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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-05
(54)【発明の名称】カテーテル用固定デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/01 20060101AFI20240129BHJP
   A61M 25/04 20060101ALI20240129BHJP
   A61M 25/02 20060101ALI20240129BHJP
【FI】
A61M25/01
A61M25/04
A61M25/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546160
(86)(22)【出願日】2022-01-28
(85)【翻訳文提出日】2023-09-07
(86)【国際出願番号】 US2022014437
(87)【国際公開番号】W WO2022165268
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】63/143,377
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514028019
【氏名又は名称】アルキオーネ セラピューティクス、インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ALCYONE THERAPEUTICS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【弁理士】
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(74)【代理人】
【識別番号】100152308
【弁理士】
【氏名又は名称】中 正道
(74)【代理人】
【識別番号】100201558
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 恵二郎
(72)【発明者】
【氏名】イースト、アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】レイモンド、バート
(72)【発明者】
【氏名】ウッド、アンドレ カーライン
(72)【発明者】
【氏名】シング、ディープ アルジュン
(72)【発明者】
【氏名】フロイント、ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】マクガイアー、ジョン エル.
(72)【発明者】
【氏名】スブラマニアン、クリシュナ
(72)【発明者】
【氏名】ラピンスキ、マシュー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ホームズ、メーガン
(72)【発明者】
【氏名】ウォッシュバーン、トーマス ティー.
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA33
4C267BB01
4C267BB11
4C267BB12
4C267BB22
4C267BB26
4C267CC04
(57)【要約】
カテーテル及び組織に固設するために使用することができる固定デバイスが本明細書に開示されている。固定デバイスは、カテーテルを受容するボアをその中に有する本体を含む。固定デバイスはまた、デバイスを組織に固設するための縫合糸開口部又は溝を含むことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテル用固定デバイスであって、
カテーテルを受容するためのボアを画定する本体と、
第1のボア部分を有する前記本体の第1の本体部分と、
第2のボア部分を有する前記本体の第2の本体部分と、を備え、前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分は、前記カテーテルが少なくとも部分的に前記ボアに挿入されることを可能にする開放構成と、前記第1の部分及び前記第2の部分が一緒に固設され、それによってある長さの前記カテーテルを前記ボア内に収容する閉鎖構成とから互いに対して移動可能である、カテーテル用固定デバイス。
【請求項2】
前記本体は、前記本体を組織に固設するために前記本体を通って延在する1つ以上の縫合糸開口部を更に画定する、請求項1に記載の固定デバイス。
【請求項3】
前記本体は、前記ボアから外向きに延在する1つ以上の翼を備える、請求項1又は2に記載の固定デバイス。
【請求項4】
前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分を前記閉鎖構成に保つように構成されたスナップフィットコネクタを更に備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項5】
前記スナップフィットコネクタは、前記カテーテルが前記ボア内で移動可能であることを可能にする第1のステージと、前記ボア内に前記ある長さの前記カテーテルを保持する第2のステージと、を伴う、デュアルステージスナップフィットコネクタを備える、請求項4に記載の固定デバイス。
【請求項6】
前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分は、前記閉鎖構成において一緒にプレスフィットするように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項7】
前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分は、ヒンジによって一緒に枢動可能に結合される、請求項1~6のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項8】
前記第1のボア部分は、前記第1の本体部分に画定された陥凹を備え、前記第2のボア部分は、前記閉鎖構成において、前記陥凹に挿入されて、前記ボアを形成するように構成された前記第2の本体部分の突起を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項9】
前記第1の本体部分は、前記第1のボア部分に隣接して前記第2の本体部分に向かって延在する歯を含み、前記第2の本体部分は、前記第2のボア部分に隣接して前記第1の本体部分に向かって延在する歯を含み、前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分の前記歯は、前記開放構成において少なくとも部分的に重複する、請求項1~8のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項10】
前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分の前記歯は、互いから離れる前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分の枢動を制限するストップを含む、請求項9に記載の固定デバイス。
【請求項11】
前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分は、別個の構成要素を備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項12】
前記第2のボア部分は、前記第2の本体部分の変形可能な突起を備え、前記第1のボア部分は、前記第1の本体部分に画定された陥凹と、空洞内に受容された反転くさび構成を有する膜と、を備え、前記変形可能な突起は、前記閉鎖構成において、前記陥凹に挿入されて、前記ボアを形成するように構成される、請求項11に記載の固定デバイス。
【請求項13】
前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分は各々、前記第1のボア部分及び第2のボア部分へのアクセスを提供する第1の外向きに配向された開口部及び第2の外向きに配向された開口部を含み、前記第1の外向きに配向された開口部及び第2の外向きに配向された開口部は、前記開放構成において、前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分と整列され、前記閉鎖構成において、前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分と互いに半径方向にオフセットされる、請求項1~3のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項14】
前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分は各々、管状部分及びプレート部分を備え、前記管状部分は、第1の外向きに配向された開口部及び第2の外向きに配向された開口部を画定し、ヒンジ構成において、一緒に回転可能に結合されて、前記閉鎖構成において、前記プレート部分を一緒に枢動させる、請求項13に記載の固定デバイス。
【請求項15】
前記第1の本体部分は、前記第1のボア部分がそれを通って長手方向に延在する管状突起と、前記管状突起の周りに延在する環状溝と、を含み、前記第2の本体部分は、内向きに延在するリップを有する環状部材を備え、前記第2の本体部分は、前記リップが前記環状溝内に配設された状態で前記管状突起の周りに嵌合するように構成される、請求項1又は2に記載の固定デバイス。
【請求項16】
前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分は、前記第1のボア部分及び第2のボア部分を提供する湾曲した遠位端部を有する、細長い部材を備え、前記細長い部材は、一緒に枢動可能に結合され、前記湾曲した遠位端部が、前記カテーテルをそれらの間に捕捉するように互いに重複している状態で、前記閉鎖構成に付勢される、請求項1又は2に記載の固定デバイス。
【請求項17】
ボアは、カテーテルをクランプするために、ボア内に半径方向に延在する、1つ以上のリブを含む、先行請求項のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項18】
カテーテル用固定デバイスであって、
ボアと、前記ボアに沿って長手方向に延在し、そこへのアクセスを提供する開口部と、を画定する、本体と、
前記本体に固設し、前記開口部にわたって延在して、ある長さの前記カテーテルを前記ボア内に収容するように構成されている、固設部材と、を備える、カテーテル用固定デバイス。
【請求項19】
