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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】モジュール式ローラコンベヤ
(51)【国際特許分類】
   B65G 21/06 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
B65G21/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546252
(86)(22)【出願日】2022-01-19
(85)【翻訳文提出日】2023-07-31
(86)【国際出願番号】 US2022012885
(87)【国際公開番号】W WO2022169591
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】17/169,645
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508181663
【氏名又は名称】レイトラム,エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ラガン,ブライアント ジー.
(57)【要約】
複数のリンクによって相互接続された複数のコンベヤモジュールを備えるモジュール式ローラコンベヤ。各々のコンベヤモジュールは、入口端および出口端と、対向する側部レールと、対向する側部レールに結合された搬送面とを備える。リンクは、コンベヤモジュールを積み重ね構成と共面構成との間で回転させるように動作可能である。代替実施形態では、複数のモジュール式ローラコンベヤが、底部コンベヤモジュールの周囲に沿って配置されたヒンジによって枢動可能に接続され得る。各々のコンベヤモジュールは、その入口端および出口端にセパレータと、底部コンベヤモジュールに車輪を含み得る。また、モジュール式ローラコンベヤを積み重ね構成と共面構成との間で移行させるように動作可能な積み重ねツールを含むシステムが開示される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のリンクによって接続された複数のコンベヤモジュールを備えたモジュール式ローラコンベヤであって、各々のコンベヤモジュールは、
入口端および出口端と、
対向する側部レールと、
前記側部レールに結合され、前記入口端から前記出口端まで物品を輸送するように動作可能な搬送面と、
を備え、
前記リンクは、前記コンベヤモジュールの前記側部レールに回転可能に接続され、積み重ね構成と共面構成との間で前記コンベヤモジュールを回転させるように動作可能であり、
前記積み重ね構成では、前記コンベヤモジュールのうちの1つは底部に配置され、各々の追加のコンベヤモジュールは、前記底部の前記コンベヤモジュールの上方に鉛直軸に沿って配置され、
前記共面構成では、前記コンベヤモジュールの各々の前記搬送面は、単一平面に沿って逐次的に整列され連続している、モジュール式ローラコンベヤ。
【請求項2】
前記搬送面は、重力ローラ、動力ローラ、平ベルトコンベヤ、磁気ベルトコンベヤ、およびホイールコンベヤを含む群から選択される、請求項1に記載のモジュール式ローラコンベヤ。
【請求項3】
前記コンベヤモジュールの前記入口端および前記出口端にセパレータを備え、各々のセパレータは、第1の開いた位置または第2の閉じた位置となるように動作可能である、請求項1に記載のモジュール式ローラコンベヤ。
【請求項4】
底部コンベヤモジュールの底面に接続された複数の車輪を備える、請求項1に記載のモジュール式ローラコンベヤ。
【請求項5】
モジュール式ローラコンベヤであって、
複数のモジュール式ローラコンベヤであって、各々のモジュール式ローラコンベヤは、複数のリンクによって接続された複数のコンベヤモジュールを備え、各々のコンベヤモジュールは、
入口端と、
出口端と、
対向する側部レールと、
前記側部レールに結合され、前記入口端から前記出口端まで物品を輸送するように動作可能な搬送面と、
を備え、
