IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ウェルドテク カンパニー,リミテッドの特許一覧

<>
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図1
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図2
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図3
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図4
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図5
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図6
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図7
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図8
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図9
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図10
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図11
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図12
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図13
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図14
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図15
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図16
  • 特表-パイプの自動溶接システム 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】パイプの自動溶接システム
(51)【国際特許分類】
   B23K 37/02 20060101AFI20240201BHJP
   B23K 9/095 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
B23K37/02 301A
B23K9/095 510A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023539329
(86)(22)【出願日】2021-12-22
(85)【翻訳文提出日】2023-08-21
(86)【国際出願番号】 KR2021019561
(87)【国際公開番号】W WO2022139434
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】10-2020-0180630
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0183230
(32)【優先日】2020-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0183545
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523237914
【氏名又は名称】ウェルドテク カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】シン,ソン-ウ
(72)【発明者】
【氏名】ホン,ジョン-ファン
(57)【要約】
【課題】本発明は、パイプ自動溶接システムを提供する。
【解決手段】このためにパイプに複数の輪を有した自動溶接ヘッドを設置してチェーン駆動によって輪がパイプ円周面に沿って回転しながら溶接装置を通じて溶接を容易に遂行できるようにしたものである。
本発明は、パイプ1に自動溶接ヘッド2を回転可能に設置して溶接機15で熔接するようにしたものであり、パイプ1にチェーン3を巻いて設置し、チェーン3に沿って自動溶接ヘッド2を回転可能に設置し、自動溶接ヘッド2の両側に形成された開口部6aを通じてチェーン3を移動可能に貫通させ、チェーン3が自動溶接ヘッド2に具備される駆動モータ9の駆動によって回転されるギアに巻かれてガイドローラー11にガイドされ、自動溶接ヘッド2に具備される輪4がパイプ1に沿って回転しながら制御装置の制御によって自動溶接ヘッド2の位置調節部によって位置が調節される溶接機15でパイプ1を精密に熔接するようにしたものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプ(1)に自動溶接ヘッド(2)を回転可能に設置して溶接機(15)で熔接するようにしたものにおいて、
パイプ(1)にチェーン(3)を巻いて設置し、
チェーン(3)に沿って自動溶接ヘッド(2)を回転可能に設置し、
自動溶接ヘッド(2)の両側に形成された開口部(6a)を通じてチェーン(3)を移動可能に貫通させ、
チェーン(3)が自動溶接ヘッド(2)に具備される駆動モータ(9)の駆動によって回転されるギアに巻かれてガイドローラー(11)にガイドされ、
自動溶接ヘッド(2)に具備される輪(4)がパイプ(1)に沿って回転しながら制御装置の制御によって自動溶接ヘッド(2)の位置調節部によって位置が調節される溶接機(15)でパイプ(1)を熔接するように構成されることを特徴とするパイプの自動溶接システム。
【請求項2】
自動溶接ヘッド(2)は、
チェーン(3)を移動させるために駆動する駆動モータ(9)と、
駆動モータ(9)によって回転されてチェーン(3)の一側が巻かれる駆動ギア(9a)と、
駆動ギア(9a)で離隔されながらチェーン(3)の他側をガイドするガイドローラー(11)と、
駆動ギア(9a)及びガイドローラー(11)の間に設置された状態でチェーン(3)を加圧して緊張状態を維持させてパイプ(1)に密着されるようにするチェーン調整部(12)を含むことを特徴とする請求項1に記載のパイプの自動溶接システム。
【請求項3】
チェーン調整部(12)は、
自動溶接ヘッド(2)の一側に一端が回転可能に具備されて他端に掛け金(12a)が形成される回転フレーム(12b)と、回転フレーム(12b)に具備された状態でチェーン(3)を加圧するためのチェーン加圧口(12c)と、
回転フレーム(12b)で離隔されながら自動溶接ヘッド(2)の他側に回転可能に具備される取っ手(12d)と、取っ手(12d)に回転可能に具備されるナット部(12e)と、
ナット部(12e)に螺合された状態で回転フレーム(12b)の掛け金(12a)にかかる係止部(12f)を含み、
係止部(12f)は一端に掛け金(12a)にかかるリングが形成されて他端にナット部(12e)に螺合されるネジ軸が形成されることを特徴とする請求項2に記載のパイプの自動溶接システム。
【請求項4】
位置調節部は、
自動溶接ヘッド(2)にスライディング可能に具備されて端部に溶接機(15)が固定されるスライドレール(8)と、スライドレール(8)の移動を案内するガイドレール(8a)と、
スライドレール(8)の一側に固定されてねじホールが形成されるガイドブロック(8b)と、ガイドブロック(8b)のねじホールに結合されるネジ軸(8c)と、
自動溶接ヘッド(2)に具備された状態でネジ軸(8c)を回転させる移動モータ(8d)を含むことを特徴とする請求項1に記載のパイプの自動溶接システム。
【請求項5】
パイプ(1)に巻かれて設置されてチェーン(3)が巻かれて案内されるチェーン案内部(30)を含み、
チェーン案内部(30)はパイプ(1)に巻かれるように帯形態で形成されながら、両側にワイヤが巻かれるためのワイヤ溝(31)が形成され、ワイヤ溝(31)らの間にチェーン(3)が巻かれるためのチェーン溝(32)が形成されることを特徴とする請求項1に記載のパイプの自動溶接システム。
【請求項6】
ワイヤ溝(31)は断面の形状が半円形態で凹に形成されることを特徴とする請求項5に記載のパイプの自動溶接システム。
【請求項7】
チェーン溝(32)は断面の形状が‘U’形態で形成されながら底面が平たく形成されて、
チェーン案内部(30)は軟質の合成樹脂やゴムで製造されてチェーン(3)が滑らないのに堅固に支持されることを特徴とする請求項5に記載のパイプの自動溶接システム。
【請求項8】
輪(4)と共にパイプ(1)に支持される補助輪(4a)及び補助輪(4a)を弾力的に支持する弾性部(4b)を含んで、
輪(4)は複数で構成されて一定間隔で離隔され、補助輪(4a)は複数で構成されて輪(4)らの外側に位置され、
弾性部(4b)は一端が補助輪(4a)に固定されて他端が自動溶接ヘッド(2)に固定される圧縮スプリングで構成されることを特徴とする請求項1に記載のパイプの自動溶接システム。
