(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-06
(54)【発明の名称】システム及び方法
(51)【国際特許分類】
B60S 5/00 20060101AFI20240130BHJP
B60C 29/02 20060101ALI20240130BHJP
【FI】
B60S5/00
B60C29/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541597
(86)(22)【出願日】2021-01-08
(85)【翻訳文提出日】2023-07-07
(86)【国際出願番号】 JP2021000453
(87)【国際公開番号】W WO2022149255
(87)【国際公開日】2022-07-14
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514326694
【氏名又は名称】コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】テタス ピエール-アレクシス
(72)【発明者】
【氏名】グランデマンジュ マチュー
(72)【発明者】
【氏名】ブアール レミ
(72)【発明者】
【氏名】ポタン イヴ
【テーマコード(参考)】
3D026
【Fターム(参考)】
3D026BA24
3D026BA27
(57)【要約】
本発明は、回転組立体の内部圧力の過度の上昇を防止するデバイスを提供し、回転組立体が、回転軸を有し且つホイール及びタイヤを備え、タイヤは、ホイール上に取り付けられて、ホイール内面及びタイヤ内面によって囲まれた内側キャビティを形成し、上記デバイスは、内側キャビティ内に充填されたガスに含まれる蒸気を凝縮させるために回転組立体の内側キャビティ内に配置されたコールドスポットを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用前に回転組立体(2)を準備するためのシステム(1)であって、
前記回転組立体(2)が、回転軸を有し且つホイール(3)及びタイヤ(4)を備え、
前記タイヤ(4)が、前記ホイール(3)上に取り付けられて、ホイール内面(39)及びタイヤ内面(49)により囲まれた内側キャビティ(5)を形成し、
前記システム(1)が、
前記内側キャビティ(5)内でガスを循環させるためのサーキュレータ(6)と、
前記内側キャビティ(5)内で循環されることになる前記ガスを乾燥させるドライヤー(7)と、
前記内側キャビティ(5)内で循環されることになる前記ガスを導入する吸気手段(8)と、
前記内側キャビティ(5)内で循環された前記ガスを排気し、排気された前記ガスを前記サーキュレータ(6)又は前記ドライヤー(7)に導く排気手段(9)と、を備えている、
ことを特徴とするシステム(1)。
【請求項2】
前記吸気手段(8)及び前記排気手段(9)が同軸上に配置され、前記内側キャビティ(5)内で循環されることになる前記ガスは、前記ホイール(3)上に設けられたバルブ孔(38)から導入されて排気される、
請求項1に記載のシステム(1)。
【請求項3】
前記ホイール(3)には少なくとも2つのバルブ孔(38)が設けられており、前記吸気手段(8)及び前記排気手段(9)は、異なるバルブ孔(38)に接続されている、
請求項1に記載のシステム(1)。
【請求項4】
前記システム(1)が、1つの回転組立体(2)の前記内側キャビティ(5)と別の回転組立体(2)の前記内側キャビティ(5)との間を接続する接続手段(19)を更に備えている、
請求項3に記載のシステム(1)。
【請求項5】
前記システム(1)が、前記回転組立体(2)の外周に巻かれた加熱ブランケット(29)を更に備える、
請求項1~4の何れか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記システム(1)が、乾燥された前記ガス又は乾燥されることになる前記ガスを加熱するための加熱手段(79)を更に備える、
請求項1~5の何れか1項に記載のシステム(1)。
【請求項7】
前記ドライヤー(7)が、前記回転組立体(2)を前記ドライヤー(7)の内部に格納することを可能にする加熱オーブン(78)である、
請求項1~4の何れか1項に記載のシステム(1)。
【請求項8】
前記吸気手段(8)又は前記排気手段(9)の少なくとも一方が、前記ガスの循環を遮断するためのタップ(37)を更に備える、
請求項1~7の何れか1項に記載のシステム(1)。
【請求項9】
使用前に回転組立体(2)を準備する方法であって、
前記回転組立体(2)が、回転軸を有し且つホイール(3)及びタイヤ(4)を備え、
前記タイヤ(4)が、前記ホイール(3)上に取り付けられて、ホイール内面(39)及びタイヤ内面(49)により囲まれた内側キャビティ(5)を形成し、
前記方法が、
前記内側キャビティ(5)内を循環されることになるガスを乾燥させるステップと、
乾燥させた前記ガスを循環させるステップと、
前記内側キャビティ(5)内で循環されることになる前記ガスを導入するステップと、
前記内側キャビティ(5)内で導入されて循環させた前記ガスを排気するステップと、
排気された前記ガスを、前記ガスを循環させる手段又は前記ガスを乾燥させる手段に導くステップと、を含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項10】
