(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】容器の首部に固定することを意図する閉鎖装置
(51)【国際特許分類】
B65D 41/34 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
B65D41/34 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023541930
(86)(22)【出願日】2022-01-10
(85)【翻訳文提出日】2023-09-04
(86)【国際出願番号】 EP2022050335
(87)【国際公開番号】W WO2022152649
(87)【国際公開日】2022-07-21
(32)【優先日】2021-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522294660
【氏名又は名称】ベタパック、エス・エー・ユー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベロア・ガルシア、フランシスコ、ザビエル
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA12
3E084BA01
3E084CA01
3E084DA01
3E084DB03
3E084DB12
3E084FA02
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084GB08
3E084JA15
3E084JA16
3E084KA13
(57)【要約】
本発明は、閉鎖装置に関するものであり、当該閉鎖装置は、
-第1の部分(16)と、第2の部分(17)と、を有し、第2の部分(17)が第1の部分(16)に対して枢動するように互いに対して関節接合される、下部リング(9)と、
・プラグ(1)と、
-プラグ(1)を下部リング(9)の第2の部分(17)に接続する関節動作装置と、を備え、
下部リング(9)の第2の部分(17)が、少なくとも1つの凹部(32)を有する内面を有する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オリフィス(3)と、首部リング(4)と、取り付けフランジ(5)と、を備える、容器の首部(2)に固定することを意図する閉鎖装置であって、前記閉鎖装置が、
-前記首部(2)に軸方向に固定され、かつ前記軸Xを中心に前記首部(2)上に回転することが可能である、下部リング(9)であって、前記下部リング(9)が、前記下部リング(9)の内側に向かって半径方向に突出し、かつ前記下部リング(9)を前記容器の前記首部(2)上で軸方向に保持するように前記取り付けフランジ(5)の下に位置決めされることを意図する取り付け要素(18)を備える第1のセクタ(16)と、第2のセクタ(17)と、を備え、前記下部リング(9)の前記第1のセクタ(16)及び前記第2のセクタ(17)が互いに関節接合され、それにより、前記第2のセクタ(17)が前記第1のセクタ(16)に対して、前記第2のセクタ(17)が前記取り付けフランジ(5)の下に位置決めされる下降位置と、前記第2のセクタ(17)が前記取り付けフランジ(5)の上に少なくとも部分的に位置決めされる上昇位置との間で枢動する、下部リング(9)と、
・上壁(13)と、外周スカート(14)と、を備える、キャップ(1)であって、前記外周スカート(14)が、前記首部(2)の螺旋ねじ山(6)と協働することを意図する螺旋ねじ山(7)を有し、それにより、前記キャップ(1)が、閉位置と、前記キャップ(1)の前記螺旋ねじ山(7)が前記首部(2)の前記螺旋ねじ山(6)ともはや係合しない解放位置との間で移動することを可能にする、キャップ(1)と、
-前記キャップ(1)を前記下部リング(9)の前記第2のセクタ(17)に接続し、かつ前記キャップ(1)が、前記解放位置と、前記キャップ(1)が前記首部(2)の前記オリフィス(3)から離れている反転開位置との間で枢動することを可能にするように構成された関節装置と、を備え、
前記下部リング(9)の前記第2のセクタ(17)が、少なくとも1つの凹部(32)を呈する内面を備える、閉鎖装置。
【請求項2】
前記第2のセクタ(17)の前記内面が、前記第2のセクタ(17)の中央ゾーンから前記第2のセクタ(17)の2つの端部の各々までそれぞれ延在する2つの凹部(32)を備える、請求項1に記載の閉鎖装置。
【請求項3】
前記第2のセクタ(17)の前記中央ゾーンが、凹部(32)を有しない、請求項2に記載の閉鎖装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの凹部(32)が、前記第2のセクタ(17)の下縁部から前記第2のセクタ(17)の上部分まで延在し、前記上部分が、前記第2のセクタ(17)が前記下降位置にあるときに取り付けフランジ(5)に面して位置決めされることを意図する、請求項1~3のいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項5】
前記第1のセクタ(16)が、前記第2のセクタ(17)の直径方向反対側にある前部ゾーン(19)と、前記前部ゾーン(19)と前記第2のセクタ(17)との間に、前記取り付け要素(18)が位置決めされ、かつそれぞれ1つが前記前部ゾーン(19)の各側に位置する、2つの取り付けゾーン(20)と、を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項6】
前記第1のセクタ(16)の前記前部ゾーン(19)が、前記第1のセクタ(16)の前記2つの取り付けゾーン(20)の高さよりも低く、かつ前記第2のセクタ(17)の高さよりも低く、また、前記第2のセクタ(17)が前記下降位置と前記解放位置との間で移動して、前記下部リング(9)が半径方向に移動することを可能にするときに、前記首部リング(4)と前記取り付けフランジ(5)との間に引っ掛かることができ、かつ引っ掛かることを意図する、請求項5に記載の閉鎖装置。
【請求項7】
前記第1のセクタ(16)の前記前部ゾーン(19)が、40~150°の角度範囲にわたって延在する、請求項5又は6に記載の閉鎖装置。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか一項に記載の閉鎖装置と、オリフィス(3)、首部リング(4)、及び取り付けフランジ(5)を備える、前記首部リング(4)と前記取り付けフランジ(5)との間で軸方向に位置決めされた首部(2)を備える容器と、を備える組立体であって、前記下部リング(9)の前記2つの取り付けゾーン(20)の前記取り付け要素(18)が、前記下部リング(9)を前記容器の前記首部(2)上で軸方向に保持するように前記取り付けフランジ(5)の下に位置決めされる、組立体。
【請求項9】
前記第1のセクタ(16)の前記前部ゾーン(19)の高さが、前記首部リング(4)と前記取り付けフランジ(5)と間の分離距離よりも低い、請求項8に記載の組立体。
【請求項10】
前記関節装置が、前記外周スカート(14)及び前記第2のセクタ(17)を接続する2つのリーフ(11、12)を備え、前記閉鎖装置が、前記キャップ(1)が前記反転開位置にあるときに前記キャップ(1)を固定するように構成された固定装置を更に備え、前記固定装置が、前記関節装置の前記2つのリーフ(11、12)の間で前記外周スカート(14)から軸方向に突出し、かつ外側に向かって半径方向に突出するスタッド(23)を備えるスパー(22)と、前記関節装置の前記2つのリーフ(11、12)の間で前記下部リング(9)の前記第2のセクタ(17)から軸方向に突出する突出部分(24)と、を備え、
・前記スタッド(23)及び前記突出部分(24)が、前記キャップ(1)が前記反転開位置にあり、かつ前記下部リング(9)の前記第2のセクタ(17)が前記下降位置にあるときに、前記突出部分(24)が、前記スタッド(23)と前記取り付けフランジ(5)との間でクランプされるように構成されている、請求項8又は9に記載の組立体。
【請求項11】
e1>L-e2であり、式中、
Lが、前記キャップ(1)が前記閉位置にある初期状態における前記リーフ(11、12)の長さであり、
e1が、前記キャップ(1)が前記反転開位置にあるときに接触ゾーンが前記突出部分(24)と接触することを意図する前記スタッド(23)の前記接触ゾーンと、前記リーフ(11、12)の上端を通過する直線と互いに対する前記リーフ(11、12)の対称面(P)との間の交差部と、の間の半径方向距離であり、
e2が、前記キャップ(1)が前記反転開位置にあるときに接触ゾーンが前記スタッド(23)と接触することを意図する前記突出部分(24)の前記接触ゾーンと、前記リーフ(11、12)の下端を通過する直線と前記対称面(P)との間の交差部と、の間の半径方向距離である、請求項10に記載の組立体。
【請求項12】
e1>L-e2+e3+e4であり、式中、
e3が、前記軸Xに対して半径方向において前記下部リング(9)と前記首部(2)との間にあり、前記対称面Pに内接する半径方向隙間であり、
e4が、前記突出部分(24)と前記取り付けフランジ(5)との間の半径方向隙間である、請求項11に記載の組立体。
【請求項13】
e1=L-e2+e3+e4+Δであり、式中、Δが、0.05~2mmである、請求項12に記載の組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャップを備え、かつ当該キャップを容器の首部に取り付けたままにすることを可能にし、それによって、キャップを自然環境内に紛失することを回避する、閉鎖装置に関するものである。
【0002】
従来技術
