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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-05
(54)【発明の名称】長さ調整可能なポール
(51)【国際特許分類】
   E04H 12/18 20060101AFI20240129BHJP
   E04H 12/08 20060101ALI20240129BHJP
【FI】
E04H12/18 C
E04H12/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546168
(86)(22)【出願日】2022-10-14
(85)【翻訳文提出日】2023-07-28
(86)【国際出願番号】 KR2022015594
(87)【国際公開番号】W WO2023068667
(87)【国際公開日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0142170
(32)【優先日】2021-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523287023
【氏名又は名称】モクトン・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、ミン・キョン
(72)【発明者】
【氏名】リュウ、ミョン・ヒョン
(57)【要約】
本発明は、メインポールの内部に長さ調整ポールが上下に伸長及び縮長可能に設けられるとともに、長さ調整ポールの内部に長さ調整部材が設けられることにより、ユーザーが簡単な操作で長さ調整ポールを所望の位置に伸長及び縮長させることができる、長さ調整可能なポールに関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空の管体からなり、上下に長く形成され、側面部に前後に貫通する係止孔が設けられ、床面に立てられるメインポールと、
中空の管体からなり、上下に長く形成され、前記メインポールの内部に上下に摺動可能に設けられる長さ調整ポールと、
前記メインポールの内部に弾性変形可能に設けられ、前記メインポールの内部に沿って前記長さ調整ポールが上下に移動する場合に選択的に前記係止孔を介して前記メインポールの外側に突出して係止固定される長さ調整部材と、を含み、
前記長さ調整部材は、
前記長さ調整ポールの上下移動時に、前記係止孔を介して外側に突出する係止突起と、
前記係止突起の両端にそれぞれ所定角度傾斜するように突設され、フレキシブルな板材からなり、一端は前記長さ調整ポールの内面に密着し、他端は前記係止突起に固定されることにより、前記係止突起を一方向に弾性支持する一対の弾性支持片と、を含む、長さ調整可能なポール。
【請求項2】
前記係止突起が、
上端部に直角方向に延設され、前記係止孔の上側内部に係止固定される係止部と、
下端部に直角方向に延設され、前記係止孔の下側内部に係止固定される固定部と、
前記係止部と前記固定部との間に一面が下方傾斜するように形成され、前記係止突起の押圧動作を案内する押圧部と、を含む、請求項1に記載の長さ調整可能なポール。
【請求項3】
前記係止部が、
前記係止孔の外側に貫通形成され、一部分が前記係止孔の外側に突出するように配置されることを特徴とする、請求項2に記載の長さ調整可能なポール。
【請求項4】
前記固定部の直線区間が前記係止部の直線区間(H)よりもさらに長く形成されることを特徴とする、請求項2に記載の長さ調整可能なポール。
【請求項5】
前記係止部の直線区間(H)が2mm~5mmであることを特徴とする、請求項2に記載の長さ調整可能なポール。
【請求項6】
前記弾性支持片の設置角度が30°~60°であることを特徴とする、請求項1に記載の長さ調整可能なポール。
【請求項7】
前記係止突起の長さ(L)が13mm~20mmであることを特徴とする、請求項1に記載の長さ調整可能なポール。
【請求項8】
