IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニムの特許一覧

特表2024-505990少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品
<>
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図1
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図2
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図3
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図4
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図5
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図6
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図7
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図8
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図9
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図10
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図11
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図12
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図13
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図14
  • 特表-少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】少なくとも二つの気流チャネルを有する管状要素を含むエアロゾル発生物品
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/20 20200101AFI20240201BHJP
【FI】
A24D1/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547251
(86)(22)【出願日】2022-02-10
(85)【翻訳文提出日】2023-08-03
(86)【国際出願番号】 EP2022053303
(87)【国際公開番号】W WO2022171768
(87)【国際公開日】2022-08-18
(31)【優先権主張番号】21156425.7
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】バティスタ ルイ ヌーノ ロドリゲス アルヴェス
(72)【発明者】
【氏名】ペン チェン
【テーマコード(参考)】
4B045
【Fターム(参考)】
4B045AA41
4B045AB01
4B045AB16
(57)【要約】
上流端および下流端を有するエアロゾル発生物品。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体と、エアロゾル形成基体の下流に配置され、長軸方向に沿って延在する管状要素であって、管状要素が内側管および外側管を備え、外側管が内側管の周りに配置され、外側気流チャネルが内側管および外側管によって長軸方向に区切られ、内側気流チャネルが内側管によって長軸方向に区切られ、少なくとも内側気流チャネルが、下流端に向かって流れるように基体エアロゾルに適合される、管状要素と、エアロゾル形成基体の下流に配置された風味基体と、外側気流チャネル内に配置された少なくとも一つの透過性制御要素と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流端および下流端を有するエアロゾル発生物品であって、前記エアロゾル発生物品が前記上流端と前記下流端との間に長軸方向を画定し、前記エアロゾル発生物品が、
エアロゾル形成基体と、
前記エアロゾル形成基体の下流に配置され、前記長軸方向に沿って延在する管状要素であって、前記管状要素が、内側管および外側管を備え、前記外側管が前記内側管の周りに配置され、外側気流チャネルが、前記内側管および前記外側管によって長軸方向に区切られ、内側気流チャネルが前記内側管によって長軸方向に区切られ、少なくとも前記内側気流チャネルが、前記下流端に向かって流れるように基体エアロゾルに適合される、管状要素と、
前記エアロゾル形成基体の下流に配置された風味基体と、
ゲル組成物を含む少なくとも一つの透過性制御要素と、を備え、
前記少なくとも一つの透過性制御要素が、前記少なくとも一つの透過性制御要素の温度が前記透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に流体透過性であるように構成され、
前記少なくとも一つの透過性制御要素が、前記少なくとも一つの透過性制御要素の温度が前記透過性制御要素の前記透過性転移温度より低い時に実質的に流体不透過性であるように構成され、
前記少なくとも一つの透過性制御要素が前記外側気流チャネル内に配置され、前記少なくとも一つの透過性制御要素の温度が前記透過性制御要素の前記透過性転移温度より低い時に、流体が前記透過性制御要素の下流の前記外側気流チャネルに沿って流れるのを防止するように構成され、前記少なくとも一つの透過性制御要素の温度が前記透過性制御要素の前記透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、前記透過性制御要素の下流の前記外側気流チャネルに沿って流体が流れることを可能にするように構成される、エアロゾル発生物品。
【請求項2】
上流端および下流端を有するエアロゾル発生物品であって、前記エアロゾル発生物品が前記上流端と前記下流端との間に長軸方向を画定し、前記エアロゾル発生物品が、
エアロゾル形成基体と、
前記エアロゾル形成基体の下流に配置され、前記長軸方向に沿って延在する管状要素であって、前記管状要素が、内側管および外側管を備え、前記外側管が前記内側管の周りに配置され、外側気流チャネルが、前記内側管および前記外側管によって長軸方向に区切られ、内側気流チャネルが前記内側管によって長軸方向に区切られ、少なくとも前記内側気流チャネルが、前記下流端に向かって流れるように基体エアロゾルに適合される、管状要素と、
前記エアロゾル形成基体の下流に配置された風味基体と、
ゲル組成物を含む少なくとも一つの透過性制御要素であって、前記少なくとも一つの透過性制御要素が前記外側気流チャネル内に配置され、前記少なくとも一つの透過性制御要素の温度が摂氏20度である時に、前記透過性制御要素の下流の前記外側気流チャネルに沿って流体が流れるのを防止し、前記少なくとも一つの透過性制御要素の温度が摂氏85度である時に、前記透過性制御要素の下流の前記外側気流チャネルに沿って流体が流れることを可能にするよう構成される、少なくとも一つの透過性制御要素と、を備える、エアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記風味基体が前記外側気流チャネル内に配置される、請求項1~2のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記風味基体が透過性制御要素である、請求項3に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項5】
透過性制御要素が、前記風味基体の下流に配置される、請求項3~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項6】
スパニング要素が、前記風味基体の上流の前記外側気流チャネル内に配置される、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項7】
前記スパニング要素が透過性制御要素である、請求項6に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項8】
前記風味基体が、前記外側気流チャネル全体に沿って長軸方向に延在する、請求項4に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項9】
前記外側気流チャネルへの外気の吸入を可能にするように構成された空気吸込み口をさらに含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項10】
前記空気吸込み口が、前記スパニング要素の下流に配置される、請求項6または7に従属する場合の請求項9に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項11】
前記風味基体が、前記空気吸込み口の下流に配置される、請求項9~10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項12】
前記管状要素の下流に配置されるフィルターをさらに含む、請求項1~11のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項13】
前記少なくとも一つの透過性制御要素の前記透過性転移温度が、前記少なくとも一つの透過性制御要素の相転移温度である、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項14】
前記風味基体が、ゲル組成物などの風味材料を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項15】
エアロゾル発生システムであって、
請求項1~14のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品と、
ヒーターを備えるエアロゾル発生装置であって、前記ヒーターが前記エアロゾル発生物品を加熱するように構成された基体発熱体と、前記基体発熱体の下流に配置された下流発熱体と、を備える、エアロゾル発生装置とを備える、エアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱時に吸入可能なエアロゾルを発生させるためのエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品に関する。
【背景技術】
【0002】
たばこ含有基体などのエアロゾル形成基体が燃焼されるのではなく加熱されるエアロゾル発生物品は、当技術分野で公知である。このような加熱式エアロゾル発生物品の目的は、従来の紙巻たばこにおけるたばこの燃焼および熱分解によって生成される潜在的に有害な副産物を減少させることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
加熱式エアロゾル発生物品では、吸入可能なエアロゾルは、典型的に、ヒーターからエアロゾル形成基体への熱伝達によって発生される。加熱中、揮発性化合物は、エアロゾル形成基体から放出され、空気中に同伴される。例えば、揮発性化合物は、エアロゾル発生物品の近傍を通り抜け、通り、その周りに、または別の方法でその近傍内に引き込まれた空気中に同伴される場合がある。放出された揮発性化合物は冷却されるにつれて凝縮してエアロゾルを形成する。エアロゾルは、ユーザーによって吸入され得る。エアロゾルには、香り、風味、ニコチン、および他の望ましい要素が含有され得る。
【0004】
発熱体は、エアロゾル発生装置に含まれ得る。エアロゾル発生物品とエアロゾル発生装置の組み合わせによりエアロゾル発生システムが形成され得る。
【0005】
加熱されたエアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体に加えて、風味基体を含んでもよい。ヒーターから風味基体への熱伝達によって、揮発性化合物が風味基体から放出され、空気中に同伴される。放出された揮発性化合物が冷却すると、凝縮して、芳香剤、風味剤、ニコチン、およびその他の所望の要素を含有し得るエアロゾルを形成する。風味基体から形成されるエアロゾルは、エアロゾル形成基体から形成されるエアロゾルに同伴されうる。得られた混合されたエアロゾルは、ユーザーによって吸入され得る。
【0006】
したがって、エアロゾル発生物品を提供することが望ましいが、エアロゾル形成基体から、および別個の風味基体から形成される混合されたエアロゾルは、効率的な方法で発生される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】管状要素が内側気流チャネルおよび外側気流チャネルを含む、エアロゾル発生物品の縦断面図を示す。
図2】エアロゾル形成基体および風味基体が加熱されてエアロゾルを放出する瞬間の図1のエアロゾル発生物品を示し、スパニング要素、風味基体および透過性制御要素は流体透過性である。
図3】風味基体が管状要素の外側気流チャネル内に配置される、エアロゾル発生物品の縦断面図を表す。
図4】エアロゾル形成基体および風味基体が加熱されてエアロゾルを放出する瞬間の図3のエアロゾル発生物品を描写し、スパニング要素、風味基体および透過性制御要素は流体透過性である。
図5】エアロゾル発生物品の縦断面図が示されており、風味基体が、外側気流チャネル内の空気吸込み口の下流の唯一の透過性制御要素である。
図6】エアロゾル形成基体および風味基体が加熱されてエアロゾルを放出する瞬間の図5のエアロゾル発生物品を描写し、スパニング要素および風味基体は流体透過性である。
図7】外側気流チャネルが空気吸込み口を含まない、エアロゾル発生物品の縦断面図を表す。
図8】エアロゾル形成基体および風味基体が加熱されてエアロゾルを放出する瞬間の図7のエアロゾル発生物品を描写し、スパニング要素、風味基体および透過性制御要素は流体透過性である。
図9】風味基体が外側気流チャネルの全長を占める、エアロゾル発生物品の縦断面図を示す。
図10】エアロゾル形成基体および風味基体が加熱されてエアロゾルを放出する瞬間の図9のエアロゾル発生物品を描写し、風味基体は流体透過性である。
図11】エアロゾル発生物品およびエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムの縦断面図を示す。
図12】エアロゾル発生物品を受容する図11のエアロゾル発生装置のハウジングを表す。
図13図11および12のエアロゾル発生装置の斜視図を示す。
図14】下流誘導加熱装置の斜視図を示す。
図15図1の下流誘導加熱装置の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
エアロゾル発生物品が提供され得る。エアロゾル発生物品は上流端および下流端を有し得、エアロゾル発生物品は上流端と下流端の間に長軸方向を画定する。エアロゾル発生物品はエアロゾル形成基体を含みうる。エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体の下流に配置され、かつ長軸方向に沿って延在する管状要素を備えうる。管状要素は、内側管および外側管を備えてもよく、外側管は内側管の周りに配置される。外側気流チャネルは、内側管および外側管によって長軸方向に区切られてもよい。内側気流チャネルは、内側管によって長軸方向に区切られてもよい。少なくとも一つの内側気流チャネルは、基体エアロゾルが下流端に向かって流れるように適合されてもよい。風味基体は、エアロゾル形成基体の下流に配置されてもよい。エアロゾル発生物品は、少なくとも一つの透過性制御要素を備えてもよい。透過性制御要素は、風味基体を含んでもよく、または風味基体であってもよい。少なくとも一つの透過性制御要素は、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が、少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、流体透過性であるように構成されうる。少なくとも一つの透過性制御要素は、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が、少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度より低い時に、実質的に流体不透過性であるように構成されうる。少なくとも一つの透過性制御要素は、外側気流チャネル内に配置されてもよい。少なくとも一つの透過性制御要素は、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度より低い時に、流体が透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流れるのを防止するように構成されうる。少なくとも一つの透過性制御要素は、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、流体が透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流れることを可能にするように構成されうる。少なくとも一つの透過性制御要素は、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が摂氏20度である時に、流体が透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流れるのを防止するように構成されうる。少なくとも一つの透過性制御要素は、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が摂氏85度である時に、流体が透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流れることを可能にするように構成されうる。
【0009】
エアロゾル発生物品が提供され得、エアロゾル発生物品は、上流端および下流端を有し、エアロゾル発生物品は、上流端と下流端との間に長軸方向を画定し、エアロゾル発生物品は、
エアロゾル形成基体と、
エアロゾル形成基体の下流に配置され、長軸方向に沿って延在する管状要素であって、管状要素が、内側管および外側管を備え、外側管が内側管の周りに配置され、外側気流チャネルが、内側管および外側管によって長軸方向に区切られ、内側気流チャネルが内側管によって長軸方向に区切られ、少なくとも内側気流チャネルが、下流端に向かって流れるように基体エアロゾルに適合される、管状要素と、
エアロゾル形成基体の下流に配置された風味基体と、
少なくとも一つの透過性制御要素と、を含み、
少なくとも一つの透過性制御要素が、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が、少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、流体透過性であるように構成され、
少なくとも一つの透過性制御要素が、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度より低い時に、実質的に流体不透過性であるように構成され、
少なくとも一つの透過性制御要素が外側気流チャネル内に配置され、少なくとも一つの透過性制御要素が、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度よりも低い時に、透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流体が流れるのを防止し、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が、少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流体が流れることを可能にするように構成される。
【0010】
本明細書で使用される場合、「管状要素」という用語は、その長軸方向軸に沿った内腔または気流チャネルを画定する一般的に細長い要素を意味するために使用される。特に、「管状」という用語は以下において、実質的に円筒形の断面を有し、かつ管状要素の上流端と管状要素の下流端との間に途切れることのない流体連通を確立する少なくとも一つの気流チャネルを画定する、管状要素に関して使用される。しかし、当然のことながら、管状要素の代替の形状(例えば、代替の断面形状)が可能である場合がある。
【0011】
本明細書で使用される場合、「細長い」という用語は、例えば、その幅寸法もしくはその直径寸法の二倍以上など、要素が、その幅寸法もしくはその直径寸法よりも大きい長さ寸法を有することを意味する。
【0012】
「エアロゾル発生物品」という用語は本明細書において、エアロゾル形成基体が加熱されて吸入可能なエアロゾルを生成して消費者に送達する物品を意味するために使用される。本明細書で使用される場合、「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体に関する。こうした揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は、典型的に、エアロゾル発生物品の一部である。
【0013】
エアロゾル形成基体はニコチンを含んでいてもよい。ニコチン含有エアロゾル形成基体は、ニコチン塩マトリクスであってもよい。
【0014】
エアロゾル形成基体は液体であってもよい。エアロゾル形成基体は、固体成分および液体成分を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、固体であることが好ましい。
【0015】
エアロゾル形成基体は、植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含むたばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、非たばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、均質化した植物由来材料を含んでもよい。
【0016】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾルを発生するためにエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体または風味基体と相互作用するヒーターを備える装置を指す。
【0017】
本発明に関連して本明細書で使用される「ロッド」という用語は、実質的に円形、長円形または楕円形の断面の一般的に円柱状の要素を示すために使用される。
【0018】
本明細書で使用される「長軸方向」という用語は、エアロゾル発生物品の上流端と下流端との間に延在する、エアロゾル発生物品の主要な長軸方向軸に対応する方向を指す。本明細書で使用される「上流」および「下流」という用語は、使用中にエアロゾル発生物品を通してエアロゾルが搬送される方向に関してエアロゾル発生物品の要素(または要素の部分)の相対的な位置を説明する。
【0019】
使用中、空気はエアロゾル発生物品を通して長軸方向に引き出される。「横断方向」という用語は、長軸方向軸に対して直角をなす方向を指す。エアロゾル発生物品またはエアロゾル発生物品の構成要素の「断面」への任意の言及は、別途記載のない限り、横断断面を指す。
【0020】
「長さ」という用語は、長軸方向におけるエアロゾル発生物品の構成要素の寸法を意味する。例えば、長軸方向におけるロッドまたは細長い管状要素の寸法を意味するために使用されてもよい。
【0021】
本明細書で使用される「風味基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出することができる、エアロゾル形成基体とは別の基体に関する。こうした揮発性化合物は、風味基体を加熱することによって放出されてもよい。
【0022】
本明細書で使用される場合、材料の「透過性転移温度」は、材料の加熱または冷却時に材料の透過性が劇的に変化する温度である。透過性転移温度を下回る温度では、材料は実質的に流体不透過性であり、透過性転移温度以上の温度では、材料は流体透過性であることが確立され得る。
【0023】
材料の透過性転移温度は、材料の相転移温度であってもよい。相転移温度まで加熱すると、材料は、相を固体から液体に変化させうる。相転移温度まで冷却すると、材料は、相を液体から固体に変化させうる。
【0024】
加熱時にエアロゾルを発生するための風味基体の使用は、風味基体の上流に配置されたエアロゾル形成基体によって発生される基体エアロゾルに同伴される、均一で非常に一貫性のある風味エアロゾルを発生することが望ましい場合がある。
【0025】
同様に、内側気流チャネルおよび外側気流チャネルを管状要素内に設けることで、管状要素内に少なくとも二つの独立した気流経路の存在を可能にし得る。内側気流チャネルは、通常、エアロゾル形成基体の加熱時に発生した基体エアロゾルが、下流端に向かって流れるように適合される。外側気流経路は、管状要素に沿って流れる気流の全体量を調節するために使用されうる。特に、少なくとも一つの透過性制御要素は、外側気流チャネル内に配置されてもよい。少なくとも一つの透過性制御要素は、その温度がその透過性転移温度を下回る時に、流体が少なくとも一つの透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流れるのを防止し、その温度がその透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、流体が少なくとも一つの透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流れることを可能にするように構成されうる。
【0026】
したがって、管状要素の内部または下流に風味基体を提供することは、風味基体が提供される気流の量を調節することができるという点で有益であり得る。これにより、風味基体によって発生されるエアロゾルのカスタマイズが可能になり得る。これはまた、加熱時に風味基体によって発生されるエアロゾルの濃度を改善しうる。
【0027】
さらに、少なくとも一つの透過性制御要素の温度の変化を利用して、エアロゾル発生物品の全体的な引き出し抵抗(RTD)に対するより大きな制御を提供することができる。特に、少なくとも一つの透過性制御要素は、使用中に少なくとも一つの透過性制御要素の透過性の変化に起因して、RTDの潜在的な減少を可能にするために有利に使用され得る。
【0028】
