IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ チャン, エリックの特許一覧

<>
  • 特表-表面を洗浄するための洗浄装置 図1
  • 特表-表面を洗浄するための洗浄装置 図2
  • 特表-表面を洗浄するための洗浄装置 図3
  • 特表-表面を洗浄するための洗浄装置 図4A
  • 特表-表面を洗浄するための洗浄装置 図4B
  • 特表-表面を洗浄するための洗浄装置 図5A
  • 特表-表面を洗浄するための洗浄装置 図5B
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-05
(54)【発明の名称】表面を洗浄するための洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 11/10 20060101AFI20240129BHJP
   B08B 1/00 20240101ALI20240129BHJP
【FI】
A47K11/10
B08B1/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023563905
(86)(22)【出願日】2021-08-10
(85)【翻訳文提出日】2023-06-26
(86)【国際出願番号】 US2021045435
(87)【国際公開番号】W WO2022146493
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】17/137,341
(32)【優先日】2020-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523243786
【氏名又は名称】チャン, エリック
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】チャン, エリック
【テーマコード(参考)】
2D036
3B116
【Fターム(参考)】
2D036DA22
3B116AA46
3B116AB52
3B116BA02
(57)【要約】
本開示の実施形態は、表面を洗浄するための洗浄装置を提供する。洗浄装置は、洗浄ブラシを含む。洗浄ブラシは、ハンドルと、ステムと、洗浄ヘッドとを含む。ステムは、第1の端部および第2の端部を含む。ハンドルは、ステムの第1の端部に結合され、ステムから長手方向に延在する。ハンドルは、ユーザによって保持されるように適合される。洗浄装置は、洗浄パッドで固定された細長い管状シースをさらに含む。細長い管状シースは、閉鎖端部と開放端部とを含む。開放端部は、細長い管状シース内に洗浄ブラシを受け入れることができるように構成される。洗浄パッドは、内部空間を含む。洗浄パッドは、細長い管状シースの閉鎖端部に固定される。洗浄ヘッドは、洗浄パッド内の閉鎖端部を押すことによって内部空間に収容される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象表面を洗浄するための洗浄装置であって、
洗浄ブラシと、開放端部および閉鎖端部を含む細長い管状または円錐状のシースと、内部空間を含む洗浄パッドと、を備え、
前記洗浄ブラシは、
第1の端部および第2の端部を含むステムと、
前記ステムの前記第1の端部に結合され、前記ステムから長手方向に延在するハンドルであって、ユーザによって保持されるように適合されたハンドルと、
前記ステムの前記第2の端部に結合された洗浄ヘッドであって、前記ステムよりも幅および/または深さが大きい洗浄ヘッドと、を有し、
前記シースは、前記開放端部が前記閉鎖端部よりも大きい断面積で構成され、前記開放端部が、前記シース内に前記洗浄ブラシを受け入れることを可能にするように構成され、
前記洗浄パッドは、前記閉鎖端部に固定され、前記洗浄ヘッドの側面から前記シース内に前記洗浄ブラシを受け入れると、前記洗浄パッド内に前記閉鎖端部を押すことによって前記洗浄ヘッドが前記内部空間内に収容され、
前記開放端部の前記断面積は、前記洗浄ブラシが前記シースおよび前記洗浄パッド内に収容されたときに、前記ユーザが前記洗浄ブラシの前記ハンドルを保持することを可能にするように構成され、
前記シースが、前記対象表面を洗浄しながら前記ユーザの手を囲むように構成される、洗浄装置。
【請求項2】
