(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-07
(54)【発明の名称】製品放出機構及び製品放出機構を有する自動販売機
(51)【国際特許分類】
G07F 9/00 20060101AFI20240131BHJP
【FI】
G07F9/00 109A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547141
(86)(22)【出願日】2022-01-20
(85)【翻訳文提出日】2023-08-02
(86)【国際出願番号】 US2022013154
(87)【国際公開番号】W WO2022169610
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】202141004392
(32)【優先日】2021-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】ブタニ,グルミート シン
(72)【発明者】
【氏名】ジャイン,サンディープ
【テーマコード(参考)】
3E044
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044BA02
3E044BA04
3E044FB05
3E044FB07
3E044FB17
(57)【要約】
自動販売機は、製品区画を画定するハウジングと、透明部分を有する前壁とを含む。プラットフォームは、自動販売機の製品区画内に配置され、その上に製品を貯蔵し、プラットフォームは、第2の端部の反対側に第1の端部を含む。自動販売機は、プラットフォーム上に配置され、プラットフォームから製品を放出するために閉鎖位置から開放位置に移動可能なゲートを含む製品放出機構を更に含む。第1のゲートが開放位置に移動したときに、製品が重力によってプラットフォームから配送ビン内に落下して消費者がアクセスできるように、開放前端を有する配送ビンがプラットフォームの下に配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機であって、
製品区画を画定するハウジングであって、透明部分を有する前壁を備える、ハウジングと、
製品放出機構であって、
製品を貯蔵するために前記製品区画内に配置されたプラットフォームであって、第2の端部の反対側に第1の端部を備える、プラットフォームと、
前記プラットフォーム上に配置され、前記製品を前記プラットフォームから放出するために閉鎖位置から開放位置に移動可能であるゲートと、を備える製品放出機構と、
開放前端を有する配送ビンであって、前記第1のゲートが前記開放位置に移動されたときに、消費者が前記開放前端を通じてアクセスするために前記製品が重力によって前記プラットフォームから前記配送ビン内に落下するように、前記プラットフォームの前記第1の端部に配置されている、配送ビンと、を備える、自動販売機。
【請求項2】
前記製品放出機構は、前記閉鎖位置から前記開放位置への前記ゲートの移動を選択的に制御するように構成されたゲート制御機構を更に備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
前記ゲート制御機構は、前記ゲートのピニオンと係合するラックを備える、請求項2に記載の自動販売機。
【請求項4】
第2の製品を貯蔵するために前記製品区画内に配置された第2の製品放出機構であって、前記第1の製品放出機構とは異なる高さに配置された第2の製品放出機構と、前記配送ビンとは異なる高さに配置された第2の配送ビンであって、前記第2の製品放出機構から放出された製品を受け取るように構成された第2の配送ビンと、を更に備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項5】
前記製品は飲料容器であり、前記プラットフォームは、前記飲料容器を直立配向に支持するように構成されている、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項6】
前記プラットフォームは、前記製品が重力下で前記プラットフォームの前記第2の端部から前記プラットフォームの前記第1の端部に向かって移動するように傾斜して配置されている、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項7】
前記プラットフォームの前記第1の端部に向かって前記製品を自動的に前進させるように構成された前進機構を更に備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項8】
前記プラットフォームは、前記製品区画内の異なる高さに配置された複数のプラットフォームのうちの1つであり、前記配送ビンは、複数の配送ビンのうちの1つである、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項9】
前記配送ビンは、前記配送ビンの前記開放前端を移動可能に覆うフラップを更に備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項10】
前記配送ビンは、閉鎖位置から開放位置に移動可能な引き出しを備え、前記開放位置において前記引き出し内の製品に消費者がアクセス可能である、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項11】
自動販売機であって、
製品区画を画定するハウジングであって、透明部分を有する前壁を備える、ハウジングと、
製品を貯蔵するために前記製品区画内に配置されたプラットフォームであって、第2の端部の反対側に第1の端部を備える、プラットフォームと、
前記プラットフォームから前記製品を選択的に放出するように構成された製品放出機構と、
前記製品放出機構が操作されると、消費者によるアクセスのために前記製品が前記プラットフォームから前記配送ビン内に落下するように、前記プラットフォームの下に配置された配送ビンと、
前記プラットフォームから前記配送ビンへの前記製品の落下を制御するように構成された緩衝機構と、を備える自動販売機。
【請求項12】
前記製品放出機構が、ゲートと、前記ゲートを閉鎖位置から開放位置に移動させるように構成されたゲート制御機構と、を備える、請求項11に記載の自動販売機。
【請求項13】
前記緩衝機構が、前記製品区画の上端から前記製品区画の下端に向かって延在するガイドチャネルを備え、前記配送ビンが、前記プラットフォームの下方に配置されている、請求項11に記載の自動販売機。
【請求項14】
前記緩衝機構が、クッションを備える、請求項11に記載の自動販売機。
【請求項15】
前記緩衝機構が、前記ハウジングの縦軸に対して横切って延在する複数の剛毛を備える、請求項11に記載の自動販売機。
【請求項16】
前記緩衝機構は、前記ハウジングの前記前壁又は前記プラットフォームの前記第1の端部に配置された1つ以上のパッドを備える、請求項11に記載の自動販売機。
【請求項17】
自動販売機の製品放出機構であって、
第2の端部の反対側に第1の端部を有し、第1の製品及び第2の製品を支持するように構成されたプラットフォームと、
前記プラットフォームの前記第1の端部に配置され、前記第1の製品が消費者にアクセス可能でない閉鎖位置から、前記第1の製品が消費者にアクセス可能である開放位置まで移動可能な第1のゲートと、
前記プラットフォーム上に配置され、前記第1のゲートから離間し、閉鎖位置から開放位置に移動可能な第2のゲートと、
前記第1のゲートが前記開放位置に配置され、前記第2のゲートが前記閉鎖位置に移動されて、前記プラットフォーム上の前記第2の製品へのアクセスを防止しながら、前記プラットフォーム上の前記第1の製品へのアクセスを消費者に提供するために、前記第1のゲート及び前記第2のゲートを制御するように構成されたゲート制御機構と、を備える製品放出機構。
【請求項18】
前記第1の製品及び前記第2の製品を前記プラットフォームの前記第1の端部に向かって自動的に前進させるように構成された前進アセンブリを更に備える、請求項17に記載の製品放出機構。
【請求項19】
前記第2のゲートから離間され、前記プラットフォームの前記第1の端部に向かう前記プラットフォーム上の製品の前進を制御するように構成された第3のゲートを更に備える、請求項17に記載の製品放出機構。
【請求項20】
前記第1のゲート及び前記第2のゲートの開閉を制御するように構成されたゲート制御機構を更に備える、請求項17に記載の製品放出機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で説明される実施形態は、概して、自動販売機の製品放出機構を開示する。具体的には、本明細書に記載される実施形態は、製品の放出を制御するための1つ以上のゲートと、製品を受け取り、消費者に製品へのアクセスを提供するための配送ビンと、を含む製品放出機構に関する。
【背景技術】
【0002】
自動販売機は、無人で製品を消費者に分配するために使用されることが多い。製品は、自動販売機の製品区画内に貯蔵され、消費者によるアクセスのために分配領域に放出される。製品区画から製品を放出し、製品を分配領域に輸送するための様々な機構が存在する。自動販売機にとって重要なことは、消費者が購入した製品を受け取るように、製品を一貫して確実に放出して消費者に分配することである。自動販売機は無人であるので、消費者が製品を受け取らない場合、消費者は助けを求めることができない。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、製品区画を画定するハウジングを含む自動販売機に関し、ハウジングは、透明部分を有する前壁と、製品放出機構とを含む。製品放出機構は、製品を貯蔵するために製品区画内に配置されたプラットフォームを含み、プラットフォームは、第2の端部の反対側の第1の端部と、プラットフォーム上に配置され、プラットフォームから製品を放出するために閉鎖位置から開放位置に移動可能なゲートとを含む。自動販売機は、開放前端を有する配送ビンを更に含み、配送ビンは、第1のゲートが開放位置に移動されたときに、消費者が開放前端を通してアクセスするために製品が重力によってプラットフォームから配送ビン内に落下するように、プラットフォームの第1の端部に配置されている。
