(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-07
(54)【発明の名称】イオン化可能なカチオン性脂質アナログ材料およびその薬物送達担体としての応用
(51)【国際特許分類】
A61K 47/18 20170101AFI20240131BHJP
【FI】
A61K47/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548313
(86)(22)【出願日】2021-12-07
(85)【翻訳文提出日】2023-09-29
(86)【国際出願番号】 CN2021136176
(87)【国際公開番号】W WO2022170833
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】202110183414.2
(32)【優先日】2021-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523301086
【氏名又は名称】広州立得生物医薬科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGZHOU LIDE BIOMEDICINE TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】2 Ruitai Road, Huangpu District Guangzhou,Guangdong 510535 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】劉志佳
(72)【発明者】
【氏名】楽志成
(72)【発明者】
【氏名】賀澤▲プォン▼
(72)【発明者】
【氏名】陳永明
【テーマコード(参考)】
4C076
【Fターム(参考)】
4C076AA95
4C076DD51
4C076EE41
(57)【要約】
【要約】
本発明は、イオン化可能なカチオン性脂質アナログ材料およびその薬物送達担体としての使用を開示する。本発明は、一連のカチオン性脂質アナログ材料を合理的に設計し、前記カチオン性脂質アナログ材料の反応条件が温和で、合成プロセスが簡単で、安定性がよく、合成されたカチオン性脂質アナログ材料が良好な生体適合性を有し、生体高分子薬物の効率的かつ安全な細胞内送達を達成することができ、また、その他のタイプの薬物の送達担体としても使用できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
【請求項2】
【請求項3】
【請求項4】
【請求項5】
【請求項6】
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のカチオン性脂質アナログ材料の製造方法であって、アルデヒド系化合物とアミン系化合物を有機溶液中に入れ、10~120min反応した後、カルボン酸系化合物とイソシアネート化合物を順次に入れ、4~60℃で6~72h反応し、反応終了後、カラムクロマトグラフィーにより生成物を分離精製し、前記カチオン性脂質アナログ材料を得る、ことを特徴とする製造方法。
【請求項8】
前記アルデヒド系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物およびイソシアネート化合物のモル比が0.1~1:0.1~1:0.1~1:0.1~1であり、好ましくは、モル比が1:1:1:0.5である、ことを特徴とする、請求項7記載のカチオン性脂質アナログ材料の製造方法。
【請求項9】
【請求項10】
請求項1~6のいずれか一項に記載のカチオン性脂質アナログ材料の、薬物担体としての使用。
【請求項11】
請求項1~6のいずれか一項に記載のカチオン性脂質アナログ材料である担体と、前記担体に封入または搭載された薬物とを含む、ことを特徴とする、薬物送達システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物医薬技術分野に関し、特に、イオン化可能なカチオン性脂質アナログ材料およびその薬物送達担体としての応用に関する。
【背景技術】
【0002】
