(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-07
(54)【発明の名称】データストリームを送信するための方法およびデータキャリア
(51)【国際特許分類】
G06K 19/073 20060101AFI20240131BHJP
H04W 12/47 20210101ALI20240131BHJP
H04M 11/10 20060101ALI20240131BHJP
【FI】
G06K19/073 009
H04W12/47
H04M11/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023540692
(86)(22)【出願日】2021-08-11
(85)【翻訳文提出日】2023-06-28
(86)【国際出願番号】 EP2021072367
(87)【国際公開番号】W WO2022144097
(87)【国際公開日】2022-07-07
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523246880
【氏名又は名称】キュニー-ピエロン、マンフレット
【氏名又は名称原語表記】Cuny-Pierron Manfred
【住所又は居所原語表記】Underreingasse 35,1140 Wien,Austria
(71)【出願人】
【識別番号】523246891
【氏名又は名称】フッター、ダニエル
【氏名又は名称原語表記】Hutter Daniel
【住所又は居所原語表記】Blindengasse 38/42,1080 Wien,Austria
(71)【出願人】
【識別番号】523246905
【氏名又は名称】ベーバー、ラインホルト
【氏名又は名称原語表記】Weber Reinhold
【住所又は居所原語表記】Maerzstrasse 21/31,1150 Wien,Austria
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】キュニー-ピエロン、マンフレット
(72)【発明者】
【氏名】フッター、ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ベーバー、ラインホルト
【テーマコード(参考)】
5K067
5K201
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD17
5K067EE03
5K067HH22
5K067HH23
5K201AA09
5K201BA05
5K201CB10
5K201EB07
5K201ED05
5K201EE05
5K201EE10
5K201EE14
(57)【要約】
送信されるデータに対してモバイルデータキャリア(1)と再生デバイス(8)との間でデータストリーム(DS)を送信する方法であって、データキャリア(1)から再生デバイス(8)へ第2の送信チャネル(K2)をセットアップするための認証データ(A)は、モバイルデータキャリア(1)中の電磁誘導を介して再生デバイス(8)によって放出される電磁界(EF)によってデータキャリア(1)と再生デバイス(8)との間に設定される第1の送信チャネルを介して送信され、認証データ(A)の検証(V)に続いて、第2の送信チャネル(K2)がデータキャリア(1)と再生デバイス(8)との間にセットアップされ、そのチャネルを介してデータストリーム(DS)は、データキャリア(1)の送信アンテナ(6)からの無線信号によってデータキャリア(1)から前記再生デバイス(8)に送信され、第2の送信チャネル(K2)の送信アンテナ(6)への電源は、第1の送信チャネル(K1)を介して提供され、第1の送信チャネル(K1)を維持することがデータキャリア(1)と再生デバイス(8)との間の空間距離に依存する、第1の送信チャネル(K1)が維持される限り、第2の送信チャネル(K2)は維持される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信されるデータに対してモバイルデータキャリア(1)と再生デバイス(8)との間でデータストリーム(DS)を送信する方法であって、
前記データキャリア(1)から前記再生デバイス(8)へ第2の送信チャネル(K2)をセットアップするための認証データ(A)は、前記モバイルデータキャリア(1)中の電磁誘導を介して前記再生デバイス(8)によって放出される電磁場(EF)によって前記データキャリア(1)と前記再生デバイス(8)との間に設定される第1の送信チャネルを介して送信され、前記認証データ(A)の検証(V)に続いて、前記第2の送信チャネル(K2)が前記データキャリア(1)と前記再生デバイス(8)との間にセットアップされ、そのチャネルを介して前記データストリーム(DS)は、前記データキャリア(1)の送信アンテナ(6)からの無線信号によって前記データキャリア(1)から前記再生デバイス(8)に送信され、
