(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-07
(54)【発明の名称】取り外し可能な火格子と灰受け皿付きの可燃性燃料の燃焼焚き火台
(51)【国際特許分類】
F24B 1/18 20060101AFI20240131BHJP
F24B 1/197 20060101ALI20240131BHJP
F24B 13/00 20060101ALI20240131BHJP
F24B 15/00 20060101ALI20240131BHJP
【FI】
F24B1/18 Z
F24B1/197
F24B13/00 L
F24B15/00 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547363
(86)(22)【出願日】2022-01-06
(85)【翻訳文提出日】2023-09-23
(86)【国際出願番号】 US2022011365
(87)【国際公開番号】W WO2022169543
(87)【国際公開日】2022-08-11
(32)【優先日】2021-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522127771
【氏名又は名称】ソロ ブランズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ワイラート、ジェフリー アール.
(72)【発明者】
【氏名】マグサディ、アレクサンダー ケイ.
(57)【要約】
【要約】
燃焼室、取り外し可能な火格子、および取り外し可能な灰受け皿を含む焚き火台が開示されている。燃焼室は、内向きの表面と底部によって画定される。取り外し可能な火格子は、燃焼室内に配置され、可燃性燃料の燃焼をサポートする。取り外し可能な火格子は、可燃性燃料からの灰の通過を可能にする大きさの複数の穴と、ユーザーが取り外し可能な火格子を燃焼室から垂直に持ち上げることによって、これを焚き火台から取り外すことを可能にする大きさおよび形状を有する少なくとも1つのグリップ特徴部とを含む。取り外し可能な灰受け皿は、燃焼室内の取り外し可能な火格子の下に配置され、側壁、底面、およびユーザーが取り外し可能な灰受け皿を燃焼室を通して垂直に持ち上げることによって、これを焚き火台から取り外すことができるように構成された少なくとも1つの掴み可能な表面を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
焚き火台であって、
内向きの表面と底部によって画定される燃焼室と、
前記燃焼室内に配置され、燃焼用の可燃性燃料を支持するために配置された取り外し可能な火格子であって、この取り外し可能な火格子は、
前記可燃性燃料からの灰の通過を可能にする大きさの複数の穴と、
少なくとも1つのグリップ特徴部であって、ユーザーが前記燃焼室を通して前記取り外し可能な火格子を垂直に持ち上げることによって、前記取り外し可能な火格子を前記焚き火台から取り外すことを可能にする大きさおよび形状を有する、グリップ特徴部と、を有する取り外し可能な火格子と、
前記燃焼室内で前記取り外し可能な火格子の下に配置される取り外し可能な灰受け皿であって、この取り外し可能な灰受け皿は、前記火格子の前記複数の穴を通して灰を受け取るように配置され、前記燃焼室から取り出すために前記燃焼室を通して垂直に持ち上げられる大きさの側壁と底部を有するものである、取り外し可能な灰受け皿と、
を有する焚き火台。
【請求項2】
請求項1に記載の焚き火台において、前記取り外し可能な火格子または前記取り外し可能な灰受け皿の少なくとも1つがほぼ円形の形状を有し、前記取り外し可能な火格子の幅が前記取り外し可能な受け皿の幅よりも大きいものである、焚き火台。
【請求項3】
請求項1記載の焚き火台において、
前記取り外し可能な火格子が、前記取り外し可能な火格子の幅の2分の1より大きい曲率半径を有する球形部分を備えるドーム形部分を有するものである、焚き火台。
【請求項4】
請求項1に記載の焚き火台において、
前記取り外し可能な灰受け皿は、少なくとも2つの下向きに突出する脚を備え、前記少なくとも2つの下向きに突出する脚は、前記取り外し可能な灰受け皿の底部の下に空隙を形成するものである、焚き火台。
【請求項5】
請求項4に記載の焚き火台において、
前記燃焼室内の前記取り外し可能な灰受け皿の下に配置された表面をさらに備え、前記表面が、前記少なくとも2つの下向きに突出する脚の少なくとも一部を受け入れるようなサイズおよび形状の少なくとも1つの上がったまたは下がった位置決め特徴部を含むものである、焚き火台。
【請求項6】
請求項1に記載の焚き火台において、
前記取り外し可能な灰受け皿の直径は、前記取り外し可能な灰受け皿の側壁と前記燃焼室の内壁との間に空隙が形成されるように前記燃焼室の直径よりも小さいものである、焚き火台。
【請求項7】
請求項6に記載の焚き火台において、
前記取り外し可能な灰受け皿の容積は、前記取り外し可能な灰受け皿の前記直径および前記取り外し可能な灰受け皿の側壁の高さによって少なくとも部分的に決定されるものである、焚き火台。
【請求項8】
請求項1に記載の焚き火台において、
外壁と、
前記外壁から隙間をおいて離間された内壁であって、この内壁は燃焼室を形成するものである、内壁と、
をさらに有するものである、焚き火台。
【請求項9】
請求項1に記載の焚き火台において、
前記取り外し可能な灰受け皿は、少なくとも1つのハンドルを備えるものである、焚き火台。
【請求項10】
請求項1に記載の焚き火台において、
前記取り外し可能な灰受け皿は、少なくとも1つ通気孔を有するものである、焚き火台。
【請求項11】
請求項1に記載の焚き火台において、
前記内向きの表面と底部は、ユーザーの前記灰受け皿へのアクセスを可能にする開口部を有さないものである、焚き火台。
【請求項12】
請求項1に記載の焚き火台において、
前記灰受け皿は、円錐または塔を有するものである、焚き火台。
【請求項13】
燃焼焚き火台用の取り外し可能な火格子であって、該取り外し可能な火格子は、
中心と周囲を有するドーム形状であって、前記中心が前記周囲より高いドーム形状と、
前記周囲から前記中心に向かって延びる複数の放射状補強リブと、
前記中心の周りに少なくとも部分的に延びる少なくとも1つの周方向補強リングと、
前記中心と前記周囲との間にある複数の通気孔と、
