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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20240201BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20240201BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515205
(86)(22)【出願日】2023-01-04
(85)【翻訳文提出日】2023-03-06
(86)【国際出願番号】 KR2023000117
(87)【国際公開番号】W WO2023136536
(87)【国際公開日】2023-07-20
(31)【優先権主張番号】10-2022-0005064
(32)【優先日】2022-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チュン、ウソク
(72)【発明者】
【氏名】ウ、チ ソプ
(72)【発明者】
【氏名】リ、チェ サン
(72)【発明者】
【氏名】リ、チャン フン
(72)【発明者】
【氏名】チュン、キョン ピン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA07
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC01
4B162AC17
(57)【要約】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置は、ハウジング、前記ハウジング内に挿入可能なカートリッジ、前記ハウジング内で前記カートリッジの一側に備えられ、前記カートリッジをプッシュするアクチュエータ、前記カートリッジのタ側に備えられエアロゾル生成物品が挿入可能な物品挿入部を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に挿入可能であり、少なくとも1つの液相を格納するように構成されたカートリッジと、
前記ハウジング内に備えられて前記カートリッジ内の液相をプッシュするアクチュエータと、
前記カートリッジ上に提供され、エアロゾル生成物品を収容するように構成された物品挿入部と、
を含む、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記カートリッジは、
第1液相香料が収容される第1カートリッジパートと、
第2液相香料が収容される第2カートリッジパートと、
を含み、
前記アクチュエータは、
前記第1カートリッジパートの一端をプッシュする第1プッシュバーと、
前記第2カートリッジパートの一端をプッシュする第2プッシュバーと、
を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記カートリッジは、
液相香料が収容されるカートリッジパートと、
前記カートリッジパートの一端で突出形成され、前記カートリッジパートの内部と連通可能な液相注入ピンと、
前記カートリッジパートに備えられ、前記カートリッジパート内で移動可能なカートリッジヘッドと、
を含む、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記カートリッジパートの断面は、長手方向に垂直な水平切断面に沿って一定であり、
前記カートリッジヘッドは、前記カートリッジパートの内部が前記カートリッジヘッドによって密閉されるように前記カートリッジパートの長手方向の断面に対応する形状を備える、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記アクチュエータは、
前記カートリッジヘッドに連結されたプッシュバーと、
前記長手方向に前記プッシュバーをプッシュして引っ張るように構成された駆動要素と、
を含む、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記ハウジングは、
前記カートリッジ及び前記アクチュエータが収容される第1ハウジングパートと、
前記第1ハウジングパートと連結されて前記物品挿入部を含む第2ハウジングパートと、
を含み、
前記第1ハウジングパートは、前記カートリッジを収容するためのカートリッジ収容部を含み、
前記物品挿入部は、前記カートリッジ収容部と整列するように前記第2ハウジングパートを貫通して形成される、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記第1ハウジングパートと前記第2ハウジングパートはヒンジ式に連結される、請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記カートリッジ収容部の直径は、前記物品挿入部の直径よりも大きい、請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記第1ハウジングパート又は第2ハウジングパートのいずれか1つは、前記第1ハウジングパート又は前記第2ハウジングパートのうち他の1つに向かって突出する突起部を含み、
前記突起部は、前記第1ハウジングパートと第2ハウジングパートとの間の離隔空間を形成し、前記離隔空間と前記物品挿入部が連通して気流通路が形成される、請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記第1ハウジングパートに向かい合う第2ハウジングパートの一面に備えられたカートリッジホールディング部をさらに含み、
前記カートリッジホールディング部は、前記カートリッジを前記カートリッジ収容部内の元の位置に保持させる、請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記物品挿入部の周縁の少なくとも一部にはヒーターが備えられる、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
エアロゾル発生装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に挿入可能であり、互いに異なる液相が収容された複数のカートリッジパートを含むカートリッジと、
前記ハウジング内に備えられ、前記カートリッジパートを活性化させるアクチュエータと、
前記カートリッジ上に提供され、エアロゾル生成物品を収容するように構成された物品挿入部と、
を含み、
前記アクチュエータは、前記カートリッジのパートを個別的に活性化させ、前記液相のうち少なくとも1つが前記物品挿入部に伝達される、エアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記カートリッジは、
第1液相香料が収容される第1カートリッジパートと、
第2液相香料が収容される第2カートリッジパートと、
を含み、
前記アクチュエータは、前記第1カートリッジパートと前記第2カートリッジパートをそれぞれプッシュする複数のプッシュバーを含み、前記第1液相香料と第2液相香料が前記物品挿入部に伝達される、請求項12に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記ハウジングは、第1ハウジングパート及び前記第1ハウジングパートとヒンジ式に連結された第2ハウジングパートを含み、