前記係止突起の幅(W)が7mm~7.5mmであることを特徴とする、請求項1に記載の長さ調整可能なポール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長さ調整可能なポールに係り、特に、メインポールの内部に長さ調整ポールが上下に伸長及び縮長可能に設けられるとともに、長さ調整ポールの内部に長さ調整部材が設けられることにより、ユーザーが簡単な操作で長さ調整ポールを所望の位置に伸長及び縮長させることができる、長さ調整可能なポールに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、生活水準の向上及び余暇時間の増加に伴い、各種のレジャー活動に関連する専門的なレジャー用品を提供するレジャー用品市場が大きくなっている。登山や旅行、釣りなどの野外活動を伴う大衆化レジャー活動には、テントやタープなどのキャンプ装備が必須であり、この種のキャンプ装備は、様々な製造会社で様々な種類が提供されている。
【0003】
一方、テントやタープなどのキャンプ装備は、その形状や材質が異なるが、いずれも支持ポールとポールによって支持されるテント体を含む。支持ポールは、キャンプ装備の携帯性又は保管を容易にするための目的で折り畳み式に形成でき、多数の人員を収容可能な大型タープ又はテントなどに適用される支持ポールなどは、支持力確保のために構造的な安定性も強調されている。
【0004】
上述した折り畳み式ポールは、韓国公開実用新案公報第20-2020-0002457号に開示されている。
【0005】
従来の折り畳み式ポールは、第1パイプを起点として、第2~第5パイプがそれぞれスライドによって長さ調整できるように順次挿入され、前記第2~第5パイプの後端部側に設けられた貫通孔に内側から係止突起が位置し、前記係止突起を外側に押し出すための弾性部と、第1~第4パイプの先端部側に係止突起が嵌め込まれて係止されるようにする複数の係合孔などから構成される。
【0006】
しかし、従来の折り畳み式ポールは、係合孔に係止突起が挿入固定されてパイプの長さ調整が行われるように構成されており、パイプの長さ調整のためには、ユーザーが直接係止突起を加圧して係合孔と係止突起の固定を解除する構造で出来ている。
【0007】
したがって、パイプの長さ調整が不便であるだけでなく、係合孔に係止突起が正確に挿入固定されないためまともにパイプが固定できないいという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の目的は、上述した従来技術の問題点を解決するためのもので、メインポールの内部に長さ調整ポールが上下に伸長及び縮長可能に設けられるとともに、長さ調整ポールの内部に長さ調整部材が設けられることにより、ユーザーが簡単な操作で長さ調整ポールを所望の位置に伸長及び縮長させることができる、長さ調整可能なポールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するための本発明の特徴によれば、本発明による長さ調整可能なポールは、中空の管体からなり、上下に長く形成され、側面部に前後に貫通する係止孔が設けられ、床面に立てられるメインポールと、中空の管体からなり、上下に長く形成され、前記メインポールの内部に上下に摺動可能に設けられる長さ調整ポールと、前記メインポールの内部に弾性変形可能に設けられ、前記メインポールの内部に沿って前記長さ調整ポールが上下に移動する場合に選択的に前記係止孔を介して前記メインポールの外側に突出して係止固定される長さ調整部材と、を含み、前記長さ調整部材は、前記長さ調整ポールの上下移動時に、前記係止孔を介して外側に突出する係止突起と、前記係止突起の両端にそれぞれ所定角度傾斜するように突設され、フレキシブルな板材からなり、一端は前記長さ調整ポールの内面に密着し、他端は前記係止突起に固定されることにより、前記係止突起を一方向に弾性支持する一対の弾性支持片と、を含み、前記係止突起は、ブロック形状をしており、一面が下方傾斜するように形成され、前記係止突起の押圧動作を案内する押圧部と、前記押圧部の下部に直角方向に延設され、前記係止孔の内部に係止固定される固定部と、を含む。
【0010】
前記押圧部の上端には、前記押圧部の上部に直角方向に延設され、前記係止孔の上側内部に係止固定される係止部がさらに備えられる。
【0011】
前記係止部の直線区間Hは、2mm~5mmである。
【0012】
前記係止突起の幅Wは、7mm~7.5mmである。
【0013】
前記弾性支持片の設置角度は、30°~60°である。
【0014】
前記係止突起の長さLは、13mm~20mmであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明による長さ調整可能なポールは、次の効果がある。
【0016】