管状要素は、好ましくは、管状要素内の上流位置と管状要素内の下流位置との間に途切れることのない流体連通を確立する少なくとも一つの気流チャネルを画定する。管状要素は、好ましくは、管状要素の上流端と管状要素の下流端との間に途切れることのない流体連通を確立する少なくとも一つの気流チャネルを画定する。風味基体は、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、少なくとも一つの気流チャネルに沿って流れる流体が風味基体の下流に流れることを可能にするように構成されることが好ましい。風味基体は、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度より低い時に、少なくとも一つの気流チャネルに沿って流れる流体が風味基体の下流に流れるのを防止するように構成されることが好ましい。
【0029】
気流が下流端に向かって流れることを可能にするために、風味基体は、気流チャネルの断面全体にわたって延在しない場合がある。
【0030】
あるいは、風味基体は、気流チャネルを遮断してもよい。風味基体は、下流端に向かう気流を遮断するために、一つ以上の複数の気流チャネルの断面全体にわたって延在し得る。このように、風味基体は、気流チャネルの断面の約100パーセントにわたって延在し得る。風味基体は、気流チャネルの断面の少なくとも約25パーセントにわたって延在し得る。風味基体は、気流チャネルの断面の少なくとも約50パーセントにわたって延在し得る。風味基体は、気流チャネルの断面の少なくとも約75パーセントにわたって延在し得る。
【0031】
少なくとも上記の理由から、少なくとも一つの透過性制御要素は、ユーザー体験のカスタマイズを改善しうる。
【0032】
外側気流チャネルはまた、エアロゾル形成基体の加熱時に発生した基体エアロゾルが下流端に向かって流れるように適合されてもよい。
【0033】
少なくとも一つの透過性制御要素は、少なくとも透過性制御要素の温度が摂氏20度である時に、流体が透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流れるのを防止し、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が摂氏85度である時に、流体が透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流れることを可能にするように構成されうる。
【0034】
摂氏20度で実質的に流体不透過性であり、摂氏85度で流体透過性である透過性制御要素は、エアロゾル発生装置を使用して外側気流チャネル内の気流の調節を達成するのに望ましい場合がある。
【0035】
少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度は、摂氏70度~摂氏80度でありうる。
【0036】
風味基体は、外側気流チャネル内に配置されてもよい。これは、風味基体が、外側気流チャネル内の気流を調節するように構成されうるという点で有利でありうる。これにより、風味基体が提供される気流の制御も強化され得る。
【0037】
風味基体は、透過性制御要素であってもよい。風味基体は、透過性制御要素であってもよい。透過性制御要素は、風味基体とすることができる。これにより、風味基体が外側気流チャネル内の気流の調節にも寄与する、エアロゾル発生物品の最適化された設計が可能となり得る。エアロゾル発生物品は、一つの透過性制御要素のみを含んでもよい。エアロゾル発生物品が一つの透過性制御要素のみを含む場合、風味基体が唯一の透過性制御要素であってもよい。
【0038】
エアロゾル発生物品は、複数の透過性制御要素を含んでもよい。エアロゾル発生物品が複数の透過性制御要素を含む場合、風味基体は、複数の透過性制御要素のうちの一つであってもよい。エアロゾル発生物品が複数の透過性制御要素を含む場合、複数の透過性制御要素の透過性転移温度は、実質的に同じ温度でありうる。同様に、エアロゾル発生物品が複数の透過性制御要素を含む場合、複数の透過性制御要素は、互いに対して異なる透過性転移温度を有してもよい。
【0039】
透過性制御要素は、風味基体の下流に配置されてもよい。この構成は、エアロゾル形成基体の加熱時に発生する基体エアロゾルに同伴される、風味エアロゾルの量の制御を可能にするために有益であり得る。
【0040】
少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度は、少なくとも一つの透過性制御要素の相転移温度であってもよい。相転移温度まで加熱されると、少なくとも一つの透過性制御要素は、相を固体から液体に変化させうる。相転移温度まで冷却されると、少なくとも一つの透過性制御要素は、相を液体から固体に変化させうる。
【0041】
少なくとも一つの透過性制御要素の固体状態と液体状態との間の透過性の変化は、外側気流チャネル内の気流の調節を達成するために有利に利用されうる。
【0042】
少なくとも一つの透過性制御要素は、ゲル組成物を含み得る。少なくとも一つの透過性制御要素のゲル組成物は、本明細書に記載される任意のゲル組成物に従ってもよい。少なくとも一つの透過性制御要素のゲル組成物は、ニコチンまたは風味剤を含まない、本明細書に記載される任意のゲル組成物に従ってもよい。風味基体ではない少なくとも一つの透過性制御要素のゲル組成物は、ニコチンまたは風味剤を含まない、本明細書に記載される任意のゲル組成物に従ってもよい。
【0043】
ゲル組成物は、温度の関数として必要な透過性の変化を有する少なくとも一つの透過性制御要素を提供するのに有用であり得る。
【0044】
しかしながら、温度の関数として透過性の変化も呈するゲル組成物とは異なる他の材料を使用してもよい。
【0045】
ゲル組成物または材料は、熱可逆性であってもよい。
【0046】
本明細書で使用される場合、「熱可逆性」は、ゲル組成物などの材料を指し、その特性(特に、透過性)は、このような元の状態に対応する温度に材料を加熱または冷却することによって元の状態へ戻し得る。特に、材料が実質的に流体不透過性となる第一の透過性を有するように、材料がその透過性転移温度を下回る第一の温度にある場合、次いで材料が流体透過性となる第二の透過性に到達するように、その透過性転移温度以上で加熱され、最後に、材料が第一の温度まで冷却されると、材料の透過性は実質的に第一の透過性に戻る。同様に、材料が流体透過性となる第一の透過性を有するように、材料がその透過性転移温度以上の第一の温度にある場合、次いで、材料が実質的に流体不透過性となる第二の透過性に到達するように、その透過性転移温度以下に冷却され、最後に、材料を第一の温度まで加熱すると、材料の透過性は実質的に第一の透過性に戻る。
【0047】
有利には、熱可逆性ゲルなどの熱可逆性材料を提供することによって、エアロゾル発生装置は、引き出し抵抗、物品内の気流の量、または風味基体の加熱時に発生するエアロゾルの量など、使用中のエアロゾル発生物品の特性を繰り返し変化させるように構成されうる。特に、エアロゾル発生物品の特性は、それらの元の状態に戻し得る。
【0048】
スパニング要素は、風味基体の上流の外側気流チャネル内に配置されてもよい。
【0049】
スパニング要素は、外側気流チャネルへの基体エアロゾルの流れを調節するか、または妨げるために有用でありうる。
【0050】
スパニング要素は、透過性制御要素であってもよい。
【0051】
スパニング要素が透過性制御要素である場合、外側気流チャネルへの基体エアロゾルの流れの調節は、有利には、スパニング要素の透過性を変化させることによって達成され得る。
【0052】
風味基体は、外側気流チャネル全体に沿って長軸方向に延在し得る。これにより、外側気流チャネルに沿った気流の調節を制御し、外側気流チャネルへの基体エアロゾルの流れを調節し、風味基体をより多用途にすることができる。
【0053】
エアロゾル発生物品は、外側気流チャネルへの外気の取り込みを可能にするように構成された空気吸込み口を備えてもよい。
【0054】
外側気流チャネルが空気吸込み口を含む場合、有利なことに、外側気流チャネルは、エアロゾル発生物品への外気の流れを調節するために利用されうる。これにより、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルのカスタマイゼーションが強化され得る。
【0055】
空気吸込み口は、スパニング要素の下流に配置されてもよい。
【0056】
スパニング要素の下流に空気吸込み口を配置することによって、外側気流チャネルは、外側気流チャネルへの基体エアロゾルの流れを選択的または永久的に妨害するように構成されうる。したがって、外側気流チャネルは、エアロゾル発生物品への外気の取り込みを排他的に調節するように構成されてもよく、風味要素が外側気流チャネル内に配置される場合、基体エアロゾルの流れとは独立して、風味エアロゾルの流れは外側気流チャネルに沿って流れる。
【0057】
スパニング要素が透過性制御要素である場合、基体エアロゾルを外側気流チャネル内に入れてもよい。これは、ユーザーが吸入可能なエアロゾルを発生するために、風味エアロゾル、基体エアロゾル、および外気の混合を改善することに寄与し得る。
【0058】
風味基体は、空気吸込み口の下流に配置されてもよい。
【0059】
管状要素に含まれる空気吸込み口の下流に風味基体を提供することは、風味基体に提供される気流の量を制御するために有益であり得る。これにより、風味基体によって発生されるエアロゾルのカスタマイズが可能になり得る。これはまた、加熱時に風味基体によって発生される風味エアロゾルの濃度を改善し得る。
【0060】
管状要素は、エアロゾル形成基体のすぐ下流に配置されてもよい。
【0061】
エアロゾル形成基体と管状要素との間に中間部品が配置されていないこの構成は、エアロゾル形成基体の加熱時に発生される基体エアロゾルが、風味基体の加熱時に発生する風味エアロゾルにより効率的に同伴されることを確実にするために有益であり得る。
【0062】
少なくとも一つの透過性制御要素の温度が少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗は、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度よりも低い時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも少なくとも約10mmH2O大きくてもよい。
【0063】
上で論じたように、少なくとも一つの透過性制御要素の透過性は、少なくとも一つの透過性制御要素を適切な温度に冷却または加熱することによって変化し得る。特に、少なくとも一つの透過性制御要素は、その透過性転移温度まで加熱された時に、流体透過性となり得る。これにより、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗の変動が可能になり得、容易に達成および決定され得る。少なくとも一つの透過性制御要素の温度が、その透過性転移温度よりも低い時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗に関して、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が、その透過性転移温度と等しいか、またはそれよりも高い時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗の間の少なくとも約10mmH2Oの差は、ユーザーの体験に著しい変化をもたらし得るという点で有利である。
【0064】
より好ましくは、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が、少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗は、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が、少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度よりも低い時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも少なくとも約20mmH2O大きい場合がある。さらにより好ましくは、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が、少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、またはそれよりも高い時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗は、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が、少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度よりも低い時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも少なくとも約30mmH2O大きい場合がある。
【0065】
少なくとも一つの透過性制御要素の温度が少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度よりも低い時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗は、約20mmH2Oよりも大きく、さらにより好ましくは、約30mmH2Oよりも大きく、さらにより好ましくは、約40mmH2Oよりも大きく、さらにより好ましくは、約50mmH2Oよりも大きく、最も好ましくは、約60mmH2Oよりも大きくてもよい。
【0066】
少なくとも一つの透過性制御要素の温度が、少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗は、約50mmH2Oよりも低く、さらにより好ましくは、約40mmH2Oよりも低く、さらにより好ましくは、約30mmH2Oよりも低く、さらにより好ましくは約20mmH2Oよりも低く、最も好ましくは約10mmH2Oよりも低くてもよい。
【0067】
エアロゾル形成基体の上流端と風味基体の下流端との間の距離は、約40ミリメートル未満、好ましくは約30ミリメートル未満、さらにより好ましくは20ミリメートル未満であってもよい。
【0068】
このような範囲内のエアロゾル形成基体の上流端と風味基体の下流端との間の距離は、エアロゾル形成基体の加熱時に発生する基体エアロゾル、および風味基体ブレンドの加熱時に発生する風味エアロゾルがユーザーによって吸入可能なエアロゾルを形成する時に、より一貫性のあるエアロゾルを発生するために有益であり得る。
【0069】
管状要素は、約3.9mm~約8mm、好ましく約4.4mm~約7.8mmの長さを有してもよい。
【0070】
管状要素の長さとエアロゾル発生物品の長さとの間の比は、約0.2~約0.45、より好ましくは約0.25~0.35でありうる。
【0071】
こうした長さ、またはエアロゾル発生物品の長さと比較してこのような相対的長さを有する管状要素は、エアロゾル形成基体の加熱時に発生する基体エアロゾル、風味基体の加熱時に発生する風味エアロゾル、および空気吸込み口を通して管状要素内に引き込まれた外気の混合も改善し得る。
【0072】
エアロゾル発生物品は、調節部材が空気吸込み口のサイズを変えるように構成されるように、管状要素上に配置され、管状要素に対して移動可能な調節部材を含んでもよい。
【0073】
空気吸込み口のサイズを変えるために調節部材を提供することは、使用中にエアロゾル発生物品内の気流の量を制御するのに有利でありうる。調節部材は、少なくとも一つの透過性制御要素と併せて使用されて、使用中にエアロゾル発生物品内の気流の量を調節することができる。これにより、エアロゾル発生物品内の気流の調節を、より多用途にすることを可能にし得る。
【0074】
調節部材および管状要素は、互いに対して直線的に移動可能であってもよい。調節部材および管状要素は、互いに対して回転するように構成されてもよい。調節部材および管状要素は、例えば、ねじ山によって、互いに対して直線的に回転および移動するように構成されてもよい。
【0075】
風味基体は、ゲル組成物などの風味材料を含んでもよい。
【0076】
加熱時にエアロゾルを発生するための風味材料を含む風味基体の使用は、風味基体の上流に配置されたエアロゾル形成基体によって発生するエアロゾルに同伴される、非常に一貫性のあるエアロゾルを発生することができる均一な基体を提供するので、望ましい場合がある。
【0077】
風味基体が風味材料を含む時、風味材料は、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時、流体透過性であるように構成されてもよく、風味材料は、風味材料の温度が、風味材料の透過性転移温度よりも低い時、実質的に流体不透過性であるように構成されてもよい。
【0078】
風味基体が風味材料の相転移温度まで加熱されると、風味材料が固体ゲルから液体に相を変化させ得、風味基体がゲル組成物の相転移温度まで冷却されると、風味材料が液体から固体ゲルに相を変化させ得るように、透過性転移温度は相転移温度であってもよい。
【0079】
風味基体が、変化する透過性を有するこうした風味材料を含む場合、ゲル組成物の特性は、エアロゾル発生物品の全体的な引き出し抵抗(RTD)に対するより大きな制御を提供するために有益であり得る。特に、風味基体は、使用中にゲル組成物の透過性の変化により、RTDの潜在的な減少を可能にするために有利に使用され得る。
【0080】
同様に、風味基体を使用して、使用中の風味材料の透過性の変化に依存して、エアロゾル発生物品内の気流を変化させることができる。これは、風味基体が外側気流チャネル内に配置される場合に特に有用であり得る。
【0081】
風味材料は、摂氏85度で流体透過性であるように構成されうる。風味材料は、摂氏20度で実質的に流体不透過性であるように構成されうる。
【0082】
風味材料はゲル組成物を含んでもよい。ゲル組成物は、風味基体の上流に配置されたエアロゾル形成基体によって発生される基体エアロゾルに同伴される、特に均一で非常に一貫性のある風味エアロゾルを生じ得るという点で有利であり得る。
【0083】
材料の透過性転移温度は、材料の相転移温度であってもよい。相転移温度まで加熱すると、材料は、相を固体から液体に変化させうる。相転移温度まで冷却すると、材料は、相を液体から固体に変化させうる。
【0084】
風味基体がゲル組成物を含む場合、ゲル組成物の透過性転移温度は、ゲル組成物の相転移温度であってもよく、その結果、風味基体が相転移温度まで加熱されると、ゲル組成物は、固体ゲルから液体に相を変化させてもよく、風味基体が相転移温度まで冷却されると、ゲル組成物は、液体から固体ゲルに相を変化させてもよい。
【0085】
ゲル組成物は、摂氏85度で流体透過性であるように構成されうる。ゲル組成物は、摂氏20度で実質的に流体不透過性であるように構成されうる。
【0086】
ゲル組成物などの風味材料の透過性転移温度は、摂氏70度~摂氏80度でありうる。
【0087】
摂氏70度~摂氏80度の透過性転移温度は、この温度が、エアロゾル発生装置で風味基体を加熱することによって容易に到達され得るという点で有利であり得る。これにより、使用中のエアロゾル発生物品の特性の変化が容易になり得る。
【0088】
風味材料は、熱可逆性であってもよい。ゲル組成物は、熱可逆性であってもよい。
【0089】
ゲル組成物などの風味材料は、好ましくは、ニコチン、アナタビン、およびその組み合わせからなる群から選択されるアルカロイド化合物を含んでもよい。
【0090】
ゲル組成物などの風味材料は、ニコチンを含んでもよい。ニコチンの量は、約0.1%~約4%、好ましくは約0.1%~約2%のニコチンでありうる。
【0091】
「ニコチン」という用語は、ニコチンおよびニコチン誘導体(例えば、遊離塩基ニコチン、ニコチン塩、およびこれに類するものなど)を指す。
【0092】
ゲル組成物などの風味材料は、風味剤を含んでもよい。風味剤は、メントール、カフェイン、グアラナ、タウリン、グルクロノラクトン、またはそれらの任意の組み合わせを含有するコーヒー誘導体風味剤を含み得る。風味剤は、メントール抽出物を含んでもよい。メントール抽出物は、少なくとも約55パーセントのメントール(C1020O)を有してもよい。風味剤は、バニラ抽出物を含んでもよい。バニラ抽出物は、少なくとも約20パーセントのバニリン(C883)を有してもよい。ゲル組成物などの風味材料は、約0.2%~4%の風味剤、好ましくは約0.4~2%を含み得る。
【0093】
ゲル組成物などの風味材料は、グリセリンを含んでもよい。グリセリンの量は、約50%~約75%、好ましくは約50%~約65%としうる。
【0094】
ゲル組成物などの風味材料は、ヒドロキシポリメチルセルロース(HPMC)を含んでもよい。HPMCの量は、約15%~約35%、好ましくは約18%~約32%、より好ましくは約20%~約30%、より好ましくは約21%~約27%でありうる。
【0095】
ゲル組成物などの風味材料は、寒天を含んでもよい。寒天の量は、約3%~約10%、好ましくは約4%~約7%としうる。
【0096】
ゲル組成物などの風味材料は、繊維を含んでもよい。繊維の量は、約0.1%~約12%、好ましくは約0.1%~7%としうる。繊維は、セルロース繊維を含んでもよい。繊維は、少なくとも約8マイクロメートルの長さを有してもよい。繊維は、約15マイクロメートル未満の長さを有してもよい。繊維は約8マイクロメートル~約15マイクロメートルの長さを有してもよい。
【0097】
ゲル組成物などの風味材料は、低メトキシル(E440i)ペクチンを含み得る。低メトキシル(E440i)ペクチンの量は、約0.1%~約9%、好ましくは約0.1%~7%でありうる。
【0098】
ゲル組成物などの風味材料は、乳酸を含み得る。乳酸の量は、約1.7%~約3.1%、好ましくは約2.1%~約2.9%でありうる。
【0099】
ゲル組成物などの風味材料には、カラクテート(乳酸カルシウム)が含まれうる。calactate カラクテートの量は、約0.1%~約7%、好ましくは約0.1%~約3%としうる。
【0100】
上記の量は、重量パーセントで示される。本開示の量は、重量パーセントで与えられることが好ましい。
【0101】
「カンナビノイド化合物」という用語は、カンナビス・サティバ(Cannabis sativa)、カンナビス・インディカ(Cannabis indica)、およびカンナビス・ルデラリス(Cannabis ruderalis)のカンナビス植物の一部に見られる天然の化合物の任意の一つの種類を意味する。カンナビノイド化合物は雌の頭状花で特に濃縮される。カンナビス植物において自然発生するカンナビノイド化合物は、カンナビジオール(CBD)およびテトラヒドロカンナビノール(THC)を含む。本開示では、「カンナビノイド化合物」という用語は、天然由来のカンナビノイド化合物および合成的に製造されたカンナビノイド化合物の両方を記載するために使用される。
【0102】
ゲル組成物などの風味材料は、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノール(CBN)、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビシクロル(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロムバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビエルソイン(CBE)、カンナビシトラン(CBT)、およびその組み合わせからなる群から選択されるカンナビノイド化合物を含み得る。
【0103】
風味材料は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含んでもよい。風味材料は、約0.5重量パーセント超のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。有利なことに、本発明者らは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、風味材料の有効な結合剤であり得ることを発見した。
【0104】
風味材料は、約1重量パーセント超のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント超のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント超のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント超のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント超のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。
【0105】
風味材料は、約50重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約45重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約40重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約35重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約30重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約25重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント未満のヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有してもよい。
【0106】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約50重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約45重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約35重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約30重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約25重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約20重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。
