(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20240201BHJP
H10K 59/122 20230101ALI20240201BHJP
H10K 59/35 20230101ALI20240201BHJP
H10K 59/121 20230101ALI20240201BHJP
【FI】
G09F9/30 349Z
G09F9/30 360
H10K59/122
H10K59/35
H10K59/121
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546283
(86)(22)【出願日】2022-04-26
(85)【翻訳文提出日】2023-07-31
(86)【国際出願番号】 CN2022089221
(87)【国際公開番号】W WO2023010902
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】202110880383.6
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522457081
【氏名又は名称】合肥維信諾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI VISIONOX TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】5555 New Bengbu Road,Xinzhan District,Hefei,Anhui 230000,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】胡峻霖
(72)【発明者】
【氏名】▲シン▼汝博
(72)【発明者】
【氏名】楊星星
(72)【発明者】
【氏名】賈易明
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC33
3K107DD89
3K107EE07
3K107FF06
3K107FF15
5C094AA01
5C094BA21
5C094CA19
5C094DA20
5C094EA04
5C094FA02
5C094HA08
(57)【要約】
本願の実施例は、表示パネル及び表示装置を提供し、表示パネルは、基板と、基板に設けられ、アレイ状に分布された複数の画素電極を含む画素電極層と、画素電極層の基板から離れた側に位置する画素定義層と、を備え、画素定義層は、間隔を置いて分布された複数の第1の隔離部を含み、第1の隔離部は環状であり、画素開口は第1の隔離部に取り囲まれるように定義され、且つ基板における各画素電極の第1の正投影の縁は、基板における各第1の隔離部の第2の正投影内に位置する。第1の隔離部の光透過率が低く、第1の隔離部は、隣接する2つの画素電極の間を通過する光線の一部を遮断することができるため、第1の隔離部は、隣接する2つの陽極間の回折状況を改善し、更に表示パネルの表示効果を改善することができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に設けられ、アレイ状に配置された複数の画素電極を含む画素電極層と、
前記画素電極層の前記基板から離れた側に位置する画素定義層と、を備え、
前記画素定義層は、間隔を置いて配置された複数の第1の隔離部を含み、前記第1の隔離部は環状であり、前記第1の隔離部に囲まれて画素開口が規定され、且つ前記基板における各前記画素電極の第1の正投影のエッジは、前記基板における各前記第1の隔離部の第2の正投影内に位置する、表示パネル。
【請求項2】
前記第1の隔離部の光透過率は70%以下である請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記画素定義層は、隣接する前記第1の隔離部の間に充填された第2の隔離部を更に含み、前記第1の隔離部の光透過率は、前記第2の隔離部の光透過率よりも小さい、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第1の隔離部の光透過率は、20%~70%である、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項5】
