(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】加硫タイヤを後処理する装置
(51)【国際特許分類】
B29C 33/02 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
B29C33/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546469
(86)(22)【出願日】2022-01-13
(85)【翻訳文提出日】2023-08-04
(86)【国際出願番号】 DE2022100028
(87)【国際公開番号】W WO2022161578
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】102021102256.8
(32)【優先日】2021-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513044038
【氏名又は名称】ハールブルク・フロイデンベルガー マシーネンバウ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100154612
【氏名又は名称】今井 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】エルトマン フォッコ
(72)【発明者】
【氏名】バールケ シュテファン
【テーマコード(参考)】
4F202
【Fターム(参考)】
4F202AA45
4F202AH20
4F202AR07
4F202CA21
4F202CB01
4F202CY04
4F202CY15
4F202CY24
4F202CY25
4F202CY30
(57)【要約】
本発明は、改良されたフレーム構造を有する、加硫タイヤを後処理する装置に関し、それは特に空気圧駆動部とステーションの機械的インターロックの使用によって可能になる。さらに、後処理装置の少なめの重量と小さめのサイズが本発明によって実現可能である。本発明はさらに、少なくとも1つのこのような後処理装置を有するタイヤ加熱プレスに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に加硫されたタイヤ(20)のための後処理装置(1)であって、
タイヤ(20)を後処理するための少なくとも1つのステーション(2)と、前記後処理装置(1)の前記ステーション(2)に位置するタイヤ(20)に内側から圧力を適用可能である少なくとも1つのサポートガス供給手段とを有する、後処理装置(1)において、
正に1つの支柱(3a)を有する、ことを特徴とする後処理装置(1)。
【請求項2】
前記ステーション(2)は各々、少なくとも1つの移動可能な縁板(4a)を駆動する空気圧駆動部(5)を有し、
前記ステーション(2)のインターロックが機械的ロック装置(6)により実現される、ことを特徴とする請求項1に記載の後処理装置(1)。
【請求項3】
前記機械的ロック装置(6)がハンマーヘッドロック装置の形態である、ことを特徴とする請求項2に記載の後処理装置(1)。
【請求項4】
前記支柱(3a)が、サブフレームを使用せずに製造地の床面に直接設置可能である、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の後処理装置(1)。
【請求項5】
タイヤ(20)の処理のための少なくとも2つのステーション(2)を有する、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の後処理装置(1)。
【請求項6】
ほぼ同じ高さで前記支柱(3a)に接続された前記ステーション(2)が、互いに対して180°未満の角度で前記支柱(3a)に配置されている、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の後処理装置(1)。
【請求項7】
少なくとも2つのステーション(2)の首尾一貫して共通の操作モードが、前記ステーション(2)の対応する空気圧接続によって実現される、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の後処理装置(1)。
【請求項8】
少なくとも2つのステーション(2)が上下に前記支柱(3a)に配置される、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の後処理装置(1)。
【請求項9】