使用前に少なくとも2つの回転組立体(2)を同時に準備する方法であって、
前記各回転組立体(2)が、回転軸を有し、且つホイール(3)及びタイヤ(4)を備え、
前記タイヤ(4)が、前記ホイール(3)に取り付けられて、ホイール内面(39)及びタイヤ内面(49)により囲まれた内側キャビティ(5)を形成し、
前記方法が、
前記内側キャビティ(5)内で循環されることになるガスを乾燥させるステップと、
乾燥させた前記ガスを循環させるステップと、
1つの回転組立体(2)の前記内側キャビティ(5)内で循環されることになる前記ガスを導入するステップと、
前記1つの回転組立体(2)にて循環された前記ガスを別の回転組立体(2)に循環させるステップと、
前記少なくとも2つの回転組立体(2)の前記内側キャビティ(5)に導入及び循環された前記ガスを排気するステップと、
排気された前記ガスを、前記ガスを循環させる手段又は乾燥させる手段に導くステップと、を含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項11】
前記方法が更に、前記回転組立体(2)の外周を加熱するステップを含む、
請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記方法が更に、乾燥された前記ガス又は乾燥されることになる前記ガスを加熱するステップを含む、
請求項9~11の何れか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記方法が更に、加熱オーブン(78)の内部に前記回転組立体(2)を格納するステップを含む、
請求項9又は10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、使用前の回転組立体の準備に関し、詳細には、回転組立体の使用前に回転組立体を準備するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
内部圧力は、空気入りタイヤの耐久性、グリップ、ハンドリング等に関する性能、特に競技用として重要な要素であり、空気入りタイヤの競技力において、「高温」での使用状況の際の内部圧力を予測することが重要である。物理的には、空気入りタイヤの内側キャビティに充填されたガスの内部圧力は、ボイル=シャルルの法則(combined gas law)(PV/T=定数、Pは圧力、Vは体積、Tは温度)に従って、所与の体積に対して温度と共に上昇し、線形であることが予想される。
【0003】
実際の使用状況においては、温度に対して内部圧力が直線的に上昇しない他のメカニズムが介在しており、内側キャビティに充填されたガスに含まれる湿気の存在は、過圧を引き起こすこのようなメカニズムの1つであり、使用中のタイヤ性能の劣化につながる。
【0004】
タイヤを含む回転組立体の性能にとって、タイヤ構成部材の温度もまた、回転組立体の地面への密着性を確保するための重要な要素である。
【0005】
回転組立体の準備での使用の際の内部圧力の過度の上昇を最小限に抑えるために、乾燥ガスを回転組立体の内側キャビティに導入することが有効であることが知られている。また、回転組立体準備時のタイヤ構成部材の温度を動作温度まで上昇させるために、タイヤウォーマの使用が有効であることが知られている。また、回転組立体準備時の使用の際の内部圧力の過度の上昇を最小限にし、タイヤ構成部材の温度を回転組立体準備時の動作温度まで上昇させるために、種々の解決策が提案されている。
【0006】
米国特許第7137417号明細書では、四方バルブ、ガス入力組立体、真空発生器及び物品インターフェース組立体を備えた、清浄な乾燥空気又はガスでタイヤを膨張及びパージするための装置を開示している。
【0007】
国際特許第2009/004585号では、タイヤにおいてホイールに巻き付け可能であり且つタイヤを加熱するための抵抗器を着座させる本体を備えたタイヤウォーマを開示しており、抵抗器は、タイヤのトレッドに関連付け可能な温度センサに接続された制御デバイスによって作動可能な電源供給手段に接続されており、タイヤウォーマは、タイヤにより収容されるガスの圧力を調整するデバイスを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第7137417号明細書
【特許文献2】国際公開第2009/004585号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、これらの文献に開示された解決策では、依然として内側キャビティ内の湿気を完全に除去することは困難であり、また、内側キャビティ内に充填されるガスに含まれる湿気は、「高温」での使用時に比べて少量であるので、湿気を低下させる効果及び効率は満足できるものではない。また、これらの文献に開示された解決策では、タイヤウォーマがタイヤ又は回転組立体の外周を加温するので、外周、特にトレッドがこのような温度に達してもタイヤの内部構造が所望の温度に達しておらず、又は、タイヤの内部構造が所望の温度に達したときに外周、特にトレッドが過度に加熱されてしまい、或いは、回転組立体を準備するのに必要な時間が長くなり過ぎる。従って、内側キャビティに充填されるガスに含まれる湿気に関する問題を解決し、合理的な時間期間内に回転組立体全体を加温することを可能にするシステム及び方法が望まれている。
【0010】
