30mgの単位用量のBC-TTMを提供するミニタブレットを分配する。
【0043】
いくつかの実施形態では、取り出し容器は、1.25mgミニタブレットの少なくとも約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24錠を含むミニタブレットの単位用量を分配する。いくつかの実施形態では、取り出し容器は、1.25mgミニタブレットの6錠の単位用量を分配する。いくつかの実施形態では、取り出し容器は、1.25mgミニタブレットの24錠超を含むミニタブレットの単位用量を分配する。
【0044】
取り出し容器は、ある特定の実施形態では、本開示の単位用量を分配し、好都合には、15、又は30、又は60単位用量などの2以上の単位用量を含むように構成されている。したがって、ある特定の実施形態では、取り出し容器は、1.25mgミニタブレットの少なくとも約30~約720錠(例えば、30日間の供給分)を含む。ある特定の実施形態では、取り出し容器は、1.25mgミニタブレットの少なくとも約90~約360錠を含む。ある特定の実施形態では、取り出し容器は、1.25mgミニタブレットの約90、又は18、又は約360錠を含む。
【0045】
上述したように、本開示の単位用量容器は、ミニタブレットの用量を提供するための便利な手段をもたらす。例えば、カプセル、サシェ、又はスティックパックは、患者によって開けられるように構成されている(例えば、スプリンクルカプセルなど)。したがって、本開示の方法のいくつかの実施形態では、投与は、カプセル、サシェ、又はスティックパックを開けるか、又はミニタブレットの単位用量をミニタブレット取り出し容器から分配することと、ミニタブレットの内容物を食品(柔らかい酸性食品など)に提供することと、を含む。理論によって束縛されるものではないが、ミニタブレットは、胃腸管における吸収の部位まで腸溶コーティングを保護するために酸性の柔らかい食品と共に投与され得ると考えられる。いくつかの実施形態では、1つ以上のミニタブレットは、アップルソース又はヨーグルトなどの柔らかい酸性食品上に1つ以上のミニタブレットを振りかけることによって投与される。いくつかの実施形態では、食品と一緒にミニタブレットの1つ以上を投与することは、食品なしで投与されるミニタブレットの1つ以上に対して、統計的に同等な平均バイオアベイラビリティをもたらす。
【0046】
本明細書に記載されるような本開示の1つ以上のミニタブレット又は単位用量は、本明細書に記載されるような本開示の方法及び使用において毎日投与され得る。例えば、ある特定の実施形態では、1つ以上のミニタブレット又は単位用量は、1日1回投与される。本明細書に記載されるような本開示の方法及び使用のある特定の実施形態では、1つ以上のミニタブレット又は単位用量は、1日置きに投与されてもよい。
【0047】
本明細書に記載されるような本開示の方法及び使用のある特定の実施形態では、投与は、約15mgの量のBC-TMMを含む。例えば、ある特定の実施形態では、投与は、複数のミニタブレット又は15mgの組み合わせた量のBC-TMMを有する複数のミニタブレットを含む単位用量を含む。
【0048】
本明細書に記載されるような本開示の方法及び使用のある特定の実施形態では、1つ以上のミニタブレット又は単位用量は、絶食状態で投与される。例えば、ある特定の実施形態では、絶食状態は、一晩の絶食後の状態である。ある特定の実施形態では、投与は空腹時に行われ、例えば、食前少なくとも1時間又は食後少なくとも2時間で行われる。
【0049】
本開示の方法は、以下の実施例によって更に例示され、この実施例は、本開示をその中に記載される特定の手順及び化合物に範囲又は趣旨において限定するものと解釈されるべきではない。
【実施例
【0050】
実施例1:低用量製剤(「ミニタブレット」)の調製
表1及び表2に示されるような、1.25mgのBC-TTM及び賦形剤を含む本明細書で「ミニタブレット」と称される様々なBC-TTMの低用量製剤を調製した。BC-TTMと賦形剤との最終的ブレンドの際に、錠剤の剤形の製造のために一般的に使用されている方法に従って圧縮機を使用して、錠剤コアを製造した。その後、錠剤コアを一般的なコーティング法に従ってコーティングに供した。製剤#1、世代1、2及び3は、疎水性滑沢剤のステアリン酸マグネシウムを含んだ(表1)。製剤#2、世代1、2、3及び4については、滑沢剤を親水性滑沢剤のフマル酸ステアリルナトリウムに変更した(表2)。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
実施例2:ミニタブレットの4週間加速安定性
安定性試験の目的は、BC-TTMミニタブレット製剤のいくつかの安定性プロファイルを評価することであった。安定性を、1つの錠剤の観察(製品の外観用)及び1つの錠剤サンプル調製物からの注入のHPLC/UV(200~400nm)分析(BC-TTM及び不純物含有量のアッセイ用)を使用して評価した。ミニタブレットの安定性を、表3に示すような配合組成を有するALX1840を5mg含む錠剤と比較した。
