(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-05
(54)【発明の名称】薬剤用量ガイダンスに関連するシステム、デバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
G16H 20/17 20180101AFI20240129BHJP
【FI】
G16H20/17
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547060
(86)(22)【出願日】2022-02-02
(85)【翻訳文提出日】2023-09-29
(86)【国際出願番号】 US2022014920
(87)【国際公開番号】W WO2022169856
(87)【国際公開日】2022-08-11
(32)【優先日】2021-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】500211047
【氏名又は名称】アボット ダイアベティス ケア インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT DIABETES CARE INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100163050
【氏名又は名称】小栗 眞由美
(74)【代理人】
【識別番号】100224775
【氏名又は名称】南 毅
(72)【発明者】
【氏名】ヘイター,ゲイリー エー
(72)【発明者】
【氏名】バタチャリヤ,アパラジタ
(72)【発明者】
【氏名】ブディマン,アーウィン エス
(72)【発明者】
【氏名】ノヴァク,マシュー ティー
(72)【発明者】
【氏名】ジン,タイハオ
(72)【発明者】
【氏名】タウブ,マーク ビー
(72)【発明者】
【氏名】ファーン,ジョナサン エム
(72)【発明者】
【氏名】シュィ,ヨンジン
(72)【発明者】
【氏名】ジュー,カイユエン
(72)【発明者】
【氏名】コヴィントン,ケンダル
(72)【発明者】
【氏名】クック,ケリー
(72)【発明者】
【氏名】フレー,ジェシカ ローズ
(72)【発明者】
【氏名】ボスコ,ロジーナ
(72)【発明者】
【氏名】チャールズワース,テイラー エム
(72)【発明者】
【氏名】パルタサラティ,ヴィシュナヴィ
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA25
(57)【要約】
患者またはユーザの薬剤用量を決定するためのシステム、デバイスおよび方法が提供される。用量の決定は、患者またはユーザの最近および/または過去の分析物レベルを考慮することができる。用量の決定はまた、生理学的情報、食事情報、活動および/または行動など、患者またはユーザに関する他の情報を考慮することもできる。実施形態を実施することができるシステムまたは環境の広範な異なる態様に関する、多くの異なる用量の決定の実施形態が示されている。グルコース値に関連する情報を表示するシステム、装置および方法が提供され、これには、目標範囲内時間、および1日のセグメントのパターンタイプの識別を含む分析値のグラフが含まれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
用量ガイダンス設定を構成するために患者の投薬習慣をパラメータ化するための装置であって、
測定された分析物データ、食事データおよび投薬データを受信するように構成された入力コンポーネントと、
情報を視覚的に提示するように構成された表示コンポーネントと、
入力部と、ディスプレイと、命令および分析期間にわたって前記患者の分析物を特徴付ける時間相関データを格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、
前記分析期間における患者用量レジメン情報を受信させ、
前記時間相関データと前記患者用量レジメン情報との間の一致性の尺度を評価させ、
前記一致性の尺度に基づいて用量ガイダンス情報を決定させる、
装置。
【請求項2】
患者のプライバシーを保護しながら、用量ガイダンスシステムによって生成された患者の電子医療記録(EMR)への医療提供者(HCP)による効率的なアクセスを容易にするための方法であって、
携帯型ディスプレイデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって、前記患者とのセッションを認証するステップと、
前記セッション中に前記EMRをHCPと共有する要求を示す入力を前記患者から受信したことに応答して、前記少なくとも1つのプロセッサによって、EMR識別コード(ID)を生成するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記EMRへのアクセスを制御するリモートサーバに前記EMR IDを提供するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記EMR IDを前記携帯型ディスプレイデバイスのディスプレイに出力するステップと
を含む、方法。
【請求項3】
前記認証するステップの前に、前記EMRを前記リモートサーバに提供するステップをさらに含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記用量ガイダンスシステムから前記EMRを受信するステップをさらに含む、請求項2記載の方法。
【請求項5】
前記EMRが、追跡される薬剤の用量パターンを示す患者入力との一致性の条件を満たさないかどうかを判定するステップをさらに含む、請求項2記載の方法。
【請求項6】
前記EMRが前記一致性の条件を満たさないと判定したら、前記EMRを前記HCPに提供するというオプションを前記患者に提供するステップをさらに含む、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記生成するステップと、前記提供するステップと、前記出力するステップとが、前記EMRが前記一致性の条件を満たさないと判定することを条件とする、請求項5記載の方法。
【請求項8】
前記生成するステップと、前記提供するステップと、前記出力するステップとが、前記EMRが前記一致性の条件を満たさないと判定することを条件とする、請求項6記載の方法。
【請求項9】
前記EMRを前記HCPに提供するというオプションを前記患者に提供するステップをさらに含む、請求項2記載の方法。
【請求項10】
前記リモートサーバが前記EMR IDを受信したら、前記EMRを表示するために、少なくとも部分的に前記EMR IDによってアドレス指定されたウェブページを作成する、請求項3記載の方法。
【請求項11】
前記EMRが、定められた期間中に前記患者に時々投与された薬剤の投薬パラメータの決定と、前記決定と患者が提供した薬剤の投薬情報との一致性の尺度とを含む、請求項2記載の方法。
【請求項12】
前記薬剤がインスリンである、請求項11記載の方法。
【請求項13】
対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムであって、
薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部であって、前記用量データが、投与された直近の薬物用量および薬物投与時間を含む、入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
前記投与された直近の薬物用量を、食事用量または補正用量として分類させ、
前記投与された直近の薬物用量の時刻から一定期間が経過したという判定に応答して、追加の用量ガイダンスを表示させる、
システム。
【請求項14】
用量ガイダンスを提供するための方法であって、
電子デバイスにより、薬剤送達デバイスから対象の薬物用量データを受信するステップであって、前記薬物用量データは、投与された直近の薬物用量および薬物投与時間を含む、受信するステップと、
前記投与された直近の薬物用量を、食事用量または補正用量として分類するステップと、
前記投与された直近の薬物用量の時刻から一点期間が経過したという判定に応答して、用量ガイダンスを表示するステップと
を含む、方法。
【請求項15】
対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムであって、
薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部であって、前記用量データが、投与された最近の薬物用量に関連するデータを含む、入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
前記投与された最近の薬物用量が、投与された直近の薬物用量であるかどうかを判定させ、
前記投与された最近の薬物用量が、前記投与された直近の薬物用量であるという判定に応答して、用量ガイダンス推奨事項を含む画面を表示させる、
システム。
【請求項16】
前記投与された最近の薬物用量が、ユーザからの確認により、前記投与された直近の薬物用量であると判定される、請求項15記載のシステム。
【請求項17】
前記用量データが、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの薬物用量に関連するデータをさらに含み、前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの薬物用量が分類されたという判定に応答して、画面を表示させる、請求項15記載のシステム。
【請求項18】
前記リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの薬物用量に関連する前記用量データが自動的に分類されている、請求項17記載のシステム。
【請求項19】
対象に少なくとも1回分の薬物を送達するように構成された薬剤送達デバイスをさらに備え、前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記薬剤送達デバイスに1つ以上の無線質問信号を送信して、投与された直近の投薬量が受け取られたことを判定させる、請求項18記載のシステム。
【請求項20】
前記リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの薬物用量に関連する前記用量データがユーザによって分類されている、請求項17記載のシステム。
【請求項21】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記投与された直近の薬物用量に関連する情報が正しいことを確認するためのプロンプトをユーザのために表示させる、請求項15記載のシステム。
【請求項22】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記ユーザからの確認後に開始する一定期間にわたり前記用量ガイダンス推奨事項を含む画面を表示させる、請求項21記載のシステム。
【請求項23】
対象に少なくとも1回分の薬物を送達するように構成された薬剤送達デバイスをさらに備える、請求項15記載のシステム。
【請求項24】
前記入力部が、測定された分析物データおよび用量ガイダンスの要求を受信するようにさらに構成され、前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記用量ガイダンスの要求の受信時におけるグルコース濃度が低閾値未満であるかどうかを判定させ、
前記用量ガイダンスの要求の受信時における前記グルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、薬剤投与前に低グルコースレベルに対処するためのメッセージを含む画面を表示させる、
請求項15記載のシステム。
【請求項25】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記用量ガイダンスの要求の受信時における前記グルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、前記用量ガイダンス推奨事項を表示させない、
請求項24記載のシステム。
【請求項26】
前記入力部が、測定された分析物データおよび用量ガイダンスの要求を食事の開始時刻後に受信するようにさらに構成され、前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
食事の開始推定時刻におけるグルコース濃度が低閾値未満であるかどうかを判定させ、
前記食事の開始推定時刻における前記グルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、薬剤投与前に低グルコースレベルに対処するためのメッセージを含む画面を表示させる、
請求項15記載のシステム。
【請求項27】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記食事の開始推定時刻における前記グルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、前記用量ガイダンス推奨事項を表示させない、
請求項26記載のシステム。
【請求項28】
前記入力部が無線通信回路を備える、請求項15記載のシステム。
【請求項29】
用量ガイダンスを提供するための方法であって、
電子デバイスにより、薬剤送達デバイスからユーザの用量データを受信するステップであって、前記用量データは、投与された最近の薬物用量に関連するデータを含む、受信するステップと、
前記投与された最近の薬物用量が、投与された直近の薬物用量であるかどうかを判定するステップと、
前記投与された最近の薬物用量が、前記投与された直近の薬物用量であるという判定に応答して、用量ガイダンス推奨事項を含む画面を表示するステップと
を含む、方法。
【請求項30】
前記投与された最近の薬物用量が、前記ユーザからの確認により、前記投与された直近の薬物用量であると判定される、請求項29記載の方法。
【請求項31】
前記投与された最近の薬物用量がリセット時刻後に投与され、前記方法は、
前記リセット時刻後に投与された最近の用量が分類されたかどうかを判定するステップ
をさらに含む、
請求項29記載の方法。
【請求項32】
前記リセット時刻後に投与された前記最近の用量が自動的に分類されている、請求項31記載の方法。
【請求項33】
1つ以上の無線質問信号を薬剤送達デバイスに送信して、投与された直近の投薬量が受け取られたことを決定するステップをさらに含む、請求項29記載の方法。
【請求項34】
前記リセット時刻後に投与された前記最近の用量がユーザによって分類されている、請求項31記載の方法。
【請求項35】
前記投与された直近の薬物用量に関連する情報が正しいことを確認するためのプロンプトをユーザのために表示するステップをさらに含む、請求項34記載の方法。
【請求項36】
前記用量ガイダンス推奨事項を含む画面が、前記投与された直近の薬剤用量に関連する情報が正しいことをユーザが確認した後に開始する期間のみ表示される、請求項29記載の方法。
【請求項37】
対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムであって、
薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部であって、前記用量データは、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量に関連するデータを含む、入力部と、
複数の食事アイコンを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量が分類されたかどうかを判定させ、
前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量が分類されたという判定に応答して、前記複数の食事アイコンを含む画面を表示させる、
システム。
【請求項38】
用量ガイダンスを提供するための方法であって、
電子デバイスにより、薬剤送達デバイスからユーザの薬物用量データを受信するステップであって、前記薬物用量データは、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量に関連するデータを含む、受信するステップと、
前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量が分類されたかどうかを判定するステップと、
前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量が分類されたという判定に応答して、複数の食事アイコンを含む画面を表示するステップと
を含む、方法。
【請求項39】
対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムであって、
薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
投与忘失アラートが有効であるかどうかを判定させ、
投与忘失アラートが有効でないという判定に応答して、通常の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示させ、
投与忘失アラートが有効であるという判定に応答して、後期の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示させる、
システム。
【請求項40】
用量ガイダンスを提供するための方法であって、
電子デバイスにより、薬剤送達デバイスからユーザの薬物用量データを受信するステップと、
投与忘失アラートが有効であるかどうかを判定するステップと、
投与忘失アラートが有効でないという判定に応答して、通常の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示するステップと、
投与忘失アラートが有効であるという判定に応答して、後期の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示するステップと
を含む、方法。
【請求項41】
対象にアラートを提供するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
食事開始推定時刻を有する食事に関連して、連続する数分間の食事投与忘失条件を検出することによって、食事用量が忘失されたかどうかを現在時刻で判定させ、
前記食事開始推定時刻前の約45分以内にインスリン用量が記録されていないかどうかを判定させ、
前記連続する数分間の食事投与忘失条件の検出と、前記食事開始推定時刻前の約45分以内に前記インスリン用量が記録されていないという判定とに応答して、食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示させる、
システム。
【請求項42】
前記連続する数分間が約5分である、請求項41記載のシステム。
【請求項43】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記現在時刻から約2時間以内に食事用量が記録されたかどうかを判定させ、
前記現在時刻から約2時間以内に前記食事用量が記録されたという判定に応答して、前記食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示させる、
請求項41記載のシステム。
【請求項44】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
補正用量アラートが発せられているかどうかを判定させ、
前記補正用量アラートが発せられていないという判定に応答して、前記食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示させる、
請求項41記載のシステム。
【請求項45】
対象の分析物レベルを示すデータを収集するように構成されたセンサ制御デバイスをさらに備え、前記センサ制御デバイスが分析物センサを含み、前記分析物センサの少なくとも一部が前記対象の体液と流体接触するように構成されている、請求項41記載のシステム。
【請求項46】
前記入力部が無線通信回路を備える、請求項41記載のシステム。
【請求項47】
食事投与忘失をユーザにアラートするための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
食事開始推定時刻を有する食事に関連して、連続する数分間の食事投与忘失条件を検出することによって、食事用量が忘失されたかどうかを現在時刻で判定するステップと、
前記食事開始推定時刻前の約45分以内にインスリン用量が記録されていないかどうかを判定するステップと、
前記連続する数分間の食事投与忘失条件の検出と、前記食事開始推定時刻前の約45分以内に前記インスリン用量が記録されていないという判定とに応答して、食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示するステップと
を含む、方法。
【請求項48】
前記連続する数分間が約5分である、請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記現在時刻から約2時間以内に食事用量が記録されたかどうかを判定するステップと、
前記現在時刻から約2時間以内に前記食事用量が記録されたという判定に応答して、前記食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示するステップと
をさらに含む、請求項47記載の方法。
【請求項50】
補正用量アラートが発せられているかどうかを判定するステップと、
前記補正用量アラートが発せられていないという判定に応答して、前記食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示するステップと
をさらに含む、請求項47記載の方法。
【請求項51】
アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
食事投与忘失アラートを発せさせ、
前記食事投与忘失アラートが発せられた後の連続する数分間、食事投与忘失条件が検出されたかどうかを判定させ、
前記食事投与忘失アラートが発せられた後の連続する数分間、前記食事投与忘失条件が検出されなかったという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除させる、
システム。
【請求項52】
前記連続する数分間が、連続する15分間である、請求項51記載のシステム。
【請求項53】
前記食事投与忘失条件が、インスリン用量が食事開始推定時刻の期間内に投与されなかったという判定を含む、請求項51記載のシステム。
【請求項54】
前記入力部が無線通信回路を備える、請求項51記載のシステム。
【請求項55】
食事投与忘失に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
食事投与忘失アラートを発するステップと、
前記食事投与忘失アラートが発せられた後の連続する数分間、食事投与忘失条件が検出されたかどうかを判定するステップと、
前記食事投与忘失アラートが発せられた後の連続する数分間、前記食事投与忘失条件が検出されなかったという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【請求項56】
前記連続する数分間が、連続する15分間である、請求項55記載の方法。
【請求項57】
前記食事投与忘失条件が、インスリン用量が食事開始推定時刻の期間内に投与されなかったことを判定するステップを含む、請求項55記載の方法。
【請求項58】
アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
現在時刻において食事投与忘失アラートを発せさせ、
前記現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定させ、
前記現在時刻から約2時間以内に前記インスリン用量が記録されたという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除させる、
システム。
【請求項59】
食事投与忘失に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
現在時刻において食事投与忘失アラートを発するステップと、
前記現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されているかどうかを判定するステップと、
前記現在時刻から約2時間以内にインスリン前記用量が記録されたという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【請求項60】
アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
開始推定時刻を有する食事忘失に関連する食事投与忘失アラートを発せさせ、
食事開始推定時刻から約45分以内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定させ、
前記食事開始推定時刻から約45分以内に前記インスリン用量が記録されたという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除させる、
システム。
【請求項61】
食事投与忘失に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
開始推定時刻を有する食事忘失に関連する食事投与忘失アラートを発するステップと、
食事開始推定時刻から約45分以内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定するステップと、
前記食事開始推定時刻から約45分以内に前記インスリン用量が記録されたという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【請求項62】
アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
現在時刻において、開始推定時刻を有する食事忘失に関連する食事投与忘失アラートを発せさせ、
食事開始推定時刻が前記現在時刻から約2時間以内であるかどうかを判定させ、
前記食事開始推定時刻が前記現在時刻から約2時間以内に発生しなかったという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除させる、
システム。
【請求項63】
食事投与忘失に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
現在時刻において、開始推定時刻を有する食事忘失に関連する食事投与忘失アラートを発するステップと、
食事開始推定時刻が前記現在時刻から約2時間以内であるかどうかを判定するステップと、
前記食事開始推定時刻が前記現在時刻から約2時間以内に発生しなかったという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【請求項64】
対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムであって、
インスリン送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
現在時刻において補正用量アラートが発せられているかどうかを判定させ、
前記現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が前記対象に投与されていないかどうかを判定させ、
補正用量アラートが発せられたという判定と、前記現在時刻から約2時間以内に前記インスリン用量が前記対象に投与されていないという判定とに応答して、補正用量ガイダンスを表示させる、
システム。
【請求項65】
補正用量を推奨するための方法であって、
電子デバイスにより、インスリン送達デバイスから対象のインスリン用量データを受信するステップと、
現在時刻において補正用量アラートが発せられているかどうかを判定するステップと、
前記現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が前記対象に投与されていないかどうかを判定するステップと、
補正用量ガイダンスを表示するステップと
を含み、
前記補正用量ガイダンスは、前記補正用量アラートが発せられたという判定と、前記現在時刻から約2時間以内に前記インスリン用量が前記対象に投与されていないという判定とに応答して表示される、
方法。
【請求項66】
対象にアラートを提供するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、インスリン送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、
アラートを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
現在時刻において、補正用量条件が連続する数分間にわたって発せられているかどうかを判定させ、
前記現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されていないかどうかを判定させ、
前記補正用量条件が連続する数分間にわたって発せられているという判定と、前記現在時刻から約2時間以内に前記インスリン用量が記録されていないという判定とに応答して、補正用量アラートに関連するアラートインタフェースを表示させる、
システム。
【請求項67】
前記連続する数分間が約5分である、請求項66記載のシステム。
【請求項68】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
食事投与忘失アラートが発せられているかどうかを判定させ、
前記食事投与忘失アラートが発せられていないという判定に応答して、前記補正用量アラートに関連する前記アラートインタフェースを表示させ、
前記投与忘失アラートが発せられているという判定に応答して、前記補正用量アラートに関連する前記アラートインタフェースを表示させない、
請求項66記載のシステム。
【請求項69】
補正用量に関してユーザにアラートするための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、インスリン送達デバイスから対象のインスリン用量データを受信するステップと、
現在時刻において、補正用量条件が連続する数分間にわたって発せられているかどうかを判定するステップと、
前記現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されていないかどうかを判定するステップと、
前記補正用量条件が連続する数分間にわたって発せられたという判定と、前記現在時刻から約2時間以内に前記インスリン用量が記録されていないという判定とに応答して、補正用量アラートに関連するアラートインタフェースを表示するステップと
を含む、方法。
【請求項70】
前記連続する数分間が約5分である、請求項69記載の方法。
【請求項71】
前記補正用量アラートに関連する前記アラートインタフェースを表示する前に、食事投与忘失アラートが発せられていないかどうかを判定するステップをさらに含む、請求項69記載の方法。
【請求項72】
前記補正用量アラートに関連する前記アラートインタフェースが、前記食事投与忘失アラートが発せられていないという判定に応答してのみ表示される、請求項71記載の方法。
【請求項73】
アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
補正用量アラートを発せさせ、
前記補正用量アラートが発せられた後の連続する数分間、補正用量条件が検出されたかどうかを判定させ、
前記補正用量アラートが発せられた後の連続する数分間、前記補正用量条件が検出されなかったという判定に応答して、前記補正用量アラートを解除させる、
システム。
【請求項74】
前記連続する数分間が、連続する15分間である、請求項73記載のシステム。
【請求項75】
前記入力部が無線通信回路を備える、請求項73記載のシステム。
【請求項76】
補正用量に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
補正用量アラートを発するステップと、
前記補正用量アラートが発せられた後の連続する数分間、補正用量条件が検出されたかどうかを判定するステップと、
前記補正用量アラートが発せられた後の連続する数分間、前記補正用量条件が検出されていないという判定に応答して、前記補正用量アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【請求項77】
前記連続する数分間が、連続する15分間である、請求項76記載の方法。
【請求項78】
アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
第1の時刻に最初に発せられる補正用量アラートを発せさせ、
インスリンオンボード(IOB)の計算が、前記第1の時刻以降に変更されたかどうかを判定させ、
前記インスリンオンボード(IOB)の計算が、前記第1の時刻以降に変更されたという判定に応答して、前記補正用量アラートを解除させる、
システム。
【請求項79】
補正用量に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
第1の時刻に最初に発せられる補正用量アラートを発するステップと、
インスリンオンボード(IOB)の計算が、前記第1の時刻以降に変更されたかどうかを判定するステップと、
前記インスリンオンボード(IOB)の計算が、前記第1の時刻以降に変更されたという判定に応答して、前記補正用量アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【請求項80】
アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、インスリン送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
現在時刻において補正用量アラートを発せさせ、
前記現在時刻からの期間内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定させ、
前記現在時刻からの期間内に前記インスリン用量が記録されたという判定に応答して、前記補正用量アラートを解除させる、
システム。
【請求項81】
前記期間が約2時間である、請求項80記載のシステム。
【請求項82】
前記入力部が無線通信回路を備える、請求項80記載のシステム。
【請求項83】
補正用量に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、インスリン送達デバイスから対象のインスリン用量データを受信するステップと、
現在時刻において補正用量アラートを発するステップと、
前記現在時刻からの期間内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定するステップと、
前記現在時刻から期間内に前記インスリン用量が記録されたと判定された場合、前記補正用量アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【請求項84】
前記期間が約2時間である、請求項83記載の方法。
【請求項85】
用量を分類するためのシステムであって、
接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信するように構成された入力部であって、前記インスリン用量データは、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含む、入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
要求時刻にユーザによって要求された食事の用量推奨ガイダンスを提供させ、前記食事は食事タイプを有し、前記用量推奨ガイダンスは推奨投与量を含み、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが、前記要求時刻の期間内であるかどうかを判定させ、
前記最近の用量の前記インスリン量が、食事用量ガイダンス推奨事項の推奨投与量と同じであるかどうかを判定させ、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが前記要求時刻の期間内であるという判定と、前記最近の用量の前記インスリン量が前記食事用量ガイダンス推奨事項の前記推奨投与量と同じであるという判定とに応答して、前記最近の用量を最近の食事の前記食事タイプに関連するものとして分類させる、
システム。
【請求項86】
前記期間が約20分以下である、請求項85記載のシステム。
【請求項87】
前記食事タイプが、朝食、昼食および夕食からなる群から選択される、請求項85記載のシステム。
【請求項88】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが、前記最近の食事の前記食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるかどうかを判定させ、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが、前記最近の食事の前記食事タイプについての決定された前記食事投与時間範囲内にあるという判定に応答して、前記最近の用量を前記最近の食事の前記食事タイプに関連するものとして分類させる、
請求項85記載のシステム。
【請求項89】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記ユーザが食後状態にある間に前記最近の用量が摂取されたかどうかを判定させ、
前記ユーザが前記食後状態にない間に前記最近の用量が摂取されたという判定に応答して、前記最近の用量を前記最近の食事の前記食事タイプに関連するものとして分類させる、
請求項85記載のシステム。
【請求項90】
前記食後状態において、前記要求時刻から約2時間以内に投与された以前の用量が、前記最近の食事の前記食事タイプに関連付けられている、請求項89記載のシステム。
【請求項91】
前記入力部が無線通信回路を備える、請求項89記載のシステム。
【請求項92】
接続されたインスリン送達デバイスからの用量を分類するための方法であって、
要求時刻にユーザによって要求された食事の用量推奨ガイダンスを提供するステップであって、前記食事が食事タイプを有し、前記用量推奨ガイダンスが推奨投与量を含む、提供するステップと、
電子デバイスにより、前記接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信するステップであって、前記インスリン用量データは、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含む、受信するステップと、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが前記要求時刻の期間内であるかどうかを判定するステップと、
前記最近の用量の前記インスリン量が食事用量ガイダンス推奨事項の推奨投与量と同じであるがどうかを判定するステップと、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが前記要求時刻の期間内であるという判定と、前記最近の用量の前記インスリン量が前記食事用量ガイダンス推奨事項の前記推奨投与量と同じであるという判定とに応答して、前記最近の用量を最近の食事の前記食事タイプに関連するものとして分類するステップと
を含む、方法。
【請求項93】
前記期間が約20分以下である、請求項92記載の方法。
【請求項94】
前記食事タイプが、朝食、昼食および夕食からなる群から選択される、請求項92記載の方法。
【請求項95】
前記最近の用量の前記タイムスタンプが、前記最近の食事の前記食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるかどうかを判定するステップをさらに含む、請求項92記載の方法。
【請求項96】
前記ユーザが食後状態にある間に前記最近の用量が摂取されたかどうかを判定するステップをさらに含む、請求項92記載の方法。
【請求項97】
食後状態において、前記要求時刻から約2時間以内に投与された以前の用量が、前記最近の食事の前記食事タイプに関連付けられている、請求項96記載の方法。
【請求項98】
用量を分類するためのシステムであって、
接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信するように構成された入力部であって、前記インスリン用量データは、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含む、入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
第1の時刻において用量推奨ガイダンスを提供させ、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが前記第1の時刻の期間内であるかどうかを判定させ、
前記最近の用量の前記インスリン量が、前記用量推奨ガイダンスの推奨投与量と同じであるかどうかを判定させ、
前記最近の用量を、食事用量、補正用量または曖昧な用量として分類させる、
システム。
【請求項99】
前記期間が約20分以下である、請求項98記載のシステム。
【請求項100】
前記用量推奨ガイダンスが補正用量推奨ガイダンスであり、前記最近の用量が補正用量として分類される、請求項98記載のシステム。
【請求項101】
前記用量推奨ガイダンスが、食事の用量推奨ガイダンスであり、前記食事が食事タイプを有し、前記最近の用量が前記食事タイプの用量として分類される、請求項98記載のシステム。
【請求項102】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが最近の食事の前記食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるかどうかを判定させる、
請求項101記載のシステム。
【請求項103】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記ユーザが食後状態にある間に前記最近の用量が摂取されたかどうかを判定させる、
請求項101記載のシステム。
【請求項104】
前記最近の用量が曖昧な用量として分類される、請求項98記載のシステム。
【請求項105】
前記入力部が無線通信回路を備える、請求項98記載のシステム。
【請求項106】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示させる、
請求項104記載のシステム。
【請求項107】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
朝食用量、昼食用量、夕食用量および補正用量からなる群から分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することによって、前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示させる、
請求項106記載のシステム。
【請求項108】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
間食用量、プライミング用量および未摂取の用量からなる群から分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することによって、前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示させる、
請求項106記載のシステム。
【請求項109】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
以前の食事から予想されるよりも多く食べることに関する分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することによって、前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示させる、
請求項106記載のシステム。
【請求項110】
曖昧な用量として分類された前記最近の用量は、追加の用量ガイダンス推奨事項を提供する前に、曖昧な用量ではない分類として分類されなければならない、請求項104記載のシステム。
【請求項111】
接続されたインスリン送達デバイスからの用量を分類するための方法であって、
第1の時刻において用量推奨ガイダンスを提供するステップと、
電子デバイスにより、前記接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信するステップであって、前記インスリン用量データは、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含む、受信するステップと、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが前記第1の時刻の期間内であるかどうかを判定するステップと、
前記最近の用量の前記インスリン量が、前記用量推奨ガイダンスの推奨投与量と同じであるかどうかを判定するステップと
前記最近の用量を、食事用量、補正用量または曖昧な用量として分類するステップと
を含む、方法。
【請求項112】
前記期間が約20分以下である、請求項111記載の方法。
【請求項113】
前記用量推奨ガイダンスが補正用量推奨ガイダンスであり、前記最近の用量が補正用量として分類される、請求項111記載の方法。
【請求項114】
前記用量推奨ガイダンスが、食事の用量推奨ガイダンスであり、前記食事が食事タイプを有し、前記最近の用量が前記食事タイプの用量として分類される、請求項111記載の方法。
【請求項115】
前記最近の用量の前記タイムスタンプが、最近の食事の前記食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるかどうかを判定するステップをさらに含む、請求項114記載の方法。
【請求項116】
前記ユーザが食後状態にある間に前記最近の用量が摂取されたかどうかを判定するステップをさらに含む、請求項114記載の方法。
【請求項117】
前記最近の用量が曖昧な用量として分類される、請求項111記載の方法。
【請求項118】
前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示するステップをさらに含む、請求項117記載の方法。
【請求項119】
前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示する前記ステップが、朝食用量、昼食用量、夕食用量および補正用量からなる群から分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することを含む、請求項118記載の方法。
【請求項120】
前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示する前記ステップが、間食用量、プライミング用量および未摂取の用量からなる群から分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することを含む、請求項118記載の方法。
【請求項121】
前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示する前記ステップが、以前の食事から予想されるよりも多く食べることに関する分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することを含む、請求項118記載の方法。
【請求項122】
曖昧な用量として分類された前記最近の用量は、追加の用量ガイダンス推奨事項を提供する前に、曖昧な用量ではない分類として分類されなければならない、請求項117記載の方法。
【請求項123】
分析物データに応答して用量ガイダンスを提供するための装置であって、
測定された分析物データ、食事データおよび投薬データを受信するように構成された入力部と、
情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、
分析期間にわたってバッファに取り込まれた患者の時間相関分析物データを受信させ、
前記時間相関分析物データを離散的な時間帯(TOD)期間に分割させ、
アルゴリズムを実行することによって、前記時間相関分析物データの少なくとも一部と、分析期間における患者の規定の投薬ストラテジーとに基づいて、前記TOD期間のうちの対応する1つの期間における薬剤の推奨固定用量を決定させ、
ユーザまたは薬剤投与デバイスの少なくとも一方に出力するために、前記推奨固定用量のインジケータをコンピュータメモリに格納させる、
装置。
【請求項124】
前記メモリが、前記推奨固定用量を少なくとも部分的に、
前記時間相関分析物データに基づいて薬剤用量の各々を投薬クラスに分類することと、
前記用量の各々を、一組の食事時刻グループのうちの1つにグループ化することと、
前記時間相関データに最もよく適合するグルコースパターンを決定することと、
前記グルコースパターンに基づいてグルコースパターンインジケータを選択することと
によって決定するための命令をさらに保持している、
請求項123記載の装置。
【請求項125】
前記メモリが、対応するTOD期間に対して、固定ベーサル用量、固定朝食用量、固定昼食用量、固定夕食用量を含むクラスに用量を分類するための命令をさらに保持している、請求項123記載の装置。
【請求項126】
前記メモリが、前記推奨固定用量を決定する際に使用する条件として、前記時間相関分析物データのセグメントに規定の閾値を超えるいかなるギャップもないことを決定するための命令をさらに保持している、請求項123記載の装置。
【請求項127】
前記メモリが、前記推奨固定用量を決定する際に使用する条件として、前記時間相関分析物データのセグメントが、関連する初期の食事用量を有することを決定するための命令をさらに保持している、請求項123記載の装置。
【請求項128】
前記メモリが、前記推奨固定用量を決定する際に使用する条件として、前記時間相関分析物データのセグメントが過去24時間以内のベーサル固定用量に関連付けられていることを決定するための命令をさらに保持している、請求項123記載の装置。
【請求項129】
前記メモリが、前記推奨固定用量を決定すること、食前補正係数を決定すること、食後補正係数を決定すること、または手動用量調整を決定することのいずれか1つ以上に応答して、各TOD期間のデータをクリアするための命令をさらに保持している、請求項123記載の装置。
【請求項130】
前記メモリが、過去の設定日数の関連する有効データセグメントに基づいて、各TOD期間のグルコースパターンを決定するための命令をさらに保持しており、前記推奨固定用量を決定することは、前記グルコースパターンにさらに基づいている、請求項123記載の装置。
【請求項131】
前記メモリが、前記推奨固定用量を決定する条件として、前記関連する有効データセグメントが前記過去の設定日数にわたり利用可能であることを決定するための命令をさらに保持している、請求項130記載の装置。
【請求項132】
前記メモリが、各TOD期間に発生した低アラームのカウント数に基づいて前記グルコースパターンが低であると決定するための命令をさらに保持している、請求項130記載の装置。
【請求項133】
前記メモリが、各TOD期間における低血糖インスタンスのカウント数に基づいて前記グルコースパターンが低であると決定するための命令をさらに保持している、請求項130記載の装置。
【請求項134】
前記メモリが、各TOD期間における高血糖インスタンスのカウント数に基づいて前記グルコースパターンが高であると決定するための命令をさらに保持している、請求項130記載の装置。
【請求項135】
前記メモリが、前記推奨固定用量の決定とは無関係に、前記時間相関分析物データに基づいて食前補正係数を決定し、前記食前補正係数および前記推奨固定用量の両方が用量の増加を示す場合、前記食前補正係数を維持するための命令をさらに保持している、請求項130記載の装置。
【請求項136】
前記メモリが、低アラームのカウント数、各TOD期間中の食後補正のカウント数、および前記グルコースパターンインジケータに基づいてグルコースパターン条件を決定するための命令をさらに保持している、請求項124記載の装置。
【請求項137】
前記メモリが、前記低アラームのカウント数が第1の閾値を超え、前記食後補正のカウント数が第2の閾値を超え、GPA法の結果が低パターンを示す場合、前記グルコースパターンを低であると判定するための命令をさらに保持している、請求項136記載の装置。
【請求項138】
前記メモリが、前記低アラームのカウント数が第1の閾値を超え、前記食後補正のカウント数が第2の閾値を超え、GPS法の結果が中等度の低血糖リスクまたは高/低パターンを示す場合、前記グルコースパターンを高/低であると判定するための命令をさらに保持している、請求項136記載の装置。
【請求項139】
前記メモリが、前記低アラームのカウント数が第1の閾値を超え、前記食後補正のカウント数が第2の閾値を超え、前記グルコースパターンインジケータがパターンなしまたは高値パターンを示す場合、前記グルコースパターンを高であると判定するための命令をさらに保持している、請求項136記載の装置。
【請求項140】
前記入力部が無線通信回路を備える、請求項123記載の装置。
【請求項141】
薬剤送達デバイスであって、
ある期間の用量データの問い合わせを受信するように構成された入力部であって、前記用量データは、前記期間中に送達されたすべての投与量および投与時間を含む、入力部と、
前記入力部と、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
格納されたデータを作成するために、前記期間中に投与された用量のデータを格納させ、
前記格納されたデータが、前記期間中に送達されたすべての用量を含むかどうかを判定させ、
前記格納されたデータが、前記期間中に送達されたすべての用量を含まないという判定に応答して、不完全な用量データの指示を作成させる、
薬剤送達デバイス。
【請求項142】
データを転送する方法であって、
ある期間の用量データの問い合わせを受信するステップであって、前記用量データは、前記期間中に送達されたすべての投与量および投与時間を含む、受信するステップと、
格納されたデータを作成するために、前記期間中に投与された用量のデータを格納するステップと、
前記格納されたデータが、前記期間中に送達されたすべての用量を含むかどうかを判定するステップと、
前記格納されたデータが、前記期間中に送達されたすべての用量を含まないという判定に応答して、不完全な用量データの指示を作成するステップと
を含む、方法。
【請求項143】
対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムであって、
薬剤送達デバイスから用量データおよび不完全な用量データの指示を受信するように構成された入力部であって、前記用量データは、ある期間中に投与された少なくとも1つの用量に関連するデータを含む、入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
前記期間中に投与された少なくとも1つの用量に関連するデータを含む前記用量データについて前記薬剤送達デバイスに問い合わせさせ、
前記不完全な用量データの指示が前記薬剤送達デバイスから受信されたかどうかを判定させ、
前記不完全な用量データの指示を受信したという判定に応答して、前記期間に受信された前記用量データが、前記期間中に投与されたすべての用量の用量データを含むことの確認を求めるプロンプトを出力させ、
前記不完全な用量データの指示を受信していないという判定に応答して、用量ガイダンスを計算させる、
システム。
【請求項144】
対象に用量ガイダンスを提供するための方法であって、
薬剤送達デバイスから用量データおよび不完全な用量データの指示を受信するステップであって、前記用量データは、ある期間中に投与された少なくとも1つの用量に関連するデータを含む、受信するステップと、
前記期間中に投与された前記少なくとも1つの用量に関連するデータを含む前記用量データについて前記薬剤送達デバイスに問い合わせるステップと、
前記不完全な用量データの指示が前記薬剤送達デバイスから受信されたかどうかを判定するステップと、
前記不完全な用量データの指示を受信したという判定に応答して、前記期間に受信された前記用量データが、前記期間中に投与されたすべての用量の用量データを含むことの確認を求めるプロンプトを出力するステップと、
前記不完全な用量データの指示を受信していないという判定に応答して、用量ガイダンスを計算するステップと
を含む、方法。
【請求項145】
食事の用量を推奨するための方法であって、
食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示するステップと、
前記食事タイプのインスタンスに対して入力されたタグを受信するステップと、
前記入力されたタグを、前記食事タイプの前記インスタンスに対して投与された薬剤量と、前記食事タイプの前記インスタンスに対する食後分析物データセットとに関連付けるステップと、
前記食事タイプに関連付けられたインスタンスの閾値数が満たされているかどうかを判定するステップと、
前記インスタンスの閾値数が満たされている場合、前記食事タイプの推奨薬剤用量を決定するステップと
を含む、方法。
【請求項146】
推奨薬剤用量を決定するためのシステムであって、
命令を格納するためのメモリに結合された1つ以上のプロセッサ
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示させ、
前記食事タイプのインスタンスに対して入力されたタグを受信させ、
前記入力されたタグを、前記食事タイプの前記インスタンスに対して投与された薬剤量と、前記食事タイプの前記インスタンスに対する食後分析物データセットとに関連付けさせ、
前記食事タイプに関連付けられたインスタンスの閾値数が満たされているかどうかを判定させ、
前記インスタンスの閾値数が満たされている場合、前記食事タイプの推奨薬剤用量を決定させる、
システム。
【請求項147】
健康な食事をタグ付けするためのシステムであって、
命令を格納するためのメモリに結合された1つ以上のプロセッサ
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示させ、
1つ以上の以前に入力されたタグに関連付けられた第1の食事タイプのインスタンスに対して入力されたタグを受信させ、
前記第1の食事タイプの前記インスタンスの食事タイプ特性が、食事タイプ特性閾値を超えるかどうかを判定させ、
前記入力されたタグを、前記第1の食事タイプとは異なる第2の食事タイプに関連付けさせる、
システム。
【請求項148】
食事の用量を推奨するための方法であって、
食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示するステップと、
前記食事タイプの第1のインスタンスに対して第1の入力されたタグを受信するステップと、
前記第1の入力されたタグを、前記食事タイプの前記第1のインスタンスに対して投与された第1の薬剤量に関連付けるステップと、
前記食事タイプの第2のインスタンスに対して第2の入力されたタグを受信するステップと、
前記第2の入力されたタグを、前記食事タイプの前記第2のインスタンスに対して投与された第2の薬剤量と、前記食事タイプの前記インスタンスに対する第2の食後分析物データセットとに関連付けるステップと、
前記第2の薬剤量と前記第1の薬剤量との間の差が所定の閾値差よりも大きいという判定に応答して、前記食事タイプに関連付けられた修正タグを入力するように前記ユーザにプロンプト表示するステップと
を含む、方法。
【請求項149】
食事をタグ付けするためのシステムであって、
命令を格納するためのメモリに結合された1つ以上のプロセッサ
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示させ、
前記食事タイプの第1のインスタンスに対して第1の入力されたタグを受信させ、
前記第1の入力されたタグを、前記食事タイプの前記第1のインスタンスに対して投与された第1の薬剤量に関連付けさせ、
前記食事タイプの第2のインスタンスに対して第2の入力されたタグを受信させ、
前記第2の入力されたタグを、前記食事タイプの前記第2のインスタンスに対して投与された第2の薬剤量に関連付けさせ、
前記第2の薬剤量と前記第1の薬剤量との間の差が所定の閾値差よりも大きいという判定に応答して、前記食事タイプに関連付けられた修正タグを入力するようにユーザにプロンプト表示させる、
システム。
【請求項150】
分析物監視システムであって、
分析物センサを備えるセンサ制御デバイスであって、前記分析物センサの少なくとも一部が、対象の体液と流体接触するように構成されている、センサ制御デバイスと、
読み取りデバイスと
を備え、
前記読み取りデバイスは、
前記センサ制御デバイスから分析物レベルを受信するように構成された無線通信回路と、
命令を格納するメモリに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
1日の少なくとも1つの時間セグメントのパターンタイプを、前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの低血糖リスク指標および高血糖リスク指標に基づいて決定させ、
ユーザインタフェースに表示を出力させ、
前記表示は、
前記センサ制御デバイスから受信した分析物レベルに基づいて、ある期間についての決定された少なくとも1つのグルコース指標と、
複数のグラフ部分を含む目標範囲内時間のグラフを含む目標範囲内時間表示であって、前記複数のグラフ部分の各グラフ部分が、各グラフ部分に関連付けられた定義済みの分析物範囲内にユーザの分析物レベルがある時間の量を示し、前記複数のグラフ部分が少なくとも4つのグラフ部分を含む、目標範囲内時間表示と、
1日の複数の時間セグメントの水平方向の表示にわたる前記ユーザの分析物レベルのプロットおよび前記少なくとも1つの時間セグメントについての決定された前記パターンタイプの識別を含むグラフと
を含む、
分析物監視システム。
【請求項151】
前記少なくとも1つのグルコース指標がグルコース平均値を含む、請求項150記載のシステム。
【請求項152】
前記少なくとも1つのグルコース指標がグルコース管理インジケータを含む、請求項150記載のシステム。
【請求項153】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記少なくとも1つのグルコース指標に対応する目標値を含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、請求項150記載のシステム。
【請求項154】
前記複数のグラフ部分が、少なくとも5つのグラフ部分を含む、請求項150記載のシステム。
【請求項155】
前記複数のグラフ部分が、非常に低い閾値未満のグラフ部分、非常に低い閾値と低閾値との間のグラフ部分、低閾値と高閾値との間のグラフ部分、高閾値と非常に高い閾値との間のグラフ部分、および非常に高い閾値を超えるグラフ部分からなる群から選択される少なくとも4つのグラフ部分を含む、請求項150記載のシステム。
【請求項156】
前記目標範囲内時間表示が、各グラフ部分に関連付けられた前記定義済みの分析物範囲の説明をさらに含む、請求項150記載のシステム。
【請求項157】
前記目標範囲内時間表示が、前記複数のグラフ部分の各グラフ部分について、前記期間中に前記グラフ部分に関連付けられた前記定義済みの分析物範囲内に前記ユーザの分析物レベルがあった時間の量に関連する値をさらに含む、請求項150記載のシステム。
【請求項158】
前記値がパーセント値である、請求項157記載のシステム。
【請求項159】
前記目標範囲内時間表示が、前記複数のグラフ部分のうちの少なくとも2つのグラフ部分について、前記期間中に前記少なくとも2つのグラフ部分に関連付けられた各々の前記定義済みの分析物範囲内に前記ユーザの分析物レベルがあった時間の量の合計に関連する合計値をさらに含む、請求項150記載のシステム。
【請求項160】
前記目標範囲内時間の前記グラフがヒストグラムを含む、請求項150記載のシステム。
【請求項161】
前記ヒストグラムの各グラフ部分が垂直レイアウトで配置され、非常に低い閾値未満のグラフ部分が、非常に低い閾値と低閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、前記グラフ部分は、低閾値と高閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、前記グラフ部分は、高閾値と非常に高い閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、前記グラフ部分は、非常に高い閾値を超えるグラフ部分よりも下に位置する、請求項160記載のシステム。
【請求項162】
前記少なくとも1つの時間セグメントについての前記決定されたパターンタイプの識別が、前記グラフ上の前記時間セグメントの少なくとも部分的な輪郭を含む、請求項150記載のシステム。
【請求項163】
前記少なくとも1つの時間セグメントについての前記決定されたパターンタイプの識別が、前記決定されたパターンタイプのラベルをさらに含む、請求項162記載のシステム。
【請求項164】
前記パターンタイプが、低値パターン、低値を一部に伴う高値パターン、高値パターン、またはパターンなしのうちの少なくとも1つである、請求項150記載のシステム。
【請求項165】
前記グラフが複数の決定されたパターンタイプを含み、単一のパターンタイプの識別が、前記複数の決定されたパターンタイプの他の識別から視覚的に区別される、請求項150記載のシステム。
【請求項166】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、最重要パターンタイプの識別を含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させ、前記最重要パターンタイプは、前記1日の少なくとも1つの時間セグメントについて決定された前記パターンタイプのうちの1つである、請求項150記載のシステム。
【請求項167】
前記最重要パターンタイプの識別が前記グラフ上に表示される、請求項166記載のシステム。
【請求項168】
前記少なくとも1つの時間セグメントについての前記決定されたパターンタイプの識別が、前記少なくとも1つの時間セグメントの各々についての決定されたパターンタイプの複数の識別を含み、前記最重要パターンタイプの識別が、前記複数の識別の他の識別から視覚的に区別される、請求項166記載のシステム。
【請求項169】
前記1日の少なくとも1つの時間セグメントについて決定された前記パターンタイプが、前記1日の複数の時間セグメントについての複数のパターンタイプを含む、請求項166記載のシステム。
【請求項170】
前記複数のパターンタイプが、低値パターン、低値を一部に伴う高値パターン、高値パターン、またはパターンなしのうちの少なくとも2つを含む、請求項169記載のシステム。
【請求項171】
前記複数のパターンタイプが低値パターンを含む場合、前記最重要パターンタイプの識別は、前記低値パターンの識別を含む、請求項170記載のシステム。
【請求項172】
前記複数のパターンタイプが、低値を一部に伴う高値パターンを含み、かつ低値パターンを含まない場合、前記最重要パターンタイプの識別は、前記低値を一部に伴う高値パターンの識別を含む、請求項170記載のシステム。
【請求項173】
前記複数のパターンタイプが高値パターンを含み、かつ低値を一部に伴う高値パターンまたは低値パターンを含まない場合、前記最重要パターンタイプの識別は、前記高値パターンの識別を含む、請求項170記載のシステム。
【請求項174】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別を含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、請求項166記載のシステム。
【請求項175】
前記最重要パターンタイプの識別および前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別の表示が、前記最重要パターンタイプの識別のためのタグおよび前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別のための少なくとも1つのタグを含む、請求項166記載のシステム。
【請求項176】
前記最重要パターンタイプの識別のための前記タグが、前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別のための前記少なくとも1つのタグとは異なる色である、請求項175記載のシステム。
【請求項177】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの変動を判定させ、
判定された変動が高い場合、変動に関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、
請求項150記載のシステム。
【請求項178】
前記変動に関連するステートメントが、グルコース変動に寄与する可能性のある行動の識別を含む、請求項177記載のシステム。
【請求項179】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、非常に低い閾値未満のエクスカーションに関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、請求項150記載のシステム。
【請求項180】
前記非常に低い閾値が約50mg/dL~約58mg/dLである、請求項179記載のシステム。
【請求項181】
前記非常に低い閾値が約54mg/dLである、請求項179記載のシステム。
【請求項182】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、投薬ガイダンスに関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、請求項150記載のシステム。
【請求項183】
前記投薬ガイダンスに関連するステートメントが、投薬を調整するための提案を含む、請求項182記載のシステム。
【請求項184】
前記投薬ガイダンスに関連するステートメントが、低グルコースレベルに寄与する投薬に関連する提案を含む、請求項182記載のシステム。
【請求項185】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、生活習慣ガイダンスに関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、請求項150記載のシステム。
【請求項186】
前記生活習慣ガイダンスに関連するステートメントが、食事忘失、炭水化物、活動レベル、アルコールおよび投薬のうちの少なくとも1つに関連するステートメントを含む、請求項185記載のシステム。
【請求項187】
前記期間が14日間である、請求項150記載のシステム。
【請求項188】
対象のグルコースレベルに関連する情報を表示するための方法であって、
センサ制御デバイスから分析物レベルを受信するステップと、
1日の少なくとも1つの時間セグメントのパターンタイプを、前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの低血糖リスク指標および高血糖リスク指標に基づいて決定するステップと、
ユーザインタフェースを表示するステップであって、
前記センサ制御デバイスから受信した分析物レベルに基づいて、ある期間についての決定された少なくとも1つのグルコース指標と、
複数のグラフ部分を含む目標範囲内時間のグラフを含む目標範囲内時間表示であって、前記複数のグラフ部分の各グラフ部分が、各グラフ部分に関連付けられた定義済みの分析物範囲内にユーザの分析物レベルがある時間の量を示し、前記複数のグラフ部分が少なくとも4つのグラフ部分を含む、目標範囲内時間表示と、
1日の複数の時間セグメントの水平方向の表示にわたる前記ユーザの分析物レベルのプロットおよび前記少なくとも1つの時間セグメントについての決定された前記パターンタイプの識別を含むグラフと
を含むユーザインタフェースを表示するステップと
を含む、方法。
【請求項189】
前記少なくとも1つのグルコース指標がグルコース平均値を含む、請求項188記載の方法。
【請求項190】
前記少なくとも1つのグルコース指標がグルコース管理インジケータを含む、請求項188記載の方法。
【請求項191】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記少なくとも1つのグルコース指標に対応する目標値を含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、請求項188記載の方法。
【請求項192】
前記複数のグラフ部分が、少なくとも5つのグラフ部分を含む、請求項188記載の方法。
【請求項193】
前記複数のグラフ部分が、非常に低い閾値未満のグラフ部分、非常に低い閾値と低閾値との間のグラフ部分、低閾値と高閾値との間のグラフ部分、高閾値と非常に高い閾値との間のグラフ部分、および非常に高い閾値を超えるグラフ部分からなる群から選択される少なくとも4つのグラフ部分を含む、請求項188記載の方法。
【請求項194】
前記目標範囲内時間表示が、各グラフ部分に関連付けられた前記定義済みの分析物範囲の説明をさらに含む、請求項188記載の方法。
【請求項195】
前記目標範囲内時間表示が、前記複数のグラフ部分の各グラフ部分について、前記期間中に前記グラフ部分に関連付けられた前記定義済みの分析物範囲内に前記ユーザの分析物レベルがあった時間の量に関連する値をさらに含む、請求項188記載の方法。
【請求項196】
前記値がパーセント値である、請求項195記載の方法。
【請求項197】
前記目標範囲内時間表示が、前記複数のグラフ部分のうちの少なくとも2つのグラフ部分について、前記期間中に前記少なくとも2つのグラフ部分に関連付けられた各々の前記定義済みの分析物範囲内に前記ユーザの分析物レベルがあった時間の量の合計に関連する合計値をさらに含む、請求項188記載の方法。
【請求項198】
前記目標範囲内時間の前記グラフがヒストグラムを含む、請求項188記載の方法。
【請求項199】
前記ヒストグラムの各グラフ部分が垂直レイアウトで配置され、非常に低い閾値未満のグラフ部分が、非常に低い閾値と低閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、前記グラフ部分は、低閾値と高閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、前記グラフ部分は、高閾値と非常に高い閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、前記グラフ部分は、非常に高い閾値を超えるグラフ部分よりも下に位置する、請求項198記載の方法。
【請求項200】
前記少なくとも1つの時間セグメントについての前記決定されたパターンタイプの識別が、前記グラフ上の前記時間セグメントの少なくとも部分的な輪郭を含む、請求項188記載の方法。
【請求項201】
前記少なくとも1つの時間セグメントについての前記決定されたパターンタイプの識別が、前記決定されたパターンタイプのラベルをさらに含む、請求項200記載の方法。
【請求項202】
前記パターンタイプが、低値パターン、低値を一部に伴う高値パターン、高値パターン、またはパターンなしのうちの少なくとも1つである、請求項188記載の方法。
【請求項203】
前記グラフが複数の決定されたパターンタイプを含み、単一のパターンタイプの識別が、前記複数の決定されたパターンタイプの他の識別から視覚的に区別される、請求項188記載の方法。
【請求項204】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、最重要パターンタイプの識別を含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させ、前記最重要パターンタイプは、前記1日の少なくとも1つの時間セグメントについて決定された前記パターンタイプのうちの1つである、請求項188記載の方法。
【請求項205】
前記最重要パターンタイプの識別が前記グラフ上に表示される、請求項204記載の方法。
【請求項206】
前記少なくとも1つの時間セグメントについての前記決定されたパターンタイプの識別が、前記少なくとも1つの時間セグメントの各々についての決定されたパターンタイプの複数の識別を含み、前記最重要パターンタイプの識別が、前記複数の識別の他の識別から視覚的に区別される、請求項204記載の方法。
【請求項207】
前記1日の少なくとも1つの時間セグメントについて決定された前記パターンタイプが、前記1日の複数の時間セグメントについての複数のパターンタイプを含む、請求項204記載の方法。
【請求項208】
前記複数のパターンタイプが、低値パターン、低値を一部に伴う高値パターン、高値パターン、またはパターンなしのうちの少なくとも2つを含む、請求項207記載の方法。
【請求項209】
前記複数のパターンタイプが低値パターンを含む場合、前記最重要パターンタイプの識別は、前記低値パターンの識別を含む、請求項208記載の方法。
【請求項210】
前記複数のパターンタイプが、低値を一部に伴う高値パターンを含み、かつ低値パターンを含まない場合、前記最重要パターンタイプの識別は、前記低値を一部に伴う高値パターンの識別を含む、請求項208記載の方法。
【請求項211】
前記複数のパターンタイプが高値パターンを含み、かつ低値を一部に伴う高値パターンまたは低値パターンを含まない場合、前記最重要パターンタイプの識別は、前記高値パターンの識別を含む、請求項208記載の方法。
【請求項212】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別を含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、請求項204記載の方法。
【請求項213】
前記最重要パターンタイプの識別および前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別の表示が、前記最重要パターンタイプの識別のためのタグおよび前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別のための少なくとも1つのタグを含む、請求項204記載の方法。
【請求項214】
前記最重要パターンタイプの識別のための前記タグが、前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別のための前記少なくとも1つのタグとは異なる色である、請求項213記載の方法。
【請求項215】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの変動を判定させ、
判定された変動が高い場合、変動に関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、
請求項188記載の方法。
【請求項216】
前記変動に関連するステートメントが、グルコース変動に寄与する可能性のある行動の識別を含む、請求項215記載の方法。
【請求項217】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、非常に低い閾値未満のエクスカーションに関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、請求項188記載の方法。
【請求項218】
前記非常に低い閾値が約50mg/dL~約58mg/dLである、請求項217記載の方法。
【請求項219】
前記非常に低い閾値が約54mg/dLである、請求項217記載の方法。
【請求項220】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、投薬ガイダンスに関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、請求項188記載の方法。
【請求項221】
前記投薬ガイダンスに関連するステートメントが、投薬を調整するための提案を含む、請求項220記載の方法。
【請求項222】
前記投薬ガイダンスに関連するステートメントが、低グルコースレベルに寄与する投薬に関連する提案を含む、請求項220記載の方法。
【請求項223】
前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、生活習慣ガイダンスに関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、請求項188記載の方法。
【請求項224】
前記生活習慣ガイダンスに関連するステートメントが、食事忘失、炭水化物、活動レベル、アルコールおよび投薬のうちの少なくとも1つに関連するステートメントを含む、請求項223記載の方法。
【請求項225】
前記期間が14日間である、請求項188記載の方法。
【請求項226】
対象に関連する指標を表示するための装置であって、
薬物投与データを受信するように構成された入力部と、
情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令ならびに前記対象が一定期間にわたってとり入れた薬剤の用量および前記一定期間にわたる前記対象の推奨された薬剤用量を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、
前記対象が複数回摂取した複数の薬剤用量をプロットしたグラフを表示させ、前記グラフは、時間のX軸と、前記対象が摂取した用量と前記対象に推奨された用量と間の差のY軸とを含む、
装置。
【請求項227】
対象に関連する指標を表示するための装置であって、
測定された分析物データおよび薬物投与データを受信するように構成された入力部と、
情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令ならびに前記対象の分析物を特徴付ける時間相関データ、前記対象が一定期間にわたってとり入れた薬剤の用量および前記一定期間にわたる前記対象の推奨された薬剤用量を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、
一定期間中に投与された投与量と、受信した前記測定された分析物データから決定される分析物指標とを含む、前記対象の治療のサマリを表示させ、
前記期間中に忘失された用量をまとめたグラフィックを表示させ、
ある時間に前記対象がとり入れ、その時間の推奨された用量とは異なる量である用量を含むオーバーライド用量をまとめたグラフィックを表示させる、
装置。
【請求項228】
対象に関連する指標を表示するための装置であって、
複数の対象からの測定された分析物データ、複数の対象からの薬物投与データおよび前記複数の対象についての投薬推奨事項に関連するデータを受信するように構成された入力部と、
情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令ならびに前記複数の対象の各々の分析物を特徴付ける時間相関データ、前記複数の対象の各々が一定期間にわたってとり入れた薬剤の用量および前記複数の対象についての投薬推奨事項に関連するデータを格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、
前記複数の対象の各々についての、目標範囲内時間、低閾値未満の時間、高閾値を超える時間、摂取されたベーサル用量の割合および1日に摂取された平均ボーラス用量のうちの少なくとも2つを含む分析物指標のサマリを表示させ、
医療提供者からの承認を必要とする前記複数の対象のうちの対象に対する投薬推奨事項の表示を含む、投薬推奨事項に関連する情報のサマリを表示させる、
装置。
【請求項229】
対象に関連する治療情報を表示するための装置であって、
測定された分析物データおよび薬物投与データを受信するように構成された入力部と、
情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令ならびに前記対象の分析物を特徴付ける時間相関データ、前記対象が一定期間にわたってとり入れた薬剤の用量および前記対象の食事時間を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、
推定用量パラメータおよび推定食事投与時間範囲を前記対象から受信させ、
前記薬物投与データに基づいて、ある期間中に前記対象が摂取した複数のベーサル用量および複数の食事用量の各々の代表的な量を決定させ、
前記薬物投与データに基づいて、前記期間中の前記対象の代表的な食事投与時間範囲を決定させ、
ベーサル用量、朝食用量、昼食用量および夕食用量のうちの少なくとも1つの推奨投与量を決定させ、
前記対象から受信した前記推定用量パラメータおよび推定食事投与時間範囲を表示させ、
複数のベーサル用量および複数の食事用量の各々の前記代表的な量ならびに前記代表的な食事投与時間範囲を表示させ、
前記ベーサル用量、前記朝食用量、前記昼食用量および前記夕食用量のうちの少なくとも1つの前記推奨投与量を表示させる、
装置。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2021年8月27日に出願された米国特許出願番号第63/237,769号、2021年7月23日に出願された米国特許出願番号第63/225,140号、および2021年2月3日に出願された米国特許出願番号第63/145,131号の優先権を主張し、それらの内容全体をあらゆる目的のために参照により本明細書に明確に援用するものとする。本出願はまた、2021年12月3日に出願された米国特許出願番号第29/817,852号、2021年12月3日に出願された米国特許出願番号第29/817,851号、2021年11月2日に出願された米国特許出願番号第29/814,001号、および2021年11月2日に出願された米国特許出願番号第29/813,998号に関連しており、それらの内容全体をあらゆる目的のために参照により本明細書に明確に援用するものとする。本出願は、2020年7月31日に出願された米国特許出願番号第16/944,736号にも関連し、これは、2019年8月2日に出願された米国仮特許出願第62/882249号、2020年2月21日に出願された米国仮特許出願第62/979578号、2020年2月21日に出願された米国仮特許出願第62/979594号、2020年2月21日に出願された米国仮特許出願第62/979618号、および2020年7月30日に出願された米国仮特許出願第63/058799号の優先権および利益を主張し、それらの内容全体をあらゆる目的のために参照により本明細書に明確に援用するものとする。
【技術分野】
【0002】
本明細書に記載されている主題は、一般的に、例えば、糖尿病に起因するグルコースレベルの上昇を治療するためのインスリン用量の決定などの薬剤用量ガイダンスに関連するシステム、デバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
グルコース、ケトン類、乳酸、酸素、ヘモグロビンA1Cなどの分析物レベルの検出および/または監視は、糖尿病を有する個体の健康にとって極めて重要であり得る。糖尿病を患っている患者は、意識喪失、心血管疾患、網膜症、神経障害および腎症をはじめとする合併症を被る可能性がある。糖尿病患者は、一般的に、グルコースレベルが臨床的に安全な範囲内に維持されていることを確認するために、グルコースレベルを監視する必要があり、またこの情報を利用して、体内のグルコースレベルを下げるためにインスリンが必要かどうか、かつ/もしくはいつ必要か、または体内のグルコースレベルを上げるために追加のグルコースがいつ必要かを判断することもできる。
【0004】
グルコース監視の頻度と血糖コントロールとの間に強い相関関係があることを示す臨床データが増えてきている。しかしながら、このような相関関係にもかかわらず、糖尿病と診断された個体の多くが、不便さ、検査の判断、グルコース検査に伴う痛み、およびコストをはじめとする要因が重なるために、グルコースレベルを必要な頻度で監視していない。
【0005】
糖尿病を治療または管理するために薬剤(例えば、インスリン)の投与に依存している患者にとって、分析物監視システムにより収集されたグルコース情報を自動的に利用して、必要に応じて容易にアクセス可能な手法で薬剤用量ガイダンスを提供することができるシステム、デバイスまたは方法があることが望ましい。このようなシステム、デバイスまたは方法は、このような薬剤用量ガイダンスを提供する際に、治療を受けるユーザまたは患者の生理学、食生活、活動および/または行動を考慮することがさらに望ましく、それ自体で精度および信頼性を改善し得る。さらに、幾つかの状況では、このようなシステム、デバイスまたは方法が、選択された薬剤用量を自動的に送達できることも望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの理由およびその他の理由により、薬剤用量ガイダンスに関連する改善されたシステム、方法およびデバイスの需要が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書では、薬剤用量ガイダンス、および幾つかの実施形態では薬剤送達の提供に関するシステム、デバイスおよび方法の例示的な実施形態が提供される。一態様によれば、本明細書に記載されている実施形態の多くは、ディスプレイデバイス、センサ制御デバイスおよび薬剤送達デバイスを含む用量ガイダンスシステム(DGS)を備える。用量ガイダンスシステムは、用量ガイダンス(例えば、投薬量、補正およびタイトレーションに関する推奨事項)を決定して患者に出力することができる用量ガイダンスアプリケーション(例えば、ソフトウェア)を含むことができる。さらに、幾つかの実施形態によれば、用量ガイダンスシステムは、用量ガイダンスシステムが主要な投与パラメータを推定することができる学習期間中に、患者の投薬ストラテジーを学習することができる。幾つかの実施形態によれば、用量ガイダンスシステムは、このシステムが患者の現在の投薬ストラテジーで構成されると、タイトレーションおよび補正のためのガイダンスを提供することもできる。用量ガイダンスシステムはまた、異なる食事の摂取シナリオのためのガイダンスを提供することもできる。例えば、幾つかの実施形態では、用量ガイダンスシステムは、食事の開始時もしくは開始前または食事の開始後に用量ガイダンスを提供することができる。用量ガイダンスシステムはまた、加わった食事(例えば、デザート)のための用量ガイダンス、または食後の高いグルコースレベルに対処するための「タッチアップ(追加)」投与のための用量ガイダンスを提供することもできる。用量ガイダンスシステムの例示的なシステムおよび安全機能についても説明する。
【0008】
本明細書に提供されている実施形態の多くは、分析物監視システムで使用するための改善されたソフトウェア機能またはグラフィカルユーザインタフェースを備え、非常に直感的でユーザフレンドリであり、ユーザの生理学的情報への迅速なアクセスを提供する。より具体的には、これらの実施形態は、ユーザ(またはHCP)が、大量の分析物データを調べるという面倒な作業を行う必要なく、ユーザの生理学的条件、過去の投与パターンおよびその他の要因に関連する情報に基づいて、適切な薬剤療法を迅速に決定することを可能にする。さらに、GUIおよびGUI機能の一部は、ユーザ(およびその介護者)が、ユーザの投与パターンならびにその後の低血糖および高血糖エピソードをよりよく理解し、改善することを可能にする。同様に、本明細書に提供されている他の多くの実施形態は、用量ガイダンスシステムの改善されたソフトウェア機能を備え、低血糖エピソードを最小限に抑える安全なタイトレーションストラテジーを可能にすることでユーザに提供される用量ガイダンス、食事の開始時刻(例えば、食事の開始前、食事の開始時または食事の開始後)に対する用量の投与タイミングに応じて用量ガイダンスを変更する方法、投薬ストラテジーに影響を与える実世界の事象の考慮、閾値ではなく予測された発生確率に基づく食後アラームなどを改善するが、これらは幾つかの例に過ぎない。
【0009】
さらに、本明細書に記載されている多くの実施形態は、HCPが多数の設定を構成する必要があり、非常に時間のかかるプロセスである従来のボーラス計算機を改善したものである。あるいはシステムが患者に多数の設定を入力することを要求する場合があり、これは、よく患者に混乱を招く。本明細書に記載されている実施形態は、患者からの入力(例えば、典型的な食事投与量)を必要としないか、または最小限にすることで、患者とHCPとの両方が必要とする手動入力が大幅に削減され、システムは患者のインスリン投薬習慣に関連する他の必要なパラメータを学習することができる。さらに、多くの患者は、提案された投薬レジメンに対するアドヒアランスが不十分である。学習期間中、システムはグルコースレベルとインスリン投与との両方に関するデータを収集し、患者のアドヒアランスのレベルを評価することができる。このようにして、システムの機能は、HCPの時間投資と患者の上達レベルとに関連する問題を解決することができる。システムのもう1つの利点は、従来のボーラス計算機が、設定される必要のある固定パラメータを使用するのに対し、本システムは、経時的に投薬レジメンパラメータを自動的にタイトレーション(すなわち、最適化)することができ、すなわち、低グルコースまたは高グルコースのパターンを減らすために投薬レジメンを最適化することができるということである。これにより、HCPは、患者のグルコースデータを定期的に確認し、血糖の問題に対処するために用量パラメータを更新するというタスクを実行する必要がある時間的負担から解放される。もう1つの利点は、多くの患者がインスリン用量を頻繁に忘失する場合、システムは、患者が用量を忘失したことを検出してアラートし、患者が遅れて安全に投与するための手段を提供することができることであり、これは、患者の全体的なグルコースレベルの低下に役立つ。現在の標準的な手法は、高血糖を補正するために、患者が食事を開始してから2時間以上待った後に補正用量を摂取するか、または次の食事用量までしっかり待つことになっている。食事を開始してから2時間以内であれば安全に投与できるため、低血糖の追加リスクを最小限に抑えながら、全体的なグルコースレベルを下げることができる。他の改善点および利点も提供される。これらのデバイスの様々な構成については、例示に過ぎない実施形態により詳細に説明される。
【0010】
本明細書に記載されている主題の他のシステム、デバイス、方法、特徴および利点は、以下の図および詳細な説明を検討することによって当業者に明らかになるであろう。このような追加のシステム、デバイス、方法、特徴および利点はすべて、本明細書に含まれ、本明細書に記載されている主題の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲により保護されることが意図されている。例示的な実施形態の特徴は、添付の特許請求の範囲にそれらの特徴が明示的に記載されていない限り、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本明細書に記載されている主題の詳細は、その構造と操作の両方に関して、添付の図面を検討することで明らかになり得る(図面における同様の参照数字は同様の部分を指す)。図面における構成要素は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに主題の原理を説明することに重点が置かれている。さらに、すべての図は概念を伝えることを意図しており、相対的なサイズ、形状、およびその他の詳細な属性は、文字通りまたは正確にではなく、概略的に示されている場合がある。
【
図1A】用量ガイダンスシステムの例示的な実施形態のブロック図である。
【
図1B】用量ガイダンスシステムの例示的な実施形態のブロック図である。
【
図2A】センサ制御デバイスの例示的な実施形態を示す概略図である。
【
図2B】センサ制御デバイスの例示的な実施形態を示すブロック図である。
【
図3A】薬剤送達デバイスの例示的な実施形態を示す概略図である。
【
図3B】薬剤送達デバイスの例示的な実施形態を示すブロック図である。
【
図4A】ディスプレイデバイスの例示的な実施形態を示す概略図である。
【
図4B】ディスプレイデバイスの例示的な実施形態を示すブロック図である。
【
図5】ユーザインタフェースデバイスの例示的な実施形態を示すブロック図である。
【
図6A-1】グルコースパターンレポートの例示的なレイアウトを示す図である。
【
図6A-2-1】グルコースパターンレポートの例示的なレイアウトを示す図である。
【
図6A-3-1】グルコースパターンレポートの例示的なレイアウトを示す図である。
【
図6A-4-1】グルコースパターンレポートの例示的なレイアウトを示す図である。
【
図6B-1】例示的なグルコース濃度プロファイルを示す図である。
【
図6B-2】例示的なグルコース濃度プロファイルを示す図である。
【
図6C-1】例示的なグルコース濃度プロファイルを示す図である。
【
図6C-2】例示的なグルコース濃度プロファイルを示す図である。
【
図6D-1】例示的なグルコース濃度プロファイルを示す図である。
【
図6D-2】例示的なグルコース濃度プロファイルを示す図である。
【
図6E-1】例示的なグルコース濃度プロファイルを示す図である。
【
図6E-2】例示的なグルコース濃度プロファイルを示す図である。
【
図6F-1】例示的なグルコース濃度プロファイルを示す図である。
【
図6F-2】例示的なグルコース濃度プロファイルを示す図である。
【
図6G-1】例示的なグルコース濃度プロファイルを示す図である。
【
図6G-2】例示的なグルコース濃度プロファイルを示す図である。
【
図7A】患者によるインスリン投薬習慣を推定するための学習方法に向けられた用量ガイダンスアプリケーションの一部のプロセスフローの例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図7B】用量ガイダンス設定を構成するために患者の投薬習慣をパラメータ化する方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図7C】
図7Bに示される方法のための追加の任意の要素を示すフロー図である。
【
図7D】
図7Bに示される方法のための追加の任意の要素を示すフロー図である。
【
図7E】
図7Bに示される方法のための追加の任意の要素を示すフロー図である。
【
図8A】頻回注射(MDI)投薬療法のための食事ボーラスタイトレーションを評価するための用量ガイダンスアプリケーションによる操作のためのプロセスフローの例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図8B】グルコースパターン分析(GPA)のための用量ガイダンスアプリケーションによる操作のためのプロセスフローの例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図8C】GPAのための低血糖リスクおよびその他の指標を判定するための情報を示すグラフの例示的な実施形態を示す図である。
【
図8D】MDIインスリン投薬療法のための食事ボーラスタイトレーションを評価するためのアルゴリズムの様々な例示的な実施形態の態様を示すフロー図である。
【
図8E】MDIインスリン投薬療法のための食事ボーラスタイトレーションを評価するためのアルゴリズムの様々な例示的な実施形態の態様を示すフロー図である。
【
図8F】MDIインスリン投薬療法のための食事ボーラスタイトレーションを評価するためのアルゴリズムの様々な例示的な実施形態の態様を示すフロー図である。
【
図8G】MDIインスリン投薬療法のための食事ボーラスタイトレーションを評価するためのアルゴリズムの様々な例示的な実施形態の態様を示すフロー図である。
【
図8H】MDIインスリン投薬療法のための食事ボーラスタイトレーションを評価するためのアルゴリズムの様々な例示的な実施形態の態様を示すフロー図である。
【
図9A-1】HCPによるレビューのための例示的なレポートを示す図である。
【
図9A-2】HCPによるレビューのための例示的なレポートを示す図である。
【
図9B】例示的なアドヒアランスレポートを示す図である。
【
図9C】食事期間のクラスタリング分析に関連する例示的なプロットを示す図である。
【
図9D】食事用量のクラスタリングおよび投与量の例示的なプロットを示す図である。
【
図9E】食事前補正係数の判定に関連する例示的なプロットを示す図である。
【
図9F】HCPによる電子医療記録へのアクセスを容易にするためのプロセスの例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図9G】HCPのための例示的なサマリレポートを示す図である。
【
図9H】推奨投薬レジメンに対する患者のアドヒアランスを示す例示的なプロットを示す図である。
【
図9I】患者の治療の例示的なサマリレポートを示す図である。
【
図10】インスリン投薬アルゴリズムがガイダンス期間中にいつ呼び出され得るかを規定する状態遷移図である。
【
