(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】開放型音響ヘッドホンにおける能動音響制御(AAC)の装置、システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04R 3/00 20060101AFI20240201BHJP
H04R 1/10 20060101ALI20240201BHJP
G10K 11/175 20060101ALN20240201BHJP
【FI】
H04R3/00 310
H04R1/10 101Z
G10K11/175
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023548579
(86)(22)【出願日】2022-02-13
(85)【翻訳文提出日】2023-10-03
(86)【国際出願番号】 IB2022051268
(87)【国際公開番号】W WO2022172229
(87)【国際公開日】2022-08-18
(32)【優先日】2021-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523244141
【氏名又は名称】サイレンティアム リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】フリードマン,ツヴィ
(72)【発明者】
【氏名】グロタス ムッサン,シヴァン
(72)【発明者】
【氏名】ロネン,ヤエル
(72)【発明者】
【氏名】ザフェイロプロス,ニコラオス
【テーマコード(参考)】
5D005
5D061
5D220
【Fターム(参考)】
5D005BA13
5D061FF02
5D220AA02
5D220AA04
5D220AB01
5D220BB04
(57)【要約】
例えば、開放型音響ヘッドホンの能動音響制御(AAC)のための装置は、開放型音響ヘッドホンの残留雑音センサーに対応する残留雑音情報を含む残留雑音入力、および開放型音響ヘッドホンの雑音センサーに対応する雑音情報を含む雑音入力を含む入力情報を受信するための入力;開放型音響ヘッドホンのAACのために構成された音制御パターンを決定するために構成されたコントローラであって、コントローラは、開放型音響ヘッドホンの取付けベースのパラメータを入力情報に基づいて識別し、かつ音制御パターンを取付けベースのパラメータ、残留雑音入力、および雑音入力に基づいて決定するように構成されていること;ならびに音制御パターンを開放型音響ヘッドホンの音響トランスデューサに出力するための出力を含み得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開放型音響ヘッドホンにおける能動音響制御(AAC)のための装置であって、前記装置は、
入力情報を受信するための入力であって、前記入力情報は、
前記開放型音響ヘッドホンの残留雑音センサーに対応する残留雑音情報を含む残留雑音入力、および
前記開放型音響ヘッドホンの雑音センサーに対応する雑音情報を含む雑音入力を含む、入力と、
音制御パターンを決定するように構成されたコントローラであって、前記音制御パターンは、前記開放型音響ヘッドホンにおけるAACのために構成され、前記コントローラは取付けベースのパラメータを前記入力情報に基づいて識別するように構成されて、前記取付けベースのパラメータは、ユーザーの耳に対する前記開放型音響ヘッドホンの取付け構成に基づき、前記コントローラは、前記音制御パターンを、前記取付けベースのパラメータ、前記残留雑音情報、および前記雑音情報に基づいて決定するように構成される、コントローラと、
前記音制御パターンを前記開放型音響ヘッドホンの音響トランスデューサに出力するための出力と
を含む、装置。
【請求項2】
前記コントローラは、前記取付けベースのパラメータを前記残留雑音情報に基づいて決定するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記コントローラは、前記音響トランスデューサに較正音響信号を生成させ、前記残留雑音情報内の較正情報を識別し、前記較正情報は前記残留雑音センサーによって検知される前記較正音響信号に基づき、かつ前記取付けベースのパラメータを前記較正情報に基づいて決定するように構成される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記コントローラは、前記音響トランスデューサと残留雑音検知位置との間の音響伝達関数を前記残留雑音情報に基づいて決定し、かつ前記取付けベースのパラメータを前記音響トランスデューサと前記残留雑音検知位置との間の前記音響伝達関数に基づいて決定するように構成される、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記取付けベースのパラメータを前記雑音情報に基づいて決定するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記入力情報は、位置決めセンサーからのセンサー情報を含み、前記コントローラは、前記取付けベースのパラメータを前記センサー情報に基づいて決定するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記コントローラは、前記音響トランスデューサと前記残留雑音センサーとの間の音響伝達関数を前記取付けベースのパラメータに基づいて決定し、かつ前記音制御パターンを前記音響トランスデューサと前記残留雑音センサーとの間の前記音響伝達関数に基づいて決定するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記コントローラは、前記音響トランスデューサと前記ユーザーの前記耳内の残留雑音検知位置との間の音響伝達関数を前記取付けベースのパラメータに基づいて決定し、かつ前記音制御パターンを前記音響トランスデューサと前記ユーザーの前記耳内の前記残留雑音検知位置との間の前記音響伝達関数に基づいて決定するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記コントローラは、仮想残留雑音情報を前記残留雑音入力および前記取付けベースのパラメータに基づいて決定し、前記仮想残留情報は、前記ユーザーの前記耳内の仮想残留雑音検知位置に対応しており、かつ前記音制御パターンを前記仮想残留雑音情報に基づいて決定する、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記コントローラは、前記音響トランスデューサの音場の構成を前記取付けベースのパラメータに基づいて決定し、かつ前記音制御パターンを前記音響トランスデューサの前記音場の前記構成に基づいて決定するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記取付けベースのパラメータは、前記ユーザーの前記耳に対する前記開放型音響ヘッドホンの位置、前記ユーザーの前記耳と前記音響トランスデューサとの間の距離、または前記ユーザーの前記耳に対する前記開放型音響ヘッドホンの配向の少なくとも1つに基づく、請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記取付けベースのパラメータは、前記開放型音響ヘッドホンと前記ユーザーの前記耳との間の音響環境に基づく、請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
それぞれ複数の予め定義された取付け構成に対応する複数のAACプロファイルを格納するためのメモリを含み、AACプロファイルは、前記複数の予め定義された取付け構成のうちの1つの予め定義された取付け構成に対応する1つ以上の音制御パラメータの設定を含み、前記コントローラは、前記複数のAACプロファイルから、前記開放型音響ヘッドホンの前記取付けベースのパラメータに基づいて選択されたAACプロファイルを選択し、かつ前記音制御パターンを前記選択されたAACプロファイルに基づいて決定するように構成される、請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記コントローラは、1つ以上の音制御パラメータの設定を前記取付けベースのパラメータに基づいて決定し、かつ前記音制御パターンを前記1つ以上の音制御パラメータの前記設定に基づいて決定するように構成される、請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記1つ以上の音制御パラメータの前記設定は、前記音制御パターンを決定するために適用される予測フィルタの1つ以上のパラメータの設定を含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記1つ以上の音制御パラメータの前記設定は、前記音制御パターンを決定するために適用される1つ以上の経路伝達関数の設定を含む、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記音響トランスデューサと前記雑音センサーとの間のAFBを軽減するように構成された音響フィードバック(AFB)ミティゲータを含み、前記AFBミティゲータは、
第1の入力信号を第1のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第1のフィルタであって、前記第1の入力信号は前記音制御パターンに基づく、第1のフィルタと、
前記第1の入力信号を第2のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第2のフィルタであって、前記第2のフィルタは、AFB軽減された信号と前記第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づいて適合される、適応フィルタを含み、前記AFB軽減された信号は第2の入力信号と前記第1のフィルタ処理された信号との間の差に基づき、前記第2の入力信号は前記雑音センサーによって検知された音響雑音に基づく、第2のフィルタと
を含む、請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記第1のフィルタは固定フィルタ関数を有する固定フィルタを含む、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記第1の入力信号を第3のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより第3のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第3のフィルタを含み、前記第3のフィルタは、前記AFB軽減された信号と前記第2のフィルタ処理された信号との間の前記差からのフィルタ処理された予め定義された信号の減算に基づいて適合される、適応フィルタを含み、前記フィルタ処理された予め定義された信号は、前記第3のフィルタによってフィルタ処理された予め定義された信号を含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記第1のフィルタは、前記AFB軽減された信号と前記第2のフィルタ処理された信号との間の前記差からのフィルタ処理された予め定義された信号の減算に基づいて適合される、適応フィルタを含み、前記フィルタ処理された予め定義された信号は、前記第1のフィルタによってフィルタ処理された予め定義された信号を含む、請求項17に記載の装置。
【請求項21】
PF出力を、PF入力、および前記音響トランスデューサと音制御ゾーンとの間の音響構成に基づいて生成するように構成された予測フィルタ(PF)を含み、前記第1の入力信号は前記PF出力に基づき、前記PF入力は前記AFB軽減された信号に基づく、請求項17に記載の装置。
【請求項22】
請求項1~請求項21のいずれか1項の前記装置を含む開放型音響ヘッドホン装置であって、前記開放型音響ヘッドホン装置は、
雑音センサー、
残留雑音センサー、および
音響トランスデューサ
を含む、少なくとも1つの開放型音響ヘッドホンと、
前記開放型音響ヘッドホンの前記残留雑音センサーに対応する残留雑音情報を含む残留雑音入力、および前記開放型音響ヘッドホンの前記雑音センサーに対応する雑音情報を含む雑音入力を含む入力情報を処理するように構成されたコントローラであって、前記コントローラは、前記開放型音響ヘッドホンにおける能動音響制御(AAC)のための音制御パターンを決定するように構成され、前記コントローラは、前記開放型音響ヘッドホンの取付けベースのパラメータを前記入力情報に基づいて識別するように構成されて、前記取付けベースのパラメータは、ユーザーの耳に対する前記開放型音響ヘッドホンの取付け構成に基づき、前記コントローラは、前記音制御パターンを前記取付けベースのパラメータ、前記残留雑音入力、および前記雑音入力に基づいて決定するように構成され、前記コントローラは、前記音制御パターンを前記音響トランスデューサに提供する、コントローラと
を含む、開放型音響ヘッドホン装置。
【請求項23】
コンピュータ実行可能命令を含む1つ以上の有形的コンピュータ可読持続性記憶媒体を含む製品であって、前記コンピュータ実行可能命令は、
少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合に、前記少なくとも1つのプロセッサが、開放型音響ヘッドホンにおける能動音響制御(AAC)システムのコントローラに、
前記開放型音響ヘッドホンの残留雑音センサーに対応する残留雑音情報を含む残留雑音入力、および
前記開放型音響ヘッドホンの雑音センサーに対応する雑音情報を含む雑音入力
を含む入力情報を処理することと、
前記開放型音響ヘッドホンの取付けベースのパラメータを前記入力情報に基づいて識別することであって、前記取付けベースのパラメータは、ユーザーの耳に対する前記開放型音響ヘッドホンの取付け構成に基づくことと、
前記開放型音響ヘッドホンにおけるAACのための音制御パターンを、前記取付けベースのパラメータ、前記残留雑音情報、および前記雑音情報に基づいて決定することと、
前記音制御パターンを前記開放型音響ヘッドホンの音響トランスデューサに提供することと
を実行させるのを可能にするために動作可能である、製品。
【請求項24】
前記命令は、実行される場合、前記コントローラに、前記取付けベースのパラメータを前記残留雑音情報、または前記雑音情報の少なくとも1つに基づいて決定させる、請求項23に記載の製品。
【請求項25】
前記入力情報は、位置決めセンサーからのセンサー情報を含み、前記命令は、実行される場合に、前記コントローラに、前記取付けベースのパラメータを前記センサー情報に基づいて決定させる、請求項23に記載の製品。
【請求項26】
前記命令は、実行される場合、前記コントローラに、1つ以上の音制御パラメータの設定を前記取付けベースのパラメータに基づいて決定させ、前記音制御パターンを前記1つ以上の音制御パラメータの前記設定に基づいて決定させて、前記1つ以上の音制御パラメータの前記設定は、前記音制御パターンを決定するために適用される予測フィルタの1つ以上のパラメータの設定を含む、請求項23~請求項25のいずれか1項に記載の製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2021年2月14日に出願された「APPARATUS,SYSTEM AND METHOD OF ACTIVE ACOUSTIC CONTROL (AAC) AT AN OPEN ACOUSTIC HEADPHONE」というタイトルの米国仮特許出願第63/149,341号から、および2022年2月10日に出願された「APPARATUS,SYSTEM,AND METHOD OF ACOUSTIC FEEDBACK(AFB) MITIGATION」というタイトルの米国仮特許出願第63/308,708号からの利益および優先権を主張し、それらの開示全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本明細書で説明される態様は一般に、開放型音響ヘッドホンにおける能動音響制御(AAC)に関する。
【背景技術】
【0003】
ヘッドホン装置は、ヘッドホン装置のサウンド性能およびユーザーのサウンド経験を改善するために能動騒音制御(ANC)を含み得る。
【0004】
説明を簡潔かつ明確にするために、図面に示されている要素は必ずしも原寸に比例して描かれていない。例えば、一部の要素の寸法は、提示を明瞭にするために他の要素に対して誇張され得る。さらに、参照番号は、対応するか、または類似の要素を示すために、図面間で繰り返され得る。図面が以下にリストされる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】いくつかの例証的な態様に従った、能動音響制御(AAC)を備えた開放型音響ヘッドホン装置の概略ブロック図である。
【
図2】いくつかの例証的な態様に従い、
図1の開放型音響ヘッドホン装置において実装され得る、AACシステムの概略図である。
【
図3】いくつかの例証的な態様に従った、AACを備えた開放型音響ヘッドホン装置の概略ブロック図である。
【
図4】いくつかの例証的な態様に従った、AACを備えた開放型音響ヘッドホン装置の概略ブロック図である。
【
図5】いくつかの例証的な態様に従った、ヘッドホンのそれぞれ複数の取付け構成に対応する複数のスピーカー伝達関数を示すグラフの概略ブロック図である。
【
図6】いくつかの例証的な態様に従い、仮想音響センサーを利用するAACシステムの概略ブロック図である。
【
図7】いくつかの例証的な態様に従い、AACシステム内に実装された適応音響フィードバック(AFB)ミティゲータの概略ブロック図である。
【
図8】いくつかの例証的な態様に従い、AACシステム内に実装された適応AFBミティゲータの概略ブロック図である。
【
図9】いくつかの例証的な態様に従い、AACシステム内に実装された適応AFBミティゲータの概略ブロック図である。
【
図10】いくつかの例証的な態様に従った、コントローラの概略ブロック図である。
【
図11】いくつかの例証的な態様に従った、コントローラの概略ブロック図である。
【
図12】いくつかの例証的な態様に従った、多入力多出力(MIMO)予測ユニットの概略ブロック図である。
【
図13】いくつかの例証的な態様に従った、AACシステムのコントローラの構成要素の一実施態様の概略図である。
【
図14】いくつかの例証的な態様に従った、複数の帯域通過フィルタ曲線を示すグラフの概略図である。
【
図15】いくつかの例証的な態様に従った、開放型音響ヘッドホンの取付けプロファイルを検出するための検出方式の概略図である。
【
図16】いくつかの例証的な態様に従った、音制御パターンを決定する方法の概略流れ図である。
【
図17】いくつかの例証的な態様に従った、音制御パターンを決定する方法の概略流れ図である。
【
図18】いくつかの例証的な態様に従った、開放型音響ヘッドホンにおけるAACの方法の概略流れ図である。
【
図19】いくつかの例証的な態様に従った、製品の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の詳細な説明では、いくつかの態様の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が記載されている。しかし、いくつかの態様はこれら特定の詳細なしで実施され得ることが当業者によって理解されよう。他の事例では、本説明を曖昧にしないために周知の方法、手順、構成要素、ユニットおよび/または回路が詳細には説明されていない。
【0007】
例えば、「処理する(processing)」、「計算する(computing)」、「計算する(calculating)」、「決定する(determining)」、「確立する(establishing)」、「分析する(analyzing)」、「チェックする(checking)」、または同様のものなど、の用語を利用する本明細書での説明は、コンピュータのレジスタおよび/もしくはメモリ内の物理(例えば、電子)量として表現されたデータを操作し、かつ/またはコンピュータのレジスタおよび/もしくはメモリ内または操作および/もしくはプロセスを実行するための命令を格納し得る他の情報記憶媒体内の物理量として同様に表現された他のデータに変換する、コンピュータ、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティングシステム、もしくは他の電子計算装置の操作(複数可)および/またはプロセス(複数可)を指し得る。
【0008】
用語「複数(plurality)」および「多数(a plurality)」は本明細書では、例えば、「複数(multiple)」または「2つ以上(two or more)」を含む。例えば、「複数の品目」は2つ以上の品目を
【0009】
以下の詳細な説明の一部は、コンピュータメモリ内のデータビットまたは2値デジタル信号に関する操作のアルゴリズムおよびシンボル表現の観点から提示される。これらのアルゴリズム的記述および表現は、データ処理技術分野の当業者によって、自分の作業の内容を他の当業者に伝達するために使用される技法であり得る。
【0010】
アルゴリズムは本明細書では、および一般に、所望の結果に至る動作または操作の首尾一貫したシーケンスであると考えられている。これらは、物理量の物理的操作を含む。通常、必ずしもというわけではないが、これらの量は、格納、転送、結合、比較、および別の方法での操作が可能な電気または磁気信号の形を取る。主に一般使用のために、これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、項(term)、数または同様のものと呼ぶことは、時に便利であることが分かっている。しかし、これらおよび類似の用語の全ては、適切な物理量と関連付けられて、これらの量に適用された便利なラベルに過ぎないことが理解されるべきである。
【0011】
本明細書では、用語「回路」は、1つ以上のソフトウェアもしくはファームウェアプログラムを実行する、特定用途向け集積回路(ASIC)、集積回路、電子回路、プロセッサ(共有、専用、またはグループ)、および/もしくはメモリ(共有、専用、またはグループ)、組合せ論理回路、ならびに/または説明された機能を提供する他の適切なハードウェア構成要素を指すか、その一部であるか、またはそれを含み得る。いくつかの態様では、回路は、1つ以上のソフトウェアもしくはファームウェアモジュールで実装されるか、またはそれらによって実装され得る回路と関連付けられた機能であり得る。いくつかの態様では、回路は、少なくとも部分的にハードウェア内で動作可能な、論理を含み得る。
【0012】
用語「論理」は、例えば、コンピューティング装置の回路内に埋め込まれたコンピューティング論理および/またはコンピューティング装置のメモリ内に格納されたコンピューティング論理を指し得る。例えば、論理は、演算関数および/または動作を実行するためのコンピューティング論理を実行するためにコンピューティング装置のプロセッサによってアクセス可能であり得る。一例では、論理は、様々なタイプのメモリおよび/またはファームウェア、例えば、様々なチップおよび/またはプロセッサのシリコンブロック内に埋め込まれ得る。論理は、様々な回路、例えば、ラジオ回路、受信機回路、制御回路、送信機回路、送受信機回路、プロセッサ回路、および/または同様のもの、内に含まれ、かつ/またはその一部として実装され得る。一例では、論理は、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリ、プログラマブルメモリ、磁気メモリ、フラッシュメモリ、永続的メモリ、および/もしくは同様のものを含む、揮発性メモリならびに/または不揮発性メモリ内に埋め込まれ得る。論理は、例えば、その論理を実行するために必要に応じて、1つ以上のプロセッサに結合された、メモリ、例えば、レジスタ、バッファ、スタック、および同様のものを使用して、1つ以上のプロセッサによって実行され得る。
【0013】
いくつかの例証的な態様は、以下で説明されるように、雑音を制御する、例えば、望ましくない雑音、例えば、1つ以上の周波数範囲、例えば、一般に低、中および/もしくは高周波内の雑音、を低減または除去するために効率的に実装され得る、システムおよび方法を含む。
【0014】
いくつかの例証的な態様は、例えば、以下で説明されるように、既知および/または未知の音響源を含み得る、1つ以上の音響源によって生成された1つ以上の音響パターンの音響エネルギーおよび/または波振幅を制御するように構成された能動音響制御(AAC)の方法および/またはシステムを含み得る。
【0015】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、既知および/または未知の雑音源を含み得る、1つ以上の雑音源によって生成された1つ以上の音響パターン(「一次パターン」)の雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る、能動騒音制御(ANC)システム、ならびに/または能動音場制御(ASC)として構成され得、かつ/またはその1つ以上の機能を実行し得る。
【0016】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、例えば、破壊的な雑音パターンおよび/または任意の他の音制御パターンを含む、音響制御パターン(「音制御パターン」または「二次パターン」とも呼ばれる)を生成するように構成され得る。
【0017】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、例えば、制御されたサウンドゾーン、例えば、低減された雑音ゾーン、例えば、クワイエットゾーンが、二次および一次パターンの組合せによって作成され得るように、例えば、一次パターンの1つ以上に基づいて、音響制御パターンを生成するように構成され得る。
【0018】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、一次パターンおよび/もしくは1つ以上の雑音源に関する先験的情報なしで、例えば、それにも関わらず、かつ/またはそれを使用することなく、予め定義された位置、領域もしくはゾーン(「音響制御ゾーン」、「雑音制御ゾーン」、また「クワイエットゾーン」、または「Quiet Bubble(登録商標)」とも呼ばれる)内で雑音を制御、低減および/または除去するように構成され得る。
【0019】
例えば、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、例えば、雑音源の1つ以上ならびに/または一次パターンの1つ以上の1つ以上の属性、例えば、一次パターンの1つ以上の1つ以上ならびに/または雑音源の1つ以上の数、タイプ、位置および/もしくは他の属性とは無関係に、それに関わらず、ならびに/またはそれを前もって知ることなく、音響制御ゾーン内で雑音を制御、低減および/または除去するように構成され得る。
【0020】
いくつかの例証的な態様は本明細書では、例えば、以下で説明されるように、クワイエットゾーン内で1つ以上の音響パターンの雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅を低減ならびに/または除去するように構成されたAACシステムおよび/もしくは方法に関して説明される。
【0021】
しかし、他の態様では、任意の他のAACシステムおよび/もしくは音制御システムならびに/または方法は、例えば、以下で説明されるように、例えば、予め定義されたゾーン内の1つ以上の音響パターンの音エネルギーおよび/もしくは波振幅に影響を及ぼし、それを変更かつ/または修正するために、音響制御ゾーン(音制御ゾーン)内の1つ以上の音響パターンの任意の他の音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を任意の他の方法で制御するように構成され得る。
【0022】
一例では、AACシステムおよび/または方法は、例えば、以下で説明されるように、音響制御ゾーン内の音響パターンの1つ以上のタイプの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に低減ならびに/または除去し、かつ/または音響制御ゾーン内の音響パターンの1つ以上の他のタイプの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に増大ならびに/または増幅するように;かつ/または響制御ゾーン内の音響パターンの1つ以上のタイプの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に保持ならびに/または維持するように構成され得る。
【0023】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、例えば、少なくとも1つのパーソナルサウンドゾーンが、音声入力に基づいて作成され得るように、少なくとも1つの音声入力に基づき得る、音制御パターンを生成するように構成され得る、音制御システム、例えば、パーソナル音制御システム(「Personal Sound Bubble(PSB)(登録商標)システム」とも呼ばれる)の1つ以上の機能として構成され得、かつ/またはそれを実行し得る。
【0024】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、ユーザーによって聞かれる音声に基づいて、少なくとも1つの予め定義された位置、領域またはゾーン、例えば、少なくとも1つのPSB内の音を制御するように構成され得る。一例では、PSBは、例えば、以下で説明されるように、ユーザーの頭部および/または耳の周りの領域を含むように構成され得る。
【0025】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、PSB内で1つ以上の第1の音パターンと1つ以上の第2の音パターンとの間の音コントラストを制御するように構成され得る。
【0026】
いくつかの例証的な態様では、例えば、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、ユーザーによって聞かれる音声の1つ以上の第1の音パターンと、1つ以上の第2の音パターンとの間の音コントラストを制御するように構成され得る。
【0027】
いくつかの例証的な態様では、例えば、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、例えば、PSB内で聞かれる音声に基づいて、PSB内の音響パターンの1つ以上のタイプの音エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に増大ならびに/または増幅するように;例えば、低減および/もしくは除去される音響信号に基づいて、PSB内の音響パターンの1つ以上のタイプの音エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に低減ならびに/または除去するように;かつ/または、PSB内の音響パターンの1つ以上の他のタイプの音エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に保持ならびに/または維持するように構成され得る。
【0028】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、任意の他の追加または代替の入力もしくは基準に基づいてPSB内の音を制御するように構成され得る。
【0029】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、音響制御ゾーン内で一次パターンの1つ以上の音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減、ならびに/または除去するように構成され得る。
【0030】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、音響制御ゾーン内の雑音を、選択的および/もしくは構成可能な方法で、例えば、1つ以上の予め定義された雑音パターン属性に基づいて、制御、低減、ならびに/または除去するように構成され得、そのため、例えば、1つ以上の第1の一次パターンの雑音エネルギー、波振幅、位相、周波数、方向および/または統計的特性は二次パターンによって影響され得るが、二次パターンは、1つ以上の第2の一次パターンの雑音エネルギー、波振幅、位相、周波数、方向および/または統計的特性に低減された影響しか及ぼさないか、または全く影響を及ぼさない可能性がある。