4つのステーション(2)を有し、
それぞれ、2つのステーション(2)が上下に配置される、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の後処理装置(1)。
【請求項10】
前記ステーション(2)が、それぞれ首尾一貫して共通の操作モードのために2つ一組で関連付けられている、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の後処理装置(1)。
【請求項11】
請求項1~10の少なくとも一項に記載の少なくとも1つの後処理装置(1)を有するタイヤ加熱プレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加硫タイヤを後処理する装置に関する。
【0002】
本発明はさらに、加硫タイヤを後処理する少なくとも1つの装置を有するタイヤ加熱プレスに関する。
【背景技術】
【0003】
加硫タイヤを後処理する装置、いわゆるポストキュアインフレータ(後硬化インフレータ)は既に知られており、当該装置は、加熱プレスによって少なくとも部分的に加硫されたタイヤに内側から圧力を加え、多かれ少なかれ制御された方法でそれらタイヤを熱処理する。タイヤは熱の供給によって完全に加硫処理され得、熱の排出によって冷却され得る。
【0004】
独立型機械とタイヤ加熱プレスを備えたユニットの形態の両方として入手できるこのような後処理装置により、まだ熱くて、その温度のために適用された外力によってまだ容易に塑性変形可能である加硫タイヤを特に冷却することが可能であり、それによりタイヤの寸法及びタイヤの同心性に関して非常に高い精度が実現可能である。
【0005】
複数のタイヤが同時に後処理され得る点で、複数のステーションを有する後処理装置が特に有利である。例えば、モジュール内で2つのステーションを上下に(次々に)配置することが知られている。ダブルタイヤ加熱プレスと組み合わせて4つのステーションを有する後処理装置が特に有利だと判明しており、それぞれの場合で2つのステーションがモジュールにおいて上下に配置される。このような後処理装置は例えば特許文献1に開示されている。
【0006】
このような後処理装置は高度のオートメーション(自動化)を頻繁に有し、後処理装置の全てのステーションが独立して制御可能である。
【0007】
少なくとも部分的に加硫されたタイヤの後処理のために、従来技術に従う後処理装置は各ステーションに2つの縁板(リムプレート)を有する。タイヤは、コアの領域でこれら縁板の間に挟まれ得、それによりタイヤの内部がシールされる。シーリングの後、サポートガスの導入によって圧力がタイヤの内部に加えられ得、タイヤの幅に対して所望のサイズでのタイヤの固定(ほぼコアからコアまでの距離)が、少なくとも1つの油圧シリンダーにより少なくとも1つの縁板に伝達され得る閉鎖力によって行われる(インターロック・連結)。
【0008】
このような後処理装置により1又は複数のタイヤの内部に生成され得る圧力は、車のタイヤの製造における適用のためにほぼ4barまでの範囲である;肉厚のバイアスタイヤ(例えば、スクーター、農業機械、建設機械など)に対しては、ほぼ6bar~7barが従来型である。
【0009】
このような後処理装置の最大閉鎖力はほぼ170kNである。
【0010】
個々のステーションは各々周囲フレームを有し、周囲フレームは、特に油圧インターロック及び後処理中の高圧のために、安定した設計、したがって材料集約的且つコスト集約的な設計を有さなければならない。ステーションの下に配置されたサブフレームであって、それにより生じる力を床に散らし得るサブフレームもまた必要であり、複雑である。
【0011】
必要な安定性を保証するために、後処理装置のフレームは、各モジュール(モジュールは少なくとも1つのステーションを有し、場合によりモジュールごとに複数のステーションが上下に配置されている)のための少なくとも2つの支柱を有する。支柱は、2つの支柱の場合、モジュールの対向する側に配置されている。支柱は、横材によって各ステーションの上及び下で一緒に接続されている。
【0012】
そのように形成されたフレームは非常に安定しており、頑丈であるが、高い重量と大きな高さを有する。
【0013】
2つのモジュール内に4つのステーションを有する公知の後処理装置の重量は、ほぼ3500kgであり、サブフレームを有する後処理装置の高さはほぼ4.6mの大きさを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、フレームに関して従来技術に比べて改良された構造を有する、少なくとも部分的に加硫されたタイヤのための後処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この目的は、特許請求項1に記載の少なくとも部分的に加硫されたタイヤのための後処理装置によって達成される。