図11】食事用量および補正用量に関連する用量ガイダンスを表示するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図12】用量ガイダンス画面を表示するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図13】複数の食事アイコンを表示するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図14】用量計算を表示するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図15】食事投与忘失アラートを発するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図16A】食事投与忘失アラートを解除するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図16B】食事投与忘失アラートを解除するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図16C】食事投与忘失アラートを解除するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図16D】食事投与忘失アラートを解除するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図17】補正用量アラートを発するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図18A】補正用量アラートを解除するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図18B】補正用量アラートを解除するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図18C】補正用量アラートを解除するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図19】速効型インスリンのDIAの関数としての前の注射から残存しているIOBを示す図である。
【
図20A】用量を分類するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図20B】用量を分類するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図20C】用量を分類するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図21A】分析物データに応答して用量ガイダンスを提供するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図21B】グルコースパターン指標を判定するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図21C】
図21Aおよび
図21Bによって例示される方法のうちの1つ以上と組み合わせて実行され得る特定の追加の操作を示すフロー図である。
【
図21D】
図21Aおよび
図21Bによって例示される方法のうちの1つ以上と組み合わせて実行され得る特定の追加の動作を示すフロー図である。
【
図21E】グルコースパターン表示のための補足的または代替的な動作を示すフロー図である。
【
図22C】保存された用量データが完備しているかどうかを判定するための送達デバイスの方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図22D】受信した用量データが完備しているかどうかを判定するためのアプリケーションの方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図22E】受信した用量データが完備しているかどうかを判定するためのアプリケーションの方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図23A】推奨された用量の食事にタグ付けするための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【
図23B】推奨された用量の食事にタグ付けするための方法の例示的な実施形態を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の主題を詳細に説明する前に、本開示は、本明細書に記載されている特定の実施形態に限定されるものではなく、それ自体でもちろん変化する可能性があることを理解されたい。また、本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態を説明するためだけのものであり、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、限定することを意図したものではないことを理解されたい。
【0013】
一般的に、本開示の実施形態は、薬剤用量ガイダンスに関連するシステム、デバイスおよび方法を含む。用量ガイダンスは、ユーザ固有の広範な情報および情報カテゴリ、例えばユーザの現在および過去の分析物レベル、ユーザの現在および過去の食事、ユーザの現在および過去の身体活動、ユーザの現在および過去の薬歴、ならびにユーザに関する他の生理学的情報など、ユーザ固有の広範な情報および情報のカテゴリに基づくことができる。実施形態の一態様によれば、本開示のシステム、デバイスおよび方法により提供される用量ガイダンスは、個々の情報カテゴリだけでなく、このような情報カテゴリがユーザの将来の分析物レベルに与える予測される影響にも基づくことができる。
【0014】
用量ガイダンス機能は、コンピューティングデバイスのメモリに格納されたソフトウェアおよび/またはファームウェア命令を含み、少なくとも1つのプロセッサまたはその処理回路によって実行される用量ガイダンスアプリケーション(DGA)として実装することができる。コンピューティングデバイスは、ユーザまたは医療従事者(HCP)が所有することができ、ユーザまたはHCPは、ユーザインタフェースを介してコンピューティングデバイスに対するインタフェースを形成することができる。幾つかの実施形態によれば、コンピューティングデバイスは、ネットワークを介してアクセス可能なサーバまたは信頼できるコンピュータシステムとすることができ、用量ガイダンスソフトウェアは、ネットワークを介してサーバまたは信頼できるコンピュータシステムと通信している(ユーザインタフェースを有する)ローカルディスプレイデバイス上で実行されるブラウザ経由でインタラクティブなウェブページの形でユーザに提示することができる。本実施形態およびその他の実施形態では、用量ガイダンスソフトウェアは、複数のデバイスにまたがって実行することができるか、または一部はローカルディスプレイデバイスの処理回路で実行することができ、一部はサーバもしくは信頼できるコンピュータシステムの処理回路で実行することができる。DGAが動作を行っていると記述されている場合、かかる動作は、少なくとも1つのコンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されたときにDGAに記述された動作を行わせるコンピュータメモリ(読み取り専用メモリにハードコードされた命令を含む)に格納された命令に従って実行されることが、当業者には理解されるであろう。すべての場合において、動作は、メモリに格納された命令による実行とは対照的に、動作を実行するように物理的に組み込まれたハードウェア(例えば、専用回路)により代替的に実行することができる。
【0015】
さらに、本明細書で使用される場合、DGAが実装されたシステムを、用量ガイダンスシステムと称することができる。用量ガイダンスシステムは、用量ガイダンスを提供することのみを目的として構成することができるか、または用量ガイダンスが1つの側面に過ぎない多機能システムとすることができる。例えば、幾つかの実施形態では、用量ガイダンスシステムは、ユーザの分析物レベルを監視することもできる。幾つかの実施形態では、用量ガイダンスシステムは、注射または注入デバイスなどを用いて、ユーザに薬剤を送達することもできる。幾つかの実施形態では、用量ガイダンスシステムは、分析物の監視と薬剤の送達との両方が可能である。
【0016】
本明細書に記載されているこれらの実施形態およびその他の実施形態は、コンピュータベースの用量決定、分析物監視、および薬剤送達システムの分野における改善を表している。開示されている実施形態の特定の特徴および潜在的な利点は、以下でさらに説明される。
【0017】
用量ガイダンスの実施形態を詳細に説明する前に、まず、用量ガイダンスアプリケーションが実装可能な用量ガイダンスシステムの例を説明することが望ましい。
【0018】
用量ガイダンスシステムの例示的な実施形態
図1Aは、用量ガイダンスシステム100の例示的な実施形態を示すブロック図である。この実施形態では、用量ガイダンスシステム100は、用量ガイダンスの提供、1つ以上の分析物の監視、および1つ以上の薬剤の送達が可能である。この多機能な例は、システム100によって得られる高度な相互接続性および性能を説明するために使用される。しかしながら、本明細書に記載されている実施形態では、分析物監視コンポーネント、薬剤送達コンポーネント、またはその両方を所望に応じて省略することができる。
【0019】
ここで、システム100は、ユーザから分析物レベル情報を収集するように構成されたセンサ制御デバイス(SCD)102と、ユーザに薬剤を送達するように構成された薬剤送達デバイス(MDD)152と、ユーザに情報を提示しかつユーザから入力または情報を受け取るように構成されたディスプレイデバイス120とを含む。各デバイスの構造および機能については、本明細書で詳細に説明される。
【0020】
システム100は、デバイス間の高度に相互接続されかつ高度に柔軟な通信のために構成されている。3つのデバイス102,120および152のそれぞれは、互いに直接に(中間電子デバイスを経由せずに)、または互いに間接的に(クラウドネットワーク190を介して、もしくは別のデバイスを経由してからネットワーク190を介してなど)通信することができる。デバイス間の双方向通信能力およびデバイスとネットワーク190との間の双方向通信能力は、
図1Aに両矢印で示されている。しかしながら、当業者であれば、1つ以上のデバイス(例えば、SCD)のいずれかは、例えば、ブロードキャスト、マルチキャストまたは広告通信などの単方向通信が可能であることを理解するであろう。どの場合でも、双方向性または単方向性にかかわらず、通信は有線または無線とすることができる。各経路の通信を制御するプロトコルは、同じでも異なるものでもよく、また、独自のものでも標準化されたものでもよい。例えば、デバイス102,120および152間の無線通信は、Bluetooth(Bluetooth Low Energyを含む)規格、NFC(近距離無線通信)規格、Wi-Fi(802.11x)規格、モバイルテレフォニー規格などに従って実行することができる。様々な経路上のすべての通信は暗号化することができ、
図1Aの各デバイスは、送受信されるそれらの通信を暗号化および復号化するように構成することができる。どの場合でも、
図1Aの通信経路は、直接のもの(例えば、BluetoothもしくはNFC)または間接のもの(例えば、Wi-Fi、モバイルテレフォニーもしくは他のインターネットプロトコル)とすることができる。システム100の実施形態は、
図1Aに示された経路のすべてにわたって通信する能力を有している必要はない。
【0021】
加えて、
図1Aは、単一のディスプレイデバイス120、単一のSCD102、および単一のMDD152を示しているが、当業者であれば、システム100が前述のデバイスのいずれかを複数備え得ることを理解するであろう。例示に過ぎないが、システム100は、複数(例えば、2つ、3つ、4つなど)のディスプレイデバイス120および/または複数のMDD152と通信する単一のSCD102を備えることができる。あるいはシステム100は、単一のディスプレイデバイス120および/または単一のMDD152と通信する複数のSCD102を備えることができる。さらに、複数のデバイスのそれぞれは、同じまたは異なるデバイスタイプとすることができる。例えば、システム100は、スマートフォン、ハンドヘルド受信器および/またはスマートウォッチを含む複数のディスプレイデバイス120を備えることができ、これらの各々は、SCD102および/またはMDD152と通信するとともに相互に通信することもできる。
【0022】
分析物データは、システム100内の各デバイス間で自律的に(例えば、スケジュールに従って自動的に送信する)、または分析物データの要求に応答して(例えば、第1のデバイスから第2のデバイスに分析物データの要求を送信し、その後、第2のデバイスから第1のデバイスに分析物データを送信する)転送することができる。より複雑なシステムに対応するために、クラウドネットワーク190のようなデータ通信のための他の技術を採用することもできる。
【0023】
図1Bは、用量ガイダンスシステム100の別の例示的な実施形態を示すブロック図である。ここで、システム100は、SCD102、MDD152、第1のディスプレイデバイス120-1、第2のディスプレイデバイス120-2、ローカルコンピュータシステム170、およびクラウドネットワーク190によりアクセス可能な信頼できるコンピュータシステム180を含む。SCD102およびMDD152は、互いにかつディスプレイデバイス120-1と通信可能であり、ディスプレイデバイス120-1は、SCD102およびMDD152からの情報を集約し、所望の場所でその情報を処理および表示し、情報の一部もしくは全部をクラウドネットワーク190ならびに/またはコンピュータシステム170に転送するための通信ハブとして機能することができる。逆に、ディスプレイデバイス120-1は、クラウドネットワーク190および/またはコンピュータシステム170から情報を受け取り、受け取った情報の一部もしくは全部をSCD102、MDD152、またはその両方に通信することができる。コンピュータシステム170は、パーソナルコンピュータ、サーバ端末、ラップトップコンピュータ、タブレット、または他の適切なデータ処理デバイスであってもよい。コンピュータシステム170は、データ管理および分析ならびにシステム100内のコンポーネントとの通信のためのソフトウェアを含むか、または提示することができる。コンピュータシステム170は、ユーザまたは医療専門家が、SCD102によって測定された分析物データを表示および/または分析するために使用することができる。さらに、
図1Bは、単一のSCD102、単一のMDD152、および2つのディスプレイデバイス120-1および120-2を示しているが、当業者であれば、システム100が前述のデバイスのいずれかを複数含むことができ、各複数のデバイスが同じまたは異なるタイプのデバイスを含むことができることを理解するであろう。
【0024】
図1Bをさらに参照すると、幾つかの実施形態によれば、信頼できるコンピュータシステム180は、物理的にまたはセキュリティで保護された接続を介して仮想的に、システム100のコンポーネントの製造業者または販売業者が所有することができ、システム100のデバイス(例えば、デバイス102,120-n,152)の認証を実行するために、ユーザのデータを安全に保存するために、かつ/またはユーザの測定された分析物データおよび薬歴の分析を実行するためのデータ分析プログラム(例えば、ウェブブラウザを介してアクセス可能)を提供するサーバとして使用することができる。信頼できるコンピュータシステム180は、クラウドネットワーク190を介してシステム180と通信しているすべてのデバイス間でデータをルーティングおよび交換するためのデータハブとしても機能することができる。言い換えれば、クラウドネットワーク190と通信可能なシステム100のすべてのデバイス(例えば、インターネット接続を用いて直接に、または他のデバイスを介して間接的に)は、クラウドネットワーク190と通信可能なシステム100の他のすべてのデバイスと、直接にまたは間接的に通信することも可能である。
【0025】
ディスプレイデバイス120-2がクラウドネットワーク190と通信している状態が示されている。この例では、デバイス120-2は、SCD102を装着している人の分析物および薬剤データへのアクセスを許可された別のユーザが所有することができる。例えば、ディスプレイデバイス120-2を所有している人は、一例として、SCD102を装着している子供の親、または別の例として、SCD102を装着している高齢患者の介護者であり得る。システム100は、クラウドネットワーク190を介して(例えば、信頼できるコンピュータシステム180を介して)装着者に関する分析物および薬剤データを、データへのアクセスを許可された別のユーザに通信するように構成することができる。
【0026】
分析物監視デバイスの例示的な実施形態
用量ガイダンスシステム100の分析物監視機能は、ユーザの分析物データを収集、処理および表示することが可能な1つ以上のデバイスを含めることによって実現することができる。このようなデバイスの例示的な実施形態およびその使用方法は、国際公開第2018/152241号および米国特許出願公開第2011/0213225号明細書に記載されており、それらの内容全体をあらゆる目的のために参照により本明細書に援用するものとする。
【0027】
分析物監視は、数多くの異なる方法で行うことができる。「連続分析物監視」デバイス(例えば、「連続グルコース監視」デバイス)は、例えば、スケジュールに従って自動的に、プロンプトが表示されるか否かにかかわらず、センサ制御デバイスからディスプレイデバイスにデータを連続的にまたは繰り返し送信することができる。「フラッシュ分析物監視」デバイス(例えば、「フラッシュグルコース監視」デバイスまたは単に「フラッシュ」デバイス)は、別の例として、NFC(近距離無線通信)またはRFID(Radio Frequency Identification)プロトコルなどを用いて、ディスプレイデバイスによるユーザ主導のデータ要求(例えば、スキャン)に応じて、センサ制御デバイスからデータを転送することができる。
【0028】
ユーザの体内に部分的または全体的に配置されるように構成されたセンサを利用する分析物監視デバイスは、in vivo分析物監視デバイスと称することができる。例えば、in vivoセンサは、センサの少なくとも一部が体液(例えば、真皮層の真皮液または真皮層の下の皮下液などの間質(ISF)液、血液など)と接触するようにユーザの体内に配置することができ、その体液中の分析物濃度を測定することができる。in vivoセンサは様々なタイプのセンシング技術(例えば、化学的、電気化学的または光学的)を使用することができる。in vivo分析物センサを利用した幾つかのシステムは、フィンガースティックによるキャリブレーションを必要とせずに動作することもできる。
【0029】
「in vitro」デバイスとは、センサを体外(もしくは「ex vivo」)の生物学的サンプルに接触させるデバイスである。これらのデバイスは、通常、ユーザの体液を運ぶ分析物テストストリップを受け取るためのポートを含んでおり、これを分析してユーザの血糖値レベルを決定することができる。他のex vivoデバイスは、ユーザの体内分析物レベルを非侵襲的に測定しようとするものであり、例えば、ユーザの身体または皮膚に機械的に侵入することなく体内分析物レベルを測定できる光学技術を使用することが提案されている。in vivoおよびex vivoデバイスは、多くの場合、in vitro機能(例えば、テストストリップポートも含むin vivoディスプレイデバイス)を含む。
【0030】
本主題は、グルコース濃度の測定が可能なセンサに関して説明するが、他の分析物の濃度の検出および測定も本開示の範囲内である。これらの他の分析物としては、例えば、ケトン類、乳酸、酸素、ヘモグロビンA1C、アセチルコリン、アミラーゼ、ビリルビン、コレステロール、絨毛性ゴナドトロピン、クレアチンキナーゼ(例えば、CK-MB)、クレアチン、DNA、フルクトサミン、グルタミン、成長ホルモン、ホルモン、過酸化物、前立腺特異抗原、プロトロンビン、RNA、甲状腺刺激ホルモン、トロポニンなどを挙げることができる。また、例えば、抗生物質(例えば、ゲンタマイシン、バンコマイシンなど)、ジギトキシン、ジトキシン、乱用薬物、テオフィリンおよびワルファリンなどの薬物の濃度を監視することもできる。センサは、2つ以上の異なる分析物を、同じまたは異なる時間に測定するように構成することができる。幾つかの実施形態では、センサ制御デバイスは2つ以上のセンサと結合することができ、1つのセンサが第1の分析物(例えば、グルコース)を測定するように構成されており、他の1つ以上のセンサが1つ以上の異なる分析物(例えば、本明細書に記載されているもののいずれか)を測定するように構成されている。他の実施形態では、ユーザは2つ以上のセンサ制御デバイスを装着することができ、これらの各々は異なる分析物の測定が可能である。
【0031】
本明細書に記載されている実施形態は、前述の分析物などの監視が可能なあらゆるタイプのin vivo、in vitroおよびex vivoデバイスで使用することができる。
【0032】
多くの実施形態では、センサの動作は、SCD102によって制御することができる。センサは、SCD102と機械的および通信的に結合することができるか、または無線通信技術を用いてSCD102と単に通信的に結合することができる。SCD102は、センサにより実行される分析物のセンシングを可能にしかつ制御する電子機器および電源を含むことができる。幾つかの実施形態では、センサまたはSCD102は、バッテリを必要としないように自己発電することができる。SCD102はまた、ユーザの身体に局所的であってもなくてもよい、別のデバイス(例えば、ディスプレイデバイス)と通信するための通信回路を含むこともできる。SCD102は、ユーザの身体に存在することができる(例えば、ユーザの皮膚に取り付けられたり、別の方法で配置されたり、ユーザの衣服に入れて持ち運ばれたりすることができる)。SCD102はまた、センサとともに、ユーザの体内に埋め込むこともできる。SCD102の機能は、体内に埋め込まれた第1のコンポーネント(例えば、センサを制御するコンポーネント)と、身体の上などに存在する第2のコンポーネント(例えば、第1のコンポーネントと通信し、さらにコンピュータまたはスマートフォンのような外部デバイスと通信する中継コンポーネント)との間で分割することができる。他の実施形態では、SCD102は、身体の外部にあり、ユーザの分析物レベルを非侵襲的に測定するように構成することができる。センサ制御デバイスはまた、実際の実装または実施形態に応じて、幾つか挙げると、「センサ制御ユニット」、「オンボディ電子機器」デバイスもしくはユニット、「オンボディ」デバイスもしくはユニット、「インボディ電子機器」デバイスもしくはユニット、「インボディ」デバイスもしくはユニット、または「センサデータ通信」デバイスもしくはユニットと称することもできる。
【0033】
幾つかの実施形態では、SCD102は、ユーザインタフェース(例えば、タッチスクリーン)を含むことができ、分析物データを処理し、結果として得られる計算された分析物レベルをユーザに表示することが可能であり得る。この場合、本明細書に記載されている用量ガイダンスの実施形態は、全体的または部分的に、SCD102により直接に実施することができる。多くの実施形態では、SCD102の物理的フォームファクタが最小化される(例えば、ユーザの身体上での外観を最小化するため)か、センサ制御デバイスがユーザにアクセスできない場合がある(例えば、全体的に埋め込まれている場合)か、または他の要因により、分析物レベルを読み取りかつセンサ制御デバイスに対してインタフェースを形成するためにユーザが使用可能なディスプレイデバイスを有することが望ましい場合がある。
【0034】
図2Aは、SCD102の例示的な実施形態の側面図である。SCD102は、センサ電子機器用のケースまたはマウント103(
図2B)を含むことができ、これは、ここでは電気化学センサとして構成されている分析物センサ101と電気的に結合することができる。幾つかの実施形態によれば、センサ101は、ユーザの体内に部分的に(例えば、皮膚の最外部表面を通して)存在するように構成することができ、そこでユーザの体液と流体接触し、センサ電子機器とともにユーザの分析物関連データを測定するのに使用することができる。ケース103をユーザの皮膚に固定するために、接着パッチなどのアタッチメント構造105を使用することができる。センサ101は、アタッチメント構造105を通って延び、ケース103から離れる方向へ突出していてよい。当業者であれば、接着剤に加えて、または接着剤の代わりに、身体および/またはケース103への他の形態の取り付けを使用してもよく、本開示の範囲内に完全に含まれることを理解するであろう。
【0035】
SCD102は、任意の所望の方法で身体に適用することができる。例えば、アプリケータと称されることもある挿入デバイス(図示せず)を使用して、分析物センサ101の全部または一部を、ユーザの皮膚の外面を通して、ユーザの体液と接触するように位置決めすることができる。その際、挿入デバイスはまた、SCD102を皮膚上に位置決めすることもできる。他の実施形態では、挿入デバイスは、最初にセンサ101を位置決めし、次いで、付随する電子機器(例えば、無線伝送回路および/またはデータ処理回路など)を、手動でまたは機械的デバイスの助けを借りて、後からセンサ101と結合する(例えば、マウントに挿入する)ことができる。挿入デバイスの例は、米国特許出願公開第2008/0009692号明細書、同第2011/0319729号明細書、同第2015/0018639号明細書、同第2015/0025345号明細書、および同第2015/0173661号明細書、同第2018/0235520号明細書に記載されており、これらの内容全体をあらゆる目的のために参照により本明細書に援用するものとする。
【0036】
図2Bは、分析物センサ101およびセンサ電子機器104を有するSCD102の例示的な実施形態を示すブロック図である。センサ電子機器104は、1つ以上の半導体チップ(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、プロセッサまたはコントローラ、メモリ、プログラマブルゲートアレイなど)に実装することができる。
図1Bの実施形態では、センサ電子機器104は、センサ101に対してアナログ方式でインタフェースを形成しており、アナログ信号をデジタル形式におよび/またはデジタル形式から(例えば、A/Dコンバータを用いて)変換するように構成されたアナログフロントエンド(AFE)110、SCD102のコンポーネントに電力を供給するように構成された電源111、処理回路112、メモリ114、タイミング回路115(例えば、クロックまたは他のタイミングをSCD102のコンポーネントに提供するための発振器および位相ロックループなど)ならびにディスプレイデバイス120および/またはMDD152など、SCD102の外部にある1つ以上のデバイスと有線および/または無線式で通信するように構成された通信回路116を含む。
【0037】
SCD102は、高度に相互接続される方式で実装することができ、電源111は、
図2Bに示される各コンポーネントと結合され、データ、情報またはコマンドを通信もしくは受信するこれらのコンポーネント(例えば、AFE110、処理回路112、メモリ114、タイミング回路115および通信回路116)は、例えば、1つ以上の通信接続またはバス118を介して、他のすべてのこのようなコンポーネントと通信可能に結合することができる。
【0038】
処理回路112は、1つ以上のプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラおよび/またはマイクロコントローラを含むことができ、これらの各々は、離散的なチップであるか、または多数の異なるチップの間(およびその一部)に分散させることができる。処理回路112は、オンボードメモリを含むことができる。処理回路112は、通信回路116に対してインタフェースを形成し、アナログ-デジタル変換、エンコーディングおよびデコーディング、デジタル信号処理、ならびにデータ信号を無線または有線伝送に適したフォーマット(例えば、同相および直交)に変換することを容易にする他の機能を実行することができる。処理回路112はまた、通信回路116に対してインタフェースを形成し、無線伝送を受信して、これをデジタルデータまたは情報に変換するのに必要な逆機能を実行することもできる。
【0039】
処理回路112は、メモリ114に格納された命令を実行することができる。これらの命令は、処理回路112に、生の分析物データ(または前処理された分析物データ)の処理、最終的な計算された分析物レベルへの到達を行わせることができる。幾つかの実施形態では、メモリ114に格納された命令は、実行される際に、処理回路112に生の分析物データを処理させて、計算された分析物レベル、所定の時間ウィンドウ内で平均計算された分析物レベル、所定の時間ウィンドウ内の分析物レベルにつき計算された変化率、および/または計算された分析物指標が所定の閾値条件を超えるかどうか、のうちの1つ以上を決定させることができる。これらの命令はまた、処理回路112に、受信した伝送の読み取りおよび動作、タイミング回路115のタイミングの調整、他のデバイスから受信したデータまたは情報(例えば、ディスプレイデバイス120から受信したキャリブレーション情報、暗号化または認証情報など)の処理、ディスプレイデバイス120との通信を確立および維持するためのタスクの実行、ユーザからの音声コマンドの解釈、通信回路116に送信などを行わせることもできる。SCD102がユーザインタフェースを含む実施形態では、命令は、処理回路112に、ユーザインタフェースの制御、ユーザインタフェースからのユーザ入力の読み取り、ユーザインタフェース上での情報の表示、表示のためのデータのフォーマットなどを行わせることができる。命令としてコード化されているここで説明した機能は、代わりに、機能を達成するために格納されたソフトウェア命令の実行に依存しないハードウェアまたはファームウェア設計を使用して、SCD102により実装することができる。
【0040】
メモリ114は、SCD102内に存在する様々な機能ユニットのうちの1つ以上により共有することができるか、または2つ以上の機能ユニットの間で分散させることができる(例えば、異なるチップ内に存在する別個のメモリとして)。メモリ114はまた、それ自体別個のチップとすることもできる。メモリ114は、非一時性であり、揮発性メモリ(例えば、RAMなど)および/または不揮発性メモリ(例えば、ROM、フラッシュメモリ、F-RAMなど)とすることができる。
【0041】
通信回路116は、それぞれの通信経路またはリンクを介した通信のための機能を実行する1つ以上のコンポーネント(例えば、送信器、受信器、トランシーバ、受動回路、エンコーダ、デコーダおよび/または他の通信回路)として実装することができる。通信回路116は、無線通信のための1つ以上のアンテナを含むか、またはこれに結合することができる。
【0042】
電源111は、1つ以上のバッテリを含むことができ、これらのバッテリは、充電可能または単回使用の使い捨てバッテリとすることができる。電源管理回路はまた、バッテリの充電を調節し、電源111の使用状況を監視し、電力を高め、DC変換を行うなどのために含むこともできる。
【0043】
さらに、任意の温度センサ(図示せず)により、皮膚上の温度またはセンサの温度の読み取り値または測定値を収集することができる。これらの読み取り値または測定値は、SCD102から別のデバイス(例えば、ディスプレイデバイス120)に(個別にまたは時間の経過とともに集約された測定値として)通信することができる。しかしながら、温度の読み取り値または測定値は、温度測定値を実際にユーザに出力する代わりに、またはこれに加えて、ユーザに出力される分析物測定値を補正または補償するために、SCD102またはディスプレイデバイス120により実行されるソフトウェアルーチンと組み合わせて使用することができる。
【0044】
薬剤送達デバイスの例示的な実施形態
用量ガイダンスシステム100の薬剤送達機能は、1つ以上の薬剤送達デバイス(MDD)152を含めることにより実現することができる。MDD152は、特定の用量の薬剤を送達するように構成された任意のデバイスであり得る。MDD152はまた、デバイス自体が薬剤を送達しなくても、用量に関するデータをDGAに送信するデバイス、例えば、ペンキャップを含むこともできる。MDD152は、ボーラスなどの1回の注射につき1回の用量を送達することができるポータブル注射デバイス(PID)として構成することができる。PIDは、基本的には手動操作式のシリンジで、薬剤はシリンジにプリロードされているか、または注射前に容器からシリンジ内に引き込まれなければならない。しかしながら、ほとんどの実施形態では、PIDは、ユーザに対してインタフェースを形成して薬剤の送達を実行するための電子機器を含む。PIDは、ペンのような外観は必須ではないが、投薬用ペンと称されることが多い。ユーザインタフェース電子機器を有するPIDは、スマートペンと称されることが多い。PIDは、1回分の用量を送達するために使用された後、廃棄されることもあれば、耐久性があり、1日、1週間または1ヶ月の期間にわたって多くの投薬を行うために繰り返し使用されることもある。PIDは、1日に何度も注射する頻回注射(MDI)療法を行うユーザがよく使用している。
【0045】
MDDはまた、ポンプおよび輸液セットを含むこともできる。輸液セットは、少なくとも部分的にレシピエントの体内に存在する管カニューレを含む。この管カニューレは、ポンプと流体連通しており、ポンプは、カニューレを介してレシピエントの体内に薬剤を少しずつ繰り返し経時的に送達することができる。輸液セットは、輸液セットアプリケータを用いてレシピエントの身体に適用することができ、輸液セットは、多くの場合、2~3日またはそれより長い期間、埋め込まれたままである。ポンプデバイスは、ユーザに対してインタフェースを形成して薬剤のゆっくりとした注入を制御するための電子機器を含む。PIDとポンプの両方は、薬剤を薬剤用リザーバに保存することができる。
【0046】
MDD152は、クローズドループシステム(例えば、操作のためにユーザの介入を必要としない人工膵臓システム)、セミクローズドループシステム(例えば、用量の変更を確認するなど、操作のためにユーザの介入をほとんど必要としないインスリンループシステム)、またはオープンループシステムの一部として機能することができる。例えば、糖尿病患者の分析物レベルは、SCD102により繰り返し自動的に監視することができ、その情報は、本明細書に記載されている用量ガイダンス実施形態により使用して、糖尿病患者の分析物レベルを制御するための適切な薬物摂取量を自動的に計算するか、または他の手法で決定し、その後、その用量を糖尿病患者の身体に送達することができる。この計算は、MDD152またはシステム100の任意の他のデバイス内で行うことができ、結果として得られる決定された摂取量は、次いでMCD152に伝達することができる。
【0047】
多くの実施形態では、本明細書に記載されている実施形態により提供される用量ガイダンスは、インスリンのタイプ(例えば、速効型(RA)、短時間作用型インスリン、中間作用型インスリン(例えば、NPHインスリン)、長時間作用型(LA)、超長時間作用型インスリン、および混合インスリン)についてのものであり、MDD152により送達される同じ薬剤となる。インスリンのタイプとしては、ヒトインスリンおよび合成インスリンアナログが挙げられる。インスリンはまた、プレミックス製剤を含むこともできる。しかしながら、本明細書に記載されている用量ガイダンスの実施形態およびMDD152の薬剤送達能力は、他の非インスリン薬剤にも適用することができる。このような薬剤としては、エキセナチド、エキセナチド徐放製剤、リラグルチド、リキシセナチド、セマグルチド、プラムリンチド、メトホルミン、SLGT1-i阻害剤、SLGT2-i阻害剤およびDPP4阻害剤を挙げることができるが、これらに限定されない。用量ガイダンスの実施形態はまた、併用療法を含むこともできる。併用療法としては、インスリンおよびグルカゴン様ペプチド-1受容体アゴニスト(GLP-1RA)、インスリンおよびプラムリンチドを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0048】
本明細書の用量ガイダンス実施形態の説明を容易にするために、MDD152は、多くの場合、PID、具体的にはスマートペンの形態で説明される。しかしながら、当業者であれば、MDD152が代替的にペンキャップ、ポンプ、または他の任意のタイプの薬剤送達デバイスとして構成され得ることを容易に理解するであろう。
【0049】
図3Aは、PID、具体的にはスマートペンとして構成されたMDD152の例示的な実施形態を示す概略図である。MDD152は、電子機器用のケース154、注入用モータ、および薬剤用リザーバ(
図3B参照)を含むことができ、そこからニードル156を介して薬剤を送達することができる。ケース154は、取り外し可能または着脱可能なキャップまたはカバー157を含むことができ、これを装着すると、使用していないときにはニードル156を覆うことができ、次いで、注射のために取り外すことができる。MDD152はまた、単一のコンポーネント(例えば、ユーザに情報を出力し、ユーザからの入力を受信するためのタッチスクリーン)として、または複数のコンポーネント(例えば、1つ以上のボタン、スイッチなどと組み合わせたタッチスクリーンもしくはディスプレイ)として実装することができるユーザインタフェース(UI)158を含むこともできる。MDD152はまた、内部のリザーバからニードル156を通ってレシピエントの体内に薬剤を送達し始めるために、移動、押下、接触、または他の方法で作動させることができるアクチュエータ159を含むこともできる。幾つかの実施形態によれば、キャップ157およびアクチュエータ159はまた、有害な薬剤の注射のリスクを軽減するために、分離および/または作動を防止する1つ以上の安全機構を含むこともできる。これらの安全機構などの詳細は、米国特許出願公開第2019/0343385号明細書(’385公報)に記載されており、その内容全体をあらゆる目的のために本明細書に援用するものとする。
【0050】
図3Bは、電源161と結合された電子機器160、ならびに同様に電源161と薬剤用リザーバ163とに結合された電動式注射用モータ162を有するMDD152の例示的な実施形態を示すブロック図である。ニードル156は、リザーバ163と流体連通して示されており、弁(図示せず)がリザーバ163とニードル156との間に存在していてもよい。リザーバ163は、恒久的なものとしたり、取り外し可能で、同じまたは異なる薬剤を含有する別のリザーバと交換したりすることもできる。電子機器160は、1つ以上の半導体チップ(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、プロセッサまたはコントローラ、メモリ、プログラマブルゲートアレイなど)に実装することができる。
図3Bの実施形態では、電子機器160は、処理回路164、メモリ165、MDD152の外部にある1つ以上のデバイス(ディスプレイデバイス120など)と有線および/または無線式で通信するように構成された通信回路166、ならびにユーザインタフェース電子機器168を含む高レベルの機能ユニットを含むことができる。
【0051】
MDD152は、高度に相互接続される方式で実装することができ、電源161は、
図3Bに示されている各コンポーネントと結合され、データ、情報またはコマンドを通信もしくは受信するこれらのコンポーネント(例えば、処理回路164、メモリ165および通信回路166)は、例えば、1つ以上の通信接続部またはバス169を介して、他のすべてのこのようなコンポーネントと通信可能に結合することができる。
【0052】
処理回路164は、1つ以上のプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラおよび/またはマイクロコントローラを含むことができ、これらの各々は、離散的なチップであるか、または多数の異なるチップの間(およびその一部)で分散させることができる。処理回路164は、オンボードメモリを含むことができる。処理回路164は、通信回路166に対してインタフェースを形成し、アナログ-デジタル変換、エンコーディングおよびデコーディング、デジタル信号処理、ならびにデータ信号を無線または有線伝送に適したフォーマット(例えば、同相および直交)に変換することを容易にする他の機能を実行することができる。処理回路164はまた、通信回路166に対してインタフェースを形成し、無線送信を受信して、これをデジタルデータまたは情報に変換するのに必要な逆機能を実行することもできる。
【0053】
処理回路164は、メモリ165に格納されたソフトウェア命令を実行することができる。これらの命令は、処理回路164に、ユーザからの指定用量の選択または提供(例えば、ユーザインタフェース158を介して入力されるか、もしくは別のデバイスから受信される)を受信し、指定用量を送達するコマンド(例えばアクチュエータ159からの信号)を処理し、モータ162を制御して指定用量の送達を行わせることができる。これらの命令はまた、処理回路164に、受信した伝送の読み取りおよび動作、他のデバイスから受信したデータまたは情報(例えば、ディスプレイデバイス120から受信したキャリブレーション情報、暗号化または認証情報など)の処理、ディスプレイデバイス120との通信を確立および維持するためのタスクの実行、ユーザからの音声コマンドの解釈、通信回路166への送信などを行わせることもできる。MDD152がユーザインタフェース158を含む実施形態では、命令は、処理回路164に、ユーザインタフェースの制御、ユーザインタフェースからのユーザ入力の読み取り(例えば、投与のための薬剤用量の入力、または推奨される薬剤用量の確認の入力)、ユーザインタフェース上での情報の表示、表示のためのデータのフォーマットなどを行わせることができる。命令としてコード化されているここで説明した機能は、代わりに、機能を達成するために格納されたソフトウェア命令の実行に依存しないハードウェアまたはファームウェア設計を使用して、MDD152により実装することができる。
【0054】
メモリ165は、MDD152内に存在する様々な機能ユニットのうちの1つ以上により共有することができるか、または2つ以上の機能ユニットの間で分散させることができる(例えば、異なるチップ内に存在する別個のメモリとして)。メモリ165はまた、それ自体別個のチップとすることもできる。メモリ165は、非一時性であり、揮発性メモリ(例えば、RAMなど)および/または不揮発性メモリ(例えば、ROM、フラッシュメモリ、F-RAMなど)とすることができる。
【0055】
通信回路166は、それぞれの通信経路またはリンクを介した通信のための機能を実行する1つ以上のコンポーネント(例えば、送信器、受信器、トランシーバ、受動回路、エンコーダ、デコーダおよび/または他の通信回路)として実装することができる。通信回路166は、無線通信のための1つ以上のアンテナを含むか、またはこれに結合することができる。例示的なアンテナの詳細は、’385公開に見つけることができ、その内容全体をあらゆる目的のために本明細書に援用するものとする。
【0056】
電源161は、1つ以上のバッテリを含むことができ、これらのバッテリは、充電可能または単回使用の使い捨てバッテリとすることができる。電源管理回路はまた、バッテリの充電を調節し、電源161の使用状況を監視し、電力を高め、DC変換を行うなどのために含むこともできる。
【0057】
MDD152はまた、in vitro血糖測定を行うためのin vitroグルコーステストストリップを受け取るためのin vitroテストストリップポート(図示せず)を含む、一体型または取り付け可能なin vitroグルコースメータを含むこともできる。
【0058】
通信機能
接続型インスリンペンおよびペンキャップデバイスは、患者が注射したインスリンの量を測定し、次いで、そのデータをディスプレイデバイス120、例えばスマートフォンに送信するタイプのMDD152である。接続型ペンでは、データを送信するために必要な電子機器と機械装置とがインスリンペンに組み込まれている。接続型ペンキャップでは、電子機器と機械装置とが、インスリンペンに取り付けられた「キャップ」に内蔵されている。
【0059】
接続型MDD152は、DGS100の重要な部分である。従来、ボーラス計算機アプリケーションは、患者が投薬情報を手動で入力する必要があり、アプリケーションの使い勝手が制限されていた。接続型MDD152にインスリン送達データをDGAに自動的に送信させることで、DGS100の使い勝手が実質的に向上する。
【0060】
DGAと接続型MDD152との間で情報がどのように通信され、どのような情報が通信されるかに関連する機能は、DGS100の使い勝手の程度に大きな影響を与える可能性がある。
【0061】
現行の接続型MDD152は、用量が投与されると、インスリン用量の記録をブロードキャストすることができる回路を含んでいてよい。さらに、多くの設計は、受信アプリケーションが用量記録を受信したことを確認するまで、記録を再ブロードキャストすることができる。
図22Aに見られるように、データフロー設計2300では、MDD152は、用量情報2302をアプリケーションにブロードキャストすることができ、アプリケーションは、受信確認をMDD152に送信することができる。このデータフロー設計は、用量情報を特定の機能、例えば、用量ロギング機能に使用するアプリケーションにうまく機能する可能性がある。
【0062】
しかしながら、このデータフロー設計は、インスリン投薬ガイダンスを提供することを意図したソフトウェアアプリケーションのニーズに適切に対処しない可能性がある。特に、用量計算には通常、インスリンの作用時間の時間枠内(例えば、ほとんどの速効型インスリンでは通常約4.5時間)の以前のインスリン用量の知識が必要とされる。用量計算機は、一般にIOB(インスリンオンボード)と呼ばれる指標を追跡することができる。IOBは通常、ユーザに表示される前に、計算された用量から差し引かれる。ユーザが用量ガイダンスを要求すると、アプリケーションはインスリン用量を計算する必要があり、その後、患者のIOBを計算する必要がある。データフロー設計2300の問題点は、MDD152が機能しないか、または通信経路が遮断された場合、アプリケーションが最近の用量に関する情報を受信しない可能性があり、次いで、ユーザのIOBを誤って計算し、ユーザの過剰投与が生じる可能性があることである。
【0063】
一実施形態では、この危険は、DGAが受信した用量以外の用量が発生していないことの確認をユーザに要求するプロンプトをDGAに表示させることによって軽減することができる。用量ガイダンス計算を進めるために、DGAに最近の用量記録がない場合、DGAは、患者に投与量と時間とを手動で入力するための手段を提供することができる。別の実施形態では、DGAは、ユーザに通信遮断を修正するための命令と、用量ガイダンス計算を再試行するための手段とを提供することができる。しかしながら、この方法は煩雑であり、用量ガイダンスを要求するプロセスにおいてユーザステップが追加される可能性があり、DGAの使い勝手をひどく低下させる可能性がある。
【0064】
別の実施形態では、
図22Bに見られるように、MDD152は、DGAがペンに最新の用量記録を問い合わせる方法を提供するように設計され得る。DGAがアラート条件についてMDD152を監視するデータフロー2300に加えて、またはその代わりに、データフロー2320において、ユーザが用量ガイダンスを開始(例えば、要求)した後、DGAは、用量情報2322を要求するためにMDD152に問い合わせを送信してもよい。問い合わせは、最近の用量情報、または特定の期間、例えば、通信プロトコルで指定されるように、インスリン用量データを最後に受信してからの一定期間からの用量情報についてのものであり得る。MDD152は、問い合わせに応答して、要求された用量情報をDGA2324に送り返すことができ、DGAは、受信確認2326をMDD152に送り返すことができる。DGAが最近の用量記録をすべて受信すると、DGAは、本出願の他の箇所で説明するように、IOBおよび用量ガイダンス量を計算してユーザに表示することができる。
【0065】
データフロー設計2320は、通信チャネルが遮断された状況に対処することができる。しかしながら、IOBが正確であることを保証するために、DGAは、最近または特定の期間中にMDD152によって他の用量が提供されなかったことの確認を含め、DGAが最近の用量情報をすべて受信したというMDD152からの確認を要求することができる。これが発生する可能性のある一部のシナリオとしては、以下のものが挙げられる:(a)MDD152のバッテリが切れたか、もしくは他の一時的な故障により、送達された用量をMDD152が適切に記録できなかったか、または(b)ペンキャップ送達デバイスの場合、ペンキャップがインスリンペンに嵌まっていなかった可能性がある。
【0066】
例示的な一実施形態では、
図22Cに見られるような方法2340で、第1のステップ2342において、MDD152は、一定期間中に投与された用量のデータを格納してもよい。データは、投与された投与量および時間を含んでもよい。データはまた、薬剤送達デバイス内に残っている薬剤、例えばインスリンの残量を含んでもよい。ステップ2344において、MDD152は、格納されたデータが一定期間中に送達されたすべての用量を含むかどうかを判定することができる。この判定を行うために、MDD152は、適切な機能およびバッテリ電力を定期的に保証し得る自己テスト回路を含んでもよい。この自己テスト回路は、一定周期、例えば1分ごとに、自己テストサイクルごとにインクリメントするカウンタを維持することができる。MDD152が問い合わせされると、MDD152は自己テストカウンタをチェックして、カウンタ値が現在の経過時間に基づいて推定カウンタ値と等しいことを確認することができ、このカウンタ値は、MDD152電子機器内の別個の回路によって提供することができる。別の実施形態では、MDD152は、カウンタ値を問い合わせの一部としてDGAに送信することができ、DGAは、MDDの152カウンタ値をDGA内のクロックの経過時間に基づく推定カウンタ値と比較するカウンタ値チェックを実行することができる。DGS100は、DGAクロックとMDDクロックとの間にある程度のタイミング許容誤差を含んでもよい。
【0067】
ステップ2346において、格納されたデータに、一定期間中に送達されたすべての用量が含まれていると判定された場合、MDDは、問い合わせを送信したアプリケーションに、格納されたデータを送信することができる。
【0068】
ステップ2348において、格納されたデータに、一定期間中に送達されたすべての用量は含まれていないと判定された場合、MDD152は、不完全な用量データの指示を作成する可能性がある。ステップ2350において、MDD152は、問い合わせを送信したアプリケーションに、不完全な用量データの指示を送信する可能性がある。
【0069】
代替的な実施形態では、DGAは、MDD152から送信されたデータが、一定期間中に投与されたすべての用量を含むかどうかを決定する回路を含んでもよい。例示的な方法2360では、
図22Dに示されているように、ステップ2362において、DGAは、MDD152、例えばインスリンペンに問い合わせし、第1の自己テストカウンタ値を受信してもよい。この第1のカウンタ値は、問い合わせ時の現在のカウンタ値であってもよい。後の時点で、ステップ2364において、DGAは、MDD152に追加の問い合わせを送信し、第2の自己テストカウンタ値を受信してもよい。追加の問い合わせは、ユーザからの用量ガイダンスの要求に応答するものであってもよい。第2の自己テストカウンタ値は、追加の問い合わせ時の現在のカウンタ値であってもよい。ステップ2366において、DGAは、第2の自己テストカウンタ値の推定値を計算することができる。推定値は、第1のカウンタ値+(問い合わせと追加の問い合わせとの間の経過時間/自己テストの期間)に基づいて計算され得る。自己テストの期間は、MDD152の自己テスト回路がカウンタ値を「1」だけインクリメントするように構成されている期間であってもよい。
【0070】
ステップ2368において、DGAは、第2のカウンタ値と推定カウンタ値とを比較して、値が許容範囲内であるかどうかを判定することができる。値の比較(例えば、差)が許容範囲内である場合、ステップ2370において、DGAは、ユーザに表示され得るインスリン用量ガイダンスを計算し得る。比較が許容範囲内でない場合、ステップ2372において、DGAは、DGAによって記録された(例えば、データ転送において受信された)用量とは別に、他の用量が送達されなかったことの確認をユーザに要求することができる。他の用量が送達されなかったことをユーザが確認した場合、ステップ2370において、DGAは、ユーザに表示され得るインスリン用量ガイダンスを計算し得る。追加の用量が送達されなかったことをユーザが確認しない場合、DGAは、用量ガイダンスを計算および表示することはなく、システムは、カウンタ値を再確認することができる。
【0071】
別の代替的な実施形態では、
図22Eに見られるような方法2380では、DGAは、ステップ2382において、一定期間の用量データをMDD152に問い合わせることができる。ステップ2384において、DGAは、MDD152からデータを受信することができる。受信したデータは、用量データを含んでもよく、不完全な用量データの指示を含んでもよい。ステップ2386において、DGAは、不完全な用量の表示がMDD152から受信されたかどうかを判定することができる。不完全な用量の表示が受信されていない場合、ステップ2388において、DGAは、MDD152から送信されたデータに基づいて用量ガイダンスを計算することができる。DGAが、不完全な用量の表示を受信した場合、ステップ2390において、DGAは、受信した用量データが一定期間にわたって投与されたすべての用量を含むことの確認をユーザに要求するプロンプトを出力することができる。ステップ2392において、DGAが、一定期間中に他の用量が送達されなかったというユーザからの確認を受信したと判定された場合、DGAは、ステップ2388において用量ガイダンスを計算することができる。DGAが、一定期間中に他の用量が送達されなかったというユーザからの確認を受信していなかったと判定された場合、DGAは、ステップ2382と同様に、用量データについてMDD152に再度問い合わせることができる。
【0072】
MDD152としてペンキャップシステムを含むDGS100の場合、キャップがインスリンペンからしばらくの間取り外され、その後に再び取り付けられると、システムは用量が送達されたことを検出することができ、(2回以上の用量送達が行われた場合は)累積投与量も検出することができる場合がある。しかしながら、これらの1回以上の用量の実際のタイミングは不明である可能性がある。一実施形態では、ペンキャップは、ペン内に残存している現在のインスリンを検出する機構に加えて、インスリンペンに取り付けられたとき、またはインスリンペンから取り外されたときを検出する機構を含むことができる。ペンキャップコントローラシステムは、ペンキャップが再び取り付けられ、かつインスリンレベルが、ペンキャップが最後に取り外されたときとは異なる最後のインスタンスの日時を保存することができる。このエラー表示の日時は、問い合わせに応答してDGAに送信されてもよい。ペンキャップコントローラシステムは、ペンが空(またはほとんど空)のときにペンキャップが取り外され、ペンが満たされた状態で再び取り付けられる特別な場合に、このエラーインジケータの保存を除外することができる。DGAは、自己テストインジケータについて説明したのと同様に、このインジケータを処理することができる。
【0073】
ディスプレイデバイスの例示的な実施形態
ディスプレイデバイス120は、システム100に関連する情報をユーザに表示し、同じくシステム100に関連するユーザからの入力を受け入れるまたは受信するように構成することができる。ディスプレイデバイス120は、最近測定された分析物レベルを、任意の数の形態でユーザに表示することができる。ディスプレイデバイスは、ユーザの過去の分析物レベルだけでなく、ユーザの分析物情報を記載する他の指標(例えば、目標範囲内時間(time in range)、外来グルコースプロファイル(AGP)、低血糖リスクレベルなど)も表示することができる。ディスプレイデバイス120は、過去の用量情報ならびに投与の時刻および日付などの薬剤送達情報を表示することができる。ディスプレイデバイス120は、分析物レベルおよび/または薬剤送達に関連するアラーム、アラートまたは他の通知を表示することができる。
【0074】
ディスプレイデバイス120は、システム100(例えば、分析物センサおよび/または薬剤送達デバイスに対してインタフェースを形成することを主目的として設計および製造された電子デバイス)と一緒に使用する専用のものだけなく、ハンドヘルドもしくはポータブルモバイル通信デバイス(例えば、スマートフォンもしくはタブレット)、またはラップトップ、パーソナルコンピュータ、または他のコンピューティングデバイスなどの多機能で汎用のコンピューティングデバイスであるデバイスも使用することができる。ディスプレイデバイス120は、スマートグラス、またはスマートウォッチもしくはリストバンドなどのモバイルスマートウェアラブル電子機器アセンブリとして構成することができる。ディスプレイデバイスおよびそのバリエーションは、幾つか挙げると、「読み取りデバイス」、「リーダ」、「ハンドヘルド電子機器」(もしくはハンドヘルド)、「ポータブルデータ処理」デバイスもしくはユニット、「情報受信器」、「受信器」デバイスもしくはユニット(もしくは単に受信器)、「リレー」デバイスもしくはユニット、または「リモート」デバイスもしくはユニットと称することができる。
【0075】
図4Aは、ディスプレイデバイス120の例示的な実施形態を示す概略図である。ここで、ディスプレイデバイス120は、ユーザインタフェース121と、ディスプレイデバイス電子機器130(
図4B)が保持されるケース124とを含む。ユーザインタフェース121は、単一のコンポーネント(例えば、入力および出力が可能なタッチスクリーン)または複数のコンポーネント(例えば、ディスプレイおよびユーザ入力を受信するように構成された1つ以上のデバイス)として実装することができる。本実施形態では、ユーザインタフェース121は、タッチスクリーンディスプレイ122(情報およびグラフィックスを表示し、タッチによるユーザ入力を受け入れるように構成されている)と、入力ボタン123とを含み、これらの両方がケース124と結合されている。
【0076】
ディスプレイデバイス120は、SCD102、MDD152および/またはユーザに対してインタフェースを形成する、格納されたソフトウェア(例えば、製造者により、または1つ以上の「アプリ」もしくは他のソフトウェアパッケージの形態でユーザによりダウンロードされたソフトウェア)を有することができる。加えて、または代わりに、ユーザインタフェースは、ブラウザに表示されるウェブページ、またはディスプレイデバイス120上で実行可能な他のインターネットインタフェースソフトウェアにより制御を受けることができる。
【0077】
図4Bは、ディスプレイデバイス電子機器130を備えたディスプレイデバイス120の例示的な実施形態のブロック図である。ここで、ディスプレイデバイス120は、ディスプレイ122および入力コンポーネント123(例えば、ボタン、アクチュエータ、タッチセンサ式スイッチ、静電容量式スイッチ、感圧式スイッチ、ジョグダイヤル、マイク、スピーカなど)を含むユーザインタフェース121、処理回路131、メモリ125、ディスプレイデバイス120の外部にある1つ以上の他のデバイスと通信および/またはこの(これらの)デバイスから通信するように構成された通信回路126、電源127、およびタイミング回路128(例えば、クロックまたは他のタイミングをSCD102のコンポーネントに提供するための発振器および位相ロックループなど)を含む。前述の各コンポーネントは、1つ以上の異なるデバイスとして実装したり、多機能デバイスに統合したりすることができる(例えば、単一の半導体チップ上での処理回路131、メモリ125および通信回路126の統合)。ディスプレイデバイス120は、高度に相互接続される方式で実装することができ、電源127は、
図4Bに示されている各コンポーネントと結合され、データ、情報またはコマンドを通信もしくは受信するそれらのコンポーネント(例えば、ユーザインタフェース121、処理回路131、メモリ125、通信回路126およびタイミング回路128)は、例えば、1つ以上の通信接続またはバス129を介して、他のすべてのこのようなコンポーネントと通信可能に結合することができる。
図4Bは、ディスプレイデバイス内に存在する典型的なハードウェアおよび機能を簡略的に表したものであり、当業者であれば、他のハードウェアおよび機能性(例えば、コーデック、ドライバ、グルー論理)も含まれ得ることを容易に認識するであろう。
【0078】
処理回路131は、1つ以上のプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラおよび/またはマイクロコントローラを含むことができ、これらの各々は、離散的なチップであるか、または多数の異なるチップの間(およびその一部)で分散させることができる。処理回路131は、オンボードメモリを含むことができる。処理回路131は、通信回路126に対してインタフェースを形成し、アナログ-デジタル変換、エンコーディングおよびデコーディング、デジタル信号処理、ならびにデータ信号を無線または有線伝送に適したフォーマット(例えば、同相および直交)に変換することを容易にする他の機能を実行することができる。処理回路131は、通信回路126に対してインタフェースを形成し、無線送信を受信して、これをデジタルデータまたは情報に変換するのに必要な逆機能を実行することもできる。
【0079】
処理回路131は、メモリ125に格納されたソフトウェア命令を実行することができる。これらの命令は、処理回路131に、生の分析物データ(または前処理された分析物データ)の処理、ユーザへの表示に適した対応する分析物レベルへの到達を行わせることができる。これらの命令は、処理回路131に、ユーザからの投与指示の読み取り、処理および/または格納を行わせ、ひいては投与指示をMDD152に伝達させることができる。これらの命令は、処理回路131に、システムパラメータ(例えば、アラーム閾値、通知設定、表示プリファレンスなど)を構成すること、現在および過去の分析物レベル情報をユーザに提示すること、現在および過去の薬剤送達情報をユーザに提示すること、ユーザから他の非分析物情報(例えば、消費された食事、実行された活動、投与された薬剤などに関する情報)を収集すること、ならびに通知およびアラームをユーザに提示することを目的として、グラフィカルユーザインタフェース画面の対話型グループをユーザに提示するように適合させられたユーザインタフェースソフトウェアの実行を行わせることができる。これらの命令はまた、処理回路131に、通信回路126に送信を行わせ、処理回路131に、受信した伝送の読み取りおよび動作、ユーザインタフェース121からの入力の読み取り(例えば、投与されるべき薬剤用量の入力もしくは推奨される薬剤用量の確認の入力)、ユーザインタフェース121へのデータまたは情報の表示、タイミング回路128のタイミングの調整、他のデバイスから受信したデータまたは情報(例えば、SCD102から受信した分析物データ、キャリブレーション情報、暗号化または認証情報など)の処理、SCD102との通信を確立および維持するためのタスクの実行、ユーザからの音声コマンドの解釈などを行わせることもできる。命令としてコード化されているここで説明した機能は、代わりに、機能を達成するために格納されたソフトウェア命令の実行に依存しないハードウェアまたはファームウェア設計を使用して、ディスプレイデバイス120により実装することができる。
【0080】
メモリ125は、ディスプレイデバイス120内に存在する様々な機能ユニットのうちの1つ以上により共有することができ、または2つ以上の機能ユニットの間で分散させることができる(例えば、異なるチップ内に存在する別個のメモリとして)。メモリ125はまた、それ自体別のチップとすることもできる。メモリ125は、非一時性であり、揮発性メモリ(例えば、RAMなど)および/または不揮発性メモリ(例えば、ROM、フラッシュメモリ、F-RAMなど)とすることができる。
【0081】
通信回路126は、それぞれの通信経路またはリンクを介した通信のための機能を実行する1つ以上のコンポーネント(例えば、送信器、受信器、トランシーバ、受動回路、エンコーダ、デコーダおよび/または他の通信回路)として実装することができる。通信回路126は、無線通信のための1つ以上のアンテナを含むか、またはこれに結合することができる。
【0082】
電源127は、1つ以上のバッテリを含むことができ、これらのバッテリは、充電可能または単回使用の使い捨てバッテリとすることができる。電源管理回路はまた、バッテリの充電を調節し、電源127の使用状況を監視し、電力を高め、DC変換を行うなどのために含むこともできる。
【0083】
ディスプレイデバイス120はまた、コンピュータシステム170、SCD102またはMDD152などの外部デバイスと有線でデータ通信するための1つ以上のデータ通信ポート(図示せず)を含むこともできる。ディスプレイデバイス120はまた、in vitro血糖測定を実行するためのin vitroグルコーステストストリップを受け取るためのin vitroテストストリップポート(図示せず)を含む、一体型または取り付け可能なin vitroグルコースメータを含むこともできる。
【0084】
ディスプレイデバイス120は、SCD102から受信した測定分析物データを表示することができ、また、アラーム、アラート通知、グルコース値などを出力するように構成することもでき、これは視覚的、聴覚的、触覚的、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。幾つかの実施形態では、SCD102および/またはMDD152はまた、視覚的、聴覚的、触覚的な形態、またはこれらの組み合わせでアラームまたはアラート通知を出力するように構成することもできる。更なる詳細および他のディスプレイの実施形態は、例えば、米国特許出願公開第2011/0193704号明細書に見つけることができ、その内容全体をあらゆる目的のために参照により本明細書に援用するものとする。
【0085】
用量ガイダンスに関連する例示的な実施形態
以下の例示的な実施形態は、用量ガイダンスシステム100が提供する用量ガイダンス機能に関する。用量ガイダンス機能は、多くの実施形態では、1つ以上の電子デバイス上で格納および/または実行されるソフトウェア命令のセットとして実装される。この用量ガイダンス機能は、本明細書では、用量ガイダンスアプリケーション(DGA)と称することにする。幾つかの実施形態では、DGAは、同一の単一の電子デバイス上で格納され、実行され、ユーザに提示される。他の実施形態では、DGAは、1つのデバイス上で格納および実行され、異なる電子デバイスでユーザに提示することができる。例えば、DGAは、信頼できるコンピュータシステム180上で格納および実行され、ディスプレイデバイス120上で実行されるインターネットブラウザを介して表示されるウェブページ経由でユーザに提示することができる。DGAは独立したアプリケーションであってもよいし、全体または一部を他のソフトウェアアプリケーションに組み込んでもよい。
【0086】
したがって、DGAを格納し、実行し、およびユーザに提示する際に使用される電子デバイスの数およびタイプに関連して、多くの異なる実施形態が存在する。ユーザへの提示に関して、この能力を実装するように構成されたデバイスを、本明細書ではユーザインタフェースデバイス(UID)200と称することにする。
図5は、UID200の一実施形態の例を示すブロック図である。本実施形態では、UID200は、ユーザインタフェース202と結合されたケース201を含む。ユーザインタフェース202は、ユーザに情報を出力し、ユーザから入力または情報を受け取ることができる。幾つかの実施形態では、ユーザインタフェース202はタッチスクリーンである。ここに示すように、ユーザインタフェース202は、タッチスクリーンであってもよいディスプレイ204と、入力コンポーネント206(例えば、ボタン、アクチュエータ、タッチセンサ式スイッチ、静電容量式スイッチ、感圧式スイッチ、ジョグダイヤル、マイク、タッチパッド、ソフトキー、キーボードなど)とを含む。
【0087】
本明細書に記載されているデバイスの多くは、UID200として実装することができる。例えば、ディスプレイデバイス120は、多くの実施形態では、UID200として使用される。幾つかの実施形態では、MDD152は、UID200として実装することができる。SCD102がユーザインタフェースを含む実施形態では、SCD102をUID200として実装することができる。コンピュータシステム170も、UID200として実装することができる。
【0088】
目的
用量ガイダンスシステム(DGS100)は、グルコースおよびインスリンのデータを活用して、インスリン用量を学習し、提供し、タイトレーションする。DGSは、頻回注射(MDI)を行っているインスリン集約型糖尿病患者(PWD)の治療管理を改善するために、接続型インスリンペンおよび持続性グルコースセンサと統合されたアプリケーション、例えば、スマートフォンに基づくモバイルアプリケーションを含む。
【0089】
DGS100は、3つの主要なタスクを実行することができる。第一に、DGS100は、DGSの「学習期間」中に患者のインスリン用量レジメン(すなわち、インスリン用量が投与される頻度および投薬量)を学習することができる。第二に、DGS100は、食事時の投薬および食後の補正について用量推奨値を患者に提供することができる。第三に、DGS100は、血糖コントロールを最大化するために、現在の用量設定をタイトレーションすることができる。これらの第2および第3のタスクは、DGSの「ガイダンス期間」中に並行して行ってもよい。
【0090】
インスリンデータと同様に、様々な形式の連続グルコースデータ(スキャン、履歴およびストリーミング)が、上記の3つの機能すべてを実行するための入力として機能し得る。DGS100は、スキャン、履歴およびストリーミングを含む様々な手段および様々な形式でグルコースデータを受信することができる。最新のグルコース値およびトレンド値を含むスキャンデータは、ユーザがオンデマンドで取得したものであり得る。グルコース履歴データは、DGSのコンポーネントによって生成することができ、このコンポーネントは、グルコース値およびトレンド値を一定の間隔、例えば15分ごとに生成および記録することができる。過去の履歴データは、ユーザがスキャンして取得することができる。ストリーミングデータは、一定の間隔、例えば1分ごとに生成および記録され、DGAに自動的に送信されるグルコース値およびトレンド値を含むことができる。同様に、インスリンデータは複数のソースから得ることもできる。インスリンデータは、手動でロギングされるか、MDD152、例えばインスリンペンから転送されてもよい。グルコースデータおよびインスリンデータは、任意の既知の手段、例えば、BluetoothまたはNFCなどの無線通信技術を通して転送されてもよい。
【0091】
「学習期間」中、DGAは、時間帯(time of day)によるインスリンデータのクラスタリングと、グルコースデータと組み合わせたときのその後の曲線フィッティングとを通して、ユーザのインスリン用量レジメンを決定することができる。DGAのこの学習部分は、一定期間、例えば約14日間、ユーザからのグルコースデータおよびインスリンデータを必要とする場合がある。
【0092】
用量推奨値の提供および用量設定のタイトレーションを含むガイダンス期間は、学習期間が完了し、初期インスリン用量レジメンが決定された後に開始されてもよい。ガイダンス期間中、DGSは、ユーザの要求に応じて食事時の用量推奨値を提供することができる。ユーザは、ユーザが現在インスリンで治療しているとDGSが判定した食事の用量推奨値を要求することができる。用量計算は、ボーラス計算機の形式を利用して、食前の高グルコースと以前の注射から血流に残存している残留インスリンとを考慮することで、学習された固定用量を修正する用量推奨値を提供することができる。
【0093】
DGSはまた、食事時の投与を忘失した場合にユーザに通知し、修正された用量を推奨することができる。食事投薬用の速効型インスリンアナログは、食事時またはその直前のいずれかに摂取することが推奨される。食事時インスリン投薬の忘失はよくあることであり、治療法の一致が血糖管理に影響を与える要因であることが知られている。これらの行動傾向に対応するために、DGSは、ストリーミングデータ、例えば、1分ごとなどの一定の間隔で送信されるデータを活用して、関連するインスリン用量がない相当な血糖エクスカーション期間を検出することができる。このような期間は、ユーザが食事をしたものの、処方されたインスリン用量を摂取しなかった例を示している可能性がある。この場合、プロンプトが表示されてユーザに通知される。食事イベントの忘失がユーザによって確認されると、食事開始とインスリン注射との間のタイミングの不一致を考慮することで、修正された食事時インスリン投薬が推奨され得る。
【0094】
DGSはまた、補正用量を摂取するのが適切であるときにユーザに通知し、食事間の高グルコースを補正するための投与量を推奨することができる。毎分、DGSはストリーミングデータを処理して、ユーザが食事投与の間に高グルコースを呈している期間を特定することができる。この場合、DGSは、その発生をユーザに通知するプロンプトを表示することができる。次いで、ユーザは、高グルコースを補正するための用量推奨値をDGSに要求することができる。あるいはDGSは通知内で用量推奨値を提供し、ユーザがそれを要求する必要をなくすこともできる。
【0095】
DGSはまた、ユーザのインスリン用量レジメンをタイトレーションして、低閾値、例えば70mg/dL未満の過度の時間を回避しながら、ユーザのグルコースレベルを低下させ、ひいては目標範囲、例えば70~180mg/dLで血糖値を最大化することができる。ユーザが「ガイダンス期間」に遷移すると、DGSは、インスリンおよびグルコースデータを定期的に分析して、以前に学習またはタイトレーションされたインスリン用量レジメンパラメータをタイトレーションすることができる。
【0096】
MDI投薬ストラテジーの検出
ここでDGAの側面に目を向けると、より詳細には、DGAは正確な用量ガイダンスを提供するために、患者の投薬ストラテジーおよび分析物レベルの知識を使用することができる。本明細書では、DGAのセットアップを容易かつ迅速にすることができる、患者の投薬ストラテジーの自動検出に関する例示的な実施形態が記載される。投薬ストラテジーの検出は、監視された薬物(例えば、インスリン)用量の多数の特性に基づくことができる。例えば、この実施形態では、用量を投与するために使用されるMDD152に基づいて、用量をベーサル(basal)またはボーラス(bolus)として識別することができる。一部の患者は、複数のMDD152を有することができる。例えば、患者は、長時間作用型インスリン(例えば、ベーサル用量)を投与するための1つのMDDと、速効型インスリン(例えば、食事用量)を投与するための別のMDDを有することができる。また、投与ごとのベーサル投与のカウント(例えば、投与回数)およびタイミングを使用して、基礎ストラテジーを「単回(single)」または「分割(split)」ベーサル投薬ストラテジーとして分類することができる。例えば、「分割」ベーサル投薬ストラテジーでは、1日のベーサル用量20Uを2回の10U用量に分割することができ、1回の用量は就寝前に投与することができ、もう1回の用量は起床時に投与することができる。
【0097】
連続したボーラス用量が続けざまに投与される場合、システムは、本来の食事用量、本来の食事用量への増量、または食事間の高グルコースに対する補正用量を区別しようとすることができる。DGAは、少量の用量に続けて大量の用量(これらはいずれも食事の開始付近で発生する)を検出すると、最初の用量が患者に注射されていないプライミング用量であったとしても、DGAは、それらの用量を単一の食事用量としてグループ化することができる。その後、既知の食事および/または食事用量としてタグ付けされた用量(グループ)のずっと後に用量が発生した場合、DGAは、後の用量を、食事後の高グルコースに対する補正用量として、または消費された余分な食べ物を考慮して前の食事用量を増量させる用量として、タグ付けすることができる。食事検出器アルゴリズムまたはユーザが入力した食事イベントに基づいて食事イベントが認識されると、DGAは、前回の投薬イベントの量および今回検出された食事に対するタイミングを使用して、前回の投薬が複数の食事用量の最初のものであるのか、それとも食事間の高グルコースに対する補正であるのかを明確にするのに役立つ。補正用量は食事時の用量に比べてサイズが小さいことが想定される。さらに、前回の投薬と今回の食事イベントとの間の経過時間が十分に長い場合、これらの2つのイベントは同じグルコースエクスカーションイベントの治療とは関連付けられないと考えるのが妥当であり、前回の投薬が所与の食事に関する複数の投薬の最初のものである可能性を排除する。したがって、以前の用量が、ここ数日のこのウィンドウ内で記録された食事用量よりも十分に小さく、現在の食事から十分に離れている場合、以前の用量は補正用量イベントとして分類することができる。
【0098】
DGAは、リアルタイムの食事検出アルゴリズムおよび投薬時刻を使用して、ベーサルに追加される用量を、朝食、昼食、および/もしくは夕食のボーラス用量、ならびに/または補正用量として識別するように構成することができる。DGAはまた、毎日のボーラス投薬回数を使用して、投薬ストラテジーをベーサルのみ、ベーサル+1回、ベーサル+2回などと識別するように構成することもできる。
【0099】
これらの異なるシナリオおよびDGAの側面については、本明細書の別の箇所でより詳細に説明する。
【0100】
オンボーディング
DGAの安全性プロファイルを高めるために、HCPは、学習したインスリン投薬パラメータと、DGAが計算したその後のタイトレーションとを承認することができる。DGAの実施形態には、HCPとDGAとの間の多数の対話方法が含まれており、その結果、HCPに、提案された用量学習およびタイトレーションを承認するための関連する証拠が、ワークフローを改善する簡潔かつ有益な手法で提供される。
【0101】
すでにインスリン投薬レジメンを行っている糖尿病患者に対して、HCPは、患者のグルコースパターンに関する洞察を与える既存のレポートを活用して、用量ガイダンスの恩恵を受ける可能性のあるユーザを識別することができる。DGAの実施形態は、患者の投薬ストラテジーおよび傾向を分類することができる学習期間を提供する(例えば、DGS100を使用している間)。インスリンおよびグルコースの結合データにより、ユーザがDGAの適切な候補者であること、例えばDGAが特定の投薬ストラテジーを学習できる候補者であることがさらに確認された場合、学習期間中に学習されたインスリン投薬パラメータを、DGAにより必要に応じてタイトレーションが行われ得る用量ガイダンスの初期条件として役立てることができる。また、DGAの用量パラメータの初期化およびタイトレーションのためのHCP通知方法も提示することができる。このプロセスは、DGAオンボーディングおよびタイトレーションを合理化することで、HCPとユーザとの両方を支援すると同時に、DGAが指示された人だけに使用されるようにするのにも役立つ。DGAが患者の投薬パラメータを学習できない場合、DGAは患者の投薬の不一致を示すことができ、HCPはこれを利用して患者の投薬の不一致に対処することができる。
【0102】
DGAの潜在的なユーザを識別するための最初のステップは、グルコース濃度プロファイルによる患者の血糖コントロールの初期分析を含むことができる。できるだけ多くのユーザがDGAにアクセスできるようにするために、このプロセスは、ユーザが現在行っているグルコース監視の方法に依存しないものとすることができる。
【0103】
現在SCD102を使用している糖尿病患者の場合、
図6A-1~
図6G-2に関してさらに詳細に後述するように、主要な指標、グルコース濃度プロファイル(例えば、外来グルコースプロファイル(AGP))、異なる時間帯に識別されたパターン、およびグルコースが一貫して目標範囲外にある場合を改善するためのタイトレーションおよび生活習慣提案を含むグルコースパターンレポートを利用することができる。このパターンは、別の箇所で詳しく説明するように、GPAアルゴリズムを使用して識別することができる。
【0104】
上述のように、グルコースパターンレポート250を作成することができるアプリケーションに関連しているデバイスまたはシステム(例えば、SCD102)を現在使用していない人に対して、HCPは、レポート250または類似のものを作成することができるように、患者を別のデバイスまたはシステムにより監視することを提案することができる。例えば、患者は、数日または数週間の期間にわたってグルコースデータを収集するために、ユーザが測定されたグルコースレベルにアクセスすることができず、したがって、この間、自分の行動を修正することができないマスキングモードまたはブラインドモードで構成される、SCD102を装着することがある。これらのデータから、グルコースパターンレポートを作成することができる。提案されたインスリンタイトレーションがグルコースパターンレポートに含まれる場合、グルコースパターンレポート250は、患者がDGS100の適切な候補者であるという提案も含むことができ、薬物投薬ストラテジーの学習期間を提案することができる。
【0105】
学習期間中、MDD152は、最初のスクリーニングに使用されたグルコースセンシングシステムに組み込まれ、インスリン集約型糖尿病管理のより完全なポートレートを提供することができる。学習期間は、本明細書の別の箇所に記載されたものなどのアルゴリズムを利用して、ユーザのインスリン投薬ストラテジーを検出することができる。学習期間中、DGAは、ユーザが食事時の用量を決定する方法を決定するように構成することができる。例えば、DGAは、ユーザが炭水化物計数法に基づいて食事時の用量を決定しているかどうか、ユーザが過去の食事またはこれに類似した食事の経験に基づいて適切な投与量を学習するような経験的手法に基づいて食事時の用量を決定しているかどうか、ユーザが食事時に固定のインスリン量を投与するかどうか、ユーザが食前のグルコース値に基づいてインスリンの食事投薬量(固定投与、炭水化物カウント、または経験的投与から決定)を変更するかどうか、ユーザが投薬量(固定投与、炭水化物カウント、または経験的投与から決定)を決定する際に、以前の注射による残留インスリン(IOB)を考慮するか、または他の技術を考慮するかどうかを判定することができる。DGAはまた、ユーザの食事時の用量が食事タイプ(例えば、朝食、昼食および夕食)に応じて一定なのか、それとも食事時の用量が変化するのかを決定することもできる。食事時の用量が変化しているという判定は、ユーザが食事時の用量について炭水化物計数法に基づいていることを示している可能性がある。DGAはまた、ユーザが食前の高グルコースを考慮して食事時の用量を調整しているかどうかも決定することができる。幾つかの実施形態では、DGAは、目標グルコースレベルを決定することもでき、ユーザは、自分のレベルが目標グルコースレベルを上回るか、または上回ると予測される場合に、食事時の用量を調整または補正する。DGAはまた、どの食事がインスリン投薬に関連しているかを決定することができる。DGAはまた、食事用量が忘失されたパターンを決定することができる。例えば、DGAは、ユーザがある期間(例えば、1週間または2週間)に、食事または時間期間に関連するインスリン用量を少なくとも2回、代わりに少なくとも3回投与しなかったかどうかを検出することができる。
【0106】
幾つかの実施形態では、DGSはまた、典型的な食事投与量および食事用量が通常投与される典型的な時間期間を入力するようにユーザにプロンプト表示することができる。幾つかの実施形態では、DGSは、グルコースレベルが特定のレベルにあるときに、各食事で通常摂取される速効型インスリンの量を入力するようにユーザにプロンプト表示することができる。例えば、DGSは、グルコースレベルが約120mg/dLである場合に、各食事で通常摂取される速効型インスリンの量を入力するようにユーザにプロンプト表示することができる。速効型インスリンの場合、DGAは、朝食、昼食および夕食の各々の開始時間および終了時間についてユーザにプロンプト表示することができる。その後、様々な食事の各々について指定された時間期間における速効性用量が、その食事の用量としてロギングされ得る。幾つかの実施形態では、速効性用量は、ユーザからの追加の入力なしに、その食事に対する用量としてロギングされてもよく、例えば、その用量が特定の食事に対するものであることを確認するように用量の投与後にユーザにプロンプト表示しなくてもよい。例えば、朝食のボーラス時間期間は、午前2時頃から午前11時頃までとすることができる。昼食のボーラス時間期間は、午前11時30分頃から午後2時頃までとすることができる。夕食のボーラス時間期間は、午後5時頃から午後8時頃までとすることができる。この例示的な実施形態では、午後12時30分に投与された速効型インスリン用量は、ユーザからの追加の確認なしに、昼食用量として自動的にロギングされ得る。
【0107】
幾つかの実施形態では、DGSはまた、投与される典型的なベーサル用量の量、および典型的なベーサル用量が投与される時間または時間期間についてユーザにプロンプト表示することができる。DGSはまた、最終決定する前に、投薬量および投与時間および時間期間のすべてを確認し、検証するようにユーザにプロンプト表示することができる。
【0108】
学習期間は、必要な情報を得るのに十分な任意の時間期間を継続することができる。多くの実施形態では、この期間は少なくとも2日間、より好ましくは1週間またはそれよりも長く(例えば、14日間)であり、DGAがどの程度トレンドを学習できるかに応じて変化し得る。結果は、ユーザと医師との両方のための要約レポートにまとめることができる。
【0109】
グルコースパターンレポート
図6A-1~6G-2に見られるように、グルコースパターンレポート250は、異なるレイアウトで配置することができる様々な要素を含むことができる。当業者であれば、グルコースパターンレポート250がコンピューティングデバイスのディスプレイに出力されるグラフィカルユーザインタフェースであり得ることを理解するであろう。要素は、最重要グルコースパターン278の識別、投薬ガイダンス260、変動ステートメント(variability statement)286、生活習慣ガイダンス284、およびエクスカーションステートメント288を含み得る。グルコースパターンレポート250はまた、レポートがカバーする時間期間264の識別、CGMセンサがアクティブである時間量266の識別、1日当たりの平均スキャン数または平均閲覧数268、グルコース指標または統計セクション270、目標範囲内時間(TIR)セクション272、臨床医のためのガイダンス276セクション、およびグルコースパターン282セクションを含むことができる。臨床医のためのガイダンス276セクションは、投薬ガイダンス260、変動ステートメント286、生活習慣ガイダンス284、およびエクスカーションステートメント288を含むことができる。
【0110】
レポートがカバーする時間期間264は、グルコースパターンレポート250に含まれることがある。時間期間264は、約7日間、約14日間、約1ヶ月間、約2ヶ月間、あるいは約3ヶ月間であってもよい。時間期間264は、開始日および終了日、合計日数、ならびに/または開始日および終了日と合計日数との両方(例えば、「2018年5月31日~6月13日(14日間)」)として報告されてもよい。時間期間264は、レポートの上部、例えば、レポート名の下にリストアップされてもよいし、あるいはレポートの下部、ヘッダまたはフッタ、あるいはレポートのレイアウトの他の箇所にリストアップされてもよい。
【0111】
CGMセンサがアクティブである時間量266は、グルコースパターンレポート250において、例えばパーセントとして報告されることもある。CGMセンサがアクティブである時間量266は、レポートの最上部、例えば、時間期間264の近くにリストアップされる場合がある。あるいはCGMセンサがアクティブである時間量266は、レポートの最上部、例えば、レポート名の下にリストアップされてもよいし、あるいはレポートの下部、ヘッダまたはフッタ、またはレポートのレイアウトの他の箇所にリストアップされてもよい。
【0112】
時間期間264中の1日当たりの平均スキャン数または平均閲覧数268も、グルコースパターンレポート250に含めることができる。1日当たりの平均スキャン数または平均閲覧数268は、レポートの最上部、例えば、CGMセンサがアクティブである時間量266の近くにリストアップされる場合がある。あるいは1日当たりの平均スキャン数または平均閲覧数268は、レポートの上部、例えば、レポート名の下にリストアップされてもよいし、あるいはレポートの下部、ヘッダまたはフッタ、あるいはレポートのレイアウトの他の箇所にリストアップされてもよい。
【0113】
グルコース指標セクション270はまた、グルコースパターンレポート250に含まれてもよい。グルコース指標セクション270は、時間期間264にわたる平均グルコースを含んでもよい。グルコース指標セクション270はまた、時間期間264のグルコース管理インジケータ(GMI)を含んでもよい。平均グルコースおよびGMIの各々に対する目標は、任意選択で、平均グルコースおよびGMI値の隣にリストアップされてもよく、ユーザが、時間期間264の目標達成にどれだけ近づいたか、またはどれだけ遠かったかをすぐに見分けることができるようにする。目標は、異なる色(例えば、実際に計算された平均グルコースおよびGMI値の黒色に対して灰色の文字)で表示されてもよく、また、より小さいフォントサイズで表示されてもよい。
【0114】
目標範囲内時間(TIR)セクション272は、TIRグラフィカル表示252と、各々の異なる範囲内の時間量を記述するテキストコンポーネント274とを含むことができる。TIRグラフィカル表示252は、棒グラフ、円グラフ、ヒストグラムグラフ、または複数の異なる濃度範囲における相対的な時間量を示す任意の他のグラフィカル表示であってよい。TIRグラフィカル表示252は、少なくとも3つ、あるいは少なくとも4つ、あるいは少なくとも5つ、あるいは少なくとも6つの異なる濃度範囲を含んでもよい。各濃度範囲のグラフィカル表示は、その濃度範囲の目標範囲内時間を反映することができる。例えば、各濃度範囲のグラフィカル表示の相対的な面積または相対的な高さは、時間期間264中のその濃度範囲についての決定された時間の割合に比例するか、またはそれに関連することがある。
【0115】
範囲は、非常に低い閾値290未満(例えば、約54mg/dL未満)、非常に低い閾値290~低閾値291(例えば、約54mg/dL~約69mg/dL)、低閾値291~高閾値292(例えば、約70mg/dL~約180mg/dL)、高閾値292~非常に高い閾値293(例えば、約181mg/dL~約250mg/dL)、および非常に高い閾値293超(例えば、約250mg/dL超)を含むことができる。
【0116】
非常に低い閾値290は、約50mg/dL~約65mg/dL、あるいは約50mg/dL~約60mg/dL、あるいは約53mg/dL、あるいは約54mg/dL、あるいは約55mg/dL、あるいは約56mg/dL、あるいは約57mg/dL、あるいは約58mg/dL、あるいは約59mg/dL、あるいは約60mg/dL、あるいは約61mg/dL、あるいは約62mg/dL、あるいは約63mg/dL、あるいは約64mg/dL、あるいは約65mg/dLとすることができる。低閾値は、約60mg/dL~約75mg/dL、あるいは約65mg/dL~約75mg/dL、あるいは約67mg/dL~約72mg/dL、あるいは約67mg/dL、あるいは約68mg/dL、あるいは約69mg/dL、あるいは約70mg/dL、あるいは約71mg/dL、あるいは約72mg/dL、あるいは約73mg/dL、あるいは約74mg/dL、あるいは約75mg/dLとすることができる。高閾値は、約170mg/dL~約190mg/dL、あるいは約175mg/dL~約185mg/dL、あるいは約175mg/dL、あるいは約176mg/dL、あるいは約177mg/dL、あるいは約178mg/dL、あるいは約179mg/dL、あるいは約180mg/dL、あるいは約181mg/dL、あるいは約182mg/dL、あるいは約183mg/dL、あるいは約184mg/dL、あるいは約185mg/dLとすることができる。非常に高い閾値は、約230mg/dL~約270mg/dL、あるいは約240mg/dL~約260mg/dL、あるいは約245mg/dL、あるいは約246mg/dL、あるいは約247mg/dL、あるいは約248mg/dL、あるいは約249mg/dL、あるいは約250mg/dL、あるいは約251mg/dL、あるいは約252mg/dL、あるいは約253mg/dL、あるいは約254mg/dL、あるいは約255mg/dLとすることができる。様々な範囲の閾値および限界値は、ユーザがカスタマイズ可能であり得る。あるいは様々な範囲の閾値および限界値は、ユーザがカスタマイズできない場合もある。
【0117】
TIRグラフィカル表示の異なる濃度範囲には、それぞれ異なる色を付けることができる。例えば、非常に低い閾値(グラフィカル表示)未満のグラフィカル表示は濃い赤色または栗色に着色することができ、非常に低い閾値と低閾値との間の範囲のグラフィカル表示は明るい赤色に着色することができ、低閾値と高閾値との間の範囲のグラフィカル表示は緑色に着色することができ、高閾値と非常に高い閾値との間の範囲のグラフィカル表示は黄色に着色することができ、非常に高い閾値を超える範囲のグラフィカル表示はオレンジ色に着色することができる。
【0118】
TIRディスプレイ272のテキストコンポーネント274は、各範囲のラベルを含むことができる。非常に低い閾値未満の範囲には「非常に低い」というラベルを付けてよく、非常に低い閾値と低閾値との間の範囲には「低い」というラベルを付けてよく、低閾値と高閾値との間の範囲には「目標」というラベルを付けてよく、高閾値と非常に高い閾値との間の範囲には「高い」というラベルを付けてよく、非常に高い閾値を超える範囲には「非常に高い」というラベルを付けてよい。TIRディスプレイ272のテキストコンポーネント274は、複数の範囲の濃度範囲の数値限界を含むか、または代替的にそれに関する説明を含むことができる。異なる濃度範囲は、対応するグラフィカル要素および/またはその範囲のラベルの隣またはそのすぐ近くにリストアップされてもよい。例えば、非常に低い閾値290未満の時間のグラフィカル要素の場合、テキストは、「非常に低い<54」もしくは「54mg/dL未満」、「低い54~69」もしくは「54~69mg/dL」、「目標70~180」もしくは「目標70~180mg/dL」、「高い181~250」もしくは「181~250mg/dL」、および/または「非常に高い>250」もしくは「250mg/dL超」と読むことができる。テキストコンポーネント274はまた、濃度範囲の各範囲に費やされた時間の数値、例えば割合を含むことができる。各濃度範囲の個別の数値の代わりに、またはそれに加えて、テキストコンポーネント274は、2つ以上の範囲の組み合わされた数値、例えば、組み合わされた割合を含むことができる。例えば、非常に低い閾値290未満の時間の数値と、低閾値291~非常に低い閾値290の時間の数値とは、組み合わされた単一の数値として報告されてもよい。さらに、非常に高い閾値293を超える時間の数値と、高い閾値292~非常に高い閾値293の時間の数値とは、組み合わされた単一の数値として報告されてもよい。数値または組み合わされた数値は、それぞれの濃度範囲ごとのグラフィカル要素および/または説明文の隣もしくはそのすぐ近くに配置することができる。個々の数値と組み合わされた数値との両方が報告される場合、組み合わされた数値は、個々の数値とは視覚的に異なっていてもよい。例えば、組み合わされた数値は、太字、斜体、または異なる色で表示することができる。報告された数値または組み合わされた数値の合計は100に等しい場合もあれば、100以外の数値に等しい場合もある。テキストコンポーネント274はまた、各濃度範囲の目標275(例えば、
図6A-2および
図6A-3を参照)、例えば割合を含んでもよい。あるいはテキストコンポーネント274は、2つ以上の濃度範囲の組み合わされた目標を含むこともできる。例えば、非常に低い閾値未満の時間の目標と、低閾値と非常に低い閾値との間の時間の目標とは、単一の目標として報告されてもよい。さらに、非常に高い閾値を超える時間の目標と、高閾値と非常に高い閾値との間の時間の目標とは、単一の目標として報告されてもよい。各濃度範囲の目標および/または組み合わされた目標は、それぞれの濃度範囲ごとの時間期間264の決定された数値の隣またはそのすぐ近くにリストアップされてもよい。
【0119】
臨床医、HCP、または患者276のためのガイダンスを詳述するセクションも、グルコースパターンレポート250に含めることができる。臨床医のためのガイダンス276セクションは、最重要パターンセクション278、投薬ガイダンスセクション260、および生活習慣ガイダンスセクション284を含むことができる。
【0120】
最重要パターンセクション278は、本出願の他の箇所で説明するGPAアルゴリズムを含むがこれに限定されないアルゴリズムによって決定される時間期間264の最重要パターンを識別することができる。最重要パターンセクション278は、「低値(Lows)」、「低値を一部に伴う高値(Highs with Some lows)」、および「高値(Highs)」を含むがこれらに限定されないパターンを識別することができる。最重要パターンセクション278はまた、最重要パターンが発生した1日のうちの期間、例えば、夜間、午前、午後および/または夕方を識別することができる。各パターンおよび識別されたパターンが発生した1日のうちの期間は、テキスト、例えばセンテンスまたはフレーズで識別されてもよいし、各々がタグ280で識別されてもよい。「低値」パターンを含む複数のパターンが検出された場合、グルコースパターンレポート250は、最重要パターンセクション278において「低値」パターンを識別することができ、臨床医が「低値を一部に伴う高値」または「高値」に対処する前に、まずこれらの「低値」パターンに対処できるようにすることができる。複数のパターンが識別される場合、最重要パターンセクション278において識別されるパターンは、最初に「低値」パターンを識別し、次に「低値を一部に伴う高値」パターンを識別し、次に「高値」パターンを識別するように優先順位付けされてもよい。しかしながら、追加のパターンは、最重要パターンステートメント278において識別されない場合であっても、グルコースパターンプロファイル256のアウトラインまたはボックスで識別され得る。最重要パターンセクション278におけるパターンタグ280は、グルコースパターンセクション282におけるグルコース濃度プロファイル256のこれらのセクションを強調表示するアウトラインまたはボックスまたは部分的なボックスまたはブラケットの色と一致するように色分けされてもよい。例えば、夕方の「低値」を識別するタグ280は赤色に着色されてもよく(例えば、赤色の背景に白色の文字)、グルコース濃度プロファイル256の夕方の期間を囲むボックスまたは部分的なボックスは赤い線の色を有してもよく、低値を識別する色分けされた赤色のタグはボックスの上部に配置されてもよい。最重要パターンが発生する時間期間がタグ280の隣にリストアップされてもよい。時間期間は、グルコース濃度プロファイル256の順序、例えば、左から右に向かって「夜間」、「午前」、「午後」および「夕方」に従ってテキストとして表示することができる。あるいは時間期間はタグ(図示せず)で識別されてもよいが、パターンタグとは異なる色で識別される。例えば、時間期間タグは灰色とすることができる。パターンが1日のうちの4つの時間期間すべてで発生する場合、最重要パターンセクション278は、「終日」および「夜間」の2つのタグを含むことができる。パターンが「夜間」を除く1日のうちのすべての時間期間で発生する場合、最重要パターンセクション278は、「終日」と書かれた単一のタグを含んでもよいし、「午前」、「午後」および「夕方」の3つのタグを含んでもよい。パターンが複数の時間期間で発生する場合、単一のボックスまたは部分的なボックスが、隣接する時間期間を単一のラベルで輪郭付けてもよい(例えば、
図6C~6Eを参照)。
【0121】
投薬ガイダンス260は、患者の現在の療法(例えば、ベーサル+RAインスリン、ベーサルのみ、ベーサル+SUなど)が知られている場合に、グルコースパターンレポート250においても提供することができる。投薬ガイダンスは、テキスト推奨の形で提供することができる。インスリン用量のタイトレーションに関する一般的なアドバイスは、グルコース濃度プロファイル256においてボックス258で強調表示されている、識別された高グルコースおよび低グルコースのパターンに基づいて提供することができる。なお、この一般的なアドバイスは、実際に投与されたインスリン用量に関するデータにアクセスすることなく決定されていてよい。推奨は、一般的に、高パターンを軽減する前に、まず任意の低パターンを軽減するという規則に従うことができる。グルコースパターンレポートがインスリン用量のタイトレーションに関する提案を含む場合、グルコースパターンレポート250は、患者がDGS100の適切な候補者であるという提案も含むことができ、学習期間に遷移する前のHCPと患者との間の会話を容易にすることができる。
【0122】
投薬ガイダンスセクション260は、時間期間264中に投与された薬剤に関する異なる記述および/または所見を含むことができる。投薬ガイダンスセクション260は、投薬が低値の一因となっているかどうかを尋ねる質問を含むことができる。あるいは投薬ガイダンスセクション260は、高値に対処するために追加された薬剤が低値を悪化させる可能性があるという記述を含むことができる。あるいは薬物ガイダンスセクション260は、患者が高値に対処するために投薬を開始または調整している場合、その投薬がどのように低値を誘発し得るかを考慮するようにとのステートメントを含むことができる。投薬ガイダンスセクション260はまた、臨床医および/または患者がグルコース変動に対処するために異なる療法を検討すべきであると助言するステートメントを含むことができる。投薬ガイダンスセクション260はまた、T1患者の場合、インスリンの調整を考慮するよう示すことができる。T2患者については、投薬ガイダンスセクションは、現在インスリンまたはスルホニル尿素薬を摂取しているT2患者に対して投薬の調整を考慮すること、または他のT2患者の場合、投薬の調整もしくはインスリンもしくはスルホニル尿素薬以外の投薬の開始を検討することを助言するステートメントを含むことができる。投薬ガイダンスセクション260はまた、他のT2患者に対してインスリンの開始を考慮することを示すことができる。
【0123】
投薬ガイダンスセクション260は、以下のトピックに関する1つ以上のステートメントを含むことができるが、これらに限定されない:
- 投薬が低値の一因となるか?
