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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-08
(54)【発明の名称】シートクッション及び介護椅子
(51)【国際特許分類】
   A47K 11/04 20060101AFI20240201BHJP
   A47C 7/02 20060101ALI20240201BHJP
   A47C 7/42 20060101ALI20240201BHJP
   A47C 7/54 20060101ALI20240201BHJP
   A47C 7/46 20060101ALI20240201BHJP
   A47C 7/62 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
A47K11/04
A47C7/02 Z
A47C7/42
A47C7/54 A
A47C7/46
A47C7/62 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553072
(86)(22)【出願日】2022-01-19
(85)【翻訳文提出日】2023-08-31
(86)【国際出願番号】 CN2022072644
(87)【国際公開番号】W WO2022156690
(87)【国際公開日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】202122010236.1
(32)【優先日】2021-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122010085.X
(32)【優先日】2021-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122004549.6
(32)【優先日】2021-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518382887
【氏名又は名称】青▲島▼矢▲車▼菊▲設▼▲計▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白桂芬
【テーマコード(参考)】
2D036
3B084
【Fターム(参考)】
2D036HA07
2D036HA12
2D036HA22
2D036HA27
2D036HA42
3B084EA04
3B084FA01
3B084HA05
3B084JA07
3B084JB04
(57)【要約】
本願では、シートクッション及び介護椅子を開示している。上記シートクッションは、座面と、座面中部に開設された貫通孔とを含み、貫通孔の下部には支持構造が設置され、支持構造と座面が収容空間を形成しており、収集箱は収容空間内に取り外し可能に収用されている。該シートクッションの底部には、介護分野に用いることができる収集箱が取り付けられており、かつ収集箱とシートクッションは取り外し可能に接続されているので、処理や洗浄に便利である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートクッションにおいて、
座面と、
前記座面の中部に開設された貫通孔と、
前記貫通孔の下部に設置され、前記座面とともに収容空間を形成する支持構造と、
前記収容空間内に取り外し可能に収容されている収集箱と、を含むことを特徴とする、
シートクッション。
【請求項2】
前記収集箱は、一次ブロー成形後にカットして形成された上蓋構造と下箱構造として設置されており、前記上蓋構造と前記下箱構造が掛合接続されていることを特徴とする、請求項1に記載のシートクッション。
【請求項3】
前記収集箱の前記上蓋構造は、前記座面上に取り付けられた後、前記座面とともに一続きの座面を形成することで、使用時の快適性を保証していることを特徴とする、請求項2に記載のシートクッション。
【請求項4】
前記支持構造の前記収容空間内部の両側には凸起した位置限定レールが設置されており、それに対応して、前記収集箱の両側の前記凸起した位置限定レールに対応する位置には、前記凸起した位置限定レールと整合する凹溝が開設されており、前記収集箱が、前記凹溝と前記凸起した位置限定レールとの係合によって前記収容空間に案内され、配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のシートクッション。
【請求項5】
前記下箱構造の両側上部に、前記収集箱内部に向かって突出する防波槽があることを特徴とする、請求項3に記載のシートクッション。
【請求項6】
介護椅子において、請求項1~5のいずれかに記載のシートクッションを含み、さらに前記シートクッションと接続された背もたれ及び/またはアームレストを含むことを特徴とする、介護椅子。
【請求項7】
背もたれ及び/またはアームレストと前記シートクッションは接続構造によって取り外し可能に接続されており、前記接続構造は、前記シートクッション上に設置された取付孔構造と、前記背もたれ及びアームレスト上に設置された取付構造とを含み、
前記取付孔構造は、
前記シートクッション上に開設され、かつ前記シートクッション内部に向かって延伸する挿接孔と、
段差面であって、前記挿接孔の孔壁上に形成され、かつ前記孔壁を前記段差面を境界として第1孔壁と第2孔壁に分割しており、前記第2孔壁は前記段差面と同じ側で、かつ第1孔壁に対向して前記挿接孔の寸法を拡大している段差面と、
前記第2孔壁の両側に形成され、相対的に前記段差面に平行な方向に突出し、かつ前記第2孔壁との間に隙間が形成されている2つの前記位置限定嵌合点と、を含み、
前記取付構造は、
前記背もたれ及びアームレスト上に設置され、かつ前記挿接孔内に挿入可能な挿接部と、
前記挿接部の底部両側に沿って斜めに外向きに延伸して翼型構造を形成する外反凸起であって、前記挿接部が前記挿接孔に挿入されると、前記外反凸起の頂端が前記段差面と当接し、前記外反凸起の側辺が前記位置限定嵌合点と前記第2孔壁との間の前記隙間内に嵌め込まれて締り嵌めを形成する外反凸起と、を含むことを特徴とする、
請求項6に記載の介護椅子。
【請求項8】
前記挿接部は、
前記背もたれ及びアームレスト上の接続予定端に設置され、前記挿接孔内に挿入可能な寸法を有し、かつ前記背もたれ及びアームレストから遠ざかる方向に沿って延伸する柱体構造と、
前記柱体構造の底端から前記段差面と係合する方向に斜めに延伸し、シャベル型を形成する前記シャベル型構造であって、前記外反凸起が前記シャベル型構造の両側に設置されている前記シャベル型構造と、を含むことを特徴とする、
請求項7に記載の介護椅子。
【請求項9】
前記シャベル型構造の後面が、前記柱体構造の下辺縁から前記段差面と係合する方向に斜めに延伸して形成されている挿接案内斜面として設置されていることを特徴とする、請求項8に記載の介護椅子。
【請求項10】
前記段差面の対側の挿接孔の孔壁、即ち第3孔壁の深さは前記第1孔壁の深さ以下であり、
前記挿接案内斜面の上端には横向きの位置限定凸起が設置され、前記挿接部が前記挿接孔内に挿入されると、前記位置限定凸起が前記第3孔壁の辺縁と係止接続され、
前記取付構造は前記シートクッションと一体成形されており、前記取付孔構造は前記背もたれまたはアームレストと一体成形されていることを特徴とする、
請求項9に記載の介護椅子。
【請求項11】
複数本の支持脚をさらに含み、前記シートクッションの下面には、支持脚を取り付けるための取付ネジ孔が設置されており、前記取付ネジ孔がネジによって前記支持脚と接続されることを特徴とする、請求項6に記載の介護椅子。
【請求項12】
前記取付ネジ孔が、ネジ固定構造と、位置限定テーブルとを含むことを特徴とする、請求項11に記載の介護椅子。
【請求項13】
前記支持脚の片端はネジヘッドを有し、前記ネジヘッドの根元部平面の片側には位置決め構造が設けられており、前記位置限定テーブルの外側には2つの係止凸起が設けられ、前記2つの係止凸起の間には隙間があり、上記位置決め構造は、ネジ接続の位置を限定するために隙間内に係止することができることを特徴とする、請求項12に記載の介護椅子。
【請求項14】
前記支持脚は異なる長さで設置されており、前記支持脚の長さが所定の長さより長い場合、前記支持脚の中部に2本の支持脚を接続するための貫通孔構造が設置されることを特徴とする、請求項11に記載の介護椅子。
【請求項15】
前記支持脚は、自動的に平らになることができる弾性滑り止め脚パッドを有し、前記弾性滑り止め脚パッドは前記支持脚の底端に回転可能に被装され、前記弾性滑り止め脚パッドが地面と接触する支持平面を有していることを特徴とする、請求項11に記載の介護椅子。
【請求項16】
