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特表2024-505906C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体およびその用途
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体およびその用途
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/54 20060101AFI20240201BHJP
   C12N 9/10 20060101ALI20240201BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20240201BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20240201BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20240201BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20240201BHJP
   C12P 19/02 20060101ALI20240201BHJP
   C12P 7/22 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
C12N15/54
C12N9/10 ZNA
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12P19/02
C12P7/22
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023545885
(86)(22)【出願日】2022-01-27
(85)【翻訳文提出日】2023-07-27
(86)【国際出願番号】 KR2022001485
(87)【国際公開番号】W WO2022164226
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0011326
(32)【優先日】2021-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0011630
(32)【優先日】2022-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518366555
【氏名又は名称】コリア アドバンスト インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー
(74)【代理人】
【識別番号】100139594
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健次郎
(72)【発明者】
【氏名】イ サンヨプ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ドンス
(72)【発明者】
【氏名】チャン ウデ
【テーマコード(参考)】
4B064
4B065
【Fターム(参考)】
4B064AC14
4B064AD21
4B064AF02
4B064CA02
4B064CA19
4B064DA01
4B064DA10
4B065AA19X
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065BB15
4B065BC03
4B065BD15
4B065CA05
4B065CA20
4B065CA41
4B065CA44
4B065CA50
(57)【要約】
本発明は新規なC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体およびその用途に関するものであり、本発明によるC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、野生型C-グリコシルトランスフェラーゼに比べてグリコシド結合生成能が向上しており、ポリケチド群および類似天然物、特に、タイプI、II、IIIポリケチド、非リボソームペプチド、フェニルプロパノイドおよびその他の芳香族天然物の配糖体生産効果を高めることができるところ、C-グリコシド化合物を構成成分とする薬物、食品添加剤、栄養補助剤などの製造に有用に活用できるであろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼ(C-glycosyltransferase)において、F17、V93、V132、Y193、L164およびR322からなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸に変異を含むC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体。
【請求項2】
前記変異体は、配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、以下からなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸に変異をさらに含む、請求項1に記載のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体。
F17、V405、P107、L208、L164、P45、I305、L316、F401、Y94、N57、Y187、C16、P319、F167、V132、N206、R406、Q386、V129、L125、L194、I95、S215、L184、Y158、L29、L27、F202、H159、S370、H365、V329、M301、V315、V190、C366、W80、L58、Q210、F312、D61、I207、L363、P196、L106、V93、A394、W314、S155、P88、D99、Y284、E189、G49、H328、E399、T392、F387、A44、P199、E46、R28、V285、I124、R419、L306、Y157、Y200、E373、P191、L214、S376、V15、E332、E51、I417、L98、I323、H161、T383、P127、E309、N84、L313、Q104、T371、N213、G79、L330、N307、K105、L128、A152、I18、N59、W147、S86、L293、E296、S377、L185、K216、F89、S286、F396、F211、Y303、D223、R415、N96、V22、S153、F154、D192、Y193、H195、P201、Y292、およびR322。
【請求項3】
前記アミノ酸変異は、V93およびY193アミノ酸に変異を含むことを特徴とする、請求項1に記載のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体。
【請求項4】
F17G、V93Q、V132A、Y193F、L164GおよびR322Dからなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸置換を含むことを特徴とする、請求項1に記載のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体。
【請求項5】
V93QおよびY193Fアミノ酸置換を含むことを特徴とする、請求項3に記載のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体。
【請求項6】
以下からなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸置換をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体。
F17G、V405M、P107G、L208G、L164G、P45G、I305A、L316G、F401H、Y94G、N57G、Y187A、C16G、P319G、F167G、V132A、N206E、R406G、Q386H、V129A、L125V、L194A、I95G、S215D、L184G、Y158T、L29A、L27A、F202S、H159G、S370A、H365G、V329T、M301W、V315A、V190A、C366G、W80Y、L58E、Q210G、F312G、D61G、I207P、L363G、P196G、L106G、V93G、A394G、W314C、S155A、P88D、D99G、Y284H、E189A、G49T、H328G、E399D、T392A、F387T、A44G、P199E、E46G、R28G、V285I、I124T、R419A、L306M、Y157T、Y200L、E373A、P201G、P191G、L214A、S376G、V15G、E332P、E51C、I417L、L98G、I323A、H161G、T383C、P127A、E309N、N84S、L313T、Q104D、T371A、N213L、G79S、L330G、N307A、K105G、L128D、A152G、S153G、I18A、N59V、W147F、S86V、L293V、E296D、S377A、L185V、K216R、F89A、S286C、F396L、F211G、Y303A、D223G、R415L、N96A、V22H、V93Q、V93L、S153C、F154L、D192S、Y193F、H195Y、H195L、P201T、Y292H、Y292F、R322DおよびR322A。
【請求項7】
以下からなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸置換をさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体。
I18P、Q20M、T50N、T50Q、T50K、T50R、T50V、I95M、I95T、V290G、V290A、I323S、I323A、I95L、V22A、L29A、E46G、V48G、E51C、A55S、S86V、D99G、R103V、C151G、L184G、L194A、E332P、I18AおよびP385A。
【請求項8】
以下からなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸置換をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体。
I323S、T50R、T50V、I18P、I95T、Q20M、I323A、P385A、L194AおよびV48G。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の変異体をコードする核酸。
【請求項10】
請求項9に記載の核酸が導入された組換え微生物。
【請求項11】
前記組換え微生物は、UTP-グルコース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ(UTP-glucose-1-phosphate uridylyltransferase)、ホスホグルコムターゼ(phosphoglucomutase)および/またはヌクレオシド二リン酸キナーゼ(nucleoside-diphosphate kinase)をコードする遺伝子の発現が強化されていることを特徴とする、請求項10に記載の組換え微生物。
【請求項12】
前記組換え微生物は、ポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体生産用であることを特徴とする、請求項10に記載の組換え微生物。
【請求項13】
前記組換え微生物は、ポリケチド合成酵素またはフェニルプロパノイド合成酵素がさらに導入されていることを特徴とする、請求項12に記載の組換え微生物。
【請求項14】
前記組換え微生物は、pabA遺伝子の発現が弱化されていることを特徴とする、請求項12に記載の組換え微生物。
【請求項15】
前記ポリケチドは、
ラパマイシン(rapamycin)、ロバスタチン(lovastatin)、エリスロマイシン(erythromycin)、リファマイシン(rifamycin)、エバーメクチン(avermectin)、ゲルダナマイシン(geldanamycin)、イベルメクチン(ivermectin)、カリケアミシン(calicheamicin)、エポチロン(epothilone)、三酢酸ラクトン(triacetic acid lactone)、および6-メチルサリチル酸(6-methylsalicylic acid)からなる群から選択されるタイプIポリケチドと、
アクチノロージン(actinorhodin)、ドキソルビシン(doxorubicin)、ダウノルビシン(daunorubicin)、オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)、SEK4、SEK4b、SEK34、SEK15、SEK26、FK506、DMAC、アクラビノン(aklavinone)、アクラノン酸(aklanonic acid)、イプシロン・ロドマイシノン(epsilon-rhodomycinone)、ドキシサイクリン(doxycycline)、アントラマイシン(anthramycin)、テトラセノマイシン(tetracenomycin)、カルミン酸(carminic acid)およびフレノリシン(frenolicin)からなる群から選択されるタイプIIポリケチドと、
アロエシン(aloesin)、アロエニン(aloenin)、バルバロイン(barbaloin)、5、7-ジヒドロキシ-2-メチルクロモン(5、7-dihydroxy-2-methylchromone)およびアロエソン(aloesone)からなる群から選択されるタイプIIIポリケチドとからなる群から選択され、
前記フェニルプロパノイドは、アクチノマイシン(actinomycin)、バシトラシン(bacitracin)、ダプトマイシン(daptomycin)、バンコマイシン(vancomycin)、テイクソバクチン(teixobactin)、チロシジン(tyrocidine)、グラミシジン(gramicidin)、ズウィッターマイシンA(zwittermicin A)、ブレオマイシン(bleomycin)、シクロスポリン(ciclosporin)、ピオベルジン(pyoverdine)、エンテロバクチン(enterobactin)、ミクソケリンA(myxochelin A)、インジゴイジン(indigoidine)、シアノフィシン(cyanophycin)などからなる非リボソームペプチド、ピノセンブリン(pinocembrin)、ジヒドロケンペロール(dihydrokaempferol)、エリオジクチオール(eriodictyol)、ジヒドロクェルセチン(dihydroquercetin)、コニフェリルアルコール(coniferyl alcohol)、シリビニン(silybin)、イソシリビン(isosilybin)、シリクリスチン(silychristin)、シリナイド(silinide)、2、3-ジヒドロシリビン(2、3-dehydrosilybin)、シリジアニン(silydianin)、ダイゼイン(daidzein)、ゲニステイン(genistein)、アピゲニン(apigenin)、ルテオリン(luteolin)、ケンペロール(kaempferol)、クェルセチン(quercetin)、カテキン(catechin)、ペラルゴニジン(pelargonidin)、シアニジン(cyanidin)、アフゼレチン(afzelechin)、ミリセチン(myricetin)、フィセチン(fisetin)、ガランギン(galangin)、ヘスペレチン(hesperetin)、タンゲレチン(tangeritin)、デルフィニジン(delphinidin)、エピカテキン(epicatechin)、クリシン(chrysin)、レスベラトロール(resveratrol)およびナリンゲニン(naringenin)からなる群から選択されることを特徴とする、請求項12に記載の組換え微生物。
【請求項16】
(i)タイプIIポリケチド生合成酵素をコードする遺伝子と、
(ii)4’-ホスホパンテテイニルトランスフェラーゼ(4’-phosphopantetheinyl transferase)をコードする遺伝子と、
(iii)シクラーゼ(cyclase)をコードする遺伝子と、
(iv)アセチルCoAカルボキシラーゼ(acetyl-CoA carboxylase)をコードする遺伝子と、
(v)アクラビネオン12-水酸化酵素(aklavinone 12-hydroxylase)をコードする遺伝子とからなる群から選択されるいずれか1つ以上の遺伝子がさらに導入され、
前記ポリケチド配糖体はカルミン酸であることを特徴とする、請求項12に記載の組換え微生物。
【請求項17】
前記タイプIIポリケチド生合成酵素をコードする遺伝子は、antD(ketosynthase)、antE(chain-length factor)、antF(ACP)、antB(phosphopantetheinyl transferase)およびantG(malonyl-CoA:ACP malonyltransferase)からなる群から選択されるいずれか1つ以上の遺伝子またはそれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項16に記載の組換え微生物。
【請求項18】
前記アクラビネオン12-水酸化酵素は、配列番号2で示されるアミノ酸配列において、217番目のアミノ酸がプロリンからリジンへの変異(P217K)を含むことを特徴とする、請求項16に記載の組換え微生物。
【請求項19】
前記タイプIIポリケチド生合成酵素は、P.luminescens由来、
前記4’-ホスホパンテテイニルトランスフェラーゼは、Bacillus subtilisまたはP.luminescens由来、
前記シクラーゼは、Streptomyces sp.由来、
前記アセチルCoAカルボキシラーゼは、Corynebacterium glutamicum由来、および/または
前記アクラビネオン12-水酸化酵素は、Streptomyces peucetius由来であることを特徴とする、請求項16に記載の組換え微生物。
【請求項20】
(i)アロエゾン合成酵素(aloesone synthase)をコードする遺伝子が導入されており、
前記ポリケチド配糖体はアロエシンであることを特徴とする、請求項12に記載の組換え微生物。
【請求項21】
前記アロエゾン合成酵素は、R.palmatum由来であることを特徴とする、請求項20に記載の組換え微生物。
【請求項22】
以下のステップを含むポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体の製造方法。
(a)請求項10に記載の組換え微生物を培養してポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体を生成するステップと、
(b)前記生成されたポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体を回収するステップ。
【請求項23】
前記組換え微生物は、ポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体の前駆体生産能を有することを特徴とする、請求項22に記載の製造方法。
【請求項24】
前記ステップ(a)は、請求項10に記載の組換え微生物をポリケチドおよび/またはフェニルプロパノイドが添加された培地で培養することを特徴とする、請求項22に記載の製造方法。
【請求項25】
前記ポリケチド配糖体はカルミン酸であり、前記ステップ(a)は、培養時に培養培地にアスコルビン酸を添加して微生物を培養することを特徴とする、請求項22に記載の製造方法。
【請求項26】
以下のステップを含むポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体の製造方法。
(a)請求項1~8のいずれか1項に記載のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体または前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体を発現する微生物とポリケチドおよび/またはフェニルプロパノイドとを反応させてポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体を生成するステップと、
(b)前記生成されたポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体を回収するステップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体およびその用途に関するものであり、より詳しくはC-グリコシルトランスフェラーゼの活性部位(active site)に位置するアミノ酸が変異して、基質炭素のグリコシル化反応が強化されたことを特徴とするC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体およびポリケチド配糖体およびフェニルプロパノイド配糖体の生産における前記変異体の用途に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリケチドは様々な生物学的効能を持つ魅力的な天然物の一分類であり、日常で食品、化粧品、薬物などに様々に応用されている。ポリケチドを生合成する酵素群をポリケチド生合成酵素(PKS)と総称するが、これらは生合成メカニズムによってタイプI、IIおよびIIIの3種類に区分される。これらのうち、タイプIPKSを通じては、マクロライド(macrolide)系ポリケチドが生産され、タイプIIおよびIIIでは主に芳香族ポリケチドが生産される。
【0003】
薬物または栄養補助剤などのように医薬的効能を持つ物質の場合、全般的にグリコシド結合の生成を通じて非配糖体に比べて安定性、加水分解などに対する抵抗性、生体利用率などがはるかに改善された配糖体が好まれる。特に、安定したC-グリコシド結合は化学的にO-グリコシド結合に比べて安定である。しかし、大腸菌における天然物のO-グリコシル化(O-glycosylation)は、いくつかの事例が報告されているが(Chen、D.;Chen、R.;Xie、K.;Duan、Y.;Dai、J.、Production of acetophenone C-glucosides using an engineered C-glycosyltransferase in Escherichia coli.Tetrahedron Lett.2018、59(19)、1875-1878)、C-グリコシル化はほとんど報告されていない。大腸菌だけでなく自然界にもC-グリコシル化に比べてO-グリコシル化について多くの報告がなされている。
【0004】
代表的なC-グリコシド天然物としては、カルミン酸(carminic acid)、アロエシン(aloesin)などがある。
【0005】
カルミン酸は広く使用されている赤色の色素であり、食品、化粧品および医薬品などとして活用されている。Cochineal Dactylopius Coccusなどの鱗昆虫から直接抽出され、ケチャップ、イチゴミルク、キャンディーのような食品に添加されており、アイシャドウ、マニキュア、口紅などの化粧品に添加されている。しかし、コキネアル(cochineal)はゆっくりと成長し、限られた領域でのみ成長し(暑くて乾燥した地域でのみ成長することができる)、生産容量を簡単に増加させにくいという商業的生産の限界を見せている。特に、抽出過程もまた非常に非効率的であるが、例えば、1ポンドのカルミン酸を生産するためには、70、000匹の雌コキネアルが必要である。このような状況で、カルミン酸を生産するためのより持続可能な方法の開発が必要であった。
【0006】
アロエシンはアロエベラ(Aloe vera)から抽出され、抗チロシナーゼ(anti-tyrosinase)効果および抗メラニン生成効果のため、化粧品業界で美白剤として広く活用されている。それだけでなく、アロエシンは抗炎症および抗ラジカル効果を見せるので、様々な薬物または化粧品の主成分として活用できる。しかし、アロエ植物から抽出されるアロエシンの量は極微量で、より効率的で持続可能なバイオ基盤生産方法の開発が必要であった。
【0007】
前記のようにC-グリコシド天然物に対する需要は非常に高いことに対し、その供給量は不十分であるが、これを効果的に生産できる方法に対する開発がほとんどなされていない実情であった。特に、前記化合物を生物学的工程で生産しようとしても、そのための酵素がよく明らかになっていないか、低い酵素の転換効率のため、微生物細胞工場から効率的な生産が不可能であった。
【0008】
このような技術的背景の下で、本発明者らは、優れたC-グリコシル化能力を有するC-グリコシルトランスフェラーゼを開発するために鋭意努力した結果、アミノ酸の置換を通じて優れたC-グリコシル化能力を示すC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体を開発し、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体遺伝子を導入した組換え微生物において、タイプI、タイプIIおよびタイプIIIポリケチド、非リボソームペプチド、フェニルプロパノイド、芳香族天然物に対して顕著に優れたC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体の配糖体生産能を示すことを確認し、本発明を完成した。
【0009】
本背景技術部分に記載された前記情報は、ただ本発明の背景に対する理解を向上させるためのものであり、よって、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって既知の先行技術を形成する情報を含まないこともある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
(非特許文献1)Chen、D.Chen、R.;Xie、K.;Duan、Y.;Dai、J.、Production of acetophenone C-glucosides using an enegineered C-glycosyltransferase in Escherichia coli. Tetrahedron Lett.2018、59(19)、1875-1878
【発明の要約】
【0011】
本発明の目的は、新規なC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体およびその用途を提供することにある。
【0012】
前記目的を達成するために、
本発明は、配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、F17、V93、V132、Y193、L164およびR322からなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸に、変異を含むC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体を提供する。
【0013】
本発明はまた、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体をコードする核酸を提供する。
【0014】
本発明はまた、前記核酸が導入された組換え微生物を提供する。
【0015】
本発明はまた、次のステップを含むポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体の製造方法を提供する。
(a)本発明の組換え微生物を培養してポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体を生成させるステップと、
(b)前記生成されたポリケチド配当体および/またはフェニルプロパノイド配当体を回収するステップ。
【0016】
本発明はまた、次のステップを含むポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体の製造方法を提供する。
(a)本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体または前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体を発現する微生物とポリケチドおよび/またはフェニルプロパノイドを反応させてポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体を生成させるステップと、
(b)前記生成されたポリケチド配当体および/またはフェニルプロパノイド配当体を回収するステップ。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1は、カルミン酸の生産経路を示す。
【0018】
図2は、互いに異なる代謝工学戦略を導入した場合のフラボケルメス酸(flavokermesic acid)の生産量を示す。タイプIIIポリケチド生合成酵素(Aloe arborescens由来AaPKS5)と、ZhuIJよりもタイプIIポリケチド生合成酵素(P.luminescens由来AntDEFBG)とZhuIJがより高い濃度のFKを生成した。
【0019】
図3は、DnrFの導入によるケルメス酸の生産量の変化を示す。
