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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-05
(54)【発明の名称】整形外科用インパクトツール
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/92 20060101AFI20240129BHJP
【FI】
A61B17/92
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546065
(86)(22)【出願日】2022-01-28
(85)【翻訳文提出日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 US2022014380
(87)【国際公開番号】W WO2022165223
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】63/143,548
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502427840
【氏名又は名称】ジンマー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100165995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 寿人
(72)【発明者】
【氏名】ドラゴミール マリンコビッチ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL27
4C160LL70
(57)【要約】
本明細書においては、整形外科用インパクトツール及びその使用方法を開示する。整形外科用インパクトツールは、ハウジングと、チューブ組立体と、後部インパクトプレートと、アンビルと、インパクト機構とを含むことができる。ハウジングは、ハンドグリップ部分とインパクト機構ハウジング部分とを含むことができる。チューブ組立体は、第1チューブ部分と第2チューブ部分とを含むことができる。後部インパクトプレートは、第1チューブ部分と第2チューブ部分との間に配置できる。アンビルは、前部インパクト面を含むことができる。インパクト機構は、モーターと、ピストンと、ラムと、駆動のためにモーターをピストンに接続する回転-線形変換機構とを含むことができる。ピストンは、第1チューブ部分内に配置でき、ラムは、第2チューブ部分の中に配置して、後部インパクトプレートと前部インパクト面との間でこれに接触するように移動可能とすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
整形外科用インパクトツールであって、
ハンドグリップ部分とインパクト機構ハウジング部分とを含むハウジングと、
第1チューブ部分と第2チューブ部分とを備えるチューブ組立体と、
前記第1チューブ部分と前記第2チューブ部分との間に配置された後部インパクトプレートと、
前部インパクト面を備えるアンビルと、
インパクト機構であって、
モーターと、
前記チューブ組立体の前記第1チューブ部分内に配置されたピストンと、
駆動のために前記モーターを前記ピストンに接続する回転-線形変換機構と、
前記第2チューブ部分の中に配置され、前記後部インパクトプレートと前記前部インパクト面との間でこれに接触するように移動可能なラムと、
を備えるインパクト機構と、
を備える、整形外科用インパクトツール。
【請求項2】
前記チューブ組立体、前記アンビル及び前記後部インパクトプレートが、前方インパクトサイクルを起動するために前記ハウジング内で中立位置から軸方向に後方へシフト可能である、請求項1に記載のインパクトツール。
【請求項3】
前記チューブ組立体、前記アンビル及び前記後部インパクトプレートが、前記後方インパクトサイクルを起動するために前記ハウジング内で中立位置から軸方向に前方へシフト可能である、請求項1又は2に記載のインパクトツール。
【請求項4】
前記チューブ組立体が、
前記チューブ組立体が中立位置にあるとき環境に対して開放され、
前記チューブ組立体が前記中立位置から後方へシフトされるとき前記環境に対して閉鎖される、
チャンバポートを画定する、請求項1~3のいずれか1項又はその任意の組合せに記載の整形外科用インパクトツール。
【請求項5】
前記チューブ組立体及び前記アンビルの前方シフトが、後方インパクトサイクル中前記ラムが前記アンビルの前記前部インパクト面に接触するのを防止する、請求項1~4のいずれか1項又はその任意の組合せに記載の整形外科用インパクトツール。