【0004】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかでは、自動販売機は、閉鎖位置から開放位置へのゲートの移動を選択的に制御するように構成されたゲート制御機構を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、ゲート制御機構は、ゲートのピニオンと係合するラックを含んでもよい。
【0005】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかでは、自動販売機は、第2の製品を貯蔵するために製品区画内に配置された第2の製品放出機構であって、第1の製品放出機構とは異なる高さに配置された第2の製品放出機構と、配送ビンとは異なる高さに配置された第2の配送ビンであって、第2の製品放出機構から放出された製品を受け取るように構成された第2の配送ビンと、を更に備えてもよい。
【0006】
本明細書に説明される種々の実施形態のいずれかでは、製品は、飲料容器であってもよく、プラットフォームは、飲料容器を直立配向で支持するように構成されてもよい。
【0007】
本明細書に記載される様々な実施形態のいずれかでは、プラットフォームは、製品が重力下でプラットフォームの第2の端部からプラットフォームの第1の端部に向かって移動するように傾斜して配置されてもよい。
【0008】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかでは、自動販売機は、プラットフォームの第1の端部に向かって製品を自動的に前進させるように構成された前進機構を更に含んでもよい。
【0009】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかでは、プラットフォームは、製品区画内の異なる高さに配置された複数のプラットフォームのうちの1つであってもよく、配送ビンは、複数の配送ビンのうちの1つであってもよい。
【0010】
本明細書に説明される種々の実施形態のうちのいずれかでは、配送ビンは、配送ビンの開放前端を移動可能に覆うフラップを含んでもよい。
【0011】
本明細書に記載される様々な実施形態のいずれかでは、配送ビンは、閉鎖位置から開放位置に移動可能な引き出しを含んでもよく、開放位置において、引き出し内の製品に消費者がアクセス可能である。
【0012】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、製品区画を画定するハウジングであって、透明部分を有する前壁を含むハウジングと、製品を貯蔵するために製品区画内に配置されたプラットフォームであって、第2の端部の反対側に第1の端部を含むプラットフォームと、を含む自動販売機に関する。自動販売機は、プラットフォームから製品を選択的に放出するように構成された製品放出機構と、プラットフォームの下に配置された配送ビンであって、製品放出機構が操作されたときに、消費者によるアクセスのために製品がプラットフォームから配送ビン内に落下する配送ビンと、プラットフォームから配送ビン内への製品の落下を制御するように構成された緩衝機構とを更に含む。
【0013】
本明細書に説明される種々の実施形態のうちのいずれかでは、製品放出機構は、ゲートと、ゲートを閉鎖位置から開放位置に移動させるように構成されるゲート制御機構とを含んでもよい。
【0014】
本明細書に記載される様々な実施形態のいずれかでは、緩衝機構は、製品区画の上端から製品区画の下端に向かって延在するガイドチャネルを含んでもよく、配送ビンは、プラットフォームの下方に配置されてもよい。
【0015】
本明細書で考察されている様々な実施形態のうちのいずれかでは、緩衝機構は、クッションを含んでもよい。
【0016】
本明細書に説明される種々の実施形態のうちのいずれかでは、緩衝機構は、ハウジングの縦軸を横切って延在する複数の剛毛を含んでもよい。
【0017】
本明細書に説明される種々の実施形態のうちのいずれかでは、緩衝機構は、ハウジングの前壁上又はプラットフォームの第1の端部に配置される、1つ以上のパッドを含んでもよい。
【0018】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、第2の端部の反対側の第1の端部を有し、第1の製品及び第2の製品を支持するように構成されたプラットフォームと、プラットフォームの第1の端部に配置され、第1の製品が消費者にアクセスできない閉鎖位置から第1の製品が消費者にアクセスできる開放位置まで移動可能な第1のゲートと、プラットフォーム上に配置され、第1のゲートから離間し、閉鎖位置から開放位置まで移動可能な第2のゲートと、第1のゲートが開放位置に配置され、第2のゲートが閉鎖位置に移動して、プラットフォーム上の第2の製品へのアクセスを防止しながらプラットフォーム上の第1の製品へのアクセスを消費者に提供するために、第1のゲート及び第2のゲートを制御するように構成されたゲート制御機構とを含む、自動販売機用の製品放出機構に関する。
【0019】
本明細書に説明される種々の実施形態のうちのいずれかでは、製品放出機構は、第1の製品及び第2の製品をプラットフォームの第1の端部に向かって自動的に前進させるように構成される前進アセンブリを更に含んでもよい。
【0020】
本明細書に説明される種々の実施形態のうちのいずれかでは、製品放出機構は、第2のゲートから離間され、プラットフォームの第1の端部に向かってプラットフォーム上の製品の前進を制御するように構成される第3のゲートを更に含んでもよい。
【0021】
本明細書に説明される種々の実施形態のうちのいずれかでは、製品放出機構は、第1のゲート及び第2のゲートの開閉を制御するように構成されるゲート制御機構を更に含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本開示を例解するものであり、説明と合わせて、本開示の原理を更に説明し、当業者が本開示を作製及び使用することを可能にする役割を果たす。
【
図1】一実施形態による、製品放出機構の斜視図である。
【
図2A】異なる位置にあるゲートを示す、
図1の線2-2に沿って取られた、
図1の製品放出機構の斜視断面図である。
【
図2B】異なる位置にあるゲートを示す、
図1の線2-2に沿って取られた、
図1の製品放出機構の斜視断面図である。
【
図4】一実施形態による、製品放出機構の底面斜視図である。
【
図5】一実施形態による、ゲートを有する製品放出機構の斜視図である。
【
図6】一実施形態による、ゲートを有する製品放出機構の斜視図である。
【
図7】一実施形態による、ゲートを有する製品放出機構の上面図である。
【
図8】一実施形態による、ゲートを有する製品放出機構の上面図である。
【
図9】一実施形態による、製品放出機構を有する自動販売機の斜視図である。
【
図11】一実施形態による、ゲートを有する製品放出機構の斜視図である。
【
図13】一実施形態による、自動販売機の斜視図である。
【
図15A】一実施形態によるゲートを有する自動販売機の断面図である。
【
図15B】一実施形態によるゲートを有する自動販売機の断面図である。
【
図16A】一実施形態による、配送ビンを有する自動販売機の斜視図である。
【
図17】一実施形態による、センサを有するプラットフォームの拡大斜視図である。
【
図18】一実施形態による、距離センサを有する自動販売機の概略図である。
【
図19】一実施形態による、自動販売機からの製品の取り出しを判定する例示的な方法を示す図である。
【
図20】一実施形態による、配送機構を有する自動販売機の斜視図である。
【
図21】一実施形態による、配送機構を有する自動販売機の斜視図である。
【
図22】一実施形態による、配送ビンを有する自動販売機の斜視図である。
【
図24】一実施形態による、配送ビンを有する自動販売機の斜視図である。
【
図26】一実施形態による、パッドを含む緩衝機構を有する自動販売機の縦断面図である。
【
図27】一実施形態による、フラップを含む緩衝機構を有する自動販売機の縦断面図である。
【
図28】一実施形態による、レシーバを含む緩衝機構を有する自動販売機の縦断面図である。
【
図29】一実施形態による、Y機構を含む緩衝機構を有する自動販売機の斜視図である。
【
図30】一実施形態による、ガイドチャネルを含む緩衝機構を有する自動販売機の正面図である。
【
図31】一実施形態による、剛毛を含む緩衝機構を有する自動販売機の正面斜視図である。
【
図33】一実施形態による、狭窄部及び追加的にクッションを含む緩衝機構を有する自動販売機の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面に例示される代表的な実施形態を詳細に参照する。以下の説明は、複数の実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。それに対して、本発明は、特許請求の範囲によって定義される実施形態の趣旨及び範囲の範囲内に含まれ得る代替物、変形物、及び均等物を包含することを意図している。
【0024】
自動販売機は、製品貯蔵領域から製品を放出するための製品放出機構を含み得る。消費者がユーザインターフェースなどによって製品を選択すると、製品放出機構は、製品貯蔵領域から製品を放出して、消費者に分配し得る。製品放出機構が適切に機能しない場合、消費者の製品が分配されない可能性がある。その結果、消費者は、ネガティブな経験を有し、今後自動販売機を再び使用しない可能性がある。放出機構が購入した製品数より多くの製品を放出すると、自動販売機のオペレータはお金を失う可能性がある。更に、故障した製品放出機構は修理を必要とする場合があり、修理が完了するまで自動販売機を使用することができない。
【0025】
いくつかの自動販売機は、消費者が製品を手で選択できるように、消費者に製品区画へのアクセスを提供することができる。しかしながら、盗難やいたずらを防止するために、貯蔵区画内の製品への消費者のアクセスを制限することが望ましい場合がある。このような自動販売機では、追加の製品へのアクセスを制限しながら単一の製品へのアクセスを可能にする製品放出機構を提供することが望ましい場合がある。
【0026】