【0031】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、音響制御ゾーンを取り囲み、かつ/もしくは包囲している予め定義されたエンヴェロープもしくはエンクロージャ上、および/または音響制御ゾーン内の1つ以上の予め定義された位置における、一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減、ならびに/または除去するように構成され得る。
【0032】
一例では、音響制御ゾーンは、例えば、一次パターンの1つ以上の音響エネルギーおよび/もしくは波振幅が制御、低減ならびに/または除去される領域を定義している、2次元ゾーンを含み得る。
【0033】
本例によれば、AACシステムは、音響制御ゾーンを取り囲んでいる周囲に沿って、および/または音響制御ゾーン内の1つ以上の予め定義された位置において、一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0034】
一例では、音響制御ゾーンは、例えば、一次パターンの1つ以上の音響エネルギーおよび/もしくは波振幅が制御、低減ならびに/または除去される容積を定義している、3次元ゾーンを含み得る。本例によれば、AACシステムは、その3次元容積を取り囲んでいる表面上の一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0035】
一例では、音響制御ゾーンは、球形容積を含み得、AACシステムは、球形容積の表面上の一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0036】
別の例では、音響制御ゾーンは、立方体容積を含み得、AACシステムは、その立方体容積の表面上の一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0037】
他の態様では、音響制御ゾーンは、例えば、その音響制御ゾーンが維持される位置の1つ以上の属性に基づいて、定義され得る、任意の他の適切な容積を含み得る。
【0038】
ここで、いくつかの例証的な態様に従った、開放型音響ヘッドホン装置100を概略的に示す、
図1を参照する。
【0039】
いくつかの例証的な態様に従い、開放型音響ヘッドホン装置において実装され得る、AACシステム200を概略的に示す、
図2も参照する。例えば、AACシステム200は、開放型音響ヘッドホン装置100におけるAACのために構成され得る。
【0040】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の開放型音響ヘッドホンを含み得る。
【0041】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、第1の開放型音響ヘッドホン110および/または第2の開放型音響ヘッドホン120を含み得る。
【0042】
いくつかの例証的な態様では、用語「ヘッドホン」は本明細書では、ユーザーの頭部および/または耳の上、周り、近く、および/またはそれを覆って取り付けられ、かつ/または装着され得る、1つ以上の音響トランスデューサ、例えば、スピーカーを含む任意の適切な装置を含み得る。
【0043】
一例では、ヘッドホンは、例えば、音響トランスデューサがユーザーの耳の近くに保持されるように、ユーザーの頭部の上に装着されるように構成され得る。
【0044】
一例では、ヘッドホンは、外耳を取り囲むパッドを含み得る、耳覆い型ヘッドホン(「フルサイズヘッドホン」、または「オーバーイヤーヘッドホン」とも呼ばれる)の形で実装され得る。
【0045】
一例では、ヘッドホンは、耳に押し付けるパッドを含み得る、スープラオーラル型(耳乗せ型)ヘッドホンの形で実装され得る。
【0046】
一例では、ヘッドホンは、ユーザーの耳の上に装着される、耳かけ型(ear-fitting)ヘッドホンの形で実装され得る。
【0047】
一例では、ヘッドホンは、外耳内または外耳上に取り付けられ得る、イヤホンの形で実装され得る。
【0048】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、その開放型音響ヘッドホン装置100をユーザーの頭部および/または耳の上に取り付けるために構成された装着機構を含み得る。
【0049】
例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、開放型音響ヘッドホン110および/または開放型音響ヘッドホン120がユーザーの耳に対して位置付けられるように、開放型音響ヘッドホン装置100をユーザーの頭の上に取り付けるために構成されたフレーム101および/または任意の他の構造を含み得る。
【0050】
一例では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、
第1の開放型音響ヘッドホン110をユーザーの第1の耳152に対する位置で保持し、かつ/または第2の開放型音響ヘッドホン120をユーザーの第2の耳154に対する位置で保持するように構成され得る。
【0051】
他の態様(
図1には示されていない)では、開放型音響ヘッドホン装置100は、開放型音響ヘッドホンをユーザーの耳の上に保持するように構成された構造または機構を含み得る。
【0052】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、単一の開放型音響ヘッドホン、例えば、第1の開放型音響ヘッドホン110または第2の開放型音響ヘッドホン120を含む開放型音響ヘッドホン装置を含み得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、単一の開放型音響ヘッドホンを開放型音響ヘッドホン装置100の一方の側上だけに含み得る。
【0053】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、開放型音響ヘッドホンおよび密閉型音響ヘッドホンを含み得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、開放型音響ヘッドホン、例えば、開放型音響ヘッドホン110を一方の側上に、および密閉型ヘッドホンをもう一方の側上に含み得る。
【0054】
一例では、密閉型音響ヘッドホンは、例えば、ユーザーの耳を環境から音響的に分離するために、ユーザーの耳をカバーするように、例えば、ユーザーの耳を完全にカバーするように構成され得る。
【0055】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、AACシステムの1つ以上の機能を含み、それとして機能し、かつ/またはそれを実行し得る。
【0056】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン110は、例えば、以下で説明されるように、少なくとも1つの音響トランスデューサ(スピーカー)108、少なくとも1つの雑音センサー(基準マイクロホン)119、少なくとも1つの残留雑音センサー(誤差マイクロホン)121を含み得る。
【0057】
他の態様では、開放型音響ヘッドホン110は、任意の他の追加もしくは代替の要素および/または構成要素を含み得る。
【0058】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン120は、例えば、以下で説明されるように、少なくとも1つの音響トランスデューサ128(スピーカー)、少なくとも1つの雑音センサー(誤差マイクロホン)129、少なくとも1つの残留雑音センサー(誤差マイクロホン)131を含み得る。
【0059】
他の態様では、開放型音響ヘッドホン120は、任意の他の追加もしくは代替の要素および/または構成要素を含み得る。
【0060】
いくつかの例証的な態様では、音響トランスデューサ108および/または音響トランスデューサ128は、例えば、以下で説明されるように、スピーカーを含み得る。他の態様では、音響トランスデューサ108および/または音響トランスデューサ128は、音響信号を生成するように構成され得る、任意の他のタイプの音響トランスデューサまたは音響アクチュエータを含み得る。
【0061】
いくつかの例証的な態様では、音響センサー119、音響センサー121、音響センサー129および/または音響センサー131は、例えば、以下で説明されるように、マイクロホンを含み得る。他の態様では、音響センサー119、音響センサー121、音響センサー129および/または音響センサー131は、音響信号を検知するように構成され得る、任意の他のタイプの音響センサーを含み得る。
【0062】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン110および/または開放型音響ヘッドホン120においてAACに対して構成され得る、コントローラ202を含み得る。
【0063】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン110および/または開放型音響ヘッドホン120の両方において一般にAACを実行するために構成され得る、コントローラ202を含み得る。
【0064】
他の態様では、開放型音響ヘッドホン110は、開放型音響ヘッドホン110におけるAACのための第1のコントローラ202を含み得、かつ/または開放型音響ヘッドホン120は、開放型音響ヘッドホン120におけるAACのための第2のコントローラ202を含み得る。
【0065】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン、例えば、開放型音響ヘッドホン110および/または120を、ユーザーの頭の上に、環境とユーザーの耳との間の音響漏れを可能にし得る方法で取り付けるように構成され得る。
【0066】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、環境からユーザーの耳への音響漏れ(「外部漏れ」とも呼ばれる)があり得るように、開放型音響ヘッドホン110をユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、例えば、1つ以上の一次パターンの環境から耳152への漏れがあり得るように、開放型音響ヘッドホン110を耳152に対して取り付けるように構成され得る。
【0067】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、スピーカー、例えば、音響トランスデューサ108から、開放型音響ヘッドホン外部の環境への音パターンの音響漏れ(「内部漏れ」とも呼ばれる)があり得るように、開放型音響ヘッドホン110をユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ108から環境への1つ以上の二次パターンの漏れがあり得るように、開放型音響ヘッドホン110を耳152に対して取り付けるように構成され得る。
【0068】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、例えば、耳152への外部漏れの減衰が予め定義された減衰閾値以下になり得るように、開放型音響ヘッドホン110をユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。
【0069】
一例では、外部雑音の減衰レベルは、10デシベル(dB)以下であり得る。
【0070】
別の例では、外部雑音の減衰レベルは、5デシベル(dB)以下であり得る。
【0071】
別の例では、外部雑音の減衰レベルは、3デシベル(dB)以下であり得る。
【0072】
他の態様では、任意の他の減衰閾値が実装され得る。
【0073】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、開放型音響ヘッドホンがユーザーの耳を完全にはカバーせず、かつ/または密閉しないように、開放型音響ヘッドホンをユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、開放型音響ヘッドホン110を、耳152を完全にはカバーせず、かつ/もしくは密閉しない可能性がある、位置で保持するように、および/または開放型音響ヘッドホン120を、耳154を完全にはカバーせず、かつ/もしくは密閉しない可能性がある、位置で保持するように構成され得る。
【0074】
一例では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホンをユーザーの頭の上に、例えば、ユーザーの耳と開放型音響ヘッドホンとの間に1つ以上の空間および/または分離箇所を維持し得る方法で、取り付けるように構成され得る。
【0075】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン110は、例えば、以下で説明されるように、完全開放型音響ヘッドホンを含み得る。
【0076】
いくつかの例証的な態様では、完全開放型音響ヘッドホンは、非接触、および/または非遮断の、開放型音響ヘッドホンを含み得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、例えば、完全開放型音響ヘッドホンがユーザーの耳と接触しないように、完全開放型音響ヘッドホンをユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。
【0077】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、例えば、開放型音響ヘッドホンの外表面全体が耳152と接触しないように、完全開放型音響ヘッドホン110をユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。
【0078】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン110をユーザーの頭の上に、例えば、耳152と、開放型音響ヘッドホン110のスピーカー、例えば、音響トランスデューサ108との間に少なくとも3ミリメートル(mm)の範囲を維持し得る方法で、取り付けるように構成され得る。
【0079】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン110をユーザーの頭の上に、例えば、耳152と、開放型音響ヘッドホン110のスピーカー、例えば、音響トランスデューサ108との間に少なくとも4mmの範囲を維持し得る方法で、取り付けるように構成され得る。
【0080】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン110をユーザーの頭の上に、例えば、耳152と、開放型音響ヘッドホン110のスピーカー、例えば、音響トランスデューサ108との間に少なくとも5mmの範囲を維持し得る方法で、取り付けるように構成され得る。
【0081】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン110をユーザーの頭の上に、例えば、耳152と、開放型音響ヘッドホン110のスピーカー、例えば、音響トランスデューサ108との間に少なくとも7mmの範囲を維持し得る方法で、取り付けるように構成され得る。
【0082】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン110をユーザーの頭の上に、例えば、耳152と、開放型音響ヘッドホン110のスピーカー、例えば、音響トランスデューサ108との間に7mmを超える範囲、または任意の他の範囲を維持し得る方法で、取り付けるように構成され得る。
【0083】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン110は、例えば、以下で説明されるように、半開放型音響ヘッドホン(「一部開放型音響ヘッドホン」とも呼ばれる)を含み得る。
【0084】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、半開放型音響ヘッドホンがユーザーの耳を部分的にカバーし、かつ/または密閉し得るように、半開放型音響ヘッドホン110をユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。
【0085】
他の態様では、半開放型音響ヘッドホンは、任意の他のレベルの耳の部分的カバーを提供するように構成され得る。
【0086】
他の態様では、開放型音響ヘッドホン110は、例えば、以下で説明されるように、複数の音響トランスデューサ108を含み得る。
【0087】
一例では、開放型音響ヘッドホン110は、例えば、以下で説明されるように、スピーカーアレイを含み得る。
【0088】
いくつかの例証的な態様に従った、開放型音響ヘッドホン装置300を概略的に示す、
図3を参照する。
【0089】
いくつかの例証的な態様では、
図3に示されるように、開放型音響ヘッドホン装置300は、第1の完全開放型音響ヘッドホン310および第2の完全開放型音響ヘッドホン320を含み得る。
【0090】
いくつかの例証的な態様では、
図3に示されるように、完全開放型音響ヘッドホン310および/または完全開放型音響ヘッドホン320は、スピーカーアレイ308を含み得る。
【0091】
一例では、
図3に示されるように、開放型音響ヘッドホン装置300は、完全開放型音響ヘッドホン310のスピーカーアレイ308と、ユーザーの第1の耳との間に少なくとも5mmの距離、もしくは任意の他の適切な距離を維持するように、かつ/または完全開放型音響ヘッドホン320のスピーカーアレイ308と、ユーザーの第2の耳との間に少なくとも5mmの距離、もしくは任意の他の適切な距離を維持するように、構成され得る。
【0092】
いくつかの例証的な態様に従った、開放型音響ヘッドホン装置400を概略的に示す、
図4を参照する。
【0093】
いくつかの例証的な態様では、
図4に示されるように、開放型音響ヘッドホン装置400は、第1の半開放型音響ヘッドホン410、および第2の半開放型音響ヘッドホン420を含み得る。
【0094】
いくつかの例証的な態様では、
図4に示されるように、半開放型音響ヘッドホン410および/または半開放型音響ヘッドホン420は、スピーカーアレイ408を含み得る。
【0095】
一例では、
図4に示されるように、開放型音響ヘッドホン装置400は、半開放型音響ヘッドホン410および/または420がユーザーの耳を部分的にカバーするように構成され得る。
【0096】
例えば、
図4に示されるように、開放型音響ヘッドホン装置400は、半開放型音響ヘッドホン410のスピーカーアレイ408と、ユーザーの第1の耳との間に少なくとも5mmの距離、もしくは任意の他の適切な距離を維持するように、かつ/または半開放型音響ヘッドホン420のスピーカーアレイ408と、ユーザーの第2の耳との間に少なくとも5mmの距離、もしくは任意の他の適切な距離を維持するように、構成され得る。
【0097】
例えば、
図4に示されるように、開放型音響ヘッドホン装置400は、半開放型音響ヘッドホン410がユーザーの第1の耳を、例えば、第1の耳の少なくとも一部分、例えば、下部を、覆われていない状態に保って、部分的にカバーするように構成され得る。
【0098】
一例では、開放型音響ヘッドホン装置400は、半開放型音響ヘッドホン410の外表面全体の90%以下が耳と接触し得るように、半開放型音響ヘッドホン410をユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。
【0099】
一例では、開放型音響ヘッドホン装置400は、半開放型音響ヘッドホン410の外表面全体の80%以下が耳と接触し得るように、半開放型音響ヘッドホン410をユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。
【0100】
一例では、開放型音響ヘッドホン装置400は、半開放型音響ヘッドホン410の外表面全体の60%以下が耳と接触し得るように、半開放型音響ヘッドホン410をユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。
【0101】
一例では、開放型音響ヘッドホン装置400は、半開放型音響ヘッドホン410の外表面全体の50%以下が耳と接触し得るように、半開放型音響ヘッドホン410をユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。
【0102】
例えば、
図4に示されるように、開放型音響ヘッドホン装置400は、半開放型音響ヘッドホン420がユーザーの第2の耳を、例えば、第2の耳の少なくとも一部分、例えば、下部を、覆われていない状態に保って、部分的にカバーするように構成され得る。
【0103】
一例では、開放型音響ヘッドホン装置400は、半開放型音響ヘッドホン420の外表面全体の90%以下が耳と接触し得るように、半開放型音響ヘッドホン420をユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。
【0104】
一例では、開放型音響ヘッドホン装置400は、半開放型音響ヘッドホン420の外表面全体の80%以下が耳と接触し得るように、半開放型音響ヘッドホン420をユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。
【0105】
一例では、開放型音響ヘッドホン装置400は、半開放型音響ヘッドホン420の外表面全体の60%以下が耳と接触し得るように、半開放型音響ヘッドホン420をユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。
【0106】
一例では、開放型音響ヘッドホン装置400は、半開放型音響ヘッドホン420の外表面全体の50%以下が耳と接触し得るように、半開放型音響ヘッドホン420をユーザーの頭の上に取り付けるように構成され得る。
【0107】
図1に戻って参照すると、いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、ユーザーが、内部音をスピーカー、例えば、音響トランスデューサ108から聞き、かつ外部音を、例えば、環境から、例えば、環境に起因し得る、外部の望ましくない雑音を低減しながら、聞くのを可能にするように構成され得る。
【0108】
一例では、開放型音響ヘッドホン装置100は、重機のオペレータが、例えば、同僚からの、内部通信、ならびに、例えば、同僚、管理者および同様の人からの、外部通信を、重機からの雑音を低減しながら、聞くのを可能にするように構成され得る。
【0109】
別の例では、開放型音響ヘッドホン装置100は、騒音の多い倉庫内で作業し得、ロボットと協働し得る、倉庫作業員が、例えば、運転しているか、または話をしている時に、ロボットの音を聞き、かつ、例えば、倉庫内の望ましくない音の広帯域雑音レベルを低減しながら、同僚がロボットと話しているのを聞くのを可能にするように構成され得る。
【0110】
別の例では、開放型音響ヘッドホン装置100は、通常、片方の耳が開放されている片耳ヘッドセットを装着して働く、コールセンター従業員が、例えば、自分の周囲の人々または音、例えば、同僚、管理者、および/もしくは同様の人からのアラート、に気付きながら、顧客との通話をより良く理解するために、両耳ヘッドホン装置を使用するのを可能にするように構成され得る。
【0111】
別の例では、開放型音響ヘッドホン装置100は、プレーヤー、例えば、ゲーマー、カジノプレーヤー、および/または同様の人が、例えば、ゲームの音声を楽しみ、かつ、例えば、環境雑音を低減しながら、ヘルプスタッフおよび/またはインターコムアナウンスを聞くのを可能にするように構成され得る。
【0112】
別の例では、開放型音響ヘッドホン装置100は、医療チーム、例えば、応急処置チーム、救急車の専門家、医師、および/または同様の人々が、例えば、環境からの雑音を低減しながら、相互に話をして、患者および周囲の音を聞くのを可能にするように構成され得る。
【0113】
別の例では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、医療チームが、開放型音響ヘッドホン装置100と聴診器との間で切り替えるのを可能にするために、迅速な装着および取外しをサポートするように構成され得る。
【0114】
別の例では、開放型音響ヘッドホン装置100は、指令センターおよび/または同様のものと通信するために通信片耳ヘッドセットを装着している、職業ドライバーおよび/または専門チーム、例えば、緊急ドライバーおよび/またはチームが、例えば、両方の耳で通信を聞きながら、自分の周囲に気付くのを可能にするように構成され得る。例えば、両方の耳を使用していない時、例えば、片耳が開放されているヘッドセットを使用している場合、周りの人々または音がどのように移動するかを理解することは困難であり得る。例えば、周囲の人々が話をしているか、または警告しているとき、例えば、片方の耳だけを使用して、人々がどこにいるかを理解することは困難であり得る。
【0115】
別の例では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、現場で高レベルの背景雑音のある、事故現場において患者を診察するために聴診器を使用する必要があり得る、緊急救助隊員および/またはチームに対して、ステレオスコープの使用をサポートするように構成され得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、医療緊急時対応要員に対して聴診器の単純な使用を可能にするように構成され得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、雑音の多い環境でさえ、例えば、非常に高価で壊れやすく、周囲の人々と連絡を取るのを困難にし得る、電子聴診器と比べて、ステレオスコープを用いて患者の正確な診断を可能にし得る。
【0116】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、ボタンおよびスイッチなしでさえ、例えば、外部の人々の声を聞くために操作される必要があり得る、ボタンおよびスイッチを含む大きなヘッドセットと比べて、「単純な」ヘッドセットとして構成され得る。
【0117】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、開放型音響ヘッドホン装置110および/または120と、1つ以上のオーディオ/通信装置との間の無線通信をサポートするように構成され得る。
【0118】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、広帯域AACをサポートするように構成され得る。
【0119】
一例では、開放型音響ヘッドホン装置100は、広範な周波数帯域、例えば、1000Hzの周波数まで、または任意の他の周波数帯域内でAACをサポートし得る。
【0120】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、開放型音響ヘッドホン装置100の音響容積における電子機器の低減された、例えば、最小限のフットプリントをサポートするように構成され得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、電力効率の良いウェアラブル用途に適し得る、単一チップ上でさえ、広帯域オープンエア型AACを実装するように構成され得る。
【0121】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、AACに対する1つ以上のアルゴリズム、音声拡張、聴診器強化、通信、ならびに/または任意の他の追加もしくは代替のオーディオおよび/もしくは音声処理アルゴリズムをサポートするように構成され得る。
【0122】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、ユーザーと1人以上の同僚との間の、内部通信対話強化をサポートするように構成され得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、Bluetoothリンク、Intercomリンク、および/または任意の他の通信リンクを通して、無線デュプレックス低遅延通信をサポートするように構成され得る。
【0123】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、開放型音響ヘッドホン装置100のユーザーのサウンド経験を改善するために、開放型音響エコー/漏れをサポートするように構成され得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、アウトロード(outload)成分の漏れを管理するために、複数の音響ドライバをサポートするように構成され得る。
【0124】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、望ましくない音のキャンセルのためにAACを利用するように構成され得る。
【0125】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、例えば、1つ以上のAAC関連操作および/または計算を実行するために、1つ以上の人工知能(AI)アルゴリズムを、例えば、クラウド接続を介して、利用するように構成され得る。
【0126】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、雑音の多い環境においてさえ、音声制御をサポートするように構成され得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、雑音の多い環境内での音声認識のために、1つ以上のAIアルゴリズムを利用し得る。
【0127】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、1つ以上のアプリケーションを制御するために、音声制御をサポートするように構成され得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、モバイル機器、例えば、スマートフォン、の1つ以上のオペレーティングシステム(OS)と互換性があり得る。
【0128】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、様々なヘルメット上への取付けに対して互換性があり得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、ユーザーの終日快適経験をサポートするために最小限のスプリング圧、および/または最小限の重量を有し得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100は、連装条件に対して堅牢であるように構成され得る。
【0129】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、長期に渡る動作をサポートするために、改善された充電レベルをサポートするバッテリーパックを有し得る。
【0130】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、1つ以上のヘルスケアアマルガム標準(amalgamation standard)をサポートするように構成され得る。
【0131】
図2も参照すると、いくつかの例証的な態様では、コントローラ202は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン、例えば、開放型音響ヘッドホン110および/または開放型音響ヘッドホン120を、例えば、外部の望ましくない雑音を低減しながら、ユーザーが、内部音を、例えば、スピーカーから聞き、かつ外部音の少なくとも一部を、例えば、環境から聞くのを可能にし得る方法で、制御するように構成され得る。
【0132】