少なくとも1つのグリップ特徴部であって、ユーザーが前記取り外し可能な火格子を垂直に持ち上げることによって、前記燃焼焚き火台から前記取り外し可能な火格子を取り外すことを可能にする大きさおよび形状を有する、グリップ特徴部と、
を有する取り外し可能な火格子。
【請求項14】
請求項13記載の取り外し可能な火格子において、
前記取り外し可能な火格子の形状は、金属材料の平らなブランクを打ち抜くことによって製造できるように構成されているものである、取り外し可能な火格子。
【請求項15】
燃焼焚き火台用の取り外し可能な灰受け皿であって、前記取り外し可能な灰受け皿は、
側壁と、
底部と、
前記側壁の高さと前記底部の幅によって少なくとも部分的に決定される、灰貯蔵容容量と、
ユーザーが前記取り外し可能な灰受け皿を垂直に持ち上げることによって、前記取り外し可能な灰受け皿を前記燃焼焚き火台から取り外せるように構成された少なくとも1つのグリップ可能な表面と、
前記底部における少なくとも2つの下向きに突出する脚であって、この少なくとも2つの下向きに突出する脚は、前記底部の下に空隙を形成するものである、脚と、
を有し、
前記取り外し可能な灰受け皿の外幅は、前記取り外し可能な灰受け皿の前記側壁と前記燃焼焚き火台の前記内壁との間に隙間を形成するように前記燃焼焚き火台の内壁の内幅よりも小さいものである、取り外し可能な灰受け皿。
【請求項16】
請求項15記載の取り外し可能な灰受け皿において、
前記少なくとも2つの下向きに突出する脚は、前記取り外し可能な灰受け皿の下の前記燃焼焚き火台内に配置された1つ以上の位置決め機構によって受け入れられるようなサイズおよび形状である、取り外し可能な灰受け皿。
【請求項17】
請求項15記載の取り外し可能な灰受け皿において、
前記取り外し可能な灰受け皿の形状は、金属材料の平らなブランクを打ち抜くことによって製造できるように構成されているものである、取り外し可能な灰受け皿。
【請求項18】
固体燃料を燃焼させて熱を発生させるシステムであって、
下部と上部を有し、燃焼室を画成する内壁と、
下部と上部を有する外壁であって、前記内壁は前記外壁から間隔を置いて配置された、外壁と、
前記内壁の前記上部内の少なくとも1つの通気孔と、
前記外壁の前記下部内の少なくとも1つの通気孔と、
前記燃焼室内に配置され、前記固体燃料を支持するように構成された取り外し可能な火格子であって、前記取り外し可能な火格子は、ドーム形状を有し、
複数の通気孔と、
少なくとも1つのグリップ特徴部であって、ユーザーが前記燃焼室を通して前記取り外し可能な火格子を垂直に持ち上げることによって前記燃焼室から取り外し可能な火格子を取り外すことを可能にする大きさおよび形状を有する、グリップ特徴部と、
を有する、取り外し可能な火格子と、
前記燃焼室内の前記取り外し可能な火格子の下に配置された取り外し可能な灰受け皿であって、前記取り外し可能な灰受け皿は、前記火格子の複数の通気孔を通して灰を受け取るように配置され、この取り外し可能な灰受け皿は、前記燃焼室から取り出すために前記燃焼室を通して垂直に持ち上げられる大きさである側壁と底部を有する取り外し可能な灰受け皿と、
を有するものである、システム。
【請求項19】
請求項18記載のシステムにおいて、前記取り外し可能な灰受け皿は、
前記取り外し可能な灰受け皿を支持する少なくとも2つの下向きに突出する脚を有し、前記燃焼室内で前記取り外し可能な灰受け皿の底部の下に空気の流れを可能にし、
前記取り外し可能な灰受け皿の側壁と前記内壁との間に空隙が形成されるように、前記取り外し可能な灰受け皿の幅は前記内壁の幅より小さいものである、システム。
【請求項20】
請求項18記載のシステムにおいて、
前記取り外し可能な灰受け皿は、前記固体燃料の燃焼によって生成された灰を前記取り外し可能な火格子の複数の通気孔を通って受け取るように配置されている、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載される主題は、取り外し可能な火格子および灰受け皿を備えた可燃性燃料の燃焼焚き火台に関する。この焚き火台は、裏庭の携帯用焚き火台として特に有用であるが、これに限られるものではない。
【背景技術】
【0002】
携帯用薪ストーブは、キャンプで暖房や調理に使用される。同様に、大型の携帯用焚き火台(ファイヤーピット)は、屋外の暖房を提供したり、マシュマロ焼きなどの限られた調理をサポートしたりするために、たとえば住宅の裏庭でレクリエーションのために使用される。大型の焚き火台は一般に丸太の山を燃料とするタイプのストーブであるが、携帯用薪ストーブは小枝や棒を燃料とすることができる。したがって、燃焼中にこの燃料をサポートするために、火格子が焚き火台内で使用される。灰は火格子を通って焚き火台構造の底に落ちる。この灰を構造物から除去するには、構造物を横にしたり、逆さまにしたりする必要があるため、これは多くのユーザーにとって骨の折れる、および/または不便な作業となる可能性がある。火格子や、防火格子の下の焚き火台構造の清掃も困難な場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、このような一般的に使用される焚き火台は、特に清掃や灰の除去を簡素化することによって改善できることが理解される。したがって、前述の懸念事項および他の懸念事項に対処する焚き火台の必要性が存在する。
【0004】
本明細書の背景技術に含まれる情報は、本明細書で引用される参考文献およびその説明または考察を含めて、技術的な参照のみを目的として含まれており、本開示の範囲が限定される内容とはみなされるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
取り外し可能な火格子と灰受け皿を備えた薪焚き火台が開示されている。本明細書に開示される焚き火台は、携帯用焚き火台として特に有用であるが、これに限定されるものではない。
【0006】
1つの一般的な様態は、内向きの表面と底部によって画定される燃焼室と、前記燃焼室内に配置され、燃焼用の可燃性燃料を支持するために配置された取り外し可能な火格子であって、この取り外し可能な火格子は、前記可燃性燃料からの灰の通過を可能にする大きさの複数の穴と、少なくとも1つのグリップ特徴部であって、ユーザーが前記燃焼室を通して前記取り外し可能な火格子を垂直に持ち上げることによって、前記取り外し可能な火格子を前記焚き火台から取り外すことを可能にする大きさおよび形状を有する、グリップ特徴部と、を有する取り外し可能な火格子と、を有する焚き火台を含む。焚き火台はまた、燃焼室内で取り外し可能な火格子の下に配置された取り外し可能な灰受け皿を含み、取り外し可能な灰受け皿は、側壁および底部と、ユーザーが取り外し可能な灰受け皿を燃焼室を通して垂直に持ち上げることによって、取り外し可能な灰受け皿を焚き火台から取り外すことができるように構成された少なくとも1つの掴み可能な表面を含む。