- 高値に対処するために追加された薬剤は、低値を悪化させる可能性がある。
【0124】
- 高値に対処するために投薬を開始または調整する場合、その投薬がどのように低値を誘発し得るか考慮すること。
【0125】
- グルコース変動に対処するための異なる治療法を考慮すること。
【0126】
- T1患者の場合、インスリンの調整を考慮すること。
【0127】
- 現在インスリンまたはスルホニル尿素薬を摂取しているT2患者の場合、投薬の調整を考慮すること。
【0128】
- 他のT2患者の場合、インスリンの開始を考慮すること。
【0129】
- 他のT2患者の場合、投薬の調整を考慮するか、またはインスリンもしくはスルホニル尿素薬以外の投薬の開始を考慮すること。
【0130】
生活習慣ガイダンスセクション284は、変動ステートメント286、エクスカーションステートメント288、およびセルフケアガイダンス262を含むことができる。ある期間の変動が低いと判定された場合、変動に関するステートメントは含まれないことがある。幾つかの実施形態では、その期間のいずれにおいてもパターンが検出されなかった場合、変動ステートメント286は表示されないことがある。幾つかの実施形態では、変動ステートメント286は、高い変動があると判定され、また、パターンが存在すると判定された場合に表示されることがある。ある期間の変動が高いと判定された場合、グルコースパターンレポート250は変動ステートメント286を含むことができる。変動ステートメント286は、低値がしばしば高グルコース変動に関連付けられていると示すことがある。変動ステートメント286は、高値がしばしば高グルコース変動に関連付けられていると代わりに示すこともあれば、それに加えて示すこともある。変動ステートメント286はまた、特定の行動が高グルコース変動の一因となり得ることを示すこともあり、この場合、特定の行動のリストを含んでもよい。変動ステートメント286はまた、特定の行動がグルコース変動の一因となり得ることを示すこともあり、この場合、グルコース変動の一因となる特定の行動のリストを含んでもよい。
【0131】
変動ステートメント286は、以下のトピックに関する1つ以上のステートメントを含むことができるが、これらに限定されない:
- 低値はしばしば高いグルコース変動に関連付けられている。
【0132】
- 以下の行動はグルコース変動の一因となり得る。
【0133】
- 以下の行動は高グルコース変動の一因となり得る。
【0134】
- 高値はしばしば高グルコース変動に関連付けられている。
【0135】
変動の判定は、本出願の他の箇所に記載されている。変動を判定するための代替的な判定は、国際公開第2014/145335号および国際公開第2014/106263号に記載されており、これらの両方は、その内容全体をあらゆる目的のために参照により本明細書に明確に援用するものとする。
【0136】
図6A-3に見られるように、エクスカーションステートメント288は、エクスカーションが検出されたときにグルコースパターンレポート250に含まれることがある。エクスカーションは、非常に低い閾値未満のグルコースレベルが検出された例であってもよい。非常に低い閾値は、約50mg/dL~約65mg/dL、あるいは約50mg/dL~約60mg/dL、あるいは約53mg/dL、あるいは約54mg/dL、あるいは約55mg/dL、または本出願の他の箇所に記載されるようなものであってよい。エクスカーションが検出された場合、エクスカーションステートメント288は、非常に低い閾値未満の低血糖が時折発生することについて臨床医が患者と話し合うことを提案することができ、非常に低い閾値未満の(例えば、約54mg/dLを下回る)エクスカーションをリストアップすることができる週次サマリレポート(Weekly Summary Report)または日次ビューレポート(Daily View Report)を参照することができる。あるいはエクスカーションステートメント288は、非常に低い閾値290未満の低血糖症が時折発生することを示すことができ、週次サマリレポートまたは日次ビューレポートを参照することができる(例えば、「54mg/dL未満の低血糖が時折発生する。日次ビューレポートを参照」)。非常に低い閾値未満の1つ以上のエクスカーションが検出された場合、エクスカーションステートメント288をグルコースパターンレポート250に含めることができる。幾つかの実施形態では、非常に低い閾値未満の1つ以上のエクスカーションが検出された場合でも、低パターンが検出された場合、エクスカーションステートメントはグルコースパターンレポート250に含まれないことがある。幾つかの実施形態では、「高値」パターン、「低値を一部に伴う高値」パターン、またはパターンが検出されなかった場合に、エクスカーションステートメント288が表示されることがある。
【0137】
セルフケアガイダンス262もグルコースパターンレポート250に含めることができる。GPAアルゴリズムが変動の高いパターンを識別した場合に、グルコースパターンレポート250にセルフケアガイダンス262を表示することができる。あるいはグルコース濃度プロファイル256が、レポートの背後にある論理が特定の提案を行うことができないほど高い変動値を有する場合もあり、この場合には前述のケースに代えて、ユーザが生活習慣または治療法の変更についてHCPに相談することをデフォルトとする。
【0138】
グルコースパターンレポート250に表示されるセルフケアガイダンス262は、検出されたパターンの種類、変動量、グルコース中央値、低血糖リスクの有無、およびエクスカーションの有無に依存し得る。セルフケアガイダンス262は、以下のトピックに関する1つ以上のステートメントを含むことができる:
- 食事を時々忘失するか、または炭水化物にばらつきがあるか?
- 活動レベルは毎日異なるか?
- アルコール摂取量は毎日異なるか?
- 投薬を時々忘失するか?
- 食事または間食に炭水化物が頻繁に多く含まれていないか?
- 食事または間食に炭水化物が時々多く含まれていないか?
グルコースパターンセクション282は、24時間の期間にわたるグルコースデータを表示するグルコース濃度プロファイル256を含むことができる。グルコース濃度プロファイル256は、外来グルコースプロファイル(AGP)であり得る。あるいはグルコースパターンプロファイルは、様々なデータ点をグラフ上の点またはドットとして表示してもよい。これらの点またはドットは、各日の分析物曲線を示す線で結ばれていてもよいし、結ばれていなくてもよい。例示的なグルコース濃度プロファイル256が
図6B-1~
図6G-2に示されている。グルコース濃度プロファイル256は、レポート250の時間期間264のグルコースデータのグラフであってもよく、グラフの様々なデータ点は、グルコース分析物レベルがどの濃度範囲に収まるかに対応するように色分けされ得る(図示せず)。この色分けは、TIRディスプレイ252の色分けに対応し得る。グルコース濃度プロファイル256の異なる部分を囲むボックスまたは部分的なボックス295は、検出されたパターン(例えば、「高値」、「低値」および「低値を一部に伴う高値」)を強調表示する。異なる濃度範囲についての様々な閾値および境界は、グルコース濃度プロファイル256において強調表示されてもよく、これには、非常に低い閾値290、低閾値291、高閾値292、および非常に高い閾値293のラベル付けまたはその他の強調表示(例えば、テキストラベルおよび/または水平線)が含まれる。低閾値291と高閾値292との間の標的または目標範囲もまた、グルコース濃度プロファイル256にラベル付けされてもよく、例えば、異なる色(例えば、緑色)で陰影付けまたは強調表示されてもよい。各時間のグルコースレベルの中央値は、実線294で強調表示され、中央値または50%としてラベル付けされてもよい。グルコース中央値ライン294は、ラインのその部分の中央値に応じて色を変えることができる。例えば、グルコース中央値ライン294は、非常に低い閾値未満の中央値については濃い栗色または濃い赤色に着色されてもよく、非常に低い閾値と低閾値との間に収まる中央値については赤色に着色されてもよく、低閾値と高閾値との間に収まる中央値については緑色に着色されてもよく、高閾値と非常に高い閾値との間に収まる中央値については黄色に着色されてもよく、非常に高い閾値を超える中央値についてはオレンジ色に着色されてもよい。4つの時間期間は、夜間296(例えば、午前約12時~午前約8時)、午前297(例えば、午前約8時~午後約12時)、午後298(例えば、午後約12時~午後約6時)、および夕方299(例えば、午後約6時~午前約12時)とすることができる。
【0139】
各時間帯について、アルゴリズムは、3つの可能なパターンのうちの1つが存在するか、またはその時間帯にパターンが存在しないと判定することができる。したがって、4つの時間帯の各々は、(1)低値281、(2)低値を一部に伴う高値283、(3)高値285、または(4)有害なパターンは検出されない、というパターンが割り当てられていると判定され得る。識別された各パターンは、グラフの適切なセクションの上に色付きのタグでラベル付けされ、時間帯はボックスまたは部分的なボックスで輪郭付けられ、これも色分けされることがある。「低」281パターンは赤で表示されてもよい(例えば、
図6B-1~
図6B-2を参照)。「低値を一部に伴う高値」283は、琥珀色または栗色として表示されてもよい(例えば、
図6E-1~
図6E-2を参照)。「高値」285は、オレンジ色で表示されてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。
図6B-1~
図6B-2に見られるように、複数のパターンが検出される場合、複数のボックスまたは複数の部分的なボックス295は、グルコース濃度プロファイル256上の関連するセクションにパターンのすべてを表示することができる。幾つかの実施形態では、「低値」パターン281が優先順位付けされ、他のパターンのボックスおよびラベルと比較して異なる色、例えば赤色で強調表示されてもよい。
図6C-1~
図6C-2に見られるように、同じパターンが2つ以上の隣接する時間帯で発生する場合、単一のボックスまたは部分的なボックス295が、関連する時間帯のすべてを輪郭付けて、ボックスの上に単一のラベルを付けることができる。
図6D-1~
図6D-2および
図6E-1~
図6E-2に見られるように、同じパターンが1日のうちのすべての時間期間(夜間、午前、午後および夕方)で発生する場合、単一のボックスまたは部分的なボックス295は、すべての時間帯を輪郭付けて、ボックス295に単一のラベルを付けることができる。
【0140】
幾つかの実施形態では、パターンは、本明細書の他の箇所で論じるGPAアルゴリズムに従って決定されてもよい。複数の変数を使用して、GPAアルゴリズムの出力およびグルコースパターンレポート250の内容を決定することができる。変数としては、優先パターン、優先パターンと組み合わせた追加パターン、変動(高または低)、グルコース中央値(例えば、180mg/dL超または180mg/dL未満)、中等度低血糖リスク(はいまたはいいえ)、および54mg/dL未満のエクスカーション(はいまたはいいえ)が挙げられるが、これらに限定されない。各要素に関連付けられたレイアウトおよびテキストは、GPAアルゴリズムの出力に応じて異なる場合がある。
【0141】
任意の所与のレポートに表示される特定のガイダンステキストは、本明細書で説明する3つのパターン、本明細書の他の箇所で説明するGPAアルゴリズムに従って決定される「中等度低血糖リスク」パターンとして定義される「非表示(hidden)」パターン、グルコース変動、および180mg/dL閾値と比較した全体的なグルコース中央値によって定義される高血糖の組み合わせに基づいていてもよい。幾つかの実施形態では、ここで説明したパターンおよび指標は、同様のパターンおよび指標に置き換えられてもよい。幾つかの実施形態では、低パターンは、低イベント(例えば、70mg/dL未満のグルコース)の数が閾値を超える計算によって置き換えられてもよい。例えば、閾値は、低イベントの数が14日間で少なくとも4つの低イベントであることを要求し得る。幾つかの実施形態では、変動指標は、任意の他の一般的なグルコース変動指標に置き換えられてもよい。幾つかの実施形態では、全体的な高血糖指標は、中央値の代わりに平均グルコース値として定義されてもよい。幾つかの実施形態では、「低値を一部に伴う高値」パターンは、14日間の時間帯期間に発生する約2~3つの低イベントおよび約4つ以上の高値イベント(ここで、高イベントは、グルコースが>180mg/dLとして定義され得る)の計算に置き換えられてもよい。このように、ガイダンスは比較可能なパターンおよび指標によって推進され得る。
【0142】
以下の表1は、グルコースパターンレポートで提供され得るガイダンスまたはルックアップテーブルの例示的なマッピングを概説している。入力には以下のものが含まれる:(1)大きな変動があるか否か、(2)低値、低値を一部に伴う高値、高値、またはパターンなしという判定、(3)低血糖のリスクがあるか否か、および(4)グルコース中央値(Gmed)が180mg/dLよりも大きいか否か。表1は、入力に基づいてガイダンステキストの出力を定義することができる。出力には、(1)投薬ガイダンス、(2)生活習慣ステートメントおよびガイダンス、(3)低エクスカーション、および(4)最重要パターンの識別が含まれ得る。他の実施形態では、ルックアップテーブルの入力はより少なくてもよい。幾つかの実施形態では、テーブルは、例えば、全体的な高血糖および対応するガイダンス、または追加の入力を除外してもよい。表1に概説した様々なシナリオを、以下により詳細に説明する。
【0143】
【0144】
【0145】
【0146】
「いずれか」=4つのTOD期間のうちの少なくとも1つ
「なし」=4つのTOD期間のうち0
Gmed=グルコース濃度の中央値
投薬ガイダンス
ステートメントA1:T1患者の場合、インスリンの調整を考慮すること。
【0147】
ステートメントA2:現在インスリンまたはスルホニル尿素薬を摂取しているT2患者の場合、投薬の調整を考慮すること。
【0148】
ステートメントA3:他のT2患者の場合、投薬を調整するか、インスリンまたはスルホニル尿素薬以外の投薬の開始を考慮すること。
【0149】
ステートメントA4:他のT2患者の場合、インスリンなどの新しい投薬の開始を考慮すること。
【0150】
ステートメントA5:高値に対処するために投薬を開始または調整する場合、その投薬がどのように低値を誘発し得るかを考慮すること。
【0151】
ステートメントA6:グルコース変動に対処するための異なる治療法を考慮すること。
【0152】
ステートメントA7:投薬が低値の一因となるか?
ステートメントA8:高値に対処するために追加された薬剤は、低値を悪化させる可能性がある。
【0153】
生活習慣ステートメントおよびガイダンス
ステートメントB1:以下の行動は高グルコース変動の一因となり得る。
【0154】
ステートメントB2:以下の行動はグルコース変動の一因となり得る。
【0155】
ステートメントB3:低値はしばしば高グルコース変動に関連付けられている。
【0156】
ステートメントB4:高値はしばしば高グルコース変動に関連付けられている。
【0157】
ステートメントB5:食事または間食に炭水化物が頻繁に多く含まれていないか?
ステートメントB6:食事または間食に炭水化物が時々多く含まれていないか?
ステートメントB7:投薬を時々忘失するか?
ステートメントB8:食事を時々忘失するか、または炭水化物にばらつきがあるか?
ステートメントB9:活動レベルは毎日異なるか?
ステートメントB10:アルコール摂取量は毎日異なるか?
図6A-1~
図6A-4に見られるように、グルコースパターンレポート250のレイアウトは、例えば、時間期間264およびCGMがアクティブである時間266を有することができ、これらは、レポートの上部、例えば、レポートのタイトルの下に表示されてもよい。幾つかの実施形態では、1日当たりの平均スキャン数/閲覧数もレポートの上部に表示されてもよい。時間期間264、CGMがアクティブである時間266、および1日当たりの平均スキャン数/閲覧数268は、互いに隣接してリストアップされてもよく、線で区切られたり、ボックスで輪郭付けられたりしてもよい。グルコース指標セクション270およびTIRセクション272は、期間264、CGMがアクティブである時間266、および1日当たりの平均スキャン数/閲覧数268のリストの下に並んで表示されてもよい。グルコース指標セクション270は、平均グルコース値271aを目標値271bとともに表示してもよく、GMI273aを目標値273bとともに表示してもよい。幾つかの実施形態では、目標値を有する平均グルコース値は、目標値を有するGMIの表示の上に表示されてもよい。TIR表示セクション272が左側に表示されてもよく、グルコース指標セクション270が右側に表示されてもよい。あるいはTIR表示セクション272が右側に表示されてもよく、グルコース指標セクション270が左側に表示されてもよい。グルコースパターンレポート250は、グルコース指標セクション270およびTIR表示セクション272の下に、臨床医のためのガイダンスセクション276を含むことができる。臨床医のためのガイダンスセクション276は、セクション276の上部に最重要パターン278の識別を含むことができ、最重要パターン278の下には、投薬ガイダンス260および生活習慣ガイダンス284が並んでリストアップされてもよい。生活習慣ガイダンスセクション284の中で、3つのステートメントがすべて報告されている場合、変動ステートメント286が最初にリストアップされてもよく、セルフケアガイダンス262が2番目にリストアップされてもよく、そしてエクスカーションステートメント288が最後にリストアップされてもよい。あるいは3つのステートメント286,262および288の各々は、異なる順序で、例えば、セルフケアガイダンス262が最初に、中間に、または最後にリストアップされてもよく、変動ステートメント286が最初に、中間に、または最後にリストアップされてもよく、そしてエクスカーションステートメント288が最初に、中間に、または最後にリストアップされてもよい。グルコース濃度プロファイル256を含み得るグルコースパターンセクション282は、臨床医のためのガイダンス276の下に表示されてもよい。したがって、一実施形態では、グルコース指標セクション270およびTIR表示セクション272は、レポート250の上部3分の1に表示されてもよく、臨床医のためのガイダンス276は、レポート250の中央3分の1に表示されてもよく、グルコースパターンセクション282は、レポートの下部3分の1に表示されてもよい。あるいは他の実施形態では、グルコース指標セクション270およびTIR表示セクション272は、レポート250の上部、中央部、または下部3分の1のいずれかに表示されてもよく、臨床医のためのガイダンス276は、レポート250の上部、中央部、または下部3分の1に表示されてもよく、グルコースパターンセクション282は、レポートの上部、中央部、または下部3分の1に表示されてもよい。
【0158】
幾つかの実施形態では、時間期間264中にパターンが見出されず、エクスカーションが検出されなかった場合、臨床医のためのガイダンス276は、有害なグルコースパターンが検出されなかったというステートメントを含むことができる。さらに、グルコース濃度プロファイルは、1日のうちのいずれかの時間期間を強調表示するボックスを含まない場合がある。
【0159】
幾つかの実施形態では、パターンは見出されなかったが、少なくとも1つのエクスカーションが時間期間264中に検出された場合、臨床医のためのガイダンス276は、有害なグルコースパターンが検出されなかったことを述べる最重要パターンステートメント278を含むことができる。臨床医のためのガイダンス276はまた、非常に低い閾値未満の低血糖が時折発生することについて臨床医が患者と話し合うことを提案することができ、追加のレポート、例えば週次サマリレポートを参照するよう臨床医に勧めることができるエクスカーションステートメント288を含むことができる。グルコース濃度プロファイルは、1日のうちのいずれかの時間期間を強調表示するボックスを含まない場合があるが、検出された1つ以上のエクスカーションに対応する非常に低い閾値290を下回る濃い赤色または栗色で強調表示された幾つかのデータポイントを含む場合がある。
【0160】
幾つかの実施形態では、ある時間帯で「低値」パターン281が検出され、低変動が検出された場合、臨床医のためのガイダンス276は、「低値」パターン281を赤色に着色されたタグで強調表示することができる最重要パターンステートメント278を含むことができ、「低値」パターンが発生した1日の時間帯のタグも含むことができる。「低値」パターン281が1日のすべての時間帯で発生した場合、最重要パターンステートメント278は、「終日」および「夜間」の2つのタグを含むことができる。
図6F-1~
図6F-2に見られるように、「低値」パターン281が1日のすべての時間帯で発生した場合、グルコース濃度プロファイルは、上部に「低値」の見出しを有するグラフ全体を強調表示する単一のボックス295、例えば赤色のボックスを含むことができる。あるいは
図6G-1~
図6G-2に見られるように、「低値」パターン281が隣接しない少なくとも2つの時間帯で発生した場合、それらの時間帯は別々のボックスまたは部分的なボックス295によって強調表示される。
【0161】
幾つかの実施形態では、少なくとも1つの時間帯で「低値」パターン281が検出され、高い変動が検出された場合、または「低値」パターン281および他のパターンが検出された場合、臨床医のためのガイダンス276は、赤色に着色されたタグ280で「低値」パターン281を強調表示することができる最重要パターンステートメント278を含むことができ、「低値」パターンが発生した1日の時間帯(times of day)の識別も含むことができ、これは灰色などの異なる色に着色することができる。投薬ガイダンス260は、「低値」パターンに対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「投薬が低値の一因となるか?」および「高値に対処するために追加された薬剤は、低値を悪化させる可能性がある」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、検出された高い変動に関する変動ステートメント286も含むことができる。このステートメントには、「低値はしばしば高グルコース変動に関連付けられている」および「以下の行動はグルコース変動の一因となり得る(この後に、行動のリストが続く場合がある)」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276はまた、セルフケアガイダンス262を含むことができる。セルフケアに関するステートメント262には、「食事を時々忘失するか、または炭水化物にばらつきがあるか?」、「活動レベルは毎日異なるか?」および「アルコール摂取量は毎日異なるか?」が含まれ得るが、これらに限定されない。グルコース濃度プロファイルにおいて、例えば
図6G-1~
図6G-2に見られるように、「低値」パターンを有する時間帯は、赤色のボックスで強調表示され、上部に「低値」の見出しを付けることができる。隣接する時間帯が同じパターンを有する幾つかの実施形態では、単一のボックスが、同じパターンを有する隣接する時間帯を輪郭付けてもよい(例えば、
図6F-1~
図6F-2を参照)。
図6G-1~
図6G-2に見られるように、時間帯において異なるタイプのパターンが検出された場合、1日のうちの関連する時間期間を概略的に示すボックスと、パターンのタイプを識別する適切な見出しラベルとで、すべてのパターンを識別してもよい。幾つかの実施形態では、「低値」パターン281が「高値」285および/または「低値を一部に伴う高値」283パターンとともに検出される場合、「低値」パターン281は、他のパターン、例えば灰色と比較して、異なる色、例えば赤色で強調表示されてもよい(例えば、
図6B-1~
図6B-2および
図6G-1~
図6G-2を参照)。
【0162】
幾つかの実施形態では、「低値を一部に伴う高値」パターン283と高い変動とが検出された場合、または「低値を一部に伴う高値」パターン283と「高値」パターン285とが検出された場合、臨床医のためのガイダンス276は、赤色に着色されたタグ280で「低値を一部に伴う高値」パターン283を強調表示することができる最重要パターンステートメント278を含むことができ、「低値を一部に伴う高値」パターン283が発生した1日の時間帯の識別も含むことができる。幾つかの実施形態では、「低値を一部に伴う高値」パターンは、臨床医が最初に対処することがより重要であるとして、「高値」パターンよりも優先される場合がある。投薬ガイダンス260は、低値パターンに対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「高値に対処するために投薬を開始または調整する場合、その投薬がどのように低値を誘発し得るかを考慮すること」および「グルコース変動に対処するための異なる治療法を考慮すること」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、検出された高い変動に関する変動ステートメント286も含むことができる。ステートメントには、「以下の行動は高グルコース変動の一因となり得る(この後に、行動のリストが続く場合がある)」が含まれ得るが、これに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、セルフケアガイダンス262も含むことができる。セルフケアに関するステートメントには、「投薬を時々忘失するか?」、「食事を時々忘失するか、または炭水化物にばらつきがあるか?」、「活動レベルは毎日異なるか?」および「アルコール摂取量は毎日異なるか?」が含まれ得るが、これらに限定されない。グルコース濃度プロファイル256において、「低値を一部に伴う高値」パターン283を有する時間帯は、上部に「低値を一部に伴う高値」の見出しを有する濃い赤色のボックスまたは部分的なボックスで強調表示されてもよく(例えば、
図6E-1~
図6E-2を参照)、「高値」パターン285を有する時間帯は、ボックス295、例えば灰色のボックスで強調表示され、ボックスの上部に「高値」の見出しを付ける。
【0163】
幾つかの実施形態では、「高値」パターン285のみが検出され、変動が小さく、グルコース中央値<180mg/dL未満、低血糖リスクがなく、エクスカーションが検出されなかった場合、臨床医のためのガイダンス276には、「高値」パターン285およびそのパターンが検出された時間帯を識別する最重要パターンステートメント278を含めることができる。「高値」パターン285を「低値」パターン281および「低値を一部に伴う高値」パターン283と区別するために、「高値」パターン285の各々はオレンジ色で強調表示されてもよく、「低値」パターン281は赤色で強調表示されてもよく、「低値を一部に伴う高値」パターン283は、その特定のパターンが検出され、報告され、最重要パターンとして識別されたときに、濃い赤色/紫色で強調表示されてもよい。投薬ガイダンス260は、「高値」パターン285に対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「T1患者の場合、インスリンの調整を考慮すること」、「現在インスリンまたはスルホニル尿素薬を摂取しているT2患者の場合、投薬の調整を考慮すること」および「他のT2患者の場合、投薬を調整するか、インスリンまたはスルホニル尿素薬以外の投薬の開始を考慮すること」が含まれ得るが、これらに限定されない。低い変動が検出されたため、グルコースパターンレポート250には、変動ステートメント286が含まれない場合がある。臨床医のためのガイダンス276は、セルフケアガイダンス262も含むことができる。セルフケアに関するステートメントには、「食事または間食に炭水化物が頻繁に多く含まれていないか?」が含まれ得るが、これに限定されない。グルコース濃度プロファイルにおいて、「高値」パターン285を有する時間帯は、ボックス、例えばオレンジ色のボックスで強調表示されてもよい。
図6D-1~
図6D-2に見られるように、隣接する時間帯がすべて「高値」パターン285を有すると判定された場合、単一のボックス295が隣接する時間帯を輪郭付けてもよい。
【0164】
幾つかの実施形態では、「高値」パターン285のみが検出され、変動が小さく、グルコース中央値>180mg/dL、低血糖リスクがなく、エクスカーションが検出されなかった場合、臨床医のためのガイダンス276には、「高値」パターン285およびそのパターンが検出された時間帯を識別する最重要パターンステートメント278を含めることができる。「高値」パターンタグ280はオレンジ色で強調表示されてもよく、時間帯はテキスト形式で識別されてもよい。投薬ガイダンス260は、「高値」パターンに対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「T1患者の場合、インスリンの調整を考慮すること」、「現在インスリンまたはスルホニル尿素薬を摂取しているT2患者の場合、投薬の調整を考慮すること」および「他のT2患者の場合、インスリンの開始を考慮すること」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、セルフケアガイダンス262も含むことができる。セルフケアに関するステートメントには、「食事または間食に炭水化物が頻繁に多く含まれていないか?」が含まれ得るが、これに限定されない。グルコース濃度プロファイルにおいて、「高値」パターン285を有する時間帯は、ボックス、例えばオレンジ色のボックスで強調表示されてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。隣接する時間帯がすべて「高値」パターン285を有すると判定された場合、単一のボックスまたは部分的なボックス295が隣接する時間帯を輪郭付けてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。
【0165】
幾つかの実施形態では、「高値」パターンのみが検出され、変動が小さく、グルコース中央値が任意であり、中等度低血糖リスクがあり、エクスカーションが検出されなかった場合、臨床医のためのガイダンス276は、「高値」パターン285およびパターンが検出された時間帯を識別する最重要パターンステートメント278を含むことができる。「高値」パターンタグ280はオレンジ色で強調表示されてもよく、時間帯はテキスト形式で識別されてもよい。投薬ガイダンス260は、「高値」パターン285に対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「高値に対処するために投薬を開始または調整する場合、その投薬がどのように低値を誘発し得るかを考慮すること」が含まれ得るが、これに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、セルフケアガイダンス262も含むことができる。セルフケアに関するステートメントには、「食事または間食に炭水化物が頻繁に多く含まれていないか?」が含まれ得るが、これに限定されない。グルコース濃度プロファイルにおいて、「高値」パターンを有する時間帯は、オレンジ色のボックスで強調表示されてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。隣接する時間帯がすべて「高値」パターンを有すると判定された場合、単一のボックスが隣接する時間帯を輪郭付けてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。
【0166】
幾つかの実施形態では、「高値」パターン285のみが検出され、変動が高く、グルコース中央値<180mg/dL、低血糖リスクがなく、エクスカーションが検出されなかった場合、臨床医のためのガイダンス276は、「高値」パターン285およびパターンが検出された時間帯を識別する最重要パターンステートメント278を含むことができる。「高値」パターンタグ280はオレンジ色で強調表示されてもよく、時間帯はテキスト形式で識別されてもよい。投薬ガイダンス260は、「高値」パターンに対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「T1患者の場合、インスリンの調整を考慮すること」、「現在インスリンまたはスルホニル尿素薬を摂取しているT2患者の場合、投薬の調整を考慮すること」および「他のT2患者の場合、投薬を調整するか、インスリンまたはスルホニル尿素薬以外の投薬の開始を考慮すること」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、検出された高い変動に関する変動ステートメント286も含むことができる。ステートメントには、「高値はしばしば高グルコース変動に関連付けられている」および「以下の行動は高グルコース変動の一因となり得る(この後に、行動のリストが続く場合がある)」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、セルフケアガイダンス262も含むことができる。セルフケアに関するステートメントには、「投薬を時々忘失するか?」および「食事を時々忘失するか、または炭水化物にばらつきがあるか?」が含まれ得る。グルコース濃度プロファイルにおいて、「高値」パターン285を有する時間帯は、ボックス295、例えばオレンジ色のボックスで強調表示されてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。隣接する時間帯がすべて「高値」パターン285を有すると判定された場合、単一のボックス295が隣接する時間帯を輪郭付けてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。
【0167】
幾つかの実施形態では、「高値」パターン285のみが検出され、変動が高く、グルコース中央値>180mg/dL、低血糖リスクがなく、エクスカーションが検出されなかった場合、臨床医のためのガイダンス276は、「高値」パターンおよびそのパターンが検出された時間帯を識別する最重要パターンステートメント278を含むことができる。「高値」パターンタグ280はオレンジ色で強調表示されてもよく、時間帯はテキスト形式で識別されてもよい。投薬ガイダンス260は、「高値」パターン285に対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「T1患者の場合、インスリンの調整を考慮すること」、「現在インスリンまたはスルホニル尿素薬を摂取しているT2患者の場合、投薬の調整を考慮すること」および「他のT2患者の場合、インスリンの開始を考慮すること」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、検出された高い変動に関する変動ステートメント286も含むことができる。ステートメントには、「高値はしばしば高グルコース変動に関連付けられている」および「以下の行動は高グルコース変動の一因となり得る(この後に、行動のリストが続く場合がある)」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、セルフケアガイダンス262も含むことができる。セルフケアに関するステートメントには、「投薬を時々忘失するか?」および「食事または間食に炭水化物が時々多く含まれていないか?」が含まれ得るが、これらに限定されない。グルコース濃度プロファイル256において、「高値」パターンを有する時間帯は、オレンジ色のボックス295で強調表示されてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。隣接する時間帯がすべて「高値」パターン285を有すると判定された場合、単一のボックス295が隣接する時間帯を輪郭付けてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。
【0168】
幾つかの実施形態では、「高値」パターン285のみが検出され、変動が高く、グルコース中央値が任意であり、低血糖リスクがなく、エクスカーションが検出されなかった場合、臨床医のためのガイダンス276は、「高値」パターン285およびそのパターンが検出された時間帯を識別する最重要パターンステートメント278を含むことができる。「高値」パターンタグ280はオレンジ色で強調表示されてもよく、時間帯はテキスト形式で識別されてもよい。投薬ガイダンス260は、「高値」パターンに対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「高値に対処するために投薬を開始または調整する場合、その投薬が低値を誘発する可能性を考慮すること」が含まれ得るが、これに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、検出された高い変動に関する変動ステートメント286も含むことができる。ステートメントには、「高値はしばしば高グルコース変動に関連付けられている」および「以下の行動は高グルコース変動の一因となり得る(この後に、行動のリストが続く場合がある)」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、セルフケアガイダンス262も含むことができる。セルフケアに関するステートメントには、「投薬を時々忘失するか?」および「食事または間食に炭水化物が時々多く含まれていないか?」が含まれ得る。グルコース濃度プロファイル256において、「高値」パターン285を有する時間帯は、ボックス、例えばオレンジ色のボックスで強調表示されてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。隣接する時間帯がすべて「高値」パターン285を有すると判定された場合、単一のボックス295が隣接する時間帯を輪郭付けてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。
【0169】
幾つかの実施形態では、「高値」パターン285のみが検出され、変動が小さく、グルコース中央値<180、低血糖リスクがなく、低エクスカーションが検出された場合、臨床医のためのガイダンス276は、「高値」パターン285およびパターンが検出された時間帯を識別する最重要パターンステートメント278を含むことができる。「高値」パターンタグ280はオレンジ色で強調表示されてもよく、時間帯はテキスト形式で識別されてもよい。投薬ガイダンス260は、「高値」パターン285に対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「T1患者の場合、インスリンの調整を考慮すること」、「現在インスリンまたはスルホニル尿素薬を摂取しているT2患者の場合、投薬の調整を考慮すること」および「他のT2患者の場合、投薬を調整するか、インスリンまたはスルホニル尿素薬以外の投薬の開始を考慮すること」が含まれ得るが、これらに限定されない。低い変動が検出されたため、グルコースパターンレポート250には、変動ステートメント286が含まれない場合がある。臨床医のためのガイダンス276は、セルフケアガイダンス262も含むことができる。セルフケアに関するステートメントには、「食事または間食に炭水化物が時々多く含まれていないか?」が含まれ得るが、これに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、エクスカーションステートメント288も含むことができる。このステートメントには、「54mg/dL未満の低血糖が時折発生する。週次サマリレポートを参照」が含まれ得るが、これに限定されない。グルコース濃度プロファイル256において、「高値」パターンを有する時間帯は、オレンジ色のボックス、例えばオレンジ色のボックスで強調表示されてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。隣接する時間帯がすべて「高値」パターン285を有すると判定された場合、単一のボックス295が隣接する時間帯を輪郭付けてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。
【0170】
幾つかの実施形態では、「高値」パターン285のみが検出され、変動が小さく、グルコース中央値>180、低血糖リスクがなく、低エクスカーションが検出された場合、臨床医のためのガイダンス276は、「高値」パターン285およびパターンが検出された時間帯を識別する最重要パターンステートメント278を含むことができる。「高値」パターンタグ280はオレンジ色で強調表示されてもよく、時間帯はテキスト形式で識別されてもよい。投薬ガイダンス260は、「高値」パターン285に対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「T1患者の場合、インスリンの調整を考慮すること」、「現在インスリンまたはスルホニル尿素薬を摂取しているT2患者の場合、投薬の調整を考慮すること」および「他のT2患者の場合、インスリンの開始を考慮すること」が含まれ得るが、これらに限定されない。低い変動が検出されたため、グルコースパターンレポート250には、変動ステートメント286が含まれない場合がある。臨床医のためのガイダンス276は、セルフケアガイダンス262も含むことができる。セルフケアに関するステートメントには、「食事または間食に炭水化物が頻繁に多く含まれていないか?」が含まれ得る。臨床医のためのガイダンス276はまた、エクスカーションステートメント288を含むことができる。このステートメントには、「54mg/dL未満の低血糖が時折発生する。週次サマリレポートを参照」が含まれ得るが、これに限定されない。グルコース濃度プロファイル256において、「高値」パターン285を有する時間帯は、ボックス、例えば、オレンジ色のボックスで強調表示されてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。隣接する時間帯がすべて「高値」パターン285を有すると判定された場合、単一のボックス295が隣接する時間帯を輪郭付けてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。
【0171】
幾つかの実施形態では、「高値」パターン285のみが検出され、変動が小さく、グルコース中央値が任意であり、中等度低血糖リスクがあり、低エクスカーションが検出された場合、臨床医のためのガイダンス276は、「高値」パターン285およびパターンが検出された時間帯を識別する最重要パターンステートメント278を含むことができる。「高値」パターンタグ280はオレンジ色で強調表示されてもよく、時間帯はテキスト形式で識別されてもよい。投薬ガイダンス260は、「高値」パターン285に対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「高値に対処するために投薬を開始または調整する場合、その投薬がどのように低値を誘発し得るかを考慮すること」が含まれ得るが、これに限定されない。低い変動が検出されたため、グルコースパターンレポート250には、変動ステートメント286が含まれない場合がある。臨床医のためのガイダンス276は、セルフケアガイダンス262も含むことができる。セルフケアに関するステートメントには、「食事または間食に炭水化物が頻繁に多く含まれていないか?」が含まれ得るが、これに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、エクスカーションステートメント288も含むことができる。このステートメントには、「54mg/dL未満の低血糖が時折発生する。週次サマリレポートを参照」が含まれ得るが、これに限定されない。グルコース濃度プロファイル256において、「高値」パターン285を有する時間帯は、ボックス、例えばオレンジ色のボックスで強調表示されてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。隣接する時間帯がすべて「高値」パターン285を有すると判定された場合、単一のボックス295が隣接する時間帯を輪郭付けてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。
【0172】
幾つかの実施形態では、「高値」パターン285のみが検出され、変動が高く、グルコース中央値<180、低血糖リスクがなく、低いエクスカーションが検出された場合、臨床医のためのガイダンス276は、「高値」パターン285およびそのパターンが検出された時間帯を識別する最重要パターンステートメント278を含むことができる。「高値」パターンタグ280はオレンジ色で強調表示されてもよく、時間帯はテキスト形式で識別されてもよい。投薬ガイダンス260は、「高値」パターン285に対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「T1患者の場合、インスリンの調整を考慮すること」、「現在インスリンまたはスルホニル尿素薬を摂取しているT2患者の場合、投薬の調整を考慮すること」および「他のT2患者の場合、投薬を調整するか、インスリンまたはスルホニル尿素薬以外の投薬の開始を考慮すること」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、検出された高い変動に関する変動ステートメント286も含むことができる。ステートメントには、「高値はしばしば高グルコース変動に関連付けられている」および「以下の行動は高グルコース変動の一因となり得る(この後に、行動のリストが続く場合がある)」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、セルフケアガイダンス262も含むことができる。セルフケアに関するステートメントには、「投薬を時々忘失するか?」および「食事または間食に炭水化物が時々多く含まれていないか?」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、エクスカーションステートメント288も含むことができる。このステートメントには、「54mg/dL未満の低血糖が時折発生する。週次サマリレポートを参照」が含まれ得るが、これに限定されない。グルコース濃度プロファイル256において、「高値」パターン285を有する時間帯は、ボックス、例えばオレンジ色のボックスで強調表示されてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。隣接する時間帯がすべて「高値」パターン285を有すると判定された場合、単一のボックス295が隣接する時間帯を輪郭付けてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。
【0173】
幾つかの実施形態では、「高値」パターン285のみが検出され、変動が高く、グルコース中央値>180、低血糖リスクがなく、低いエクスカーションが検出された場合、臨床医のためのガイダンス276は、「高値」パターン285およびパターンが検出された時間帯を識別する最重要パターンステートメント278を含むことができる。「高値」パターンタグ280はオレンジ色で強調表示されてもよく、時間帯はテキスト形式で識別されてもよい。投薬ガイダンス260は、「高値」パターン285に対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「T1患者の場合、インスリンの調整を考慮すること」、「現在インスリンまたはスルホニル尿素薬を摂取しているT2患者の場合、投薬の調整を考慮すること」および「他のT2患者の場合、インスリンの開始を考慮すること」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、検出された高い変動に関する変動ステートメント286も含むことができる。ステートメントには、「高値はしばしば高グルコース変動に関連付けられている」および「以下の行動は高グルコース変動の一因となり得る(この後に、行動のリストが続く場合がある)」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、セルフケアガイダンス262も含むことができる。セルフケアに関するステートメントには、「投薬を時々忘失するか?」および「食事または間食に炭水化物が時々多く含まれていないか?」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、エクスカーションステートメント288も含むことができる。このステートメントには、「54mg/dL未満の低血糖が時折発生する。週次サマリレポートを参照」が含まれ得るが、これに限定されない。グルコース濃度プロファイル256において、「高値」パターン285を有する時間帯は、オレンジ色のボックスで強調表示されてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。隣接する時間帯がすべて「高値」パターン285を有すると判定された場合、単一のボックス295が隣接する時間帯を輪郭付けてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。
【0174】
幾つかの実施形態では、「高値」パターン285のみが検出され、変動が高く、グルコース中央値が任意であり、中等度低血糖リスクがあり、低いエクスカーションが検出された場合、臨床医のためのガイダンス276は、「高値」パターン285およびパターンが検出された時間帯を識別する最重要パターンステートメント278を含むことができる。「高値」パターンタグ280はオレンジ色で強調表示されてもよく、時間帯はテキスト形式で識別されてもよい。投薬ガイダンス260は、「高値」パターン285に対する治療を決定する際に臨床医が考慮するためのステートメントを含むことができる。このステートメントには、「高値に対処するために投薬を開始または調整する場合、その投薬がどのように低値を誘発し得るかを考慮すること」が含まれ得るが、これに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、検出された高い変動に関する変動ステートメント286も含むことができる。ステートメントには、「高値はしばしば高グルコース変動に関連付けられている」および「以下の行動は高グルコース変動の一因となり得る(この後に、行動のリストが続く場合がある)」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、セルフケアガイダンス262も含むことができる。セルフケアに関するステートメントには、「投薬を時々忘失するか?」および「食事または間食に炭水化物が時々多く含まれていないか?」が含まれ得るが、これらに限定されない。臨床医のためのガイダンス276は、エクスカーションステートメント288も含むことができる。このステートメントには、「54mg/dL未満の低血糖が時折発生する。週次サマリレポートを参照」が含まれ得るが、これに限定されない。グルコース濃度プロファイル256において、「高値」パターン285を有する時間帯は、オレンジ色のボックスで強調表示されてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。隣接する時間帯がすべて「高値」パターン285を有すると判定された場合、単一のボックス295が隣接する時間帯を輪郭付けてもよい(例えば、
図6C-1~
図6C-2および
図6D-1~
図6D-2を参照)。
【0175】
図6B-1~
図6B-2に見られるように、複数の種類のパターンが検出される場合、すべてのパターンがグルコース濃度プロファイル256において識別されてもよい。幾つかの実施形態では、グルコース濃度プロファイル256は、患者ごとに最大3つのパターンを含み得る。様々なパターンを概略的に示すボックスまたは部分的なボックスまたはブラケット295は優先順位付けされてもよい。最初から最後までの優先順位は、「低値」、「低値を一部に伴う高値」および「高値」とすることができる。様々なパターンは、優先順位に基づいて色分けされてもよい。幾つかの実施形態では、検出されたパターンの中で最も優先順位の高いパターンが、色で強調表示された唯一のパターンであってもよい。残りの優先順位の低いパターンは、異なる色、例えば灰色または黒に着色することができる。例えば、「低値」パターン281、「低値を一部に伴う高値」パターン283、および「高値」パターン285の各々の少なくとも1つが検出される場合、「低値」パターン281は赤色で(部分的なボックス295およびラベル形式で)表示されてもよく、「低値を一部に伴う高値」パターン283および「高値」パターン285は灰色でグルコース濃度プロファイル256上に表示されてもよい。他の実施形態では、「低値を一部に伴う高値」283および「高値」285パターンの各々の少なくとも1つが検出される場合、「低値を一部に伴う高値」283は濃い赤色または栗色で(部分的なボックス295およびラベル形式で)表示されてもよく、「高値」パターン285は灰色でグルコース濃度プロファイル256上に表示されてもよい。
【0176】
患者がある期間のTIR目標値のすべてを満たしていることが判明したが、少なくとも1つの期間について「低値」パターンが検出された場合、レポートは、適切なセクションのすべてにおいて「低値」パターンを依然として識別することができ、このセクションには、グルコース濃度プロファイル256上の「低値」パターンを概略的に示すボックスまたは部分的なボックスまたはブラケット295、および最重要パターンステートメント278が含まれる。代替的な実施形態では、患者がある期間のTIR目標値のすべてを満たしていることが判明した場合、レポートではパターンが識別または強調表示されないことがある。
【0177】
単一のパターンのみが検出される実施形態では、単一のパターンをグルコース濃度プロファイル256上に色で表示することができる。例えば、「低値」パターン281は赤色で(部分的なボックス295およびラベル形式で)表示されてもよく、「低値を一部に伴う高値」パターン283は濃い赤色または栗色で(部分的なボックス295およびラベル形式で)表示されてもよく、「高値」パターン285はオレンジ色で(部分的なボックス295およびラベル形式で)表示されてもよい。
【0178】
学習方法
DGS100の手動設定は、HCPが時間をかけて行う必要があるが、十分な時間が取れない場合もある。加えて、HCPの時間が確保できたとしても、設定が複雑で、エラーが発生しやすい可能性もある。これらの問題を軽減するために、設定が不要であるか、または最小限の設定しか必要としない患者パラメータ初期化(PI)モジュールをDGAに含めることができる。PIモジュールは、例えば、ベーサルのみ、ベーサル+1、ベーサル+2などを含み得る患者の投薬ストラテジーを学習し、DGAによる用量ガイダンス設定を構成するために、患者の投薬習慣をパラメータ化する。
【0179】
実施形態の一態様によれば、PIモジュールの学習プロセスは、観察されたデータから患者の用量ガイダンス設定を自動的に構成するステップを含むことができる。設定が正常に学習されると、DGS100はガイダンスモードに入ることができ、患者は用量ガイダンスを要求し、投与に関する通知を受け取ることができる。ガイダンスモードに先行する学習プロセスの間、DGAは、患者のSCD102、UID202、および/または他のデバイスにより収集されたグルコースおよびインスリンデータを処理し、処理されたデータに基づいて投与情報を決定することができる。
【0180】
投与情報は、例えば、投薬レジメン、食事-用量のタイプ、用量パラメータおよび投与範囲を含むことができる。投薬レジメンは、例えば、ベーサル量+BF、ベーサル量+LU、ベーサル量+DI、ベーサル量+BF/LU、ベーサル量+BF/DI、ベーサル量+LU/DI、およびベーサル量+3を含むことができ、BFは、「朝食」、LUは、「昼食」、DIは、「夕食」を示す。追加のレジメン、例えば、午後の間食の用量も含めることができる。食事-用量のタイプは、例えば、固定食事用量または可変食事用量を含むことができる。用量パラメータは、例えば、各食事の公称固定用量または炭水化物比、食前補正係数(CF)および食後のCFを含むことができる。用量範囲は、最低食事用量の推定値を含むことができる。CFはインスリン感受性係数としても知られている。これは、1Uのインスリンが空腹時または食前状態のいずれかで血糖をどれだけ低下させるかを報告する比率である。DGAは、空腹時および食前の生理機能、すなわち、食前と食後との間のインスリン感受性の違いを考慮した2つのCF値を有することができる。CFの単位は、(mg/dL)/インスリン単位である。
【0181】
上記の投与情報タイプのそれぞれにつき、DGAは、累積データが投与情報を決定するのに十分であるか不十分であるかを決定することができる。幾つかの実施形態では、患者のSCD102は、所定の時間期間、例えば14日間動作するように構成することができる。これらの実施形態では、DGAは、所定の時間期間後に(または期間終了前にセンサが動作を停止した場合にはそれ以前に)、利用可能な分析物および投与データが上記の各投与情報を決定するのに十分であるかどうかを判定することができる。十分である場合、DGAは、パラメータ化方法300を実行し、用量ガイダンスモードを開始させることができる。代替的な実施形態では、学習期間中に定期的に(例えば1日1回)、DGAは、上記の投与情報のそれぞれを決定するのにデータが十分であるかどうかを判定することができる。いずれの場合も、収集されたデータが十分であれば、DGAは、学習期間を終了し、パラメータ化を実行し、ガイダンス期間を開始することができる。そうでなければ、DGAは学習プロセスを継続することができる。
【0182】
図7Aを参照すると、DGAは、例えばUID200、SCD102、MDD152の適切なコンピューティングデバイス上で、単独または任意の組み合わせで、方法300を実行するように構成することができる。方法300を実行するためのプログラム命令は、PIモジュールまたは他の任意の適切なコード構成でグループ化することができる。概説すると、方法300は、ステップ302でDGAにより、分析期間中に患者が受け取った薬剤の用量の各々を、分析期間中に患者の分析物および患者が受け取った薬剤の用量を特徴付けるデータに基づいて、分類するステップを含むことができる。方法300はさらに、ステップ304において、用量の各々を、一組の食事時刻グループのうちの1つにグループ化するステップを含むことができる。本方法はさらに、ステップ306において、食事時刻グループのそれぞれのデータをモデルに適用することにより少なくとも部分的に患者の用量パラメータを生成するステップを含むことができる。本方法は、ステップ308において、用量パラメータをコンピュータメモリに格納し、用量ガイダンス設定を構成するステップを含むことができる。本明細書に記載されている実施形態では、分析物は、グルコースとすることができるか、または患者のグルコースレベルのインジケータを含むことができ、薬剤は、インスリンとすることができるか、またはインスリンを含むことができる。用量ガイダンス設定は、DGAが用量ガイダンスを策定するために使用したり、出力のためにインタフェースデバイス、例えばUID200または医療従事者の端末に提供したりすることができる。方法300における各操作のより詳細な態様を以下に説明する。本明細書で使用される場合、「PIモジュール」とは、方法300の動作および任意の補助的な動作を実行するDGAの一部または部分を指す。PIモジュールは、特定の構成に限定されるものではなく、コンピュータコードの様々な配置を包含することができる。
【0183】
一態様では、分類操作302は、薬剤の各用量(例えば、インスリン)を食事用量、補正用量および/または曖昧な用量(ambiguous dose)のいずれかに分類するステップを含むことができる。DGAが、定義された信頼度で薬剤用量を食事用量または補正用量として分類することができない場合、DGAは、この用量を曖昧な用量として分類することができ、用量ガイダンスのための用量パラメータを生成する際の使用から当該薬剤用量を省略することができる。
【0184】
DGAは、本明細書で特徴抽出および分類と称される2つの操作のシーケンスにより薬剤用量の分類を行うことができる。これを
図7Aに関連させると、分類操作302は、分類特徴のセットを用量の各々に相関させる特徴行列を作成するステップを含むことができる。幾つかの実施形態では、DGAは、インスリン用量分類のための特徴行列を出力する関数への入力として、インスリン注射タイムスタンプのベクトル、患者のSCD102からの分析物測定値を含むデータファイル、および本明細書の別の箇所で論じられる食事検出アルゴリズムモジュールからの結果を構成することができる。特徴行列の行数は、関連する分析期間中の注射、または同等の薬剤投与イベントの量を示すことができる。特徴行列の各行は、単一の投薬イベントの特徴ベクトルとすることができるか、またはこれを含むことができる。インスリン注射を分類するための実施形態では、各ベクトルは、本明細書で分類特徴と称される、後述の要素を含むことができる。DGAは、インスリン注射時刻に対する時間範囲、例えば、-2.5時間~1.5時間のグルコース監視データの対応するセグメントに基づいて、特徴ベクトルの要素のそれぞれを決定することができる。
【0185】
実施形態では、分類特徴は、各投与の投薬時刻、例えば、インスリン注射がMDD152により記録された時間帯、またはUID200を使用して患者により記録された時間帯を含むことができる。
【0186】
分類特徴はさらに、時間フィルタリングされた分析物値、例えば、Savitsky-Golayフィルタ、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、局所推定散布図平滑化(locally estimated scatterplot smoothing)などのノンパラメトリック平滑化フィルタ、または他のフィルタを使用してフィルタリングされたグルコース値を含むことができる。一態様では、Savitsky-Golayフィルタは、15分のサンプリングインターバルで次数2、フレーム長7とすることができる。
【0187】
分類特徴はさらに、投薬の時刻に最も近い分析物値の変化率、例えば、投薬(例えば、注射)時間に最も近いデータ点を中心とする5つの分析物データ点(例えば、15分のサンプリングインターバルを使用)の線形回帰により計算された分析物(例えば、グルコース)値の変化率を含むことができる。
【0188】
分類特徴はさらに、分析物値と投薬の時刻に最も近い分析物値との差を、投薬時刻より前のインターバルで積分したものを示す左側の曲線下面積(AUC)指標を含むことができる。例えば、左側のAUC指標を得るために、DGAは、時間ウィンドウ(例えば、2.5時間)内のフィルタリングされた分析物データからすべてのデータ点を収集し、注射時刻からカウントバックし、次いで、収集されたデータ点の平均分析物値と注射時刻に最も近いデータ点(すなわち、基準データ点)との間の差を計算し、この差に時間ウィンドウの持続時間を乗算して左側のAUCの増分を計算することによって左側のAUC指標を計算することができる。
【0189】
分類特徴はさらに、分析物値と投薬の時刻に最も近い分析物値との差を、投薬時刻より後のインターバルで積分した値を示す右側のAUC指標を含むことができる。例えば、DGAは、時間ウィンドウ(例えば、1.5時間)内のフィルタリングされた分析物データからすべてのデータ点を収集し、注射時刻からカウントバックし、次いで、収集されたデータ点の平均分析物値と注射時刻に最も近いデータ点(基準データ点)との間の差を計算し、この差に時間ウィンドウの持続時間を乗算して右側のAUCの増分を計算することによって右側のAUC指標を計算することができる。
【0190】
分類特徴はさらに、投薬時刻の間の経過時間を含むことができる。例えば、DGAは、各注射時刻について、現在の注射時刻から前回の注射時刻を差し引くことによって前回の注射時刻と現在の注射時刻との間の経過時間を計算することができる。インスリンログの最初の注射時刻については、利用可能な前回の注射時刻がないため、DGAは、最初のSCG時間データ点から現在の注射時刻までの経過時間を計算することができる。加えて、更なる例として、DGAは、次回の注射時刻から現在の注射時刻を差し引くことによって現在の注射時刻と次回の注射時刻との間の経過時間を計算することができる。インスリンログの最後の注射時刻については、利用可能な次回の注射時刻がないため、DGAは、現在の注射時刻から最後のSCG時間データ点までの経過時間を計算することができる。後方計算と前方計算との両方において、経過時間が所定の最大値(例えば、12時間)よりも大きい場合、DGAは、経過時間の値を最大時間に等しく設定することができる。
【0191】
分類特徴はさらに、投薬時刻前の定義されたインターバル内に食事が開始される確率、例えば、注射前の時間ウィンドウ(例えば、1.5時間)内の食事開始確率の最大値を含めることができる。この確率は、本明細書の別の箇所で説明される食事検出モジュールにより計算することができる。
【0192】
分類特徴はさらに、直近の食事からの経過時間の最確インターバル、例えば、注射時刻に対する食事開始確率の最大点(例えば、食事検出モジュールにより決定される)からの経過時間を含むことができる。
【0193】
分類特徴はさらに、投薬時刻後の定義されたインターバル内に食事が開始される確率、例えば、注射後2時間以内の食事開始確率の最大点(食事検出モジュールにより決定される)を含むことができる。
【0194】
分類特徴はさらに、次の食事までの最確インターバル、例えば、注射時刻から食事注射後の食事開始確率の最大点(例えば、食事検出モジュールにより決定される)までの予測経過時間を含むことができる。
【0195】
前述のように、分類特徴の一部を計算するステップは、分析期間中に患者がとった各食事の時刻を推定するステップを含み、食事時刻を推定する方法は、以下でさらに詳細に説明される。簡単に言えば、各食事の時刻を推定するステップはさらに、DGAにより、時間相関分析物データに基づいて特徴行列を作成するステップを含むことができ、特徴行列は、分析物(例えば、グルコース)データ特徴のセットを、上昇、下降前および下降として分類される別個の領域のそれぞれに相関させる。分析物データ特徴のセットは、最大分析物変化率、最大分析物加速度、最大分析物加速点での分析物値、領域の持続時間、領域の高さ、最大減速度、領域内の平均変化率、および最大分析物加速度の時間とすることができるか、またはこれらを含むことができる。推定するステップはさらに、後述のアルゴリズムを用いて、特徴行列に基づいて推定食事時刻を作成するステップを含むことができる。
【0196】
方法300で使用するための、または他で使用するための遡及的な食事時刻検出アルゴリズムのより詳細な態様を、以下の段落で説明する。その後、方法300の他の態様の説明を続ける。DGAは、1つ以上のコードモジュール、例えば、特徴抽出モジュールおよび食事検出モジュールを実行することによって時間相関のある分析物データに基づいて遡及的な食事時刻検出を実行することができる。特徴抽出モジュールは、DGAにより実行される際に、DGAに、グルコース時系列を入力として受け取り、食事イベントに応答してグルコースエクスカーションを検出するために遡及的な食事検出モジュールに通される特徴行列を出力させることができる。
【0197】
DGAは、後述の以下の操作を用いて特徴抽出を実行することができるが、この操作は、平滑化、セグメント化および抽出という3つのサブ操作のシーケンスに分けることができる。
【0198】
平滑化サブ操作では、DGAは、Savitzky-Golayフィルタ(次数2)を使用して分析物(例えば、グルコース)時系列を平滑化し、各分析物データ点における変化率および加速率を計算することができる。フィルタのフレーム長パラメータは、第1の時刻インターバル(例えば60分)で収集されたデータ点の数であってよく、したがって、サンプリングはインターバルに依存する。DGAは、注目点とその注目点の前後の第2のインターバル(例えば、15分)である点との間の平滑化された分析物値の前後の差の平均をとることにより変化率を計算することができ、第2のインターバルは第1のインターバルよりも小さく、例えば、第1のインターバルの4分の1に等しい。同様に、DGAは、注目点とその前後の第2のインターバル(例えば、15分)である点との間の分析物の変化率の前後の差の平均をとることにより加速率を計算することができる。
【0199】
セグメント化サブ操作では、DGAは、平滑化された分析物トレースを、単調に増大する領域(すなわち上昇)と減少する領域(すなわち下降)とにセグメント化することができる。各上昇領域は、食事イベントに応答したグルコースエクスカーションの候補として考えられる。
【0200】
抽出サブ操作において、DGAは、データから特徴を抽出することができる。例えば、各上昇領域(例えば、8つの特徴)、先行する下降領域(例えば、4つの特徴)、および次の下降領域(例えば、4つの特徴)からの特徴であってもよくまたはこれらを含んでいてよい16の特徴を抽出することができる。DGAが上昇特徴から抽出できる特徴には、例えば以下のものが含まれ得る。すなわち、1)最大分析物変化率、2)最大分析物加速度、3)最大分析物加速点(基準点)での分析物値、4)上昇領域の持続時間(基準点から領域の最後の点までの経過時間)、5)領域の高さ(最後の点と基準点との間の平滑化された分析物値の差)、6)最大減速度(最大絶対値での負の加速度)、7)領域内の平均変化率(高さ/持続時間)、および8)基準点のデータの時間、である。さらに例を挙げると、先行する下降領域と後続する下降領域とから抽出された4つの特徴には以下のものが含まれ得る。すなわち、1)下降領域の高さ、2)下降領域の持続時間、3)領域の平均変化率(高さ/持続時間)、4)グルコースの変化率の最大絶対値である。特徴抽出モジュールが出力する特徴行列の行数は、平滑化されたグルコース時系列における上昇領域の数と同じであってよい。
【0201】
実施形態の別の態様によれば、遡及的な食事検出モジュールは、特徴行列を入力として受け取り、各上昇領域に対するバイナリ検出結果を出力することができる。こうした出力は、バイナリ分類結果、および各上昇領域が食事イベントに応答した分析物(例えば、グルコース)エクスカーションである確率値を含むことができる。DGAは、各上昇領域の確率値をその基準点に割り当てることができる。幾つかの実施形態では、例えば、食事検出のための事前に訓練された機械学習モデルは、scikit learnによるランダムフォレスト分類器を用いて実装することができる(https://scikitlearn.org/stable/modules/generated/sklearn.ensemble.RandomForestClassifier.html)。食事検出モジュールは、訓練プロセス中に構築され、最適化された多数の決定木に基づいて、食事誘発性の食後グルコースエクスカーションを検出することができる。代替的な実施形態では、DGAは、代替的な分類アルゴリズム、例えば、勾配ブースティング、Adaブースト、人工ニューラルネットワーク、線形判別分析、およびエクストラツリーに基づいて、事前に訓練されたモデルを構築することができる。
【0202】
再び
図7Aの方法300を参照すると、分類操作302は、患者の特徴行列を入力として受け取り、各関連投薬イベントについて(例えば、各インスリン注射について)バイナリ分類結果を出力することができる。例えば、DGAは、食事用量を意味するバイナリデータ「1」と、非食事用量を意味する「0」とを出力することができる。幾つかの実施形態によれば、分類操作302は、食事検出結果を使用することができ、この場合、インスリン用量分類の前に食事検出を行うことができる。遡及的な食事時刻検出について述べたように、分類操作302は、事前に訓練された機械学習モデル、例えば、scikit learnによるランダムフォレスト分類器を用いて実装されたモデル(上記で参照)を含むことができる。DGAにより実装された機械学習モデルは、訓練プロセス中に最適化された、各決定木における様々な特徴に対する木の構築ルールと閾値とに基づいて分類を実行することができる。あるいはこのモデルは、勾配ブースティング、Adaブースト、人工ニューラルネットワーク、線形判別分析、およびエクストラツリーを含む他の機械学習アルゴリズムにより訓練することもできる。DGAが各用量の分類に成功すると、投薬レジメンおよび投与パラメータの決定に進むことができる。
【0203】
ステップ304において、方法300は、DGAが用量の各々を、食事時刻グループまたはクラスタのセットのうちの1つにグループ化するステップを含むことができる。例えば、DGAは、食事用量の投薬(例えば、注射)時間の分析をクラスタリングすることによって投薬ストラテジーを決定することができる。DGAは、エルボー法とともにK平均アルゴリズムを用いて実装されたクラスタリングモジュールを実行することができ、このモジュールは、注射時刻を入力として受け取り、各注射時刻に対する最適なクラスタ数K(最大3)およびクラスタインデックスを出力する。最適なクラスタ数Kは、患者が1日に摂取する食事用量の数とすることができる。各注射のクラスタインデックスを用いて、DGAは食事用量をクラスタインデックスに応じてK個のグループに分類することができる。
【0204】
DGAは、以下のようにして、これらのグループを朝食、昼食または夕食(B,L,D)として識別することができる。各グループについて、DGAは、グループのTODの中央値を計算することによって典型的な時間帯(TOD)を決定することができる。あるいはDGAは、他のセントロイド指標を使用することもできる。K=3の場合、DGAは、グループの典型的なTOD間の期間が最も長くなった後に、朝食をグループに関連付けることができる。次いで、次のグループを昼食とし、最後のグループを夕食とする。K=2の場合、DGAは、各食事の間の時間に関する仮定のルールを用いて、どのグループが朝食、昼食または夕食に関連しているかを推定することができる。例えば、2つのグループが互いに6時間超離れている場合、DGAはそのグループを朝食および夕食として識別することができる。その他、最初のグループが午前10時前に発生した場合、DGAはグループを朝食および昼食、そうでない場合は昼食および夕食として識別することができる。代替的な実施形態では、DGAが食事イベントの典型的な時間を識別した後、各典型的な時間に関連する食事を識別するようにユーザにプロンプト表示することができる。更なる例として、代替的な実施形態では、DGAは、食事の関連性を推定した後、ユーザに確認のプロンプト表示することで、ここに記載した2つの方法を組み合わせることができる。更なる代替的な方法としては、食事を識別するためのグルコースデータの分析および典型的な食事の時刻を検出するための食事時刻のクラスタリングを挙げることができる。これは、K=2の場合に食事を区別すること、すなわち、用量が摂取されていない食事を識別することに有用であり得る。
【0205】
用量が食事時刻クラスタにグループ化されると、ステップ306で、DGAは、食事時刻グループのそれぞれのデータをモデルに適用することにより少なくとも部分的に患者の用量パラメータを生成するステップを実行することができる。例えば、各食事グループ(B,L,D)について、DGAは、対応する食前グルコースレベルの各セットを、対応する食事投薬量と対にすることができる。DGAは、各グループを適切なモデル、例えば、傾きがゼロである線形関数、傾きが非ゼロである線形関数、1点で結合されたピースワイズ線形関数、または結合されたピースワイズモデルに近似するが結合点の周りに滑らかな曲率を有する非線形関数でフィットさせることができる。その他のモデルも適している。
【0206】
DGAは、モデルパラメータの残差平方和(SSR)を最小化することによってモデルフィッティングおよびパラメータ推定を行うことができる。次いで、DGAは、検索アルゴリズムを用いて、SSRの値が最小となるような最適なパラメータを見つけることができる。線形モデルの場合、DGAは、Nelder-Meadシンプレックス法を用いてフィッティングを行うことができる。非線形モデルの場合、DGAは、Levenberg-Marquardtアルゴリズムを用いることができる。すなわち、DGAは、線形モデルにはNelder-Meadシンプレックス数値最適化法を、非線形モデルにはLevenberg-Marquardt最適化法を用いることができる。これらのモデルにデータをフィッティングさせる別の方法も可能である。
【0207】
最適化中の反復回数が収束基準を超えると、モデルが適合しないことになり、DGAは適合しなかったモデルを候補モデルとして除外することができる。さらに、DGAは、パラメータ推定の不確実性を最小化するために特定の規則を適用することができ、例えば、推定閾値グルコースよりも大きい少なくとも3つの食前グルコースデータ点を要求することで推定補正係数を検証することにより、または推定閾値グルコースよりも小さい少なくとも3つの食前グルコースデータ点を要求することで推定固定容量を検証することにより、またはパラメータ切片の95%信頼インターバルがゼロを除くように要求することにより、またはモデルの傾きの95%信頼インターバルがゼロを除くことを要求することにより、適用することができる。
【0208】
データが不十分な場合、モデルのフィッティングに失敗し、その結果、特定のモデルが候補モデルとして除外されてしまうことがある。DGAは、各モデルを赤池情報量規準(AIC)で評価し、最小のAIC値を有するモデルを各食事グループの望ましいモデルとして選択することができる。
【0209】
DGAは、各食事時刻クラスタのモデルを選択すると、次いで、各食事時刻クラスタの選択されたモデルに基づいて、例えば、固定用量インスリン量、目標グルコースレベルおよび補正係数を含む用量パラメータを決定することができる。DGAは、次の段落でより詳細に説明するように、目標グルコースレベルおよび補正係数を、すべてのグループについてそれぞれ単一の値として決定することができる。代替的な実施形態では、DGAは、各グループについて目標グルコースレベルおよび補正係数を別々に決定し、下流の用量ガイダンス操作のために別々に決定されたパラメータを使用することができる。
【0210】
実施形態の別の態様によれば、DGAは、患者のためのより正確な補正係数を得るために、結合されたデータグループを形成することができる。例えば、用量データを各食事グループの様々なモデルにフィッティングさせて最適なモデルを選択し、固定インスリン用量を推定した後、DGAは、各食事グループの関連する食事用量から固定用量インスリン量を差し引くことができる。残りの非ゼロの値は、補正用量を有する用量に対応する。次いで、これらの非ゼロの値は、3つの食事グループ(B,L,D)すべてから結合して、結合されたグループを形成することができる。あるグループについて固定用量のインスリン量が決定できない場合、DGAは、結合されたグループからそのグループのデータを除外することができる。次いで、システムは、結合されたグループに対して最適なモデルを見つけるための操作を繰り返すことができ、またはグループを個別に分析したときに識別された同じモデルを使用することができる。この結合されたグループのアプローチを使用することで、患者がすべての食事で同じ(または一定の)補正係数と目標グルコースとを有していることを想定し、結合されたグループではより大きなサンプルサイズでより正確なフィッティングを提供することができる。DGAは、最適フィッティングモデルに基づいて目標グルコースレベルと補正係数とを決定した後、用量パラメータの推定を完了した。次いで、ステップ308で、DGAは、用量パラメータをコンピュータメモリに格納し、用量ガイダンス設定を構成することができる。
【0211】
追加の態様では、DGAは、好ましいモデルのAIC値を50、または75、または100などの閾値と比較することによって患者が潜在的に炭水化物カウントを行っているかどうか(例えば、炭水化物の消費を考慮して食事用量を変化させているかどうか)を決定することができる。AIC値が閾値よりも大きい場合、DGAは患者が炭水化物カウントをしていると決定し、UID200を介して患者に確認を求めることができる。
【0212】
代替的な実施形態では、上述した操作のうちの1つ以上を省略し、患者またはHCPが手動で情報を提供することを要求すること、またはEMRもしくは他のソフトウェアプログラムなどの別のソースから情報を抽出することで置き換えてもよい。それにもかかわらず、方法300は、SCDおよびMDDが提供できる以上の情報を持たない様々なアプリケーションに有用であるはずである。
【0213】
代替的な学習方法
代替的な実施形態では、DGS100(例えば、SCD102、ディスプレイデバイス120、またはMDD152)は、患者の入力および学習期間にわたって分析された患者のGPAに基づいて薬剤用量を分類し、特徴付ける自動または半自動学習方法を用いて構成することができる。代替的な学習実施形態は、ユーザからのレジメン入力、記録されたグルコース測定値(グルコース読み取り値および関連する日付/タイムスタンプ)ならびにインスリン投薬情報(投与量および関連する日付/タイムスタンプ)の処理を包含する。しかしながら、入力およびアルゴリズムは、患者およびHCPの負担を軽減するように最適化されてもよい。例えば、ここで説明されている実施形態では、用量ガイダンスを開始するためにHCPの関与は必要とされない可能性がある。多くの場合、HCPには患者のために以前のシステムを設定する時間がないため、これは有利である。さらに、本実施形態は、患者またはHCPに用量ガイダンスシステム(または、より一般的にはボーラス計算機と呼ばれる)を直接設定させる一般的な慣行と比較して、追加の安全機構を提供する。具体的には、接続型インスリンペンがより一般的になりつつあり、最近では研究において使用されているため、多くのMDI患者が、食事投与を忘失したり、遅れて投与したり、必要な量よりも少ないインスリンを摂取したりするなど、投薬レジメンを遵守していないことが明らかである。最初の2つは、不便さや物忘れによる可能性が高いが、3つ目は、低血糖を管理する自信の欠如と相まって、低血糖に対する恐怖から生じている可能性がある。
【0214】
一般的な慣行の根本的な問題は、血糖プロファイルに基づいて患者またはHCPが必要と考えるものに基づいて、用量ガイダンスシステムが設定される可能性があることである。しかしながら、そのプロファイルは、アドヒアランスが不十分であって以前のレジメンに基づいている可能性がある。例えば、HCPは、朝食後の高グルコースを緩和するために、朝食の固定インスリン用量を10~12に増やすことを患者に勧めるかもしれないが、この高グルコースは、患者が朝食用量の50%を忘失したり、多くの場合8単位しか摂取しないことにより過少投与したりしたことが実際には引き金になっていた。患者が突然にアドヒアランスを高めると決めた場合、低血糖の問題が生じる可能性がある。したがって、用量ガイダンスの設定プロセスには、患者に用量ガイダンスを提示する前の過去のアドヒアランスの分析が含まれることが重要である。
【0215】
前述のように、患者またはHCPは、主要な用量ガイダンスパラメータをすべて入力してもよいし、その一部だけを入力してもよい。ここでは例として、患者が用量ガイダンスパラメータの以下の部分を入力することを想定しているが、他の例も考えられ得る。具体的には、本システムは、用量ガイダンスを提供する前に、以下のパラメータを入力するための手段を提供する:朝食、昼食および夕食の典型的な固定用量;ならびに朝食(および/または各食事)が行われる1日の典型的な時間帯。
【0216】
前述したのは、ほとんどの患者が理解し、正しく入力できるよう十分に容易であるべき、コンパクトなパラメータセットの例である。多くの患者が理解できない補正係数のような複雑なパラメータが回避される。あるいはシステムは、より洗練された投薬レジメンを有している患者および/またはパラメータを正しく入力できるほどこれらのレジメンの詳細を理解している患者の場合、患者が任意により多くのパラメータを入力できるようにしてもよい。別の実施形態では、患者は、1日のある時間帯にどれくらいの頻度で投与を忘失するか、またはどれくらいの頻度で食事を抜き、したがってインスリンを投与する必要がないかなど、患者のアドヒアランスのレベルに関する情報を入力することができる。別の実施形態は、記録された用量を手動で分類するよう患者にプロンプト表示されるシステムである。しかしながら、このタイプのシステムは、すぐに受け取れる値がないために、患者との高度な対話を必要とする可能性が高く、ほとんどの患者にとって好ましくない可能性がある。