文献ES1232089Uは、閉鎖装置を開示しており、当該閉鎖装置は、容器の首部に軸方向に固定することを目的とする下部リングと、容器の首部に形成された相補的ねじ山と係合することを意図するねじ山を備えるキャップと、キャップを下部リングに接続する関節部と、を備える。下部リングは、容器の首部に下部リングを保持することを意図する取り付け手段を備える。関節装置によってキャップに接続された下部リングのそのセクションは、取り付け手段を有さず、特にキャップを緩めることを可能にするように、当該セクションが下降位置と上昇位置との間で枢動することを可能にする。更に、キャップは、下部リングに形成された相補的クリップ締結手段と共同し、したがって、キャップを反転開位置に保つことを可能にすることを意図するクリップ締結手段を備える。
【0003】
この閉鎖装置は、完全に満足のいくものではない。具体的には、関節部によってキャップに接続された取り付け手段が下部リングのそのセクションに存在していないにもかかわらず、キャップを反転開位置から閉位置に移動させなければならないときに、キャップに接続された下部リングのそのセクションを上昇位置に枢動させるために必要とされるキャップの操作を行うことが困難である。
【発明の概要】
【0004】
本発明の背後にある1つの概念は、キャップを容器の首部に取り付けたままにすることを可能にする、信頼性が高くかつ生産及び使用が容易である閉鎖装置を提案することである。
【0005】
一実施形態によれば、本発明は、オリフィス、首部リング、及び取り付けフランジを備える容器の首部に固定することを意図する閉鎖装置を提供するものであり、当該閉鎖装置は、
-首部に軸方向に固定され、かつ当該軸Xを中心に首部上に回転することが可能である下部リングであって、当該下部リングが、下部リングの内側に向かって半径方向に突出し、かつ下部リングを容器の首部上で軸方向に保持するように取り付けフランジの下に位置決めされることを意図する取り付け要素を備える第1のセクタと、第2のセクタと、を備え、下部リングの第1のセクタ及び第2のセクタが互いに関節接合され、それにより、第2のセクタが第1のセクタに対して、第2のセクタが取り付けフランジの下に位置決めされる下降位置と、第2のセクタが取り付けフランジの上に少なくとも部分的に位置決めされる上昇位置との間を枢動する、下部リングと、
・上壁と、外周スカートと、を備えるキャップであって、外周スカートが、首部の螺旋ねじ山と協働することを意図する螺旋ねじ山を有し、それにより、キャップが、閉位置と、キャップの螺旋ねじ山が首部の螺旋ねじともはや係合しない解放位置との間で移動することを可能にする、キャップと、
-キャップを下部リングの第2のセクタに接続し、かつキャップが、解放位置と、キャップが首部のオリフィスから離れている反転開位置との間で枢動することを可能にするように構成された関節装置と、を備え、
下部リングの第2のセクタは、少なくとも1つの凹部を呈する内面を備える。
【0006】
したがって、そのような凹部の存在によって、下部リングの厚さが局所的に低減され、特にキャップを反転開位置から閉位置まで移動させるときに、第2のセクタが取り付けフランジの両側を通過することをより容易にする。
【0007】
他の好都合な実施形態によれば、そのような閉鎖装置は、以下の特徴のうちの1つ以上を有し得る。
【0008】
一実施形態によれば、第2のセクタは、取り付け要素を有しない。
【0009】
一実施形態によれば、取り付け要素は、内側に向かって半径方向に突出する突起である。
【0010】
一実施形態によれば、第2のセクタは、90~180°の角度範囲にわたって延在する。
【0011】
一実施形態によれば、第2のセクタの内面は、第2のセクタの中央ゾーンから第2のセクタの2つの端部の各々までそれぞれ延在する2つの凹部を備える。
【0012】
一実施形態によれば、第2のセクタの中央ゾーンは、凹部を有しない。これは、第2のセクタが、固定装置のゾーンの十分な剛性を維持することを可能にし、それにより、当該固定装置の信頼性の高い動作を確実にする。
【0013】
一実施形態によれば、少なくとも1つの凹部は、第2のセクタの下縁部から第2のセクタの上部分まで延在し、その部分は、第2のセクタが下降位置にあるときに取り付けフランジに面して位置決めされることを意図する。
【0014】
一実施形態によれば、各凹部は、30°を超える、有利には45°を超える角度範囲、例えば60°程度にわたって延在する。
【0015】
一実施形態によれば、第1のセクタは、第2のセクタの直径方向反対側にある前部ゾーンと、前部ゾーンと第2のセクタとの間に、取り付け要素が位置決めされ、かつそれぞれ1つが当該前部ゾーンの各側に位置する、2つの取り付けゾーンと、を備える。
【0016】
一実施形態によれば、第1のセクタの前部ゾーンは、取り付け要素を有しない。
【0017】
一実施形態によれば、取り付け要素は、2つの取り付けゾーン内に排他的に位置決めされる。
【0018】
一実施形態によれば、第1のセクタの前部ゾーンは、40~150°、好ましくは90~150°の角度範囲にわたって延在する。
【0019】
一実施形態によれば、2つの取り付けゾーンの各々は、10~90°の角度範囲にわたって延在する。
【0020】
一実施形態によれば、第1のセクタの前部ゾーンは、第1のセクタの2つの取り付けゾーンの高さよりも低く、かつ第2のセクタの高さよりも低い高さを有し、また、第2のセクタが下降位置と解放位置との間で移動して、下部リングが半径方向に移動することを可能にするときに、首部リングと取り付けフランジとの間に引っ掛かることができ、かつ引っ掛かることを意図する。したがって、下部リングと首部との間に追加的な半径方向隙間を作成するための、下部リングの前部ゾーンの上縁で形成された切り欠きの存在によって、第2のセクタの一部が取り付けフランジの両側を通過することがより容易になる。これはまた、第2のセクタが下降位置と上昇位置との間で移動することを可能にするために下部リングに印加される張力がより低いので、特にキャップを反転開位置から閉位置に移動させる必要がある場合に、閉鎖装置をより使用し易くする。
【0021】
一実施形態によれば、本発明はまた、上述した閉鎖装置と、オリフィス、首部リング、及び取り付けフランジを備える、首部リングと取り付けフランジとの間で軸方向に位置決めされた首部を備える容器と、を備える組立体を提供するものであり、下部リングの2つの取り付けゾーンの取り付け要素は、下部リングを容器の首部上で軸方向に保持するように取り付けフランジの下に位置決めされる。
【0022】
一実施形態によれば、第1のセクタの前部ゾーンの高さは、首部リングと取り付けフランジとの間の分離距離よりも低い。
【0023】
一実施形態によれば、関節装置は、外周スカート及び第2のセクタを接続する2つのリーフを備え、閉鎖装置は、キャップが反転開位置にあるときにキャップを固定するように構成された固定装置を更に備え、当該固定装置は、関節装置の2つのリーフの間で外周スカートから軸方向に突出し、かつ外側に向かって半径方向に突出するスタッドを備えるスパーと、関節装置の2つのリーフの間で下部リングの第2のセクタから軸方向に突出する突出部分と、を備え、
・スタッド及び突出部分は、キャップが反転開位置にあり、かつ下部リングの第2のセクタが下降位置にあるときに、突出部分がスタッドと取り付けフランジとの間でクランプされるような様式で構成されている。そのような配置により、固定装置は、キャップの反転開位置においてキャップを大きい角度で堅牢に固定することを確実にする。更に、容器の首部に対して当接するように構成されたスタッドを備える固定装置と比較して、提案される配置は、スタッドの半径方向寸法を制限することを可能にする。これは、過大な半径方向寸法が、閉鎖装置が容器に嵌合される前に特にコンベア上を輸送されるボトリング動作の信頼性及びスループットを損ない易い場合に、特に好都合である。
【0024】
一実施形態によれば、e1>L-e2であり、式中、
Lは、キャップが閉位置にある初期状態におけるリーフの長さであり、
e1は、キャップが反転開位置にあるときに接触ゾーンが突出部分と接触することを意図するスタッドの接触ゾーンと、リーフの上端を通過する直線と互いに対するリーフの対称面(P)との間の交差部と、の間の半径方向距離であり、
e2は、キャップが反転開位置にあるときに接触ゾーンがスタッドと接触することを意図する突出部分の接触ゾーンと、リーフの下端を通過する直線と対称面(P)との間の交差部と、の間の半径方向距離である。
【0025】
一実施形態によれば、e1>L-e2+e3+e4であり、式中、
e3は、軸Xに対して半径方向において下部リングと首部との間にあり、対称面Pに内接する半径方向隙間であり、
e4は、突出部分と取り付けフランジとの間の半径方向隙間である。
【0026】
一実施形態によれば、e1=L-e2+e3+e4+Δであり、式中、Δは、0.05~2mmである。
【0027】
一実施形態によれば、突出部分は、外周スカートの下限を越えて突出する。
【0028】
一実施形態によれば、リーフ及び固定装置は、解放位置と反転開位置との間のキャップの枢動運動において、リーフが、中間の不安定な位置まで増加する張力を受け、次いで、当該中間の不安定な位置から反転開位置に向かって減少する張力を受けるように構成されている。
【0029】
一実施形態によれば、閉鎖装置は、成型によって単一部品で作製される。
【0030】
一実施形態によれば、下部リングは、脆弱ブリッジによって外周スカートに接続される。
【0031】
一実施形態によれば、キャップが反転開位置にあり、かつ同時に下部リングの第2のセクタが下降位置にあるとき、キャップが開く角度が120°よりも大きい。
【0032】
