(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-06
(54)【発明の名称】電池制御回路、方法及び電力消費装置
(51)【国際特許分類】
H02J 7/02 20160101AFI20240130BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240130BHJP
H02H 7/18 20060101ALI20240130BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20240130BHJP
【FI】
H02J7/02 C
H02J7/00 S
H02H7/18
H01M10/44 Q
H02J7/02 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022534653
(86)(22)【出願日】2021-12-30
(85)【翻訳文提出日】2022-06-08
(86)【国際出願番号】 CN2021142931
(87)【国際公開番号】W WO2023123173
(87)【国際公開日】2023-07-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】100167689
【氏名又は名称】松本 征二
(72)【発明者】
【氏名】李向涛
(72)【発明者】
【氏名】李宝
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼▲凱▼
【テーマコード(参考)】
5G053
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G053AA16
5G053CA01
5G053DA01
5G053EC01
5G053FA05
5G503AA01
5G503AA07
5G503BA03
5G503BB01
5G503CB09
5G503CC02
5G503CC07
5G503FA06
5G503FA19
5G503GB03
5G503GD04
5H030AA09
5H030AS08
5H030BB01
(57)【要約】
本願の実施例は、電池制御回路、方法及び電力消費装置を提供し、電池制御回路は、充電インタフェース、スイッチモジュール、第1の電池パック、第2の電池パックおよび制御モジュールを含み、第2の電池パックの正極が第1の電池パックの負極に接続され、制御モジュールは、充電インタフェースに低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、第1の電池パック又は第2の電池パックである目標電池パックと充電インタフェースとが直列接続され、第1の回路を形成する第1の接続状態に切り替えるようにスイッチモジュールを制御し、目標電池パックを充電するために用いられる電池制御回路である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電インタフェース、スイッチモジュール、第1の電池パック、第2の電池パック、および制御モジュールを含み、
前記第2の電池パックの正極は前記第1の電池パックの負極に接続され、
前記制御モジュールは、前記充電インタフェースに低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、前記第1の電池パック又は第2の電池パックである目標電池パックと前記充電インタフェースとが直列接続され、第1の回路を形成する第1の接続状態に切り替えるように前記スイッチモジュールを制御し、前記目標電池パックを充電するために用いられる、
電池制御回路。
【請求項2】
前記制御モジュールは、さらに、前記充電インタフェースに高電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、前記充電インタフェース、前記第1の電池パック及び第2の電池パックが直列接続され、第2の回路を形成する第2の接続状態に切り替えるように前記スイッチモジュールを制御し、前記第1の電池パック及び前記第2の電池パックを充電するために用いられる、
請求項1に記載の電池制御回路。
【請求項3】
前記スイッチモジュールは、第1の補助回路切替ユニット、第2の補助回路切替ユニット及びメインスイッチユニットを含み、
前記第1の補助回路切替ユニットは、前記メインスイッチユニットの出力端、前記第1の電池パックの正極及び前記第2の電池パックの正極に接続され、前記制御モジュールから送信された第1のトリガ信号を受信したとき、前記メインスイッチユニットの出力端と前記目標電池パックとの間の接続をオンするために用いられ、前記第1のトリガ信号は、前記制御モジュールが前記低電圧プラットフォームの充電信号を検出した後に送信され、
前記メインスイッチユニットは、入力端が前記充電インタフェースの正極に接続され、前記第1の補助回路切替ユニットがオンされた後、前記制御モジュールによりオンをトリガすることにより、前記充電インタフェースの正極と前記メインスイッチユニットの出力端との間の接続をオンするために用いられ、
前記第2の補助回路切替ユニットは、前記第1の電池パックの負極、前記第2の電池パックの負極及び前記充電インタフェースの負極に接続され、前記メインスイッチユニットがオンされた後、前記制御モジュールによりオンをトリガすることにより、前記目標電池パックの負極と前記充電インタフェースの負極との間の接続をオンする、
請求項1に記載の電池制御回路。
【請求項4】
前記制御モジュールは、さらに、前記充電インタフェースに低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した後、前記第1の補助回路切替ユニット及び前記第2の補助回路切替ユニットが正常であることを検出すると、前記第1の補助回路切替ユニットに前記第1のトリガ信号を送信し、前記第1の補助回路切替ユニット又は前記第2の補助回路切替ユニットに故障が発生したことを検出すると、前記目標電池パックの充電フローを終了させるために用いられる、
請求項3に記載の電池制御回路。
【請求項5】
前記制御モジュールは、さらに、前記第1の補助回路切替ユニットに前記第1のトリガ信号を送信した後、前記メインスイッチユニットに故障が発生した場合、前記目標電池パックの充電フローを終了させ、前記メインスイッチユニットが正常である場合、第2のトリガ信号を送信することにより、前記メインスイッチユニットをオンするようにトリガするために用いられる、
請求項3に記載の電池制御回路。
【請求項6】
前記第1の補助回路切替ユニットは、
第1の端が前記メインスイッチユニットの出力端に接続され、第2の端が前記第1の電池パックの正極に接続された第1のコンタクタと、
第1の端が前記メインスイッチユニットの出力端に接続され、第2の端が前記第2の電池パックの正極に接続された第2のコンタクタとを含み、
前記第2の補助回路切替ユニットは、
第1の端が前記充電インタフェースの負極に接続され、第2の端が前記第1の電池パックの負極に接続された第3のコンタクタと、
第1の端が前記充電インタフェースの負極に接続され、第2の端が前記第2の電池パックの負極に接続された第4のコンタクタとを含む、
請求項3に記載の電池制御回路。
【請求項7】
前記メインスイッチユニットは、第1の端が前記充電インタフェースの正極に接続され、第2の端が前記第1のコンタクタの第1の端に接続された第5のコンタクタを含む、
請求項6に記載の電池制御回路。
【請求項8】
前記電池制御回路は、
前記メインスイッチユニットの出力端と前記第1のコンタクタの第1の端に接続される第1の電流保護モジュールと、