【請求項6】
前記チューブ組立体及び前記後部インパクトプレートの後方シフトが、前方インパクトサイクル中前記ラムが前記後部インパクトプレートに接触するのを防止する、請求項1~5のいずれか1項又はその任意の組合せに記載の整形外科用インパクトツール。
【請求項7】
前記回転-線形変換機構が斜板を含む、請求項1~6のいずれか1項又はその任意の組合せに記載の整形外科用インパクトツール。
【請求項8】
更に、オフ位置と単一作動位置と連続作動位置とを含む3位置トリガスイッチを備える、請求項1~7のいずれか1項又はその任意の組合せに記載の整形外科用インパクトツール。
【請求項9】
更に、前記3位置トリガスイッチの少なくとも1つのデテントによって画定される単一作動位置及び連続作動を含む3位置トリガスイッチを備える、請求項1~8のいずれか1項又はその任意の組合せに記載の整形外科用インパクトツール。
【請求項10】
更に、
エネルギーレベルスイッチと、
前記エネルギーレベルスイッチの位置に基づいて前記モーターを制御するために作動する制御ユニットと、
を備える、請求項1~9のいずれか1項又はその任意の組合せに記載の整形外科用インパクトツール。
【請求項11】
更に、前記アンビルに接続されたチャックを備える、請求項1~10のいずれか1項又はその任意の組合せに記載の整形外科用インパクトツール。
【請求項12】
更に、前記ハウジング内に配置され前記チューブ組立体を支持するフレーム構造体を備える、請求項1~11のいずれか1項又はその任意の組合せに記載の整形外科用インパクトツール。
【請求項13】
更に、前記フレーム構造体によって支持された斜板を備える、請求項12に記載の整形外科用インパクトツール。
【請求項14】
整形外科用インパクトツールであって、
ハンドグリップ部分を備えるハウジングと、
前記ハウジングの中に配置されたモーターと、
インパクト面を備えるアンビルと、
前記インパクト面に対してインパクトを与えるために前記モーターによって駆動されるインパクト機構と、
前記モーターと電気的に通信する制御ユニットと、
前記制御ユニットと電気的に通信し、オフ位置と単一作動位置と連続作動位置とを含む3位置トリガスイッチと、
を備え、
前記3位置トリガスイッチが前記単一作動位置のとき、前記コントローラが前記インパクト面に単一インパクトを与えるように前記モーターを制御するために作動し、
前記3位置トリガスイッチが前記連続作動位置のとき、前記コントローラが前記インパクト面に連続インパクトを与えるように前記モーターを制御するために作動する、
整形外科用インパクトツール。
【請求項15】
前記インパクト機構が、
チューブ組立体と、
回転-線形変換機構と、
前記チューブ組立体の中に配置され、前記モーター及び前記回転-線形変換機構に作動上結合されたピストンと、
を備える、請求項14に記載の整形外科用インパクトツール。
【請求項16】
前記チューブ組立体が、第1チューブ部分と第2チューブ部分とを備え、前記ピストンが前記第1チューブ部分内に配置される、請求項15に記載の整形外科用インパクトツール。
【請求項17】
更に、
前記第1部分と前記第2チューブ部分との間に配置された後部インパクトプレートと、
前記第2チューブ部分の中に配置され、前記後部インパクトプレートと前記アンビルの前記インパクト面との間でこれに接触するように移動可能なラムと、
を備える、請求項15又は16に記載の整形外科用インパクトツール。
【請求項18】
整形外科用インパクトツールであって、
ハンドグリップ部分とインパクト機構ハウジング部分とを含むハウジングと、
第1チューブ部分と第2チューブ部分とを備えるチューブ組立体と、
前記第1チューブ部分と前記第2チューブ部分との間に配置された後部インパクトプレートと、
前部インパクト面を備えるアンビルと、
インパクト機構であって、
モーターと、
前記チューブ組立体の前記第1チューブ部分内に配置されたピストンと、
駆動のために前記モーターを前記ピストンに接続する回転-線形変換機構と、
前記第2チューブ部分の中に配置され、前記後部インパクトプレートと前記前部インパクト面との間でこれに接触するように移動可能なラムと、
を備えるインパクト機構と、
前記モーターと電気的に通信する制御ユニットと、
前記制御ユニットと電気的に通信するエネルギーレベルスイッチと、
前記制御ユニットと電気的に通信し、オフ位置と単一作動位置と連続作動位置とを含む3位置トリガスイッチと、
を備え、
前記3位置トリガスイッチが前記単一作動位置のとき、前記コントローラが前記インパクト面に単一インパクトを与えるように前記モーターを制御するために作動し、
