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特表2024-505727PETデータ補正方法、装置、コンピュータ機器及びPET画像再構成方法
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  • 特表-PETデータ補正方法、装置、コンピュータ機器及びPET画像再構成方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-07
(54)【発明の名称】PETデータ補正方法、装置、コンピュータ機器及びPET画像再構成方法
(51)【国際特許分類】
   G01T 1/161 20060101AFI20240131BHJP
   G01T 1/17 20060101ALI20240131BHJP
【FI】
G01T1/161 C
G01T1/161 A
G01T1/17 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547840
(86)(22)【出願日】2022-02-08
(85)【翻訳文提出日】2023-09-04
(86)【国際出願番号】 CN2022075457
(87)【国際公開番号】W WO2022166976
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】202110171084.5
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514190349
【氏名又は名称】上海聯影医療科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Shanghai United Imaging Healthcare Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 2258 Chengbei Rd., Jiading District Shanghai, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲チュウ▼ 少平
【テーマコード(参考)】
2G188
4C188
【Fターム(参考)】
2G188AA02
2G188BB05
2G188EE29
2G188FF02
4C188EE02
4C188FF07
4C188GG17
4C188KK09
4C188KK15
4C188KK24
4C188KK35
4C188LL30
(57)【要約】
PETデータ補正方法、装置、コンピュータ機器及びPET画像再構成方法であり、当該PETデータ補正方法は、PETスキャンプロセスにおける非散乱イベント及び散乱イベントを含む単一イベントを取得すること(S101)と、前記非散乱イベントの第1補正パラメータを取得し、前記第1補正パラメータに基づいて前記非散乱イベントを補正すること(S102)と、前記散乱イベントの散乱特徴を取得し、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類すること(S103)と、異なる分類に属する前記散乱イベントの第2補正パラメータを取得することと、前記第2補正パラメータに基づいて前記散乱イベントを補正すること(S104)と、を含む。当該PETデータ補正方法によれば、再構成結果がより正確になり、イメージング効果がより高くなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PETスキャンプロセスにおける非散乱イベント及び散乱イベントを含む単一イベントを取得することと、
前記非散乱イベントの第1補正パラメータを取得し、前記第1補正パラメータに基づいて前記非散乱イベントを補正することと、
前記散乱イベントの散乱特徴を取得し、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することと、
異なる分類に属する前記散乱イベントの第2補正パラメータを取得することと、
前記第2補正パラメータに基づいて前記散乱イベントを補正することと、
を含む、ことを特徴とするPETデータ補正方法。
【請求項2】
前記散乱特徴は、散乱回数、散乱空間範囲、最大点蓄積エネルギー及び散乱点時間分布のうちの少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のPETデータ補正方法。
【請求項3】
前記散乱特徴は、散乱回数を含み、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することは、
前記散乱回数に基づいて前記散乱イベントを1回散乱イベント及び複数回散乱イベントに分けることを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のPETデータ補正方法。
【請求項4】
前記散乱特徴は、散乱空間範囲を含み、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することは、
前記散乱空間範囲に基づいて前記散乱イベントを近距離散乱イベント及び遠距離散乱イベントに分けることを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のPETデータ補正方法。
【請求項5】
前記散乱特徴は、最大点蓄積エネルギーを含み、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することは、
前記最大点蓄積エネルギーに基づいて前記散乱イベントを高エネルギー散乱イベント及び低エネルギー散乱イベントに分けることを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のPETデータ補正方法。
【請求項6】
前記散乱特徴は、散乱点時間分布を含み、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することは、
前記散乱点時間分布に基づいて前記散乱イベントを長時間間隔散乱イベント及び短時間間隔散乱イベントに分けることを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のPETデータ補正方法。
【請求項7】
前記散乱イベントの散乱特徴を取得した後に、
前記散乱イベントに対して散乱回復を行うことをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載のPETデータ補正方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載のPETデータ補正方法によって補正された散乱イベント及び非散乱イベントを取得することと、
補正された散乱イベント及び非散乱イベントに基づいて合致イベントを取得することと、
前記散乱特徴に基づいて前記合致イベントを再構成して、PET画像を取得することと、
を含む、ことを特徴とするPET画像再構成方法。
【請求項9】
前記散乱特徴に基づいて前記合致イベントを再構成する過程において、前記散乱イベントの再構成パラメータと前記非散乱イベントの再構成パラメータとは異なり、異なる分類に属する前記散乱イベントの再構成パラメータは、異なる、ことを特徴とする請求項8に記載のPET画像再構成方法。
【請求項10】
PETスキャンプロセスにおける非散乱イベント及び散乱イベントを含む単一イベントを取得するためのイベント取得モジュールと、
前記非散乱イベントの第1補正パラメータを取得し、前記第1補正パラメータに基づいて前記非散乱イベントを補正するための第1補正モジュールと、
前記散乱イベントの散乱特徴を取得し、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類するための分類モジュールと、
異なる分類に属する前記散乱イベントの第2補正パラメータを取得するためのパラメータ取得モジュールと、
前記第2補正パラメータに基づいて前記散乱イベントを補正するための第2補正モジュールと、
