(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-06
(54)【発明の名称】デジタルメイクアップアーティスト
(51)【国際特許分類】
G06T 11/80 20060101AFI20240130BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20240130BHJP
G06N 20/00 20190101ALI20240130BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20240130BHJP
【FI】
G06T11/80 A
G06T7/00 660A
G06T7/00 350C
G06N20/00
G06T1/00 340A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023540175
(86)(22)【出願日】2021-12-21
(85)【翻訳文提出日】2023-08-28
(86)【国際出願番号】 US2021064507
(87)【国際公開番号】W WO2022146766
(87)【国際公開日】2022-07-07
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L’OREAL
【住所又は居所原語表記】14 Rue Royale,75008 PARIS,France
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ミンディー・クリスティーヌ・トルートマン
(72)【発明者】
【氏名】フランチェスカ・ディー・クルズ
(72)【発明者】
【氏名】サンドリーヌ・ガドル
【テーマコード(参考)】
5B050
5B057
5L096
【Fターム(参考)】
5B050BA06
5B050BA12
5B050CA07
5B050DA04
5B050EA07
5B050FA05
5B050FA10
5B057AA20
5B057CA01
5B057CA08
5B057CA12
5B057CA16
5B057CB01
5B057CB08
5B057CB12
5B057CB16
5B057CE16
5B057DA06
5B057DA16
5B057DB02
5B057DB06
5B057DB09
5B057DC40
5L096GA40
5L096GA41
5L096HA11
5L096KA04
(57)【要約】
デジタルメイクアップアーティストシステムは、モバイルデバイスと、化粧ルーチン情報、一般的なメイクアップルックス、肌のタイプおよび民族性に応じた化粧品、ならびにユーザのルックスの好みを記憶するデータベースシステムと、を含む。モバイルデバイスは、デジタルメイクアップアーティストと対話するためのユーザインタフェースを含む。デジタルメイクアップアーティストは、メイクアップルックスのタイプ、屋内用もしくは屋外用のルックス、肌の状態、顔の問題箇所、お気に入りの顔の特徴を含むユーザのニーズを捉えるために、ユーザと双方向の対話を実行する。演算回路は、顔のパーツを特定するためにユーザの顔画像を解析し、顔の特徴を決定するために顔画像を解析し、解析された顔画像、ユーザのニーズ、記憶された化粧ルーチン情報、一般的なメイクアップルックス、肌のタイプおよび民族性に応じた化粧品、ならびにユーザのルックスの好みに基づいて、デジタルメイクアップアーティストとの対話と同期して表示される画像フレームを生成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示デバイス、演算回路、およびメモリを有するモバイルデバイスと、
化粧ルーチン情報、一般的なメイクアップルックス、肌のタイプおよび民族性に応じた化粧品、ならびにユーザのルックスの好みを記憶するデータベースシステムと、
顔の画像を解析するための機械学習システム、を含み、
前記モバイルデバイスが、デジタルメイクアップアーティストと対話するためのユーザインタフェースを含み、前記デジタルメイクアップアーティストは、メイクアップルックスのタイプ、屋内用もしくは屋外用のルックス、肌の状態、顔の問題箇所、お気に入りの顔の特徴のうちの1つ以上を含む前記ユーザのニーズを捉えるために、前記ユーザとの双方向の対話を実行し、
前記演算回路が、
前記ユーザの顔画像を入力し、
前記機械学習システムを介して、前記ユーザの顔画像を解析して顔のパーツを特定し、
前記顔画像を解析して、肌の色調、目の色、髪の色、唇の色、および肌の質感のうちの1つ以上を含む顔の特徴を決定し、
前記デジタルメイクアップアーティストとの前記対話に同期して、前記表示デバイスに表示される画像フレームを生成する、
ように構成され、
前記画像フレームが、前記解析されたユーザの顔画像と、前記ユーザとの対話を通じて得られた前記ユーザのニーズと、前記記憶された化粧ルーチン情報、一般的な化粧ルックス、肌のタイプおよび民族性に応じた化粧品、ならびに前記ユーザのルックスの好みのうちの1つ以上とに基づいて生成される、
デジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項2】
前記演算回路が、前記生成された画像フレームを所定の再生速度で表示することにより動画を再生するように構成され、
前記動画が、チャプタを含み、各チャプタが、化粧品ルーチンのステップであり、
前記ユーザからの入力が、前記動画の再生を制御する動画制御コマンドを含む、請求項1に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項3】
前記動画制御コマンドが、動画の再生速度を下げる、動画再生を一時停止する、動画のステップの先頭からリスタートする、動画の次のステップにスキップする、のうちの1つを含む、請求項2に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項4】
前記ユーザからの前記入力が前記再生速度を下げる動画制御コマンドである場合、前記演算回路が、所定の再生速度に対する割合で前記再生速度を低下させ、前記コマンド入力時に再生している現在のチャプタが複雑であることを示す表示を前記データベースに記憶する、請求項3に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項5】
前記ユーザからの前記入力が、前記動画のステップの先頭からリスタートする動画制御コマンドであり、前記演算回路が、前記コマンド入力時に再生している現在のチャプタの先頭に関連する時間点を読み取り、前記時間点の前記フレームから前記動画を再生するように構成される、請求項3に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項6】
前記ユーザからの前記入力が、前記動画のステップの先頭からリスタートする動画制御コマンドであり、さらに画像フレームの生成の調整を行うコマンドを含み、前記演算回路が、再生している現在のチャプタの先頭に関連する時間点を読み取り、前記時間点における前記フレームから前記動画を再生するための調整された画像フレームを生成するように構成される、請求項3に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項7】
前記画像フレームの生成調整が、前記顔画像における顔部分のためのメイクアップの色の特性への変更を含み、
前記色の前記特性が、範囲、色調、および仕上がりのうちの1つ以上である、請求項6に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項8】
前記ユーザ入力が、ルックスのタイプを含み、
前記画像フレームの生成調整が、前記ルックスのタイプに関連する前記ユーザのルックスの好みを考慮する、請求項6に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項9】
前記画像フレームの生成調整に基づいて作成されたメイクアップルックスが、好ましいメイクアップルックスとして前記データベースに記憶される、請求項6に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項10】
前記演算回路が、前記機械学習システムを介して、前記ユーザの顔画像を解析して、顔形状、唇形状、まぶた形状、および髪型のうちの1つ以上を決定し、かつ前記ユーザの顔画像を解析して、肌の色調、目の色、髪の色、および肌の質感のうちの1つ以上を決定するように構成され、
前記画像フレームが、前記顔形状、前記唇形状、前記まぶた形状、前記髪型、前記肌の色調、前記目の色、前記髪の色、および前記肌の質感に関連して記憶されている化粧ルーチンに基づいて生成される、
請求項1に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項11】
前記デジタルメイクアップアーティストによって行われる前記ユーザとの前記双方向の対話がスピーチ入力を含み、
前記モバイルデバイスが前記スピーチ入力に対して自然言語処理を行い、前記デジタルメイクアップアーティストがスピーチ応答を出力する、請求項1に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項12】
前記ユーザとの前記双方向の対話が、前記デジタルメイクアップアーティストが、前記ユーザの肌の前記状態に関する情報を得るために、質問を発話することを含む、請求項11に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項13】
前記ユーザとの前記双方向の対話が、前記デジタルメイクアップアーティストが、前記ユーザの顔の前記問題箇所に関する情報を得るために質問を発話することを含む、請求項11に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項14】
前記ユーザとの前記双方向の対話が、前記デジタルメイクアップアーティストが、前記ユーザの肌が乾燥していることを示すスピーチ入力を受け、
前記画像フレームが、前記ユーザの肌が乾燥しているという前記指示に関連して記憶されている化粧ルーチンに基づいて生成される、請求項12に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項15】
前記データベースシステムに記憶された前記化粧ルーチン情報および化粧品がスキンケア用であり、
前記画像フレームが、スキンケア用の前記化粧ルーチン情報および化粧品に基づいて生成される、請求項1に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項16】
前記データベースシステムに記憶された前記化粧ルーチン情報および化粧品がスキンケアタイプのメイクアップ用であり、
前記画像フレームが、スキンケアタイプのメイクアップ用の前記化粧ルーチン情報および化粧品に基づいて生成される、請求項1に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項17】
前記スキンケアタイプのメイクアップが、アンチエイジング品質を有する化粧品を含み、
前記画像フレームが、前記アンチエイジング品質を有する前記化粧品の施しに関連して記憶されている化粧ルーチンに基づいて生成される、請求項16に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項18】
前記画像フレームが、前記肌の色調に最適な色調を使用する化粧ルーチンを提供するために、肌の色調を含む前記ユーザの前記解析された顔画像に基づいて生成される、請求項1に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項19】
前記顔画像の特定の肌のアンダートーンに適した化粧品の色調を選択するための肌のアンダートーン機械学習モデルをさらに含む、請求項1に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項20】
前記化粧品がファンデーションであり、
前記肌のアンダートーン機械学習モデルが、前記顔画像の前記特定の肌のアンダートーンに適した前記ファンデーションを選択するためである、請求項19に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項21】
表示デバイス、演算回路、およびメモリを有するモバイルデバイスと、
化粧ルーチン情報、一般的なメイクアップルックス、肌のタイプおよび民族性に応じた化粧品、ならびにユーザのルックスの好みを記憶するデータベースシステムと、
顔の画像を解析するための機械学習システム、を含み、
前記モバイルデバイスが、デジタルメイクアップアーティストと対話するためのユーザインタフェースを含み、前記デジタルメイクアップアーティストが、メイクアップルックスのタイプ、屋内用もしくは屋外用のルックス、肌の状態、顔の問題箇所、お気に入りの顔の特徴のうちの1つ以上を含む、初期情報を取得し、メイクアップ相談を要求することを含む助言を提供するためにユーザとの双方向の対話を行い、
前記演算回路が、
前記ユーザの顔画像を入力し、
前記機械学習システムを介して、前記ユーザの顔画像を解析して顔のパーツを特定し、
前記顔画像を解析して、肌の色調、目の色、唇の色、髪の色、および肌の質感のうちの1つ以上を含む顔の特徴を決定し、
前記助言を提供するために前記デジタルメイクアップアーティストとの前記対話と同期して前記表示デバイスに表示される画像フレームを生成する、
ように構成され、
前記画像フレームが、前記ユーザの前記解析された顔画像、前記ユーザとの前記対話を通じて得られた前記初期情報、前記記憶された化粧ルーチン情報、一般的なメイクアップルックス、肌のタイプおよび民族性に応じた化粧品、ならびに前記ユーザのルックスの好みのうちの1つ以上に基づいて、前記対話と同期して生成される、
デジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項22】
前記演算回路が、前記ユーザと前記デジタルメイクアップアーティストとの間の前記双方向の対話を通じて前記化粧の相談を行うように構成され、
前記演算回路が、前記お気に入りの顔の特徴に合わせた化粧ルーチンのためのカスタム推奨を作成する前記対話を実行する、請求項21に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項23】
前記演算回路が、前記ユーザと前記デジタルメイクアップアーティストとの間の前記双方向の対話を通じて前記メイクアップ相談を行うように構成され、
前記対話が、前記デジタルメイクアップアーティストに対して、前記ユーザに気になる少なくとも1つの問題顔領域を入力するように促すことを含み、
前記演算回路が、前記気になる問題顔領域に合わせた化粧ルーチンのためのカスタム推奨を作成する前記対話を行う、請求項21に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項24】
前記演算回路が、
化粧ルーチンのためのカスタム推奨を作成するために前記双方向の対話を行い、
前記推奨化粧ルーチンの調整要求を含むさらなる入力を受け取り、
前記推奨化粧ルーチンの前記調整要求、前記記憶されたメイクアップルックスおよび前記ユーザのルックスの好みに基づいて前記調整を行って洗練された化粧ルーチンを作成する、
ように構成される、請求項21に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項25】
前記演算回路が、前記調整を、前記ユーザのルックスの好みに含まれるユーザのルックスの好みとして、前記洗練された化粧ルーチンと共に、前記データベースに記憶するように構成される、請求項24に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項26】
前記演算回路が、前記洗練された化粧ルーチンのための推奨化粧品およびスキンケア製品を出力するように構成される、請求項24に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項27】
前記推奨化粧ルーチンの前記調整要求が、顔全体の画像のメイクアップ特性を変更する要求を含む、請求項24に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項28】
前記メイクアップ特性の前記変更要求が、前記顔画像における各メイクアップ色の範囲、色調、および仕上がりのうちの1つ以上の変更を含む、請求項27に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項29】
前記推奨化粧ルーチンの前記調整要求が、前記顔画像における顔部分のメイクアップ特性の変更要求を含み、
前記メイクアップ特性の前記変更要求が、前記顔画像における前記顔部分のメイクアップ色の範囲、色調、および仕上がりのうちの1つ以上の変更を含む、請求項24に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項30】
前記ユーザとの前記双方向の対話が、前記デジタルメイクアップアーティストが、前記ユーザの肌が乾燥していることを示すスピーチ入力を受け取ることを含み、
前記画像フレームが、前記ユーザの肌が乾燥しているという前記指示に関連して記憶されている化粧ルーチンに基づいて生成される、請求項22に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項31】
前記データベースシステムに記憶された前記化粧ルーチン情報および化粧品がスキンケア用であり、
前記画像フレームが、スキンケア用の前記化粧ルーチン情報および化粧品に基づいて生成される、請求項21に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項32】
前記データベースシステムに記憶された前記化粧ルーチン情報および化粧品がスキンケアタイプのメイクアップ用であり、
前記画像フレームが、スキンケアタイプのメイクアップ用の前記メイクアップ化粧情報および化粧品に基づいて生成される、請求項21に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項33】
