(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】マスクプレート及びマスクアセンブリ
(51)【国際特許分類】
C23C 14/04 20060101AFI20240201BHJP
H10K 59/10 20230101ALI20240201BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20240201BHJP
H10K 71/16 20230101ALI20240201BHJP
【FI】
C23C14/04 A
H10K59/10
H10K50/10
H10K71/16 166
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546279
(86)(22)【出願日】2022-07-28
(85)【翻訳文提出日】2023-07-31
(86)【国際出願番号】 CN2022108576
(87)【国際公開番号】W WO2023093104
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】202111436501.0
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522457081
【氏名又は名称】合肥維信諾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI VISIONOX TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】5555 New Bengbu Road,Xinzhan District,Hefei,Anhui 230000,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】臧公正
(72)【発明者】
【氏名】李文星
(72)【発明者】
【氏名】李偉麗
(72)【発明者】
【氏名】韓冰
(72)【発明者】
【氏名】張繼帥
(72)【発明者】
【氏名】邱岳
【テーマコード(参考)】
3K107
4K029
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC45
3K107FF15
3K107GG04
3K107GG33
4K029HA02
4K029HA03
(57)【要約】
本願は、少なくとも一つの蒸着開口を含む蒸着領域と、蒸着領域を囲むように設けられている実体領域を有し、実体領域には応力解放部が設けられ、応力解放部が蒸着領域を囲むように周方向に分布するように設けられている周辺領域と、を有するマスクプレートを開示する。当該マスクプレートにおいて、周辺領域に応力解放部が形成され、応力解放部が実体領域における応力の集中部分の体積を減少させる。また、応力解放部が蒸着領域の周方向を囲むように分布するため、実体領域の応力が均一に解放される。周辺領域に応力解放部を形成することにより、マスクプレートの張設時の歪みが均一になり、さらにマスクプレートの張設時にしわが発生しにくくなり、蒸着の歩留まりが向上する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの蒸着開口を含む蒸着領域と、
前記蒸着領域を囲むように設けられている実体領域を有する、周辺領域と、を備え、
前記実体領域には応力解放部が設けられ、前記応力解放部は前記蒸着領域を囲むように周方向に分布するように設けられている、
マスクプレート。
【請求項2】
各前記蒸着領域は、複数のファイン蒸着開口を含み、又は、一つのコモン蒸着開口を含む、請求項1に記載のマスクプレート。
【請求項3】
前記マスクプレートは、複数の前記蒸着領域を有し、
複数の前記蒸着領域は、行又は列に配列されている、請求項1に記載のマスクプレート。
【請求項4】
前記実体領域は、前記蒸着領域を少なくとも部分的に囲むように設けられる第1の遮蔽領域と、前記周辺領域の外周方向に沿って延在している第2の遮蔽領域とを含み、前記第1の遮蔽領域は、前記第2の遮蔽領域における一部の領域に接続されており、
前記応力解放部は、複数の第1の応力解放孔及び/又は複数の第2の応力解放孔を有し、
複数の前記第1の応力解放孔は、行方向に沿って前記第1の遮蔽領域と前記第2の遮蔽領域との間に位置しており、及び/又は、列方向に沿って前記第1の遮蔽領域と前記第2の遮蔽領域との間に位置しており、
複数の前記第2の応力解放孔は、前記第1の遮蔽領域内に位置し、前記第1の応力解放孔及び前記第2の応力解放孔は、いずれも前記実体領域の厚さ方向に沿って前記実体領域を貫通している、請求項3に記載のマスクプレート。
【請求項5】
前記第1の遮蔽領域は、前記蒸着領域を少なくとも部分的に囲む第1の遮蔽区画と、前記第1の遮蔽区画を少なくとも部分的に囲む第2の遮蔽区画と、前記第2の遮蔽区画を少なくとも部分的に囲む第3の遮蔽区画とを含み、前記第1の遮蔽区画、前記第2の遮蔽区画及び前記第3の遮蔽区画は、前記蒸着領域から前記応力解放部の方向に向かって順に分布しており、
前記第1の遮蔽区画、前記第2の遮蔽区画及び前記第3の遮蔽区画の厚さは同じであり、又は、前記第1の遮蔽区画と前記第3の遮蔽区画の厚さは同じであり、前記第2の遮蔽区画の厚さは前記第1の遮蔽区画の厚さより小さい、請求項4に記載のマスクプレート。