前記本体は、その中心からオフセットされた前記ボアにわたって整列された部分を有する空洞を含み、前記固設部材は、その側面から外向きに延在する返し部を有する締結具を備え、前記締結具は、前記返し部が前記カテーテルから離れて面する状態で、前記カテーテルが前記ボアの内側に配置された後に、前記空洞に挿入されて、それによって、前記カテーテルを前記ボア内に収容するように構成されている、請求項18に記載の固定デバイス。
【請求項20】
前記本体は、前記ボアの反対側でそれを通って延在する縫合開口部のアレイを有するベースを含み、前記固設部材は、前記開口部のアレイを通された1本以上の縫合糸を備え、前記1本以上の縫合糸は、前記開口部の上に延在する1つ以上の部分を有する、請求項18に記載の固定デバイス。
【請求項21】
前記1本以上の縫合糸は、X形状構成に配設される、請求項20に記載の固定デバイス。
【請求項22】
前記本体は、中央プラグを画定し、前記ボアは、前記中央プラグの周りに延在する円形経路を含み、そのため、前記カテーテルは、前記ボアに挿入されたときに、前記中央プラグの周りに被包される、請求項20に記載の固定デバイス。
【請求項23】
前記本体が、少なくとも部分的に変形可能であり、そのため、前記開口部の少なくとも一部分を画定する前記本体の縁部は、前記カテーテルが前記ボア内に挿入されることを可能にするように、互いから離れて弾性的に屈曲することができる、請求項18~22のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項24】
前記本体は、前記ボアにアクセスするための前記開口部を提供する長手方向スリットを伴う管状構成を有し、前記固設部材は、前記本体の周りに被包され、前記開口部の上に延在して、前記ボア内に前記カテーテルを収容する、1本以上の縫合糸を備える、請求項18に記載の固定デバイス。
【請求項25】
前記本体は、螺旋構成において、その外側に沿って延在して、その中に前記1本以上の縫合糸を受容する溝を含む、請求項24に記載の固定デバイス。
【請求項26】
前記ボアの周りに延在して、前記カテーテルと係合する、前記本体内に配設された材料を更に備える、請求項24又は25に記載の固定デバイス。
【請求項27】
カテーテル用固定デバイスであって、
本体であって、前記本体の上に後方に延在する湾曲した構成を有する遠位端を有し、前記湾曲した構成が、その中にカテーテルを受容するためのボアを画定する、本体と、
前記ボアへの長手方向開口部を画定するために前記本体から離間された前記遠位端の縁部と、を備え、
前記長手方向開口部は、前記カテーテルの外径よりも小さい幅を有し、これにより、前記カテーテルは、前記カテーテルを前記ボア内に配設するために、前記長手方向開口部を通って嵌合するように弾力的に変形されなければならない、カテーテル用固定デバイス。
【請求項28】
前記ボアの内径は、前記カテーテルの外径よりも小さく、これにより、前記遠位端が前記カテーテルに圧縮力を加える、請求項27に記載の固定デバイス。
【請求項29】
前記本体は、前記遠位端の内面に沿って延在する相対的に硬質の材料を含む、請求項27又は28に記載の固定デバイス。
【請求項30】
前記本体は、前記遠位端内に埋め込まれた相対的に硬質の材料を含む、請求項27又は28に記載の固定デバイス。
【請求項31】
前記本体は、前記本体を通って延在する1つ以上の縫合糸開口部を更に備える、請求項27~30のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項32】
カテーテル用固定デバイスであって、
カテーテルを受容するためのボアを画定する管状構成を有する本体であって、近位端及び遠位端を有する、本体と、
前記本体の端縁から前記本体の側面まで少なくとも部分的に前記本体の前記近位端に沿って延在する装着部分と、前記本体の前記遠位端の周りに延在する螺旋部分と、を含む、前記ボアへの開口部と、を備え、
前記開口部は、前記装着部分を介してカテーテルが前記ボアに部分的に挿入されることを可能にするように構成され、前記遠位端は、前記カテーテルの周りを回転されて前記螺旋部分を介して前記カテーテルを装着し、ある長さの前記カテーテルを完全に前記ボア内に配設するように構成される、カテーテル用固定デバイス。
【請求項33】
前記本体の前記遠位端は、前記本体の前記近位端に対して低減された内径を有し、前記低減された内径は、前記カテーテルの外径よりも小さく、これにより、前記カテーテルが前記ボアに装着されるとき、前記本体の前記遠位端が前記カテーテルに圧縮力を加える、請求項32に記載の固定デバイス。
【請求項34】
前記本体が、近位部分、遠位部分、又はそれらの組み合わせから外向きに延在する1つ以上のタブを更に備え、前記1つ以上のタブが、前記1つ以上のタブを通って延在する縫合糸開口部を画定する、請求項32又は33に記載の固定デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年1月29日に出願された米国仮特許出願第63/143,377号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、カテーテルに関し、より具体的には、カテーテル用固定デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
患者の組織内のカテーテルの移植開口部の周りを直接縫合糸で縫合すると、カテーテル及び縫合糸に使用される材料によっては、縫合糸の破断、カテーテル内腔の圧潰、又はカテーテルの破裂のリスクを伴う可能性がある。また、これらの不具合は、望ましくないカテーテルの移動につながる可能性がある。髄腔内カテーテルのような、長期の移植及び寿命を有する用途の場合、これらのリスクは更に増幅される場合がある。
【発明の概要】
【0004】
第1の態様によれば、カテーテル用固定デバイスが開示され、カテーテルを受容するためのボアを画定する本体と、第1のボア部分を有する本体の第1の本体部分と、第2のボア部分を有する本体の第2の本体部分と、を含み、第1の本体部分及び第2の本体部分は、カテーテルが少なくとも部分的にボアに挿入されることを可能にする開放構成と、第1の部分及び第2の部分が一緒に固設され、それによってある長さのカテーテルをボア内に収容する閉鎖構成と、から互いに対して移動可能である。更なる態様において、本体は、本体を組織に固設するために、それを通って延在する1つ以上の縫合糸開口部を更に画定することができる。
【0005】
いくつかの形態によれば、固定デバイスは、以下のうちの1つ以上を含むことができる:本体は、ボアから外向きに延在する1つ以上の翼を含むことができる;固定デバイスは、第1の本体部分及び第2の本体部分を閉鎖構成で保持するように構成され、更なる形態では、デュアルステージスナップフィットコネクタであり得るスナップフィットコネクタを含むことができる;第1の本体部分及び第2の本体部分は、閉鎖構成では、一緒にプレスフィットするように構成することができる;第1の本体部分及び第2の本体部分は、ヒンジによって一緒に枢動可能に結合することができる;第1のボア部分は、第1の本体部分に画定された陥凹を含むことができ、第2のボア部分は、ボアを形成するために閉鎖構成で陥凹に挿入されるように構成された第2の本体部分の突起を含むことができる;第1の本体部分は、第1のボア部分に隣接して第2の本体部分に向かって延在する歯を含むことができ、第2の本体部分は、第2のボア部分に隣接して第1の本体部分に向かって延在する歯を含むことができ、第1の本体部分及び第2の本体部分の歯は、開放構成で少なくとも部分的に重複し、更なる形態では、歯は、第1の本体部分及び第2の本体部分の互いから離れる方向への枢動を制限するためのストップを含むことができる;第1の本体部分及び第2の本体部分は、別個の構成要素とすることができ、更なる形態では、第2の本体部分の変形可能な突起を含む第2のボア部分と、第1の本体部分に画定された陥凹を含む第1のボア部分と、空洞内に受容された反転くさび構成を有する膜と、を含むことができ、変形可能な突起は、閉鎖構成で陥凹に挿入されてボアを形成するように構成される;又はボアは、カテーテル上をクランプするために半径方向に延在する1つ以上のリブを含むことができる。
【0006】
いくつかの形態によれば、第1の本体部分及び第2の本体部分はそれぞれ、第1のボア部分及び第2のボア部分へのアクセスを提供する第1の外向きに配向された開口部及び第2の外向きに配向された開口部を含むことができ、第1の外向きに配向された開口部及び第2の外向きに配向された開口部は、開放構成の第1の本体部分及び第2の本体部分と整列し、閉鎖構成の第1の本体部分及び第2の本体部分と互いに半径方向にオフセットすることができる。更なる形態では、第1の本体部分及び第2の本体部分はそれぞれ、管状部分及びプレート部分を含むことができ、管状部分は、第1の外向きに配向された開口部及び第2の外向きに配向された開口部を画定し、ヒンジ構成で一緒に回転可能に結合され、プレート部分を閉鎖構成で一緒に枢動させる。
【0007】
いくつかの形態によれば、第1の本体部分は、第1のボア部分がそれを通って長手方向に延在する管状突起と、管状突起の周りに延在する環状溝と、を含むことができ、第2の本体部分は、内側に延在するリップを有する環状部材を含むことができ、第2の本体部分は、リップが環状溝内に配設された状態で管状突起の周りに嵌合するように構成される。更なる形態では、環状部材は、テーパー構成を有することができる。
【0008】
いくつかの形態によれば、第1の本体部分及び第2の本体部分は、第1のボア部分及び第2のボア部分を提供する湾曲した遠位端を有する細長い部材とすることができ、細長い部材は、一緒に枢動可能に結合され、湾曲した遠位端が互いに重なり合って閉鎖構成に付勢されて、それらの間にカテーテルを捕捉する。
【0009】
第2の態様によれば、ボアと、ボアに沿って長手方向に延在し、そこへのアクセスを提供する開口部とを画定する本体と、ある長さのカテーテルをボア内に収容するために本体に固設し、開口部にわたって延在するように構成された固設部材と、を含む、カテーテル用固定デバイスが記載されている。
【0010】
いくつかの形態によれば、本体は、その中心からオフセットされたボアを横断して整列された部分を有する空洞を含むことができ、固設部材は、その側面から外向きに延在する返し部を有する締結具とすることができ、締結具は、返し部がカテーテルから離れる方向を向いた状態で、カテーテルがボア内に載置された後に空洞に挿入されるように構成され、それによって、カテーテルをボア内に収容することができる。
【0011】