前記第2の送信チャネル(K2)の送信アンテナ(6)への電源は、前記第1の送信チャネル(K1)を介して提供され、前記第1の送信チャネル(K1)を維持することが前記データキャリア(1)と前記再生デバイス(8)との間の空間距離に依存する、第1の送信チャネル(K1)が維持される限り、前記第2の送信チャネル(K2)は維持されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記認証データ(A)は、前記モバイルデータキャリア(1)を識別するための識別情報(ID)を含み、前記認証データ(A)の検証(V)は、前記識別情報(ID)を用いて実行され、前記再生デバイス(8)は、前記第1の送信チャネル(K1)を介して送信された前記識別情報(ID)を中央データ処理デバイス(9)に送るモバイルアプリケーション(APP)を有するモバイル端末であり、前記中央データ処理デバイス(9)による前記識別情報(ID)の検証(V)に続いて、前記データキャリア(1)と前記再生デバイス(8)との間に前記第2の送信チャネル(K2)がセットアップされることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の送信チャネル(K1)は、NFC(近距離無線通信)送信チャネルであることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の送信チャネル(K2)は、Bluetooth、WLAN、またはUWB送信チャネルであることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記認証データ(A)は、前記第2の送信チャネル(K2)をセットアップするためのBluetooth、WLANまたはUWB認証データ(BI)を含むことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の送信チャネル(K2)を介して送信される前記データストリーム(DS)は、オーディオビジュアルストリーミングデータであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
再生デバイス(8)によって検索可能なデータメモリ(2)を有するデータキャリア(1)であって、
前記データキャリア(1)の認証データ(A)を検索し、外部電磁場(EF)によって電流(I)を誘導するための、第1の送信チャネル(K1)をセットアップするための誘導要素(7)と、前記データメモリ(2)からデータストリーム(DS)を送信する第2の送信チャネル(K2)を確立するための送信アンテナ(6)とを備えるトークン形状体として設計され、前記送信アンテナ(6)の電源は、前記誘導要素(7)によって形成されることを特徴とする、データキャリア(1)。
【請求項8】
半径1.5から3.5cm、厚さ1から5mmのディスク形状であることを特徴とする、請求項7に記載のデータキャリア(1)。
【請求項9】
前記誘導要素(7)は、前記トークン形状体の中心の周りに巻かれた導電体として設計されていることを特徴とする、請求項7または8に記載のデータキャリア(1)。
【請求項10】
前記誘導要素(7)は、NFC対応要素として設計され、前記送信アンテナ(6)は、Bluetooth、WLAN、またはUWB対応送信アンテナ(6)として設計されることを特徴とする、請求項7から9のいずれか一項に記載のデータキャリア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載のモバイルデータキャリアと送信データ用の再生デバイスとの間でデータストリームを送信する方法、および請求項7のプリアンブルに記載の再生デバイスによって検索可能なデータメモリを含むデータキャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
オーディオビジュアルデータ、特に音楽等のメディアコンテンツの記憶、配信及び消費は、近年基本的に変化している。オーディオビジュアルデータのデジタル化は、メディアコンテンツを記憶するために排他的に使用される記憶媒体の使用を後押ししている。代わりに、メディアコンテンツは、外部サーバ(「クラウド」)上に、またはメディアコンテンツを再生するために排他的に使用されないモバイル端末(「スマートフォン」)、タブレットもしくはラップトップなどの再生デバイス上に記憶される。オーディオビジュアルコンテンツを含む物理的なデータキャリアに対して支払いが行われるのではなく、オーディオビジュアルデータ自体に対して支払いが行われる新しい支払いシステムが確立されている。このデータは、容易に利用可能であり、転送可能であり、記憶可能であるので、現在の形態のオーディオビジュアルコンテンツの記憶および配信では、アーティストなどのデータの作成者は、もはやメディアコンテンツの長期配信を制御することができない。その結果、通常は金銭的な補償が可能であるオーディオビジュアルコンテンツの最初の公開を除いて、メディアコンテンツの作成者は、自分が作成したメディアコンテンツのさらなる使用に対する何らかのまたは何らかの適切な補償をもはや受けない。むしろ、このようにして作成されたメディアコンテンツは、おそらく自由に利用可能な「コンテンツ」として、様々な他のビジネスモデルに役立つ。また、メディアコンテンツ作成者は、自分が提供したメディアコンテンツがどのくらいの頻度で共有され、最終的にどのくらいの頻度で実際に聞かれたか、または見られたかを知る方法をもはや有していない。
【0003】
さらに、任意の時間および任意の場所でのオーディオビジュアルデータの利用可能性は、音楽などのオーディオビジュアルコンテンツの作成者の芸術的なパフォーマンスの評価、および一般にこのパフォーマンスに対して支払う意欲を減少させている。レコード、CD等のような触覚的に経験されることができる記憶媒体からの分離は、オーディオビジュアルコンテンツを「所有」しているという印象を消費者から奪っており、したがって、それに対して適切に支払う意欲を減少させている。
【0004】
従って、本発明の目的は、オーディオビジュアルデータの作成者がオーディオビジュアルデータの配信及び消費を制御することを可能にするオーディオビジュアルデータの記憶及び送信の形式を提供することである。