発光色が異なる複数の発光ユニットを更に含み、各前記発光ユニットは、各前記画素開口にそれぞれ位置し、前記第2の正投影は、前記画素開口に面した第2の内縁と、前記画素開口から離れた第2の外縁とを含み、各前記第2の外縁に取り囲まれて隔離領域が形成され、同じ色の少なくとも2つの前記発光ユニットの位置する前記隔離領域のサイズが異なる、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記第1の正投影が、第1の外縁を有し、前記隔離領域及び前記隔離領域内に位置する前記第1の正投影において、前記第2の外縁と前記第1の外縁との間に第1の間隔D1を有し、前記第1の間隔D1が0よりも大きく、且つ少なくとも2つの前記画素電極に対応する前記第1の間隔D1が異なる、請求項5に記載の表示パネル。
【請求項7】
異なる色の複数の前記発光ユニットが組み合わされて繰返しユニットを形成し、前記表示パネルは、アレイ状に配置された複数の前記繰返しユニットを含み、少なくとも2つの前記繰返しユニット内の前記発光ユニットに対応する前記第1の間隔D1が異なる、請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記繰返しユニット内の各前記発光ユニットに対応する前記第1の間隔D1が等しい、請求項7に記載の表示パネル。
【請求項9】
隣接する前記繰返しユニット内の前記発光ユニットに対応する前記第1の間隔D1が異なる、請求項7に記載の表示パネル。
【請求項10】
同じ色の少なくとも2つの前記発光ユニットに対応する前記第1の間隔D1が異なる、請求項6に記載の表示パネル。
【請求項11】
隣接する同じ色の2つの前記発光ユニットに対応する前記第1の間隔D1が異なる、請求項10に記載の表示パネル。
【請求項12】
異なる色の複数の前記発光ユニットが組み合わされて繰返しユニットを形成し、前記表示パネルは、アレイ状に配置された複数の前記繰返しユニットを含み、少なくとも2つの前記繰返しユニット内の前記発光ユニットに対応する前記隔離領域の形状が異なる、請求項5に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記繰返しユニット内の各前記発光ユニットに対応する前記隔離領域の形状が同じである、請求項12に記載の表示パネル。
【請求項14】
隣接する前記繰返しユニット内の前記発光ユニットに対応する前記隔離領域の形状が異なる、請求項12に記載の表示パネル。
【請求項15】
同じ色の少なくとも2つの前記発光ユニットの位置する前記隔離領域の形状が異なる、請求項5に記載の表示パネル。
【請求項16】
隣接する同じ色の2つの発光ユニットの位置する前記隔離領域の形状が異なる、請求項15に記載の表示パネル。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載の表示パネルを含む表示装置。
【請求項18】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年08月02日に提出された名称が「表示パネル及び表示装置」である中国特許出願第202110880383.6号の優先権を主張し、該出願の全ての内容は、引用により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、表示機器の技術分野に関し、特に、表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
電子機器の急速な発展に伴い、ユーザの画面占有率に対する要求がますます高くなり、電子機器のフルスクリーン表示が業界からますます注目されている。スマートフォンの分野では、製品のより高い画面占有率を追求している。例えば、携帯電話、タブレットコンピュータなどのような従来の電子機器は、フロントカメラ、受話器及び赤外線感知素子などを集積する必要がある。従来技術では、表示パネルにノッチ(Notch)又は穴を開けることにより、スクリーン上のノッチ又は穴を通してスクリーンの下方に位置する感光素子に外光を進入させることができる。しかしながら、これらの電子機器はいずれも本当の意味でのフルスクリーンではなく、スクリーン全体の各領域に表示することができず、例えば、そのフロントカメラの対応領域には画面を表示することができない。
【0004】
したがって、アンダースクリーン感光アセンブリ技術は、時運に応じて現れた。しかしながら、表示パネル自体の周期的な画素配列による回折効果により、強い光が照射されるとスターバースト効果(phenomenon of star-burst)が現れ、結像品質に影響を与えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例は、表示パネルの表示効果を向上させることを目的とする表示パネル及び表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の第1の態様の実施例は、基板と、基板に設けられ、アレイ状に配置された複数の画素電極を含む画素電極層と、画素電極層の基板から離れた側に位置する画素定義層と、を備え、画素定義層は、間隔を置いて配置された複数の第1の隔離部を含み、第1の隔離部は環状であり、第1の隔離部に囲まれて画素開口が規定され、且つ基板における各画素電極の第1の正投影の縁は、基板における各第1の隔離部の第2の正投影内に位置する表示パネルを提供する。