一実施形態によれば、外周スカートは、ノッチ付き部分を備え、弾性リーフは、当該ノッチ付き部分の当該外周スカートに合致する。そのような配置は、十分な長さの弾性リーフを作成することを可能にすることと同時に、キャップと下部リングとの間に形成された間隙の寸法を制限し、ダストの進入を可能にし易くする。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本発明は、添付図面を参照することで、より良好に理解され、また、本発明の更なる目的、詳細、特徴、及び利点は、単に非限定的な例解としてのみ与えられる本発明のいくつかの特定の実施形態の以下の説明からより明らかになるであろう。
【0034】
【
図1】容器の首部で装着された閉鎖装置の3/4背面斜視図である。
【0035】
【
図2】
図1の閉鎖装置を受容することを意図する容器の首部の断面図である。
【0036】
【
図3】容器の首部に装着された閉鎖装置の側面図であり、容器の首部ともはや係合していない、解放位置にある閉鎖装置のキャップを表す。
【0037】
【
図4】容器の首部に装着された閉鎖装置の斜視図であり、キャップが首部のオリフィスから離れている反転開位置にある閉鎖装置のキャップを表す。
【0038】
【
図5】容器の首部上に装着された閉鎖装置の断面図であり、キャップが首部のオリフィスから離れている反転開位置にある閉鎖装置のキャップを表す。
【0039】
【
図6】軸Xに直交する平面における閉鎖装置の下部リングの断面図である。
【0040】
【
図7】下部リングの第2のセクタの内面を例解する閉鎖装置の下からの斜視図である。
【0041】
【0042】
【0043】
【
図10】閉鎖装置を詳細に例解する
図1の拡大図である。
【0044】
【
図11】キャップ及びスタッドの断面の概略図である。
【0045】
【
図12】下部リング及び突出部分の断面の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
説明及び図において、軸Xは、容器の首部2にねじ込むときの閉鎖装置のキャップ1の回転軸に対応する。慣例により、「半径方向」配向は、軸Xに直交して方向付けられ、軸方向配向は、軸Xに平行に方向付けられている。「外側」及び「内側」という用語は、軸Xに関して、一方の要素の他方の要素に対する相対的位置を画定し、したがって、軸Xに近い要素は、半径方向に外周に位置する外部要素に比べて、内側にあるものとみなされる。
【0047】
「上部」及び「下部」という用語は、首部2のオリフィス3が上方へ方向付けられ、キャップ1が容器の首部2上の閉位置にある位置を参照して、一方の要素に対する他方の要素の相対的位置を画定するために使用され、1つの要素は、下部と称されるより下方に位置決めされることを意図し、1つの要素は、上部と称されるより上方に位置決めされることを意図する。「前部」及び「後部」という用語は、軸Xに垂直な直径に沿って、一方の要素に対する他方の要素の相対的位置を画定するために使用される。
【0048】
図1~
図5に表される、閉鎖装置と、首部2備えた容器と、を備える組立体は、
図1~
図12を参照しながら下で説明される。
【0049】
特に
図2に示されるように、容器の首部2は、容器の内容物を注ぐためのオリフィス3が形成された上端を有する。容器の首部2は、半径方向外向きに突出する首部リング4と、同様に半径方向外向きに突出して、首部リング4とオリフィス3との間で軸方向に位置決めされる取り付けフランジ5と、を有する。円筒部分は、首部リング4とオリフィス3との間で軸方向に形成される。更に、首部2は、取り付けフランジ5とオリフィス3との間で軸方向に位置決めされ、首部2の外面から半径方向外向きに突出する一連の螺旋リブで形成された螺旋ねじ山6を備える。螺旋ねじ山6は、閉鎖装置のキャップ1に形成された一連の螺旋リブで形成された、特に
図4に表される相補的螺旋ねじ山7と協働することを意図する。
【0050】
一実施形態によれば、首部2に形成された螺旋ねじ山6及びキャップ1に形成された螺旋ねじ山7は、断続ねじ山である。換言すれば、隣接した螺旋リブは、通気口として作用し、キャップ1がまだ首部2に係合されている間に特に容器の内側に存在するガスの排出を可能にするよう作用する空間によって分離される。
【0051】
閉鎖装置は、容器の首部2上で保持される下部リング9と、容器のオリフィス3を覆ってそれを塞ぐことを意図するキャップ1と、特に
図1において表される、キャップ1を下部リング9に接続する関節装置10と、を備える。キャップ1は、
図1に表される閉位置と、
図3に表されキャップ1が首部2ともはや係合していない解放位置との間で移動することができる。キャップ1は更に、解放位置から
図4及び
図5に表される反転開位置に向かって反転させることができ、その位置では、キャップ1が首部2のオリフィス3から離れているので、当該キャップが容器の内容物の注ぎ込みを妨げない。閉鎖装置はまた、キャップ1を反転開位置に固定するように設計された固定装置を備える。
【0052】
特に
図1に示されるように、キャップ1は、当該キャップ1が閉位置にあるときに首部2のオリフィス3に面して、軸Xに実質的に直交して位置決めされることを意図する上壁13を備える。キャップ1は、キャップ1が閉位置にあるときに容器の首部2を取り囲むことを意図する外周スカート14を更に備える。外周スカート14は、上壁13の外部外周から当該上壁13に垂直に下方へ延在する。螺旋ねじ山7は、外部周辺のスカート14の内面に形成される。
【0053】
特に
図4に示されるように、キャップ1は、キャップ1の上壁13から垂直に下方へ延在し、かつ首部2のオリフィス3内へ挿入されるように寸法決定された内部スカート8を備える。キャップ1は、内部スカート8と外周スカート14との間で上壁13から半径方向に延在する環状リップ15を更に備える。内部スカート8及び環状リップ15は、キャップ1が容器の首部2上で閉位置にあるときに、内部スカート8が首部2の内面と接触し、一方で、環状リップ15が首部2の外面と接触するように寸法決定されている。その結果、内部スカート8及び環状リップ15は、閉鎖具の耐漏性を確実にすることを可能にする。
【0054】
有利には、容器を初めて開く前に、下部リング9は、例えば
図7~
図9に見ることができるキャップ1を開くときに破断することを意図する脆弱ブリッジ30を介して、キャップ1に接続されている。したがって、これらの脆弱ブリッジ30は、不正の指示部を構成する。
【0055】
下部リング9は、軸Xを中心に首部2に対してまだ回転可能である間、容器の当該首部上で軸方向に保持される。
図1、
図3、及び
図4に表されるように、下部リング9は、互いに関節接合された2つの部品、具体的には、第1のセクタ16と、第2のセクタ17と、を有し、それらを介して、関節装置10によって下部リング9がキャップ1に接続される。
【0056】
図3に表されるように、第2のセクタ17は、少なくとも大部分の第2のセクタ17が取り付けフランジ5の下に位置決めされることを意図する下降位置と、少なくとも大部分の第2のセクタ17が取り付けフランジ5の上に位置決めされる上昇位置との間で、第1のセクタ16に対して上方へ枢動することができる。これは、キャップ1の螺旋ねじ山7が容器の首部2に形成された螺旋ねじ山6から係合解除するまで、キャップ1が容器の首部2に対して上方へ移動することを可能にする。換言すれば、キャップ1を緩めるときに、下部リング9は、軸Xを中心に回転駆動され、一方で、下部リング9の第2のセクタ17は、第1のセクタ16に対して上昇位置まで枢動して、キャップ1が閉位置から
図3に示される解放位置まで上方に軸方向移動することを可能にする。キャップ1が解放位置から反転開位置まで枢動されるときに、下部リング9の第2のセクタ17は、第1のセクタ16に対して反対方向で枢動して、次いで、下降位置になる。更に、キャップ1が反転する開位置から解放位置まで枢動されるときに、第2のセクタ17はまた、第1のセクタ16に対して下降位置から上昇位置まで枢動する。
【0057】
下部リング9は、取り付けフランジ5によって容器の首部2に軸方向に保持される。
図2に示されるように、取り付けフランジ5は、頂部に向かって、すなわち容器のオリフィス3に向かう方向に先細である、円錐台形外面を有する。取り付けフランジ5は、底部に向かって、すなわちオリフィス3とは反対方向に、肩部の境界を画定する。
【0058】
図6に示されるように、下部リング9の第1のセクタ16は、下部リング9を容器の首部2上に軸方向に保持するために容器に形成された取り付けフランジ5と協働することを意図する、取り付け要素18を備える。取り付け要素18は、下部リング9の第1のセクタ16から半径方向内向きに突出する突起である。有利には、取り付け要素18は、底部から上方へ、すなわち下部リング9の上縁の方向に増加する半径方向寸法を有する。閉鎖装置が容器の首部2に組み立てられているときに、取り付け要素18は、取り付けフランジ5の円錐台形面に対して摺動し、次いで、弾性復帰によって取り付けフランジ5の後ろに係止される。
【0059】
下部リング9の第1のセクタ16は、下部リング9の第2のセクタ17の直径方向反対側にある前部ゾーン19と、それぞれ1つが前部ゾーン19の各側に位置し、かつ各々が当該前部ゾーン19と下部リング9の第2のセクタ17との間に位置決めされている、
図6に表される2つの取り付けゾーン20と、を備える。取り付け要素18は、2つの取り付けゾーン20、21内に排他的に位置決めされる。したがって、第1のセクタ16の前部ゾーン19の取り付け要素18がないので、下部リング9と首部2との間には、下部リング9が前方及び後方に移動することを可能にする半径方向隙間が存在する。それは、第2のセクタ17が下降位置と上昇位置との間で移動するときに、第2のセクタ17の一部が取り付けフランジ5の両側を通過することをより容易にする。換言すれば、第2のセクタ17が取り付けフランジ5の両側を通過することを可能にするために下部リング9に印加される張力がより小さくなる。
【0060】
