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特表2024-505754基準光を用いて位置を調節する色度測定装置
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  • 特表-基準光を用いて位置を調節する色度測定装置 図1
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  • 特表-基準光を用いて位置を調節する色度測定装置 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-07
(54)【発明の名称】基準光を用いて位置を調節する色度測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01J 3/51 20060101AFI20240131BHJP
   G01M 11/00 20060101ALN20240131BHJP
【FI】
G01J3/51
G01M11/00 T
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571238
(86)(22)【出願日】2022-01-19
(85)【翻訳文提出日】2023-08-01
(86)【国際出願番号】 KR2022000983
(87)【国際公開番号】W WO2022186479
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0027874
(32)【優先日】2021-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515179417
【氏名又は名称】エイエヌアイ・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ANI.Co.Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100199004
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 洋
(72)【発明者】
【氏名】オ ビョンジュン
(72)【発明者】
【氏名】イ キュホ
(72)【発明者】
【氏名】キム キュソク
(72)【発明者】
【氏名】イ ヒョンホ
(72)【発明者】
【氏名】ユ ビョンコン
(72)【発明者】
【氏名】ナ キビョン
(72)【発明者】
【氏名】ユン ソンヒョク
(72)【発明者】
【氏名】ムン ヒス
【テーマコード(参考)】
2G020
2G086
【Fターム(参考)】
2G020AA08
2G020DA02
2G020DA03
2G020DA04
2G020DA05
2G020DA13
2G020DA22
2G020DA24
2G020DA32
2G020DA33
2G020DA42
2G020DA52
2G020DA63
2G086EE10
2G086EE12
(57)【要約】
本発明は、一定面積の開口部が形成され内部に上記開口部と連通する収容空間が形成されたケース、上記ケースの一側に備えられて上記測定対象物から出射された測定光を受光する入光レンズモジュール、上記収容空間の内部で上記入光レンズモジュールの後方に配置され、上記入光レンズモジュールから伝達される光を電気的信号に変換し、これを介して色を測定する測定モジュール、及び上記ケース内部から基準光を発射して上記入光レンズモジュールを経由して上記測定対象物に上記基準光を伝達する基準光出射モジュールを含み、上記基準光は、上記入光レンズモジュールによって上記開口部の中心に対応する位置で上記測定対象物上に表示されることを特徴とする色度測定装置が開示される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定面積の開口部が形成され内部に上記開口部と連通する収容空間が形成されたケース、
上記ケースの一側に備えられて上記測定対象物から出射された測定光を受光する入光レンズモジュール、
上記収容空間の内部で上記入光レンズモジュールの後方に配置され、上記入光レンズモジュールから伝達される光を電気的信号に変換し、これを介して色を測定する測定モジュール、及び
上記ケース内部から基準光を発射して上記入光レンズモジュールを経由して上記測定対象物に上記基準光を伝達する基準光出射モジュール、を含み、