本発明は、メインポールの内部に長さ調整ポールが上下に伸長及び縮長可能に設けられるとともに、長さ調整ポールの内部に長さ調整部材が設けられることにより、簡単な操作で長さ調整ポールの伸長及び縮長動作が行われることができる。
【0017】
したがって、ポールの伸長及び縮長動作が簡単な操作で容易に行われることができるので、ユーザーの操作性及び使い勝手を一層向上させることができるという効果がある。
【0018】
また、係止突起に押圧部が形成されることにより、長さ調整ポールの引っ張り動作により係止突起の係止固定が容易に解除されることができるので、ポールの伸長動作時の操作利便性が向上するという利点がある。
【0019】
また、係止突起に係止部が形成されて係止孔の内部上端に係止固定されることにより、強風により発生する引っ張り力で長さ調整ポールが伸長するのを防止することができるという利点がある。
【0020】
また、係止突起の固定部が係止孔と直交する方向に係止固定されることにより、係止突起の係止固定力が向上するという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明による長さ調整可能なポールの好適な実施形態の構成を示す斜視図である。
図2】本発明による長さ調整可能なポールを伸ばした状態を示す斜視図である。
図3】本発明による長さ調整可能なポールの好適な実施形態の構成を示す断面図である。
図4】本発明による長さ調整可能なポールを伸ばした状態を示す断面図である。
図5】本発明の実施形態を構成するメインポールの内部に対して長さ調整ポールが引き込まれた状態で内部に長さ調整部材が設置されている状態を示す断面拡大図である。
図6】本発明の実施形態を構成するメインポールの外部に長さ調整ポールが伸ばされた状態で長さ調整部材が係止孔に係止固定されている状態を示す断面拡大図である。
図7】本発明の実施形態を構成するメインポールの外部に長さ調整ポールが伸ばされた状態で長さ調整部材が係止孔に係止固定されている状態を示す正面拡大図である。
図8】本発明の実施形態を構成する長さ調整部材の構成を示す斜視図である。
図9】本発明の実施形態を構成する長さ調整部材の構成を示す正面図である。
図10】本発明の実施形態を構成する長さ調整部材の構成を示す側面図である。
図11】本発明の他の実施形態を構成する係止突起が係止孔に固定されている状態を示す断面図である。
図12】本発明の他の実施形態を構成する長さ調整部材の構成を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明による長さ調整可能なポールの好適な実施形態を詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明による長さ調整可能なポールの好適な実施形態の構成を示す斜視図であり、図2は、本発明による長さ調整可能なポールを伸ばした状態を示す斜視図であり、図3は、本発明による長さ調整可能なポールの好適な実施形態の構成を示す断面図であり、図4は、本発明による長さ調整可能なポールを伸ばした状態を示す断面図であり、図5は、本発明の実施形態を構成するメインポールの内部に対して長さ調整ポールが引き込まれた状態で内部に長さ調整部材が設置されている状態を示す断面拡大図であり、図6は、本発明の実施形態を構成するメインポールの外部に長さ調整ポールが伸ばされた状態で長さ調整部材が係止孔に係止固定されている状態を示す断面拡大図であり、図7は、本発明の実施形態を構成するメインポールの外部に長さ調整ポールが伸ばされた状態で長さ調整部材が係止孔に係止固定されている状態を示す正面拡大図であり、図8は、本発明の実施形態を構成する長さ調整部材の構成を示す斜視図であり、図9は、本発明の実施形態を構成する長さ調整部材の構成を示す正面図であり、図10は、本発明の実施形態を構成する長さ調整部材の構成を示す側面図である。
【0024】