【0217】
ユーザが入力したレジメンに対する患者のアドヒアランスを分析するための学習モードの間、システムは、例えば2週間の期間にわたってグルコースデータとインスリン用量情報とを取得する。この期間の後、システムが用量ガイダンスを開始しない場合、システムは、患者がその後の観察期間を開始することを許可することができる。
【0218】
学習期間が終了すると、システムは、プロセッサによって実行される分析アルゴリズムを使用して、入力されたレジメンパラメータ、観察されたグルコースおよびインスリンの用量情報を処理する。このアルゴリズムは、前述したように用量を分類することを含み得る。代替的に、または追加的に、分類は、ユーザによって入力された投薬情報に基づいていてもよく、測定された分析物(例えば、グルコース)データとユーザによって供給された投与データとの間の1日の絶対時間および相対時間を考慮してもよい。分類は、代替的に、または追加的に、異なるデータ入力間の動的関係、例えば、グルコースの変化率に基づいていてもよい。システムは、臨床データおよび模擬データに適用される一般的な機械学習技術を使用して開発および訓練され得る分類モデルを使用して分類を実行することができる。
【0219】
システムプロセッサが用量を分類すると、各用量を1日の間の複数の食事イベントのうちの1つに関連付ける。前述のクラスタリング分析は、関連付けを実行するための1つの方法である。例えば、システムは、その時間帯の中心測定値(例えば、中央値、平均値)が朝食についてユーザが入力した値に時間的に最も近いクラスタの1つを朝食に関連付けることができ、時間的に次のクラスタは昼食に、次のクラスタは夕食に関連付けることができる。
【0220】
代替的なクラスタリング法は、クラスタを識別し、どの用量がどのクラスタに関連付けられているのかを識別するためのアルゴリズムによるクラスタ判定において、用量情報だけでなくグルコースデータも含めることができる。さらに、プロセッサは、そのクラスタ分析において、グルコースデータと用量データとの間の1日の絶対時間および相対時間を示すデータをさらに含んでもよい。例えば、午前中の10単位の用量が昼食クラスタに関連付けられ得るのは、10単位がこのクラスタの一般的な用量であり、朝食クラスタの用量ではなく、その用量が午前中に十分に遅く摂取された場合である。関連付けはまた、グルコースの変化率など、異なるデータ入力間の動的関係に基づいていてもよい。判定は分類モデルによって行われ、この分類モデルは、臨床データおよび模擬データに適用される一般的な機械学習技術を使用して開発および訓練され得る。
【0221】
クラスタリング処理が完了すると、前述のように、システムはレジメンパラメータを推定する。パラメータ推定プロセスには、標準的な数値解析技術を用いて、パラメータ推定値の信頼性の程度を決定することが含まれ得る。以後の説明では、簡潔さのために、信頼性の程度を信頼区間として記述することがあるが、使用することができる他の一般的な信頼性の尺度がある。これらのパラメータは、本明細書では「学習された」レジメンパラメータと呼ばれ、これにはパラメータ値と関連する信頼区間とが含まれる。
【0222】
レジメンが学習されると、システムは、入力されたパラメータと学習されたパラメータとの間で以下のチェックを実行することができる。システムプロセッサは、各パラメータに適切な最大閾値と比較することにより、学習された食事用量パラメータおよび典型的な投与時間の信頼区間(CI)をチェックすることができる。CIがその閾値を超えた場合、プロセッサは、システム構成が疑わしいとフラグ付けすることができる。食事投与量の場合、適切な最大CIは、±30%、または20%、または50%であり、典型的な食事投与時間の場合、適切な最大CIは、±1時間半、1時間、2時間である。
【0223】
別の態様では、システムプロセッサは、学習されたパラメータを、ユーザが入力したパラメータ、具体的には、朝食、昼食および夕食の投与量と比較することができる。入力されたパラメータと学習されたパラメータとの間で信頼区間(または信頼区間のある倍数)を超えて異なる場合、プロセッサは、システム構成を疑わしいものとしてフラグ付けすることができる。
【0224】
システムプロセッサはさらに、入力された典型的な朝食投与時間と、時間的に最も近い用量クラスタの学習された食事投与時間とを比較することができる。これらのパラメータが大きく異なる場合、プロセッサは、信頼区間(または信頼区間のある倍数)を疑わしいものとしてフラグ付けすることができる。
【0225】
さらに、システムは、追加的に学習されたパラメータが妥当かどうかをチェックすることができる。例えば、学習された典型的な食事投与時間の間の最大のギャップは、学習された典型的な食事投与時間よりも前に生じる必要があり、夜間の期間が適切に考慮されることを保証する。妥当性のチェックに失敗した場合、システム構成を疑わしいものとしてフラグ付けすることができる。幾つかのパラメータは、システム構成が疑わしいものとしてフラグ付けされないように、高い信頼度で推定する必要はない。目標グルコース(GT)、食前CFおよび食後CFについては、CIがそのパラメータに適切な最大閾値内にある場合、学習された値が用量ガイダンスレジメンに使用され、そうでない場合は控えめなデフォルト値が使用される。GTおよびCFの適切な最大CI閾値は、それぞれ±2、5、10mg/dLまたは±5、10、20mg/dL/単位である。GT、食前CF、食後CFの適切なデフォルト値は、120、125、130mg/dL、または40、50mg/dL/単位、または60、70mg/dL/単位である。
【0226】
さらに、システムは、入力されたレジメンに対する患者コンプライアンスについて、取得されたデータを評価することができる。例えば、システムのプロセッサは、食事忘失の頻度(または食後グルコースレベルへの影響が小さい食事)を推定することができる。これは、その後の指標を計算するのに有用である。この推定値は、グルコースデータおよびインスリン用量データならびに食事記録から機械学習または他の技術を用いて開発されたモデルを用いて計算することができる-このモデルは、臨床データ、リアルワールドデータまたは模擬データを用いて訓練することができる。一般に、食事投与が予想される時間帯期間において、インスリン投薬が行われず、この時間帯の血糖パターンがグルコースの上昇を示さなかった場合、これは食事の忘失を示している。
【0227】
システムプロセッサは、朝食、昼食および夕食の各々について、食事投与忘失の頻度を推定することができる。例えば、頻度は、(投与忘失期間数-食事忘失としてタグ付けされた期間数)を、(合計期間数-食事忘失としてタグ付けされた期間数)で割ったものとして計算することができる。
【0228】
別の態様では、システムは、各食事(朝食、昼食および夕食)について、投与量の中央値と入力された投与量との差、すなわち、患者が入力した投与量と比較してどの程度投与量が不足しているかまたは過剰であるかを推定することができる。用量ガイダンスを開始する前に、システムプロセッサは、ディスプレイデバイスまたは同等のデバイスに投与アドヒアランス所見を出力してもよい。同様に、システムは、アドヒアランスの欠如による血糖管理およびA1cへの推定される影響を患者に報告したり、逆に、患者がアドヒアランスの問題を修正した場合には、平均グルコースまたは目標範囲内時間のようなグルコース指標、またはA1cのような臨床検査値が改善される可能性を患者に示したりすることができる。この情報は、各糖尿病管理手段を特定のレジメンのアドヒアランス測定と相関させることによって開発されたモデルからプロセッサが生成することができる。単純なモデルであれば、実際の集団データまたはシミュレートされた集団データに基づいて、アドヒアランス測定を血糖測定に関連付ける相関パラメータを見つけ、それをA1c測定値に関連付けることができる。追跡されたレジメンおよび血糖プロファイルのような特定の患者特性をアドヒアランス測定に関連付けるためのより高度なモデルを開発し、システムプロセッサによって実装することも可能である。
【0229】
前述の要約として、また追加の例として、用量ガイダンス設定を構成するために患者の投薬習慣をパラメータ化するためのDGS100またはそのコンポーネント(例えば、SCD102、ディスプレイデバイス120、またはMDD152のうちの1つ以上)は、測定された分析物データ、食事データおよび投薬データを受信するように構成された入力コンポーネントと、情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイコンポーネントと、入力、ディスプレイ、およびメモリに結合された1つ以上のプロセッサとを含むことができる。メモリは、命令および分析期間にわたって患者の分析物を特徴付ける時間相関データを保持することができ、該命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、
図7Bに示すように、装置に方法1000を実行させる。一態様では、薬剤はインスリンであってもよく、またはインスリンを含んでもよい。
【0230】
方法1000は、1002において、1つ以上のプロセッサによって、分析期間の患者用量レジメン情報を受信することを含み得る。1つ以上のプロセッサは、処理のために患者用量レジメン情報をメモリに保持してもよい。方法1000はさらに、1004において、時間相関データと患者用量レジメン情報との間の一致性(consistency)の尺度を評価することを含み得る。一態様では、患者用量レジメン情報は、食事時に摂取される典型的な固定薬剤用量および朝食を食べる典型的な時間帯であってもよく、またはそれを含んでもよい。更なる例として、患者用量レジメン情報は、予定された用量または食事に対する患者コンプライアンスの頻度を定義する情報であってもよく、またはそれを含んでもよい。幾つかの実施形態では、患者用量レジメンは、投薬の種類、量および/またはタイミングに関する情報を含み得る。特に、1つ以上の薬剤の投薬スケジュールに関する情報である。
【0231】
一致性の尺度には、データセット間の一致性を比較するための任意の数値尺度、例えば平均値および標準偏差、または四分位範囲(IQR)が含まれ得る。一致性の尺度の評価には、固定または可変の閾値との比較が含まれ得る。一致性の尺度はまた、例えば、時間相関データと患者用量レジメンに基づいて計算された予想データとの間のばらつきの尺度であってもよい。可変閾値は、機械学習または他のアルゴリズムを使用して決定することができる。より具体的な例は、本明細書の上記および下記に提供される。
【0232】
方法1000はさらに、1006において、一致性の尺度に基づいて用量ガイダンス情報を決定することを含み得る。決定されると、プロセッサは、患者またはHCPが使用するために、用量ガイダンス情報をディスプレイまたは他の出力デバイスに出力してもよいし、後で使用するためにメモリに格納してもよい。一態様では、用量ガイダンス情報は、本明細書で上記に例示したような用量ガイダンス情報であってもよいし、用量ガイダンス情報を含んでもよい。用量ガイダンスはまた、特定の薬剤の投与の種類、量またはタイミングを変更する情報であってもよい。
【0233】
方法1000は、
図7C~7Eに示される追加の動作1100,1200および/または1300を含み得る。追加の動作は、DGS100の1つ以上のプロセッサによって任意の動作可能な順序で実行されてもよく、任意の図に示される1つ以上の動作の有無は、その図に示される対応する他の動作の有無を意味するものでは必ずしもない。方法1000および/または追加の動作1100,1200および1300のいずれか1つ以上を実行するための命令は、DGSの1つ以上のプロセッサによる実行のためにメモリに保持されてもよい。
【0234】
図7Cに示すように、方法1000の動作1100は、1102において、用量ガイダンス情報をディスプレイまたは他の出力デバイスに出力することを含み得る。本方法はさらに、1104において、例えばディスプレイデバイスのタッチスクリーンからの入力を介して、入力コンポーネントから患者用量レジメン情報を受信することを含み得る。代替的に、または追加的に、本方法は、1106において、リモートデータサーバからの送信により患者用量レジメン情報を受信することを含み得る。
【0235】
方法1000はさらに、
図7Dに示すように、一致性の尺度を評価するための動作1200を含み得る。方法1000は、1202において、時間相関データに基づいて患者用量レジメンの各用量を投薬クラスに分類することを含み得る。本方法は、1204において、時間帯および/または他の要因に基づいて、一組の食事時刻グループ、例えば、朝食、昼食および夕食のうちの1つに各用量をグループ化することを含み得る。あるいは本方法は、時間帯、例えば1時間ごとの分析によって各投与量をグループ化することを含み得る。本方法は、1206において、食事時間帯の各グループのデータをモデルに適用することにより、少なくとも部分的に患者の用量パラメータを生成することを含み得る。幾つかの実施形態では、モデルは、ユーザからの履歴データまたは集団調査からの履歴データに基づいていてもよい。本方法はさらに、1208において、用量ガイダンス設定を構成するために用量パラメータを格納することを含み得る。
【0236】
方法1000は、
図7Eに示すように、更なる動作1300を含み得る。方法1000は、1302において、一致性の尺度を評価する前に、ある期間、例えば、10日間、14日間または21日間にわたって患者の分析物を特徴付ける時間相関データを蓄積することを含み得る。本方法は、1304において、時間相関データにおいて低い方の閾値を超える分析物のエクスカーションを検出することに基づいて投薬の推奨事項を減らすことにより、少なくとも部分的に用量ガイダンス情報を決定することを含み得る。推奨事項は、エクスカーションと関連付けられる食事用量と相関すべきである。
【0237】
本方法は、1306において、時間相関データに基づいて患者投薬レジメン情報に対する患者アドヒアランスを決定することを含み得る。本方法は、1308において、一致性の尺度に基づいて用量ガイダンスパラメータを出力するかどうかを決定することを含み得る。例えば、一致性の尺度が十分な患者アドヒアランスを示す場合、用量ガイダンス情報はDGSによって決定されるように提供される。アドヒアランスがわずかに一致している場合、DGSは用量ガイダンスを提供するが、アドヒアランスに関する警告を提供する。アドヒアランスが一致していない場合、DGSはガイダンスを提供する前に修正すべき点について、患者またはHCPに情報を提供する。
【0238】
一態様では、1310において、本方法は、一致性の尺度が、信頼できないシステム構成、例えば信頼できないデータを示す場合、所定の用量提案を含む用量ガイダンスパラメータを出力することを含み得る。所定の用量提案は、使用中の方法によって用量ガイダンスが利用できない場合に、フォールバックとしてメモリから検索されてもよい。
【0239】
学習期間中のHCPの関与
システム構成が疑わしいものとしてタグ付けされた場合、用量ガイダンスが自動的に開始されないことがある。DGS100は、患者に2つのオプションを提供することができる:(a)学習/アドヒアランスレポートに記載された欠陥に対処して学習期間を繰り返す、または(b)次回のHCP訪問時に学習期間の結果/出力を確認する。2番目のオプションの場合、HCPはシステムを設定し、用量ガイダンスを開始したり、レポートに記載された欠陥に対処し学習期間を繰り返す方法について患者にアドバイスしたりすることができる。
【0240】
多くのHCPは、ウェブポータルアカウントを取得して患者の用量ガイダンスシステムを設定する時間がない。したがって、DGS100は、この設定に関するHCPの支援を容易にするための非常に効率的な手段を提供することができる。学習期間が完了し、システム構成が疑わしいものとしてタグ付けされると、DGAは、システムのHCP構成を容易にする以下のプロセスを患者が開始することを可能にする制御機能を表示することができる。
【0241】
患者がHCPと次回接触(例えば、対面または遠隔医療経由)をするとき、患者はボタンを押下するか、このプロセスを開始するオプションを選択することができる。次にDGAは、HCPがウェブブラウザに入力するためのURLおよび/またはコードを表示することができる。コードは、DGAによってランダムに生成され、その患者に関連付けることができる。HCPがインターネットブラウザにURLを入力すると、DGAは、これらのコードを入力するためのUIコントロールを提供するウェブページを開くことができる。コードは、例えば、4文字の英数字、または他の任意の許容可能な形式であってもよい。DGAは、このコードを限られた時間、例えば5分または15分のみ有効なものとして扱うことができる。HCPがコードを入力すると、DGAはそのコードが有効であるかどうかをチェックし、有効であれば、HCPに患者の用量ガイダンス学習および設定情報へのアクセスを提供する。代替的な実施形態では、HCPはさらに医師免許の入力を要求され、システムは、入力された免許が医師免許のフォーマット要件と一致する場合にのみ、HCPにアクセスを与えることができる。HCPのブラウザは、このウェブページとのその後のやり取りのために、医師免許番号を保存してもよい。
【0242】
HCPがアクセス権を有する場合、DGAは、
図9A-1および
図9A-2にその例が示されるGUIレポート1330を表示してもよく、このレポートは、患者がDGS100に入力した内容1332、および学習期間中に決定されたDGS100の観察値および学習値1334に関する情報を提供する。レポート1330にリストアップされたパラメータは、投与量1342、投与時間1341(様々な用量が典型的に摂取された、または摂取される時間)、投与時間範囲1344(各食事用量についての開始および終了投与時間)、および補正パラメータ1345を含み得る。投与量1342は、ベーサル用量および各食事(朝食、昼食および夕食)用量を含み得る。補正パラメータ1345は、目標グルコース(mg/dL)、食前補正係数(mg/dL/U)、および食後補正係数(mg/dL/U)を含み得る。患者入力データ1332は、投与量1342、投与時間1341(例えば、ベーサル用量および各食事(朝食、昼食および夕食)用量が典型的に摂取される時間)、および投与時間範囲1344(例えば、食事用量が各食事について典型的に摂取される時間範囲を規定する開始および終了時間)を含み得る。観察値または学習値1334は、ベーサル用量および各食事用量についての投与量1342、ベーサル用量および各食事用量についての投与時間1341、投与時間範囲1344(各食事投与時間範囲の観察された開始時間および終了時間)、ならびに補正パラメータ1345(目標グルコース、食前補正係数および食後補正係数)を含み得る。レポート1330はまた、例えば、リストアップされたパラメータのいずれかまたはすべてについての観察ノート1336において、アドヒアランスの問題に関する情報および/または警告を提供することができる。レポートはまた、補正パラメータ1345またはレポート1330にリストアップされた他のパラメータの控えめな値1340を提供することもできる。例えば、アドヒアランス観察が投与不足を示す場合、初期投薬レジメンをより低い学習投与量(例えば、控えめな値)1340に設定した方が安全であり得ることを示す警告メッセージをHCPに提供することができる。レポート1330はまた、HCPが投薬レジメンパラメータを手動で入力するための手段、または例えば用量ガイダンスの初期療法1338の下のフィールドに値を入力することによって、他の適切な部分からレポートに値をコピーするための手段を提供することもできる。レポートには、HCPがこの初期レジメンを承認するための手段が含まれていてもよい。HCPが承認UI機能1337を選択すると、システムはこの初期投薬レジメンを患者のデバイスにダウンロードし、用量ガイダンスを開始することができる。HCPは、治療拒否オプション1339を選択することにより、レポート1330で提案された治療を拒否することもできる。投薬レジメンパラメータが完全には入力されていないか、または範囲外の場合、エラーメッセージがHCPに提供されてもよい。別の代替的な実施形態では、DGAの制御機能は、HCPが入力するためのURLおよびコードの表示を除いて、患者の携帯電話で同じプロセス(すなわち、用量ガイダンスパラメータの入力を可能にするユーザインタフェース)を開始することができる。さらに別の実施形態では、URLおよびコードを表示する代わりに(またはそれに加えて)、システムは、電子メールアドレスを入力するためのUI手段を提供することができ、患者は、例えば、HCPの電子メールアドレスを入力することができ、システムは、次に、ハイパーリンクが埋め込まれた電子メールをこのアドレスに送信することができ、このハイパーリンクは、電子メールを受信したユーザによって選択されると、ユーザのウェブブラウザ上で患者のデータおよび情報を含むレポートウェブページを開くことができる。
【0243】
幾つかの実施形態では、DGAは、HCPまたは治療施設のケアの下にある患者のステータスサマリを提供することができる。DGAは、
図9Gにその例が示されるGUIレポート1450を表示することができ、これは、患者の糖尿病管理に関連する様々な統計のサマリとともに、HCPまたは治療施設のケアの下にあるすべての患者に関する情報を提供する。レポート1450は、対象識別子1452、研究の種類1454、対象のステータス1456、承認要求保留1458、目標範囲内時間(TIR)1460、低閾値未満の時間1462(例えば、70mg/dL(TB70))、高閾値を超える時間1464(例えば、180mg/dL(TA180))、摂取されたベーサル用量%1466、1日当たりに摂取されたボーラス用量の平均数1468、グルコース捕捉量(%)1470、および研究における対象の日数1472の欄またはフィールドを含む、複数の対象についての記録を含むことができる。いずれのフィールドにもフィルタオプションを含めることができ、これによりHCPは必要に応じて記録の順序を並べ替えることができる。レポート1450は、目標範囲内時間、低閾値未満の時間、高閾値を超える時間、摂取されたベーサル用量の割合、および1日当たりに摂取された平均ボーラス用量のうちの少なくとも1つ、あるいは少なくとも2つ、あるいは少なくとも3つ、あるいは少なくとも4つ、あるいは少なくとも5つ、あるいは少なくとも6つを表示することができる。
【0244】
レポート1450は、対象の番号または対象の名前などの対象識別子1452を含む欄を表示することができる。
【0245】
レポート1450は、対象が登録されている研究のタイプ1454を含む欄を表示することができる。研究は、探索研究または他のタイプの研究であってもよい。
【0246】
レポート1450は、対象のステータス1456を含む欄を表示することができる。ステータスは、「観察前」、「観察1」、「観察2」、「レジメン承認」、「レジメン更新」または「研究終了」のいずれかであり得る。ステータスが「レジメン承認」または「レジメン更新」である場合、レジメンが承認または更新された日付1474がステータスの下にリストアップされてもよい。幾つかの実施形態では、日付1474はグレーアウトされてもよいし、ステータスよりも薄いフォントであってもよい。
【0247】
レポート1450は、承認要求のステータスに関する欄1458を表示してもよい。承認要求の欄1458は、HCPによる確認および承認を待っている未処理の要求がある場合、HCPによる承認が必要であることを示すアイコン1476(例えば、中央に「!」が付いたオレンジ色の三角形)を含んでいてもよい。レポートはまた、HCPによる承認が必要な投薬レジメンを有する対象の数を示すステートメント1478を含むことができる。
【0248】
レポート1450は、本出願の他の箇所で説明するように、対象のグルコースレベルが目標範囲内にあった時間(「目標範囲内時間」または「TIR」)1460を報告する欄を表示することができる。TIRは、対象が研究に参加していた日数および/または対象が現在の投薬レジメンを行っていた日数について計算することができる。
【0249】
レポート1450は、対象のグルコースレベルが低閾値、例えば70mg/dL未満の時間(「70mg/dL未満の時間」または「TB70」)1462を報告する欄を表示することができる。低閾値未満の時間は、対象が研究に参加していた日数および/または対象が現在の投薬レジメンを行っていた日数について計算することができる。幾つかの実施形態では、低閾値は、約60mg/dL、あるいは約65mg/dL、あるいは約70mg/dL、あるいは約75mg/dL、あるいは約80mg/dL、あるいは約85mg/dL、あるいは約90mg/dLであり得る。
【0250】
レポート1450は、対象のグルコースレベルが高閾値、例えば180mg/dLを超える時間(「180mg/dLを超える時間」または「TA180」)1464を報告する欄を表示することができる。高閾値を超える時間は、対象が研究に参加していた日数および/または対象が現在の投薬レジメンを行っていた日数について計算することができる。幾つかの実施形態では、高閾値は、約170mg/dL、あるいは約175mg/dL、あるいは約180mg/dL、あるいは約185mg/dL、あるいは約190mg/dL、あるいは約195mg/dL、あるいは約200mg/dLであり得る。
【0251】
レポート1450は、摂取されたベーサル投与量1466を、例えば割合として報告する欄を表示することができる。摂取されたベーサル用量%1466は、対象が研究に参加していた日数および/または対象が現在の投薬レジメンを行っていた日数について計算することができる。
【0252】
レポート1450は、1日当たりに摂取されたボーラス用量の平均数1468を報告する欄を表示することができる。1日当たりに摂取されたボーラス用量の平均数1468は、対象が研究に参加していた日数および/または対象が現在の投薬レジメンを行っていた日数について計算することができる。
【0253】
レポート1450は、グルコース捕捉量1470を、例えば割合として報告する欄を表示することができる。グルコース捕捉割合1470は、設定された時間期間、例えば、対象が研究に参加していた日数および/または対象が現在の投薬レジメンを行っていた日数(例えば、タイトレーション前)の間にセンサからシステムによって受信されたグルコース読み取り値の割合として計算することができる。
【0254】
レポート1450は、その対象が研究に登録された日数1472を報告する欄を表示することができる。
【0255】
幾つかの実施形態では、DGAは、承認された治療法を、承認された治療法とは異なるグルコースレベルおよび用量の統計分析とともにまとめたレポートを提供することができる。DGAは、
図9Iにその例が示されるGUIレポート1486を表示することができ、これは、特定の患者1496の承認された治療法1488に関する情報を、AGPプロット1490、投与忘失のグラフ1492、およびユーザオーバーライド1494のグラフとともに提供する。臨床医1498は、別の患者のGUIレポート1486を表示するために、受け持つ患者の完全なリストに再切り替えすることができる。
【0256】
承認された治療法1488は、その治療法が承認された日付、投薬ストラテジーの種類(例えば、初期、タイトレーション、手動オーバーライド)、様々なインスリン投与量、治療期間の長さ(例えば、日数単位)、1日当たりのボーラス投与の平均回数、低グルコースイベントの数、TIR(%)、低閾値未満の時間(例えば、TB70(%))、高閾値を超える時間(例、TA180)(%))、およびグルコース捕捉量(%)の欄を含む表に提示することができる。投薬ストラテジーの種類には、初期、タイトレーション、および手動オーバーライドが含まれ得るが、これらに限定されない。量が報告される様々なインスリン用量の種類には、ベーサル用量;朝食、昼食および夕食の固定用量;ならびに朝食、昼食および夕食の補正係数を伴う用量が含まれるが、これらに限定されない。表中の割合は、指示された時間期間のデータ、例えば、最後の2週間のデータ、対象が研究に登録された期間、または対象が特定の投薬ストラテジーをとっていた期間について計算することができる。
【0257】
AGPグラフ1490は、外来グルコースプロファイル(AGP)グラフを示し、選択された時間枠内のすべての日に基づく「典型的な」1日24時間にわたって提示される、グルコース読み取り値の1時間ごとの5、25、50(中央値)、75、および95パーセンタイルを表示する。あるいはAGPは、選択された時間枠内のすべての日に基づく「典型的な」1日24時間にわたって提示される、グルコース読み取り値の1時間ごとの他のパーセンタイル、例えば10パーセンタイル、25パーセンタイル、50パーセンタイル(中央値)、75パーセンタイル、および90パーセンタイルを表示することができる。AGPグラフは、目標範囲の境界を示す2本の水平線も含むことができる。例えば、第1の線は目標範囲の下限(例えば、70mg/dL)に対応してよく、第2の線は目標範囲の上限(例えば、180mg/dL)に対応してよい。第1および第2の線はまた、色分けされてもよい。下限を下回るデータ点は、他のデータ点とは異なる色、例えば赤色に着色して、これらのデータ点を強調表示することができる。このように、AGPグラフは、目標範囲内で費やされた時間の量(または、目標範囲内に収まる読み取り値の量)および目標範囲外で費やされた時間の量を簡単に図示する。他の例示的なAGPグラフは、例えば、米国特許出願公開第2018/0235524号明細書、米国特許出願公開第2014/0188400号明細書、米国特許出願公開第2014/0350369号明細書、米国特許出願公開第2018/0226150号明細書に見出すことができ、これらすべては、その内容全体をあらゆる目的のために参照により本明細書に援用するものとする。
【0258】
投与忘失のグラフ1492は、ベーサル用量、朝食用量、昼食用量および夕食用量の各々について、ある期間にわたって受け取ったまたは投与された用量の総数のうち投与忘失の割合をグラフ化したものである。このグラフは、対象が特定の種類の用量を大量に忘失した場合にHCPに簡単に示し、是正措置を推奨することができる。グラフの割合は、指示された時間期間のデータ、例えば、対象が研究に登録された期間、または対象が特定の投薬ストラテジーをとっていた期間の直近2週間のデータについて計算することができる。グラフは、HCPがドロップダウンメニューから所望の時間ウィンドウを選択できるように構成可能であってもよい。投与忘失のグラフ1492は、一方の軸が用量の種類(ベーサル、朝食、昼食および夕食)であり、他方の軸が総用量に対する忘失割合である棒グラフであってもよい。
【0259】
ユーザオーバーライドのグラフ1494は、対象が受け取ったまたは投与された用量の総数のうち、ベーサル用量、朝食用量、昼食用量および夕食用量の各々について、推奨された用量を摂取しなかった用量の割合をグラフ化する。このグラフは、対象が特定の種類の投与または食事について推奨された用量を無視している場合にHCPに簡単に示し、是正措置を推奨することができる。グラフの割合は、指示された時間期間のデータ、例えば、対象が研究に登録された期間、または対象が特定の投薬ストラテジーをとっていた期間の直近2週間のデータについて計算することができる。グラフは、HCPがドロップダウンメニューから所望の時間ウィンドウを選択できるように構成可能であってもよい。ユーザオーバーライドのグラフ1494は、一方の軸が用量の種類(ベーサル、朝食、昼食および夕食)であり、他方の軸が総用量に対するユーザオーバーライドの割合である棒グラフであってもよい。
【0260】
幾つかの実施形態では、DGAは、推奨投与量と、対象が実際に摂取した用量との間の相関関係を示すグラフを提供することができる。DGAは、推奨された用量対摂取用量GUI1480を表示することができ、その例は
図9Hに提示され、これは、1日の間の様々な時間に摂取された用量対推奨された用量に対して摂取された用量をグラフ化する。GUI1480に見られるように、X軸1481は、分単位、時間単位、日数単位、または週単位の時間とすることができる。幾つかの実施形態では、グラフは午前12時~午後12時とすることができる。グラフは、数日、数週間、または数ヶ月の期間にわたって蓄積されたデータを表示してもよく、同じグラフ上に投与量をグラフ化してもよい。例えば、グラフは、対象が特定の研究期間にある時間期間または特定の投薬レジメンに従う期間に投与されたすべての用量を含むことができる。
【0261】
y軸1482は、摂取された用量と推奨された用量との差であり得る。摂取された用量が推奨された用量と同じである場合、その用量のy座標はゼロであり、x座標は、用量がユーザによって投与されたまたは摂取された時間である。摂取された用量が推奨された用量よりもX1単位大きい場合、その用量のy座標はX1となる。(例えば、摂取された用量が推奨された用量よりも2単位多かった場合、その用量のy座標は2となる)。摂取された用量が推奨された用量よりもX2単位少なかった場合、その用量のy座標は-X2となる。(例えば、摂取された用量が推奨された用量よりも1単位少なかった場合、その用量のy座標は-1となる)。例えば、午前7:50に固定朝食用量をとった場合、摂取された用量が推奨された用量と同じであれば、グラフ上の対応する点1483は(午前7:50、0)となる。午後9時に摂取されたベーサル用量が推奨されたベーサル用量よりも2単位多かった場合、グラフ上の対応する点1484は(午後9時、2)となる。
【0262】
グラフに提示され得る用量には、ベーサル用量;朝食、昼食および夕食の固定用量;ならびに朝食、昼食および夕食の補正係数を伴う用量が含まれるが、これらに限定されない。
【0263】
幾つかの実施形態では、
図9Bに見られるように、レジメンアドヒアランスの詳細を示すレポート1350も表示され得る。レポート1350には、患者、HCP、または他の関係者がアクセスすることができる。アドヒアランスレポート1350は、ある期間(例えば、1週間、あるいは2週間、あるいは学習期間)をカバーし、異なるタイプの用量1351の各々について異なる分析をリストアップした表1352を含むことができる。異なるタイプの用量1351は、ベーサル用量、朝食用量、昼食用量、夕食用量および補正(例えば、食後補正)用量を含み得る。表1352は、ベーサル、朝食、昼食、夕食および/または食後補正の各々について、異なるタイプの用量の摂取された用量の投与カウント数1354、投与忘失1356、要求されたガイダンス1358、摂取された用量およびガイダンス用量のデルタ平均1360、ならびに摂取された用量およびガイダンス用量のデルタIQR1362をリストアップすることができる。
【0264】
これらの各カテゴリの定義および/または説明1364は、表1352の下にリストアップされてもよい。投与カウント数1354は、関連する期間(例えば、直近の1週間)における投与タイプの単純なカウント数であってもよい。投与忘失1356は、割合として報告されてもよく、直近の週のベーサル用量については、(7-ベーサルカウント用量)/7によって計算することができる。投与忘失1356は、(関連する用量のない投与忘失検出数)/(すべての投与忘失検出数)として計算することができる。食後補正の投与忘失1356は、(関連する用量を伴わない食後補正アラート)/(すべての食後補正アラート)として計算することができる。要求されたガイダンス1358は、インスリンの単位で報告されてもよく、(ガイダンス表示に関連付けられた用量)/(全用量)として計算することができる。デルタ平均(摂取ガイダンス)1360は、インスリンの単位で報告されてもよく、ガイダンスに関連付けられた用量について、平均差を計算することによって計算することができる。デルタIQR(摂取ガイダンス)1362は、ガイダンスに関連付けられた用量について、IQRを計算することによって計算することができる。デルタIQRは、当業者にとって標準的な意味を有し、第3四分位値と第1四分位値との差を指す。
【0265】
追加の指標1366、およびこれらの指標に関連する統計値もレポート1350にリストアップすることができ、これには、後期用量頻度、食後頻度、自動用量分類対手動用量分類、非食事および非食後補正頻度、間食用量頻度、ガイダンスごとに摂取された用量パーセント(これは、単に集計されるだけでなく、ガイダンスと時間的にリンクされた用量であってもよい)、およびアラートごとに摂取された用量パーセントが含まれる。
【0266】
図9Cは、食事期間を決定するためのクラスタリング分析に関連する例示的なプロット1370を示し、これは任意選択でHCPに表示することができる。グラフ1372は、学習期間内のすべての用量の累積カウント数を、投与が行われた時間帯(例えば、昇順時間帯)に対してプロットする。ユーザが入力した食事時間範囲値1374は、ユーザが入力した食事時間中間点1376とともに、利用可能であれば、プロット1370において、例えばx軸の近くに示されてもよい。急激に増加している曲線の部分は、各食事時間クラスタを示す。代替的な実施形態では、グラフは、カウントのヒストグラムまたは円グラフとしてプロットされてもよい。学習された典型的な食事時間1378は、プロット1370内の垂直線によって示されてもよい。線分1378は、注射されたインスリンの量に等しい長さを有する。15分以内に複数の注射がある場合、長さはすべての注射量の合計に等しくなる。これは、患者が1回の食事に複数回注射することがあるために必要であり、例えば、患者が使用しているインスリンペンが必要な投与量をカバーするのに必要な完全な量よりも少なく、患者がペンを補充し(または新しい完全なペンを取得)、必要な投与量を完了する場合や、一部の患者がペンの注射量容量を上回るインスリン投与量を必要とするので複数回の注射が必要となる場合や、一部の患者が1回の注射で大量のインスリンを注射することに痛みを感じるので複数回の注射で投薬する場合の事例である。学習された食事時間範囲1380は、典型的な時間と投与量線との交点に位置する水平線によって示され得る。
【0267】
図9Dは、食事用量クラスタリングおよび投与量に関連付けられた例示的なプロット1390を示す。グラフ1392は、学習期間内のすべての用量の各投与量を、投与が行われたTODに対してプロットする。各投与量は、同じ時間帯における異なる投与量を示すために、ドット1394によって示される。時間帯に関連付けられた棒の太さは、同じ時間帯に同一の投与量が生じたときを示すために、用量数に対応して変更することができる。挿入ウィンドウに見られるように、ドット1394とバーの太さとによって、閲覧者は、1日の同じ時間に摂取された様々な用量を区別することができる。同じ日に短時間、例えば約15分以内に摂取された用量は、一緒に加算されてもよい(例えば、7.5+1.5=9単位)。追加の用量は、異なる色または種類の線1396で示されてもよい。これを説明するために別の手段を採用してもよい。
【0268】
すべてのデータの結果の表示と、ある閾値、例えば150mg/dL未満の食前グルコースに関連付けられた用量の結果のみの表示とを切り替えるためのユーザインタフェース制御を提供することができる。あるいはユーザが閾値を設定できるようにユーザインタフェース制御を提供することもできる。
【0269】
図9Eは、食前補正係数決定に関連付けられた例示的なプロット1400を示す。グラフ1402は、学習期間中のすべての初期の食事用量に対する各インスリン投与量のドット1404を、特定の食事の各用量に関連付けられた食前グルコースに対してプロットする。学習分析において実行された各モデル適合の曲線が、関連する学習されたパラメータとともにオーバーレイされる。モデルには、P1ゼロ勾配モデル(補正なし)1406、P2区分線形関数1408、およびP3非線形関数1410が含まれ得る。最良適合曲線は、何らかの方法で、例えば太い曲線で強調表示することができる(1406と1408および1410とを比較)。DGAは、前述のように、4つのプロット(各食事について1つと全体で1つ)を提供することができる。
【0270】
DGSが患者の投薬レジメンを十分に学習できなかった場合、用量ガイダンスをさらに有効にする代わりに、DGAは学習状況に関する報告をHCPと共有する手段を提供してもよい。この方法は、任意のタイプの報告を共有するために使用できることにも留意されたい。患者の健康データのプライバシーを保護しながら、DGS100によって生成されたレポートへのHCPによる効率的なアクセスを容易にするための方法1420が
図9Fに記載されている。
【0271】
ステップ1422において、患者とのセッションは、携帯型ディスプレイデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって認証される。この認証は、患者がDGAにログインするときに達成されてもよいし、他の既知の認証方法によって達成されてもよい。最も一般的には、この機能は、患者のスマートフォンによって提供される認証機能によって満たされる。
【0272】
ステップ1424において、少なくとも1つのプロセッサは、セッション中に、EMRをHCPと共有する要求を示す入力を患者から受信したかどうかを判定することができる。DGAは、ユーザがレポートを共有したいという希望を示すことができるユーザインタフェースの選択可能な機能を提供することができる。EMRを共有する要求がなされたと判定された場合、ステップ1426において、少なくとも1つのプロセッサはレポート共有識別コード(ID)を生成することができる。IDは、英数字コード、数字コード、または他の適切な形式であってもよい。このコードは、リモートレポートアクセスサーバのURLとともに、DGAによって表示することができる。
【0273】
ステップ1428において、少なくとも1つのプロセッサは、レポートの生成に必要なデータとともにIDを、レポートへのアクセスを制御するリモートレポートアクセスサーバに提供することができる。ステップ1430において、HCPは、PCの標準的なウェブブラウザを起動し、DGAによって表示されたURLを適宜入力してもよい。次に、レポートアクセスサーバは、ブラウザにIDを受け入れる画面を表示させることができる。HCPはIDを入力することができ、ブラウザはこのIDをサーバに送信することができ、IDがDGAから送信されたIDと一致し、IDがDGAから送信されてからある期間、例えば20分が経過する前に受信された場合に、サーバはブラウザにレポートを送信することができる。
【0274】
別の態様では、方法1420は、DGSが患者の入力したレジメンと学習したレジメンとの間の一致性の条件を満たさないかどうかを判定するステップも含むことができる。EMRが一致性の条件を満たしていないと判定された場合、本方法は、学習結果レポートをHCPに提供するというオプションを患者に提供するステップを含むことができる。一実施形態では、レポートアクセスIDを生成するステップは、EMRが一致性の条件を満たさないという判定を条件とすることができる。
【0275】
別の態様では、本方法は、レポートを表示するために、IDによって少なくとも部分的にアドレス指定されたユーザインタフェース、例えばウェブページを作成するリモートサーバを含むことができる。レポートは、例えば
図9A-1~
図9A-2に見られるように、定義された期間中の時間において患者に投与された薬剤の投薬パラメータの決定と、この決定と患者が提供した薬剤の投薬情報との一致性の尺度とを含むことができる。
【0276】
代替的な実施形態では、患者がDGAに表示するためのレポートを直接生成するためのユーザインタフェース手段を提供するDGAが含まれ、このレポートはHCPに示されてもよい。これらの各ステップは任意であり、本方法において必ずしも必須ではないことを理解されたい。
【0277】
学習後のタイトレーションの機会
学習期間中、インスリン用量は、ガイダンス期間中のように完全には特徴付けられない可能性がある。したがって、学習期間からのデータを使用する初期のタイトレーションは、ガイダンス期間中のタイトレーションとは異なる可能性がある。具体的には、DGS100は、学習期間中に固定用量のみをタイトレーションし、CFはタイトレーションしない場合がある。さらに、タイトレーションは、固定用量タイトレーションアルゴリズムによって低パターンが検出された場合にのみ実行される場合がある。検出された低パターンは、上記の固定用量タイトレーションのセクションに記載されているように、その期間に先立ってインスリン投与の用量減少をトリガする可能性がある。GPAアルゴリズムは、固定食事期間を評価するために使用することができる。就寝時刻は、固定夕食投与時刻の6時間後、または固定朝食時刻の約6時間前のいずれか早い方の時刻と定義することができる。
【0278】
学習期間中のユーザフィードバック
次に、DGAの学習期間中または学習後にユーザフィードバックを取得する方法の例示的な実施形態について説明する。DGAによる初期の学習段階中に、ユーザにフィードバックのプロンプト表示することができる。ユーザフィードバックは、システムが進歩していることをユーザに示すことができる。DGAは、投与された用量、分析物の履歴、患者の行動または活動、投薬ストラテジー全般、特定の用量のタイプ、DGAが決定した(例えば、システムにより学習された)用量のタイプまたはストラテジーが正しいことの確認など、用量ガイダンスのあらゆる側面に関するフィードバック(例えば、入力または確認)をユーザに促すことができる。
【0279】
学習期間中(またはその後)、DGAは、ユーザフィードバックを要求するプロンプトまたは他の表示をUID200に出力することができる。このフィードバックは、投薬ストラテジー、例えば、インスリン作用タイプ(例えば、長時間作用型および/または短時間作用型または速効型)に関するストラテジーに関するものであり得る。フィードバック(または他の決定)が長時間作用型ストラテジーの使用を示している場合、DGAは、第1の時間期間、例えば最初の3日間において、患者のベーサル投与パターンを監視して、各用量または投与パターンを単回用量または分割用量タイプに分類し、かつ/または時間期間別の用量(例えば、朝の単回用量、夕方の単回用量、または分割用量(例えば、朝と夕方との両方))を特徴付けることができる。DGAはまた、投薬量に関する傾向(例えば、中央値、平均値)および関連する用量変動値を決定することもできる。この情報から、DGAは予想されるベーサル用量を策定することができる。第1の時間期間の後、実際に投与された用量(例えば、MDD152により自動的に登録されたもの、またはユーザにより入力されたもの)が予想と異なる場合、ユーザにフィードバックのプロンプト表示することができる。
【0280】
実施形態の一態様によれば、多くの異なる状況でユーザにプロンプト表示することができる。例えば、DGAは、前のベーサル用量またはボーラス用量が投与される時間期間中に、ユーザがベーサル用量またはボーラス用量の投与を行わなかった場合など、投与忘失を検出するように構成することができる。投与忘失が検出された場合、DGAは、その時間期間にベーサル用量が投与されたかどうかに関する入力をユーザに要求するように構成することができる。幾つかの実施形態によれば、DGAは、投与タイミングの違いを検出するように構成することができる。例えば、DGAは、ユーザが、前のベーサル用量が投与された時間帯と異なる時間帯にベーサル用量を投与した場合(例えば、通常は朝に投与されるベーサル用量が夕方に投与された場合)に、これを検出するように構成することができる。このような投与タイミングの違いが検出された場合、DGAは、ベーサル用量が異なる時間期間に投与されたかどうかに関する入力をユーザに要求するように構成することができる。本実施形態の別の態様では、DGAはまた、余分な用量が投与されたことを検出するように構成することもできる。例えば、DGAは、1日に投与されるベーサル用量の数の変化を検出するように構成することができる。実施形態のさらに別の態様では、DGAは、1日目の投薬ストラテジー(例えば、1回のベーサル用量が投与された)が、2日目の投薬ストラテジー(例えば、2回のベーサル用量が投与された)と異なるかどうかを検出するように構成することができる。異なる投薬ストラテジーが検出された場合、DGAは、ユーザが2日目に使用された投薬ストラテジーを新たな投薬ストラテジーとして採用したかどうかに関する入力をユーザに要求するように構成することができる。実施形態のさらに別の態様では、DGAは、異なる投薬量が投与されたかどうかを検出するように構成することもできる。例えば、DGAは、ある時間帯に投与された用量の第1の量が、前日のある時間帯に投与された先行用量と異なる(小さいまたは大きい)かどうかを検出するように構成することができる。異なる投薬量が検出された場合、DGAは、ユーザが投薬量を変更したかどうかに関する入力をユーザに要求するように構成することができる。
【0281】
これらのプロンプトに対するユーザの応答により、DGAは、正しいパターンを識別したことを確認する(例えば、ユーザは、朝のベーサル用量の摂取を忘失されたが、通常は摂取することを確認する)か、またはユーザがパターンを修正する機会を提供する(例えば、ユーザは、摂取前にグルコースに基づいてベーサル用量を調整することをDGAに通知する)ことが可能である。
【0282】
速効型インスリン投薬ストラテジーでは、上記のプロンプトに加えて、DGAは用量分類に関するプロンプトを含むことができる。用量分類としては、ボーラス、補正、分割用量、ボーラス+補正、およびボーラス+炭水化物カウント+補正の分類を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0283】
速効型インスリンの投与に関して、様々な状況でユーザにプロンプト表示することができる。DGAは、食事に関連していない用量が投与されたかどうかを検出するように構成することができる。例えば、DGAは、食事が識別または検出されない時間期間に用量が摂取されたかどうかを判定するように構成することができる。DGAが、用量の摂取を検出し、投与の時間期間内(例えば、投与から約1時間以内)に食事が検出されなかった場合、DGAは、用量が投与された理由(例えば、食事をしたから、グルコースを下げたから、または前の食事の投与を終えたから)に関する入力をユーザに要求することができる。また、DGAはまた、食事用量が、同じ食事タイプに関連する前回の食事用量と一致しないことを検出するように構成することもできる。例えば、DGAは、第1の食事タイプに関連しかつある時間帯に投与されるボーラス用量が、第1の食事タイプに関連しかつ前日のその時間帯に投与された前のボーラス用量と同じでないかどうかを判定するように構成することができる。ボーラス用量のこのような違いが検出された場合、DGAは、異なる用量の理由を決定するように構成することができる。例えば、DGAは、ボーラス用量と前のボーラス用量とに関連する食前グルコース値の差を決定し、検出された差が補正であるかどうかを判定するように構成することができる。DGAはまた、ボーラス用量の差の理由(例えば、食事した量が少ない/多い、かつ/または高血糖を補正している、かつ/または他の要因を補正していること)について、ユーザに入力を要求することもできる。
【0284】
1日を通してどのようなタイプの速効性用量が摂取されているかをDGAが決定できるようにすることに加えて、用量を予想するタイミングを容易にすることができる。DGAは、プロンプトが提供されない学習期間の後、ユーザの投薬ストラテジーのDGAのモデルを改善するために、用量が予想される用量と異なる場合に、ユーザにこれらのプロンプトを提供することができる。
【0285】
長時間作用型および速効型のいずれの場合も、DGAは、時間が経過し、ユーザが反応するにつれて、プロンプトの回数を最小限にすることを目指すことができる。初期の段階では頻繁にプロンプトを出し、繰り返しパターンが観察されたら徐々に減らしていくことに重点を置くことができる。
【0286】
MDIインスリン投薬療法のためのグルコースパターン分析および食事ボーラスタイトレーション
次に、食事ボーラスタイトレーションを決定する方法の例示的な実施形態について説明する。本システムは、患者の現在の投薬ストラテジーを学習(またはこれに合わせて構成)すると、頻回注射(MDI)投薬療法のタイトレーションガイダンスを提供することができる。固定食事投薬を使用している患者の場合、固定投薬量(例えば、朝食、昼食、夕食、間食など)をタイトレーションすることができる。炭水化物カウントを行っている患者の場合、同じ食事または異なる時間帯の炭水化物比を調整することができる。経験的投与を行っている患者の場合、食事ごとに用量のタイトレーションを行うことができる。DGAによるタイトレーションガイダンスでは、用量または炭水化物の比率を特定の方向に変更するための推奨値を提供することができる。変更量は、例えば、5%、10%、15%などの適切な割合で変更することができる。用量ガイダンスには、食事投与の開始も含まれ得る。例えば、患者がベーサル+1(例えば、昼食投薬レジメン)を使用しており、朝食が高値パターンを示している場合、DGAは、朝食にRAインスリンを投与するための推奨値を提供することができる。
【0287】
DGAは、時間帯(TOD)期間、食事タイプ(例えば、朝食)、および食事の組成(例えば、牛乳入りシリアル)などの投与カテゴリを定義することを要求することができる。例えば、投与カテゴリは、時間帯期間の食事インスリン投薬に関連する期間により定義される時間帯期間とすることができる。更なる例では、朝食後の時間期間は、定義された時間帯、例えば午前5時~午前10時の間に食事インスリン用量が摂取されたときに開始し、定義された食後の期間(例えば、6時間後)の後または次の食事インスリン用量が摂取されたときのいずれか早い方に終了すると定義することができる。食後の血糖反応が名目上のものであるか、もしくは修正が必要なのかを定義するために、または食後の血糖パターンを別のものよりも有利または不利にランク付けするために、1つ以上の指標が必要になる場合がある。低グルコースの可能性(LLG)指標およびグルコース中央値を使用して、低血糖リスクおよび高血糖リスクの程度をそれぞれ定量化することができる。
【0288】
その内容全体をあらゆる目的のために参照により本明細書に援用するものとする、米国特許出願公開第2018/0188400号明細書(’400号公報)は、DGAの実施形態のグルコースパターン分析(GPA)で利用できるリスク指標を導出および決定するための実施態様の例を記載している。この実施態様は、とりわけ、複数日の期間からの中心傾向(例えば、平均値、中央値など)および変動値データを利用して、低血糖リスク(「hypo risk」)の程度に対応するリスク指標を判定する。この実施態様は本明細書で要約されており、実施態様およびその変形例についてのより網羅的な説明は、’400号公報を参照して得ることができる。
【0289】
’400号公報に記載されている実施態様の代替案は、米国特許出願公開第2014/0350369号明細書に記載されており、この文献もその内容全体をあらゆる目的のために参照により本明細書に援用するものとする。例えば、中央値および変動値を使用する代わりに、この方法は、データの分布を定義する任意の2つの統計的尺度を採用することができる。’369号公報に記載されているように、統計的尺度は、グルコース目標範囲(例えば、GLOW=70mg/dLおよびGHIGH=140mg/dL)に基づくものであり得る。目標範囲に関連する一般的な測定値は、目標範囲内の時間(TIR)、目標を上回る時間(tAT)、および目標を下回る時間(tBT)である。グルコースデータが分布(例えば、ガンマ分布)としてモデル化される場合、定義済み閾値GLOWおよびGHIGHについて、tATおよびtBTを計算することができる。閾値について、アルゴリズムはtBT_HYPOを定義することもでき、tBTを超えた場合、患者は低血糖リスクが高いと判定することができる。例えば、低血糖リスクが高いとは、GLOW=70mg/dLの場合にtBTが5%を超えた場合と定義することができる。同様に、tAT_HYPERという指標を定義することができ、tATを超えた場合、患者は高血糖リスクが高いと判定することができる。低血糖および高血糖のリスクの程度は、それぞれGLOWまたはtBT_HYPO、GHIGHまたはtAT_HYPERのいずれかを調整することにより調整することができる。TIR、tBTおよびtATの3つの尺度のうち任意の2つを用いてコントロールグリッドを定義することができる。これらの選択肢(および他の選択肢)を使用して、本明細書に記載されているDGAの実施形態のリスク指標を判定することができる。
【0290】
本明細書に記載されているDGAの実施形態は、TOD期間中のユーザの分析物データの定量的な評価に基づいて動作することができる。この定量的評価は、様々な方法で行うことができる。例えば、本明細書に記載されている実施形態は、複数日にわたる分析物データを評価して、対応するTODについてその分析物データが示す関連リスクを記述する1つ以上の指標を判定することができる。これらの指標を用いて、TOD期間中の分析物データを複数のパターンのうちの1つに分類することができる。例えば、これらのパターンは、そのTODに共通するか、または一般化されるグルコースの挙動またはトレンドを示すことができる。DGAの実施形態により、任意の数の2つ以上のパターンを利用することができる。本明細書では、参照を容易にするために、これらのパターンをグルコースパターンタイプと称し、本明細書に記載されている実施形態では、3つのグルコースパターンタイプ(例えば、低値パターン、高/低パターン、および高値パターン)を利用する実施態様に言及するが、他の実施形態では、2つのタイプのみ、または3つ以上のタイプを利用することができ、これらのタイプは本明細書に記載されているものと異なっていてよい。
【0291】
固定食事用量を例にとると、DGAが投薬ストラテジーと用量または炭水化物比の量とを学習したら、タイトレーション評価を開始することができ、これは「夜間」、「朝食後」、「昼食後」および「夕食後」の4つのタイトレーションカテゴリに分類することができる。これらのカテゴリのそれぞれにつき、DGAは、上述の2つの指標(LLGおよびグルコース中央値)を、後述のGPA法による4つの論理「パターン」変数にマッピングすることができる。
図8Aは、頻回注射(MDI)投薬療法のための食事ボーラスタイトレーションを評価するためのDGAによる例示的な方法400の動作を示す。方法400は、402において、DGAにより、分析期間中に患者が装着したセンサ制御デバイスから発信された時間相関分析物データを入力として受け取るグルコースパターン分析(GPA)アルゴリズムを実行することによって少なくとも1つのTOD分析物パターンタイプを決定するステップを含むことができる。方法400はさらに、404において、DGAが推奨アルゴリズムを実行することによって分析物パターンタイプおよび分析期間における患者の規定の投薬ストラテジーに基づいて、MDI投薬ガイダンス値を選択するステップを含むこともできる。方法400はさらに、406において、DGAにより、患者に薬剤を投与するUID200またはMDD152の少なくとも一方に出力するために、推奨される行動の指針をコンピュータメモリに格納するステップを含むことができる。UID200は、推奨される行動の指針を使用して、例えば人間が読み取れる指針の表現をディスプレイ上に表示させることによってまたは指針を人間の言語で表現した音声出力を作成することによって、ユーザインタフェースを制御することができる。MDD152は、指針を使用して、次の関連する用量投与を調整または維持することができる。方法400の更なる詳細は、以下に説明する。
【0292】
図8Bは、402で参照されるGPAアルゴリズムとして実装することができるGPA方法410の例示的な実施形態を示すフローチャートである。方法410は、1日全体(例えば、24時間の期間)、または時間ブロック(例えば、3つの8時間の期間)もしくはユーザの活動(例えば、食事、運動、睡眠など)により画定される1日の一部であり得る特定のTOD期間に対して実行することができる。多くの実施形態では、複数のTOD期間は、食事(例えば、朝食後、昼食後、夕食後)および睡眠(例えば、夜間)に対応することができる。これらのTOD期間は、活動が通常行われるであろう1日の固定時間(例えば、朝食後の午前5時から午前10時まで)に対応することができ、このような時間ブロックは、ユーザが設定することができるか、または食事もしくは活動の自動検出、もしくはこれらのことを示すユーザの指示(例えば、UID200を使用)により決定されるように、食事もしくは活動が実際に行われたことを条件とすることができる。
【0293】
DGAは、各TOD期間について独立して方法410を実行し、その期間について個別のパターン評価を得ることができる。412において、DGAは、特定のTOD期間におけるユーザの分析物データから中心傾向値および変動値を決定することができる。ユーザの分析物データは、ユーザ自身の記録もしくはユーザの医療専門家の記録から入手可能であり、またはユーザの分析物データは、例えばDGS100により収集されたものであってよい。分析物データは、信頼性の高い判定を行うのに十分なデータがTOD期間内に存在するように、好ましくは複数日の期間(例えば、2日、2週間、1ヶ月など)にまたがっている。他の実施形態では、この方法は、限られたデータに対してリアルタイムで実行することができる。DGAでは、中央値または平均値を含むがこれらに限定されない、データの中心傾向に相関する任意のタイプの中心傾向指標を使用することができる。また、データセット全体にまたがる変動範囲(例えば、最小値から最大値まで)、データの大部分にまたがるが、異常値の有意性を小さくすべくデータセット全体には満たない変動範囲(例えば、90パーセンタイルから10パーセンタイルまで、75パーセンタイルから25パーセンタイルまで)、または特定の非対称な範囲を対象とした変動範囲(例えば、低範囲変動であって、これは、例えば中心傾向値から、データの低い値、例えば25パーセンタイル、10パーセンタイルまたは最小値までの範囲にまたがることができる)を含むがこれらに限定されない、任意の変動指標を使用することもできる。中心傾向と変動を表す指標の選択は、実施態様に応じて変化させることができる。
【0294】
414において、DGAは、中心傾向値および変動値に基づいて、低血糖のリスク(「hypo risk」)指標を評価することができる。低血糖リスクを判定するための1つのこのような方法論は、低血糖リスクおよび他の指標を判定するためのフレームワークの例示的な実施形態を示す
図8Cに関して説明される。
図8Cは、フレームワークを読者に伝えることを意図しているが、しかしながら、このフレームワークは、ソフトウェアアルゴリズム(例えば、数式、if-else文のセットなど)、ルックアップテーブル、ファームウェア、これらの組み合わせなど、多数の異なる手法で電子的に実装することができる。
【0295】
図8Cは、特定のTODについての決定された中心傾向および変動のデータ対を保持するもしくはこれに対応する領域またはゾーンを評価または識別するために使用することができる中心傾向対変動(例えば、低範囲変動)のグラフである。任意の数の2つ以上のゾーンを使用することができる。この実施形態では、データ対は、目標ゾーン425または3つの低血糖リスク(hypo risk)域である、低域426、中程度域428または高域430のうちの1つに対応することができる。中程度のリスク関数422と称される第1の低血糖リスク関数(例えば、曲線または線形の境界)は、低域426と中程度域428とを区別する。高リスク関数424と称される第2の低血糖リスク関数は、中程度域428と高域430とを区別する。中心傾向と変動とのデータ対は、対応するTOD期間の低血糖リスク指標を判定するために、ゾーンに対して評価され得るか、またはゾーンと比較され得る。
【0296】
低血糖リスク関数422および424は、数学的関数(例えば、多項式)として明示的にDGAに実装することができ、または含まれるペアにより各ゾーンを定義すること、ルックアップテーブルの使用、if-else文のセット、閾値比較などにより暗黙的に実装することができる。低血糖リスク関数422および424は、DGAにプリロードすることができるか、信頼できるコンピュータシステム480からダウンロードすることができるか、またはHCPなどの別の当事者により設定することができる。DGAに実装されると、低血糖リスク関数422および424は、固定のものとして扱うことができ、またはユーザもしくはHCPにより調整することもできる。低血糖リスク関数を決定するための例示的な方法論は、’400号公報に記載されている。
【0297】
416において、DGAは、中心傾向値に基づいて、高血糖リスク指標(「hyper risk」)を評価することができる。この実施形態では、高血糖リスクは、特定のTOD期間に対する中心傾向値を中心傾向の目標または閾値432と比較することにより評価することができる。目標432からの中心傾向値の差の大きさおよび/または符号は、高血糖リスクの量を識別することができる。例えば、中心傾向値が目標432よりも小さい(例えば、負の値)場合、低い高血糖リスクが存在し得る。中程度の高血糖リスクは、中心傾向値が閾値(例えば、5パーセント、10パーセントなど)未満で目標432を超える(例えば、正の値)場合に存在し得る。高い高血糖リスクは、中心傾向値が閾値よりも大きい値で目標432を超える場合に存在し得る。高血糖リスクに対する3つの個別のグループ化(例えば、低、中、高)の使用は一例であり、任意の数の2つ以上のグループ化を使用することができる。
【0298】
他の実施形態では、DGAは、414における低血糖リスクの評価の前に、416において高血糖リスク指標を評価することができる。あるいは別の実施形態では、414における低血糖リスクの評価と416における高血糖リスクの評価とを、同時に並行して行うこともできる。
【0299】
変動リスクなどの他の指標を評価することもできる。例えば、第1の変動閾値434よりも小さい変動値は、低い変動リスクを示すことができ、第1の変動閾値434よりも大きく、第2の変動閾値436よりも小さい変動値は、中程度の変動リスクを示すことができ、第2の変動閾値436よりも大きい変動値は、高い変動リスクを示すことができる。ここでも、変動リスクに対する3つの個別のグループ化の使用は一例である。DGAは、任意の数の2つ以上のグループ化を使用することができる。
【0300】
ステップ418において、DGAは、評価された1つ以上のリスク指標に基づいて、TOD期間のパターンタイプを決定することができる。例示的な一実施形態では、パターン決定は、低血糖リスク指標および高血糖リスク指標を用いて評価することができる。低血糖リスク指標が高ければ、パターンは低値パターン(または「低」パターン)として設定することができる。その他、低血糖リスクが中程度でありかつ高血糖リスクが高または中程度である場合、パターンは高/低(または中程度)のパターン(または「低値といくらかの高値」または「低値を一部に伴う高値))として設定することができる。その他、高血糖リスクが高または中程度でかつ低血糖リスクが低い場合、パターンは高値パターン(または「高」パターン)として設定することができる。高血糖リスクと低血糖リスクとの両方が低い場合、識別されたパターンはNo Problem(問題なし)とすることができる(例えば、「OK」メッセージが表示され、出力される)(または「パターンなし」)。
【0301】
このように、方法410は、DGAがTOD期間ごとに複数のパターンタイプのうちの1つを出力する方法の一例である。パターンタイプ自体の数は、この実施形態で説明したものとは異なっていてもよい(例えば、低、高/低、高)。TOD期間のパターンタイプが決定されると、DGAは、タイトレーション推奨値を決定する際に使用するために、パターンタイプの指標をメモリ位置に格納することができる。
図8Aを再び参照すると、DGAは、404において、関連する各TOD期間に対するGPAを完了すると、タイトレーション推奨値を決定するために進むことができる。
【0302】
推奨方法は、パターンタイプ(例えば、低、高/低、高)、TOD期間、投薬ストラテジー、ストラテジーのアドヒアランス状況(例えば、用量が不足しているかどうか)、評価を行うために十分なデータが利用可能かどうかなどの他の要因に応じて分岐することができる。DGAは、対応するTOD期間について十分なデータが利用可能になるまでタイトレーションの推奨を行わず、例えば、DGAは、利用可能なデータの量が閾値に満たない場合、例えば、利用可能なデータの最小部分(例えば、90%)超を有する別の日の数が閾値(例えば、5つ)に満たない場合、評価を省略し、エラーメッセージを生成することができる。
【0303】
図8D~
図8Hは、上述の入力情報に基づいて用量タイトレーションの推奨事項を決定するための推奨アルゴリズムまたは方法の分岐の例を示す。他の分岐も有用であり得る。
図8Dは、十分なデータが利用可能であり、最適量よりも高いベーサル用量、食事用量、食前補正用量または食後用量のうちの1つ以上を含む低値パターンタイプの考えられる原因を有するTODの推奨方法分岐440を示す。442において、DGAは、夜間TOD期間のパターンタイプが低いかどうかを評価する。パターンが低い場合、444において、DGAは、少なくともベーサル用量と、任意に、食事用量、食前補正用量または食後用量のうちの1つ以上を含む、関連するすべての用量を同量、例えば10%減らすための推奨事項を生成する。低値パターンに対するタイトレーション推奨規則は、夜間TOD期間について、444において、長時間作用型インスリンの用量またはベーサルレートを減らすための推奨事項を生成するステップを含むことができる。446において、他のTOD期間が低値パターンである場合、DGAは、448において、関連するTOD期間のみ固定食事用量を減らすように推奨事項を生成することができる。
【0304】
この実施形態では、少なくとも1つの低値パターンがあれば、高値パターンのTOD期間に対するタイトレーションガイダンスは提供されない。ここでの考え方は、低血糖の予防を重視し、すべてのTOD期間において低血糖のリスクが低い場合にのみ用量を増やすことである。また、場合によっては、TOD期間が高値パターンを有する場合、これは前のTOD期間のパターンが低く、これを補うために患者が過食していることが原因となっている可能性も考えられ、このため、低値パターンに対処すること自体がその後の高値パターンに対処するのに役立ち得る。449において、パターンが高くない場合、プロセス440は、推奨事項を生成せずに待機もしくは終了するか、高値パターン評価450に移る。
【0305】
したがって、高/低パターンの場合、DGAはタイトレーションガイダンスを生成しない。タイトレーションガイダンスを与えられるTOD期間がなく、すべての時間期間のデータが十分である場合、DGAは、更なるタイトレーションガイダンスを与えられるようになる前にグルコース変動に対処する必要があることを示すメッセージを患者に提供することができる。また、DGAは患者のHCPに対し、グルコース変動に対処することができる代替の薬物療法または治療法を検討するよう報告を提供することができる。
【0306】
図8Eは、低値パターンのTOD期間がない場合に、高値パターンのタイトレーション推奨事項を生成するためのDGAによる動作を示す。452において、夜間の期間が高値パターンを有し、低血糖の中程度のリスクを有する他の期間が存在しない場合、DGAは、454において、長時間作用型インスリン用量またはベーサルレート推奨値を増やすことができる。456において、夜間の期間が高値パターンを有し、低血糖の中程度のリスクを有する少なくとも1つの他の非夕食期間がある場合、458において、DGAは、低血糖の中程度のリスクを有する任意の期間に関連する食事インスリン用量を減らすことができる。460において、夜間TOD期間が低血糖の中程度のリスクを有せず、高値パターンを有しない場合、462において、DGAは、高値パターンを有する最初のTOD期間に関連する食事インスリン量を増やす推奨事項を生成することができる。464において、夜間の期間が低血糖の中程度のリスクを有し、高値パターンを有する唯一の食後期間が夕食である場合、466において、DGAは、長時間作用型インスリン用量またはベーサルレートを増やすための推奨事項を生成することができる。夜間の期間が低血糖の中程度のリスクを有し、夕食後の期間が有さなければ、462において、DGAは、高値パターンを有する最初のTOD期間に関連する食事インスリン用量を増やすための推奨事項を生成することができる。
【0307】
代替的な実施形態では、食前のグルコースは、目標グルコース(例えば、120mg/dL)よりも高くても低くてもよい。低血糖および高血糖リスク指標の計算に寄与する各食事のグルコースデータは、現在の食事に起因しないグルコースに影響を与える前の食事または状態による影響を補償するように修正することができる。DGAは、結果として得られる開始グルコースが目標レベルになるようにオフセットを差し引くことで、これらのデータを修正することができる。あるいはDGAは、「三角」関数によりこれらのデータを修正することができ、この関数では、食事の開始時刻について、食事開始グルコースと目標グルコースとの差が差し引かれるが、この修正は、定義された期間(例えば、3時間)にわたって線形に低減されるか、または別の減衰関数により低減される。
【0308】
あるいはこの関数は、それ自体で、食事の開始時のグルコースレベルもしくはグルコーストレンド、および/または前回の食事用量がいつ摂取されたかの関数とすることができる。
【0309】
実施形態の別の態様によれば、食事ボーラスタイトレーションの推奨事項を生成するアルゴリズムは、例えば、食事投与の忘失、ベーサル投与の忘失、食後補正、および食前補正などの追加の態様を考慮した場合、より複雑となり得る。これらの要因が存在する場合に適切な推奨値を提供するためのアルゴリズムは、幾つかのデータを除外する一方で、ガイダンスを提供するためにデータを除外した後もデータ充足閾値を満たす必要があり得る。
【0310】
例えば、
図8Fを参照すると、461において高値パターンが検出され、食事用量が忘失されている日が数日ある場合、食事用量が忘失されている日は除外されて、463、GPA分析410が繰り返される。その後、高値パターンが465で検出された場合に、他のTODで識別されたパターンに基づいて、用量を増やす467か、または469において更なる入力または戻りを待機することができる。あるいはシステムは、食事用量が忘失された日を除外したデータを使用して、高値パターンのみを評価することができる。この分岐パターンを有するアルゴリズム470は、
図8Fに示されている。システムが473において低値パターンを検出した場合、次の段落で説明する低値パターンアルゴリズム472を実行することができる。システムが高値パターンまたは低値パターンを検出しない場合、更なる入力または戻りのためにブロック469に戻ってもよい。
【0311】
472において、食事投与が忘失された場合、DGAは、TOD期間における低値パターンを検出し、このTOD中の何日かに食事投与が忘失された場合、DGAは、用量を減らすための推奨事項を生成することができる。推奨事項には、例えば、固定用量または補正用量部分を減らすことが含まれ得る。
【0312】
ベーサル投与の忘失に関して、DGAが夜間TODで低値パターン473を検出した場合には、ベーサル投与の忘失は用量タイトレーション論理に影響を与えないはずである。同様に、夜間以外のTODで低値パターンが検出された場合も、ベーサル投与の忘失は用量タイトレーション論理に影響を与えないはずである。
【0313】
DGAが、ベーサル投与が忘失された少なくとも1つの日(またはTOD)を含むデータを使用して、TODにおいて高いパターン461を検出した場合、ベーサル投与が忘失されている任意の日(またはTOD)のデータを除外463し、パターン分析410を繰り返すことができる。後続の動作は、高値パターンが検出された特定のTODに依存することができる。例えば、DGAが、ベーサル投与が忘失された少なくとも1つの日を含むデータの夜間TODで高値パターンを検出した場合、ベーサル投与が忘失されている任意の日のデータを除外し、パターン分析を繰り返すことができる。ベーサル投与が忘失された日を除外したときに夜間TODで高値パターンが検出された場合、夜間TODの結果をベーサル投与を調整するための目安とし、ベーサル用量を増やすことができる。夜間以外のTODで高値パターンが検出された場合は、ベーサル投与が忘失されている日を除外し、パターン分析を繰り返すことができる。ベーサル投与が忘失された日を除外したときに高値パターンが検出された場合、本明細書に記載されているように、高値パターンを有するTODに関連する食事用量を分析してタイトレーションすることができる。いずれの場合も、論理フロー470は、
図8Fに図示されている通りである。
【0314】
図8Gは、食後補正を伴う推奨事項を策定するための論理フロー474の例を示す。GPA410の後、DGAが、食後補正を含む数日間でTODの低値パターン479を検出した場合、以下の分析を用いて、補正または食事用量のタイトレーションを行うことができる。475において、DGAが低値パターン479を最初に検出した場合、487で十分なデータが利用可能であることを最初にテストして、食後補正がない日のデータを除外することができる。十分なデータが入手可能でない場合、DGAは、例えば、エラーメッセージを表示するなど、エラー回復ルーチン489を実行してもよい。十分なデータが利用可能である場合、DGAは、パターン分析410を繰り返してもよい。続いて、DGAが低値パターンを検出した場合、他のTODでのパターン分析結果を条件に、476において食後補正用量を減少させる(すなわち、補正係数を増大させる)ことができる。その後、DGAが低値パターンを検出しない場合、477において食事用量を減らすことができる。
【0315】
本明細書に記載されているすべての実施形態において、一方向の補正用量の修正(例えば、タイトレーション)は、反対方向の補正係数の修正により達成することができる。この2つのパラメータは逆の関係を有しており、補正用量の増大は補正係数の減少により達成でき、補正用量の減少は補正係数の増大により達成できるようになっている。このように、本明細書に記載されているすべての実施形態において、DGAは、補正係数の修正または補正用量の修正のいずれかにより、補正を推奨または実施することができる。このように、補正係数の修正またはタイトレーションが本明細書に記載されている範囲では、実施形態は、補正用量の逆修正により同じ効果を達成するように構成することができ、逆に、補正用量の修正またはタイトレーションが本明細書に記載されている範囲では、実施形態は、補正係数の逆修正により同じ効果を達成するように構成することができる。この互換性を考慮すると、両方のオプションは、説明を容易にするためだけにすべての実施形態について説明するわけではないが、本明細書に記載されているすべての実施形態で利用可能である。
【0316】
追加的に、または代替的に、元のデータセット491から始めて、478において、DGAは、食事投与が忘失された日を除外することができる。487において十分なデータを見つけた後、490において食後補正が行われた日を除外したこれらのデータのパターン分析410が低値パターンを示さない場合、DGAは476で食後補正用量を減らすことを推奨することができる。その他、DGAは、その内容全体をあらゆる目的のために参照により本明細書に援用するものとする、米国特許出願公開第2021/0050085号明細書として公開された米国特許出願番号第16/944,736号の
図10Bの論理510を実施することができ、その結果、用量ガイダンスの食事時インスリンまたは食前補正部分のいずれかを減らすことを推奨することができる。DGAが479において低値を検出せず、492において高グルコースパターンを検出しない場合、更なる入力を待つか、469において戻ることができる。DGAが492で高値パターンを検出した場合、ブロック471(
図8H)においてプロセス480を実施してもよい。
【0317】
図8Hを参照すると、DGAが、食後補正を含む日が数日あるTODについて高値パターン493を検出した場合、補正および食事用量のタイトレーションを行うための推奨事項を策定するために、以下の手順480を実施することができる。481において、DGAは、投与忘失された日および食後補正が行われた日のデータを含み、パターン分析410を繰り返すことができる。その後、DGAが494で高値パターンを検出した場合、482において、他のTODでのパターン分析結果を条件として、食後補正用量を増やす(すなわち、補正係数を減らす)ことができる。494において高値パターンを検出しなかった場合、495において低値パターンをチェックし、低値パターンを検出した場合は
図8Gの474に戻るか、さもなければ469において更なる入力を待機するか、戻ってもよい。
図8Hには示されていないが、GPA410の任意のデータを除外した後、GPAを実行する前に、DGAはデータ充足性をテストし、利用可能なデータが不十分な場合にはエラー回復ルーチンを実行してもよい。
【0318】
代替的に、または追加的に、493において元のデータセットから始めて、483において食事投与が忘失された日を除外するデータのパターン分析が分岐2.1または2.2のいずれか1つに沿って高値パターンを示す場合、DGAは以下のように手順480を継続することができる。分岐2.1の場合、484において食後補正を除外した日のデータ(すなわち、ボーラス投与のみのデータ)のパターン分析410が497において高値パターンを示さない場合、DGAは、他のTODのパターン分析を条件として、482において食後補正用量を増やす推奨事項を生成することができる。そうでない場合、DGAは、先にその内容全体を参照により援用するものとした、米国特許出願公開第2021/0050085号明細書として公開された米国特許出願番号第16/944,736号の
図10Cの手順550に従って、食事時インスリンまたは食前補正部分のいずれかを増やす推奨事項を生成することができる。
【0319】
分岐2.2の場合、485において食後補正が含まれる日のみのデータのパターン分析が496において高値パターンを示さない場合、DGAは、先にその内容全体を参照により援用するものとした、米国特許出願公開第2021/0050085号明細書として公開された米国特許出願番号第16/944,736号の
図10Cの手順550に従って、食事時インスリンまたは食前補正部分のいずれかを増やすことができる。496において高値パターンが検出されない場合、DGAはブロック484に戻ってもよい。
【0320】
異なるTODからの補正係数タイトレーションの推奨が矛盾しており、患者が現在すべてのTODで同じ補正係数を使用している場合、DGAは補正係数を増大させることができる。手順480は、食事用量、食前補正および食後補正の3つの構成要素すべてが最適ではない場合、まず食事用量を増やすことができる。食前補正は、食事用量のタイトレーションが行われた後に、タイトレーションを行って増やすことができる。食後補正は、食事用量と食前補正とが完了した後にタイトレーションを行って増やすことができる。
【0321】
その後の分析中に、DGAにより前述の方法で「補正係数を増大させる」推奨事項が生成されたTODは、今度は「補正係数を変えない」推奨事項となる。逆に、前述の方法で「補正係数を減らす」推奨事項が出たTODは、今度は「補正係数を減らす」推奨事項が出た場合、異なるTODが異なる補正係数を用いて最適化されている可能性が高いと考えられる。
【0322】
図8D~
図8Hは、方法400において使用するための様々な推奨アルゴリズム404の態様を示しているが、これらは例示であることを理解すべきである。他の様々なアルゴリズムも適している可能性がある。
【0323】
ガイダンス期間
アルゴリズムの説明
ガイダンス期間中、DGS100は、(1)食事に対するインスリン用量の推奨値および食後の補正をユーザに提供し、(2)血糖コントロールを改善するために学習期間から最初に学習された用量設定をタイトレーションすることができる。
【0324】
ガイダンス期間を開始する前に、インスリン用量設定を初期化する必要がある場合がある。初期化は、学習が成功した場合、または学習が成功しなかった場合には初期化された値を手動で入力することによって達成され得る。インスリン用量設定が初期化されると、ユーザは複数の方法でインスリン用量のアドバイスを受けることができる。ユーザは、DGAを通じて特定の食事用量を要求することができる。あるいはDGS100は、食事投与忘失イベントを検出してユーザに通知することもできる。ユーザが食事投与忘失イベントを確認した場合、DGS100は、食事開始時または食事開始前の規定の投与の代わりに、食事開始後にインスリン投薬が行われているという事実を考慮して、「後期食事用量」の推奨を供給することができる。あるいはDGS100は、食事投与間のグルコースが高すぎる場合、それを検出してユーザに通知することができる。食事投与間のグルコースが高すぎることをユーザが確認した場合、DGS100は、次の食事投与前にユーザのグルコースを目標値または目標範囲にするための「食後補正投与」を提案することができる。
