IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アルケマ フランスの特許一覧

特表2024-505929金属への高い付着性を有するポリアミド組成物及びその使用
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】金属への高い付着性を有するポリアミド組成物及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C08L 77/00 20060101AFI20240201BHJP
   C08L 23/00 20060101ALI20240201BHJP
   C08K 7/14 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
C08L77/00
C08L23/00
C08K7/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546057
(86)(22)【出願日】2022-01-26
(85)【翻訳文提出日】2023-09-26
(86)【国際出願番号】 FR2022050143
(87)【国際公開番号】W WO2022162310
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】2100855
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505005522
【氏名又は名称】アルケマ フランス
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ペース, クレマンス
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンサン, ギョーム
(72)【発明者】
【氏名】サバード, マチュー
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002BB002
4J002BB032
4J002BB122
4J002BB172
4J002BB182
4J002BB212
4J002CL011
4J002CL031
4J002DL006
4J002EW137
4J002FA046
4J002FD016
4J002FD137
4J002GF00
4J002GQ00
4J002GQ01
(57)【要約】
本発明は、
a)35重量%~100重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸であり、当該半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は当該式MXDZのポリアミドは、70~180μeq/gの全酸度及び100μeq/g未満の全塩基度を有する、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、
から構成される組成物であって、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しく、
当該半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は当該式MXDZのポリアミドは、210℃で2.16kgの荷重下で規格ISO 1133:2011に従って測定した場合に4~50g/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有して、
異なるMFI、及び/又は異なる全酸度及び/又は全塩基度を有する半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZのポリアミドを含む組成物を用いた部分の射出成形後に得られる付着性と比較して、当該金属部分上への射出成形による堆積後の当該組成物の金属部分への付着性を増加させる、組成物の使用に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸であり、前記半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は前記式MXDZのポリアミドは、70~180μeq/gの全酸度及び100μeq/g未満、特に35μeq/g未満の全塩基度を有し、
半結晶性ポリアミドは、ISO 11357-2:2013規格によるDSCにおけるガラス転移温度、及びISO 11357-3:2013規格によるDSCにおける融点(Tm)も有するポリアミドを指し、2013のISO 11357-3規格に従って測定されるDSCにおける20K/分の速度での冷却工程中の結晶化エンタルピは30J/gより大きく、好ましくは40J/gより大きく、窒素原子に対する炭素原子の平均数が6以上である、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、
から構成される組成物の使用であって、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しく、
前記半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は前記式MXDZのポリアミドは、210℃で2.16kgの荷重下で規格ISO 1133:2011に従って測定した場合に4~50g/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有して、
MFI、全酸度及び全塩基度から選択される3つの特性のうちの少なくとも1つが異なる半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZのポリアミドを含む組成物による部分上への射出成形後に得られる付着性と比較して、金属部分上への射出成形によるその堆積後の前記金属部分への前記組成物の付着性を増加させる、組成物の使用。
【請求項2】
前記金属部分が、マグネシウム、アルミニウム、それらの合金、ステンレス鋼の合金及び他の鉄系合金から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記金属部分が、前記組成物の射出成形前に化学的又は物理的に前処理されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
前記金属部分がアルミニウム製であり、前記アルミニウム部分が物理的又は化学的に前処理されていることを特徴とする、請求項3に記載の使用。
【請求項5】
前記組成物が、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の前記少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)が100%に等しい
ことを特徴とする、請求項4に記載の使用。
【請求項6】
前記金属部分への前記組成物の付着性が、規格ISO 19095-2015に従って測定して、10MPa超、特に15MPa超、特に20MPa超であることを特徴とする、請求項4又は5に記載の使用。
【請求項7】
前記金属部分がステンレス鋼で作られ、前記ステンレス鋼部分が物理的又は化学的に前処理されていることを特徴とする、請求項3に記載の使用。
【請求項8】
前記組成物が、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%のポリオレフィン、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)が100%に等しい
ことを特徴とする、請求項7に記載の使用。
【請求項9】
前記組成物が、
a)35重量%~65重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)が100%に等しい
ことを特徴とする、請求項7に記載の使用。
【請求項10】
組成物が、50%RH下、23℃で、少なくとも1GHzの周波数、特に少なくとも2GHzの周波数、特に少なくとも3GHzの周波数で、ASTM D-2520-13に従って測定して、4.0以下、特に3.5以下、特に3.3以下、特に3.2以下の誘電率Dkを有することを特徴とする、請求項7~10のいずれか一項に記載の使用。
【請求項11】
組成物が、ASTM D-2520-13に従って測定して、50%RH下、23℃で、少なくとも1GHzの周波数、特に少なくとも2GHzの周波数、特に少なくとも3GHzの周波数でDf<0.015を有することを特徴とする、請求項7~11のいずれか一項に記載の使用。
【請求項12】
a)35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%、特に35重量%~50重量%の、70~180μeq/gの全酸度及び100μeq/g未満、特に35μeq/g未満の全塩基度を有する、前記少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%、好ましくは10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%、特に15重量%~25重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しく、
前記半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は前記式MXDZのポリアミドは、210℃で2.16kgの荷重下で規格ISO 1133:2011に従って測定した場合に、4~50g/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する、