【0007】
本願の第1の態様の実施形態によれば、画素定義層は、隣接する第1の隔離部の間に充填された第2の隔離部を更に含み、第1の隔離部の光透過率は、第2の隔離部の光透過率よりも小さい。
【0008】
本願の第2の態様の実施例は、上記いずれか1つの第1の態様の実施例に係る表示パネルを含む表示装置を更に提供する。
【0009】
【0010】
本願の実施例に係る表示パネルにおいて、表示パネルは、基板と、画素電極層と、画素定義層とを含む。画素電極層は、アレイ状に配置された複数の画素電極を含み、画素電極は表示パネルを駆動して表示させる。画素定義層は、間隔を置いて配置された複数の第1の隔離部を含み、画素開口は、第1の隔離部に囲まれて形成される。基板における各画素電極の第1の正投影の縁は、基板における各第1の隔離部の第2の正投影内に位置し、即ち、隣接する2つの第1の隔離部の間の間隙は、隣接する2つの画素電極の間の間隙内に位置する。また、第1の隔離部の光透過率が低く、第1の隔離部は、隣接する2つの画素電極の間を通過する光線の一部を遮断することができるため、第1の隔離部は、隣接する2つの陽極間の回折状況を改善し、更に表示パネルの表示効果を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本願の第1の態様の実施例に係る表示パネルの構造模式図である。
【
図2】
図1におけるIの部分拡大構造模式図である。
【
図4】本願の第1の態様の実施例に係る表示パネルにおける画素電極及び第1の隔離部の平面構造模式図である。
【
図5】本願の第1の態様の実施例に係る表示パネルにおける第1の隔離部の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本願をより良く理解するために、以下、
図1~
図6を参照しながら、本願の実施例に係る表示パネル及び表示装置について詳細に説明する。
【0013】
図1に示すように、表示パネル10は、表示領域AAと、表示領域AAを取り囲むように設けられた非表示領域NAとを含む。他の実施例では、表示パネル10は、非表示領域NAを含まなくてもよい。
【0014】
任意選択として、表示領域AAは、第1の表示領域及び第2の表示領域を含み、第1の表示領域の光透過率は、第2の表示領域の光透過率よりも大きく、第1の表示領域は、表示パネル10の光透過可能な表示機能を実現するために用いられる。表示パネル10のバックライト側に感光素子を設けることができ、感光素子は第1の表示領域を介して光情報を取得することができる。
【0015】
図2~
図4に示すように、本願の第1の態様の実施例に係る表示パネル10は、基板100と、基板100に設けられた画素電極層200と、画素電極層200の基板100から離れた側に位置する画素定義層300とを含む。画素電極層200は、アレイ状に配置された複数の画素電極210を有する。画素定義層300は、間隔を置いて配置された複数の第1の隔離部310を含み、第1の隔離部310は、環状であり、第1の隔離部310に取り囲まれて画素開口320が規定され、基板100における各画素電極210の第1の正投影211の縁は、基板100における各第1の隔離部310の第2の正投影311内に位置する。
【0016】
図4に示すように、
図4におけるP軸線の左側は、画素電極210の平面構造模式図を示し、即ち、第1の正投影211の分布構造模式図を示す。
図4におけるP軸線の右側は、第1の隔離部310の平面構造模式図を示し、即ち、第2の正投影311の分布構造模式図を示す。
【0017】
本願の実施例に係る表示パネル10において、表示パネル10は、基板100、画素電極層200及び画素定義層300を含む。画素電極層200は、アレイ状に配置された複数の画素電極210を含み、画素電極210は、表示パネル10を駆動して表示するために用いられる。画素定義層300は、間隔を置いて配置された複数の第1の隔離部310を含み、画素開口320は、第1の隔離部310によって囲まれて形成される。基板100における各画素電極210の第1の正投影211のエッジは、基板100における各第1の隔離部310の第2の正投影311内に位置し、即ち、隣接する2つの第1の隔離部310の間の間隙は、隣接する2つの画素電極210の間の間隙内に位置する。また、第1の隔離部310の光透過率が低く、第1の隔離部310は、隣接する2つの画素電極210の間を通過する光線の一部を遮断することができるため、第1の隔離部310は、隣接する2つの陽極間の回折状況を改善し、更に表示パネル10の表示効果を改善することができる。