これらの図に示すように、本発明による長さ調整可能なポールは、中空の管体からなり、上下に長く形成され、側面部に前後に貫通する係止孔12が設けられ、床面に立てられるメインポール10と、中空の管体からなり、上下に長く形成され、前記メインポール10の内部に上下に習動可能に設けられる長さ調整ポール20と、前記メインポール10の内部に弾性変形可能に設けられ、前記メインポール10の内部に沿って前記長さ調整ポール20が上下に移動する場合に選択的に前記係止孔12を介して前記メインポール10の外側に突出して係止固定される長さ調整部材30と、を含み、前記長さ調整部材30は、前記長さ調整ポール20の上下移動時に、前記係止孔12を介して外側に突出する係止突起32と、前記係止突起32の両端にそれぞれ所定角度傾斜するように突設され、フレキシブルな板材からなり、一端は前記長さ調整ポール20の内面に密着し、他端は前記係止突起32に固定されることにより、前記係止突起32を一方向に弾性支持する一対の弾性支持片40と、を含み、前記係止突起32は、ブロック形状をしており、一面が下方傾斜するように形成され、前記係止突起32の押圧動作を案内する押圧部34と、前記押圧部34の下部に直角方向に延設され、前記係止孔12の内部に係止固定される固定部36等からなる。
【0025】
前記メインポール10は、金属材質またはプラスチック材質であり、中空の管体からなり、上下に長く形成される。前記メインポール10は、円筒管体又は角形管体などの様々な管体が適用でき、ここでは、角形管体を基準に説明する。
【0026】
前記メインポール10は、床面に垂直にまたは傾斜して立てられた状態で使用され、内部に上下に摺動可能に設置される後述の長さ調整ポール20を支持する役割を果たす。
【0027】
前記メインポール10の側面には係止孔12が設けられる。前記係止孔12は、前記メインポール10の側面に沿って一定の間隔で複数個が穿設される。
【0028】
前記係止孔12は、図7に示すように、長孔形状をしており、上下に長く穿設される。前記係止孔12の内部には、後述の長さ調整部材30の係止突起32が貫通挿入されて選択的に固定される。
【0029】
すなわち、前記メインポール10の下部には受け台14が設けられる。前記受け台14は、六面体形のブロック形状をしている。前記受け台14の下面は、下方向に向かうほど次第に面積が小さく形成され、下部へ向かうほど次第に尖るように形成される。
【0030】
前記受け台の一部分は前記メインポール10の下端部に挿入結合され、 前記受け台の残りの部分は前記メインポール10の下部に突設される。前記受け台14は、前記メインポール10の下端部に固定設置され、前記メインポール10の下端部が床面に当たらないように支持する役割を果たす。
【0031】
前記メインポール10の内部には、長さ調整ポール20が設けられる。長さ調整ポール20は、前記メインポール10と同様に金属材質またはプラスチック材質であり、中空の管体からなり、上下に長く形成される。前記長さ調整ポール20は、円筒管体や角形管体などの様々な管体が適用でき、ここでは、角形管体を基準に説明する。
【0032】
前記長さ調整ポール20は、外径が前記メインポール10の内径よりも小さく形成される。前記長さ調整ポール20は、前記メインポール10の内部に上下に摺動可能に設けられる。前記長さ調整ポール20は、前記メインポール10の上側開放部を介して上方向に延びてポール全体の長さ調整が行われる部分である。
【0033】
前記長さ調整ポール20の側面には、第1係止孔22が設けられてもよい。本発明による長さ調整可能なポールが2段で適用される場合には、前記長さ調整ポール20に第1係止孔22が設けられる必要はないが、長さ調整可能なポールが3段以上で適用され場合には、第1係止孔22が適用されなければならない。
【0034】
そこで、本発明の実施形態は、3段ポールが適用された構造が適用されることにより、第1係止孔22について示された図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
前記第1係止孔22は、前記メインポール10に設けられる係止孔12と同様に、図6及び図7に示すように、長孔形状をしており、上下に長く貫通形成される。前記第1係止孔22の内部には、後述する第1長さ調整部材30の係止突起32が貫通挿入されて選択的に固定される部分である。
【0036】
以下、図8図10を参照して長さ調整部材30について詳細に説明する。
【0037】
前記長さ調整ポール20の内部には、長さ調整部材30が設けられる。前記長さ調整部材30は、大きく係止突起32と弾性支持片40などからなる。前記係止突起32は、六面体形のブロック形状をしており、上面に下方傾斜面を有する押圧部34と、前記押圧部34の下部に直角方向に延設され、前記係止孔12の内部に係止固定される固定部36等からなる。
【0038】
前記押圧部34は、上面に下方傾斜面を有する六面体形のブロック形状をしており、前記係止孔12の前方側に突出する部分である。
【0039】
