(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-06
(54)【発明の名称】焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物
(51)【国際特許分類】
F23J 15/00 20060101AFI20240130BHJP
B01D 53/86 20060101ALI20240130BHJP
B01D 53/88 20060101ALI20240130BHJP
【FI】
F23J15/00 H
F23J15/00 A ZAB
F23J15/00 B
B01D53/86 220
B01D53/88
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546264
(86)(22)【出願日】2022-01-24
(85)【翻訳文提出日】2023-07-28
(86)【国際出願番号】 KR2022001216
(87)【国際公開番号】W WO2022164151
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0012606
(32)【優先日】2021-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523288765
【氏名又は名称】パク、ジュン ヒョン
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(74)【代理人】
【識別番号】100152308
【氏名又は名称】中 正道
(74)【代理人】
【識別番号】100201558
【氏名又は名称】亀井 恵二郎
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジュン ヒョン
【テーマコード(参考)】
3K070
4D148
【Fターム(参考)】
3K070DA02
3K070DA03
3K070DA05
3K070DA07
3K070DA32
3K070DA72
4D148AA06
4D148AB02
4D148AC04
4D148CC02
4D148CC08
4D148CC10
4D148CC33
4D148CD05
(57)【要約】
本発明は、筐体の内壁に固定される支持フレームに吊り支持型にかけられる多数の大型SCRカートリッジを結合部材で結合支持して反応効率を著しく向上させた焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物に関する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングカバーとバックフィルタとの間の筐体内壁に固定される支持フレームと、
前記支持フレームの上面に前後(縦)方向に置かれる単一、左右(横)方向に沿って水平方向に並んで置かれる複数で配列されるパネル状の大型SCRカートリッジと、
前記大型SCRカートリッジを前記支持フレームに結合支持する結合部材と、を含むが、
前記支持フレームは、前記内壁の周縁に沿って帯状に固定される前後左右枠バーと、前記前後左右枠バーに固定される縦クロスバーとを含み、
前記大型SCRカートリッジは、前記支持フレームの空間内に配置される大型SCRカートリッジ本体と、前記大型SCRカートリッジ本体の側面に沿って外側に突出して前記支持フレームの上面にかけられて吊り支持される羽部と、を含む、
焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物。
【請求項2】
前記前後左右枠バー及び前記縦クロスバーは、第1垂直バーと第2垂直バー、前記第1、2垂直バーの下側を連結する連結バーからなる凹の字の断面の形鋼であり、
前記前後左右枠バーの第1垂直バーは前記筐体の内壁に固定され、
前記羽部は前記前後左右枠バーの前記第2垂直バーと、前記縦クロスバーの前記第1、2垂直バーにかけられる
請求項1に記載の焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物。
【請求項3】
前記結合部材は、前記連結バーの底に挿入される雌ねじと、前記大型SCRカートリッジに置かれる加圧板と、前記雌ねじに締結されて前記加圧板が前記大型SCRカートリッジを前記支持フレームに加圧支持するボルトとを含む
請求項2に記載の焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物。
【請求項4】
前記加圧板は、前記縦クロスバーの間の前記大型SCRカートリッジにかけられて置かれる第1加圧板と、前記前後左右枠バーにかけられる大型SCRカートリッジに置かれる第2加圧板とを含み、
前記第1加圧板は第1水平板からなり、
前記第2加圧板は、第2水平板と、前記第2水平板から前記連結バーの方に折曲される第2垂直板とを含む