【0005】
この目的は、それぞれ請求項1および7の特徴によって達成される。請求項1は、送信されるデータに対してモバイルデータキャリアと再生デバイスとの間でデータストリームを送信する方法に関し、データキャリアから再生デバイスへ第2の送信チャネルをセットアップするための認証データは、モバイルデータキャリア中の電磁誘導を介して再生デバイスによって放出される電磁場によってデータキャリアと再生デバイスとの間に設定される第1の送信チャネルを介して送信され、認証データの検証に続いて、第2の送信チャネルがデータキャリアと再生デバイスとの間にセットアップされ、そのチャネルを介してデータストリームは、データキャリアの送信アンテナからの無線信号によってデータキャリアから前記再生デバイスに送信され、第2の送信チャネルの送信アンテナへの電源は、第1の送信チャネルを介して提供され、第1の送信チャネルを維持することがデータキャリアと再生デバイスとの間の空間距離に依存する、第1の送信チャネルが維持される限り、第2の送信チャネルは維持されることが提案される。
【0006】
したがって、本発明による方法は、以下でより詳細に説明するモバイルデータキャリアを提供する。モバイルデータキャリアからのデータの検索は、モバイルデータキャリアにおける電磁誘導を介して再生デバイスによって放出される電磁場によって第1の送信チャネルを事前に確立することを必要とする。電磁誘導は、一方では、例えば受動トランスポンダから知られているように、より小さなデータパケットを送信するために使用することができ、他方では、モバイルデータキャリア内の電気コンポーネントに電力を供給するために使用することができる電流を励起するために使用することができる。
【0007】
したがって、第1の送信チャネルは、電気エネルギーおよびより小さいデータパケットを送信するために使用されるが、励起する再生デバイスからの距離とともに電磁場強度が二次的に減少するため、第1の送信チャネルは、小さな空間距離にわたってのみ維持することができる。磁気誘導のこの特性は、第1の送信チャネルを確立するためにモバイルデータキャリアを再生デバイスに物理的に近接させる必要があるので、本発明の文脈において望ましい。第1の送信チャネルは、連続データストリームの送信にはほとんど適しておらず、オーディオビジュアルデータの送信も意図されていない。代わりに、認証データは、データキャリアから再生デバイスへの第2の送信チャネルをセットアップするために送信される。
これらの認証データは比較的小さいデータパケットであり、その内容については以下でより詳細に説明する。認証データの検証後、データキャリアと再生デバイスとの間に第2の送信チャネルが確立され、この第2の送信チャネルを介して、データストリームが、データキャリアの送信アンテナからの無線信号によってデータキャリアから再生デバイスに送信される。検証が実行できない場合、第2の送信チャネルは確立されず、データストリームの送信は省略される。
【0008】
本発明によれば、電力は、第1の送信チャネルを介して第2の送信チャネルの送信アンテナに供給され、第2の送信チャネルは、その維持がデータキャリアと再生デバイスとの間の空間距離に依存し、送信アンテナの動作に必要な電気エネルギーが送信される第1の送信チャネルが維持されている間のみ維持される。換言すれば、モバイルデータキャリアが再生デバイスから取り外される場合、第2の送信チャネルの送信アンテナは、その送信動作のための電気エネルギーを受信せず、第2の送信チャネルは、もはやデータストリームを送信することができない。
【0009】
したがって、データストリームの送信は、モバイルデータキャリアの物理的な存在を必要とし、したがって、データキャリアは、ユーザの「所有」でなければならない。しかしながら、データストリームは、認証データが検証された後にのみ送信される。この認証データは、第2の送信チャネルをセットアップするために使用されるが、特定のユーザのためのデータを検索するための許可を含むこともできる。1つの可能性は、例えば、認証データが、各モバイルデータキャリアに提供される識別情報を含むことである。この識別情報は、プロバイダによって割り当てられ、それぞれのデータキャリアを一意的に識別する。再生デバイスは、プロバイダによって割り当てられた全ての識別情報を含むプログラムライブラリを有し、認証データを受信するとき、含まれる識別情報がプロバイダによって割り当てられた識別情報であるか否かをチェックする。
【0010】
別の可能性は、再生デバイスがモバイル端末である場合に提案される。モバイル端末は、セル電話機(「スマートフォン」)、またはタブレット、ラップトップ、またはモバイル無線接続を確立および使用することができるルータまたはゲートウェイを装備した任意の他のデバイスであってもよい。そのようなモバイル端末は、データ接続を確立し、プロバイダのサーバ等の遠隔、中央データ処理設備とデータを交換するモバイルアプリケーション(例えば、「APP」として)を提供されてもよい。この場合、認証データは、モバイルデータキャリアを識別するための識別情報を含み、認証データの検証は、識別情報を使用して実行され、再生デバイスは、第1の送信チャネルを介して送信された識別情報を中央データ処理デバイスに送るモバイルアプリケーションを有するモバイル端末であり、中央データ処理デバイスによる識別情報の検証後、データキャリアと再生デバイスとの間に第2の送信チャネルが確立されることが提案される。したがって、認証データの検証は、再生デバイス内でローカルに実行されるのではなく、中央データ処理デバイスの支援により外部で実行される。この場合、認証データの検証の成功を、特定のデータキャリアに対して許可された再生デバイスの認識の成功とリンクさせることも考えられる。この機能性は、盗難防止デバイスとして使用することができるが、特定のメディアコンテンツがどの程度の頻度で誰によってアクセスされたかのロギングも可能にする。この情報は、新規な支払いシステムに使用することができる。