【0325】
投与量提案のためのサブルーチンが処理される頻度は、様々であってよい。食事投与忘失および食後高グルコースの検出に関連付けられたそれらのサブルーチンは、連続的に実行されてもよく、一方、用量計算に関連付けられたそれらのサブルーチンは、ユーザによって要求された場合にのみ実行されてもよい。食事時間または食後用量の提案がいつ呼び出され得るかの実装は、
図10に示されている状態遷移図によって管理され得る。定期的に、DGS100は、ユーザの血糖値を改善するために、固定用量および補正係数値をタイトレーションすることができる。これらのタイトレーションアルゴリズムは毎日処理されてもよく、上述の投与アルゴリズムとは独立して動作してもよい。
【0326】
カスタマイズ設定
幾つかの実施形態では、ユーザは特定の設定をカスタマイズすることができる。例えば、幾つかの実施形態では、ユーザは、アルゴリズムによって特定のデータが無視されるべきであることを示すことができる。あるいはユーザが病気であるか、新しい薬剤を摂取している場合、ユーザは一定期間を無視したい場合もある。DGSは「休暇モード」を含むことができ、ユーザは、自分の行動が変則的であり得るか、または変則的であった可能性のある特定の過去もしくは将来の日または時間期間をDGAが無視するようにDGSに通知することができる。例えば、ユーザがクルーズに出かけたり、レイバーデーの週末を除外したりしたい場合、ユーザはDGSがタイトレーションを決定する際に無視する期間を選択することができる。
【0327】
幾つかの実施形態では、ユーザは、ユーザのルーチンに変更があった場合、以前に選択した投与量と時間期間とを調整することもできる。幾つかの実施形態では、ユーザが通常食事をとる時間が変更された場合、ユーザは、DGSが食事用量を正しく記録できるように、その食事の新しい時間帯を入力することができる。
【0328】
幾つかの実施形態では、ユーザはまた、新しい投薬の結果として用量の調節を入力することができる。幾つかの実施形態では、この変更は、ユーザのHCPが変更を入力するよう助言した場合にのみ変更され得る。例えば、HCPは、新しい経口糖尿病薬を処方した可能性があり、DGSはそれを考慮する必要がある。例えば、グルコース上昇剤(例えば、ステロイド)の10%増量またはグルコース低下剤(例えば、メトホルミン)の10%減量を入力する必要があるかもしれない。このような変更があった場合、DGSは指示された用量を直ちに調整し、DFAは投与量変更後もユーザのグルコース結果に基づいて学習および調整を継続することができる。
【0329】
投与アルゴリズムの状態遷移図
DGS100は、食事用量と補正用量という2種類の速効型インスリンの用量をユーザに推奨することができる。食事用量は、食事に応答するグルコース上昇に対処するためにユーザが要求する用量である。補正用量は、食事用量の間の高グルコースを補正するためにDGS100によって推奨される用量である。
【0330】
これらの食事用量および補正用量を計算する関数がいつ呼び出されるかは、状態遷移図によって決定される。用量ガイダンス状態マシン(DGSM)2000として共に知られるインスリン投薬を管理する状態遷移図を
図10に提示する。
【0331】
用量ガイダンスの現在の状態は、用量が送達されてからの時間と最近の過去の用量の分類という2つの要素によって決定される。インスリン投与時間は、接続型インスリンペンからシステムが受信するタイムスタンプによって定義される。分類は、リアルタイム用量分類を説明するアプリケーションの他の部分でインスリン用量を定義するための規則に依存する。
【0332】
食事用量状態マシン2002-「食事用量ガイダンス利用可能状態」2004として示される待機状態は、初期の食事インスリン投与から2時間を超えて経過した状態として定義することができる。食事用量ガイダンス利用可能状態2004では、ユーザは、DGS100に用量推奨値を問い合わせることにより、食事用量ガイダンスを受けることができる。インスリン用量(タイムスタンプおよび量を含む)がDGS100によって受信され、初期の食事用量として正しく分類されると、「食後用量状態」2006に遷移し、ここでDGS100は、接続されたペンによって報告されたタイムスタンプに続く一定期間、例えば2時間留まる。この「食後用量状態」2006では、食事投与がユーザに推奨されない場合がある。食後用量状態2006にある間にDGS100が受け取った追加用量も食事用量とみなされる場合があり、この状態で過ごす時間に影響を与えない場合がある。
【0333】
補正用量状態マシン2010-補正用量通知をトリガするための基準は、本出願の他の箇所で定義されている。任意の非プライム用量が受信され、補正用量として分類されると、待機状態(補正のみの用量ガイダンスが利用可能)状態2014から補正後投与状態2016へ遷移が発生し、この状態では、補正のみの用量ガイダンスは利用できない場合がある。DGS100は、接続されたペンによって報告されたタイムスタンプから一定期間、例えば2時間、この状態に留まる場合がある。補正後投与状態2016にある間は、補正用量は推奨されない場合がある。任意の非プライムインスリン用量が補正後投与状態2016で記録された場合、その一定期間、例えば2時間のタイマーが、新しい用量のタイムスタンプで再開される。インスリン用量の投与前にプライミングを行うと、針およびカートリッジから空気が取り除かれ、正しい量のインスリンが確実に全量投与される。プライム用量は、少量のインスリン(例えば、2単位)を空中に噴射する安全テストの一部であり、ユーザはインスリンが針の先端から出てくるのを確認するために見ることができる。
【0334】
図11に見られるように、ステップ2022から始まる例示的な方法2020では、DGS100は、対象のインスリンデータ(例えば、MDD152から)を受信するか、またはその他の方式でこれにアクセスすることができる。例えば、DGAは、MDD152、MDD関連アプリケーション、または最新のインスリン送達情報を格納するインタフェース(例えばMDDアプリケーションウェブサーバ)を含むがこれらに限定されない様々なソースから送達情報を要求することによって、または最新のインスリン送達情報について様々なアプリケーションのメモリをチェックすることによって、最新のインスリン送達情報をチェックすることができる。
【0335】
ステップ2024において、DGS100は、投与された直近の薬物用量を、ある特定の用量カテゴリの1つとして分類することができる。例えば、投与された直近の用量は、食事用量、補正用量またはプライム用量であり得る。投与された直近の用量は、本出願の他の箇所で説明するように、DGS100によって自動的に分類されてもよいし、ユーザによって手動で分類されてもよい。直近の用量がプライム用量である場合、それ以上の処置は行われない。直近に投与された用量が食事用量または補正用量である場合、ステップ2026において、DGS100は、追加の薬物用量の推奨事項が表示されない可能性がある期間に入る。この期間は、約1時間~約3時間、あるいは約1.5時間~約2.5時間、あるいは約1.5時間、あるいは約2時間、あるいは約2.5時間、あるいは約3時間であり得る。
【0336】
ステップ2028において、DGS100は、少なくとも1つの追加の薬物用量が投与されたかどうか、すなわち、先の「直近の薬物用量」が投与された時間の後に投与されたかどうかを判定することができる。少なくとも1つの追加の薬物用量が投与された場合、ステップ2030において、DGS100は、少なくとも1つの追加の薬物用量を食事用量または補正用量のいずれかとして分類することができる。少なくとも1つの追加薬物投与が食事用量であった場合、ステップ2032において、追加の薬物用量の推奨事項が表示されない可能性のある期間に変更は加えられない。しかしながら、少なくとも1つの追加の薬物用量が補正用量であった場合、ステップ2034において、追加の薬物用量の推奨事項が表示されない可能性のある期間の開始が再開され、少なくとも1つの追加の薬物用量が投与された時間から開始するように設定され得る。
【0337】
食事用量の計算アルゴリズム
ユーザインタフェースとの相互作用
DGS100は、用量ガイダンス状態マシン(DGSM)および用量分類状態マシンDCSMが最新である場合にのみ、用量ガイダンス画面を表示することができる。
図12に見られるように、例示的な方法2040では、ステップ2042から始まって、DGS100は、(例えば、MDD152から)対象のインスリンデータを受信するか、または他の方法でアクセスすることができる。例えば、DGAは、MDD152、MDD関連アプリケーション、または最新のインスリン送達情報を格納するインタフェース(例えばMDDアプリケーションウェブサーバ)を含むがこれらに限定されない、異なるソースから送達情報を要求することによって、または最新のインスリン送達情報について様々なアプリケーションのメモリをチェックすることによって、最新のインスリン送達情報をチェックすることができる。DGAは、DGAがインスリン用量情報(例えば、投与量および投与時間)を電子的に受信したときに、用量を記録することができる。
【0338】
ステップ2044において、DGS100は、受信したデータが投与された直近の薬物用量データを含むかどうか、すなわちデータが「最新」であるかどうかを判定することができる。最新の状態にするために、DGSMは、(a)直近に記録されたインスリン用量がユーザによって確認されること、および/または(b)リセット時刻(treset)以降に記録されたすべての用量が、システムによって自動的にもしくはまたはユーザによって手動で分類されることが必要であり得る。確認は手動で行ってもよく、例えば、DGS100は、記録された最後の用量が本当に最後の用量であったことを確認するようにユーザにプロンプト表示することができる。あるいは確認は、DGAが接続型ペンに問い合わせて、それが最新の用量情報を有することを確認することによって実行されてもよい。幾つかの実施形態では、ディスプレイデバイス120は、有線または無線通信リンクを介してMDD152にデータの要求(例えば、問い合わせ)を送信するように構成され得る。受信した要求に応答して、MDD152はディスプレイデバイス120にデータを送信することができる。幾つかの実施形態では、例えば、ディスプレイデバイス120は、NFC(近距離無線通信)プロトコルに従ってインスリンペンと通信するように構成することができる。他の実施形態では、MDD152は有線または無線通信リンクを介してリーダ装置に自律的にデータを送信することができる。MDD152は、スケジュールに従って、トリガとなるイベントまたは条件に基づいて、かつ/または読み取りデバイスの無線通信範囲に入ったときに送信するように構成することができる。幾つかの実施形態では、MDD152は、BluetoothまたはBluetooth Low Energyネットワーキングプロトコルに従ってディスプレイデバイス120と通信するように構成することができる。しかしながら、当業者であれば、他の無線通信プロトコルを実装してもよいことを認識するであろう(例えば、赤外線、UHF、802.11xなど)。DCSMは、tresetでリセットされてもよい。リセット時刻(treset)は、午前0時に設定されてもよいが、あるいは投薬レジメンのタイミングパラメータに応じて異なるTODであってもよい。これらの条件の各々は任意であり、必ずしも必須ではないことを理解されたい。
【0339】
ステップ2046において、DGS100が投与された直近の薬物用量に関連するデータを有していると判定された場合、画面が表示され得る。この画面は、用量ガイダンス推奨事項(dose guidance recommendation)を含むDGAのホーム画面であってもよい。この画面は、直近の用量をユーザが確認した後、所定の時間期間のみ表示され得る。所定の時間期間は、少なくとも約10分、あるいは少なくとも約15分、あるいは少なくとも約20分、あるいは約15分とすることができる。ホーム画面またはそれに従属するフロー画面のいずれかがアクティブである間にボーラス記録が記録された場合、DGAはこれらの画面を終了し、新しいユーザ確認(用量が自動的に分類されない場合)およびその後のフローおよび論理を要求し、ホーム画面が再び表示される前に状態マシンが更新されるようにしてもよい。
【0340】
用量分類状態マシン
DCSM2000は、DGAホーム画面内の食事カルーセルアイコンを表示する方法と、アイコンが選択されたときにどのように機能するかを決定するために必要な情報を有している。
図13に見られるように、例示的な方法2050において、ステップ2052から始まって、DGS100は、対象のインスリンデータを(例えば、MDD152から)受信するか、または他の方法でアクセスすることができる。例えば、DGAは、MDD152、MDD関連アプリケーション、または最新のインスリン送達情報を格納するインタフェース(例えばMDDアプリケーションウェブサーバ)を含むがこれらに限定されない、異なるソースから送達情報を要求することによって、または最新のインスリン送達情報について様々なアプリケーションのメモリをチェックすることによって、最新のインスリン送達情報をチェックすることができる。インスリン用量データは、リセット時刻以降に投与された食事用量に関連してもよい。
【0341】
ステップ2054において、DGS100は、リセット時刻以降に受信された食事用量が分類されたかどうかを判定することができる。食事用量は、特定の食事、すなわち朝食、昼食または夕食に関連するものとして分類されてもよい。本明細書で説明する他の方法および実施形態に関して説明するように、食事用量は、DGS100によって自動的に分類され得るか、またはユーザによって手動で分類され得る。
【0342】
ステップ2056において、リセット時刻以降に受信された食事用量がすべて分類されたと判定された場合、DGS100は複数の食事アイコンを含む画面を表示することができる。複数の食事アイコンは、朝食、昼食および夕食の各アイコンを含むことができる。各食事アイコンは、第1の状態に関連付けられた第1の外観または表示と、第2の状態に関連付けられた第2の外観または表示とを有することができる。第1の外観または表示は、リセット時刻以降に投与された食事用量が、朝食、昼食または夕食のアイコンに対応する食事タイプとして分類された第1の状態に関連付けることができる。第2の外観または表示は、リセット時刻以降に投与された食事用量が、朝食、昼食または夕食のアイコンに対応する食事タイプとして分類されていない第2の状態に関連付けることができる。例えば、食事アイコン(朝食、昼食または夕食について各1つ)は、関連する食事記録がその食事のtreset以降に存在する場合、「陰影付け」(第1の状態)にすることができる。選択されると、陰影付けされた食事アイコンは、記録された用量情報を表示し、利用可能であれば、食事用量ガイダンス計算を表示するためのオプションを提供することができる。この時間期間内(treset)に関連する食事記録が存在しない場合(第2の状態)、アイコンは陰影付けされず、選択された場合、利用可能であれば食事用量の計算を表示することができる。時刻がtresetを過ぎると、すべてのアイコンはリセットされて陰影付けが解除され(第2の状態)、食事用量の計算を表示することができるようになる。
【0343】
変数tresetは、レジメンパラメータ、夕食用量時間範囲および朝食用量時間範囲によって決定され得る。夕食用量時間範囲が午前0時より前の最後の食事用量時間範囲である場合、tresetは午前0時に等しい(これが最も可能性の高いケースである)。そうでない場合は、tresetを夕食用量時間範囲の終了と朝食用量時間範囲の開始との間の中間点に設定する必要がある。
【0344】
食事用量の計算
食事アイコンが選択され、食事用量の計算が表示される場合、DGAは、適切な用量推奨値を決定するために、通常の食事用量の計算が使用されるべきか、または後期用量計算が使用されるべきかを決定することができる。どの食事用量の計算が適切であるかを判定し、関連する計算結果を取得するために、DGAは、本出願の他の箇所で説明されている投与忘失アラートが有効であるかどうかを判定することができる。
【0345】
表示される用量ガイダンスは、食事投与忘失アラートが発せられた場合、後期の食事用量の計算に基づいている可能性がある。さらに、過去2時間にインスリン用量が記録されていない可能性もある。これらの条件の各々は任意であり、必ずしも必須ではないことを理解されたい。DGAは、競合状態を回避するために、用量ガイダンスが提供される前にすべてのアラートが解除されていることを確認する場合があることに留意されたい。例えば、ユーザがMDD152に接続またはスキャンするよう促されるまで用量が受信されておらず、アラートがまだ解除されていない場合がある。上記の条件が満たされない場合、DGAによって表示される用量は、通常の食事用量の計算に基づいている可能性がある。
【0346】
図14に見られるように、例示的な方法2060では、ステップ2062から始まって、DGS100は、対象のインスリンデータ(例えば、MDD152から)を受信するか、または他の方法でアクセスすることができる。例えば、DGAは、MDD152、MDD関連アプリケーション、または最新のインスリン送達情報を格納するインタフェース(例えばMDDアプリケーションウェブサーバ)を含むがこれらに限定されない、異なるソースから送達情報を要求することによって、または最新のインスリン送達情報について様々なアプリケーションのメモリをチェックすることによって、最新のインスリン送達情報をチェックすることができる。
【0347】
ステップ2064において、DGAは、一定期間、例えば2時間にわたってインスリン用量が記録されているかどうかを判定することができる。ステップ2066に見られるように、過去2時間にインスリン用量が記録されている場合、DGAは用量推奨値を表示しなくてもよい。
【0348】
インスリン用量が過去2時間に記録されていない場合、ステップ2068において、DGAは、投与忘失アラートが有効であるかどうかを決定することができる。忘失アラートが有効であるか、またはそのアラートが発せられている場合、ステップ2070において、DGAは、後期の食事用量の計算に基づく用量推奨値を表示することができる。投与忘失アラートが有効でないか、またはそのアラートが発せられていない場合、ステップ2072において、DGAは、通常の食用量計算に基づく用量推奨値を表示することができる。
【0349】
通常の食事用量の計算(すなわち、後期の食事用量の計算ではないもの)は、最近のグルコースレベル(例えば、スキャンされたグルコースまたはストリーミンググルコース)に基づいてもよく、以下の論理および等式によって表されてもよい:
If Gprm≦GT
Iguide=Ifixed-IOB(等式1)
Else
Iguide=Ifixed-IOB+CorrectionAdj+TrendAdj(等式2)
式中、
Gprm=現在のスキャンされたグルコース値
GT=目標グルコース(レジメンパラメータルックアップ)
Iguide=インスリン用量計算結果
Ifixed=該当する朝食、昼食または夕食に関連付けられた固定インスリン用量(レジメンパラメータルックアップ)
IOB=インスリンオンボード(インスリンオンボードモジュールで計算される)
CFprm=食前の補正係数(レジメンパラメータルックアップ)
CorrectionAdj=(Gprm-GT)/CFprm
TrendAdj=トレンド調整値(Kudva, et al.のテーブルルックアップに基づく)、CF=CFprmに基づく。
【0350】
グルコーストレンドの定義とCFprmによるTrendAdjについては、その内容全体をあらゆる目的のために参照により本明細書に援用するものとする、Kudva, et al.「Approach to Using Trend Arrows in the FreeStyle Libre Flash Glucose Monitoring Systems in Adults.」J Endocr Soc. 2018;2(12):1320-1337からの以下の表で説明されている。
【0351】
Iguideの計算は、標準的な丸め規則に従って、インスリンの最も近い単位に丸めることができる。計算された用量が負である場合、表示された投与量はゼロに設定され得る。幾つかの実施形態では、食前グルコースが目標グルコースよりも小さい場合、CorrectionAdjは負であり得る。代替的な実施形態では、IOB値は補正およびトレンド調整値から差し引かれるだけであることに留意されたい。例えば、補正およびトレンド調整値がない場合、Iguide=Ifixedとなる。調整値がある場合、IOBは、Ifixedに加えられる前にその値から差し引かれる。調整値からIOBを差し引いた値がゼロよりも小さい場合、Iguide=Ifixedとなる。
【0352】
上述のタイムアウトに対する追加の安全対策として(例えば、
図12のステップ2046を参照)、スケジュールに従って、またはトリガとなるイベントもしくは条件に基づいて、かつ/または読み取りデバイスと無線通信するようになったときにDGSが受信したグルコースデータを使用して、食事用量推奨値を計算してユーザに提示するかどうかを決定してもよい。幾つかの実施形態では、食事用量の計算要求時のユーザの現在のグルコースが閾値を下回っている場合、DGSは計算された食事用量提案値をユーザに提示しなくてもよい。その代わりに、DGSは現在のグルコースレベルに関するアラートをユーザに提示し、インスリン用量を投与する前に現在のグルコース値を上げるよう提案することができる。幾つかの実施形態では、現在のグルコース値が閾値を下回ると判定された場合、用量ガイダンスは表示されない。この追加の安全対策は、低すぎるグルコース値でインスリンを投薬することに起因する低血糖を回避するためである。この閾値は、ユーザの低血糖に対する耐性に基づいて構成可能であり得る。
【0353】
IOB(インスリンオンボート)とは、注射後にユーザの血流中に残存する活性インスリンの尺度である。IOBは、インスリン誘発性の低血糖を回避するために、以前の注射による活性インスリンを考慮して、現在計算された投与量から差し引かれる。前回の投与量に、注射後のその時点におけるインスリンの残存率を示す分数を乗算することによって計算される。IOBはインスリン単位(U)を有する。
【0354】
【0355】
【0356】
【0357】
食事用量の計算は、DGAにおける食事用量のユーザ要求によってトリガされてもよい。入力データストリームは、要求時のスキャングルコース、要求時のスキャングルコース傾向データ、要求時のIOB、および後期用量のチェックを含み得る。入力パラメータは、要求された食事の固定用量、食事時間CF、および目標グルコースであり得る。出力は、食事時間インスリン投薬の提案であり得る。
【0358】
後期の食事用量の計算
通常の食事用量と後期食事用量との両方は、人がDGA内で食事用量を選択すると計算され得る。後期食事用量値の提示は、本出願の他の箇所で説明するように、食事投与忘失イベントを検出するDGS100に依存し得る。
【0359】
後期の食事用量の計算は、GprmおよびTrendAdjが、スキャンされたグルコースではなく、連続的なストリーミンググルコースデータ、例えば、1分間に1回のストリーミンググルコースを使用して計算され得ることを除いて、上記で説明される通常の食事用量の計算と同じであり得る。後期の食事用量の計算の場合、Gprmは食事開始推定時刻のグルコース値であり得、TrendAdjは食事開始推定時刻のグルコース傾向を用いて決定され得る。食事開始推定時刻は、1分間に1回のストリーミングデータに基づいて計算され得、本出願の他の箇所で説明されている食事投与忘失検出アルゴリズムからの出力であり得る。さらに、後期の食事用量の計算の場合、IOBは、食事開始推定時刻ではなく、後期食事用量がユーザによって要求された時間に従って計算され得る。後期の食事用量の計算結果が通常の食事用量の計算結果よりも小さい場合、DGS100はより低い値を表示し得る。
【0360】
上述のタイムアウトに対する追加の安全対策として(例えば、
図12のステップ2046を参照)、スケジュールに従って、またはトリガとなるイベントもしくは条件に基づいて、かつ/または読み取りデバイスと無線通信するようになったときにDGSが受信したグルコースデータを使用して、後期食事用量推奨値を計算してユーザに提示するかどうかを決定してもよい。幾つかの実施形態では、予定食事時間におけるユーザのグルコースが閾値を下回っている場合、DGSは計算された用量提案値をユーザに提示しなくてもよい。その代わりに、DGSは、用量推奨値の代わりに、インスリンを投薬する前に低グルコースを補正するように警告をユーザに提示することができる。この追加の安全対策は、低すぎるグルコース値でインスリンを投薬することによる低血糖を回避するためである。この閾値は、ユーザの低血糖に対する耐性に基づいて構成可能であり得る。
【0361】
後期の食事用量の計算は、食事投与忘失通知に応答するユーザによってトリガされる場合があり、ユーザは食事を選択し、グルコースをスキャンする。入力データストリームは、食事開始推定時刻、食事開始推定時刻の履歴グルコース、および要求された後期用量時のIOBを含み得る。入力パラメータは、要求された食事忘失に対する固定用量、食事時間CF、および目標グルコースであり得る。出力は、食事開始推定時刻の提案された食事時インスリン投薬であり得る。
【0362】
用量計算説明表示
ユーザが表示された投与量を選択すると、ポップアップ画面に投与量がどのように計算されたかの説明が表示され得る。投与量は、IfixedおよびIguide-Ifixedの2つの成分について表示され得る。また、表4に従って説明テキストが表示されてもよい。
【0363】
【0364】
食事の追跡およびタグ付け
幾つかの実施形態では、ユーザは、変動グルコースレベル、例えば、目標範囲を上回るまたは下回るグルコースレベルをもたらした食事にタグ付けすることができる場合がある。幾つかの実施形態では、タグ付けされた食事および複数のタグ付けされた食事からの関連する食後グルコースデータに基づいて、DGSは、タグ付けされた食事に特有の新たな提案された用量を提供することができる。
【0365】
幾つかの実施形態では、ユーザは、週に1回、地元のレストランで同じパンケーキおよび卵の朝食を食べることがある。しかしながら、パンケーキおよび卵の朝食を食べるたびに、食後グルコースレベルが目標範囲から外れてしまう。幾つかの実施形態では、DGSは、食事用量が食事後にユーザを目標値に戻さなかったことをユーザに通知し、この食事をタグ付けするか追跡するようにユーザにプロンプト表示することができる。ユーザはこの食事の説明タグをお気に入りとして入力することができる。
【0366】
その後、ユーザが同じ食事をとったまたは消費した後、ユーザはその食事をタグ付けすることができ、DGSはタグ付けされた食事に関連して投与された食事用量および食事に関連付けられた食後グルコースデータセットをこのタグに関連付けることができる。DGSが十分な量のデータセットを取得したら、DGSは、少なくとも以前に投与された用量およびタグ付けされた食事に関連付けられた食後グルコースデータセットに基づいて、このタグ付けされた食事に対する具体的な用量推奨値を決定することができる。DGSはまた、タグ付けされた食事に対する用量推奨値の決定において、用量推奨の要求が行われた時点におけるユーザの現在のグルコースレベルを考慮する場合がある。DGSは、タグ付けされたパンケーキおよび卵の食事に対する推奨用量を計算する前に、少なくとも3食、あるいは少なくとも4食、あるいは少なくとも5食のデータを必要とする場合がある。タグは、朝食、昼食、夕食または間食で消費される食品および/または飲料のいずれであってもよい。用量推奨値は、基本用量および補正用量など、複数の構成要素を含んでもよい。基本用量は、ユーザの標準的または典型的な食事用量であり、補正用量は、同じタグ付けされた食事に対するユーザの以前の反応を考慮することができる。幾つかの実施形態では、補正用量は、用量推奨の要求がなされた時点におけるユーザの現在のグルコースレベルを考慮することができる。
【0367】
例示的な一実施形態では、
図23Aに見られるように、方法2400で、第1のステップ2402において、DGSは、食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示することができる。例えば、食事タイプは、「チーズバーガーおよびフライドポテト」、「チーズピザ2切れ」、「卵およびパンケーキ」、または「リンゴおよびダイエットソーダ」などの食事または間食中にユーザによって消費された特定の食品および/または飲料の説明であってもよい。
【0368】
ステップ2404において、DGSは、食事タイプのインスタンスの入力されたタグを受信することができる。ユーザは、この食事の説明タグをお気に入りとして入力することができる。あるいは食事タイプがすでにDGSに入力されている場合、ユーザは、例えば、お気に入りの食事タイプのリストからタグを選択することができる。
【0369】
ステップ2406において、DGSは、食事タイプのタグのインスタンスの閾値数がDGSによって受信されたかどうかを判定することができる。例えば、DGSは特定の食事タイプのタグを最低3つ必要であることを要件とする場合がある。食事タイプのタグのインスタンスが2つしか受信されていないとDGSが判定した場合、DGSはその食事タイプの推奨薬剤用量を計算しない可能性がある。しかしながら、DGSが、その食事タイプのタグの3つ以上のインスタンスが受信されたと判定した場合、ステップ2408で示されるように、DGSはその食事タイプの推奨薬剤用量を計算することができる。
【0370】
幾つかの実施形態では、ユーザが食事をタグ付けした後、DGSは、投与された薬剤用量が、以前に同じ食事を消費中に投与された薬剤用量と異なることを検出することができる。DGSが薬剤投与量の有意な差、例えば1単位の差、あるいは2単位の差、あるいは3単位の差、あるいは4単位の差、あるいは5単位の差、あるいは約1単位~約5単位の差、あるいは約2単位~約5単位の差、あるいは約3単位~約5単位の差を検出した場合、DGSはユーザにプロンプト表示することができる。幾つかの実施形態では、DGSはユーザに新しいタグを作成するようプロンプト表示することができる。新しいタグは、異なる薬剤投薬量を考慮するための説明をタグに含めることができる。例えば、新しいタグは、食事の量、または薬剤投薬量が異なる別の理由(例えば、食事の前に運動したなど)を含めることができる。幾つかの実施形態では、DFSはリアルタイムで、すなわち、ユーザが食事タイプをタグ付けしてから5分以内、あるいは4分以内、あるいは3分以内、あるいは2分以内、あるいは1分以内に、ユーザにプロンプト表示することができる。
【0371】
例示的な一実施形態では、
図23Bに見られるように、方法2420で、第1のステップ2422において、DGSは、食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示することができる。例えば、食事タイプは、「チーズバーガーおよびフライドポテト」、「チーズピザ2切れ」、「卵およびパンケーキ」、または「リンゴおよびダイエットソーダ」などの食事または間食中にユーザによって消費された特定の食品および/または飲料の説明であってもよい。
【0372】
ステップ2424において、DGSは、第1の食事タイプのインスタンスの第1の入力されたタグを受信することができる。ユーザは、この食事の説明タグをお気に入りとして入力することができる。あるいは食事タイプがすでにDGSに入力されている場合、ユーザは、例えば、お気に入りの食事タイプのリストからタグを選択することができる。
【0373】
ステップ2426において、DGSは、第1の入力されたタグを、第1の食事タイプのインスタンスに対して投与された第1の薬剤の量に関連付けることができる。幾つかの実施形態では、第1の入力されたタグは、第1の食事タイプのインスタンスの第1の食後分析物データセットにも関連付けることができる。
【0374】
ステップ2428において、DGSは、食事タイプの第2のインスタンスの第2の入力されたタグを受信することができる。ユーザは、例えば、お気に入りの食事タイプのリストからタグを選択することができる。
【0375】
ステップ2430において、DGSは、第2の入力されたタグを、食事タイプの第2のインスタンスに対して投与された第2の薬剤の量に関連付けることができる。幾つかの実施形態では、第2の入力されたタグは、第2の食事タイプのインスタンスの第2の食後分析物データセットにも関連付けることができる。
【0376】
ステップ2432において、DGSは、投与された第1の用量と第2の用量との差が閾値を超えるかどうかを判定することができる。差が閾値を超える場合、ステップ2434において、DGSは、異なる用量を考慮し得る修正タグを入力するようにユーザにプロンプト表示することができる。
【0377】
幾つかの実施形態では、DGSが推奨値を決定するのに十分なデータを有している場合、差が閾値未満である場合、ステップ2436において、DGSは、食事タイプに対する推奨された用量を出力することができる。
【0378】
食事投与忘失アラート
食事投与忘失計算機能と投与忘失アラート機能との両方とも、食事投与忘失検出アルゴリズムを使用する。投与忘失アラート機能は、1分ごとに投与忘失検出器を呼び出す。アラートが発せられると(これはアクティブアラートまたはアクティブ化されたアラートとも呼ばれることがある)、ロック画面通知またはアプリ内モーダルに提示させることができ、ディスプレイデバイス120の通知センタまたは通知バナーに提示させることもできる。アラートは、特定の条件下で解除されてもよく、すなわち、アラートがもはや有効であるべきではないと判定された場合、アラートは非アクティブになるか、もしくは非アクティブ化されてもよく、またはディスプレイデバイス120の通知センタもしくは通知バナーから削除されてもよい。
【0379】
以下の条件が満たされた場合に、食事投与忘失アラートが発せられ得る:
・ 食事投与忘失の状態が連続して数分間(例えば、5分間または連続5回の食事投与忘失陽性イベント)検出された可能性があるか、または食事投与忘失アラートが現在発せられている。
【0380】
・ 過去2時間以内にインスリン用量が記録されていない。
【0381】
・ 食事開始推定時刻前45分以内にインスリン用量が記録されていない。
【0382】
・ 食事開始推定時刻が過去2時間以内である。
【0383】
・ 補正用量アラートが発せられていない。
【0384】
幾つかの実施形態では、これらの条件がすべて満たされない限り、食事投与忘失アラートは発せられない場合がある。他の実施形態では、食事忘失アラートが発せられる前に、これらの条件のうちの1つ以上のみが満たされる場合がある。これらの条件は各々任意であり、必ずしも必須ではないことを理解されたい。
【0385】
図15に見られるように、例示的な方法2080では、ステップ2082から始まって、DGAは、センサ制御デバイス102からストリーミンググルコースデータを受信することができる。
【0386】
ステップ2084において、DGAは、食事開始推定時刻を有する食事に関連して、連続する数分間(例えば、5分または連続する5つの食事投与忘失陽性イベント)の食事投与忘失条件を検出することによって、食事用量が忘失されたかどうかを、現在時刻において判定することができる。あるいはDGAは、食事投与忘失アラートが現在発せられているかどうかを判定することもできる(図示せず)。
【0387】
ステップ2084の回答が肯定的である場合、ステップ2086において、DGAは、インスリン用量が以前の時間期間内、例えば過去2時間以内に記録されたかどうかを判定することができる。
【0388】
ステップ2086の回答が否定的である場合、ステップ2088において、DGAは、食事の開始推定時刻前の期間(例えば、30分、あるいは45分、あるいは60分)内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定することができる。
【0389】
ステップ2088の回答が否定的である場合、ステップ2090において、DGAは、食事開始推定時刻が過去2時間以内、すなわち現在時刻から2時間以内であるかどうかを判定することができる。
【0390】
ステップ2090の回答が肯定的である場合、ステップ2092において、DGAは、補正用量アラートが現在発せられているかどうかを判定することができる。DGAは、補正用量アラートを発するのと同時に、食事投与忘失アラートを発することが防止され得る。
【0391】
ステップ2092の回答が否定的である場合、ステップ2094において、DGAは、食事投与忘失アラートを表示するか、または発することができる。
【0392】
上記の例示的な方法において言及された条件の各々は任意であり、食事投与忘失アラートが発せられるために必ずしも必須ではないことを理解されたい。
【0393】
食事投与忘失アラート条件が発せられた場合、DGS100はロック画面通知を提示して食事投与忘失アラートをユーザに通知することができる。食事投与忘失アラート条件が解除された場合、DGS100は食事投与忘失アラート通知を削除することができる。
【0394】
食事投与忘失アラートが現在発せられていて、以下の条件が満たされている場合、食事投与忘失アラートは解除されてもよい:
・ 過去15分間に食事投与忘失条件が検出されていない。
【0395】
・ または、以下の条件のうちの1つ以上が満たされる:
・ 過去2時間にインスリン用量が記録されている。
【0396】
・ または食事開始推定時刻前45分以内にインスリン用量が記録されている。
【0397】
・ または食事開始推定時刻が2時間よりも前である。
【0398】
図16Aに見られるように、例示的な方法2100では、ステップ2102から始まって、DGAはセンサ制御デバイス102からストリーミンググルコースデータを受信することができる。
【0399】
ステップ2104において、DGS100は、食事投与忘失アラートを発することができる。食事投与忘失アラートが発せられ得る条件は、本出願の他の箇所に記載されている。
【0400】
ステップ2106において、DGS100は、食事投与忘失アラートが発せられた後、食事投与忘失条件が連続する数分間にわたって検出されたかどうかを判定することができる。例えば、DGS100は、過去10分間、あるいは過去15分間、あるいは過去20分間にわたって食事投与忘失条件が検出されなかったかどうかを判定することができる。
【0401】
ステップ2106の回答が否定的である場合、ステップ2108において、DGS100は食事投与忘失アラートを解除することができる。
【0402】
ストリーミンググルコースデータが利用できない場合、例えば、過去14分間にわたって忘失アラート条件を計算することができず、その後15分目に、忘失アラート条件が計算され、発せられない場合、DGS100は、食事投与忘失アラートを解除することができる。
【0403】
図16Bに見られるように、ステップ2112から始まる例示的な方法2110では、DGAは、センサ制御デバイス102からストリーミンググルコースデータを受信し、MDD152または他の実施形態において前述した他の方法からインスリン用量データを受信することができる。
【0404】
ステップ2114において、DGS100は、食事投与忘失アラートを発することができる。食事投与忘失アラートが発せられ得る条件は、本出願の他の箇所に記載されている。
【0405】
ステップ2116において、DGS100は、現在時刻からの期間内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定することができる。この期間は、約1.5時間、あるいは約2時間、あるいは約2.5時間とすることができる。
【0406】
ステップ2116の回答が肯定的である場合、ステップ2108において、DGS100は、食事投与忘失アラートを解除することができる。
【0407】
図16Cに見られるように、例示的な方法2120では、ステップ2122から始まって、DGAは、センサ制御デバイス102からストリーミンググルコースデータを受信し、MDD152または他の実施形態において前述した他の方法からインスリン用量データを受信することができる。
【0408】
ステップ2124において、DGS100は、食事投与忘失アラートを発することができる。食事投与忘失アラートが発せられる条件は、本出願の他の箇所に記載されている。
【0409】
ステップ2126において、DGS100は、食事開始推定時刻からの期間内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定することができる。この期間は、約30分、あるいは約45分、あるいは約60分とすることができる。
【0410】
ステップ2126の回答が肯定的である場合、ステップ2128において、DGS100は、食事投与忘失アラートを解除することができる。
【0411】
図16Dに見られるように、例示的な方法2130では、ステップ2132から始まって、DGAは、センサ制御デバイス102からストリーミンググルコースデータを受信することができる。
【0412】
ステップ2134において、DGS100は、食事投与忘失アラートを発することができ、食事投与忘失アラートは、開始推定時刻を有する食事忘失に関連する。食事投与忘失アラートが発せられる条件は、本出願の他の箇所に記載されている。
【0413】
ステップ2136において、DGS100は、食事開始推定時刻が現在時刻からの期間内であるかどうかを判定することができる。この期間は、約1.5時間、あるいは約2時間、あるいは約2.5時間とすることができる。
【0414】
ステップ2126の回答が否定的である場合、ステップ2128において、DGS100は、食事投与忘失アラートを解除することができる。
【0415】
食事投与忘失条件検出
DGS100の食事投与忘失条件検出モジュールは、入力としてストリーミンググルコースデータを受信した。食事投与忘失条件検出モジュールは、1分ごとに1回(例えば、ストリーミンググルコースが受信される各分後に)呼び出し、食事用量が忘失されたかどうかを推定し、忘失された場合には食事開始時間を推定することができる。食事投与忘失条件検出モジュールはまた、食事忘失の食事開始時間を推定するために、必要に応じて呼び出すこともできる。
【0416】
投与忘失検出器は、最後に記録されたインスリン食事用量以降のストリーミンググルコースを、合計約4時間まで、あるいは合計約4.5時間まで、あるいは合計約5時間まで使用する(IOB計算機によって使用されるインスリン作用時間)。
【0417】
リアルタイムの食事検出および食事投与忘失検出を説明するアルゴリズムは、本出願の他の箇所に記載されている。
【0418】
食事投与忘失検出は、DGAが食事イベントを検出することによってトリガされる場合がある。入力データストリームは、検出された食事イベント、食事開始推定時刻、および最新のインスリン用量およびタイムスタンプを含み得る。出力は、用量およびユーザへの通知のないタグ付けされた食事イベントであり得る。
【0419】
補正のみの用量計算
DGA内では、(1)DGSMが補正のみのガイダンスを利用可能な状態にあり、(2)補正用量アラートが発せられた場合、食後の補正のみのインスリン用量ガイダンスが利用可能であり得る。
【0420】
DGA通知(電球としてグラフィカルに表されてもよい)の表示状態は、用量ガイダンス表示が開始された場合(または別のグルコーススキャンが実行された場合)にのみ決定され得る。例えば、表示状態は、新しいストリーミンググルコース値が受信されるたびに更新されない場合もある。さらに、一実施形態では、競合状態を回避するために、用量ガイダンスが提供される前にすべてのアラートを無効にすることが必要となる場合がある。
【0421】
補正用量計算は、補正用量検出器からの補正用量通知およびスキャンに応答するユーザによってトリガされる場合がある。入力データストリームは、スキャングルコース、スキャントレンド矢印、および直近のスキャン時のIOBを含み得る。入力パラメータは、目標グルコースおよび食後CFとすることができる。出力は、補正用量の提案された計算であり得る。
【0422】
補正用量アラート
補正用量アラートが発せられると(これはアクティブアラートまたはアクティブ化されたアラートとも呼ばれることがある)、ロック画面通知またはアプリ内モーダルに提示させることができ、ディスプレイデバイス120の通知センタまたは通知バナーに提示させることもできる。アラートは、特定の条件下で解除されてもよく、すなわち、アラートがもはや有効であるべきではないと判定された場合、アラートは非アクティブになるか、もしくは非アクティブ化されてもよく、またはディスプレイデバイス120の通知センタもしくは通知バナーから削除されてもよい。
【0423】
以下の条件が満たされた場合に、補正用量アラートが発せられ得る:
・ 過去5分間のすべてで補正投与条件が発せられているか、または補正用量アラートが現在発せられている。
【0424】
・ 過去2時間以内にインスリン用量が記録されていない。
【0425】
・ 食事投与忘失アラートが発せられていない(補正用量アラートと食事投与忘失アラートとが重ならないようにする)。
【0426】
幾つかの実施形態では、これらの条件がすべて満たされない限り、補正用量アラートは発せられない場合がある。他の実施形態では、補正用量アラートが発せられる前に、これらの条件のうちの1つ以上のみが満たされる場合がある。これらの条件の各々は任意であり、必ずしも必須ではないことを理解されたい。
【0427】
図17に見られるように、ステップ2142から始まる例示的な方法2140では、DGAは、センサ制御デバイス102からストリーミンググルコースデータを受信し、MDD152または他の実施形態において前述した他の方法からインスリン用量データを受信することができる。
【0428】
ステップ2144において、DGAは、現在時刻において、補正用量条件が連続する数分間(例えば、5分または連続する5つの食事投与忘失陽性イベント)発せられているかどうかを判定することができる。幾つかの実施形態では、補正用量条件は、ユーザが補正用量を必要とすることを示す条件であってもよい。あるいはDGAは、補正用量アラートが現在発せられているかどうかを判定することもできる(図示せず)。
【0429】
ステップ2144の回答が肯定的である場合、ステップ2146において、DGAは、インスリン用量が以前の期間内、例えば過去2時間以内に記録されたかどうかを判定することができる。
【0430】
ステップ2146の回答が否定的である場合、ステップ2148において、DGAは、補正用量アラートを表示するか、または発することができる。
【0431】
補正投与忘失アラート条件が発せられた場合、DGS100は、補正用量アラートをユーザに通知するロック画面通知を提示することができる。補正用量アラート条件が解除された場合、DGS100は補正用量アラート通知を削除することができる。
【0432】
DGS100は、補正用量アラートが現在発せられていて、以下の条件のいずれかが満たされている場合、補正用量アラートを解除することができる:
・ 過去15分間のいずれにおいても補正用量条件が検出されていない。
【0433】
・ または、IOB計算が、補正用量アラート条件が最後に計算されたときから変更された。
【0434】
・ または、過去2時間以内にインスリン用量が記録されている。
【0435】
図18Aに見られるように、例示的な方法2150では、ステップ2152から始まって、DGAは、センサ制御デバイス102からストリーミンググルコースデータを受信することができる。
【0436】
ステップ2154において、DGS100は、補正用量アラートを発することができる。補正アラートが発せられる条件については、本出願の他の箇所に記載されている。
【0437】
ステップ2156において、DGS100は、補正用量アラートが発せられた後の連続する数分間にわたって補正用量条件が検出されたかどうかを判定することができる。例えば、DGS100は、過去10分間、あるいは過去15分間、あるいは過去20分間にわたって補正用量条件が検出されなかったかどうかを判定することができる。
【0438】
ステップ2156の回答が否定的である場合、ステップ2158において、DGS100は補正用量アラートを解除することができる。
【0439】
ストリーミンググルコースデータが利用できない場合、例えば、過去14分間にわたって補正投与忘失アラート条件を計算することができず、その後15分目に、補正投与忘失アラート条件が計算され、発せられない場合、DGS100は、補正用量アラートを解除することができる。
【0440】
図18Bに見られるように、例示的な方法2160では、ステップ2162から始まって、DGAは、センサ制御デバイス102からストリーミンググルコースデータを受信することができる。
【0441】
ステップ2164において、DGS100は、第1の時刻において補正用量アラートを発することができる。補正アラートが発せられる条件は、本出願の他の箇所に記載されている。
【0442】
ステップ2166において、DGS100は、インスリンオンボード(IOB)の計算が第1の時刻以降に変更されたかどうかを判定することができる。
【0443】
ステップ2166の回答が肯定的である場合、ステップ2168において、DGS100は、補正用量アラートを解除することができる。
【0444】
図18Cに見られるように、例示的な方法2170では、ステップ2172から始まって、DGAは、センサ制御デバイス102からストリーミンググルコースデータを受信することができる。
【0445】
ステップ2174において、DGS100は、補正用量アラートを発することができる。補正アラートが発せられる条件は、本出願の他の箇所に記載されている。
【0446】
ステップ2176において、DGS100は、インスリン用量が現在時刻からの期間内に記録されたかどうかを判定することができる。この期間は、約1.5時間、あるいは約2時間、あるいは約2.5時間とすることができる。
【0447】
ステップ2176の回答が肯定的である場合、ステップ2178において、DGS100は、補正用量アラートを解除することができる。
【0448】
幾つかの実施形態では、ユーザは、補正用量アラートがユーザに提示される条件をカスタマイズすることができる。DGSの設定において、ユーザは、補正用量が最小投与量を超えている場合にのみアラートが表示されるように、補正用量アラートの最小閾値を設定することができる。例えば、ユーザは、提案された補正用量が少なくとも約2単位である場合にのみ補正アラートを受信したいことを示すことができる。最小投与量は、約1単位以上、あるいは約2単位以上、あるいは約3単位以上、あるいは約4単位以上、あるいは約5単位以上、あるいは約6単位以上とすることができる。ユーザが最小補正用量を設定できるようにすることで、ユーザがアラートで過負荷になること(アラート疲労)を防ぐことができ、ユーザは、より深刻で、より大きな補正用量を必要とする状態の補正のみに集中できるようになる。これにより、ユーザは、最小単位量が必要な場合にのみアラートを受信することができる。
【0449】
補正用量検出器
補正用量条件検出器は、補正用量の条件が正しいかどうかを示すことができる。補正用量条件検出器はまた、補正用量の計算結果を提供することができる。補正用量計算は、ストリーミンググルコースデータ、例えば、1分間のストリーミンググルコースも使用することができる。したがって、補正用量計算は、同じくストリーミンググルコースを使用する補正用量アラート条件と一致または合致する場合がある。
【0450】
補正用量を決定するための例示的な方法を、擬似コードで以下に示す。
【0451】
補正用量==FALSE、ただし、
if tdose>3時間かつ≦4時間
if 過去60分間連続でGcorr>180mg/dL
if 過去5分間連続でGtrend>0mg/dL/分
if Imin-IOB≧0.5
then 補正用量が必要==
True
end
end
end
end
または
if tdose>4時間
if 過去60分間連続でGcorr>180mg/dL
if 過去5分間連続でGtrend>0mg/dL/分
if Imin+TrendAdjPost-IOB≧0.5
then 補正用量が必要==
True
end
end
end
end
式中
Tdose=最後に記録されたインスリン用量からの時間(この属性が利用可能な場合、非プライム)
Gcorr=現在のストリーミンググルコース値(初期表示時の現在の意味)
GT=目標グルコース(レジメンパラメータルックアップ)
Gtrend=現在のストリーミンググルコーストレンド値(初期表示時の現在の意味)
Iguide=インスリン用量計算結果
Imin=ユーザが通知を希望する最小補正用量。この値は、モバイルアプリのオンボーディング時にユーザによって構成されることになる。
【0452】
上記の擬似コードにおいて、補正用量が必要==TRUEになると、補正用量計算は、以下のように進められ得る:
if tdose>2時間かつ<4時間
Iguide=CorrectionAdjPost-IOB
else if tdose>4時間
Iguide=CorrectionAdjPost+TrendAdjPost-IOB
else
Iguide=0
end
式中、
IOB=用量計算時のインスリンオンボード
CFpost=食後の補正係数(レジメンパラメータルックアップ)
CorrectionAdjPost=(Gcorr-GT)/CFpost
TrendAdjPost=CF=CFpostに基づくトレンド調整(Kudvaテーブルルックアップ)。
【0453】
グルコーストレンドの定義とCFpostによるTrendAdjとは、先にその内容全体を参照により援用するものとした、Kudva, et al.から適応されるように、表1および2に説明される。
【0454】
Iguideの計算は、標準的な丸め規則に従って、最も近い整数に丸めることができる。
【0455】
if Iguide≦Imin、then Iguide=0。
【0456】
補正用量の決定は、連続的に実行されてもよい。入力データストリームは、ストリーミンググルコース、ストリーミングトレンド矢印、最後に分類された食事用量からの時間、および最後に分類された補正用量からの時間を含み得る。入力パラメータは、ユーザによって構成され得る最小補正用量を含み得る。出力は、ユーザへの通知を含み得る。
【0457】
補正アラートと食事投与忘失アラートとの相互作用
補正アラートと食事投与忘失アラートとの両方のアラート処理は、ストリーミンググルコースデータを使用して1分ごとに実行されてもよい。両方のアラートが発することを開始するような条件である場合、食事投与忘失アラートが優先される(したがって、補正用量アラートが発せられるのを防ぐ)ことを保証するために、食事投与忘失アラート処理は、補正用量アラート処理の前に実行されてもよい。
【0458】
インスリンオンボード(IOB)管理および計算
古くなったグルコースデータに基づく用量推奨を防ぐために、最新のスキャンと用量要求との間の経過時間は5分を超えてはならない。IOBは、速効型インスリンの4.5時間のインスリン作用時間に従って計算することができる。等式1および2において差し引かれるIOB値は、食事要求時の%IOBに以前のインスリン用量を乗算したものである。例えば、
図19の情報によれば、12時に投与された10Uの用量は、14時15分に4.7Uの残りのIOBを有する。更なる詳細は、
図19に示されている。現在のIOBは、4.5時間未満の各インスリン用量に対するこれらのIOB部分の各々の計算の合計である。
【0459】
インスリン作用持続時間(DIA)とは、所与のインスリン注射がグルコース低下効果をもたらす推定時間である。DGS100は、速効型食事インスリンのDIAを4.5時間、長時間作用型ベーサルインスリンのDIAを24時間と想定している。インスリン用量のDIAが4.5時間であれば、IOBは注射後4.5時間でゼロとなる。DIAの単位は時間である。
【0460】
IOB計算は、用量(食事時間または補正)が計算されるたびにトリガされてもよい。入力データストリームは、4.5時間以下の用量に対するインスリン用量およびタイムスタンプ、ならびにIOBルックアップテーブルを含み得る。出力は、以前の注射から循環している残存するインスリン単位であり得る。
【0461】
リアルタイム食事検出
多くの実施形態では、DGAは、リアルタイムの食事検出アルゴリズムを使用して食事投与の忘失を検出するように構成することができる。食事投与の忘失をリアルタイムで検出し、その後に患者にアラートするためのシステムおよびプロセスが本明細書に記載されている。食事投与の忘失を検出するプロセスは、定期的に(例えば、新しいグルコースデータがシステムで利用可能になるたびに)実行することができる。あるいはプロセスは、患者に「投与忘失」のアラートを提供することが適切であるとき、またはアラートが有効化されたときはいつでも実行することができる。アラートが煩わしくなった場合は、ユーザはアラートを有効または無効にすることができる。
【0462】
例示的な一実施形態では、リアルタイムの食事検出は、特徴抽出モジュールおよび食事検出モジュールにより実行することができる。特徴抽出モジュールは、データ点が利用可能になると、CGMデータ点を一度に1回ずつ受け取ることができる。特徴抽出モジュールは、グルコース値が増加していることを検出すると、特徴抽出モジュールは、複数の特徴を抽出することができ、食事検出のために複数の特徴を食事検出モジュールに渡すことができる。
【0463】
一実施形態では、特徴抽出モジュールは、新しいグルコースデータ点を受信するたびに、2次関数を使用して、時間ウィンドウ内にデータをフィットさせ、現在のデータ点から逆算することによってデータの平滑化を実行するように構成される。時間ウィンドウは、約60分とすることができる。特徴抽出モジュールは、時間ウィンドウの中心におけるフィッティングされた値を、現在の平滑化されたデータとして格納するように構成することができる。特徴抽出モジュールはまた、時間ウィンドウの中心にあるフィッティングされた値の線形項および2次項の係数を、それぞれ現在のグルコース変化率および加速度値として格納するように構成することができる。特徴抽出モジュールはまた、中心点でのフィッティングされた値を格納するように構成されることに加えて、特徴抽出のための現在の点でのフィッティングされた値を格納するように構成することもできる。特徴抽出モジュールは、現在の平滑化されたグルコース値を前回の平滑化されたグルコース値(例えば、現在の平滑化されたグルコース値の直前の平滑化されたグルコース値)と比較して、平滑化されたグルコースデータが上昇しているかまたは下降しているかを判定するように構成することができる。特徴抽出モジュールは、複数の特徴を抽出し、その後、特徴抽出モジュールが現在の平滑化グルコース値と前回の平滑化グルコース値との比較において上昇していると判定した後、複数の特徴を食事検出モジュールに渡すように構成することができる。
【0464】
特徴抽出モジュールは、平滑化されたデータの2つのセグメントから複数の特徴を抽出するように構成することができる。この2つのセグメントは、現在の上昇セグメントと前回の下降セグメントとすることができる。現在の上昇セグメントから抽出された複数の特徴としては、1)最大加速度、2)最大加速点の時刻、3)最大加速点でのグルコース値、4)現在の時点(フィッティングされた値)と最大加速点(基準点)との間のグルコース値の差により計算された高さ、5)基準点から現在の点までの経過時間により計算された現在のセグメントの持続時間、6)高さを持続時間で割って計算した現在のセグメントの平均上昇率、7)加速度の最大増大量(所与の時点での加速度の増大量は、その時点の加速度を前回時点の加速度から差し引くことにより得られる)、および8)曲線下面積の増分(平均グルコース値から基準点のグルコース値を差し引き、その差分にセグメントの持続時間を乗算したもの)、を挙げることができるが、これらに限定されない。前の下降セグメントから抽出された複数の特徴としては、1)持続時間、2)高さ、3)平均下降率(高さ/持続時間)、4)最大下降率(変化率の絶対値の最大値)、および5)最大減速度(加速度の絶対値の最大値)、を挙げることができるが、これらに限定されない。特徴抽出モジュールは、抽出された複数の特徴を食事用量モジュールに渡すように構成することができる。
【0465】
食事検出モジュールは、入力として特徴ベクトルを受け取り、現在の上昇セグメントが食事応答グルコースエクスカーションであるか否かを示すバイナリ検出結果を出力するように構成することができる。食事検出モジュールはまた、バイナリ検出結果とともに確率値を出力するように構成することもできる。一実施形態では、食事検出モジュールにおける事前訓練済み機械学習モデルは、scikit learn (https://scikit-learn.org/stable/modules/generated/sklearn.ensemble.RandomForestClassifier.html)によるランダムフォレスト分類器を用いて実装することができる。食事検出モジュールは、ツリー構築ルールおよび各ツリーの各特徴の特徴閾値に基づいて食事の開始を検出するように構成することができ、これは訓練プロセス中に最適化することができる。一実施形態では、事前訓練済みモデルはまた、勾配ブースト、ADAブースト、人工ニューラルネットワーク、線形判別分析、およびエクストラツリーを含む代替的な分類アルゴリズムに基づいて構築することもできる。
【0466】
食事検出モデルはまた、食事が検出された場合に、食事の開始時刻を推定するように構成することもできる。一実施形態では、食事の開始時刻は、約1.25時間の時間ウィンドウサイズ内で検出点からさかのぼって、グルコース値加速度の最大増大がある時点として推定することができる。例えば、午後1時15分にアルゴリズムによって食事の忘失が検出された場合、モデルは午後12時頃までさかのぼって食事の開始時刻を決定することができる。各点におけるグルコース値の加速度は、2次関数、すなわちy=ax2+bx+cを用いて、データ注目点を中心とした5つのデータ点をフィッティングすることによって計算できる。フィッティングされたパラメータ「a」は、注目点での加速度である。ある時点kにおけるグルコース値の加速度の増大は、a(k+1)-a(k)で定義され得る。
【0467】
食事検出モデルはまた、食事の推定開始前後の期間内に食事時インスリン投薬が行われたことが検出されない場合、ユーザへの投与忘失に関する通知をUID200に出力するように構成することもできる。一実施形態では、推定される食事の開始が2時間未満である場合、通知は、患者がまだ食事の用量ガイダンスを得ることができ、投薬が遅れることを示すこともできる。
【0468】
他のタイプの食事検出方法およびアルゴリズムの詳細は、米国特許出願公開第2017/0185748号明細書およびPCT出願番号PCT/US2020/12134号に記載されており、その内容全体を参照により本明細書に援用するものとする。
【0469】
リアルタイム食事検出は、連続的に実行されてもよい。入力データストリームは、ストリーミンググルコースを含む。出力は、食事イベントおよび推定される食事の開始である。
【0470】
リアルタイム用量分類
本出願の他の箇所に説明されている用量ガイダンス状態遷移図を駆動するためと、投薬報告のための用量の合致を追跡するために、アルゴリズムは、接続されたペンから入ってくる用量をリアルタイムで分類することができる。
【0471】
用量は、特定の基準が満たされた場合に、アルゴリズムによって自動的に分類される。用量は、特定の食事用量(朝食、昼食もしくは夕食)または補正用量としてのみ自動分類される場合がある。自動化された食事用量および補正用量の分類には、分類のための独自の論理がある。
【0472】
自動リアルタイム用量分類は、連続的に実行されてもよい。入力データストリームは、インスリン用量タイムスタンプ、インスリン投与量、および以前の用量推奨(食事または補正)を含み得る。入力パラメータは、インスリン用量時間ウィンドウを含み得る。出力は、食事または補正として分類された用量であり得る。
【0473】
食事用量
自動化された食事用量分類については、所与の用量が特定の食事(朝食、昼食または夕食)に自動的に関連付けられ得るかどうかを決定するために、以下の基準が使用され得る。論理は、擬似コードで以下に提示される:
・ If 接続されたペンからのインスリン用量タイムスタンプが、ユーザがモバイルアプリで食事用量を要求した時間から≦20分以内である&&
・ 投与量が、推奨投与量と全く同じである&&
・ 食事用量要求のタイムスタンプが、承認された食事用量時間範囲内に収まる&&
・ 食後の状態で摂取されなかった
・ Then 用量は食事要求に関連付けられた用量として分類される
・ Else 用量は曖昧な用量として分類される。
【0474】
一実施形態では、用量が所与の食事に自動的に分類されるために、上記の条件がすべて真(true)でなければならない。上記のいずれかが偽(false)である場合、用量は曖昧な用量としてマークされることがあり、その後の用量ガイダンスのためのアプリを使用する前に、ユーザに用量を手動で分類することが要求される。この手動分類は、DGAのエントリを介して実行することができる。他の実施形態では、用量が自動的に分類されるために、これらの条件のうちの1つ以上のみが満たされ得る。これらの条件の各々は任意であり、必ずしも必須ではないことを理解されたい。
【0475】
図20Aに見られるように、例示的な方法2180では、ステップ2182から始まって、DGAは、要求時刻にユーザによって要求された食事の用量推奨ガイダンスを提供することができ、食事は食事タイプを有し、用量推奨ガイダンスは推奨投与量を含む。
【0476】
ステップ2184において、DGAは、接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信することができる。インスリン用量データは、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含み得る。
【0477】
ステップ2186において、DGAは、最近の用量のタイムスタンプが要求時刻からの期間内であるかどうかを判定することができる。この期間は、約15分、あるいは約20分、あるいは約25分、あるいは約30分とすることができる。
【0478】
ステップ2188において、DGAは、最近の用量のインスリン量が、食事用量ガイダンス推奨事項の推奨投与量と同じであるかどうかを判定することができる。
【0479】
ステップ2190において、DGAは、最近の用量のタイムスタンプが、最近の食事の食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるかどうかを判定することができる。
【0480】
ステップ2192において、DGAは、ユーザが食後状態にある間に最近の用量が摂取されたかどうかを判定することができる。最近の用量が、用量ガイダンス状態マシンが食後用量状態にある間に摂取された場合(すなわち、以前の用量が食事に関連付けられ、食後用量状態への遷移をトリガした場合)、最近の用量は、以前の用量と同じ食事に関連付けられ得る。
【0481】
ステップ2194において、DGAは、上記ステップ2186~2190の回答が肯定的であり、ステップ2192の回答が否定的である場合、最近の用量を最近の食事の食事タイプに関連付けられたものとして分類することができる。上記の条件のいずれかが満たされない場合、DGAは、最近の用量を曖昧な用量として分類し(ステップ2196を参照)、最近の用量を手動で分類するようにユーザにプロンプト表示することができる。
【0482】
一例として、ユーザが午後12時に昼食用量を要求し、上記の自動分類論理と一致する用量を摂取した場合、それは昼食用量として分類され得る。この分類により、注射時刻から開始する時刻に、待機状態から食後用量状態への遷移がトリガされる可能性がある。アルゴリズムは、2時間にわたって食後用量状態のままであってもよい。別の用量が午後1時に受信された場合(ユーザが食後用量状態にある間)、それは昼食用量として自動的にラベル付けされ得る。注目すべきは、食後用量状態にある場合、アルゴリズムは、ユーザに用量ガイダンスを提供しない可能性があることである。この期間に受信された用量は、ユーザの裁量のみに基づくことができる。
【0483】
他の実施形態では、用量を自動的に分類するために、これらの条件のうちの1つ以上のみが満たされる場合がある。これらの条件の各々は任意であり、必ずしも必須ではないことを理解されたい。
【0484】
補正用量
自動化された補正用量分類については、所与の用量が補正用量として自動的に分類されるために、以下の基準がすべて真でなければならない。論理は、擬似コードで以下に提示される。
【0485】
・ If 用量が、モバイルアプリにおける補正投与量推奨から≦20分以内に送達された&&
・ 投与量が、推奨投与量と全く同じである&&
・ Else 用量は曖昧な用量として分類される。
【0486】
一実施形態では、上記の条件の両方が真である場合、用量は、補正用量として分類され得る。上記のいずれかが偽である場合、用量は曖昧な用量としてマークされることがあり、手動で分類する必要がある。この手動分類は、DGAのエントリを介して実行することができる。他の実施形態では、用量を自動的に分類するために、これらの条件のうちの1つ以上のみが満たされ得る。これらの条件の各々は任意であり、必ずしも必須ではないことを理解されたい。
【0487】
図20Bに見られるように、例示的な方法2200では、ステップ2202から始まって、DGAは、第1の時刻において補正のための用量推奨ガイダンスを提供することができる。
【0488】
ステップ2204において、DGAは、接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信することができる。インスリン用量データは、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含み得る。
【0489】
ステップ2206において、DGAは、最近の用量のタイムスタンプが第1の時刻からの期間内であるかどうかを判定することができる。この期間は、約15分、あるいは約20分、あるいは約25分、あるいは約30分とすることができる。
【0490】
ステップ2208において、DGAは、最近の用量のインスリン量が、補正用量ガイダンス推奨事項の推奨投与量と同じであるかどうかを判定することができる。
【0491】
ステップ2210において、DGAは、上記ステップ2206~2208の回答が肯定的である場合、最近の用量を補正用量として分類することができる。上記の条件のいずれかが満たされない場合、DGAは、最近の用量を曖昧な用量として分類し(ステップ2212を参照)、最近の用量を手動で分類するようにユーザにプロンプト表示することができる。
【0492】
補正用量は、システムが待機状態にある間にのみ推奨される可能性があるため、この分類により、注射時刻から開始する時刻において、待機状態から補正後用量状態への遷移がトリガされる可能性がある。この分類は、ユーザに提示された未処理の食事投与忘失または修正通知を解除することができる。
【0493】
図20Cに見られるように、例示的な方法2220では、ステップ2222から始まって、DGAは、第1の時刻に用量推奨ガイダンスを提供することができる。
【0494】
ステップ2224において、DGAは、接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信することができる。インスリン用量データは、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含み得る。
【0495】
ステップ2226において、DGAは、最近の用量のタイムスタンプが第1の時刻からの期間内であるかどうかを判定し得る。この期間は、約15分、あるいは約20分、あるいは約25分、あるいは約30分とすることができる。
【0496】
ステップ2228において、DGAは、最近の用量のインスリン量が、用量ガイダンス推奨事項の推奨投与量と同じであるかどうかを判定することができる。
【0497】
ステップ2230において、DGAは、最近の用量を食事用量または補正用量として分類することができる。上記の条件のいずれかが満たされない場合、DGAは、最近の用量を曖昧な用量として分類し(ステップ2232を参照)、ステップ2234において、最近の用量を手動で分類するようにユーザにプロンプト表示することができる。
【0498】
用量が曖昧な用量としてマークされた場合、その後の用量ガイダンスにDGAを使用する前に、ユーザに用量を手動で分類することが要求される場合がある。ユーザには、以下の分類オプションが提供され、1つを選択するように求められる場合がある:
・ 朝食用量
・ 昼食用量
・ 夕食用量
・ 補正用量
・ 以前の食事から予想されるよりも多く食べた
・ 間食用量
・ プライミング用量
・ 未摂取の用量。
【0499】
幾つかの実施形態では、DGAが用量ガイダンスを提供する前に、ユーザがDGAを開いた時点から一定時間内、例えば過去約4時間、あるいは過去約4.5時間、あるいは過去約5時間の曖昧な用量をすべて手動で分類する必要がある場合がある。この期間よりも長い未分類の曖昧な用量は、曖昧なままである可能性がある。この期間、例えば4.5時間のウィンドウが前日にまたがる場合、期間は、ユーザがDGAを開いた時刻のみから当日の午前0時00分00秒までと短縮される場合がある。
【0500】
幾つかの実施形態では、ユーザが曖昧な用量を「前の食事から予想されるよりも多く食べた」、「間食用量」、「プライム用量」または「未摂取の用量」のうちの1つとして手動で分類した場合、用量ガイダンス状態マシンに変更がなくてもよい。
【0501】
タイトレーション法
先にその内容全体を参照により援用するものとした、米国特許出願番号第16/944,736号に開示されているように、用量ガイダンスシステム(DGS)100(例えば、SCD102、ディスプレイデバイス120、またはMDD152)は、患者入力および学習期間にわたって分析された患者のグルコースパターン分析(GPA)に基づいて薬剤用量を分類および特徴付ける自動または半自動学習方法を使用して構成することができる。
【0502】
DGS100のプロセッサは、患者の現在の投薬ストラテジーを学習した(または患者の現在の投薬ストラテジーで構成された)後は、本明細書に記載されているような方法を使用して、頻回注射(MDI)投薬療法のためのタイトレーションガイダンスを提供することができる。固定食事投薬を使用している患者の場合、システムは、固定投与量(例えば、朝食、昼食、夕食、間食など)をタイトレーションするためのガイダンス情報を決定することができる。炭水化物をカウントしている患者の場合、これらの同じ食事または1日の異なる時間帯で炭水化物の比率をタイトレーションすることができる。経験的投薬を使用する患者は、食事ベースごとに用量をタイトレーションすることができる。DGAによるタイトレーションガイダンスでは、用量または炭水化物の比率を特定の方向に変更するよう推奨事項を提供することができる。変更量は、例えば、5%、10%、15%など、適切な変化率で変更することができる。用量ガイダンスには、食事用量の開始も含めることができる。例えば、患者がベーサル+1(例えば、昼食用量)レジメン)を使用しており、朝食が高パターンを示す場合、DGAは、朝食にRAインスリンを投与するように推奨事項を提供することができる。
【0503】
本明細書で使用される場合、インスリン用量は、インスリン用量が「長時間作用性」または「ベーサル」と明示的に言及されない限り、速効型インスリン用量を指す。
【0504】
本方法の一態様では、DGS100の幾つかの(例えば、6つの)パラメータは、DGS100が用量ガイダンスモードにある間、経時的に投薬レジメンパラメータをタイトレーションするための情報を提供する。複数のパラメータは、例えば、固定ベーサル用量、固定朝食用量、固定昼食用量、固定夕食用量、固定食前補正係数および固定食後補正係数を含み得る。
【0505】
DGS100の少なくとも1つのプロセッサ、例えば、メモリ、センサ制御デバイスへの無線インタフェース、および表示画面に結合された表示デバイスのプロセッサは、プロセッサによって実行される際に、分析物データに応答して用量ガイダンスを提供するための方法1500をDGS100に実行させる命令を含み得、これを
図21Aに示している。方法1500は、1502において、分析期間にわたってバッファに取り込まれた患者の時間相関分析物データを受信することを含み得る。方法1500はさらに、1504において、時間相関分析物データを離散的な時間帯(TOD)期間に分割することを含み得る。本方法はさらに、1506において、アルゴリズムを実行することによって、時間相関分析物データの少なくとも一部と、分析期間における患者の規定の投薬ストラテジーとに基づいて、TOD期間のうちの対応する1つの期間における薬剤の推奨固定用量を決定することを含み得る。本方法はさらに、1508において、ユーザまたは薬剤投与デバイスの少なくとも一方に出力するために、推奨固定用量のインジケータをコンピュータメモリに格納することを含み得る。
【0506】
DGS100のプロセッサは、システムが用量ガイダンスモードに入る前に、認定ユーザ(例えば、HCP)によって構成されたパラメータに基づいて固定用量を調整するためのタイトレーション法を開始することができる。DGSは、例えば、7日間、14日間、または21日間といった一定期間、用量ガイダンスモードに留まることができる。
【0507】
DGS100は、米国特許出願番号第16/944,736号および本出願の他の箇所に開示されているようなグルコースパターン分析(GPA)タイトレーション法を使用して、最初の4つのパラメータをタイトレーションしてもよく(固定用量タイトレーション)、ここで、時間帯期間は、認定ユーザによって最初に設定されるレジメンによって定義される固定食事用量時間によって区分される。一態様では、固定食前補正係数(CF
pre)パラメータおよび固定食後補正係数(CF
post)は、独立したタイトレーション法を用いてDGS100により計算され得る。DGS100はタイトレーションルーチンを定期的に、例えば1日1回実行することができる。例えば、DGS100は毎日、3つの異なるタイトレーションルーチンを別々に実行することができる;最初に固定用量ルーチンを実行し、次にCF
preルーチンを実行し、次にCF
postルーチンを実行する。各ルーチンの結果は、各ルーチンについて後述するように互いに影響し合う可能性がある。
図21Bは、補正係数または固定用量のタイトレーションのためにグルコースパターンインジケータを使用する方法1600の一般的な操作を示す。方法1600の更なる詳細は、米国特許出願番号第16/944,736号に記載されている通りである。
【0508】
方法1600は、1602において、時間相関データに基づいて、薬剤用量の各々を投薬クラスに分類することを含み得る。方法1600はさらに、1604において、用量の各々を、一組の食事時刻グループのうちの1つにグループ化することを含み得る。方法1600はさらに、1606において、時間相関データに最もよく適合するグルコースパターンを決定することと、1608において、グルコースパターンに基づいて、グルコースパターンインジケータを選択することとを含み得る。グルコースパターンインジケータは、例えば、「高(HIGH)」、「低(LOW)」、「高/低(HIGH/LOW)」または「パターンなし(NO PATTERN)」からなる群から選択され得る。
【0509】
認定HCPがタイトレーションを承認した場合、DGS100はタイトレーションを含むように投薬レジメンを更新し、その結果更新されたレジメンをその後の用量ガイダンスに使用することができる。認定HCPが続く24時間以内にタイトレーションを承認しなかった場合、DGS100はタイトレーション承認要求を取り消し、次にスケジュールされているタイトレーション時にタイトレーションルーチンを呼び出すことができる。その後、DGSは新たなタイトレーション承認要求を発行することができる。認定HCPが明確にタイトレーションを拒否した場合、DGSはタイトレーション承認要求を取り消し、少なくとも数日間(例えば、7日間)の確定期間が経過するまでタイトレーションルーチンの呼び出しを控え、その後、新たなタイトレーション承認要求を発行することができる。
【0510】
固定用量タイトレーション:DGSは、GPAタイトレーション法を使用して、分析期間にわたって一定の間隔で行われた分析物測定値、例えば、学習期間にわたって時間相関分析物(例えば、グルコース)データを構成する15分間隔の測定値を分析することができる。GPSは、データを離散的な時間帯(TOD)期間に分割することができる。TOD期間は、承認された投薬レジメンの一部として認定HCPによって定義された典型的な食事用量時間パラメータに従って定義することができる。
【0511】
固定用量タイトレーション入力:TOD期間は、例えば、以下のように定義することができる:
朝食後TOD期間(TODBF):開始記録は、固定朝食投与時刻後の最初のグルコース記録である。終了記録は、固定昼食投与時刻前の最後のグルコース記録である。
【0512】
昼食後TOD期間(TODLU):開始記録は、固定昼食投与時刻後の最初のグルコース記録である。終了記録は、固定夕食投与時刻前の最後のグルコース記録である。
【0513】
夕食後TOD期間(TODDI):開始記録は、固定夕食投与時刻後の最初のグルコース記録である。終了記録は、就寝時刻前の最後のグルコース記録であり、DGSは就寝時刻を、固定夕食投与時刻の6時間後、または固定朝食投与時刻の約6時間前のいずれか早い方として定義することができる。
【0514】
夜間TOD期間-前半(TODON1):全体の夜間期間は、就寝時刻と固定朝食投与時刻との間の時間として定義することができる。開始記録は、就寝時刻後の最初のグルコース記録である。終了記録は、夜間期間全体の中間点の時間より前の最後のグルコース記録である。
【0515】
夜間TOD期間-後半(TODON2):開始記録は、夜間期間全体の中間点に続く最初のグルコース記録である。終了記録は、典型的な朝食投与期間の前の最後のグルコース記録である。
【0516】
DGS100は、ユーザ(患者)および認定HCPの固定食事投与時刻の入力に、例えば、以下の制限を課してもよい:固定朝食投与時刻と固定昼食投与時刻との間の時間は3時間以上でなければならず、固定昼食投与時刻と固定夕食投与時刻との間の時間は3時間以上でなければならず、固定夕食投与時刻と固定朝食投与時刻との間の時間は9時間以上でなければならない。
【0517】
入力の有効性
図21Cを参照すると、分析物データに応答して用量ガイダンスを提供するための方法1500は、任意の操作可能な順序または組み合わせで追加の操作1700を含み得、そのうちの任意の1つは、必要でないかまたは所望されない場合は省略することができる。操作1700は、1702において、TOD期間の対応するものに対して、固定ベーサル用量、固定朝食用量、固定昼食用量、固定夕食用量を含むクラスに用量を分類することを含み得る。特定のTOD期間を除外する必要性を決定するための固定用量タイトレーションには、用量の分類(例えば、初期の食事用量の識別)が必要である。また、固定用量タイトレーションアルゴリズムには、食後補正用量の識別が必要である。
【0518】
グルコースデータセグメント(TOD期間に関連付けられたデータに寄与するであろう多数のうちの1つ)は、特定の条件、例えば、以下の条件がすべて満たされる場合にのみ、DGS100のプロセッサによって有効とみなされ得る:
条件1:データセグメントは、グルコースデータに閾値よりも大きいギャップ、例えば、2つの連続する過去のグルコース値よりも大きいギャップが存在しないというデータ充足要件を満たす。関連する態様において、操作1700は、1704において、推奨固定用量を決定する際に使用する条件として、時間相関分析物データのセグメントに規定の閾値を超えるいかなるギャップもないことを決定することを含み得る。
【0519】
条件2:データセグメントは、関連する初期の食事用量を有する。この条件は、初期の食事用量が、初期の食事用量レジメンの設定を確認する際に認定HCPによって定義された固定食事用量範囲内に収まる場合に真となる。例えば、初期の食事用量が固定朝食用量範囲内に収まる場合、その用量は分析のために朝食後TODに関連付けられる。関連する態様において、操作1700は、1706において、DGSプロセッサが、推奨固定用量を決定する際に使用する条件として、時間相関分析物データのセグメントが、関連する初期の食事用量を有することを決定することを含み得る。