第1の端が前記第1の電池パックの負極及び前記第2の電池パックの正極に接続され、第2の端が前記第2のコンタクタの第2の端及び前記第3のコンタクタの第2の端に接続される第2の電流保護モジュールとをさらに含む、
請求項6に記載の電池制御回路。
【請求項9】
前記電池制御回路は、
前記メインスイッチユニットの出力端と前記充電インタフェースの負極との間に設置される高圧負荷と、
低圧側ポートが低圧電源に接続され、高圧側ポートが前記高圧負荷に接続される双方向DC-DCモジュールとをさらに含む、
請求項3~8のいずれか一項に記載の電池制御回路。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の電池制御回路を含む、
電力消費装置。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか一項に記載の電池制御回路に適用される電池の制御方法であって、
前記充電インタフェースに低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、前記第1の電池パック又は第2の電池パックである前記目標電池パックと前記充電インタフェースに直列接続され、第1の回路を形成するように前記スイッチモジュールを制御し、前記目標電池パックを充電すること、
又は、
前記充電インタフェースに高電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、前記充電インタフェース、前記第1の電池パック及び第2の電池パックと直列に接続され、第2の回路を形成するように前記スイッチモジュールを制御し、前記第1の電池パック及び前記第2の電池パックを充電すること、を含む電池の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、エネルギー蓄積デバイスの技術分野に関し、特に電池制御回路、方法及び電力消費装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新エネルギー技術の発展に伴い、電池の応用がますます広くなり、特に新エネルギー車両での運用が進んでいる。電池の急速充電を実現するために、新エネルギー車両メーカーは電池充電プラットフォームへの建設を徐々に強化し、これにより高電圧充電プラットフォームが出現する。しかし、高電圧充電プラットフォームに適合した充電スタンドはまだ完全に普及しないため、車両における電池は市販の様々な電圧プラットフォーム仕様の充電スタンドに適合する必要がある。
【0003】
関連技術において、新エネルギー車両に昇圧モジュールを専門的に増設し、低電圧プラットフォームに接続される場合、昇圧モジュールは低電圧プラットフォームに入力された充電電圧を昇圧して電池を充電するが、このような方案はコストを増加させる。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施例は、電池制御回路、方法及び電力消費装置を提供することにより、関連技術が新エネルギー車両に昇圧モジュールを専門的に増設して電池が正常に充電することを解決し、コストを増加させるという問題を解決する。
【0005】
一方、本願は、充電インタフェース、スイッチモジュール、第1の電池パック、第2の電池パック及び制御モジュールを含む電池制御回路を提供する。第2の電池パックの正極は、第1の電池パックの負極に接続されている。制御モジュールは、充電インタフェースに低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、第1の電池パック又は第2の電池パックである目標電池パックと充電インタフェースが直列接続され、第1の回路を形成する第1の接続状態に切り替えるようにスイッチモジュールを制御し、目標電池パックを充電する。
【0006】
上記方案において、制御モジュール及びスイッチモジュールを設置し、制御モジュールは、充電インタフェースに低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、第1の電池パック又は第2の電池パックである目標電池パックと充電インタフェースが直列接続され、第1の回路を形成する第1の接続状態に切り替えるようにスイッチモジュールを制御し、目標電池パックを充電する。これにより、二つの電池パックのうちのいずれかの電池パックを個別に充電することができ、低電圧プラットフォームの充電信号の適合接続を実現することができ、さらに電池パックを正常に充電し、コストを節約し、関連技術において電池を正常に充電するために新エネルギー車両で昇圧モジュールを専門的に増設することによるコストを増加させるという問題を解決する。
【0007】
また、制御モジュール及びスイッチモジュールを設置するだけで電池の正常充電を実現することができ、構造が簡単であり、配置に有利である。これに加えて、さらに第1の電池パックの負極が第2の電池パックの正極と直接接続されたことにより、スイッチモジュールを電池パックと隔離して設置し、メンテナンスに有利であり、電池パックの分解リスクを低減する。
【0008】
いくつかの実施例では、制御モジュールは、充電インタフェースに高電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、充電インタフェース、第1の電池パック及び第2の電池パックが直列接続され、第2の回路を形成する第2の接続状態に切り替えるようにスイッチモジュールを制御し、第1の電池パック及び第2の電池パックを充電する。
【0009】
上記方案において、制御モジュールは、充電インタフェースが受信した高・低電圧プラットフォームの充電信号に基づいて、切替スイッチモジュールに応じて、電池パック、充電インタフェースの間に第1の回路・第2の回路を対応して形成し、電池パックを備えた電力消費装置は、異なる充電信号に適合的にマッチングすることができ、充電方式が柔軟であり、適合度が高い。
【0010】
いくつかの実施例では、スイッチモジュールは、第1の補助回路切替ユニット、第2の補助回路切替ユニット及びメインスイッチユニットを含む。
【0011】
第1の補助回路切替ユニットは、メインスイッチユニットの出力端、第1の電池パックの正極及び第2の電池パックの正極に接続され、制御モジュールから送信された第1のトリガ信号を受信したとき、メインスイッチユニットの出力端と目標電池パックとの間の接続をオンするために用いられ、第1のトリガ信号は、制御モジュールが低電圧プラットフォームの充電信号を検出した後に送信される。
【0012】
メインスイッチユニットは、その入力端が充電インタフェースの正極に接続され、第1の補助回路切替ユニットがオンされた後、制御モジュールによりオンをトリガすることにより、充電インタフェースの正極とメインスイッチユニットの出力端との間の接続をオンする。
【0013】
第2の補助回路切替ユニットは、第1の電池パックの負極、第2の電池パックの負極及び充電インタフェースの負極に接続され、メインスイッチユニットがオンされた後、制御モジュールによりオンをトリガすることにより、目標電池パックの負極と充電インタフェースの負極との間の接続をオンするために用いられる。
【0014】
上記方案において、第1の補助回路切替ユニット、メインスイッチユニット及び第2の補助回路切替ユニットを順にオンすることにより、最終的に第1の回路を形成し、充電の安全に有利である。
【0015】