いくつかの形態によれば、本体は、ボアの反対側でそれを通って延在する縫合糸開口部のアレイを有するベースを含むことができ、また、固設部材は、開口部のアレイを通された1本以上の縫合糸を備え、1本以上の縫合糸は、開口部の上に延在する1つ以上の部分を有する。更なる形態では、1本以上の縫合糸は、X形状構成に配設することができ、本体は、カテーテルがボアに挿入されたときに中央プラグの周りに被包されるように、中央プラグの周りに延在する円形経路を含むボアを有する中央プラグを画定することができ、及び/又は本体は、開口部の少なくとも一部を画定する本体の縁部が互いから離れて弾性的に屈曲して、カテーテルがボアに挿入されることを可能にするように、少なくとも部分的に変形可能とすることができる。
【0012】
いくつかの形態によれば、本体は、ボアにアクセスするための開口部を提供する長手方向スリットを有する管状構成を有することができ、固設部材は、本体の周りに被包され、開口部の上に延在してボア内にカテーテルを収容する1本以上の縫合糸とすることができる。更なる形態では、本体は、その中に1本以上の縫合糸を受容するために螺旋構成でその外側に沿って延在する溝を含むことができ、及び/又は固定デバイスは、カテーテルと係合するためにボアの周りに延在する本体内に配設された材料を含むことができる。
【0013】
第3の態様によれば、カテーテル用固定デバイスは、本体上に背面に延在する湾曲した構成を有する遠位端を有する本体を含み、湾曲した構成は、その中にカテーテルを受容するためのボアを画定し、遠位端の端部は、ボアへの長手方向の開口部を画定するために本体から離間される。長手方向開口部は、カテーテルの外径よりも小さい幅を有し、これにより、カテーテルをボア内に配設するために長手方向開口部を通って適合するようにカテーテルが弾力的に変形されなければならない。
【0014】
いくつかの形態によれば、固定デバイスは、以下のうちの1つ以上を含むことができる:ボアの内径は、遠位端がカテーテルに圧縮力を加えるように、カテーテルの外径よりも小さいことができる;本体は、遠位端の内面に沿って延在する相対的に硬質の材料を含むことができる;本体は、遠位端内に埋め込まれた相対的に硬質の材料を含むことができる;又は本体は、それを通って延在する1つ以上の縫合糸開口部を含むことができる。
【0015】
第4の態様によれば、カテーテル用固定デバイスは、カテーテルを受容するためのボアを画定する管状構成を有する本体を含み、本体は、近位端及び遠位端を有し、ボアへの開口部は、本体の端縁から本体の側面まで本体の近位端に少なくとも部分的に沿って延在する装着部分と、本体の遠位端の周りに延在する螺旋部分と、を含む。開口部は、カテーテルが装着部分を通ってボアに部分的に挿入されることを可能にするように構成され、遠位端は、カテーテルの周りを回転して、螺旋部分を通ってカテーテルを装着し、ある長さのカテーテルをボア内に完全に配設するように構成される。
【0016】
いくつかの形態によれば、本体の遠位端は、本体の近位端に対して低減された内径を有することができ、低減された内径は、カテーテルの外径よりも小さくすることができ、これにより、カテーテルがボアに装着されるとき、本体の遠位端はカテーテルに圧縮力を加え、及び/又は本体は、近位部分、遠位部分、又はそれらの組み合わせから外向きに延在する1つ以上のタブを含むことができ、1つ以上のタブは、それを通って延在する縫合糸開口部を画定する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】開放構成の第1の本体部分及び第2の本体部分を示す、第1の例示的なカテーテル用固定デバイスの斜視図である。
図2】第1の本体部分及び第2の本体部分が開放構成の状態で、そこに挿入されたカテーテルを示す、図1の固定デバイスの斜視図である。
図3図1の固定デバイスの斜視図であり、第1の本体部分及び第2の本体部分が閉鎖構成であるところを示す。
図4図1の固定デバイスの上面図である。
図5図1の固定デバイスの正面立面図である。
図6図1の固定デバイスの側面立面図である。
図7図1の固定デバイスの斜視図であり、固定デバイスを鉗子でカテーテルに固設するプロセスを示す。
図8図1の固定デバイスの斜視図であり、鉗子によって開放構成に移動された第1の本体部分及び第2の本体部分を示す。
図9】第2の例示的なカテーテル用固定デバイスの正面立面図であり、開放構成にある第1の本体部分及び第2の本体部分を示す。
図10図9の固定デバイスの上面図である。
図11図9の固定デバイスの正面図であり、第1の本体部分及び第2の本体部分がデュアルステージコネクタの第1の段階にあるところを示す。
図12図9の固定デバイスの正面立面図であり、第1の本体部分及び第2の本体部分がデュアルステージコネクタの第2の段階にあるところを示す。
図13】第3の例示的なカテーテル用固定デバイスの分解図であり、開放構成の第1の本体部分及び第2の本体部分を示す。
図14図13の固定デバイスの第1の本体部分の上面図である。
図15図13の固定デバイスの第2の本体部分の上面図である。
図16】第4の例示的なカテーテル用固定デバイスの正面立面図であり、カテーテルが固定デバイスのベースによって画定される陥凹に装着されていることを示す。
図17】第5の例示的なカテーテル用固定デバイスの正面立面図であり、固定デバイスのカバーが開放構成の状態で、固定デバイスのベースによって画定される陥凹に装着されたカテーテルを示す。
図18】開放構成の第1の本体部分及び第2の本体部分を示す第6の例示的なカテーテル用固定デバイスの正面立面図である。
図19図18の固定デバイスの正面立面図であり、閉鎖構成にある第1の本体部分及び第2の本体部分を示す。
図20図18の固定デバイスの上面図であり、開放構成における第1の本体部分及び第2の本体部分を示す。
図21】第7の例示的なカテーテル用固定デバイスの断面図であり、開放構成の第1の本体部分及び第2の本体部分を示す。
図22図21の固定デバイスの正面立面図である。
図23】第8の例示的なカテーテル用固定デバイスの正面立面図であり、閉鎖構成にある第1の本体部分及び第2の本体部分を示す。
図24図23の固定デバイスの正面立面図であり、開放構成の第1の本体部分及び第2の本体部分を示す。
図25図23の固定デバイスの正面立面図であり、カテーテルが保持された閉鎖構成の第1の本体部分及び第2の本体部分を示す。
図26】第9の例示的なカテーテル用固定デバイスの正面立面図であり、その中に画定されたボアに挿入されたカテーテルと、固設されていない構成にある固設部材と、を有する、本体を示す。
図27図26の固定デバイスの正面立面図であり、固設構成にある固設部材を示す。
図28図26の固定デバイスのための別の例示的な固設部材の正面立面図である。
図29】第10の例示的なカテーテル用固定デバイスの上面図であり、その中に画定されたボアに挿入されたカテーテルと、固設構成にある固設部材と、を有する、本体を示す。
図30】固設部材のない図29の固定デバイスの上面図である。
図31】固設部材のない図29の固定デバイスの正面立面図である。
図32】第11の例示的なカテーテル用固定デバイスの上面図であり、その中に画定されたボアに挿入されたカテーテルと、固設構成にある固設部材と、を有する、本体を示す。
図33】固設部材のない図32の固定デバイスの上面図である。
図34】固設部材のない図32の固定デバイスの正面立面図である。
図35】第12の例示的なカテーテル用固定デバイスの断面斜視図である。
図36】第13の例示的なカテーテル用固定デバイスの正面立面図である。
図37図36の固定デバイスの斜視図であり、カテーテルの装着プロセスを示す。
図38図36の固定デバイスの断面図であり、第1の例示的な構成を示す。
図39図36の固定デバイスの断面図であり、第2の例示的な構成を示す。
図40】第14の例示的なカテーテル用固定デバイスの上面図である。
図41図40の固定デバイスの正面立面図である。
図42図40の固定デバイスの上面図であり、部分的に装着された状態にあるカテーテルを示す。
図43図40の固定デバイスの上面図であり、完全に装着された状態にあるカテーテルを示す。
図44】第15の例示的なカテーテル用固定デバイスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
カテーテルに固設し、任意選択的に、縫合糸を使用してカテーテルを所定の位置に固設するために使用することができる、固定タブ、縫合糸翼、又は固着翼を含むことができる固定デバイスが本明細書において開示される。固定デバイスは、移植部位からのカテーテルの移動又は脱落を防止するのを助けることができる。髄腔内に適用する場合、本明細書に開示される固定デバイスは、カテーテルが髄腔内空間に移植された後、カテーテルを患者の筋膜に固設又は固着するために、相対的に長期間、移植可能であり得る。
【0019】
本明細書に開示される固定デバイスは、有利に、以下の態様のうちの1つ以上を提供することができる:最小保持力2N及び最大保持力18Nを提供することができる;高さ幅比が小さい最小プロファイルを有することができる;組織侵食を最小限に抑え、手技の問題を容易にするようにサイズ設定及び構成される;カテーテルを損傷することなくカテーテルを係合及び保持するように構成される;カテーテルに固設された後にカテーテルを通る流量を10%超の低減を引き起こさないように構成される;固定デバイスの1つ以上の部分は、放射線不透過性とすることができ、及び/若しくは長期移植に好適な生体適合性材料から作製されることができる;カテーテルに保持力を提供する構成要素及び/若しくは固定デバイスの他の設計特徴は、デバイスの寿命に好適であり得る;又は直感的であり、かつ使用及び適用が容易であり得る。
【0020】
第1の例示的なカテーテル10用固定デバイス100を、図1図12に示す。固定デバイス100は、カテーテル10を受容するためのボア104を画定する本体102を含む。この形態では、本体102は、カテーテル10が少なくとも部分的にボア104内に載置され得る開放構成及びある長さのカテーテル10がボア104内に収容され、かつ保持される閉鎖構成から互いに対して移動可能である、第1の本体部分106及び第2の本体部分108を含む。所望される場合、ボア104は、カテーテル10が本体102の長手方向軸から角度を付けた方向に屈曲又は進行することを可能にする半径のある端部105を含むことができる。
【0021】
示されるように、第1の本体部分106は、第1のボア部分110を含み、第2の本体部分108は、第2のボア部分112を含み、第1のボア部分110及び第2のボア部分112は、ボア104を形成するために協働する。図示される形態では、第1のボア部分及び第2のボア部分110、112は、本体102の長手方向の長さ全体に沿って延在する半円筒空洞である。
【0022】