請求項3に記載の焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物。
【請求項5】
前記結合部材は、前記連結バーの底に固定される結合用ラグ(lug)と、前記結合用ラグに差し込まれて大型SCRカートリッジに置かれる加圧板と、前記結合用ラグの結合孔に差し込まれて前記加圧板を加圧したまま結合するスプリットピンとを含む
請求項2に記載の焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物。
【請求項6】
前記前後左右枠バーには前記結合用ラグと向かい合う外郭に加圧板用支え片が更に固定される
請求項5に記載の焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物。
【請求項7】
前記スプリットピンは、ヘッドと、前記ヘッドの両端から先端に行くほど互いに広がるように延長される一対のピンを含み、
前記ピンの上面は先端に行くほど厚さが薄くなる傾斜面からなる
請求項6に記載の焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物。
【請求項8】
前記支持フレームの上面と前記羽部との間にパッキングが更に設置されるが、
前記羽部は、前記大型SCRカートリッジ本体の側面から外側に突出する水平羽と、前記水平羽から下側に向かう垂直羽とを含むパッキング溝が形成される
請求項1乃至請求項7にのうちいずれか一項に記載の焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物。
【請求項9】
前記大型SCRカートリッジ本体の前後面に形成される開口を開閉する開閉板が設置され、
前記羽部は前記大型SCRカートリッジ本体の前後及び左右に形成される前後羽部と左右羽部とを含むが、
前記前後羽部の垂直羽の下端は前記開口が完全に開放される位置に形成され、
前記左右羽部の垂直羽の下端は前記前後羽部の垂直羽の下端より更に下に位置するように形成される
請求項8に記載の焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体の内壁に固定される支持フレームに吊り支持型にかけられる1行(縦)2列(横)の大型SCRカートリッジを結合部材で結合支持して反応効率を著しく向上させた焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、焼却炉及び燃焼炉で燃焼されて排出される排気ガスには各種有害物質、つまり、NOx、SOx、HCl、ダイオキシン、フライアッシュ(FLY ASH)が発生する。
【0003】
前記有害物質が含まれた排気ガスは大気に放出される前に大気防止設備を介して有害物質を除去してから大気に放出されるようになるが、この過程で各種有害物質を除去するために有害物質の種類によって有害物質除去設備である大気防止設備を設置するようになる。
【0004】
前記有害物質を除去するために提供される従来の集塵装置として、特許文献1に公知されたものが提案されている。
【0005】
特許文献1の集塵装置70は、
図19に示したように、四角形の筐体74、筐体74の上下端部に設置されるケーシングカバー75とホッパー76、筐体74の内部に上下に搭載されるSCRカートリッジ73、エアノズル77とバックフィルタ78を含む。
【0006】
SCRカートリッジ73はパネル状であって、その内部には低温(145~180℃)で反応するペレット(pellet)状の触媒が入っている。選択触媒還元法(SCR;Selective Catalytic Reduction)は、化石燃料や廃棄物を燃焼する燃焼から排出される窒素酸化物(NOx)を除去する技術であって、SNCRから尿疏水を噴霧して1次反応し、未反応のアンモニアガスを再利用するか、追加にアンモニア水をSCR触媒として流入される排気ガスに更に入れて必要な反応薬品を供給する方案などを選択的に使用して、アンモニアガス(NH3)をNOxと反応させてN2とH2Oに還元させる触媒である。
【0007】
ケーシングカバー75とSCRカートリッジ70との間のチェンバはクリーンゾーン71である。
【0008】
クリーンゾーン71は、浄化されていない排気ガスがホッパー76に入って、バックフィルタ78とSCRカートリッジ73を通過した浄化されたガスが集まるチェンバである。
【0009】
また、SCRカートリッジ73は筐体74の内壁74aに固定されたLの字状の形鋼である支持フレーム72に置かれるようになる。
【0010】
通常、SCRカートリッジ73は、大きく80kg程度の小型カートリッジと、250~350kg程度の大型カートリッジを含む。
【0011】
小型カートリッジは一つのチェンバに設置される田の字状の支持フレーム72に4つが置かれるが、現場によってチェンバが多数であれば、小型カートリッジが横方向または縦方向に沿って碁盤目状に配列されるようになる。