生体高分子薬物とは、現代のバイオテクノロジーの方法により生産された生体内由来または体外で合成の、疾患の診断、予防または治療のための生体高分子を意味し、主に、タンパク質、ポリペプチド、抗体、核酸等が含まれ、生物の生命活動に重要な役割を果たしている。生体高分子薬物は、標的選択性に優れ、効力が高く、臨床治療において確実な治療効果と低い副作用という利点を示し、医薬品開発の重要な研究方向となりつつある。しかしながら、低分子薬物と比較して、生体高分子薬物は、サイズおよび分子量が大きく、表面電荷が負または正であり、標的細胞の細胞膜を通過して細胞内部に入ることが困難であるなどの問題がある。生体高分子薬物の効率的な送達を達成するために、研究者たちは多くの努力を払っており、リポソーム、カチオン性ポリマー、ナノ粒子など、多くの生体高分子薬物送達担体が開発されているが、これらの担体は依然として送達効率が悪いという問題を抱えている。生体分子薬物の送達効果をどのように向上させるか、送達過程における活性の安定性をどのように維持するか、生体内の様々な生物学的障壁にうまく適合させるか、細胞内への正確な送達を実現し役割を果たすかなどは、依然として生体分子薬物送達システムの研究の難点および方向性である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
【0004】
【0005】
【0006】
発明者らは、試験により、上記スクリーニングされた72種類の低分子カチオン性脂質アナログ材料が、タンパク質モデル薬物と共集合して、サイズが小さくて安定なナノ複合体を形成することができ、多種の正、負電性のタンパク質の細胞内送達を達成し、かつ細胞内に送達されたタンパク質の生物活性が維持され、治療効果を奏することができることを発見した。また、これらの72種類の低分子カチオン性脂質アナログ材料は、さらに、多種の核酸分子と結合してナノ粒子を形成することができ、効率的なプラスミドDNA、mRNAおよびsiRNAの細胞内送達を達成することができる。
本発明は、さらに、上記カチオン性脂質アナログ材料の製造方法を提供し、具体的な方法として、アルデヒド系化合物とアミン系化合物を有機溶液中に入れ、10~120min反応した後、カルボン酸系化合物とイソシアネート化合物を順次に入れ、4~60℃で6~72h反応し、反応終了後、カラムクロマトグラフィーにより生成物を分離精製し、前記カチオン性脂質アナログ材料を得る。
【0007】
本発明では、アルデヒド系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物およびイソシアネート化合物を原料として利用し、Ugi反応により低分子カチオン性脂質アナログ材料を合成する。本発明のカチオン性脂質アナログ材料の反応条件が温和で、合成プロセスが簡単で、安定性がよく、合成された低分子カチオン性脂質アナログ材料の毒性が低く、多種の薬物を効率的に細胞内に送達することができる。
さらに、前記のカチオン性脂質アナログ材料の製造方法において、メタノールとジクロロメタンとの混合液を移動相とする条件でカラムクロマトグラフィーにより分離を行う。
さらに、前記のカチオン性脂質アナログ材料の製造方法において、前記アルデヒド系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物およびイソシアネート化合物のモル比が0.1~1:0.1~1:0.1~1:0.1~1であり、さらにまた、モル比が1:1:1:0.5である。
【0008】
【0009】
本発明は、さらに、上記カチオン性脂質アナログ材料の薬物担体としての使用を提供する。本発明の低分子カチオン性脂質アナログ材料は、多種のタンパク質との相互作用により、安定で細胞摂取に有利な複合体を形成することができ、当該複合体は、細胞融合および/またはエンドサイトーシス等の経路を効果的に利用して細胞膜を横断し、エンドソームから回避および/または脱出し、タンパク質を細胞内に送達することができ、かつ、細胞内に送達されたタンパク質の生物学的活性が依然として維持されながら、カチオン性脂質アナログ材料が送達過程中において細胞に対して毒性を生じず、優れた生体適合性を有する。また、本発明のカチオン性脂質アナログ材料は、効率的にプラスミドDNA、mRNA、siRNA等の核酸分子と結合することができ、かつ、多種の細胞に異なるプラスミドDNAを送達することができ、いずれも高いトランスフェクション効率を示し、現在市販のトランスフェクション試薬と同等またはそれ以上の効率を有する。これにより、本発明で設計されたカチオン性脂質アナログ材料は、薬物、特に生体高分子の細胞内送達担体として使用されることができ、生体高分子薬物の治療上の応用に有効なツールを提供できる。
【0010】
本発明は、さらに、上記のカチオン性脂質アナログ材料を採用した担体と、前記担体に封入または搭載された薬物とを含む、薬物送達システムを提供する。
前記薬物送達システムは、薬物の種類に特に制限がなく、生物薬物や化学薬物の一方または両方を含むが、これらに限定されず、具体的には、前記生物薬物は、核酸、ポリペプチド、タンパク質およびワクチンのうちの一つまたは複数を含むが、これらに限定されず、前記化学薬物は、抗腫瘍低分子薬物、フルオレセインおよびリンパトレーサーのうちの一つまたは複数を含むが、これらに限定されない。
【0011】