前記スキンケアタイプのメイクアップが、アンチエイジング品質を有する化粧品を含み、
前記画像フレームが、アンチエイジング品質を有する前記化粧品の施しに関連して記憶されている化粧ルーチンに基づいて生成される、請求項32に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項34】
前記演算回路が、前記ユーザの肌の色調に合わせた化粧ルーチンのためのカスタム推奨を作成する前記対話を行い、
前記化粧ルーチンの前記画像フレームが、前記肌の色調に最適な化粧品の色調を使用する前記カスタム推奨を作成するために前記ユーザの前記解析された顔画像に基づいて生成される、請求項21に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項35】
前記顔画像の特定の肌のアンダートーンに適した前記化粧品の色調を選択するための肌のアンダートーン機械学習モデルをさらに含む、請求項34に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項36】
前記化粧品がファンデーションであり、
前記肌のアンダートーン機械学習モデルが、前記顔画像の前記特定の肌のアンダートーンに適した前記ファンデーションの前記色調を選択するためである、請求項35に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項37】
前記演算回路が、前記ユーザの唇の形状および唇の色に合わせた化粧ルーチンのためのカスタム推奨を作成する前記対話を行い、
前記化粧ルーチンの前記画像フレームが、前記ユーザの唇の形状および唇の色に最適な前記ユーザの顔用の化粧品の色調および/または仕上げを使用する前記カスタム推奨を作成するために、前記ユーザの前記解析した顔画像に基づいて生成される、請求項21に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項38】
前記演算回路が、前記ユーザの肌のタイプおよび民族性を得ることを含む化粧ルーチンのためのカスタム推奨を作成する前記対話を行い、
前記化粧ルーチンの前記画像フレームが、前記肌のタイプおよび前記民族性のために指定されたデータベース内に記憶された化粧品を使用する前記カスタム推奨を作成するために前記ユーザの肌のタイプならびに民族性とユーザのルックスの好みに基づいて生成される、請求項21に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項39】
前記データベースシステムに記憶された前記化粧ルーチン情報および化粧品が、肌タイプおよび民族性に応じた、スキンケアタイプのメイクアップ用であり、
前記画像フレームが、肌タイプおよび民族性に応じた、スキンケアタイプのメイクアップ用の前記化粧ルーチン情報と化粧品に基づいて生成される、請求項38に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【請求項40】
前記ユーザの前記顔画像の特定の民族性に適した前記化粧品の色調を選択するための民族性機械学習モデルをさらに含む、請求項38に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年12月30日に出願された非仮出願第17/138,078号、2020年12月30日に出願された非仮出願第17/138,143号、2021年7月22日に出願されたフランス出願シリアル番号2107909、および2021年7月22日に出願されたフランス出願シリアル番号2107906に対する優先権の利益を主張し、それらの内容全体は参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、デジタルメイクアップアーティスト、および対話式のメイクアップ助言とメイクアップ指導のための方法を対象とする。
【背景技術】
【0003】
モバイルアプリケーション、もしくはアプリが、近年、化粧品購入のための検索および選択における支援を提供するように開発されている。アプリは、特定のタイプのメイクアップを検索するためのツール、もしくはユーザのお気に入りである可能性がある製品を検索するためのツール、または以前に使用した製品を購入するだけのツールを提供し得る。アプリによっては、カラーパレットを表示することによって、口紅もしくはアイシャドウの色選びを支援するものがある。アプリによっては、衣服、アクセサリ、もしくは画像からの色に調和する色の検索を支援する色合わせ機能を提供するものもある。また、特定のタイプのメイクアップを施す方法を動画で利用できるものもある。
【0004】
アプリによっては、スマートフォン、タブレット、およびノートパソコンのカメラを活用して、商品の試用アプリケーションを提供するものもある。これらのアプリケーションの中には、ウェブアプリケーションとして実装されているもの、もしくはひとつのアプリとして実装されているものがある。これらのアプリケーションの中には、スマートフォンのカメラで自画像を撮影し、その写真をウェブアプリケーションにアップロードし、アップロードされた画像に仮想化粧品を施すために、そのカメラの使用を必要とするものがある。これらのアプリケーションは、肌を滑らかにする、頬骨を上げる、目の色を調整する、などの様々なオプションを提供し得る。これらのアプリケーションは、メイクアップの任意のタイプおよび色を追加したり、色の強さを変えたりする機能をユーザに提供し得る。
【0005】
しかしながら、今までに提供されてきた試用アプリケーションは、写真編集ツールによってルックスを作成するものである。先行する試用アプリケーションの中には、アップロードされた写真から、メイクアップのタイプや色を重ね合わせ、次にメイクアップした写真を編集するワンステップ機能を持つものもある。加えて、ソーシャルメディアで使用するために、カメラ付きモバイルデバイス用の写真編集ツールが普及してきている。写真共有アプリの1つであるVSCOでは、写真を共有する前に写真を編集したり、写真にフィルタをかけたりすることができる。特定の効果を得るために、多くのVSCOフィルタが利用可能である。VSCOフィルタは、露出、温度、コントラスト、フェード、彩度、色合い、肌の色調を含む、写真に適用できる値で構成されている場合がある。このような写真編集ツールは、写真を編集する機能を提供するが、写真の編集は、個人的なメイクアップの経験を提供しない。また、先行する試用アプリケーションツールは、カスタムルックスの作成を提供しない。例えば、ユーザは、デート・ナイト・ルックスを望むかもしれない。先行する試用アプリケーションは、デート・ナイト・ルックスを提供するかもしれないが、ユーザに最適と思われるどの化粧品を使用するか、およびルックスを作成するために様々なタイプの化粧品をどのように施すのかについての助言を提供しない。その代わりに、カスタムルックスを得ようとして、ユーザが顔画像に対して何らかの編集を行うことができるかもしれない。また、ユーザは、ユーザの気分、もしくはユーザが描写したい気分に基づくデート・ナイト・ルックスを望むかもしれない。
【0006】
これらの先行する試用ウェブアプリケーションもしくはアプリは、カスタマイズされたメイクアップルーチンではない処理を実行するため、部分的に完全なパーソナライゼーションを欠いている。典型的な先行する仮想試用アプリケーションの処理は、他の人たちのために作成されたテンプレートおよびルックスに依存している。ユーザが念頭に置いている特定のルックスを望むとき、もしくは新しいルックスを試したいとき、ユーザは、誰か他の人のために作成されたルックスを編集しなければならないことに直面する可能性がある。ユーザがパーソナルメイクアップアーティストとの経験に匹敵するような方法で対話を可能にする、特定のユーザのためのカスタムな試用経験を提供する必要がある。ユーザの顔に所望のルックスを得るためのステップをパーソナルメイクアップアーティストがユーザに教えるメイクアップ経験が必要である。
【0007】
ユーザが自分のアニメ風アバターを作成する上で支援するソーシャルメディアアプリが開発されてきている。これらのアニメ風アバターは、髪型、髪の色、顔の形および色、メイクアップ、眉毛、鼻の形などをカスタマイズすることができる。しかしながら、ユーザは、実際の顔のメイクアップ画像をソーシャルメディアに投稿することを望むかもしれない。
【0008】
前述の「背景技術」の説明は、本開示の文脈を一般的に提示することを目的としている。この「背景技術」セクションで説明されている範囲での現在名前が挙げられている発明者らの研究、および出願時に別様に従来技術とみなされていない可能性がある説明の態様は、明示的にも黙示的にも本発明に対する従来技術とは認められない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
一態様は、表示デバイス、演算回路、およびメモリを有するモバイルデバイス、化粧ルーチン情報、一般的なメイクアップルックス、肌タイプおよび民族性に応じた化粧品、およびユーザのルックスの好みを記憶するデータベースシステム、顔の画像を解析するための機械学習システム、を含み、かつ前記モバイルデバイスは、デジタルメイクアップアーティストと対話するためのユーザインタフェースを含む、デジタルメイクアップアーティストシステムであって、前記デジタルメイクアップアーティストが、メイクアップルックス、屋内用もしくは屋外用のルックス、肌の状態、顔の問題箇所、お気に入りの顔の特徴、のうちの1つ以上のタイプを含むユーザのニーズを捉えるためにユーザと双方向の対話を実行する。前記演算回路は、ユーザの顔画像を入力し、ユーザの顔画像を解析して顔のパーツを特定する機械学習システムを介して顔画像を解析し、肌の色調、目の色、髪の色、唇の色、および肌の質感のうちの1つ以上を含む顔の特性を決定し、デジタルメイクアップアーティストとの対話と同期して表示デバイスに表示する画像フレームを生成するように構成される。前記画像フレームは、解析されたユーザの顔画像、ユーザとの対話を通じて得られたユーザのニーズ、1つ以上の記憶されている化粧ルーチン情報、一般的なメイクアップルックス、肌タイプおよび民族性に応じた化粧品、およびユーザのルックスの好みに基づいて生成される。
【0010】
一態様は、表示デバイス、演算回路、およびメモリを有するモバイルデバイス、化粧ルーチン情報、一般的なメイクアップルックス、肌タイプおよび民族性に応じた化粧品、およびユーザのルックスの好みを記憶するデータベースシステム、顔の画像を解析するための機械学習システム、を含み、かつ前記モバイルデバイスは、デジタルメイクアップアーティストと対話するためのユーザインタフェースを含む、デジタルメイクアップアーティストシステムであって、前記デジタルメイクアップアーティストは、メイクアップルックスのタイプ、屋内用もしくは屋外用のルックス、肌の状態、顔の問題箇所、お気に入りの顔の特徴のうちの1つ以上を含む初期情報を取得し、化粧の相談の要求を含む助言を提供するために、ユーザと双方向の対話を実行する。前記演算回路は、ユーザの顔画像を入力し、ユーザの顔画像を解析して顔のパーツを特定する機械学習システムを介して顔画像を解析し、肌の色調、目の色、唇の色、髪の色、および肌の質感のうちの1つ以上を含む顔の特性を決定し、助言を提供するために、デジタルメイクアップアーティストとの対話と同期して表示デバイスに表示する画像フレームを生成するように構成される。前記画像フレームは、解析されたユーザの顔画像、ユーザとの対話を通じて得られた初期情報、1つ以上の記憶されている化粧ルーチン情報、一般的な化粧ルックス、肌タイプおよび民族性に応じた化粧品、およびユーザのルックスの好みに基づいて、対話と同期して生成される。
【0011】
例示的な実施形態の前述の概要の説明および以下の詳細な説明は、本開示の教示の単なる例示的な態様であり、限定的ではない。
【0012】
本開示およびその付随する利点の多くのより完全な理解は、添付の図面と関連して考慮されるとき、以下の詳細な説明を参照することによって、本開示およびその付随する利点がより良く理解されるにつれて、容易に得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の例示的な態様に従ったシステムの概略図である。
【
図2】モバイルデバイスのコンピュータシステムのブロック図である。
【
図3】本開示の例示的な態様に従ったアバターを有するユーザインタフェース画面を示す。
【
図4】本開示の例示的な態様に従ったモバイルデバイスのためのユーザインタフェース画面を示す。
【
図5】本開示の例示的な態様に従った、カスタム指導のためのデジタルメイクアップアーティストとユーザとの間の対話のためのシーケンス概略図である。
【
図6】本開示の例示的な態様に従ったルックスのタイプを入力するためのユーザインタフェースである。
【
図7】本開示の例示的な態様に従った顔解析のフローチャートである。
【
図8】顔形状分類のための畳み込みニューラルネットワークについての例示的なアーキテクチャ概略図である。
【
図9】顔のランドマーク検出のための例示的な深層学習ニューラルネットワーク概略図である。
【
図10】本開示の例示的な態様に従ったリコメンダシステムのための概略図である。
【
図11】本開示の例示的な態様に従った非限定的なルックス特徴のマトリクスを示す。
【
図12】本開示の例示的な態様に従ったモバイルアプリケーションにおけるユーザインタフェースである。
【
図13】本開示の例示的な態様に従ったモバイルアプリケーションにおけるユーザインタフェースである。
【
図14】本開示の例示的な態様に従った例示的なモバイルアプリケーションである。
【
図15】本開示の例示的な態様に従った「減速(SLOW DOWN)」動画制御コマンドのためのフローチャートである。
【
図16】本開示の例示的な態様に従った「一時停止(PAUSE)」動画制御コマンドのためのフローチャートである。
【
図17】本開示の例示的な態様に従った「最終ステップやり直し(RE-DO LAST STEP)」動画制御コマンドのためのフローチャートである。
【
図18】本開示の例示的な態様に従った「現ステップのスキップ(SKIP CURRENT STEP)」動画制御コマンドのためのフローチャートである。
【
図19】本開示の例示的な態様に従った動画再生コンポーネントのブロック図である。
【
図20】所望の特徴および元特徴に基づいて動画フレームを作成するために使用され得るブレンディング処理を示す。
【
図21A】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ指導のためのデジタルメイクアップアーティストを使用する例示的な対話のためのシーケンス概略図である。
【
図21B】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ指導のためのデジタルメイクアップアーティストを使用する例示的な対話のためのシーケンス概略図である。
【
図21C】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ指導のためのデジタルメイクアップアーティストを使用する例示的な対話のためのシーケンス概略図である。
【
図21D】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ指導のためのデジタルメイクアップアーティストを使用する例示的な対話のためのシーケンス概略図である。
【
図21E】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ指導のためのデジタルメイクアップアーティストを使用する例示的な対話のためのシーケンス概略図である。
【
図21F】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ指導のためのデジタルメイクアップアーティストを使用する例示的な対話のためのシーケンス概略図である。
【
図22A】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ指導のためにデジタルメイクアップアーティスト520を使用する例示的な対話の使用事例のためのシーケンス概略図である。
【
図22B】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ指導のためにデジタルメイクアップアーティスト520を使用する例示的な対話の使用事例のためのシーケンス概略図である。
【
図22C】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ指導のためにデジタルメイクアップアーティスト520を使用する例示的な対話の使用事例のためのシーケンス概略図である。
【
図22D】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ指導のためにデジタルメイクアップアーティスト520を使用する例示的な対話の使用事例のためのシーケンス概略図である。
【
図22E】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ指導のためにデジタルメイクアップアーティスト520を使用する例示的な対話の使用事例のためのシーケンス概略図である。
【
図23】
図23は、本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ相談のためのデジタルメイクアップアーティストとユーザとの間の対話のためのシーケンス概略図である。
【
図24A】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ相談のためのデジタルメイクアップアーティストを使用する例示的な対話のためのシーケンス概略図である。
【
図24B】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ相談のためのデジタルメイクアップアーティストを使用する例示的な対話のためのシーケンス概略図である。
【
図24C】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ相談のためのデジタルメイクアップアーティストを使用する例示的な対話のためのシーケンス概略図である。