閉鎖ドアを有し、したがって消費者がアクセスできない自動販売機では、自動販売機は、製品が重力下で棚から分配ビン又はポータルに単純に落下することを可能にし得る。しかしながら、重力下で製品を落下させることは、チップやクラッカーなどの脆い又は壊れやすい製品に損傷をもたらす可能性があるか、又は炭酸飲料内の圧力を高める可能性がある。結果として、炭酸飲料は、開けられたときにあふれる場合がある、又は消費者が、圧力を放散させるために飲料を飲むことを待たなければならない場合があり、これは不所望であり得る。したがって、自動販売機内の製品の落下を制御する機構が望まれている。
【0027】
いくつかの自動販売機は、棚から放出された製品を配送ビン又はポータルに搬送するための別個の配送機構を含んでもよい。配送機構は、自動販売機を製造する資本コストに費用を追加する可能性があり、潜在的な故障の別の原因をもたらす可能性がある。したがって、単純であり、製品を配送ビン又はポータルに確実に搬送することができる配送機構を提供することが望ましい。
【0028】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、プラットフォーム上の追加の製品への消費者のアクセスを制限しながら、購入された製品へのアクセスを消費者に提供するために、プラットフォームから製品を放出するための第1のゲートと、プラットフォーム上の追加の製品へのアクセスを防止するための第2のゲートとを含む、自動販売機のための製品放出機構に関する。本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、簡単かつ信頼できる方法で製品を配送ビン又はポータルに搬送するための配送機構に関する。本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、分配された製品への損傷を防止又は最小化するために、棚又はプラットフォームから放出される製品の重力落下を制御し得る、自動販売機のための緩衝機構に関する。
【0029】
本明細書で使用される場合、「製品」という用語は、チップ、プレッツェル、クラッカー、グラノーラ、クッキーバー、エネルギーバーなどの軽食の袋又は箱、炭酸水、炭酸清涼飲料、エネルギー飲料、コーヒー若しくは紅茶ベースの飲料、乳製品ベースの飲料、又はスポーツ飲料などのボトル、缶、カートン、又はパウチに収容されたパッケージ飲料、並びに小型電子機器などの小売商品を含むがこれらに限定されない、様々な品目のいずれかを指すことができる。
【0030】
本明細書に記載される製品放出機構は、製品を手動で選択するためなど、消費者に製品区画への直接アクセスを提供する自動販売機で使用されてもよく、これは「開放ドア自動販売機」と称され得る。本明細書で説明される製品放出機構はまた、消費者に製品区画への直接アクセスを提供しない自動販売機に組み込まれてもよく、これは、「閉鎖ドア自動販売機」と称され得る。
【0031】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、自動販売機用の製品放出機構100に関する。
図1に示すように、製品の各列は、その列における製品の放出を制御するための製品放出機構100を含んでもよい。各製品放出機構100は、第2の端部114の反対側に第1の端部112を有するプラットフォーム110を含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数の製品放出機構100は、棚を形成するように並んで配置されてもよい。製品500は、プラットフォーム110の第1の端部112から第2の端部114まで一列に配置されてもよい。例えば、製品500は、直立配向で一列に配置された飲料容器であってもよい。プラットフォーム110は、プラットフォーム110の各側に第1の端部112から又はプラットフォーム110の第2の端部114に向かって延在するレール111、113を含んでもよい。レール111、113は、プラットフォーム110上に製品を一列に維持するのを助けることができ、製品放出機構のゲートは、本明細書で説明するようにレール111、113に固定することができる。
【0032】
製品は、重力又は前進機構210などによって、プラットフォーム110の第1の端部112に向かって自動的に前進させられてもよい。このようにして、製品がプラットフォーム110の第1の端部112から取り出されると、残りの製品は、重力によって、又は前進機構210によって、プラットフォーム110の第1の端部112に向かって自動的に前進させられ得る。例えば、プラットフォーム110は、製品が重力下で第2の端部114から第1の端部112に向かって前進するように、第2の端部114がプラットフォーム110の第1の端部112よりも高い位置に配置されるように、水平面に対してある角度で配置されてもよい。そのような実施形態では、
図1に示すように、プラットフォーム110は、重力下で第1の端部112に向かう製品の移動を容易にするために、ローラ212又は軸受として形成される前進機構210を含んでもよい。いくつかの実施形態では、プッシャ220等のプッシャが、プラットフォーム110の第2の端部114に配置されてもよく、第1の端部112に向かって付勢されてもよい(例えば、
図18参照)。製品が取り出されると、プッシャは、残りの製品を第1の端部112に向かって自動的に移動させ得る。プッシャは、ばね付勢されてもよく、モータなどによって駆動されてもよい。別の例では、プラットフォーム110は、製品を第1の端部112に向かって自動的に前進させるためのコンベヤアセンブリを含んでもよい。当業者によって理解されるように、様々な前進機構が知られている。
【0033】
いくつかの実施形態では、
図2A及び
図2Bに最も良く示すように、第1のゲート120は、プラットフォーム110の第1の端部112に配置されてもよく、第2のゲート150は、プラットフォーム110の第1の端部112と第2の端部114との間の位置で第1のゲート120から離間されてもよい。動作中、
図2Aに示すように、第1のゲート120は、製品が分配されるまで閉鎖位置のままであってよく、第2のゲート150は、製品がプラットフォーム110に沿って移動することを可能にするために開放位置のままであってよい。製品を分配するとき、
図2Bに示すように、第1のゲート120は、消費者が第1の製品にアクセスすることを可能にするために開放されてもよく、一方、第2のゲート150は、消費者が任意の追加の製品を取り出すことを防止するために閉鎖位置に移動してもよい。第2のゲート150が閉鎖すると、第2のゲート150はまた、第1の製品をプラットフォーム110の第1の端部112に向かって押すのを助けることができる。消費者が第1の製品を取り出した後、第1のゲート120は、消費者が製品にアクセスすることを防止するために閉鎖位置に戻ることができ、第2のゲート150は、第2の製品がプラットフォーム110の第1の端部112に向かって進むことを可能にするために開放位置に戻ることができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、製品放出機構100は、
図2A及び2Bに最も良く示すように、第2のゲート150とプラットフォーム110の第2の端部114との間に配置された、第2のゲート150の後方の第3のゲート160を更に含んでもよい。第3のゲート160は、製品がプラットフォーム110の第1の端部112に向かって前進し得る開放位置から、プラットフォーム110上の製品がプラットフォーム110の第1の端部112に向かって前進することが防止される閉鎖位置まで移動可能であってもよい。第1及び第2のゲート120、150は、製品へのアクセスを制御するために使用されてもよく、第3のゲート160は、製品の前進を制御してもよい。動作中、第3のゲート160は、製品がプラットフォーム110に沿って移動することを可能にするために、製品が分配されるまで、開放位置(例えば、
図2A参照)に留まってもよい。製品を分配するとき、第3のゲート160は、閉鎖位置(例えば、
図2B参照)に移動して、製品が第1の端部112に向かって前進することを防止してもよく、これは、第2のゲート150の動作を妨害し得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、
図1に示すように、プラットフォーム110は、プラットフォーム110の第1の端部112に配置されたストッパ105を含んでもよい。ストッパ105は、製品がプラットフォーム110の第1の端部112を越えて移動すること、したがってプラットフォーム110から落下することを防止するように、プラットフォーム110から直立配向で延在してもよい。いくつかの実施形態では、ストッパ105は、ストッパ105がプラットフォーム110の第1の端部112の前に配置されるように、延長部106を含んでもよい。このようにして、製品は、第1のゲート120を通して延長部106上に放出され、ストッパ105によって定位置に保持され得る(例えば、
図2B参照)。これは、消費者による製品の回収、及び放出された製品の後ろの第2のゲート150の閉鎖を容易にし得る。
【0036】
製品放出機構100は、例えば、
図3に示すように、第1、第2、及び第3のゲート120、150、160のうちの1つ以上の開閉を制御するように構成されるゲート制御機構170を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ゲート制御機構170は、複数の歯173を有するラック171がゲートに接続されたピニオン174に係合するラックアンドピニオンを含んでもよい。ラック171が、プラットフォーム110の縦方向(例えば、第1の端部から第2の端部へ、又は第2の端部から第1の端部への方向)などに直線的に移動すると、ピニオン174が回転し、それにより、関連付けられたゲートの回転又は開閉が引き起こされる。
【0037】
いくつかの実施形態では、ゲート制御機構170のラック171は、例えば
図4に示すように、ゲートの開閉を制御するピニオンではなく、リンク機構176に接続されてもよい。ラック171が直線的に移動すると、ラック171の移動は、リンク機構176を作動させて、