請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
a)35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~60重量%の、70~180μeq/gの全酸度及び100μeq/g未満、特に35μeq/g未満の全塩基度を有する、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%、特に15重量%~25重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)が100%に等しい
ことを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
a)35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の、70~180μeq/gの全酸度及び100μeq/g未満、特に35μeq/g未満の全塩基度を有する、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%のポリオレフィン、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)が100%に等しい
ことを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
a)35重量%~65重量%の、70~180μeq/gの全酸度及び100μeq/g未満、特に35μeq/g未満の全塩基度を有する、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)が100%に等しい
ことを特徴とする、請求項12に記載の組成物。
【請求項16】
電気及び電子用途のための物品を調製する方法であって、請求項1で定義した組成物を金属部分上に射出成形して、その表面の1つに前記組成物でコーティングされた金属部分を得る工程を含む、電気及び電子用途のための物品を調製する方法。
【請求項17】
前記金属部分が、マグネシウム、アルミニウム、それらの合金、ステンレス鋼の合金及び他の鉄系合金から選択されることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記金属部分が、前記組成物の射出成形前に化学的又は物理的に前処理されることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記金属部分がアルミニウム製であり、前記アルミニウム部分が物理的又は化学的に前処理されていることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記金属部分がステンレス鋼で作られ、前記ステンレス鋼部分が物理的又は化学的に前処理されていることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
コーティングされアニーリングされた金属部分を得るためにアニーリングする後続の工程を更に含むことを特徴とする、請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
陽極酸化後に電気絶縁層を含むコーティングされアニーリングされた金属部分を得るために、アニーリングの後に、陽極酸化の後続の工程を更に含むことを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
アニーリングの後に、前記コーティングされた金属部分の両面に金属、合金又は複合材料の層をコーティングする後続の工程を更に含み、前記コーティング工程が、特に物理気相成長法(PVD)、化学気相成長法(CVD)、又は非導電性真空金属化法(NCVM)、特に物理気相成長法(PVD)又は化学気相成長法(CVD)によって可能であって、
前記コーティングされた金属部分の両面に金属、合金又は複合材料の層を有するコーティングされ、アニーリングされた金属部分を得ることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
請求項1に記載の組成物でその表面の1つにコーティングされた金属部分を含む物品。
【請求項25】
陽極酸化後に電気絶縁層を更に含む、請求項24に記載の物品。
【請求項26】
金属、合金又は複合材料の層を更に含む、請求項25に記載の物品。
【請求項27】
前記金属、合金又は複合材料の層の上に接着剤の層を更に含む、請求項26に記載の物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い流動性及び酸度を有し、金属に対する強い付着性を有する少なくとも1つのポリアミドを含む組成物、特に電子機器、スポーツ、自動車又は産業のための、特に射出成形による、物品の製造のためのその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器、スポーツ、自動車又は産業用途の物品は、より小型であり、より目立たない/容易に輸送可能であるために、より軽量に進化しなければならない。
【0003】
したがって、電子機器の文脈において、特に携帯電話及び構造部分の文脈において、軽量で強固な製品を製造することが必要である。最も広く使用されているポリマーは、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、短鎖ポリアミド(PA)であり、これらのポリマーは全て、剛性を高めるためにガラス繊維で強化されていることが多い。
【0004】
金属部分へのポリマーの実装は、いくつかの方法に従って、特に金属支持体上にポリマーをオーバーモールドすることからなるナノ成形技術(NMT)によって実施することができ、その最も広く使用されているのはアルミニウムである。
【0005】
NMTの場合、ポリマーと金属との間の付着性は、例えば金属表面上にナノホールを生成する金属の特定の物理的前処理のために強化される。前処理は、いくつかの工程を含み得、ポリマー及びそれが実施される実験室に応じてわずかに異なり得る。
【0006】
したがって、特許出願欧州特許第2572876号は、PA-66/6T/6I(重量比12/62/26)及び30重量%のガラス繊維を含み、様々な金属表面に適用される短鎖ポリアミド組成物を記載している。
【0007】
米国特許出願公開第2018/0354168号によれば、欧州特許第2572876号の組成物は、金属に対する十分な付着性を有さず、次いで、当該米国特許出願公開第2018/0354168号は、金属への付着のための半結晶性半芳香族ポリアミド(sc-PPA)及び非晶質半芳香族ポリアミド(am-PPA)の混合物を含む組成物を記載している。
【0008】
しかしながら、これらの2つの用途のいずれも、使用されるポリアミドの流動性及び酸度を指すものではない。更に、後者の組成物は、PPAの使用によるより高い射出成形温度のために高いサイクル時間を有する。
【0009】
国際出願である国際公開第18228999号は、ポリアミド又はPPS又はポリエステルあるいはそれらの混合物と、金属への付着のための主に二酸化シリカ及び三酸化ホウ素を含むホウケイ酸ガラス繊維とを含む組成物を記載している。出願人によると、Eガラス繊維を含む組成物と比較して脆性が低減され、同時に付着性が改善される。
【0010】
使用されるポリアミドの流動性及び酸度については言及されていない。更に、後者の組成物の接着値は定量化されず、相対値として表される。
【0011】
中国特許第105694447号は、LDS機能を有するNMTに使用されるPA樹脂組成物を記載し、PA66及び/又はPA6樹脂(30~90部)、ガラス繊維(10~40部)、無機糸(3~25部)、LDS助剤(3~10部)、硬化剤(3~15部)及び潤滑剤(0.3~5部)を含む。
【0012】
使用されるポリアミドの流動性及び酸度については言及されていない。更に、後者の組成物は、高い付着性値を有する。
【0013】
プラスチック材料が例えば繊維強化ポリマー型の組成物であるプラスチック-金属ハイブリッド部分の1つの問題は、一般に、結合強度が依然として低すぎること、又は材料が脆くなりすぎること、又はその両方である。
【0014】
したがって、上記の問題が低減され、すなわちより高い結合強度(又は付着性)及び/又はより低い脆性を有する、プラスチック-金属ハイブリッド部分を得ることを可能にする組成物、及びそのような部分を調製する方法が必要とされる。
【0015】
この目的は、本発明の組成物、並びにまた、当該組成物を使用し、本発明によるプラスチック-金属ハイブリッド部分を用い、そのような方法によって得ることができる本発明による方法によって達成された。
【0016】
したがって、本発明は、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸であり、当該半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は当該式MXDZのポリアミドは、70~180μeq/gの全酸度及び100μeq/g未満、特に35μeq/g未満の全塩基度を有する、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、特に10重量%~30重量%の難燃剤
を含む組成物であって、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しく、