いくつかの実施例では、制御モジュールは、さらに、充電インタフェースに低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した後、第1の補助回路切替ユニット及び第2の補助回路切替ユニットが正常であることを検出すると、第1の補助回路切替ユニットに第1のトリガ信号を送信し、第1の補助回路切替ユニット又は第2の補助回路切替ユニットに故障が発生したことを検出すると、目標電池パックの充電フローを終了させるために用いられる。目標電池パックの回路に通電する補助回路切替ユニットを検出することにより、充電前に故障検出を行い、充電安全を向上させることができる。
【0016】
いくつかの実施例では、制御モジュールは、さらに、第1の補助回路切替ユニットに第1のトリガ信号を送信した後、メインスイッチユニットに故障が発生した場合、目標電池パックの充電フローを終了させ、メインスイッチユニットが正常である場合、第2のトリガ信号を送信することにより、メインスイッチユニットをオンするようにトリガするために用いられる。主回線におけるスイッチユニットが正常に動作するか否かを把握し、充電安全を向上させることに有利である。
【0017】
いくつかの実施例では、第1の補助回路切替ユニットは、第1の端がメインスイッチユニットの出力端に接続され、第2の端が第1の電池パックの正極に接続された第1のコンタクタと、第1の端がメインスイッチユニットの出力端に接続され、第2の端が第2の電池パックの正極に接続された第2のコンタクタとを含む。
【0018】
第2の補助回路切替ユニットは、第1の端が充電インタフェースの負極に接続され、第2の端が第1の電池パックの負極に接続された第3のコンタクタと、第1の端が充電インタフェースの負極に接続され、第2の端が第2の電池パックの負極に接続された第4のコンタクタとを含む。
【0019】
上記方案において、第1のコンタクタから第4のコンタクタの接続構造が設置され、第1の補助回路切替ユニットと第2の補助回路切替ユニットに選択可能な構造設計を提供し、第1の回路と第2の回路の柔軟な切替を実現する。また、それはさらに第1の電池パック及び第2の電池パックと隔離され、第1の電池パックと第2の電池パックとの間に直接接続されず、メンテナンスに役立ち、電池パックの分解リスクを低減させる。
【0020】
いくつかの実施例では、メインスイッチユニットは、第5のコンタクタを含む。第5のコンタクタの第1の端が充電インタフェースの正極に接続され、第5のコンタクタの第2の端が第1のコンタクタの第1の端に接続される。コンタクタをメインスイッチユニットとすることにより、高い信頼性を有する。
【0021】
いくつかの実施例では、電池制御回路は、第1の電流保護モジュール及び第2の電流保護モジュールをさらに含む。第1の電流保護モジュールは、メインスイッチユニットの出力端と第1のコンタクタの第1の端に接続される。第2の電流保護モジュールの第1の端が第1の電池パックの負極及び第2の電池パックの正極に接続され、第2の電流保護モジュールの第2の端が第2のコンタクタの第2の端及び第3のコンタクタの第2の端に接続される。
【0022】
上記方案において、第1の電流保護モジュールを設置することにより、充電インタフェースに入力された電流が大きすぎると、電池および電池を備えた回線の保護を実現することができる。第2の電流保護モジュールは、異なる目標電池パックの使用時の電流多重保護を実現することができる。
【0023】
いくつかの実施例では、電池制御回路は、高圧負荷及び双方向DC-DCモジュールをさらに含む。高圧負荷は、メインスイッチユニットの出力端と充電インタフェースの負極との間に設けられる。双方向DC-DCモジュールの低圧側ポートが低圧電源に接続され、双方向DC-DCモジュールの高圧側ポートが高圧負荷に接続される。これにより、高圧負荷が常に充電状態にあることを保証し、回路におけるプリチャージコンタクタ及びプリチャージ抵抗の設定を減少させることができる。
【0024】
一方、本願は、上記態様の電池制御回路を含む電力消費装置をさらに提供する。
【0025】
また、本願は、上記態様の電池制御回路に適用された電池の制御方法であって、
充電インタフェースに低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、第1の電池パック又は第2の電池パックである目標電池パックと充電インタフェースに直列接続され、第1の回路を形成するようにスイッチモジュールを制御し、目標電池パックを充電すること、
又は、
充電インタフェースに高電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、充電インタフェース、第1の電池パック及び第2の電池パックと直列に接続され、第2の回路を形成するようにスイッチモジュールを制御し、第1の電池パック及び第2の電池パックを充電すること、を含む電池の制御方法を提供する。
【0026】
上記説明は本願の技術案の概要に過ぎず、本願の技術的手段をより明確に理解できるために、明細書の内容に基づいて実施することができ、かつ本願の上記及び他の目的、特徴及び利点をより明らかにするために、以下に本願の具体的な実施形態を挙げる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本願の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下は本願の実施例に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明された図面は本願のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとって、創造的な労力を要することなく、さらに図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【
図1】本願の一実施例に係る電池制御回路のモジュール構造の模式図である。
【
図2】本願の他の実施例の電池制御回路のモジュール構造の模式図である。
【
図3】本願のさらに他の実施例に係る電池制御回路の回路構成の模式図である。
【
図4】本願のさらに他の実施例の電池制御回路における第1の電池パックと第2の電池パックを充電する模式図である。
【
図5】本願のさらに他の実施例に係る電池制御回路の回路構成の模式図である。
【
図6】本願のさらに他の実施例に係る電池制御回路の回路構成の模式図である。 図面において、図面は実際の縮尺で描かれていない。
【符号の説明】
【0028】
10 充電インタフェース
20 スイッチモジュール
30 第1の電池パック
40 第2の電池パック
50 制御モジュール
21 第1の補助回路切替ユニット
22 メインスイッチユニット
23 第2の補助回路切替ユニット
K1 第1のコンタクタ
K2 第2のコンタクタ
K3 第3のコンタクタ
K4 第4のコンタクタ
K5 第5のコンタクタ
51 第1の電流保護モジュール
52 第2の電流保護モジュール
61 高圧負荷
62 双方向DC-DCモジュール
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、添付図面を参照しながら、本願の実施の形態について詳細に説明する。以下の実施例は、本願の技術的解決手段をより明確に説明するためのものであり、従って、例として提示したものすぎない、本願の保護範囲を限定するものではない。
【0030】
特別な定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学的用語は、本願の技術分野に属する当業者が一般的に理解する意味と同じである。本明細書で使用される用語は、具体的な実施例の目的を説明するためだけであり、本願を限定するものではない。本願の明細書及び特許請求の範囲及び上記図面の説明における「含む」、「備える」という用語及びそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図する。