図4のゲート120などのリンク機構176に接続されたゲートの開閉を引き起こすことができる。ラック171は、ソレノイド178によって前後方向に直線的に作動されてもよい。ゲート制御機構170は、プラットフォーム110の底面119上に配置されてもよい。このようにして、ゲート制御機構170は、コンパクトな構成を有し、製品放出機構100を有する自動販売機を使用する消費者には容易に見えない。
【0038】
いくつかの実施形態では、単一のゲート制御機構170が、第1及び第2のゲート120、150の両方を制御してもよい。代替的に、第1及び第2のゲート120、150の各々が、それら自体のゲート制御機構170を有してもよい。加えて、第3のゲート160は、第1及び第2のゲート120、150の一方又は両方を制御するために使用される同じゲート制御機構170によって制御されてもよく、又は第3のゲート160は、それ自体のゲート制御機構170を有してもよい。
【0039】
製品放出機構100の第1のゲート120は、本明細書に説明されるような種々の形状及び構成のうちのいずれかを有し得る。第1のゲート120は、閉鎖位置から開放位置に個々に移動可能な1つ以上のパネルを含んでもよい。第1のゲート120は、ヒンジを中心に枢動すること、軸を中心に回転すること、又はトラックに沿って摺動することなどによって、閉鎖位置から開放位置に移動可能であってもよい。第1のゲート120は、透明材料、不透明材料、又はそれらの組合せを含み得る。第1のゲート120は、製品の高さと同じか又はそれよりも低い高さを有し得る。第1のゲート120は、概して平面であってもよく、又は凸状湾曲などの湾曲を有してもよい。
【0040】
第2のゲート150は、単一のパネルを含んでもよく、又は
図2Aに示すように、一対のパネル151、152を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第2のゲート150は、製品放出機構100の第1のレール111又は第2のレール113に枢動可能に接続されてもよい。一対のパネルを有する実施形態では、第1のパネル151は第1のレール111に枢動可能に接続されてもよく、第2のパネル152は第2のレール113に枢動可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のゲート150は、開放構成(例えば、
図2A参照)において第1のレール111又は第2のレール113内に形成された開口部内に配置されてもよい。このようにして、第2のゲート150はレールの一部を形成し、プラットフォーム110に沿った製品の前進を妨げない。第2のゲート150は、第2のゲート150がプラットフォーム110及びレール111、113に対して横方向に配置される閉鎖位置に回転してもよい(例えば、
図2B参照)。第2のゲート150が一対のパネル151、152を有する場合、一対のパネルは、第2のゲート150の後方の製品へのアクセスを阻止するために、閉鎖位置において端と端を接して接触してもよい。
【0041】
第3のゲート160は、一対のアームを含んでもよく、第1のアームは第1のレール111に接続され、第2のアームは第2のレール113に接続される。アーム161、162は、開放位置においてレールの凹部に配置されてもよく、閉鎖位置においてレール111、113から内側に延在してもよい。閉鎖位置において、アーム161、162は、レール111、113に対してある角度、例えば約10度~約60度の角度で延在してもよい。閉鎖位置において、第3のゲート160のアーム161、162は、アーム161、162の間に開口部が形成されるように接触しなくてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、製品放出機構100は、
図5に示すように、パネル122の側部に配置されたヒンジ121を中心に枢動可能な単一のパネル122を含む第1のゲート120を含んでもよい。ヒンジ121は、パネル122がヒンジ121によって画定される垂直軸Zを中心に回転するように、プラットフォーム110のレール111、113に接続されてもよい。パネル122は、実質的に平面状であってもよく、ほぼ矩形の形状を有してもよい。第1のゲート120のパネル122は、閉鎖位置においてパネル122が第1のレール111から第2のレール113まで延在してプラットフォーム110の第1の端部112から製品へのアクセスを阻止するように、プラットフォーム110の幅に対応する幅を有してもよい。第1のゲート120のパネル122は、製品の高さと同じであるか、又は製品の高さよりもわずかに高い高さを有し得る。このようにして、第1のゲート120が閉鎖位置にあるとき、第1のゲート120は、消費者が製品にアクセスすることを防止して、製品の盗難を防止し得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、パネル122は、例えば
図14に示すように、製品の高さの約50%の高さなど、製品の高さよりも低い高さを有してもよい。パネル122は、第1のゲート120が第1のゲート120の上又は下の製品の一部を消費者が見ることができるように、製品500より短くてもよい。パネル122は、製品500を見えにくくするために不透明な材料で形成されてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、第1のゲート120は、製品が可視であり、第1のゲート120を通して消費者が見ることができるように、透明又は半透明の材料を含んでもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、製品放出機構100は、
図6に示すように、第1のゲート120及び第2のゲート150を含んでもよい。第1のゲート120は、
図5の実施形態と同様の単一のパネル125を含んでもよいが、第1のゲート120のパネル125は、湾曲を有してもよい。パネル125は、第1のレール111などのレールに接続された側部に沿ってヒンジ121を有してもよい。しかしながら、代替的な実施形態では、パネル125は、代わりに、第2のレール113に接続される反対側にヒンジ121を有してもよい。パネル125は、製品の高さとほぼ同じか又はそれよりも高い高さを有し得る。パネル125は、ボトル又は缶などの製品の曲率に適合するように、凸状の曲率を有してもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、パネル125は、視覚的関心を提供するために、凹状の湾曲又は波状の湾曲を有してもよい。パネル125は、製品500へのアクセスを阻止するために、閉鎖位置において第1のレール111から第2のレール113まで延在してもよい。パネル125は、固体又は不透明な材料を含んでもよく、製品の一部が窓125Aを通して見えるように、透明な材料を有する窓125Aを含んでもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、製品放出機構100は、
図1に示すように、2つのパネル123、124を有する第1のゲート120を含んでもよい。そのような実施形態では、第1のパネル123は、第1のレール111に回転可能に結合されてもよく、第2のパネル124は、第2のレール113に回転可能に結合されてもよい。閉鎖位置において、第1及び第2のパネル123、124は、端と端を接して接触して、製品へのアクセスを遮断する障壁を形成する。開放位置において、第1及び第2のパネル123、124は、製品がアクセスされることを可能にするように、ヒンジを中心に枢動し得る。いくつかの実施形態では、第1及び第2のレール111、113は、製品の高さと同じか、又はそれよりわずかに高い高さを有してもよく、カバー115は、プラットフォーム110の第1の端部112において、又はそれに隣接して、1つ以上の製品の周囲にエンクロージャを形成するように、レール111、113の上端に配置されてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、製品放出機構100は、
図7に示すように、製品へのアクセスを提供し、追加の製品へのアクセスも防止する単一のゲート120を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ゲート120は、第1のパネル126と、第1のパネル126に接続され、それに垂直な第2のパネル127とを含んでもよい。したがって、ゲート120はL字型であってもよい。閉鎖位置において、第1のパネル126は、プラットフォーム110上の製品へのアクセスを阻止するようにプラットフォーム110に対して横方向に配置されてもよく、第2のパネル127は、プラットフォーム110の第2の端部114に向かって後方に、かつ第1のレール111に平行に延在してもよい。製品を分配するために、ゲート120は、第2のパネル127が製品500を第1の端部112に向かって押して製品を分配するのを助け、第1のパネル126が外向きに回転して製品へのアクセスを提供するように、プラットフォーム110の第1の端部112に向かって回転してもよい。開放位置において、第2のパネル127は、プラットフォーム110上の追加の製品へのアクセスを阻止するために、プラットフォーム110に対して横方向に配置されてもよい。ゲート120は、閉鎖位置から開放位置へ、及びその逆に約90度回転され得る。このような実施形態では、製品放出機構100は、上述のように追加の製品の前進を制御するための第3のゲート160を含んでもよい。第3のゲート160は、ゲート120が閉鎖位置にあるときに開放されてもよく、ゲート120が開放位置にあるときに製品の前進を防止するために閉鎖位置に移動してもよい。製品を放出し、追加の製品へのアクセスを防止するために単一のゲート120を使用することにより、製品放出機構100の構造及び動作を簡略化することができる。ゲート120、160は、上述したようにゲート制御機構170によって制御されてもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、ゲート120は、第1のレール111に枢動可能に接続された第1のL字型パネルと、対向する第2のレール113に枢動可能に接続された第2のL字型パネルとを有する一対のL字型パネルを含んでもよく、
図1の第1のゲート120と同様であるが。一対のL字型パネルである。
【0047】
いくつかの実施形態では、製品放出機構100は、例えば、