【
図24D】本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ相談のためのデジタルメイクアップアーティストを使用する例示的な対話のためのシーケンス概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の詳細な説明において、本明細書の一部を構成する添付の図面が参照される。図面の中で、同様の記号は、文脈上別段の指示がない限り、通常は同様のコンポーネントとして扱う。詳細な説明、図面、および特許請求の範囲に記載された例示的な実施形態は、限定することを意図していない。本開示の趣旨もしくは範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用され得る、かつ他の変更が行われ得る。
【0015】
本開示の態様は、ユーザが個人的なメイクアップアーティストと持ち得る経験に匹敵する方法で、メイクアップ助言および指導のために相談され得るデジタルメイクアップアーティストを対象とする。開示されたデジタルメイクアップアーティストは、ユーザが自分の顔で所望のルックスを得るためのステップを教えるメイクアップ経験を提供する。
【0016】
図1は、本開示の例示的な態様に従ったシステムの概略図である。実施形態は、ソフトウェアアプリケーション、もしくはモバイルアプリケーション(アプリ)を含む。本開示の目的のために、本明細書において以下では、モバイルアプリケーション(アプリ)という用語は、ソフトウェアアプリケーションと互換的に使用され、メイクアップアプリケーションは、仮想的もしくは物理的にメイクアップを施す処理を参照して使用されるであろう。ソフトウェアアプリケーションは、デスクトップコンピュータもしくはラップトップコンピュータ103上で実行され得る。モバイルアプリケーションは、タブレットコンピュータもしくは他のモバイルデバイス101上で実行され得る。本開示の目的のために、ソフトウェアアプリケーションおよびモバイルアプリケーションは、モバイルアプリケーション111の観点から説明される。それぞれの場合において、モバイルアプリケーション111は、それぞれのデバイス101、103にダウンロードされ、インストールされ得る。いくつかの実施形態において、デスクトップコンピュータもしくはラップトップコンピュータ103は、音声入力デバイスとしてマイクロフォン103aを備えるように構成され得る。マイクロフォン103aは、USBポートもしくは音声入力ポートを介して、または、Bluetooth無線プロトコルを介した無線で、デスクトップコンピュータあるいはラップトップコンピュータ103に接続するデバイスであってもよい。モバイルデバイス101は、内蔵マイクロフォンを備えていてもよい。いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーションもしくはモバイルアプリケーションは、クラウドサービス105と連携して作動するために通信機能を含んでもよい。クラウドサービス105は、データベース管理サービス107および機械学習サービス109を含んでもよい。データベース管理サービス107は、クラウドサービス105で提供されるデータベース管理システムのタイプのいずれであってもよく、例えば、データベース管理サービス107は、構造化照会言語(SQL)を用いてアクセスされるデータベース、もしくは一般にNo_SQLと呼ばれる、キーによってアクセスされる非構造化データベースを含んでもよい。機械学習サービス109は、機械学習に必要になり得るスケールアップおよび高性能コンピューティングを可能にするために、機械学習を実行し得る。また、ソフトウェアアプリケーションもしくはモバイルアプリケーションは、クラウドサービス105からダウンロードされ得る。
図1には、単一のクラウドサービス、ラップトップコンピュータ、およびモバイルデバイスが示されているが、任意の数のモバイルデバイス、ラップトップコンピュータ、ならびにデスクトップコンピュータおよびタブレットコンピュータが、1つ以上のクラウドサービスに接続され得ると理解されるべきである。
【0017】
図2は、モバイルコンピュータデバイスのブロック図である。一実装において、モバイルデバイス101の機能および処理は、1つ以上のそれぞれの処理/演算回路226によって実装され得る。同じもしくは同様の処理/演算回路226は、タブレットコンピュータもしくはラップトップコンピュータに適用され得る。処理回路は、プロセッサが回路を含むように、プログラムされたプロセッサを含む。処理回路はまた、言及された機能を実行するように配置された特定用途向け集積回路(ASIC)および従来の回路コンポーネントのようなデバイスを含み得る。回路とは、回路もしくは回路のシステムを指すことに留意されたい。本明細書では、回路は、1つのコンピュータシステム内にあってもよいし、コンピュータシステムのネットワーク全体に分散されていてもよい。
【0018】
次に、例示的な実施形態による処理/演算回路226のハードウェアの説明を、
図2を参照して説明する。
図2において、処理/演算回路226は、本明細書で説明する処理を実行するモバイル処理ユニット(MPU)200を含む。処理データおよび命令は、メモリ202に記憶され得る。また、これらの処理および命令は、可搬型記憶媒体に記憶されてもよいし、もしくは遠隔で記憶されてもよい。処理/演算回路226は、モバイルデバイス101のネットワークサービスに固有の情報を含む交換可能な加入者識別モジュール(SIM)201を有し得る。
【0019】
さらに、本願の進歩性は、本発明処理の命令が記憶されるコンピュータ可読媒体の形態によって制限されない。例えば、命令は、FLASHメモリ、シンクロナス・ランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、固体ハードディスク、もしくはサーバまたはコンピュータなどの、処理/演算回路226が通信する任意の他の情報処理デバイスに記憶され得る。
【0020】
さらに、本願の進歩性は、MPU200およびオペレーティングシステムと連携して実行するユーティリティアプリケーション、バックグラウンドデーモン、もしくはオペレーティングシステムのコンポーネント、またはそれらの組み合わせとして提供され得る。オペレーティングシステムは、Mac OS、Windows 10、もしくはUnixオペレーティングシステムのようなラップトップコンピュータまたはデスクトップコンピュータのためのものであってよい。スマートフォンもしくはタブレットコンピュータなどのモバイルデバイスの場合、Android、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)10 Mobile、Apple iOS(登録商標)などのモバイルオペレーティングシステム、および、当業者に公知の他のモバイルオペレーティングシステムが使用されてもよい。
【0021】
処理/演算回路226を実現するために、ハードウェア要素は、当業者に公知の様々な回路要素によって実現され得る。例えば、MPU200は、Qualcommモバイルプロセッサ、Nvidiaモバイルプロセッサ、米国Intel社のAtom(登録商標)プロセッサ、Samsungモバイルプロセッサ、もしくはApple A7モバイルプロセッサであってもよいし、当業者が認識できる他のプロセッサタイプであってもよい。あるいは、MPU200は、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、もしくは当業者が認識できるようなディスクリート論理回路を用いて実装されてもよい。さらに、MPU200は、上述した本発明の処理の命令を実行するために並列協力処理する複数のプロセッサとして実装されてもよい。
【0022】
図2の処理/演算回路226はまた、ネットワーク224とインタフェースするための、米国Intel社のIntel Ethernet PROネットワークインタフェースカードなどの、ネットワークコントローラ206を含む。理解できる通り、ネットワーク224は、インターネットなどのパブリックネットワーク、もしくはLANまたはWANネットワークなどのプライベートネットワーク、あるいはそれらの任意の組み合わせであることができ、かつPSTNもしくはISDNサブネットワークも含むことができる。ネットワーク224はまた、イーサネットネットワークなどの有線であることができる。処理回路は、3G、4Gおよび5G無線モデム、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、GPS、もしくは公知の他の無線通信形態を含む無線通信のための様々なタイプの通信プロセッサを含み得る。
【0023】
処理/演算回路226は、MPU200によって管理され得るユニバーサルシリアルバス(USB)コントローラ225を含む。
【0024】
処理/演算回路226は、さらに、表示画面210とインタフェースするための、米国NVIDIA社のNVIDIA(登録商標)GeForce(登録商標)GTXもしくはQuadro(登録商標)グラフィックスアダプタなどの、表示画面コントローラ208を含む。I/Oインタフェース212は、音量制御のためなどのボタン214とインタフェースする。I/Oインタフェース212および表示画面210に加えて、処理/演算回路226は、さらに、マイクロフォン241および1つ以上のカメラ231を含み得る。マイクロフォン241は、音をデジタル信号に処理するための関連回路240を有し得る。同様に、カメラ231は、カメラ231の画像取り込み作動を制御するためのカメラコントローラ230を含み得る。例示的な態様において、カメラ231は、電荷結合素子(CCD)を含み得る。処理/演算回路226は、音出力信号を生成するためのオーディオ回路242を含んでよく、かつ任意の音出力ポートを含んでよい。
【0025】
電力管理およびタッチスクリーンコントローラ220は、処理/演算回路226およびタッチ制御によって、使用される電力を管理する。通信バス222は、処理/演算回路226のすべてのコンポーネントを相互接続するために、業界標準アーキテクチャ(ISA)、拡張業界標準アーキテクチャ(EISA)、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソシエーション(VESA)、周辺機器インタフェース(PCI)、もしくは同様のものであってよい。表示画面210、ボタン214、ならびに表示画面コントローラ208、電力管理コントローラ220、ネットワークコントローラ206、およびI/Oインタフェース212の一般的な特徴および機能性の説明は、これらの特徴が公知のため、簡潔にするために本明細書では省略される。
【0026】
図3は、本開示の例示的な態様に従ったアバターを有するユーザインタフェース画面を示している。本開示の目的のために、開示されたアバターは、デジタルメイクアップアーティストのグラフィック表現であるが、メイクアップアーティスト305の画像であってもよく、かつスピーチもしくはテキストを用いてユーザと通信できる人物を表してもよい。スピーチ入力は、マイクロフォンを表すアイコン311を選択することによって起動することができる。アバターもしくは画像305を含むサブ画面301は、対話するための領域を提供し得る。アバターもしくは画像305は、コンピュータの音声出力242、またはコンピュータ101に接続された外部スピーカにスピーチを出力することができる。アバターもしくは画像305は、テキスト309を出力することができる。サブ画面は、ユーザがテキストをタイプすることができる入力ボックス307を含み得る。いくつかの実施形態において、ユーザがマイクロフォン241に向かって話すと、スピーチがテキストに変換され、テキストが入力ボックス307に表示される。サブ画面301は、ユーザインタフェースウィンドウ310に含まれ得る。ウィンドウ310は、コンピュータシステム103のオペレーティングシステムによって制御されるグラフィカルオブジェクトであり得る。ウィンドウ310は、ソフトウェアアプリケーションもしくはモバイルアプリケーションのブラウザウィンドウまたはウィンドウを表示し得る。ウィンドウ310はメニューアイコン303を含んでよく、メニューアイコン303を選択すると、選択されて、指定された機能を実行し得る項目のメニューが表示され得る。
【0027】
アバター305は、アニメーションを実行するソフトウェアオブジェクトとして実装され得る。いくつかの実施形態において、以下でさらに説明するように、アバター305は、動画コンポーネント320で再生される動画と同期し得る。動画コンポーネント320の制御は、マイクロフォンアイコン311が起動されたときにマイクロフォン241を用いて行われる音声コマンドによって実行され得る。アバター305は、入力に対して自然言語処理を行い、音声出力242を通じてスピーチ応答を出力することによって、スピーチ入力に応答し得る。アバターを動画と同期させるために、アバター305は動画コンポーネント320にメッセージを転送し得るし、かつ動画コンポーネント320はアバター305とタイミング情報などの情報を共有し得る。動画コンポーネント320によって再生される動画は、チャプタに分割され得る。チャプタは、チャプタ名と時間によって識別され得る。時間は、動画の先頭からの秒数とし得る、もしくは動画の全長に対する割合を単位とし得る。いくつかの実施形態において、動画は、動画のフレームがユーザの顔および施されるメイクアップの画像に基づいて生成される一連のメイクアップアプリケーションステップである。本開示の目的のために、メイクアップアプリケーションステップは、ユーザの顔の画像の特定の部分への特定のタイプのメイクアップの施しを含み得る。特定のメイクアップタイプは、特定の化粧品、および化粧品の特定の特性を含み得る。
【0028】
いくつかの実施形態において、アバター305は、対話型エージェントとして実装され、質問を受けて、その質問に対する解決策を提供し得る。対話型エージェントはまた、ユーザによって尋ねられた特定タイプの質問に応答し得る。対話型エージェントは、対話型エージェントが尋ねた質問に対する応答である、ユーザによる発言に応答し得る。対話型エージェントは、クラウドサービス105に状態情報を記憶する。いくつかの実装において、対話型エージェントは、Microsoft Azureクラウドサービスで利用可能なBot Framework SDKなどのソフトウェアツールを用いて事前に作成されている場合がある。対話型エージェントの作動は、以下の説明でより明確になるであろう。
【0029】
図4は、本開示の例示的な態様に従ったモバイルデバイスのためのユーザインタフェース画面を示している。いくつかの実施形態において、ユーザインタフェースは、スマートフォン101の画面などのより小さな画面のために提供される。より小さい画面が提供されることにより、アバター305との対話は、音声および/またはテキストを通じて行い得る。スピーチ入力は、マイクロフォンを表すアイコン311を選択することによって起動することができる。表示画面210の一部には、対話を案内することに関連する制御およびテキストが表示され得る。アバター305は、コンピュータの音声出力242、もしくはコンピュータ101に接続された外部スピーカにスピーチを出力することができる。アバター305は、表示画面210にテキスト309を出力することができる。表示画面210の一部には、ユーザがテキストをタイプすることができる入力ボックス307を含み得る。いくつかの実施形態において、ユーザがマイクロフォン241に向かって話すと、スピーチがテキストに変換され、テキストが入力ボックス307に表示される。表示画面210は、ユーザの顔の画像もしくは動画401を表示し得る。
【0030】
図5は、本開示の例示的な態様に従った、カスタム指導のためのユーザとデジタルメイクアップアーティストとの間の対話のためのシーケンス概略図である。デジタルメイクアップアーティスト520は、アバター305の形態をとり得るし、もしくはスピーチを通じて対話される対話型エージェントであり得る。デジタルメイクアップアーティスト520は、モバイルアプリケーション111によって実行され得るし、かつ架空の人物もしくは実際のメイクアップアーティストを表し得る。システム510は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ103、タブレットコンピュータ、モバイルデバイス101、もしくは表示機能を有する他のコンピュータシステムであってもよい。システム510は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、もしくはモバイルデバイスのいずれかと、クラウドサービス105との組み合わせであってもよい。システムは、音声機能を有し得る。ユーザ入力530は、テキスト入力領域および/またはマイクロフォン入力の形態であり得る。
【0031】
従来の、メイクアップを施す指導動画は、再生、一時停止、停止の基本的な動画機能を含み、かつ動画が一時停止している間に動画再生の開始時間を移動するための時間スライダを含む場合がある。開示された実施形態において、デジタルメイクアップアーティスト520は、カスタム指導における対話を提供するために用いられる。
【0032】
ユーザは、ユーザが念頭に置いているルックスがあって、そのルックスがどのように作成され得るかをデジタルメイクアップアーティストに示してもらいたい使用事例などの目的のために、モバイルアプリケーション111を使用することができる。モバイルアプリケーション111は、ルックスを作成するためのカスタム指導を実行し得る。501において、モバイルアプリケーション111のデジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザに関するいくつかの情報、および特にユーザのニーズを得るために、ユーザ530との最初の対話を実行し得る。デジタルメイクアップアーティスト520は、「どのようなタイプのルックスを作成したいですか?」のような最初の質問を表示および/または話すことによって対話を開始し得る。
【0033】