上記基準光は、上記入光レンズモジュールによって上記開口部の中心に対応する位置で上記測定対象物上に表示されることを特徴とする色度測定装置。
【請求項2】
上記基準光出射モジュールは、
上記ケース内部で選択的に上記基準光を出射する発光部、
上記収容空間の内部で上記発光部から出射された上記基準光を反射して上記入光レンズモジュールを介して外部へ伝達し、上記測定光は透過して上記測定モジュールへ伝達する選択反射部、及び
上記発光部と上記選択反射部の間に配置されて上記基準光を屈折させ上記選択反射部へ伝達するアレイ部、
を含む、請求項1に記載の色度測定装置。
【請求項3】
上記選択反射部は、
上記測定光の移動経路上で所定角度の傾斜を有して配置され、少なくとも一部に貫通ホールが形成されて上記測定光が透過するように形成される、請求項2に記載の色度測定装置。
【請求項4】
上記貫通ホールは、
上記選択反射部の中央部に一定面積で形成されて上記測定光を干渉なしに透過させることを特徴とする、請求項3に記載の色度測定装置。
【請求項5】
上記測定モジュールは、
上記収容空間に配置され、上記入光レンズモジュールを通過した光が入射されて特定の波長の光のみ透過させるカラーフィルタ、及び上記カラーフィルタによって透過された光を受光して受光された光を電気的信号に変換するフォトダイオードを含むことを特徴とする、請求項1に記載の色度測定装置。
【請求項6】
上記フォトダイオードは少なくとも三つ以上で備えられ、それぞれに入射される光を電気的信号に変換し、
上記カラーフィルタは、上記それぞれのフォトダイオードと隣接して配置され、それぞれ互いに異なる波長の光を透過させることを特徴とする、請求項5に記載の色度測定装置。
【請求項7】
上記入光レンズモジュールと上記測定モジュールの間に備えられ、上記入光レンズモジュールから入射された光を分配して上記測定モジュールへ伝達する光分配モジュールをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の色度測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色度測定装置に関するもので、カラーディスプレイパネルのような測定対象物への色度を精密に測定するためのものであり、別途の基準光を用いて測定対象物の位置を調節し色度を測定できる色度測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、全世界のモニタ市場はCRTからLCDモニタへ、LCDからLEDモニタへ急速に変化している。特に大型LEDモニタの需要が増加するに伴い生産量が急激に増えている。
このようなディスプレイの生産量の増加に伴い、生産品質も重要な要因のうちの一つとして作用し、これに対する不良有無を判断する装置が開発されてきた。特に、LCDやLED等のディスプレイで表現される色が、実際に出力しようとする色をちゃんと現わしているかについて測定する色度測定装置が開発された。
一般的な色度測定装置は、フォトダイオードで構成された感知センサを介して入射される光の色を測定するように構成され、測定対象物と接触することにより色を測定する。
ここで、色度測定装置は、一般的に開口部を介して測定光を内部に伝達して色度を測定するが、このとき測定対象物に開口部を密着させた状態で測定する。しかし、測定対象物または測定対象物の出光領域が開口部の大きさより相対的に小さい場合、測定対象物と開口部の密着時に使用者が視覚的に位置を確認しづらい問題点がある。
特に、測定対象物の大きさが小さい場合、開口部の内部で測定領域の中央に正しく位置しているか判断しづらく、片側に偏った場合は正確な測定結果の導出が難しい問題点があった。また、複数の測定対象物を連続して色度測定する場合、その基準が不明確で測定結果の信頼性が落ちる問題点が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、従来の色度測定装置の問題点を解決するためのものとして、別途の基準光を用いて測定領域より相対的に小さい大きさの測定対象物を測定時に、正確な相対位置を調節して精密に色度を測定できる色度測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記した課題を解決するために、本発明の一側面によれば、一定面積の開口部が形成され内部に上記開口部と連通する収容空間が形成されたケース、上記ケースの一側に備えられて上記測定対象物から出射された測定光を受光する入光レンズモジュール、上記収容空間の内部で上記入光レンズモジュールの後方に配置され、上記入光レンズモジュールから伝達される光を電気的信号に変換し、これを介して色を測定する測定モジュール、及び上記ケース内部から基準光を発射して上記入光レンズモジュールを経由して上記測定対象物に上記基準光を伝達する基準光出射モジュール、を含み、上記基準光は、上記入光レンズモジュールによって上記開口部の中心に対応する位置で上記測定対象物上に表示されることを特徴とする。