前記第2ハウジングパートに向かい合う前記第1ハウジングパートの一側には前記カートリッジが収容されるカートリッジ収容部が備えられ、前記物品挿入部は前記第2ハウジングパートを貫通して形成され、
前記アクチュエータ、前記カートリッジ収容部、及び前記物品挿入部は一列に整列される、請求項13に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
エアロゾル発生装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に挿入可能であり、液相が収容される内部と連通する液相注入ピンを含むカートリッジと、
前記カートリッジに接し、エアロゾル生成物品を収容するように構成された物品挿入部と、
を含み、
前記液相注入ピンは、前記物品挿入部に向かって突出形成される、エアロゾル発生装置。
【請求項16】
前記カートリッジ内の液相をプッシュするように構成されたアクチュエータをさらに含み、
前記カートリッジは、カートリッジパート内で移動可能であり、前記液相を前記液相注入ピンに向かってプッシュするカートリッジヘッドを含み、
前記アクチュエータは、前記カートリッジヘッドに連結されたプッシュバー及び前記プッシュバーをプッシュして引っ張る駆動要素を含む、請求項15に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の一実施形態は、エアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
煙霧性能を実現するためにエアロゾル発生物品のうち気流を流入させるための技術が開発されている。例えば、非燃焼方式でエアロゾル発生物品からエアロゾルを発生させるタイプのエアロゾル発生装置が開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置は、カートリッジに収容された液相香料をエアロゾル生成物品に伝達することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置は、ハウジングと、前記ハウジング内に挿入可能であり、少なくとも1つの液相を格納するように構成されたカートリッジと、前記ハウジング内に備えられて前記カートリッジ内の液相をプッシュするアクチュエータと、前記カートリッジ上に提供され、エアロゾル生成物品を収容するように構成された物品挿入部とを含む。
【0005】
一実施形態において、前記カートリッジは、第1液相香料が収容される第1カートリッジパートと、第2液相香料が収容される第2カートリッジパートとを含み、前記アクチュエータは、前記第1カートリッジパートの一端をプッシュする第1プッシュバーと、前記第2カートリッジパートの一端をプッシュする第2プッシュバーとを含むことができる。
【0006】
一実施形態において、前記カートリッジは、液相香料が収容されるカートリッジパートと、前記カートリッジパートの一端で突出形成され、前記カートリッジパートの内部と連通可能な液相注入ピンと、前記カートリッジパートに備えられ、前記カートリッジパート内で移動可能なカートリッジヘッドとを含むことができる。
【0007】
前記カートリッジパートの断面は、長手方向に垂直な水平切断面に沿って一定であり、前記カートリッジヘッドは、前記カートリッジパートの内部が前記カートリッジヘッドによって密閉されるように前記カートリッジパートの長手方向の断面に対応する形状を備えることができる。
【0008】
前記アクチュエータは、前記カートリッジヘッドに連結されたプッシュバーと、前記長手方向に前記プッシュバーをプッシュして引っ張るように構成された駆動要素とを含むことができる。
【0009】
一実施形態において、前記ハウジングは、前記カートリッジ及び前記アクチュエータが収容される第1ハウジングパートと、前記第1ハウジングパートと連結されて前記物品挿入部を含む第2ハウジングパートとを含み、前記第1ハウジングパートは、前記カートリッジを収容するためのカートリッジ収容部を含み、前記物品挿入部は、前記カートリッジ収容部と整列するように前記第2ハウジングパートを貫通して形成されることができる。
【0010】
前記第1ハウジングパートと前記第2ハウジングパートはヒンジ式に連結されることができる。
【0011】
前記カートリッジ収容部の直径は、前記物品挿入部の直径よりも大きくてもよい。
【0012】
前記第1ハウジングパート又は第2ハウジングパートのいずれか1つは、前記第1ハウジングパート又は前記第2ハウジングパートのうち他の1つに向かって突出する突起部を含み、前記突起部は、前記第1ハウジングパートと第2ハウジングパートとの間の離隔空間を形成し、前記離隔空間と前記物品挿入部が連通して気流通路が形成されることができる。
【0013】
一実施形態において、前記第1ハウジングパートに向かい合う第2ハウジングパートの一面に備えられたカートリッジホールディング部をさらに含み、前記カートリッジホールディング部は、前記カートリッジを前記カートリッジ収容部内の元の位置に保持させることができる。
【0014】
一実施形態において、前記物品挿入部の周縁の少なくとも一部にはヒーターが備えられることができる。
【0015】
他の実施形態に係るエアロゾル発生装置は、ハウジングと、前記ハウジング内に挿入可能であり、互いに異なる液相が収容された複数のカートリッジパートを含むカートリッジと、前記ハウジング内に備えられ、前記カートリッジパートを活性化させるアクチュエータと、前記カートリッジ上に提供され、エアロゾル生成物品を収容するように構成された物品挿入部とを含み、前記アクチュエータは、前記カートリッジのパートを個別的に活性化させ、前記液相のうち少なくとも1つが前記物品挿入部に伝達されることができる。
【0016】
前記カートリッジは、第1液相香料が収容される第1カートリッジパートと、第2液相香料が収容される第2カートリッジパートとを含み、前記アクチュエータは、前記第1カートリッジパートと前記第2カートリッジパートをそれぞれプッシュする複数のプッシュバーを含み、前記第1液相香料と第2液相香料が前記物品挿入部に伝達されることができる。
【0017】
更なる一実施形態に係るエアロゾル発生装置は、ハウジングと、前記ハウジング内に挿入可能であり、液相が収容される内部と連通する液相注入ピンを含むカートリッジと、前記カートリッジに接し、エアロゾル生成物品を収容するように構成された物品挿入部とを含み、前記液相注入ピンは、前記物品挿入部に向かって突出形成されることができる。
【0018】
前記カートリッジ内の液相をプッシュするように構成されたアクチュエータをさらに含み、前記カートリッジは、カートリッジパート内で移動可能であり、前記液相を前記液相注入ピンに向かってプッシュするカートリッジヘッドを含み、前記アクチュエータは、前記カートリッジヘッドに連結されたプッシュバー及び前記プッシュバーをプッシュして引っ張る駆動要素を含むことができる。
【発明の効果】
【0019】
一実施形態によれば、エアロゾル発生装置に挿入されるエアロゾル生成物品に選択的に香り又は香りの組み合わせを付加することができる。
【0020】
一実施形態によれば、エアロゾル生成物品に伝達される香り又は香りの組み合せの付加程度を精密に制御することができる。