を含む、ことを特徴とするPETデータ補正装置。
【請求項11】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムとを含むコンピュータ機器であって、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行すると、請求項1~7のいずれか一項に記載のPETデータ補正方法又は請求項8に記載のPET画像再構成方法を実現する、
ことを特徴とするコンピュータ機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年2月8日に提出された、出願番号が202110171084.5であり、発明の名称が「PETデータ補正方法、装置、コンピュータ機器及びPET画像再構成方法」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は、参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本願は、医学イメージングの技術分野に関し、特にPETデータ補正方法、装置、コンピュータ機器及びPET画像再構成方法に関する。
【背景技術】
【0003】
陽電子放射断層撮影(Positron Emission Tomography、PET)は、陽電子消滅により発生した一対のガンマ光子を測定することによって結像を行い、PETシステムは、通常、複数の検出器モジュールを含み、陽電子消滅ごとに発生した一対のガンマ光子が2つの異なる検出器モジュールに入射され、検出器モジュールがそれを検出する。ガンマ光子は、検出器モジュールにおけるシンチレーション結晶に衝突した後、吸収されて蛍光を発し、光電センサに到達して、電気信号を発生させる。陽電子消滅により発生するのは、エネルギーが511keVのガンマ光子であり、シンチレーション結晶がガンマ光子を吸収することは、複数の場合に分けられ、第1の場合は、ガンマ光子が1番目の点で完全に吸収され、エネルギーが全て蓄積されることであり、第2の場合は、ガンマ光子が1番目の点で散乱して、一部のエネルギーが蓄積され、残りのエネルギーが2番目の点で吸収されることであり、第3の場合は、ガンマ光子が複数回散乱して、エネルギーが複数の点で蓄積されることである。3種類のガンマ光子の蓄積状況による特性は、異なる。従来の画像再構成方法は、ガンマ光子の蓄積状況を区別せず、全てのガンマ光子イベントを区別せず、同じパラメータを用いて画像再構成を行うため、画質が散乱イベント及び散乱回数の影響を受け、再構成結果が正確でなく、イメージング効果が低い。
【0004】
現在、関連技術における従来の画像再構成方法の再構成結果が正確でなく、イメージング効果が低いという問題に対して、効果的な解決手段が未だに提案されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例は、関連技術における従来の画像再構成方法の再構成結果が正確でなく、イメージング効果が低いという問題を少なくとも解決するために、PETデータ補正方法、装置、コンピュータ機器及びPET画像再構成方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様では、本願の実施例は、
PETスキャンプロセスにおける非散乱イベント及び散乱イベントを含む単一イベントを取得することと、
前記非散乱イベントの第1補正パラメータを取得し、前記第1補正パラメータに基づいて前記非散乱イベントを補正することと、
前記散乱イベントの散乱特徴を取得し、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することと、
異なる分類に属する前記散乱イベントの第2補正パラメータを取得することと、
前記第2補正パラメータに基づいて前記散乱イベントを補正することと、
を含む、PETデータ補正方法を提供する。
【0007】
いくつかの実施例において、前記散乱特徴は、散乱回数、散乱空間範囲、最大点蓄積エネルギー及び散乱点時間分布のうちの少なくとも1つを含む。
【0008】
いくつかの実施例において、前記散乱特徴は、散乱回数を含み、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することは、
前記散乱回数に基づいて前記散乱イベントを1回散乱イベント及び複数回散乱イベントに分けることを含む。
【0009】
いくつかの実施例において、前記散乱特徴は、散乱空間範囲を含み、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することは、
前記散乱空間範囲に基づいて前記散乱イベントを近距離散乱イベント及び遠距離散乱イベントに分けることを含む。
【0010】
いくつかの実施例において、前記散乱特徴は、最大点蓄積エネルギーを含み、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することは、
前記最大点蓄積エネルギーに基づいて前記散乱イベントを高エネルギー散乱イベント及び低エネルギー散乱イベントに分けることを含む。
【0011】
いくつかの実施例において、前記散乱特徴は、散乱点時間分布を含み、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することは、
前記散乱点時間分布に基づいて前記散乱イベントを長時間間隔散乱イベント及び短時間間隔散乱イベントに分けることを含む。
【0012】
いくつかの実施例において、前記散乱イベントの散乱特徴を取得した後に、
前記散乱イベントに対して散乱回復を行うことをさらに含む。
【0013】
第2態様では、本願の実施例は、
上記PETデータ補正方法によって補正された散乱イベント及び非散乱イベントを取得することと、
補正された散乱イベント及び非散乱イベントに基づいて合致イベントを取得することと、
前記散乱特徴に基づいて前記合致イベントを再構成して、PET画像を取得することと、
を含む、PET画像再構成方法を提供する。
【0014】
いくつかの実施例において、前記散乱特徴に基づいて前記合致イベントを再構成する過程において、前記散乱イベントの再構成パラメータと前記非散乱イベントの再構成パラメータとは異なり、異なる分類に属する前記散乱イベントの再構成パラメータは、異なる。
【0015】
第3態様では、本願の実施例は、
PETスキャンプロセスにおける非散乱イベント及び散乱イベントを含む単一イベントを取得するためのイベント取得モジュールと、
前記非散乱イベントの第1補正パラメータを取得し、前記第1補正パラメータに基づいて前記非散乱イベントを補正するための第1補正モジュールと、
前記散乱イベントの散乱特徴を取得し、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類するための分類モジュールと、
異なる分類に属する前記散乱イベントの第2補正パラメータを取得するためのパラメータ取得モジュールと、
前記第2補正パラメータに基づいて前記散乱イベントを補正するための第2補正モジュールと、
を含む、PETデータ補正装置を提供する。
【0016】
第4態様では、本願の実施例は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行すると、上記第1態様に記載のPETデータ補正方法及び第2態様に記載のPET画像再構成方法を実現する、コンピュータ機器を提供する。
【0017】
関連技術に比べて、本願の実施例に係るPETデータ補正方法、装置、コンピュータ機器及びPET画像再構成方法は、PETスキャンプロセスにおける単一イベントを取得し、前記単一イベントは、非散乱イベント及び散乱イベントを含み、また、前記非散乱イベントの第1補正パラメータを取得し、前記第1補正パラメータに基づいて前記非散乱イベントを補正し、また、前記散乱イベントの散乱特徴を取得し、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類し、また、異なる分類に属する前記散乱イベントの第2補正パラメータを取得し、また、前記第2補正パラメータに基づいて前記散乱イベントを補正する。それにより、散乱イベントと非散乱イベントを区別してそれぞれ補正し、散乱イベントの特徴に基づいて分類し、異なる種類の散乱イベントを対応する補正パラメータで補正し、補正後の散乱イベントと非散乱イベントを用いて画像再構成を行うため、再構成結果がより正確になり、イメージング効果がより高くなる。
