(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-05
(54)【発明の名称】ワイヤレス充電器における自動車キーFOB干渉防止
(51)【国際特許分類】
H02J 50/12 20160101AFI20240129BHJP
H02J 50/80 20160101ALI20240129BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240129BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20240129BHJP
【FI】
H02J50/12
H02J50/80
H02J7/00 301D
B60R11/02 W
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546254
(86)(22)【出願日】2022-01-28
(85)【翻訳文提出日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 US2022014245
(87)【国際公開番号】W WO2022169685
(87)【国際公開日】2022-08-11
(32)【優先日】2021-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520310643
【氏名又は名称】アイラ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AIRA,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】グッドチャイルド,エリック,ハインデル
【テーマコード(参考)】
3D020
5G503
【Fターム(参考)】
3D020BA06
3D020BB01
3D020BC01
3D020BD05
3D020BE03
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503CA01
5G503CC01
5G503DA19
5G503DB01
5G503GB08
5G503GD04
(57)【要約】
ワイヤレス充電のためのシステム、方法および装置が開示されている。充電装置は、複数の伝送コイルと、共振回路に充電電流を供給するように構成されたドライバ回路と、伝送コイルに充電電流を提供するように構成されたコントローラとを有する。装置は、1以上の伝送コイルを含む共振回路と、複数の伝送コイルに充電電流を供給するように構成されたドライバ回路とを含む。コントローラは、受電デバイスがワイヤレス充電装置の表面上に存在する場合に共振回路に充電電流を供給し、問合せ信号がキーレスエントリシステムによって送信されていることを判定し、充電電流を一定期間中断し、充電電流が中断されている間に問合せ信号が停止したことを判定し、問合せ信号の停止を判定した後に共振回路に充電電流を回復するように構成され得る。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス充電装置を動作させる方法であって、
ワイヤレス充電装置の表面に受電デバイスが存在するときに、共振回路に充電電流を供給するステップと、
キーレスエントリシステムによって問合せ信号が送信されていることを判定するステップと、充電電流を一定期間中断するステップと、
充電電流が中断されている間に前記問合せ信号が停止したことを判定するステップと、
前記問合せ信号の停止を判定した後に、前記共振回路に充電電流を回復させるステップと、を含む方法。
【請求項2】
さらに、前記キーレスエントリシステムによって提供される信号を監視するステップであって、前記信号のシグナリング状態は、前記問合せ信号が送信されているときを示す、ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
さらに、シリアルバスから受信される第1のメッセージが、前記問合せ信号が送信されていることを示すと判定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
さらに、前記シリアルバスから受信される第2のメッセージが、前記問合せ信号の送信停止を示すと判定するステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記シリアルバスは、CAN(Controller Area Network)プロトコル、LIN(Local Interconnect Network)プロトコル、USB(Universal Serial Protocol)プロトコル、I2C(Inter-Integrated Circuit)プロトコル、またはI3C(Improved Inter-Integrated Circuit)プロトコルに従って動作する、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
さらに、前記ワイヤレス充電装置に接続された無線受信機で受信された信号が、前記問合せ信号が送信されていることを示すと判定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記無線受信機は、前記共振回路の充電電流に対応する受信信号をキャンセルするように構成されている、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記無線受信機が、100kHz~200kHzの周波数帯域内で調整可能である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
ワイヤレス充電装置であって、
1以上の伝送コイルを含む共振回路と、
前記1以上の伝送コイルに充電電流を供給するように構成されたドライバ回路と、
コントローラであって、
前記ワイヤレス充電装置の表面上に受電デバイスが存在するときに、前記共振回路に充電電流を供給し、
キーレスエントリシステムによって問合せ信号が送信されていることを判定し、
充電電流を一定期間中断させ、充電電流が中断されている間に前記問合せ信号が停止したことを判定し、
前記問合せ信号の停止を判定した後に前記共振回路に充電電流を回復させる、ように構成されたコントローラと
を具えることを特徴とする、ワイヤレス充電装置。
【請求項10】
前記コントローラがさらに、前記キーレスエントリシステムによって提供される信号を監視するように構成され、前記信号のシグナリング状態は、前記問合せ信号が送信されているときを示す、請求項9に記載のワイヤレス充電装置。
【請求項11】
前記コントローラがさらに、シリアルバスから受信された第1のメッセージが、前記問合せ信号が送信されていることを示すと判定するように構成される、請求項9に記載のワイヤレス充電装置。
【請求項12】
前記コントローラがさらに、前記シリアルバスから受信された第2のメッセージが、前記問合せ信号の送信の停止を示すと判定するように構成される、請求項11に記載のワイヤレス充電装置。
【請求項13】
前記シリアルバスは、CAN(Controller Area Network)プロトコル、LIN(Local Interconnect Network)プロトコル、USB(Universal Serial Protocol)プロトコル、I2C(Inter-Integrated Circuit)プロトコル、またはI3C(Improved Inter-Integrated Circuit)プロトコルに従って動作する、請求項11に記載のワイヤレス充電装置。
【請求項14】
さらに、前記ワイヤレス充電装置に接続された無線受信機を具え、
前記コントローラはさらに、前記無線受信機で受信された信号が、前記問合せ信号が送信されていることを示すと判定するステップを含む、請求項9に記載のワイヤレス充電装置。
【請求項15】
前記無線受信機は、前記共振回路の充電電流に対応する受信信号をキャンセルするように構成されている、請求項14に記載のワイヤレス充電装置。
【請求項16】
前記無線受信機が、100kHz~200kHzの周波数帯域内で調整可能である、請求項14に記載のワイヤレス充電装置。
【請求項17】
プロセッサ読み取り可能な記憶媒体であって、