図8に示すように、回転式ゲートとして形成される第1のゲート120を含んでもよい。第1のゲート120は、追加の製品へのアクセスを阻止しながら製品を放出するように機能し得る。第1のゲート120は、中心ポスト128を含み、そこから複数のパネル129が延在してもよい。
図8では、4つのパネル129が、X又はプラス記号の形状を形成するように、中心ポスト128から延在する。第1のゲート120が4つのパネル129を有する場合、第1のゲート120は4つの製品領域を画定する。いくつかの実施形態では、第1のゲート120は、
図8に示すように、2つのプラットフォーム110及び2列の製品から製品を放出するために使用されてもよい。製品がプラットフォーム110の第1の端部112に向かって前進すると、製品は、第1のゲート120によって画定された後部製品領域に入り、後部製品領域は、消費者によってアクセス可能ではない。第1のゲート120が中心ポスト128を中心に回転すると、製品は、消費者がアクセス可能な第1のゲート120の前方領域に前進する。製品を放出するために、第1のゲート120は、固定された度数、例えば90度だけ回転してもよい。そのような実施形態では、製品放出機構100は、上述のように、第1のゲート120に向かう製品の前進を制御するための第3のゲート160を含んでもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、製品放出機構100は、
図9及び
図10に示すように、一対の湾曲パネル133、134によって形成される単一のゲートを含んでもよい。湾曲パネル133、134はそれぞれ、円弧として形成されてもよい。湾曲パネル133、134は、プラットフォーム110の第1の端部112において円形経路に沿って回転するように構成され得る。第1及び第2の湾曲パネル133、134は、閉鎖位置において製品500の前に並んで配置されて、製品へのアクセスを遮断する障壁を形成してもよい。製品放出機構100は、上述のようにプラットフォーム110に沿った製品の前進を制御する第1のゲート120の後方に配置された第3のゲート160を含んでもよい。
【0049】
第1及び第2の湾曲パネル133、134は、
図10に示すように、中心軸Zを中心に回転し得る。閉鎖位置から開放位置に移動するために、第1の湾曲パネル133は時計回り方向に回転してもよく、一方、第2の湾曲パネル134は反対の反時計回り方向に回転してもよく、それにより、第1及び第2の湾曲パネル133、134は、第1の製品500Aの後ろ又は後方の位置で並んで接触し、消費者が第1の製品500Aにアクセスすることを可能にする一方で、第2の製品500B(及び任意の追加の製品)へのアクセスを阻止する。いくつかの実施形態では、ゲート120は、代わりに、全ての製品へのアクセスを阻止するために閉鎖位置において製品の前に配置され得る単一のC字形パネルを含んでもよく、追加の製品へのアクセスを防止しながら単一の製品へのアクセスを提供するために製品の後ろの位置まで時計回り又は反時計回り方向に約180度回転してもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、製品放出機構100は、
図11及び12に示すように、製品へのアクセスを提供し、また、追加の製品へのアクセスを防止するように構成されるゲート120を含んでもよい。ゲート120は、水平軸Yに沿って外向きに枢動又は傾斜するように構成されたパネル135を含んでもよい。いくつかの実施形態では、パネル135は、第1及び第2のレール111、113によって画定されるスロット116に沿って摺動するアーム136を含んでもよい。パネル135は、パネル135が外向きに傾くことを可能にするために、プラットフォーム110の第1の端部112に接続されるパネル135の底縁に沿ってヒンジ137を有してもよい。このようにして、パネル135は、ヒンジ137によって画定される水平軸Yを中心に回転し得る。閉鎖位置において、パネル135は、プラットフォーム110上の製品へのアクセスを阻止するために、垂直配向でプラットフォーム110に対して垂直に配置され得る。開放位置において、パネル135は、プラットフォーム110上の最前部の製品へのアクセスを提供するように、外向きに回転又は傾斜してもよい。いくつかの実施形態では、ゲート120は、閉鎖構成に付勢されるように、ばね付勢されてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、ゲート120は、
図12に最も良く示すように、製品が載置される基部139を含んでもよい。基部139は、ゲート120が閉鎖位置にあるとき、プラットフォーム110と平行又は同一平面であってもよく、それにより、製品がプラットフォーム110から基部139上に前進し得る。ゲート120が開放位置に移動されると、基部139上に載置されている製品は、消費者による回収のために前方に傾く。基部139は、ゲート120が開放しているときに追加の製品が前方に進むことを防止するために、プラットフォーム110の平面の上方に延在するパネル135の反対側の後端にフランジ140を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、パネル135は、消費者がゲート120をより容易に回転させて開放することを可能にするハンドル138を含んでもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、第1及び第2のレールは、製品の高さと同じか又はそれを上回る高さを有してもよく、カバー115は、プラットフォーム110の第1の端部112において製品の周囲にエンクロージャを形成するように、レールの上端に配置されてもよい。これは、製品へのアクセス及び製品の盗難を更に制限するのに役立ち得る。
【0053】
本明細書に記載される様々な製品放出機構100のいずれかは、プラットフォームから製品を放出するために、又は製品へのアクセスを制御するために、自動販売機の製品区画内に配置され得る。製品放出機構100は、新たに構築される自動販売機に組み込まれてもよく、又は既存の自動販売機に後付けされてもよい。例えば、製品放出機構100のゲートは、既存の自動販売機の棚に配置されてもよく、ゲート制御機構は、自動販売機の棚の下面に配置されてもよい。新たに構築される自動販売機では、ゲート及びゲート制御機構は、プラットフォーム又は棚上で事前に組み立てられ得る。
【0054】
自動販売機は、支払いを受け取るため、製品のユーザ選択を受け取るため、又はその両方のためのユーザインターフェースを含んでもよい。製品放出機構を作動させて、ユーザ選択に対応する製品を放出し得る。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースは、タッチスクリーンディスプレイ、キーパッド、又は複数のアクチュエータ、例えば、ボタン、レバー、スイッチを含んでもよく、各々が単一の製品放出機構に対応する。いくつかの実施形態では、自動販売機は、スマートフォン等の消費者のモバイル電子デバイスと無線通信するように構成されてもよく、又は消費者のスマートフォン上にQRコード(登録商標)を表示することなどによって、消費者によって表示されるバーコードを読み取るためのリーダ又はスキャナを含んでもよく、QRコード(登録商標)は、製品選択、支払い方法、又は両方を符号化してもよい。ユーザインターフェースは、自動販売機の外部に配置されてもよく、又は自動販売機のドアが開放されるとアクセスされ得る。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、ゲート制御機構の作動を機械的に制御してもよい。
【0055】
例示的な動作方法において、自動販売機は、消費者から支払いを受け取ることができる。支払いは、支払い方法の中でも特に、紙幣の受け取り、支払いカードの読み取り、QRコード(登録商標)などのバーコードのスキャン、又は無線通信などによって、自動販売機のユーザインターフェースを介して受け取ることができる。支払いが受け取られると、自動販売機の製品放出機構のゲート制御機構は、追加の製品へのアクセスを制限しながら、消費者によるアクセスのために製品を放出することができる。いくつかの実施形態では、各製品放出機構は、点滅又は点灯して、消費者によるアクセスのためにゲートが開放又はロック解除されていることを消費者に示し得る、LED光などのインジケータ光を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ゲートは、所定の期間だけ開放されたままであってもよく、所定の期間の満了時に自動的に閉鎖又はロックしてもよい。いくつかの実施形態では、ゲートは、製品取出しセンサによって検出され得るように、製品が取り出されるまで、開放又はロック解除されたままであってもよく、製品の取出しに応じて、ゲートは、閉鎖又はロックされてもよい。
【0056】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、例えば、
図13に示すように、配送機構を有する自動販売機300に関する。自動販売機300は、製品区画320を画定するハウジング310と、製品区画320へのアクセスを選択的に提供するためにハウジング310に移動可能に接続されたドア330とを含んでもよい。製品区画320は、消費者に完全にアクセス可能でなくてもよく、製品区画パネル322は、製品区画320へのアクセスを防止するために、製品区画320を少なくとも部分的に覆ってもよい。製品区画パネル322は、製品区画320の第1の側面321から、対向する第2の側面323に向かって延在してもよい。製品区画パネル322は、製品区画320内の製品が自動販売機300を使用する消費者に見えるように、透明な材料を含んでもよい。製品回収領域324は、消費者に製品区画320への限定されたアクセスを提供するために、製品区画パネル322によって覆われなくてもよい。
【0057】
自動販売機300は、
図14に最も良く示すように、複数列の製品及び製品放出機構100を含んでもよい。各製品放出機構100は、上述したように、第2の端部114の反対側に第1の端部112を有するプラットフォーム110を含んでもよい。放出ゲート180は、開放位置から閉鎖位置に移動可能であるプラットフォーム110の第1の端部112に配置されてもよい。放出ゲート180は、ゲート120について上述した構成のいずれかを有し得る。
