(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-06
(54)【発明の名称】表示基板および表示装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20240130BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240130BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20240130BHJP
H05B 33/14 20060101ALI20240130BHJP
H10K 59/40 20230101ALI20240130BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20240130BHJP
H10K 50/84 20230101ALI20240130BHJP
【FI】
G06F3/041 400
G09F9/30 330
G09F9/30 349Z
G06F3/041 662
G06F3/041 430
G06F3/044 122
G06F3/044 124
H05B33/14 Z
H10K59/40
H10K59/131
H10K50/84
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022559787
(86)(22)【出願日】2021-10-25
(85)【翻訳文提出日】2022-09-30
(86)【国際出願番号】 CN2021126056
(87)【国際公開番号】W WO2022142633
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】202110002159.7
(32)【優先日】2021-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ アルジン
(72)【発明者】
【氏名】ジアン ジーリアン
(72)【発明者】
【氏名】ワン リンラン
(72)【発明者】
【氏名】イエン ジュン
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107AA06
3K107BB01
3K107CC41
3K107DD38
3K107DD39
3K107EE66
3K107FF04
3K107FF15
3K107HH00
5C094AA15
5C094BA27
5C094CA19
5C094FA01
5C094FA02
5C094FA04
5C094FB01
5C094FB15
5C094JA01
5C094JA08
5C094JA20
(57)【要約】
本発明で開示される表示基板は、ベース基板と、環状のブロッキングダムと、タッチ金属層とを含み、ベース基板は表示領域及び表示領域の周りに配置されたフレーム領域を含み、ブロッキングダムはフレーム領域内の表示領域の周りに配置され、タッチ金属層はブロッキングダムが位置する層のベース基板から離れた側に位置し、タッチ金属層は複数のタッチ電極とタッチ電極に電気的に接続された複数のタッチ信号線とを含み、タッチ電極は少なくとも部分的に表示領域に位置し、タッチ信号線はフレーム領域に位置し、タッチ信号線は複数の第1の引き回しワイヤ及び複数の第2の引き回しワイヤを含み、ベース基板上の第1の引き回しワイヤの正投影はベース基板上のブロッキングダムの正投影と表示領域との間に位置し、ベース基板上の第2の引き回しワイヤの正投影はベース基板上のブロッキングダムの正投影の、表示領域から離れた側に位置する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示基板であって、
ベース基板と、少なくとも1つの環状のブロッキングダムと、タッチ金属層とを含み、
前記ベース基板は、表示領域および前記表示領域の周りに配置されたフレーム領域を含み、
少なくとも1つの環状のブロッキングダムは、前記フレーム領域内の前記表示領域の周りに配置され、
前記タッチ金属層は、前記ブロッキングダムが位置する層の前記ベース基板から離れた側に位置し、前記タッチ金属層は、複数のタッチ電極と、複数の前記タッチ電極に電気的に接続された複数のタッチ信号線とを含み、ここで、複数の前記タッチ電極は少なくとも部分的に前記表示領域に位置し、複数の前記タッチ信号線は前記フレーム領域に位置し、複数の前記タッチ信号線は、第1の方向に平行に配置された複数の第1の引き回しワイヤおよび複数の第2の引き回しワイヤを含み、ここで、前記ベース基板上の複数の前記第1の引き回しワイヤの正投影は、前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影と前記表示領域との間に位置し、前記ベース基板上の複数の前記第2の引き回しワイヤの正投影は、前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影の、前記表示領域から離れた側に位置する、表示基板。
【請求項2】
第1の溝を有する有機絶縁層をさらに含み、前記第1の溝は、前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影と前記ベース基板上の複数の前記第1の引き回しワイヤの正投影との間に配置され、
複数の前記第1の引き回しワイヤの数N
1式を満たし、N
1≦(D-d
1-d
2)/(d
3+d
4),複数の前記第2の引き回しワイヤの数N
2式を満たし、N
2≧N-N
1であり、
Dは、前記表示領域の境界と前記ブロッキングダムの間の最短距離であり、d
1は前記第1の溝と前記第1の引き回しワイヤの間の最短距離であり、d
2は前記第1の溝の、第2の方向の幅であり、d
3は前記第1の引き回しワイヤL
1の幅であり、d
4は隣接する前記第1の引き回しワイヤ間の間隔であり、Nは複数の前記タッチ信号線の総量である、請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
複数の前記第1の引き回しワイヤの数は27以下であり、複数の前記第2の引き回しワイヤの数は23以下である、請求項2に記載の表示基板。
【請求項4】
複数の前記タッチ信号線は、第2の方向に平行に配置された複数の第3の引き回しワイヤおよび複数の第4の引き回しワイヤを含み、
前記第2の方向は、前記第1の方向と交差し、
前記第3の引き回しワイヤと前記第1の引き回しワイヤは1対1対応の一体構造であり、前記第4の引き回しワイヤと前記第2の引き回しワイヤは1対1対応の一体構造であり、
複数の前記第3の引き回しワイヤおよび前記ベース基板上の複数の前記第4の引き回しワイヤの正投影は、前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影をまたがる、請求項1に記載の表示基板。
【請求項5】
前記フレーム領域は、前記ブロッキングダムの、前記表示領域から離れた側に位置する屈曲領域を含み、
前記ベース基板上の前記第2の引き回しワイヤの正投影は、前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影と前記屈曲領域との間に位置し、
前記ベース基板上の前記第3の引き回しワイヤの正投影は、前記ベース基板上の対応する前記第1の引き回しワイヤの正投影と前記屈曲領域との間に位置し、
前記ベース基板上の前記第4の引き回しワイヤの正投影は、前記ベース基板上の対応する前記第2の引き回しワイヤの正投影と前記ベース基板の前記第1の引き回しワイヤ上の正投影との間に位置する、請求項4に記載の表示基板。
【請求項6】
前記フレーム領域は、前記屈曲領域の、前記ブロッキングダムから離れた側に位置するパッド領域をさらに含み、
複数の前記タッチ信号線は、前記第2の方向に平行に配置された複数の前記第5の引き回しワイヤおよび複数の第6の引き回しワイヤをさらに含み、
複数の前記第5の引き回しワイヤおよび複数の第6の引き回しワイヤは、前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸に隣接する前記第2の引き回しワイヤの側に並んで配置され、
前記第5の引き回しワイヤ、前記第3の引き回しワイヤと前記第1の引き回しワイヤは1対1対応の一体構造であり、前記第5の引き回しワイヤは、前記第3の引き回しワイヤを介して前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸に隣接する前記第1の引き回しワイヤの一端に接続され、前記第5の引き回しワイヤは、前記屈曲領域を介して前記パッド領域までに延在し、