すなわち、内側キャビティに充填されるガスに含まれる湿気に関する問題及び回転組立体全体を合理的な時間期間内に加温することに関連する問題を解決することを可能にするシステム及び方法が必要とされている。
【0011】
従って、本発明の目的は、使用中の内部圧力の過度の上昇に対する改善と準備時に回転組立体全体を加温することに対する改善を同時に提供するシステム及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、使用前に回転組立体を準備するためのシステムであって、回転組立体は、回転軸を有し且つホイール及びタイヤを備え、タイヤは、ホイール上に取り付けられて、ホイール内面及びタイヤ内面により囲まれた内側キャビティを形成し、内側キャビティ内でガスを循環させるためのサーキュレータと、内側キャビティ内で循環されることになるガスを乾燥させるドライヤーと、内側キャビティ内で循環されることになるガスを導入する吸気手段と、内側キャビティ内で循環されたガスを排気し、排気されたガスをサーキュレータ又はドライヤーに導く排気手段と、を備える、システムを提供する。
【0013】
本発明はまた、使用前に回転組立体を準備する方法であって、回転組立体は、回転軸を有し且つホイール及びタイヤを備え、タイヤは、ホイール(3)上に取り付けられて、ホイール内面及びタイヤ内面により囲まれた内側キャビティを形成し、本方法が、内側キャビティ内を循環させることになるガスを乾燥させるステップと、乾燥させたガスを循環させるステップと、内側キャビティ内で循環されることになるガスを導入するステップと、内側キャビティに導入及び循環されたガスを排気するステップと、排気されたガスを、ガスを循環させる手段又は乾燥させる手段に導くステップと、を含む。
【0014】
本発明は更に、使用前に少なくとも2つの回転組立体を同時に準備する方法であって、各回転組立体は、回転軸を有し且つホイール及びタイヤを備え、タイヤは、ホイールに取り付けられて、ホイール内面及びタイヤ内面により囲まれた内側キャビティを形成し、本方法は、内側キャビティ内で循環されることになるガスを乾燥させるステップと、乾燥させたガスを循環させるステップと、1つの回転立体組立体の内側キャビティ内で循環されることになるガスを導入するステップと、1つの回転立体組立体にて循環されたガスを他の回転立体組立体に循環させるステップと、少なくとも2つの回転立体組立体の内側キャビティに導入及び循環されたガスを排気するステップと、排気されたガスを、ガスを循環させる手段又は乾燥させる手段に導くステップと、を含む。
【0015】
これらの配置により、使用中の内部圧力の過度の上昇と準備時に回転組立体全体のウォーミングアップを同時に改善することができる。
【0016】
システムは、内側キャビティ内を循環されることになるガスを乾燥させるためのドライヤーを備えているので、吸気手段を通りサーキュレータを介して内側キャビティ内を循環されることになるガス(準備完了後に内側キャビティに充填されるガスとなる)を乾燥させ、内側キャビティ内を循環されることになるガスに含まれる湿気を除去する。このため、使用中の内部圧力の過度の上昇を改善することができる。
【0017】
また同時に、ドライヤーは、その乾燥プロセスにおいて、内側キャビティ内で乾燥され循環されることになるガスを加温するので、回転組立体は、内側(内側キャビティ側)からウォーミングアップされつつ、内側キャビティ内で循環されることになるガスに含まれる湿気を更に除去することになる。従って、回転組立体全体を加温しながら、使用中の内部圧力の過度の上昇を改善することができる。
【0018】
乾燥され、内側キャビティ内を循環されて、排気手段から排気されたガスは、サーキュレータ又はドライヤーに導かれるので、乾燥され循環されて排気されたガスは、循環され再度加温されることになるガスに含まれる湿気を更に除去するために再度乾燥されて、その後、内側キャビティ内に再循環される。従って、使用中の過度の内部圧力の過度な上昇を更に改善すると同時に、合理的な時間期間内で回転組立体を更に加温することができる。
【0019】
本方法に関して、本方法は、内側キャビティ内で循環されることになるガスを乾燥させるステップを含むので、内側キャビティ内で循環されることになるガス(準備完了後、内側キャビティに充填されるガスとなる)を乾燥させ、ガスに含まれる湿気を除去する。従って、使用時の内部圧力の過度の上昇を改善することができる。
【0020】
また同時に、内側キャビティ内を循環されることになるガスを乾燥させるステップでは、乾燥されて、次いで乾燥したガスを循環させるステップ及び内側キャビティ内で循環されることになるガスを導入するステップを経て内側キャビティに導入されたガスを加温するので、回転組立体は、内側(内側キャビティ側)からウォーミングアップされることになる。従って、回転組立体全体を加温することができる。
【0021】
内側キャビティに導入され循環されたガスを排気するステップにより、内側キャビティ内で乾燥され導入されて循環されたガスが排気されるので、排気されたガスを、ガスを循環する手段又は乾燥する手段に導くステップにより、乾燥され循環されて排気されたガスが再度乾燥されて、循環されることになり再度加温されることになるガスに含まれる湿気が更に除去されて、内側キャビティ内で再循環できるようになる。従って、使用中の過度の内部圧力の上昇を更に改善すると同時に、回転組立体を合理的な時間期間内で更に加温することができる。