【0018】
本願の他の特徴、目的及び利点がより分かりやすくなるように、本願の1つ又は複数の実施例の詳細は、以下の図面及び説明で述べられる。
【0019】
ここで説明された図面は、本願の更なる理解を提供するためのものであり、本願の一部を構成するものであり、本願の例示的な実施例及びその説明は、本願を解釈するためのものであり、本願を不当に限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本願に係るガンマ光子がシンチレーション結晶に衝突した場合、エネルギーが全て1つの点に蓄積される概略図である。
図2】本願に係るガンマ光子がシンチレーション結晶に衝突した場合、エネルギーが複数の点に蓄積される概略図である。
図3】本願の一実施例に係るPETデータ補正方法のフロー模式図である。
図4】本願の一実施例に係るPET画像再構成方法のフロー模式図である。
図5】本願の一実施例に係るPETデータ補正装置の構成のブロック図である。
図6】本願の一実施例に係るPET画像再構成装置の構成のブロック図である。
図7】本願の一実施例に係るコンピュータ機器のハードウェア構成の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本願の目的、技術的手段及び利点をより明確にするために、以下、図面及び実施例を参照しながら本願を説明する。理解されるように、ここで説明された具体的な実施例は、本願を説明するためのものに過ぎず、本願を限定するものではない。本願に係る実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに得られる全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0022】
明らかなように、以下の説明における図面は、本願のいくつかの例示又は実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働をせずに、これらの図面に基づいて本願を他の類似するシナリオに適用することができる。さらに、このような開発過程における努力は、複雑かつ長いものであり得るが、本願の開示に関係する当業者であれば、本願によって開示される技術内容に基づいて、いくつかの設計、製造又は生産などの変更を行うことは、常套手段にすぎないと理解されたい。本願は不十分であると解釈されるものではない。
【0023】
本願において「実施例」と言及する場合、実施例で説明された特定の特徴、構造又は特性が本願の少なくとも1つの実施例に含まれてよいことを意味する。本明細書における各箇所に記載されたこの語句は、必ずしも全てが同じ実施例を指すものではなく、他の実施例と相互排他する独立した又は代替的な実施例でもない。当業者は、本願に説明された実施例が矛盾しない限り、他の実施例と組み合わされてもよいことを明示的かつ暗示的に理解できる。
【0024】
特に定義されない限り、本願に係る技術用語又は科学用語は、当業者が理解する通常の意味である。本願に係る「一」、「1つ」、「1種」、「当該」などの類似する用語は、数量制限を意味するものではなく、単数又は複数を表すことができる。本願に係る用語「含む」、「備える」、「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、例えば、一連のステップ又はモジュール(ユニット)を含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、示されたステップ又はユニットに限定されず、示されていないステップ又はユニットをさらに含んでもよく、又は、これらのプロセス、方法、製品又は機器に固有の他のステップ又はユニットをさらに含んでもよい。本願に係る「接続」、「互いに接続」、「結合」などの類似する用語は、物理的又は機械的な接続に限定されず、直接的か間接的かを問わず、電気的な接続を含んでもよい。本願に係る「複数」とは、2つ又は2つ以上を意味する。「及び/又は」は、相関オブジェクトの相関関係を説明するためのものであり、3つの関係が存在してよいことを示し、例えば、「A及び/又はB」は、「Aが独立して存在する」、「AとBが同時に存在する」、「Bが独立して存在する」の3つの状況を示すことができる。文字「/」は、一般的に、前後関連オブジェクトが「又は」の関係であることを示す。本願に係る「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、対象の特定の順序を示すためのものではなく、類似する対象を区別するためのものに過ぎない。
【0025】
陽電子放射断層撮影(Positron Emission Tomography、PET)において、陽電子が崩壊する際に、方向が反対の一対のガンマ光子が発生し、図1に示すように、ガンマ光子がシンチレーション結晶に衝突すると、一定の確率で全てのエネルギーが蓄積され、図2に示すように、一定の確率で一部のエネルギーが蓄積され、残りのエネルギーがガンマ光子によって持ち去られ、他の点又は複数の点で蓄積される。従来の技術において、この2つの場合は区別せず、いずれも同じイベントとして補正及び処理を行って再構成するため、再構成結果が影響を受け、再構成結果が正確でなく、イメージング効果が低い。
【0026】
図3に示すように、図3は、本願の一実施例に係るPETデータ補正方法のフロー模式図である。
【0027】
本実施例において、PETデータ補正方法は、以下を含む。
【0028】
S101では、PETスキャンプロセスにおける単一イベントを取得し、単一イベントは、非散乱イベント及び散乱イベントを含む。
【0029】
例示的には、PETスキャンを行う場合、放射性核種が人体内で崩壊して、陽電子を放射し、陽電子が運動過程において電子と衝突して消滅し、消滅した後に発生した2つの運動方向が反対の光子が検出器に受けられ、検出器が受けたデータに基づいて統計して単一イベントデータを取得する。検出器が1つの光子を受けることは、1つの単一イベントと呼ばれる。具体的には、光子が1番目の点で完全に吸収され、エネルギーが全て蓄積されると、非散乱イベントであり、光子が散乱して、エネルギーが2つ又は複数の点で蓄積されると、散乱イベントである。
【0030】
S102では、非散乱イベントの第1補正パラメータを取得し、第1補正パラメータに基づいて非散乱イベントを補正する。
【0031】
例示的には、非散乱イベントの第1補正パラメータは、通常の消滅イベントの補正パラメータに属し、当該補正パラメータ及び補正プロセスについては、具体的に限定しない。
【0032】
S103では、散乱イベントの散乱特徴を取得し、散乱特徴に基づいて散乱イベントを分類する。
【0033】
例示的には、ガンマ光子は、散乱過程において、蓄積エネルギー、散乱回数など異なる散乱状況により、異なる散乱特徴を有し、散乱特徴に基づいて散乱イベントを分類することができる。なお、分類結果に基づいて、対応するマーク情報を異なる種類の散乱イベントに付加することができる。
【0034】
具体的には、PETスキャンプロセスにおいて収集されたデータパケットを統計分析して、蓄積エネルギー、散乱回数などの特徴を取得し、統計された特徴及びそのデータソースに基づいて、対応するマークを各データパケットに付加することができる。
【0035】
S104では、異なる分類に属する散乱イベントの第2補正パラメータを取得する。
【0036】
なお、散乱イベントと非散乱イベントのエネルギー分解能、時間分解能などの特性が異なるため、同じパラメータを用いて散乱イベントと非散乱イベントに対して補正と画像再構成を行うと、画像再構成の正確度が高くなく、効果が低くなってしまう。従って、散乱特徴に基づいて散乱イベントを分類し、分類結果に基づいて異なる分類に属する散乱イベントの第2補正パラメータをそれぞれ取得して、後続の異なる分類に属する散乱イベントの補正及び画像再構成にそれぞれ用いる。