前記薬物送達システムの標的性および送達効果をさらに向上させるために、前記担体は、標的リガンドと直接的に複合または化学的接合することができ、具体的には、前記標的リガンドは、オリゴヌクレオチド系アダプター、抗体分子、抗体断片、天然産生の受容体表面コンジュゲートまたはポリペプチド等を含むが、これらに限定されない。前記標的リガンドは、一つまたは多種の化学修飾方式により製造または合成することができ、ここで、化学修飾方式は、フルオロ修飾、メトキシ基修飾、アミノ基修飾、ロック核酸、グリコシル化、アミノ基化またはリン酸化等の修飾形式を含むが、これらに限定されない。
【0012】
本発明に不利な影響を与えない範囲で、前記薬物送達システムは、さらに、任意の薬理学的に許容される添加剤を含んで溶液型液体製剤、高分子溶液剤、乳剤、懸濁剤、分散剤、顆粒剤、錠剤およびカプセル剤等の投与剤形を製造することができ、前記添加剤は、賦形剤、バインダー、希釈剤および崩壊剤のうちの一つまたは複数を含むが、これらに限定されない。
【0013】
なお、ここで使用される用語である「送達」または「細胞内送達」とは、薬物を細胞の外部から細胞の内部に進入させ、それを細胞質中または細胞の小器官内に局在させることを意味する。
【0014】
ここで使用される用語であるカチオン性脂質アナログ材料とタンパク質および核酸等の生体高分子薬物との「複合」、またはカチオン性脂質アナログ材料と生体高分子からなる「複合体」とは、カチオン性脂質アナログ材料とタンパク質、核酸等の生体高分子薬物との相互作用を意味し、生体高分子薬物とカチオン性脂質アナログ材料とを結合させてそれらを細胞内に送達できるように、それが十分に安定である。
【0015】
ここで使用される用語である「ナノ粒子」とは、粒子径1μm未満の粒子を意味する。
従来技術と比較して、本発明の有益な効果は、以下である。
【0016】
本発明では、アルデヒド系化合物、アミン系化合物、カルボン酸系化合物およびイソシアネート化合物を原料として使用し、Ugi反応により低分子カチオン性脂質アナログ材料を合成する。本発明のカチオン性脂質アナログ材料の反応条件が温和で、合成プロセスが簡単で、安定性がよく、合成された低分子カチオン性脂質アナログ材料の生体適合性が良好であり、多種の薬物の安全で効率的な細胞内送達を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】カチオン性脂質アナログ材料I2-1R2C18A1のマススペクトル(a)および
1H NMRスペクトル(b)である。
【
図2】カチオン性脂質アナログ材料I2R2C18A1のマススペクトル(a)および
1H NMRスペクトル(b)である。
【
図3】カチオン性脂質アナログ材料I2-3R2C18A1のマススペクトル(a)および
1H NMRスペクトル(b)である。
【
図4】異なるカチオン性脂質アナログ材料でBSA-FITCを送達した後のHeLa細胞内の蛍光標識タンパク質平均蛍光強度である。実験中I1R1C12A1、I2R1C14A1およびI2R3C16A1の用量が1μg/ウェルであり、I1R2C14A1、I1R2C16A1、I1R2C18A1、I1R3C18A1、I1R11C18A1、I2R1C12A1、I2R1C20A1、I2R2C16A1、I2R3C18A1、I2R11C14A1、I2R11C16A1およびI2R11C18A1の用量が2μg/ウェルであり。I1R3C14A1、I1R3C16A1、I1R3C20A1、I1R11C14A1、I1R11C16A1、I1R11C20A1、I2R2C18A1、I2R2C20A1、I2R3C20A1およびI2R11C20A1の用量が4μg/ウェルであり、I1R1C14A1、I1R1C16A1、I1R1C18A1、I1R1C20A1、I1R2C12A1、I1R2C20A1、I1R3C12A1、I1R5C12A1、I1R5C14A1、I1R5C16A1、I1R5C18A1、I1R5C20A1、I1R11C12A1、I2R1C16A1、I2R1C18A1、I2R2C12A1、I2R2C14A1、I2R3C12A1、I2R3C14A1、I2R5C12A1、I2R5C14A1、I2R5C16A1、I2R5C18A1、I2R5C20A1およびI2R11C12A1の用量が8μg/ウェルである。BSA-FITCの用量が2μg/ウェルである。
【
図5】異なるカチオン性脂質アナログ材料でBSA-FITCを送達した後のHeLa細胞の蛍光標識タンパク質陽性率である。ここで、実験条件が、それぞれ、
図4の記載と一致する。
【
図6】異なるアルキル鎖長を有するカチオン性脂質アナログ材料でBSA-FITCを送達した後のHeLa細胞内の蛍光標識タンパク質の平均蛍光強度である。ここで、カチオン性脂質アナログの用量が4μg/ウェルであり、BSA-FITCの用量が2μg/ウェルである。
【
図7】I2-1R2C18A1、I2R2C18A1およびI2-3R2C18A1に対応するBSA-FITC細胞内送達効率(a)および対応する複合体の粒径分布(b)である。