【0017】
本発明の別な目的は、減少したサイズを有する、少なくとも部分的に加硫されたタイヤのための後処理装置を提供することである。
【0018】
この目的は、本発明によれば特許請求項4に記載の少なくとも部分的に加硫されたタイヤのための後処理装置によって達成される。
【0019】
本発明の別な目的は、上述した問題を解決するタイヤ加熱プレスを創出することである。
【0020】
この目的は、特許請求項11に記載のタイヤ加熱プレスによって達成される。
【0021】
以下に開示する後処理装置の特徴は、個々に及び全ての実行可能な組み合わせにおいて本発明の一部である。
【0022】
本発明に従う後処理装置は、少なくとも部分的に加硫されたタイヤの後処理のための少なくとも1つのステーションを有する。
【0023】
本発明に従う後処理装置はさらに、処理すべきタイヤにサポートガスを導入し、処理すべきタイヤからサポートガスを放出する空気圧供給手段を有し、それにより圧力が内側から処理すべきタイヤに供給可能である。
【0024】
本発明に従う後処理装置のフレームは、正に1つの垂直に指向した支柱を有し、それに各ステーションの上側横材及び下側横材が固定されている。
【0025】
本発明の好ましい実施形態では、後処理装置は、少なくとも部分的に加硫されたタイヤの後処理装置のための2つのステーションを有する。
【0026】
本発明の特に好ましい実施形態では、後処理装置は、少なくとも部分的に加硫されたタイヤの後処理装置のための4つのステーションを有し、それぞれ、2つのステーションが上下に配置されている。
【0027】
本発明の1つの実施形態では、本装置は少なくとも2つのステーションを有し、後処理装置の少なくとも2つのステーションは、平面図で見て、支柱の対向側(向かい合う側)に配置されている。
【0028】
本発明の別な実施形態では、少なくとも2つのステーションが、平面図で見て、互いに対して180°より小さい角度で配置されており、それにより後処理装置の幅が向かい合って配置されたステーションに比べて減少される。
【0029】
本発明の1つの実施形態では、少なくとも2つのステーションが、平面図で見て、互いに対してほぼ直角(90°)で配置されている。
【0030】
本発明によれば、後処理装置の幅の減少はさらに、平面図で見て、90°よりわずかに少ない角度から180°よりわずかに少ない角度までの互いに対する角度範囲でステーションを配置することで達成できる。最小角度は、個々のステーションの直径に依存し、また使用される荷積み及び荷下ろし装置に依存する。
【0031】
本発明の1つの実施形態では、後処理装置の各ステーションは2つの縁板を有し、その間に後処理用のタイヤが固定可能である。タイヤを固定するために、縁板の少なくとも1つは変位可能(移動可能)であり、それによりそれぞれの他の縁板からの距離が変更可能である。
【0032】
本発明の好ましい実施形態では、ステーションごとに正に1つの縁板が変位可能であり、それぞれの他の縁板は関連する横材に固定して不動に配置される。
【0033】
本発明の好ましい実施形態では、本装置は、ステーションごとに少なくとも1つの空気圧駆動部を有し、それにより後処理装置の変位可能な縁板が空気圧により駆動可能である。個々の処理ステーションのインターロック(連結)のために、本発明に従う後処理装置は関連する機械的インターロック手段をそれぞれ有する。
【0034】
縁板用の空気圧駆動部を機械的インターロック手段に結合することで、本発明によれば油圧シリンダーの使用を省略することができる。したがって、各ステーションを外側から取り囲むフレームを通る力流れがもはや必要でない。
【0035】
本発明の1つの実施形態では、機械的インターロック手段は、ハンマーヘッド固着装置の形態又はキノコヘッド固着装置の形態である。
【0036】
本発明の1つの実施形態では、後処理装置は、ステーションごとに押圧装置(push-off device)を有し、それにより問題になっているステーションのタイヤがタイヤの後処理後に問題になっている縁板から押される。したがって、タイヤの縁板への固着が減少し、タイヤの後処理装置からの取り外しが支援される。
【0037】