ワイヤレス充電装置の表面上に受電デバイスが存在する場合に、共振回路に充電電流を供給させるステップと、
キーレスエントリシステムによって問合せ信号が送信されていることを判断するステップと、充電電流を一定期間停止させるステップと、
充電電流が停止している間に前記問合せ信号が停止したことを判断するステップと、
問合せ信号の停止を判断した後に前記共振回路に充電電流を回復させるステップと、
を処理回路に実行させるように構成された命令を含むプロセッサ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項18】
さらに、前記キーレスエントリシステムによって提供される信号を監視するステップであって、前記信号のシグナリング状態は、前記問合せ信号が送信されているときを示すステップを前記処理回路に行わせるように構成された命令を含む、請求項17に記載のプロセッサ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項19】
前記処理回路に、前記シリアルバスから受信された第1のメッセージが前記問合せ信号が送信されていることを示すと判定するステップと、
前記シリアルバスから受信された第2のメッセージが前記問合せ信号の送信の停止を示すと判定するステップを行うように構成された命令をさらに含む、請求項17に記載のプロセッサ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項20】
前記ワイヤレス充電装置デバイスに接続された無線受信機で受信された信号が、前記問合せ信号が送信されていることを示すと判定するステップを前記処理回路に行わせるように構成された命令をさらに含む、請求項17に記載のプロセッサ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本出願は、2022年1月27日に米国特許庁に出願された仮特許出願第17/586,773号および2021年2月3日に米国特許庁に出願された仮特許出願第63/145,469号の優先権と利益を主張するものであり、この仮出願の内容全体は以下に完全に記載されているかのようにその全体およびすべての適用目的のために参照により本書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般にモバイルコンピューティングデバイスのバッテリを含むバッテリのワイヤレス充電に関し、より具体的には、充電動作中のキーフォブに関連する信号の干渉防止に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス充電システムは、特定のタイプのデバイスが物理的な充電接続を使用せずに内部バッテリを充電できるようにするために開発されてきた。ワイヤレス充電を利用できるデバイスには、モバイル機器および/または通信機器などがある。ワイヤレスパワーコンソーシアムが定めるQi規格などの標準規格では、第1のサプライヤが製造した機器を、第2のサプライヤが製造した充電器でワイヤレス充電することが可能である。ワイヤレス充電の規格は、比較的単純な構成のデバイス向けに最適化されており、基本的な充電機能を提供する傾向にある。
【0004】
ワイヤレス充電機能の改善は、絶えず複雑化するモバイルデバイスや変化するフォームファクタに対応するために必要である。例えば、ワイヤレス充電に無関係な動作への干渉を回避する技術や、ワイヤレス充電のトランザクションに無関係なデバイスへの付随的被害を回避するための技術が必要とされている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】
図1は、本明細書に開示される特定の態様に従って充電面を提供するために採用され得る充電セルの一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本明細書に開示される特定の態様に従って適合され得る充電面のセグメントの単一層に設けられた充電セルの配列の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本明細書に開示される特定の態様に従って適合され得る、充電面のセグメント内に複数の層が重ねられる場合の充電セルの配置の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本明細書に開示される特定の態様に従って構成された複数層の充電セルを採用する充電面によって提供される電力伝達領域の配置を示す図である。
【
図5】
図5は、本明細書に開示される特定の態様による充電器ベースステーションに設けられ得るワイヤレス電力トランスミッタを示す図である。
【
図6】
図6は、本明細書に開示される特定の態様に従って適合され得るキーレスエントリシステムを示す図である。
【
図7】
図7は、ワイヤレス充電システムとキーレスエントリシステムとの干渉の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本明細書に開示される特定の態様に従って、ワイヤレス充電システムがキーレスエントリシステムとの干渉を回避するように構成された第1実施例を示す図である。
【
図9】
図9は、本明細書に開示される特定の態様に従って、ワイヤレス充電システムがキーレスエントリシステムとの干渉を回避するように構成された第2実施例を示す図である。
【
図10】
図10は、本開示の特定の態様に従ってワイヤレス充電装置を動作させる方法の一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、本明細書に開示される特定の態様に従って適合され得る処理回路を採用する装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
添付の図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、様々な構成を説明することを意図しており、本明細書に記載の概念が実施され得る唯一の構成を示すことを意図したものではない。詳細な説明には、様々な概念の完全な理解を提供するための具体的な詳細が含まれている。しかしながら、それらの概念が具体的な詳細なしで実施できることは当業者には明らかであろう。時には、そのような概念を不明瞭にしないために、周知の構造および構成要素をブロック図の形式で示している。
【0007】
次に、ワイヤレス充電システムの特定の態様を、様々な装置および方法を参照して提示する。これらの装置および方法は、以下の詳細な説明に記載されるとともに、添付の図面において、様々なブロック、モジュール、コンポーネント、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなど(総称して「要素」と呼ぶ)によって示される。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェアまたはそれらの任意の組合せを使用して実装することができる。そのような要素がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、具体的なアプリケーションおよびシステム全体に課される設計上の制約に依存する。
【0008】