前記3位置トリガスイッチが前記連続作動位置のとき、前記コントローラが前記インパクト面に連続インパクトを与えるように前記モーターを制御するために作動し、
前記コントローラが、前記エネルギーレベルスイッチの位置に基づいて異なるインパクト力を与えるように前記モーターを制御するために作動する、
整形外科用インパクトツール。
【請求項19】
前記チューブ組立体、前記アンビル及び前記後部インパクトプレートが、前方インパクトサイクルを起動するために前記ハウジング内で中立位置から軸方向に後方へシフト可能であり、
前記チューブ組立体、前記アンビル及び前記後部インパクトプレートが、後方インパクトサイクルを起動するために前記ハウジング内で中立位置から軸方向に前方へシフト可能である、
請求項18に記載のインパクトツール。
【請求項20】
更に、前記アンビルに接続されたチャックを備える、請求項18又は19に記載の整形外科用インパクトツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年1月29日に提出された「整形外科用インパクトツール」と題する米国仮特許出願第63/143548号(その内容は、参照によりその全体が本明細書に援用される)に対する優先権を主張する。
【0002】
本開示は、概略的に外科用器具及びその使用に関する。具体的には、本開示は、 整形外科用インパクトツール及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
整形外科医は、通常、埋伏力をツールへ伝達するためにハンマー又はマレットを必要とする骨を切断する又は削るためのツールを使用する。一例は、人工股関節のステムを受け入れるために大腿骨の近位端を準備するために使用されるブローチツールである。このようなブローチは、医師が使用するハンマー又は空圧「ジャックハンマー」様のツールと一緒に使用できる。しかし、ハンマーでブローチツールを打つことは、厄介であり、医師自身の肩関節などの関節に大きなストレスを生じる可能性がある。更に、空圧インパクトツールは、エアホースに接続する必要があり、これは、不便であり、医師が思い通りにツールの向きを定める能力を制限する可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
以下の非限定的な例は、特に課題を解決し本明細書において論じる利点を与えるための本開示の内容の特定の形態を詳述する。
【0005】
実施例1は、ハンドグリップ部分とインパクト機構ハウジング部分とを含むハウジングと;第1チューブ部分と第2チューブ部分とを備えるチューブ組立体と;第1チューブ部分と第2チューブ部分との間に配置された後部インパクトプレートと;前部インパクト面を備えるアンビルと;モーターと、チューブ組立体の第1チューブ部分内に配置されたピストンと、駆動のためにモーターをピストンに接続する回転-線形変換機構と、第2チューブ部分の中に配置され後部インパクトプレートと前部インパクト面と間でこれに接触するように移動可能なラムと、を備える整形外科用インパクトツールである。
【0006】
実施例2において、実施例1の内容は、任意に、チューブ組立体、アンビル及び後部インパクトプレートが、前方インパクトサイクルを起動するためにハウジング内で中立位置から軸方向に後方へシフト可能である、ことを含む。
【0007】
実施例3において、実施例1又は2の内容は、任意に、チューブ組立体、アンビル及び後部インパクトプレートが、後方インパクトサイクルを起動するためにハウジング内で中立位置から軸方向に前方へシフト可能である。
【0008】
実施例4において、実施例1~3のいずれか1つ又はそれ以上の内容は、任意に、チューブ組立体が、チューブ組立体が中立位置にあるとき環境に対して開放されかつチューブ組立体が中立位置から後方へシフトしたとき環境に対して閉鎖されるチャンバポートを画定する、ことを含む。
【0009】
実施例5において、実施例1~4のいずれか1つ又はそれ以上の内容は、任意に、チューブ組立体及びアンビルの前方シフトが、後方インパクトサイクル中ラムがアンビルの前部インパクト面に接触するのを防止する、ことを含む。
【0010】
実施例6において、実施例1~5のいずれか1つ又はそれ以上の内容は、任意に、チューブ組立体及び後部インパクトプレートの後方シフトが、前方インパクトサイクル中ラムが後部インパクトプレートに接触するのを防止する、ことを含む。
【0011】
実施例7において、実施例1~6のいずれか1つ又はそれ以上の内容は、任意に、回転-線形変換機構が斜板を含む、ことを含む。
【0012】