前記シートクッションの底部は、前記シートクッション後部の背もたれ取付孔構造に近接する両側に設置された第1注力支持部材と、前記シートクッション底部の周囲にそれぞれ設置された第2注力支持部材及び第3注力支持部材とを有しており、前記第2注力支持部材及び前記第3注力支持部材は、それぞれ前記シートクッションの中軸線に沿って対称に設置され、かつ前記第1注力支持部材、前記第2注力支持部材及び前記第3注力支持部材が、前記シートクッション底部の最高部位である凸起構造として形成され、かつ同一平面上にあることにより、前記シートクッションに対して安定した平面支持を形成していることを特徴とする、請求項7に記載の介護椅子。
【請求項17】
前記背もたれに、空気注入式または弾性式の1つ以上の腰パッド部材が取り外し可能に取り付けられている接続孔が設置されていることを特徴とする、請求項6に記載の介護椅子。
【請求項18】
前記腰パッド部材は、
受力面を有する本体であって、前記本体上には褶曲構造が設置され、前記褶曲構造の間の幅が受力の大きさによって調節される本体と、
前記本体の片側に設置された接続部材であって、前記接続部材の前記本体から遠い方の片端にはフック構造が設置され、前記フック構造が背もたれ上に設置された貫通孔と掛合接続する接続部材と、を含むことを特徴とする、
請求項17に記載の介護椅子。
【請求項19】
前記フック構造は、前記本体と接続された支持部と、前記支持部上に設置された固定テールとを含み、前記固定テールの幅は前記支持部上の前記固定部との接続部位の幅より広く、それにより係止部位を形成しており、前記背もたれ上の接続孔上部の幅は固定テールの幅より広く、かつ接続孔下部の幅は固定テールの幅より狭いことを特徴とする、請求項18に記載の介護椅子。
【請求項20】
前記固定テールの前記本体に面している表面上には位置決め部が設置されており、前記位置決め部は固定テール表面に設置された凸起構造であり、前記接続孔下部の側壁上には縦方向に間隔を空けて複数の位置決め凹溝が設置され、前記位置決め凹溝が前記位置決め部と係合して腰パッド部材の高さの位置決め及び調節を行うことを特徴とする、請求項19に記載の介護椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願では、2021年8月24日に中国専利局に提出された、出願番号202122010236.1、名称「展開可能な椅子」、出願番号202122010085.X、名称「高速挿接構造、該構造を有する椅子及び介護椅子」、出願番号202122004549.6、名称「背もたれ用腰パッド及び椅子」の中国特許出願の優先権を請求しており、そのすべての内容は引用により本願に組み込まれている。
【0002】
本願はリビングチェア及び介護椅子の技術分野に関し、具体的には、シートクッション及び介護椅子に関する。
【背景技術】
【0003】
従来の技術は介護分野では停滞しており、従来技術における介護用の椅子は射出成形プロセスを用いているので、断裂破損が発生しやすく、それを特に必要とする人々の脊椎や上半身を支える構造において、有効で安定したサポートが不足している。特に、失禁のある人々の排泄物収集容器に対して、有効な解決策を持っていない。
【発明の概要】
【0004】
従来技術に存在する不備な点に対して、本願ではシートクッション及び介護椅子を提示している。
上記の技術的課題を解決するために、本願で採用している技術手法は以下の通りである。
本願の一つの手段では、
座面と、
上記座面の中部に開設されている貫通孔と、
上記貫通孔の下部に設置され、上記座面とともに収容空間を形成している支持構造と、
上記収容空間内に取り外し可能に収容されている収集箱と、を含むシートクッションを提供している。
【0005】
本願のいくつかの実施例では、上記収集箱は、一次ブロー成形後にカットして形成された上蓋構造と下箱構造として設置されており、上記上蓋構造と上記下箱構造は掛合接続されている。
【0006】
本願のいくつかの実施例では、上記収集箱の上記上蓋構造は、上記座面上に取り付けられた後、上記座面とともに一続きの座面を形成することで、使用時の快適性を保証している。
【0007】
本願のいくつかの実施例では、上記支持構造の上記収容空間内部の両側には凸起した位置限定レールが設置されており、それに対応して、上記収集箱の両側の上記凸起した位置限定レールに対応する位置には、上記凸起した位置限定レールと整合する凹溝が開設されており、上記収集箱は、上記凹溝と上記凸起した位置限定レールの係合によって上記収容空間に案内され、配置されている。
【0008】
本願のいくつかの実施例では、上記下箱構造の両側上部には、上記収集箱内部に向かって突出する防波槽がある。
【0009】
本願の別の手段では、上記のいずれかに記載のシートクッションを含み、さらに上記シートクッションと接続された背もたれ及び/またはアームレストを含む介護椅子を提供している。
【0010】
本願のいくつかの実施例では、背もたれ及び/またはアームレストと上記シートクッションは、接続構造によって取り外し可能に接続されており、上記接続構造は、上記シートクッション上に設置された取付孔構造と、上記背もたれ及びアームレスト上に設置された取付構造とを含み、そのうち、
上記取付孔構造は、
上記シートクッション上に開設され、かつ上記シートクッションの内部に向かって延伸する挿接孔と、
段差面であって、上記挿接孔の孔壁上に形成され、かつ上記孔壁を上記段差面を境界として第1孔壁と第2孔壁とに分割し、上記第2孔壁は上記段差面と同じ側にあり、かつ上記第1孔壁に対向して上記挿接孔の寸法を拡大する段差面と、
上記第2孔壁の両側に形成され、上記段差面に平行な方向に相対的に突出するとともに、上記第2孔壁との間に隙間が形成されている2つの上記位置限定嵌合点と、を含み、
上記取付構造は、
上記背もたれ及びアームレスト上に設置され、かつ上記挿接孔内に挿入可能な挿接部と、
上記挿接部の底部両側に沿って斜めに外向きに延伸して翼型構造を形成する上記外反凸起であって、上記挿接部が上記挿接孔に挿入されると、上記外反凸起の頂端が上記段差面と当接し、上記外反凸起の側辺が上記位置限定嵌合点と上記第2孔壁との間の上記隙間内に嵌め込まれて締り嵌めを形成する外反凸起と、を含む。
【0011】
本願のいくつかの実施例では、上記挿接部は、
上記背もたれ及びアームレスト上の接続予定端に設置され、上記挿接孔内に挿入可能な寸法を有し、かつ上記背もたれ及びアームレストから遠ざかる方向に沿って延伸する柱体構造と、
上記柱体構造の底端から上記段差面と係合する方向に斜めに延伸してシャベル型を形成する上記シャベル型構造であって、上記外反凸起が上記シャベル型構造の両側に設置されている上記シャベル型構造と、を含む。
【0012】
本願のいくつかの実施例では、上記シャベル型構造の後面は、上記柱体構造の下辺縁から上記段差面と係合する方向に斜めに延伸して形成された挿接案内斜面として設置されている。
【0013】
本願のいくつかの実施例では、上記段差面の対向する側の挿接孔の孔壁、即ち第3孔壁の深さは上記第1孔壁の深さ以下であり、
上記挿接案内斜面の上端には横向きの位置限定凸起が設置され、上記挿接部が上記挿接孔内に挿入されると、上記位置限定凸起が上記第3孔壁の辺縁と係止接続される。
【0014】
上記取付構造は上記シートクッションと一体成形されており、上記取付孔構造は上記背もたれまたはアームレストと一体成形されている。
【0015】
本願のいくつかの実施例では、該介護椅子は複数本の支持脚をさらに含み、上記シートクッションの下面には、支持脚を取り付けるための取付ネジ孔が設けられており、上記取付ネジ孔は、ネジによって上記支持脚と接続されている。
【0016】
本願のいくつかの実施例では、上記取付ネジ孔は、ネジ固定構造及び位置限定テーブルを含む。
【0017】
本願のいくつかの実施例では、上記支持脚の片端はネジヘッドを有し、上記ネジヘッドの根元部平面の片側には位置決め構造が設けられており、上記位置限定テーブルの外側には2つの係止凸起が設けられ、上記2つの係止凸起の間には隙間があり、上記位置決め構造は、ネジ接続の位置を限定するために隙間内に係止することができる。
【0018】
本願のいくつかの実施例では、上記支持脚は異なる長さに設置されており、上記支持脚の長さが所定の長さよりも長い場合、上記支持脚の中部には、2本の支持脚を接続するための貫通孔構造が設置される。
【0019】
本願のいくつかの実施例では、上記支持脚は、自動的に平らになることができる弾性滑り止め脚パッドを有し、上記弾性滑り止め脚パッドは上記支持脚の底端に回転可能に被装され、上記弾性滑り止め脚パッドは、地面と接触する支持平面を有している。
【0020】
本願のいくつかの実施例では、上記シートクッションの底部には、上記シートクッション後部の背もたれ取付孔構造に近接する両側に設置された第1注力支持部材と、上記シートクッション底部の周囲にそれぞれ設置された第2注力支持部材及び第3注力支持部材がある。上記第2注力支持部材及び上記第3注力支持部材は、それぞれ上記シートクッションの中軸線に沿って対称に設置されており、かつ上記第1注力支持部材、上記第2注力支持部材及び上記第3注力支持部材は、上記シートクッション底部の最高部位である凸起構造として形成され、かつ同一平面上にあることで、上記シートクッションに対して安定した平面支持を形成している。
