(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】管状要素を備えるエアロゾル発生物品
(51)【国際特許分類】
A24D 1/20 20200101AFI20240201BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20240201BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20240201BHJP
【FI】
A24D1/20
A24F40/20
A24F40/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547250
(86)(22)【出願日】2022-02-10
(85)【翻訳文提出日】2023-08-03
(86)【国際出願番号】 EP2022053304
(87)【国際公開番号】W WO2022171769
(87)【国際公開日】2022-08-18
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】バティスタ ルイ ヌーノ ロドリゲス アルヴェス
(72)【発明者】
【氏名】ペン チェン
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA41
4B045AB01
4B045AB16
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB22
4B162AC12
4B162AC22
(57)【要約】
エアロゾル発生物品は上流端及び下流端を有し、エアロゾル発生物品は、上流端と下流端の間に長軸方向を画定する。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体を含む。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体の下流に配置され、かつ長軸方向に沿って延在する、管状要素を備え、管状要素は、空気吸込み口を備える。エアロゾル発生物品は、空気吸込み口の下流に配置された風味基体を備え、風味基体は、風味材料を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流端及び下流端を有するエアロゾル発生物品であって、前記エアロゾル発生物品が前記上流端と前記下流端との間に長軸方向を画定し、前記エアロゾル発生物品が、
エアロゾル形成基体と、
前記エアロゾル形成基体の下流に配置され、かつ前記長軸方向に沿って延在する、管状要素であって、前記管状要素が、空気吸込み口を備える、管状要素と、
前記空気吸込み口の下流に配置された風味基体であって、前記風味基体が、風味材料を含み、前記風味材料が、前記風味材料の温度が前記風味材料の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、流体透過性であるように構成されており、かつ前記風味材料の前記温度が前記風味材料の前記透過性転移温度より低い時に、実質的に流体不透過性であるように構成されており、前記風味材料が、ゲル組成物である、風味基体と、を備える、エアロゾル発生物品。
【請求項2】
前記管状要素が、前記管状要素の上流端と前記管状要素の下流端との間に途切れることのない流体連通を確立する少なくとも1つの気流チャネルを画定し、前記風味基体が、前記風味材料の前記温度が前記風味材料の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、前記気流チャネルに沿って流れる流体が前記風味基体の下流に流れることを可能にし、かつ前記風味材料の前記温度が前記風味材料の前記透過性転移温度より低い時に、前記気流チャネルに沿って流れる流体が前記風味基体の下流に流れることを防止するように構成されている、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記風味材料が、熱可逆性である、請求項1又は2に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記風味材料の前記透過性転移温度が、摂氏70度~摂氏80度である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項5】
前記風味材料の前記温度が前記風味材料の前記透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時の前記エアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、前記風味材料の前記温度が前記風味材料の前記透過性転移温度より低い時の前記エアロゾル発生物品の前記引き出し抵抗よりも少なくとも10mm H
2O、好ましくは、20mm H
2O、更により好ましくは、30mm H
2O大きい、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項6】
前記エアロゾル形成基体の前記上流端と前記風味基体の前記下流端との間の距離が、約40ミリメートル未満である、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項7】
調節部材であって、前記調節部材が前記空気吸込み口のサイズを変化させるように構成されるように、前記管状要素上に配置され、かつ前記管状要素に対して移動可能な調節部材を更に備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項8】
前記管状要素が、内側管及び外側管を備え、前記外側管が、前記内側管の周りに配置され、外側気流チャネルが、前記内側管及び前記外側管によって長軸方向に区切られ、内側気流チャネルが、前記内側管によって長軸方向に区切られ、少なくとも前記内側気流チャネルが、前記下流端に向かって流れるように基体エアロゾルに適合される、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項9】
前記風味基体が、前記外側気流チャネル内に配置される、請求項8に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項10】
少なくとも1つの透過性制御要素を更に備え、
前記少なくとも1つの透過性制御要素が、前記少なくとも1つの透過性制御要素の前記温度が、前記少なくとも1つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、流体透過性であるように構成されており、
前記少なくとも1つの透過性制御要素が、前記少なくとも1つの透過性制御要素の前記温度が前記少なくとも1つの透過性制御要素の前記透過性転移温度より低い時に、実質的に流体不透過性であるように構成されており、
前記少なくとも1つの透過性制御要素が、前記外側気流チャネル内に配置され、前記少なくとも1つの透過性制御要素が、前記少なくとも1つの透過性制御要素の前記温度が前記少なくとも1つの透過性制御要素の前記透過性転移温度より低い時に、前記透過性制御要素の下流の前記外側気流チャネルに沿って流体が流れることを防止し、前記少なくとも1つの透過性制御要素の前記温度が、前記少なくとも1つの透過性制御要素の前記透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、前記透過性制御要素の下流の前記外側気流チャネルに沿って流体が流れることを可能にするように構成されている、請求項8又は9に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項11】
前記風味基体が、透過性制御要素である、請求項9又は10に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項12】
前記外側気流チャネル内に配置されたスパニング要素を更に備え、前記外側気流チャネルが、前記空気吸込み口を備え、前記空気吸込み口が、前記スパニング要素の下流に配置される、請求項10又は11に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項13】
前記管状要素の下流に配置されるフィルターを更に備える、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項14】
エアロゾル発生システムであって、
請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品と、
ヒーターを備えるエアロゾル発生装置であって、前記ヒーターが、前記エアロゾル発生物品を加熱するように構成された基体発熱体と、前記基体発熱体の下流に配置された下流発熱体と、を備える、エアロゾル発生装置と、を備える、エアロゾル発生システム。
【請求項15】
前記基体発熱体が、基体コイル及び基体サセプタを備える、基体誘導加熱装置であり、前記下流発熱体が、下流コイル及び下流サセプタを備える、下流誘導加熱装置である、請求項15に記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱時に吸入可能なエアロゾルを発生させるためのエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品に関する。
【背景技術】
【0002】
たばこ含有基体などのエアロゾル形成基体が燃焼されるのではなく加熱されるエアロゾル発生物品は、当技術分野で公知である。このような加熱式エアロゾル発生物品の目的は、従来の紙巻たばこにおけるたばこの燃焼及び熱分解によって生成される潜在的に有害な副産物を減少させることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
加熱式エアロゾル発生物品では、吸入可能なエアロゾルは、典型的に、ヒーターからエアロゾル形成基体への熱伝達によって発生される。加熱中、揮発性化合物は、エアロゾル形成基体から放出され、空気中に同伴される。例えば、揮発性化合物は、エアロゾル発生物品の近傍を通り抜け、通り、その周りに、又は別の方法でその近傍内に引き込まれた空気中に同伴される場合がある。放出された揮発性化合物は冷却されるにつれて凝縮してエアロゾルを形成する。エアロゾルは、ユーザーによって吸入され得る。エアロゾルには、香り、風味、ニコチン、及び他の望ましい要素が含有され得る。
【0004】
発熱体は、エアロゾル発生装置に含まれ得る。エアロゾル発生物品とエアロゾル発生装置の組み合わせによりエアロゾル発生システムが形成され得る。
【0005】
加熱されたエアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体に加えて、風味基体を含んでもよい。ヒーターから風味基体への熱伝達によって、揮発性化合物が風味基体から放出され、空気中に同伴される。放出された揮発性化合物が冷却すると、凝縮して、芳香剤、風味剤、ニコチン、及びその他の所望の要素を含有し得るエアロゾルを形成する。風味基体から形成されるエアロゾルは、エアロゾル形成基体から形成されるエアロゾルに同伴され得る。得られた混合されたエアロゾルは、ユーザーによって吸入され得る。
【0006】
したがって、エアロゾル発生物品を提供することが望ましいが、エアロゾル形成基体から、及び別個の風味基体から形成される混合されたエアロゾルは、効率的な方法で発生される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】管状要素における空気吸込み口を備えるエアロゾル発生物品の長軸断面を描写する。
【
図2】エアロゾル形成基体及び風味基体が加熱されてエアロゾルを放出する瞬間の
図1のエアロゾル発生物品を描写し、風味基体は流体透過性である。
【
図3】管状要素が内側気流チャネル及び外側気流チャネルを含む、エアロゾル発生物品の縦断面図を示す。
【
図4】エアロゾル形成基体及び風味基体が加熱されてエアロゾルを放出する瞬間の
図3のエアロゾル発生物品を示し、スパニング要素、風味基体及び透過性制御要素は流体透過性である。
【
図5】風味基体が管状要素の外側気流チャネル内に配置される、エアロゾル発生物品の縦断面図を表す。
【
図6】エアロゾル形成基体及び風味基体が加熱されてエアロゾルを放出する瞬間の
図5のエアロゾル発生物品を描写し、スパニング要素、風味基体及び透過性制御要素は流体透過性である。
【
図7】エアロゾル発生物品の縦断面図が示されており、風味基体が、外側気流チャネル内の空気吸込み口の下流の唯一の透過性制御要素である。
【
図8】エアロゾル形成基体及び風味基体が加熱されてエアロゾルを放出する瞬間の
図6のエアロゾル発生物品を描写し、スパニング要素及び風味基体は流体透過性である。
【
図9】エアロゾル発生物品及びエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムの縦断面図を示す。
【
図10】エアロゾル発生物品を受容する
図9のエアロゾル発生装置のハウジングを表す。
【
図11】
図9及び10のエアロゾル発生装置の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
エアロゾル発生物品が提供され得る。エアロゾル発生物品は、上流端及び下流端を有し、エアロゾル発生物品は、上流端と下流端の間に長軸方向を画定する。エアロゾル発生物品はエアロゾル形成基体を含み得る。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体の下流に配置され、かつ長軸方向に沿って延在する管状要素を備え得る。管状要素は、空気吸込み口を備えてもよい。エアロゾル発生物品は、空気吸込み口の下流に配置される風味基体を備え得る。風味基体は、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、流体透過性であるように構成された風味材料含んでもよい。風味材料は、風味材料の温度が、風味材料の透過性転移温度より低い時に、実質的に流体不透過性であるように構成され得る。風味材料は、ゲル組成物であり得る。
【0009】
エアロゾル発生物品が提供され得、エアロゾル発生物品は、上流端及び下流端を有し、エアロゾル発生物品は、上流端と下流端との間に長軸方向を画定し、エアロゾル発生物品は、
エアロゾル形成基体と、
エアロゾル形成基体の下流に配置され、かつ長軸方向に沿って延在する、管状要素であって、管状要素が、空気吸込み口を備える、管状要素と、
空気吸込み口の下流に配置された風味基体であって、風味基体が、風味材料を含み、風味材料が、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、流体透過性であるように構成されており、かつ風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度より低い時に、実質的に流体不透過性であるように構成されている、風味基体と、を備える。
【0010】
本明細書で使用される場合、「管状要素」という用語は、その長軸方向軸に沿った内腔又は気流チャネルを画定する一般的に細長い要素を意味するために使用される。特に、「管状」という用語は以下において、実質的に円筒形の断面を有し、かつ管状要素の上流端と管状要素の下流端との間に途切れることのない流体連通を確立する少なくとも1つの気流チャネルを画定する、管状要素に関して使用される。しかし、当然のことながら、管状要素の代替の形状(例えば、代替の断面形状)が可能である場合がある。
【0011】
本明細書で使用される場合、「細長い」という用語は、例えば、その幅寸法若しくはその直径寸法の2倍以上など、要素が、その幅寸法若しくはその直径寸法よりも大きい長さ寸法を有することを意味する。
【0012】
「エアロゾル発生物品」という用語は本明細書において、エアロゾル形成基体が加熱されて吸入可能なエアロゾルを生成して消費者に送達する物品を意味するために使用される。本明細書で使用される場合、「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体に関する。こうした揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は、典型的に、エアロゾル発生物品の一部である。
【0013】
エアロゾル形成基体はニコチンを含んでいてもよい。ニコチン含有エアロゾル形成基体は、ニコチン塩マトリクスであってもよい。
【0014】
エアロゾル形成基体は液体であってもよい。エアロゾル形成基体は、固体成分及び液体成分を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、固体であることが好ましい。
【0015】
エアロゾル形成基体は、植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含むたばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、非たばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、均質化した植物由来材料を含んでもよい。
【0016】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾルを発生するためにエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体又は風味基体と相互作用するヒーターを備える装置を指す。
【0017】
本発明に関連して本明細書で使用される「ロッド」という用語は、実質的に円形、長円形又は楕円形の断面の一般的に円柱状の要素を示すために使用される。
【0018】
本明細書で使用される「長軸方向」という用語は、エアロゾル発生物品の上流端と下流端との間に延在する、エアロゾル発生物品の主要な長軸方向軸に対応する方向を指す。本明細書で使用される「上流」及び「下流」という用語は、使用中にエアロゾル発生物品を通してエアロゾルが搬送される方向に関してエアロゾル発生物品の要素(又は要素の部分)の相対的な位置を説明する。
【0019】
使用中、空気はエアロゾル発生物品を通して長軸方向に引き出される。「横断方向」という用語は、長軸方向軸に対して直角をなす方向を指す。エアロゾル発生物品又はエアロゾル発生物品の構成要素の「断面」への任意の言及は、別途記載のない限り、横断断面を指す。
【0020】
「長さ」という用語は、長軸方向におけるエアロゾル発生物品の構成要素の寸法を意味する。例えば、長軸方向におけるロッド又は細長い管状要素の寸法を意味するために使用されてもよい。
【0021】
本明細書で使用される「風味基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出することができる、エアロゾル形成基体とは別の基体に関する。こうした揮発性化合物は、風味基体を加熱することによって放出されてもよい。
【0022】
上記で定義されるような本発明によるエアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体の下流に配置され、かつ空気吸込み口を備える管状要素の組み合わせと、風味材料を含み、かつ空気吸込み口の下流に配置される、風味基体と、を含む、改善された要素の構成を提供する。
【0023】
加熱時に風味エアロゾルを発生させるための風味材料を含む風味基体の使用は、風味基体の上流に配置されたエアロゾル形成基体によって発生される基体エアロゾルに同伴される、均一で非常に一貫性のある風味エアロゾルを発生することが望ましい場合がある。
【0024】
管状要素に含まれる空気吸込み口の下流に風味基体を提供することは、風味基体に提供される気流の量を制御するために有益であり得る。これにより、風味エアロゾルのカスタマイズが可能になり得る。これはまた、加熱時に風味基体によって発生される風味エアロゾルの濃度を改善し得る。
【0025】
風味材料は、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時、流体透過性であるように構成されてもよく、風味材料は、風味材料の温度が、風味材料の透過性転移温度よりも低い時、実質的に流体不透過性であるように構成されてもよい。
【0026】
したがって、風味基体を使用して、エアロゾル発生物品の全体的な引き出し抵抗(RTD)に対するより大きな制御を提供することができる。特に、風味基体は、使用中にゲル組成物の透過性の変化により、RTDの潜在的な減少を可能にするために有利に使用され得る。
【0027】
管状要素は、好ましくは、管状要素内の上流位置と管状要素内の下流位置との間に途切れることのない流体連通を確立する少なくとも1つの気流チャネルを画定する。管状要素は、好ましくは、管状要素の上流端と管状要素の下流端との間に途切れることのない流体連通を確立する少なくとも1つの気流チャネルを画定する。風味基体は、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、少なくとも1つの気流チャネルに沿って流れる流体が風味基体の下流に流れることを可能にするように構成されることが好ましい。風味基体は、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度より低い時に、少なくとも1つの気流チャネルに沿って流れる流体が風味基体の下流に流れるのを防止するように構成されることが好ましい。
【0028】
気流が下流端に向かって流れることを可能にするために、風味基体は、気流チャネルの断面全体にわたって延在しない場合がある。
【0029】
代替的に、風味基体は、気流チャネルを遮断してもよい。風味基体は、下流端に向かう気流を遮断するために、1つ以上の複数の気流チャネルの断面全体にわたって延在し得る。このように、風味基体は、気流チャネルの断面の約100パーセントにわたって延在し得る。風味基体は、気流チャネルの断面の少なくとも約25パーセントにわたって延在し得る。風味基体は、気流チャネルの断面の少なくとも約50パーセントにわたって延在し得る。風味基体は、気流チャネルの断面の少なくとも約75パーセントにわたって延在し得る。
【0030】
同様に、風味基体を使用して、使用中の風味材料の透過性の変化に依存して、エアロゾル発生物品内の気流を変化させることができる。これは、風味基体が気流チャネルのうちの1つ内に配置される時に、少なくとも2つの気流チャネルを有するエアロゾル発生物品に特に有用であり得る。
【0031】
風味材料は、ゲル組成物を含んでもよい。ゲル組成物は、風味基体の上流に配置されたエアロゾル形成基体によって発生される基体エアロゾルに同伴される、特に均一で非常に一貫性のある風味エアロゾルを生じ得るという点で有利であり得る。
【0032】
本明細書で使用される場合、材料の「透過性転移温度」は、材料の加熱又は冷却時に材料の透過性が劇的に変化する温度である。透過性転移温度を下回る温度では、材料は実質的に流体不透過性であり、透過性転移温度と等しいか、又はそれ以上の温度では、材料は流体透過性であることが確立され得る。
【0033】
風味材料は、摂氏85度で流体透過性であるように構成され得る。風味材料は、摂氏20度で実質的に流体不透過性であるように構成され得る。
【0034】
材料の透過性転移温度は、材料の相転移温度であってもよい。相転移温度まで加熱すると、材料は、相を固体から液体に変化させ得る。相転移温度まで冷却すると、材料は、相を液体から固体に変化させ得る。
【0035】
風味材料がゲル組成物を含む場合、ゲル組成物の透過性転移温度は、ゲル組成物の相転移温度であってもよく、その結果、風味基体がゲル組成物の相転移温度まで加熱されると、ゲル組成物は、固体ゲルから液体に相を変化させてもよく、風味基体がゲル組成物の相転移温度まで冷却されると、ゲル組成物は、液体から固体ゲルに相を変化させてもよい。
【0036】
ゲル組成物は、摂氏85度で流体透過性であるように構成され得る。ゲル組成物は、摂氏20度で実質的に流体不透過性であるように構成され得る。
【0037】
風味材料は、熱可逆性であってもよい。ゲル組成物は、熱可逆性であってもよい。
【0038】
本明細書で使用される場合、「熱可逆性」は、風味材料などの材料を指し、その特性(特に、透過性)は、このような元の状態に対応する温度に材料を加熱又は冷却することによって元の状態へ戻し得る。特に、材料が実質的に流体不透過性となる第1の透過性を有するように、材料がその透過性転移温度を下回る第1の温度にある場合、次いで材料が流体透過性となる第2の透過性に到達するように、その透過性転移温度以上で加熱され、最後に、材料が第1の温度まで冷却されると、材料の透過性は実質的に第1の透過性に戻る。同様に、材料が流体透過性となる第1の透過性を有するように、材料がその透過性転移温度以上の第1の温度にある場合、次いで、材料が実質的に流体不透過性となる第2の透過性に到達するように、その透過性転移温度以下に冷却され、最後に、材料を第1の温度まで加熱すると、材料の透過性は実質的に第1の透過性に戻る。