【0020】
図4は、dcII生成のための候補C-グリコシルトランスフェラーゼおよび各候補酵素の元の酵素反応を示す。
【0021】
図5は、9種類の酵素候補のdcII生産能を比較したものである。
【0022】
図6は、KAとdcII生産量を増大するためのホモロジーモデリング(homology modeling)およびドッキングシミュレーション(docking simulation)の結果を示す。(a)DnrFに対するシミュレーションを通じて選別された変異体のKA生産能。(b)最も効果の高いDnrF変異体(P217K)に対するタンパク質構造シミュレーションの結果。(C)GtCGTに対するシミュレーションを通じて選別された変異体のdcII生産能。(d)最も効果の高いGtCGT変異体(V93Q/Y193F)のタンパク質構造。
【0023】
図7は、グルコースからのカルミン酸の生産を示す。(a)互いに異なる条件でのカルミン酸の生産量。(b)LC-MS/MS分析を通じたカルミン酸の分析。上のデータは市販のカルミン酸を分析した結果、下のデータはグルコースから大腸菌で生産されたカルミン酸含有サンプルの分析結果。左のグラフは抽出イオンクロマトグラム(extracted ion chromatogram;EIC)、右のグラフはMS/MSフラグメントパターン(fragmentation pattern)。(C)最終株に対する流加式培養発酵グラフ。赤い矢印はIPTGを介した遺伝子発現の開始時点を示し、DCWは乾燥細胞重量を示す。
【0024】
図8は、アロエシンの生産経路を示す。
【0025】
図9は、大腸菌を介したアロエシンの生成を示す。(a)アロエソン増産のためにRpALSを含むさらなるプラスミドを構築してテストした結果、(b)アロエシン生産のためのGtCGTおよびその変異体テストの結果。(C)LC-MS/MS分析を通じたアロエシンの分析。上のデータは市販のアロエシンを分析した結果、下のデータはグルコースから大腸菌で生産されたアロエシン含有サンプルの分析結果。左側のグラフは抽出イオンクロマトグラム、右側のグラフはMS/MSフラグメントパターンを示す。
【0026】
図10は、アロエシン生産量を増大するためのGtCGT追加変異体テストの結果を示す。追加変異体は、GtCGT変異体(V93Q/Y193F)の構造モデルを分析することで予測した。
【0027】
図11は、アロエシン生産量を増大するためのGtCGT追加変異体テストの結果を示す。追加変異体は、GtCGT変異体(V93Q/Y193F)をベースにドッキングシミュレーションを実施することで予測した。
図12は、GtCGT変異体(V93Q/Y193F)によるいくつかのフェニルプロパノイドC-グリコシドの生産量(%転換率で表記)を示す。
【0028】
図13は、GtCGTおよびGtCGT変異体(V93Q/Y193F)のKとVmax値を計算するためのLineweaver-Burk plotを示す。
【発明の開示】
【0029】
他の式で定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術的および科学的用語は、本発明の属する技術分野における熟練した専門家によって通常理解されるものと同じ意味を有する。一般的に、本明細書で使用された命名法は、本技術分野で周知であり、かつ通常使用されるものである。
【0030】
本発明では、野生型酵素に比べてグリコシド結合生成能が著しく改善されたC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体を発掘するためにタンパク質構造を予測し、タンパク質構造分析とコンピュータシミュレーションを通じて活性が増大した変異候補群を導出し、これらのうち、特に基質結合性が向上し、グルコシル化反応を強化できる効果的な変異体を選別することができた。
【0031】
したがって、本発明は一観点から、C-グリコシル化能力が向上したC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体に関するものである。
【0032】
本発明において、本発明の変異体の鋳型(または野生型)となるC-グリコシルトランスフェラーゼは、基質(例えば、化合物、タンパク質など)の炭素にC-グリコシド結合を形成してC-グリコシル化を誘導する酵素を意味する。
【0033】
本発明において、前記C-グリコシルトランスフェラーゼは配列番号1で表したが、これに限定されるものではなく、特定のアミノ酸残基位置で、アミノ酸残基が保存的に置換されたタンパク質を含む意味として解釈されなければならない。
【0034】
本明細書において、「保存的置換」とは、1つ以上のアミノ酸を、C-グリコシルトランスフェラーゼまたはその変異体の生物学的または生化学的機能の喪失をもたらさない類似の生化学的特性を有するアミノ酸に置換することを含むC-グリコシルトランスフェラーゼの変形を意味する。
【0035】
本発明の「保存的アミノ酸置換」という用語は、アミノ酸残基を類似の側鎖を有するアミノ酸残基に置き換える置換である。類似の側鎖を有するアミノ酸残基部類は、当該技術分野に規定されており、周知である。これらの部類は、塩基性側鎖を有するアミノ酸(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、帯電していない極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、グリシン、アスパラジン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、ベータ分岐された側鎖を有するアミノ酸(例えば、トレオニン、バリン、イソロイシン)および芳香族側鎖を有するアミノ酸(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を含む。
【0036】
したがって、本発明の変異体の鋳型となるC-グリコシルトランスフェラーゼは、配列番号1だけでなく、これと実質的に同じ機能および/または効果を有し、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、好ましくは80%以上または85%以上で、さらに好ましくは90%以上95%以上、最も好ましくは99%以上のアミノ酸配列相同性を有するC-グリコシルトランスフェラーゼ、組換えC-グリコシルトランスフェラーゼおよびその断片をすべて含む意味と解釈される。
【0037】
本発明の「断片」という用語は、親タンパク質が切断された一部の断片を意味し、C’-末端および/またはN’-末端が切断されたものであり得る。本発明において、前記切片は、本発明の脱糖化したC-グリコシルトランスフェラーゼと実質的に同じ機能および/または効果を有する切片を意味する。例えば、前記切片は、全長タンパク質において信号配列が切断された断片を含むことができる。
【0038】
本発明において、前記C-グリコシルトランスフェラーゼは、配列番号1で表されるGentiana triflora由来GtUF6CGTの他にも、他の株または他の生物に由来し得る。例えば、E.coli Nissle由来のIroB(EnCGT)。Zea mays由来UGT708A6(ZmCGT) dual C/O-glycosyltransferase;Fagopyrum esculentum由来UGT708C2(FeCGT)、Mangifera indica由来MiCGT;Oryza sativa由来OsCGT、Glycine max由来UGT708D1(GmCGT)、Gentiana triflora由来GtUF6CGT1(GtCGT)、Aloe vera由来のAvCGTであり得り、好ましくは、Gentiana triflora由来GtUF6CGT1(GtCGT)またはZea mays由来UGT708A6(ZmCGT) dual C/O-glycosyltransferaseであり得るが、これに限定されるものではない。
【0039】
本発明の一実施形態において、野生型C-グリコシルトランスフェラーゼのアミノ酸の一部を置換して変異体を生成する場合、顕著に優れたC-グリコシル化誘導能力を示し、前記C-グリコシルトランスフェラーゼをポリケチド合成用の組換え株に導入する場合、C-糖化されたポリケチドを著しい収率で製造できることを確認した。
【0040】
本発明において、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、F17、V93、V132、Y193、L164およびR322からなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸に変異を含むことを特徴とすることができ、より好ましくは、V93および/またはY193のアミノ酸に変異を含むことを特徴とすることができる。
【0041】
本発明において、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、F17、V93、V132、Y193、L164およびR322からなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸以外にも、1つ以上の他のアミノ酸に変異を含むことを特徴とすることができる。
【0042】
本発明において、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、F17、V405、P107、L208、L164、P45、I305、L316、F401、Y94、N57、Y187、C16、P319、F167、V132、N206、R406、Q386、V129、L125、L194、I95、S215、L184、Y158、L29、L27、F202、H159、S370、H365、V329、M301、V315、V190、C366、W80、L58、Q210、F312、D61、I207、L363、P196、L106、V93、A394、W314、S155、P88、D99、Y284、E189、G49、H328、E399、T392、F387、A44、P199、E46、R28、V285、I124、R419、L306、Y157、Y200、E373、P191、L214、S376、V15、E332、E51、I417、L98、I323、H161、T383、P127、E309、N84、L313、Q104、T371、N213、G79、L330、N307、K105、L128、A152、I18、N59、W147、S86、L293、E296、S377、L185、K216、F89、S286、F396、F211、Y303、D223、R415、N96、V22、S153、F154、D192、Y193、H195、P201、Y292、およびR322からなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸に変異をさらに含むことができる。
【0043】
本発明において、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、I18、Q20、T50、I95、V290、I323、V22、L29、E46、V48、E51、A55、S86、D99、R103、C151、L184、L194、E332およびP385からなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸に変異をさらに含むことができる。
【0044】
本発明において、好ましくは、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、I323、T50、I18、I95、Q20、P385、L194、V48からなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸に変異をさらに含むことができる。
【0045】
本発明の「変異体」という用語は、参照配列(正常C-グリコシルトランスフェラーゼ配列例、配列番号1)のアミノ酸配列において、一部のアミノ酸残基の変異、好ましくはアミノ酸残基の置換、欠失および/または挿入、より好ましくは、アミノ酸残基の置換を含むだけでなく、そのようなアミノ酸残基の置換、欠失および/または挿入と共に、N-末端またはC-末端における一部のアミノ酸残基の欠失が起こったことをすべて含む概念として使用される。本発明の一実施形態において、前記変異体は配列番号1の一部のアミノ酸を置換して製造したが、これに限定されるものではない。
【0046】
本発明において、前記「変異」はアミノ酸の置換であることを特徴とすることができる。
【0047】
本発明において、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、F17G、V93Q、V132A、Y193F、L164GおよびR322Dからなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸置換を含むことを特徴とすることができ、より好ましくは、V93Qおよび/またはY193F、最も好ましくは、V93QおよびY193Fのアミノ酸置換を含むことを特徴とすることができる。
【0048】
本発明において、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、F17G、V93Q、V132A、Y193F、L164GおよびR322Dからなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸置換以外にも、1つ以上の他のアミノ酸の置換をさらに含むことを特徴とすることができる。
【0049】
本発明において、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、V93QおよびY193Fアミノ酸置換以外にも、1つ以上の他のアミノ酸の置換をさらに含むことを特徴とすることができる。
【0050】
本発明において、前記さらに含むことができる他のアミノ酸の置換は、C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、F17G、V405M、P107G、L208G、L164G、P45G、I305A、L316G、F401H、Y94G、N57G、Y187A、C16G、P319G、F167G、V132A、N206E、R406G、Q386H、V129A、L125V、L194A、I95G、S215D、L184G、Y158T、L29A、L27A、F202S、H159G、S370A、H365G、V329T、M301W、V315A、V190A、C366G、W80Y、L58E、Q210G、F312G、D61G、I207P、L363G、P196G、L106G、V93G、A394G、W314C、S155A、P88D、D99G、Y284H、E189A、G49TH328G、E399D、T392A、F387T、A44G、P199E、E46G、R28G、V285I、I124T、R419A、L306M、Y157T、Y200L、E373A、P201G、P191G、L214A、S376G、V15G、E332P、E51C、I417L、L98G、I323A、H161G、T383C、P127A、E309N、N84S、L313T、Q104D、T371A、N213L、G79S、L330G、N307A、K105G、L128D、A152G、S153G、I18A、N59V、W147F、S86V、L293V、E296D、S377A、L185V、K216R、F89A、S286C、F396L、F211G、Y303A、D223G、R415L、N96A、V22H、V93Q、V93L、S153C、F154L、D192S、Y193F、H195Y、H195L、P201T、Y292H、Y292F、R322DおよびR322Aからなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸置換であることを特徴とすることができる。
【0051】
発明において、前記さらに含むことができる他のアミノ酸の置換は、配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、I18P、Q20M、T50N、T50Q、T50K、T50R、T50V、I95M、I95T、V290G、V290A、I323S、I323A、I95L、V22A、L29A、E46G、V48G、E51C、A55S、S86V、D99G、R103V、C151G、L184G、L194A、E332P、I18AおよびP385Aからなる群から選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸置換であることを特徴とすることができる。
【0052】
本発明において、好ましくは、前記さらに含むことができる他のアミノ酸の置換は、配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、I323S、T50R、T50V、I18P、I95T、Q20M、I323A、P385A、L194AおよびV48Gからなる群でから選択されるいずれか1つ以上のアミノ酸の置換であることを特徴とすることができる。
【0053】
本発明の一実施形態において、
i)配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、V93QおよびY193Fアミノ酸置換、
ii)配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、V93Q、Y193FおよびI323Sアミノ酸置換、または
iii)配列番号1で表されるC-グリコシルトランスフェラーゼにおいて、V93Q、Y193FおよびP385Aアミノ酸置換を含むC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体が最も優れたC-グリコシル化を示すことを確認したが、これに限定されるものではない。
【0054】
アミノ酸変異のアミノ酸残基の前記位置は、参照として配列番号1で表されるアミノ酸配列を使用して正確に残基を番号付けることができ、ここで「残基Xn(residue Xn)」は、配列番号1で表されるアミノ酸配列において位置nに対応する残基Xを表し、nは正の整数であり、Xは任意のアミノ酸残基の略語である。例えば、「残基V93」は、配列番号1で表されるアミノ酸配列において位置93に対応するアミノ酸残基Vを指す。
【0055】
本発明において、「アミノ酸変異」は、「アミノ酸置換Xn(amino acid substitution Xn)」であってもよく、一態様として配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、位置nのアミノ酸残基Xで発生するアミノ酸置換を意味し、ここで、nは正の整数であり、Xは任意のアミノ酸残基の略語である。例えば、「アミノ酸置換V93」は、配列番号1で表されるアミノ酸配列の位置93に対応するアミノ酸残基Vで生じるアミノ酸置換を意味する。
【0056】
本発明において、参照配列として用いられる配列番号1のC-グリコシルトランスフェラーゼ以外の他のアミノ酸配列を有するC-グリコシルトランスフェラーゼを参照配列として用いる場合、配列番号1を参照して記載された特定のアミノ酸残基に「対応する」アミノ酸残基は、一般的に、最適化条件下でアミノ酸配列のアライメントによって得られる。前記配列アラインメントは、当業者が、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、NEEDLEまたはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどを使用して理解する手段によって行われ得る。当業者は、比較される全長配列において最適なアライメントを達成することに必要な任意のアルゴリズムを含めて、アライメントに使用するための適切なパラメータを決定することができる。
【0057】
本発明のアミノ酸置換は、非保存的置換(non-conserved substitutions)であり得る。前記非保存的置換は、例えば、特定の側鎖サイズまたは特定の特性(例えば、親水性)を有するアミノ酸残基を、異なる側鎖サイズまたは異なる特性(例えば、疎水性)を有するアミノ酸残基に置き換えるような非保存的方法で、標的タンパク質またはポリペプチドのアミノ酸残基を変更することを含むことができる。
【0058】
前記アミノ酸置換はまた、保存的置換(conserved substitutions)であり得る。前記保存的置換は、例えば、特定の側鎖サイズまたは特定の特徴(例えば、親水性)を有するアミノ酸残基を同一または類似の側鎖サイズまたは同一または類似の特性(例えば、依然として親水性)を有するアミノ酸残基に置き換えることのように、保存的方法で標的タンパク質またはポリペプチドのアミノ酸残基を変更することを含むことができる。このような保存的置換は、一般的に生成されたタンパク質の構造または機能に大きな影響を及ぼさない。本出願において、融合タンパク質の突然変異であるアミノ酸配列変異体、その断片、または1つ以上のアミノ酸が置換された変異体は、タンパク質の構造または機能を著しく変化させない保存的アミノ酸置換を含むことができる。
【0059】
例えば、以下の各グループにおけるアミノ酸間の相互置換(mutual substitutions)は、本出願において保存的置換と見なすことができる。
非極性側鎖を有するアミノ酸基:アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファンおよびメチオニン。
極性側鎖を有する非荷電アミノ酸基:グリシン、セリン、スレオニン、システイン、チロシン、アスパラギンおよびグルタミン。
極性側鎖を有する負電荷アミノ酸基:アスパラギン酸およびグルタミン酸。
正電荷を帯びた塩基性アミノ酸基:リジン、アルギニンおよびヒスチジン。
フェニルを有するアミノ酸基:フェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシン。
【0060】
本発明に含まれたタンパク質、ポリペプチドおよび/またはアミノ酸配列はまた、少なくとも以下の範囲を含むと理解することができる:前記タンパク質またはポリペプチドと同一または類似の機能を有する変異体または相同体(homologues)。
【0061】
本発明において、前記変異体は、野生型C-グリコシル化トランスフェラーゼのアミノ酸配列に比べて、1つ以上のアミノ酸の置換、欠失または添加によって生成されたタンパク質またはポリペプチドであり得る。例えば、前記機能的変異体は、少なくとも1つのアミノ酸の置換、欠失および/または挿入、例えば1~30、1~20または1~10、代案的に、例えば、1、2、3、4、または5アミノ酸の置換、欠失および/または挿入によるアミノ酸変化を有するタンパク質またはポリペプチドを含むことができる。前記機能的変異体は、変化(例えば、置換、欠失または添加)の前に前記タンパク質または前記ポリペプチドの生物学的特性を実質的に保持することができる。例えば、前記機能的変異体は、変更前に前記タンパク質または前記ポリペプチドの生物学的活性の60%、70%、80%、90%、または100%以上を保持することができる。
【0062】
本発明において、前記相同体は、前記タンパク質および/または前記ポリペプチドのアミノ酸配列と少なくとも約80%(例えば、少なくとも約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%以上)の配列相同性を有するタンパク質またはポリペプチドであり得る。
【0063】
本発明において、前記相同性は、一般的に、2つ以上の配列間の類似性(similarity)、有意性(analogousness)、または関連性(association)を指す。「配列相同性百分率(percent of sequence homology)」は、同じ核酸塩基(例えば、A、T、C、G、I)または同じアミノ酸残基(例えば、Ala、Pro、Ser、Thr、Gly、Val、Leu、Ile、Phe、Tyr、Trp、Lys、Arg、His、Asp、Glu、Asn、Gln、Cys、およびMet)が存在する位置の数を決定する比較ウィンドウで整列された2つの配列を比較する方法によって計算されることができ、比較ウィンドウ(すなわち、ウィンドウサイズ)の一致する位置の数を提供するために、一致する位置の数を総位置数で分け、結果に100を乗じて配列相同性の百分率を提供する。配列相同性の百分率を決定するためのアラインメントは、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGNまたはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公に利用可能なコンピュータソフトウェアを使用して、当業界に知られている様々な方法で実施することができる。当業者は、比較される全長配列内または標的配列領域内で最大アラインメントを達成することに必要な任意のアルゴリズムを含めて、配列アラインメントのための適切なパラメータを決定することができる。前記相同性はまた、以下の方法によって決定することができる:FASTAおよびBLAST。FASTAアルゴリズムは、例えば、W.R.Pearson and D.J.Lipman’s ’’Improved Tool for Biological Sequence Comparison’’、Proc.Natl.Acad.Sci.、85:2444-2448、1988;およびD、J.Lipman and W.R.Pearson’s ’’Fast and Sensitive Protein Similarity Search’’、Science、227:1435-1441、1989に開示されており、BLASTアルゴリズムに関する説明は、S.Altschul、W.Gish、W.Miller、E.W.Myers and D.Lipman、’’A Basic Local Alignment Search Tool’’、Journal of Molecular Biology、215:403-410、1990を参照できる。
【0064】
本発明において、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、野生型に比べて基質炭素のグリコシル化反応を強化させることを特徴とすることができる。
【0065】
本発明において、前記変異されたアミノ酸は、酵素の活性部位に位置し、前記アミノ酸に変異を通じて変異体の基質結合力が野生型に比べて10%以上、好ましくは20%以上、さらに好ましくは50%以上向上したことを特徴とすることができる。
【0066】
本発明の一実施形態において、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体を用いる場合、様々なポリケチド系化合物(フラボケルメス酸、ケルメス酸、アロエゾン)、またはフェニルプロパノイド系化合物(ナリンゲニン(naringenin)、アピゲニン(apigenin)、またはルテオリン(luteolin)を基質として、基質の種類にかかわらず野生型に比べて著しく高いC-グリコシル化を示すことができることを確認した。したがって、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、様々な化合物、タンパク質を基質として、前記基質をC-グリコシル化するための用途として用いることができる。例えば、前記ポリケチド系化合物またはフェニルプロパノイド系化合物のC-グリコシル化に用いられることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0067】
本発明において、前記基質は、ポリケチドまたはフェニルプロパノイド系化合物を制限なく使用可能であり、好ましくは一実施形態で確認したように、フラボケルメス酸、ケルメス酸、アロエゾン、ナリンゲニン、アピゲニン、またはルテオリンであってもよいが、これに限定されるものではない。
【0068】
前記基質は、好ましくはフラボケルメス酸またはケルメス酸であり、前記変異体は前記フラボケルメス酸の第2炭素をグリコシル化させることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0069】
前記基質は好ましくはアロエゾンであり、前記変異体は前記アロエゾンの第8炭素をグリコシル化することを特徴とすることができるが、これらに限定されるものではない。
【0070】
本発明は、他の観点から、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体をコードする核酸に関するものである。
【0071】
また別の観点から、本発明は、前記核酸を含むベクターに関するものである。
【0072】
また別の観点から、本発明は、前記核酸が導入された組換え微生物に関するものである。
【0073】
本発明において、前記組換え微生物には、宿主微生物に前記核酸がプラスミド形態で導入されているか、またはゲノムに挿入されていることを特徴とすることができる。
【0074】
本発明において、前記組換え微生物は、ポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体生産用であることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0075】
本発明において、前記組換え微生物は、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼの基質として、ポリケチドおよび/またはフェニルプロパノイドを生産する能力を有することを特徴とすることができ、前記ポリケチドおよび/またはフェニルプロパノイドは、本発明の組換え微生物が発現するC-グリコシルトランスフェラーゼによって糖化され、ポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体に転換され得ることができる。