当該半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は当該式MXDZのポリアミドは、210℃で2.16kgの荷重下で規格ISO 1133:2011に従って測定した場合に4~50g/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有して、
MFI、全酸度及び全塩基度から選択される3つの特性のうちの少なくとも1つが異なる半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又はMXDZ式のポリアミドを含む組成物による当該部分の射出成形後に得られる付着性と比較して、当該金属部分上への射出成形によるその堆積後の金属部分への当該組成物の付着性を増加させる、組成物の使用に関する。
【0017】
したがって、本発明者らは、驚くべきことに、ここではMFIによって表される特定の範囲の流動性、並びに組成物中に存在する上で定義したポリアミドの特定の範囲の全酸度及び塩基度の選択により、MFI、全酸度及び全塩基度から選択される3つの特性のうちの少なくとも1つが異なる、換言すれば異なるMFI、すなわち特定の範囲外であるMFI、及び/又は異なる全酸度、すなわち特定の酸度範囲外である全酸度、及び/又は異なる全塩基度、すなわち特定の塩基度範囲外である全塩基度を有する、半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZのポリアミドを含む組成物を用いた当該部分の射出成形後に得られる付着性に対して、当該金属部分への射出成形による堆積後の当該組成物の付着性を高めることが可能になることを見出した。
【0018】
当該金属部分に対する当該組成物の付着性は、ISO 19095-2015に従って測定することができる。
【0019】
本発明の組成物の別の利点は、特に流動性で安定なPA11等のリサイクル可能な半結晶性ポリアミドを使用して当該組成物をリサイクルできることからなる。
【0020】
全酸度のアッセイ:
酸度は、以下の方法に従って測定される。ポリアミド1gをベンジルアルコール80mlに高温で溶解させる。次いで、試料を冷却する。次に、0.02Nテトラブチルアンモニウム水酸化物溶液を用い、pH電極を組み合わせたMetrohm滴定装置(888又は716)を使用する電位差測定によってアッセイする。体積の関数としての電位のグラフは、等価体積による急増をもたらし、そこから酸鎖末端が以下の式によって計算され、
[数1]
式中、
Veqは、電位差測定アッセイによって得られた等価体積を表し、
[TBAOH]は、テトラブチルアンモニウム水酸化物溶液の濃度、すなわち0.02Nを表し、
mは試料の質量、すなわち1gを表す。
【0021】
全塩基度のアッセイ:
塩基度は、以下の方法に従って測定される。ポリアミド1gをメタクレゾール80mlに高温で溶解させる。次いで、試料を冷却する。次に、pH電極と組み合わせたMetrohm滴定装置(888又は716)を用い、過塩素酸の酢酸中0.02N溶液を用いて電位差測定によってアッセイする。体積の関数としての電位のグラフは、等価な体積による急増をもたらし、そこからアミン鎖末端が以下の式によって計算され、
[数2]
アミン鎖末端(meq/g)=(Veq×[HClO4])/m
式中、
Veqは、電位差測定アッセイによって得られた等価体積を表し、
[HClO4]は、過塩素酸溶液の濃度、すなわち0.02Nを表し、
mは試料の質量、すなわち1gを表す。好ましくは、当該ポリアミドは、70~180μeq/gの全酸度及び30μeq/g以下、より詳細には5~25μeq/gの全塩基度を有する。
【0022】
好ましくは、当該少なくとも1つのポリアミドは、80~130μeq/gの全酸度及び100μeq/g未満、特に35μeq/g未満の全塩基度を有する。
【0023】
好ましくは、当該ポリアミドは、80~130μeq/gの全酸度及び30μeq/g以下、より詳細には5~25μeq/gの全塩基度を有する。
【0024】
有利には、当該半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZのポリアミドのMFIは、210℃で2.16kgの荷重下で10~40g/10分である。
【0025】
金属部分(又は金属基板)について:
当該金属部分は、化学的及び/又は物理的前処理によって改質され、射出成形によってプラスチックによってオーバーモールドされ得る任意の金属基板であり得る。
【0026】
一実施形態では、当該金属部分は、マグネシウム、アルミニウム、それらの合金、ステンレス鋼の合金及び他の鉄系合金から選択される。
【0027】
有利には、当該金属部分は、当該組成物の射出成形前に化学的又は物理的に前処理される。
【0028】
本発明で使用される金属基板を調製するために適用される前処理は、ナノスケール寸法の表面凹凸を有する表面を調製するのに適した任意のプロセスであり得る。適切な方法では、そのような前処理は複数の前処理工程を含む。
【0029】
使用した組成物について:
組成物は、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0030】
一実施形態では、当該金属部分への当該組成物の付着性は、規格ISO 19095-2015に従って測定して、10MPa超、特に15MPa超、特に20MPa超である。
【0031】
有利には、当該組成物の当該金属部分への付着性は、規格ISO 19095-2015に従って測定して15MPa超、特に20MPa超である。
【0032】
より有利には、当該金属部分に対する当該組成物の付着性は、規格ISO 19095-2015に従って測定して20MPa超である。
【0033】
有利には、当該組成物は、レーザー直接構造化助剤を含まない。第1の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0034】
第2の実施形態では、当該組成物は、
a)特に、35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0035】
第3の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0036】
第4の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0037】
第5の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~80重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0038】
第6の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0039】
第7の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0040】
第1のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0041】
第1のバリアントの第1の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0042】
第1のバリアントの第2の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)特に、35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0043】
第1のバリアントの第3の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0044】
第1のバリアントの第4の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0045】
第1のバリアントの第5の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)35重量%~80重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0046】
第1のバリアントの第6の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0047】
第1のバリアントの第7の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0048】
第2のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0049】
第2のバリアントの第1の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0050】
第2のバリアントの第2の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)特に、35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0051】
第2のバリアントの第3の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0052】
第2のバリアントの第4の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0053】
第2のバリアントの第5の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)35重量%~80重量%、特に35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0054】