前記シース内に挿入された前記洗浄ブラシが、前記洗浄ヘッドを前記洗浄パッドの前記内部空間に収容しながら、前記シースの内面を前記洗浄ヘッドの外面に接触させる、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記シースが、前記シースの前記開放端部に近接して構成された固定部材をさらに含み、
前記固定部材が、前記シースおよび前記洗浄パッドを前記洗浄ブラシに取り外し可能に固定すると、前記ハンドルの係合部材と取り外し可能に係合する、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項4】
前記対象表面を洗浄する際に、前記シースは、固定されず、前記汚れた洗浄パッドを囲むために裏返されるように構成される、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項5】
前記シース内に封入された前記汚れた洗浄パッドが、廃棄のために前記洗浄ブラシの前記洗浄ヘッドから取り外される、請求項4に記載の洗浄装置。
【請求項6】
前記ステムの前記第2の端部に固定された前記洗浄ヘッドが、前記ステムおよび前記洗浄ブラシの前記ハンドルに対して回転調整可能に構成される、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項7】
前記洗浄ブラシの前記洗浄ヘッドならびに前記シースが、弾性材料で構成されている、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項8】
前記洗浄パッドが、前記対象表面の洗浄をもたらすために洗浄剤で含浸され、前記洗浄剤は、前記洗浄パッドが水和されると発泡する、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項9】
前記対象表面が便器である、請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項10】
対象表面を洗浄するための洗浄装置であって、
洗浄ブラシと、開放端部および閉鎖端部を含む細長い管状または円錐状のシースと、内部空間を含む洗浄パッドと、を備え、
前記洗浄ブラシは、
第1の端部および第2の端部を含むステムと、
前記ステムの前記第1の端部に結合され、前記ステムから長手方向に延在するハンドルと、
前記ハンドルは、ユーザによって保持されるように適合され、
前記ステムの前記第2の端部に結合された洗浄ヘッドであって、前記ステムよりも幅および/または深さが大きい洗浄ヘッドと、を有し、
前記シースは、前記開放端部が前記閉鎖端部よりも大きい断面積で構成され、前記開放端部が、前記シース内に前記洗浄ブラシを受け入れることを可能にするように構成され、
前記洗浄パッドは、前記閉鎖端部に固定され、前記洗浄ヘッドの側面から前記シース内に前記洗浄ブラシを受け入れると、前記洗浄パッド内に前記閉鎖端部を押すことによって前記洗浄ヘッドが前記内部空間内に収容され、前記シース内に挿入された前記洗浄ブラシが、前記洗浄ヘッドを前記洗浄パッドの前記内部空間に収容しながら、前記シースの内面を前記洗浄ヘッドの外面に接触させ、
前記開放端部の前記断面積は、前記洗浄ブラシが前記シースおよび前記洗浄パッド内に収容されたときに、前記ユーザが前記洗浄ブラシの前記ハンドルを保持することを可能にするように構成され、
前記シースが、前記対象表面を洗浄しながら前記ユーザの手を囲むように構成される、洗浄装置。
【請求項11】
前記シースが、前記シースの前記開放端部に近接して構成された固定部材をさらに含み、
前記固定部材が、前記シースおよび前記洗浄パッドを前記洗浄ブラシに取り外し可能に固定すると、前記ハンドルの係合部材と取り外し可能に係合する、請求項10に記載の洗浄装置。
【請求項12】
前記対象表面を洗浄する際に、前記シースは、固定されず、前記汚れた洗浄パッドを囲むために裏返されるように構成される、請求項10に記載の洗浄装置。
【請求項13】
前記シース内に封入された前記汚れた洗浄パッドが、廃棄のために前記洗浄ブラシの前記洗浄ヘッドから取り外される、請求項12に記載の洗浄装置。
【請求項14】
前記ステムの前記第2の端部に固定された前記洗浄ヘッドが、前記ステムおよび前記洗浄ブラシの前記ハンドルに対して回転可能に調整可能であるように構成される、請求項10に記載の洗浄装置。
【請求項15】
前記洗浄ブラシの前記洗浄ヘッドならびに前記シースが、弾性材料で構成されている、請求項10に記載の洗浄装置。
【請求項16】