【0018】
任意選択として、第1の隔離部310の光透過率は70%以下であり、即ち、第1の隔離部310の光透過率は低いため、隣接する2つの陽極間の回折状況をより良く改善し、更に表示パネル10の表示効果を改善することができる。
【0019】
また、本願に係る実施例では、画素開口320の形状を変更する必要がなく、新たな膜層を追加する必要もなく、表示パネル10の製造方法を簡略化し、表示パネル10の製造効率を向上させることができる。
【0020】
基板100は、例えば、基材110と、基材110に設けられた駆動素子層120とを含み、駆動素子層120は、駆動回路などの構造を含む。任意選択として、表示パネル10は、画素定義層300の基板100から離れた側に位置する第2の電極層を更に含み、第2の電極層は、例えば、共通電極500を含む。任意選択として、表示パネル10は、共通電極500の画素定義層300から離れた側に位置する封止層600を更に含む。
【0021】
いくつかの選択可能な実施例において、画素定義層300は、第2の隔離部330を更に含み、第2の隔離部330は、隣接する第1の隔離部310の間に充填され、第1の隔離部310の光透過率は、第2の隔離部330の光透過率よりも小さい。
【0022】
これらの選択可能な実施例において、第2の隔離部330を設けることにより、画素定義層300の基板100から離れた側の表面の平坦性を確保し、更に、共通電極500の平坦性を確保し、画素定義層300が平坦でないことによる共通電極500の接触不良などの問題を改善することができる。また、第2の隔離部330の光透過率は第1の隔離部310の光透過率よりも大きく、第2の隔離部330の光透過率は高いため、表示パネル10の光透過率を向上させ、感光アセンブリが表示パネル10のバックライト側で光情報を取得しやすくなる。
【0023】
任意選択として、
図3に示すように、表示パネル10は、発光色が異なる発光ユニット400を更に含み、各発光ユニット400は、各画素開口320にそれぞれ位置する。任意選択として、複数の発光ユニット400は、行方向(
図2におけるX方向)及び列方向(
図2におけるY方向)に沿って行及び列に配列されている。各発光ユニット400は、各画素電極210及び共通電極500と共に1つのサブ画素を構成し、画素電極210と共通電極500とが協働して発光ユニット400を駆動して発光させる。
【0024】
いくつかの選択可能な実施例において、
図4及び
図5に示すように、第2の正投影311は、画素開口320に面した第2の内縁312と、画素開口320から離れた第2の外縁313とを含み、各第2の外縁313に取り囲まれて隔離領域が形成され、同じ色の少なくとも2つの発光ユニット400の位置する隔離領域のサイズが異なる。発光ユニット400の位置する隔離領域とは、第1の基板100における発光ユニット400の正投影の位置する隔離領域である。
【0025】
これらの選択可能な実施例において、第1の正投影211及び発光ユニット400はいずれも隔離領域内に位置する。同じサイズの発光ユニット400の位置する隔離領域のサイズが異なるため、該同じ色の発光ユニット400間の光回折現象を改善し、表示パネル10の表示効果を更に向上させることができる。
【0026】
いくつかの選択可能な実施例において、
図3及び
図4を併せて参照すると、第1の正投影211は、第1の外縁212を有し、隔離領域及びその内に位置する第1の正投影211において、第2の外縁313と第1の外縁212との間に第1の間隔D1を有し、第1の間隔D1は、0よりも大きい。第1の隔離部310が画素電極210の縁をより良く覆うことを確保でき、第1の隔離部310が、隣接する2つの画素の間の間隙を通過する光線の少なくとも一部を遮断することができ、隣接する2つの画素電極210の間の回折問題をより良く改善し、表示パネル10の表示効果を改善することができる。
【0027】
選択可能に、少なくとも2つの画素電極210に対応する第1の間隔D1は異なる。画素電極210に対応する第1の間隔D1は、基板100における該画素電極210の第1の正投影211の第1の外縁212と基板100における該画素電極210の周りに設けられた第1の隔離部310の第2の正投影311の第2の外縁313との間の距離である。
【0028】