【請求項9】
制御装置は、
溶接機(15)の電流調節ボリューム端子に連結されて電圧値を検出する電圧検出部(21)と、自動溶接ヘッド(2)に具備された角度測定センサー(40)で測定される角度値を検出する角度検出部(27)と、電圧検出部(21)のアナログ値をデジタルに変換させるA/Dコンバータ(22)と、
A/Dコンバータ(22)によって変換されたデジタル値の入力を受けてこれを保存するメモリ保存部(23)と、
メモリ保存部(23)の出力端に接続されてデジタル値をアナログ値に変換させて再び溶接機(15)
に送るD/Aコンバータ(24)と、
メモリ保存部(23)に保存されたデジタル値の入力を受けて溶接機(15)を制御するコントローラー(25)を含むことを特徴とする請求項1に記載のパイプの自動溶接システム。
【請求項10】
自動溶接ヘッド(2)には自動溶接ヘッド(2)の傾きによった角度を測定して制御装置に提供する角度測定センサー(40)が設置され、
コントローラー(25)は、
パイプ(1)に沿って回転される自動溶接ヘッド(2)の位置ごとに角度測定センサー(40)で測定される角度値らを認識する角度値認識部(25a)と、
自動溶接ヘッド(2)の角度ごとに溶接機(15)に適用される電圧値を認識する電圧値認識部(25b)と、
認識された角度値及び電圧値をマッチングさせて基準角度値及び基準電圧値でメモリ保存部(23)に保存させるマッチング部(25c)と、
パイプ(1)の溶接のためにパイプ(1)に沿って自動溶接ヘッド(2)が回転されることによって角度測定センサー(40)に測定される角度値を基準角度値に比べて一致するかを判断する角度値判断部(25d)と、
角度判断部(25d)で一致することで判断される基準角度値にマッチングされた基準電圧値を溶接機(15)に提供する電圧値提供部(25e)を含むことを特徴とする請求項9に記載のパイプの自動溶接システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプの自動溶接システムに関するものであり、特に、パイプの円周面に複数の輪を有した自動溶接ヘッドを設置してチェーン駆動によって輪がパイプ円周面に沿って回転しながら自動溶接ヘッドに固定された溶接機を通じてパイプを容易に熔接することができるし、溶接機の電流調節ボリューム端子に簡単に接続して溶接機のアナログ出力電圧値を実時間で感知して自動でデジタル値に変換し、これを保存した後コントローラーを通じてアナログ値に変換して溶接機を精密に制御するようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、パイプラインは一定な直径を有する多数個のパイプらが連続される管路を形成するように相互連結されたものでなされて、このようなパイプラインの設置工事は海上原油または海上ガス抽出施設から抽出された原油または、天然ガスを数百km以上離れた陸上貯蔵施設で移送させるために遂行される。
【0003】
このようなパイプライン工事は海上だけではなく、陸上でも発生することがあるし、原油または天然ガスの生産と消費の位置上不一致によって発生される大単位設置工事である。
【0004】
パイプラインを構成するパイプは10から60インチ程度の外径寸法を持っているし、その長さが長いほど施工上有利であることはあるが、製作工程の問題におおよそ12m程度の長さを有するパイプが使われている。
【0005】
このようなそれぞれのパイプらは溶接作業を通じて相互連結されるので、溶接作業が早い時間内に遂行されればこそ、工期を縮めさせて工事費を節減することができる。
【0006】
従来には前記のようなパイプラインの施工のための溶接の自動化のために直観パイプをガイドローラーに乗せた後ガイドローラーを回転させながらフランジと直観パイプを、溶接装置を利用して溶接を遂行するようにした。
【0007】
しかし、従来には溶接時両側に配置された一対のガイドローラーにパイプフランジが仮溶接されたパイプを安着させなければならないので、パイプフランジが仮溶接されたパイプ全体長さがガイドローラー間の間隔に比べて短い場合ガイドローラーにパイプを安着させることができないので、パイプとパイププラン間の自動溶接がなされ難かった。
【0008】
したがって、パイプフランジが仮溶接されたパイプに対する溶接は手作業で溶接を遂行するしかなくて、自動溶接である場合作業時間がおおよそ1~2時間所要されることに比べて手作業の場合1日~2日程度が所要されるので、作業生産量差が著しく発生して効率性が落ちる問題があった。
【0009】