【0007】
実施形態には、次の特徴が1つ以上含まれ得る。いくつかの実施形態では、前記取り外し可能な火格子または前記取り外し可能な灰受け皿の少なくとも1つがほぼ円形の形状を有し、前記取り外し可能な火格子の幅が前記取り外し可能な受け皿の幅よりも大きい。いくつかの実施形態では、前記取り外し可能な火格子が、前記取り外し可能な火格子の幅の2分の1より大きい曲率半径を有する球形部分を備えるドーム形部分を有する。いくつかの実施形態では、前記取り外し可能な灰受け皿は、少なくとも2つの下向きに突出する脚を備え、前記少なくとも2つの下向きに突出する脚は、前記取り外し可能な灰受け皿の底部の下に空隙を形成する。いくつかの実施形態では、前記燃焼室内の前記取り外し可能な灰受け皿の下に配置された表面をさらに備え、前記表面が、前記少なくとも2つの下向きに突出する脚の少なくとも一部を受け入れるようなサイズおよび形状の少なくとも1つの上がったまたは下がった位置決め特徴部を含む。いくつかの実施形態では、前記取り外し可能な灰受け皿の直径は、前記取り外し可能な灰受け皿の側壁と前記燃焼室の内壁との間に空隙が形成されるように前記燃焼室の直径よりも小さい。いくつかの実施形態では、取り外し可能な灰受け皿の容量は、取り外し可能な灰受け皿の直径および取り外し可能な灰受け皿の側壁の高さによって少なくとも部分的に決定される。いくつかの実施形態では、焚き火台はさらに、外壁と、外壁から隙間を隔てて配置され、燃料室を形成する内壁と、を有する。いくつかの実施形態では、取り外し可能な灰受け皿は少なくとも1つのハンドルを含む。いくつかの実施形態では、取り外し可能な灰受け皿は少なくとも1つの通気孔を含む。いくつかの実施形態では、内向きの表面および底部には、灰受け皿への使用者アクセス開口部がない。いくつかの実施形態では、隆起した中央特徴部は、円錐または塔を含む。いくつかの実施形態では、取り外し可能な火格子の形状は、金属材料の平らなブランクを打ち抜くことによる製造を可能にするように構成される。
【0008】
1つの一般的な態様では、燃焼焚き火台用の取り外し可能な火格子であって、該取り外し可能な火格子は、中心と周囲を有するドーム形状であって、前記中心が前記周囲より高いドーム形状と、前記周囲から前記中心に向かって延びる複数の放射状補強リブと、前記中心の周りに少なくとも部分的に延びる少なくとも1つの周方向補強リングと、前記中心と前記周囲との間にある複数の通気孔と、少なくとも1つのグリップ特徴部であって、ユーザーが前記取り外し可能な火格子を垂直に持ち上げることによって、前記燃焼焚き火台から前記取り外し可能な火格子を取り外すことを可能にする大きさおよび形状を有する、グリップ特徴部と、を有する取り外し可能な火格子を含む。
【0009】
1つの一般的な態様には、燃焼焚き火台用の取り外し可能な灰受け皿であって、前記取り外し可能な灰受け皿は、側壁と、底部と、前記側壁の高さと前記底部の幅によって少なくとも部分的に決定される、灰貯蔵容容量と、ユーザーが前記取り外し可能な灰受け皿を垂直に持ち上げることによって、前記取り外し可能な灰受け皿を前記燃焼焚き火台から取り外せるように構成された少なくとも1つのグリップ可能な表面と、前記底部における少なくとも2つの下向きに突出する脚であって、この少なくとも2つの下向きに突出する脚は、前記底部の下に空隙を形成するものである、脚と、を有し、前記取り外し可能な灰受け皿の外幅は、前記取り外し可能な灰受け皿の前記側壁と前記燃焼焚き火台の前記内壁との間に隙間を形成するように前記燃焼焚き火台の内壁の内幅よりも小さいものである、取り外し可能な灰受け皿を含む。
【0010】
実施形態では、以下の特徴の1つまたは複数を含んでもよい。いくつかの実施形態は、前記少なくとも2つの下向きに突出する脚は、前記取り外し可能な灰受け皿の下の前記燃焼焚き火台内に配置された1つ以上の位置決め機構によって受け入れられるようなサイズおよび形状である。いくつかの実施形態では、前記取り外し可能な灰受け皿の形状は、金属材料の平らなブランクを打ち抜くことによって製造できるように構成されている。
【0011】
1つの一般的な態様には、固体燃料を燃焼して熱を生成するシステムが含まれる。このシステムは、下部と上部を有し、燃焼室を画成する内壁と、下部と上部を有する外壁であって、前記内壁は前記外壁から間隔を置いて配置された、外壁と、内壁と外壁との間の空気で満たされた空間と、内壁によって形成される燃焼室と、燃焼室内に位置する燃焼領域と、内壁の上部内の少なくとも1つの通気孔と、外壁の下部内の少なくとも1つの通気孔と、燃焼領域内に配置され、固体燃料を支持するように構成された取り外し可能な火格子であって、中心および外周を有するドーム形状であり、中心が外周よりも高い、取り外し可能な火格子と、中心と周囲との間に複数の通気孔と、少なくとも1つのグリップ特徴部であって、使用者が燃焼室を通して取り外し可能な火格子を垂直に持ち上げることによって燃焼室から取り外し可能な火格子を取り外すことを可能にする大きさおよび形状を有するグリップ特徴部を有する。このシステムはまた、取り外し可能な火格子の下の燃焼室内に配置された取り外し可能な灰受け皿であって、側壁と、底部と、側壁の高さと直径によって少なくとも部分的に決定される灰貯蔵容量と、ユーザーが取り外し可能な灰受け皿を燃焼室を通して垂直に持ち上げることによって、取り外し可能な灰受け皿を燃焼室から取り外すことができるように構成された少なくとも1つのグリップ可能な表面と、少なくとも2つの下向きに突出した脚と、を有し、少なくとも2つの下向きに突出した脚は、燃焼室内で取り外し可能な灰受け皿の底部の下に空隙を形成し、取り外し可能な灰受け皿の外径は、内壁の内径より小さく、その結果、取り外し可能な灰受け皿の側壁と内壁との間に空隙が形成され、少なくとも2つの下向きに突出した脚は、取り外し可能な灰受け皿の下の燃焼室内に配置された1つまたは複数の位置決め特徴部によって受け入れられるようなサイズおよび形状である。いくつかの実施形態では、取り外し可能な灰受け皿は、取り外し可能な火格子の複数の通気孔を通して、固体燃料の燃焼によって生成された灰を受け入れるように構成されている。
【0012】