503において、ユーザは、所望のタイプのルックスを述べることができる。ユーザの発言は、入力ブロック307にテキストとして入力され得る。あるいは、ユーザは、マイクロフォンアイコン311を選択することにより、声を通じてデジタルメイクアップアーティスト520と対話することを選択することができる。システム510は、データベース107から予め記憶されているルックスを選択する上で使用されるように、ユーザの発言からキーワードを抽出し得る。
図6は、ユーザがルックスのタイプの説明を入力するためのユーザインタフェースである。
【0034】
ユーザインタフェースは、様々なタイプのルックスのリストを提供し得る。ルックスのタイプの例として、数例を挙げれば、季節のルックス(春、夏、秋)、イベントのルックス(デートナイト、ガールフレンドとのディナー、特別なデート、義母との外出、休日、パーティ、大晦日、ブライダル、プロム)、完成までの時間に基づくルックス(短時間メイクアップ、平均的メイクアップ、時間をかけたメイクアップ)、ムードのルックス(陽気、幸せ、私に気づいて)、スタイル(ナチュラル、イブニング、夜会、ゴシック、仕事、ビーチ)、美的ルックス(ヴィスコ(VSCO)、Eガール(eGirl)、ソフトガール)などが挙げられる。
【0035】
デジタルメイクアップアーティスト520は、さらに、ユーザの経験レベルに関する情報を得るために、「メイクアップを行う上でのあなたの経験レベルは何ですか?」のような質問を表示および/または話し得る。ユーザは、経験レベルのリストを提供されてそこから選択してもよいし、あるいは経験レベルを声で入力してもよい。1つ以上の実施形態において、経験レベルを含むユーザ530に関する情報は、記憶されたユーザープロファイルの中から見つけ得る。
【0036】
経験のレベルは、初心者/ビギナーレベル、経験者レベル、エキスパートレベル、プロフェッショナルを含み得る。初心者/ビギナーレベルは、メイクアップを施す経験がほとんどないユーザであってもよい。経験者レベルは、以前にメイクアップを施したことがあり、したがって、ある程度の経験を有するユーザであってもよい。エキスパートレベルは、1年以上などの一定の期間、メイクアップを施してきただけでなく、適切にメイクアップを施す方法を学ぶための手順を踏んできたユーザであってもよい。プロフェッショナルレベルは、他の人に施すユーザであってもよい。
【0037】
デジタルメイクアップアーティスト520は、さらに、推奨され得るタイプのメイクアップを向上させるために、「あなたのメイクアップルックスは、主に屋内ウェアのためですか、あるいは屋外ウェアのためですか?」のような質問を表示および/または話し得る。
【0038】
デジタルメイクアップアーティスト520は、さらに、画像処理技術によって得ることが困難である可能性のあるユーザの肌の状態に関する情報を得るために、「あなたの肌は乾燥していますか?」のような質問を表示および/または話し得る。他の質問としては、顔の問題領域およびユーザが考慮して欲しい、お気に入りの顔の領域に関する情報を得ることに関するものであってもよい。
【0039】
デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザの所望のルックスを作成するためのステップを教えるためにカスタム指導を実行することができる。デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ自身の顔を用いてステップを教え得るし、ステップは、ユーザの顔に施されたときに見えるであろうルックスを作成する方法でメイクアップを施し得る。505において、カメラ231は、ユーザの顔の画像もしくは動画を取り込むために使用することができる。ユーザは、取り込まれた画像もしくは動画を表示画面210上で見ることができる。
【0040】
507において、ユーザの顔の情報を得るために、システム510によって画像もしくは動画を解析し得る。例えば、画像は、画像に含まれる顔を識別するため、顔の形状を決定するため、顔のパーツを決定するため、および指導中に助言を提供するために使用され得る他の特性を決定するために、解析され得る。従来の画像処理アルゴリズムは、画像分割、明るさレベル、平均色など、画像内の顔の特徴を特定するために使用されてきた。しかしながら、近年、顔認識における人工ニューラルネットワークが開発されてきた。顔認識のための人工ニューラルネットワークの中には、人間の視覚野の構造に基づいているものがある。コンピュータビジョンのための人工ニューラルネットワークのアーキテクチャは、改善され続けている。本開示の目的のために、取り込まれた画像もしくは動画を解析するために使用され得る2つの非限定的な人工ニューラルネットワークを説明する。
【0041】
いくつかの実施形態において、人工ニューラルネットワークの処理を実行するのに十分なコンピュータリソースがあることを条件に、人工ニューラルネットワークの一方もしくは両方が、モバイルデバイス101またはラップトップコンピュータ103によって実行され得る。いくつかの実施形態において、人工ニューラルネットワークの一方もしくは両方は、クラウドサービス105内の機械学習サービス109によって実行され得る。いくつかの実施形態において、人工ニューラルネットワークは、機械学習サービス109の中で鍛えられ得るし、かつ鍛えられた人工ニューラルネットワークは、モバイルデバイス101もしくはラップトップコンピュータ103において実行され得る。
【0042】
顔認識を実行するために、モバイルアプリケーション111は、照明の改善など、画像の顔の特徴を改善するための画像処理操作を実行し得る。例えば、ユーザは、明るい光もしくは日光がユーザの背後の方向からある場合に、気づかずに自撮りする場合がある。モバイルアプリケーション111は、ユーザの顔画像を明るくし得る。画質を向上させるために、他の画像処理操作が実行され得る。
【0043】
図7は、顔解析ステップをより詳細に示すフローチャートである。
【0044】
701において、顔の形状を決定するために、取り込まれた画像に対して解析が実行され得る。機械学習モデルは、取り込まれたユーザの顔の形状を検出するために使用され得る。機械学習モデルは、既知の顔形状を有する顔画像を用いて顔形状を分類するように鍛えられ得る。近年、オブジェクトを認識する際の人間の脳の視覚野の働き方にヒントを得た人工ニューラルネットワークを用いて、画像分類が行われている。この画像分類人工ニューラルネットワークは、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)として公知のモデル群である。画像分類のためのアプローチは他にも提案されていて、改良が続けられている。このような画像分類に使える可能性のある他のアプローチとして、数例を挙げれば、線形回帰、決定木、およびサポートベクターマシンが挙げられる。上述したように、機械学習モデルは、クラウドサービス105の機械学習サービス109を用いて鍛えられ得る。
【0045】
開示された実施形態において、顔形状を分類するために使用され得る機械学習モデルのアーキテクチャは、CNNである。
図8は、顔形状を分類するためのCNNのブロック図である。CNNの次元および活性化関数は、利用可能な処理能力および所望の精度に依存して変化させ得る。次元には、チャネルの数、各層のサイズ、および層の数が含まれる。活性化関数には、ロジスティック、整流線形ユニットなどがある。
【0046】
畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、いくつかのタイプの層から構成されてもよい。畳み込みコンポーネント803は、畳み込み層803a、プーリング層803c、および整流線形ユニット層803bから構成され得る。畳み込み層803aは、与えられたすべての空間位置における特徴の特定位置を検出する2次元活性化マップを展開するためのものである。プーリング層803cは、ダウンサンプリングの一形態として機能する。整流線形ユニット層803bは、畳み込み層自体の受容野に影響を与えることなく、決定関数およびネットワーク全体の非線形特性を増大させるための活性化関数を適用する。完全接続層805は、前の層のうちのすべての活性化に接続を有するニューロンを含む。損失層は、ネットワークトレーニングが、予測された層と真の層との間の偏差をどのように埋めるかを指定する。損失層807は、相互に排他的なクラスのセットにおけるクラスを検出する。
【0047】
いくつかの実施形態において、損失層807は、ソフトマックス関数であってもよい。ソフトマックス関数は、各クラスに対して確率を提供する。例示的な実施形態において、クラス809は、正方形、長方形、円形、楕円形、長円形、菱形、三角形、およびハート形の顔形状を含み得る。
【0048】
703において、モバイルアプリケーションは、顔の特徴およびランドマークを解析し得る。顔の形状と同様に、取り込まれたユーザの顔の特徴およびランドマークは、機械学習モデルを用いて検出され得る。機械学習モデルは、顔のランドマークを検出するように鍛えられ得る。顔形状の分類と同様に、分類に対する他のアプローチが使用され得る。また、
図8と同様のCNNアーキテクチャは顔ランドマーク検出のために同様に使用され得る。
【0049】
図9は、顔のランドマーク検出のための深層学習ニューラルネットワーク概略図である。
図8のアーキテクチャと同様に、深層学習ニューラルネットワークは、畳み込みニューラルネットワークである。深層学習ニューラルネットワークのトレーニングを向上するために、残差接続が含まれ得る。1つ以上の実施形態において、ネットワーク内の以前の層に残差接続がなされる反転残差構造が含まれ得る。
図9のアーキテクチャに関して、ネットワークは、2つのステージ、903および905として提供される。第1ステージ903は、特徴抽出を実行するための畳み込みステージである。第2ステージ905では、関心領域における予測を実行する。
【0050】
第1ステージ903のアーキテクチャは、入力顔画像901を与えられると、畳み込みおよび最大値プーリング演算を実行する畳み込みセクション903aを含む。畳み込みセクション903aは、反転残差構造903bに接続される。反転残差構造903bには、マスク層903cが接続される。マスク層903cのサイズは、ランドマークの数に応じたサイズ(例えば、ランドマークの数である2×L)である。マスク層903cは、入力オブジェクトの空間レイアウトを符号化する。
【0051】
第2ステージ905のアーキテクチャは、第1ステージ903の反転残差構造903bに接続される反転残差構造905bを含む。また、第1ステージ903のマスク層903cは、反転残差構造905bの結果に適用され、ROI(関心領域)および連結(Concatenate)ブロック911においてROIの切り取り(cropping)を実行するための入力として提供される。ROIおよび連結ブロック911は、反転残差構造905bのチャネル数とランドマーク数に基づいている。予測ブロック913は、マスク層905c内のランドマークとおおよその位置を予測する。第2ステージ903の関心領域に対する予測は、全画像に対してマスク層903cによって推定されたランドマークと組み合わされ、出力層907において出力ランドマークが得られる。
【0052】
1つ以上の実施形態において、顔に対するランドマークは、目、鼻、唇、頬骨、眉毛・まぶたを含む目の周りの領域、および髪を含む。いくつかの実施形態では、ランドマークは、可能性のある顔の異常を含み得る。
【0053】
各層の特定の次元および層の数は、所望の精度、機械学習モデルを実行するハードウェア、および機械学習モデルを鍛えるための時間の長さを含むパラメータに依存し得る。機械学習モデルは、クラウドサービス105の機械学習サービス109を用いて鍛えられ得る。
【0054】
顔の特徴の解析507は、さらに唇の形状705、まぶたの形状707、および髪型709の検出を含み得る。検出されたランドマークは、唇、目、および髪型の輪郭を計算するために使用され得る。加えて、肌の色/色調、目の色、唇の色、髪の色711、および肌の質感713などの他の顔の特徴も、顔画像から決定され得る。肌の色/色調および肌の質感は、画像処理技術を用いて決定され得る。肌の色/色調を解析して、RGB座標を決定し、肌の色/色調の名前を割り当てることができる。肌の色の解析により、肌の色調における違いが明らかになり得る。肌の色調のタイプは、フェア、ライト、ミディアム、もしくはディープを含み得る。同様に、目の色、唇の色および髪の色も、画像処理技術を用いて決定され得る。肌の質感は、明るさの違いの分析を用いて解析され得る。
【0055】
顔画像のさらなる特徴には、照明(画像の明るさ)があり得る。715において、画像照明(明るさ)も画像処理技術を用いて決定され得る。明るさは、画像内の知覚される光の総量の尺度として定義され得る。いくつかの実施形態において、画像の明るさは、最初に取り込まれた明るさレベルを最初として、その最初から増加もしくは減少させてよい。
【0056】
717において、過去のルックスの好みは、データベース107から検索され得る。過去のルックスの好みは、過去のルックスに使用された色の範囲、色調、仕上げを含む化粧品の特性を含むことができる。過去のユーザの好みは、顔の特定の部分のための化粧品の特性を含み得、かつ、特定のルックス、特に顔の特定の部分のために施された化粧品の選択肢を含めることができる。
【0057】
509において、1つ以上のメイクアップフィルタは、顔解析(507および
図7)によって決定された顔の特徴(顔のパーツ)および過去のルックスの好みに基づいて、データベース107から選択/検索され得る。いくつかの記憶されたメイクアップ顔フィルタは、デジタルメイクアップアーティスト520とのカスタム指導もしくはメイクアップ相談中のカスタムルックスの生成を通じて以前に作成されたフィルタであってよい。
【0058】
メイクアップフィルタは、ベースフレーム、すなわちユーザの顔の正面図を有する画像とブレンドされ得る特徴マスクである。特徴マスクは、ベースフレームとブレンドされ、修正された特徴を有する結果としての顔画像を有する画像を生成する。アプリは、顔解析507を用いて決定された顔の特徴の境界の位置を使って、ベースフレーム内の顔の特徴と並ぶように特徴マスクに調整を加え得る。特徴マスクは、RGBの画素値からなる。
【0059】
1つ以上のメイクアップフィルタは、リコメンダシステムを用いてデータベース107から検索され得る。
図10は、リコメンダシステムに関する概略図である。リコメンダシステム1000は、仮想メイクアップ(
図5の515)を施す方法を示す際に使用されるメイクアップフィルタを検索するために用いられ得る。リコメンダシステム1000は、データベース107に記憶され得る画像データおよびメイクアップフィルタのインデックス付きデータベース1005に基づいて作動する。
【0060】
インデックス付きデータベース1005は、メイクアップに関する一般的な質問に対する回答、一般的なメイクアップルックス、特定の肌タイプ(肌の色調、肌の乾燥具合、肌の質感)および/または人の特定の民族性に応じた化粧品も含み得る。インデックス付きデータベース1005には、評価およびパブリックコメントを含む製品レビュー情報など、外部のデータベースもしくはウェブサイトから抽出されたメイクアップ情報が追加され得る。
【0061】
インデックス付きデータベース1005は、さらに、外観およびスキンケアなどの機能の組み合わせを提供するメイクアップのカテゴリを含む、化粧品のカテゴリを含み得る。このカテゴリの化粧品は、アンチエイジング品質もしくは日焼け防止を有するファンデーション、および薬、または他の皮膚治療製品とブレンドされた化粧品を含み得る。また、別のカテゴリは、化粧を施す前に行うスキンケアルーティンのためのスキンケア製品であってよい。
【0062】
リコメンダシステム1000は、推奨されたメイクアップフィルタを検索しランク付けする推奨エンジン1007を含む。特定の仮想メイクアップを施す場合、推奨されたメイクアップフィルタは、ユーザがステップ501で入力したルックスおよび仮想メイクアップのためのものであってよい。いくつかの実施形態において、推奨されたメイクアップフィルタは、ユーザの好みもしくはお気に入りに基づいて検索され得る。個人的なユーザの好みは、アプリが最初にセットアップされたときにユーザが入力したメイクアップ特性であってもよい。個人的なユーザの好みは、デジタルメイクアップアーティスト520とのカスタム指導もしくは相談中に以前に構築された1つ以上のメイクアップフィルタであってもよい。お気に入りは、ユーザがお気に入りであるとしてフラグを立てたメイクアップ特性であってもよい。個人的なユーザの好みおよびお気に入りは、顔の特定の部分に対するものであってもよいし、顔全体に対するものであってもよい。
【0063】
1つ以上の実施形態において、推奨エンジン1007は、ルックス特徴マトリクスを使用し得る。
図11は、本開示の例示的な態様に従った非限定的なルックス特徴のマトリクスを示している。
図11に示されるルックス特徴のマトリクスは、簡潔にするために、2タイプの仮想メイクアップを示す一部のマトリクスである。ルックス特徴のマトリクスに含まれ得る、仮想メイクアップの他のタイプとしては、限定されないが、数例を挙げれば、ファンデーション、マスカラ、コンシーラー、頬紅、眉毛ペンシルが挙げられる。ルックス特徴のマトリクスは、所望の特徴のベクトルと比較されるように、モバイルデバイス内のアプリに記憶され得る。所望の特徴は、ユーザの現在の好みのベクトルであってもよく、ユーザの現在の経験レベルおよび所望のルックス(501)を考慮に入れ得る。推奨エンジン1007は、1つ以上の類似性メトリクスおよびスコアリングアルゴリズムを用いて、推奨をランク付けし得る。一実施形態において、推奨エンジン1007は、仮想メイクアップのための特定の特性を、推奨されたものから変更することによって創造性を促進するために、推奨を高める一連の特徴を生成し得る。例えば、推奨エンジン1007が検索された推奨の中で推奨を上位にランク付けした場合、類似性スコアを高めるために1つ以上の特性を変更し得る。あるいは、推奨エンジン1007は、色調もしくは仕上げなどの検索された推奨における1つ以上の特性を1つ上または1つ下に変更し得る(例えば、記憶された色調から1レベル上あるいは1レベル下に色調を変更する)。1つ以上の実施形態において、推奨エンジン1007は、ユーザの経験レベルに基づいて、アプリケーションジェスチャをおおよそ正確であるように調整し得る。
【0064】