第2のバリアントの第6の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0055】
第2のバリアントの第7の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0056】
第3のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0057】
第3のバリアントの第1の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0058】
第3のバリアントの第2の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)特に、35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0059】
第3のバリアントの第3の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0060】
第3のバリアントの第4の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0061】
第3のバリアントの第5の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)35重量%~80重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0062】
第3のバリアントの第6の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0063】
第3のバリアントの第7の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0064】
第4のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸であり、当該半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は当該式MXDZのポリアミドは、70~180μeq/gの全酸度及び100μeq/g未満、特に35μeq/g未満の全塩基度を有する、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、特に10重量%~30重量%の難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0065】
第4のバリアントの第1の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0066】
第4のバリアントの第2の実施形態では、当該組成物は、
a)特に、35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0067】
第4のバリアントの第3の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド、
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0068】
第4のバリアントの第4の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0069】
第4のバリアントの第5の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~80重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0070】
第4のバリアントの第6の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0071】
第4のバリアントの第7の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0072】
第5のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0073】
第5のバリアントの第1の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0074】
第5のバリアントの第2の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)特に、35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0075】
第5のバリアントの第3の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0076】
第5のバリアントの第4の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0077】
第5のバリアントの第5の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)35重量%~80重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0078】
第5のバリアントの第6の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0079】
第5のバリアントの第7の実施形態では、当該第1のバリアントの組成物は、
a)35重量%~55重量%の少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0080】
第6のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0081】
第6のバリアントの第1の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0082】
第6のバリアントの第2の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)特に、35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0083】
第6のバリアントの第3の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0084】
第6のバリアントの第4の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0085】
第6のバリアントの第5の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)35重量%~80重量%、特に35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0086】
第6のバリアントの第6の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0087】
第6のバリアントの第7の実施形態では、当該第2のバリアントの組成物は、
a)35重量%~55重量%の、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0088】
第7のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0089】
第7のバリアントの第1の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0090】
第7のバリアントの第2の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)特に、35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0091】
第7のバリアントの第3の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0092】
第7のバリアントの第4の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0093】
第7のバリアントの第5の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)35重量%~80重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0094】
第7のバリアントの第6の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0095】
第7のバリアントの第7の実施形態では、当該第3のバリアントの組成物は、
a)35重量%~55重量%の、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドであって、式中、MXDはメタキシリレンジアミンであり、ZはC6~C12脂肪族ジカルボン酸である、式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0096】
第1の特定の実施形態では、当該金属部分がアルミニウム製であり、当該アルミニウム部分は物理的又は化学的に前処理されている場合に使用される組成物は、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の、当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0097】