例えば、要素、要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1以上のプロセッサを含む「処理システム」で実装され得る。プロセッサの例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、ステートマシン、ゲートロジック、ディスクリートハードウェア回路、および本開示全体を通して記載された様々な機能を実行するように構成された他の適切なハードウェアが含まれる。処理システムの1以上のプロセッサは、ソフトウェアを実行することができる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコードまたはハードウェア記述言語などと呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数などを意味するものとして、広く解釈されるものとする。ソフトウェアは、プロセッサ可読記憶媒体に常駐するようにしてもよい。本明細書でコンピュータ可読媒体とも呼ばれるプロセッサ可読記憶媒体は、例えば、磁気ストレージデバイス(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、近距離ワイヤレス通信(NFC)トークン、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、搬送波、伝送路、ソフトウェアを格納または伝送するのに適した他の任意の媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体は、処理システムに存在していても、処理システムの外部にあっても、処理システムを含む複数のエンティティに分散していてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラム製品に具現化されるものであってもよい。一例として、コンピュータプログラム製品は、パッケージ材料内のコンピュータ可読媒体を含むことができる。当業者は、特定の用途およびシステム全体に課せられた全体的な設計上の制約に応じて、本開示全体にわたって提示された記載の機能を実装するための最良の方法を認識するであろう。
【0009】
概要
本開示の特定の態様は、複数の伝送コイルを用いる、または複数の受電デバイスを同時に充電できる自由配置充電面を提供するワイヤレス充電装置に関するシステム、装置、および方法に関する。一態様では、ワイヤレス充電装置のコントローラは、充電されるデバイスの位置を特定し、受電デバイスに電力を供給するように最適に配置された1つまたは複数の伝送コイルを構成することができる。充電セルは、1つまたは複数の誘導伝送コイルを備えるかこれを構成することができ、複数の充電セルは、充電面を提供するように配置または構成することができる。充電対象デバイスの位置は、デバイスの位置を充電面上の既知の位置を中心とする物理的特性の変化に関連付けるセンシング技術を介して検出することができる。いくつかの例では、位置の感知は、容量性、抵抗性、誘導性、接触、圧力、負荷、歪み、および/または別の適切なタイプの感知を使用して実装することができる。
【0010】
本書に開示される特定の態様は、改良されたワイヤレス充電システムに関する。モジュール式の表面要素で構成された充電システムによって提供される1つまたは複数の表面上に充電式デバイスを自由に配置できるシステム、装置、および方法が開示される。一例では、充電システムによって提供される単一の面は、複数のモジュール式マルチコイルワイヤレス充電要素の構成から形成される。別の例では、相互接続された複数のマルチコイルワイヤレス充電要素を使用する充電システムによって、分散型充電面が提供されてもよい。
【0011】
特定の態様により、受電デバイスへのワイヤレス電力伝送の効率および容量を改善することができる。一例では、ワイヤレス充電装置は、バッテリ充電電源と、マトリックス状に構成された複数の充電セルと、各スイッチがマトリックス内のコイルの横列(row)をバッテリ充電電源の第1の端子に結合するように構成されている第1の複数のスイッチと、各スイッチがマトリックス内のコイルの縦列(column)をバッテリ充電電源の第2の端子に結合するように構成されている第2の複数のスイッチとを具える。複数の充電セルのうちの各充電セルは、電力伝送領域を取り囲む1または複数のコイルを含むことができる。複数の充電セルは、複数の充電セルのうちの充電セルの電力伝送領域が重なることなく、充電面に隣接して配置されるものであってもよい。
【0012】
ワイヤレス充電装置の表面に置かれたデバイスは、充電面に設けられた1以上の充電セルを介してワイヤレス伝送される電力を受け取ることができる。電力は、装置の充電面上の任意の場所に配置された受電デバイスにワイヤレスで伝送することができる。デバイスは、任意に規定されたサイズおよび/または形状を有することができ、充電可能な任意の個々の配置に拘わらず配置することができる。単一の面上で複数のデバイスを同時に並行して充電することができる。本装置は、表面にわたって1以上のデバイスの動きを追跡することができる。
【0013】
本開示に従って提供されるワイヤレス充電システムは、複数の分散型充電面を含むことができる。一例では、分散型充電面の少なくとも1つは、プリント基板スタック上に3次元的に配置された電力伝送コイルを使用して実装される。別の例では、分散型充電面の少なくとも1つは、多層フレキシブル回路上に3次元的に配置された電力伝送コイルを使用して実装される。ワイヤレス充電システムは、分散型充電面を管理、制御または連携して、充電式デバイスの存在を検出し、分散型充電面の1つに配置された各充電式デバイスの充電設定を決定し、充電設定によって定義される電力伝送コイルを介して充電電流を駆動する中央コントローラを含むことができる。分散型充電面の参加レベルは、分散型充電面に提供された制御回路の複雑さに依存し得る。一例では、分散型充電面は、中央コントローラから供給される制御信号に応答して、選択された電力伝送コイルに充電電流を導くことができるスイッチング回路を含み得る。別の例では、分散型充電面は、データリンクを介して中央コントローラと通信でき、中央コントローラによって提供される充電設定を実施できるコントローラを含み得る。分散型充電面は、充電式デバイスの検索、充電式デバイスの存在の特定、充電中のデバイスから受信した情報の復号化、または本開示の特定の態様に従って提供されるマルチコイル、マルチデバイスワイヤレス充電システムの他の機能を実施することができるコントローラを含み得る。
【0014】
本明細書に開示される特定の態様は、キーレスエントリキーFOBの問合せを判定または検出し、キーFOBとワイヤレス充電システムの1つまたは複数の電力伝送コイルを介した電力伝送との間の無線干渉を緩和することができるワイヤレス充電システムに関する。ワイヤレス充電システムのコントローラは、受電デバイスがワイヤレス充電装置の表面上に存在する場合に共振回路に充電電流を供給し、問合せ信号がキーレスエントリシステムによって送信されていることを判定し、充電電流を一定期間中断し、充電電流が中断されている間に問合せ信号が停止したことを判定し、問合せ信号の停止を判定した後に共振回路に充電電流を回復するように構成され得る。
【0015】
充電セル
本明細書に開示される特定の態様によれば、充電装置の表面に隣接配備された充電セルを用いて充電装置が提供される。一例では、充電セルはハニカムパッケージ構成に従って配備される。充電セルは、それぞれが充電装置の表面に実質的に直交しコイルに隣接する軸に沿って磁場を誘導することができる1以上のコイルを使用して実装することができる。本明細書において、充電セルとは、各コイルが充電セル内の他のコイルによって生成される場に対して加算的であって共通の軸に沿うか近接して配向される電磁場を生成するように構成された1以上のコイルを有する構成要素をいう。
【0016】
いくつかの実装例では、充電セルは、共通の軸に沿って積層され、および/または、充電装置の表面に実質的に直交する誘導磁界に寄与するように重なり合うコイルを含む。いくつかの実施態様において、充電セルは、充電装置の表面の規定された部分内に配置され、充電セルに関連する充電装置の表面の実質的に直交する部分内の誘導磁界に寄与するコイルを含む。いくつかの実装例では、充電セルは、動的に定義される充電セルに含まれるコイルにアクティベート電流を供給することによって構成可能であり得る。例えば、充電装置は、充電装置の表面にわたって展開された複数のコイルのスタックを含むことができ、この充電装置は、充電対象デバイスの位置を検出し、充電対象デバイスに隣接する充電セルを提供するためにコイルのスタックのいくつかの組み合わせを選択し得る。ある実施例では、充電セルは、単一のコイルを含むか、または単一のコイルとして特徴付けられ得る。しかしながら、充電セルは、複数の積層コイルおよび/または複数の隣接するコイルもしくはコイルの積層を含むことができることを理解されたい。
【0017】
図1は、充電システムに含まれる充電面を提供するために配備され、および/または構成され得る充電セル100の一例を示す。充電システムは、複数の充電面を提供してもよい。いくつかの例では、充電面は、部屋または車両の客室または他の区画内の全体に分散されてもよい。
【0018】