図14に示すように、放出ゲート180は、
図5のゲート120と同様に、パネル182の側部にヒンジを有し、製品放出機構100のレールに接続された単一のパネル182を含む。放出ゲート180は、製品500の高さよりも低い高さを有する。製品区画320は、消費者によって直接アクセス可能ではないので、ゲート180は、製品区画パネル322が製品区画320内の製品へのアクセスを防止するので、盗難又は改ざんを防止するために製品を完全に覆う必要はない。自動販売機300は、製品の分配を開始するために消費者によって操作される複数のアクチュエータ390を有するユーザインターフェースを含んでもよく、各アクチュエータ390は、特定の放出ゲート180に対応し得る。
【0058】
配送機構380は、製品区画320内のプラットフォーム110の第1の端部112に配置されてもよく、自動販売機300の製品区画320の第1の側面321と対向する第2の側面323(例えば、右側面及び左側面)との間に延在するように、プラットフォーム110に対して横方向に配置されてもよい。配送機構380は、プラットフォーム110から放出された製品を製品回収領域324に搬送し得る。分配ゲート190は、製品回収領域324がアクセスできない閉鎖位置から、製品回収領域324が消費者にアクセスできる開放位置まで移動可能な製品回収領域324に配置されてもよい。
【0059】
配送機構380は、1つ以上のローラ384の周囲に連続ループを形成するコンベヤベルト382を含むコンベヤアセンブリを含んでもよい。ローラ384の少なくとも1つは、コンベヤベルト382の回転を引き起こすように、モータ386によって駆動されてもよい。動作中、製品は、製品がプラットフォーム110からコンベヤベルト382上に放出されるように放出ゲート180を開放することによって、製品放出機構100によって放出されてもよい。コンベヤベルト382は、製品回収領域324に製品を搬送し得る。消費者は、製品回収領域324内の製品にアクセスするために、分配ゲート190を閉鎖位置から開放位置に手動で移動させることができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、分配ゲート190は、分配ゲート190が平面構成を有するように、中央ヒンジ193と、第2のパネル194の反対側に配置された第1のパネル192とを含んでもよい。閉鎖位置では、第1のパネル192は、製品回収領域324を遮断し、製品区画パネル322から製品区画320の第2の側面323までの距離にわたっており、第2のパネル194は、製品区画320の内側で製品区画パネル322に概ね平行に配置されている。分配ゲート190は、第1のパネル192が製品回収領域324へのアクセスを提供するために製品区画パネル322に対して垂直になるように、中央ヒンジ193を中心に約90度回転してもよく、第2のパネル194は、分配ゲート190が開放構成にあるときにユーザが製品区画320に到達することを防止するために、コンベヤベルト382に対して横方向に配置されてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、自動販売機300は、
図15A及び15Bに示すように、代替構成を有する放出ゲート180及び分配ゲート190を含んでもよい。例えば、放出ゲート180は、パネルの底縁に沿ってヒンジを有し、プラットフォーム110に接続されたパネルを含んでもよい。分配ゲート190は、
図9及び
図10に関して上述したように、中心軸の周りを回転するように構成された一対の湾曲パネル196、197を含んでもよい。したがって、分配ゲート190は、閉鎖位置から開放位置に回転することができる第1の湾曲パネル196及び第2の湾曲パネル197を含んでもよい。閉鎖位置において、第1及び第2の湾曲パネル196、197は、製品回収領域324の正面に並んで配置されて、製品へのアクセスを阻止する。第1及び第2の湾曲パネル196、197は、反対方向に回転して、湾曲パネル196、197が製品の後ろに並んで配置される開放位置に移動する。閉鎖位置では、湾曲パネル196、197はまた、
図15Bに示すように、製品区画320へのアクセスを遮断し得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、自動販売機300は、例えば、
図16A及び16Bに示すように、分配された製品へのアクセスを消費者に提供するための1つ以上の配送ビン350を含んでもよい。自動販売機300は、製品を貯蔵するための製品区画320を画定するハウジング310と、配送ビン350へのアクセスを提供するためにハウジング310に移動可能に接続されたドア330とを含んでもよい。製品区画320は、異なる高さに配置された複数の製品放出機構100を含んでもよい。配送ビン350は、プラットフォーム110から放出された製品が重力下で配送ビン350内に落下し得るように、製品放出機構100のうちの1つ以上の前端112に配置されてもよい。製品区画パネル322は、消費者が製品区画320内の製品にアクセスすることを防止するために、製品区画320を覆い得る。したがって、消費者は、配送ビン350のみにアクセスすることができる。
【0063】
配送ビン350は、様々な製品放出機構100のいずれかから製品を受け取るように、製品区画320の第1の側321から対向する第2の側323まで延在してもよい。配送ビン350は、開放上端352を有する本体351を含むことができ、上端352は、製品が開放上端352を通って配送ビン350内に落下することができるように、プラットフォーム110の前端112の高さ以下である。配送ビン360は、消費者に配送ビン350内の製品へのアクセスを提供するために、開放前壁354を含んでもよい。配送ビン350は、配送ビン350の本体351に移動可能に接続され、開放位置から閉鎖位置に移動可能な1つ以上のフラップ355を含んでもよい。フラップ355は、上端352が閉鎖されるように閉鎖構成(
図16Bに点線で示される)に付勢されてもよく、製品がそこを通過することを可能にするように開放されてもよい。フラップ355は、製品の損傷又は揺れを最小限に抑えるために、製品が配送ビン350内に落下するのを阻止するのに役立つことができ、また、消費者が配送ビン350を通って製品区画320内に到達するのを防止することができる。
【0064】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、
図17及び
図18に示すように、製品区画からの製品の取り出しを検出するためのセンサを有する自動販売機に関する。センサは、製品在庫を追跡し、製品の盗難を防止するために、製品の取り出しを検出するために使用され得る。取り出された製品の数に関するセンサからの情報を使用して、自動販売機の在庫を更新し、補充が必要なときを決定し、消費者に請求する総価格を決定し得る。
【0065】
このような実施形態では、自動販売機300は、製品区画320を画定するハウジング310と、ハウジング310に移動可能に固定されたドア330とを含んでもよい。製品区画320は、製品が第1の端部112から反対側の後端部まで配置されるプラットフォーム110を含んでもよい。各プラットフォーム110は、プッシャ、ローラ、又は重力フィードなどの前進機構を含んでもよい。更に、各プラットフォーム110は、プラットフォーム110の第1の端部112に、製品がプラットフォーム110から前進するのを防止するストッパ105を含んでもよい。消費者は、自動販売機300のドア330が開放されたときに所望の製品を手動で取り出すことができる。製品区画320は、プラットフォーム110から取り出された製品を検出するように構成されたセンサを含んでもよい。このようにして、自動販売機300は、製品の盗難を心配することなく、製品の取り出しを自動的に追跡することができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、ドア199は、
図17に示すように、プラットフォーム110の第1の端部112でプラットフォーム110上に配置されてもよい。製品センサ199は、とりわけ、赤外線センサ又は光センサであってもよい。プラットフォーム110の第1の端部112における製品500は、製品センサ199上に載置され得、製品センサ199は、製品500が製品センサ199の上の位置から取り出されたときを検出して、製品の取出しを判定してもよい。製品がプラットフォーム110の第2の端部から第1の端部112に向かって自動的に前進させられると、プラットフォーム110上の第2の製品は、第1の製品が取り出されるときに製品センサ199の上部の位置に移動し得る。
【0067】
いくつかの実施形態では、センサ199は、
図18に示すように、各プラットフォーム110の第2の端部114に配置された距離センサであってもよい。距離センサ199は、例えば、プラットフォーム110の第2の端部114における製品区画320の内壁上に配置されてもよい。製品がプラットフォーム110上の製品の列から取り出されると、残りの製品はプラットフォーム110の第1の端部112に向かって前進する。距離センサ199は、プッシャ220などの前進機構から距離センサ199までの距離Dを検出してもよい。プッシャを有しない実施形態では、距離センサ199は、最後部の製品から距離センサ199までの距離を検出し得る。製品が取り出されると、残りの製品は、プラットフォーム110の第1の端部112に向かって前進し、距離Dを増加させる。距離Dの変化は、取り出された製品の数を決定するために使用されてもよい。距離Dが、プッシャ220がプラットフォーム110の第1の端部112にあり、製品が残っていない距離などの所定の最大距離に等しいとき、自動販売機300は、補充が必要であることを示す信号をオペレータに送信してもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、プラットフォーム110の第1の端部112に向かって製品を自動的に前進させるための前進機構210は、プラットフォーム110の第1の端部112に向かう方向に移動し得るが、プラットフォーム110の第2の端部114に向かう方向には移動し得ない一方向前進アセンブリを含み得る。一方向前進アセンブリは、消費者がプラットフォーム110から取り出された製品を戻そうとする場合などに、センサ199の動作との干渉及び不正確な製品認識を回避するのに役立ち得る。