示されるように、本体102は、ボア104が延在する中心部分114と、中心部分114から外向きに延在する第1の翼116及び第2の翼118と、を含むことができる。図1図8に示される形態では、本体102は、その長手方向の長さを横切る平面内にダイヤモンド形状の断面プロファイルを有し、ボア104は、隆起した構成を有する中心部分114にほぼ中央に配置され、第1の翼116及び第2の翼118は、隆起した中心部分114から外向きに延在するにつれ先細になる。所望される場合、本体102は、示されるように、各翼116、118を通って延在するものなど、1つ以上の縫合糸開口部120を更に画定して、固定デバイス100を組織に固設することができる。ボア104の両側に縫合糸開口部120を有することにより、縫合糸は、患者の組織に沿った所望の位置にカテーテル10を確実に保持する。
【0023】
図示される形態では、第1の本体部分106は、第1の翼116、第1のボア部分110、及び第2の翼118の下半分122を含むことができ、一方、第2の本体部分108は、第2の翼118の上半分123及び第2のボア部分112を含むことができる。示されるように、第1の本体部分106及び第2の本体部分108は、第1のボア部分110及び第2のボア部分112が互いに向かって、また、互いから離れて移動することができるように、第2の翼118の外縁124に沿って枢動可能に一緒に接続される。したがって、この形態の固定デバイス100は、有利に、手又はツールによって載置され得るボア104へのカテーテル10の側面装着を提供する。
【0024】
図1図8に示される1つの形態では、第1の本体部分106及び第2の本体部分108は、一体型構成要素とすることができ、外縁124は、本体部分106、108を接続するリビングヒンジとすることができる。図9図12に示される第2の形態では、第1の本体部分106及び第2の本体部分108は、ヒンジ機構140によって結合することができる。例えば、本体部分106、108は、図示される形態では第1の本体部分106によって形成される1つ以上のロッド142の周りで互いに対して枢動可能とすることができる。次いで、第2の本体部分108は、ロッド142に枢動可能に取り付けるように構成された1つ以上のフック又はループコネクタ144を含むことができる。示されるように、ロッド142及びフックコネクタ144は、略等しい、例えば、0mm~3mmの範囲内の長手方向の長さを有することができ、本体部分106、108の構成要素は、以下でより詳細に説明されるように、整列されてカテーテル10へ確実に接続される。当然ながら、本体部分のヒンジ構成要素内に延在する別個のロッド構成要素を含む、他の好適なヒンジ又は構成を代替的に利用することができる。
【0025】
示されるように、本体部分106、108は、コネクタ126と一緒に固設される。1つのアプローチによって、コネクタ126は、第1の本体部分106及び第2の本体部分108の連結爪128、130によって提供されるスナップフィットコネクタとすることができる。爪128、130は、本体部分106、108をヒンジ124の周りで互いに向かって枢動させることによって係合可能であり、これにより、本体部分106、108の一部が変形し、爪128、130が互いを通過することを可能にするまで、第1の本体部分106及び第2の本体部分108の角度のある表面132、134を係合させ、互いに沿ってスライドさせる。その後、爪128、130は、連結して、本体部分106、108が互いから離れて枢動するのを防止することができる。この構成では、固定デバイス100は、単一の動作で閉鎖構成にスナップする一体型構成要素とすることができる。この構成は、滑らかで非外傷性の本体102によって容易な載置を提供しながら、カテーテル10に高い保持力を提供するために利用することができる。コネクタ126は、図1図8に示されるように本体部分106、108の長さの一部又はすべてを延在する一体型構成要素とすることができ、又は、図9図12に示されるように本体部分106、108の長手方向の長さに沿って互いに離間された別個のコネクタ部分126aを含むことができる。更に、固定デバイス100は、ポリエーテルエーテルケトン(「PEEK」)などの単一の材料から作製することができる。
【0026】
カテーテル10の載置及び保持を助けるために、第1の本体部分106及び/又は第2の本体部分108は、ボア104に隣接する他の本体部分106、108に向かって延在する1つ以上の歯136を含むことができる。例えば、歯136は、第1のボア部分110及び/若しくは第2のボア部分112の縁部から外向きに延在することができ、又はそれに密接に隣接する(例えば、1mm~5mmの間)ことができる。図に示されるように、歯136は、線形縁部を有することができ、又は、湾曲した構成を有することができる。例えば、歯136は、本体部分106、108が互いに対して枢動するときに沿って進行する曲率に相補的な曲率を有することができる。
【0027】
この構成は、本体部分106、108が開放構成にある状態でカテーテル10がボア104に挿入されているときに、カテーテル10の、ボア104の開放側とは反対側に対して支持を提供する。更に、本体部分106、108の、歯136とは反対側には、歯136と整列した陥凹又は開口部138を含むことができ、陥凹138は、本体部分106、108が閉鎖構成に枢動されるときに歯136を受容する。
【0028】
所望される場合、第1の本体部分106及び第2の本体部分108はそれぞれ、互いに隣接する進行経路を有する歯136を含むことができ、これにより、歯の側面が互いに隣接するか、又は互いに密接に離間される。この構成は、本体部分106、108が更に互いから離れて枢動することを可能にし、一方で、カテーテル10をボア104に挿入するために、断続のない支持を提供する。一形態では、本体部分106、108は、2つの支持位置を提供するために、ボア104の端部に隣接して2対の歯136を含むことができる。歯136の対は、第2の本体部分108の歯136が第1の本体部分106の歯136の内側に配設されるカバ歯形式で設けることができる。当然ながら、反対の形式又は繰り返しパターンが、代替的に利用され得る。いくつかの形態では、歯136及び陥凹138は、例えば、プレスフィット、スナップフィット等によって、追加のクランプ強度を提供するように構成することができる。
【0029】
一例では、図9図12に示すように、本体部分106、108の隣接する歯136は、本体部分106、108が互いから更に離れて枢動するのを制限するストップ150を含むことができる。ストップ150は、歯136から互いの進行経路内へ外向きに延在するタブ152を含むことができる。この構成では、タブ152は、カテーテル10をボア104に挿入することを可能にするが、歯136が重複しない位置に本体部分106、108が枢動するのを防ぐ開放構成で互いに係合する。図示される例では、第1の本体部分106の内歯136は、外向きに延在するリップ152を含み、第2の本体部分108の外歯136は、内向きに延在するリップ152を含む。当然ながら、他の構成が可能である。
【0030】
カテーテル10に更なるクランプ力を提供するために、ボア部分110、112の一方又は両方は、カテーテル10と係合するためにボア104内に延在するリブ154を含むことができる。図示される形態では、デバイス100は、ボア104の周りに半径方向に延在し、互いから長手方向に離間された複数のリブ154を含む。しかしながら、螺旋などの他の構成が代替的に利用され得ることを理解されたい。
【0031】
この構成では、固定デバイス100は、第1の本体部分106及び第2の本体部分108が開放構成にあるときに、側面装着機能を備えたカテーテル10上に載置することができる。次いで、使用者は、鉗子12などで本体102をわずかに押さえつけて、爪128、130を連結しなくても、ボア104内にカテーテル10を包含することができる。これにより、使用者は、カテーテル10に沿ってデバイス100を所望の位置に軸方向にスライドさせることができる。次いで、使用者は、爪128、130が一緒にスナップフィットするまで、増加されたクランプ圧力をかけることができ、これにより、カテーテル10と係合し、固定デバイス100をカテーテル10に沿って所定の位置に固設する。取り外したい場合、鉗子12を縫合糸開口部120に挿入して、爪128、130のラッチ強度を克服して本体102を割り開くことができる。これらの構成は、有利に、ボア104内のカテーテル10の圧縮のため、少なくとも3つまでの制御を提供する。(1)ボア104内のリブ154の直径/高さ、(2)ボア104内のリブ154の数、及び(3)閉位置に連結する爪128、130に対応するボア104の直径。
【0032】
第2の例示的なカテーテル10用固定デバイス200を、図13図16に示す。固定デバイス200は、カテーテル10を受容するためのボア204を画定する本体202を含む。この形態では、本体202は、カテーテル10が少なくとも部分的にボア204内に載置され得る開放構成及びある長さのカテーテル10がボア204内に収容され、かつ保持される閉鎖構成から互いに対して移動可能な、第1の本体部分又はベース206、及び第2の本体部分又はカバー208を含む。所望される場合、ボア204は、カテーテル10が本体202の長手方向軸から角度を付けた方向に屈曲又は進行することを可能にする半径のある端部(図示せず)を含むことができる。一例では、本体202は、本体部分206、208が枢動可能に結合されたクラムシェルハウジングとすることができる。
【0033】
示されるように、第1の本体部分206は、第1のボア部分210を含み、第2の本体部分208は、第2のボア部分212を含み、第1のボア部分210及び第2のボア部分212は、ボア204を形成するために協働する。図示される形態では、第1のボア部分210は、本体202の長手方向の長さにわたって延在する凹状の底面211を備えたカテーテル10の直径以上の深さを有するチャネル又は陥凹であり、第2のボア部分212は、第1のボア部分210のチャネル内に嵌合するようにサイズ設定された突起又は壁である。示されるように、壁212の端面213は凹形状を有しており、これにより、壁212がチャネル210に挿入されるときに、底面211及び端面213が結合して円筒形のボア204を形成する。チャネル210の直径は、カテーテル10がチャネル210に圧入されることができるように、カテーテル10の外径よりも小さくすることができる。代替的に、チャネル210の直径は、カテーテル10の外径に等しいか、又はわずかに大きくすることができ、これにより、カテーテル10をチャネル210内でスライドさせて、固定デバイス200をカテーテル10に沿った所望の位置に位置付けることができる。
【0034】