【0037】
具体的には、グリッドパラメータを例として、分類されたデータを分けて、それぞれフラッドマップ(flood map)を形成し、そして、フラッドマップの分布に基づいてグリッドを描き、異なるタイプのグリッドパラメータを検出器のメモリに記憶し、検出器がイベントを出力する際に1回、2回、3回、複数回の散乱回数に応じて分類し、種類をアドレスの一部としてメモリに記憶された異なるグリッドパラメータを検索して、結晶番号を取得し、そして、グリッド補正を完成する。
【0038】
時間補正を例として、合致データを収集して、合致データも散乱回数に応じて分類し、その時間オフセットパラメータをそれぞれ計算して、検出器のメモリに記憶し、検出器がイベントを出力する際に1回、2回、3回、複数回の散乱回数に応じて分類し、種類をアドレスの一部として時間オフセットパラメータを検索して、検出されたガンマ時間到達時間パラメータに加算し、そして、時間オフセット補正を完了する。
【0039】
エネルギー補正パラメータは、上記と同様であり、単一イベントデータを収集して、異なる散乱回数の結晶エネルギースペクトルを取得し、そして、エネルギー補正パラメータを計算し、検出器のメモリに記憶し、検出器がイベントを出力する際に1回、2回、3回、複数回の散乱回数に応じて分類し、種類をアドレスの一部としてエネルギー補正パラメータを検索し、指定された式に従ってイベントのエネルギーを計算する。
【0040】
S105では、第2補正パラメータに基づいて散乱イベントを補正する。
【0041】
例示的には、第2は、散乱イベントの分類に基づいて決定されるため、異なる種類の散乱イベントに対してそれぞれ目的に合った補正を行うことができ、再構成結果がより正確になり、イメージング効果がより高くなる。
【0042】
別の実施例において、散乱特徴は、散乱回数、散乱空間範囲、最大点蓄積エネルギー及び散乱点時間分布のうちの少なくとも1つを含む。
【0043】
なお、散乱回数、散乱空間範囲、最大点蓄積エネルギー及び散乱点時間分布のうちの1つの特徴のみに基づいて散乱イベントを分類してもよく、散乱回数、散乱空間範囲、最大点蓄積エネルギー及び散乱点時間分布のうちの2つ又は複数の特徴に基づいて散乱イベントをそれぞれ分類してもよい。ここでは、具体的に限定せず、ユーザが実際のニーズに応じて決定することができる。
【0044】
他の実施例において、他の次元の散乱特徴を抽出することができ、ここでは、具体的に限定しない。
【0045】
例示的には、第2補正パラメータは、散乱特徴に関連し、例えば、散乱空間範囲を分類基準として分類し、対応して取得された第2補正パラメータによって補正されるのは、散乱イベントの位置次元の偏差であり、最大点蓄積エネルギーを分類基準として分類し、対応して取得された第2補正パラメータによって補正されるのは、散乱イベントのエネルギー次元の偏差であり、散乱点時間分布を分類基準として分類し、対応して取得された第2補正パラメータによって補正されるのは、散乱イベントの時間次元の偏差である。
【0046】
別の実施例において、各散乱特徴に対応する第2補正パラメータは、いずれも予め計算済みデータベースに記憶され、散乱イベントの散乱特徴を取得すると、散乱特徴に基づいてデータベースを検索して、対応する第2補正パラメータを取得し、散乱イベントを補正する。具体的には、異なる散乱特徴に基づいて第2補正パラメータをどのように取得するかは、ここでは具体的に限定せず、散乱特徴に対応する偏差を補正できればよい。
【0047】
別の実施例において、散乱特徴は、散乱回数を含み、散乱特徴に基づいて散乱イベントを分類することは、
散乱回数に基づいて散乱イベントを1回散乱イベント及び複数回散乱イベントに分けるステップを含む。
【0048】
本実施例において、散乱イベントに散乱が1回のみ発生し、即ち、ガンマ光子が1番目の点で散乱して、一部のエネルギーが蓄積され、残りのエネルギーが2番目の点で吸収された場合、当該散乱イベントを1回散乱イベントに分類し、散乱イベントに散乱が2回発生し、即ち、ガンマ光子が1番目の点で散乱して、一部のエネルギーが蓄積され、2番目の点で散乱して、一部のエネルギーが蓄積され、残りのエネルギーが3番目の点で吸収された場合、当該散乱イベントを2回散乱イベントに分類し、散乱イベントに散乱が複数回発生し、即ち、ガンマ光子が複数回散乱して、エネルギーが複数の点で蓄積された場合、当該散乱イベントを複数回散乱イベントに分類し、ただし、複数回散乱は、3回以上の散乱を含む。
【0049】
別の実施例において、散乱特徴は、散乱空間範囲を含み、散乱特徴に基づいて散乱イベントを分類することは、
散乱空間範囲に基づいて散乱イベントを近距離散乱イベント及び遠距離散乱イベントに分けるステップを含む。
【0050】
例示的には、散乱イベントの散乱空間範囲が所定の散乱範囲内にある場合、当該散乱イベントを近距離散乱イベントに分類し、散乱イベントの散乱空間範囲が所定の散乱範囲内にない場合、当該散乱イベントを遠距離散乱イベントに分類する。所定の散乱範囲は、ユーザが実際の状況に応じて設定することができ、ここでは、具体的に限定しない。近距離散乱イベント及び遠距離散乱イベントは、消滅点の位置の決定に対して異なる影響を与え、散乱空間範囲によって散乱イベントを区別して補正することにより、位置次元の偏差を低減することができる。
【0051】
別の実施例において、散乱特徴は、最大点蓄積エネルギーを含み、散乱特徴に基づいて散乱イベントを分類することは、
最大点蓄積エネルギーに基づいて散乱イベントを高エネルギー散乱イベント及び低エネルギー散乱イベントに分けるステップを含む。
【0052】
例示的には、最大点蓄積エネルギーは、ガンマ光子散乱過程において蓄積エネルギーが最も多い散乱点のエネルギーである。散乱イベントの最大点蓄積エネルギーが所定の蓄積エネルギーより大きい場合、当該散乱イベントは、高エネルギー散乱イベントであり、散乱イベントの最大点蓄積エネルギーが所定の蓄積エネルギー以下である場合、当該散乱イベントは、低エネルギー散乱イベントである。なお、所定の蓄積エネルギーは、ユーザが実際のニーズに応じて設定することができ、ここでは、具体的に限定しない。高エネルギー散乱イベント及び低エネルギー散乱イベントは、消滅点の位置の決定に対して異なる影響を与え、最大点蓄積エネルギーによって散乱イベントを区別して補正することにより、エネルギー次元の偏差を低減することができる。
【0053】
別の実施例において、散乱特徴は、散乱点時間分布を含み、散乱特徴に基づいて散乱イベントを分類することは、
散乱点時間分布に基づいて散乱イベントを長時間間隔散乱イベント及び短時間間隔散乱イベントに分けるステップを含む。
【0054】
例示的には、2つの隣接する散乱点に、ガンマ光子のエネルギー蓄積が発生する時点の間に、一定の時間間隔がある。散乱イベントの2つの隣接する散乱点の間の最小時間間隔が所定の時間間隔より大きい場合、当該散乱イベントを長時間間隔散乱イベントに分類し、散乱イベントの2つの隣接する散乱点の間の最小時間間隔が所定の時間間隔以下である場合、当該散乱イベントを短時間間隔散乱イベントに分類する。なお、所定の時間間隔は、ユーザが実際の状況に応じて設定することができ、ここでは、具体的に限定しない。長時間間隔散乱イベント及び短時間間隔散乱イベントは、消滅点の位置の決定に対して異なる影響を与え、散乱点時間分布によって散乱イベントを区別して補正することにより、時間次元の偏差を低減することができる。
【0055】
別の実施例において、散乱回数、散乱空間範囲、最大点蓄積エネルギー及び散乱点時間分布のうちの2つ又は複数の特徴に基づいて散乱イベントをそれぞれ分類する。例えば、散乱回数に基づいて散乱イベントを1回散乱イベント及び複数回散乱イベントに分け、散乱空間範囲に基づいて散乱イベントを近距離散乱イベント及び遠距離散乱イベントに分け、それぞれ散乱回数及び散乱空間範囲に基づいて散乱イベントの第2補正パラメータを取得する。