前記洗浄パッドが、前記対象表面の洗浄をもたらすために洗浄剤で含浸され、前記洗浄剤は、前記洗浄パッドが水和されると発泡する、請求項10に記載の洗浄装置。
【請求項17】
前記対象表面が便器である、請求項10に記載の洗浄装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表面を洗浄するための洗浄装置に関し、より詳細には、便器を洗浄するための取り外し可能な吸収性洗浄パッドで固定された使い捨てバッグを備えた洗浄ブラシを含む洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
バスルームおよびトイレは、任意の住居において頻繁に訪問されるエリアの1つであり、その中の備品は、ユーザによって頻繁に使用される。
トイレは1日に頻繁に使用されるため、有害な細菌の増殖、不快な臭い、および不衛生な状態を防ぐために、トイレを清潔で衛生的に維持する必要がある。
トイレは微生物の増殖を助ける様々な有機材料によって汚染されているので、便器を洗浄することは、大部分の人々にとって最も望ましくない家庭の仕事の1つである。
また、便器の汚染は、人々の健康被害につながる可能性がある。
【0003】
トイレは、最も一般的には、ブラシまたは湿式モップがけ器具などの従来の洗浄器具で洗浄される。
従来のトイレブラシは、清掃される表面を拭き取るハンドルまたは吸収性合成スポンジに恒久的に取り付けられた剛毛を含むことができる。したがって、洗浄または拭き取り動作の間、ブラシまたは湿潤モップは、対象表面を繰り返し拭き取るために使用される。
しかしながら、従来のブラシおよびモップは、使用間の貯蔵に関連する重大な欠点に直面している。
これは、毛やモップに菌や大便の粒子、不衛生な液体が少量集まり、使用後に不衛生な状態になるからである。
典型的には、そのような器具をトイレに近接して、または清潔な物体の隣に、または洗浄器具の乾燥を可能にしない閉鎖空間に保管しないことが好ましい。
さらに、ブラシおよびそれを再使用するためのモップのすすぎは、数回のすすぎ洗浄を必要とする(例えば、1回または2回を超える)。
洗浄器具を再使用するために洗浄器具をすすぐことは、時間のかかるプロセスであり、毎回の使用後に洗浄器具を完全に洗浄するための水の浪費をもたらす。
【0004】
したがって、他の技術的利点を提供することに加えて、上記の1つまたは複数の制限を克服する技術が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
本開示の様々な実施形態は、表面を洗浄するための洗浄装置を提供する。
【0006】
一実施形態では、対象表面を洗浄するための洗浄装置が開示される。
洗浄装置は、洗浄ブラシを含む。
洗浄ブラシは、第1の端部および第2の端部を含むステムを含む。
ハンドルは、ステムの第1の端部に結合され、ステムから長手方向に延在する。
ハンドルは、ユーザによって保持されるように適合される。
洗浄ヘッドは、ステムの第2の端部に結合される。
洗浄装置は、開放端部および閉鎖端部を含む細長い管状シースをさらに含む。
開放端部は、細長い管状シース内に洗浄ブラシを受け入れることができるように構成される。
さらに、洗浄装置は、洗浄パッドを含む。
洗浄パッドは、内部空間を含む。
洗浄パッドは、細長い管状シースの閉鎖端部に固定される。
洗浄ヘッドの側面から細長い管状シース内に洗浄ブラシを受け入れると、洗浄ヘッドは、洗浄パッド内の閉鎖端部を押すことによって内部空間に収容される。
【0007】
別の実施形態では、対象表面を洗浄するための洗浄装置が開示される。
洗浄装置は、洗浄ブラシを含む。
洗浄ブラシは、第1の端部および第2の端部を含むステムを含む。
ハンドルは、ステムの第1の端部に結合され、ステムから長手方向に延在する。
ハンドルは、ユーザによって保持されるように適合される。
洗浄ヘッドは、ステムの第2の端部に結合される。洗浄装置は、開放端部および閉鎖端部を含む細長い管状シースをさらに含む。
開放端部は、細長い管状シース内に洗浄ブラシを受け入れることができるように構成される。さらに、洗浄装置は、洗浄パッドを含む。
洗浄パッドは、内部空間を含む。洗浄パッドは、細長い管状シースの閉鎖端部に固定される。
洗浄ヘッドの側面から細長い管状シース内に洗浄ブラシを受け入れると、洗浄ヘッドは、洗浄パッド内の閉鎖端部を押すことによって内部空間に収容される。
細長い管状シース内に挿入された洗浄ブラシは、洗浄パッドの内部空間内に洗浄ヘッドを収容しながら、細長い管状シースの内面を洗浄ヘッドの外面に接触させる。