これらの選択可能な実施例において、少なくとも2つの画素電極210に対応する第1の間隔D1が異なり、該少なくとも2つの画素電極210の形状及びサイズが一致する場合、依然として該少なくとも2つの画素電極210に対応する第1の隔離部310の形状及びサイズが一致することを回避でき、更に、隣接する第1の隔離部310の間に規則的なスリットが形成されることを回避し、回折現象を改善し、表示パネル10の表示効果を向上させることができる。
【0029】
いくつかの選択可能な実施例において、同じ色の少なくとも2つの発光ユニット400に対応する第1の間隔D1は異なる。発光ユニット400に対応する第1の間隔D1は、該発光ユニット400の基板100に面した側に位置する画素電極210による第1の正投影211と、該画素電極210の周りに設けられた第1の隔離部310による第2の正投影311とにおいて、第1の外縁212と第2の外縁313との間の間隔である。
【0030】
これらの選択可能な実施例において、同じ色の発光ユニット400は、発光色が同じである発光ユニット400を指す。同じ色の発光ユニット400に対応する第1の間隔D1が異なるため、該同じ色の発光ユニット400の間の光回折状況を改善し、表示パネル10の表示効果を改善することができる。
【0031】
任意選択として、隣接する同じ色の2つの発光ユニット400に対応する第1の間隔D1は異なる。通常、同じ発光ユニット400に対応する画素電極210の形状及びサイズが一致し、隣接する同じ色の2つの発光ユニット400に対応する第1の間隔D1が異なると、隣接する同じ色の2つの発光ユニット400に対応する画素電極210の間の光の回折を改善し、表示パネル10の表示効果を改善することができる。
【0032】
隣接する同じ色の2つの発光ユニット400は、行方向に隣接する同じ色の2つの発光ユニット400であってもよく、列方向に隣接する同じ色の2つの発光ユニット400であってもよく、行方向に隣接する同じ色の2つの発光ユニット400を含むと共に、列方向に隣接する同じ色の2つの発光ユニット400を含んでもよい。
【0033】
図2~
図4に示すように、複数の異なる発光ユニット400の組み合わせは、繰返しユニット400aを構成し、表示パネル10は、アレイ状に配置された複数の繰返しユニット400aを含み、即ち、表示パネル10の画素配列構造は、繰返しユニット400aが行方向及び列方向に並進されて得られる。
【0034】
いくつかの選択可能な実施例において、少なくとも2つの繰返しユニット400a内の発光ユニット400に対応する第1の間隔D1は異なる。繰返しユニット400a内の発光ユニット400に対応する第1の間隔D1は、繰返しユニット400a内の各発光ユニット400の基板100に面した側に位置する画素電極210による第1の正投影211の第1の外縁212と、該画素電極210を取り囲む第1の隔離部310による第2の正投影311の第2の外縁313との間の距離である。少なくとも2つの繰返しユニット400a内の発光ユニット400に対応する第1の間隔D1が異なるとは、少なくとも2つの繰返しユニット400a内の1つ又は複数の発光ユニット400に対応する第1の間隔D1が異なることであってもよく、少なくとも2つの繰返しユニット400a内の全ての発光ユニット400に対応する第1の間隔D1が異なることであってもよい。
【0035】
任意選択として、1つの繰返しユニット400a内の各発光ユニット400に対応する第1の間隔D1が等しいとき、プロセス難易度を低減させ、表示パネル10の製造難易度を低減させることができ、表示パネル10の製造を容易にする。
【0036】
任意選択として、隣接する繰返しユニット400a内の発光ユニット400に対応する第1の間隔D1が異なるとき、隣接する2つの繰返しユニット400a間の回折問題を改善し、表示パネル10の表示効果を向上させることができる。
【0037】
ここで、隣接する2つの繰返しユニット400aは、行方向に隣接する2つの繰返しユニット400aであってもよく、列方向に隣接する2つの繰返しユニット400aであってもよく、行方向に隣接する2つの繰返しユニット400aを含むと共に、列方向に隣接する2つの繰返しユニット400aを含んでもよい。
【0038】
図5を参照すると、
図5には、画素電極210の位置が一点鎖線で示されている。
【0039】
図2及び
図5に示すように、いくつかの選択可能な実施例において、少なくとも2つの画素電極210に対応する隔離領域の形状が異なるため、画素電極210間の回折問題をより良く改善し、表示効果を向上させることができる。
図5に示すように、隔離領域の形状は、五角形、六角形、円形、楕円形、長方形、正方形及びこれらの組合せ等であってもよい。
【0040】