いくつかの例証的な態様が、例えば、音響トランスデューサ108を雑音センサー119および残留雑音センサー121からの入力に基づいて制御することにより、開放型音響ヘッドホン110におけるAACに対して構成され得る、AACコントローラ、例えば、AACコントローラ202に関して以下で説明される。他の態様では、AACコントローラ202は、追加または代替として、例えば、音響トランスデューサ128を雑音センサー129および残留雑音センサー131からの入力に基づいて制御することにより、開放型音響ヘッドホン120におけるAACに対して構成され得る。
【0133】
一例では、コントローラ202は、例えば、1つ以上のプロセッサおよび/もしくは回路によって処理された情報の少なくとも一部を、例えば、少なくとも一時的に格納するために構成され得、かつ/またはプロセッサおよび/もしくは回路によって利用される論理を格納するために構成され得る、例えば、1つ以上のプロセッサに結合された、少なくとも1つのメモリ298を含み得る。
【0134】
一例では、コントローラ202の機能の少なくとも一部は、集積回路、例えば、チップ、例えば、システムオンチップ(SoC)によって実装され得る。いくつかの例証的な態様では、コントローラ202は、回路および/もしくは論理、例えば、回路および/もしくは論理を含む1つ以上のプロセッサ、ならびに/またはメモリ回路および/もしくは論理を含み得るか、または、それらによって部分的もしくは完全に、実装され得る。追加または代替として、レーダーコントローラ202の1つ以上の機能が、例えば、以下で説明されるように、機械および/または1つ以上のプロセッサによって実行され得る、論理によって実装され得る。
【0135】
他の態様では、コントローラ202は、任意の他の論理および/もしくは回路により、かつ/または任意の他のアーキテクチャに従って、実装され得る。
【0136】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ202は、例えば、以下で詳細に説明されるように、少なくとも1つの音制御ゾーン130内の音を制御するように構成され得る。
【0137】
いくつかの例証的な態様では、音制御ゾーン130は、3次元(3D)ゾーンを含み得る。例えば、音制御ゾーン130は、球形ゾーンを含み得る。
【0138】
別の例では、音制御ゾーン130は、任意の他の3Dゾーンを含み得る。
【0139】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された音制御ゾーン130は、例えば、以下で説明されるように、耳152内の空間を含み得る。
【0140】
いくつかの例証的な態様では、音制御ゾーン130は、例えば、以下で説明されるように、耳152の管の少なくとも一部を、例えば、耳152の管への入口において含み得る。
【0141】
他の態様では、囲まれた空間は、耳152の任意の他の部分または領域を含み得る。
【0142】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、ゾーン130内の音および/もしくは雑音を、改善された音声および/もしくはオーディオ経験、ならびに/または同様のものを提供する方法で制御することにより、例えば、改善されたサウンド経験を提供するために、ゾーン130内の音および/または雑音を制御するように構成され得る。
【0143】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン装置100は、例えば、以下で説明されるように、内部および外部音を許可しながら、外部の望ましくない雑音を低減またはキャンセルさえするように構成され得る。
【0144】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ202は、例えば、以下で説明されるように、入力情報295を受信するように構成され得る、入力292を含み得るか、または入力292と共に実装され得る。
【0145】
いくつかの例証的な態様では、入力292は、入力情報295を、有線リンクもしくは接続、無線リンクもしくは接続、ならびに/または任意の他の通信機構、接続、リンク、バスおよび/もしくはインタフェースを介して、受信するように構成され得る。
【0146】
いくつかの例証的な態様では、入力情報295は、開放型音響ヘッドホン110の雑音センサー119(「一次センサー」、「雑音センサー」または「基準センサー」とも呼ばれる)に対応する雑音情報を含む雑音入力206を含み得る。
【0147】
一例では、雑音センサー119に対応する雑音情報は、例えば、以下で説明されるように、雑音センサー119の位置における音響雑音を表し得る。
【0148】
いくつかの例証的な態様では、入力情報295は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン110の残留雑音センサー121(「誤差センサー」、または「二次センサー」とも呼ばれる)に対応する残留雑音情報を含む残留雑音入力204を含み得る。
【0149】
一例では、残留雑音センサー121に対応する残留雑音情報は、例えば、以下で説明されるように、残留雑音検知位置、例えば、残留雑音センサー121の位置および/または1つ以上の他の残留雑音検知位置における、音響雑音を表し得る。
【0150】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ202は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン110におけるAACに対して構成され得る、音制御パターン209を決定するように構成され得る。
【0151】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ202は、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の雑音センサー、例えば、雑音センサー119(
図1)、1つ以上の残留雑音センサー、例えば、残留雑音センサー121(
図1)、および/または1つ以上の音響トランスデューサ、例えば、スピーカーアレイ、例えば、スピーカーアレイ308(
図3)を利用するAAC方式に従って構成され得る。
【0152】
いくつかの例証的な態様では、AAC方式は、複数の雑音検知位置の1つ以上において音響雑音を検知するために1つ以上の第1の音響センサー(「一次センサー」)を含み得る。
【0153】
いくつかの例証的な態様では、AAC方式は、複数の残留雑音検知位置の1つ以上において音響残留雑音を検知するために1つ以上の第2の音響センサー(「誤差センサー」)を含み得る。
【0154】
いくつかの例証的な態様では、誤差センサーの1つ以上および/または一次センサーの1つ以上は、1つ以上の「仮想センサー」(「仮想マイクロホン」)を使用して実装され得る。特定のマイクロホン位置に対応する仮想マイクロホンは、特定のマイクロホン位置に配置された実際の音響センサーによって検知されている可能性がある、音響パターンの評価が可能な任意の適切なアルゴリズムおよび/または方法によって実装され得る。
【0155】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ202は、例えば、仮想マイクロホンの特定の位置における音響雑音パターンを推定および/または評価することにより、仮想マイクロホンの機能をシミュレートおよび/または実行するように構成され得る。
【0156】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ202は、例えば、以下で説明されるように、音制御ゾーン130における音を制御するために音制御パターン209を決定するように構成されたコントローラ293を含み得る。
【0157】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ202は、音制御パターン209を開放型音響ヘッドホン110の少なくとも1つの音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108に出力するために出力297を含み得る。例えば、出力297は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ108を制御するために音制御パターン209を出力するように構成され得る。
【0158】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で詳細に説明されるように、音制御ゾーン130において音を制御するために構成された音響音制御パターン209を生成するために音響トランスデューサ108を制御するように構成され得る。
【0159】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン110の耳152に対する取付けは、例えば、以下で説明されるように、ユーザーのサウンド経験および/またはAACの効果に影響を及ぼし得る。
【0160】
一例では、異なるユーザーは、例えば、ユーザーの頭および/もしくは耳の解剖学的構造に従い、ユーザーの都合により、かつ/または任意の他の理由のために、開放型音響ヘッドホン110を耳152に対して異なる位置に取り付け得る。
【0161】
例えば、あるユーザーは、例えば、開放型音響ヘッドホン110が耳152から第1の距離、例えば、4mmになり得るように、開放型音響ヘッドホン装置100を装着し得、他方、別のユーザーは、例えば、開放型音響ヘッドホン110が耳152から第2の距離、例えば、5mmになり得るように、開放型音響ヘッドホン装置100を装着し得る。
【0162】
別の例では、あるユーザーは、例えば、開放型音響ヘッドホン110のスピーカー108が、耳152に対して第1の角度、例えば、1度で傾斜し得るように、開放型音響ヘッドホン装置100を装着し得、他方、別のユーザーは、例えば、開放型音響ヘッドホン110のスピーカー108が、耳152に対して第2の角度、例えば、10度で傾斜し得るように、開放型音響ヘッドホン装置100を装着し得る。
【0163】
別の例では、例えば、髪の長い、あるユーザーは、例えば、開放型音響ヘッドホン110のスピーカー108と耳152との間に一部の髪があり得るように、開放型音響ヘッドホン装置100を装着し得、他方、例えば、髪が短いか、または髪のない、別のユーザーは、例えば、開放型音響ヘッドホン110のスピーカー108と耳152との間にほとんど、または全く髪がないように、開放型音響ヘッドホン装置100を装着し得る。
【0164】
一例では、開放型音響ヘッドホン110の耳152に対する取付けは、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ108とユーザーの耳152との間のスピーカー伝達関数に影響し得る。
【0165】
いくつかの例証的な態様に従い、ヘッドホンのそれぞれ複数の取付け構成に対応する複数のスピーカー伝達関数510を示すグラフ500を概略的に示す、
図5を参照する。
【0166】
いくつかの例証的な態様では、
図5に示されるように、異なる取付け構成は、音を聞くのに適し得る、例えば、少なくとも1000Hz未満の周波数範囲内の、相互に著しく異なり得る、スピーカー伝達関数となり得る。
【0167】
いくつかの例証的な態様では、
図5に示されるように、例えば、ユーザーによるか、または任意の他の理由による、取付け構成における変化は、ヘッドホンとユーザーの耳との間の音響環境に著しく影響し得る。結果として、取付け構成は、ユーザーのサウンド経験および/またはAACの効果に影響、例えば、著しい影響さえ、及ぼし得る。
【0168】
図1および
図2に戻って参照すると、いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、開放型音響ヘッドホン110のユーザーの耳152に対する取付けに基づいて、音制御パターン209を決定するように構成され得る。
【0169】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、入力情報295に基づいて、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成を識別するように構成され得る。
【0170】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に基づく、取付けベースのパラメータを、例えば、入力情報295に基づいて、識別するように構成され得る。
【0171】
いくつかの例証的な態様では、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成は、例えば、以下で説明されるように、ユーザーの耳152に対する開放型音響ヘッドホン110の取付けに基づき得る。
【0172】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に基づいて、決定するように構成され得る。
【0173】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付けベースのパラメータに基づいて、決定するように構成され得る。
【0174】
一例では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、第1の音制御パターンを、例えば、ユーザーの耳152に対する開放型音響ヘッドホン110の第1の取付けを表す第1の取付け構成に対応する、第1の取付けベースのパラメータに基づいて、決定するように構成され得る。
【0175】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、第1の音制御パターンとは異なる、第2の音制御パターンを、例えば、ユーザーの耳152に対する開放型音響ヘッドホン110の第1の取付けとは異なる、ユーザーの耳152に対する開放型音響ヘッドホン110の第2の取付けを表す第2の取付け構成に対応する、第2の取付けベースのパラメータに基づいて、決定するように構成され得る。
【0176】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、ユーザーの耳152に対する開放型音響ヘッドホン110の取付け構成における変化を表す取付けベースのパラメータにおける変化に基づいて、動的に更新するように構成され得る。
【0177】
例えば、コントローラ293は、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成における変化を、例えば、リアルタイムで、検出するために取付けベースのパラメータを動的に監視するように構成され得る。
【0178】
例えば、コントローラ293は、音制御パターン209を、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付けベースのパラメータにおいて検出された変化に基づき、例えば、リアルタイムで、動的に更新するように構成され得る。
【0179】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成、残留雑音入力204、および雑音入力204に基づいて決定し得る。
【0180】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付けベースのパラメータ、残留雑音入力204、および雑音入力204に基づいて決定し得る。
【0181】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ202は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、開放型音響ヘッドホン110のユーザーによって聞かれる音声および/またはオーディオ信号に基づいて、生成するように構成され得る。
【0182】
いくつかの例証的な態様では、入力情報295は、音声/オーディオ源231からの音声および/またはオーディオ信号233を含み得る。
【0183】
一例では、音声および/またはオーディオ信号233は、開放型音響ヘッドホン110のユーザーによって聞かれる音声および/またはオーディオ信号、例えば、音楽、会話、通話、または同様のものを含み得る。
【0184】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、音声および/またはオーディオ信号233に基づいて、生成するように構成され得る。
【0185】
他の態様では、AACコントローラ202は、音制御パターン209を、任意の他の追加または代替の要因、基準、属性、および/もしくはパラメータに基づいて決定するように構成され得る。
【0186】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音制御パターン209が、音制御ゾーン130における望ましくない音を低減または除去し得るように、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に基づいて、音制御パターン209を決定するように構成され得る。
【0187】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音制御パターン209が、音制御ゾーン130における望ましくない音を低減または除去し得るように、例えば、取付けベースのパラメータに基づいて、音制御パターン209を決定するように構成され得る。
【0188】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で詳細に説明されるように、例えば、音制御ゾーン130における、少なくとも1つの雑音パラメータ、例えば、エネルギー、振幅、位相、周波数、方向、および/もしくは統計的特性に従って、望ましくない雑音を低減または除去するために、音制御パターン209を決定するように構成され得る。
【0189】
一例では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音制御ゾーン130における1つ以上の予め定義された第1の雑音パターンを選択的に低減し、その間、音制御ゾーン130における1つ以上の第2の雑音パターンを低減しないために、音制御パターン209を決定するように構成され得る。
【0190】
いくつかの例証的な態様では、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータは、例えば、以下で説明されるように、例えば、ユーザーの耳152に対する開放型音響ヘッドホン110の位置に基づき得る。
【0191】
いくつかの例証的な態様では、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータは、例えば、以下で説明されるように、例えば、ユーザーの耳152と音響トランスデューサ108との間の距離に基づき得る。
【0192】
いくつかの例証的な態様では、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータは、例えば、以下で説明されるように、例えば、ユーザーの耳152に対する開放型音響ヘッドホン110の配向に基づき得る。
【0193】
いくつかの例証的な態様では、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータは、例えば、以下で説明されるように、例えば、開放型音響ヘッドホン110と、ユーザーの耳152との間の音響環境に基づき得る。
【0194】
他の態様では、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータは、例えば、以下で説明されるように、例えば、任意の他の追加または代替の情報、パラメータ、属性および/もしくは入力に基づき得る。
【0195】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを、例えば、残留雑音センサー121からの、例えば、残存雑音情報に基づいて決定し得る。
【0196】
一例では、コントローラ293は、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを、例えば、残存雑音情報内の残存雑音パターンを1つ以上の予め定義された残留雑音パターンと比較することによって決定し得る。例えば、予め定義された残留雑音パターンは、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン110の1つ以上のそれぞれの予め定義された取付け構成に対応し得る。
【0197】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを、例えば、較正音響信号に基づいて決定し得る。
【0198】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ108に、較正音響信号を生成させるように構成され得る。
【0199】
一例、態様では、コントローラ293は、例えば、ユーザーが開放型音響ヘッドホン110を装着している場合、例えば、開放型音響ヘッドホン110のセットアップまたは較正時に、音響トランスデューサ108に較正音響信号を生成させるように構成され得る。
【0200】
別の例では、コントローラ293は、例えば、ユーザーが開放型音響ヘッドホン110を使用して音声を聞いている間に、音響トランスデューサ108に較正音響信号を、例えば、リアルタイムで、生成させるように構成され得る。例えば、較正音響信号は、ユーザーによって聞かれる音声に、例えば、信号133に基づいて、付加され得る。
【0201】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、残留雑音情報内、例えば、残留雑音入力204内の較正情報を識別するように構成され得る。
【0202】
いくつかの例証的な態様では、較正情報は、例えば、以下で説明されるように、残留雑音センサー121によって検知されるような較正音響信号に基づき得る。
【0203】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを、例えば、較正情報に基づいて、決定するように構成され得る。
【0204】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ108と残留雑音検知位置との間の音響伝達関数を、例えば、残留雑音情報に基づいて、決定するように構成され得る。
【0205】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ108と残留雑音センサー121の残留雑音検知位置との間の音響伝達関数を、例えば、残留雑音情報に基づいて、決定するように構成され得る。
【0206】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、ゾーン130における、音響トランスデューサ108と、ユーザーの耳152内の残留雑音検知位置117との間の音響伝達関数を、例えば、残留雑音情報に基づいて、決定するように構成され得る。
【0207】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを、例えば、音響トランスデューサ108と残留雑音検知位置との間の音響伝達関数に基づいて、決定するように構成され得る。
【0208】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを、例えば、雑音センサー119からの、例えば、雑音情報に基づいて、決定し得る。
【0209】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを、例えば、1つ以上のセンサー217から、センサー入力を介して受信され得る、例えば、センサー情報に基づいて、決定し得る。
【0210】
いくつかの例証的な態様では、入力情報295は、例えば、以下で説明されるように、例えば、入力292を介して、受信され得る、位置決めセンサー218からのセンサー情報229を含み得る。
【0211】
いくつかの例証的な態様では、センサー情報229は、例えば、以下で説明されるように、耳152に対する開放型音響ヘッドホン110の位置決めに対応する位置決め情報を含み得る。
【0212】
一例では、位置決めセンサー218は、電気光学位置決めセンサーを含み得る。
【0213】
別の例では、位置決めセンサー218は、例えば、センサー情報229を音響信号の送信/検出に基づいて生成するために、音響位置決めセンサーを含み得る。
【0214】
他の態様では、位置決めセンサー217は任意の他のタイプの位置決めセンサーを含み得る。
【0215】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを、例えば、開放型音響ヘッドホン120の取付け構成に基づいて決定し得る。
【0216】
一例では、コントローラ293は、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを、例えば、開放型音響ヘッドホン120の位置と、開放型音響ヘッドホン110の位置との間の予め定義された関係に基づいて決定し得る。例えば、コントローラ293は、開放型音響ヘッドホン110の位置が1つの方向に、例えば、上方に移動していることを、例えば、開放型音響ヘッドホン120の位置が別の方向に、例えば、下方に移動したという判断に基づいて、決定し得る。
【0217】
他の態様では、コントローラ293は、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを、例えば、任意の他の追加または代替の情報に基づいて決定し得る。
【0218】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、音響トランスデューサ108と残留雑音センサー121との間の音響伝達関数に基づいて決定するように構成され得る。
【0219】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ108と残留雑音センサー121との間の音響伝達関数を、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータに基づいて決定し、かつ、音制御パターン209を、例えば、音響トランスデューサ108と残留雑音センサー121との間の音響伝達関数に基づいて決定するように構成され得る。
【0220】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、音響トランスデューサ108と、耳152内の残留雑音検知位置117との間の音響伝達関数に基づいて決定するように構成され得る。
【0221】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ108と、ユーザーの耳152内の残留雑音検知位置117との間の音響伝達関数を、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータに基づいて決定し、かつ、音制御パターン209を、例えば、音響トランスデューサ108と、耳152内の残留雑音検知位置117との間の音響伝達関数に基づいて決定するように構成され得る。
【0222】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、音響トランスデューサ108の音場に基づいて決定するように構成され得る。
【0223】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ108の音場の構成を、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータに基づいて決定するように構成され得る。
【0224】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、音響トランスデューサ108の音場の構成に基づいて決定するように構成され得る。
【0225】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、仮想残留雑音情報に基づいて決定するように構成され得る。
【0226】
いくつかの例証的な態様では、仮想残留雑音情報は、例えば、以下で説明されるように、例えば、残留雑音検知位置117における、ユーザーの耳の中の、仮想残留雑音センサー、例えば、仮想マイクロホンに対応し得る。
【0227】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、仮想残留雑音情報を、例えば、残留雑音センサー121からの、残留雑音入力204、および、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータに基づいて決定するように構成され得る。
【0228】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、仮想残留雑音情報に基づいて決定するように構成され得る。
【0229】
いくつかの例証的な態様では、残留雑音センサーは、1つ以上の「仮想センサー」(「仮想マイクロホン」)を使用して実装され得る。特定のマイクロホン位置に対応する仮想マイクロホンは、特定のマイクロホン位置、例えば、残留雑音検知位置117に配置された実際の音響センサーによって検知されている可能性がある、音響パターンを評価可能な任意の適切なアルゴリズムおよび/または方法によって実装され得る。
【0230】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、仮想マイクロホンの特定の位置における音響雑音パターンを推定および/または評価することによって、仮想マイクロホンの機能をシミュレートするように構成され得る。
【0231】
一例では、仮想マイクロホンの特定の位置が、耳152内、例えば、残留雑音検知位置117、例えば、耳152の外耳道への入口、または耳152の外耳道内になるように構成され得る。
【0232】
いくつかの例証的な態様に従い、開放型音響ヘッドホンにおける実装のために構成され得る、AACシステム600を概略的に示す、
図6を参照する。例えば、AACシステム200(
図2)は、AACシステム600の1つ以上の要素を含み得、かつ/またはAACシステム600の1つ以上の操作、および/もしくは1つ以上の機能を実行し得る。
【0233】
いくつかの例証的な態様では、
図6に示されるように、AACシステム600は、コントローラ602、音響トランスデューサ608、例えば、スピーカー、雑音センサー619(「基準センサー」)、例えば、第1のマイクロホン、および残留雑音センサー621(「物理的監視センサー」)、例えば、第2のマイクロホンを含み得る。例えば、コントローラ202および/もしくはコントローラ293(
図2)は、コントローラ602の1つ以上の要素を含み得、かつ/またはコントローラ602の1つ以上の操作、および/もしくは1つ以上の機能を実行し得る。
【0234】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ602は、仮想残留雑音検知位置607に対応する仮想残留雑音情報を、例えば、残留雑音センサー121からの入力に基づいて、決定するように構成され得る。
【0235】
いくつかの例証的な態様では、
図6に示されるように、AACコントローラ602は、仮想マイクロホン650(「仮想監視センサー」)により仮想残留雑音検知位置607において検知されている可能性がある、残留雑音を表している仮想残留雑音情報を決定するように構成され得る。
【0236】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ602は、例えば、ユーザーの耳内の、仮想残留雑音検知位置607に関して仮想残留雑音情報を決定するように構成され得る。例えば、コントローラ602は、ユーザーの耳152(
図1)内の位置117(
図1)に配置された仮想マイクロホン660に関して仮想残留雑音情報を決定するように構成され得る。
【0237】
いくつかの例証的な態様では、
図6に示されるように、残留雑音センサー621は、位置609に配置され得る。例えば、残留雑音センサー621は、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の残留雑音センサー121(
図1)の位置に配置され得る。
【0238】