本発明の1つの実施形態では、本装置は少なくとも2つのステーションを含み、ステーションは、少なくとも2つ一組で、首尾一貫して共通の操作モードを実現する。
【0038】
首尾一貫して共通の操作モードの目的でのステーションのペアの連関によって、後処理装置がダブルタイヤ加熱プレスとの使用に最適に適合され得、それで1つの製造サイクルにおいて加熱プレスの加硫室から取り外されるタイヤが同時に後処理され得る。
【0039】
首尾一貫して共通の操作モードの実施は、それぞれの関連するステーションによる空気圧システムの制御手段の一緒の使用によって行われ、それで全ての関連するステーションは同一に作動される。
【0040】
特に、本発明の1つの実施形態では、それぞれのステーションにおいてサポートガスをタイヤへ導入し、それぞれのステーションにおいてタイヤから空気を除去するための空気圧ラインが一緒に接続され、それでサポートガスの全ての関連するステーションへの入場が中央制御された弁により同時に行われる。
【0041】
本発明の1つの実施形態では、関連するステーションの移動可能な縁板の空気圧駆動部が一緒に接続され、それで関連するステーションの縁板のほぼ同期した移動が生じる。
【0042】
本発明の1つの実施形態では、関連するステーションの押圧装置の空気圧ラインは一緒に接続され、それでそれらは中央制御される弁により同時に作動され得る。
【0043】
4つのステーションを有する本発明の1つの実施形態では、ステーションは首尾一貫して共通の操作モードの目的のために2つ一組で互いに関連付けられ(割り当てられ)、それぞれ、2つの上側ステーションと2つの下側ステーションが互いに関連付けられる。
【0044】
本発明の1つの実施形態では、後処理装置の全てのステーションの空気圧手段が、全てのステーションのために同じように作動されるように構成される。
【0045】
本発明の好ましい実施形態では、後処理装置は各後処理ステーションのための幅調節手段を有し、それにより後処理ステーションの閉状態における縁板の距離が調節可能である。したがって、異なる幅のタイヤが1つの後処理装置を用いて処理され得る。
【0046】
特に好ましくは、幅調節手段は機械的に調節可能なストッパを有し、それによりそれぞれの移動可能な縁板が後処理ステーションの開状態のための第1機械的ストッパまで、及び後処理ステーションの閉状態のための第2機械的ストッパまで移動可能である。
【0047】
有利には、イニシエータ又はスイッチが端位置を監視するために機械的ストッパの領域に設置され、それで移動可能な縁板の駆動が対応的に活性化可能である。
【0048】
幅調節手段のために固定した機械的に調節可能なストッパの使用により、高価な測定技術を必要とする移動測定システムを省略することが可能となる。
【0049】
本発明の有利な実施形態では、本装置は各後処理ステーションのための押圧手段を有し、それによって後処理されたタイヤが上側(移動可能な)縁板から押しのけられる。さもなければ、後処理されたタイヤは、それが移動可能な縁板にくっついている場合、縁板と共に上方に移動され、それにより又は落下することで損傷を受けるだろう。
【0050】
本発明に従う少なくとも部分的に加硫されたタイヤのための後処理装置はさらに、以下の利点を有する。
-構成部品の固定取り付けが可能である
-後処理装置が、関連する加熱プレスの荷降ろし装置(unloader)によって荷積みされ及び空にされ得る
-しかしながら、それに代えて、これは後処理装置に関連付けられた別個の荷積み及び荷下ろし装置によって実行されてもよい
-その構造は設置場所においてスペースを取らない
-小さいモジュール式の容易に管理可能なユニットの構造が、小さくて簡単な機械での製造を可能とする
【0051】
本発明に従うタイヤ加熱プレスは、本発明に従う少なくとも1つの後処理装置を有する。
【0052】
好ましくは、タイヤ加熱プレスの荷降ろし装置が後処理装置の荷積み装置及び荷下ろし装置として使用できるように、後処理装置は配置される。
【0053】
以下に記載する図面では、本発明の例示の実施形態の詳細が図式的に示される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【
図1】4つのステーションを有する本発明に従う後処理装置の斜視図である。
【
図2a】開状態における本発明に従う後処理装置のステーションを示す図である。
【
図2b】閉状態における本発明に従う後処理装置のステーションを示す図である。
【