【0520】
条件3:データセグメントは、前日以内のベーサル用量を有する。例えば、操作1700は、1708において、推奨固定用量を決定する際に使用する条件として、時間相関分析物データのセグメントが過去24時間以内のベーサル固定用量に関連付けられていることを決定することを含み得る。代替的に、または追加的に、午後のベーサルレジメンにおいて、ベーサル用量が記録されなかった場合、プロセッサは、その後のTOD期間:夜間、朝食後、昼食後、夕食後を有効でないものとして扱うことができる。同様に、午前のベーサルレジメンにおいて、ベーサル用量が記録されなかった場合、その後のTOD期間は有効でないものとして扱うことができる。
【0521】
以下のイベントは、固定用量タイトレーションのデータセグメントの有効性に影響を及ぼすべきではない:セグメント中に発生する高もしくは低アラーム;セグメント中に発生する食後補正用量;またはセグメント中に発生する他のインスリン用量。データセグメントが有効でない場合、DGS100のプロセッサは、そのデータセグメントをTOD期間のデータセットから除外することができる。
【0522】
関連する態様において、操作1700は、1710において、推奨固定用量を決定すること、食前補正係数を決定すること、食後補正係数を決定すること、または手動用量調整を決定することのいずれか1つ以上に応答して、各TOD期間のデータをクリアすることを含み得る。例えば、DGS100のプロセッサは、固定用量タイトレーションガイダンスが発行されたとき、食前CFタイトレーションガイダンスが発行されたとき、食後CFタイトレーションガイダンスが発行されたとき、または手動用量調節が発行されたときのいずれかが発生したときに、低アラームおよび食後補正用量カウンタとともに、すべてのTODデータバッファをクリアすることができる。
【0523】
データ処理:DGS100のプロセッサは、1日1回、固定用量タイトレーション分析を呼び出すことができる。毎日、TODデータバッファ、低アラームカウンタ、および食後補正カウンタは、各TOD期間について直近の14個の有効データセグメントのみを含むように更新され得る。注目すべきは、低アラームカウンタと高アラームカウンタとがTODごとに実装されてもよいことである。
図21Dを参照すると、分析物データに応答して用量ガイダンスを提供するための方法1500は、任意の操作可能な順序または組合せで追加の操作1800を含み得、そのうちの任意の1つは、必要でないかまたは所望されない場合は省略することができる。操作1800は、1802において、過去の設定日数の関連する有効データセグメントに基づいて、各TOD期間のグルコースパターンを決定することを含み得、推奨固定用量を決定することは、グルコースパターンにさらに基づいている。操作1800はさらに、1804において、推奨固定用量を決定する条件として、関連する有効なデータセグメントが過去の設定日数にわたり利用可能であることを決定することを含み得る。操作1800はさらに、1806において、各TOD期間に発生した低アラームのカウント数に基づいてグルコースパターンが低であると決定することを含み得る。
【0524】
関連する態様において、固定用量は、所与の期間中の特定のTOD期間内にユーザが示す高血糖または低血糖インスタンスの数によってタイトレーションされてよい。例えば、DGSが、1週間にわたるTOD期間内に、定義済み閾値を超える低血糖のインスタンス数を記録した場合、そのTODに関連付けられたインスリン用量は、潜在的な改善策として減少させることができる。同様の状況は、DGSが1週間にわたるTOD期間内に定義済み閾値を超える高血糖のインスタンス数を記録した場合、インスリン用量を増加させるために発生させてもよい。閾値の数と時間期間との両方は、DGSがグルコース調節異常のインスタンスに対して多少なりとも反応するように構成可能であり得る。低血糖または高血糖インスタンスの定義および計算は、特定の閾値を超えること、および閾値未満で費やした持続時間を含むがこれらに限定されない多くの異なる要因に基づいていてもよい。
【0525】
関連する態様において、DGS100のプロセッサは、固定用量および補正係数のタイトレーションを統合することができる。操作1800は、1808において、推奨固定用量の決定とは無関係に、時間相関分析物データに基づいて食前補正係数を決定することと、食前補正係数および推奨固定用量の両方が用量の増加を示す場合、食前補正係数を維持することをさらに含み得る。固定用量タイトレーションおよび食前補正係数タイトレーションの方法は、上述および後述している。両方のタイトレーションは、DGSプロセッサにより独立して並行して実行されてもよい。各モジュールはデータ充足性をチェックし、適切であれば毎日同時にタイトレーションすることができる。固定用量と食前CFとが同じ日にタイトレーションされる状況もあり得る。固定用量と食前補正係数タイトレーションとの両方が用量増加を推奨する状況には、幾つかの規則が適用され得る。これらの規則には、例えば、固定用量タイトレーションが1日のどの時間帯においても低パターンを出力する場合に、食前CFを減少させないことと、固定用量タイトレーションが任意の固定用量増加を示唆する場合、食前CFを減少させないこととが含まれ得る。
【0526】
食後補正係数タイトレーション:DGS100のプロセッサは、食前補正係数が変化するたびに、所定のスケール係数を使用して食後補正係数を再計算することができる。
【0527】
データ処理におけるGPAの使用方法の更なる例としては、TODデータバッファのコンテンツは、特定の条件下で、例えば、各TODのグルコースパターン分析で、関連する有効なデータセグメントが少なくとも7つの異なる日を表す必要がある場合、およびppタイトレーション固定用量タイトレーションガイダンスが、すべてのTODにおいて少なくとも7つの異なる日が表されている場合にのみ提供され得る場合に、結果に影響を与える可能性がある。他の独立したデータ充足要件が、GPA法/モジュール1600内で課される場合がある。
【0528】
食後TODごとに、DGSは、そのTOD中に発生した低アラームの数をカウントするカウンタを維持することができる。固定用量タイトレーション処理の一部として、このカウンタは4回の発生の閾値に対してチェックされ得る。この閾値に達するか、またはこの閾値を超えた場合、GPAモジュールの結果に関係なく、関連するTODの低パターンがタイトレーションマッピングモジュールに入力される。上述したように、操作1800はさらに、1806において、各TOD期間に発生した低アラームのカウント数に基づいてグルコースパターンが低であると決定することを含み得る。
【0529】
分析物データに応答して用量ガイダンスを提供するための方法1500は、任意の操作可能な順序または組み合わせで、
図21Eに示されるような追加の操作1900を含み得、そのうちの任意の1つは、必要でないかまたは所望されない場合は省略することができる。食後TODごとに、DGS100は、そのTOD中に発生した食後補正用量の数をカウントする別のカウンタを維持することができる。操作1900は、1902において、低アラームのカウント数、各TOD期間中の食後補正のカウント数、およびグルコースパターンインジケータに基づいてグルコースパターン条件を決定することを含み得る。固定用量タイトレーション処理の一部として、DGSプロセッサは、このカウンタを4回の発生の閾値に対してチェックし得る。この閾値に達するか、またはこの閾値を超えた場合、GPAモジュールからの結果に応じて、以下のパターンがタイトレーションマッピングモジュールに入力される:GPAが低パターンを示す場合、低値パターンが入力される;GPAが中等度低血糖リスクまたは高/低パターンを示す場合、高/低パターンが入力される;GPAがパターンなしまたは高パターンを示す場合、高パターンが入力される。
【0530】
前述と一致し、追加例として、操作1900はさらに、1904において、低アラームのカウント数が第1の閾値を超え、食後補正のカウント数が第2の閾値を超え、GPA分析の結果が低パターンを示す場合、グルコースパターンは低であると決定することを含み得る。1906において、操作は、低アラームのカウント数が第1の閾値を超え、食後補正のカウント数が第2の閾値を超え、GPA分析の結果が中等度低血糖リスクまたは高/低パターンを示す場合、グルコースパターンは高/低であると決定することをさらに含み得る。1908において、操作はさらに、低アラームのカウント数が第1の閾値を超え、食後補正のカウント数が第2の閾値を超え、グルコースパターンインジケータがパターンなしまたは高パターンを示す場合、グルコースパターンは高であると判定することを含み得る。
【0531】
DGSプロセッサは、タイトレーションモジュール出力がいずれかの対応するTODの用量の増加または減少を示す場合、ベーサル、朝食、昼食および/または夕食について、固定用量レジメンを以下のように調整することができる。量を以下に記載する:
増加:タイトレーションされた固定投与量=現在の固定投与量+Ideltaであって、式中、Ideltaは、Griskに応じて変化し、Grisk≦15mg/dLの場合は2U;Grisk>15mg/dLかつGrisk≦30mg/dLの場合は4U;Grisk>30mg/dLかつGrisk≦60mg/dLの場合は6U;Grisk>60mg/dLの場合は8U。
【0532】
減少:タイトレーションされた固定投与量=現在の固定投与量-現在の固定投与量の10%。
【0533】
関連する態様において、操作1800はさらに、1808において、推奨固定用量の決定とは無関係に、時間相関分析物データに基づいて食前補正係数を決定し、食前補正係数および推奨固定用量の両方が用量の増加を示す場合、食前補正係数を維持することを含み得る。DGSプロセッサは、例えば米国特許出願番号第16/944,736号に記載されているように、食前補正係数を計算することができる。
【0534】
処理:DGSプロセッサは、CFpreタイトレーション分析を1日1回実行することができる。毎日、CFpreタイトレーショングルコースデータバッファを更新してデータセグメントから有効なグルコースペアの最新日を含めることができる。データセグメントバッファに関連する処理の2つの側面には、分析を進めることと分析を実行することという異なる要件がある。
【0535】
その日のCFpreタイトレーション分析を進めるために、データバッファは、以下の条件を満たす投与前グルコースおよび投与後グルコース測定値の少なくとも一定の閾値数(例えば、14個の有効なペア)を含むべきである:ペアは、新たな初期の食事用量に関連付けられている、すなわち、これらのペアは、承認された以前のCFpreタイトレーションでは使用されていない条件と、グルコースペアは、修正分量を有する初期の食事用量と関連付けられている、すなわち、用量には、固定用量を超える追加量があり、投与前グルコースは、承認されたレジメンによって定義された目標グルコースよりも大きい条件とである。分析を開始するには、前述の条件のみを満たす必要がある。分析自体は、これらのペアが前述の条件を満たすか否かにかかわらず、すべての有効なデータペアを使用することができる。
【0536】
投与前グルコース値がレジメンによって定義された目標グルコースよりも小さいグルコースペアの場合、処理前に投与前グルコースを目標グルコース値に設定すべきである。この変更は持続的に行われる必要はなく、処理の前にのみ行われる。幾つかの実施形態では、投与前グルコース値がレジメンによって定義された目標グルコースよりも小さい場合、処理前に投与前グルコースは目標グルコース値に設定されない。この状況は、ユーザの食前グルコース値が予め指定された目標グルコースよりも小さいシナリオを示している。したがって、食事用量に対する食前補正は、全体的な食事用量を減少させ、低血糖を回避するにはマイナスである。
【0537】
グルコースペアは、各グルコースペアが関連付けられた食事クラス(朝食、昼食または夕食)に従ってクラスタリングすることができる。投与後グルコース平均値は、各食事クラスについて計算される。食事クラスの平均値は、それぞれのクラスタにおける各投与後グルコース値から差し引かれてもよい。次に、すべての補正からのデータに対して回帰を実行することができる。
【0538】
CFpreタイトレーションは、急速モードと安定モードという2つの代替モードで実行され得る。これら2つのモード間の遷移は、モード遷移論理によって制御され得る。どちらも、CFpreタイトレーションバッファから取得された投与前グルコース対投与後グルコースのペアに対して線形回帰を実行することを必要とする場合がある。線形回帰は、勾配推定値と、推定値がゼロから統計的に有意に異なるかどうかを判定するための対応するp値という2つの結果を生成することができる。
【0539】
急速モード:このモードは、ガイダンス学習期間においてシステムが最初に開始するときに使用され得、以下に説明するモード遷移論理が満たされるまで毎日実行される。このモードでは、CFpreタイトレーション出力は、勾配推定値のみによって決定され得る。例えば、if 勾配>0、then CFpreは減少する;else,if 勾配≦0、then CFpreは増加する。
【0540】
モード遷移論理:急速モード中、承認された各CFpreタイトレーションはバッファに格納され得る。急速モードCFpreタイトレーションが発行されるたびに、このバッファが検査され得る。直近の5つのタイトレーション変更が2つのCFpre値の間で連続的に変動する場合、タイトレーションスキームは安定モードに遷移する可能性がある。
【0541】
安定モード:この第2のモードは、モード遷移論理が満たされた後、毎日実行することができる。このモードでは、p値<0.05の場合のみCFpre値を変更するという追加の基準を除いて、急速モードと同じ論理に従うことができる。
【0542】
CFpreタイトレーション計算:CFpreタイトレーション分析が、認定HCPによって承認される変更を示す場合、生じるCFpre値は、次のように計算することができる;CFpre値が増加する場合、CFpre=CFpre,old*1.33;またはCFpre値が減少する場合、CFpre=CFpre,old/1.33である。CFpre値は、同じ日に実行された固定用量タイトレーション分析の結果、すべてのTOD期間について有効なパターン所見が得られ、いずれのパターンも低パターンでない場合にのみ減少されるべきである。
【0543】
本主題の様々な態様を、これまでに説明した実施形態の検討および/または補足として以下に説明するが、ここでは以下の実施形態の相互関連性および互換性に重点を置く。換言すれば、実施形態の各特徴は、明示的に別段の記載がない限り、または論理的にあり得ない場合を除き、他の各特徴と組み合わせることができるという事実に重点が置かれている。本明細書で説明する実施形態は、図を明示的に参照することなく、以下の段落で再掲および拡張される。
【0544】
患者またはユーザの薬剤用量を決定するためのシステム、デバイスおよび方法が提供される。用量の決定は、患者またはユーザの最近および/または過去の分析物レベルを考慮することができる。用量の決定はまた、生理学的情報、食事情報、活動および/または行動など、患者またはユーザに関する他の情報を考慮することもできる。実施形態を実施することができるシステムまたは環境の広範な異なる態様に関する、多くの異なる用量の決定の実施形態が示されている。グルコースレベルに関連する情報を表示するシステム、装置および方法が提供され、これには、目標範囲内時間、および1日のセグメントのパターンタイプの識別を含む分析値のグラフが含まれる。
【0545】
多くのシステムでは、用量ガイダンス設定を構成するために患者の投薬習慣をパラメータ化するための装置が記載され、本装置は、測定された分析物データ、食事データおよび投薬データを受信するように構成された入力コンポーネントと、情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイコンポーネントと、入力部と、ディスプレイと、命令および分析期間にわたって患者の分析物を特徴付ける時間相関データを格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、装置に、分析期間における患者用量レジメン情報を受信させ、時間相関データと患者用量レジメン情報との間の一致性の尺度を評価させ、一致性の尺度に基づいて用量ガイダンス情報を決定させる。
【0546】
幾つかのシステムでは、メモリは、用量ガイダンス情報をディスプレイに出力するための命令をさらに保持している。
【0547】
幾つかのシステムでは、メモリは、入力コンポーネントから患者用量レジメン情報を受信するための命令をさらに保持している。
【0548】
幾つかのシステムでは、メモリは、リモートデータサーバからの送信により患者用量レジメン情報を受信するための命令をさらに保持している。
【0549】
幾つかのシステムでは、患者用量レジメン情報は、食事時に摂取される典型的な固定投薬量と、朝食を食べる典型的な時間帯とを含む。
【0550】
幾つかのシステムでは、患者用量レジメン情報は、予定された用量または食事に対する患者コンプライアンス頻度を定義する情報を含む。
【0551】
幾つかのシステムでは、薬剤はインスリンを含む。
【0552】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路である。
【0553】
幾つかのシステムでは、一致性の尺度を評価するための指示は、時間相関データに基づいて患者用量レジメンの各用量を投薬クラスに分類することと、用量の各々を、一組の食事時刻グループのうちの1つにグループ化することと、各々の食事時刻グループのデータをモデルに適用することにより、少なくとも部分的に患者の用量パラメータを生成することと、用量パラメータを格納し、用量ガイダンス設定を構成することとをさらに含む。
【0554】
幾つかのシステムでは、メモリは、ある期間にわたって患者の分析物を特徴付ける時間相関データを蓄積するための命令をさらに保持している。
【0555】
幾つかのシステムでは、メモリは、時間相関データにおいて低い閾値を超える分析物のエクスカーションを検出することに基づいて投薬の推奨事項を減らすことにより、少なくとも部分的に用量ガイダンス情報を決定するための命令をさらに保持している。幾つかのシステムでは、投薬の推奨事項は固定投薬のみである。
【0556】
幾つかのシステムでは、メモリは、時間相関データに基づいて患者用量レジメン情報に対する患者アドヒアランスを決定するための命令をさらに保持している。
【0557】
幾つかのシステムでは、メモリは、一致性の尺度に基づいて用量ガイダンスパラメータを出力するかどうかを決定するための命令をさらに保持している。
【0558】
幾つかのシステムでは、メモリは、一致性の尺度が信頼できないシステム構成を示す場合に、所定の用量提案を含む用量ガイダンスパラメータを出力するための命令をさらに保持している。
【0559】
多くの方法では、患者のプライバシーを保護しながら、用量ガイダンスシステムによって生成された患者の電子医療記録(EMR)への医療提供者(HCP)による効率的なアクセスを容易にするための方法が記載される。本方法は、携帯型ディスプレイデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって、患者とのセッションを認証するステップと、セッション中にEMRをHCPと共有する要求を示す入力を患者から受信したことに応答して、少なくとも1つのプロセッサによって、EMR識別コード(ID)を生成するステップと、少なくとも1つのプロセッサによって、レポートへのアクセスを制御するリモートサーバに、EMR IDおよびレポートを生成するのに必要なデータを提供するステップと、少なくとも1つのプロセッサによって、EMR IDの受信に応答して、レポートを携帯型ディスプレイデバイスのディスプレイに出力するステップとを含む。幾つかの実施形態では、携帯型ディスプレイデバイスは、ユーザの制御下にあるデバイスであってもよい。幾つかの実施形態では、EMR IDは、携帯型ディスプレイデバイス以外のデバイスに表示されてもよい。例えば、EMR IDは、セキュリティ上の理由から、別のデバイスに別のメッセージで送信されてもよい。
【0560】
幾つかの方法では、本方法は、認証するステップの前に、EMRをリモートサーバに提供するステップをさらに含む。
【0561】
幾つかの方法では、本方法は、用量ガイダンスシステムからEMRを受信するステップをさらに含む。
【0562】
幾つかの方法では、本方法は、EMRが、追跡される薬剤の用量パターンを示す患者入力との一致性の条件を満たさないかどうかを判定するステップをさらに含む。幾つかの方法では、本方法は、EMRが一致性の条件を満たさないと判定したら、EMRをHCPに提供するというオプションを患者に提供するステップをさらに含む。幾つかの方法では、生成するステップと、提供するステップと、出力するステップとは、EMRが一致性の条件を満たさないと判定することを条件とする。幾つかの方法では、生成するステップと、提供するステップと、出力するステップとは、EMRが一致性の条件を満たさないと判定することを条件とする。
【0563】
幾つかの方法では、本方法は、EMRをHCPに提供するというオプションを患者に提供するステップをさらに含む。幾つかの方法では、リモートサーバがEMR IDを受信したら、EMRを表示するために、少なくとも部分的にEMR IDによってアドレス指定されたウェブページを作成する。
【0564】
幾つかの方法では、EMRが、定められた期間中に患者に時々投与された薬剤の投薬パラメータの決定と、該決定と患者が提供した薬剤の投与情報との一致性の尺度とを含む。幾つかの方法では、薬剤はインスリンである。
【0565】
多くのシステムでは、対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムが記載される。本システムは、薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部であって、用量データが、投与された直近の薬物用量および薬物投与時間を含む、入力部と、用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、投与された直近の薬物用量を、食事用量または補正用量として分類させ、投与された直近の薬物用量の時刻から一定期間が経過したという判定に応答して、追加の用量ガイダンスを表示させる。
【0566】
幾つかのシステムでは、この期間は約2時間である。本明細書において約2時間の時間期間への言及は、1時間を超える時間期間を含む。約2時間の時間期間には、約6時間までの時間期間、好ましくは4時間未満の時間期間も含まれる。
【0567】
幾つかのシステムでは、投与された直近の薬物用量は食事用量であり、用量データは、直近の薬物用量が投与された後に投与された少なくとも1つの追加の薬物用量をさらに含み、期間は、少なくとも1つの追加の薬物用量の投与時刻にリセットされない。
【0568】
幾つかのシステムでは、投与された直近の薬物用量はプライム用量ではない。
【0569】
幾つかのシステムでは、投与された直近の薬物用量の時刻は、接続された薬物送達デバイスからのタイムスタンプである。
【0570】
幾つかのシステムでは、投与された直近の薬物用量は補正用量であり、用量データは、投与された直近の薬物用量の後に投与された少なくとも1つの追加の薬物用量をさらに含み、期間の開始は、投与された少なくとも1つの追加の薬物用量の投与時刻にリセットされる。
【0571】
幾つかのシステムでは、本システムは、対象に少なくとも1回分の薬物を送達するように構成された薬剤送達デバイスをさらに備える。
【0572】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0573】
多くの方法では、用量ガイダンスを提供するための方法が記載される。本方法は、電子デバイスにより、薬剤送達デバイスから対象の薬物用量データを受信するステップであって、薬物用量データは、投与された直近の薬物用量および薬物投与時間を含む、受信するステップと、投与された直近の薬物用量を、食事用量または補正用量として分類するステップと、投与された直近の薬物用量の時刻から一定期間が経過したという判定に応答して、用量ガイダンスを表示するステップとを含む。
【0574】
幾つかの方法では、この期間は約2時間である。
【0575】
幾つかの方法では、投与された直近の薬物用量は食事用量であり、薬物用量データは、直近の薬物用量が投与された後に投与された少なくとも1つの追加の薬物用量をさらに含み、期間の開始は、少なくとも1つの追加の薬物用量の投与時刻にリセットされない。
【0576】
幾つかの方法では、投与された直近の薬物用量はプライム用量ではない。
【0577】
幾つかの方法では、投与された直近の薬物用量の時刻は、接続された薬物送達デバイスからのタイムスタンプである。
【0578】
幾つかの方法では、投与された直近の薬物用量は補正用量であり、薬物用量データは、投与された直近の薬物用量の後に投与された少なくとも1つの追加の薬物用量をさらに含み、期間の開始は、投与された少なくとも1つの追加の薬物用量の投与時刻にリセットされる。
【0579】
多くのシステムでは、対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムが記載される。本システムは、薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部であって、用量データが、投与された最近の薬物用量に関連するデータを含む、入力部と、用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、投与された最近の薬物用量が、投与された直近の薬物用量であるかどうかを判定させ、投与された最近の薬物用量が、投与された直近の薬物用量であるという判定に応答して、用量ガイダンス推奨事項を含む画面を表示させる。
【0580】
幾つかのシステムでは、投与された最近の薬物用量は、ユーザからの確認により、投与された直近の薬物用量であると判定される。
【0581】
幾つかのシステムでは、用量データは、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの薬物用量に関連するデータをさらに含み、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの薬物用量が分類されたという判定に応答して、画面を表示させる。幾つかのシステムでは、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの薬物用量に関連する用量データは自動的に分類されている。幾つかのシステムでは、本システムは、対象に少なくとも1回分の薬物を送達するように構成された薬剤送達デバイスをさらに備え、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、薬剤送達デバイスに1つ以上の無線質問信号を送信して、投与された直近の投薬量が受け取られたことを判定させる。幾つかのシステムでは、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの薬剤用量に関連する用量データは、ユーザによって分類されている。
【0582】
幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、投与された直近の薬物用量に関連する情報が正しいことを確認するためのプロンプトをユーザのために表示させる。幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、ユーザからの確認後に開始する一定期間にわたり用量ガイダンス推奨事項を含む画面を表示させる。
【0583】
幾つかのシステムでは、本システムは、対象に少なくとも1回分の薬物を送達するように構成された薬剤送達デバイスをさらに備える。
【0584】
幾つかのシステムでは、入力部は、測定された分析物データおよび用量ガイダンスの要求を受信するようにさらに構成され、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、用量ガイダンスの要求の受信時におけるグルコース濃度が低閾値未満であるかどうかを判定させ、用量ガイダンスの要求の受信時におけるグルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、薬剤投与前に低グルコースレベルに対処するためのメッセージを含む画面を表示させる。幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、用量ガイダンスの要求の受信時におけるグルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、用量ガイダンス推奨事項を表示させない。
【0585】
幾つかのシステムでは、入力部は、測定された分析値データおよび用量ガイダンスの要求を食事の開始時刻後に受信するようにさらに構成され、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、食事の開始推定時刻におけるグルコース濃度が低閾値未満であるかどうかを判定させ、食事の開始推定時刻におけるグルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、薬剤投与前に低グルコースレベルに対処するためのメッセージを含む画面を表示させる。幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、食事の開始推定時刻におけるグルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、用量ガイダンス推奨事項を表示させない。
【0586】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0587】
幾つかの方法では、入力部は、測定された分析値データおよび用量ガイダンスの要求を受信するようにさらに構成され、命令は、1つ以上のプロセッサに、用量ガイダンスの要求の受信時におけるグルコース濃度が低閾値未満であるかどうかを判定させ、用量ガイダンスの要求の受信時におけるグルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、薬剤投与前に低グルコースレベルに対処するためのメッセージを含む画面を表示させる。幾つかの方法では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、用量ガイダンスの要求の受信時のグルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、用量ガイダンス推奨事項を表示させない。
【0588】
幾つかの方法では、入力部は、測定された分析値データおよび用量ガイダンスの要求を食事の開始時刻後に受信するようにさらに構成され、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、食事の開始推定時刻におけるグルコース濃度が低閾値未満であるかどうかを判定させ、食事の開始推定時刻におけるグルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、薬剤投与前に低グルコースレベルに対処するためのメッセージを含む画面を表示させる。幾つかの方法では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、食事の開始推定時刻におけるグルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、用量ガイダンス推奨事項を表示させない。
【0589】
多くの方法では、用量ガイダンスを提供するための方法が提供される。本方法は、電子デバイスにより、薬剤送達デバイスからユーザの用量データを受信するステップであって、用量データは、投与された最近の薬物用量に関連するデータを含む、受信するステップと、投与された最近の薬物用量が、投与された直近の薬物用量であるかどうかを判定するステップと、投与された最近の薬物用量が、投与された直近の薬物用量であるという判定に応答して、用量ガイダンス推奨事項を含む画面を表示するステップとを含む。
【0590】
幾つかの方法では、投与された最近の薬物用量は、ユーザからの確認により、投与された直近の薬物用量であると判定される。
【0591】
幾つかの方法では、投与された最近の薬物用量はリセット時刻後に投与され、本方法はさらに、リセット時刻後に投与された最近の用量が分類されたかどうかを判定するステップを含む。幾つかの方法では、リセット時刻後に投与された最近の用量は自動的に分類されている。
【0592】
幾つかの方法では、本方法はさらに、1つ以上の無線質問信号を薬剤送達デバイスに送信して、投与された直近の投薬量が受け取られたことを判定するステップを含む。
【0593】
幾つかの方法では、リセット時刻後に投与された直近の用量は、ユーザによって分類されている。
【0594】
幾つかの方法では、本方法は、投与された直近の薬物用量に関連する情報が正しいことを確認するためのプロンプトをユーザのために表示するステップをさらに含む。
【0595】
幾つかの方法では、用量ガイダンス推奨事項を含む画面は、投与された直近の薬剤投与量に関連する情報が正しいことをユーザが確認した後に開始する期間のみ表示される。
【0596】
多くのシステムでは、対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムが記載される。本システムは、薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部であって、用量データが、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量に関連するデータを含む、入力と、複数の食事アイコンを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量が分類されたかどうかを判定させ、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量が分類されたという判定に応答して、複数の食事アイコンを含む画面を表示させる。
【0597】
幾つかのシステムでは、命令は、1つ以上のプロセッサに、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量が、朝食、昼食または夕食のうちの1つとして分類されたかどうかを判定させる。
【0598】
幾つかのシステムでは、複数の食事アイコンは、朝食アイコン、昼食アイコンおよび夕食アイコンを含み、朝食アイコン、昼食アイコンおよび夕食アイコンの各々は、第1の外観および第2の外観を含む。幾つかのシステムでは、第1の外観は、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量のうちの1つが、朝食アイコン、昼食アイコンまたは夕食アイコンに対応する食事タイプとして分類された第1の状態に関連付けられており、第2の外観は、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量のうちの1つが、朝食アイコン、昼食アイコンまたは夕食アイコンに対応する食事タイプとして分類されていない第2の状態に関連付けられている。幾つかのシステムでは、第1の外観は、陰影のある外観を含む。幾つかのシステムでは、第2の外観は、陰影のない外観を含む。幾つかのシステムでは、第2の外観は、第1の提示よりも明るい。食事アイコンは、テキストもしくは英数字であってもよいし、画像であってもよい。アイコンはまた、第1の外観と第2の外観との間で形を変えることもある。
【0599】
幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量を、朝食用量、昼食用量または夕食用量として分類させる。
【0600】
幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、ユーザからの入力を受信させ、入力は、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量を、朝食用量、昼食用量または夕食用量として分類することを含む。
【0601】
幾つかのシステムでは、リセット時刻は、少なくとも1つの食事に関連付けられる少なくとも1つの時間範囲に基づいて決定される。
【0602】
幾つかのシステムでは、リセット時刻は、夕食用量に関連付けられる時間範囲と朝食用量に関連付けられる時間範囲とに基づいて決定される。
【0603】
幾つかのシステムでは、リセット時刻は午前0時である。
【0604】
幾つかのシステムでは、リセット時刻は、夕食用量時間範囲の終了と朝食用量時間範囲の開始との間のほぼ中間の時間である。
【0605】
幾つかのシステムでは、本システムは、対象に少なくとも1回分の薬物を送達するように構成された薬剤送達デバイスをさらに備える。
【0606】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0607】
多くの方法では、用量ガイダンスを提供するための方法が記載される。本方法は、電子デバイスにより、薬剤送達デバイスからユーザの薬物用量データを受信するステップであって、薬物用量データは、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量に関連するデータを含む、受信するステップと、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量が分類されたかどうかを判定するステップと、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量が分類されたという判定に応答して、複数の食事アイコンを含む画面を表示するステップと、を含む。
【0608】
幾つかの方法では、判定するステップは、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量が、朝食、昼食または夕食のうちの1つとして分類されたかどうかを判定することを含む。
【0609】
幾つかの方法では、複数の食事アイコンは、朝食アイコン、昼食アイコンおよび夕食アイコンを含み、朝食アイコン、昼食アイコンおよび夕食アイコンの各々は、第1の外観および第2の外観を含み、第1の外観は、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量のうちの1つが、朝食アイコン、昼食アイコンまたは夕食アイコンに対応する食事タイプとして分類された第1の状態に関連付けられており、第2の外観は、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量のうちの1つが、朝食アイコン、昼食アイコンまたは夕食アイコンに対応する食事タイプとして分類されていない第2の状態に関連付けられている。幾つかの方法では、第1の外観は、陰影のある外観を含む。幾つかの方法では、第2の外観は、陰影のない外観を含む。幾つかの方法では、第2の外観は、第1の提示よりも明るい。
【0610】
幾つかの方法では、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量は、読み取りデバイスの1つ以上のプロセッサによって自動的に分類されている。
【0611】
幾つかの方法では、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量は、ユーザによって分類されている。
【0612】
幾つかの方法では、リセット時刻は、少なくとも1つの食事に関連する少なくとも1つの時間範囲に基づいて決定される。
【0613】
幾つかの方法では、リセット時刻は、夕食用量に関連付けられる時間範囲と朝食用量に関連付けられる時間範囲とに基づいて決定される。
【0614】
幾つかの方法では、リセット時刻は午前0時である。
【0615】
幾つかの方法では、リセット時刻は、夕食用量時間範囲の終了と朝食用量時間範囲の開始との間のほぼ中間の時間である。
【0616】
多くのシステムでは、対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムが記載される。本システムは、薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、投与忘失アラートが有効であるかどうかを判定させ、投与忘失アラートが有効でないという判定に応答して、通常の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示させ、投与忘失アラートが有効であるという判定に応答して、後期の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示させる。
【0617】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0618】
幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、薬剤送達デバイスから受信された用量データが現在時刻からの期間内に投与された用量を含むかどうかを判定させ、薬剤送達デバイスから受信された用量データが現在時刻からの期間内に投与された用量を含むという判定に応答して、後期の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示させる。幾つかのシステムでは、命令は、1つ以上のプロセッサに、投与忘失アラートが有効であるという判定と、薬剤送達デバイスから受信された用量データが現在時刻からの期間内に投与された用量を含むという判定に応答して、後期の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示させる。幾つかのシステムでは、この期間は約2時間である。
【0619】
幾つかのシステムでは、通常の食事用量の計算は、食事に関連付けられる固定インスリン用量と、ユーザの現在のグルコースレベルが目標グルコース値未満である場合のインスリンオンボード量とに基づいている。
【0620】
幾つかのシステムでは、通常の食事用量の計算は、食事に関連付けられる固定インスリン用量と、ユーザの現在のグルコースレベルが目標グルコース値未満である場合のインスリンオンボード量とに基づいている。
【0621】
幾つかのシステムでは、通常の食事用量の計算および後期の食事用量の計算の各々は、ユーザの現在のグルコースレベルが目標グルコース値を上回っている場合、食事に関連付けられる固定インスリン用量、インスリンオンボード量、補正調整、および傾向調整に基づいている。幾つかのシステムでは、通常の食事用量の計算は、スキャンされたグルコースデータから決定される現在のグルコースレベルに基づいている。幾つかのシステムでは、後期の食事用量の計算は、ストリーミンググルコースデータから決定される現在のグルコースレベルに基づいている。幾つかのシステムでは、後期の食事用量の計算は、ストリーミンググルコースデータから決定される傾向調整にさらに基づいている。幾つかのシステムでは、後期の食事用量の計算は、ユーザによる用量ガイダンス推奨事項の要求の時間に従って計算されるインスリンオンボード量に基づいている。
【0622】
幾つかのシステムでは、本システムは、対象に少なくとも1回分の薬物を送達するように構成された薬剤送達デバイスをさらに備える。
【0623】
多くの方法では、用量ガイダンスを提供するための方法が記載される。本方法は、電子デバイスにより、薬剤送達デバイスからユーザの薬物用量データを受信するステップと、投与忘失アラートが有効であるかどうかを判定するステップと、投与忘失アラートが有効でないという判定に応答して、通常の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示するステップと、投与忘失アラートが有効であるという判定に応答して、後期の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示するステップとを含む。
【0624】
幾つかの方法では、本方法は、薬物用量データが一定期間内に投与された用量のデータを含むかどうかを判定するステップと、薬物用量データが一定期間内に投与された用量のデータを含まないという判定に応答して、後期の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示するステップとをさらに含む。幾つかの方法では、この期間は約2時間である。
【0625】
幾つかの方法では、通常の食事用量の計算は、食事に関連付けられる固定インスリン用量と、ユーザの現在のグルコースレベルが目標グルコース値未満である場合のインスリンオンボード量とに基づいている。
【0626】
幾つかの方法では、通常の食事用量の計算および後期の食事用量の計算の各々は、ユーザの現在のグルコースレベルが目標グルコース値を上回っている場合、食事に関連付けられる固定インスリン用量、インスリンオンボード量、補正調整および傾向調整に基づいている。幾つかの方法では、通常の食事用量の計算は、スキャンされたグルコースデータから決定される現在のグルコースレベルに基づいている。幾つかの方法では、後期の食事用量の計算は、ストリーミンググルコースデータから決定される現在のグルコースレベルに基づいている。幾つかの方法では、後期の食事用量の計算は、ストリーミンググルコースデータから決定される傾向調整にさらに基づいている。幾つかの方法では、後期の食事用量の計算は、ユーザによる用量ガイダンス推奨事項の要求の時間に従って計算されるインスリンオンボード量に基づいている。
【0627】
多くのシステムでは、対象にアラートを提供するシステムが記載される。本システムは、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、アラートを提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、食事開始推定時刻を有する食事に関連して、連続する数分間の食事投与忘失条件を検出することによって、食事用量が忘失されたかどうかを現在時刻で判定させ、食事開始推定時刻前の約45分以内にインスリン用量が記録されていないかどうかを判定させ、連続する数分間の食事投与忘失条件の検出と、食事開始推定時刻前の約45分以内にインスリン用量が記録されていないという判定とに応答して、食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示させる。
【0628】
幾つかのシステムでは、連続する数分間は約5分間である。
【0629】
幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、現在時刻から約2時間以内に食事用量が記録されたかどうかを判定させ、現在時刻から約2時間以内に食事用量が記録されたという判定に応答して、食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示させる。
【0630】
幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、補正用量アラートが発せられているかどうかを判定させ、補正用量アラートが発せられていないという判定に応答して、食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示させる。
【0631】
幾つかのシステムでは、本システムは、対象の分析物レベルを示すデータを収集するように構成されたセンサ制御デバイスをさらに備え、センサ制御デバイスは、分析物センサを含み、分析物センサの少なくとも一部は、対象の体液と流体接触するように構成されている。
【0632】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0633】
多くの方法では、食事投与忘失をユーザにアラートするための方法が記載される。本方法は、電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、食事開始推定時刻を有する食事に関連して、連続する数分間の食事投与忘失条件を検出することによって、食事用量が忘失されたかどうかを現在時刻で判定するステップと、食事開始推定時刻前の約45分以内にインスリン用量が記録されていないかどうかを判定するステップと、連続する数分間の食事投与忘失条件の検出と、食事開始推定時刻前の約45分以内にインスリン用量が記録されていないという判定とに応答して、食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示するステップとを含む。
【0634】
幾つかの方法では、連続する数分間は約5分間である。
【0635】
幾つかの方法では、本方法は、現在時刻から約2時間以内に食事用量が記録されたかどうかを判定するステップと、現在時刻から約2時間以内に食事用量が記録されたという判定に応答して、食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示するステップとをさらに含む。
【0636】
幾つかの方法では、本方法は、現在時刻から約2時間以内に食事用量が記録されたかどうかを判定するステップと、現在時刻から約2時間以内に食事用量が記録されたという判定に応答して、食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示するステップとをさらに含む。
【0637】
幾つかの方法では、本方法は、補正用量アラートが発せられているかどうかを判定するステップと、補正用量アラートが発せられていないという判定に応答して、食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示するステップとをさらに含む。
【0638】
多くのシステムでは、アラートを管理するシステムが記載される。本システムは、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、アラートを提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、食事投与忘失アラートを発せさせ、食事投与忘失アラートが発せられた後の連続する数分間にわたって食事投与忘失条件が検出されたかどうかを判定させ、食事投与忘失アラートが発せられた後の連続する数分間にわたって食事投与忘失条件が検出されなかったという判定に応答して、食事投与忘失アラートを解除させる。
【0639】
幾つかのシステムでは、連続する数分間は、連続する15分間である。
【0640】
幾つかのシステムでは、食事投与忘失条件は、インスリン用量が食事開始推定時刻からの期間内に投与されなかったことを判定するステップを含む。
【0641】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0642】
多くの方法では、食事投与忘失に対するアラートを解除するための方法が記載される。本方法は、電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、食事投与忘失アラートを発するステップと、食事投与忘失アラートが発せられた後の連続する数分間にわたって食事投与忘失条件が検出されたかどうかを判定するステップと、食事投与忘失アラートが発せられた後の連続する数分間にわたって食事投与忘失条件が検出されなかったという判定に応答して、食事投与忘失アラートを解除するステップとを含む。
【0643】
幾つかの方法では、連続する数分間は、連続する15分間である。
【0644】
幾つかの方法では、食事投与忘失条件は、インスリン用量が食事開始推定時刻からの期間内に投与されなかったことを判定するステップを含む。
【0645】
多くのシステムでは、アラートを管理するシステムが記載される。本システムは、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、アラートを提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、現在時刻において食事投与忘失アラートを発せさせ、現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定させ、現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されたという判定に応答して、食事投与忘失アラートを解除させる。
【0646】
多くの方法では、食事忘失投与に対するアラートを解除するための方法が記載される。本方法は、電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、現在時刻に食事投与忘失アラートを発するステップと、現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定するステップと、現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されたという判定に応答して、食事投与忘失アラートを解除するステップとを含む。
【0647】
多くのシステムでは、アラートを管理するシステムが記載される。本システムは、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、アラートを提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、開始推定時刻を有する食事忘失に関連する食事投与忘失アラートを発せさせ、食事開始推定時刻から約45分以内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定させ、食事開始推定時刻から約45分以内にインスリン用量が記録されたという判定に応答して、食事投与忘失アラートを解除させる。
【0648】
多くの方法では、食事投与忘失に対するアラートを解除するための方法が記載される。本方法は、電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、開始推定時刻を有する食事忘失に関連する食事投与忘失アラートを発するステップと、食事開始推定時刻から約45分以内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定するステップと、食事開始推定時刻から約45分以内にインスリン用量が記録されたという判定に応答して、食事投与忘失アラートを解除するステップとを含む。
【0649】
多くのシステムでは、アラートを管理するシステムが記載される。本システムは、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、アラートを提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、現在時刻において、開始推定時刻を有する食事忘失に関連する食事投与忘失アラートを発せさせ、食事開始推定時刻が現在時刻から約2時間以内であるかどうかを判定させ、食事開始推定時刻が現在時刻から約2時間以内に発生しなかったという判定に応答して、食事投与忘失アラートを解除させる。
【0650】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0651】
多くの方法では、食事投与忘失に対するアラートを解除するための方法が記載される。本方法は、電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、現在時刻において、開始推定時刻を有する食事忘失に関連する食事投与忘失アラートを発するステップと、食事開始推定時刻が現在時刻から約2時間以内であるかどうかを判定するステップと、食事開始推定時刻が現在時刻から約2時間以内に発生しなかったという判定に応答して、食事投与忘失アラートを解除するステップとを含む。
【0652】
多くのシステムでは、対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムが記載される。本システムは、インスリン送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、現在時刻において補正用量アラートが発せられているかどうかを判定させ、現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が対象に投与されていないかどうかを判定させ、補正用量アラートが発せられたという判定と、現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が対象に投与されていないという判定とに応答して、補正用量ガイダンスを表示させる。
【0653】
幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、補正用量のアラートが無効にされたかどうかを判定させ、補正用量アラートが無効にされたという判定に応答して、補正用量ガイダンスを表示させる。
【0654】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0655】
多くの方法では、補正用量を推奨するための方法が記載される。本方法は、電子デバイスにより、インスリン送達デバイスから対象のインスリン用量データを受信するステップと、現在時刻において補正用量アラートが発せられているかどうかを判定するステップと、現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が対象に投与されていないかどうかを判定するステップと、補正用量ガイダンスを表示するステップとを含み、補正用量ガイダンスは、補正用量アラートが発せられたという判定と、現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が対象に投与されていないという判定とに応答して表示される。
【0656】
幾つかの方法では、本方法は、補正用量アラートが無効にされたかどうかを判定するステップをさらに含み、補正用量ガイダンスは、補正用量アラートが無効にされた場合にのみ表示される。
【0657】
多くのシステムでは、対象にアラートを提供するためのシステムが記載される。本システムは、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、インスリン送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、アラートを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、現在時刻において、補正用量条件が連続する数分間にわたって発せられているかどうかを判定させ、現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されていないかどうかを判定させ、補正用量条件が連続する数分間にわたって発せられているという判定と、現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されていないか、あるいは受信されていないという判定とに応答して、補正用量アラートに関連するアラートインタフェースを表示させる。
【0658】
幾つかのシステムでは、連続する数分間は約5分間である。
【0659】
幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、食事投与忘失アラートが発せられているかどうかを判定させ、投与忘失アラートが発せられていないという判定に応答して、補正用量アラートに関連するアラートインタフェースを表示させ、投与忘失アラートが発せられているという判定に応答して、補正用量アラートに関連するアラートインタフェースを表示させない。
【0660】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0661】
多くの方法では、補正用量に関してユーザにアラートするための方法が記載される。本方法は、電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、インスリン送達デバイスから対象のインスリン用量データを受信するステップと、現在時刻において、補正用量条件が連続する数分間にわたって発せられているかどうかを判定するステップと、現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されていないかどうかを判定するステップと、補正用量条件が連続する数分間にわたって発せられたという判定と、現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されていないか、あるいは受信されていないという判定とに応答して、補正用量アラートに関連するアラートインタフェースを表示するステップとを含む。
【0662】
幾つかの方法では、連続する数分間は約5分間である。
【0663】
幾つかの方法では、本方法は、補正用量アラートに関するアラートインタフェースを表示する前に、食事投与忘失アラートが発せられていないかどうかを判定するステップをさらに含む。幾つかの方法では、補正用量アラートに関するアラートインタフェースは、食事投与忘失アラートが発せられていないという判定に応答してのみ表示される。
【0664】
多くのシステムでは、アラートを管理するためのシステムが記載される。本システムは、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、アラートを提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、補正用量アラートを発せさせ、補正用量アラートが発せられた後の連続する数分間、補正用量条件が検出されたかどうかを判定させ、補正用量アラートが発せられた後の連続する数分間、補正用量条件が検出されなかったという判定に応答して、補正用量アラートを解除させる。
【0665】
幾つかのシステムでは、連続する数分間は、連続する15分間である。
【0666】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0667】
多くの方法では、補正用量に対するアラートを解除するための方法が記載される。本方法は、電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、補正用量アラートを発するステップと、補正用量アラートが発せられた後の連続する数分間、補正用量条件が検出されたかどうかを判定するステップと、補正用量アラートが発せられた後の連続する数分間、補正用量条件が検出されなかったという判定に応答して、補正用量アラートを解除するステップとを含む。
【0668】
幾つかの方法では、連続する数分間は、連続する15分間である。
【0669】
多くのシステムでは、アラートを管理するためのシステムが記載される。本システムは、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、アラートを提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、第1の時刻に最初に発せられる補正用量アラートを発せさせ、インスリンオンボード(IOB)の計算が、第1の時刻以降に変更されたかどうかを判定させ、インスリンオンボード(IOB)の計算が、第1の時刻以降に変更されたという判定に応答して、補正用量アラートを解除させる。
【0670】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0671】
多くの方法では、補正用量に対するアラートを解除するための方法が記載される。本方法は、電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、第1の時刻に最初に発せられる補正用量アラートを発するステップと、インスリンオンボード(IOB)の計算が、第1の時刻以降に変更されたかどうかを判定するステップと、インスリンオンボード(IOB)の計算が、第1の時刻以降に変更されたという判定に応答して、補正用量アラートを解除するステップとを含む。
【0672】
多くのシステムでは、アラートを管理するためのシステムが記載される。本システムは、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、インスリン送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、現在時刻において補正用量アラートを発せさせ、現在時刻からの期間内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定させ、現在時刻からの期間内にインスリン用量が記録されたという判定に応答して、補正用量アラートを解除させる。
【0673】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0674】
多くの方法では、補正用量に対するアラートを解除するための方法が記載される。本方法は、電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、インスリン送達デバイスから対象のインスリン用量データを受信するステップと、現在時刻において補正用量アラートを発するステップと、現在時刻からの期間内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定するステップと、現在時刻からの期間内にインスリン用量が記録されたと判定された場合、補正用量アラートを解除するステップとを含む。
【0675】
幾つかの方法では、この期間は約2時間である。
【0676】
多くのシステムでは、用量を分類するためのシステムが記載される。本システムは、接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信するように構成された入力部であって、インスリン用量データが、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含む、入力部と、用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、要求時刻にユーザによって要求された食事の用量推奨ガイダンスを提供させ、食事は食事タイプを有し、用量推奨ガイダンスは推奨投与量を含み、最近の用量のタイムスタンプが、要求時刻からの期間内であるかどうかを判定させ、最近の用量のインスリン量が、食事用量ガイダンス推奨事項の推奨投与量と同じであるかどうかを判定させ、最近の用量のタイムスタンプが要求時刻からの期間内であるという判定と、最近の用量のインスリン量が食事用量ガイダンス推奨事項の推奨投与量と同じであるという判定とに応答して、最近の用量を最近の食事の食事タイプに関連するものとして分類させる。
【0677】
幾つかのシステムでは、その期間は約20分以下である。
【0678】
幾つかのシステムでは、食事タイプは、朝食、昼食および夕食からなる群から選択される。
【0679】
幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、最近の用量のタイムスタンプが、最近の食事の食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるかどうかを判定させ、最近の用量のタイムスタンプが最近の食事の食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるという判定に応答して、最近の用量を最近の食事の食事タイプに関連するものとして分類させる。
【0680】
幾つかのシステムでは、命令は、1つ以上のプロセッサに、ユーザが食後状態にある間に最近の用量が摂取されたかどうかを判定させ、ユーザが食後状態にない間に最近の用量が摂取されたという判定に応答して、最近の用量を最近の食事の食事タイプに関連するものとして分類させる。
【0681】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0682】
多くの方法では、接続されたインスリン送達デバイスからの投与量を分類するための方法が記載される。本方法は、要求時刻にユーザによって要求された食事の用量推奨ガイダンスを提供するステップであって、食事が食事タイプを有し、用量推奨ガイダンスが推奨投与量を含む、提供するステップと、電子デバイスにより、接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信するステップであって、インスリン用量データは、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含む、受信するステップと、最近の用量のタイムスタンプが要求時刻からの期間内であるかどうかを判定するステップと、最近の用量のインスリン量が食事用量ガイダンス推奨事項の推奨投与量と同じであるがどうかを判定するステップと、最近の用量のタイムスタンプが要求時刻からの期間内であるという判定と、最近の用量のインスリン量が食事用量ガイダンス推奨事項の推奨投与量と同じであるという判定とに応答して、最近の用量を最近の食事の食事タイプに関連するものとして分類するステップとを含む。
【0683】
幾つかの方法では、その期間は約20分以下である。
【0684】
幾つかの方法では、食事タイプは、朝食、昼食および夕食からなる群から選択される。
【0685】
幾つかの方法では、本方法は、最近の用量のタイムスタンプが、最近の食事の食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるかどうかを判定するステップをさらに含む。
【0686】
幾つかの方法では、本方法は、ユーザが食後状態にある間に最近の用量が摂取されたかどうかを判定するステップをさらに含む。幾つかの方法では、食後状態において、要求時刻から約2時間以内に投与された以前の用量が、最近の食事の食事タイプに関連付けられている。
【0687】
多くのシステムでは、用量を分類するためのシステムが記載される。本システムは、接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信するように構成された入力部であって、インスリン用量データが、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含む、入力部と、用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、第1の時刻において投与量推奨ガイダンスを提供させ、最近の用量のタイムスタンプが第1の時刻からの期間内であるかどうかを判定させ、最近の用量のインスリン量が、用量推奨ガイダンスの推奨投与量と同じであるかどうかを判定させ、最近の用量を、食事用量、補正用量または曖昧な用量であると分類させる。
【0688】
幾つかのシステムでは、その期間は約20分以下である。
【0689】
幾つかのシステムでは、用量推奨ガイダンスは補正用量推奨ガイダンスであり、最近の用量は補正用量として分類される。
【0690】
幾つかのシステムでは、用量推奨ガイダンスは、食事の用量推奨ガイダンスであり、食事は食事タイプを有し、最近の用量は食事タイプの用量として分類される。幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、最近の用量のタイムスタンプが最近の食事の食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるかどうかを判定させる。幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、ユーザが食後状態にある間に最近の用量が摂取されたかどうかを判定させる。
【0691】
幾つかのシステムでは、最近の用量は曖昧な用量として分類される。
【0692】
幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、最近の用量を手動で分類するようにユーザにプロンプト表示させる。幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、朝食用量、昼食用量、夕食用量および補正用量からなる群から分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することによって、最近の用量を手動で分類するようにユーザにプロンプト表示させる。幾つかの方法では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、間食用量、プライミング用量および未摂取の用量からなる群から分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することによって、最近の用量を手動で分類するようにユーザにプロンプト表示させる。幾つかの方法では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、以前の食事から予想されるよりも多く食べるとに関する分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することによって、最近の用量を手動で分類するようにユーザにプロンプト表示させる。
【0693】
幾つかのシステムでは、曖昧な用量として分類された最近の用量は、追加の用量ガイダンス推奨事項を提供する前に、曖昧な用量ではない分類として分類されなければならない。
【0694】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路を備える。
【0695】
多くの方法では、接続されたインスリン送達デバイスからの用量を分類するための方法が記載される。本方法は、第1の時刻において用量推奨ガイダンスを提供するステップと、電子デバイスにより、接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信するステップであって、インスリン用量データは、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含む、受信するステップと、最近の用量のタイムスタンプが第1の時刻からの期間内であるかどうかを判定するステップと、最近の用量のインスリン量が、用量推奨ガイダンスの推奨投与量と同じであるかどうかを判定するステップと、直近の用量を、食事用量、補正用量または曖昧な用量として分類するステップとを含む。
【0696】
幾つかの方法では、その期間は約20分以下である。
【0697】
幾つかの方法では、用量推奨ガイダンスは補正用量推奨ガイダンスであり、最近の用量は補正用量として分類される。
【0698】
幾つかの方法では、用量推奨ガイダンスは食事の用量推奨ガイダンスであり、食事は食事タイプを有し、最近の用量は食事タイプの用量として分類される。幾つかの方法では、本方法は、最近の用量のタイムスタンプが、最近の食事の食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるかどうかを判定するステップをさらに含む。幾つかの方法では、本方法は、ユーザが食後状態にある間に最近の用量が摂取されたかどうかを判定するステップをさらに含む。
【0699】
幾つかの方法では、最近の用量が曖昧な用量として分類される。幾つかの方法では、本方法は、最近の用量を手動で分類するようにユーザにプロンプト表示するステップをさらに含む。幾つかの方法では、最近の用量を手動で分類するようにユーザにプロンプト表示するステップは、朝食用量、昼食用量、夕食用量および補正用量からなる群から分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することを含む。幾つかの方法では、最近の用量を手動で分類するようにユーザにプロンプト表示するステップは、間食用量、プライミング用量、および未摂取の用量からなる群から分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することを含む。幾つかの方法では、最近の用量を手動で分類するようにユーザにプロンプト表示するステップは、以前の食事から予想されるよりも多く食べることに関する分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することを含む。幾つかの方法では、曖昧な用量として分類された最近の用量は、追加の用量ガイダンス推奨事項を提供する前に、曖昧な用量ではない分類として分類されなければならない。
【0700】
多くのシステムでは、分析物データに応答して用量ガイダンスを提供するための装置が記載される。本装置は、測定された分析物データ、食事データおよび投薬データを受信するように構成された入力部と、情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、装置に、分析期間にわたってバッファに取り込まれた患者の時間相関分析物データを受信させ、時間相関分析物データを離散的な時間帯(TOD)期間に分割させ、アルゴリズムを実行することによって、時間相関分析物データの少なくとも一部と、分析期間における患者の規定の投薬ストラテジーとに基づいて、TOD期間のうちの対応する1つの期間における薬剤の推奨固定用量を決定させ、ユーザまたは薬剤投与デバイスの少なくとも一方に出力するために、推奨固定用量のインジケータをコンピュータメモリに格納させる。
【0701】
幾つかのシステムでは、メモリは、推奨固定用量を少なくとも部分的に、時間相関データに基づいて薬剤用量の各々を投薬クラスに分類することと、用量の各々を、一組の食事時刻グループのうちの1つにグループ化することと、時間相関データに最もよく適合するグルコースパターンを決定することと、グルコースパターンに基づいてグルコースパターンインジケータを選択することとによって決定するための命令をさらに保持している。
【0702】
幾つかのシステムでは、メモリは、対応するTOD期間に対して、固定ベーサル用量、固定朝食用量、固定昼食用量、固定夕食用量を含むクラスに用量を分類するための命令をさらに保持している。
【0703】
幾つかのシステムでは、メモリは、推奨固定用量を決定する際に使用する条件として、時間相関分析物データのセグメントに規定の閾値を超えるいかなるギャップもないことを決定するための命令をさらに保持している。
【0704】
幾つかのシステムでは、メモリは、推奨固定用量を決定する際に使用する条件として、時間相関分析物データのセグメントが、関連する初期の食事用量を有することを決定するための命令をさらに保持している。
【0705】
幾つかのシステムでは、メモリは、推奨固定用量を決定する際に使用する条件として、時間相関分析物データのセグメントが過去24時間以内のベーサル固定用量に関連付けられていることを決定するための命令をさらに保持している。
【0706】
幾つかのシステムでは、メモリは、推奨固定用量を決定すること、食前補正係数を決定すること、食後補正係数を決定すること、または手動用量調整を決定することのいずれか1つ以上に応答して、各TOD期間のデータをクリアするための命令をさらに保持している。
【0707】
幾つかのシステムでは、メモリは、過去の設定日数の関連する有効なデータセグメントに基づいて、各TOD期間のグルコースパターンを決定するための命令をさらに保持しており、推奨固定用量を決定することは、グルコースパターンにさらに基づいている。幾つかのシステムでは、メモリは、推奨固定用量を決定する条件として、関連する有効なデータセグメントが過去の設定日数にわたり利用可能であることを決定するための命令をさらに保持している。幾つかのシステムでは、メモリは、各TOD期間に発生した低アラームのカウント数に基づいてグルコースパターンが低であると決定するための命令をさらに保持している。幾つかのシステムでは、メモリは、各TOD期間における低血糖インスタンスのカウント数に基づいてグルコースパターンが低であると決定するための命令をさらに保持している。幾つかのシステムでは、メモリは、各TOD期間における高血糖インスタンスのカウント数に基づいてグルコースパターンが高であると判定するための命令をさらに保持している。幾つかのシステムでは、メモリは、推奨固定用量の決定とは無関係に、時間相関分析物データに基づいて食前補正係数を決定し、食前補正係数および推奨固定用量の両方が用量の増加を示す場合、食前補正係数を維持するための命令をさらに保持している。幾つかの実施形態では、メモリは、各TOD期間における低血糖インスタンスのカウント数に基づいてグルコースパターンが低であると決定するための命令をさらに保持している。幾つかの実施形態では、メモリは、各TOD期間における高血糖インスタンスのカウント数に基づいてグルコースパターンが高であると判定するための命令をさらに保持している。
【0708】
幾つかのシステムでは、メモリは、各TOD期間中の低アラームのカウント数、食後補正のカウント数、およびグルコースパターンインジケータに基づいてグルコースパターン条件を決定するための命令をさらに保持している。幾つかのシステムでは、メモリは、低アラームのカウント数が第1の閾値を超え、食後補正のカウント数が第2の閾値を超え、GPA法の結果が低パターンを示す場合、グルコースパターンを低であると決定するための命令をさらに保持している。幾つかのシステムでは、メモリは、低アラームのカウント数が第1の閾値を超え、食後補正のカウント数が第2の閾値を超え、GPS法の結果が中等度低血糖リスクまたは高/低パターンを示す場合、グルコースパターンを高/低であると決定するための命令をさらに保持している。幾つかのシステムでは、メモリは、低アラームのカウント数が第1の閾値を超え、食後補正のカウント数が第2の閾値を超え、グルコースパターンインジケータがパターンなしまたは高パターンを示す場合、グルコースパターンを高であると判定するための命令をさらに保持している。
【0709】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路である。
【0710】
幾つかの実施形態では、時間相関分析物データの少なくとも一部は、ユーザによって除外されるように選択された時間相関分析物データの一部を含まない。
【0711】
多くのシステムでは、薬剤送達デバイスが記載される。本デバイスは、ある期間の用量データの問い合わせを受信するように構成された入力部であって、用量データが、期間中に送達されたすべての投与量および投与時間を含む、入力部と、該入力部と、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、格納されたデータを作成するために、期間中に投与された用量のデータを格納させ、格納されたデータが、期間中に送達されたすべての用量を含むかどうかを判定させ、格納されたデータが、期間中に送達されたすべての用量を含まないという判定に応答して、不完全な用量データの指示を作成させる。
【0712】
幾つかのシステムでは、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、用量データの問い合わせに応答して、不完全な用量データの指示を送信させる。
【0713】
幾つかのシステムでは、不完全な用量データの指示は、カウンタ値である。
【0714】
幾つかのシステムでは、不完全な用量データの指示は、カウンタ値に基づいている。
【0715】
幾つかのシステムでは、不完全な用量データの指示は、カウンタ値と推定カウンタ値との比較に基づいている。幾つかのシステムでは、推定カウンタ値は、以前のカウンタ値と、以前のカウンタ値が受信されてからの経過時間とに基づいて計算される。
【0716】
幾つかのシステムでは、薬剤送達デバイスは、接続されたインスリンペンであり、接続されたインスリンペンは、用量データを無線で送信するように構成されている。
【0717】
幾つかのシステムでは、薬剤送達デバイスは、インスリンペンおよび接続されたペンキャップであり、接続されたペンキャップは、用量データを無線で送信するように構成されている。
【0718】
幾つかのシステムでは、不完全な用量データの指示は、ペンキャップが異なる期間インスリンペンに取り付けられていなかったという検出に基づいている。幾つかのシステムでは、ペンキャップが異なる期間インスリンペンに取り付けられていなかったという検出は、ペンキャップが取り付けられていなかった前にインスリンペンが第1の量のインスリンを含んでいて、ペンキャップがインスリンペンに再び取り付けられた後に第2の量のインスリンを含んでいるという判定を含み、第1の量が第2の量とは異なっている。