示されるように、本体部分206、208は、本体部分206、208が互いに対して枢動することを可能にする可撓性テザー224によって本体202の第1の側面215上で一緒に結合され、それによって、カテーテル10がその中に載置された後、壁212をチャネル210に挿入する。例えば、本体部分206、208は、ヒンジ、例えばリビングヒンジによって一緒に枢動可能に結合することができる。有利に、本体202の第2の、反対側216は、本体部分206、208を閉鎖構成で固設し、それによってある長さのカテーテル10をデバイス200内に収容されるようにするためのコネクタ226を含むことができる。1つのアプローチによって、コネクタ226は、第2の本体部分208のスカート227及びリップ228、並びに本体部分206、208を閉鎖構成に保持するために協働する第1の本体部分206の突起又は陥凹230によって提供されるスナップフィットコネクタとすることができる。所望される場合、第1の本体部分206は、その高さに沿って互いに離間した2つの陥凹230を含むことができ、そのため、コネクタ226は、デュアルステージスナップフィットとすることができる。上部陥凹230は、固定デバイス200がカテーテル10に沿って摺動して、それを所望の位置に位置付けることができるように、表面211、213がカテーテル10に密に係合することなく、カテーテル10をボア204内に収容することができる、本体部分206、208間の緩い接続を可能にする。その後、使用者は、鉗子などで本体部分206、208を一緒に圧迫し、リップ228と第2の下部陥凹230とを連結し、それによって、カテーテル10を表面211、213と係合させ、固定デバイス200に対するカテーテル10の移動を制限することができる。
【0035】
所望される場合、本体202は、固定デバイス200を組織に固設するために1つ以上の縫合糸開口部220を更に画定することができる。例えば、本体202は、ボア204のいずれかの側にある1つの縫合糸開口部220、又は本体202の角を通って延在する4つの縫合糸開口部220を含むことができる。縫合糸開口部220は、第1の本体部分206を通って延在することができ、第2の本体部分208と整列している場合、第2の本体部分208を通って延在することができる。ボア204の両側に縫合糸開口部220を有することにより、縫合糸は、患者の組織に沿った所望の位置にカテーテル10を確実に保持する。
【0036】
この構成では、固定デバイス200は、単一の動作で閉鎖構成にスナップする一体型構成要素とすることができる。この構成を利用して、滑らかで非外傷性の本体202によって容易な載置を提供しながら、カテーテル10に高い保持力を提供することができる。更に、固定デバイス200は、単一の材料から作ることができる。
【0037】
第3の例示的なカテーテル10用固定デバイス300を、図17図19に示す。固定デバイス300は、カテーテル10を受容するためのボア304を画定する本体302を含む。この形態では、本体302は、別体であり、カテーテル10が少なくとも部分的にボア304内に載置され得る開放構成と、ある長さのカテーテル10がボア304内に収容され、かつ保持される閉鎖構成とから係合可能である第1の本体部分又はベース306、及び第2の本体部分又はカバー308を含む。所望される場合、ボア304は、カテーテル10が本体302の長手方向軸から角度を付けた方向に屈曲又は進行することを可能にする半径のある端部(図示せず)を含むことができる。
【0038】
示されるように、第1の本体部分306は、第1のボア部分310を含み、第2の本体部分308は、第2のボア部分312を含み、第1のボア部分310及び第2のボア部分312は、ボア304を形成するために協働する。図示される形態では、第1のボア部分310は、本体302の長手方向の長さにわたって延在する凹状の底面311を備えたカテーテル10の直径以上の深さを有するチャネル又は陥凹であり、第2のボア部分312は、第1のボア部分310のチャネル内に嵌合するようにサイズ設定された突起又は壁である。チャネル310は、図17に示されるように直立した壁に形成することができるか、又は略平面状の表面に陥凹させることができる。示されるように、壁312の端面313は、ボア304内にカテーテル10がある状態で本体部分306、308が一緒に固設されるときに、カテーテル10の周りで少なくとも部分的に変形するように構成された凸形状を有する。壁312がチャネル310に挿入されると、底面311及び端面313が結合してボア304を形成する。1つのアプローチによって、本体部分306、308は、熱可塑性又はエラストマー材料、又は2つの別個の材料のいずれかである、均質な材料から作製することができる。
【0039】
示されるように、本体部分306、308は、接合されたときに一緒に固設される別個の構成要素である。一形態では、チャネル310及び壁312は、摩擦が本体302を閉鎖構成で保持するように、一緒にプレスフィットすることができるようにサイズ設定することができる。別の形態では、本体部分306、308はスナップフィットコネクタを含んで、本体部分306、308を閉鎖構成に固設することができ、それによってある長さのカテーテル10をデバイス300内に収容することができる。
【0040】
所望される場合、本体302は、固定デバイス300を組織に固設するために1つ以上の縫合糸開口部320を更に画定することができる。例えば、本体302は、ボア304のいずれかの側面にある1つの縫合糸開口部320、又は本体302の角を通って延在する4つの縫合糸開口部320を含むことができる。縫合糸開口部320は、第1の本体部分306を通って延在することができ、第2の本体部分308と整列している場合、第2の本体部分308を通って延在することができる。ボア304の両側面に縫合糸開口部320を有することにより、縫合糸は、患者の組織に沿った所望の位置にカテーテル10を確実に保持する。更に、両方の本体部分306、308を通って延在する縫合糸開口部320を有する形態では、縫合糸は、本体部分306、308を閉鎖構成に保持するのを助けることができる。
【0041】
いくつかの形態では、本体302は、カテーテル10に類似又は同一の材料でコーティング又は積層された底面311及び/又は端面313から作製することができるか、又はそれを有することができる。この構成は、カテーテル10上の保持力を決定する、デバイス300とカテーテル10との間の摩擦係数を増加させることができる。
【0042】
第4及び第5の例示的なカテーテル10用固定デバイス400を、図20及び図21に示す。固定デバイス400は、カテーテル10を受容するためのボア404を画定する本体402を含む。両方の形態では、本体402は、カテーテル10を受容するためのボア部分410を画定する第1の本体部分又はベース406を含む。この形態のボア部分410は、第1の本体部分406の長手方向の長さを延在するチャネル又はスロット開口部440と、チャネル440内に配設された膜411と、を含む。示されるように、膜411は、本体部分406の長手方向の長さを横断する平面内に反転くさび又は凹面断面を有し、これにより、膜411の側面間の空間がカテーテル10の外径未満に低減される。一例では、膜411は、熱可塑性ポリウレタン/シリコーンから作製することができ、第1の本体部分406は、PEEKから作製することができる。この構成では、カテーテル10は、膜411がカテーテル10上をクランプして、本体402に対してカテーテル10を固定するまで、膜411内に挿入することができる。
【0043】
示されるように、第1の本体部分406は、固定デバイス400を組織に固設するためにそれを通って延在する1つ以上の縫合糸開口部420を有することができる、外向きに突起するフランジ442を含むことができる。例えば、本体402は、ボア404のいずれかの側面にある1つの縫合糸開口部420、又は本体402の角を通って延在する4つの縫合糸開口部420を含むことができる。ボア404の両側面に縫合糸開口部420を有することにより、縫合糸は、患者の組織に沿った所望の位置にカテーテル10を確実に保持する。
【0044】
図21に示される第2の形態では、本体402は、第2の本体部分又はカバー408を更に含むことができ、それは第1の本体部分406とは別体であり、第1の本体部分406と係合可能である。本体部分406、408は、カテーテル10が少なくとも部分的にボア404内に載置され得る開放構成及びある長さのカテーテル10がボア404内に収容され、かつ保持される閉鎖構成との間で互いに対して移動可能である。所望される場合、ボア404は、カテーテル10が本体402の長手方向軸から角度を付けた方向に屈曲又は進行することを可能にする半径のある端部(図示せず)を含むことができる。有利に、第2の本体部分408の外面444は、組織侵食を回避するために湾曲した非外傷性構成を有することができる。
【0045】
示されるように、第2の本体部分408は、第2のボア部分412を含み、第1のボア部分410及び第2のボア部分412は、ボア404を形成するために協働する。第2のボア部分412は、第1のボア部分410のチャネル440内に嵌合するようにサイズ設定された突起又は壁である。図示される形態では、壁412は、膜411の側面の間に少なくとも部分的に延在して、それらの間に配置されたカテーテル10と係合するようにサイズ設定される。壁412の端面413は、示されるように、略平坦とすることができるか、所望される際、凸状又は凹状とすることができる。更に、壁412は、膜411の側面の角度又は曲率に略一致するように先細り/くさび形状を有することができる。壁412は、熱可塑性ポリウレタン/シリコーンなどの膜411と同じ材料から作製することができ、これにより、壁412と部材422の材料が互いに係合し、カテーテル10の周りを圧縮して、本体部分406、408が閉鎖構成にあるときにカテーテル10をデバイス400内に固設する。
【0046】
本体部分406、408は、コネクタ426で一緒に結合し、本体部分406、408を閉鎖構成に固設し、それによってある長さのカテーテル10をデバイス400内に収容することができる別個の構成要素である。1つのアプローチによって、コネクタ426は、雄及び雌の構成要素を有するスナップフィットコネクタとすることができる。代替的に、コネクタ426は、本体部分406、408を一緒に保持する摩擦力を有するプレスフィット接続とすることができる。
【0047】