【0021】
本願のいくつかの実施例では、上記背もたれには、空気注入式、または弾性式の1つ以上の腰パッド部材が取り外し可能に取り付けられている接続孔が設置されている。
【0022】
本願のいくつかの実施例では、上記腰パッド部材は、
受力面を有する本体であって、上記本体上には褶曲構造が設置され、上記褶曲構造の間の幅が受力の大きさによって調節される本体と、
上記本体の片側に設置された接続部材であって、上記接続部材の上記本体から遠い方の片端にはフック構造が設置され、上記フック構造が背もたれ上に設置された貫通孔と掛合接続される接続部材と、を含む。
【0023】
本願のいくつかの実施例では、上記フック構造は、上記本体と接続された支持部と、上記支持部上に設置された固定テールとを含み、上記固定テールの幅は上記支持部上の上記固定部と接続されている部位の幅より広く、それにより係止部位を形成しており、上記背もたれ上の接続孔上部の幅は固定テールの幅より広く、かつ接続孔下部の幅は固定テールの幅より狭い。
【0024】
本願のいくつかの実施例では、上記固定テールの上記本体に面している表面上には位置決め部が設置されており、上記位置決め部は固定テール表面に設置された凸起構造であり、上記接続孔下部の側壁上には縦方向に間隔を空けて複数の位置決め凹溝が設置され、上記位置決め凹溝は上記位置決め部と係合して腰パッド部材の高さの位置決め及び調節を行う。
【0025】
従来技術と比較すると、本願の有益な効果は以下の通りである。
1、本願では特殊機能シートクッションを提供しており、その底部には収集箱を取り付けることができ、介護分野に用いることができると同時に、収集箱とシートクッションは取り外し可能に接続されているので、処理や洗浄にも便利である。
2、本願で提供する収集箱は一体成形の構造であり、カッティングによって上蓋構造と下箱構造を形成しているので、収集箱を必要としない状態では、収集箱全体に蓋をして、平らな椅子の上面を形成することができる。
3、本願で提供する介護椅子は、排泄物を収集できる椅子を有し、行動が不自由な病人の日常の介護に用いることができる。
4、本願で提供する介護椅子は、接続構造を設置することによって各部材の素手による迅速な取り外しを実現しており、これにより、使用状況の需要に基づいて介護椅子を展開することができるので、介護椅子の可変性と柔軟性が向上している。
5、本願で提供する介護椅子は、圧縮式腰パッドや膨張式腰パッドを設置することにより、椅子の使用の快適性を向上させている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本願の実施例で提供する取付孔構造を上面から見た構造概略図である。
図2】本願の実施例で提供する取付孔構造を下面から見た構造概略図である。
図3】本願の実施例で提供する取付構造の構造概略図1である。
図4】本願の実施例で提供する取付構造の構造概略図2である。
図5】本願の実施例で提供する取付孔構造と取付構造を挿接した構造概略図である。
図6】本願の実施例で提供する脚なし椅子の立体図である。
図7】本願の実施例で提供する脚なし椅子の側面図である。
図8】本願の実施例で提供する単一背もたれ椅子の構造概略図である。
図9】本願の実施例で提供する二重背もたれ椅子の構造概略図である。
図10】本願の実施例で提供する半円形椅子の構造概略図である。
図11】本願の実施例で提供する介護椅子の立体図である。
図12】本願の実施例で提供する介護椅子の背面図である。
図13】本願の実施例で提供する介護椅子の上面図である。
図14】本願の実施例で提供する介護椅子の側面図である。
図15】本願の実施例で提供するもう一つの介護椅子の概略図である。
図16】本願の実施例で提供する第1シートクッションの上面図である。
図17】本願の実施例で提供する第1シートクッションの下面図である。
図18】本願の実施例で提供する第1シートクッションの立体図である。
図19】本願の実施例で提供する第2シートクッションの上面図である。
図20】本願の実施例で提供する第2シートクッションの下面図である。
図21】本願の実施例で提供する第3シートクッションの上面図である。
図22】本願の実施例で提供する第3シートクッションの下面図である。
図23】本願の実施例で提供する第3シートクッションの正面図である。
図24】本願の実施例で提供する、収集箱が設置された第3シートクッションの背面図である。
図25】本願の実施例で提供する収集箱の立体図である。
図26】本願の実施例で提供する背もたれの正面図である。
図27】本願の実施例で提供する背もたれの側面図である。
図28】本願の実施例で提供するアームレストの正面図である。
図29】本願の実施例で提供するアームレストの側面図である。
図30】本願の実施例で提供する支持脚の概略図である。
図31】本願の実施例で提供する膨張式腰パッドの立体図である。
図32】本願の実施例で提供する膨張式腰パッドの側面図である。
図33】本願の実施例で提供する膨張式腰パッドの背面図である。
図34】本願の実施例で提供する膨張式腰パッドの上面図である。
図35】本願の実施例で提供する圧縮式腰パッドの立体図である。
図36】本願の実施例で提供する圧縮式腰パッドの正面図である。
図37】本願の実施例で提供する圧縮式腰パッドの側面図である。
図38】本願の実施例で提供する圧縮式腰パッドの背面図である。
図39】本願の実施例で提供する圧縮式腰パッドの上面図である。
図40】本願の実施例で提供する、膨張式腰パッドが設置された背もたれの立体図である。
図41】本願の実施例で提供する、膨張式腰パッドが設置された背もたれの背面図である。
図42】本願の実施例で提供する、圧縮式腰パッドが設置された背もたれの立体図である。
図43】本願の実施例で提供する、圧縮式腰パッドが設置された背もたれの背面図である。
図44】本願の実施例で提供する、膨張式腰パッド及び圧縮式腰パッドの組み合わせが設置された背もたれの立体図である。
【符号の説明】
【0027】
1 本体部材;
101 第1本体部材;
102 第2本体部材;
11 底部平面;
2 取付孔構造;
21 挿接孔;
211 第1孔壁;
212 第2孔壁;
22 段差面;
213 第3孔壁;
23 位置限定嵌合点;
3 取付構造;
31 挿接部;
311 柱体構造
3111 受力平面;
312 シャベル型構造;
3121 挿接案内用斜面;
3122 位置限定凸起;
32 外反凸起;
4 シートクッション;
41 第1注力支持部材;
42 第2注力支持部材;
43 第3注力支持部材;
44 支持脚固定構造;
441 取付ネジ孔;
4411 ネジ固定構造;
4412 位置限定テーブル;
4413 係止凸起;
45 排水貫通孔;
401 第1シートクッション;
4011 凸起式構造;
402 第2シートクッション;
403 第3シートクッション;
4031 座面;
4032 貫通孔;
4033 支持構造;
4034 収容空間;
4035 凸起した位置限定レール;
5 背もたれ;
51 接続孔;
511 接続孔の上部;
512 接続孔の下部;
52 位置決め凹溝;
6 アームレスト;
7 支持脚;
71 第1支持脚
72 第2支持脚
73 第3支持脚;
74 第4支持脚;
701 貫通孔構造;
702 弾性滑り止め脚パッド;
7021 支持平面;
703 ネジヘッド;
704 位置決め構造;
8 収集箱;
81 上蓋構造;
82 下箱構造;
83 凹溝;
84 第1ハンドル;
85 第2ハンドル;
86 防波槽;
9 腰パッド部材;
91 本体;
911 受力面;
912 褶曲構造;
9121 第1環状溝ループ構造;
9122 第2環状溝ループ構造;
92 接続部材;
93 フック構造;
931 支持部;
932 固定テール;
933 位置決め部;
94 吸気ノズル;
901 膨張式腰パッド;
902 圧縮式腰パッド。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では、図面と結び付けて、本願の具体的な実施例における技術手法について詳細で完全な説明を行う。もちろん、記載されている実施例は、本願の全体的な技術手法の具体的実施形態の一部であって、すべての実施形態ではない。本願の全体的な構想に基づいて、当業者によって獲得されるその他のすべての実施例は、本願の保護範囲にある。
【0029】
本願の記述において理解しておかなければならないのは、用語の「中心」、「上」、「下」、「前」、「後」、「垂直」、「水平」、「頂」「底」、「内」、「外」などが示す方位または位置関係は、図に示す方位または位置関係に基づいており、本願を記述しやすくし、記述を簡略化するためのものにすぎず、指している装置や素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位により構成及び操作されることを示したり、暗示したりするものではなく、本願に対する限定と理解することはできないという点である。
【0030】