【0076】
本発明において、前記ポリケチドは、
ラパマイシン(rapamycin)、ロバスタチン(lovastatin)、エリスロマイシン(erythromycin)、リファマイシン(rifamycin)、エバーメクチン(avermectin)、ゲルダナマイシン(geldanamycin)、イベルメクチン(ivermectin)、カリケアミシン(calicheamicin)、エポチロン(epothilone)、三酢酸ラクトン(triacetic acid lactone)、および6-メチルサリチル酸(6-methylsalicylic acid)からなる群から選択されるタイプIポリケチドと、
アクチノロージン(actinorhodin)、ドキソルビシン(doxorubicin)、ダウノルビシン(daunorubicin)、オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)、SEK4、SEK4b、SEK34、SEK15、SEK26、FK506、DMAC、アクラビノン(aklavinone)、アクラノン酸(aklanonic acid)、イプシロン・ロドマイシノン(epsilon-rhodomycinone)、ドキシサイクリン(doxycycline)、アントラマイシン(anthramycin)、テトラセノマイシン(tetracenomycin)、カルミン酸(carminic acid)およびフレノリシン(frenolicin)からなる群から選択されるタイプIIポリケチドと、
アロエシン(aloesin)、アロエニン(aloenin)、バルバロイン(barbaloin)、5、7-ジヒドロキシ-2-メチルクロモン(5、7-dihydroxy-2-methylchromone)およびアロエソン(aloesone)からなる群から選択されるタイプIIIポリケチドとからなる群から選択されることを特徴とすることができるが、これらに限定されるものではない。
【0077】
本発明において、前記フェニルプロパノイドは、
アクチノマイシン(actinomycin)、バシトラシン(bacitracin)、ダプトマイシン(daptomycin)、バンコマイシン(vancomycin)、テイクソバクチン(teixobactin)、チロシジン(tyrocidine)、グラミシジン(gramicidin)、ズウィッターマイシンA(zwittermicin A)、ブレオマイシン(bleomycin)、シクロスポリン(ciclosporin)、ピオベルジン(pyoverdine)、エンテロバクチン(enterobactin)、ミクソケリンA(myxochelin A)、インジゴイジン(indigoidine)、シアノフィシン(cyanophycin)などからなる非リボソームペプチド、ピノセンブリン(pinocembrin)、ジヒドロケンペロール(dihydrokaempferol)、エリオジクチオール(eriodictyol)、ジヒドロクェルセチン(dihydroquercetin)、コニフェリルアルコール(coniferyl alcohol)、シリビニン(silybin)、イソシリビン(isosilybin)、シリクリスチン(silychristin)、シリナイド(silinide)、2、3-ジヒドロシリビン(2、3-dehydrosilybin)、シリジアニン(silydianin)、ダイゼイン(daidzein)、ゲニステイン(genistein)、アピゲニン(apigenin)、ルテオリン(luteolin)、ケンペロール(kaempferol)、クェルセチン(quercetin)、カテキン(catechin)、ペラルゴニジン(pelargonidin)、シアニジン(cyanidin)、アフゼレチン(afzelechin)、ミリセチン(myricetin)、フィセチン(fisetin)、ガランギン(galangin)、ヘスペレチン(hesperetin)、タンゲレチン(tangeritin)、デルフィニジン(delphinidin)、エピカテキン(epicatechin)、クリシン(chrysin)、レスベラトロール(resveratrol)およびナリンゲニン(naringenin)からなる群から選択されることを特徴とすることができるが、これらに限定されるものではない。
【0078】
本発明において、前記宿主微生物は、生産しようとするポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体の前駆体の生産能を有することを特徴とすることができる。
【0079】
本発明において、前記ポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体の前駆体は、ポリケチドおよび/またはフェニルプロパノイドであってもよく、好ましくは糖化されていないポリケチドおよび/またはフェニルプロパノイドであってもよい。
【0080】
本発明において、前記宿主微生物は、先天的に前記ポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体の前駆体を生成するか、または遺伝子操作により、ポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体の前駆体を生成するように製造された組換え微生物であることを特徴とすることができる。
【0081】
本発明において、前記組換え微生物は、導入されたC-グリコシルトランスフェラーゼによる配糖体の転換率を向上させるために、ヌクレオチド、好ましくは、NTP-糖(NTP-sugar)の生産が強化されたことを特徴とすることができる。例えば、本発明の組換え微生物は、UTP-グルコース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ(UTP-glucose-1-phosphate uridylyltransferase)、ホスホグルコムターゼ(phosphoglucomutase)および/またはヌクレオシド二リン酸キナーゼ(nucleoside-diphosphate kinase)をコードする遺伝子の発現が強化されたことをさらなる特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0082】
本発明において、前記UTP-グルコース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、ホスホグルコムターゼおよび/またはヌクレオシド二リン酸キナーゼは、E.coli由来であることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではなく、宿主株によって、NTP-糖の生成に関与する遺伝子の発現が増強されることを特徴とすることができる。
【0083】
本発明の一実施形態において、前記ポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体の前駆体として、フラボケルメス酸、ケルメス酸、アロエゾン、ナリンゲニン、アピゲニンまたはルテオリンを使用したが、これに限定されるものではなく、前記記載の様々なポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体の前駆体は当業界に自明に公知されているので、これから容易に選択することができる。
【0084】
本発明の「核酸(nucleic acid)」という用語は、一般的に、自然環境から単離または人工的に合成された単離された形態のヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、またはリボヌクレオチド、または任意の長さのこれらの類似体を意味する。本発明の核酸は単離することができる。例えば、これは以下の方法で生産または合成することができる。(i)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅のようなインビトロ増幅、(ii)クローン組換え、(iii)精製、例えば制限酵素分解による分別(fractionation)およびゲル電気泳動、または(iv)合成、例えば化学的合成。一部の具体例において、前記単離された核酸は、組換えDNA技術によって製造された核酸分子である。本発明において、前記変異体をコードする核酸は、当業界に公知された様々な方法によって製造され得る。このような方法は、制限断片作業または合成オリゴヌクレオチドを使用するオーバーラップ伸長PCR(overlap extenshion PCR)を含むが、これに限定されるものではない。製造方法と原理は、Sambrook et al.、Molecular Cloning、A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、NY、1989;およびAusube et al. Current Protocols in Molecular Biology、Greene Publishing and Wiley-Interscience、New York NY、1993で確認することができる。
【0085】
本発明の「プラスミド(plasmid)」という用語は、ベクター(vector)と相互交換的に使用することができ、一般的に挿入された核酸を宿主細胞(これは宿主微生物を含む)に伝達し、宿主細胞や微生物において自己複製が可能な核酸分子を指す。前記ベクターは、主にDNAまたはRNAを細胞に挿入するために使用されるベクター、主にDNAまたはRNA複製に使用されるベクター、およびDNAまたはRNAの転写および/または翻訳発現に主に使用されるベクターを含むことができる。前記ベクターはまた、複数の機能を有するベクターを含む。前記ベクターは、適切な宿主細胞に導入されたとき、ポリペプチドに転写および翻訳することができるポリヌクレオチドであってもよい。一般的に、前記ベクターを含む適切な宿主細胞を培養することによって、前記ベクターは所望の発現生成物を生産することができる。本発明において、前記ベクターは、前記核酸のうち1つ以上を含むことができる。例えば、前記ベクターは、前記変異体をコードするのに必要なすべての核酸分子を含むことができる。この場合、本出願の融合タンパク質を得るために、1つのベクターのみが必要である。一部の具体例において、前記ベクターは、前記変異体の一部をコードする核酸分子を含むことができる。代案的に、前記ベクターは、例えば、前記組換え微生物における遺伝子発現を調節するための核酸分子を含むことができる。このとき、本発明の組換え微生物を得るためには、2つ以上の互いに異なるベクターが必要となる場合がある。
【0086】
また、前記ベクターは、適切な宿主細胞および適切な条件下でベクターを選択するマーカー遺伝子のような他の遺伝子を含むことができる。さらに、前記ベクターは、適切な宿主においてコード領域が適切に発現されるようにする発現制御要素(control element)を含むこともできる。このような制御要素は、当業者に周知である。例えば、これらは、プロモーター、リボソーム結合部位、エンハンサーおよび遺伝子転写またはmRNA翻訳を調節する他の制御要素を含むことができる。一部の具体例において、前記発現調節配列は調節要素(regulatory element)である。前記発現調節配列の特定の構造は、種または細胞型の機能に応じて変わり得るが、一般的に、TATAボックス、キャップ化配列(capped sequences)、CAAT配列などのような転写および翻訳の開始に関与する5’非転写配列ならびに、5’および3’非翻訳配列を含む。例えば、5’非転写発調節配列は、プロモーター領域を含むことができ、プロモーター領域は機能的に連結された核酸の転写調節のためのプロモーター配列を含むことができる。本発明において、前記ベクターは、pET-30a-c(+)、pET-22b(+)、pCDFDuet-1、pACYCDuet-1、pRSFDuet-1、pBBR1MCS、pSC101、pTac15K、pTrc99A、pCOLADuet-1およびpBR322からなる群から選択することができるが、これに限定されるものではなく、通常の技術者は、前記ベクター以外にも、本技術分野で通常用いられるベクターを適宜選択して使用することができる。
【0087】
本発明の「宿主細胞」、「細胞」、「宿主微生物」および「宿主」という用語は、相互交換的に使用することができ、一般的に、本発明の核酸を含むか、または含むことができるプラスミド、またはベクター、または本発明の変異体または発現が調節されるタンパク質やポリペプチドを発現できる個別細胞、細胞株、微生物または細胞培養物を指す。前記宿主細胞は単一宿主細胞の子孫を含むことができる。自然的、偶発的(accidental)、または故意的(deliberate)な突然変異により、子孫細胞と元の母細胞は、本発明の目的タンパク質やポリペプチドを発現することができる限り、形態やゲノムが必ずしも完全に同一ではない。前記宿主細胞は、本発明のベクターでインビトロ細胞を形質感染させることによって得ることができる。前記宿主細胞は、好ましくは微生物であってもよく、例えば、大腸菌(E.coli.)、リゾビウム(Rhizobium)、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)、カンジダ(Candida)、エルウィニア(Erwinia)、エンテロバクター(Enterobacter)、パスツレラ(Pasteurella)、マンヘイミア(Mannheimia)、アクチノバシラス(Actinobacillus)、アグリゲイティバクター(Aggregatibacter)、キサントモナス(Xanthomonas)、ビブリオ(Vibrio)、アゾトバクター(Azotobacter)、アシネトバクター(Acinetobacter)、ラルストニア(Ralstonia)、アグロバクテリウム(Agrobacterium)、ロドバクター(Rhodobacter)、ザイモモナス(Zymomonas)、バシラス(Bacillus)、ブドウ球菌(Staphylococcus)、ラクトコッカス(Lactococcus)、レンサ球菌(Streptococcus)、ラクトバシラス(Lactobacillus)、クロストリジウム(Clostridium)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、ビフィズス菌(Bifidobacterium)、シアノバクテリウム(Cyanobacterium)およびシクロバクテリウム(Cyclobacterium)からなる群から選択されることができるが、これに限定されるものではない。
【0088】
一方、本発明では、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体を発現できる組換え微生物を用いて、様々なポリケチド配糖体またはフェニルプロパノイド配糖体を効果的に生産できることを確認した。
【0089】
したがって、本発明はさらに別の観点から、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体をコードする核酸が導入されたポリケチド配糖体またはフェニルプロパノイド配糖体の生産用組換え微生物に関するものである。
【0090】
本発明において、前記ポリケチド配糖体はタイプIポリケチド配糖体、タイプIIポリケチド配糖体、またはタイプIIIポリケチド配糖体であってもよい。
【0091】
本発明において、前記ポリケチドは、
ラパマイシン(rapamycin)、ロバスタチン(lovastatin)、エリスロマイシン(erythromycin)、リファマイシン(rifamycin)、エバーメクチン(avermectin)、ゲルダナマイシン(geldanamycin)、イベルメクチン(ivermectin)、カリケアミシン(calicheamicin)、エポチロン(epothilone)、三酢酸ラクトン(triacetic acid lactone)、および6-メチルサリチル酸(6-methylsalicylic acid)からなる群から選択されるタイプIポリケチドと、
【0092】
アクチノロージン(actinorhodin)、ドキソルビシン(doxorubicin)、ダウノルビシン(daunorubicin)、オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)、SEK4、SEK4b、SEK34、SEK15、SEK26、FK506、DMAC、アクラビノン(aklavinone)、アクラノン酸(aklanonic acid)、イプシロン・ロドマイシノン(epsilon-rhodomycinone)、ドキシサイクリン(doxycycline)、アントラマイシン(anthramycin)、テトラセノマイシン(tetracenomycin)、カルミン酸(carminic acid)およびフレノリシン(frenolicin)からなる群から選択されるタイプIIポリケチドと、
【0093】
アロエシン(aloesin)、アロエニン(aloenin)、バルバロイン(barbaloin)、5、7-ジヒドロキシ-2-メチルクロモン(5、7-dihydroxy-2-methylchromone)およびアロエソン(aloesone)からなる群から選択されるタイプIIIポリケチドとからなる群から選択されることを特徴とすることができるが、これらに限定されるものではない。
【0094】
本発明において、前記ポリケチド配糖体またはフェニルプロパノイド配糖体の生産用組換え微生物は、各配糖体の前駆体を生産することを特徴とすることができる。例えば、前記組換え微生物は、各配糖体の前駆体であるポリケチドまたはフェニルプロパノイドを生成することを特徴とすることができる。
【0095】
本発明において、前記ポリケチド配糖体またはフェニルプロパノイド配糖体の生産用組換え微生物は、さらなる遺伝子の導入によってポリケチドまたはフェニルプロパノイドを生産することを特徴とすることができる。遺伝子の導入によるポリケチド合成能を有する組換え微生物は、例えば、本発明者らの公開論文であるYang、D.、Kim、W.J.、Yoo、S.M.、Choi、J.H.、Ha、S.H.、Lee、M.H.、and Lee、S.Y."Repurposing type III polyketide synthase as a malonyl-CoA biosensor for metabolic engineering in bacteria"、Proc. Natl. Acad. Sci. (PNAS)、115 (40) 9835-9844 (https://doi.org/10.1073/pnas.1808567115) (2018.10.2)および韓国登録特許第10-2187682号に記載の遺伝子および方法により製造可能であるが、これに限定されるものではない。通常の技術者は、当業界に記載の様々なポリケチドまたはフェニルプロパノイドの合成経路およびそれに関与する遺伝子を用いて様々な宿主微生物に導入することにより、ポリケチドまたはフェニルプロパノイド合成能を有する組換え微生物を製作することができる。
【0096】
本発明において、前記ポリケチド配糖体またはフェニルプロパノイド配糖体の生産用組換え微生物は、ポリケチド合成酵素またはフェニルプロパノイド合成酵素が導入されたことをさらなる特徴とすることができる。
【0097】
本発明において、前記ポリケチド合成酵素は、例えば、タイプIポリケチド合成酵素、タイプIIポリケチド合成酵素、またはタイプIIIポリケチド合成酵素であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0098】
本発明において、前記ポリケチド配糖体またはフェニルプロパノイド配糖体の生産用組換え微生物が各配糖体の前駆体を生産しない場合、培養培地に各配糖体の前駆体を添加して前記ポリケチド配糖体またはフェニルプロパノイド配糖体を生成することができる。
【0099】
本発明において、前記組換え微生物は、タイプIポリケチド配糖体の生産用であることを特徴とすることができる。
【0100】
本発明において、前記タイプIポリケチド配糖体の生産用組換え微生物は、タイプIポリケチド配糖体の前駆体を生産することを特徴とすることができる。例えば、タイプIポリケチド配糖体の前駆体は、ラパマイシン(rapamycin)、ロバスタチン(lovastatin)、エリスロマイシン(erythromycin)、リファマイシン(rifamycin)などであってもよいが、これに限定されるものではない。
【0101】
本発明において、前記タイプIポリケチド配糖体の生産用組換え微生物は、さらなる遺伝子の導入によってタイプIポリケチド配糖体の前駆体を生産することを特徴とすることができる。
本発明において、前記タイプIポリケチド配糖体の生産用組換え微生物は、例えば、
(i)タイプIポリケチド生合成酵素をコードする遺伝子がさらに導入されたことを特徴とすることができる。
本発明において、前記タイプIポリケチド生合成酵素は、様々なタンパク質および遺伝子データベースから容易に選択することができる。
【0102】
したがって、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体をコードする核酸およびタイプIポリケチド生合成酵素遺伝子が導入される宿主微生物は、補酵素A、好ましくはマロニルCoAまたはアセチルCoAの生産能を有することを特徴とすることができる。
【0103】
したがって、本発明において、前記組換え微生物は、補酵素Aの生産が強化されたことを特徴とすることができる。例えば、本発明において、前記組換え微生物は、(ii)pabA遺伝子の発現が抑制または弱化されたことをさらなる特徴とすることができるが、これに限定されるものではなく、当業界で公知の様々な補酵素Aの大量生産戦略を用いて補酵素Aの生産が強化された組換え微生物を製造することができる。
【0104】
本発明において、前記組換え微生物は、導入されたC-グリコシルトランスフェラーゼによる配糖体の転換率を向上させるために、ヌクレオチド、好ましくは、NTP-糖の生産が強化されたことを特徴とすることができる。例えば、本発明において、前記組換え微生物は、(iii)UTP-グルコース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、ホスホグルコムターゼおよび/またはヌクレオシド二リン酸キナーゼをコードする遺伝子の発現が強化されたことをさらなる特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0105】
本発明において、前記組換え微生物は、タイプIIポリケチド配糖体の生産用であることを特徴とすることができる。例えば、前記タイプIIポリケチド配糖体はカルミン酸であることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0106】
本発明において、前記タイプIIポリケチド配糖体の生産用組換え微生物は、タイプIIポリケチド配糖体の前駆体を生産することを特徴とすることができる。例えば、タイプIIポリケチド配糖体の前駆体はフラボケルミン酸またはケルミン酸であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0107】
本発明において、前記タイプIIポリケチド配糖体の生産用組換え微生物は、さらなる遺伝子の導入によってタイプIIポリケチド配糖体の前駆体を生産することを特徴とすることができる。
【0108】
本発明において、前記タイプIIポリケチド配糖体の生産用組換え微生物は、(i)タイプIIポリケチド生合成酵素をコードする遺伝子がさらに導入されたことを特徴とすることができる。
【0109】
本発明において、前記タイプIIポリケチド配糖体、好ましくは、カルミン酸の生産用組換え微生物は、例えば、
(i)タイプIIポリケチド生合成酵素をコードする遺伝子と、
(ii)4’-ホスホパンテテイニルトランスフェラーゼ(4’-phosphopantetheinyl transferase)をコードする遺伝子と、
(iii)シクラーゼ(cyclase)をコードする遺伝子と、
(iv)アセチルCoAカルボキシラーゼ(acetyl-CoA carboxylase)をコードする遺伝子と、
(v)アクラビネオン12-水酸化酵素(aklavinone 12-hydroxylase)をコードする遺伝子であって、構成された群から選択されるいずれか1つ以上の遺伝子がさらに導入されることを特徴とすることができ、好ましくは、前記遺伝子が全て導入されることを特徴とすることができる。
【0110】
図1に示すように、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼの基質であるタイプIIポリケチドは、例えば、マロニルCoAまたはアセチルCoAのような補酵素A(Coenzyme A-CoA)から前記導入された遺伝子がコードする酵素によって、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼの基質であるタイプIIポリケチドに変換され得る。したがって、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体をコードする核酸およびタイプIIポリケチド生合成酵素遺伝子または前記(i)~(v)の遺伝子が導入される宿主微生物は、補酵素A、好ましくはマロニルCoAまたはアセチルCoAの生産能を有することを特徴とすることができる。
【0111】
本発明の実施形態において、pabA遺伝子の発現抑制または弱化によって補酵素Aが蓄積され、結果的に、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼの前駆体であるポリケチドの合成が向上することを確認した。
【0112】
したがって、本発明において、前記組換え微生物は、補酵素Aの生産が強化されたことを特徴とすることができる。例えば、本発明において、前記組換え微生物は、(ii)pabA遺伝子の発現が抑制または弱化されたことをさらなる特徴とすることができるが、これに限定されるものではなく、当業界で公知の様々な補酵素Aの大量生産戦略を用いて補酵素Aの生産が強化された組換え微生物を製造することができる。
【0113】
本発明において、前記組換え微生物は、導入されたC-グリコシルトランスフェラーゼによる配糖体の転換率を向上させるために、ヌクレオチド、好ましくは、NTP-糖の生産が強化されたことを特徴とすることができる。例えば、本発明において、前記組換え微生物は、(iii)UTP-グルコース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、ホスホグルコムターゼおよび/またはヌクレオシド二リン酸キナーゼをコードする遺伝子の発現が強化されたことをさらなる特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0114】
本発明において、前記UTP-グルコース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、ホスホグルコムターゼおよび/またはヌクレオシド二リン酸キナーゼは、E.coli由来であることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではなく、宿主株によって、NTP-糖の生成に関与する遺伝子の発現が増強されることを特徴とすることができる。
【0115】
本発明において、前記IIポリケチド生合成酵素をコードする遺伝子は、antD(ketosynthase)、antE(chain-length factor)、antF(ACP)、antB(phosphopantetheinyl transferase)およびantG(malonyl-CoA:ACP malonyltransferase)からなる群から選択されるいずれか1つ以上の遺伝子またはそれらの組み合わせであることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0116】
本発明において、前記アクラビネオン12-水酸化酵素は、配列番号2で示されるアミノ酸配列において、217番目のアミノ酸がプロリンからリジンへの変異(P217K)を含むことを特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0117】
本発明において、前記タイプIIポリケチド生合成酵素は、P.ルミネッセンス由来、
前記4’-ホスホパンテテイニルトランスフェラーゼは、Bacillus subtilisまたはP.luminescens由来、
前記シクラーゼはStreptomyces sp.由来、
前記アセチルCoAカルボキシラーゼは、Corynebacterium glutamicum由来、および/または
前記アクラビネオン12-水酸化酵素は、Streptomyces peucetius由来であることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0118】
本発明において、前記組換え微生物は、タイプIIIポリケチド配糖体の生産用であることを特徴とすることができる。例えば、本発明において、前記タイプIIIポリケチド配糖体はアロエシンであることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0119】