また、溶接機を通じた溶接作業は手動で実施されているところ、これは高度の熟練性を有する専門的な作業人力が必要であるだけでなく、作業に所要される時間が長くて溶接作業による費用の発生が多い問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国公開特許第10-1998-0062118号公報
【特許文献2】韓国公開特許第10-2011-0083900号公報
【特許文献3】韓国公開特許第10-2012-0047162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、前記のような従来の欠点を解決するためのものであり、本発明の目的は、パイプに複数の輪を有した自動溶接ヘッドを設置してチェーン駆動によって輪がパイプ円周面に沿って回転しながら溶接を遂行できるようにするパイプ自動溶接システムを提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、既存のアナログ溶接機に接続してデジタル値に変換し、これを保存後コントローラーの制御を通じてアナログ値に変換させて溶接機を精密に制御するようにするパイプ自動溶接システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このような目的を達成するための本発明は、パイプに自動溶接ヘッドを回転可能に設置して溶接機で熔接するようにしたものにおいて、パイプにチェーンを巻いて設置し、チェーンに沿って自動溶接ヘッドを回転可能に設置し、自動溶接ヘッドの両側に形成された開口部を通じてチェーンを移動可能に貫通させ、チェーンが自動溶接ヘッドに具備される駆動モータの駆動によって回転されるギアに巻かれてガイドローラーにガイドされ、自動溶接ヘッドに具備される輪がパイプに沿って回転しながら制御装置によって制御されて自動溶接ヘッドの位置調節部によって位置が調節される溶接機でパイプを熔接するように構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上で詳しく説明したところのような本発明は、パイプに複数の輪を有した自動溶接ヘッドを設置してチェーン駆動によって輪がパイプ円周面に沿って回転しながらパイプの溶接部位を容易に熔接することができる効果がある。
【0015】
また、本発明はアナログ式溶接機の本体に簡単に連結してアナログ電圧値を抽出し、これをデジタル値に変換させた後メモリ保存部に保存し、コントローラーの制御によってアナログ値に変換させて溶接機を精密に制御することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の自動溶接ヘッドがパイプに設置された状態を見せた図面である。
図2図1の説明を助けるための斜視図である。
図3図1の自動溶接ヘッドの斜視図である。
図4図1の自動溶接ヘッド断面図である。
図5】本発明自動溶接装置のチェーン駆動を説明するための断面図である。
図6】本発明チェーンに沿って移動する構造を説明するための図面である。
図7】本発明チェーンに沿って移動する他の構造を説明するための図面である。
図8】本発明チェーンの弾性を調整するチェーン調整部を見せた図面である。
図9】(a)、(b)、(c)は、本発明チェーン調整部の作動状態を見せた図面である。
図10】本発明チェーン調整部が自動溶接ヘッドに適用された状態を見せた図面である。
図11】本発明チェーンに沿って自動溶接ヘッドの移動を案内するチェーン案内部がパイプに設置された状態を見せた斜視図である。
図12】本発明チェーン移動部の断面図である。
図13】本発明自動溶接ヘッドがチェーン移動部に沿って移動される状態を見せた斜視図である。
図14】本発明自動溶接ヘッドが上下に分離された状態を見せた図面である。
図15】(a)、(b)は、パイプに沿って移動する輪及び補助輪を見せた図面である。
図16】本発明アナログ溶接機を制御する制御装置の構成をブロック図である。
図17】本発明制御装置のコントローラーを見せたブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例を添付された図面を参照して詳しく説明すれば次のようである。
【0018】
図1乃至図3に示されたところのように、本発明の輪4を有した自動溶接ヘッド2はチェーン3を媒介でパイプ1の円周面に結合されて回転しながら熔接するように構成されたものである。
【0019】
自動溶接ヘッド2はおおよそ四角形態の上部ケース5と下部ケース6及びこれらを締結するための締結口7で構成され、下部ケース6の両側面には開口部6aが形成されてチェーン3が開口部6aを通じて貫通するように構成される。
