(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-07
(54)【発明の名称】自動車投光器用短絡エラー検出型照明装置
(51)【国際特許分類】
G01R 31/00 20060101AFI20240131BHJP
【FI】
G01R31/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547621
(86)(22)【出願日】2022-03-01
(85)【翻訳文提出日】2023-08-07
(86)【国際出願番号】 EP2022055044
(87)【国際公開番号】W WO2022207209
(87)【国際公開日】2022-10-06
(32)【優先日】2021-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】ペチュ、ダニエル
【テーマコード(参考)】
2G036
【Fターム(参考)】
2G036AA22
2G036AA28
2G036BA12
2G036BB05
(57)【要約】
【課題】照明装置の作動状態を検査可能にすること。
【解決手段】自動車投光器用短絡エラー検出型照明装置。照明装置は、電圧入力部(SE)及びアース電位に接続するためのアース接続部(ME)、及び、監視されるべき複数の光源(2)を含み、前記電圧入力部(SE)を介して給電されるパワーライン(LS)を含む。但し複数の光源(2)は照明装置の光を放出するよう構成されており、複数の光源(2)はパワーライン(LS)内において互いに直列に接続されている。照明装置は、更に、補助ライン(HS)内に配置され互いに直列に接続されている複数のトランジスタ(3)を含む補助ライン(HS)を有する。パワーライン(LS)の各光源(2)には複数のトランジスタ(3)の1つが割り当てられており、かくして、監視されるべき1つの光源(2)とその監視のために割り当てられた1つのトランジスタ(3)とから構成される監視ペア(P1、P2、P3、P4)が形成される。各トランジスタ(3)は、正常作動時には光源(2)において降下する電圧によってトランジスタ(3)が導通状態にスイッチされ、かつ、光源(2)の短絡時には短絡によって引き起こされる電圧低下によりトランジスタ(3)従って補助ライン(HS)が遮断されるように、光源(2)のアノード及びカソードに接続されている。照明装置は更に補助ライン(HS)に接続されたエラー検出装置(6)を有し、エラー検出装置(6)は補助ラインの遮断時にエラー信号(S
F)を出力するか又はエラールーチン(FR)を作動させるよう構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車投光器用の短絡エラー検出型照明装置であって、
前記照明装置は、
・電圧入力部(SE)及びアース電位に接続するためのアース接続部(ME)、
・監視されるべき複数の光源(2)を含み、前記電圧入力部(SE)を介して給電されるパワーライン(LS)、但し、この複数とは少なくとも2であり、前記複数の光源(2)は前記照明装置の光を放出するよう構成されており、前記複数の光源(2)は前記パワーライン(LS)内において互いに直列に接続されている、
を含み、
前記照明装置は、更に、
・補助ライン(HS)内に配置され互いに直列に接続されている複数のトランジスタ(3)を含む補助ライン(HS)を有すること、前記パワーライン(LS)の各光源(2)には前記複数のトランジスタ(3)の1つが割り当てられており、かくして、監視されるべき1つの光源(2)とその監視のために割り当てられた1つのトランジスタ(3)とから構成される監視ペア(P1、P2、P3、P4)が形成されること、各トランジスタ(3)は、正常作動時には光源(2)において降下する電圧によって当該トランジスタ(3)が導通状態にスイッチされ、かつ、光源(2)の短絡時には短絡によって引き起こされる電圧低下により当該トランジスタ(3)、従って前記補助ライン(HS)が遮断されるように、当該光源(2)のアノード及びカソードに接続されていること、
前記短絡エラー検出型照明装置は、更に、前記補助ライン(HS)に接続されたエラー検出装置(6)を有し、該エラー検出装置(6)は、前記補助ラインの遮断時にエラー信号(S
F)を出力するか又はエラールーチン(FR)を作動させるよう、構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載の照明装置において、
前記エラー検出装置(6)は、エラーの検出時に前記光源(複数)(2)の作動を自動的にスイッチオフするエラールーチン(FR)を実行するよう、構成されていること、このために、前記パワーライン(LS)も前記補助ライン(HS)も前記電圧入力部(SE)と前記アース接続部(ME)との間に延在し、及び、前記エラー検出装置(6)はメインスイッチ(4)として構成されており、前記メインスイッチ(4)は、前記パワーライン(LS)に直列に配置され、かつ、当該メインスイッチ(4)が前記補助ライン(HS)の導通時には電気的に導通しかつ前記補助ライン(HS)の遮断時には電気的に遮断するよう、前記補助ライン(HS)に接続されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項3】
請求項2に記載の照明装置において、
前記補助ライン(HS)のトランジスタ(3)はnpnバイポーラトランジスタとして構成されていること、トランジスタ(3)とトランジスタ(3)との間には夫々1つのオーム抵抗が直列接続されており、各監視ペア(P1、P2、P3、P4)では、光源(2)とトランジスタ(3)との間の接続は、前記光源(2)のアノードが前記トランジスタ(3)のベースに接続されかつ前記光源(2)のカソードが前記トランジスタ(3)のエミッタに接続されるようにして、形成されていること、光源(2)と光源(2)との間にある接続点(P)を起点とする各接続路は、夫々、パワーライン(LS)と補助ライン(HS)との間のパワーの流れを定めるダイオード(7)を備えていること、これに関する前記ダイオード(7)の流れの方向は、夫々の監視ペア(P1、P2、P3、P4)のトランジスタ(3)の形での補助ライン(HS)の方向へ方向付けられていること、前記メインスイッチ(4)は、ソース側(S4)が電圧入力部(SE)に、ドレイン側(D4)がパワーライン(LS)に、ゲート側(G4)が補助ライン(HS)の電圧入力部側の端部に電気的に接続されている自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項4】
