(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-07
(54)【発明の名称】新規な多成分系形状記憶合金の球状粉末の製造方法およびその方法により製造された合金
(51)【国際特許分類】
C22C 1/00 20230101AFI20240131BHJP
B22F 1/065 20220101ALI20240131BHJP
B22F 9/08 20060101ALI20240131BHJP
B22F 9/10 20060101ALI20240131BHJP
B22F 10/00 20210101ALI20240131BHJP
B22F 3/14 20060101ALI20240131BHJP
B22F 1/14 20220101ALI20240131BHJP
B22F 3/02 20060101ALI20240131BHJP
B22F 9/14 20060101ALI20240131BHJP
C22C 5/04 20060101ALI20240131BHJP
C22C 30/00 20060101ALI20240131BHJP
B22F 1/00 20220101ALI20240131BHJP
B33Y 70/00 20200101ALI20240131BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20240131BHJP
【FI】
C22C1/00 P
B22F1/065
B22F9/08 A
B22F9/10
B22F10/00
B22F3/14 101A
B22F1/14 400
B22F3/02 S
B22F3/14 A
B22F9/14
C22C5/04
C22C30/00
B22F1/00 R
B22F1/00 K
B33Y70/00
B33Y10/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553173
(86)(22)【出願日】2021-11-10
(85)【翻訳文提出日】2023-07-03
(86)【国際出願番号】 ZA2021050065
(87)【国際公開番号】W WO2022104400
(87)【国際公開日】2022-05-19
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】ZA
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523190217
【氏名又は名称】カウンシル オブ サイエンティフィク アンド インダストリアル リサーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チコシャ、シレセルウェ
【テーマコード(参考)】
4K017
4K018
【Fターム(参考)】
4K017AA04
4K017BA02
4K017BA03
4K017BA10
4K017BB02
4K017BB06
4K017BB09
4K017CA01
4K017EF01
4K017FA14
4K018BB03
4K018BC16
4K018CA11
4K018CA29
4K018EA01
4K018EA21
4K018KA56
(57)【要約】
本発明は、新規な多成分系の形状記憶合金の粉末を製造する方法を提供するものである。形状記憶合金は、IUPAC 4族遷移金属(Ti)とIUPAC 10族遷移金属(NiおよびPt)の組み合わせから選択される少なくとも4~6種類の元素を組み合わせることによって製造され、基本的な三元系合金に1~3種類の他の遷移金属をさらに添加することによって、最大で4~6成分の最終合金が構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
新規な多成分系の形状記憶合金の粉末を製造する方法であって、前記形状記憶合金は、IUPAC 4族遷移金属(Ti)とIUPAC 10族遷移金属(NiおよびPt)の組み合わせから選択される少なくとも4~6種類の元素の組み合わせによって製造され、基本的な三元系合金に1~3種類の他の遷移金属をさらに添加することによって構成され、最大で4~6成分の最終合金が製造される、方法。
【請求項2】
前記組み合わせは、少なくともTi、NiおよびPtを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基本的な三元系合金成分の組成は、10~35原子%の間で変化し、前記3種類の他の遷移合金金属については5~25原子%の間で変化する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
a.メカニカルアロイング(MA)とそれに続く球状化、
b.プレスおよび焼結(P&S)とそれに続く真空誘導溶解(VIM)、
c.スパークプラズマ焼結(SPS)とそれに続く真空誘導溶解(VIM)、