この概要は、以下の発明を実施するための形態でさらに説明される概念の選択を簡略化した形式で紹介するために提供されている。この概要は、請求された主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図したものではなく、また、請求された主題の範囲を制限することを意図したものでもない。特許請求の範囲で定義される火格子の特徴、詳細、有用性、および利点のより広範な提示は、本開示のさまざまな実施形態の以下の説明に提供され、添付の図面に示される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示の例示的な実施形態は、添付の図面を参照して説明される。
【
図1】
図1は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、取り外し可能な火格子および取り外し可能な灰受け皿を含む例示的な燃焼焚き火台の断面図である。
【
図2】
図2は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、取り外し可能な火格子および灰受け皿を備えた焚き火台の分解側面図である。
【
図3】
図3は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、薪焚き火台用の火格子の例示的な図である。
【
図4】
図4は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、例示的な灰受け皿および薪焚き火台用の支持トレイの底部の斜視図である。
【
図5】
図5は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、例示的な焚き火台を通る空気流の側断面図である。
【
図6】
図6は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、薪焚き火台用の灰受け皿の別の実施形態の斜視図である。
【
図7】
図7は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、薪焚き火台用の灰受け皿の別の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
木材またはその他の可燃性固体燃料は、燃焼中に火格子によって支えられる。本開示の少なくとも1つの実施形態では、火格子および灰受け皿の容易な取り外しおよび清掃を可能にする新規な構造的特徴を含む焚き火台が提供される。これらの特徴は、高温での潜在的に重い燃料負荷の燃焼をサポートするために必要な機能的性能を提供すると同時に、焚き火台構造の比較的軽量化を可能にする。開示された焚き火台は、燃料の完全な燃焼に役立つ空気流の特徴も備えており、これにより発熱が増し、火格子を通って灰受け皿に落ちる燃焼によって発生する煙が大幅に減少する。掃除と灰の除去を容易にするために、火格子と灰受け皿の両方を垂直に持ち上げて、焚き火台構造から取り出すことができる。その後、灰は灰受け皿から(例えばゴミ箱に)捨てられ、任意で灰受け皿および/または火格子を(例えばブラシまたは庭用ホースで)掃除可能である。その後、灰受け皿と火格子を焚き火台構造に戻して置き、焚き火台は再び使用できる状態になる。
取り外し可能な火格子と灰受け皿を備えた焚き火台が開示される。本明細書に開示される焚き火台は、特に限定的ではないが、持ち運び可能な裏庭の焚き火台としての用途を有する。本開示の原理の理解を促進する目的で、図面に示された実施形態を参照し、これを説明するために特定の言語を使用する。しかしながら、本開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。記載された装置、システム、および方法に対するあらゆる変更およびさらなる修正、ならびに本開示の原理のさらなる応用は、本開示が関連する当業者が通常思いつくであろうように、十分に企図されており、本開示の範囲内に含まれる。特に、一実施形態に関して説明した特徴、構成要素、および/または工程は、本開示の他の実施形態に関して説明した特徴、構成要素、および/または工程と組み合わせることができることが十分に企図されている。ただし、簡潔にするために、これらの組み合わせの多数の繰り返しについては個別に説明していない。
【0015】
これらの説明は、例示のみを目的として提供されており、取り外し可能な火格子、取り外し可能な灰受け皿、または焚き火台の範囲を限定するものとみなされるべきではない。特定の機能は、特許請求された主題の精神から逸脱することなく、追加、削除、または修正可能である。
【0016】
図1は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、取り外し可能な火格子100および取り外し可能な灰受け皿180を含む薪焚火台150などの例示的な燃焼焚き火台の断面図である。火格子100は、焚き火台150内に設置され、燃料160(例えば、木の丸太や木の棒)の重量を支持しながら、火格子100および焚き火台150を通る空気の流れを可能にして、燃料160の燃焼を促進する。火格子100は、周囲温度および動作温度の両方で薪および他の燃料160の重量に耐えられるように強くて堅く、燃焼熱に長時間繰り返しさらされても実質的な反りまたは他の実質的な変形に抵抗することができる。一例では、動作温度は約1350°華氏(732℃)に達する可能性があるが、周囲の非動作条件下での焚き火台の温度は約-40°華氏(-40℃)から約120°華氏(49℃)まで変化する可能性がある。取り外し可能な火格子100はまた、同等のサイズの他の火格子よりも軽量であり、より大きな空気流を有することができる。
【0017】
図1の例示的な実施形態では、燃焼焚き火台150は、上部152、底部154、および中間部156を含む。焚き火台150は、内壁または内部本体110、外壁または外部本体120をさらに含む。焚き火台150の上部152に位置し、内側本体110および外側本体120に取り付けられるか、またはこれらと一体に形成される接続リング125、内部本体110の内向きの表面によって画定され、その中に火格子100が配置される空洞または燃焼室190をさらに含む。