【
図8】I2-1R2C18A1でBSA-FITCを異なるタイプの細胞に送達するレーザー共焦点結果である。
【
図9】I2R2C16A1、I2R2C17A1、I2R2C18A1、I2R2C19A1、I2R2C20A1およびそれぞれとBSA-FITCとの複合体の細胞毒性結果である。
【
図10】I2R2C18A1、I2-1R2C18A1および陽性対照PULSin(登録商標)の負電荷を持つタンパク質であるフィコエリトリンに対する細胞内送達効率である。
【
図11】I2-1R2C18A1の負電荷を持つタンパク質であるスーパーオキシドディスムターゼに対する細胞内送達効率。
【
図12】I2-1R2C18A1の負電荷を持つタンパク質である卵白アルブミンに対する細胞内送達効率。
【
図13】I2-1R2C18A1の負電荷を持つタンパク質である緑色蛍光タンパク質に対する細胞内送達効率。
【
図14】I2-1R2C18A1の正電荷を持つタンパク質であるシトクロムCに対する細胞内送達効率。
【
図15】I2-1R2C18A1の正電荷を持つタンパク質であるリゾチームに対する細胞内送達効率。
【
図16】タンパク質β-ガラクトシダーゼを送達した後のHeLa細胞内のβ-ガラクトシダーゼの活性結果である。ここで、カチオン性脂質アナログの用量が4μg/ウェルであり、β-ガラクトシダーゼの用量が4μg/ウェルである。
【
図17】I2-1R2C18A1でタンパク質サポリンを送達した後のHeLa細胞の細胞活性結果である。ここで、カチオン性脂質アナログの用量が3μg/ウェルである。
【
図18】異なるカチオン性脂質アナログ材料でGFP発現用プラスミドDNAをトランスフェクションした際の陽性率結果である。ここで、I2R11C14A1およびI2R11C18-2A1の用量が0.5μg/ウェルであり、I1R2C14A1、I2R1C16A1、I2R1C18A1、I2R1C18-1A1、I2R1C18-2A1、I2R2C18-2A1、I2R3C14A1、I2R3C16A1およびI2R3C18-2A1の用量が1μg/ウェルであり、I1R2C16A1、I1R2C18-1A1、I1R2C18-2A1、I1R3C14A1、I1R3C16A1、I1R3C18-2A1、I1R11C14A1、I1R11C16A1、I1R11C18A1、I1R11C18-1A1、I1R11C18-2A1、I2R1C14A1、I2R2C14A1、I2R2C16A1、I2R2C18-1A1、I2R3C18A1、I2R3C18-1A1およびI2R11C16A1の用量が2μg/ウェルであり、I1R1C16A1、I1R2C18A1、I1R3C12A1、I1R3C18A1、I1R3C18-1A1、I1R11C12A1、I2R2C18A1、I2R11C12A1、I2R11C18A1およびI2R11C18-1A1の用量が4μg/ウェルであり、I1R1C12A1、I1R1C14A1、I1R1C18A1、I1R1C18-1A1、I1R1C18-2A1、I1R2C12A1、I1R5C12A1、I1R5C14A1、I1R5C16A1、I1R5C18A1、I1R5C18-1A1、I1R5C18-2A1、I2R1C12A1、I2R2C12A1、I2R3C12A1、I2R5C12A1、I2R5C14A1、I2R5C16A1、I2R5C18A1、I2R5C18-1A1およびI2R5C18-2A1の用量が8μg/ウェルである。
【
図19】異なるカチオン性脂質アナログ材料でルシフェラーゼ発現用プラスミドDNAをトランスフェクションした後、HeLa細胞のルシフェラーゼ発現量の検出結果である。
【
図20】異なる添加量のI2R3C18-1A1でGFP発現用プラスミドDNAを異なるタイプの細胞にトランスフェクションした際のレーザー共焦点結果である。
【
図21】異なるカチオン性脂質アナログ材料でeGFP-mRNAをトランスフェクションした際の陽性率結果である。ここで、I1R2C14A1、I1R2C18-1A1、I1R2C18-2A1、I1R11C14A1、I2R2C14A1、I2R2C18-1A1、I2R2C18-2A1、I2R3C16A1、I2R3C18A1、I2R3C18-1A1、I2R3C18-2A1、I2R11C14A1、I2R11C16A1、I2R11C18-1A1およびI2R11C18-2A1の用量が1μg/ウェルであり、I1R1C12A1、I1R1C14A1、I1R1C16A1、I1R1C18A1、I1R1C18-1A1、I1R1C18-2A1、I1R2C12A1、I1R2C16A1、I1R2C18A1、I1R3C12A1、I1R3C14A1、I1R3C16A1、I1R3C18A1、I1R3C18-1A1、I1R3C18-2A1、I1R5C12A1、I1R5C14A1、I1R5C16A1、I1R5C18A1、I1R5C18-1A1、I1R5C18-2A1、I1R11C12A1、I1R11C16A1、I1R11C18A1、I1R11C18-1A1、I1R11C18-2A1、I2R1C12A1、I2R1C14A1、I2R1C16A1、I2R1C18A1、I2R1C18-1A1、I2R1C18-2A1、I2R2C12A1、I2R2C16A1、I2R2C18A1、I2R3C12A1、I2R3C14A1、I2R5C12A1、I2R5C14A1、I2R5C16A1、I2R5C18A1、I2R5C18-1A1、I2R5C18-2A1、I2R11C12A1およびI2R11C18A1の用量が2μg/ウェルである。