【0039】
有利には、熱可逆性ゲルを含む熱可逆性材料、特に、風味材料などの熱可逆性風味材料を提供することによって、エアロゾル発生装置は、引き出し抵抗、物品内の気流の量、又は風味基体の加熱時に発生するエアロゾルの量など、使用中のエアロゾル発生物品の特性を繰り返し変化させるように構成され得る。特に、エアロゾル発生物品の特性は、それらの元の状態に戻し得る。
【0040】
ゲル組成物などの風味材料の透過性転移温度は、摂氏70度~摂氏80度であり得る。
【0041】
摂氏70度~摂氏80度の透過性転移温度は、この温度が、エアロゾル発生装置で風味基体を加熱することによって容易に到達され得るという点で有利であり得る。これにより、使用中のエアロゾル発生物品の特性の変化が容易になり得る。
【0042】
ゲル組成物などの風味材料は、好ましくは、ニコチン、アナタビン、及びその組み合わせからなる群から選択されるアルカロイド化合物を含んでもよい。
【0043】
ゲル組成物などの風味材料は、ニコチンを含んでもよい。ニコチンの量は、約0.1%~約4%、好ましくは約0.1%~約2%のニコチンであり得る。
【0044】
「ニコチン」という用語は、ニコチン及びニコチン誘導体(例えば、遊離塩基ニコチン、ニコチン塩、及びこれに類するものなど)を指す。
【0045】
ゲル組成物などの風味材料は、風味剤を含んでもよい。風味剤は、メントール、カフェイン、グアラナ、タウリン、グルクロノラクトン、又はそれらの任意の組み合わせを含有するコーヒー誘導体風味剤を含み得る。ゲル組成物などの風味材料は、約0.2%~4%の風味剤、好ましくは約0.4~2%を含み得る。風味剤は、メントール抽出物を含んでもよい。メントール抽出物は、少なくとも約55パーセントのメントール(C10H20O)を有してもよい。風味剤は、バニラ抽出物を含んでもよい。バニラ抽出物は、少なくとも約20%のバニリン(C8H8O3)を有してもよい。
【0046】
ゲル組成物などの風味材料は、グリセリンを含んでもよい。グリセリンの量は、約50%~約75%、好ましくは約50%~約65%とし得る。
【0047】
ゲル組成物などの風味材料は、ヒドロキシポリメチルセルロース(HPMC)を含んでもよい。HPMCの量は、約15%~約35%、好ましくは約18%~約32%、より好ましくは約20%~約30%、より好ましくは約21%~約27%であり得る。
【0048】
ゲル組成物などの風味材料は、寒天を含んでもよい。寒天の量は、約3%~約10%、好ましくは約4%~約7%とし得る。
【0049】
ゲル組成物などの風味材料は、繊維を含んでもよい。繊維の量は、約0.1%~約12%、好ましくは約0.1%~7%とし得る。繊維は、セルロース繊維を含んでもよい。繊維は、少なくとも約8マイクロメートルの長さを有してもよい。繊維は、約15マイクロメートル未満の長さを有してもよい。繊維は、約8マイクロメートル~約15マイクロメートルの長さを有してもよい。
【0050】
ゲル組成物などの風味材料は、低メトキシル(E440i)ペクチンを含み得る。低メトキシル(E440i)ペクチンの量は、約0.1%~約9%、好ましくは約0.1%~7%であり得る。
【0051】
ゲル組成物などの風味材料は、乳酸を含み得る。乳酸の量は、約1.7%~約3.1%、好ましくは約2.1%~約2.9%であり得る。
【0052】
ゲル組成物などの風味材料は、カラクテートを含んでもよい。カラクテートの量は、約0.1%~約7%、好ましくは約0.1%~約3%とし得る。
【0053】
上記の量は、重量パーセントで示される。本開示の量は、重量パーセントで与えられることが好ましい。
【0054】
「カンナビノイド化合物」という用語は、カンナビス・サティバ(Cannabis sativa)、カンナビス・インディカ(Cannabis indica)、及びカンナビス・ルデラリス(Cannabis ruderalis)のカンナビス植物の一部に見られる天然の化合物の任意の1つの種類を意味する。カンナビノイド化合物は雌の頭状花で特に濃縮される。カンナビス植物において自然発生するカンナビノイド化合物は、カンナビジオール(CBD)及びテトラヒドロカンナビノール(THC)を含む。本開示では、「カンナビノイド化合物」という用語は、天然由来のカンナビノイド化合物及び合成的に製造されたカンナビノイド化合物の両方を記載するために使用される。
【0055】
ゲル組成物などの風味材料は、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノール(CBN)、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビシクロル(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロムバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビエルソイン(CBE)、カンナビシトラン(CBT)、及びその組み合わせからなる群から選択されるカンナビノイド化合物を含み得る。
【0056】
風味材料は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含んでもよい。風味材料は、約0.5重量パーセント超のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。有利なことに、本発明者らは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、風味材料の有効な結合剤であり得ることを発見した。
【0057】
風味材料は、約1重量パーセント超のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント超のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント超のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント超のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント超のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。
【0058】
風味材料は、約50重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約45重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約40重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約35重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約30重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約25重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。
【0059】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約50重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約45重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約35重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約30重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約25重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約20重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。
【0060】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約1重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約20重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約25重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。
【0061】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約45重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約1重量パーセント~約45重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約1重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約35重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約35重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約30重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約30重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約25重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約20重量パーセント~約25重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。
【0062】
風味材料は、約0.5重量パーセント超のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約1重量パーセント超のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント超のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント超のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント超のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント超のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。
【0063】
風味材料は、約50重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約45重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約40重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約35重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約30重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約25重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。
【0064】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約50重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約45重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約20重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約15重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約5重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。
【0065】
風味材料は、約1重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約20重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約25重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約30重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約35重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。
【0066】
風味材料は、約1重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約20重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。
【0067】
1つ以上のセルロース系強化剤は、セルロース繊維を含んでもよい。有利なことに、本発明者らは、セルロース繊維が、風味材料の引張強度を増加させるのに特に効果的であるセルロース系強化剤であり得ることを発見した。
【0068】
風味材料は、約0.5重量パーセント超のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約1重量パーセント超のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント超のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント超のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント超のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント超のセルロース繊維含有量を有してもよい。
【0069】
風味材料は、約50重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約45重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約40重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約35重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約30重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約25重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。
【0070】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約50重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約45重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約20重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約15重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約5重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。
【0071】
風味材料は、約1重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約20重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約25重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約30重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約35重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。
【0072】
風味材料は、約1重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約20重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。
【0073】
1つ以上のセルロース系強化剤は、微結晶セルロースを含んでもよい。有利なことに、本発明者らは、微結晶セルロースが、風味材料の引張強度を増加させるのに特に効果的であるセルロース系強化剤であり得ることを発見した。
【0074】
風味材料は、約0.5重量パーセント超の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約1重量パーセント超の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント超の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント超の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント超の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント超の微結晶セルロース含有量を有してもよい。
【0075】
風味材料は、約50重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約45重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約40重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約35重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約30重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約25重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。
【0076】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約50重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約45重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約35重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約30重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約25重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約20重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約15重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約5重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。
【0077】
風味材料は、約1重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約20重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約25重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約30重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約35重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。
【0078】
風味材料は、約1重量パーセント~約35重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約35重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約30重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約30重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約25重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約25重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約20重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。
【0079】
1つ以上のセルロース系強化剤は、セルロース粉末を含んでもよい。有利なことに、本発明者らは、セルロース粉末が、風味材料の引張強度を増加させるのに特に効果的であるセルロース系強化剤であり得ることを発見した。
【0080】
風味材料は、約0.5重量パーセント超のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約1重量パーセント超のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント超のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント超のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント超のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント超のセルロース粉末含有量を有してもよい。
【0081】
風味材料は、約50重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約45重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約40重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約35重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約30重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約25重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。
【0082】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約50重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約45重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約20重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約15重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約5重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。
【0083】
風味材料は、約1重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約20重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約25重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約30重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約35重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。
【0084】
風味材料は、約1重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約20重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。