本発明において、前記タイプIIIポリケチド配糖体の生産用組換え微生物は、タイプIIIポリケチド配糖体の前駆体を生産することを特徴とすることができる。例えば、タイプIIIポリケチド配糖体の前駆体はアロエゾンであることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0120】
本発明において、前記タイプIIIポリケチド配糖体の生産用組換え微生物は、さらなる遺伝子の導入によってタイプIIIポリケチド配糖体の前駆体を生産することを特徴とすることができる。
【0121】
本発明において、タイプIIIポリケチド配糖体の生産用組換え微生物は、例えば、
(i)タイプIIIポリケチド生合成酵素をコードする遺伝子が導入されたことを特徴とすることができる。例えば、前記タイプIIIポリケチド生合成酵素は、アロエゾン合成酵素(aloesone synthase)であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0122】
本発明において、前記アロエゾン合成酵素は、R.palmatum由来であることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0123】
図8に示すように、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼの基質であるタイプIIIポリケチド(例えば、アロエゾン)は、例えば、マロニルCoAまたはアセチルCoAのような補酵素A(Coenzyme A-CoA)から前記導入された遺伝子がコードする酵素により、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼの基質であるタイプIIIポリケチドに変換され得る。したがって、C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体をコードする核酸、およびタイプIIIポリケチド生合成酵素遺伝子が導入される宿主微生物は、補酵素A、好ましくはマロニルCoAまたはアセチルCoAの生産能を有することを特徴とすることができる。
【0124】
したがって、本発明において、前記組換え微生物は、補酵素Aの生産が強化されたことを特徴とすることができる。例えば、本発明において、前記組換え微生物は、(ii)pabA遺伝子の発現が抑制または弱化されたことをさらなる特徴とすることができるが、これに限定されるものではなく、当業界で公知の様々な補酵素Aの大量生産戦略を用いて、補酵素Aの生産が強化された組換え微生物を製造することができる。
【0125】
本発明において、前記組換え微生物は、導入されたC-グリコシルトランスフェラーゼによる配糖体の転換率を向上させるために、ヌクレオチド、好ましくは、NTP-糖の生産が強化されたことを特徴とすることができる。例えば、本発明において、前記組換え微生物は、UTP-グルコース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、ホスホグルコムターゼおよび/またはヌクレオシド二リン酸キナーゼをコードする遺伝子の発現が強化されたことをさらなる特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0126】
本発明において、前記UTP-グルコース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、ホスホグルコムターゼおよび/またはヌクレオシド二リン酸キナーゼは、E.coli由来であることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではなく、宿主株によって、NTP-糖の生成に関与する遺伝子の発現が増強されることを特徴とすることができる。
【0127】
本発明において、前記組換え微生物はフェニルプロパノイド配糖体の生産用であることを特徴とすることができる。例えば、前記フェニルプロパノイド配糖体は、ビテキシン(Vitexin)、ナリンゲニン-6-グルコシド(naringenin-6-C-glucoside)またはイソオリエンチン(isoorientin)であることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0128】
本発明において、前記フェニルプロパノイド配糖体の生産用組換え微生物は、前記フェニルプロパノイド配糖体の前駆体を生産することを特徴とすることができる。例えば、前記フェニルプロパノイド配糖体の前駆体は、アピゲニン、ナリンゲニンまたはルテオリンであることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0129】
本発明において、前記フェニルプロパノイド配糖体の生産用組換え微生物は、さらなる遺伝子の導入によってフェニルプロパノイド配糖体の前駆体を生産することを特徴とすることができる。
【0130】
本発明において、フェニルプロパノイド配糖体の生産用組換え微生物は、例えば、
(i)フェニルプロパノイド生合成酵素をコードする遺伝子がさらに導入されたことを特徴とすることができる。
【0131】
フェニルプロパノイドは、マロニルCoAまたは芳香族CoA(例えば、クマロイルCoA)のような補酵素A(Coenzyme A-CoA)から前記導入された遺伝子がコードする酵素により、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼの基質であるフェニルプロパノイドに変換され得る。したがって、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体をコードする核酸、およびフェニルプロパノイド生合成酵素遺伝子が導入される宿主微生物は、補酵素A、好ましくはマロニルCoAまたはクマロイル-CoAの生産能を有することを特徴とすることができる。
【0132】
したがって、本発明において、前記組換え微生物は、補酵素Aの生産が強化されたことを特徴とすることができる。例えば、本発明において、前記組換え微生物は、(ii)pabA遺伝子の発現が抑制または弱化されたことをさらなる特徴とすることができるが、これに限定されるものではなく、当業界で公知の様々な補酵素Aの大量生産戦略を用いて補酵素Aの生産が強化された組換え微生物を製造することができる。
【0133】
本発明において、前記組換え微生物は、導入されたC-グリコシルトランスフェラーゼによる配糖体の転換率を向上させるために、ヌクレオチド、好ましくは、NTP-糖の生産が強化されたことを特徴とすることができる。例えば、本発明において、前記組換え微生物は、(iii)UTP-グルコース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、ホスホグルコムターゼおよび/またはヌクレオシド二リン酸キナーゼをコードする遺伝子の発現が強化されたことをさらなる特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0134】
本発明において、前記UTP-グルコース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、ホスホグルコムターゼおよび/またはヌクレオシド二リン酸キナーゼは、E.coli由来であることを特徴とすることができるが、これに限定されるものではなく、宿主株によって、NTP-糖の生成に関与する遺伝子の発現が増強されることを特徴とすることができる。
【0135】
例えば、本発明の組換え微生物は、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼをコードする核酸が導入された組換え微生物において、
(i)タイプIIポリケチド生合成酵素をコードする遺伝子の導入と、
(ii)4’-ホスホパンテテイニルトランスフェラーゼをコードする遺伝子の導入と、
(iii)シクラーゼをコードする遺伝子の導入と、
(iv)アセチルCoAカルボキシラーゼをコードする遺伝子の導入と、
(v)アクラビネオン12-水酸化酵素をコードする遺伝子の導入と、
(vi)UTP-グルコース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、ホスホグルコムターゼおよび/またはヌクレオシド二リン酸キナーゼをコードする遺伝子の発現の強化と、
(vii)pabA遺伝子の発現の弱化とからなる群から選択されるいずれか1つ以上の遺伝子の導入または遺伝子発現が調節されている、カルミン酸生産用組換え微生物であることを特徴とすることができる。
【0136】
別の例として、本発明の組換え微生物は、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼをコードする核酸が導入された組換え微生物において、
(i)アロエゾン合成酵素をコードする遺伝子の導入と、
(ii)pabA遺伝子の発現の弱化と、および
(iii)グルコース6-リン酸1-デヒドロゲナーゼ(glucose 6-phosphate 1-dehydrogenase)をコードする遺伝子の発現の強化とからなる群から選択されるいずれか1つ以上の遺伝子の導入または遺伝子の発現が調節されている、アロエシン生産用の組換え微生物であることを特徴とすることができる。
【0137】
別の例として、本発明の組換え微生物は、本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼをコードする核酸が導入された組換え微生物において、
【0138】
UTP-グルコース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、ホスホグルコムターゼおよび/またはヌクレオシド二リン酸キナーゼをコードする遺伝子の発現が強化されている、ポリケチド配糖体またはフェニルプロパノイド配糖体生産用組換え微生物であることを特徴とすることができる。
【0139】
本発明において、遺伝子の導入とは、外来の遺伝子が宿主微生物にベクターのような手段によって導入されたり、または直接的に宿主微生物のゲノムに挿入されたことを意味する。
【0140】
本発明において、遺伝子の発現強化とは、前記遺伝子によって生成されるペプチドまたはタンパク質が宿主微生物にない場合、これを人工的に宿主微生物で発現させるようにしてペプチドまたはタンパク質の活性または機能を有するようにすることを意味し、前記遺伝子が既に宿主微生物にある場合、その遺伝子の発現を調節する内在的プロモーターを強力な常時発現プロモーターに切り替えるか、前記遺伝子を外部から複製能の強いベクターなどを用いてさらに導入するなど、遺伝子のコピー数を増加させるなど一連の方法を使用して、前記遺伝子の過剰発現などを誘導するか、前記遺伝子によって生成されるペプチドまたはタンパク質の活性または機能が、内在的活性または機能に比べて増強されるように変形することを意味する。
【0141】
本発明において、遺伝子の発現弱化とは、当該遺伝子の一部または全塩基を変異、置換または削除させたり、前記遺伝子発現を阻害できる阻害剤(例えば、sRNAなど)の導入によって当該遺伝子が発現されないようにするか、または発現されても活性または機能を示すことを防止することで、前記遺伝子によって生成されるペプチドまたはタンパク質の活性または機能が、内在的活性または機能に比べて弱化するように変形されることを包括する概念である。
【0142】
本発明の「内在的活性または機能」という用語は、本来微生物が変形されていない状態で有する酵素、ペプチド、タンパク質などが保有する活性または機能を意味する。
【0143】
本発明において「内在的活性または機能に比べて強化されるように変形」されたことは、活性または機能を示す遺伝子が導入されたり、または当該遺伝子のコピー数の増加(例えば、遺伝子が導入されたプラスミドを用いた発現)、前記遺伝子発現の抑制調節因子の欠失または発現調節配列の変形、例えば改良されたプロモーターの使用などのように、操作が行われる前の微生物が有する活性に比べて操作が行われた後の微生物が有している活性または機能が新たに発生または増加した状態を意味する。
【0144】
本発明において「内在的活性または機能に比べて弱化するように変形」されたことは、活性または機能を示す遺伝子の欠失や遺伝子の不活性化(例えば、突然変異遺伝子への置換)、遺伝子発現の弱化(例えば、弱いプロモーターへの置換、siRNA、gRNA、sRNAなどの導入、開始コドンをATGからGTGなどへの置換)、遺伝子によって発現されたペプチドの機能阻害(例えば、非競合的阻害剤または競合的阻害剤添加)などの操作が行われる前の微生物が有する機能に比べて、操作が行われた後の微生物が有する機能が減少または失われた状態を意味する。
【0145】
本発明において、遺伝子またはプロモーターの「切り替え」とは、従来の遺伝子またはプロモーターを除去し、これとは異なる遺伝子(例えば、変異遺伝子など)または強度の異なるプロモーターを新たに導入することを意味するものであって、前記従来の遺伝子またはプロモーターを除去するというのは、当該遺伝子またはプロモーターを欠失させるだけでなく、その機能を抑制または減少させることも包括する概念である。
【0146】
本発明において「過剰発現」とは、通常状態で細胞内の当該遺伝子が発現されるレベルより高いレベルの発現を指すものであって、遺伝体上に存在する遺伝子のプロモーターを強力なプロモーターに置換したり、発現ベクターに当該遺伝子をクローニングして細胞に形質転換させる方法を通じて発現量を増加させることなどを含む概念である。
【0147】
本発明における「ベクター」は、適切な宿主内でDNAを発現することができる適切な調節配列に作動可能に連結されたDNA配列を含有するDNA製造物を意味する。ベクターは、プラスミド、ファージ粒子、または単に潜在的なゲノム挿入物であってもよい。適切な宿主に形質転換されると、ベクターは宿主ゲノムとは関係なく複製して機能できるか、または場合によってはゲノム自体に組み込まれ得る。プラスミドが現在ベクターの最も一般的に使用されている形態であるので、本発明の明細書において、「プラスミド」および「ベクター」は時々相互交換的に使用される。本発明の目的上、プラスミドベクターを利用することが好ましい。このような目的に使用され得る典型的なプラスミドベクターは、(a)宿主細胞当たり数個から数百個のプラスミドベクターを含むように複製が効率的に行われるようにする複製開始点、(b)プラスミドベクターに形質転換された宿主細胞が選択できるようにする抗生物質耐性遺伝子および(C)外来DNA断片を挿入することができる制限酵素切断部位を含む構造を有する。適切な制限酵素切断部位が存在しない場合でも、通常の方法による合成オリゴヌクレオチドアダプター(oligonucleotide adaptor)またはリンカー(linker)を使用すると、ベクターと外来DNAを容易にライゲーション(ligation)することができる。ライゲーション後に、ベクターは適切な宿主細胞に形質転換されなければならない。形質転換は、塩化カルシウム法または電気穿孔法(electroporation)(Neumann、et al.、EMBO J.、1:841、1982)などを用いて容易に達成することができる。
【0148】
前記ベクターのプロモーターは、構成的または誘導性であってもよく、本発明の効果のためにさらに変形されることができる。また、発現ベクターは、ベクターを含む宿主細胞を選択するための選択性マーカーを含み、複製可能な発現ベクターである場合、複製起点(Ori)を含む。ベクターは、自己複製または宿主ゲノムDNAに組み込まれ得る。好ましくは、ベクター内に挿入されて伝達された遺伝子が、宿主細胞のゲノム内に不可逆的に融合され、細胞内での遺伝子発現が長期間安定して持続するようにすることが好ましい。
【0149】
塩基配列は、他の核酸配列と機能的な関係で配置されたとき、「作動可能に連結(operably linked)」される。これは、適切な分子(例えば、転写活性化タンパク質)が調節配列(ら)に結合したときに遺伝子発現を可能にする方式で連結された遺伝子および調節配列(ら)であってもよい。例えば、前配列(pre-sequence)または分泌リーダー(leader)に対するDNAは、ポリペプチドの分泌に関与するプロタンパク質として発現される場合、ポリペプチドのDNAに作動可能に連結され、プロモーターまたはエンハンサーは、配列の転写に影響を及ぼす場合、コード配列に作動可能に連結されるか、または、リボソーム結合部位は、配列の転写に影響を及ぼす場合、コード配列に作動可能に連結されるか、または、リボソーム結合部位は、翻訳を容易にするように配置された場合、コード配列に作動可能に連結される。一般的に、「作動可能に連結された」とは、連結されたDNA配列が接触し、また分泌リーダーの場合に接触してリーディングフレーム内に存在することを意味する。しかし、エンハンサーは接触する必要はない。これらの配列の連結は、便利な制限酵素部位でのライゲーション(連結)によって行われる。そのような部位が存在しない場合、通常の方法による合成オリゴヌクレオチドアダプターまたはリンカーを使用する。
【0150】
当業界で周知のように、宿主細胞における形質転換遺伝子の発現レベルを高めるためには、その遺伝子が、選択された発現宿主内で機能を発揮する転写および/または解毒発現調節配列に作動可能に連結されなければならない。好ましくは、発現調節配列および/または当該遺伝子は、細菌選択マーカーおよび複製開始点をともに含んでいる1つの組換えベクター内に含まれるようにする。宿主細胞が真核細胞である場合には、組換えベクターは真核発現宿主内に有用な発現マーカーをさらに含まなければならない。
【0151】
上述した組換えベクターによって形質転換された宿主細胞は、本発明の別の側面を構成する。本願明細書の「形質転換」という用語は、DNAを宿主に導入して、DNAが染色体外因子としてまたは染色体統合完成によって複製可能になることを意味する。
【0152】
もちろん、全てのベクターが本発明のDNA配列を発現することにおいて全て均等に機能を発揮するわけではないことを理解すべきである。同様に、すべての宿主が同じ発現系に対して同じように機能するわけではない。しかし、当業者であれば、過度な実験的負担なしに本発明の範囲から逸脱することなく、様々なベクター、発現調節配列および宿主の中から適宜選択することができる。例えば、ベクターを選択する際には、宿主を考慮しなければならないが、これはベクターがその中から複製されなければならないためである。
【0153】
本発明は、また別の観点から、以下のステップを含むポリケチド配糖体またはフェニルプロパノイド配糖体の製造方法に関するものである。
(a)本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体をコードする核酸が導入された組換え微生物を培養して、ポリケチド配糖体またはフェニルプロパノイド配糖体を生産するステップと、
(b)前記生成されたポリケチド配糖体またはフェニルプロパノイド配糖体を回収するステップ。
【0154】
本発明において、前記ステップ(a)は、ポリケチド配糖体またはフェニルプロパノイド配糖体の前駆体を添加してC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体をコードする核酸が導入された組換え微生物を培養することを特徴とすることができる。
【0155】
本発明において、前記ステップ(a)のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体をコードする核酸が導入された組換え微生物は、ポリケチド配糖体またはフェニルプロパノイド配糖体の前駆体の生産能を有する宿主微生物にC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体をコードする核酸が導入されたことを特徴とすることができ、前記宿主微生物は外来遺伝子の導入または遺伝子発現が調節された組換え微生物であることを特徴とすることができる。
【0156】
本発明において、前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体をコードする核酸が導入された組換え微生物は、本発明のポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体生産用組換え微生物に記載されたものと同じ特徴を有することができる。
【0157】
本発明において、前記ステップ(a)は、培養時に培養培地にアスコルビン酸を添加して微生物を培養することを特徴とすることができ、この場合、好ましくは0.1~1.5g/L、さらに好ましくは0.2~1.0g/Lのアスコルビン酸を添加して微生物を培養することを特徴とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0158】
本発明の製造方法は別途記載がない限り、通常の技術者が理解できる範囲内で前記の別の観点で記載された内容と同等の特徴を有することができる。
【0159】
本発明は、別の観点から、以下のステップを含むポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体の製造方法を提供する。
(a)本発明のC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体または前記C-グリコシルトランスフェラーゼ変異体を発現する微生物とポリケチドおよび/またはフェニルプロパノイドとを反応させてポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体を生成するステップ、
(b)前記生成されたポリケチド配糖体および/またはフェニルプロパノイド配糖体を回収するステップ。
【0160】
本発明では特定の遺伝子名を記載したが、本発明が当該遺伝子に限定されるものではないことは当業者にとって自明である。
【0161】
一方、本発明で導入した遺伝子においても、特定微生物由来の遺伝子名を記載したが、本発明の保護範囲が当該遺伝子名に限定されるものではなく、当業者が当該遺伝子と同じ機能を有するものであると認められる範囲内で遺伝子名を異にする他の微生物由来の遺伝子を本発明の技術的特徴に従って導入する場合、当該組換え微生物も本発明の保護範囲に属することができることは自明である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0162】
以下、本発明を具体的な実施形態によってより詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施形態によって限定されるものではなく、本発明のアイデアと範囲内で様々な変形または修正が可能であることは、通常の技術者には自明である。
【0163】
(実施形態1.実験方法)
1-1.フラスコ培養
フラスコ培養は以下の条件で行われた。コロニーを適切な濃度の抗生剤を添加した10mLのLB培地に接種し、37℃で一晩培養した。その後、準備された培養液を3g/L yeast extract、20g/L グルコース(また、必要に応じて0.45g/L アスコルビン酸)が添加されたた50mLのR/2培地を含む250mLバッフルフラスコで継代した後、30℃ 200rpmで培養した。R/2培地(pH 6.8)の組成は以下の通りである(1リットルあたり):2g(NHHPO、6.75g KHPO、0.85g citric acid、0.7g MgSO・7HO、and 5ml trace metal solution(TMS)[10g FeSO・7HO、2.25g ZnSO・7HO、1g CuSO・5HO、0.5g MnSO・5HO、0.23g Na・10HO、2g CaCl・2HO and 0.1g(NH)6Mo24 per liter of 5M HCl]。培養液のOD600が0.6~0.8になったとき、1mMのIsopropyl β-D-1-thiogalactopyranoside(IPTG)を添加して外来遺伝子の発現を誘導した。誘導後、48時間培養した。
【0164】
1-2.流加式発酵
流加式発酵の場合、6.6L BioFlo 320発酵槽(Eppendorf)を用いて20g/L グルコース、3g/L yeast extract、0.45g/L アスコルビン酸、および適切な抗生剤を含む1.95LR/2培地(pH 6.8)で行った。コロニーを適切な濃度の抗生剤を添加した10mL LB培地に接種し、37℃で一晩培養した。その後、準備された培養液を3g/L yeast extract、20g/L グルコース、0.45g/L アスコルビン酸が添加された50mLのR/2培地を含む250mLバッフルフラスコで継代した後、30℃ 200rpmでOD600が約4に達するまで培養した。その後、発酵槽で接種されたが、pHはアンモニア溶液の自動添加により6.8に維持され、温度は30℃に維持された。酸素飽和度(DO)は、空気飽和レベルの40%に保たれ、1vvm[(air volume)・(working volume)-1・(minute)-1]の空気を連続的に吹き込み、攪拌速度を上げるか、または添加される純酸素の濃度を高める方式でDOを維持した。IPTG添加(0.5mM)は、OD600が約20程度に達したときに行われ、pHーstat戦略によって枯渇した炭素源およびその他の栄養素を自動的に発酵槽に添加した。このとき、添加液は1リットル当たり以下の成分を含んでいた:650g グルコース、5g アスコルビン酸、6mL TMS、8g MgSO・7HO。pHが6.85より高くなると自動的に添加液が発酵槽に添加されるように操作した。
【0165】
1-3.生産量分析
培養後、次のような条件で生産量分析を行った。フラスコ培養後50mLの培養液を4,000gで30分間遠心分離した後、上層液の塩を除去して濃縮する過程を行った。このとき、Oasis HLB Cartridge(Water)を使用した。FKの場合は1倍、KAの場合は30倍、dcIIの場合は45倍、カルミン酸の場合は200倍濃縮した。濃縮されたサンプルを適切な体積のDMSOに再び溶かした後、0.22μmのPTFEフィルターで不純物を除去した。準備されたサンプルは、HPLC(1100 series;Agilent)と連動されたMS(LC/MSD VL;Agilent)で分析した。Eclipse XDBーC18カラムを活用し、Aバッファーは0.1% formic acidを、Bバッファーはmethanolを活用した。ESIネガティブモードで分析した。カルミン酸のより正確な分析のために、HPLC Triple Quadrupole Mass Spectrometer(LCMS-8050、Shimadzu)を介してLC-MS/MS分析を行った(MRM mode)。
【0166】
一方、アロエシン分析のためにLC-MS/MS分析では、ultra HPLC(UHPLC;1290 Infinity II LC System;Agilent)と連動されたMS(Agilent 6550 iFunnel QーTOF LC/MS System)を用いた。この時、Eclipseーplus C18 Columnを使用し、バッファーAには0.1% formic acid、バッファーBには0.1% formic acidを添加したacetonitrileを使用した。
【0167】
(実施形態2:カルミン酸生産のためのC-グリコシルトランスフェラーゼの究明)
カルミン酸の生産経路はまだ具体的に究明されていないが、カルミン酸の炭素骨格はアントラキノン(anthraquinone)系列の構造を有しているので、PKSを用いてカルミン酸生産を誘導しようとした(図1)。
【0168】
これにより、外来acyl carrier protein (ACP)の活性のために、Bacillus subtilis由来Sfpが、ゲノム上に導入されたE.coli BAP1株(E.coli BL21(DE3)(Invitrogen))からの製造方法は、B.Pfeifer et al.、Science 2001、291(5509)、1790-1792/D.Yang et al.、PNAS 2018、115(40)9835-9844論文を参照)を活用した。その後、Photorhabdus luminescens由来タイプII PKSを適用するために、P.luminescens由来antD(ketosynthase)、antE(chain-length factor)、antF(ACP)、antB(phosphopantetheinyl transferase)、antG(malonyl-CoA:ACP malonyltransferase)を導入するために、pDS00-antDEFBGを構築した。まず、antDEF遺伝子を、P.luminescensのgenomic DNAからantDE_FプライマーとantDEF_Rプライマーを用いてPCR増幅した後、pDS00(制限酵素配列を除いてpETー30a(+)プライマーと同じプラットフォームのプラスミド、Novagen)のNdeIとEcoRI制限酵素部位に挿入した。pDS00プラスミドは以下のように構築された。pETー30a(+)からT7プロモーター、multiple cloning site(MCS)-T7ターミネーターを含む遺伝子断片を、pET_NheI_DraIIIとpET_SpeI_SphIプライマーを用いて増幅した後、SphI、DraIII制限酵素処理してpETー30a(+)プラスミドのSphIとDraIII部位に挿入してpDS00プラスミドを構築した。その後、P.luminescence genomic DNAからantBをantB_FプライマーとantB_Rプライマーを用いて増幅し、pDS00のHindIII部位に挿入してpDS00-antBプラスミドを構築した。続いて、NdeIとEcoRI制限酵素を用いてdigestionさせた後、pDS00-antDEFプラスミドもNdeIとEcoRI制限酵素を用いてantDEF断片を得た後、2つの断片をGibson assemblyを用いて合わせ、pDS00-antDEFBプラスミドを得た。そして、P.luminescence genomic DNAからantGをantG_FプライマーとantG_Rプライマーを用いて増幅し、pDS00のNdeI、EcoRI部位に挿入し、pDS00-antGプラスミドを構築した。構築されたプラスミドをNheI、SpeI制限酵素でdigestionしてantG断片を得た後、pDS00-antDEFBプラスミドのNheI部位に挿入してpDS00-antDEFBGプラスミドを構築した。