この第1の特定の実施形態の第1のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0098】
有利には、当該組成物は、
a)35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0099】
有利には、当該組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%の当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0100】
有利には、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%の当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0101】
この第1の特定の実施形態の第2のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の、当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0102】
有利には、当該組成物は、
a)35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0103】
有利には、当該組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%の当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0104】
有利には、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%の当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0105】
この第1の特定の実施形態の第3のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~100重量%、特に35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の、当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0106】
有利には、当該組成物は、
a)35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の、当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0107】
有利には、当該組成物は、
a)35重量%~90重量%、特に35重量%~65重量%の、当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
c)0~60重量%、特に25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0108】
有利には、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%の、当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0109】
この第1の特定の実施形態及び当該バリアントの当該組成物の当該金属部分への付着性は、規格ISO 19095-2015に従って測定して、10MPa超、特に15MPa超、特に20MPa超である。
【0110】
第2の特定の実施形態では、当該金属部分がステンレス鋼で作られ、当該ステンレス鋼部分が物理的又は化学的に前処理されている場合に使用される組成物は、
a)35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%のポリオレフィン、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、特に10重量%~30重量%の難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0111】
この第2の特定の実施形態の第1のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)0~25重量%のポリオレフィン、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0112】
有利なことには、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド
b)0~25重量%のポリオレフィン、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)が100%に等しい。
【0113】
有利には、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%の当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%の少なくとも1つの難燃剤、特に10重量%~30重量%の難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0114】
有利には、当該組成物は、
a)35重量%~55重量%の当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0115】
この第2の特定の実施形態の第2のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%のポリオレフィン、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0116】
有利なことには、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%のポリオレフィン、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0117】
有利には、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0118】
有利には、当該組成物は、
a)35重量%~55重量%の当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0119】
この第2の特定の実施形態の第3のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び当該式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%のポリオレフィン、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0120】
有利なことには、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)0~25重量%のポリオレフィン、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0121】
有利なことには、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%の、当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0122】
有利なことには、当該組成物は、
a)35重量%~55重量%の、当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)10~30重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなり、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0123】
第3の特定の実施形態では、当該金属部分がステンレス鋼で作られ、当該ステンレス鋼部分が物理的又は化学的に前処理されている場合に使用される組成物は、
a)35重量%~65重量%の当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
からなり、
和a)+b)+c)+d)は100%に等しい。
【0124】
この第3の特定の実施形態の第1のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%の当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
からなり、
和a)+b)+c)+d)は100%に等しい。
【0125】
この第3の特定の実施形態の第2のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%の当該式MXDZの少なくとも1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
からなり、
和a)+b)+c)+d)は100%に等しい。
【0126】
この第2の特定の実施形態の第3のバリアントでは、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%の、当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZ;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