【0719】
幾つかのシステムでは、入力部は無線通信回路である。
【0720】
多くの実施形態では、データを転送する方法は、ある期間の用量データの問い合わせを受信するステップであって、用量データは、期間中に送達されたすべての投与量および投与時間を含む、受信するステップと、格納されたデータを作成するために、期間中に投与された用量のデータを格納するステップと、格納されたデータが、期間中に送達されたすべての用量を含むかどうかを判定するステップと、格納されたデータが、期間中に送達されたすべての用量を含まないという判定に応答して、不完全な用量データの指示を作成するステップとを含む。
【0721】
幾つかの実施形態では、本方法は、用量データの問い合わせに応答して、不完全な用量データの指示を送信するステップをさらに含む。
【0722】
幾つかの実施形態では、不完全な用量データの指示は、カウンタ値である。
【0723】
幾つかの実施形態では、不完全な用量データの指示は、カウンタ値に基づいている。
【0724】
幾つかの実施形態では、不完全な用量データの指示は、カウンタ値と推定カウンタ値との比較に基づいている。幾つかの実施形態では、推定カウンタ値は、以前のカウンタ値と、以前のカウンタ値が受信されてからの経過時間とに基づいて計算される。
【0725】
幾つかの実施形態では、不完全な用量データの指示は、ペンキャップが異なる期間インスリンペンに取り付けられていなかったという検出に基づいている。幾つかの実施形態では、ペンキャップが異なる期間インスリンペンに取り付けられていなかったという検出は、ペンキャップが取り付けられていなかった前にインスリンペンが第1の量のインスリンを含んでいて、ペンキャップがインスリンペンに再び取り付けられた後に第2の量のインスリンを含んでいるという判定を含み、第1の量が第2の量とは異なっている。
【0726】
幾つかの実施形態では、その期間からの用量データの問い合わせは、用量ガイダンスを提供するアプリケーションから送信されている。
【0727】
多くの実施形態では、対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムは、薬剤送達デバイスから用量データおよび不完全な用量データの指示を受信するように構成された入力部であって、用量データが、ある期間中に投与された少なくとも1つの用量に関連するデータを含む、入力部と、用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、期間中に投与された少なくとも1つの用量に関連するデータを含む用量データについて薬剤送達デバイスに問い合わせさせ、不完全な用量データの指示が薬剤送達デバイスから受信されたかどうかを判定させ、不完全な用量データの指示を受信したという判定に応答して、その期間において受信された用量データが、期間中に投与されたすべての用量の用量データを含むことの確認を求めるプロンプトを出力させ、不完全な用量データの指示を受信していないという判定に応答して、用量ガイダンスを計算させる。
【0728】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、用量ガイダンスをディスプレイ上に出力させる。
【0729】
幾つかの実施形態では、不完全な用量データの指示は、カウンタ値に基づいている。
【0730】
幾つかの実施形態では、不完全な用量データの指示は、カウンタ値と推定カウンタ値との比較に基づいている。幾つかの実施形態では、推定カウンタ値は、以前のカウンタ値と、以前のカウンタ値が受信されてからの経過時間とに基づいて計算される。
【0731】
幾つかの実施形態では、薬剤送達デバイスは、接続されたインスリンペンであり、接続されたインスリンペンは、用量データを無線で送信するように構成されている。
【0732】
幾つかの実施形態では、薬剤送達デバイスは、インスリンペンおよび接続されたペンキャップであり、接続されたペンキャップは、用量データを無線で送信するように構成されている。
【0733】
幾つかの実施形態では、本システムは、薬剤送達デバイスをさらに備え、薬剤送達デバイスは、期間中に投与された少なくとも1つの用量に関連するデータを含む用量データの問い合わせを受信するように構成された入力部と、該入力部と、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとをさらに備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、格納されたデータを作成するために、期間中に投与された用量のデータを格納させ、格納されたデータが、期間中に送達されたすべての用量を含むかどうかを判定させ、格納されたデータが、期間中に送達されたすべての用量を含まないという判定に応答して、不完全な用量データの指示を作成させ、用量データの問い合わせと、格納されたデータが、期間中に送達されたすべての用量を含まないという判定とに応答して、不完全な用量データの指示を送信させる。
【0734】
幾つかの実施形態では、入力部は無線通信回路である。
【0735】
多くの実施形態では、対象に用量ガイダンスを提供するための方法は、薬剤送達デバイスから用量データおよび不完全な用量データの指示を受信するステップであって、用量データは、ある期間中に投与された少なくとも1つの用量に関連するデータを含む、受信するステップと、期間中に投与された少なくとも1つの用量に関連するデータを含む用量データについて、薬剤送達デバイスに問い合わせるステップと、不完全な用量データの指示が薬剤送達デバイスから受信されたかどうかを判定するステップと、不完全な用量データの指示を受信したという判定に応答して、その期間において受信された用量データが、期間中に投与されたすべての用量の用量データを含むことの確認を求めるプロンプトを出力するステップと、不完全な用量データの指示を受信していないという判定に応答して、用量ガイダンスを計算するステップとを含む。
【0736】
幾つかの実施形態では、本方法は、用量ガイダンスをディスプレイ上に出力するステップをさらに含む。
【0737】
幾つかの実施形態では、不完全な用量データの指示は、カウンタ値に基づいている。
【0738】
幾つかの実施形態では、不完全な用量データの指示は、カウンタ値と推定カウンタ値との比較に基づいている。幾つかの実施形態では、推定カウンタ値は、以前のカウンタ値と、以前のカウンタ値が受信されてからの経過時間とに基づいて計算される。
【0739】
幾つかの実施形態では、薬剤送達デバイスは、接続されたインスリンペンであり、接続されたインスリンペンは、用量データを無線で送信するように構成されている。
【0740】
幾つかの実施形態では、薬剤送達デバイスは、インスリンペンおよび接続されたペンキャップであり、接続されたペンキャップは、用量データを無線で送信するように構成されている。
【0741】
多くの実施形態では、食事の用量を推奨するための方法は、食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示するステップと、食事タイプのインスタンスに対して入力されたタグを受信するステップと、入力されたタグを、食事タイプのインスタンスに対して投与された薬剤量と、食事タイプのインスタンスの食後分析物データセットとに関連付けるステップと、食事タイプに関連付けられたインスタンスの閾値数が満たされているかどうかを判定するステップと、インスタンスの閾値数が満たされている場合、食事タイプの推奨薬剤用量を決定するステップとを含む。
【0742】
幾つかの実施形態では、食事タイプの推奨薬剤用量は、食事タイプのインスタンスに対して投与された薬剤量と、食事タイプのインスタンスの食後分析物データセットとに少なくとも部分的に基づいている。
【0743】
幾つかの実施形態では、食事タイプの推奨薬剤用量は、食事タイプの複数のインスタンスに対して投与された複数の薬剤量と、食事タイプの複数のインスタンスの複数の食後分析物データセットとに少なくとも部分的に基づいている。幾つかの実施形態では、食事タイプのインスタンスは、食事タイプの第1のインスタンスであり、食事タイプの複数のインスタンスは、食事タイプの第1のインスタンスを含む。
【0744】
幾つかの実施形態では、本方法は、センサ制御デバイスから分析値データを受信するステップをさらに含む。幾つかの実施形態では、食事タイプの推奨薬剤用量は、センサ制御デバイスから受信した分析値データに少なくとも部分的に基づいている。
【0745】
幾つかの実施形態では、本方法は、食事タイプの推奨薬剤用量をディスプレイに視覚的に出力するステップをさらに含む。
【0746】
幾つかの実施形態では、本方法は、食事タイプを追跡するオプションをユーザにプロンプト表示するステップをさらに含む。幾つかの実施形態では、食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示するステップは、食事タイプを追跡するオプションをユーザが選択したことに応答して行われる。
【0747】
多くの実施形態では、推奨薬剤用量を決定するためのシステムは、命令を格納するためのメモリに結合された1つ以上のプロセッサを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示させ、食事タイプのインスタンスに対して入力されたタグを受信させ、入力されたタグを、食事タイプのインスタンスに対して投与された薬剤量と、食事タイプのインスタンスの食後分析物データセットとに関連付けさせ、食事タイプに関連付けられたインスタンスの閾値数が満たされているかどうかを判定させ、インスタンスの閾値数が満たされている場合、食事タイプの推奨薬剤用量を決定させる。
【0748】
幾つかの実施形態では、食事タイプの推奨薬剤用量は、食事タイプのインスタンスに対して投与された薬剤量と、食事タイプのインスタンスの食後分析物データセットとに少なくとも部分的に基づいている。
【0749】
幾つかの実施形態では、食事タイプの推奨薬剤用量は、食事タイプの複数のインスタンスに対して投与された複数の薬剤量および食事タイプの複数のインスタンスの複数の食後分析物データセットに少なくとも部分的に基づいている。幾つかの実施形態では、食事タイプのインスタンスは、食事タイプの第1のインスタンスであり、食事タイプの複数のインスタンスは、食事タイプの第1のインスタンスを含む。
【0750】
幾つかの実施形態では、システムは、センサ制御デバイスから分析物レベルを示すデータを受信するように構成された無線通信回路をさらに備える。幾つかの実施形態では、食事タイプの推奨薬剤用量は、センサ制御デバイスから受信した分析物レベルを示すデータに少なくとも部分的に基づいている。
【0751】
幾つかの実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、さらに、食事タイプの推奨薬剤用量をディスプレイに視覚的に出力させる。
【0752】
幾つかの実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、さらに、食事タイプを追跡するオプションをユーザにプロンプト表示させる。幾つかの実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、食事タイプを追跡するオプションをユーザが選択した場合にのみ、食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示させる。
【0753】
多くの実施形態では、健康な食事をタグ付けするためのシステムは、命令を格納するためのメモリに結合された1つ以上のプロセッサを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示させ、1つ以上の以前に入力されたタグに関連付けられた第1の食事タイプのインスタンスに対して入力されたタグを受信させ、第1の食事タイプのインスタンスの食事タイプ特性が、食事タイプ特性閾値を超えるかどうかを判定させ、入力されたタグを、第1の食事タイプとは異なる第2の食事タイプに関連付けさせる。
【0754】
幾つかの実施形態では、インスタンスの食事タイプ特性は、1つ以上の以前に入力されたタグに関連付けられた食事サイズと、インスタンスの入力されたタグの食事サイズとの差に少なくとも部分的に基づいている。
【0755】
幾つかの実施形態では、インスタンスの食事タイプ特性は、1つ以上の以前に入力されたタグに関連付けられた薬剤量と、インスタンスの入力されたタグに関連付けられた薬剤量との間の差に少なくとも部分的に基づいている。
【0756】
幾つかの実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、さらに、第1の食事タイプのインスタンスの食事タイプ特性が食事タイプ特性閾値を超える場合、第2のタグを作成するオプションをユーザにプロンプト表示させる。
【0757】
幾つかの実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、ユーザが第2のタグを作成するオプションを選択した場合にのみ、入力されたタグを第2の食事タイプに関連付けさせる。
【0758】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、さらに、第1の食事タイプのインスタンスの食事タイプ特性が食事タイプ特性閾値を超える場合、第1の食事タイプからインスタンスの入力されたタグの関連付けを解除させる。幾つかの実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、入力されたタグが第2の食事タイプに関連付けられる前に、第1の食事タイプからインスタンスの入力されたタグの関連付けを解除させる。
【0759】
多くの実施形態では、食事のための投与量を推奨するための方法は、食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示するステップと、食事タイプの第1のインスタンスに対して第1の入力されたタグを受信するステップと、第1の入力されたタグを、食事タイプの第1のインスタンスに対して投与された第1の薬剤量に関連付けるステップと、食事タイプの第2のインスタンスに対して第2の入力されたタグを受信するステップと、第2の入力されたタグを、食事タイプの第2のインスタンスに対して投与された第2の薬物量および食事タイプのインスタンスの第2の食後分析物データセットに関連付けるステップと、第2の薬剤量と第1の薬剤量との間の差が所定の閾値差よりも大きいという判定に応答して、食事タイプに関連付けられた修正タグを入力するようにユーザにプロンプト表示するステップとを含む。
【0760】
幾つかの実施形態では、修正タグは、食事の異なるサイズを含む。
【0761】
幾つかの実施形態では、所定の閾値差は、少なくとも約2単位である。
【0762】
幾つかの実施形態では、食事タイプに関連付けられた修正タグを入力するようにユーザにプロンプト表示することは、リアルタイムで行われる。
【0763】
幾つかの実施形態では、食事タイプに関連付けられた修正タグを入力するようにユーザにプロンプト表示することは、第2の入力されたタグを受信してから約5分以内に行われる。
【0764】
幾つかの実施形態では、食事タイプに関連付けられた修正タグを入力するようにユーザにプロンプト表示することは、第2の入力されたタグを受信してから約2分以内に行われる。
【0765】
幾つかの実施形態では、本方法は、第1の入力されたタグを、食事タイプの第1のインスタンスの第1の食後分析物データセットに関連付けるステップと、第2の入力されたタグを、食事タイプの第2のインスタンスの第2の食後分析物データセットに関連付けるステップとをさらに含む。
【0766】
多くの実施形態では、食事をタグ付けするためのシステムは、命令を格納するためのメモリに結合された1つ以上のプロセッサを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示させ、食事タイプの第1のインスタンスに対して第1の入力されたタグを受信させ、第1の入力されたタグを、食事タイプの第1のインスタンスに対して投与された第1の薬剤量に関連付けさせ、食事タイプの第2のインスタンスに対して第2の入力されたタグを受信させ、第2の入力されたタグを、食事タイプの第2のインスタンスに対して投与された第2の薬剤量に関連付けさせ、第2の薬剤量と第1の薬剤量との間の差が所定の閾値差よりも大きいという判定に応答して、食事タイプに関連付けられた修正タグを入力するようにユーザにプロンプト表示させる。
【0767】
幾つかの実施形態では、修正タグは、食事の異なるサイズを含む。
【0768】
幾つかの実施形態では、所定の閾値差は、少なくとも約2単位である。
【0769】
幾つかの実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、さらに、食事タイプに関連付けられた修正タグを入力するようにユーザにプロンプト表示することをリアルタイムで行わせる。
【0770】
幾つかの実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、さらに、第2の入力されたタグを受信してから約5分以内に、食事タイプに関連付けられた修正タグを入力するようにユーザにプロンプト表示させる。
【0771】
幾つかの実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、さらに、第2の入力されたタグを受信してから約2分以内に、食事タイプに関連付けられた修正タグを入力するようにユーザにプロンプト表示させる。
【0772】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、さらに、第1の入力されたタグを、食事タイプの第1のインスタンスの第1の食後分析物データセットに関連付けさせ、第2の入力されたタグを、食事タイプの第2のインスタンスに対しての第2の食後分析物データセットに関連付けさせる。
【0773】
多くの実施形態では、分析物監視システムは、分析物センサを含むセンサ制御デバイスであって、分析物センサの少なくとも一部が、対象の体液と流体接触するように構成されている、センサ制御デバイスと、読み取りデバイスとを備え、読み取りデバイスは、センサ制御デバイスから分析物レベルを受信するように構成された無線通信回路と、命令を格納するメモリに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、メモリは、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、1つ以上のプロセッサに、1日の少なくとも1つの時間セグメントのパターンタイプを、1日の少なくとも1つの時間セグメントの低血糖リスク指標および高血糖リスク指標に基づいて決定させ、ユーザインタフェースに表示を出力させ、この表示は、センサ制御デバイスから受信した分析物レベルに基づいて、ある期間についての決定された少なくとも1つのグルコース指標と、複数のグラフ部分を含む目標範囲内時間のグラフを含む目標範囲内時間表示であって、複数のグラフ部分の各グラフ部分が、各グラフ部分に関連付けられた定義済みの分析物範囲内にユーザの分析物レベルがある時間の量を示し、複数のグラフ部分が少なくとも4つのグラフ部分を含む、目標範囲内時間表示と、1日の複数の時間セグメントの水平方向の表示にわたるユーザの分析物レベルのプロットおよび少なくとも1つの時間セグメントについての決定されたパターンタイプの識別を含むグラフとを含む。
【0774】
幾つかの実施形態では、少なくとも1つのグルコース指標は、グルコース平均値を含む。
【0775】
幾つかの実施形態では、少なくとも1つのグルコース指標は、グルコース管理インジケータを含む。
【0776】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、少なくとも1つのグルコース指標に対応する目標値を含む表示をユーザインタフェースに出力させる。
【0777】
幾つかの実施形態では、複数のグラフ部分は、少なくとも5つのグラフ部分を含む。
【0778】
幾つかの実施形態では、複数のグラフ部分は、非常に低い閾値未満のグラフ部分、非常に低い閾値と低閾値との間のグラフ部分、低閾値と高閾値との間のグラフ部分、高閾値と非常に高い閾値との間のグラフ部分、および非常に高い閾値を超えるグラフ部分からなる群から選択される少なくとも4つのグラフ部分を含む。
【0779】
幾つかの実施形態では、目標範囲内時間表示は、各グラフ部分に関連付けられた定義済みの分析物範囲の説明をさらに含む。
【0780】
幾つかの実施形態では、目標範囲内時間表示は、複数のグラフ部分の各グラフ部分について、期間中にグラフ部分に関連付けられた定義済みの分析物範囲内にユーザの分析物レベルがあった時間の量に関連する値をさらに含む。幾つかの実施形態では、値はパーセント値である。
【0781】
幾つかの実施形態では、目標範囲内時間表示は、複数のグラフ部分のうちの少なくとも2つのグラフ部分について、期間中に少なくとも2つのグラフ部分に関連付けられた各々の定義済みの分析物の範囲内にユーザの分析物レベルがあった時間の量の合計に関連する合計値をさらに含む。
【0782】
幾つかの実施形態では、目標範囲内時間のグラフはヒストグラムを含む。幾つかの実施形態では、ヒストグラムの各グラフ部分は、垂直レイアウトで配置され、非常に低い閾値未満のグラフ部分は、非常に低い閾値と低閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、このグラフ部分は、低閾値と高閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、このグラフ部分は、高閾値と非常に高い閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、このグラフ部分は、非常に高い閾値を超えるグラフ部分よりも下に位置する。
【0783】
幾つかの実施形態では、少なくとも1つの時間セグメントについての決定されたパターンタイプの識別は、グラフ上の時間セグメントの少なくとも部分的な輪郭を含む。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの時間セグメントについての決定されたパターンタイプの識別は、決定されたパターンタイプのラベルをさらに含む。
【0784】
幾つかの実施形態では、パターンタイプは、低値パターン、低値を一部に伴う高値パターン、高値パターン、またはパターンなしのうちの少なくとも1つである。
【0785】
幾つかの実施形態では、グラフは、複数の決定されたパターンタイプを含み、単一のパターンタイプの識別は、複数の決定されたパターンタイプの他の識別から視覚的に区別される。
【0786】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、最重要パターンタイプの識別を含む表示をユーザインタフェースに出力させ、最重要パターンタイプは、1日の少なくとも1つの時間セグメントについて決定されたパターンタイプのうちの1つである。幾つかの実施形態では、最重要パターンタイプの識別は、グラフ上に表示される。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの時間セグメントについての決定されたパターンタイプの識別は、少なくとも1つの時間セグメントの各々についての決定されたパターンタイプの複数の識別を含み、最重要パターンタイプの識別は、複数の識別の他の識別から視覚的に区別される。幾つかの実施形態では、1日の少なくとも1つの時間セグメントについての決定されたパターンタイプは、1日の複数の時間セグメントについての複数のパターンタイプを含む。幾つかの実施形態では、複数のパターンタイプは、低値パターン、低値を一部に伴う高値パターン、高値パターン、またはパターンなしのうちの少なくとも2つを含む。幾つかの実施形態では、複数のパターンタイプが低値パターンを含む場合、最重要パターンタイプの識別は、低値パターンの識別を含む。幾つかの実施形態では、複数のパターンタイプが低値を一部に伴う高値パターンを含み、かつ低値パターンを含まない場合、最重要パターンタイプの識別は、低値を一部に伴う高値パターンの識別を含む。幾つかの実施形態では、複数のパターンタイプが高値パターンを含み、かつ低値を一部に伴う高値パターンを含まない場合、最重要パターンタイプの識別は、高値パターンの識別を含む。
【0787】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、最重要パターンタイプを有すると判定された1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別を含む表示をユーザインタフェースに出力させる。幾つかの実施形態では、最重要パターンタイプの識別および最重要パターンタイプを有すると判定された1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別の表示は、最重要パターンタイプの識別のためのタグおよび最重要パターンタイプを有すると判定された1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別のための少なくとも1つのタグを含む。幾つかの実施形態では、最重要パターンタイプの識別のためのタグは、最重要パターンタイプを有すると判定された1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別のための少なくとも1つのタグとは異なる色である。
【0788】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、1日の少なくとも1つの時間セグメントの変動を判定させ、判定された変動が高い場合、変動に関連するステートメントを含む表示をユーザインタフェースに出力させる。幾つかの実施形態では、変動に関連するステートメントは、グルコース変動に寄与する可能性のある行動の識別を含む。
【0789】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、非常に低い閾値未満のエクスカーションに関連するステートメントを含む表示をユーザインタフェースに出力させる。幾つかの実施形態では、非常に低い閾値は、約50mg/dL~約58mg/dLである。幾つかの実施形態では、非常に低い閾値は、約54mg/dLである。
【0790】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、投薬ガイダンスに関するステートメントを含む表示をユーザインタフェースに出力させる。幾つかの実施形態では、投薬ガイダンスに関するステートメントは、投薬を調整するための提案を含む。幾つかの実施形態では、投薬ガイダンスに関するステートメントは、低グルコースレベルに寄与する投薬に関連する提案を含む。
【0791】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、生活習慣ガイダンスに関するステートメントを含む表示をユーザインタフェースに出力させる。幾つかの実施形態では、生活習慣ガイダンスに関するステートメントは、食事忘失、炭水化物、活動レベル、アルコールおよび投薬のうちの少なくとも1つに関するステートメントを含む。
【0792】
幾つかの実施形態では、期間は14日間である。
【0793】
多くの実施形態では、対象のグルコースレベルに関連する情報を表示するための方法は、センサ制御デバイスから分析物レベルを受信するステップと、1日の少なくとも1つの時間セグメントのパターンタイプを、1日の少なくとも1つの時間セグメントの低血糖リスク指標および高血糖リスク指標に基づいて決定するステップと、以下のユーザインタフェースを表示するステップであって、ユーザインタフェースは、センサ制御デバイスから受信した分析物レベルに基づいて、ある期間についての決定された少なくとも1つのグルコース指標と、複数のグラフ部分を含む目標範囲内時間のグラフを含む目標範囲内時間表示であって、複数のグラフ部分の各グラフ部分が、各グラフ部分に関連付けられた定義済みの分析物範囲内にユーザの分析物レベルがある時間の量を示し、複数のグラフ部分が少なくとも4つのグラフ部分を含む、目標範囲内時間表示と、1日の複数の時間セグメントの水平方向の表示にわたるユーザの分析物レベルのプロットおよび少なくとも1つの時間セグメントについての決定されたパターンタイプの識別を含むグラフとを含むユーザインタフェースを表示するステップとを含む。
【0794】
幾つかの実施形態では、少なくとも1つのグルコース指標は、グルコース平均値を含む。
【0795】
幾つかの実施形態では、少なくとも1つのグルコース指標は、グルコース管理インジケータを含む。
【0796】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、少なくとも1つのグルコース指標に対応する目標値を含む表示をユーザインタフェースに出力させる。
【0797】
幾つかの実施形態では、複数のグラフ部分は、少なくとも5つのグラフ部分を含む。
【0798】
幾つかの実施形態では、複数のグラフ部分は、非常に低い閾値未満のグラフ部分、非常に低い閾値と低閾値との間のグラフ部分、低い閾値と高い閾値との間のグラフ部分、高閾値と非常に高い閾値との間のグラフ部分、および非常に高い閾値を超えるグラフ部分からなる群から選択される少なくとも4つのグラフ部分を含む。
【0799】
幾つかの実施形態では、目標範囲内時間表示は、各グラフ部分に関連付けられた定義済みの分析物範囲の説明をさらに含む。
【0800】
幾つかの実施形態では、目標範囲内時間表示は、複数のグラフ部分の各グラフ部分について、期間中にグラフ部分に関連付けられた定義済みの分析物範囲内にユーザの分析物レベルがあった時間の量に関連する値をさらに含む。幾つかの実施形態では、値はパーセント値である。
【0801】
幾つかの実施形態では、目標範囲内時間表示は、複数のグラフ部分のうちの少なくとも2つのグラフ部分について、期間中に少なくとも2つのグラフ部分に関連付けられた各定義済みの分析物範囲内にユーザの分析物レベルがあった時間の量の合計に関連する合計値をさらに含む。
【0802】
幾つかの実施形態では、目標範囲内時間のグラフはヒストグラムを含む。幾つかの実施形態では、ヒストグラムの各グラフ部分は、垂直レイアウトで配置され、非常に低い閾値未満のグラフ部分は、非常に低い閾値と低閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、このグラフ部分は、低閾値と高閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、このグラフ部分は、高閾値と非常に高い閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、このグラフ部分は、非常に高い閾値を超えるグラフ部分よりも下に位置する。
【0803】
幾つかの実施形態では、少なくとも1つの時間セグメントについての決定されたパターンタイプの識別は、グラフ上の時間セグメントの少なくとも部分的な輪郭を含む。
【0804】
幾つかの実施形態では、少なくとも1つの時間セグメントについての決定されたパターンタイプの識別は、決定されたパターンタイプのラベルをさらに含む。
【0805】
幾つかの実施形態では、パターンタイプは、低値パターン、低値を一部に伴う高値パターン、高値パターン、またはパターンなしのうちの少なくとも1つである。
【0806】
幾つかの実施形態では、グラフは、複数の決定されたパターンタイプを含み、単一のパターンタイプの識別は、複数の決定されたパターンタイプの他の識別から視覚的に区別される。
【0807】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、最重要パターンタイプの識別を含む表示をユーザインタフェースに出力させ、最重要パターンタイプは、1日の少なくとも1つの時間セグメントについて決定されたパターンタイプのうちの1つである。幾つかの実施形態では、最重要パターンタイプの識別は、グラフ上に表示される。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの時間セグメントについての決定されたパターンタイプの識別は、少なくとも1つの時間セグメントの各々についての決定されたパターンタイプの複数の識別を含み、最重要パターンタイプの識別は、複数の識別のうちの他の識別から視覚的に区別される。幾つかの実施形態では、1日の少なくとも1つの時間セグメントについての決定されたパターンタイプは、1日の複数の時間セグメントについての複数のパターンタイプを含む。幾つかの実施形態では、複数のパターンタイプは、低値パターン、低値を一部に伴う高値パターン、高値パターン、またはパターンなしのうちの少なくとも2つを含む。幾つかの実施形態では、複数のパターンタイプが低値パターンを含む場合、最重要パターンタイプの識別は、低値パターンの識別を含む。幾つかの実施形態では、複数のパターンタイプが、低値を一部に伴う高値パターンを含み、かつ低値パターンを含まない場合、最重要パターンタイプの識別は、低値を一部に伴う高値パターンの識別を含む。幾つかの実施形態では、複数のパターンタイプが高値パターンを含み、かつ低値を一部に伴う高値パターンを含まない場合、最重要パターンタイプの識別は、高値パターンの識別を含む。
【0808】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、最重要パターンタイプを有すると判定された1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別を含む表示をユーザインタフェースに出力させる。
【0809】
幾つかの実施形態では、最重要パターンタイプの識別および最重要パターンタイプを有すると判定された1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別の表示は、最重要パターンタイプの識別のためのタグおよび最重要パターンタイプを有すると判定された日の少なくとも1つの時間セグメントの識別のための少なくとも1つのタグを含む。幾つかの実施形態では、最重要パターンタイプの識別のためのタグは、最重要パターンタイプを有すると判定された日の少なくとも1つのセグメントの識別ための少なくとも1つのタグとは異なる色である。
【0810】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、1日の少なくとも1つの時間セグメントの変動を判定させ、決定された変動が高い場合、変動に関連するステートメントを含む表示をユーザインタフェースに出力させる。幾つかの実施形態では、変動に関連するステートメントは、グルコース変動に寄与する可能性のある行動の識別を含む。
【0811】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、非常に低い閾値未満のエクスカーションに関連するステートメントを含む表示をユーザインタフェースに出力させる。幾つかの実施形態では、非常に低い閾値は、約50mg/dL~約58mg/dLである。幾つかの実施形態では、非常に低い閾値は、約54mg/dLである。
【0812】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、投薬ガイダンスに関するステートメントを含む表示をユーザインタフェースに出力させる。幾つかの実施形態では、投薬ガイダンスに関するステートメントは、投薬を調整するための提案を含む。幾つかの実施形態では、投薬ガイダンスに関するステートメントは、低グルコースレベルに寄与する投薬に関連する提案を含む。
【0813】
幾つかの実施形態では、命令は、さらに、1つ以上のプロセッサに、生活習慣ガイダンスに関するステートメントを含む表示をユーザインタフェースに出力させる。
【0814】
幾つかの実施形態では、生活習慣ガイダンスに関するステートメントは、食事忘失、炭水化物、活動レベル、アルコールおよび投薬のうちの少なくとも1つに関するステートメントを含む。
【0815】
幾つかの実施形態では、期間は14日間である。
【0816】
多くの実施形態では、対象に関連する指標を表示するための装置は、薬物投与データを受信するように構成された入力部と、情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令ならびに対象が一定期間にわたってとり入れた薬剤の用量および一定期間にわたる対象の推奨された薬剤用量を格納するメモリに結合された薬剤用量を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、装置に、対象が複数回摂取した複数の薬剤用量をプロットしたグラフを表示させ、このグラフは、時間のX軸と、対象が摂取した用量と対象に推奨された用量との差のY軸とを含む。
【0817】
幾つかの実施形態では、複数の薬剤用量は、ベーサル用量、固定食事用量および補正係数を有する食事用量のうちの少なくとも1つを含む。幾つかの実施形態では、固定食事用量は、固定朝食用量、固定昼食用量および固定夕食用量のうちの少なくとも1つを含む。幾つかの実施形態では、補正係数を有する食事用量は、補正係数を有する固定朝食用量、補正係数を有する固定昼食用量および補正係数を有する固定夕食用量のうちの少なくとも1つを含む。
【0818】
幾つかの実施形態では、対象が摂取した用量と推奨された用量との間の差は単位記載である。
【0819】
幾つかの実施形態では、入力部は無線通信回路を備える。
【0820】
多くの実施形態では、対象に関連する指標を表示するための装置は、測定された分析物データおよび薬物投与データを受信するように構成された入力部と、情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令ならびに対象の分析物を特徴付ける時間相関データ、対象が一定期間にわたってとり入れた薬剤の用量および一定期間にわたる対象の推奨された薬剤用量を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、装置に、一定期間中に投与された投与量と、受信した測定された分析物データから決定される分析物指標とを含む、対象の治療のサマリを表示させ、期間中に忘失された用量をまとめたグラフィックを表示させ、ある時間に対象がとり入れ、その時間の推奨された用量とは異なる量である用量を含むオーバーライド用量をまとめたグラフィックを表示させる。
【0821】
幾つかの実施形態では、忘失された用量をまとめたグラフィックは、複数の用量タイプについての忘失された用量の割合のグラフィック表示を含む。幾つかの実施形態では、複数の用量タイプについての忘失割合の各割合は、ある期間中の用量タイプの総投与数に対する用量タイプの忘失用量割合として計算される。幾つかの実施形態では、複数の用量タイプは、ベーサル用量、朝食用量、昼食用量および夕食用量のうちの少なくとも1つを含む。
【0822】
幾つかの実施形態では、忘失された用量をまとめたグラフィックは棒グラフである。
【0823】
幾つかの実施形態では、オーバーライド用量をまとめたグラフィックは棒グラフである。
【0824】
幾つかの実施形態では、入力部は無線通信回路を備える。
【0825】
多くの実施形態では、対象に関連する指標を表示するための装置は、複数の対象からの測定された分析物データ、複数の対象からの薬物投与データ、および複数の対象についての投薬推奨事項に関連するデータを受信するように構成された入力部と、情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令ならびに複数の対象の各々の分析物を特徴付ける時間相関データ、複数の対象の各々が一定期間にわたってとり入れた薬剤の用量および複数の対象についての投薬推奨事項に関連するデータを格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、装置に、複数の対象の各々についての、目標範囲内時間、低閾値未満の時間、高閾値を超える時間、摂取されたベーサル用量の割合および1日に摂取された平均ボーラス用量のうちの少なくとも2つを含む分析物指標のサマリを表示させ、医療提供者からの承認を必要とする複数の対象のうちの対象に対する投薬推奨事項の表示を含む、投薬推奨事項に関連する情報のサマリを表示させる。
【0826】
幾つかの実施形態では、分析物指標のサマリは、目標範囲内時間、低閾値未満の時間、高閾値を超える時間、摂取されたベーサル用量の割合、および1日当たりに摂取された平均ボーラス用量のうちの少なくとも3つを含む。
【0827】
幾つかの実施形態では、低閾値は、約70mg/dLである。
【0828】
幾つかの実施形態では、高閾値は、約180mg/dLである。
【0829】
幾つかの実施形態では、投薬推奨事項の表示はアイコンである。
【0830】
幾つかの実施形態では、投薬推奨事項の表示は、承認を必要とする投薬推奨事項の数を示すステートメントである。
【0831】
幾つかの実施形態では、入力部は無線通信回路を備える。
【0832】
多くの実施形態では、対象に関連する治療情報を表示するための装置は、測定された分析物データおよび薬物投与データを受信するように構成された入力部と、情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、入力部と、ディスプレイと、命令ならびに複数の対象の各々の分析物を特徴付ける時間相関データ、複数の対象の各々が一定期間にわたってとり入れた薬剤の用量および複数の対象についての投薬推奨事項に関連するデータを格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサとを備え、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、装置に、推定用量パラメータおよび推定食事投与時間範囲を対象から受信させ、薬物投与データに基づいて、ある期間中に対象が摂取した複数のベーサル用量および複数の食事用量の各々の代表的な量を決定させ、薬物投与データに基づいて、期間中の対象の代表的な食事投与時間範囲を決定させ、ベーサル用量、朝食用量、昼食用量および夕食用量のうちの少なくとも1つの推奨投与量を決定させ、対象から受信した推定用量パラメータおよび推定食事投与時間範囲を表示させ、複数のベーサル用量および複数の食事用量の各々の代表的な量、ならびに代表的な食事投与時間範囲を表示させ、ベーサル用量、朝食用量、昼食用量および夕食用量のうちの少なくとも1つの推奨投与量を表示させる。
【0833】
幾つかの実施形態では、複数の食事用量は、複数の朝食用量、複数の昼食用量および複数の夕食用量を含み、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、装置に、複数のベーサル用量、複数の朝食用量、複数の昼食用量および複数の夕食用量の各々の平均量を決定させる。
【0834】
幾つかの実施形態では、推定用量パラメータは、ベーサル用量、朝食用量、昼食用量および夕食用量の推定量を含む。幾つかの実施形態では、推定用量パラメータは、対象がベーサル用量、朝食用量、昼食用量および夕食用量を摂取する推定時間をさらに含む。
【0835】
幾つかの実施形態では、推定食事投与時間範囲は、朝食、昼食および夕食の各々についての推定投与開始時間および推定投与終了時間を含む。
【0836】
幾つかの実施形態では、複数のベーサル用量および複数の食事用量の各々の代表的な量は、ある期間中に対象によって摂取された複数のベーサル用量および複数の食事用量の各々の平均値を含む。
【0837】
幾つかの実施形態では、複数のベーサル用量および複数の食事用量の各々の代表的な量は、ある期間中に対象によって摂取された複数のベーサル用量および複数の食事用量の各々のモード値を含む。
【0838】
幾つかの実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、装置に、さらに、測定された分析物データおよび薬物投与データに基づいて、食前補正係数および食後補正係数を決定させ、食前補正係数および食後補正係数を表示させる。
【0839】
幾つかの実施形態では、代表的な食事投与時間範囲は、推定食事投与時間範囲に隣接して表示される。
【0840】
幾つかの実施形態では、複数のベーサル用量および複数の食事用量の各々の代表的な量は、推定用量パラメータに隣接して表示される。
【0841】
多くの実施形態では、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される際に、装置に、さらに、ベーサル用量、朝食用量、昼食用量および夕食用量のうちの少なくとも1つに対する、複数のベーサル用量および複数の食事用量の各々の対応する決定された代表的な量よりも低い控えめな値を決定させ、決定された控えめな値を表示させる。
【0842】
多くの実施形態では、入力部は無線通信回路を備える。
【0843】
本明細書に記載されている方法のいずれかについて、本方法は、リモートデバイス、例えば、サーバ、電話/受信機、薬剤送達デバイス上、またはグルコース監視デバイス上のうちの少なくとも1つのプロセッサ上で実行することができる。
【0844】
本明細書に提供されている任意の実施形態に関して説明されるすべての特徴、要素、コンポーネント、機能、およびステップは、他の任意の実施形態のものと自由に組み合わせることができ、置換可能であることが意図されていることに留意すべきである。ある特徴、要素、コンポーネント、機能、またはステップが1つの実施形態に関してのみ記載されている場合、その特徴、要素、コンポーネント、機能、またはステップは、明示的に別の箇所で記載されていない限り、本明細書に記載されている他のすべての実施形態で使用できることを理解すべきである。したがって、この段落は、異なる実施形態の特徴、要素、コンポーネント、機能、およびステップを組み合わせたり、一実施形態の特徴、要素、コンポーネント、機能、およびステップを別の実施形態のものと置換したりする各請求項をいつでも導入するための前提となる根拠および書面によるサポートとして、以下の説明が特定の例においてこのような組み合わせまたは置換が可能であることを明示的に述べていない場合でも機能する。特にこのような組み合わせおよび置換の許容性が当業者により容易に認識されることを考えると、可能なすべての組み合わせおよび置換を明示的に列挙することは、過度の負担となることが明示的に認められる。
【0845】
本明細書で開示されている実施形態は、メモリ、ストレージ、および/またはコンピュータ可読媒体を含むか、またはこれらと連携して動作する限り、そのメモリ、ストレージ、および/またはコンピュータ可読媒体は非一時性である。したがって、メモリ、ストレージ、および/またはコンピュータ可読媒体が1つ以上の請求項でカバーされている限りにおいて、そのメモリ、ストレージ、および/またはコンピュータ可読媒体は非一時性のものに過ぎない。
【0846】
本実施形態は、様々な変更および代替形態を許容し得るが、その具体例を図面に示し、本明細書で詳細に説明する。しかしながら、これらの実施形態は、開示された特定の形態に限定されるものではなく、それどころか、これらの実施形態は、本開示の精神の範囲内にあるすべての変更、等価物、および代替物をカバーするものであることを理解すべきである。さらに、実施形態の任意の特徴、機能、ステップ、または要素は、特許請求の範囲に列挙または追加することができ、また、その範囲内にない特徴、機能、ステップ、または要素により特許請求の範囲の発明的範囲を定義する消極的な限定も可能である。
【0847】
条項
例示的な実施形態は、番号を付した以下の条項に記載されている。
【0848】
条項1 用量ガイダンス設定を構成するために患者の投薬習慣をパラメータ化するための装置であって、
測定された分析物データ、食事データおよび投薬データを受信するように構成された入力コンポーネントと、
情報を視覚的に提示するように構成された表示コンポーネントと、
入力部と、ディスプレイと、命令および分析期間にわたって前記患者の分析物を特徴付ける時間相関データを格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、
前記分析期間における患者用量レジメン情報を受信させ、
前記時間相関データと前記患者用量レジメン情報との間の一致性の尺度を評価させ、
前記一致性の尺度に基づいて用量ガイダンス情報を決定させる、
装置。
【0849】
条項2 前記メモリが、前記用量ガイダンス情報を前記ディスプレイに出力するための命令をさらに保持している、条項1記載の装置。
【0850】
条項3 前記メモリが、前記入力コンポーネントから前記患者用量レジメン情報を受信するための命令をさらに保持している、条項1記載の装置。
【0851】
条項4 前記メモリが、リモートデータサーバからの送信により前記患者用量レジメン情報を受信するための命令をさらに保持している、条項1記載の装置。
【0852】
条項5 前記患者用量レジメン情報が、食事時に摂取される典型的な固定投薬量と、朝食を食べる典型的な時間帯とを含む、条項1記載の装置。
【0853】
条項6 前記患者用量レジメン情報が、予定された用量または食事に対する患者コンプライアンスの頻度を定義する情報を含む、条項1記載の装置。
【0854】
条項7 薬剤がインスリンを含む、条項1記載の装置。
【0855】
条項8 一致性の尺度を評価するための前記命令が、
前記時間相関データに基づいて患者用量レジメンの各用量を投薬クラスに分類することと、
前記用量の各々を、一組の食事時刻グループのうちの1つにグループ化することと、
各々の前記食事時刻グループのデータをモデルに適用することにより、少なくとも部分的に前記患者の用量パラメータを生成することと、
前記用量パラメータを格納し、用量ガイダンス設定を構成することと
をさらに含む、条項1記載の装置。
【0856】
条項9 前記メモリが、ある期間にわたって前記患者の分析物を特徴付ける前記時間相関データを蓄積するための命令をさらに保持している、条項1記載の装置。
【0857】
条項10 前記メモリが、前記時間相関データにおいて低い閾値を超える前記分析物のエクスカーションを検出することに基づいて投薬の推奨事項を減らすことにより、少なくとも部分的に前記用量ガイダンス情報を決定するための命令をさらに保持している、条項1記載の装置。
【0858】
条項11 前記投薬の推奨事項が固定投薬のみである、条項10記載の装置。
【0859】
条項12 前記メモリが、前記時間相関データに基づいて前記患者用量レジメン情報に対する患者アドヒアランスを決定するための命令をさらに保持している、条項1記載の装置。
【0860】
条項13 前記メモリが、前記一致性の尺度に基づいて用量ガイダンスパラメータを出力するかどうかを決定するための命令をさらに保持している、条項1記載の装置。
【0861】
条項14 前記メモリが、前記一致性の尺度が信頼できないシステム構成を示す場合に、所定の用量提案を含む用量ガイダンスパラメータを出力するための命令をさらに保持している、条項1記載の装置。
【0862】
条項15 前記入力部が無線通信回路を備える、条項1記載の装置。
【0863】
条項16 患者のプライバシーを保護しながら、用量ガイダンスシステムによって生成された患者の電子医療記録(EMR)への医療提供者(HCP)による効率的なアクセスを容易にするための方法であって、
携帯型ディスプレイデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって、前記患者とのセッションを認証するステップと、
前記セッション中に前記EMRをHCPと共有する要求を示す入力を前記患者から受信したことに応答して、前記少なくとも1つのプロセッサによって、EMR識別コード(ID)を生成するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記EMRへのアクセスを制御するリモートサーバに前記EMR IDを提供するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記EMR IDを前記携帯型ディスプレイデバイスのディスプレイに出力するステップと
を含む、方法。
【0864】
条項17 前記認証するステップの前に、前記EMRを前記リモートサーバに提供するステップをさらに含む、条項16記載の方法。
【0865】
条項18 前記用量ガイダンスシステムから前記EMRを受信するステップをさらに含む、条項16記載の方法。
【0866】
条項19 前記EMRが、追跡される薬剤の用量パターンを示す患者入力との一致性の条件を満たさないかどうかを判定するステップをさらに含む、条項16記載の方法。
【0867】
条項20 前記EMRが前記一致性の条件を満たさないと判定したら、前記EMRを前記HCPに提供するというオプションを前記患者に提供するステップをさらに含む、条項19記載の方法。
【0868】
条項21 前記生成するステップと、前記提供するステップと、前記出力するステップとが、前記EMRが前記一致性の条件を満たさないと判定することを条件とする、条項19記載の方法。
【0869】
条項22 前記生成するステップと、前記提供するステップと、前記出力するステップとが、前記EMRが前記一致性の条件を満たさないと判定することを条件とする、条項20記載の方法。
【0870】
条項23 前記EMRを前記HCPに提供するというオプションを前記患者に提供するステップをさらに含む、条項16記載の方法。
【0871】
条項24 前記リモートサーバが前記EMR IDを受信したら、前記EMRを表示するために、少なくとも部分的に前記EMR IDによってアドレス指定されたウェブページを作成する、条項17記載の方法。
【0872】
条項25 前記EMRが、定められた期間中に前記患者に時々投与された薬剤の投薬パラメータの決定と、前記決定と患者が提供した薬剤の投薬情報との一致性の尺度とを含む、条項16記載の方法。
【0873】
条項26 前記薬剤がインスリンである、条項25記載の方法。
【0874】
条項27 対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムであって、
薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部であって、前記用量データが、投与された直近の薬物用量および薬物投与時間を含む、入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
前記投与された直近の薬物用量を、食事用量または補正用量として分類させ、
前記投与された直近の薬物用量の時刻から一定期間が経過したという判定に応答して、追加の用量ガイダンスを表示させる、
システム。
【0875】
条項28 前記期間が約2時間である、条項27記載のシステム。
【0876】
条項29 前記投与された直近の薬物用量が食事用量であり、前記用量データは、直近の薬物用量が投与された後に投与された少なくとも1つの追加の薬物用量をさらに含み、前記期間は、前記少なくとも1つの追加の薬物用量の投与時刻にリセットされない、条項27記載のシステム。
【0877】
条項30 前記投与された直近の薬物用量がプライム用量ではない、条項27記載のシステム。
【0878】
条項31 前記投与された直近の薬物用量の時刻が、接続された薬物送達デバイスからのタイムスタンプである、条項27記載のシステム。
【0879】
条項32 前記投与された直近の薬物用量が補正用量であり、前記用量データは、前記投与された直近の薬物用量の後に投与された少なくとも1つの追加の薬物用量をさらに含み、前記期間の開始は、前記投与された少なくとも1つの追加の薬物用量の投与時刻にリセットされる、条項27記載のシステム。
【0880】
条項33 対象に少なくとも1回分の薬物を送達するように構成された薬剤送達デバイスをさらに備える、条項27記載のシステム。
【0881】
条項34 前記入力部が無線通信回路を備える、条項27記載のシステム。
【0882】
条項35 用量ガイダンスを提供するための方法であって、
電子デバイスにより、薬剤送達デバイスから対象の薬物用量データを受信するステップであって、前記薬物用量データは、投与された直近の薬物用量および薬物投与時間を含む、受信するステップと、
前記投与された直近の薬物用量を、食事用量または補正用量として分類するステップと、
前記投与された直近の薬物用量の時刻から一点期間が経過したという判定に応答して、用量ガイダンスを表示するステップと
を含む、方法。
【0883】
条項36 前記期間が約2時間である、条項35記載の方法。
【0884】
条項37 前記投与された直近の薬物用量が食事用量であり、前記薬物用量データは、直近の薬物用量が投与された後に投与された少なくとも1つの追加の薬物用量をさらに含み、前記期間の開始は、前記少なくとも1つの追加の薬物用量の投与時刻にリセットされない、条項35記載の方法。
【0885】
条項38 前記投与された直近の薬物用量がプライム用量ではない、条項35記載の方法。
【0886】
条項39 前記投与された直近の薬物用量の時刻が、接続された薬物送達デバイスからのタイムスタンプである、条項35記載の方法。
【0887】
条項40 前記投与された直近の薬物用量が補正用量であり、前記薬物用量データは、前記投与された直近の薬物用量の後に投与された少なくとも1つの追加の薬物用量をさらに含み、前記期間の開始は、前記投与された少なくとも1つの追加の薬物用量の投与時刻にリセットされる、条項35記載の方法。
【0888】
条項41 対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムであって、
薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部であって、前記用量データが、投与された最近の薬物用量に関連するデータを含む、入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
前記投与された最近の薬物用量が、投与された直近の薬物用量であるかどうかを判定させ、
前記投与された最近の薬物用量が、前記投与された直近の薬物用量であるという判定に応答して、用量ガイダンス推奨事項を含む画面を表示させる、
システム。
【0889】
条項42 前記投与された最近の薬物用量が、ユーザからの確認により、前記投与された直近の薬物用量であると判定される、条項41記載のシステム。
【0890】
条項43 前記用量データが、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの薬物用量に関連するデータをさらに含み、前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの薬物用量が分類されたという判定に応答して、画面を表示させる、条項41記載のシステム。
【0891】
条項44 前記リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの薬物用量に関連する前記用量データが自動的に分類されている、条項43記載のシステム。
【0892】
条項45 対象に少なくとも1回分の薬物を送達するように構成された薬剤送達デバイスをさらに備え、前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記薬剤送達デバイスに1つ以上の無線質問信号を送信して、投与された直近の投薬量が受け取られたことを判定させる、条項44記載のシステム。
【0893】
条項46 前記リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの薬物用量に関連する前記用量データがユーザによって分類されている、条項43記載のシステム。
【0894】
条項47 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記投与された直近の薬物用量に関連する情報が正しいことを確認するためのプロンプトをユーザのために表示させる、条項41記載のシステム。
【0895】
条項48 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記ユーザからの確認後に開始する一定期間にわたり前記用量ガイダンス推奨事項を含む画面を表示させる、条項47記載のシステム。
【0896】
条項49 対象に少なくとも1回分の薬物を送達するように構成された薬剤送達デバイスをさらに備える、条項41記載のシステム。
【0897】
条項50 前記入力部が、測定された分析物データおよび用量ガイダンスの要求を受信するようにさらに構成され、前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記用量ガイダンスの要求の受信時におけるグルコース濃度が低閾値未満であるかどうかを判定させ、
前記用量ガイダンスの要求の受信時における前記グルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、薬剤投与前に低グルコースレベルに対処するためのメッセージを含む画面を表示させる、
条項41記載のシステム。
【0898】
条項51 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記用量ガイダンスの要求の受信時における前記グルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、前記用量ガイダンス推奨事項を表示させない、
条項50記載のシステム。
【0899】
条項52 前記入力部が、測定された分析物データおよび用量ガイダンスの要求を食事の開始時刻後に受信するようにさらに構成され、前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
食事の開始推定時刻におけるグルコース濃度が低閾値未満であるかどうかを判定させ、
前記食事の開始推定時刻における前記グルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、薬剤投与前に低グルコースレベルに対処するためのメッセージを含む画面を表示させる、
条項41記載のシステム。
【0900】
条項53 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記食事の開始推定時刻における前記グルコース濃度が低閾値未満であるという判定に応答して、前記用量ガイダンス推奨事項を表示させない、
条項52記載のシステム。
【0901】
条項54 前記入力部が無線通信回路を備える、条項41記載のシステム。
【0902】
条項55 用量ガイダンスを提供するための方法であって、
電子デバイスにより、薬剤送達デバイスからユーザの用量データを受信するステップであって、前記用量データは、投与された最近の薬物用量に関連するデータを含む、受信するステップと、
前記投与された最近の薬物用量が、投与された直近の薬物用量であるかどうかを判定するステップと、
前記投与された最近の薬物用量が、前記投与された直近の薬物用量であるという判定に応答して、用量ガイダンス推奨事項を含む画面を表示するステップと
を含む、方法。
【0903】
条項56 前記投与された最近の薬物用量が、前記ユーザからの確認により、前記投与された直近の薬物用量であると判定される、条項55記載の方法。
【0904】
条項57 前記投与された最近の薬物用量がリセット時刻後に投与され、前記方法は、
前記リセット時刻後に投与された最近の用量が分類されたかどうかを判定するステップ
をさらに含む、
条項55記載の方法。
【0905】
条項58 前記リセット時刻後に投与された前記最近の用量が自動的に分類されている、条項57記載の方法。
【0906】
条項59 1つ以上の無線質問信号を薬剤送達デバイスに送信して、投与された直近の投薬量が受け取られたことを決定するステップをさらに含む、条項55記載の方法。
【0907】
条項60 前記リセット時刻後に投与された前記最近の用量がユーザによって分類されている、条項57記載の方法。
【0908】
条項61 前記投与された直近の薬物用量に関連する情報が正しいことを確認するためのプロンプトをユーザのために表示するステップをさらに含む、条項60記載の方法。
【0909】
条項62 前記用量ガイダンス推奨事項を含む画面が、前記投与された直近の薬剤用量に関連する情報が正しいことをユーザが確認した後に開始する期間のみ表示される、条項55記載の方法。
【0910】
条項63 対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムであって、
薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部であって、前記用量データが、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量に関連するデータを含む、入力部と、
複数の食事アイコンを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量が分類されたかどうかを判定させ、
前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量が分類されたという判定に応答して、前記複数の食事アイコンを含む画面を表示させる、
システム。
【0911】
条項64 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサに、前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量が、朝食、昼食または夕食のうちの1つとして分類されたかどうかを判定させる、条項63記載のシステム。
【0912】
条項65 前記複数の食事アイコンが、朝食アイコン、昼食アイコンおよび夕食アイコンを含み、前記朝食アイコン、前記昼食アイコンおよび前記夕食アイコンの各々は、第1の外観および第2の外観を含み、前記第1の外観は、前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量のうちの1つが、前記朝食アイコン、前記昼食アイコンまたは前記夕食アイコンに対応する食事タイプとして分類された第1の状態に関連付けられており、前記第2の外観は、前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量のうちの1つが、前記朝食アイコン、前記昼食アイコンまたは前記夕食アイコンに対応する食事タイプとして分類されていない第2の状態に関連付けられている、条項63記載のシステム。
【0913】
条項66 前記第1の外観が、陰影のある外観を含む、条項65記載のシステム。
【0914】
条項67 前記第2の外観が、陰影のない外観を含む、条項65記載のシステム。
【0915】
条項68 前記第2の外観が、前記第1の提示よりも明るい、条項65記載のシステム。
【0916】
条項69 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量を、朝食用量、昼食用量または夕食用量として分類させる、
条項63記載のシステム。
【0917】
条項70 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
ユーザからの入力を受信させ、前記入力は、前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量を、朝食用量、昼食用量または夕食用量として分類することを含む、
条項63記載のシステム。
【0918】
条項71 前記リセット時刻が、少なくとも1つの食事に関連付けられる少なくとも1つの時間範囲に基づいて決定される、条項63記載のシステム。
【0919】
条項72 前記リセット時刻が、夕食用量に関連付けられる時間範囲と朝食用量に関連付けられる時間範囲とに基づいて決定される、条項63記載のシステム。
【0920】
条項73 前記リセット時刻が午前0時である、条項63記載のシステム。
【0921】
条項74 前記リセット時刻が、夕食用量時間範囲の終了と朝食用量時間範囲の開始との間のほぼ中間の時間である、条項63記載のシステム。
【0922】
条項75 対象に少なくとも1回分の薬物を送達するように構成された薬剤送達デバイスをさらに備える、条項63記載のシステム。
【0923】
条項76 前記入力部が無線通信回路を備える、条項63記載のシステム。
【0924】
条項77 用量ガイダンスを提供するための方法であって、
電子デバイスにより、薬剤送達デバイスからユーザの薬物用量データを受信するステップであって、前記薬物用量データは、リセット時刻以降に投与された少なくとも1つの食事用量に関連するデータを含む、受信するステップと、
前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量が分類されたかどうかを判定するステップと、
前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量が分類されたという判定に応答して、複数の食事アイコンを含む画面を表示するステップと
を含む、方法。
【0925】
条項78 前記判定するステップが、前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量が、朝食、昼食または夕食のうちの1つとして分類されたかどうかを判定することを含む、条項77記載の方法。
【0926】
条項79 前記複数の食事アイコンが、朝食アイコン、昼食アイコンおよび夕食アイコンを含み、前記朝食アイコン、前記昼食アイコンおよび前記夕食アイコンの各々は、第1の外観および第2の外観を含み、前記第1の外観は、前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量のうちの1つが、前記朝食アイコン、前記昼食アイコンまたは前記夕食アイコンに対応する食事タイプとして分類された第1の状態に関連付けられており、前記第2の外観は、前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量のうちの1つが、前記朝食アイコン、前記昼食アイコンまたは前記夕食アイコンに対応する食事タイプとして分類されていない第2の状態に関連付けられている、条項77記載の方法。
【0927】
条項80 前記第1の外観が、陰影のある外観を含む、条項79記載の方法。
【0928】
条項81 前記第2の外観が、陰影のない外観を含む、条項79記載の方法。
【0929】
条項82 前記第2の外観が、前記第1の提示よりも明るい、条項79記載の方法。
【0930】
条項83 前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量が、読み取りデバイスの1つ以上のプロセッサによって自動的に分類されている、条項77記載の方法。
【0931】
条項84 前記リセット時刻以降に投与された前記少なくとも1つの食事用量がユーザによって分類されている、条項77記載の方法。
【0932】
条項85 前記リセット時刻が、少なくとも1つの食事に関連付けられる少なくとも1つの時間範囲に基づいて決定される、条項77記載の方法。
【0933】
条項86 前記リセット時刻が、夕食用量に関連付けられる時間範囲と朝食用量に関連付けられる時間範囲とに基づいて決定される、条項77記載の方法。
【0934】
条項87 前記リセット時刻が午前0時である、条項77記載の方法。
【0935】
条項88 前記リセット時刻が、夕食用量時間範囲の終了と朝食用量時間範囲の開始との間のほぼ中間の時間である、条項77記載の方法。
【0936】
条項89 対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムであって、
薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
投与忘失アラートが有効であるかどうかを判定させ、
投与忘失アラートが有効でないという判定に応答して、通常の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示させ、
投与忘失アラートが有効であるという判定に応答して、後期の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示させる、
システム。
【0937】
条項90 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記薬剤送達デバイスから受信された前記用量データが現在時刻からの期間内に投与された用量を含むかどうかを判定させ、
前記薬剤送達デバイスから受信された前記用量データが現在時刻からの期間内に投与された用量を含むという判定に応答して、前記後期の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示させる、
条項89記載のシステム。
【0938】
条項91 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサに、
前記投与忘失アラートが有効であるという判定と、前記薬剤送達デバイスから受信された前記用量データが現在時刻からの期間内に投与された用量を含むという判定とに応答して、前記後期の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示させる、
条項90記載のシステム。
【0939】
条項92 前記期間が約2時間である、条項90記載のシステム。
【0940】
条項93 前記通常の食事用量の計算が、食事に関連付けられる固定インスリン用量と、前記ユーザの現在のグルコースレベルが目標グルコース値未満である場合のインスリンオンボード量とに基づいている、条項89記載のシステム。
【0941】
条項94 前記通常の食事用量の計算および前記後期の食事用量の計算の各々が、前記ユーザの現在のグルコースレベルが目標グルコース値を上回っている場合、食事に関連付けられる固定インスリン用量、インスリンオンボード量、補正調整および傾向調整に基づいている、条項89記載のシステム。
【0942】
条項95 前記通常の食事用量の計算が、スキャンされたグルコースデータから決定される現在のグルコースレベルに基づいている、条項94記載のシステム。
【0943】
条項96 前記後期の食事用量の計算が、ストリーミンググルコースデータから決定される現在のグルコースレベルに基づいている、条項94記載のシステム。
【0944】
条項97 前記後期の食事用量の計算が、ストリーミンググルコースデータから決定される傾向調整にさらに基づいている、条項96記載のシステム。
【0945】
条項98 前記後期の食事用量の計算が、前記ユーザによる前記用量ガイダンス推奨事項の要求の時間に従って計算されるインスリンオンボード量に基づいている、条項94記載のシステム。
【0946】
条項99 対象に少なくとも1回分の薬物を送達するように構成された薬剤送達デバイスをさらに備える、条項94記載のシステム。
【0947】
条項100 前記入力部が無線通信回路を備える、条項94記載のシステム。
【0948】
条項101 用量ガイダンスを提供するための方法であって、
電子デバイスにより、薬剤送達デバイスからユーザの薬物用量データを受信するステップと、
投与忘失アラートが有効であるかどうかを判定するステップと、
投与忘失アラートが有効でないという判定に応答して、通常の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示するステップと、
投与忘失アラートが有効であるという判定に応答して、後期の食事用量の計算に基づく用量ガイダンス推奨事項を表示するステップと
を含む、方法。
【0949】
条項102 前記薬物用量データが一定期間内に投与された用量のデータを含むかどうかを判定するステップと、
前記薬物用量データが一定期間内に投与された用量のデータを含まないという判定に応答して、前記後期の食事用量の計算に基づく前記用量ガイダンス推奨事項を表示するステップと
をさらに含む、条項101記載の方法。
【0950】
条項103 前記期間が約2時間である、条項102記載の方法。
【0951】
条項104 前記通常の食事用量の計算が、食事に関連付けられる固定インスリン用量と、前記ユーザの現在のグルコースレベルが目標グルコース値未満である場合のインスリンオンボード量とに基づいている、条項101記載の方法。
【0952】
条項105 前記通常の食事用量の計算および前記後期の食事用量の計算の各々が、前記ユーザの現在のグルコースレベルが目標グルコース値を上回っている場合、食事に関連付けられる固定インスリン用量、インスリンオンボード量、補正調整および傾向調整に基づいている、条項101記載の方法。
【0953】
条項106 前記通常の食事用量の計算が、スキャンされたグルコースデータから決定される現在のグルコースレベルに基づいている、条項105記載の方法。
【0954】
条項107 前記後期の食事用量の計算が、ストリーミンググルコースデータから決定される現在のグルコースレベルに基づいている、条項105記載の方法。
【0955】
条項108 前記後期の食事用量の計算が、ストリーミンググルコースデータから決定される傾向調整にさらに基づいている、条項107記載の方法。
【0956】
条項109 前記後期の食事用量の計算が、前記ユーザによる前記用量ガイダンス推奨事項の要求の時間に従って計算されるインスリンオンボード量に基づいている、条項105記載の方法。
【0957】
条項110 対象にアラートを提供するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
食事開始推定時刻を有する食事に関連して、連続する数分間の食事投与忘失条件を検出することによって、食事用量が忘失されたかどうかを現在時刻で判定させ、
前記食事開始推定時刻前の約45分以内にインスリン用量が記録されていないかどうかを判定させ、
前記連続する数分間の食事投与忘失条件の検出と、前記食事開始推定時刻前の約45分以内に前記インスリン用量が記録されていないという判定とに応答して、食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示させる、
システム。
【0958】
条項111 前記連続する数分間が約5分である、条項110記載のシステム。
【0959】
条項112 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記現在時刻から約2時間以内に食事用量が記録されたかどうかを判定させ、
前記現在時刻から約2時間以内に前記食事用量が記録されたという判定に応答して、前記食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示させる、
条項110記載のシステム。
【0960】
条項113 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
補正用量アラートが発せられているかどうかを判定させ、
前記補正用量アラートが発せられていないという判定に応答して、前記食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示させる、
条項110記載のシステム。
【0961】
条項114 対象の分析物レベルを示すデータを収集するように構成されたセンサ制御デバイスをさらに備え、前記センサ制御デバイスが分析物センサを含み、前記分析物センサの少なくとも一部が前記対象の体液と流体接触するように構成されている、条項110記載のシステム。
【0962】
条項115 前記入力部が無線通信回路を備える、条項110記載のシステム。
【0963】
条項116 食事投与忘失をユーザにアラートするための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
食事開始推定時刻を有する食事に関連して、連続する数分間の食事投与忘失条件を検出することによって、食事用量が忘失されたかどうかを現在時刻で判定するステップと、
前記食事開始推定時刻前の約45分以内にインスリン用量が記録されていないかどうかを判定するステップと、
前記連続する数分間の食事投与忘失条件の検出と、前記食事開始推定時刻前の約45分以内に前記インスリン用量が記録されていないという判定とに応答して、食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示するステップと
を含む、方法。
【0964】
条項117 前記連続する数分間が約5分である、条項116記載の方法。
【0965】
条項118 前記現在時刻から約2時間以内に食事用量が記録されたかどうかを判定するステップと、
前記現在時刻から約2時間以内に前記食事用量が記録されたという判定に応答して、前記食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示するステップと
をさらに含む、条項116記載の方法。
【0966】
条項119 補正用量アラートが発せられているかどうかを判定するステップと、
前記補正用量アラートが発せられていないという判定に応答して、前記食事投与忘失に関連するアラートインタフェースを表示するステップと
をさらに含む、条項116記載の方法。
【0967】
条項120 アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
食事投与忘失アラートを発せさせ、
前記食事投与忘失アラートが発せられた後の連続する数分間、食事投与忘失条件が検出されたかどうかを判定させ、
前記食事投与忘失アラートが発せられた後の連続する数分間、前記食事投与忘失条件が検出されなかったという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除させる、
システム。
【0968】
条項121 前記連続する数分間が、連続する15分間である、条項120記載のシステム。
【0969】
条項122 前記食事投与忘失条件が、インスリン用量が食事開始推定時刻の期間内に投与されなかったことを判定するステップを含む、条項120記載のシステム。
【0970】
条項123 前記入力部が無線通信回路を備える、条項120記載のシステム。
【0971】
条項124 食事投与忘失に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
食事投与忘失アラートを発するステップと、
前記食事投与忘失アラートが発せられた後の連続する数分間、食事投与忘失条件が検出されたかどうかを判定するステップと、
前記食事投与忘失アラートが発せられた後の連続する数分間、前記食事投与忘失条件が検出されなかったという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【0972】
条項125 前記連続する数分間が、連続する15分間である、条項124記載の方法。
【0973】
条項126 前記食事投与忘失条件が、インスリン用量が食事開始推定時刻の期間内に投与されなかったことを判定するステップを含む、条項124記載の方法。
【0974】
条項127 アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
現在時刻において食事投与忘失アラートを発せさせ、
前記現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定させ、
前記現在時刻から約2時間以内に前記インスリン用量が記録されたという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除させる、
システム。
【0975】
条項128 前記入力部が無線通信回路を備える、条項127記載のシステム。
【0976】
条項129 食事投与忘失に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
現在時刻において食事投与忘失アラートを発するステップと、
前記現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されているかどうかを判定するステップと、
前記現在時刻から約2時間以内に前記インスリン用量が記録されたという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【0977】