本開示で提供されるいくつかの例では、充電面は、1以上の基板106上に設けられた充電セル100のアレイを含むと理解され得る。1以上の基板106上に、1以上の集積回路(IC)および/またはディスクリート電子部品からなる回路を設けることができる。この回路は、受電デバイスに電力を伝送するために使用するコイルに供給される電流を制御するために使用されるドライバおよびスイッチを含み得る。この回路は、本明細書に開示される特定の機能を実行するように構成され得る1以上のプロセッサおよび/または1以上のコントローラを含む処理回路として構成することができる。いくつかの実施例では、処理回路の一部または全部を充電装置の外部に設けてもよい。いくつかの実施例では、電源を充電装置に結合することができる。
【0019】
いくつかの例では、充電セル100は、電力伝達領域104に電磁場を生成するのに十分な電流を受け取ることができる導体、配線または回路基板トレースを用いて構築された1以上のコイル102を囲む、実質的に六角形の形状を有している。様々な実施態様において、いくつかのコイル102は、
図1に例示される六角形の充電セル100を含む、実質的に多角形である形状を有してもよい。他の実施態様では、他の形状を有するコイル102が提供される。コイル102の形状は、少なくとも部分的に、製造技術の能力または制限によって、および/またはプリント回路基板などの基板106上の充電セルのレイアウトを最適化するために決定することができる。各コイル102は、スパイラル構成のワイヤ、プリント回路基板トレースおよび/または他のコネクタを使用して実装することができる。各充電セル100は、異なる層のコイル102が共通軸108に中心を持つように、絶縁体または基板106によって分離された2以上の層にわたることができる。
【0020】
図2は、本明細書に開示される特定の態様に従って適合された充電システムに含まれ得る充電面のセグメントまたはその一部の単一層に設けられた充電セル202の配列200の一例を示す図である。充電セル202は、ハニカムパッケージング構成に従って配置されている。本実施例では、充電セル202は、重なり合うことなく端と端を合わせて配置されている。この配置は、スルーホールやワイヤ配線なしで提供することができる。充電セル202の一部が重なり合う配置など、他の配置も可能である。例えば、2以上のコイルでなるワイヤをある程度インターリーブすることができる。
【0021】
図3は、本明細書に開示される特定の態様に従って適合され得る充電面のセグメントまたは部分内で複数の層が重ね合わされる場合の、2つの視点300、310からの充電セルの配置の一例を示す。充電セル302、304、306、308の層が、充電面の1セグメント内に設けられている。各層の充電セル302、304、306、308内の充電セルは、ハニカムパッケージング構成に従って配置されている。一実施例では、充電セル302、304、306、308の層は、4層以上のプリント回路基板上に形成され得る。充電セル100の配置は、図示されたセグメントに隣接する割り当てられた充電領域を完全にカバーするように選択することができる。
【0022】
図4は、充電システムにより提供される充電面400に設けられた電力伝達領域の配置を示す図である。一例では、充電面400は、本明細書に開示された特定の態様に従って構成された充電セルの複数の層を有する。図示された充電面400は、4層の充電セル402、404、406、408を用いて構成されている。
図4において、第1層の充電セル402の充電セルが提供する各電力伝達領域が「L1」と記され、第2層の充電セル404の充電セルが提供する各電力伝達領域が「L2」と記され、第3層の充電セル406の充電セルが提供する各電力伝達領域が「L3」と記され、第4層の充電セル408の充電セルが提供する各電力伝達領域が「L4」と記されている。
【0023】
図5は、充電器ベースステーションに設けられ得るワイヤレストランスミッタ500を示す図である。コントローラ502は、調整回路508でフィルタリングされるか、他の方法で処理されたフィードバック信号を受信することができる。コントローラは、コンデンサ512およびインダクタ514を含む共振回路506に交流(AC)信号を供給するドライバ回路504の動作を制御し得る。共振回路506は、本明細書において、タンク回路、LCタンク回路、および/またはLCタンクとも呼ばれ、共振回路506のLCノード510で測定される電圧516はタンク電圧とも呼ばれる。
【0024】
ワイヤレストランスミッタ500は、充電装置によって、互換性のあるデバイスが充電装置の面上に置かれたかどうかを判断するために使用することができる。例えば、充電装置は、ワイヤレストランスミッタ500を介して間欠的なテスト信号(アクティブPing)を送信することによって、互換デバイスが充電装置の表面に置かれたことを特定することができ、ここで共振回路506は、互換デバイスがテスト信号に応答した場合に符号化された信号を検出または受信することができる。充電装置は、規格、慣習、製造者または用途によって規定された応答信号を受信したら、少なくとも1つの充電セル内の1以上のコイルを励起するように構成することができる。いくつかの例では、互換デバイスは、充電装置が互換デバイスの充電に使用される最適な充電セルを見つけることができるように、受信信号強度を通信することによってPingに応答することができる。
【0025】
パッシブping技術は、LCノード510で測定または観測された電圧および/または電流を使用して、本明細書に開示された特定の態様に従って適合されたデバイスの充電パッドに近接する受電コイルの存在を識別することができる。従来の多くのワイヤレス充電器用トランスミッタでは、LCノード510の電圧を測定したりLCネットワーク内の電流を測定する回路が設けられている。これらの電圧と電流は、電力調整目的またはデバイス間の通信をサポートするために監視され得る。
図5に示す例では、LCノード510の電圧が監視されるが、共振回路506に短いパルスが提供されるパッシブPingをサポートするために電流が追加的または代替的に監視され得ることが企図される。パッシブPing(初期電圧V
0)に対する共振回路506の応答は、LCノード510における電圧(V
LC)により、次のように表すことができる。
【0026】
本明細書に開示された特定の態様によれば、1以上の充電セル内のコイルを選択的にアクティブ化して、互換デバイスの充電に最適な電磁界を提供することができる。いくつかの実施例では、コイルが充電セルに割り当てられ、一部の充電セルが他の充電セルと重なり得る。後者の場合、充電セル単位で最適な充電設定を選択することができる。他の例では、充電セルは、充電装置表面への充電対象デバイスの配置に基づいて規定されてもよい。このような他の例では、各充電イベントでアクティブ化されるコイルの組み合わせは異なり得る。いくつかの実装例では、充電装置は、充電イベント中に励起するために1以上のセルおよび/または1以上の所定の充電セルを選択できるドライバ回路を含み得る。
【0027】
本開示の特定の態様では、充電手順に積極的に従事しているワイヤレス充電システムは、近くの無線周波数(RF)送信機または受信機との干渉を回避または軽減するために、充電手順を一時停止することができる。一例では、1つまたは複数の電力伝送コイルに供給される充電電流を一時的に停止して、自動車などの車両のキーフォブ無線機からキーフォブ問合せ信号を送信できるようにすることができる。キーフォブ問合せ信号は、本明細書ではキーフォブpingまたはフォブpingとも呼ばれる。
【0028】
キーレスエントリシステムの構成要素であるキーフォブは、車両へのアクセスや操作を可能にするために使用され得る。いくつかの例では、キーフォブ内のメモリは、キーフォブの所持者に車両の解錠および施錠を許可し、少なくともいくつかの例では、車両の操作を許可する情報で符号化される。