【0056】
例示的には、単一の散乱特徴のみに基づいて取得された第2補正パラメータを用いて散乱イベントを補正してもよく、2つ又は複数の第2補正パラメータを同時に用いて散乱イベントを補正してもよい。
【0057】
散乱イベントを補正することは、粒子の位置、エネルギー、時間などの属性情報を修正して、より正確にすることであり、2つの第2補正パラメータを同時に用いて同一の属性を補正することができ、例えば、散乱距離テーブルルックアップにより1つの時間オフセット補正値を取得し、散乱回数によりもう1つの時間オフセット補正値を取得し、両者を重ね合わせて、時間を共に補正することができる。異なる属性を補正する場合、異なる属性に対して個別に補正し、例えば、粒子の位置に対して、散乱距離テーブルルックアップにより1つの位置オフセット補正値を取得し、粒子のエネルギーに対して、散乱距離テーブルルックアップにより1つのエネルギーオフセット補正値を取得し、両者は、それぞれ粒子の位置とエネルギーを補正する。
【0058】
別の実施例において、散乱イベントの散乱特徴を取得した後に、
散乱イベントに対して散乱回復を行うステップをさらに含む。
【0059】
例示的には、散乱イベントは、エネルギー閾値を満たさない単一イベントであり、散乱イベントを補正し、補正後の散乱イベントに基づいて画像再構成を行う前に、散乱イベントをエネルギー閾値を満たす単一イベントに回復させる必要がある。具体的には、エネルギー閾値は、予め実験で得られ、理論的に単一イベントが散乱イベントであるか否かを区分する最適な数値である。
【0060】
図4に示すように、図4は、本願の一実施例に係るPET画像再構成方法のフロー模式図である。
【0061】
本実施例において、PET画像再構成方法は、以下を含む。
【0062】
S201では、上記PETデータ補正方法によって補正された散乱イベント及び非散乱イベントを取得する。
【0063】
例示的には、PETスキャンプロセスにおける単一イベントは、非散乱イベント及び散乱イベントを含み、非散乱イベントは、画像再構成に直接用いられてもよく、補正後に画像再構成に用いられてもよく、散乱イベントは、上記PETデータ補正方法により補正されてから画像再構成に用いられる。
【0064】
S202では、補正された散乱イベント及び非散乱イベントに基づいて合致イベントを取得する。
【0065】
なお、補正された散乱イベント及び非散乱イベントは、PETスキャンプロセスにおいて取得された全ての単一イベントを構成し、単一イベントを合致させ、合致イベントを取得する。
【0066】
具体的には、PETスキャンを行う場合、放射性核種が人体内で崩壊して、陽電子を放射し、陽電子が運動過程において電子と衝突して消滅し、消滅した後に発生した2つの運動方向が反対の光子が検出器に受けられ、検出器が1対の光子を受けたデータは、合致イベントデータと呼ばれる。検出器は、多数の結晶からなり、各結晶が1つの光子を受けたデータは、単一イベントデータと呼ばれる。なお、2つの結晶が受けた、整合された光子に対応する単一イベントを合致させれば、1対の光子に対応する合致イベントを取得することができる。
【0067】
S203では、散乱特徴に基づいて合致イベントを再構成して、PET画像を取得する。
【0068】
例示的には、一部の合致イベントには、散乱イベントが含まれ、散乱イベントに対応する散乱特徴に基づいて再構成パラメータをそれぞれ選択して再構成することにより、再構成結果がより正確になり、イメージング効果がより高くなる。
【0069】
上記PETデータ補正方法及びPET画像再構成方法は、PETスキャンプロセスにおける単一イベントを取得し、単一イベントが非散乱イベント及び散乱イベントを含み、また、前記非散乱イベントの第1補正パラメータを取得し、前記第1補正パラメータに基づいて前記非散乱イベントを補正し、また、散乱イベントの散乱特徴を取得し、散乱特徴に基づいて散乱イベントを分類し、また、異なる分類に属する散乱イベントの第2補正パラメータを取得し、また、第2補正パラメータに基づいて散乱イベントを補正する。それにより、散乱イベントと非散乱イベントを区別してそれぞれ補正し、散乱イベントの特徴に基づいて分類し、異なる種類の散乱イベントを対応する補正パラメータで補正し、補正後の散乱イベントと非散乱イベントを用いて画像再構成を行うため、再構成結果がより正確になり、イメージング効果がより高くなる。
【0070】
いくつかの実施例では、散乱特徴に基づいて合致イベントを再構成する過程において、散乱イベントの再構成パラメータと非散乱イベントの再構成パラメータとは異なり、異なる分類に属する散乱イベントの再構成パラメータは、異なる。
【0071】
具体的には、TOF(Time of flight、飛行時間)再構成を例として、再構成の場合、イベントのTOF性能、及び再構成イベントの発生可能な位置の分布を使用し、TOF性能が高いほど、その分布可能な範囲が小さくなり、散乱イベントと非散乱イベントのTOF性能が明らかに異なり、両者は独立したTOF性能パラメータを用いて再構成を行い、異なる分類に属する散乱イベントが異なるTOF性能パラメータを用いて再構成を行い、そして、再構成結果を重ね合わせることで画像性能を向上させることができる。
【0072】
なお、上記フロー又は図面のフローチャートに示されたステップは、例えば、1組のコンピュータ実行可能命令などのコンピュータシステムにおいて実行されてもよく、また、フローチャートにおいて論理的な順序が示されているが、いくつかの場合、示された又は説明されたステップは、本明細書の順序とは異なる順序で実行されてもよい。
【0073】
本実施例において、さらに、PET画像再構成装置及びPETデータ補正装置を提供し、当該装置は、上記実施例及び好ましい実施形態を実現することに用いられ、既に説明されたものは、繰り返し説明しない。以下に使用されるように、用語「モジュール」、「ユニット」、「サブユニット」などは、所定の機能を実現できるソフトウェア及び/又はハードウェアの組み合わせである。以下の実施例に説明される装置は、好ましくは、ソフトウェアで実現されるが、ハードウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実現されてもよい。
【0074】
図5は、本願の実施例に係るPETデータ補正装置の構成のブロック図であり、図5に示すように、当該装置は、
PETスキャンプロセスにおける非散乱イベント及び散乱イベントを含む単一イベントを取得するためのイベント取得モジュール10と、
非散乱イベントの第1補正パラメータを取得し、第1補正パラメータに基づいて非散乱イベントを補正するための第1補正モジュール20と、
散乱イベントの散乱特徴を取得し、散乱特徴に基づいて散乱イベントを分類し、
また、散乱回数に基づいて散乱イベントを1回散乱イベント及び複数回散乱イベントに分け、
また、散乱空間範囲に基づいて散乱イベントを近距離散乱イベント及び遠距離散乱イベントに分け、
また、最大点蓄積エネルギーに基づいて散乱イベントを高エネルギー散乱イベント及び低エネルギー散乱イベントに分け、
また、散乱点時間分布に基づいて散乱イベントを長時間間隔散乱イベント及び短時間間隔散乱イベントに分けるための分類モジュール30と、
異なる分類に属する散乱イベントの第2補正パラメータを取得するためのパラメータ取得モジュール40と、
第2補正パラメータに基づいて散乱イベントを補正するための第2補正モジュール50と、を含む。
【0075】
PETデータ補正装置は、散乱回復モジュールをさらに含む。
【0076】
散乱回復モジュールは、散乱イベントに対して散乱回復を行う。
【0077】
図6は、本願の実施例に係るPET画像再構成装置の構成のブロック図であり、図6に示すように、当該装置は、
上記PETデータ補正方法によって補正された散乱イベント及び非散乱イベントを取得するための散乱イベント取得モジュール60と、
補正された散乱イベント及び非散乱イベントに基づいて合致イベントを取得するための合致イベント取得モジュール70と、