請求項3に記載の照明装置において、
前記補助ライン(HS)の電圧入力部側の端部は補助オーム抵抗(5)を介して前記電圧入力部(SE)に接続されており、かつ、前記補助ライン(HS)のアース側の端部は前記アース接続部(ME)に接続されていること、前記補助ライン(HS)と前記補助オーム抵抗(5)との間にはノード(K)が形成されており、該ノード(K)は、前記補助ライン(HS)の遮断時には前記メインスイッチ(4)が遮断するよう前記ノード(K)のポテンシャルが変化され、かつ、前記補助ライン(HS)の導通時には前記メインスイッチ(4)が導通するよう前記ノード(K)のポテンシャルが変化されるように、前記メインスイッチ(4)のゲート(G4)に接続されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項5】
請求項2に記載の照明装置において、
前記補助ライン(HS)のトランジスタ(3)は自己遮断型MOSFETトランジスタとして構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項6】
請求項5に記載の照明装置において、
前記補助ライン(HS)のトランジスタ(3)は自己遮断型nチャネルMOSFETとして構成されていること、トランジスタ(3)とトランジスタ(3)との間には夫々1つのオーム抵抗(8)が直列接続されており、各監視ペア(P1、P2、P3、P4)では、光源(2)とトランジスタ(3)との間の接続は、前記光源(2)のアノードが前記トランジスタ(3)のゲートに直接的に接続されかつ前記光源(2)のカソードが前記トランジスタ(3)のドレインに接続されるようにして、形成されていること、光源(2)と光源(2)との間にある接続点(P)を起点とするカソード接続路は、夫々、パワーライン(LS)と補助ライン(HS)との間のパワーの流れを定めるダイオードを備えていること、これに関するダイオードの流れの方向は、夫々の監視ペア(P1、P2、P3、P4)のトランジスタ(3)の形での補助ライン(HS)の方向に方向付けられていること、前記メインスイッチ(4)は、ソース側が前記電圧入力部(SE)に、ドレイン側が前記パワーライン(LS)に、ゲート側が前記補助ライン(HS)の電圧入力部側の端部に電気的に接続されている自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項7】
請求項6に記載の照明装置において、
前記補助ライン(HS)の電圧入力部側の端部は補助オーム抵抗(5)を介して前記電圧入力部(SE)に接続されており、かつ、前記補助ライン(HS)のアース側の端部は前記アース接続部(ME)に接続されていること、前記補助ライン(HS)と前記補助オーム抵抗(5)との間にはノード(K)が形成されており、該ノード(K)は、前記補助ライン(HS)の遮断時には前記メインスイッチ(4)が遮断するよう前記ノード(K)のポテンシャルが変化され、かつ、前記補助ライン(HS)の導通時には前記メインスイッチ(4)が導通するよう前記ノード(K)のポテンシャルが変化されるように、前記メインスイッチ(4)のゲート(G4)に接続されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項8】
請求項5に記載の照明装置において、
前記補助ライン(HS)のトランジスタ(3)は自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されていること、トランジスタ(3)とトランジスタ(3)との間には夫々1つのオーム抵抗が直列接続されており、各監視ペアでは、光源(2)とトランジスタ(3)との間の接続は、前記光源(2)のアノードが前記トランジスタ(3)のソースに接続されかつ前記光源(2)のカソードが前記トランジスタ(3)のゲートに接続されるようにして、形成されていること、光源(2)と光源(2)との間にある接続点(P)を起点とするアノード接続路は、夫々、パワーライン(LS)と補助ライン(HS)との間のパワーの流れを定めるダイオードを備えていること、これに関するダイオードの流れ方向は前記パワーライン(LS)の方向に方向付けられていること、前記メインスイッチ(4)は、ソース側が前記アース接続部(ME)に、ドレイン側が前記パワーライン(LS)に、ゲート側が前記補助ライン(HS)のアース接続部側の端部に電気的に接続されている自己遮断型nチャネルMOSFETとして構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項9】
請求項8に記載の照明装置において、
前記補助ライン(HS)のアース接続部側の端部は補助オーム抵抗(5)を介して前記アース接続部(ME)に接続されており、かつ、前記補助ライン(HS)の電圧入力部側の端部は前記電圧入力部(SE)に直接的に接続されていること、前記補助ライン(HS)と前記補助オーム抵抗(5)との間にはノード(K)が形成されており、該ノード(K)は、前記補助ライン(HS)の遮断時には前記メインスイッチ(4)が遮断するよう前記ノード(K)のポテンシャルが変化され、かつ、前記補助ライン(HS)の導通時には前記メインスイッチ(4)が導通するよう前記ノード(K)のポテンシャルが変化されるように、前記メインスイッチ(4)のゲート(G4)に接続されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項10】
請求項1に記載の照明装置において、