【0031】
本願の実施例の説明において、技術用語である「第1の」、「第2の」などは、単に異なる対象を区別するために用いられ、相対的な重要性を指示するか又は暗示し、又は指示された技術的特徴の数量、特定の順序又は主な関係を暗示することであると理解することができない。本願の実施例の説明において、特に明確な具体的な限定がない限り、「複数」の意味は二つ以上である。
【0032】
本明細書において「実施例」を言及する場合、実施例を参照して説明した特定の特徴、構造又は特性が本願の少なくとも一つの実施例に含まれてもよいことを意味する。明細書における各位置に該表現が出現するとは必ずしも同じ実施例を意味するものではなく、他の実施例と互いに排他的に独立した又は候補の実施例でもない。当業者は明示的かつ暗示的に理解されるように、本明細書に記載された実施例は他の実施例と組み合わせることができる。
【0033】
本願の実施例の説明において、用語「及び・又は」は関連対象の関連関係を説明するだけであり、三種類の関係が存在することができ、例えば、A及び・又はBは、以下を表すことができる。個別にAが存在し、同時にAとBが存在し、Bが単独に存在するという三種類の状況が存在する。また、本明細書において文字「・」は、一般的に前後関連対象が「又は」の関係であることを示す。
【0034】
本願の実施例の説明において、用語「複数」は二つ以上(二つを含む)を指し、同様に、「複数組」は二組以上(二組を含む)を指し、「複数枚」は二枚以上(二枚を含む)を指す。
【0035】
本願の実施例の説明において、技術用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」「周方向」等の指示する方位又は位置関係は図面に示す方位又は位置関係であり、本願の実施例及び説明の簡略化の説明を容易にするためだけであり、その指す装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位構造及び操作を有する必要があることを指示するか又は暗示するものではなく、本願の実施例に対する制限と理解することができない。
【0036】
本願の実施例の説明において、明確な規定及び限定がない限り、技術用語「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」等の用語は広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能に接続されてもよく、又は一体であってもよい。機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよい。直接接続されてもよく、中間媒体を介して間接的に接続されてもよく、二つの素子内部の接続又は二つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に基づいて上記用語の本願の実施例における具体的な意味を理解することができる。
【0037】
新エネルギー分野において、動力電池は電力消費装置(例えば車両、船舶又は宇宙船等)の主な動力源として使用されてもよく、エネルギー蓄積電池は電力消費装置の充電源として使用されてもよく、両者の重要性は言うまでもない。例として、いくつかの応用シーンにおいて、動力電池は電力消費装置内の電池であってもよく、エネルギー蓄積電池は充電装置内の電池であってもよい。説明を容易にするために、以下では、動力電池及びエネルギー蓄積電池はいずれも電池と総称することができる。
【0038】
現在、市販されている電池の多くは充電可能な蓄電池であり、例えばリチウムイオン電池やリチウムイオンポリマー電池等であるリチウム電池が最も一般的である。電池が電力消費装置に設置される場合、電池の残量が不足すると、充電装置に接続して電池を充電する必要がある。
【0039】
なお、電池の急速充電を実現するために、現在、電池が搭載された電池充電プラットフォームのサポート可能な最高電圧に応じて高いほどよく、例えば現在の電力消費装置に800ボルト高圧充電プラットフォームが存在する。しかし、充電装置の建設は徐々に普及していく過程であり、商用環境で、高圧充電プラットフォームをサポートする充電装置の建設が電力消費装置の生産にはるかに追いつかない。
【0040】
したがって、電力消費装置が充電装置に接続された後、電力消費装置と充電装置は充電電圧に適合し、充電装置の充電電圧が電力消費装置における電池の最低充電電圧より低いか否かを確認する。充電装置の充電電圧が最低充電電圧より低い場合、充電装置は電力消費装置を充電することができない。
【0041】
この問題を解決するために、関連技術において、電力消費装置に昇圧モジュールが増設され、充電装置が低電圧充電プラットフォームをサポートする場合、充電装置に入力された充電電圧を昇圧モジュールにより昇圧して高電圧プラットフォームに適合する電圧信号に変換し、さらに電池を充電する。しかし、このような方式は、電力消費装置のコストを増加させる。したがって、電力消費装置を全ての充電装置に適合させるために、関連技術において、昇圧モジュールを専門的に増設し、電力消費装置のコストを増加させるという問題があった。
【0042】
これに基づいて、本願は電池制御回路を提供し、いくつかの実施例では、
図1を参照し、
図1において、電池制御回路は、充電インタフェース10、スイッチモジュール20、第1の電池パック30、第2の電池パック40および制御モジュール50を含む。
【0043】
該第1の電池パック30の正極はスイッチモジュール20に接続されてもよく、スイッチモジュール20は、さらに充電インタフェース10の正極及び充電インタフェース10の負極にそれぞれに接続される。
【0044】
第2の電池パック40は、その正極が第1の電池パック30の負極に接続される。第2の電池パック40の負極は、スイッチモジュール20に接続されていてもよい。
【0045】
スイッチモジュール20の制御端に接続可能な制御モジュール50は、充電インタフェース10が低電圧プラットフォームに接続された充電信号を検出した時、スイッチモジュール20を第1の電池パック30又は第2の電池パック40である目標電池パックと充電インタフェース10が直列接続され第1の回路を形成して目標電池パックを充電する第1の接続状態に切り替えるように制御するために用いられる。
【0046】
本実施例では、充電インタフェース10が低電圧プラットフォームに接続された充電信号を検出した時、スイッチモジュール20を第1の電池パック30又は第2の電池パック40である目標電池パックと充電インタフェース10が直列接続され第1の回路を形成して目標電池パックを充電する第1の接続状態に切り替えるように制御するために用いられる制御モジュール50と、スイッチモジュール20とが設けられる。これにより、二つの電池パックのうちのいずれか一つの電池パックを個別に充電することができ、低電圧プラットフォームの充電信号の対応接続を実現することができ、さらに電池パックを正常に充電し、コストを節約し、関連技術における電池が正常に充電するために新エネルギー車両で昇圧モジュールを専門的に増設することによるコストを増加させるという問題を解決する。また、制御モジュール50及びスイッチモジュール20を設置するだけで電池の正常な充電を実現することができ、構造が簡単であり、配置に有利である。
【0047】
これに加えて、さらに第1の電池パック30の負極が第2の電池パック40の正極に直接接続されることにより、スイッチモジュール20を電池パックから隔離して設置し、メンテナンスに役立ち、電池パックの分解リスクを低減する。
【0048】