前記第6の引き回しワイヤ、前記第4の引き回しワイヤと前記第2の引き回しワイヤは1対1対応の一体構造であり、前記第4の引き回しワイヤは、前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸にから離れた前記第2の引き回しワイヤの他端に接続され、前記第6の引き回しワイヤは、前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸に隣接する前記第2の引き回しワイヤの一端に接続され、前記第6の引き回しワイヤは、前記屈曲領域を介して前記パッド領域までに延在する、請求項5に記載の表示基板。
【請求項7】
前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸から離れた前記第1の引き回しワイヤの一端および前記第2の引き回しワイヤから離れた前記第4の引き回しワイヤの一端は、複数の前記第3の引き回しワイヤが配置される前記フレーム領域に隣接する前記フレーム領域に配置され、
また、前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸から離れた前記第1の引き回しワイヤの一端の、前記ベース基板上の正投影、および前記第2の引き回しワイヤから離れた前記第4の引き回しワイヤの一端の、前記ベース基板上の正投影は、前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影と前記表示領域との間に配置される、請求項6に記載の表示基板。
【請求項8】
複数の前記タッチ信号線は、前記第2の方向に平行に配置された複数の第7の引き回しワイヤおよび複数の第8の引き回しワイヤをさらに含み、
前記第7の引き回しワイヤと前記第1の引き回しワイヤは1対1対応の一体構造であり、前記第7の引き回しワイヤは、前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸から離れた前記第1の引き回しワイヤの一端に接続され、
前記第8の引き回しワイヤと前記第4の引き回しワイヤは1対1対応の一体構造であり、前記第8の引き回しワイヤは、前記第2の引き回しワイヤから離れた前記第4の引き回しワイヤの一端に接続される、請求項7に記載の表示基板。
【請求項9】
複数の前記タッチ信号線は2つのグループに分割され、2グループの前記タッチ信号線は、前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸に対して対称に配置される、請求項1に記載の表示基板。
【請求項10】
前記第1の引き回しワイヤの幅、前記第2の引き回しワイヤの幅は、前記第3の引き回しワイヤの幅、前記第4の引き回しワイヤの幅、前記第5の引き回しワイヤの幅、前記第6の引き回しワイヤの幅よりも小さく、前記第1の引き回しワイヤの幅、前記第2の引き回しワイヤの幅は、前記第7の引き回しワイヤの幅、前記第8の引き回しワイヤの幅とほぼ等しい、請求項8に記載の表示基板。
【請求項11】
前記第1の引き回しワイヤ、前記第2の引き回しワイヤの幅は、3μm-20μmであり、前記第3の引き回しワイヤ、前記第4の引き回しワイヤ、前記第5の引き回しワイヤおよび前記第6の引き回しワイヤの幅は5μm-20μmであり、前記第7の引き回しワイヤおよび前記第8の引き回しワイヤの幅は3μm-20μmである、請求項10に記載の表示基板。
【請求項12】
前記タッチ信号線の抵抗値はほぼ同じである、請求項1に記載の表示基板。
【請求項13】
前記有機絶縁層はさらに第2の溝を含み、前記第2の溝は、前記ブロッキングダム前記表示領域から離れた側に位置し、
前記ベース基板上の前記第2の引き回しワイヤの正投影は、前記第2の溝内に位置する、請求項2に記載の表示基板。
【請求項14】
前記ベース基板の前記第1の引き回しワイヤ上の正投影と前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影との間の最短距離は、前記ベース基板上の前記第2の引き回しワイヤの正投影と前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影との間の最短距離よりも大きい、請求項1に記載の表示基板。
【請求項15】
前記ベース基板の前記第1の引き回しワイヤ上の正投影と前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影との間の最短距離は30μm-200μmであり、前記ベース基板上の前記第2の引き回しワイヤの正投影と前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影との間の最短距離は10μm-100μmである、請求項14に記載の表示基板。
【請求項16】
前記第2の方向において、前記第1の溝の幅は、前記第2の溝の幅よりも小さい、請求項13に記載の表示基板。
【請求項17】
少なくとも1つのシールドワイヤをさらに含み、
前記少なくとも1つのシールドワイヤは、前記第2の方向において複数の前記第1の引き回しワイヤの少なくとも一方の側に配置され、および/または、前記第2の方向において複数の前記第2の引き回しワイヤの少なくとも一方の側に配置される、請求項1に記載の表示基板。
【請求項18】
前記少なくとも1つのシールドワイヤは、前記第1の引き回しワイヤを含む前記タッチ信号線を取り囲むように配置され、および/または、前記少なくとも1つのシールドワイヤは、前記第2の引き回しワイヤを含む前記タッチ信号線を取り囲むように配置される、請求項17に記載の表示基板。
【請求項19】
前記少なくとも1つのシールドワイヤの数は2本であり、1本の前記シールドワイヤは、前記第2の方向において前記表示領域に隣接する前記第1の引き回しワイヤの側に位置し、他の1本の前記シールドワイヤは、前記第2の方向において前記表示領域から離れた前記第2の引き回しワイヤの側に位置する、請求項18に記載の表示基板。
【請求項20】
前記表示領域から離れた前記シールドワイヤ側に配置されたクラック検出線をさらに含み、
前記クラック検出線は、前記第1の引き回しワイヤが配置される前記フレーム領域において記ブロッキングダムをまたぎ、他の前記フレーム領域において前記ブロッキングダムと前記表示領域との間に配置される、請求項19に記載の表示基板。
【請求項21】
前記シールドワイヤと前記クラック検出線との間に配置された接地線をさらに含み、
前記接地線の引き回し方向は、前記シールドワイヤの引き回し方向とほぼ同じである、請求項20に記載の表示基板。
【請求項22】
前記ベース基板の一側から離れる方向において、前記第1の引き回しワイヤと前記ベース基板との間の距離は、前記第2の引き回しワイヤと前記ベース基板との間の距離よりも大きい、請求項1から20のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項23】
請求項1から20のいずれか1項に記載の表示基板を含む、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年01月04日に中国特許局に提出し、出願番号が202110002159.7であり、発明名称が「表示基板および表示装置」との中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
【0002】
本発明は、表示技術分野に関し、特に表示基板および表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
有機発光ダイオード(OLED)表示装置は、有機発光ダイオードに基づく表示画面である。OLED表示装置は、自発光、コントラスト比が高い、薄型、視野角が広い、応答速度が速い、フレキシャルパネルに適用可能、使用温度範囲が広い、構造と製造プロセスが簡単、などの優れた特徴を持っていることにより、ますます関心が高まり、アプリケーションの見通しが広がる。従来、OLED表示装置の表示機能とタッチ機能との統合を実現するために、OLED表示モジュールにタッチ構造を埋め込む方式でタッチ機能を統合していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一態様において、本発明の実施形態は、表示基板を提供する。前記表示基板は、ベース基板と、少なくとも1つの環状のブロッキングダムと、タッチ金属層とを含み、