散乱特徴に基づいて合致イベントを再構成して、PET画像を取得するための再構成モジュール80と、を含む。
【0078】
いくつかの実施例では、再構成モジュール80が画像再構成を行う場合、散乱イベントの再構成パラメータと前記非散乱イベントの再構成パラメータとは異なり、異なる分類に属する前記散乱イベントの再構成パラメータは、異なる。
【0079】
なお、上記各モジュールは、機能モジュールであってもよく、プログラムモジュールであってもよく、ソフトウェアで実現されてもよく、ハードウェアで実現されてもよい。ハードウェアで実現されるモジュールについて、上記各モジュールは、同一のプロセッサに位置してもよく、又は、上記各モジュールは、任意の組み合わせでそれぞれ異なるプロセッサに位置してもよい。
【0080】
また、図3を参照して説明した本願の実施例のPETデータ補正方法及びPET画像再構成方法は、コンピュータ機器によって実現することができる。図7は、本願の実施例に係るコンピュータ機器のハードウェア構成の模式図である。
【0081】
コンピュータ機器は、プロセッサ91及びコンピュータプログラム命令が記憶されているメモリ92を含んでもよい。
【0082】
具体的には、上記プロセッサ91は、中央処理装置(CPU)、又は特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASICと略称する)を含んでもよく、本願の実施例を実施する1つ又は複数の集積回路として配置されてもよい。
【0083】
メモリ92は、データ又は命令のための大容量メモリを含んでもよい。限定ではなく例を挙げると、メモリ92は、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive、HDDと略称する)、フロッピーディスクドライブ、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive、SSDと略称する)、フラッシュメモリ、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ又はユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USBと略称する)ドライブ又はこれらの2つ以上の組み合わせを含んでもよい。適切な場合、メモリ92は、取外し可能又は取外し不能(又は固定)媒体を含んでもよい。適切な場合、メモリ92は、データ処理装置に対して内蔵又は外付けであってもよい。特定の実施例において、メモリ92は、不揮発性(Non-Volatile)メモリである。特定の実施例において、メモリ92は、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROMと略称する)及びランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称する)を含む。適切な場合、当該ROMは、マスクプログラムされたROM、プログラマブルROM(ProgrammableRead-Only Memory、PROMと略称する)、消去可能なPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory、EPROMと略称する)、電気的消去可能なPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROMと略称する)、電気的書き換え可能なROM(Electrically Alterable Read-Only Memory、EAROMと略称する)又はフラッシュメモリ(FLASH)又はこれらの2つ以上の組み合わせであってもよい。適切な場合、RAMは、スタティックランダムアクセスメモリ(Static Random-Access Memory、SRAMと略称する)又はダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory、DRAMと略称する)であってよく、DRAMは、高速ページモードダイナミックランダムアクセスメモリ(Fast Page Mode Dynamic Random Access Memory、FPMDRAMと略称する)、拡張データ出力ダイナミックランダムアクセスメモリ(Extended Date Out Dynamic Random Access Memory、EDODRAMと略称する)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous Dynamic Random-Access Memory、SDRAMと略称する)などであってよい。
【0084】
メモリ92は、処理及び/又は通信に必要な様々なデータファイル、及びプロセッサ91によって実行される可能性のあるコンピュータプログラム命令を格納又はバッファリングすることができる。
【0085】
プロセッサ91は、メモリ92に記憶されているコンピュータプログラム命令を読み取って実行することにより、上記実施例における任意のPETデータ補正方法及びPET画像再構成方法を実現する。
【0086】
いくつかの実施例において、コンピュータ機器は、通信インターフェース93及びバス90をさらに含んでもよい。図7に示すように、プロセッサ91、メモリ92、及び通信インターフェース93は、バス90を介して接続されており、相互間の通信を実現する。
【0087】
通信インターフェース93は、本願の実施例における各モジュール、装置、ユニット、及び/又は機器間の通信を実現するためのものである。通信インターフェース93は、外部機器、画像/データ収集機器、データベース、外部ストレージ、及び画像/データ処理ワークステーションなどの他の構成要素とのデータ通信を実現することもできる。
【0088】
バス90は、コンピュータ機器の構成要素を互いに結合するハードウェア、ソフトウェア、またはその両方を含む。バス90は、データバス(Data Bus)、アドレスバス(Address Bus)、制御バス(Control Bus)、拡張バス(Expansion Bus)、ローカルバス(Local Bus)のうちの少なくとも1つを含むが、これらに限定されない。限定ではなく例を挙げると、バス90は、アクセラレーテッドグラフィックスポート(Accelerated Graphics Port、AGPと略称する)又は他のグラフィックスバス、拡張業界標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture、EISAと略称する)バス、フロントサイドバス(Front Side Bus、FSBと略称する)、ハイパートランスポート(Hyper Transport、HTと略称する)インターコネクト、業界標準アーキテクチャ(Industry Standard Architecture、ISAと略称する)バス、無線帯域幅(Infini Band)インターコネクト、ローピンカウント(Low Pin Count、LPCと略称する)バス、メモリバス、マイクロチャネルアーキテクチャ(Micro Channel Architecture、MCAと略称する)バス、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(Peripheral Component Interconnect、PCIと略称する)バス、PCI-Express(PCI-X)バス、シリアルアドバンスドテクノロジーアタッチメント(Serial Advanced Technology Attachment、SATAと略称する)バス、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソシエーションローカル(Video Electronics Standards Association Local Bus、VLBと略称する)バス、又は別の適切なバス、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含んでもよい。適切な場合、バス90は、1つ又は複数のバスを含んでもよい。本願の実施例は、特定のバスを説明及び図示しているが、本願は、任意の適切なバス又はインターコネクトが考えられる。