いくつかの選択可能な実施例において、少なくとも2つの繰返しユニット400a内の発光ユニット400に対応する隔離領域の形状が異なる。繰返しユニット400a内の発光ユニット400に対応する隔離領域とは、繰返しユニット400a内の各発光ユニット400の位置する隔離領域を指す。少なくとも2つの繰返しユニット400a内の発光ユニット400に対応する隔離領域が異なるとは、少なくとも2つの繰返しユニット400a内の1つ又は複数の発光ユニット400の位置する隔離領域が異なることであってもよく、少なくとも2つの繰返しユニット400aにおける全ての発光ユニット400の位置する隔離領域が異なることであってもよい。
【0041】
選択可能に、繰返しユニット400a内の各発光ユニット400に対応する隔離領域の形状は同じである。即ち、繰返しユニット400a内の各発光ユニット400の位置する隔離領域の形状が同じであるため、プロセス難易度を低減させ、表示パネル10の製造難易度を低減させ、表示パネル10の製造を容易にすることができる。
【0042】
隣接する繰返しユニット400a内の発光ユニット400に対応する隔離領域の形状が異なるため、隣接する2つの繰返しユニット400a間の回折問題を改善し、表示パネル10の表示効果を向上させることができる。
【0043】
いくつかの選択可能な実施例において、同じ色の少なくとも2つの発光ユニット400の位置する隔離領域の形状が異なる。例えば、隣接する同じ色の2つの発光ユニット400の位置する隔離領域の形状が異なるため、隣接する2つの発光ユニット400に対応する画素電極210の間の回折問題を改善し、表示パネル10の表示効果を向上させることができる。
【0044】
選択可能な実施例として、例えば、表示パネル10における第1の間隔D1の値は、2つ、3つ、又はそれ以上ある。例えば、第1の間隔D1の値は9つあり、それぞれx1、x2、x3、x4、x5、x6、x7、x8及びx9であり、且つx1、x2、x3、x4、x5、x6、x7、x8及びx9はそれぞれ等しくない。任意選択として、隣接する9つの繰返しユニット400a内の発光ユニット400に対応する第1の間隔D1は、それぞれ上記x1、x2、x3、x4、x5、x6、x7、x8及びx9を取り、該9つの繰返しユニット400a内の発光ユニット400に対応する第1の隔離部310を1組とし、画素定義層300は複数組の第1の隔離部310を含む。該隣接する9つの繰返しユニット400aは、行方向に沿って順に配列されてもよく、又は列方向に沿って順に配列されてもよく、又は3行3列に配列されてもよい。又は、隣接する同じ色の9つの発光ユニット400に対応する第1の間隔D1は、それぞれ上記x1、x2、x3、x4、x5、x6、x7、x8及びx9を取り、該9つの発光ユニット400に対応する第1の隔離部310を1組とし、画素定義層300は複数組の第1の隔離部310を含む。該隣接する9個の発光ユニット400は、行方向に沿って順に配列されてもよく、又は列方向に沿って順に配列されてもよく、又は3行3列に配列されてもよい。
【0045】
別の選択可能な実施例として、例えば、表示パネル10における隔離領域の形状が2つ、3つ又はそれ以上あり、例えば、隔離領域の形状が9つあり、それぞれs1、s2、s3、s4、s5、s6、s7、s8及びs9であり、s1、s2、s3、s4、s5、s6、s7、s8及びs9がそれぞれ異なる形状を表す。またs1、s2、s3、s4、s5、s6、s7、s8およびs9の形状は、それぞれ等しくない。任意選択として、隣接する9つの繰返しユニット400a内の発光ユニット400に対応する隔離領域の形状は、それぞれ上記s1、s2、s3、s4、s5、s6、s7、s8及びs9を取り、該9つの繰返しユニット400a内の発光ユニット400に対応する第1の隔離部310を1組とし、画素定義層300は複数組の第1の隔離部310を含む。該隣接する9つの繰返しユニット400aは、行方向に沿って順に配列されてもよく、又は列方向に沿って順に配列されてもよく、又は3行3列に配列されてもよい。又は、隣接する同じ色の9つの発光ユニット400に対応する第1の間隔D1は、それぞれ上記s1、s2、s3、s4、s5、s6、s7、s8及びs9を取り、該9つの発光ユニット400に対応する第1の隔離部310を1組とし、画素定義層300は複数組の第1の隔離部310を含む。該隣接する9つの発光ユニット400は、行方向に沿って順に配列されてもよく、又は列方向に沿って順に配列されてもよく、又は3行3列に配列されてもよい。
【0046】
本願の第2の態様の実施例は、上記いずれか1つの第1の態様の実施例に係る表示パネル10を含む表示装置を更に提供する。本願の第2の態様の実施例に係る表示装置は、上記第1の態様のいずれかの実施例に係る表示パネル10を含むので、本願の第2の態様の実施例に係る表示装置は、上記第1の態様のいずれかの実施例に係る表示パネル10が有する有益な効果を備え、ここでは説明を省略する。