図6は、車両フォブトランシーバ622と無線通信できるキーフォブ602を含むキーレスエントリシステム600を示す図である。車両フォブトランシーバ622は、キーレスエントリシステムによって操作され得る。ある実施態様では、車両フォブトランシーバ622は、標準定義プロトコルまたは独自プロトコルに従って動作する通信バス620に通信可能に結合され得る。図示の例では、車両フォブトランシーバ622は、キーフォブ602が近くにあるときにキーフォブ602を検出して識別し、キーフォブ602が近くになくなったときにキーフォブ602が近接配置されなくなったことを判定するように構成された処理回路624を含む。キーフォブ602は、車両フォブトランシーバ622によって送信されるRF信号の受信範囲内に位置するとき、またはキーフォブ602によって送信されるRF信号が車両フォブトランシーバ622によって受信され得るときに、近接配置されている。一例では、キーレスエントリの管理に使用されるRF信号の範囲は15~70フィート(約5~21メートル)である。
【0029】
いくつかの例では、車両フォブトランシーバ622は、LF無線送信機626からLFアンテナ614を介して短期間の低周波(LF)信号(LF信号640)を送信することにより、フォブ602の存在を検出し得る。キーフォブ602は、LF無線受信機606に結合されたLFアンテナ612でLF信号640を受信し得る。LF信号640をキーフォブ問合せ信号として識別すると、フォブ602は、UHF無線送信機608によって駆動されるアンテナ616を介して超短波信号(UHF信号642)で識別情報を送信することによって応答し得る。キーフォブ602内のコントローラ604が、キー管理回路またはモジュール610によって提供される暗号化キーコードを使用して識別情報を生成し得る。車両フォブトランシーバ622内のUHF受信機628は、UHFアンテナ618を介してUHF信号642を受信し得る。処理回路624のデコーダ630は、UHF信号642をデコードしてキーコード632を導出し、処理回路624は、キーコードの有効性または真正性を検証した後、車両のロックを解除または操作可能にすることができる。UHF信号642は、規制当局によって定義された周波数で送信され得る。一例では、UHF信号642は315MHzの周波数で送信され得る。別の例では、UHF信号642は433.92MHzの周波数で送信され得る。
【0030】
LF信号640は、ワイヤレス充電システムが充電面を介してワイヤレスで電力を伝送するために使用する周波数範囲で送信され得る。
図7に示すシナリオ700を参照すると、ワイヤレス充電装置702および受電デバイス708は、比較的薄くてもよい。いくつかの実施例では、ワイヤレス充電装置702は、プリント回路基板704および伝送コイルが設けられた1以上のメタライゼーション層706の厚さに近い深さを有し得る。一部の磁束712は伝送コイルとキーフォブ710を結合する可能性がある。ワイヤレス充電装置702は、100~200kHzの周波数帯内にある周波数で磁束を生成し得る。車両フォブトランシーバ622は、同じ100~200kHzの周波数帯域でLF信号640を送信することがある。ワイヤレス充電装置702によって生成される磁束712は、車両フォブトランシーバ622によって送信されるLF信号640との干渉を生成する可能性があり、場合によってはキーフォブ710の動作をブロックする可能性がある。本開示の特定の態様は、ワイヤレス充電装置がLF信号640に干渉するのを防ぐことができるシステム、方法、技術、および適応に関する。本開示の特定の態様において、ワイヤレス充電システムは、LF信号640が車両フォブトランシーバ622によって送信されている間、充電動作を中断することができる。
【0031】
図8は、キーフォブ問合せ信号818が車両フォブ管理システム810によってワイヤレス送信されたときに、ワイヤレス充電システム802が充電動作を一時停止するように構成され得る第1の例800を示す。タイミング
図820は、キーフォブ問合せ信号818に関連するシグナリングを示す。第1の例800では、充電式デバイス804は、ワイヤレス充電システム802によって生成された磁束806を通して電力を受けている。磁束806は、充電電流822に応答して1以上の伝送コイルによって生成される。
【0032】
車両フォブ管理システム810は、無線機812に含まれるか、または無線機812に結合されたアンテナを介して無線キーフォブ問合せ信号818を送信できる無線機812を備えて構成され得る。いくつかの例では、無線機812はキーフォブ814の無線機816を介して送信された信号(図示せず)を受信することができる。車両フォブ管理システム810は、ワイヤレス充電システム802に通信可能に結合され、キーフォブ問合せ信号818が無線送信されていることを示す信号(ブランキング信号808)を提供するように構成され得る。キーフォブ問合せ信号818は、近くのキーフォブ814からの応答を刺激するために送信され得る。車両フォブ管理システム810は、キーフォブ問合せ信号818に応答した有効なキーフォブ814を識別するように構成され得る。
【0033】
図8に示される例では、ブランキング信号808は、ワイヤレス充電システム802の対応する汎用入出力(GPIO)ピンまたはパッドに物理的相互接続によって結合されたGPIOピンまたはパッドの信号状態を制御することによって提供される。他の例では、ブランキング信号808は、標準定義または独自のプロトコルに従って動作する通信バスを介して送信されるメッセージで通信されてもよい。標準定義プロトコルの例としては、CAN(Controller Area Network)プロトコル、LIN(Local Interconnect Network)プロトコル、USB(Universal Serial Bus)プロトコル、I2CまたはI
2C(Inter-Integrated Circuit)プロトコル、I3C(Improved Inter-Integrated Circuit)プロトコルなどがある。
【0034】
ワイヤレス充電システム802は、ブランキング信号808がアサートされている間、充電動作を停止して、ワイヤレス充電システム802の伝送コイルによって生成される磁束806からの干渉なしにキーフォブ問合せ信号818を無線送信することができるスロット826を形成することができる。ある実施例では、車両フォブ管理システム810は、磁束806を消散させるために、ブランキング信号808のアサート後、キーフォブ問合せ信号818を無線送信する前に遅延824を導入してもよい。
【0035】
図9は、車両フォブ管理システム912によってキーフォブ問合せ信号916が送信されたときに、ワイヤレス充電システム902が充電動作を中断するように構成され得る第2の例900を示す。タイミング
図920は、キーフォブ問合せ信号916に関連するシグナリングを示す。この第2の例900では、充電式デバイス904は、ワイヤレス充電システム902によって生成および/または伝送される磁束910を通して電力を受け取る。磁束910は、伝送コイルに供給される充電電流922に応答して、ワイヤレス充電システム902内の1つまたは複数の伝送コイルを用いて生成および送信され得る。
【0036】
ワイヤレス充電システム902は、キーフォブ問合せ信号916に使用される周波数帯域の信号を受信するように同調できる無線受信機906を含むか、または接続されている。一例では、無線受信機906は、ワイヤレス充電システム902に接続された外部装置として提供される。別の例では、無線受信機906はワイヤレス充電システム902内に設けられる。場合によっては、無線受信機906は、キーフォブ問合せ信号916に使用される周波数帯に同調できる専用アンテナ918を含む。他の例では、無線受信機906は、1つまたは複数のアイドル送信コイルをアンテナとして使用するように構成されてもよく、そのような実施例では、さらに、キーフォブ問合せ信号916を受信するために無線充電システム902のアイドルタンク回路を使用するように構成されてもよい。いくつかの実装例では、アンテナ918はループアンテナの形態であり得る。いくつかの実装例では、無線受信機906は、1以上の送信コイルをアンテナとして使用して受信された信号からキーフォブ問合せ信号916を分離するように構成され得る。
【0037】
本開示の一態様では、無線受信機906は、キャンセリング技術を使用してキーフォブ問合せ信号916を表す受信信号を分離する検出器を提供するように構成または適合され得る。一例では、検出器は、ワイヤレス充電システム902の1つまたは複数の電力伝送コイルによって生成される磁束を表す信号をキャンセルすることができる。キャンセリング技術は、無線受信機906に用いられるアンテナ918のタイプまたは構成に関係なく使用され得る。
【0038】