【0169】
【表1】
【0170】
その次に、フラボケルメス酸(FK)の生産のために、Streptomyces sp.R1128由来のシクラーゼであるZhuIとZhuJを導入したが、そのために、pFK(pDS00-antDEFBG-zhuIJ)プラスミドを構築した。まず、大腸菌での発現のためにコドン最適化されたzhuIJ DNAをベースにして、zhuI_FプライマーとzhuJ_Rプライマーを用いてzhuIJ断片をPCR増幅し、pDS00のNdeI、ECoRI部位に挿入した。このように構築されたpDS00-zhuIJをNheI、SpeI制限酵素で切断してzhuIJ断片を得てから、これをpDS00-antDEFBGのNheI部位に挿入してpFKを構築した。
【0171】
BAP1にpDS00-antDEFBG-zhuIJが形質転換された株は、グルコースから88mg/LのFKを生成した。培養液の色が培養初期には明るい赤色であったが、時間が経つにつれて濁った茶色に変化することが観察された。これは、FKがメラニン類似体などに転換されるものと仮定されるところ、FKのメラニン化を防ぐために、培地に0.45g/Lのアスコルビン酸を添加し、これによりFK生産量を154.9mg/Lまで増産することができた。
【0172】
【表2】
【0173】
マロニルCoAの細胞内濃度を増加させることもまた、FKの生成を増加させることができる方法であると予測し、Corynebacterium glutamicum由来acetyl-CoA carboxylase(accBCD1遺伝子によってコードされる)を過剰発現させるか、またはpabA遺伝子をノックダウンした。その結果、accBCD1を過剰発現させた株でFK生産量が180.3mg/Lまで増産された(図2)。
【0174】
フラスコ培養の際、LBアガプレート上のコロニーを10mLのLBが含まれたテストチューブ上に接種することから始めた。この時、適切な濃度の抗生剤を添加し、37℃ 220rpmで一晩培養した。このように準備された種培養中の1mLを、50mLのR/2培地(3g/L yeast extract、20g/L グルコース追加を含む)を含む250mLのバッフルフラスコで接種し、30℃と200rpmで培養した。R/2培地の組成は以下の通りである(pH 6.8、1Lあたり):2g(NHHPO、6.75g KHPO、0.85g citric acid、0.8g MgSO・7HO、5ml trace metal solution(TMS)。TMSの組成は以下の通りである(0.1M HCl基盤、1Lあたり):10g FeSO・7HO、2.25g ZnSO・7HO、1g CuSO・5HO、0.58g MnSO・5HO、0.02g Na・10HO、2g CaCl・2HO、0.1g(NHMo24・4HO。培養液のOD 600が0.6-0.8になったとき、0.5mMのIPTGを添加して外来酵素発現を誘導した。その後、48時間培養を行った。フラボケルメス酸、ケルメス酸、dcII、カルミン酸生産実験の場合には、全て0.45g/Lのアスコルビン酸をさらに添加した。
【0175】
前記フラスコ培養の結果、少量のケルメス酸(KA)も観察された(0.14mg FK equivalent/L;すなわち、mg FK eq/L)。これは大腸菌内在酸化酵素またはZhuIJによるものと考えられたが、転換効率があまりにも低く、当該反応を行う酵素はまだ究明されていないところ、本発明では既存に報告された文献と化合物データベースを活用して生化学反応分析を行った。
【0176】
その結果、Streptomyces peucetius由来aklavinone 12-hydroxylase(DnrF)をコードする遺伝子が当該反応を行う酵素と予測され、dnrF_FプライマーとdnrF_Rプライマーを用いて増幅した後、pDS00にNdeI、EcoRI部位に挿入してpDS00-dnrFを構築し、当該プラスミドをベースにして、pET30a_frag_FプライマーとpET30a_frag_Rプライマーを用いてdnrF遺伝子をPCR増幅し、pBBR1-T7プラスミド(Kovach、M.E.;Phillips、R.W.;Elzer、P.H.;Roop、R.M.、II;Peterson、K.M.、pBBR1MCS:a broad-host-range cloning vector.Biotechniques 1994、16(5)、800-802.)から、S.Y.Park et al.、bioRxiv、DOI:10.1101/2020.11.27.401000方法で構築された)をpET30a_IV_RプライマーとrrnB_IV_Fプライマーを用いて逆PCR増幅し、Gibson assemblyを用いて2つのDNA断片をライゲーションしてpBBR1-dnrFを構築した。FK生成株にpBBR1-dnrFを導入した後、フラスコ培養を行った。その結果、1.20mgのFK eq/LのKAを生産した(図3a)。
【0177】
【表3】
【0178】
FKからカルミン酸(CA)への生産は、二種類の生合成経路を選択することができるが、両方ともモノオキシゲナーゼ(monooxy genase)とC-グリコシルトランスフェラーゼを必要とする。FKは酸化してKAに転換されるか、C-グリコシル化されてdcIIに転換され得る。D.coccus由来DcUGT2が、FKからdcII(またはKAからCA)への切り替えを触媒することが見出され、S.cerevisiaeで活性が証明されたが(Kannangara et al.、Nat Commun 2017、8)、当該酵素が活性を有するためには、グリコシル化されなければならず、膜貫通ヘリックス(transmembrane helix)とシグナルペプチド(signal peptide)も有しているため、大腸菌のような細胞では成功的に発現しにくいと予想された。実際、DcUGT2は、FK生成大腸菌に導入されたときにdcIIを生成できなかった。このようなDcUGT2の発現上の問題を解決するために、N末端シグナルペプチドを除去したNtr-DcUGT2、C末端膜貫通ヘリックスを除去したCtr-DcUGT2、N末端シグナルペプチドおよびC末端膜貫通ヘリックスを全て除去したNtr-Ctr-DcUGT2を製作し、Ntr-DcUGT2とNtr-Ctr-DcUGT2のN末端には、大腸菌OmpAシグナルペプチドを付着したプラスミドも構築したが、いずれもdcIIの生産に失敗した。したがって、DcUGT2は大腸菌で活性を有さないと結論付けた。
【0179】
大腸菌における天然物のO-グリコシル化はいくつかの事例が報告されているが、C-グリコシル化はほとんど報告された事例がない。したがって、本発明では、生化学反応分析を通じて大腸菌でC-グリコシル化反応を行うと判明されたUDP-グリコシルトランスフェラーゼを選定した。選定された8つの酵素候補は次のとおりである:E.coli Nissle由来IroB(EnCGT)。Zea mays由来UGT708A6(ZmCGT)C dual/O-グリコシルトランスフェラーゼ、Fagopyrum esculentum由来UGT708C2(FeCGT)、Mangifera indica由来MiCGT、Oryza sativa由来OsCGT、Glycine max由来UGT708D1(GmCGT)、Gentiana triflora由来GtUF6CGT1(GtCGT)、アロエベラ由来AvCGT(図4)。
【0180】
前記選択された酵素について、pCDF-DcCGT、pCDF-MiCGT、pCDF-SfCGT、pCDF-EnCGT、pCDF-OsCGT、pCDF-FeCGT、pCDF-GmCGT、pCDF-AvCGT、pCDF-AvCGT、pCDF-ZmCGTを構築したが、E.coli Nissle genomic DNAからiroB_gib_FプライマーおよびisoB_gib_Rプライマーを用いて増幅されたiroB遺伝子を除いては全て人工合成し、pCDFDuet-1プラスミド上のNdeI部位にGibson assemblyを用いて挿入して構築した。
【0181】
【表4】
【0182】
GtCGTとZmCGTのみがFKをdcIIに成功的に転換させることができたが、ZmCGTの場合、主要生産物はO-グリコシル化されたFKであって、dcIIはごく少量生産された。GtCGTの場合、0.13mg CA equivalent /L(mg CA eq/L)のdcIIが生成された(図5)。C-グリコシル化反応は高いレベルのUDP-グルコース量を必要とするので、galU(encoding UTP-glucose-1-phosphate uridylyltransferase)、pgm(encoding phosphoglucomutase)、また、ndk(encoding nucleoside-diphosphate kinase)を過剰発現し、その結果、dcIIの生産量が0.30mg CA eq/Lに増産された(図5)。pBBR1-galU-pgm-ndkプラスミドを製作するために(3つの遺伝子いずれもが大腸菌BL21(DE3)株から増幅された)、まず、galU遺伝子がgalU_gib_FとgalU_gib_Rプライマーから増幅され、pBBR1TaCプラスミド上のEcoRI部位にGibson assemblyを介して挿入された。また、pgm遺伝子は、pgm_gib_Fとpgm_gib_Rプライマーから増幅され
【0183】
pBBR1TaC-galUプラスミドのKpnI部位に挿入され、ndk遺伝子は、ndk_gib_Fとndk_gib_Rプライマーから増幅され、pBBR1-galU-pgmプラスミドのSphI部位に挿入され、これでpBBR1-galU-pgm-ndkが構築された。
【0184】
【表5】
【0185】
GtCGTとDnrFの活性を向上させて成功的にカルミン酸を生成するために、本発明ではコンピュータシミュレーションを通じて活性が増大した突然変異を製作しようとした。しかし、当該酵素の構造が明らかにされていないので、まず、MODELLER(Webb、B.;Sali、A.、Comparative protein structure modeling using MODELLER.Curr Protoc Bioinformatics 2016 54、5.6.1-5.6.37)を用いてタンパク質構造を予測した。その後、PyRosettaによるドッキングシミュレーション(Chaudhury、S.;Lyskov、S.;Gray、J.J.、PyRosetta:a script-based interface for implementing molecular modeling algorithms using Rosetta.Bioinformatics 2010、26(5)、689-691)を通じて活性が増大した突然変異をスクリーニングしようとした。コンピュータシミュレーションベース予測の他にも、構造分析の結果を通じて活性を増加させると予想される突然変異をさらに選定した。
【0186】
GtCGTに対するhomology modellingを、TCCGT(Trollius chinensis由来C-グリコシルトランスフェラーゼ;PDB ID 6JTD;タンパク質配列類似度35.1%)を比較群として活用して行った。算出されたGtCGT構造モデルを用いて、FKをリガンドとするコンピュータベースのドッキングシミュレーション(SW:AutoDock Vina)を行った。その結果、239個の突然変異が算出されたが、そのうち、122個の突然変異が野生型酵素に比べて高いドッキングスコアを示した(表6)。これらのうち、上位20個の突然変異について実験を行ったが、GtCGTの予測された構造分析の結果、活性を増大させることができると予想される14個の突然変異もさらにテストした。前記34個の突然変異をFK株に形質転換した後、フラスコ培養を行った結果、野生型GtCGTに対して高いKA生成量を示す6つの突然変異が選定された(V93Q、Y193F、L164G、F17G、R322D、V132A)。これらのうち、最も高いdcII生産量を示した突然変異はGtCGTV93Qであり、生産量は約2.9倍に増加することが示された(図6c)。当該突然変異において、Gln93アミノ酸が活性化部位に位置しており、直接的にFKと結合すると判断された。Gln93アミノ酸は、C6のヒドロキシル基と水素結合を形成するが、これはFKリガンドがC2でC-グリコシル化されるために正確な方向をとるものと予測される。Y193F突然変異は、2番目に高いdcII濃度を示したが、当該2つの突然変異間の相乗効果を見るために、二重突然変異を構築した後(GtCGTV93Q/Y193F)、FK株に導入した。当該二重突然変異は、0.74mg CA eq/LのdcIIを生成したが、これは野生型GtCGTに比べて5.3倍増産された結果である(図6c)。V93Q突然変異において、Tyr193アミノ酸は、C10のカルボニル基と水素結合を形成しながら、Gln93がC6のヒドロキシル基と水素結合を形成するのを妨げる。したがって、Tyr193をPhe193に変えながらC10での水素結合が阻害され、FKのリガンド結合が改善されたものと予測される(図6d)。
【0187】
【表6】
※最もドッキングスコアが高い20個は太字で表記。構造ベースのさらに選択された突然変異は青色で表記した。‡野生型GtCGT
【0188】
DnrFについても同様の方法を用いて突然変異ライブラリーを製作し、その結果、最も高いKA生産量を示した突然変異はDnrFP217Kであり、約2.2倍KA生産量が増加された(2.68mg FK eq/L)(図6a、6b)。
【0189】
特定の配列に対する突然変異の発生は、既存の文献で報告されたものと同じように行われた(Zheng、L.;Baumann、U.;Reymond、J.L.、An efficient one-step site-directed and site-saturation mutagenesis protocol. Nucleic Acids Res 2004、32(14)、e115.)。このとき、dnrFP217Kが導入されたプラスミドpBBR1-T7はpKAで、GtCGTV93Q/Y193Fが導入されたpCDFDuet-1プラスミドはpdcIIと命名した。DnrFのP217K突然変異を製作するために、DnrF_P217K_FプライマーとDnrF_P217K_Rプライマーが使用され、GtCGTのV93Q突然変異を製作するために、GtCGT_V93Q_FプライマーとGtCGT_V93Q_Rプライマーが使用され、GtCGTのY193F突然変異を製作するために、GtCGT_Y193F_FプライマーとGtCGT_Y193F_Rプライマーが使用された。
【0190】
【表7】
【0191】
本発明で製作されたGtCGTV93Q/Y193F(GtUF6CGT1V93Q/Y193F)突然変異のタンパク質配列は以下の通りである。
【0192】
MGSLTNNDNLHIFLVCFIGQGVVNPMLRLGKAFASKGLLVTLSAPEIVGTEIRKANNLNDDQPIKVGSGMIRFEFFDDGWESVNGSKPFDVWQYINHLDQTGRQKLPIMLKKHEETGTPVSCLILNPLVPWVADVADSLQIPCATLWVQSCASFSAYYHYHHGLVPFPTESEPEIDVQLPGMPLLKYDEVPDFLHPRTPYPFFGTNILGQFKNLSKNFCILMDTFYELEHEIIDNMCKLCPIKPIGPLFKIPKDPSSNGITGNFMKVDDCKEWLDSRPTSTVVYVSVGSVVYLKQEQVTEMAYGILNSEVSFLWVLRPPSKRIGTEPHVLPEEFWEKAGDRGKVVQWSPQEQVLAHPATVGFLTHCGWNSTQEAISSGVPVITFPQFGDQVTNAKFLVEEFKVGVRLGRGELENRIITRDEVERALREITSGPKAEEVKENALKWKKKAEETVAKGGYSERNLVGFIEEVARKTGTK
【0193】
前記のように活性が増大されたDnrFとGtCGT突然変異を構築した後、当該2つの突然変異酵素を組み合わせてCA株を構築した。CA株は、pFKとpCA(pCDF-dnrFP217K-GtCGTV93Q/Y193F)プラスミドをBAP1株に形質転換して製作した。このとき、2つの遺伝子を1つのプラスミドに挿入するために、pKAからdnrF_NcoI_FとdnrF_BamHI_Rプライマーを用いたPCR増幅によりdnrFP217Kを増幅し、これはpdcIIにNcoI、BamHI部位に挿入してpCAを構築した。構築されたCA株をフラスコで培養した結果、22.2μg/Lのカルミン酸が生成された(図7)。グルコースから生成されたカルミン酸の真偽は、図7に示すようにLC-MS/MS分析によって判別した。
【0194】
カルミン酸生産能を増加させるために、C.glutamicumac BCD1過剰発現、pabAノックダウン、galU-pgm-ndk過剰発現をそれぞれ、または組み合わせてテストし、各株の生産量は次のとおりである(図7a)。pabA KD、25.9μg/L;accBCD1 OE、74.9μg/L;galU-pgm-ndk OE、41.0μg/L;accBCD1 OE-galU-pgm-ndk OE、49.9μg/L;pabA KD-galU-pgm-ndk OE、57.7μg/L;pabA KD-accBCD1 OE、57.2μg/L;pabA KD-accBCD1 OE-galU-pgm-ndk OE、25.2μg/Lとして現れ、accBCD1を過剰発現した株(BL21(DE3)harboring pFK、pCA、pACC;pFK:pDS00 derivative containing-antDEFBG from luminiscens and codon optimized zhuIJ from Streptomyces sp.R1128(PT7-antDEFBG-T7ーPT7-zhuIJ-T7);pCA:pCDFDuet-1 derivative containing dnrFP217K and GtCGTV93Q/Y193F in different operons(PT7-dnrFP217K-T7-PT7-GtCGTV93Q/Y193F-T7);pACC:pBBR1TaC derivative containing accBC and accD1 from Corynebacterium glutamicum ATCC 13032)で最も高いカルミン酸濃度である74.9μg/Lが生成されることを確認した。また、当該株に対する流加式発酵の実施結果、0.65mg/Lのカルミン酸が生産された。
【0195】
【表8】
【0196】
(実施形態3:GtCGTV93Q/Y193Fによるアロエシン生産)
アロエシンは、アロエベラから抽出される代表的な化粧品添加物である。アロエシンは抗チロシナーゼ(anti-tyrosinase)と抗メラノゲニス(anti-melanogenesis)効果のため、化粧品業界で美白剤として活用されており、抗炎症および抗ラジカル特性のため、潜在的な薬物または化粧品原材料として脚光を浴びている。しかし、植物におけるアロエシンの含有量は非常に低く、より効率的な製造方法が必要であった。アロエシン生産については、既存の論文発表を通じて報告されたことがある(D Yang et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.2018、115(40)、9835-9844.)。しかし、アロエゾンからアロエシンに転換するC-グリコシルトランスフェラーゼはまだ報告されておらず(図8)、本発明では前記実施形態2を通じて開発したGtCGT突然変異がアロエシンを生成する効果があるかどうかをテストしようとした。
【0197】
本発明者らは、アロエソンを生産するためにE.coli BL21(DE3)株を以下のプラスミドで形質転換した:pCDF-RpALS、pWAS-anti-pabA、pBBR1-zwf。したがって、当該株は以下の遺伝子を発現している:RpALS(R.palmatum aloesone synthaseをコードする)、anti-pabA合成調節sRNA、zwf(E.coli glucose 6-phosphate 1-dehydrogenaseをコードする)(Yang、D.;Kim、W.J.;Yoo、S.M.;Choi、J.H.;Ha、S.H.;Lee、M.H.;Lee、S.Y.、Repurposing type III polyketide synthase as a malonyl-CoA biosensor for metabolic engineering in bacteria.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.2018、115(40)、9835-9844を参照)。
【0198】
当該株は、30.9mg/Lのアロエゾンをグルコースから生成する。アロエシンの生産に先立って、アロエゾンの生産量を増加させるために、互換性のあるプラスミド上にRpALSをさらに導入してアロエゾンの生産量を増加させようとした。このため、高いコピー数のRSF複製起点を有するpRSFDuet-1プラスミド上にRpALSを導入した。RpALSを既存構築したpCDF-RpALSからALS_NdeI_FとALS_NdeI_Rプライマーを用いて増幅した後、pRSFDuet-1上のNdeI部位にGibson assemblyを用いて挿入して当該プラスミドを構築した。その後、pCDF-RpALSとpRSF-RpALSを同時にpWAS-anti-pabAとpBBR1-zwfプラスミドを既に保有しているE.coli BL21(DE3)株に形質転換し、当該株に対するフラスコ培養を行った。その結果、102.1mg/Lのアロエゾンが生産され、改良前に比べてアロエゾン生産量が著しく増加することを確認した。
【0199】
【表9】
【0200】
その後、アロエシン生成をテストするために、pWAS-anti-pabA pRSF-RpALS、pBBR1-zwfプラスミドを保有しているBL21(DE3)株上にpCDF-GtCGTまたはpCDF-GtCGTV93Q/Y193Fプラスミドを形質転換した後、フラスコ培養を行った。その結果、GtCGTV93Q/Y193Fを含む株が0.06μg/Lのアロエシンを生成し、GtCGTを含む株よりも多くのアロエシンを生成することに成功した(図9)。
【0201】
アロエゾンの増産のためにテストしたのと同じようにRpALSをさらに導入してアロエシンの生産量を増加させようとした。このため、pCDF-GtCGTV93Q/Y193Fを導入する代わりに、pCDF-RpALS-GtCGTV93Q/Y193Fを構築した。このため、RpALSをpCDF-RpALSからpCDFDuet_FとpCDFDuet_Rプライマーを用いて増幅し、pCAプラスミド上のNcoI、BamHI部位にGibson assemblyを通じて導入した。その後、pRSF-RpALS、pCDF-RpALS-GtCGTV93Q/Y193、pWAS-anti-pabA、pBBR1-zwfの4種のプラスミドをE.coli BL21(DE3)に形質転換した後、ALS株と名付けた。
【0202】
ALS株はグルコースから0.3μg/Lのアロエシンを生産することに成功した。生成されたアロエシンの真偽は、図9のようにLC-MS/MSによって判別された。
【0203】
このように、本発明者らは、GtCGTの導入を通じて酵素すら明らかにされていない状態でアロエシン生産に成功し、GtCGTV93Q/Y193Fの導入を通じてアロエシン生産能を著しく高めることができた。このように、GtCGTV93Q/Y193F酵素突然変異はポリケチド全般にわたって配糖体を生産する能力がある酵素であると言え、本発明者らはアロエシン生産能をさらに高めることができる突然変異を構築するために、GtCGTV93Q/Y193Fをベースに追加的な突然変異製作を進めることになった。
【0204】
(実施形態4:GtCGTV93Q/Y193Fへのさらなる突然変異導入を通じたアロエシン増産)
本発明者らは、先に開発した芳香族ポリケチドに活性を示すGtCGTV93Q/Y193F突然変異をさらに改良し、アロエソンからアロエシンへの転換効率を高めようとした。このために、実施形態2を通じて算出したGtCGTV93Q/Y193F構造モデル上に新しい基質であるアロエソンをドッキングした。これにより、アロエゾンとより安定した結合を形成して酵素活性を高めると予想される突然変異を表10のように選定した。
【0205】
【表10】
【0206】
特定の配列に対する突然変異の発生は、実施形態2と同じ方法で行われた。このとき、pCDF-RpALS-GtCGTV93Q/Y193Fを鋳型として、下記表11のプライマー対を用いて遺伝子突然変異を含むプラスミドを製作した。製作したプラスミドは、それぞれpWAS-anti-pabA、pRSF-RpALS、pBBR1-zwfの3種のプラスミドと共にBL21(DE3)株上に形質転換した後、このように構築された株を用いて実施形態3と同じ条件下でフラスコ培養を行った。生産されたアロエシンの濃度は、カイストバイオコアセンターのHPLC Triple Quadrupole Mass Spectrometer(LCMS-8050、Shimadzu)のMRMモードで測定された。
【0207】
【表11】
【0208】
フラスコ培養の結果、I323S、T50R、T50V、I18P、I95T、Q20M、I323Aの追加突然変異の導入により、アロエシン生成量が10倍以上増加し、特に、GtCGTV93Q/Y193F/I323S突然変異により、7.75μg/Lのアロエシンが生成された(図10)。これは、既存の濃度である0.3μg/Lに比べて25.8倍以上増加した結果である。
【0209】
構造ベースのさらなる突然変異探索に加えて、さらに酵素活性を高めるために、GtCGT構造モデルを用いてアロエゾンをリガンドとするコンピュータベースのドッキングシミュレーション(SW:AutoDock Vina)を実施した。その結果、15個の突然変異が野生型酵素に比べて高いドッキングスコアを示した(表12)。
【0210】
【表12】
【0211】
特定の配列に対する突然変異の発生は、実施形態2と同じ方法で行われた。このとき、pCDF-RpALS-GtCGTV93Q/Y193Fを鋳型として、下記表13のプライマー対を用いて遺伝子突然変異を含むプラスミドを製作した。製作したプラスミドは、それぞれpWAS-anti-pabA、pRSF-RpALS、pBBR1-zwfの3種のプラスミドと共にBL21(DE3)株上に形質転換した後、このように構築された株を用いて実施形態3と同じ条件下でフラスコ培養を行った。生産されたアロエシンの濃度は、カイストバイオコアセンターのHPLC Triple Quadrupole Mass Spectrometer(LCMS-8050、Shimadzu)のMRMモードで測定した。
【0212】
フラスコ培養の結果、P385A、L194A、V48Gの追加突然変異の導入により、アロエシン生成量が5倍以上増加し、特に、GtCGTV93Q/Y193F/P385A突然変異により、4.23μg/Lのアロエシンが生成された(図11)。これは、既存の濃度である0.3μg/Lに比べて14.1倍以上増加した結果である。
【0213】
【表13】
【0214】
(実施形態5:GtCGTV93Q/Y193Fによるフェニルプロパノイド配糖体の生産)
本発明を通じて開発したC-グリコシルトランスフェラーゼのフェニルプロパノイド系天然物への拡張性をテストするために、本発明者らは以下の実験を実施した。
【0215】
細胞内発現されたGtCGTV93Q/Y193Fの酵素活性を確認するため、大腸菌BL21(DE3)にpCDF-GtCGTV93Q/Y193FとpBBR1-galU-pgm-ndkが全て形質転換された株をフラスコ培養し、細胞の成長がOD600.6~0.8に達したときに1mMのIPTGを投与した。この時、70μMのルテオリン、0.5mMのナリンゲニンまたは185.2μMのアピゲニンを一緒に投与し、さらに36時間培養した。LC-MSにより基質および産物の量を分析した。フラスコ培養は、50mLのR/2培地(3g/Lのyeast extract、20g/Lのグルコースをさらに含む)を含む250mLのバッフルフラスコで行われ、30℃と200rpmで培養を行った。
【0216】
培養結果、185.2μMのアピゲニンから15.0μMのビテキシンが生成され、0.5mMのナリゲニンから51.6μMのナリンゲニン-6-グルコシドが生成され、70μMのルテオリンから27.9μMのイソオリエンチンが生成された。これはそれぞれ8.1%、10.3%、27.9%の転換率に対応する値である(図10)。
【0217】