【0085】
風味材料は、カルボキシメチルセルロースを含んでもよい。有利なことに、カルボキシメチルセルロースを使用することは、エアロゾル発生物品に使用される場合、風味材料のクラスト化を低減するのに役立つ場合がある。一部の例では、カルボキシメチルセルロースの使用は、クラスト化を除去する。本明細書で使用する場合、「クラスト化」は、エアロゾル発生物品の構成要素上に固体層が形成されることとして解釈される。本発明者らは、風味材料の構成要素が溶融し、その後エアロゾル発生物品の構成要素の周りに再固体化し得るため、クラスト化が発生し得ることを発見した。風味材料が、サセプタを含有するエアロゾル発生装置で使用される場合、クラスト化は特定の問題となり得る。クラストがサセプタ上に形成される場合、クラストを有するサセプタは、風味材料の加熱において効果が低下し、これは、ユーザーへのニコチンの送達の減少、及び/又は風味材料からのエアロゾルの形成の減少をもたらし得る。
【0086】
カルボキシメチルセルロースは、カルボキシメチルセルロースナトリウムを含み得る。有利なことに、本発明者らは、カルボキシメチルセルロースナトリウムが、上記で言及したクラスト化の問題の防止に特に効果的である可能性のあるカルボキシメチルセルロースであることを発見した。
【0087】
風味材料は、約0.5重量パーセント超のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約1重量パーセント超のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント超のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント超のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。
【0088】
風味材料は、約20重量パーセント未満のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント未満のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント未満のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約8重量パーセント未満のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント未満のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。
【0089】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約20重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約15重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約8重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約5重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。
【0090】
風味材料は、約1重量パーセント~約20重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約20重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約8重量パーセント~約20重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約20重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約20重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。
【0091】
風味材料は、約1重量パーセント~約15重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約1重量パーセント~約10重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約10重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約8重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。
【0092】
ゲル組成物などの風味材料は、均質な分布を有してもよい。同様に、ゲル組成物などの風味材料は、風味基体内で可変的な方法で分布し得る。
【0093】
風味基体は、外側層を含んでもよい。外側層は、風味基体に、エアロゾル発生物品内に配置される必要な形状を与えるのに有用であり得る。
【0094】
外側層は、風味基体の残りの部分と同じ材料、例えば風味材料で作製されてもよい。
【0095】
風味基体が外側層を含む場合、風味基体の残りの部分を含むコアを最初に堆積させ、次いでコア上に層を堆積させて外側層を形成することによって、風味基体を製造してもよい。これにより、エアロゾル発生物品を製造するために風味基体を提供する効率的な方法が可能になり得る。コア及び外側層は有利には押出成形によって製造されてもよい。外側層は、風味剤を含まない場合がある。
【0096】
ゲル組成物などの風味材料は、エアロゾル発生物品の使用のための標準環境温度をカバーする温度範囲内の固体状態であるように構成され得る。温度の適切な範囲は摂氏-20度~摂氏70度とし得る。
【0097】
ゲル組成物などの風味材料が固体状態にある場合、エアロゾル発生物品の製造、輸送及び使用中の取り扱いのための機械的安定性を風味基体に提供するために、変形に対する十分な抵抗を有するように構成され得る。風味基体の変形強度に対する抵抗は、約0.5kgf~約3kgf、好ましくは約1.3kgf~約2.7kgf、より好ましくは約1.9kgf~約2.5kgfとすることができる。
【0098】
ゲル組成物などの風味材料の変形強度に対する抵抗は、風味材料の組成物を調整することによって、必要に応じて調整され得る。例えば、風味材料内の低メトキシル(LM)ペクチンの量を調整することは、風味材料の変形強度に対する抵抗力に影響を与え得る。低メトキシル(LM)ペクチンの量は、約0.5パーセント~約5パーセント、好ましくは約1パーセント~約3パーセントとし得る。
【0099】
有利なことに、ゲル組成物は、室温で固体であってもよい。この文脈において「固体」とは、ゲルが安定したサイズ及び形状を有し、かつ流動しないことを意味する。この文脈において室温は摂氏25度を意味する。ゲルは、定常状態において流動性を呈さない実質的に希釈された架橋系として定義されてもよい。重量基準でゲルはほとんど液体であってもよく、それにもかかわらずそれらは液体内の三次元架橋ネットワークに起因して固体のように挙動する。流体内の架橋が、ゲルにその構造(硬度)を与える。このようにして、ゲルは、液体粒子が固体媒体中に分散された固体内の液体の分子の分散であってもよい。
【0100】
ゲル組成物は、所望の粘度を与えるために、1,000,000~約1パスカル毎秒、好ましくは100,000~10パスカル毎秒、好ましくは10,000~1,000パスカル毎秒、又は1,000~100パスカル毎秒、又は500~200パスカル毎秒の粘度を有してもよい。ゲル組成物の粘度は、25℃で1s-1のせん断速度で、P-PTD200+H-PTD200測定セルを備えるパラレルプレートPP25を用いて、Anton Paar MCR 302レオメータを使用して、試料の粘度を測ることによって測定され得る。
【0101】
ゲル組成物の質量は、様々な環境的貯蔵条件に曝露された時、約20%を超えて変化しない場合があり、又は約15%を超えて変化しない場合があり、又は約10%を超えて変化しない場合がある。組成物は、様々な環境的条件に曝露された時、約10%を超えて変化しない、又は約5%を超えて変化しない、又は約1%を超えて変化しない、曝露された表面積を有する外側形状を有する場合がある。
【0102】
ゲル組成物は質量を有し得、その質量は、摂氏24度及び一気圧又は典型的な貯蔵条件において約10%~約60%の範囲の相対湿度に曝露された場合、約20%を超えて変化しない、又は約15%を超えて変化しない、又は約10%を超えて変化しない。
【0103】
ゲル組成物は、摂氏24度及び一気圧にて約10%~約60%の範囲の相対湿度に曝露された時に、約10%を超えて変化しない、又は約5%を超えて変化しない、又は約1%を超えて変化しない、曝露された表面積を有する外側形状を有し得る。
【0104】
ゲル組成物は、露出表面積値(m2)及び質量値(kg)を有し得、質量値対露出表面積値は約0.05:1~約1:1、又は約0.1:1~約1:1、又は約0.5:1~約1:0.1、又は約0.5:1~約1:0.5の範囲である。
【0105】
有利なことに、ゲル組成物は、貯蔵の際に、又は製造から消費者への輸送の際に、予測可能な組成物形態を提供し得る。ゲル組成物は、実質的にその形状を維持し得る。ゲル組成物は、保存時又は製造から消費者への輸送時、実質的に液相を放出しない場合がある。
【0106】
風味基体又はスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、少なくともグリセリンを含み得る。風味基体又はスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、少なくともHPMCを含み得る。風味基体又はスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、少なくとも寒天を含んでもよい。風味基体又はスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、少なくとも乳酸を含み得る。
【0107】
風味基体又はスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、少なくともグリセリン及びHPMCを含み得る。
【0108】
風味基体又はスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、グリセリン、HPMC及び寒天を少なくとも含んでもよい。
【0109】
風味基体又はスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、少なくともグリセリン、HPMC、寒天及び乳酸を含み得る。
【0110】
ゲル組成物は、約52重量パーセントのグリセリン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約21.5重量パーセントのヒドロキシポリメチルセルロース含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約1.5重量パーセントのニコチン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約7.6重量パーセントの寒天含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約9重量パーセントの繊維含有量を有してもよい。繊維は、約8~約15マイクロメートルの長さのセルロース繊維であってもよい。ゲル組成物は、約4重量パーセントの低メトキシルペクチン(E440i)含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約2.3重量パーセントの乳酸含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約2.1重量パーセントのCa-乳酸含有量を有してもよい。
【0111】
ゲル組成物は、約53重量パーセントのグリセリン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約21重量パーセントのヒドロキシポリメチルセルロース含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約1.1重量パーセントのニコチン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約8重量パーセントの寒天含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約6.8重量パーセントの繊維含有量を有してもよい。繊維は、約8~約15マイクロメートルの長さのセルロース繊維であってもよい。ゲル組成物は、約5重量パーセントの低メトキシルペクチン(E440i)含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約2.1重量パーセントの乳酸含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約1重量パーセントのCa-乳酸含有量を有してもよい。ゲル組成物は、メンソール抽出物(FDA 21CFR182.20)を有してもよく、約2重量パーセントのメンソール(C10H20O)含有量が最小で55パーセントである。
【0112】
ゲル組成物は、約61重量パーセントのグリセリン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約21重量パーセントのヒドロキシポリメチルセルロース含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約1.8重量パーセントのニコチン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約3重量パーセントの寒天含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約7.2重量パーセントの繊維含有量を有してもよい。繊維は、約8~約15マイクロメートルの長さのセルロース繊維であってもよい。ゲル組成物は、約3重量パーセントの低メトキシルペクチン(E440i)含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約3重量パーセントの乳酸含有量を有してもよい。
【0113】
ゲル組成物は、約60重量パーセントのグリセリン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約22重量パーセントのヒドロキシポリメチルセルロース含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約1.8重量パーセントのニコチン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約2.4重量パーセントの寒天含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約5.3重量パーセントの繊維含有量を有してもよい。繊維は、約8~約15マイクロメートルの長さのセルロース繊維であってもよい。ゲル組成物は、約4重量パーセントの低メトキシルペクチン(E440i)含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約2.8重量パーセントの乳酸含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約1重量パーセントのCa-乳酸組成物を有してもよい。ゲル組成物は、バニラ抽出物(FDA 21CFR169.175)を有してもよく、約1.7重量パーセントの少なくとも20パーセントのバニリン(C8H8O3)含有量を有する。
【0114】
風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗は、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度より低い時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも少なくとも約10mmH2O大きくてもよい。
【0115】
上で論じたように、風味基体に含まれるゲル組成物などの風味材料の透過性は、適切な温度で風味基体を冷却又は加熱することによって変化され得る。特に、風味基体に含まれる風味材料は、その透過性転移温度に加熱された時に、流体透過性となり得る。これにより、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗の変動が可能になり得、容易に達成及び決定され得る。風味材料の温度が、風味材料の透過性転移温度よりも低い時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗に関して、風味材料の温度が、風味材料の透過性転移温度と等しいか、又はそれよりも高い時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗の間の少なくとも約10mmH2Oの差は、ユーザーの体験に著しい変化をもたらし得るという点で有利である。
【0116】
より好ましくは、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗は、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度より低い時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも少なくとも約20mmH2O大きくてもよい。更により好ましくは、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高くあり得る時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗は、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度より低い時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも少なくとも約30mmH2O大きくてもよい。
【0117】
風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度よりも低い時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗は、約20mmH2Oよりも大きく、更により好ましくは、約30mmH2Oよりも大きく、更により好ましくは、約40mmH2Oよりも大きく、更により好ましくは、約50mmH2Oよりも大きく、最も好ましくは、約60mmH2Oよりも大きくてもよい。
【0118】
風味材料の温度が、風味材料の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗は、約50mmH2Oよりも低く、更により好ましくは、約40mmH2Oよりも低く、更により好ましくは、約30mmH2Oよりも低く、更により好ましくは約20mmH2Oよりも低く、最も好ましくは約10mmH2Oよりも低くてもよい。
【0119】
エアロゾル形成基体の上流端と風味基体の下流端との間の距離は、約40ミリメートル未満、好ましくは約30ミリメートル未満、更により好ましくは約20ミリメートル未満であってもよい。
【0120】
このような範囲内のエアロゾル形成基体の上流端と風味基体の下流端との間の距離は、エアロゾル形成基体の加熱時に発生する基体エアロゾル、及び風味基体ブレンドの加熱時に発生する風味エアロゾルがユーザーによって吸入可能なエアロゾルを形成する時に、より一貫性のあるエアロゾルを発生するために有益であり得る。
【0121】
管状要素は、約3.9mm~約8mm、好ましく約4.4mm~約7.8mmの長さを有してもよい。
【0122】
管状要素の長さとエアロゾル発生物品の長さとの間の比は、約0.2~約0.45、より好ましくは約0.25~0.35であり得る。
【0123】
こうした長さ、又はエアロゾル発生物品の長さと比較してこのような相対的長さを有する管状要素は、エアロゾル形成基体の加熱時に発生する基体エアロゾル、風味基体の加熱時に発生する風味エアロゾル、及び空気吸込み口を通して管状要素内に引き込まれた外気の混合も改善し得る。
【0124】
エアロゾル発生物品は、調節部材が空気吸込み口のサイズを変えるように構成されるように、管状要素上に配置され、管状要素に対して移動可能な調節部材を含んでもよい。
【0125】
空気吸込み口のサイズを変えるために調節部材を提供することは、使用中にエアロゾル発生物品内の気流の量を制御するのに有利であり得る。調節部材は、風味材料の代わりに、又は風味材料と併せて使用されて、使用中にエアロゾル発生物品内の気流の量を調節することができる。これにより、エアロゾル発生物品内の気流の調節を、より多用途にすることを可能にし得る。
【0126】
調節部材及び管状要素は、互いに対して直線的に移動可能であってもよい。調節部材及び管状要素は、互いに対して回転するように構成されてもよい。調節部材及び管状要素は、例えば、ねじ山によって、互いに対して直線的に回転及び移動するように構成されてもよい。
【0127】
管状要素は、内側管及び外側管を備え得、外側管は、内側管の周りに配置され、外側気流チャネルは、内側管及び外側管によって長軸方向に区切られ、内側気流チャネルは、内側管によって長軸方向に区切られ、少なくとも内側気流チャネルは、下流端に向かって流れるように基体エアロゾルに適合される。
【0128】
内側気流チャネル及び外側気流チャネルを管状要素内に設けることで、管状要素内に少なくとも2つの独立した気流経路の存在を可能にし得る。内側気流チャネルは、通常、エアロゾル形成基体の加熱時に発生した基体エアロゾルが、下流端に向かって流れるように適合される。外側気流チャネルは、通常、外部空気の流れが内側気流チャネル内の空気流路から分離され得るように、空気吸込み口を備える。外側気流チャネルはまた、基体エアロゾルが下流端に向かって流れるように適合されてもよい。
【0129】
風味基体は、外側気流チャネル内に配置されてもよい。これは、ゲル組成物などの風味材料が、外側気流チャネル内の気流を調節するように構成され得るという点で有利であり得る。これにより、風味基体が提供される気流の制御も強化され得る。
【0130】
エアロゾル発生物品は、少なくとも1つの透過性制御要素を更に備え得、少なくとも1つの透過性制御要素は、少なくとも1つの透過性制御要素の温度が、少なくとも1つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、流体透過性であるように構成されており、少なくとも1つの透過性制御要素は、少なくとも1つの透過性制御要素の温度が少なくとも1つの透過性制御要素の透過性転移温度より低い時に、実質的に流体不透過性であるように構成されており、少なくとも1つの透過性制御要素は、外側気流チャネル内に配置され、少なくとも1つの透過性制御要素は、少なくとも1つの透過性制御要素の温度が少なくとも1つの透過性制御要素の透過性転移温度より低い時に、透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流体が流れることを防止し、少なくとも1つの透過性制御要素の温度が、少なくとも1つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流体が流れることを可能にするように構成されている。
【0131】
少なくとも1つの透過性制御要素は、外側気流チャネルに沿った気流の量を調節するために有利であり得る。少なくとも1つの透過性制御要素は、有利には、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗の調節を可能にし得る。少なくとも1つの透過性制御要素は、風味基体が提供される気流の量を調節するために有利に使用され得る。したがって、少なくとも1つの透過性制御要素は、ユーザー体験のカスタマイズを改善し得る。
【0132】
風味基体は、透過性制御要素であってもよい。風味基体は、透過性制御要素であってもよい。透過性制御要素は、風味基体とすることができる。これにより、風味基体が外側気流チャネル内の気流の調節にも寄与する、エアロゾル発生物品の最適化された設計が可能となり得る。エアロゾル発生物品は、1つの透過性制御要素のみを含んでもよい。エアロゾル発生物品が1つの透過性制御要素のみを含む場合、風味基体が唯一の透過性制御要素であってもよい。
【0133】
エアロゾル発生物品は、複数の透過性制御要素を含んでもよい。エアロゾル発生物品が複数の透過性制御要素を含む場合、風味基体は、複数の透過性制御要素のうちの1つであってもよい。エアロゾル発生物品が複数の透過性制御要素を含む場合、複数の透過性制御要素の透過性転移温度は、実質的に同じ温度であり得る。同様に、エアロゾル発生物品が複数の透過性制御要素を含む場合、複数の透過性制御要素は、互いに対して異なる透過性転移温度を有してもよい。