【請求項6】
前記第1の遮蔽区画、前記第2の遮蔽区画及び前記第3の遮蔽区画のうち、一部又は全部は、前記第2の遮蔽領域に接続されている、請求項5に記載のマスクプレート。
【請求項7】
前記第1の遮蔽区画及び前記第3の遮蔽区画は、エッチングされていない領域であり、前記第2の遮蔽区画は、ハーフエッチングされた領域である、請求項5に記載のマスクプレート。
【請求項8】
行方向又は列方向に沿って前記第1の遮蔽領域と前記第2の遮蔽領域との間に位置している前記第1の応力解放孔の縁部のうち、前記蒸着領域に面した部分は、前記蒸着領域の縁部の形状とマッチし、又は、前記第1の応力解放孔の形状は長方形である、請求項5に記載のマスクプレート。
【請求項9】
前記第2の応力解放孔は、前記第3の遮蔽区画内に形成されており、
前記第2の応力解放孔の縁部のうち前記蒸着領域に面した部分は、前記蒸着領域の縁部の形状とマッチし、又は、前記第2の応力解放孔の形状は、長方形である、請求項5に記載のマスクプレート。
【請求項10】
前記第2の応力解放孔は、第1のサブ孔と第2のサブ孔とを含み、
前記第1のサブ孔は、前記第3の遮蔽区画内に位置し、且つ隣接する前記蒸着領域の間に位置しており、
前記第2のサブ孔は、前記第2の遮蔽区画内に位置している、請求項5に記載のマスクプレート。
【請求項11】
前記第1の応力解放孔及び前記第1のサブ孔の形状は、いずれも長方形であり、
前記第2のサブ孔の形状は円形又は楕円形である、請求項10に記載のマスクプレート。
【請求項12】
前記第2のサブ孔の数は複数であり、且つ前記第2の遮蔽区画内に均一に分布している、請求項10に記載のマスクプレート。
【請求項13】
前記応力解放部は、複数の第3の応力解放孔をさらに有し、
前記マスクプレートは、張設用の第1の端と第2の端とを有し、
前記第1の端と前記第2の端とは、第1の方向に沿って配列されており、
前記第3の応力解放孔は、前記第2の遮蔽領域における、前記第1の方向に垂直な方向において対向する領域内に形成され、且つ前記第2の遮蔽領域における前記蒸着領域から離れた側に形成されており、
前記第3の応力解放孔の前記第1の方向に垂直な正投影は、前記蒸着領域の前記第1の方向に垂直な正投影と重ならない、請求項4に記載のマスクプレート。
【請求項14】
前記第3の応力解放孔の横断面形状は半円形であり、
前記周辺領域の外周縁部は前記半円形の直径と重なる、請求項13に記載のマスクプレート。
【請求項15】
前記第3の応力解放孔の横断面形状は半楕円形であり、
前記周辺領域の外周縁部は前記半楕円形の長軸と重なる、請求項13に記載のマスクプレート。
【請求項16】
前記実体領域は、前記第1の遮蔽領域から前記蒸着領域に向かって延出している第3の遮蔽領域をさらに有し、
前記応力解放部は、前記第3の遮蔽領域に形成された第4の応力解放孔をさらに有する、請求項4に記載のマスクプレート。
【請求項17】
前記第4の応力解放孔は、前記第3の遮蔽領域の厚さ方向に沿って前記第3の遮蔽領域を貫通するスルーホールであり、又は、前記第3の遮蔽領域の厚さ方向に沿った深さが前記第3の遮蔽領域の厚さより小さいブラインドホールである、請求項16に記載のマスクプレート。
【請求項18】
前記第4の応力解放孔は円孔であり、半径が0.1mm~0.5mmである、請求項16に記載のマスクプレート。
【請求項19】
前記蒸着領域の形状は、円形又は角丸長方形である、請求項1に記載のマスクプレート。
【請求項20】
少なくとも1つの請求項1乃至19のいずれか1項に記載のマスクプレートを含むマスクアセンブリであって、
マスクプレートフレームと、
前記マスクプレートフレームに固定される支持バーと、をさらに含み、
前記マスクプレートは、前記支持バーの前記マスクプレートフレームから離れた側に設けられ、前記マスクプレートフレームに固定されている、マスクアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年11月29日に提出された名称が「マスクプレート及びマスクアセンブリ」である中国特許出願202111436501.0の優先権を主張し、当該出願の全ての内容は引用により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、表示技術分野に属し、特にマスクプレート及びマスクアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode:OLED)表示パネルは、駆動電圧が低く、アクティブ発光、視野角が広く、効率が高く、応答速度が速いなどの利点を有するため、ますます広く応用されており、表示パネルの主流技術となっている。OLED表示パネルの製造過程において、表示パネルにおける一部の膜層を形成するために真空蒸着技術を適用する必要がある。真空蒸着技術は、膜層を形成するための有機材料の位置を制御するために、マスクプレートを使用する必要がある。マスクプレートは、主にコモンメタルマスクプレート(Common Metal Mask:CMM)及びファインメタルマスクプレート(Fine Metal Mask:FMM)を含む。CMMは共通層の蒸着に用いられ、FMMは発光層の蒸着に用いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ファインメタルマスクプレート(FMM)は、表示パネルの異なる領域の機能を満たすように、表示領域と非表示領域とを含むメッシュ構造である。ファインメタルマスクプレートは、張設された時にしわが発生しやすく、蒸着時に、局所的に磁場の吸着による平坦化ができない現象が発生しやすいため、蒸着効果に影響を与える。