焚き火台150はさらに、内側本体110または外側本体120のいずれかに取り付けられるか、またはそれらと一体に形成される上部縁115を含む。焚き火台150はさらに、外側本体120の底部154に位置する複数の外側通気孔122と、内側本体110の上部152に位置する複数の内側通気孔124を含む。焚き火台150の中間部156において、内側本体110は、火格子100が嵌め込まれるか、またはその上に火格子100が載置される上向きの支持縁またはロールオーバー112で終端する。
【0018】
焚き火台150はさらに、外側本体120に取り付けられたベースプレート170と、ベースプレートから上方に突出するスタンドによって支持される支持トレイ175と、灰受け皿180から下方に突出するスタンドまたは脚によって支持される取り外し可能な灰受け皿180とを含み、支持トレイは、空隙176によって外側本体から分離され、灰受け皿180が空隙178によって外側本体120から分離され、内側本体が空隙179によって外側本体120から分離されるようになっている。一例では、空隙176および179は両方とも約50mmであり、空隙178は約100mmであるが、開示された有利な効果を有する他の空隙を使用することもできる。
【0019】
空洞または燃焼室190は、内側通気孔124を介して空隙179と流体連通し、火格子100を介して空隙178および176と流体連通している。空隙176および178は、外側通気孔124を介して周囲空気と流体連通し、これにより、通気孔122を通じて周囲空気が外側通気孔122を通して引き込まれ、燃料160の燃焼によって加熱され、空洞または燃焼室190および内側通気孔124を通して排出され、燃料160の有利な燃焼を生じさせることができる。
【0020】
一例では、火格子100、灰受け皿180、および焚き火台150の他の構造は、厚さ約0.5mm~約2.5mmの範囲内の厚さを有するステンレス鋼板で作られる。火格子100、灰受け皿180、および焚き火台150のいくつかの例は、厚さ1.0mm~2.0mmのステンレス鋼で形成され、一例は、厚さ約1.5mmのステンレス鋼である。他の金属を含め、より厚い材料とより薄い材料の両方が考えられる。一例では、火格子100の重量は約48ポンド(21.8kg)であるが、約9オンスから約88ポンドの間の重量が提供されてもよい。一例では、通常の動作中、火格子100は、100ポンド(45.4kg)の公称重量を支持するが(ただし、約5ポンドから約190ポンドの間の公称容量が提供されてもよい)、一方、火格子100またはその一部は、燃料160の燃焼により、約700°華氏(371℃)から約1350°華氏(732℃)まで、1から12時間の間、加熱され、また、最低の周囲温度-40°華氏(-40℃)も可能である。一例では、周囲温度と動作温度との間でサイクル(例えば、100サイクル)を繰り返す、数年にわたる通常の動作の間、火格子100は、その美的外観、その性能、又は性能に悪影響を及ぼす可能性のある反りをほとんどまたは全く示さないで、焚き火台150内に収まる。
【0021】
一例では、燃料160は燃焼して灰162となり、この灰は火格子100を通って灰受け皿180に落ちる。清掃および灰の除去を容易にするために、火格子100を垂直上方に持ち上げることによって空洞または燃焼室190を通って、軸270に平行な方向に火格子150から取り外すことができる。これにより、ユーザーは灰受け皿180にアクセスできるようになり、その後、灰受け皿を空洞または燃焼室190を通して垂直に持ち上げることによって焚き火台から取り外すこともできる。その後、灰受け皿180を空にし、必要に応じて洗浄することができる。必要に応じて、火格子100を清掃し、その後、
図1に示すように、灰受け皿180および火格子100を焚き火台150に戻すことができる。
【0022】
火格子100によって担持される主荷重は、火格子100の上に積まれた燃料160の重量によって、軸270に平行な方向に下向きに加えられるが、この重量は、内側本体110の上向き縁またはロールオーバー112によって支持される。
【0023】
図2は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、取り外し可能な火格子および灰受け皿を備えた焚き火台150の分解側面図である。内側本体110、外側本体120、火格子100、灰受け皿180、支持トレイ175、およびベースプレート170が見える。
【0024】
図3は、本開示の少なくとも1つの実施形態による薪焚焚き火台用の火格子100の例示的な図である。図に示される例では、火格子は、硬い外側リング315によって囲まれた円形の凸状の換気されたドーム状構造325である。外側リング315は、下向きの縁またはロールオーバー312を備えた外側リム310を含む。これは、焚き火台150の内側本体110の上向き縁またはロールオーバー112に適合する剛性を提供し、火格子100の外側リム310がへこみ、反り、またはその他の変形をすることをより困難にする。外側リム310は、軸270を画定することができる。この例では、火格子100は、外側リム310の上に隆起した中央ハブ320をさらに含む。通気ドーム325は、堅い外側リング315の内端318から中央ハブ320の外端まで達している。通気ドーム325は複数の通気孔330を含み、いくつかの実施形態では、硬い外側リング315には通気孔がない。
【0025】
火格子100は、内側本体110の内径と一致する外径D1を有する。外径D1は、約9インチから48インチの範囲であり得るが、より大きいおよびより小さい他のサイズも考えられる。ドーム部分325は、D1よりも小さい外径D2を有する。外径D2は、直径D1より約1インチから9インチ小さい範囲であってもよいが、より大きいまたはより小さい他のサイズも考えられる。一例では、火格子100は、それぞれが約10mmの直径を有する258個の円形の通気孔330を含む。
【0026】
他の数およびサイズの穴を使用することもできる(たとえば、50~800 個の穴、それぞれの直径が0.5cmから1.5cmの間)。より多くの穴および/またはより大きな穴は、全体の通気性が向上することを意味するが、構造材料が少なくなり、したがって、通気ドーム部分325および火格子100全体の両方の構造が弱くなる可能性がある。換気が良くなると燃焼温度が高くなる可能性があるため、熱軟化と熱膨張の組み合わせにより構造がさらに弱くなる可能性がある。構造が弱いと、その上に積まれた薪や他の燃料の重量を支える能力が低下し(
図1を参照)、崩壊したり反ったりしやすくなる可能性がある。逆に、穴が少ない、および/または穴が小さいと、全体の構造が強化され、薪やその他の燃料のサポートが向上するが、換気が悪くなり、燃焼温度が低下し、ヘッド出力が低下し、煙の発生が増加する可能性がある。