【0021】
一実施形態に係るエアロゾル発生装置の効果は、以上で言及したものなどに限定されず、言及されない異なる効果は下記の記載により当業者にとって明確に理解できるものである。
【0022】
本開示の特定の実施形態の上述したそして他の様態、特徴、及び利点は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明から明白になるのであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】一実施形態に係るエアロゾル発生装置のブロック図である。
図2】一実施形態に係るエアロゾル発生装置のオープン状態を示す。
図3】一実施形態に係るエアロゾル発生装置にカートリッジが挿入された状態を示す。
図4A】複数のカートリッジパートが一実施形態に係るエアロゾル発生装置に挿入される状態を示す。
図4B図4AのA方向から見た形状として、複数のカートリッジパートが一実施形態に係るエアロゾル発生装置に挿入された状態を示す。
図4C図4AをB方向から見た形状である。
図5】一実施形態に係るエアロゾル発生システムを示す。
図6】一実施形態に係るエアロゾル発生装置のカートリッジとアクチュエータを示す。
図7】一実施形態に係るエアロゾル生成物品を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
実施形態で使用される用語は、実施形態における機能を考慮しながら可能な限り現在に幅広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは当分野の技術者の意図又は判例、新たな技術の出現などにより異なり得る。また、特定の場合は出願人が任意に選定した用語もあり、この場合に該当する発明の説明部分で詳細にその意味を記載するだろう。したがって、本発明で使われる用語は単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0025】
明細書の全体において、いずれかの部分がいずれかの構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことを意味する。また、明細書に記載された「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェア又はソフトウェアとして具現されたり、ハードウェアとソフトウェアの結合によって具現されることができる。
【0026】
本明細書で使用されたように、「少なくとも1つの」ような表現が配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではなく、全体の構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c、又はaとb、aとc、bとc、又はaとbとcを含むものと解釈しなければならない。
【0027】
一実施形態において、エアロゾル発生装置は、内部空間に収容される巻きタバコを電気的に加熱してエアロゾルを生成する装置である。
【0028】
エアロゾル発生装置はヒーターを含む。一実施形態において、ヒーターは、電気抵抗性ヒーターであってもよい。例えば、ヒーターは電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れれば、ヒーターが加熱される。
【0029】
ヒーターは、管型加熱要素、板型加熱要素、針型加熱要素、又は棒型の加熱要素を含んでもよく、加熱要素の形状に応じて巻タバコの内部又は外部が加熱される。
【0030】
巻タバコは、タバコロッド及びフィルタロッドを含む。タバコロッドは、シート(sheet)で製造されてもよく、ストランド(strand)で製造されてもよく、タバコシートが細かく切られた刻草で製造されてもよい。また、タバコロッドは、熱伝導物質によって囲まれることができる。例えば、熱伝導物質は、アルミホイルのような金属ホイールであってもよいが、これに限定されることはない。
【0031】
フィルタロッドは、アセチルセルロースフィルタであってもよい。フィルタロッドは、少なくとも1つ以上のセグメントから構成される。例えば、フィルタロッドは、エアロゾルを冷却する第1セグメント及びエアロゾル内に含まれている所定の成分をフィルタリングする第2セグメントを含むことができる。
【0032】
他の実施形態において、エアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を保持するカートリッジを用いてエアロゾルを生成する装置であってもよい。
【0033】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を保持するカートリッジ及びカートリッジを支持する本体を含む。カートリッジは、本体と着脱自在に結合されているが、これに限定されることはない。カートリッジは、本体と一体に形成されたり組み立てられてもよく、ユーザによって脱着されないように固定されてもよい。カートリッジは、内部にエアロゾル生成物質を収容した状態で本体に装着されることができる。但し、これに制限されることなく、カートリッジが本体に結合された状態でカートリッジ内部にエアロゾル生成物質が注入されてもよい。
【0034】
カートリッジは、液体状態、固体状態、気体状態、ゲル(gel)状態などの様々な状態のいずれか1つの状態を有するエアロゾル生成物質を保有する。エアロゾル生成物質は液相組成物を含む。例えば、液相組成物は、揮発性タバコ香り成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。
【0035】
カートリッジは、本体から伝達される電気信号又は無線信号などによって作動することで、カートリッジ内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を気体の相に変換してエアロゾルを発生させる機能を行うことができる。エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化された粒子及び空気が混合した状態の気体を意味する。
【0036】
更なる実施形態において、エアロゾル発生装置は、液相組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは巻タバコを通過してユーザに伝達される。すなわち、液相組成物から生成されたエアロゾルは、エアロゾル発生装置の気流通路に沿って移動し、気流通路は、エアロゾルが巻タバコを通過してユーザに伝達されるように構成できる。
【0037】
更なる実施形態において、エアロゾル発生装置は、超音波振動方式を用いてエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成する装置であってもよい。ここで、超音波振動方式は、振動子によって発生する超音波振動でエアロゾル生成物質を煙霧させることでエアロゾルを発生させる方式を意味する。
【0038】
エアロゾル発生装置は振動子を含んでもよく、振動子を介して短い周期の振動を発生させてエアロゾル生成物質を煙霧させることができる。振動子で発生する振動は超音波振動であってもよく、超音波振動の周波数帯域は、約100kHz~約3.5MHz周波数帯域であってもよいが、これに限定されることはない。