【0005】
本願の実施例は、マスクプレート及びマスクアセンブリを提供する。当該マスクプレートは、張設された時にしわが発生しにくく、蒸着の歩留まりを向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の第1の態様は、少なくとも一つの蒸着開口を含む蒸着領域と、前記蒸着領域を囲むように設けられている実体領域を有する、周辺領域と、を備え、前記実体領域には応力解放部が設けられ、前記応力解放部は前記蒸着領域を囲むように周方向に分布するように設けられている、マスクプレートを提供する。
【0007】
本願の第2の態様は、本願の第1の態様に係るいずれかのマスクプレートを含むマスクアセンブリであって、マスクプレートフレームと、前記マスクプレートフレームに固定される支持バーと、をさらに有し、前記マスクプレートは、前記支持バーの前記マスクプレートフレームから離れた側に設けられ、前記マスクプレートフレームに固定されている、マスクアセンブリをさらに提供する。
【発明の効果】
【0008】
先行技術に比べて、本願の実施例に係るマスクプレートは、蒸着領域と周辺領域とを有する。周辺領域は、蒸着領域を囲むように設けられている実体領域を有する。実体領域には、蒸着領域を囲むように周方向に分布する応力解放部が設けられ、応力解放部は、実体領域における応力の集中部分の体積を減少させる。また、応力解放部が蒸着領域を囲むように周方向に分布することにより、実体領域の応力を均一に解放させる。周辺領域に応力解放部を形成することにより、マスクプレートの張設時の歪みが均一になり、さらにマスクプレートの張設時にしわが発生しにくくなり、蒸着の歩留まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本願の実施例に係るマスクプレートの概略構造図である。
【
図3】本願の実施例に係る第1のマスクプレートの概略構造図である。
【
図4】本願の実施例に係る第2のマスクプレートの概略構造図である。
【
図5】本願の実施例に係る第3のマスクプレートの概略構造図である。
【
図6】本願の実施例に係る第4のマスクプレートの概略構造図である。
【
図7】本願の実施例に係る第5のマスクプレートの概略構造図である。
【
図8】本願の実施例に係る第6のマスクプレートの概略構造図である。
【
図9】本願の実施例に係る第6のマスクプレートの概略構造図である。
【
図10】本願の実施例に係るマスクアセンブリの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明者が研究した発見として、ファインメタルマスクプレートが張設された時にしわが発生しやすい原因としては、ファインメタルマスクプレートは、非表示領域が表示領域を囲むように設置され、表示領域におけるフルエッチング領域の体積比率が比較的大きく、非表示領域における未エッチング領域の体積比率が比較的大きく、表示領域と非表示領域の断面形態が異なることにより、表示領域と非表示領域との境界において応力分布が不均一になり、張設された時にファインメタルマスクプレート全体の歪み分布が不均一になり、局所的なしわが発生しやすく、それにより蒸着時にファインメタルマスクプレートが局所的に磁場によって吸着されて平坦化されず、張設効果に影響を与えやすいことにある。発明者は、上記問題の解析に基づいて、マスクプレート及びマスクプレートアセンブリを提供する。
【0011】
本願をよりよく理解するために、以下、
図1~
図10を参照して本願の実施例に係るマスクプレート及びマスクアセンブリを詳細に説明する。
【0012】
図1を参照すると、本願の実施例は、蒸着領域1と周辺領域2とを含むマスクプレートを提供する。ここで、蒸着領域1は、少なくとも一つの蒸着開口10を有する。周辺領域2は、蒸着領域1を囲むように設けられている実体領域20を有する。実体領域20には応力解放部21が設けられ、応力解放部21は、蒸着領域1を囲むように周方向に分布するように設けられている。
【0013】
ここで、周辺領域2は、マスクプレートにおける蒸着領域1を除く全領域である。各蒸着領域1は、複数のファイン蒸着開口を含んでもよく、又は、一つのコモン蒸着開口を含んでもよく、本願には特に限定されない。
【0014】
本願に係るマスクプレートは、蒸着領域1と周辺領域2とを有する。周辺領域2は、蒸着領域1を囲むように設けられている実体領域20を有する。実体領域20には、蒸着領域1を囲むように周方向に分布する応力解放部21が設けられ、応力解放部21は、実体領域20における応力の集中部分の体積を減少させる。また、応力解放部21が蒸着領域1を囲むように周方向に分布することにより、実体領域20の応力を均一に解放させる。周辺領域2に応力解放部を形成することにより、マスクプレートの張設時の歪みが均一になり、さらにマスクプレートの張設時にしわが発生しにくくなり、蒸着の歩留まりが向上する。
【0015】
一つの実現可能な実施形態において、