前記リンクは、前記コンベヤモジュールの前記側部レールに回転可能に接続され、積み重ね構成と共面構成との間で前記コンベヤモジュールを回転させるように動作可能であり、
前記積み重ね構成では、前記コンベヤモジュールのうちの1つは底部に配置され、各々の追加のコンベヤモジュールは、前記底部の前記コンベヤモジュールの上方に鉛直軸に沿って配置され、
前記共面構成では、前記コンベヤモジュールの各々の前記搬送面は、単一平面に沿って逐次的に整列され連続している、複数のモジュール式ローラコンベヤと、
底部コンベヤモジュールの周囲に沿って配置された複数のヒンジと、
を備え、
前記複数のモジュール式ローラコンベヤは、前記ヒンジで枢動可能に接続されている、モジュール式ローラコンベヤ。
【請求項6】
前記搬送面は、重力ローラ、動力ローラ、平ベルトコンベヤ、磁気ベルトコンベヤ、およびホイールコンベヤを含む群から選択される、請求項5に記載のモジュール式ローラコンベヤ。
【請求項7】
前記コンベヤモジュールの前記入口端および前記出口端にセパレータを備え、各々のセパレータは、第1の開いた位置または第2の閉じた位置となるように動作可能である、請求項5に記載のモジュール式ローラコンベヤ。
【請求項8】
前記底部コンベヤモジュールの底面に接続された複数の車輪を備える、請求項5に記載のモジュール式ローラコンベヤ。
【請求項9】
モジュール式ローラコンベヤシステムであって、
複数のリンクによって接続された複数のコンベヤモジュールを備えたモジュール式ローラコンベヤであって、各々のコンベヤモジュールは、
入口端および出口端と、
対向する側部レールと、
前記側部レールに結合され、前記入口端から前記出口端まで物品を輸送するように動作可能な搬送面と、
前記対向する側部レール間に回転可能に取り付けられ、前記コンベアモジュールの各々の前記入口端に配置されたプッシャーローラと、
を備え、
前記リンクは、前記コンベヤモジュールの前記側部レールに回転可能に接続され、積み重ね構成と共面構成との間で前記コンベヤモジュールを回転させるように動作可能であり、
前記積み重ね構成では、前記コンベヤモジュールのうちの1つは底部に配置され、各々の追加のコンベヤモジュールは、前記底部の前記コンベヤモジュールの上方に鉛直軸に沿って配置され、
前記共面構成では、前記コンベヤモジュールの各々の前記搬送面は、単一平面に沿って逐次的に整列され連続している、モジュール式ローラコンベヤと、
前記モジュール式ローラコンベヤに取り外し可能に取り付けられ、前記積み重ね構成と前記共面構成との間で前記コンベヤモジュールを再配置するように動作可能である積み重ねツールと、
を備える、モジュール式ローラコンベヤシステム。
【請求項10】
前記積み重ねツールは、高架台を備えた支持ベース、主アクチュエータ、底部アクチュエータ、および上部セグメントと底部セグメントを備えたリフトプレートを備え、
前記ベース、前記主アクチュエータ、前記底部アクチュエータ、および前記リフトは、複数のヒンジを使用して相互接続され、
前記リフトプレートは、各コンベヤモジュールの前記プッシャーローラと摺動可能に係合し、
前記主アクチュエータおよび前記底部アクチュエータは、前記積み重ね構成と前記共面構成との間で前記モジュール式ローラコンベヤを回転させるように動作可能であり、
前記主アクチュエータが伸長し、前記底部アクチュエータが収縮すると、前記モジュール式ローラコンベヤは、前記積み重ね構成に配置され、前記主アクチュエータが収縮し、前記底部アクチュエータが伸長すると、前記モジュール式ローラコンベヤは、前記共面構成に配置される、請求項9に記載のモジュール式ローラコンベヤシステム。
【請求項11】
前記搬送面は、重力ローラ、動力ローラ、平ベルトコンベヤ、磁気ベルトコンベヤ、およびホイールコンベヤを含む群から選択される、請求項9に記載のモジュール式ローラコンベヤシステム。
【請求項12】
前記コンベヤモジュールの前記入口端および前記出口端にセパレータを備え、各々のセパレータは、第1の開いた位置または第2の閉じた位置となるように動作可能である、請求項9に記載のモジュール式ローラコンベヤシステム。
【請求項13】
前記底部ローラコンベヤモジュールの底面に接続された複数の車輪を備える、請求項9に記載のモジュール式ローラコンベヤシステム。