前記ベース基板は、表示領域および前記表示領域の周りに配置されたフレーム領域を含み、
少なくとも1つの環状の前記ブロッキングダムは、前記フレーム領域内の前記表示領域の周りに配置され、
前記タッチ金属層は、前記ブロッキングダムが位置する層の前記ベース基板から離れた側に位置し、前記タッチ金属層は、複数のタッチ電極と、前記複数のタッチ電極に電気的に接続された複数のタッチ信号線とを含み、ここで、複数の前記タッチ電極は少なくとも部分的に前記表示領域に位置し、複数の前記タッチ信号線は前記フレーム領域に位置し、複数の前記タッチ信号線は、第1の方向に平行に配置された複数の第1の引き回しワイヤおよび複数の第2の引き回しワイヤを含み、ここで、前記ベース基板上の複数の前記第1の引き回しワイヤの正投影は、前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影と前記表示領域との間に位置し、前記ベース基板上の複数の前記第2の引き回しワイヤの正投影は、前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影の、前記表示領域から離れた側に位置する。
【0005】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板は、第1の溝を有する有機絶縁層をさらに含み、前記第1の溝は、前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影と前記ベース基板上の複数の前記第1の引き回しワイヤの正投影との間に配置され、
複数の前記第1の引き回しワイヤの数N1は、N1≦(D-d1-d2)/(d3+d4) を満たし、複数の前記第2の引き回しワイヤの数N2は、N2≧N-N1を満たし、ここで、
Dは、前記表示領域の境界と前記ブロッキングダムの間の最短距離であり、d1は前記第1の溝と前記第1の引き回しワイヤの間の最短距離であり、d2は前記第1の溝の、第2の方向の幅であり、d3は、前記第1の引き回しワイヤL1の幅であり、d4は隣接する前記第1の引き回しワイヤ間の間隔であり、Nは複数の前記タッチ信号線の総量である。
【0006】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、複数の前記第1の引き回しワイヤの数は27以下であり、複数の前記第2の引き回しワイヤの数は23以下である。
【0007】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、複数の前記タッチ信号線は、第2の方向に平行に配置された複数の第3の引き回しワイヤおよび複数の第4の引き回しワイヤを含み、ここで、
前記第2の方向は、前記第1の方向と交差し、
前記第3の引き回しワイヤと前記第1の引き回しワイヤは1対1対応の一体構造であり、前記第4の引き回しワイヤと前記第2の引き回しワイヤは1対1対応の一体構造であり、
複数の前記第3の引き回しワイヤおよび前記ベース基板上の複数の前記第4の引き回しワイヤの正投影は、前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影をまたがる。
【0008】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、前記フレーム領域は、前記ブロッキングダムの、前記表示領域から離れた側に位置する屈曲領域を含み、
前記ベース基板上の前記第2の引き回しワイヤの正投影は、前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影と前記屈曲領域との間に位置し、
前記ベース基板上の前記第3の引き回しワイヤの正投影は、前記ベース基板上の対応する前記第1の引き回しワイヤの正投影と前記屈曲領域との間に位置し、
前記ベース基板上の前記第4の引き回しワイヤの正投影は、前記ベース基板上の対応する前記第2の引き回しワイヤの正投影と前記ベース基板の前記第1の引き回しワイヤ上の正投影との間に位置する。
【0009】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、前記フレーム領域は、前記屈曲領域の、前記ブロッキングダムから離れた側に位置するパッド領域をさらに含み、
複数の前記タッチ信号線は、前記第2の方向に平行に配置された複数の前記第5の引き回しワイヤおよび複数の第6の引き回しワイヤをさらに含み、ここで、
複数の前記第5の引き回しワイヤおよび複数の第6の引き回しワイヤは、前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸に隣接する前記第2の引き回しワイヤの側に並んで配置され、
前記第5の引き回しワイヤ、前記第3の引き回しワイヤと前記第1の引き回しワイヤは1対1対応の一体構造であり、前記第5の引き回しワイヤは、前記第3の引き回しワイヤを介して前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸に隣接する前記第1の引き回しワイヤの一端に接続され、前記第5の引き回しワイヤは、前記屈曲領域を介して前記パッド領域までに延在し、
前記第6の引き回しワイヤ、前記第4の引き回しワイヤと前記第2の引き回しワイヤは1対1対応の一体構造であり、前記第4の引き回しワイヤは、前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸にから離れた前記第2の引き回しワイヤの他端に接続され、前記第6の引き回しワイヤは、前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸に隣接する前記第2の引き回しワイヤの一端に接続され、前記第6の引き回しワイヤは、前記屈曲領域を介して前記パッド領域までに延在する。
【0010】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸から離れた前記第1の引き回しワイヤの一端および前記第2の引き回しワイヤから離れた前記第4の引き回しワイヤの一端は、複数の前記第3の引き回しワイヤが配置される前記フレーム領域に隣接する前記フレーム領域に配置され、
また、前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸から離れた前記第1の引き回しワイヤの一端の、前記ベース基板上の正投影、および前記第2の引き回しワイヤから離れた前記第4の引き回しワイヤの一端の、前記ベース基板上の正投影は、前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影と前記表示領域との間に配置される。
【0011】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、複数の前記タッチ信号線は、前記第2の方向に平行に配置された複数の第7の引き回しワイヤおよび複数の第8の引き回しワイヤをさらに含み、ここで、
前記第7の引き回しワイヤと前記第1の引き回しワイヤは1対1対応の一体構造であり、前記第7の引き回しワイヤは、前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸から離れた前記第1の引き回しワイヤの一端に接続され、
前記第8の引き回しワイヤと前記第4の引き回しワイヤは1対1対応の一体構造であり、前記第8の引き回しワイヤは、前記第2の引き回しワイヤから離れた前記第4の引き回しワイヤの一端に接続される。
【0012】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、複数の前記タッチ信号線は2つのグループに分割され、2グループの前記タッチ信号線は、前記第2の方向において前記ベース基板の中心軸に対して対称に配置される。
【0013】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、前記第1の引き回しワイヤ、前記第2の引き回しワイヤの幅は、前記第3の引き回しワイヤよりも小さく、前記第4の引き回しワイヤ、前記第5の引き回しワイヤ、前記第6の引き回しワイヤの幅、前記第1の引き回しワイヤ、前記第2の引き回しワイヤの幅は、前記第7の引き回しワイヤ、前記第8の引き回しワイヤの幅とほぼ等しい。
【0014】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、前記第1の引き回しワイヤ、前記第2の引き回しワイヤの幅は、3μm-20μmであり、前記第3の引き回しワイヤ、前記第4の引き回しワイヤ、前記第5の引き回しワイヤ、前記第6の引き回しワイヤの幅は5-20μmであり、前記第7の引き回しワイヤ、前記第8の引き回しワイヤの幅は3μm-20μmである。