図1に示すように、実体領域20は、蒸着領域1を少なくとも部分的に囲むように設けられている第1の遮蔽領域200と、周辺領域2の外周方向に沿って延在している第2の遮蔽領域210とを含む。第1の遮蔽領域200は、第2の遮蔽領域210における一部の領域に接続されている。
【0016】
一つの実行可能な実施形態において、応力解放部21は複数の第1の応力解放孔211及び/又は複数の第2の応力解放孔212を有する。複数の第1の応力解放孔211は、行方向に沿って第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210との間に位置しており、及び/又は、複数の第1の応力解放孔211は、列方向に沿って第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210との間に位置している。複数の第2の応力解放孔212は、第1の遮蔽領域200内に位置している。第1の応力解放孔211及び第2の応力解放孔212は、いずれも実体領域20の厚さ方向に沿って実体領域20を貫通している。
【0017】
上記実施形態において、周辺領域2における実体領域20は、非表示領域に対応して、表示領域である蒸着領域1の形状を画定した。周辺領域2には、蒸着材料を遮蔽するための実体領域20が含まれ、実体領域20は、第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210を含む。第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210における一部の領域は接続されてマスクプレートの全体的な支持を実現する。第1の応力解放孔211及び/又は第2の応力解放孔212の設置は、いずれも周辺領域2における実体領域20の体積を減少させ、即ち、周辺領域2における支持を提供可能な領域の体積を減少させることができる。マスクプレートは、蒸着領域における支持を提供可能な領域の体積が周辺領域における支持を提供可能な部分の体積より遥かに小さいため、周辺領域における実体領域の体積を減少させた後、周辺領域2と蒸着領域1との形態の差異を減少させることができる。それにより、蒸着領域1と周辺領域2との間の歪みの差異を減少させ、蒸着領域1と周辺領域2との歪みを均一にし、マスクプレートの全体的な歪みの均一性を向上させる。それにより、マスクプレートの張設時にしわの発生を減少させ、蒸着の歩留まりを向上させる。
【0018】
一つの実現可能な実施形態において、
図1に示すように、第1の遮蔽領域200は、蒸着領域1を少なくとも部分的に囲む第1の遮蔽区画201と、第1の遮蔽区画201を少なくとも部分的に囲む第2の遮蔽区画202と、第2の遮蔽区画202を少なくとも部分的に囲む第3の遮蔽区画203とを含む。第1の遮蔽区画201、第2の遮蔽区画202及び第3の遮蔽区画203は、蒸着領域1から応力解放部21の方向に向かって順に分布している。
【0019】
上記実施形態において、第1の遮蔽領域200は、第1の遮蔽区画201、第2の遮蔽区画202及び第3の遮蔽区画203を含む。ここで、第1の遮蔽区画201は、蒸着領域1を少なくとも部分的に囲んで蒸着領域1を画定した。第1の遮蔽区画201、第2の遮蔽区画202及び第3の遮蔽区画203のうちの一部又は全部は、第2の遮蔽領域210に接続されており、全体の支持を実現する。
【0020】
一つの実現可能な実施形態において、第1の遮蔽区画201、第2の遮蔽区画202及び第3の遮蔽区画203は、製造しやすいためにその厚さが同じである。
【0021】
一つの別の実現可能な実施形態において、第1の遮蔽区画201と第3の遮蔽区画203の厚さは同じであり、第2の遮蔽区画202の厚さは第1の遮蔽区画201の厚さより小さい。
【0022】
上記実施形態において、第1の遮蔽区画201及び第3の遮蔽区画203はエッチングされていない領域であり、第2の遮蔽区画202はハーフエッチングされた領域である。即ち、製造過程において、実体部にハーフエッチングされた領域を形成して第2の遮蔽区画202を形成し、第2の遮蔽区画202の厚さを第1の遮蔽区画201及び第3の遮蔽区画202の厚さより小さく設定して実体部の体積を減少させ、実体部における支持に使用可能な領域の体積を減少させる。マスクプレートは、蒸着領域1における支持を提供可能な領域の体積が周辺領域2における支持を提供可能な部分の体積より遥かに小さいため、周辺領域2における実体領域の体積を減少させた後、周辺領域2と蒸着領域1との間の応力分布の差異を減少させることができる。それにより、張設過程においてマスクプレートにおける各領域の歪みが均一になり、さらに、マスクプレートの張設時にしわが発生しにくく、蒸着材料の位置の正確性を向上させ、蒸着の歩留まりを向上させる。
【0023】
本願に係るマスクプレートは、行列に配列された複数の蒸着領域1を有する。マスクプレートにおける各蒸着領域1の配列方式は、マスクプレートの面積及び各蒸着領域1の面積に応じて合理的に配列してもよく、本願には特に限定されない。
【0024】
一つの実行可能な実施形態において、行方向又は列方向に沿って前記第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210との間に位置している第1の応力解放孔211の蒸着領域1に面した縁部は蒸着領域1の縁部の形状とマッチし、又は、第1の応力解放孔211の形状は長方形である。第2の応力解放孔212は、第3の遮蔽区画203内に形成され、第2の応力解放孔212の蒸着領域1に面した縁部は蒸着領域1の縁部の形状とマッチし、又は、第2の応力解放孔212の形状は長方形である。