【0134】
少なくとも1つの透過性制御要素は、少なくとも透過性制御要素の温度が摂氏20度である時に、流体が透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流れるのを防止し、少なくとも1つの透過性制御要素の温度が摂氏85度である時に、流体が透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流れることを可能にするように構成され得る。
【0135】
摂氏20度で実質的に流体不透過性であり、摂氏85度で流体透過性である透過性制御要素は、エアロゾル発生装置を使用して外側気流チャネル内の気流の調節を達成するのに望ましい場合がある。
【0136】
少なくとも1つの透過性制御要素の透過性転移温度は、摂氏70度~摂氏80度であり得る。
【0137】
少なくとも1つの透過性制御要素は、ゲル組成物を含み得る。少なくとも1つの透過性制御要素のゲル組成物は、本明細書に記載される任意のゲル組成物に従ってもよい。少なくとも1つの透過性制御要素のゲル組成物は、ニコチン又は風味剤を含まない、本明細書に記載される任意のゲル組成物に従ってもよい。風味基体ではない少なくとも1つの透過性制御要素のゲル組成物は、ニコチン又は風味剤を含まない、本明細書に記載される任意のゲル組成物に従ってもよい。
【0138】
上で詳述したように、ゲル組成物は、温度の関数として必要な透過性の変化を有する少なくとも1つの透過性制御要素を提供するのに有用であり得る。
【0139】
しかしながら、温度の関数として透過性の変化も呈するゲル組成物とは異なる他の材料を使用してもよい。
【0140】
ゲル組成物などの材料は、熱可逆性であってもよい。
【0141】
少なくとも1つの透過性制御要素の透過性転移温度は、少なくとも1つの透過性制御要素の相転移温度であってもよい。
【0142】
透過性制御要素は、風味基体の下流に配置されてもよい。この構成は、エアロゾル形成基体の加熱時に発生する基体エアロゾルに同伴される、風味エアロゾルの量の制御を可能にするために有益であり得る。
【0143】
スパニング要素は、風味基体の上流の外側気流チャネル内に配置されてもよい。
【0144】
スパニング要素は、外側気流チャネルへの基体エアロゾルの流れを調節するか、又は妨げるために有用であり得る。
【0145】
スパニング要素は、透過性制御要素であってもよい。
【0146】
スパニング要素が透過性制御要素である場合、外側気流チャネルへの基体エアロゾルの流れの調節は、有利には、スパニング要素の透過性を変化させることによって達成され得る。
【0147】
風味基体は、外側気流チャネル全体に沿って長軸方向に延在し得る。これにより、外側気流チャネルに沿った気流の調節を制御し、外側気流チャネルへの基体エアロゾルの流れを調節し、風味基体をより多用途にすることができる。
【0148】
外側気流チャネルは、空気吸込み口を備え得る。結果として、外側気流チャネルは、エアロゾル発生物品への外気の流れを調節するために利用され得る。これにより、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルのカスタマイゼーションが強化され得る。
【0149】
空気吸込み口は、スパニング要素の下流に配置されてもよい。
【0150】
スパニング要素の下流に空気吸込み口を配置することによって、外側気流チャネルは、外側気流チャネルへの基体エアロゾルの流れを選択的又は永久的に妨害するように構成され得る。したがって、外側気流チャネルは、エアロゾル発生物品への外気の取り込みを排他的に調節するように構成されてもよく、風味基体が外側気流チャネル内に配置される場合、基体エアロゾルの流れとは独立して、風味エアロゾルの流れは外側気流チャネルに沿って流れる。
【0151】
スパニング要素が透過性制御要素である場合、基体エアロゾルを外側気流チャネル内に入れてもよい。これは、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルを発生するために、風味エアロゾル、基体エアロゾル、及び外気の混合を改善することに寄与し得る。
【0152】
管状要素は、エアロゾル形成基体のすぐ下流に配置されてもよい。
【0153】
エアロゾル形成基体と管状要素との間に中間部品が配置されていないこの構成は、エアロゾル形成基体の加熱時に発生される基体エアロゾルが、風味基体の加熱時に発生する風味エアロゾルにより効率的に同伴されることを確実にするために有益であり得る。
【0154】
エアロゾル発生物品は、管状要素の下流に長軸方向に配置されたフィルターを備え得る。
【0155】
「フィルター」という用語は、フィルターを通して引き出された主流のエアロゾルから、気相又は粒子相成分、又は気相と粒子相成分の両方を少なくとも部分的に除去するように構成されている、エアロゾル発生物品のセクションを示すために使用される。
【0156】
フィルターは、管状要素のすぐ下流に長軸方向に配置され得る。
【0157】
管状要素は、ユーザーの好みに従って形成されたエアロゾルのカスタマイズを提供するのに有用かつ十分であり得るため、フィルターは、管状要素のすぐ下流、すなわち、エアロゾル冷却要素などの中間部品なしで配置されてもよい。よって、エアロゾル発生物品は、より少ない生産工程を必要とし、かつより一貫性のある体験を可能にしながら、ガス及び粒子相成分の低減を達成し得る。
【0158】
しかしながら、エアロゾル発生物品は、管状要素の下流にエアロゾル冷却要素を含み得る。好ましくは、エアロゾル冷却要素は、管状要素とフィルターとの間に配置されてもよい。
【0159】
エアロゾル発生物品はエアロゾル発生物品の上流端に位置するマウスピースを含んでもよい。マウスピースの提供は、ユーザーによるエアロゾルの吸入を容易にするために望ましい場合がある。
【0160】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生物品の少なくとも一部を囲むラッパーを備え得る。有利なことに、こうしたラッパーは、ユーザーがエアロゾル形成基体に触れることを防止し得、これは高レベルの衛生状態を維持するのに役立つ。ラッパーは任意の適切な材料から作製され得る。特に、ラッパーは多孔性材料から形成され得る。ラッパーは、ラッパーがエアロゾル発生物品の下流セクションの周りに配置された時に、揮発性化合物が材料から放出されることを可能にする材料から作製され得る。
【0161】
有利には、ラッパーは、エアロゾル発生物品の複数の構成要素を一緒に保持してもよい。例えば、ラッパーは、エアロゾル形成基体及び管状要素を一緒に保持してもよい。エアロゾル発生物品がフィルターを含む場合、ラッパーはフィルターと管状要素とを一緒に保持し得る。
【0162】
有利なことに、1つ以上のラッパーの提供は、エアロゾル発生物品の構造の完全性を改善し得る。
【0163】
エアロゾル発生物品の構成要素は、任意の適切な手段によって、一緒に固定され得る。例えば、エアロゾル発生物品は、接続機構を備えてもよい。接続機構は、エアロゾル発生物品の構成要素を一緒に保持することに寄与し得る。
【0164】
エアロゾル発生物品の少なくとも一部を囲むラッパーが提供され、エアロゾル発生物品が接続機構を含む場合、ラッパーは接続機構に圧力を加えるように構成され得る。
【0165】
エアロゾル形成基体は、任意の適切な横断断面を有してもよい。例えば、基体は、円形、楕円形、スタジアム形状、長方形、又は三角形の横断断面形状を有してもよい。基体は、円形の横断断面形状を有することが好ましい。
【0166】
固体エアロゾル形成基体は、たばこのプラグを含んでもよい。たばこのプラグは、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎、膨化たばこ及び均質化したたばこのうち1つ以上を含む、例えば、粉末、顆粒、ペレット、断片、ストランド、細片又はシートのうちの1つ以上を含み得る。用語「均質化したたばこ材料」は本明細書で使用される時、粒子状たばこを凝集することによって形成される材料を意味する。均質化したたばこ材料を提供することは、エアロゾル発生と、エアロゾル発生物品の加熱中に発生したエアロゾルのニコチン含有量及び風味プロファイルとを改善する場合がある。具体的には、均質化したたばこを作製するプロセスは、たばこ葉を粉砕することを伴い、これは加熱時のニコチン及び風味の放出をより効果的に可能にする。たばこプラグが均質化したたばこ材料を含む場合、均質化したたばこ材料は、シートの形態であってもよい。本明細書で使用される「シート」という用語は、その厚さよりも実質的に大きい幅及び長さを有する層状の要素を意味する。
【0167】
固体エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料を含み得る。固体エアロゾル形成材料は、均質化したたばこ材料の断片、ストランド、又は細片を含み得る。固体エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料のシートを含み得る。
【0168】
エアロゾル形成基体は、実質的に均質な組成物を有し得る。エアロゾル形成基体は、少なくとも長軸方向に実質的に均質な組成物を有してもよい。
【0169】
均質化したたばこ材料シートは、たばこ葉ラミナ及びたばこ葉茎のうちの一方又は両方を粉砕又はその他の方法で細分することによって得られた粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。均質化したたばこ材料シートは、例えばたばこの処理、取り扱い、輸送中に形成されたたばこダスト、たばこの微粉、その他の粒子状たばこ副産物のうちの1つ以上を含んでもよい。均質化したたばこ材料のシートは、粒子状たばこ及び1つ以上の結合剤を含むスラリーをコンベヤーベルト又はその他の支持表面上にキャスティングすることと、キャストスラリーを乾燥させて均質化したたばこ材料のシートを形成することと、均質化したたばこ材料のシートを支持表面から取り外すこととを一般的に含むタイプのキャスティングプロセスによって形成されていることが好ましい。
【0170】
固体エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料のシートの集合体を含み得る。本明細書に使用される「集められた」という用語は、巻き込まれ、折り畳まれ、又は別途エアロゾル発生物品の長軸方向軸に対して実質的に横方向に圧縮され、又は収縮したシートを記述するために使用される。
【0171】
エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料のテクスチャ加工されたシートの集合体を含む。本明細書で使用される「テクスチャ加工されたシート」という用語は、捲縮された、エンボス加工された、デボス加工された、穿孔された、又はその他の方法で変形されたシートを意味する。均質化したたばこ材料のテクスチャ加工されたシートの使用は有利なことに、均質化したたばこ材料のシートを集めてエアロゾル形成基体を形成するのを容易にし得る。エアロゾル形成基体は、複数の間隔を置いたへこみ、突起、穿孔又はそれらの組み合わせを含む均質化したたばこ材料のテクスチャ加工されたシートの集合体を含んでもよい。
【0172】
エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含むことが好ましい。本明細書で使用される「捲縮したシート」という用語は、複数の実質的に平行した隆起又は波型形状を有するシートを意味する。実質的に平行な隆起又は波型形状は、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に沿って、又はそれに平行に延びることが好ましい。これは、エアロゾル発生物品を形成するための均質化したたばこ材料の捲縮したシートの収集を有利に容易にする。しかし、エアロゾル発生物品に含めるための均質化したたばこ材料の捲縮したシートが、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に鋭角又は鈍角で配置される複数の実質的に平行な隆起又は波型形状を有してもよいことが認識される。
【0173】
エアロゾル形成基体は、たばこ含有材料及び非たばこ含有材料を含んでもよい。
【0174】
エアロゾル形成基体はエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、単一のエアロゾル形成体又は2つ以上のエアロゾル形成体の組み合わせを含んでもよい。本明細書で使用される「エアロゾル形成体」という用語は、使用時にエアロゾルの形成を容易にし、かつエアロゾル発生物品の動作温度にて熱分解に対して実質的に耐性のある任意の適切な公知の化合物又は化合物の混合物を説明するために使用される。適切なエアロゾル形成体としては、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、及びグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、又はトリアセテートなど)、及びモノカルボン酸、ジカルボン酸、又はポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル及びテトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、及び最も好ましくはグリセリンなど)又はこれらの混合物である。エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で5パーセント超のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で約5パーセント~約30パーセントのエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で約20パーセントのエアロゾル形成体含有量を有し得る。
【0175】
エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料と、エアロゾル形成体と、水とを含むことが好ましい。
【0176】
均質化したたばこ材料は、折り畳まれた、捲縮された、又は細片に切断されたうちの1つのシートで提供され得る。シートは、約0.2ミリメートル~約2ミリメートル、より好ましくは約0.4ミリメートル~約1.2ミリメートルの幅を有する細片へと切断され得る。細片の幅は、約0.9ミリメートルであってもよい。
【0177】
エアロゾル形成基体は、内側空洞を含み得る。言い換えれば、エアロゾル形成基体は管状基体であってもよい。エアロゾル形成基体は、基体内径を有する基体内表面を含んでもよく、基体内表面は、エアロゾル形成基体内に長軸方向に延びる内側空洞を区切っている。内側空洞をエアロゾル形成基体内に提供することにより、基体を貫通することなく、また基体の構造を変更することなく、空洞内で、発熱体をエアロゾル形成基体の中へと挿入することが可能になり得る。内側空洞の提供はまた、エアロゾル形成基体の厚さを更に減少させ、上記で説明した熱伝達の利点を強化するのにも有益であり得る。
【0178】
エアロゾル形成基体が、内側空洞を区切る基体内表面を含む場合、基体内表面は、基体外表面と同じ横断断面形状を有してもよい。特に、基体内表面は、実質的に円形、楕円形、又はスタジアム形状の横断断面を有してもよい。
【0179】
エアロゾル発生物品は、熱伝導性材料の層を備えてもよい。熱伝導性材料の層は、少なくともそうでなければ露出されるエアロゾル形成基体の少なくとも部分を覆ってもよい。熱伝導性材料の層は、少なくとも基体外表面上に配置されてもよい。熱伝導性材料の層は、少なくとも基体内表面上に配置されてもよい。熱伝導性材料の層は、少なくとも基体内表面上及び基体外表面上に配置されてもよい。そうでなければ露出される基体表面上に熱伝導性材料の層を提供することによって、基体によって受容される、又は基体と係合する発熱体からの熱を、エアロゾル形成基体のより広い領域に分布することが可能になり、発熱体とエアロゾル形成基体との間の熱伝達効率が改善され得る。熱伝導性材料の層はまた、内側空洞内に受容される発熱体とエアロゾル形成基体との間に物理的分離を作り出し得、これは、発熱体の近くの基体の領域においてエアロゾル形成基体を過熱するリスクを低減し得る。熱伝導性材料の層はまた、内側空洞の提供による基体の厚さの減少によって低減されている場合がある、管状エアロゾル形成基体の堅牢性を増大し得る。
【0180】
本明細書で使用される場合、「熱伝導性」という用語は、摂氏23度及び50%の相対湿度で、少なくとも10W/m・K、好ましくは少なくとも40W/m・K、より好ましくは少なくとも100W/m・Kの熱伝導率を有する材料を指す。好ましくは、熱伝導性材料の層は、摂氏23度及び50%の相対湿度で、少なくとも40W/m・K、好ましくは少なくとも100W/m・K、より好ましくは少なくとも150W/m・K、更により好ましくは少なくとも200W/m・Kの熱伝導率を有する材料を含んでもよい。
【0181】
適切な導電材料の例としては、アルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、銀、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0182】
エアロゾル形成基体は、複数の細長い管状要素を備えるロッドを有してもよい。細長い管状要素はたばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体に含まれる複数の細長い管状要素は、エアロゾル形成基体の下流に配置された管状要素と間違われてはならない。
【0183】
ロッドの細長い管状要素の数、等価直径、及び厚さを調整することによって、有利なことに、ロッドの密度及び空隙率を調整することが可能であり得る。一般的に、均質化したたばこの複数の細長い管状要素を備えるエアロゾル形成基体は有利なことに、たばこ材料の断片を含むエアロゾル形成基体よりも均一な密度を示し得る。細長い管状要素の幾何学的形状は、特に安定したチャネルがロッドに沿った気流のために提供されるようにする形状であってもよい。これは有利なことに、所定のRTDを有するエアロゾル形成基体を一貫した方法で、かつ優れた精度で製造できるように、RTDの一貫した微調整を可能にし得る。
【0184】
均質化したたばこの細長い管状要素を含むエアロゾル形成基体の重量は、管状要素の数、サイズ、密度、及び間隔によって決定され得る。これは、同じ寸法のエアロゾル形成基体間の重量の不一致を低減し、その結果、エアロゾル形成基体の重量が、たばこ材料の断片を含むエアロゾル形成基体と比較して、選択された許容範囲外である、エアロゾル形成基体の低い拒否率をもたらし得る。
【0185】
ロッド中の細長い管状要素の厚さの変化はまた有利なことに、ロッド中の均質化したたばこの含有量を調整するために使用され得る。例えば、均質化したたばこウェブの巻かれた細片から形成された細長い管状要素において、細長い管状要素の厚さの調整は、長軸方向軸の周りで細片が巻かれる回数を変化させることによって、又は均質化したたばこウェブ自体の厚さを変化させることによって達成され得る。これは、たばこ材料の断片を含むエアロゾル発生物品と比較して、設計の柔軟性を高め得る。
【0186】
ロッド中の細長い管状要素のサイズ、幾何学的形状、及び配設は、エアロゾル発生物品のロッドの中への発熱体の挿入を容易にするように簡単に適合され得る。管状要素はロッド内に実質的に直線状に存在し、長軸方向に延在するため、長軸方向に延在する内部発熱体(ヒーターブレードなど)の挿入が容易になり得る。ロッド中の細長い管状要素の規則的な配設はまた有利なことに、ロッドを通した発熱体からの熱伝達の最適化に有利に働くことができる。
【0187】
たばこ材料の断片を含むエアロゾル形成基体の中へのエアロゾル発生装置のヒーターの挿入(及びエアロゾル形成基体からのヒーターの取り外し)では、たばこ材料の断片がエアロゾル形成基体から剥がれる傾向があり得る。これは剥がれた断片を除去するために、エアロゾル発生装置のヒーター要素及びその他の部分をより頻繁に清掃する必要が生じ得る。対照的に、均質化したたばこ材料の複数の細長い管状要素を備えるエアロゾル形成基体の中へのエアロゾル発生装置のヒーターの挿入、及びそれからの取り外しでは有利なことに、材料が剥がれる傾向が著しく低減し得る。
【0188】
複数の細長い管状要素を備えるロッドは、高速で効率的に実施できる、かつエアロゾル発生物品の製造のための既存の生産ラインに都合良く組み込むことができる連続的なプロセスで作成され得る。
【0189】
エアロゾル形成基体のロッドは、エアロゾル発生物品の外径にほぼ等しい外径を有することが好ましい。
【0190】
エアロゾル形成基体のロッドは、少なくとも5ミリメートルの外径を有してもよい。エアロゾル形成基体のロッドは、約5ミリメートル~約12ミリメートル、例えば約5ミリメートル~約10ミリメートル、又は約6ミリメートル~約8ミリメートルの外径を有してもよい。エアロゾル形成基体のロッドは7.2ミリメートル±10パーセントの外径を有し得ることが好ましい。
【0191】
エアロゾル形成基体のロッドは、約5ミリメートル~約100mmの長さを有してもよい。好ましくは、エアロゾル発生基体のロッドは、少なくとも約5ミリメートル、より好ましくは少なくとも約7ミリメートルの長さを有する。エアロゾル発生基体のロッドは、好ましくは約80ミリメートル未満、より好ましくは約65ミリメートル未満、更により好ましくは約50ミリメートル未満の長さを有する。好ましくは、エアロゾル発生基体のロッドは、約35ミリメートル未満、より好ましくは25ミリメートル未満、更により好ましくは約20ミリメートル未満の長さを有してもよい。エアロゾル形成基体のロッドは約10ミリメートルの長さを有してもよく、エアロゾル形成基体のロッドは約12ミリメートルの長さを有してもよい。
【0192】
エアロゾル形成基体のロッドは、ロッドの長さに沿って実質的に均一な断面を有してもよい。エアロゾル形成基体のロッドは、実質的に円形の断面を有することが好ましい場合がある。
【0193】
細長い管状要素を備えるロッドはラッパーによって囲まれていてもよい。細長い管状要素は、細長い管状要素が長軸方向に延在するように組み立てられ得る。
【0194】
本発明によるエアロゾル発生物品のロッドの複数の細長い管状要素は、均質なたばこ材料で形成されていてもよく、これは粉砕によって得られた粒子状たばこを含み得る。複数の細長い管状要素は全て、互いに実質的に同一の組成を有してもよい。同様に、複数の細長い管状要素は、少なくとも2つの異なる組成の管状要素を含み得る。
【0195】
ロッドの中の少なくとも1つの細長い管状要素は、均質化したたばこ材料のシート又はウェブから切断された巻かれた細片を含んでもよい。
【0196】
均質化したたばこ材料のシート又はウェブは、乾燥重量基準で少なくとも約40重量パーセント、より好ましくは乾燥重量基準で少なくとも約60重量パーセント、より好ましくは又は乾燥重量基準で少なくとも約70重量パーセント、最も好ましくは乾燥重量基準で少なくとも約90重量パーセントのたばこ含有量を有してもよい。
【0197】
エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシート又はウェブは、粒子状たばこを凝集するのを補助するために、1つ以上の内因性結合剤(すなわち、たばこ内因性結合剤)、1つ以上の外因性結合剤(すなわち、たばこ外因性結合剤)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシートは、たばこ繊維及び非たばこ繊維、エアロゾル形成体、湿潤剤、可塑剤、風味剤、充填剤、水性及び非水性の溶媒、及びこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないその他の添加剤を含んでもよい。
【0198】
エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシート又はウェブに含める適切な外因性結合剤は当技術分野で周知であり、ガム(例えばグアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、ローカストビーンガムなど)、セルロース系結合剤(例えばヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロースなど)、多糖類(例えばデンプン、有機酸(アルギン酸など)、有機酸の共役塩基塩(アルギン酸ナトリウムなど)、寒天、ペクチンなど)、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0199】
エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシート又はウェブに含める適切な非たばこ繊維は当技術分野で周知であり、セルロース繊維、針葉樹繊維、広葉樹繊維、ジュート繊維及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシートに含める前に、非たばこ繊維は、当技術分野で周知の適切なプロセスによって処理されてもよく、プロセスには機械パルプ化、精製、化学パルプ化、漂白、硫酸塩パルプ化、及びこれらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0200】
均質化したたばこ材料のシート又はウェブは、エアロゾル形成体を含んでもよい。
【0201】
本発明のエアロゾル発生物品で使用する均質化したたばこのシート又はウェブは、当業界で周知の方法(例えば国際特許公開公報第A-2012/164009 A2号で開示されている方法)によって作製されてもよい。エアロゾル発生物品で使用する均質化したたばこ材料のシートは、キャストプロセスによって、粒子状たばこ、グアーガム、セルロース繊維、及びグリセリンを含むスラリーから形成されてもよい。
【0202】
別の方法として、本発明によるエアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料の細長い管状要素は、押出成形によって形成され得る。一例として、たばこ葉ラミナを粉砕又はその他の方法で細分することによって得られた粒子状たばこを含むスラリーは、望ましい断面のダイを通して押され得る。更に、付加製造も、均質化したたばこ材料の管状要素の製造に使用されてもよい。
【0203】
細長い管状要素は、約0.03ミリメートル~約3ミリメートルの等価直径を有し得る。細長い管状要素は、少なくとも約0.1ミリメートルの等価直径を有し得ることが好ましい。細長い管状要素は、少なくとも約0.3ミリメートルの等価直径を有し得ることがより好ましい。
【0204】
同様に、細長い管状要素は、約2ミリメートル未満の等価直径を有し得ることが好ましい。細長い管状要素は、約1ミリメートル未満の等価直径を有し得ることがより好ましい。
【0205】
細長い管状要素は、約0.7ミリメートル~約2.7ミリメートルの等価直径を有してもよく、細長い管状要素は、約0.3ミリメートル~約1.1ミリメートルの等価直径を有してもよい。
【0206】
均質化したたばこ材料の細片を巻くことによって細長い管状要素が形成されている場合、細片は少なくとも約1ミリメートルの幅を有し得る。均質化したたばこ材料の細片は、少なくとも約2ミリメートルの幅を有し得ることが好ましい。均質化した材料の細片は、少なくとも約3ミリメートルの幅を有し得ることがより好ましい。
【0207】
均質化したたばこ材料の細片は、約1ミリメートル~約3.5ミリメートルの幅を有してもよく、均質化したたばこ材料の細片は、約2.4ミリメートル~約8.2ミリメートルの幅を有してもよい。
【0208】
均質化したたばこ材料の細片は、少なくとも約40ミクロン、より好ましくは少なくとも約60ミクロン、より好ましくは少なくとも約80ミクロン、最も好ましくは少なくとも約100ミクロンの厚さを有するシート又はウェブから切断されてもよい。同様に、均質化したたばこ材料の細片は、約5000ミクロン以下、より好ましくは約2000ミクロン以下、より好ましくは約1000ミクロン以下、最も好ましくは約500ミクロン以下の厚さを有するシート又はウェブから切断されてもよい。例えば、シート又はウェブの厚さは、約40ミクロン~約5000ミクロン、より好ましくは約60ミクロン~約2000ミクロン、より好ましくは約80ミクロン~約1000ミクロン、最も好ましくは約100ミクロン~約500ミクロンであってもよい。
【0209】
細長い管状要素の厚さは、少なくとも約40ミクロン、より好ましくは少なくとも約80ミクロン、より好ましくは少なくとも約120ミクロン、最も好ましくは少なくとも約160ミクロンであってもよい。同様に、細長い管状要素の厚さは約5000ミクロン未満、より好ましくは約2500ミクロン未満、最も好ましくは約1000ミクロン未満であってもよい。
【0210】
管状要素の壁を通して空気が流れるように、すなわちロッド中の実質的に半径方向に沿った気流が妨げられないように、細長い管状要素は多孔性たばこ材料で形成され得る。均質化したたばこ材料の細片を巻くことによって細長い管状要素が形成されている場合、細片自体は多孔性たばこ材料で形成され得る。
【0211】
均質化したたばこ材料に関連して本明細書で使用される「多孔性」という用語は、シート又はウェブの表面を横断する方向でシート又はウェブを通る空気の流れを可能にするために、十分な細孔又は隙間がシート又はウェブの構造内に提供されているように、たばこ材料が固有の空隙率の範囲内で生産されたことを示し得る。同様に、「多孔性」という用語は、たばこ材料の各シート又はウェブが、望ましい空隙率を提供するために複数の気流穴を備えることを示し得る。例えば、たばこ材料のシートは、エアロゾル形成基体のロッドの細長い管状要素を生成する巻く作業が行われる前に、気流穴の模様で穿孔され得る。気流穴は、シートにわたって無作為に又は均一に穿孔されてもよい。気流穴の模様は、実質的にシートの全表面を覆ってもよく、又はシートの1つ以上の特定の領域を覆い、残りの領域には気流穴がなくてもよい。
【0212】
細長い管状要素を形成し得る均質化したたばこ材料の細片は、テクスチャ加工されてもよい。例えば、細片が切断されるシート又はウェブは、複数の離隔しているへこみ、突起、穿孔又はそれらの組み合わせを備え得る。テクスチャは、各シートの一方の側に、又は各シートの両側に提供され得る。
【0213】
捲縮した細片から形成された1つ以上の細長い管状要素を含めることは、ロッド内の隣接する管状要素間にいくらかの間隔を提供及び保持するのに役立ち得る。
【0214】
添加剤は、複数の管状要素のうちの少なくとも1つの表面の少なくとも一部に適用されてもよい。添加剤は、固体添加剤、液体添加剤、又は固体添加剤と液体添加剤の組み合わせであってもよい。本発明で使用する適切な固体添加剤及び液体添加剤は当技術分野で周知であり、それらには風味剤(例えば、メントールなど)、吸着剤(例えば、活性炭など)、充填剤(例えば、炭酸カルシウムなど)、及び植物性添加剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0215】
実質的に細長い管状要素を形成するために、均質化したたばこ材料の細片は、長軸方向軸の周りに少なくとも約345度巻き付けられてもよい。好ましくは、均質化したたばこ材料の細片は、長軸方向軸の周りに少なくとも約360度巻き付けられてもよい。より好ましくは、均質化したたばこ材料の細片は、長軸方向軸の周りに少なくとも約540度巻き付けられてもよい。同様に、均質化したたばこ材料の細片は、好ましくは、長軸方向軸の周りに約1800度未満巻き付けられてもよい。より好ましくは、均質化したたばこ材料の細片は、長軸方向軸の周りに約900度未満巻き付けられてもよい。好ましくは、均質化したたばこ材料の細片は、長軸方向軸の周りに約345度~約540度巻き付けられてもよい。
【0216】
それぞれの細長い管状要素は、エアロゾル形成基体のロッドの長さと実質的に等しい長さを有し得る。それぞれの細長い管状要素は、約10ミリメートルの長さを有してもよく、それぞれの細長い管状要素は、約12ミリメートルの長さであってもよい。
【0217】
エアロゾル形成基体のロッドは、均質化したたばこ材料の約200個未満の細長い管状要素を備え得る。より好ましくは、エアロゾル形成基体のロッドは、約150個未満の細長い管状要素を備えてもよい。更により好ましくは、エアロゾル形成基体のロッドは、約100個未満の細長い管状要素を備えてもよい。
【0218】
同様に、エアロゾル形成基体のロッドは、均質化したたばこ材料の少なくとも約15個の細長い管状要素を備え得る。より好ましくは、エアロゾル形成基体のロッドは、少なくとも約30個の細長い管状要素を備える。更により好ましくは、エアロゾル形成基体のロッドは、少なくとも約40個の細長い管状要素を備えてもよい。エアロゾル形成基体のロッドは、非たばこ材料の約15~約100本のストランドを含み得る。
【0219】
エアロゾル形成基体のロッドにおいて、細長い管状要素は、互いに実質的に平行に整列されてもよい。
【0220】
均質化したたばこ材料の細長い管状要素は、実質的に長円形の断面を有してもよく、実質的に楕円形の横断断面を有してもよく、実質的に円形の横断断面であってもよい。上述の通り、エアロゾル発生物品で使用する細長い管状要素は、均質化したたばこ材料の細片をその長軸方向軸の周りに360度をわずかに下回って巻き付けることによって効果的に形成され得る。これは、C字形状の断面を効果的に有する要素をもたらし、スリットは細長い管状要素の全長にわたって長軸方向に延在する。
【0221】
エアロゾル形成基体のロッドを形成する複数の細長い管状要素は、ラッパーによって囲まれてもよい。ラッパーは多孔性又は非多孔性のシート材料で形成されてもよい。ラッパーは任意の適切な材料又は材料の組み合わせで形成されてもよい。ラッパーは紙ラッパーであってもよい。ラッパーは随意に、複数の細長い管状要素の外側縁に接着されてもよい。例えば、ラッパーの内表面と複数の細長い管状要素の外側縁のうちの少なくとも1つは、包装プロセス中に内側ラッパーが細長い管状要素の縁に接着するように、生産プロセス中に湿らされ得る。同様に、接着剤は、包装工程の上流で、ラッパーの内表面と複数の細長い管状要素の外側縁のうちの少なくとも1つに塗布され得る。複数の細長い管状要素及びラッパーの接着は有利なことに、複数の細長い管状要素の位置及び間隔をロッド内に保持するのに役立ち得る。
【0222】
ラッパーは、ロッドの上流端及び下流端で細長い管状要素の上に少なくとも部分的に折り畳まれて、複数の細長い管状要素をロッド内に保持し得る。ラッパーは、細長い管状要素の残りの部分が露出されているように、ロッドの上流端及び下流端で複数の細長い管状要素の周辺部上にあってもよい。ラッパーはロッドの上流端及び下流端の全体上にあってもよい。
【0223】
紙又は他の材料の別個のリムセクションは、上述のように、細長い管状要素の上流及び下流端の少なくとも外周を覆うように、ラッパーに取り付けられてもよい。ラッパーがロッドの端の上で折り畳まれているか、又は別個のリムセクションが提供されている時、複数の細長い管状要素を囲むラッパーの上にある追加的な外側ラッパーが提供され得る。
【0224】
上述の通りのエアロゾル発生物品で使用するロッドは、以下に記述する方法によって製造され得る。方法の第1の工程において、均質化したたばこ材料のシート又はウェブが提供され得る。第2の工程において、長軸方向軸を有する細長い細片は、均質化したたばこ材料のシート又はウェブから切断され得る。切断作業は、シート又はウェブをロール又はボビンから供給することによって、及びそれを所定の方向に沿って連続的に移動することによって実行され得る。切断手段は、ウェブ又はシートが供給される切断ステーションに提供され得る。この目的で、機械式カッターを使用し得る。レーザーを使用することもできる。
【0225】
第3の工程において、細片が巻かれ、すなわち長軸方向軸の周りに巻き付けられて、細長い管状要素を形成し得る。これは、細片がコイル状にされ、かつ巻かれた細長い管状要素へと形成されるように、細片を所定の方向に沿って漏斗形状要素に供給することによって達成され得る。いくつかの個別の巻かれた細長い管状要素は、並列に製造され得る。
【0226】
第4の工程において、第3の工程の終わりで得られた複数の細長い管状要素は、細長い管状要素が長軸方向に延在するように並べられて組み立てられ得る。これは、複数の細長い管状要素が実質的に円筒状のクラスターでグループ化されるように、別の漏斗要素を通して複数の細長い管状要素を供給することによって達成され得る。
【0227】
第5の工程において、組み立てられた細長い管状要素はラッパーで囲まれて連続的なロッドを形成し得る。第6の工程において、連続ロッドは複数の個別のロッドに切断され得る。
【0228】
この方法は、細片を得るためにシート又はウェブを切断する工程の前に、少なくとも1つのエアロゾル形成体を、均質化した材料のシート又はウェブに塗布するさらなる工程を含み得る。方法は、複数の細長い管状部材を並べて組み立てる工程の前に、少なくとも1つのエアロゾル形成体を細長い管状要素に塗布するさらなる工程を含み得る。
【0229】
更に、方法は、複数の細長い管状要素が並べられて組み立てられた後で、少なくとも1つのエアロゾル形成体を複数の細長い管状要素に塗布するさらなる工程を含んでもよい。同様に、方法は、連続的なロッドを個別のロッドに切断する工程の後で、少なくとも1つのエアロゾル形成体を複数の細長い管状要素に塗布する工程を含み得る。
【0230】
方法は、少なくとも1つのエアロゾル形成体を塗布する工程の後で、均質化したたばこ材料を乾燥する工程を更に含み得る。
【0231】
エアロゾル発生システムもまた提供される。エアロゾル発生システムは、上記に開示されたエアロゾル発生物品、及びエアロゾル発生物品を加熱するためのヒーターを含むエアロゾル発生装置のいずれかを含み得る。ヒーターは、エアロゾル形成基体を加熱するように構成された基体発熱体と、基体発熱体の下流に配置された下流発熱体とを含み得る。下流発熱体は、風味基体を加熱するように構成されてもよい。下流発熱体は、少なくとも1つの透過性制御要素を加熱するように構成され得る。下流発熱体は、スパニング要素を加熱するように構成されてもよい。
【0232】
本明細書で使用される「エアロゾル発生システム」という用語は、エアロゾル発生装置とエアロゾル発生物品の組み合わせを指す。
【0233】
本開示のエアロゾル発生システムは、前述の開示によるエアロゾル発生物品を備えるため、エアロゾル発生物品について上述した利点は、システム自体にも当てはまる。特に、エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体及び風味基体の加熱時にそれぞれ、基体エアロゾル及び風味エアロゾルを発生するために使用され得る。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品の構成に応じて、風味基体、少なくとも1つの透過性制御要素、スパニング要素及びそれらの任意の組み合わせの透過性の変化を達成するために使用され得る。
【0234】
基体発熱体及び下流発熱体は、発熱体の任意の適切なタイプであってもよい。基体発熱体は内部発熱体であってもよい。下流発熱体は内部発熱体であってもよい。本明細書で使用される場合、用語「内部発熱体」は、エアロゾル形成基体又は風味基体内に挿入されるように構成される発熱体を指す。基体発熱体及び下流発熱体は、細長い発熱体であってもよい。細長い発熱体はブレード形状であってもよい。細長い発熱体はピン形状であってもよい。細長い発熱体は、先細り形状、又は少なくとも先細りした端を有してもよい。細長い発熱体は、先の尖った端を有してもよい。発熱体は円錐形状であってもよい。細長い発熱体は、エアロゾル形成基体又は風味基体の中への発熱体の挿入を容易にするように配設される、任意の適切な形状を有してもよい。有利なことに、細長い発熱体は、エアロゾル発生物品と装置の発熱体のより容易な係合若しくはより容易な係合解除、又はより容易な係合及びより容易な係合解除の両方を提供し得る。
【0235】
基体発熱体は外部発熱体であってもよい。下流発熱体は外部発熱体であってもよい。本明細書で使用される場合、用語「外部発熱体」は、エアロゾル形成基体又は風味基体の外表面を加熱するように構成される発熱体を指す。少なくとも1つの外部発熱体は、エアロゾル形成基体又は風味基体を受容するための空洞を少なくとも部分的に囲んでもよい。
【0236】
ヒーターは、少なくとも1つの抵抗発熱体を含み得る。
【0237】
基体発熱体は、抵抗発熱体であってもよく、すなわち、ヒーターは、基体抵抗発熱体を含んでもよい。下流発熱体は、抵抗発熱体であってもよく、すなわち、ヒーターは下流抵抗発熱体を含んでもよい。
【0238】
基体抵抗発熱体及び下流抵抗発熱体は、並列配置で電気的に接続されてもよい。有利なことに、並列配置で電気的に接続された複数の抵抗発熱体を提供することは、望ましい電力を提供するために必要とされる電圧を低減又は最小限に抑えながら、発熱体への望ましい電力の送達を容易にする場合がある。有利なことに、少なくとも1つの発熱体を動作させるために必要とされる電圧を低減又は最小限に抑えることは、電源の物理的なサイズを低減又は最小化することを容易にし得る。
【0239】
少なくとも1つの抵抗発熱体は、電気的に絶縁された基体、及び電気的に絶縁された基体上に1つ以上の導電トラックを含み得る。
【0240】
電気的に絶縁された基体は、少なくとも1つの発熱体の動作温度で安定し得る。電気的に絶縁された基体は、最高で摂氏約400度、より好ましくは摂氏約500度、より好ましくは摂氏約600度、より好ましくは摂氏約700度、最も好ましくは摂氏約800度の温度で安定し得る。
【0241】
使用中の少なくとも1つの抵抗発熱体の動作温度は、少なくとも摂氏約200度であってもよい。使用中の少なくとも1つの抵抗発熱体の動作温度は、摂氏約700度未満であってもよい。使用中の少なくとも1つの抵抗発熱体の動作温度は、摂氏約600度未満であってもよい。使用中の少なくとも1つの抵抗発熱体の動作温度は、摂氏約500度未満であってもよい。使用中の少なくとも1つの抵抗発熱体の動作温度は、摂氏約400度未満であってもよい。
【0242】
電気的に絶縁された基体は、任意の適切な材料を含み得る。例えば、電気的に絶縁された基体は、紙、ガラス、セラミック、陽極酸化金属、被覆金属、及びポリイミドのうちの1つ以上を含み得る。セラミックは、マイカ、アルミナ(Al2O3)又はジルコナ(ZrO2)を含み得る。電気的に絶縁された基体は、約40ワット/メートルケルビン以下、好ましくは約20ワット/メートルケルビン以下、理想的には約2ワット/メートルケルビン以下の熱伝導率を有してもよい。
【0243】
抵抗発熱体、及び特に1つ以上の導電トラックを形成するための適切な材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」セラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、金属合金、並びにセラミック材料及び金属材料で作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミック又はドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、及び白金族の金属が挙げられる。適切な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、及び鉄含有合金、並びにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、並びに鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。
【0244】
抵抗発熱体は、電気抵抗性のある材料(ステンレス鋼など)の1つ以上のスタンピングした部分を含み得る。少なくとも1つの抵抗発熱体は、加熱ワイヤー又はフィラメント(例えばNi-Cr(ニッケル-クロム)、白金、タングステン若しくは合金のワイヤー)を含んでもよい。
【0245】
ヒーターは、少なくとも1つの誘導加熱装置を含んでいてもよい。
【0246】
基体発熱体は、誘導加熱装置であってもよく、すなわち、ヒーターは基体誘導加熱装置を含んでもよい。下流発熱体は、誘導加熱装置であってもよく、すなわち、ヒーターは下流誘導加熱装置を含んでもよい。
【0247】
少なくとも1つの誘導加熱装置は、少なくとも1つのインダクタコイルを含んでもよい。少なくとも1つの誘導加熱装置は、基体インダクタコイルを含んでもよい。少なくとも1つの誘導加熱装置は、下流インダクタコイルを含んでもよい。インダクタコイルは、電源から変動する電流を受信すると変動する磁場を発生するように配設される。こうした変動する電流は、約5キロヘルツ~約500キロヘルツであってもよい。変動する電流は、高周波の変動する電流であってもよい。本明細書で使用される場合、「高周波の変動する電流」という用語は、約500キロヘルツ~約30メガヘルツの周波数を有する、変動する電流を意味する。高周波の変動する電流は、約1メガヘルツ~約30メガヘルツ(約1メガヘルツ~約10メガヘルツ、又は約5メガヘルツ~約8メガヘルツなど)の周波数を有してもよい。変動する電流は、交流磁場を発生する交流電流としてもよい。
【0248】
インダクタコイルは、任意の好適な形態を有し得る。例えば、インダクタコイルは、平坦なインダクタコイルであってもよい。平坦なインダクタコイルは、実質的に平面において、らせん状に巻かれ得る。好ましくは、インダクタコイルは、管状インダクタコイルであり得る。典型的には、管状インダクタコイルは、長軸方向軸を中心としてらせん状に巻かれ得る。インダクタコイルは、細長いものでもよい。特に好ましくは、インダクタコイルは、細長い管状インダクタコイルであってもよい。インダクタコイルは、任意の好適な横断面を有し得る。例えば、インダクタコイルは、円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、又は他の多角形横断面を有し得る。
【0249】
インダクタコイルは、任意の好適な材料から形成され得る。インダクタコイルは、導電性材料から形成され得る。好ましくは、インダクタコイルは、金属又は金属合金から形成され得る。
【0250】
本明細書で使用される場合、「導電性」は、摂氏20度において1×10-4オームメートル(Ω・m)以下の電気抵抗率を有する材料を指す。
【0251】
少なくとも1つの誘導加熱装置は、少なくとも1つのサセプタを含んでいてもよい。少なくとも1つの誘導加熱装置は、基体サセプタを含んでいてもよい。少なくとも1つの誘導加熱装置は、下流サセプタを含んでいてもよい。本明細書で使用される場合、「サセプタ」という用語は、磁気エネルギーを熱へと変換する能力を有する材料を含む要素を指す。サセプタが、インダクタコイルによって発生された変動磁界などの変動磁界に位置する時、サセプタは加熱される。例えば、基体サセプタが、サスブトレートインダクタコイルによって発生される変動磁界に位置する場合、基体サセプタは加熱されてもよく、下流サセプタが、下流インダクタコイルによって発生される変動磁界に位置する場合、下流サセプタは加熱されてもよい。
【0252】
サセプタの加熱は、サセプタ材料の電気特性及び磁性に依存して、サセプタ内で誘導されるヒステリシス損失及び/又は渦電流の結果であり得る。ヒステリシス損失は、変動電磁場の影響下で切り替えられる材料内の磁区に起因して、強磁性又はフェリ磁性のサセプタ材料内で生じる。渦電流は、サセプタ材料が導電性である場合に誘発され得る。導電性の強磁性又はフェリ磁性サセプタ材料である場合、渦電流及びヒステリシス損失の両方によって熱を発生させることができる。したがって、サセプタは、サセプタ材料の電気的特性及び磁性に依存して、ヒステリシス損失又は渦電流のうちの少なくとも1つにより加熱可能であり得る。
【0253】
サセプタは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置に受容された時に、インダクタコイルによって発生した振動電磁場がサセプタ内に電流を誘発し、サセプタを加熱するように配置され得る。エアロゾル発生装置は、1~5キロアンペア/メートル(kA/m)、好ましくは2~3kA/m、例えば約2.5kA/mの磁界強度(H場の強度)を有する変動電磁場を発生させる能力があることが好ましい。エアロゾル発生装置は、1~30MHz、例えば1~10MHz、例えば5~7MHzの周波数を有する変動電磁場を発生させる能力があることが好ましい。
【0254】
サセプタは、任意の適切な材料を含んでもよい。サセプタは、エアロゾル形成基体又は風味基体から揮発性化合物を放出するのに十分な温度に誘導加熱することができる任意の材料から形成されてもよい。好ましいサセプタは、摂氏約250度を超える温度まで加熱されてもよい。好ましいサセプタは、導電性材料で形成されてもよい。サセプタのための適切な材料としては、黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオビウム、アルミニウム、ニッケル、ニッケル含有化合物、チタン、及び金属材料の複合材料が挙げられる。好ましいサセプタは、金属又は炭素を含んでもよい。いくつかの好ましいサセプタは、例えば、フェライト鉄、強磁性鋼又はステンレス鋼などの強磁性合金、強磁性粒子、及びフェライトなどの強磁性材料を含んでいてもよい。一部の好ましいサセプタは、強磁性材料からなり得る。好適なサセプタはアルミニウムを含んでよい。好適なサセプタはアルミニウムからなり得る。サセプタは、強磁性又は常磁性材料の少なくとも約5パーセント、少なくとも約20パーセント、少なくとも約50パーセント、又は少なくとも約90パーセントを含んでいてもよい。