1つ以上の実施形態において、推奨エンジン1007は、機械学習モデルによって実装され得るか、もしくは機械学習モデルと共に補完され得る。機械学習モデルは、特定の肌のアンダートーン、肌タイプおよび/または民族性に応じたファンデーションの色調を選択するために鍛えられ得る。機械学習モデルは、ユーザの唇の色に基づいて口紅の色調を選択するために鍛えられ得る。機械学習モデルは、ユーザの目の色および肌のアンダートーンに基づいてアイシャドウの色調を選択するために鍛えられ得る。
【0065】
推奨エンジン1007のための機械学習モデルは、インデックス付きデータベース1005のデータを用いて、ならびに外部データベース、特にユーザが自分のカスタムルックスを公開し得る画像および動画を有する外部データベースからのデータを用いて、鍛えられ得る。例示的な外部データベースには、数例を挙げれば、公に利用可能な、Facebook、Instagram、Snapchat、TikTokなどのソーシャルメディアプラットフォームにおけるデータベース、およびZoom、Microsoft Teams、Google Hangouts、もしくはGoogle Meetなどの動画会議プラットフォームが含まれる。
【0066】
推奨エンジン1007のための機械学習モデルは、決定木、ランダムフォレスト、もしくは単層ニューラルネットワーク-パーセプトロンを含む、比較的小さなデータセットのためのアルゴリズムに基づくことが可能である。数千のトレーニングデータ例からなる大規模なデータセットを提供することで、深層学習ニューラルネットワークを機械学習モデルとして使用することが可能になる。深層学習ニューラルネットワークのアーキテクチャは、色画像の特徴を認識するための畳み込みニューラルネットワークの変形であってもよい。
【0067】
推奨エンジン1007は、1つ以上の推奨を推奨ユーザインタフェース(511)に出力し得る。推奨ユーザインタフェースは、選択された推奨の適用を示す一連の動画フレームを表示することも可能である。
【0068】
511において、1つ以上のルックスオプションが表示画面210に表示され得る。
【0069】
図12は、モバイルアプリケーションにおける例示的なユーザインタフェースである。デジタルメイクアップアーティスト520は、様々なルックスのカスタム推奨1201を表示し得る。513において、ユーザは、推奨されるルックスを選択し得る。ルックスは、表示画面210上のポインタを動かすポインティングデバイス、タッチスクリーン221上のポインティングデバイス、もしくは「ルックス1を選択して」のように音声コマンドを入力することによって、選択され得る。表示画面210上に表示できる、より多くのカスタム推奨があってよい。ユーザは、例えば、ルックスの次の画面を表示する機能を選択することによって、他の推奨されるルックスを表示することができる。一実施形態において、ユーザインタフェースは、追加のルックスを表示するためにスクロールすることを可能にし得るスクロールバー1203を提供し得る。
【0070】
ユーザがルックスを選択すると、515において、システム510は、選択されたルックスを作成するためのステップの実行を開始し得る。
図13は、本開示の例示的な態様に従った、モバイルアプリケーションにおいて指導を開始するために表示され得るユーザインタフェースを示している。指導中、517において、将来の対話を向上させるために、情報がシステム510にフィードバックされ得る。また、指導は対話式である。指導は、「減速(SLOW DOWN)」、「一時停止(PAUSE)」、「ステップのやり直し(RE-DO A STEP)」、「ステップのスキップ(SKIP A STEP)」を含むコマンドを用いて制御され得る。指導を制御するためにコマンドを使用できることをユーザに知らせるために、メッセージ1301が表示され得る。コマンドは、ポインティングデバイスを用いてユーザインタフェース上で選択可能であり、もしくはマイクロフォン241がアクティブであれば(例えば、マイクロフォンアイコン311を介して)口頭コマンドとして入力が可能である。再生されている指導は、カスタム指導経験を得るために修正可能である。例えば、コマンド「ステップのやり直し」は、指導に変更を加えるためのオプションを含み得る。システム510は、指導に加えられた変更を、将来の対話を向上させるために使用され得るルックスの好みデータとして、データベース107に保存することが可能である。上述したように、モバイルアプリケーション111のバージョンは、ラップトップコンピュータもしくはデスクトップコンピュータよりも小さな画面を有するデバイス用であってもよい。
図14は、本開示の例示的な態様に従った例示的なモバイルアプリケーションである。より小さい画面が提供されることにより、デジタルメイクアップアーティスト520との対話は、音声および/またはテキストを介したものであってもよい。その場合、コマンドは口頭で入力が可能である。指導の間、ユーザ1401の顔画像が表示でき得るし、指導は、顔画像1401のパーツ1405にメイクアップパレット1403から選択された色1403bのメイクアップ1403aを施すことを加えることが可能である。
【0071】
図15、
図16、
図17、
図18は、動画制御コマンドのためのフローチャートである。上述したように、指導は、「減速」、「一時停止」、「ステップのやり直し」、「ステップのスキップ」を含むコマンドを用いて制御され得る。
図15は、「減速」動画制御コマンドのフローチャートである。「減速」コマンドは、再生速度を一定量(X%)下げるという機能、S1501を実行し得る。加えて、「減速」コマンドの呼び出しは、再生中の動画の部分が複雑であるか、もしくは、注意深く見る必要があるとユーザが考えていることを示している可能性がある。再生速度を下げる機能の実行には、S1503において、ステップが複雑であることを示す情報を記憶することを含み得る。
【0072】
図16は、「一時停止」動画制御コマンドのフローチャートである。「一時停止」コマンドは、ある時間点(秒単位の位置、もしくは時間コード)で動画の再生を停止する機能、S1601を実行し得る。
【0073】
図17は、「ステップのやり直し」動画制御コマンドのフローチャートである。「ステップのやり直し」コマンドは、チャプタを利用する機能を実行し得る。いくつかの実施形態において、各チャプタの始まりは、開始画像フレームおよび時間点を含み得る。あるいは、各チャプタの始まりは、チャプタフレームによってマークされ得る。「ステップのやり直し」コマンドは、現在のチャプタの先頭に戻し、そのチャプタの開始画像から再生を開始させることができる機能を実行し得る。S1701において、その機能は、現在のチャプタ名を読み取ることを含み得る。S1703において、その機能は、現在のチャプタに関連するステップが複雑であることを示す情報を記憶し得る。S1705において、その機能は、チャプタの開始位置を示す識別子を読み取ることが可能であり、これは、時間点、もしくはチャプタフレームであってよい。
【0074】
後述するように、いくつかの実施形態において、動画フレームは、例えば、チャプタの再生前に、もしくは動画フレームが再生されるにつれて、動的に生成され得る。動画フレームを動的に生成することにより、例えば、異なる色調および/または仕上げの化粧品を使用するように変更するといった、動画に変更を組み込むことができる。チャプタの始まりは、顔画像とマスクフィルタを組み合わせた状態であり得る、開始画像を含む。チャプタの再生中に実行されたメイクアップアプリケーションは、マスクフィルタと組み合わせた顔画像の次の状態として保存され得る。
【0075】
S1707において、動画がチャプタの先頭から再生され得る。
【0076】
図18は、「ステップのスキップ」動画制御コマンドのフローチャートである。「ステップのスキップ」コマンドは、動画を次のチャプタの始まりにスキップさせ得る機能を実行し得る。この機能は、S1801において、現在のチャプタの名前を読み取ることによって開始し得る。ステップをスキップすることは、そのステップが簡単であり、かつユーザがそのステップを実行する方法を示される必要がないことを示している可能性がある。S1803において、この機能は、そのステップが簡単であることを示す情報を記憶し得る。S1805において、この機能は、次のチャプタ名を読み出し、かつS1807において、次のチャプタに関連する時間点を読み出し得る。S1809において、この機能は、次のチャプタの時間点から開始するように動画をリセットし得る。
【0077】
図19は、本開示の例示的な態様に従った動画再生コンポーネントのブロック図である。いくつかの実施形態において、動画再生コンポーネント320は、動画を再生する前に指導のための動画を生成し得る。特に、動画再生コンポーネントは、表示するためにフレームをレンダリングする前に、指導の動画内の1つ以上のフレームに対して操作を実行し得る。また、指導の動画は、チャプタに分割され得る。チャプタは、メイクアップ指導の動画を個々のステップに分割するために使用され得るし、チャプタの各ステップは、再生され得るだけでなく、一時停止もしくは停止され得る。各チャプタは、開始フレームによって設計され得る。動画のチャプタは、ユーザの顔の特定の部分にメイクアップを施すステップのためであってよく、特定のタイプのメイクアップを施すためであってもよい。動画は、カメラで取り込まれたユーザの顔の画像から始まり得る。動画は、ユーザの顔画像の部分の位置およびラベル、顔色、質感、照明など、顔画像の解析を通して得られた情報を利用してよい。また、動画は、ユーザによって選ばれたルックスを利用してよい。初期設定で、動画は、ユーザの顔画像および顔解析から得られた情報を用いて選択されたルックスを作成する方法に関する指導のためのものであってもよい。
【0078】
上述したように、動画のチャプタは、ユーザの顔の特定の部分にメイクアップを施すステップのためのものであってよく、特定のタイプのメイクアップを施すためのものであってよい。例えば、あるチャプタは、ユーザの顔画像のまぶたにコンシーラーを塗るステップのためのものであってもよい。コンシーラーは、選択されたルックスのために提供される化粧品であってもよい。いくつかの実施形態において、メイクアップルックスは、チャプタのセットを有してよく、各チャプタは、1つ以上の化粧品を含んでよく、化粧品は、色、範囲、色調、および仕上げなどの特性のセットを有する。動画再生コンポーネント320は、特定のユーザの顔および化粧品のために選択されたルックスを生成し得る。チャプタは、チャプタがメイクアップアプリケーションの累積結果を表すように、以前のチャプタでメイクアップされたユーザの顔の画像から始め得る。いくつかの実施形態において、累積結果は、元の顔画像とは別の1つ以上のマスクフィルタである。
【0079】
図19に関して、顔画像、もしくは顔画像1903のマスクフィルタは、指導のためにさらなるデジタルメイクアップが施される開始画像として、チャプタの始まりに提供され得る。チャプタの始まりは、化粧品が施される顔の一部(顔の特徴)の位置情報1907、および化粧品、その特性、ならびに特定のタイプのメイクアップアプリケータによって施されるかもしれないストロークのタイプに関する情報を含み得る。チャプタは、付随するオーディオコンポーネント1901を含み得る。チャプタは、指導のための動画フレームを作成するために使用され得る、所望の顔立ちの一連のマスクフィルタ1905を含み得る。各動画フレームは、先行フレーム1911と所望の顔立ち1913をブレンディングして結果の顔立ち1915を得ることによって生成され得る。特定の顔の特徴のためにメイクアップアプリケータを用いて特定のメイクアップを施すことを表す1つ以上の特徴マスクが使用され得る。
【0080】
図20は、所望の顔立ちおよび元の顔立ちに基づいて動画フレームを作成するために使用され得るブレンディング処理を示している。顔の特徴のブレンディングは、以下のように達成される。
1.所望の顔立ち2001は、元の顔立ちの色(複数可)に調和するように、再色付けされ(2003)、再色付けされた顔立ち2005を得る。
2.再色付けされた顔立ち2005には、特徴マスクフィルタ2007が掛けられる。
3.元の顔立ち2009には、特徴マスクフィルタの逆値2011(すなわち、0から1までの範囲のマスク値のそれぞれを1から引き算した値)が掛けられる。
4.得られた2および3の画像はピクセル単位で加算され(2013)、最終的なブレンド顔立ち画像2015が作られる。
【0081】
指導が完了したとき、もしくはユーザが達成したいだけの指導を完了したとき、ユーザインタフェースは、完了したルックスを保存するための選択肢を提供し得る。ユーザが完成したルックスを保存することを選択する場合、519で「はい」、521において、ルックスは完成したルックスとして保存され得るし、もしくは指導中に化粧を施すために取られたステップは、カスタムフィルタ、もしくは一連のカスタムフィルタとして保存され得る。加えて、523において、ユーザインタフェースは、カスタムルックスを転送するか、もしくはカスタムフィルタを画像として他のプラットフォームに適用/転送するための、オプションを提供し得る(525)。
【0082】
システムの例示的な作動は、
図21A~
図21Fに提供される。
図21A~
図21Fは、本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ指導のためにデジタルメイクアップアーティスト520を使用する例示的な対話の使用事例のためのシーケンス概略図である。
図21A~
図21Fのシーケンス概略図は、システム510、デジタルメイクアップアーティスト520およびユーザ530による操作および通信を含む。上述したように、システム510は、一般的なタイプを挙げると、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ103、タブレットコンピュータ、もしくはモバイルデバイス101などのコンピュータデバイスであり得る。また、システム510は、コンピュータデバイスとクラウドサービス105(
図1参照)との組み合わせの形態もとり得る。いずれの場合も、デジタルメイクアップアーティスト520は、モバイルアプリケーション111の一部として実行され得るし、かつユーザ530は、スピーチ、テキスト、もしくはスピーチとテキストとの組み合わせのいずれかを通じてデジタルメイクアップアーティスト520と対話することができる。
【0083】
ユーザ530は、まず、コンピュータデバイスのユーザインタフェースにおいて実行されるモバイルアプリケーションを選択し得る。モバイルアプリケーションが開始されると、ユーザ530は、指導の中で教えを受けるためにデジタルメイクアップアーティスト520を使用するか、もしくはメイクアップ相談セッション(後述する)の中で助言の提供を受けるかの選択を与えられ得る。ユーザが指導のためにデジタルメイクアップアーティスト520を使用することを選択した場合、2101において、デジタルメイクアップアーティスト520は、「どのようなルックスを作成したいですか?」と質問し得る。2103において、ユーザ530は、ルックスの名前を述べることができる。ルックスは、既存のタイプのルックスであってもよいし、もしくはユーザ530が念頭に置いている新しいルックスの名称であってもよい。あるいは、システム510は、ユーザ530が選択するための既存のルックスのリストを提供し得る。既存のルックスは、データベース107に記憶されてもよいし、もしくはアプリ111においてローカルに提供されてもよい。
【0084】
いくつかの実施形態において、2105では、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530に、メイクアップを施す上での経験レベルを提供するように尋ね得る。経験レベルは、初心者、経験者、エキスパート、およびプロフェッショナルなどのカテゴリであってもよい。システム510は、ユーザ530が選択するための経験レベルのリストを提示し得る。2107において、ユーザ530は、経験のレベルを示す。
【0085】
2109において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530に、指導で顔のどの部分にメイクアップを施したいかを尋ね得る。指導は、顔の一部もしくは顔全体について提供され得る。2111において、ユーザは、目などの顔の一部について指導を提示させることを選択することができる。
【0086】
いくつかの実施形態において、2113では、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530に、指導のためにどれくらいの時間があるかを尋ね得る。指導は、ユーザにあまり時間がない場合は短縮バージョンであり得るし、もしくはユーザにフル指導のための十分な時間がある場合はフルバージョンであり得る。ユーザ530は、定性的な応答を提供してもよいし、もしくは分単位の時間量である応答を提供してよい。2115において、ユーザ530は、「私はあまり時間がありません。」のような定性的な応答を提供できる。システム510は、この応答を、指導の短縮バージョンが実行されるべきであると解釈し得る。しかしながら、ユーザ530は、さらに、後で完了するために指導を中間状態で保存する意思があることを表明できる。後者の場合、システム510は、指導をある地点で保存し、中間地点から開始して再生され得るようにし得る。
【0087】
いくつかの実施形態において、2117では、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530が、例えばユーザ530が購入した化粧品など、既に使用可能である必要なメイクアップおよびメイクアップアプリケータの使用を希望するか、もしくはユーザ530が、システム510が指導に必要となり得るメイクアップおよびメイクアップアプリケータを提供し得ることを好むかを決定するようにユーザ530に尋ね得る。2121において、ユーザ530は、いくつかの化粧品を持っているが、システム510がメイクアップおよびメイクアップアプリケータを選択することに対して、受け入れを示す定性的な応答を提供できる。
【0088】
2123において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530に自分の顔の写真を撮るよう尋ね得る。写真は、モバイルデバイス101に内蔵されているカメラ231で撮影してもよいし、もしくは外付けのカメラで撮影してもよい。