図3】本発明に従う後処理装置の実施形態の空気圧システムの概略図面である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図1は、4つのステーション(2)を有する本発明に従う後処理装置(1)の斜視図である。後処理装置(1)はフレームを有し、フレームは、単一の中央の支柱(3a)とステーション(2)の領域で支柱(3a)に取り付けられた横材(3b)から成る。各ステーション(2)は、上下に距離を置いて支柱(3a)に各々接続した2つの横材(3b)の領域に配置されている。それぞれ上下に配置されたステーション(2)は1つの横材(3b)を共有し、それで後処理装置(1)は全部で6つの横材(3b)を有する。
【0056】
各ステーション(2)は、移動可能な縁板(4a)と固定縁板(4b)を有し、移動可能な縁板(4a)は空気圧駆動部(5)により固定縁板(4b)に向かう方向に又は固定縁板から離れて移動可能である。したがって後処理ステーション(2)が開いたとき、後処理されたタイヤが下側縁板(4b)上に残り得るので、移動可能な縁板(4a)は常に上側縁板(4a)である。図示の実施形態では、移動軸は垂直に且つ支柱(3a)とほぼ平行に指向している。
【0057】
ステーション(2)はそれぞれ、ハンマーヘッドロック装置の形態である機械的インターロック(6)を装備している。その目的のために、移動可能な縁板(4a)は、そこからステーション(2)の固定縁板(4b)に向かう方向に中央に突出したピンを有し、当該ピンのヘッド領域はハンマーヘッドの形態である。固定縁板(4b)はその中央に貫通口を有し、移動可能な縁板が空気圧駆動部(5)によって固定縁板(4b)の方向に移動されると、貫通孔を移動可能な縁板(4a)のピンが通る。ステーション(2)の固定縁板(4b)の下には、ステーション(2)のロック状態においてピンのハンマーヘッドを包囲して確動接続(positive connection)を形成するラッチ要素が配置されている。その目的のために、ラッチ要素はロック駆動部(7)により移動可能である。
【0058】
その底面に、支柱(3a)は取り付け板(8)を有し、それにより後処理装置(1)は製造地の床面に直接固定可能である。
【0059】
図2a及び2bは、開状態(
図2a)における及び閉状態(
図2b)における後処理装置(1)の本発明に従う実施形態のステーション(2)を示す。特に、固定縁板(4b)の裏面に配置された、機械的インターロック(6)のラッチ要素が見え、当該ラッチ要素はロック駆動部(7)により軸に沿って前後に移動可能である。
【0060】
図3は、本発明に従う後処理装置(1)の実施形態の空気圧システムの少なくとも一部の略図(概念図)を示す。後処理装置(1)は4つのステーション(2)を有し、その各々に後処理すべきタイヤ(20)がある。
【0061】
後処理装置(1)は、各ステーション(2)のためにサポートガスのための供給手段を有する。供給手段によって、圧力をそれぞれのステーション(2)に位置するタイヤ(20)に内側から適用可能である。ステーションの供給手段は空気により共に接続しており、それにより2つの上側ステーション(2)は共通上側供給弁(11a)によりサポートガスを供給され得、2つの下側ステーション(2)は共通下側供給弁(11b)によりサポートガスを供給され得る。
【0062】
後処理装置(1)はさらに、各ステーション(2)のために押圧手段(9)を有し、押圧手段によって後処理されたタイヤ(20)が移動可能な縁板(4a)から押しのけられる。押圧手段(9)は空気的に共に接続されており、それで上側ステーション(2)の押圧手段(9)が共通上側押圧弁(12a)により制御可能であり、下側ステーションの押圧手段(9)が共通下側押圧弁(12b)によって制御可能である。
【0063】
したがって、後処理装置(1)の上側及び下側ステーション(2)の首尾一貫して共通の操作モードが実現される。
【0064】
後処理装置(1)はさらに、少なくとも押圧手段(9)への供給及びサポートガス用の供給手段への供給から成る、空気圧システムのための主弁(13)を有し、それにより空気圧供給が中央制御可能である又は支配的に切り替え可能である。
【0065】
供給手段の領域では、後処理装置(1)は圧力制御弁(14)を有し、それによりステーション(2)に供給されるサポートガスの圧力が制御可能である。上側及び下側ステーション(2)は各々、共通圧力測定手段(15)を有し、それを用いて、タイヤに導入可能な圧力が後処理装置(1)により制御可能である。
【符号の説明】
【0066】
1 後処理装置
2 ステーション
3a 支柱
4a 縁板
5 空気圧駆動部
6 機械的ロック装置
20 タイヤ
【国際調査報告】