いくつかの例証的な態様では、例えば、位置609は開放型音響ヘッドホン上または開放型音響ヘッドホン内であるので、位置609は残留雑音センサー621の実際の実装のための実際的な位置として選択され得る。しかし、ユーザーによって聞かれる実際の残留雑音を検知するための最適な位置は、ユーザーの耳内であり得る。その結果、位置609を残留雑音の位置として扱うことは、準最適な性能となり得る。
【0239】
いくつかの例証的な態様では、位置607における残留雑音音響センサーの実装は、例えば、位置607はユーザーの耳の内部であるので、最適な性能を提供し得る。しかし、多くの使用事例および製品では、例えば、開放型音響ヘッドホンに対して、センサーをユーザーの耳の内部に設置または配置することはほとんど不可能であり得るので、残留雑音音響センサーを位置607において実装することは現実的ではない可能性がある。
【0240】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ602は、例えば、仮想マイクロホン650の特定の位置607における音響雑音パターンを推定および/または評価することにより、仮想マイクロホン650により位置607において検知され得る残留雑音をシミュレートするように構成され得る。
【0241】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293(
図2)は、例えば、残留雑音センサー621からの、残留雑音情報625、および、例えば、位置609における残留雑音センサー621と、位置607における仮想マイクロホン650との間の、物理から仮想への(P2V)伝達関数617の形での、伝達関数に基づいて、仮想残留雑音情報を決定するように構成され得る。
【0242】
一例では、耳に突き出されている、「仮想」マイクロホン位置における音声信号、例えば、位置607における音声信号は、開放型音響ヘッドホン上に配置された物理的マイクロホンの信号から、例えば、残留雑音センサー621の信号625から、推測され得る。
【0243】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293(
図2)は、P2V伝達関数617を、例えば、耳に対する開放型音響ヘッドホンの取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータ、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成に対応する、取付けベースパラメータに基づいて、決定し得る。
【0244】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ602は、開放型音響ヘッドホン110(
図1)におけるAACに対する音制御パターン209を、例えば、仮想音響センサー650に対応する仮想残留雑音情報、雑音センサー619からの参照情報629、およびスピーカー608と残留雑音センサー621との間のスピーカー伝達関数(STF)628に基づいて決定し得る。
【0245】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ602は、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)におけるAACのために、音制御パターン618をスピーカー608に出力し得る。
【0246】
図1および
図2に戻って参照すると、いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の音制御パラメータの設定を、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータに基づいて、決定するように構成され得る。
【0247】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、1つ以上の音制御パラメータの設定に基づいて、決定するように構成され得る。
【0248】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、AACプロファイルを、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータに基づいて決定するように構成され得る。
【0249】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、AACプロファイルに基づいて決定するように構成され得る。
【0250】
いくつかの例証的な態様では、AACプロファイルは、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の音制御パラメータの設定を含み得る。
【0251】
一例、態様では、1つ以上の音制御パラメータの設定は、例えば、音制御パターン209の決定において利用され得る。
【0252】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、AACプロファイルの1つ以上の音制御パラメータの設定に基づいて、決定するように構成され得る。
【0253】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ202は、例えば、以下で説明されるように、複数のAACプロファイル299を格納するためのメモリ298を含み得る。
【0254】
いくつかの例証的な態様では、複数のAACプロファイル299は、例えば、以下で説明されるように、それぞれ複数の予め定義された取付け構成に対応し得る。
【0255】
いくつかの例証的な態様では、複数の予め定義された取付け構成のうちの1つの予め定義された取付け構成に対応するAACプロファイル299は、例えば、以下で説明されるように、例えば、予め定義された取付け構成に対応する1つ以上の音制御パラメータの設定を含み得る。
【0256】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、複数のAACプロファイル299から、選択されたAACプロファイルを、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータに基づいて、選択するように構成され得る。
【0257】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を、例えば、選択されたAACプロファイル299に基づいて、決定するように構成され得る。
【0258】
一例では、第1のAACプロファイル299は、第1の取付け構成、例えば、耳152に対する第1の位置における、例えば、耳152から1ミリメートル以上の上方オフセットにおける、開放型音響ヘッドホン110の取付けに対応し得る。この例によれば、第1の取付け構成に対応する第1のAACプロファイル299は、例えば、耳に対する第1の位置に関して構成され得る、例えば、1つ以上の音制御パラメータの第1の設定を含み得る。
【0259】
別の例では、第2のAACプロファイル299は、第2の取付け構成、例えば、耳152に対する第2の位置における、例えば、耳152から1ミリメートル以上の下方オフセットにおける、開放型音響ヘッドホン110の取付けに対応し得る。この例によれば、第2の取付け構成に対応する第1のAACプロファイル299は、例えば、耳に対する第2の位置に関して構成され得る、例えば、1つ以上の音制御パラメータの第2の設定を含み得る。
【0260】
いくつかの例証的な態様では、1つ以上の音制御パラメータの設定は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を決定するために適用される1つ以上の経路伝達関数の設定を含み得る。
【0261】
いくつかの例証的な態様では、1つ以上の経路伝達関数は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ108に対応するスピーカー伝達関数を含み得る。
【0262】
他の態様では、1つ以上の経路伝達関数は、開放型音響ヘッドホン装置100の1つ以上の他の音響トランスデューサおよび/または音響センサーに対応する1つ以上の追加または代替の伝達関数を含み得る。
【0263】
いくつかの例証的な態様では、1つ以上の音制御パラメータの設定は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン209を決定するために適用される予測フィルタ(PF)256の1つ以上のパラメータの設定を含み得る。
【0264】
いくつかの例証的な態様では、予測フィルタ256の1つ以上のパラメータは、例えば、以下で説明されるように、予測フィルタの予測フィルタ重みベクトルを含み得る。
【0265】
いくつかの例証的な態様では、予測フィルタ256の1つ以上のパラメータは、例えば、以下で説明されるように、予測フィルタの予測フィルタ重みベクトルを更新するための更新レートパラメータを含み得る。
【0266】
いくつかの例証的な態様では、予測フィルタ256は、例えば、以下で説明されるように、雑音入力206に基づき得る、予測フィルタ入力に適用される雑音予測フィルタを含み得る。
【0267】
いくつかの例証的な態様では、予測フィルタ256は、例えば、以下で説明されるように、残留雑音入力204に基づき得る、予測フィルタ入力に適用される残留雑音予測フィルタを含み得る。
【0268】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、少なくとも1つの推定関数および/または予測関数を、コントローラ293によって処理された1つ以上の信号に適用することによって、音制御信号209を決定し得る。
【0269】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、推定または予測関数を雑音入力206および/または残留雑音入力204に基づく情報に適用するように構成された予測フィルタ256(「予測ユニット」または「推定器」とも呼ばれる)を含み得る。
【0270】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、推定関数に対する、1つ以上の予測パラメータを、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータに基づいて、利用するためにPF256を構成するように構成され得る。
【0271】
一例では、コントローラ293は、開放型音響ヘッドホン110の第1の取付け構成に対して予測パラメータの第1のセットを決定するように構成され得る。
【0272】
別の例では、コントローラ293は、開放型音響ヘッドホン110の第2の取付け構成に対して予測パラメータの第2のセットを決定するように構成され得る。
【0273】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、音制御信号209を、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータの識別された変化に基づいて、更新および/または変更するように構成され得る。
【0274】
例えば、コントローラ293は、例えば、ユーザーが、耳152に対する開放型音響ヘッドホン110の位置決めを変更する場合、および/または取付け構成が任意の外因に基づいて変わる場合、音制御信号209を、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータの検出された変化に基づいて、更新および/または変更するように構成され得る。
【0275】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対する1つ以上の予測パラメータを、例えば、ルックアップテーブル(LUT)に基づいて、決定し得る。
【0276】
いくつかの例証的な態様では、LUTは、例えば、メモリ298内に格納され得る。
【0277】
いくつかの例証的な態様では、LUTは、複数の取付け構成および予測パラメータに対する複数の設定をマッピングするように構成され得る。
【0278】
一例では、LUTは、第1の予測パラメータと第1の取付け構成との間でマッチングするために構成され得、かつ/またはLUTは、例えば、第1の予測パラメータとは異なる、第2の予測パラメータと、例えば、第1の取付け構成とは異なる、第2の取付け構成との間でマッチングし得る。
【0279】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、取付け構成に対する1つ以上の予測パラメータを、例えば、任意の他の追加もしくは代替のアルゴリズム、方法、関数、および/または手順に基づいて、決定し得る。
【0280】
いくつかの例証的な態様では、予測パラメータは、例えば、以下で説明されるように、重量、係数、関数、および/または音制御パターン209を決定するために利用される任意の他の追加もしくは代替のパラメータを含み得る。
【0281】
いくつかの例証的な態様では、予測パラメータは、例えば、以下で説明されるように、推定および/または予測関数の1つ以上の経路伝達関数パラメータを含み得る。一例では、予測パラメータは、音制御パターン209を決定するためにコントローラ293によって適用される1つ以上のSTFを含み得る。例えば、STFは、音響トランスデューサ108から、1つ以上の残留検知位置、例えば、位置609(
図6)、位置607(
図6)ならびに/または任意の他の物理的および/もしくは仮想音響センサーの任意の他の位置への音響経路に対応し得る。
【0282】
いくつかの例証的な態様では、予測パラメータは、例えば、以下で説明されるように、推定または予測関数の重みの更新レートに対応する1つ以上の更新レートパラメータを含み得る。
【0283】
他の態様では、予測パラメータは、任意の他の追加または代替のパラメータを含み得る。
【0284】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、STFの1つ以上を、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、識別された取付けベースのパラメータに基づいて、決定、設定、適合および/または更新するように構成され得る。
【0285】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、予測パラメータの1つ以上を、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、識別された取付けベースのパラメータにおける変化に基づいて、決定、設定、適合および/または更新するように構成され得る。
【0286】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、統計的に独立している、複数の独立した(disjoint)基準音響パターンを雑音入力206および/または残留雑音入力204から抽出するように構成され得る。
【0287】
例えば、コントローラ293は、複数の独立した音響基準パターンを抽出するための抽出器を含み得る。
【0288】
句「独立した音響パターン」は本明細書では、少なくとも1つの特徴ならびに/または属性、例えば、エネルギー、振幅、位相、周波数、方向、1つ以上の統計的信号特性、および同様のものに関して独立している、複数の音響パターンを指し得る。
【0289】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、予め定義された抽出機能を雑音入力206および/または残留雑音入力204に適用することによって複数の独立した基準音響パターンを抽出し得る。
【0290】
いくつかの例証的な態様では、独立した音響パターンの抽出は、例えば、雑音入力206および/または残留雑音入力204の一次パターンを、例えば、独立したモデル化音響源のそれぞれの数に対応する、独立した音響パターンの予め定義された数の組合せとしてモデル化するために、使用され得る。
【0291】
一例では、音制御ゾーン130に影響を及ぼすことが予想される、1つ以上の予期される雑音パターンは、環境からの望ましくない雑音によって生成され得ることが予想され得る。それに応じて、コントローラ293は、環境からの望ましくない雑音の1つ以上の属性に基づいて1つ以上の基準音響パターンを選択するように構成され得る。
【0292】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ202は、例えば、以下で説明されるように、AACシステム200の音響トランスデューサ108と基準雑音音響センサー119との間のAFBを軽減するように構成され得る、音響フィードバック(AFB)ミティゲータ250(「AFBコントローラ」、「AFBキャンセラ」、「フィードバックキャンセラ(FBC)」、「エコーミティゲータ」、または「エコーキャンセラ」とも呼ばれる)を含み得る。
【0293】
いくつかの例証的な態様では、例えば、いくつかの使用事例、シナリオ、配備、および/または実装では、一定ではない可能性がある、AFB(「一定ではないAFB」)を軽減するための技術的解決法を提供する必要があり得る。
【0294】
例えば、AACシステムの音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108と、AACシステムの音響センサー、例えば、基準雑音センサー119との間の音響媒体は、固定でも一定でもない可能性がある。
【0295】
例えば、開放型ヘッドホン、例えば、開放型音響ヘッドホン装置100の開放型ヘッドホンは、物理的AFBを被り得る。開放型ヘッドホンは、例えば、前述のとおり、物理的AFBに影響し得る、例えば、いくつかの事例では著しく影響する、取付け設定に敏感であり得る。例えば、開放型音響ヘッドホン装置100の物理的AFBは、取付けごとに、例えば、著しくさえ、変わり得る。
【0296】
一例では、AACシステムの音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108と、AACシステムの音響センサー、例えば、基準雑音センサー119との間の音響媒体は、例えば、AACシステムの環境、例えば、温度、湿度、または同様のものにおける変化に基づいて、変化し得る。
【0297】
別の例では、AACシステムの音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108と、AACシステムの音響センサー、例えば、基準雑音センサー119との間の音響媒体は、例えば、音響トランスデューサおよび/もしくは音響センサーの物理的位置ならびに/またはその間の距離における変化に基づいて、変化し得る。
【0298】
いくつかの例証的な態様では、例えば、いくつかの使用事例、シナリオ、配備、および/または実装では、例えば、一定ではないAFBを軽減するために、適応AFBミティゲータを実装するための技術的解決法を提供する必要があり得る。例えば、固定AFBミティゲータを使用する実施態様は、十分な結果の提供に適していない可能性がある。
【0299】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、適応AFBミティゲータとして構成され得る。
【0300】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、AACシステム200の音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108と、AACシステム200の音響センサー、例えば、基準雑音センサー119との間の音響媒体における変化に適合するように構成され得る。
【0301】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、音響媒体における変化に適合するように構成され得る、少なくとも1つの適応フィルタを利用し得る。
【0302】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタは、例えば、以下で説明されるように、有限インパルス応答(FIR)フィルタを含み得る。
【0303】
一例では、hと示される、フィルタ応答、例えば、h:
【数1】
を有するFIRフィルタが、xと示される、入力信号、例えば、x=[x
n-N,x
n-(N-1),...,x
n]に適用されて、例えば、yと示される、出力(「フィルタ処理された信号」)を、例えば、次のように提供する:
【数2】
【0304】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタは、例えば、以下で説明されるように、無限インパルス応答(IIR)フィルタを含み得る。
【0305】
一例では、aおよびbと示される、係数に基づく、フィルタ関数を有するIIRフィルタが、xと示される、入力信号、例えば、x=[x
n-N,x
n-(N-1),..,x
n]に適用されて、yと示される、出力(フィルタ処理された信号)を、例えば、次のように提供する:
【数3】
【0306】
他の態様では、任意の他の適応フィルタが使用され得る。
【0307】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、AFBミティゲータ250の1つ以上のパラメータを適合させるために最小2乗平均(LMS)アルゴリズムを利用し得る。
【0308】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、LMSアルゴリズム、ならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、正規化LMS(NLMS)、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントに基づいてAFBミティゲータ250の1つ以上のパラメータを適合させ得る。
【0309】
他の態様では、任意の他の追加または代替のアルゴリズムが利用され得る。
【0310】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、LMSアルゴリズムならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、NLMS、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントを利用する適応AFBミティゲータの実装をサポートするための技術的解決法を提供するように構成され得る。
【0311】
例えば、いくつかのLMSアルゴリズムを実装する場合、フィルタの出力およびフィルタの入力における所望の信号が、例えば、収束を達成するために、無相関であるべきという要件があり得る。
【0312】
いくつかの例証的な態様では、例えば、たとえラウドスピーカー出力および基準マイクロホンが相関している、例えば、高度にさえ相関している場合でさえ、適応FBCを利用するANCシステムの実装をサポートするための技術的解決法に対する必要性があり得る。
【0313】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、AACシステム200の音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108と、AACシステム200の音響センサー、例えば、基準雑音センサー119との間の音響媒体における変化に、例えば、たとえ音響トランスデューサ108の出力および基準雑音センサー119に対する入力が相関している場合でさえ、適合するように構成され得る。
【0314】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、例えば、第1の入力信号をフィルタリングすることによって、第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第1のフィルタ252を含み得る。
【0315】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ108によって出力される音制御パターンに基づき得る。
【0316】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ252は、例えば、以下で説明されるように、例えば、第1の入力信号を第1のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより、第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成され得る。
【0317】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、例えば、第1の入力信号を、例えば、第2のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより、第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第2のフィルタ254を含み得る。
【0318】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ254は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタを含み得る。
【0319】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ254は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AFB軽減された信号と、第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づいて、適合され得る。
【0320】
いくつかの例証的な態様では、AFB軽減された信号は、例えば、以下で説明されるように、第2の入力信号と第1のフィルタ処理された信号との間の差に基づき得る。
【0321】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー119によって検知された音響雑音に基づき得る。
【0322】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ252は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ108と基準雑音センサー119との間の、AFBの第1の推定を含む第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成され得る。
【0323】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ254は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ108と基準雑音センサー119との間の、AFBの第2の推定を含む第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成され得る。
【0324】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ254は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ108と基準雑音センサー119との間の、AFBにおける変化に基づいて、第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成され得る。
【0325】
いくつかの例証的な態様では、PF256は、例えば、以下で説明されるように、例えば、PF入力および音響トランスデューサ108と音制御ゾーン130との間の音響構成に基づいて、PF出力を生成するように構成され得る。
【0326】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、前述のとおり、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータに基づいてPF256を構成し得る。
【0327】
いくつかの例証的な態様では、PF256のPF入力は、例えば、以下で説明されるように、AFBミティゲータ250によって提供されるAFB軽減された信号に基づき得る。
【0328】
いくつかの例証的な態様では、音制御パターン109は、PF256のPF出力に基づき得る。
【0329】
いくつかの例証的な態様では、音制御パターン109は、PF256のPF出力ならびに、例えば、音制御ゾーン130内で聞かれる、オーディオ信号および/または音声信号の少なくとも1つの組合せに基づき得る。
【0330】
例えば、音制御パターン109は、PF256のPF出力ならびに、オーディオおよび/または音声信号233の組合せに基づき得る。
【0331】
いくつかの態様では、音制御パターン109は、PF256のPF出力に直接基づき得るか、またはPF256のPF出力だけを含み得る。
【0332】
他の態様では、音制御パターン109は、PF256のPF出力と、任意の他のオーディオおよび/または音パターンもしくは信号との任意の他の組合せに基づき得る。
【0333】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ254は、例えば、以下で説明されるように、最小2乗平均(LMS)アルゴリズムならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、NLMS、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントに基づいて適合され得る。
【0334】
他の態様では、第2のフィルタ254は、任意の他の追加または代替のアルゴリズムに基づいて適合され得る。
【0335】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ252および/または第2のフィルタ254の少なくとも1つは、例えば、以下で説明されるように、FIRフィルタを含み得る。
【0336】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ252および/または第2のフィルタ254の少なくとも1つは、例えば、以下で説明されるように、IIRフィルタを含み得る。
【0337】
他の態様では、任意の他のタイプのフィルタが利用され得る。
【0338】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ252は、例えば、以下で説明されるように、固定フィルタ関数を有する固定フィルタを含み得る。
【0339】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ252の固定フィルタ関数は、AACシステム200の予め定義された音響構成に基づき得る。
【0340】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ252の固定フィルタ関数は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ108と音響センサー119との間の予め定義された音響構成に基づき得る。
【0341】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AFBミティゲータ250の適合ブロックによって利用され得る、フィルタ、例えば、フィルタ254とは異なり得る、フィルタ、例えば、フィルタ252の使用を可能にする技術的解決法をサポートするように構成され得る。
【0342】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ252のフィルタ長は、フィルタ254のフィルタ長とは異なり得る。
【0343】
一例では、フィルタ252のフィルタ長は、フィルタ254のフィルタ長よりも長い可能性がある。
【0344】
別の例では、フィルタ252のフィルタ長は、フィルタ254のフィルタ長よりも短い可能性がある。
【0345】
他の態様では、フィルタ252および254は同じフィルタ長を有し得る。
【0346】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ252のフィルタアーキテクチャは、フィルタ254のフィルタアーキテクチとは異なり得る。
【0347】
他の態様では、フィルタ252およびフィルタ254は同じフィルタアーキテクチャを有し得る。
【0348】