【0054】
本開示のミニタブレットの安定性を、5℃、25℃で60%の相対湿度(RH)、及び40℃で75%のRHにて貯蔵した場合の開始時(「ATST」)に、1週間(「1W」)で、2週間(「2W」)で、及び4週間(「4W」)で評価した。表4は、実施例1の製剤#1、世代2(F1G2)、の評価を提供し、表5は、実施例1の製剤#2、世代#2(F2G2)の評価を提供し、表6は、5mg錠の評価を提供している。本明細書で使用されるLTLOQは「定量下限よりも低い」を意味し、本明細書で使用されるNDは「未決定」を意味する。表4~7及び10については、TM0の報告された量はそのアニオン形態([MoO2-)のTM0として測定されたが、本開示の残りの部分におけるTM0は、そのコリン塩形態に関して報告されている。したがって、表4~7及び10に報告される「総不純物」量は、TM0のそのアニオン形態の量を使用して計算されたが、本開示の残りの部分で報告される「総不純物」の量は、TM0のそのコリン塩形態の量を使用して計算された。
【0055】
驚くべきことに、1.25mgのF2G2ミニタブレットは、経時的な総不純物のより低い濃度(%)、及び経時的なBC-TTMのより高い濃度(%)(図1及び表7)によって例示されるように、5mg錠と比較してより大きな安定性を示した。加えて、図2は1.25mgのF2G2ミニタブレットもまた、1.25mgのF1G2ミニタブレットと比較してより大きな安定性を示したことを例示している。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
実施例3:ミニタブレットの製造
本開示のミニタブレットを、製造規模で調製した。ミニタブレットについての製造処方を、以下の表8に提供する。この成分及び比率を使用して、より小さな又はより大きなバッチが製造されてもよい。ミニタブレットのコアを、乾式造粒プロセスを使用して調製した。簡単に言うと、最終ブレンド時に、ミニタブレットコアを、圧縮機を使用して製造して、その目的とする物理的属性に一致させた。その後、ミニタブレットコアをシールコーティング、サブコーティング、及び最終的な腸溶コーティングに供した。ミニタブレット製造プロセスは、錠剤の剤形の製造に一般的に使用されている市販の医薬品加工装置を使用した。
【0062】
【表8】
【0063】
製造プロセス及びプロセス制御の説明
製造プロセスは、原薬と賦形剤を乾式造粒プロセスで配合することからなった。次いで、最終ブレンドをミニタブレットコアに圧縮した。コーティングプロセスは、コアのカルナウバロウによるシールコーティングで開始した。次いで、シールコーティングされた錠剤を、Opadry 200 Clearを使用するサブコーティング、続いてアクリル-EZE ホワイトによる腸溶コーティングにかけた。主要処理工程は、プレローラー圧縮ブレンディング、リボンのローラー圧縮及びミリング、原薬造粒物と粒外賦形剤との最終ブレンディング、ミニタブレットの圧縮、シールコーティング、サブコーティング、及び腸溶コーティングである。
【0064】
プレローラー圧縮ブレンディング:処理の前に、BC-TTMが製造開始日の二日以内に分配されたことを各バッチについて確認した。重炭酸ナトリウム、USPグレード1粉末-増量1を15Lの容器に充填し、次いでBC-TTMを同じ15Lの容器に添加した。残りのBC-TTMを含有するバッグを重炭酸ナトリウムですすぎ、次いで、USPグレード1粉末-増量2を同じ15Lの容器に添加した。次いで、これらの材料を、15Lの容器内で10RPMにて5分間ブレンドした。次いで、重炭酸ナトリウム、USPグレード1粉末-増量3を15Lの容器に充填し、材料を10RPMで10分間ブレンドした。
【0065】
次いで、ブレンドした成分を中間容器に放出し、次いで、032Rスクリーン(約812ミクロン)を備えたQuadro Comilを使用して細分化した。次いで、細分化した材料を同じ15Lの容器に再び戻し、10RPMで更に5分間混合した。微結晶セルロース、NF(アビセル PH-112)を、032Rスクリーンを備え付けた同じComilを通過させることによって細分化し、清浄な好適な容器内に回収した。細分化した微結晶セルロース、NF(アビセル PH-112)を同じ15Lの容器に充填し、10RPMで15分間混合した。
【0066】
15Lの容器からの等しい体積のブレンドを、フマル酸ステアリルナトリウム、NF(粒内)に添加し、バッグをおよそ20秒間逆さにすることによって混合した。この混合物を、20メッシュハンドスクリーンを通して同時選別して、15Lの容器に直接入れ、10RPMで5分間ブレンドした。次いで、プレローラー圧縮ブレンドを中間容器に放出し、収量及び理論収率(accountability)を計算した。