【請求項14】
複数のモジュール式ローラコンベヤを備え、
前記積み重ねツールは、各々のモジュール式ローラコンベヤに取り外し可能に取り付けられ、前記積み重ね構成と前記共面構成との間で各々のコンベヤモジュールを再配置するように動作可能である、請求項9に記載のモジュール式ローラコンベヤシステム。
【請求項15】
複数のリンクによって接続された少なくとも3つのコンベヤモジュールを備えたモジュール式ローラコンベヤであって、各々のコンベヤモジュールは、
入口端および出口端と、
対向する側部レールと、
前記側部レールに結合され、前記入口端から前記出口端まで物品を輸送するように動作可能な搬送面と、
を備え、
前記リンクは、前記コンベヤモジュールの前記側部レールに回転可能に接続され、各々のコンベアモジュールの前記搬送面を前記底部の前記コンベアモジュールの前記搬送面と平行関係に維持しながら、積み重ね構成と共面構成との間で前記コンベヤモジュールを移行させるように動作可能であり、
前記積み重ね構成では、前記コンベヤモジュールのうちの1つは底部に配置され、各々の追加のコンベヤモジュールは、前記底部の前記コンベヤモジュールの上方に鉛直軸に沿って配置され、
前記共面構成では、前記コンベヤモジュールの各々の前記搬送面は、単一平面に沿って逐次的に整列され連続している、モジュール式ローラコンベヤ。
【請求項16】
前記底部の前記コンベヤモジュールと頂部の前記コンベヤモジュールとの間の前記コンベヤモジュールの各々は、各々の側部レールに前記リンクが回転可能に取り付けられる3つの取り付け点、すなわち前記出口端に第1の取り付け点、前記入口端に第2の取り付け点、および第1の取り付け点と第2の取り付け点との間に第3の取り付け点を有し、
前記コンベヤモジュールのうちの1つの前記第3の取り付け点に取り付けられた前記リンクの一端は、前記コンベヤモジュールのうちの1つの隣接するコンベヤモジュールの前記第1の取り付け点に取り付けられ、前記リンクの他端は、前記コンベヤモジュールのうちのもう1つの隣接するコンベヤモジュールの前記第2の取り付け点に取り付けられる、請求項15に記載のモジュール式ローラコンベヤ。
【請求項17】
前記搬送面は、重力ローラ、動力ローラ、平ベルトコンベヤ、磁気ベルトコンベヤ、およびホイールコンベヤを含む群から選択される、請求項15に記載のモジュール式ローラコンベヤ。
【請求項18】
前記コンベヤモジュールの前記入口端および前記出口端にセパレータを備え、各々のセパレータは、第1の開いた位置または第2の閉じた位置となるように動作可能である、請求項15に記載のモジュール式ローラコンベヤ。
【請求項19】
前記底部コンベヤモジュールの底面に接続された複数の車輪を備える、請求項15に記載のモジュール式ローラコンベヤ。
【請求項20】
前記側部レールは、各々が前記搬送面の上方にある距離だけ延びる高さを有する、請求項15に記載のモジュール式ローラコンベヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にコンベヤに関するものである。より具体的には、本発明は、物品の輸送または保管を支援するために再構成できる個々のコンベヤモジュールを備えた多目的コンベヤに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンベヤは、物品をある場所から別の場所に輸送するためによく使用される。その後、通常、物品は手作業で梱包され、さらなる保管または輸送のために個々のパレットに整理される。多くの場合、倉庫内でパレットを輸送したり、輸送のために既存のトラックにパレットを積み込んだりするには、フォークリフトまたはその他の機械の使用が必要になる。これらのパレットは通常、木または摩耗しやすいその他の素材で作られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