前記のように、本願発明のグルコシルトランスフェラーゼは、様々なフェニルプロパノイドC-グルコシドも生産できる活性も示しており、これは本願発明の酵素が様々なポリケチドおよびフェニルプロパノイドC-グルコシドを生産することができる汎用酵素であることを示す。
【0218】
(実施形態6:GtCGTV93Q/Y193F精製およびK、Vmax測定)
本発明を通じて開発したC-グリコシルトランスフェラーゼGtCGTV93Q/Y193Fの特性をより詳細に究明するために、酵素を精製して酵素反応速度論的変数を測定しようとした。His-tagを用いた酵素精製のために、N-末端にそれぞれ6xHis-tagが連結されたGtCGTとGtCGTV93Q/Y193Fを発現させるpCDF-NHis-GtCGTとpCDF-NHis-GtCGTmutプラスミドを構築した。pCDF-GtCGTとpCDF-GtCGTmutを、GtCGT_N_His_IV_F/GtCGT_N_His_IV_Rプライマーを用いてPCR増幅した後、DpnI処理およびT4 PNKとT4リガーゼ(ligase)処理を通じてbluntーend ligationすることにより、各プラスミドを構築した。構築された2つのプラスミドをE.coli BL21(DE3)株上にそれぞれ形質転換した後、10mLのLBを含むテストチューブ上での種培養を経て、500mLのLBを含むフラスコ中のOD600値が0.8になるまで37℃で培養した。酵素発現のために、1mM IPTG処理した後、20℃で16時間さらに培養し、遠心分離による細胞捕集後、30mLのlysis buffer(50mM NaHPO、0.3M NaCl、10mMイミダゾール、pH7.5)に再懸濁した。超音波により細胞を破砕した後、10、000rpm、4℃、40minの条件で遠心分離して水溶性タンパク質を含む上清を得た。上清をTALONレジン(Clontech)に流すことで、His-tagが結合したタンパク質のみを精製しようとした。Wash buffer(50mM NaHPO、0.3M NaCl、20mMイミダゾール、pH7.5)で不純物を除去した後、lysis buffer上に90、160、230、300mMのイミダゾールが添加されたelution bufferを処理して酵素を精製した。
【0219】
【表14】
【0220】
精製された酵素は、Amicon Ultra-15 Centrifugal Filters(regenerated cellulose、50、000 NMWL;Merck)を用いて酵素貯蔵溶液(50mM HEPES、20%グリセロール、pH7.5)でバッファー交換され、KとVmax値を計算するために精製された酵素を用いてFKをdcIIに切り替えようとした。このとき、反応の程度を把握するために、UDP-Glo Glycosyltransferase Assay Kit(Promega)を活用した。当該キットは、反応の副産物で発生するfree UDPを発光量で測定することができるようにするので、0.1Mの酵素および様々な濃度のFKを含む200L酵素反応液(50mM HEPES、0.1mM UDP-グルコース、5mM MgCl、pH7.5)を25℃で1時間反応させた後、25μLを取り除き、キットを活用して発管量を測定した。反応速度と基質の濃度をMichaelis-Menten式に導入した後、OriginPro 2019プログラムで分析することにより、GtCGTとGtCGTV93Q/Y193FのKとVmax値を計算した。その結果、GtCGTV93Q/Y193FのK値はGtCGTに比べて19.5%減少した一方、GtCGTV93Q/Y193FのVmax値はGtCGTに比べて18.2%増加した(図13;表15)。つまり、GtCGTV93Q/Y193FのVmax/K値はGtCGTに比べて46.8%向上し、これは、GtCGTV93Q/Y193F突然変異体の触媒効率が向上したことを示す。
【0221】
【表15】
【0222】
(実施形態7.遺伝子情報)
1.ravC from Streptomyces ravidus(配列番号37)
atgtccagtttcagtattgatgatctgaagcgtatcttgcgcgaaggggcaggggcaacggctgagttagacggtgacattttagacgcctcctttgatgatttggggtatgattctttggctcttcttgaaacgggttcgcgcatcggacgtgaatacggtttggaatttgaggatacagctttcgccgacgtggaaacacctcgtgacttggtcggcgtagttaatgctcagttatcggccccggctccgcgtgggtaa
【0223】
2.zhuIJ from Streptomyces sp.R1128(配列番号38)
atgcgtcatgtagagcatacagtcaccgttgcggccccagcagacttggtttgggaggtacttgccgatgtcttaggctatgctgacatcttcccaccgacggaaaaagttgaaattcttgaggaggggcaaggataccaggtagtgcgccttcacgtcgatgttgcgggtgagattaatacatggaccagtcgtcgcgatttagaccctgcgcgccgcgtaattgcttaccgccaacttgagacggctccgatcgtgggccacatgagcggggaatggcgtgctttcacactggatgccgaacgtacccaattagtcctgactcacgatttcgtaacccgtgcagccggggatgacggtttagtcgccggaaaattgaccccagatgaggcgcgcgaaatgttagaagcggtggtagaacgtaactctgtcgccgacttaaacgcggtccttggagaagctgagcgtcgcgtccgcgcagccggtggagttggtaccgtaactgcgtaataataattttgtttaactttaagaaggagatatatccatgtcagggcgcaaaacctttttagacttaagttttgctacccgcgacacaccgtcggaggcgactccggtggtggtagatttgctggaccacgtaactggagccaccgtattaggattatcacctgaggatttccccgatggtatggctatttccaatgagaccgttacgttgacgacccacactggcacgcacatggatgcgccactgcactatggtcccttaagtgggggagttccggcaaagtcgattgaccaagtgcccttggaatggtgctatggacctggagttcgtttggatgttcgccacgtgccggcaggagatggtattactgtcgatcatttgaacgccgcgttggatgcagcagagcacgatttggcccccggtgacattgtgatgctgtggaccggcgcggacgctctgtggggaacccgcgaatacttgagcacgtttccggggttaactgggaaggggacacaatttttggtcgaggcgggtgttaaagtcattggcattgatgcatggggactggatcgcccgatggcagctatgatcgaagaataccgtcgtacgggcgataaaggagcattatggccggctcacgtctatggacgcacacgcgaatacctgcaattagagaagcttaataatttgggcgctttaccaggagctacagggtatgacatttcatgctttccggttgcggttgcaggcactggagctgggtggactcgtgtggtcgccgttttcgagcaagaggaagaggattaataa
【0224】
3.trTT7 from Arabidopsis thaliana(配列番号39)
atgtcccatcgccgcaaccgtagccacaacaatcgtttacccccgggacctaatccctggcccattatcggaaacctgccgcacatgggtacgaagccccaccgtacgttgtcggctatggttacgacctatggcccaattctgcacctgcgtctgggttttgtagacgtggtcgtagcggcgtccaagtcggtcgccgagcagttcttgaagattcacgacgctaacttcgcttcacgtccccccaactcaggagccaaacacatggcgtataattatcaagacttggtattcgccccctatggacatcgctggcgcttattgcgcaagatcagctcggtgcatctgttctcggcaaaagcgttggaggactttaaacacgtgcgtcaggaagaggtcggaacactgactcgcgaattagtacgtgtcggcaccaaaccagtgaaccttgggcaactggtgaatatgtgcgttgtcaacgccttaggacgcgaaatgatcggacgccgcttattcggggccgatgccgatcataaggcggatgagttccgctcgatggtcacggagatgatggcgttagcgggggtctttaatatcggcgactttgtaccgtcattagactggcttgatctgcaaggggtcgctggaaagatgaagcgtttacataagcgttttgatgcgttcttaagttcgattttaaaagaacatgaaatgaatgggcaagaccaaaagcataccgatatgttatcgaccttaatcagccttaagggtacagatctggatggggatggcggctccttaacggatactgaaattaaggcgcttttattaaacatgttcacagccggaaccgacacatcagccagtacagtagattgggcaatcgctgaattgatccgccaccccgatatcatggtgaaggctcaggaagaattagatattgttgtaggtcgcgaccgccctgtgaatgagtctgatatcgcccaactgccgtacttacaggcggtaattaaggaaaattttcgtctgcatccacctactcccctgtctttgccgcacattgcgagtgaatcctgtgagattaacggttaccatattcccaaaggttcaacattacttaccaacatctgggctatcgcccgtgatccggaccagtggagcgatccgttagcttttaaaccagaacgttttctgccaggaggagaaaaatctggggttgatgtaaaaggtagtgatttcgagctgattccgttcggtgcaggccgtcgcatttgtgcaggcctgtctctgggtcttcgcacgatccagttcttaacagcgactttagtacaagggtttgattgggagttagctgggggagtgacgcccgaaaaactgaacatggaagaatcgtacgggttaactttgcaacgcgctgtccctctggtagtacacccgaaacctcgtttggccccgaatgtgtacgggctgggcagtggctaa
【0225】
4.ATR2 from Arabidopsis thaliana(配列番号40)
atgtcttcttcttcttcttcttctacctctatgatcgacctgatggctgctatcatcaaaggtgaaccggttatcgtttctgacccggctaacgcttctgcttacgaatctgttgctgctgaactgtcttctatgttaattgagaatcgtcagtttgctatgatcgttacaacatccatcgcggtccttattggttgtatcgttatgttggtctggcgccgctctggttccggtaactctaaacgtgtggaaccgcttaaaccgctggtgatcaaacctcgtgaggaggaaatcgacgatggacgtaaaaaagtaacaatctttttcggaacgcagactggcactgcggaaggttttgccaaggcattaggtgaggaagctaaagctcgttatgaaaagacgcgcttcaagattgttgatctggacgattacgctgcagacgatgatgaatacgaggaaaaattaaaaaaagaggatgtagctttcttcttcttagctacgtatggcgatggtgaaccgacagataatgccgctcgtttttataagtggtttaccgaaggcaatgatcgtggtgagtggttgaaaaacttaaaatatggggttttcgggctgggcaatcgtcaatacgagcactttaacaaggtcgcgaaagtggtcgatgacattctggttgagcaaggcgcacagcgtctggtacaagtagggttaggggatgatgaccagtgtatcgaagatgatttcacagcttggcgcgaagcattgtggcccgagttggatacgattctgcgcgaagagggcgatacggctgttgccacaccctacacagccgcagtattagagtatcgcgtaagcatccatgatagcgaggatgccaaattcaatgatattaaccttgctaacggaaacgggtatacagtttttgacgctcaacatccgtataaggccaacgttgcggtcaaacgtgaattgcacaccccggagtccgaccgttcctgtatccatctggaatttgatattgcgggatcaggtttaacatacgaaactggagatcacgttggtgttctgtgcgataacttatccgagacggtggatgaggcactgcgccttttagacatgtcccctgacacgtattttagcttgcatgctgaaaaagaggacggtactccgatcagtagctcgctgccaccgccgtttccaccgtgcaatttacgcacggctttaacacgttacgcgtgcctgttgtcatctcctaagaaatccgccttagtggctttggctgcacacgctagtgatcccactgaggccgagcgcttgaaacacttagcaagccctgcaggtaaagacgagtactccaagtgggtagtagagtcacagcgtagtttattggaggtgatggccgagtttcctagtgcgaagccaccgttgggagttttctttgccggggtggctccgcgtttgcaaccacgtttttatagcatcagtagttctccaaaaatcgccgagactcgcattcacgttacatgtgccctggtctacgaaaaaatgccgactgggcgcatccacaagggtgtatgctcgacttggatgaagaacgccgtaccctacgaaaagtctgaaaactgcagctcggcgccaatcttcgtacgccagtccaatttcaagttgccgtcagattcaaaggtaccgatcattatgatcggtccaggaacggggttagctccgttccgtgggttcttacaggaacgcttagcactggtcgagtcgggggtagaattgggcccctccgtcttgtttttcgggtgtcgtaaccgtcgcatggacttcatctatgaagaagagctgcaacgtttcgtggaaagtggggcgcttgctgaactgtcggtggcgttttcccgcgaaggacccacgaaagaatatgttcaacacaaaatgatggacaaagcgtcggatatctggaacatgatttcacagggcgcttatttatatgtatgtggcgatgcgaaaggcatggcgcgtgacgtccaccgttctctgcacaccattgcgcaagagcaaggtagcatggattcaacgaaagcagaaggcttcgtgaagaatttacaaacctctgggcgctatcttcgtgatgtgtggtaa
【0226】
5.UrdGT2 (SfCGT) from Streptomyces fradiae TU2717(配列番号41)
atgtttgccctggctccgctggccacagcagctcgtaatgcaggtcatcaggtagtaatggcagcaaaccaggacatgggacctgtcgtaaccggggttggccttccagccgtagcaaccactgatcttccgatccgtcatttcatcactaccgatcgtgaaggacgtcccgaggccattccttctgacccggtcgcgcaggcccgtttcactggtcgctggttcgcccgtatggctgccagttccttgccccgtatgcttgatttttcacgtgcatggcgcccagacttaatcgtcggtggtactatgagctatgtcgctccgctgttagctcttcacctgggagtcccgcacgcccgtcagacttgggatgcggtagacgctgatggaatccacccaggtgctgatgctgagcttcgcccagagttaagcgaattgggattggagcgccttcccgcacccgatttgttcatcgacatttgcccgccctcgttacgtcctgccaacgcagcaccagctcgcatgatgcgccacgtagccacgagccgccaatgcccgttagagccgtggatgtatacacgtgacactcgccagcgtgttttagtgacgtcgggatcgcgtgttgcaaaagaatcttacgatcgtaatttcgattttttacgtggattagcgaaggatttggtgcgctgggatgttgaattaattgtggctgctcctgacaccgtggctgaggctcttcgtgccgaggtgccacaagctcgcgtagggtggacccctttagacgtcgtggcccctacatgcgatttattggtgcatcacgccggcggagtctctacgctgactggtttatcggctggcgagccccaattattaatcccaaagggcagtgtattggaagctcctgcgcgccgcgtagcagattacggcgcggcgattgcactgttgcctggtgaggactcgacggaagctatcgccgatagttgtcaggagttgcacgccaaggacacttatgcccgccgcgctcaagacttaagccgcgaaatttcagggatgcctctgccggccacagtggtgactgcactggaacagttagcctaa
【0227】
6.DcUGT2 (DcCGT) from Dactylopius coccus(配列番号42)
atggagttccgcttattgattctggcactgtttagtgtcttaatgagtacgtcaaatggtgccgagattcttgccctgtttccaattcacggaatttccaactacaacgtagcagaggcacttcttaaaacgcttgccaaccgtggacataacgtcactgtggtcacgtcattcccccagaagaaacccgtgccaaacttgtatgaaatcgacgtatctggggccaaaggtcttgctaccaactcaattcactttgagcgtcttcagactatcattcaagacgtgaagtccaacttcaagaatatggtgcgtctttcacgcacttactgcgagattatgttctccgatcctcgcgtacttaacatccgcgacaaaaagtttgatttggtaatcaacgcggtgttcggatcggattgtgacgctggctttgcgtggaaaagccaagcacccctgatctcaattttaaatgcacgccacaccccgtgggcgcttcaccgtatgggaaacccttctaaccctgcgtacatgccagtaatccactcacgcttcccagtaaaaatgaatttcttccagcgtatgatcaatacaggctggcatttatactttttgtatatgtacttttattatggcaacggagaagacgcaaataaaatggcgcgtaagtttttcggtaacgacatgcccgacattaacgaaatggtctttaacacatcgttgctttttgttaatactcactttagtgttgatatgccctaccctcttgttcctaactgcattgaaattggtgggattcacgtcaaagagccccaaccgcttcccctggagattcaaaaattcatggatgaagcagagcatggtgtaatctttttcactttgggctcgatggtccgcactagcacctttcccaatcagactatccaagcgtttaaagaggcgttcgcagaacttccacagcgtgttctttggaagtttgaaaacgagaatgaagacatgccttctaacgttttaatccgcaaatggtttccacagaacgatatctttggacataagaacattaaggcgtttatctcgcatggcggtaactcaggggcccttgaagccgtgcatttcggcgtgcccatcatcggcattcctctgttctatgatcagtatcgtaatatcttgagcttcgtgaaagaaggggttgcggtactgctggacgttaatgatttgacaaaggataacattctgtcgtctgttcgtacagtagtgaacgataaatcttacagcgaacgcatgaaagctctgtcccagctgtttcgcgatcgtccaatgagtcccctggacacggctgtctattggacggaatatgtaatccgtcaccgcggagcacatcatctgaagactgctggcgcttttttgcactggtatcagtatttgttgctggatgtgattactttccttttggtaacattctgtgccttttgcttcattgtcaagtacatctgtaaggcgctgattcaccattattggtcgagttccaagagtgaaaaattaaagaaaaactaa
【0228】
7.UGT708A6(ZmCGT) from Zea mays (配列番号43)
atggctgctaatgggggggatcatacctccgcgcgcccacatgtggtgttgcttccatccgctggcatgggacatcttgtccctttcgcccgcttagctgtggctttatctgagggacacggctgcaacgtaagtgtagctgcagttcaaccaacggtttcctctgcggagtcgcgtctgttagacgcacttttcgtcgccgccgccccagccgtccgccgtcttgatttccgcctggcccccttcgatgaatccgagttccccggtgcagacccttttttcttacgcttcgaggcgacacgtcgctcggcaccgcttctggggccgttattagatgcggcggaagcctccgcacttgtgactgatattgtccttgcttcggtagcgttgccagtggcgcgcgagcgtggagttccctgctatgtgctttttacgtcatcggccgcaatgctgtcgttgtgtgcgtattttccagcttatttagatgcacatgcagcggccggctcggtcggggtcggagtagggaacgtcgacattccaggggtatttcgcatccctaagtcgagcgtcccgcaagcacttcacgatccagatcatttatttacccagcagtttgtcgcaaatggccgttgtttagttgcctgcgacggcattcttgttaacaccttcgacgccttcgagcccgatgcagtaaccgcactgcgccaagggtcgatcacagtctctggcggttttccaccagttttcaccgtgggcccaatgcttcccgttcgcttccaggcagaggagacggctgactacatgcgttggttgtctgcacaaccaccccgcagtgtcgtctatgtctcgtttggaagtcgcaaggcgattcctcgcgaccagttacgtgaattggccgcagggttagaggctagtggcaagcgttttctgtgggtagtaaagtcgaccatcgtcgaccgcgatgataccgccgatctgggcggcttgttgggggacggctttcttgagcgcgtccaaggtcgtgcatttgtgactatgggatgggtggaacaggaagagattttgcaacatggctcggttggcttgtttatctcgcattgtgggtggaatagccttaccgaagccgccgcgttcggggtaccagttcttgcctggcctcgtttcggagatcagcgtgtgaacgccgccttagttgcgcgctctggattgggagcgtgggaagaagggtggacttgggatggtgaggagggacttactacacgcaaggaagtggcgaaaaagatcaagggcatgatggggtacgatgctgtagccgaaaaggcggccaaagttggtgacgcagctgcggcagcaattgcaaaatgtggcacgagttatcaatctttggaagagtttgtacaacgttgccgcgacgccgagcgtaagtaa
【0229】
8.OsCGT from Oryza sativa(配列番号44)
atgccttcctcaggagacgctgccggtcgtcgccctcacgtcgtgctgatcccttcagccggaatggggcacctggtcccgtttggtcgtctggctgtcgcactttcctctgggcacggatgtgatgtgtctttagtaacagttcttcctactgtgagtacagcggagtcaaagcatcttgatgcactttttgacgcattccccgcagttcgccgtcttgacttcgagttggcgccatttgacgcatcagagtttcccggtgctgaccctttcttccttcgttttgaggcgatgcgccgttcggctccattgcttggccctttgctgacgggcgcgggcgctagcgcactggcgacggacattgctttaacgtctgtcgtaattccagtagcaaaagagcaagggcttccgtgtcacattttattcactgcgtcggccgcaatgttatcattgtgtgcctacttcccaacttatttggatgccaacgctggcggagggggcggtgtgggcgacgtggatattcctggagtgtatcgcattccgaaggcatcaattccacaagccttacatgatcccaaccacttgtttactcgtcagtttgtggcgaatggtcgtagtcttacctcggcggccggtattctggtgaacactttcgatgcgttagagccggaggcagtagctgcattgcagcaaggaaaggtagcctccggctttccaccagtattcgcggtggggccgttgctgcctgcctctaaccaggccaaggatccgcaggcaaattacatggagtggctggacgcccagcccgcccgcagcgtagtttatgtaagtttcgggagtcgcaaggcgatttcacgtgaacaacttcgcgagctggctgctggcttagaggggagcggccaccgttttctgtgggtcgtgaaatccaccgtcgtggatcgtgacgacgcggccgagctgggagagctgttggacgagggttttttagagcgtgtcgagaagcgtggattggtgacaaaggcatgggtcgaccaggaggaggtactgaaacatgaaagcgtagccctgtttgtctcacattgcggctggaacagcgtgactgaggcggcggcgagcggtgtgcctgtcctggccttaccccgcttcggggaccaacgtgttaattcaggagtggtggcacgtgcaggattaggagtatgggcggatacttggtcgtgggagggcgaagcaggcgtgattggtgcggaggaaatctcagagaaggtcaaagcagctatggccgacgaagctttacgtatgaaagctgcatcccttgcagaggcagccgccaaggcagtggctggcggtgggagtagtcatcgctgtttagcggaatttgcccgtctgtgtcaaggtggaacttgccgtactaattaa
【0230】
9.UGT708D1 (GmCGT) from Glycine max(配列番号45)