【
図22】異なるカチオン性脂質アナログ材料でeGFP-mRNAをトランスフェクションした際の平均蛍光強度である。ここで、実験条件が、
図21と一致する。
【
図23】I2R2C18-2A1、I2R3C18-2A1、I2R11C18-2A1でeGFP-mRNAをDC2.4細胞にトランスフェクションした際のレーザー共焦点結果であり、市販のトランスフェクション試薬であるLipofectamine 2000を陽性対照とした。
【
図24】異なる添加量のI2R2C18-1A1、I2R3C18-1A1、I2R2C18-2A1、I2R3C18-2A1でsiRNAをトランスフェクションした際の遺伝子沈黙結果である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の目的、技術的解決策および利点をよりよく説明するために、以下、特定の実施例を参照しながら本発明について説明する。本明細書で説明する具体的な実施例は、本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定することを意図するものではないことを当業者は理解されたい。
【0019】
【0020】
実施例2
本実施例では、フルオレセインイソチオシアネート標識のウシ血清アルブミン(BSA-FITC)をタンパク質モデルとして、カチオン性脂質アナログ材料の、タンパク質の細胞内送達についての応用効果を検討した。
具体的な実験方法は、以下のとおりである。あらかじめHeLa細胞を24ウェルプレートに接種し、細胞培養インキュベーターで12時間培養した後、異なるカチオン性脂質アナログ材料(0.25~8μg/ウェル)をそれぞれ50μLのHEPES緩衝液中でBSA-FITC(2μg/ウェル)と混合し、450μLの無血清DMEM培地で希釈して、タンパク質/カチオン性脂質アナログ複合体溶液を得た。HeLa細胞の培地を除去し、PBSで一回洗浄した後、タンパク質/カチオン性脂質アナログ複合体溶液を加え、4時間培養した後、フローサイトメトリーにより細胞内の蛍光強度および陽性細胞率を分析した。この実験では、市販のタンパク質送達試薬PULSin(登録商標)を陽性対照として用いた。
図4~5の結果から、本発明のカチオン性脂質アナログ材料は、いずれもBSA-FITCの細胞内送達に有効であり、特に、イソシアネート化合物がI2、アミン化合物がR2、R3またはR11である場合、合成されたカチオン性脂質アナログ材料のほとんどは、市販のタンパク質送達試薬PULSin(登録商標)よりも送達効率が顕著に優れていたことがわかった。
本実験では、I2R2C14A1、I2R2C15A1、I2R2C16A1、I2R2C17A1、I2R2C18A1、I2R2C19A1、およびI2R2C20A1を代表として、アルキル鎖長の異なるカチオン性脂質アナログ材料の細胞タンパク質の平均蛍光強度を比較した。
図6の結果からわかるように、本発明では、カルボン酸系化合物のアルキル鎖長を増加することにより、カチオン性脂質アナログ材料の疎水性を調整することができ、また、カチオン性脂質アナログ材料によるタンパク質の細胞内送達効率は、アルキル鎖長の増加とともに向上し、そして、カルボン酸系化合物のアルキル鎖の炭素原子数が18である場合、プラトー値に達した。
本実験では、I2-1R2C18A1、I2R2C18A1およびI2-3R2C18A1を代表として用いて、タンパク質/カチオン性脂質アナログ複合体の粒子径を測定した。
図7の結果からわかるように、I2-1R2C18A1、I2R2C18A1およびI2-3R2C18A1は、いずれもタンパク質の細胞内送達効率に優れ(カチオン性脂質アナログの用量が4μg/ウェルであり、BSA-FITCの用量が2μg/ウェルである。)、かつ、BSAタンパク質とサイズが小さく分布が均一な複合体を形成し、その複合体の粒子径は約500nmであった。
【0021】
実施例3 I2-1R2C18A1の異なるタイプの細胞内のタンパク質送達効果
本実験では、I2-1R2C18A1を代表的カチオン性脂質アナログ材料として、カチオン性脂質アナログ材料の異なるタイプの細胞内のタンパク質送達効果を検討した。