【0012】
つまり、小型カートリッジは一つのチェンバ内に横方向と縦方向の両方に複数個またはそれ以上に配列される。
【0013】
一方、大型カートリッジは一つのチェンバに日の字状の支持フレーム72に2つが置かれるが、現場によってチェンバが多数であれば、大型カートリッジが横方向に沿って梯子状に配列されるようになる。
【0014】
つまり、大型カートリッジは一つのチェンバ内に横方向に沿っては複数個またはそれ以上、縦方向に沿っては一つのみ配列される。
【0015】
よって、小型SCRカートリッジと大型SCRカートリッジは横方向に沿っては複数個またはそれ以上であるが、縦方向に沿っては小型カートリッジは複数個またはそれ以上、大型カートリッジは一つのみ配列されると区分される。
【0016】
このような従来のSCRカートリッジ73は支持フレーム72にその自重のみで置かれており、バックフィルタ78を通過したガスによって動いて揺られると内部の触媒が一側に偏って触媒と接触反応していないガスがクリーンゾーン71にそのまま入って、反応効率を下げるようになる。
【0017】
また、SCRカートリッジ73の製作誤差、使用中の熱変形(歪み)、運転中の振動などによって支持フレーム72との隙間に未反応ガスが抜けるようになる。
【0018】
よって、SCRカートリッジ73を通過していないガスがクリーンゾーン71にそのまま入って、反応効率を著しく下げるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】韓国登録特許公報 第10-0769667号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明は上述した問題を解決するために案出されたものであって、筐体の内壁に固定された支持フレームに吊り支持型でかけられる複数の大型SCRカートリッジを結合部材で結合支持して反応効率を著しく向上させた、焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上述した目的を達成するために、本発明の焼却及び燃焼炉の乾式反応集塵機一体型の大型SCRカートリッジと支持フレームとの間の吊り支持構造物は、ケーシングカバーとバックフィルタとの間の筐体内壁に固定される支持フレームと、前記支持フレームの上面に左右(横)及び前後(縦)方向に沿って水平方向に並んで置かれるパネル状の多数個の小型SCRカートリッジと、前記小型SCRカートリッジを前記支持フレームに結合支持する結合部材と、を含むが、前記支持フレームは、前記内壁の周縁に沿って帯状に固定される前後左右枠バーと、前記前後左右枠バーに十字状に固定される縦クロスバーと横クロスバーとを含み、前記小型SCRカートリッジはその縁の下面が前記支持フレームの上面に置かれて底支持され、前記結合部材は前記支持フレームの上面に所定間隔ごとに固定される結合用ラグ(lug)と、前記結合用ラグに結合されて前記小型SCRカートリッジを前記支持フレームに加圧支持する結合部と、を含む。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると以下のような効果がある。
【0023】
大型SCRカートリッジ本体の周縁に設置される羽部が支持フレームにかけられるだけの吊り支持になるため、殆どバックフィルタの上部を利用して従来の施設を改善する際、投資費及び狭小な敷地のため接地空間に制約を受ける場合、大型SCRカートリッジが適合である。また、大型の製作であるため、製作人件費と資材費の節減にも好ましく、小型SCRカートリッジの密閉用パッキングが多く入ることに対して、小さい面積の密閉構造でも触媒反応効率がよいため設計コストも節減することができる。
【0024】
また、コの字状の形鋼を凹溝状に支持フレームを構成し、この支持フレームの内部に固定された雌ねじにボルトを締結することで、簡単に加圧板を加圧して大型SCRカートリッジの結合支持力を上げることができる。
【0025】
一方、支持フレームの内部に固定される結合用ラグに加圧板を差し込んだまま結合用ラグの結合孔にスプリットピンを挿入したら結合が終わるため、多数の加圧板が均一に加圧されて大型SCRカートリッジの多数が水平をよく維持するようになる。
【0026】
更に、スプリットピンの一対のピンが先端に行くほど互いに広がり、一対のピンの上面は先端に行くほど厚さが薄くなる傾斜面からなることで、スプリットピンが結合孔に挿入されたら一対のピンが結合孔に圧力を加えて抜けにくくなり、傾斜面が挿入されるほど楔作用によって支持フレームと大型SCRカートリッジとの間の加圧による密閉効率を著しく向上させる。
【0027】
また、支持フレームの垂直バーと大型SCRカートリッジの羽部のとの間にパッキングが更に設置されることで、支持フレームと大型SCRカートリッジとの間のシーリング効率を更に向上させる。
【0028】