前記補助ライン(HS)のトランジスタ(3)は自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されていること、トランジスタ(3)とトランジスタ(3)との間には夫々1つのオーム抵抗が直列接続されており、各監視ペアでは、光源(2)とトランジスタ(3)との間の接続は、前記光源(2)のアノードが前記トランジスタ(3)のソースに接続されかつ前記光源(2)のカソードが前記トランジスタ(3)のゲートに接続されるようにして、形成されていること、光源(2)と光源(2)との間にある接続点(P)を起点とするアノード接続路は、夫々、パワーライン(LS)と補助ライン(HS)との間のパワーの流れを定めるダイオードを備えていること、これに関するダイオードの流れ方向は前記パワーライン(LS)の方向に方向付けられていること、前記補助ライン(HS)のアース接続部側の端部は補助オーム抵抗(5)を介して前記アース接続部(ME)に接続されており、かつ、前記補助ライン(HS)の電圧入力部側の端部は前記電圧入力部(SE)に直接的に接続されていること、前記補助ライン(HS)と前記補助オーム抵抗(5)との間にはノード(K)が形成されており、前記エラー検出装置(6)は、このノード(K)と電気的に接続されており、それによって、前記補助ライン(HS)の遮断又は導通によって引き起こされる前記ノード(K)のポテンシャル変化を検出し、これに依存してエラー信号を出力すること
を特徴とする、照明装置。
【請求項11】
請求項10に記載の照明装置において、
前記エラー検出装置は、前記ノード(K)のポテンシャルに依存して完全に制御される補助トランジスタ(10)を含み、前記補助トランジスタ(10)は電気的制御ユニット(ECU)に温度依存性抵抗(9)を介して接続されており、前記電気的制御ユニット(ECU)は前記補助トランジスタ(10)のスイッチ状態を検出し、それに依存してエラー信号を出力すること
を特徴とする、照明装置。
【請求項12】
請求項10に記載の照明装置において、
前記エラー検出装置(6)は、前記ノード(K)のポテンシャルに依存して完全に制御される補助トランジスタ(10)を含み、前記補助トランジスタ(10)のスイッチ状態に応じて二値的なエラー信号が出力されること
を特徴とする、照明装置。
【請求項13】
請求項1~12の何れかに記載の照明装置を含む自動車投光器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車投光器用の短絡エラー検出型照明装置であって、電圧入力部及びアース電位に接続するためのアース接続部、及び、監視されるべき複数の光源を含み前記電圧入力部を介して給電されるパワーラインを含み、前記複数の光源は前記照明装置の光を放出するよう構成されており、前記複数の光源は前記パワーライン内において互いに直列に接続されている、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車産業においては、投光器(前照灯等)用に設けられた照明装置を特定のタイプの故障、即ち、1つ又は複数の光源の故障が正常状態にある光源によって閉路可能な電気的接続の遮断(切断)をもたらすタイプの故障についてのみ検査することが通常であった。そして、例えば白熱ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプや、例えばLEDのような半導体素子も故障の際に典型的には非導通状態になること、即ち光源を介する電流導通が行われないことが一般的に知られている。複数の光源が直列に接続されており、この場合に、該複数の光源の1つが故障すると、このことは当該光源の非導通状態をもたらし、このことがまた、光源ライン(Lichtquellenstrange)全体の故障を引き起こし、もって、作動能力があり直列接続された光源(複数)も作動しなくなる。
【0003】
尤も、第2のエラー態様、即ち、(1つの)光源の短絡の形で現れる光源の故障も生じ得る。このタイプのエラーは過去においては稀であり、そのため、自動車産業においては、従来、光源の短絡の検出のための特別な措置は図られていなかった。従来は、(光源の故障に起因する電気的非導通状態による)電流の消失(遮断)により照明装置の作動能力を推定することによって、上記のタイプのエラー態様のみが検査されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現代の光源を使用する場合、第2のエラー態様のエラー即ち短絡エラーの発生は増加していることが判明している。この場合、通常は、短絡に関係する光源の光の放射は行われない。しかしながら、直列に前置又は後置された他の光源は引き続き電流が供給され得る。そのような故障は、照明装置によって放射される光像にネガティブな(不都合な)変化をもたらす。
【0006】
それゆえ、本発明の課題は、照明装置の作動ないし運転(状態)を検査すること及び場合によっては例えばエラー警報及び/又はエラールーチンのような措置を導入(実行)できることを可能にする、可及的に作動(ないし運転)信頼(確実)性のある照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
【0009】
上記の課題は、冒頭に掲げたタイプの照明装置によって解決されるが、該照明装置は、本発明に応じ、当該補助ライン内に配置され互いに直列に接続されている複数のトランジスタを含む補助ラインを有し、パワーラインの各光源には複数のトランジスタの1つが割り当てられており、かくして、監視されるべき1つの光源とその監視のために割り当てられた1つのトランジスタとから構成される監視ペアが形成され、各トランジスタは、正常作動時には光源において降下する電圧によって当該トランジスタが導通状態にスイッチされ、かつ、光源の短絡時には短絡によって引き起こされる電圧低下により当該トランジスタ、従って補助ラインが遮断されるように、光源のアノード及びカソードに接続されており、補助ラインの遮断時にエラー信号を出力するか及び/又はエラールーチンを作動させるよう構成され、補助ラインに接続されたエラー検出装置が設けられている。
【0010】
従って光源ラインの(1つの)光源がエラーに基づいて短絡されると、電流源を介した給電の場合、ライン電圧のみが低下する。しかしながら、トランジスタ(複数)によって監視することにより、作動(運転)が継続される(従ってパワーラインの全体の停止(故障)ないしスイッチオフが回避される)にも拘らず、短絡エラーは検出され、場合によってはフィードバック(通報)されることができる。光源は、例えばLED光源であり得る。「アース電位に接続するための」という表現は、ここでは、関連する接続部(ないし端子)が必ずアース電位(ポテンシャル)に接続されなければならないということは意味しない。照明装置を電気的に作動させるためには、電圧入力部とアースとの接続のための接続部との間の相応の電圧(電位)差のみが必要とされることは、当業者には明らかである。基準電位(ポテンシャル)自体は、ここでは、原理的に重要ではない。このことは、接続部がアースに接続されていなければならないのではなく、アースとの接続の可能性がありさえすればよい。光源の個数は、例えば少なくとも2個、3個又は4個であるが、顕著により多数であってもよく、夫々の応用例に依存して(応じて)当業者によって決定されることができる。