いくつかの例証的な態様では、固定フィルタを使用するフィルタ252の実装は、例えば、低減されたメモリ、処理、および/または複雑さの観点から、技術的解決法を提供し得る。例えば、フィルタ適合は、例えば、固定フィルタリング処理と比較して、より多くのメモリおよび/または処理資源を消費し得る。
【0349】
いくつかの例証的な態様では、例えば、いくつかの実施態様、および/または使用事例では、フィルタ252は、例えば、予め定義されたフィルタをより良く表すために、例えば、フィルタ254の長さと比べて、比較的長い固定フィルタを利用するように構成され得る。例えば、固定フィルタは、例えば、より低いフィルタ次数および/または異なるアーキテクチャを有するように構成されたフィルタ254を使用して、「微調整」され得る。例えば、この実施態様は、適合ブロックに対する処理および/またはメモリニーズを低減するための技術的解決法を提供し得る。それに応じて、この実施態様は、改善された全体的なシステム処理および/またはメモリニーズをもたらすための技術的解決法を提供し得る。
【0350】
いくつかの例証的な態様では、例えば、いくつかの実施態様、および/または使用事例では、フィルタ252は、例えば、フィルタ254の長さと比べて、比較的短い固定フィルタを利用するように構成され得る。例えば、比較的短い固定フィルタ252の実装は、例えば、300hzまでの帯域をもつ、比較的狭い帯域のANCシステム、および/または任意の他の適切なAAC実施態様に適し得る。例えば、この実施態様は、比較的短い、例えば、低価格の、固定フィルタ252を利用する技術的解決法を提供し得る。例えば、より高次またはより複雑/高価なフィルタアーキテクチャは、適合ブロックのフィルタ254に対して利用され得る。一例では、フィルタ254は、例えば、短次(short order)IIRおよび/または二次デジタルIIR(バイクワッド)と比較して、より高次のFIRを含み得る。
【0351】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、2つのフィルタステージへのフィードバックキャンセラの推定をサポートするための技術的解決法を提供するためにフィルタ252および254を利用するように構成され得る。
【0352】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ252は、例えば、較正プロセス中に、例えば、音響トランスデューサ108と音響センサー119との間の予め定義された音響構成に関して、較正および事前調整され得る、固定フィルタを使用して実装され得る。
【0353】
一例では、フィルタ252は、例えば、(2~20)程度の長さをもつ、IIRを使用して実装され得る。
【0354】
別の例では、フィルタ252は、カスケード接続されたIIR、例えば、1~10のカスケード接続されたバイクワッドを使用して実装され得る。
【0355】
別の例では、フィルタ252は、例えば、(10~1000)程度の長さをもつ、FIRフィルタを使用して実装され得る。
【0356】
他の態様では、フィルタ252は、任意の他のフィルタを使用して実装され得る。
【0357】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ254は、例えば、以下で説明されるように、音響フィードバックの変化に継続的に適合するように構成された適応フィルタを使用して実装され得る。
【0358】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ254は、例えば、(10~100)程度の長さをもつ、短い適応フィルタ、例えば、短い適応FIRフィルタを使用して実装され得る。
【0359】
一例では、フィルタ254は、予め定義された期間、例えば、1~120秒または任意の他の期間、適合され得、その後に適合のフリーズが続く。
【0360】
他の態様では、フィルタ254は、任意の他の適応フィルタを使用して実装され得る。
【0361】
いくつかの例証的な態様に従い、AACシステム内に実装された適応AFBミティゲータ750を概略的に示す、
図7を参照する。例えば、AFBミティゲータ250(
図1)は、適応AFBミティゲータ750の、1つ以上の要素を含み得、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0362】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ750は、例えば、以下で説明されるように、AACシステム内の音響トランスデューサ708と音響センサー719との間の音響フィードバック760を軽減するように構成され得る。
【0363】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ750は、例えば、以下で説明されるように、第1の入力信号761を第1のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより第1のフィルタ処理された信号763を生成するように構成された第1のフィルタ752を含み得る。
【0364】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号761は、音響トランスデューサ708によって出力される音制御パターンに基づき得る。
【0365】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、PF出力777を、PF入力775、およびAACシステムの音響トランスデューサ708と音響制御ゾーン、例えば、音響制御ゾーン130(
図1)との間の音響構成に基づいて生成するように構成され得る、PF 776を含み得る。
【0366】
いくつかの例証的な態様では、音響トランスデューサ708によって出力される音制御パターンは、PF出力777に基づき得る。
【0367】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号761は、PF出力777に基づき得る。
【0368】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号761は、例えば、以下で説明されるように、PF出力777を含み得る。
【0369】
他の態様では、第1の入力信号761は、例えば、以下で説明されるように、PF出力777ならびに1つ以上のオーディオおよび/または音声信号に基づき得る。
【0370】
一例では、第1の入力信号761は、PF出力777ならびに1つ以上のオーディオおよび/または音声信号233(
図2)の組合せ、例えば、総和および/または任意の他の組合せ、に基づき得る。
【0371】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ750は、例えば、以下で説明されるように、第1の入力信号761を、例えば、第2のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより、第2のフィルタ処理された信号781を生成するように構成された第2のフィルタ754を含み得る。
【0372】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ754は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタを含み得る。
【0373】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ754は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AFB軽減された信号783と第2のフィルタ処理された信号781との間の差に基づいて、適合され得る。
【0374】
いくつかの例証的な態様では、AFB軽減された信号783は、例えば、以下で説明されるように、第2の入力信号769と第1のフィルタ処理された信号763との間の差に基づき得る。
【0375】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号769は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー719によって検知された音響雑音に基づき得る。
【0376】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ752は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ708と基準雑音センサー719との間の、AFB 760の第1の推定を含む第1のフィルタ処理された信号763を生成するように構成され得る。
【0377】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ754は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ708と基準雑音センサー719との間の、AFB 760の第2の推定を含む第2のフィルタ処理された信号781を生成するように構成され得る。
【0378】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ754は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ708と基準雑音センサー719との間の、AFB 760における変化に基づいて第2のフィルタ処理された信号781を生成するように構成され得る。
【0379】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ752は、例えば、以下で説明されるように、固定フィルタ関数を有する固定フィルタを含み得る。
【0380】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ752は、例えば、以下で説明されるように、固定IIRフィルタを含み得る。
【0381】
他の態様では、第1のフィルタ752は、固定FIRフィルタ、または任意の他のタイプの固定フィルタを含み得る。
【0382】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ752の固定フィルタ関数は、例えば、AACシステム、例えば、音響トランスデューサ708および音響センサー719を含む、AACシステム200(
図2)の予め定義された音響構成に基づき得る。
【0383】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ752の固定フィルタ関数は、例えば、音響トランスデューサ708と音響センサー719との間の予め定義された音響構成に基づき得る。
【0384】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ750は、第1のフィルタ処理された信号763を第2の入力信号769から差し引くことによって第1のAFB軽減された信号783を生成するための第1の減算器791を含み得る。
【0385】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ750は、第2のフィルタ処理された信号781を第1のAFB軽減された信号783から差し引くことによって第2のAFB軽減された信号773を生成するための第2の減算器792を含み得る。
【0386】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ754は、第1のAFB軽減された信号783と第2のフィルタ処理された信号781との間の差に基づいて適合され得る。
【0387】
いくつかの例証的な態様では、PF入力775は、第2のAFB軽減された信号773に基づき得る。
【0388】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ754は、例えば、以下で説明されるように、短い適応FIRフィルタによって実装され得る。
【0389】
他の態様では、第2のフィルタ754は、任意の他の適応FIRフィルタ、適応IIRフィルタ、および/または任意の他の適応フィルタを含み得る。
【0390】
いくつかの例証的な態様では、rmic1と示されている、基準マイクロホン719によってピックアップされた基準信号(「マイクロホンデータ信号」)は、
【数4】
によって決定され得、式中、dは、AACシステムによって制御される外部雑音を示し、かつ式中:
【数5】
であり、ここでy
f[n]は、音響トランスデューサ708から基準マイクロホン719へ、Fと示されている、フィードバック音響媒体を介してフィードバックされる、フィードバック成分を示しており、yは、音響トランスデューサ718によって出力された音制御パターン(「耐雑音信号」または「キャンセリング信号」)を示し、*は線形畳み込みを示す。
【0391】
いくつかの例証的な態様では、Hと示されている、適応フィルタ754に対する応答、例えば、望ましい応答は、
【数6】
として決定され得、式中、
【数7】
は、
【数8】
と示されている、固定フィルタ752を通して取得され得るように、信号yに起因した「最初の」フィードバックの推定を示しており、ここで
【数9】
であり、
【数10】
は、フィルタ
【数11】
のインパルス応答を示し、L
fはフィルタ
【数12】
の長さを示し、かつ、yL
f[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
f]]
Tは、フィルタ
【数13】
に対する入力信号ベクトル(入力信号761)である、L
fサンプルのスピーカー出力を示す。
【0392】
前述の定義および記述によれば、e
H[n]と示されている、残留誤差信号は、例えば、次のように決定され得:
【数14】
式中、u[n]=H[n]
Ty
Lh[n]であり、ここで、H[n]=[H
0[n],H
1[n],..H
Lh[n]]
Tは、フィルタHのインパルス応答を示し、L
hはHの長さを示し、y
Lh[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
h]]
Tは、フィルタHに対する入力信号ベクトル(入力信号761)である、L
hサンプルのスピーカー出力を示す。
【0393】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHの係数は、例えば、以下で説明されるように、LMSアルゴリズムならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、NLMS、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントに従って適合され得る。他の態様では、任意の他のアルゴリズムが使用され得る。
【0394】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHの係数は、例えば、次のように、LMSアルゴリズムに従って適合され得:
【数15】
式中、μ
hは、適応フィルタHに対するステップサイズパラメータである。
【0395】
いくつかの例証的な態様では、PF776のPF入力775において、xと示されている、信号773は、例えば、次のように、決定され得る:
【数16】
【0396】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHが収束する場合、その結果、例えば、
【数17】
であり、それに応じて、信号xは、キャンセリング信号yのいかなる音響フィードバック成分も実質的にない。
【0397】
図2に戻って参照すると、いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、AACシステム200によって内部で生成され得る、信号(「仮想信号」とも呼ばれる)、例えば、予め定義されたか、もしくは予め構成された信号を実装する技術的解決法をサポートするように構成され得る。
【0398】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタ254の適応のプロセスにおいて仮想信号を利用する技術的解決法をサポートするように構成され得る。
【0399】
いくつかの例証的な態様では、白色雑音信号をスピーカー出力に追加し、その白色雑音信号を使用してAFBミティゲータを適合させることに1つ以上の技術的な問題および/または欠点があり得る。例えば、ユーザーによって聞かれる雑音を追加することは望ましくない可能性があるので、例えば、白色雑音をANCシステムの出力に注入することには1つ以上の技術的な問題および/または欠点があり得る。これは、望ましくない雑音を低減するために耐位相雑音に基づく出力を、AACシステムのスピーカーから放出するという概念とは対照的であろう。例えば、フィードバックキャンセラをリアルタイムで適合させるために雑音がスピーカーの出力に付加される場合、ユーザーは典型的には、AACシステムの追加された雑音性能が、例えば、耳の位置で聞かれる雑音を低減する代わりに、ユーザーの耳における雑音を強化し得ることを聞き得る。この付加された雑音は、例えば、聞かれる雑音を強化する代わりに、ANC性能の低下ともなり得る。
【0400】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、例えば、白色雑音信号を、ユーザーによって聞くことができるラウドスピーカー出力に付加することさえなく、AFBミティゲータの性能を強化するために内部で生成された信号を使用する技術的解決法をサポートするように構成され得る。
【0401】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、白色雑音の「再生(playing)」と関連付けられた技術的問題を回避しながら、AFBミティゲータの性能を強化するために内部で生成された信号を使用する技術的解決法をサポートするように構成され得る。
【0402】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、内部で生成された仮想信号に基づいて適合され得る。
【0403】
いくつかの例証的な態様では、仮想信号は、例えば、以下で説明されるように、AFB 250の適合ブロックに対する追加の入力として使用され得る。
【0404】
いくつかの例証的な態様では、仮想信号のAFBとの畳み込みの推定は、例えば、以下で説明されるように、基準マイクロホン119からの信号に付加され得る。
【0405】
いくつかの例証的な態様では、内部で生成された仮想信号は、雑音信号、例えば、白色雑音信号、または桃色雑音信号、として構成され得る。一例では、内部で生成された仮想信号は、1つ以上の予め定義された周波数範囲およびスペクトル、例えば、100hz以上、200~100hz、および/またはフィードバックキャンセラの適合をさらに最適化するために使用される任意の他の範囲をもつ、雑音信号として構成され得る。
【0406】
他の態様では、内部で生成された仮想信号は、任意の他のパラメータおよび/または基準に従って任意の他の予め定義された信号として構成され得る。
【0407】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ252は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタを含み得る。
【0408】
いくつかの例証的な態様では、仮想信号は、例えば、以下で説明されるように、第1のフィルタ252を適合させるために利用され得る。
【0409】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ252の係数は、例えば、以下で説明されるように、予め定義された内部で生成された仮想信号に基づいて適合され得る。
【0410】
いくつかの例証的な態様では、仮想信号は、例えば、フィルタ254の適合に加えて、例えば、1つ以上の周波数帯域をもつ、AFBミティゲータ250のさらなる最適化をサポートするための技術的解決法を提供するように構成され得る。
【0411】
例えば、スピーカー(複数可)からマイクロホンによって聞かれる全ての音響フィードバックを低減するために、仮想信号は、例えば、フィルタ252および/またはフィルタ254に対する入力として使用される、音制御パターン109、例えば、信号yが、全ての周波数範囲および/またはそれらの周波数における十分な信号エネルギーを有しておらず、かつ/またはカバーしない場合、AFBミティゲータ250の更なる最適化をサポートし得る。
【0412】
いくつかの例証的な態様に従い、AACシステム内に実装された適応AFBミティゲータ850を概略的に示す、
図8を参照する。例えば、AFBミティゲータ250(
図1)は、適応AFBミティゲータ850の、1つ以上の要素を含み得、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0413】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ850は、例えば、以下で説明されるように、AACシステム内の音響トランスデューサ808と音響センサー819との間の音響フィードバック860を軽減するように構成され得る。
【0414】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ850は、例えば、以下で説明されるように、第1の入力信号861を第1のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより第1のフィルタ処理された信号863を生成するように構成された第1のフィルタ852を含み得る。
【0415】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号861は、音響トランスデューサ808によって出力される音制御パターンに基づき得る。
【0416】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、PF出力877をPF入力875、およびAACシステムの音響トランスデューサ808と音響制御ゾーン、例えば、音響制御ゾーン130(
図1)との間の音響構成に基づいて生成するように構成され得る、PF 876を含み得る。
【0417】
いくつかの例証的な態様では、音響トランスデューサ808によって出力される音制御パターンは、PF出力877に基づき得る。
【0418】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号861は、PF出力877に基づき得る。
【0419】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号861は、例えば、以下で説明されるように、PF出力877を含み得る。
【0420】
他の態様では、第1の入力信号861は、PF出力877ならびに1つ以上のオーディオおよび/または音声信号、例えば、AACシステムの音制御ゾーン内で聞かれるオーディオおよび/または音声信号に基づき得る。
【0421】
一例では、第1の入力信号861は、PF出力877ならびに1つ以上のオーディオおよび/または音声信号233(
図2)の組合せ、例えば、総和および/または任意の他の組合せ、に基づき得る。
【0422】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ850は、例えば、以下で説明されるように、例えば、第1の入力信号861を、例えば、第2のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより、第2のフィルタ処理された信号881を生成するように構成された第2のフィルタ854を含み得る。
【0423】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ854は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタを含み得る。
【0424】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ854は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AFB軽減された信号883と第2のフィルタ処理された信号881との間の差に基づいて、適合され得る。
【0425】
いくつかの例証的な態様では、AFB軽減された信号883は、例えば、以下で説明されるように、第2の入力信号869と第1のフィルタ処理された信号863との間の差に基づき得る。
【0426】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号869は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー819によって検知された音響雑音に基づき得る。
【0427】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ852は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ808と基準雑音センサー819との間の、AFB 860の第1の推定を含む第1のフィルタ処理された信号863を生成するように構成され得る。
【0428】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ854は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ808と基準雑音センサー819との間の、AFB 860の第2の推定を含む第2のフィルタ処理された信号881を生成するように構成され得る。
【0429】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ854は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ808と基準雑音センサー819との間の、AFB 860における変化に基づいて第2のフィルタ処理された信号881を生成するように構成され得る。
【0430】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ852は、例えば、以下で説明されるように、予め定義された(仮想)信号899に基づいて適合され得る、適応フィルタを含み得る。
【0431】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号899は、例えば、AFBミティゲータ850によって、および/またはAFBミティゲータ850を利用するAACシステムの任意の他の要素によって、内部で生成され得る、仮想信号を含み得る。
【0432】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号899は仮想雑音信号を含み得る。
【0433】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号899は仮想白色雑音信号を含み得る。
【0434】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号899は仮想桃色雑音信号を含み得る。
【0435】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号899の周波数スペクトルは、第1の入力信号861の周波数スペクトルとは異なり得る。
【0436】
他の態様では、予め定義された信号899は、任意の他のタイプの予め定義された信号を含み得る。
【0437】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ852は、例えば、AFB軽減された信号883と第2のフィルタ処理された信号881との間の差からの、フィルタ処理された予め定義された信号897の減算に基づいて、適合され得る。例えば、
図8に示されるように、フィルタ処理された予め定義された信号897は、第1のフィルタ852によってフィルタ処理された予め定義された信号899を含み得る。
【0438】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ850は、例えば、フィルタ処理された予め定義された信号897を第2の入力信号869に加えることにより、修正されたセンサー信号880を生成するための加算器891を含み得る。
【0439】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ850は、第1のフィルタ処理された信号863を修正されたセンサー信号880から差し引くことによって第1のAFB軽減された信号883を生成するための第1の減算器892を含み得る。例えば、
図8に示されるように、第2のフィルタ854は、第1のAFB軽減された信号883と第2のフィルタ処理された信号881との間の差に基づいて適合され得る。
【0440】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ850は、フィルタ処理された予め定義された信号897を第1のAFB軽減された信号883から差し引くことによって第2のAFB軽減された信号873を生成するための第2の減算器894を含み得る。
【0441】
いくつかの例証的な態様では、PF入力875は、第2のAFB軽減された信号873に基づき得る。
【0442】
いくつかの例証的な態様では、rmic1と示されている、基準マイクロホン819によってピックアップされた基準信号(「マイクロホンデータ信号」)は、式2および3によって決定され得る。
【0443】
いくつかの例証的な態様では、
【数18】
と示されている、適応フィルタ852は、yと示されている、スピーカー出力(例えば、耐雑音信号)に影響を及ぼすAFB 860を推定するように構成され得る。
【0444】
いくつかの例証的な態様では、rmic1´[n]と示されている、修正されたセンサー信号880は、例えば、
【数19】
をrmic1[n]に加えることによって決定され得、ここで
【数20】
は、フィルタ
【数21】
のインパルス応答を示し、L
fはフィルタ
【数22】
の長さであり、v
Lf[n]=[v[n-1],v[n-2],..,v[n-L
f]]
Tは、フィルタ
【数23】
に対する入力信号ベクトル(信号899)である、L
fサンプルの予め定義された(例えば、白色雑音)信号ベクトル899である。
【0445】
いくつかの例証的な態様では、Hと示されている、適応フィルタ854は、音響フィードバックの望ましい応答から擾乱を軽減するように構成され得る。
【0446】
いくつかの例証的な態様では、適応Hに対する応答、例えば、望ましい応答は、次のように決定され得:
【数24】
式中、
【数25】
は、例えば、フィルタ
【数26】
を通して取得された、耐雑音信号yに起因したフィードバックの推定を示す。例えば、
【数27】
は、次のように決定され得:
【数28】
式中、y
Lf[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
f]]
Tは、フィルタ
【数29】
に対する入力信号ベクトル(入力信号861)である、L
fサンプルのスピーカー出力を示す。
【0447】
いくつかの例証的な態様では、e
H[n]と示されている、残留誤差信号は、例えば、次のように決定され得:
【数30】
式中、u[n]は、フィルタHの出力(信号881)を示す。
【0448】
例えば、信号881は、例えば、次のように決定され得:
【数31】
式中、H[n]=[H
0[n],H
1[n],..,H
Lh[n]]
Tは、H[n]のインパルス応答を示し、L
hはHの長さを示し、y
Lh[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
h]]
Tは、フィルタHに対する入力信号ベクトル(入力信号861)である、L
hサンプルのスピーカー出力を示す。
【0449】
いくつかの例証的な態様では、フィルタHの係数は、例えば、以下で説明されるように、LMSアルゴリズムならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、NLMS、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントを使用して、更新され得る。他の態様では、任意の他の適切なアルゴリズムが使用され得る。