【0107】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約1重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約20重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約25重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。
【0108】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約45重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約1重量パーセント~約45重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約1重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約40重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約35重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約35重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約30重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約30重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約25重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約20重量パーセント~約25重量パーセントのヒドロキシプロピルメチルセルロース含有量を有し得る。
【0109】
風味材料は、約0.5重量パーセント超のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約1重量パーセント超のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント超のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント超のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント超のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント超のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。
【0110】
風味材料は、約50重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約45重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約40重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約35重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約30重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約25重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント未満のセルロース系強化剤含有量を有してもよい。
【0111】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約50重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約45重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約20重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約15重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約5重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。
【0112】
風味材料は、約1重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約20重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約25重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約30重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約35重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。
【0113】
風味材料は、約1重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約20重量パーセントのセルロース系強化剤含有量を有し得る。
【0114】
一つ以上のセルロース系強化剤は、セルロース繊維を含んでもよい。有利なことに、本発明者らは、セルロース繊維が、風味材料の引張強度を増加させるのに特に効果的であるセルロース系強化剤であり得ることを発見した。
【0115】
風味材料は、約0.5重量パーセント超のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約1重量パーセント超のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント超のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント超のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント超のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント超のセルロース繊維含有量を有してもよい。
【0116】
風味材料は、約50重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約45重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約40重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約35重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約30重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約25重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント未満のセルロース繊維含有量を有してもよい。
【0117】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約50重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約45重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約20重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約15重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約5重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。
【0118】
風味材料は、約1重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約20重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約25重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約30重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約35重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。
【0119】
風味材料は、約1重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約20重量パーセントのセルロース繊維含有量を有し得る。
【0120】
一つ以上のセルロース系強化剤は、微結晶セルロースを含んでもよい。有利なことに、本発明者らは、微結晶セルロースが、風味材料の引張強度を増加させるのに特に効果的であるセルロース系強化剤であり得ることを発見した。
【0121】
風味材料は、約0.5重量パーセント超の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約1重量パーセント超の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント超の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント超の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント超の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント超の微結晶セルロース含有量を有してもよい。
【0122】
風味材料は、約50重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約45重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約40重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約35重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約30重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約25重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント未満の微結晶セルロース含有量を有してもよい。
【0123】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約50重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約45重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約35重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約30重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約25重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約20重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約15重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約5重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。
【0124】
風味材料は、約1重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約20重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約25重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約30重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約35重量パーセント~約40重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。
【0125】
風味材料は、約1重量パーセント~約35重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約35重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約30重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約30重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約25重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約25重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約20重量パーセントの微結晶セルロース含有量を有し得る。
【0126】
一つ以上のセルロース系強化剤は、セルロース粉末を含んでもよい。有利なことに、本発明者らは、セルロース粉末が、風味材料の引張強度を増加させるのに特に効果的であるセルロース系強化剤であり得ることを発見した。
【0127】
風味材料は、約0.5重量パーセント超のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約1重量パーセント超のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント超のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント超のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント超のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント超のセルロース粉末含有量を有してもよい。
【0128】
風味材料は、約50重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約45重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約40重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約35重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約30重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約25重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約20重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント未満のセルロース粉末含有量を有してもよい。
【0129】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約50重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約45重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約20重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約15重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約5重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。
【0130】
風味材料は、約1重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約20重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約25重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約30重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約35重量パーセント~約40重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。
【0131】
風味材料は、約1重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約35重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約30重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約25重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約20重量パーセントのセルロース粉末含有量を有し得る。
【0132】
風味材料は、カルボキシメチルセルロースを含んでもよい。有利なことに、カルボキシメチルセルロースを使用することは、エアロゾル発生物品に使用される場合、風味材料のクラスト化を低減するのに役立つ場合がある。一部の例では、カルボキシメチルセルロースの使用は、クラスト化を除去する。本明細書で使用する場合、「クラスト化」は、エアロゾル発生物品の構成要素上に固体層が形成されることとして解釈される。本発明者らは、風味材料の構成要素が溶融し、その後エアロゾル発生物品の構成要素の周りに再固体化しうるため、クラスト化が発生し得ることを発見した。風味材料が、サセプタを含有するエアロゾル発生装置で使用される場合、クラスト化は特定の問題となり得る。クラストがサセプタ上に形成される場合、クラストを有するサセプタは、風味材料の加熱において効果が低下し、これは、ユーザーへのニコチンの送達の減少、および/または風味材料からのエアロゾルの形成の減少をもたらしうる。
【0133】
カルボキシメチルセルロースは、カルボキシメチルセルロースナトリウムを含み得る。有利なことに、本発明者らは、カルボキシメチルセルロースナトリウムが、上記で言及したクラスト化の問題の防止に特に効果的である可能性のあるカルボキシメチルセルロースであることを発見した。
【0134】
風味材料は、約0.5重量パーセント超のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約1重量パーセント超のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント超のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント超のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。
【0135】
風味材料は、約20重量パーセント未満のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約15重量パーセント未満のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約10重量パーセント未満のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約8重量パーセント未満のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。風味材料は、約5重量パーセント未満のカルボキシメチルセルロース含有量を有してもよい。
【0136】
風味材料は、約0.5重量パーセント~約20重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約15重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約8重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約0.5重量パーセント~約5重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。
【0137】
風味材料は、約1重量パーセント~約20重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約20重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約8重量パーセント~約20重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約10重量パーセント~約20重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約15重量パーセント~約20重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。
【0138】
風味材料は、約1重量パーセント~約15重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約1重量パーセント~約10重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約10重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。風味材料は、約5重量パーセント~約8重量パーセントのカルボキシメチルセルロース含有量を有し得る。
【0139】
ゲル組成物などの風味材料は、均質な分布を有してもよい。同様に、ゲル組成物などの風味材料は、風味基体内で可変的な方法で分布し得る。
【0140】
風味基体は、外側層を含んでもよい。外側層は、風味基体に、エアロゾル発生物品内に配置される必要な形状を与えるのに有用であり得る。
【0141】
外側層は、風味基体の残りの部分と同じ材料、例えば風味材料またはゲル組成物で作製されてもよい。
【0142】
風味基体が外側層を含む場合、風味基体の残りの部分を含むコアを最初に堆積させ、次いでコア上に層を堆積させて外側層を形成することによって、風味基体を製造してもよい。これにより、エアロゾル発生物品を製造するために風味基体を提供する効率的な方法が可能になり得る。コアおよび外側層は有利には押出成形によって製造されてもよい。外側層は、風味剤を含まない場合がある。ゲル組成物などの風味材料は、エアロゾル発生物品の使用のための標準環境温度をカバーする温度範囲内の固体状態であるように構成されうる。温度の適切な範囲は摂氏-20度~摂氏70度としうる。
【0143】
ゲル組成物などの風味材料が固体状態にある場合、エアロゾル発生物品の製造、輸送および使用中の取り扱いのための機械的安定性を風味基体に提供するために、変形に対する十分な抵抗を有するように構成されうる。風味基体の変形強度に対する抵抗は、約0.5kgf~約3kgf、好ましくは約1.3kgf~約2.7kgf、より好ましくは約1.9kgf~約2.5kgfとすることができる。
【0144】
ゲル組成物などの風味材料の変形強度に対する抵抗は、風味材料の組成物を調整することによって、必要に応じて調整されうる。例えば、風味材料内の低メトキシル(LM)ペクチンの量を調整することは、風味材料の変形強度に対する抵抗力に影響を与えうる。低メトキシル(LM)ペクチンの量は、約0.5パーセント~約5パーセント、好ましくは約1パーセント~約3パーセントとしうる。
【0145】
有利なことに、ゲル組成物は、室温で固体であってもよい。この文脈において「固体」とは、ゲルが安定したサイズおよび形状を有し、かつ流動しないことを意味する。この文脈において室温は摂氏25度を意味する。ゲルは、定常状態において流動性を呈さない実質的に希釈された架橋系として定義されてもよい。重量基準でゲルはほとんど液体であってもよく、それにもかかわらずそれらは液体内の三次元架橋ネットワークに起因して固体のように挙動する。流体内の架橋が、ゲルにその構造(硬度)を与える。このようにして、ゲルは、液体粒子が固体媒体中に分散された固体内の液体の分子の分散であってもよい。
【0146】
ゲル組成物は、所望の粘度を与えるために、約1,000,000~約1パスカル毎秒、好ましくは100,000~10パスカル毎秒、より好ましくは10,000~1,000パスカル毎秒、または1,000~100パスカル毎秒、または500~200パスカル毎秒の粘度を有してもよい。ゲル組成物の粘度は、25℃で1s-1のせん断速度で、P-PTD200+H-PTD200測定セルを備えるパラレルプレートPP25を用いて、Anton Paar MCR 302レオメータを使用して、試料の粘度を測ることによって測定され得る。
【0147】
ゲル組成物の質量は、様々な環境的貯蔵条件に曝露された時、約20%を超えて変化しない場合があり、または約15%を超えて変化しない場合があり、または約10%を超えて変化しない場合がある。組成物は、様々な環境的条件に曝露された時、約10%を超えて変化しない、または約5%を超えて変化しない、または約1%を超えて変化しない、曝露された表面積を有する外側形状を有する場合がある。
【0148】
ゲル組成物は質量を有し得、その質量は、摂氏24度および一気圧または典型的な貯蔵条件において約10%~約60%の範囲の相対湿度に暴露された場合、約20%を超えて変化しない、または約15%を超えて変化しない、または約10%を超えて変化しない。
【0149】
ゲル組成物は、摂氏24度および一気圧にて約10%~約60%の範囲の相対湿度に曝露された時に、約10%を超えて変化しない、または約5%を超えて変化しない、または約1%を超えて変化しない、曝露された表面積を有する外側形状を有し得る。
【0150】
ゲル組成物は、露出表面積値(m2)および質量値(kg)を有し得、質量値対露出表面積値は約0.05:1~約1:1、または約0.1:1~約1:1、または約0.5:1~約1:0.1、または約0.5:1~約1:0.5の範囲である。