いくつかの選択可能な例では、上記の充電インタフェース10は直流充電インタフェース10であり、電池を備えた電力消費装置は充電インタフェース10を介して充電装置と電気的に接続することができる。この充電装置は、例えば充電スタンドであってもよい。
【0049】
上記した第1の電池パック30と第2の電池パック40は直列接続されることにより、第1の電池パック30と第2の電池パック40に含まれるセル単体は直列に設置されてもよい。ここで、第1の電池パック30の負極は第2の電池パック40の正極に直接電気的に接続され、選択的に、第1の電池パック30と第2の電池パック40の電池容量が近く、さらに二つの電池パックの電池容量が同じである。
【0050】
上記制御モジュール50は、電池管理ユニットであってもよく、独立した充電制御チップであってもよい。それは、充電インタフェース10に入力された充電信号に対応する電圧の大きさを検出し、電圧の大きさに基づいて充電信号が低電圧プラットフォームの充電信号であるか否かを決定することができる。
【0051】
又は、充電インタフェース10が充電装置に接続される時に、制御モジュール50により充電装置からフィードバックされた充電プロトコルを取得し、充電プロトコルに基づいて充電信号が低電圧プラットフォームに属するか否かを決定してもよい。
【0052】
上記スイッチモジュール20は、第1の電池パック30の正極、第2の電池パック40の負極、第1の電池パック30及び第2の電池パック40の共通端にそれぞれ接続され、共通端は第1の電池パック30の負極と第2の電池パック40の正極が接続されたノードである。上記スイッチモジュール20は単一又は複数のスイッチ素子の組み合わせであってもよく、該スイッチ素子はリレ・・・/又はコンタクタであってもよく、もちろん電池パックの充電制御に適合する他のスイッチチップや他のスイッチ素子であってもよい。具体的なスイッチモジュール20の数や構造は、本実施例に限定されず、制御モジュール50が受信した充電信号に基づいて、第1の接続状態で第1の回路切替調整を実現することができればよい。
【0053】
具体的には、上記第1の回路は、スイッチモジュール20が第1の接続状態にあり、充電インタフェース10がいずれかの電池パックと直列に形成された充電回路であり、該第1の回路が形成された後、充電インタフェース10が接続された低電圧プラットフォームの充電信号が第1の回路に接続された目標電池パックに流れ、目標電池パックを充電する。
【0054】
上記低電圧プラットフォームは高電圧プラットフォームに対するものであるが、低電圧プラットフォームからの充電信号も高電圧プラットフォームからの充電信号も、電池の充電をサポートするハイレベル信号である。例えば、高電圧プラットフォームは800V充電プラットフォームであり、低電圧プラットフォームは400V充電プラットフォームである。
【0055】
なお、目標電池パックが第1の電池パック30であるか第2の電池パック40であるかは、電池パックの残量に基づいて決定することができる。例示的には、目標電池パックとして電力量の低い電池パックを優先的に選択してもよく、さらに目標電池パックの電力量が他の電池パックの電力量の一定値を超えた時に、目標電池パックを切り替え、すなわち目標電池パックを充電してない電池パックとしてよく、第1の電池パック30と第2の電池パック40との間に交互に充電することができ、二つの電池パックの電力量のバランスを保証する。
【0056】
例示的には、さらに第1の電池パック30及び第2の電池パック40とその回線に電池故障が発生したか否かを検出することができ、いずれかの電池パック又はその回線が故障が発生した場合、故障が発生していない電池パックを個別に充電し、この時に該故障が発生していない電池パックは目標電池パックである。
【0057】
他の例では、第1の電池パック30と第2の電池パック40の残量が同じ又は近い場合、直近の充電時間が早い電池パックを目標電池パックとしてもよい。
【0058】
具体的な例では、依然として高電圧プラットフォームが800V充電プラットフォームであり、低電圧プラットフォームが400V充電プラットフォームであることを例とし、上記した第1の電池パック30及び第2の電池パック40を搭載した充電設備が800V純粋な電気自動車であり、第1の電池パック30及び第2の電池パック40の電圧の大きさが400Vに分けられる。制御モジュール50は、充電インタフェース10に400Vの低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、残量の低い第1の電池パック30を目標電池パックと決定し、設定を切り替えるようにスイッチモジュール20を制御して、スイッチモジュール20を第1の接続状態とし、この接続状態で、第1の電池パック30と充電インタフェース10が直列接続され第1の回路を形成し、これにより、第1の電池パック30への充電を実現する。
【0059】
上記方案において、制御モジュール50により充電信号を検出し、スイッチモジュール20を切り替えて第1の回路を形成し、二つの電池パックが直列接続された電力消費装置、即ち高電圧プラットフォームを支持する電力消費装置を、電池パックを二つの低電圧プラットフォームに対応する電池パックに分割し、さらに低電圧プラットフォームの充電信号に単独に適合して充電することができる。増圧モジュールを設置して低電圧プラットフォームの充電適合を行うことに対して、コストを低下させ、それにより、関連技術において昇圧モジュールを専門的に増設して電池を正常に充電することによる電力消費装置のコストを増加させるという問題を解決した。
【0060】
引き続き
図1を参照すると、上記実施例に基づいて、別の実施例では、上記制御モジュール50は、さらに充電インタフェース10に接続された高電圧プラットフォームの充電信号を検出した時に、第2の接続状態に切り替えるようにスイッチモジュール20を制御するために用いられ、該第2の接続状態で、第1の電池パック30と第2の電池パック40が直列接続され第2の回路を形成して、第1の電池パック30と第2の電池パック40を充電する。
【0061】
低電圧プラットフォームの充電信号が入力される時、単一の目標電池パックを充電することができることが理解される。高電圧プラットフォームの充電信号が入力される時、もともと電力消費装置で2分割された電池が復帰可能となり、制御モジュール50によりスイッチモジュール20を制御して切り替えることにより、第1の電池パック30と第2の電池パック40が直列に第2の回路に入り、高圧充電プラットフォームの充電をサポートする第2の回路を形成し、第1の電池パック30と第2の電池パック40の適合充電を行う。
【0062】
該実施例では、制御モジュール50は、充電インタフェース10が受信した高・低電圧プラットフォームの充電信号に基づいて、スイッチモジュール20を切り替えることに応じて、電池パック、充電インタフェース10の間に第1の回路・第2の回路を対応して形成し、電池パックを備えた電力消費装置は異なる充電信号に適合的に整合させることができ、充電方式が柔軟であり、適合度が高い。
【0063】
図2を参照すると、上記実施例に基づいて、他の実施例では、スイッチモジュール20は第1の補助回路切替ユニット21、第2の補助回路切替ユニット23及びメインスイッチユニット22とを含むことができる。
【0064】
第1の補助回路切替ユニット21は、メインスイッチユニット22の出力端、第1の電池パック30の正極及び第2の電池パック40の正極に接続される。第1の補助回路切替ユニット21は、制御モジュール50から送信された第1のトリガ信号を受信すると、メインスイッチユニット22の出力端から目標電池パックの間の接続をオンさせるために用いられてもよい。第1のトリガ信号は、制御モジュール50が低電圧プラットフォームの充電信号を検出した後に送信される。