【0011】
とりわけ、エラー検出装置は、エラーの検出時に光源(複数)の作動を自動的に(selbstaendig)スイッチオフするエラールーチンを実行するよう、構成されていること、このために、パワーラインも補助ラインも電圧入力部とアース接続部との間に延在し(設けられ)、及び、エラー検出装置はメインスイッチとして構成され、該メインスイッチは、パワーラインに直列に配置され、かつ、当該メインスイッチが補助ラインの導通時には電気的に導通しかつ補助ラインの遮断時には電気的に遮断するよう、補助ラインに接続されることが可能である。この方法で、例えば、1つの光源の短絡によるパワーラインの複数の光源の故障ないし(作動)停止によって引き起こされる、照明装置の光強度の強い減少が気付かれないままでいること、そのため更には、照明装置に対する法定の最小要件が下回られ、それに伴って、すべての道路使用者(交通関係者)の危険が増大することを阻止することができる。
【0012】
更に、補助ラインのトランジスタはnpnバイポーラトランジスタとして構成されること、トランジスタとトランジスタとの間には夫々1つのオーム抵抗(器)が直列接続されており、各監視ペアでは、光源とトランジスタとの間の接続は、光源のアノードがトランジスタのベースに接続されかつ光源のカソードがトランジスタのエミッタに接続されるようにして、形成されること、光源と光源との間にある接続点を起点とする各接続路は、夫々、パワーラインと補助ラインとの間のパワー(電力)の流れを定める(限定する)ダイオードを備えること、これに関するダイオードの流れの方向は、夫々の監視ペアのトランジスタの形での補助ラインの方向へ方向付けられている(接続されている:geschaltet)こと、メインスイッチは、ソース側が電圧入力部に、ドレイン側がパワーラインに、ゲート側が補助ラインの電圧入力部側の端部(端子)に電気的に接続されている自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されることが可能である。かくして、信頼性がありかつコスト的に有利に交換可能な短絡エラー検出型照明装置が提供される。その一展開形態では、補助ラインの電圧入力部側の端部は補助オーム抵抗(器)を介して電圧入力部に接続され、かつ、補助ラインのアース側の端部はアース接続部に接続されること、補助ラインと補助オーム抵抗との間には(1つの)ノードが形成されており、該ノードは、補助ラインの遮断時にはメインスイッチが遮断するようノードのポテンシャルが変化され、かつ、補助ラインの導通時にはメインスイッチが導通するようノードのポテンシャルが変化されるように、メインスイッチのゲートに接続されることが可能である。
【0013】
その代わりに、補助ラインのトランジスタは自己遮断型MOSFETトランジスタとして構成されることが可能である。この場合、一展開形態では、補助ラインのトランジスタは自己遮断型nチャネルMOSFETとして構成され、トランジスタとトランジスタとの間には夫々1つのオーム抵抗が直列接続され、各監視ペアでは、光源とトランジスタとの間の接続は、光源のアノードがトランジスタのゲートに直接的に接続されかつ光源のカソードがトランジスタのドレインに接続されるようにして、形成され、光源と光源との間にある接続点を起点とするカソード接続路は、夫々、パワーラインと補助ラインとの間のパワーの流れを定めるダイオードを備えており、これに関するダイオードの流れの方向は、夫々の監視ペアのトランジスタの形での補助ラインの方向に方向付けられており(接続されており)、メインスイッチは、ソース側が電圧入力部に、ドレイン側がパワーラインに、ゲート側が補助ラインの電圧入力部側の端部に電気的に接続されている自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されることが可能である。
【0014】
更に、補助ラインの電圧入力部側の端部は補助オーム抵抗を介して電圧入力部に接続され、かつ、補助ラインのアース側の端部はアース接続部に接続され、補助ラインと補助オーム抵抗との間にはノードが形成され、該ノードは、補助ラインの遮断時にはメインスイッチが遮断するようノードのポテンシャルが変化され、かつ、補助ラインの導通時にはメインスイッチが導通するようノードのポテンシャルが変化されるように、メインスイッチのゲートに接続されることが可能である。
【0015】
その代わりに、補助ラインのトランジスタは自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成され、トランジスタとトランジスタとの間には夫々1つのオーム抵抗が直列接続され、各監視ペアでは、光源とトランジスタとの間の接続は、光源のアノードがトランジスタのソースに接続されかつ光源のカソードがトランジスタのゲートに接続されるようにして、形成され、光源と光源との間にある接続点を起点とするアノード接続路(接続ライン)は、夫々、パワーラインと補助ラインとの間のパワーの流れを定めるダイオードを備え、これに関するダイオードの流れ方向は前記パワーラインの方向に方向付けられており(接続されており)、メインスイッチは、ソース側がアース接続部に、ドレイン側がパワーラインに、ゲート側が補助ラインのアース接続部側の端部に電気的に接続されている自己遮断型nチャネルMOSFETとして構成されることが可能である。「アノード接続路(接続ライン)」という表現は、ここでは、各光源のアノードから(対応する)各トランジスタに至る接続路(接続ライン)として理解されるものである。一展開形態では、この場合、補助ラインのアース接続部側の端部は補助オーム抵抗を介してアース接続部に接続され、かつ、補助ラインの電圧入力部側の端部は電圧入力部に直接的に接続され、補助ラインと補助オーム抵抗との間にはノードが形成され、該ノードは、補助ラインの遮断時にはメインスイッチが遮断するようノードのポテンシャルが変化され、かつ、補助ラインの導通時にはメインスイッチが導通するようノードのポテンシャルが変化されるように、メインスイッチのゲートに接続されることが可能である。