第6の例示的なカテーテル10用固定デバイス500を、図22図24に示す。固定デバイス500は、カテーテル10を受容するためのボア504を画定する本体502を含む。この形態では、本体502は、第1の本体部分506及び第2の本体部分508を含み、第1の本体部分506及び第2の本体部分508は、カテーテル10が少なくとも部分的にボア504内に載置され得る開放構成及びある長さのカテーテル10がボア504内に収容され、かつ保持される閉鎖構成から互いに対して枢動可能に移動可能である。所望される場合、ボア504は、カテーテル10が本体502の長手方向軸から角度を付けた方向に屈曲又は進行することを可能にする半径のある端部(図示せず)を含むことができる。
【0048】
第1の本体部分506は、第1のボア部分510を含み、第2の本体部分508は、第2のボア部分512を含み、第1のボア部分510及び第2のボア部分512は、ボア504を形成するために協働する。図示される形態では、本体502は、本体部分506、508がボア504の周りで枢動可能に結合されたドアヒンジアセンブリと同様の構成を有する。示されるように、本体502は、外側プレート503と、ボア504を画定するプレート503間の管状枢動接続505と、を含む。プレート503は、略平面状(例えば、0~5度の間、又は0~10度の間)とすることができ、これにより、プレート503は、以下で考察されるように積み重ねられた配向で互いに沿って延在することができる。所望される場合、プレート503は、湾曲した又は先細りの輪郭を有することができる。本体部分506、508は、類似又は異なる材料とすることができる。更に、いくつかの形態では、シリコーンカラーを枢動接続505内に配設して、カテーテル10に接触させることができる。
【0049】
本体部分506、508のそれぞれは、プレート503のうちの1つを含み、第1のボア部分510及び第2のボア部分512はそれぞれ、枢動接続505の一部を提供し、第1のボア部分510及び第2のボア部分512は連結され、互いに対して枢動可能であり、プレート503を開位置における拡開された構成及び閉位置における積み重ねられた構成から移動させることを可能にする。例えば、ボア部分510、512の各々は、長手方向に離間された管状部材513を含むことができ、第1の本体部分506の管状部材513間の空間は、第2の本体部分508の管状部材513と整列し、逆もまた同様である。
【0050】
カテーテル10がボア504に装着されることを可能にするために、ボア部分510、512の第1及び管状部材513のそれぞれは、半径方向スロット開口部515を含み、本体部分506、508は、管状部材513のすべての半径方向開口部515が開位置にあるプレート503と整列し、閉位置にあるプレートと互いに半径方向にオフセットされるように構成することができる。所望される場合、閉鎖構成に対して互いに対して枢動する本体部分506、508は、カテーテル10上の圧縮装着を増加させるための軸外カム作用を含み得る。例えば、管状部材513のうちの1つ以上は、軸外カム部材を含み得るか、又は管状部材513は、管状部材513の他のものに対して軸外に回転して閉鎖構成になるように構成され得る。
【0051】
本体502は、1つ以上の縫合糸開口部520を更に画定して、固定デバイス500を組織に固設することができる。例えば、本体502は、プレート503の両方を通って延在し、本体502の角を通って延在する、閉位置にあるプレート503と整列する2つの縫合糸開口部520を含むことができる。縫合糸開口部520は、第1の本体部分506を通って延在することができ、第2の本体部分508と整列している場合、第2の本体部分508を通って延在することができる。縫合糸開口部520は、図24に示されるように、プレート503に沿って互いに長手方向に離間することができる。更に、固定デバイス500が開口部520を通って所定の位置に縫合されるとき、縫合糸は、本体部分506、508を閉鎖構成で保持し、プレート503が枢動してカテーテル10を解放するのを防ぐことができる。
【0052】
第7の例示的なカテーテル10用固定デバイス600を、図25及び26に示す。固定デバイス600は、カテーテル10を受容するためのボア604を画定する本体602を含む。この形態では、本体602は、別体であり、第1の本体部分606及び第2の本体部分608は、カテーテル10が少なくとも部分的にボア604内に載置され得る開放構成と、ある長さのカテーテル10がボア604内に収容され、かつ保持される閉鎖構成と、から係合可能である第1の本体部分606及び第2の本体部分608を含む。所望される場合、ボア604は、カテーテル10が本体602の長手方向軸から角度を付けた方向に屈曲又は進行することを可能にする半径のある端部(図示せず)を含むことができる。
【0053】
示されるように、第1の本体部分606は、第1のボア部分610を含み、第2の本体部分608は、第2のボア部分612を含み、第1のボア部分610及び第2のボア部分612は、ボア604を形成するために協働する。図示される形態では、第1のボア部分610は、第1の本体部分608を通って長手方向に延在する円筒形のスルーボアであり、第2のボア部分612は、第2の本体部分608を通って長手方向に延在する円筒形のスルーボアであり、スルーボアは、本体部分606、608が一緒に結合されるときに同軸に整列するように構成される。第1のボア部分610は、十分な表面積を有するようなサイズ設定することができ、その内径は、締まり嵌めでサイズ設定してデバイス600内のある長さのカテーテル10をしっかりと係合し、保持することができる。1つのアプローチによって、本体部分606、608は、シリコーンから作製することができる。更に、両方のシリコーン構成要素は、適切かつ安全な保持能力を提供するために同様のデュロメータ材料又は異なるデュロメータのために作製することができる。
【0054】
示されるように、本体部分606、608は、接合されたときに一緒に固設される別個の構成要素である。図示される形態では、第1の本体部分606は、第1のボア部分610が管状突起611内に画定される長手方向軸に概ね沿って延在する管状突起611と、管状突起611から離れて横方向に延在するフランジ640と、を含む。第1の本体部分606をカテーテル10に取り付けるために、第1の本体部分606は、上縁部632からフランジ640と管状突起611の一部を通って第1のボア部分610まで長手方向軸にわたってその高さに沿って延在するスリット630を含む。そのように構成されているので、第1の本体部分606は、スリット630に沿って分割されて、第1のボア部分610へのアクセスを提供し、カテーテル10をその中に載置することができる。
【0055】
第2の本体部分608は、管状突起611に結合し、それによって第1の本体部分608を一緒に保持し、それによって本体部分606、608を閉鎖構成に保持するように構成された環状部材である。この構成では、環状部材608が、最初にカテーテル10に装着され、次いで、第1の本体部分606が、スリット630を介してカテーテル10に沿った所望の位置でカテーテル10に側面に装着される。その後、本体部分606、608を一緒に結合して、本体602を閉鎖構成に固設することができる。
【0056】
1つのアプローチによって、環状部材608及び管状突起611は、摩擦が本体602を閉鎖構成で保持するように、一緒にプレスフィットできるようにサイズ設定することができる。別の形態では、本体部分606、608は、本体部分606、608を閉鎖構成で固設し、それによってある長さのカテーテル10をデバイス600内に収容するためのスナップフィットコネクタ626を含むことができる。例えば、管状突起611は、その端部に隣接してその周りに延在する環状溝627を含むことができ、環状部材608は、環状部材608が管状突起611にスリップフィットするときに、溝627内に着座するようにサイズ設定及び構成された半径方向内向きに延在するリップ628を含むことができる。更に、環状部材608は、組織侵食を最小限に抑えるためにテーパー構成を有することができる。
【0057】
所望される場合、本体602は、固定デバイス600を組織に固設するために1つ以上の縫合糸開口部620を更に画定することができる。例えば、第1の本体部分606は、スプリットフランジ640を通って延在する1つ以上の縫合糸開口部620を含み、患者の組織に沿った所望の位置にカテーテル10を確実に保持することができる。更に、固定デバイス600が開口部620を通って所定の位置に縫合されるとき、縫合糸は、第1の本体部分を閉じて保持し、第1の本体部分606がスリット630に沿って分割してカテーテル10を解放するのを防ぐのを助けることができる。
【0058】
いくつかの形態では、本体602は、カテーテル10に類似又は同一の材料でコーティング又は積層されたボア部分606、608の内面から作製することができる、又はそれを有することができる。この構成は、カテーテルの保持力を決定する、デバイス600とカテーテル10との間の摩擦係数を増加させることができる。
【0059】
第8の例示的なカテーテル10用固定デバイス700を、図27図29に示す。固定デバイス700は、カテーテル10を受容するためのボア704を画定する本体702を含む。この形態では、本体702は、ピボット709の周りに一緒に枢動可能に結合された別個の第1の本体部分706及び第2の本体部分708を含む。本体部分706、708は、カテーテル10が少なくとも部分的にボア704内に載置できる開放構成と、ある長さのカテーテル10がボア704内に収容され、かつ保持される閉鎖構成と、から互いに対して枢動可能である。所望される場合、ボア704は、カテーテル10が本体702の長手方向軸から角度を付けた方向に屈曲又は進行することを可能にする半径のある端部(図示せず)を含むことができる。
【0060】
第1の本体部分706は、第1のボア部分710を含み、第2の本体部分708は、第2のボア部分712を含み、第1のボア部分710及び第2のボア部分712は、ボア704を形成するために協働する。図示される形態では、本体702は、本体部分706、708の遠位端730が付勢部材又はアセンブリ732によって互いに向かって付勢されるクランプ構成を有する。遠位端730は各々、ボア部分710、712を形成する内向きに配向された凹面713を含む。図示される形態では、遠位端730は、凹面713を提供する湾曲した構成を有する。例えば、付勢部材732は、本体部分706、708のそれぞれに沿って延在するアーム734を有するねじりばねとすることができる。本体部分706、708は、類似又は異なる材料とすることができる。更に、いくつかの形態では、凹面713は、カテーテル10に接触するためにシリコーンでよく、又はシリコーンで積層することができる。
【0061】