【0067】
リボンのローラー圧縮及びミリング:プレ圧縮ブレンドを、40mmの上部滑面/下部角ローラー及び15℃に設定した冷却機を装備したAlexanderwerks WP120ローラーコンパクターを使用してローラー圧縮した。リボンを、1.0mmの粗いスクリーン及び0.63mmの微細スクリーンを備え付けたAlexanderwerks WP120ローラーコンパクター上の一体型インラインミルを使用して95RPMでミリングした。
【0068】
リボン及びミリングした造粒物サンプルを、ローラー圧縮の開始、中間、及び収量時に回収した。ローラー圧縮の完了の際に、ミリングした造粒物をすぐに処理を続行するために中間の容器に回収した。
【0069】
最終ブレンディング:ローラー圧縮及びミリング工程から回収した造粒物の収量に基づいて、粒外成分(フマル酸ステアリルナトリウム、NF)の重量を調整した。最初に、ミリングした造粒物の約50%を15Lの容器に充填した。残りの造粒物からの等しい体積のミリングした造粒物を、フマル酸ステアリルナトリウム、NF(粒外)に添加し、バッグをおよそ20秒間逆さにすることによって混合し、次いで、20メッシュスクリーンを通して手選別して容器に直接入れ、次いで、充填した残りのミリングした造粒物を容器に充填した。混合物を10RPMで5分間ブレンドした。
【0070】
最終ブレンドした均一なサンプルを、使い捨ての0.5mlサンプルシーフを用いて容器から10箇所で3通り回収した。容器からのおよそ100gのサンプルも回収し、次いで、外側のポリエチレンバッグのヘッドスペース中に乾燥剤を、1つ備えたポリエチレンバッグで二重に裏打ちされたホイルバッグ中に、最終ブレンドを放出させた。空気をジップタイで閉じる前に、ポリエチレンバッグから空気を除去した。同様に、ホイルバッグから空気を除去し、次いで、ヒートシールの前に、窒素でおよそ3分間パージした。収量及び理論収率を計算した。次いで、ホイルバッグをホイルで裏打ちされたファイバードラム中に置き、2~8℃で貯蔵した。
【0071】
ミニタブレットコア:BC-TTMの最終ブレンド(コアの重量に基づいて、8.33重量%)を、3mmのRound Multi Tipツーリング及びファースフィーダーを装備したKorsch XL 100 Pro Tablet Pressを使用して、ミニタブレットコアに圧縮した。圧縮した錠剤を、Key錠剤除塵機を使用して除塵し、Lock Met30+金属探知機を使用して金属検査をした。ミニタブレットを15mg/単位の目標重量に圧縮し、他の物理的属性と適合させた。インプロセスサンプルを回収し、圧縮中の所定の時間間隔で物理的属性を試験し、製品品質を確実なものにした。
【0072】
バルクコア錠剤を外側のポリエチレンバッグのヘッドスペース中に乾燥剤を、1つ備えたポリエチレンバッグで二重に裏打ちされたホイルバッグ中に回収した。ジップタイで閉じる前に、可能な限り多くの空気をポリエチレンバッグから除去した。ホイルバッグも可能な限り多くの空気を除去するプロセスを行い、次いで、ヒートシールの前に窒素でおよそ3分間パージした。次いで、ホイルバッグをホイルで裏打ちされたファイバードラム中に置き、2~8℃で貯蔵した。
【0073】
ミニタブレットの腸溶コーティング:ほぼ等しいパン充填サイズ及び同等のコーティングプロセスを伴う3つのサブロットが、理論上のバッチ全体をコーティングするために必要である。
【0074】
粉末状カルナウバロウ、NF#1のシールコートコーティングを、パンコーティングシステムを使用してミニタブレットコアに適用した。コアミニタブレットを、15”パンを備え付けたCompu-Labコーター中で1%の理論上の重量増加までシールコーティングした。
【0075】
サブコートコーティング分散液を、Opadry 200 Clear(203A190001)コーティングシステム及び精製水を使用して、20%の固形分で調製した。サブコーティングされた錠剤を、15”パンを備え付けたCompu-Labコーター中で20%±1%の理論上の重量増加までサブコーティングした。
【0076】
腸溶コーティング分散液を、アクリル-EZE ホワイトコーティングシステム及び精製水を使用して、20%の固形分で調製した。サブコーティングされた錠剤を、15”パンを備え付けたCompu-Labコーター中で35%±1%の理論上の重量増加までコーティングした。
【0077】
コーティング完了時に、バルク腸溶コーティング錠を外側のポリエチレンバッグのヘッドスペース内に、1つの乾燥剤を備えたポリエチレンバッグで二重に裏打ちされたホイルバッグ中に回収した。ジップタイで閉じる前に、可能な限り多くの空気をポリエチレンバッグから除去した。ホイルバッグもまた、可能な限り多くの空気を除去し、次いで、ヒートシールの前にそれを窒素でおよそ3分間パージした。次いで、ホイルバッグを、ホイルで裏打ちされたファイバードラム中に置き、戻した。