また、前後左右枠バーの外郭に結合用ラグと向かい合う加圧板用支え片が更に固定されることで、全体的に均一な加圧板を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の好ましい実施例による焼却及び燃焼炉用の乾式反応集塵機の主な部分を示す正面図である。
【
図4】
図1の大型SCRカートリッジを示す斜視図である。
【
図5】
図4の触媒充填用蓋板を分離して示す斜視図である。
【
図8】一変形例による結合部材が適用される大型SCRカートリッジ用基本支持フレームの平面配列図である。
【
図11】
図1のA部分を拡大して示す断面図である。
【
図14】他の変形例による結合部材が適用される大型SCRカートリッジ用基本支持フレームの平面配列図である。
【
図15】
図14の支持フレームに結合される他の変形例の結合部材を示す断面図である。
【
図16】
図14の支持フレームに結合される他の変形例の結合部材を示す断面図である。
【
図17】
図14の支持フレームに結合される他の変形例の結合部材を示す断面図である。
【
図18】他の変形例の結合部材のうちスプリットピンを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の好ましい実施例を添付した図面を参照して詳細に説明するが、従来のものと同じ部分に対しては同じ参照符号を付与し、詳細な説明は省略する。
【0031】
また、本実施例の方向は、
図1乃至
図3に示したように、左右方法は横または行を示し、前後方向は縦または列を示す。
【0032】
図1は本発明の好ましい実施例による焼却及び燃焼炉用の乾式反応集塵機の主な部分を示す正面図であり、
図2及び
図3は
図1の右側面図及び平面図であり、
図4は
図1の大型SCRカートリッジを示す斜視図であり、
図5は
図4の触媒充填用蓋板を分離して示す斜視図であり、
図6及び
図7は
図4の6-6線及び7-7線による断面図であり、
図8は一変形例による結合部材が適用される大型SCRカートリッジ用基本支持フレームの平面配置図であり、
図9は
図2のB部分を拡大して示す断面図であり、
図10は
図9のbを拡大した断面図であり、
図11は
図1のA部分を拡大して示す断面図であり、
図12及び
図13は
図11のa1部分及びa2部分を拡大して示す断面図であり、
図14は他の変形例による結合部材が適用される大型SCRカートリッジ用基本支持フレームの平面配置図であり、
図15乃至
図17は
図14の支持フレームに設置される他の変形例の結合部材を示す断面図であり、
図18は他の変形例の結合部材のうちスプリットピンを示す斜視図である。
【0033】
図1乃至
図3は4つの単位集塵機が1、2、3、4象限に配置される集塵機モジュールからなる。
【0034】
よって、以下の説明では集塵機が1象限または4象限に位置する場合のみを基準にして説明する。
【0035】
図1乃至
図3に示したように、本実施例による焼却及び燃焼炉の集塵機100は、四角形の筐体110、筐体110の上下端部に設置されるケーシングカバー130とホッパー150、筐体110の内部上部に搭載される複数の大型SCRカートリッジ200と、エアノズル170、及びバックフィルタ190、筐体110の内壁に固定されたまま複数の大型SCRカートリッジ200が置かれて支えられる支持フレーム300と、大型SCRカートリッジ200を支持フレーム300に結合支持させる結合部材500を含む。
【0036】
また、ケーシングカバー130は筐体110の上側に固定されている。
【0037】
また、ケーシングカバー130と大型SCRカートリッジ200との間のチェンバにはクリーンゾーン140が形成される。
【0038】
大型SCRカートリッジ200は、
図4乃至
図7に示したように、ステンレス材質の鉄板で製作される大型SCRカートリッジ本体210と、大型SCRカートリッジ本体210の側面に沿って固定される羽部220を含む。
【0039】
大型SCRカートリッジ本体210はパネル状の四角筒であって、その内部に触媒が入れられる。
【0040】
羽部220は支持フレーム300の上面にかけられて支持される。
【0041】
羽部220は、前後の側面に沿って形成される前後羽部221と、左右の側面に沿って形成される左右羽部223を含む。
【0042】
また、前後左右羽221、223は、
図10、
図12、及び
図13に示したように、一端が側板215の周縁に沿って前後左右水平羽221a、223aと、前後左右水平羽221a、223aの他端から下に向かう前後左右垂直羽221b、223bを含む。
【0043】
前後左右水平羽221a、223aと前後左右垂直羽221b、223bの内部は、後述するパッキング部600が挿入され取り付けられる溝として機能する。
【0044】
もちろん、パッキング600がなければ大型SCRカートリッジ本体200は前後左右水平羽221a、223aが支持フレーム300にかけられて支持されるようになる。
【0045】