【0011】
第1の送信チャネルに関して、第1の送信チャネルがNFC(近距離無線通信)送信チャネルであることが提案される。NFCは、数センチメートルの短い距離にわたる電磁誘導を介した2つの短時間ペアリングされたデバイス間のデータの非接触交換のためのRFIDテクノロジーに基づく国際送信規格である。スマートフォンなどのモバイル端末は、ますますNFC対応になっている。適用時に最新であったWLC(「ワイヤレス充電仕様」)規格の助けを借りて、NFCによって使用される13.56MHz周波数帯域を使用して、適用時のWLC仕様に従って1ワットの最大電力で電子デバイスを充電することも可能である。したがって、適用時には、NFCを使用してモバイルデータキャリアからデータパケットを読み取ることができるだけでなく、WLCを使用して電子デバイスの電力ストレージを充電するための電源としても機能することができる、スマートフォンなどのNFCおよびWLC対応再生デバイスがすでに存在する。しかしながら、WLCは、内部電力貯蔵デバイス内の中間貯蔵を伴わない「Bluetooth(登録商標) Low Energy(BLE)テクノロジーの文脈において、例えば、BLE回路基板の送信アンテナに対する「リアルタイム」電源として、まだ提案されていない。本発明に関連して、認証データを送信するための第1の送信チャネルを確立するために、ならびに再生デバイスからモバイルデータキャリアへ電気エネルギーを送信するために、NFCが提案される。電気エネルギーを伝達するための別の可能性は、Qi充電規格における適用時に存在する。
【0012】
第2の送信チャネルに関して、第2の送信チャネルがBluetooth、WLAN、またはUWB送信チャネルであることが提案される。これに対応して、認証データが、第2の送信チャネルを確立するためのBluetooth、WLAN、またはUWB認証データを含むことが提案される。例えば、1つの可能性は、電力消費を非常に低く保ちながら、最大10から100mの限定された半径内で他のデバイスとデータを交換するために使用されることができる「Bluetooth Low Energy(BLE)」回路基板を使用することである。第2の送信チャネルのための「Bluetooth Low Energy(BLE)」回路基板の電力要件は、第1の送信チャネルを介して送信される電気エネルギーによってカバーされる。
【0013】
第2の送信チャネルを介してその後送信されるデータストリームは、オーディオビジュアルストリーミングデータであってもよい。このようなストリーミングデータは、従来の方法で、例えばHTTPストリーミングを使用して送信され、オーディオビジュアルデータは、ファイル全体の小さなセクションに分割され、データセグメントとして送信される。各セグメントは、ある数のビットを含む。ビットの一部は実際のペイロードデータを形成し、ビットの別の部分は特定の制御情報を含むデータヘッダブロックを形成する。この制御情報は、データセグメントを正しく受信して処理するために再生デバイスによって使用される。このために使用される送信プロトコルは、通常、TCP(送信制御プロトコル)、UDP(ユーザデータグラムプロトコル)、およびIP(インターネットプロトコル)である。再生デバイスでは、その後、データストリーム全体の連続的な再生が可能であるようにセグメントが再構成されなければならない。このプロセスは、主にHLSまたはMPEG-DASHなどの現在使用されている送信プロトコル、およびこのプロセスで使用されるデータの中間バッファリング、および個々のデータセグメントの再生可能なデータストリームへの再組み立てに起因する、時には数秒の待ち時間を引き起こすが、一般に、第2の送信チャネルを介したオーディオビジュアルデータの成功した完全な送信を保証する。
【0014】
本発明はさらに、再生デバイスによって検索可能なデータメモリを有するデータキャリアに関し、データキャリアの認証データを検索し、外部電磁場によって電流を誘導するための第1の送信チャネルをセットアップするための誘導要素と、データメモリからデータストリームを送信するための第2の送信チャネルをセットアップするための送信アンテナとを備えるトークン形状体として設計され、送信アンテナの電源が誘導要素によって形成されることが提案される。一方では、円形、正方形または長方形の形状および低い高さを有するトークン形状体としての設計は、例えば、データキャリアを挿入することができる、データキャリアのために特に設けられた再生デバイス上のレセプタクル内に、データキャリアを再生デバイス上に配置することによって、データキャリアを再生デバイス上に密接に配置することに有利であり、他方では、第1の送信チャネルのための電磁誘導の必要なプロセスに有利である。さらに、トークン形状体としての設計は、触覚効果を促進し、CDまたはミニディスクなどのよく知られた記憶形態を遠隔でユーザに思い出させる。例えば、データキャリアの可能な実施形態では、半径1.5から3.5cm、厚さ1から5mmのディスク形状であることが提案される。そのようなコンパクトなデータキャリアは、データキャリアをポータブルデバイスの対応するレセプタクルに挿入することによって、ワイヤレスヘッドフォンなどのポータブルデバイスにおいてメディアコンテンツを再生するのにも適している。