製品をコンベヤからパレットに移動し、その後個々のパレットを移動するために必要とされる追加の必要な労働力、機械、ステップはコストがかかり、プロセス中に製品が損傷したり、考慮されなかったりする可能性が高くなる。したがって、製品の積み下ろしを自動化してパレットの積み下ろしのステップを省略し、製品のスループットを向上させ、個々の物品の輸送および保管の効率を高める装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、複数のリンクによって相互接続された複数のコンベヤモジュールを備えるモジュール式ローラコンベヤを含む。各々のコンベヤモジュールは、入口端および出口端と、対向する側部レールと、対向する側部レールに結合された搬送面とを備える。リンクは、コンベヤモジュールを積み重ね構成と共面構成との間で回転させるように動作可能である。
【0005】
別の一実施形態では、複数の個々のモジュール式ローラコンベヤまたはタワーが、各々のタワーの底部でコンベヤモジュールの周囲に沿って配置されたヒンジによって枢動可能に接続される。
【0006】
さらに別の一実施形態では、モジュール式ローラコンベヤシステムが提供される。この実施形態では、前述の実施形態のいずれかの個々のコンベヤモジュールは、対向する側部レールの間に回転可能に取り付けられ、コンベヤモジュールの入口端に配置されたプッシャーローラをさらに備える。このシステムは、モジュール式ローラコンベヤに取り外し可能に取り付けられ、積み重ね構成と共面構成との間でコンベヤモジュールを再配置するように動作可能な積み重ねツールを備える。積み重ねツールは、高架台を備えた支持ベース、主アクチュエータ、底部アクチュエータ、および上部セグメントと底部セグメントを備えたリフトプレートを備え、これらはすべて複数のヒンジを使用して相互接続されている。リフトプレートは、各々のコンベヤモジュールのプッシャーローラと摺動可能に係合するように動作可能であり、アクチュエータは、積み重ね構成と共面構成との間でモジュール式ローラコンベヤを回転させるように動作可能である。
【0007】
上述の実施形態のいずれについても、各々のコンベヤモジュールは、各々のモジュールの入口端および出口端に回転可能に取り付けられた一対のセパレータをさらに備えることができ、これらのセパレータは、開いた位置と閉じた位置の間で変化するように動作可能である。同様に、上述の実施形態のいずれについても、車輪を底部コンベヤモジュールの底面に結合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の前述およびその他の目的、特徴、および利点は、同様の部分に同様の符号が与えられている添付の図面と併せて説明された以下の詳細な説明から明らかである。
【0009】
図1図1は、共面構成のモジュール式ローラコンベヤの側面斜視図を示す。
図2図2は、部分的に隆起した構成のモジュール式ローラコンベヤの側面斜視図を示す。
図3図3は、積み重ね構成のモジュール式ローラコンベヤの側面斜視図を示す。
図4図4は、開いた構成にあるセパレータを示すコンベヤモジュールの斜視図を示す。
図5図5は、閉じた構成にあるセパレータを示すコンベヤモジュールの斜視図を示す。
図6図6は、閉じた構成にあるセパレータの焦点を絞った斜視図を示す。
図7図7は、閉じた構成にあるセパレータを示すコンベヤモジュールの断面図を示す。
図8図8は、開いた構成にあるセパレータを示すコンベヤモジュールの断面図を示す。
図9図9は、底部コンベヤモジュールの上面斜視図を示す。
図10図10は、底部コンベヤモジュールの底部斜視図を示す。
図11図11は、本発明の例示的な一実施形態に係る複数のモジュール式ローラコンベヤの側面斜視図を示す。
図12図12は、図11に示されるモジュール式ローラコンベヤを代替構成で示す。
図13図13は、図12に示されるモジュール式ローラコンベヤを代替構成で示す。
図14図14は、当技術分野で知られている製品供給システムと共に使用されている共面構成の複数のモジュール式ローラコンベヤを示す。
図15図15は、モジュール式ローラコンベヤが積み重ね構成のモジュール式ローラコンベヤシステムの側面図を示す。
図16図16は、モジュール式ローラコンベヤシステムのリフトプレートの底部セグメントの焦点を絞った斜視上面図を示す。
図17図17は、部分的に隆起した構成のモジュール式ローラコンベヤを備えたモジュール式ローラコンベヤシステムの側面図を示す。