【0008】
例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読めばよりよく理解される。
本開示を例示する目的で、本開示の例示的な構成が図面に示されている。しかしながら、本開示は、本明細書に開示した特定の装置またはツールおよび手段に限定されない。さらに、当業者は、図面が縮尺通りではないことを理解するであろう。可能な限り、同様の要素は同じ番号で示されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の例示的な実施形態による、対象表面を洗浄するための洗浄装置の概略図である。
【0010】
図2】本開示の例示的な実施形態による、洗浄ブラシの概略図である。
【0011】
図3】本開示の例示的な実施形態による、洗浄パッドで固定された細長い管状シースの概略図である。
【0012】
図4A】本開示の例示的な実施形態による、洗浄ブラシに取り外し可能に固定された細長い管状シースおよび洗浄パッドの概略図である。
図4B】本開示の例示的な実施形態による、洗浄ブラシに取り外し可能に固定された細長い管状シースおよび洗浄パッドの概略図である。
【0013】
図5A】本開示の例示的な実施形態による、細長い管状シースを固定解除し、洗浄パッドを洗浄ブラシから取り外して廃棄するための段階的なプロセスを示す図である。
図5B】本開示の例示的な実施形態による、細長い管状シースを固定解除し、洗浄パッドを洗浄ブラシから取り外して廃棄するための段階的なプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書で参照される図面は、特に明記されていない限り、縮尺通りに描かれていると理解されるべきではなく、そのような図面は本質的に例示的なものにすぎない。
【0015】
以下の説明では、説明の目的のために、本開示の完全な理解を提供するために多くの具体的な詳細が記載される。
しかしながら、これらの具体的な詳細なしで本開示を実施できることは、当業者には明らかであろう。
本明細書の実施形態を不必要に不明瞭にしないために、周知の構成要素および処理技術の説明は省略する。
本明細書で使用される例は、本明細書の実施形態が実施され得る方法の理解を容易にすること、および当業者が本明細書の実施形態を実施することをさらに可能にすることのみを意図している。したがって、実施例は、本明細書の実施形態の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0016】
本明細書における「一実施形態」または「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。
本明細書の様々な箇所における「一実施形態では」という語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指しているわけではなく、他の実施形態と相互排他的な別個のまたは代替的な実施形態でもない。
さらに、いくつかの実施形態によって示され、他の実施形態によって示されない可能性がある様々な特徴が記載される。同様に、いくつかの実施形態の要件であり得るが他の実施形態の要件ではない様々な要件が記載されている。
【0017】
さらに、以下の説明は、例示の目的のために多くの詳細を含むが、当業者は、前記詳細に対する多くの変形および/または変更が本開示の範囲内であることを理解するであろう。
同様に、本開示の特徴の多くは、互いに、または互いに関連して説明されているが、当業者は、これらの特徴の多くが他の特徴とは独立して提供され得ることを理解するであろう。
したがって、本開示のこの説明は、本開示に対する一般性を失うことなく、また本開示に制限を課すことなく記載される。
【0018】
「拭き取り」または「洗浄」という用語は、洗浄パッドまたは基板が対象表面と接触している間に受ける任意のシヤリング作用を指す。これは、手または身体の動き、表面上の基板実装動作を含む。
【0019】
概要
本開示の様々な実施形態は、対象表面(例えば、便器)を洗浄するための洗浄装置を提供する。
一実施形態では、洗浄装置は洗浄ブラシを含む。
洗浄ブラシは、ハンドルと、ステムと、洗浄ヘッドとを含む。ステムは、第1の端部および第2の端部を含む。
ハンドルは、ステムの第1の端部に結合され、ステムから長手方向に延在する。ハンドルは、ユーザによって保持されるように適合される。