【0022】
本方法が、1つの回転組立体の内側キャビティ内で循環されることになるガスを導入するステップと、1つの回転組立体で循環したガスを別の回転組立体へ循環させるステップと、少なくとも2つの回転組立体の内側キャビティに導入され循環されたガスを排気するステップとを含む場合、少なくとも2つの回転組立体の内側キャビティは、1つの接続されたキャビティとみなすことができる。従って、合理的な時間期間内で加温しながら、使用中の内部圧力の過度の上昇を改善した少なくとも2つの回転組立体を同時に準備することが可能である。
【0023】
別の好ましい実施形態では、吸気手段及び排気手段は同軸上に配置され、内側キャビティ内で循環されることになるガスは、ホイールに設けられたバルブ孔を通って導入され排気される。
【0024】
この配置によれば、循環されるガスの導入及び循環されたガスの排気は、ホイール上に設けられた1つのバルブ孔を通して行われることになるので、従来のリムを使用することができ、従って、回転組立体を準備する効率が向上することになる。
【0025】
別の好ましい実施形態では、ホイールには少なくとも2つのバルブ孔が設けられ、吸気手段及び排気手段は異なるバルブ孔に接続される。
【0026】
この配置によれば、乾燥したガスを効果的及び効率的に循環/再循環させることが可能であり、従って、回転組立体を準備するための効率が更に向上する。
【0027】
別の好ましい実施形態では、システムは、1つの回転組立体の内側キャビティと別の回転組立体の内側キャビティとの間を接続する接続手段を更に備える。
【0028】
この配置によれば、接続手段を介して接続された複数の異なる内側キャビティからなる実質的に1つの内側キャビティを形成することによって、複数の回転組立体を同時に準備することが可能になるので、効果的及び効率的に回転組立体を準備することが更に可能になる。
【0029】
別の好ましい実施形態では、システムは、回転組立体の外周に巻かれた加熱ブランケットを更に備える。
【0030】
この配置によれば、回転組立体の外周に巻かれた加熱ブランケットが回転組立体を外側から加温し、回転組立体の外側から伝達される加温エネルギーが内側キャビティを循環する乾燥されたガスの更なる加温に寄与する一方で、加熱ブランケットによって提供される追加の加温エネルギーのおかげで循環ガスに含まれる湿気が更に除去されるので、回転組立体を効果的且つ効率的に準備することが更に可能になる。
【0031】
別の好ましい実施形態では、システムは、乾燥されたガス又は乾燥されることになるガスを加熱するための加熱手段を更に備える。
【0032】
この配置によれば、加熱手段を介して乾燥されたガス又は乾燥されることになるガスが更に加温されるので、回転組立体の準備に必要な時間を短縮することが可能であり、回転組立体の迅速なウォーミングアップと、乾燥されたガス又は乾燥されることになるガスにまだ含まれている湿気の更なる除去の両方に寄与する。
【0033】
別の好ましい実施形態では、ドライヤーは、回転組立体をドライヤーの内部に格納することができる加熱オーブンである。
【0034】
この配置によれば、回転組立体の内側及び外側の両方から回転組立体を加温しながら、異なる回転組立体の内側キャビティを接続する手段がなくても、加熱オーブンが複数の回転組立体を格納することができるので、効率的に回転組立体を準備することができる。好ましくは、加熱オーブンに格納された複数の回転組立体は、異なる回転組立体の内側キャビティを接続する手段で接続される。
【0035】
別の好ましい実施形態では、吸気手段又は排気手段の少なくとも一方は、ガス循環を遮断するためのタップを更に備える。
【0036】
この配置によれば、ガス循環を遮断するためのタップにより、余分なバランシング又は圧力調整プロセスなしで回転組立体を「使用可能な状態」に維持することが可能になるので、回転組立体を効率的に準備することが更に可能になる。
【0037】
別の好ましい実施形態において、本方法は、回転組立体の外周を加熱するステップを更に含む。
【0038】
この配置によれば、回転組立体の外周を加熱するステップによって、回転組立体を外側から加温するだけでなく、内側キャビティを循環するガスを余分に加温するために回転組立体の外側から加温エネルギーを伝達することができ、更に循環ガスに含まれる湿気を除去することができるので、回転組立体を効果的及び効率的に準備することが更に可能となる。
【0039】
別の好ましい実施形態において、本方法は、乾燥されたガス又は乾燥されることになるガスを加熱するステップを更に含む。
【0040】
この配置によれば、乾燥されたガス又は乾燥されることになるガスを加熱するステップが、回転組立体の迅速なウォーミングアップ及び乾燥されたガス又は乾燥されることになるガスに依然として含まれる湿気の更なる除去の両方に更に寄与するので、回転組立体の準備に必要な時間を短縮することが可能である。
【0041】
別の好ましい実施形態では、本方法は、加熱オーブン内に回転組立体を格納するステップを更に含む。
【0042】
この配置によれば、加熱オーブン内部に回転組立体を格納するステップにより、回転組立体の内側及び外側の両方から回転組立体を加温しながら、異なる回転組立体の内側キャビティを接続する手段なしに複数の回転組立体を格納することができるので、効率的に回転組立体を準備することができる。
【発明の効果】