有利には、第2のセクタ17は、90~150°角度範囲、例えば120°程度にわたって延在し、第1のセクタ16の前部ゾーンは、90~150°の角度範囲、例えば120°程度にわたって延在し、2つの取り付けゾーン20、21の各々は、30~90°の角度範囲、例えば60°程度にわたって延在する。
【0061】
特に
図8及び
図9に表されるように、第1のセクタ16の前部ゾーン19は、下部リング9の上縁に形成された切り欠き31を有する。したがって、前部ゾーン19は、軸Xに平行に測定される高さを有し、この高さは、前部ゾーン19の外側で下部リング9の高さよりも低く、かつ首部リング4と取り付けフランジ5との間の分離距離よりも低い。これは、
図5に例解されるように、当該切り欠き31が、第1のセクタ16の前部ゾーン19がそれ自体を首部リング4と取り付けフランジ5との間で軸方向に位置決めすることを可能にし、一方で、そのような切り欠き31がなければ、前部ゾーンが取り付けフランジ5に当接するので、下部リング9と首部2との間の半径方向隙間をなお更に増加させることを可能にする。
【0062】
そのような配置はまた、脆弱ブリッジ30が破断された直後に、したがって、その後に下部リング9が関節装置10だけによってキャップ9に接続されて、下部リング9が前方に傾斜するので、キャップ1の第1の開口部によって脆弱ブリッジ30が既に破断されているかどうかに気付くことをより容易にし、開口部に不正が行われたかどうかにより気付き易くするという点で好都合である。更に、下部リング9は、したがって、当該前部ゾーンの外側で、首部リング4と取り付けフランジ5との間の分離距離よりも高い高さを有し得、それによって、キャップ1と下部リング9との間に形成され、ダストの進入を可能にし易くする間隙の寸法を制限することを可能にする。
【0063】
更に、上記の切り欠き31の代替として、又はそれに加えて、下部リング9の第2のセクタ17はまた、第2のセクタ17が下降位置と上昇位置との間で移動するときに第2のセクタ17の一部が取り付けフランジ5の両側を通過することをより容易にする特定の特徴を有する。
図6及び
図7に表されるように、下部リングの第2のセクタ17は、当該第2のセクタ17の内面に形成された2つの凹部32を有する。凹部32はそれぞれ、第2のセクタ17の中央ゾーンから当該第2のセクタ17の2つの端部の各々まで延在する。
【0064】
更に、凹部31は、下部リングの下縁部から下部リング9の第2のセクタ17の上部分まで延在し、その部分は、第2のセクタ17が下降位置にあるときに、取り付けフランジ5に面することを意図する。これらの凹部31は、第2のセクタ17の厚さを局所的に低減して、取り付けフランジ5の両側を通過することをより容易にし、同時に、十分な耐引き抜き性を維持することを目的とする。
【0065】
第2のセクタ17の中央ゾーン自体は、凹部を伴っておらず、それによって、下部リング9の第2のセクタ17が、十分な剛性を維持して、下で説明される固定装置の信頼性の高い動作を可能にする。
【0066】
表される実施形態では、関節装置10は、特に
図1及び
図4に見ることができる2つのリーフ11、12を備え、これらは、キャップ1を、より具体的にはキャップ1の外周スカート14を、下部リング9に、より具体的には下部リング9の第2のセクタ17に接続する。リーフ11、12は、
図11及び
図12に示され、垂直であり、軸Xを通過する対称面Pを中心に互いに対称である。
【0067】
リーフ11、12は、ノッチ付き部分の外周スカート14に合致する。同様に、リーフ11、12は、有利には、ノッチ付き部分の下部リング2の第2のセクタ17に合致する。換言すれば、リーフ11、12は、外周スカート9の下限の実質的に上方に延在し、かつ下部リング3の上限の実質的に下方に延在する。
【0068】
固定装置は、特に
図1に見ることができ、キャップ1の外周スカート14に形成されたスパー22を備える。スパー22は、キャップ1の外周スカート14から軸方向下方に、すなわち下部リング9の方向に突出する。スパー22は、2つのリーフ11、12の間に突出する。スパー22は、2つのリーフ11、12の間に円周方向に延在し、スパー22から半径方向外向きに突出するスタッド23を備える。
【0069】
固定装置はまた、下部リング9の第2のセクタ17から軸方向上方に、すなわちキャップ1の外周スカート14に向かって突出する突出部分24を備える。突出部分24はまた、2つのリーフ11、12の間に突出する。
【0070】
図4及び
図5に表されるように、スタッド23及び突出部分24は、キャップ1が反転開位置にあるときに、突出部分24がスタッド23と取り付けフランジ5との間に挟まれるように配置される。換言すれば、キャップが反転開位置にあるときに、スタッド23及び突出部分24は、取り付けフランジ5の平面内に位置するゾーン内で互いに接触し、突出部分24はまた、取り付けフランジ5と接触する。
【0071】
図11及び
図12にそれぞれ表されるように、スタッド23と突出部分24との接触ゾーンは、リーフ11、12の上端を通過する直線と対称面Pとの交差部から半径方向距離e1に位置決めされ、突出部分24とスタッド23との接触ゾーンは、リーフ11、12の下端を通過する直線と対称面Pとの交差部から半径方向距離e2に位置決めされる。
【0072】
寸法e1は、e1>L-e2であり、式中、Lは、キャップが閉位置にあるときの初期状態におけるリーフ11、12の長さである。これは、スタッド23が突出部分24と接触すること、及びキャップ1が反転開位置にあるときにリーフ11、12が引張応力を受けることを確実にする。
【0073】
更に、e1>L-e2+e3+e4であり、式中、e3は、突出部分24と取り付けフランジ5との間の半径方向隙間であり、e4は、前部方向/後部方向であり、すなわち軸Xに対する半径方向であり、対称面Pに内接する下部リング9と首部2との間の半径方向隙間である。好ましくは、e1=L-e2+e3+e4+Δであり、式中、Δは、0.05~2mmで構成され、キャップ1が反転開位置にあるときに突出部分24が取り付けフランジ5と接触するように決定される。
【0074】
更に、
図10に表されるように、キャップ1が閉位置にあるときに、スタッド23の接触面の上縁は、リーフ11、12の上端の軸方向下方に距離d1だけ延在し、突出部分24の上縁は、リーフ11、12の下端の軸方向上方に距離d2だけ延在し、取り付けフランジ5の上縁は、リーフ11、12の下端の軸方向上方に距離d3だけ延在する。有利には、距離d1は、d2及びd3よりも短い。
【0075】
キャップ1の動力学は、以下の通りである。最初にねじを緩める時点で、キャップ1は、閉位置を離れて、下部リング9から、
図3に例解される解放位置まで離れて移動する。この移動中に脆弱ブリッジが破断する。更に、このキャップ1を緩める移動中に、下部リング9が軸Xを中心に回転し、キャップ1が取り付けフランジ5から離れて移動するにつれて下部リング9の第2のセクタ17が上昇位置に向かって枢動する。
【0076】
その後に、次いでキャップ1が、外周スカート14が上壁13から上方へ延在する反転開位置の方向に後方へ枢動することができる。キャップ1がその反転開位置の方向に後方へ移動するにつれて、スタッド23が突出部分24を支持するようになり、したがって、下部リング9の第2のセクタ17を上昇位置から下降位置まで枢動させる。
【0077】
リーフ11、10の伸張する能力は、固定装置の上述した特徴と組み合わせて、
図3に表される解放位置と、
図4及び
図5に表される反転開位置との間をキャップ1が枢動する際のハードポイントを作成することを可能にする。換言すれば、リーフ11、12及び固定装置は、キャップ4の解放位置から反転開位置への移動の第1の部分の間、2つの弾性リーフ28、29が、突出部分24上のスタッド23の圧力のため、中間の不安定な位置まで増加する張力を受け、次いで、当該中間の不安定な位置から反転開位置に向かって減少する張力を受けるように構成されている。これは、キャップ1を反転開位置に固定することを可能にする。
【0078】
図5及び
図6に表されるように、下部リング9の第2のセクタ17が下降位置にあり、同時に、キャップ1がその反転開位置にあるときに、スタッド23が突出部分24を押圧し、したがって、当該スタッド23と取り付けフランジ5との間に挟まれる。
【0079】
その結果、上述した配置のため、下部リング9の第2のセクタ17が下降位置のままである間、キャップ1が分配オリフィス3に面する解放位置に向かってキャップ1を枢動させることができないので、キャップ1は、その反転開位置に留まる。
【0080】
有利には、キャップ1がその反転開位置にあり、同時に、下部リング9の第2のセクタ17が下降位置にあるときに、キャップ1が開く角度は、120°よりも大きく、有利には145°以上で、例えば180°程度である。開口部の角度は、キャップ1の上壁13に平行な平面と水平面との間の交差部に形成された突出角度セクタに対応する。
【0081】
キャップ1を再び閉めるには、ユーザは、キャップ1を解放位置まで前方に反転させる。この反転中に、スタッド23と突出部分24との接触がなくなり、下部リング9の第2のセクタ17が上昇位置に向かって移動することを可能にする。
【0082】
第2のセクタ17が上昇位置にあり、同時に、キャップ1が解放位置にあるときに、次いで、当該キャップ1を容器の首部2の上に再度ねじ込むことができる。再度ねじ込んでいる間、下部リング9が軸Xを中心に回転し、キャップ1が取り付けフランジ5に接近するにつれて、下部リング9の第2のセクタ17が下降位置に向かって枢動する。
【0083】
有利には、閉鎖装置全体は、ポリエチレンなどの合成材料から、有利には高密度ポリエチレンから一体的に成型される。有利には、閉鎖装置は、
図1の構成で、すなわち閉位置で成型され、その位置で容器の首部2に直接装着することができる。