実施例8において、実施例1~7のいずれか1つ又はそれ以上の内容は、任意に、オフ位置、単一作動位置及び連続作動位置を含む3位置トリガスイッチを含む。
【0013】
実施例9において、実施例1~8のいずれか1つ又はそれ以上の内容は、任意に、3位置トリガスイッチの少なくとも1つのデテントによって画定される単一作動位置及び連続作動位置を含む3位置トリガスイッチを含む。
【0014】
実施例10において、実施例1~9のいずれか1つ又はそれ以上の内容は、任意に、エネルギーレベルスイッチと、エネルギーレベルスイッチの位置に基づいてモーターを制御するために作動する制御ユニットとを含む。
【0015】
実施例11において、実施例1~10のいずれか1つ又はそれ以上の内容は、任意に、アンビルに接続されたチャックを含む。
【0016】
実施例12において、実施例1~11のいずれか1つ又はそれ以上の内容は、任意に、ハウジング内に配置されチューブ組立体を支持するフレーム構造体を含む。
【0017】
実施例13において、実施例12の内容は、任意に、フレーム構造体によって支持された斜板を含む。
【0018】
実施例14は、ハンドグリップ部分を備えるハウジングと;ハウジングの中に配置されたモーターと;インパクト面を備えるアンビルと;インパクト面にインパクトを与えるためにモーターによって駆動されるインパクト機構と;モーターと電気的に通信する制御ユニットと;制御ユニットと電気的に通信しオフ位置、単一作動位置及び連続作動位置を含む3位置トリガスイッチと、を備え、3位置トリガスイッチが単一作動位置のとき、コントローラが、インパクト面に単一インパクトを与えるようにモーターを制御するために作動し、3位置トリガスイッチが連続作動位置のとき、コントローラが、インパクト面に連続インパクトを与えるようにモーターを制御するために作動する、整形外科用インパクトツールである。
【0019】
実施例15において、実施例14の内容は、任意に、インパクト機構が、チューブ組立体と、回転-線形変換機構と、チューブ組立体の中に配置されモーター及び回転-線形変換機構に作動上結合されたピストンと、を備える、ことを含む。
【0020】
実施例16において、実施例15の内容は、任意に、チューブ組立体が、第1チューブ部分と第2チューブ部分とを備え、ピストンが第1チューブ部分内に配置される、ことを含む。
【0021】
実施例17において、実施例15又は16の内容は、任意に、第1チューブ部分と第2チューブ部分との間に配置された後部インパクトプレートと、第2チューブ部分に配置され後部インパクトプレートとアンビルのインパクト面との間でこれに接触するように移動可能なラムと、を含む。
【0022】
実施例18は、ハンドグリップ部分とインパクト機構ハウジング部分とを含むハウジングと;第1チューブ部分と第2チューブ部分とを備えるチューブ組立体と;第1チューブ部分と第2チューブ部分との間に配置された後部インパクトプレートと;前部インパクト面を備えるアンビルと;モーターと、チューブ組立体の第1チューブ部分内に配置されたピストンと、駆動のためにモーターをピストンに接続する回転-線形変換機構と、第2チューブ部分の中に配置されて後部インパクトプレートと前部インパクト面との間でこれに接触するように移動可能なラムと、を備えるインパクト機構と、を備える、整形外科用インパクトツールである。
【0023】
実施例19において、実施例18の内容は、任意に、チューブ組立体、アンビル及び後部インパクトプレートが、前方インパクトサイクルを起動するためにハウジング内で中立位置から軸方向に後方へシフト可能であり、チューブ組立体、アンビル及び後部インパクトプレートが、後方インパクトサイクルを起動するためにハウジング内で中立位置から軸方向に前方へシフト可能である、ことを含む。
【0024】
実施例20において、実施例18又は19の内容は、任意に、アンビルに接続されたチャックを含む。
【0025】
実施例21において、実施例1~20のいずれか1つ又はその任意の組合せの整形外科用インパクトツール、システム及び/又は方法は、任意に、言及される全ての要素又は選択肢が使用可能又は選択可能であるように構成できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図面(必ずしも縮尺通りではない)において、同様の数字は、異なる図面において同様のコンポーネントを示すことができる。異なる接尾部を持つ同様の数字は、同様のコンポーネントの異なる例を表すことができる。図面は、限定的ではなく例として概略的に、本文献において論じる様々な実施形態を図解する。
【0027】
図1図1は、本開示の少なくとも1つの実施例に従った整形外科用インパクトツールの側面図である。