【0078】
医薬品製造のインプロセス制御の概要を、表9に提供する。
【0079】
【表9】
【0080】
異なるバッチごとに製造された1.25mgミニタブレット製剤間で有意差はなかった(表10)。
【0081】
【表10】
【0082】
実施例4:低用量製剤を含むカプセルの6ヶ月安定性
実施例3に従って調製したミニタブレットを、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)スプリンクルカプセル中に配置した。各HPMCカプセルは、4つの個々の1.25mgミニタブレットを含有した。カプセルを、DPC CRH11100 33MM WHT SECURX RIBD SIDE PP CRC TXT(7821H1-G1 263131)で閉じられた60ccのHDPE WMラウンドボトル((0060Hl-01)(33/400)Q024847)内に貯蔵した。各ボトルは、30個のカプセルを含んでいた。
【0083】
カプセルの安定性を、5℃及び25℃/60%RHで貯蔵した場合の製品外観、アッセイ/不純物、溶出、及び水分に基づいて評価した。それぞれ5℃及び25℃/60%RHの条件で貯蔵したサンプルについて、0、1、2、3、4、5、6、及び12ヶ月で測定した安定性データを、表11及び12に提供する。本明細書で使用されるLTLOQは「定量下限より低い」を意味し、本明細書で使用されるNDは、「未決定」を意味する。
【0084】
【表11】
【0085】
【表12】
【0086】
実施例3に従って調製された1.25mgミニタブレットの別のバッチ(いわゆる「第2のバッチ」)を含有するカプセルの別のセット(33mmのSCRX RIBD SIDE WHT PP CRC TXT TOP(HS130-35 7903Hl-1Cl 263455)でボトルが閉じられた以外は、上記のように調製及び貯蔵された1カプセル当たり4個のミニタブレット)もまた、表14に提供される基準に対して長期安定性を試験した。表13は、5℃及び25℃/60%RHでの3ヶ月の貯蔵、25℃/60%RHでの6ヶ月の貯蔵、及び5℃での12ヶ月の貯蔵における安定性評価の結果を提供する。
【0087】
【表13】
【0088】
【表14】
【0089】
実施例5:健康な成人参加者におけるBC-TTMの2つの経口製剤の相対的バイオアベイラビリティ
第1相、ランダム化、2期間、2シーケンス、並行群拡大を伴うクロスオーバー、非盲検試験を、健康な成人参加者においてBC-TTMの2つの経口製剤の相対的バイオアベイラビリティを比較するために実施した。この試験の目的は、2.5mg(2×1.25mg)、5mg(4×1.25mg)、10mg(8×1.25mg)、15mg(12×1.25mg)、及び30mg(24×1.25mg)ECミニタブレット用量間の用量比例性を評価するために、BC-TTMの15mgEC錠と比較して、BC-TTMの1.25mg腸溶コーティング(EC)ミニタブレット製剤の相対的バイオアベイラビリティを評価することであった。試験で用いられたBC-TTMの15mgEC錠は、表3に列挙される成分からなる配合組成を有した。BC-TTMの1.25mgECミニタブレットを、実施例3及び表8の医薬品製剤処方に従って調製した。
【0090】
これは、1.25mgのECミニタブレットに対して単一の15mgのEC錠として投与されたBC-TTMの等用量の相対的バイオアベイラビリティを評価するために、及び用量比例性延長期間における2.5mg(2×1.25mg)、5mg(4×1.25mg)、10mg(8×1.25mg)、15mg(12×1.25mg)、及び30mg(24×1.25mg)ECミニタブレット用量間の用量比例性を評価するために、設計された2期間、2シーケンスの並行間拡大を伴うクロスオーバー試験であった。健康な参加者におけるBC-TTMの2つの製剤の安定性及び忍容性も評価した。総モリブデン(Mo)及び血漿限外濾過液(PUF)Moを介して測定されるような血漿中のBC-TTMの薬物動態(PK)を決定した。
【0091】
【表15】
【0092】
【表16】
【0093】
【表17】
【0094】
試験は、スクリーニング期間(-28日目~-2日目)、2つの投与期間(それぞれ1日目~11日目)からなる双方向クロスオーバー期間、及び用量比例性延長期間を有した。スクリーニング期間を完了した後、登録された参加者は、投与期間1中の1日目に投与するために、-1日目にクリニカルリサーチユニット(CRU)に入院した。投与期間1後に退院する場合、参加者は前の投与から14日間の最小限のウォッシュアウト後の投与期間2の間にCRUに再入院し、14日間の最小限のウォッシュアウト後の用量比例性延長期間についても再入院した。試験終了時(EOS)の来院を、用量比例性延長期間におけるBC-TTMの投与後14日(±2日)に行った。
【0095】