【0039】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を吸収する芯をさらに含むことができる。例えば、芯は、振動子の少なくとも一領域を囲むように配置されたり、又は振動子の少なくとも一領域と接触するように配置されてもよい。
【0040】
振動子に電圧(例えば、交流電圧)が印加されることにより、振動子から熱及び/又は超音波振動が発生し、振動子から発生した熱及び/又は超音波振動は、芯に吸収されたエアロゾル生成物質に伝達されることができる。芯に吸収されたエアロゾル生成物質は、振動子から伝達される熱及び/又は超音波振動によって気体の相(phase)に変換され、その結果、エアロゾルが生成される。
【0041】
例えば、振動子から発生した熱によって芯に吸収されたエアロゾル生成物質の粘度が低くなり、振動子から発生した超音波振動によって粘度が低くなったエアロゾル生成物質が微細粒子化されることでエアロゾルが生成され得るが、これに限定されることはない。
【0042】
更なる実施形態において、エアロゾル発生装置は、誘導加熱(induction heating)方式でエアロゾル発生装置に収容されるエアロゾル生成物品を加熱することによってエアロゾルを生成する装置であってもよい。
【0043】
エアロゾル発生装置は、サセプタ(susceptor)及びコイルを含む。一実施形態において、コイルは、サセプタに磁場を印加する。エアロゾル発生装置からコイルに電力が供給されることでコイルの内部には磁場が形成される。一実施形態において、サセプタは、外部磁場によって発熱する磁性体であってもよい。サセプタがコイルの内部に位置して磁場が印加されることで、発熱によってエアロゾル生成物品が加熱される。また、選択的に、サセプタは、エアロゾル生成物品内に配置されてもよい。
【0044】
更なる実施形態において、エアロゾル発生装置は、クレードル(cradle)をさらに含んでもよい。
【0045】
エアロゾル発生装置は、別途のクレードルと共にシステムを構成することができる。例えば、クレードルは、エアロゾル発生装置のバッテリを充電し得る。又は、クレードルとエアロゾル発生装置が結合された状態でヒーターが加熱され得る。
【0046】
以下では、添付の図面を参考にして本開示の実施形態に対して当技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施するように詳細に説明する。本開示は、先に説明された一実施形態のエアロゾル発生装置で実現可能な形態に実施されたり、又は、様々な異なる形態に具現されて実施されることができるが、ここで説明する実施形態に制限されない。
【0047】
以下では図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。
【0048】
図1を参照すると、エアロゾル発生装置100は、制御部110、検出部120、出力部130、バッテリ140、ヒーター150、ユーザ入力部160、メモリ170、及び通信部180を含む。但し、エアロゾル発生装置100の内部構造は図1に示されているものに制限されない。すなわち、エアロゾル発生装置100の設計に応じて、図1に示された構成のうち一部が省略されたり新しい構成がさらに加えることを、本実施形態に関する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0049】
検出部120は、エアロゾル発生装置100の状態又はエアロゾル発生装置100周辺の状態を検出し、検出された情報を制御部110に伝達することができる。制御部110は、前記検出された情報に基づいて、ヒーター150の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル生成物品(例えば、巻タバコ、カートリッジなど)の挿入有無の判断、通知表示などのような様々な機能が実行されるようにエアロゾル発生装置100を制御することができる。
【0050】
検出部120は、温度センサ122、挿入検出センサ124、及びパフセンサ126のうち少なくとも1つを含むが、これに制限されることはない。
【0051】
温度センサ122は、ヒーター150(又は、エアロゾル生成物質)が加熱する温度を検出することができる。エアロゾル発生装置100は、ヒーター150の温度を検出する別途の温度センサを含んだり、ヒーター150そのものが温度センサの役割を行ってもよい。又は、温度センサ122は、バッテリ140の温度を監視するようにバッテリ140の周辺に配置されたものであってもよい。
【0052】
挿入検出センサ124は、エアロゾル生成物品の挿入及び/又は除去を検出することができる。例えば、挿入検出センサ124は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ、及び赤外線センサのうち少なくとも1つを含んでもよく、エアロゾル生成物品が挿入及び/又は除去されることによる信号変化を検出することができる。
【0053】
パフセンサ126は、気流通路又は気流チャネルの様々な物理的な変化に基づいてユーザのパフを検出することができる。例えば、パフセンサ126は、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化及び圧力変化のいずれか1つに基づいてユーザのパフを検出できる。
【0054】
検出部120は、前述したセンサ122~126の他に、温度/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち少なくとも1つをさらに含んでもよい。角度センサの機能は、その名称から当業者が直観的に推論できるため、具体的な説明は省略する。
【0055】
出力部130は、エアロゾル発生装置100の状態に関する情報を出力してユーザに提供することができる。出力部130は、ディスプレイ部132、ハプティック部134、及び音響出力部136のうち少なくとも1つを含むが、これに限定されることはない。ディスプレイ部132とタッチパッドがレイヤ構造をなしてタッチスクリーンで構成される場合、ディスプレイ部132は出力装置以外に入力装置として使用されてもよい。
【0056】
ディスプレイ部132は、エアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに視覚的に提供することができる。例えば、エアロゾル発生装置100に関する情報は、エアロゾル発生装置100のバッテリ140の充電/放電状態、ヒーター150の予熱状態、エアロゾル生成物品の挿入/除去状態又はエアロゾル発生装置100の使用が制限される状態(例えば、異常物品の検出)などの様々な情報を意味し、ディスプレイ部132は、前記情報を外部に出力することができる。ディスプレイ部132は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などであってもよい。また、ディスプレイ部132は、LED発光素子の状態であってもよい。
【0057】
ハプティック部134は、電気的な信号を機械的な刺激又は電気的な刺激に変換してエアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに触覚的に提供することができる。例えば、ハプティック部134は、モータ、圧電素子、又は、電気刺激装置を含む。
