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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-07
(54)【発明の名称】支持バー及び張架方法
(51)【国際特許分類】
   C23C 14/04 20060101AFI20240131BHJP
   H10K 71/16 20230101ALI20240131BHJP
【FI】
C23C14/04 A
H10K71/16 166
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023544161
(86)(22)【出願日】2022-04-21
(85)【翻訳文提出日】2023-08-04
(86)【国際出願番号】 CN2022088129
(87)【国際公開番号】W WO2023010893
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】202110903244.0
(32)【優先日】2021-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515179325
【氏名又は名称】昆山国顕光電有限公司
【氏名又は名称原語表記】KUNSHAN GO-VISIONOX OPTO-ELECTRONICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 4, No. 1, Longteng Road, Development Zone Kunshan, Jiangsu, People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】趙丁凡
(72)【発明者】
【氏名】劉明星
(72)【発明者】
【氏名】趙晶晶
(72)【発明者】
【氏名】付佳
【テーマコード(参考)】
3K107
4K029
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC33
3K107CC45
3K107FF15
3K107GG04
3K107GG32
3K107GG33
4K029AA24
4K029BA62
4K029BB03
4K029CA01
4K029HA01
4K029HA04
(57)【要約】
本願の実施例は、支持バー及び張架方法を提供する。本願の実施例の第1の態様は、支持セクションとプレカットセクションとを含む支持バーを提供し、プレカットセクションは、支持バーの長手方向において支持セクションの両端に接続され、支持セクションは、支持本体と遮蔽部とを含み、支持本体は、長手方向に沿って延在し、遮蔽部は、支持本体の第1の側に位置し、長手方向に垂直な幅方向において、支持本体の第2の側は、第1の側に対向し、プレカットセクションは、変位補償部を含み、変位補償部の第1の側辺は、第1の側からプレカットセクションの自由端へ直線的に延在し、変位補償部の第2の側辺は、変位補償部の少なくとも一部の幅が支持本体から自由端へ漸減するように、第2の側から第1の側へ傾斜する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持セクションとプレカットセクションとを備える支持バーであって、
前記支持セクションは、支持本体と、少なくとも1つの遮蔽部とを含み、前記支持本体は、前記長手方向に沿って延在し、前記少なくとも1つの遮蔽部は、前記支持本体の第1の側に位置し、前記長手方向に垂直な幅方向において、前記支持本体の第2の側は、前記第1の側に対向し、
前記プレカットセクションは、変位補償部を含み、前記変位補償部の第1の側辺は、前記長手方向に沿って延在し、前記変位補償部の第2の側辺は、前記変位補償部の少なくとも一部の幅が前記支持本体から前記自由端に向かって漸減するように、前記第2の側から前記第1の側へ傾斜し、
前記支持バーの長手方向において、前記支持セクションの両端は、それぞれ1つの前記プレカットセクションに接続されている支持バー。
【請求項2】
前記第2の側辺は、直線状の側辺であり、又は、前記第2の側辺は円弧状の側辺である請求項1に記載の支持バー。
【請求項3】
前記第2の側辺は、少なくとも2つの直線セクションを含む請求項1に記載の支持バー。
【請求項4】
前記変位補償部の最大幅Lと前記変位補償部の最小幅Lとは、以下の関係式1を満たす請求項1に記載の支持バー。
【数1】
【請求項5】
前記変位補償部の最大幅Lと前記変位補償部の最小幅Lとは、以下の関係式2を満たす請求項4に記載の支持バー。
【数2】
【請求項6】
前記長手方向において、前記支持セクションと前記プレカットセクションとが隣接して設けられ、前記支持セクションと前記プレカットセクションとの間にプレカットラインを有し、前記プレカットラインを介して前記支持セクションと前記プレカットセクションとが区画される請求項1に記載の支持バー。
【請求項7】
前記遮蔽部の数は、複数であり、複数の前記遮蔽部は、前記支持本体の第1の側において前記長手方向に沿って間隔をあけて分布し、前記支持本体は、前記プレカットラインと前記プレカットセクションに最も近い前記遮蔽部との間に位置する溶接溝を更に含む請求項6に記載の支持バー。