図2図2は、本開示の少なくとも1つの実施例に従った整形外科用インパクトツールの断面図である。
図3A図3Aは、本開示の少なくとも1つの実施例に従った3位置トリガの平面図である。
図3B図3Bは、本開示の少なくとも1つの実施例に従った3位置トリガの平面図である。
図3C図3Cは、本開示の少なくとも1つの実施例に従った3位置トリガの平面図である。
図4図4は、本開示の少なくとも1つの実施例に従った整形外科用インパクトツールのインパクト機構の断面図である。
図5図5は、本開示の少なくとも1つの実施例に従った整形外科用インパクトツールのインパクト機構の断面図である。
図6図6は、本開示の少なくとも1つの実施例に従った整形外科用インパクトツールのインパクト機構の断面図である。
図7図7は、本開示の少なくとも1つの実施例に従った整形外科用インパクトツールのインパクト機構の断面図である。
図8図8は、本開示の少なくとも1つの実施例に従った整形外科用インパクトツールのインパクト機構の断面図である。
図9図9は、本開示の少なくとも1つの実施例に従った整形外科用インパクトツールのインパクト機構の断面図である。
図10図10は、本開示の少なくとも1つの実施例に従った整形外科用インパクトツールのインパクト機構の断面図である。
図11図11は、本開示の少なくとも1つの実施例に従った整形外科用インパクトツールのインパクト機構の断面図である。
図12図12は、本開示の少なくとも1つの実施例に従った整形外科用インパクトツールのインパクト機構の断面図である。
【0028】
対応する参照符号は、いくつかの図面を通じて対応する部品を示す。本明細書において示す例証は、本開示の好ましい実施形態を示すものであり、このような例証は、決して、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0029】
空圧ピストン駆動システムの代替品として、本明細書においては、電気駆動システムを開示する。具体的には、本明細書において開示する整形外科用インパクトツールは、ハウジングと、チューブ組立体と、後部インパクトプレートと、アンビルと、インパクト機構と、を含むことができる。ハウジングは、ハンドグリップ部分と、インパクト機構ハウジング部分とを含むことができる。チューブ組立体は、第1チューブ部分と第2チューブ部分とを含むことができる。後部インパクトプレートは、第1チューブ部分と第2チューブ部分との間に配置できる。アンビルは、前部インパクト面を含むことができる。インパクト機構は、モーターと、ピストンと、ラムと、駆動のためにモーターをピストンに接続する回転-線形変換機構と、を含むことができる。ピストンは、第1チューブ部分内に配置でき、ラムは、第2チューブ部分に配置でき、後部インパクトプレートと前部インパクト面との間でこれに接触するように移動可能である。
【0030】
チューブ組立体、アンビル及び後部インパクトプレートは、前方インパクトサイクルを起動するためにハウジング内で中立位置から軸方向に後方へシフト可能とすることができる。チューブ組立体、アンビル及び後部インパクトプレートは、後方インパクトサイクルを起動するためにハウジング内で中立位置から軸方向に前方へシフト可能とすることができる。
【0031】
往復運動の一環として、チューブ組立体は、チューブ組立体が中立位置のとき環境に対して開放されかつチューブ組立体が中立位置から後方へシフトしたとき環境に対して閉鎖されるチャンバポートを画定できる。運動中、インパクト力を生成するラムなどの要素を駆動するために使用される圧力を生成するために、空気をチューブ組立体へ引き入れることができる。
【0032】
整形外科用インパクトツールは、エネルギーレベルスイッチ及び3位置トリガスイッチによって制御できる。制御ユニットは、与えられるインパクト力の規模を変更するためにエネルギーレベルスイッチの位置に基づいてモーターを制御するために作動できる。3位置トリガスイッチは、オフ位置、単一作動位置及び連続作動位置を含むことができる。単一作動位置のとき、整形外科用インパクトツールは、単一インパクトを与えることができる。連続位置のとき、整形外科用インパクトツールは、連続インパクトを与えることができる。
【0033】
上記の論証は、本特許出願の内容の概要を提示することを意図する。これは、本発明の排他的又は網羅的説明を提示することを意図しない。下の説明は、本特許出願に関する更なる情報を提供するために含まれる。
【0034】