無線受信機906は、車両フォブ管理システム912からキーフォブ問合せ信号916の受信を示す信号(ブランキング信号908)をキーフォブ914へ提供するように構成され得る。
図9に示す例では、ブランキング信号908は、ワイヤレス充電システム902の対応するGPIOピンまたはパッドに物理的相互接続によって結合されるGPIOピンまたはパッドのシグナリング状態で提供される。他の例では、ブランキング信号908は、標準定義または独自のプロトコルに従って動作する通信バスを介して送信されるメッセージで通信されてもよい。標準定義プロトコルの例としては、CANバスプロトコル、LINバスプロトコル、USBプロトコル、I2Cプロトコル、I3Cプロトコルなどがある。
【0039】
ワイヤレス充電システム902は、ブランキング信号908がアサートされている間、充電動作を停止して、ワイヤレス充電システム902の伝送コイルによって生成される磁束910からの継続的な干渉なしにキーフォブ問合せ信号916を送信することができるスロット926を形成することができる。ワイヤレス充電システム902は、充電電流922を一時停止または終了することによって充電動作を停止することができる。磁束910は、無線受信機906がブランキング信号908をアサートするまで、およびワイヤレス充電システム902が電力伝送を停止するまで、初期期間924の間継続し得る。充電電流922および磁束発生910の再開は、無線受信機906がキーフォブ問合せ信号916の停止を検出し、ブランキング信号908をデアサートするのにかかる時間に対応する期間928だけ遅延され得る。
【0040】
図10は、キーフォブ問合せとの干渉を回避するように構成されたワイヤレス充電装置の動作を示すフローチャート1000である。この方法は、ワイヤレス充電システムのコントローラによって実行され得る。ブロック1002において、コントローラは、受電デバイスがワイヤレス充電装置の面上に存在する場合、共振回路に充電電流を供給することができる。ブロック1004において、コントローラは、問合せ信号がキーレスエントリシステムから送信されていると判断することができる。ブロック1006において、コントローラは、充電電流を一定期間停止することができる。ブロック1008において、コントローラは、充電電流が停止している間に問合せ信号が停止したと判定することができる。ブロック1010において、コントローラは、問合せ信号の停止を判定した後、共振回路への充電電流を回復することができる。
【0041】
いくつかの例では、コントローラは、キーレスエントリシステムから提供される信号を監視することができる。信号のシグナリング状態は、問合せ信号が送信されているときを示し得る。いくつかの例では、コントローラは、シリアルバスから第1のメッセージを受信し得る。コントローラは、第1のメッセージが、問合せ信号が送信されていることを示していると判断することができる。コントローラは、シリアルバスから第2のメッセージを受信し得る。第2のメッセージは、問合せ信号の停止を示し得る。シリアルバスは、CANプロトコル、LINプロトコル、USBプロトコル、(I2CプロトコルまたはI3Cプロトコル)に従って動作することができる。
【0042】
いくつかの例では、コントローラは、ワイヤレス充電装置に接続された無線受信機によって提供される信号を監視するように構成され得る。コントローラは、無線受信機で受信された信号が、問合せ信号がキーレスエントリシステムから送信されていることを示すと判定することができる。信号のシグナリング状態は、問合せ信号が送信されているときを示し得る。無線受信機は、共振回路の充電電流に対応する受信信号をキャンセルするように構成され得る。無線受信機は、100kHz~200kHzの周波数帯域内で同調可能であり得る。
【0043】
処理回路の例
図11は、バッテリをワイヤレス充電することを可能にする充電装置または受電デバイスに組み込むことができる装置1100のハードウェア実装の一例を示す図である。いくつかの例では、装置1100が、本明細書に開示の1以上の機能を実行することができる。本開示の様々な態様によれば、本明細書に開示の要素、要素の任意の部分、または要素の任意の組合せを、処理回路1102を用いて実装することができる。処理回路1102は、ハードウェアモジュールおよびソフトウェアモジュールのある組合せによって制御される1または複数のプロセッサ1104を含むことができる。プロセッサ1104の例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、SoC、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、ステートマシン、シーケンサ、ゲートロジック、ディスクリートハードウェア回路、および本開示全体を通して記載される様々な機能を実行するように構成された他の適切なハードウェアが含まれる。1以上のプロセッサ1104は、特定の機能を実行する専用のプロセッサを含むことができ、ソフトウェアモジュール1116の1つによって構成、増強または制御され得る。1以上のプロセッサ1104は、初期化中にロードされるソフトウェアモジュール1116の組合せを通じて構成されてもよく、動作中に1以上のソフトウェアモジュール1116をロードまたはアンロードすることによってさらに構成されてもよい。
【0044】
図示の例では、処理回路1102が、概してバス1110で示されるバスアーキテクチャで実装され得る。バス1110は、処理回路1102の特定の用途および全体的な設計上の制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含むことができる。バス1110は、1以上のプロセッサ1104およびストレージ1106を含む様々な回路をリンクする。ストレージ1106は、メモリデバイスおよび大容量ストレージデバイスを含むことができ、本明細書では、コンピュータ可読媒体および/またはプロセッサ可読媒体とも呼ばれる。ストレージ1106は、一時的な記憶媒体および/または非一時的な記憶媒体を含むことができる。
【0045】
バス1110は、タイミングソース、タイマ、周辺機器、電圧レギュレータおよび電源管理回路などの様々な他の回路をリンクしてもよい。バスインターフェース1108は、バス1110と1または複数のトランシーバ1112との間のインターフェースを提供することができる。一例では、標準規定プロトコルに従って、装置1100が充電装置または受電デバイスと通信できるようにするために、トランシーバ1112を設けることができる。また、装置1100の性質に応じて、ユーザインタフェース1118(例えば、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイク、ジョイスティック)が提供されてもよく、バス1110に直接またはバスインタフェース1108を介して通信可能に結合することができる。
【0046】
プロセッサ1104は、バス1110の管理と、ストレージ1106を含むコンピュータ可読媒体に格納されたソフトウェアの実行を含む全体的な処理とを担うことができる。この点において、プロセッサ1104を含む処理回路1102は、本明細書に開示の方法、機能および技術のいずれかを実装するために使用することができる。ストレージ1106は、ソフトウェアの実行時にプロセッサ1104によって操作されるデータを格納するために使用することができ、ソフトウェアは、本明細書に開示の方法のいずれか一つを実行するように構成することができる。
【0047】