【0255】
好ましくは、サセプタは、気体に対して実質的に不透過性である材料から形成されてもよい。言い換えれば、サセプタは、ガス透過性ではない材料から形成され得ることが好ましい。
【0256】
サセプタは、任意の適切な形態を有してもよい。例えば、サセプタは、細長い場合がある。サセプタは、任意の好適な横断面を有してもよい。例えば、サセプタは、円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、又は他の多角形横断面を有してもよい。サセプタは、管状であってもよい。
【0257】
サセプタは、支持体上に提供されるサセプタ層を含んでもよい。サセプタを変動磁界に配設すると、サセプタ表面に近接した渦電流が誘導され、表皮効果と呼ばれる効果がもたらされる。したがって、サセプタが変動磁界の存在下で効果的に加熱されることを確実にしながら、サセプタ材料の比較的薄い層からサセプタを形成することができる。サセプタを支持体及び比較的薄いサセプタ層から作製することは、シンプルで安価かつ頑強なエアロゾル発生物品の製造を容易にし得る。
【0258】
支持体は、誘導加熱の影響を受けやすくない材料から形成されてもよい。有利なことに、これは、エアロゾル形成基体と接触していないサセプタの表面の加熱を低減することができ、ここで支持体の表面は、エアロゾル形成基体と接触していないサセプタの表面を形成する。
【0259】
支持体は、電気絶縁材料を含んでもよい。本明細書で使用される場合、「電気絶縁」は、摂氏20度で少なくとも1x104オームメートル(Ωm)の電気抵抗率を有する材料を指す。
【0260】
断熱性材料から支持体を形成することは、サセプタ層と、誘導発熱体を囲むインダクタコイルなどの誘導加熱装置の他の構成要素との間に、断熱性バリアを提供し得る。有利なことに、これにより、サセプタと誘導加熱システムの他の構成要素との間の熱伝達を低減することができる。
【0261】
断熱性材料はまた、レーザーフラッシュ法を使用して測定した場合、約0.01平方センチメートル毎秒(cm2/s)以下のバルク熱拡散率を有してもよい。このような熱拡散率を有する支持体を提供することにより、高い熱慣性を有する支持体をもたらし得、これは、サセプタ層と支持体との間の熱伝達を低減し、支持体の温度の変動を低減し得る。
【0262】
サセプタは、保護外側層、例えば保護セラミック層又は保護ガラス層を備え得る。保護外側層は、サセプタの耐久性を改善し、サセプタの洗浄を容易にし得る。保護外側層は、サセプタを実質的に取り囲んでもよい。サセプタは、ガラス、セラミック、又は不活性金属から形成される保護被覆を含み得る。
【0263】
サセプタは、任意の適切な寸法を有してもよい。サセプタは、約5ミリメートル~約15ミリメートル、例えば、約6ミリメートル~約12ミリメートル、又は約8ミリメートル~約10ミリメートルの長さを有してもよい。サセプタは、約1ミリメートル~約8ミリメートル、例えば、約3ミリメートル~約5ミリメートルの幅を有してもよい。サセプタは、約0.01ミリメートル~約2ミリメートルの厚さを有してもよい。サセプタが一定の断面、例えば円形断面を有する場合、サセプタは、約1ミリメートル~約5ミリメートルの好ましい幅又は直径を有してもよい。
【0264】
サセプタは、装置空洞内に位置してもよい。サセプタは、装置空洞内へ装置空洞の長軸方向に延在し得る。サセプタは、細長くてもよい。細長いサセプタは、ブレード形状であってもよい。細長いサセプタは、ピン形状であってもよい。細長いサセプタは、先細り形状、又は少なくとも先細りした端を有してもよい。細長いサセプタは、先の尖った端を有してもよい。細長い要素は、円錐形状であってもよい。
【0265】
基体サセプタは、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容された時に、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体の中へと少なくとも部分的に挿入されるように構成された内部発熱体であってもよい。エアロゾル形成基体が内側空洞を含む場合、基体サセプタは、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容された時に、エアロゾル形成基体の内側空洞の中へと少なくとも部分的に挿入されるように構成され得る。
【0266】
下流サセプタは、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容された時に、エアロゾル発生物品の風味基体の中へと少なくとも部分的に挿入されるように構成された内部発熱体であってもよい。
【0267】
基体サセプタは、エアロゾル形成基体を受容するための空洞を少なくとも部分的に囲むように構成された外部発熱体であってもよい。
【0268】
下流サセプタは、風味基体を受容するための空洞を少なくとも部分的に囲むように構成された外部発熱体であってもよい。
【0269】
誘導加熱装置は、少なくとも1つの内部発熱体及び少なくとも1つの外部発熱体を備えてもよい。
【0270】
ヒーターは、少なくとも1つの抵抗発熱体及び少なくとも1つの誘導発熱体を備えてもよい。ヒーターは、抵抗発熱体と誘導発熱体の組み合わせを含み得る。
【0271】
エアロゾル発生装置は電源を備えてもよい。電源はDC電圧源であってもよい。電源は電池であってもよい。例えば、電源はニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、又はリチウム系電池(例えば、リチウムコバルト電池、リン酸鉄リチウム電池、又はリチウムポリマー電池)であってもよい。電源は、コンデンサなどの、別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を必要とする場合があり、またエアロゾル発生装置を使用するのに十分なエネルギーを蓄積できる容量を有してもよい。
【0272】
電源は、基体発熱体及び下流発熱体などの発熱体に電力を供給するために、ヒーターに電気的に接続されてもよい。発熱体が電源から電力を受容すると、発熱体は熱を発生し得る。電源は、揮発性化合物がエアロゾル形成基体から放出される温度までエアロゾル形成基体を加熱するのに十分な電力を基体発熱体に供給するように構成され得る。電源は、揮発性化合物が風味基体から放出される温度まで風味基体を加熱するのに十分な電力を下流発熱体に供給するように構成され得る。電源は、少なくとも1つの透過性制御要素が流体透過性である温度、すなわち、少なくとも1つの透過性制御要素をその透過性転移温度に加熱するために、少なくとも1つの透過性制御要素を加熱するために、下流発熱体に十分な電力を供給するように構成され得る。
【0273】
エアロゾル発生装置はハウジングを備え得る。ハウジングは、エアロゾル発生物品を受容するための空洞を少なくとも部分的に画定してもよい。
【0274】
エアロゾル発生装置は、空洞と流体連通する少なくとも1つの装置の空気吸込み口を備えてもよい。エアロゾル発生装置がハウジングを備える時、ハウジングは、少なくとも1つの装置の空気吸込み口を少なくとも部分的に画定してもよい。ハウジングは、空洞の遠位端に近接した基体装置の空気吸込み口を画定してもよい。基体装置の空気吸込み口は、周囲空気がエアロゾル形成基体の上流端内に引き込まれることを可能にすることが望ましい場合がある。ハウジングは、下流装置の空気吸込み口を画定し得る。下流装置の空気吸込み口は、周囲空気が管状要素の空気吸込み口内に引き込まれることを可能にするのに有利であり得る。下流装置の空気吸込み口は、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生物品を受容するために空洞内に完全に導入される時に、管状要素の空気吸込み口と実質的に合致するように構成され得る。
【0275】
エアロゾル発生装置は、コントローラを備えてもよい。コントローラは、電源から発熱体への電力供給を制御するように構成され得る。コントローラは、任意の適切なコントローラであってもよい。コントローラは、任意の適切な電気回路及び電気構成要素を含み得る。コントローラはプロセッサ及びメモリを備えてもよい。コントローラはマイクロプロセッサを備えてもよく、これはプログラム可能マイクロプロセッサであってもよい。
【0276】
エアロゾル発生装置は、ユーザーが吸煙していることを示す気流を検出するためのセンサーを備えてもよい。気流センサーは電気機械装置であってもよい。気流センサーは、機械装置、光学装置、光学機械装置、及び微小電気機械システム(MEMS)ベースのセンサーのうちのいずれかであってもよい。エアロゾル発生装置は、ユーザーが吸煙を開始するための手動操作可能なスイッチを備えてもよい。
【0277】
エアロゾル発生装置は、少なくとも1つの発熱体が起動された時を示すためのインジケータを備えてもよい。インジケータは、少なくとも1つの発熱体が起動された時に起動されるライトを含み得る。
【0278】
エアロゾル発生装置は、少なくとも1つの電気コネクタを備えてもよい。少なくとも1つの電気コネクタは、電源を充電するように構成されてもよい。少なくとも1つの電気コネクタは、別の電気装置に接続するように構成され得る。少なくとも1つの電気コネクタは、エアロゾル発生装置を別の電気的な装置に接続することを可能にする、少なくとも1つの外側電気接点を備える外側プラグ又はソケットを備えてもよい。例えば、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置を別のUSB使用可能装置に接続することを可能にする、USBプラグ又はUSBソケットを備えてもよい。例えば、USBプラグ又はソケットは、エアロゾル発生装置内の再充電可能電源を充電するために、USB充電装置へのエアロゾル発生装置の接続を可能にする場合がある。USBプラグ又はソケットは、エアロゾル発生装置へのデータ転送、若しくはエアロゾル発生装置からのデータ転送、又はその両方を支持し得る。同様に、新しいエアロゾル発生物品のための新しい加熱プロファイルなどのデータを装置に転送するために、エアロゾル発生装置をコンピュータに接続してもよい。
【0279】
エアロゾル発生装置がUSBプラグ又はソケットを備える時、エアロゾル発生装置は、使用されていない時にUSBプラグ又はソケットを覆う取り外し可能なカバーを更に備えてもよい。USBプラグ又はソケットがUSBプラグである時、USBプラグは、装置内に選択的に格納可能であってもよい。
【0280】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちの任意の1つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態又は開示の任意の1つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0281】
実施例1.上流端及び下流端を有するエアロゾル発生物品であって、エアロゾル発生物品が上流端と下流端との間に長軸方向を画定し、エアロゾル発生物品が、
エアロゾル形成基体と、
エアロゾル形成基体の下流に配置され、かつ長軸方向に沿って延在する、管状要素であって、管状要素が、空気吸込み口を備える、管状要素と、
空気吸込み口の下流に配置された風味基体と、を備える、エアロゾル発生物品。
【0282】
実施例2.風味基体が、ゲル組成物を含む、実施例1に記載のエアロゾル発生物品。
【0283】
実施例3.ゲル組成物が、ゲル組成物の温度がゲル組成物の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に流体透過性であるように構成され、ゲル組成物が、ゲル組成物の温度がゲル組成物の透過性転移温度より低い時に実質的に流体不透過性であるように構成され、好ましくは、ゲル組成物の透過性転移温度が、ゲル組成物の相転移温度である、実施例2に記載のエアロゾル発生物品。
【0284】
実施例4.ゲル組成物の透過性転移温度が、摂氏70度~摂氏80度である、実施例3に記載のエアロゾル発生物品。
【0285】
実施例5.ゲル組成物が、摂氏85度で流体透過性であるように構成され、ゲル組成物が、摂氏20度で実質的に流体不透過性であるように構成される、実施例2~実施例4のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0286】
実施例6.ゲル組成物が、熱可逆性である、実施例2~実施例5のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0287】
実施例7.ゲル組成物が流体透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、ゲル組成物が実質的に流体不透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも、少なくとも約10mmH2O大きい、実施例2~実施例6のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0288】
実施例8.ゲル組成物が流体透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、ゲル組成物が実質的に流体不透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも、少なくとも約20mmH2O大きい、実施例7に記載のエアロゾル発生物品。
【0289】
実施例9.ゲル組成物が流体透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、ゲル組成物が実質的に流体不透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも、少なくとも約30mmH2O大きい、実施例8に記載のエアロゾル発生物品。
【0290】
実施例10.ゲル組成物が実質的に流体不透過性である時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、約20mmH2Oより大きく、好ましくは約30mmH2Oより大きく、より好ましくは約40mmH2Oより大きく、更により好ましくは約50mmH2Oより大きく、最も好ましくは約60mmH2Oよりも大きい、実施例2~実施例9のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0291】
実施例11.ゲル組成物が流体透過性である時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、約50mmH2Oよりも低く、より好ましくは、約40mmH2Oよりも低く、更により好ましくは、約30mmH2Oよりも低く、更により好ましくは、約20mmH2Oよりも低く、最も好ましくは、約10mmH2Oよりも低い、実施例2~実施例10のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0292】
実施例12.ゲル組成物が、好ましくは約0.1%~約4%、より好ましくは約0.1%~2%のニコチンを含む、実施例2~実施例11のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0293】
実施例13.ゲル組成物が、風味剤を含む、実施例2~実施例12のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0294】
実施例14.風味剤が、メンソール、カフェイン、グアナ、タウリン、及びグルクロノラクトンを含有するコーヒー誘導体風味剤のうちの1つ以上を含む、実施例13に記載のエアロゾル発生物品。
【0295】
実施例15.ゲル組成物が、好ましくは約50%~約75%、より好ましくは約50%~約65%のグリセリンを含む、実施例2~実施例14のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0296】
実施例16.ゲル組成物が、好ましくは約15%~約35%、より好ましくは約18%~約32%、更により好ましくは約20%~約30%、最も好ましくは約21%~約27%のヒドロキシポリメチルセルロース(HPMC)を含む、実施例2~実施例15のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0297】
実施例17.ゲル組成物が、好ましくは約3%~約10%、より好ましくは約4%~約7%の寒天を含む、実施例2~実施例16のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0298】
実施例18.ゲル組成物が、好ましくは約0.1%~約12%、より好ましくは約0.1%~7%の繊維を含む、実施例2~実施例17のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0299】
実施例19.ゲル組成物が、好ましくは約0.1%~約9%、より好ましくは約0.1%~7%の低メトキシル(E440i)ペクチンを含む、実施例2~実施例18のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0300】
実施例20.ゲル組成物が、好ましくは約1.7%~約3.1%、より好ましくは約2.1%~約2.9%の乳酸を含む、実施例2~実施例19のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0301】
実施例21.ゲル組成物が、好ましくは約0.1%~約7%、より好ましくは約0.1%~約3%のカラクテートを含む、実施例2~実施例20のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0302】
実施例22.ゲル組成物が、カンナビノイド化合物を含む、実施例2~実施例21のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0303】
実施例23.ゲル組成物が、風味基体中に均一に分布する、実施例2~実施例22のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0304】
実施例24.ゲル組成物が、風味基体において可変的な方法で分布される、実施例2~実施例22のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0305】
実施例25.ゲル組成物が、毎秒約1,000,000~約1パスカル、好ましくは毎秒100,000~10パスカル、好ましくは毎秒10,000~1,000パスカル、好ましくは毎秒1,000~100パスカル、好ましくは毎秒500~200パスカルの粘度を有する、実施例2~実施例24のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0306】
実施例26.風味基体が風味材料を含む、実施例1に記載のエアロゾル発生物品。
【0307】
実施例27.風味材料が、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、流体透過性であるように構成され、風味材料が、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度より低い時に実質的に流体不透過性であるように構成され、好ましくは、風味材料の透過性転移温度が、風味材料の相転移温度である、実施例26に記載のエアロゾル発生物品。
【0308】
実施例28.風味材料の透過性転移温度が、摂氏70度~摂氏80度である、実施例27に記載のエアロゾル発生物品。
【0309】
実施例29.風味材料が、摂氏85度で流体透過性であるように構成され、風味材料が、摂氏20度で実質的に流体不透過性であるように構成される、実施例26~実施例28のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0310】
実施例30.風味材料が、熱可逆性である、実施例26~実施例29のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0311】
実施例31.風味材料が流体透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、風味が実質的に流体不透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも、少なくとも約10mmH2O大きい、実施例26~実施例30のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0312】
実施例32.風味材料が流体透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、風味材料が実質的に流体不透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも、少なくとも約20mmH2O大きい、実施例31に記載のエアロゾル発生物品。
【0313】
実施例33.風味材料が流体透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、風味材料が実質的に流体不透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも、少なくとも約30mmH2O大きい、実施例32に記載のエアロゾル発生物品。
【0314】
実施例34.風味材料が実質的に流体不透過性である時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、約20mmH2Oより大きく、より好ましくは約30mmH2Oより大きく、更により好ましくは約40mmH2Oより大きく、更により好ましくは約50mmH2Oより大きく、最も好ましくは約60mmH2Oよりも大きい、実施例26~実施例33のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0315】
実施例35.風味材料が流体透過性である時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、約50mmH2Oよりも低く、より好ましくは、約40mmH2Oよりも低く、更により好ましくは、約30mmH2Oよりも低く、更により好ましくは、約20mmH2Oよりも低く、最も好ましくは、約10mmH2Oよりも低い、実施例26~実施例34のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0316】
実施例36.風味材料が、好ましくは約0.1%~約4%、より好ましくは約0.1%~2%のニコチンを含む、実施例26~実施例35のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0317】
実施例37.風味材料が風味剤を含む、実施例26~実施例36のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0318】
実施例38.風味剤が、メンソール、カフェイン、グアナ、タウリン、及びグルクロノラクトンを含有するコーヒー誘導体風味剤のうちの1つ以上を含む、実施例37に記載のエアロゾル発生物品。
【0319】
実施例39.風味材料が、好ましくは約50%~約75%、より好ましくは約50%~約65%のグリセリンを含む、実施例26~実施例38のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0320】
実施例40.風味材料が、好ましくは約15%~約35%、より好ましくは約18%~約32%、更により好ましくは約20%~約30%、最も好ましくは約21%~約27%のヒドロキシポリメチルセルロース(HPMC)を含む、実施例26~実施例39のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0321】
実施例41.風味材料が、好ましくは約3%~約10%、より好ましくは約4%~約7%の寒天を含む、実施例26~実施例40のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0322】
実施例42.風味材料が、好ましくは約0.1%~約12%、より好ましくは約0.1%~7%の繊維を含む、実施例26~実施例41のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0323】
実施例43.風味材料が、好ましくは約0.1%~約9%、より好ましくは約0.1%~7%の低メトキシル(E440i)ペクチンを含む、実施例26~実施例42のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0324】