次に図面を見ると、図1は、本開示の少なくとも1つの実施例に従った整形外科用インパクトツール100を示す。整形外科用インパクトツール100は、ハンドグリップ部分104を画定できるハウジング102を含むことができる。ハンドグリップ部分104は、トリガ106と、バッテリパック110を支持できるバッテリ支持部分108と、インパクト機構ハウジング部分112と、を含むことができる。インパクト機構ハウジング部分112は、チャック114にインパクトを与えることができるインパクト機構228をその中に支持できる。
【0035】
図2は、整形外科用インパクトツール100の断面図であり、インパクト機構ハウジング部分112内に配置されたインパクト機構228の詳細を含む。図2に示すように、インパクト機構228は、駆動シャフト226を含むことができるモーター270を含むことができる。駆動シャフト226は、駆動歯車208に接続できる。駆動歯車208は、内歯を持つことができる従動歯車210と係合できる。従動歯車210は、斜板216又は他の回転-線形変換装置に接続できる。例えば、斜板216は、クランクアームとすることができる。斜板216又はその他の回転-線形変換装置は、チューブ組立体40の後部分232内に配置できるピストン236に接続できる。チューブ組立体230は、後部インパクトプレート238によって後部分232から分離できる前部分268を含むことができる。
【0036】
ラム260は、チューブ組立体230の前部分268の中に配置でき、アンビル256の前部インパクト面250にインパクトを与えるための前方位置と後部インパクトプレート238にインパクトを与えるための後方位置との間で移動可能とすることができる。チャック114は、アンビル256の前端に接続できる。チャック114は、プロテーゼを受け入れるために骨内にキャビティを生成するために利用できるブローチ又はその他のツール(図示せず)に係合するように作ることができる。ラム260がアンビル256のインパクト面250に接触したとき、インパクトエネルギーは近位インパクト面250を介して器具へ伝達できる。ラム260が後部インパクトプレート238に接触したとき、インパクトエネルギーは、チューブ組立体230及びチャック114を介して器具へ伝達できる。
【0037】
ハウジング102は、モーター270、トリガ106及び制御ユニット202を支持できる一体的に形成された内壁構造体204を含む中空キャビティ224を画定できる。フレーム222は、更に、キャビティ224内に受け入れられて、駆動シャフト226を支持するための第1支持部分206と、前方及び後方斜板支持ベアリング214及び220を支持するための第2及び第3支持部分212及び218と、を含むことができる。
【0038】
フレーム222は、更に、チューブ組立体230の後部分232を支持できる第1チューブ組立体支持部分234を含むことができる。フレーム222は、又、チューブ組立体230の前部分268を支持できる第2チューブ組立体支持部分246を含むことができる。チューブ組立体は、ハウジング102内を滑動でき、第1チューブ組立体支持部分234及び第2チューブ組立体支持部分246によって案内される。第2チューブ組立体支持部分246は、更に、内面に配置され複数のランド部分242、244、248及び252によって画定された複数の環状溝262、264及び266を含むことができる。
【0039】
第1バネ254は、フレーム222のチューブ組立体支持部分246の前端とチューブ組立体230の前部分268のノーズキャップ258との間に配置できる。第2バネ240は、フレーム222のチューブ組立体支持部分246の後端と後部インパクトプレート238の外側環状体902との間に配置できる。
【0040】
図4を見ると、チューブ組立体230の前部分268は、各々Oリング402A及び402Bをその中で支持する1対の陥没溝404(個別に溝404A及び404Bの符号を付ける)を含むことができる。図4に示すように、チューブ組立体230の前部分268は、本明細書において開示するように、中立状態のとき環境と流通するか又は前方及び後方インパクト作動時に環境から閉鎖できるチャンバポート408を画定するチャンバ406を含むことができる。
【0041】
図3A、3B及び3Cに示すように、トリガ106は、オフ位置(図3A)を持つことができ、2つの異なる深さまで押すことができる。図3Bに示すように第1の押下げ位置において、2つのバネピン304は、1対のデテント306に到達できる。第2の更なる押下げ位置において、バネピン304は、デテント306を越えて移動する。トリガ106を第1深さまで押すと、インパクト機構228の単一インパクトを与えることができる。トリガ106を更に第2深さまで押すと、トリガ106が解除されるまでインパクト機構228のインパクトを連続的に与えることができる。
【0042】