d.緩い焼結とそれに続く電極誘導溶解ガスアトマイズ(EIGA)、および、
e.プラズマ回転電極プロセス(PREP)、
から選択される1つまたは複数のプロセスを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
原料は、粉末形態またはスポンジ形態のいずれかである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
製造される前記粉末の形状は、球形とすることができる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
球形の前記粉末は、800℃~1500℃の温度範囲でマルテンサイト変態を起こす、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
製造された前記合金は、600℃~1500℃の温度で10℃~50℃の範囲の小さなヒステリシスを伴ってマルテンサイト変態し、最大6J/cm
3の仕事出力機能を有し、熱的に安定している、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
製造された前記合金は、超弾性、仕事出力機能、およびサイクル時の高温機械的および熱的安定性特性を示す、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の方法によって製造され、球状化またはアトマイズによって処理される合金。
【請求項11】
積層造形(AM)、金属射出成形(MIM)、またはホットプレス(HP)用の、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法によって製造された粉末の使用。
【請求項12】
多成分系の形状記憶合金の球状粉末であって、前記合金は、IUPAC 4族遷移金属とIUPAC 10族遷移金属の組み合わせから選択される少なくとも4~6種類の元素を有し、基本的な三元系合金に1~3種類の他の遷移金属をさらに添加することによって、最大で4~6成分を有する最終合金が構成される、球状粉末。
【請求項13】
前記組み合わせは、少なくともTi、NiおよびPtを含む、請求項12に記載の球状粉末。
【請求項14】
前記基本的な三元系合金の成分組成は、10~35原子%の間で変化し、前記最大3種類の他の遷移合金金属については5~25原子%の間で変化する、請求項12または13に記載の球状粉末。
【請求項15】
前記形状記憶合金は、800~1500℃の温度範囲でマルテンサイト変態する、請求項12~14のいずれか一項に記載の球状粉末。
【請求項16】
前記形状記憶合金は、超弾性、仕事出力機能、およびサイクル時の高温機械的および熱的安定性特性を有する、請求項15に記載の球状粉末。
【請求項17】
前記形状記憶合金は、球形化またはアトマイズのいずれかによって処理される、請求項12~16のいずれか一項に記載の球状粉末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な多成分系の形状記憶合金の球状粉末の製造方法および新規な多成分合金を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
高温での用途に使用できるスマート材料の開発に対する需要が高まっている。現在、100℃以下で使用されるTiNiが市販されている。TiNiへのPdおよびPtの三元添加は、最高500℃の温度に対して研究されている。高エントロピー合金と、最高500℃で使用され得る異なる合金を備えた合金が研究されている。さらに、最近の研究では、TiNiPd系が、約800℃での用途を対象としたHfとZrの四元および五元添加によって開発されたことが示されている。最高800℃で開発された五元系合金の一部は、高エントロピー合金(HEA)であると考えることができる。これまでに調査されたパラジウムを含まない他のHEAは、変態温度が最高700℃しか示されていない。しかしながら、800℃以上の領域内の超高温形状記憶合金を開発する必要性は依然として存在する。これらは、とりわけ、航空アクチュエータ用途に特に必要である。現在までに、TaRu、NbRu、TiPt二元系合金、およびTiPt三元系合金が研究されており、ヒステリシス、クリープ、微細構造の安定性、クリープと酸化の点で非常に小さいことが示されている。
【0003】