【0089】
当該コンピュータ機器は、取得されたコンピュータプログラム命令に基づいて、本願の実施例におけるPETデータ補正方法及びPET画像再構成方法を実行することにより、図3を参照して説明したPETデータ補正方法及びPET画像再構成方法を実現することができる。
【0090】
また、上記実施例におけるPETデータ補正方法及びPET画像再構成方法を組み合わせて、本願の実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することによって実現されてもよい。当該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、コンピュータプログラム命令が記憶されており、当該コンピュータプログラム命令がプロセッサによって実行されると、上記実施例におけるいずれかのPETデータ補正方法及びPET画像再構成方法を実現する。
【0091】
上記PETデータ補正方法、装置、コンピュータ機器及びPET画像再構成方法は、PETスキャンプロセスにおける単一イベントを取得し、単一イベントが非散乱イベント及び散乱イベントを含み、また、非散乱イベントの第1補正パラメータを取得し、第1補正パラメータに基づいて非散乱イベントを補正し、また、散乱イベントの散乱特徴を取得し、散乱特徴に基づいて散乱イベントを分類し、また、異なる分類に属する散乱イベントの第2補正パラメータを取得し、また、第2補正パラメータに基づいて散乱イベントを補正する。それにより、散乱イベントの特徴に基づいて分類し、異なる種類の散乱イベントを対応する補正パラメータで補正し、補正後の散乱イベントと非散乱イベントを用いて画像再構成を行うため、再構成結果がより正確になり、イメージング効果がより高くなる。
【0092】
上述した実施例の各技術的特徴を任意に組み合わせることができ、説明を簡潔にするために、上記実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについて説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾がない限り、それらの全ては、本明細書の範囲と見なされるべきである。
【0093】
上述した実施例は、本願のいくつかの実施形態のみを説明しており、それらの説明は、具体的で詳細であるが、本発明の特許の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。なお、当業者にとって、本願の趣旨を離脱しない限り、本願に対して各種の変形及び改良を行ってもよく、これらの変形及び改良は、いずれも、本願の保護範囲に属する。よって、本願の特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲を基準とすべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-09-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
いくつかの実施例において、前記散乱特徴は、散乱回数を含み、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することは、
前記散乱回数に基づいて前記散乱イベントを1回散乱イベント、2回散乱イベント及び複数回散乱イベントに分けることを含む。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
時間補正を例として、合致データを収集して、合致データも散乱回数に応じて分類し、その時間オフセットパラメータをそれぞれ計算して、検出器のメモリに記憶し、検出器がイベントを出力する際に1回、2回、3回、複数回の散乱回数に応じて分類し、種類をアドレスの一部として時間オフセットパラメータを検索して、検出されたガンマ光子到達時間パラメータに加算し、そして、時間オフセット補正を完了する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
例示的には、第2補正パラメータは、散乱イベントの分類に基づいて決定されるため、異なる種類の散乱イベントに対してそれぞれ目的に合った補正を行うことができ、再構成結果がより正確になり、イメージング効果がより高くなる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
別の実施例において、散乱特徴は、散乱回数を含み、散乱特徴に基づいて散乱イベントを分類することは、
散乱回数に基づいて散乱イベントを1回散乱イベント、2回散乱イベント及び複数回散乱イベントに分けるステップを含む。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
別の実施例において、散乱回数、散乱空間範囲、最大点蓄積エネルギー及び散乱点時間分布のうちの2つ又は複数の特徴に基づいて散乱イベントをそれぞれ分類する。例えば、散乱回数に基づいて散乱イベントを1回散乱イベント、2回散乱イベント及び複数回散乱イベントに分け、散乱空間範囲に基づいて散乱イベントを近距離散乱イベント及び遠距離散乱イベントに分け、それぞれ散乱回数及び散乱空間範囲に基づいて散乱イベントの第2補正パラメータを取得する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
散乱イベントを補正することは、粒子の位置、エネルギー、時間などの属性情報を修正して、より正確にすることであり、2つの第2補正パラメータを同時に用いて同一の属性を補正することができ、例えば、散乱距離テーブルルックアップにより1つの時間オフセット補正値を取得し、散乱回数によりもう1つの時間オフセット補正値を取得し、両者を重ね合わせて、時間を共に補正することができる。異なる属性を補正する場合、異なる属性に対して個別に補正し、例えば、粒子の位置に対して、散乱距離テーブルルックアップにより1つの位置オフセット補正値を取得し、粒子のエネルギーに対して、最大点蓄積エネルギーテーブルルックアップにより1つのエネルギーオフセット補正値を取得し、両者は、それぞれ粒子の位置とエネルギーを補正する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0074】
図5は、本願の実施例に係るPETデータ補正装置の構成のブロック図であり、図5に示すように、当該装置は、
PETスキャンプロセスにおける非散乱イベント及び散乱イベントを含む単一イベントを取得するためのイベント取得モジュール10と、
非散乱イベントの第1補正パラメータを取得し、第1補正パラメータに基づいて非散乱イベントを補正するための第1補正モジュール20と、
散乱イベントの散乱特徴を取得し、散乱特徴に基づいて散乱イベントを分類し、
また、散乱回数に基づいて散乱イベントを1回散乱イベント、2回散乱イベント及び複数回散乱イベントに分け、
また、散乱空間範囲に基づいて散乱イベントを近距離散乱イベント及び遠距離散乱イベントに分け、
また、最大点蓄積エネルギーに基づいて散乱イベントを高エネルギー散乱イベント及び低エネルギー散乱イベントに分け、
また、散乱点時間分布に基づいて散乱イベントを長時間間隔散乱イベント及び短時間間隔散乱イベントに分けるための分類モジュール30と、
異なる分類に属する散乱イベントの第2補正パラメータを取得するためのパラメータ取得モジュール40と、
第2補正パラメータに基づいて散乱イベントを補正するための第2補正モジュール50と、を含む。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0083】