洗浄ヘッドは、ステムの第2の端部に結合される。
洗浄ヘッドは、弾性または圧縮性材料で作られてもよい。
洗浄ヘッドは、洗浄または拭き取り動作中に対象表面の輪郭に一致するように構成される。
ステムの第2の端部に固定された洗浄ヘッドは、洗浄ブラシのステムおよびハンドルに対して回転可能に調整可能であるように構成されてもよい。
【0020】
洗浄装置は、洗浄パッドで固定された細長い管状シースをさらに含む。
細長い管状シースは、閉鎖端部と開放端部とを含む。
細長い管状シースは、弾性または圧縮性材料で作製されてもよい。
細長い管状シースの開放端部は、細長い管状シースの閉鎖端部よりも大きい断面積で構成される。
細長い管状シースの開放端部は、細長い管状シース内に洗浄ブラシを受け入れることができるように構成される。
洗浄パッドは、内部空間を含み、細長い管状シースの閉鎖端部に固定される。
洗浄パッドは、対象表面を洗浄するように構成される。
洗浄ヘッドの側面から細長い管状シース内に洗浄ブラシを受け入れると、洗浄ヘッドは、洗浄パッド内の閉鎖端部を押すことによって内部空間に収容される。
さらに、細長い管状シース内に挿入された洗浄ブラシは、洗浄パッドの内部空間内に洗浄ヘッドを収容しながら、細長い管状シースの内面が洗浄ヘッドの外面に接触することを確実にする。
細長い管状シースおよび洗浄ブラシに取り外し可能に固定された洗浄パッドは、ステム、ハンドルおよび洗浄ヘッドを収容する。
したがって、細長い管状シースおよび洗浄パッドは、使用中に洗浄ブラシのステム、ハンドルおよび洗浄ヘッドが対象表面に接触するのを遮蔽する。
さらに、洗浄パッドに洗浄剤を含浸させて、対象表面の洗浄を達成する。
洗浄剤は、対象表面の洗浄中に洗浄パッドが水和されると発泡する。
一実施形態では、細長い管状シースは、細長い管状シースの開放端部に近接して構成された固定部材を含むことができる。
固定部材は、細長い管状シースおよび洗浄パッドを洗浄ブラシに取り外し可能に固定すると、ハンドルの係合部材と取り外し可能に係合する。
【0021】
洗浄または拭き取り作業時に、細長い管状シースは固定されず、ユーザによって細長い管状シースの閉鎖端部に向かって引っ張られ、その結果、細長い管状シースは、汚れた洗浄パッドを封入するために裏返されるように構成される。
その後に、細長い管状シース内に封入された汚れた洗浄パッドは、廃棄のために洗浄ブラシの洗浄ヘッドから取り外される。
【0022】
表面を洗浄するための洗浄装置の様々な実施形態が、図1図5A図5Bを参照して説明される。
【0023】
図1は、本開示の例示的な実施形態による、対象表面上で使用されている間の洗浄装置100の概略図を示す。
洗浄装置100は、対象表面102(例示的には「便器」として示されている)を洗浄するためにユーザによって使用される。
洗浄装置100は、限定はしないが、バスルーム、シャワー、バスタブなどの対象表面を洗浄または拭き取るために使用することができる。
洗浄装置100は、洗浄ブラシ(図2の200を参照されたい)と、洗浄パッド(図3の304を参照されたい)に結合された細長い管状シース(図3の302を参照されたい)と、を含む。
洗浄装置100の使用状態では、洗浄パッド304で固定された細長い管状シース302が洗浄ブラシ200を包む。
使用状態では、洗浄パッド304は、洗浄ブラシ200と洗浄対象表面102(すなわち、便器表面)との間に介在する。
洗浄または拭き取り作業が完了すると、洗浄パッド304に固定された細長い管状シース302は、廃棄のために洗浄ブラシ200から取り外される。
洗浄装置100のこの構成は、各使用、または洗浄もしくは拭き取り作業後の洗浄ブラシ200に関連する保管問題を軽減する。
【0024】
図2は、本開示の例示的な実施形態による、洗浄ブラシ200の概略図を示す。
ステム204は、第1の端部204aおよび第2の端部204bを含む。
ハンドル202は、ステム204の第1の端部204aに結合され、ステム204から長手方向に延在する。言い換えれば、ハンドル202は、長手方向軸X-X’に沿ってステム204の第1の端部204aから延在する。
ハンドル202は、洗浄装置100の使用中にユーザによって保持されるように適合されている。
ハンドル202は、使用中にユーザに対するハンドル202の把持を強化するためのくぼみ(図には示されていない)で構成することができる。