また、上記基準光出射モジュールは、上記ケース内部で選択的に上記基準光を出射する発光部、上記収容空間の内部で上記発光部から出射された上記基準光を反射して上記入光レンズモジュールを介して外部へ伝達し、上記測定光は透過して上記測定モジュールへ伝達する選択反射部、及び上記発光部と上記選択反射部の間に配置されて上記基準光を屈折させ上記選択反射部へ伝達するアレイ部を含むことができる。
また、上記選択反射部は、上記測定光の移動経路上で所定角度の傾斜を有して配置され、少なくとも一部に貫通ホールが形成されて上記測定光が透過するように形成されることができる。
また、上記貫通ホールは、上記選択反射部の中央部に一定面積で形成されて上記測定光を干渉なしに透過させることを特徴とすることができる。
また、上記測定モジュールは、上記収容空間に配置され、上記入光レンズモジュールを通過した光が入射されて特定の波長の光のみ透過させるカラーフィルタ、及び上記カラーフィルタによって透過された光を受光して受光された光を電気的信号に変換するフォトダイオードを含むことができる。
また、上記フォトダイオードは少なくとも三つ以上で備えられ、それぞれに入射される光を電気的信号に変換し、上記カラーフィルタは、上記それぞれのフォトダイオードと隣接して配置され、それぞれ互いに異なる波長の光を透過させることを特徴とすることができる。
また、上記入光レンズモジュールと上記測定モジュールの間に備えられ、上記入光レンズモジュールから入射された光を分配して上記測定モジュールへ伝達する光分配モジュールをさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0005】
上記問題点を解決するため本発明によれば次のような効果がある。
ケース内部に別途の基準光出射モジュールを備えて基準光を出射し、これを介して上記測定対象物との相対位置を調節することにより、上記測定光の出射時に上記入光レンズモジュールの中央部を介して内部に伝達されて屈折を最小化させることにより精密に色度を測定できるようにする。
また、基準光出射モジュールで測定光を反射する選択反射部が開口部と光分配モジュールの間に配置されて基準光を反射することにより外部へ伝達することができ、これと別途に貫通ホールが形成されることにより測定光を干渉なしに透過させることができる利点がある。
本発明の効果は、上記言及した効果に制限されず、言及されないまた他の効果は、請求の範囲の記載から当業者に明確に理解されることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の実施例による色度測定装置を概略的に示した図である。
図2図1の色度測定装置を使用する状態を示した図である。
図3図1の色度測定装置の内部構成を概略的に示した図である。
図4図3の色度測定装置で、基準光出射モジュールが動作する状態を示した図である。
図5図3の選択反射部を示した図である。
図6図1の色度測定装置で基準光を介して測定対象物の測定位置を調節する状態を示した図である。
図7図1の色度測定装置で基準光出射モジュールが動作する状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
このように構成された本発明による色度測定装置の望ましい実施例を、添付された図面を介して説明する。しかし、これは本発明を特定形態で限定しようとするものではなく、本実施例を介してより明確な理解を助けるためである。
また、本実施例を説明するにおいて、同一構成については同一名称及び同一符号が使用され、これによる付加的な説明は省略することにする。
まず、図1ないし図5を参照して、本発明の実施例による色度測定装置について詳察すると下記のとおりである。
図1は本発明の実施例による色度測定装置を概略的に示した図で、図2図1の色度測定装置を使用する状態を示した図であり、図3図1の色度測定装置の内部構成を概略的に示した図である。
そして図4図3の色度測定装置で、基準光出射モジュールが動作する状態を示した図であり、図5図3の選択反射部を示した図である。