【0151】
有利なことに、ゲル組成物は、貯蔵の際に、または製造から消費者への輸送の際に、予測可能な組成物形態を提供し得る。ゲル組成物は、実質的にその形状を維持し得る。ゲル組成物は、製造から消費者への保存または輸送の際に、液体相を実質的に放出しない場合がある。エアロゾル発生物品は、長軸方向に管状要素の下流に配置されたフィルターを含んでもよい。
【0152】
風味基体またはスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、少なくともグリセリンを含み得る。風味基体またはスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、少なくともHPMCを含み得る。風味基体またはスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、少なくとも寒天を含んでもよい。風味基体またはスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、少なくとも乳酸を含み得る。
【0153】
風味基体またはスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、少なくともグリセリンおよびHPMCを含み得る。
【0154】
風味基体またはスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、グリセリン、HPMCおよび寒天を少なくとも含んでもよい。
【0155】
風味基体またはスパニング要素などの任意の透過性制御要素のゲル組成物は、少なくともグリセリン、HPMC、寒天および乳酸を含み得る。
【0156】
ゲル組成物は、約52重量パーセントのグリセリン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約21.5重量パーセントのヒドロキシポリメチルセルロース含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約1.5重量パーセントのニコチン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約7.6重量パーセントの寒天含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約9重量パーセントの繊維含有量を有してもよい。繊維は、約8~約15マイクロメートルの長さのセルロース繊維であってもよい。ゲル組成物は、約4重量パーセントの低メトキシルペクチン(E440i)含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約2.3重量パーセントの乳酸含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約2.1重量パーセントのCa-乳酸含有量を有してもよい。
【0157】
ゲル組成物は、約53重量パーセントのグリセリン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約21重量パーセントのヒドロキシポリメチルセルロース含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約1.1重量パーセントのニコチン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約8重量パーセントの寒天含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約6.8重量パーセントの繊維含有量を有してもよい。繊維は、約8~約15マイクロメートルの長さのセルロース繊維であってもよい。ゲル組成物は、約5重量パーセントの低メトキシルペクチン(E440i)含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約2.1重量パーセントの乳酸含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約1重量パーセントのCa-乳酸含有量を有してもよい。ゲル組成物は、メンソール抽出物(FDA 21CFR182.20)を有してもよく、約2重量パーセントのメンソール(C10H20O)含有量が最小で55パーセントである。
【0158】
ゲル組成物は、約61重量パーセントのグリセリン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約21重量パーセントのヒドロキシポリメチルセルロース含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約1.8重量パーセントのニコチン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約3重量パーセントの寒天含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約7.2重量パーセントの繊維含有量を有してもよい。繊維は、約8~約15マイクロメートルの長さのセルロース繊維であってもよい。ゲル組成物は、約3重量パーセントの低メトキシルペクチン(E440i)含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約3重量パーセントの乳酸含有量を有してもよい。
【0159】
ゲル組成物は、約60重量パーセントのグリセリン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約22重量パーセントのヒドロキシポリメチルセルロース含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約1.8重量パーセントのニコチン含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約2.4重量パーセントの寒天含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約5.3重量パーセントの繊維含有量を有してもよい。繊維は、約8~約15マイクロメートルの長さのセルロース繊維であってもよい。ゲル組成物は、約4重量パーセントの低メトキシルペクチン(E440i)含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約2.8重量パーセントの乳酸含有量を有してもよい。ゲル組成物は、約1重量パーセントのCa-乳酸組成物を有してもよい。ゲル組成物は、バニラ抽出物(FDA 21CFR169.175)を有してもよく、約1.7重量パーセントの少なくとも20パーセントのバニリン(C883)含有量を有する。
【0160】
「フィルター」という用語は、フィルターを通して引き出された主流のエアロゾルから、気相または粒子相成分、または気相と粒子相成分の両方を少なくとも部分的に除去するように構成されている、エアロゾル発生物品のセクションを示すために使用される。
【0161】
フィルターは、管状要素のすぐ下流に長軸方向に配置されうる。
【0162】
管状要素は、ユーザーの好みに従って形成されたエアロゾルのカスタマイズを提供するのに有用かつ十分であり得るため、フィルターは、管状要素のすぐ下流、すなわち、エアロゾル冷却要素などの中間部品なしで配置されてもよい。よって、エアロゾル発生物品は、より少ない生産工程を必要とし、かつより一貫性のある体験を可能にしながら、ガスおよび粒子相成分の低減を達成しうる。
【0163】
しかしながら、エアロゾル発生物品は、管状要素の下流にエアロゾル冷却要素を含み得る。好ましくは、エアロゾル冷却要素は、管状要素とフィルターとの間に配置されてもよい。
【0164】
エアロゾル発生物品はエアロゾル発生物品の上流端に位置するマウスピースを含んでもよい。マウスピースの提供は、ユーザーによるエアロゾルの吸入を容易にするために望ましい場合がある。
【0165】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生物品の少なくとも一部を囲むラッパーを備え得る。有利なことに、こうしたラッパーは、ユーザーがエアロゾル形成基体に触れることを防止し得、これは高レベルの衛生状態を維持するのに役立つ。ラッパーは任意の適切な材料から作製され得る。特に、ラッパーは多孔性材料から形成され得る。ラッパーは、ラッパーがエアロゾル発生物品の下流セクションの周りに配置された時に、揮発性化合物が材料から放出されることを可能にする材料から作製され得る。
【0166】
有利には、ラッパーは、エアロゾル発生物品の複数の構成要素を一緒に保持してもよい。例えば、ラッパーは、エアロゾル形成基体および管状要素を一緒に保持してもよい。エアロゾル発生物品がフィルターを含む場合、ラッパーはフィルターと管状要素とを一緒に保持しうる。
【0167】
有利なことに、一つ以上のラッパーの提供は、エアロゾル発生物品の構造の完全性を改善し得る。
【0168】
エアロゾル発生物品の構成要素は、任意の適切な手段によって、一緒に固定されうる。例えば、エアロゾル発生物品は、接続機構を備えてもよい。接続機構は、エアロゾル発生物品の構成要素を一緒に保持することに寄与し得る。
【0169】
エアロゾル発生物品の少なくとも一部を囲むラッパーが提供され、エアロゾル発生物品が接続機構を含む場合、ラッパーは接続機構に圧力を加えるように構成され得る。
【0170】
エアロゾル形成基体は、任意の適切な横断断面を有してもよい。例えば、基体は、円形、楕円形、スタジアム形状、長方形、または三角形の横断断面形状を有してもよい。基体は、円形の横断断面形状を有することが好ましい。
【0171】
固体エアロゾル形成基体は、たばこのプラグを含んでもよい。たばこのプラグは、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎、膨化たばこおよび均質化したたばこのうち一つ以上を含む、例えば、粉末、顆粒、ペレット、断片、ストランド、細片またはシートのうちの一つ以上を含み得る。用語「均質化したたばこ材料」は本明細書で使用される時、粒子状たばこを凝集することによって形成される材料を意味する。均質化したたばこ材料を提供することは、エアロゾル発生と、エアロゾル発生物品の加熱中に発生したエアロゾルのニコチン含有量および風味プロファイルとを改善する場合がある。具体的には、均質化したたばこを作製するプロセスは、たばこ葉を粉砕することを伴い、これは加熱時のニコチンおよび風味の放出をより効果的に可能にする。たばこプラグが均質化したたばこ材料を含む場合、均質化したたばこ材料は、シートの形態であってもよい。本明細書で使用される「シート」という用語は、その厚さよりも実質的に大きい幅および長さを有する層状の要素を意味する。
【0172】
固体エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料を含み得る。固体エアロゾル形成材料は、均質化したたばこ材料の断片、ストランド、または細片を含み得る。固体エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料のシートを含み得る。
【0173】
エアロゾル形成基体は、実質的に均質な組成物を有し得る。エアロゾル形成基体は、少なくとも長軸方向に実質的に均質な組成物を有してもよい。
【0174】
均質化したたばこ材料シートは、たばこ葉ラミナおよびたばこ葉茎のうちの一方または両方を粉砕またはその他の方法で細分することによって得られた粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。均質化したたばこ材料シートは、例えばたばこの処理、取り扱い、輸送中に形成されたたばこダスト、たばこの微粉、その他の粒子状たばこ副産物のうちの一つ以上を含んでもよい。均質化したたばこ材料のシートは、粒子状たばこおよび一つ以上の結合剤を含むスラリーをコンベヤーベルトまたはその他の支持表面上にキャスティングすることと、キャストスラリーを乾燥させて均質化したたばこ材料のシートを形成することと、均質化したたばこ材料のシートを支持表面から取り外すこととを一般的に含むタイプのキャスティングプロセスによって形成されていることが好ましい。
【0175】
固体エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料のシートの集合体を含み得る。本明細書に使用される「集められた」という用語は、巻き込まれ、折り畳まれ、または別途エアロゾル発生物品の長軸方向軸に対して実質的に横方向に圧縮され、または収縮したシートを記述するために使用される。
【0176】
エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料のテクスチャ加工されたシートの集合体を含む。本明細書で使用される「テクスチャ加工されたシート」という用語は、捲縮された、エンボス加工された、デボス加工された、穿孔された、またはその他の方法で変形されたシートを意味する。均質化したたばこ材料のテクスチャ加工されたシートの使用は有利なことに、均質化したたばこ材料のシートを集めてエアロゾル形成基体を形成するのを容易にし得る。エアロゾル形成基体は、複数の間隔を置いたへこみ、突起、穿孔またはそれらの組み合わせを含む均質化したたばこ材料のテクスチャ加工されたシートの集合体を含んでもよい。
【0177】
エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含むことが好ましい。本明細書で使用される「捲縮したシート」という用語は、複数の実質的に平行した隆起または波型形状を有するシートを意味する。実質的に平行な隆起または波型形状は、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に沿って、またはそれに平行に延びることが好ましい。これは、エアロゾル発生物品を形成するための均質化したたばこ材料の捲縮したシートの収集を有利に容易にする。しかし、エアロゾル発生物品に含めるための均質化したたばこ材料の捲縮したシートが、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に鋭角または鈍角で配置される複数の実質的に平行な隆起または波型形状を有してもよいことが認識される。
【0178】
エアロゾル形成基体は、たばこ含有材料および非たばこ含有材料を含んでもよい。
【0179】
エアロゾル形成基体はエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、単一のエアロゾル形成体または二つ以上のエアロゾル形成体の組み合わせを含んでもよい。本明細書で使用される「エアロゾル形成体」という用語は、使用時にエアロゾルの形成を容易にし、かつエアロゾル発生物品の動作温度にて熱分解に対して実質的に耐性のある任意の適切な公知の化合物または化合物の混合物を説明するために使用される。適切なエアロゾル形成体としては、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、およびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、および最も好ましくはグリセリンなど)またはこれらの混合物である。エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で5パーセント超のエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で約5パーセント~約30パーセントのエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル形成基体は、乾燥重量基準で約20パーセントのエアロゾル形成体含有量を有し得る。
【0180】
エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料と、エアロゾル形成体と、水とを含むことが好ましい。
【0181】
均質化したたばこ材料は、折り畳まれた、捲縮された、または細片に切断されたうちの一つのシートで提供され得る。シートは、約0.2ミリメートル~約2ミリメートル、より好ましくは約0.4ミリメートル~約1.2ミリメートルの幅を有する細片へと切断され得る。細片の幅は、約0.9ミリメートルであってもよい。
【0182】
エアロゾル形成基体は、内側空洞を含み得る。言い換えれば、エアロゾル形成基体は管状基体であってもよい。エアロゾル形成基体は、基体内径を有する基体内表面を含んでもよく、基体内表面は、エアロゾル形成基体内に長軸方向に延びる内側空洞を区切っている。内側空洞をエアロゾル形成基体内に提供することにより、基体を貫通することなく、そして基体の構造を変更することなく、空洞内で、発熱体をエアロゾル形成基体の中へと挿入することが可能になり得る。内側空洞の提供はまた、エアロゾル形成基体の厚さをさらに減少させ、上記で説明した熱伝達の利点を強化するのにも有益であり得る。
【0183】
エアロゾル形成基体が、内側空洞を区切る基体内表面を含む場合、基体内表面は、基体外表面と同じ横断断面形状を有してもよい。特に、基体内表面は、実質的に円形、楕円形、またはスタジアム形状の横断断面を有してもよい。
【0184】
エアロゾル発生物品は、熱伝導性材料の層を備えてもよい。熱伝導性材料の層は、少なくともそうでなければ露出されるエアロゾル形成基体の少なくとも部分を覆ってもよい。熱伝導性材料の層は、少なくとも基体外表面上に配置されてもよい。熱伝導性材料の層は、少なくとも基体内表面上に配置されてもよい。熱伝導性材料の層は、少なくとも基体内表面上および基体外表面上に配置されてもよい。そうでなければ露出される基体表面上に熱伝導性材料の層を提供することによって、基体によって受容される、または基体と係合する発熱体からの熱を、エアロゾル形成基体のより広い領域に分布することが可能になり、発熱体とエアロゾル形成基体との間の熱伝達効率が改善され得る。熱伝導性材料の層はまた、内側空洞内に受容される発熱体とエアロゾル形成基体との間に物理的分離を作り出し得、これは、発熱体の近くの基体の領域においてエアロゾル形成基体を過熱するリスクを低減し得る。熱伝導性材料の層はまた、内側空洞の提供による基体の厚さの減少によって低減されている場合がある、管状エアロゾル形成基体の堅牢性を増大し得る。
【0185】
本明細書で使用される場合、「熱伝導性」という用語は、摂氏23度および50%の相対湿度で、少なくとも10W/m・K、好ましくは少なくとも40W/m・K、より好ましくは少なくとも100W/m・Kの熱伝導率を有する材料を指す。好ましくは、熱伝導性材料の層は、摂氏23度および50%の相対湿度で、少なくとも40W/m・K、好ましくは少なくとも100W/m・K、より好ましくは少なくとも150W/m・K、さらにより好ましくは少なくとも200W/m・Kの熱伝導率を有する材料を含んでもよい。
【0186】
適切な導電材料の例としては、アルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、銀、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0187】
エアロゾル形成基体は、複数の細長い管状要素を備えるロッドを有してもよい。細長い管状要素はたばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体に含まれる複数の細長い管状要素は、エアロゾル形成基体の下流に配置された管状要素と間違われてはならない。
【0188】
ロッドの細長い管状要素の数、等価直径、および厚さを調整することによって、有利なことに、ロッドの密度および空隙率を調整することが可能でありうる。一般的に、均質化したたばこの複数の細長い管状要素を備えるエアロゾル形成基体は有利なことに、たばこ材料の断片を含むエアロゾル形成基体よりも均一な密度を示しうる。細長い管状要素の幾何学的形状は、特に安定したチャネルがロッドに沿った気流のために提供されるようにする形状であってもよい。これは有利なことに、所定のRTDを有するエアロゾル形成基体を一貫した方法で、かつ優れた精度で製造できるように、RTDの一貫した微調整を可能にしうる。
【0189】
均質化したたばこの細長い管状要素を含むエアロゾル形成基体の重量は、管状要素の数、サイズ、密度、および間隔によって決定されうる。これは、同じ寸法のエアロゾル形成基体間の重量の不一致を低減し、その結果、エアロゾル形成基体の重量が、たばこ材料の断片を含むエアロゾル形成基体と比較して、選択された許容範囲外である、エアロゾル形成基体の低い拒否率をもたらしうる。
【0190】
ロッド中の細長い管状要素の厚さの変化はまた有利なことに、ロッド中の均質化したたばこの含有量を調整するために使用されうる。例えば、均質化したたばこウェブの巻かれた細片から形成された細長い管状要素において、細長い管状要素の厚さの調整は、長軸方向軸の周りで細片が巻かれる回数を変化させることによって、または均質化したたばこウェブ自体の厚さを変化させることによって達成されうる。これは、たばこ材料の断片を含むエアロゾル発生物品と比較して、設計の柔軟性を高めうる。
【0191】
ロッド中の細長い管状要素のサイズ、幾何学的形状、および配設は、エアロゾル発生物品のロッドの中への発熱体の挿入を容易にするように簡単に適合されうる。管状要素はロッド内に実質的に直線状に存在し、長軸方向に延在するため、長軸方向に延在する内部発熱体(ヒーターブレードなど)の挿入が容易になりうる。ロッド中の細長い管状要素の規則的な配設はまた有利なことに、ロッドを通した発熱体からの熱伝達の最適化に有利に働くことができる。
【0192】
たばこ材料の断片を含むエアロゾル形成基体の中へのエアロゾル発生装置のヒーターの挿入(およびエアロゾル形成基体からのヒーターの取り外し)では、たばこ材料の断片がエアロゾル形成基体から剥がれる傾向がありうる。これは剥がれた断片を除去するために、エアロゾル発生装置のヒーター要素およびその他の部分をより頻繁に清掃する必要が生じ得る。対照的に、均質化したたばこ材料の複数の細長い管状要素を備えるエアロゾル形成基体の中へのエアロゾル発生装置のヒーターの挿入、およびそれからの取り外しでは有利なことに、材料が剥がれる傾向が著しく低減しうる。
【0193】
複数の細長い管状要素を備えるロッドは、高速で効率的に実施できる、かつエアロゾル発生物品の製造のための既存の生産ラインに都合良く組み込むことができる連続的なプロセスで作成されうる。
【0194】
エアロゾル形成基体のロッドは、エアロゾル発生物品の外径にほぼ等しい外径を有することが好ましい。
【0195】
エアロゾル形成基体のロッドは、少なくとも5ミリメートルの外径を有してもよい。エアロゾル形成基体のロッドは、約5ミリメートル~約12ミリメートル、例えば約5ミリメートル~約10ミリメートル、または約6ミリメートル~約8ミリメートルの外径を有してもよい。エアロゾル形成基体のロッドは7.2ミリメートル±10パーセントの外径を有し得ることが好ましい。
【0196】
エアロゾル形成基体のロッドは、約5ミリメートル~約100mmの長さを有してもよい。好ましくは、エアロゾル発生基体のロッドは、少なくとも約5ミリメートル、より好ましくは少なくとも約7ミリメートルの長さを有する。エアロゾル発生基体のロッドは、好ましくは約80ミリメートル未満、より好ましくは約65ミリメートル未満、さらにより好ましくは約50ミリメートル未満の長さを有する。好ましくは、エアロゾル発生基体のロッドは、約35ミリメートル未満、より好ましくは25ミリメートル未満、さらにより好ましくは約20ミリメートル未満の長さを有してもよい。エアロゾル形成基体のロッドは約10ミリメートルの長さを有してもよく、エアロゾル形成基体のロッドは約12ミリメートルの長さを有してもよい。
【0197】
エアロゾル形成基体のロッドは、ロッドの長さに沿って実質的に均一な断面を有してもよい。エアロゾル形成基体のロッドは、実質的に円形の断面を有することが好ましい場合がある。
【0198】
細長い管状要素を備えるロッドはラッパーによって囲まれていてもよい。細長い管状要素は、細長い管状要素が長軸方向に延在するように組み立てられうる。
【0199】
本発明によるエアロゾル発生物品のロッドの複数の細長い管状要素は、均質なたばこ材料で形成されていてもよく、これは粉砕によって得られた粒子状たばこを含みうる。複数の細長い管状要素はすべて、互いに実質的に同一の組成を有してもよい。同様に、複数の細長い管状要素は、少なくとも二つの異なる組成の管状要素を含みうる。
【0200】
ロッドの中の少なくとも一つの細長い管状要素は、均質化したたばこ材料のシートまたはウェブから切断された巻かれた細片を含んでもよい。
【0201】
均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、乾燥重量基準で少なくとも約40重量パーセント、より好ましくは乾燥重量基準で少なくとも約60重量パーセント、より好ましくはまたは乾燥重量基準で少なくとも約70重量パーセント、最も好ましくは乾燥重量基準で少なくとも約90重量パーセントのたばこ含有量を有してもよい。
【0202】
エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、粒子状たばこを凝集するのを補助するために、一つ以上の内因性結合剤(すなわち、たばこ内因性結合剤)、一つ以上の外因性結合剤(すなわち、たばこ外因性結合剤)、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシートは、たばこ繊維および非たばこ繊維、エアロゾル形成体、湿潤剤、可塑剤、風味剤、充填剤、水性および非水性の溶媒、およびこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないその他の添加剤を含んでもよい。
【0203】
エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシートまたはウェブに含める適切な外因性結合剤は当技術分野で周知であり、ガム(例えばグアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、ローカストビーンガムなど)、セルロース系結合剤(例えばヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、およびエチルセルロースなど)、多糖類(例えばデンプン、有機酸(アルギン酸など)、有機酸の共役塩基塩(アルギン酸ナトリウムなど)、寒天、ペクチンなど)、およびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0204】
エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシートまたはウェブに含める適切な非たばこ繊維は当技術分野で周知であり、セルロース繊維、針葉樹繊維、広葉樹繊維、ジュート繊維およびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。エアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料のシートに含める前に、非たばこ繊維は、当技術分野で周知の適切なプロセスによって処理されてもよく、プロセスには機械パルプ化、精製、化学パルプ化、漂白、硫酸塩パルプ化、およびこれらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0205】
均質化したたばこ材料のシートまたはウェブは、エアロゾル形成体を含んでもよい。
【0206】
本発明のエアロゾル発生物品で使用する均質化したたばこのシートまたはウェブは、当業界で周知の方法(例えば国際特許公開公報第A-2012/164009A2号で開示されている方法)によって作製されてもよい。エアロゾル発生物品で使用する均質化したたばこ材料のシートは、キャストプロセスによって、粒子状たばこ、グアーガム、セルロース繊維、およびグリセリンを含むスラリーから形成されてもよい。
【0207】
別の方法として、本発明によるエアロゾル形成基体で使用する均質化したたばこ材料の細長い管状要素は、押出成形によって形成されうる。一例として、たばこ葉ラミナを粉砕またはその他の方法で細分することによって得られた粒子状たばこを含むスラリーは、望ましい断面のダイを通して押されうる。さらに、付加製造も、均質化したたばこ材料の管状要素の製造に使用されてもよい。
【0208】
細長い管状要素は、約0.03ミリメートル~約3ミリメートルの等価直径を有しうる。細長い管状要素は、少なくとも約0.1ミリメートルの等価直径を有しうることが好ましい。細長い管状要素は、少なくとも約0.3ミリメートルの等価直径を有しうることがより好ましい。
【0209】
同様に、細長い管状要素は、約2ミリメートル未満の等価直径を有しうることが好ましい。細長い管状要素は、約1ミリメートル未満の等価直径を有しうることがより好ましい。
【0210】
細長い管状要素は、約0.7ミリメートル~約2.7ミリメートルの等価直径を有してもよく、細長い管状要素は、約0.3ミリメートル~約1.1ミリメートルの等価直径を有してもよい。
【0211】
均質化したたばこ材料の細片を巻くことによって細長い管状要素が形成されている場合、細片は少なくとも約1ミリメートルの幅を有しうる。均質化したたばこ材料の細片は、少なくとも約2ミリメートルの幅を有しうることが好ましい。均質化した材料の細片は、少なくとも約3ミリメートルの幅を有しうることがより好ましい。
【0212】
均質化したたばこ材料の細片は、約1ミリメートル~約3.5ミリメートルの幅を有してもよく、均質化したたばこ材料の細片は、約2.4ミリメートル~約8.2ミリメートルの幅を有してもよい。
【0213】
均質化したたばこ材料の細片は、少なくとも約40ミクロン、より好ましくは少なくとも約60ミクロン、より好ましくは少なくとも約80ミクロン、最も好ましくは少なくとも約100ミクロンの厚さを有するシートまたはウェブから切断されてもよい。同様に、均質化したたばこ材料の細片は、約5000ミクロン以下、より好ましくは約2000ミクロン以下、より好ましくは約1000ミクロン以下、最も好ましくは約500ミクロン以下の厚さを有するシートまたはウェブから切断されてもよい。例えば、シートまたはウェブの厚さは、約40ミクロン~約5000ミクロン、より好ましくは約60ミクロン~約2000ミクロン、より好ましくは約80ミクロン~約1000ミクロン、最も好ましくは約100ミクロン~約500ミクロンであってもよい。
【0214】
細長い管状要素の厚さは、少なくとも約40ミクロン、より好ましくは少なくとも約80ミクロン、より好ましくは少なくとも約120ミクロン、最も好ましくは少なくとも約160ミクロンであってもよい。同様に、細長い管状要素の厚さは約5000ミクロン未満、より好ましくは約2500ミクロン未満、最も好ましくは約1000ミクロン未満であってもよい。
【0215】
管状要素の壁を通して空気が流れるように、すなわちロッド中の実質的に半径方向に沿った気流が妨げられないように、細長い管状要素は多孔性たばこ材料で形成されうる。均質化したたばこ材料の細片を巻くことによって細長い管状要素が形成されている場合、細片自体は多孔性たばこ材料で形成されうる。
【0216】
均質化したたばこ材料に関連して本明細書で使用される「多孔性」という用語は、シートまたはウェブの表面を横断する方向でシートまたはウェブを通る空気の流れを可能にするために、十分な細孔または隙間がシートまたはウェブの構造内に提供されているように、たばこ材料が固有の空隙率の範囲内で生産されたことを示しうる。同様に、「多孔性」という用語は、たばこ材料の各シートまたはウェブが、望ましい空隙率を提供するために複数の気流穴を備えることを示しうる。例えば、たばこ材料のシートは、エアロゾル形成基体のロッドの細長い管状要素を生成する巻く作業が行われる前に、気流穴の模様で穿孔されうる。気流穴は、シートにわたって無作為にまたは均一に穿孔されてもよい。気流穴の模様は、実質的にシートの全表面を覆ってもよく、またはシートの一つ以上の特定の領域を覆い、残りの領域には気流穴がなくてもよい。
【0217】
細長い管状要素を形成しうる均質化したたばこ材料の細片は、テクスチャ加工されてもよい。例えば、細片が切断されるシートまたはウェブは、複数の離隔しているへこみ、突起、穿孔またはそれらの組み合わせを備えうる。テクスチャは、各シートの一方の側に、または各シートの両側に提供されうる。
【0218】
捲縮した細片から形成された一つ以上の細長い管状要素を含めることは、ロッド内の隣接する管状要素間にいくらかの間隔を提供および保持するのに役立ちうる。
【0219】
添加剤は、複数の管状要素のうちの少なくとも一つの表面の少なくとも一部に適用されてもよい。添加剤は、固体添加剤、液体添加剤、または固体添加剤と液体添加剤の組み合わせであってもよい。本発明で使用する適切な固体添加剤および液体添加剤は当技術分野で周知であり、それらには風味剤(例えば、メントールなど)、吸着剤(例えば、活性炭など)、充填剤(例えば、炭酸カルシウムなど)、および植物性添加剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0220】
実質的に細長い管状要素を形成するために、均質化したたばこ材料の細片は、長軸方向軸の周りに少なくとも約345度巻き付けられてもよい。好ましくは、均質化したたばこ材料の細片は、長軸方向軸の周りに少なくとも約360度巻き付けられてもよい。より好ましくは、均質化したたばこ材料の細片は、長軸方向軸の周りに少なくとも約540度巻き付けられてもよい。同様に、均質化したたばこ材料の細片は、好ましくは、長軸方向軸の周りに約1800度未満巻き付けられてもよい。より好ましくは、均質化したたばこ材料の細片は、長軸方向軸の周りに約900度未満巻き付けられてもよい。好ましくは、均質化したたばこ材料の細片は、長軸方向軸の周りに約345度~約540度巻き付けられてもよい。
【0221】
それぞれの細長い管状要素は、エアロゾル形成基体のロッドの長さと実質的に等しい長さを有しうる。それぞれの細長い管状要素は、約10ミリメートルの長さを有してもよく、それぞれの細長い管状要素は、約12ミリメートルの長さであってもよい。
【0222】
エアロゾル形成基体のロッドは、均質化したたばこ材料の約200個未満の細長い管状要素を備えうる。より好ましくは、エアロゾル形成基体のロッドは、約150個未満の細長い管状要素を備えてもよい。さらにより好ましくは、エアロゾル形成基体のロッドは、約100個未満の細長い管状要素を備えてもよい。
【0223】
同様に、エアロゾル形成基体のロッドは、均質化したたばこ材料の少なくとも約15個の細長い管状要素を備えうる。より好ましくは、エアロゾル形成基体のロッドは、少なくとも約30個の細長い管状要素を備える。さらにより好ましくは、エアロゾル形成基体のロッドは、少なくとも約40個の細長い管状要素を備えてもよい。エアロゾル形成基体のロッドは、非たばこ材料の約15~約100本のストランドを含みうる。
【0224】
エアロゾル形成基体のロッドにおいて、細長い管状要素は、互いに実質的に平行に整列されてもよい。
【0225】
均質化したたばこ材料の細長い管状要素は、実質的に長円形の断面を有してもよく、実質的に楕円形の横断断面を有してもよく、実質的に円形の横断断面であってもよい。上述の通り、エアロゾル発生物品で使用する細長い管状要素は、均質化したたばこ材料の細片をその長軸方向軸の周りに360度をわずかに下回って巻き付けることによって効果的に形成されうる。これは、C字形状の断面を効果的に有する要素をもたらし、スリットは細長い管状要素の全長にわたって長軸方向に延在する。
【0226】
エアロゾル形成基体のロッドを形成する複数の細長い管状要素は、ラッパーによって囲まれてもよい。ラッパーは多孔性または非多孔性のシート材料で形成されてもよい。ラッパーは任意の適切な材料または材料の組み合わせで形成されてもよい。ラッパーは紙ラッパーであってもよい。ラッパーは随意に、複数の細長い管状要素の外側縁に接着されてもよい。例えば、ラッパーの内表面と複数の細長い管状要素の外側縁のうちの少なくとも一つは、包装プロセス中に内側ラッパーが細長い管状要素の縁に接着するように、生産プロセス中に湿らされうる。同様に、接着剤は、包装工程の上流で、ラッパーの内表面と複数の細長い管状要素の外側縁のうちの少なくとも一つに塗布されうる。複数の細長い管状要素およびラッパーの接着は有利なことに、複数の細長い管状要素の位置および間隔をロッド内に保持するのに役立ちうる。
【0227】
ラッパーは、ロッドの上流端および下流端で細長い管状要素の上に少なくとも部分的に折り畳まれて、複数の細長い管状要素をロッド内に保持しうる。ラッパーは、細長い管状要素の残りの部分が露出されているように、ロッドの上流端および下流端で複数の細長い管状要素の周辺部上にあってもよい。ラッパーはロッドの上流端および下流端の全体上にあってもよい。
【0228】
紙または他の材料の別個のリムセクションは、上述のように、細長い管状要素の上流および下流端の少なくとも外周を覆うように、ラッパーに取り付けられてもよい。ラッパーがロッドの端の上で折り畳まれているか、または別個のリムセクションが提供されている時、複数の細長い管状要素を囲むラッパーの上にある追加的な外側ラッパーが提供されうる。
【0229】
上述の通りのエアロゾル発生物品で使用するロッドは、以下に記述する方法によって製造されうる。方法の第一の工程において、均質化したたばこ材料のシートまたはウェブが提供されうる。第二の工程において、長軸方向軸を有する細長い細片は、均質化したたばこ材料のシートまたはウェブから切断されうる。切断作業は、シートまたはウェブをロールまたはボビンから供給することによって、およびそれを所定の方向に沿って連続的に移動することによって実行されうる。切断手段は、ウェブまたはシートが供給される切断ステーションに提供されうる。この目的で、機械式カッターを使用しうる。レーザーを使用することもできる。
【0230】
第三の工程において、細片が巻かれ、すなわち長軸方向軸の周りに巻き付けられて、細長い管状要素を形成しうる。これは、細片がコイル状にされ、かつ巻かれた細長い管状要素へと形成されるように、細片を所定の方向に沿って漏斗形状要素に供給することによって達成されうる。いくつかの個別の巻かれた細長い管状要素は、並列に製造されうる。
【0231】
第四の工程において、第三の工程の終わりで得られた複数の細長い管状要素は、細長い管状要素が長軸方向に延在するように並べられて組み立てられうる。これは、複数の細長い管状要素が実質的に円筒状のクラスターでグループ化されるように、別の漏斗要素を通して複数の細長い管状要素を供給することによって達成されうる。
【0232】
第五の工程において、組み立てられた細長い管状要素はラッパーで囲まれて連続的なロッドを形成しうる。第六の工程において、連続ロッドは複数の個別のロッドに切断されうる。
【0233】
この方法は、細片を得るためにシートまたはウェブを切断する工程の前に、少なくとも一つのエアロゾル形成体を、均質化した材料のシートまたはウェブに塗布するさらなる工程を含みうる。方法は、複数の細長い管状部材を並べて組み立てる工程の前に、少なくとも一つのエアロゾル形成体を細長い管状要素に塗布するさらなる工程を含みうる。
【0234】
さらに、方法は、複数の細長い管状要素が並べられて組み立てられた後で、少なくとも一つのエアロゾル形成体を複数の細長い管状要素に塗布するさらなる工程を含んでもよい。同様に、方法は、連続的なロッドを個別のロッドに切断する工程の後で、少なくとも一つのエアロゾル形成体を複数の細長い管状要素に塗布する工程を含みうる。
【0235】
方法は、少なくとも一つのエアロゾル形成体を塗布する工程の後で、均質化したたばこ材料を乾燥する工程をさらに含みうる。
【0236】
エアロゾル発生システムもまた提供される。エアロゾル発生システムは、上記に開示されたエアロゾル発生物品、およびエアロゾル発生物品を加熱するためのヒーターを含むエアロゾル発生装置のいずれかを含み得る。ヒーターは、エアロゾル形成基体を加熱するように構成された基体発熱体と、基体発熱体の下流に配置された下流発熱体とを含み得る。下流発熱体は、風味基体を加熱するように構成されてもよい。下流発熱体は、少なくとも一つの透過性制御要素を加熱するように構成されうる。下流発熱体は、スパニング要素を加熱するように構成されてもよい。
【0237】
本明細書で使用される「エアロゾル発生システム」という用語は、エアロゾル発生装置とエアロゾル発生物品の組み合わせを指す。
【0238】
本開示のエアロゾル発生システムは、前述の開示によるエアロゾル発生物品を備えるため、エアロゾル発生物品について上述した利点は、システム自体にも当てはまる。特に、エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体および風味基体の加熱時にそれぞれ、基体エアロゾルおよび風味エアロゾルを発生するために使用されうる。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品の構成に応じて、風味基体、少なくとも一つの透過性制御要素、スパニング要素およびそれらの任意の組み合わせの透過性の変化を達成するために使用されうる。
【0239】
基体発熱体および下流発熱体は、発熱体の任意の適切なタイプであってもよい。基体発熱体は内部発熱体であってもよい。下流発熱体は内部発熱体であってもよい。本明細書で使用される場合、用語「内部発熱体」は、エアロゾル形成基体または風味基体内に挿入されるように構成される発熱体を指す。基体発熱体および下流発熱体は、細長い発熱体であってもよい。細長い発熱体はブレード形状であってもよい。細長い発熱体はピン形状であってもよい。細長い発熱体は、先細り形状、または少なくとも先細りした端を有してもよい。細長い発熱体は、先の尖った端を有してもよい。発熱体は円錐形状であってもよい。細長い発熱体は、エアロゾル形成基体または風味基体の中への発熱体の挿入を容易にするように配設される、任意の適切な形状を有してもよい。有利なことに、細長い発熱体は、エアロゾル発生物品と装置の発熱体のより容易な係合もしくはより容易な係合解除、またはより容易な係合およびより容易な係合解除の両方を提供し得る。
【0240】
基体発熱体は外部発熱体であってもよい。下流発熱体は外部発熱体であってもよい。本明細書で使用される場合、用語「外部発熱体」は、エアロゾル形成基体または風味基体の外表面を加熱するように構成される発熱体を指す。少なくとも一つの外部発熱体は、エアロゾル形成基体または風味基体を受容するための空洞を少なくとも部分的に囲んでもよい。
【0241】
ヒーターは、少なくとも一つの抵抗発熱体を含み得る。
【0242】
基体発熱体は、抵抗発熱体であってもよく、すなわち、ヒーターは、基体抵抗発熱体を含んでもよい。下流発熱体は、抵抗発熱体であってもよく、すなわち、ヒーターは下流抵抗発熱体を含んでもよい。
【0243】
基体抵抗発熱体および下流抵抗発熱体は、並列配置で電気的に接続されてもよい。有利なことに、並列配置で電気的に接続された複数の抵抗発熱体を提供することは、望ましい電力を提供するために必要とされる電圧を低減または最小限に抑えながら、発熱体への望ましい電力の送達を容易にする場合がある。有利なことに、少なくとも一つの発熱体を動作させるために必要とされる電圧を低減または最小限に抑えることは、電源の物理的なサイズを低減または最小化することを容易にし得る。
【0244】
少なくとも一つの抵抗発熱体は、電気的に絶縁された基体、および電気的に絶縁された基体上に一つ以上の導電トラックを含み得る。
【0245】
電気的に絶縁された基体は、少なくとも一つの発熱体の動作温度で安定し得る。電気的に絶縁された基体は、最高で摂氏約400度、より好ましくは摂氏約500度、より好ましくは摂氏約600度、より好ましくは摂氏約700度、最も好ましくは摂氏約800度の温度で安定し得る。
【0246】
使用中の少なくとも一つの抵抗発熱体の動作温度は、少なくとも摂氏約200度であってもよい。使用中の少なくとも一つの抵抗発熱体の動作温度は、摂氏約700度未満であってもよい。使用中の少なくとも一つの抵抗発熱体の動作温度は、摂氏約600度未満であってもよい。使用中の少なくとも一つの抵抗発熱体の動作温度は、摂氏約500度未満であってもよい。使用中の少なくとも一つの抵抗発熱体の動作温度は、摂氏約400度未満であってもよい。
【0247】
電気的に絶縁された基体は、任意の適切な材料を含み得る。例えば、電気的に絶縁された基体は、紙、ガラス、セラミック、陽極酸化金属、被覆金属、およびポリイミドのうちの一つ以上を含み得る。セラミックは、マイカ、アルミナ(Al23)またはジルコナ(ZrO2)を含み得る。電気的に絶縁された基体は、約40ワット/メートルケルビン以下、好ましくは約20ワット/メートルケルビン以下、理想的には約2ワット/メートルケルビン以下の熱伝導率を有してもよい。
【0248】
抵抗発熱体、および特に一つ以上の導電トラックを形成するための適切な材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」セラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、金属合金、ならびにセラミック材料および金属材料で作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、及び白金族の金属が挙げられる。適切な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、及び鉄含有合金、並びにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、並びに鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。
【0249】
抵抗発熱体は、電気抵抗性のある材料(ステンレス鋼など)の一つ以上のスタンピングした部分を含みうる。少なくとも一つの抵抗発熱体は、加熱ワイヤーまたはフィラメント(例えばNi-Cr(ニッケル-クロム)、白金、タングステンもしくは合金のワイヤー)を含んでもよい。
【0250】
ヒーターは、少なくとも一つの誘導加熱装置を含んでいてもよい。
【0251】
基体発熱体は、誘導加熱装置であってもよく、すなわち、ヒーターは基体誘導加熱装置を含んでもよい。下流発熱体は、誘導加熱装置であってもよく、すなわち、ヒーターは下流誘導加熱装置を含んでもよい。
【0252】
少なくとも一つの誘導加熱装置は、少なくとも一つのインダクタコイルを含んでもよい。少なくとも一つの誘導加熱装置は、基体インダクタコイルを含んでもよい。少なくとも一つの誘導加熱装置は、下流インダクタコイルを含んでもよい。インダクタコイルは、電源から変動する電流を受信すると変動する磁場を発生するように配設される。こうした変動する電流は、約5キロヘルツ~約500キロヘルツであってもよい。変動する電流は、高周波の変動する電流であってもよい。本明細書で使用される場合、「高周波の変動する電流」という用語は、約500キロヘルツ~約30メガヘルツの周波数を有する、変動する電流を意味する。高周波の変動する電流は、約1メガヘルツ~約30メガヘルツ(約1メガヘルツ~約10メガヘルツ、または約5メガヘルツ~約8メガヘルツなど)の周波数を有してもよい。変動する電流は、交流磁場を発生する交流電流としてもよい。
【0253】
インダクタコイルは、任意の好適な形態を有し得る。例えば、インダクタコイルは、平坦なインダクタコイルであってもよい。平坦なインダクタコイルは、実質的に平面において、らせん状に巻かれ得る。好ましくは、インダクタコイルは、管状インダクタコイルであり得る。典型的には、管状インダクタコイルは、長軸方向軸を中心としてらせん状に巻かれ得る。インダクタコイルは、細長いものでもよい。特に好ましくは、インダクタコイルは、細長い管状インダクタコイルであってもよい。インダクタコイルは、任意の好適な横断面を有し得る。例えば、インダクタコイルは、円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、または他の多角形横断面を有し得る。
【0254】
インダクタコイルは、任意の好適な材料から形成され得る。インダクタコイルは、導電性材料から形成され得る。好ましくは、インダクタコイルは、金属または金属合金から形成され得る。
【0255】
本明細書で使用される場合、「導電性」は、摂氏20度において1×10-4オームメートル(Ω・m)以下の電気抵抗率を有する材料を指す。
【0256】
少なくとも一つの誘導加熱装置は、少なくとも一つのサセプタを含んでいてもよい。少なくとも一つの誘導加熱装置は、基体サセプタを含んでいてもよい。少なくとも一つの誘導加熱装置は、下流サセプタを含んでいてもよい。本明細書で使用される場合、「サセプタ」という用語は、磁気エネルギーを熱へと変換する能力を有する材料を含む要素を指す。サセプタが、インダクタコイルによって発生された変動磁界などの変動磁界に位置する時、サセプタは加熱される。例えば、基体サセプタが、サスブトレートインダクタコイルによって発生される変動磁界に位置する場合、基体サセプタは加熱されてもよく、下流サセプタが、下流インダクタコイルによって発生される変動磁界に位置する場合、下流サセプタは加熱されてもよい。
【0257】
サセプタの加熱は、サセプタ材料の電気特性および磁性に依存して、サセプタ内で誘導されるヒステリシス損失および/または渦電流の結果であり得る。ヒステリシス損失は、変動電磁場の影響下で切り替えられる材料内の磁区に起因して、強磁性またはフェリ磁性のサセプタ材料内で生じる。渦電流は、サセプタ材料が導電性である場合に誘発されうる。導電性の強磁性またはフェリ磁性サセプタ材料である場合、渦電流およびヒステリシス損失の両方によって熱を発生させることができる。したがって、サセプタは、サセプタ材料の電気的特性および磁性に依存して、ヒステリシス損失または渦電流のうちの少なくとも一つにより加熱可能であり得る。
【0258】
サセプタは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置に受容された時に、インダクタコイルによって発生した振動電磁場がサセプタ内に電流を誘発し、サセプタを加熱するように配置され得る。エアロゾル発生装置は、1~5キロアンペア/メートル(kA/m)、好ましくは2~3kA/m、例えば約2.5kA/mの磁界強度(H場の強度)を有する変動電磁場を発生させる能力があることが好ましい。エアロゾル発生装置は、1~30MHz、例えば1~10MHz、例えば5~7MHzの周波数を有する変動電磁場を発生させる能力があることが好ましい。
【0259】
サセプタは、任意の適切な材料を含んでもよい。サセプタは、エアロゾル形成基体または風味基体から揮発性化合物を放出するのに十分な温度に誘導加熱することができる任意の材料から形成されてもよい。好ましいサセプタは、摂氏約250度を超える温度まで加熱されてもよい。好ましいサセプタは、導電性材料で形成されてもよい。サセプタのための適切な材料としては、黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオビウム、アルミニウム、ニッケル、ニッケル含有化合物、チタン、および金属材料の複合材料が挙げられる。好ましいサセプタは、金属または炭素を含んでもよい。いくつかの好ましいサセプタは、例えば、フェライト鉄、強磁性鋼またはステンレス鋼などの強磁性合金、強磁性粒子、およびフェライトなどの強磁性材料を含んでいてもよい。一部の好ましいサセプタは、強磁性材料からなり得る。好適なサセプタはアルミニウムを含んでよい。好適なサセプタはアルミニウムからなり得る。サセプタは、強磁性または常磁性材料の少なくとも約5パーセント、少なくとも約20パーセント、少なくとも約50パーセント、または少なくとも約90パーセントを含んでいてもよい。
【0260】
好ましくは、サセプタは、気体に対して実質的に不透過性である材料から形成されてもよい。言い換えれば、サセプタは、ガス透過性ではない材料から形成され得ることが好ましい。
【0261】
サセプタは、任意の適切な形態を有してもよい。例えば、サセプタは、細長い場合がある。サセプタは、任意の好適な横断面を有してもよい。例えば、サセプタは、円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、または他の多角形横断面を有してもよい。サセプタは、管状であってもよい。
【0262】
サセプタは、支持体上に提供されるサセプタ層を含んでもよい。サセプタを変動磁界に配設すると、サセプタ表面に近接した渦電流が誘導され、表皮効果と呼ばれる効果がもたらされる。したがって、サセプタが変動磁界の存在下で効果的に加熱されることを確実にしながら、サセプタ材料の比較的薄い層からサセプタを形成することができる。サセプタを支持体および比較的薄いサセプタ層から作製することは、シンプルで安価かつ頑強なエアロゾル発生物品の製造を容易にし得る。
【0263】
支持体は、誘導加熱の影響を受けやすくない材料から形成されてもよい。有利なことに、これは、エアロゾル形成基体と接触していないサセプタの表面の加熱を低減することができ、ここで支持体の表面は、エアロゾル形成基体と接触していないサセプタの表面を形成する。