【請求項8】
前記長手方向において、前記プレカットセクションは、前記支持セクションと前記変位補償部との間に位置する緩衝部を更に含み、前記緩衝部は遷移側辺を含み、前記遷移側辺は、前記支持本体の第2の側から前記第2の側辺へ直線的に延在し、前記第1の側辺の延在方向と前記遷移側辺の延在方向とは、互いに平行である請求項6に記載の支持バー。
【請求項9】
前記長手方向において、前記遷移側辺の長さの範囲は20mm~25mmである請求項8に記載の支持バー。
【請求項10】
前記プレカットセクションは、前記遮蔽部と同じ側に設けられるとともに前記第1の側辺から突起して設けられるカウンターウェイト部を更に含む請求項1から9のいずれか一項に記載の支持バー。
【請求項11】
前記カウンターウェイト部の形状は、前記遮蔽部の形状と同じである請求項10に記載の支持バー。
【請求項12】
前記カウンターウェイト部は、略矩形のシート状構造であり、前記カウンターウェイト部と前記第1の側辺との接続箇所にR面取りが形成され、前記カウンターウェイト部の角部は丸みがある請求項11に記載の支持バー。
【請求項13】
前記R面取りの半径Rの値の範囲は、2.0mm~2.5mmであり、
前記角部の半径Rの値の範囲は、1.0mm~1.5mmである請求項12に記載の支持バー。
【請求項14】
前記幅方向において、前記カウンターウェイト部は、前記幅方向に平行なストレート辺を含み、前記ストレート辺は、前記R面取りと前記角部との間に位置する請求項12に記載の支持バー。
【請求項15】
前記ストレート辺の長さLの範囲は、1.0mm~1.2mmである請求項14に記載の支持バー。
【請求項16】
前記長手方向において、前記プレカットラインと前記カウンターウェイト部との間の最短距離dの範囲は、4mm~5mmである請求項10に記載の支持バー。
【請求項17】
前記長手方向において、前記プレカットラインと前記カウンターウェイト部との間の最短距離dに対する前記遷移側辺の長さdの比は、1:6~1:5である請求項10に記載の支持バー。
【請求項18】
前記支持セクションの支持本体には、隣接する2つの前記遮蔽部の間に設けられた遮蔽バー係合部が更に設けられている請求項1から9のいずれか一項に記載の支持バー。
【請求項19】
前記遮蔽バー係合部は、前記幅方向において延在し、前記遮蔽バー係合部の幅は、前記支持本体の幅よりも大きい請求項18に記載の支持バー。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか一項に記載の支持バーに対して張架処理を行うための張架方法であって、
前記長手方向において対向する2つの前記変位補償部に対して前記長手方向に沿って引張処理を行って、張架された前記支持バーを得ることと、
前記張架された支持バーをマスクプレートフレームに溶接することと、
前記プレカットセクションを除去することと、を含む張架方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年08月06日に提出された名称が「支持バー及び張架方法」である中国特許出願202110903244.0の優先権を要求し、当該出願の全ての内容は引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、蒸着機器の技術分野に関し、特に支持バー及び張架方法に関する。
【背景技術】
【0003】
有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode:OLED)表示パネルの製造過程において、蒸着は一般的なプロセス方法である。蒸着過程において、一般的に蒸着材料をマスクプレートを介して蒸着待ち基板に蒸着させる。機能集積領域を有する表示パネルを製造する際に、特製の支持バーを用いて蒸着待ち基板の一部の蒸着待ち領域を遮蔽するとともに、マスクバーを支持する。上記特製の支持バーは、張架過程において非引張方向の変位を生じやすいため、機能集積領域に蒸着異常が発生し、蒸着精度が低いなどの問題があり、表示パネルの全体的な表示効果に影響を与える。
【発明の概要】
【0004】
本願は、蒸着に使用される支持バーが張架過程において非引張方向の変位を生じやすいという問題を少なくとも解決する支持バー及び張架方法を提供することを目的とする。
【0005】
本願の実施例の第1の態様は、支持バーを提供し、該支持バーは支持セクションとプレカットセクションとを含み、支持バーの長手方向において、支持セクションの両端は、それぞれ1つのプレカットセクションに接続され、支持セクションは、支持本体と遮蔽部とを含み、支持本体は、長手方向に沿って延在し、遮蔽部は、支持本体の第1の側に位置し、長手方向に垂直な幅方向において、支持本体の第2の側は、第1の側に対向し、プレカットセクションは、変位補償部を含み、変位補償部の第1の側辺は、長手方向に沿って延在し、変位補償部の第2の側辺は、変位補償部の少なくとも一部の幅が支持本体から自由端に向かって漸減するように、第2の側から第1の側へ傾斜する。
【0006】