処理回路1102の1または複数のプロセッサ1104は、ソフトウェアを実行することができる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコードまたはハードウェア記述言語などと呼ばれるかどうかに拘わらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、関数、アルゴリズムなどを意味するものとして、広く解釈されるものとする。ソフトウェアは、コンピュータ可読形式でストレージ1106に存在するようにしても、外部のコンピュータ可読媒体に存在するようにしてもよい。外部のコンピュータ可読媒体および/またはストレージ1106は、非一時的なコンピュータ可読媒体を含み得る。非一時的なコンピュータ可読媒体は、例えば、磁気ストレージデバイス(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、「フラッシュドライブ」、カード、スティック、キードライブ)、RAM、ROM、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、EEPROMを含む消去可能PROM(EPROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、およびコンピュータがアクセスして読み取ることができるソフトウェアおよび/または命令を格納するための他の任意の適切な媒体を含むことができる。また、コンピュータ可読媒体および/またはストレージ1106は、例えば、搬送波、伝送線、およびコンピュータがアクセスして読み取ることができるソフトウェアおよび/または命令を伝送するための他の任意の適切な媒体も含むことができる。コンピュータ可読媒体および/またはストレージ1106は、処理回路1102に存在していても、プロセッサ1104に存在していても、処理回路1102の外部にあっても、処理回路1102を含む複数のエンティティに分散していてもよい。コンピュータ可読媒体および/またはストレージ1106は、コンピュータプログラム製品に具現化されるものであってもよい。一例として、コンピュータプログラム製品は、パッケージ材料内のコンピュータ可読媒体を含むことができる。当業者は、特定の用途およびシステム全体に課せられた全体的な設計上の制約に応じて、本開示全体にわたって提示された記載の機能を実装するための最良の方法を認識するであろう。
【0048】
ストレージ1106は、本明細書でソフトウェアモジュール1116とも呼ばれる、ロード可能なコードセグメント、モジュール、アプリケーション、プログラムなどのソフトウェアを維持および/または編成することができる。ソフトウェアモジュール1116の各々は、処理回路1102にインストールまたはロードされて、1以上のプロセッサ1104によって実行されると、1以上のプロセッサ1104の動作を制御するランタイムイメージ1114に寄与する命令およびデータを含むことができる。特定の命令は、実行されると、処理回路1102に、本明細書に記載の特定の方法、アルゴリズムおよびプロセスに従って機能を実行させることができる。
【0049】
ソフトウェアモジュール1116のいくつかは、処理回路1102の初期化中にロードされるものであってもよく、これらのソフトウェアモジュール1116は、本明細書に開示の様々な機能の実行を可能にするように処理回路1102を構成することができる。例えば、いくつかのソフトウェアモジュール1116は、プロセッサ1104の内部デバイスおよび/または論理回路1122を構成することができ、トランシーバ1112、バスインターフェース1108、ユーザインターフェース1118、タイマ、数値演算コプロセッサなどの外部デバイスへのアクセスを管理することができる。ソフトウェアモジュール1116は、割り込みハンドラおよびデバイスドライバと相互作用し、処理回路1102が提供する様々なリソースへのアクセスを制御する制御プログラムおよび/またはオペレーティングシステムを含むことができる。リソースは、メモリ、処理時間、トランシーバ1112へのアクセス、ユーザインタフェース1118などを含むことができる。
【0050】
処理回路1102の1または複数のプロセッサ1104は多機能であり、それによってソフトウェアモジュール1116のいくつかがロードされ、異なる機能または同じ機能の異なるインスタンスを実行するように構成される。さらに、1以上のプロセッサ1104は、例えばユーザインタフェース1118、トランシーバ1112およびデバイスドライバからの入力に応答して開始されるバックグラウンドタスクを管理するように適合されてもよい。複数の機能の実行をサポートするために、1以上のプロセッサ1104は、マルチタスク環境を提供するように構成されてもよく、それによって複数の機能の各々が、必要に応じて1以上のプロセッサ1104によって提供されるタスクのセットとして実装される。一例では、マルチタスク環境は、異なるタスク間でプロセッサ1104の制御を引き渡すタイムシェアリングプログラム1120を使用して実装されてもよく、それによって各タスクは、未処理の動作の完了時および/または割り込みなどの入力に応答して、1以上のプロセッサ1104の制御をタイムシェアリングプログラム1120に戻す。タスクが1以上のプロセッサ1104の制御を有する場合、処理回路は、制御タスクに関連する機能によって対処される目的のために効果的に特化される。タイムシェアリングプログラム1120は、オペレーティングシステム、ラウンドロビン方式で制御を転送するメインループ、機能の優先順位に従って1以上のプロセッサ1104の制御を割り当てる機能、および/または、1以上のプロセッサ1104の制御を処理機能に提供することによって外部イベントに応答する割込み作動メインループを含むことができる。
【0051】
一実施態様では、装置1100は、ドライバ回路に結合されたバッテリ充電電源と、複数の充電セルと、1以上のプロセッサ1104に含まれ得るコントローラとを有するワイヤレス充電装置を含むか、またはそのように動作する。複数の充電セルは、充電面を提供するように構成され得る。各充電セルにおいて、少なくとも1つの伝送コイルが、電荷伝送領域を通して電磁場を導くように構成され得る。ドライバ回路は、伝送コイルに充電電流を供給するように構成され得る。装置1100は、1以上の伝送コイルを含む共振回路と、複数の伝送コイルに充電電流を供給するように構成されたドライバ回路とを含み得る。コントローラは、受電デバイスがワイヤレス充電装置の表面上に存在する場合に共振回路に充電電流を供給し、問合せ信号がキーレスエントリシステムによって送信されていることを判定し、充電電流を一定期間中断し、充電電流が中断されている間に問合せ信号が停止したことを判定し、問合せ信号の停止を判定した後に共振回路に充電電流を回復するように構成され得る。
【0052】
様々な実施例において、コントローラはさらに、キーレスエントリシステムによって提供される信号を監視するように構成される。信号のシグナリング状態は、問合せ信号が送信されているときを示し得る。コントローラはさらに、シリアルバスから受信した第1のメッセージが、問合せ信号が送信されていることを示すと判定するように構成され得る。コントローラはさらに、問合せ信号の停止を示す第2のメッセージをシリアルバスから受信するように構成され得る。シリアルバスは、CANプロトコル、LINプロトコル、USBプロトコル、I2Cプロトコル、またはI3Cプロトコルに従って動作し得る。
【0053】
いくつかの例では、ワイヤレス充電装置は無線受信機を有し、コントローラは、ワイヤレス充電装置に結合された無線受信機によって提供される信号を監視するようにさらに構成され得る。信号のシグナリング状態は、問合せ信号がキーレスエントリシステムから受信されているときを示し得る。無線受信機は、共振回路の充電電流に対応する受信信号をキャンセルするように構成され得る。無線受信機は、100kHz~200kHzの周波数帯域内で同調可能であり得る。
【0054】
いくつかの実装例では、ストレージ1106は命令および情報を保持し、これらの命令がコントローラに、受電デバイスがワイヤレス充電装置の表面上に存在する場合に共振回路に充電電流を供給させ、問合せ信号がキーレスエントリシステムによって送信されていることを判定させ、充電電流を一定期間中断させ、充電電流が中断されている間に質問信号が停止したことを判定させ、質問信号の停止を判定した後に共振回路に充電電流を回復させるように構成される。
【0055】
一例では、命令は、コントローラに、キーレスエントリシステムから提供される信号を監視させるように構成される。信号のシグナリング状態は、問合せ信号が送信されているときを示し得る。
一部の例では、命令は、コントローラにシリアルバスから第1のメッセージを受信させるように構成される。第1のメッセージは、問合せ信号が送信されていることを示し得る。命令は、コントローラに、問合せ信号の停止を示す第2のメッセージをシリアルバスから受信させるように構成され得る。シリアルバスは、CANプロトコル、LINプロトコル、USBプロトコル、I2Cプロトコル、またはI3Cプロトコルに従って動作し得る。
