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特表2024-505976出発角への基準信号測定値のマッピング
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】出発角への基準信号測定値のマッピング
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/02 20100101AFI20240201BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20240201BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20240201BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20240201BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20240201BHJP
   H04B 7/0456 20170101ALI20240201BHJP
【FI】
G01S5/02 Z
H04W72/23
H04W64/00
H04L27/26 114
H04B7/06 950
H04B7/0456 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546524
(86)(22)【出願日】2021-12-01
(85)【翻訳文提出日】2023-08-01
(86)【国際出願番号】 US2021072672
(87)【国際公開番号】W WO2022169532
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】20210100083
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】マノラコス、アレクサンドロス
(72)【発明者】
【氏名】ドゥアン、ウェイミン
(72)【発明者】
【氏名】サンダララジャン、ジャイ・クマー
(72)【発明者】
【氏名】ブシャン、ナガ
(72)【発明者】
【氏名】ムッカビィリ、クリシュナ・キラン
(72)【発明者】
【氏名】ジ、ティンファン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ワンシ
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062AA01
5J062AA08
5J062BB05
5J062CC18
5K067DD25
5K067EE02
5K067EE16
(57)【要約】
一態様では、UEは、(i)1つまたは複数の送信コードブックに基づく1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値と(ii)1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数の出発角(AoD)との間のマッピングを決定する。UEは、位置推定エンティティにマッピングの指示を送信する。位置推定エンティティは、1つまたは複数のAoDに少なくとも部分的に基づいてUEの測位推定値を決定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)を動作させる方法であって、
測定されるべき1つまたは複数の基準信号の構成を受信することと、
測定されるべき前記基準信号に関連付けられた1つまたは複数の送信コードブックの構成を受信することと、
前記1つまたは複数の送信コードブックに基づいて前記1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値を決定することと、
(i)前記1つまたは複数の基準信号の前記1つまたは複数の測定値と、(ii)前記1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数の出発角(AoD)との間のマッピングを決定することと、
位置推定エンティティに前記マッピングの指示を送信することと
を備える、方法。
【請求項2】
前記マッピングは、1つまたは複数の試験ユーザ機器(UE)に関連して実行されるフィールド試験に基づいている、あるいは
前記マッピングは、1つまたは複数のUEに関連してクラウドソーシングに基づいている、あるいは
それらの組合せである、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記位置推定エンティティは、前記UE、別のUE、基地局、ロケーション管理機能(LMF)、またはそれらの組合せに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のサイドリンク(SL)基準信号を備えるか、あるいは
前記1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のダウンリンク(DL)信号を備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記マッピングは、前記1つまたは複数の基準信号の受信に関連付けられた異なる測定値と前記1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた異なるそれぞれの1つまたは複数のAoDとの間の複数のマッピングのうちの1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
各測定値は、前記1つまたは複数の送信コードブックに関連付けられた少なくとも1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、および前記1つまたは複数の基準信号を使用して導出される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1つまたは複数の測定値は、
少なくとも1つの経路上の前記基準信号の受信電力を最大にする1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、あるいは
1つまたは複数の相対的な基準信号受信電力(RSRP)測定値、あるいは
1つまたは複数の到着時間(TOA)測定値、あるいは
それらの組合せ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記1つまたは複数のAoDは、
単一の方位AoDまたは単一の範囲の方位AoD、あるいは
複数の方位AoDまたは複数の範囲の方位AoD、あるいは
単一の天頂AoDまたは単一の範囲の天頂AoD、あるいは
複数の天頂AoDまたは複数の範囲の天頂AoD、あるいは
単一の天頂および方位AoDまたは単一の範囲の天頂および方位AoD、あるいは
複数の天頂および方位AoDまたは複数の範囲の天頂および方位AoD、あるいは
それらの組合せ
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の方位AoD、前記複数の天頂AoD、前記複数の天頂および方位AoD、前記複数の範囲の方位AoD、前記複数の範囲の天頂AoD、ならびに/あるいは前記複数の範囲の天頂および方位AoDは、前記1つまたは複数の基準信号の異なるマルチパスに関連付けられている、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記マッピングは、ユニキャストまたはブロードキャストのロケーション支援データを介して前記UEで構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記マッピングは、新無線測位プロトコルA(NRPPa)シグナリングを介してロケーション管理機能(LMF)へ送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
1つまたは複数の他の基準信号測定値について、マッピングに基づくAoDルックアップの代わりに、公式に基づくAoD計算を実行すること
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数の基準信号は、測位のための基準信号(RS-P)、チャネル状態指示(CSI)-RS、同期信号ブロック(SSB)、追跡RS(TRS)、または復調RS(DMRS)を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数の基準信号は、ダウンリンク測位基準信号(DL-PRS)を備えるか、あるいは
前記1つまたは複数の基準信号は、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を備える、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記マッピングは、第1の性能特性を第2の性能特性よりも大きく重み付けするように決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の性能特性は、送信のスペクトル効率に関連付けられ、前記第2の性能特性は、信号送信の最も早い経路の基準信号受信電力(RSRP)に関連付けられ、前記1つまたは複数の基準信号は、データの通信に関連付けられている、あるいは
前記第2の性能特性は、送信のスペクトル効率に関連付けられ、前記第1の性能特性は、信号送信の最も早い経路の基準信号受信電力(RSRP)に関連付けられ、前記1つまたは複数の基準信号は、前記UEの測位に関連付けられている、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記1つまたは複数の送信コードブックの前記構成の前記受信は、送信アンテナ構成を受信することと、前記送信アンテナ構成に基づいて前記1つまたは複数の送信コードブックを導出することとを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
位置推定エンティティを動作させる方法であって、
(i)1つまたは複数の送信コードブックに基づく1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値と、(ii)前記1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数の出発角(AoD)との間のマッピングの指示を、ユーザ機器(UE)から受信することと、
前記1つまたは複数のAoDに少なくとも部分的に基づいて前記UEの測位推定値を決定することと
を備える、方法。
【請求項19】
前記マッピングは、1つまたは複数の試験ユーザ機器(UE)に関連して実行されるフィールド試験に基づいている、あるいは
前記マッピングは、1つまたは複数のUEに関連してクラウドソーシングに基づいている、あるいは
それらの組合せである、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記位置推定エンティティは、前記UE、別のUE、基地局、ロケーション管理機能(LMF)、またはそれらの組合せに対応する、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のサイドリンク(SL)基準信号を備えるか、あるいは
前記1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のダウンリンク(DL)信号を備える、
請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記マッピングは、前記1つまたは複数の基準信号の受信に関連付けられた異なる測定値と前記1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた異なるそれぞれの1つまたは複数のAoDとの間の複数のマッピングのうちの1つである、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
各測定値は、前記1つまたは複数の送信コードブックに関連付けられた少なくとも1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、および前記1つまたは複数の基準信号を使用して導出される、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記1つまたは複数の測定値は、
少なくとも1つの経路上の前記基準信号の受信電力を最大にする1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、あるいは
1つまたは複数の相対的な基準信号受信電力(RSRP)測定値、あるいは
1つまたは複数の到着時間(TOA)測定値、あるいは
それらの組合せ
を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記1つまたは複数のAoDは、
単一の方位AoDまたは単一の範囲の方位AoD、あるいは
複数の方位AoDまたは複数の範囲の方位AoD、あるいは
単一の天頂AoDまたは単一の範囲の天頂AoD、あるいは
複数の天頂AoDまたは複数の範囲の天頂AoD、あるいは
単一の天頂および方位AoDまたは単一の範囲の天頂および方位AoD、あるいは
複数の天頂および方位AoDまたは複数の範囲の天頂および方位AoD、あるいは
それらの組合せ
を備える、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
前記マッピングは、ユニキャストまたはブロードキャストのロケーション支援データを介して前記UEで構成される、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記1つまたは複数の信号は、測位のための基準信号(RS-P)、チャネル状態指示(CSI)-RS、同期信号ブロック(SSB)、追跡RS(TRS)、または復調RS(DMRS)を備える、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
前記1つまたは複数の基準信号は、ダウンリンク測位基準信号(DL-PRS)を備えるか、あるいは
前記1つまたは複数の基準信号は、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を備える
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
測定されるべき1つまたは複数の基準信号の構成を受信し、
測定されるべき前記基準信号に関連付けられた1つまたは複数の送信コードブックの構成を受信し、
前記1つまたは複数の送信コードブックに基づいて前記1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値を決定し、
(i)前記1つまたは複数の基準信号の前記1つまたは複数の測定値と、(ii)前記1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数の出発角(AoD)との間のマッピングを決定し、
位置推定エンティティに前記マッピングの指示を送信する
ように構成されている、ユーザ機器(UE)。
【請求項30】
前記1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のサイドリンク(SL)基準信号を備えるか、あるいは
前記1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のダウンリンク(DL)信号を備える、
請求項29に記載のUE。
【請求項31】
前記1つまたは複数の測定値は、
少なくとも1つの経路上の前記基準信号の受信電力を最大にする1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、あるいは
1つまたは複数の相対的な基準信号受信電力(RSRP)測定値、あるいは
1つまたは複数の到着時間(TOA)測定値、あるいは
それらの組合せ
を含む、請求項29に記載のUE。
【請求項32】
前記1つまたは複数のAoDは、
単一の方位AoDまたは単一の範囲の方位AoD、あるいは
複数の方位AoDまたは複数の範囲の方位AoD、あるいは
単一の天頂AoDまたは単一の範囲の天頂AoD、あるいは
複数の天頂AoDまたは複数の範囲の天頂AoD、あるいは
単一の天頂および方位AoDまたは単一の範囲の天頂および方位AoD、あるいは
複数の天頂および方位AoDまたは複数の範囲の天頂および方位AoD、あるいは
それらの組合せ
を備える、請求項29に記載のUE。
【請求項33】
前記1つまたは複数の基準信号は、測位のための基準信号(RS-P)、チャネル状態指示(CSI)-RS、同期信号ブロック(SSB)、追跡RS(TRS)、または復調RS(DMRS)を備える、請求項29に記載のUE。
【請求項34】
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと
を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
(i)1つまたは複数の送信コードブックに基づく1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値と、(ii)前記1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数の出発角(AoD)との間のマッピングの指示をユーザ機器(UE)から受信し、
前記1つまたは複数のAoDに少なくとも部分的に基づいて前記UEの測位推定値を決定する
ように構成される、位置推定エンティティ。
【請求項35】
前記1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のサイドリンク(SL)基準信号を備えるか、あるいは
前記1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のダウンリンク(DL)信号を備える、
請求項34に記載の位置推定エンティティ。
【請求項36】
前記1つまたは複数の測定値は、
少なくとも1つの経路上の前記基準信号の受信電力を最大にする1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、あるいは
1つまたは複数の相対的な基準信号受信電力(RSRP)測定値、あるいは
1つまたは複数の到着時間(TOA)測定値、あるいは
それらの組合せ
を含む、請求項34に記載の位置推定エンティティ。
【請求項37】
前記1つまたは複数のAoDは、
単一の方位AoDまたは単一の範囲の方位AoD、あるいは
複数の方位AoDまたは複数の範囲の方位AoD、あるいは
単一の天頂AoDまたは単一の範囲の天頂AoD、あるいは
複数の天頂AoDまたは複数の範囲の天頂AoD、あるいは
単一の天頂および方位AoDまたは単一の範囲の天頂および方位AoD、あるいは
複数の天頂および方位AoDまたは複数の範囲の天頂および方位AoD、あるいは
それらの組合せ
を備える、請求項34に記載の位置推定エンティティ。
【請求項38】
前記1つまたは複数の基準信号は、測位のための基準信号(RS-P)、チャネル状態指示(CSI)-RS、同期信号ブロック(SSB)、追跡RS(TRS)、または復調RS(DMRS)を備える、請求項34に記載の位置推定エンティティ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の態様は、一般に、ワイヤレス通信に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)と、(中間の2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービスと、第3世代(3G)高速データ、インターネット対応ワイヤレスサービスと、第4世代(4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))またはWiMax(登録商標))とを含む、様々な世代を通して発展してきた。現在、セルラーおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムを含む、使用されている多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムがある。知られているセルラーシステムの例は、セルラーアナログ高度モバイルフォンシステム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などに基づくデジタルセルラーシステムを含む。
【0003】
[0003] 新無線(NR)と呼ばれる第5世代(5G)ワイヤレス規格は、改善の中でも、より高いデータ転送速度と、より多い数の接続と、より良いカバレージとを必要とする。次世代モバイルネットワークアライアンスによる5G規格は、数万人のユーザの各々に数十メガビット毎秒のデータレートを提供し、オフィスフロア上の数十人の労働者に1ギガビット毎秒のデータレートを提供するように設計されている。大きいセンサー展開をサポートするために、数十万の同時接続がサポートされるべきである。したがって、5Gモバイル通信のスペクトル効率(spectral efficiency)は、現在の4G規格と比較して著しく拡張されるべきである。さらに、現在の規格と比較して、シグナリング効率が拡張されるべきであり、レイテンシが大幅に低減されるべきである。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 以下は、本明細書で開示される1つまたは複数の態様に関係する簡略化された概要を提示する。したがって、以下の概要は、すべての企図された態様に関係する広範な概観と見なされるべきではなく、また、以下の概要は、すべての企図された態様に関係する重要なまたは重大な要素を識別するか、あるいは特定の態様に関連する範囲を定めるものと考えられるべきではない。したがって、以下の概要は、以下で提示される発明を実施するための形態に先行して、簡略化された形で、本明細書で開示される機構に関係する1つまたは複数の態様に関係するいくつかの概念を提示する唯一の目的を有する。
【0005】
[0005] 一態様では、ユーザ機器(UE:user equipment)を動作させる方法は、測定されるべき1つまたは複数の基準信号(reference signal)の構成(configuration)を受信することと、測定されるべき基準信号に関連付けられた1つまたは複数の送信コードブック(transmit codebook)の構成を受信することと、1つまたは複数の送信コードブックに基づいて1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値を決定することと、(i)1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値と(ii)1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数の出発角(AoD:angles of departure)との間のマッピング(mapping)を決定することと、位置推定エンティティ(position estimation entity)にマッピングの指示(indication)を送信することとを含む。