からなり、
和a)+b)+c)+d)は100%に等しい。
【0127】
有利には、説明を通して、半結晶性脂肪族ポリアミドが式MXDZのポリアミドと混合される場合、MXDZは、半結晶性脂肪族ポリアミドと式MXDZのポリアミドとの合計に対して25重量%~45重量%の割合にある。
【0128】
これらの第2及び第3の特定の実施形態及び当該バリアントの当該組成物の当該金属部分への付着性は、規格ISO 19095-2015に従って測定して、10MPa超、特に15MPa超、特に20MPa超である。
【0129】
有利には、これらの第2及び第3の特定の実施形態の当該組成物は、50%RH下、23℃で、少なくとも1GHzの周波数、特に少なくとも2GHzの周波数、特に少なくとも3GHzの周波数で、ASTM D-2520-13に従って測定して、5.0以下、特に4.5以下、特に4以下、特に3.5以下の誘電率Dkを有する。
【0130】
有利には、これらの第2及び第3の特定の実施形態の当該組成物は、ASTM D-2520-13に従って測定して、23℃、50%RH下で、少なくとも1GHzの周波数、特に少なくとも2GHzの周波数、特に少なくとも3GHzの周波数でDf<0.015を有する。
【0131】
ポリアミドについて:
当該組成物のポリアミドは、半結晶性脂肪族ポリアミド、式MXDZのポリアミド及びそれらの混合物から選択される。
【0132】
それらが混合される場合、各半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの各ポリアミドは、特定の全酸度及び全塩基度範囲を有する。
【0133】
半結晶性脂肪族ポリアミドについて:
本発明の目的のために、半結晶性ポリアミドは、ISO 11357-2:2013規格によるDSCにおけるガラス転移温度、及びISO 11357-3:2013規格によるDSCにおける融点(Tm)も有し、2013のISO 11357-3規格に従って測定されるDSCにおける20K/分の速度での冷却工程中の結晶化エンタルピが30J/gより大きく、好ましくは40J/gより大きいポリアミドを示す。
【0134】
ポリアミドを定義するために使用される命名法は、規格ISO 1874-1:2011“Plastics-Polyamide(PA)moulding and extrusion materials-Part 1:Designation”、特に3ページ(表1及び2)に記載されており、当業者に周知である。
【0135】
「脂肪族ポリアミド」という表現は、ホモポリアミド又はコポリアミドを意味する。脂肪族ポリアミドの混合物であってもよいことは明らかに理解される。
【0136】
窒素原子に対する炭素原子の平均数は6以上である。
【0137】
有利には、それは8以上である。
【0138】
PA-X.Y型ホモポリアミドの場合、窒素原子当たりの炭素原子数はX単位及びY単位の平均である。
【0139】
コポリアミドの場合、窒素当たりの炭素数は、同じ原理に従って計算される。計算は、様々なアミド単位のモル比例に基づいて行われる。
【0140】
第1の実施形態において:
この第1の実施形態の第1のバリアントにおいて、半結晶性脂肪族ポリアミドは、6~18個の炭素原子、優先的には8~12個の炭素原子、より優先的には10~12個の炭素原子を含む少なくとも1つのアミノカルボン酸の重縮合から得られる。したがって、6-アミノヘキサン酸、7-アミノヘプタン酸、8-アミノオクタン酸、9-アミノノナン酸、10-アミノデカン酸、11-アミノウンデカン酸及び12-アミノドデカン酸、13-アミノトリデカン酸、14-アミノテトラデカン酸、15-アミノペンタデカン酸、16-アミノヘキサデカン酸、17-アミノヘプタデカン酸、18-アミノオクタデカン酸から選択することができる。
【0141】
好ましくは、単一のアミノカルボン酸の重縮合から得られる。
【0142】
この第1の実施形態の第2のバリアントにおいて、半結晶性脂肪族ポリアミドは、6~18個の炭素原子、優先的には8~12個の炭素原子、より優先的には10~12個の炭素原子を含む少なくとも1つのラクタムの重縮合から得られる。
【0143】
好ましくは、それは単一ラクタムの重縮合から得られる。
【0144】
この第1の実施形態の第3のバリアントにおいて、半結晶性脂肪族ポリアミドは、4~36個の炭素原子、有利には6~18個の炭素原子、有利には6~12個の炭素原子、有利には10~12個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪族ジアミンと、4~36個の炭素原子、有利には6~18個の炭素原子、有利には6~12個の炭素原子、有利には8~12個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪族ジカルボン酸との重縮合から得られる。
【0145】
この反復単位Xを得るために脂肪族ジアミンが使用される。Yは、少なくとも4個の炭素原子を含む直鎖主鎖を有する脂肪族ジアミンである。
【0146】
この直鎖主鎖は、適切な場合には、1つ又は複数のメチル及び/又はエチル置換基を含むことができ、当該構成では、「分枝脂肪族ジアミン」という用語が使用される。主鎖が置換基を含まない場合、脂肪族ジアミンは「直鎖脂肪族ジアミン」と呼ばれる。
【0147】
主鎖上にメチル及び/又はエチル置換基を含むか否かにかかわらず、この反復単位X.Yを得るために使用される脂肪族ジアミンは、4~36個の炭素原子、有利には4~18個の炭素原子、有利には6~18個の炭素原子、有利には6~14個の炭素原子を含む。
【0148】
このジアミンが直鎖脂肪族ジアミンである場合、これは式HN-(CH-NHに対応し、例えばブタンジアミン、ペンタンジアミン、ヘキサンジアミン、ヘプタンジアミン、オクタンジアミン、ノナンジアミン、デカンジアミン、ウンデカンジアミン、ドデカンジアミン、トリデカンジアミン、テトラデカンジアミン、ヘキサデカンジアミン、オクタデカンジアミン及びオクタデセンジアミンから選択することができる。今述べた直鎖脂肪族ジアミンは全て、規格ASTM D6866の意味の範囲内でバイオベース化され得る。
【0149】
このジアミンが分枝脂肪族ジアミンである場合、特に、2-メチルペンタンジアミン、2-メチル-1,8-オクタンジアミン又は(2,2,4又は2,4,4)トリメチレンヘキサンジアミンであり得る。
【0150】
ジカルボン酸は、直鎖又は分枝鎖の脂肪族ジカルボン酸から選択されてもよい。
【0151】
ジカルボン酸が脂肪族及び直鎖状である場合、ジカルボン酸は、コハク酸(4)、ペンタン二酸(5)、アジピン酸(6)、ヘプタン二酸(7)、オクタン二酸(8)、アゼライン酸(9)、セバシン酸(10)、ウンデカン二酸(11)、ドデカン二酸(12)、ブラシル酸(13)、テトラデカン二酸(14)、ヘキサデカン二酸(16)、オクタデカン二酸(18)、オクタデセン二酸(18)、エイコサン二酸(20)、ドコサン二酸(22)及び36個の炭素を含む脂肪酸ダイマーから選択することができる。
【0152】
上記の脂肪酸ダイマーは、特に文献欧州特許第0471566号に記載されているように、長い炭化水素鎖を有する不飽和一塩基性脂肪酸(リノール酸及びオレイン酸等)のオリゴマー化又は重合によって得られるダイマー化脂肪酸である。
【0153】
この第1の実施形態の第4のバリアントでは、半結晶性脂肪族ポリアミドは、これら3つのバリアントの混合物から得られる。
【0154】
第2の実施形態において:
この第2の実施形態の第1のバリアントにおいて、半結晶性脂肪族ポリアミドは、6~18個の炭素原子、優先的には8~12個の炭素原子、より優先的には10~12個の炭素原子を含む少なくとも1つのアミノカルボン酸の重縮合から得られる。
【0155】
好ましくは、単一のアミノカルボン酸の重縮合から得られる。
【0156】
この第2の実施形態の第2のバリアントにおいて、半結晶性脂肪族ポリアミドは、6~18個の炭素原子、優先的には8~12個の炭素原子、より優先的には10~12個の炭素原子を含む少なくとも1つのラクタムの重縮合から得られる。
【0157】
好ましくは、それは単一ラクタムの重縮合から得られる。
【0158】
第3の実施形態では、当該半結晶性ポリアミドは、PA410、PA510、PA512、PA514、PA610、PA612、PA1010、PA1012、PA1212、PA11及びPA12、特にPA1010、PA1012、PA1212、PA11、PA12から選択される。
【0159】
有利には、当該半結晶性ポリアミドは、PA11及びPA12、特にPA11から選択される。
【0160】
有利には、単一の半結晶性ポリアミドが組成物中に存在する。
【0161】
式MXDZのポリアミドについて
MXDはメタキシリレンジアミンに相当する。
【0162】
Zは、アジピン酸(6)、ヘプタン二酸(7)、オクタン二酸(8)、アゼライン酸(9)、セバシン酸(10)、ウンデカン二酸(11)、ドデカン二酸(12)から選択することができる脂肪族及び直鎖のC6~C12ジカルボン酸である。
【0163】
有利には、MXDZは、MXD10及びMXD12、特にMXD10から選択される。
【0164】
有利には、単一のMXDZポリアミドが組成物中に存在する。
【0165】
有利には、単一の半結晶性ポリアミドと単一のMXDZポリアミドとの混合物が組成物中に存在する。
【0166】
ポリオレフィンについて:
当該組成物のポリオレフィンは、グラフト化(又は官能化)ポリオレフィン又は非グラフト化(又は非官能化)ポリオレフィンあるいはそれらの混合物であり得る。
【0167】