本願の実施例の第1の態様で提供されるマスクプレート用の支持バーでは、支持バーのプレカットセクションに変位補償部が設けられることで、非引張方向変位値を低減させ、支持バーの張架精度を更に向上させ、遮蔽部と蒸着待ち基板上の予め設定された機能集積領域との位置合わせ精度を確保し、蒸着精度を向上させ、機能集積領域への蒸着材料の堆積を回避し、表示パネル全体の表示効果を向上させる。
【0007】
本願の実施例の第2の態様は、本願の第1の態様における支持バーに対して張架処理を行う張架方法を提供し、前記方法は、
長手方向において対向する2つの変位補償部に対して長手方向に沿って引張処理を行って、張架された支持バーを得ることと、
張架された支持バーをマスクプレートフレームに溶接することと、
プレカットセクションを除去することとを含む。
【0008】
本願の実施例の第2の態様に係る張架方法によれば、張架後の支持バーの非引張方向の変位を減少させ、張架後のマスクプレートにおける支持バーの張架精度を向上させ、更に遮蔽部による所定の機能集積領域の遮蔽精度を向上させ、表示パネルの表示効果を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一般的な遮蔽部を含む支持バーが張架された状態を示す概略図である。
図2】本願の第1の態様の実施例による支持バーの概略構造図である。
図3】本願の第1の態様の別の実施例による支持バーの概略構造図である。
図4】本願の第1の態様の更に別の実施例による支持バーの概略構造図である。
図5】本願の第1の態様の更に別の実施例による支持バーの概略構造図である。
図6】本願の第1の態様の更に別の実施例による支持バーの概略構造図である。
図7】本願の第1の態様の一つの実施例における支持バーが張架状態にある模式図である。
図8】本願の第1の態様の更に別の実施例による支持バーの概略構造図である。
図9】本願の第1の態様の更に別の実施例による支持バーの概略構造図である。
図10】本願の第1の態様の更に別の実施例による支持バーの概略構造図である。
図10a図10の部分Aの拡大概略図である。
図10b図10の部分Bの拡大概略図である。
図11】本願の第1の態様の一つの実施例における支持バーが張架状態にある模式図である。
図12】本願の第2の態様による張架方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本願の各態様の特徴及び例示的な実施例を詳細に説明し、本願の目的、技術案及び利点をより明確に理解させるために、以下、図面及び具体的な実施例を参照して本願を更に詳細に説明する。本明細書で説明される特定の実施例は、本願を説明するように構成されるに過ぎず、本願を限定するように構成されないことを理解されたい。当業者にとって、本願は、これらの具体的な詳細のうちのいくつかを必要とせずに実施することができる。以下の実施例の説明は、本願の例を示して本願をよりよく理解するために提供されるに過ぎない。
【0011】
なお、本願において、第1及び第2などのような関係用語は、1つのエンティティ又は操作を他のエンティティ又は操作と区別するためのものに過ぎず、必ずしもこれらのエンティティ又は操作の間にこのような実際の関係又は順序が存在することを要求又は暗示するものではない。また、用語である「含む」、「備える」又はその任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又はデバイスは、それらの要素を含むだけでなく、明確に列挙されていない他の要素も含み、又は、このようなプロセス、方法、物品又はデバイスに固有の要素も含む。より多くの制限がない場合、「…を含む」という語句によって限定された要素は、前記要素を含むプロセス、方法、物品又はデバイスに他の同じ要素が存在することを排除しない。
【0012】
発明者は、長期間の鋭意研究により、OLED表示パネルの製造過程において、蒸着は一般的なプロセス方法であることを見出した。蒸着過程において、一般的に蒸着材料をマスクプレートを介して蒸着待ち基板に蒸着させる。機能集積領域を有する表示パネルを製造する際に、特製の支持バーを用いて蒸着待ち基板の一部の蒸着待ち領域を遮蔽するとともに、マスクバーを支持する。一般的な特製の支持バーの片側には、遮蔽部が設けられている。遮蔽部は、蒸着材料を遮蔽することで、蒸着待ち基板における予め設定された機能集積領域に蒸着材料が堆積されず、製造後の表示パネルの機能集積領域が発光表示されないようにする。機能集積領域には、一般的に、カメラ、顔認識センサ及び他の機能モジュールが集積され、当該機能集積領域に蒸着材料が堆積されていない。
【0013】
マスクプレートを製造する際に、遮蔽部が設けられた支持バーを自身の長手方向に沿って引っ張ることにより、支持バーを張架処理してマスクフレームに溶接する必要がある。通常、張架過程において、遮蔽部は一般的に支持バーの一方側に集中して設けられるため、引張力により、支持バーの遮蔽部が設けられた側と他方側(該他方側と遮蔽部が設けられた側は支持バーの幅方向において対向する)はいずれも内側に収縮変形する。収縮変形時に、遮蔽部が設けられた側において遮蔽部が引張力により収縮するため、支持バーの遮蔽部が設けられた側に重畳的な収縮効果が生じる。