本願の記述において、シートクッションの「上面」とは使用者が着座する座面を指し、シートクッションの「下面」とは、「上面」に対向する他側の表面を指すことは理解できるであろう。
【0031】
用語の「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」は目的を記述するためにのみ用いられるものであり、相対的な重要性を示したり、暗示したり、または指している技術的特徴の数を暗に示したりするものと理解してはならない。よって、「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」と限定されている特徴は、明らかに、または暗に、1つ以上の該特徴を含むことができる。
【0032】
本願の記述において説明しておかなければならないのは、別途明確な規定及び限定がない限り、用語の「取付」、「連結」、「接続」は広義に理解しなければならないという点である。例えば、固定接続でもよいし、取り外し可能な接続でもよいし、一体式の接続でもよい。また、直接的な連結でもよいし、中間媒体を介しての間接的な連結でもよいし、2つの素子内部の連通でもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記の用語の本願における具体的な意味を理解することができる。
【0033】
以下では、図面と実例を結び付けて本願についてさらに説明する。
実施例1
本願の実施例1では、2つの接続予定の本体部材の取り外し可能な接続に用いることのできる接続構造を提供しており、該接続構造は、
2つの接続予定の本体部材1上に対応するように設置されている取付孔構造2と取付構造3とを含む。
【0034】
図1図2に示すように、上記取付孔構造2は、
その中の1つの本体部材1、即ち第1本体部材101に開設され、第1本体部材101の内部に向かって延伸しており、第1本体部材101を貫通することができる挿接孔21と、
段差面22であって、挿接孔21の孔壁に形成され、且つ該孔壁を段差面22を境界として第1孔壁211と第2孔壁212に分割しており、第2孔壁212は段差面22と同じ側で、かつ第1孔壁211に対して挿接孔21の寸法を拡大している段差面22と、
第2孔壁212の両側に形成され、相対的に段差面22に平行な方向に突出し、かつ第2孔壁212との間に隙間が形成されている2つの位置限定嵌合点23と、を含む。
【0035】
図3図5に示すように、上記取付構造3は、
もう1つの本体部材1、即ち第2本体部材102に設置され、かつ挿接孔21内に挿入可能な挿接部31と、
挿接部31の底部両側に沿って斜めに外向きに延伸して翼型構造を形成する外反凸起32であって、挿接部31が挿接孔21内に挿入されると、外反凸起32の頂端が段差面22と当接し、外反凸起32の側辺が位置限定嵌合点23と第2孔壁212との間の隙間内に嵌め込まれて締り嵌めを形成する外反凸起32と、を含む。
【0036】
本実施例では簡単な接続構造を提供しており、接続予定の2つの本体部材1上にそれぞれに取付孔構造2と取付構造3を設置することにより、2つの本体部材1を接続する必要がある場合には、取付構造3の挿接部31を取付孔構造2の挿接孔21内に挿入するだけで、外反凸起32が段差面22と位置限定嵌合点23との間に係止されて、2つの本体部材1に対する安定した接続とスピーディーな着脱を実現する。第1本体部材101及び第2本体部材102の構造は限定されていないので、図1~5は、第1本体部材101及び第2本体部材102の一部しか示されていないことは理解できるであろう。
【0037】
さらに、図3図4に示すように、挿接部31は、
第2本体部材102の接続予定端に設置され、挿接孔21内に挿入可能な寸法を有し、かつ第2本体部材102から遠ざかる方向に沿って延伸する柱体構造311であって、一般的に、柱体構造311の幅が第1孔壁211と対側の孔壁との間の幅よりもわずかに小さいことにより、柱体構造311が挿接孔21内にスムーズに挿入される柱体構造311と、
柱体構造311の底端から段差面22と係合する方向に斜めに延伸してシャベル型を形成しているシャベル型構造312であって、外反凸起32がシャベル型構造312の両側に設置されているシャベル型構造312と、を含む。
【0038】
取付構造3が取付孔構造2内に挿入されると、シャベル型構造312は挿接孔21の第2孔壁212部分に位置し、外反凸起32の頂端は段差面22と接触して係合し、外反凸起32の側辺が位置限定嵌合点23と係合して、2つの接続予定の本体部材1間のスピーディーな接続及び取り外しを実現する。
【0039】
上記シャベル型構造312の後面、即ち挿接後に段差面22から背離する面は、柱体構造311の下辺縁から段差面22と係合する方向に斜めに延伸して形成される挿接案内斜面3121として設置されており、上記挿接案内斜面3121と上記シャベル型構造の前側が接続されている上記取付構造の受力平面3111が楔形作用を形成している。
【0040】
シャベル型構造312の両側に設置された外反凸起32は、段差面22と当接して係合する必要があるため、外反凸起32は必然的に柱体構造311に対して幅方向に突出しているので、挿接部31を挿接孔21内に垂直に挿入すると、スムーズに挿入できないため、挿接案内斜面3121を設置して、挿接部31を挿接案内斜面3121に沿って挿接孔21内に斜めに挿入するよう案内することで、シャベル型構造312と外反凸起32をスムーズに案内して挿接孔21内に挿入することは理解できるであろう。第2本体部材102が外側への推力を受けた場合、柱体構造311は、挿接案内斜面3121に案内されて自然に下降し、かつシャベル型構造312の両側の外反凸起32の側辺を押して位置限定嵌合点23を越えさせて、締まり嵌めを形成する。
【0041】
さらに、図2に示すように、段差面22の対側の挿接孔21の孔壁、即ち第3孔壁213の深さは第1孔壁211の深さ以下であり、
図4に示すように、上記挿接案内斜面3121の上端には横向きの位置限定凸起3122が設置され、挿接部31が挿接孔21内に挿入されると、位置限定凸起3122が第3孔壁213の辺縁と係止接続され、それにより取付構造3に対してさらなる位置限定作用を果たす。
【0042】
任意選択的に、上記取付構造3及び上記取付孔構造2は、いずれもそれに対応して接続される本体部材1と一体成形されている。即ち、取付孔構造2と第1本体部材101が一体成形構造、取付構造2と第2本体部材102が一体成形構造なのである。
具体的には、取付孔構造2の挿接孔21を長方形孔として設定し、これに対応して、取付構造3の柱体構造311を長方形柱構造として設定することができる。
【0043】
実施例2
実施例1で提供する接続構造を基に、図6~15に示すように、本実施例では展開可能な椅子を提供しており、実施例1に記載の複数の接続構造と、シートクッション4(図16~23参照)と、背もたれ5(図26、27参照)とを含み、背もたれ5は上記接続構造によりシートクッション4と取り外し可能に接続されている。
【0044】
さらに、該椅子はアームレスト6(図28、29参照)を含み、上記アームレスト6は、実施例1に記載の接続構造によりシートクッション4と取り外し可能に接続されている。
【0045】
さらに、該椅子は複数の支持脚7(図30参照)を含む。
具体的には、本実施例で提供する展開可能な椅子は、
その表面に複数の取付孔構造2が設置されているシートクッション4と、
その下部に設置されている背もたれ取付構造3とシートクッション4上の取付孔構造2によって取り外し可能に接続されている少なくとも1つの背もたれ5であって、背もたれ5に外側に向けた作用力を加えると、取付孔構造2が背もたれ取付構造3と掛合し、背もたれ5に内側に向けた作用力を加えると、取付孔構造2と背もたれ取付構造3が外れて、背もたれ5とシートクッション4との間のスピーディーな接続及び取り外しが実現される、少なくとも1つの背もたれ5と、
その下部に設置されているアームレスト取付構造3とシートクッション4上の取付孔構造2によって取り外し可能に接続されている少なくとも1つのアームレスト6であって、アームレスト6に外側に向けた作用力を加えると、取付孔構造2がアームレスト取付構造3と掛合し、アームレスト6に内側に向けた作用力を加えると、取付孔構造2とアームレスト取付構造3が外れて、アームレスト6とシートクッション4との間のスピーディーな接続及び取り外しが実現される、少なくとも1つのアームレスト6と、を含む。
【0046】
シートクッション4の表面の取付孔構造2は、背もたれ5またはアームレスト6を取り付ける必要がある位置に対応して設置されており、一般的には、シートクッション4の表面の外周側に設けられていることは理解できる。上記の「外側に向けた」または「内側に向けた」力を印加するというのは、椅子に座っている使用者に対して記述したものである。
【0047】