双方向クロスオーバー期間は、臨床試験で現在使用される15mgのEC錠と比較して、12×1.25gのECミニタブレットの相対的バイオアベイラビリティを評価するためのランダム化、非盲検、双方向(2期間、2シーケンス)、クロスオーバーデザインであった。参加者を、2つの処置シーケンスのうちの1つにランダムに割り付けた。ランダム化処置割り当ては、ベースラインのボディマス指数(BMI)に基づいていた。BMIについての2つの層(<25、25~<32kg/m)を使用した:
・処置A:BC-TTMの12×1.25mgのECミニタブレット
・処置B:BC-TTMの単一の15mgのEC錠(参照錠、第3相試験WTX101-301で現在試験されている)
【0096】
【表18】
【0097】
総Mo及びPUF MoのPK分析(BC-TTM PKの代替尺度としての)並びに薬力学(PD)/バイオマーカーについての血液サンプルを、投与前の1日目、及び投与後1、2、3、4、5、6、8、12及び24時間(2日目)に、次いで3、4、5、6、7、8、9、10、及び11日目に24時間の間隔で各投与期間中に採集した。
【0098】
投与期間1についての336時間サンプルを、投与期間2の投与前に採集した。参加者は、全ての処置及び全ての安定性データの見直しの完了後、各投与期間の11日目に退院することができた。投与期間2の終了は、投与期間2の15±2日目に生じ、投与期間2についての336時間のPKサンプルを採集した。
【0099】
用量比例性延長期間は、2.5mg(2×1.25mg)、5mg(4×1.25mg)、10mg(8×1.25mg)、及び30mg(24×1.25mg)のECミニタブレット用量間の用量比例性を評価するための再ランダム化、非盲検、並行群、デザインであった。15mg(12×1.25mg)の用量は、用量比例性延長期間中には繰り返されなかった。
【0100】
用量比例性延長期間は、試験の双方向クロスオーバー期間が完了し、少なくとも14日のウォッシュアウト期間後に行われた。参加者は、以下のように再ランダム割り付けされた:
・処置C(N=10~12):BC-TTMの2.5mg(2×1.25mgのECミニタブレット)
・処置D(N=10~12):BC-TTMの5mg(4×1.25mgのECミニタブレット)
・処置E(N=10~12):BC-TTMの10mg(8×1.25mgのECミニタブレット)
・処置F(N=10~12):BC-TTMの30mg(24×1.25mgのECミニタブレット)
【0101】
用量比例性評価は、15mgの用量を表す双方向クロスオーバー期間(12×1.25mgのECミニタブレット)の処置Aから得られたデータを含んだ。
【0102】
再ランダム化処置割り当ては、ベースラインのボディマス指数(BMI)に基づいていた。ベースラインのBMIについての2つの層(<25、25~<32kg/m)を使用した。ブロックランダム化を用いて、参加者を各処置に等しくランダムに割り当てした。
【0103】
参加者は、全ての処置及び全ての安定性データの見直しの完了後に、用量比例性延長期間の11日目に退院することができた。
【0104】
参加者は、彼ら自身の安全性のために、また試験の実施の完全性を維持するために、双方向クロスオーバー期間中に、及び/又は試験終了時(EOS)の来院前の用量比例性延長期間の終了時に、CRUに留まるように求められたり、又は要求されたりする場合がある。
【0105】
最終的データは、48人のランダム化割り付けされた参加者のうち44人の参加者が双方向クロスオーバー期間を完了し、40人の参加者が用量比例性延長期間を終了したことを示した。双方向クロスオーバー期間にランダム割り付けされた全ての48人(100%)の参加者が、安全性、PKDS-CO、及び最大の解析対象集団(Full Analysis set)に含まれ、用量比例性延長期間にランダム化割り付けされた全ての41人(100%)の参加者が、安全性、PKDS-E、及び解析対象集団に含まれた。
【0106】
BC-TTMのPKプロファイル及びPKパラメータについての代替尺度としての血漿総モリブデン及びPUFモリブデンは、12×1.25mgのECミニタブレット(15mgの総用量)として、及び1×15mgのEC錠として投与されたBC-TTMの単一用量の間で同等であった。Cmaxについて90%のCIで、健康な参加者において絶食条件下では、2つの処置製剤の間で臨床的に関連する差はなく、総モリブデンのAUC及びAUCは、80%~125%の生物学的同等性の限界の範囲内に含まれた。
【0107】
【表19】
【0108】
血漿総モリブデンのPKパラメータは、BC-TTMのECミニタブレット製剤について2.5mgから30mgまでの用量に比例する増加を概ね示した。血漿PUFモリブデンのPKパラメータは、BC-TTMのECミニタブレット製剤について2.5mgから30mgまでに満たない用量に比例する増加を示した。BC-TTMのPKは、体重又はBMIによって明らかに影響を受けなかった。