グラフト化ポリオレフィンは、反応性単位(官能基)を有するα-オレフィンのポリマーであってもよく、そのような反応性単位は、酸、無水物又はエポキシ官能基である。例として、先の非グラフト化ポリオレフィンであるが、グリシジル(メタ)アクリレート等の不飽和エポキシドによって、又は(メタ)アクリル酸等のカルボン酸又は対応する塩若しくはエステルによって(後者をZn等の金属によって完全に又は部分的に中和することが可能である)、又は無水マレイン酸等のカルボン酸無水物によってグラフト化又は共重合又は三元共重合されるポリオレフィンに言及することができる。
【0168】
有利には、グラフト化ポリオレフィンは、不飽和カルボン酸のエステル、例えばアルキルアクリレート又はアルキルメタクリレートから選択され、当該アルキルは、好ましくは1~24個の炭素原子を有し、アルキルアクリレート又はメタクリレートの例は、特にメチルメタクリレート、エチルアクリレート、n-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート又は2-エチルヘキシルアクリレート、飽和カルボン酸のビニルエステル、例えば酢酸ビニル又はプロピオン酸ビニルである。
【0169】
有利には、上で定義した当該グラフト化ポリオレフィンはポリプロピレンに基づく。
【0170】
非グラフト化ポリオレフィンは、従来、アルファ-オレフィン又はジオレフィン、例えばエチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン、1-ドコセン、1-テトラコセン、1-ヘキサコセン、1-オクタコセン及び1-トリアコンテン、好ましくはプロピレン又はエチレン又はジエン、例えばブタジエン等のホモポリマー又は共重合体であり、相溶性及び機能性相溶化剤と混合され得、例えばマレイン化Lotader(登録商標)と混合されたポリエチレン又はマレイン化ポリエチレン、イソプレン又は1,4-ヘキサジエンと混合されたポリエチレンである。
【0171】
特に、アルファ-オレフィンホモポリマーは、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)及びメタロセンポリエチレンから選択される。
【0172】
特に、アルファ-オレフィン又はジオレフィンの共重合体は、エチレン-プロピレン、エチレン-ブチレン、エチレン-プロピレン-ジエンモノマー、エチレン-オクテン等のエチレン/アルファ-オレフィンポリマーから、単独又はポリエチレン(PE)との混合物で選択される。
【0173】
有利には、上で定義した当該非グラフト化ポリオレフィンはポリプロピレンに基づく。
【0174】
組成物のポリオレフィンはまた、架橋又は非架橋であってもよく、又は架橋された及び/又は非架橋の少なくとも1つの混合物であってもよい。
【0175】
ガラス繊維について:
本発明の目的のために、ガラス繊維は、特にFrederick T.Wallenberger,James C.Watson and Hong Li,PPG Industries Inc.(ASM Handbook,Vol 21:Composites(#06781G),2001 ASM International)によって記載されるような任意のガラス繊維を意味すると理解される。
【0176】
それらは、いかなる形状であってもよく、特に円形断面を有する形状又は非円形断面を有する形状であってもよい。
【0177】
円形断面を有する形状は、その円周の任意の点において形状の中心と等しい距離を有する形状として定義され、したがって完全又はほぼ完全な円を表す。
【0178】
したがって、この完全又はほぼ完全な円を有さないガラスの任意の形状は、非円形断面を有する形状として定義される。
【0179】
非円形断面を有する形状の例は、これに限定されないが、平坦な形状、例えば楕円形、長円形又は繭形、星形、フレーク形、十字形、多角形及びリングである。
【0180】
固体ガラス繊維は、特に、組成物の使用前に好ましくは2~13mm、好ましくは3~8mmの長さを有する固体及び短ガラス繊維であり得る。
【0181】
固体ガラス繊維は、
-4μm~25μm、好ましくは4μm~15μmの直径を有する円形断面のいずれか;
-又は、2~8、特に2~4のL/D比(Lは繊維の断面の最大寸法を表し、Dは当該繊維の断面の最小寸法を表す)を有する非円形断面
であり得る。L及びDは、走査電子顕微鏡(SEM)によって測定することができる。
【0182】
ガラス繊維は、中空ガラス繊維と混合することもできる。
【0183】
中空ガラス繊維は、特に、組成物の使用前に好ましくは2~13mm、好ましくは3~8mmの長さを有する中空及び短ガラス繊維であり得る。
【0184】
中空ガラス繊維は、繊維内の中空部(又は穴又は内腔)が当該繊維の外径と必ずしも同心ではないガラス繊維を意味すると理解されるべきである。
【0185】
中空ガラス繊維は、
-7.5~75μm、優先的には9~25μm、より優先的には10~12μmの外径を有する円形断面のいずれか
であり得る。
【0186】
中空の直径(用語「中空」は、穴又は内腔のいずれかとしても呼ばれ得る)がガラス繊維の外径と等しくないことは明らかである。
【0187】
有利には、中空(又は穴又は内腔)の直径は、中空繊維の外径の10%~80%、特に60%~80%に相当する。
-又は、2~8、特に2~4のL/D比(Lは繊維の断面の最大寸法を表し、Dは当該繊維の断面の最小寸法を表す)を有する非円形断面
であり得る。L及びDは、走査電子顕微鏡(SEM)によって測定することができる。
【0188】
固体ガラス繊維と中空ガラス繊維との当該混合物は、固体ガラス繊維と中空ガラス繊維との合計に対して5重量%~50重量%の中空ガラス繊維(特に中空ガラスビーズ)、特に固体ガラス繊維と中空ガラス繊維との合計に対して5重量%~35重量%の中空ガラスビーズを含む。
【0189】
一実施形態では、ガラス繊維は、中空ガラス繊維、特に中空ガラスビーズを除く固体ガラス繊維である。
【0190】
中空ガラスビーズは、グリセロール中のASTM D 3102-72(1982)に従って測定して、少なくとも50MPa、特に好ましくは少なくとも100MPaの圧縮強度を有する。
【0191】
有利には、中空ガラスビーズは、標準ASTM B 822-17に従ってレーザー回折によって測定して、10~80μm、好ましくは13~50μmの体積平均直径d50を有する。
【0192】
中空ガラスビーズは、例えば、アミノシラン、エポキシシラン、ポリアミド、特に可溶型ポリアミド、脂肪酸、ワックス、シラン、チタネート、ウレタン、ポリヒドロキシエーテル、エポキシド、ニッケル又はそれらの混合物に基づく系で表面処理することができ、この目的のために使用することができる。中空ガラスビーズは、好ましくはアミノシラン、エポキシシラン、ポリアミド又はそれらの混合物で表面処理される。
【0193】
中空ガラスビーズは、ホウケイ酸ガラス、好ましくは炭酸ナトリウム-酸化カルシウム-ホウケイ酸ガラスから形成することができる。
【0194】
中空ガラスビーズは、好ましくは、ASTM B 822-17に従ってレーザー回折によって測定して、10~80μm、好ましくは13~50μmの中央値径d50を有する。
【0195】
分布は、ここでは体積で表される。
【0196】
中空ガラスビーズは、好ましくは、ガスピクノメーター及び測定ガスとしてヘリウムを用いてASTM D 2840-69(1976)に従って測定して、0.10~0.65g/cm、好ましくは0.20~0.60g/cm、特に好ましくは0.30~0.50g/cmの真密度を有する。
【0197】
有利には、中空ガラスビーズは、グリセロール中でASTM D 3102-72(1982)に従って測定して、少なくとも50MPa、特に少なくとも100MPaの圧縮強度を有する。
【0198】
一実施形態では、中空ガラスビーズは、シラン系カップリング剤による処理がない。
【0199】
難燃剤について:
難燃剤は、特に、米国特許出願公開第2008/0274355号に記載されているようなハロゲンフリー難燃剤であり、特に、リン系難燃剤、例えば、ホスフィン酸の金属塩、特に、ジアルキルホスフィネート塩、特に、ジエチルホスフィネートアルミニウム塩若しくはアルミニウムジエチルホスフィネート、ジホスフィン酸の金属塩、アルミニウムホスフィネート難燃剤と窒素相乗剤との混合物、又はアルミニウムホスフィネート難燃剤とリン相乗剤との混合物、少なくとも1つのホスフィン酸の金属塩を含有するポリマー、特に、アンモニウムポリホスフェート、スルファメート若しくはペンタボレート等に基づく、又はメラミン、例えば、メラミン、メラミン塩、メラミンピロホスフェート及びメラミンシアヌレートに基づく、又はシアヌル酸に基づく、あるいは、少なくとも1つのジホスフィン酸の金属塩若しくは赤リンを含有するポリマー、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム若しくはホウ酸亜鉛等の金属ボレート、又はホスファゼン、ホスファム若しくはホスホ酸窒化物、又はそれらの混合物から選択される金属塩である。難燃剤充填剤はまた、臭素化又はポリ臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカーボネート又は臭素化フェノール等のハロゲン化難燃剤であってもよい。
【0200】
別の態様によれば、本発明は、上で定義した組成物に関し、