【0020】
但し、開口部6aは一つまたは二つを形成してチェーン3を一つまたは二つ使用することができる。すなわち、二つのチェーン3によって自動溶接ヘッド2が揺れないで安定的に移動されることができる。
【0021】
また、開口部6aは自動溶接ヘッド2の両側に貫通されるように形成されるか、または自動溶接ヘッド2の下部で両側に形成されることができる。
【0022】
そして、本発明はコントローラーによって制御されて溶接機15の位置を調節する位置調節部を含む。
【0023】
位置調節部は自動溶接ヘッド2にスライディング可能に具備されて端部に溶接機15が固定されるスライドレール8と、スライドレール8の移動を案内するガイドレール8aと、スライドレール8の一側に固定されてねじホールが形成されるガイドブロック8bと、ガイドブロック8bのねじホールに結合されるネジ軸8cと、自動溶接ヘッド2に具備された状態でネジ軸8cを回転させる移動モータ8dを含む。
【0024】
ガイドレール8aは複数で構成されてスライドレール8の両側に支持されることによってスライドレール8が流動されないながら直線に移動されることができる。
【0025】
したがって、移動モータ8dが回転されれば、ネジ軸8cが回転されるので、ガイドブロック8bと共にスライドレール8が移動されるので、溶接機15の位置を正確に調節することができる。
【0026】
図面で未説明図面符号16は溶接されるために供給されるワイヤ及び溶接機15と共に溶接される過程を撮影するカメラであり、図面符号17は溶接機15側にワイヤを案内するワイヤ案内部であり、図面符号18はワイヤ案内部17にワイヤを供給するワイヤ供給部である。溶接機15、カメラ16、ワイヤ供給部18は制御装置によって制御されるように設定されることができる。
【0027】
図4乃至図6に示されたように、自動溶接ヘッド2はチェーン3を移動させるために駆動する駆動モータ9と、駆動モータ9によって回転される駆動ギア9aと、駆動ギア9aにかみ合いされて回転する被動ギア10と、被動ギア10が固定される軸に共に固定されてチェーン3の一側が巻かれるチェーンギア10aと、チェーンギア10aから離隔されながらチェーン3の他側をガイドするガイドローラー11と、チェーンギア10a及びガイドローラー11の間に設置された状態でチェーン3を加圧して緊張状態を維持するように調整してくれるチェーン調整部12を含む。
【0028】
駆動モータ9及び駆動ギア9aは上部ケース5に設置して被動ギア10及びチェーンギア10aは下部ケース6に設置することができる。よって、上部ケース5を下部ケース6に結合すれば、駆動ギア9aが被動ギア10にかみ合いされる。
【0029】
チェーンギア10aは自動溶接ヘッド2の一側に具備され、ガイドローラー11は自動溶接ヘッド2の他側に具備される。よって、チェーンギア10a及びガイドローラー11に巻かれるチェーン3が自動溶接ヘッド2の両側に突き出されながらパイプ1に巻かれる。
【0030】
被動ギア10及びチェーンギア10aは自動溶接ヘッド2に空回転可能に固定される一つの軸に共に固定される。すなわち、被動ギア10及びチェーンギア10aは一緒に回転される。
【0031】
このような状態で、駆動モータ9が作動されて駆動ギア9aが回転されれば、被動ギア10と共にチェーンギア10aが回転されるので、チェーンギア10a及びガイドローラー11がパイプ1に巻かれたチェーン3に沿って回転される。よって、自動溶接ヘッド2がパイプ1の外周面に沿って移動される。
【0032】
また、図7に示されたところのように、自動溶接ヘッド2はチェーン3を移動させるために駆動する駆動モータ9と、駆動モータ9によって回転されてチェーン3の一側が巻かれる駆動ギア9aと、駆動ギア9aから離隔されながらチェーン3の他側をガイドするガイドローラー11と、駆動ギア9a及びガイドローラー11との間に設置された状態でチェーン3を加圧して緊張状態を維持するように調整してくれるチェーン調整部12を含む。ここで、被動ギア10及びチェーンギア10aが省略されることによって構造が単純化されることができて製造工程が単純化されて製造費用も節減されることができる。
【0033】
したがって、チェーン3がパイプ1の外周面に沿って巻かれながら駆動ギア9a及びガイドローラー11にも巻かれるようになる。
【0034】