【0016】
その代わりに、補助ラインのトランジスタは自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成され、トランジスタとトランジスタとの間には夫々1つのオーム抵抗が直列接続され、各監視ペアでは、光源とトランジスタとの間の接続は、光源のアノードがトランジスタのソースに接続されかつ光源のカソードがトランジスタのゲートに接続されるようにして、形成され、光源と光源との間にある接続点を起点とするアノード接続路は、夫々、パワーラインと補助ラインとの間のパワーの流れを定めるダイオードを備え、これに関するダイオードの流れ方向はパワーラインの方向に方向付けられており(接続されており)、補助ラインのアース接続部側の端部は補助オーム抵抗を介してアース接続部に接続され、かつ、補助ラインの電圧入力部側の端部は電圧入力部に直接的に接続され、補助ラインと補助オーム抵抗との間にはノードが形成され、エラー検出装置は、このノードと電気的に接続されており、それによって、補助ラインの遮断又は導通によって引き起こされるノードのポテンシャル変化を検出し、これに依存してエラー信号を出力することが可能である。
【0017】
一展開形態では、エラー検出装置はノードのポテンシャルに依存して完全に制御される(durchgesteuert)補助トランジスタを含み、補助トランジスタは電気的制御ユニット、これはECUともいう、に温度依存性抵抗(器)を介して接続され、電気的制御ユニットは補助トランジスタのスイッチ状態を検出し、それに依存してエラー信号を出力することが可能である。温度依存性抵抗は、この場合、例えば光源(複数)を担持する冷却体に接続されており、それによって、光源電流の温度依存的な制御にも同時に利用されることができる。従って、この温度依存性抵抗は、しばしば、何れにせよ構造的に温度測定のために存在し、ECUに接続される。そのため、補助トランジスタとの直列的な(又はこれに代わりに並列的な)接続によって、ECUに接続された温度依存性抵抗を介して、第2の機能を実現(具現化)することができる。
【0018】
とりわけ、エラー検出装置は、ノードのポテンシャルに依存して完全に制御される補助トランジスタを含み、補助トランジスタのスイッチ状態に応じて二値的なエラー信号が出力されることが可能である。
【0019】
更に、本発明は本発明の照明装置を含む自動車投光器(前照灯等)に関する。
【0020】
本発明は、以下において、図面に示されている例示的かつ非限定的な実施例を用いてより詳細に説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【実施例】
【0022】
以下の図において―別段の指定がない限り―同じ図面参照符号は同じ特徴を表す。
【0023】
図1~
図6は、電圧入力部SEとアース電位に接続するための(アース)接続部MEとを含む、自動車投光器(前照灯等)のための短絡エラー検出型照明装置1の例を示す。照明装置1は、更に、電圧入力部SEを介して給電され、監視されるべき複数の光源2を含むパワー(電力)ライン(Leistungsstrang)LSを含み、これらの光源2は照明装置1の光を放出するよう構成されており、これらの光源2はパワーラインLSの内部において直列接続されている。
【0024】
照明装置1は、更に、補助ラインHSを有し、補助ラインHSは、その内部に配置され互いに直列に接続されているトランジスタ(複数)3を有する。パワーラインLSの光源2は夫々複数のトランジスタの1つに割り当てられている。かくして、監視されるべき1つの光源2と該光源2の監視のために(該光源2に)割り当てられた1つのトランジスタ3とから(それぞれ)構成される監視ペアP1、P2、P3ないしP4が夫々構成される。より見易くするために、第1監視ペアP1の光源及びトランジスタについてのみ図面参照符号が付記されている。
【0025】
各監視ペアでは、トランジスタ3は、正常作動(運転)時に光源2において降下(低下)する電圧によってトランジスタ3が導通状態に切り換えられる(に電流が流れる)よう、関連する(割り当てられた)光源2のカソード及びアノードに接続されている。これに対し、光源2が短絡した場合、短絡によって引き起こされる電圧の(急)低下は、トランジスタ3の遮断のために、従って、補助ラインHSの電流の流れの遮断のために使用される。更に、補助ラインHSと接続されたエラー検出装置6が設けられており、該装置6は、補助ラインHSが遮断された場合、エラー信号S
F(
図3及び
図4参照)を出力(送信)するか又はエラールーチンFR(他の図参照)を実行する(作動させる)よう、構成されている。
【0026】
図1、
図2、
図5及び
図6による実施形態は、エラー検出装置6が、エラーの検出時に光源(複数)2の作動(運転)を自動的に(自律的に:selbstaendig)スイッチオフする(停止する)エラールーチンFRを実行するよう構成されているという点において共通している。このために、パワーラインLSも補助ラインHSも電圧入力部SEとアース接続部MEとの間に延在し(配置され)、エラー検出装置6はメインスイッチ4として構成されている。このメインスイッチ4は、パワーラインLSに対し直列に配置され、かつ、当該メインスイッチ4が補助ラインHSの導通時には電気的に導通し、補助ラインHSの遮断時には電気的に遮断するよう、補助ラインHSに接続されている。
【0027】
図5及び
図6の実施形態では、更に、補助ラインHSのトランジスタ(複数)3はnpnバイポーラトランジスタとして構成されている。トランジスタ3とトランジスタ3との間には夫々1つのオーム抵抗(器)8が直列に接続されている。監視ペアP1、P2、P3ないしP4の各々では、光源2のアノードがトランジスタ3のベースに接続され、光源2のカソードがトランジスタ3のエミッタに接続されるようにして、光源2とトランジスタ3との間の接続が形成されている。光源2と光源2との間にある接続点Pを起点とする各接続(路)は、夫々、パワーラインLSと補助ラインHSとの間のパワー(電力)の流れを定める(固定する)ダイオード7を備えている。このことは、ダイオード7の通過(導通)方向は、パワーの流れがそれに応じて1つの方向に定められる(固定される)よう、選択されると理解されるものである。このため、ダイオード7の流れ方向は、補助ラインHSの方向、即ち、夫々の監視ペアP1、P2、P3、P4のトランジスタ3へ向かう方向に方向付けられている。メインスイッチ4は、ソース側S4が電圧入力部SEに、ドレイン側D4がパワーラインLSに、ゲート側G4が補助ラインHSの電圧入力部側の端部(端子)に電気的に接続されている自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されている。