【0015】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、前記タッチ信号線の抵抗値はほぼ同じである。
【0016】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、前記有機絶縁層はさらに第2の溝を含み、ここで、前記第2の溝は、前記ブロッキングダム前記表示領域から離れた側に位置し、
前記ベース基板上の前記第2の引き回しワイヤの正投影は、前記第2の溝内に位置する。
【0017】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、前記ベース基板の前記第1の引き回しワイヤ上の正投影と前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影との間の最短距離は、前記ベース基板上の前記第2の引き回しワイヤの正投影と前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影との間の最短距離よりも大きい。
【0018】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、前記ベース基板の前記第1の引き回しワイヤ上の正投影と前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影との間の最短距離は30μm-200μmであり、前記ベース基板上の前記第2の引き回しワイヤの正投影と前記ベース基板上の前記ブロッキングダムの正投影との間の最短距離は10μm-100μmである。
【0019】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、前記第2の方向において、前記第1の溝の幅は、前記第2の溝の幅よりも小さい。
【0020】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板、少なくとも1つのシールドワイヤをさらに含み、
前記少なくとも1つのシールドワイヤは、前記第2の方向において複数の前記第1の引き回しワイヤの少なくとも一方の側に配置され、および/または、前記第2の方向において複数の前記第2の引き回しワイヤの少なくとも一方の側に配置される。
【0021】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、前記少なくとも1つのシールドワイヤは、前記第1の引き回しワイヤを含む前記タッチ信号線を取り囲むように配置され、および/または、前記少なくとも1つのシールドワイヤは、前記第2の引き回しワイヤを含む前記タッチ信号線を取り囲むように配置される。
【0022】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板は、前記表示領域から離れた前記シールドワイヤ側に配置されたクラック検出線をさらに含み、
前記クラック検出線は、前記第1の引き回しワイヤが配置される前記フレーム領域において記ブロッキングダムをまたぎ、他の前記フレーム領域において前記ブロッキングダムと前記表示領域との間に配置される。
【0023】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板は、前記シールドワイヤと前記クラック検出線との間に配置された接地線をさらに含み、前記接地線の引き回し方向は、前記シールドワイヤの引き回し方向とほぼ同じである。
【0024】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、前記ベース基板の一側から離れる方向において、前記第1の引き回しワイヤと前記ベース基板との間の距離は、前記第2の引き回しワイヤと前記ベース基板との間の距離よりも大きい。
【0025】
別の態様において、本発明の実施形態は、上記表示基板を含む表示装置をさらに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の実施形態によって提供される表示基板の概略平面構造図である。
【
図4】
図3のI-II線における概略構造断面図である。
【
図5】
図3のIII-IV線における概略構造断面図である。
【
図7】本発明の実施形態によって提供される表示基板の別の概略平面構造図である。
【
図8】本発明の実施形態によって提供される表示基板の別の概略平面構造図である。
【
図9】本発明の実施形態によって提供される表示基板の別の概略平面構造図である。
【
図10】本発明の実施形態によって提供される表示基板の別の概略平面構造図である。
【
図11】本発明の実施形態によって提供される表示基板の別の概略平面構造図である。
【
図12】本発明の実施形態によって提供される表示基板の別の概略平面構造図である。
【
図13】本発明の実施形態によって提供される表示基板の別の概略平面構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の実施形態の目的、技術的解決策、および利点をより明確にするために、本発明の実施形態の添付図面を参照して、本発明の実施形態の技術的解決策を以下で明確かつ完全に説明する。添付の図面における各図のサイズおよび形状は、実際の縮尺を反映するものではなく、本発明の内容を説明することのみを意図していることに留意されたい。同じまたは類似の参照番号は、常に同じまたは類似の要素、または同じまたは類似の機能を有する要素を表す。記載された実施形態は、本発明の実施形態の一部であり、すべてではないことが明らかである。本発明の記載された実施形態に基づいて、創造的な作業なしに当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲内に入る。
【0028】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される技術用語または科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって理解される共通の意味を有するべきである。本発明の明細書および特許請求の範囲で使用される「第1の」、「第2の」および同様の語は、いかなる順序、量または重要さも表すものではなく、異なる構成要素を区別するためにのみ使用される。「含む」または「包括」および類似の単語は、単語の前にある要素または項目が、単語の後にリストされている要素または項目、およびそれらの同等物を、他の要素または項目を除外することなくカバーすることを意味する。「内」、「外」、「上」、「下」などはあくまで相対的な位置関係を表すものであり、記述対象の絶対位置が変われば相対的な位置関係も変化する。
【0029】
現在の市場では、より薄いディスプレイ画面(携帯電話など)に対する要求がますます高くなっているため、フレキシブルマルチレイヤオンセル(Flexible Multi-Layer On Cell,FMLOC)技術が出現している。FMLOC工程は、表示モジュールの封止層に金属メッシュ電極層を形成してタッチ機能を実現するため、タッチ構造、つまりタッチ・スクリーン・パネル(TSP)を追加する必要がなく、画面の厚さを削減することができる。
【0030】
FMLOCプロセスは、通常、2層の金属を採用し、その1つは金属メッシュ(Metal Mesh,MM)層であり、もう1つはブリッジ金属(Bridge Metal,BM)層である。金属メッシュ層は表示領域に位置し、横-縦方向にタッチ駆動(Tx)金属メッシュとタッチセンシング(Rx)金属メッシュに分けることができ、Rx金属メッシュとTx金属メッシュのうち一つは、相互に接続され、Rx金属メッシュとTx金属メッシュの他方はブリッジメタル層を介して接続される。また、FMLOC製品にはフレーム領域のブロッキングダムと複数のタッチ信号線(trace)がさらに配置される。ブロッキングダムは、表示領域を取り囲み、外部の水蒸気または酸素が表示領域に入るのをブロックする。複数のタッチ信号線は、ブロッキングダムと表示領域との間に配置され、対応するTx金属メッシュおよびRx金属メッシュにそれぞれ電気的に接続される。しかし、市場の発展に伴い、製品のベゼル、特に下部ベゼルに対する要求が厳しくなり、ブロッキングダムと表示領域の間にすべての引き回しワイヤを配置する上記の設計では、ベゼルの狭小化が大幅に制限される。