atgagttctagtgaaggagtggtacatgtagcttttcttccaagtgcaggaatgggccacttgaaccctttccttcgcttggcggcgaccttcattcgttatggttgtaaagtaacgttaatcaccccgaagcctactgtatccctggcagaatcgaatttaatttcacgcttttgttccagctttccacatcaggttacgcaactggacctgaatttagtcagcgttgatccaacgaccgttgacacaatcgacccattcttcttacaatttgaaaccatccgccgtagtctgcatcttttacctcccattttaagtcttcttagcactcctttgtctgccttcatttatgacattactcttatcacgcctttgctttctgtaatcgagaagctgtcgtgccccagctacttgtattttacatcttcagcacgtatgttctctttcttcgcacgtgtctccgtgttgtccgcatctaatcccgggcagactccctcgtcatttatcggtgacgatggagttaagatccctgggttcacaagccccatcccacgcagcagtgttccgcctgcgattcttcaagcgtcctcaaatctttttcagcgcattatgttagaagacagcgcgaacgttaccaagcttaataatggggtcttcatcaatagctttgaagaactggagggcgaagctttagccgctttaaacggggggaaagttcttgaaggtctgccgcccgtgtacggggtgggcccccttatggcgtgtgaatatgagaaaggcgacgaggagggtcaaaagggctgcatgtcttcgatcgtgaagtggctggatgaacagtcgaagggaagcgtggtatacgtgtccttgggcaatcgtacggaaacgcgccgtgagcagattaaggatatggcccttggtttgatcgagtgtggctatggattcttgtgggtcgtcaaactgaagcgcgtcgataaagaagatgaggaaggcttagaagaggtgttaggtagcgagctgagttccaaggttaaggagaagggtgttgtagttaaggaatttgttgaccaagtcgaaattttgggccacccaagtgttgggggatttttgtcgcacgggggttggaacagcgtaactgaaactgtatggaagggagtgccttgtctgtcatggccacagcatagtgatcagaagatgtctgcggaggtaatccgtatgtccggaatgggtatctggcccgaggagtggggctgggggacgcaagatgttgtgaagggagacgaaatcgccaaacgcattaaggaaatgatgtcgaacgaatcgttgcgcgtaaaggcgggagaattgaaggaagcggcgttaaaggcggcaggggtaggggggagttgtgaagtgactattaaacgtcagatcgaagagtggaaacgcaatgcccaggctaattaa
【0231】
10.GtUF6CGT1 (GtCGT) from Gentiana triflora(配列番号46)
atggggagtttgactaacaacgataatcttcatatttttcttgtgtgcttcatcggccagggcgtggtcaatcccatgttacgtttggggaaggcgttcgcctccaaagggttacttgtcactttaagcgcaccggaaatcgttggaactgagatccgtaaggcgaataaccttaatgatgaccaaccaatcaaggtgggttccgggatgattcgtttcgaatttttcgacgatggatgggaatccgtaaacggtagcaaaccgtttgacgtatgggtctacatcaatcacttagaccagacaggccgtcaaaaacttccgattatgttaaagaaacatgaggagacagggactcctgtatcttgcttgatcctgaatcccttagtcccttgggtcgcggacgtagccgattcacttcagatcccctgcgctaccttgtgggtccaatcttgtgcaagtttttcagcatattaccactaccaccacgggttagtgcctttcccaaccgaatcagagcccgagatcgacgtacaacttcctgggatgccacttttgaaatatgatgaagtgcccgactacctgcatccgcgcacaccctaccccttttttggcacgaacattttaggtcaattcaagaatttatccaagaacttctgtatcctgatggataccttctacgagttggaacacgagatcatcgataatatgtgtaaattgtgtccgattaagccaattggcccgttgtttaagattccgaaagacccaagctccaacggaatcacgggtaatttcatgaaagtggatgactgcaaggagtggctggacagccgtccaacatcaactgtggtttacgttagtgtcgggtctgttgtatatttgaagcaggagcaggttacagaaatggcatacggcattttaaattcggaagtttcgtttttgtgggtgctgcgcccgccgagcaaacgcatcggtacggaaccgcatgtactgcccgaggagttctgggagaaggccggagatcgtggcaaggtggtgcaatggtcaccccaggagcaggtgcttgctcaccccgccactgtcggttttttaacacactgtggatggaatagcactcaagaggcgatttcgagcggagtgcccgtcatcactttcccacaatttggggaccaagtgaccaatgctaagttccttgtggaggaatttaaggtcggggtccgtttaggccgcggagagttagaaaatcgcatcatcacacgcgacgaagtagaacgcgctttacgcgagattacttcaggccccaaggctgaagaggtaaaagagaacgccttaaaatggaagaagaaggcagaagagacagtagctaaaggcggctactccgaacgtaatcttgtaggcttcattgaagaggtggctcgtaagactggtacaaagtaa
【0232】
11.AvCGT from Aloe vera(配列番号47)
atggaggaaatttccagtaaagtggagttcttatcccttaagcccagcatgtcaggaagtccccgttacagccccacatttcgtaaaatcggaagcggtcgcaattcccgccgcgactcccgtgctcatgcagggaatttcccctggattcgcaacaatcgtgtttttttttggctgcttttaatcaccatctgggcgtacatcggctttcacgtccaatctcaatgggcacatggcgaccataaagctgagttcgttggatacaagtcggaggtagggaagatgggtgaggacgtcaagtcggtaaatagtacgactacgttctccattgtacacaagggcaatttaactgttgaaggaaagaaagaccccgattccaattttggtatttcactgttgaaaaagggtaaacaggttctttcccgtttaaattcacgcaaaaagggccatcgttcgcgcaaggtgtcggaaaaactggaagaagaaacggacgacaatgggacgggagaaatggatgaggtccttatccagcgcaaaaacacatcttatggcttaattgtagggccttttgccaaactggaagagagtgtgcttgagtggagcccaggcaagcgccgtggtgtctgctatcgtaagggagaatttgcccgcgcggtgtcttctcagcgctttatgttgatcttccacgaattgtcaatgactggcgccccattgtccatgttggaattggccacggagatcctgtcttgcggtgggtctgtgagcgctattgtattatctaagaagggagggttaatgccggaactgaagaagcgtggtattaaggttttgcaagaccgtgacaaggtgagtttcaaggtcgccacgaaagtagacctgattattgcgggatctgctgtatgtagtagctggatcgagccatatctggagtatttccccgctgggtccggacatattgtctggtggatcatggaaaaccgtcgcgaatacttcgaccgtagcaagcatcttttaaaccgtgtgaaaattttggcatttcttagcgatagccagtcaaagcagtggctttcttggtgtgaggaagagaagattaaattcctgatccagccaatgttagtgccgttgtcagttaacgatgagctggccttcgttgccggtattccttgtagcttgaatactccagcattatcagtggagaaaatgatcgaaaagcgtgatttattacgtcacgcagtccgtaaggaaatggggttgggggacaatgacatgcttgtgatgagtttaagtagcatcaacccagccaagggtcagcgctttctgcttgaggcagccttactggtagctgaacacaatgtatcattgaaagatgctaacagttacagtcttatggaggaggagaagttatccgggaacgcacctcaaaatcaaaccatcatgatcggtcaactgaatcctggccacgtacttcagatcgccaatgacactaataagcccgtcaatgcgttacagaagattggcgccacacgtgtctcgtcgaagcgtcgcggcaagctgcatacgaatacagtcacgggcgtgcttcagaaaagccgcaaacttttgtccgaggcagcaggtatgaaggaggaaaccctgaaagtccttgtaggttccgtcggatcgaaatcgaataaggttctgtatgtaaaggcaatcatggaatacatcagccaacattctaatttgtctaaggtcgttctttggaccccagccaccacgtctatcgcagcactgtacgccgccgcggacgtgtacgtcattaacgctcagggacatggagagacattcggtcgcgtgacgatcgaggcgatggcctttggcctgccagtgctggggactgacgccggagggactaaagaaatcatcgaccaccgtgttacgggacttctgcatcctgtgggtcccgagggcactgtactgttagcgcaacacattcaatatcttttaaaaaatcccagcgtgcgcaagaaaatgggtatcaatggtcgccgcaaagtacaagataaatacttaaaacaccagacttacgagtcccttggcaaagtcatgttcaaatcgatgcgtccccgttaa
【0233】
12.dnrF from Streptomyces peucetius ATCC 29050(配列番号48)
gtggccttgacgaagccggatgtcgatgtcctcgtggtgggcggcggtctcggggggctgtccaccgccctgttcctcgcccgccggggggcgcgggtcctgctggtggagcggcatgccagcacctcggtcctgcccaaggcggcaggccagaacccgcgcaccatggaactgttccgcttcggcggcgtggccgacgagatcctggccacggacgacatccgcggcgcccagggcgacttcaccatcaaggtcgtggagcgcgtgggcggtcgcgtcctgcacagcttcgcggagagcttcgaggaactggtcggtgcgacggaacagtgcacgcccatgccctgggcgctcgctccccaggaccgggtggagcccgtcctggtggcccacgccgccaagcacggcgcggagatccggttcgccaccgaactgacctccttccaggcgggcgacgacggtgtcacggcccgcctgcgcgacctgggcacgggagcggagagcaccgtgagcgcccgctacctggtcgccgccgacggaccccgcagcgcgatccgggagagcctgggcatcacccggcacggtcacggcaccctggcccacttcatgggcgtcatcttcgaggccgacctcaccgccgtcgtaccgcccgggtccaccggctggtactacctgcagcacccggacttcaccggcacgttcggccccaccgaccggcccaaccggcacaccttctacgtccgctacgaccccgaacgcggcgagaggccggaggactacacaccgcagcgctgcaccgagctgatccggctggctgtcgacgcgcccgggctcgtcccggacatcctcgacatccaggcctgggacatggcggcgtacatcgccgaccggtggcgcgaagggccggtgctgctggtcggcgatgccgccaaggtcaccccgcccaccgggggcatgggcggcaacaccgccatcggcgacgggttcgacgtggcctggaagctggccgccgtgctgcgcggcgaggcgggcgagcggctcctcgacagctacggggcggagcggtcgctcgtgtcccgcctcgtcgtcgacgagtcactcgccatctacgcccagcgcatggctccccacctgctcggcagcgttcccgaggaacgcggtacggcgcaggtcgtcctgggcttccgctaccgctccaccgccgtcgccgccgaggacgacgaccccgagccgaccgaggatccgcgacgcccgtccgggcgccccggcttccgcgcaccccacgtctggatcgaacaggacggcacacggcgttccaccgtcgagttgttcggcgactgctgggtgctcctggccgcaccggagggcggcgcctggggccaggcggccgcccgcgccgccgcggatctgggcgtccgcctcgacgtccatctcgtcggccgcgatgtcgccgccccctccggcgaactgacgcggacctacgggatcggccgggcgggggccagcttggtgcgcccggacggcgtggtcgcctggcgtacggcagtagcgccgggagcggaggcccaggaccagctgagcaccctgctcacccggctgctggcccgctga
【0234】
13.antDEF from Photorhabdus luminescens(配列番号49)
ATGATAATAAATAACAGAAATGAATCTCAACCACGTAGAGTTGTGGTGACAGGGCTAGGTGTTGTCGCACCGACAGGTGTTGGCGTTAATGAATTTTGGAACAATATTCATAACGGCAAATCGGGGGTAAGTGAATATGAGTGGGGAAGAAAAAAATTTGGTTTTAAAAGCGGAGCAATAGGAAAAGTTCACGGTAACGATAGCGATAGCAAAGAGTTTGTGCTGAAAAGTGAGCGTAAATATCTTGAGTTTGCGCTAGAAGCCTCTGAGATGGCAATGCAAGATGCAAATTTAAAACCTTCAGACATTGATGGCCGGCGTTTTGGCGTTGCGATAGCAACAGCGATTGCCGATGCTGCGGGAATGGAAGAGTGTTTGCTCAGGATCACCAAAGGGGGCAAAGAGAATATTCATCCTGATTTAATTAAATCAGAGGATTATGACAGCTTTGATTTCAGCTCTGCCGCCACCTCTGTTGCGAAAAAATATGGCGCATCGATGTCCGTCAGTAACATATCAACTGGGTGTGCGGCAGGACTTGATGCATTAGGCATTGCGATGGAGCATATCCGTTATGGCAGAGCGGATGTGATGCTGGCTGGCGCCAGTGAAGCGCCGCTTTGTCCACTTTCTATCGGCTCTTTTGAAGCTTTAGGGGCGCTATCATCAAGAGAATTGGAAAATCAGCAAGCAGCGACTTGTCCTTTTTCCCTTGAGCGGGATGGATTTGTGATTGCTGAAGGGTGTGGAATATTAATTTTAGAGTCTTATGAACATGCTAAGCAGCGTGGAGCACATATCTATGCTGAATTAGCAGGGTATGCGTCCGTGAATAACGCTTATCATATGACCGACTTGCCTGCGGATGGAATGGCAATGGCGCGGTGCATTGATATGGCGTTGAAGGATGCCCAGATATCGCCATCAGCGGTCAATTATATTAGTGCTCATGGCAGTTCTACGGCTCAAAATGATATTAACGAATCAAATGCGATTAAATTTGTTTTGGGAGAAAATGCATTTGATATTCCAATTAACTCATTAAAGTCAATGACAGGTCATGCTTTAGCTGCCGCTAATGCGATCGAGTCTGTAGCGTTATGTCTGGAAATAGAAAAGCAATATATTCATCCAACAATTAATTATCAAACGCCGGACCCTGATTGCGATTTAGATTATATTCCTAATCAAGGTTGCGCATATCCAATTAAGACCGCATTAAAATTATCGAGTGGTTTTTCTGGTATTCACAGTGTTATTGTTATGAGGGCAGTAGACAATGCGTAAAAGAGTTGTTGTTACCGGCGTTGGCGCAGTACATCCTGATGGCAATGATGTCACCGCTATAAAAACAAAAGTGATTCAGAAATTATTGGGTCAGGAATCGATAAATAATACCAACAAAAGTTCTGTAATAAGGACATTGAATGATTTCGATGGGGCAAAATATATCAATAACCGCTTAAGACGTAAAATTGATGAATTTTCAGTTTATGGTATCGTCGCCGTTGAAATGGCATTAAAAGCGAGCAGATTGGATGTAGATAAGCTTGATCCTAATCGTGTTGGCATATATGTTGGAAACTGTTTTGGCGGATGGCAGCATATTGAGGATGAAGTTAAAGCGCTCCATGTTGAAGGCATATCGGGGATGGGACCTTATGTTGCTACGGCATGGTTCCCTGCTGCGCTTCAAGGGCAATTGTCACTGCTTTATGGTTTTAGTGCGCAATCTAAGACATTTTCCACCTCCGATGTAGCAGGGATGCAAGCAATAGGCTATGCGGCTGAAGCGATTTCTAATGGTGTTGCCGAAGTGATGTTATGTGGCGCGTCAGAACATCTTTCCAGCCCGTTAGTTAAAAGTTTACTGGAGAAAGAGTCAAGCCAGAAACACTCTGAGGTTTTTGGCGAAAGACAGCCAGGGGACTTTTCCGAAGGCGCTGCATTTCTAGTGCTGGAAGAGAGGCAACATGCTTTAGAACGCGGCGCTTCGATATTGTGTGAATTAACGGGTTTTGTTGATTATTTTTCACCGGATAAAAATACAAGAAATAACACCTTAGAATATACTGCTGAACTATTCAACCATAATGAGAATGCTGTATTTATTATGGATGGAATATATGATGATGAAAAAGAAATAACGAGTAAGGCTTTCTCCAATAAAGAGATAAAAACATCATTTATAAATCTGAGGCCTTACTTGAATAATCAATTTTCAGTCAGCGGCGTAATTGATTCAGTCCTGGCATCATCATTTTTATCAGAAAATAACGGGGATGGAGAACAACAATCTAATAAAATAAATGAACTTTCAAATACTAACCAAATAATAATTCAGCGCTTTAGTAACCAGGGTCATGTATGTGCGTTGAGTTTTTCAGCAATTTAAtctctaaaatatttaattacgcgaggaaaaatatATGAATAATAACCCAGAAGTAAAAATAAAAACGATTTTGTCTCTTTTTCTTAACGTTAATATTGATGATTTCAATATGGATGCAAACCTTGCTGATGCCTATGATATGGATTCTACGGAATTGGCTGACTTGGCAAAAGAGATTACGAAAGAGTTCGGTATTTCCGTGACGAAAAGTCAGTTCAGTCATTGGGAAACAGGAAGAGCCGTTCTTGATTTCGTCTCATCAAGTTTAAACGATAAAAATTAA
下線部は、antDとantEの読み出しフレームが重なる部分を表し(すなわち、開始コドンと終結コドン部位が重なっている)、末端の太文字の小文字は、antEとantFの間の配列を示す。
【0235】
14.antB from Photorhabdus luminescens(配列番号50)
ATGGACGATATTTCTTTATCATCTGATTTTTTTGATCTTTGGATTATCAAAATCGACGATATTGATTTAGCTTCTATTGAACAGTTAATTCACTGTTCTGATATAGTTCGCCATAACCAAATTTGTTTAGCGGATAGAAGAAAGAGATTTATATTTAGACGGGCTGCATTACGTTATGTTTTGAGTCAATATTTATCTGATTATGAAATCATAACGAATGATAACGGAAAACCTTATATATCCACGGAGCAAGACTTCAAATATTATTTTTCACTGAGTGCTTCAGGAAACTATTGTGCCATTGGTTTTAGCTCAAGGGAAATAGGTGTTGATATTGAAGTCACTCCTTCTAAGGTAAAATTTTCAGAAATTATTGAACGTTTTATTAAGGATAAAGATTTGGAATATATGAAAGGTATAATGTTAAAACAACTATCAGGAGTTAGTCTCGGATTTAATAACTATTATCATTTAATGTCATTATATTATTGGGTTAGACTTGAAGCATATATTAAATTATTTGCTTCGACTTTACATGAGAAATTATTGGTTAATAACTCTGATTCTGTTAAAGATATGAAAGAATTGGAGGCAAGCACATTATTGATTCATAGTCAGCAATTTGTTTGTGCCTTATCTCAAAAGAAAGTCATTTCTACACCAAATATCAAGGAAATAAATTATTCCGAAATTATAAGGAACAAAGATGAGTAA
【0236】
15.antG from Photorhabdus luminescens(配列番号51)
ATGAAACTAATCTCTATGTTGTTACATTCAGAGCATGATAACTTACATCATGATTGTATTGTCACTAAGGATTATCATTATACAAGAAAAGAGGTGATATCTTCTGTTTCCCATTTAATTGATGATTTATTGAGTCGAGGAGTGCAAAAAGGTAATAAAGTCATTGTTATATTTGAACATGATGAATTAGGTGTTTTCTTTTTGGCTGCCGCCAGTGCTATGGGGTTGCATTTATTAATGCCCTATAATTTATCATCAGCGACAATCGATGAATGGATTAATTTTACCAATGAAGTGCAATACGATTTTGTTGTTTATCTCAAAAAAGATAAACATTTTGTTGGAAAATTAAAAGAAAACAACATTAATGTTATTGATATTTCAGATCATAAGATCAGAGTTAGTGATGATATTGCGGAAATCCCAATGATAACTTATTCTCCGCAACCTATTGCTAACTTTATTGTCCTGTTCACCAGTGGGAGTACAGGCAAACCAAAAGCCATTAGTATTTCAGAATCGTTAGTATGTCGTCGAATTTATTCGGTGACCGAGAAATTAAAATTTACGCAAGATGCCAAAATATTCATGTCAGGTTTGTTGAATAATACAACTGGAGTGATTTTTTCTTTCGGCTCATTATTGCATCAATCAACACTTTTTATACCCGAAGATAGAAATGTAGAGAGATGGCCTGATTATCTTTCTCGCAATAAAATCACTCATATTATGTTACGCCCAGAATCAATGAAATTATTCGTTAAATCGACAGCAGAACTTAATATTGATCTCTCTTGTTTACGGGTGGTTGCTTATGGCGCTGCGGCGATGCCTCCTAGCGTACTTGAGAAAGGGCGACAATTAATTGGCTGTGAATGGGTGCAGGGATATGGGTTAAGTGAAACTTATGGTCCTTTCTGTTGGGTGGATGAGCAAGATCATCGTGATAAAAGATATCTCAATTCAATTTATTGTGTTGGTAAGATTGATAATACATTGGAAGTGGCAGTTAAACCTATTATAGGTTCATCGGATAATATCGGAGAAATTATACTAAGGGGTAAAAGTATTATGGAAGGATATTATGATGTCCTTTCTGGAGAAATAACGCCTCCTGATGAATGGTTTGCCACTGGTGATCTTGGTTATATAGATGAAGAGGGTTATTTAGTTTTGAAAGGACGTAAGCAAAATACGTTTATGAGTGCTAACGGACACAGAATTTATCCTGAAGAAATTGAATCTATTTTATCCCGAATACCCAATGTGAATGTCGCTACGGTTGTTGGTTTTTCTTTCCATGAAAATGGTGTTGCTATTGATCAGCCGGTTGCTTGCATGAGTGGAGAGATATCTAAGAAGTCATTACCTGAAATTGAAGATATTATTTCATCATTTTTAATGAGTAAACTCAGTCGAGAAAAATGGCCGGATTGGTTCTATGTTACTGATGAATGCTTTCCGAAAAGCCATAATGATAAGATATTGAAATCAGAGTTAATTAAATCAATCGATCCTAAGAAATTATTTACATTGAGGAATCAATAA
【0237】
16.ScoMCAT from Streptomyces coelicolor(配列番号52)
Atgctcgtactcgtcgctcccggccagggcgcccagacgcccggcttcctgactgactggctcgccctccccggtgccgctgaccgcgtcgccgcgtggtcggacgccatcggactcgatctcgcccacttcggcaccaaggccgacgcggacgagatccgagacacgtccgtggcccagccgctgctggtcgccgccggaatcctgtccgccgcggcactcggtacgcagacatctgtcgctgacgcgacgggccccgggttcacccccggcgcggtcgccggacacagcgtcggcgagatcaccgccgccgtcttcgcgggcgtcctcgacgacaccgccgcgctgtccctcgtacgccgtcgcggcctggccatggccgaggccgcggcggtcaccgagaccggcatgtcggcgctgctcgggggcgaccccgaggtgagcgtcgcgcacctggagcggctcggcctgaccccggcgaacgtgaacggcgccggtcagatcgtggcggcgggcaccatggagcagctggccgcgctgaacgaggacaagcccgagggtgtgcgcaaggtcgtcccgctgaaggtggccggcgcgttccacacccgccacatggcccccgccgtggacaagctcgccgaggccgccaaggcgctgacgccggccgacccgaaggtgacgtacgtctccaacaaggacgggcgggccgtcgcctccggcaccgaggtgctggaccggctggtcggccaggtcgccaacccggtgcgctgggacctgtgcatggagacgttcaaggagctgggcgtcaccgcgatcatcgaggtgtgtccgggcggcacgctgaccgggctggccaagcgggcgctgcccggagtgaagacgctggccctgaagacccccgacgacctcgacgcggcccgtgagctcgtcgccgagcacacccaggcctaa
【0238】
17.actVA-orf5 from Streptomyces coelicolor(配列番号53)