図6は、格別にコスト的に有利に入手可能ないわゆるダブルダイオード7’を使用する点において、
図5と相違している。
【0028】
更に、
図5及び
図6の実施形態では、補助ラインHSの電圧入力部側の端部は補助オーム抵抗(器)5を介して電圧入力部SEに接続されており、補助ラインHSのアース側の端部はアース接続部MEに接続されており、補助ラインHSと補助オーム抵抗5との間にはノードKが形成されており、該ノードKは、補助ラインHSの遮断時にはメインスイッチ4が遮断するようノードKのポテンシャル(電位)が変化され、かつ、補助ラインHSの導通時にはメインスイッチ4が導通するようノードKのポテンシャルが変化されるように、メインスイッチ4のゲートG4に接続されている。
【0029】
図1~
図4の実施形態は、補助ラインHSのトランジスタ3が自己遮断型MOSFETトランジスタとして構成されている点において共通する。
【0030】
図1の実施形態では、補助ラインHSのトランジスタ3は自己遮断型nチャネルMOSFETとして構成されており、トランジスタ3とトランジスタ3との間には夫々1つのオーム抵抗8が直列接続されており、各監視ペアP1、P2、P3、P4では、光源2とトランジスタ3との間の接続は、光源2のアノードがトランジスタ3のゲートに直接的に接続されかつ光源2のカソードがトランジスタ3のドレインに接続されるようにして、形成され、光源2と光源2との間にある接続点Pを起点とするカソード接続(路)は、夫々、パワーラインLSと補助ラインHSとの間のパワーの流れ(パワー流)を定める(固定する)ダイオードを備えており、これに関するダイオードの流れ方向は夫々の監視ペアP1、P2、P3、P4のトランジスタ3の形での補助ラインHSの方向に方向付けられており、メインスイッチ4は、ソース側が電圧入力部SEに、ドレイン側がパワーラインLSに、ゲート側が補助ラインHSの電圧入力部側の端部に電気的に接続されている自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されている。詳しくは、
図1の実施形態では、補助ラインHSの電圧入力部側の端部は補助オーム抵抗5を介して電圧入力部SEに接続されており、補助ラインHSのアース側の端部はアース接続部MEに接続されており、補助ラインHSと補助オーム抵抗5との間にはノードKが形成されており、該ノードKは、補助ラインHSの遮断時にはメインスイッチ4が遮断するようノードKのポテンシャル(電位)が変化され、かつ、補助ラインHSの導通時にはメインスイッチ4が導通するようノードKのポテンシャルが変化されるように、メインスイッチ4のゲートG4に接続されている。これによって、パワーラインLSは、光源2の短絡が存在する(認められる)と直ちに、自動的にスイッチオフされる。
【0031】
図2では、補助ラインHSのトランジスタ3は自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されており、トランジスタ3とトランジスタ3との間には夫々1つのオーム抵抗が直列接続されており、各監視ペアP1、P2、P3、P4では、光源2とトランジスタ3との間の接続は、光源2のアノードがトランジスタ3のソースに接続されかつ光源2のカソードがトランジスタ3のゲートに接続されるようにして、形成され、光源2と光源2との間にある接続点Pを起点とするアノード接続(路)は、夫々、パワーラインLSと補助ラインHSとの間のパワーの流れ(パワー流)を定める(固定する)ダイオードを備えており、これに関するダイオードの流れ方向はパワーラインLSの方向に方向付けられており、メインスイッチ4は、ソース側がアース接続部MEに、ドレイン側がパワーラインLSに、ゲート側が補助ラインHSのアース接続部側の端部に電気的に接続されている自己遮断型nチャネルMOSFETとして構成されている。詳しくは、この場合、補助ラインHSのアース接続部側の端部は補助オーム抵抗5を介してアース接続部MEに接続されており、補助ラインHSの電圧入力部側の端部は電圧入力部SEに直接的に接続されており、補助ラインHSと補助オーム抵抗5との間にはノードKが形成されており、該ノードKは、補助ラインHSの遮断時にはメインスイッチ4が遮断するようノードKのポテンシャル(電位)が変化され、かつ、補助ラインHSの導通時にはメインスイッチ4が導通するようノードKのポテンシャルが変化されるように、メインスイッチ4のゲートG4に接続されている。
【0032】
図3及び
図4の実施形態は以下の点において共通している:補助ラインHSのトランジスタ3が自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されており、トランジスタ3とトランジスタ3との間には夫々1つのオーム抵抗が直列接続されており、各監視ペアP1、P2、P3、P4では、光源2とトランジスタ3との間の接続は、光源2のアノードがトランジスタ3のソースに接続されかつ光源2のカソードがトランジスタ3のゲートに接続されるようにして、形成され、光源2と光源2との間にある接続点Pを起点とするアノード接続(路)は、夫々、パワーラインLSと補助ラインHSとの間のパワーの流れ(パワー流)を定める(固定する)ダイオードを備えており、これに関するダイオードの流れ方向はパワーラインLSの方向に方向付けられており、補助ラインHSのアース接続部側の端部は補助オーム抵抗5を介してアース接続部MEに接続されており、補助ラインHSの電圧入力部側の端部は電圧入力部SEに直接的に接続されており、補助ラインHSと補助オーム抵抗5との間にはノードKが形成されており、エラー検出装置6は、このノードKと電気的に接続されており、それによって、補助ラインHSの遮断又は導通によって引き起こされるノードKのポテンシャル変化を検出し、これに依存してエラー信号を出力(送信)する。