すなわち、前記メインポール10から前記長さ調整ポール20が上方向に延びる場合、前記係止孔12の外部に突出した前記押圧部34の下方傾斜面が前記係止孔12の内縁部と接触することにより、前記係止突起32の押圧動作が容易に行われることができる。
【0040】
前記押圧部34の下方傾斜面構造によって前記長さ調整ポール20がユーザーによって上方向に引っ張られる場合には、前記係止孔12の上側に位置する内縁部と接触し、前記係止突起32が傾斜面に沿って押圧動作することにより、ユーザーは、別に前記係止突起32を押圧することなく、引っ張り動作のみでも容易に前記係止突起32の押圧動作が行われることができる。
【0041】
前記押圧部34の下部には、固定部36が設けられる。前記固定部36は、前記係止孔12と直交する方向に突出するように形成される。前記固定部36は、前記係止突起32が前記係止孔12に係止固定される場合に、前記係止孔12と直交する方向に突出する。
【0042】
前記固定部36によって前記係止突起32が前記係止孔12に係止固定されることにより、前記長さ調整ポール20に一定以上の押圧力が加わらない場合には、前記係止突起32の固定が容易に解除されず、ユーザーが一定以上の押圧力で前記長さ調整ポール20を押圧する場合には、前記係止突起32が前記長さ調整ポール20の内側方向に移動して前記長さ調整ポール20の係止固定が解除できる。
【0043】
すなわち、前記長さ調整ポール20の長さ伸長のために前記長さ調整ポール20を上方向に移動させる場合には、前記押圧部34の下方傾斜面に沿って前記係止突起32が押圧動作することにより、前記長さ調整ポール20の上昇動作が簡単な操作で容易に行われることができる。
【0044】
逆に、前記長さ調整ポール20の長さ短縮のために下方向に前記長さ調整ポール20を移動させる場合には、ユーザーが一定以上の押圧力で前記長さ調整ポール20を押圧することにより、前記固定部36と係止孔12の固定が解除できる。
【0045】
上述のように、固定部36が前記係止孔12に下側内部と直交する方向に突出することにより、一定以下の押圧力が前記長さ調整ポール20に作用する場合には係止固定が解除されず、一定以上の押圧力が前記長さ調整ポール20に作用する場合にのみ係止固定が解除され、これにより、一定以下の押圧力が作用する場合に前記固定部36と係止孔12の係止固定が容易に解除されるのを防止することができる。
【0046】
前記係止突起32の上下側には、それぞれ弾性支持片40が設けられる。前記弾性支持片40は、フレキシブルな板材からなり、前記係止突起32の上下側の両端にそれぞれ所定角度傾斜するように突設される。前記弾性支持片40の一端は前記長さ調整ポール20の内面に密着し、前記弾性支持片の他端は前記係止突起32に固定されることにより、前記係止突起32を一方向に弾性支持する役割を果たす。
【0047】
また、前記弾性支持片40の端部には支持端42が設けられる。前記支持端42は、図9に示すように、前記弾性支持片40の端部に前記弾性支持片40とは反対方向に折曲形成される。前記支持端42は、前記弾性支持片40の端部に折曲形成され、前記長さ調整ポール20の内面と面接触するように構成されることにより、前記弾性支持片40の弾性変形の際に、前記長さ調整ポール20の内面と前記弾性支持片40との摩擦を最小限に抑えることができる。
【0048】
以下、前記長さ調整部材30の詳細なスペックについて詳細に説明する。
【0049】
前記押圧部34の場合は、傾斜角度として40°~50°の範囲以内であることが好ましい。
【0050】
これは、成人を基準に引っ張り力として平均して8kgfを加えることができ、このような成人の引っ張り力を基準に6kgf~8kgfの引っ張り力が前記押圧部34に作用する場合に前記係止突起32が押圧動作できるように、前記押圧部34の傾斜角度が40°~50°の範囲内に適用されなければならないためである。
【0051】
前記係止突起32の長さLと幅Wは、13mm~20mm、7mm~7.5mmの範囲以内であることが好ましい。
【0052】
前記押圧部34の傾斜角度と固定部36の直線区間がそれぞれ40°~50°と2mm~5mmの範囲以内であることを基準として、前記係止突起の長さLと幅Wは13mm~20mmと7mm~7.5mmの範囲以内であることが好ましい。
【0053】