図8乃至図10に示されたように、チェーン調整部12は自動溶接ヘッド2の一側に一端が回転可能に具備され、他端に掛け金12aが形成される回転フレーム12bと、回転フレーム12bに具備された状態でチェーン3を加圧するためのチェーン加圧口12cと、回転フレーム12bから離隔されながら自動溶接ヘッド2の他側に回転可能に具備される取っ手12dと、取っ手12dに回転可能に具備されるナット部12eと、ナット部12eに螺合された状態で回転フレーム12bの掛け金12aにかかる係止部12fを含む。
【0035】
チェーン加圧口12cは円筒形態で形成されながら回転フレーム12bにベアリングなどを通じて回転可能に設置される。
【0036】
係止部12fは一端に掛け金12aにかかるリングが形成されて他端にナット部12eに螺合されるネジ軸が形成される。
【0037】
チェーン3がパイプ1に緩くなくて張りきっているように締結及び維持するように調整してくれるチェーン調整部12で構成されたものである。
【0038】
したがって、係止部12fを掛け金12aにかかるようにした状態で取っ手12dを回転させて係止部12fがかかった状態を固定させる。これによって、チェーン加圧口12cがチェーン3を加圧してチェーン3を緩くなくて張りきっているように調整することができる。
【0039】
そして、チェーン調整部12がチェーン3の両側に設置されてチェーン加圧口12cの両端が回転フレーム12bらに回転可能に固定されることによって、チェーン加圧口12cがある一側に偏重されないのに正確にチェーン3が加圧されることができる。
【0040】
また、ナット部12eで係止部12fを解けばナット部12eで係止部12fの長さが増大され、ナット部12eに係止部12fを締めれば、ナット部12eで係止部12fの長さが縮まる。すなわち、係止部12fの長さを調整することによって直径が大きいか、または小さなパイプ1にチェーン3が適用されてもいつも張り切ている状態が維持されることができる。
【0041】
図11乃至図13に示されたところのように、本発明はパイプ1に巻かれて設置されてチェーン3が巻かれて案内されるチェーン案内部30を含む。
【0042】
チェーン案内部30はパイプ1に巻かれるように帯形態で形成され、両側にワイヤが巻かれるためのワイヤ溝31が形成され、ワイヤ溝31らの間にチェーン3が巻かれるためのチェーン溝32が形成される。
【0043】
ワイヤ溝31は断面の形状が半円形態で凹に形成されて挿入されて支持されるワイヤの支持面積が増大されることができる。チェーン溝32は断面の形状が‘U’形態で形成されながら底面が平たく形成されてチェーン3の接触面積が確保されることができる。
【0044】
したがって、チェーン案内部30がパイプ1に巻かれた状態でワイヤや針金をワイヤ溝31に挿入させて両端を連結して締めれば、チェーン案内部30がパイプ1に巻かれた状態で固定されることができる。そして、自動溶接ヘッド2に連結されたチェーン3をチェーン溝32に巻かれるようにする。このような状態で、自動溶接ヘッド2が作動すれば、チェーン3に沿って移動されてパイプ1の外側を回転するようになる。
【0045】
また、チェーン案内部30は軟質の合成樹脂やゴムで製造されてチェーン3が滑らないのに堅固に支持されることができる。すなわち、自動溶接ヘッド2が止められないのに一定な速度で続いて移動されることができる。
【0046】
図14及び図15に示されたところのように、本発明は輪4と共にパイプ1に支持される補助輪4a及び補助輪4aを弾力的に支持する弾性部4bを含む。
【0047】
輪4は複数で構成されて一定間隔で離隔され、補助輪4aは複数で構成されて輪4らの外側に位置される。
【0048】
弾性部4bは一端が補助輪4aに固定されて他端が自動溶接ヘッド2に固定される圧縮スプリングで構成されることができる。
【0049】
したがって、輪4らがパイプ1に支持されれば、弾性部4bに弾力的に支持される補助輪4aらがパイプ1の他の部位に支持される。すなわち、輪4らと共に補助輪4aらがパイプ1に支持されて支持される面積が増大されるので、自動溶接ヘッド2の支持された状態が安定に維持されることができる。
【0050】
そして、直径がそれぞれ他のパイプ1にも輪4ら及び補助輪4aらが安定されるように支持されることができる。
【0051】
このように構成された本発明は、パイプ1の外周面にチェーン3を移動可能に巻いて自動溶接ヘッド2の開口部6aを通じてチェーン3を貫通させた状態でパイプ1の端部に他のパイプ1の端部を向かい合うようにする。
【0052】
そして、スライドレール8を左右に移動させて溶接機15がパイプ1らの間に位置されるようにする。すなわち、溶接機15が熔接する位置を正確に調整する。
【0053】
駆動モータ9の駆動によってギアを回転させてチェーン3に沿って移動されるようにする。
【0054】