図18図18は、モジュール式ローラコンベヤが共面構成のモジュール式ローラコンベヤシステムの側面図を示す。
図19図19は、モジュール式ローラコンベヤを除いた、スケール調整されたモジュール式ローラコンベヤシステムの背面斜視図を示す。
図20図20は、モジュール式ローラコンベヤを除いた、スケール調整されたモジュール式ローラコンベヤシステムの正面斜視図を示す。
図21図21は、スケール調整されたモジュール式ローラコンベヤシステムの正面斜視図を、対応するモジュール式ローラコンベヤと共に示す。
【0010】
図面内の表現は説明のために簡略化されており、一定の縮尺で描かれていない。図面の説明内では、同様の要素には、前の図(複数可)と同様の名前および符号が提供される。要素に割り当てられた特定の数字は、説明を助けるためにのみ提供されており、本発明に対していかなる(構造的または機能的)制限を示唆することを意図するものではない。
【0011】
添付の図面は、本発明の例示的な構成を示すものであり、それ自体、本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではない。さらなる説明をすることなく、ある構成の特徴が他の構成に有益に組み込まれ得ることが考えられる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施形態の性質および機能をさらに理解するには、以下の詳細な説明を参照すべきである。本明細書で使用される場合、「軸」とは、実際のまたは仮想の直線であって、三次元物体がその周りに対称となる直線を意味する。
【0013】
図1図3を参照すると、様々な構成のモジュール式ローラコンベヤ5の別の斜視図が示されている。モジュール式ローラコンベヤ5は、共面構成から積み重ね構成に移行するように動作可能な複数のコンベヤモジュール10を備える。図1は、各々の個々のコンベヤモジュール10が軸A-Aに沿って単一平面内に逐次的に整列される共面構成のモジュール式ローラコンベヤ5を示す。図2は、部分的に隆起した構成のモジュール式ローラコンベヤ5を示し、図3は、(図9図10に詳細に示されるように)1つのコンベヤモジュールが底部に配置され、各々の個々のコンベヤモジュール10が底部コンベヤモジュール130の上に鉛直軸B-Bに沿って配置された、積み重ね構成のモジュール式ローラコンベヤ5を示す。
【0014】
個々のコンベヤモジュール10は、各々のコンベヤモジュール10が4つのリンクのうちの1つとして機能する平面4バーリンクシステムに似た方法で、複数のリンク15によって互いに接続されている。図示の例示的な実施形態では、各々のコンベヤモジュール10は、対向する側部レール30上の外面25に沿って配置された複数の取り付け点20を有する。リンク15は、これらの取り付け点20において締結具を用いて回転可能に接続されており、締結具によって、リンク15が締結具の周囲で、かつコンベヤモジュール10に対して軸方向に自由に回転できる。2つのコンベヤモジュール10を備えたモジュール式ローラコンベヤ5の場合、モジュール式ローラコンベヤ5の両側に2つのリンク15が必要となる。追加のコンベヤモジュール10ごとに、モジュール式ローラコンベヤ5の両側に追加のリンク15が必要になる。
【0015】
図4図8は、モジュール式ローラコンベヤ5内に含まれる個々のコンベヤモジュール10の例示的な実施形態を示す。コンベヤモジュール10は、入口端40と出口端50を有し、対向する側部レール30と、側部レールに結合され、入口端40から出口端50まで物品を搬送するように動作可能な搬送面60とを有する。図に示されるように、搬送面60は、対向する側部レール30の間に回転可能に取り付けられた1つまたは複数のローラを備えることができ、これらのローラは、パワーローラであってもよく、または手動で、重力によって、あるいはモータなどの別個の動力源によって外部から駆動されてもよい。さらに、ローラの代わりに、平ベルトコンベヤ、磁気ベルトコンベヤ、またはホイールコンベヤを含む他の搬送手段を利用できることも見込まれる。
【0016】