実施例44.風味材料が、好ましくは約1.7%~約3.1%、より好ましくは約2.1%~約2.9%の乳酸を含む、実施例26~実施例43のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0325】
実施例45.風味材料が、好ましくは約0.1%~約7%、より好ましくは約0.1%~約3%のカラクテートを含む、実施例26~実施例44のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0326】
実施例46.風味材料が、カンナビノイド化合物を含む、実施例26~実施例45のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0327】
実施例47.風味材料が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース系強化剤、又はそれらの任意の組み合わせを、好ましくは本明細書に上記で開示される重量パーセントで含有する量で含む、実施例26~実施例46のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0328】
実施例48.風味材料がセルロース系強化剤を含み、セルロース系強化剤がセルロース繊維、微結晶セルロース、セルロース粉末又は任意の組み合わせを、好ましくは本明細書に上記に開示される重量パーセントで含有する量で含む、実施例26~実施例47のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0329】
実施例49.風味基体の変形強度に対する抵抗が、約0.5kgf~約3kgf、好ましくは約1.3kgf~約2.7kgf、より好ましくは約1.9kgf~約2.5kgfであり得る、実施例1~実施例48のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0330】
実施例50.風味基体が外側層を含む、実施例1~実施例49のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0331】
実施例51.外側層が、風味基体の残りの部分と同じ材料で作製される、実施例50に記載のエアロゾル発生物品。
【0332】
実施例52.エアロゾル形成基体の上流端と風味基体の下流端との間の距離が、約40ミリメートル未満、好ましくは約30ミリメートル未満、更により好ましくは20ミリメートル未満である、実施例1~実施例51のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0333】
実施例53.調節部材が空気吸込み口のサイズを変化させるように構成されるように、管状要素上に配置され、管状要素に対して移動可能な調節部材を更に備える、実施例1~実施例52のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0334】
実施例54.調節部材及び管状要素が、互いに対して直線的に移動可能である、実施例53に記載のエアロゾル発生物品。
【0335】
実施例55.調節部材及び管状要素が、互いに対して回転するように構成される、実施例53に記載のエアロゾル発生物品。
【0336】
実施例56.調節部材及び管状要素が、例えば、ねじ山によって、互いに対して直線的に回転及び移動するように構成される、実施例53に記載のエアロゾル発生物品。
【0337】
実施例57.管状要素が、内側管及び外側管を備え、外側管が、内側管の周りに配置され、外側気流チャネルが、内側管及び外側管によって長軸方向に区切られ、内側気流チャネルが、内側管によって長軸方向に区切られ、少なくとも内側気流チャネルが、下流端に向かって流れるように基体エアロゾルに適合される、実施例1~実施例56のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0338】
実施例58.風味基体が、外側気流チャネル内に配置される、実施例57に記載のエアロゾル発生物品。
【0339】
実施例59.少なくとも1つの透過性制御要素を更に備え、
少なくとも1つの透過性制御要素が、少なくとも1つの透過性制御要素の温度が、少なくとも1つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、流体透過性であるように構成されており、好ましくは、少なくとも1つの透過性制御要素の透過性転移温度が、少なくとも1つの透過性制御要素の相転移温度であり、
少なくとも1つの透過性制御要素が、少なくとも1つの透過性制御要素の温度が少なくとも1つの透過性制御要素の透過性転移温度より低い時に、実質的に流体不透過性であるように構成されており、
少なくとも1つの透過性制御要素が外側気流チャネル内に配置され、少なくとも1つの透過性制御要素が、少なくとも1つの透過性制御要素の温度が少なくとも1つの透過性制御要素の透過性転移温度より低い時に、透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流体が流れるのを防止し、少なくとも1つの透過性制御要素の温度が、少なくとも1つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流体が流れることを可能にするように構成されている、実施例57又は実施例58に記載のエアロゾル発生物品。
【0340】
実施例60.少なくとも1つの透過性制御要素を更に備え、
少なくとも1つの透過性制御要素が、少なくとも1つの透過性制御要素の温度が摂氏85度である時に流体透過性であるように構成されており、
少なくとも1つの透過性制御要素が、少なくとも1つの透過性制御要素の温度が摂氏20度である時に実質的に流体不透過性であるように構成されており、
少なくとも1つの透過性制御要素が外側気流チャネル内に配置され、少なくとも1つの透過性制御要素の温度が摂氏20度である時に、透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流体が流れるのを防止し、少なくとも1つの透過性制御要素の温度が摂氏85度である時に、透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流体が流れることを可能にするよう構成されている、実施例57~実施例59のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0341】
実施例61.少なくとも1つの透過性制御要素が、ゲル組成物を含む、実施例59又は実施例60に記載のエアロゾル発生物品。
【0342】
実施例62.少なくとも1つの透過性制御要素が、熱可逆性ゲル組成物などの熱可逆性材料を含む、実施例59~実施例61のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0343】
実施例63.風味基体が、透過性制御要素である、実施例58、及び実施例59~実施例62のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0344】
実施例64.透過性制御要素が、風味基体の下流に配置される、実施例59~実施例63のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0345】
実施例65.風味基体の上流の外側気流チャネル内に配置されたスパニング要素を更に含む、実施例59~実施例64のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0346】
実施例66.スパニング要素が透過性制御要素である、実施例65に記載のエアロゾル発生物品。
【0347】
実施例67.風味基体が、気流チャネル全体に沿って長軸方向に延在する、実施例63に記載のエアロゾル発生物品。
【0348】
実施例68.外側気流チャネルが、空気吸込み口を備え、空気吸込み口が、スパニング要素の下流に配置される、実施例65又は実施例66に記載のエアロゾル発生物品。
【0349】
実施例69.管状要素が、エアロゾル形成基体のすぐ下流に長軸方向に配置される、実施例1~実施例68のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0350】
実施例70.管状要素の下流に配置されたフィルターを更に備える、実施例1~実施例69のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0351】
実施例71.フィルターが、管状要素のすぐ下流に長軸方向に配置される、実施例70に記載のエアロゾル発生物品。
【0352】
実施例72.長軸方向に管状要素の下流に配置されたエアロゾル冷却要素を更に含む、実施例1~実施例70のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0353】
実施例73.エアロゾル冷却要素が管状要素とフィルターとの間に配置される、実施例70に従属する場合の実施例72に記載のエアロゾル発生物品。
【0354】
実施例74.エアロゾル発生物品の少なくとも一部を囲むラッパーを更に備える、実施例1~実施例73のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0355】
実施例75.エアロゾル発生物品の2つ以上の構成要素を一緒に保持するように構成された接続機構を更に備える、実施例1~実施例74のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0356】
実施例76.エアロゾル形成基体が、液体成分を含む、実施例1~実施例75のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0357】
実施例77.エアロゾル形成基体が、固体成分を含む、実施例1~実施例76のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0358】
実施例78.エアロゾル形成基体が、植物系材料、好ましくは均質化した植物由来材料を含む、実施例1~実施例77のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0359】
実施例79.エアロゾル形成基体が、非たばこ材料を含む、実施例1~実施例78のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0360】
実施例80.エアロゾル形成基体が、たばこ材料を含む、実施例78又は実施例79に記載のエアロゾル発生物品。
【0361】
実施例81.エアロゾル形成基体が、固体均質化したたばこ材料を含む、実施例80に記載のエアロゾル発生物品。
【0362】
実施例82.エアロゾル形成基体が、固体均質化したたばこ材料の少なくとも1つのシートの集合体を備える、実施例81に記載のエアロゾル発生物品。
【0363】
実施例83.少なくとも1つのシートの集合体が、テクスチャ加工されたシート、捲縮されたシート、又は両方を含む、実施例82に記載のエアロゾル発生物品。
【0364】
実施例84.固体均質化したたばこ材料が、たばこ材料の細片を含む、実施例81~実施例83のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0365】
実施例85.エアロゾル形成基体が、複数の細長い管状要素を含むロッドを有する、実施例77に従属する場合の実施例77~実施例84のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0366】
実施例86.複数の細長い管状要素が、固体均質化したたばこ材料を含む、実施例81に従属する場合の実施例85に記載のエアロゾル発生物品。
【0367】
実施例87.少なくとも1つの細長い管状材料が、固体均質化したたばこ材料のシート又はウェブから切断された巻かれた細片を含む、実施例86に記載のエアロゾル発生物品。
【0368】
実施例88.エアロゾル形成基体が、内側空洞を画定する中空管状基体である、実施例1~実施例87のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0369】
実施例89.熱伝導性材料の層を更に含む、実施例1~実施例88のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0370】
実施例90.エアロゾル形成基体が、エアロゾル形成体を含む、実施例1~実施例89のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0371】
実施例91.ヒーターが、エアロゾル発生物品を加熱するように構成された基体発熱体、及び基体発熱体の下流に配置された下流発熱体を含む、ヒーターを含むエアロゾル発生装置。
【0372】
実施例92.ヒーターが、少なくとも1つの抵抗発熱体を含む、実施例91に記載のエアロゾル発生装置。
【0373】
実施例93.少なくとも1つの抵抗発熱体が、電気的に絶縁された基体及び電気的に絶縁された基体上の1つ以上の導電トラックを備える、実施例92に記載のエアロゾル発生装置。
【0374】
実施例94.ヒーターが、少なくとも1つの誘導加熱装置を備え、それぞれの誘導装置が、少なくとも1つのインダクタコイル及び少なくとも1つのサセプタを含む、実施例91~実施例93のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0375】
実施例95.少なくとも1つのインダクタコイルが、電源から変動電流を受ける際に変動磁界を発生するように配置され、変動電流が約5キロヘルツ~約500キロヘルツである、実施例94に記載のエアロゾル発生装置。
【0376】
実施例96.少なくとも1つのインダクタコイルが、電源から変動電流を受ける際に変動磁界を発生するように配置され、変動電流が約500キロヘルツ~約5メガヘルツである、実施例94に記載のエアロゾル発生装置。
【0377】
実施例97.少なくとも1つのインダクタコイルが、実質的に平面においてらせん状に巻かれたフラットインダクタコイルなどのフラットインダクタコイルである、実施例94~実施例96のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0378】
実施例98.少なくとも1つのインダクタコイルが、長軸方向軸の周りにらせん状に巻かれた管状インダクタコイルなどの管状インダクタコイルである、実施例94~実施例96のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0379】
実施例99.少なくとも1つのインダクタコイルが、導電性材料から形成される、実施例94~実施例98のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0380】
実施例100.少なくとも1つのサセプタが、導電性材料から形成される、実施例94~実施例99のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0381】
実施例101.少なくとも1つのサセプタが、支持体上に設けられたサセプタ層を備え、支持体が、断熱性材料を含むことが好ましい、実施例94~実施例100のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0382】
実施例102.ヒーターが、少なくとも1つの抵抗発熱体及び少なくとも1つの誘導発熱体を備える、実施例92~実施例101のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0383】
実施例103.基体発熱体が、基体誘導加熱装置であり、基体インダクタコイル及び基体サセプタを含む、実施例91~実施例102のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0384】
実施例104.下流発熱体が、下流誘導加熱装置であり、下流インダクタコイル及び下流サセプタを含む、実施例103に記載のエアロゾル発生装置。
【0385】
実施例105.下流発熱体が、抵抗発熱体である、実施例103に記載のエアロゾル発生装置。
【0386】
実施例106.基体発熱体が、抵抗発熱体である、実施例91~実施例102のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0387】
実施例107.下流発熱体が、抵抗発熱体である、実施例106に記載のエアロゾル発生装置。
【0388】
実施例108.下流発熱体が、下流誘導加熱装置であり、下流インダクタコイル及び下流サセプタを含む、実施例106に記載のエアロゾル発生装置。
【0389】
実施例109.下流発熱体が、下流誘導加熱装置であり、下流インダクタコイル及び下流サセプタを含む、実施例91~実施例102のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0390】
実施例110.基体発熱体が、基体誘導加熱装置であり、基体インダクタコイル及び基体サセプタを含む、実施例109に記載のエアロゾル発生装置。
【0391】
実施例111.基体発熱体が、抵抗発熱体である、実施例109に記載のエアロゾル発生装置。
【0392】
実施例112.下流発熱体が、抵抗発熱体である、実施例91~実施例102のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0393】
実施例113.基体発熱体が、基体誘導加熱装置であり、基体インダクタコイル及び基体サセプタを含む、実施例112に記載のエアロゾル発生装置。
【0394】
実施例114.基体発熱体が、抵抗発熱体である、実施例112に記載のエアロゾル発生装置。
【0395】
実施例115.ヒーターが、内部発熱体を含む、実施例91~実施例114のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0396】
実施例116.ヒーターが、外側発熱体を含む、実施例91~実施例115のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0397】
実施例117.下流発熱体及び基体発熱体が、内部発熱体である、実施例115又は実施例116のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0398】
実施例118.下流発熱体及び基体発熱体が、外側発熱体である、実施例115又は実施例116に記載のエアロゾル発生装置。
【0399】
実施例119.下流発熱体が内部発熱体であり、基体発熱体が外側発熱体である、実施例115又は実施例116に記載のエアロゾル発生装置。
【0400】
実施例120.下流発熱体が外側発熱体であり、基体発熱体が内部発熱体である、実施例115又は実施例116に記載のエアロゾル発生装置。
【0401】
実施例121.電源を更に備える、実施例91~実施例120のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0402】
実施例122.電源が、ヒーターに電気的に接続される、実施例121に記載のエアロゾル発生装置。
【0403】
実施例123.エアロゾル発生物品を受容するための空洞を更に備える、実施例91~実施例122のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0404】
実施例124.装置ハウジングを更に備える、実施例91~実施例123のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0405】
実施例125.装置ハウジングが、エアロゾル発生物品を受容するための空洞を少なくとも部分的に画定する、実施例123及び実施例124に記載のエアロゾル発生装置。
【0406】
実施例126.少なくとも1つの装置空気吸込み口を更に備える、実施例91~実施例125のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0407】
実施例127.装置ハウジングが、少なくとも1つの装置空気吸込み口を備える、実施例124に従属する場合の実施例126に記載のエアロゾル発生装置。
【0408】
実施例128.少なくとも1つの装置空気吸込み口が、基体装置空気吸込み口を備える、実施例126又は実施例127に記載のエアロゾル発生装置。
【0409】
実施例129.少なくとも1つの装置空気吸込み口が、下流装置空気吸込み口を含む、実施例126~実施例128のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置。
【0410】
実施例130.コントローラを更に備える、実施例91~実施例129のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0411】
実施例131.ユーザーが吸煙していることを示す気流を検出するように構成されたセンサーを更に備える、実施例91~実施例130のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0412】
実施例132.少なくとも1つの電気コネクタを更に備える、実施例91~実施例131のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
【0413】
実施例133.少なくとも1つの電気コネクタが、USBプラグ又はUSBソケットなどの外側プラグ又はソケットを備える、実施例132に記載のエアロゾル発生物品。
【0414】
実施例134.実施例1~実施例90のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品、及び実施例91~実施例133のいずれか1つに記載のエアロゾル発生装置を備える、エアロゾル発生システム。
【0415】
本発明のこれらの及び他の特徴及び利点は、添付の図を参照して、例証的かつ非限定的な例によってのみ与えられる、好ましい実施形態の以下の詳細な説明に照らして、より明らかになるであろう。
【0416】
図1は、上流端13及び下流端14を有するエアロゾル発生物品10の縦断面図を描写し、エアロゾル発生物品10は上流端13と下流端14との間に長軸方向を画定する。物品10はエアロゾル形成基体11を備える。
図1の実施形態において、管状要素12はエアロゾル形成基体11のすぐ下流に配置されている。管状要素12は、長軸方向に延びる、かつ基体エアロゾルが下流端14に向かって流れるように適合された開口部を画定する。管状要素12は、外気が管状要素12の開口部内に引き込まれ得る、空気吸込み口15を含む。管状要素12は、管状要素12の上流端13と管状要素12の下流端14との間に途切れることのない流体連通を確立する少なくとも1つの気流チャネルを画定する。
【0417】
図1の実施形態において、風味基体16は、管状要素12のすぐ下流に長軸方向に配置されている。この実施形態では、風味基体16は、ゲル組成物を含む。しかしながら、ゲル組成物とは異なる他の風味材料を、ゲル組成物に加えて、又は代替的に使用してもよい。
【0418】
管状要素12に含まれる空気吸込み口15の下流に風味基体16を提供することは、風味基体16に供給される気流の量の制御を可能にする。ゲル組成物は、風味基体16の加熱時に均一な基体を発生するのに役立ち、これは、風味基体16の上流に配置されたエアロゾル形成基体11によって発生され得る基体エアロゾルに同伴させる非常に一貫性のある風味エアロゾルを生じさせることができる。
【0419】
図1~
図8の実施形態では、フィルター17は、管状要素12のすぐ下流に長軸方向に配置され、マウスピース22はフィルター17のすぐ下流に配置される。
【0420】
図1の実施形態における風味基体16のゲル組成物は、
図2のドットで表されるように、ゲル組成物の温度がゲル組成物の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時、流体透過性となるように構成されてもよく、
図1の破線で示されるように、ゲル組成物の温度がゲル組成物の透過性転移温度より低い時に、実質的に流体不透過性になる。したがって、風味基体の温度の変化は、エアロゾル発生物品10のいくつかの特性の変化をもたらし得る。風味基体16をゲル組成物の透過性転移温度まで加熱することは、気流が透過性風味基体16を通過することができるため、エアロゾル発生物品10の下流端14に向かって流れることができる気流の量が増加し、かつエアロゾル発生物品10の引き出し抵抗が減少することにつながり得る。増加は、こうした断面でのエアロゾル発生物品10内の1つ以上の気流チャネルの最大断面積に対する、風味基体16によって占められる断面積の割合に依存する。風味材料は、流体透過性であり、風味材料の温度が、風味材料の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、気流チャネルに沿って流れる流体が、風味基体16の下流に流れることを可能にするように構成され、実質的に流体不透過性であり、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度より低い時に、気流チャネルに沿って流れる流体が、風味基体16の下流に流れるのを実質的に防止するように構成されてもよく、風味材料は、ゲル組成物である。