成人の引っ張り力(6kgf~8kgf)と押圧力(8kgf~10kgf)を基準に、前記係止突起32の長さLと幅Wが13mm~20mmと7mm~7.5mmの範囲以内に適用されなければならず、これにより、前記係止突起32の動作が適正の設計範囲内で係止固定動作及び係止固定解除動作となることができる。
【0054】
また、前記弾性支持片40の場合は、設置角度が30°~60°の範囲以内であることが好ましい。
【0055】
先の説明において、成人の引っ張り力と押圧力がそれぞれ6kgf~8kgf、8kgf~10kgfで前記弾性支持片40に加わることができ、引っ張り力と押圧力を考慮して前記係止突起32の動作のために前記弾性支持片40が弾性変形することができるように、前記弾性支持片の設置角度は30°~60°の範囲以内に適用されなければならない。
【0056】
以上のように押圧部34の傾斜角度、前記係止突起32の長さL及び幅W、並びに弾性支持片40の設置角度を設計に適用することにより、ユーザーによる長さ調整ポール20の伸長及び縮長動作が円滑に行われることができるだけでなく、前記係止突起の固定力を維持するための適切な弾性力及び係止力を係止突起32に加えることができる。
【0057】
前記長さ調整ポール20の内部には、第1長さ調整ポール24が追加的に設けられてもよい。前記第1長さ調整ポール24は、本発明による長さ調整可能なポールが3段からなる場合に選択的に設置されてもよい。
【0058】
前記第1長さ調整ポール24は、前記長さ調整ポール20と同様の構造を有し、前記長さ調整ポール20の内部に前記第1長さ調整ポール24が摺動可能に設けられるように、前記第1長さ調整ポール24の外径が前記長さ調整ポール20の内径よりも小さく形成されることが好ましい。
【0059】
前記第1長さ調整ポール24は、前記長さ調整ポール20の内部に上下に摺動可能に設けられ、前記長さ調整ポール20の内部に沿って上方向に伸長又は縮長できる。
【0060】
前記第1長さ調整ポール24の内部には、前記長さ調整ポール20と同様に長さ調整部材30が設けられる。前記長さ調整部材30は、前記長さ調整ポール20と同様の構造を有するので、その詳細な説明は省略する。
【0061】
前記第1長さ調整ポール24の上端には固定ピン部材50が設けられる。前記固定ピン部材50は、固定ピン54と固定ボディ52などからなる。前記固定ボディ52は、六面体形のブロック形状をしており、一部分が前記第1長さ調整ポール24の内部に圧入固定され、残りの部分が上側に突設される。前記固定ボディ52は、前記第1長さ調整ポール24の上側開放部に設置され、前記第1長さ調整ポール24の上側開放部を密閉する役割を果たす。
【0062】
前記固定ボディ52の上端中央には固定ピン54が設置される。前記固定ピン54は、前記固定ボディ52と一体に設けられ、円筒状をして上下に長く形成される。前記固定ピン54は、前記固定ボディ52の上面の中央に上方向に突設される。前記固定ピン54の外周面には複数のロープ締結溝(図示せず)が設けられることにより、テントまたは天幕に直接固定されるか、或いはテントまたは天幕に連結されたロープまたは紐が巻かれて固定される。
【0063】
図11は、本発明の他の実施形態を構成する係止突起が係止孔に固定された状態を示す断面図であり、図12は、本発明の他の実施形態を構成する長さ調整部材の構成を示す正面図である。
【0064】
図11及び図12を参照して、本発明の他の実施形態を構成する長さ調整部材の係止突起について詳細に説明する。
【0065】
前記押圧部34の上部には係止部38がさらに備えられる。前記係止部38は、前記係止孔12に上側内部と直交する方向に突出するように形成される。前記係止部38は、前記係止突起32が前記係止孔12に係止固定される場合、前記係止孔12の上縁部に係止固定され得る。
【0066】
前記係止部38によって前記係止突起32が前記係止孔12の上縁部に係止固定されることにより、前記長さ調整ポール20に一定以上の引っ張り力が加わらない場合には、前記係止突起32の固定が容易に解除されず、ユーザーが一定以上の押圧力で前記長さ調整ポール20を引っ張る場合には、前記係止突起32の係止固定が解除されるとともに、前記長さ調整ポール20の伸長動作が行われることができる。
【0067】
また、前記係止部38は、前記係止孔12の外側に貫通形成され、一部分が前記係止孔12の外側に突出するように配置され得る。
【0068】