【0014】
図1に示すように、支持バーの張架過程において、遮蔽部が設けられた側から他方側への押圧作用は、該他方側から遮蔽部が設けられた側への押圧作用よりも大きく、最終的に支持バー全体に他方側への突起変形を発生させ、非引張方向変位を形成する。本発明者は、一般的に、支持バーに非引張方向の変位が発生した場合、支持バーの中間部分での非引張方向変位値は、支持バーの両側の非引張方向変位値よりも大きいことを更に発見した。本願の実施例では、非引張方向変位値hは、引張方向(支持バーの長手方向)に垂直な幅方向において、支持バーのいずれかの部分から引張方向に存在する直線までの距離として定義される。
【0015】
上記問題の発見と分析に鑑みて、本願が提案される。
【0016】
図2に示すように、本願の実施例の第1の態様は、マスクプレート用の支持バー1を提供し、支持バー1は、支持セクション11とプレカットセクション12とを含み、支持バー1の長手方向Xにおいて、支持セクション11の両端はそれぞれ1つのプレカットセクション12に接続されている。
【0017】
支持セクション11は、支持本体111と、少なくとも1つの遮蔽部112とを含み、支持本体111は、支持バー1の長手方向Xに沿って延在し、少なくとも1つの遮蔽部112は、支持本体111の第1の側111aに位置し、支持バー1の長手方向Xに垂直な幅方向Yにおいて、支持本体111の第2の側111bは、支持本体111の第1の側111aに対向する。
【0018】
プレカットセクション12は、変位補償部121を含み、変位補償部121の第1の側辺122は、長手方向Xに沿って延在している。変位補償部121の第2の側辺123は、変位補償部121の少なくとも一部の幅が支持本体111から自由端に向かって漸減するように、支持本体111の第2の側111bから支持本体111の第1の側111aに向かって傾斜する。支持バー1の長手方向Xにおいて、プレカットセクション12の自由端は、プレカットセクション12の支持セクション11から離れた一端である。
【0019】
いくつかの実施例において、遮蔽部112の数は複数であり、複数の遮蔽部112は支持本体111の第1の側111aにおいて支持バー1の長手方向Xに沿って間隔をあけて分布されている。
【0020】
本願の実施例の第1の態様に係るマスクプレート用の支持バー1は、支持バー1のプレカットセクション12に変位補償部121が設けられている。支持バー1の張架過程において、張架機構は支持バー1の変位補償部121を挟持し、支持バー1の長手方向Xに沿って支持バー1に対して張架引張処理を行う。変位補償部121の少なくとも一部の幅が支持本体111から自由端に向かって漸減し、且つ支持本体111の第1の側111aに向かって漸減するため、挟持機構の挟持中心線が第1の側111aに向かって変位されている。挟持中心線の変位により、張架引張力も第1の側111aに向かって変位され、張架過程において支持本体111の第1の側111aに位置する遮蔽部112による支持本体111の第2の側111bへの押圧作用を減少させ、支持バー1の支持本体111の第2の側111bに向かう非引張方向変位値を低減させる。非引張方向変位値を低減させることで、支持バー1の張架精度を更に向上させ、遮蔽部112と蒸着待ち基板における所定の機能集積領域との位置合わせ精度を確保し、蒸着精度を向上させ、機能集積領域への蒸着材料の堆積を回避し、表示パネル全体の表示効果を向上させる。
【0021】
いくつかの実施例において、支持バー1における支持セクション11の支持本体111及びプレカットセクション12は、全体的に厚い構造であり、即ち、エッチング等の薄化処理を行わず、支持本体111の支持作用を実現し、プレカットセクション12が張架過程において挟持安定性を維持することに有利である。遮蔽部112はハーフエッチング処理を採用することにより、遮蔽部112による所定の機能集積領域の遮蔽作用を保証するとともに、支持本体111の第1の側111aの全体的な重量負荷を軽減し、更に非引張方向変位が発生することを回避することができる。
【0022】
図3に示すように、いくつかの実施例では、支持セクション11の支持本体111には、遮蔽バー係合部113が更に設けられている。2つの隣接する遮蔽部112の間に遮蔽バー係合部113が設けられ、遮蔽バー係合部113はハーフエッチング構造であるため、マスクプレートの形成過程において互いに重なるように設けられた支持バー1と遮蔽バー係合部113との係合に有利である。遮蔽部112の数が2つよりも大きい場合、遮蔽バー係合部113の数は複数であってもよく、複数の遮蔽バー係合部113は間隔を置いて設けられる。幅方向Yにおいて、遮蔽バー係合部113は幅方向Yに延在し、遮蔽バー係合部113の幅は支持本体111の幅よりも大きく、遮蔽バー係合部113と支持本体111との接続箇所においてR面取りが形成されている。
【0023】
いくつかの選択可能な実施例において、第2の側辺123は直線状の側辺であり、第2の側辺123全体が同一水平線に位置する直線状の側辺であり、第2の側辺123に屈曲点がない。図2及び図3を参照すると、いくつかの例では、第2の側辺123は、支持本体11の第2の側111bから第1の側111aに向かって傾斜し、第2の側辺123は、支持本体111の第2の側111bから変位補償部121の自由端まで延在している。