図示されたように、本発明の実施例による色度測定装置は、測定対象物Dを前方に配置した状態で測定光を出射させ、これを受光して色を測定する装置である。
一般的に色度測定装置は、一定面積の開口領域を形成する開口部210を介して測定対象物Dから出射された測定光が内部に投入され、測定光が出射される出射領域が上記開口領域より相対的に大きく形成されて、色度測定時に測定領域の中央に開口領域が位置するようにして測定する。しかし、本発明による色度測定装置は、開口領域の大きさより相対的に小さい大きさの測定対象物Dまたは上記出射領域を有する測定対象物Dから出射される測定光の色度を測定する。
【0008】
具体的に本発明による色度測定装置は、上記測定対象物Dに向けて配置され、一側が開口したケース100、上記ケース100の一側に配置される入光レンズモジュール200、測定光の色度を測定する測定モジュール300、測定対象物Dに向けて基準光Pを照射する基準光出射モジュール500、及びケース100の内部で測定光を伝達する光分配モジュール400を含む。
上記ケース100は、全体を覆って内部に収容空間110が形成され、一側が開口部210を有して内部と連通し、上記開口部210に隣接して上記入光レンズモジュール200が配置される。そして上記収容空間110の内部に上記測定モジュール300、上記出射モジュール、及び上記光分配モジュール400が備えられて、上記開口部210を介して入射される上記測定光を伝達及び測定する。このとき、上記ケース100は、上記入光レンズモジュール200が脱着式で備えられることもでき、これと異なり一体で内部に収容される形態で備えられることもできる。
本実施例で上記ケース100は全体を覆うように構成され、長さ方向に沿った一側に上記開口部210が形成されて、上記測定光が移動する移動経路を形成する。そして上記測定光の移動経路に沿って、上記収容空間110の内部に上記入光レンズモジュール200、上記光分配モジュール400、及び上記測定モジュール300が備えられる。
上記入光レンズモジュール200は、上記ケース100の一側で上記測定対象物Dから光が出射される領域に配置され、出射された光を内部に伝達する。ここで、上記入光レンズモジュール200は、複数の互いに異なるレンズが連続的に配置された形態で形成されることにより、上記測定対象物Dから出射される光を集光して上記ケース100の内部に伝達する。このとき、上記入光レンズモジュール200は、上記ケース100の内部で上記開口部210の後方に配置され、上記開口部210が形成する測定領域に対応する大きさを有するように構成されることができる。
【0009】
一方、上記入光レンズモジュール200は、図示されたように別途のモジュールで構成され、上述した上記ケース100または上記光分配モジュール400のうち少なくともいずれか一つに選択的に結合可能なように構成され、上記測定領域の大きさに応じて交換可能なように構成されることができる。
一方、上記光分配モジュール400は、上記入光レンズモジュール200と上記測定モジュール300の間に備えられ、上記入光レンズモジュール200から入射された光を分配して上記測定モジュール300に伝達する。
このとき、本実施例では、図示されたように色を測定するときに三種類の刺激値を用いて色を計測し、これに限定されず多様な形態で構成することもできる。
これによって、上記光分配モジュール400は、入射された光と同一の波長及び強さを有する光を分割して上記測定モジュール300に伝達し、伝達された光は、別途のカラーフィルタ310によって三つのフォトダイオード320それぞれに伝達される光が互いに異なる波長を有して伝達されるように構成される。
本実施例で上記光分配モジュール400は、上述したように円筒形のカバー内部に備えられ、円筒形のカバーが上記ケース100の内部に配置される。そして、一側が上記入光レンズモジュール200と隣接して配置され、他側が上記測定モジュール300と隣接して配置される。
具体的に上記光分配モジュール400は、図3に示されたように、複数の上記光ファイバーを含み、上記入光レンズモジュール200を介して入射された光を受光して3つの経路に分割して上記測定モジュール300に伝達する。ここで、上記光ファイバーは、一般的に上記入光レンズモジュール200より小さく形成されるので、上記入光レンズモジュール200から伝達される光を全て受光するために、上記入光レンズモジュール200は入光される光を屈折させて伝達する。
【0010】