発明者は、非特許文献1による出版物を認識しており、この論文は、TiNiにHf、Zr、Pdを添加した四元および五元の同等原子および近等原子を使用した超高温形状記憶合金の製造方法を記載しており、800℃未満まで変態を達成することができた。彼らはPd、Zr、Hfの使用を開示しているが、溶解によって合金を製造しており、製品は球状の粉末の形態ではなく、インゴットまたは電極の形態になっている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Demircan Canadinc、William Trehern、Ji Ma a、Ibrahim Karaman、Fanping Sun、Zaffir Chaudhry、Ultra-high temperature multi-component shape memory alloys(超高温多成分形状記憶合金)、Scripta Materialia 158 (2019) 83~87頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
材料自体の需要に加えて、将来の製造技術として積層造形に対する需要が高まっている。金属射出成形およびホットプレスなどのプロセスと組み合わせた積層造形では、製品を製造するための原料として球状粉末が使用される。球状粉末の形態で新しい合金を生成できることにより、上述の技術を使用して合金を製造する機会が生まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、新規な多成分系の形状記憶合金の球状粉末を製造する方法であって、合金は、IUPAC 4族遷移金属とIUPAC 10族遷移金属の組み合わせから選択される少なくとも4~6種類の元素を組み合わせることによって製造され、基本的な三元系合金に1~3種類の他の遷移金属をさらに添加することによって構成され、最大で4~6成分の最終合金が製造される方法が提供される。
【0007】
この方法では、組み合わせは、少なくともTi、NiおよびPtを含む方法が提供される。
【0008】
この方法では、基本的な三元系合金成分の組成は、10~35原子%の間で変化し、3種類の他の遷移合金金属については5~25原子%の間で変化し得る。
【0009】
球状粉末を製造するために、以下のプロセス:
a.メカニカルアロイング(MA)とそれに続く球状化、
b.プレスおよび焼結(P&S)とそれに続く真空誘導溶解(VIM)、
c.スパークプラズマ焼結(SPS)とそれに続く真空誘導溶解(VIM)、
d.緩い焼結とそれに続く電極誘導溶解ガスアトマイズ(EIGA)、
e.プラズマ回転電極プロセス(PREP)、および、
f.遠心アトマイズ、
から選択される1つまたは複数のプロセスを使用することができる。
【0010】
この方法では、原料は、粉末形態またはスポンジ形態のいずれかである。
【0011】
この方法では、製造される粉末の形状は、球形とすることができる。
【0012】
この方法では、球形粉末は、800~1500℃の温度範囲でマルテンサイト変態の存在を示し得る。
【0013】
この方法では、このようにして製造された合金は、超弾性、仕事出力機能、サイクル時の高温機械的および熱的安定性を示す。
【0014】
合金は、球状化またはアトマイズのいずれかによって処理され得る。
【0015】
粉末は、積層造形(AM)、金属射出成形(MIM)、またはホットプレス(HP)などに使用することができる。
【0016】
したがって、本発明によれば、四元系、五元系(高エントロピー合金を含む)、および六元系多成分合金を開発することによって、TiNiPt三元系に基づく多成分超高温形状記憶合金の球状粉末を製造する方法が提供される。
【0017】
具体的には、IUPAC 4族(Ti)およびIUPAC 10族(NiおよびPt)の遷移金属を、遷移金属のいずれかからの1~3種類の添加元素と合金化した、三元系基本合金から構成される、マルテンサイト変態を伴う多成分合金の球状粉末を製造する方法が提供される。
【0018】
得られる合金は、マルテンサイト変態温度範囲が800~1500℃の単相合金または多相合金になり得る。この合金は、超弾性、形状記憶特性、仕事出力機能、およびサイクル時の高温機械的および熱的安定性を示す。
【0019】
製造された合金は、600℃~1500℃で10℃~50℃の範囲の小さなヒステリシスを伴ってマルテンサイト変態を示し、最大6J/cm3の仕事出力機能を有し、熱的に安定している。
【0020】
本発明の他の一態様によれば、多成分系の形状記憶合金の球状粉末であって、合金は、IUPAC 4族遷移金属(Ti)とIUPAC 10族遷移金属(NiおよびPt)の組み合わせから選択される少なくとも4~6種類の元素を有し、基本的な三元系合金に1~3種類の他の遷移金属をさらに添加することによって最大で4~6成分を有する最終合金が構成される、球状粉末が提供される。
【0021】
前記形状記憶合金は、基本的な三元系合金成分の組成が、10~35原子%の間で変化し、最大3種類の他の遷移合金金属については5~25原子%の間で変化し得る。
【0022】
形状記憶合金は、800~1500℃の温度範囲でマルテンサイト変態の存在を示し得る。
【0023】
前記形状記憶合金は、超弾性、仕事出力機能、およびサイクル時の高温機械的および熱的安定性を有する。