【0024】
図4に示すように、いくつかの例では、第2の側辺123は、直線状の側辺であり、第2の側辺123は、少なくとも2つの直線セクションからなる複数の屈曲した直線状の側辺である。これらの例では、第2の側辺123は、第1直線セクション123aと第2直線セクション123bとを含む。第1の直線セクション123aは、支持本体11の第2の側111bから第1の側111aへ傾斜して延在し、第1の直線セクション123aは、変位補償部121の中央部まで延在して第2の直線セクション123bに隣接している。第2の直線セクション123bは、変位補償部121の自由端まで延在し、第2の直線セクション123bは、第1の側辺122と平行に設けられている。
【0025】
図5に示すように、いくつかの実施例において、第2の側辺123は円弧状の側辺である。
【0026】
図6に示すように、いくつかの選択可能な実施例では、変位補償部121の最大幅Lと変位補償部121の最小幅Lは、以下の関係式1を満たす。
【0027】
【数1】
【0028】
いくつかの例では、変位補償部121の最大の幅は、支持本体111の幅である。実験過程において、一般的な遮蔽部112を有する支持バー1の最大非引張方向変位値は約330μm~340μmである。発明者は、変位補償部121の最大幅Lと変位補償部121の最小幅Lが上記関係式1を満たす場合、支持バー1の張架過程における支持バー1の非引張方向変位値が顕著に低減し、最大非引張方向変位値が60μm~100μmの間まで低減したことを発見した。
【0029】
更に、いくつかの選択可能な実施例では、変位補償部121の最大幅Lと変位補償部121の最小幅Lは、以下の関係式2を満たす。
【0030】
【数2】
【0031】
これらの実施例において、変位補償部121の最大幅Lと変位補償部121の最小幅Lとが上記関係式2を満たす場合、支持バー1の張架過程における支持バー1の非引張方向変位値が更に顕著に低減し、最大非引張方向変位値が60μm~80μmの間まで低減した。
【0032】
いくつかの選択可能な実施例では、長手方向Xにおいて、支持セクション11とプレカットセクション12とが隣接して設けられ、支持セクション11とプレカットセクション12との間にプレカットラインqを有し、プレカットラインqによって支持セクション11とプレカットセクション12とが区画される。いくつかの例では、支持セクション11とプレカットセクション12とは、同一の材料で一体に形成されている。精密マスクプレートを製造する過程において、支持バー1を張架した後、支持セクション11をマスクプレートフレームに溶接し、更にプレカットラインqに沿ってプレカットセクション12を切断して除去する。
【0033】
いくつかの実施例では、複数の遮蔽部112は、支持本体111の第1の側111aに長手方向Xに沿って間隔をあけて分布し、支持本体111は、溶接溝114を更に含み、溶接溝114は、プレカットセクション12に最も近い遮蔽部112とプレカットラインqとの間に位置する。溶接過程において、溶接溝114をマスクプレートフレームに位置合わせし、溶接溝114をマスクプレートフレームに溶接することにより、支持セクション11とマスクプレートフレームとの固定接続を実現する。
【0034】
本願の実施例において、支持バー1は、プレカットラインqと溶接溝114を含むが、簡潔化させるために、以下の実施例に対応する図面においてプレカットラインqと溶接溝114を完全には示していない。
【0035】
図7に示すように、いくつかの選択可能な実施例では、プレカットセクション12は、緩衝部125を更に含み、緩衝部125は、支持セクション11と変位補償部121との間に位置し、緩衝部125は、遷移側辺124を更に含み、遷移側辺124は、支持本体111の第2の側111bから第2の側123へ直線的に延在し、第1の側辺122の延在方向と遷移側辺124の延在方向とは、互いに平行である。
【0036】
これらの実施例において、緩衝部125は、支持セクション11が張架過程及び後の溶接、プレカットセクション12の切断除去過程において干渉されないように保護し、マスクプレートを製造する品質を向上させ、蒸着精度を向上させる。
【0037】
いくつかの実施例において、長手方向Xにおいて、遷移側辺124の長さの範囲は20mm~25mmである。
【0038】
いくつかの実施例において、長手方向Xにおいて、遷移側辺124の長さの範囲は24mm~25mmである。
【0039】