【0027】
図3に示される例の火格子100は、外側補強リング315から中央ハブ320まで、または途中で中央ハブ320に達する複数の放射状補強リブ350をさらに含むことができる。
図2に示される例では、6つの補強リブ350が中央ハブ320に達する。実施形態に応じて、第1の長さのいくつかのリブと第2または第3の長さの他のリブを含む、他の長さまたは数の補強リブ350を使用することもできる。より多くの半径方向補強リブ350を追加すると、より少ない通気孔のための空間が残るが、一方、半径方向補強リブ350を除去すると、より潰れおよび/または歪みが発生しやすい、より弱く、より剛性の低い構造が作成される可能性があることに留意されたい。
【0028】
複数の通気孔330に加えて、通気ドーム325は、周囲温度時と火格子を含むファイルピット150内で火が燃えているとき(
図1を参照)の動作温度時の両方で、火格子100の構造にさらなる強度、剛性、および安定性を与える同心補強リング360を含む。いくつかの実施形態では、補強リング360は、補強リブ350よりも高い輪郭を有する。他の実施形態では、火格子100は、2つ以上の補強リングを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態は、2~5個の補強リングを含む。さらに多数の補強リングが考えられる。しかしながら、補強リングの数を増やすと、上述したような効果を伴って通気孔330の数またはサイズが減少する可能性があり、あるいは通気孔330間の間隔が減少する可能性があり、これにより火格子100の構造が弱くなる可能性がある。他の実施形態では、火格子100は補強リングを含まず、その結果、通気孔に利用できるスペースが多くなり、より弱く剛性の低い構造になる可能性がある。いくつかの実施形態では、中央ハブ320は存在しない。
一例では、ハブ320、補強リブ350、および補強リング360は、火格子の材料(例えば、ステンレス鋼)に打ち抜き加工またはエンボス加工されるが、他の製造方法が使用されてもよい。一例では、ドーム部分325は、火格子の幅または直径の半分より大きい曲率半径を有する球形部分である。一例では、火格子100は、打ち抜き加工によって平らな円形のブランクから形成される。一例では、穴330は打ち抜き加工によっても形成されるが、代わりにドリル、レーザー切断、または他の方法によって生成されてもよい。
【0029】
いくつかの実施形態では、穴330のうちの1つまたは複数が、補強リブ350または補強リング360の1つまたは複数と重なってもよい。しかしながら、他の実施形態では、穴330は、リブ350またはリング360のいずれかと重ならないように穴パターン、リブパターン、およびリングパターンが選択されている。
【0030】
図3に示される例では、取り外し可能な火格子100は、この例ではハンドル380として示される2つのグリップ特徴部も含む。他の実装形態では、グリップ特徴部は、火格子取り外しツールと接続するように形作られてもよい。図示されるように、ハンドルは、通気孔330より大きい開口部として形成される。図示される実施形態では、ハンドルまたは開口部380のそれぞれは、人間の指を受け入れるようなサイズおよび形状にされ、したがって、取り外し可能な火格子100を空洞または燃焼室190を通って持ち上げるためのハンドルとして機能する。ハンドル380は、本明細書に示されているものとは異なるサイズまたは形状であってもよく、異なる数であってもよい。例えば、火格子は、1つのハンドル、3つのハンドル、またはより多くのハンドルを備えていてもよい。
図4は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、例示的な灰受け皿180および薪焚焚き火台用の支持トレイ175の底部475の斜視図である。灰受け皿180は、火格子の直径D1よりも小さく、火格子100の通気ドーム部分325の直径D2に匹敵し得る直径D3を有する。7インチから47インチまでであるが、より大きなサイズやより小さなサイズも考えられる。いくつかの実施形態では、直径D3は約10インチから22インチの範囲にある。いくつかの実施形態では、火格子の通気部分(例えば、通気ドーム部分325)は、灰受け皿の幅と等しいか、それより小さい幅(例えば、直径)を含む。燃料160が燃焼して灰162になると、灰162は、火格子100のドーム部分325の通気孔330を通って落ち、その後下向きに灰受け皿180に落ちる。灰受け皿180の内部容積によって、灰の除去する前にどのくらいの量の灰162を保持できるかが決定される。灰受け皿180の内部容積は、灰受け皿180の高さHおよび直径D3によって少なくとも部分的に決定される。
【0031】
灰受け皿180は、側壁402および底部404を含む。側壁402は、上縁410を含み、これは、例えば巻かれたまたは折り畳まれた縁であってもよい。
図4に示す例では、灰受け皿底部404は、上向きにエンボス加工された中央ハブ420と、3つの半径方向補強アーム430と、灰受け皿底部404の外端450またはその近くに配置された下向きにエンボス加工された3つの脚440とを含む。
図4に示す3つの脚の代わりに、またはそれに加えて、他のサイズ、形状、および数の脚を使用することもできる。例えば、いくつかの実施形態は、取り外し可能な灰受け皿180に安定性を与えるようなサイズおよび形状の2つの脚のみを含むが、他の実施形態は4つ以上の脚を含む。
【0032】
焚き火台150内に正しく配置されると、灰受け皿180は、補強トレイ175の底部475上に載る。補強トレイの底部475は、中央リム480によって分離された、高くなった外側リング460と、低くなった内側リング470とを含む。支持トレイ底部475はまた、焚き火台150内での燃料160の燃焼中に空気が流れることができる通気開口部490を含む。灰受け皿180の脚440は、支持トレイ底部475の上に置かれ、中央リム480に対して入れ子にされる。これにより、ユーザー側に要求される最小限の努力または精度で、焚き火台150内での灰受け皿180の自動調心と、灰受皿180と支持トレイ175との間の空隙178の維持の両方が可能になる。
【0033】