上記椅子は取付孔構造2と取付構造3の係合によってシートクッション4と他の部材、例えば背もたれ5、アームレスト6などとのスピーディーな着脱を実現し、椅子を使用者の需要と好みに基づいて構造の変形や展開を行うことができるようにしており、柔軟性がさらによく、様々な人の使用にさらに適合させることができる。任意選択的に、本実施例の背もたれ5及びアームレスト6は、ブロー成形プロセスによって一次成形されている。
【0048】
本実施例で提供している椅子に用いられる取付孔構造2及び取付構造3の具体的な構成は実施例1と同様なので、ここでは繰り返し述べない。
【0049】
背もたれ5またはアームレスト6の下部の取付構造3とシートクッション4表面の取付孔構造2の相互係合のプロセスは以下の通りである。アームレスト6または背もたれ5がその使用状態下でシートクッション4の外側に向かって推力を受けた場合、挿接部31が挿接案内斜面3121に案内されて自然に下降し、かつシャベル型構造312の両側の外反凸起32の側辺を押して挿接孔21内の位置限定嵌合点23を越えさせて締まり嵌めを形成する。それと同時に、挿接案内斜面3121の横方向の位置限定凸起3122も、それと接触する挿接孔21の第3孔壁213の辺縁と位置限定の係止を形成し、離脱しにくい状態を形成する。同時に、柱体構造311の受力平面3111、アームレスト6または背もたれ5の底部平面11を利用して、それぞれシートクッション4の挿接孔21の孔壁、シートクッション4上面の挿接孔21周辺の接触面と互いに係合して力を受け取り、安定した支持構造を形成する。逆向き、即ちシートクッション4の内側に向かってアームレスト6または背もたれ5に推力を加えると、シャベル型構造312の両側の外反凸起32が自然に挿接孔21内の位置限定嵌合点23との係合関係を離脱し、上向きに力を入れると引き抜くことができる状態を形成する。
【0050】
さらに、図17に示すように、シートクッション4の底部には、シートクッション4後部の背もたれ取付孔構造2の両側に近接する第1注力支持部材41と、シートクッション4底部の周囲にそれぞれ設置された第2注力支持部材42及び第3注力支持部材43があり、第2注力支持部材42及び第3注力支持部材43は、それぞれシートクッション4の中軸線に沿って対称に設置されており、かつ第1注力支持部材41、第2注力支持部材42及び第3注力支持部材43は、シートクッション4底部の最高部位である凸起構造として形成され、かつ同一平面上にあることで、シートクッション4に対して安定した平面支持を形成している。以上の構造により、脚なし椅子という形式を実現することができる。
【0051】
さらに、該椅子は複数本の支持脚7を含むことができ、シートクッション4の底部には支持脚7を取り付けるための支持脚固定構造44が設置されており、需要に応じてシートクッション4の下部に支持脚7を取り付けて使用することができる。
【0052】
支持脚固定構造44の構造は、第1、第2及び第3注力支持部材41、42、43の機能に影響を及ぼさないことは理解できる。即ち、注力支持部材の高さが支持脚固定構造よりも高いため、地面と接触する部材が常に注力支持部材となるのである。
【0053】
図17、20及び22に示すように、支持脚固定構造44は、シートクッション4の下面に設置された取付ネジ孔441を含んでおり、取付ネジ孔441はネジによって支持脚7と接続されている。そのうち、取付ネジ孔441は、ネジ固定構造4411及び位置限定テーブル4412を含む。そのうち、ネジ固定構造4411は、取付ネジ孔441の内面に設置されたネジ構造であり、位置限定テーブル4412は、シートクッション4の下面の、取付ネジ孔441の周囲に設置されている凸起平面であり、支持脚7のねじ込みの深さの位置を限定するために用いられる。
【0054】
支持脚7の片端にはネジヘッド703があり、該ネジヘッド703はシートクッション4のネジ固定構造4411と係合して取り付けることができる。
【0055】
さらに、図30に示すように、ネジヘッド703の根元部平面の片側には位置決め構造704があり、位置限定テーブル4412の外側には2つの係止凸起4413が設けられ、2つの係止凸起4413の間には隙間があり、位置決め構造704は、ネジ接続の位置を限定するために隙間内に係止することができる。支持脚7が取り付けられると、支持脚7のネジヘッド703は、ネジヘッド703の根元部平面が位置限定テーブル4412と接触するまでネジ固定構造4411内にねじ込まれ、かつ位置決め構造704が2つの係止凸起4413の間の隙間内で係合して物理的な位置の限定を形成するよう引き続き内向きにねじ込まれることで、椅子が回転または移動しても支持脚7のネジ接続が緩まないことを保証している。
【0056】
好適な技術手法では、支持脚7は異なる長さに設定されており、異なる長さの支持脚7が同じ寸法のネジヘッド703を有することで、ネジ接続構造の汎用性を向上させており、椅子は需要に応じて異なる高さの支持脚7に交換することができ、様々な高さの椅子への変換を実現している。
【0057】
さらに、支持脚7の長さが所定の長さよりも長い場合には、支持脚7の中部に貫通孔構造701が設置される。支持脚7が椅子に取り付けられると、該貫通孔構造701を利用して各支持脚間の接続を実現することができ、使用者の体重が比較的重い場合に、支持脚が外へ開く情況を有効に防止して、椅子の安定性を高めている。具体的には、例えば、隣接する支持脚701の間を接続したり、対角線上の2本の支持脚701の間を接続するなど複数の接続方式がある。
【0058】
さらに、上記支持脚7は自動的に平らになる弾性滑り止め脚パッド702を備えている。該弾性滑り止め脚パッド702は回転可能に支持脚7の底端に被装されており、弾性滑り止め脚パッド702は地面と接触する支持平面7021を有し、該弾性滑り止め脚パッド702は椅子の使用過程において支持平面7021と地面の接触によって自動的に相応の位置まで回転し、自動的に平らになる機能を実現する。
【0059】
図30に示すように、具体的には、支持脚7は、異なる長さの第1支持脚71、第2支持脚72、第3支持脚73及び第4支持脚74を含む。第1支持脚71、第2支持脚72、第3支持脚73及び第4支持脚74の他端は、角度を微調整可能な弾性滑り止め脚パッド702を有する。第3支持脚73と第4支持脚74の中段には一体成形された貫通孔構造701があり、支持脚73、74が高いため、貫通孔構造701を通して、他の手段を利用した2つの隣接する支持脚73、74の接続固定を実現することができる。
【0060】
上記の実施例において、シートクッション4底部の支持脚固定構造44によって、脚なし椅子と脚あり椅子の自由な変化を実現し、高さの異なる支持脚7の選択的な着脱を実現し、かついかなる状態においても椅子が有しているべき安定性と荷重安全性を確保することができる。それと同時に、シートクッション4の取付孔構造2と係合することで、背もたれ5及びアームレスト6を選択的に取り付けて、シートクッション4と他の部材との異なる組み合わせ状態を実現することができ、各部材の選択的で、簡単なワンステップの着脱及び安定した確実な接続を実現している。
【0061】
説明しておかなければならないが、上記椅子中のシートクッション4は、ブロー成形により一体成形されており、単独で使用してもよいし、下部に支持脚7を取り付けて使用してもよいし、背もたれ5やアームレスト6を取り付けて、単一背もたれ、二重背もたれ、または四重背もたれ環状構造を形成してもよい。そのうち、支持脚7は異なる高さで取り付けることができ、上記の構造は、戸外、介護、日常生活、テント、キャンプ、オンドル、畳、床などのシーンでの使用を満たすことができる。
【0062】
好適には、シートクッション4、背もたれ5、アームレスト6及び支持脚7は、いずれもブロー成形で一体成形された中空構造として設置される。
【0063】
説明しておかなければならないが、上記椅子は中空ブロー成形されており、その一体成形には、シートクッション4、その周辺のアームレスト6、背もたれ5を取り付けるための取付孔構造2、及び底面に支持脚7を取り付ける支持脚固定構造44が含まれている。
【0064】
具体的に、以下ではシートクッション4の2種類の異なる構造形式と結び付けて、展開可能な椅子の様々な展開形式について説明する。
【0065】
図16~18に示しているのは第1シートクッション401であり、該第1シートクッション401の上面の後側には凸起式構造4011が設置されており、凸起式構造4011は、背もたれ5と係合して取り付けられることにより、背もたれの使用高さをさらに高くしている。シートクッション4の底部には着地支持部材41、42、43が設けられており、着地支持部材41、42、43の下面は、取付ネジ孔441の最外側の下面より低い。
【0066】
第1シートクッション401の構造によると、図6、7はそれぞれ本実施例で提示する脚なし椅子の立体図及び側面図である。脚なし椅子は第1シートクッション401上に取り付けられた背もたれ5及びアームレスト6を含み、脚なし椅子は、第1注力支持部材41を利用して、椅子全体を床面またはベッド面上で使用する際に、背もたれ5にもたれかかることによって転倒が発生しないようにしている。