すなわち、前記係止部38が前記係止孔12に上側内部と直交する方向に突出し、前記係止部38の一部分が前記係止孔12の外側に突出することにより、一定以下の引っ張り力が前記長さ調整ポール20に作用する場合には係止固定が解除されず、一定以上の引っ張り力が前記長さ調整ポール20に作用する場合にのみ係止固定が解除され、これにより、定以下の引っ張り力が作用する場合に前記係止部38と係止孔12の係止固定が容易に解除されるのを防止することができる。
【0069】
前記押圧部34の上部に前記係止部38が形成されることにより、前記係止突起32と前記係止孔12の係止固定が容易に解除されず、特に強風によって前記長さ調整ポール20に引っ張り力が作用する場合に前記長さ調整ポールが延びるのを防止することができる。
【0070】
また、前記係止部38の直線区間Hは、2mm~5mmの範囲以内であることが好ましい。
【0071】
これは、成人を基準に引っ張り力として平均して8kgfを加えることができ、このような成人の引っ張り力を基準に6kgf~8kgfの引っ張り力が前記係止部38に作用する場合に前記係止突起32の係止固定が解除できるように、前記係止部38の直線区間Hは2mm~5mmの範囲以内に適用されなければならないためである。
【0072】
また、強風によって前記長さ調整ポール20が引っ張られる場合、一般に約6kgf以下の引っ張り力が前記長さ調整ポール20に作用することを考慮して、前記係止部38の直線区間Hは2mm~5mmの範囲以内に適用されることが好ましい。
【0073】
そして、前記固定部36の直線区間が前記係止部38の直線区間よりもさらに長く形成されてもよい。
【0074】
前記係止部38は、一定以上の引っ張り力が作用する場合には長さ調整のために係止固定が解除されなければならないが、前記固定部36は、前記係止突起32をユーザーが押圧動作させない場合には、係止固定が維持されなければならないので、前記係止部38の直線区間よりも前記固定部36の直線区間hがさらに長く形成されることが好ましい。
【0075】
以下、上述したような構成を有する本発明の長さ調整可能なポールの作用について、図1図12を参照して説明する。
【0076】
まず、ユーザーが長さ調整可能なポールを伸長するためには、メインポール10に挿入された長さ調整ポール20または第1長さ調整ポール24の端部を手で把持した状態で上方向に引っ張る。
【0077】
ユーザーの長さ調整ポール20の伸長動作によって、前記メインポール10から前記長さ調整ポール20が上昇動作し、ユーザーは、前記長さ調整ポール20を上方に移動させた後、前記メインポール10の側面に設けられる係止孔12に係止突起32を挿入して前記長さ調整ポール20を伸長させることができる。
【0078】
もし、ユーザーが隣接位置の係止孔12に前記係止突起32を係止固定せずに、真上の係止孔12に前記係止突起32を固定させることを希望する場合には、一定速度以上の前記長さ調整ポール20を引っ張って係止固定を所望しない前記係止孔12に前記係止突起32が係止固定されるのを防止することができる。
【0079】
すなわち、前記長さ調整ポール20が伸長方向に移動する場合には、前記係止突起32の押圧部34によって前記係止突起32の離脱が容易に行われることができ、逆に前記長さ調整ポール20の伸長動作が完了した以後は、前記係止突起の固定部36が前記係止孔12の下端縁部と直交する方向にしっかりと係止固定されることができる。
【0080】
また、前記係止孔12に前記係止突起32が係止固定された状態で前記長さ調整ポール20を縮長させる場合には、ユーザーが前記長さ調整ポール20を伸長方向(上方向)に移動させて前記係止突起32を前記メインポール10の内側に弾性変形するように押圧動作させた後、前記長さ調整ポール20を速い速度で下方向に移動させる方式で、前記長さ調整ポール20の縮長動作が行われることができる。
【0081】
本発明の長さ調整可能なポールは、レジャー産業のテント用だけでなく、タープ用、天幕用以外にも、様々な分野で長さ調整可能な伸長部品として適用できる。
【0082】
このような本発明の範囲は、上記で例示した実施形態に限定されるものではなく、上記の技術範囲内で、当該技術分野における通常の技術者にとっては本発明に基づく他の多くの変形が可能であろう。
図1
図2
図3
図4
図5
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図9
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図12
【国際調査報告】