【0069】
自動販売機から製品を取り出す例示的な方法が
図19に示されている。本方法は、距離センサから製品の列内の製品までの第1の距離を検出する工程を含み得る610。距離センサから製品の列内の製品までの第2の距離が、消費者が1つ以上の製品を取り出した後に検出され得る620。第2の距離と第1の距離との間の差が決定され得る630。取り出された製品の数は、第1の距離と第2の距離との間の差に基づいて決定され得る640。取り出された製品の数の決定に基づいて、取り出された製品に対して消費者に請求され得る650。取り出された製品の数に基づいて在庫を更新することができる660。
【0070】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、消費者が直接アクセスできない製品区画を含む閉鎖ドア自動販売機400に関する。
図20において、自動販売機400は、製品区画420を画定するハウジング410を含む。製品区画420は、自動販売機400を使用する消費者にはアクセス不能である。ハウジング410の前壁412は、消費者が製品区画420及びその中に収容された製品を見ることを可能にする透明パネル414を含んでもよい。自動販売機400は、分配された製品へのアクセスを提供するための1つ以上の製品配送ビン又はポータル440を更に含んでもよい。
【0071】
製品は、本明細書に記載される製品放出機構100のプラットフォーム上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、複数の製品放出機構100が、棚上などの製品区画420内に配置される。配送機構480は、複数のプラットフォーム110の第1の端部112に沿って延在してもよく、製品区画420の第1の側面421から対向する第2の側面423まで延在してもよい。
図20では、配送機構480は、
図13に関して上述したようなコンベヤアセンブリを含む。
図13のように分配ゲート190を有する製品回収領域324に製品を搬送するのではなく、配送機構480は、自動販売機400のハウジング410上に配置された配送ポータル440に製品を搬送し得る。配送ポータル440は、配送ポータル440内の製品へのアクセスを消費者に提供するために、配送ポータル440を移動可能に覆うドア442を含んでもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、配送機構480は、
図21に示すように、製品を配送ポータル440に向かって方向付ける傾斜面490を含んでもよい。配送ポータル440は、ハウジング410の側面上に配置され得る。傾斜面490は、傾斜面490が製品区画420の第1の側面421よりも第2の側面423において高い高さを有するように、約5度~約45度の角度など、横断面に対してある角度で配置されてもよい。傾斜面490は、製品が重力下で傾斜面490に沿って配送ポータル440に移動することを可能にするように、平面であってもよい。いくつかの実施形態では、傾斜面490は、配送ポータル440に向かう製品の移動を容易にするためにローラ又は軸受を含んでもよい。傾斜面490は、製品が傾斜面490の側部から落下するのを防止するために側壁492を含んでもよい。側壁492は、分配プロセスを通して消費者が製品を見ることができるように、透明であってもよい。傾斜面490は、安価であり得、電気部品又は可動部品がないため、保守をほとんど又は全く必要としない。いくつかの実施形態では、各棚は、その棚から分配された製品を配送ポータル440に搬送するように構成された配送機構480を含んでもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、自動販売機400は、
図22に示すように、1つ以上の配送ビン450を含んでもよい。したがって、自動販売機400は、自動販売機400が開放可能なドアを含まないことを除いて、
図16A及び16Bの自動販売機300と同様であってもよい。自動販売機400は、製品を貯蔵するための製品区画420を画定するハウジング410を含んでもよい。ハウジング410は、消費者が自動販売機400の製品区画420を見ることができるように構成された透明パネル414を有する前壁412を含む。製品は、棚又はプラットフォーム上の製品区画420に貯蔵されてもよい。本明細書に記載される製品放出機構100は、消費者によるアクセスのためにプラットフォーム110から配送ビン450への製品の放出を選択的に制御するように、製品区画420内に配置されてもよい。製品放出機構100は、第2の端部114の反対側に第1の端部112を有するプラットフォーム110と、製品がプラットフォーム110上に保持される閉鎖構成から、製品がプラットフォーム110の第1の端部112から落下し得る開放位置へ移動するように構成された、第1の端部112に配置されたゲートとを含み得る。製品は、プラットフォーム110の傾斜による重力下で製品放出機構100のプラットフォーム110に沿って前進してもよく、又は製品放出機構100は、プラットフォーム110の第1の端部112に向かって製品を自動的に前進させるように構成される前進アセンブリを含んでもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、配送ビン450は、プラットフォーム110から放出された製品が重力によって配送ビン450内に落下し得るように、1つ以上のプラットフォーム110の第1の端部112に配置されてもよい。配送ビン450は、配送ビン450が様々な製品放出機構100のいずれかから製品を受け取るように構成されるように、製品区画420の対向側部間に延在してもよい。配送ビン450は、プラットフォーム110の第1の端部112又はその下方に配置された開放上端を画定する本体451を有することができ、それにより、製品は開放上端を介して配送ビン450内に落下し得る。配送ビン450は、自動販売機400のハウジング410の前壁412に沿って配置されてもよく、前壁412と一体的に形成されてもよい。前壁412は、消費者が配送ビン450内の製品にアクセスすることができる配送ビン450の開口部454を画定し得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、配送ビン450は、
図22及び23に示すように、開口部454を移動可能に覆うフラップ455を含んでもよい。フラップ455は、配送ビン450の前壁412又は本体451に移動可能に接続されてもよい。フラップ455は、消費者が製品を取り出すときに、フラップ455が消費者が製品区画420内に到達するのを防止するのに役立つように、配送ビン450内に回転してもよい。いくつかの実施形態では、自動販売機400の各棚は、関連付けられた配送ビン450を有してもよく、製品が棚から放出されると、製品は、その棚についての配送ビン450内に落下する。いくつかの実施形態では、1つの配送ビン450は、
図22及び23に示すように、2つ以上の棚と関連付けられてもよい。例えば、自動販売機400は、4つの棚と、2つの配送ビン450とを含んでもよい。これは、追加の配送ビン450を有する自動販売機400に対して製品区画420内の空間を節約するのに役立ち得る一方で、各製品が配送ビン450に到達するために落下する距離を短縮するのに役立ち得る。いくつかの実施形態では、自動販売機400は、任意の棚から放出された製品を受け取るために、製品区画420の下端に配置された単一の配送ビン450を含んでもよい。1つの配送ビン450の使用は、自動販売機400の製造コストを低減し、製品区画420内の空間を節約し得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、配送ビン450は、例えば、
図24及び
図25に示すように、引き出し458を含んでもよい。
図22及び
図23に示すようなフラップ455ではなく、引き出し458は、配送ビン450に移動可能に接続され、引き出し458の前壁459がハウジング410の前壁412と位置合わせされる閉鎖構成から、外向きに枢動又は回転して、引き出し458内に保持された製品へのアクセスを消費者に提供することができる。引き出し458が開放構成にあるとき、引き出し458の後壁457は、消費者が製品区画420にアクセスすることを防止するために、自動販売機400の前壁412の開放を阻止するのに役立ち得る。
【0077】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、自動販売機400内の製品の落下を制御又は減速するように構成された緩衝機構460を有する自動販売機400に関する。自動販売機400は、1つ以上の配送ビン450を含んでもよく、製品区画420の下端に配置された配送ビン450を含んでもよい。製品区画420は、本明細書に説明されるような複数の製品放出機構100を含んでもよく、製品放出機構100のプラットフォーム110の第1の端部112とハウジング410の前壁412との間に空間を含み、製品が配送ビン450に落下するための空間を提供してもよい。このようにして、製品がプラットフォーム110から放出されると、製品は、重力の下で配送ビン450内に落下することができ、配送ビン450の前方開口部454を通して消費者によって取り出され得る。製品区画420の上端に向かって配置されたプラットフォーム110から落下する製品は、配送ビン450に到達するためにより長い距離を落下し、その結果、落下によって損傷、破損、又は振動する可能性がある。製品の重力落下を制御し、製品の速度を低減するために、自動販売機400は、1つ以上の緩衝機構460を含んでもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、
図26に示すように、緩衝機構460は、1つ以上のパッド462を含んでもよい。パッド462は、配送ビン450に向かう製品の落下を阻止するように構成され得る。各パッド462は、製品が落下する際に製品に対するクッション性を提供するために、発泡体又はゴムなどの軟質材料から構成されてもよい。いくつかの実施形態では、各パッド462は、製品区画420の第1の側面から製品区画の対向する第2の側面まで、又はそれに向かって、ハウジング410の横断方向に延在してもよい。パッド462は、例えば