【0025】
一つの実行可能な実施形態において、列方向に沿って第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210との間に位置している第1の応力解放孔211の蒸着領域1に面した縁部は、蒸着領域1の縁部の形状とマッチしている。
【0026】
一つの具体的な実施形態において、
図1に示すように、
図1に上下両端に位置し、即ち列方向に沿って配列された2つの第1の応力解放孔211の蒸着領域1に面した縁部は、蒸着領域1の縁部の形状とマッチし、また、左右両端に位置し、即ち行方向に沿って分布された2つの第1の応力解放孔211の形状は長方形である。
【0027】
上記実施形態において、第2の遮蔽領域210の蒸着領域1に面した側の縁部は直線状である。第1の遮蔽領域200は、列方向に沿って蒸着領域1から離れた側の縁部のうち少なくとも一部の縁部の形状が蒸着領域1の縁部の形状とマッチしている。第1の応力解放孔211は、第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210との間に形成されている。それにより、一部の第1の応力解放孔211の蒸着領域1に面した縁部の形状と蒸着領域1の縁部の形状とのマッチングを実現した。蒸着領域1の形状が円形である場合、一部の第1の応力解放孔211の縁部のうち蒸着領域1に面した部分は円弧状であり、他の部分は直線状である。
【0028】
第2の応力解放孔212は、第1の遮蔽領域200内に位置し、マスクプレートは、1列3行の蒸着領域1を含み、列方向に沿って隣接する蒸着領域1の間に位置している第2の応力解放孔212の縁部のうち、蒸着領域1に面した部分は、蒸着領域1の縁部の形状とマッチする。それにより、周辺領域における第2の応力解放孔212の割合を増加させ、周辺領域における実体部の体積をさらに減少させ、周辺領域と蒸着領域における支持に使用可能な部分の体積を減少させ、マスクプレートの歪みの均一性をさらに向上させることができる。
【0029】
図1及び
図2に示すように、蒸着領域1が円形である場合、隣接する2つの蒸着領域1の間に位置している第2の応力解放孔212は、一方の蒸着領域1にマッチする弧状側辺及び他方の蒸着領域1にマッチする弧状側辺を有する。列方向に沿って、隣接する2つの蒸着領域1にそれぞれ対応するスクリーンとの間の最小距離はbであり、隣接する蒸着領域1の間に位置している第2の応力解放孔212の最小幅はcであり、b/2<c<bである。列方向に沿って、隣接する蒸着領域1の間の最小距離はdであり、第2の遮蔽区画202の最小幅はeであり、0<e<(d-b)/2である。
【0030】
マスクプレートが2列3行の蒸着領域1を含む場合、
図3に示すように、列方向に沿って第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210との間に位置している第1の応力解放孔211は、蒸着領域1に面した縁部が蒸着領域1の縁部の形状とマッチし、行方向に沿って第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210との間に位置している第1の応力解放孔211の形状は長方形である。隣接する列の間に位置している第2の応力解放孔212の形状は長方形であり、当該長方形は列方向に沿って延出しており、隣接する列の間の周辺領域2の体積をよりよく減少させる。列方向に沿って隣接する蒸着領域1の間に位置している第2の応力解放孔212は、蒸着領域1に面した縁部は蒸着領域1の縁部の形状とマッチする。それにより、周辺領域2における第2の応力解放孔212の割合を増加させ、周辺領域2における実体部の体積をさらに減少させ、周辺領域2と蒸着領域1における支持に使用可能な部分の体積を減少させ、マスクプレートの歪みの均一性をさらに向上させることができる。
【0031】
別の具体的な実施形態において、行方向に沿って第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210との間に位置している第1の応力解放孔211の蒸着領域1に面した縁部は、蒸着領域1の縁部の形状とマッチする。
【0032】
図4に示すように、
図4における左右両側に位置し、即ち行方向に沿って配列された第1の応力解放孔211の蒸着領域1に面した縁部は、蒸着領域1の縁部の形状とマッチする。それにより、周辺領域における第2の応力解放孔212の割合を増加させ、周辺領域2における実体部の体積をさらに減少させ、周辺領域2と蒸着領域1における支持に使用可能な部分の体積を減少させ、それによりマスクプレートの歪みの均一性をさらに向上させることができる。上下両側に位置し、即ち列方向に沿って分布された2つの第1の応力解放孔211の形状は長方形である。
【0033】
上記実施形態において、第2の遮蔽領域210の蒸着領域1に面した側の縁部は直線状であり、第1の遮蔽領域200の行方向に沿って蒸着領域1から離れた側の少なくとも一部の縁部の形状は蒸着領域1の縁部の形状とマッチする。第1の応力解放孔211は、第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210との間に形成されている。それにより、一部の第1の応力解放孔211の蒸着領域1に面した縁部が蒸着領域1の縁部の形状とマッチすることを実現する。蒸着領域1の形状が円形である場合、一部の第1の応力解放孔211の蒸着領域1に面した縁部は円弧状であり、他の一部は直線状である。