【0006】
[0006] いくつかの態様では、マッピングは、1つまたは複数の試験ユーザ機器(UE)に関連して実行されるフィールド試験(field testing)に基づいている、あるいはマッピングは、1つまたは複数のUEに関連してクラウドソーシング(crowd-sourcing)に基づいている、あるいはそれらの組合せである。
【0007】
[0007] いくつかの態様では、位置推定エンティティは、UE、別のUE、基地局(base station)、ロケーション管理機能(LMF:location management function)、またはそれらの組合せに対応する。
【0008】
[0008] いくつかの態様では、1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のサイドリンク(SL:sidelink)基準信号を備えるか、あるいは1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のダウンリンク(DL:downlink)信号を備える。
【0009】
[0009] いくつかの態様では、マッピングは、1つまたは複数の基準信号の受信に関連付けられた異なる測定値と1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた異なるそれぞれの1つまたは複数のAoDとの間の複数のマッピングのうちの1つである。
【0010】
[0010] いくつかの態様では、各測定値は、1つまたは複数の送信コードブックに関連付けられた少なくとも1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI:Pre-coding Matrix Indicator)、および1つまたは複数の基準信号を使用して導出される。
【0011】
[0011] いくつかの態様では、1つまたは複数の測定値は、少なくとも1つの経路(path)上の基準信号の受信電力(received power)を最大にする1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、あるいは1つまたは複数の相対的な基準信号受信電力(RSRP:reference signal received power)測定値(measurement)、あるいは1つまたは複数の到着時間(TOA:time of arrival)測定値、あるいはそれらの組合せを含む。
【0012】
[0012] いくつかの態様では、1つまたは複数のAoDは、単一の方位AoD(a single Azimuth AoD)または単一の範囲の方位AoD(a single range of Azimuth AoDs)、あるいは複数の方位AoD(multiple Azimuth AoDs)または複数の範囲の方位AoD(multiple ranges of Azimuth AoDs)、あるいは単一の天頂AoD(a single Zenith AoD)または単一の範囲の天頂AoD(a single range of Zenith AoDs)、あるいは複数の天頂AoD(multiple Zenith AoDs)または複数の範囲の天頂AoD(multiple ranges of Zenith AoDs)、あるいは単一の天頂および方位AoD(a single Zenith and Azimuth AoD)または単一の範囲の天頂および方位AoD(a single range of Zenith and Azimuth AoDs)、あるいは複数の天頂および方位AoD(multiple Zenith and Azimuth AoDs)または複数の範囲の天頂および方位AoD(multiple ranges of Zenith and Azimuth AoDs)、あるいはそれらの組合せを備える。
【0013】
[0013] いくつかの態様では、複数の方位AoD、複数の天頂AoD、複数の天頂および方位AoD、複数の範囲の方位AoD、複数の範囲の天頂AoD、ならびに/あるいは複数の範囲の天頂および方位AoDは、1つまたは複数の基準信号の異なるマルチパス(multipath)に関連付けられている。
【0014】
[0014] いくつかの態様では、マッピングは、ユニキャストまたはブロードキャストのロケーション支援データ(unicast or broadcast location assistance data)を介してUEで構成される。
【0015】
[0015] いくつかの態様では、マッピングは、新無線測位プロトコルA(NRPPa)シグナリングを介してロケーション管理機能(LMF)へ送信される。
【0016】
[0016] いくつかの態様では、方法は、1つまたは複数の他の基準信号測定値(reference signal measurement)について、マッピングに基づくAoDルックアップ(lookup)の代わりに、公式に基づくAoD計算(formula-based AoD computation)を実行することを含む。
【0017】
[0017] いくつかの態様では、1つまたは複数の基準信号は、測位のための基準信号(RS-P:reference signal for positioning)、チャネル状態指示(CSI:channel state indication)-RS、同期信号ブロック(SSB:synchronization signal block)、追跡(tracking)RS(TRS)、または復調(demodulation)RS(DMRS)を備える。
【0018】
[0018] いくつかの態様では、1つまたは複数の基準信号は、ダウンリンク測位基準信号(DL-PRS)を備えるか、あるいは1つまたは複数の基準信号は、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS:sidelink positioning reference signal)を備える。
【0019】
[0019] いくつかの態様では、マッピングは、第1の性能特性(first performance characteristic)を第2の性能特性(second performance characteristic)よりも大きく重み付けするように決定される。
【0020】
[0020] いくつかの態様では、第1の性能特性は、送信のスペクトル効率に関連付けられ、第2の性能特性は、信号送信(signal transmission)の最も早い経路(earliest path)の基準信号受信電力(RSRP)に関連付けられ、1つまたは複数の基準信号は、データの通信に関連付けられているか、あるいは、第2の性能特性は、送信のスペクトル効率に関連付けられ、第1の性能特性は、信号送信の最も早い経路の基準信号受信電力(RSRP)に関連付けられ、1つまたは複数の基準信号は、UEの測位に関連付けられている。
【0021】
[0021] いくつかの態様では、1つまたは複数の送信コードブックの構成の受信は、送信アンテナ構成(transmit antenna configuration)を受信することと、送信アンテナ構成に基づいて1つまたは複数の送信コードブックを導出することとを備える。
【0022】
[0022] 一態様では、位置推定エンティティを動作させる方法は、(i)1つまたは複数の送信コードブックに基づく1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値と(ii)1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数の出発角(AoD)との間のマッピングの指示を、ユーザ機器(UE)から受信することと、1つまたは複数のAoDに少なくとも部分的に基づいてUEの測位推定値(positioning estimate)を決定することとを含む。
【0023】
[0023] いくつかの態様では、マッピングは、1つまたは複数の試験ユーザ機器(UE)に関連して実行されるフィールド試験に基づいている、あるいはマッピングは、1つまたは複数のUEに関連してクラウドソーシングに基づいている、あるいはそれらの組合せである。
【0024】
[0024] いくつかの態様では、位置推定エンティティは、UE、別のUE、基地局、ロケーション管理機能(LMF)、またはそれらの組合せに対応する。
【0025】
[0025] いくつかの態様では、1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のサイドリンク(SL)基準信号を備えるか、あるいは1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のダウンリンク(DL)信号を備える。
【0026】
[0026] いくつかの態様では、マッピングは、1つまたは複数の基準信号の受信に関連付けられた異なる測定値と1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた異なるそれぞれの1つまたは複数のAoDとの間の複数のマッピングのうちの1つである。
【0027】
[0027] いくつかの態様では、各測定値は、1つまたは複数の送信コードブックに関連付けられた少なくとも1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、および1つまたは複数の基準信号を使用して導出される。
【0028】
[0028] いくつかの態様では、1つまたは複数の測定値は、少なくとも1つの経路上の基準信号の受信電力を最大にする1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、あるいは1つまたは複数の相対的な基準信号受信電力(RSRP)測定値、あるいは1つまたは複数の到着時間(TOA)測定値、あるいはそれらの組合せを含む。
【0029】
[0029] いくつかの態様では、1つまたは複数のAoDは、単一の方位AoDまたは単一の範囲の方位AoD、あるいは複数の方位AoDまたは複数の範囲の方位AoD、あるいは単一の天頂AoDまたは単一の範囲の天頂AoD、あるいは複数の天頂AoDまたは複数の範囲の天頂AoD、あるいは単一の天頂および方位AoDまたは単一の範囲の天頂および方位AoD、あるいは複数の天頂および方位AoDまたは複数の範囲の天頂および方位AoD、あるいはそれらの組合せを備える。
【0030】
[0030] いくつかの態様では、マッピングは、ユニキャストまたはブロードキャストのロケーション支援データを介してUEで構成される。
【0031】
[0031] いくつかの態様では、1つまたは複数の信号は、測位のための基準信号(RS-P)、チャネル状態指示(CSI)-RS、同期信号ブロック(SSB)、追跡RS(TRS)、または復調RS(DMRS)を備える。
【0032】
[0032] いくつかの態様では、1つまたは複数の基準信号は、ダウンリンク測位基準信号(DL-PRS)を備えるか、あるいは1つまたは複数の基準信号は、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を備える。
【0033】
[0033] 一態様では、ユーザ機器(UE)は、メモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、測定されるべき1つまたは複数の基準信号の構成を受信し、測定されるべき基準信号に関連付けられた1つまたは複数の送信コードブックの構成を受信し、1つまたは複数の送信コードブックに基づいて1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値を決定し、(i)1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値と(ii)1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数の出発角(AoD)との間のマッピングを決定し、位置推定エンティティにマッピングの指示を送信するように構成されている。
【0034】
[0034] いくつかの態様では、1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のサイドリンク(SL)基準信号を備えるか、あるいは1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のダウンリンク(DL)信号を備える。
【0035】
[0035] いくつかの態様では、1つまたは複数の測定値は、少なくとも1つの経路上の基準信号の受信電力を最大にする1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、あるいは1つまたは複数の相対的な基準信号受信電力(RSRP)測定値、あるいは1つまたは複数の到着時間(TOA)測定値、あるいはそれらの組合せを含む。
【0036】
[0036] いくつかの態様では、1つまたは複数のAoDは、単一の方位AoDまたは単一の範囲の方位AoD、あるいは複数の方位AoDまたは複数の範囲の方位AoD、あるいは単一の天頂AoDまたは単一の範囲の天頂AoD、あるいは複数の天頂AoDまたは複数の範囲の天頂AoD、あるいは単一の天頂および方位AoDまたは単一の範囲の天頂および方位AoD、あるいは複数の天頂および方位AoDまたは複数の範囲の天頂および方位AoD、あるいはそれらの組合せを備える。
【0037】
[0037] いくつかの態様では、1つまたは複数の基準信号は、測位のための基準信号(RS-P)、チャネル状態指示(CSI)-RS、同期信号ブロック(SSB)、追跡RS(TRS)、または復調RS(DMRS)を備える。
【0038】
[0038] 一態様では、位置推定エンティティは、メモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを含み、少なくとも1つのプロセッサは、(i)1つまたは複数の送信コードブックに基づく1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値と(ii)1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数の出発角(AoD)との間のマッピングの指示をユーザ機器(UE)から受信し、1つまたは複数のAoDに少なくとも部分的に基づいてUEの測位推定値を決定するように構成されている。
【0039】
[0039] いくつかの態様では、1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のサイドリンク(SL)基準信号を備えるか、あるいは1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のダウンリンク(DL)信号を備える。
【0040】
[0040] いくつかの態様では、1つまたは複数の測定値は、少なくとも1つの経路上の基準信号の受信電力を最大にする1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、あるいは1つまたは複数の相対的な基準信号受信電力(RSRP)測定値、あるいは1つまたは複数の到着時間(TOA)測定値、あるいはそれらの組合せを含む。
【0041】
[0041] いくつかの態様では、1つまたは複数のAoDは、単一の方位AoDまたは単一の範囲の方位AoD、あるいは複数の方位AoDまたは複数の範囲の方位AoD、あるいは単一の天頂AoDまたは単一の範囲の天頂AoD、あるいは複数の天頂AoDまたは複数の範囲の天頂AoD、あるいは単一の天頂および方位AoDまたは単一の範囲の天頂および方位AoD、あるいは複数の天頂および方位AoDまたは複数の範囲の天頂および方位AoD、あるいはそれらの組合せを備える。
【0042】
[0042] いくつかの態様では、1つまたは複数の基準信号は、測位のための基準信号(RS-P)、チャネル状態指示(CSI)-RS、同期信号ブロック(SSB)、追跡RS(TRS)、または復調RS(DMRS)を備える。
【0043】
[0043] 本明細書で開示される態様に関連する他の目的および利点は、添付の図面および発明を実施するための形態に基づいて当業者に明らかになるであろう。
【0044】
[0044] 添付の図面は、本開示の様々な態様の説明を助けるために提示され、態様の限定ではなく、単に態様の例示のために提供される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】[0045] 本開示の態様による、例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
図2A】[0046] 本開示の態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
図2B】本開示の態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
図3A】[0047] ユーザ機器(UE)において採用され、本明細書で教示される通信をサポートするように構成され得る構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
図3B】基地局において採用され、本明細書で教示される通信をサポートするように構成され得る構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
図3C】ネットワークエンティティにおいて採用され、本明細書で教示される通信をサポートするように構成され得る構成要素のいくつかの例示的な態様の簡略ブロック図。
図4】[0048] 本開示の態様による、例示的なUEと通信している例示的な基地局を示す図。
図5】[0049] 本開示の態様による、ダウンリンクまたはアップリンク角度ベース測位方法に関連付けられた測位誤差のタイプを示す図。
図6】[0050] 本開示の態様による、ダウンリンク出発角(AoD)測位の態様を示す図。
図7】[0051] 本開示の態様による、方位ドメインにおけるUEの可能なロケーションに向けて第1の測位基準信号(PRS)リソースを送信する基地局を示す図。
図8】[0052] 本開示の態様による、方位ドメインにおける図7の第1のPRSリソースの例示的なビーム応答を示すグラフ。
図9】[0053] 本開示の態様による、方位ドメインにおけるUEの可能なロケーションに向けて第2のPRSリソースを送信する基地局を示す図。
図10】[0054] 本開示の態様による、方位ドメインにおける図9の第2のPRSリソースの例示的なビーム応答を示すグラフ。
図11】[0055] 本開示の態様による、方位ドメインにおける3つの異なるPRSリソースの例示的なビーム応答を示すグラフ。
図12】[0056] 本開示の態様による、基地局が6つのダウンリンク送信ビーム上で基準信号を送信している例示的なシナリオの図。
図13】本開示の態様による、基地局が6つのダウンリンク送信ビーム上で基準信号を送信している例示的なシナリオの図。
図14】[0057] 本開示の態様による、アンテナ配置を示す図。
図15】[0058] 本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法を示す図。
図16】本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的な方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0046】
[0059] 本開示の態様が、説明のために提供される様々な例を対象とする以下の説明および関連する図面において提供される。本開示の範囲から逸脱することなく、代替態様が考案され得る。さらに、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、本開示のよく知られている要素は詳細に説明されないか、または省略される。
【0047】
[0060] 「例示的」および/または「例」という単語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明されるいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきであるとは限らない。同様に、「本開示の態様」という用語は、本開示のすべての態様が、説明される特徴、利点、または動作モードを含むことを必要としない。
【0048】
[0061] 以下で説明される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は諒解されよう。たとえば、以下の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、部分的に特定の適用例、部分的に所望の設計、部分的に対応する技術などに応じて、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0049】
[0062] さらに、多くの態様が、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実施されるべき一連のアクションに関して説明される。本明細書で説明される様々なアクションは、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、または両方の組合せによって実施され得ることを認識されよう。さらに、本明細書で説明されるアクションの(1つまたは複数の)シーケンスは、実行時に、本明細書で説明される機能をデバイスの関連付けられたプロセッサに実施させるかまたは実施するように命令することになるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形態の非一時的コンピュータ可読記憶媒体内で全体として実施されるべきものと見なされ得る。したがって、本開示の様々な態様は、請求される主題の範囲内に入ることがすべて企図されているいくつかの異なる形態で実施され得る。さらに、本明細書で説明される態様の各々について、任意のそのような態様の対応する形態は、本明細書では、たとえば、説明されるアクションを実施する「ように構成された論理」として説明され得る。
【0050】