【0450】
いくつかの例証的な態様では、フィルタHの係数は、例えば、次のように、LMSアルゴリズムを使用して、更新され得:
【数32】
式中、μ
hは、フィルタHに対するステップサイズパラメータを示す。
【0451】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタ
【数33】
は、
【数34】
と示されている、フィルタ処理された予め定義された信号897を生成するために、v[n]と示されている、予め定義された信号899、例えば、ランダム(白色)雑音または任意の他の予め定義された信号、によって励起され得る。
【0452】
いくつかの例証的な態様では、
図8に示されるように、適応フィルタHの誤差信号、例えば、信号883と信号881との間の差は、適応フィルタ
【数35】
に対する望ましい応答として使用され得る。
【0453】
例えば、適応フィルタ
【数36】
の係数は、LMSアルゴリズムに従って、例えば、次のように構成され得:
【数37】
式中、μ
fは、適応フィルタ
【数38】
に対するステップサイズパラメータを示す。
【0454】
他の態様では、適応フィルタ
【数39】
の係数は、任意の他のアルゴリズムに従って更新され得る。
【0455】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタ
【数40】
の係数を更新した後、適応フィルタ
【数41】
の更新された係数は、例えば、y
Lf[n]をその入力として取って、固定フィルタ
【数42】
にコピーされ得る。
【0456】
いくつかの例証的な態様では、PF876のPF入力875において、xと示されている、信号873は、例えば、次のように決定され得る:
【数43】
【0457】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHが収束する場合、例えば、
【数44】
である。
【0458】
その結果、適応フィルタ
【数45】
は、実質的に擾乱のない望ましい応答を受信し得る。
【0459】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタ
【数46】
が収束する場合、例えば、
【数47】
の場合、例えば、理想的には、
【数48】
である。それに応じて、
【数49】
は、実質的に、キャンセリング信号の音響フィードバック成分がない可能性がある。
【0460】
図2に戻って参照すると、いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、以下で説明されるように、AFBミティゲータ250の別のフィルタ(
図2に示されていない)を適合させるために内部で生成された仮想信号を使用しながら、固定フィルタを含む第1のフィルタ252を実装するように構成され得る。
【0461】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ250は、例えば、固定フィルタ252に加えて、2つの適応フィルタを実装するように構成され得る。例えば、適応フィルタ254および別の適応フィルタ(
図2には示されていない)を含む、例えば、2つの適応フィルタが、例えば、AACシステム200の構成および/またはAACシステム200の環境における変化に起因した、音響フィードバック経路における変化に適合するために利用され得る。
【0462】
いくつかの例証的な態様に従い、AACシステム内に実装された適応AFBミティゲータ950を概略的に示す、
図9を参照する。例えば、AFBミティゲータ250(
図1)は、適応AFBミティゲータ950の、1つ以上の要素を含み得、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0463】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ950は、例えば、以下で説明されるように、AACシステム内の音響トランスデューサ908と音響センサー919との間の音響フィードバック960を軽減するように構成され得る。
【0464】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ950は、例えば、以下で説明されるように、第1の入力信号961を第1のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより第1のフィルタ処理された信号963を生成するように構成された第1のフィルタ952を含み得る。
【0465】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号961は、音響トランスデューサ908によって出力される音制御パターンに基づき得る。
【0466】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、PF出力977を、PF入力975、および音響トランスデューサ908とAACシステムの音響制御ゾーン、例えば、音響制御ゾーン130(
図1)との間の音響構成に基づいて生成するように構成され得る、PF 976を含み得る。
【0467】
いくつかの例証的な態様では、音響トランスデューサ908によって出力される音制御パターンは、PF出力977に基づき得る。
【0468】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号961は、PF出力977に基づき得る。
【0469】
いくつかの例証的な態様では、
図9に示されるように、第1の入力信号961は、例えば、以下で説明されるように、PF出力977ならびに1つ以上のオーディオおよび/または音声信号911に基づき得る。
【0470】
例えば、AACシステムは、PF出力977に基づく信号を1つ以上のオーディオおよび/または音声信号911と結合するためのコンバイナ993、例えば、合計するための総和ユニットを含み得る。
【0471】
例えば、1つ以上のオーディオおよび/または音声信号911は、音制御ゾーン130(
図1)内で聞かれるオーディオおよび/または音声信号を含み得る。
【0472】
一例では、1つ以上のオーディオおよび/もしくは音声信号911は、オーディオおよび/もしくは音声信号233(
図2)を含み得るか、またはオーディオおよび/もしくは音声信号233(
図2)に基づき得る。
【0473】
他の態様では、第1の入力信号961は、PF出力977に基づき得、例えば、他方、1つ以上のオーディオおよび/または音声信号911は除外され得る。
【0474】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ950は、例えば、以下で説明されるように、例えば、第1の入力信号961を、例えば、第2のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより、第2のフィルタ処理された信号981を生成するように構成された第2のフィルタ954を含み得る。
【0475】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ954は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタを含み得る。
【0476】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ954は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AFB軽減された信号983と第2のフィルタ処理された信号981との間の差に基づいて、適合され得る。
【0477】
いくつかの例証的な態様では、AFB軽減された信号983は、例えば、以下で説明されるように、第2の入力信号969と第1のフィルタ処理された信号963との間の差に基づき得る。
【0478】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号969は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー919によって検知された音響雑音に基づき得る。
【0479】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ952は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ908と基準雑音センサー919との間の、AFB 960の第1の推定を含む第1のフィルタ処理された信号963を生成するように構成され得る。
【0480】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ954は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ908と基準雑音センサー919との間の、AFB 960の第2の推定を含む第2のフィルタ処理された信号981を生成するように構成され得る。
【0481】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ954は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ908と基準雑音センサー919との間の、AFB 960における変化に基づいて第2のフィルタ処理された信号981を生成するように構成され得る。
【0482】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ952は、例えば、以下で説明されるように、固定フィルタ関数を有する固定フィルタを含み得る。
【0483】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ952は、例えば、以下で説明されるように、固定IIRフィルタを含み得る。
【0484】
他の態様では、第1のフィルタ952は、固定FIRフィルタ、または任意の他のタイプの固定フィルタを含み得る。
【0485】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ952の固定フィルタ関数は、例えば、音響トランスデューサ908および音響センサー919を含む、AACシステム、例えば、AACシステム200(
図2)の予め定義された音響構成に基づき得る。
【0486】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ952の固定フィルタ関数は、例えば、音響トランスデューサ908と音響センサー919との間の予め定義された音響構成に基づき得る。
【0487】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ954は、例えば、以下で説明されるように、短い適応FIRフィルタによって実装され得る。
【0488】
他の態様では、第2のフィルタ954は、任意の他の適応FIRフィルタ、適応IIRフィルタ、適応型カスケード接続されたバイクワッドフィルタ、および/または任意の他の適応フィルタを含み得る。
【0489】
いくつかの例証的な態様では、例えば、以下で説明されるように、AFBミティゲータ950は、例えば、第1の入力信号961を、例えば、第3のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより、第3のフィルタ処理された信号957を生成するように構成された第3のフィルタ956を含み得る。
【0490】
いくつかの例証的な態様では、第3のフィルタ956は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタを含み得る。
【0491】
いくつかの例証的な態様では、第3のフィルタ956は、例えば、以下で説明されるように、予め定義された(仮想)信号999に基づいて適合され得る。
【0492】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号999は、例えば、AFBミティゲータ950によって、および/またはAFBミティゲータ950を利用するAACシステムの任意の他の要素によって、内部で生成され得る、仮想信号を含み得る。
【0493】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号999は仮想雑音信号を含み得る。
【0494】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号999は仮想白色雑音信号を含み得る。
【0495】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号999は仮想桃色雑音信号を含み得る。
【0496】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号999の周波数スペクトルは、第1の入力信号961の周波数スペクトルとは異なり得る。
【0497】
他の態様では、予め定義された信号999は、任意の他のタイプの予め定義された信号を含み得る。
【0498】
いくつかの例証的な態様では、第3のフィルタ956は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AFB軽減された信号983と第2のフィルタ処理された信号981との間の差からの、フィルタ処理された予め定義された信号997の減算に基づいて、適合され得る。例えば、
図9に示されるように、フィルタ処理された予め定義された信号997は、第3のフィルタ956によってフィルタ処理された予め定義された信号999を含み得る。
【0499】
いくつかの例証的な態様では、
図9に示されるように、AFBミティゲータ950は、固定の予め定義されたフィルタ、例えば、フィルタ952を利用するマルチフィルタAFB軽減アーキテクチャ、スピーカー(複数可)/信号に基づく適合ブロック、例えば、フィルタ954、および仮想の内部生成された信号に基づく適合ブロック、例えば、フィルタ956に従って構成され得る。
【0500】
例えば、Gと示されている、第2のフィルタ954は、音響フィードバックの望ましい応答から擾乱を除去するために利用され得、かつ/または、Hと示されている、第3のフィルタは、AFBの変化に適合するために利用され得る。
【0501】
いくつかの例証的な態様では、フィルタHは、例えば、フィルタHの係数を適合させるために、仮想の内部生成された信号999からの入力を使用し得る。フィルタHの適合された係数は、例えば、ANCマイクロホン(複数可)経路から低減される、Yhと示されている、信号957を推定するために、例えば、スピーカー信号を表す、入力961に適用され得る。
【0502】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ950は、例えば、フィルタ処理された予め定義された信号997を第2の入力信号969に加えることにより、修正されたセンサー信号980を生成するために加算器991を含み得る。
【0503】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ950は、例えば、第1のフィルタ処理された信号963を修正されたセンサー信号980から差し引くことによって、第1のAFB軽減された信号、例えば、信号983を生成するために第1の減算器992を含み得る。
【0504】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータは、例えば、フィルタ処理された信号の総和を第1のAFB軽減された信号983から差し引くことによって、第2のAFB軽減された信号973を生成するために第2の減算器994を含み得る。例えば、
図9に示されるように、フィルタ処理された信号の総和は、第3のフィルタ処理された信号957およびフィルタ処理された予め定義された信号997の総和を含み得る。
【0505】
いくつかの例証的な態様では、PF入力975は、第2のAFB軽減された信号973に基づき得る。
【0506】
いくつかの例証的な態様では、rmic1と示されている、基準マイクロホン919によってピックアップされた基準信号(「マイクロホンデータ信号」)は、例えば、音制御パターン(「耐雑音信号」または「キャンセリング信号」)の音声/オーディオ信号991と一緒の組合せを含む、音響トランスデューサ918による出力を示すためにyを使用する、式2および3によって決定され得る。
【0507】
いくつかの例証的な態様では、rmic1´[n]と示されている、信号980は、例えば、信号vh[n]を信号rmic1[n]に加えることによって決定され得、ここでvh[n]=H[n]TvLh[n]であり、H[n]=[H0[n],H1[n],..,HLh[n]]Tは、フィルタH[n]のインパルス応答を示しており、LhはフィルタHの長さを示し、vLh[n]=[v[n-1],v[n-2],..,v[n-Lh]]Tは、Lfサンプルの予め定義された信号、例えば、白色雑音信号ベクトル(信号999)を示す。例えば、信号vLh[n]は、適合プロセスにおいてフィルタHに対する入力信号ベクトルとして使用され得る。
【0508】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタGに対する応答、例えば、望ましい応答は、例えば、次のように決定され得:
【数50】
式中
【数51】
であり、ここで
【数52】
は、フィルタ
【数53】
のインパルス応答を示しており、L
fは
【数54】
の長さを示し、y
Lf[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
f]]
Tは、フィルタ
【数55】
の入力信号ベクトル(入力信号961)である、L
fサンプルのスピーカー出力を示す。
【0509】
いくつかの例証的な態様では、e
H[n]と示されている、残留誤差信号は、例えば、次のように決定され得:
【数56】
式中、u[n]はフィルタGの出力を示し、u[n]=G[n]
Ty
Lg[n](信号981)として与え、ここで、G[n]=[G
0[n],G
1[n],..G
Lg[n]]
Tは、フィルタG[n]のインパルス応答を示し、L
gはフィルタGの長さを示して、y
Lg[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
g]]
Tは、フィルタGに対する入力信号ベクトル(信号961)である、L
gサンプルのスピーカー出力を示す。
【0510】
いくつかの例証的な態様では、フィルタGの係数は、例えば、以下で説明されるように、例えば、LMSアルゴリズムならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、NLMS、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントに従って、更新され得る。他の態様では、任意の他の適切なアルゴリズムが使用され得る。
【0511】
いくつかの例証的な態様では、フィルタGの係数は、LMSアルゴリズムに従って、例えば、次のように更新され得:
【数57】
式中、μ
gは、フィルタGに対するステップサイズパラメータを示す。
【0512】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHは、予め定義された信号v[n]、例えば、ランダム(白色)雑音によって励起され得る。
【0513】
いくつかの例証的な態様では、フィルタGの誤差信号は、適応フィルタHに対する望ましい応答として使用され得る。
【0514】
いくつかの例証的な態様では、フィルタHの係数は、例えば、LMSアルゴリズムならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、NLMS、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントに従って、更新され得る。他の態様では、任意の他の適切なアルゴリズムが使用され得る。
【0515】
いくつかの例証的な態様では、フィルタHの係数は、LMSアルゴリズムに従って、例えば、次のように更新され得:
【数58】
式中、μ
hは、フィルタHに対するステップサイズパラメータを示す。
【0516】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHの係数を更新した後、適応フィルタHの更新された係数は、例えば、y[n]をその入力として取って、固定フィルタHにコピーされ得る。
【0517】
いくつかの例証的な態様では、PF976のPF入力975において、xと示されている、信号973は、例えば、次のように決定され得:
【数59】
式中、y
h[n]=H[n]
TY
Lh[n]であり、y
Lh[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
h]]
Tは、フィルタHに対する入力信号ベクトル(入力信号961)である、L
hサンプルのスピーカー出力を示す。
【0518】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタGが収束する場合、例えば、
【数60】
【0519】
その結果、適応フィルタHは、実質的に擾乱のない望ましい応答を受信し得る。
【0520】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHが収束する場合、その結果、例えば、理想的には、
【数61】
である。それに応じて、
【数62】
は実質的に、キャンセリング信号のいかなる音響フィードバック成分もない可能性がある。
【0521】
図2に戻って参照すると、いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ202は、例えば、以下で説明されるように、ハイブリッドスキームに従って構成され得る。
【0522】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ202は、例えば、以下で説明されるように、非ハイブリッドスキームに従って構成され得る。
【0523】
いくつかの例証的な態様では、ハイブリッドスキームは、例えば、以下で説明されるように、少なくとも1つの雑音予測フィルタおよび少なくとも1つの残留雑音予測フィルタを適用するように構成され得る。
【0524】
いくつかの例証的な態様では、雑音予測フィルタは、例えば、以下で説明されるように、雑音入力206に基づき得る、予測フィルタ入力に適用されるように構成され得る。
【0525】
いくつかの例証的な態様では、残留雑音予測フィルタは、例えば、以下で説明されるように、残留雑音入力204に基づき得る、予測フィルタ入力に適用されるように構成され得る。
【0526】
いくつかの例証的な態様では、ハイブリッドスキームは、例えば、以下で説明されるように、適応ハイブリッドスキームを含み得る。
【0527】
いくつかの例証的な態様では、適応ハイブリッドスキームは、例えば、以下で説明されるように、雑音予測フィルタおよび/または残留雑音予測フィルタの少なくとも1つを適応して更新するように構成され得る。
【0528】
例えば、コントローラ293は、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータに基づいて、雑音予測フィルタおよび/または残留雑音予測フィルタの少なくとも1つの1つ以上の予測パラメータを更新するように構成され得る。
【0529】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、雑音予測フィルタおよび/または残留雑音予測フィルタの少なくとも1つの1つ以上の予測パラメータを、例えば、重み、係数、関数、および/または音制御パターン209を決定するために利用される任意の他の追加もしくは代替のパラメータを更新することによって更新するように構成され得る。
【0530】
ここで、いくつかの例証的な態様に従った、コントローラ1000を概略的に示す、
図10を参照する。いくつかの態様では、AACコントローラ202(
図2)および/またはコントローラ293(
図2)は、例えば、コントローラ1000の1つ以上の機能および/または動作を実行し得る。
【0531】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1000は、ハイブリッドスキームに従って構成され得る。
【0532】
いくつかの例証的な態様では、ハイブリッドスキームは、例えば、以下で説明されるように、少なくとも1つの雑音予測フィルタおよび少なくとも1つの残留雑音予測フィルタを適用するように構成され得る。
【0533】
いくつかの例証的な態様では、雑音予測フィルタは、例えば、以下で説明されるように、雑音入力に基づき得る、予測フィルタ入力に適用されるように構成され得る。
【0534】
いくつかの例証的な態様では、残留雑音予測フィルタは、例えば、以下で説明されるように、残留雑音入力に基づき得る、予測フィルタ入力に適用されるように構成され得る。
【0535】
いくつかの例証的な態様では、
図10に示されるように、コントローラ1000は、例えば、以下で説明されるように、予測フィルタ1010および予測フィルタ1020を含み得る。
【0536】
いくつかの例証的な態様では、予測フィルタ1010および/または予測フィルタ1020は、有限インパルス応答(FIR)フィルタによって実装され得る。
【0537】
他の態様では、予測フィルタ1010および/または予測フィルタ1020は、無限インパルス応答(IIR)フィルタによって実装され得る。一例では、予測フィルタ1010および/または予測フィルタ1020は、直列に多重カスケード接続された二次デジタルIIRバイクワッドフィルタによって実装され得る。
【0538】
他の態様では、任意の他の予測フィルタが使用され得る。
【0539】
いくつかの例証的な態様では、
図10に示されるように、予測フィルタ1010は、例えば、1つ以上の雑音センサー1018(「基準マイクロホン」)からの、雑音入力1016に基づき得る、予測フィルタ入力1012に適用される雑音予測フィルタを含み得る。例えば、予測フィルタ入力1012は、雑音入力206(
図2)に基づき得る。
【0540】
いくつかの例証的な態様では、予測フィルタ1020は、例えば、1つ以上の残存雑音センサー1028(「誤差マイクロホン」)からの、残留雑音入力1026に基づき得る、予測フィルタ入力1022に適用される残留雑音予測フィルタを含み得る。例えば、予測フィルタ入力1022は、残留雑音入力204(
図2)に基づき得る。
【0541】
いくつかの例証的な態様では、入力1026は、仮想検知位置117(
図1)における少なくとも1つの仮想誤差センサーによって検知された残留雑音(「雑音誤差」)に対応する少なくとも1つの仮想マイクロホン入力を含み得る。例えば、コントローラ1000は、例えば、以下で説明されるように、仮想検知位置117(
図1)における雑音誤差を、入力1026および予測された雑音信号1029に基づいて評価し得る。
【0542】
いくつかの例証的な態様では、
図10に示されるように、コントローラ1000は、予測ユニット1010の出力および予測ユニット1020の出力に基づいて音制御信号1029を生成し得、音制御信号1029を音響トランスデューサ1008に出力し得る。
【0543】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1000は、例えば、以下で説明されるように、音制御ゾーン内の1つ以上の音パターンの雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅を低減ならびに/または除去するように構成された音制御信号1029を生成し得、他方、1つ以上の他の音パターンの雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅は、音制御ゾーン内で影響を受けない可能性がある。
【0544】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1000は、予測ユニット1010の出力、予測ユニット1020の出力ならびに1つ以上のオーディオおよび/または音声信号1093に基づいて、音制御信号1029を生成するように構成され得る。
【0545】
例えば、
図10に示されるように、コントローラ1000は、予測ユニット1010の出力、予測ユニット1020の出力、ならびに1つ以上のオーディオおよび/または音声信号1093の総和に基づいて、音制御信号1029を生成するように構成され得る。
【0546】
例えば、コントローラ293(
図2)は、予測ユニット1010の出力、予測ユニット1020の出力、ならびに1つ以上のオーディオおよび/または音声信号1093、例えば、信号233(
図2)の組合せ、例えば、総和または任意の他の組合せに基づいて、音制御信号209を生成するように構成され得る。
【0547】
いくつかの例証的な態様では、例えば、
図10に示されるように、コントローラ1000は、複数の独立した基準音響パターンを入力1016から抽出するための抽出器1014を含み得る。これらの態様によれば、予測フィルタ入力1012は、複数の独立した基準音響パターンを含み得る。他の態様では、抽出器1014が除外され得、予測フィルタ入力1012は、例えば、任意の他のアルゴリズムおよび/もしくは計算に従い、入力1016に直接または間接的に基づいて生成され得る。
【0548】
いくつかの例証的な態様では、例えば、
図10に示されるように、コントローラ1000は、複数の独立した残留雑音音響パターンを入力1026から抽出するための抽出器1024を含み得る。これらの態様によれば、予測フィルタ入力1022は、複数の独立した残留雑音音響パターンを含み得る。他の態様では、抽出器1024が除外され得、予測フィルタ入力1022は、例えば、任意の他のアルゴリズムおよび/もしくは計算に従い、入力1026に直接または間接的に基づいて生成され得る。
【0549】
いくつかの例証的な態様では、
図10に示されるように、コントローラ1000は、基準マイクロホン1018の出力信号からスピーカー1008によって生成された信号の一部を、部分的もしくは完全に、低減、除去、および/またはキャンセルするように構成されたAFBミティゲータ(「エコーキャンセラ」)1015を含み得る。
【0550】
例えば、AFBミティゲータ250(
図2)は、AFBミティゲータ1015を含み得、かつ/またはAFBミティゲータ1015の1つ以上の機能を実行し得る。
【0551】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1015は、適応AFBミティゲータ750(
図7)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0552】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1015は、適応AFBミティゲータ850(
図8)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0553】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1015は、適応AFBミティゲータ950(
図9)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0554】
いくつかの例証的な態様では、
図10に示されるように、コントローラ1000は、残留雑音マイクロホン1028の出力信号からスピーカー1008によって生成された信号の一部を、部分的もしくは完全に、低減、除去、および/またはキャンセルするように構成されたAFBミティゲータ(「エコーキャンセラ」)1025を含み得る。
【0555】
例えば、AFBミティゲータ250(
図2)は、AFBミティゲータ1025を含み得、かつ/またはAFBミティゲータ1025の1つ以上の機能を実行し得る。
【0556】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1025は、適応AFBミティゲータ750(
図7)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0557】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1025は、適応AFBミティゲータ850(