【0084】
本発明をいくつかの特定の実施形態に関連して説明してきたが、本発明は、決してそれらに限定されるものではないこと、及び本発明の範囲内に含まれる説明された手段の全ての技術的な均等物及びそれらの組み合わせを含むことは明らかである。
【0085】
「有する」、「備える」、又は「含む」という動詞及びそれらの活用形態は、特許請求の範囲に記載されているもの以外の要素又はステップの存在を除外するものではない。
【0086】
特許請求の範囲では、括弧間のいかなる参照符号も、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャップを備え、かつ当該キャップを容器の首部に取り付けたままにすることを可能にし、それによって、キャップを自然環境内に紛失することを回避する、閉鎖装置に関するものである。
【0002】
従来技術
文献ES1232089Uは、閉鎖装置を開示しており、当該閉鎖装置は、容器の首部に軸方向に固定することを目的とする下部リングと、容器の首部に形成された相補的ねじ山と係合することを意図するねじ山を備えるキャップと、キャップを下部リングに接続する関節部と、を備える。下部リングは、容器の首部に下部リングを保持することを意図する取り付け手段を備える。関節装置によってキャップに接続された下部リングのそのセクションは、取り付け手段を有さず、特にキャップを緩めることを可能にするように、当該セクションが下降位置と上昇位置との間で枢動することを可能にする。更に、キャップは、下部リングに形成された相補的クリップ締結手段と共同し、したがって、キャップを反転開位置に保つことを可能にすることを意図するクリップ締結手段を備える。
【0003】
この閉鎖装置は、完全に満足のいくものではない。具体的には、関節部によってキャップに接続された取り付け手段が下部リングのそのセクションに存在していないにもかかわらず、キャップを反転開位置から閉位置に移動させなければならないときに、キャップに接続された下部リングのそのセクションを上昇位置に枢動させるために必要とされるキャップの操作を行うことが困難である。
【0004】
文献FR3094353は、首部(2)のオリフィス(5)を塞ぐために容器の当該首部(2)に固定することを意図する閉鎖装置(1)に関するものであり、当該閉鎖装置は、
-首部(2)上に軸方向に保持されることを意図する第1のセクタ(15)と、第2のセクタ(16)と、を備える、下部リング(3)と、-キャップ(4)と、-キャップ(4)を下部リング(3)の第2のセクタ(16)に接続する関節装置(6)と、を備え、-下部リング(3)の第1のセクタ(15)及び第2のセクタ(16)は、第2のセクタ(16)が第1のセクタ(15)に対して下降位置から上昇位置に向かって枢動して、キャップ(4)が、閉位置から、キャップ(4)が容器の首部(2)ともはや係合しない解放位置まで、首部(2)から軸方向に移動することを可能にするように互いに関節接合し、関節装置(6)は、キャップ(4)が、当該解放位置と、キャップ(4)が首部(2)のオリフィス(5)から離れている反転開位置との間で枢動することを可能にするように構成されている。
【発明の概要】
【0005】
本発明の背後にある1つの概念は、キャップを容器の首部に取り付けたままにすることを可能にする、信頼性が高くかつ生産及び使用が容易である閉鎖装置を提案することである。
【0006】
一実施形態によれば、本発明は、オリフィス、首部リング、及び取り付けフランジを備える、容器の首部に固定することを意図する閉鎖装置を提供するものであり、当該閉鎖装置は、
-首部に軸方向に固定され、かつ当該軸Xを中心に首部上に回転することが可能である下部リングであって、当該下部リングが、下部リングの内側に向かって半径方向に突出し、かつ下部リングを容器の首部上で軸方向に保持するように取り付けフランジの下に位置決めされることを意図する取り付け要素を備える第1のセクタと、第2のセクタと、を備え、下部リングの第1のセクタ及び第2のセクタが互いに関節接合され、それにより、第2のセクタが第1のセクタに対して、第2のセクタが取り付けフランジの下に位置決めされる下降位置と、第2のセクタが取り付けフランジの上に少なくとも部分的に位置決めされる上昇位置との間を枢動する、下部リングと、
・上壁と、外周スカートと、を備えるキャップであって、外周スカートが、首部の螺旋ねじ山と協働することを意図する螺旋ねじ山を有し、それにより、キャップが、閉位置と、キャップの螺旋ねじ山が首部の螺旋ねじともはや係合しない解放位置との間で移動することを可能にする、キャップと、
-キャップを下部リングの第2のセクタに接続し、かつキャップが、解放位置と、キャップが首部のオリフィスから離れている反転開位置との間で枢動することを可能にするように構成された関節装置と、を備え、
下部リングの第2のセクタは、少なくとも1つの凹部を呈する内面を備える。
【0007】
したがって、そのような凹部の存在によって、下部リングの厚さが局所的に低減され、特にキャップを反転開位置から閉位置まで移動させるときに、第2のセクタが取り付けフランジの両側を通過することをより容易にする。
【0008】
他の好都合な実施形態によれば、そのような閉鎖装置は、以下の特徴のうちの1つ以上を有し得る。
【0009】
一実施形態によれば、第2のセクタは、取り付け要素を有しない。
【0010】
一実施形態によれば、取り付け要素は、内側に向かって半径方向に突出する突起である。
【0011】
一実施形態によれば、第2のセクタは、90~180°の角度範囲にわたって延在する。
【0012】
一実施形態によれば、第2のセクタの内面は、第2のセクタの中央ゾーンから第2のセクタの2つの端部の各々までそれぞれ延在する2つの凹部を備える。
【0013】
一実施形態によれば、第2のセクタの中央ゾーンは、凹部を有しない。これは、第2のセクタが、固定装置のゾーンの十分な剛性を維持することを可能にし、それにより、当該固定装置の信頼性の高い動作を確実にする。
【0014】
一実施形態によれば、少なくとも1つの凹部は、第2のセクタの下縁部から第2のセクタの上部分まで延在し、その部分は、第2のセクタが下降位置にあるときに取り付けフランジに面して位置決めされることを意図する。
【0015】
一実施形態によれば、各凹部は、30°を超える、有利には45°を超える角度範囲、例えば60°程度にわたって延在する。
【0016】
一実施形態によれば、第1のセクタは、第2のセクタの直径方向反対側にある前部ゾーンと、前部ゾーンと第2のセクタとの間に、取り付け要素が位置決めされ、かつそれぞれ1つが当該前部ゾーンの各側に位置する、2つの取り付けゾーンと、を備える。
【0017】
一実施形態によれば、第1のセクタの前部ゾーンは、取り付け要素を有しない。
【0018】
一実施形態によれば、取り付け要素は、2つの取り付けゾーン内に排他的に位置決めされる。
【0019】
一実施形態によれば、第1のセクタの前部ゾーンは、40~150°、好ましくは90~150°の角度範囲にわたって延在する。
【0020】
一実施形態によれば、2つの取り付けゾーンの各々は、10~90°の角度範囲にわたって延在する。
【0021】
一実施形態によれば、第1のセクタの前部ゾーンは、第1のセクタの2つの取り付けゾーンの高さよりも低く、かつ第2のセクタの高さよりも低い高さを有し、また、第2のセクタが下降位置と解放位置との間で移動して、下部リングが半径方向に移動することを可能にするときに、首部リングと取り付けフランジとの間に引っ掛かることができ、かつ引っ掛かることを意図する。したがって、下部リングと首部との間に追加的な半径方向隙間を作成するための、下部リングの前部ゾーンの上縁で形成された切り欠きの存在によって、第2のセクタの一部が取り付けフランジの両側を通過することがより容易になる。これはまた、第2のセクタが下降位置と上昇位置との間で移動することを可能にするために下部リングに印加される張力がより低いので、特にキャップを反転開位置から閉位置に移動させる必要がある場合に、閉鎖装置をより使用し易くする。
【0022】
一実施形態によれば、本発明はまた、上述した閉鎖装置と、オリフィス、首部リング、及び取り付けフランジを備える、首部リングと取り付けフランジとの間で軸方向に位置決めされた首部を備える容器と、を備える組立体を提供するものであり、下部リングの2つの取り付けゾーンの取り付け要素は、下部リングを容器の首部上で軸方向に保持するように取り付けフランジの下に位置決めされる。
【0023】
一実施形態によれば、第1のセクタの前部ゾーンの高さは、首部リングと取り付けフランジとの間の分離距離よりも低い。
【0024】
一実施形態によれば、関節装置は、外周スカート及び第2のセクタを接続する2つのリーフを備え、閉鎖装置は、キャップが反転開位置にあるときにキャップを固定するように構成された固定装置を更に備え、当該固定装置は、関節装置の2つのリーフの間で外周スカートから軸方向に突出し、かつ外側に向かって半径方向に突出するスタッドを備えるスパーと、関節装置の2つのリーフの間で下部リングの第2のセクタから軸方向に突出する突出部分と、を備え、
・スタッド及び突出部分は、キャップが反転開位置にあり、かつ下部リングの第2のセクタが下降位置にあるときに、突出部分がスタッドと取り付けフランジとの間でクランプされるような様式で構成されている。そのような配置により、固定装置は、キャップの反転開位置においてキャップを大きい角度で堅牢に固定することを確実にする。更に、容器の首部に対して当接するように構成されたスタッドを備える固定装置と比較して、提案される配置は、スタッドの半径方向寸法を制限することを可能にする。これは、過大な半径方向寸法が、閉鎖装置が容器に嵌合される前に特にコンベア上を輸送されるボトリング動作の信頼性及びスループットを損ない易い場合に、特に好都合である。