条項130 アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、薬剤送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
開始推定時刻を有する食事忘失に関連する食事投与忘失アラートを発せさせ、
食事開始推定時刻から約45分以内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定させ、
前記食事開始推定時刻から約45分以内に前記インスリン用量が記録されたという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除させる、
システム。
【0978】
条項131 前記入力部が無線通信回路を備える、条項130記載のシステム。
【0979】
条項132 食事投与忘失に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
開始推定時刻を有する食事忘失に関連する食事投与忘失アラートを発するステップと、
食事開始推定時刻から約45分以内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定するステップと、
前記食事開始推定時刻から約45分以内に前記インスリン用量が記録されたという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【0980】
条項133 アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
現在時刻において、開始推定時刻を有する食事忘失に関連する食事投与忘失アラートを発せさせ、
食事開始推定時刻が前記現在時刻から約2時間以内であるかどうかを判定させ、
前記食事開始推定時刻が前記現在時刻から約2時間以内に発生しなかったという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除させる、
システム。
【0981】
条項134 前記入力部が無線通信回路を備える、条項133記載のシステム。
【0982】
条項135 食事投与忘失に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
現在時刻において、開始推定時刻を有する食事忘失に関連する食事投与忘失アラートを発するステップと、
食事開始推定時刻が前記現在時刻から約2時間以内であるかどうかを判定するステップと、
前記食事開始推定時刻が前記現在時刻から約2時間以内に発生しなかったという判定に応答して、前記食事投与忘失アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【0983】
条項136 対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムであって、
インスリン送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
現在時刻において補正用量アラートが発せられているかどうかを判定させ、
前記現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が前記対象に投与されていないかどうかを判定させ、
補正用量アラートが発せられたという判定と、前記現在時刻から約2時間以内に前記インスリン用量が前記対象に投与されていないという判定とに応答して、補正用量ガイダンスを表示させる、
システム。
【0984】
条項137 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記補正用量アラートが無効にされたかどうかを判定させ、
前記補正用量アラートが無効にされたという判定に応答して、前記補正用量ガイダンスを表示させる、
条項136記載のシステム。
【0985】
条項138 前記入力部が無線通信回路を備える、条項136記載のシステム。
【0986】
条項139 補正用量を推奨するための方法であって、
電子デバイスにより、インスリン送達デバイスから対象のインスリン用量データを受信するステップと、
現在時刻において補正用量アラートが発せられているかどうかを判定するステップと、
前記現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が前記対象に投与されていないかどうかを判定するステップと、
補正用量ガイダンスを表示するステップと
を含み、
前記補正用量ガイダンスは、前記補正用量アラートが発せられたという判定と、前記現在時刻から約2時間以内に前記インスリン用量が前記対象に投与されていないという判定とに応答して表示される、
方法。
【0987】
条項140 前記補正用量アラートが無効にされたかどうかを判定するステップをさらに含み、前記補正用量ガイダンスは、前記補正用量アラートが無効にされた場合にのみ表示される、条項139記載の方法。
【0988】
条項141 対象にアラートを提供するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、インスリン送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、
アラートを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
現在時刻において、補正用量条件が連続する数分間にわたって発せられているかどうかを判定させ、
前記現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されていないかどうかを判定させ、
前記補正用量条件が連続する数分間にわたって発せられているという判定と、前記現在時刻から約2時間以内に前記インスリン用量が記録されていないという判定とに応答して、補正用量アラートに関連するアラートインタフェースを表示させる、
システム。
【0989】
条項142 前記連続する数分間が約5分である、条項141記載のシステム。
【0990】
条項143 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
食事投与忘失アラートが発せられているかどうかを判定させ、
食事投与忘失アラートが発せられていないという判定に応答して、前記補正用量アラートに関連する前記アラートインタフェースを表示させ、
前記投与忘失アラートが発せられているという判定に応答して、前記補正用量アラートに関連する前記アラートインタフェースを表示させない、
条項141記載のシステム。
【0991】
条項144 前記入力部は無線通信回路を備える、条項141記載のシステム。
【0992】
条項145 補正用量に関してユーザにアラートするための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、インスリン送達デバイスから対象のインスリン用量データを受信するステップと、
現在時刻において、補正用量条件が連続する数分間にわたって発せられているかどうかを判定するステップと、
前記現在時刻から約2時間以内にインスリン用量が記録されていないかどうかを判定するステップと、
前記補正用量条件が連続する数分間にわたって発せられたという判定と、前記現在時刻から約2時間以内に前記インスリン用量が記録されていないという判定とに応答して、補正用量アラートに関連するアラートインタフェースを表示するステップと
を含む、方法。
【0993】
条項146 前記連続する数分間が約5分である、条項145記載の方法。
【0994】
条項147 前記補正用量アラートに関連する前記アラートインタフェースを表示する前に、食事投与忘失アラートが発せられていないかどうかを判定するステップをさらに含む、条項145記載の方法。
【0995】
条項148 前記補正用量アラートに関連する前記アラートインタフェースが、前記食事投与忘失アラートが発せられていないという判定に応答してのみ表示される、条項147記載の方法。
【0996】
条項149 アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
補正用量アラートを発せさせ、
補正用量アラートが発せられた後の連続する数分間、補正用量条件が検出されたかどうかを判定させ、
前記補正用量アラートが発せられた後の連続する数分間、前記補正用量条件が検出されなかったという判定に応答して、前記補正用量アラートを解除させる、
システム。
【0997】
条項150 前記連続する数分間が、連続する15分間である、条項149記載のシステム。
【0998】
条項151 前記入力部が無線通信回路を備える、条項149記載のシステム。
【0999】
条項152 補正用量に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
補正用量アラートを発するステップと、
補正用量アラートが発せられた後の連続する数分間、補正用量条件が検出されたかどうかを判定するステップと、
前記補正用量アラートが発せられた後の連続する数分間、前記補正用量条件が検出されていないという判定に応答して、前記補正用量アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【1000】
条項153 前記連続する数分間が、連続する15分間である、条項152記載の方法。
【1001】
条項154 アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するように構成された入力部と、
アラートを提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
第1の時刻に最初に発せられる補正用量アラートを発せさせ、
インスリンオンボード(IOB)の計算が、前記第1の時刻以降に変更されたかどうかを判定させ、
前記インスリンオンボード(IOB)の計算が、前記第1の時刻以降に変更されたという判定に応答して、前記補正用量アラートを解除させる、
システム。
【1002】
条項155 前記入力部が無線通信回路を備える、条項154記載のシステム。
【1003】
条項156 補正用量に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信するステップと、
第1の時刻に最初に発せられる補正用量アラートを発するステップと、
インスリンオンボード(IOB)の計算が、前記第1の時刻以降に変更されたかどうかを判定するステップと、
前記インスリンオンボード(IOB)の計算が、前記第1の時刻以降に変更されたという判定に応答して、前記補正用量アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【1004】
条項157 アラートを管理するためのシステムであって、
センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、インスリン送達デバイスから用量データを受信するように構成された入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
現在時刻において補正用量アラートを発せさせ、
前記現在時刻からの期間内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定させ、
前記現在時刻からの期間内に前記インスリン用量が記録されたという判定に応答して、前記補正用量アラートを解除させる、
システム。
【1005】
条項158 前記期間が約2時間である、条項157記載のシステム。
【1006】
条項159 前記入力部が無線通信回路を備える、条項157記載のシステム。
【1007】
条項160 補正用量に対するアラートを解除するための方法であって、
電子デバイスにより、センサ制御デバイスからストリーミンググルコースデータを受信し、インスリン送達デバイスから対象のインスリン用量データを受信するステップと、
現在時刻において補正用量アラートを発するステップと、
前記現在時刻からの期間内にインスリン用量が記録されたかどうかを判定するステップと、
前記現在時刻からの期間内に前記インスリン用量が記録されたと判定された場合、前記補正用量アラートを解除するステップと
を含む、方法。
【1008】
条項161 前記期間が約2時間である、条項160記載の方法。
【1009】
条項162 用量を分類するためのシステムであって、
接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信するように構成された入力部であって、前記インスリン用量データが、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含む、入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
要求時刻にユーザによって要求された食事の用量推奨ガイダンスを提供させ、前記食事は食事タイプを有し、前記用量推奨ガイダンスは推奨投与量を含み、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが、前記要求時刻の期間内であるかどうかを判定させ、
前記最近の用量の前記インスリン量が、食事用量ガイダンス推奨事項の推奨投与量と同じであるかどうかを判定させ、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが前記要求時刻の期間内であるという判定と、前記最近の用量の前記インスリン量が前記食事用量ガイダンス推奨事項の前記推奨投与量と同じであるという判定とに応答して、前記最近の用量を最近の食事の前記食事タイプに関連するものとして分類させる、
システム。
【1010】
条項163 前記期間が約20分以下である、条項162記載のシステム。
【1011】
条項164 前記食事タイプが、朝食、昼食および夕食からなる群から選択される、条項162記載のシステム。
【1012】
条項165 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが、前記最近の食事の前記食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるかどうかを判定させ、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが、前記最近の食事の前記食事タイプについての決定された前記食事投与時間範囲内にあるという判定に応答して、前記最近の用量を前記最近の食事の前記食事タイプに関連するものとして分類させる、
条項162記載のシステム。
【1013】
条項166 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記ユーザが食後状態にある間に前記最近の用量が摂取されたかどうかを判定させ、
前記ユーザが前記食後状態にない間に前記最近の用量が摂取されたという判定に応答して、前記最近の用量を前記最近の食事の前記食事タイプに関連するものとして分類させる、
条項162記載のシステム。
【1014】
条項167 前記食後状態において、前記要求時刻から約2時間以内に投与された以前の用量が、前記最近の食事の前記食事タイプに関連付けられている、条項166記載のシステム。
【1015】
条項168 前記入力部が無線通信回路を備える、条項162記載のシステム。
【1016】
条項169 接続されたインスリン送達デバイスからの用量を分類するための方法であって、
要求時刻にユーザによって要求された食事の用量推奨ガイダンスを提供するステップであって、前記食事が食事タイプを有し、前記用量推奨ガイダンスが推奨投与量を含む、提供するステップと、
電子デバイスにより、接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信するステップであって、前記インスリン用量データは、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含む、受信するステップと、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが前記要求時刻の期間内であるかどうかを判定するステップと、
前記最近の用量の前記インスリン量が食事用量ガイダンス推奨事項の推奨投与量と同じであるがどうかを判定するステップと、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが前記要求時刻の期間内であるという判定と、前記最近の用量の前記インスリン量が前記食事用量ガイダンス推奨事項の前記推奨投与量と同じであるという判定とに応答して、前記最近の用量を最近の食事の前記食事タイプに関連するものとして分類するステップと
を含む、方法。
【1017】
条項170 前記期間が約20分以下である、条項169記載の方法。
【1018】
条項171 前記食事タイプが、朝食、昼食および夕食からなる群から選択される、条項169記載の方法。
【1019】
条項172 前記最近の用量の前記タイムスタンプが、前記最近の食事の前記食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるかどうかを判定するステップをさらに含む、条項169記載の方法。
【1020】
条項173 前記ユーザが食後状態にある間に前記最近の用量が摂取されたかどうかを判定するステップをさらに含む、条項169記載の方法。
【1021】
条項174 食後状態において、前記要求時刻から約2時間以内に投与された以前の用量が、前記最近の食事の前記食事タイプに関連付けられている、条項173記載の方法。
【1022】
条項175 用量を分類するためのシステムであって、
接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信するように構成された入力部であって、前記インスリン用量データが、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含む、入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
第1の時刻において用量推奨ガイダンスを提供させ、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが前記第1の時刻の期間内であるかどうかを判定させ、
前記最近の用量の前記インスリン量が、前記用量推奨ガイダンスの推奨投与量と同じであるかどうかを判定させ、
前記最近の用量を、食事用量、補正用量または曖昧な用量として分類させる、
システム。
【1023】
条項176 前記期間が約20分以下である、条項175記載のシステム。
【1024】
条項177 前記用量推奨ガイダンスが補正用量推奨ガイダンスであり、前記最近の用量が補正用量として分類される、条項175記載のシステム。
【1025】
条項178 前記用量推奨ガイダンスが、食事の用量推奨ガイダンスであり、前記食事が食事タイプを有し、前記最近の用量が前記食事タイプの用量として分類される、条項175記載のシステム。
【1026】
条項179 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが最近の食事の前記食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるかどうかを判定させる、
条項178記載のシステム。
【1027】
条項180 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記ユーザが食後状態にある間に前記最近の用量が摂取されたかどうかを判定させる、
条項178記載のシステム。
【1028】
条項181 前記最近の用量が曖昧な用量として分類される、条項175記載のシステム。
【1029】
条項182 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示させる、
条項181記載のシステム。
【1030】
条項183 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
朝食用量、昼食用量、夕食用量および補正用量からなる群から分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することによって、前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示させる、
条項182記載のシステム。
【1031】
条項184 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
間食用量、プライミング用量および未摂取の用量からなる群から分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することによって、前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示させる、
条項182記載のシステム。
【1032】
条項185 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
以前の食事から予想されるよりも多く食べることに関する分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することによって、前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示させる、
条項182記載のシステム。
【1033】
条項186 曖昧な用量として分類された前記最近の用量は、追加の用量ガイダンス推奨事項を提供する前に、曖昧な用量ではない分類として分類されなければならない、条項181記載のシステム。
【1034】
条項187 前記入力部が無線通信回路を備える、条項175記載のシステム。
【1035】
条項188 接続されたインスリン送達デバイスからの用量を分類するための方法であって、
第1の時刻において用量推奨ガイダンスを提供するステップと、
電子デバイスにより、前記接続されたインスリン送達デバイスからユーザのインスリン用量データを受信するステップであって、前記インスリン用量データは、インスリン量およびタイムスタンプを含む最近の用量を含む、受信するステップと、
前記最近の用量の前記タイムスタンプが前記第1の時刻の期間内であるかどうかを判定するステップと、
前記最近の用量の前記インスリン量が、前記用量推奨ガイダンスの推奨投与量と同じであるかどうかを判定するステップと
前記最近の用量を、食事用量、補正用量または曖昧な用量として分類するステップと
を含む、方法。
【1036】
条項189 前記期間が約20分以下である、条項188記載の方法。
【1037】
条項190 前記用量推奨ガイダンスが補正用量推奨ガイダンスであり、前記最近の用量が補正用量として分類される、条項188記載の方法。
【1038】
条項191 前記用量推奨ガイダンスが、食事の用量推奨ガイダンスであり、前記食事が食事タイプを有し、前記最近の用量が前記食事タイプの用量として分類される、条項188記載の方法。
【1039】
条項192 前記最近の用量の前記タイムスタンプが、最近の食事の前記食事タイプについての決定された食事投与時間範囲内にあるかどうかを判定するステップをさらに含む、条項191記載の方法。
【1040】
条項193 前記ユーザが食後状態にある間に前記最近の用量が摂取されたかどうかを判定するステップをさらに含む、条項191記載の方法。
【1041】
条項194 前記最近の用量が曖昧な用量として分類される、条項188記載の方法。
【1042】
条項195 前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示するステップをさらに含む、条項194記載の方法。
【1043】
条項196 前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示する前記ステップが、朝食用量、昼食用量、夕食用量および補正用量からなる群から分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することを含む、条項195記載の方法。
【1044】
条項197 前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示する前記ステップが、間食用量、プライミング用量および未摂取の用量からなる群から分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することを含む、条項195記載の方法。
【1045】
条項198 前記最近の用量を手動で分類するように前記ユーザにプロンプト表示する前記ステップが、以前の食事から予想されるよりも多く食べることに関する分類を選択するようにユーザにプロンプト表示することを含む、条項195記載の方法。
【1046】
条項199 曖昧な用量として分類された前記最近の用量は、追加の用量ガイダンス推奨事項を提供する前に、曖昧な用量ではない分類として分類されなければならない、条項194記載の方法。
【1047】
条項200 分析物データに応答して用量ガイダンスを提供するための装置であって、
測定された分析物データ、食事データおよび投薬データを受信するように構成された入力部と、
情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、
分析期間にわたってバッファに取り込まれた患者の時間相関分析物データを受信させ、
前記時間相関分析物データを離散的な時間帯(TOD)期間に分割させ、
アルゴリズムを実行することによって、前記時間相関分析物データの少なくとも一部と、分析期間における患者の規定の投薬ストラテジーとに基づいて、前記TOD期間のうちの対応する1つの期間における薬剤の推奨固定用量を決定させ、
ユーザまたは薬剤投与デバイスの少なくとも一方に出力するために、前記推奨固定用量のインジケータをコンピュータメモリに格納させる、
装置。
【1048】
条項201 前記メモリが、前記推奨固定用量を少なくとも部分的に、
前記時間相関分析物データに基づいて薬剤用量の各々を投薬クラスに分類することと、
前記用量の各々を、一組の食事時刻グループのうちの1つにグループ化することと、
前記時間相関データに最もよく適合するグルコースパターンを決定することと、
前記グルコースパターンに基づいてグルコースパターンインジケータを選択することと
によって決定するための命令をさらに保持している、
条項200記載の装置。
【1049】
条項202 前記メモリが、対応するTOD期間に対して、固定ベーサル用量、固定朝食用量、固定昼食用量、固定夕食用量を含むクラスに用量を分類するための命令をさらに保持している、条項200記載の装置。
【1050】
条項203 前記メモリが、前記推奨固定用量を決定する際に使用する条件として、前記時間相関分析物データのセグメントに規定の閾値を超えるいかなるギャップもないことを決定するための命令をさらに保持している、条項200記載の装置。
【1051】
条項204 前記メモリが、前記推奨固定用量を決定する際に使用する条件として、前記時間相関分析物データのセグメントが、関連する初期の食事用量を有することを決定するための命令をさらに保持している、条項200記載の装置。
【1052】
条項205 前記メモリが、前記推奨固定用量を決定する際に使用する条件として、前記時間相関分析物データのセグメントが過去24時間以内のベーサル固定用量に関連付けられていることを決定するための命令をさらに保持している、条項200記載の装置。
【1053】
条項206 前記メモリが、前記推奨固定用量を決定すること、食前補正係数を決定すること、食後補正係数を決定すること、または手動用量調整を決定することのいずれか1つ以上に応答して、各TOD期間のデータをクリアするための命令をさらに保持している、条項200記載の装置。
【1054】
条項207 前記メモリが、過去の設定日数の関連する有効データセグメントに基づいて、各TOD期間のグルコースパターンを決定するための命令をさらに保持しており、前記推奨固定用量を決定することは、前記グルコースパターンにさらに基づいている、条項200記載の装置。
【1055】
条項208 前記メモリが、前記推奨固定用量を決定する条件として、前記関連する有効データセグメントが前記過去の設定日数にわたり利用可能であることを決定するための命令をさらに保持している、条項207記載の装置。
【1056】
条項209 前記メモリが、各TOD期間に発生した低アラームのカウント数に基づいて前記グルコースパターンが低であると決定するための命令をさらに保持している、条項207記載の装置。
【1057】
条項210 前記メモリが、各TOD期間における低血糖インスタンスのカウント数に基づいて前記グルコースパターンが低であると決定するための命令をさらに保持している、条項207記載の装置。
【1058】
条項211 前記メモリが、各TOD期間における高血糖インスタンスのカウント数に基づいて前記グルコースパターンが高であると決定するための命令をさらに保持している、条項207記載の装置。
【1059】
条項212 前記メモリが、前記推奨固定用量の決定とは無関係に、前記時間相関分析物データに基づいて食前補正係数を決定し、前記食前補正係数および前記推奨固定用量の両方が用量の増加を示す場合、前記食前補正係数を維持するための命令をさらに保持している、条項207記載の装置。
【1060】
条項213 前記メモリが、低アラームのカウント数、各TOD期間中の食後補正のカウント数、および前記グルコースパターンインジケータに基づいてグルコースパターン条件を決定するための命令をさらに保持している、条項201記載の装置。
【1061】
条項214 前記メモリが、前記低アラームのカウント数が第1の閾値を超え、前記食後補正のカウント数が第2の閾値を超え、GPA法の結果が低パターンを示す場合、前記グルコースパターンを低であると決定するための命令をさらに保持している、条項213記載の装置。
【1062】
条項215 前記メモリが、前記低アラームのカウント数が第1の閾値を超え、前記食後補正のカウント数が第2の閾値を超え、GPS法の結果が中等度の低血糖リスクまたは高/低パターンを示す場合、前記グルコースパターンを高/低であると決定するための命令をさらに保持している、条項213記載の装置。
【1063】
条項216 前記メモリが、前記低アラームのカウント数が第1の閾値を超え、前記食後補正のカウント数が第2の閾値を超え、前記グルコースパターンインジケータがパターンなしまたは高値パターンを示す場合、前記グルコースパターンを高であると判定するための命令をさらに保持している、条項213記載の装置。
【1064】
条項217 前記入力部が無線通信回路を備える、条項200記載の装置。
【1065】
条項218 薬剤送達デバイスであって、
ある期間の用量データの問い合わせを受信するように構成された入力部であって、前記用量データが、前記期間中に送達されたすべての投与量および投与時間を含む、入力部と、
前記入力部と、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
格納されたデータを作成するために、前記期間中に投与された用量のデータを格納させ、
前記格納されたデータが、前記期間中に送達されたすべての用量を含むかどうかを判定させ、
前記格納されたデータが、前記期間中に送達されたすべての用量を含まないという判定に応答して、不完全な用量データの指示を作成させる、
薬剤送達デバイス。
【1066】
条項219 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記用量データの問い合わせに応答して、前記不完全な用量データの指示を送信させる、条項218記載のデバイス。
【1067】
条項220 前記不完全な用量データの指示がカウンタ値である、条項218記載のデバイス。
【1068】
条項221 前記不完全な用量データの指示がカウンタ値に基づいている、条項218記載のデバイス。
【1069】
条項222 前記不完全な用量データの指示が、カウンタ値と推定カウンタ値との比較に基づいている、条項218記載のデバイス。
【1070】
条項223 前記推定カウンタ値が、以前のカウンタ値と、前記以前のカウンタ値が受信されてからの経過時間とに基づいて計算される、条項222記載のデバイス。
【1071】
条項224 前記薬剤送達デバイスが、接続されたインスリンペンであり、前記接続されたインスリンペンが、用量データを無線で送信するように構成されている、条項218記載のデバイス。
【1072】
条項225 前記薬剤送達デバイスが、インスリンペンおよび接続されたペンキャップであり、前記接続されたペンキャップが、用量データを無線で送信するように構成されている、条項218記載のデバイス。
【1073】
条項226 前記不完全な用量データの指示が、前記ペンキャップが異なる期間にインスリンペンに取り付けられていなかったという検出に基づいている、条項218記載のデバイス。
【1074】
条項227 前記ペンキャップが前記異なる期間に前記インスリンペンに取り付けられていなかったという前記検出が、前記ペンキャップが取り付けられていなかった前に前記インスリンペンが第1の量のインスリンを含んでいて、前記ペンキャップが前記インスリンペンに再び取り付けられた後に第2の量のインスリンを含んでいるという判定を含み、前記第1の量が前記第2の量とは異なっている、条項226記載のデバイス。
【1075】
条項228 前記期間からの前記用量データの問い合わせが、用量ガイダンスを提供するアプリケーションから送信されている、条項218記載のデバイス。
【1076】
条項229 前記入力部が無線通信回路を備える、条項218記載のデバイス。
【1077】
条項230 データを転送する方法であって、
ある期間の用量データの問い合わせを受信するステップであって、前記用量データは、前記期間中に送達されたすべての投与量および投与時間を含む、受信するステップと、
格納されたデータを作成するために、前記期間中に投与された用量のデータを格納するステップと、
前記格納されたデータが、前記期間中に送達されたすべての用量を含むかどうかを判定するステップと、
前記格納されたデータが、前記期間中に送達されたすべての用量を含まないという判定に応答して、不完全な用量データの指示を作成するステップと
を含む、方法。
【1078】
条項231 前記用量データの問い合わせに応答して、前記不完全な用量データの指示を送信するステップをさらに含む、条項230記載の方法。
【1079】
条項232 前記不完全な用量データの指示がカウンタ値である、条項230記載の方法。
【1080】
条項233 前記不完全な用量データの指示がカウンタ値に基づいている、条項230記載の方法。
【1081】
条項234 前記不完全な用量データの指示が、カウンタ値と推定カウンタ値との比較に基づいている、条項230記載の方法。
【1082】
条項235 前記推定カウンタ値が、以前のカウンタ値と、前記以前のカウンタ値が受信されてからの経過時間とに基づいて計算される、条項234記載の方法。
【1083】
条項236 前記不完全な用量データの指示が、ペンキャップが異なる期間にインスリンペンに取り付けられていなかったという検出に基づいている、条項230記載の方法。
【1084】
条項237 前記ペンキャップが前記異なる期間に前記インスリンペンに取り付けられていなかったという前記検出が、前記ペンキャップが取り付けられていなかった前に前記インスリンペンが第1の量のインスリンを含んでいて、前記ペンキャップが前記インスリンペンに再び取り付けられた後に第2の量のインスリンを含んでいるという判定を含み、前記第1の量が前記第2の量とは異なっている、条項236記載の方法。
【1085】
条項238 前記期間からの前記用量データの問い合わせが、用量ガイダンスを提供するアプリケーションから送信されている、条項230記載の方法。
【1086】
条項239 対象に用量ガイダンスを提供するためのシステムであって、
薬剤送達デバイスから用量データおよび不完全な用量データの指示を受信するように構成された入力部であって、前記用量データが、ある期間中に投与された少なくとも1つの用量に関連するデータを含む、入力部と、
用量ガイダンスを視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
前記期間中に投与された少なくとも1つの用量に関連するデータを含む前記用量データについて前記薬剤送達デバイスに問い合わせさせ、
前記不完全な用量データの指示が前記薬剤送達デバイスから受信されたかどうかを判定させ、
前記不完全な用量データの指示を受信したという判定に応答して、前記期間に受信された前記用量データが、前記期間中に投与されたすべての用量の用量データを含むことの確認を求めるプロンプトを出力させ、
前記不完全な用量データの指示を受信していないという判定に応答して、用量ガイダンスを計算させる、
システム。
【1087】
条項240 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記用量ガイダンスを前記ディスプレイ上に出力させる、
条項239記載のシステム。
【1088】
条項241 前記不完全な用量データの指示がカウンタ値に基づいている、条項239記載のシステム。
【1089】
条項242 前記不完全な用量データの指示が、カウンタ値と推定カウンタ値との比較に基づいている、条項239記載のシステム。
【1090】
条項243 前記推定カウンタ値が、以前のカウンタ値と、前記以前のカウンタ値が受信されてからの経過時間とに基づいて計算される、条項242記載のシステム。
【1091】
条項244 前記薬剤送達デバイスが、接続されたインスリンペンであり、前記接続されたインスリンペンが、用量データを無線で送信するように構成されている、条項239記載のシステム。
【1092】
条項245 前記薬剤送達デバイスが、インスリンペンおよび接続されたペンキャップであり、前記接続されたペンキャップが、用量データを無線で送信するように構成されている、条項239記載のシステム。
【1093】
条項246 前記システムが薬剤送達デバイスをさらに備え、前記薬剤送達デバイスは、
前記期間中に投与された少なくとも1つの用量に関連するデータを含む前記用量データの問い合わせを受信するように構成された入力部と、
前記入力部と、命令を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
をさらに備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
格納されたデータを作成するために、前記期間中に投与された用量のデータを格納させ、
前記格納されたデータが、前記期間中に送達されたすべての用量を含むかどうかを判定させ、
前記格納されたデータが、前記期間中に送達されたすべての用量を含まないという判定に応答して、前記不完全な用量データの指示を作成させ、
前記用量データの問い合わせと、前記格納されたデータが、前記期間中に送達されたすべての用量を含まないという判定とに応答して、前記不完全な用量データの指示を送信させる、
条項239記載のシステム。
【1094】
条項247 前記入力部が無線通信回路を備える、条項239記載のシステム。
【1095】
条項248 対象に用量ガイダンスを提供するための方法であって、
薬剤送達デバイスから用量データおよび不完全な用量データの指示を受信するステップであって、前記用量データは、ある期間中に投与された少なくとも1つの用量に関連するデータを含む、受信するステップと、
前記期間中に投与された前記少なくとも1つの用量に関連するデータを含む前記用量データについて前記薬剤送達デバイスに問い合わせるステップと、
前記不完全な用量データの指示が前記薬剤送達デバイスから受信されたかどうかを判定するステップと、
前記不完全な用量データの指示を受信したという判定に応答して、前記期間に受信された前記用量データが、前記期間中に投与されたすべての用量の用量データを含むことの確認を求めるプロンプトを出力するステップと、
前記不完全な用量データの指示を受信していないという判定に応答して、用量ガイダンスを計算するステップと
を含む、方法。
【1096】
条項249 前記用量ガイダンスをディスプレイ上に出力するステップをさらに含む、条項248記載の方法。
【1097】
条項250 前記不完全な用量データの指示がカウンタ値に基づいている、条項248記載の方法。
【1098】
条項251 前記不完全な用量データの指示が、カウンタ値と推定カウンタ値との比較に基づいている、条項248記載の方法。
【1099】
条項252 前記推定カウンタ値が、以前のカウンタ値と、前記以前のカウンタ値が受信されてからの経過時間とに基づいて計算される、条項251記載の方法。
【1100】
条項253 前記薬剤送達デバイスが、接続されたインスリンペンであり、前記接続されたインスリンペンが、用量データを無線で送信するように構成されている、条項248記載の方法。
【1101】
条項254 前記薬剤送達デバイスが、インスリンペンおよび接続されたペンキャップであり、前記接続されたペンキャップが、用量データを無線で送信するように構成されている、条項248記載の方法。
【1102】
条項255 食事の用量を推奨するための方法であって、
食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示するステップと、
前記食事タイプのインスタンスに対して入力されたタグを受信するステップと、
前記入力されたタグを、前記食事タイプの前記インスタンスに対して投与された薬剤量と、前記食事タイプの前記インスタンスの食後分析物データセットとに関連付けるステップと、
前記食事タイプに関連付けられたインスタンスの閾値数が満たされているかどうかを判定するステップと、
前記インスタンスの閾値数が満たされている場合、前記食事タイプの推奨薬剤用量を決定するステップと
を含む、方法。
【1103】
条項256 前記食事タイプの前記推奨薬剤用量が、前記食事タイプの前記インスタンスに対して投与された前記薬剤量と、前記食事タイプの前記インスタンスの前記食後分析物データセットとに少なくとも部分的に基づいている、条項255記載の方法。
【1104】
条項257 前記食事タイプの前記推奨薬剤用量が、前記食事タイプの複数のインスタンスに対して投与された複数の薬剤量と、前記食事タイプの複数のインスタンスの複数の食後分析物データセットとに少なくとも部分的に基づいている、条項255記載の方法。
【1105】
条項258 前記食事タイプの前記インスタンスが前記食事タイプの第1のインスタンスであり、前記食事タイプの前記複数のインスタンスが前記食事タイプの前記第1のインスタンスを含む、条項257記載の方法。
【1106】
条項259 センサ制御デバイスから分析物データを受信するステップをさらに含む、条項255記載の方法。
【1107】
条項260 前記食事タイプの前記推奨薬剤用量が、前記センサ制御デバイスから受信した前記分析物データに少なくとも部分的に基づいている、条項259記載の方法。
【1108】
条項261 前記食事タイプの前記推奨薬剤用量をディスプレイに視覚的に出力するステップをさらに含む、条項255記載の方法。
【1109】
条項262 前記食事タイプを追跡するオプションを前記ユーザにプロンプト表示するステップをさらに含む、条項255記載の方法。
【1110】
条項263 前記食事タイプに関連付けられた前記タグを入力するように前記ユーザにプロンプト表示する前記ステップが、前記食事タイプを追跡する前記オプションを前記ユーザが選択したことに応答して行われる、条項262記載の方法。
【1111】
条項264 推奨薬剤用量を決定するためのシステムであって、
命令を格納するためのメモリに結合された1つ以上のプロセッサ
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示させ、
前記食事タイプのインスタンスに対して入力されたタグを受信させ、
前記入力されたタグを、前記食事タイプの前記インスタンスに対して投与された薬剤量と、前記食事タイプの前記インスタンスに対する食後分析物データセットとに関連付けさせ、
前記食事タイプに関連付けられたインスタンスの閾値数が満たされているかどうかを判定させ、
前記インスタンスの閾値数が満たされている場合、前記食事タイプの推奨薬剤用量を決定させる、
システム。
【1112】
条項265 前記食事タイプの前記推奨薬剤用量が、前記食事タイプの前記インスタンスに対して投与された前記薬剤量と、前記食事タイプの前記インスタンスの前記食後分析物データセットとに少なくとも部分的に基づいている、条項264記載のシステム。
【1113】
条項266 前記食事タイプの前記推奨薬剤用量が、前記食事タイプの複数のインスタンスに対して投与された複数の薬剤量と、前記食事タイプの複数のインスタンスの複数の食後分析物データセットとに少なくとも部分的に基づいている、条項264記載のシステム。
【1114】
条項267 前記食事タイプの前記インスタンスが前記食事タイプの第1のインスタンスであり、前記食事タイプの前記複数のインスタンスが前記食事タイプの前記第1のインスタンスを含む、条項266記載のシステム。
【1115】
条項268 センサ制御デバイスから分析物レベルを示すデータを受信するように構成された無線通信回路をさらに含む、条項264記載のシステム。
【1116】
条項269 前記食事タイプの前記推奨薬剤用量が、前記センサ制御デバイスから受信した前記分析物レベルを示す前記データに少なくとも部分的に基づいている、条項268記載のシステム。
【1117】
条項270 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、さらに、前記食事タイプの前記推奨薬剤用量をディスプレイに視覚的に出力させる、条項264記載のシステム。
【1118】
条項271 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、さらに、前記食事タイプを追跡するオプションを前記ユーザにプロンプト表示させる、条項264記載のシステム。
【1119】
条項272 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、前記食事タイプを追跡する前記オプションを前記ユーザが選択した場合にのみ、前記食事タイプに関連付けられた前記タグを入力するように前記ユーザにプロンプト表示させる、条項271記載のシステム。
【1120】
条項273 健康な食事をタグ付けするためのシステムであって、
命令を格納するためのメモリに結合された1つ以上のプロセッサ
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示させ、
1つ以上の以前に入力されたタグに関連付けられた第1の食事タイプのインスタンスに対して入力されたタグを受信させ、
前記第1の食事タイプの前記インスタンスの食事タイプ特性が、食事タイプ特性閾値を超えるかどうかを判定させ、
前記入力されたタグを、前記第1の食事タイプとは異なる第2の食事タイプに関連付けさせる、
システム。
【1121】
条項274 前記インスタンスの前記食事タイプ特性が、前記1つ以上の以前に入力されたタグに関連付けられた食事サイズと、前記インスタンスの前記入力されたタグの食事サイズとの間の差に少なくとも部分的に基づいている、条項273記載のシステム。
【1122】
条項275 前記インスタンスの前記食事タイプ特性が、前記1つ以上の以前に入力されたタグに関連付けられた薬剤量と、前記インスタンスの前記入力されたタグに関連付けられた薬剤量との間の差に少なくとも部分的に基づいている、条項273記載のシステム。
【1123】
条項276 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、さらに、前記第1の食事タイプの前記インスタンスの前記食事タイプ特性が食事タイプ特性閾値を超える場合、前記第2のタグを作成するオプションを前記ユーザにプロンプト表示させる、条項273記載のシステム。
【1124】
条項277 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、前記ユーザが前記第2のタグを作成する前記オプションを選択した場合にのみ、前記入力されたタグを前記第2の食事タイプに関連付けさせる、条項273記載のシステム。
【1125】
条項278 前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、さらに、前記第1の食事タイプの前記インスタンスの前記食事タイプ特性が食事タイプ特性閾値を超える場合、前記第1の食事タイプから前記インスタンスの前記入力されたタグの関連付けを解除させる、条項273記載のシステム。
【1126】
条項279 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、前記入力されたタグが前記第2の食事タイプに関連付けられる前に、前記第1の食事タイプから前記インスタンスの前記入力されたタグの関連付けを解除させる、条項278記載のシステム。
【1127】
条項280 食事の用量を推奨するための方法であって、
食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示するステップと、
前記食事タイプの第1のインスタンスに対して第1の入力されたタグを受信するステップと、
前記第1の入力されたタグを、前記食事タイプの前記第1のインスタンスに対して投与された第1の薬剤量に関連付けるステップと、
前記食事タイプの第2のインスタンスに対して第2の入力されたタグを受信するステップと、
前記第2の入力されたタグを、前記食事タイプの前記第2のインスタンスに対して投与された第2の薬剤量と、前記食事タイプの前記インスタンスに対する第2の食後分析物データセットとに関連付けるステップと、
前記第2の薬剤量と前記第1の薬剤量との間の差が所定の閾値差よりも大きいという判定に応答して、前記食事タイプに関連付けられた修正タグを入力するように前記ユーザにプロンプト表示するステップと
を含む、方法。
【1128】
条項281 前記修正タグが、前記食事の異なるサイズを含む、条項280記載の方法。
【1129】
条項282 前記所定の閾値差が少なくとも約2単位である、条項280記載の方法。
【1130】
条項283 前記食事タイプに関連付けられた前記修正タグを入力するように前記ユーザにプロンプト表示することが、リアルタイムで行われる、条項280記載の方法。
【1131】
条項284 前記食事タイプに関連付けられた前記修正タグを入力するように前記ユーザにプロンプト表示することが、前記第2の入力されたタグを受信してから約5分以内に行われる、条項280記載の方法。
【1132】
条項285 前記食事タイプに関連付けられた前記修正タグを入力するように前記ユーザにプロンプト表示することが、前記第2の入力されたタグを受信してから約2分以内に行われる、条項280記載の方法。
【1133】
条項286 前記第1の入力されたタグを、前記食事タイプの前記第1のインスタンスの第1の食後分析物データセットに関連付けるステップと、
前記第2の入力されたタグを、前記食事タイプの前記第2のインスタンスの第2の食後分析物データセットに関連付けるステップと
をさらに含む、条項280記載の方法。
【1134】
条項287 食事をタグ付けするためのシステムであって、
命令を格納するためのメモリに結合された1つ以上のプロセッサ
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
食事タイプに関連付けられたタグを入力するようにユーザにプロンプト表示させ、
前記食事タイプの第1のインスタンスに対して第1の入力されたタグを受信させ、
前記第1の入力されたタグを、前記食事タイプの前記第1のインスタンスに対して投与された第1の薬剤量に関連付けさせ、
前記食事タイプの第2のインスタンスに対して第2の入力されたタグを受信させ、
前記第2の入力されたタグを、前記食事タイプの前記第2のインスタンスに対して投与された第2の薬剤量に関連付けさせ、
前記第2の薬剤量と前記第1の薬剤量との間の差が所定の閾値差よりも大きいという判定に応答して、前記食事タイプに関連付けられた修正タグを入力するようにユーザにプロンプト表示させる、
システム。
【1135】
条項288 前記修正タグが、前記食事の異なるサイズを含む、条項287記載のシステム。
【1136】
条項289 前記所定の閾値差が少なくとも約2単位である、条項287記載のシステム。
【1137】
条項290 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、さらに、前記食事タイプに関連付けられた前記修正タグを入力するように前記ユーザにプロンプト表示することをリアルタイムで行わせる、条項287記載のシステム。
【1138】
条項291 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、さらに、前記第2の入力されたタグを受信してから約5分以内に、前記食事タイプに関連付けられた前記修正タグを入力するように前記ユーザにプロンプト表示させる、条項287記載のシステム。
【1139】
条項292 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、さらに、前記第2の入力されたタグを受信してから約2分以内に、前記食事タイプに関連付けられた前記修正タグを入力するように前記ユーザにプロンプト表示させる、条項287記載のシステム。
【1140】
条項293 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、さらに、前記第1の入力されたタグを、前記食事タイプの前記第1のインスタンスの第1の食後分析物データセットに関連付けさせ、前記第2の入力されたタグを、前記食事タイプの前記第2のインスタンスの第2の食後分析物データセットに関連付けさせる、条項287記載のシステム。
【1141】
条項294 分析物監視システムであって、
分析物センサを備えるセンサ制御デバイスであって、前記分析物センサの少なくとも一部が、対象の体液と流体接触するように構成されている、センサ制御デバイスと、
読み取りデバイスと
を備え、
前記読み取りデバイスは、
前記センサ制御デバイスから分析物レベルを受信するように構成された無線通信回路と、
命令を格納するメモリに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記1つ以上のプロセッサに、
1日の少なくとも1つの時間セグメントのパターンタイプを、前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの低血糖リスク指標および高血糖リスク指標に基づいて決定させ、
ユーザインタフェースに表示を出力させ、
前記表示は、
前記センサ制御デバイスから受信した分析物レベルに基づいて、ある期間についての決定された少なくとも1つのグルコース指標と、
複数のグラフ部分を含む目標範囲内時間のグラフを含む目標範囲内時間表示であって、前記複数のグラフ部分の各グラフ部分が、各グラフ部分に関連付けられた定義済みの分析物範囲内にユーザの分析物レベルがある時間の量を示し、前記複数のグラフ部分が少なくとも4つのグラフ部分を含む、目標範囲内時間表示と、
1日の複数の時間セグメントの水平方向の表示にわたる前記ユーザの分析物レベルのプロットおよび前記少なくとも1つの時間セグメントについての決定された前記パターンタイプの識別を含むグラフと
を含む、
分析物監視システム。
【1142】
条項295 前記少なくとも1つのグルコース指標がグルコース平均値を含む、条項294記載のシステム。
【1143】
条項296 前記少なくとも1つのグルコース指標がグルコース管理インジケータを含む、条項294記載のシステム。
【1144】
条項297 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記少なくとも1つのグルコース指標に対応する目標値を含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、条項294記載のシステム。
【1145】
条項298 前記複数のグラフ部分が、少なくとも5つのグラフ部分を含む、条項294記載のシステム。
【1146】
条項299 前記複数のグラフ部分が、非常に低い閾値未満のグラフ部分、非常に低い閾値と低閾値との間のグラフ部分、低閾値と高閾値との間のグラフ部分、高閾値と非常に高い閾値との間のグラフ部分、および非常に高い閾値を超えるグラフ部分からなる群から選択される少なくとも4つのグラフ部分を含む、条項294記載のシステム。
【1147】
条項300 前記目標範囲内時間表示が、各グラフ部分に関連付けられた前記定義済みの分析物範囲の説明をさらに含む、条項294記載のシステム。
【1148】
条項301 前記目標範囲内時間表示が、前記複数のグラフ部分の各グラフ部分について、前記期間中に前記グラフ部分に関連付けられた前記定義済みの分析物範囲内に前記ユーザの分析物レベルがあった時間の量に関連する値をさらに含む、条項294記載のシステム。
【1149】
条項302 前記値がパーセント値である、条項301記載のシステム。
【1150】
条項303 前記目標範囲内時間表示が、前記複数のグラフ部分のうちの少なくとも2つのグラフ部分について、前記期間中に前記少なくとも2つのグラフ部分に関連付けられた各々の前記定義済みの分析物範囲内に前記ユーザの分析物レベルがあった時間の量の合計に関連する合計値をさらに含む、条項294記載のシステム。
【1151】
条項304 前記目標範囲内時間の前記グラフがヒストグラムを含む、条項294記載のシステム。
【1152】
条項305 前記ヒストグラムの各グラフ部分が垂直レイアウトで配置され、非常に低い閾値未満のグラフ部分が、非常に低い閾値と低閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、前記グラフ部分は、低閾値と高閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、前記グラフ部分は、高閾値と非常に高い閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、前記グラフ部分は、非常に高い閾値を超えるグラフ部分よりも下に位置する、条項304記載のシステム。
【1153】
条項306 前記少なくとも1つの時間セグメントについての前記決定されたパターンタイプの識別が、前記グラフ上の前記時間セグメントの少なくとも部分的な輪郭を含む、条項294記載のシステム。
【1154】
条項307 前記少なくとも1つの時間セグメントについての前記決定されたパターンタイプの識別が、前記決定されたパターンタイプのラベルをさらに含む、条項306記載のシステム。
【1155】
条項308 前記パターンタイプが、低値パターン、低値を一部に伴う高値パターン、高値パターン、またはパターンなしのうちの少なくとも1つである、条項294記載のシステム。
【1156】
条項309 前記グラフが複数の決定されたパターンタイプを含み、単一のパターンタイプの識別が、前記複数の決定されたパターンタイプの他の識別から視覚的に区別される、条項294記載のシステム。
【1157】
条項310 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、最重要パターンタイプの識別を含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させ、前記最重要パターンタイプは、前記1日の少なくとも1つの時間セグメントについて決定された前記パターンタイプのうちの1つである、条項294記載のシステム。
【1158】
条項311 前記最重要パターンタイプの識別が前記グラフ上に表示される、条項310記載のシステム。
【1159】
条項312 前記少なくとも1つの時間セグメントについての前記決定されたパターンタイプの識別が、前記少なくとも1つの時間セグメントの各々についての決定されたパターンタイプの複数の識別を含み、前記最重要パターンタイプの識別が、前記複数の識別の他の識別から視覚的に区別される、条項310記載のシステム。
【1160】
条項313 前記1日の少なくとも1つの時間セグメントについて決定された前記パターンタイプが、前記1日の複数の時間セグメントについての複数のパターンタイプを含む、条項310記載のシステム。
【1161】
条項314 前記複数のパターンタイプが、低値パターン、低値を一部に伴う高値パターン、高値パターン、またはパターンなしのうちの少なくとも2つを含む、条項313記載のシステム。
【1162】
条項315 前記複数のパターンタイプが低値パターンを含む場合、前記最重要パターンタイプの識別は、前記低値パターンの識別を含む、条項314記載のシステム。
【1163】
条項316 前記複数のパターンタイプが、低値を一部に伴う高値パターンを含み、かつ低値パターンを含まない場合、前記最重要パターンタイプの識別は、前記低値を一部に伴う高値パターンの識別を含む、条項314記載のシステム。
【1164】
条項317 前記複数のパターンタイプが高値パターンを含み、かつ低値を一部に伴う高値パターンまたは低値パターンを含まない場合、前記最重要パターンタイプの識別は、前記高値パターンの識別を含む、条項314記載のシステム。
【1165】
条項318 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別を含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、条項310記載のシステム。
【1166】
条項319 前記最重要パターンタイプの識別および前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別の表示が、前記最重要パターンタイプの識別のためのタグおよび前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別のための少なくとも1つのタグを含む、条項310記載のシステム。
【1167】
条項320 前記最重要パターンタイプの識別のための前記タグが、前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別のための前記少なくとも1つのタグとは異なる色である、条項319記載のシステム。
【1168】
条項321 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの変動を判定させ、
判定された変動が高い場合、変動に関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、
条項294記載のシステム。
【1169】
条項322 前記変動に関連するステートメントが、グルコース変動に寄与する可能性のある行動の識別を含む、条項321記載のシステム。
【1170】
条項323 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、非常に低い閾値未満のエクスカーションに関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、条項294記載のシステム。
【1171】
条項324 前記非常に低い閾値が約50mg/dL~約58mg/dLである、条項323記載のシステム。
【1172】
条項325 前記非常に低い閾値が約54mg/dLである、条項323記載のシステム。
【1173】
条項326 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、投薬ガイダンスに関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、条項294記載のシステム。
【1174】
条項327 前記投薬ガイダンスに関連するステートメントが、投薬を調整するための提案を含む、条項326記載のシステム。
【1175】
条項328 前記投薬ガイダンスに関連するステートメントが、低グルコースレベルに寄与する投薬に関連する提案を含む、条項326記載のシステム。
【1176】
条項329 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、生活習慣ガイダンスに関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、条項294記載のシステム。
【1177】
条項330 前記生活習慣ガイダンスに関連するステートメントが、食事忘失、炭水化物、活動レベル、アルコールおよび投薬のうちの少なくとも1つに関連するステートメントを含む、条項329記載のシステム。
【1178】
条項331 前記期間が14日間である、条項294記載のシステム。
【1179】
条項332 対象のグルコースレベルに関連する情報を表示するための方法であって、
センサ制御デバイスから分析物レベルを受信するステップと、
1日の少なくとも1つの時間セグメントのパターンタイプを、前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの低血糖リスク指標および高血糖リスク指標に基づいて決定するステップと、
ユーザインタフェースを表示するステップであって、
前記センサ制御デバイスから受信した分析物レベルに基づいて、ある期間についての決定された少なくとも1つのグルコース指標と、
複数のグラフ部分を含む目標範囲内時間のグラフを含む目標範囲内時間表示であって、前記複数のグラフ部分の各グラフ部分が、各グラフ部分に関連付けられた定義済みの分析物範囲内にユーザの分析物レベルがある時間の量を示し、前記複数のグラフ部分が少なくとも4つのグラフ部分を含む、目標範囲内時間表示と、
1日の複数の時間セグメントの水平方向の表示にわたる前記ユーザの分析物レベルのプロットおよび前記少なくとも1つの時間セグメントについての決定された前記パターンタイプの識別を含むグラフと
を含むユーザインタフェースを表示するステップと
を含む、方法。
【1180】
条項333 前記少なくとも1つのグルコース指標がグルコース平均値を含む、条項332記載の方法。
【1181】
条項334 前記少なくとも1つのグルコース指標がグルコース管理インジケータを含む、条項332記載の方法。
【1182】
条項335 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記少なくとも1つのグルコース指標に対応する目標値を含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、条項332記載の方法。
【1183】
条項336 前記複数のグラフ部分が、少なくとも5つのグラフ部分を含む、条項332記載の方法。
【1184】
条項337 前記複数のグラフ部分が、非常に低い閾値未満のグラフ部分、非常に低い閾値と低閾値との間のグラフ部分、低閾値と高閾値との間のグラフ部分、高閾値と非常に高い閾値との間のグラフ部分、および非常に高い閾値を超えるグラフ部分からなる群から選択される少なくとも4つのグラフ部分を含む、条項332記載の方法。
【1185】
条項338 前記目標範囲内時間表示が、各グラフ部分に関連付けられた前記定義済みの分析物範囲の説明をさらに含む、条項332記載の方法。
【1186】
条項339 前記目標範囲内時間表示が、前記複数のグラフ部分の各グラフ部分について、前記期間中に前記グラフ部分に関連付けられた前記定義済みの分析物範囲内に前記ユーザの分析物レベルがあった時間の量に関連する値をさらに含む、条項332記載の方法。
【1187】
条項340 前記値がパーセント値である、条項339記載の方法。
【1188】
条項341 前記目標範囲内時間表示が、前記複数のグラフ部分のうちの少なくとも2つのグラフ部分について、前記期間中に前記少なくとも2つのグラフ部分に関連付けられた各々の前記定義済みの分析物範囲内に前記ユーザの分析物レベルがあった時間の量の合計に関連する合計値をさらに含む、条項332記載の方法。
【1189】
条項342 前記目標範囲内時間の前記グラフがヒストグラムを含む、条項332記載の方法。
【1190】
条項343 前記ヒストグラムの各グラフ部分が垂直レイアウトで配置され、非常に低い閾値未満のグラフ部分が、非常に低い閾値と低閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、前記グラフ部分は、低閾値と高閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、前記グラフ部分は、高閾値と非常に高い閾値との間のグラフ部分よりも下に位置し、前記グラフ部分は、非常に高い閾値を超えるグラフ部分よりも下に位置する、条項342記載の方法。
【1191】
条項344 前記少なくとも1つの時間セグメントについての前記決定されたパターンタイプの識別が、前記グラフ上の前記時間セグメントの少なくとも部分的な輪郭を含む、条項332記載の方法。
【1192】
条項345 前記少なくとも1つの時間セグメントについての前記決定されたパターンタイプの識別が、前記決定されたパターンタイプのラベルをさらに含む、条項344記載の方法。
【1193】
条項346 前記パターンタイプが、低値パターン、低値を一部に伴う高値パターン、高値パターン、またはパターンなしのうちの少なくとも1つである、条項332記載の方法。
【1194】
条項347 前記グラフが複数の決定されたパターンタイプを含み、単一のパターンタイプの識別が、前記複数の決定されたパターンタイプの他の識別から視覚的に区別される、条項332記載の方法。
【1195】
条項348 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、最重要パターンタイプの識別を含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させ、前記最重要パターンタイプは、前記1日の少なくとも1つの時間セグメントについて決定された前記パターンタイプのうちの1つである、条項332記載の方法。
【1196】
条項349 前記最重要パターンタイプの識別が前記グラフ上に表示される、条項348記載の方法。
【1197】
条項350 前記少なくとも1つの時間セグメントについての前記決定されたパターンタイプの識別が、前記少なくとも1つの時間セグメントの各々についての決定されたパターンタイプの複数の識別を含み、前記最重要パターンタイプの識別が、前記複数の識別の他の識別から視覚的に区別される、条項348記載の方法。
【1198】
条項351 前記1日の少なくとも1つの時間セグメントについて決定された前記パターンタイプが、前記1日の複数の時間セグメントについての複数のパターンタイプを含む、条項348記載の方法。
【1199】
条項352 前記複数のパターンタイプが、低値パターン、低値を一部に伴う高値パターン、高値パターン、またはパターンなしのうちの少なくとも2つを含む、条項351記載の方法。
【1200】
条項353 前記複数のパターンタイプが低値パターンを含む場合、前記最重要パターンタイプの識別は、前記低値パターンの識別を含む、条項352記載の方法。
【1201】
条項354 前記複数のパターンタイプが、低値を一部に伴う高値パターンを含み、かつ低値パターンを含まない場合、前記最重要パターンタイプの識別は、前記低値を一部に伴う高値パターンの識別を含む、条項352記載の方法。
【1202】
条項355 前記複数のパターンタイプが高値パターンを含み、かつ低値を一部に伴う高値パターンまたは低値パターンを含まない場合、前記最重要パターンタイプの識別は、前記高値パターンの識別を含む、条項352記載の方法。
【1203】
条項356 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別を含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、条項348記載の方法。
【1204】
条項357 前記最重要パターンタイプの識別および前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別の表示が、前記最重要パターンタイプの識別のためのタグおよび前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別のための少なくとも1つのタグを含む、条項348記載の方法。
【1205】
条項358 前記最重要パターンタイプの識別のための前記タグが、前記最重要パターンタイプを有すると判定された前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの識別のための前記少なくとも1つのタグとは異なる色である、条項357記載の方法。
【1206】
条項359 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記1日の少なくとも1つの時間セグメントの変動を判定させ、
判定された変動が高い場合、変動に関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、
条項332記載の方法。
【1207】
条項360 前記変動に関連するステートメントが、グルコース変動に寄与する可能性のある行動の識別を含む、条項359記載の方法。
【1208】
条項361 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、非常に低い閾値未満のエクスカーションに関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、条項332記載の方法。
【1209】
条項362 前記非常に低い閾値が約50mg/dL~約58mg/dLである、条項361記載の方法。
【1210】
条項363 前記非常に低い閾値が約54mg/dLである、条項361記載の方法。
【1211】
条項364 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、投薬ガイダンスに関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、条項332記載の方法。
【1212】
条項365 前記投薬ガイダンスに関連するステートメントが、投薬を調整するための提案を含む、条項364記載の方法。
【1213】
条項366 前記投薬ガイダンスに関連するステートメントが、低グルコースレベルに寄与する投薬に関連する提案を含む、条項364記載の方法。
【1214】
条項367 前記命令が、さらに、前記1つ以上のプロセッサに、生活習慣ガイダンスに関連するステートメントを含む表示を前記ユーザインタフェースに出力させる、条項332記載の方法。
【1215】
条項368 前記生活習慣ガイダンスに関連するステートメントが、食事忘失、炭水化物、活動レベル、アルコールおよび投薬のうちの少なくとも1つに関連するステートメントを含む、条項367記載の方法。
【1216】
条項369 前記期間が14日間である、条項332記載の方法。
【1217】
条項370 対象に関連する指標を表示するための装置であって、
薬物投与データを受信するように構成された入力部と、
情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令ならびに前記対象が一定期間にわたってとり入れた薬剤の用量および前記一定期間にわたる前記対象の推奨された薬剤用量を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、
前記対象が複数回摂取した複数の薬剤用量をプロットしたグラフを表示させ、前記グラフは、時間のX軸と、前記対象が摂取した用量と前記対象に推奨された用量と間の差のY軸とを含む、
装置。
【1218】
条項371 前記複数の薬剤用量が、ベーサル用量、固定食事用量および補正係数を有する食事用量のうちの少なくとも1つを含む、条項370記載の装置。
【1219】
条項372 前記固定食事用量が、固定朝食用量、固定昼食用量および固定夕食用量のうちの少なくとも1つを含む、条項371記載の装置。
【1220】
条項373 前記補正係数を有する食事用量が、補正係数を有する固定朝食用量、補正係数を有する固定昼食用量および補正係数を有する固定夕食用量のうちの少なくとも1つを含む、条項371記載の装置。
【1221】
条項374 前記対象が摂取した用量と前記推奨された用量と間の差が単位記載である、条項370記載の装置。
【1222】
条項375 前記入力部が無線通信回路を備える、条項370記載の装置。
【1223】
条項376 対象に関連する指標を表示するための装置であって、
測定された分析物データおよび薬物投与データを受信するように構成された入力部と、
情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令ならびに前記対象の分析物を特徴付ける時間相関データ、前記対象が一定期間にわたってとり入れた薬剤の用量および前記一定期間にわたる前記対象の推奨された薬剤用量を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、
一定期間中に投与された投与量と、受信した前記測定された分析物データから決定される分析物指標とを含む、前記対象の治療のサマリを表示させ、
前記期間中に忘失された用量をまとめたグラフィックを表示させ、
ある時間に前記対象がとり入れ、その時間の推奨された用量とは異なる量である用量を含むオーバーライド用量をまとめたグラフィックを表示させる、
装置。
【1224】
条項377 前記忘失された用量をまとめたグラフィックが、複数の用量タイプについての忘失された用量の割合のグラフィック表示を含む、条項376記載の装置。
【1225】
条項378 前記複数の用量タイプについての忘失割合の各割合が、ある期間中の前記用量タイプの総投与数に対する前記用量タイプの忘失用量割合として計算される、条項377記載の装置。
【1226】
条項379 前記複数の用量タイプが、ベーサル用量、朝食用量、昼食用量および夕食用量のうちの少なくとも1つを含む、条項377記載の装置。
【1227】
条項380 前記忘失された用量をまとめたグラフィックが棒グラフである、条項376記載の装置。
【1228】
条項381 前記オーバーライド用量をまとめたグラフィックが棒グラフである、条項376記載の装置。
【1229】
条項382 前記入力部が無線通信回路を備える、条項376記載の装置。
【1230】
条項383 対象に関連する指標を表示するための装置であって、
複数の対象からの測定された分析物データ、複数の対象からの薬物投与データおよび前記複数の対象についての投薬推奨事項に関連するデータを受信するように構成された入力部と、
情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令ならびに前記複数の対象の各々の分析物を特徴付ける時間相関データ、前記複数の対象の各々が一定期間にわたってとり入れた薬剤の用量および前記複数の対象についての投薬推奨事項に関連するデータを格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、
前記複数の対象の各々についての、目標範囲内時間、低閾値未満の時間、高閾値を超える時間、摂取されたベーサル用量の割合および1日に摂取された平均ボーラス用量のうちの少なくとも2つを含む分析物指標のサマリを表示させ、
医療提供者からの承認を必要とする前記複数の対象のうちの対象に対する投薬推奨事項の表示を含む、投薬推奨事項に関連する情報のサマリを表示させる、
装置。
【1231】
条項384 前記分析物指標のサマリが、目標範囲内時間、低閾値未満の時間、高閾値を超える時間、摂取されたベーサル用量の割合および1日に摂取された平均ボーラス用量のうちの少なくとも3つを含む、条項383記載の装置。
【1232】
条項385 前記低閾値が約70mg/dLである、条項383記載の装置。
【1233】
条項386 前記高閾値が約180mg/dLである、条項383記載の装置。
【1234】
条項387 前記投薬推奨事項の表示がアイコンである、条項383記載の装置。
【1235】
条項388 前記投薬推奨事項の表示が、承認を必要とする投薬推奨事項の数を示すステートメントである、条項383記載の装置。
【1236】
条項389 前記入力部が無線通信回路を備える、条項383記載の装置。
【1237】
条項390 対象に関連する治療情報を表示するための装置であって、
測定された分析物データおよび薬物投与データを受信するように構成された入力部と、
情報を視覚的に提示するように構成されたディスプレイと、
前記入力部と、前記ディスプレイと、命令ならびに前記対象の分析物を特徴付ける時間相関データ、前記対象が一定期間にわたってとり入れた薬剤の用量および前記対象の食事時間を格納するメモリとに結合された1つ以上のプロセッサと
を備え、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、
推定用量パラメータおよび推定食事投与時間範囲を前記対象から受信させ、
前記薬物投与データに基づいて、ある期間中に前記対象が摂取した複数のベーサル用量および複数の食事用量の各々の代表的な量を決定させ、
前記薬物投与データに基づいて、前記期間中の前記対象の代表的な食事投与時間範囲を決定させ、
ベーサル用量、朝食用量、昼食用量および夕食用量のうちの少なくとも1つの推奨投与量を決定させ、
前記対象から受信した前記推定用量パラメータおよび推定食事投与時間範囲を表示させ、
複数のベーサル用量および複数の食事用量の各々の前記代表的な量ならびに前記代表的な食事投与時間範囲を表示させ、
前記ベーサル用量、前記朝食用量、前記昼食用量および前記夕食用量のうちの少なくとも1つの前記推奨投与量を表示させる、
装置。
【1238】
条項391 前記複数の食事用量が、複数の朝食用量、複数の昼食用量および複数の夕食用量を含み、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、前記複数のベーサル用量、前記複数の朝食用量、前記複数の昼食用量および前記複数の夕食用量の各々の平均量を決定させる、条項390記載の装置。
【1239】
条項392 前記推定用量パラメータが、ベーサル用量、朝食用量、昼食用量および夕食用量の推定量を含む、条項390記載の装置。
【1240】
条項393 前記推定用量パラメータが、前記対象が前記ベーサル用量、前記朝食用量、前記昼食用量および前記夕食用量を摂取する推定時間をさらに含む、条項392記載の装置。
【1241】
条項394 前記推定食事投与時間範囲が、朝食、昼食および夕食の各々についての推定投与開始時間および推定投与終了時間を含む、条項390記載の装置。
【1242】
条項395 前記複数のベーサル用量および前記複数の食事用量の各々の前記代表的な量が、ある期間中に前記対象によって摂取された前記複数のベーサル用量および前記複数の食事用量の各々の平均値を含む、条項390記載の装置。
【1243】
条項396 前記複数のベーサル用量および前記複数の食事用量の各々の前記代表的な量が、ある期間中に前記対象によって摂取された前記複数のベーサル用量および前記複数の食事用量の各々のモードを含む、条項390記載の装置。
【1244】
条項397 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、さらに、
前記測定された分析物データおよび前記薬物投与データに基づいて、食前補正係数および食後補正係数を決定させ、
前記食前補正係数および前記食後補正係数を表示させる、
条項390記載の装置。
【1245】
条項398 前記代表的な食事投与時間範囲が、前記推定食事投与時間範囲に隣接して表示される、条項390記載の装置。
【1246】
条項399 前記複数のベーサル用量および前記複数の食事用量の各々の前記代表的な量が、前記推定用量パラメータに隣接して表示される、条項390記載の装置。
【1247】
条項400 前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行される際に、前記装置に、さらに、
ベーサル用量、朝食用量、昼食用量および夕食用量のうちの少なくとも1つに対する、前記複数のベーサル用量および複数の食事用量の各々の対応する決定された代表的な量よりも低い控えめな値を決定させ、
決定された前記控えめな値を表示させる、
条項390記載の装置。
【1248】
条項401 前記入力部が無線通信回路を備える、条項390記載の装置。
【国際調査報告】