本実験では、実施例2の方法を参照して、BSA-FITC/I2-1R2C18A1複合体溶液を調製し、ここで、I2-1R2C18A1が4μg/ウェルであり、BSA-FITCが4μg/ウェルであり、ヒト腎上皮細胞(HEK-293T)、ヒト膵臓癌細胞(BxPC3)、マウスマクロファージ(RAW 264.7)、マウス樹状細胞(DC 2.4)、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)、マウス間葉系幹細胞(MSC)のそれぞれに、BSA-FITC/I2-1R2C18A1複合体溶液を入れ、4時間培養した後、レーザー共焦点顕微鏡を利用して細胞内のFITC蛍光信号を観察した。
図8の結果から、I2-1R2C18A1は、BSA-FITCを上皮細胞であるヒト腎上皮細胞(HEK-293T)、癌細胞であるヒト膵臓癌細胞(BxPC3)、免疫細胞であるマウスマクロファージ(RAW 264.7)やマウス樹状細胞(DC 2.4)、内皮細胞であるヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)および干細胞であるマウス間葉系幹細胞(MSC)にトランスフェクションすることができることが判明した。これからわかるように、I2-1R2C18A1は、異なるタイプの細胞内で良好なタンパク質送達効果を示した。
【0022】
実施例4 カチオン性脂質アナログ材料およびそのタンパク質複合体の細胞毒性試験
本実験では、タンパク質送達効率が高いI2R2C16A1、I2R2C17A1、I2R2C18A1、I2R2C19A1、I2R2C20A1を代表的カチオン性脂質アナログ材料として選択し、MTT実験でタンパク質/カチオン性脂質アナログのHeLa細胞に対する毒性を検出し、具体的な実験方法としては、HeLa細胞を96ウェルプレートに広げ、細胞インキュベーターで12時間培養した後、細胞培地を除去し、1μg/ウェルのカチオン性脂質アナログ材料またはBSA-FITC/カチオン性脂質アナログ複合体(カチオン性脂質アナログ材料とBSA-FITCの質量比が2:1である。)に置き換え、4時間培養し、その後洗浄により材料を除去し、DMEM培地に置き換えて20時間培養し、最後に、MTT法で細胞生存率を検出した。
図9の結果から、本発明のカチオン性脂質アナログ材料およびそのタンパク質複合体が良好な生体適合性を有することが判明した。
【0023】
実施例5 カチオン性脂質アナログ材料の異なるタンパク質に対する細胞内送達効果
本実験では、カチオン性脂質アナログ材料のフィコエリトリン(R-PE)、スーパーオキシドディスムターゼ、卵白アルブミン、緑色蛍光タンパク質、シトクロムCおよびリゾチームのそれぞれに対する細胞内送達効果を検討した。本実験では、実施例2の方法を参照してタンパク質/カチオン性脂質アナログ複合体溶液を調製し、そのHeLa細胞内の送達効果を検討した。
ここで、I2R2C18A1、I2-1R2C18A1および陽性対照PULSin(登録商標)の、負電荷を持つタンパク質であるフィコエリトリンに対する送達効果は、
図10に示され、I2-1R2C18A1の、負電荷を持つタンパク質であるスーパーオキシドディスムターゼに対する送達効果は、
図11に示され、I2-1R2C18A1の、負電荷を持つタンパク質である卵白アルブミンに対する送達効果は、
図12に示され、I2-1R2C18A1の、負電荷を持つタンパク質である緑色蛍光タンパク質に対する送達効果は、
図13に示され、I2-1R2C18A1の、正電荷を持つタンパク質であるシトクロムCに対する送達効果は、
図14に示され、I2-1R2C18A1の、正電荷を持つタンパク質であるリゾチームに対する送達効果は、
図15に示される。上記結果から、本発明のカチオン性脂質アナログ材料は、例えば、ウシ血清アルブミン、フィコエリトリン、スーパーオキシドディスムターゼ、卵白アルブミン、緑色蛍光タンパク質、シトクロムCおよびリゾチームのような異なる分子量や帯電特性を持つタンパク質を効率的に細胞内に送達することができ、本発明のカチオン性脂質アナログ材料が、タンパク質薬物の細胞内送達の面で汎用性を有することが判明した。
【0024】
実施例6 I2-1R2C18A1でβ-ガラクトシダーゼ(β-Gal)を送達し、その細胞内の活性を検出した。
HeLa細胞とβ-Gal、β-Gal/PULSinまたはβ-Gal/I2-1R2C18Aを4時間培養した後、PBSで細胞を洗浄し、説明書に従ってβ-ガラクトシダーゼin situ検出キット(β-Gal in situ assay kit)で細胞内のβ-ガラクトシダーゼの活性を検出した。本実験では、市販のタンパク質トランスフェクション試薬PULSin(登録商標)を陽性対照とした。
化合物の生物活性を維持することは、生物活性分子の送達技術の重要な原則である。