【0034】
第2の応力解放孔212は、第1の遮蔽領域200内に位置している。ここで、行方向に沿って配列された蒸着領域1の間に位置している第2の応力解放孔212は、蒸着領域1に面した縁部の形状が蒸着領域1の縁部の形状とマッチする。それにより、周辺領域2における第2の応力解放孔212の割合を増加させ、周辺領域2における実体部の体積をさらに減少させ、周辺領域2と蒸着領域1における支持に使用可能な部分の体積を減少させ、それによりマスクプレートの歪みの均一性をさらに向上させることができる。隣接する行の間に位置し、即ち列方向に沿って配列された第2の応力解放孔212の形状は、長方形であり、周辺領域における実体部の体積をさらに減少させることができる。
【0035】
一つの実行可能な実施形態において、蒸着領域1の形状は、
図3に示すように円形であってもよく、
図5に示すように角丸長方形であってもよい。蒸着領域1の形状は実際の応用過程においてスクリーン表示領域の形状に応じて設置されてもよく、本願には特に限定されない。
【0036】
一つの実現可能な実施形態において、
図6に示すように、第2の応力解放孔212は第1のサブ孔213と第2のサブ孔214を含む。第1のサブ孔213は第3の遮蔽区画203内に位置し、且つ隣接する蒸着領域1の間に位置している。第2のサブ孔214は第2の遮蔽区画202内に位置している。
【0037】
一つの実行可能な実施形態において、第1の応力解放孔211及び第1のサブ孔213の形状はいずれも長方形であり、第2のサブ孔214の形状は円形又は楕円形である。
【0038】
上記実施形態において、第2の遮蔽領域210の蒸着領域1に面した側の縁部は長方形であり、第1の遮蔽領域200の蒸着領域1から離れた側の縁部は第2の遮蔽領域210の蒸着領域1に面した側の縁部と平行である。第2の遮蔽区画202の蒸着領域1に面した側の縁部は蒸着領域1の縁部の形状とマッチする。第2の遮蔽区画202の蒸着領域1から離れた側の縁部は直線状であり、第1の応力解放孔211は第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210との間に形成された長方形孔である。第2の応力解放孔212は第1のサブ孔213と第2のサブ孔214とを含む。第1のサブ孔213は第3の遮蔽区画203内に形成され、且つ隣接する蒸着領域1の間に位置している長方形孔であり、第2のサブ孔214は第2の遮蔽区画202内に形成された円形孔又は楕円形孔である。
【0039】
一つの実行可能な実施形態において、第2のサブ孔214の数は複数であり、且つ第2の遮蔽区画202内に均一に分布する。それにより、第2の遮蔽区画における支持部分に使用可能な体積をさらに減少させ、蒸着領域1と周辺領域における支持部分に使用可能な体積との差を低減し、マスクプレートにおける各領域の応力を均一にする。
【0040】
一つの実行可能な実施形態において、
図7に示すように、応力解放部21は、複数の第3の応力解放孔215をさらに有する。マスクプレートは、張設用の第1の端11と第2の端12を有する。第1の端11と第2の端12は、第1の方向xに沿って配列されている。第3の応力解放孔215は、第2の遮蔽領域210における第1の方向xに垂直な蒸着領域1の両側に位置している領域内に形成され、且つ第2の遮蔽領域210における蒸着領域1から離れた側に形成されている。蒸着領域1は、前記第1の方向xに垂直な(即ち、図面における第2の方向y)正投影が第3の応力解放孔215と重ならない。
【0041】
一つの実現可能な実施形態において、第3の応力解放孔215は、第2の遮蔽領域210の縁部に沿って分布している。第3の応力解放孔215の横断面形状は、半円形又は半楕円形である。第3の応力解放孔215の第1の方向xに沿う最大寸法は1.6mm~3.0mmである。第3の応力解放孔215が半円形である場合、周辺領域2の外周縁部は半円形の直径と重なり、第3の応力解放孔215が半楕円形である場合、周辺領域2の外周縁部は半楕円形の長軸と重なる。
【0042】
一つの実行可能な実施形態において、マスクプレートは支持バー4に合わせて使用する必要がある。支持バー4は隣接する蒸着領域1の間の領域に対向して設けられている。第3の応力解放孔215は、支持バー4における正投影が支持バー4内に位置している。
【0043】
一つの実行可能な実施形態において、
図7に示すように、第2の遮蔽領域210の蒸着領域1に面した側の縁部は長方形であり、第1の遮蔽領域200の蒸着領域1から離れた側の一部の縁部は第2の遮蔽領域210の蒸着領域1に面した側の縁部と平行である。第1の応力解放孔211は、第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210との間に形成されており、その形状は長方形である。第2の応力解放孔212は第3の遮蔽区画203内に形成されており、その形状も長方形である。第3の応力解放孔215は第2の遮蔽領域210内に形成されており、且つ第2の応力解放孔212及び第1の端と第2の端に近い第1の応力解放孔211に対応する。
【0044】