【0264】
支持体は、電気絶縁材料を含んでもよい。本明細書で使用される場合、「電気絶縁」は、摂氏20度で少なくとも1x104オームメートル(Ωm)の電気抵抗率を有する材料を指す。
【0265】
断熱性材料から支持体を形成することは、サセプタ層と、誘導発熱体を囲むインダクタコイルなどの誘導加熱装置の他の構成要素との間に、断熱性バリアを提供し得る。有利なことに、これにより、サセプタと誘導加熱システムの他の構成要素との間の熱伝達を低減することができる。
【0266】
断熱性材料はまた、レーザーフラッシュ法を使用して測定した場合、約0.01平方センチメートル毎秒(cm2/s)以下のバルク熱拡散率を有してもよい。このような熱拡散率を有する支持体を提供することにより、高い熱慣性を有する支持体をもたらし得、これは、サセプタ層と支持体との間の熱伝達を低減し、支持体の温度の変動を低減し得る。
【0267】
サセプタは、保護外側層、例えば保護セラミック層または保護ガラス層を備え得る。保護外側層は、サセプタの耐久性を改善し、サセプタの洗浄を容易にし得る。保護外側層は、サセプタを実質的に取り囲んでもよい。サセプタは、ガラス、セラミック、または不活性金属から形成される保護被覆を含み得る。
【0268】
サセプタは、任意の適切な寸法を有してもよい。サセプタは、約5ミリメートル~約15ミリメートル、例えば、約6ミリメートル~約12ミリメートル、または約8ミリメートル~約10ミリメートルの長さを有してもよい。サセプタは、約1ミリメートル~約8ミリメートル、例えば、約3ミリメートル~約5ミリメートルの幅を有してもよい。サセプタは、約0.01ミリメートル~約2ミリメートルの厚さを有してもよい。サセプタが一定の断面、例えば円形断面を有する場合、サセプタは、約1ミリメートル~約5ミリメートルの好ましい幅または直径を有してもよい。
【0269】
サセプタは、装置空洞内に位置してもよい。サセプタは、装置空洞内へ装置空洞の長軸方向に延在し得る。サセプタは、細長くてもよい。細長いサセプタは、ブレード形状であってもよい。細長いサセプタは、ピン形状であってもよい。細長いサセプタは、先細り形状、または少なくとも先細りした端を有してもよい。細長いサセプタは、先の尖った端を有してもよい。細長い要素は、円錐形状であってもよい。
【0270】
基体サセプタは、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容された時に、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体の中へと少なくとも部分的に挿入されるように構成された内部発熱体であってもよい。エアロゾル形成基体が内側空洞を含む場合、基体サセプタは、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容された時に、エアロゾル形成基体の内側空洞の中へと少なくとも部分的に挿入されるように構成され得る。
【0271】
下流サセプタは、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容された時に、エアロゾル発生物品の風味基体の中へと少なくとも部分的に挿入されるように構成された内部発熱体であってもよい。
【0272】
基体サセプタは、エアロゾル形成基体を受容するための空洞を少なくとも部分的に囲むように構成された外部発熱体であってもよい。
【0273】
下流サセプタは、風味基体を受容するための空洞を少なくとも部分的に囲むように構成された外部発熱体であってもよい。
【0274】
誘導加熱装置は、少なくとも一つの内部発熱体および少なくとも一つの外部発熱体を備えてもよい。
【0275】
ヒーターは、少なくとも一つの抵抗発熱体および少なくとも一つの誘導発熱体を備えてもよい。ヒーターは、抵抗発熱体と誘導発熱体の組み合わせを含みうる。
【0276】
エアロゾル発生装置は電源を備えてもよい。電源はDC電圧源であってもよい。電源は電池であってもよい。例えば、電源はニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、またはリチウム系電池(例えば、リチウムコバルト電池、リン酸鉄リチウム電池、またはリチウムポリマー電池)であってもよい。電源は、コンデンサなどの、別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を必要とする場合があり、またエアロゾル発生装置を使用するのに十分なエネルギーを蓄積できる容量を有してもよい。
【0277】
電源は、基体発熱体および下流発熱体などの発熱体に電力を供給するために、ヒーターに電気的に接続されてもよい。発熱体が電源から電力を受容すると、発熱体は熱を発生し得る。電源は、揮発性化合物がエアロゾル形成基体から放出される温度までエアロゾル形成基体を加熱するのに十分な電力を基体発熱体に供給するように構成され得る。電源は、揮発性化合物が風味基体から放出される温度まで風味基体を加熱するのに十分な電力を下流発熱体に供給するように構成され得る。電源は、少なくとも一つの透過性制御要素が流体透過性である温度、すなわち、少なくとも一つの透過性制御要素をその透過性転移温度に加熱するために、少なくとも一つの透過性制御要素を加熱するために、下流発熱体に十分な電力を供給するように構成されうる。
【0278】
エアロゾル発生装置はハウジングを備え得る。ハウジングは、エアロゾル発生物品を受容するための空洞を少なくとも部分的に画定してもよい。
【0279】
エアロゾル発生装置は、空洞と流体連通する少なくとも一つの装置の空気吸込み口を備えてもよい。エアロゾル発生装置がハウジングを備える時、ハウジングは、少なくとも一つの装置の空気吸込み口を少なくとも部分的に画定してもよい。ハウジングは、空洞の遠位端に近接した基体装置の空気吸込み口を画定してもよい。基体装置の空気吸込み口は、周囲空気がエアロゾル形成基体の上流端内に引き込まれることを可能にすることが望ましい場合がある。ハウジングは、下流装置の空気吸込み口を画定し得る。下流装置の空気吸込み口は、周囲空気が管状要素の空気吸込み口内に引き込まれることを可能にするのに有利でありうる。下流装置の空気吸込み口は、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生物品を受容するために空洞内に完全に導入される時に、管状要素の空気吸込み口と実質的に合致するように構成されうる。
【0280】
エアロゾル発生装置は、コントローラを備えてもよい。コントローラは、電源から発熱体への電力供給を制御するように構成され得る。コントローラは、任意の適切なコントローラであってもよい。コントローラは、任意の適切な電気回路および電気構成要素を含み得る。コントローラはプロセッサおよびメモリを備えてもよい。コントローラはマイクロプロセッサを備えてもよく、これはプログラム可能マイクロプロセッサであってもよい。
【0281】
エアロゾル発生装置は、ユーザーが吸煙していることを示す気流を検出するためのセンサーを備えてもよい。気流センサーは電気機械装置であってもよい。気流センサーは、機械装置、光学装置、光学機械装置、および微小電気機械システム(MEMS)ベースのセンサーのうちのいずれかであってもよい。エアロゾル発生装置は、ユーザーが吸煙を開始するための手動操作可能なスイッチを備えてもよい。
【0282】
エアロゾル発生装置は、少なくとも一つの発熱体が起動された時を示すためのインジケータを備えてもよい。インジケータは、少なくとも一つの発熱体が起動された時に起動されるライトを含み得る。
【0283】
エアロゾル発生装置は、少なくとも一つの電気コネクタを備えてもよい。少なくとも一つの電気コネクタは、電源を充電するように構成されてもよい。少なくとも一つの電気コネクタは、別の電気装置に接続するように構成されうる。少なくとも一つの電気コネクタは、エアロゾル発生装置を別の電気的な装置に接続することを可能にする、少なくとも一つの外側電気接点を備える外側プラグまたはソケットを備えてもよい。例えば、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置を別のUSB使用可能装置に接続することを可能にする、USBプラグまたはUSBソケットを備えてもよい。例えば、USBプラグまたはソケットは、エアロゾル発生装置内の再充電可能電源を充電するために、USB充電装置へのエアロゾル発生装置の接続を可能にする場合がある。USBプラグまたはソケットは、エアロゾル発生装置へのデータ転送、もしくはエアロゾル発生装置からのデータ転送、またはその両方を支持し得る。同様に、新しいエアロゾル発生物品のための新しい加熱プロファイルなどのデータを装置に転送するために、エアロゾル発生装置をコンピュータに接続してもよい。
【0284】
エアロゾル発生装置がUSBプラグまたはソケットを備える時、エアロゾル発生装置は、使用されていない時にUSBプラグまたはソケットを覆う取り外し可能なカバーをさらに備えてもよい。USBプラグまたはソケットがUSBプラグである時、USBプラグは、装置内に選択的に格納可能であってもよい。
【0285】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちの任意の一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態または開示の任意の一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0286】
実施例1a.
上流端および下流端を有するエアロゾル発生物品であって、エアロゾル発生物品が上流端と下流端との間に長軸方向を画定し、エアロゾル発生物品が、
エアロゾル形成基体と、
エアロゾル形成基体の下流に配置され、長軸方向に沿って延在する管状要素であって、管状要素が、内側管および外側管を備え、外側管が内側管の周りに配置され、外側気流チャネルが、内側管および外側管によって長軸方向に区切られ、内側気流チャネルが内側管によって長軸方向に区切られ、少なくとも内側気流チャネルが、下流端に向かって流れるよう基体エアロゾルに適合される、管状要素と、
外側気流チャネル内に配置される少なくとも一つの透過性制御要素であって、好ましくは、少なくとも一つの透過性制御要素が、エアロゾル形成基体の下流に配置された風味基体であるか、またはこれを備える、少なくとも一つの透過性制御要素と、を備える、エアロゾル発生物品。
実施例1.
上流端および下流端を有するエアロゾル発生物品であって、エアロゾル発生物品が上流端と下流端との間に長軸方向を画定し、エアロゾル発生物品が、
エアロゾル形成基体と、
エアロゾル形成基体の下流に配置され、長軸方向に沿って延在する管状要素であって、管状要素が、内側管および外側管を備え、外側管が内側管の周りに配置され、外側気流チャネルが、内側管および外側管によって長軸方向に区切られ、内側気流チャネルが内側管によって長軸方向に区切られ、少なくとも内側気流チャネルが、下流端に向かって流れるように基体エアロゾルに適合される、管状要素と、
エアロゾル形成基体の下流に配置された風味基体と、
外側気流チャネル内に配置された少なくとも一つの透過性制御要素と、を備える、エアロゾル発生物品。
実施例2.
少なくとも一つの透過性制御要素が、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が、少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、流体透過性であるように構成され、少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度が、少なくとも一つの透過性制御要素の相転移温度であり、
少なくとも一つの透過性制御要素が、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度より低い時に、実質的に流体不透過性であるように構成され、
少なくとも一つの透過性制御要素の温度が少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度よりも低い時に、少なくとも一つの透過性制御要素が、透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流体が流れるのを防止するように構成され、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が少なくとも一つの透過性制御要素の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流体が流れることを可能にする、実施例1aまたは実施例1に記載のエアロゾル発生物品。
実施例3.
少なくとも一つの透過性制御要素が、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が摂氏20度である時に、透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流体が流れるのを防止し、少なくとも一つの透過性制御要素の温度が摂氏85度である時に、透過性制御要素の下流の外側気流チャネルに沿って流体が流れることを可能にするように構成される、実施例1または実施例2に記載のエアロゾル発生物品。
実施例4.
少なくとも一つの透過性制御要素が、ゲル組成物を含む、実施例1~実施例3のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例5.
少なくとも一つの透過性制御要素が、熱可逆性ゲル組成物などの熱可逆性材料を含む、実施例1~実施例4のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例6.
風味基体が、外側気流チャネル内に配置される、実施例1~E5のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例7.
風味基体が透過性制御要素である、実施例6に記載のエアロゾル発生物品。
実施例8.
透過性制御要素が、風味基体の下流に配置される、実施例6~実施例7のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例9.
風味基体の上流の外側気流チャネル内に配置されたスパニング要素をさらに含む、実施例1~実施例8のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例10.
スパニング要素が透過性制御要素である、実施例9に記載のエアロゾル発生物品。
実施例11.
風味基体が、気流チャネル全体に沿って長軸方向に延在する、実施例7に記載のエアロゾル発生物品。
実施例12.
外側気流チャネルへの外気の取り込みを可能にするように構成された空気吸込み口をさらに備える、実施例1~実施例11のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例13.
空気吸込み口が、スパニング要素の下流に配置される、実施例9または実施例10に従属する場合の実施例12に記載のエアロゾル発生物品。
実施例14.
風味基体が、空気吸込み口の下流に配置される、実施例12または実施例13に記載のエアロゾル発生物品。
実施例15.
管状要素が、エアロゾル形成基体のすぐ下流に長軸方向に配置される、実施例1~実施例14のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例16.
管状要素の下流に配置されたフィルターをさらに含む、実施例1~実施例15のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例17.
フィルターが、管状要素のすぐ下流に長軸方向に配置される、実施例16に記載のエアロゾル発生物品。
実施例18.
長軸方向に管状要素の下流に配置されたエアロゾル冷却要素をさらに含む、実施例1~実施例17のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例19.
エアロゾル冷却要素が管状要素とフィルターとの間に配置される、実施例16または実施例17に従属する場合の実施例18に記載のエアロゾル発生物品。
実施例20.
エアロゾル発生物品の少なくとも一部を囲むラッパーをさらに含む、実施例1~実施例19のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例21.
エアロゾル発生物品の二つ以上の構成要素を一緒に保持するように構成された接続機構をさらに含む、実施例1~実施例20のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例22.
少なくとも一つの透過性制御要素が流体透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、少なくとも一つの透過性制御要素が実質的に流体不透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも、少なくとも約10mmH2O大きい、実施例22~実施例6のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例23.
少なくとも一つの透過性制御要素が流体透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、少なくとも一つの透過性制御要素が実質的に流体不透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも、少なくとも約20mmH2O大きい、実施例22に記載のエアロゾル発生物品。
実施例24.
少なくとも一つの透過性制御要素が流体透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、少なくとも一つの透過性制御要素が実質的に流体不透過性である時のエアロゾル発生物品の引き出し抵抗よりも少なくとも約30mmH2O大きい、実施例23に記載のエアロゾル発生物品。
実施例25.
少なくとも一つの透過性制御要素が実質的に流体不透過性である時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、約20mmH2Oより大きく、好ましくは約30mmH2Oより大きく、より好ましくは約40mmH2Oより大きく、さらにより好ましくは約50mmH2Oより大きく、最も好ましくは約60mmH2Oよりも大きい、実施例1~実施例24のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例26.
少なくとも一つの透過性制御要素が流体透過性である時の、エアロゾル発生物品の引き出し抵抗が、約50mmH2Oよりも低く、より好ましくは、約40mmH2Oよりも低く、さらにより好ましくは、約30mmH2Oよりも低く、さらにより好ましくは、約20mmH2Oよりも低く、最も好ましくは、約10mmH2Oよりも低い、実施例1~実施例25のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例27.
風味基体が、ゲル組成物を含む、実施例1~実施例26のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例28.
ゲル組成物が、ゲル組成物の温度がゲル組成物の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に流体透過性であるように構成され、ゲル組成物が、ゲル組成物の温度がゲル組成物の透過性転移温度よりも低い時に実質的に流体不透過性であるように構成され、好ましくは、ゲル組成物の透過性転移温度が、ゲル組成物の相転移温度である、実施例27に記載のエアロゾル発生物品。
実施例29.
ゲル組成物の透過性転移温度が、摂氏70度~摂氏80度である、実施例28に記載のエアロゾル発生物品。
実施例30.
ゲル組成物が、摂氏85度で流体透過性であるように構成され、ゲル組成物が、摂氏20度で実質的に流体不透過性であるように構成される、実施例27~実施例29のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例31.
ゲル組成物が、熱可逆性である、実施例27~実施例30のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例32.
ゲル組成物が、好ましくは約0.1%~約4%、より好ましくは約0.1%~2%のニコチンを含む、実施例27~実施例31のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例33.
ゲル組成物が、風味剤を含む、実施例27~実施例32のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例34.
風味剤が、メントール、カフェイン、グアナ、タウリン、およびグルクロノラクトンを含有するコーヒー誘導体風味剤のうちの一つ以上を含む、実施例33に記載のエアロゾル発生物品。
実施例35.
ゲル組成物が、好ましくは約50%~約75%、より好ましくは約50%~約65%のグリセリンを含む、実施例27~実施例34のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例36.
ゲル組成物が、好ましくは約15%~約35%、より好ましくは約18%~約32%、さらにより好ましくは約20%~約30%、最も好ましくは約21%~約27%のヒドロキシポリメチルセルロース(HPMC)を含む、実施例27~実施例35のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例37.
ゲル組成物が、好ましくは約3%~約10%、より好ましくは約4%~約7%の寒天を含む、実施例27~実施例36のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例38.
ゲル組成物が、好ましくは約0.1%~約12%、より好ましくは約0.1%~7%の繊維を含む、実施例27~実施例37のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例39.
ゲル組成物が、好ましくは約0.1%~約9%、より好ましくは約0.1%~7%の低メトキシル(E440i)ペクチンを含む、実施例27~実施例38のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例40.
ゲル組成物が、好ましくは約1.7%~約3.1%、より好ましくは約2.1%~約2.9%の乳酸を含む、実施例27~実施例39のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例41.
ゲル組成物が、好ましくは約0.1%~約7%、より好ましくは約0.1%~約3%のカラクテートを含む、実施例27~実施例40のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例42.
ゲル組成物が、カンナビノイド化合物を含む、実施例27~実施例41のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例43.
ゲル組成物が、風味基体中に均一に分布する、実施例27~実施例42のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例44.
ゲル組成物が、風味基体において可変的な方法で分布される、実施例27~実施例42のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例45.
ゲル組成物が、毎秒約1,000,000~約1パスカル、好ましくは毎秒100,000~10パスカル、好ましくは毎秒10,000~1,000パスカル、好ましくは毎秒1,000~100パスカル、好ましくは毎秒500~200パスカルの粘度を有する、実施例27~実施例44のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例46.
風味基体が風味材料を含む、実施例1~実施例26のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例47.
風味材料が、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、流体透過性であるように構成され、風味材料が、風味材料の温度が風味材料の透過性転移温度より低い時に実質的に流体不透過性であるように構成され、好ましくは、風味材料の透過性転移温度が、風味材料の相転移温度である、実施例46に記載のエアロゾル発生物品。
実施例48.
風味材料の透過性転移温度が、摂氏70度~摂氏80度である、実施例47に記載のエアロゾル発生物品。
実施例49.
風味材料が、摂氏85度で流体透過性であるように構成され、風味材料が、摂氏20度で実質的に流体不透過性であるように構成される、実施例46~実施例48のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例50.
風味材料が、熱可逆性である、実施例46~実施例49のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例51.
風味材料が、好ましくは約0.1%~約4%、より好ましくは約0.1%~2%のニコチンを含む、実施例46~実施例50のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例52.
風味材料が風味剤を含む、実施例46~実施例51のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例53.
風味剤が、メンソール、カフェイン、グアナ、タウリン、およびグルクロノラクトンを含有するコーヒー誘導体風味剤のうちの一つ以上を含む、実施例52に記載のエアロゾル発生物品。
実施例54.
風味材料が、好ましくは約50%~約75%、より好ましくは約50%~約65%のグリセリンを含む、実施例46~実施例53のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例55.
風味材料が、好ましくは約15%~約35%、より好ましくは約18%~約32%、さらにより好ましくは約20%~約30%、最も好ましくは約21%~約27%のヒドロキシポリメチルセルロース(HPMC)を含む、実施例46~実施例54のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例56.