図16の結果からわかるように、I2-1R2C18A1は、β-Galを細胞中に効率的に送達し、そしてその生物学的活性を維持することができ、その効果が市販のタンパク質送達試薬PULSin(登録商標)よりも顕著に優れた。
【0025】
実施例7 I2-1R2C18A1でサポリン(Saporin)をHeLa細胞に送達し、そして細胞活性を検出した
HeLa細胞とサポリンまたはサポリン/I2-1R2C18A1とを4時間インキュベートした後、完全培地に置き換え、引き続き20時間培養し、MTT法で細胞活性を検出した。
図17の結果から、サポリンそのものが、細胞に対して小さい毒性を示したが、I2-1R2C18A1は、高いタンパク質送達効率を有するため、サポリンを細胞内に効果的に送達することができ、そして細胞内に送達したサポリンが治療効果を有し、腫瘍細胞を効果的に殺傷することができることが判明した。
【0026】
実施例8 緑色蛍光タンパク質(GFP)発現用プラスミドDNAのトランスフェクション実験
本実験では、緑色蛍光タンパク質(GFP)発現用プラスミドDNAをレポーター遺伝子として使用し、HeLa細胞におけるカチオン性脂質アナログ材料の遺伝子トランスフェクション効率を検出し、具体的な方法は、以下のとおりである。
HeLa細胞を24ウェルプレートに接種し、細胞インキュベーター中に12時間培養した。異なるカチオン性脂質アナログ材料(0.25~8μg/ウェル)をそれぞれ40μLの酢酸ナトリウムバッファー(25mM、pH5.2)で緑色蛍光タンパク質発現用プラスミドDNA(0.5μg/ウェル)と混合し、10分間静置した後、さらに460μLのOpti-MEM培地で希釈し、プラスミドDNAを搭載したカチオン性脂質アナログ複合体粒子溶液が得られた。HeLa細胞の培地を除去し、PBSで一回洗浄した後、複合した粒子溶液を入れ、24時間培養した後、フローサイトメトリーにより細胞内のプラスミドDNAのトランスフェクション効率を分析した。陽性対照として、市販の遺伝子トランスフェクション試薬Lipofectamine 2000を用いた。
図18の結果から、本発明のカチオン性脂質アナログ材料は、GFPを発現するプラスミドDNAをHeLa細胞にトランスフェクションすることができ、効率的な遺伝子トランスフェクションを実現し、特に、I1R2C14A1、I1R2C18-2A1、I1R11C14A1、I2R1C14A1、I2R1C16A1、I2R1C18-1A1、I2R1C18-2A1、I2R2C14A1、I2R2C16A1、I2R2C18-1A1、I2R2C18-2A1、I2R3C16A1、I2R3C18A1、I2R3C18-1A1、I2R3C18-2A1、I2R11C14A1、I2R11C16A1、I2R11C18A1、I2R11C18-1A1、I2R11C18-2A1は、市販のトランスフェクション試薬Lipofectamine 2000と同等またはそれ以上のトランスフェクション効率を有しうることが判明した。
【0027】
実施例9 ルシフェラーゼ(luminescence)発現用プラスミドDNAのトランスフェクション実験
本実施例では、ルシフェラーゼ発現用プラスミドDNAをレポーター遺伝子として使用し、HeLa細胞におけるカチオン性脂質アナログ材料の遺伝子トランスフェクション効率を検出し、具体的な操作方法は、以下のとおりである。HeLa細胞を96ウェルプレートに接種し、そして細胞インキュベーター中に12時間培養した。異なるカチオン性脂質アナログ材料をそれぞれ40μLの酢酸ナトリウムバッファー(25mM、pH5.2)でルシフェラーゼ発現用プラスミドDNA(0.5μg)と混合し10分間静置した後、さらに460μLのOpti-MEM培地で希釈し、プラスミドDNAを搭載したカチオン性脂質アナログ複合体粒子溶液が得られた。HeLa細胞の培地を除去し、PBSで一回洗浄した後、125μLの複合した粒子溶液を入れた。24時間培養した後、培養溶液を除去し、充分に溶解させた後、50μL/ウェルの基質を入れ、多機能プレートリーダーを使用してルシフェラーゼの発現量を検出した。
図19の結果から、I2R3C18A1、I2R1C18-1A1、I1R11C14A1、I2R11C18-2A1、I1R2C14A1、I2R1C14A1、I2R1C16A1、I2R3C18-2A1、I2R2C18-2A1、I2R2C16A1、I2R3C16A1、I2R2C18-1A1、I2R3C18-1A1は、市販のトランスフェクション試薬Lipofectamine 2000と同等またはそれ以上のトランスフェクション効率を有しうることが判明した。
【0028】
実施例10
I2R3C18-1A1によるGFP発現用のプラスミドDNAの異なるタイプの細胞へのトランスフェクション効果