図26に示すように、半円形の断面領域を有してもよい。しかしながら、代替の実施形態では、パッド462は、三角形の断面領域などの代替の断面領域を有してもよい。
【0079】
パッド462は、プラットフォーム110の第1の端部112に配置されてもよく、パッド462は、ハウジング410の前壁412に配置されてもよく、又はその両方であってもよい。いくつかの実施形態では、緩衝機構460は、製品区画420の上端と下端との間で互いに離間された複数のパッド462を含んでもよい。そのような実施形態では、パッド462は、
図26に示すように、前壁412及びプラットフォーム110の第1の端部112上の位置を交互に変えることができる。これは、製品が落下する際に1つ以上のパッド462に確実に接触するのを助けることができる。
【0080】
いくつかの実施形態では、緩衝機構460は、
図27に示すように、閉鎖位置から開放位置に移動可能なフラップ464を含んでもよい。フラップ464は、ハウジング410の前壁412に接続されてもよく、プラットフォーム110の第1の端部112に向かって延在してもよい。閉鎖位置において、フラップ464は、自動販売機400の横軸Xに沿って配置されてもよい。フラップ464は、閉鎖位置に付勢されてもよい。フラップ464は、フラップ464がハウジング410の前壁412の平面に略平行に配置される開放位置と、フラップ464がキャビネットの前壁412の平面を横切る閉鎖位置とに移動可能であってもよい。フラップ464は、特にばねなどの付勢機構によって閉鎖位置に付勢されてもよい。フラップ464は、製品がフラップ464に接触する際に製品に軟らかい着地を提供するためのクッション又はパッドを含んでもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、緩衝機構460は、例えば
図28に示すように、プーリ466を含んでいてもよい。レシーバ468は、その上で製品を受け取るようにプラットフォーム110の正面に配置され得る。ケーブル470は、プーリ466の周りに配置され、第1の端部でレシーバ468に接続され、第2の端部でカウンタウェイト472に接続されてもよい。製品がプラットフォーム110からレシーバ468上に落下すると、レシーバ468は、製品が配送ビン450に移動する速度を低下させるために、カウンタウェイト472によって釣り合いが取られた配送ビン450に製品を下降させることができる。
【0082】
いくつかの実施形態では、緩衝機構460は、例えば
図29に示すように、Y機構474を含んでもよい。Y機構474は、トラック478に沿って移動可能なレシーバ476を含んでもよい。レシーバ476は、製品を受け取って保持するためにV字形状を有してもよい。いくつかの実施形態では、レシーバ476は、他の構成の中でも特にU字形状を有してもよい。一対のトラック478は、製品区画420の対向する側面421、423上に配置されてもよく、製品区画420の下端425から上端427に向かって延在してもよい。レシーバ476の対向端部は、トラック478の歯と係合するピニオンを含んでもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、レシーバ476は、トラックに沿って移動可能であってもよく、又はプーリ及びケーブルシステムによって持ち上げられてもよい。レシーバ476は、モータなどによってトラック478に沿って自動的に移動可能であってもよい。製品が分配のために選択されると、Y機構474は、分配される製品を収容する棚の位置にレシーバ476を移動させて、製品がレシーバ476内に短い距離だけ落下するようにすることができる。次に、Y機構474は、分配された製品を収容するレシーバ476を、消費者によるアクセスのために配送ビン450に移動させ得る。
【0083】
いくつかの実施形態では、緩衝機構460は、
図30に示すように、垂直壁482によって画定されるガイドチャネル480を含んでもよい。一対の垂直壁482は、製品が製品放出機構100から放出されるときに製品の移動がチャネル480によって拘束されるように、チャネル480を画定し得る。チャネル480は、製品が垂直方向にのみ移動し、落下するときに製品区画420を横切って回転しないこと、又は横方向に移動しないことを確実にするのに役立ち得る。いくつかの実施形態では、チャネル480は、チャネル480が製品の移動する狭い通路を画定するように、製品の幅と同様の幅を有してもよく、これは、製品の落下の減速をもたらし得る。チャネル480は、製品区画420の上端部427から下端部425まで、又はそれに向かって延在してもよい。いくつかの実施形態では、各壁482の下端は、屈曲又は湾曲を有してもよく、クッション又はパッドを含んでもよい。
【0084】
一部の実施形態では、緩衝機構460は、
図31及び
図32に示すように、複数の剛毛484を含んでもよい。剛毛484は、前壁412からプラットフォーム110の第1の端部112まで、又はそれに向かって延在してもよい。剛毛484は、製品と接触したときに曲がるか又は撓むように可撓性であってもよい。このようにして、製品が重力下でプラットフォーム110から配送ビン450に向かって落下するとき、剛毛484は、製品の落下を遅らせて、製品への損傷又は炭酸飲料の揺れを防止し得る。いくつかの実施形態では、自動販売機400は、本明細書に説明されるような緩衝機構の組合せを含んでもよい。例えば、
図31及び32は、ガイドチャネル480と剛毛484との組合せを示す。剛毛484は、ガイドチャネル480に固定されてもよく、ガイドチャネル480内の様々な位置に配置されてもよい。更に、
図31に示すように、チャネルは、製品区画420の下端まで完全に延在しなくてもよい。下端425に隣接するプラットフォーム110A上の製品は、上部プラットフォーム110B上の製品と比較してより短い距離を落下してもよく、移動距離が短いため、落下を中断するための緩衝機構460を必要としなくてもよい。
【0085】
いくつかの実施形態では、
図33に示すように、緩衝機構460は、狭窄部486を含んでもよい。狭窄部486は、プラットフォーム110から配送ビン450への製品の落下を遅くするように構成された狭い通路であってもよい。狭窄部486は、プラットフォーム110からハウジング410の前壁412に向かって延在するか、又はハウジング410の前壁412からプラットフォーム110に向かって延在する、1つ以上のパネル488によって画定され得る。製品がプラットフォーム110から落下するとき、製品は、狭窄部486に達するまで自由に落下することができ、狭窄部486を通ってパネル488によって偏向させることができる。いくつかの実施形態では、狭窄部486は、製品がガイドチャネル480を通って落下し、次いで狭窄部486を通って偏向されて、配送ビン450に向かう製品の落下を制御及び減速するように、ガイドチャネル480の下端に配置されてもよい。
【0086】
いくつかの実施形態では、自動販売機400は、
図33に示すように、配送ビン450に配置されたクッション494を含んでもよい。クッション494は、製品の損傷又は破損を最小限に抑えるために、製品と配送ビン450との衝撃を和らげ得る。クッション494は、とりわけ、製品の衝撃を吸収し得る発泡体などの軟質材料を含んでもよい。
【0087】
自動販売機400は、本明細書に説明されるような緩衝機構460の組合せを含んでもよい。いくつかの実施形態では、自動販売機400は、ガイドチャネル480、狭窄部486、パッド462、フラップ464、剛毛484、及びクッション494のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0088】
本明細書に記載される様々な実施形態のいずれかでは、自動販売機は、例えば、貯蔵された製品を消費のための所望の温度で提供するために、腐敗しやすい製品を貯蔵するために、又は貯蔵された製品の貯蔵寿命を延ばすために必要であり得る場合、製品区画又はその一部を所定の温度に維持するように構成された冷却ユニットを含み得る。冷却ユニットは、とりわけ、蒸気圧縮式冷蔵ユニット、熱電式冷却ユニット、又はコールドプレートであってもよい。いくつかの実施形態では、自動販売機の製品区画は、自動販売機が小売商品を貯蔵するために使用されるときなど、周囲温度に維持され得る。
【0089】
「発明の概要」及び「要約書」の項ではなく、「発明を実施するための形態」の項は、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約書」の項は、本発明者らによって想到されるような、本発明の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得、ひいては、本発明及び添付の特許請求の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。
【0090】
特定の機能の実装形態及びそれらの関係を例解する機能的ビルディングブロックの助けにより、本発明を上で説明してきた。これらの機能的ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定義されている。特定の機能及びこれらの関係が適切に行われる限り、代替の境界を定義し得る。
【0091】
特定実施形態の前述の説明により、本発明の全般的な性質が完全に明らかになり、他者が、当業者の知識を適用することによって、過度の試行錯誤をすることなく、本発明の全般的な概念を逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に修正及び/又は適合させることができる。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、それ故、本明細書の用語法又は表現法は、本明細書の教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0092】
本発明の広がり及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、下記特許請求の範囲及びこれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【国際調査報告】