示されるように、本体部分706、708の近位端736は、遠位端730からピボット709の反対側に配設され、これにより、近位端736が付勢部材732によって互いから離れて付勢される。そのように構成されているので、カテーテル10をボア704に装着するために、使用者は、本体部分706、708の近位端736を一緒に圧迫し、遠位端730を互いから離れて枢動させて、本体部分706、708を開放構成に位置付けることができる。次いで、カテーテル10を凹面713の間に位置付けることができ、使用者は近位端736を解放することができ、これにより、付勢部材732が遠位端730を一緒に移動させて、本体部分706、708が閉鎖構成にある状態でボア704内にカテーテル10を捕捉することを可能にする。
【0062】
本体702は、1つ以上の縫合糸開口部720を更に画定して、固定デバイス700を組織に固設することができる。例えば、本体部分706、708は、その遠位端730及び/又は近位端736を通って延在する縫合糸開口部720を含むことができる。更に、固定デバイス700が開口部720を通って所定の位置に縫合されるとき、縫合糸は、本体部分706、708を閉鎖構成で保持し、本体部分706、708が枢動してカテーテル10を解放するのを防ぐことができる。
【0063】
第9の例示的な固定デバイス800を図30図32に示す。固定デバイス800は、その長手方向の長さに沿って延在する開口部806を有するボア804を画定する本体802を含む。この構成では、カテーテル10は、開口部806を介してボア804にサイド装着することができる。示されるように、固定デバイス800は、固設部材808を更に含み、固設部材808は、ある長さのカテーテル10をボア804内に収容するために、カテーテル10が内部に位置付けられた後に、本体802に結合し、ボア804の開口部806にわたって延在するように構成される。図示される形態では、本体802は、その中心長手方向軸からオフセットされたボア804を横断して整列された部分を有する空洞810を画定する。
【0064】
示されるように、ボア804は、カテーテル10がボア804内で半径方向にシフトすることができるように、カテーテル10の外径よりも大きい直径を有することができる。有利に、空洞810は、ボア804にわたって整列させることができ、そのため、空洞810に挿入された固設部材808とその長手方向軸にわたるボア804の表面との間の距離を、カテーテル10の外径よりも小さくすることができる。そのように構成されているので、固設部材808が空洞810に挿入されるとき、固設部材808及びボア804の両方が、所定の圧縮力でカテーテル10と係合して、ある長さのカテーテル10を固定デバイス800内に保持し、デバイス800を通るカテーテル10の移動を防止する。
【0065】
図示される形態では、ボア804は、本体802の隆起した中央部分812を通って延在し、開口部806は、中央部分812の側面814に画定される。更に、この構成では、空洞810は、中央部分812の上部818に画定されたアクセス開口部816を有するボアの長手方向軸に対して概ね垂直かつ横方向とすることができる。当然ながら、他の構成を、代替的に利用することができる。
【0066】
本体802はまた、隆起した中央部分812の一方又は両方の側面から外向きに延在するフランジ819を含むことができる。更に、1つ以上の縫合糸開口部820は、フランジ819を通って延在し、固定デバイス800を組織に固設することができる。例えば、本体802は、ボア804のいずれかの側にある1つの縫合糸開口部820、又は本体802の角を通って延在する4つの縫合糸開口部820を含むことができる。固定デバイス800が開口部820を通って所定の位置に縫合されるとき、縫合糸は、本体802を所定の位置に保持して、患者の組織に沿った所望の位置にカテーテル10をしっかりと保持することができる。
【0067】
この形態では、固設部材808は、ヘッド822と、ヘッド822から延在する細長いシャフト824と、を有する、ピンとすることができる。シャフト824は、上で考察されるように、カテーテル10をボア804内に保持するため、空洞810内に配設されるようにサイズ設定される。有利に、空洞810及びピン808は、カテーテルが固定デバイス800の所望の位置に装着されるときに、使用者が、示されるように、ヘッド822が本体802、例えばその上面818と面一となるまで、ピン808を空洞810に押し込むことができるようにサイズ設定することができる。いくつかの例では、本体802及びピン808は、PEEK又は金属などの相対的に硬質の材料から作製することができる。
【0068】
所望される場合、ピン808は、ピン808を本体802に固設し、空洞810からのピンの取り外し又は移動に抗する保持構造826を含むことができる。例えば、ピン808は、シャフト824が空洞810に挿入されるときに、シャフト824から半径方向外向きに延在して本体802と係合する1つ以上の返し部826を含むことができる。当然ながら、反対の構成もまた、シャフト824内の陥凹と係合するために空洞810内に延在する返し部を有する本体802と共に利用することもできる。図示される形態では、ピン808は、開口部806の一方又は両方の側面上でボア804に本体を係合させるためにシャフト824の高さに沿って離間されたいくつかの返し部826を含む。示されるように、ピン808は、空洞810への挿入中に返し部826が、カテーテル10から離れて延在するように配向することができる。返し部826は更に、本体802からのシャフト824の取り外しに抗するように角度を付け、固定デバイス800が所定の位置に固設された後にカテーテル10が確実に保持されるようにすることができる。有利に、この構成では、固定デバイス800には、ボア804への開口部806がブロックされていない状態で、空洞810内に部分的に事前に組み立てられたピン808を設けることができる。固定デバイス800がカテーテル800に沿った所望の位置に位置付けられるとき、上で考察されるように、使用者は、ヘッド822が本体802と面一になるまでピン808を押すだけで、ピン808がボア804への開口部806を閉じ、カテーテル10と係合するようにすることができる。
【0069】
更なる形態では、シャフト824は、シャフト824がヘッド822に隣接して相対的に広く、遠位端で相対的に狭くなるように、図32に示されるようなテーパー輪郭を有することができる。そのように構成されているので、ピン808が前進する空洞810を更に下るほど、カテーテル10が圧縮される量が大きくなる。
【0070】
第10及び第11の例示的な固定デバイス900を図33図38に示す。固定デバイス900は、その長さに沿って延在する長手方向開口部906を有するボア904を画定する本体902を含む。この構成では、カテーテル10は、開口部906を介してボア904にトップ装着されることができる。示されるように、固定デバイス900は、固設部材908を更に含み、固設部材908は、ある長さのカテーテル10をボア904内に収容するために、カテーテル10が内部に位置付けられた後に、本体902に結合し、ボア904の開口部906にわたって延在するように構成される。
【0071】
示されるように、本体902は、固定デバイス900を組織に固設するためにそれを通って延在する縫合糸開口部920の配列を含むことができる。例えば、本体902は、ボア904のいずれかの側面に1つの縫合糸開口部920、図33及び図34に示されるように本体902の角を通って延在する4つの縫合糸開口部920、図36に示されるように6つの縫合糸開口部920、又は他の組み合わせを含むことができる。有利に、これらの形態では、固設部材908は、本体902及び開口部906にわたってボア904まで延在し、それによってある長さのカテーテル10をボア904内に収容する縫合糸とすることができる。更に、縫合糸908は、通常の縫合糸として機能し、本体902を所定の位置に保持して患者の組織に沿った所望の位置にカテーテル10を確実に保持することができる。
【0072】
図33図35に示される第1の形態では、ボア904は、それらの間に開口部906を画定する直立した壁932によって形成された上部930が略直線的とすることができる。開口部906は、カテーテル10の外径未満の幅を有することができ、これにより、壁932が互いから離れて弾性的に屈曲して変形されて、カテーテル10をボア904に挿入するようにすることができ、また、少なくとも部分的に非屈曲位置に戻ってカテーテル10をボア904内に捕捉するように構成することができる。壁932は、ボア904の縁部に略相補的であるような湾曲した構成を有することができる。更に、本体902は、壁932の一方又は両方の側面から外向きに延在するフランジ934を含むことができる。この構成では、縫合糸908は、フランジ934の角を通って延在する縫合糸開口部920を通されて、開口部906を越えてボア904まで延在することができる。きつく引っ張られると、縫合糸908は壁932上で圧縮され、それによってカテーテル10を本体902としっかりと係合させる。縫合糸908は、示されるようにX構成で配設することができ、又は本体902を横断して延在することができる。
【0073】
図36図38に示される第2の形態では、ボア904は、本体902の中央ペグ942の周りにボア904のための円形経路を画定する環状部分940を含む。カテーテル10をボア904に挿入するために、カテーテル10は、ボア904の入口944に載置され、それ自体が重なるまでペグ942の周りに被包され、次いで、ボア904の出口946に載置される。
【0074】
ボア904は、カテーテル10が最初はボア904内に緩く配設されるように、カテーテル10の外径よりも大きい内径でサイズ設定することができる。その後、使用者は、ペグ942の周りでカテーテル10を締めるために、入口944及び/又は出口946に隣接するカテーテル10を引っ張ることができる。この構成では、ペグ942は、固設部材908の一部を少なくとも部分的に提供することができる。1つのアプローチによって、その入口944及び出口946に隣接するようなボア904の少なくとも一部分は、本体902のベース950から離れて突起し、開口部906を少なくとも部分的に画定する直立した壁948によって形成することができる。開口部906は、カテーテル10の外径未満の幅を有することができ、これにより、壁948が変形して弾性的に屈曲し、カテーテル10をボア904に挿入することができ、また、少なくとも部分的に非屈曲位置に戻り、カテーテル10をボア904内に捕捉するように構成できる。壁948は、示されるように、カテーテル10の円筒形の外面に略相補的であるような湾曲した構成を有することができる。
【0075】