【0089】
2125において、システム510は、顔画像の解析を実行し得る。上述したように、顔解析は、顔のパーツの位置、および肌の色、肌の質感、照明を含む顔の特徴、ならびに過去のルックスの好みを得るために実行され得るし、これらは、指導のための動画を生成する際に使用され得る情報である。
【0090】
2127において、システム510は、指導において施すためのメイクアップを選択し得る。
【0091】
2129において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530に、メイクアップの選択が好きかどうかを尋ね得る。2131において、ユーザ530は、その選択に同意せず、むしろユーザが提供したメイクアップを用いて指導が実行されることを望むと応答することができる。
【0092】
2133において、デジタルメイクアップアーティスト520は、指導が開始されることを示し得る。いくつかの実施形態において、2135では、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530が指導中にメイクアップを施すために製品を入手したい場合に、指導中に使用され得る製品のリストを提供し得る。
【0093】
2141において、システム510は、指導の動画の生成および再生を開始し得る。例示の指導において、デジタルメイクアップアーティスト520は、施し得る初期メイクアップを述べることによって指導を開始し得る。2143において、デジタルメイクアップアーティスト520は、コンシーラーが最初に施され、次いでプライマーが施されることを示す指示を話すかテキストで提供し得る。
【0094】
指導の動画は、スピーチ出力、テキスト出力、もしくはスピーチ出力とテキスト出力の両方のいずれかを通じて、デジタルメイクアップアーティスト520による指示と連動してシステム510によって再生され得る。2145において、デジタルメイクアップアーティスト520は、アイシャドウを選択するための指示を提供し得る。2147において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ブレンディングブラシを選択するための指示を提供し得る。2149において、デジタルメイクアップアーティスト520は、アイシャドウを施すための指示を提供し得る。
【0095】
指導に沿った時間点において、ユーザ530は、動画制御コマンドを入力することができる。一例として、2151において、ユーザ530は、「ステップのやり直し」コマンドを入力することができる。いくつかの実施形態において、コマンドは、「1つ上のカラーでやり直す」のような、ステップに変更を加える要求を含み得る。デジタルメイクアップアーティスト520は、「1つ上の色」によってユーザが何を意味するかについて明確化する要求を出力し得る。2153において、システム510は、新しい色を使用する2145でのアイシャドウ選択から始まる動画のための新しいフレームを生成し得る。
【0096】
2155において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ブレンディングブラシを選択するための指示を提供し得る。2157において、デジタルメイクアップアーティスト520は、アイシャドウを施すための指示を提供し得る。
【0097】
2159において、ユーザ530は、「一時停止」のようなコマンドを入力することができる。システム510は、ユーザ530が「再生」コマンドを入力するまで、一時停止機能を実行し得る。
【0098】
2161において、デジタルメイクアップアーティスト520は、別の色調のアイシャドウでブレンディングを実行するための指示を提供し得る。2163において、デジタルメイクアップアーティスト520は、次の色調のアイシャドウを選択するための指示を提供し得る。2165において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ブレンディングブラシを選択するための指示を提供し得る。2167において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ブレンディングを実行するための指示を提供し得る。
【0099】
2169において、ユーザ530は、ブレンディングをやり直すために、「ステップのやり直し」のようなコマンドを入力することができる。2171において、システム510は、ブレンディングを行うステップの最初から動画をリスタートし得る。
【0100】
2173において、デジタルメイクアップアーティスト520は、眉毛を際立たせることを行うための指示を提供し得る。2175において、デジタルメイクアップアーティスト520は、しわをぼかすステップを実行するための指示を提供し得る。2177において、デジタルメイクアップアーティスト520は、パール仕上げのコンシーラーを選択するステップを実行するための指示を提供し得る。
【0101】
2179において、ユーザ530は、コンシーラーが明るすぎるという発言を入力し、コンシーラーの色調を下げることができるかどうかを尋ねることができる。2181において、デジタルメイクアップアーティスト520は、別のコンシーラーを試してみる旨の応答を行うことが可能であり、それは別のコンシーラーへの変更を伴う「ステップのやり直し」を発令することによって実行され得る。
【0102】
2183において、システム510は、チャプタが開始される場所に応じて、しわのぼかしのステップの開始から動画をリスタートし得る。次に、2185において、システム510は、一例として、メイト(mate)仕上げのコンシーラーを選択し、選択したコンシーラーで動画を再生し得る。2187において、ユーザ530は、新しいコンシーラーの結果をよく見る上で時間を取るために、「一時停止」コマンドを入力できる。2189において、ユーザ530は、動画の再生を開始するために「再生」コマンドを入力することができる。
【0103】
2191において、デジタルメイクアップアーティスト520は、目の周りを形作るステップを実行するための指示を提供し得る。2193において、デジタルメイクアップアーティスト520は、目を明るくするステップを実行するための指示を提供し得る。
【0104】
2195において、システム510は、ユーザの肌の色調に適したペンシルを選択し得る。2197において、システム510は、選択されたペンシルを用いて顔画像に描き得る。
【0105】
2199において、デジタルメイクアップアーティスト520は、アイライナーを施すステップを実行するための指示を提供し得る。この時間点で、2201において、ユーザ530は、後の時間にリスタートされるように動画を停止することを選択することができる。
【0106】
動画が完了した将来のある時間点で、2203において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザが完成したルックスを保存したいのかどうかという質問を出力し得る。2205において、ユーザはルックスを保存することを選択し、システム510にルックスを記憶するように指示することができる。2207において、システム510は、最終的なルックスをデータベース107に保存する。いくつかの実施形態において、最終的なルックスは、ある特定タイプのルックスにおける好ましいルックスとしてデータベースに保存され得る。例えば、指導を用いて作成されたルックスは、最初に説明されたタイプのルックス(
図5の503を参照)における好ましいルックスとして保存され得る。最終的なルックスは、ソーシャルメディアプラットフォームもしくは動画会議プラットフォームなどの他のプラットフォームにも転送され得る。ユーザが写真もしくは動画を投稿することができるいくつかの現在のソーシャルメディアプラットフォームとしては、数例を挙げると、Facebook、LinkedIn、Instagram、TikTok、およびSnapchatが含まれる。現在の動画会議プラットフォームとしては、数例を挙げると、Microsoft Teams、Facetime(登録商標)、Google Hangouts、もしくはGoogle Meet、Zoom、GoToMeeting、Skypeが含まれる。加えて、指導中になされた、色あいの選択、色の仕上げなどの変更も、ルックスの好みデータとして保存され得る。
【0107】
いくつかの実施形態において、2207では、システム510は、最終的なルックスの作成に関連する1つ以上のマスクフィルタをデータベース107に保存し得る。1つ以上のマスクフィルタは、他のプラットフォームに転送され得るし、かつ他のプラットフォームのためのカスタムルックスを作成するために使用され得る。
【0108】
ソーシャルメディアおよび動画会議は、その場でメイクアップするニーズをもたらしただけでなく、ヴィスコガールのようなソーシャルサブカルチャー、およびEガールならびにソフトガールのような美的ルックスにも影響を及ぼしてきた。そのニーズは、ソーシャルメディアおよび動画会議のための仮想メイクアップルックス、すなわち、拡張現実である。
【0109】
システムの例示的な作動は、ソーシャルメディアもしくは動画会議のための仮想試用を作成するために
図22A~
図22Eに提供される。
図22A~
図22Eは、本開示の例示的な態様に従って、メイクアップ指導のためにデジタルメイクアップアーティスト520を使用する例示的な対話の使用事例のためのシーケンス概略図である。
【0110】
ユーザが、動画会議のための仮想試用を作成する上での指導のためにデジタルメイクアップアーティスト520を使用することを選択した場合、2221において、デジタルメイクアップアーティスト520は、「どんなルックスを作成したいですか?」と尋ね得る。2223において、ユーザ530は、Eガールのルックスを施したいと述べることができる。Eガールのルックスは、ソーシャルメディアに投稿するため、もしくは友人もしくは同僚と動画会議をするときに、ユーザが試したいルックスであってもよい。既存のEガールのルックスは、データベース107に記憶されていてもよいし、もしくはアプリ111でローカルに提供されてもよい。
【0111】
いくつかの実施形態において、2225では、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530に、メイクアップを施す上での経験のレベルを提供するように求め得る。経験のレベルは、初心者、経験者、エキスパート、およびプロフェッショナルなどのカテゴリであってもよい。システム510は、ユーザ530が選択するための経験レベルのリストを提示し得る。2227において、ユーザ530は、経験者レベルではあるが、Eガールのルックスを施すのは初めてであるとして、経験レベルを示す。
【0112】
2229において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530に、指導で顔のどの部分にメイクアップを施したいかを尋ね得る。指導は、顔の一部もしくは顔全体について提供され得る。2231において、ユーザは、顔全体について指導を提示させることを選択することができる。
【0113】
いくつかの実施形態において、2233では、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530に、指導のためにどれくらいの時間があるかを尋ね得る。指導は、ユーザにあまり時間がない場合は短縮バージョンであり得るし、もしくはユーザにフル指導のための十分な時間がある場合はフルバージョンであり得る。ユーザ530は、定性的な応答を提供してもよいし、もしくは分単位の時間量である応答を提供してよい。2235において、ユーザ530は、「私はあまり時間がありません。」のような定性的な応答を提供できる。システム510は、この応答を、指導の短縮バージョンが実行されるべきであると解釈し得る。いくつかの実施形態において、2237では、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530が、例えばユーザ530が購入したデジタル化粧品など、既に使用可能である必要なデジタルメイクアップおよびメイクアップアプリケータの使用を望むのか、もしくはユーザ530が、システム510が指導に必要となり得るデジタルメイクアップおよびメイクアップアプリケータを提供し得ることを望むのかを決定するために、ユーザ530に尋ね得る。2241において、ユーザ530は、いくつかのデジタル化粧品を持っていることを示す定性的な応答を提供できる。
【0114】
2243において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530に自分の顔の写真を撮るように尋ね得る。写真は、モバイルデバイス101に内蔵されているカメラ231で撮影してもよいし、もしくは外付けのカメラで撮影してもよい。
【0115】
2245において、システム510は、顔画像の解析を実行し得る。上述したように、顔解析は、顔のパーツの位置、および肌の色、肌の質感、照明を含む顔の特徴、ならびに過去のルックスの好みを得るために実行され得るし、これらは、指導のための動画を生成する際に使用され得る情報である。
【0116】
2247において、システム510は、指導において施すためのデジタルメイクアップを選択し得る。
【0117】
2249において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530に、デジタルメイクアップの選択が好きかどうかを尋ね得る。2251において、ユーザ530は、その選択に同意せず、むしろユーザが提供したメイクアップを用いて指導を実行することを望むと応答することができる。
【0118】
2253において、デジタルメイクアップアーティスト520は、指導が開始されることを示し得る。いくつかの実施形態において、2255では、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザ530が指導中にメイクアップを施すために製品を入手したい場合に、指導中に使用され得るデジタル化粧品のリストを提供し得る。
【0119】
2261において、システム510は、指導の動画の生成および再生を開始し得る。例示的な指導において、デジタルメイクアップアーティスト520は、施し得る初期メイクアップを述べることによって指導を開始し得る。2263において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ファンデーションの前処理のために、プライマーが滑らかに塗られることを示す指示を話すかテキストで提供し得る。
【0120】
指導の動画は、スピーチ出力、テキスト出力、もしくはスピーチ出力とテキスト出力の両方のいずれかを通じて、デジタルメイクアップアーティスト520による指示と連動してシステム510によって再生され得る。2265において、デジタルメイクアップアーティスト520は、軽い範囲および自然な仕上がりを有するファンデーションを選択するための指示を提供し得る。2267において、デジタルメイクアップアーティスト520は、鼻筋を横切り、頬にわずかに伸びるように頬紅を掃くための指示を提供し得る。2269において、デジタルメイクアップアーティスト520は、先細りのブラシを用いて鼻先にハイライトパウダーを施すための指示を提供し得る。
【0121】
指導に沿った時間点において、ユーザ530は、動画制御コマンドを入力することができる。一例として、2271において、ユーザ530は、「ステップのやり直し」コマンドを入力することができる。いくつかの実施形態において、コマンドは、1つ上の頬紅色でやり直しするなどの、ステップに変更を加える要求を含み得る。デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザが「1つ上の頬紅色」によって何を意味するかについて明確化するための要求を出力し得る。2273において、システム510は、新しい頬紅色を使用する2267における頬紅を掃くことで始まる動画のための新しいフレームを生成し得る。
【0122】
2275において、デジタルメイクアップアーティスト520は、軽いストロークで眉毛にメカニカルペンシルを施すための指示を提供し得る。2277において、デジタルメイクアップアーティスト520は、眉毛をとかすための指示を提供し得る。
【0123】
2279において、ユーザ530は、「一時停止」のようなコマンドを入力することができる。システム510は、ユーザ530が「再生」コマンドを入力するまで、一時停止機能を実行し得る。
【0124】
2281において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ピンクの色調のアイシャドウを選択するための指示を提供し得る。2283において、デジタルメイクアップアーティスト520は、アイシャドウを施す上でフットアプリケータを選択するための指示を提供し得る。2285において、デジタルメイクアップアーティスト520は、アイシャドウをまぶたに施すための指示を提供し得る。2287において、デジタルメイクアップアーティスト520は、フワフワのブレンディングブラシでしわにブレンディングを実行するための指示を提供し得る。
【0125】
2289において、ユーザ530は、ブレンディングのやり直しをするために、「ステップのやり直し」のようなコマンドを入力することができる。2291において、システム510は、ブレンディングを行うステップの最初から動画をリスタートし得る。
【0126】
2293において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ウイングステンシルを用いて各まぶたを横切るウイングを作成するための指示を提供し得る。2295において、デジタルメイクアップアーティスト520は、数回のスワイプでまつ毛にマスカラを塗るステップを実行するための指示を提供し得る。2297において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ほんのわずかのリップグロスを施すための指示を提供し得る。
【0127】