【0025】
一実施形態によれば、e1>L-e2であり、式中、
Lは、キャップが閉位置にある初期状態におけるリーフの長さであり、
e1は、キャップが反転開位置にあるときに接触ゾーンが突出部分と接触することを意図するスタッドの接触ゾーンと、リーフの上端を通過する直線と互いに対するリーフの対称面(P)との間の交差部と、の間の半径方向距離であり、
e2は、キャップが反転開位置にあるときに接触ゾーンがスタッドと接触することを意図する突出部分の接触ゾーンと、リーフの下端を通過する直線と対称面(P)との間の交差部と、の間の半径方向距離である。
【0026】
一実施形態によれば、e1>L-e2+e3+e4であり、式中、
e3は、軸Xに対して半径方向において下部リングと首部との間にあり、対称面Pに内接する半径方向隙間であり、
e4は、突出部分と取り付けフランジとの間の半径方向隙間である。
【0027】
一実施形態によれば、e1=L-e2+e3+e4+Δであり、式中、Δは、0.05~2mmである。
【0028】
一実施形態によれば、突出部分は、外周スカートの下限を越えて突出する。
【0029】
一実施形態によれば、リーフ及び固定装置は、解放位置と反転開位置との間のキャップの枢動運動において、リーフが、中間の不安定な位置まで増加する張力を受け、次いで、当該中間の不安定な位置から反転開位置に向かって減少する張力を受けるように構成されている。7
【0030】
一実施形態によれば、閉鎖装置は、成型によって単一部品で作製される。
【0031】
一実施形態によれば、下部リングは、脆弱ブリッジによって外周スカートに接続される。
【0032】
一実施形態によれば、キャップが反転開位置にあり、かつ同時に下部リングの第2のセクタが下降位置にあるとき、キャップが開く角度が120°よりも大きい。
【0033】
一実施形態によれば、外周スカートは、ノッチ付き部分を備え、弾性リーフは、当該ノッチ付き部分の当該外周スカートに合致する。そのような配置は、十分な長さの弾性リーフを作成することを可能にすることと同時に、キャップと下部リングとの間に形成された間隙の寸法を制限し、ダストの進入を可能にし易くする。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明は、添付図面を参照することで、より良好に理解され、また、本発明の更なる目的、詳細、特徴、及び利点は、単に非限定的な例解としてのみ与えられる本発明のいくつかの特定の実施形態の以下の説明からより明らかになるであろう。
【0035】
【
図1】容器の首部で装着された閉鎖装置の3/4背面斜視図である。
【0036】
【
図2】
図1の閉鎖装置を受容することを意図する容器の首部の断面図である。
【0037】
【
図3】容器の首部に装着された閉鎖装置の側面図であり、容器の首部ともはや係合していない、解放位置にある閉鎖装置のキャップを表す。
【0038】
【
図4】容器の首部に装着された閉鎖装置の斜視図であり、キャップが首部のオリフィスから離れている反転開位置にある閉鎖装置のキャップを表す。
【0039】
【
図5】容器の首部上に装着された閉鎖装置の断面図であり、キャップが首部のオリフィスから離れている反転開位置にある閉鎖装置のキャップを表す。
【0040】
【
図6】軸Xに直交する平面における閉鎖装置の下部リングの断面図である。
【0041】
【
図7】下部リングの第2のセクタの内面を例解する閉鎖装置の下からの斜視図である。
【0042】
【0043】
【0044】
【
図10】閉鎖装置を詳細に例解する
図1の拡大図である。
【0045】
【
図11】キャップ及びスタッドの断面の概略図である。
【0046】
【
図12】下部リング及び突出部分の断面の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
説明及び図において、軸Xは、容器の首部2にねじ込むときの閉鎖装置のキャップ1の回転軸に対応する。慣例により、「半径方向」配向は、軸Xに直交して方向付けられ、軸方向配向は、軸Xに平行に方向付けられている。「外側」及び「内側」という用語は、軸Xに関して、一方の要素の他方の要素に対する相対的位置を画定し、したがって、軸Xに近い要素は、半径方向に外周に位置する外部要素に比べて、内側にあるものとみなされる。
【0048】
「上部」及び「下部」という用語は、首部2のオリフィス3が上方へ方向付けられ、キャップ1が容器の首部2上の閉位置にある位置を参照して、一方の要素に対する他方の要素の相対的位置を画定するために使用され、1つの要素は、下部と称されるより下方に位置決めされることを意図し、1つの要素は、上部と称されるより上方に位置決めされることを意図する。「前部」及び「後部」という用語は、軸Xに垂直な直径に沿って、一方の要素に対する他方の要素の相対的位置を画定するために使用される。
【0049】
図1~
図5に表される、閉鎖装置と、首部2備えた容器と、を備える組立体は、
図1~
図12を参照しながら下で説明される。
【0050】
特に
図2に示されるように、容器の首部2は、容器の内容物を注ぐためのオリフィス3が形成された上端を有する。容器の首部2は、半径方向外向きに突出する首部リング4と、同様に半径方向外向きに突出して、首部リング4とオリフィス3との間で軸方向に位置決めされる取り付けフランジ5と、を有する。円筒部分は、首部リング4とオリフィス3との間で軸方向に形成される。更に、首部2は、取り付けフランジ5とオリフィス3との間で軸方向に位置決めされ、首部2の外面から半径方向外向きに突出する一連の螺旋リブで形成された螺旋ねじ山6を備える。螺旋ねじ山6は、閉鎖装置のキャップ1に形成された一連の螺旋リブで形成された、特に
図4に表される相補的螺旋ねじ山7と協働することを意図する。
【0051】
一実施形態によれば、首部2に形成された螺旋ねじ山6及びキャップ1に形成された螺旋ねじ山7は、断続ねじ山である。換言すれば、隣接した螺旋リブは、通気口として作用し、キャップ1がまだ首部2に係合されている間に特に容器の内側に存在するガスの排出を可能にするよう作用する空間によって分離される。
【0052】
閉鎖装置は、容器の首部2上で保持される下部リング9と、容器のオリフィス3を覆ってそれを塞ぐことを意図するキャップ1と、特に
図1において表される、キャップ1を下部リング9に接続する関節装置10と、を備える。キャップ1は、
図1に表される閉位置と、
図3に表されキャップ1が首部2ともはや係合していない解放位置との間で移動することができる。キャップ1は更に、解放位置から
図4及び
図5に表される反転開位置に向かって反転させることができ、その位置では、キャップ1が首部2のオリフィス3から離れているので、当該キャップが容器の内容物の注ぎ込みを妨げない。閉鎖装置はまた、キャップ1を反転開位置に固定するように設計された固定装置を備える。
【0053】
特に
図1に示されるように、キャップ1は、当該キャップ1が閉位置にあるときに首部2のオリフィス3に面して、軸Xに実質的に直交して位置決めされることを意図する上壁13を備える。キャップ1は、キャップ1が閉位置にあるときに容器の首部2を取り囲むことを意図する外周スカート14を更に備える。外周スカート14は、上壁13の外部外周から当該上壁13に垂直に下方へ延在する。螺旋ねじ山7は、外部周辺のスカート14の内面に形成される。
【0054】
特に
図4に示されるように、キャップ1は、キャップ1の上壁13から垂直に下方へ延在し、かつ首部2のオリフィス3内へ挿入されるように寸法決定された内部スカート8を備える。キャップ1は、内部スカート8と外周スカート14との間で上壁13から半径方向に延在する環状リップ15を更に備える。内部スカート8及び環状リップ15は、キャップ1が容器の首部2上で閉位置にあるときに、内部スカート8が首部2の内面と接触し、一方で、環状リップ15が首部2の外面と接触するように寸法決定されている。その結果、内部スカート8及び環状リップ15は、閉鎖具の耐漏性を確実にすることを可能にする。
【0055】
有利には、容器を初めて開く前に、下部リング9は、例えば
図7~
図9に見ることができるキャップ1を開くときに破断することを意図する脆弱ブリッジ30を介して、キャップ1に接続されている。したがって、これらの脆弱ブリッジ30は、不正の指示部を構成する。
【0056】
下部リング9は、軸Xを中心に首部3に対してまだ回転可能である間、容器2の当該首部上で軸方向に保持される。
図1、
図3、及び
図4に表されるように、下部リング9は、互いに関節接合された2つの部品、具体的には、第1のセクタ16と、第2のセクタ17と、を有し、それらを介して、関節装置10によって下部リング9がキャップ1に接続される。
【0057】
図3に表されるように、第2のセクタ17は、少なくとも大部分の第2のセクタ17が取り付けフランジ5の下に位置決めされることを意図する下降位置と、少なくとも大部分の第2のセクタ17が取り付けフランジ5の上に位置決めされる上昇位置との間で、第1のセクタ16に対して上方へ枢動することができる。これは、キャップ1の螺旋ねじ山7が容器の首部2に形成された螺旋ねじ山6から係合解除するまで、キャップ1が容器の首部2に対して上方へ移動することを可能にする。換言すれば、キャップ1を緩めるときに、下部リング9は、軸Xを中心に回転駆動され、一方で、下部リング9の第2のセクタ17は、第1のセクタ16に対して上昇位置まで枢動して、キャップ1が閉位置から
図3に示される解放位置まで上方に軸方向移動することを可能にする。キャップ1が解放位置から反転開位置まで枢動されるときに、下部リング9の第2のセクタ17は、第1のセクタ16に対して反対方向で枢動して、次いで、下降位置になる。更に、キャップ1が反転する開位置から解放位置まで枢動されるときに、第2のセクタ17はまた、第1のセクタ16に対して下降位置から上昇位置まで枢動する。