一構成では、ハンドル202およびステム204は、中空構造であってもよく、ステム204の第2の端部204bからハンドル202の近位端部202aまで延在するテーパが付いたプロファイルで構成されてもよい。あるいは、ハンドル202およびステム204は、それらの長さに沿って均一な断面で構成されてもよい。
ハンドル202およびステム204は、限定はしないが、木材、金属、合成材料(例えば、プラスチック)、または設計の実現可能性および要件に従って任意の他の材料などの材料で作製することができる。さらに、ハンドル202およびステム204は、対象表面102(例えば、トイレ、バスタブ)を洗浄しながら、水または洗浄剤にさらされたときに洗浄ブラシ200を保護することができるように、合成フィルムまたはワックスでコーティングされてもよい。
一実施形態では、洗浄ブラシ200のステム204は、ステム204の長さ寸法を調整するための調整可能な機構(図には示されていない)で構成されてもよい。
調整可能な機構の例は、伸縮式構成とすることができる。そのようなシナリオでは、ユーザは、対象表面102および動作環境に基づいてステム204の長さを適切に調整するための調整可能な機構を操作することができる。
【0025】
洗浄ヘッド206は、適切な取り付け手段を介してステム204の第2の端部204bに固定される。
ハンドル202、ステム204、および洗浄ヘッド206を互いに固定する洗浄ブラシ200のこの構成は、単一ボディ構造に適合する。あるいは、洗浄ヘッド206は、ステム204に取り外し可能に取り付けられてもよい。
一実施形態では、ステム204に取り付けられた洗浄ヘッド206は、洗浄ブラシ200のステム204およびハンドル202に対して回転可能に調整可能であるように構成されてもよい。
洗浄ヘッド206は、これらに限られるわけではないがゴム、弾性発泡体またはスポンジ(例えば、ポリウレタンフォーム)、あるいは設計の実現可能性および要件に応じた任意の他の弾性材料または圧縮性材料などの材料で製作することができる。したがって、洗浄ヘッド206は、洗浄作業中に対象表面102(例えば、便器の輪郭)または任意の他の表面の輪郭に合わせてそれ自体を成形するように構成される。
言い換えると、洗浄ヘッド206は、洗浄作業中に洗浄面(すなわち、対象表面102)に適合するように構成される。
さらに、洗浄ヘッド206の外面206aは、研磨性であるように構成されてもよい。洗浄ヘッド206のこの構成は、さらに詳細に説明される洗浄パッド(図3の304を参照されたい)の摩擦嵌合を可能にする。
【0026】
図3は、本開示の例示的な実施形態による、洗浄パッド304で固定された細長い管状シース302の概略図を示す。
細長い管状シース302は、開放端部302aおよび閉鎖端部302bを含む。開放端部302aは、洗浄ブラシ200が細長い管状シース302内に挿入されることを可能にする。
細長い管状シース302は、プラスチック、ビニル、およびゴムなどの合成物などであるがこれらに限定されない使い捨ての弾性材料で作ることができる。細長い管状シース302の開放端部302aは、細長い管状シース302の閉鎖端部302bの直径または幅よりも大きい直径または幅で構成されてもよい。
言い換えると、細長い管状シース302の開放端部302aは、細長い管状シース302の閉鎖端部302bの断面積よりも大きい断面積で構成される。したがって、細長い管状シース302は、開放端部302aでの断面の面積が閉鎖端部302bの断面の面積よりも大きいため、テーパが付いたプロファイルに適合し得る。
一実施形態では、細長い管状シース302は、均一なプロファイルで構成されてもよく、すなわち、開放端部302aおよび閉鎖端部302bにおける断面積は等しい。
開放端部302aにおける断面のより大きな面積は、洗浄ブラシ200が細長い管状シース302内に適切に挿入されることを可能にする。
【0027】
洗浄パッド304は、縫製、接着剤、Velcro(商標)などの適切な固定手段を介して細長い管状シース302の閉鎖端部302bに固定される。
一実施形態では、洗浄パッド304は、内部空間を有するパウチ状の構成であり、洗浄ブラシ200の洗浄ヘッド206に人間工学的に適合するように製造される。
換言すれば、洗浄パッド304は、洗浄ブラシ200が細長い管状シース302内に挿入されている間に、洗浄ヘッド206上にぴったりと嵌合するように最適な厚さを有する弾性の使い捨て材料で構成されてもよい。
洗浄パッド304を構成する材料としては、発泡体、スポンジ、水流絡合材料、ポリエステル材料などが挙げられる。