本実験では、I2R3C18-1A1を代表的カチオン性脂質アナログ材料、GFP発現用プラスミドDNAをレポーター遺伝子として使用し、異なる添加量のカチオン性脂質アナログ材料(0.5~3μg/ウェル)の異なるタイプの細胞内のプラスミドDNA(0.5 μg/ウェル)に対するトランスフェクション効果を検討した。市販の遺伝子トランスフェクション試薬Lipofectamine 2000を陽性対照とした。本実験方法は、実施例8の方法を参照してGFP発現用プラスミドDNAを搭載したI2R3C18-1A1粒子溶液を調製し、DC2.4、RAW 264.7、A549、BxPC3およびHeLa細胞それぞれに、GFP発現用プラスミドDNAを搭載したI2R3C18-1A1粒子溶液複合体溶液を入れ、24時間培養した後、レーザー共焦点顕微鏡を利用して細胞内のプラスミドDNAトランスフェクション効率を観察した。
図20の結果から、I2R3C18-1A1材料は、GFP発現用プラスミドDNAを腫瘍細胞および免疫細胞にトランスフェクションすることができることが判明した。
【0029】
実施例11
強化型緑色蛍光タンパク質(eGFP)発現用mRNAのトランスフェクション実験
本実験では、eGFP-mRNAをmRNAモデルとし、DC 2.4細胞でカチオン性脂質アナログ材料のmRNAトランスフェクション効率を検出し、具体的な操作方法は、以下のとおりである。
DC 2.4細胞を48ウェルプレート上に接種し、そして細胞インキュベーター中に12時間培養した。異なるカチオン性脂質アナログ材料(0.25~2μg/ウェル)をそれぞれ20μLの酢酸ナトリウムバッファー(25 mM、pH 5.2)でeGFP発現用mRNA(0.2 μg/ウェル)と混合し、10分間静置した後、さらに230μLのOpti-MEM培地で希釈し、mRNAを搭載した複合粒子が得られた。HeLa細胞の培地を除去し、PBSで一回洗浄した後、複合した粒子溶液を入れ、24時間培養した後、フローサイトメトリーおよびレーザー共焦点顕微鏡で細胞内のmRNAトランスフェクション効率を観察した。陽性対照として、市販の遺伝子トランスフェクション試薬Lipofectamine 2000を用いた。
図21~23の結果から、本発明のカチオン性脂質アナログ材料は、eGFP発現用mRNAをDC 2.4細胞にトランスフェクションすることができ、特に、I1R2C14A1、I1R2C16A1、I1R2C18A1、I1R2C18-1A1、I1R2C18-2A1、I1R11C14A1、I1R11C16A1、I1R11C18A1、I2R1C14A1、I2R1C16A1、I2R1C18-1A1、I2R2C14A1、I2R2C16A1、I2R2C18A1、I2R2C18-1A1、I2R2C18-2A1、I2R3C14A1、I2R3C16A1、I2R3C18A1、I2R3C18-1A1、I2R3C18-2A1、I2R11C14A1、I2R11C16A1、I2R11C18A1、I2R11C18-1A1、I2R11C18-2A1は、市販のトランスフェクション試薬Lipofectamine 2000と同等またはそれ以上のmRNAトランスフェクション効率を有しうることが判明した。
【0030】
実施例12 短い干渉核酸(siRNA)のトランスフェクション実験
本実験では、I2R2C18-1A1、I2R3C18-1A1、I2R2C18-2A1、I2R3C18-2A1を代表的なカチオン性脂質アナログ材料として選択し、ルシフェラーゼレポーター遺伝子を安定に発現するA549細胞(A549-Luc)を細胞モデルとして選択し、ルシフェラーゼレポーター遺伝子を特異的に標的とするsiRNA配列をsiRNAモデルとし、カチオン性脂質アナログ材料のsiRNAトランスフェクションおよび送達の効果を検討し、具体的な操作方法は、以下のとおりである。
ルシフェラーゼを発現するA549細胞(A549-Luc)を96ウェルプレートに接種し、そして細胞培養インキュベーター中で12時間培養した。異なる材料(0.5~3μg/ウェル)をそれぞれ40μLの酢酸ナトリウムバッファー(25mM、pH5.2)でsiRNAと混合し、10分間静置した後、460μLのOpti-MEM培地で希釈し、siRNAを搭載した複合粒子が得られた(siRNAの最終濃度は100nMである。)。A549-Luc細胞の培地を除去し、PBSで1回洗浄した後、125μLの複合粒子溶液を添加し、48時間培養した後、培養液を除去し、十分に溶解させた後、50μL/ウェルの基質を添加し、多機能プレートリーダーを用いてルシフェラーゼの発現量を検出した。
図24の結果から、I2R2C18-1A1、I2R3C18-1A1、I2R2C18-2A1、およびI2R3C18-2A1は、siRNAを細胞内にトランスフェクションして、ルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現を特異的に沈黙させることができ、さらに、遺伝子沈黙効率は、カチオン性脂質アナログ材料の添加量の増加に伴って向上することが判明した。
【国際調査報告】