【0058】
下部リング9は、取り付けフランジ5によって容器の首部2に軸方向に保持される。
図2に示されるように、取り付けフランジ5は、頂部に向かって、すなわち容器のオリフィス3に向かう方向に先細である、円錐台形外面を有する。取り付けフランジ5は、底部に向かって、すなわちオリフィス3とは反対方向に、肩部の境界を画定する。
【0059】
図6に示されるように、下部リング9の第1のセクタ16は、下部リング9を容器の首部2上に軸方向に保持するために容器に形成された取り付けフランジ5と協働することを意図する、取り付け要素18を備える。取り付け要素18は、下部リング9の第1のセクタ16から半径方向内向きに突出する突起である。有利には、取り付け要素18は、底部から上方へ、すなわち下部リング9の上縁の方向に増加する半径方向寸法を有する。閉鎖装置が容器の首部2に組み立てられているときに、取り付け要素18は、取り付けフランジ5の円錐台形面に対して摺動し、次いで、弾性復帰によって取り付けフランジ5の後ろに係止される。
【0060】
下部リング9の第1のセクタ16は、下部リング9の第2のセクタ17の直径方向反対側にある前部ゾーン19と、それぞれ1つが前部ゾーン19の各側に位置し、かつ各々が当該前部ゾーン19と下部リング9の第2のセクタ17との間に位置決めされている、
図6に表される2つの取り付けゾーン20と、を備える。取り付け要素18は、2つの取り付けゾーン20、21内に排他的に位置決めされる。したがって、第1のセクタ16の前部ゾーン19の取り付け要素18がないので、下部リング9と首部2との間には、下部リング9が前方及び後方に移動することを可能にする半径方向隙間が存在する。それは、第2のセクタ17が下降位置と上昇位置との間で移動するときに、第2のセクタ17の一部が取り付けフランジ5の両側を通過することをより容易にする。換言すれば、第2のセクタ17が取り付けフランジ5の両側を通過することを可能にするために下部リング9に印加される張力がより小さくなる。
【0061】
有利には、第2のセクタ17は、90~150°角度範囲、例えば120°程度にわたって延在し、第1のセクタ16の前部ゾーンは、90~150°の角度範囲、例えば120°程度にわたって延在し、2つの取り付けゾーン20、21の各々は、30~90°の角度範囲、例えば60°程度にわたって延在する。
【0062】
特に
図8及び
図9に表されるように、第1のセクタ16の前部ゾーン19は、下部リング9の上縁に形成された切り欠き31を有する。したがって、前部ゾーン19は、軸Xに平行に測定される高さを有し、この高さは、前部ゾーン19の外側で下部リング9の高さよりも低く、かつ
ネットリング4と取り付けフランジ5との間の分離距離よりも低い。これは、
図5に例解されるように、当該切り欠き31が、第1のセクタ16の前部ゾーン19がそれ自体を首部リング4と取り付けフランジ5との間で軸方向に位置決めすることを可能にし、一方で、そのような切り欠き31がなければ、前部ゾーンが取り付けフランジ5に当接するので、下部リング9と首部2との間の半径方向隙間をなお更に増加させることを可能にする。
【0063】
そのような配置はまた、脆弱ブリッジ30が破断された直後に、したがって、その後に下部リング9が関節装置10だけによってキャップ9に接続されて、下部リング9が前方に傾斜するので、キャップ1の第1の開口部によって脆弱ブリッジ30が既に破断されているかどうかに気付くことをより容易にし、開口部に不正が行われたかどうかにより気付き易くするという点で好都合である。更に、下部リング9は、したがって、当該前部ゾーンの外側で、首部リング4と取り付けフランジ5との間の分離距離よりも高い高さを有し得、それによって、キャップ1と下部リング9との間に形成され、ダストの進入を可能にし易くする間隙の寸法を制限することを可能にする。
【0064】
更に、上記の切り欠き31の代替として、又はそれに加えて、下部リング9の第2のセクタ17はまた、第2のセクタ17が下降位置と上昇位置との間で移動するときに第2のセクタ17の一部が取り付けフランジ5の両側を通過することをより容易にする特定の特徴を有する。
図6及び
図7に表されるように、下部リングの第2のセクタ17は、当該第2のセクタ17の内面に形成された2つの凹部32を有する。凹部32はそれぞれ、第2のセクタ17の中央ゾーンから当該第2のセクタ17の2つの端部の各々まで延在する。
【0065】
更に、凹部31は、下部リングの下縁部から下部リング9の第2のセクタ17の上部分まで延在し、その部分は、第2のセクタ17が下降位置にあるときに、取り付けフランジ5に面することを意図する。これらの凹部31は、第2のセクタ17の厚さを局所的に低減して、取り付けフランジ5の両側を通過することをより容易にし、同時に、十分な耐引き抜き性を維持することを目的とする。
【0066】
第2のセクタ17の中央ゾーン自体は、凹部を伴っておらず、それによって、下部リング9の第2のセクタ17が、十分な剛性を維持して、下で説明される固定装置の信頼性の高い動作を可能にする。
【0067】
表される実施形態では、関節装置10は、特に
図1及び
図4に見ることができる2つのリーフ11、12を備え、これらは、キャップ1を、より具体的にはキャップ1の外周スカート14を、下部リング9に、より具体的には下部リング9の第2のセクタ17に接続する。リーフ11、12は、
図11及び
図12に示され、垂直であり、軸Xを通過する対称面Pを中心に互いに対称である。
【0068】
リーフ11、12は、ノッチ付き部分の外周スカート14に合致する。同様に、リーフ11、12は、有利には、ノッチ付き部分の下部リング2の第2のセクタ17に合致する。換言すれば、リーフ11、12は、外周スカート9の下限の実質的に上方に延在し、かつ下部リング3の上限の実質的に下方に延在する。
【0069】
固定装置は、特に
図1に見ることができ、キャップ1の外周スカート14に形成されたスパー22を備える。スパー22は、キャップ1の外周スカート14から軸方向下方に、すなわち下部リング9の方向に突出する。スパー22は、2つのリーフ11、12の間に突出する。スパー22は、2つのリーフ11、12の間に円周方向に延在し、スパー22から半径方向外向きに突出するスタッド23を備える。
【0070】
固定装置はまた、下部リング9の第2のセクタ17から軸方向上方に、すなわちキャップ1の外周スカート14に向かって突出する突出部分24を備える。突出部分24はまた、2つのリーフ11、12の間に突出する。
【0071】
図4及び
図5に表されるように、スタッド23及び突出部分24は、キャップ1が反転開位置にあるときに、突出部分24がスタッド23と取り付けフランジ5との間に挟まれるように配置される。換言すれば、キャップが反転開位置にあるときに、スタッド23及び突出部分24は、取り付けフランジ5の平面内に位置するゾーン内で互いに接触し、突出部分24はまた、取り付けフランジ5と接触する。
【0072】
図11及び
図12にそれぞれ表されるように、スタッド23と突出部分24との接触ゾーンは、リーフ11、12の上端を通過する直線と対称面Pとの交差部から半径方向距離e1に位置決めされ、突出部分24とスタッド23との接触ゾーンは、リーフ11、12の下端を通過する直線と対称面Pとの交差部から半径方向距離e2に位置決めされる。
【0073】
寸法e1は、e1>L-e2であり、式中、Lは、キャップが閉位置にあるときの初期状態におけるリーフ11、12の長さである。これは、スタッド23が突出部分24と接触すること、及びキャップ1が反転開位置にあるときにリーフ11、12が引張応力を受けることを確実にする。
【0074】
更に、e1>L-e2+e3+e4であり、式中、e3は、突出部分24と取り付けフランジ5との間の半径方向隙間であり、e4は、前部方向/後部方向であり、すなわち軸Xに対する半径方向であり、対称面Pに内接する下部リング9と首部2との間の半径方向隙間である。好ましくは、e1=L-e2+e3+e4+Δであり、式中、Δは、0.05~2mmで構成され、キャップ1が反転開位置にあるときに突出部分24が取り付けフランジ5と接触するように決定される。
【0075】
更に、
図10に表されるように、キャップ1が閉位置にあるときに、スタッド23の接触面の上縁は、リーフ11、12の上端の軸方向下方に距離d1だけ延在し、突出部分24の上縁は、リーフ11、12の下端の軸方向上方に距離d2だけ延在し、取り付けフランジ5の上縁は、リーフ11、12の下端の軸方向上方に距離d3だけ延在する。有利には、距離d1は、d2及びd3よりも短い。
【0076】
キャップ1の動力学は、以下の通りである。最初にねじを緩める時点で、キャップ1は、閉位置を離れて、下部リング9から、
図3に例解される解放位置まで離れて移動する。この移動中に脆弱ブリッジが破断する。更に、このキャップ1を緩める移動中に、下部リング9が軸Xを中心に回転し、キャップ1が取り付けフランジ5から離れて移動するにつれて下部リング9の第2のセクタ17が上昇位置に向かって枢動する。
【0077】
その後に、次いでキャップ1が、外周スカート14が上壁13から上方へ延在する反転開位置の方向に後方へ枢動することができる。キャップ1がその反転開位置の方向に後方へ移動するにつれて、スタッド23が突出部分24を支持するようになり、したがって、下部リング9の第2のセクタ17を上昇位置から下降位置まで枢動させる。
【0078】
リーフ11、10の伸張する能力は、固定装置の上述した特徴と組み合わせて、
図3に表される解放位置と、
図4及び