ツール100は、更に、インパクトエネルギースイッチ116を含むことができる。インパクトエネルギースイッチ116は、コントローラーユニット202に対するインプットを与えることができる回転スイッチとすることができる。インパクトエネルギースイッチ116の第1位置において、コントローラーユニット202は、インパクト機構228が低エネルギーインパクトを与えるようにできる。インパクトスイッチ116の第2位置において、コントローラーユニット202は、インパクト機構228が、本明細書において開示するように高エネルギーインパクトを与えるようにできる。
【0043】
チャック114、アンビル256、後部インパクトプレート238、ラム260及びチューブ組立体230は、チューブ組立体230の軸線に沿ってツール100の残り部分に対して並進できる「シフトコンポーネント」とすることができる。図4に関しては、整形外科用インパクトツール100の断面図は中立位置で示す。中立位置において、ラム260及びピストン236は、前方位置に在る。更に、チューブ組立体230は、チャンバポート406が環境に対して開放されて、ピストン236の移動がチューブ組立体230内に圧縮を生成しないように、第1及び第2バネ254、240によって位置付けられる、。
【0044】
前方インパクトサイクルを起動するために、整形外科用ツール100のチャック114によって保持された器具を骨に押圧でき、シフトコンポーネント114、230、238、260、256は、図5に示すようにバネ254が圧縮状態になるように後方に圧することができるので、チャンバポート406は密閉されて、圧力室302は閉鎖される。特に,Oリング402A及び402Bは、溝266の対向する側のランド244及び242に密着係合でき、環境からポート406を閉鎖する。圧力室302の閉鎖は、ピストン236の往復移動がラム260を往復させてアンビル256のインパクト面250に接触させるようにチューブ組立体230内に高圧及び低圧を形成できるようにする。
【0045】
まず、制御ユニット202は、モーター270に回転を開始するように命令するためのトリガ106の起動に応答できる。モーター270は、ギア208、210を回し、斜板216も回転させることができる。斜板216の回転は、図6に示すようにピストン236を後方へ引っ張らせることができる。これによって、圧力室302に低圧領域を生成でき、それによってラム260を後方へ引っ張ることができる。モーター270及び斜板216は、引き続き回転して、ピストン236を前方へ移動させることができる。これによって、図7に示すように圧力室302に高圧領域を生成できる。
【0046】
高圧領域は、図8に示すように、ラムがアンビル256の前部インパクト面250に接触するまで近位方向にラム260を押すことができる。ラム260の運動エネルギーは、アンビル256を介して整形外科用器具へ伝達できる。シフトコンポーネント114、230、238、260、256の後方シフトは、ラム260が前方インパクトサイクル中に後部インパクトプレート238に接触するのを防止できる。
【0047】
モーター270及び斜板216が回転する速度は、ラム260のインパクトエネルギー及びインパクトの振動数を決定できる。速度は、インパクトエネルギースイッチ116を回すとき制御ユニット202によって修正できる。
【0048】
後方インパクトサイクルを起動するために、機器は、図4に示すように、中立状態で始動でき、このとき、圧力室302はチャンバポート406を介して環境に対して開放される。インパクトを加える前に、外部引張力を整形外科用インパクトツール100に加えて、図9に示すように、バネ240を圧縮して、機器を伸長状態にすることができる。図9に示す伸長状態において、シフトコンポーネント114、230、238、260、256は、チャンバポート406を密閉して圧力室302を閉鎖して、圧力室302内に高圧及び低圧領域を形成できるように、前方へ引っ張ることができる。チャンバポート406は、Oリング402A及び402Bがランド248、244に係合して、環境から溝264を閉鎖するとき、密閉できる。
【0049】
後方インパクトサイクルを開始する際、制御ユニット202は、トリガ106の押下げに応答して、回転を開始するようにモーター270に命令できる(例えば、電圧などの信号をモーター270へ送ることによって)。モーター270は、歯車208、210を回して、斜板216も回転できる。斜板216の回転は、図10に示すように、ピストン236を後方へ引っ張ることができる。これによって、圧力室302の中に低圧領域を生成して、ラム260を後方へ引っ張ることができる。低圧領域は、図11に示すようにラムが後部インパクトプレート238と接触するまで後方へラム260を引っ張ることができる。ラム260の運動エネルギーは、後部インパクトプレート238、チューブ組立体230及びチャック114を介して整形外科用器具へ伝達できる。