【0109】
【表20】
【0110】
投与量に標準化した血漿総モリブデンCmax及びAUC値は、用量の増加と共に中程度に減少し、AUC値における減少がより顕著であった。PUFモリブデンについては、用量に標準化された血漿曝露値は、用量の増加と共に減少し、BC-TTMのPUFモリブデン曝露がECミニタブレット製剤について2.5mg~30mgのBC-TTMの用量範囲内で用量比例的様式を満たさずに増加することを示唆している(表18)。
【0111】
【表21】
【0112】
処置AとBとの間の潜在的な製剤の違いについての分析の結果は、2つの処置又は製剤間のBC-TTMのPKパラメータにおいて、臨床的に意味のある違いはなかったことを示唆している。血漿総モリブデン(Cmax、AUC、及びAUC)とPUFモリブデン(Cmax)との幾何平均比(90%CI)は、80%~125%のデフォルトの無効化の90%CI境界範囲内に完全にふくまれていたが、但し幾何平均比(90%CI)が101.2%(70.6%~145.1%)であったPUFモリブデンAUCは除外され、これは下限及び上限の境界が80%~125%の無効化境界の外側にわずかに延びている(表19)。
【0113】
【表22】
【0114】
総モリブデン:2.5mg~15mgの用量範囲及び2.5mg~30mgの用量範囲について、Cmax及びAUCについての用量比例性基準は、([1+ln(0.5)/ln(ρ)、1+ln(2)/ln(ρ)])として定義される臨界間隔の内側に入る90%CI傾斜値として満たされた。しかしながら、2.5mg~5mgの用量範囲及び2.5mg~10mgの用量範囲については、Cmax及びAUCに対する用量比例性基準は満たされなかった。AUCについては、用量比例性基準は2.5mg~10mgの用量範囲についてのみ満たされたが、2.5mg~15mgの用量範囲及び2.5mg~30mgの用量範囲では満たされなかった。全体として、パワーモデルに基づく用量比例性分析結果は、総モリブデン曝露における増加が2.5mg~30mgの調べられた用量にわたって概ね用量比例的であることを実証している。
【0115】
PUFモリブデン:Cmax及びAUC値に対する用量比例性基準は、いかなる用量範囲に対しても満たされなかった。パワーモデルに基づく用量比例性分析結果は、PUFモリブデン曝露における増加が2.5mg~30mgの調べられた用量範囲にわたって用量比例性を満たさず、これは、PUFモリブデン濃度が血漿総モリブデンと対比して、非常に高い変動性による可能性が最も高い。
【0116】
【表23】
【0117】
12×1.25mgのECミニタブレットと15mgの参照EC錠との間で、BC-TTMのPDパラメータ(血漿総銅濃度及びPUF銅濃度)における明らかな差はなかった。最大血漿総銅濃度は投与後8時間で生じ、次いで徐々に減少して、最終的に投与後96~120時間までに投与前のベースライン濃度まで戻った。処置A及びBの投与前ベースライン平均血漿総銅濃度は、それぞれ988及び986ng/mLであり、投与後8時間でそれぞれ1230及び1210ng/mLの平均最大値まで一時的に増加した。
【0118】
投与後8時間の時点で、血漿総銅濃度は徐々に減少し、平均濃度は投与後48時間で投与前ベースラインの<11%上回るまで低下した。投与後96~120時間までに、総銅濃度は投与前のベースライン濃度まで戻っていた。PUF銅濃度は、全てのサンプリングの時点で総銅濃度よりもはるかに低く(10ng/mL未満の平均値)、定量的評価の機会を制限した。
【0119】
処置C、D、E、及びF後のベースライン血漿総銅濃度からの絶対的変化及び変化率についての要約統計量を計算した。双方向クロスオーバー期間からの処置Aも比較に含まれた。処置C(2.5mgのBC-TTM、最低のBC-TTM用量)については、時間プロファイルに対する血漿総濃度は全体的に安定した状態を保っていた。処置D、E、及びF後の時間プロファイルに対する血漿総銅濃度は、処置A及びBのプロファイルと同様な傾向を示した。血漿総銅濃度は、投与後6~12時間で最大値に達し、8時間中心にあり、処置C、D、E、A、及びFについてのベースライン(投与前0.5時間)からの最大平均変化率(増加)は、それぞれおよそ2%、10%、18%、26%、及び31%であった。最大平均変化率は用量依存性であるが、用量比例性を満たさない。
【0120】
投与後12時間の時点後に、血漿総銅濃度は徐々に減少し、ベースラインからの中央値変化率が投与後48時間で投与前ベースラインのおよそ<15%の範囲内に達した。投与後120~144時間で総銅濃度は、投与前のベースラインレベルに戻っていた。PUF銅濃度は、全てのサンプリングの時点で総銅濃度よりもはるかに低く(10ng/mL未満の平均値)、定量的評価の機会を制限した。
【0121】