【0058】
音響出力部136は、エアロゾル発生装置100に関する情報をユーザに聴覚的に提供する。例えば、音響出力部136は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力できる。
【0059】
バッテリ140は、エアロゾル発生装置100が動作するために使用される電力を供給する。バッテリ140は、ヒーター150が加熱できるように電力を供給する。また、バッテリ140は、エアロゾル発生装置100内に備えられた他の構成野原(例えば、検出部120、出力部130、ユーザ入力部160、メモリ170、及び通信部180)の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ140は、充電可能なバッテリや使い捨てバッテリであってもよい。例えば、バッテリ140は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリであってもよいが、これに制限されることはない。
【0060】
ヒーター150は、バッテリ140から電力が供給されてエアロゾル生成物質を加熱することができる。図1に示されていないが、エアロゾル発生装置100は、バッテリ140の電力を変換してヒーター150に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに含んでもよい。また、エアロゾル発生装置100が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル発生装置100は、バッテリ140の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに含んでもよい。
【0061】
制御部110、検出部120、出力部130、ユーザ入力部160、メモリ170、及び通信部180は、バッテリ140から電力が供給されて機能を行うことができる。図1に示されていないが、バッテリ140の電力を変換してそれぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路又は電圧レギュレータ回路をさらに含んでもよい。
【0062】
一実施形態において、ヒーター150は、任意の適切な電気抵抗性物質から形成されてもよい。例えば、適切な電気抵抗性物質は、タイタニウム、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロミウム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、スズ、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属又は金属合金であるが、これに制限されることはない。また、ヒーター150は、金属熱線(wire)、電気伝導性トラック(track)が配置されている金属熱板、セラミック発熱体などで実現されるが、これに制限されることはない。
【0063】
他の実施形態において、ヒーター150は、誘導加熱方式のヒーターであってもよい。例えば、ヒーター150はコイルによって印加された磁場を介して発熱し、エアロゾル生成物質を加熱するサセプターを含む。
【0064】
ユーザ入力部160は、ユーザから入力された情報を受信したり、ユーザに情報を出力することができる。例えば、ユーザ入力部160は、キーパッド(keypad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあるが、これに限定されることはない。また、図1に示されていないが、エアロゾル発生装置100は、USB(universal serial bus)インターフェースなどの接続インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースなどの接続インターフェースを介して他の外部装置と接続して情報を送受信したり、バッテリー140を充電することができる。
【0065】
メモリ170は、エアロゾル発生装置100内で処理される各種のデータを格納するハードウェアとして、制御部110で処理されたデータ及び処理されるデータを格納することができる。メモリ170は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SD又はXDメモリなど)、RAM(random access memory)、SRAM(static random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも1つのタイプの格納媒体を含む。メモリ170は、エアロゾル発生装置100の動作時間、最大のパフ回数、現在のパフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル、及びユーザの喫煙パターンに対するデータなどを格納してもよい。
【0066】
通信部180は、他の電子装置との通信のための少なくとも1つの構成要素を含む。例えば、通信部180は、近距離通信部182及び無線通信部184を含んでもよい。
【0067】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)182は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(ワイファイ)通信部、ジグビー(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むが、これに制限されることはない。
【0068】
無線通信部184は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LAN又はWAN)通信部などを含むが、これに制限されることはない。無線通信部184は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI))を用いて通信ネットワーク内でエアロゾル発生装置100を確認及び認証してもよい。
【0069】
制御部110は、エアロゾル発生装置100の全般的な動作を制御することができる。一実施形態において、制御部110は少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイで実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサで実行され得るプログラムが格納されたメモリの組み合せで実現されてもよい。また、更なる形態のハードウェアで実現されることを本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解することができる。
【0070】
制御部110は、バッテリ140の電力をヒーター150に供給することを制御することによってヒーター150の温度を制御する。例えば、制御部110は、バッテリ140とヒーター150との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することによって電力供給を制御することができる。異なる例として、制御部110の制御命令に応じて加熱直接回路がヒーター150に対する電力供給を制御してもよい。