【0015】
誘導要素に関して、誘導要素は、トークン形状体の中心の周りに巻かれた導電体として設計されることが提案される。このようにして、トークン形状体の断面全体が、電磁誘導を達成するために利用される。特に、誘導要素はNFC対応要素として設計され、送信アンテナはBluetooth(登録商標)、WLANまたはUWB対応送信アンテナとして設計されることが提案されてもよい。
【0016】
本発明は、添付の図面を用いて例示的な実施形態によって以下でより詳細に説明される。
図面は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明によるモバイルデータキャリアの可能な実施形態の概略図を示す。
【
図2】
図2は、第1の送信チャネルをセットアップする方法ステップのための、本発明によるデータキャリアとスマートフォンの形態の再生デバイスとの相互作用の概略図を示す。
【
図3】
図3は、第2の送信チャネルをセットアップする方法ステップのための、本発明によるデータキャリアとスマートフォンの形態の再生デバイスとの相互作用の概略図を示す。
【
図4】
図4は、第2の送信チャネルを切断する方法ステップのための、本発明によるデータキャリアとスマートフォンの形態の再生デバイスとの相互作用の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明によるモバイルデータキャリア1の可能な実施形態の概略図を示す
図1を参照する。データキャリア1は、1.5から3.5cmの半径および1から5mmの厚さを有するディスク形状のプラスチックキャリアの形態のトークン形状体として設計される。データメモリ2、NFCアンテナとして設計された誘導要素7を有するNFCチップ3、Bluetoothアンテナとして設計された送信アンテナ6を有する「Bluetooth Low Energy(BLE)」チップ4、およびWLCチップ5が、プラスチックキャリア内に配置される。
【0019】
データメモリ2は、データストリームDSとして送信されるべきオーディオビジュアルストリーミングデータを含んでいる。NFCチップ3は認証データAを含み、認証データAは、以下でさらに詳細に説明され、誘導要素7(
図2参照)と相互作用する電磁場EFを介して取り出されることができる。この目的のために、誘導要素7は、トークン形状体の中心の周りに巻かれた導電体として設計され、NFCチップ3およびWLCチップ5に接続される。誘導要素7は、NFCチップ3と共に、NFC対応要素を構成する。誘導要素7は、WLCチップ5とともに、再生デバイス8によって励起された電磁場を用いて電流を励起し、BLEチップ4の電源として機能するWLC対応要素を構成する。BLEチップ4は、データ記憶デバイス2に接続されており、WLCチップ5によって電力供給が維持されているときに、データ記憶デバイス2から取り出したデータストリームDSを、Bluetoothアンテナとして構成された送信アンテナ6を介して送信する。
【0020】
したがって、データストリームDSの送信は、データキャリア1が再生デバイス8に非常に近く、理想的には再生デバイス8によって励起される電磁場EFの放出源の近くで再生デバイス8上にある場合にのみ可能であり、
図2から
図4において、データキャリア1は、明確にするために再生デバイス8から短い距離に描かれている。実際、WLCチップ5を介してBLEチップ4に電力を供給することは、データキャリア1が電磁場EFの発生源として機能する再生デバイス8に近接しているとき、再生デバイス8によって励起された電磁場EFが誘導要素7を最適に貫通し、それによって認証データAを取り出し、誘導要素7に電流I(
図3参照)を励起することができるときにのみ可能である。
【0021】
データキャリア1が再生デバイス8に非常に近くなるとすぐに、再生デバイス8によって放出される電磁場EFと誘導要素7との間に相互作用が生じる。この相互作用の第1の効果は、NFC送信チャネルの形態の第1の送信チャネルK1を介した認証データA(
図2参照)の送信である。この認証データAは、モバイルデータキャリア1を識別するための識別情報IDと、ユーザによって予めインストールされたモバイルアプリケーションAPPが再生デバイス8においてバックグラウンドで実行されていない場合に、このモバイルアプリケーションAPPを開始するよう再生デバイス8に要求するコマンドコードBCと、第2の送信チャネルK2としてBluetooth接続を確立するためのBluetooth認証データBIとを含む。
【0022】
図2に示すように、認証データAは、再生デバイス8から検証Vが実行される中央データ処理デバイス9に識別情報IDを送ることによって検証Vを受ける。この検証Vは、送信された識別情報IDをプログラムライブラリに存在する識別情報IDと比較して、データキャリア1が既知の許可されたデータキャリア1であるか否かをチェックすることから構成されてもよい。
【0023】
しかしながら、検証Vは、再生デバイス8がデータストリームDSを再生する許可があるか否かをチェックすることからなってもよい。中央データ処理デバイス9では、どのデータキャリア1がどの再生デバイス8によって検索されたかに関する情報が後に利用可能であり、この情報は、例えば支払いシステムのコンテキストにおいて、さらなる評価のために有用であることがある。送信されるべきデータストリームDSのためのデータメモリ2に記憶されたデータの提供は、第1のプロバイダ、例えばオーディオビジュアルデータの形式で音楽を作成するアーティストを介して実行されることができる。中央データ処理デバイス9の動作は、第1のプロバイダによって、または本発明による方法のオペレータによっても実行されてもよく、本発明による方法のオペレータは、第1のプロバイダと同一であってもよいが、同一である必要はない。