このような羽部220が支持フレームにかけられるだけでよいため、殆どバックフィルタの上部を利用して従来の施設を改善する際、投資費及び狭小な敷地のため接地空間に制約を受ける場合、大型SCRカートリッジ200が適合である。
【0046】
また、大型の製作であるため、製作人件費と資材費の節減にも好ましく、小型SCRカートリッジの密閉用パッキングが多く入ることに対して、小さい面積の密閉構造でも触媒反応効率がよいため設計コストも節減することができる。
【0047】
大型SCRカートリッジ本体210は外形を成す上下多孔板211、213と側板215で構成されている。側板215はコの字の断面の形鋼である。
【0048】
このような上下多孔板211、213と側板215はリベット打ちによって結合される。
【0049】
上下多孔板221、213の多孔分布位置は現場の与件と非反応領域の最小化に合わせて上下全体に均一に分布されるか、上多孔板211には中心側に分布され、下多孔板213には左右側に分布されるか、またはその反対の位置に分布されるものが使用される。
【0050】
上多孔板211の上下面それぞれにはリフティング用ラグ240が2つずつ固定されている。
【0051】
リフティング用ラグ240が上下に置かれる理由は、起立した状態でその内部に触媒を充填するためである。
【0052】
特に、大型SCRカートリッジ本体210はその内部が多数に分割された外形上単一筐体からなる。
【0053】
このような内部多数分割のために、上下多孔板211、213内部には
図6及び
図7のように側板215のような分割リブ状のコの字状の形鋼250が更に固定されている。
【0054】
分割リブ状のコの字状の形鋼250は、リフティングする際に上下多孔板211、213の引張変形や、大型SCRカートリッジ本体210のねじり変形を抑制する補強材の役割をする。
【0055】
分割リブ状のコの字状の形鋼250は触媒が入れられる筒を前後左右に区画するため、
図5及び
図6のようにコの字状の形鋼である側板215の前後面には開口231が形成されるが、開口231は触媒充填用蓋板233によって開閉される。
【0056】
触媒充填用蓋板233は皿ボルトで側板215の前後面に締結設置される。
【0057】
この際、
図10のように開口231がある前後垂直羽221bの下端は、
図12及び
図13の左右垂直羽223bの下端より上側に配置されているが(
図6を参照)、これは前後垂直羽221bが開口231を隠さないようにして、触媒を入れることや抜くこと、蓋板223を着脱することを容易にするためである。
【0058】
このような大型SCRカートリッジ200は、
図8に示した支持フレーム300の上に2つが置かれるようになる。
【0059】
もちろん、支持フレーム300は左右にいくらでも拡張することができる。
【0060】
例えば、
図3に示したように、大型SCRカートリッジ200が1行4列に配列されていれば、支持フレーム300も左右に更に延長されるようになる。
【0061】
支持フレーム300はコの字の断面の形鋼であり、筐体110の内壁に固定される。
【0062】
つまり、支持フレーム300は、
図8に示したように、内壁の周縁に沿って帯状に固定される前後左右枠バー310、320、330、340と、前後枠バー310、320の内部に固定される縦クロスバー350を含む。
【0063】
このような配列の支持フレーム300の空間には、点線で示した2つの大型SCRカートリッジ本体210が配置されたまま支持フレーム300の上面にかけられて支持される吊り支持型の構造物を構成する。
【0064】
ここで、
図1及び
図2に示したように、バックフィルタ190用支持部に支持フレーム300が支持される。
【0065】
支持フレーム300は、
図10、
図12、及び
図13に示したように、第1垂直バー301と第2垂直バー303、第1、2垂直バー301、303の下側を連結する連結バー305からなる凹の字の断面の形鋼である。
【0066】
前後左右枠バー310、320、330、340の第1垂直バー301は、
図10及び
図12に示したように、筐体110の内壁に固定される。
【0067】
前後左右枠バー310、320、330、340の第2垂直バーと縦クロスバー350の第1、2垂直バー301、303には羽部220がかけられて支持されるようになる。
【0068】
一変形例による結合部材500は、
図10、
図12、及び
図13に示したように、連結バー305の底に挿入される雌ねじ510と、大型SCRカートリッジ200に置かれる加圧板530aまたは530bと、雌ねじ510に締結されて加圧板530aまたは530bが大型SCRカートリッジ200を支持フレーム300に加圧支持するボルト550を含む。
【0069】
ボルト550はアイボルトである。
【0070】
加圧板530aまたは530bは、