風味材料が、好ましくは約3%~約10%、より好ましくは約4%~約7%の寒天を含む、実施例46~実施例55のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例57.
風味材料が、好ましくは約0.1%~約12%、より好ましくは約0.1%~7%の繊維を含む、実施例46~実施例56のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例58.
風味材料が、好ましくは約0.1%~約9%、より好ましくは約0.1%~7%の低メトキシル(E440i)ペクチンを含む、実施例46~実施例57のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例59.
風味材料が、好ましくは約1.7%~約3.1%、より好ましくは約2.1%~約2.9%の乳酸を含む、実施例46~実施例58のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例60.
風味材料が、好ましくは約0.1%~約7%、より好ましくは約0.1%~約3%のカラクテートを含む、実施例46~実施例59のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例61.
風味材料が、カンナビノイド化合物を含む、実施例46~実施例60のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例62.
風味材料が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース系強化剤、またはそれらの任意の組み合わせを、好ましくは本明細書に上記で開示される重量パーセントで含有する量で含む、実施例46~実施例61のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例63.
風味材料がセルロース系強化剤を含み、セルロース系強化剤がセルロース繊維、微結晶セルロース、セルロース粉末または任意の組み合わせを、好ましくは本明細書に上記に開示される重量パーセントで含有する量で含む、実施例46~実施例62のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例64.
風味基体の変形強度に対する抵抗が、約0.5kgf~約3kgf、好ましくは約1.3kgf~約2.7kgf、より好ましくは約1.9kgf~約2.5kgfでありうる、実施例1~実施例63のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例65.
風味基体が外側層を含む、実施例1~実施例64のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例66.
外側層が、風味基体の残りの部分と同じ材料で作製される、実施例65に記載のエアロゾル発生物品。
実施例67.
エアロゾル形成基体の上流端と風味基体の下流端との間の距離が、約40ミリメートル未満、好ましくは約30ミリメートル未満、さらにより好ましくは20ミリメートル未満である、実施例1~実施例66のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例68.
調節部材が空気吸込み口のサイズを変化させるように構成されるように、管状要素上に配置され、管状要素に対して移動可能な調節部材をさらに備える、実施例1~実施例67のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例69.
調節部材および管状要素が、互いに対して直線的に移動可能である、実施例68に記載のエアロゾル発生物品。
実施例70.
調節部材および管状要素が、互いに対して回転するように構成される、実施例68に記載のエアロゾル発生物品。
実施例71.
調節部材および管状要素が、例えば、ねじ山によって、互いに対して直線的に回転および移動するように構成される、実施例68に記載のエアロゾル発生物品。
実施例72.
エアロゾル形成基体が、液体成分を含む、実施例1~実施例71のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例73.
エアロゾル形成基体が、固体成分を含む、実施例1~実施例72のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例74.
エアロゾル形成基体が、植物系材料、好ましくは均質化した植物由来材料を含む、実施例1~実施例73のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例75.
エアロゾル形成基体が非たばこ材料を含む、実施例1~実施例74のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例76.
エアロゾル形成基体がたばこ材料を含む、実施例74または実施例75に記載のエアロゾル発生物品。
実施例77.
エアロゾル形成基体が、固体均質化したたばこ材料を含む、実施例76に記載のエアロゾル発生物品。
実施例78.
エアロゾル形成基体が固体均質化したたばこ材料の少なくとも一つのシートの集合体を備える、実施例77に記載のエアロゾル発生物品。
実施例79.
少なくとも一つのシートの集合体が、テクスチャ加工されたシート、捲縮されたシート、または両方を含む、実施例78に記載のエアロゾル発生物品。
実施例80.
固体均質化したたばこ材料が、たばこ材料の細片を含む、実施例77~実施例79のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例81.
エアロゾル形成基体が、複数の細長い管状要素を含むロッドを有する、実施例80に従属する場合の実施例73~実施例80のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例82.
複数の細長い管状要素が、固体均質化したたばこ材料を含む、実施例77に従属する場合の実施例81に記載のエアロゾル発生物品。
実施例83.
少なくとも一つの細長い管状材料が、固体均質化したたばこ材料のシートまたはウェブから切断された巻かれた細片を含む、実施例82に記載のエアロゾル発生物品。
実施例84.
エアロゾル形成基体が、内側空洞を画定する中空管状基体である、実施例1~実施例83のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例85.
熱伝導性材料の層をさらに含む、実施例1~実施例84のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例86.
エアロゾル形成基体が、エアロゾル形成体を含む、実施例1~実施例85のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例87.
ヒーターが、エアロゾル発生物品を加熱するように構成された基体発熱体、および基体発熱体の下流に配置された下流発熱体を含む、ヒーターを含むエアロゾル発生装置。
実施例88.
ヒーターが少なくとも一つの抵抗発熱体を含む、実施例87に記載のエアロゾル発生装置。
実施例89.
少なくとも一つの抵抗発熱体が、電気的に絶縁された基体および電気的に絶縁された基体上の一つ以上の導電性トラックを備える、実施例88に記載のエアロゾル発生装置。
実施例90.
ヒーターが、少なくとも一つの誘導加熱装置を備え、それぞれの誘導装置が、少なくとも一つのインダクタコイルおよび少なくとも一つのサセプタを含む、実施例87~実施例89のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例91.
少なくとも一つのインダクタコイルが、電源から変動電流を受ける際に変動磁界を発生するように配置され、変動電流が約5キロヘルツ~約500キロヘルツである、実施例90に記載のエアロゾル発生装置。
実施例92.
少なくとも一つのインダクタコイルが、電源から変動電流を受ける際に変動磁界を発生するように配置され、変動電流が約500キロヘルツ~約5メガヘルツである、実施例90に記載のエアロゾル発生装置。
実施例93.
少なくとも一つのインダクタコイルが、実質的に平面においてらせん状に巻かれたフラットインダクタコイルなどのフラットインダクタコイルである、実施例90~実施例92のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例94.
少なくとも一つのインダクタコイルが、長軸方向軸の周りにらせん状に巻かれた管状インダクタコイルなどの管状インダクタコイルである、実施例90~実施例92のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例95.
少なくとも一つのインダクタコイルが導電性材料から形成される、実施例90~実施例94のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例96.
少なくとも一つのサセプタが導電性材料から形成される、実施例90~実施例95のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例97.
少なくとも一つのサセプタが支持体上に設けられたサセプタ層を含み、支持体が断熱性材料を含むことが好ましい、実施例90~実施例96のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例98.
ヒーターが、少なくとも一つの抵抗発熱体および少なくとも一つの誘導発熱体を備える、実施例90~実施例97のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例99.基体発熱体が、基体誘導加熱装置であり、基体インダクタコイルおよび基体サセプタを含む、実施例87~実施例98のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例100.下流発熱体が、下流誘導加熱装置であり、下流インダクタコイルおよび下流サセプタを含む、実施例99に記載のエアロゾル発生装置。
実施例101.下流発熱体が、抵抗発熱体である、実施例99に記載のエアロゾル発生装置。
実施例102.基体発熱体が、抵抗発熱体である、実施例87~実施例98のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例103.下流発熱体が、抵抗発熱体である、実施例102に記載のエアロゾル発生装置。
実施例104.下流発熱体が、下流誘導加熱装置であり、下流インダクタコイルおよび下流サセプタを含む、実施例102に記載のエアロゾル発生装置。
実施例105.下流発熱体が、下流誘導加熱装置であり、下流インダクタコイルおよび下流サセプタを含む、実施例87~実施例98のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例106.基体発熱体が、基体誘導加熱装置であり、基体インダクタコイルおよび基体サセプタを含む、実施例105に記載のエアロゾル発生装置。
実施例107.基体発熱体が、抵抗発熱体である、実施例105に記載のエアロゾル発生装置。
実施例108.下流発熱体が、抵抗発熱体である、実施例87~実施例98のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例109.
基体発熱体が、基体誘導加熱装置であり、基体インダクタコイルおよび基体サセプタを含む、実施例108に記載のエアロゾル発生装置。
実施例110.
基体発熱体が、抵抗発熱体である、実施例108に記載のエアロゾル発生装置。
実施例111.
ヒーターが内部発熱体を含む、実施例87~実施例110のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例112.
ヒーターが外側発熱体を含む、実施例87~実施例111のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例113.
下流発熱体および基体発熱体が、内部発熱体である、実施例111または実施例112のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例114.
下流発熱体および基体発熱体が、外側発熱体である、実施例111または実施例112に記載のエアロゾル発生装置。
実施例115.
下流発熱体が内部発熱体であり、基体発熱体が外側発熱体である、実施例111または実施例112に記載のエアロゾル発生装置。
実施例116.
下流発熱体が外側発熱体であり、基体発熱体が内部発熱体である、実施例111または実施例112のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例117.
電源をさらに備える、実施例87~実施例116のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例118.
電源が、ヒーターに電気的に接続される、実施例117に記載のエアロゾル発生装置。
実施例119.
エアロゾル発生物品を受容するための空洞をさらに備える、実施例87~実施例118のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例120.
装置ハウジングをさらに含む、実施例87~実施例119のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例121.
装置ハウジングが、エアロゾル発生物品を受容するための空洞を少なくとも部分的に画定する、実施例119および実施例120に記載のエアロゾル発生装置。
実施例122.
少なくとも一つの装置空気吸込み口をさらに含む、実施例87~実施例121のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例123.
装置ハウジングが、少なくとも一つの装置空気吸込み口を含む、実施例120に従属する場合の実施例122に記載のエアロゾル発生装置。
実施例124.
少なくとも一つの装置空気吸込み口が、基体装置空気吸込み口を含む、実施例122または実施例123に記載のエアロゾル発生装置。
実施例125.
少なくとも一つの装置空気吸込み口が、下流装置空気吸込み口を含む、実施例122~実施例124のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例126.
コントローラをさらに含む、実施例87~実施例125のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例127.
ユーザーが吸煙していることを示す気流を検出するように構成されたセンサーをさらに含む、実施例87~実施例126のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例128.
少なくとも一つの電気コネクタをさらに含む、実施例87~実施例127のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例129.
少なくとも一つの電気コネクタが、USBプラグまたはUSBソケットなどの外側プラグまたはソケットを含む、実施例128に記載のエアロゾル発生物品。
実施例130.
実施例1~実施例86のいずれか一つに記載のエアロゾル発生物品、および実施例87~実施例129のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置を含む、エアロゾル発生システム。
【0287】
本発明のこれらのおよび他の特徴および利点は、添付の図を参照して、例証的かつ非限定的な例によってのみ与えられる、好ましい実施形態の以下の詳細な説明に照らして、より明らかになるであろう。
【0288】
図1は、上流端13および下流端14を有するエアロゾル発生物品10の縦断面図を描写し、エアロゾル発生物品10は上流端13と下流端14との間に長軸方向を画定する。物品10はエアロゾル形成基体11を備える。図1の実施形態において、管状要素12はエアロゾル形成基体11のすぐ下流に配置されていて、長軸方向に沿って延在する。管状要素12は、外側気流チャネル18および内側気流チャネル19を含む。管状要素12は、外気が外側気流チャネル18内に引き込まれうる、空気吸込み口15を含む。管状要素12は、管状要素12の上流端13と管状要素12の下流端14との間に途切れることのない流体連通を確立する少なくとも一つの気流チャネルを画定する。
【0289】
図1の実施形態において、風味基体16は、管状要素12のすぐ下流に長軸方向に配置されている。この実施形態では、風味基体16は、ゲル組成物を含む。しかしながら、ゲル組成物とは異なる他の風味材料を、ゲル組成物に加えて、または代替的に使用してもよい。
【0290】
外側気流チャネル18に含まれる空気吸込み口15の下流の風味基体16を提供することは、風味基体16が供給される気流の量の調節を可能にする。ゲル組成物は、風味基体16の加熱時に均一な基体を発生するのに役立ち、これは、風味基体16の上流に配置されたエアロゾル形成基体11によって発生される基体エアロゾルに同伴させる非常に一貫性のあるエアロゾルを生じさせることができる。
【0291】
図1の実施形態では、透過性制御要素20は、外側気流チャネル18内に配置される。透過性制御要素20は、透過性制御要素の温度が透過性制御要素20の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い場合、例えば、透過性制御要素20の温度が摂氏85度である場合、流体透過性であるように構成される。同様に、透過性制御要素20は、例えば、透過性制御要素の温度が摂氏20度である時など、透過性制御要素の透過性転移温度よりも透過性制御要素の温度が低い時、実質的に流体不透過性であるように構成される。したがって、透過性制御要素20は、その温度がその透過性転移温度(図1に表されるように)を下回っている時に、流体が透過性制御要素20の下流の外側気流チャネル18に沿って流れるのを防止し、その温度がその透過性転移温度(図2に表されるように)と等しいか、またはそれより高い時に、流体が、透過性制御要素20の下流の外側気流チャネル18に沿って流れることを可能にし得る。これは、エアロゾル発生物品10のいくつかの特性の変化をもたらしうる。透過性制御要素20をその透過性転移温度まで加熱することは、気流が外側気流チャネル18に沿って流れることを可能にするため、エアロゾル発生物品10の下流端14に向かって流れることができる気流の量が増加し、かつエアロゾル発生物品10の引き出し抵抗が減少することにつながり得る。同様に、透過性制御要素20は、風味基体16が提供される気流の量を調節するために有利に使用され得る。
【0292】
図1~10では、破線でマークされた透過性制御要素は、透過性制御要素が実質的に流体不透過性であることを示し、ドットでマークされた透過性制御要素は、透過性制御要素が流体透過性であることを示す。
【0293】
図1の実施形態では、スパニング要素21は、外側気流チャネル18への基体エアロゾルの流れを妨害または調節するために、外側気流チャネル18内に提供されている。スパニング要素21は、透過性制御要素であってもよい。スパニング要素21が透過性制御要素である場合、例えば、摂氏85度で、スパニング要素21の温度がスパニング要素21の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い場合、エアロゾル形成基体11の加熱時に、基体エアロゾルが外側気流チャネル18内に流れてもよい。同様に、基体エアロゾルは、例えば摂氏20度で、スパニング要素21の透過性転移温度よりもスパニング要素21の温度が低い場合、エアロゾル形成基体11の加熱時に、外側気流チャネル18内に流れることが防止されうる。
【0294】
この実施形態では、透過性制御要素20およびスパニング要素21は、ゲル組成物を含む。しかしながら、代替的な実施形態では、透過性制御要素20およびスパニング要素21は、材料の温度の関数として望ましい透過性の変化を達成するための他の適切な材料を含む。
【0295】
透過性制御要素20のゲル組成物、スパニング要素21、および/または風味基体16の風味材料は、50~75重量パーセント、好ましくは、50~65重量パーセントのグリセリン、15~35重量パーセント、好ましくは、20~30重量パーセントのヒドロキシポリメチルセルロース(HPMC)、3~10重量パーセント、好ましくは、4~7重量パーセントの寒天、0~12重量パーセント、好ましくは、0~7重量パーセントの繊維、0~9重量パーセント、好ましくは、0~7重量パーセントの低メトキシル(LM)(E440i)ペクチン、1.7~3.1重量パーセント、好ましくは、2.1~2.9重量パーセントの乳酸、0(ゼロ)~7重量パーセント、好ましくは、0(ゼロ)~3重量パーセントのCa-乳酸、0~4重量パーセント、好ましくは0~2重量パーセントのニコチン、ニコチンおよび風味剤、または風味剤の量の組成物を有し得る。
【0296】
風味剤は、メントール抽出物、バニラ抽出物、およびコーヒー誘導体風味剤のうちの一つ以上とすることができる。コーヒー誘導体風味剤は、カフェイン、グアラナ、タウリン、およびグルクロノラクトンのうちの一つ以上を含有する。風味剤がゲル組成物中に存在する場合、好ましくは0.2~4重量パーセント、より好ましくは0.4~2重量パーセントで存在する。
【0297】
本明細書に記載される透過性制御要素、風味基体、またはスパニング要素のいずれかで使用されうるゲル組成物の組成の例を、以下の表1に示す。表1は、ゲル組成物の各成分の重量パーセントを示す。
[表1]
【0298】
上述のゲル組成物は、貯蔵の際に、または製造から消費者への輸送の際に、予測可能な組成物形態を提供することができる。ゲル組成物は、その形状を実質的に維持し得る。ゲル組成物は、室温(摂氏約21度)でその状態を維持する。ゲル組成物は、エアロゾル発生物品の使用の標準使用環境温度をカバーする温度範囲内の固体状態であるように構成される。環境温度の適切な範囲は、摂氏約-20度~摂氏約70度としうる。ゲル組成物の全体的な状態は、主に固体であってもよく、またはゲル固体状態であり、かつ流体不透過性であってもよい。摂氏約70度を超えると、組成物の全体的な状態は、主に液体であり、流体透過性でありうる。
【0299】