【0067】
図8に示すように、上記脚なし椅子の下方に長さの異なる支持脚を取り付けることにより、高さの用途の異なる腰掛けまたは椅子を形成することができる。
【0068】
図19、20は、本実施例で提示している第2シートクッション402の下面図及び上面図であり、第2シートクッション402の後部には2つの取付孔構造2があり、第2シートクッション402の両側にもそれぞれ取付孔構造2が設置されている。
【0069】
図9に示すように、該第2シートクッション402に対して、後部の2つの取付孔構造2に背もたれ5を取り付け、両側の取付孔構造2にアームレスト6を取り付けて、二重背もたれ椅子を形成することができる。任意選択的に、図10に示すように、アームレスト6を背もたれ5に交換して半円形椅子を形成することもできる。二重背もたれ椅子及び半円形椅子については、支持脚7を取り付けるか取り付けないかを選択することもできる。
【0070】
上記第2シートクッション402の二重背もたれの組み合わせ設計は、より適切に腰部及び腰部両側のサポートを提供することができ、それと同時に、2つのアームレストを背もたれに交換して半円形椅子を形成し、4つの背もたれの組み合わせによってより安定した上半身サポート効果を実現することもできる。
第1シートクッション401及び第2シートクッション402上には、表裏面を貫通する排水貫通孔45がある。
【0071】
実施例3
図21~24は、本願の実施例で提供している第3シートクッション403の立体図、下面図及び背面図である。第3シートクッション403は、
座面4031と、
座面4031の中部に開設された貫通孔4032であって、任意選択的に、貫通孔4031の座面4031の長手方向に沿った寸法が幅方向の寸法よりも大きい貫通孔4032と、
貫通孔4032の下部に設置され、座面4031とともに収容空間4034を形成する支持構造4033であって、任意選択的に、座面4031と一体成形されている支持構造4033と、
収容空間4034内に取り外し可能に収容される収集箱8と、を含む。
【0072】
好適には、図25に示すように、収集箱8は、上蓋構造81と、収集チャンバを有する下箱構造82とを含み、上蓋構造81と下箱構造82は掛合接続されている。具体的には、収集箱8は一次ブロー成形後にカットして形成される。好適には、収集箱8が収容空間4034内に配置されると、上蓋構造81と第3シートクッション403の座面4031が面一になって、使用時の快適性を保証する。
【0073】
実際の応用では、第3シートクッション403の中軸上に、下向きに陥没し、両端が開口している収容空間4034を成形して、適合する収集箱8を該収容空間4034に固定して取り付けることができ、該収容空間4034の第3シートクッション403と接する上縁は収容空間4034内に向かって傾斜して延伸するサイド漏れ防止構造として設計されており、該サイド漏れ防止構造は、収集箱8の上蓋構造81に係合して取り付けることができ、収集箱8の上蓋構造81を第3シートクッション403に取り付けてから、第3シートクッション403の座面4031とともに一続きの座面を形成し、使用時の快適性を保証している。
【0074】
さらに、支持構造4033の収容空間4034内部両側には凸起した位置限定レール4035が設置されており、それに対応して、収集箱8の両側の、凸起した位置限定レール4035に対応する位置には、凸起した位置限定レール4035と整合する凹溝83が開設され、収集箱8は、凹溝83と凸起した位置限定レール4035との係合によって収容空間4034内に案内され、配置される。
【0075】
さらに、下箱構造82の片端には第1ハンドル84が設置されている。具体的には、収集箱8は一体成形されており、一体成形された第1ハンドル84と、一体成形された上蓋構造81とを有し、上蓋構造81は、カッティングという手段によって収集箱8の下箱構造82と分離された後、下箱構造82上に取り付けてもよいし、第3シートクッション403の貫通孔4032の頂部に取り付けて座面4031の上面とともに統一した座面を形成してもよい。
【0076】
さらに、上蓋構造81の頂部は一次成形された第2ハンドル85を有しており、上蓋構造81を開閉しやすくしている。
【0077】
任意選択的に、図24及び25に示すように、下箱構造82の両側上部には、収集箱8の内部に向かって突出する(外側を内凹として表す)防波槽86を有する。その目的は、収集箱8内に液体が入っている時に、運搬の過程で液面の揺れが防波槽86によって阻止または妨害されて、液体が外に飛び散ることを防ぐことにある。
【0078】
本実施例で提供する、収集箱8を備えた第3シートクッション403は、様々な介護椅子に用いることができる。第3シートクッション403の表面にも、同様に、複数の取付孔構造2を設置することができ、かつ実施例2の手法に基づいて、実施例1に記載の接続構造を介して椅子の各部材を取り外し可能に接続し、形式の異なる様々な椅子を形成することができる。接続構造の具体的な構造及び各部材の接続方式については実施例1及び実施例2を参照するものとし、ここでは繰り返し述べない。
【0079】
図11~14は、本願の実施例における第3シートクッション403の組立完成概略図であり、第3シートクッション403に、2つのアームレスト6と、2つの背もたれ5と、4本の支持脚7と、収集箱8と、収集箱の上蓋構造81とを組み合わせた組立完成概略図である。任意選択的に、図15に示すように、2つのアームレスト6を背もたれ5と入れ替えて半円形椅子を形成することもできる。
【0080】
実施例4
図40~44に示すように、本実施例では、腰パッド部材を有する背もたれを提供している。図26に示すように、背もたれ5上には、腰パッド部材9を設置するための接続孔51が縦方向に沿って開設されている。図31~39に示すように、腰パッド部材9は、
使用者が寄りかかるための面である受力面911を有する本体91であって、本体91には褶曲構造912が設置され、褶曲構造912の幅を変えることによって受力面911の受力方向上の位置を変える本体91と、
本体91の片側に設置され、本体から遠い方の片端にフック構造93が設置されている接続部材92であって、フック構造93によって背もたれ5の接続孔51と掛合接続される接続部材92と、を含む。
【0081】
さらに、フック構造93は、本体91と接続された支持部931と、支持部931上に設置された固定テール932とを含み、固定テール932の幅は支持部931上で固定テール932と接続される部位の幅より広く、それにより係止部位を形成している。固定テール932、支持部931及び本体91の、フック構造93と同じ側の表面には、背もたれ5の接続孔51と係合する「工」字型のフック構造が形成されている。
【0082】
さらに、固定テール932の本体91に面している表面上には位置決め部933が設置されており、位置決め部933は固定テール932表面に設置された凸起構造である。
さらに、本体91と接続部材92とはブロー成形により一体成形された中空構造であり、接続部材92上には吸気ノズル94が設置され、吸気ノズル94によって本体内に空気を出し入れすることで、褶曲構造912の幅を調整することができる。
【0083】
さらに、本体91の周囲は弧形であり、本体91の接続部材92から遠い方の面は弧度を有する平面として設置されている。
具体的には、背もたれ5の接続孔51の上部511の幅は固定テール932の幅よりも広く、かつ下部512の幅は固定テール932の幅よりも狭いので、フック構造93の固定テール932は、接続孔501の上部511から接続孔51をスムーズに貫通し、接続孔下部512まで移動して、対応する位置に係止することができる。
【0084】
さらに、接続孔下部512の側壁上には、縦方向に間隔を空けて複数の位置決め凹溝52が設置されており、位置決め凹溝52は固定テール932の位置決め部933と係合して腰パッド部材9の高さに対する位置決めと調節を行う。位置決め部933が両側に対称に設置されることにより、両側壁上の位置決め凹溝52とそれぞれ係止することは理解できる。
【0085】
ある実施例では、図31図34に示すように、腰パッド部材9は膨張式腰パッド901であり、以下では、膨張式腰パッド901の具体的な構造について説明する。
【0086】
膨張式腰パッド901の褶曲構造912は、受力面911に設置された第1環状溝ループ構造9121と第2環状溝ループ構造9122とを含む。膨張式腰パッド901の内部に空気を入れる場合、第1環状溝ループ構造9121と第2環状溝ループ構造9122が膨張して展開し、膨張式腰パッド901を正方向(力を受ける方向とは反対の方向)の側だけ膨張させて支持構造を形成する。褶曲構造は、環状溝ループ構造が吸気ノズル62によって給気され、片側だけ膨張して形成される。吸気量を調整することにより、褶曲構造912の間の幅を変更し、弾性を調整する。
【0087】
フック構造93は、本体91頂部に設置された支持部931と、支持部931上に設置された固定テール932とを含み、固定テール932の幅は支持部931上で固定テール932と接続される部位の幅より広い。