図5に表される反転開位置との間をキャップ1が枢動する際のハードポイントを作成することを可能にする。換言すれば、リーフ11、12及び固定装置は、キャップ4の解放位置から反転開位置への移動の第1の部分の間、2つの弾性リーフ28、29が、突出部分24上のスタッド23の圧力のため、中間の不安定な位置まで増加する張力を受け、次いで、当該中間の不安定な位置から反転開位置に向かって減少する張力を受けるように構成されている。これは、キャップ1を反転開位置に固定することを可能にする。
【0079】
図5及び
図6に表されるように、下部リング9の第2のセクタ17が下降位置にあり、同時に、キャップ1がその反転開位置にあるときに、スタッド23が突出部分24を押圧し、したがって、当該スタッド23と取り付けフランジ5との間に挟まれる。
【0080】
その結果、上述した配置のため、下部リング9の第2のセクタ17が下降位置のままである間、キャップ1が分配オリフィス3に面する解放位置に向かってキャップ1を枢動させることができないので、キャップ1は、その反転開位置に留まる。
【0081】
有利には、キャップ1がその反転開位置にあり、同時に、下部リング9の第2のセクタ17が下降位置にあるときに、キャップ1が開く角度は、120°よりも大きく、有利には145°以上で、例えば180°程度である。開口部の角度は、キャップ1の上壁13に平行な平面と水平面との間の交差部に形成された突出角度セクタに対応する。
【0082】
キャップ1を再び閉めるには、ユーザは、キャップ1を解放位置まで前方に反転させる。この反転中に、スタッド23と突出部分24との接触がなくなり、下部リング9の第2のセクタ17が上昇位置に向かって移動することを可能にする。
【0083】
第2のセクタ17が上昇位置にあり、同時に、キャップ1が解放位置にあるときに、次いで、当該キャップ1を容器の首部2の上に再度ねじ込むことができる。再度ねじ込んでいる間、下部リング9が軸Xを中心に回転し、キャップ1が取り付けフランジ5に接近するにつれて、下部リング9の第2のセクタ17が下降位置に向かって枢動する。
【0084】
有利には、閉鎖装置全体は、ポリエチレンなどの合成材料から、有利には高密度ポリエチレンから一体的に成型される。有利には、閉鎖装置は、
図1の構成で、すなわち閉位置で成型され、その位置で容器の首部2に直接装着することができる。
【0085】
本発明をいくつかの特定の実施形態に関連して説明してきたが、本発明は、決してそれらに限定されるものではないこと、及び本発明の範囲内に含まれる説明された手段の全ての技術的な均等物及びそれらの組み合わせを含むことは明らかである。
【0086】
「有する」、「備える」、又は「含む」という動詞及びそれらの活用形態は、特許請求の範囲に記載されているもの以外の要素又はステップの存在を除外するものではない。
【0087】
特許請求の範囲では、括弧間のいかなる参照符号も、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オリフィス(3)と、首部リング(4)と、取り付けフランジ(5)と、を備える、容器の首部(2)に固定することを意図する閉鎖装置であって、前記閉鎖装置が、
-前記首部(2)に軸方向に固定され、かつ前記軸Xを中心に前記首部(2)上に回転することが可能である、下部リング(9)であって、前記下部リング(9)が、前記下部リング(9)の内側に向かって半径方向に突出し、かつ前記下部リング(9)を前記容器の前記首部(2)上で軸方向に保持するように前記取り付けフランジ(5)の下に位置決めされることを意図する取り付け要素(18)を備える第1のセクタ(16)と、第2のセクタ(17)と、を備え、前記下部リング(9)の前記第1のセクタ(16)及び前記第2のセクタ(17)が互いに関節接合され、それにより、前記第2のセクタ(17)が前記第1のセクタ(16)に対して、前記第2のセクタ(17)が前記取り付けフランジ(5)の下に位置決めされる下降位置と、前記第2のセクタ(17)が前記取り付けフランジ(5)の上に少なくとも部分的に位置決めされる上昇位置との間で枢動する、下部リング(9)と、
・上壁(13)と、外周スカート(14)と、を備える、キャップ(1)であって、前記外周スカート(14)が、前記首部(2)の螺旋ねじ山(6)と協働することを意図する螺旋ねじ山(7)を有し、それにより、前記キャップ(1)が、閉位置と、前記キャップ(1)の前記螺旋ねじ山(7)が前記首部(2)の前記螺旋ねじ山(6)ともはや係合しない解放位置との間で移動することを可能にする、キャップ(1)と、
-前記キャップ(1)を前記下部リング(9)の前記第2のセクタ(17)に接続し、かつ前記キャップ(1)が、前記解放位置と、前記キャップ(1)が前記首部(2)の前記オリフィス(3)から離れている反転開位置との間で枢動することを可能にするように構成された関節装置と、を備え、
前記下部リング(9)の前記第2のセクタ(17)が、少なくとも1つの凹部(32)を呈する内面を
備え、
前記第2のセクタ(17)の前記内面が、前記第2のセクタ(17)の中央ゾーンから前記第2のセクタ(17)の2つの端部の各々までそれぞれ延在する2つの凹部(32)を備えることを特徴とする、閉鎖装置。
【請求項2】
前記第2のセクタ(17)の前記
中央ゾーンが、凹部(32)を
有しない、請求項1に記載の閉鎖装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの凹部(32)が、前記第2のセクタ(17)の下縁部から前記第2のセクタ(17)の上部分まで延在し、前記上部分が、前記第2のセクタ(17)が前記下降位置にあるときに取り付けフランジ(5)に面して位置決めされることを意図する、請求項1又は
2に記載の閉鎖装置。
【請求項4】
前記第1のセクタ(16)が、前記第2のセクタ(17)の直径方向反対側にある前部ゾーン(19)と、前記前部ゾーン(19)と前記第2のセクタ(17)との間に、前記取り付け要素(18)が位置決めされ、かつそれぞれ1つが前記前部ゾーン(19)の各側に位置する、2つの取り付けゾーン(20)と、を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の閉鎖装置。
【請求項5】
前記第1のセクタ(16)の前記前部ゾーン(19)が、前記第1のセクタ(16)の前記2つの取り付けゾーン(20)の高さよりも低く、かつ前記第2のセクタ(17)の高さよりも低く、また、前記第2のセクタ(17)が前記下降位置と前記解放位置との間で移動して、前記下部リング(9)が半径方向に移動することを可能にするときに、前記首部リング(4)と前記取り付けフランジ(5)との間に引っ掛かることができ、かつ引っ掛かることを意図する、請求項
4に記載の閉鎖装置。
【請求項6】
前記第1のセクタ(16)の前記前部ゾーン(19)が、40~150°の角度範囲にわたって延在する、請求項4又は5に記載の閉鎖装置。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか一項に記載の閉鎖装置と、オリフィス(3)、首部リング(4)、及び取り付けフランジ(5)を備える、前記首部リング(4)と前記取り付けフランジ(5)との間で軸方向に位置決めされた首部(2)を備える容器と、を備える組立体であって、前記下部リング(9)の前記2つの取り付けゾーン(20)の前記取り付け要素(18)が、前記下部リング(9)を前記容器の前記首部(2)上で軸方向に保持するように前記取り付けフランジ(5)の下に位置決めされる、組立体。
【請求項8】
前記第1のセクタ(16)の前記前部ゾーン(19)の高さが、前記首部リング(4)と前記取り付けフランジ(5)との間の分離距離よりも低い、請求項7に記載の組立体。
【請求項9】
前記関節装置が、前記外周スカート(14)及び前記第2のセクタ(17)を接続する2つのリーフ(11、12)を備え、前記閉鎖装置が、前記キャップ(1)が前記反転開位置にあるときに前記キャップ(1)を固定するように構成された固定装置を更に備え、前記固定装置が、前記関節装置の前記2つのリーフ(11、12)の間で前記外周スカート(14)から軸方向に突出し、かつ外側に向かって半径方向に突出するスタッド(23)を備えるスパー(22)と、前記関節装置の前記2つのリーフ(11、12)の間で前記下部リング(9)の前記第2のセクタ(17)から軸方向に突出する突出部分(24)と、を備え、
・前記スタッド(23)及び前記突出部分(24)が、前記キャップ(1)が前記反転開位置にあり、かつ前記下部リング(9)の前記第2のセクタ(17)が前記下降位置にあるときに、前記突出部分(24)が、前記スタッド(23)と前記取り付けフランジ(5)との間でクランプされるように構成されている、請求項
7又は
8に記載の組立体。
【請求項10】
e1>L-e2であり、式中、
Lが、前記キャップ(1)が前記閉位置にある初期状態における前記リーフ(11、12)の長さであり、
e1が、前記キャップ(1)が前記反転開位置にあるときに接触ゾーンが前記突出部分(24)と接触することを意図する前記スタッド(23)の前記接触ゾーンと、前記リーフ(11、12)の上端を通過する直線と互いに対する前記リーフ(11、12)の対称面(P)との間の交差部と、の間の半径方向距離であり、
e2が、前記キャップ(1)が前記反転開位置にあるときに接触ゾーンが前記スタッド(23)と接触することを意図する前記突出部分(24)の前記接触ゾーンと、前記リーフ(11、12)の下端を通過する直線と前記対称面(P)との間の交差部と、の間の半径方向距離である、請求項
9に記載の組立体。
【請求項11】
e1>L-e2+e3+e4であり、式中、
e3が、前記軸Xに対して半径方向において前記下部リング(9)と前記首部(2)との間にあり、前記対称面Pに内接する半径方向隙間であり、
e4が、前記突出部分(24)と前記取り付けフランジ(5)との間の半径方向隙間である、請求項
10に記載の組立体。
【請求項12】
e1=L-e2+e3+e4+Δであり、式中、Δが、0.05~2mmである、請求項
11に記載の組立体。
【国際調査報告】