上記光ファイバーは複数で構成されて互いに同一の方向に配置され、一側は互いに密集するように配置されて伝達される光を受光し、他側は大きく三つの群に分けられて後述する上記測定モジュール300に伝達される。
本実施例で上記複数の上記光ファイバーは、全て同一の大きさで構成され、他側が三つの群に分けられてそれぞれの群が全て同一の本数からなる。
そして上記光ファイバーが全て同一の大きさからなることにより、他側が三つの群に分けられても、同一の本数を維持するなら、それぞれの上記測定モジュール300に伝達される光が同一の波長と強さを有することができる。しかしこれに限定されず、上記光ファイバーそれぞれが互いに異なる大きさを有しても上記測定モジュール300それぞれに全て同一の波長及び強さの光を伝達できるように構成されるなら、どのような形態で構成されても適用が可能である。
このように、上記光分配モジュール400は、上記入光レンズモジュール200と上記測定モジュール300の間で、入光された光を均等に上記測定モジュール300それぞれに伝達する。
一方、上記測定モジュール300は、上記入光レンズモジュール200から入射された光を感知して該当波長の光の色を測定するもので、受光された光を電気的信号に変換する上記フォトダイオード320、及び上記フォトダイオード320に伝達される光が特定の波長を有するようにする上記カラーフィルタ310を含む。
具体的には、上記カラーフィルタ310は、上記入光レンズモジュール200から伝達される光を受光して特定の波長の光のみ透過させる。このとき、上記カラーフィルタ310は、多様な種類及び構造のフィルタが使用されることができ、本実施例では干渉フィルタが使用される。
【0011】
干渉フィルタは、薄い膜上で起きる干渉現象を利用して特定の波長の波動を振り分けるフィルタをいう。望みの波動を得る方式とフィルタ材質の種類によって多くの種類に分けられる。
一方、上記フォトダイオード320は、上記入光レンズモジュール200を介して入射された光の伝達を受けて色を感知する構成であって、少なくとも一つ以上で構成されて上記光分配モジュール400から伝達される光を感知する。
具体的には、上記フォトダイオード320は、光を受光して電気的な信号に変換する一種のセンサであって、上記ケース100の内部に備えられた収容空間110内に備えられ、上記入光レンズモジュール200を介して入射され上記カラーフィルタ310を経由した光を受光して電気的信号に変換する。このように受光された電気的信号は、別途の外部装置によって受光された光の色を測定するのに用いられる。
このように上記測定モジュール300は、上記ケース100の内部に備えられて上記入光レンズモジュール200を介して入射された光のうちで特定の波長の光に対する色を感知する。また、上記測定モジュール300は、上記フォトダイオード320と連動して測定される信号を増幅及び変換する回路を含んでおり、これを介して正確な色度を測定できる。
一方、本実施例で上記測定モジュール300は、上述したように少なくとも三つ以上で構成され、上記ケース100の内部に互いに独立的に分離して構成される。
このとき、上記カラーフィルタ310それぞれは、互いに異なる波長の光を透過するように構成され、それぞれの上記フォトダイオード320の前方で隣接して配置される。一般的に上記測定モジュール300は、国際照明委員会(CIE:Commission International de I`Eclairage)で規定するようになる標準観測者による三刺激値を用いて色を測定する。
【0012】
三刺激値とは、人間の目で互いに異なる波長の光を感知する三つの円錐細胞を介して認識する光の色について表した値で、光を表現する基準となる値である。そしてこれによるそれぞれの三刺激値について正確な測定をするために、三刺激値であるX、Y、Zの三つの領域の光に対してそれぞれ分離して上記フォトダイオード320を介して色を測定する。
すなわち、上記カラーフィルタ310は、上記光分配モジュール400から伝達される光の移動経路上に備えられて特定波長の光のみ透過させることにより上記フォトダイオード320に伝達し、本実施例では、上記カラーフィルタ310及び上記フォトダイオード320がそれぞれ三つで相互分離して構成される。
このように本発明による上記測定モジュール300は、上記カラーフィルタ310及び上記フォトダイオード320を備えて上記測定対象物Dから出射された光の色を測定できる。