図8は、一例における変位補償部121を有する支持バー1の張架過程における形態図である。図8に示すように、発明者は、更に、変位補償部121を有する支持バー1は、張架過程において最大非引張方向変位値が明らかに低減したことを見出した。しかし、支持バー1の支持セクション11は、図8におけるA、B及びCの3つのセクションを形成し、AセクションとCセクションとは、プレカットセクション12に近く、AセクションとCセクションとの非引張方向変位値は、60μm~80μmの間にあり、非引張方向変位の程度が大きく、且つ支持本体111の第1の側111aに向かって変位する傾向がある。Bセクションは支持セクション11の中央部に位置し、Bセクションの非引張方向変位値は5μm以下である。上記実験分析により、変位補償部121を設けることで、支持バー1全体の非引張方向変位値の低減に対して良好な効果を有し、支持セクション11の中央部に対して特に有利である。変位補償部121を設置した上で、支持セクション11におけるプレカットセクション12に近い2つの部分(AセクションとBセクション)の非引張方向変位補償値を更に減少させるように、支持バー1の構造を更に最適化する必要がある。
【0040】
図9に示すように、いくつかの実施例では、支持セクション11におけるプレカットセクション12に近い部分の非引張方向変位補償値を更に減少させるために、一般的な支持バー1に新たなカウンターウェイト設計を追加する。図10図10a及び図10bに示すように、いくつかの実施例において、支持セクション11におけるプレカットセクション12に近い部分の非引張方向変位補償値を更に減少させるために、変位補償部121を有する支持バー1に基づいてカウンターウェイト部126を更に設ける。
【0041】
いくつかの実施例において、支持バー1のプレカットセクション12にカウンターウェイト部126が追加される。カウンターウェイト部126は、遮蔽部112と同じ側に設けられ、カウンターウェイト部126は、第1の側辺122から突出して設けられる。いくつかの実施例では、カウンターウェイト部126の形状は、遮蔽部112の形状と同じであり、カウンターウェイト部126のサイズは、遮蔽部112のサイズと異なってもよい。いくつかの実施例では、カウンターウェイト部126のサイズは、遮蔽部112のサイズよりも大きい。カウンターウェイト部126は、略矩形のシート状構造であり、カウンターウェイト部126は、支持本体111の第1の側111aから、支持本体111の第2の側111bと反対の方向へ延在するシート状構造である。カウンターウェイト部126と第1の側辺122との接続箇所にR面取りが形成され、カウンターウェイト部126の角部は丸みがある。いくつかの実施例において、カウンターウェイト部126は、ハーフエッチングプロセスで処理されず、全体が厚い構造である。カウンターウェイト部126の全厚構造は、プレカットセクション12の第1の側111a(支持本体111の第1の側111aと同じ側)のカウンターウェイトを増加させ、支持セクション11におけるプレカットセクション12に近い部分の非引張方向変位補償値を更に減少させることができる。
【0042】
いくつかの実施例では、図10図10a及び図10bに示すように、プレカットセクション12は、緩衝部125を更に含み、緩衝部125は、遷移側辺124を含み、遷移側辺124は、支持本体111の第2の側111bから第2の側辺123へ直線的に延在し、第1の側辺122の延在方向と遷移側辺124の延在方向とは、互いに平行である。長手方向Xにおいて、カウンターウェイト部126は、遷移側辺124の一部及び第2の側辺123の一部に対応して設けられる。長手方向Xにおいて、プレカットセクション12における遷移側辺124に対応する部分は、支持セクション11と変位補償部121との間に位置する。遷移側辺124に対応する部分は、支持セクション11が張架過程及び後の溶接、プレカットセクション12の切断除去過程において干渉されないように保護し、マスクプレートを製造する品質を向上させ、蒸着精度を向上させる。
【0043】
いくつかの実施例では、カウンターウェイト部126のサイズは、遮蔽部112のサイズよりも大きい。カウンターウェイト部126は、略矩形のシート状構造であり、カウンターウェイト部126は、支持本体111の第1の側111aから、支持本体111の第2の側111bと反対の方向へ延在するシート状構造である。カウンターウェイト部126と第1の側辺122との接続箇所にR面取りが形成されている。R面取りの半径Rの値の範囲は2.0mm~2.5mmである。更に、R面取りの半径Rの値の範囲は2.1mm~2.2mmである。カウンターウェイト部126の角部は丸みを帯びており、当該角部の半径Rの値の範囲は1.0mm~1.5mmである。更に、該角部の半径Rの値の範囲は1.1mm~1.2mmである。幅方向Yにおいて、カウンターウェイト部126は、幅方向Yに平行なストレート辺を含む。ストレート辺は、上記のR面取り及び角部の間に位置する。ストレート辺の長さLの値の範囲は、1.0mm~1.2mmである。更に、ストレート辺の長さLの値の範囲は1.10mm~1.15mmである。
【0044】
いくつかの選択可能な実施例では、長手方向Xにおいて、プレカットラインqとカウンターウェイト部126との間の最短距離dの値の範囲は4mm~5mmである。これらの実施例において、プレカットラインqとカウンターウェイト部126との間の最短距離は、支持セクション11とカウンターウェイト部126との間の最短距離でもある。
【0045】
