(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-06
(54)【発明の名称】1-アミノ-1-シクロプロパンカルボン酸顆粒の製造方法
(51)【国際特許分類】
C07C 227/38 20060101AFI20240130BHJP
C07C 229/48 20060101ALI20240130BHJP
B01J 2/20 20060101ALI20240130BHJP
B01J 2/00 20060101ALI20240130BHJP
【FI】
C07C227/38
C07C229/48
B01J2/20
B01J2/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546343
(86)(22)【出願日】2022-02-01
(85)【翻訳文提出日】2023-09-28
(86)【国際出願番号】 US2022014660
(87)【国際公開番号】W WO2022165396
(87)【国際公開日】2022-08-04
(32)【優先日】2021-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509319074
【氏名又は名称】バレント・バイオサイエンシーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Valent BioSciences LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100150500
【氏名又は名称】森本 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100176474
【氏名又は名称】秋山 信彦
(72)【発明者】
【氏名】シャルマ,パルベシュ
(72)【発明者】
【氏名】ジェン,ユエチエン
(72)【発明者】
【氏名】ロペス,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】笹川 満弘
【テーマコード(参考)】
4G004
4H006
【Fターム(参考)】
4G004AA02
4G004LA00
4H006AA02
4H006AA03
4H006AB06
4H006AD15
4H006BJ20
4H006BS20
4H006BU42
(57)【要約】
本発明は、安定な1-アミノ-1-シクロプロパンカルボン酸(「ACC」)水溶性顆粒を製造する方法であって、ACCおよび水を約1.9:1かまたはそれ未満の濃度比で含む組成物を混合して湿潤物を生成する工程、湿潤物を押し出して押出物を生成する工程、押出物を乾燥させて水溶性ACC顆粒を生成する工程、を含み、前記ACCおよび水の濃度は湿潤物の総重量に対する重量である、方法に関する。本発明はさらに、本発明の方法によって製造されたACC顆粒に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
安定な1-アミノ-1-シクロプロパンカルボン酸(「ACC」)水溶性顆粒を製造する方法であって、
ACCおよび水を約2.0:1かまたはそれ未満の濃度比で含む組成物を混合して湿潤物を生成する工程;
湿潤物を押し出して押出物を生成する工程;および、
押出物を乾燥させて水溶性ACC顆粒を生成する工程、
を含み、前記ACCおよび水の濃度は湿潤物の総重量に対する重量である、方法。
【請求項2】
ACCと水の濃度比が、約1.87:1~約1:3.63である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ACCと水の濃度比が、約1.46:1~約1:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ACCと水の濃度比が、約1.4:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ACCの濃度が、約5%~約90%である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ACCの濃度が、約20%~約60%である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ACCの濃度が、約40%である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
水の濃度が、約8%~約55%である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
水の濃度が、約20%~約40%である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
水の濃度が、約20%~約28.5%である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記乾燥工程が、約25℃~約400℃の温度で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記乾燥工程が、約30℃~約50℃の温度で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記乾燥工程が、約50℃~約150℃の温度で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記乾燥工程が、約1分から約10日間行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記乾燥工程が、約8時間から約10時間行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