別の実現可能な実施形態において、
図8に示すように、第2の遮蔽領域210の蒸着領域1に面した側の縁部は長方形であり、第1の遮蔽領域200の蒸着領域1から離れた側の一部の縁部は第2の遮蔽領域210の蒸着領域1に面した側の縁部と平行である。第2の遮蔽区画202の蒸着領域1に面した側の縁部は蒸着領域1の縁部の形状とマッチし、第2の遮蔽区画202の蒸着領域1から離れた側の縁部は直線状である。第1の応力解放孔211は第1の遮蔽領域200と第2の遮蔽領域210との間に形成された長方形孔である。第2の応力解放孔212は第1のサブ孔213と第2のサブ孔214とを含む。第1のサブ孔213は第3の遮蔽区画203内に形成され、且つ隣接する蒸着領域1の間に位置している長方形孔である。第2のサブ孔214は第2の遮蔽区画202内に形成された円形孔又は楕円形孔である。第3の応力解放孔215は第2の遮蔽領域210内に形成され、且つ第2の応力解放孔212及び第1の端と第2の端に近い第1の応力解放孔211に対応して設けられている。
【0045】
上記実施形態において、第2の遮蔽領域210に第3の応力解放孔215を設ける。それにより、第2の遮蔽領域210における支持に使用可能な部分の体積を減少させ、第2の遮蔽領域210と蒸着領域との間の応力分布の差を減少させ、マスクプレート全体の応力領域を均一にすることができる。
【0046】
一つの実行可能な実施形態において、
図9に示すように、実体領域20は、第1の遮蔽領域200から蒸着領域1に向かって延在している第3の遮蔽領域220をさらに有する。第3の遮蔽領域220は、異形スクリーン、例えば、ノッチスクリーンにおけるノッチ領域(即ち、異形スクリーンの非表示領域において、感光モジュール等を配置するためのノッチ、即ち、notch領域)を画定するためのものである。応力解放部21は、第3の遮蔽領域220に形成された第4の応力解放孔216をさらに有する。第4の応力解放孔216は、第3の遮蔽領域220の厚さ方向に沿って第3の遮蔽領域220を貫通するスルーホールであり、又は、第3の遮蔽領域220の厚さ方向に沿った深さが第3の遮蔽領域220の厚さより小さいブラインドホールである。好ましくは、第4の応力解放孔216がブラインドホールである場合、ブラインドホールの深さは第3の遮蔽領域220の厚さの半分より大きい。
【0047】
一つの実現可能な実施形態において、第4の応力解放孔216は、円孔であり、半径が0.1mm~0.5mmである。
【0048】
上記実施形態において、第4の応力解放孔216は、第3の遮蔽領域220における応力の集中位置の応力を解放して、第3の遮蔽領域220と蒸着領域1との断面形態の差異を減少させ、蒸着領域1の全体的な歪みの均一性を改善することができる。それにより、マスクプレートが張設される際にしわが発生しにくくなり、蒸着の歩留まりが向上する。
【0049】
本願は、マスクアセンブリをさらに提供し、
図10に示すように、本願の上記実施形態に係るいずれかのマスクプレートを含み、マスクプレートフレームと、マスクプレートフレームに固定される支持バーとをさらに含み、マスクプレートは、支持バーのマスクプレートフレームから離れた側に設けられ、マスクプレートフレームに固定されている。
【0050】
マスクアセンブリの動作過程において、マスクプレートの蒸着面が蒸着源に面し、マスクプレートのガラスが基板に面し、支持バーがマスクプレートの蒸着面に位置し、それによりマスクプレートの蒸着過程における垂れ下がりを防止し、マスクプレートの張設過程におけるしわ現象をさらに低減させる。
【0051】
本願の上記の実施形態によれば、これらの実施形態はすべての詳細を詳細に説明するものではなく、本願は特定の実施形態のみに限定されるものではない。以上の説明から、多くの修正及び変更が可能であることは明らかである。本明細書においてこれらの実施例を選択して具体的に説明するのは、本願の原理及び実際の応用をよりよく解釈するためであり、当業者が本願及び本願に基づいて修正して使用できるようにするためである。本願は、特許請求の範囲及びその全範囲と均等物によってのみ制限される。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
一つの実行可能な実施形態において、
図7に示すように、応力解放部21は、複数の第3の応力解放孔215をさらに有する。マスクプレートは、張設用の第1の端11と第2の端12を有する。第1の端11と第2の端12は、第1の方向xに沿って配列されている。
第3の応力解放孔215は、第2の遮蔽領域210に形成されている。第3の応力解放孔215は
、第2の遮蔽領域210における蒸着領域1から離れた側に形成されている。
前記第1の方向xに沿って、第3の応力解放孔215は蒸着領域1の中心から離れて配列されている。すなわち、前記第1の方向xに垂直な第2の方向yにおいて、蒸着領域1の正投影は第3の応力解放孔215の正投影を覆わず、または、蒸着領域1の正投影の縁部の一部が第3の応力解放孔215の正投影を覆う。具体的には、第1の方向xにおいて、第3の応力解放孔215のそれぞれは隣接する2つの蒸着領域1の間に位置している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの蒸着開口を含む蒸着領域と、
前記蒸着領域を囲むように設けられている実体領域を有する、周辺領域と、を備え、