いくつかの実施例において、長手方向Xにおいて、遷移側辺124の長さに対するプレカットラインqとカウンターウェイト部126との間の最短距離dの比は、1:6~1:5である。いくつかの実施例では、遷移側辺124の長さdは、変位補償部121から支持セクション11までの最短距離である。変位補償部121から支持セクション11までの最短距離に対するプレカットラインqとカウンターウェイト部126との間の最短距離dの比は、1:6~1:5であり、支持セクション11の中央部の非引張変位補償値が許容範囲まで減少することを確保するとともに、支持セクション11のプレカットセクション12に近い部分の非引張変位補償値が許容範囲まで減少することを確保し、且つ支持セクション11の中央部の非引張変位補償値と支持セクション11のプレカットセクション12に近い部分の非引張変位補償値との差が小さくなり、張架精度を向上させ、更に機能集積領域の蒸着精度を確保し、表示パネルの表示効果を向上させる。
【0046】
いくつかの実施例では、変位補償部121を有する支持バー1に基づいて、カウンターウェイト部126が更に設けられる。変位補償部121の第2の側辺123は直線状の側辺である。変位補償部121の最大幅Lと前記変位補償部121の最小幅Lとは、上記関係式2を満たす。長手方向Xにおいて、支持セクション11とプレカットセクション12とは隣接して設けられ、支持セクション11とプレカットセクション12との間にプレカットラインqを有する。プレカットセクション12は、緩衝部125を更に含み、緩衝部125は、遷移側辺124を含み、遷移側辺124は、支持本体111の第2の側111bから第2の側辺123へ直線的に延在し、第1の側辺122の延在方向と遷移側辺124の延在方向とは互いに平行である。長手方向Xにおいて、カウンターウェイト部126は、遷移側辺124の一部及び第2の側辺123の一部に対応して設けられる。支持本体111は、溶接溝114を更に含み、溶接溝114は、プレカットセクション12に最も近い遮蔽部112とプレカットラインqとの間に位置し、該溶接溝114はさらに、プレカットセクション12に近い遮蔽バー係合部113とプレカットラインqとの間に位置する。カウンターウェイト部126は、略矩形のシート状構造であり、カウンターウェイト部126は、支持本体111の第1の側111aから、支持本体111の第2の側111bと反対の方向へ延在するシート状構造である。カウンターウェイト部126と第1の側辺122との接続箇所にR面取りが形成されている。R面取りの半径Rの値の範囲は2.1mm~2.2mmである。カウンターウェイト部126の角部は丸みを帯びており、当該角部の半径Rの値の範囲は1.1mm~1.2mmである。幅方向Yにおいて、カウンターウェイト部126は、幅方向Yに平行なストレート辺を含む。ストレート辺の長さLの値の範囲は、1.10mm~1.15mmである。長手方向Xにおいて、プレカットラインqとカウンターウェイト部126との間の最短距離dの範囲は、4mm~5mmである。長手方向Xにおいて、遷移側辺124の長さdに対するプレカットラインqとカウンターウェイト部126との間の最短距離dの比は、1:6~1:5である。
【0047】
図11に示すように、上記実施例に対して張架実験を行い、支持セクション11の中央部(Bセクション)における非引張方向変位値が4μm以下であり、支持セクション11におけるプレカットセクション12に近い2つのセクション(AセクションとBセクション)の非引張方向変位補償値も4μm以下であることが得られた。実験結果から分かるように、同時に支持バー1に対して変位補償部121及びカウンターウェイト部126を設置することにより、支持セクション11全体の非引張方向変位程度を大幅に減少させ、支持バー1の張架精度を保証するとともに、遮蔽部112による所定の機能集積領域の遮蔽精度を向上させ、更に蒸着待ち基板の所定の機能集積領域付近の蒸着精度を向上させ、表示パネルの表示効果を最適化することができる。
【0048】
図12に示すように、本願の実施例の第2の態様は、本願の実施例の第1の態様における支持バーに対して張架処理を行うための張架方法を提供する。
【0049】
前記方法は、長手方向において対向する2つの変位補償部に対して支持バーの長手方向に沿って引張処理を行い、張架された支持バーを得るS10と、張架された支持バーをマスクプレートフレームに溶接するS20と、プレカットセクションを除去するS30と、を備える。
【0050】
いくつかの選択可能な実施例では、張架機構を用いて支持バーを張架する場合、挟持部材は、挟持中心線が支持セクションの第1の側に変位するように、変位補償部の少なくとも一部を挟持する。張架機構が、支持バーの長手方向における対向する2つの変位補償部に対して支持バーの長手方向に沿って引張処理を行うことにより、支持バーが支持バーの長手方向に引張され、張架後の支持バーが形成されている。
【0051】
本願の実施例の第2の態様に係る張架方法によれば、張架後の支持バーの非引張方向変位を減少させ、張架後のマスクプレートにおける支持バーの張架精度を向上させ、更に遮蔽部による所定の機能集積領域の遮蔽精度を向上させ、表示パネルの表示効果を向上させる。
【0052】