【0031】
関連技術における上記の問題を解決するために、本発明の一実施形態は、
図1および
図2に示すように、ベース基板101と、少なくとも1つの環状のブロッキングダム102と、タッチ金属層MMとを含む表示基板を提供する。
【0032】
前記ベース基板101は、表示領域AAと、表示領域AAを囲むフレーム領域BBとを含む。
【0033】
少なくとも1つの環状のブロッキングダム102は、フレーム領域BB内の表示領域AAの周りに配置される。
【0034】
タッチ金属層MMは、ブロッキングダム102が位置する層のベース基板101とは反対側に位置する。タッチ金属層MMは、複数のタッチ電極Tx/Rxと、複数のタッチ電極Tx/Rxに電気的に接続された複数のタッチ信号線103とを含む。ここで、複数のタッチ電極Tx/Rxは少なくとも部分的に表示領域AAに位置し、複数のタッチ信号線103はフレーム領域BBに位置する。複数のタッチ信号線103は、第1の方向Xに平行に配列された複数の第1の引き回しワイヤL1および複数の第2の引き回しワイヤL2を含むことができる。ここで、ベース基板101上の複数の第1の引き回しワイヤL1の正投影は、ベース基板101上のブロッキングダム102の正投影と表示領域AAとの間に位置する。ベース基板101上の複数の第2の引き回しワイヤL2の正投影は、ベース基板101上のブロッキングダム102の正投影の、表示領域AAから離れた側に位置する。
【0035】
本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、複数の第1の引き回しワイヤL1がブロッキングダム102の内側のフレーム領域BBに配置され、第1の引き回しワイヤL1に平行に配列された複数の第2の引き回しワイヤL2がブロッキングダム102の外側のフレーム領域BBに配置されるので、ブロッキングダム102の外側のスペースを合理的に使用することができ、ブロッキングダム102以内のフレーム領域BBの幅を効果的に低減し、より狭いベゼルデザインの製品要求が実現される。
【0036】
図2では、下側のフレーム領域BBに含まれる平行に配列された複数の第1の引き回しワイヤL
1および複数の第2の引き回しワイヤL
2が、それぞれブロッキングダム102の内外両側に位置する。具体的には、左側のフレーム領域BB、右側のフレーム領域BBおよび/または上側のフレーム領域BBにおいて、ブロッキングダム102と表示領域AAの間の配線スペースを削減するために、タッチ信号線103は、2つの部分に分割され、ブロッキングダム102の内側との外側にそれぞれ配置されていると考えることができる。
【0037】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、
図1および
図2に示されるように、第1の溝H
1を有する有機絶縁層104をさらに含むことができ、第1の溝H
1は、水および酸素が表示領域AAに侵入するのを防止し、具体的には、ベース基板101上のブロッキングダム102の正投影とベース基板101上の第1の引き回しワイヤL1の正射投影との間に位置し、ブロッキングダム102と接触することができ、第1の溝H
1と第1の引き回しワイヤL
1との間の最短距離はd
1である。いくつかの実施形態において、表示領域AAと溝H
1との間に斜面が設定されてもよく、ここで、第1の溝H
1の最短距離d
1は、ベース基板に平行な平面上の最短距離、すなわち、第1の溝H
1の最短距離d
1は、表示領域AAと溝H
1との間の斜面を含まない。換言すれば、表示領域AAと溝H
1との間の斜面である場合、複数の第1の引き回しワイヤの少なくとも一部が斜面上に配置されていてもよい。いくつかの実施形態では、複数の第1の引き回しワイヤL
1の数N
1は、N
1≦(D-d
1-d
2)/(d
3+d
4)を満たし、ここで、Dは、表示領域AAの境界(すなわち、表示領域AAと第1の溝H
1が位置するフレーム領域BBとの間の境界線)とブロッキングダム102との間の最短距離を表す。d
2は第2の方向Yにおける第1の溝H
1の幅を表す。d
3は、第1の引き回しワイヤL
1の幅を表す。d
4は、第1の引き回しワイヤL
1間の間隔を表す。複数の第2の引き回しワイヤL
2の数N
2は、N
2≧N-N
1を満たし、ここで、Nは、Tx金属メッシュおよびRx金属メッシュに電気的に接続されたすべてのタッチ信号線103の合計数である。例示的に、複数の第1の引き回しワイヤL
1の数は27以下であり、複数の第2の引き回しワイヤL
2の数は23以下である。任意選択で、N
1=(D-d
1-d
2)/(d
3+d
4)且つN
2=N-N
1であり、この場合、表示パネルのフレーム領域BBが最も狭く、表示領域AAの正常な表示を妨げない。
【0038】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、
図2に示すように、複数のタッチ信号線103は、第2の方向Yに平行に配列された複数の第3の引き回しワイヤL
3および複数の第4の引き回しワイヤL
4をさらに含むことができる。ここで、第2の方向Yと第1の方向Xは、交差する。第3の引き回しワイヤL
3と第1の引き回しワイヤL
1は1対1対応の一体構造であり、第4の引き回しワイヤL
4と第2の引き回しワイヤL
2は1対1対応の一体構造である。複数の第3の引き回しワイヤL
3、および複数の第4の引き回しワイヤL
4の、ベース基板101上の正投影は、ベース基板101上のブロッキングダム102の正投影をまたぐ。
【0039】
ブロッキングダム102をまたぐ複数の第3の引き回しワイヤL3および複数の第4の引き回しワイヤL4を配置することにより、一方では、ブロッキングダム102の内側の第1の引き回しワイヤL1を、ブロッキングダム102の外側に引き出すことにより、タッチ信号線103と外部駆動ループとの接続を実現しやすくなる。いくつかの実施形態では、外部駆動ループは、フレキシブルプリントループ基板(Flexible Print Circuit Board,FPC)の電気的接続であってもよい。一方、ブロッキングダム102の外側の第2の引き回しワイヤL2をブロッキングダム102の内側に引き出すことにより、タッチ信号線103と表示領域AA内のTx金属メッシュまたはRx金属メッシュとの間の電気的接続を実現するのに役立つ。また、第2の引き回しワイヤL2の配置形態は、ブロッキングダム102の外側の空間を合理的に利用することができ、その結果、ブロッキングダム102の内側のフレーム領域BBの幅を小さくすることができ、より狭いフレーム領域BBの設計が実現される。
【0040】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、狭いベゼルの技術的効果を実現するために、
図2に示されるように、屈曲領域BAが、表示領域AAから離れたブロッキングダム102の側にさらに配置されてもよい。この場合、ベース基板101上の第2の引き回しワイヤL
2の正投影は、ベース基板101上のブロッキングダム102の正投影と屈曲領域BAの間に位置することができる。ベース基板101上の第3の引き回しワイヤL3の正投影は、ベース基板101上の対応する第1の引き回しワイヤL
1の正投影と屈曲領域BAの間に位置することができる。ベース基板101上の第4の引き回しワイヤL
4の正投影は、ベース基板101上の対応する第2の引き回しワイヤL
2の正投影とベース基板101上の第1の引き回しワイヤL
1の正投影の間に位置することができる。換言すれば、第3の引き回しワイヤL
3-は、一体設計の第1の引き回しワイヤL
1から屈曲領域BAまで延在し、第4の引き回しワイヤL
4は、一体設計の第2の引き回しワイヤL
2からブロッキングダム102の内側まで延在する。
【0041】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、
図2に示すように、フレーム領域BBは、屈曲領域BAにおいけるブロッキングダム102から離れた側に位置するパッド領域PAをさらに含むことができる。複数のタッチ信号線103は、第2の方向Yに平行に配列された複数の第5の引き回しワイヤL
5および複数の第6の引き回しワイヤL
6をさらに含むことができる。ここで、複数の第5の引き回しワイヤL
5および複数の第6の引き回しワイヤL
6は、第2の方向Yにおいてベース基板101の中心軸に隣接する第2の引き回しワイヤL2の側に並んで配置される。第5の引き回しワイヤL
5、第3の引き回しワイヤL