[0063] 本明細書で使用される「ユーザ機器」(UE)および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、いずれかの特定の無線アクセス技術(RAT)に固有であるかまたは他の方法でそれに限定されることを意図されていない。概して、UEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使用される任意のワイヤレス通信デバイス(たとえば、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、消費者アセット追跡デバイス、ウェアラブル(たとえば、スマートウォッチ、グラス、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)ヘッドセットなど)、車両(たとえば、自動車、オートバイ、自転車など)、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であり得る。UEは、モバイルであり得るかまたは(たとえば、いくつかの時間において)固定であり得、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信し得る。本明細書で使用される「UE」という用語は、「アクセス端末」または「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」または「UT」、「モバイルデバイス」、「モバイル端末」、「移動局」、あるいはそれらの変形形態と互換的に呼ばれることがある。概して、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通して、UEは、インターネットなどの外部ネットワークおよび他のUEと接続され得る。もちろん、ワイヤードアクセスネットワーク、(たとえば、米国電気電子技術者協会(IEEE)802.11仕様などに基づく)ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)ネットワークなどを介したものなど、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構もUEに対して可能である。
【0051】
[0064] 基地局は、それが展開されるネットワークに応じて、UEと通信しているいくつかのRATのうちの1つに従って動作し得、代替的に、アクセスポイント(AP)、ネットワークノード、ノードB、発展型ノードB(eNB)、次世代eNB(ng-eNB)、(gNBまたはgノードBとも呼ばれる)新無線(NR)ノードBなどと呼ばれることがある。基地局は、主に、サポートされるUEのためのデータ、音声、および/またはシグナリング接続をサポートすることを含む、UEによるワイヤレスアクセスをサポートするために使用され得る。いくつかのシステムでは、基地局は、純粋にエッジノードシグナリング機能を提供し得るが、他のシステムでは、それは、追加の制御および/またはネットワーク管理機能を提供し得る。UEがそれを通して基地局に信号を送ることができる通信リンクは、アップリンク(UL)チャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。基地局がそれを通してUEに信号を送ることができる通信リンクは、ダウンリンク(DL)または順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用されるトラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネルまたはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことがある。
【0052】
[0065] 「基地局」という用語は、単一の物理的送信受信ポイント(TRP)、またはコロケートされることもされないこともある複数の物理的TRPを指し得る。たとえば、「基地局」という用語が、単一の物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、基地局のセル(またはいくつかのセルセクタ)に対応する基地局のアンテナであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされた物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、基地局の(たとえば、多入力多出力(MIMO)システムにおけるような、または基地局がビームフォーミングを採用する場合における)アンテナのアレイであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされない物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、分散アンテナシステム(DAS)(トランスポート媒体を介して共通ソースに接続された、空間的に分離されたアンテナのネットワーク)またはリモートラジオヘッド(RRH)(サービング基地局に接続されたリモート基地局)であり得る。代替的に、コロケートされない物理的TRPは、UEから測定報告を受信するサービング基地局と、UEがその基準無線周波数(RF)信号を測定しているネイバー基地局とであり得る。TRPは、基地局がワイヤレス信号をそこから送信および受信するポイントであるので、本明細書で使用される、基地局からの送信または基地局における受信への言及は、基地局の特定のTRPを指すものとして理解されるべきである。
【0053】
[0066] UEの測位をサポートするいくつかの実装形態では、基地局は、UEによるワイヤレスアクセスをサポートしないことがある(たとえば、UEのためのデータ、音声、および/またはシグナリング接続をサポートしないことがある)が、代わりに、UEによって測定されるべき基準信号をUEに送信し得、および/またはUEによって送信された信号を受信し、測定し得る。そのような基地局は、(たとえば、信号をUEに送信するとき)測位ビーコンと呼ばれ、および/または(たとえば、信号をUEから受信し、測定するとき)ロケーション測定ユニットと呼ばれることがある。
【0054】
[0067] 「RF信号」は、送信機と受信機との間の空間を通して情報をトランスポートする所与の周波数の電磁波を備える。本明細書で使用される送信機は、単一の「RF信号」または複数の「RF信号」を受信機に送信し得る。しかしながら、受信機は、マルチパスチャネルを通るRF信号の伝搬特性により、各送信されるRF信号に対応する複数の「RF信号」を受信し得る。送信機と受信機との間の異なる経路上の同じ送信されるRF信号は、「マルチパス」RF信号と呼ばれることがある。
【0055】
[0068] 図1は、例示的なワイヤレス通信システム100を示す。(ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)と呼ばれることもある)ワイヤレス通信システム100は、様々な基地局102と、様々なUE104とを含み得る。基地局102は、マクロセル基地局(高電力セルラー基地局)および/またはスモールセル基地局(低電力セルラー基地局)を含み得る。一態様では、マクロセル基地局は、ワイヤレス通信システム100がLTEネットワークに対応するeNBおよび/もしくはng-eNB、またはワイヤレス通信システム100がNRネットワークに対応するgNB、あるいは両方の組合せを含み得、スモールセル基地局は、フェムトセル、ピコセル、マイクロセルなどを含み得る。
【0056】
[0069] 基地局102は、集合的にRANを形成し、バックホールリンク122を通してコアネットワーク170(たとえば、発展型パケットコア(EPC)または5Gコア(5GC))とインターフェースし、コアネットワーク170を通して(コアネットワーク170の一部であり得るか、またはコアネットワーク170の外部にあり得る)1つまたは複数のロケーションサーバ172へとインターフェースし得る。他の機能に加えて、基地局102は、ユーザデータを転送することと、無線チャネル暗号化および解読と、完全性保護と、ヘッダ圧縮と、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバ、デュアル接続性)と、セル間干渉協調と、接続セットアップおよび解放と、負荷分散と、非アクセス層(NAS)メッセージのための分配と、NASノード選択と、同期と、RAN共有と、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)と、加入者および機器トレースと、RAN情報管理(RIM)と、ページングと、測位と、警告メッセージの配信とのうちの1つまたは複数に関係する機能を実施し得る。基地局102は、ワイヤードまたはワイヤレスであり得るバックホールリンク134を介して、直接または間接的に(たとえば、EPC/5GCを通して)互いに通信し得る。
【0057】
[0070] 基地局102は、UE104とワイヤレス通信し得る。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレージエリア110に通信カバレージを提供し得る。一態様では、1つまたは複数のセルは、各地理的カバレージエリア110中の基地局102によってサポートされ得る。「セル」は、(たとえば、キャリア周波数、コンポーネントキャリア、キャリア、帯域などと呼ばれる、何らかの周波数リソースを介した)基地局との通信のために使用される論理的通信エンティティであり、同じまたは異なるキャリア周波数を介して動作するセルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCI)、仮想セル識別子(VCI)、セルグローバル識別子(CGI))に関連付けられ得る。いくつかの場合には、異なるセルは、異なるタイプのUEにアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域IoT(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、またはその他)に従って構成され得る。セルは特定の基地局によってサポートされるので、「セル」という用語は、コンテキストに応じて、論理的通信エンティティと、それをサポートする基地局とのいずれかまたは両方を指し得る。いくつかの場合には、「セル」という用語は、キャリア周波数が検出され、地理的カバレージエリア110の何らかの部分内の通信のために使用され得る限り、基地局の地理的カバレージエリア(たとえば、セクタ)をも指し得る。
【0058】
[0071] ネイバリングマクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110は、(たとえば、ハンドオーバ領域において)部分的に重複し得るが、地理的カバレージエリア110のうちのいくつかは、より大きい地理的カバレージエリア110によってかなり重複され得る。たとえば、スモールセル(SC)基地局102’は、1つまたは複数のマクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110とかなり重複する地理的カバレージエリア110’を有し得る。スモールセル基地局とマクロセル基地局の両方を含むネットワークは、異種ネットワークとして知られ得る。異種ネットワークはまた、限定加入者グループ(CSG)として知られる制限されたグループにサービスを提供し得るホームeNB(HeNB)を含み得る。
【0059】
[0072] 基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102への(逆方向リンクとも呼ばれる)アップリンク送信、および/または基地局102からUE104への(順方向リンクとも呼ばれる)ダウンリンク送信を含み得る。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含む、MIMOアンテナ技術を使用し得る。通信リンク120は、1つまたは複数のキャリア周波数を通したものであり得る。キャリアの割振りは、ダウンリンクとアップリンクとに関して非対称であり得る(たとえば、ダウンリンクの場合、アップリンクの場合よりも多いまたは少ないキャリアが割り振られ得る)。
【0060】
[0073] ワイヤレス通信システム100は、無認可周波数スペクトル(たとえば、5GHz)中で通信リンク154を介してワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)局(STA)152と通信しているWLANアクセスポイント(AP)150をさらに含み得る。無認可周波数スペクトル中で通信するとき、WLAN STA152および/またはWLAN AP150は、チャネルが利用可能であるかどうかを決定するために、通信する前にクリアチャネルアセスメント(CCA)プロシージャまたはリッスンビフォアトーク(LBT)プロシージャを実施し得る。
【0061】
[0074] スモールセル基地局102’は、認可および/または無認可周波数スペクトル中で動作し得る。無認可周波数スペクトル中で動作するとき、スモールセル基地局102’は、LTEまたはNR技術を採用し、WLAN AP150によって使用されるのと同じ5GHz無認可周波数スペクトルを使用し得る。無認可周波数スペクトル中でLTE/5Gを採用するスモールセル基地局102’は、アクセスネットワークへのカバレージをブーストし、および/またはアクセスネットワークの容量を増加させ得る。無認可スペクトル中のNRは、NR-Uと呼ばれることがある。無認可スペクトル中のLTEは、LTE-U、認可支援アクセス(LAA)、またはMulteFireと呼ばれることがある。
【0062】
[0075] ワイヤレス通信システム100は、UE182と通信している、ミリメートル波(mmW)周波数および/または近mmW周波数中で動作し得るmmW基地局180をさらに含み得る。極高周波(EHF)は、電磁スペクトル中のRFの一部である。EHFは、30GHz~300GHzの範囲と、1ミリメートルから10ミリメートルの間の波長とを有する。この帯域中の電波はミリメートル波と呼ばれることがある。近mmWは、100ミリメートルの波長をもつ3GHzの周波数まで下方に延在し得る。超高周波(SHF)帯域は、センチメートル波とも呼ばれる、3GHzから30GHzの間に延在する。mmW/近mmW無線周波数帯域を使用する通信は、高い経路損失と比較的短い範囲とを有する。mmW基地局180とUE182とは、極めて高い経路損失と短い範囲とを補償するために、mmW通信リンク184を介してビームフォーミング(送信および/または受信)を利用し得る。さらに、代替構成では、1つまたは複数の基地局102はまた、mmWまたは近mmWとビームフォーミングとを使用して送信し得ることが諒解されよう。したがって、上記の説明は、例にすぎず、本明細書で開示される様々な態様を限定すると解釈されるべきではないことが諒解されよう。
【0063】
[0076] 送信ビームフォーミングは、RF信号を特定の方向に集束させるための技法である。旧来、ネットワークノード(たとえば、基地局)がRF信号をブロードキャストするとき、それは、信号をすべての方向に(全方向的に)ブロードキャストする。送信ビームフォーミングでは、ネットワークノードは、所与のターゲットデバイス(たとえば、UE)が(送信ネットワークノードに対して)どこに位置するかを決定し、より強いダウンリンクRF信号をその特定の方向に投射し、それにより、(データレートに関して)より高速でより強いRF信号を(1つまたは複数の)受信デバイスに提供する。送信するときにRF信号の方向性を変更するために、ネットワークノードは、RF信号をブロードキャストしている1つまたは複数の送信機の各々において、RF信号の位相と相対振幅とを制御することができる。たとえば、ネットワークノードは、アンテナを実際に移動させることなしに、異なる方向に向くように「ステアリング」され得るRF波のビームを作成する(「フェーズドアレイ」または「アンテナアレイ」と呼ばれる)アンテナのアレイを使用し得る。特に、送信機からのRF電流は、別個のアンテナからの電波が、所望の方向における放射を増加させるために互いに加算され、望ましくない方向における放射を抑制するために打ち消されるように、適正な位相関係とともに個々のアンテナに供給される。
【0064】
[0077] 送信ビームは擬似コロケートされ得、これは、ネットワークノードの送信アンテナ自体が物理的にコロケートされるか否かにかかわらず、送信ビームが受信機(たとえば、UE)には同じパラメータを有するように見えることを意味する。NRでは、4つのタイプの擬似コロケーション(QCL)関係がある。特に、所与のタイプのQCL関係は、ターゲットビーム上のターゲット基準RF信号に関するいくつかのパラメータが、ソースビーム上のソース基準RF信号に関する情報から導出され得ることを意味する。ソース基準RF信号がQCLタイプAである場合、受信機は、同じチャネル上で送信されるターゲット基準RF信号のドップラーシフトと、ドップラー拡散と、平均遅延と、遅延拡散とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプBである場合、受信機は、同じチャネル上で送信されるターゲット基準RF信号のドップラーシフトとドップラー拡散とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプCである場合、受信機は、同じチャネル上で送信されるターゲット基準RF信号のドップラーシフトと平均遅延とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプDである場合、受信機は、同じチャネル上で送信されるターゲット基準RF信号の空間受信パラメータを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。
【0065】
[0078] 受信ビームフォーミングでは、受信機は、所与のチャネル上で検出されたRF信号を増幅するために受信ビームを使用する。たとえば、受信機は、特定の方向から受信されるRF信号を増幅する(たとえば、それの利得レベルを増加させる)ために、その方向においてアンテナのアレイの利得設定を増加させ、および/または位相設定を調整することができる。したがって、受信機が、ある方向にビームフォーミングすると言われるとき、それは、その方向におけるビーム利得が、他の方向に沿ったビーム利得に対して高いこと、またはその方向におけるビーム利得が、受信機にとって利用可能なすべての他の受信ビームのその方向におけるビーム利得と比較して最も高いことを意味する。これは、その方向から受信されるRF信号のより強い受信信号強度(たとえば、基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ)、信号対干渉プラス雑音比(SINR)など)を生じる。
【0066】
[0079] 受信ビームは空間的に関係し得る。空間関係は、第2の基準信号のための送信ビームのためのパラメータが、第1の基準信号のための受信ビームに関する情報から導出され得ることを意味する。たとえば、UEは、基地局から1つまたは複数の基準ダウンリンク基準信号(たとえば、測位基準信号(PRS)、追跡基準信号(TRS)、位相追跡基準信号(PTRS)、セル固有基準信号(CRS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、1次同期信号(PSS)、2次同期信号(SSS)、同期信号ブロック(SSB)など)を受信するために特定の受信ビームを使用し得る。UEは、次いで、受信ビームのパラメータに基づいて、その基地局に1つまたは複数のアップリンク基準信号(たとえば、アップリンク測位基準信号(UL-PRS)、サウンディング基準信号(SRS)、復調基準信号(DMRS)、PTRSなど)を送るための送信ビームを形成することができる。
【0067】
[0080] 「ダウンリンク」ビームは、それを形成しているエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得ることに留意されたい。たとえば、基地局が、UEに基準信号を送信するためにダウンリンクビームを形成している場合、ダウンリンクビームは送信ビームである。しかしながら、UEがダウンリンクビームを形成している場合、それは、ダウンリンク基準信号を受信するための受信ビームである。同様に、「アップリンク」ビームは、それを形成しているエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得る。たとえば、基地局がアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク受信ビームであり、UEがアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク送信ビームである。
【0068】
[0081] 5Gでは、ワイヤレスノード(たとえば、基地局102/180、UE104/182)が動作する周波数スペクトルは、複数の周波数範囲、FR1(450から6000MHzまで)と、FR2(24250から52600MHzまで)と、FR3(52600MHz超)と、FR4(FR1からFR2の間)とに分割される。5Gなど、マルチキャリアシステムでは、キャリア周波数のうちの1つは、「1次キャリア」または「アンカーキャリア」または「1次サービングセル」または「PCell」と呼ばれ、残りのキャリア周波数は、「2次キャリア」または「2次サービングセル」または「SCell」と呼ばれる。キャリアアグリゲーションにおいて、アンカーキャリアは、UE104/182と、UE104/182が初期無線リソース制御(RRC)接続確立プロシージャを実施するかまたはRRC接続再確立プロシージャを開始するかのいずれかであるセルとによって利用される1次周波数(たとえば、FR1)上で動作するキャリアである。1次キャリアは、すべての共通でUE固有の制御チャネルを搬送し、認可周波数中のキャリアであり得る(ただし、これは常に当てはまるとは限らない)。2次キャリアは、RRC接続がUE104とアンカーキャリアとの間で確立されると構成され得、追加の無線リソースを提供するために使用され得る、第2の周波数(たとえば、FR2)上で動作するキャリアである。いくつかの場合には、2次キャリアは、無認可周波数中のキャリアであり得る。2次キャリアは、必要なシグナリング情報および信号のみを含んでいることがあり、たとえば、1次アップリンクキャリアと1次ダウンリンクキャリアの両方が典型的にはUE固有であるので、UE固有であるシグナリング情報および信号は、2次キャリア中に存在しないことがある。これは、セル中の異なるUE104/182が、異なるダウンリンク1次キャリアを有し得ることを意味する。同じことが、アップリンク1次キャリアについて当てはまる。ネットワークは、任意の時間において任意のUE104/182の1次キャリアを変更することが可能である。これは、たとえば、異なるキャリアに対する負荷を分散させるために行われる。(PCellであるかSCellであるかにかかわらず)「サービングセル」は、何らかの基地局がそれを介して通信しているキャリア周波数/コンポーネントキャリアに対応するので、「セル」、「サービングセル」、「コンポーネントキャリア」、「キャリア周波数」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0069】