【0065】
メインスイッチユニット22は、その入力端が充電インタフェース10の正極に接続される。メインスイッチユニット22は、第1の補助回路切替ユニット21がオンされた後、制御モジュール50によりトリガしてオンされ、充電インタフェース10の正極とメインスイッチユニット22の出力端との間の接続をオンさせるために用いられてもよい。
【0066】
第2の補助回路切替ユニット23は、第1の電池パック30の負極、第2の電池パック40の負極及び充電インタフェース10の負極に接続される。第2の補助回路切替ユニット23は、メインスイッチユニット22がオンされた後、制御モジュール50によりトリガしてオンされ、目標電池パックの負極から充電インタフェース10の負極までの間の接続をオンさせるために用いられてもよい。
【0067】
ここで、上記第1の補助回路切替ユニット21は、メインスイッチユニット22がいずれかの電池パックの正極に接続されるように制御することができ、第2の補助回路ユニットは、充電インタフェース10の負極がいずれかの電池パックの負極に接続されるように制御することができる。メインスイッチユニット22は、電池パックが充電信号を接続することを制御して充電を行うことができる。
【0068】
具体的には、充電インタフェース10に低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを例とし、制御モジュール50は、充電インタフェース10に該充電信号が入力されたことを検出したとき、第1のトリガ信号を第1の補助回路切替ユニット21に送信し、第1の補助回路切替ユニット21にメインスイッチユニット22と目標電池パックの正極をオンさせる。制御モジュール50はメ、インスイッチユニットと目標電池パックとの間の回線がオンされたことを検出すると、充電インタフェース10の正極とメインスイッチユニット22との間の回線をオンさせるように制御し、最後に制御モジュール50によりトリガし、第2の補助回路切替ユニット23に目標電池パックの負極と充電インタフェース10の負極とをオンさせ、第1の回路を形成する。
【0069】
上記方案において、第1の補助回路切替ユニット21、メインスイッチユニット22及び第2の補助回路切替ユニット23を順にオンすることにより、最終的に第1の回路を形成し、充電の安全に有利である。
【0070】
いくつかの選択可能な例では、さらに充電インタフェース10に低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した後、第1の補助回路切替ユニット21をオンする前に、制御モジュール50により第1の補助回路切替ユニット21及び第2の補助回路切替ユニット23が正常であるか否かを検出することができる。
【0071】
第1の補助回路切替ユニット21及び第2の補助回路切替ユニット23が正常であることを検出すると、第1の補助回路切替ユニット21に第1のトリガ信号を送信する。第1の補助回路切替ユニット21又は第2の補助回路切替ユニット23の故障が発生したことを検出すると、目標電池パックの充電フローを終了させる。
【0072】
例示的には、電圧測定法を用いて第1の補助回路切替ユニット21及び第2の補助回路切替ユニット23が正常であるか否かを検出することができる。いずれかの補助回路切替ユニットに故障が発生すれば、目標電池パックの回路に投入されたスイッチモジュール20に故障があることを示し、該目標電池パックの充電フローを抜ける必要がある。目標電池パックの回路に通電する補助回路切替ユニットを検出することにより、充電前に故障検出を行い、充電安全を向上させることができる。
【0073】
いくつかの選択可能な例では、制御モジュール50は、さらに第1の補助回路切替ユニット21に第1のトリガ信号を送信した後、メインスイッチユニット22に故障が発生したとき、目標電池パックの充電フローを終了させるために用いられてもよい。
【0074】
制御モジュール50は、さらにメインスイッチユニット22が正常である場合、第2のトリガ信号を送信することにより、メインスイッチユニット22がオンするようにトリガするために用いられてもよい。
【0075】
理解されるように、メインスイッチユニット22の故障検出は、第1の電池パック30と第2の電池パック40が直列に接続された後、充電インタフェース10との間の主回線の動作が正常であるか否かを知ることに役立ち、メインスイッチユニット22の故障が発生したことを検出した後、該電池制御回路の制御モジュール50は電池パックの充放電フローから抜けることができ、故障位置を電力消費装置のマスタにフィードバックし、保守員が線路点検を行うのを待つことができ、電池充電制御の安全性を保証する。
【0076】
図3を参照すると、上記実施例で提供された電池制御回路は、さらに他の実施例では、第1の補助回路切替ユニット21は、第1のコンタクタK1と第2のコンタクタK2を含むことができる。
【0077】
第1のコンタクタK1の第1の端がメインスイッチユニット22の出力端に接続され、第1のコンタクタK1の第2の端が第1の電池パック30の正極に接続される。
【0078】
第2のコンタクタK2の第1の端がメインスイッチユニット22の出力端に接続され、第2のコンタクタK2の第2の端が第2の電池パック40の正極に接続される。
【0079】
第2の補助回路切替ユニット23は、第3のコンタクタK3と第4のコンタクタK4を含むことができる。
【0080】
第3のコンタクタK3の第1の端が充電インタフェース10の負極に接続され、第3のコンタクタK3の第2の端が第1の電池パック30の負極に接続される。
【0081】
第4のコンタクタK4の第1の端が充電インタフェース10の負極に接続され、第4のコンタクタK4の第2の端が第2の電池パック40の負極に接続される。
【0082】
すなわち、各補助回路切替ユニットは、二つのコンタクタによりそれぞれ一つの電池パックの一端に接続される。なお、目標電池パックをスムーズに接続するために、又は、第1の電池パック30及び第2の電池パック40を同時に充電するために、各補助回路切替ユニットにおける二つのコンタクタが同じ時点で一つのみオンすることができる。
【0083】
第1の補助回路切替ユニット21と第2の補助回路切替ユニット23における四つのコンタクタの異なるオン状態の切り替えにより、充電インタフェース10から供給された充電信号により、個別に第1の電池パック30・第2の電池パック40を充電したり、第1の電池パック30と第2の電池パック40が直列接続され、第1の電池パック30と第2の電池パック40を同時に充電したり、これにより、第1の回路と第2の回路との柔軟な切り替えを実現する。
【0084】
また、第1のコンタクタK1~第4のコンタクタK4の接続構造は、第1の電池パック30と第2の電池パック40と隔離され、第1の電池パック30と第2の電池パック40との間に直接接続されるように設けられたことにより、メンテナンスに役立ち、電池パックの分解リスクを低減する。
【0085】
上記第3のコンタクタK3、第4のコンタクタK4は、充電インタフェース10に直接接続され、直流充電正負コンタクタであり、第1のコンタクタK1及び第2のコンタクタK2は補助コンタクタである。
【0086】
なお、目標電池パックを個別に充電する場合に、第1の補助回路切替ユニット21及び第2の補助回路切替ユニット23の正常・故障を検出し、目標電池パックに接続されたコンタクタに故障が発生したか否かを検出することである。
【0087】