図8)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0558】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1025は、適応AFBミティゲータ950(
図9)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0559】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1000は、例えば、以下で説明されるように、適応ハイブリッドスキームに従って構成され得る。
【0560】
いくつかの例証的な態様では、
図10に示されるように、コントローラ1000は、予測フィルタ入力1010および/または予測フィルタ入力1020の1つ以上のパラメータを、例えば、残留雑音入力1026に基づいて、更新するように構成され得る。
【0561】
いくつかの例証的な態様では、
図10に示されるように、コントローラ1000は、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータ1032を識別し得る。
【0562】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1000は、予測フィルタ1010の1つ以上のパラメータを、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータ1032に基づいて、更新するように構成され得る。
【0563】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1000は、予測フィルタ1020の1つ以上のパラメータを、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータ1032に基づいて、更新するように構成され得る。
【0564】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1000は、任意の適切な線形および/または非線形関数を予測フィルタ入力1012および/または予測フィルタ入力1022に適用し得る。例えば、予測フィルタ1020および/または予測フィルタ1020は、線形推定関数、または非線形推定関数、例えば、放射基底関数、に従って構成され得る。
【0565】
図2に戻って参照すると、いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、非ハイブリッドスキームに従って構成され得る。
【0566】
いくつかの例証的な態様では、非ハイブリッドスキームは、例えば、以下で説明されるように、雑音センサー119からの入力に基づく、予測フィルタ入力に適用され得る、雑音予測フィルタを含み得る。
【0567】
ここで、いくつかの例証的な態様に従って、コントローラ1100を概略的に示す、
図11を参照する。例えば、AACコントローラ202(
図2)および/またはコントローラ293(
図2)は、コントローラ1100の1つ以上の要素を含み得、かつ/またはコントローラ1100の1つ以上の動作、および/もしくは1つ以上の機能を実行し得る。
【0568】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1100は、例えば、以下で説明されるように、非ハイブリッドスキームに従って構成され得る。
【0569】
いくつかの例証的な態様では、非ハイブリッドスキームは、例えば、以下で説明されるように、雑音入力、例えば、雑音入力204(
図2)に基づく、予測フィルタ入力に適用され得る、雑音予測フィルタを含み得る。
【0570】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1100は、例えば、1つ以上の予め定義された雑音検知位置における音響雑音を表す、入力206(
図2)を含む、1つ以上の入力1104を受信し得る。
【0571】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1100は、少なくとも1つの音響トランスデューサ1114、例えば、音響トランスデューサ108(
図2)を制御するために音制御信号1112を生成し得る。
【0572】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1100は、入力1104に対応する入力1108に推定関数を適用することによって信号1112を推定するための推定器(「予測ユニット」)1110を含み得る。例えば、PF256(
図2)は、推定器1110を含み得、かつ/または推定器1110の1つ以上の機能を実行し得る。
【0573】
いくつかの例証的な態様では、推定器1110は、FIRフィルタによって実装され得る。
【0574】
他の態様では、推定器1110は、IIRフィルタによって実装され得る。一例では、推定器1110は、直列に多重カスケード接続された二次デジタルIIRバイクワッドフィルタによって実装され得る。
【0575】
他の態様では、他の予測機構が使用され得る。
【0576】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1100は、音制御ゾーン内の1つ以上の望ましくない音パターンの雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅を低減ならびに/または除去するように構成された音制御信号1112を生成し得、他方、1つ以上の他の音パターンの雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅は、音制御ゾーン内で影響を受けない可能性がある。
【0577】
いくつかの例証的な態様では、音制御信号1112は、望ましくない音パターンを低減および/または除去するように構成され得る。
【0578】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1100は、音響トランスデューサ1114と基準雑音音響センサー1102との間のAFBを軽減するように構成され得る、適応AFBミティゲータ1118を含み得る。
【0579】
例えば、AFBミティゲータ250(
図2)は、適応AFBミティゲータ1118を含み得、かつ/または適応AFBミティゲータ1118の1つ以上の機能を実行し得る。
【0580】
いくつかの例証的な態様では、適応AFBミティゲータ1118は、適応AFBミティゲータ750(
図7)の、1つ以上の要素を含み得、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0581】
いくつかの例証的な態様では、適応AFBミティゲータ1118は、適応AFBミティゲータ850(
図8)の、1つ以上の要素を含み得、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0582】
いくつかの例証的な態様では、適応AFBミティゲータ1118は、適応AFBミティゲータ950(
図9)の、1つ以上の要素を含み得、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0583】
いくつかの例証的な態様では、例えば、
図11に示されるように、コントローラ1100は、複数の独立した基準音響パターンを入力1104から抽出するために抽出器1106を含み得る。これらの態様によれば、入力1108は、複数の独立した基準音響パターンを含み得る。
【0584】
他の態様では、コントローラ1100は、抽出器1106を含まない可能性がある。それに応じて、入力1108は、入力1104および/または入力1104に基づく任意の他の入力を含み得る。
【0585】
いくつかの例証的な態様では、推定器1110は、任意の適切な線形推定関数および/または非線形推定関数を入力1108に適用し得る。例えば、推定関数は、非線形推定関数、例えば、放射基底関数、を含み得る。
【0586】
いくつかの例証的な態様では、推定器1110は、雑音制御ゾーン内に配置される、複数の予め定義された残留雑音検知位置における音響残留雑音を表す複数の残留雑音入力1116に基づき、推定関数の1つ以上のパラメータを適合させることが可能であり得る。例えば、入力1116は、耳152(
図1)内に位置する、残留雑音検知位置117(
図1)における音響残留雑音を表す入力204(
図2)を含み得る。
【0587】
いくつかの例証的な態様では、入力1116の1つ以上は、少なくとも1つの特定の残留雑音センサー位置117(
図1)における少なくとも1つの仮想誤差センサーによって検知された残留雑音(「雑音誤差」)に対応する少なくとも1つの仮想マイクロホン入力を含み得る。例えば、コントローラ1100は、例えば、以下で説明されるように、特定の残留雑音センサー位置における雑音誤差を、入力1108および予測された雑音信号1112に基づいて評価し得る。
【0588】
いくつかの例証的な態様では、推定器1110は、例えば、y1(n)...yM(n)と示されている、M個の制御パターンを含む、例えば、n番目のサンプルに対応する複数の音制御パターンを生成して、複数のM個のそれぞれの音響トランスデューサを、例えば、入力1108に基づいて、駆動するように構成された多入力多出力(MIMO)予測ユニットを含み得る。
【0589】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1100は、例えば、前述のとおり、例えば、開放型音響ヘッドホン、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータ1129を識別し得る。
【0590】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1100は、例えば、以下で説明されるように、信号1112を、例えば、識別された取付けベースのパラメータ1129に基づいて推定するように、推定器1110を構成し得る。
【0591】
ここで、いくつかの例証的な態様に従い、MIMO予測ユニット1200を概略的に示す、
図12を参照する。いくつかの例証的な態様では、推定器1110(
図11)は、MIMO予測ユニット1200を含み、かつ/または、MIMO予測ユニット1200の、1つ以上の機能、および/もしくは動作を実行し得る。
【0592】
図12に示されるように、予測ユニット1200は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成1229に従って構成され得る。
【0593】
図12に示されるように、予測ユニット1200は、ベクトル
【数63】
を含む入力1212を、例えば、抽出器1106(
図11)からの出力として受信して、M個の音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108(
図2)を含むラウドスピーカーアレイ1202を駆動するように構成され得る。例えば、予測ユニット1200は、M個の音制御パターンy
1(n)...y
M(n)を含むコントローラ出力1201を生成して、複数のM個のそれぞれの音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108(
図2)を、例えば、入力1108(
図11)に基づいて駆動し得る。
【0594】
いくつかの例証的な態様では、アレイ1202のM個の音響トランスデューサの2つ以上の間の干渉(クロストーク)は、例えば、M個の音響トランスデューサの2つ以上、例えば、全部が制御雑音パターンを、例えば、同時に、生成する場合に生じ得る。
【0595】
いくつかの例証的な態様では、予測ユニット1200は、例えば、入力信号をアレイ1202内の各スピーカーに対して同時に最適化しながら、実質的に最適な音制御パターンを生成するためにアレイ1202を制御するように構成された出力1201を生成し得る。例えば、予測ユニット1200は、例えば、スピーカー間のインタフェースをキャンセルしながら、アレイ1202のマルチチャネルスピーカーを制御し得る。
【0596】
いくつかの例証的な態様では、予測ユニット1200は、FIRフィルタによって実装され得る。
【0597】
他の態様では、予測ユニット1200は、IIRフィルタによって実装され得る。一例では、予測ユニット1200は、直列に多重カスケード接続された二次デジタルIIRバイクワッドフィルタによって実装され得る。
【0598】
他の態様では、他の予測機構が使用され得る。
【0599】
一例では、予測ユニット1200は、メモリをもつ線形関数を利用し得る。例えば、予測ユニット1200は、例えば、次のように、一次パターンのn番目のサンプルに関してアレイ1202のm番目のスピーカーに対応する、y
m[n]と示されている、音制御パターンを決定し得:
【数64】
式中、S
k[n]は、例えば、抽出器1106(
図11)から受信された、k番目の独立した基準音響パターンを示し、W
km[i]は、例えば、以下で説明されるように、k番目の独立した基準音響パターンに基づいてm番目のスピーカーを駆動するように構成された予測フィルタ係数を示す。
【0600】
別の例では、予測ユニット1200は、出力1201を決定するために、任意の他の適切な予測アルゴリズム、例えば、メモリを持つか、もしくはメモリを持たない、線形または非線形、および同様のものを実装し得る。
【0601】
いくつかの例証的な態様では、予測ユニット1200は、予測フィルタ係数Wkm[i]を、例えば、雑音入力e1,e2[n],...,eL[n]を含む、例えば、複数の残留雑音入力1204に基づいて、最適化し得る。例えば、予測ユニット1200は、予測フィルタ係数Wkm[i]を、例えば、残留誤差検知位置において最大破壊的干渉に達するために、最適化し得る。例えば、残留誤差検知位置は、L個の位置を含み得、入力1204は、e1[n],e2[n],...,eL[n]と示されている、L個の残留雑音成分を含み得る。
【0602】
いくつかの例証的な態様では、予測ユニット1200は、予測フィルタ係数W
km[i]の1つ以上、例えば、一部もしくは全部を、例えば、最小平均2乗誤差(MMSE)基準、または任意の他の適切な基準に基づいて最適化し得る。例えば、予測フィルタ係数W
km[i]の1つ以上、例えば、一部もしくは全部を最適化するための、Jと示される、費用関数は、例えば、残留誤差検知位置における残留雑音成分e
1,e
2[n],...,e
L[n]の総エネルギーとして、例えば、次のように定義され得る:
【数65】
【0603】
いくつかの例証的な態様では、l番目の位置において、e
1[n]と示される、残留雑音パターンは、例えば、次のように表され得:
【数66】
式中、stf
lm[j]は、l番目の位置におけるアレイ1202のm番目のスピーカーからのJ係数を有する経路伝達関数を示し、W
km[n]は、k番目の基準音響パターンS
k[n]とm番目のスピーカーの制御信号との間の関係を表すI係数をもつ予測フィルタの適応重みベクトルを示す。
【0604】
いくつかの例証的な態様では、予測ユニット1200は、適応重みベクトルW
km[n]の1つ以上の要素、例えば、一部もしくは全部の要素を、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)におけるAACに対して、最適なポイント、例えば、最大雑音低減に達するために、最適化し得る。例えば、予測ユニット1200は、各ステップにおいて重みベクトルW
km[n]が費用関数Jの勾配の負の方向に更新される場合、例えば、次のように、勾配ベースの適合方法を実装し得る:
【数67】
【0605】
図2に戻って参照すると、いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、式22、23および/または24の1つ以上のパラメータを、例えば、開放型音響ヘッドホン110の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータに基づいて、更新するように構成され得る。
【0606】
他の態様では、コントローラ293(
図1)は、予測ユニット900(
図9)および/または推定器810(
図8)に対する1つ以上の他の追加もしくは代替のパラメータを更新するように構成され得る。
【0607】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)においてAACに対するコントローラ出力901(
図9)を生成するために、式22、23および/または24の1つ以上のパラメータを、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータに基づいて、更新するように構成され得る。
【0608】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、式23および/または24中の1つ以上の経路伝達関数stf
lm[j]を、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータに基づいて、更新し得る。
【0609】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、式24中の更新レートパラメータμ
kmの1つ以上を、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータに基づいて、更新し得る。
【0610】
一例では、コントローラ293は、1つ以上の更新レートパラメータμ
km、例えば、更新レートパラメータμ
kmの、一部または全部を使用するように構成され得る。例えば、更新レートパラメータμ
kmのセットは、例えば、前述のとおり、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータに基づいて、決定または事前構成され得る。
【0611】
いくつかの例証的な態様に従い、AACシステム内のコントローラ1300の構成要素の一実施態様を概略的に示す、
図13を参照する。例えば、コントローラ293(
図2)、コントローラ1000(
図10)、コントローラ1100(
図11)、および/または予測ユニット(
図12)は、コントローラ1300の1つ以上の要素を含み得、かつ/またはコントローラ1300の1つ以上の動作および/もしくは機能を実行し得る。
【0612】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1300は、複数のマイクロホン(RMIC)からの残留雑音を含む入力1312を受信して、M個の音響トランスデューサ、例えば、3つのスピーカーまたは任意の他の数のスピーカーを含むスピーカーアレイ1302を駆動するための出力信号1301を生成するように構成され得る。例えば、入力1312は、入力204(
図2)、入力1016(
図10)、入力1116(
図11)、および/または入力1204(
図12)を含み得る。
【0613】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ1300は、例えば、前述のとおり、PFと示されている、予測フィルタの1つ以上のパラメータを、例えば、開放型音響ヘッドホン100(
図1)の取付け構成に対応する、例えば、取付けベースのパラメータに基づいて、構成、決定、更新および/または設定するように構成され得る。
【0614】
いくつかの例証的な態様では、予測フィルタPFはFIRフィルタによって実装され得る。
【0615】
他の態様では、予測フィルタPFは、IIRフィルタによって実装され得る。一例では、予測フィルタPFは、直列に多重カスケード接続された二次デジタルIIRバイクワッドフィルタによって実装され得る。
【0616】
他の態様では、他の予測機構が使用され得る。
【0617】
いくつかの例証的な態様では、1300コントローラ1300は、複数のAFBミティゲータ(エコーキャンセラ(EC))1313を利用するように構成され得る。例えば、
図13に示されるように、AFBミティゲータ1313は、音響トランスデューサ1302と基準雑音音響センサー1312との間のAFBを軽減するように構成され得る。
【0618】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1313の、1つ以上、例えば、一部または全部は、適応AFBミティゲータを含み得る。例えば、AFBミティゲータ1313の、1つ以上、例えば、一部または全部は、AFBミティゲータ750(
図7)、AFBミティゲータ850(
図8)、またはAFBミティゲータ950(
図9)を含み得る。
【0619】
図2に戻って参照すると、いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを、例えば、残留雑音情報204に基づいて決定し得る。
【0620】
いくつかの例証的な態様では、残留雑音情報は、例えば、音響トランスデューサ108と残留雑音検知位置、例えば、残留雑音センサー121の位置、もしくは仮想残留雑音検知位置117との間の伝達関数に基づき得、かつ/またはそれを表し得る。
【0621】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、複数の周波数サブバンド内の音響伝達関数を、例えば、残留雑音情報204に基づいて決定するように構成され得る。
【0622】
いくつかの例証的な態様では、複数の周波数サブバンドは、例えば、以下で説明されるように、1/3オクターブサブバンドを含み得る。他の態様では、複数の周波数サブバンドは、任意の他のオクターブ次数の任意の他のサブバンドを含み得る。
【0623】
いくつかの例証的な態様では、複数の周波数サブバンドは、例えば、以下で説明されるように、18の1/3オクターブサブバンドを含み得る。
【0624】
他の態様では、複数の周波数サブバンドは、任意の他の数の1/3オクターブサブバンド、例えば、18未満の1/3オクターブサブバンド、またはそれを上回る1/3オクターブサブバンドを含み得る。
【0625】
いくつかの例証的な態様では、複数の周波数サブバンドは、それぞれ、次のセットの中心周波数:[19.68,24.80,31.25,39.37,49.6,62.5,78.74,99.21,125,157.49,198.42,250,314.98,396.85,500,629.96,793.7,1000,...,Fs/2]ヘルツ(Hz)の1つ以上、例えば、一部または全部を有する18以上の周波数サブバンドを含み得、ここでFsはサンプリング周波数を示す。
【0626】
他の態様では、複数の周波数サブバンドは、任意の他の追加または代替の中央周波数を有する任意の他の周波数サブバンドを含み得る。
【0627】
他の態様では、複数の周波数サブバンドは、任意の他のサブバンド割当てまたはスキームに従った任意の他の数の周波数サブバンドを含み得る。
【0628】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293は、例えば、以下で説明されるように、残留雑音情報204を複数の周波数サブバンド内の音響伝達関数に変換するために複数の帯域通過フィルタを残留雑音情報204に適用するように構成され得る。
【0629】
一例では、複数の帯域通過フィルタは、例えば、以下で説明されるように、18の1/3オクターブサブバンドの中央周波数に対応する18のそれぞれの中央周波数を有する18の帯域通過フィルタを含み得る。
【0630】
いくつかの例証的な態様に従って、複数の帯域通過フィルタ曲線1410を示すグラフ1400を概略的に示す、
図14を参照する。
【0631】
一例では、
図14に示されるように、複数の帯域通過フィルタ曲線1410は、例えば、前述のとおり、例えば、18の1/3オクターブサブバンドの中央周波数に対応する、18のそれぞれの中央周波数を有する18の帯域通過フィルタを表し得る。
【0632】
いくつかの例証的な態様では、二次帯域通過フィルタが、中央周波数1412の周辺に構成され得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、帯域通過フィルタ曲線1410の一部または全部に従った帯域通過フィルタを利用するように構成され得る。
【0633】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293(
図2)は、例えば、以下で説明されるように、残留雑音情報に対応する音響伝達関数を、例えば、帯域通過フィルタ曲線1410に基づいて生成するように構成され得る。
【0634】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293(
図2)は、例えば、以下の方法に従い、例えば、曲線1410によって定義された帯域通過フィルタの各々を残留雑音情報204(
図2)に適用することにより、残留雑音情報を複数の周波数サブバンド内の音響情報に変換するように構成され得る:
【数68】
は二次セクションデジタルフィルタ
【数69】
を表す。
【0635】
他の態様では、複数の周波数サブバンド内の音響情報は、任意の他の技法に従って決定され得る。
【0636】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293(
図2)は、例えば、以下で説明されるように、例えば、複数の周波数サブバンドに対応する複数のエネルギー値を決定することにより、残留雑音情報204(
図2)に対応する音響伝達関数を生成するように構成され得る。
【0637】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293(
図2)は、例えば、以下で説明されるように、例えば、複数の周波数サブバンドに対応する複数のエネルギー値を含むベクトル(「音響伝達関数ベクトル」)を生成することにより、残留雑音情報204(
図2)に対応する音響伝達関数を生成するように構成され得る。
【0638】
いくつかの例証的な態様に従い、開放型音響ヘッドホンの取付けプロファイル1525を検出するための検出方式1200を概略的に示す、
図15を参照する。例えば、コントローラ、例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、以下で説明されるように、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付けプロファイル1525を検出するように構成され得る。
【0639】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293(
図2)は、残留雑音情報1510を複数の周波数サブバンドにわたる音響伝達関数1520に変換するように構成され得る。
【0640】
いくつかの例証的な態様では、残留雑音情報1510は、音響センサー装置の出力信号のサンプル、例えば、残留雑音センサー121(
図2)からの残留雑音情報204(
図2)を含み得る。
【0641】
いくつかの例証的な態様では、
図15に示されるように、残留雑音情報1510は、例えば、複数の1/3オクターブサブバンド1512に従って定義された複数の帯域通過フィルタ1514を残留雑音情報1510に適用することにより、複数の周波数サブバンド、例えば、1/3オクターブサブバンド1512に変換され得る。例えば、複数の帯域通過フィルタ1514は、複数の帯域通過フィルタ曲線14110(
図14)に従って定義され得る。
【0642】
いくつかの例証的な態様では、
図15に示されるように、複数のエネルギー値1516は、それぞれ、複数の1/3オクターブサブバンド1512に対応して決定され得る。例えば、1/3オクターブサブバンド1512に対応するエネルギー値1516は、1/3オクターブサブバンド1512内の音響エネルギー値の合計に基づいて決定され得る。
【0643】
いくつかの例証的な態様では、エネルギーベクトル1520は、例えば、帯域通過フィルタ1514によるフィルタリングの後、複数の周波数サブバンド1512に対応する複数のエネルギー1516を含むベクトルを含むように決定され得る。
【0644】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293(
図2)は、エネルギーベクトル1520を複数の基準エネルギーベクトル1530と比較するように構成され得る。例えば、複数の基準エネルギーベクトル1530は、複数のAACプロファイル299(
図2)に対応し得る。
【0645】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293(
図2)は、例えば、エネルギーベクトル1520と、複数の基準エネルギーベクトル1530のうちの1つの基準エネルギーベクトルとの間の一致、および/または相関に基づいて、取付けプロファイル1525を決定するように構成され得る。
【0646】
いくつかの例証的な態様では、複数の基準エネルギーベクトル1530の1つ以上は、それぞれ、複数のスピーカー伝達関数510(
図5)の1つ以上に対応し得る。これらの態様によれば、コントローラ293(
図2)は、エネルギーベクトル1520を、複数のスピーカー伝達関数510(
図5)の1つ以上に対応する1つ以上のエネルギーベクトルと比較し得、例えば、エネルギーベクトル1520とベストマッチおよび/または相関を有し得る、選択されたスピーカー伝達関数510(
図5)を識別し得る。これらの態様によれば、コントローラ293(
図2)は、選択されたスピーカー伝達関数に対応する、取付け構成を含むように取付けプロファイル1525を決定し得る。
【0647】
いくつかの例証的な態様に従った、音制御パターンを決定する方法を概略的に示す、
図16を参照する。例えば、
図16の1つ以上の操作は、開放型音響ヘッドホン装置100(
図1)の1つ以上の構成要素、コントローラ202(
図2)、コントローラ293(
図2)、コントローラ1000(
図10)、コントローラ1100(
図11)、予測ユニット1200(
図12)、および/またはコントローラ1300(
図13)によって実行され得る。
【0648】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1602に示されるように、本方法は、雑音基準信号および雑音誤差信号、ならびに/または任意の他の追加もしくは代替のセンサーからの入力を含む入力情報を処理することを含み得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、残留雑音入力204(
図2)および/または雑音入力206(
図2)を処理し得る。
【0649】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ293(
図2)は、フィードバックマイクロホン、例えば、残留雑音センサー121(
図2)における信号レベルおよび/もしくはエネルギー、ならびに/または、音響トランスデューサの、例えば、音響トランスデューサ108(
図2)の出力信号を探るように構成され得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、調節可能なレベル/エネルギーを上回る、1つ以上のAAC制御パラメータおよび/またはオーディオフィルタ係数の設定を修正するように構成され得る。
【0650】
一例では、装着不良に対して、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)がユーザーの頭から離れている場合、低周波数(LF)におけるラウドスピーカーの感度は、例えば、もはや低周波数の定在波がない可能性があるので、フィードバックマイクロホン内で低下し得る。しかし、全体的な出力信号レベルは、例えば、受動的な減衰がない可能性があるので、例えば、特に、低周波数において上昇し得る。この例によれば、コントローラ293(
図2)は、例えば、残留雑音情報121(
図2)、および音響トランスデューサから出力を生成するための出力信号209(
図2)に基づいて、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを検出し得る。