この時、自動溶接装置2下部の輪4がパイプ1の外周面に沿って移動しながら自動溶接ヘッド2の溶接スライドレール8に結合された溶接機15がパイプ1らの間を熔接するようにする。
【0055】
一方、本発明は作業者がモニターと制御装置を通じて溶接をリモートコントロールすることができるし、これは溶接機15一側に設置されたカメラ16を通じてモニターを見ながら精密に溶接調整が可能である。
【0056】
また、自動溶接ヘッド2は上部ケース5と下部ケース6で構成されて内部には駆動モータ9と被動ギア10とガイドローラー11及びチェーン調整部12などが装着された状態で締結口7を通じて一つの自動溶接ヘッド2で構成されるものである。
【0057】
すなわち、開口部6aを通じてチェーン3を移動可能に貫通させた状態で下部ケース6に具備される掛け金のような締結口7が上部ケース5に具備される掛け金にかかって固定されることによって上部ケース5に下部ケース6が結合される。
【0058】
図16及び図17に示されたところのように、制御装置は溶接機15の電流調節ボリューム端子に連結されて電圧値を検出する電圧検出部21と、自動溶接ヘッド2に具備された角度測定センサー40で測定される角度値を検出する角度検出部27と、電圧検出部21のアナログ値をデジタルに変換させるA/Dコンバータ22と、A/Dコンバータ22によって変換されたデジタル値の入力を受けてこれを保存するメモリ保存部23と、メモリ保存部23の出力端に接続されてデジタル値をアナログ値に変換させて再び溶接機15に送るD/Aコンバータ24と、メモリ保存部23に保存されたデジタル値の入力を受けて溶接機15をコントロールするコントローラー25と、コントローラー25によって制御されて各部品に動作電源を供給する電源供給部26を含んで構成される。
【0059】
まず、自動溶接ヘッド2には自動溶接ヘッド2の傾きによった角度を測定して制御装置に提供する角度測定センサー40が設置される。ここで、角度測定センサー40は自動溶接ヘッド2と溶接機15が一緒に回転されることによって発生される傾きに対する角度値を測定する。
【0060】
角度測定センサー40は自動溶接ヘッド2に設置されるハウジングと、ハウジングの内部に流動可能に具備される重量体と重量体で色々な方向に分散するように固定されて測定される角度値らを制御装置に送る複数のロードセルと、ロードセルらをハウジングの内壁に連結する弾性体を含んで構成されることができる。
【0061】
重量体はスプリングやゴム紐のような弾性体らによって4方向や8方向に連結された状態で自由に移動された後に弾性体の弾性によって原位置に復帰することができる。
【0062】
ロードセルはストレーンゲージ方式や圧電セラミックス方式のセンサーで構成されながら重量体の4方向や8方向の位置ごとに2個ずつ配置され、1個のロードセルは自動溶接ヘッド2の傾きによってX軸の角度値を算出し、他の1個のロードセルはY軸の角度値を算出する。
【0063】
コントローラー25はコントロール状態をモニターにディスプレイして、パイプ1に沿って回転される自動溶接ヘッド2の位置ごとに角度測定センサー40で測定される角度値らを認識する角度値認識部25aと、自動溶接ヘッド2の角度ごとに溶接機15に適用される電圧値を認識する電圧値認識部25bと、認識された角度値及び電圧値をマッチングさせて基準角度値及び基準電圧値でメモリ保存部23に保存させるマッチング部25cと、パイプ1の溶接のためにパイプ1に沿って自動溶接ヘッド2が回転されることによって角度測定センサー40で測定される角度値を基準角度値に比べて一致するかを判断する角度値判断部25dと、角度判断部25dで一致すると判断される基準角度値にマッチングされた基準電圧値を溶接機15に提供する電圧値提供部25eを含む。
【0064】
したがって、最初に溶接機15をパイプ1に設置した状態で溶接機15を回転させながらパイプ1に溶接を実施するが、溶接機15の位置による角度値が角度測定センサー40で測定されて角度検出部27で検出され、溶接機15の位置による角度ごとに溶接機15に適用される電圧値らが電圧検出部21で検出されれば、基準角度値及び基準電圧値で設定されてメモリ保存部23でデジタル値に保存される。
【0065】
そして、以後に熔接する場合には自動溶接ヘッド2をパイプ1に設置した状態で自動溶接ヘッド2を回転させながらパイプ1に溶接を実施すれば、メモリ保存部23にデジタル値に保存された基準角度値によって基準電圧値らが溶接機15に提供されるので、溶接機15で電流が調節されることができる。
【0066】