【0056】
いくつかの例では、命令は、コントローラに、ワイヤレス充電装置に接続された無線受信機によって提供される信号を監視させるように構成される。信号のシグナリング状態は、問合せ信号がキーレスエントリシステムから受信されたときを示し得る。無線受信機は、共振回路の充電電流に対応する受信信号をキャンセルするように構成され得る。無線受信機は、100kHz~200kHzの周波数帯域内で同調可能であり得る。
【0057】
1. ワイヤレス充電装置を動作させる方法であって、ワイヤレス充電装置の表面に受電デバイスが存在するときに、共振回路に充電電流を供給するステップと、キーレスエントリシステムによって問合せ信号が送信されていることを判定するステップと、充電電流を一定期間中断するステップと、充電電流が中断されている間に前記問合せ信号が停止したことを判定するステップと、前記問合せ信号の停止を判定した後に、前記共振回路に充電電流を回復させるステップと、を含む方法。
【0058】
2. さらに、前記キーレスエントリシステムによって提供される信号を監視するステップであって、前記信号のシグナリング状態は、前記問合せ信号が送信されているときを示す、ステップをさらに含む、条項1に記載の方法。
【0059】
3. さらに、シリアルバスから受信される第1のメッセージが、前記問合せ信号が送信されていることを示すと判定するステップを含む、条項1に記載の方法。
【0060】
4. さらに、前記シリアルバスから受信される第2のメッセージが、前記問合せ信号の送信停止を示すと判定するステップを含む、条項3に記載の方法。
【0061】
5. 前記シリアルバスは、CAN(Controller Area Network)プロトコル、LIN(Local Interconnect Network)プロトコル、USB(Universal Serial Protocol)プロトコル、I2C(Inter-Integrated Circuit)プロトコル、またはI3C(Improved Inter-Integrated Circuit)プロトコルに従って動作する、条項3または条項4に記載の方法。
【0062】
6. さらに、前記ワイヤレス充電装置に接続された無線受信機で受信された信号が、前記問合せ信号が送信されていることを示すと判定するステップを含む、条項1に記載の方法。
【0063】
7. 前記無線受信機は、前記共振回路の充電電流に対応する受信信号をキャンセルするように構成されている、条項6に記載の方法。
【0064】
8. 前記無線受信機が、100kHz~200kHzの周波数帯域内で調整可能である、条項6または条項7に記載の方法。
【0065】
9. ワイヤレス充電装置であって、1以上の伝送コイルを含む共振回路と、前記1以上の伝送コイルに充電電流を供給するように構成されたドライバ回路と、コントローラであって、前記ワイヤレス充電装置の表面上に受電デバイスが存在するときに、前記共振回路に充電電流を供給し、キーレスエントリシステムによって問合せ信号が送信されていることを判定し、充電電流を一定期間中断させ、充電電流が中断されている間に前記問合せ信号が停止したことを判定し、前記問合せ信号の停止を判定した後に前記共振回路に充電電流を回復させる、ように構成されたコントローラとを具えることを特徴とする、ワイヤレス充電装置。
【0066】
10. 前記コントローラがさらに、前記キーレスエントリシステムによって提供される信号を監視するように構成され、前記信号のシグナリング状態は、前記問合せ信号が送信されているときを示す、条項9に記載のワイヤレス充電装置。
【0067】
11. 前記コントローラがさらに、シリアルバスから受信された第1のメッセージが、前記問合せ信号が送信されていることを示すと判定するように構成される、条項9に記載のワイヤレス充電装置。
【0068】
12. 前記コントローラがさらに、前記シリアルバスから受信された第2のメッセージが、前記問合せ信号の送信の停止を示すと判定するように構成される、条項11に記載のワイヤレス充電装置。
【0069】
13. 前記シリアルバスは、CAN(Controller Area Network)プロトコル、LIN(Local Interconnect Network)プロトコル、USB(Universal Serial Protocol)プロトコル、I2C(Inter-Integrated Circuit)プロトコル、またはI3C(Improved Inter-Integrated Circuit)プロトコルに従って動作する、条項11または条項12に記載のワイヤレス充電装置。
【0070】
14. さらに、前記ワイヤレス充電装置に接続された無線受信機を具え、前記コントローラはさらに、前記無線受信機で受信された信号が、前記問合せ信号が送信されていることを示すと判定するステップを含む、条項9に記載のワイヤレス充電装置。
【0071】
15. 前記無線受信機は、前記共振回路の充電電流に対応する受信信号をキャンセルするように構成されている、条項14に記載のワイヤレス充電装置。
【0072】
16. 前記無線受信機が、100kHz~200kHzの周波数帯域内で調整可能である、条項14または条項15に記載のワイヤレス充電装置。
【0073】
17. プロセッサ読み取り可能な記憶媒体であって、ワイヤレス充電装置の表面上に受電デバイスが存在する場合に、共振回路に充電電流を供給させるステップと、キーレスエントリシステムによって問合せ信号が送信されていることを判断するステップと、充電電流を一定期間停止させるステップと、充電電流が停止している間に前記問合せ信号が停止したことを判断するステップと、問合せ信号の停止を判断した後に前記共振回路に充電電流を回復させるステップとを処理回路に実行させるように構成された命令を含む、プロセッサ読み取り可能な記憶媒体。
【0074】
18. さらに、前記キーレスエントリシステムによって提供される信号を監視するステップであって、前記信号のシグナリング状態は、前記問合せ信号が送信されているときを示すステップを前記処理回路に行わせるように構成された命令を含む、条項17に記載のプロセッサ読み取り可能な記憶媒体。
【0075】
19. 前記処理回路に、前記シリアルバスから受信された第1のメッセージが前記問合せ信号が送信されていることを示すと判定するステップと、前記シリアルバスから受信された第2のメッセージが前記問合せ信号の送信の停止を示すと判定するステップを行うように構成された命令をさらに含む、条項17に記載のプロセッサ読み取り可能な記憶媒体。
【0076】
20. 前記ワイヤレス充電装置デバイスに接続された無線受信機で受信された信号が、前記問合せ信号が送信されていることを示すと判定するステップを前記処理回路に行わせるように構成された命令をさらに含む、条項17に記載のプロセッサ読み取り可能な記憶媒体。
【0077】
上述した説明は、当業者が本明細書に記載の様々な態様を実施できるようにするために提供されたものである。これらの態様に対する様々な変更は、当業者には明らかであり、本明細書で規定される一般的な原理は、他の態様に適用することができる。このため、特許請求の範囲は、本明細書に示される態様に限定されることを意図するものではなく、請求項の文言と一致する全範囲が認められるものであり、単数形の要素への言及は、特に明記がなければ、「唯一の」を意味するものではなく、「1以上」を意味するものとする。特に明記されていない限り、「いくつか」という用語は1以上を指している。当業者に知られている、または後に当業者に知られるようになる、本開示を通して説明される様々な態様の要素に対するすべての構造的および機能的均等物は、引用により本明細書に明示的に援用されるとともに、特許請求の範囲に含まれることが意図される。さらに、本明細書に開示されているものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているか否かにかかわらず、公衆に捧げられることを意図していない。クレームの要素は、その要素が「means for」という語句で明示的に記載されているか、方法クレームの場合には「step for」という語句で記載されていなければ、35U.S.C.§112、第6章の規定に基づいて解釈されるべきではない。
【国際調査報告】