本願の上記の実施例によれば、これらの実施例はすべての細部を詳細に説明するものではなく、この発明は上記の具体的な実施例のみを限定するものではない。以上の説明から、多くの修正及び変更が可能であることは明らかである。本明細書は、本願の原理および実際の応用をよりよく説明するために、これらの実施例を選択し、具体的に説明し、それによって、当業者が本願および本願に基づく修正を十分に利用できるようにする。本願は、特許請求の範囲及びその全ての範囲及び均等物によってのみ限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図10a
図10b
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-08-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持セクションとプレカットセクションとを備える支持バーであって、
前記支持セクションは、支持本体と、少なくとも1つの遮蔽部とを含み、前記支持本体は、前記長手方向に沿って延在し、前記少なくとも1つの遮蔽部は、前記支持本体の第1の側に位置し、前記長手方向に垂直な幅方向において、前記支持本体の第2の側は、前記第1の側に対向し、
前記プレカットセクションは、変位補償部を含み、前記変位補償部の第1の側辺は、前記長手方向に沿って延在し、前記変位補償部の第2の側辺は、前記変位補償部の少なくとも一部の幅が前記支持本体から前記自由端に向かって漸減するように、前記第2の側から前記第1の側へ傾斜し、
前記支持バーの長手方向において、前記支持セクションの両端は、それぞれ1つの前記プレカットセクションに接続されている支持バー。
【請求項2】
前記第2の側辺は、直線状の側辺であり、又は、前記第2の側辺は円弧状の側辺であり、及び/又は、
前記第2の側辺は、少なくとも2つの直線セクションを含む請求項1に記載の支持バー。
【請求項3】
前記変位補償部の最大幅Lと前記変位補償部の最小幅Lとは、以下の関係式1を満たし、又は、
前記変位補償部の最大幅L と前記変位補償部の最小幅L とは、以下の関係式2を満たす
請求項1に記載の支持バー。
【数1】
【数2】
【請求項4】
前記長手方向において、前記支持セクションと前記プレカットセクションとが隣接して設けられ、前記支持セクションと前記プレカットセクションとの間にプレカットラインを有し、前記プレカットラインを介して前記支持セクションと前記プレカットセクションとが区画し、及び/又は、
前記遮蔽部の数は、複数であり、複数の前記遮蔽部は、前記支持本体の第1の側において前記長手方向に沿って間隔をあけて分布し、前記支持本体は、前記プレカットラインと前記プレカットセクションに最も近い前記遮蔽部との間に位置する溶接溝を更に含む
請求項1に記載の支持バー。
【請求項5】
前記長手方向において、前記プレカットセクションは、前記支持セクションと前記変位補償部との間に位置する緩衝部を更に含み、前記緩衝部は遷移側辺を含み、前記遷移側辺は、前記支持本体の第2の側から前記第2の側辺へ直線的に延在し、前記第1の側辺の延在方向と前記遷移側辺の延在方向とは、互いに平行であり、及び/又は、
前記長手方向において、前記遷移側辺の長さの範囲は20mm~25mmである
請求項に記載の支持バー。
【請求項6】
前記プレカットセクションは、前記遮蔽部と同じ側に設けられるとともに前記第1の側辺から突起して設けられるカウンターウェイト部を更に含み、及び/又は、
前記カウンターウェイト部の形状は、前記遮蔽部の形状と同じであり、及び/又は、
前記カウンターウェイト部は、略矩形のシート状構造であり、前記カウンターウェイト部と前記第1の側辺との接続箇所にR面取りが形成され、前記カウンターウェイト部の角部は丸みがあり、及び/又は、
前記R面取りの半径R の値の範囲は、2.0mm~2.5mmであり、前記角部の半径R の値の範囲は、1.0mm~1.5mmである
請求項1からのいずれか一項に記載の支持バー。
【請求項7】
前記幅方向において、前記カウンターウェイト部は、前記幅方向に平行なストレート辺を含み、前記ストレート辺は、前記R面取りと前記角部との間に位置し、及び/又は、
前記ストレート辺の長さLの範囲は、1.0mm~1.2mmである
請求項に記載の支持バー。
【請求項8】
前記長手方向において、前記プレカットラインと前記カウンターウェイト部との間の最短距離dの範囲は、4mm~5mmであり、及び/又は、
前記長手方向において、前記プレカットラインと前記カウンターウェイト部との間の最短距離d に対する前記遷移側辺の長さd の比は、1:6~1:5である
請求項に記載の支持バー。
【請求項9】
前記支持セクションの支持本体には、隣接する2つの前記遮蔽部の間に設けられた遮蔽バー係合部が更に設けられており、及び/又は、
前記遮蔽バー係合部は、前記幅方向において延在し、前記遮蔽バー係合部の幅は、前記支持本体の幅よりも大きい
請求項1からのいずれか一項に記載の支持バー。
【請求項10】
請求項1からのいずれか一項に記載の支持バーに対して張架処理を行うための張架方法であって、
前記長手方向において対向する2つの前記変位補償部に対して前記長手方向に沿って引張処理を行って、張架された前記支持バーを得ることと、
前記張架された支持バーをマスクプレートフレームに溶接することと、
前記プレカットセクションを除去することと、
を含む張架方法。
【国際調査報告】