【0033】
図3の実施形態では、更に、エラー検出装置は、ノードのポテンシャルに依存して完全に制御される(durchgesteuert)補助トランジスタ10を含み、補助トランジスタ10は電気的制御ユニットECUに温度依存性抵抗(器)9を介して接続されており、電気的制御ユニットECUは補助トランジスタ10のスイッチ状態を検出しかつそれに依存してエラー信号を出力する。温度依存性抵抗9は、例えば、既存の照明装置監視システム、例えば温度監視システム、に由来する(の構成要素である)ことが可能である。そうすると、通常は、例えば、光源(複数)2を冷却体に固定し、該冷却体の温度を、ECUに接続された温度依存性抵抗9を介して検出する。測定した温度に依存して、電流は制御されることができる。そうすると、例えば、110℃以上の温度では、実際電流は、公称(定格)電流に対して減少され、例えば130℃の温度では、公称(定格)電流の半部にしか到達せず、そのため、更なる加熱(温度上昇)を回避するか又は少なくとも遅らせることができる。そのような温度監視装置は、本照明装置の部分であり得るが、そのため、温度依存性抵抗と温度監視のために既に設けられているECUとを用いることによって、短絡検出に結び付けられることができる。短絡が検出されると、補助トランジスタ10は、スイッチオフされ、そして、例えば回路基板又は冷却体の温度測定のために設けられた(例えばNTCの形での)温度依存性抵抗が温度測定を越えて第2の目的のために使用される―即ち後置のECUにおいてエラールーチンを作動(実行)させることができる「オープンロード(open load)」にスイッチされる―ことをもたらす。
【0034】
図4では、エラー検出装置6はノードKのポテンシャルに依存して完全に制御される補助トランジスタ10を含み、補助トランジスタ10のスイッチ状態に応じて二値的なエラー信号が出力される。
【0035】
本発明は、更に、不図示の自動車投光器(前照灯等)に関する。
【0036】
本発明は、図示の実施形態(実施例)に限定されず、(特許)請求の範囲の保護範囲全体によって規定される。更に、本発明ないし実施形態(実施例)の個々の視点は個別に採用することも、互いに組み合わせることも可能である。(特許)請求の範囲におけるあり得る図面参照符号は例示的なものであり、(特許)請求の範囲を限定することなく、(特許)請求の範囲の可読性をより容易化するためにのみ役立つものである。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
【特許文献1】DE10 2008 008 217 A1
【特許文献2】US 10 178 734 B1
【特許文献3】AT 515 546 B1
【特許文献4】US 2018/049301 A1
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の第1の視点により、自動車投光器用の短絡エラー検出型照明装置が提供される。
前記照明装置は、
・電圧入力部及びアース電位に接続するためのアース接続部、
・監視されるべき複数の光源を含み、前記電圧入力部を介して給電されるパワーライン、但し、この複数とは少なくとも2であり、前記複数の光源は前記照明装置の光を放出するよう構成されており、前記複数の光源は前記パワーライン内において互いに直列に接続されている、
を含み、
前記照明装置は、更に、
・補助ライン内に配置され互いに直列に接続されている複数のトランジスタを含む補助ラインを有すること、前記パワーラインの各光源には前記複数のトランジスタの1つが割り当てられており、かくして、監視されるべき1つの光源とその監視のために割り当てられた1つのトランジスタとから構成される監視ペアが形成されること、各トランジスタは、正常作動時には光源において降下する電圧によって当該トランジスタが導通状態にスイッチされ、かつ、光源の短絡時には短絡によって引き起こされる電圧低下により当該トランジスタ、従って前記補助ラインが遮断されるように、当該光源のアノード及びカソードに接続されていること、
前記短絡エラー検出型照明装置は、更に、前記補助ラインに接続されたエラー検出装置を有し、該エラー検出装置は、前記補助ラインの遮断時にエラー信号を出力するか又はエラールーチンを作動させるよう、構成されていること
を特徴とする(形態1)。
本発明の第2の視点により、本発明の照明装置を含む自動車投光器が提供される(形態13)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
ここに本発明の好ましい形態を示す。
(形態1)上記本発明の第1の視点参照。
(形態2)形態1に記載の照明装置において、
前記エラー検出装置は、エラーの検出時に前記光源(複数)の作動を自動的にスイッチオフするエラールーチンを実行するよう、構成されていること、このために、前記パワーラインも前記補助ラインも前記電圧入力部と前記アース接続部との間に延在し、及び、前記エラー検出装置はメインスイッチとして構成されており、前記メインスイッチは、前記パワーラインに直列に配置され、かつ、当該メインスイッチが前記補助ラインの導通時には電気的に導通しかつ前記補助ラインの遮断時には電気的に遮断するよう、前記補助ラインに接続されていることが好ましい。
(形態3)形態2に記載の照明装置において、
前記補助ラインのトランジスタはnpnバイポーラトランジスタとして構成されていること、トランジスタとトランジスタとの間には夫々1つのオーム抵抗が直列接続されており、各監視ペアでは、光源とトランジスタとの間の接続は、前記光源のアノードが前記トランジスタのベースに接続されかつ前記光源のカソードが前記トランジスタのエミッタに接続されるようにして、形成されていること、光源と光源との間にある接続点を起点とする各接続路は、夫々、パワーラインと補助ラインとの間のパワーの流れを定めるダイオードを備えていること、これに関する前記ダイオードの流れの方向は、夫々の監視ペアのトランジスタの形での補助ラインの方向へ方向付けられていること、前記メインスイッチは、ソース側が電圧入力部に、ドレイン側がパワーラインに、ゲート側が補助ラインの電圧入力部側の端部に電気的に接続されている自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されていることが好ましい。