BC-TTMは、許容できる安全性プロファイルを有しており、TEAEの発生率で顕著な違いがなく、ECミニタブレットとして及び15mgのEC錠として2.5mg~30mgの単一の経口用量で投与されるとき、健康な成人参加者において一般的に十分に忍容された。死亡又はTESAEは報告されなかった。双方向クロスオーバー期間中の処置B後に2人(4.3%)の参加者で報告されたグレード4の重症度の血液クレアチンホスホキナーゼ血中濃度の増加の2つの事象を除いて、全てのTEAEはグレード1又は2の重症度であった。TEAEの発生率は、処置A(BC-TTMの12×1.25mgのECミニタブレット)及び処置B(BC-TTMの単一の15mgのEC参照錠剤)との間で同様であり、用量相関は処置C~F(1.25mgのECミニタブレットとして投与される2.5mg~30mgのBC-TTM)では観察されなかった。
【0122】
実施例6.食品ビヒクル試験
BC-TTMの1.25mgミニタブレットの一旦食品ビヒクルに導入した場合の完全性及び安定性を観察し、試験するために食品試験を実施した。BC-TTMの1.25mgミニタブレットを、実施例3及び表8の医薬品製造処方に従って調製した。ミニタブレットを、ヨーグルト又はアップルソースのいずれかで5mg(4×1.25mg)用量及び1.25mg用量にて試験した。サンプルを室温及び5℃の食品貯蔵条件の両方で食品ビヒクル中に割り当てられた時点で浸漬させた。次いで、サンプルを食品ビヒクルから取り出し、視覚的観察及び試験を行った。
【0123】
具体的には、試験を以下の通りに行った:
1.サンプルをn=3で試験した。
2.食品ビヒクルの室温及び5℃の貯蔵条件の両方を試験し、食品ビヒクルの貯蔵がサンプルの完全性に影響を与えるかどうかを判定した。
3.サンプルを5mgの用量(4×1.25mg)及び1.25mgの用量で試験した。
4.アップルソース浸漬時点:5、7.5、10、12.5、及び15分。
5.ヨーグルト浸漬時点:5、10、15、30、45、60、90、及び120分。
6.送達技術:ミニタブレットを食品ビヒクルの上部に配置し、上から下に向かって合計3回撹拌し、投与中に起こり得る取り扱いを最もよく表すようにした。
7.食品ビヒクルは、サンプル浸漬後に溶出容器には添加しなかった。
【0124】
ヨーグルト
Yoplait Original French Vanilla Low Fat Yogurt(6オンス)(pH4.24)がヨーグルト食品ビヒクルに使用された銘柄であった。
【0125】
5mgの用量(4×1.25mg)又は1.25mgの用量をヨーグルトの上部に置き、スプーンを用いて下から上までミニタブレットを合計で3回撹拌し、サンプルが完全に覆われることを確実にした。次いで、スプーンを取り出し、ホイルの蓋を上に置いて覆った。ミニタブレットを次の時間点:5、10、15、30、45、60、90、及び120分の間ヨーグルト中に浸漬させた。各時間点のサンプルを5℃及び室温の食品ビヒクル貯蔵条件の両方で、n=3で試験した。室温サンプルは、食品浸漬の期間中に実験室のカウンタートップ上に放置したが、一方、5℃のサンプルはヨーグルトへの導入後に5℃の貯蔵庫に即座に配置した。割り当てられた時間点後に、サンプルをヨーグルトから取り出し、観察した。
【0126】
5mg用量については、ミニタブレットを溶出装置1のバスケット内に配置し、100rpmの回転速度に設定した酸性ステージ浴(500mL、0.1NのHCl、37℃±0.5℃)に移し、2時間置いた。次いで、サンプルを観察のために酸性浴から取り出し、75rpmの回転速度に設定したバッファーステージ浴(500mL、修正人工腸液 pH7.5±0.05、37℃±0.5℃)に移した。サンプルを10、12.5、15、20、及び30分で採取した。20分のサンプリング時間点後に、回転速度を250rpmに増加させた。次いで、サンプルを、HPLCを使用して分析した。
【0127】
1.25mg用量については、ミニタブレットを、100rpmの回転速度に設定した溶出装置2のミニ容器酸性ステージ浴(75mL、0.1NのHCl 37℃±0.5℃)中に2時間配置した。2時間の酸性ステージ後に、ミニタブレットを観察し、バッファー液(25mL、0.25Mの第三リン酸ナトリウム、37℃±0.5℃に余熱)を容器に添加した。パドル回転速度を75rpmに減少させ、サンプルを10、12.5、15、20、及び30分で採取した。20分のサンプリング時間点後に、回転速度を250rpmに増加させた。次いで、サンプルを、HPLCを使用して分析した。
【0128】
5mgの用量(4×1.25mg)については、ヨーグルト中で試験したサンプルは、試験全体を通して膨潤又は変色の目に見える兆候を示さなかった。ミニタブレットの完全性は、ヨーグルトへの導入によっては損なわれなかった。
【0129】
1.25mgの用量については、ヨーグルト中で試験したサンプルが試験全体を通して、膨潤又は変色の目に見える兆候を示さなかった。ミニタブレットコーティングの完全性は、ヨーグルトへの導入によっては損なわれなかった。