依然として第1の電池パック30を充電することを例として具体的に説明し、制御モジュール50は、スイッチモジュール20を切り替える時、第1のコンタクタK1と第3のコンタクタK3をオンさせ、第2のコンタクタK2と第4のコンタクタK4をオフさせ、第1の電池パック30を目標電池パックとして第1の回路に接続させる。
【0088】
具体的には、制御モジュール50は、低電圧プラットフォームの充電信号を受信すると、電圧測定法を用いて第1のコンタクタK1及び第3のコンタクタK3の電圧が予め設定された範囲内にあるか否かを検出することができる。第1のコンタクタK1及び/又は第3のコンタクタK3の電圧が正常範囲にない場合、第1の電池パック30に関連する補助回路切替ユニットに故障があり、後続に第1の電池パック30に充電することができないことを示し、第1の電池パック30の補助充電回線に故障が発生した。故障がメンテナンスされない前に、第2の電池パック40の充放電のみをオンすることができる。
【0089】
電圧が正常範囲内にある場合、制御モジュール50は、第1のトリガ信号を第1のコンタクタK1に送信し、第1のコンタクタK1をオンさせる。そして、メインスイッチユニット22に故障が発生したか否かを検出し、メインスイッチユニット22に故障が発生しない場合、充電フローに従って、メインスイッチと第3のコンタクタK3をオンさせ、第1の電池パック30を充電する第1の回路を形成することができる。
【0090】
第2の電池パック40の充電制御手順は、第1の電池パック30を目標電池パックとした場合と類似し、参照により設置することができ、ここで繰り返して説明しない。
【0091】
図4を参照すると、第1の電池パック30と第2の電池パック40を共に充電することを例とし、充電インタフェース10に電圧プラットフォームの充電信号が入力された時、第1のコンタクタK1と第4のコンタクタK4を検出することができ、第1のコンタクタK1に故障が発生した場合、充電フローから抜けて、その後に点検するまで、第1のコンタクタK1をオンせず、同一の補助回路切替ユニットにおける第2のコンタクタK2を使用することにより、電池制御回線は、コンタクタの故障が発生した場合に、依然として電池パックの充電又は放電を実現することができる。
【0092】
第4のコンタクタK4の故障が発生した場合に、充電フローから抜けて、その後に点検するまで、第4のコンタクタK4をオンせず、同一の補助回路切替ユニットにおける第3のコンタクタK3を使用することにより、電池制御回線は、コンタクタの故障が発生した場合に、依然として電池パックの充電又は放電を実現することができ、メンテナンスポイント又は安全ゾーンまで車両の電力を低下させて走行させることができる。
【0093】
第1のコンタクタK1及び第4のコンタクタK4が正常であれば、第1のコンタクタK1、第4のコンタクタK4及びメインスイッチユニット22をオンすることができ、高電圧プラットフォームの充電信号に充電インタフェース10を介して第1の電池パック30及び第2の電池パック40を充電させる。
【0094】
上記実施例では、コンタクタに故障検出を行うことにより、電池パックを充電する時に、故障した回線を検出することができ、故障していない場合に、制御モジュール50はスイッチユニットのオンを順次にトリガし、充電の安全を保証する。
【0095】
図5を参照すると、上記実施例に加えて、さらに別の実施例では、メインスイッチユニット22は第5のコンタクタを含み、第5のコンタクタの第1の端は充電インタフェース10の正極に接続され、第5のコンタクタの第2の端は第1のコンタクタK1の第1の端に接続される。
【0096】
ここで、上記第5のコンタクタは、充電インタフェース10に直接接続されるため、直流充電正負コンタクタであってもよい。コンタクタをメインスイッチユニット22とすることにより、高い信頼性を有する。
【0097】
さらに別の実施例では、
図6を参照すると、上記実施例に加えて、電池制御回路は、メインスイッチユニット22の出力端及び第1のコンタクタK1の第1の端に接続される第1の電流保護モジュール51と、第1の端が第1の電池パック30の負極及び第2の電池パック40の正極に接続され、第2の端が第2のコンタクタK2の第2の端及び第3のコンタクタK3の第2の端に接続される第2の電流保護モジュール52をさらに含んでもよい。
【0098】
上記第1の電流保護モジュール51及び第2の電池保護モジュールは、いずれもヒューズであってもよい。ここで、第1の電流保護モジュール51を設置することにより、充電インタフェース10に接続された電流が大きすぎると、電池および電池のある回線の保護を実現することができる。第2の電流保護モジュール52は、異なる目標電池パックの使用時の電流多重保護を実現することができる。
【0099】
図6を引き続き参照すると、上記電池制御回路の実施例に基づいて、さらに別の実施例では、該電池制御回路は、高圧負荷61及び双方向DC-DCモジュール62をさらに含む。この高圧負荷61は、メインスイッチユニット22の出力端と充電インタフェース10の負極との間に設けられている。双方向DC-DCモジュール62の低圧側ポートは低圧電源に接続され、例えば該低圧電源は低圧電池であってもよく、その電圧は12ボルトであってもよい。双方向DC-DCモジュール62の高圧側ポートは、高圧負荷61に接続されている。
【0100】
上記高圧負荷61は、主回路負荷及び主回路コンデンサを含むことができ、主回路負荷は電力消費装置のエンジン、空気調和システム等を含むことができる。この主回路負荷は、主回路容量を並列に接続することができる。双方向DC-DCモジュール62の接続設定により、高圧負荷61における主回路のコンデンサが常に充電状態にあることを保証することができ、これにより、回路におけるプリチャージコンタクタやプリチャージ抵抗の設定を低減させることができる。
【0101】
図6を引き続き参照すると、以下に第1の電池パック30が高圧負荷61に個別に給電することを例として説明する。第2の電池パック40又は回線のコンタクタに故障が発生した場合、第1の電池パック30のみを使用して電力を低減して給電することができ、電力消費装置が車両である場合、車両は、第1の電池パック30で電力を低減して修理点又は安全帯まで走行することができる。この時、第1のコンタクタK1、第3のコンタクタK3がオンし、第2のコンタクタK2、第4のコンタクタK4及び第5のコンタクタがオフし、第1の電池パック30は高圧負荷61に給電し、さらに双方向DC-DCモジュール62を介して低圧電源を充電することができる。
【0102】
第1の電池パック30と第2の電池パック40が外部に給電する場合、第1の電池パック30と第2の電池パック40が直列接続され、第1のコンタクタK1と第4のコンタクタK4がオンし、第2のコンタクタK2、第3のコンタクタK3及び第5のコンタクタがオフし、高電圧プラットフォームとして高圧負荷61に放電することができる。
【0103】
本願の実施例は、電力消費装置をさらに提供し、該電力消費装置は、車両、船舶又は宇宙船などであってもよく、該電力消費装置は上記実施例の電池制御回路を含むため、上記実施例の電池制御回路の全ての有益な効果を有する。
【0104】
上記実施例の電池制御回路によれば、本願の一実施例に係る電池の制御方法は、
充電インタフェースに低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、第1の電池パック又は第2の電池パックである目標電池パックと充電インタフェースとの直列接続に切り替えるようにスイッチモジュールを制御して、第1の回路を形成する目標電池パックを充電すること、又は、