【0088】
具体的には、支持部931は、本体91の頂部から受力面911に背離する方向に沿って斜め上に延伸し、また固定テール932が所在する平面は受力面911と略平行であり、固定テール932の本体91に面した側の表面には凸起した位置決め部933が設置されており、固定テール932と支持部931及び本体91の、フック構造93と同じ側の表面には「工」字型のフック構造が形成されている。
【0089】
さらに、固定テール932の頂端には吸気ノズル94が設置されており、吸気ノズル94を通して本体91内に空気を出し入れすることで、褶曲構造912の幅を調整することができる。手動空気ポンプまたは電動空気ポンプで空気を注入して膨張式腰パッド部材の厚さを変更することにより、支持の情況を変更する作用を果たすことができる。
【0090】
もう一つの実施例では、図35~39に示すように、腰パッド部材9は圧縮式腰パッド902である。以下では、圧縮式腰パッド902の具体的な構造について説明する。
【0091】
圧縮式腰パッド902の褶曲構造912は、受力方向に沿って設置された周囲積層式褶曲であり、受力面911が力を受けると圧縮され、受力が終了すると反発することができる。圧縮式腰パッド902は、一般的に、予め本体91内部に一定の気体を注入することによって、その内部に一定の圧力を生じさせ、使用時に使用者が圧縮式腰パッド902にもたれかかると、褶曲構造912によって圧力変形と弾性支持が実現される。
【0092】
フック構造93は、本体91後部(即ち受力面から遠い方の側)に設置された支持部931と、支持部931上に設置された固定テール932とを含み、固定テール932の幅は支持部931上で固定テール932と接続される部位の幅より広い。具体的には、本実施例では、支持部931と固定テール932の接続部位が内側に陥没し、係止部位を形成している。固定テール932、支持部931及び本体91の、フック構造93と同じ側の表面には、背もたれ5上の接続孔51と係合する「工」字型のフック構造が形成されている。
【0093】
さらに、固定テール932の本体91に面する表面には凸起した位置決め部933が設置され、背もたれ5上の位置決め凹溝52と係合して腰パッド部材9の高さに対して位置決め及び調節を行う。
【0094】
任意選択的に、1つの背もたれ5上に、2つ以上の上記膨張式腰パッド901または圧縮式腰パッド902、または膨張式腰パッド901と圧縮式腰パッド902の組み合わせを取り外し可能に取り付けて、快適性を増加させることもできる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
【手続補正書】
【提出日】2023-08-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
介護椅子において、シートクッションと、前記シートクッションと接続された背もたれ及び/またはアームレストとを含み、前記シートクッションは、座面と、前記座面の中部に開設された貫通孔と、前記貫通孔の下部に設置され、前記座面とともに収容空間を形成する支持構造と、前記収容空間内に取り外し可能に収容されている収集箱と、を含み、
前記背もたれ及び/または前記アームレストと前記シートクッションは、接続構造によって取り外し可能に接続されており、前記接続構造は、前記シートクッション上に設置された取付孔構造と、前記背もたれ及びアームレスト上に設置された取付構造とを含み、
前記取付孔構造は、
前記シートクッション上に開設され、かつ前記シートクッションの内部に向かって延伸する挿接孔と、
段差面であって、前記挿接孔の孔壁上に形成され、かつ前記孔壁を前記段差面を境界として第1孔壁と第2孔壁とに分割しており、前記第2孔壁は前記段差面と同じ側にあり、かつ前記第1孔壁に対向して前記挿接孔の寸法を拡大する段差面と、
前記第2孔壁の両側に形成され、相対的に前記段差面に平行な方向に突出し、かつ前記第2孔壁との間に隙間が形成されている2つの前記位置限定嵌合点と、を含み、
前記取付構造が、
前記背もたれ及びアームレスト上に設置され、かつ前記挿接孔内に挿入可能な挿接部と、
前記挿接部の底部両側に沿って斜めに外向きに延伸して翼型構造を形成する前記外反凸起であって、前記挿接部が前記挿接孔に挿入されると、前記外反凸起の頂端が前記段差面と当接し、前記外反凸起の側辺が前記位置限定嵌合点と前記第2孔壁との間の前記隙間内に嵌め込まれて締り嵌めを形成する外反凸起と、を含むことを特徴とする、
介護椅子。
【請求項2】
前記挿接部は、
前記背もたれ及びアームレスト上の接続予定端に設置され、前記挿接孔内に挿入可能な寸法を有し、かつ前記背もたれ及びアームレストから遠ざかる方向に沿って延伸する柱体構造と、
前記柱体構造の底端から前記段差面と係合する方向に斜めに延伸し、シャベル型を形成する前記シャベル型構造であって、前記外反凸起が前記シャベル型構造の両側に設置されている前記シャベル型構造と、を含むことを特徴とする、
請求項1に記載の介護椅子。
【請求項3】
前記シャベル型構造の後面が、前記柱体構造の下辺縁から前記段差面と係合する方向に斜めに延伸して形成されている挿接案内斜面として設置されていることを特徴とする、請求項2に記載の介護椅子。
【請求項4】
前記段差面の対側の挿接孔の孔壁、即ち第3孔壁の深さは前記第1孔壁の深さ以下であり、
前記挿接案内斜面の上端には横向きの位置限定凸起が設置され、前記挿接部が前記挿接孔内に挿入されると、前記位置限定凸起が前記第3孔壁の辺縁と係止接続され、
前記取付構造は前記シートクッションと一体成形されており、前記取付孔構造は前記背もたれまたはアームレストと一体成形されていることを特徴とする、
請求項3に記載の介護椅子。
【請求項5】
前記収集箱は、一次ブロー成形後にカットして形成された上蓋構造と下箱構造として設置されており、前記上蓋構造と前記下箱構造が掛合接続されていることを特徴とする、請求項1に記載のシートクッション。
【請求項6】
前記収集箱の前記上蓋構造は、前記座面上に取り付けられた後、前記座面とともに一続きの座面を形成することで、使用時の快適性を保証することを特徴とする、請求項5に記載のシートクッション。
【請求項7】
前記支持構造の前記収容空間内部の両側には凸起した位置限定レールが設置されており、それに対応して、前記収集箱の両側の前記凸起した位置限定レールに対応する位置には、前記凸起した位置限定レールと整合する凹溝が開設されており、前記収集箱が、前記凹溝と前記凸起した位置限定レールとの係合によって前記収容空間に案内され、配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のシートクッション。
【請求項8】
前記下箱構造の両側上部に、前記収集箱内部に向かって突出する防波槽があることを特徴とする、請求項5に記載のシートクッション。
【請求項9】
複数本の支持脚をさらに含み、前記シートクッションの下面には、支持脚を取り付けるための取付ネジ孔が設置されており、前記取付ネジ孔がネジによって前記支持脚と接続されることを特徴とする、請求項1に記載の介護椅子。
【請求項10】
前記取付ネジ孔が、ネジ固定構造と、位置限定テーブルとを含むことを特徴とする、請求項9に記載の介護椅子。
【請求項11】
前記支持脚の片端はネジヘッドを有し、前記ネジヘッドの根元部平面の片側には位置決め構造が設けられており、前記位置限定テーブルの外側には2つの係止凸起が設けられ、前記2つの係止凸起の間には隙間があり、上記位置決め構造は、ネジ接続の位置を限定するために隙間内に係止することができることを特徴とする、請求項10に記載の介護椅子。
【請求項12】
前記支持脚は異なる長さで設置されており、前記支持脚の長さが所定の長さより長い場合、前記支持脚の中部に2本の支持脚を接続するための貫通孔構造が設置されることを特徴とする、請求項9に記載の介護椅子。
【請求項13】
前記支持脚は、自動的に平らになることができる弾性滑り止め脚パッドを有し、前記弾性滑り止め脚パッドは前記支持脚の底端に回転可能に被装され、前記弾性滑り止め脚パッドが地面と接触する支持平面を有していることを特徴とする、請求項9に記載の介護椅子。
【請求項14】
前記シートクッションの底部は、前記シートクッション後部の背もたれ取付孔構造に近接する両側に設置された第1注力支持部材と、前記シートクッション底部の周囲にそれぞれ設置された第2注力支持部材及び第3注力支持部材とを有しており、前記第2注力支持部材及び前記第3注力支持部材は、それぞれ前記シートクッションの中軸線に沿って対称に設置され、かつ前記第1注力支持部材、前記第2注力支持部材及び前記第3注力支持部材が、前記シートクッション底部の最高部位である凸起構造として形成され、かつ同一平面上にあることにより、前記シートクッションに対して安定した平面支持を形成していることを特徴とする、請求項1に記載の介護椅子。
【請求項15】