【0130】
アップルソース
Mott’s Applesauce(4オンス)(pH3.68)が、アップルソース食品ビヒクルに使用された銘柄であった。
【0131】
5mgの用量(4×1.25mg)又は1.25mgの用量をアップルソースの上部に置き、スプーンを用いて下から上までミニタブレットを合計で3回撹拌し、サンプルが完全に覆われることを確実にした。次いで、スプーンを取り出し、ホイルの蓋を上に置いて覆った。ミニタブレットを次の時間点:5、7.5、10、12.5、及び15分の間アップルソース中に浸漬させた。各時間点のサンプルを5℃及び室温の食品ビヒクル貯蔵条件の両方で、n=3で試験した。室温サンプルは、食品浸漬の期間中に実験室のカウンタートップ上に放置したが、一方、5℃のサンプルはアップルソースへの導入後に5℃の貯蔵庫に即座に配置した。割り当てられた時間点後に、サンプルを食品ビヒクルから取り出し、観察した。
【0132】
5mg用量については、ミニタブレットを溶出装置1のバスケット内に配置し、100rpmの回転速度に設定した酸性ステージ浴(500mL、0.1NのHCl、37℃±0.5℃)に移し、2時間置いた。次いで、サンプルを観察のために酸性浴から取り出し、75rpmの回転速度に設定したバッファーステージ浴(500mL、修正人工腸液 pH7.5±0.05、37℃±0.5℃)に移した。サンプルを10、12.5、15、20、及び30分で採取した。20分のサンプリング時間点後に、回転速度を250rpmに増加させた。次いで、サンプルを、HPLCを使用して分析した。
【0133】
1.25mg用量については、ミニタブレットを、100rpmの回転速度に設定した溶出装置2のミニ容器酸性ステージ浴(75mL、0.1NのHCl 37℃±0.5℃)中に2時間配置した。2時間の酸性ステージ後に、ミニタブレットを観察し、バッファー液(25mL、0.25Mの第三リン酸ナトリウム、37℃±0.5℃に余熱)を容器に添加した。パドル回転速度を75rpmに減少させ、サンプルを10、12.5、15、20、及び30分で採取した。20分のサンプリング時間点後に、回転速度を250rpmに増加させた。次いで、サンプルを、HPLCを使用して分析した。
【0134】
5mgの用量については、アップルソース中の浸漬後にミニタブレットを観察したところ、変色又は分解の目に見える兆候はなかった。次いで、全てのサンプルを、2時間の酸性ステージ浴に移動させた。2時間の酸性ステージ後に、ミニタブレットを観察した。全ての5℃時間点のサンプルは、無傷のままであり、膨潤又は変色の兆候を示さなかった。室温で5分及び7.5分の時間点サンプルもまた無傷のままであり、変色又は分解の目に見える兆候を示さなかった。7.5分以降の全ての室温の時間点サンプル(10、12.5、及び15分)は、酸性ステージで分解していた。5℃のサンプルと5分及び7.5分の時間点室温サンプルのみが、バッファーステージを続けることができた。
【0135】
1.25mgの用量については、アップルソース中の浸漬後にミニタブレットを観察したところ、変色又は分解の目に見える兆候はなかった。次いで、全てのサンプルを2時間の酸性ステージ浴に移動させた。2時間の酸性ステージ後に、ミニタブレットを観察した。全ての5℃の時間点サンプルは無傷のままであり、膨潤又は変色の兆候を示さなかった。室温の5分及び7.5分の時間点サンプルも無傷のままであり、膨潤又は分解の目に見える兆候を示さなかった。7.5分以降の全ての室温時間点サンプル(10、12.5、及び15分)は、酸性ステージ全体を通してわずかな膨潤の兆候を示したが、変色又は分解の目に見える兆候は示さなかった。
【0136】
この実施例で要約された結果は、BC-TTMの1.25mg腸溶コーティングミニタブレットが食品ビヒクルへの導入後に安定性を有することを確認している。アップルソースにおいて、ミニタブレットは、5mg用量(4×1.25mg)について室温で最大7.5分間、及び5℃(冷蔵された)で最大15分間、及び1.25mgの用量について室温及び5℃(冷蔵された)貯蔵条件の両方で最大15分間安定である。ヨーグルトにおいて、ミニタブレットは、5mg(4×1.25mg)及び1.25mg用量について、室温及び5℃(冷蔵された)貯蔵条件の両方で最大120分間安定である。
【0137】
本明細書に記載される実施例及び実施形態は、例示的な目的のためのものであり、それらに照らして様々な修正又は変更が当業者に示唆されており、本出願の精神及び範囲、並びに添付の特許請求の範囲に組み込まれることが理解される。本明細書で引用される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、全ての目的のために、参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
【国際調査報告】