前記実体領域には応力解放部が設けられ、前記応力解放部は前記蒸着領域を囲むように周方向に分布するように設けられている、
マスクプレート。
【請求項2】
各前記蒸着領域は、複数のファイン蒸着開口を含み、又は、一つのコモン蒸着開口を含む、請求項1に記載のマスクプレート。
【請求項3】
前記マスクプレートは、複数の前記蒸着領域を有し、
複数の前記蒸着領域は、行又は列に配列さ
れ、
及び/又は、
前記蒸着領域の形状は、円形又は角丸長方形である、請求項1に記載のマスクプレート。
【請求項4】
前記実体領域は、前記蒸着領域を少なくとも部分的に囲むように設けられる第1の遮蔽領域と、前記周辺領域の外周方向に沿って延在している第2の遮蔽領域とを含み、前記第1の遮蔽領域は、前記第2の遮蔽領域における一部の領域に接続されており、
前記応力解放部は、複数の第1の応力解放孔及び/又は複数の第2の応力解放孔を有し、
複数の前記第1の応力解放孔は、行方向に沿って前記第1の遮蔽領域と前記第2の遮蔽領域との間に位置しており、及び/又は、列方向に沿って前記第1の遮蔽領域と前記第2の遮蔽領域との間に位置しており、
複数の前記第2の応力解放孔は、前記第1の遮蔽領域内に位置し、前記第1の応力解放孔及び前記第2の応力解放孔は、いずれも前記実体領域の厚さ方向に沿って前記実体領域を貫通している、請求項3に記載のマスクプレート。
【請求項5】
前記第1の遮蔽領域は、前記蒸着領域を少なくとも部分的に囲む第1の遮蔽区画と、前記第1の遮蔽区画を少なくとも部分的に囲む第2の遮蔽区画と、前記第2の遮蔽区画を少なくとも部分的に囲む第3の遮蔽区画とを含み、前記第1の遮蔽区画、前記第2の遮蔽区画及び前記第3の遮蔽区画は、前記蒸着領域から前記応力解放部の方向に向かって順に分布しており、
前記第1の遮蔽区画、前記第2の遮蔽区画及び前記第3の遮蔽区画の厚さは同じであり、又は、前記第1の遮蔽区画と前記第3の遮蔽区画の厚さは同じであり、前記第2の遮蔽区画の厚さは前記第1の遮蔽区画の厚さより小さ
く、
及び/又は、
前記第1の遮蔽区画及び前記第3の遮蔽区画は、エッチングされていない領域であり、前記第2の遮蔽区画は、ハーフエッチングされた領域である、請求項4に記載のマスクプレート。
【請求項6】
前記第1の遮蔽区画、前記第2の遮蔽区画及び前記第3の遮蔽区画のうち、一部又は全部は、前記第2の遮蔽領域に接続され、
及び/又は、
行方向又は列方向に沿って前記第1の遮蔽領域と前記第2の遮蔽領域との間に位置している前記第1の応力解放孔の縁部のうち、前記蒸着領域に面した部分は、前記蒸着領域の縁部の形状とマッチし、又は、前記第1の応力解放孔の形状は長方形であ
り、
及び/又は、
前記第2の応力解放孔は、前記第3の遮蔽区画内に形成されており、
前記第2の応力解放孔の縁部のうち前記蒸着領域に面した部分は、前記蒸着領域の縁部の形状とマッチし、又は、前記第2の応力解放孔の形状は、長方形である、請求項5に記載のマスクプレート。
【請求項7】
前記第2の応力解放孔は、第1のサブ孔と第2のサブ孔とを含み、
前記第1のサブ孔は、前記第3の遮蔽区画内に位置し、且つ隣接する前記蒸着領域の間に位置しており、
前記第2のサブ孔は、前記第2の遮蔽区画内に位置
し、
及び/又は、
前記第1の応力解放孔及び前記第1のサブ孔の形状は、いずれも長方形であり、
前記第2のサブ孔の形状は円形又は楕円形であり、
及び/又は、
前記第2のサブ孔の数は複数であり、且つ前記第2の遮蔽区画内に均一に分布している、請求項5に記載のマスクプレート。
【請求項8】
前記応力解放部は、複数の第3の応力解放孔をさらに有し、
前記マスクプレートは、張設用の第1の端と第2の端とを有し、
前記第1の端と前記第2の端とは、第1の方向に沿って配列されており、
前記第3の応力解放孔は、前記第2の遮蔽領域におけ
る前記蒸着領域から離れた側に形成されてお
り、
前記第1の方向に垂直な第2の方向において、前記蒸着領域の正投影が前記第3の応力解放孔の正投影を覆わず、または、前記蒸着領域の正投影の縁部の一部が前記第3の応力解放孔の正投影を覆い、
及び/又は、
前記第3の応力解放孔の横断面形状は半円形であり、
前記周辺領域の外周縁部は前記半円形の直径と重なり、
及び/又は、
前記第3の応力解放孔の横断面形状は半楕円形であり、
前記周辺領域の外周縁部は前記半楕円形の長軸と重なる、請求項4に記載のマスクプレート。
【請求項9】
前記実体領域は、前記第1の遮蔽領域から前記蒸着領域に向かって延出している第3の遮蔽領域をさらに有し、
前記応力解放部は、前記第3の遮蔽領域に形成された第4の応力解放孔をさらに有し、
前記第4の応力解放孔は、前記第3の遮蔽領域の厚さ方向に沿って前記第3の遮蔽領域を貫通するスルーホールであり、又は、前記第3の遮蔽領域の厚さ方向に沿った深さが前記第3の遮蔽領域の厚さより小さいブラインドホールであり、
及び/又は、
前記第4の応力解放孔は円孔であり、半径が0.1mm~0.5mmである、請求項4に記載のマスクプレート。
【請求項10】
少なくとも1つの請求項1乃至
9のいずれか1項に記載のマスクプレートを含むマスクアセンブリであって、
マスクプレートフレームと、
前記マスクプレートフレームに固定される支持バーと、をさらに含み、
前記マスクプレートは、前記支持バーの前記マスクプレートフレームから離れた側に設けられ、前記マスクプレートフレームに固定されている、マスクアセンブリ。
【国際調査報告】