【0024】
中央データ処理デバイス9による識別情報IDの検証Vの後、第2の送信チャネルK2が、Bluetooth接続の形態でデータキャリア1と再生デバイス8との間に確立される(
図3参照)。電気エネルギーは、第1の送信チャネルK1を介してさらに送信され、電流Iがデータキャリア1内に誘導され、これがWLCチップ5を介してBLEチップ4およびその送信アンテナ6を起動する。
【0025】
続いて、データ記憶デバイス2のオーディオビジュアルデータは、ストリーミングデータの形式のデータストリームDSとして再生デバイス8に送信され、再生デバイス8によって再生することができる。しかしながら、この点において、データストリームDSは、文書等の形式の非オーディオビジュアルデータであってもよいことが言及されるべきである。
【0026】
データキャリア1が再生デバイス8から取り除かれるとすぐに、データキャリア1内の電磁誘導が停止し、BLEチップ4及びその送信アンテナ6にはもはや電流Iが供給されなくなる。これは、
図4において、交差した送信チャネルK2によって示されている。その結果、第2の送信チャネルK2が停止し、これは
図4において交差した送信チャネルK2によって示される。したがって、データストリームDSは、もはや再生デバイス8に送信することもできない。
【0027】
したがって、本発明は、オーディオビジュアルデータの作成者がオーディオビジュアルデータの配信および消費を制御することを可能にするオーディオビジュアルデータの記憶および送信の形態を提供し、原則として個人化された形態でも可能である、データキャリア1の初期販売によってメディアコンテンツの配信および所有権に関する情報を取得することが可能であるだけでなく、さらなる配信およびメディア使用の頻度に関する情報を取得することも可能である。更に、データキャリア1、モバイルアプリケーションAPP及び中央データ処理デバイス9の形態で自身のインフラストラクチャを作成することにより、メディアコンテンツのアーティスト及び作成者がメディアコンテンツの配信及び利用を制御することをほとんど許さない現在普及している配信システムからの独立性を取り戻すことも可能である。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信されるデータに対してモバイルデータキャリア(1)と再生デバイス(8)との間でデータストリーム(DS)を送信する方法であって、
前記データキャリア(1)から前記再生デバイス(8)へ第2の送信チャネル(K2)をセットアップするための認証データ(A)は、前記モバイルデータキャリア(1)中の電磁誘導を介して前記再生デバイス(8)によって放出される電磁場(EF)によって前記データキャリア(1)と前記再生デバイス(8)との間に設定される第1の送信チャネルを介して送信され、前記認証データ(A)の検証(V)に続いて、前記第2の送信チャネル(K2)が前記データキャリア(1)と前記再生デバイス(8)との間にセットアップされ、そのチャネルを介して前記データストリーム(DS)は、前記データキャリア(1)の送信アンテナ(6)からの無線信号によって前記データキャリア(1)から前記再生デバイス(8)に送信され、
前記第2の送信チャネル(K2)の送信アンテナ(6)への電源は、前記第1の送信チャネル(K1)を介して提供され、前記第1の送信チャネル(K1)を維持することが前記データキャリア(1)と前記再生デバイス(8)との間の空間距離に依存する、第1の送信チャネル(K1)が維持される限り、前記第2の送信チャネル(K2)は維持されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記認証データ(A)は、前記モバイルデータキャリア(1)を識別するための識別情報(ID)を含み、前記認証データ(A)の検証(V)は、前記識別情報(ID)を用いて実行され、前記再生デバイス(8)は、前記第1の送信チャネル(K1)を介して送信された前記識別情報(ID)を中央データ処理デバイス(9)に送るモバイルアプリケーション(APP)を有するモバイル端末であり、前記中央データ処理デバイス(9)による前記識別情報(ID)の検証(V)に続いて、前記データキャリア(1)と前記再生デバイス(8)との間に前記第2の送信チャネル(K2)がセットアップされることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の送信チャネル(K1)は、NFC(近距離無線通信)送信チャネルであることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の送信チャネル(K2)は、Bluetooth、WLAN、またはUWB送信チャネルであることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記認証データ(A)は、前記第2の送信チャネル(K2)をセットアップするためのBluetooth、WLANまたはUWB認証データ(BI)を含むことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の送信チャネル(K2)を介して送信される前記データストリーム(DS)は、オーディオビジュアルストリーミングデータであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