3および第1の引き回しワイヤL
1は1対1対応の一体構造であり、第5の引き回しワイヤL
5は、第3の引き回しワイヤL
3を介して、第2の方向Yにおいてベース基板101の中心軸に隣接する第1の引き回しワイヤL
1の一端に接続されている。第5の引き回しワイヤL
5は、屈曲領域BAを経てパッド領域PAに延在する。第6の引き回しワイヤL
6、第4の引き回しワイヤL
4および第2の引き回しワイヤL
2は1対1対応の一体構造であり、第4の引き回しワイヤL
4は、第2の方向Yにおいてベース基板101の中心軸から離れた第2の引き回しワイヤL
2の他端に接続されている。第6の引き回しワイヤL
6は、第2の方向Yにおいてベース基板101の中心軸に隣接する第2の引き回しワイヤL
2の一端に接続されている。第6の引き回しワイヤL
6は、屈曲領域BAを経てパッド領域PAに延在する。
【0042】
他の実施形態では、パッド領域PAは、複数の接触パッド(またはボンディングパッドまたはパッド(Pad)と呼ばれる)を有し、各接触パッドは、1つの第5の引き回しワイヤL5または1つの第6の引き回しワイヤL6に電気的に接続されるように構成される。接触パッドは、フレキシブルプリントループ基板との電気的接続を容易にするために、パッド領域PAの表面に露出している、すなわち、いかなる層にも覆われていない。フレキシブルプリントループ基板は、外部コントローラに電気的に接続され、外部コントローラからの信号または電力を第5の引き回しワイヤL5および第6の引き回しワイヤL6に伝送するように構成される。
【0043】
いくつかの実施形態では、フレーム領域BBに配置される共通(Com)信号線、電源(VDD/VSS)線、接地(GND)線などの配線形態も、上記タッチ信号線103の配線形態を採用することができる。いくつかの実施形態において、
図3から
図5に示すように、タッチ信号線103は、金属メッシュ層MMと同じ層に配置された第1の部分103aと、ブリッジ金属層BMと同じ層に配置された、第1の部分103aに電気的に接続された第2の部分103bとを含むことができる。
【0044】
タッチ信号線103は、第1の部分103aと第2の部分103bを含む2層の引き回しワイヤに配置されるため、1層の引き回しワイヤが局所的に断線された後でも、タッチ信号が他の層の引き回しワイヤを介して他の金属メッシュ層にロードされ得る。これにより、単一層の引き回しワイヤの断線によって引き起こされがちなタッチ障害の問題が効果的に解決される。さらに、単一層の引き回しワイヤの設計と比較して、2層の引き回しワイヤは、タッチ信号線103の抵抗値を下げることもできる。特定の実装中、第1の部分103aと第2の部分103bは、無機絶縁層105を貫通するビアホールを介して電気的に接続される。
【0045】
いくつかの実施形態では、
図4に示すように、屈曲領域BAの曲げ応力を均一にするために、タッチ信号線103に含まれる第5の引き回しワイヤL
5および第6の引き回しワイヤL
6は、屈曲領域BAにおいて、金属メッシュ層MM、ブリッジ金属層BMから第2のソース・ドレイン金属層106(SD2)へ転写されてもよい。また、第5の引き回しワイヤL
5および第6の引き回しワイヤL
6は、パッド領域PAにおいて、金属メッシュ層MMおよびブリッジ金属層BMに戻ってもよい。
【0046】
本発明では、金属メッシュ技術の相互容量モード(mutual-capacitance mode)だけでなく、自己容量モード(self-capacitance mode)も使用することによってタッチ機能を実現できることに留意する必要がある。自己容量モードが採用される場合、表示基板は、複数のタッチ引き回しワイヤとは異なる層に配置された複数の自己容量電極を含むことができ、無機絶縁層105は、複数のタッチ引き回しワイヤが配置される層と複数の自己容量電極が位置する層の間に位置する。各タッチ引き回しワイヤは、無機絶縁層105を貫通するビアホールを介して自己容量電極に電気的に接続される。
【0047】
また、表示基板の表示面は、通常、デフォルトで前面であり、表示面とは反対側が背面である。屈曲領域BAを屈曲させることにより、屈曲領域BAにおける、表示領域DAから離れた側に位置するパッド領域PAが表示基板の背面に位置するようになり、空間利用率を高めることができ、フレーム領域BBが占める面積を減らすことができる。
【0048】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記の表示基板では、
図2に示すように、ベース基板101の中心軸から第2の方向Yに離れた第1の引き回しワイヤL
1の一端、および第2の引き回しワイヤL
2から離れた第4の引き回しワイヤL
4の一端は、複数の第3の引き回しワイヤL
3が位置するフレーム領域に隣接するフレーム領域に位置する。また、ベース基板101上で、ベース基板101の中心軸から第2の方向Yに離れた第1の引き回しワイヤL
1の一端の正投影と、ベース基板101上で、第2の引き回しワイヤL
2から離れた第4の引き回しワイヤL
4の一端の正射影は、ベース基板101上のブロッキングダム102の正投影と表示領域AAとの間に位置する。
【0049】
以上の説明から分かるように、本発明では、第1の引き回しワイヤL1、第3の引き回しワイヤL3および第5の引き回しワイヤL5を含むタッチ信号線103は、右側のフレーム領域BBから下側のフレーム領域BBに折り曲げられ、ブロッキングダム102をまたぎ、屈曲領域BAを経てパッド領域PAに延在し、フレキシブルプリントループ基板に電気的に接続される。また、第2の引き回しワイヤL2、第4の引き回しワイヤL4および第6の引き回しワイヤL6を含むタッチ信号線103は、右側のフレーム領域BBからブロッキングダム102を跨ぎ、下側のフレーム領域BBに折り曲げられ、屈曲領域BAを経てパッド領域PAに延在し、フレキシブルプリントループ基板に電気的に接続される。このようにして、一方では、すべてのタッチ信号線103が重ならないことが保証され、したがって好ましくない短絡が回避される。他方、すべてのタッチ信号線103の巻き線が短いことが保証され、したがって信号遅延(RC delay)が回避される。また、第2の引き回しワイヤL2の配置形態は、ブロッキングダム102の外側の空間を合理的に利用できるので、ブロッキングダム102の内側のフレーム領域BBの幅を小さくすることができ、狭いフレーム領域BBの設計を実現できる。
【0050】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、
図2に示すように、複数のタッチ信号線103は、第2の方向Yに平行に配列された複数の第7の引き回しワイヤL
7および複数の第8の引き回しワイヤL
8をさらに含むことができる。ここで、第7の引き回しワイヤL
7および第1の引き回しワイヤL
1は1対1対応の一体構造であり、第7の引き回しワイヤL
7は、第2の方向Yにおいてベース基板101の中心軸から離れた第1の引き回しワイヤL
1の1端に接続されている。第8の引き回しワイヤL
8と第4の引き回しワイヤL
4は1対1対応の一体構造であり、第8の引き回しワイヤL
8は、第2の引き回しワイヤL
2から離れた第4の引き回しワイヤL
4の1端に接続されている。
【0051】
第2の方向Yにおいてベース基板101の中心軸から離れた第1の引き回しワイヤL1の1端は、複数の第3の引き回しワイヤL3が配置されるフレーム領域に隣接するフレーム領域に位置するので、第7の引き回しワイヤL7は、第2の方向Yに隣接するフレーム領域に延在することができる。また、第2の引き回しワイヤL2から離れた第4の引き回しワイヤL4の1端は、複数の第3の引き回しワイヤL3が配置されるフレーム領域に隣接するフレーム領域に位置するので、第8の引き回しワイヤL8も第2の方向Yに隣接する当該フレーム領域に延在することができる。これにより、タッチ信号線103の配線長が極限まで短縮され、タッチ信号線103の抵抗値が低減され、タッチ信号線103の信号遅延は回避される。
【0052】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、
図1に示されるように、複数のタッチ信号線103が2つのグループに分割されてもよく、タッチ信号線103の2つのグループは、第2の方向Yにおいてベース基板101の中心軸EFに対して対応的に配置される。具体的には、ブロッキングダムの内側と外側のタッチ信号線103の配線形態は、第2の方向Yにおいてベース基板101の中心軸EFで同じである。しかし、タッチ信号線の2つのグループの特定の数は限定されず、すなわち、タッチ信号線の2つのグループの数は同じであっても異なっていてもよい。これにより、バランス配線が便利になり、工程の安定性が向上し、狭いフレーム領域の設計が実現する。