洗浄パッド304は、材料の単一層または複数層で製造されてもよい。洗浄パッド304は、十分な湿潤強度または大きな空隙空間、研磨性および多孔性を有するように構成されてもよい。
【0028】
図2および図3に関連して図4Aを参照すると、細長い管状シース302および洗浄パッド304は、洗浄ブラシ200に取り外し可能に固定される。
より具体的には、洗浄パッド304で固定された細長い管状シース302は、洗浄ヘッド206、ステム204、および洗浄ブラシ200のハンドル202の上に引っ張られる。
洗浄ヘッド206の側面から細長い管状シース302内に洗浄ブラシ200を受け取ると、洗浄ヘッド206は、洗浄パッド304内の閉鎖端部302bを押すことによって、洗浄パッド304の内部空間(図4Aの402を参照されたい)に収容される。
例示の目的のために、洗浄パッド304は、洗浄パッド304の内部空間402、閉鎖端部302b、および洗浄ヘッド206を視覚化するために、図4Aでは一度に切断されて示されている。
さらに、細長い管状シース302内に挿入された洗浄ブラシ200は、洗浄パッド304の内部空間402に洗浄ヘッド206を収容しながら、細長い管状シース302の内面306が洗浄ヘッド206の外面206aに接触することを確実にする。
洗浄パッド304は、摩擦嵌合手段を介して洗浄ヘッド206上に取り外し可能に固定される。あるいは、洗浄パッド304は、接着剤、Velcro(商標)、または設計の実現可能性および要件に従って任意の他の適切な手段によって洗浄ヘッド206上に取り外し可能に固定されてもよい。
洗浄ブラシ200に取り外し可能に固定された細長い管状シース302および洗浄パッド304は、洗浄ブラシ200のステム204、ハンドル202および洗浄ヘッド206を収容する。例示目的のために、細長い管状シース302内に収容された洗浄ブラシ200のハンドル202およびステム204が破線で示されている。
【0029】
図3に戻って参照すると、細長い管状シース302の開放端部302aは、固定部材308(例示的には「スナップボタンのソケット」として示されている)で構成することができる。
固定部材308は、ハンドル202の近位端部202aに近接して構成された係合部材(図2の208を参照されたい)と取り外し可能に係合するように構成される。
さらに、細長い管状シース302の一部は、(例えば、図4Aに示すように)固定部材308と係合する前に、洗浄ブラシ200の少なくともステム204およびハンドル202の周りにねじられてもよい。
このように、細長い管状シース302の一部をステム204およびハンドル202の周りにねじることにより、細長い管状シース302がハンドル202の周りにしっかりと固定されることが保証される。
固定部材308は、洗浄ブラシ200を細長い管状シース302および洗浄パッド304内に収容すると、係合部材208と係合する。
固定部材308をハンドル202の係合部材208と係合させることにより、使用中に洗浄ヘッド206の外面206aと洗浄対象表面102との間に洗浄パッド304を保持する。
係合部材208は、例示的に、「スナップボタンのスタッド」であるように示されている。あるいは、固定部材308は、フック、接着テープ、Velcro(商標)、または設計の実現可能性および要件に応じた任意の他の適切な手段を含むことができるが、これらに限定されない。同様に、係合部材208は、固定部材308に基づいて適切に選択することができる。
【0030】
さらに、細長い管状シース302は、上述したように、開放端部302aの断面積がより大きくなるように構成される。
開放端部302aにおける断面のより大きな面積は、(例えば、図4Bに示すように)洗浄ブラシ200が細長い管状シース302および洗浄パッド304内に収容されるときに、ユーザが洗浄ブラシ200のハンドル202を実行可能に保持することを可能にし得る。
このシナリオでは、固定部材308は、開放端部302aがハンドル202を保持するためのユーザへのアクセスを提供するように構成されているため、係合部材208と固定されなくてもよい。
この実施態様では、細長い管状シース302は、ユーザの手が対象表面102に接触するのを防ぎ、対象表面102を洗浄しながら水の飛散から保護する。
【0031】
洗浄パッド304は、対象表面102を洗浄しながら、対象表面102(すなわち、便器表面)の輪郭に実質的に一致するように構成される。