固体状態にある時、上述のゲル組成物は、エアロゾル発生物品の製造、輸送および使用の間の取り扱いのための機械的安定性を風味基体に提供するために、変形に対し十分な抵抗力を有するように構成されうる。ゲル組成物は、0.5kgf~3.0kgfの変形強度に対する抵抗を有し得る。変形に対する抵抗は、好ましくは1.3kgf~2.7kgf、より好ましくは1.9kgf~2.5kgfである。ゲル組成物の機械的強度は、組成物中の低メトキシル(LM)ペクチンの量を調整することによって、所望の範囲に調整することができる。この目的のためにLMペクチンを使用することは、特定の組成物製剤に依存し、0.1~9重量パーセント、好ましくは0.1~7重量パーセント、最も好ましくは1~3重量パーセントの割合で使用することができる。
【0300】
ゲル組成物の組成は、風味基体内で可変的な方法で分布されてもよい。代替的な実施形態では、組成物は、均質な分布を有し得る。風味基体は、風味基体に、エアロゾル発生物品内に配置される必要な形状を与えるのに有用な外側層を含み得る。外側層はシェルであってもよい。風味基体の残りの部分は、コアであってもよい。コアおよび外側層を含む風味基体は、まず、風味基体の残りの部分を含むコアを堆積させ、次いでコア上に層を堆積させて外側層を形成することによって製造される。適用される製造工程にはいくつかの種類がある。コア層および外側層は、押出成形によって製造されてもよい。管状コアが生成されてもよく、次のステップは、ゲル組成物が管状コアの外側表面上に均一に堆積される押出成形プロセスであってもよい。外側層は、風味基体の残りの部分と同じゲル組成物で作製することができる。コア層および外側層は、同じ特性を有してもよい。コア層および外側層は、異なる特性を有してもよい。一実施例では、コアは、より硬い外側層であるシェルよりも、約5~約20パーセント、より好ましくは約10~約15パーセント柔らかく、機械的強度が低い。別の方法として、または追加的に、ゲル組成物が風味剤を含む場合、外側層(シェル)は風味剤を含まない場合がある。
【0301】
図1および2に示す実施形態では、透過性制御要素20およびスパニング要素21はそれぞれ、表1に上述した風味なし組成物Aまたは風味なし組成物Bを含む。
【0302】
図1および2に示す実施形態では、風味基体16の風味材料は、表1に上述した風味あり組成物Aまたは風味あり組成物Bを含む。
【0303】
図1~10の実施形態では、フィルター17は、管状要素12のすぐ下流に長軸方向に配置され、マウスピース22はフィルター17のすぐ下流に配置される。
【0304】
図1の実施形態における風味基体16のゲル組成物はまた、図1のドットで表されるように、ゲル組成物の温度がゲル組成物の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時、流体透過性となるように構成されてもよく、図2の破線で示されるように、ゲル組成物の温度がゲル組成物の透過性転移温度よりも低い時に、実質的に流体不透過性になる。したがって、風味基体16はまた、透過性制御要素であってもよい。したがって、風味基体は、透過性制御要素について上述したゲル組成物を有してもよい。図1の実施形態のゲル組成物は、他の実施形態では、エアロゾル発生装置によって風味基体に適用される任意の動作温度で実質的に流体不透過性であるように構成されてもよい。後者の実施形態では、風味基体は、エアロゾル発生物品の下流の下流端に向かって気流が流れることを可能にするために、通常、一つ以上の気流チャネルの断面全体にわたって延在しない。風味基体は、流体透過性であり、風味基体の温度が、風味基体の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、気流チャネルに沿って流れる流体が、風味基体16の下流に流れることを可能にするように構成され、実質的に流体不透過性であり、風味基体の温度が風味基体の透過性転移温度よりも低い時に、気流チャネルに沿って流れる流体が、風味基体16の下流に流れるのを実質的に防止するように構成されてもよく、風味基体は、ゲル組成物である。
【0305】
図2は、図1のエアロゾル発生物品の縦断面図であり、図のドットで表されるように、透過性制御要素20、スパニング要素21、および風味基体16が、それぞれ流体透過性となる温度にある瞬間を示す。同様に、エアロゾル形成基体11は加熱されて、その上流端13上のエアロゾル発生物品10に入る外気に同伴される、基体エアロゾルを発生する。かなりの割合の基体エアロゾルが、管状要素12の内側気流チャネル19に沿って流れる。図2では、スパニング要素21は流体透過性であるため、基体エアロゾルの一部が外側気流チャネル18に沿って流れる。スパニング要素が、エアロゾル発生物品の任意の動作温度で永久的に流体不透過性である実施例では、エアロゾル形成基体の加熱時に発生するすべての基体エアロゾルは、内側気流チャネルに沿って流れる。
【0306】
図2では、外気は、空気吸込み口15を通って外側気流チャネル18内に引き込まれる。図2に示される瞬間において、透過性制御要素20は流体透過性であるため、外気および基体エアロゾルの流れは、風味基体16に到達する。風味基体16はまた、流体透過性であり、さらに、加熱されて風味エアロゾルを形成する。風味エアロゾルは、外気および基体エアロゾルの流れに同伴され、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルを形成する。同伴されたエアロゾルは、フィルター17によって濾過され、マウスピース22を通ってユーザーに送達される。
【0307】
図3は、図1のエアロゾル発生物品とは異なり、ゲル組成物を含む風味基体16が、空気吸込み口15と透過性制御要素20との間の外側気流チャネル18内に配置される、エアロゾル発生物品10の縦断面図を示す。
【0308】
この実施形態では、風味基体16は、透過性制御要素である。したがって、図3に示すように、風味基体16は、その温度がゲル組成物の透過性転移温度を下回る時に、風味基体16の下流の外側気流チャネル18に沿って気流が流れるのを防止する。同様に、透過性制御要素20は、図3にも表されるように、その温度が透過性制御要素20の透過性転移温度を下回る時、気流が、透過性制御要素20の下流の外側気流チャネル18に沿って流れることを防止する。風味基体16は、図4に示すように、その温度がゲル組成物の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、気流が、風味基体16の下流の外側気流チャネル18に沿って流れることを可能にする。透過性制御要素20は、図4にも示すように、その温度が透過性制御要素20の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、気流が、透過性制御要素20の下流の外側気流チャネル18に沿って流れることを可能にする。
【0309】
スパニング要素21は、空気吸込み口15の上流の外側気流チャネル18内に配置される。スパニング要素21は、透過性制御要素であってもよい。スパニング要素21が透過性制御要素である場合、基体エアロゾルは、スパニング要素21の温度がスパニング要素21の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い場合、エアロゾル形成基体11の加熱時に、外側気流チャネル18内に流れてもよい。
【0310】
図4は、図3のエアロゾル発生物品の縦断面図であり、図のドットで表されるように、透過性制御要素20、スパニング要素21、および風味基体16が、それぞれ流体透過性となる温度にある瞬間を示す。同様に、エアロゾル形成基体11は加熱されて、その上流端13上のエアロゾル発生物品10に入る外気に同伴される、基体エアロゾルを発生する。かなりの割合の基体エアロゾルが、管状要素12の内側気流チャネル19に沿って流れる。図4では、スパニング要素21は流体透過性であるため、基体エアロゾルの一部が外側気流チャネル18に沿って流れる。スパニング要素が永久的に流体不透過性である実施例では、エアロゾル形成基体の加熱時に発生するすべての基体エアロゾルは、内側気流チャネルに沿って流れる。
【0311】
図4では、外気は、空気吸込み口15を通して外側気流チャネル18内に引き込まれる。風味基体16はまた、流体透過性であり、さらに、加熱されて、外側気流チャネル18内に風味エアロゾルを形成する。風味エアロゾルは、外気の流れ、および外側気流チャネル18内の基体エアロゾルの一部に同伴される。風味基体16の下流に配置された透過性制御要素20は、図6に示された瞬間には流体透過性であるため、得られたエアロゾルは、フィルター17に到達する。次いで、エアロゾルは、内側気流チャネル19に沿って流れる基体エアロゾルの一部に同伴され、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルを形成する。エアロゾルは、マウスピース22を通ってユーザーに送達される。
【0312】
図3および4に示す実施形態では、透過性制御要素20およびスパニング要素21はそれぞれ、表1に上述した風味なし組成物Aまたは風味あり組成物Bを含む。
【0313】
図3および4に示す実施形態では、風味基体16の風味材料は、表1に上述した風味あり組成物Aまたは風味あり組成物Bを含む。
【0314】
図5は、図3のエアロゾル発生物品とは異なり、ゲル組成物を含む風味基体16が、外側気流チャネル18内の空気吸込み口15の下流に配置された唯一の透過性制御要素である、エアロゾル発生物品10の縦断面図を示す。したがって、図5に示すように、風味基体16は、その温度がゲル組成物の透過性転移温度を下回る時、気流が管状要素12の下流の外側気流チャネル18に沿って流れることを防止する。同様に、風味基体16は、図6に示すように、その温度がゲル組成物の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い時に、気流が管状要素12の下流の外側気流チャネル18に沿って流れることを可能にする。
【0315】
図6は、図5のエアロゾル発生物品の縦断面図であり、図のドットで表されるように、スパニング要素21および風味基体16が、それぞれ流体透過性温度となる瞬間を示す。同様に、エアロゾル形成基体11は加熱されて、その上流端13上のエアロゾル発生物品10に入る外気に同伴される、基体エアロゾルを発生する。かなりの割合の基体エアロゾルが、管状要素12の内側気流チャネル19に沿って流れる。図6では、スパニング要素21は流体透過性であるため、基体エアロゾルの一部も外側気流チャネル18に沿って流れる。スパニング要素が永久的に流体不透過性である実施例では、エアロゾル形成基体の加熱時に発生するすべての基体エアロゾルは、内側気流チャネルに沿って流れる。
【0316】
図6では、外気は、空気吸込み口15を通って外側気流チャネル18内に引き込まれる。風味基体16は、図6の瞬間には流体透過性であり、さらに、加熱されて、外側気流チャネル18内に風味エアロゾルを形成する。したがって、風味エアロゾルは、外気の流れおよび外側気流チャネル18における基体エアロゾルの一部に同伴される。得られたエアロゾルは、内側気流チャネル19に沿って流れる基体エアロゾルの一部に同伴され、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルを形成する。エアロゾルは、フィルター17によって濾過され、マウスピース22を通ってユーザーに送達される。
【0317】
図5および6に示す実施形態では、スパニング要素21は、表1に上述した風味なし組成物Aまたは風味なし組成物Bを含む。
【0318】
図5および6に示す実施形態では、風味基体16の風味材料は、表1に上述した風味あり組成物Aまたは風味あり組成物Bを含む。
【0319】
図7は、三つの先行する実施形態のエアロゾル発生物品とは異なって、外側気流チャネル18が空気吸込み口を備えていない、エアロゾル発生物品10の縦断面図を示す。図7の実施形態では、スパニング要素21は、風味基体16の上流の外側気流チャネル18内に提供され、透過性制御要素20は、風味基体16の下流に配置される。この実施形態の風味基体16は、透過性制御要素である。したがって、風味基体16の下流の外側気流チャネル18および透過性制御要素20に沿った気流は、図3の実施形態のように、風味基体16および透過性制御要素20の透過性をそれぞれ変化させることによって防止または可能になりうる。スパニング要素21は、透過性制御要素であってもよい。スパニング要素21が透過性制御要素である場合、気流が外側気流チャネル18に沿って流れるのを防止する、または可能にし得る。特に、スパニング要素21の温度がスパニング要素21の透過性転移温度と等しいか、またはそれより高い場合、エアロゾル形成基体11の加熱時に、基体エアロゾルが外側気流チャネル18内に流れてもよい。
【0320】
図8は、図7のエアロゾル発生物品の縦断面図であり、図のドットで表されるように、透過性制御要素20、スパニング要素21、および風味基体16が、それぞれ流体透過性となる温度にある瞬間を示す。同様に、エアロゾル形成基体11は加熱されて、その上流端13上のエアロゾル発生物品10に入る外気に同伴される、基体エアロゾルを発生する。かなりの割合の基体エアロゾルが、管状要素12の内側気流チャネル19に沿って流れる。図8では、スパニング要素21は流体透過性であるため、基体エアロゾルの一部もまた、外側気流チャネル18に沿って流れる。スパニング要素が永久的に流体不透過性である実施例では、エアロゾル形成基体の加熱時に発生するすべての基体エアロゾルは、内側気流チャネルに沿って流れる。
【0321】
図8の瞬間、風味基体16は流体透過性であり、さらに、外側気流チャネル18内に風味エアロゾルを形成するように加熱される。したがって、風味エアロゾルは、気流チャネル18内に直接引き込まれる外気と混合されることなく、外側気流チャネル18内の基体エアロゾルの一部に同伴される。得られたエアロゾルは、内側気流チャネル19に沿って流れる基体エアロゾルの一部に同伴され、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルを形成する。エアロゾルは、フィルター17によって濾過され、マウスピース22を通ってユーザーに送達される。
【0322】
図7および8に示す実施形態では、透過性制御要素20およびスパニング要素21はそれぞれ、表1に上述した風味なし組成物Aまたは風味なし組成物Bを含む。
【0323】
図7および8に示す実施形態では、風味基体16の風味材料は、表1に上述した風味あり組成物Aまたは風味あり組成物Bを含む。
【0324】
図9は、風味基体16が外側気流チャネル18の全長を占める、エアロゾル発生物品10の縦断面図を示す。したがって、この実施形態では、風味基体16は、唯一の透過性制御要素である。風味基体16はまた、前の実施形態のスパニング要素の役割を果たす。風味基体16は、図9に破線で示されるように、風味基体16の温度がゲル組成物の透過性転移温度より低い時に、気流が管状要素12の下流の外側気流チャネル18に沿って外側気流チャネル18に流れるのを防止する。風味基体16は、図10に示すように、ゲル組成物の透過性転移温度と等しいか、またはそれを超える温度で加熱された場合、気流が管状要素12の下流の外側気流チャネル18に沿って外側気流チャネル18内に流れることを可能にする。
【0325】
図10は、図9のエアロゾル発生物品の縦断面図であり、図のドットで表されるように、風味基体16が、ゲル組成物が流体透過性である温度にある瞬間を示す。同様に、エアロゾル形成基体11は加熱されて、その上流端13上のエアロゾル発生物品10に入る外気に同伴される、基体エアロゾルを発生する。かなりの割合の基体エアロゾルが、管状要素12の内側気流チャネル19に沿って流れる。図10では、風味基体16は流体透過性であるため、基体エアロゾルの一部はまた、外側気流チャネル18に沿って流れる。スパニング要素が永久的に流体不透過性である実施例では、エアロゾル形成基体の加熱時に発生するすべての基体エアロゾルは、内側気流チャネルに沿って流れる。
【0326】
図10では、風味基体16を加熱して、外側気流チャネル18内に風味エアロゾルを形成する。したがって、風味エアロゾルは、気流チャネル18内に直接引き込まれる外気と混合されることなく、外側気流チャネル18内の基体エアロゾルの一部に同伴される。得られたエアロゾルは、内側気流チャネル19に沿って流れる基体エアロゾルの一部に同伴され、ユーザーによって吸入可能なエアロゾルを形成する。エアロゾルは、フィルター17によって濾過され、マウスピース22を通ってユーザーに送達される。
【0327】
図9および10に示す実施形態では、風味基体16の風味材料は、表1に上述した風味あり組成物Aまたは風味あり組成物Bを含む。
【0328】
図11は、エアロゾル発生装置200とエアロゾル発生物品10とを備えるエアロゾル発生システムの断面図を示す。エアロゾル発生物品10は、図1~8の物品のいずれかであってもよい。
【0329】
エアロゾル発生装置200は、従来の葉巻たばこに類似した形状およびサイズを有する、実質的に円筒状の装置ハウジング207を備える。
【0330】
エアロゾル発生装置200は、充電式ニッケルカドミウム電池の形態の電源201と、マイクロプロセッサを含むプリント回路基板の形態のコントローラ202と、電気コネクタ203と、ヒーター204をさらに含む。ヒーター204は、エアロゾル形成基体11を加熱するように構成された基体発熱体205、および基体発熱体205の下流に配置された下流発熱体206を含む。下流発熱体206は、風味基体16、および対応する実施形態では、透過性制御要素20およびスパニング要素21を加熱するように構成される。
【0331】
図11の実施形態では、基体発熱体205および下流発熱体206はそれぞれ、基体誘導加熱装置205および下流誘導加熱装置206であり、各々、少なくとも一つのインダクタコイルおよび少なくとも一つのサセプタを含む。しかしながら、抵抗発熱体などの他の形態の発熱体を使用してもよい。
【0332】
電源201、コントローラ202、および誘導加熱装置205、206はすべて、装置ハウジング207内に収容されている。エアロゾル発生装置200の誘導加熱装置205、206は、装置200の近位端に配設される。電気コネクタ203は、装置ハウジング207の遠位端に配設される。
【0333】
本明細書で使用される場合、「近位」という用語は、エアロゾル発生装置またはエアロゾル発生物品のユーザー端または口側端を指す。エアロゾル発生装置またはエアロゾル発生物品の構成要素の近位端は、ユーザー端に最も近い構成要素の端部、またはエアロゾル発生装置またはエアロゾル発生物品の口側端である。本明細書で使用される場合、「遠位」という用語は、近位端の反対側の端部を指す。
【0334】
コントローラ202は、電源201から誘導加熱装置205、206への電力の供給を制御するように構成されている。制御装置202は、クラスD電力増幅器を含むDC/ACインバータをさらに含む。コントローラ202はまた、電気コネクタ203からの電源201の再充電を制御するように構成されている。コントローラ202は、いつユーザーが装置空洞208内に受容されるエアロゾル発生物品を引き出したかを検知するように構成される吸煙センサ(図示せず)をさらに含む。
【0335】
基体誘導加熱装置205は、基体インダクタコイル209および基体サセプタ210を含む。基体サセプタ210は、エアロゾル形成基体11内に侵入して、エアロゾル形成基体11に内部加熱を提供するように構成されたブレードサセプタである。基体インダクタコイル209は、図11の実施形態で管状であり、エアロゾル形成基体11を受容するように構成された空洞208の一部分の周りに同心円状に配置される。
【0336】
基体インダクタコイル209は、コントローラ202および電源201に接続され、またコントローラ202は、変動する電流を基体インダクタコイル209に供給するように構成される。変動する電流が基体インダクタコイル209に供給される時、基体インダクタコイル209は変動磁界を発生し、これは誘導によって基体サセプタ210を加熱する。
【0337】
下流誘導加熱装置206は、下流インダクタコイル211および下流サセプタ212を含む。下流サセプタ212は、風味基体16に外側加熱を提供するために、風味基体16を含むエアロゾル発生物品10のセクションの周りに同心円状に配置されるように構成された管状サセプタである。エアロゾル発生物品10が透過性制御要素20、スパニング要素21、または両方を含む場合、下流サセプタ212はまた、透過性制御要素20およびスパニング要素21を含むエアロゾル発生物品10のセクションの周りに同心円状に配置されるように構成されている。下流インダクタコイル211は、図11の実施形態では管状であり、下流サセプタ212に同心円状に配置される。
【0338】
下流インダクタコイル211は、コントローラ202および電源201に接続され、またコントローラ202は、変動する電流を下流インダクタコイル211に供給するように構成される。変動する電流が下流インダクタコイル211に供給される時、下流インダクタコイル211は変動磁界を発生し、これは誘導によって下流サセプタ212を加熱する。
【0339】
図12に表すように、装置ハウジング207はまた、エアロゾル発生物品10を受容するための空洞208の遠位端に近接した基体装置空気吸込み口213を画定する。基体装置空気吸込み口213は、周囲空気がエアロゾル形成基体11に向かって装置ハウジング207内へと引き込まれることを可能にするように構成される。装置ハウジング207はまた、下流装置空気吸込み口214を画定する。下流装置空気吸込み口214は、管状要素12が空気吸込み口15を備える実施形態では、周囲空気が、エアロゾル発生物品10の管状要素12の空気吸込み口15に向かって装置ハウジング202内に引き込まれることを可能にするように構成される。この理由から、下流装置空気吸込み口214は、エアロゾル発生物品10が装置空洞208内に完全に導入される時に、管状要素12の空気吸込み口15と実質的に合致するように構成される。
【0340】
図13は、図11および12のエアロゾル発生装置200の外観図を示す。基体誘導加熱装置205および下流誘導加熱装置206の外側表面を図13に示す。基体誘導加熱装置205の下流で、エアロゾル発生装置200は、ヒーター204の構成要素をスイッチオンおよびスイッチオフするように構成されたボタン212を備える。
【0341】
また、下流誘導加熱装置206は、図14に表され、エアロゾル発生装置200の残りの部分から分離されて、この実施形態では、下流誘導加熱装置206がエアロゾル発生装置200の残りの部分に取り外し可能に取り付けられ得ることを示す。
【0342】
図15は、図14の下流誘導加熱装置206の分解図であり、下流インダクタコイル211および下流サセプタ212を描写する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】