[0082] たとえば、まだ図1を参照すると、マクロセル基地局102によって利用される周波数のうちの1つは、アンカーキャリア(または「PCell」)であり得、マクロセル基地局102および/またはmmW基地局180によって利用される他の周波数は、2次キャリア(「SCell」)であり得る。複数のキャリアの同時送信および/または受信は、UE104/182がそれのデータ送信および/または受信レートを著しく増加させることを可能にする。たとえば、マルチキャリアシステムにおける2つの20MHzのアグリゲートされたキャリアは、理論的には、単一の20MHzキャリアによって達成されるものと比較して、データレートの倍増(すなわち、40MHz)につながるであろう。
【0070】
[0083] ワイヤレス通信システム100は、通信リンク120を介してマクロセル基地局102と通信し、および/またはmmW通信リンク184を介してmmW基地局180と通信し得る、UE164をさらに含み得る。たとえば、マクロセル基地局102は、UE164のためにPCellと1つまたは複数のSCellとをサポートし得、mmW基地局180は、UE164のために1つまたは複数のSCellをサポートし得る。
【0071】
[0084] 図1の例では、1つまたは複数の地球周回衛星測位システム(SPS)スペースビークル(SV)112(たとえば、衛星)が、(簡単のために単一のUE104として図1に示されている)図示されたUEのいずれかのためのロケーション情報の独立したソースとして使用され得る。UE104は、SV112からジオロケーション情報を導出するためのSPS信号124を受信するように特別に設計された1つまたは複数の専用SPS受信機を含み得る。SPSは、一般に、受信機(たとえば、UE104)が、送信機(たとえば、SV112)から受信された信号(たとえば、SPS信号124)に少なくとも部分的に基づいて地球上または地球上空で受信機のロケーションを決定することを可能にするように配置された、送信機のシステムを含む。そのような送信機は、一般に、設定された数のチップの反復擬似ランダム雑音(PN)コードでマークされた信号を送信する。一般にSV112中に位置するが、送信機は、時々、地上ベース制御局、基地局102、および/または他のUE104上に位置し得る。
【0072】
[0085] SPS信号124の使用は、1つまたは複数の全地球および/または地域航法衛星システムに関連付けられるかまたはさもなければそれとともに使用するために有効にされ得る、様々な衛星ベースオーグメンテーションシステム(SBAS:satellite-based augmentation system)によってオーグメントされ得る。たとえば、SBASは、ワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS:Wide Area Augmentation System)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS:European Geostationary Navigation Overlay Service)、多機能衛星オーグメンテーションシステム(MSAS:Multi-functional Satellite Augmentation System)、全地球測位システム(GPS)支援ジオオーグメンテッドナビゲーションまたはGPSおよびジオオーグメンテッドナビゲーションシステム(GAGAN:GPS Aided Geo Augmented NavigationまたはGPS and Geo Augmented Navigation system)など、完全性情報、差分補正などを提供する(1つまたは複数の)オーグメンテーションシステムを含み得る。したがって、本明細書で使用されるSPSは、1つまたは複数の全地球および/または地域航法衛星システムならびに/あるいはオーグメンテーションシステムの任意の組合せを含み得、SPS信号124は、SPS、SPS様の信号、および/またはそのような1つまたは複数のSPSに関連付けられた他の信号を含み得る。
【0073】
[0086] ワイヤレス通信システム100は、(「サイドリンク」と呼ばれる)1つまたは複数のデバイスツーデバイス(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続する、UE190などの1つまたは複数のUEをさらに含み得る。図1の例では、UE190は、(たとえば、UE190がそれを通してセルラー接続性を間接的に取得し得る)基地局102のうちの1つに接続されたUE104のうちの1つとのD2D P2Pリンク192と、(UE190がそれを通してWLANベースインターネット接続性を間接的に取得し得る)WLAN AP150に接続されたWLAN STA152とのD2D P2Pリンク194とを有する。一例では、D2D P2Pリンク192および194は、LTE Direct(LTE-D)、WiFi Direct(登録商標)(WiFi-D)、Bluetooth(登録商標)など、任意のよく知られているD2D RATを用いてサポートされ得る。
【0074】
[0087] 図2Aは、例示的なワイヤレスネットワーク構造200を示す。たとえば、(次世代コア(NGC)とも呼ばれる)5GC210は、機能的には、コアネットワークを形成するために協働的に動作する、制御プレーン機能214(たとえば、UE登録、認証、ネットワークアクセス、ゲートウェイ選択など)、およびユーザプレーン機能212(たとえば、UEゲートウェイ機能、データネットワークへのアクセス、IPルーティングなど)と見なされ得る。ユーザプレーンインターフェース(NG-U)213と制御プレーンインターフェース(NG-C)215とは、gNB222を5GC210に、特に制御プレーン機能214とユーザプレーン機能212とに接続する。追加の構成では、ng-eNB224も、制御プレーン機能214へのNG-C215と、ユーザプレーン機能212へのNG-U213とを介して5GC210に接続され得る。さらに、ng-eNB224は、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、新RAN220は、1つまたは複数のgNB222のみを有し得、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはng-eNB224のいずれかが、UE204(たとえば、図1に示されているUEのいずれか)と通信し得る。別の随意の態様は、UE204にロケーション支援を提供するために5GC210と通信していることがある、ロケーションサーバ230を含み得る。ロケーションサーバ230は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、各々単一のサーバに対応し得る。ロケーションサーバ230は、コアネットワーク、5GC210を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してロケーションサーバ230に接続することができるUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。さらに、ロケーションサーバ230は、コアネットワークの構成要素に統合され得るか、または代替的にコアネットワークの外部にあり得る。
【0075】
[0088] 図2Bは、別の例示的なワイヤレスネットワーク構造250を示す。たとえば、5GC260は、機能的には、コアネットワーク(すなわち、5GC260)を形成するために協働的に動作する、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)264によって提供される制御プレーン機能、ならびにユーザプレーン機能(UPF)262によって提供されるユーザプレーン機能と見なされ得る。ユーザプレーンインターフェース263と制御プレーンインターフェース265とは、ng-eNB224を5GC260に、特にそれぞれUPF262とAMF264とに接続する。追加の構成では、gNB222も、AMF264への制御プレーンインターフェース265と、UPF262へのユーザプレーンインターフェース263とを介して5GC260に接続され得る。さらに、ng-eNB224は、5GC260へのgNB直接接続性を用いてまたは用いずに、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、新RAN220は、1つまたは複数のgNB222のみを有し得、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはng-eNB224のいずれかが、UE204(たとえば、図1に示されているUEのいずれか)と通信し得る。新RAN220の基地局は、N2インターフェースを介してAMF264と通信し、N3インターフェースを介してUPF262と通信する。
【0076】
[0089] AMF264の機能は、登録管理と、接続管理と、到達可能性管理と、モビリティ管理と、合法的傍受と、UE204とセッション管理機能(SMF)266との間のセッション管理(SM)メッセージのためのトランスポートと、SMメッセージをルーティングするための透過的プロキシサービスと、アクセス認証およびアクセス許可と、UE204とショートメッセージサービス機能(SMSF)(図示せず)との間のショートメッセージサービス(SMS)メッセージのためのトランスポートと、セキュリティアンカー機能(SEAF)とを含む。AMF264はまた、認証サーバ機能(AUSF)(図示せず)およびUE204と対話し、UE204認証プロセスの結果として確立された中間キーを受信する。UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム)加入者識別モジュール(USIM)に基づく認証の場合、AMF264は、AUSFからセキュリティ資料を取り出す。AMF264の機能はまた、セキュリティコンテキスト管理(SCM)を含む。SCMは、それがアクセスネットワーク固有のキーを導出するために使用するキーをSEAFから受信する。AMF264の機能はまた、規制サービスのためのロケーションサービス管理と、UE204と(ロケーションサーバ230として働く)ロケーション管理機能(LMF)270との間のロケーションサービスメッセージのためのトランスポートと、新RAN220とLMF270との間のロケーションサービスメッセージのためのトランスポートと、発展型パケットシステム(EPS)との相互動作のためのEPSベアラ識別子割振りと、UE204モビリティイベント通知とを含む。さらに、AMF264はまた、非3GPP(登録商標)(第3世代パートナーシッププロジェクト)アクセスネットワークのための機能をサポートする。
【0077】
[0090] UPF262の機能は、(適用可能なとき)RAT内/間モビリティのためのアンカーポイントとして働くことと、データネットワーク(図示せず)への相互接続の外部プロトコルデータユニット(PDU)セッションポイントとして働くことと、パケットルーティングおよびフォワーディングを提供することと、パケット検査と、ユーザプレーンポリシールール執行(たとえば、ゲーティング、リダイレクション、トラフィックステアリング)と、合法的傍受(ユーザプレーン収集)と、トラフィック使用報告と、ユーザプレーンのためのサービス品質(QoS)ハンドリング(たとえば、アップリンク/ダウンリンクレート執行、ダウンリンクにおける反射性QoSマーキング)と、アップリンクトラフィック検証(サービスデータフロー(SDF)対QoSフローマッピング)と、アップリンクおよびダウンリンクにおけるトランスポートレベルパケットマーキングと、ダウンリンクパケットバッファリングおよびダウンリンクデータ通知トリガリングと、ソースRANノードに1つまたは複数の「終了マーカー」を送ることおよびフォワーディングすることとを含む。UPF262はまた、UE204と、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP)272などのロケーションサーバとの間のユーザプレーンを介したロケーションサービスメッセージの転送をサポートし得る。
【0078】
[0091] SMF266の機能は、セッション管理と、UEインターネットプロトコル(IP)アドレス割振りおよび管理と、ユーザプレーン機能の選択および制御と、トラフィックを適切な宛先にルーティングするためのUPF262におけるトラフィックステアリングの構成と、ポリシー執行およびQoSの一部の制御と、ダウンリンクデータ通知とを含む。SMF266がそれを介してAMF264と通信するインターフェースは、N11インターフェースと呼ばれる。
【0079】
[0092] 別の随意の態様は、UE204にロケーション支援を提供するために5GC260と通信していることがある、LMF270を含み得る。LMF270は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、各々単一のサーバに対応し得る。LMF270は、コアネットワーク、5GC260を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してLMF270に接続することができるUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。SLP272は、LMF270と同様の機能をサポートし得るが、LMF270は、(たとえば、音声またはデータでなくシグナリングメッセージを伝達することを意図されたインターフェースおよびプロトコルを使用して)制御プレーン上でAMF264、新RAN220、およびUE204と通信し得、SLP272は、(たとえば、伝送制御プロトコル(TCP)および/またはIPのような音声および/またはデータを搬送することを意図されたプロトコルを使用して)ユーザプレーン上でUE204および外部クライアント(図2Bに図示せず)と通信し得る。
【0080】
[0093] 図3Aと、図3Bと、図3Cとは、本明細書で教示されるファイル送信動作をサポートするために、(本明細書で説明されるUEのいずれかに対応し得る)UE302と、(本明細書で説明される基地局のいずれかに対応し得る)基地局304と、(ロケーションサーバ230とLMF270とを含む、本明細書で説明されるネットワーク機能のいずれかに対応するかまたはそれを実施し得る)ネットワークエンティティ306とに組み込まれ得る、(対応するブロックによって表される)いくつかの例示的な構成要素を示す。これらの構成要素は、異なる実装形態では異なるタイプの装置において(たとえば、ASICにおいて、システムオンチップ(SoC)においてなど)実装され得ることが諒解されよう。図示された構成要素は、通信システム中の他の装置にも組み込まれ得る。たとえば、システム中の他の装置は、同様の機能を提供するために説明されるものと同様の構成要素を含み得る。また、所与の装置が、構成要素のうちの1つまたは複数を含んでいることがある。たとえば、装置は、装置が複数のキャリア上で動作し、および/または異なる技術によって通信することを可能にする、複数のトランシーバ構成要素を含み得る。
【0081】
[0094] UE302と基地局304とは、各々、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)トランシーバ310および350をそれぞれ含み、NRネットワーク、LTEネットワーク、GSMネットワークなど、1つまたは複数のワイヤレス通信ネットワーク(図示せず)を介して通信するための手段(たとえば、送信するための手段、受信するための手段、測定するための手段、調整するための手段、送信するのを控えるための手段など)を提供する。WWANトランシーバ310および350は、当該のワイヤレス通信媒体(たとえば、特定の周波数スペクトル中の時間/周波数リソースの何らかのセット)上で少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、NR、LTE、GSMなど)を介して、他のUE、アクセスポイント、基地局(たとえば、eNB、gNB)などの他のネットワークノードと通信するために、それぞれ、1つまたは複数のアンテナ316および356に接続され得る。WWANトランシーバ310および350は、指定されたRATに従って、それぞれ、信号318および358(たとえば、メッセージ、指示、情報など)を送信および符号化するために、ならびに逆に、それぞれ、信号318および358(たとえば、メッセージ、指示、情報、パイロットなど)を受信および復号するために、様々に構成され得る。特に、WWANトランシーバ310および350は、それぞれ、信号318および358を送信および符号化するために、1つまたは複数の送信機314および354をそれぞれ含み、それぞれ、信号318および358を受信および復号するために、1つまたは複数の受信機312および352をそれぞれ含む。
【0082】
[0095] UE302および基地局304はまた、少なくともいくつかの場合には、それぞれ、1つまたは複数の短距離ワイヤレストランシーバ320および360を含む。短距離ワイヤレストランシーバ320および360は、それぞれ、1つまたは複数のアンテナ326および366に接続され、当該のワイヤレス通信媒体上で少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、WiFi、LTE-D、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、Z-Wave(登録商標)、PC5、専用狭域通信(DSRC)、車両環境のためのワイヤレスアクセス(WAVE)、近距離無線通信(NFC)など)を介して、他のUE、アクセスポイント、基地局等などの他のネットワークノードと通信するための手段(たとえば、送信するための手段、受信するための手段、測定するための手段、調整するための手段、送信するのを控えるための手段など)を提供し得る。短距離ワイヤレストランシーバ320および360は、指定されたRATに従って、それぞれ、信号328および368(たとえば、メッセージ、指示、情報など)を送信および符号化するために、ならびに逆に、それぞれ、信号328および368(たとえば、メッセージ、指示、情報、パイロットなど)を受信および復号するために、様々に構成され得る。特に、短距離ワイヤレストランシーバ320および360は、それぞれ、信号328および368を送信および符号化するために、1つまたは複数の送信機324および364をそれぞれ含み、それぞれ、信号328および368を受信および復号するために、1つまたは複数の受信機322および362をそれぞれ含む。特定の例として、短距離ワイヤレストランシーバ320および360は、WiFiトランシーバ、Bluetooth(登録商標)トランシーバ、Zigbee(登録商標)、および/またはZ-Wave(登録商標)トランシーバ、NFCトランシーバ、あるいは車両間(V2V)トランシーバおよび/または車車間/路車間(V2X)トランシーバであり得る。
【0083】
[0096] 少なくとも1つの送信機と少なくとも1つの受信機とを含むトランシーバ回路は、いくつかの実装形態では、(たとえば、単一の通信デバイスの送信機回路および受信機回路として実施される)統合されたデバイスを備え得、いくつかの実装形態では、別個の送信機デバイスと別個の受信機デバイスとを備え得、または他の実装形態では、他の方法で実施され得る。一態様では、送信機は、本明細書で説明されるように、それぞれの装置が送信「ビームフォーミング」を実施することを可能にする、アンテナアレイなどの複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を含むかまたはそれらに結合され得る。同様に、受信機は、本明細書で説明されるように、それぞれの装置が受信ビームフォーミングを実施することを可能にする、アンテナアレイなどの複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を含むかまたはそれらに結合され得る。一態様では、送信機と受信機とは、それぞれの装置が、同時に受信と送信の両方を行うのではなく、所与の時間において受信または送信のみを行うことができるように、同じ複数のアンテナ(たとえば、アンテナ316、326、356、366)を共有し得る。UE302および/または基地局304のワイヤレス通信デバイス(たとえば、トランシーバ310および320ならびに/または350および360の一方または両方)はまた、様々な測定を実施するためのネットワークリッスンモジュール(NLM)などを備え得る。
【0084】
[0097] UE302および基地局304はまた、少なくともいくつかの場合には、衛星測位システム(SPS)受信機330および370を含む。SPS受信機330および370は、それぞれ、1つまたは複数のアンテナ336および376に接続され得、全地球測位システム(GPS)信号、グローバルナビゲーション衛星システム(GLONASS)信号、ガリレオ信号、北斗信号、インドの地域ナビゲーション衛星システム(NAVIC)、準天頂衛星システム(QZSS)など、それぞれ、SPS信号338および378を受信および/または測定するための手段を提供し得る。SPS受信機330および370は、それぞれ、SPS信号338および378を受信および処理するための、任意の好適なハードウェアおよび/またはソフトウェアを備え得る。SPS受信機330および370は、他のシステムに適宜に情報と動作とを要求し、任意の好適なSPSアルゴリズムによって取得された測定値を使用してUE302および基地局304の位置を決定するのに必要な計算を実施する。
【0085】
[0098] 基地局304とネットワークエンティティ306とは、各々、少なくとも1つのネットワークインターフェース380および390をそれぞれ含み、他のネットワークエンティティと通信するための手段(たとえば、送信するための手段、受信するための手段など)を提供する。たとえば、ネットワークインターフェース380および390(たとえば、1つまたは複数のネットワークアクセスポート)は、ワイヤベースまたはワイヤレスバックホール接続を介して1つまたは複数のネットワークエンティティと通信するように構成され得る。いくつかの態様では、ネットワークインターフェース380および390は、ワイヤベースまたはワイヤレス信号通信をサポートするように構成されたトランシーバとして実装され得る。この通信は、たとえば、メッセージ、パラメータ、および/または他のタイプの情報を送ることおよび受信することを伴い得る。
【0086】