充電インタフェースに高電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、充電インタフェース、第1の電池パック及び第2の電池パックとの直列接続に切り替えられ、第2の回路を形成するようにスイッチモジュールを制御して、第1の電池パック及び第2の電池パックを充電すること、を含む。
【0105】
上記方案において、制御モジュールは、検出された充電インタフェースに入力された低電圧プラットフォーム/高電圧プラットフォームの充電信号に基づいて、スイッチモジュールの接続状態を切り替えたことに応じて、第1の回路/第2の回路を形成することができ、電池パックが高低電圧プラットフォームに適合することができ、充電が柔軟であり、適合性が高い。
【0106】
選択可能な実施例を参照して本願について説明したが、本願の範囲から逸脱しない範囲いおいて、それに様々な改良を行うことができかつ等価物でその中の部材を取り替えることができる。特に、構造上の矛盾がない限り、各実施例に言及された各技術的特徴はいずれも任意の方式で組み合わせることができる。本願は、本明細書に開示された特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に含まれる全ての技術案を含む。
【手続補正書】
【提出日】2022-06-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電インタフェース、スイッチモジュール、第1の電池パック、第2の電池パック、および制御モジュールを含み、
前記第2の電池パックの正極は前記第1の電池パックの負極に接続され、
前記制御モジュールは、前記充電インタフェースに低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、前記第1の電池パック又は第2の電池パックである目標電池パックと前記充電インタフェースとが直列接続され、第1の回路を形成する第1の接続状態に切り替えるように前記スイッチモジュールを制御し、前記目標電池パックを充電するために用いられる、
電池制御回路。
【請求項2】
前記制御モジュールは、さらに、前記充電インタフェースに高電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、前記充電インタフェース、前記第1の電池パック及び第2の電池パックが直列接続され、第2の回路を形成する第2の接続状態に切り替えるように前記スイッチモジュールを制御し、前記第1の電池パック及び前記第2の電池パックを充電するために用いられる、
請求項1に記載の電池制御回路。
【請求項3】
前記スイッチモジュールは、第1の補助回路切替ユニット、第2の補助回路切替ユニット及びメインスイッチユニットを含み、
前記第1の補助回路切替ユニットは、前記メインスイッチユニットの出力端、前記第1の電池パックの正極及び前記第2の電池パックの正極に接続され、前記制御モジュールから送信された第1のトリガ信号を受信したとき、前記メインスイッチユニットの出力端と前記目標電池パックとの間の接続をオンするために用いられ、前記第1のトリガ信号は、前記制御モジュールが前記低電圧プラットフォームの充電信号を検出した後に送信され、
前記メインスイッチユニットは、入力端が前記充電インタフェースの正極に接続され、前記第1の補助回路切替ユニットがオンされた後、前記制御モジュールによりオンをトリガすることにより、前記充電インタフェースの正極と前記メインスイッチユニットの出力端との間の接続をオンするために用いられ、
前記第2の補助回路切替ユニットは、前記第1の電池パックの負極、前記第2の電池パックの負極及び前記充電インタフェースの負極に接続され、前記メインスイッチユニットがオンされた後、前記制御モジュールによりオンをトリガすることにより、前記目標電池パックの負極と前記充電インタフェースの負極との間の接続をオンする、
請求項1
又は2に記載の電池制御回路。
【請求項4】
前記制御モジュールは、さらに、前記充電インタフェースに低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した後、前記第1の補助回路切替ユニット及び前記第2の補助回路切替ユニットが正常であることを検出すると、前記第1の補助回路切替ユニットに前記第1のトリガ信号を送信し、前記第1の補助回路切替ユニット又は前記第2の補助回路切替ユニットに故障が発生したことを検出すると、前記目標電池パックの充電フローを終了させるために用いられる、
請求項3に記載の電池制御回路。
【請求項5】
前記制御モジュールは、さらに、前記第1の補助回路切替ユニットに前記第1のトリガ信号を送信した後、前記メインスイッチユニットに故障が発生した場合、前記目標電池パックの充電フローを終了させ、前記メインスイッチユニットが正常である場合、第2のトリガ信号を送信することにより、前記メインスイッチユニットをオンするようにトリガするために用いられる、
請求項3に記載の電池制御回路。
【請求項6】
前記第1の補助回路切替ユニットは、
第1の端が前記メインスイッチユニットの出力端に接続され、第2の端が前記第1の電池パックの正極に接続された第1のコンタクタと、
第1の端が前記メインスイッチユニットの出力端に接続され、第2の端が前記第2の電池パックの正極に接続された第2のコンタクタとを含み、
前記第2の補助回路切替ユニットは、
第1の端が前記充電インタフェースの負極に接続され、第2の端が前記第1の電池パックの負極に接続された第3のコンタクタと、
第1の端が前記充電インタフェースの負極に接続され、第2の端が前記第2の電池パックの負極に接続された第4のコンタクタとを含む、
請求項3に記載の電池制御回路。
【請求項7】
前記メインスイッチユニットは、第1の端が前記充電インタフェースの正極に接続され、第2の端が前記第1のコンタクタの第1の端に接続された第5のコンタクタを含む、
請求項6に記載の電池制御回路。
【請求項8】
前記電池制御回路は、
前記メインスイッチユニットの出力端と前記第1のコンタクタの第1の端に接続される第1の電流保護モジュールと、
第1の端が前記第1の電池パックの負極及び前記第2の電池パックの正極に接続され、第2の端が前記第2のコンタクタの第2の端及び前記第3のコンタクタの第2の端に接続される第2の電流保護モジュールとをさらに含む、
請求項6に記載の電池制御回路。
【請求項9】
前記電池制御回路は、
前記メインスイッチユニットの出力端と前記充電インタフェースの負極との間に設置される高圧負荷と、
低圧側ポートが低圧電源に接続され、高圧側ポートが前記高圧負荷に接続される双方向DC-DCモジュールとをさらに含む、
請求項3~8のいずれか一項に記載の電池制御回路。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の電池制御回路を含む、
電力消費装置。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか一項に記載の電池制御回路に適用される電池の制御方法であって、
前記充電インタフェースに低電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、前記第1の電池パック又は第2の電池パックである前記目標電池パックと前記充電インタフェースに直列接続され、第1の回路を形成するように前記スイッチモジュールを制御し、前記目標電池パックを充電すること、
又は、
前記充電インタフェースに高電圧プラットフォームの充電信号が入力されたことを検出した場合、前記充電インタフェース、前記第1の電池パック及び第2の電池パックと直列に接続され、第2の回路を形成するように前記スイッチモジュールを制御し、前記第1の電池パック及び前記第2の電池パックを充電すること、を含む電池の制御方法。
【国際調査報告】