次いで、上記基準光出射モジュール500は、上記ケース100の内部で別途に備えられ、選択的に出射して上記開口部210を介して外部に基準光Pを照射する構成であって、上記開口部210の前方に位置する上記測定対象物Dに上記基準光Pを照射する。このとき、上記基準光Pは、入光レンズモジュール200によって上記開口部210の中心に対応する位置で上記測定対象物Dに表示され、これを介して上記測定対象物Dと上記開口部210の相対位置を調節して上記測定領域の中心に上記測定対象物Dの中心が位置することができるようにする。
【0013】
具体的に上記基準光出射モジュール500は、上記ケース100の内部で上記基準光Pを発射して、少なくとも1回以上屈折または反射して上記ケース100外部へ伝達する構成で、大きく発光部520、選択反射部510及びアレイ部530を含む。
上記発光部520は、上記基準光Pを出射させる構成で、上記ケース100の内部に備えられ選択的に動作し、上記測定光と干渉が発生しないように伝達する。
具体的に上記発光部520は、一般的な光照射装置で一定の水準以上の輝度を有して上記基準光Pを照射し、上記収容空間110の一側に備えられて選択的に動作する。このとき、上記発光部520は、一般的なレーザーポインタのように直進性が高い形態で光を照射するように構成され、後述する上記選択反射部510によって反射または屈折して上記開口部210を介して外部へ伝達される。
本実施例で上記発光部520は、図示されたように、上記ケース100の内部で上記測定光が移動する経路上から一側に離隔された位置に配置され、上記測定光の移動経路と交差する方向に上記基準光Pを出射させる。
一方、上記選択反射部510は、上記発光部520から出射された上記基準光Pを反射して上記開口部210に向けて伝達する構成であって、上記収容空間110の内部で上記発光部520の前方に配置されて上記基準光Pを上記開口部210に反射する。このとき、上記選択反射部510は、少なくとも一つ以上で構成されて上記収容空間110の内部で離隔配置されることができ、上記基準光Pをそれぞれ反射して上記開口部210に伝達する。
【0014】
本発明において上記選択反射部510は、上記測定光が移動する経路上で上記発光部520の前方に配置され、所定角度の傾斜を有するように配置される。このとき、上記選択反射部510は、上記基準光Pは反射して上記入光レンズモジュール200を介して外部へ伝達するように構成されると同時に、上記測定光は透過して上記測定モジュール300に伝達されることができるように構成される。
より詳細に詳察すると、本発明による上記選択反射部510は、図示されたように、少なくとも一部に貫通ホール512が形成されて上記測定光は上記貫通ホール512を介して透過され、上記基準光Pは残りの部分を介して反射され上記入光レンズモジュール200に伝達されるように構成される。
ここで、上記選択反射部510は、上記入光レンズモジュール200と上記光分配モジュール400の間に配置され、上記測定光の移動経路上に配置されているが、上記測定光を透過させることで干渉が発生しないようにする。
本実施例で上記選択反射部510は、図5に示されたように、中央部に一定面積で上記貫通ホール512が形成され、上記入光レンズモジュール200と上記光分配モジュール400の間で傾斜を有するように配置される。そして、中央部を除いた縁の部分を介して上記発光部520から出射された上記基準光Pを反射し、上記入光レンズモジュール200に伝達する。
これにより上記選択反射部510は、上記貫通ホール512が形成されて上記測定光の移動経路上に配置されても干渉なしに透過させ、上記基準光Pを反射させることができる。
本実施例において上記選択反射部510は、上記収容空間110の内部で上記入光レンズモジュール200と上記光分配モジュール400の間に位置が固定されて配置されるが、これと異なり、図面に示されていないが、上記選択反射部510が上記ケース100の内部で位置が調節されるように構成されることもできる。
具体的に上記選択反射部510は、上記収容空間110で上記発光部520の動作と連動して選択的に位置が調節され、少なくとも一部が上記測定光の移動経路上に位置するように構成される。このとき、上記選択反射部510は、上記収容空間110の内部で一定角度の傾斜を有した状態で位置が移動されるか、または傾斜角度自体が調節されることができる。
【0015】
これによって、上記選択反射部510は、上記発光部520が動作する場合は上記入光レンズモジュール200と上記光分配モジュール400の間に位置が移動されて上記基準光Pを反射し、上記発光部520が動作していない場合は上記測定光の移動経路上から離脱して上記測定光が上記光分配モジュール400に伝達されることを干渉しないようにする。