[0099] UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とはまた、本明細書で開示される動作とともに使用され得る他の構成要素を含む。UE302は、たとえば、ワイヤレス測位に関係する機能を提供するための、および他の処理機能を提供するための処理システム332を実装するプロセッサ回路を含む。基地局304は、たとえば、本明細書で開示されるワイヤレス測位に関係する機能を提供するための、および他の処理機能を提供するための処理システム384を含む。ネットワークエンティティ306は、たとえば、本明細書で開示されるワイヤレス測位に関係する機能を提供するための、および他の処理機能を提供するための処理システム394を含む。処理システム332、384、および394は、したがって、決定するための手段、計算するための手段、受信するための手段、送信するための手段、示すための手段など、処理するための手段を提供し得る。一態様では、処理システム332、384、および394は、たとえば、1つまたは複数の汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、他のプログラマブル論理デバイスまたは処理回路、あるいはそれらの様々な組合せなど、1つまたは複数のプロセッサを含み得る。
【0087】
[0100] UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とは、情報(たとえば、予約済みリソース、しきい値、パラメータなどを示す情報)を維持するために、(たとえば、各々メモリデバイスを含む)メモリ構成要素340、386、および396をそれぞれ実装するメモリ回路を含む。メモリ構成要素340、386、および396は、したがって、記憶するための手段、取り出すための手段、維持するための手段などを提供し得る。いくつかの場合には、UE302、基地局304、およびネットワークエンティティ306は、それぞれ、測位構成要素342、388、および398を含み得る。測位構成要素342、388、および398は、実行されたとき、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とに本明細書で説明される機能を実施させる、それぞれ処理システム332、384、および394の一部であるかまたはそれらに結合されたハードウェア回路であり得る。他の態様では、測位構成要素342、388、および398は、処理システム332、384、および394の外部にあり得る(たとえば、モデム処理システムの一部である、別の処理システムと統合される、など)。代替的に、測位構成要素342、388、および398は、処理システム332、384、および394(またはモデム処理システム、別の処理システムなど)によって実行されたとき、UE302と、基地局304と、ネットワークエンティティ306とに本明細書で説明される機能を実施させる、それぞれメモリ構成要素340、386、および396に記憶されたメモリモジュールであり得る。図3Aは、WWANトランシーバ310、メモリ構成要素340、処理システム332、またはそれらの任意の組合せの一部であり得、あるいはスタンドアロン構成要素であり得る、測位構成要素342の可能なロケーションを示す。図3Bは、WWANトランシーバ350、メモリ構成要素386、処理システム384、またはそれらの任意の組合せの一部であり得、あるいはスタンドアロン構成要素であり得る、測位構成要素388の可能なロケーションを示す。図3Cは、(1つまたは複数の)ネットワークインターフェース390、メモリ構成要素396、処理システム394、またはそれらの任意の組合せの一部であり得、あるいはスタンドアロン構成要素であり得る、測位構成要素398の可能なロケーションを示す。
【0088】
[0101] UE302は、WWANトランシーバ310、短距離ワイヤレストランシーバ320、および/またはSPS受信機330によって受信された信号から導出される動きデータとは無関係である移動および/または配向情報を検知または検出するための手段を提供するために、処理システム332に結合された1つまたは複数のセンサー344を含み得る。例として、(1つまたは複数の)センサー344は、加速度計(たとえば、マイクロ電気機械システム(MEMS)デバイス)、ジャイロスコープ、地磁気センサー(たとえば、コンパス)、高度計(たとえば、気圧高度計)、および/または任意の他のタイプの移動検出センサーを含み得る。その上、(1つまたは複数の)センサー344は、複数の異なるタイプのデバイスを含み、動き情報を提供するためにそれらの出力を合成し得る。たとえば、(1つまたは複数の)センサー344は、2Dおよび/または3D座標系における位置を算出する能力を提供するために、多軸加速度計と配向センサーとの組合せを使用し得る。
【0089】
[0102] さらに、UE302は、ユーザに指示(たとえば、可聴および/または視覚指示)を提供するための、および/または(たとえば、キーパッド、タッチスクリーン、マイクロフォンなどの検知デバイスのユーザ作動時に)ユーザ入力を受信するための手段を提供するユーザインターフェース346を含む。図示されていないが、基地局304およびネットワークエンティティ306もユーザインターフェースを含み得る。
【0090】
[0103] より詳細に処理システム384を参照すると、ダウンリンクにおいて、ネットワークエンティティ306からのIPパケットが処理システム384に提供され得る。処理システム384は、RRCレイヤと、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤと、無線リンク制御(RLC)レイヤと、媒体アクセス制御(MAC)レイヤとのための機能を実装し得る。処理システム384は、システム情報(たとえば、マスタ情報ブロック(MIB)、システム情報ブロック(SIB))のブロードキャスティングと、RRC接続制御(たとえば、RRC接続ページング、RRC接続確立、RRC接続修正、およびRRC接続解放)と、RAT間モビリティと、UE測定報告のための測定構成とに関連付けられたRRCレイヤ機能、ヘッダ圧縮/復元と、セキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)と、ハンドオーバサポート機能とに関連付けられたPDCPレイヤ機能、上位レイヤPDUの転送と、自動再送要求(ARQ)を介した誤り訂正と、RLCサービスデータユニット(SDU)の連結、セグメンテーション、およびリアセンブリと、RLCデータPDUの再セグメンテーションと、RLCデータPDUの並べ替えとに関連付けられたRLCレイヤ機能、ならびに論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングと、スケジューリング情報報告と、誤り訂正と、優先度ハンドリングと、論理チャネル優先度付けとに関連付けられたMACレイヤ機能を提供し得る。
【0091】
[0104] 送信機354と受信機352とは、様々な信号処理機能に関連付けられたレイヤ1(L1)機能を実装し得る。物理(PHY)レイヤを含むレイヤ1は、トランスポートチャネル上の誤り検出と、トランスポートチャネルの前方誤り訂正(FEC)コーディング/復号と、インターリービングと、レートマッチングと、物理チャネル上へのマッピングと、物理チャネルの変調/復調と、MIMOアンテナ処理とを含み得る。送信機354は、様々な変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M-PSK)、多値直交振幅変調(M-QAM))に基づく信号コンスタレーションへのマッピングをハンドリングする。コーディングされ、変調されたシンボルは、次いで、並列ストリームにスプリットされ得る。各ストリームは、次いで、時間ドメインOFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生成するために、直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリアにマッピングされ、時間および/または周波数ドメインにおいて基準信号(たとえば、パイロット)と多重化され、次いで、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して互いに合成され得る。OFDMシンボルストリームは、複数の空間ストリームを生成するために空間的にプリコーディングされる。チャネル推定器からのチャネル推定値は、コーディングおよび変調方式を決定するために、ならびに空間処理のために使用され得る。チャネル推定値は、UE302によって送信される基準信号および/またはチャネル状態フィードバックから導出され得る。各空間ストリームは、次いで、1つまたは複数の異なるアンテナ356に提供され得る。送信機354は、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
【0092】
[0105] UE302において、受信機312は、それのそれぞれの(1つまたは複数の)アンテナ316を通して信号を受信する。受信機312は、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報を処理システム332に提供する。送信機314と受信機312とは、様々な信号処理機能に関連付けられたレイヤ1機能を実装する。受信機312は、UE302に宛てられた空間ストリームを復元するために、情報に対して空間処理を実施し得る。複数の空間ストリームがUE302に宛てられた場合、それらは、受信機312によって単一のOFDMシンボルストリームに合成され得る。受信機312は、次いで、高速フーリエ変換(FFT)を使用して、OFDMシンボルストリームを時間ドメインから周波数ドメインにコンバートする。周波数ドメイン信号は、OFDM信号の各サブキャリアについて別個のOFDMシンボルストリームを備える。各サブキャリア上のシンボルと、基準信号とは、基地局304によって送信される、可能性が最も高い信号コンスタレーションポイントを決定することによって復元され、復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器によって算出されたチャネル推定値に基づき得る。軟判定は、次いで、物理チャネル上で基地局304によって最初に送信されたデータと制御信号とを復元するために復号およびデインターリーブされる。データと制御信号とは、次いで、レイヤ3(L3)およびレイヤ2(L2)機能を実装する処理システム332に提供される。
【0093】
[0106] アップリンクでは、処理システム332は、コアネットワークからのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ復元と、制御信号処理とを提供する。処理システム332はまた、誤り検出を担当する。
【0094】
[0107] 基地局304によるダウンリンク送信に関して説明される機能と同様に、処理システム332は、システム情報(たとえば、MIB、SIB)獲得と、RRC接続と、測定報告とに関連付けられたRRCレイヤ機能、ヘッダ圧縮/復元と、セキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)とに関連付けられたPDCPレイヤ機能、上位レイヤPDUの転送と、ARQを介した誤り訂正と、RLC SDUの連結、セグメンテーション、およびリアセンブリと、RLCデータPDUの再セグメンテーションと、RLCデータPDUの並べ替えとに関連付けられたRLCレイヤ機能、ならびに論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングと、トランスポートブロック(TB)上へのMAC SDUの多重化と、TBからのMAC SDUの逆多重化と、スケジューリング情報報告と、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)を介した誤り訂正と、優先度ハンドリングと、論理チャネル優先度付けとに関連付けられたMACレイヤ機能を提供する。
【0095】
[0108] 基地局304によって送信される基準信号またはフィードバックからの、チャネル推定器によって導出されるチャネル推定値は、適切なコーディングおよび変調方式を選択することと、空間処理を可能にすることとを行うために、送信機314によって使用され得る。送信機314によって生成された空間ストリームは、(1つまたは複数の)異なるアンテナ316に提供され得る。送信機314は、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
【0096】
[0109] アップリンク送信は、UE302における受信機機能に関して説明される様式と同様の様式で基地局304において処理される。受信機352は、それのそれぞれの(1つまたは複数の)アンテナ356を通して信号を受信する。受信機352は、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報を処理システム384に提供する。
【0097】
[0110] アップリンクでは、処理システム384は、UE302からのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ復元と、制御信号処理とを提供する。処理システム384からのIPパケットは、コアネットワークに提供され得る。処理システム384はまた、誤り検出を担当する。
【0098】
[0111] 便宜上、UE302、基地局304、および/またはネットワークエンティティ306は、図3A図3Cでは、本明細書で説明される様々な例に従って構成され得る様々な構成要素を含むものとして示されている。しかしながら、図示されたブロックは、異なる設計では異なる機能を有し得ることが諒解されよう。
【0099】
[0112] UE302、基地局304、およびネットワークエンティティ306の様々な構成要素は、それぞれ、データバス334、382、および392を介して互いに通信し得る。図3A図3Cの構成要素は様々な方法で実装され得る。いくつかの実装形態では、図3A図3Cの構成要素は、たとえば、1つまたは複数のプロセッサおよび/または(1つまたは複数のプロセッサを含み得る)1つまたは複数のASICなど、1つまたは複数の回路において実装され得る。ここで、各回路は、この機能を提供するために回路によって使用される情報または実行可能コードを記憶するための少なくとも1つのメモリ構成要素を使用し、および/または組み込み得る。たとえば、ブロック310~346によって表される機能の一部または全部は、UE302のプロセッサと(1つまたは複数の)メモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。同様に、ブロック350~388によって表される機能の一部または全部は、基地局304のプロセッサと(1つまたは複数の)メモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。また、ブロック390~398によって表される機能の一部または全部は、ネットワークエンティティ306のプロセッサと(1つまたは複数の)メモリ構成要素とによって(たとえば、適切なコードの実行によっておよび/またはプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。簡単のために、様々な動作、行為、および/または機能は、本明細書では、「UEによって」、「基地局によって」、「ネットワークエンティティによって」などで実施されるものとして説明される。しかしながら、諒解されるように、そのような動作、行為、および/または機能は、実際は、処理システム332、384、394、トランシーバ310、320、350、および360、メモリ構成要素340、386、および396、測位構成要素342、388、および398など、UE302、基地局304、ネットワークエンティティ306などの特定の構成要素または構成要素の組合せによって実施され得る。
【0100】
[0113] NRは、ダウンリンクベース測位方法と、アップリンクベース測位方法と、ダウンリンクおよびアップリンクベース測位方法とを含む、いくつかのセルラーネットワークベース測位技術をサポートする。ダウンリンクベース測位方法は、LTEにおける観測到着時間差(OTDOA)と、NRにおけるダウンリンク到着時間差(DL-TDOA)と、NRにおけるダウンリンク離脱角度(DL-AoD)とを含む。OTDOAまたはDL-TDOAの測位プロシージャでは、UEは、基準信号時間差(RSTD)または到着時間差(TDOA)測定値と呼ばれる、基地局のペアから受信された基準信号(たとえば、PRS、TRS、CSI-RS、SSBなど)の到着時間(ToA)間の差を測定し、それらを測位エンティティに報告する。より詳細には、UEは、支援データ中で基準基地局(たとえば、サービング基地局)および複数の非基準基地局の識別子(ID)を受信する。UEは、次いで、基準基地局と非基準基地局の各々との間のRSTDを測定する。関与する基地局の知られているロケーションとRSTD測定値とに基づいて、測位エンティティはUEのロケーションを推定することができる。DL-AoD測位の場合、基地局は、UEのロケーションを推定するために、UEと通信するために使用されるダウンリンク送信ビームの角度および他のチャネルプロパティ(たとえば、信号強度)を測定する。
【0101】
[0114] アップリンクベース測位方法は、アップリンク到着時間差(UL-TDOA)とアップリンク到着角度(UL-AoA)とを含む。UL-TDOAは、DL-TDOAと同様であるが、UEによって送信されたアップリンク基準信号(たとえば、SRS)に基づく。UL-AoA測位の場合、基地局は、UEのロケーションを推定するために、UEと通信するために使用されるアップリンク受信ビームの角度および他のチャネルプロパティ(たとえば、利得レベル)を測定する。
【0102】
[0115] ダウンリンクおよびアップリンクベース測位方法は、拡張セルID(E-CID)測位と(「マルチセルRTT」とも呼ばれる)マルチラウンドトリップ時間(RTT)測位とを含む。RTTプロシージャでは、イニシエータ(基地局またはUE)が、レスポンダ(UEまたは基地局)にRTT測定信号(たとえば、PRSまたはSRS)を送信し、レスポンダは、イニシエータにRTT応答信号(たとえば、SRSまたはPRS)を返送する。RTT応答信号は、受信-送信(Rx-Tx)測定値と呼ばれる、RTT測定信号のToAとRTT応答信号の送信時間との間の差を含む。イニシエータは、「Tx-Rx」測定値と呼ばれる、RTT測定信号の送信時間とRTT応答信号のToAとの間の差を計算する。イニシエータとレスポンダとの間の(「飛行時間」とも呼ばれる)伝搬時間は、Tx-RxおよびRx-Tx測定値から計算され得る。伝搬時間および光の知られている速度に基づいて、イニシエータとレスポンダとの間の距離が決定され得る。マルチRTT測位の場合、UEは、基地局の知られているロケーションに基づいてそれのロケーションが三角測量されることを可能にするために、複数の基地局とのRTTプロシージャを実施する。RTT方法およびマルチRTT方法は、ロケーション精度を改善するために、UL-AoAおよびDL-AoDなど、他の測位技法と組み合わせられ得る。
【0103】
[0116] E-CID測位方法は、無線リソース管理(RRM)測定値に基づく。E-CIDでは、UEは、サービングセルID、タイミングアドバンス(TA)、ならびに検出されたネイバー基地局の識別子、推定されたタイミング、および信号強度を報告する。次いで、この情報および基地局の知られているロケーションに基づいて、UEのロケーションが推定される。
【0104】
[0117] 測位動作を支援するために、ロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)は、UEに支援データを提供し得る。たとえば、支援データは、そこから基準信号を測定すべき基地局(または基地局のセル/TRP)の識別子、基準信号構成パラメータ(たとえば、連続する測位サブフレームの数、測位サブフレームの周期性、ミューティングシーケンス、周波数ホッピングシーケンス、基準信号識別子、基準信号帯域幅など)、および/または特定の測位方法に適用可能な他のパラメータを含み得る。代替的に、支援データは、(たとえば、周期的にブロードキャストされるオーバーヘッドメッセージ中でなど)基地局自体から直接発信し得る。いくつかの場合には、UEは、支援データを使用せずにそれ自体でネイバーネットワークノードを検出することが可能であり得る。
【0105】
[0118] OTDOAまたはDL-TDOAの測位プロシージャの場合、支援データは、予想されるRSTD値および関連する不確かさ、または予想されるRSTDの周りの探索ウィンドウをさらに含み得る。いくつかの場合には、予想されるRSTDの値範囲は、+/-500マイクロ秒(μs)であり得る。いくつかの場合には、測位測定のために使用されるリソースのいずれかがFR1中にあるとき、予想されるRSTDの不確かさの値範囲は、+/-32μsであり得る。他の場合には、(1つまたは複数の)測位測定のために使用されるリソースのすべてがFR2中にあるとき、予想されるRSTDの不確かさの値範囲は、+/-8μsであり得る。
【0106】
[0119] ロケーション推定値は、位置推定値、ロケーション、位置、位置フィックス、フィックスなど、他の名前で呼ばれることがある。ロケーション推定値は、測地であり、座標(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度)を備え得るか、あるいは、都市のものであり、所在地住所、郵便宛先、またはロケーションの何らかの他の言葉の記述を備え得る。ロケーション推定値はさらに、何らかの他の知られているロケーションに対して定義されるか、または絶対的な用語で(たとえば、緯度、経度、および場合によっては高度を使用して)定義され得る。ロケーション推定値は、(たとえば、何らかの指定されたまたはデフォルトの信頼性レベルでロケーションが含まれることが予想される面積または体積を含めることによって)予想される誤差または不確かさを含み得る。
【0107】
[0120] 図4は、(本明細書で説明されるUEのいずれかに対応し得る)UE404と通信している(本明細書で説明される基地局のいずれかに対応し得る)基地局(BS)402を示す図400である。図4を参照すると、基地局402は、ビームフォーミングされた信号を1つまたは複数の送信ビーム402a、402b、402c、402d、402e、402f、402g、402h上でUE404に送信し得、それらの送信ビームは各々、それぞれのビームを識別するためにUE404によって使用され得るビーム識別子を有する。基地局402がアンテナの単一のアレイ(たとえば、単一のTRP/セル)を用いてUE404に向けてビームフォーミングしている場合、基地局402は、第1のビーム402aを送信し、次いでビーム402bを送信し、以下同様に最後にビーム402hを送信するまで送信することによって「ビーム掃引」を実施し得る。代替的に、基地局402は、ビーム402a、次いでビーム402h、次いでビーム402b、次いでビーム402g、以下同様など、何らかのパターンでビーム402a~402hを送信し得る。基地局402が、アンテナの複数のアレイ(たとえば、複数のTRP/セル)を使用してUE404に向けてビームフォーミングしている場合、各アンテナアレイは、ビーム402a~402hのサブセットのビーム掃引を実施し得る。代替的に、ビーム402a~402hの各々は、単一のアンテナまたはアンテナアレイに対応し得る。
【0108】