【0043】
上述した配置によれば、使用中の内部圧力の過度の上昇に対する改善、及び準備時に回転組立体全体の加温に対する改善を同時に提供することができる。
【0044】
本発明の他の特徴及び利点は、本発明の実施形態を非限定的な例として示す添付図面を参照して以下に行う説明から生じる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】本発明の第1の実施形態による回転組立体の概略断面図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態によるシステムの概略平面図である。
【
図3】本発明の第2の実施形態によるシステムの概略平面図である。
【
図4】本発明の第3の実施形態によるシステムの概略平面図である。
【
図5】本発明の第4の実施形態によるシステムの概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0047】
本発明の第1の実施形態によるシステム1について、
図1及び
図2を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による回転組立体の概略断面図である。
図2は、本発明の第1の実施形態によるシステムの概略平面図である。
【0048】
システム1は、回転組立体2の使用前に回転組立体2を準備するためのシステムである。回転組立体2は、回転軸X-X’を有し、ホイール3及びタイヤ4を備え、タイヤ4は、ホイール3に取り付けられて、ホイール内面39及びタイヤ内面49によって囲まれた内側キャビティ5を形成する。ホイール3には、内側キャビティ5と回転組立体2の外部の空気とを接続し、バルブ(図示せず)が取り付けられるバルブ孔38が設けられている。
【0049】
図2に示すように、システム1は、内側キャビティ5(
図1に示す)内でガスを循環させるためのサーキュレータ6と、内側キャビティ5内で循環されることになるガスを乾燥させるためのドライヤー7と、内側キャビティ5内で循環されることになるガスを導入するための吸気手段8と、内側キャビティ5内で循環されたガスを排気し、排気されたガスをサーキュレータ6又はドライヤー7に導くための排気手段9とを備える。
【0050】
図2に示すように、ホイール3には、少なくとも2つのバルブ孔38が設けられ、吸気手段8及び排気手段9は、それぞれ異なるバルブ孔38に接続され、吸気手段8又は排気手段9の少なくとも一方は、ガスの循環を遮断するためのタップ37を更に備える。本実施形態では、ホイール3には、回転軸を中心に180度対角方向に2つのバルブ孔38が設けられ、吸気手段8及び排気手段9の両方がタップ37を備える。
【0051】
システム1は、内側キャビティ5内を循環されることになるガスを乾燥させるドライヤー7を備えているので、吸気手段8を通ってサーキュレータ6を介して内側キャビティ5内を循環されることになるガス(準備完了後に内側キャビティ5内に充填されるガスとなる)が乾燥され、内側キャビティ5内を循環されることになるガスに含まれる湿気が除去される。従って、使用中の内部圧力の過度の上昇を改善することができる。
【0052】
また、同時に、除湿機とも呼ばれるドライヤー7は、その乾燥プロセス中に乾燥されて内側キャビティ5内を循環されることになるガスを加温するので、内側キャビティ5内を循環されることになるガスに含まれる湿気を更に除去しつつ、回転組立体2を内側(内側キャビティ側)からウォーミングアップする。従って、回転組立体2全体を加温しながら、使用中の内部圧力の過度の上昇を改善することができる。
【0053】
乾燥され、内側キャビティ5内を循環されて排気手段9から排気されたガスは、サーキュレータ6又はドライヤー7に導かれるので、乾燥され、循環されて排気されたガスは再度乾燥されて、循環されることになり再度加温されるガスに含まれる湿分を更に除去された後、内側キャビティ5内で再循環される。従って、合理的な時間期間内で回転組立体2の更なる加温と同時に使用中の内部圧力の過度の上昇を更に改善することが同時に可能となる。
【0054】
ホイール3が少なくとも2つのバルブ孔38を備え、吸気手段8及び排気手段9が異なるバルブ孔38に接続されているので、乾燥されたガスを効果的且つ効率的に循環/再循環させることが可能となり、従って、回転組立体2を準備するための効率が更に向上する。
【0055】
吸気手段8又は排気手段9の少なくとも一方が、ガス循環を遮断するためのタップ37を更に備えるので、ガス循環を遮断するためのタップ37により、余分なバランス調整又は圧力調整プロセスを行うことなく、回転組立体2を「使用可能な状態」に維持することが可能となり、回転組立体2を効率的に準備することが更に可能となる。
【0056】
サーキュレータ6及びドライヤー7は、逆順に配置しても良く、又は単一の装置に一体化しても良い。
【0057】
吸気手段8及び/又は排気手段9は、回転組立体2の内部圧力を保持することが可能な手段、例えばバルブに接続することができる。
【0058】
ホイール3の少なくとも2つのバルブ孔38は、回転軸の周りに180度以外の角度で対角方向に設けることができる。
【0059】