【0047】
本願の実施例における表示装置は、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、タブレットコンピュータ、電子ブック、テレビ、ドアコントロール、スマート固定電話、コンソールなどの表示機能を有する機器を含むが、これらに限定されない。
【0048】
任意選択として、表示装置は、画素電極210と間隔を置いて配置された感光アセンブリを更に含む。隣接する画素電極210間の光回折は、感光アセンブリが取得した光情報に影響を与えている。
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
以上、好ましい実施例を参照して本発明を説明したが、本願の範囲を逸脱することなく、種々の改良が可能であり、そのうちの一部の構成要素を等価物で置き換えてもよい。特に、構造的な矛盾がない限り、各実施例に言及された各技術的特徴は任意に組み合わせることができる。本願は、以上に開示された特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に陥る全ての態様を含む。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
したがって、アンダースクリーン感光アセンブリ技術は、時運に応じて現れた。しかしながら、表示パネル自体の周期的な画素配列による回折効果により、強い光が照射されるとスターバースト効果(phenomenon of star-burst)が現れ、感光素子の結像品質に影響を与えている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本願の実施例に係る表示パネルにおいて、表示パネルは、基板と、画素電極層と、画素定義層とを含む。画素電極層は、アレイ状に配置された複数の画素電極を含み、画素電極は表示パネルを駆動して表示させる。画素定義層は、間隔を置いて配置された複数の第1の隔離部を含み、画素開口は、第1の隔離部に囲まれて形成される。基板における各画素電極の第1の正投影の縁は、基板における各第1の隔離部の第2の正投影内に位置し、即ち、隣接する2つの第1の隔離部の間の間隙は、隣接する2つの画素電極の間の間隙内に位置する。また、第1の隔離部の光透過率が低く、第1の隔離部は、隣接する2つの画素電極の間を通過する光線の一部を遮断することができるため、第1の隔離部は、例えば隣接する2つの陽極である画素電極間の回折状況を改善し、更に表示パネルの表示効果を改善することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
本願の実施例に係る表示パネル10において、表示パネル10は、基板100、画素電極層200及び画素定義層300を含む。画素電極層200は、アレイ状に配置された複数の画素電極210を含み、画素電極210は、表示パネル10を駆動して表示するために用いられる。画素定義層300は、間隔を置いて配置された複数の第1の隔離部310を含み、画素開口320は、第1の隔離部310によって囲まれて形成される。基板100における各画素電極210の第1の正投影211のエッジは、基板100における各第1の隔離部310の第2の正投影311内に位置し、即ち、隣接する2つの第1の隔離部310の間の間隙は、隣接する2つの画素電極210の間の間隙内に位置する。また、第1の隔離部310の光透過率が低く、第1の隔離部310は、隣接する2つの画素電極210の間を通過する光線の一部を遮断することができるため、第1の隔離部310は、例えば隣接する2つの陽極である画素電極間の回折状況を改善し、更に表示パネル10の表示効果を改善することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
任意選択として、第1の隔離部310の光透過率は70%以下であり、即ち、第1の隔離部310の光透過率は低いため、例えば隣接する2つの陽極である画素電極間の回折状況をより良く改善し、更に表示パネル10の表示効果を改善することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
いくつかの選択可能な実施例において、
図4及び
図5に示すように、第2の正投影311は、画素開口320に面した第2の内縁312と、画素開口320から離れた第2の外縁313とを含み、各第2の外縁313に取り囲まれて隔離領域が形成され、同じ色の少なくとも2つの発光ユニット400の位置する隔離領域のサイズが異なる。発光ユニット400の位置する隔離領域とは、