Atgagcgaggacacgatgacccaggagcggccgtccctgacggcacacgcccgccggatcgccgaactcgccgggaagcgggcggccgacgccgaacagcagcgccggctgagccccgacgtcgtcgacgcggtccttcgagccggtttcgccgcccacttcgtaccggtggcgcacggcggccgggccgcgacgttcggggagctggtggagcccgtcgcggtgctcggcgaggcctgtgcctcgaccgcctggtacgcctcgctcacggcgagcctcggccggatggccgcctacctgccggacgagggccaggccgagctgtggtccgacggccccgacgccctgatcgtcggtgccctgatgccgctgggccgggccgagaagaccccgggcggctggcacgtgtcgggcacctggccgttcgtcagcgtcgtggatcactccgactgggcgctgatctgcgccaaggtcggcgaggagccgtggttcttcgcggtgccgcgacaggagtacgggatcgtcgacagctggtacccgatgggtatgcgcggaacgggcagcaacacgctcgtcctcgacggggtgttcgtgccggatgcgcgggcctgcacccgtgcggccatcgcggcaggtctcggtccggatgccgaggcgatctgtcacaccgtgcccatgagggcggtcaacgggctggccttcgcactgccgatgctcggcgcggcccgcggggccgcggccgtgtggacctcgtggaccgccggaagactggccgggccgaccgggcagaacgccgtctcgtcccaggaccgcgtggtgtacgagcacacgctggcccgggccacgggtgagatcgacgcggcccagctgctgttggagcgggtcgcggcggtcgccgacgccggctcggcgaccggcgtactggtcggccgcggggcgcgggactgcgccctggcggcggagctgctgaccgccgcgaccgaccggctgttcgcctcggcgggcacccgggcacaggcccaggacagcccgatgcagcgcctgtggcgcgatgtgcacgcggcgggcagccatatcgggctgcagttcgggcccggggcggcgctgtacgccggagagctgttgaggaggagcaacgatggctga
【0239】
18.actVB from Streptomyces coelicolor(配列番号54)
Atggcagccgaccagggaatgctccgggacgccatggcccgggtgccggccggggtggcgctcgtcaccgcccatgaccgcgggggagtcccgcacggtttcaccgccagttcgttcgtgtccgtctcgatggagccgccactggcactggtctgcctggctcgtacggccaactccttcccggtgttcgacagttgcggcgagttcgcggtgagcgtgctgcgcgaggaccacacggacctggccatgcgcttcgcgcgcaagtccgcggacaagttcgcgggcggggagttcgtccgtaccgcgcggggagcgaccgtgctcgacggagcggtcgcggtcgtcgagtgcacggtccacgagcgctacccggcgggcgaccacatcatcctgctcggcgaggtccagtccgtgcacgtcgaggagaagggcgtaccggcggtctacgtggaccgccggttcgccgccctgtgctcggcggcgggtgcctgcccgtccgccaccgggcggggcgtgcccgcgcatgccggctaa
【0240】
19.pobA from Pseudomonas fluorescens(配列番号55)
ATGAAAACGCTAAAAACCCAAGTCGCCATTATTGGCGCCGGTCCCTCCGGATTGCTGCTCGGCCAGTTACTGCACAACGCGGGTATCCAGACCCTGATTCTAGAGCGCCAGAGCGCCGACTACGTGCAAGGCCGCATCCGTGCCGGGGTGCTGGAGCAAGGCATGGTCGACCTGCTGCGCGAAGCGGGCGTCAGCCGACGCATGGACGCCGAGGGCCTTGTGCATGACGGTTTCGAATTGGCACTCAATGGCGAACTCACCCACATCGACCTCAAGGCGCTCACCGGCGGCCAGTCGGTGATGATCTACGGCCAGACCGAAGTCACCCGTGACTTGATGGCCGCCCGCGAAGCGGCGGGTGGCATCACTCTATACGAAACGCAGAACGTGCAGCCTCATGGTCACAAAACTGATCGACCCTGGCTGACCTTCGAGCACCAGGGTGAAGCTTTTCGCCTGGAGTGCGACTACATCGCGGGCTGTGATGGTTTTCACGGTGTGGCGCGGCAGTCGATTCCGGCGCAGTCGTTGAAGGTCTTCGAGCGCGTCTATCCCTTCGGTTGGCTGGGCGTCCTCGCCGACACACCGCCGGTGCATGACGAACTGGTGTACGCCAAACATGCGCGTGGCTTTGCCCTGTGCAGCATGCGCTCGCCGACCCGCAGCCGCTATTACCTGCAAGTGCCGGTTGAAGAAGCGCTGGATGAATGGTCGGATCAGCGCTTCTGGGATGAGCTGAAAACCCGTTTGCCCAGTGCACTGGCGGCCCAACTGGTCACCGGGCCATCCATCGAGAAGAGCATCGCGCCGCTGCGCAGCTTTGTGGTCGAGCCGATGCAATACGGGCGCCTGTTCCTGCTGGGGGACGCCGCGCATATCGTGCCGCCCACCGGGGCCAAGGGCTTGAACCTGGCGGCCAGCGACGTGAGTACGCTGTTTCGGATCTTGCTCAAGGTCTATCGCGAGGGGCGGGTGGACCTGCTGGAACAGTACTCAGCGATCTGCTTGCGCCGCGTATGGAAAGCCGAACGGTTTTCCTGGTGGATGACTTCGATGTTGCACCAGTTTCCGGAGGCCGACGGGTTCAGCCAGCGCATTGCCGAGAGCGAGCTTGCGTATTTCATCAGCTCCGAGGCGGGCCGCAAAACCATCGCAGAAAATTACGTCGGGCTTCCTTACGAAGCTATCGAATAA
【0241】
20.dnrF P217K from Streptomyces peucetius(最終dnrF突然変異)(配列番号56)
gtggccttgacgaagccggatgtcgatgtcctcgtggtgggcggcggtctcggggggctgtccaccgccctgttcctcgcccgccggggggcgcgggtcctgctggtggagcggcatgccagcacctcggtcctgcccaaggcggcaggccagaacccgcgcaccatggaactgttccgcttcggcggcgtggccgacgagatcctggccacggacgacatccgcggcgcccagggcgacttcaccatcaaggtcgtggagcgcgtgggcggtcgcgtcctgcacagcttcgcggagagcttcgaggaactggtcggtgcgacggaacagtgcacgcccatgccctgggcgctcgctccccaggaccgggtggagcccgtcctggtggcccacgccgccaagcacggcgcggagatccggttcgccaccgaactgacctccttccaggcgggcgacgacggtgtcacggcccgcctgcgcgacctgggcacgggagcggagagcaccgtgagcgcccgctacctggtcgccgccgacggaccccgcagcgcgatccgggagagcctgggcatcacccggcacggtcacggcaccctggcccacttcatgggcgtcatcttcgaggccgacctcaccgccgtcgtaccgAAGgggtccaccggctggtactacctgcagcacccggacttcaccggcacgttcggccccaccgaccggcccaaccggcacaccttctacgtccgctacgaccccgaacgcggcgagaggccggaggactacacaccgcagcgctgcaccgagctgatccggctggctgtcgacgcgcccgggctcgtcccggacatcctcgacatccaggcctgggacatggcggcgtacatcgccgaccggtggcgcgaagggccggtgctgctggtcggcgatgccgccaaggtcaccccgcccaccgggggcatgggcggcaacaccgccatcggcgacgggttcgacgtggcctggaagctggccgccgtgctgcgcggcgaggcgggcgagcggctcctcgacagctacggggcggagcggtcgctcgtgtcccgcctcgtcgtcgacgagtcactcgccatctacgcccagcgcatggctccccacctgctcggcagcgttcccgaggaacgcggtacggcgcaggtcgtcctgggcttccgctaccgctccaccgccgtcgccgccgaggacgacgaccccgagccgaccgaggatccgcgacgcccgtccgggcgccccggcttccgcgcaccccacgtctggatcgaacaggacggcacacggcgttccaccgtcgagttgttcggcgactgctgggtgctcctggccgcaccggagggcggcgcctggggccaggcggccgcccgcgccgccgcggatctgggcgtccgcctcgacgtccatctcgtcggccgcgatgtcgccgccccctccggcgaactgacgcggacctacgggatcggccgggcgggggccagcttggtgcgcccggacggcgtggtcgcctggcgtacggcagtagcgccgggagcggaggcccaggaccagctgagcaccctgctcacccggctgctggcccgctga
【0242】
21.GtCGT V93Q/Y193F from Gentiana triflora(最終GtCGT突然変異)(配列番号57)
tggggagtttgactaacaacgataatcttcatatttttcttgtgtgcttcatcggccagggcgtggtcaatcccatgttacgtttggggaaggcgttcgcctccaaagggttacttgtcactttaagcgcaccggaaatcgttggaactgagatccgtaaggcgaataaccttaatgatgaccaaccaatcaaggtgggttccgggatgattcgtttcgaatttttcgacgatggatgggaatccgtaaacggtagcaaaccgtttgacgtatggCAAtacatcaatcacttagaccagacaggccgtcaaaaacttccgattatgttaaagaaacatgaggagacagggactcctgtatcttgcttgatcctgaatcccttagtcccttgggtcgcggacgtagccgattcacttcagatcccctgcgctaccttgtgggtccaatcttgtgcaagtttttcagcatattaccactaccaccacgggttagtgcctttcccaaccgaatcagagcccgagatcgacgtacaacttcctgggatgccacttttgaaatatgatgaagtgcccgactTcctgcatccgcgcacaccctaccccttttttggcacgaacattttaggtcaattcaagaatttatccaagaacttctgtatcctgatggataccttctacgagttggaacacgagatcatcgataatatgtgtaaattgtgtccgattaagccaattggcccgttgtttaagattccgaaagacccaagctccaacggaatcacgggtaatttcatgaaagtggatgactgcaaggagtggctggacagccgtccaacatcaactgtggtttacgttagtgtcgggtctgttgtatatttgaagcaggagcaggttacagaaatggcatacggcattttaaattcggaagtttcgtttttgtgggtgctgcgcccgccgagcaaacgcatcggtacggaaccgcatgtactgcccgaggagttctgggagaaggccggagatcgtggcaaggtggtgcaatggtcaccccaggagcaggtgcttgctcaccccgccactgtcggttttttaacacactgtggatggaatagcactcaagaggcgatttcgagcggagtgcccgtcatcactttcccacaatttggggaccaagtgaccaatgctaagttccttgtggaggaatttaaggtcggggtccgtttaggccgcggagagttagaaaatcgcatcatcacacgcgacgaagtagaacgcgctttacgcgagattacttcaggccccaaggctgaagaggtaaaagagaacgccttaaaatggaagaagaaggcagaagagacagtagctaaaggcggctactccgaacgtaatcttgtaggcttcattgaagaggtggctcgtaagactggtacaaagtaa
【0243】
22.ALS from Rheum palmatum(配列番号58)
atggcagatgtcctgcaggagatccgcaactcgcagaaggcgagcgggcccgccacggtgctcgccatcggcactgcccatccaccgacgtgctaccctcaggccgactaccccgacttctacttccgagtttgcaagagcgagcacatgaccaaactcaagaagaaaatgcaattcatttgtgacagatcggggataaggcagcggtttatgttccacacggaagagaacctggggaagaacccggggatgtgcacattcgacgggccatcgctgaacgcgcggcaggacatgctgatcatggaagtgccgaagctgggggcggaggcggcggagaaggcgatcaaggagtgggggcaggacaagtcccggatcacccacctcatcttctgcaccaccacgagcaacgacatgcccggggcggactaccagttcgccaccctgttcgggctgaaccccggcgtgagccgcaccatggtctaccagcagggctgcttcgccgggggcaccgtgctgcgcctggtcaaggacatcgcggagaacaacaagggggcgcgcgtgctggtggtgtgctcggagatcgtggccttcgccttccgcgggccccacgaggaccacatcgactccctcatcgggcagctcctgttcggggacggggccgccgccctcgtggtcgggacagacatcgacgagagcgtcgagaggcccatcttccagatcatgtcggcgacccaggcgaccatccccaactcgctgcacaccatggctctccatctgacggaggcggggctgaccttccatctcagcaaggaggtgcccaaggtggtgagcgacaacatggaggagctcatgctcgaggccttcaagccgctcgggataaccgattggaactccatattctggcaagtgcatcccgggggtagagccatccttgacaagatcgaggagaagctggagctcaccaaggataagatgcgggattcccgctacatcttgagcgagtacgggaatctcaccagcgcctgtgtgctctttgtcatggacgagatgaggaagaggtccttccgggaagggaagcagaccaccggagacggctacgagtggggtgtcgccatcggattggggcccggtcttaccgtcgagaccgttgtcttgcgtagcgtccccattccctaa
【0244】
23.accBC from Corynebacterium glutamicum(配列番号59)
gtgtcagtcgagactaggaagatcaccaaggttcttgtcgctaaccgtggtgagattgcaatccgcgtgttccgtgcagctcgagatgaaggcatcggatctgtcgccgtctacgcagagccagatgcagatgcaccattcgtgtcatatgcagacgaggcttttgccctcggtggccaaacatccgctgagtcctaccttgtcattgacaagatcatcgatgcggcccgcaagtccggcgccgacgccatccaccccggctacggcttcctcgcagaaaacgctgacttcgcagaagcagtcatcaacgaaggcctgatctggattggaccttcacctgagtccatccgctccctcggcgacaaggtcaccgctcgccacatcgcagataccgccaaggctccaatggctcctggcaccaaggaaccagtaaaagacgcagcagaagttgtggctttcgctgaagaattcggtctcccaatcgccatcaaggcagctttcggtggcggcggacgtggcatgaaggttgcctacaagatggaagaagtcgctgacctcttcgagtccgcaacccgtgaagcaaccgcagcgttcggccgcggcgagtgcttcgtggagcgctacctggacaaggcacgccacgttgaggctcaggtcatcgccgataagcacggcaacgttgttgtcgccggaacccgtgactgctccctgcagcgccgtttccagaagctcgtcgaagaagcaccagcaccattcctcaccgatgaccagcgcgagcgtctccactcctccgcgaaggctatctgtaaggaagctggctactacggtgcaggcaccgttgagtacctcgttggctccgacggcctgatctccttcctcgaggtcaacacccgcctccaggtggaacacccagtcaccgaagagaccaccggcatcgacctggtccgcgaaatgttccgcatcgcagaaggccacgagctctccatcaaggaagatccagctccacgcggccacgcattcgagttccgcatcaacggcgaagacgctggctccaacttcatgcctgcaccaggcaagatcaccagctaccgcgagccacagggcccaggcgtccgcatggactccggtgtcgttgaaggttccgaaatctccggacagttcgactccatgctggcaaagctgatcgtttggggcgacacccgcgagcaggctctccagcgctcccgccgtgcacttgcagagtacgttgtcgagggcatgccaaccgttatcccattccaccagcacatcgtggaaaacccagcattcgtgggcaacgacgaaggcttcgagatctacaccaagtggatcgaagaggtttgggataacccaatcgcaccttacgttgacgcttccgagctcgacgaagatgaggacaagaccccagcacagaaggttgttgtggagatcaacggccgtcgcgttgaggttgcactcccaggcgatctggcactcggtggcaccgctggtcctaagaagaaggccaagaagcgtcgcgcaggtggtgcaaaggctggcgtatccggcgatgcagtggcagctccaatgcagggcactgtcatcaaggtcaacgtcgaagaaggcgctgaagtcaacgaaggcgacaccgttgttgtcctcgaggctatgaagatggaaaaccctgtgaaggctcataagtccggaaccgtaaccggccttactgtcgctgcaggcgagggtgtcaacaagggcgttgttctcctcgagatcaagtaa
【0245】
24.accD1 from Corynebacterium glutamicum(配列番号60)
atgaccatttcctcacctttgattgacgtcgccaaccttccagacatcaacaccactgccggcaagatcgccgaccttaaggctcgccgcgcggaagcccatttccccatgggtgaaaaggcagtagagaaggtccacgctgctggacgcctcactgcccgtgagcgcttggattacttactcgatgagggctccttcatcgagaccgatcagctggctcgccaccgcaccaccgctttcggcctgggcgctaagcgtcctgcaaccgacggcatcgtgaccggctggggcaccattgatggacgcgaagtctgcatcttctcgcaggacggcaccgtattcggtggcgcgcttggtgaggtgtacggcgaaaagatgatcaagatcatggagctggcaatcgacaccggccgcccattgatcggtctttacgaaggcgctggcgctcgcattcaggacggcgctgtctccctggacttcatttcccagaccttctaccaaaacattcaggcttctggcgttatcccacagatctccgtcatcatgggcgcatgtgcaggtggcaacgcttacggcccagccctgaccgacttcgtggtcatggtggacaagacctccaagatgttcgttaccggcccagacgtgatcaagaccgtcaccggcgaggaaatcacccaggaagagcttggcggagcaaccacccacatggtgaccgctggcaactcccactacaccgctgcgaccgatgaggaagcactggattgggtacaggacctggtgtccttcctcccatccaacaatcgctcttacacaccactggaagacttcgacgaggaagaaggcggcgttgaagaaaacatcaccgctgacgatctgaagctcgacgagatcatcccagattccgcgaccgttccttacgacgtccgcgatgtcatcgaatgcctcaccgacgatggcgaatacctggaaatccaggcagaccgcgcagaaaacgttgttattgcattcggccgcatcgaaggccagtccgttggatttgttgccaaccagccaacccagttcgctggctgcctggacatcgactcctctgagaaggcagctcgcttcgtccgcacctgcgacgcgtttaacatcccaatcgtcatgcttgtcgacgtccccggcttccttccaggcgcaggccaggagtatggtggcatcctgcgtcgtggcgcaaagctgctctacgcatacggcgaagcaaccgttccaaagattaccgtcaccatgcgtaaggcttacggcggagcgtactgcgtgatgggttccaagggcttgggctctgacatcaaccttgcatggccaaccgcacagatcgccgtcatgggcgctgctggcgcagtcggattcatctaccgcaaggagctcatggcagctgatgccaagggcctcgataccgtagctctggctaagtccttcgagcgcgagtacgaagaccacatgctcaacccgtaccacgctgcagaacgtggcctgatcgacgccgtgatcctgccaagcgaaacccgcggacagatttcccgcaaccttcgcctgctcaagcacaagaacgtcactcgccctgctcgcaagcacggcaacatgccactgtaa
【0246】
25.GtCGT V93Q/Y193F (GtUF6CGT1 V93Q/Y193F ) variant(配列番号61)
MGSLTNNDNLHIFLVCFIGQGVVNPMLRLGKAFASKGLLVTLSAPEIVGTEIRKANNLNDDQPIKVGSGMIRFEFFDDGWESVNGSKPFDVWQYINHLDQTGRQKLPIMLKKHEETGTPVSCLILNPLVPWVADVADSLQIPCATLWVQSCASFSAYYHYHHGLVPFPTESEPEIDVQLPGMPLLKYDEVPDFLHPRTPYPFFGTNILGQFKNLSKNFCILMDTFYELEHEIIDNMCKLCPIKPIGPLFKIPKDPSSNGITGNFMKVDDCKEWLDSRPTSTVVYVSVGSVVYLKQEQVTEMAYGILNSEVSFLWVLRPPSKRIGTEPHVLPEEFWEKAGDRGKVVQWSPQEQVLAHPATVGFLTHCGWNSTQEAISSGVPVITFPQFGDQVTNAKFLVEEFKVGVRLGRGELENRIITRDEVERALREITSGPKAEEVKENALKWKKKAEETVAKGGYSERNLVGFIEEVARKTGTK
【0247】
26.zhuIJ- Codon optimization for E.coli(配列番号62)
atgcgtcatgtagagcatacagtcaccgttgcggccccagcagacttggtttgggaggtacttgccgatgtcttaggctatgctgacatcttcccaccgacggaaaaagttgaaattcttgaggaggggcaaggataccaggtagtgcgccttcacgtcgatgttgcgggtgagattaatacatggaccagtcgtcgcgatttagaccctgcgcgccgcgtaattgcttaccgccaacttgagacggctccgatcgtgggccacatgagcggggaatggcgtgctttcacactggatgccgaacgtacccaattagtcctgactcacgatttcgtaacccgtgcagccggggatgacggtttagtcgccggaaaattgaccccagatgaggcgcgcgaaatgttagaagcggtggtagaacgtaactctgtcgccgacttaaacgcggtccttggagaagctgagcgtcgcgtccgcgcagccggtggagttggtaccgtaactgcgtaataataattttgtttaactttaagaaggagatatatccatgtcagggcgcaaaacctttttagacttaagttttgctacccgcgacacaccgtcggaggcgactccggtggtggtagatttgctggaccacgtaactggagccaccgtattaggattatcacctgaggatttccccgatggtatggctatttccaatgagaccgttacgttgacgacccacactggcacgcacatggatgcgccactgcactatggtcccttaagtgggggagttccggcaaagtcgattgaccaagtgcccttggaatggtgctatggacctggagttcgtttggatgttcgccacgtgccggcaggagatggtattactgtcgatcatttgaacgccgcgttggatgcagcagagcacgatttggcccccggtgacattgtgatgctgtggaccggcgcggacgctctgtggggaacccgcgaatacttgagcacgtttccggggttaactgggaaggggacacaatttttggtcgaggcgggtgttaaagtcattggcattgatgcatggggactggatcgcccgatggcagctatgatcgaagaataccgtcgtacgggcgataaaggagcattatggccggctcacgtctatggacgcacacgcgaatacctgcaattagagaagcttaataatttgggcgctttaccaggagctacagggtatgacatttcatgctttccggttgcggttgcaggcactggagctgggtggactcgtgtggtcgccgttttcgagcaagaggaagaggattaataa
【符号の説明】
【0248】
FK:フラボケルメス酸(flavokermesic acid)
KA:ケルメス酸(kermesic acid)
CA:カルミン酸(carminic acid)
【産業上の利用可能性】
【0249】
本発明によるC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、野生型C-グリコシルトランスフェラーゼに比べてグリコシド結合生成能が向上しており、ポリケチド群および類似天然物、特に、タイプI、II、IIIポリケチド、非リボソームペプチド、フェニルプロパノイドおよびその他の芳香族天然物の配糖体生産効果を高めることができる。したがって、本発明に係るC-グリコシルトランスフェラーゼ変異体は、天然物のポリケチド配糖体生産を通じて、増加するC-グリコシド化合物を構成成分とする薬物、食品添加剤、栄養補助剤などの製造に有用に活用することができるであろう。
図1
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【配列表】
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【国際調査報告】