本発明の第1の実施形態によるシステム1を用いて回転組立体2を準備する際の方法に関して、本方法は、内側キャビティ5内で循環されることになるガスを乾燥させるステップと、乾燥させたガスを循環させるステップと、内側キャビティ5内で循環されることになるガスを導入するステップと、内側キャビティ5内に導入され循環しているガスを排気するステップと、ガスを循環させる手段又はガスを乾燥させる手段に排気されたガスを導くステップとを含む。
【0060】
本方法は内側キャビティ5内に循環されることになるガスを乾燥させるステップを含むので、内側キャビティ5内に循環されることになるガス(準備完了後に内側キャビティ内に充填されるガスとなる)が乾燥されて、ガスに含まれる湿気を除去することができる。そのため、使用時の内部圧力の過度の上昇を改善することができる。
【0061】
また、同時に、内側キャビティ5内に循環されることになるガスを乾燥させるステップは、乾燥されたガスを循環させるステップ及び内側キャビティ5内に循環されることになるガスを導入するステップを介して、乾燥されて内側キャビティ5内に導入されたガスを加温するので、回転組立体2は、内側(内側キャビティ側)からウォーミングアップされることになる。従って、回転組立体2全体を加温することができる。
【0062】
内側キャビティ5内に導入され循環されたガスを排気するステップにより、内側キャビティ5内で乾燥され導入されて循環されたガスが排気されるので、排気されたガスを、ガスを循環する手段又は乾燥する手段に導くステップにより、乾燥され循環されて排気されたガスが再度乾燥されて、循環されることになり再度加温されることになるガスに含まれる湿気が更に除去されて、内側キャビティ5内で再循環できるようになる。従って、使用中の過度の内部圧力の上昇を更に改善すると同時に、回転組立体を合理的な時間期間内で更に加温することができる。
【0063】
本発明の第2の実施形態によるシステム51について、
図3を参照して説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態によるシステムの概略平面図である。この第2の実施形態の構成は、
図3に示す配置以外は第1の実施形態と同様であるので、
図3を参照して説明する。
【0064】
図3に示すように、システム51の吸気手段58及び排気手段59は同軸上に配置され、内側キャビティ(図示せず)内を循環されることになるガスは、ホイール53に設けられたバルブ孔538を通って導入されて排気される。吸気手段58は、排気手段59の内側に同軸に配置され、両者はバルブ孔538まで延びている。
【0065】
図3に示すように、システム51は、ホイール53及びタイヤ54を含む回転組立体52の外周に巻かれた加熱ブランケット29を更に備える。
【0066】
図3に示すように、システム51は、サーキュレータ56及びドライヤー57以外に、乾燥されたガス又は乾燥されることになるガスを加熱する加熱手段79を更に備える。
【0067】
吸気手段58及び排気手段59は同軸に配置され、内側キャビティ内で循環されることになるガスは、ホイール53に設けられたバルブ孔538を通して導入及び排気されるので、従来のリムを使用することが可能であり、従って、循環されることになる/循環されるガスの導入及び排気は、ホイール53上に設けられた1つのバルブ孔538を通して行われ、回転組立体52を準備するための効率が向上するであろう。
【0068】
システム51が、回転組立体52の外周に巻かれた加熱ブランケット29を更に備えるので、回転組立体52の外周に巻かれた加熱ブランケット29が回転組立体52を外側から加温し、回転組立体52の外側から伝達される加温エネルギーが、内側キャビティを循環する乾燥ガスの更なる加温に寄与する一方で、加熱ブランケット29によって提供される追加の加温エネルギーのおかげで循環ガスに含まれる湿気を更に除去されるので、回転組立体52を効果的且つ効率的に準備することが更に可能となる。
【0069】
システム51は、乾燥されたガス又は乾燥されることになるガスを加熱するための加熱手段79を更に備えるので、乾燥されたガス又は乾燥されることになるガスが加熱手段79を介して更に加温されることにより、回転組立体52の準備に必要な時間を短縮することが可能であり、回転組立体52の迅速なウォーミングアップと、乾燥されたガス又は乾燥されることになるガスにまだ含まれる湿気の更なる除去の両方に寄与する。
【0070】
サーキュレータ56、ドライヤー57及び加熱手段79は、全体的に1つの装置に統合することができ、又はこれら2つの装置の何れかを1つの装置に統合しても良い。
【0071】
加熱ブランケット29は、当業者に公知の任意のタイプのものとすることができる。
【0072】
本発明の第2の実施形態によるシステム51を用いて回転組立体52を準備する際の方法に関して、本方法は、回転組立体52の外周を加熱するステップ、及び乾燥されたガス又は乾燥されることになるガスを加熱するステップを更に含む。
【0073】
本方法は、回転組立体52の外周を加熱するステップを更に含むので、回転組立体52の外周を加熱するステップにより、回転組立体52を外部から加温するだけでなく、内側キャビティを循環するガスを余分に加温するために回転組立体52の外部から加温エネルギーを伝達しつつ、循環ガスに含まれる湿気を更に除去することができるので、回転組立体52を効果的及び効率的に準備することが更に可能となる。
【0074】