【0071】
制御部110は、検出部120によって検出された結果を分析し、その後に実行される処理を制御する。例えば、制御部110は、検出部120によって検出された結果に基づいて、ヒーター150の動作が開示又は終了するようにヒーター150に供給される電力を制御できる。他の例として、制御部110は、検出部120によって検出された結果に基づいて、ヒーター150が所定の温度まで加熱したり適切な温度を保持できるように、ヒーター150に供給される電力の両及び電力が供給される時間を制御することができる。
【0072】
制御部110は、検出部120によって検出された結果に基づいて出力部130を制御する。例えば、パフセンサ126を介してカウントされたパフ回数が予め設定された回数に達すると、制御部110は、ディスプレイ部132、ハプティック部134、及び音響出力部136のうち少なくとも1つを介してユーザにエアロゾル発生装置100が直ちに終了することを予告できる。
【0073】
一実施形態において、制御部110は、検出部120によって検出されたエアロゾル生成物品の状態に応じて、ヒーター150に対する電力供給時間及び/又は電力供給量を制御することができる。例えば、エアロゾル生成物品(例えば、エアロゾル生成物品201)が過湿状態である場合、制御部110は誘導コイルに対する電力供給時間を制御し、エアロゾル生成物品(例えば、エアロゾル生成物品201)が一般的な状態である場合よりも予熱時間を増加させることができる。
【0074】
図2図7を参照すると、エアロゾル発生システム20は、エアロゾル発生装置200、及びエアロゾル生成物品201を含む。エアロゾル発生装置200は、内部空間(例えば、図2の物品挿入部2121)にエアロゾル生成物品201を収容し、これを電気的に加熱してエアロゾルを生成することができる。
【0075】
図2を参照すると、エアロゾル発生装置200は、ハウジング210、カートリッジ220、及びアクチュエータ230を含む。
【0076】
一実施形態において、前記ハウジング210は、第1ハウジングパート211及び前記第1ハウジングパート211と結合可能な第2ハウジングパート212を含む。例えば、第1ハウジングパート211と第2ハウジングパート212はヒンジ213を中心に回転可能に連結されている。ハウジング210は、オープン(open)モードと閉鎖(close)モードに状態が変更され、オープンモードにおいて、第1ハウジングパート211と第2ハウジングパート212はヒンジ213を中心に分離され、閉鎖モードにおいて、第1ハウジングパート211と第2ハウジングパート212は互いに密着するように結合される。オープンモードにおいて、第1ハウジングパート211と対面している第2ハウジングパート212の一面が露出され、ここで、カートリッジ収容部2111も第2ハウジングパート212の外部に露出され、カートリッジ220がカートリッジ収容部2111に挿入可能な状態になる。
【0077】
一実施形態において、第1ハウジングパート211の一側にはカートリッジ220が挿入されるカートリッジ収容部2111が備えられることができる。カートリッジ収容部2111は、第1ハウジングパート211の一面から内部に凹状に形成されている空間に実現され得る。
【0078】
一実施形態において、アクチュエータ230は、第1ハウジングパート211の内部でカートリッジ収容部2111と隣接して配置されてもよい。アクチュエータ230は、カートリッジ収容部2111に収容されるカートリッジ220を活性化させることができ、これに対する詳しい説明は後述する。電源部(例えば、バッテリ)(図示せず)と制御部(図示せず)がアクチュエータ230と隣接して配置されることで、アクチュエータ230の活性化に寄与することができる。
【0079】
図3を参照すると、一実施形態に係るエアロゾル発生装置200のカートリッジ収容部2111にはカートリッジ220が挿入され、カートリッジ220の外形は、カートリッジ収容部2111の内部形状に対応する形状に実現される。例えば、カートリッジ200には液相香料が収容され、前記液相香料は、カートリッジ200から突出形成された液相注入ピン2211,2221,2231を介してカートリッジ200の外に吐出される。
【0080】
液相注入ピン2211,2221,2231の突出の長さは、カートリッジ220がカートリッジ収容部2111に挿入された状態で液相注入ピン2211,2221,2231の少なくとも一部が第1ハウジングパート211の外部に突出される長さに設定される。
【0081】
図4A~4Cを参照すると、一実施形態に係るエアロゾル発生装置200のカートリッジ220は、互いに異なる液相香料を収容する複数のカートリッジパート221,222,223を含む。例えば、カートリッジ220は、第1カートリッジパート221、第2カートリッジパート222、及び第3カートリッジパート223を含む。カートリッジパート221,222,223の数は必ずこれに限定されることなく、例えば、カートリッジ220は、第1カートリッジパート221と第2カートリッジパート222のみを含んでもよい。
【0082】
一実施形態において、第1カートリッジパート221は第1液相香料を収容し、第2カートリッジパート222は第2液相香料を収容し、第3カートリッジパート223は第3液相香料を収容する。例えば、第1液相香料、第2液相香料、又は第3液相香料は互いに異なる濃縮液であってもよく、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種の果実の香り成分などを含んでもよく、ユーザに様々な香味又は風味を提供できる成分を含むことができる。また、第1カートリッジパート221、第2カートリッジパート222、第3カートリッジパート223はビタミン混合物を収容し、例えば、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンE又はそのうち少なくとも1つが混合した混合物を収容してもよく、これに制限されることはない。
【0083】
一実施形態において、カートリッジ収容部2111は分割された複数の区画を含んでもよく、それぞれの区画には対応するカートリッジパート(例えば、第1カートリッジパート221、第2カートリッジパート222、第3カートリッジパート223)が収容されることができる。例えば、図4Bに示すように、カートリッジ収容部2111は3つの分割区画を含んでもよく、それぞれの区画は隔壁に区切られる。カートリッジ収容部2111が分割された区画を有することで、一実施形態に係るカートリッジパート221,222,223のいずれか1つに収容された液相香料が消耗される場合、当該のカートリッジパートの交換が容易に行われることができる。カートリッジ収容部2111は、第2ハウジングパート212から見たとき円形の断面を有し、ここで、カートリッジ収容部2111の複数の区画は等間隔に分割されてもよい。ここで、第1カートリッジパート221、第2カートリッジパート222、及び第3カートリッジパート223も等間隔に分割された切断された円柱の形状を有してもよい。
【0084】