一例では、灰受け皿の直径D3は、ユーザーの指が入るのに十分な大きさだけ、火格子100の直径D1よりも小さい(したがって、内側本体110の内径よりも小さい)。リップ410または側壁402は、使用者が灰受け皿180を掴んで、それを焚き火台150の燃焼室190を通して垂直上方に持ち上げることができる、またはそれを焚き火台150内に戻すことを可能にする、1つまたは複数の掴み可能な表面を形成してもよい。
【0034】
一例では、中央ハブ420および半径方向補強アーム430は、取り外し可能な灰受け皿180の強度および剛性を高めるため、灰受け皿の全体の厚さ(したがって、重量)を、熱による反りや、灰受け皿 180 の取り扱いによるへこみやその他の損傷のリスクを大幅に高めることなく、低減することができる。一例では、取り外し可能な灰受け皿180は、金属ブランクを打ち抜くことによって迅速かつ低コストで製造することができる。
【0035】
図5は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、例示的なファイルピット150を通る空気流の側断面図である。冷たい外気510は、外側本体120の底部近くに位置する通気孔122を通って内側に引き込まれる。その後、この空気の一部は冷却空気520となり、内側本体110と外側本体120との間を上昇し、内部本体110の上部付近に位置する通気孔124を通って燃焼室190に入り、そこで焚き火台から出る。冷たい外気510の別の異なる一部は燃焼用空気530となる。燃焼空気530は、ベースプレート170と支持トレイ175との間で支持トレイ175の中心に向かって半径方向に引き込まれ、次いで支持トレイ底部の通気開口部490を通って上方に吸引される。次に、燃焼用空気530は、灰受け皿180の底部に沿って半径方向外側に引き込まれ、次に灰受け皿180の縁部の周りで上方に引き込まれ、次に灰受け皿180の上部に沿って半径方向内側に引き込まれる。次いで、燃焼用空気530は、火格子100の通気孔を通って上方に引き込まれ、燃焼室190内に流入し、そこで燃焼中の燃料と相互作用することができる。
【0036】
灰受け皿180の縁と支持トレイ175の側面との間に隙間540が存在する。いくつかの実施形態では、この隙間540は人間の指が入るのに十分な大きさであるため、ユーザーは灰受け皿が冷えているときに灰受け皿を掴むことができる。矢印または軸270は、火格子100および灰受け皿180を、火格子150から取り外すために、それらを持ち上げることができる方向を示す。
【0037】
内側本体110と外側本体120との間の冷却空気520の流れは、内側本体110と外側本体120の両方を冷却するのに役立ち得る。支持トレイ175の換気開口部490に向かう燃焼空気530の流れは、ベースプレート170と支持トレイ175の換気開口部490を冷却するのに役立ち得る。支持トレイと灰受け皿180との間の燃焼空気530の流れは、支持トレイ175と灰受け皿180の両方を冷却するように機能し得る。したがって、外側本体120の壁は移動する空気の層によって断熱され、ベースプレート170は移動する空気の3つの別個の層によって断熱される。これにより、ファイルピット150の外部部分(例えば、外側本体120およびベースプレート170)を燃焼室190または火格子100よりもはるかに低温にすることができ、したがって、焚き火台の安全性が向上し、焚き火台150の外部に接触する可能性のある人、動物、または物体を誤って燃やす可能性が減少する。
【0038】
さらに、焚き火台を通る空気530の大量の流れは、燃料160(
図1を参照)が十分に酸素化され、したがって高温で燃焼することを確実にするのに役立つ。これにより、一定量の燃料によって生成される熱が最大化され、同時に燃焼によって生成される煙の量が最小限に抑えられる。
【0039】
図6は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、薪焚焚き火台用の灰受け皿180の別の実施形態の斜視図である。
図4に示される実施形態と同様に、灰受け皿180は、上部縁410、上向きにエンボス加工された中央ハブ420、3つの半径方向補強アーム430、および灰受け皿の底の外縁またはその近くに配置された3つの下向きにエンボス加工された脚440を含む。焚き火台150内に正しく配置されると、灰受け皿180は、灰受け皿180の脚440が支持トレイのセンタリング形状に対して入れ子になるように、支持トレイの底部に載置される。中央ハブ420、半径方向補強アーム430、および脚440のサイズおよび形状は、
図6に示されるものとは異なっていてもよく、いくつかの実施形態は、異なる数の脚440または補強アーム430を有してもよく、またはハブ420および/または補強アーム430が全くない形態も可能である。
【0040】
図4に示す実施形態とは異なり、
図6に示す実施形態は、ハンドル610と支持トレイの側面との間に人間の指を入れることができる大きさおよび形状を有する2つの成形ハンドル610を含む。これにより、使用者は、灰受け皿180が冷えているとき、および火格子が邪魔にならないところまで持ち上げられたときに、灰受け皿180を掴んで持ち上げることができる。
【0041】
図7は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、薪焚焚き火台用の灰受け皿180の別の実施形態の斜視図である。
図7に示される実施形態では、灰受け皿180は、支持トレイ175の底部に置かれる脚を含まない。むしろ、灰受け皿180は、支持トレイ175のリム720の凹んだリング730から垂れ下がるように設計された縁710を含む。さらに、中心機構、円錐、またはタワー740が灰受け皿のベース704から立ち上がり、例えば、灰受け皿180を焚き火台150から持ち上げたり、灰受け皿180を焚き火台150内に戻すためのハンドルとして使用できるキャップ750を含む。
【0042】
灰受け皿180が支持トレイ175から吊り下げられている間は空気が灰受け皿180の縁710の周りを移動できないため、通気孔760が灰受け皿180の側壁702と中央タワー740の両方に設けられている。タワー740、キャップ750、または通気孔760のサイズ、形状 また位置は、
図7に示すものとは異なっていてもよい。通気孔の数も、1つの通気孔から多数の通気孔まで、異なっていてもよい。
【0043】
取り外し可能な灰受け皿は、空にしたり掃除するために焚き火台から簡単に取り外しできる、低コスト、軽量、打ち抜き可能、高強度、高剛性、高通気の構造を提供する。同様に、取り外し可能な火格子は、へこみ、反り、およびその他の変形に耐えるとともに、約1350°華氏(732℃)程度の高い動作温度で重い燃料負荷を支持し、周囲温度と動作温度の間を繰り返しサイクルする間に、低コスト、軽量、打ち抜き可能、高強度、高剛性、高通気性の構造を有利に提供する。