本方法は、乾燥されたガス及び乾燥されたガスを加熱するステップを更に含むので、乾燥されたガス又は乾燥されることになるガスを加熱するステップが、回転組立体52の昇温の迅速化と、乾燥されたガス又は乾燥されることになるガスにまだ含まれる湿気の更なる除去との両方に更に寄与するため、回転組立体52の準備に必要な時間を短縮することができる。
【0075】
本発明の第3の実施形態によるシステム61について、
図4を参照して説明する。
図4は、本発明の第3実施形態によるシステムの概略平面図である。この第3の実施形態の構成は、
図4に示す配置以外は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様であるので、
図4を参照して説明する。
【0076】
図4に示すように、システム61は、ホイール63及びタイヤ64を各々が備える複数の回転組立体62を準備するためのサーキュレータ66及びドライヤー67を備え、各回転組立体62のホイール63には、2つのバルブ孔638が設けられている。乾燥されたガスは、ガスの循環を遮断するためのタップ637が設けられた吸気手段68を介して、ホイール63の1つのバルブ孔638を通って1つの回転組立体62に導入される。乾燥され循環されたガスは、別の回転組立体62から、タップ637が設けられた排気手段69を介して、ホイール63の1つのバルブ孔638を通って排気される。システム61は、1つの回転組立体62の内側キャビティ(図示せず)及び別の回転組立体62の内側キャビティ(図示せず)の間を接続する接続手段19を更に備える。接続手段19は、吸気手段68が取り付けられていないホイール63のバルブ孔638を介して、及び排気手段69が取り付けられていない別のホイール63のバルブ孔638を介して、異なる回転立体62の内側キャビティを接続する。
【0077】
システム61が、1つの回転組立体62の内側キャビティ及び別の回転組立体62の内側キャビティの間を接続する接続手段19を更に備えるので、接続手段19を介して接続された複数の異なる内側キャビティからなる実質的に1つの内側キャビティを形成することにより、複数の回転組立体62を同時に準備することが可能となり、回転組立体62を効果的且つ効率的に準備することが更に可能となる。
【0078】
本発明の第3の実施形態によるシステム61を用いて回転組立体62を準備する際の方法に関して、本方法は、1つの回転組立体の内側キャビティ内で循環されることになるガスを導入するステップと、1つの回転組立体で循環させたガスを別の回転組立体に循環させるステップと、少なくとも2つの回転組立体の内側キャビティに導入及び循環されたガスを排気するステップとを含む。
【0079】
本発明の第4の実施形態によるシステム81について、
図5を参照して説明する。
図5は、本発明の第4実施形態によるシステムの概略平面図である。この第4の実施形態の構成は、
図5に示す配置以外は、第1、第2及び第3の実施形態と同様であるので、
図5を参照して説明する。
【0080】
図5に示すように、システム81は、ホイール(図示せず)及びタイヤ84を各々が備える複数の回転組立体82を準備するためのサーキュレータ86及びドライヤー87を備え、各回転組立体82のホイールには、2つのバルブ孔(図示せず)が設けられている。
【0081】
図5に示すように、ドライヤー87は、回転組立体82をドライヤー87の内部に格納することが可能な加熱オーブン78である。加熱オーブン78は、加熱オーブン78の内部又は加熱オーブン78の外部から加熱される。本実施形態では、ドライヤー87/加熱オーブン78は、ドライヤー87の内部に3つの回転組立体82を平面的に及び/又は垂直方向に格納することができる。
【0082】
図5に示すように、乾燥されたガスは、サーキュレータ86を介して吸気手段88を通り回転組立体82に導入され、排気手段89を通って排気されることになる。ドライヤー87の上側に格納された2つの回転組立体82は、接続手段819を介して接続されている。接続手段819は、2つの異なる回転組立体82の内側キャビティ(図示せず)を接続し、乾燥されたガスを1つの回転組立体82から別の回転組立体82に循環させることを可能にする。
【0083】
ドライヤー87は、その内部に回転組立体82を格納することができる加熱オーブン78であるので、回転組立体82の内側及び外側の両方から回転組立体82を加温しながら、異なる回転組立体82の内側キャビティを連通させる手段がなくても、複数の回転組立体82を格納することができ、効率的に回転組立体82を準備することができる。好ましくは、加熱オーブン78に格納された複数の回転組立体82は、異なる回転組立体82の内側キャビティを接続する手段(接続手段819)で接続される。
【0084】
システム81は、回転組立体82の内側キャビティに循環された/循環されることになるガスを特に乾燥させるために、加熱オーブン78以外のドライヤー87を備えることができる。
【0085】
本発明の第4の実施形態によるシステム81を用いて回転組立体82を準備する場合の方法に関して、本方法は、加熱オーブン78の内部に回転組立体82を格納するステップを含む。
【0086】
本方法は、加熱オーブン78の内部に回転組立体82を格納するステップを含むので、回転組立体82を加熱オーブン78の内部に格納するステップにより、回転組立体82の内側及び外側の両方から回転組立体82を加温しながら、異なる回転組立体82の内側キャビティを連通させる手段を用いることなく、複数の回転組立体82を格納することができ、効率的に回転組立体82を準備することができる。