a)35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~55重量%、特に35重量%~50重量%の、70~180μeq/gの全酸度及び100μeq/g未満、特に35μeq/g未満の全塩基度を有する、当該少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%、好ましくは10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%、特に15重量%~25重量%の少なくとも1つの難燃剤
を含み、
和a)+b)+c)+d)+e)は100%に等しく、
当該半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は当該式MXDZのポリアミドは、210℃で2.16kgの荷重下で規格ISO 1133:2011に従って測定した場合に、4~50g/10分のメルトフローインデックス(MFI)を有する。
【0201】
第1の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%、特に35重量%~60重量%の、70~180μeq/gの全酸度及び100μeq/g未満、特に35μeq/g未満の全塩基度を有する少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤;
e)0~30重量%、特に10重量%~30重量%、特に15重量%~25重量%の少なくとも1つの難燃剤
からなることを特徴とし、
和a)+c)+d)+e)は100%に等しい。
【0202】
第2の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~75重量%、特に35重量%~65重量%の、70~180μeq/gの全酸度及び100μeq/g未満、特に35μeq/g未満の全塩基度を有する、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)0~25重量%のポリオレフィン、特に10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤
からなることを特徴とし、
和a)+b)+c)+d)は100%に等しい。
【0203】
第3の実施形態では、当該組成物は、
a)35重量%~65重量%の、70~180μeq/gの全酸度及び100μeq/g未満、特に35μeq/g未満の全塩基度を有する、少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び/又は式MXDZの1つのポリアミド;
b)10重量%~25重量%のポリオレフィン;
c)25重量%~60重量%のガラス繊維、特に円形断面;
d)0~2重量%の少なくとも1つの添加剤
からなることを特徴とし、
和a)+b)+c)+d)は100%に等しい。
【0204】
上で定義された4つの組成物のうちの1つの第1のバリアントでは、成分a)は少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミドのみである。
【0205】
上で定義された4つの組成物のうちの1つの第2のバリアントにおいて、成分a)は、式MXDZの少なくとも1つのポリアミドのみである。
【0206】
上で定義された4つの組成物のうちの1つの第3のバリアントでは、成分a)は、少なくとも1つの少なくとも1つの半結晶性脂肪族ポリアミド及び式MXDZの少なくとも1つのポリアミドである。
【0207】
別の態様によれば、本発明は、電気及び電子用途のための物品を調製する方法であって、上で定義した組成物を金属部分上に射出成形して、その表面の1つに当該組成物でコーティングされた金属部分を得る工程を含む方法に関する。
【0208】
一実施形態では、当該金属部分は、マグネシウム、アルミニウム、それらの合金、ステンレス鋼の合金及び他の鉄系合金から選択される。
【0209】
別の実施形態では、当該金属部分は、当該組成物の射出成形前に化学的又は物理的に前処理される。
【0210】
1つのバリアントでは、当該金属部分はアルミニウム製であり、当該アルミニウム部分は物理的又は化学的に前処理される。
【0211】
他のバリアントでは、当該金属部分はステンレス鋼で作られ、当該ステンレス鋼部分は物理的又は化学的に前処理されている。
【0212】
2つのバリアントのいずれかの一実施形態では、本方法は、当該組成物でコーティングされ、アニーリングされた金属部分を得るために、アニーリングの後続の工程を更に含む。
【0213】
別の実施形態では、本方法は、アニーリング後に、当該組成物でコーティングされた金属部分を得るための陽極酸化の後続の工程を更に含み、当該組成物でコーティングされた金属部分は、アニーリングされ、陽極酸化後に電気絶縁層を含み、着色及び/又は後続の後処理の準備ができている。
【0214】
更に別の実施形態では、本方法は、アニーリングの後に、当該コーティングされた金属部分の両面に金属、合金又は複合材料の層をコーティングする後続の工程を更に含み、これは、特に物理気相成長法(PVD)、化学気相成長法(CVD)、又は非導電性真空金属化法(NCVM)、特に物理気相成長法(PVD)又は化学気相成長法(CVD)によって可能であって、
当該コーティングされた金属部分の両面に金属、合金又は複合材料の層を有するコーティングされ、アニーリングされた金属部分を得る。
【0215】
別の態様によれば、本発明は、上で定義された組成物でその表面の1つ又は複数にコーティングされた金属部分を含む物品に関する。
【0216】
一実施形態では、当該物品は、陽極酸化後に電気絶縁層を更に含む。
【0217】
別の実施形態では、当該物品は、金属、合金又は複合材料の層を更に含む。
【0218】
有利には、当該物品は、金属、合金又は複合材料の層を更に含み、当該金属、合金又は複合材料の層の上に接着剤の層を更に含む。
【実施例
【0219】
本発明の組成物の調製及び機械的特性:
下記の表1のEX1、EX3、EX4及びEX5中のPA11(全塩基度:18μeq/g、全酸度:103μeq/g及びMFI=47g/10分)は、投入された11-アミノウンデカン酸の量に対して0.67重量%の含有量のアジピン酸(C6二酸)によって限定されたPA11である。
【0220】
このポリアミドは、以下の方法に従って調製される。11-アミノウンデカン酸、水及びアジピン酸を反応器に投入し、次いで不活性雰囲気下に置く。次いで、撹拌を維持しながら、反応媒体の温度を235℃に上昇させる。反応媒体を235℃、20barの圧力下で1時間30分間維持する。次いで、温度を235℃に維持しながら、圧力を12バールに低下させる。次いで、材料を235℃の窒素フラッシング下で重合器に移す。
【0221】
温度を窒素フラッシング下で1時間30分間維持する。次いで、材料は顆粒の形態で押し出される。
【0222】
この方法は、11-アミノウンデカン酸の代わりにメタキシリレンジアミン及びセバシン酸が使用されるMXD10を除いて、鎖制限剤の性質及びその濃度を変えることによって例示される全てのポリアミドに使用される。
【0223】
下記の表1のCE1中のPA11(全塩基度:55μeq/g、全酸度:17μeq/g、及びMFI=5g/10分)は、投入された11-アミノウンデカン酸の量に対して0.47重量%の含有量でデカンジアミン(C10ジアミン)によって限定されたPA11である。
【0224】
下記の表1のCE3中のPA11(全塩基度:97μeq/g、全酸度:16μeq/g、及びMFI=18g/10分)は、投入された11-アミノウンデカン酸の量に対して0.47重量%の含有量でデカンジアミン(C10ジアミン)によって限定されたPA11である。
【0225】
下記の表1のEX2中のPA11(全塩基度:22μeq/g、全酸度:71μeq/g、及びMFI=6g/10分)は、投入された11-アミノウンデカン酸の量に対して0.27重量%の含有量でアジピン酸(C6二酸)によって限定されたPA11である。
【0226】
以下の表1のCE2中のPA11は、全塩基度=50μeq/g及び全酸度=45μeq/g及びMFI=10g/10分を有する。
【0227】
以下の表1のEX3及びEX5中のMXD10は、全塩基度:24μeq/g及び全酸度:114μeq/g及びMFI=18g/10分を有する。
【0228】
表1のCE4中のPA11(MFI=2g/10分、全塩基度=21μeq/g及び全酸度:75μeq/g)は、0.3%のHPOで限定されたPA11である。
【0229】
表1の組成物は、ポリマー顆粒を、存在する場合はポリオレフィン、存在する場合はガラス繊維、存在する場合は中空ガラスビーズ、存在する場合は難燃剤、及び存在する場合は添加剤と溶融ブレンドすることによって調製した。このブレンドは、240℃で平坦な温度プロファイル(T°)を有する直径26mmの共回転二軸スクリュー押出機で化合することによって行った。スクリュー速度は250rpmであり、スループットは20kg/hである。
【0230】
ガラス繊維又は中空ガラスビーズは、それらが存在する場合、サイドフィードを介して導入される。
【0231】
ポリアミド(複数可)、ポリオレフィン及び添加剤は、化合プロセス中にメインホッパーを介して添加される。
【0232】
難燃剤は、存在する場合、サイドフィード又はメインホッパーを介して導入される。
[表1]
Eガラス繊維:円形断面の固体E型ガラス繊維(Nitto Boseki CSX3J451S)
Exolit OP1312:Clariantから供給される難燃剤
ガラスビーズ:Hollowlite HK60-18000中空ガラスビーズ
ポリプロピレン:Total製のPP5060とSK Chemical製のOrevac CA100との混合物
MFIは、規格ISO 1133:2011に従って、2.16kgの荷重下、210℃で測定する。
【国際調査報告】