(形態4)形態3に記載の照明装置において、
前記補助ラインの電圧入力部側の端部は補助オーム抵抗を介して前記電圧入力部に接続されており、かつ、前記補助ラインのアース側の端部は前記アース接続部に接続されていること、前記補助ラインと前記補助オーム抵抗との間にはノードが形成されており、該ノードは、前記補助ラインの遮断時には前記メインスイッチが遮断するよう前記ノードのポテンシャルが変化され、かつ、前記補助ラインの導通時には前記メインスイッチが導通するよう前記ノードのポテンシャルが変化されるように、前記メインスイッチのゲートに接続されていることが好ましい。
(形態5)形態2に記載の照明装置において、
前記補助ラインのトランジスタは自己遮断型MOSFETトランジスタとして構成されていることが好ましい。
(形態6)形態5に記載の照明装置において、
前記補助ラインのトランジスタは自己遮断型nチャネルMOSFETとして構成されていること、トランジスタとトランジスタとの間には夫々1つのオーム抵抗が直列接続されており、各監視ペアでは、光源とトランジスタとの間の接続は、前記光源のアノードが前記トランジスタのゲートに直接的に接続されかつ前記光源のカソードが前記トランジスタのドレインに接続されるようにして、形成されていること、光源と光源との間にある接続点を起点とするカソード接続路は、夫々、パワーラインと補助ラインとの間のパワーの流れを定めるダイオードを備えていること、これに関するダイオードの流れの方向は、夫々の監視ペアのトランジスタの形での補助ラインの方向に方向付けられていること、前記メインスイッチは、ソース側が前記電圧入力部に、ドレイン側が前記パワーラインに、ゲート側が前記補助ラインの電圧入力部側の端部に電気的に接続されている自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されていることが好ましい。
(形態7)形態6に記載の照明装置において、
前記補助ラインの電圧入力部側の端部は補助オーム抵抗を介して前記電圧入力部に接続されており、かつ、前記補助ラインのアース側の端部は前記アース接続部に接続されていること、前記補助ラインと前記補助オーム抵抗との間にはノードが形成されており、該ノードは、前記補助ラインの遮断時には前記メインスイッチが遮断するよう前記ノードのポテンシャルが変化され、かつ、前記補助ラインの導通時には前記メインスイッチが導通するよう前記ノードのポテンシャルが変化されるように、前記メインスイッチのゲートに接続されていることが好ましい。
(形態8)形態5に記載の照明装置において、
前記補助ラインのトランジスタは自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されていること、トランジスタとトランジスタとの間には夫々1つのオーム抵抗が直列接続されており、各監視ペアでは、光源とトランジスタとの間の接続は、前記光源のアノードが前記トランジスタのソースに接続されかつ前記光源のカソードが前記トランジスタのゲートに接続されるようにして、形成されていること、光源と光源との間にある接続点を起点とするアノード接続路は、夫々、パワーラインと補助ラインとの間のパワーの流れを定めるダイオードを備えていること、これに関するダイオードの流れ方向は前記パワーラインの方向に方向付けられていること、前記メインスイッチは、ソース側が前記アース接続部に、ドレイン側が前記パワーラインに、ゲート側が前記補助ラインのアース接続部側の端部に電気的に接続されている自己遮断型nチャネルMOSFETとして構成されていることが好ましい。
(形態9)形態8に記載の照明装置において、
前記補助ラインのアース接続部側の端部は補助オーム抵抗を介して前記アース接続部に接続されており、かつ、前記補助ラインの電圧入力部側の端部は前記電圧入力部に直接的に接続されていること、前記補助ラインと前記補助オーム抵抗との間にはノードが形成されており、該ノードは、前記補助ラインの遮断時には前記メインスイッチが遮断するよう前記ノードのポテンシャルが変化され、かつ、前記補助ラインの導通時には前記メインスイッチが導通するよう前記ノードのポテンシャルが変化されるように、前記メインスイッチのゲートに接続されていることが好ましい。
(形態10)形態1に記載の照明装置において、
前記補助ラインのトランジスタは自己遮断型pチャネルMOSFETとして構成されていること、トランジスタとトランジスタとの間には夫々1つのオーム抵抗が直列接続されており、各監視ペアでは、光源とトランジスタとの間の接続は、前記光源のアノードが前記トランジスタのソースに接続されかつ前記光源のカソードが前記トランジスタのゲートに接続されるようにして、形成されていること、光源と光源との間にある接続点を起点とするアノード接続路は、夫々、パワーラインと補助ラインとの間のパワーの流れを定めるダイオードを備えていること、これに関するダイオードの流れ方向は前記パワーラインの方向に方向付けられていること、前記補助ラインのアース接続部側の端部は補助オーム抵抗を介して前記アース接続部に接続されており、かつ、前記補助ラインの電圧入力部側の端部は前記電圧入力部に直接的に接続されていること、前記補助ラインと前記補助オーム抵抗との間にはノードが形成されており、前記エラー検出装置は、このノードと電気的に接続されており、それによって、前記補助ラインの遮断又は導通によって引き起こされる前記ノードのポテンシャル変化を検出し、これに依存してエラー信号を出力することが好ましい。
(形態11)形態10に記載の照明装置において、
前記エラー検出装置は、前記ノードのポテンシャルに依存して完全に制御される補助トランジスタを含み、前記補助トランジスタは電気的制御ユニットに温度依存性抵抗を介して接続されており、前記電気的制御ユニットは前記補助トランジスタのスイッチ状態を検出し、それに依存してエラー信号を出力することが好ましい。
(形態12)形態10に記載の照明装置において、
前記エラー検出装置は、前記ノードのポテンシャルに依存して完全に制御される補助トランジスタを含み、前記補助トランジスタのスイッチ状態に応じて二値的なエラー信号が出力されることが好ましい。
(形態13)上記本発明の第2の視点参照。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】