2299において、ユーザ530は、リップグロスが薄すぎるという発言を入力し、リップグロスを強くすることができるかどうかを尋ねることができる。
【0128】
動画が完了した将来のある時間点で、2301において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザが完成したルックスを保存したいのかどうかという質問を出力し得る。2303において、ユーザ530はルックスを保存することを選択し、かつシステム510にルックスを保存するように指示することができる。2305において、システム510は、最終的なルックスをデータベース107に保存する。いくつかの実施形態において、最終的なルックスは、個人的なEガールのルックスのような特定のタイプのルックスにおける好ましいルックスとしてデータベースに保存され得る。例えば、指導を用いて作成されたEガールのルックスは、最初に説明されたEガールルックス(
図5の503を参照)の好ましいルックスとして保存され得る。最終的なルックスは、ソーシャルメディアプラットフォームもしくは動画会議プラットフォームなどの他のプラットフォームにも転送され得る。ユーザが写真もしくは動画を投稿することができるいくつかの現在のソーシャルメディアプラットフォームには、数例を挙げると、Facebook、LinkedIn、Instagram、TikTok、およびSnapchatが含まれる。現在の動画会議プラットフォームには、数例を挙げると、Microsoft Teams、FaceTime(登録商標)、Google Hangouts、もしくはGoogle Meet、Zoom、GoToMeeting、Skypeなどが含まれる。加えて、指導中に行った、色あいの選択、色の仕上げなどの変更も、ルックスの好みのデータとして記憶され得る。
【0129】
いくつかの実施形態において、2305では、システム510は、最終的なルックスの作成に関連する1つ以上のマスクフィルタをデータベース107に保存し得る。1つ以上のマスクフィルタは、他のプラットフォームに転送され得るし、かつ他のプラットフォームのためのカスタムルックスを作成するために使用され得る。
【0130】
カスタムルックスを作成するための指導サービスを提供することに加えて、デジタルメイクアップアーティスト520は、個人的なメイクアップ相談を提供することができる。デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザのメイクアップルックスを高める方法に関する助言を提供し得るか、もしくはユーザのメイクアップアプリケーションテクニックに加えられるかもしれない向上に関する助言を提供し得る。デジタルメイクアップアーティスト520は、問題領域により良く対処し得るか、もしくは特別な顔の特徴を引き出し得る、メイクアップアプリケーションテクニックに関する助言を提供し得る。デジタルメイクアップアーティスト520は、時間帯(朝、昼、夜)、ユーザが行くであろうと予想される場所(人工照明のある主に屋内、日光を浴びて照明のある主に屋外)、もしくは現在の肌の状態(乾燥肌)に適し得るメイクアップアプリケーションに関する助言を提供し得る。デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザの個性を引き出す方法について助言を提供し得る。
【0131】
図23は、本開示の例示的な態様に従った、化粧品相談のためのデジタルメイクアップアーティストとユーザとの間の対話のためのシーケンス概略図である。
【0132】
上述したように、ユーザ530は、指導の中で教えを受けるためにデジタルメイクアップアーティスト520を使用するか、化粧品相談セッションの中で助言の提供を受けるかの選択を与えられ得る。2351において、ユーザ530は、ユーザインタフェースウィンドウ310(
図3参照)を介して化粧品の助言を要求することができる。2353において、システム510は、ユーザ530が自分の顔の写真もしくは動画を撮ることを要求し得る。指導に関する上記と同様の方法で、システム510は、ユーザの顔の画像を解析して、顔のパーツ、肌の色調、唇の色、髪の色、および肌の質感を特定し得る。2355において、システム510は、ユーザ530と双方向の対話を実行し、肌の状態、屋内用/屋外用のルックス、お気に入りの顔の特徴、および任意の顔の特徴の懸念を含むユーザのニーズに関連するさらなる情報を取得し得る。2357において、ユーザ530は、肌の状態、例えば乾燥肌、屋内用/屋外用のルックス、お気に入りの特徴、および顔の特徴の懸念の情報を入力することができる。
【0133】
データベース107に事前に記憶されている可能性のあるユーザ入力情報および好み情報、ならびにデータベース107に記憶されている様々なタイプのルックスに対するマスクフィルタが提供されると、2359において、システム510は、化粧ルーチンのための1つ以上のカスタム推奨を作成する。上述したように、カスタム推奨は、リコメンダシステムを用いて得ることが可能である。リコメンダシステム1000は、メイクアップルーチンのカスタム推奨を作成する際に使用されるメイクアップフィルタを検索するために使用され得るし、かつスキンケアなどの化粧ルーチンを検索するために使用され得る。2361において、システム510は、検索された1つ以上の推奨化粧ルーチンを表示し得る。メイクアップルーチンは、
図20に示されるブレンディング処理を用いて生成され得る。
【0134】
リコメンダシステム1000は、推奨されたメイクアップフィルタを検索しランク付けする推奨エンジン1007を含む。推奨エンジン1007はまた、よくある質問と回答、一般的なメイクアップルックス、特定の肌タイプおよび状態のための化粧品、ならびに民族性のうちの1つ以上を含む、追加情報のための外部リポジトリから引き出し得る。推奨エンジン1007はさらに、スキンケア、およびスキンケア品質を有するメイクアップを含む化粧カテゴリの外部リポジトリから引き出し得る。スキンケア品質を有するメイクアップは、日光からの保護のためのSPF配合ファンデーション、アンチエイジング品質を有するメイクアップを含み得る。特定の仮想メイクアップを施す場合、推奨メイクアップフィルタは、ユーザがステップ2357で入力したお気に入りの特徴および顔の特徴の懸念のためのものであり得る。
【0135】
1つ以上の実施形態において、上述したように、推奨エンジン1007は、肌のアンダートーンに基づいてメイクアップの色調を推奨するための機械学習モデルで補完され得る。
【0136】
いくつかの実施形態において、2363では、ユーザインタフェースウィンドウ310は、ユーザ530からの入力を受けて、推奨される化粧ルーチンを改善、もしくは調整を行うことが可能である。さらなるユーザ入力は、推奨ルーチンに示される特定の特徴における改善もしくは調整された形になり得る。例えば、ユーザは、口紅の色が派手すぎると入力することができる。さらなるユーザ入力は、全体的なメイクアップルーチンの改善もしくは調整された形態になり得る。例えば、ユーザは、メイクアップルーチンが大胆すぎる、もしくはユーザはメイクアップに対してロングウェアを好むと入力することができる。2365において、システム510は、ユーザ入力および調整のタイプに調和するメイクアップルックスデータに従って、推奨メイクアップルーチンに調整を加え得る。例えば、システム510は、データベース107に記憶されているロングウェアメイクアップのためのマスクフィルタを検索することによって、調整を行い得る。2367において、システム510は、検索されたマスクフィルタを用いて、ユーザの顔画像に対する修正されたメイクアップルーチンを生成し、表示し得る。2369において、システム510は、メイクアップルーチンを用いて完成した顔画像を作成するために使用され得る化粧品に関する推奨を提供し得る。
【0137】
加えて、2371において、システム510は、完成した顔画像、および完成した顔画像を作成する際に使用したメイクアップルーチンに対する調整を、メイクアップルックスの好みとしてデータベース107に記憶し得る。例えば、ロングウェアメイクアップのためのマスクフィルタは、
図11のような特徴マトリックスにおいて、メイクアップルーチン(ルックス)に対するメイクアップルックスの好み(メイクアップフィルタ)であるというラベルと共に記憶され得る。
【0138】
1つ以上の実施形態において、2373では、ユーザ530は、作成された完成顔画像を、ユーザが存在感を出したいと思うライブ動画もしくは静止画を提供するプラットフォームに転送/公開することを選択できる。ライブ動画を提供するプラットフォームには、数例を挙げれば、Facebook、LinkedIn、Google Hangouts、もしくはGoogle Meet、Facetime(登録商標)、Microsoft Teams、TikTok、Zoom、を含む、ソーシャルメディアプラットフォームおよび動画会議プラットフォームが含まれる。
【0139】
デジタルメイクアップアーティスト520を説明するために、例示的な作動が
図24A~
図24Dに提供される。
図24A~
図24Dは、本開示の例示的な態様に従った、メイクアップ相談のためのデジタルメイクアップアーティストを使用する例示的な対話のためのシーケンス概略図である。
図24A~
図24Dのシーケンス概略図は、システム510、デジタルメイクアップアーティスト520、およびユーザ530による操作および通信を含む。
【0140】
2401において、ユーザ530は、デジタルメイクアップアーティストのためのモバイルアプリケーションを選択することができる。ユーザインタフェースウィンドウ310が提供されると、2403において、ユーザ530は、メイクアップ助言を得るために尋ねることができる。2405において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザが助言を希望する好ましいルックスを有しているかどうかを尋ね得る。2407において、ユーザ530は、希望するルックスをさらに明示する返答をすることができる。デジタルメイクアップアーティスト520は、2409において、ユーザにメイクアップルックスの好みがあるかどうかを尋ねることによって、与えるべき助言のタイプをさらに絞り込み得る。ユーザ530は、好みはないが、2411において、むしろシステム510がルックスを選択することを望むことを示す返答をすることができる。
【0141】
2413において、システム510は、ユーザが自分の顔の写真もしくは動画を撮ることを要求し得る、かつユーザの顔の画像に対して解析を実行することになる。解析の結果は、ユーザの顔のパーツの位置、および肌の色、肌の質感、照明などの特性、ならびに以前のルックスの好みを含み得る。
【0142】
2415において、デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザにお気に入りの顔立ちがあるかどうかを尋ね得る。ユーザ530は、1つ以上のお気に入りの顔立ち、例えば、2417のように唇と回答してもよい。2421において、システム510は、1つ以上のメイクアップルーチンのためのカスタム推奨を作成し得る。2423において、システム510は、メイクアップルーチンおよび化粧品特性を表示し得る。2425において、デジタルメイクアップアーティスト520は、推奨されるメイクアップルーチンに調整を加えたいかどうかをユーザに尋ね得る。2427において、ユーザ530は、メイクアップルックスが目立ちすぎるというような返答をすることができる。
【0143】
2429において、デジタルメイクアップアーティスト520は、目立つのは顔の特定の部分、もしくは複数の部分であるのか、または顔全体が目立ちすぎるかを尋ねることによって応答し得る。2431において、ユーザ530は、顔全体が目立ちすぎる、と返答することができる。2433において、デジタルメイクアップアーティスト520は、メイクアップルックスに調整がなされることをユーザ530に通知し得る。
【0144】
2435において、システム510は、データベース107からのマスクフィルタの検索を含み得るメイクアップルックスの調整を実行し、マスクフィルタの選択は、過去のルックスの好みを考慮し得る。2437において、システム510は、調整されたメイクアップルックスを表示し得る。2439において、ユーザ530は、調整されたメイクアップルックスを確認し、目が少し暗すぎるように見える、および目を明るくすることを要求する、などのさらなるフィードバックをすることができる。
【0145】
2441において、システム510は、メイクアップルックスに調整を加え、2443において、さらに調整されたルックスを表示し得る。2445において、デジタルメイクアップアーティスト520は、システムがアイシャドウの色調を増加させたことをユーザに通知し、その調整が目の明るさを十分に改善しているかどうかをユーザに伝え得る。2447において、ユーザ530は、調整は正しい方向であるが、もう少し調整すればより良くなるかもしれない、と返答することができる。
【0146】
2449において、システム510は、色調をさらに調整し得るし、かつ2451において、さらに調整された外観を表示し得る。2453において、デジタルメイクアップアーティスト520は、システムが色調を増加させたことをユーザに再び伝えて、かつその調整が十分であるかどうかを、ユーザ530に再び尋ね得る。2455において、ユーザ530は、調整が良好に見えると返答することができる。
【0147】
メイクアップルックスが完成すると、2461において、システム510は、最終的なメイクアップルックスを表示し得る。加えて、2463において、システム510は、最終的なメイクアップルックスを作成するために使用され得る化粧品を表示し、かつ2465において、メイクアップルーチン、最終的なメイクアップルックス、および行われた調整を、ユーザのルックスの好みとして、データベース107に保存し得る。
【0148】
デジタルメイクアップアーティスト520との対話を通じて、ユーザ530は、メイクアップルックスを改善し、メイクアップアプリケーションテクニックを向上させ得る。デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザに合わせたメイクアップ助言を提供する。デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザのルックスの好みとカスタムルックスの蓄積を通じて、その推奨度を向上させ続ける。デジタルメイクアップアーティスト520は、ユーザが自分の顔にメイクアップを施す前に、ユーザのためのメイクアップを試用し、かつカスタムルックスを作成する上でのメイクアップの施し方を教えることができる。加えて、デジタルメイクアップアーティスト520は、記憶されたルックスの好みおよびユーザの顔の特徴に関する情報に基づいて、カスタムメイクアップルックスを作成することができる。
【0149】
実施形態において、単語「a」、「an」などは、特に断らない限り、一般に「1つ以上」の意味を有する。
【0150】
本発明の多数の修正および変形は、上記の教示に照らして可能である。例えば、様々な消費者の肌の色調および質感から収集されたデータは、単一の消費者よりも多くの消費者に対する人工ニューラルネットワークのスケーリングを可能にするであろう。人工ニューラルネットワークは、製品の色調ごとに、新しい化粧品の調合のレンダリングを予測することができるであろう。その結果として、添付の特許請求の範囲内で、本発明は、本明細書に具体的に記載される以外の方法で実施され得ることを理解されたい。
【0151】
その結果として、添付の特許請求の範囲内で、本発明は、本明細書に具体的に記載される以外の方法で実施され得ることを理解されたい。
【0152】
上記の開示はまた、以下に列挙される実施形態を包含する。
【0153】
(1)デジタルメイクアップアーティストシステム。デジタルメイクアップアーティストシステムが、表示デバイス、演算回路、およびメモリを有するモバイルデバイスと、化粧ルーチン情報、一般的なメイクアップルックス、肌タイプおよび民族性に応じた化粧品、ならびにユーザのルックスの好みを記憶するデータベースシステムと、顔の画像を解析するための機械学習システム、を含み、前記モバイルデバイスは、デジタルメイクアップアーティストと対話するためのユーザインタフェースを含み、前記デジタルメイクアップアーティストが、メイクアップルックスのタイプ、屋内用もしくは屋外用のルックス、肌の状態、顔の問題箇所、お気に入りの顔の特徴のうちの1つ以上を含む前記ユーザのニーズを捉えるために前記ユーザとの双方向の対話を実行し、前記演算回路が、前記ユーザの顔画像を入力し、前記機械学習システムを介して、前記ユーザの顔画像を解析して顔のパーツを特定し、前記顔画像を解析して、肌の色調、目の色、髪の色、唇の色、および肌の質感のうちの1つ以上を含む顔の特徴を決定し、前記デジタルメイクアップアーティストとの対話と同期して前記表示デバイスに表示する画像フレームを生成するように構成され、前記画像フレームが、前記ユーザの前記解析された顔画像、前記ユーザとの対話を通じて得られた前記ユーザのニーズ、前記記憶された化粧ルーチン情報、一般的なメイクアップルックス、肌のタイプおよび民族性に応じた化粧品、ならびに前記ユーザのルックスの好みのうちの1つ以上に基づいて生成される。
【0154】
(2)前記演算回路が、前記生成された画像フレームを所定の再生速度で表示することにより動画を再生するように構成され、前記動画がチャプタを含み、各チャプタは化粧ルーチンのステップであり、前記ユーザからの入力が、前記動画の再生を制御する動画制御コマンドを含む、特徴(1)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0155】
(3)前記動画制御コマンドが、動画の再生速度を下げる、動画再生を一時停止する、動画のステップの先頭からリスタートする、動画の次のステップにスキップする、のいずれかを含む、特徴(2)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0156】
(4)前記ユーザからの前記入力が前記再生速度を下げる動画制御コマンドである場合、前記演算回路が、所定の再生速度に対する割合で前記再生速度を低下させ、前記コマンド入力時に再生している、現在のチャプタが複雑であることを示す表示を前記データベースに記憶する、特徴(2)もしくは(3)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0157】