代替の一実施形態では、各々のコンベヤモジュール10は、各々の個々のコンベヤモジュール10の入口端40および出口端50にセパレータ70を備える。図4は、製品が搬送面60上を自由に流れることができる開いた位置におけるこれらのセパレータ70を示している。図5は、製品がセパレータ70間の領域に閉じ込められている閉じた構成にあるこれらのセパレータ70を示している。これらのセパレータ70により、ユーザは、特定の量の製品または食品を各々の個々のコンベヤモジュール10に積み込むことができる。例示的な一実施形態では、セパレータ70は、閉じた構成ではばね負荷されている。各々のセパレータは、搬送面60を妨げることなく上下に自由に移動できるようなサイズおよび寸法にされており、各々のセパレータ70の端部80は、側部レール30の内面100に配置されたスロット90内に嵌合するようなサイズおよび寸法にされている。各々のセパレータ70はさらに、コンベヤモジュール10の下に延在し、コンベヤモジュール10の下の(図7図8に示されるような)コンベヤ支持フレームに取り付けられたソレノイド120に近接して配置される磁性材料110(例えば、鉄)のストリップを備える。ソレノイド120は、各々のソレノイド120によって生成される磁界がセパレータ70を閉じた位置から開いた位置まで引き下げるように、各々のセパレータ70を作動させるように動作可能である。コンベヤモジュール10は、各々のソレノイド120に供給される電流を調整するように動作可能な制御モジュールと通信する他のセンサを含み、特定の量の食品または製品がセパレータ70の上を通過するときにセパレータ70が開閉するように構成することができることが見込まれる。
【0017】
図9図10を参照すると、モジュール式ローラコンベヤ5の底部に配置されたコンベヤモジュール130の例示的な一実施形態が示されている。底部コンベヤモジュール130は、その周囲に沿って配置された複数のヒンジ140を備える。これらのヒンジ140は、成形、溶接、またはその他のいくつかの取り付け手段によってコンベヤモジュール10に固定的に取り付けることができるか、あるいはまた、締結具(例えば、スナップフィット)を使用して取り外し可能に取り付けることができる。図では、これらのヒンジ140は、側部レール30が入口端40および出口端50と交差する底部コンベヤモジュール130の四隅の各々に配置されている。代替実施形態では、これらのヒンジ140の数は少なく、コンベヤモジュール10の周囲に沿った他の場所に配置されてもよい。図10に示されるように、車輪150が、底部コンベヤモジュール130の底面155に取り付けられてもよく、これにより、モジュール式ローラコンベヤ5が積み重ね構成にあるときに移動可能となる。
【0018】
図11図13を参照すると、別個のモジュール式ローラコンベヤ5の様々な構成は、底部コンベヤモジュール130の周囲に沿って配置されたヒンジ140で相互接続されている。この出願の目的上、積み重ね構成にある個々のモジュール式ローラコンベヤ5は、「タワー」とも呼ばれる。図示されるように、ヒンジ140により、各々の個々のタワー5を保管または輸送の目的でよりコンパクトなユニットに操作することができる。
【0019】
実際には、本発明の実施形態は、個々のモジュール式ローラコンベヤ5を使用して製品を効率的にパレット化することを可能にする。図14に示されるように、角度を付けて配置された複数の重力供給モジュール式ローラコンベヤ5は、製品または物品を各々の個々のローラコンベヤモジュール10上に手動で供給できるようにする製品供給システムに接続されている。物品が個々のコンベヤモジュール10に積み込まれた後、個々のタワー5は、積み重ね可能な構成に戻り、ユーザのニーズに応じてタワー5を再配置したり別の場所に移動したりすることができる。
【0020】