図13のように縦クロスバー350の間の大型SCRカートリッジ200にかけられて加圧支持する第1加圧板530aと、前後左右枠バー310、320、330、340にかけられる大型SCRカートリッジ200に加圧支持する第2加圧板530bを含む。
【0071】
第1加圧板530aは第1水平板であって、左右の大型SCRカートリッジ200を同じ圧力で加圧する。
【0072】
第2加圧板530bは、
図10及び
図11に示したように、第2水平板531bと、第2水平板531bから連結バー305の方に折曲される第2垂直板533bを含む。
【0073】
第2水平板531bはコの字状の形鋼の側板215と前後羽部221の上面に置かれ、ボルト550が挿入される挿入孔が形成されている。
【0074】
第2水平板533bは支持フレーム300の内部まで下がり、先端が連結バー305の底に当たるとそれ以上締結されない。
【0075】
また、第1、2垂直バー301、303と羽部220との間にはパッキング600が更に設置されるが、その隙間に未反応ガスが抜き出すことを防止して反応効率を上げる。
【0076】
他の変形例による結合部材500’が
図15乃至
図17に示されている。
【0077】
結合部材500’は、支持フレーム300の上面に所定間隔ごとに溶接固定される結合用ラグ510’と、結合用ラグ510’に大型SCRカートリッジ200の上面に置かれる加圧板530’と、結合用ラグ510’の結合孔511’に挿入されて加圧板530’を加圧したまま結合するスプリットピン540’を含む。
【0078】
加圧板530’は
図17のように四角形状の板からなる。
【0079】
スプリットピン540’は、
図18に示したように、殆ど楕円状に折曲されるヘッド541’と、ヘッド541’の両側から先端に行くほど互いに広がるように延長される一対のピン543’を含む。
【0080】
特に、スプリットピン540’は帯状の板を折曲形成したピンである。
【0081】
また、一対のピン543’の上面は先端に行くほど厚さが次第に薄くなる傾斜面545’からなる。
【0082】
このような傾斜面545’は、
図17のように、正面から見ると楔状を成す。
【0083】
よって、スプリットピン540’の一対のピン543’を縮めた後、結合孔511’に差し込んで打ち込むと、前進しながら傾斜面545’によって加圧板530’を下に押すため結合力が非常に優秀であり、特に大型SCRカートリッジ200と支持フレーム300との間の接触密閉力を向上させて反応効率を著しく上げることができる。
【0084】
また、Vの字状に広がった一対のピン543’が結合孔511’に挿入されることで、広がろうとする反発力が作用して任意の離脱をより一層防止するようになる。
【0085】
上述した加圧板530’は、
図14の縦クロスバー350を間に挟んだ大型SCRカートリッジ200を結合する構成である。
【0086】
一方、
図15及び
図16に示した他の変形例の結合部材500’は、大型SCRカートリッジ200と前後左右枠バー310、320、330、340との間の結合のための構成である。
【0087】
よって、
図15及び
図16に示した他の変形例の結合部材500’では、
図17に示したように、前後左右枠バー310、320、330、340に加圧板用支え片550’が設置されていることに差がある。
【0088】
つまり、
図15及び
図16に示した他の変形例の結合部材500’は、前後左右枠バー310、320、330、340の上面に所定間隔ごとに設置される結合用ラグ510’と、結合用ラグ510’の外郭に向かい合う加圧板用支え片550’と、結合用ラグ510’に差し込まれて大型SCRカートリッジ200と加圧板用支え片550’の上面に置かれる加圧板530’と、結合用ラグ510’の結合孔511’に挿入されるスプリットピン540’を含む。
【0089】
よって、スプリットピン540’が結合されたら、加圧板530’が大型SCRカートリッジ200と加圧板用支え片550’の上面を均等に加圧して、大型SCRカートリッジ200の結合力を向上させる。
【0090】
上述したように、本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の当業者は下記特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0091】
100:焼却及び燃焼炉の集塵機 110:四角形の筐体
130:ケーシングカバー 140:クリーンゾーン
150:ホッパー 170:エアノズル
190:バックフィルタ 200:大型SCRカートリッジ
210:大型SCRカートリッジ本体 220:羽部
240:リフティング用ラグ 300:支持フレーム
301、303:第1、2垂直バー 305:連結バー
500、500’:結合部材 510:雌ねじ
530a、530b:加圧板 550:ボルト
510’:結合用ラグ 530’:加圧板
540’:スプリットピン 550’:加圧板用支え片
600:パッキング
【国際調査報告】