【0421】
図1~10では、破線でマークされた透過性制御要素(透過性制御要素、風味基体、又はスパニング要素など)は、透過性制御要素が実質的に流体不透過性であることを示し、ドットでマークされた透過性制御要素は、透過性制御要素が流体透過性であることを示す。
【0422】
図1の実施形態のゲル組成物はまた、エアロゾル発生装置によって風味基体16に適用される任意の動作温度で流体不透過性であるように構成されてもよい。この実施例では、気流が下流端14に向かって流れることを可能にするために、風味基体16は、通常、1つ以上の気流チャネルの断面全体にわたって延在しない。代替的に、風味基体16は、気流チャネルを遮断してもよい。風味基体16は、下流端14に向かう気流を遮断するために、1つ以上の複数の気流チャネルの断面全体にわたって延在し得る。このように、風味基体16は、気流チャネルの断面の約100パーセントにわたって延在し得る。風味基体16は、気流チャネルの断面の少なくとも約25パーセントにわたって延在し得る。風味基体16は、気流チャネルの断面の少なくとも約50パーセントにわたって延在し得る。風味基体16は、気流チャネルの断面の少なくとも約75パーセントにわたって延在し得る。
【0423】
風味基体16の風味材料のゲル組成物は、50~75重量パーセント、好ましくは、50~65重量パーセントで存在するグリセリン、15~35重量パーセント、好ましくは、20~30重量パーセントのヒドロキシポリメチルセルロース(HPMC)、3~10重量パーセント、好ましくは、4~7重量パーセントの寒天、0~12重量パーセント、好ましくは、0~7重量パーセントの繊維、0~9重量パーセント、好ましくは、0~7重量パーセントの低メトキシル(LM)(E440i)ペクチン、1.7~3.1重量パーセント、好ましくは、2.1~2.9重量パーセントの乳酸、0~7重量パーセント、好ましくは、0~3重量パーセントのCa-乳酸、0~4重量パーセント、好ましくは0~2重量パーセントのニコチン、ニコチン及び風味剤、又は風味剤の量の組成物を有し得る。
【0424】
風味剤は、メントール抽出物、バニラ抽出物、及びコーヒー誘導体風味剤のうちの1つ以上とすることができる。コーヒー誘導体風味剤は、カフェイン、グアラナ、タウリン、及びグルクロノラクトンのうちの1つ以上を含有する。風味剤がゲル組成物中に存在する場合、好ましくは0.2~4重量パーセント、より好ましくは0.4~2重量パーセントで存在する。
【0425】
本明細書に記載される透過性制御要素、風味基体、又はスパニング要素のいずれかで使用され得るゲル組成物の組成の例を、以下の表1に示す。表1は、ゲル組成物の各成分の重量パーセントを示す。
[表1]
【0426】
上述のゲル組成物は、貯蔵の際に、又は製造から消費者への輸送の際に、予測可能な組成物形態を提供することができる。ゲル組成物は、その形状を実質的に維持し得る。ゲル組成物は、室温(摂氏約21度)でその状態を維持する。ゲル組成物は、エアロゾル発生物品の使用の標準使用環境温度をカバーする温度範囲内の固体状態であるように構成される。環境温度の適切な範囲は、摂氏約-20度~摂氏約70度とし得る。ゲル組成物の全体的な状態は、主に固体であってもよく、又はゲル固体状態であり、かつ流体不透過性であってもよい。摂氏約70度を超えると、組成物の全体的な状態は、主に液体であり、流体透過性であり得る。
【0427】
固体状態にある時、上述のゲル組成物は、エアロゾル発生物品の製造、輸送及び使用の間の取り扱いのための機械的安定性を風味基体に提供するために、変形に対し十分な抵抗力を有するように構成され得る。ゲル組成物は、0.5kgf~3.0kgfの変形強度に対する抵抗を有し得る。変形に対する抵抗は、好ましくは1.3kgf~2.7kgf、より好ましくは1.9kgf~2.5kgfである。ゲル組成物の機械的強度は、組成物中の低メトキシル(LM)ペクチンの量を調整することによって、所望の範囲に調整することができる。この目的のためにLMペクチンを使用することは、特定の組成物製剤に依存し、0.1~9重量パーセント、好ましくは0.1~7重量パーセント、最も好ましくは1~3重量パーセントの割合で使用することができる。
【0428】
ゲル組成物の組成は、風味基体内で可変的な方法で分布されてもよい。代替的な実施形態では、組成物は、均質な分布を有し得る。風味基体は、風味基体に、エアロゾル発生物品内に配置される必要な形状を与えるのに有用な外側層を含み得る。外側層はシェルであってもよい。風味基体の残りの部分は、コアであってもよい。コア及び外側層を含む風味基体は、まず、風味基体の残りの部分を含むコアを堆積させ、次いでコア上に層を堆積させて外側層を形成することによって製造される。適用される製造工程にはいくつかの種類がある。コア層及び外側層は、押出成形によって製造されてもよい。管状コアが生成されてもよく、次のステップは、ゲル組成物が管状コアの外側表面上に均一に堆積される押出成形プロセスであってもよい。外側層は、風味基体の残りの部分と同じゲル組成物で作製することができる。コア層及び外側層は、同じ特性を有してもよい。コア層及び外側層は、異なる特性を有してもよい。一実施例では、コアは、より硬い外側層であるシェルよりも、約5~約20パーセント、より好ましくは約10~約15パーセント柔らかく、機械的強度が低い。代替的に、又は追加的に、ゲル組成物が風味剤を含む場合、外側層(シェル)は風味剤を含まない場合がある。
【0429】
図1及び2に示す実施形態では、風味基体16の風味材料は、表1に上述した風味あり組成物A又は風味あり組成物Bを含む。
【0430】
図2は、
図1のエアロゾル発生物品の縦断面図であり、図のドットで表されるように、風味基体16が、ゲル組成物が流体透過性である温度にある瞬間を示す。同様に、エアロゾル形成基体11は加熱されて、その上流端13上のエアロゾル発生物品10に入る外気に同伴される、基体エアロゾルを発生する。
【0431】
図2では、外気は、空気吸込み口15を通って管状要素12内に引き込まれる。外気及び基体エアロゾルの流れは、風味基体16に到達する。風味基体16は、流体透過性であり、更に、加熱されて風味エアロゾルを形成する。風味エアロゾルは、外気及び基体エアロゾルの流れに同伴され、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルを形成する。同伴されたエアロゾルは、フィルター17によって濾過され、マウスピース22を通ってユーザーに送達される。
【0432】
図3は、管状要素12が外側気流チャネル18及び内側気流チャネル19を含む、
図1のエアロゾル発生物品とは異なるエアロゾル発生物品10の縦断面図を示す。
図3の実施形態において、風味基体16は、管状要素12のすぐ下流に長軸方向に配置されている。
【0433】
図3の実施形態では、透過性制御要素20は、外側気流チャネル18内に配置される。透過性制御要素20は、透過性制御要素の温度が透過性制御要素20の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い場合、例えば、透過性制御要素20の温度が摂氏85度である場合、流体透過性であるように構成される。同様に、透過性制御要素20は、例えば、透過性制御要素の温度が摂氏20度である時など、透過性制御要素の透過性転移温度よりも透過性制御要素の温度が低い時、実質的に流体不透過性であるように構成される。したがって、透過性制御要素20は、その温度がその透過性転移温度(
図3に表されるように)を下回っている時に、流体が透過性制御要素20の下流の外側気流チャネル18に沿って流れるのを防止し、その温度がその透過性転移温度(
図4に表されるように)と等しいか、又はそれより高い時に、流体が、透過性制御要素20の下流の外側気流チャネル18に沿って流れることを可能にし得る。これは、エアロゾル発生物品10のいくつかの特性の変化をもたらし得る。透過性制御要素20をその透過性転移温度まで加熱することは、気流が外側気流チャネル18に沿って流れることを可能にするため、エアロゾル発生物品10の下流端14に向かって流れることができる気流の量が増加し、かつエアロゾル発生物品10の引き出し抵抗が減少することにつながり得る。同様に、透過性制御要素20は、風味基体16が提供される気流の量を調節するために有利に使用され得る。
【0434】
図3の実施形態では、スパニング要素21は、外側気流チャネル18への基体エアロゾルの流れを妨害又は調節するために、外側気流チャネル18内に提供されている。スパニング要素21は、透過性制御要素であってもよい。スパニング要素21が透過性制御要素である場合、例えば、摂氏85度で、スパニング要素21の温度がスパニング要素21の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い場合、エアロゾル形成基体11の加熱時に、基体エアロゾルが外側気流チャネル18内に流れてもよい。同様に、基体エアロゾルは、例えば摂氏20度で、スパニング要素21の透過性転移温度よりもスパニング要素21の温度が低い場合、エアロゾル形成基体11の加熱時に、外側気流チャネル18内に流れることが防止され得る。
【0435】
この実施形態では、透過性制御要素20及びスパニング要素21は、ゲル組成物を含む。しかしながら、代替的な実施形態では、透過性制御要素20及びスパニング要素21は、材料の温度の関数として望ましい透過性の変化を達成するための他の適切な材料を含む。
【0436】
図3及び4に示す実施形態では、透過性制御要素20及びスパニング要素21は、表1に上述した風味なし組成物A又は風味あり組成物Bを含む。
【0437】
図3の実施形態では、フィルター17は、管状要素12のすぐ下流に長軸方向に配置され、マウスピース22はフィルター17のすぐ下流に配置される。
【0438】
図3の実施形態における風味基体16のゲル組成物はまた、
図3のドットで表されるように、ゲル組成物の温度がゲル組成物の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時、流体透過性であるように構成されてもよく、
図4の破線で示されるように、ゲル組成物の温度がゲル組成物の透過性転移温度より低い時に、実質的に流体不透過性である。したがって、風味基体16はまた、透過性制御要素であってもよい。
図3の実施形態のゲル組成物は、他の実施形態では、エアロゾル発生装置によって風味基体に適用される任意の動作温度で実質的に流体不透過性であるように構成されてもよい。後者の実施形態では、風味基体は、エアロゾル発生物品の下流の下流端に向かって気流が流れることを可能にするために、通常、1つ以上の気流チャネルの断面全体にわたって延在しない。
【0439】
図3及び
図4に示す実施形態では、風味基体16の風味材料は、表1に上述した風味あり組成物A又は風味あり組成物Bを含む。
【0440】
図4は、
図1のエアロゾル発生物品の縦断面図であり、図のドットで表されるように、透過性制御要素20、スパニング要素21、及び風味基体16が、それぞれ流体透過性となる温度にある瞬間を示す。同様に、エアロゾル形成基体11は加熱されて、その上流端13上のエアロゾル発生物品10に入る外気に同伴される、基体エアロゾルを発生する。かなりの割合の基体エアロゾルが、管状要素12の内側気流チャネル19に沿って流れる。
図4では、スパニング要素21は流体透過性であるため、基体エアロゾルの一部が外側気流チャネル18に沿って流れる。スパニング要素が、エアロゾル発生物品の任意の動作温度で永久的に流体不透過性である実施例では、エアロゾル形成基体の加熱時に発生する全ての基体エアロゾルは、内側気流チャネルに沿って流れる。
【0441】
図4では、外気は、空気吸込み口15を通して外側気流チャネル18内に引き込まれる。
図4に示される瞬間において、透過性制御要素20は流体透過性であるため、外気及び基体エアロゾルの流れは、風味基体16に到達する。風味基体16はまた、流体透過性であり、更に、加熱されて風味エアロゾルを形成する。風味エアロゾルは、外気及び基体エアロゾルの流れに同伴され、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルを形成する。同伴されたエアロゾルは、フィルター17によって濾過され、マウスピース22を通ってユーザーに送達される。
【0442】
図5は、
図3のエアロゾル発生物品とは異なり、ゲル組成物を含む風味基体16が、空気吸込み口15と透過性制御要素20との間の外側気流チャネル18内に配置される、エアロゾル発生物品10の縦断面図を示す。
【0443】
この実施形態では、風味基体16は、透過性制御要素である。したがって、
図5に示すように、風味基体16は、その温度がゲル組成物の透過性転移温度を下回る時に、風味基体16の下流の外側気流チャネル18に沿って気流が流れるのを防止する。同様に、透過性制御要素20は、
図5にも表されるように、その温度が透過性制御要素20の透過性転移温度を下回る時、気流が、透過性制御要素20の下流の外側気流チャネル18に沿って流れることを防止する。風味基体16は、
図6に示すように、その温度がゲル組成物の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、気流が、風味基体16の下流の外側気流チャネル18に沿って流れることを可能にする。透過性制御要素20は、
図6にも示すように、その温度が透過性制御要素20の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、気流が、透過性制御要素20の下流の外側気流チャネル18に沿って流れることを可能にする。
【0444】
スパニング要素21は、空気吸込み口15の上流の外側気流チャネル18内に配置される。スパニング要素21は、透過性制御要素であってもよい。スパニング要素21が透過性制御要素である場合、基体エアロゾルは、スパニング要素21の温度がスパニング要素21の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い場合、エアロゾル形成基体11の加熱時に、外側気流チャネル18内に流れてもよい。
【0445】
図6は、
図5のエアロゾル発生物品の縦断面図であり、図のドットで表されるように、透過性制御要素20、スパニング要素21、及び風味基体16が、それぞれ流体透過性となる温度にある瞬間を示す。同様に、エアロゾル形成基体11は加熱されて、その上流端13上のエアロゾル発生物品10に入る外気に同伴される、基体エアロゾルを発生する。かなりの割合の基体エアロゾルが、管状要素12の内側気流チャネル19に沿って流れる。
図6では、スパニング要素21は流体透過性であるため、基体エアロゾルの一部が外側気流チャネル18に沿って流れる。スパニング要素が永久的に流体不透過性である実施例では、エアロゾル形成基体11の加熱時に発生する全ての基体エアロゾルは、内側気流チャネルに沿って流れる。
【0446】
図6では、外気は、空気吸込み口15を通って外側気流チャネル18内に引き込まれる。風味基体16はまた、流体透過性であり、更に、加熱されて、外側気流チャネル18内に風味エアロゾルを形成する。風味エアロゾルは、外気の流れ、及び外側気流チャネル18内の基体エアロゾルの一部に同伴される。風味基体16の下流に配置された透過性制御要素20は、
図6に示された瞬間には流体透過性であるため、得られたエアロゾルは、フィルター17に到達する。次いで、エアロゾルは、内側気流チャネル19に沿って流れる基体エアロゾルの一部に同伴され、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルを形成する。エアロゾルは、マウスピース22を通ってユーザーに送達される。
【0447】
図5及び6に示す実施形態では、透過性制御要素20及びスパニング要素21はそれぞれ、表1に上述した風味なし組成物A又は風味なし組成物Bを含む。
【0448】
図5及び6に示す実施形態では、風味基体16の風味材料は、表1に上述した風味あり組成物A又は風味あり組成物Bを含む。
【0449】
図7は、
図5のエアロゾル発生物品とは異なり、ゲル組成物を含む風味基体16が、外側気流チャネル18内の空気吸込み口15の下流に配置された唯一の透過性制御要素である、エアロゾル発生物品10の縦断面図を示す。したがって、
図7に示すように、風味基体16は、その温度がゲル組成物の透過性転移温度を下回る時、気流が管状要素12の下流の外側気流チャネル18に沿って流れることを防止する。同様に、風味基体16は、
図8に示すように、その温度がゲル組成物の透過性転移温度と等しいか、又はそれより高い時に、気流が管状要素12の下流の外側気流チャネル18に沿って流れることを可能にする。
【0450】
図8は、
図7のエアロゾル発生物品の縦断面図であり、図のドットで表されるように、スパニング要素21及び風味基体16が、それぞれ流体透過性温度となる瞬間を示す。同様に、エアロゾル形成基体11は加熱されて、その上流端13上のエアロゾル発生物品10に入る外気に同伴される、基体エアロゾルを発生する。かなりの割合の基体エアロゾルが、管状要素12の内側気流チャネル19に沿って流れる。
図8では、スパニング要素21は流体透過性であるため、基体エアロゾルの一部もまた、外側気流チャネル18に沿って流れる。スパニング要素が永久的に流体不透過性である実施例では、エアロゾル形成基体の加熱時に発生する全ての基体エアロゾルは、内側気流チャネルに沿って流れる。
【0451】
図8では、外気は、空気吸込み口15を通って外側気流チャネル18内に引き込まれる。風味基体16は、
図8の瞬間には流体透過性であり、更に、加熱されて、外側気流チャネル18内に風味エアロゾルを形成する。したがって、風味エアロゾルは、外気の流れ及び外側気流チャネル18における基体エアロゾルの一部に同伴される。得られたエアロゾルは、内側気流チャネル19に沿って流れる基体エアロゾルの一部に同伴され、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルを形成する。エアロゾルは、フィルター17によって濾過され、マウスピース22を通ってユーザーに送達される。
【0452】
図7及び8に示す実施形態では、スパニング要素21は、表1に上述した風味なし組成物A又は風味なし組成物Bを含む。
【0453】
図7及び8に示す実施形態では、風味基体16の風味材料は、表1に上述した風味あり組成物A又は風味あり組成物Bを含む。
【0454】
図9は、エアロゾル発生装置200とエアロゾル発生物品10とを備えるエアロゾル発生システムの断面図を示す。エアロゾル発生物品10は、
図1~
図8の物品のいずれかであってもよい。
【0455】
エアロゾル発生装置200は、従来の葉巻たばこに類似した形状及びサイズを有する、実質的に円筒状の装置ハウジング207を備える。
【0456】
エアロゾル発生装置200は、充電式ニッケルカドミウム電池の形態の電源201と、マイクロプロセッサを含むプリント回路基板の形態のコントローラ202と、電気コネクタ203と、ヒーター204を更に含む。ヒーター204は、エアロゾル形成基体11を加熱するように構成された基体発熱体205、及び基体発熱体205の下流に配置された下流発熱体206を含む。下流発熱体206は、風味基体16、及び対応する実施形態では、透過性制御要素20及びスパニング要素21を加熱するように構成される。
【0457】
図9の実施形態では、基体発熱体205及び下流発熱体206はそれぞれ、基体誘導加熱装置205及び下流誘導加熱装置206であり、各々、少なくとも1つのインダクタコイル及び少なくとも1つのサセプタを含む。しかしながら、抵抗発熱体などの他の形態の発熱体を使用してもよい。
【0458】
電源201、コントローラ202、及び誘導加熱装置205、206は全て、装置ハウジング207内に収容されている。エアロゾル発生装置200の誘導加熱装置205、206は、装置200の近位端に配設される。電気コネクタ203は、装置ハウジング207の遠位端に配設される。
【0459】
本明細書で使用される場合、「近位」という用語は、エアロゾル発生装置又はエアロゾル発生物品のユーザー端又は口側端を指す。エアロゾル発生装置又はエアロゾル発生物品の構成要素の近位端は、ユーザー端に最も近い構成要素の端部、又はエアロゾル発生装置又はエアロゾル発生物品の口側端である。本明細書で使用される場合、「遠位」という用語は、近位端の反対側の端部を指す。
【0460】
コントローラ202は、電源201から誘導加熱装置205、206への電力の供給を制御するように構成されている。制御装置202は、クラスD電力増幅器を含むDC/ACインバータを更に含む。コントローラ202はまた、電気コネクタ203からの電源201の再充電を制御するように構成されている。コントローラ202は、いつユーザーが装置空洞208内に受容されるエアロゾル発生物品を引き出したかを検知するように構成される吸煙センサ(図示せず)を更に含む。
【0461】
基体誘導加熱装置205は、基体インダクタコイル209及び基体サセプタ210を含む。基体サセプタ210は、エアロゾル形成基体11内に侵入して、エアロゾル形成基体11に内部加熱を提供するように構成されたブレードサセプタである。基体インダクタコイル209は、
図9の実施形態で管状であり、エアロゾル形成基体11を受容するように構成された空洞208の一部分の周りに同心円状に配置される。
【0462】
基体インダクタコイル209は、コントローラ202及び電源201に接続され、またコントローラ202は、変動する電流を基体インダクタコイル209に供給するように構成される。変動する電流が基体インダクタコイル209に供給される時、基体インダクタコイル209は変動磁界を発生し、これは誘導によって基体サセプタ210を加熱する。
【0463】
下流誘導加熱装置206は、下流インダクタコイル211及び下流サセプタ212を含む。下流サセプタ212は、風味基体16に外側加熱を提供するために、風味基体16を含むエアロゾル発生物品10のセクションの周りに同心円状に配置されるように構成された管状サセプタである。エアロゾル発生物品10が透過性制御要素20、スパニング要素21、又は両方を含む場合、下流サセプタ212はまた、透過性制御要素20及びスパニング要素21を含むエアロゾル発生物品10のセクションの周りに同心円状に配置されるように構成されている。下流インダクタコイル211は、
図9の実施形態では管状であり、下流サセプタ212に同心円状に配置される。
【0464】
下流インダクタコイル211は、コントローラ202及び電源201に接続され、またコントローラ202は、変動する電流を下流インダクタコイル211に供給するように構成される。変動する電流が下流インダクタコイル211に供給される時、下流インダクタコイル211は変動磁界を発生し、これは誘導によって下流サセプタ212を加熱する。
【0465】
図10に表すように、装置ハウジング207はまた、エアロゾル発生物品10を受容するための空洞208の遠位端に近接した基体装置空気吸込み口213を画定する。基体装置空気吸込み口213は、周囲空気がエアロゾル形成基体11に向かって装置ハウジング207内へと引き込まれることを可能にするように構成される。装置ハウジング207はまた、下流装置空気吸込み口214を画定する。下流装置空気吸込み口214は、周囲空気が、エアロゾル発生物品10の管状要素12の空気吸込み口15に向かって装置ハウジング202内に引き込まれることを可能にするように構成される。この理由から、下流装置空気吸込み口214は、エアロゾル発生物品10が装置空洞208内に完全に導入される時に、管状要素12の空気吸込み口15と実質的に合致するように構成される。
【0466】
図11は、
図9及び
図10のエアロゾル発生装置200の外観図を示す。基体誘導加熱装置205及び下流誘導加熱装置206の外側表面を
図11に示す。基体誘導加熱装置205の上流で、エアロゾル発生装置200は、ヒーター204の構成要素をスイッチオン及びスイッチオフするように構成されたボタン212を備える。
【0467】
また、下流誘導加熱装置206は、
図12に表され、エアロゾル発生装置200の残りの部分から分離されて、この実施形態では、下流誘導加熱装置206がエアロゾル発生装置200の残りの部分に取り外し可能に取り付けられ得ることを示す。
【0468】
図13は、
図12の下流誘導加熱装置206の分解図であり、下流インダクタコイル211及び下流サセプタ212を描写する。
【国際調査報告】