[0121] 図4は、それぞれ、経路412c、412d、412e、412f、および412gと、それらに従う、ビーム402c、402d、402e、402f、および402g上で送信されるビームフォーミングされた信号とをさらに示す。各経路412c、412d、412e、412f、412gは、単一の「マルチパス」に対応し得るか、または、環境を通る無線周波数(RF)信号の伝搬特性により、複数の「マルチパス」(そのクラスタ)から構成され得る。ビーム402c~402gのための経路のみが示されているが、これは簡単のためであり、ビーム402a~402hの各々上で送信される信号は、ある経路に従うことに留意されたい。図示の例では、経路412c、412d、412e、および412fは直線であるが、経路412gは障害物420(たとえば、建築物、車両、地形特徴など)に反射する。
【0109】
[0122] UE404は、1つまたは複数の受信ビーム404a、404b、404c、404d上で基地局402からビームフォーミングされた信号を受信し得る。簡単のために、図4に示されるビームは、基地局402およびUE404のどちらが送信しており、どちらが受信しているかに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかを表すことに留意されたい。したがって、UE404はまた、ビーム404a~404dのうちの1つまたは複数上で基地局402にビームフォーミングされた信号を送信し得、基地局402は、ビーム402a~402hのうちの1つまたは複数上でUE404からビームフォーミングされた信号を受信し得る。
【0110】
[0123] 一態様では、基地局402およびUE404は、基地局402およびUE404の送信ビームと受信ビームとを整合させるためにビームトレーニングを実施し得る。たとえば、環境状態と他の要因とに応じて、基地局402およびUE404は、最良の送信ビームおよび受信ビームが、それぞれ402dおよび404bであるか、またはそれぞれビーム402eおよび404cであると決定し得る。基地局402のための最良の送信ビームの方向は、最良の受信ビームの方向と同じであることもないこともあり、同様に、UE404のための最良の受信ビームの方向は、最良の送信ビームの方向と同じであることもないこともある。しかしながら、送信ビームと受信ビームとを整合させることは、ダウンリンク離脱角度(DL-AoD)またはアップリンク到着角度(UL-AoA)測位プロシージャを実施するのに必要でないことに留意されたい。
【0111】
[0124] DL-AoD測位プロシージャを実施するために、基地局402は、ビーム402a~402hのうちの1つまたは複数上でUE404に基準信号(たとえば、PRS、CRS、TRS、CSI-RS、PSS、SSSなど)を送信し得、各ビームが異なる送信角度を有する。ビームの異なる送信角度は、UE404において異なる受信信号強度(たとえば、RSRP、RSRQ、SINRなど)を生じることになる。詳細には、受信信号強度は、基地局402とUE404との間の見通し線(LOS:line of sight)経路410からより遠い送信ビーム402a~402hの場合、LOS経路410により近い送信ビーム402a~402hの場合よりも低くなる。
【0112】
[0125] 図4の例では、基地局402が、ビーム402c、402d、402e、402f、および402g上でUE404に基準信号を送信する場合、送信ビーム402eは、LOS経路410と最も良く整合されるが、送信ビーム402c、402d、402f、および402gはそうではない。したがって、ビーム402eは、UE404において、ビーム402c、402d、402f、および402gよりも高い受信信号強度を有する可能性がある。いくつかのビーム(たとえば、ビーム402cおよび/または402f)上で送信される基準信号はUE404に達しないことがあるか、あるいは、これらのビームからUE404に達するエネルギーは、そのエネルギーが、検出可能でないことがあるほど、または少なくとも無視され得るほど、低いことがあることに留意されたい。
【0113】
[0126] UE404は、基地局402に、各測定された送信ビーム402c~402gの受信信号強度、および随意に、関連する測定品質を報告し、または代替的に、最も高い受信信号強度を有する送信ビーム(図4の例におけるビーム402e)の識別情報を報告することができる。代替または追加として、UE404が、それぞれ、少なくとも1つの基地局402または複数の基地局402とのラウンドトリップ時間(RTT)または到着時間差(TDOA)測位セッションにも関与する場合、UE404は、サービング基地局402または他の測位エンティティに、それぞれ、受信-送信(Rx-Tx)または基準信号時間差(RSTD)測定値(および随意に、関連する測定品質)を報告することができる。いずれの場合も、測位エンティティ(たとえば、基地局402、ロケーションサーバ、サードパーティクライアント、UE404など)は、UE404において最も高い受信信号強度を有する送信ビーム、ここでは、送信ビーム402eのAoDとして、基地局402からUE404までの角度を推定することができる。
【0114】
[0127] 1つの関与する基地局402のみがある、DL-AoDベース測位の一態様では、基地局402およびUE404は、基地局402とUE404との間の距離を決定するためにラウンドトリップ時間(RTT)プロシージャを実施することができる。したがって、測位エンティティは、UE404のロケーションを推定するために、(DL-AoD測位を使用して)UE404への方向と(RTT測位を使用して)UE404までの距離の両方を決定することができる。最も高い受信信号強度を有する送信ビームのAoDは、図4に示されているように、必ずしもLOS経路410に沿ってあるとは限らないことに留意されたい。しかしながら、DL-AoDベース測位目的で、LOS経路410に沿ってあると仮定される。
【0115】
[0128] 複数の関与する基地局402がある、DL-AoDベース測位の別の態様では、各基地局402は、測位エンティティに、UE404までの決定されたAoDを報告することができる。測位エンティティは、UE404について、複数の関与する基地局402(または他の地理的に分離された送信ポイント)から複数のそのようなAoDを受信する。この情報と基地局402の地理的ロケーションの知識とを用いて、測位エンティティは、受信されたAoDの交点としてUE404のロケーションを推定することができる。2次元(2D)ロケーションソリューションのために少なくとも2つの関与する基地局402があるべきであるが、諒解されるように、測位プロシージャに関与する基地局402が多いほど、UE404の推定されたロケーションはより正確になる。
【0116】
[0129] UL-AoA測位プロシージャを実施するために、UE404は、アップリンク送信ビーム404a~404dのうちの1つまたは複数上で基地局402にアップリンク基準信号(たとえば、UL-PRS、SRS、DMRSなど)を送信する。基地局402は、アップリンク受信ビーム402a~402hのうちの1つまたは複数上でアップリンク基準信号を受信する。基地局402は、UE404から1つまたは複数の基準信号を受信するために使用される最良の受信ビーム402a~402hの角度を、それ自体からUE404までのAoAとして決定する。詳細には、受信ビーム402a~402hの各々は、基地局402における1つまたは複数の基準信号の異なる受信信号強度(たとえば、RSRP、RSRQ、SINRなど)を生じることになる。さらに、1つまたは複数の基準信号のチャネルインパルス応答は、基地局402とUE404との間の実際のLOS経路からより遠い受信ビーム402a~402hの場合、LOS経路により近い受信ビーム402a~402hの場合よりも小さくなる。同様に、受信信号強度は、LOS経路からより遠い受信ビーム402a~402hの場合、LOS経路により近い受信ビーム402a~402hの場合よりも低くなる。したがって、基地局402は、最も高い受信信号強度と、随意に、最も強いチャネルインパルス応答とを生じる受信ビーム402a~402hを識別し、それ自体からUE404までの角度を、その受信ビーム402a~402hのAoAとして推定する。DL-AoDベース測位の場合と同様に、最も高い受信信号強度(および、測定された場合、最も強いチャネルインパルス応答)を生じる受信ビーム402a~402hのAoAは、必ずしもLOS経路410に沿ってあるとは限らないことに留意されたい。しかしながら、UL-AoAベース測位目的で、LOS経路410に沿ってあると仮定される。
【0117】
[0130] UE404はビームフォーミングが可能であるものとして示されるが、これはDL-AoD測位プロシージャおよびUL-AoA測位プロシージャのために必要でないことに留意されたい。そうではなく、UE404は、全方向性アンテナ上で受信および送信し得る。
【0118】
[0131] UE404がそれのロケーションを推定している(すなわち、UEが測位エンティティである)場合、UE404は、基地局402の地理的ロケーションを取得する必要がある。UE404は、たとえば、基地局402自体またはロケーションサーバ(たとえば、ロケーションサーバ230、LMF270、SLP272)からロケーションを取得し得る。(RTTまたはタイミングアドバンスに基づく)基地局402までの距離と、(最良の受信ビーム402a~402hのUL-AoAに基づく)基地局402とUE404との間の角度と、基地局402の知られている地理的ロケーションとがわかっていれば、UE404は、それのロケーションを推定することができる。
【0119】
[0132] 代替的に、基地局402またはロケーションサーバなどの測位エンティティが、UE404のロケーションを推定している場合、基地局402は、UE404から受信された基準信号の最も高い受信信号強度(および随意に、最も強いチャネルインパルス応答)を生じる受信ビーム402a~402hのAoA、または(測位エンティティが最良の受信ビーム402a~402hを決定することを可能にする)すべての受信ビーム402についてのすべての受信信号強度およびチャネルインパルス応答を報告する。基地局402は、さらに、UE404までの距離を報告し得る。測位エンティティは、次いで、基地局402までのUE404の距離と、識別された受信ビーム402a~402hのAoAと、基地局402の知られている地理的ロケーションとに基づいて、UE404のロケーションを推定することができる。
【0120】
[0133] 角度ベース測位方法(たとえば、DL-AoD、UL-AoA)を拡張するための様々な動機付けが存在する。たとえば、測定信号の帯域幅は、角度ベース方法の正確さにそれほど大きな影響を与えない。別の例として、角度ベース方法は、ネットワーク同期誤差に敏感でない。さらに別の例として、大規模MIMOが、FR1とFR2の両方で利用可能であり、それによって、角度測定を可能にする。別の例として、DL-AoDは、UEベース測位のためにサポートされ、さらなるオーバーヘッドなしで当然にUL-AoAは、RTTまたはアップリンクベース測位方法を補足することができる。
【0121】
[0134] 図5は、本開示の態様による、ダウンリンクまたはアップリンク角度ベース測位方法(たとえば、DL-AoD、UL-AoA)に関連付けられた測位誤差のタイプを示す図である。図5の例では、基地局502(たとえば、本明細書で説明される基地局のいずれか)は、UE504(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)に向けてビームフォーミングしている。基地局502は、UE504にダウンリンク基準信号(たとえば、PRS)を送信し、および/または複数のビーム510上のUE504からアップリンク基準信号(たとえば、SRS)を受信し得る。前者の場合、ビーム510は、ダウンリンク送信ビームであってもよく、後者の場合、ビーム510は、アップリンク受信ビームであってもよい。
【0122】
[0135] 図5に示されているように、UE504のロケーションは、セルの半径(すなわち、基地局502とUE504との間の距離)ならびにUE504と通信するために使用される最良のビーム510の角度および幅によって定義される円周上にある。したがって、UE504のロケーションは、基地局502のロケーション、セル半径、ならびに最良のビーム510の角度および幅に基づいて推定されることが可能である。しかしながら、UE504の推定されたロケーションは、種々の誤差を受ける。具体的には、角度推定誤差(すなわち、最良のビーム510の推定角度の誤差)、ならびに円周に沿った位置誤差(すなわち、最良のビーム510の角度および幅によって定義された円周上のUE504のロケーションの誤差)が存在する。
【0123】
[0136] 以下の表は、異なる角度推定誤差に基づく(円周に沿った)例示的な位置誤差を示す。具体的には、行は、特定の角度誤差(最左列)およびセル半径が与えられた場合の位置誤差を示す。最後の行は、例示的なセル半径ごとの暗示された標準偏差(ISD)を示す。
【0124】
【表1】
【0125】
[0137] 上で表1に示されているように、角度精度(または角度誤差)は、測位精度に顕著な影響を与えるために数度以内であるべきである。たとえば、表1に示されているように、200メートルISDにおいて、角度誤差は、3メートルよりも低い位置誤差を維持するために1~2度以内であるべきである。
【0126】
[0138] 図6は、本開示の態様による、DL-AoD測位のさらなる態様を示す図600である。図6の例では、TRP602(たとえば、本明細書で説明される基地局のいずれかのTRP)は、UE604(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)に向けてビームフォーミングしている。TRP602は、「1」、「2」、「3」、「4」、および「5」と標示された複数のダウンリンク送信ビーム上のUE604にダウンリンク基準信号(たとえば、PRS)を送信することができる。
【0127】
[0139] 方位ドメインにおけるTRP602の周りのUE604の各潜在的ロケーションは、Φkとして表され得る。簡単のために、図6は、Φ1、Φ2、Φ3、およびΦNと示されたTRP602の周りのUE604の4つの可能なロケーションのみを示す。DL-AoD測位セッションについては、UE604は、TRP602からの各検出可能なダウンリンク送信ビームの信号強度(たとえば、RSRP)を測定する。TRP602とUE604の示されたロケーションとの間の各線上の丸で囲まれた点は、測定可能なビーム上の信号強度測定が行われる場所を示す。すなわち、円は、線と交差する各ビームについてUE604が測定する相対信号強度を表し、UE604により近い円はより高い信号強度を示す。
【0128】
[0140] UE604が位置し得る各潜在的Φk∈[Φ1,…,ΦN]について、および送信されている各ビームl∈[1,…,Nbeams]について、TRP602は、UE604における予想される信号強度/受信電力Pi,kを計算する。TRP602は、k∈[1,…N]ごとに、正規化ベクトルPkを以下のように導出する。
【0129】
【数1】
【0130】
[0141] 次いで、TRP602は、ダウンリンク送信ビーム上のUE604にPRSリソースを送信する。各ビームは、異なるPRSリソースに対応することができ、または同じPRSリソースが、各ビーム上に送信されてもよく、あるいはそのいくつかの組合せである。UE604は、PRSリソースごとに1つで、8つのRSRPまで報告することができる。TRP602(または他の測位エンティティ)は、正規化されたRSRPの受信されたベクトルを
【0131】
【数2】
【0132】
として示し、
【0133】
【数3】
【0134】
に近い
【0135】
【数4】
【0136】
を生じる
【0137】
【数5】
【0138】
を見つける。
【0139】
[0142] ベクトル
【0140】
【数6】
【0141】
を導出するために、関与する基地局は、ロケーションサーバまたはUE(すなわち、測位エンティティ)にベクトルを報告する、あるいは各PRSリソースについてビーム応答を報告する必要がある。図7は、方位ドメインにおけるUE704(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)の可能なロケーションに向けて(「PRS1」と標示された)第1のPRSリソースを送信するTRP702(たとえば、本明細書で説明される基地局のいずれかのTRP)を示す図700である。図8は、方位ドメインにおける図7からのPRS1のビーム応答を示すグラフ800である。ビーム応答は、基地局(ここでは、TRP702)によって送信されるようなビームの形状である。グラフ800の水平軸は、方位角(度の単位)を表し、垂直軸は、(「1」に正規化された)ビーム応答を表す。
【0142】
[0143] 図9は、方位ドメインにおけるUE904(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)の可能なロケーションに向けて(「PRS2」と標示された)第2のPRSリソースを送信するTRP902(たとえば、本明細書で説明される基地局のいずれかのTRP)を示す図900である。図10は、方位ドメインにおける図9からのPRS2のビーム応答を示すグラフ1000である。グラフ1000の水平軸は、方位角(度の単位)を表し、および垂直軸は、(「1」に正規化された)ビーム応答を表す。
【0143】
[0144] 図11は、方位ドメインにおける3つの異なるPRSリソースのビーム応答を示すグラフ1100である。すなわち、グラフ1100は、基地局がDL-PRSを送信する3つのダウンリンクビームについてのビーム形状を示す。グラフ1100の水平軸は、方位角(度の単位)を表し、垂直軸は、(「1」に正規化された)ビーム応答を表す。各方位角について、相対ビーム応答は、報告された相対RSRPと比較するために使用されている情報である。たとえば、方位ドメインにおける-20度に位置するUEは、-20度における垂直線に交差する示されたビーム応答上の点に対応する3つのダウンリンク送信ビームについてのRSRP値を報告することが予想される。UEは、正確な予想RSRP値を報告することができないが、UEが報告する一連のRSRP値は、ビーム応答に基づく方位ドメインにおけるロケーション、ここでは-20度、にマッチされることが可能であるはずであることに留意されたい。すなわち、UEは、一連のRSRP値を報告することができ、測位エンティティは、報告されたRSRP測定値が測定されたダウンリンク送信ビームのビーム応答とぴったり合う場所(たとえば、図11の-20度)に基づいて、方位ドメインにおけるUEのロケーションを決定することができる。
【0144】
[0145] したがって、測位エンティティは、測定されたRSRPに対応するビーム応答上の点を決定するために、ダウンリンク送信ビームのビーム応答を知る必要がある。(「ビーム形状支援情報」と呼ばれる)ダウンリンク送信ビームのビーム応答を測位エンティティに報告するために、異なるオプションが提案されている。第1のオプションとして、基地局は、各可能な角度について
【0145】
【数7】
【0146】
を報告することができ、ただし、Pは予想される受信電力(たとえば、RSRP)であり、Nは角度の数字であり、kは角度インデックスである。具体的には、基地局は、角度(AoDおよび/またはAoA、あるいは出発の天頂(ZoD)および/または到着の天頂(ZoA)、あるいはAoDおよび/またはAoAならびにZoDおよび/またはZoAとの組合せ)のリストを報告することができる。各角度について、基地局は、PRSリソース識別子のリストと、角度における放射電力(密度)のリストとを報告することができ、それらの各々は、PRSリソース識別子に関連付けられる。第2のオプションとして、基地局は、AoDおよび/またはZoDにわたる各PRSリソースのビーム応答を報告することができる。具体的には、基地局は、PRSリソース識別子のリストを報告することができる。各PRSリソース識別子について、基地局は、角度(AoDおよび/またはAoA、あるいはZoDおよび/またはZoA、あるいはAoDおよび/またはAoAとZoDおよび/またはZoAとの組合せ)のリストと、各々が角度に関連付けられたPRSリソースの放射電力(密度)のリストとを報告することができる。
【0147】
[0146] 本開示の少なくとも1つの態様は、(「ビーム応答報告」または「ビーム形状報告」あるいは単に「ビーム報告」とも呼ばれる)ビーム形状支援情報を含むビーム応答/形状報告に必要なシグナリングの量を減少させるための技法を対象にする。一例として、基地局は、8つのPRSリソースを送信し、方位ドメインおよび天頂(高度)ドメインにおける120度の範囲について0.5度ごとに角度グラニュラリティ(angle granularity)を報告する必要があり得る。(1dBのグラニュラリティを与える)値あたり5ビットは、TRPあたり2.3メガバイト(MB)(すなわち、5*8*240*240=2.3MB)の従来のビーム応答/形状報告サイズを生じる。このビーム応答報告サイズは、(UE支援測位に関して)基地局がロケーションサーバに報告することを許容し得るが、(UEベース測位におけるように、UEが測位エンティティである場合)UEへのオーバージエア(OTA:over-the-air)シグナリングには大きすぎる。
【0148】
[0147] したがって、本開示の少なくとも1つの態様は、ビーム報告にビーム応答/形状の最も重要な部分だけを含めることを対象にする。これは、シグナリングオーバーヘッドをかなり大きく減少させることができ、性能影響はほんのわずかである。たとえば、基地局は、利得がビーム応答の主ピークの「X」dB以内にあるビーム応答の角度だけ(たとえば、図10の例において正規化された利得0.1を上回るいずれかのもの、または約-3度から-15度)を報告することができる。「X」の値は、構成可能であり得る。たとえば、「X」の値は、保守運用管理(OAM:operations, administration, and maintenance)構成によって決定されることが可能であり、すべての関与するエンティティ(たとえば、関与する基地局/TRP、UE、および/またはロケーションサーバ)にシグナリングされ得る。
【0149】
[0148] 端が切り捨てられた(または減少させられた)ビーム応答/形状は、異なるやり方でシグナリング/報告され得る。第1のシグナリング形式として、ビーム報告は、「X」以上の利得値を有する方位角および仰角ごとの利得値を表すタプル(tuple)のセット(たとえば、表)として端が切り捨てられたビーム応答を表すことができる。すなわち、「X」を上回る利得を有するビーム応答の一部について、ビーム報告は、{方位角,仰角,利得}タプルのセットを含み、各タプルは、特定の方位および仰角の増分(たとえば、0.5度)でビーム応答の利得を示す。したがって、たとえば、利得値を表すために5ビットが必要とされ、報告すべき8つのPRSリソースがあり、方位および仰角の範囲が10度であり、グラニュラリティ(または量子化)を報告する角度が0.5度である場合、報告サイズは、利得値についての16キロバイト(kB)(すなわち、5*8*20*20=16kB)に、80個の角度値(すなわち、0.5度の増分における20個の方位角および20個の仰角)を表すために必要なビット数を加えたものになる。この第1のシグナリング形式は、2つの追加フィールド(方位角フィールドおよび仰角フィールド)の増加したオーバーヘッドを有するが、報告されるビーム幅がとても小さい(たとえば、数度)場合に有益である。