すなわち、溶接する場合に電圧は溶接機15がパイプ1の上部に位置される時一番高くて、自動溶接ヘッド2がパイプ1の一側に回転されて側方に位置されればだんだん低くなって、自動溶接ヘッド2がパイプ1の下部に位置されれば、さらに低くなるようになる。続いて、自動溶接ヘッド2がパイプ1の他側に回転されてパイプ1の上部に再び位置されれば、電圧が再び高くなるようになる。
【0067】
この時、溶接機15がパイプ1の上部に位置する状態で電圧が高くなれば、電流も高くなるので、ワイヤが溶融されてパイプ1らの間を通じて下部に染みこむようになる。そして、溶接機15がパイプ1の下部に位置する状態で電圧が低くなれば、電流も低くなるのでワイヤが溶融されてパイプ1らの間を通じて上部に染みこむようになる。これによって、パイプ1の溶接が均一になされながら精密になされて不良が発生されない。
【0068】
このように構成された本発明の作用を説明する。
【0069】
本発明は、既存溶接機15の電流調節ボリューム端子に電圧検出部21を接続すると共に溶接機15の動作スイッチにはコントローラー25が連結される。そして、コントローラー25には角度測定センサー40も連結される。
【0070】
そして、電圧検出部21によって検出されたアナログ電圧を実時間で感知してA/Dコンバータ22を通じて自動でデジタル値に変換させ、角度測定センサー40で測定される角度値もデジタル値に変換させてメモリ保存部23に保存する。
【0071】
この時、メモリ保存部23に保存されたデジタル値はコントローラー25に送られ、コントローラー25は角度値によって溶接機15に電圧値を提供して電流を制御するようになる。
【0072】
したがって、コントローラー25で制御されるデジタル値がメモリ保存部23に保存された後D/Aコンバータ24を通じて再びアナログ値に変換されて溶接機15の電流調節ボリューム端子に送られる。
【0073】
この時、電源供給部26を通じた電源が電圧検出部21、A/Dコンバータ22、メモリ保存部23、コントローラー25などに供給されて動作電源で使用されるようになる。
【0074】
すなわち、本発明では溶接機15のアナログ電圧値及び角度値を検出し、これをデジタル値に変換した後メモリ保存部23に保存すれば、作業者がコントローラー25を通じて溶接機15の電流値及び角度値をメモリ保存部23に保存させた後D/Aコンバータ24を通じて再びアナログ値に変換させて溶接機15の角度に合う電圧値で溶接機15を精密に制御するようになるものである。
【0075】
この時、コントローラー25によって制御される数値は、コントローラー25に連結されるLEDディスプレイ部を通じて表示されて作業者が電流値やワイヤ、メモリ保存部などの現在制御される数値を容易に把握することができるようになる。
【0076】
一方、溶接機15は100A、300A、500A、1000Aの出力を有する溶接機にすべて等しく適用可能である。
【0077】
前述したような本発明は、パイプ1に自動溶接装置2を回転可能に設置してモニター及びコントローラーを通じてリモートコントロールしながら精密に溶接を遂行することができる特徴を有する。
【0078】
以上で説明した本発明のパイプ自動溶接システムの実施例は例示的なものに過ぎなくて、本発明が属した技術分野で通常の知識を有した者ならこれから多様な変形及び均等な他の実施例ができることはもちろん、本発明の技術的保護範囲は添付された特許請求範囲の技術的思想によって決まって、請求範囲によって定義される本発明の精神とその範囲内にあるすべての変形物と均等物及び代替物を含むことで理解されなければならない。
【符号の説明】
【0079】
1 パイプ
2 自動溶接ヘッド
3 チェーン
4 輪
4a 補助輪
4b 弾性部
5 上部ケース
6 下部ケース
7 締結口
8 スライドレール
8a ガイドレール
8b ガイドブロック
8c ネジ軸
8d 移動モータ
9 駆動モータ
9a 駆動ギア
10 被動ギア
10a チェーンギア
11 ガイドローラー
12 チェーン調整部
12b 回転フレーム
12c チェーン加圧口
12d 取っ手
12e ナット部
12f 係止部
15 溶接機
16 カメラ
17 ワイヤ供給部
21 電圧検出部
22 A/Dコンバータ
23 メモリ保存部
24 D/Aコンバータ
25 コントローラー
25a 角度値認識部
25b 電圧値認識部
25c マッチング部
25d 角度値判断部
25e 電圧値提供部
26 電源供給部
27 角度検出部
30 チェーン案内部
31 ワイヤ溝
32 チェーン溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】