安定な1-アミノ-1-シクロプロパンカルボン酸(「ACC」)水溶性顆粒を製造する方法であって、
約40%のACCと約20%~約28.5%の水を混合して湿潤物を生成する工程;
湿潤物を押し出して押出物を生成する工程;および、
押出物を約40℃で約8時間から約10時間乾燥させて、水溶性ACC顆粒を生成する工程、
を含み、前記ACCの濃度は水溶性ACC顆粒の総重量に対する重量であり、前記水の濃度は湿潤物の総重量に対する重量である、方法。
【請求項17】
前記押出工程が、約1ミリメートルの孔径を有する押出機を通して前記湿潤物を押し出すことを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
水溶性顆粒中の水の濃度が、水溶性顆粒の総重量に対する重量で、約0.1%~約10%である、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
請求項1に記載の方法により製造された、安定なACC水溶性顆粒。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安定な1-アミノ-1-シクロプロパンカルボン酸(「ACC」)水溶性顆粒を製造する方法であって、ACCおよび水を約2.0:1かまたはそれ未満の濃度比で含む組成物を混合して湿潤物を生成する工程、湿潤物を押し出して押出物を生成する工程、および、押出物を乾燥させて水溶性ACC顆粒を生成する工程、を含み、前記ACCおよび水の濃度は湿潤物の総重量に対する重量である、方法に関する。本発明はさらに、本発明の方法によって製造されたACC顆粒に関する。
【背景技術】
【0002】
1-アミノ-1-シクロプロパンカルボン酸(「ACC」)は、植物においてACCシンターゼによって合成され、エチレンの生合成の前駆体として作用する。エチレンは、ストレス、結実、落葉、開花などのいくつかの植物反応に関与していることが示されている。エチレン前駆体としての役割のため、ACCは、エチレン反応性事情を誘導することが知られている。
【0003】
ACCは、そのまま使用できるスプレーおよび濃縮した液体として製剤化されている。米国特許出願公開第2018-0279621 A1(2018年10月4日公開)および米国特許第10,517,299 B2(2019年12月31日公開)を参照されたい。液体製剤には保管と用途に多くの利点があるが、特定の用途においては固形製剤が必要である。さらに、固形製剤には、取り扱い、輸送、保管において独自の利点がある。
【0004】
水溶性顆粒は、その保存安定性、低粉塵性、および施用前の溶解の容易さのため、農業者に好まれる固形製剤の一種である。水溶性顆粒は、特定の用途の種類、特に高濃度を必要とする用途に好ましい製剤である。しかしながら、ACCは、水溶性顆粒として製剤化されていない。したがって、当技術分野において、安定なACC水溶性顆粒製剤および安定なACC水溶性顆粒の製造方法が求められている。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、安定な1-アミノ-1-シクロプロパンカルボン酸(「ACC」)水溶性顆粒を製造する方法であって、ACCおよび水を約2.0:1かまたはそれ未満の濃度比で含む組成物を混合して湿潤物を生成する工程、湿潤物を押し出して押出物を生成する工程、および、押出物を乾燥させて水溶性ACC顆粒を生成する工程、を含み、前記ACCおよび水の濃度は湿潤物の総重量に対する重量である、方法に関する。本発明はさらに、本発明の方法によって製造されたACC顆粒に関する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
特許または出願書類には、カラーで作成された少なくとも1つの図面が含まれている。カラー図面を含むこの特許または特許出願公開の写しは、申請と必要な手数料の支払いに応じて、当局によって提供される。
【0007】
【
図1】ACC湿潤物の押出による押出物の形成を表し、パネルAは、40%のACCおよび21%の水のものであり、パネルBは、40%のACCおよび27%の水のものである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