(5)前記ユーザからの前記入力が、前記動画のステップの先頭からリスタートする動画制御コマンドであり、前記演算回路が、前記コマンド入力時に再生している現在のチャプタの先頭に関連する時間点を読み取り、前記時間点の前記フレームから前記動画を再生するように構成される、特徴(2)もしくは(3)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0158】
(6)前記ユーザからの前記入力が、前記動画のステップの先頭からリスタートする動画制御コマンドであり、さらに画像フレームの生成の調整を行うコマンドを含み、前記演算回路が、再生している現在のチャプタの先頭に関連する時間点を読み取り、前記時間点における前記フレームから前記動画を再生するための調整された画像フレームを生成するように構成される、特徴(2)もしくは(3)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0159】
(7)前記画像フレームの生成調整が、前記顔画像における顔のパーツのためのメイクアップの色の特性への変更を含み、前記色の前記特性が、範囲、色調、および仕上がりのうちの1つ以上である、特徴(6)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0160】
(8)前記ユーザ入力が、ルックスのタイプを含み、前記画像フレームの生成調整が、前記ルックスのタイプに関連する前記ユーザのルックスの好みを考慮する、特徴(6)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0161】
(9)前記画像フレームの生成調整に基づいて作成されたメイクアップルックスが、好ましいメイクアップルックスとして前記データベースに記憶される、特徴(6)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0162】
(10)前記演算回路が、前記機械学習システムを介して、前記ユーザの顔画像を解析して、顔形状、唇形状、まぶた形状、および髪型のうちの1つ以上を決定し、かつ前記ユーザの顔画像を解析して、肌の色調、目の色、髪の色、および肌の質感のうちの1つ以上を決定するように、さらに構成され、前記画像フレームが、前記顔形状、前記唇形状、前記まぶた形状、前記髪型、前記肌の色調、前記目の色、前記髪の色、および前記肌の質感に関連して記憶されている化粧ルーチンに基づいて生成される、特徴(1)~(9)のいずれかに記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0163】
(11)前記デジタルメイクアップアーティストによって行われる前記ユーザとの前記双方向の対話が、スピーチ入力を含み、前記モバイルデバイスが、前記スピーチ入力に対して自然言語処理を行い、前記デジタルメイクアップアーティストがスピーチ応答を出力する、特徴(1)~(10)のいずれかに記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0164】
(12)前記ユーザとの前記双方向の対話が、前記デジタルメイクアップアーティストが、前記ユーザの肌の前記状態に関する情報を得るために、質問を発話することを含む、特徴(11)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0165】
(13)前記ユーザとの前記双方向の対話が、前記デジタルメイクアップアーティストが、前記ユーザの顔の問題箇所に関する情報を得るために質問を発話することを含む、特徴(11)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0166】
(14)前記ユーザとの前記双方向の対話が、前記デジタルメイクアップアーティストが、前記ユーザの肌が乾燥していることを示すスピーチ入力を受け、前記画像フレームが、前記ユーザの肌が乾燥しているという前記指示に関連して記憶されている化粧ルーチンに基づいて生成される、特徴(12)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0167】
(15)前記データベースシステムに記憶された前記化粧ルーチン情報および化粧品がスキンケア用であり、前記画像フレームが、スキンケア用の前記化粧ルーチン情報および化粧品に基づいて生成される、特徴(1)~(14)のいずれかに記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0168】
(16)前記データベースシステムに記憶された前記化粧ルーチン情報および化粧品がスキンケアタイプのメイクアップ用であり、前記画像フレームが、スキンケアタイプのメイクアップ用の前記化粧ルーチン情報および化粧品に基づいて生成される、特徴(1)~(15)のいずれかに記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0169】
(17)前記スキンケアタイプのメイクアップが、アンチエイジング品質を有する化粧品を含み、前記画像フレームが、前記アンチエイジング品質を有する前記化粧品の施しに関連して記憶されている化粧ルーチンに基づいて生成される、特徴(16)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0170】
(18)前記画像フレームが、肌の色調に最適な色調を使用する化粧ルーチンを提供するために、前記肌の色調を含む前記ユーザの前記解析された顔画像に基づいて生成される、特徴(1)~(17)のいずれかに記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0171】
(19)前記顔画像の特定の肌のアンダートーンに適した化粧品の色調を選択するための肌のアンダートーン機械学習モデルをさらに含む、特徴(1)~(18)のいずれかに記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0172】
(20)前記化粧品がファンデーションであり、前記肌のアンダートーン機械学習モデルが、前記顔画像の前記特定の肌のアンダートーンに適した前記ファンデーションを選択するためである、特徴(19)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0173】
(21)デジタルメイクアップアーティストシステム。デジタルメイクアップアーティストシステムが、表示デバイス、演算回路、およびメモリを有するモバイルデバイスと、化粧ルーチン情報、一般的なメイクアップルックス、肌タイプおよび民族性に応じた化粧品、ならびにユーザのルックスの好みを記憶するデータベースシステムと、顔の画像を解析するための機械学習システム、を含み、前記モバイルデバイスが、デジタルメイクアップアーティストと対話するためのユーザインタフェースを含み、前記デジタルメイクアップアーティストが、メイクアップルックスのタイプ、屋内用もしくは屋外用のルックス、肌の状態、顔の問題箇所、お気に入りの顔の特徴のうちの1つ以上を含む、初期情報を取得し、メイクアップ相談を要求することを含む助言を提供するためにユーザとの双方向の対話を行う。前記演算回路が、前記ユーザの顔画像を入力し、前記機械学習システムを介して、前記ユーザの顔画像を解析して顔のパーツを特定し、前記顔画像を解析して、肌の色調、目の色、唇の色、髪の色、および肌の質感のうちの1つ以上を含む顔の特徴を決定し、前記助言を提供するために前記デジタルメイクアップアーティストとの前記対話と同期して前記表示デバイスに表示される画像フレームを生成するように構成され、前記画像フレームが、前記ユーザの前記解析された顔画像、前記ユーザとの前記対話を通じて得られた前記初期情報、前記記憶された化粧ルーチン情報、一般的なメイクアップルックス、肌タイプおよび民族性に応じた化粧品、ならびに前記ユーザのルックスの好みのうちの1つ以上に基づいて、前記対話と同期して生成される。
【0174】
(22)前記演算回路が、前記ユーザと前記デジタルメイクアップアーティストとの間の前記双方向の対話を通じて前記化粧の相談を行うように構成され、前記演算回路が、前記お気に入りの顔の特徴に合わせた化粧ルーチンのためのカスタム推奨を作成する前記対話を実行する、特徴(21)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0175】
(23)前記演算回路が、前記ユーザと前記デジタルメイクアップアーティストとの間の前記双方向の対話を通じて前記メイクアップ相談を行うように構成され、前記対話が、前記デジタルメイクアップアーティストに対して、前記ユーザに気になる少なくとも1つの問題顔領域を入力するように促すことを含み、前記演算回路が、前記気になる問題顔領域に合わせた化粧ルーチンのためのカスタム推奨を作成する前記対話を行う、特徴(21)もしくは(22)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0176】
(24)前記演算回路が、化粧ルーチンのためのカスタム推奨を作成するために前記双方向の対話を行い、前記推奨化粧ルーチンの調整要求を含むさらなる入力を受け取り、前記推奨化粧ルーチンの前記調整要求、前記記憶されたメイクアップルックスおよび前記ユーザのルックスの好みに基づいて前記調整を行って、洗練された化粧ルーチンを作成するように構成される、特徴(21)~(23)のいずれかに記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0177】
(25)前記演算回路が、前記調整を、前記ユーザのルックスの好みに含まれるユーザのルックスの好みとして、前記洗練された化粧ルーチンと共に、前記データベースに記憶するように構成される、特徴(24)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0178】
(26)前記演算回路が、前記洗練された化粧ルーチンのための推奨化粧品およびスキンケア製品を出力するように構成される、特徴(24)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0179】
(27)前記推奨化粧ルーチンの前記調整要求が、顔全体の画像のメイクアップ特性を変更する要求を含む、特徴(24)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0180】
(28)前記メイクアップ特性の前記変更要求が、前記顔画像における各メイクアップ色の範囲、色調、および仕上がりのうちの1つ以上の変更を含む、特徴(27)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0181】
(29)前記推奨化粧ルーチンの前記調整要求が、前記顔画像における顔部分のメイクアップ特性の変更要求を含み、前記メイクアップ特性の前記変更要求が、前記顔画像における前記顔部分のメイクアップ色の範囲、色調、および仕上がりのうちの1つ以上の変更を含む、特徴(24)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0182】
(30)前記ユーザとの前記双方向の対話が、前記デジタルメイクアップアーティストが、前記ユーザの肌が乾燥していることを示すスピーチ入力を受け取ることを含み、前記画像フレームが、前記ユーザの肌が乾燥しているという前記指示に関連して記憶されている化粧ルーチンに基づいて生成される、特徴(22)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0183】
(31)前記データベースシステムに記憶された前記化粧ルーチン情報および化粧品がスキンケア用であり、前記画像フレームが、スキンケア用の前記化粧ルーチン情報および化粧品に基づいて生成される、特徴(21)~(30)のいずれかに記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0184】
(32)前記データベースシステムに記憶された前記化粧ルーチン情報および化粧品がスキンケアタイプのメイクアップ用であり、前記画像フレームが、スキンケアタイプのメイクアップ用の前記メイクアップ化粧情報および化粧品に基づいて生成される、特徴(21)~(31)のいずれかに記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0185】
(33)前記スキンケアタイプのメイクアップが、アンチエイジング品質を有する化粧品を含み、前記画像フレームが、アンチエイジング品質を有する前記化粧品の施しに関連して記憶されている化粧ルーチンに基づいて生成される、特徴(32)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0186】
(34)前記演算回路が、前記ユーザの肌の色調に合わせた化粧ルーチンのためのカスタム推奨を作成する前記対話を行い、前記化粧ルーチンの前記画像フレームが、前記肌の色調に最適な化粧品の色調を使用する前記カスタム推奨を作成するために前記ユーザの前記解析された顔画像に基づいて生成される、特徴(21)~(33)のいずれかに記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0187】
(35)前記顔画像の特定の肌のアンダートーンに適した前記化粧品の色調を選択するための肌のアンダートーン機械学習モデルをさらに含む、特徴(34)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0188】
(36)前記化粧品がファンデーションであり、前記肌のアンダートーン機械学習モデルが、前記顔画像の前記特定の肌のアンダートーンに適した前記ファンデーションの前記色調を選択するためである、特徴(35)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0189】
(37)前記演算回路が、前記ユーザの唇の形状および唇の色に合わせた化粧ルーチンのためのカスタム推奨を作成する前記対話を行い、前記化粧ルーチンの前記画像フレームが、前記ユーザの唇の形状および唇の色に最適な前記ユーザの顔用の化粧品の色調および/または仕上げを使用する前記カスタム推奨を作成するために、前記ユーザの前記解析した顔画像に基づいて生成される、特徴(21)~(37)のいずれかに記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0190】
(38)前記演算回路が、前記ユーザの肌タイプおよび民族性を得ることを含む化粧ルーチンのためのカスタム推奨を作成する前記対話を行い、前記化粧ルーチンの前記画像フレームが、前記肌タイプおよび前記民族性のために指定されたデータベース内に記憶された化粧品を使用する前記カスタム推奨を作成するために前記ユーザの肌タイプおよび民族性とユーザのルックスの好みに基づいて生成される、特徴(21)~(37)のいずれかに記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0191】
(39)前記データベースシステムに記憶された前記化粧ルーチン情報および化粧品が、肌のタイプおよび民族性に応じた、スキンケアタイプのメイクアップ用であり、前記画像フレームが、肌タイプおよび民族性に応じた、スキンケアタイプのメイクアップ用の前記化粧ルーチン情報と化粧品に基づいて生成される、特徴(38)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【0192】
(40)前記ユーザの前記顔画像の特定の民族性に適した前記化粧品の色調を選択するための民族性機械学習モデルをさらに含む、特徴(38)に記載のデジタルメイクアップアーティストシステム。
【符号の説明】
【0193】
101 スマートフォン
103 ラップトップコンピュータ
103a マイクロフォン
105 クラウドサービス
107 データベース
109 機械学習サービス
111 モバイルアプリケーション
200 モバイル処理ユニット(MPU)
201 加入者識別モジュール(SIM)
202 メモリ
206 ネットワークコントローラ
208 表示画面コントローラ
210 表示画面
212 I/Oインタフェース
214 ボタン
220 電力管理およびタッチスクリーンコントローラ
221 タッチスクリーン
222 通信バス
224 ネットワーク
225 コントローラ
226 演算回路
230 カメラコントローラ
231 カメラ
240 マイクロフォン回路
241 マイクロフォン
242 オーディオ回路
301 サブ画面
303 メニューアイコン
305 メイクアップアーティスト
307 入力ボックス
309 テキスト
310 ユーザインタフェースウィンドウ
311 マイクロフォンアイコン
320 動画コンポーネント
401 動画
501 最初の対話
510 システム
511 推奨ユーザインタフェース
520 デジタルメイクアップアーティスト
530 ユーザ入力
705 唇の形状
707 まぶたの形状
709 髪型
711 色
713 肌の質感
715 照明
717 ルックスの好み
803 コンポーネント
803a 層
803b 整流線形ユニット層
803c プーリング層
805 完全接続層
807 損失層
809 クラス
901 入力顔画像
903 第1ステージ
905 第2ステージ
907 出力層
911 連結ブロック
913 予測ブロック
1000 リコメンダシステム
1005 データベース
1007 推奨エンジン
1201 カスタム推奨
1203 スクロールバー
1301 メッセージ
1401 顔画像
1403 メイクアップパレット
1403a メイクアップ
1403b 色
1405 パーツ
1901 オーディオコンポーネント
1903 顔画像
1905 マスクフィルタ
1907 位置情報
1911 先行フレーム
2007 特徴マスクフィルタ
2011 逆値
2015 画像
2357 ステップ
【国際調査報告】