【0150】
[0149] 第2のシグナリング形式として、ビーム報告は、最小方位角および最大方位角、最小仰角および最大仰角、ならびにそれらの最小角度と最大角度との間の方位角および仰角についてのビーム利得の行列を含んでもよい。最小角度および最大角度は、ビーム応答の利得値が「X」以上である角度である。行列は、方位角を表す一方の軸および仰角を表す他方の軸を有する2次元(2D)行列であり得る。各軸は、最小角度から最大角度までの角度値を表す。軸は、0.5度などのある予め定められたグラニュラリティ(または量子化)を有し得る。したがって、たとえば、-30度から-20度までの角度値の範囲(すなわち、10度)については、行列は、(各々が0.5度の増分で10個の角度を表すために)20行および20列を有する。このシグナリング形式は、各利得値についての方位角および仰角ではなく、方位および高度についての最小角度値および最大角度値だけが報告される限り、第1のシグナリング形式よりもオーバーヘッドを減少させる。UEは、(たとえば、適用可能で標準的なより高い層のシグナリングなどにおいて指定される)ある構成を介して、角度グラニュラリティ、したがって、利得値の行列の解釈の仕方を知る。したがって、たとえば、利得値を表すために5ビットが必要とされ、報告すべき8つのPRSリソースがあり、最小角度値と最大角度値との間に20度の差があり、0.5度のグラニュラリティがある場合、報告サイズは、利得値についての64kB(すなわち、5*8*40*40=64kB)に、4つの角度値(すなわち、2つの最大角度値および2つの最小角度値)を表すために必要とされるビット数を加えたものになる。
【0151】
[0150] 第3のシグナリング形式として、ビーム報告は、ビーム応答のかなりの部分について第1のまたは第2のシグナリング形式を使用し、そこで、ビーム形状の特徴をより良く取り込むためにいくつかの他のまばらな{方位角,仰角,利得}のタプルを含むことができる。たとえば、図10を参照すると、ビーム報告は、0.1を上回る(約-3から-15度)正規化された利得を有する角度値について第1のまたは第2のシグナリング形式を使用してもよい。次いで、ビーム報告は、約-22度、5度、12度、および20度でより小さいピークを取り込むためにいくつかの他の{方位角,仰角,利得}のタプルを含んでもよい。
【0152】
[0151] ビーム応答(またはビーム形状)を量子化するための代替技法として、上述したように、ビーム応答は、基底関数(basis function)を使用して報告され得る。基底関数は、あるパラメータが与えられた場合にビーム応答/形状を近似するために使用され得る関数である。より具体的には、基底関数は、入力としていくつかのパラメータ(たとえば、ビームピーク、ビーム幅、ビーム角度、アンテナ要素数)をとり、それらのパラメータについてのビーム応答/形状の近似を出力する。
【0153】
[0152] 図12は、TRP1202(たとえば、本明細書で説明される基地局のいずれかのTRP)が、「1」から「6」と標示された6つのダウンリンク送信ビーム上で基準信号(たとえば、PRS)を送信している例示的なシナリオの図1200である。TRP1202は、1つまたは複数のUE1204(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)に向けて基準信号をビームフォーミングし得る。図12の例では、各ビームの構造(たとえば、ビーム形状)は同じであり、ビーム方向だけが異なる。ビームの上部にアンテナ要素パターンを適用することで、有効ビームパターンを変化させることに留意されたい。また、図5に示されているように、ビームを形成するアンテナパネルのボアサイト(bore sight)から離れるほど、ボアサイト方向と比較してビーム幅が大きくなることに留意されたい。したがって、楕円の代わりに、ビーム形状は円錐によってより正確に表される。
【0154】
[0153] 図13は、TRP1302(たとえば、本明細書で説明される基地局のいずれかのTRP)が「1」から「6」と標示された6つのダウンリンク送信ビーム上で基準信号(たとえば、PRS)を送信している例示的なシナリオの図1300である。TRP1302は、1つまたは複数のUE1304(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)に向けて基準信号をビームフォーミングし得る。図13の例では、ビーム形状の異なるセットが存在する。具体的には、図13の例では、ビーム「1」、「3」、「5」、および「6」は、同じ形状を有し、ビーム「2」および「4」は、同じ形状を有する。
【0155】
[0154] 同じ基底関数が、同じ構造/形状を有する各ビームについて使用され得る。したがって、単一の基底関数が、図12に示されたビームのすべてについて使用され得るが、2つの基底関数(すなわち、ビーム「1」、「3」、「5」、および「6」についての1つの基底関数、およびビーム「2」および「4」についての異なる基底関数)が、図13に示されたビームに必要とされる。
【0156】
[0155] (基地局またはロケーションサーバによって)UEに与えられるビーム応答報告は、同じ形状を有するビームの各セットについてのビーム基底関数と、各基底関数に入力されるビーム形状(たとえば、ビームピーク、ビーム幅、ビーム角度、アンテナ要素数)を説明する1つまたは複数のパラメータと、各ビームについてのアンテナ要素パターンと、ビームインデックスからビーム形状へのマッピングおよびその関連したパラメータとを含み得る。
【0157】
[0156] 基底関数は、(離散フーリエ変換(DFT)ビームのための)sinc関数、ガウス関数、ウェーブレット関数等などの予め定められた関数であり得る。基地局は、NR測位プロトコルタイプA(NRPPa)またはLTE測位プロトコル(LPP)タイプA(LPPa)シグナリングを介してロケーションサーバに、RRCまたは測位SIB(pos-SIB)シグナリングを通してUEに、あるいは両方で異なる基底関数を送ることができる。代替として、ロケーションサーバは、LPPシグナリングを介してUEに基底関数を中継してもよい。基底関数は、本質的に静的であり、(その基底関数によって表されるビーム形状は、同じ入力パラメータが与えられた場合に同じであるはずなので)経時的に変化しないことが予想される。したがって、UEおよび/またはロケーションサーバは、測位セッション中に基底関数を1回受信しさえすればよい。
【0158】
[0157] 基底関数が使用される場合、基地局のダウンリンク送信ビームのすべては、基底関数の線形結合として表され得る。一態様では、ビームiは、
【0159】
【数8】
【0160】
として表されることが可能である。したがって、基地局は、基底関数(F)およびi=1からNについてのパラメータ{aki}のセットを送りさえすればよい。基地局が予め定められたパラメータを使用している場合、基底関数タイプ(たとえば、sinc、ガウス、ウェーブレットなど)とともに、i=1からNについての{aki}だけが、送られる必要がある。
【0161】
[0158] ビームコードブック(または送信コードブック)は、コードワードのセットを含み、ここで、コードワードは、アナログビームを形成するために、アンテナ要素に適用されるアナログ位相シフト値のセットまたはマグニチュードプラス位相シフト値のセットである。位相差ベースのDL-AoDでは、コードブックは、UEに対して構成され、UEは、X個のPRSリソースを測定し、最も早いTOAに対応する各PRSリソースのプリコーディングのために(たとえば、オーバーサンプリングされたDFTビームのグリッドから)単一のDFTビームを選択する。
【0162】
[0159] 位相差ベースのDL-AoDでは、送信デバイスは複数のPRSリソースを送り、各PRSリソースは各物理アンテナを介して送られる。アレイ内のアンテナからの各PRSは、受信機の単一アンテナに到着するとき、図14にグラフで示されるように、それが送信機から移動した異なる距離により、前のPRSから位相シフトされる。図14は、本開示の一態様によるアンテナ構成1400を示す。アンテナ構成1400は、送信アンテナ(または送信機)1402および1404と、受信アンテナ(または受信機)1406とを含む。送信アンテナ1404および1404は、それぞれ、受信機1406によって測定される基準信号1408および1410を送信する。図14では、各基準信号のAoDは、θとして示される。
【0163】
[0160] 図14に示された簡単なシナリオでは、簡単な公式を使用してPRSリソース間の位相差を測定することによって出発角を推定することができる。図14では、PRSリソースのビーム応答を知る必要はない。受信機1406は、TRP(P、N、M)の均一平面アレイ(UPA:uniform planar array)構成(たとえば、CSI-RSについて、いくつかのシステムにおいて単一のパネルに対してサポートされる13個の構成が存在する)、アンテナ1402~1404の相対距離d(たとえば、角度へのDFTインデックスのマッピングを行うためのdHおよびdVパラメータ)、およびオーバーサンプリング係数(Q)とともに、物理アンテナへのPRSリソースのマッピングを知ることだけが必要とされ、たとえば、以下の通りである。
【0164】
【表2】
【0165】
[0161] ロケーション支援データオーバーヘッドに関して、いくつかの設計では、TRPあたり11ビットで十分であり得る。たとえば、UPA構成は4ビットを必要とし得、dHおよびdVは4ビット(たとえば、dH={0.5、0.8}、dV={0.5、0.8、1,2})を必要とし得、Qは3ビット(たとえば、Q={1、2、4,8,16,32,64,128})を必要とし得る。そのような手法は、低いオーバーヘッドを有する。しかしながら、PRSリソースは、各ポートがUPA上の物理アンテナにマップするように「アンプリコーデッド(unprecoded)」であり得る。それによって、そのような手法は、FR1シナリオにおいてより適用可能であり得る。
【0166】
[0162] NRタイプIシングルパネルコードブックは、少なくとも4つのアンテナポートが存在するシナリオのためのLTEコードブックと同様の構造を使用する。すなわち、NRタイプIシングルパネルコードブックは、二重偏波2D UPAのために合わされた恒弾性DFTコードブック(constant modulus DFT codebook)である。直感的に、コードブックの構成は、以下のように説明され得る。
【0167】
[0163] DFTプリコーダ、ただし、N個のアンテナを有する単偏波(single-polarized)均一線形アレイ(ULA:uniform linear array)を使用する単層送信をプリコーディングするために使用されるプリコーダベクトルは、以下のように定義され得、
【0168】
【数9】
【0169】
ただし、k=0,1,…QN-1はプリコーダインデックスであり、Qは整数オーバーサンプリング係数である。
【0170】
[0164] (CSIフィードバックのためにすでに行われたように)UEがそのようなコードブック構成を備え、(RSRPベースDL-AoD方法にすでに必要とされるように)複数のシングルポートPRSリソースを受信する場合、UEは、RSRPベクトルをただ計算する代わりに、第1の経路の受信電力を最大にするコードブックのプリコーディング行列インジケータ(PMI)を探している(すなわち、N個のポートを使用して、構成されたコードブック中の各PMIによる受信チャネルの積を計算することによって、遅延角度応答を導出し、その最も早い経路についての最も強いピークとともに最も早い経路を識別する)。
【0171】
[0165] これは、CSIフィードバック手順と同様である。たとえば、CSIフィードバックに関する3GPP手順では、UEは、単一のCSI-RSリソースの複数のポートを測定し、どのPMIがスペクトル効率メトリックを最大にするかを識別するためにPMIスイープを実行するが、この位相差DL-AoD方法では、UEは、PMIをスイープする目的で複数のポート(各々のものは異なるPRSリソースに関連付けられている)を測定し、推定されたTOAにおける最大受信電力に対応するPMIインデックスを識別する。そのような方法は、追加の測定値を利用し、UEが、最も早い経路に実際に関連付けられている角度を報告することを可能にし、受信機において合計される複数の経路の結果であり得るRSRP測定値だけを報告するのではない。
【0172】
[0166] 2次元均一平面アレイ(UPA)のための対応するプリコーダベクトルは、2つのプリコーダベクトルのクロネッカー積を
【0173】
【数10】
【0174】
のようにとることによって生成され得る。そして、二重偏波UPAについてのプリコーダを拡張することが、以下のように行われ、
【0175】
【数11】
【0176】
ただし、eは、2つの直交偏波間の同相係数(co-phasing factor)である。典型的には、偏波間の最適な同相eは、周波数にわたって変化し、一方、典型的には、最適なビーム方向w2D(k,l)は、CSI報告帯域全体にわたって同じである。
【0177】
[0167]
【0178】
【数12】
【0179】
を仮定して、1番目のコードワードのRxアンテナにわたってコードブックwl位相ベクトルを考える。ただし、Qは、オーバーサンプリング係数である。
【0180】
[0168] p番目のサブアレイの推定されたチャネルのn番目の時間ドメインタップのRxアンテナにわたる
【0181】
【数13】
【0182】
ベクトルとして示す。n番目の時間ドメインタップについて、p番目のサブアレイについて、
【0183】
【数14】
【0184】
のように受信エネルギーを計算する。
【0185】
[0169] 言い換えれば、n番目の受信された時間ドメインタップについて、UEは、コードブックの構成されたPMIすべてにわたって受信エネルギーを計算し、受信エネルギーを最大にするPMI
【0186】
【数15】
【0187】
を選ぶことができる。UE支援DL-AoD方法では、UEは、最も早いタップに対応するインデックス
【0188】
【数16】
【0189】
を報告し、UEベースDL-AoDについて、UEは、以下の通り、dHおよびULAコンフィグの知識を使用してインデックス
【0190】
【数17】
【0191】
を角度
【0192】
【数18】
【0193】
にマッピングして戻す。
【0194】
【数19】
【0195】
[0170] AoDを導出するためのそのような手法は、AoD導出への「公式からなる」手法として広く特徴付けられ得る(たとえば、上述した公式を使用して、UEは、AoDの推定値を導出することができる)。しかしながら、そのような導出は、処理集約的であり得、測位レイテンシを増加させ得る。
【0196】
[0171] 本開示の1つまたは複数の態様は、それによって、1つまたは複数の基準信号測定値(たとえば、測位のための最も早い経路または通信のための最も高い受信電力に関連する経路など、少なくとも1つの経路上の基準信号の受信電力を最大にする1つまたは複数のPMI、TOA測定値、RSRP測定値など)、あるいはそれらの組合せと、(ii)1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数のAoDとの間のマッピングを対象とする。いくつかの設計では、そのようなマッピングは、フィールド試験に基づいて事前構成されている、および/またはクラウドソーシングに基づいて動的に(たとえば、経時的に)構成されているテーブルに基づき得、特定のロケーション領域、特定のTRPなどに特有であり得る。そのような態様は、改善されたAoD推定精度および/またはレイテンシなどの様々な技術的利点を提供することができ、それは、改善されたUE位置推定精度および/またはレイテンシを提供することができる。
【0197】
[0172] 図15は、本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的なプロセス1500を示す。一態様では、プロセス1500は、UE302によって実行され得る。
【0198】
[0173] 1510において、UE302(たとえば、受信機312または322など)は、測定されるべき1つまたは複数の基準信号の構成(たとえば、タイミング情報、リソース、周期性など)を(たとえば、サービングgNB等などのネットワーク構成要素から)受信する。
【0199】
[0174] 1520において、UE302(たとえば、受信機312または322など)は、測定されるべき基準信号に関連付けられた1つまたは複数の送信コードブックの構成を(たとえば、サービングgNB等などのネットワーク構成要素から)受信する。いくつかの設計では、各送信コードブックは、複数のPMIに関連付けられ得る。いくつかの設計では、1つまたは複数の送信コードブックの構成は、OTAシグナリングを介して直接受信され得る。他の設計では、1つまたは複数の送信コードブックを導出するための情報は、OTAシグナリングを介して受信されることが可能であり、その後にこの情報は、UE302によって使用されて、送信コードブックを導出する。たとえば、UE302は、(たとえば、OTAシグナリングを介して)送信アンテナ構成を受信することができ、次いで、送信アンテナ構成に基づいて1つまたは複数の送信コードブックを導出することができる。したがって、1520における構成の受信は、直接的または間接的のいずれでもあり得る。
【0200】
[0175] 1530において、UE302(たとえば、受信機312または322、処理システム332など)は、1つまたは複数の送信コードブックに基づいて1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値を決定する。たとえば、1つまたは複数の測定値は、少なくとも1つの経路(たとえば、測位に関連する最も早い経路など)上の基準信号の受信電力を最大にする1つまたは複数のPMI、あるいは1つまたは複数の相対RSRP測定値、あるいは1つまたは複数のTOA測定値、あるいはそれらの組合せを含み得る。
【0201】
[0176] 1540において、UE302(たとえば、受信機312または322、処理システム332、測位構成要素342など)は、(i)1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値と、(ii)1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数の出発角(AoD)との間のマッピングを決定する。いくつかの設計では、マッピングは、(たとえば、ユニキャストまたはブロードキャストのロケーション支援データを介して)図15のプロセス1500に先立ってUE302とのネットワークによって与えられるAoDテーブルからのルックアップを介して決定され得る。
【0202】
[0177] 1550において、UE302(たとえば、送信機314または324、データバス334など)は、位置推定エンティティにマッピングの指示を送信する。いくつかの設計では、位置推定エンティティは、(たとえば、その場合には、1550における送信は、データバスを介してあるUE構成要素から別のものへの論理転送である)UE、(たとえば、サイドリンクを介した)別のUE、基地局、ロケーション管理機能(LMF)、またはそれらの組合せに対応し得る。いくつかの設計では、1550における送信は、測定値がマッピングされるAoDの指示を含み得る。
【0203】
[0178] 図16は、本開示の態様による、ワイヤレス通信の例示的なプロセス1600を示す。一態様では、プロセス1600は、UE302、BS304(たとえば、RANに統合されたLMF)などの位置推定エンティティ、ネットワークエンティティ306(たとえば、LMFなど)などのコアネットワーク構成要素、ロケーションサーバなどによって実行され得る。
【0204】
[0179] 1610において、UE302(たとえば、受信機312または322、データバス334など)は、(i)1つまたは複数の送信コードブックに基づく1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値と、(ii)1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数の出発角(AoD)との間のマッピングの指示をUEから受信する。いくつかの設計では、位置推定エンティティは、UE(たとえば、その場合には、1610における受信は、データバスを介してあるUE構成要素から別のものへの論理転送である)UE、(たとえば、サイドリンクを介した)別のUE、基地局、ロケーション管理機能(LMF)、またはそれらの組合せに対応し得る。いくつかの設計では、1610における受信は、測定値がマッピングされるAoDの指示を含み得る。
【0205】
[0180] 1620において位置推定エンティティ(たとえば、測位構成要素342または388または398、処理システム332または384または394など)は、1つまたは複数のAoDに少なくとも部分的に基づいてUEの測位推定値を決定する。
【0206】
[0181] 図15図16を参照すると、いくつかの設計では、マッピングは、フィールド試験に基づいて事前構成されている、および/またはクラウドソーシングに基づいて動的に(たとえば、経時的に)構成されているルックアップテーブル基づき得、特定のロケーション領域、特定のTRP、特定のビームなどに特有であり得る。たとえば、特定の測定値、または測定値の組合せは、特定のAoD値または範囲と事前に相関され得る。次いで、測定値に基づいてAoDを動的に計算するために公式を使用する代わりに、UEは、代わりに、このテーブル(または適切なマッピングの何らかの他の指示)を参照し、それによって基準信号測定値をそれぞれのAoDまたはAoD範囲にマッピングすることができる。たとえば、フィールド試験では、ネットワークオペレータの制御下の試験UEは、ロケーション領域内の異なるロケーションに操られてもよく、そこで、試験UEは、測定を実行し、次いで測定は、それらのそれぞれのロケーションで(たとえば、旧来の公式手法(formulaic approach)を使用して)AoDと相関され得る。別の例では、そのようなフィールド試験に加えてまたはその代わりに、加入者によって操作されるUEは、通常動作中に測定を実行し得る。そのような測定値は、報告され得、または「クラウドソーシング」され得、同様に、それらのそれぞれのロケーションにおいて(たとえば、旧来の公式手法を使用して)AoDに相関され得る。経時的に、(加入者UEからのクラウドソーシングを介した、または試験UEから得られた)これらの相関は、上述したマッピングを生成する(または精緻化する)ために使用されてもよく、次いで、それは、旧来の公式手法を使用してさらなるAoD導出を減少させるために使用され得る。