【0050】
モーター270及び斜板216は、引き続き回転して、ピストン236を前方へ移動させることができる。これによって、図12に示すように、圧力室302の中に高圧領域を生成できる。高圧領域は、チューブ組立体230内でラム260を前方へ押すことができる。シフトコンポーネント114、230、238、260、256の前方シフトは、後方インパクトサイクル中、ラム260がアンビル256の前部インパクト面250に接触するのを防止できる。
【0051】
本開示の整形外科用インパクトルール100は、整形外科用インパクトツール100が中立位置にあるときインパクトを与えることを防止できる。整形外科用インパクトツール100は、整形外科用インパクトツール100が骨へ向かって前方へ押されているとき又は骨から離れて後方へ引っ張られるときのみ作動できて、前方と後方インパクトとの間で単純に移行できるようにする。整形外科用インパクトツール100は、又、複数のインパクトレベルの選択肢を与えることができる。ツールは、又、単一インパクトと連続インパクトモードとの間で切り替えるために3位置トリガスイッチを使用できる。3位置トリガスイッチは、持続システムより信頼できる制御を可能にできる。
【0052】
(注記)
上の詳細な説明は、詳細な説明の一部を成す添付図面の参照を含む。図面は、本発明を実施できる具体的実施形態を例として示す。これらの実施形態を、本明細書においては「実施例」とも呼ぶ。これらの実施例は、図示する又は説明する要素に加えて他の要素を含むことができる。しかし、当該発明者は、図示又は説明する要素のみを含む実施例も想定する。更に、当該発明者は、特定の実施例(又はその1つ又は複数の形態)に関してあるいは図示する又は本明細書において説明する他の実施例(又はその1つ又は複数の形態)に関して、図示又は説明する要素(又はその1つ又は複数の形態)の任意の組合せ又は置換を使用する実施例も想定する。
【0053】
本文献と参照により援用される文献との間に矛盾する使用がある場合、本文献の使用が支配する。
【0054】
本文献において、単数冠詞は、特許文献において一般的であるように、「少なくとも1つの」又は「1つ又は複数の」の他の事例又は使用とは別に、1つ又は複数を含むものとして使用する。本文献において、「又は」は、特に指示されない限り、非排他性を意味するようにすなわち「A又はB」が「BではなくA」、「AではなくB」及び「A及びB」を含むように使用される。本文献において、「含む(including)」及び「そこで(in which)」は、それぞれ「備える(comprising)」及び「そこにおいて(in which)」の平易な英語の同義語として使用する。又、以下の請求項において、「含む」及び「備える」は、制限がない、即ち、請求項においてこの用語の後に列記される要素に加えて他の要素を含むシステム、機器、品目、組成、公式又はプロセスも、その請求項の範囲内にあると見なされる。更に、以下の請求項において、「第1」、「第2」及び「第3」は、単なる符号として使用しており、その対象に数値的要件を課すことを意図しない。
【0055】
上記の説明は、制約的ではなく例示的であることを意図する。例えば、上述の実施例(又はその1つ又は複数の形態)は、相互に組み合わせて使用できる。他の実施形態は、上記の説明を読めば当業者などによって使用できる。「要約」は、読み手が技術的開示の性質を速やかに確認できるようにするために連邦規則集37巻§1.72(b)に準拠して提出する。要約は、請求の範囲又は意味を解釈又は限定するために使用されないと言う了解のもとに提供する。又、上記の「詳細な説明(発明を実施するための形態)」において、様々な特徴は、開示を簡潔化するためにグループ化する場合がある。これは、請求せず開示する特徴が請求にとって必須であることを意図するものとして、解釈されるべきではない。むしろ、発明の内容は、特定の開示される実施形態の特徴の全てに満たないものであり得る。したがって、以下の請求項は、実施例又は実施形態として「詳細な説明」に援用され、各請求項は、別個の実施形態として独立し、このような実施形態は、様々な組合せ又は置換で相互に組み合わせることができるものと想定される。本発明の範囲は、請求が権利を有する同等物の全範囲と一緒に請求項を参照して決定すべきである。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】