一実施形態において、第1カートリッジパート221の一端には第1液相注入ピン2211が備えられ、第2カートリッジパート222の一端には第2液相注入ピン2221が備えられ、第3カートリッジパート223の一端には第3液相注入ピン2231が備えられる。第1液相注入ピン2211、第2液相注入ピン2221、及び第3液相注入ピン2231は、カートリッジパート221,222,223が接する中心点に近く配置され、カートリッジ収容部2111の直径Dが物品挿入部の直径Dよりも大きく形成されることで、エアロゾル生成物品201の前端(上流側)は、第1液相注入ピン2211、第2液相注入ピン2221、及び第3液相注入ピン2231と接するように案内される。
【0085】
一実施形態において、アクチュエータ230は、第1カートリッジパート221、第2カートリッジパート222、及び第3カートリッジパート223を個別的に活性化させることができる。例えば、アクチュエータ230は、第1カートリッジパート221内に収容された第1液相香料が第1液相注入ピン2211を介して設定された量に吐出されるようにし、第2カートリッジパート222内に収容された第2液相香料が第2液相注入ピン2221を介して設定された量に吐出されるようにすることで、予め設定された組み合せの第1液相香料と第2液相香料が物品挿入部2121の側に供給されるようにする。そのため、第1液相香料と第2液相香料の組み合わせがエアロゾル生成物品201に供給されることができる。これは一例に過ぎず、必ずこれに限定されることなく、例えば、アクチュエータ230は、第1液相香料のみが単独でエアロゾル生成物品201に供給されるように第1カートリッジパート221を活性化させたり、第1~第3液相香料の組み合わせがエアロゾル生成物品201に供給されるように第1カートリッジパート221、第2カートリッジパート222、及び第3カートリッジパート223を個別的に活性化させてもよい。
【0086】
一実施形態において、第1ハウジングパート211又は第2ハウジングパート212のいずれか1つの一面には、第1ハウジングパート211又は第2ハウジングパート212のうち他の1つに向かって突出する突起部2122を含む。例えば、図4Bを参照すると、突起部2122は、第2ハウジングパート212に向かい合う第1ハウジングパート211の一面に形成され、その反対の場合も可能である。複数の突起部2122が提供され、突起部2122それぞれは硬質の材料で構成されて第1ハウジングパート211と第2ハウジングパート212の面接触を妨害する。突起部2122によって第1ハウジングパート211と第2ハウジングパート212との間の離隔空間が形成され、前記離隔空間は、物品挿入部2121と流体疎通が可能であり、一実施形態に係るエアロゾル発生装置200の外部から物品挿入部2121への気流通路が形成され得る。
【0087】
特に、図4Cを参照すると、一実施形態に係るエアロゾル発生装置200は、カートリッジホールディング部2124をさらに含む。カートリッジホールディング部2124は、第1ハウジングパート211に向かい合う第2ハウジングパート212の一面に備えられ、具体的に、第1ハウジングパート211に向かう物品挿入部2121の端部に備えられることができる。カートリッジホールディング部2124は、カートリッジ220の少なくとも一部と接してカートリッジ220をカートリッジ収容部2111内の元の位置に保持させることができる。
【0088】
例えば、カートリッジホールディング部2124は、第1カートリッジパート221の上部(例えば、第1液相注入ピン2211が配置された面)の外側と重なるが、第1液相注入ピン2211が配置された内側とは重複されないように形成される。同様に、カートリッジホールディング部2124は、第2カートリッジパート222の上部(例えば、第2液相注入ピン2221が配置された面)の外側と重なるが、第2液相注入ピン2221が配置された内側とは重複されないように形成され、第3カートリッジパート223の上部(例えば、第3液相注入ピン2231が配置された面)の外側と重なるが、第3液相注入ピン2231が配置された内側とは重複されないように形成される。ここで、カートリッジホールディング部2124の内側に形成されている重複されない部分がなしている直径Wは、カートリッジ収容部2111の直径Dよりも小さく形成される。また、カートリッジホールディング部2124は、カートリッジパート221,222,223の境界区域をカーバーする複数のバー(bar)を含む。これにより、第1ハウジングパート211と第2ハウジングパート212が結合されるとき、カートリッジホールディング部2124は、カートリッジパート221,222,223をカートリッジ収容部2111内に押しながら元の位置に保持されるようにし、第1液相注入ピン2211、第2液相注入ピン2221、及び第3液相注入ピン2231は、カートリッジホールディング部2124を超えて物品挿入部2121に延びるように突出される。
【0089】
図5図7を参照すると、一実施形態に係るエアロゾル発生システム20は、エアロゾル発生装置200及びエアロゾル生成物品201を含み、図5は、一実施形態に係るエアロゾル発生装置200にエアロゾル生成物品201が挿入された状態を示す。図6は、一実施形態に係るカートリッジ220とアクチュエータ230の一部を示し、図7は、一実施形態に係るエアロゾル生成物品201を示す。
【0090】
特に、図5を参照すると、一実施形態に係るエアロゾル発生装置200が閉じられたモードにおいて、アクチュエータ230、カートリッジ220及び物品挿入部2121は一列に整列される。そのため、物品挿入部2121に挿入されたエアロゾル生成物品201もカートリッジ220及びアクチュエータ230と一列に整列され、エアロゾル生成物品201の前端には第1液相注入ピン2211、第2液相注入ピン2221又は第3液相注入ピン2231が差し込まれ、第1~第3液相香料のそれぞれ又はその組み合わせがエアロゾル生成物品201に供給されることができる。
【0091】
一実施形態において、物品挿入部2121は、第2ハウジングパート212を貫通して形成され、閉鎖モードにおいて、第1ハウジングパート212を貫通する物品挿入部2121の中心線は、カートリッジ収容部2111とアクチュエータ230を通過することができる。
【0092】
一実施形態において、カートリッジ収容部2111の直径(例えば、図4Bのカートリッジ収容部直径D)は、物品挿入部の直径(例えば、図4Bの物品挿入部直径D)よりも大きくてもよい。そのため、カートリッジ収容部2111にカートリッジ220が挿入され、第1ハウジングパート211と第2ハウジングパート212とが結合された閉鎖モードにおいて、カートリッジ220が物品挿入部2121を介して離脱されることを効率よく防止できる。
【0093】
一実施形態において、図6に示すように、第1カートリッジパート221の一端には第1液相注入ピン2211が備えられ、他端には、第1カートリッジヘッド2212が備えられる。第1カートリッジヘッド2212は、第1カートリッジパート221内で移動可能であるため、第1カートリッジパート221の内部に収容された第1液相香料を第1液相注入ピン2211の外側に吐出させることができる。例えば、第1カートリッジパート221の内部は長手方向に一定の形状(例えば、図6において三角形)の水平断面を有し、第1カートリッジヘッド2212は、第1カートリッジパート221の内部を密閉させるように第1カートリッジパート221の水平断面に対応する形状を有する。ここで、長手方向は、水平断面のための切断面に垂直である。同様に、カートリッジ230の第2カートリッジパート222側と第3カートリッジパート223側も第1カートリッジパート221側と同一又は類似の要素で構成される。