再生デバイス(8)によって検索可能なデータメモリ(2)
と、データキャリア(1)の認証データ(A)を検索し、外部電磁場(EF)によって電流(I)を誘導するための、第1の送信チャネル(K1)をセットアップするための誘導要素(7)と、前記データメモリ(2)からデータストリーム(DS)を送信する第2の送信チャネル(K2)を確立するための送信アンテナ(6)とを
備えるデータキャリア(1)であって
、
トークン形状体として設計され、
前記送信アンテナ(6)の電源は、前記誘導要素(7)によって形成されることを特徴とする、データキャリア(1)。
【請求項8】
半径1.5から3.5cm、厚さ1から5mmのディスク形状であることを特徴とする、請求項7に記載のデータキャリア(1)。
【請求項9】
前記誘導要素(7)は、前記トークン形状体の中心の周りに巻かれた導電体として設計されていることを特徴とする、請求項7または8に記載のデータキャリア(1)。
【請求項10】
前記誘導要素(7)は、NFC対応要素として設計され、前記送信アンテナ(6)は、Bluetooth、WLAN、またはUWB対応送信アンテナ(6)として設計されることを特徴とする、請求項7から9のいずれか一項に記載のデータキャリア。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
オーディオビジュアルデータ、特に音楽等のメディアコンテンツの記憶、配信及び消費は、近年基本的に変化している。CN206 993 381 Uにおいて、NFC可能差性デバイスが説明され、オーディオコンテンツがBluetoothを通して転送されている。EP3 493 556A1において、2つの補聴器間の結合とオーディオコンテンツの再生のためのNFC可能デバイスとが説明されている。オーディオビジュアルデータのデジタル化は、メディアコンテンツを記憶するために排他的に使用される記憶媒体の使用を後押ししている。代わりに、メディアコンテンツは、外部サーバ(「クラウド」)上に、またはメディアコンテンツを再生するために排他的に使用されないモバイル端末(「スマートフォン」)、タブレットもしくはラップトップなどの再生デバイス上に記憶される。オーディオビジュアルコンテンツを含む物理的なデータキャリアに対して支払いが行われるのではなく、オーディオビジュアルデータ自体に対して支払いが行われる新しい支払いシステムが確立されている。このデータは、容易に利用可能であり、転送可能であり、記憶可能であるので、現在の形態のオーディオビジュアルコンテンツの記憶および配信では、アーティストなどのデータの作成者は、もはやメディアコンテンツの長期配信を制御することができない。その結果、通常は金銭的な補償が可能であるオーディオビジュアルコンテンツの最初の公開を除いて、メディアコンテンツの作成者は、自分が作成したメディアコンテンツのさらなる使用に対する何らかのまたは何らかの適切な補償をもはや受けない。むしろ、このようにして作成されたメディアコンテンツは、おそらく自由に利用可能な「コンテンツ」として、様々な他のビジネスモデルに役立つ。また、メディアコンテンツ作成者は、自分が提供したメディアコンテンツがどのくらいの頻度で共有され、最終的にどのくらいの頻度で実際に聞かれたか、または見られたかを知る方法をもはや有していない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
この目的は、それぞれ請求項1および7の特徴によって達成される。請求項1は、送信されるデータに対してモバイルデータキャリアと再生デバイスとの間でデータストリームを送信する方法に関し、データキャリアから再生デバイスへ第2の送信チャネルをセットアップするための認証データは、モバイルデータキャリア中の電磁誘導を介して再生デバイスによって放出される電磁場によってデータキャリアと再生デバイスとの間に設定される第1の送信チャネルを介して送信され、認証データの検証に続いて、第2の送信チャネルがデータキャリアと再生デバイスとの間にセットアップされ、そのチャネルを介してデータストリームは、データキャリアの送信アンテナからの無線信号によってデータキャリアから前記再生デバイスに送信される。本発明によると、第2の送信チャネルの送信アンテナへの電源は、第1の送信チャネルを介して提供され、第1の送信チャネルを維持することがデータキャリアと再生デバイスとの間の空間距離に依存する、第1の送信チャネルが維持される限り、第2の送信チャネルは維持されることが提案される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本発明はさらに、再生デバイスによって検索可能なデータメモリと、データキャリアの認証データを検索し、外部電磁場によって電流を誘導するための第1の送信チャネルをセットアップするための誘導要素と、データメモリからデータストリームを送信するための第2の送信チャネルをセットアップするための送信アンテナとを備えるデータキャリアに関している。本発明によると、トークン形状体として設計され、送信アンテナの電源が誘導要素によって形成されることが提案される。一方では、円形、正方形または長方形の形状および低い高さを有するトークン形状体としての設計は、例えば、データキャリアを挿入することができる、データキャリアのために特に設けられた再生デバイス上のレセプタクル内に、データキャリアを再生デバイス上に配置することによって、データキャリアを再生デバイス上に密接に配置することに有利であり、他方では、第1の送信チャネルのための電磁誘導の必要なプロセスに有利である。さらに、トークン形状体としての設計は、触覚効果を促進し、CDまたはミニディスクなどのよく知られた記憶形態を遠隔でユーザに思い出させる。例えば、データキャリアの可能な実施形態では、半径1.5から3.5cm、厚さ1から5mmのディスク形状であることが提案される。そのようなコンパクトなデータキャリアは、データキャリアをポータブルデバイスの対応するレセプタクルに挿入することによって、ワイヤレスヘッドフォンなどのポータブルデバイスにおいてメディアコンテンツを再生するのにも適している。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