このように上記選択反射部510は、本実施例のように、上記貫通ホール512を備えて上記入光レンズモジュール200と上記光分配モジュール400の間に固定配置されることができ、これと異なり位置が固定されず必要時に位置が移動して上記基準光Pを反射するように構成されることもできる。
一方、上記アレイ部530は、上記発光部520と上記選択反射部510の間に配置され上記基準光Pを屈折させて上記選択反射部510に伝達する。具体的に上記選択反射部510は、図示されたように、中央部に上記貫通ホール512が形成されており、このため上記発光部520から出射された上記基準光Pは、上記アレイ部530によって上記選択反射部510の縁に伝達される。
【0016】
そして図4に示されたように、上記基準光Pは、上記選択反射部510で反射され上記入光レンズモジュール200の縁を経由し屈折して上記測定対象物Dで集光される。
このように上記基準光出射モジュール500は、上記発光部520、上記選択反射部510、及び上記アレイ部530を含み、上記ケース100の内部で上記基準光Pを出射して上記開口部210を介して上記測定対象物Dに伝達する。そして、このような上記基準光Pを上記測定対象物Dの中央部分に配置させることにより、この後上記測定対象物Dから上記測定光が出射しても、上記開口部210の中央部分を介して伝達されることにより上記測定光を正しく測定することができる。
このとき、上記基準光出射モジュール500は、上記測定対象物Dから測定光が出射されていない状態で動作することが望ましい。
次いで、図6及び図7を参照して本発明による色度測定装置が動作する状態を詳察すると、下記のとおりである。
図6は、図1の色度測定装置で基準光Pを介して測定対象物Dの測定位置を調節する状態を示した図で、図7図1の色度測定装置で基準光出射モジュール500が動作する状態を示した図面である。
まず、図6の(a)を詳察すると、上記基準光出射モジュール500から出射された上記基準光Pが上記測定対象物Dの出射領域に位置した状態である。ここで、図示されたように、上記開口部210の大きさに伴う上記測定領域より上記測定対象物Dの出射領域が相対的に小さい状態であり、上記出射領域が上記測定領域の一側に偏っていることがわかる。このとき、上記基準光Pは、上記測定対象物Dの出射領域で一側に偏った所に位置し、使用者がこれを視覚的に確認することができる。
このような場合、上記測定対象物Dから上記測定光が出射しても、上記入光レンズモジュール200の中央部ではなく縁の部分を経由して内部に流入するので、精密な色度測定時に誤差が発生し得る。
【0017】
そこで図6の(b)のように、使用者は上記基準光Pの位置が上記測定対象物Dの出射領域中央に位置するように調節することにより、上記測定対象物Dの出射領域が上記開口部210の大きさより小さくても簡単に中央に位置させることができる。
すなわち、上記測定対象物Dから上記測定光の色度を測定する前に上記基準光Pを介して上記測定対象物Dとの相対位置を調節することができる。
より詳細には、図7に示されたように、上記測定対象物Dを上記開口部210の前方に配置した状態で上記基準光出射モジュール500を動作させ、上記測定対象物Dと本発明による色度測定装置の相対位置を調節した後、上記測定対象物Dを動作させると同時に上記基準光P出射装置の動作を解除して上記測定光の色度を測定できる。
このように本発明による色度測定装置は、上記測定対象物Dの出射領域が開口部210の測定領域に比べ相対的に小さい大きさを有していても、上記基準光Pを介して上記測定対象物Dの相対位置を調節することにより、上記測定光の出射時に上記入光レンズモジュール200の中央部を介して内部に伝達され屈折を最小化させることにより、精密に色度を測定できるようにする。
以上のように本発明による望ましい実施例を詳察した。先に説明した実施例以外にも本発明の趣旨や範疇から逸脱することなしに他の形態で具体化されることができる。そのため本実施例は、特定形態に制限的なものではなく、例示的なものと思うべきであり、このため本発明は、上述した説明に限定されず添付された請求項の範疇及びその同等範囲内で変更されることもできる。
【符号の説明】
【0018】
100:ケース
200:入光レンズモジュール
300:測定モジュール
400:光分配モジュール
500:基準光出射モジュール
D:測定対象物
P:基準光
図1
図2
図3
図4
図5
図6(a)】
図6(b)】
図7
【国際調査報告】