洗浄タスクの間、洗浄パッド304は、(例えば、図1に示すように)洗浄ヘッド206の外面206aと対象表面102との間に介在する。
より具体的には、洗浄ヘッド206および細長い管状シース302の閉鎖端部302bは、滑り嵌めを形成し、その結果、洗浄ヘッド206と内面306との間の摩擦は、使用中に洗浄パッド304で細長い管状シース302を定位置に保持するのに役立つ。
一実施形態では、洗浄パッド304の外面304aは、対象表面102の洗浄を達成するために研磨性(すなわち、スクラブ表面)であるように構成されてもよい。
さらに、洗浄パッド304が洗浄ヘッド206の上に固定されるときに洗浄ヘッド206の外面206aに向けられる洗浄パッド304の内面(図4Aの404を参照されたい)は、親水性材料(例えば、親水性ウレタン)で構成されてもよい。
【0032】
さらに、洗浄パッド304には、洗浄作業中に直ちに使用するための洗浄剤または消毒剤(図3の310を参照されたい)などの添加剤が含浸されている。これにより、対象表面102を洗浄するための他の洗浄供給源の必要性が軽減される。例示の目的で、洗浄剤310は、洗浄パッド304の外面304a上の多孔質キャビティ内に存在する液滴として示されている。洗浄剤310は、石鹸、界面活性剤、洗剤、抗菌剤、ポリマー、およびワックスの群から選択されるが、これらに限定されない。一実施形態では、洗浄剤310は、ゲル形態で洗浄パッド304に含浸されてもよい。あるいは、洗浄剤310は、可能性および要件に応じて、カプセル化された形態または任意の他の適切な形態で洗浄パッド304に含浸されてもよい。洗浄パッド304に含浸された洗浄剤310は、早すぎる水和を防止し、発泡を遅くする材料(例えば、ポリマー材料)を含むことができる。洗浄剤310は、洗浄または拭き取り作業中に洗浄パッド304が水和されると、対象表面102上に制御可能に放出または放出され得る。洗浄剤310は、対象表面102の洗浄に関与しながら、洗浄パッド304を水和させると発泡する。したがって、洗浄パッド304に含浸された洗浄剤310は、対象表面102の洗浄を達成するために使用される。
【0033】
ここで図5Aを参照すると、細長い管状シース302は、洗浄または拭き取り作業時にハンドル202から固定されず、細長い管状シース302が裏返されるように細長い管状シース302の閉鎖端部302bに向かって引っ張られる。
細長い管状シース302に提供される引張運動は、方向矢印「DI」で示されている。
このシナリオでは、細長い管状シース302の内面306の一部は、洗浄ブラシ200のハンドル202およびステム204から離れるように配向される。
さらに、裏返されるように構成された細長い管状シース302は、ユーザが、対象表面102に存在する廃棄物粒子(例えば、便器表面に存在する廃液や大便の粒子)と接触した汚れた洗浄パッド304を(例えば、図5Bに示すように)囲むことを可能にする。
細長い管状シース302内に封入された汚れた洗浄パッド304は、廃棄のためにユーザによって洗浄ブラシ200の洗浄ヘッド206から取り外されるかまたは固定されない。
したがって、汚れた洗浄パッド304は、細長い管状シース302および洗浄パッド304が洗浄ブラシ200から外れるときに、ユーザの手または洗浄ブラシ200の構成要素に接触しない。
したがって、洗浄ブラシ200は、対象表面102を洗浄しながら乾燥した衛生状態に維持され、それにより、洗浄ブラシ200は、さらなる使用のために清浄な家庭用品と共に保管されることが可能になる。
【0034】
上述したように、本開示の様々な実施形態は、異なる順序のステップおよび/または動作で、および/または開示されているものとは異なる構成のハードウェア要素で実施することができる。
したがって、本開示は、これらの例示的な実施形態に基づいて説明されてきたが、特定の修正例、変形例、および代替構造が明らかであり、本開示の趣旨および範囲内に十分にあり得ることに留意されたい。
【0035】
本開示の様々な例示的な実施形態は、構造的特徴および/または方法論的動作に特有の文言で本明細書に記載されているが、添付の特許請求の範囲で定義される主題は、必ずしも上記の特定の特徴または動作に限定されない。
むしろ、上記の特定の特徴および動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。

図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
【国際調査報告】