【0024】
形状記憶合金は、球状化またはアトマイズのいずれかによって処理され得る。
【0025】
形状記憶合金の球状粉末は、積層造形(AM)、金属射出成形(MIM)、またはホットプレス(HP)などに使用することができる。
【0026】
したがって、本発明は、四元系、五元系(高エントロピー合金を含む)、および六元系多成分合金のうちの1つまたは複数を含むTiNiPt三元系に基づく多成分超高温形状記憶合金の球状粉末にまで及ぶ。
【0027】
マルテンサイト変態を伴う多成分合金の球状粉末は、IUPAC 4族(Ti)およびIUPAC 10族(NiおよびPt)の遷移金属を、遷移金属のいずれかからの1~3種類の添加元素と合金化した、三元系基本合金であって、この合金は、マルテンサイト変態温度範囲が800~1500℃の単相または多相合金である合金から構成され得る。
【0028】
製造された形状記憶合金は、600~1500℃で10℃~50℃の範囲の小さなヒステリシスを伴ってマルテンサイト変態し、最大6J/cm3の仕事出力機能を有し、熱的に安定している。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】新規な多成分系の形状記憶合金30の球状粉末を製造するために出発原料10、12、および/または14を処理するアプローチの新規な多成分球状粉末製造プロセスのフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
この方法は、チタン10などのIUPAC 4族遷移金属と、IUPAC 10族遷移金属12との組み合わせから選択される少なくとも4~6種の元素を組み合わせて、基本的な三元系合金を構成する。Ta、Hf、Zr、Pd、Nb 14から選択される少なくとも1種かつ最大3種の他の遷移金属をさらに添加して、最大で4~6成分の最終合金を製造する。
【0031】
出発原料を混合して、混合原料16を生成する。本開示はさらに、(i)メカニカルアロイング(MA)18とそれに続く球状化24、または(ii)プレスおよび焼結(P&S)による粉末圧縮および焼結またはスパークプラズマ焼結(SPS)20とそれに続く真空誘導溶解(VIM)26、または(iii)無加圧焼結22とそれに続く電極誘導溶解ガスアトマイズ(EIGA)またはプラズマ回転電極プロセス(PREP)または遠心アトマイズ28のいずれかを組み合わせる。
【実施例】
【0032】
新規な多成分系の形状記憶合金の球状粉末を製造するための開示された方法の実施例の詳細な説明が以下に与えられる。
【0033】
【0034】
実施例1 基本合金(表1、実施例1)
一連の三元系基本合金を得るには、IUPAC 4族(Ti)およびIUPAC 10族(NiおよびPt)の遷移金属元素の混合物が、10~35原子%で変化する組成で提供される。本発明によれば、混合される元素は、粒状の形態であってもよく、または粉末特性を含んでもよい。混合は、ボールミル粉砕または当技術分野で知られている他の技術によって達成することができる。混合された元素材料は、その後、Simoloyer CM01(ZOZ GmbH、ドイツ)内で保護雰囲気下においてバッチで実行される高エネルギーボールミル粉砕によってメカニカルアロイングされる。ミルから排出された粉砕粉末は、
図1の18および24に示されるように、ふるい分けされ、球状粉末に球形化される。
【0035】
あるいはまた、混合された元素材料は、保護雰囲気下でコールドプレスおよび焼結またはスパークプラズマ焼結され、その後、
図1の20および26に示されるように、真空誘導溶解によって球状粉末にアトマイズされる。
【0036】
あるいはまた、
図1の22および28にも示されているように、混合された元素材料は、事前の温間または冷間プレスなしで緩く焼結される。緩く焼結された緻密で多孔質のビレットは、その後、電極誘導溶解ガスアトマイズによる真空誘導溶解、プラズマ回転電極プロセス、および/または遠心アトマイズによってアトマイズされ、球状粉末を生成する。
【0037】
実施例2 四元系合金(表1、実施例2)
一連の四元系基本合金を得るには、三元系基本合金と、5~25原子%の組成を有する添加遷移金属元素(Ta、Hf、Zr、Pd、Nbから選択される)とを含む混合物が提供される。本発明によれば、混合された元素は、粒状の形態であってもよく、または粉末特性を含んでもよい。混合は、ボールミル粉砕または当技術分野で知られている他の技術によって達成することができる。
【0038】
開示された一連の四元系合金は、実施例1に開示されたように、本発明に従って処理することができる。
【0039】
実施例3 五元系合金(表1、実施例3)
一連の五元系合金を得るには、三元系基本合金と、5~25原子%の組成を有する第1および第2の添加遷移金属元素(Ta、Hf、Zr、Pd、Nbから選択される)とを含む混合物が提供される。本発明によれば、混合された五元系合金元素は、粒状であってもよく、または粉末特性を含んでもよい。混合は、ボールミル粉砕または当技術分野で知られている他の技術によって達成することができる。