【0651】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1604に示されるように、本方法は、例えば、1つ以上の予め定義された周波数範囲において、フィードバック(誤差)マイクロホン/信号における信号レベル/エネルギーおよび/または1つ以上の音響トランスデューサの出力信号を決定することを含み得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、複数の周波数サブバンド1512(
図15)に対応する複数のエネルギー1516(
図15)を計算し得る。
【0652】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1606に示されるように、本方法は、どの周波数バンドで計算された信号レベル/エネルギーが予め定義された(調節可能な)レベルを上回っているかをチェックすることを含み得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、周波数サブバンド1512(
図15)内のエネルギーが予め定義された(調節可能な)レベルを上回っている、複数のエネルギー1516(
図15)をチェックインし得る。
【0653】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1608に示されるように、本方法は、例えば、1つ以上の予め定義された信号レベル/エネルギープロファイルに従って、AACパラメータおよび/またはオーディオビーム形成(audio beaming)係数を更新することを含み得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、開放型音響ヘッドホン110(
図1)におけるAACに対する1つ以上の音制御パラメータの設定を、例えば、エネルギー1530(
図15)のベクトルに基づいて、更新し得る。
【0654】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1610に示されるように、本方法は、音制御パターンを仮想耳位置センサーに向かって出力することを含み得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、音制御パターン209(
図2)を音響トランスデューサ108(
図1)を介して、耳152(
図1)内の仮想検知位置117(
図1)に向かって出力し得る。
【0655】
いくつかの例証的な態様に従い、音制御パターンを決定する方法を概略的に示す、
図17を参照する。例えば、
図17の1つ以上の操作は、開放型音響ヘッドホン装置100(
図1)の1つ以上の構成要素、コントローラ202(
図2)、コントローラ293(
図2)、コントローラ1000(
図1000)、コントローラ1100(
図11)、予測ユニット1200(
図12)、および/またはコントローラ1300(
図13)によって実行され得る。
【0656】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1702に示されるように、本方法は、雑音基準信号および雑音誤差信号を含む入力情報、ならびに/または任意の他の追加もしくは代替のセンサーからの入力を処理することを含み得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、残留雑音入力204(
図2)および/または雑音入力206(
図2)を処理し得る。
【0657】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1704に示されるように、本方法は、特徴を抽出すること、ならびにスピーカーからセンサーへの、および/または基準センサーから誤差センサーへの伝達関数を推定することを含み得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、音響トランスデューサ108(
図1)に対応するスピーカーTFおよび/または残留雑音センサー121(
図1)に対応するマイクロホンTFを推定し得る。
【0658】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1706に示されるように、本方法は、異なる取付けプロファイルに対するパターン変化を決定することを含み得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを、例えば、残留雑音情報に基づいて、決定し得る。
【0659】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1708に示されるように、本方法は、AACパラメータおよび/またはオーディオビーム形成係数を更新することを含み得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、開放型音響ヘッドホン110(
図1)におけるAACに対する1つ以上の音制御パラメータの設定を、例えば、取付けベースのパラメータに基づいて、更新し得る。
【0660】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1710に示されるように、本方法は、音制御パターンを仮想耳位置センサーに向かって出力することを含み得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、音制御パターン209(
図2)を音響トランスデューサ108(
図1)を介して、耳152(
図1)内の仮想検知位置117(
図1)に向かって出力し得る。
【0661】
いくつかの例証的な態様に従い、開放型音響ヘッドホンにおけるAACのための方法を概略的に示す、
図18を参照する。例えば、
図18の1つ以上の操作は、開放型音響ヘッドホン装置100(
図1)の1つ以上の構成要素、コントローラ202(
図2)、コントローラ293(
図2)、コントローラ1000(
図10)、コントローラ1100(
図11)、予測ユニット1200(
図12)、および/またはコントローラ1300(
図13)によって実行され得る。
【0662】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1802に示されるように、本方法は、開放型音響ヘッドホンの残留雑音センサーに対応する残留雑音情報を含む残留雑音入力、および開放型音響ヘッドホンの雑音センサーに対応する雑音情報を含む雑音入力を含む入力情報を処理することを含み得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、例えば、残留雑音入力204(
図2)および雑音入力206(
図2)を含む、入力292(
図2)からの入力情報を処理し得る。
【0663】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1804に示されるように、本方法は、音制御パターン、開放型音響ヘッドホンにおいてAACに対して構成された音制御パターンを決定することを含み得。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、開放型音響ヘッドホン110(
図1)においてAACに対して構成され得る、音制御パターン293(
図2)を決定し得る。
【0664】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1806に示されるように、音制御パターンを決定することは、開放型音響ヘッドホンの取付けベースのパラメータを、入力情報に基づいて識別することを含み得る。例えば、取付けベースのパラメータは、ユーザーの耳に対する開放型音響ヘッドホンの取付け構成に基づき得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、例えば、開放型音響ヘッドホン110(
図1)の取付け構成に対応する、取付けベースのパラメータを、例えば、入力情報295(
図2)に基づいて識別し得る。
【0665】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1808に示されるように、音制御パターンを決定することは、開放型音響ヘッドホンの取付けベースのパラメータ、残留雑音入力、および雑音入力に基づいて、音制御パターンを決定することを含み得る。例えば、コントローラ293(
図2)は、例えば、前述のとおり、取付けベースのパラメータ、残留雑音入力204(
図2)、および雑音入力206(
図2)に基づいて、音制御パターン293(
図2)を決定し得る。
【0666】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1810に示されるように、本方法は、音制御パターンを開放型音響ヘッドホンの音響トランスデューサに出力することを含み得る。例えば、コントローラ293(
図1)は、例えば、前述のとおり、音制御パターン209(
図2)を音響トランスデューサ108(
図1)に出力し得る。
【0667】
いくつかの例証的な態様に従った、製品1900を概略的に示す、
図19を参照する。製品1900は、1つ以上の有形的コンピュータ可読(「機械可読」)持続性記憶媒体1902を含み得、それは、少なくとも1つのプロセッサ、例えば、コンピュータプロセッサによって実行される場合に、少なくとも1つのプロセッサが、1つ以上の動作を実行するために、開放型音響ヘッドホン装置100(
図1)、コントローラ202(
図2)、コントローラ293(
図2)、コントローラ1000(
図10)、コントローラ1100(
図11)、予測ユニット1200(
図12)、および/もしくはコントローラ1300(
図13)の1つ以上の動作を実装すること、ならびに/または、
図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、および/もしくは18を参照して前述された、1つ以上の動作、および/もしくは機能、および/もしくは本明細書で説明される1つ以上の操作を実行、トリガーならびに/または実装することを可能にするために動作可能な、例えば、論理1904によって実装された、コンピュータ実行可能命令を含み得る。句「持続性機械可読媒体(複数)」および「コンピュータ可読持続性記憶媒体(複数)」は、一時的伝搬信号を唯一の例外として、全てのコンピュータ可読媒体を含むことを対象とする。
【0668】
いくつかの例証的な態様では、製品1900および/または記憶媒体1902は、データを格納可能な1つ以上のタイプのコンピュータ可読媒体を含み得、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、取外し可能または固定型メモリ、消去可能または消去不能メモリ、書込み可能または書換え可能メモリ、および同様のものを含む。例えば、記憶媒体1602は、RAM、DRAM、ダブルデータレートDRAM(DDR-DRAM)、SDRAM、スタティックRAM(SRAM)、ROM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、(例えば、NORまたはNANDフラッシュメモリ)、連想メモリ(CAM)、高分子メモリ、相変化メモリ、強誘電体メモリ、シリコン‐酸化物‐窒化物‐酸化物‐シリコン(SONOS)メモリ、ディスク、ハードドライブ、および同様のものを含み得る。コンピュータ可読記憶媒体は、搬送波もしくは他の伝搬媒体内に具現化されたデータ信号により通信リンク、例えば、モデム、無線もしくはネットワーク接続を通して搬送された、コンピュータプログラムのリモートコンピュータから要求側コンピュータへのダウンロードまたは伝送に伴う任意の適切な媒体を含み得る。
【0669】
いくつかの例証的な態様では、論理1904は、機械によって実行される場合に、その機械に本明細書で説明される方法、プロセスおよび/または操作を実行させ得る、命令、データ、および/またはコードを含み得る。機械は、例えば、任意の適切な処理プラットフォーム、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティング装置、処理装置、コンピューティングシステム、処理システム、コンピュータ、プロセッサ、または同様のものを含み得、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、および同様のものの任意の適切な組合せを使用して実装され得る。
【0670】
いくつかの例証的な態様では、論理1904は、ソフトウェア、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、プログラム、サブルーチン、命令、命令セット、コンピューティングコード、語、値、記号、および同様のものを含み得るか、またはそれらとして実装され得る。命令は、ソースコード、コンパイル済みコード、解釈済みコード、実行可能コード、静的コード、動的コード、および同様のものなどの、任意の適切なタイプのコードを含み得る。命令は、プロセッサにある機能を実行するように指示するために、予め定義されたコンピュータ言語、方法または構文に従って実装され得る。命令は、任意の適切な高水準、低水準、オブジェクト指向、ビジュアル、コンパイラ型および/またはインタープリタ型プログラミング言語を使用して実装され得る。
【0671】
例
以下の例は、更なる態様に関連する。
【0672】
例1は、開放型音響ヘッドホンにおける能動音響制御(AAC)のための装置を含み、本装置は、入力情報を受信するための入力であって、入力情報は、開放型音響ヘッドホンの残留雑音センサーに対応する残留雑音情報を含む残留雑音入力、および開放型音響ヘッドホンの雑音センサーに対応する雑音情報を含む雑音入力を含む、入力;音制御パターンを決定するように構成されたコントローラであって、音制御パターンは、開放型音響ヘッドホンにおいてAACのために構成され、コントローラは入力情報に基づいて取付けベースのパラメータを識別するように構成されて、取付けベースのパラメータは、ユーザーの耳に対する開放型音響ヘッドホンの取付け構成に基づき、コントローラは、音制御パターンを、取付けベースのパラメータ、残留雑音情報、および雑音情報に基づいて決定するように構成される、コントローラ;ならびに音制御パターンを開放型音響ヘッドホンの音響トランスデューサに出力するための出力を含む。
【0673】
例2は、例1の主題を含み、任意選択で、コントローラは、取付けベースのパラメータを残留雑音情報に基づいて決定するように構成される。
【0674】
例3は、例2の主題を含み、任意選択で、コントローラは、音響トランスデューサに較正音響信号を生成させて、残留雑音情報内の較正情報を識別し、較正情報は残留雑音センサーによって検知された較正音響信号に基づき、かつ、取付けベースのパラメータを較正情報に基づいて決定するように構成される。
【0675】
例4は、例2の主題を含み、任意選択で、コントローラは、音響トランスデューサと残留雑音検知位置との間の音響伝達関数を残留雑音情報に基づいて決定し、かつ取付けベースのパラメータを音響トランスデューサと残留雑音検知位置との間の音響伝達関数に基づいて決定するように構成される。
【0676】
例5は、例1~例4のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、取付けベースのパラメータを雑音情報に基づいて決定するように構成される。
【0677】
例6は、例1~例5のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、入力情報は、位置決めセンサーからのセンサー情報を含み、コントローラは、取付けベースのパラメータをセンサー情報に基づいて決定するように構成される。
【0678】
例7は、例6の主題を含み、任意選択で、センサー情報は、ユーザーの耳に対する開放型音響ヘッドホンの位置決めに対応する位置決め情報を含む。
【0679】
例8は、例1~例7のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、音響トランスデューサと残留雑音センサーとの間の音響伝達関数を取付けベースのパラメータに基づいて決定し、かつ音制御パターンを音響トランスデューサと残留雑音センサーとの間の音響伝達関数に基づいて決定するように構成される。
【0680】
例9は、例1~例8のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、音響トランスデューサとユーザーの耳内の残留雑音検知位置との間の音響伝達関数を取付けベースのパラメータに基づいて決定し、かつ音制御パターンを音響トランスデューサとユーザーの耳内の残留雑音検知位置との間の音響伝達関数に基づいて決定するように構成される。
【0681】
例10は、例1~例9のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、仮想残留雑音情報を残留雑音入力および取付けベースのパラメータに基づいて決定し、仮想残留雑音情報は、ユーザーの耳内の仮想残留雑音検知位置に対応しており、かつ音制御パターンを仮想残留雑音情報に基づいて決定する。
【0682】
例11は、例1~例10のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、音響トランスデューサの音場の構成を取付けベースのパラメータに基づいて決定し、かつ音制御パターンを音響トランスデューサの音場の構成に基づいて決定するように構成される。
【0683】
例12は、例1~例11のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、取付けベースのパラメータは、ユーザーの耳に対する開放型音響ヘッドホンの位置に基づく。
【0684】
例13は、例1~例12のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、取付けベースのパラメータは、ユーザーの耳と音響トランスデューサとの間の距離に基づく。
【0685】
例14は、例1~例13のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、取付けベースのパラメータは、ユーザーの耳に対する開放型音響ヘッドホンの配向に基づく。
【0686】
例15は、例1~例14のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、取付けベースのパラメータは、開放型音響ヘッドホンとユーザーの耳との間の音響環境に基づく。
【0687】
例16は、例1~例15のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、AACプロファイルを取付けベースのパラメータに基づいて決定し、かつ音制御パターンをAACプロファイルに基づいて決定するように構成される。
【0688】
例17は、例16の主題を含み、任意選択で、AACプロファイルは、1つ以上の音制御パラメータの設定を含み、コントローラは、音制御パターンを1つ以上の音制御パラメータに基づいて決定するように構成される。
【0689】
例18は、例1~例17のいずれか1つの主題を含み、それぞれ、複数の予め定義された取付け構成に対応する複数のAACプロファイルを格納するためのメモリを含み、AACプロファイルは、複数の予め定義された取付け構成のうちの1つの予め定義された取付け構成に対応する1つ以上の音制御パラメータの設定を含み、コントローラは、複数のAACプロファイルから、開放型音響ヘッドホンの取付けベースのパラメータに基づいて選択されたAACプロファイルを選択し、かつ音制御パターンを選択されたAACプロファイルに基づいて決定するように構成される。
【0690】
例19は、例1~例18のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、コントローラは、1つ以上の音制御パラメータの設定を取付けベースのパラメータに基づいて決定し、かつ音制御パターンを1つ以上の音制御パラメータの設定に基づいて決定するように構成される。
【0691】
例20は、例19の主題を含み、任意選択で、1つ以上の音制御パラメータの設定は、音制御パターンを決定するために適用される予測フィルタの1つ以上のパラメータの設定を含む。
【0692】
例21は、例20の主題を含み、任意選択で、予測フィルタの1つ以上のパラメータは、予測フィルタの予測フィルタ重みベクトルを含む。
【0693】
例22は、例20または例21の主題を含み、任意選択で、予測フィルタの1つ以上のパラメータは、予測フィルタの予測フィルタ重みベクトルを更新するための更新レートパラメータを含む。
【0694】
例23は、例20~例22のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、予測フィルタは、雑音入力に基づく、予測フィルタ入力に適用される雑音予測フィルタを含む。
【0695】
例24は、例20~例22のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、予測フィルタは、残留雑音入力に基づく、予測フィルタ入力に適用される残留雑音予測フィルタを含む。
【0696】
例25は、例19~例24のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、1つ以上の音制御パラメータの設定は、音制御パターンを決定するために適用される1つ以上の経路伝達関数の設定を含む。
【0697】
例26は、例25の主題を含み、任意選択で、1つ以上の経路伝達関数は、音響トランスデューサに対応するスピーカー伝達関数を含む。
【0698】
例27は、例1~例26のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、音響トランスデューサと雑音センサーとの間の音響フィードバック(AFB)を軽減するように構成された音響フィードバック(AFB)ミティゲータを含み、AFBミティゲータは、第1の入力信号を第1のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第1のフィルタであって、第1の入力信号は音制御パターンに基づく、第1のフィルタ;および第1の入力信号を第2のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第2のフィルタを含み、第2のフィルタは、AFB軽減された信号と第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づいて適合される、適応フィルタを含み、AFB軽減された信号は第2の入力信号と第1のフィルタ処理された信号との間の差に基づき、第2の入力信号は雑音センサーによって検知された音響雑音に基づく。
【0699】
例28は、例27の主題を含み、任意選択で、第1のフィルタは固定フィルタ関数を有する固定フィルタを含む。
【0700】
例29は、例28の主題を含み、任意選択で、固定フィルタ関数は、開放型音響ヘッドホンの予め定義された音響構成に基づく。
【0701】
例30は、例28または例29の主題を含み、任意選択で、固定フィルタ関数は、音響トランスデューサと雑音センサーとの間の予め定義された音響構成に基づく。
【0702】
例31は、例28~例30のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第1のフィルタ処理された信号を第2の入力信号から差し引くことによって第1のAFB軽減された信号を生成するための第1の減算器、および第2のフィルタ処理された信号を第1のAFB軽減された信号から差し引くことによって、第2のAFB軽減された信号を生成するための第2の減算器を含み、第2フィルタは、第1のAFB軽減された信号と第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づく。
【0703】
例32は、例31の主題を含み、任意選択で、音制御パターンは、予測フィルタの出力に基づき、予測フィルタへの入力は第2のAFB軽減された信号に基づく。
【0704】
例33は、例28の主題を含み、任意選択で、第1の入力信号を第3のフィルタ関数に従ってフィルタリングすることにより第3のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第3のフィルタを含み、第3のフィルタは、AFB軽減された信号と第2のフィルタ処理された信号との間の差からのフィルタ処理された予め定義された信号の減算に基づいて適合される、適応フィルタを含み、フィルタ処理された予め定義された信号は、第3のフィルタによってフィルタ処理された予め定義された信号を含む。
【0705】
例34は、例33の主題を含み、任意選択で、予め定義された信号は雑音信号を含む。
【0706】
例35は、例33または例34の主題を含み、任意選択で、予め定義された信号の周波数スペクトルは、第1の入力信号の周波数スペクトルとは異なる。
【0707】
例36は、例33~例35のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、フィルタ処理された予め定義された信号を第2の入力信号に加えることにより、修正されたセンサー信号を生成するための加算器、第1のフィルタ処理された信号を修正されたセンサー信号から差し引くことによって第1のAFB軽減された信号を生成するための第1の減算器、ならびにフィルタ処理された信号の総和を第1のAFB軽減された信号から差し引くことによって、第2のAFB軽減された信号を生成するための第2の減算器を含み、フィルタ処理された信号の総和は、第3のフィルタ処理された信号およびフィルタ処理された予め定義された信号の総和を含む。
【0708】
例37は、例36の主題を含み、任意選択で、音制御パターンは、予測フィルタの出力に基づき、予測フィルタへの入力は第2のAFB軽減された信号に基づく。
【0709】
例38は、例27の主題を含み、任意選択で、第1のフィルタは、AFB軽減された信号と第2のフィルタ処理された信号との間の差からのフィルタ処理された予め定義された信号の減算に基づいて適合される、適応フィルタを含み、フィルタ処理された予め定義された信号は、第1のフィルタによってフィルタ処理された予め定義された信号を含む。
【0710】
例39は、例38の主題を含み、任意選択で、予め定義された信号は雑音信号を含む。
【0711】
例40は、例38または例39の主題を含み、任意選択で、予め定義された信号の周波数スペクトルは、第1の入力信号の周波数スペクトルとは異なる。
【0712】
例41は、例38~例40のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、フィルタ処理された予め定義された信号を第2の入力信号に加えることにより、修正されたセンサー信号を生成するための加算器、第1のフィルタ処理された信号を修正されたセンサー信号から差し引くことによって第1のAFB軽減された信号を生成するための第1の減算器、ならびにフィルタ処理された信号を第1のAFB軽減された信号から差し引くことによって、第2のAFB軽減された信号を生成するための第2の減算器を含む。
【0713】
例42は、例41の主題を含み、任意選択で、音制御パターンは、予測フィルタの出力に基づき、予測フィルタへの入力は第2のAFB軽減された信号に基づく。
【0714】
例43は、例27~例42のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第1のフィルタは、AFBの第1の推定を含む第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成され、第2のフィルタは、AFBの第2の推定を含む第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成される。
【0715】
例44は、例27~例43のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第2のフィルタは、AFBにおける変化に基づいて第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成される。
【0716】
例45は、例27~例44のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、PF出力を、PF入力、および音響トランスデューサと音制御ゾーンとの間の音響構成に基づいて生成するように構成された予測フィルタ(PF)を含み、第1の入力信号はPF出力に基づき、PF入力はAFB軽減された信号に基づく。
【0717】
例46は、例45の主題を含み、任意選択で、音制御パターンは、PF出力および、オーディオ信号または音声信号の少なくとも1つの組合せに基づく。
【0718】
例47は、例27~例46のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第2のフィルタは、最小2乗平均(LMS)アルゴリズム、またはLMSアルゴリズムバリアントに基づいて適合される。
【0719】
例48は、例27~例47のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第1のフィルタまたは第2のフィルタの少なくとも1つは、有限インパルス応答(FIR)フィルタである。
【0720】
例49は、例27~例48のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第1のフィルタまたは第2のフィルタの少なくとも1つは、無限インパルス応答(IIR)フィルタである。
【0721】
例50は、例1~例49のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、残留雑音センサー、雑音センサー、および音響トランスデューサを含む。
【0722】
例51は、例1~例50のいずれか1つの装置を含む開放型音響ヘッドホン装置を含み、開放型音響ヘッドホン装置は、雑音センサー、残留雑音センサー、および音響トランスデューサを含む少なくとも1つの開放型音響ヘッドホン、ならびに開放型音響ヘッドホンの残留雑音センサーに対応する残留雑音情報を含む残留雑音入力、および開放型音響ヘッドホンの雑音センサーに対応する雑音情報を含む雑音入力を含む入力情報を処理するように構成されたコントローラを含み、コントローラは、開放型音響ヘッドホンにおける能動音響制御(AAC)のための音制御パターンを決定するように構成され、コントローラは、開放型音響ヘッドホンの取付けベースのパラメータを入力情報に基づいて識別するように構成されて、取付けベースのパラメータは、ユーザーの耳に対する開放型音響ヘッドホンの取付け構成に基づき、コントローラは、音制御パターンを取付けベースのパラメータ、残留雑音情報、および雑音情報に基づいて決定するように構成され、コントローラは、音制御パターンを音響トランスデューサに提供する。
【0723】
例52は、例1~例51のいずれか1つ以上の説明された操作のいずれかを実行するための手段を含む装置を含む。
【0724】
例53は、例1~例51のいずれか1つ以上の説明された操作のいずれかを実行するためのプロセッサによる実行のための命令を格納する機械可読媒体を含む。
【0725】
例54は、少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合に、少なくとも1つのプロセッサが、例1~例51のいずれか1つの説明された操作のいずれかをコンピューティング装置に実行させるのを可能にするために動作可能なコンピュータ実行可能命令を含む1つ以上の有形的コンピュータ可読持続性記憶媒体を含む製品を含む。
【0726】
例55は、メモリ、および例1~例51のいずれか1つ以上の説明された操作のいずれかを実行するために構成された処理回路を含む。
【0727】
例56は、例1~例51のいずれか1つ以上の説明された操作のいずれかを含む方法を含む。
【0728】
1つ以上の態様を参照して本明細書で説明される機能、操作、構成要素および/もしくは特徴は、1つ以上の他の態様を参照して本明細書で説明される1つ以上の他の機能、操作、構成要素および/もしくは特徴と組み合わされ得るか、またはそれらと組み合わせて利用され得、逆もまた同様である。
【0729】
ある特徴が本明細書で例示および説明されているが、多くの修正、置換、変更、および均等物が当業者に思い浮かび得る。それ故に、添付のクレームは、本開示の真の精神に含まれる全てのかかる修正および変更をカバーすることを意図することが理解される。
【国際調査報告】