図15図18を参照すると、モジュール式ローラコンベヤ5をその共面構成と積み重ね構成との間で移行させるように動作可能な例示的なモジュール式ローラコンベヤシステム160が示されている。このシステムの重要な一態様は、モジュール式ローラコンベヤ5が構成間で移行するときに底部ローラコンベヤモジュール130を安定させ、共面構成中にモジュール式ローラコンベヤ5がユーザにとって適切な高さになるための手段を提供する能力である。これを行うために、モジュール式ローラコンベヤシステム160の好ましい実施形態は、高架台180を有する支持ベース170と、1つまたは複数の支持脚190を含むことができる支持手段とを含む積み重ねツール165を備える。積み重ねツール165は、主アクチュエータ200、底部アクチュエータ210、および上部セグメント230および底部セグメント240を備えるリフトプレート220をさらに備え、これらは、複数のヒンジ205またはリフトプレート220の移動を可能にする他の締結具を使用して相互接続され、支持ベース170に対して固定された回転軸の周りを回転する。主アクチュエータ200および底部アクチュエータ210は、空気圧、電気、または油圧手段によって作動させることができる。図16に詳述されるように、移行中に底部ローラコンベヤモジュール130が回転するのを防ぐために、回転を防止するように動作可能なチョック250が、上部セグメント230がリフトプレート220の底部セグメント240と出会う場所に配置される。また、図4図6に示されるように、各々のコンベヤモジュール10は、対向する側部レール30の間に回転可能に取り付けられ、コンベヤモジュール10の各々の入口端40に配置された別個のプッシャーローラ270を有する。リフトプレート220は、カムおよび従動機構と同様の方法で各々のコンベヤモジュール10のプッシャーローラ270と係合する。プッシャーローラ270は、コンベヤモジュール10が構成間で移行する間に浮き上がることを可能にする減摩要素を提供する。
【0021】
主アクチュエータ200が伸長し、底部アクチュエータ210が収縮すると、リフトプレート220は、各々のコンベヤモジュール10の個々のプッシャーローラ270と摺動可能に係合し、モジュール式ローラコンベヤ5を積み重ね位置に押すように動作する。逆に、主アクチュエータ200が収縮し、底部アクチュエータ210が伸長すると、リフトプレート220は、モジュール式ローラコンベヤ5を共面構成に再配置するように動作する。
【0022】
図16に示されるように、セパレータ70がコンベヤモジュール10に使用される場合、リフトプレート220は、共面構成に移行するときに磁気ストリップ110を受け入れるように動作可能な開口部260をさらに備える。
【0023】
図19図21を参照すると、複数のモジュール式ローラコンベヤ5を支持できるモジュール式ローラコンベヤシステム160のスケール調整バージョンの例示的な一実施形態が示されている。図示されているように、モジュール式ローラコンベヤシステム160は、ユーザのニーズをサポートするために、より大量のモジュール式ローラコンベヤ5をサポートするように改造およびスケール調整することができる。
【0024】
本発明の原理の理解を促進する目的で、図面に示された実施形態を参照し、これらの実施形態を説明するために特定の用語を使用した。しかしながら、この特定の用語は、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明は、当業者が通常思いつくすべての実施形態を包含するものと解釈されるべきである。本明細書に示され説明される実装は、本発明の例示的な例であり、いかなる形でも本発明の範囲を限定することを意図するものではない。簡潔にするために、方法の従来の態様(および方法の個々の動作コンポーネントのコンポーネント)については、詳細に説明しない場合がある。さらに、提示された様々な図に示される接続線またはコネクタは、様々な要素間の例示的な機能関係および/または物理的または論理的結合を表すことを意図している。実際の装置には、多くの代替または追加の機能関係、物理接続、または論理接続が存在する可能性があることに留意すべきである。さらに、その要素が「必須」または「重要」であると特に記載されていない限り、いかなる物品または構成要素も本発明の実施に必須ではない。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、当業者には多くの修正および適応が容易に明らかとなるであろう。
図1
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【国際調査報告】