【0087】
本発明は、記載され表示された実施例に限定されるものではなく、その枠組みを離れることなく種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0088】
1、51、61、81 システム
19,819 接続平均
2、52、62、82 回転組立体
29 加熱ブランケット
3,53,63 ホイール
37,637 タップ
38,538,638 バルブ穴
39 ホイール内面
4,54,64,84 タイヤ
49 タイヤ内面
5 内側キャビティ
6,56,66,86 サーキュレータ
7,57,67,87 ドライヤー
78 加熱オーブン
79 加熱手段
8,58,68,88 吸気手段
9,59,69,89 排気手段
【手続補正書】
【提出日】2023-11-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用前に回転組立体(2)を準備するためのシステム(1)であって、
前記回転組立体(2)が、回転軸を有し且つホイール(3)及びタイヤ(4)を備え、
前記タイヤ(4)が、前記ホイール(3)上に取り付けられて、ホイール内面(39)及びタイヤ内面(49)により囲まれた内側キャビティ(5)を形成し、
前記システム(1)が、
前記内側キャビティ(5)内でガスを循環させるためのサーキュレータ(6)と、
前記内側キャビティ(5)内で循環されることになる前記ガスを乾燥させるドライヤー(7)と、
前記内側キャビティ(5)内で循環されることになる前記ガスを導入する吸気手段(8)と、
前記内側キャビティ(5)内で循環された前記ガスを排気し、排気された前記ガスを前記サーキュレータ(6)又は前記ドライヤー(7)に導く排気手段(9)と、を備えている、
ことを特徴とするシステム(1)。
【請求項2】
前記吸気手段(8)及び前記排気手段(9)が同軸上に配置され、前記内側キャビティ(5)内で循環されることになる前記ガスは、前記ホイール(3)上に設けられたバルブ孔(38)から導入されて排気される、
請求項1に記載のシステム(1)。
【請求項3】
前記ホイール(3)には少なくとも2つのバルブ孔(38)が設けられており、前記吸気手段(8)及び前記排気手段(9)は、異なるバルブ孔(38)に接続されている、
請求項1に記載のシステム(1)。
【請求項4】
前記システム(1)が、1つの回転組立体(2)の前記内側キャビティ(5)と別の回転組立体(2)の前記内側キャビティ(5)との間を接続する接続手段(19)を更に備えている、
請求項3に記載のシステム(1)。
【請求項5】
前記システム(1)が、前記回転組立体(2)の外周に巻かれた加熱ブランケット(29)を更に備える、
請求項1~4の何れか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記システム(1)が、乾燥された前記ガス又は乾燥されることになる前記ガスを加熱するための加熱手段(79)を更に備える、
請求項1~5の何れか1項に記載のシステム(1)。
【請求項7】
使用前に回転組立体(2)を準備する方法であって、
前記回転組立体(2)が、回転軸を有し且つホイール(3)及びタイヤ(4)を備え、
前記タイヤ(4)が、前記ホイール(3)上に取り付けられて、ホイール内面(39)及びタイヤ内面(49)により囲まれた内側キャビティ(5)を形成し、
前記方法が、
前記内側キャビティ(5)内を循環されることになるガスを乾燥させるステップと、
乾燥させた前記ガスを循環させるステップと、
前記内側キャビティ(5)内で循環されることになる前記ガスを導入するステップと、
前記内側キャビティ(5)内で導入されて循環させた前記ガスを排気するステップと、
排気された前記ガスを、前記ガスを循環させる手段又は前記ガスを乾燥させる手段に導くステップと、を含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項8】
使用前に少なくとも2つの回転組立体(2)を同時に準備する方法であって、
前記各回転組立体(2)が、回転軸を有し、且つホイール(3)及びタイヤ(4)を備え、
前記タイヤ(4)が、前記ホイール(3)に取り付けられて、ホイール内面(39)及びタイヤ内面(49)により囲まれた内側キャビティ(5)を形成し、
前記方法が、
前記内側キャビティ(5)内で循環されることになるガスを乾燥させるステップと、
乾燥させた前記ガスを循環させるステップと、
1つの回転組立体(2)の前記内側キャビティ(5)内で循環されることになる前記ガスを導入するステップと、
前記1つの回転組立体(2)にて循環された前記ガスを別の回転組立体(2)に循環させるステップと、
前記少なくとも2つの回転組立体(2)の前記内側キャビティ(5)に導入及び循環された前記ガスを排気するステップと、
排気された前記ガスを、前記ガスを循環させる手段又は乾燥させる手段に導くステップと、を含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記方法が更に、前記回転組立体(2)の外周を加熱するステップを含む、
請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法が更に、乾燥された前記ガス又は乾燥されることになる前記ガスを加熱するステップを含む、
請求項7~9の何れか1項に記載の方法。
【国際調査報告】