前記背もたれに、空気注入式または弾性式の1つ以上の腰パッド部材が取り外し可能に取り付けられている接続孔が設置されていることを特徴とする、請求項1に記載の介護椅子。
【請求項16】
前記腰パッド部材は、
受力面を有する本体であって、前記本体上には褶曲構造が設置され、前記褶曲構造の間の幅が受力の大きさによって調節される本体と、
前記本体の片側に設置された接続部材であって、前記接続部材の前記本体から遠い方の片端にはフック構造が設置され、前記フック構造が背もたれ上に設置された貫通孔と掛合接続する接続部材と、を含むことを特徴とする、
請求項15に記載の介護椅子。
【請求項17】
前記フック構造は、前記本体と接続された支持部と、前記支持部上に設置された固定テールとを含み、前記固定テールの幅は前記支持部上の前記固定部との接続部位の幅より広く、それにより係止部位を形成しており、前記背もたれ上の接続孔上部の幅は固定テールの幅より広く、かつ接続孔下部の幅は固定テールの幅より狭いことを特徴とする、請求項16に記載の介護椅子。
【請求項18】
前記固定テールの前記本体に面している表面上には位置決め部が設置されており、前記位置決め部は固定テール表面に設置された凸起構造であり、前記接続孔下部の側壁上には縦方向に間隔を空けて複数の位置決め凹溝が設置され、前記位置決め凹溝が前記位置決め部と係合して腰パッド部材の高さの位置決め及び調節を行うことを特徴とする、請求項17に記載の介護椅子。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
介護椅子において、シートクッションと、前記シートクッションと接続された背もたれ及び/またはアームレストとを含み、前記シートクッションは、座面と、前記座面の中部に開設された貫通孔と、前記貫通孔の下部に設置され、前記座面とともに収容空間を形成する支持構造と、前記収容空間内に取り外し可能に収容されている収集箱と、を含み、
前記背もたれ及び/または前記アームレストと前記シートクッションは、接続構造によって取り外し可能に接続されており、前記接続構造は、前記シートクッション上に設置された取付孔構造と、前記背もたれ及びアームレスト上に設置された取付構造とを含み、
前記取付孔構造は、
前記シートクッション上に開設され、かつ前記シートクッションの内部に向かって延伸する挿接孔と、
段差面であって、前記挿接孔の孔壁上に形成され、かつ前記孔壁を前記段差面を境界として第1孔壁と第2孔壁とに分割しており、前記第2孔壁は前記段差面と同じ側にあり、かつ前記第1孔壁に対向して前記挿接孔の寸法を拡大する段差面と、
前記第2孔壁の両側に形成され、相対的に前記段差面に平行な方向に突出し、かつ前記第2孔壁との間に隙間が形成されている2つ位置限定嵌合点と、を含み、
前記取付構造が、
前記背もたれ及びアームレスト上に設置され、かつ前記挿接孔内に挿入可能な挿接部と、
前記挿接部の底部両側に沿って斜めに外向きに延伸して翼型構造を形成する外反凸起であって、前記挿接部が前記挿接孔に挿入されると、前記外反凸起の頂端が前記段差面と当接し、前記外反凸起の側辺が前記位置限定嵌合点と前記第2孔壁との間の前記隙間内に嵌め込まれて締り嵌めを形成する外反凸起と、を含むことを特徴とする、
介護椅子。
【請求項2】
前記挿接部は、
前記背もたれ及びアームレスト上の接続予定端に設置され、前記挿接孔内に挿入可能な寸法を有し、かつ前記背もたれ及びアームレストから遠ざかる方向に沿って延伸する柱体構造と、
前記柱体構造の底端から前記段差面と係合する方向に斜めに延伸し、シャベル型を形成するシャベル型構造であって、前記外反凸起が前記シャベル型構造の両側に設置されている前記シャベル型構造と、を含むことを特徴とする、
請求項1に記載の介護椅子。
【請求項3】
前記シャベル型構造の後面が、前記柱体構造の下辺縁から前記段差面と係合する方向に斜めに延伸して形成されている挿接案内斜面として設置されていることを特徴とする、請求項2に記載の介護椅子。
【請求項4】
前記段差面の対側の挿接孔の孔壁、即ち第3孔壁の深さは前記第1孔壁の深さ以下であり、
前記挿接案内斜面の上端には横向きの位置限定凸起が設置され、前記挿接部が前記挿接孔内に挿入されると、前記位置限定凸起が前記第3孔壁の辺縁と係止接続され、
前記取付構造は前記シートクッションと一体成形されており、前記取付孔構造は前記背もたれまたはアームレストと一体成形されていることを特徴とする、
請求項3に記載の介護椅子。
【請求項5】
前記収集箱は、一次ブロー成形後にカットして形成された上蓋構造と下箱構造として設置されており、前記上蓋構造と前記下箱構造が掛合接続されていることを特徴とする、請求項1に記載のシートクッション。
【請求項6】
前記収集箱の前記上蓋構造は、前記座面上に取り付けられた後、前記座面とともに一続きの座面を形成することで、使用時の快適性を保証することを特徴とする、請求項5に記載のシートクッション。
【請求項7】
前記支持構造の前記収容空間内部の両側には凸起した位置限定レールが設置されており、それに対応して、前記収集箱の両側の前記凸起した位置限定レールに対応する位置には、前記凸起した位置限定レールと整合する凹溝が開設されており、前記収集箱が、前記凹溝と前記凸起した位置限定レールとの係合によって前記収容空間に案内され、配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のシートクッション。
【請求項8】
前記下箱構造の両側上部に、前記収集箱内部に向かって突出する防波槽があることを特徴とする、請求項5に記載のシートクッション。
【請求項9】
複数本の支持脚をさらに含み、前記シートクッションの下面には、支持脚を取り付けるための取付ネジ孔が設置されており、前記取付ネジ孔がネジによって前記支持脚と接続されることを特徴とする、請求項1に記載の介護椅子。
【請求項10】
前記取付ネジ孔が、ネジ固定構造と、位置限定テーブルとを含むことを特徴とする、請求項9に記載の介護椅子。
【請求項11】
前記支持脚の片端はネジヘッドを有し、前記ネジヘッドの根元部平面の片側には位置決め構造が設けられており、前記位置限定テーブルの外側には2つの係止凸起が設けられ、前記2つの係止凸起の間には隙間があり、上記位置決め構造は、ネジ接続の位置を限定するために隙間内に係止することができることを特徴とする、請求項10に記載の介護椅子。
【請求項12】
前記支持脚は異なる長さで設置されており、前記支持脚の長さが所定の長さより長い場合、前記支持脚の中部に2本の支持脚を接続するための貫通孔構造が設置されることを特徴とする、請求項9に記載の介護椅子。
【請求項13】
前記支持脚は、自動的に平らになることができる弾性滑り止め脚パッドを有し、前記弾性滑り止め脚パッドは前記支持脚の底端に回転可能に被装され、前記弾性滑り止め脚パッドが地面と接触する支持平面を有していることを特徴とする、請求項9に記載の介護椅子。
【請求項14】
前記シートクッションの底部は、前記シートクッション後部の背もたれ取付孔構造に近接する両側に設置された第1注力支持部材と、前記シートクッション底部の周囲にそれぞれ設置された第2注力支持部材及び第3注力支持部材とを有しており、前記第2注力支持部材及び前記第3注力支持部材は、それぞれ前記シートクッションの中軸線に沿って対称に設置され、かつ前記第1注力支持部材、前記第2注力支持部材及び前記第3注力支持部材が、前記シートクッション底部の最高部位である凸起構造として形成され、かつ同一平面上にあることにより、前記シートクッションに対して安定した平面支持を形成していることを特徴とする、請求項1に記載の介護椅子。
【請求項15】
前記背もたれに、空気注入式または弾性式の1つ以上の腰パッド部材が取り外し可能に取り付けられている接続孔が設置されていることを特徴とする、請求項1に記載の介護椅子。
【請求項16】
前記腰パッド部材は、
受力面を有する本体であって、前記本体上には褶曲構造が設置され、前記褶曲構造の間の幅が受力の大きさによって調節される本体と、
前記本体の片側に設置された接続部材であって、前記接続部材の前記本体から遠い方の片端にはフック構造が設置され、前記フック構造が背もたれ上に設置された貫通孔と掛合接続する接続部材と、を含むことを特徴とする、
請求項15に記載の介護椅子。
【請求項17】
前記フック構造は、前記本体と接続された支持部と、前記支持部上に設置された固定テールとを含み、前記固定テールの幅は前記支持部上の前記固定テールとの接続部位の幅より広く、それにより係止部位を形成しており、前記背もたれ上の接続孔上部の幅は固定テールの幅より広く、かつ接続孔下部の幅は固定テールの幅より狭いことを特徴とする、請求項16に記載の介護椅子。
【請求項18】
前記固定テールの前記本体に面している表面上には位置決め部が設置されており、前記位置決め部は固定テール表面に設置された凸起構造であり、前記接続孔下部の側壁上には縦方向に間隔を空けて複数の位置決め凹溝が設置され、前記位置決め凹溝が前記位置決め部と係合して腰パッド部材の高さの位置決め及び調節を行うことを特徴とする、請求項17に記載の介護椅子。
【国際調査報告】