第12の例示的な固定デバイス1000を図39に示す。固定デバイス1000は、その長手方向の長さに沿って延在する開口部又はスリット1006を有するボア1004を画定する管状構成を有する本体1002を含む。この構成では、カテーテル10は、開口部1006を介してボア1004にサイド装着することができる。示されるように、固定デバイス1000は、固設部材1008を更に含み、固設部材1008は、ある長さのカテーテル10をボア1004内に収容するために、カテーテル10が内部に位置付けられた後に、本体1002に結合し、ボア1004の開口部1006にわたって延在するように構成される。この形態では、固設部材1008部材は、本体1002の長手方向の長さの周りに螺旋形状で被包された縫合糸である。この構成では、縫合糸1008は、デバイス1000を組織に固設し、カテーテル10をボア1004内に保持することができる。
【0076】
示されるように、ボア1004は、カテーテル10が最初にボア1004内で半径方向にシフトすることができるように、カテーテル10の外径よりも大きい直径を有することができる。有利に、この形態では、縫合糸1008を本体1002の周りに締め付けて、カテーテル10の外径の周りに本体1002を押圧し、所定の圧縮力でカテーテル10の長さを本体1002内に保持し、デバイス1000を通るカテーテル10の移動を防止することができる。縫合糸1008が本体1002の周りに被包され、次いで周囲の筋膜又は他の組織に縛られる力を利用して、カテーテル10の保持力を推進することができる。いくつかの実施形態では、デバイス1000は、本体1002内に配設され、ボア1004の周りに延在する材料又は層1009を更に含むことができる。層1009は、カテーテル10に接触し、本体1002の外側部分が組織に接触するための軟質材料、例えば、シリコーンである本体1002の曲率を維持するための硬質材料、例えば、PEEKで構成することができる。いくつかの例では、本体1002は、熱可塑性材料から作製することができる。
【0077】
図示される形態では、本体1002は、本体1002の長手方向の長さに沿って延在する外面1011に1つ以上の螺旋溝1010を更に画定することができる。例えば、溝1010は、溝1010が本体1002の周りをスパイラルするときに互いに交差することができ、これにより、溝1010内に受容された縫合糸1008は、互いに重なり合い、開口部1006にわたってボア1004に延在することができる。
【0078】
第13の例示的な固定デバイス1100を、図40図43に示す。固定デバイス1100は、その長手方向の長さに沿って延在する開口部又はスリット1106を有するボア1104を画定する本体1102を含む。この構成では、カテーテル10は、開口部1106を介してボア1104にサイド装着することができる。示されるように、本体1102は、ボア1104を画定するための湾曲した構成を有する遠位端1108を含むことができる。遠位端1108の縁部1110は、本体1102の中間部分に曲がって戻り、そこから離間して、ボア1104に対する長手方向開口部1106を画定する。開口部1106は、カテーテル10の外径よりも小さい幅を有するようにサイズ設定することができる。この構成では、図41に示すように、カテーテル10は、カテーテル10を軸方向に延伸してその外径を低減させることによって弾性的に変形させることができ、これにより、延伸されたカテーテル10が長手方向開口部1106を通って嵌合して、カテーテル10をボア1104内に配置することができる。更に、ボア1104の内径は、カテーテル10の外径よりも小さくすることができ、これにより、カテーテル10が変形し、開口部1106を介してボア1104に装着されるときに、カテーテル10が緩み、元の外径に向かって弾性的に戻ることができるが、ボア1104を画定する本体1102の遠位端1108は、最終的に更なる半径方向の拡張を制限し、カテーテル10に圧縮力を加えて、カテーテル10をデバイス1100内に保持する。ボア1104の内径及びカテーテル10の外径は、カテーテル10の内径を所望の流量に影響が出るポイントに制限することなく、カテーテル10をデバイス1100内に保持するのに十分な摩擦及び圧縮力を提供するように構成することができる。
【0079】
本体1102は、いくつかの異なる好適な構成を有することができる。一例では、本体1102は、均質な材料、例えば、シリコーンから作製することができる。別の例では、本体1102は、カテーテル10に接触するために本体遠位端1108の内面に沿って延在し、本体1102の残りの部分が組織に接触するための軟質材料、例えば、シリコーンである本体遠位端1108の曲率を維持する硬質材料、例えば、PEEKを含むことができる。別の例では、硬質材料を本体遠位端1108内に配設又は埋め込んで、本体1102の残りの部分が軟質材料である状態でその曲率を維持することができる。
【0080】
所望される場合、本体1102は、示されるように、遠位端1108の反対側で本体1102を通って延在するものなど、1つ以上の縫合糸開口部1120を更に画定して、固定デバイス1100を組織に固定することができる。
【0081】
第14の例示的な固定デバイス1200を図44~47に示す。固定デバイス1200は、カテーテル10を本体1202に装着するために、その長手方向の長さに沿って延在する開口部又はスリット1206を有するボア1204を画定する管状構成を有する本体1202を含む。図示される形態では、開口部1206は、本体1202の近位端1210に装着部分1208を含み、本体1202の遠位端1214に螺旋部分1212を含む。示されるように、装着部分1208の縁部1216は、静止状態でカテーテル10の外径未満の距離で互いに離間しているが、螺旋部分1212の縁部1218は、当接しているか、又は密接に離間することができる。当然ながら、他の実施形態では、装着部分の縁部1216は、螺旋部分1212と同様に当接しているか、又は密接に離間することができる。
【0082】
開口部1206の装着部分1208は、本体1202の端縁1220から本体近位端1210の長さに沿って長手方向に延在し、次いで、外向きに角度を付けて、本体近位端1210の側面を通って、又は本体1202の遷移部分1222を通って開放する。そのように構成されているため、カテーテル10は、本体近位端1210を変形させて装着部分1208の縁部1216を広げることによって、装着部分1208を介して本体近位端1210に容易に装着することができ、これにより、カテーテル10は、本体近位端1210を通って長手方向に延在し、近位端1210又はその遷移部分1218などの本体1202の側面を通って外側に延在する。その後、使用者は、カテーテル10の周りで本体遠位端1214を回転させることができ、これにより、カテーテル10は、開口部1206の螺旋部分1212を介してボア1204に装着される。この動作は、カテーテル10が管状本体1202内のボア1204に完全に装着されるまで繰り返される。
【0083】
示されるように、本体遠位端1214は、低減された内径がカテーテル10の外径未満である状態で、本体近位端1210に対して低減された内径を有することができる。本体近位端1210の内径は、所望される際、カテーテル10の外径よりも大きいか、それに等しいか、又はそれよりも小さくすることができる。本体遠位端1214の内径及びカテーテル10の外径の相対サイズに起因して、カテーテル10が本体遠位端1214に装着されるとき、遠位端1214は、圧縮保持力をカテーテル10に加えて、カテーテル10をデバイス1200内に保持する。直径の低減に起因して、カテーテル10を本体遠位端1214に装着することにより、遠位端1214を、離間した構成を有する螺旋部分1212で軸方向に延伸させることができる。
【0084】
デバイス1200は、本体1202から半径方向外向きに延在する1つ以上のタブ1224を更に含むことができる。例えば、タブ1224は、示されるように、本体近位端1210の反対側で外向きに、本体遠位端1214の一方又は両側面から外向きに、又はそれらの組み合わせに延在することができる。タブ1224の各々は、固定デバイス1200を組織に固設するために1つ以上の縫合糸開口部1226を更に画定することができる。本体1202の両側面に縫合糸開口部1226を有することにより、縫合糸は、患者の組織に沿った所望の位置にカテーテル10を確実に保持する。
【0085】
上記の例示的な固定デバイスのいずれかについて、カテーテル10に接触する本体1302の表面1300は、カテーテル10上の保持力を増加させ、クリープ及び/又は周期的な装着による滑りを低減させるように構成され得る。図48に示されるように、表面1300は、例えば、その中で成形され得る応力ライザー1304を含むことができる。応力ライザー1304は、アブレッド部、ラフ部、スパイク部、ダイヤモンドスレッドパターン、又は相対的により硬質の材料の上に相対的により軟質の材料をオーバーモールドするなど、任意の好適な形態を採ることができる。応力ライザー1304は、カテーテル10に印加される圧力の勾配を生成して、カテーテル10が図48に示される形状(又は同様の形状)に装着されることができるようにすることができる。この構成により、カテーテル10の移動に抵抗する法線力が大きくなり、カテーテル10が応力ライザー1304の周囲で反射するために必要な追加的な力による軽微な滑りを最小限に抑えることができる。
【0086】
図中の要素は単純化及び明瞭化のために図示されており、必ずしも縮尺通りに描画されていないことが理解されよう。例えば、図中のいくつかの要素の寸法及び/又は相対的な位置付けは、本発明の様々な実施形態の理解の向上に役立つように、他の要素に対して誇張されている場合がある。また、商業的に実行可能な実施形態において有用又は必要である、一般的であるが十分に理解されている要素は、これらの様々な実施形態の視野をなるべく遮らないために描写されていないことが多い。同様の又は類似の部品を説明するために、同じ参照番号が使用され得る。更に、いくつかの例が本明細書で開示されてきたが、いかなる例からのいかなる特徴も、他の例からの他の特徴と組み合わされ、又はそれによって置き換えられ得る。更に、いくつかの例が本明細書で開示されてきたが、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、開示された例に変更が加えられ得る。
【0087】
当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、上述の実施形態に関して多種多様な修正、変更、及び組み合わせを行うことができ、そのような修正、変更、及び組み合わせは本発明の概念の範囲内にあるとみなすべきであることを認識するであろう。
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【国際調査報告】