【0094】
一実施形態において、アクチュエータ230は、第1カートリッジパート221内の第1カートリッジヘッド2212を打撃したりプッシュできる第1プッシュバー231、及び前記第1プッシュバー231に前後進の駆動力を伝達する駆動要素(図示せず)を含んでもよい。例えば、第1プッシュバー231と前記駆動要素は、クランク軸によって連結されたりラックとピニオンギヤに連結され、前記駆動要素の回転運動が直線運動に変更されて前記第1プッシュバー231に伝達できる。
【0095】
同様に、アクチュエータ230は、第2カートリッジパート222の第2カートリッジヘッド(図示せず)を打撃したりプッシュできる第2プッシュバー(図示せず)、又は第3カートリッジパート223の第3カートリッジヘッド(図示せず)を打撃したりプッシュできる第3プッシュバー233(図5参照)を含む。
【0096】
例えば、第1プッシュバー231は、第1カートリッジヘッド2212を第1液相注入ピン2211側にプッシュし、第1液相香料は、第1液相注入ピン2211を介して一実施形態に係るエアロゾル生成物品201の前端に供給される。ここで、制御部(図示せず)は、設定された長さだけ第1プッシュバー231に前進駆動命令を行うことができ、これによって第1液相香料は精密に吐出される。前進された第1カートリッジヘッド2212は、その箇所にそのまま留まることにより、第1カートリッジパート221の内部に外気が入ってくることを防止する。このような方式において、第2液相香料又は第3液相香料が一実施形態に係るエアロゾル生成物品201に精密に供給されることができる。
【0097】
特に、図7を参照すると、一実施形態に係るエアロゾル生成物品201は、保湿剤収容部2011、媒質収容部2012、及びフィルタ部2013を順に含むことができる。
【0098】
一実施形態において、エアロゾル生成物品201は、少なくとも1つのラッパーによって包装されてもよい。また、保湿剤収容部2011は、防水性、撥水性、 撥油性、又は耐熱性特徴を有する素材を含み、例えば、アルミホイルを含んでもよい。媒質収容部2012は、タバコ媒質、例えば、タバコ刻草又はタバコ顆粒を含んでもよい。また、媒質収容部2012は、風味剤又は有機酸のような他の添加物質を含有してもよい。保湿剤収容部2011は保湿剤を含有し、例えば、保湿剤は、グリセリン、プロピレングリコール(Propylene Glycol;PG)及び水を含む。また、保湿剤は、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、及びオレイルアルコールのうち少なくとも1つをさらに含む。フィルタ部2013は、少なくとも1つのセグメントから構成され、少なくとも1つのセグメントを囲むタバコフィルタラッパーを含んでもよい。フィルタ部2013は、チューブフィルタ、冷却構造物、及びリセースフィルタのうち少なくとも1つを含むが、これに制限されることはない。
【0099】
保湿剤に含まれるグリセリンは分子量が大きいため、グリセリンをエアロゾル化させるためには保湿剤を高温で加熱しなければならない。実施形態に係るエアロゾル生成物品201が保湿剤を含む保湿剤収容部2011を含むことで、媒質収容部2012に含まれている保湿剤の量を減らしたり、保湿剤を媒質収容部2012から除去し、これによって媒質収容部2012の加熱温度を下げることができる。一方、保湿剤収容部2011に含まれる保湿剤は、加熱時に発生するエアロゾル内の水分を適正のレベルに維持し、タバコ固有の味を柔らかくし、煙霧量を豊かにすることができる
【0100】
一実施形態において、物品挿入部2121の周縁の少なくとも一部にはヒーター2123が備えられる。ヒーター2123は、保湿剤収容部2011の周辺に配置される第1ヒーター2123-1又は媒質収容部2012の周辺に配置される第2ヒーター2123-2を含む。ここで、媒質収容部2012を加熱する第2ヒーター2123-2は省略されてもよい。
【0101】
例えば、一実施形態に係るエアロゾル発生装置200は、第1ヒーター2123-1及び第2ヒーター2123-2を用いて保湿剤収容部2011及び媒質収容部2012を個別的に加熱してもよい。第1ヒーター2123-1は、保湿剤収容部2011を第1温度範囲で加熱する。第1温度範囲は、200℃~300℃範囲、好ましくは、200℃~250℃範囲であってもよい。第2ヒーター2123-2は、媒質収容部2012に含まれたニコチンがエアロゾル化されるようにタバコ媒質を第2温度範囲で加熱する。第2温度範囲は、150℃~200℃範囲であってもよい。しかし、第1温度範囲及び第2温度範囲はこれに制限されることはない。
【0102】
保湿剤収容部2011が媒質収容部2012の上流末端に位置しているため、ユーザが巻きタバコを吸引するとき、巻きタバコの上流末端から流入した空気が保湿剤収容部2011を通過しながら第1ヒーター2123-1によって加熱され、保湿剤(例えば、グリセリン)がエアロゾル化される。また、保湿剤収容部2011を通過した空気は、媒質収容部2012を通過しながら第2ヒーター2123-2によって加熱され、媒質(例えば、ニコチン)が追加的にエアロゾル化される。ここで、媒質収容部2012に流入される空気は、第1ヒーター2123-1によって加熱された高温の空気であるため、媒質収容部2012は第2ヒーター2123-2だけでなく、高温の空気から熱を吸収してエアロゾル化が行われる。
【0103】
例えば、制御部(図示せず)は、物品挿入部2121へのエアロゾル生成物品201の挿入の有無と共にその種類も識別するように構成されてもよい。制御部は、エアロゾル生成物品201の種類によって設定された液相香料組み合せ比率に合わせてアクチュエータ230に活性化信号を送信し、これによってカートリッジ220から設定された組み合せの液相香料がエアロゾル生成物品201の保湿剤収容部2011に供給されることができる。制御部は、エアロゾル生成物品の種類により設定された第1ヒーター2123-1の加熱温度で保湿剤収容部2011の周辺を加熱し、これによってエアロゾル生成物品201の種類に合わせて最適に組み合せられた味及び煙霧量を有するエアロゾルがフィルタ部2013を介してユーザのマウス側に伝達され得る。
【0104】
上述した実施形態に対する説明は例示的なものに過ぎず、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形及び均等な異なる実施形態が可能である点を理解できるのであろう。従って、発明の保護範囲は添付の請求範囲によって決められるべきであり、請求範囲に記載された内容と同等な範囲にある全ての差異点は、請求範囲によって定められる保護範囲に含まれるものと解釈されなければならないのであろう。
【0105】
先に説明された任意の実施形態の特徴及び様態は明白な技術的な衝突という結果がない限り他の任意の実施形態の特徴及び様態と結合されることができる。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
【国際調査報告】