【0207】
[0182] 図15図16を参照すると、いくつかの設計では、1つまたは複数の基準信号は、(たとえば、別のUEからの)1つまたは複数のサイドリンク(SL)基準信号を含む。他の設計では、1つまたは複数の基準信号は、(たとえば、サービングgNBまたは非サービングgNBからの)1つまたは複数のダウンリンク(DL)信号を含む。
【0208】
[0183] 図15図16を参照すると、いくつかの設計では、マッピングは、1つまたは複数の基準信号の受信に関連付けられた異なる測定値と、1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた異なるそれぞれの1つまたは複数のAoDとの間の複数のマッピングのうちの1つであり得る。マッピングがルックアップテーブルを介して実施される一例を考える。テーブル中の各エントリは、特定の測定値または測定値の組合せにインデックス付けされ得、それらの測定値は、次いで、異なるそれぞれのAoDまたはAoDの範囲に関連付けられる。
【0209】
[0184] 図15図16を参照すると、いくつかの設計では、各測定値は、1つまたは複数の送信コードブックに関連付けられた少なくとも1つまたは複数のPMI、および1つまたは複数の基準信号を使用して導出される。一例として、1つまたは複数の測定値は、少なくとも1つの経路(たとえば、測位のための最も早い経路、または通信のための最も高い受信電力経路)上で基準信号の受信電力を最大にする1つまたは複数のPMIの指示を含み得る。さらなる例では、測定値は、1つもしくは複数の相対RSRP測定値、1つもしくは複数のTOA測定値、またはそれらの組合せを含み得る。特定の例では、測定は、
・ 1つまたは複数のPMI、あるいは
・ 1つまたは複数のPMIおよび相対RSRP、あるいは
・ 1つまたは複数のPMIおよびTOA測定値、あるいは
・ 1つまたは複数のPMIならびに相対RSRPおよびTOA測定値、あるいは
・ それらの組合せ
を含み得る。
【0210】
[0185] 図15図16を参照すると、いくつかの設計では、測定値がマッピングされる1つまたは複数のAoDは、
・ 単一の方位AoDまたは単一の範囲の方位AoD、あるいは
・ 複数の方位AoDまたは複数の範囲の方位AoD、あるいは
・ 単一の天頂AoDまたは単一の範囲の天頂AoD、あるいは
・ 複数の天頂AoDまたは複数の範囲の天頂AoD、あるいは
・ 単一の天頂および方位AoDまたは単一の範囲の天頂および方位AoD、あるいは
・ 複数の天頂および方位AoDまたは複数の範囲の天頂および方位AoD、あるいは
・ それらの組合せ
を含み得る。
【0211】
[0186] いくつかの設計では、複数のAoDまたは複数の範囲のAoDは、各AoD(またはAoD範囲)がそれぞれの基準信号の異なる経路に関連付けられているシナリオについて指示され得る。より具体的には、一例では、複数の方位AoD、複数の天頂AoD、複数の天頂および方位AoD、複数の範囲の方位AoD、複数の範囲の天頂AoD、ならびに/または複数の範囲の天頂および方位AoDは、1つまたは複数の基準信号の異なるマルチパスに関連付けられ得る。
【0212】
[0187] 図15図16を参照すると、いくつかの設計では、マッピングは、ユニキャストまたはブロードキャストのロケーション支援データ(たとえば、ブロードキャストの場合には測位SIB)を介してUEで構成され得る。たとえば、AoDルックアップテーブルの例では、(任意の数の測定値からAoDマッピングを含み得る)AoDルックアップテーブルは、ユニキャストまたはブロードキャストのロケーション支援データに含まれ得る。いくつかの設計では、マッピング(たとえば、AoDルックアップテーブル)は、新無線測位プロトコルA(NRPPa)シグナリングを介してロケーション管理機能(LMF)に送信される。このケースでは、1610において受信された指示は、AoDへの明示的な参照を含む必要はなく、むしろ、LMFがそれ自体のAoDマッピングを実行するために使用することができる参照情報(たとえば、測定値)を含み得る。いずれの場合も(たとえば、LMF実施マッピングを介した明示的AoD参照または暗黙的AoD参照)、LMF(または他の位置推定エンティティ)は、マッピング指示からAoDを決定することができる。
【0213】
[0188] 図15図16を参照すると、いくつかの設計では、いくつかの他の基準信号測定のために、UEは、マッピングに基づくAoDルックアップの代わりに、公式に基づくAoD計算を実施し得る。たとえば、不十分な量のクラウドソーシングおよび/またはフィールド試験が測定値からAoDへのマッピングを導出するために実行されたシナリオがあってもよく、この場合には、旧来の公式手法が使用され得る。他のシナリオでは、すべての測定値ではなく一部の測定値(または測定値の組合せ)がマッピングを有し得る。この場合、予め定められたマッピングに適合しない測定値は、代わりに、旧来の公式手法を使用して処理されてもよい。したがって、AoDルックアップテーブルの場合、いくつかのテーブルエントリは、マッピングに関連付けられ得るが、他のテーブルエントリ(またはマッチングテーブルエントリの欠如)は、UEに、AoD導出のために旧来の公式手法を実施するように命令し得る。
【0214】
[0189] 図15図16を参照すると、いくつかの設計では、1つまたは複数の基準信号は、測位のためのRS(RS-P)(たとえば、DL-PRS、SL-PRSなど)、チャネル状態指示(CSI)-RS、同期信号ブロック(SSB)、追跡RS(TRS)、または復調RS(DMRS)を含み得る。
【0215】
[0190] 図15図16を参照すると、いくつかの設計では、UEは、コードブックを用いて構成され、複数のRSポートを測定するように構成され得る。一例では、UEは、補助情報(たとえば、RSRP、TOA、RSTD、Rx-Tx測定値など)とともに(たとえば、1つまたは複数の所望の経路上でエネルギーを最大にする)選ばれたPMIを報告することができる。LMFは、gNBにおいて使用されるビーム/プリコーダを知らなくてもよいので、LMFは、これらを実際の角度にどのようにマッピングするかを知らなくてもよい。gNBは、(所有であり得る)それらのビームに気付き、測定値から角度へのマッピング(たとえば、AoDルックアップテーブル)のみを送ることができる。上述したように、特定のマッピングは、角度(または角度範囲)にマッピングされたPMIの集合を含み得る。たとえば、これは、UEがビーム結合コードブック(たとえば、タイプIIのタイプのコードブック)からPMIを報告する場合に対応し得る。
【0216】
[0191] 図15図16を参照すると、いくつかの設計では、マッピングは、第1の性能特性を第2の性能特性よりも大きく重み付けするように決定され得る。たとえば、第1の性能特性は、チャネル状態情報フィードバック(CSF)におけるように、(たとえば、データ通信のためのCQIを選ぶために)送信のスペクトル効率に関連付けられてもよく、第2の性能特性は、信号送信の最も早い経路のRSRP(たとえば、RSRPの最大化)に関連付けられてもよく、1つまたは複数の基準信号は、(たとえば、スペクトル効率が優先されるので)データの通信に関連付けられてもよい。別の例では、第2の性能特性は、送信のスペクトル効率に関連付けられてもよく、第1の性能特性は、信号送信の最も早い経路のRSRPに関連付けられ、1つまたは複数の基準信号は、(たとえば、最も早い経路が優先されるので)UEの測位に関連付けられてもよい。たとえば、異なるマッピングは、同じ測定データから構成されてもよい。UEが測位測定を実行している場合、UEは、測位に関連付けられたマッピングを使用し、UEがデータ通信を容易にするように基準信号測定を実行している場合、UEは、通信に関連付けられたマッピングを使用する。いくつかの設計では、異なるマッピングは、いくつかの設計におけるAoDルックアップテーブル中の差分角度値を介して区別され得る(たとえば、角度#1は、測位測定について示され、オフセット#1は、通信測定の場合に角度#1に適用される)。
【0217】
[0192] 上記の詳細な説明では、異なる特徴が例にまとめられていることがわかる。開示のこの様式は、例示的な条項が、各条項において明示的に述べられるものよりも多くの特徴を有するという意図として理解されるべきではない。むしろ、本開示の様々な態様は、開示される個々の例示的な条項のすべての特徴よりも少数を含み得る。したがって、以下の条項は、本明細書に組み込まれると見なされるべきであり、各条項はそれ自体によって別個の例として存在することができる。各従属条項は、条項において、他の条項のうちの1つとの特定の組合せを指すことができるが、その従属条項の(1つまたは複数の)態様は、特定の組合せに限定されない。他の例示的な条項が、任意の他の従属条項または独立条項の主題との(1つまたは複数の)従属条項態様の組合せ、あるいは他の従属および独立条項との任意の特徴の組合せをも含むことができることが諒解されよう。本明細書で開示される様々な態様は、特定の組合せ(たとえば、要素を絶縁体と導体の両方として定義することなど、矛盾する態様)が意図されないことが明示的に表されるかまたは容易に推論され得ない限り、これらの組合せを明確に含む。さらに、条項の態様が任意の他の独立条項に含まれ得ることが、その条項がその独立条項に直接従属していない場合でも、同じく意図される。
【0218】
[0193] 実装例が、以下の番号付けされた条項において説明される。
【0219】
[0194] 条項1.ユーザ機器(UE)を動作させる方法であって、測定されるべき1つまたは複数の基準信号の構成を受信することと、測定されるべき基準信号に関連付けられた1つまたは複数の送信コードブックの構成を受信することと、1つまたは複数の送信コードブックに基づいて1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値を決定することと、(i)1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値と(ii)1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数の出発角(AoD)との間のマッピングを決定することと、位置推定エンティティにマッピングの指示を送信することとを備える方法。
【0220】
[0195] 条項2.マッピングは、1つまたは複数の試験ユーザ機器(UE)に関連して実行されるフィールド試験に基づいている、あるいは、マッピングは、1つまたは複数のUEに関連してクラウドソーシングに基づいている、あるいはそれらの組合せである、条項1に記載の方法。
【0221】
[0196] 条項3.位置推定エンティティは、UE、別のUE、基地局、ロケーション管理機能(LMF)、またはそれらの組合せに対応する、条項1または2に記載の方法。
【0222】
[0197] 条項4.1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のサイドリンク(SL)基準信号を備えるか、あるいは、1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のダウンリンク(DL)信号を備える、条項1から3のいずれかに記載の方法。
【0223】
[0198] 条項5.マッピングは、1つまたは複数の基準信号の受信に関連付けられた異なる測定値と1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた異なるそれぞれの1つまたは複数のAoDとの間の複数のマッピングのうちの1つである、条項1から4のいずれかに記載の方法。
【0224】
[0199] 条項6.各測定値は、1つまたは複数の送信コードブックに関連付けられた少なくとも1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、および1つまたは複数の基準信号を使用して導出される、条項1から5のいずれかに記載の方法。
【0225】
[0200] 条項7.1つまたは複数の測定値は、少なくとも1つの経路上の基準信号の受信電力を最大にする1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、あるいは1つまたは複数の相対的な基準信号受信電力(RSRP)測定値、あるいは1つまたは複数の到着時間(TOA)測定値、あるいはそれらの組合せを含む、条項1から6のいずれかに記載の方法。
【0226】
[0201] 条項8.1つまたは複数のAoDは、単一の方位AoDまたは単一の範囲の方位AoD、あるいは複数の方位AoDまたは複数の範囲の方位AoD、あるいは単一の天頂AoDまたは単一の範囲の天頂AoD、あるいは複数の天頂AoDまたは複数の範囲の天頂AoD、あるいは単一の天頂および方位AoDまたは単一の範囲の天頂および方位AoD、あるいは複数の天頂および方位AoDまたは複数の範囲の天頂および方位AoD、あるいはそれらの組合せを備える、条項1から7のいずれかに記載の方法。
【0227】
[0202] 条項9.複数の方位AoD、複数の天頂AoD、複数の天頂および方位AoD、複数の範囲の方位AoD、複数の範囲の天頂AoD、ならびに/あるいは複数の範囲の天頂および方位AoDは、1つまたは複数の基準信号の異なるマルチパスに関連付けられている、条項8に記載の方法。
【0228】
[0203] 条項10.マッピングは、ユニキャストまたはブロードキャストのロケーション支援データを介してUEで構成される、条項1から9のいずれかに記載の方法。
【0229】
[0204] 条項11.マッピングは、新無線測位プロトコルA(NRPPa)シグナリングを介してロケーション管理機能(LMF)へ送信される、条項1から10のいずれかに記載の方法。
【0230】
[0205] 条項12.1つまたは複数の他の基準信号測定値について、マッピングに基づくAoDルックアップの代わりに、公式に基づくAoD計算を実行することをさらに備える、条項1から11のいずれかに記載の方法。
【0231】
[0206] 条項13.1つまたは複数の基準信号は、測位のための基準信号(RS-P)、チャネル状態指示(CSI)-RS、同期信号ブロック(SSB)、追跡RS(TRS)、または復調RS(DMRS)を備える、条項1から12のいずれかに記載の方法。
【0232】
[0207] 条項14.1つまたは複数の基準信号は、ダウンリンク測位基準信号(DL-PRS)を備えるか、あるいは、1つまたは複数の基準信号は、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を備える、条項13に記載の方法。
【0233】
[0208] 条項15.マッピングは、第1の性能特性を第2の性能特性よりも大きく重み付けするように決定される、条項1から14のいずれかに記載の方法。
【0234】
[0209] 条項16.第1の性能特性は、送信のスペクトル効率に関連付けられ、第2の性能特性は、信号送信の最も早い経路の基準信号受信電力(RSRP)に関連付けられ、1つまたは複数の基準信号は、データの通信に関連付けられ、あるいは、第2の性能特性は、送信のスペクトル効率に関連付けられ、第1の性能特性は、信号送信の最も早い経路の基準信号受信電力(RSRP)に関連付けられ、1つまたは複数の基準信号は、UEの測位に関連付けられている、条項15に記載の方法。
【0235】
[0210] 条項17.1つまたは複数の送信コードブックの構成の受信は、送信アンテナ構成を受信することと、送信アンテナ構成に基づいて1つまたは複数の送信コードブックを導出することとを備える、条項1から16のいずれかに記載の方法。
【0236】
[0211] 条項18.位置推定エンティティを動作させる方法であって、(i)1つまたは複数の送信コードブックに基づく1つまたは複数の基準信号の1つまたは複数の測定値と(ii)1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた1つまたは複数の出発角(AoD)との間のマッピングの指示を、ユーザ機器(UE)から受信することと、1つまたは複数のAoDに少なくとも部分的に基づいてUEの測位推定値を決定することとを備える、方法。
【0237】
[0212] 条項19.マッピングは、1つまたは複数の試験ユーザ機器(UE)に関連して実行されるフィールド試験に基づいている、あるいは、マッピングは、1つまたは複数のUEに関連してクラウドソーシングに基づいている、あるいはそれらの組合せである、条項18に記載の方法。
【0238】
[0213] 条項20.位置推定エンティティは、UE、別のUE、基地局、ロケーション管理機能(LMF)、またはそれらの組合せに対応する、条項18または19に記載の方法。
【0239】
[0214] 条項21.1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のサイドリンク(SL)基準信号を備えるか、あるいは、1つまたは複数の基準信号は、1つまたは複数のダウンリンク(DL)信号を備える、条項18から20のいずれかに記載の方法。
【0240】
[0215] 条項22.マッピングは、1つまたは複数の基準信号の受信に関連付けられた異なる測定値と1つまたは複数の基準信号の送信に関連付けられた異なるそれぞれの1つまたは複数のAoDとの間の複数のマッピングのうちの1つである、条項18から21のいずれかに記載の方法。
【0241】
[0216] 条項23.各測定値は、1つまたは複数の送信コードブックに関連付けられた少なくとも1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、および1つまたは複数の基準信号を使用して導出される、条項18から22のいずれかに記載の方法。
【0242】
[0217] 条項24.1つまたは複数の測定値は、少なくとも1つの経路上の基準信号の受信電力を最大にする1つまたは複数のプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、あるいは1つまたは複数の相対的な基準信号受信電力(RSRP)測定値、あるいは1つまたは複数の到着時間(TOA)測定値、あるいはそれらの組合せを含む、条項18から23のいずれかに記載の方法。
【0243】
[0218] 条項25.1つまたは複数のAoDは、単一の方位AoDまたは単一の範囲の方位AoD、あるいは複数の方位AoDまたは複数の範囲の方位AoD、あるいは単一の天頂AoDまたは単一の範囲の天頂AoD、あるいは複数の天頂AoDまたは複数の範囲の天頂AoD、あるいは単一の天頂および方位AoDまたは単一の範囲の天頂および方位AoD、あるいは複数の天頂および方位AoDまたは複数の範囲の天頂および方位AoD、あるいはそれらの組合せを備える、条項18から24のいずれかに記載の方法。
【0244】
[0219] 条項26.マッピングは、ユニキャストまたはブロードキャストのロケーション支援データを介してUEで構成される、条項18から25のいずれかに記載の方法。
【0245】
[0220] 条項27.1つまたは複数の信号は、測位のための基準信号(RS-P)、チャネル状態指示(CSI)-RS、同期信号ブロック(SSB)、追跡RS(TRS)、または復調RS(DMRS)を備える、条項18から26のいずれかに記載の方法。
【0246】
[0221] 条項28.1つまたは複数の基準信号は、ダウンリンク測位基準信号(DL-PRS)を備えるか、あるいは、1つまたは複数の基準信号は、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を備える、条項27に記載の方法。
【0247】
[0222] 条項29.メモリと、メモリに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを備え、メモリおよび少なくとも1つのプロセッサが、条項1から28のいずれかに記載の方法を実施するように構成された、装置。
【0248】
[0223] 条項30.条項1から28のいずれかに記載の方法を実施するための手段を備える、装置。
【0249】
[0224] 条項31.コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、コンピュータ実行可能が、コンピュータまたはプロセッサに条項1から28のいずれかに記載の方法を実施させるための少なくとも1つの命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0250】
[0225] 情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は諒解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0251】
[0226] さらに、本明細書で開示される態様に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概してそれらの機能に関して上記で説明された。そのような機能がハードウェアとして実装されるのかソフトウェアとして実装されるのかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
【0252】
[0227] 本明細書で開示される態様に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明された機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実施され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0253】
[0228] 本明細書で開示される態様に関して説明された方法、シーケンスおよび/またはアルゴリズムは、ハードウェアで直接実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に存在し得る。ASICはユーザ端末(たとえば、UE)中に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として存在し得る。
【0254】
[0229] 1つまたは複数の例示的な態様では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0255】
[0230] 上記の開示は本開示の例示的な態様を示しているが、添付の特許請求の範囲によって定義された本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更および修正が行われ得ることに留意されたい。本明細書で説明された本開示の態様による方法クレームの機能、ステップおよび/またはアクションは、特定の順序で実施される必要がない。さらに、本開示の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】