基板100における発光ユニット400の正投影の位置する隔離領域である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
これらの選択可能な実施例において、第1の正投影211及び発光ユニット400はいずれも隔離領域内に位置する。同じ色の発光ユニット400の位置する隔離領域のサイズが異なるため、該同じ色の発光ユニット400間の光回折現象を改善し、表示パネル10の表示効果を更に向上させることができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
【手続補正9】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に設けられ、アレイ状に配置された複数の画素電極を含む画素電極層と、
前記画素電極層の前記基板から離れた側に位置する画素定義層と、を備え、
前記画素定義層は、間隔を置いて配置された複数の第1の隔離部を含み、前記第1の隔離部は環状であり、前記第1の隔離部に囲まれて画素開口が規定され、且つ前記基板における各前記画素電極の第1の正投影のエッジは、前記基板における各前記第1の隔離部の第2の正投影内に位置する、表示パネル。
【請求項2】
前記第1の隔離部の光透過率は70%以下である請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記画素定義層は、隣接する前記第1の隔離部の間に充填された第2の隔離部を更に含み、前記第1の隔離部の光透過率は、前記第2の隔離部の光透過率よりも小さい、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第1の隔離部の光透過率は、20%~70%である、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項5】
発光色が異なる複数の発光ユニットを更に含み、各前記発光ユニットは、各前記画素開口にそれぞれ位置し、前記第2の正投影は、前記画素開口に面した第2の内縁と、前記画素開口から離れた第2の外縁とを含み、各前記第2の外縁に取り囲まれて隔離領域が形成され、同じ色の少なくとも2つの前記発光ユニットの位置する前記隔離領域のサイズが異な
り、
前記第1の正投影が、第1の外縁を有し、前記隔離領域及び前記隔離領域内に位置する前記第1の正投影において、前記第2の外縁と前記第1の外縁との間に第1の間隔D1を有し、前記第1の間隔D1が0よりも大きく、且つ少なくとも2つの前記画素電極に対応する前記第1の間隔D1が異なり、
異なる色の複数の前記発光ユニットが組み合わされて繰返しユニットを形成し、前記表示パネルは、アレイ状に配置された複数の前記繰返しユニットを含み、少なくとも2つの前記繰返しユニット内の前記発光ユニットに対応する前記第1の間隔D1が異なる、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記繰返しユニット内の各前記発光ユニットに対応する前記第1の間隔D1が等しい
か、
又は、
隣接する前記繰返しユニット内の前記発光ユニットに対応する前記第1の間隔D1が異なる、請求項
5に記載の表示パネル。
【請求項7】
同じ色の少なくとも2つの前記発光ユニットに対応する前記第1の間隔D1が異なる、請求項
5に記載の表示パネル。
【請求項8】
隣接する同じ色の2つの前記発光ユニットに対応する前記第1の間隔D1が異なる、請求項
7に記載の表示パネル。
【請求項9】
異なる色の複数の前記発光ユニットが組み合わされて繰返しユニットを形成し、前記表示パネルは、アレイ状に配置された複数の前記繰返しユニットを含み、少なくとも2つの前記繰返しユニット内の前記発光ユニットに対応する前記隔離領域の形状が異なる、請求項5に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記繰返しユニット内の各前記発光ユニットに対応する前記隔離領域の形状が同じである
か、
又は、
隣接する前記繰返しユニット内の前記発光ユニットに対応する前記隔離領域の形状が異なる、請求項
9に記載の表示パネル。
【請求項11】
同じ色の少なくとも2つの前記発光ユニットの位置する前記隔離領域の形状が異なる、請求項5に記載の表示パネル。
【請求項12】
隣接する同じ色の2つの発光ユニットの位置する前記隔離領域の形状が異なる、請求項
11に記載の表示パネル。
【請求項13】
請求項1から
12のいずれか一項に記載の表示パネルを含む表示装置。
【請求項14】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】