良好な品質の水溶性顆粒は、水に容易に溶け、弾力性があり、磨耗に耐性がなければならない。脆い顆粒は、高い磨耗によって、輸送中や取り扱い中に粉末または細かい粉塵に破壊され、結果、望ましくない最終物が生じる。脆い顆粒は、通常、水溶性顆粒の製造中に用いられる低濃度の水の結果として発生する。しかしながら、水溶性顆粒の製造中に水分濃度を増加させることによって磨耗を克服しようとすると、製造時の取り扱い上の問題や欠損をもたらす望ましくない粘着性の顆粒が生成される可能性がある。出願人は、予想外にも、有用な1-アミノ-1-シクロプロパンカルボン酸(「ACC」)水溶性顆粒の製造は比較的高濃度の水を要することを発見した。この高濃度の水により、予期されるような粘着性の押出物や顆粒は生成されない。実際、この高濃度の水により、低濃度の水が使用されるときに押出機が受ける抵抗の低下がもたらされる。具体的には、出願人は、顆粒中のACCと湿潤物中の水との濃度比が、約2.8:1かまたはそれ未満であると、脆くもなく粘着性もない良好な品質の押出物および顆粒が得られることを予想外にも発見した。他の植物成長調節剤は、顆粒中の植物成長調節剤と湿潤物中の水との濃度比が5:1もの多さで、水溶性顆粒として製剤化され得るものであるため、この濃度比は予期せぬものである。したがって、本発明のACC水溶性顆粒は、水溶性顆粒中のACCの濃度と比較して、湿潤物中に驚くほど高い濃度の水を必要とする。
【0009】
さらに、出願人は、湿潤物中のACCと湿潤物中の水との濃度比が約2.0:1かまたはそれ未満であると、脆くもなく粘着性もない良好な品質の押出物および顆粒が得られることを予想外にも発見した。他の植物成長調節剤は、湿潤物中の植物成長調節剤と湿潤物中の水との濃度比が5:1もの多さで、水溶性顆粒として製剤化され得るため、この濃度比は予期せぬものである。したがって、本発明のACC水溶性顆粒は、湿潤物中のACCの濃度と比較して、湿潤物中に驚くほど高い濃度の水を必要とする。
【0010】
一実施形態において、本発明は、安定な1-アミノ-1-シクロプロパンカルボン酸(「ACC」)水溶性顆粒を製造する方法であって、ACCおよび水を約2.0:1かまたはそれ未満の濃度比で含む組成物を混合して湿潤物(wet mass)を生成する工程、湿潤物を押し出して押出物を生成する工程、および、押出物を乾燥させて水溶性ACC顆粒を生成する工程、を含み、前記ACCおよび水の濃度は湿潤物の総重量に対する重量である、方法に関する。
【0011】
好ましい実施形態において、押出工程は、約0.4~約2.0ミリメートル、好ましくは約0.6~約2.0ミリメートル、より好ましくは約0.6~約1.2ミリメートル、最も好ましくは約1.0ミリメートル、の孔径を有する押出機を通して湿潤物を押し出すことを含む。
【0012】
好ましい実施形態において、押出物の乾燥は、約25℃~約400℃の温度で行われる。好ましい乾燥温度は、乾燥方法、時間、相対湿度などのいくつかの要因によって異なる。別の実施形態において、押出物の乾燥は、約30℃~約140℃、約30℃~約50℃、約35~約45℃、および約40℃、の温度で行われる。別の実施形態において、押出物の乾燥は、約50℃~約150℃、好ましくは約50℃~約100℃、の温度範囲で行われる。
【0013】
本明細書において、「乾燥」との用語は、振動式流動層乾燥機(例えば、熱風を使用)での熱、マイクロ波、真空、赤外線、またはそれらの任意の組み合わせを含む、顆粒から液体を除去する任意の方法を表す。
【0014】
マイクロ波乾燥は、顆粒にマイクロ波を送り、顆粒内の液体の温度を上昇させることによる、顆粒の乾燥である。真空乾燥は、顆粒と顆粒の周囲の領域との間の圧力差によって顆粒から液体を引き出すことにより、顆粒から液体を除去することである。
【0015】
好ましい実施形態において、押出物の乾燥は、約1分から約10日間行われる。乾燥時間は、乾燥方法、温度、乾燥速度、相対湿度などのいくつかの要因によって異なる。別の実施形態において、押出物の乾燥は、約1時間から約20時間、または約8時間から約10時間行われる。
【0016】
別の好ましい実施形態において、本発明の方法におけるACCと水の濃度比は、約2.0以下、好ましくは約1.9以下、好ましくは約1.87:1~約1:3.63であり、より好ましくは約1.7以下、より好ましくは約1.66:1~約1:3.33、さらにより好ましくは約1.46:1~約1:1、最も好ましくは、約1.12:1、または約1.4:1であり、ここで、前記濃度比は、湿潤物の総重量中のACCの重量と湿潤物の総重量中の水の重量との比である。
【0017】
別の好ましい実施形態において、本発明の方法におけるACCと水の濃度比は、約2.8以下、好ましくは約2.0以下、より好ましくは約1.9以下であり、さらにより好ましくは約2.77:1~約1:3.2であり、より好ましくは約2.6以下、さらにより好ましくは約2.56:1~約1:3.33、さらにより好ましくは約1.86:1~約1:1、最も好ましくは、約2.0:1、1.9:1、または1.86:1であり、ここで、前記濃度比は、水溶性顆粒中のACCの重量と、湿潤物の総重量中の水の重量との比である。
【0018】
別の好ましい実施形態において、本発明の方法における水溶性顆粒中のACCの濃度は、約5%~約90%w/w、好ましくは約10%~約80%w/w、より好ましくは約10%~約40%w/w、さらに好ましくは約20%~約60%w/w、最も好ましくは約40%w/wである。
【0019】
別の好ましい実施形態において、本発明の方法における湿潤物中の水の濃度は、約8%~約55%w/w、好ましくは約15%~約30%w/w、より好ましくは約20%~約30%w/w、さらにより好ましくは、約20%~約24%w/w、または約26.5%~約28.5%w/wである。
【0020】