したがって、本発明は、オーディオビジュアルデータの作成者がオーディオビジュアルデータの配信および消費を制御することを可能にするオーディオビジュアルデータの記憶および送信の形態を提供し、原則として個人化された形態でも可能である、データキャリア1の初期販売によってメディアコンテンツの配信および所有権に関する情報を取得することが可能であるだけでなく、さらなる配信およびメディア使用の頻度に関する情報を取得することも可能である。更に、データキャリア1、モバイルアプリケーションAPP及び中央データ処理デバイス9の形態で自身のインフラストラクチャを作成することにより、メディアコンテンツのアーティスト及び作成者がメディアコンテンツの配信及び利用を制御することをほとんど許さない現在普及している配信システムからの独立性を取り戻すことも可能である。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 送信されるデータに対してモバイルデータキャリア(1)と再生デバイス(8)との間でデータストリーム(DS)を送信する方法であって、
前記データキャリア(1)から前記再生デバイス(8)へ第2の送信チャネル(K2)をセットアップするための認証データ(A)は、前記モバイルデータキャリア(1)中の電磁誘導を介して前記再生デバイス(8)によって放出される電磁場(EF)によって前記データキャリア(1)と前記再生デバイス(8)との間に設定される第1の送信チャネルを介して送信され、前記認証データ(A)の検証(V)に続いて、前記第2の送信チャネル(K2)が前記データキャリア(1)と前記再生デバイス(8)との間にセットアップされ、そのチャネルを介して前記データストリーム(DS)は、前記データキャリア(1)の送信アンテナ(6)からの無線信号によって前記データキャリア(1)から前記再生デバイス(8)に送信され、
前記第2の送信チャネル(K2)の送信アンテナ(6)への電源は、前記第1の送信チャネル(K1)を介して提供され、前記第1の送信チャネル(K1)を維持することが前記データキャリア(1)と前記再生デバイス(8)との間の空間距離に依存する、第1の送信チャネル(K1)が維持される限り、前記第2の送信チャネル(K2)は維持されることを特徴とする、方法。
[2] 前記認証データ(A)は、前記モバイルデータキャリア(1)を識別するための識別情報(ID)を含み、前記認証データ(A)の検証(V)は、前記識別情報(ID)を用いて実行され、前記再生デバイス(8)は、前記第1の送信チャネル(K1)を介して送信された前記識別情報(ID)を中央データ処理デバイス(9)に送るモバイルアプリケーション(APP)を有するモバイル端末であり、前記中央データ処理デバイス(9)による前記識別情報(ID)の検証(V)に続いて、前記データキャリア(1)と前記再生デバイス(8)との間に前記第2の送信チャネル(K2)がセットアップされることを特徴とする、[1]に記載の方法。
[3] 前記第1の送信チャネル(K1)は、NFC(近距離無線通信)送信チャネルであることを特徴とする、[1]または[2]に記載の方法。
[4] 前記第2の送信チャネル(K2)は、Bluetooth、WLAN、またはUWB送信チャネルであることを特徴とする、[1]から[3]のいずれか一項に記載の方法。
[5] 前記認証データ(A)は、前記第2の送信チャネル(K2)をセットアップするためのBluetooth、WLANまたはUWB認証データ(BI)を含むことを特徴とする、[4]に記載の方法。
[6] 前記第2の送信チャネル(K2)を介して送信される前記データストリーム(DS)は、オーディオビジュアルストリーミングデータであることを特徴とする、[1]から[5]のいずれか一項に記載の方法。
[7] 再生デバイス(8)によって検索可能なデータメモリ(2)を有するデータキャリア(1)であって、
前記データキャリア(1)の認証データ(A)を検索し、外部電磁場(EF)によって電流(I)を誘導するための、第1の送信チャネル(K1)をセットアップするための誘導要素(7)と、?前記データメモリ(2)からデータストリーム(DS)を送信する第2の送信チャネル(K2)を確立するための送信アンテナ(6)とを備えるトークン形状体として設計され、前記送信アンテナ(6)の電源は、前記誘導要素(7)によって形成されることを特徴とする、データキャリア(1)。
[8] 半径1.5から3.5cm、厚さ1から5mmのディスク形状であることを特徴とする、[7]に記載のデータキャリア(1)。
[9] 前記誘導要素(7)は、前記トークン形状体の中心の周りに巻かれた導電体として設計されていることを特徴とする、[7]または[8]に記載のデータキャリア(1)。
[10] 前記誘導要素(7)は、NFC対応要素として設計され、前記送信アンテナ(6)は、Bluetooth、WLAN、またはUWB対応送信アンテナ(6)として設計されることを特徴とする、[7]から[9]のいずれか一項に記載のデータキャリア。
【国際調査報告】