【0053】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、すべてのタッチ信号線103の抵抗値がほぼ同じであることを保証するために、第1の引き回しワイヤL1、第2の引き回しワイヤL2の幅が第3の引き回しワイヤL3、第4の引き回しワイヤL4、第5の引き回しワイヤL5、第6の引き回しワイヤL6の幅よりも小さく設定されてもよい。第1の引き回しワイヤL1、第2の引き回しワイヤL2の幅が第7の引き回しワイヤL7、第8の引き回しワイヤL8の幅とほぼ等しく設定されてもよい。
【0054】
なお、具体的な実施に際しては、工程条件や測定の限界等の影響により、上記の「ほぼ」が「完全に等しい」場合もあるし、多少のずれが生じる場合もある。上記の特徴間の関係は、誤差の許容(例えば、変動が10%を超えるまたは未満)を満たす限り、本発明の保護範囲に含まれる。
【0055】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、第1の引き回しワイヤL1、第2の引き回しワイヤL2の幅は、3μm~20μm、例えば、7.3μmであってもよい。第3の引き回しワイヤL3、第4の引き回しワイヤL4、第5の引き回しワイヤL5、第6の引き回しワイヤL6の幅は、5μm~20μmとすることができ、例えば、9.2μmであってもよい。第7の引き回しワイヤL7、第8の引き回しワイヤL8の幅は、3μm-20μm、例えば、7.2μmであってもよい。
【0056】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板は、有機絶縁層104をさらに含むことができる。前記有機絶縁層104に第1の溝H1および第2の溝H2が形成される。ここで、第1の溝H1は、ブロッキングダム102と表示領域AAとの間に位置する。第2の溝H2は、表示領域AAから離れたブロッキングダム102の側に位置する。ベース基板101上の第1の引き回しワイヤL1の正投影は、第1の溝H1と表示領域AAに位置する。ベース基板101上の第2の引き回しワイヤL2の正投影は、第2の溝H2内に位置する。
【0057】
いくつかの実施形態では、第1の溝H1は、有機絶縁層104を隔離して、水および酸素が表示領域AAに侵入するのを防止するように構成される。第2の溝H2は、曲げ応力を解放するように構成される。ブロッキングダム102の内側の第1の引き回しワイヤL1を第1の溝H1と表示領域AAとの間に配置することにより、ブロッキングダム102の内側の第1の引き回しワイヤL1が第1の溝H1と重ならないようにする。従って、第1の溝H1が既存の引き回しワイヤモードに影響を与えることを防止することができる。第2の溝H2には有機封止層109(IJP)がなく、タッチ信号線103下の有機絶縁層104の構造は単純であり、基本的に大面積の切り欠き設計であるため、フィルム層間の段差が小さくて、すなわち、フィルム層の平坦性が良好であるため、ブロッキングダム102の外側の第2の引き回しワイヤL2を第2の溝H2内に配置することにより、タッチ信号線103設計および工程の実施に大きな利益をもたらす。
【0058】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、前記ベース基板の一側から離れる方向において、第1の引き回しワイヤL
1とベース基板101との間の距離は、第2の引き回しワイヤL
2とベース基板101との間の距離よりも大きい。具体的には、
図5に示すように、ブロッキングダム102の内側の第1の引き回しワイヤL
1のフィルム層の下に、より多くのフィルム層が存在し、下から上に順に、ベース基板101、第1のソース・ドレイン金属層107(SD1)、第2の平坦層1042(PLN2)、画素定義層1043(PDL)、第1の無機封止層108、有機封止層109、第2の無機封止層110および第2のエッチングブロック層111(BFL2)である。ブロッキングダム102の外側の第1の引き回しワイヤL
1の下のフィルム層は少なく、下から上に順に、ベース基板101、第1のソース・ドレイン金属層107、第1の無機封止層108、第2の無機封止層110および第2のエッチングブロック層111である。いくつかの実施形態では、ブロッキングダム102の内側および外側の第1の引き回しワイヤL
1および第2の引き回しワイヤL
2の幅がほぼ同じであることが保証される。任意選択で、第1の無機封止層108、有機封止層109および第2の無機封止層110は、フィルム封止層(EPL)を構成する。
【0059】
図4および
図5に示すように、いくつかの実施形態では、有機絶縁層104は、第1の平坦層1041(PLN1)、第2の平坦層1042および画素定義層1043を含むことができる。ブロッキングダム102は、表示領域AAを取り囲む第1のブロッキングダム1021および第1のブロッキングダム1021を取り囲む第2のブロッキングダム1022を含むことができる。ここで、第1のブロッキングダム1021の積層パターンは、第2の平坦層1042および画素定義層1043上に位置する。第2のブロッキングダム1022の積層パターンは、第1の平坦層1041、第2の平坦層1042および画素定義層1043上に位置する。第2のブロッキングダム1022と比べ、第1のブロッキングダム1021は、第1の平坦層1041に位置するフィルム層パターンを有しないため、ベース基板101に対する第1のブロッキングダム1021の高さは、ベース基板101に対する第2のブロッキングダム1022の高さよりも小さく、外部の水蒸気および酸素の経路が表示領域AAに入る時間が長くなればなるほど、表示領域AAに入りにくくなり、ブロッキングダム102のブロッキング能力がさらに向上する。いくつかの実施形態では、第1のブロッキングダム1021の幅、第2のブロッキングダム1022の幅、および第1のブロッキングダム1021と第2のブロッキングダム1022との間の間隔は、ほぼ同じであり、例えば、30μmである。第1のブロッキングダム1021および第2のブロッキングダム1022の断面形状は、
図4に示す台形であってもよいし、
図5に示す長方形であってもよい。このとき、第1のブロッキングダム1021及び第2のブロッキングダム1022のそれぞれの表示領域AAに近い少なくとも一辺の側縁は斜面であるが、これに限定されない。
【0060】
いくつかの実施形態では、ブロッキングダム102をまたぐ第3の引き回しワイヤL3および第4の引き回しワイヤL4の接着力を増加させるために、第3の引き回しワイヤL3および第4の引き回しワイヤL4の幅は、第1のブロッキングダム1021と第2のブロッキングダム1022ギャップにおいて、狭くなる。
【0061】
本発明において、「ブロッキングダム102の内側」とは、具体的には、表示領域AAに近い第1のブロッキングダム1021の側を指し、「ブロッキングダム102の外側」は、具体的には、表示領域AAから離れた第2のブロッキングダム1022の側面を指すことに留意する必要がある。
【0062】
また、
図4に示すように、表示基板は、層間誘電体層112(ILD)、ゲート絶縁層113(GI)、第1のエッチングブロック層114(BFL1)、バッファ層115(BRL)およびパッド層(pad layer)116(PS)を含む。表示基板の他の必要な構成要素は、当業者によって理解されるべきであり、ここでは繰り返されず、本発明に対する限定としないことが理解されるべきである。
【0063】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、
図3に示されるように、ベース基板101上の第1の引き回しワイヤL
1の正投影とベース基板101上のブロッキングダム102の正投影との間の最短距離d
5は、ベース基板101上の第2の引き回しワイヤL
2の正投影とベース基板101上のブロッキングダム102の正投影との間の最短距離d
6より大きい。これにより、ブロッキングダム102の内側の第1の引き回しワイヤL
1は、第1の溝H
1を避けることができるので、ブロッキングダム102の内側の第1の引き回しワイヤL
1は、第1の溝H
1と重ならない。