【0040】
開示された一連の五元系合金は、実施例1に開示されているように、本発明に従って処理することができる。
【0041】
実施例4 六元系合金(表1、実施例4)
一連の六元系合金を得るには、(実施例1の)三元系基本合金と、5~25原子%の組成を有する第3の添加遷移金属元素(Ta、Hf、Zr、Pd、Nbから選択される)とを含む混合物が提供される。本発明によれば、混合元素は、粒状であってもよく、または粉末特性を含んでもよい。混合は、ボールミル粉砕または当技術分野で知られている他の技術によって達成することができる。
【0042】
開示された一連の六元系合金は、実施例1に開示されているように、本発明に従って処理することができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
新規な多成分系の形状記憶合金の粉末を製造する方法であって、前記形状記憶合金は、IUPAC 4族遷移金属(Ti)とIUPAC 10族遷移金属(NiおよびPt)の組み合わせから選択される少なくとも4~6種類の元素の組み合わせによって製造され、基本的な三元系合金に1~3種類の他の遷移金属をさらに添加することによって構成され、最大で4~6成分の最終合金が製造され
、
前記基本的な三元系合金成分の組成は、10~35原子%の間で変化し、前記3種類の他の遷移合金金属については5~25原子%の間で変化する、方法。
【請求項2】
前記組み合わせは、少なくともTi、NiおよびPtを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
a.メカニカルアロイング(MA)とそれに続く球状化、
b.プレスおよび焼結(P&S)とそれに続く真空誘導溶解(VIM)、
c.スパークプラズマ焼結(SPS)とそれに続く真空誘導溶解(VIM)、
d.緩い焼結とそれに続く電極誘導溶解ガスアトマイズ(EIGA)、および、
e.プラズマ回転電極プロセス(PREP)、
から選択される1つまたは複数のプロセスを含む、請求項1
または2に記載の方法。
【請求項4】
原料は、粉末形態またはスポンジ形態のいずれかである、請求項1~
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
製造される前記粉末の形状は、球形とすることができる、請求項1~
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
球形の前記粉末は、800℃~1500℃の温度範囲でマルテンサイト変態を起こす、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
製造された前記合金は、600℃~1500℃の温度で10℃~50℃の範囲の小さなヒステリシスを伴ってマルテンサイト変態し、最大6J/cm
3の仕事出力機能を有し、熱的に安定している、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
製造された前記合金は、超弾性、仕事出力機能、およびサイクル時の高温機械的および熱的安定性特性を示す、請求項1~
7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
請求項1~
8のいずれか一項に記載の方法によって製造され、球状化またはアトマイズによって処理される合金。
【請求項10】
積層造形(AM)、金属射出成形(MIM)、またはホットプレス(HP)用の、請求項1~
7のいずれか一項に記載の方法によって製造された粉末の使用。
【請求項11】
多成分系の形状記憶合金の球状粉末であって、前記合金は、IUPAC 4族遷移金属とIUPAC 10族遷移金属の組み合わせから選択される少なくとも4~6種類の元素を有し、基本的な三元系合金に1~3種類の他の遷移金属をさらに添加することによって、最大で4~6成分を有する最終合金が構成され
、
前記基本的な三元系合金の成分組成は、10~35原子%の間で変化し、前記最大3種類の他の遷移合金金属については5~25原子%の間で変化する、球状粉末。
【請求項12】
前記組み合わせは、少なくともTi、NiおよびPtを含む、請求項
11に記載の球状粉末。
【請求項13】
前記形状記憶合金は、800~1500℃の温度範囲でマルテンサイト変態する、請求項
11または12に記載の球状粉末。
【請求項14】
前記形状記憶合金は、超弾性、仕事出力機能、およびサイクル時の高温機械的および熱的安定性特性を有する、請求項
13に記載の球状粉末。
【請求項15】
前記形状記憶合金は、球形化またはアトマイズのいずれかによって処理される、請求項
11~
14のいずれか一項に記載の球状粉末。
【国際調査報告】