別の好ましい実施形態において、水溶性顆粒中の水の濃度は、約0.1%~約10%w/w、好ましくは約0.5%~約5%w/w、より好ましくは0.5%~約4%w/w、最も好ましくは、約0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、または3.5%w/wである。水溶性顆粒中の水の濃度は、乾燥減量法により測定した水分量に基づくものである。
【0021】
別の実施形態において、本発明は、本発明の方法によって製造された、ACC水溶性顆粒に関する。
【0022】
本出願全体を通じて、文脈上明らかに別の指示がない限り、単数形「a」、「an」、および「the」は複数形を含む。
【0023】
本明細書において、各特定の値に「約」または「およそ」として定義される量、重量パーセントなどに関するすべての数値は、その特定の値のプラス・マイナス10%の値を表す。例えば、「約10%w/w」という語句は、9%から11%w/wの値を包含するものと理解されるべきである。したがって、特許請求された値の10%以内の量は、本発明の範囲に包含される。
【0024】
本発明は、以下の代表的な実施例によって実証される。これらの例は、説明のみを目的として提供されており、限定を目的とするものではない。
【実施例】
【0025】
実施例1:ACC水溶性顆粒の製造プロセス
方法
実験室条件下の開放系において、水で調製した結合剤溶液を、ACC活性成分および不活性充填剤の乾燥粉末混合物に噴霧し、湿潤物を形成する。湿潤物を押出機に供給する。押出機により湿潤物を1.0mmの孔を有するダイ(押し出し金型)に押し込み、押出物を形成する。次いで、押出物を40℃で24時間乾燥させて、ACC水溶性顆粒を得る。顆粒サイズは、乾燥した押出物を様々な孔サイズを有するメッシュスクリーンに通すことによって選択することができる。
【0026】
結果
図1のパネルAに示されるように、約40%のACC(ACC水溶性顆粒の総重量に対する重量)を提供するのに十分な量のACCおよび不活性充填剤の乾燥粉末混合物に、21%の水(湿潤物の総重量に対する重量)を含有する結合剤溶液を添加すると、望ましくない脆い顆粒を形成する低水分の押出物が得られた。驚くべきことに、約40%のACC(ACC水溶性顆粒の総重量に対する重量)を提供するのに十分な量のACC乾燥粉末に、21%~24%の水(湿潤物の総重量に対する重量)を添加すると、乾燥後、良好に形成された弾性のある押出物および顆粒が得られた。
図1のパネルBを参照されたい。これらの良好に形成された押出物の乾燥により、乾燥減量法により測定して約3%w/wの含水量を有する良好に形成された顆粒が得られた。乾燥減量法は、CEM Smart 5、OHAUS、または、Mettler Toledo水分計などの一般的な機器で実施することができる。
【0027】
外気に対して閉鎖された系(「閉鎖空気系」)におけるさらなる実験により、約40%のACC(ACC水溶性顆粒の総重量に対する重量)を提供するのに十分な量のACCおよび不活性充填剤の乾燥粉末混合物に、20%の水(湿潤物の総重量に対する重量)を含有する結合剤溶液を添加すると、乾燥後に良好に形成された弾性のある押出物および顆粒が得られることが実証された。特定の理論に縛られるものではないが、出願人は、開放空気系は、閉鎖空気系と比較して顆粒の製造中に水のさらなる損失をもたらし、そのため、開放空気系と比較して閉鎖空気系において、同様の良好に形成された顆粒を得るために、より少量の水を使用することができると考えている。
【0028】
実施例2:本発明のACC水溶性顆粒の安定性
方法
40%ACC水溶性顆粒について、湿潤物において約30%の水を使用して、上記の実施例1の方法によって製造した。これらの顆粒を、2週間摂氏5℃または54℃の温度にかけ、その前後で、ACC濃度、耐摩耗性、および水への溶解性について試験した。磨耗は、摩擦または衝撃による顆粒の表面のすり減りとして定義される。摩耗は、コードMT178.2に基づいて国際農薬分析法協議会(CIPAC)によって提供される基準と同様またはそれより厳しい基準に基づいて試験した。結果を以下の表1に示す。
【表1】
【0029】
結果
表1に示されるように、本発明の方法によって製造されたACC水溶性顆粒は、加速保存条件下で安定である。
【0030】
実施例3:本発明のACC水溶性顆粒の安定性
方法
40%ACC水溶性顆粒について、湿潤物において30%の水を使用して、上記の実施例1の方法によって製造した。これらの顆粒を、5、25、30、または40℃の温度に最長2年間かけ、その前後でACC濃度を試験した。ACC濃度は、0、3、12、18、24か月目に測定した。結果を以下の表2に示す。
【表2】
結果
表2に示されるように、本発明の方法によって製造されたACC水溶性顆粒は、加速された長期保存条件下で安定である。
【0031】
実施例4:様々な比率における本発明のACC水溶性顆粒の安定性
方法
ACC水溶性顆粒について、以下の表3に示される濃度を用いて、上記の実施例1の方法によって製造した。結果を以下の表3に示す。
【表3】
結果
表3に示されるように、湿潤物中のACC濃度と湿潤物中の水濃度の比が1.2:1~1:3.63で、および、乾燥顆粒中のACC濃度と湿潤物中の水濃度の比が1.9:1~1:3.2で、ACC乾燥粉末に水を添加することにより、乾燥後に良好に形成された弾性のある押出物および顆粒が得られた。
【国際調査報告】