【0064】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、ベース基板101上の第1の引き回しワイヤL1の正投影とベース基板101上のブロッキングダム102の正投影との間の最短距離d5は、30μm-200μm、例えば48.9μmとすることができる。ベース基板101上の第2の引き回しワイヤL2の正投影とベース基板101上のブロッキングダム102の正投影との間の最短距離d6は、10μm-100μm、例えば29.4μmであり得る。
【0065】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、より狭いベゼルの技術的効果を実現するために、
図3に示されるように、第2の方向Yにおいて、第2の方向Y上の第1の溝H
1の幅d
2は、第2の方向Y上の第2の溝H
2の幅d
7よりも小さい。例示的に、第1の溝H
1の幅d
2は30μ0-50μmであり、第2の溝H
2の幅d
7は、70μm以上であってもよい。いくつかの実施形態では、
図6に示すように、ブロッキングダム102と前記ブロッキングダム102の内側の第1の引き回しワイヤL
1との間に第1の方向Xに延在するダミーライン117(dummy)を配置することができ、ダミーライン117は、第1の溝H
1の境界と重ならない。すなわち、ダミーライン117は、第1の溝H
1と第1の引き回しワイヤL
1との間に配置されてもよいし、第1の溝H
1内に配置されてもよい。
【0066】
ダミーライン117を配置する前は、ブロッキングダム102と前記ブロッキングダム102の内側の第1の引き回しワイヤL1との間の領域を空き領域としており、この空き領域にダミーライン117を配置することで、空き領域は、周囲の配線領域の構造により近くなり、工程の安定性および製品安定性を向上させることができる。
【0067】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供される上記表示基板において、
図7から
図11に示されるように、干渉を遮蔽するために、少なくとも1つのシールドワイヤ118(Guard)をさらに含むことができる。上記少なくとも1つのシールドワイヤ118は、第2の方向Yにおいて複数の第1の引き回しワイヤL
1の少なくとも一側に位置し、および/または、第2の方向Yにおいて複数の第2の引き回しワイヤL
2の少なくとも一側に位置する。
【0068】
いくつかの実施形態では、
図7に示されるように、少なくとも1つのシールドワイヤ118は、第1の引き回しワイヤL
1を含むタッチ信号線103の周りに配置され得る。いくつかの実施形態では、
図8に示されるように、少なくとも1つのシールドワイヤ118は、第2の引き回しワイヤL
2を含むタッチ信号線103の周りに配置され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのシールドワイヤ118の数が複数あり、
図9に示すように、複数のシールドワイヤ118は、第1の引き回しワイヤL
1を含むタッチ信号線103および第2の引き回しワイヤL
2を含むタッチ信号線103の周りに配置され得る。いくつかの他の実施形態では、
図10に示されるように、タッチ信号線の少なくとも1つのグループにおいて、少なくとも1本のシールドワイヤ118の本数は2本であり、一方のシールドワイヤ118は、第2の方向Yにおいて表示領域AAに隣接する第1の引き回しワイヤL
1の側に配置され、他方のシールドワイヤ118は、第2の方向Yにおいて表示領域AAから離れた第2の引き回しワイヤL
2の側に配置される。いくつかの他の実施形態では、
図11に示されるように、シールドワイヤ118は、第2の方向Yにおいて複数の第1の引き回しワイヤL
1の両側に配置されてもよい。また、シールドワイヤ118は、第2の方向Yにおいて複数の第2の引き回しワイヤL
2の両側にそれぞれ配置されてもよい。
【0069】
特定の実施中、より良い遮蔽効果を実現するために、第1の電力信号Vdd、第2の電力信号Vss、および初期化信号Vinitなどの直流信号をシールドワイヤ118にロードすることができる。フィルム層の数を減らすため、シールドワイヤ118およびタッチ信号線103が同じ層に配置されてもよい。
【0070】
任意選択的に、本開示の実施形態によって提供される上記のディスプレイ基板において、各シールドワイヤ118と各タッチ信号線103との間の最短距離と、単一のシールドワイヤ118のワイヤ幅との合計は、30μmより大きくてもよい。これは、シールドワイヤ118の両側のタッチ信号線103上の異なる信号(例えば、信号Txと信号Rx)の相互干渉をより良好に分離するためである。いくつかの実施形態では、シールドワイヤ118の両側のタッチ信号線103上の信号が同じである場合、シールドワイヤ118と各タッチ信号線103との間の最短距離と、単一のシールドワイヤ118の幅との合計は、特別に限定しなくてもよい。いくつかの実施形態では、単一のシールドワイヤ118の幅は、約9.2μmであり得る。
【0071】
任意選択で、
図12に示すように、本発明の実施形態によって提供される上記の表示基板は、表示領域AAから離れたシールドワイヤ118の側に配置されたクラック検出線119(PCD)をさらに含むことができる。クラック検出線119は、第1の引き回しワイヤL
1が位置するフレーム領域BBではブロッキングダム102を跨ぎ、他のフレーム領域BBではブロッキングダム102と表示領域AAとの間に位置する。
【0072】
PCD全体の巻線は、バックプレーン側とタッチパネル側に配置される。いくつかの実施形態では、クラック検出線119の2つのループ(loop)、すなわち左ループと右ループがある。クラック検出線119の一端はセルテキストユニットの緑サブピクセルに対応するデータ線に接続され、他端はハイレベル(VGH)信号に接続され、当該VGH信号は、フレキシブルプリントループ基板により提供する。クラックがない場合、高電圧がデータ線によって与えられ、対応する列の緑のサブピクセルに入力されるため、当該緑サブピクセルの発光デバイス(たとえば、OLED)に小さい電流が流れる。当該発光デバイスはほとんど発光せず、黒状態である。クラックがある場合、その瞬間の検出電圧信号はほぼ0Vであると考えられ、対応する列の緑のサブピクセルには当該0Vの電圧が入力され、当該緑サブピクセルの発光デバイス(たとえば、OLED)に大きい電流が流れるため、発光デバイスが発光し、黒い画像の下に緑の輝線が発生する。また、フィルムの層数を減らすために、クラック検出線119とタッチ信号線103を同じ層に配置してもよい。
【0073】
選択的に、
図13に示すように、本発明の実施形態によって提供される上記の表示基板は、シールドワイヤ118とクラック検出線119との間に位置する接地線120(GND)を含む。前記接地線120の引き回し方向は、シールドワイヤ118の引き回し方向とほぼ同じである。特定の実施中、接地線120は接地され、いかなる信号も負荷されない。また、フィルム層の数を減らすために、接地線120とタッチ信号線103を同じ層に配置することができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、本発明によって提供される上記の表示基板は、有機発光ダイオード(OLED)表示基板、量子発光ダイオード(QLED)表示基板、またはマイクロLED(Micro LED)表示基板などであってもよい。
【0075】
同じ発明思想に基づいて、本発明の実施形態は、本発明の実施形態によって提供される上記の表示基板を含むディスプレイ装置をさらに提供する。
【0076】
いくつかの実施形態では、当該表示装置は、携帯電話、タブレットコンピュータ、テレビ、ディスプレイ、ノートブックコンピュータ、デジタル電話フレーム、ナビゲータ、スマートウォッチ、フィットネスリストバンド、パーソナルデジタル機器、アシスタントおよびディスプレイ機能を備えたその他の製品またはコンポーネントであってもよい。表示装置の他の必要な構成要素(例えば、駆動チップ)は、当業者によって理解されるべきであり、ここでは繰り返されず、本発明に対する限定としてもいけない。また、表示装置の問題を解決する原理は、上記表示基板の問題を解決する原理と類似しているので、当該表示装置の実施は、上記表示基板の実施形態を参照することができ、制つめいの繰り返しは省略する。
【0077】
明らかに、当業者は、本発明の実施形態の範囲から逸脱することなく、本発明の実施形態に対して様々な修正および変形を行うことができる。この場合、本発明の実施形態のこれらの変更および変換が本発明の特許請求の範囲に含まれる場合、本発明はこれらの変更および変換も含むことを意図する。
【国際調査報告】