メモリ92は、データ又は命令のための大容量メモリを含んでもよい。限定ではなく例を挙げると、メモリ92は、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive、HDDと略称する)、フロッピーディスクドライブ、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive、SSDと略称する)、フラッシュメモリ、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ又はユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USBと略称する)ドライブ又はこれらの2つ以上の組み合わせを含んでもよい。適切な場合、メモリ92は、取外し可能又は取外し不能(又は固定)媒体を含んでもよい。適切な場合、メモリ92は、データ処理装置に対して内蔵又は外付けであってもよい。特定の実施例において、メモリ92は、不揮発性(Non-Volatile)メモリである。特定の実施例において、メモリ92は、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROMと略称する)及びランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称する)を含む。適切な場合、当該ROMは、マスクプログラムされたROM、プログラマブルROM(ProgrammableRead-Only Memory、PROMと略称する)、消去可能なPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory、EPROMと略称する)、電気的消去可能なPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROMと略称する)、電気的書き換え可能なROM(Electrically Alterable Read-Only Memory、EAROMと略称する)又はフラッシュメモリ(FLASH)又はこれらの2つ以上の組み合わせであってもよい。適切な場合、RAMは、スタティックランダムアクセスメモリ(Static Random-Access Memory、SRAMと略称する)又はダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory、DRAMと略称する)であってよく、DRAMは、高速ページモードダイナミックランダムアクセスメモリ(Fast Page Mode Dynamic Random Access Memory、FPMDRAMと略称する)、拡張データ出力ダイナミックランダムアクセスメモリ(Extended Data Out Dynamic Random Access Memory、EDODRAMと略称する)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous Dynamic Random-Access Memory、SDRAMと略称する)などであってよい。
【手続補正9】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PETスキャンプロセスにおける非散乱イベント及び散乱イベントを含む単一イベントを取得することと、
前記非散乱イベントの第1補正パラメータを取得し、前記第1補正パラメータに基づいて前記非散乱イベントを補正することと、
前記散乱イベントの散乱特徴を取得し、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することと、
異なる分類に属する前記散乱イベントの第2補正パラメータを取得することと、
前記第2補正パラメータに基づいて前記散乱イベントを補正することと、
を含む、ことを特徴とするPETデータ補正方法。
【請求項2】
前記散乱特徴は、散乱回数、散乱空間範囲、最大点蓄積エネルギー及び散乱点時間分布のうちの少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のPETデータ補正方法。
【請求項3】
前記散乱特徴は、散乱回数を含み、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することは、
前記散乱回数に基づいて前記散乱イベントを1回散乱イベント、2回散乱イベント及び複数回散乱イベントに分けることを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のPETデータ補正方法。
【請求項4】
前記散乱特徴は、散乱空間範囲を含み、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することは、
前記散乱空間範囲に基づいて前記散乱イベントを近距離散乱イベント及び遠距離散乱イベントに分けることを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のPETデータ補正方法。
【請求項5】
前記散乱特徴は、最大点蓄積エネルギーを含み、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することは、
前記最大点蓄積エネルギーに基づいて前記散乱イベントを高エネルギー散乱イベント及び低エネルギー散乱イベントに分けることを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のPETデータ補正方法。
【請求項6】
前記散乱特徴は、散乱点時間分布を含み、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類することは、
前記散乱点時間分布に基づいて前記散乱イベントを長時間間隔散乱イベント及び短時間間隔散乱イベントに分けることを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のPETデータ補正方法。
【請求項7】
前記散乱イベントの散乱特徴を取得した後に、
前記散乱イベントに対して散乱回復を行うことをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載のPETデータ補正方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載のPETデータ補正方法によって補正された散乱イベント及び非散乱イベントを取得することと、
補正された散乱イベント及び非散乱イベントに基づいて合致イベントを取得することと、
前記散乱特徴に基づいて前記合致イベントを再構成して、PET画像を取得することと、
を含む、ことを特徴とするPET画像再構成方法。
【請求項9】
前記散乱特徴に基づいて前記合致イベントを再構成する過程において、前記散乱イベントの再構成パラメータと前記非散乱イベントの再構成パラメータとは異なり、異なる分類に属する前記散乱イベントの再構成パラメータは、異なる、ことを特徴とする請求項8に記載のPET画像再構成方法。
【請求項10】
PETスキャンプロセスにおける非散乱イベント及び散乱イベントを含む単一イベントを取得するためのイベント取得モジュールと、
前記非散乱イベントの第1補正パラメータを取得し、前記第1補正パラメータに基づいて前記非散乱イベントを補正するための第1補正モジュールと、
前記散乱イベントの散乱特徴を取得し、前記散乱特徴に基づいて前記散乱イベントを分類するための分類モジュールと、
異なる分類に属する前記散乱イベントの第2補正パラメータを取得するためのパラメータ取得モジュールと、
前記第2補正パラメータに基づいて前記散乱イベントを補正するための第2補正モジュールと、
を含む、ことを特徴とするPETデータ補正装置。
【請求項11】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され前記プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムとを含むコンピュータ機器であって、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行すると、請求項1~7のいずれか一項に記載のPETデータ補正方法又は請求項8に記載のPET画像再構成方法を実現する、
ことを特徴とするコンピュータ機器。
【国際調査報告】