【0044】
上述の例および実施形態については、多くの変形が可能である。たとえば、火格子、灰受け皿、またはその他のコンポーネントは、より多くの重量を支えるためにより重いゲージの材料で作られたり、より軽くて持ち運びが容易になるためにより軽いゲージの材料で作成可能である。火格子は、異なるサイズおよび/または異なる程度の曲率で作成することができる。灰受け皿は、さまざまなサイズとさまざまな深さで作成できる。空隙は、焚き火台を通る空気流を最適化するため、焚き火台の重量または体積を最小化するため、または他の理由により、本明細書に示すよりも大きくまたは小さくできる。異なるコンポーネントの相対的な長さ、幅、および半径は、本明細書に示されているものとは異なることが可能である。火格子、灰受け皿、その他のコンポーネントは、鋳造、鍛造、焼結、フライス加工、3D プリントなどのさまざまなプロセスで製造できる。それらは、異なる金属、またはセラミックなどの非金属材料で作ることができる。焚き火台のリムは、楕円形、長方形、三角形、ひし形などの可能な形状を含む非円形であってもよい。ここで説明する技術は、薪、木材チップまたはペレット、廃材、紙、ボール紙、石炭、およびその他の可燃性材料を燃やすのに使用できる。例えば、ランプ、ストーブ、焚き火台、暖炉、炉、鍛冶場、ボイラー、および他の燃焼ヒーターに使用できる。いくつかの実施形態では、火格子、灰受け皿、または他の構成要素は、集合的に本明細書に記載されるような構造を形成するいくつかの部分を備え得る。
【0045】
本明細書には、
図A~ZおよびAA~DDを含む付録が添付されている。具体的には、いくつかの実施形態において、本願の1つ以上の実施形態は、本願の一部を形成する付録に記載および図示されるように全体または部分的に提供される。さらに、
図AからZおよびAAからDDは、現在の米国実用特許出願に対する優先権を主張して提出される予定の米国または米国以外の意匠出願に対する追加のサポートを提供する。より具体的には、付録に記載されている、
図Aは、取り外し可能な防火格子の新しい独自の設計の上面図である。
図Bはその正面図である。
図Cはその左側面図である。右側面図も同様である。
図Dは、その上面斜視図である。
図Eはその平面断面図である。
図Fは、
図Eを90度回転させた平面断面図である。
図Gは、
図Aから
図Fの取り外し可能な火格子とともに使用可能な灰受け皿の新しい独自の設計の上面図である。
図Hはその正面図である。
図Iはその左側面図である。右側面図も同様である。
図Jは、その上面斜視図である。
図Kはその平面断面図である。
図Lは、
図Kを90度回転させた平面断面図である。
図Mは、取り外し可能な火格子の新しい独自の設計の斜視図である。
図Nはその正面図である。
図Oはその左側面図である。右側面図も同様である。
図Pはその上面斜視図である。
図Qはその平面断面図である。
図Rは、
図Qを90度回転させた平面断面図である。
図Sは、
図M~Rまたは
図A~Fの取り外し可能な火格子とともに使用可能な灰受け皿の新しいオリジナルデザインの上面図である。
図Tはその正面図である。
図Uはその左側面図である。右側の立面図は鏡像である。
図Vはその上面斜視図である。
図Wはその平面断面図である。
図Xは、
図Wを90度回転させた平面断面図である。
図Yは、
図M~Rまたは
図A~Fの取り外し可能な火格子とともに使用可能な灰受け皿の新しい独自の設計の上面図である。
図Zはその正面図である。
図AAはその左側面図である。右側の立面図は鏡像である。
図BBは、その上面斜視図である。
図CCはその平面断面図である。
図DDは、
図CCから90度回転させた平面断面図である。
【0046】
いくつかの実施形態では、付録に記載され図示されている1つ以上の実施形態は、
図1から
図7の1つ以上に図示されている上述の1つ以上の実施形態、説明されている1つ以上の他の実施形態、付録に図示されているもの、またはそれらの組み合わせと全体的または部分的に組み合わされる。
【0047】
本明細書で説明される技術の実施形態を構成する操作は、操作、工程、オブジェクト、要素、コンポーネント、またはモジュールなど様々に呼ばれる。さらに、明示的に別段の主張がない限り、または特許請求の範囲の文言によって特定の順序が本質的に必要とされない限り、これらは任意の順序で起こりまたは実行され得ることを理解されたい。
【0048】
すべての方向の参照(上部、下部、内側、外側、上向き、下向き、左、右、横、前、後、トップ、底、上、下、垂直、水平、時計回り、反時計回り、近位、遠位)は、請求される主題の読者の理解を助けるための識別目的であり、特に火格子、灰受け皿、または焚き火台の位置、方向、または使用に関して制限を設けるものではない。例えば、取り付けられる、結合される、接続される、および結合されるなどの接続参照は、広く解釈されるべきであり、特に指定されない限り、要素の集合間の中間部材および要素間の相対移動を含む場合がある。したがって、接続参照は、2つの要素が直接接続され、相互に固定された関係にあることを必ずしも意味するわけではない。「または」という用語は、「排他的または」ではなく「および/または」を意味すると解釈される。特許請求の範囲に別段の記載がない限り、記載された値は例示としてのみ解釈されるべきであり、限定的なものとして解釈されるべきではない。
【0049】
上記の明細書、実施例およびデータは、特許請求の範囲で定義される火格子、灰受け皿、および焚き火台の例示的な実施形態の構造および使用の完全な説明を提供する。特許請求の範囲に記載された主題の様々な実施形態が、ある程度の詳細を伴って、または1つまたは複数の個別の実施形態を参照して上記に説明されているが、当業者であれば、請求されている主題の本発明の精神または範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に多くの変更を加えることができることを理解するであろう。さらに他の実施形態も考えられる。上記の説明に含まれ、添付の図面に示されたすべての事項は、特定の実施形態を例示するものとしてのみ解釈され、限定されるものではないことが意図されている。詳細または構造の変更は、特許請求の範囲に定義される主題の基本要素から逸脱することなく行うことができる。
【国際調査報告】